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thingsdavidlikes · 3 months
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山伏 by 小川 Ogawasan
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nonono-zzz · 3 months
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・WIP ひと月ほど迷走した供養に近いやつ…#千燈ゆうひ pic.twitter.com/GGvbHITh7X
— 餅月カレンのバックアップ用 (@amochi299935) June 21, 2024
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hongkong-team · 7 months
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更新
🌟新動態
我們為流動 app 中的多個推送通知中添加了標題。之前的標題只是「Tumblr」。
在搜尋和標籤頁面上,如果貼文包含一個或多個過濾標籤,我們將顯示一個摺疊。以前,帶有過濾標籤的貼文完全不會顯示。
我們在 1 月份的駭客周上發佈了一篇關於駭客的貼文。前往 Tumblr Engineering 看一看(只有英文)!
我們有一些新的預設部落格頭像!很快就可以在新部落格上看到。
根據你的回饋,Tumblr Patio 現在在部落格列中提供了部落格選擇器,讓你可以在單列中快速切換部落格。
在 Android 上,新設計的 Tumblr TV 現已推出!以下是對重新設計的準確描述:改進了 Android 中走馬燈箱/Tumblr TV 中的影片播放。現在有一個播放/暫停按鈕,以及其他一些視覺變化。
🛠️修復
在網頁版上發送貼文時,現在你的部落格頭像旁邊有一個克拉(向下箭頭)圖示,你可以點按它以切換從次部落格傳送貼文。
我們修復了導致 Windows 10 在你的活動對話列表中顯示為「Windows 10 10」的問題。
修復了網頁版上,群組部落格上錯誤顯示子頭像的問題。
修復了 Tumblr Patio 中的一些鍵盤快捷鍵衝突。你現在可以使用向上/向下箭咀滑動瀏覽列。 你可以使用 Shift+左/右在列之間導航。
🚧正在進行
本週沒有新的更新。
🌱即將推出
本週沒有新的更新。
遇到問題?請提出支援請求,我們將會儘快回覆!
想要分享你對某些事情的意見?查看我們的 Work in Progress 部落格,並與社群展開討論。
想直接以金錢來支持 Tumblr? 在 Tumblr 超市中查看全新的支持者徽章吧!
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ari0921 · 9 months
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和五年(2023)12月27日(水曜日)参
    通巻第8070号
 AIは喜怒哀楽を表現できない。人間の霊的な精神の営為を超えることはない
  文学の名作は豊かな情感と創造性の霊感がつくりだしたのだ
*************************
 わずか五七五の十七文字で、すべてを印象的に表現できる芸術が俳句である。三十一文字に表すのが和歌である。文学の極地といってよい。
どんな新聞や雑誌にも俳句と和歌の欄があり、多くの読者を引きつけている。その魅力の源泉に、私たちはAI時代の創作のあり方を見いだせるのではないか。
 「荒海や佐渡によこたう天の川」、「夏草や強者どもが夢の跡」、「無残やな甲の下の蟋蟀」、「旅に病で夢は枯野をかけ巡る」。。。。。
 このような芭蕉の俳句を、AIは真似事は出来るだろうが、人の心を打つ名句をひねり出すとは考えにくい。和歌もそうだろう。
 『春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天香具山』(持統天皇)
 皇族から庶民に至るまで日本人は深い味わいが籠もる歌を詠んだ。歌の伝統はすでにスサノオの出雲八重垣にはじまり、ヤマトタケルの「まほろば」へとうたいつがれた。
 しかし人工知能(AI)の開発を米国と凌ぎを削る中国で、ついにAIが書いたSF小説が文学賞を受賞した。衝撃に近いニュースである。
 生成AIで対話を繰り返し、たったの3時間で作品が完成したと『武漢晩報』(12月26日)が報じた。この作品は『機憶(機械の記憶)の地』と題され、実験の失敗で家族の記憶を失った神経工学の専門家が、AIとともに仮想空間「メタバース」を旅して自らの記憶を取り戻そうとする短編。作者は清華大でAIを研究する沈陽教授である。生成AIと66回の対話を重ね、沈教授はこの作品を「江蘇省青年SF作品大賞」に応募した。AIが生成した作品であることを予め知らされていたのは選考委員6人のうち1人だけで、委員3人がこの作品を推薦し
「2等賞」受賞となったとか。
 きっと近年中に芥川賞、直木賞、谷崎賞、川端賞のほかに文学界新人賞、群像賞など新人が応募できる文学賞は中止することになるのでは? 考えようによっては、それは恐るべき時代ではないのか。
 文学の名作は最初の一行が作家の精神の凝縮として呻吟から産まれるのである。
 紫式部『源氏物語』の有名な書き出しはこうである。
「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」
 ライバルは清少納言だった。「春は曙、やうやう白く成り行く山際すこし明かりて、紫立ちたる雲の細くたなびきたる」(清少納言『『枕草子』』
 「かくありし時すぎて、世の中にいとものはかなく、とにもかくにもつかで、世に経るひとありけり」(道綱母『蜻蛉日記』)
 額田女王の和歌の代表作とされるのは、愛媛の港で白村江へ向かおうとする船団の情景を齊明天王の心情に託して詠んだ。
「熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕こぎ出いでな」(『万葉集』)。
 「昔、男初冠して、平城の京春日の郷に、しるよしして、狩りにいにけり。その里に、いとなまめいたる女はらから住みけり。」(『伊勢物語』)
 ▼中世の日本人はかくも情緒にみちていた
 「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶ泡沫(うたかた)はかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」(『方丈記』)
 『平家物語』の書き出しは誰もが知っている。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。 猛き者も遂にはほろびぬ、 偏(ひとへ)に風の前の塵におなじ」。
 『太平記』の書き出しは「蒙(もう)竊(ひそ)かに古今の変化を探つて、安危の所由を察(み)るに、覆つて外(ほか)なきは天の徳なり」(『太平記』兵藤祐己校注、岩波文庫版)
「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」(『徒然草』)
 古代から平安時代まで日本の文学は無常観を基盤としている。
 江戸時代になると、文章が多彩に変わる。
 井原西鶴の『好色一代男』の書き出しは「「本朝遊女のはじまり、江州の朝妻、播州の室津より事起こりて、いま国々になりぬ」
 上田秋成の『雨月物語』の書き出しはこうだ。
「あふ坂の関守にゆるされてより、秋こし山の黄葉(もみぢ)見過しがたく、浜千鳥の跡ふみつくる鳴海がた、不尽(ふじ)の高嶺の煙、浮島がはら、清見が関、大磯小いその浦々」。
 近代文学は文体がかわって合理性を帯びてくる。
「木曽路はすべて山の中である」(島崎藤村『夜明け前』)
「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜ぬかした事がある」(夏目漱石『坊っちゃん』)
「石炭をば早はや積み果てつ。中等室の卓つくゑのほとりはいと静にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒らなり。今宵は夜毎にこゝに集ひ来る骨牌カルタ仲間もホテルに宿りて、舟に残れるは余一人ひとりのみなれば」(森鴎外『舞姫』)。
 描写は絵画的になり実生活の情緒が溢れる。
「国境の長いトンネルをぬけると雪国だった」(川端康成『雪国』)
 谷崎潤一郎『細雪』の書き出しは写実的になる。
