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#六義園の紅葉
bsamngodangbralba · 10 months
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小町数人説をめぐって
陽明文庫に中世の小町の絵がある。絹本着色、縦六一・六センチ、横四一・七センチの絵を表装してあるのだが、軸心近くの裏面に「小野小町像 貞治六秊六月廿五日」と、まさしくその頃この筆跡にて記されたものが付加されている。表装そのものもそんなに新しいものでないが、表装するにあたって、この絵に本来ついていた紙をここに付加したものであろうことは、その字がまさしく貞治頃〈一三六二〜一三六七〉この事跡であることが疑いもないからであろう。
ところで、この絵は「小野小町像」となっているが、まさしく「玉造小町子壮衰書」によっている。「容貌ハ憔悴シテ、身体ハ疲痩」、「頭ハ霜フリタル蓬ノ如ク、膚ハ凍リタル梨ニモ似タリ」、「骨ハ辣チテ筋ハ抗クナリ、面ハ黒クシテ歯ハ黄バミタリ」、「裸形ニシテ衣ナク、徒跣ニㇱテ履ナシ」、「左臂ニハ破レタル筐ヲ懸ケ、右手ニハ壊レタル笠ヲ提ツ」、「頸ニハーツノ囊ヲ係ケ、背ニハーツノ袋ヲ負ヘリ」、「肩ノ破レタル衣ハ胸ニ懸カリ、頸ノ壌レタル蓑ハ腰に纏ヘリ」とある「壮衰書」の序文をのものである。ここでもまた小野小町と玉造小町を同人物とする中世の理解が確認されるのである。
先にあげた「無名抄」の文〔五〇頁参照〕の続きに「玉造の小町と小野小町と同人かあらぬ者から、人々おぼつかなきことに申して争ひはべりし時...」とあって別人説もあったことは確かだが、その多くは前述の「玉造小町子壮衰書」の弘法大師著作説を土台にしての疑問であり、中世の大勢は、あくまで両者を同じものと見、「玉造小町子壮衰書」を小野小町の事蹟を語るものと見ていたことは疑いもないのである。
近世に入っても、この傾向は変わらなかった。貞徳の「徒然草慰草」などその顕著な例だが、中期以後の随筆の類を見ても、たとえば天野信景の「塩尻」〈『随筆大成』等〉、志賀忍〈天保十一年、七九歳没〉の「理斉随筆」などは、小野小町と玉造小町を同一人と考えている。
ところが、小町という名は、実は普通名詞であって、〇〇小町と呼ばれる女性はまことに数多くいたのだ、玉造小町と小野小町もとうぜん別人だという、いわば画期的な説が新井白雅の「牛馬問」「〈温知義書〉」に提示され、人々を驚かせたのである。
古代には一国より一人づつ采󠄃女を内裏へ献ぜしこと也。既に仁明帝の前後には、小町とて召されたるもの六十余人ありしとなり。この采󠄃女を后町のうちにをらしめたまふ。故にみなみな小町と呼ばれたるなり。その人々の宮仕へをやめて古郷に帰り身まかりたる墓を、おほか「た小町塚とよびしとなん。さてこそ、国々に小町塚といふもの多し。美濃・尾張の間にさへ二三所あり。
しかるを、なべての小町を一人と思ふよりまぎれたる説多し。たとへば実方朝臣、陸奥へ下向の時、髑髏の目穴より薄の生ひ出て、「秋風の吹くにつけてもあなめ〱」の歌の小町は小野正澄が娘の小野小町なり。文屋康秀が三河掾となりて下りし時、「身をうき草の根をたえて」さそふ水あらば」とよみしは高雄国分が娘の小町なり。「おもひつつぬればや人の見えつらむ」の歌、又業平の「舞の袖」などいひしは出羽郡司小町良実が娘なり。高野大師のあひたまふ、壮なる時憍慢最も甚だし、衰ふる日愁歎猶深しと答へしは常陸の国玉造義景が娘の小町なり。かく一人ならず。故に時代其外異なる事あるのみ。中にも良実が娘の小町は美人にて和歌にもすぐれたれば、独り名高く、すべて一人のやうに伝へ来たるのみ。
まず、小町を采󠄃女をし、采󠄃女のすべてに「町」をつけてよんだといっているが、平安時代の文献にあらわれる采󠄃女は、たとえば「近江の采󠄃女」〈拾遺集〉「明日香の采󠄃女」〈大和物語〉などのごとく、国名を冠して呼ぶのが普通である上に、文献にあらわれる「町」のつく女性は前述のように后町にいる更衣であって采󠄃女ではない。小町采󠄃女説自体が出羽都司良実の娘という伝承をもとにして出来たものであり、出羽国から采󠄃女をさしだすことはなかった〈「続日本紀」「類聚三代格」〉という事実を持ち出すまでもなく、この日雅の説には従えないのである。地方に数多い小町塚の合理的説明としても弱いものである。
ところで、この白雅の説、後半になると、その多数の小町が四人にしぼられて来る。架空の人物である小野正澄とか高雄国分とか玉造義景などの名をどこから持ち出して来たのか不明だが、既に伝説化説話化している小町像のすべてを事実と認定する立場からの合理的整理であって、まったく意味をなさぬものとしか言いようはないのである。
伝承る整理しながら、また新しい伝承を生んでいる感じの「牛馬問」の説であるが、その合理的整理法に人気があったのか。それに賛同して引用している随筆が実ははなはだ多いのである。神沢貞幹の「翁草」〈『随筆大成』第三期所収〉、城戸千楯の「紙魚室雑記」〈『随筆大成』第一期所収〉、石川宣続の「卯花園漫録」〈『新燕石十種』第三所収〉、山本信有の「孝経楼漫筆」〈『随筆大成』第三期所収」、滝沢馬琴・屋代弘賢らの「兎園小説」〈『百家説林』所収〉など、いずれもこれに全面的な賛同を示しているのである。
小町に限らず、伝説的人物は、その伝説化の過程において、事蹟が膨脹し、それを全体的に把握するとなると、そこに新しい矛盾が出てくることが多い。これを予盾なく合理的に統一しようとすると、いわば原生動物の体のように多方面に膨脹したものを分割するほかはなくなる。
たとえば柿本人麿の場合にしても、「万葉集」の記述を信するかぎり人麿は持統朝から文武朝にかけて活躍した歌人であるとするほかはない。だが一方、「万葉集」が引用する「柿本人麿歌集」にはそれよりもかなり後の歌もある。「人麿歌集」に後代の歌が入っているというのは今日の学者の常識だが、人間歌集なのだからすべてが人麿の歌だという立場に立てば、「万葉集」の人麿にして、既に最低二人いたことになる。次に「古今集」の仮名序を見ると、、「おほきみつの位(正三位)柿本人麿」を「ならの御時」の歌人としている。現在では、これを「奈良時代」と解し、しかも人麿が活躍した飛鳥時代は奈良時代に接していたからこのように書いたと説明している。だが、そこに都があった「時代」と解するのはどうか。平安時代において「御時」とは天皇の治世、すなわと御宇のことであり、「ならの御時」は平城の帝の御時の意にほかならないからである。事実、この仮名序に対応する真名序(漢文の序)には「平城天子」とはっきり書かれている。「古今集」より五十年ほど後に出来た「大和物語」にも人麿が平城天皇に仕えていたとある。平城天皇は平安時代第二の天皇だから「万葉集」の人麿とは違う。これ第三の人麿ということになる。ところ、で、「古今集」から百年ほど後の第三の勅撰歌集「拾遺集」を見ると、人麿が渡唐してよんだという歌が二首見える。これ、第四の人麿である。
人麿を一人ではなく四人とすると、その間の矛盾はなくなる。しかし矛盾がなくなったところでどうなるというのだ。私が問題にしたいのはそんなことではない。実在の人麿が、その死後、奈良時代・平安時代にどのように伝説化されていったか、別のことはで言えば、後の人々の心の中に人麿がどのように生き続けて来たか、私はそれを問題にしたいのである。
小町の場合も同じである。江戸時代の学者のように小町を四人にしたり、現代の民俗学系の国文学者のように、小町と称する女が無数にいたとか、小町を名のる遊行婦女・あるき巫女・歌比丘尼のたぐいが諸国をめぐり歩いていたと言い切ることによって事足れりとし、文献に残った小町の文学と伝承について深く考えようともしないのは学問の堕落、ある意味では頽廃という評語が適切でさえある。仮に彼らの言うようなことがあったとしても、せいぜい中世の後期のことであり、「小野小町の歴史」ほ既に平安時代中期以前から始まり、中世、近世と続いていたのである。小町が、その死後も、後代の人々の心の中にどのように生き続け、どのように変容していったか、あるいはまた、時を経て変容しながらその底に変えずに生き続けてゆく、いわゆる小町的なもの、それはいったい何かということの追跡にこそ、私は意味を認めたいのである。世に虚と言い実と言う。しかし、このように見れば、人々の心の中に生き続けていたものはすべてが実だと言うほかはないのである。
以下の章において次第に明らかにしてゆくことであるが、小野小町の説明化は、彼女の死後間もない頃から既に始まっていたのである。そして十世紀の末頃には、我々が知っている小町説話、たとえば(1)雨乞説話(2)好色説話(3)男性を拒否する驕慢説話(4)衰老説話 等、そのおおむねが既に出来るがっていたはずである。だから、そのような流れの中に「玉造小町子壮衰書」を置くならば、「小町老いて後、おとろへさらぼりたりなど云ふめるは、玉造小町の事なるを混じていへるなり」〈本居内遠「小野小町の考」〉というような見方が必ずしもあたらぬことを知るのである。小町衰老落魄の説話が「壮衰書」の影響で出来上がったというよりも、既に世に行なわれていた小町落魄説話の仏教的結実として壮衰書を考えるべきではないか。「玉造」の由来を明らかに出来ぬことは残念であるが、ともかくも「小町」と表題にあるだけで人々が説明を求めないような人物の伝でなければならないこと、しかもそれが「花ノ時ヲ待チテハ玉筆ヲ秉リテ紅桜紫藤ノ和歌ヲ詠ズル」美女の伝でなければならないことなどを併せ考えれば、平安末期から中世にかけての人々の大勢的理解がそうであったように、これをも小野小町のこととするのが、最も素直な、そんなして最も妥当な理解だと思うのだが、いかがであろうか。
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kennak · 2 years
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六義園、都会の真ん中とは思えない綺麗な所ですよね。
[B!] 紅葉と歴史の庭園 『続々々・六義園』東京都文京区 - 嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2
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kachoushi · 2 months
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虚子自選揮毫『虚子百句』を読む Ⅷ
花鳥誌2024年8月号より転載
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日本文学研究者
井上 泰至
14 道のべに阿波の遍路の墓あはれ
 初出は『ホトトギス』昭和十一年四月号「句日記(昭和十年四月)」。「四月二十二日。風早西ノ下に句碑を見、鹿島に遊ぶ。伊豫松山、黙禅邸。ホトトギス会」と前書き。『五百句』にほぼ同文の注記あり。
 この句の詠まれた事情については、『ホトトギス』昭和十三年十二月号巻頭に虚子自身が書いた「阿波のへんろの墓」の一文がある。虚子が新田宵子夫妻・池内友次郎夫妻・高濱(当時)章子と故郷西ノ下を訪ねた消息を書いたものである。まずは決まって訪れる大師堂の大きな松に佇み、裏手にある「阿波のへんろの墓」を確認したが、なかったのであった。虚子の証言によれば、江戸時代の標準的な書体である御家流で書かれた古いものであったという。
 虚子は碑が無くなっているのを嘆きつつ、恐らく行き倒れの曰くなどがあろうことを想起し、子供時代に目撃した遍路の一行を回想している。二、三歳の頃、遍路の女に抱き上げられ、大師堂まで連れていかれた想い出を語り、おそらくその女は、自分と同じくらいの子供を無くしていたのだろう、と語っている。このエピソードは、その後自分の人生を振り返った『虚子自伝』(昭和二三年刊)でも書き記されており、虚子のふるさとの記憶として刻印されていたことがうかがえる。
 「遍路」は『ホトトギス』雑詠欄によって季題になった。一見古そうに見えて新しい季題である。西村睦子『「正月」のない歳時記』(本阿弥書店)によれば、大正十三年に三句登場して以来、昭和九年までに二六〇句も載る人気の季題となったと指摘されている。虚子が季題を選んだ改造社版『俳諧歳時記』春の巻(昭和八年刊)に、虚子の詳しい解説と例句の二七が確認でき、出典はすべて『ホトトギス』からである。虚子編『新歳時記』(昭和九年刊)にも同様に詳しい解説付きで立項され、例句二二を数える。つまり、伊予出身の虚子によって「遍路」は季題になったのであり、この句はその例句として加えられ、そのトドメを打ったのである。
 『俳諧歳時記』の解説につけば、春の、しかも女性の景物としてのこの季題のイメージが確認できる。弘法大師の巡礼にあやかって、四国に散在する八十八か所を順拝する全道程一二〇〇キロ、日数四〇日余りを要する。宗旨・老若男女を問わず、服装は軽いが、三月から四月の季節がよくなる時期に、菜の花・青麦・紫雲英の鮮やかに彩られた道をぞろぞろと通る。この風景との一体化が単なる「巡礼」でなく、季語としての「遍路」の拠って立つところであると特記する。
 特に若い娘たちは華やかなセルの着物に、白木の納札挟みを胸高にかけ、鬱金や浅黄色の手甲脚絆をつけ、同じ色の姉さま冠りの上に真っ白な菅笠をかぶり、緋の腰回しもあらはに裾を端折り、白木の杖をついた姿を虚子は詳細に活写している。高濱年尾の次の句などは、この虚子が特記した美しさの方に拠ったものであろう。
  お遍路の美しければあはれなり
 虚子の句にもどれば、山本健吉『現代俳句』に的確な評がある。まず「遍路の墓」とだけあって無名であることがかえって叙情を増すこと、「阿波」の地名から、浄瑠璃でよく知られた、長年別れた母と出会うもそれと気づかない巡礼お鶴(「傾城阿波之鳴門」)の連想で、子別れの哀話が想像されることを指摘する。
 さらに健吉は重要なことを言っている。「遍路の墓」そのものに、春の季感はない。むしろ春の季語「遍路」が置かれることで、子供時代の春遍路の記憶と現在の春とが結び合わされるのであって、新興俳句の中でも有季定型を守った水原秋櫻子の流れの季感主義を批判している。季語は言葉そのものに意味があるのか、言葉の背後にある季感に意味があるのか? これは有季定型俳句の一大論点である。
 過剰な、「今」「此処」にこだわる季感主義では、この虚子の句などは取り落とされてしまう。言葉が残ることによって、過去の季感を学び、それを想起し、対話する。下手をすると昨今頻出する「昭和の日」俳句の甘い回想句の氾濫のような惰性に堕ちてしまうのだが、言葉の由来や歴史性を無視しては、多くの俳句の財産を無くすことも自覚しておくべきだろう。掲句はその文脈において、今日重要な意義を持っていると言えよう。
15 白酒の紐の如くにつがれけり
 この句の成立は若干の問題を含む。『ホトトギス』昭和二十年六月号の「句日記(昭和十九年三月)」には、「三月四日句謡会。鎌倉要山、香風園」の前書に「白酒の餅の如くに濃かりけり」「瓶のまま白酒供へ雛は粗画」と併記される。
 しかし、『六百句』には、前日の「(昭和十九年)三月三日 家庭俳句会。日比谷公園。丸之内倶楽部別室」と注記され、〈洋服の襟をつかみて春寒し〉と共に掲載される。
 「句日記」では、「洋服の」の句の他、「春草を踏まえて鳩の足あかし」「斯く行けば春風寒し斯くは行く」「その中に大樹芽ぐは物々し」といった吟行句が並び、「白酒」句はない。
 すなわちこの句は当初、雛祭を題詠的に詠んで四日の鎌倉の句会に出したものだったが、後に三日の家庭俳句会での作、ということにしてしまったものなのである。
 虚子の句集における注記は、必ずしも実際に忠実なわけではなかったことが知れるが、これは掲句を三日の発表ということにした方が、効果があると考えたからであろう。なお、家庭俳句会は、婦人俳句会などとともに『ホトトギス』に立ち上げられた、女性中心の句会で名句が多く生まれている(『俳壇』二〇二四年七月号「座談会」(西村和子・井上・堀切克洋)。そのこともこの発表時期の変更という「操作」の理由ではなかったかと思う。
 掲句は、端的にして的確な比喩によって、「白酒」の様態を鷲つかみにした写生句で、間然とするところがなく、名句としてはよく引かれるものの、解説は意外に少ない。
 ポイントは「白酒の」の「の」である。これが「や」では、なぜいけないか?「や」「けり」と切れ字が重なることを嫌ったのは、すぐわかる。
  降る雪や明治は遠くなりにけり 中村 草田男
 この句のように上五とそれ以下の間に「飛躍」があるなら、切れ字が重なっても問題はないが、「白酒」の句は典型的一物仕立てで、「や」では煩い。
 「の」の効果はそれだけではない。「紐の」と「の」を畳みかけることで、「白酒」の様態に焦点を当てることができる。
  鴨の中の一つの鴨を見てゐたり   この庭の遅日の石のいつまでも   蛍火の今宵の闇の美しき   立秋の雲の動きのなつかしき
 以上のような虚子の作例につけば、上五の下に「の」を軽くつけて、以下で「の」を繰り返して、リズムを作り、対象にフォーカスを当てていったことに気づかされる(井上『俳句のマナー、俳句のスタイル』)。
 「白酒」の句の主題は、液体の動きにあるので、「つがれけり」と用言でまとめた。虚子は「眼」の詩人ではあるが、これをことさらに強調せず、さりげなく、品よく提示してみせる。鷲づかみの「写生」にありがちな生々しさを包むデコレートの感覚(井上「品格ある写生」『俳句』二〇一九年四月号)こそ、作家虚子の「写生」を代表するものとして、ここに指摘しておきたい。
*先月号記事に脱落がありました。「紅梅の苔は固し不言」の句は『ホトトギス』九年二月号で『五百句』同様「二月二十二日。臨時句会。発行所。」と前書きされています。記してお詫び申し上げます。(筆者)
『虚子百句』より虚子揮毫
15 白酒の紐の如くにつがれけり
16 紅梅や旅人我になつかしき
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国立国会図書館デジタルコレクションより
___________________________
井上 泰至(いのうえ・やすし)   1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
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yotchan-blog · 6 months
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2024/3/26 7:59:46現在のニュース
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mougen-nikki · 9 months
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1月
年女。元旦から地元の友人2人とデニーズに6時間居座り、年末年始限定メニューの存在を知る。卒業式ぶりにネイルをした。魂24周年にバリチルで開催したパーティーで初めてオーダーケーキを頼んだがかわいくて大満足。こうきとまなみと神田大明神と湯島天神に初詣に行き、一瞬リョータに会う。シネマカリテで『そばかす』を観た。
まなみと日産グローバル本社でSAKURAの試乗をし、帰りに寄った中華屋で居眠りをした。あゆみさんとすえぴとネロの店で新年会をする。
THE FIRST SLAM DUNKの衝撃。三井への恋心を15年振りに思い出す。
すみちゃんとの大人の休日倶楽部が発足し、蔵前〜合羽橋あたりを散歩。観音山フルーツパーラーでももちとあゆみさんとすえぴが初対面。帰りにみんなにつかあってもらって、Tnewtiesで靴とワンピースを買った。
ことごとくおみくじの引きが悪い。
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2月
休職中の同期に久しぶりに会えた。元気そうで一安心。こうき主催のスイーツ会兼合同お誕生日会。ダロワイヨでケーキをたくさん食べた。工場の同期と遊んでザファを一緒に観た(THE SECOND SLAM DUNK)ら、同期は24時間経たないうちに2回目を観に行っていた。代官山のあたりをプラプラ散歩し、無数のトイプードとすれ違ったり旧朝倉邸に住みたがったりする。自主的Tłusty czwartekでミスドを食す。
かなこと海を見てカラオケ。バリチルで三井の寿の宴を行う。21卒22卒23卒になった高校の友達と卒業旅行で箱根へ。富士屋ホテルで豪遊し、星の王子様ミュージアムに涙ながらの別れを告げる。
テニミュ青学vs氷帝が当日の公演中止でぴよと残念会。
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3月
同期とご飯に行ったら2ヶ月ビハインドで私のお誕生日プレートをオーダーしてくれていて、この子たちのことは何があっても守ろうと思った。私お姉ちゃんだから。
大学の部活の先輩同期とかなり久しぶりに会った。大手町有楽町エリアで昼から夜まで遊んで、現役の時もこんなに遊んだことないから新鮮だった。私はちゃっかり途中の大丸でコスデコのアイグロウジェムをタッチアップし購入していた。
妹と母と受験お疲れ様の一泊2日熱海旅行。恋愛おみくじに「六歳年下が良い」と言われてじゃあ、三井寿か。と思う。月曜有給旅行の良さを感じたが穏やかな春の熱海の空気に当てられて情緒が不安定になる。
念願の姫鶴一文字を初顕現。宝箱からかなり早い段階で飛び出してきてくれて嬉しかった。
THE THIRD SLAM DUNKで横断幕特典シールをもらう。すみちゃんとピューロに行き、バツ丸のカチューシャを買ったらマレフィセントになった。三井を応援するネームプレートを作る。