「『こいさん、頼むわ』。鏡の中で、廊下からうしろへ這入はいって来た妙子を見ると、自分で襟えりを塗りかけていた刷毛はけを渡して、其方は見ずに、眼の前に映っている長襦袢姿の、抜き衣紋の顔を他人の顔のように見据みすえながら、『雪子ちゃん下で何してる』と、幸子はきいた」。
 「或春の日暮れです。唐の都洛陽の西の門の下に、ばんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました」(芥川龍之介『杜子春』)
 ▼戦後文学はかなり変質を遂げたが。。。
戦後文学はそれぞれが独自の文体を発揮し始めた。
 「朝、食堂でスウプをひとさじ吸って、お母様が『あ』と幽(かす)かな声をお挙げになった」(太宰治『斜陽』)
 「その頃も旅をしていた。ある国を出て、別の国に入り、そこの首府の学生町の安い旅館で寝たり起きたりして私はその日その日をすごしていた」(開高健『夏の闇』)
 「雪後庵は起伏の多い小石川の高台にあって、幸いに戦災を免れた」(三島由紀夫『宴のあと』)
和歌もかなりの変質を遂げた。
正統派の辞世は
「益荒男が 手挟む太刀の鞘鳴りに 幾とせ耐えて今日の初霜」(三島由紀夫)
「散るをいとふ 世にも人にも さきがけて 散るこそ花と 吹く小夜嵐」(同)
 サラダ記念日などのような前衛は例外としても、たとえば寺山修司の和歌は
「マッチ擦る つかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの 祖国はありや。」
 わずか三十一文字のなかで総てが凝縮されている。そこから想像が拡がっていく。
 こうした絶望、空虚、無常を表す人間の微細な感情は、喜怒哀楽のない機械が想像出来るとはとうてい考えられないのである。
AIは人間の霊感、霊的な精神の営みをこえることはない。
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rosysnow · 10 days
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祈りが届く夜
純粋にお祭りを楽しみ、幸せを願う人の中で
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 残暑の夜、この町では無数に心願成就の赤い提燈を灯し、にぎやかなお祭りが行なわれる。
 子供の頃からこの町に住む私は、いつもこの日は浴衣を着てお祭りをまわる。昔は両親と、そのうち友人と、今は彼氏と。
 遠方からの人も混じるお祭りはかなり混雑するので、はぐれないように必死になる。駅前から神社までの道にも警備員が入るほど、今夜の町はざわめいていた。
 隣町の高校で知り合った、初めての彼氏である智行は、私と駅で合流して、「浴衣エロいな」とか言って私をむすっとさせる。笑って「かわいいよ」と言い直したシャツとジーンズの智行を私は見上げて、「智行は甚平着ないの?」と首をかたむけた。
「持ってないし」
「来年着てよ」
「それは、来年も別れてないということでいいんですかね」
「え……わ、別れてると思うの?」
 私が不安をあらわにして智行の服をつかむと、智行は笑って、「俺が振られてなきゃ続いてるだろ」とアップにかんざしをさした頭を、丁重にぽんぽんしてくれる。私は智行を見て、その手を取るときゅっとつかんだ。
「智行とはずっと一緒にいたい」
「じゃ、大丈夫だろ。告ったのは俺だぞ」
「でも、私も二年になって同じクラスになってから、智行がずっと好きだったし。落とせそうだったから、告白し──」
 智行がつないだ手に力をこめたから、立ち止まった。その隙に、唇にキスをされた。
 びっくりしてまばたくと、「千波はその卑屈なとこを直しなさい」と言われた。私は智行の瞳を見つめて、何とも返せずに素直にうなずく。
「よし」と智行は私の手を引いて再び歩き出した。
「智行」
「んー」
「私、小学生のときに、このお祭りで両親とはぐれたことがあるの」
「マジか。大丈夫だったのか」
「知らないおにいさんとお祭りまわった」
「は⁉ 何だよそれ、警察沙汰?」
「ううん。普通におとうさんとおかあさんに保護されたけど、家でめちゃくちゃしかられた」
「おにいさんをしかれよ」
「悪かったのは、ついていった私だからって。何か、その頃から、悪いことが起きたら原因は私じゃないかって思うくせがあるの」
 智行は私を見下ろして、「千波はいい子だよ」と言った。私はこくんとして、智行の肩にもたれた。夜風は涼しいけど、伝わりあう���温はまだ熱い。
 前方に目をやると、あふれそうに提燈がつるされた上り階段があって、その先にもたくさん赤提燈が並んでいる。「すげえ」と智行は子供みたいな笑顔を向けてきて、でも駆け出す前に私に引っ張られて足を止める。
「ちゃんとここで神様に挨拶したら、お願いが叶うんだよ」
 神社への階段、提燈の光が届かない入口のかたわらに、子供の図工の作品のような案山子が静かに何人か立っている。この案山子には、ライトアップも何もなく、たいていの人は見向きもせずに階段をのぼって、喧騒に混じっていく。
「これ、神様なのか?」
「そう。ほんとに叶うから」
「ふうん。じゃあ、千波と結婚できますように!」
「ここでそれを、大きな声で言わなくてもいいんだけど」
「もう言っちゃってから言うなよ」
「普通に、『今日はお邪魔します』って挨拶するの」
 私はそう言って、その案山子を見つめた。
 そう、このお祭りに来たら、この神様に「お邪魔します」と挨拶して。帰るときは、「ありがとうございました」とお辞儀する。そうして、きちんと神社で託した願いを預けると、神様はそれを叶えてくれる。
 あの人もそうだった。あの人が私に教えてくれた。
 私は七歳で、小学校に上がって一年も経っていなかった。右手にいちごのかき氷、左手に大きな綿飴、両手がふさがって「はぐれちゃダメだよ」と両親に何度もお祭りの人混みの中で言われていたのに、ちょっと立ち止まって顔を埋めるように綿飴を食べた隙に、おとうさんとおかあさんの背中を見失ってしまった。
 焦ってきょろきょろして、駆け出そうとしたけど、慣れない浴衣と下駄でつまずきそうになった。「わっ」と声を上げて地面に崩れかけて、誰かが肩をつかんでそれを止めてくれた。
 私は慌てて振り返り、そこにいた高校生ぐらいのおにいさんに、急いで頭を下げた。
「あ、えと、すみません。ありがとう」
 たどたどしい口調で言うと、おにいさんはたくさんの赤提燈の明かりの中で微笑んで、首を横に振った。
「おとうさんとおかあさんは?」
「あっ、い、いなくなっちゃって。探してて」
「はぐれたの?」
 私はうなずいて、転びかけてこぼれそうになっていたかき氷を少し食べる。
「ひとりで探せる?」
 私は暖色に彩られたあたりを見まわして、首を横に振った。振ってから、どうしよう、と瞳が滲んできた。このまま、おとうさんとおかあさんが見つからなくてひとりになってしまったら。
 おにいさんは腰をかがめて、私の手から綿飴を取ると代わりに手をつないだ。
「一緒に探してあげるよ。ひとりだと危ないからね」
「いいの?」
「うん。おとうさんとおかあさん、どっちに行ったかは分かる?」
「たぶん、まっすぐ」
「境内のほうかな。足元、気をつけて」
 私はうなずいて、おにいさんの手をつかみ、たまに甘いかき氷を食べながら、人混みの中を歩きはじめた。
 赤い光が高く、永遠のようにいくつもいくつも並び、それで楽しげな夜店が浮かび上がっている。金魚すくいや水風船、おいしそうな匂いがあふれてくるベビーカステラや、宝石のようないちご飴やりんご飴。笑い声や叫び声がはじけて、みんなはしゃいで、お祭りを楽しんでいる。
「今日は、何か願い事はあるの?」
 ふとおにいさんが問いかけてきて、「え」と私は顔を仰がせて、まばたきをする。
「お願い」
「このお祭りは、神様に願い事を伝えるお祭りなんだよ。たくさん、提燈あるでしょ」
「うん」
「そのひとつひとつに、願いが込められてるんだ」
「そうなんだ。知らなかった」
「ふふ。神様も大変だよね。こんなにお願いされて」
 おにいさんは、まばゆく灯っている提���を見やった。その横顔がどこか哀しそうに見えて、私は口を開いた。
「おにいさんは?」
「え、僕?」
「おにいさんも、お願いがあるから来たの?」
「ああ、……うん。そうだね」
「どんなお願い?」
「うーん……いろいろあるけど、子供が欲しいかなあ」
「赤ちゃん? 結婚してるの?」
 おにいさんは微笑んでそれ以上言わず、「ひと口もらっていい?」と綿飴をしめした。私がうなずくと、おにいさんは綿飴を食べる。「甘い」とおにいさんは咲ってから、不意にうつむいた。
「僕のお願いは、醜いのかもしれない」
「えっ」
「こんなに提燈があって、それだけ人の願い事があって。綺麗なお願いもあるよね。でも、醜い願いもあると思うんだ」
「……みにくい」
「純粋にお祭りを楽しんで、幸せを願ってる人たちの中で、僕はたぶんすごく汚い」
「おにいさん、優しいよ? 一緒に、私のおとうさんとおかあさん探してくれてるよ」