在宅後ダッシュで駒沢に向かい、まおとA東京の秋田ノーザンハピネッツ戦を観る。なまはげがいたり、ありえない技(天井ダンク)を持つマスコットキャラがいたり、選手の概念車を教えてもらえたり、SDGsがボコボコにされたりと見どころ満載。ザファのおかげでプレーの解説がしやすい。ありがとう井上雄彦。
本社の同期4人ですみだ水族館にお出かけ。大阪人の登場シーンが肩揺らしすぎ歩くの早すぎ治安悪すぎで爆笑。いつの間にか水族館に墨田区の伝統アピールとして大金魚ゾーンができており不意打ちを喰らう。その後浅草寺で引いたおみくじ:凶。
かなこと銀河劇場でマリー・キュリー観劇。すごく良かった。韓国作品らしくフェミニズムのベースに労働者の健康被害問題や企業の製造責任、資本主義批判まで織り込んでおり見事な構成力。そうこうしていたらミューマギの第二公演情報解禁があり、まさかの山﨑昌吾ジャーファルに椅子から転げ落ちる。
ぴよのお誕生日@バリチルを開催。調子に乗ってバカのバースデーケーキを買ったら大変な目に遭った。
ももちとすみちゃんの作った和風シナリオを通過。知人の作ったシナリオは初だったが手癖を感じて面白い。バカ男子大学生コンビだったのでロールプレイが楽しかった。ガチ恋粘着獣の影響でYouTuberの探索者にした。
客先から一部品番値上げOK連絡をもらい、祝いにケーキを買って帰る。ここまで足掛け半年。
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4月
まおとBunkamuraのマリー・ローランサン展を観る。ローランサンとシャネルのメディアを介したラップバトルの話やテニミュのような前衛映像で爆笑。
閉館前の三菱一号館美術館に駆け込み、グッズを買う。そのまま散歩してヒューマントラストシネマ有楽町で『ジョージア 白い橋のカフェで会いましょう』を観る。すごくリラクシングでおおらかな映画で良かった。お国柄かな。
カイザーの話をされすぎてブルロ原作を読み始める。何もかもがめちゃくちゃすぎて読んではTwitterを開き、読んではTwitterを開くハメになった。おかしすぎる漫画。
はるかさんのお誕生日会があり、ウォカジンのヘアピンで爆盛り上がり。まったく、兄貴は意外と抜けてるところがありやすからね。
すみちゃんとラシーヌの苺アフタヌーンティーに行き、ノリタケの加州安定ティーセットが届く。
アニメのオペラオーが良すぎてメロメロになる。本当に彼女のことが大好きだしこの手の人間に弱い。ウマ娘は人間ではないが。
品川区民として初めての選挙(区議会議員選挙)。出張ついでにTさんと京都で遊んで私が行きたかった京都府立植物園に付き合ってもらう。何故か28,135歩も歩いた。
わが、まお、あゆみさん、すえぴと日本橋でピザを食べてから千葉ジェッツのA東京戦を観戦。冨樫を初めて生で観た。千葉なのに東京のイキリ中学生たちがコラボしていて何故?と思う。今回は席が取れなすぎてバラバラに座ったから観ながら話せなくて残念。観戦後の焼肉で炎の男の写真撮影に興じる。
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5月
2日にネスの夢小説を読み「ふ〜ん結構ネスのこと好きかもと思った」とツイートしている。
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運転練習を兼ねてGWに家族で伊香保に行こうとしたが関越が混みすぎて秒速5センチメートルしか進まなくなったため途中で諦め森林公園へ行く。エゴイストなので別行動して一人だけサイクリングをした。地元のイタリアンで祖父母の誕生日祝いをした。
こうきとポコの再会。この時祖父母がこうきを質問攻めにしており申し訳なかった。
降り頻る雨の中ポラ科とポーランド祭りに行き、帰りに駅のムンバイでチャイをしばく。
金夜のミュージアムナイトですえぴとマティス展に行く。プロヴァンスの映像コーナーがあり、教会の鐘の音を聴いた瞬間幸村精市との存在しない記憶とホームシックの幻肢痛に襲われた。とにかくヨーロッパに行きたい。
ももちとひなと湘北を想う湘南ドライブ。逗子マリーナの駐車場が法外な値段という学びを得る。これがあゆみさんから譲り受けたネスと初めてのお出かけ。
文フリに出かけて東直子とまほぴ、安田茜にサインをもらう。のいちゃんとたほさんにもご挨拶して差し入れを渡す。いつかドームに連れて行きます!と言われて最前行きます!と返した。
こうきとすえぴ、あゆみさんが対面し4人でヴァーミリオンのポップアップへ。この時はオーブのガーネットの指輪を買った。昼食場所を探したが渋谷の人口密度が高すぎてお高めの地中海料理に入る。イスカンダルセットというワクワクセットを注文。
母の日プレゼントで母にageteのネックレスを見繕った。チャーム別売りのやつ。
すみちゃんと劇場版コナン(魚影)を観た。元太のセリフ全てと陰謀論者の目暮警部で爆笑する。観終わった後がってん寿司でうなぎを食べてネスにも見せてあげた。
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6月
マンシティvsバイエルンのチケットが当たりまくる。ここから1.5ヶ月ほどチケット捌きに奔走する。チケ取引が中学の先輩や大学の後輩に会うきっかけになったので何だかんだよかった。
すえぴとあゆみさんと六本木ヒルズで薔薇のアフタヌーンティー。スタンドの高さがありすぎて起立して写真撮影。PWCを始める。三笘が来た瞬間ゲームバランスが崩壊し三笘ゲーと化した。
ミューマギの公演が始まり、6公演入る。今回はキャストが増えたのでオープニングとエンディングの厚みがすごかった。まさかの客降りで山﨑ジャーファルさんが数メートル先を歩いて行った。長生きはするものだと思った。マギ、サイコー!でも紅玉ちゃんの個人ブロマイドがないのはまだ納得してない。アクスタが売り切れすぎて買えないかと思ったがぴよが捕獲してくれた。
ネスの夢小説を書く。執筆中は納期にミートするために定時退社していた。わりと気に入っているので続きが読みたい。
部署の奨励金で帝国ホテルのご飯を食べ、その後走って若手による新入社員歓迎会に移動。
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7月
前日深夜に母に誘われ、急遽クレイジー・フォー・ユーを観劇。萌さんをリアルで初拝見。エンタメに全力な作品でかなり良かった。衣装もすごい。タイミングよくたかりかさんとも会えた。
ぴよとあゆみさんと東京タワーで迷子のストライカー探し。その後言ったカフェでマスターの爺さんに絡まれ怪しげな成功譚を聞かされる。
はるかとこうきと浦和レッズvsFC東京を観戦。初めてのスタジアムだったのでドキドキだったが色々新鮮で楽しかった。埼玉出身者としてコバトンと写真撮影。試合は0-0で内容もしょっぱい。酒井も3分くらいで怪我したし。翌日に国立でこうきと町田ゼルビア vs東京Vを観戦。シチュエーションが整っておりかなり熱い試合とブーイングが見られた。
リトル・マーメイドをひなと観た。冒頭にアンデルセンの引用があり大事をあげて椅子から転げ落ちる。
あゆみさんが妄言バースの夢小説を書いてくれた。嬉しすぎて仕事中に読みまくる。やってることが10年前と同じ。
すえぴあゆみさんももちとココス呪術コラボを冷やかす。
ポラ科ドライブで秩父へ行きそばを食べる。ポテくまくん邸を表敬訪問。
あゆみさんと渋谷シティの試合観戦。コートが近く、ボールを蹴る音が聞こえてすごかった。妹と国立西洋美術館のスペインのイメージ展に行く。
大学の部活の納会に参加しバスケをした後2次会までこなす。
マンシティvsバイエルンの当日、午後休を取ってネイルを変えてから国立へ向かう。かなりお祭りムードで楽しい。こうきにバイエルンバウンドの服装を褒められて嬉しかった。はるかさんも合流して写真撮影やらトロフィーチラ見やらをした。試合はシティのパスワークのすごさとバイエルンの疲労を感じた。
バリチルでリョータとソーちゃんの誕生日会をした。
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8月
地元の祭りで3年ぶりの花火がまさかの強風で打ち上げ中止。同日に花火大会があった板橋では火事が起きていたので妥当な判断だったと思う。
すみちゃんと大人の休日倶楽部有楽町編を実行し、シンガポール料理、プラネタリウム、マリアージュ・フレールを巡る。マリアージュ・フレールで友人の結婚祝いを買った。
友人の結婚パーティーに参加したが、レストランでやる簡単なものだったためか泣かなかった。中学時代のいつメンと会えて嬉しいが、私が恋愛の話題に非対応なためやりづらさはある。最近どう?と聞かれたので順調だよ〜と言ったらいつから付き合ってるんだっけ?と言われる。流れを無視して交際ではなく人生の話をしてしまいすみません。でも結婚した友人のことは誇りに思うし尊敬するし応援してる。私たちもうホグワーツにも帝光中にもいないけど、それぞれの戦場で変わらず戦おうね。
お盆は車を乗り回すためムーミンバレーパークやスタジアムジャポンや伊香保に出かけた。
ひなとまなみと島でバカンス。海で浮いたり原チャリを乗り回したりと満喫。花火もお菓子も買ったのに朝が早かったため夜ご飯後に爆睡。星が綺麗らしかったが当然見れず。護岸されていない箇所で泳ごうとしたら波が激しすぎて引き波の時に足に当たる石で流血した。
ももちこうきあゆみさんと才能の原石たちとで本能のままに餃子を食らった。あゆみさんももちまおとHUBでサバトも開催。
かなこれみかと横浜散策。ダイナーでハンバーガーを取り違えられ、中華街にあるフォーチューンアクアリウムの存在を初めて知る。
ひなとTHE FOURTH SLAM DUNK。
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oujisanpo · 11 months
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groyanderson · 1 year
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☆プロトタイプ版☆ ひとみに映る影シーズン3 第六話「悟りの境地」
☆プロトタイプ版☆ こちらは無料公開のプロトタイプ版となります。 段落とか誤字とか色々とグッチャグチャなのでご了承下さい。
→→→☆書籍版発売までは既刊二巻を要チェック!☆←←←
(シーズン3あらすじ) 謎の悪霊に襲われて身体を乗っ取られた私は、 観世音菩薩様の試練を受けて記憶を取り戻した。 私はファッションモデルの紅一美、 そして数々の悪霊と戦ってきた憤怒の戦士ワヤン不動だ! ついに宿敵、金剛有明団の本拠地を見つけた私達。 だけどそこで見たものは、悲しくて無情な物語…… 全ての笑顔を守るため、いま憤怒の炎が天を衝く!!
pixiv版 (※内容は一緒です。)
དང་པོ་  
 アラビアンナイトに、漁師と魔人という寓話がある。壺に閉じ込められていた魔人の封印を解いてしまった漁師が、「お前なんかこんな小さな壺に入る事すらできないだろう」と煽って魔人を再び封じ込める話だ。グリム童話や西遊記にも似たような物語がある。 「貴様は終わりだワヤン不動、金剛の有明が訪れる前に亡き者にしてくれる!」  この間抜けもそうだ。わざわざ暴風吹き荒れる高度三千メートルの塔外空中庭園に出て、最上の姿とやらになるため分散していた全黒煙を一身に集中させた。煙として漂い私達の体や霊魂を汚染させる方が圧倒的に恐ろしい力なのに、頭に血が上った本人は気付いていないんだ。  最上形態の金剛愛輪珠如来は十二単に似た複数人種の生皮ドレスローブと、ラスタカラーに輝く狸の毛皮の襟巻きで着飾っている。背中に千手観音のように多色の腕を生やし、その顔つきは……私の和尚様。ムナル様のご遺体から奪った物だ。 「やれやれ、悔しさに言葉もないか? ほら、ワヤン不動。我らを裏切った貴様の師匠の顔だぞ」  知ったことか。その人は既にこの世から逝去した。ていうか勝手に髪の毛生やしてるし、もはや課金のしすぎでゴチャゴチャになったアバターみたいで和尚様感ゼロだし。 「御託は不要だ。かかってこい、ケツ穴糞野郎(オンツァゲス)」  影影無窮! 私は影体を練り、自身の腕を四本に増やした。右上腕から長斧(ティグク)、神経線維塊(ドルジェ)、羂索(キョンジャク)、倶利伽羅龍王剣(プルパ)を持つ。今までこいつに破壊された物や、さっき粛清した龍王も含めた私の全法具だ。かつてない程慎重に、そして確実にこいつを滅ぼす!  ヴゥン! 先制して如来の顔面に目くらましの神経エネルギーを放った。すかさずティグクを振るうが、如来は回避。なるほど。死体を継ぎ合わせて作ったあの体は所詮器に過ぎず、奴は目でなく煙体で物事を感じ取っているんだ。 「カハハハ、ならばこうだァ!」  指先で小さな影と神経を練り、高速連続射出! チュタタタッ! これも如来は人間離れしたバック宙返りで回避。しかし奴が体制を整えようとしたその瞬間、私は既にゼロ距離で龍王剣を構えている! 「ピギャアァーーーーーッ!!!」  刺突ゥ! 如来の胸部を貫いた龍王剣が絶叫、炎を吹き上げながら奴の体内を燻製窯に変えた! 開祖バドゥクン・サンテットとの戦いで得た奥義、影縫いだ! 「ほう……」  如来は涼しい表情のまま、胸部の風穴から大量の黒煙を噴出。一方こうなる事を予習済みの私も、煙を吸わないよう息を止めたまま、影体を後部へ滑らせた。 「やれやれ、少しは賢くなったようだな。どれ、他の連中とも遊んでやろう」  如来の背後を彩る千手が、ボトボトと数本剥がれ落ちる。それらは黒煙を纏うと、生を得たような人型に膨張。私の後方目がけて走り出した! 「光君、イナちゃ……」 「貴様の相手はこの私だ!」  ズズゥッ……周囲一帯の空気が吸引されるような音。仲間の心配をしている暇はないようだ。 「龍王!」 「へ!?」  全身猛毒の奴の攻撃を生身で受け止めてはまずい。私は自動制御型法具キョンジャクの先に龍王剣をくくり、めいっぱいブン回す! 瞬間、如来が大量の汚染黒煙を噴出! 「ギヘエエェェェエエーーーー!!?」  黒煙を扇風機(サイクロン)効果で全て吹き飛ばした! 猛回転と毒に酔った龍王は悲鳴を上げながら影炎吐瀉! 「オゴゴボォーーーーッ!!!」 「ぐわっ!」  龍王剣爆発! 衝撃波を食らった私は後方へ吹き飛び全身を強打。しかし黒煙を散々吐き散らかした如来もやつれてきている。武器を二つ失った対価は大きいぞ! 「よし、トドメを……うっ!?」  ティグクを構えた瞬間、私は突如背骨の辺りに激痛を覚える。振り返るとそこには……杭のような形状で私を貫く、固形化黒煙!? 「うガッ!」  血管に汚泥を流されたような鈍痛! 視界がチカチカと明滅し、手足の力が抜けていく。 「ゼェ、ゼェ……ふふ。トドメを……どうすると?」  一転、舐め腐ったような表情で近寄ってくる如来。私は満身創痍でティグクを振るう。しかし斧の柄がみぞおちに当たり、私は胃液を吐き出して自滅転倒! 「ぐはっ!」 「ハッハハ! やぁれやれ、やはり邪道に金剛の有明は訪れぬようだな!」  亡布録装束(ネクロスーツ)に刻まれた死者達にケラケラと歪な笑い顔を作りながら、この世で最もおぞましい外道野郎がにじり寄る。 「だが貴様も女よ。最後の情けとして、この私の接吻で邪尊の因果から解き放って殺してやろう……」  如来は黒煙を吐きながら私に顔面を近付ける。キショい! 和尚様の顔でどうやったらここまで気色悪い所作ができるんだ!? 「ひぃぃぃーーー!」  しかしその時! 「グオォォルアアァ!!!」  ズドゴオオォン! 如来の横っ面を突如巨大な発光体が吹き飛ばした! 「ガッ! ……かはっ……き、貴様ァァ……!」  塔の壁面に大の字でメリ込んだ如来が、ベリベリと顔を剥がしながら振り返る。睨みつけた先には……御戌神、光君だ! 「僕の一美ちゃんに触るな」 「何故だ。貴様如き、分身で十分汚染できたはず……!?」  如来が目を見開く。光君の足元には、ただの腕と化した亡布録が転がっていた。それどころか、私も含めた彼の周囲の黒煙がみるみる消滅していく。 「ま、まさか!」 「カハハッ……何の対策もなしにお前に挑むわけがなかろう? 塔を上っている間に、お前の特徴は仲間と共有済みだ」  黒煙が生物を死に導く力と、光君をずっと蝕んでいた滅びの光。その特性はどこか似ている。ならば、そう。こいつは滅びの光と真逆の、生き物が発する命の輝き……すなわち、『赤外線』を当てまくれば消毒できる! 「ぐああああっ! 馬鹿なァァ!」 「効果は既に亡布録ゾンビで検証済だ! カァァーーッハハハハァァーーー!!!」  パァァァ! 光君を中心に、大晦日の寒空を強烈な赤外線の熱波が撫でた! 周囲一帯の体感温度が急激に上昇し、風をももろともせず滞っていた黒煙はたちまちオレンジ色に輝きながら消滅! 「おのれ……見くびるな、亡布録の法力はいかなる光も通さぬわァァ!」  如来が立ち上がり、再び背中から二本の腕をもぎ取った。それに黒煙を充填すると、腕は二対のガトリングキャノンと化す! 「たかが天部や明王如き、生身の戦いで十分! 捻り潰してくれるわぁ!!」  ズダガガガガガガ!!! 硬化した皮膚片を乱射! やはりこいつは馬鹿だ。 「ステゴロで如来部が明王部に勝てるかボケがァァーーーッ!!」  ヴァダダガガガガガァン!! 無数の神経線維弾が爆ぜ、皮膚片は全て分解霧散! 棒立ちの如来にティグクを叩き込む!! 「うおおおおおーーーーッ!」  頭を真っ二つに割られて吹き飛ぶ如来! 物理肉体に身を包んでいる奴はそのまま、謎の力で浮く空中庭園から放り出された。 「おのれ! ��のれェ! 亡布録よ、魂と骸の抜け殻よ!! 我が血肉となれえええぇぇ!!」  自由落下しながら絶叫する如来。すると塔の亜空間からボトボトと亡布録や黒煙が飛び出し、再び如来の装束を蘇らせる! 「フハーーーッハッハッハァ! やれやれ、ここまで手こずらせてくれるとは!」  再び法力を得た如来は地面スレスレで再上昇! 背中の千手に黒々とした巨大煙玉を抱えて上空に迫る! 迫る!! 「この私は何度でも甦えぅええぇぇえ~~~!!?」  しかし高度三千メートルに達した時……如来と煙玉が、謎の飛行物体に吸い込まれた! 「な!? な!!?」  突然の事に何が起こったか理解できない如来。しかしその飛行物体を、その創造者を、私は知っている…… 「アブダクショォン!」  たった今、如来が塔から吸い上げた亡布録。その一体が奴から反抗するように、未確認飛行物体から舞い降りた。彼女の名はリナ。私が生まれて初めて作った『自我を持つタルパ』の……宇宙人リナだ! 「やれやれ。まんまと罠にはまたネ、愛輪珠如来!」  イナちゃんが駆け寄る。そう。私はここに来る途中、彼女に『亡布録の中に、髭の生えた女の皮(リナ)がいたら理気置換術をかけてほしい』と依頼していたんだ。如来は私を乗っ取りに来た時、家の結界を突破するためリナを亡布録に変えていたから。 「有り得ぬ、抜け殻が自我を取り戻すなどと……くそ、ここから出せ!」  如来はリナが生成したタルパUFOの中で狭そうにもがく。 「ふっ……やれやれ。言うことを聞けぬなら、この飛行物体ごと亡布録に変えてやる!」  煙玉破裂! 船内に黒煙が充満し、UFOの外観が次第に色褪せていく…… 「させるか! スリスリマスリ!」  シュッ! イナちゃんが射出した理気置換術の波動がUFOの丸窓を通して何かに命中した。すかさず船内に、ふわりとラスタカラーの糸のようなものが光る。 「ぐあぁ!?」  如来は繭状になった糸に拘束される。更に、自らの首を飾っていた狸の毛皮が奴を締め上げる。彼も……あの化け狸もまた、如来に命を奪われた魂の抜け殻だ。 「フ……フフ! だがワヤン不動、貴様に私が倒せるかな?」 「?」 「亡布録は所詮、死者の抜け殻。このまま私を倒せば、この宇宙人と狸も消滅する。そして貴様の師匠である金剛観世音菩薩の亡骸も、永遠に消え失せるのだ!」  ほぼ敗北を悟った如来は、最後の脅しにかかっているつもりらしい。だが、それがどうしたというんだ。 「オモ? こいつ何言ってるの。リナちゃんも狸さんも、もうこの世にいないヨ?」 「……へ?」 「それは私が理気置換術で操ってるだけ。お前と同じやり方で、しかえししたんだヨ! ゲドー野郎!」 「なっ……なっ……!」  ゴォッ。光の獣と影の明王が火柱を噴き上げ、天に二色の螺旋を描く。 「や、やめろ……」  死の残滓には、命の輝きを。生命の営み、男女結合の境地……両尊合体(ヤブユム)を。 「よせ! もう間もなく、金剛の有明は訪れるのだ! それを拝めずに、き、消えたくない……」  全ての因果を斬る漆黒の影体、全ての外道を焼き尽くす真紅の後光輪。ワヤン不動・輝影尊(フォトンシャドウフォーム)爆誕!   シャガンッ! 世界が白一色の静寂に染まる。この領域は私であり、私はこの領��そのもの。中に存在する異物は、金剛愛輪珠如来のみ。さあ、 「やめろおおおォォォーーーーーーーー!!!!」  神影繰り(ワヤン・クリ)の時間だ!