 私がそう言って、つないだ手を引っ張ると、おにいさんは泣きそうな顔をして、それでもうなずいた。私は考えて、「かき氷も食べていいよ」とさしだした。「ありがとう」とおにいさんは涙が混じった声で言って、懸命に私に微笑した。
 騒がしい混雑の中で、おとうさんとおかあさんはなかなか見つからなかった。私がつまらない想いをしないよう、おにいさんは少しお金を出してくれて、食べ物を買ってくれたり遊びに混じらせたりしてくれた。
 私が下駄の鼻緒がちょっと痛いのを言うと、おにいさんは腕時計を見て、「僕も帰る時間だし、出口で座って待ってたほうがいいかな」とにぎやかな露店の通りを抜け、ゴミを捨てて階段を降りていった。
 提燈が途切れた暗がりで、来るときには両親とはしゃいでいて気づかなかった案山子が、階段のかたわらに立っているのに気づいた。暗闇の中で不気味に見えて、おにいさんの手をぎゅっとつかむと、「この案山子には、神様が宿ってるんだよ」とおにいさんは私の頭を安んじてくれた。
「かみさま」
「このお祭りに来たときには、この案山子に『お邪魔します』って挨拶するんだ。そして、帰るときは『楽しかったです、ありがとうございました』ってお礼を言う。そしたら、願い事を叶えてもらえるんだ」
「私、来るとき挨拶しなかった」
「ふふ、来年からね」
 おにいさんが咲ったときだった。みんなお祭りに吸いこまれて、今は人がまばらの道の中から、「橋元っ」と声を上げながらこちらに駆け寄ってくる人がいた。おにいさんははっと振り返って、「湯原」とつぶやいた。
 おにいさんが私の手を離したのと同時に、その人がおにいさんにぶつかってそのまま抱きしめた。
「ごめん、家抜け出せなくて」
「ううん。来ないかと思ったけど」
「二十一時には帰るって言ってたから、焦って来た」
「そっか。来てくれて嬉しい」
「もう、一緒に見てまわれないよな」
「そう、だね。……いや、湯原が来てくれたなら」
「無理すんなって。また来年──」
「湯原と一緒に、願掛けたいから。来年にはもうこんな町出てて、一緒に暮らしてて、家族になるって」
「……橋元」
「ほんとに……ごめん。僕が、女じゃなくてごめん。もし湯原の子供とか作ってあげられるなら、こんな──」
「バカ。いいんだ、そんなもう気にしないって決めただろ」
 私は、ふたりのおにいさんが抱きしめあうのを見つめた。
 そのとき、「千波っ」と呼ばれてはたと階段をかえりみた。おかあさんが階段を駆け降りてきていた。おにいさんたちも私を見て、私は一緒にお祭りを見てくれたおにいさんに何か言おうとした。でも、すぐさまおかあさんに乱暴に手首をつかまれ、引きずるように階段をのぼる。
 私は、なおもおにいさんを見た。好きな人の腕の中から、おにいさんも私を見上げてきた。
 子供が欲しい。女じゃなくてごめん。子供を作ってあげられるなら。
 ああ、と思った。だから、おにいさんは自分の願いを「醜い」なんて言ったのか。
 でも、私はそう思わないよ。せめてそう言いたかった。おにいさんがその人を好きなのは、すごく分かったから。そして、好きな人と子供を持ちたいというのは、ぜんぜん普通で、とても綺麗な願い事だよ。
「ほんとに、あんたは何してるのっ」
 階段をのぼって、また赤提燈がふわふわ浮かぶ中に戻されると、おかあさんは軽く私の頬をはたいた。
「よりによって、あんな気持ち悪いうわさのある子たちといるなんて」
 その言い草に私は驚いて、おかあさんを見上げたけど、提燈の逆光でその顔は見えなかった。
「ほんとに嫌、うわさ通りなのね。男の子同士で抱きあってたわ」
「まったく……千波、何でおとうさんから離れたんだ。はぐれるなって言っただろう」
「もう何も買ってあげませんからね。おとうさんの手をちゃんとつかんでなさい」
「千波、その男に何もされてないよな?」
「う、うん──」
 すごく優しかったよ、と続けたかったのに、それは聞かずにおとうさんは息をつく。やっぱり、提燈の逆光で顔は見えない。
「ああいう輩には、いい加減この町を出ていってほしいな。気分が悪い」
「ほんとだわ。見かけるだけで嫌になるわね」
 何で。何で何で何で。
 おにいさん、優しかったのに。私のこと、心配してくれたのに。あの男の人が、大好きなだけなのに。
 どうして、おとうさんもおかあさんもひどいことを言うの? うわさってことは、みんなおとうさんたちみたいに、おにいさんたちをひどく言ってるの? あのふたりは、ただの恋人同士なんじゃないの? 一緒にいたいだけなのに、そんなふうに悪く言われているの?
 次の春、おにいさんと男の人は、一緒に高校を卒業して一緒に町を出ていった。ふたりはお盆もお正月も里帰りなんてしなかったけど、私が中学生になった夏、一度帰ってきたとうわさになった。
 孤児の子を養子として迎えた報告だったそうだ。でもふたりの家族は誰もそれを喜ばないどころか、受け入れることもしなかったらしい。ふたりとその子は、町に泊まることなく、平穏に暮らせているのだろう場所へ帰っていった。
 ……よかった。子供持てたんだね、おにいさん。お願い、叶ったんだね。
 それを言いたかったけど、結局伝えられなかった。
「──おっ、射的だぜ。やろうぜ、射的」
「いや、小学生しかやってないよ?」
「景品的には、さっき通った輪投げやりたいんだよ。まだこらえてるんだよ」
「輪投げ……」
「何か欲しい景品あるか? 狙ってやるぞ」
 智行は財布から出した三百円をおじさんに渡して、代わりに射的銃を受け取っている。
 本当に、小学生の男の子しかいないのだけど。その保護者の人に、何だか智行は生温かく見られているのだけど。
 恥ずかしい、と思いつつも、私は並ぶ景品を覗きこむ。一応見渡してから、私は智行に耳打ちした。
「智行」
「おう」
「私も、結婚がいいな」
「えっ」
「今夜、ここでのお願い」
 智行は私を見た。私は照れながら咲った。「よし」と智行も笑顔になる。
「じゃあ、あの指輪でも撃ち落とすか」
 私たちは思わず咲いあって、「もっと上か」とか「少し右」とか一緒に照準を狙い、それが小学生より真剣なので、店番のおじさんにちょっと苦笑される。
「もっとこう持ったほうがいいよ」と小学生たちにアドバイスまでされはじめて、智行はそれで銃を持ち直したりして、授業中よりまじめなその顔に私は微笑んでしまう。
 境内まで続く提燈が、暖かい光を灯して無数に並んでいる。その提燈のひとつひとつに、願いが込められている。
 それはどこまでも綺麗な祈りしかないようで。
 あまりにも貪るように願って醜い気もして。
 幻想的に揺れるあの赤い光は、どんな願いを聞き届けているのだろう。
 家族になりたい。階段の下の陰にたたずむ神様は、おにいさんのあの願いを叶えてくれた。そして今夜も、明るくにぎやかなお祭りから聴こえてくる願い事に静かに耳を澄ましている。だから私も、このお祭りで神様に祈りたい。
 この人と、いつまでも一緒にいられますように。
 それが私の祈り。両親に縛られ、自分の気持ちを言えない私が、初めて強く持った望み。
 どうか届いて、私にその光のような未来を。好きな人と家族になれる幸せを。
 提燈の光が、瞳の中に煌々と降りしきる。昔から変わらないその優しい明かりの下にいると、願い事は確かに神様に届いた気がした。
 FIN
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p9353 · 1 month
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如果可以不計後果的活我會想成為怎樣的人
我想抽菸或是抽麻,我真的太好奇那種飄飄然理智被抽空的感覺,我想知道失去理性被慾望支配的我會做什麼說什麼。
我想刺青,我想好了,如果要去刺青我一定要刺燈塔或鯨魚,或是都刺。我想要只要我想就能看見一片海。
我想成為一隻鯨,可以在沒有邊際的海洋裡,當最大的哺乳類卻只吃最小的食物。我想要我活的時候為整個海洋付出,我死後即使被遺忘了卻也還供養著一片海。
我希望我永遠都能有一座燈塔,在我想要靠���的時候領我抵達,在我迷航的時候給我一點方向。雖然我不知道上了岸會有什麼又有誰在等我,但我想要永遠屬於自己的堅定地選擇。
如果可以義無反顧不回頭不顧眼光的活著,我想要身上住著一片海,只養一隻鯨和一座燈塔。
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智明電子發展史
1984年智明電子-成立於台灣。
我們的主要產品有:
* Miniatuare LAMPS自動化生產線設備(微型燈, 3Φ, 4Φ, 5Φ, 8Φ)應用在汽車及指示燈用。
* FESTOON LAMPS自動化生產線設備(FESTOON LAMPS, 8Φ, 10Φ, 15Φ)燈泡,用在汽車室內照明。* 
NEON LAMPS自動化生產線設備(NEON LAMPS-4Φ, 5Φ, 6Φ, 生產各種指示燈用的NOEON燈。
* WEDGE LAMPS自動化生產線設備(WEDGE LAMPS-5Φ, 10Φ, 15Φ)應用各種汽車燈泡生產。
* Miniatuare LAMPS自動化生產線設備,研發充氪氣(kr)燈-應用於手電筒。
* 1999年:購買的LED設備-在台灣試產LED封裝製造。
* 2000年:引進到大陸量產LED封裝製造2001年。
* 2001年:R&D的LED應用在汽車的應用和家庭照明。
* 2003年:開始採用LED封裝自動化。
* 2004年:LED成立研發組。* 2005年:LED已成為智明電子公司-主要生產產品。
* 2006~2009年:封裝各種SMD LED及HIGH POWER LED-主要應用於汽車及家用照明。
智慧,道德,研究和發展--是我廠的經營理念
現在致力於白光LED的發光效率提升隨著智明電子-39幾年生產經驗和公司發展,我們現在能夠提供具有競爭力的價格和良好品質保證的產品,我們真誠地希望為客戶提供最好服務。
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micheliachu · 8 months
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2024.2.7
安床第三天,陽台打水泥的器械聲當鬧鐘,速速啃了個麵包和中藥,開始迎接各種事務與指令,豬不停蹄的回龍肚家跑上跑下打包裝箱運送。
中午總算偷閒沖了杯掛耳吃香蕉洗衣服,立刻又被洗衣機送達電話call回竹門。洗衣機是來了,但師傅沒有配水龍頭和下水頭,只好開始聯絡,請鋁門窗師傅幫忙到書店倉庫載流理臺、拜託水電師傅來協助安裝洗衣機和洗手台。
中下午等待的時間,搬著木梯整層樓的換了所有的燈泡,又去書店拆東載西的,把流理臺運上車後,買了給工班師傅們的手搖飲,又回到了竹門屋二樓。難得的泥作師傅父子、水電師傅、鋁門窗師傅齊聚頭,要確認各種細節的呼喊聲此起彼落,屋頭屋尾屋前屋後的衝衝衝⋯
下午五點,三組師傅都收工後,換我開始清塵土、貼膠帶、漆窗框和窗台。回神時已經晚上七點,匆匆洗了漆具後,幹了一件肯定會被笑死的蠢事⋯⋯但來不及處理了趕緊飆車去旗山回診,開了要給檢察官和社會局的診斷證明書,被醫生警告體重低於38kg了,再掉一公斤就要強制送醫住院了。
回美濃後買了些五金雜貨,回書店再搬了置物桌腳架,近十點才飢腸轆轆到胃痛的回到龍肚家簡單進食,然後繼續拆裝搬運整理的無限循環。
但是總算,在竹門家有了已可使用的流理臺和濾水器、飲水機、洗衣機,可供過年時的家族聚會和居住使用。
忙完還啟用熱水器洗了個澡,再把陽春床鋪微升級,舒適躺平準備迎接小年夜了。
我運氣真的很好,有各種貴人協助逢凶化吉,遇事雖艱但總可迎刃而解,我想真的是有被好好保佑的。
喜歡捕夢網上頭那顆淡翠綠的水晶石。
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taiwanteam · 1 year
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變變變
🌟 最新消息
在 2023 年 5 月 8 日之後建立的帳號在情報中心分頁上預設會顯示「個人推薦」分頁,其他現有使用者的情報中心分頁將維持不變。我們也在研究讓情報中心分頁更可自訂化的方式,包括新增選擇哪個分頁會先出現的功能。
在 Android 應用程式中,現在在影像燈箱模式中有時候你會看到廣告出現。
當你在網頁瀏覽器中使用 Tumblr 時,在搜尋時如果自動提示輸入搜尋結果中的部落格目前正在進行現場直播,那麼在結果中將會顯示一個直播的標示。
另一個網頁版使用者會有興趣的消息:現在有一個新的活動動態篩選工具,可讓你納入或排除有關 Tumblr 直播間的通知。
還有另一件有關網頁版的事:現在在 /customize 頁面上的貼文範本包含了 NPF 貼文,如此一來你就可以看看那些貼文在你的佈景主題中看起來的樣子。
傳送匿名提問的同好們現在將會在提問被回答時收到一則推播通知。
在 iOS 版和 Android 版應用程式中,我們新增了一個按鈕以供在貼文中插入繼續閱讀(不過「輸入 :readmore: + 點選返回」的方式還是可以用的)。
有一些同好們將會開始可存取使用某些徽章(類似於那些重要的網際網路勾勾),至於是哪些徽章則會根據個人的行動或成就而定。
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cerise0714 · 1 year
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【中文翻譯】
因深刻了解彼此而絕不妥協的創作。Frederic・三原康司×透明回線 採訪對談
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フレデリック(Frederic)為動畫『三角窗外是黑夜』片頭曲製作的新歌「サイカ」(才華)。以“才能之花”述之的「才華」,描繪出動畫中擁有靈異體質的兩位主角搭檔一起面對困境的模樣,是首投射了豐富情感在詞曲中的歌曲。
三原康司(Ba&Cho)多次親自經手樂團的藝術設計,這次也以各式素材拼貼設計出具強烈存在感的歌曲主視覺。以此為基礎製作MV的是活躍於關西地區的藝術團體-透明回線,他們與康司是藝大時期的舊識,一直希望能有互相合作的機會,本次訪談就以三原康司與透明回線的成員:うきち(UKICHI)、SHUN、としお(TOSHIO)進行四人對談。
*註:透明回線是活躍於關西地區的三人藝術團體,2012年5月成立於大阪藝術大學,成員為設計系的うきち(UKICHI)與SHUN(SHUN NAKAO)負責繪製和設計、舞台藝術系的としお(TOSHIO)擔任影像及音響方面。主要創作為現場繪製並融合投影與音樂的空間呈現的行為藝術。近年來突破現場製作的規範,開始參與MV與動畫製作之類的影像作品、及企業形象設計等。
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身為朋友,也是相互刺激的存在
─話說康司與透明回線的成員原本就是舊識嗎
康司:是啊,最初是透過其他在藝大的朋友介紹認識的,然後慢慢越來越熟,是除了音樂跟設計以外還有很多話可以聊的好朋友。不只會跟其他創作的朋友們一起出去旅行,疫情後還有Zoom視訊酒會之類的,一直有保持聯絡。我在組樂團後所交到的各式各樣的朋友中,透明回線是屬於抱有強大企圖心的一群,雖然平常嘻嘻哈哈的,但我們去旅行時晚上都會聊得超熱血(笑),常常在講「要是有天能一起創作就好了」,現在終於實現了。所以像今天這樣一起進行採訪,總覺得很不可思議。
UKICHI:康司一直給人非常溫柔的印象。我們在大學畢業後開始透明回線的創作活動,之前在FM802的活動也同台過,由我們設計主視覺、Frederic為演出樂團之一。當時就已經很高興了,但這次總算實現總有一天要一起合作的企劃,真的超開心。
TOSHIO:從學生時代開始康司就一直是走帥帥的前輩路線,作為我們生存榜樣的前輩。
康司:也太抬舉我了吧(笑)
TOSHIO:(笑)我真的是這樣想的啊。
SHUN:Frederic對我們來說是不同路線但一直走得很前面的朋友,不僅言出必行,每次的新歌也都很優秀,所以也會產生「才不會輸給你,畫出更多好作品吧!」的心情。我們希望對康司而言也能帶來同樣的刺激。
康司:之前去旅行時你也這樣講過耶(笑)。透明回線的成員們感覺都很好勝,我自己在做音樂時也是一直火力全開的狀態,所以遇見同類總感到很安心,很高興我親近的朋友也是這樣。我非常喜歡這種互相刺激砥礪的感覺,我們頻率也很��喔,既能夠靜下來好好說話也可以互開玩笑。像這次這樣一起認真嚴肅的合作,一開始實在很不習慣(笑)。
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「サイカ」(才華)的主軸是關於尊重不同個性與才能
─這次的合作是怎麼開始的呢?
康司:「サイカ」(才華)是做為動畫『三角窗外是黑夜』的主題曲而誕生的,讀了漫畫原作以後,深深感受到角色關係間的深度,這部作品細膩地描寫了無形的信賴關係是建立在如何尊重彼此相異的性格與才能上。在我自己身邊的朋友中,具有最特殊的性格和才能的就是透明回線了,感覺若一起做些什麼,不只和這首歌的主軸很搭,應該也會產生出什麼有趣的東西,就找他們談合作了。況且無論是製作MV的導演、現場演出的燈音控等這些被稱為幕後的工作人員,我認為以各面向來說也都是主角,我也想透過樂團活動來凸顯這一點。
UKICHI:最初收到康司「希望透明回線可以跟Frederic共同製作」邀約的是我。當時他跟我說「因為是平等的合作關係,我希望透明回線也不要保留地盡情展現」,讓我高興之餘也充滿了幹勁。
康司:話說是從製作封面時就開始討論了呢,從那過程中我也獲得了設計靈感,所以封面雖是由我設計的,但更像是從那階段就和透明回線一起創作了吧。而且這次的歌曲帶有活用不同個性與才能的訊息,我認為以拼貼創作來呈現會很適合,最後就完成了這樣的作品。
─如何在這樣的視覺基礎下製作出MV?