༼ 南摩三満多哇日拉憾唵焼雅蘇婆訶! ༽
 幾多の仲間が散り、師は逝去された。ここからは、私自身が我が道を歩んでいく。
༼ 一名來自沙漠盡頭的精靈僧官將其救起精霊曰吾乃悪魔神視不食其力而乞為悪是故將汝等糧食交之於吾僧官曰生存乃自然之道既然如此佛祖不会介意您便拿去吧! ༽
 金剛愛輪珠如来は外宇宙の理力により死を超越した残滓。だがこの地球上に衆生を蔑ろにする仏など不要だ!
༼ 精霊曰神不容受施于神外之物是故命汝等崇敬於吾僧官曰如果您施恩予我我將感激不盡既然如此佛祖不会介意您大可放心! ༽
 もはや外道の如来も、邪尊もこの世からは消え失せる。ここにいるのは憤怒の化身、外道を滅ぼし衆生を守る輝影尊のみ!
༼ 精霊曰神不容爾等試探其之內心是故吾便在此自殺僧官曰您死後我便會恭敬的悼念您既然如此佛祖便不会介意您大可放心! ༽
 案ずるな、呪われた黒煙よ。死者の肉と魂は素粒子に分解霧散し、また地球の糧として巡るもの。
༼ 精霊曰吾中意之佛道是故汝接受吾之心臓將其食用於是乎精霊感到十分満意帶著愉悅的心情離世了而僧官則吃了精霊的心臓成為了守護其衆生的赤紅影尊ヌアァァアアア!!! ༽
 その輪廻から逃れられる悪徳など、この世には存在しないのだから。私はそれを知っている。邪尊でも、祟り神でも、たとえそれが悪魔でも……
༼ 唵! 皮! 影! 維! 基! 毘! 札! 那! 悉! 地! 吽ーーーーーーッ!!!!! ༽
 ……さまよえる全ての者に、抜苦与楽の永眠を与えん。
 གཉིས་པ་
 暗転、赤転、明転。全てを出し切った私と光君は、素っ裸で並んで得体の知れない空間に横たわっていた。そこは真冬とは思えないほど心地の良い朝日が差し込む、あたたかな森の中…… 「……って、まだ終わっちゃだめじゃん! 光君も起きて!」 「そ、そうだ! ここまで来たら、ちゃんと金剛滅ぼさにゃ!」  私達は慌てて腰を上げる。いけない。戦闘後にマッタリしちゃういつもの癖が出かけたけど、まだ大魔神を倒していなかった! 『ふふふ……仲睦まじい新婚夫婦、素敵ですのね』 「!」  見知らぬ声の方には、色とりどりの花で彩られた棺があった。覗き込むと、中にはドレスを着た女性が眠っている。 「あなたは?」 『私は平良鴨カスプリア。全知全脳の女神……いえ。ただの豚ですわ』 「ぶ、豚ぁ?」  するとポッと短い電子音を立てて、森に小さな魔女……悟さんのアバターが現れた。そうか、ここは例の白雪姫なんとかってゲームの世界だ。 「そうよ、そいつは私の白豚ちゃん! ほら、おどき!」  絵本の白雪姫なら、棺で眠っている姫は王子様のキスで目覚める。ところが悟さんは、カスプリアさんに容赦なく四季砲(フォーシーズンズ・キャノン)をブッ放した! 「ひゃあん!」  可愛らしい悲鳴を上げて、女神様は棺から放り出された。しかしその表情はなんともご満悦そうだ。 「ふむ、両肘下と十二指腸、左脚がまだ未完成のようね。それとも私が今フッ飛ばしちゃったかしら? おほほほ!」 「滅相もございませんわ悟様! 私めの肉体はまだまだ未完成ですもの。本日は紅ご夫妻様のために、私カスプリア。魂だけ覚醒致しましたの!」  ……つまり、色々と作りかけのこの女性は女神カスプリア。人類に金融アルマゲドンとかいう試練を引き起こし、悟さんに見事ハートをかっさらわれた奥様というわけだ。 「この度は、私めと同じ『カオスコロル』がとんだご迷惑をおかけ致しました。私めも今はお力になれず、本当に申し訳ありませんの」 「カオスコロルとは?」  ああ、光君には伝えていなかったか。 「混沌色(カオスコロル)。例の外宇宙……創造主様の世界から降ってきた、謎の粒子だよ」 「じゃあ、カスプリアさんは大魔神や神の子さんと同じで?」 「ええ。あちらの領域……そうですわね、いわゆる外宇宙から参りましたの」  カスプリアさんが一瞬言い淀んだ。 「あまり人間様にあちらのお話はしない方が良いんですの。なにせ時の王様に記憶を封印された私め自身、全知全脳の自我を取り戻したとたん人格がゲシュタルト崩壊してしまったのですもの」 「げ、げしゅたると崩壊……」  って、自分が誰だかわからなくなって発狂するとかいう、あれだよね……? 「でも一人だけ。生きたままたった一人であちらに到達されて、お心に異常をきたさず帰られた人間様がいらしたわ」 「え?」 「ゴータマ・シッダールタ。初代、仏様ですわ!」 「そうなんですか!?」  まさか、それが悟りを開くって言葉の真の意味!? 「ええ! そして一美様、光様。あなた方がワヤン不動輝影尊として大魔神と戦われるのなら、同じ悟りの境地に至っていなければ勝ち目はありません。なぜなら大魔神は、いわゆる創造主を強制的に人に見せつける力がございますの!」 「人間が見たら発狂する神を、強制的に!?」  そういう事か。もし私達がこのまま大魔神ロフターユールと対決し、奴に宇宙の事を見させられたら発狂して負けてしまうんだ。だから今この場で、悟りを開くしかないようだ。 「ドマルの時から思ってたけど……やっぱり精神に見合わない力は、身を亡ぼすんですね」 「そういう事ですの。私めが今からあなた達に、この宇宙の真理をお見せしますわ。創造主を目視した人間は一瞬で無限の情報に脳を焼かれてしまうので、本来よりもゆっくり……さくさくっとお見せしますわね」  なにそれ怖い。 「大丈夫よ、あんたら二人一緒なんだから! 私だって一人で見たけど大した事なかったわよ!」  悟さんの魔女アバターがコロコロと笑う。……って、え!? 悟さん見た事あるの!? 「それでは……行ってらっしゃい! ですの~!!」 「「え、ちょ、えええええぇ~~~!!?」」  そして私と光君の視界は、ゲーム空間から異次元へ飛び去った……。
གསུམ་པ་
 そこから私達は、目まぐるしく地球史を遡った。気になる歴史上の出来事や人物に少しでも集中すると、そこで起きた運命、無数の人々のひしめき合う感情、喜び、悲しみ、痛み、安らぎ、食べるもの、食べられるもの……ありとあらゆる感覚と本能が、ハチャメチャに押し寄せてくる。私も光君も、深入りしかける度にお互いの手をぎゅっと握って耐えた。  三大禁忌で隠匿されていた話は、概ね本当だった。学校で習うような一般常識を思い出した後で改めて見ると、とんでもない話だ。  現代では謎に包まれたシュメール文明。それは外宇宙へ繋がる『塔』を建てた、神々と人類が手を取る国だった。しかし彼らは創造主の片鱗を目の当たりにして、人類が二度と外に夢を見ないようそっと衰退した。その物語はやがて、現代の人々も信仰する世界一有名な聖典を生み出すきっかけとなった。  その後、地球に降り注いだカオスコロル。そりゃあ神の子と名乗るのも納得だ。彼は人類が二度と創造主に近寄らないよう、奇跡の力で生涯慈善事業を行いながら、ひっそりと人類から霊感を奪っていった。  そして第二のカオスコロル。霊能者と合体して大預言者に変身した彼は、中東に当時まだ残っていた異教徒が呼び出した外宇宙生物を倒し、それまで以上にめちゃくちゃ厳しい一神教を作った。彼はもはや唯一神の名前を呼んだり、イメージで偶像を作る事まで頑なに禁じた。それでも現代でも、人類の三分の一ぐらいの人達が彼の言いつけを守っているのはとてつもない偉業だ。  第四のカオスコロル……カスプリアさんは、時の王様の隠し子に宿った。だけど霊能者であった王様は、カスプリアさんの記憶が完全になくなるまで彼を地下に幽閉し、人間の言葉や生活を何一つ教えずに育てた。そのせいでカスプリアさんはやがてゲシュタルト崩壊して、脳を卵に変えて自らを封印。それを戦時中ナチスドイツに発掘され、今に至る。  人類とカオスコロル達が、ここまでして長年隠し通してきた『外宇宙』。いま、その実態は私達の目前にある。 「……ここまでは、大丈夫ですの? 準備ができましたら、いっせーのーせで創造主をチラ見せいたしますわ」 「わかりました。光君、大丈夫?」 「ゼェ、ゼェ……うぷっ。なんとか」  私はいい、まだ仏であるドマルの記憶や精神が根幹にあるからこのくらいは平気だ。しかし光君は今に至るまで、既に何度か分解霧散しかけている。 「じゃ、じゃあいくよ……本当に平気!?」 「ど、どうにかするから! 大丈夫。一美ちゃんを残して、僕は絶対に壊れたりなど!」 「わかった。いっ……」 「「せーのーせっ!」」  私達の合図と共に、カスプリアさんは外宇宙の景色を解放した。
བཞི་པ་
「ロフター。ロフターや、イラクサを刈ってきておくれ」  穏やかな森の中。腰の曲がった老魔女グリーダが、大鍋をかき混ぜながら使い魔を呼ぶ声。 「おいおい、イラクサですって? 僕の肉球が膨れ上がってパンになっちまいますよぉ」  現れた使い魔は、嗄れた声で二足歩行の猫。彼は虎のように大柄だけど、身長二メートル半もある魔女と並ぶと丁度よい体格差だ。 「文句を言うんじゃないよ。あたいの叔母のナブロク手袋を使いな。叔母さまはどんな毒や火傷からもあんたを守ってくれるよ」  魔女に促されるまま、猫は引き出しから人皮の手袋を取り出した。それは丁寧になめされて、甲に金色のルーンが刺繍されている。 「おやおや、こんなに薄いのに随分とあったかいんですなあ。それに……おお。確かに、イラクサに触ってもチクチクしないですよ。こりゃあグリーダの叔母さんは随分と良い人だったんでしょうね」 「ヒッヒッヒ! そうさ。あたい達魔術師はね、古くからノースの神々と共にヴァイキングを支えるこの国の英雄なのさ。最近は神が一人ぽっちしかいないなんて訳のわからない事を言う外人さんもよく来るけど、あんな偏屈な考え方はこの辺りにゃ向いていないね!」 「にゃははは! 全くその通りですなあ。わはははは!」
ལྔ་པ་