SHUN:在聽過「サイカ」(才華)後,我們三人把各自對歌詞的解讀告訴了康司,再由康司解釋歌詞的含義,然後我們四人一邊閒聊一邊發展MV的故事。雖然我們也曾作過幾支音樂錄影帶,但這次的感覺更像是共同創作所以覺得很新鮮。我一直很喜歡康司的作品,所以也好好地思考能夠怎麼帥氣地把它活用到MV裡,真的玩得很開心。
─對「サイカ」(才華)一曲的印象是什麼?
SHUN:雖然有著強烈跳躍的舞蹈印象,但莫名有種成熟大人的感覺呢。在聽這首歌時腦中浮現了美國跟英國高中畢業舞會的印象,所以在MV的動畫裡加入了一點這種感覺,這部分我現在才第一次跟大家說(笑)。
康司:原來如此(笑)。
UKICHI:我對Frederic的音樂一直有漫舞般的溫柔印象,所以在數位動態的設計上也想呈現出復古感,於是產生了這種質感的歌詞動畫。
康司:關於該怎麼呈現復古感這部分討論了很久呢。從最初聽歌時就能感受到我們之間該拿捏的平衡,我們彼此的想法都很不一樣,但也能互相尊重,所以這正是確實融合了不同才能與性格的MV,我認為這也是「サイカ」(才華)整體作品所要傳達出來的。
TOSHIO:我的話是想把主視覺每個元素(motif)都好好呈現出來,從不同的角度觀看各個元素時,讓即使是同一元素也能有不同的觀看角度,也是以和這首歌的主軸相呼應的前提下來進行3D空間配置的
SHUN:經由康司設計的封面再加上我們個別的風格。大家討論著要如何製作出蘊含了各自特色的MV才能真正貼近歌曲的主題。實際在製作動畫時,是由我和UKICHI製作好素材和特效後再交給TOSHIO去運用,我覺得這樣各自發揮的分工方法,也確實讓我們四個人都自由地展現了自己的個性。
─這就是康司想要呈現的對吧。
康司:是啊,因為這封面的個性本身就很強烈,所以要平衡地融入MV裡並不容易,我覺得這種狀態下還能展現大家各自的特色真的很棒。
SHUN:在製作過程中也會有些部分想自己作主的情況,但基本上都是一邊同步確認一邊進行的。和康司會有像是「這裡感覺有點怪,想請大家一起看看」這樣的去討論細節,透過共享彼此腦中的想法做起事來也容易許多。
康司:因為我們本來就是經常對話的關係了吧,對方也比較能理解自己的喜好程度跟哪部分大概會想怎麼做,這部分有很大的彈性。
SHUN:我了解康司是抱著什麼樣的心情在創作音樂和美術,也能對彼此毫無保留,正因為互相信任,就算遇到狀況也不用擔心。康司就是會坦率說出「啊、用這個比較好!」的人,所以我們可以盡情展示給他看,也什麼都能談。
UKICHI:封面的草稿也來回了好幾個版本,不過不管哪種類型做起來全都很像康司的風格,這部分也很好玩。
康司:你還常跟我說「完全不用顧慮跟附和我們喔」。
TOSHIO:其實我至今還真沒有這麼密切的跟作曲人聊過這麼多,因為很難得可以跟熟識的朋友一起製作影像,對我來說是很寶貴的經驗。也考慮了各種可能呈現得更好的方式,多虧了這次經驗,有關影像視覺化的事情我也能思考得更深入了。
SHUN:其他工作的情況大多是給個期限,大概一週左右的時間提供確認,後續異動時程的狀況也很常見,果然像這次這樣邊聊邊做完全是不一樣的感受。由全員一起製作的感覺真的超開心,雖然是工作但更像是和朋友一起玩的感覺。
UKICHI:自由度很高呀。與其說是冒險更像是一起去開拓。那些深刻投入的時間還真是過癮啊。
SHUN:嗯。也覺得在創作時有彼此的信賴關係與溝通交流作為基礎,果然是最重要的。
UKICHI:雖然我們也曾經有無法順利溝通、明明想這樣做但無法達成共識而最終無法完成作品過,像這樣從零開始創作的狀態還是第一次呢。所以透過這次的作品,更強烈地感到想好好珍惜這份一起完成製作的感受,今後更尊重夥伴們彼此的想法去溝通交流。
康司:我想正因為都是朋友,所以反而會有不順利的時候吧,我一開始也想說不知道會發展成什麼樣子,但就像音樂一樣,不要顧慮太多、直率地去表達自己的想法就好,當坦率地做出很棒的東西時真的是最開心的了。
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深含在無機質設計中的溫暖質感
─康司身兼樂團成員與作曲者、設計,最初是所有東西都自己做,現在也開始跟其他人聯手了。
康司:可以看到未知的景象也很開心啊,我們樂團本身就是凡事充滿好奇心,會想像初見Frederic的人覺得我們是什麼樣貌呢?所以有時候會覺得這次自己設計好像比較好,每次都會考量各種層面來進行製作和設計週邊商品。
─透明回線的各位對Frederic的作品有什麼樣的印象呢?
SHUN:無論是視覺或音樂前奏都能很明顯的辨別出這是Frederic呢,裝幀設計也非常契合。雖然音樂上採用許多循環重複的音節,但設計上採用有機自然的質感,整體上卻始終是種無機質的規律感。「サイカ」(才華)的封面設計也是,雖然結合了手和植物等自然素材,但整體來說還是無機質的風格。
TOSHIO:我也覺得是無機質,所以讓我很苦惱「サイカ」(才華)的MV要怎麼呈現屬於Frederic的色調呢。
SHUN:透明回線的創作概念也經常介於數位跟類比技術之間,所以康司的設計跟我們是很相近的。康司最厲害的是,他的設計跟我們學生時期剛認識時幾乎沒什麼改變,貫徹始終這一點讓人肅然起敬啊,我認為在創作中能維持一貫性是最不容易的,因為總會有動搖或者改變喜好的時候,但是康司的創作核心完全沒變,這是值得學習的地方。
UKICHI:康司的作品全部都很獨特喔,雖然從『うちゅうにむちゅう』的封面用了學生時期畫的插畫後開始有了些許變化,但構圖上都一直保有他的風格。在製作「サイカ」(才華)時也想好好保留康司的個人特質,所以我還去探索其中的細節,比如具體地沿用某個元素、盡量避免一直重複使用某種顏色,雖然有很多圖像化的設計但帶有樸質的溫暖等等,我覺得這些就像是透露出康司的人品一樣。在「サイカ」(才華)的MV裡用模擬出的鉛筆線質感,就是我以個人的方式所詮釋出的康司的特質。
原文出處:https://sensa.jp/interview/20211026-frdc.html 取材・文:小松香里 (2021.10.26發表) 翻譯:cerise (2022.3.20譯)
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kennak · 6 months
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激しく炎を上げる大たいまつを手に、祭りの参加者をかき分けて参道を降りてくる男性。 真っ赤な鳥居が見えてきた、その時だった。 燃え盛るたいまつを振り上げた男性が、たいまつを何度もたたきつけ、周囲に無数の火の粉が飛び散る。 たいまつを振り下ろした先には、倒れ込んだ人の姿が。 まさかの事態に、祭りの参加者であふれ返っていた境内は騒然とした。 別の映像を見ると、大きなたいまつを持った男性が、横たわる男性の背中に向け、たいまつを何度もたたきつけているのがわかる。 この映像は2月6日、和歌山・新宮市で行われた火祭りの参加者が撮影したもの。 地元住民「悲しいですね。せっかく4年ぶりに開催されたのにね」 伝統の祭りをめぐり、地元住民が困惑する事態は「イット!」に寄せられた情報提供により明らかになった。 情報提供者「動画を見ての通り、命に関わってもおかしくないようなたたき方をしていると思うので、これはおかしいんじゃないかという声が周囲で上がっている」 たいまつを持った男たちで埋め尽くされた境内。 2月6日、新宮市にある世界遺産の神倉神社で4年ぶりに行われた「御燈祭(おとうまつり)」の様子。 “上がり子”と呼ばれる、白装束に身を包んだおよそ1,500人が集まり、身体健康や金運開花などの願いが書かれたたいまつに火をともす。 そして、門が開かれると、男たちが538段の石段を一気に駆け下りる。 1400年前から伝わるとされる歴史ある祭りでまさかの事態が起きたのは、この直前のことだった。 御神火を運ぶ役割の大たいまつを持った男性が突然、燃え盛るたいまつを振り下ろし、倒れ込んだ上がり子の1人を激しく殴打。 大たいまつを運ぶ役目のさなかに祭りの参加者を殴打したのは、市議会議員の男性だった。 21日、男性を直撃すると、「お祭りを進行していく中で気持ちが高ぶってしまい、お祭り用のたいまつでたたいてしまった。深く反省している」と、自らが殴打した事実を認め、謝罪した。 そのきっかけは、殴打の直前の映像に映っていた。 市議会議員の代理人によると、上がり子による妨害は例年あることだが、何度も妨害や暴行を受ける中で、今回の件が発生したと説明している。 過去5回ほど参加しているという上がり子の1人は、「4年ぶりに行われたということで、結構ヤジも多かった」と話した。 市議会議員の代理人によると、上がり子による妨害は例年あることだが、何度も妨害や暴行を受ける中で今回の件が発生したと説明している。
【独自】市議会議員がたいまつで殴打 伝統“火祭り”が騒然...何が 直撃取材に「深く反省」(FNNプライムオンライン(フジテレビ系)) - Yahoo!ニュース
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happy-pix-jpn · 3 years
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【燈護摩供野外火渡り大祈願会】
朝護孫子寺にて撮影 2021年11月3日
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comusooo · 1 year
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取台灣的木材做台灣的琴
春日三月天的後壁陽光普照,多數鄉民早已身著短袖薄衫,不難想像這裡在夏天該有多麼炎熱。林宗範將自家農倉簡單改造成月琴工作室,在沒有冷氣的空間裡工作,製作、修復、彈奏、吟唱,是再熟悉不過的日常。因為喜歡所以不覺得是在吃苦,製琴成為他生活的全部,而陪伴創作孤獨靈魂的,他笑著說:「是文夏、洪一峰等這些歌手所演唱的台語老歌或日本演歌。有時候是鄧惠文、鄭弘儀、茱莉亞等人主持的廣播節目。而最近常聽的還有安古小姐的Podcast。」
在放送著廣播音樂的半露天工作室裡,四處都堆滿了從各地蒐集而來的舊木料。有些是老屋的結構,有些是老牛車的零件,有些是廢棄的老傢俱。「我常到台灣各地去尋寶,例如彰化的富山舊料行,這是一間三代同堂的木材行,家庭氣氛和樂溫馨,每次去工廠總覺得磁場能量很好,覺得用富山舊料行提供的木材所製造的月琴總是有股特別溫潤的質感。」愛物惜物的林宗範也表示,其實這些經過時間與氣候考驗的廢木材,因為多餘水分已被蒸發,穩定度高,反而比新木材更適合用來製做樂器。而且可以用台灣木材做台灣的琴,是一件再自然不過的事。 最貼近土地的聲音
在台灣,無論是傳統戲曲或者民謠說唱,月琴往往都是主要的樂器之一。有關月琴的起源與演變眾說紛紜,卻總能歸結出一點:它是最能貼近常民生活,並且最富有草根性的傳統樂器之一。林宗範舉例恆春民謠〈牛母伴〉,這首源自於恆春當地嫁女兒習俗的民謠,是在嫁娶前夕,親友團彈奏著月琴輪流與待嫁新娘對唱,歌詞內容包括對新嫁娘的祝福、娘家父母教導女兒為人媳婦的道理,以及待嫁新娘對親友的感激之情等等。抱著月琴的林宗範,一邊哼唱著令人熟悉的古調旋律,一邊侃侃而談「其實不需刻意拘泥流派,民謠就是生活,尤其月琴是最能展現台灣精神的樂器之一,可以用它來彈唱屬於自己的歌,才是最令人滿足的事。」 雖然生活大多數時光都沈浸在製琴工藝裡,但因為蒐集木材,或買賣樂器的過程中,也認識了不少朋友,締結下珍貴的情誼,林宗範也分享了令人印象深刻的小故事。例如在台南有位牙醫,曾大手筆一次買下三把琴,聊天後發現這位醫生擁有令人欽佩的經歷。原來他經常到尼泊爾、西藏一帶義診。他說那邊醫療資源缺乏,很難想像有的百姓要花七天走到診所只為了拔一顆牙齒,然後再花七天走回家。「我很榮幸能為這樣令人欽佩的醫生製琴。」林宗範語重心長表示。
以牽亡歌傳達生命的詩意
除了製琴師,林宗範還有另一個身份,他是「風中燈牽亡歌團」的團長。世人鮮少會接觸的牽亡歌,在林宗範眼中卻充滿草根性與生命力。喪葬儀式表演中,牽亡歌團會分為前場與後場,後場有樂師伴奏,前場則有「法師」、「老婆」、「小旦」、「尪姨」等角色,唱唸著牽亡歌曲。曾到雲林科技大學開班授課的他,也從服裝、道具、身段、口白、伴奏……一步步教授,並召集年輕人組成樂團,讓更多人認識台灣傳統習俗與文化之美。 林宗範懷抱著對這片土地的深情,彈奏著悠揚的樂音,努力不懈地讓台灣傳���文化持續發光、發熱!
文/Fion Tsao
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rosysnow · 4 months
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柔らかな熱
僕がこの世界に生きている証
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 体育祭なんて、誰ひとり楽しいと思っていないのだから、とっとと廃止すればいいのに。
 痩せた脚のせいで徒競走で転んで、ひとり手洗い場でハンカチで膝の血をぬぐっていた。ああ、またかっこ悪かった。しかもこの中学の全校生徒、先生たち、保護者たちの前で。
 冷たい水分が擦り傷に響く。思わず顔を顰めていると、「城木くん、だっせえ」という声がして振り返った。いつもの何人かのクラスメイトがいて、僕はぎゅっとハンカチを握る。
 その中のひとりの手が蛇口に伸びて、きしむような音を立てて水音が止まった。
「向こうつまんねえから、つきあえ」
 前髪の隙間から目だけ動かして、そう言ったクラスメイトを見る。
 こちらを見る目は、嗤ってすらいない。本当に、ただ怒っている。くそつまらない体育祭にいらついている。僕がうざいとか、そんな感情すらない。ゴミ箱や便器に向けるような、汚物を嫌悪する目──
 背中を押されて、囲まれて、静まり返った校舎に入った。「かったるいよなー」とか「親は来るなっつったのに」とか、うんざりした言葉と足音が廊下に響く。
 一年二組。僕たちの教室にたどりつくと、「また転べよ」と肩を突き飛ばされて、前のめりになった僕は転ばず立てそうだったけど、わざと床に膝について座りこんだ。
 擦り傷が痛覚に刺さる。��い声がぐるぐる降ってくる。
「マジ城木だせえ」
 がつっと肩胛骨のあたりを蹴られて、脇腹も鋭く爪先でえぐられる。小さくうめいて、上履きの臭いが染みついた冷たい床に顔を伏せてうずくまった。頭、背中、腰にいくつも嘔吐のように足が飛んで、まだ治っていない軆じゅうの痣を踏み躙る。
 目をつぶって、唇を噛んで、こぶしを握って、頭蓋骨に直接響く攻撃に耐える。上履きの臭い硬いゴムの靴底が、全身を強く穿って、本当に軆に穴が開くんじゃないかと恐怖がこみあげる。
 虚ろになる頭に、校庭の次の競技の放送がぼんやり聞こえる。熱中症に厳重注意の日射しが、教室に白くあふれている。
 いつまで吐き捨てられていたのだろう。気づくと、教室に取り残されていた。
 ぐらぐらして取り留めのない声をつぶやいて、ゆっくり起き上がった。体操服をめくってみると、内出血がべったり広がっていた。少しカッターで切れ目を入れれば、血管から破裂しているその血がほとばしるのかもしれない。
 ため息をついて、自分の席にまで這いずっていくと、椅子によじのぼって座った。背もたれに寄りかかろうとすると、腫れた感触がずきっと脊髄を刺した。だからつくえに顔を伏せて、丸くなって、乾いていく瞳で日がかたむくのを見つめて教室で過ごした。
 緩やかに赤く焼けていく空の下で閉会式が行われたあと、生徒はいったん教室に集まって、参加賞のノートと鉛筆、そして紅白饅頭が配られる。
 勝ったのは紅組だった。得点に一番貢献したクラスには、賞品が贈られる。もちろんそれは僕のクラスではなかったし、それどころか僕は先生に不在を知られていたらしく、「城木くんにはこれはあげられません」と参加賞をもらえなかった。
 だって、みんなが、僕を。
 言いたくても、絶対いつも言えなくて、僕はうつむいて「はい」とだけ言った。先生は教壇で今度作文を書くこととかを話して、すぐ解散を言い渡した。すぐに日は落ちて、怪我した脚を引いてひとりでたどる帰り道は、もう暗かった。
 住んでいるマンションのそばにまで着いて、明日回収の生ゴミが積まれたゴミ捨て場の前を横切ろうとしたときだった。不意に泣き声が聞こえた。子供の泣き声に聞こえた。あたりを見まわし、その声はすぐ足元からだと気づいてびくっとする。
 でも、そこにいたのは子供ではなかった。口をきつく縛られたビニールぶくろを破って、頭だけ出している焦げ茶の猫だった。
 ほっとしてから、しゃがみこんでみた。飼われていた猫だろうか。ほとんど警戒しなくて、頭を撫でると嬉しそうに鳴いた。ふくろに入れて、口を縛って、生ゴミと一緒に置いておくなんて──
「ひどいね」と小さく言っても、緑色の瞳は無垢に開かれている。僕は猫をがさがさとふくろから出してあげた。そして立ち上がろうとして、振り返って、また身をかがめてしまう。