 魔女と猫の、幸せそうな束の間の時間。外宇宙の創造主……本当にそう呼んでいいのか……を見た私と光君の脳裏には、その光景が過っていた。 「こんな物のために」  光君の唇が震える。 「こんな物の尊厳を守るために、あの魔女は裁判に?」  魔女裁判。実は土着信仰の根強いアイスランドでは、ヨーロッパほど熾烈な魔女裁判は行われていない。しかし森の魔女グリーダは拷問の上で惨殺されてしまった……カオスコロルである、ロフターユールを庇って。 「こんな物の尊厳を守るために、いまだ世界中で戦争が??」 「そうですわ」  創造主を背にしたカスプリアさんの目が、玉虫色に光る。この『神』を三次元の物体として落とし込むと、確かに似たような色をしている。  創造主について言葉で例えるのは難しい。あえて言うならそれは、どこまでも無限に広がり、うねり続ける複雑な波だ。波の先をよく拡大してみても、見えなくなるほど無限に同じ形の小さな波が連なっているだけ。どれだけ全景を見渡そうとしても、見えなくなるほど無限に同じ形の波が連なっているだけ。その全貌は途方もなく壮大で、その片鱗は手の中に握りつぶせるほどちっぽけで無価値な存在。それが創造主という概念だと思う。 「僕は認めない! 神様ってヤツは、もっと偉大で立派で……こう、ひげもじゃのお爺さんなど! みんなが尊敬できるお方でねえと! なのに、こんな心があるかどうかもわからない場所が……神様など……」  光君の頬を涙がつたう。こうなるのも当然だ。だって私達は、つい今しがたまで人類の全ての歴史を追体験したばかりだから。神に祈りながら死んでいった人々、神について争い命を奪い合う人々、神を騙る人々……その全てを、見てきたから。 「一美ちゃんは、どうしてそんな平気ので……?」 「……」  私って、薄情な女なのかな。ただ…… 「平気、かどうかは何とも言えないけど……私は正直、こんなもんかなって思った」 「どうして?」 「だって……創造主って、人類だけのものじゃないでしょ」 「!」  そう。私達は、人類の全てを見てきた。けど、それだけじゃない。動物、植物、惑星、この宇宙の全てを経てここに来たじゃない。 「人のための神様なら、確かに人型じゃないと変だと思う。けど太陽系には、犬とか葉っぱとか、石とか、ミトコンドリアとか。色々な存在があるでしょ? その全員のお母さんだってんなら、こんなわけのわかんない形だったのも納得がいくよ」 「人間以外……まさか一美ちゃん、さっきの遡りで、人類以外にも目を……!?」 「い、いやいや、ちょっとずつだよ!? そこまで精神のキャパないし! ……あ、でも」  人間をここまで魅了する神様、といえば…… 「……よく見るとこの波の形、仏様っぽくない? お釈迦様の螺髪(パンチパーマ)、ほら、あのへんの出っ張りを真似したのかも!」 「は、はは……」  ��君は膝を打った。 「……これが、不動明王(ホトケさま)か」
དྲུག་པ་
 かくして全てを悟った私達は、カスプリアさんの力でゲーム空間に意識を帰還させた。 「さすが……お二人共、よくご無事でお帰りなさいましたわ。ですが、それができたのは、お二人が今まで幾多の試練を乗り越えてきた神仏だったから。普通の人間は創造主を直視するだけでショック死ですのよ」 「わ、わかってます! あんなのバレたら文明がめちゃくちゃになっちゃいますよね!」  というか、目がチカチカして卒倒するのが先かも。 「ええ。ですが、それこそ金剛が企てる楽園計画ですの」  そう、私達はロフターユールの過去も見てきた。彼は魔女狩りで大切な人を失い、一神教を……過去のカオスコロル達が築き上げてきた秩序を、憎んでる。  金剛有明団の真の目的は、全人類が失った霊感を再び蘇らせ、この地球上から『創造主への幻想』を破壊する事だったんだ。
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deisticpaper · 2 years
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蜃気楼の境界 編(五六七)
蜃気楼の境界 編(一二三四)から
「渦とチェリー新聞」寄稿小説
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蜃気楼の境界 編(五)
界縫
 正嘉元年紅葉舞い、青い炎地割れから立ち昇る。音大きく山崩れ水湧き出し、神社仏閣ことごとく倒壊す。鎌倉は中下馬橋の燃える家屋と黒い煙かき分けて家族の手を引きなんとか生き延びた六角義綱という男、後日殺生も構わぬ暮露と成り果て武士を襲えば刀を得、民を襲えば銭を得て、やがて辿り着いた河川で暮露同士語らうわけでもなく集まり暮らす。或る夜、幾度目のことか絶食にふらつき目を血走らせ六角義綱、血に汚れた刀片手に道行く一人の者を殺めようとするが、嗚咽を漏らし立ち竦みそのまま胸からあの日の紅葉のごとき血を流し膝から崩れ落ちる。道行くその者、男に扮した歩き巫女だが手には妖しげな小刀、その去る様を地べたから見届けんとした六角義綱のすぐ背後、甚目寺南大門に後ろを向けて立つ闇霙(あんえい)と名乗る男あり。みぞれ降りだして、人とも呼び難いなりの六角義綱を一瞥し、闇霙、口開かず問いかける、そなたの闇は斯様な俗識さえ飼えぬのか。六角義綱、正嘉地震から甚目寺までの道中で妻を殺され、涙つたい、儂には女は切れん、と息絶える。その一通りを見ていた青年、六角源内、父を殺した女を浅井千代能と突き止めて敵討ちを企てるが、知られていたか検非違使に捕らえられ夷島に流され、以後誰とも交流を持たずに僻地の小屋で巻物を記したという。それから七五九年の時が経ち、二〇一六年、仟燕色馨を内に潜める二重人格の高校生市川忍とその同級生渡邉咲が、慧探偵事務所を相手に朔密教門前また内部にて些細な一悶着あった、その同日晩、奇妙な殺人事件が起こる。場所は百人町四丁目の平素な住宅区域、被害者女性、五藤珊瑚(三〇)の遺言は、残酷な苦を前に千年二千年なんて。戸塚警察署に直ちに捜査本部が設置され、その捜査とは別に警部補の高橋定蔵、市川忍の前に立つ。何故おれなんかに事情徴収を、と忍。事件当日、校門の監視カメラに映っていたきみが何か普段と違うものを見てなかったかと思ってね、若き警部補が爽やかに答え、それで市川忍、脳裏の人格に声を送る、一顛末あった日だ厄介だね。対し仟燕色馨、おそらくこの警部補、謎多き朔密教を疑っている、ならばこの事件あの探偵にも捜査の手が伸びる、ところで気づいているか探偵事務所の探偵に見張られている。
 小料理屋点々とある裏通りの角に螺旋階段へ繋がるアーチ状の古い門を持つ築古スナックビルの入り口で刈り上げマッシュショートにゆるめパーマの少年のような青年がただ立っていると突然背後から強面の男がどこに突っ立っとんじゃと怒鳴ってきたので青年は冴え冴えとした眼差しで振り返り、幻を見てたんじゃないですか、俺はずっとこの位置でスマホを見てました、俺の輪郭と色、背後の風景と俺のいる光景をもっと目に焼きつけてください。男は動転し不愉快な目の前にいる青年を忘れないようじっと食い入って見る。だが、その光景はすでに幻で、スマホを見ていた青年はもういない。走り去っていたのだ。朝のホームルーム直前にその青年、六角凍夏(むすみとうか)が現れ席につく。振り返り、後ろの席の渡邉咲に聞く、きみ、部活入ってるの。隣席美術部員中河原津久見が聞き耳を立てている。渡邉咲は初めて話しかけてきた六角凍夏が先々で勧誘しているのを知っていて、文芸部でしょ、と冷えた目を送ると、文化琳三部だよ、と。咲が琳三って何という顔で惑うと、清山琳三ね、俺らの界隈で知らぬ者はいないよ、とくるが、咲はどこの界隈の話なのと内心いよいよ戸惑う。だが、聞き耳を立てていた中河原津久見はピクシブなどで目にする虚無僧キャラねと気づくが話に加わらない。きみ、机の上の本、和楽器好きでしょ、清山琳三は気鋭の尺八奏者。私、渡邉咲、と口にしながら、尺八ね。放課後、六角凍夏は一人、文芸部部室の小さな教室に入って電気をつけるとドアを閉め、密室と成る。中央辺りの机に、鞄から取り出した古びた筒を置く。目を閉じる。刹那、周囲にぼろぼろの布団が幾枚とどさっと落ちてき動きだす。それは天明四年鳥山石燕刊行妖怪画集「百器徒然袋」に見られる暮露暮露団(ぼろぼろとん)だが現実に現れたわけではなく、六角凍夏の想像力は小さな空間で全能となり百器徒然袋の界隈と接続し、今回ならばそこに記された妖怪があたかも姿を見せたかのような気分になったのだ。密室に、江戸の布団の香りが充満する。ときに、異界からの香りが漂ってくることもある。翌、静かな夜、百人町四丁目にて更なる殺人事件が起こる。被害者は志那成斗美(四〇)遺言は、潔く煮ろうか。魔の香りも、又、此処に。
蜃気楼の境界 編(六)
五鬼
 出入りする者らの残り香も錯綜の果てに幻影さえ浮かべる夜の街。串揚げ並ぶコの字カウンター中程で束感ショートの若い警部補が驚きのあと声を潜め通話を切ると手話で勘定を頼み、さっぱりとした面立ちの探偵仲本慧に目をやり、五鬼事件だがまだ続い���いたと輝きの瞳隠せないながらも声を落とし去っていく。百人町四丁目連続殺人事件の犯人佐々木幻弐が第二被害者志那成斗美の最期の正当防衛で刺され意識不明のまま病院で死亡したという話、監視カメラから犯行も明確、第一被害者五藤珊瑚への犯行とも繋がり既に報道もされた直後の第三事件発覚。カウンターに残された探偵仲本慧、ビールを追加し面白い事件だが依頼がきてないから何もできないね、と奥に座る長髪黒はオールバックの男に突然話しかける。その男、串揚げを齧りながらチラと目線を合わせる。慧、ビールを飲み干し、隣に座っていいかなと距離を詰め、そっと名刺を置き、歓楽街案内人の市川敬済だね仕事柄我々は抜け目ない、聞き耳を立ててたね、という。黙す市川敬済に、優秀な探偵の知り合いは二人と必要ないかなと強い声で独り言のように笑みを送る。店内、音楽なく、静かに食す客、座敷からの賑わい。この辺りで、青島ビールが飲める良いバーを探してる客がいたなそういえば、と市川敬済、懐から名刺を取りだし横に並べる。直後、和柄のマフラーをしたギャル僡逢里が現れた為、仲本慧、名刺を拾い、勘定を済まし去っていく。お知り合いさんなの、と尋ねつつ座る僡逢里に、池袋の二青龍で今は探偵の男だ知ってるか、と尋ね返す。誰よ、テリトリー渋谷だったし、今日はいないの。暗に警部補のことを口にする。僡逢里の耳元で、まだ続いてるらしい千代女のママ心配だな。食事の注文をしながら僡逢里、出勤前に縛られたい、と呟く。夜十一時、一人になった市川敬済の前を男女が横切る。片方の男が枯淡の趣ある着物姿でありながら凍風をただ浴びるがごとく静かであったため変に気にかかるが、気にするのをやめて電話をかける。あら敬済さん、と通話先、青藍に杉の木が描かれた着物の女、さっきまで警部補さんがいらしてたのよ、お店は営業してません、今朝三人目の不幸がありまして五鬼も残すところ二人なの。語るは浅井千代女である。