 猫が哀しそうに鳴いた。ペットは飼ったことがないから、猫のつらい鳴き声がこんなに泣いている子供の声に似ているのは、初めて知った。
 ふかふかした軆を抱きあげてみると、連れて帰りたくなったけど、マンションだからもちろんペットは禁止だ。どうしよう、と動くに動けず、ただその猫の頭を撫でていた。とりあえず生ゴミの臭いから離れて、マンションに隣接している公園に行った。
 街燈だけ灯って、誰もいない。ブランコで猫の顔を覗きこんだり、胸に抱きしめたりしてると、猫のほうも僕に慣れてきて鳴き声が落ち着いてきた。僕でも知っている、「にゃあ」という鳴き声だ。
 このまま、あのゴミ捨て場に置いておくわけにはいかない。心を決めると、猫を抱いたままマンションに入って家に帰った。
 鍵をまわしてドアを開けると、おかあさんの声がした。電話をしているみたいだ。「日曜日も私たちのところには帰ってこれないの⁉」──怒鳴っている相手は、おとうさんだとすぐ分かった。
 おとうさんは一度、僕を知らない女の人に会わせたことがある。いつも家にいないのは仕事だと思っていたのは、それで崩れた。
 おかあさんに気づかれないように、自分の部屋に駆けこんだ。猫はベッドの上に下ろして、部屋をあさって悩んで、口が大きく開くリュックを広げて服を詰めて、寝床みたいにした。ベッドの上を歩いていた猫を抱くと、そこに移させる。
 大きくない猫だったから、さいわい大きさが足りないこともなくて、そこに丸くなってくれた。牛乳なら飲むかな、と部屋を出て、キッチンに行くとリビングのおかあさんが僕をちらりとした。でも「おかえり」を言う前に、「切らないでよ!」とケータイ相手にヒステリックに怒鳴る。
 僕はコーンフレークの食べるときの皿と牛乳、魚肉ソーセージを素早く抱えて部屋に戻った。
 服を着替えると、その夜はずっとその猫を見つめていた。冷房でちょっと部屋を冷ました。猫は牛乳でお腹がいっぱいになったようで、魚肉ソーセージは残して眠りについてしまった。
 おかあさんは遅くまで叫んでいて、僕はその声が怖くて小さくなる。うつらうつらしてくると堅いフローリングに横たわって、すぐそばで猫の寝顔を見ていた。
 翌日は、代休で学校は休みだった。このままおかあさんに気づかれず猫を飼えたら一番だけど、そんなのうまくいかないのは分かっている。おかあさんが出かけて家が空っぽになった隙に、猫を抱いて外に出た。
 九月の白日は、まだまだ暑い。でも、猫の体温は優しいから心地いい。
 ひとまず向かったゴミ捨て場は、空っぽになっていた。この猫がゴミと思われて、収集車のあの回転する圧迫につぶされていたかもしれないと思うとぞっとした。
 この猫の飼い主は探さないほうがいいのだろう。あんまり僕も会いたくない。だとしたら、新しい飼い主か。どこに連れていけばいいのだろう。
 たたずんで猫と見合って悩んで、そういえば、駅までの道にある動物病院が迷い犬を預かっている張り紙をたまに出しているのを思い出した。よく分からないので、僕はそこに行ってみることにした。
 猫は僕の腕に抱かれて、おとなしくしている。いつも抱かれていたから、慣れているのだろうか。いつも抱いているよう��飼い主だったのに、あんなふうに捨てたのか。何で愛したはずのものにそんなことができるのか、どうしても分からなかった。
 動物病院の前に着いても、嫌な顔をされたらどうしようとドアを開けられずに躊躇っていた。そうしていると、後ろからビーグル犬を連れた女の人がやってきて、入口のドアを開けて犬を先に中に入らせ、「どうぞ」と僕のことも自然と招き入れた。
 僕は挙動不審になりそうになっても、動物のにおいがする病院の中にぎこちなく入った。
 その瞬間だった。
「せぴあ!」
 突然そんな声がして、おろおろする間もなく、高校生くらいの女の子が僕に駆け寄ってきた。猫はするりと僕の腕を抜け出して床に降り、その子の足元にすりよる。女の子は待合室の床に座りこんで、いきなり大声で泣き出して、ビーグル犬も、その飼い主の女の人も、顔を出した白衣の男の獣医さんも、もちろん僕もぽかんとした。
「ほたるちゃん」
 そう呼ばれた女の子は、獣医さんを振り返って「先生、せぴあ見つかったよお」と大粒の涙をぼろぼろこぼす。すると、獣医さんもほっとした表情を見せて、突っ立っている僕を見た。
「君が見つけてくれたのかい?」
「え、……あ、はい」
「どこにいたんですか⁉ 私、昨日の夜からずっと探してて、」
「夜……は、僕が部屋に連れていってました。すみません」
「どうやって連れていったんですか? この子、家猫で外には出ないのに──」
「えっ……と、……ご、ゴミ捨て場に、いたので。マンションの」
「……え」
「ふくろに入れられてて、そのままじゃ、ゴミと一緒連れていかれるかもしれないと思って」
 待合室が静かになって、奥から犬の鳴き声だけが響いた。女の子は猫を抱き上げて、「あのくそ親父」と苦々しくつぶやいた。
 それから立ち上がって僕を見て、「ありがとうございます」と頭を下げた。
「たぶん、それをやったのは父です。ご迷惑かけてすみません」
「あ、いえ。連れて帰ります、か」
「はい。もちろん」
「大丈夫、ですか」
「……父は普段、家にいないので。ふらっと帰ってきて、この子がいたからそんなことしたんだと思います。昨日、私が留守にしてたのが悪いんです」
「ほたるちゃん、またそんなことがないとは限らないだろう。ここで一時的に預かってもいいんだよ」
 獣医さんはビーグル犬の前にかがんで、その喉を撫でてやりながら言う。
「でも」
「来年、高校を卒業したら家を出るって話してたじゃないか。それからまた、せぴあちゃんと暮らすほうが安全じゃないかな」
 女の子はうつむいて押し黙った。僕はその横顔を見つめて、ずうずうしいかとも思ったが、「そっちのほうが」と言った。
 女の子は僕を見て、「少し考えてから」とせぴあというらしいその猫を抱いてソファに座った。「ゆっくり考えなさい」と言った獣医さんは、ビーグル犬を抱き上げて女の人と診察室に入っていった。
 僕はどうしたらいいのか迷い、ここで去るのも冷たい気がして、何となく女の子の隣に隙間を作って座った。女の子は僕に顔を向けて、「この子がいないと」と泣きそうな顔で咲った。
「私、家でひとりぼっちなの」
「……ひとり」
「おとうさんはそんなだし、おかあさんとは血がつながってないし。妹はおとうさん同じだけど、おかあさんに懐いてるから」
「………、そっ、か」
「私なんか、存在してないみたいなの。この子だけ、私にあったかくて、話聞いてくれて、優しいの」
 僕はうなずいて、視線を下げた。ふと、彼女がこんな残暑に長袖に着ているのに気づいた。
 ちょっと考えたあと、「でも預けたほうがいいと思う」と僕はつぶやいた。何か言おうとした彼女に、勇気を出して先に言ってみた。
「僕が話を聞く」
「えっ」
「あったかい、とかはできなくても。僕が君の話を聞くよ。またその子と暮らせるまでのあいだ。僕でいいなら」
「………、」
「変な、意味とかはなくて。その猫がまた同じ目に遭うのは、僕も怖いし。次も僕が助けられるかなんて分からないし」
「……いいの?」
「うん。あっ、でもすごいこととか、意見とかは言えない。聞くだけしか、できないと思う。それでよければ」
 彼女は僕を見つめて、ふと柔らかに咲うと「優しいね」と言った。慣れない言葉に狼狽えて、僕は首をかしげた。彼女はせぴあを抱きしめて、涙の痕がある頬を焦げ茶の毛並みに当ててから、「分かった」と目を閉じてうなずいた。
 そうして、せぴあは動物病院でしばらく保護してもらうことになった。
 僕は学校が終わると、ほたるさんというその人と待ち合わせて、晴れの日は公園で、雨の日は図書館の軒下で、いろいろ話して過ごした。僕は僕のことをあんまり話さなくて、ほたるさんが空を眺めながら自分のことを話してくれた。
 ほたるさんの歳は十九歳。ほとんど記憶にない二歳のとき、本当のおかあさんは出ていった。おとうさんはまもなく再婚した。おとうさんはリストラ以降働かなくなった。義理のおかあさんと妹は結束しておとうさんを疎み、まとめてほたるさんの存在も疎んでいる。家族に嫌われているうち、いつのまにか人間関係に混乱するようになった。自然と作れていた友達との距離が測れなくなった。
 もしかして今のうざかったかな。ううん、逆に冷たかったかも。でもどうしよう、目を見て確かめられない。あれ? 人の目の見るのってこんなに怖かった……?
 眉を顰めてうつむきがちになって、やがて周りにはひとりも友達はいなくなっていた。明らかなイジメはない。強いて言えば仲間外れ、無視、孤立。
 笑い声が恐ろしい。その場にいて申し訳ない。消されていなくなりたい。中学を卒業し、ベッドでふとんをかぶって一年引きこもった。
 おとうさんは部屋に怒鳴りこんでくる。おかあさんと妹は蔑んだ目を向けてくる。
 ここにいても救われない。この家庭は居場所にならない。どこかへ逃げなきゃ!
 気づけば、手首がいっぱい泣きじゃくって、赤く染まっていた。このまま病んでしまわないために、自分ですべて調べて、通信制高校に通うようになった。友達は相変わらずできない。けれど、通信制高校ならそれでもわりと浮かない。
 淡々と単独行動で登校し、ついに今度の三月にほたるさんは高校を卒業する。
「ずっと明日が地獄だった」
 晴れた冬の日、薄く白くなるようになった吐息と、ほたるさんは公園のベンチに腰かけた。僕も隣に座った。
「でも、やっと春から自由なんだ」
「うん」
「楽になれるといいな。家さえ離れたら幸せになるってものでもないだろうけど」
「そうかな」
「分かんないけど。切ったりするのは治ってほしいな」
「今でも切るの?」
「いらいらするとね。吐きたくなるの。食べ物吐く人と一緒だよ。血を出してつらさも流す」
「……そっか」
 僕は自分の無傷の蒼い手首を見る。それに気づいたほたるさんは、「真似しちゃダメだよ」と微笑んだ。僕は小さくこくんとする。
「ずっと、切ることしか手段がなかったけど。せぴあ拾ってから、あの子が気持ちを癒してくれるの。抱っこしたらあったかいことで、すごくほっとする」
「せぴあ、あったかいよね」
「うん。あの子がそばにいるあいだに、人間として立ち直れたらいいな」
 冷えこむ指先を握りしめて、そうだな、と思った。せぴあがほたるさんに生涯寄り添ってくれたら安心だけど、そうはいかない。あるいは、せぴあのように思える人間とほたるさんが出逢えたらいいのに。
 それを言いたくてもうまく言葉にまとまるか悩んでいると、「ふふ」とほたるさんはおかしそうに咲った。
「何か、いつもだけど。私の話ばっかりだね」
「えっ。あ──いや、ほたるさんの話を聞くって約束したから」
「君のことは訊いちゃいけないの?」
「……僕、は」
 イジメられてるから。さくっと言ってしまうのは簡単なのだけど、そのひと言で終わらせるのが妙に苦しい。
「あんまり、おもしろくないよ」
「私の話もおもしろくないでしょ」
「そんなことないよ」
「私は、君の話も聞きたいけどなあ」
「僕の話……」
「無理は言わないけどね」
 僕は顔を伏せて考えた。学校や家庭での光景が、またたいて頭の中を走り抜ける。
 蹴る。怒鳴りあう。罵る。放り出す。貶める。
 僕は学校では生きている価値がない。僕は家庭では存在している価値がない。けれど、それを言葉にしたら、声が空中を引っかいて何かの痕痕になるのだろうか。そう思った僕は、ゆっくり口を開き、「嫌な話だけど」とぽつりぽつりと学校や家のことをほたるさんに話していた。
 ほたるさんの地獄は、春になれば終わる。僕の明日にはまだ地獄が来る。クラス替えまでだろうか。卒業までだろうか。死ぬまでだろうか。死ぬまで僕は「みんな」の中に溶け込めず、孤立して心を粉々にしていくのだろうか──
 ふと、ほたるさんが僕の頭に冬が染みこんだ冷たい手を置いた。僕はほたるさんを見た。
「泣かないんだね」
「……え」
「泣いてもいいんだよ」
 目を開いた。色づく息が震えた。
 何、で。何で、そんなこと。
 だって僕は、苦しくていいのに。みんな僕に怒りを捨てていくけど。哀しくていい。僕がいなければ離婚できるけど。痛くてもいい。心も軆もぼろぼろだけど。全部全部、慣れてしまったから。
 でも、優しくはしないで──
 僕の頭を撫でて、ほたるさんの袖の陰が見えた。
「かっこ悪いとか、気にしなくていいんだよ」
 優しい声に、視界が滲んだ。そのまま、熱い雫が頬を伝っていた。ついで、どんどんあふれてくる。ほたるさんは袖を引っ張って、その手を僕の手に重ねた。僕の手もほたるさんの手も冷えている。
「この手でせぴあを抱いて、助けてくれたでしょう? 君が拾いあげてくれたから、今、あの子は生きてるんだよ」
「………っ、」
「君がここにいるから、春になったら、せぴあはまた私と暮らせるんだよ」
「……そんな、の」
「君には、そんな温かさがここにあるんだよ」
 何も持たないほたるさんの手が、僕の何も持たない手を握った。すると、ゆっくりと微熱が生まれてくる。
 ここに、ある。僕も、ここにいる証拠を持っているのだろうか。
 ひとつでいい。小さくていい。ここにいる証明。
 せぴあを拾ったあの日、当たり前にもらえる参加賞ももらえなかった。でも僕も、生きている参加賞を持っているのだろうか。訊きたくても、もう嗚咽で声が出なくて、ただ手を握りしめていた。その手をほたるさんが包んで握ってくれていた。
 春になり、ほたるさんはせぴあと一緒に町を出ていった。僕は春風に桜が舞う中でそれを見送り、ほたるさんと最後に交わした握手で、手の中に残る柔らかな熱を握った。
 数日後、新しいクラスで学校がまた始まる。今度はクラスメイトにきちんと挨拶してみよう。死ぬ気になって。どうせ本当に死ぬわけじゃない。なのに何にビビるっていうんだよ。きっと、何も怖いことなんてないんだ。
 ほたるさんとせぴあみたいに、僕も新しい毎日をつかもう。伸ばせば誰かに届くこの手で、きっとつかむ。だって、この陽射しの下、僕も確かにこの世界を生きているひとりなのだから。
 FIN
【SPECIAL THANKS】 参加賞/それでも世界が続くなら 『彼女の歌はきっと死な��い』収録
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wong490216 · 2 years
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台灣智明電子股份有限公司是一家專業從事汽車和卡車LED燈具製造的公司。公司成立於2005年,總部位於台灣新竹市。多年來,公司一直致力於LED燈具的研發、製造和銷售,為汽車和卡車提供高品質、高性能、高效能的LED燈具。 公司的產品線包括汽車前照燈、尾燈、轉向燈、閃光燈、工作燈、卡車橫梁燈、後部燈等。公司的產品設計獨特、品質卓越、安全可靠、耐用性強,符合全球安全標準和環保標準。 台灣智明電子股份有限公司擁有先進的生產線和設備,以及一支高素質、專業化的團隊。公司不斷創新和追求卓越,不僅滿足客戶的需求,還為整個汽車行業提供了領先的LED燈具解決方案。 總的來說,台灣智明電子股份有限公司是一家專業的汽車和卡車LED燈具製造公司,擁有卓越的技術和專業的團隊,是您值得信賴的合作夥伴。
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儀表燈泡
智明電子股份有限公司(www.chi-ming.com)是台灣一家提供汽車儀表燈泡,
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