 遥か彼方より朗々と木曽節が諏訪太鼓と絡まり聞こえる、それは五年前の、冬の宵、一人の女、吉祥寺の麻雀ラウンジ千代女の開店準備中、六人の女達を前に、肩に雪積もり震えている。浅井千代女が側に近づき、貴女の血に刻まれし鬼の禍、憎しと思うなら、受け継がれし技術でお金に変えて楽園を造るのよ、弐宮苺(にきゅういちご)の源氏名を授けるわ、そちらの西クロシヤ(五〇)引退で貴女の席があるの。語りかけてきた浅井千代女を取り囲む五人の女達、五鬼を見る。はい、と涙流し、生まれて初めての愉しい月日流れ、今、浅井千代女の周りに残る五鬼はその弐宮苺(三〇)と柵虹那奈(さくにじなな、四〇)だけだ。今朝殺害された紫矢弥衣潞(しややいろ、五〇)の遺言は、一路ゆくは三人迄。殺害現場で弐宮苺は両拳固く握りしめて言う。千代女さまを死なせはいたしません、次はこの私が千代女さまの匂いを身につけ犯人を誘いだし返り討ちにしてやります、これまで通り千代女さまは、五鬼にはできない私達鬼の禍の力を強める祈祷にどうか専念してください。浅井千代女の頬に涙が伝う。紫矢弥衣潞の形見の側に六歳の娘が一人。この災い突如訪れ、犯人の心当たりなく、志那成斗美が相打ちにし病院で死亡したという佐々木幻弐が何者なのかも分からない。不気味であったが浅井千代女は思う、そもそも私達がこの現世において得体知られていない存在なの、それに。相手は私達より強い、と震える。市川敬済に連絡を入れる。丑三つ時に市川敬済が女と帰宅、玄関騒がしく、津軽塗の黒地に白い桜が控えめに描かれた高さ一尺程のテーブルに女が横たわる音がする。自室でスマホを触っていた高校一年生の市川忍、悠里と帰ってきたのかあの女嫌いだな、と不機嫌になる。脳裏から仟燕色馨の声、きみの父だが今着信があり通話している。女といるのに別の女と喋ってるのそりゃあ母も出ていくよ。連続殺人の件だ探偵仲本慧の名前も出ている。いつも大人達は都合で何か企んでいて不快だよ。翌日、暑し。ホームルームの前に近寄ってきた同級生渡邉咲が、低血圧以外の何物でもないローテンションでいつもより元気な声で市川忍に話しかける。事件は解決してなかったのよ、貴方のお知り合いの探偵、仟燕色馨の出番じゃない?
蜃気楼の境界 編(七)
境迷
 昼か、はた、ゆめの夜半にか、北原白秋「邪宗門」の一節に紛れ込んでいた六角凍夏は国語教師茨城潔に当てられて、地獄変の屏風の由来を申し上げましたから、芥川龍之介「邪宗門」冒頭付近をちらと見、朗読し始めるが、正義なく勝つ者の、勝利を無意味にする方法は、いまはただ一つ、直ちに教師が、むすみその「邪宗門」は高橋和巳だ、遮ってクラス騒然となる。六角、先生���界をまたぐは文学の真髄ですと逸らす。教室の窓から体育館でのバスケの授業を眺めていた市川忍に、脳裏から仟燕色馨の声、百人町四丁目連続殺人事件、慧探偵事務所の手にかかれば一日で解決する探偵はあの少女が呟く数字で結論を読みとるからだ朔密教での一件はそういう話だっただろう。それじゃあカジョウシキカ勝ち目が。否あの少女がいかなる原理で数字を読むか今わかった。その時、教室の背後から長い竹がぐんと伸び先端に括られた裂け目が口のごとき大きな提灯、生徒らの頭上でゆらゆら揺れる。「百器徒然袋」にある不落不落(ぶらぶら)を空想した六角凍夏の机の中に古びた筒。不落不落を唯一感じとった仟燕色馨、市川忍の瞳を借り生徒らを見回す。何者だ。その脳裏の声へ、何故だろう急に寒気がする。界か少女は先の「邪宗門」のごとく数多の界から特定している市川忍クンきみはこの連続殺人事件どう思う。昨夜の父の通話を聞くに麻雀ラウンジ千代女のスタッフが四度狙われるから張り込めばだけど犯人佐々木幻弐死んでも事件は続いたし組織か警察もそう考えるだろうから現場に近づけるかどうか。吊り下がる口のごとく裂けた提灯に教師も生徒も誰も気づかず授業続く。休み時間スマホで調べた麻雀ラウンジに通話。まだ朝だ、出ないよ、休業中だった筈だし。仟燕色馨は通話先を黙し耳に入れ続ける。浅井千代女らは、魔かそれに接する例えば鬼か、ならば逞しき彼女らが手を焼く犯人も、人ではないと推理できよう恐らく一人の犯行による。驚き市川忍、犯人が死んだというのに犯行は一人だって。きみは我が師仟燕白霞のサロンで幼少時千代女と会っていたことを忘れたか父と古く親しい女性は皆その筋だろう。側に、一人の同級生が近づいていたことに突然気づき、晴れてゆく霞、市川忍は動揺する。渡邉咲が、不思議そうに見ている。
 柵虹那奈、と雀牌散らばりし休業続く麻雀ラウンジで浅井千代女が呼びかける。はい千代女さま。志那成斗美あの人の槍槓はいつだって可憐で美しかったわ、五藤珊瑚あの子の国士ができそうな配牌から清一色に染める気概にはいつも胸を打たれていたわ、紫矢弥衣潞あの方の徹底して振り込まない鬼の打ち筋には幾度も助けられたわ、三人とも亡くしてしまった、弐宮苺は私達を守ると意気込んでいるけどあの子を死なせたくないの。ラウンジを出て一人、浅井千代女は市川敬済から聞いた池袋北口の慧探偵事務所へ出向く。雑居ビル、銀行かと見紛うばかりの清潔な窓口が四つあり小柄の女性職員田中真凪にチェックシート渡され番号札を機械から取り座る。呼ばれると先の職員の姉、同じく小柄な三番窓口女性職員田中凪月が青森訛りで対応するがシート見てすぐ内線で通話し真凪を呼び千代女を奥へ案内させる。無人の応接間は中国人趣味濃厚で六堡茶を口にしながら十分程待つと仲本慧現れ、異様な話は耳にしている我が慧探偵事務所に未解決なしさ安心して、笑顔に厭らしさはない、依頼費は高くつくけどね。千代女は私達に似てるわと思う、職員は皆日本人名だが大陸の血を感じる、理由あってここに集い共同体と成っている、市川敬済とは昔SMサロン燕(えん)で業深き運営者は仟燕白霞に紹介された、世俗の裏側で通信し合うルートで辿り着いた此処は信用できる。受け応えを記録する仲本慧に着信が入り中国語で喋りだす。六堡茶を喉へ。探偵職員二名曰く、監視対象の市川忍が早退し校門前で謎の探偵仟燕色馨と通話していたという。仟燕色馨が仲本慧に仕掛けた誤情報だが、千代女を上海汽車メーカーの黒い車に乗せ吉祥寺の麻雀ラウンジへ。市川敬済はその謎の探偵にも件の連続殺人事件を探らせているのかなぜ子の市川忍が連絡を、空は雲一つない、SMサロン燕は五年前の二〇一一年に閉鎖し今は仟燕家のみその調査は容易ではないが必要かすぐ崔凪邸へ行くべきか。麻雀ラウンジのドア、鍵開き、僅かな灯火の雀卓で盲牌していた柵虹那奈、差し込む外光より、冷気識る。現れるは、病室で死に顔さえも確認した、佐々木幻弐である。上海汽車メーカーの黒い車は崔凪邸に着く。少女崔凪は、使用人二人と土笛づくりをして遊んでいる。
by _underline
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「渦とチェリー」チャンネル
【音版 渦とチェリー新聞】第27号 へ続く
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仟燕色馨シリーズ 全人物名リスト
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pervincafe · 2 years
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逆光?か何かですごく良い感じに撮れました。 六義園また別の季節に行こう! #六義園 #紅葉 https://www.instagram.com/p/CmgsqqSPXBs/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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lovesugar714 · 2 years
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@ais_20220504 👈をタップで他の投稿が見れる🙌 今回は紅葉の撮影ポイント!とっておきの構図ついてご紹介します✨ 他にも素敵な投稿がありますので是非チェックしてください! by @ais_20220504 . 【 プロ直伝!】写真はこう学べ! . こんにちは、愛花です。 さてさて、このアカウントを見てくださっている方には、 「写真がもっと上手くなりたい!」 「もっと素敵な写真を撮れるようになりたい!」 どうやって写真を撮ったらいいのかな? と思っている方が多いと思います。 私も同じ悩みです。 プロになっても悩みは同じなんだなと思います。 常に、もっもっと成長したい、自分の��現できる範囲を増やしたいと思っています。 さて、そんな皆様に、今日は、紅葉撮影のポイント!とっておきの構図について紹介していきます。 ぜひ参考にしてみてください かなりおすすめの写真の撮り方で、かつ、誰でもできる簡単な方法です! 以下の絵文字で、感想くれると嬉しいです。 参考になった→🥰 とても良かった→🥰🥰 次の投稿が楽しみ→🥰🥰🥰 . ■□次回(1日後)投稿内容■□ JEARAプラティカルフォト卒業制作の紹介 ■□■□■□■□■□■□■□ ☟ My tag \ 使ってくれたら遊びに行くよ!/ #BestMemory2022 ☟ 他のおすすめ投稿⬇️ @ais_20220504 秋の作品モデル募集中! こんな写真を撮って欲しい方、モデルご希望の方は、撮影作品モデル様募集中です! https://www.instagram.com/p/CjvByrtLPpn/?igshid=YmMyMTA2M2Y= ほんとは教えたくない!おすすめ関東紅葉撮影スポット https://www.instagram.com/p/CjvDPW1r0Dx/?igshid=YmMyMTA2M2Y= ---------------------- 東京、千葉を拠点に出張撮影カメラマンをしています。   撮影のご依頼・ご相談は @ais_20220504 のURLから ⚪︎商品 ⚪︎イベント ⚪︎カップル ⚪︎ウエディング ⚪︎フレンド ⚪︎ファミリー ⚪︎入学式、卒業式、成人式 ⚪︎マタニティ ⚪︎お宮参り ⚪︎七五三 ⚪︎お一人様(プロフィール) … etc ---------------------- #写真撮ってる人と繋がりたい #カメラ女子 #東京 #秋 #代々木公園 #ポートレート #イベント #followme #Nikon #Japan #東京カメラガールズ #千葉県柏市 #japan_of_insta #photography photography #instagood #フォロワー募集 #撮影依頼受付中 #tokyojapan #一眼レフ #撮影依頼受付中 #フォトジェニック   #撮影モデル募集中  #鎌倉 #紅葉  #イベント  #行楽 #写真撮り方 #写真加工 #六義園 #秋 #秋の行楽 ___________________________________ https://www.instagram.com/p/Cj65Yj6S33N/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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dasistleeway · 5 years
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To our surprise, Fu-In really likes the wagashi...
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machilog · 5 years
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六義園
写真の違いはレンズの違いです。
僕がオールドレンズを使う理由は
親父から受け継いでいる。
ただそれだけです。それが良いんです。
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mipoyupo · 5 years
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2019 駒込
☆六義園
12/12までライトアップされてました。
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kachoushi · 4 months
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虚子自選揮毫『虚子百句』を読む Ⅵ
花鳥誌2024年6月号より転載
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日本文学研究者
井上 泰至
10 思ひ川渡れば又も花の雨
 初出は『ホトトギス』昭和三年七月号。「貴船奥の宮」と前書き。『五百句』には、「昭和三年四月二十三日 (西山)泊雲、(野村)泊月、(田中)王城、(田畑)比古、(同)三千女と共に鞍馬貴船に遊ぶ」と注記。
 成立の事情は『ホトトギス』昭和三年九月号の、「京都の暮春の三日」なる虚子の紀行文に詳しい。二十一日夜、大阪で「花鳥諷詠」の初出とも言うべき毎日新聞社での講演の後、東山から鞍馬・貴船・大原と洛北を巡った。二十三日当日は、前日ほどの雨ではないが、天気は悪く、かなり寒かった。鞍馬から貴船に向かい、昼食の後、幸い雨もあがって貴船神社から奥の宮へと向かい、宿に戻って句会を行い、掲句は「春の雨」の形で披露されている。
 本井英氏は「虚子『五百句』評釈(第五五回)」(『夏潮』)で、昭和十年三月発売の「俳句朗読」レコードに添えられた自注を紹介している。それによると、貴船神社を参詣後、貴船川という小川にそってさらに物寂しい奥の宮に着くと、ほとんど参詣する者もなく、辺りには桜がたくさん咲いており、落花もあれば老樹もあった。貴船神社でも雨だったが、しばらく降ると止み、奥の宮にゆく道にある思ひ川が貴船川に流れ込んでおり、そこでまた降り出した、という。
 当初「春の雨」としたのは、京都特有の、降ったりやんだりする「春雨」を実地に体験した報告として成った、ということだろう。それが様々な桜を濡らし、花を散らして川に流す方に重心を置いて「花の雨」とした。ここで「又も」が報告に終わらず、奥山の桜の様々な姿態を想像させる、繚乱の華やかさを得るに至った。
 「思ひ」は、和歌では恋の火を連想させ、貴船には恋の説話が堆積している。恋多き女、和泉式部も夫の心変わりに貴船にお参りをし、貴船川を飛ぶ蛍を見て、歌に託して祈願をしたら、ほどなく願いが叶い、夫婦仲が円満に戻ったという故事がある。
 さらに、謡曲「鉄輪」では、嫉妬に狂った公卿の娘が 貴船社に詣で、鬼神にしてほしいと祈願し、明神の託宣があって、娘は髪を分け、五本の角をして、足に松明をつけ、これを口にもくわえ、頭にも火を燃え上がらせて鬼の姿に変じたという。
 虚子は、こうした幾多の恋の話を面影に、一句を絢爛たる「花の雨」に転じて詠み留めたのである。
 なお、田畑夫妻は祇園の真葛原でにしん料理屋を営む。吟行に侍した三千女は、かつて千賀菊の名で祇園の一力に出ていた舞妓であった。虚子の祇園を舞台にした小説『風流懺法』の三千歳のモデルである。
11 栞して山家集あり西行忌
 『五百句』に「昭和五年三月十三日 七宝会。発行所」と注記。
 この句については、『夏潮虚子研究号』十三号(二〇二三年初月)に私見を披露しているので、ここにそのあらましを再記する。
 最近提出された岸本尚毅氏の掲句に対する解釈の要点は、以下の通りである。「山家集」と「西行忌」という、氏によれば同語反復に終始したこの句は、
「定型と季題以外何物もない」句ということになる(『高濱虚子の百句』)。そもそも膨大な数残る虚子句から、配合の句に絞って論じた所に本書の狙いがある。通常季題と季題以外の取り合わせに俳人は苦心するが、氏に拠れば、虚子にはその迷いの跡がない、と言う。その理由を探ることが本書の目的でもある、とも言う。
 従って、標題句もそうした関心から選ばれ、「人の気配がない」句として解釈されるに至る。その真意は、本書の最後に置かれた「季題についての覚書」に明らかである。岸本氏によれば、虚子の配合の句は、一般のそれより季題に近いものを集めた「ありあわせ」なのだという所に落ち着く。虚子の工夫は、季題を季語らしく見せることにあり、それは季題のイメージの更新でもあった、という仮説が提示される。
 ここまで確認したところで、掲句を眺めれば、「西行忌」から「山家集」を「ありあわせ」、「栞」がどの歌になされているのか、その折の情景や人物はほぼ消去されているというのが、岸本氏の解釈であろう。
 ただし、岸本氏は、「おしまいにまぜっかえすようなことを」言うと断りを入れて、「句はあるがままにその句でしかない」というのも虚子の真意だったろう、と記している。
 これを私なりに敷衍して述べれば、虚子にもともと二物衝撃のような俳句観は極めて希薄だったのだから、標題句のような一見すると同語反復に見える「ありあわせ」については、季題がどれで季節がいつかといった議論を無効にする句作りがなされていたことになる。したがって、「同語反復」の良否を議論することは、虚子の句の評価においては、本質的ではないことになる。
 虚子の読書を題材とした句にも、標題句より取り合わせの色が多少は濃いものがある。
  焼芋がこぼれて田舎源氏かな
 昭和八年の作なので、標題句から詠まれた時期も遠くない。『喜寿艶』の自解はこうである。
 炬燵の上で田舎源氏を開きながら焼藷を食べてゐる女。光氏とか紫とかの極彩色の絵の上にこぼれた焼藷。
 絵入り長���読み物の合巻『偐(にせ)紫田舎源氏』は、本来女性向けの読み物であった。白黒の活字印刷ではない。木版本で、表紙および口絵に華麗な多色摺の絵を配した。それらは、物語上の主要な人物を描くものではあるが、顔は当代人気の歌舞伎役者の似顔絵となっていた。
 「読書」というより、「鑑賞」と言った方がいいこの手の本への接し方は、色気を伴う。主人公光氏は、光源氏のイメージを室町時代の出来事に仕立て直したものである。そこに食い気を配した滑稽と、冬の余り行儀のよくない、それが故に微笑ましい、旧来の読書の季節感が浮かんでくる。確かにこれから比べれば、西行忌の句は人物の影は薄いし、西行の繰り返しということにはなる。周到な岸本氏は、
  去来抄柿を喰ひつつ読む夜哉
  落花生喰ひつつ読むや罪と罰
など、虚子句から同じ発想のものを、「焼芋」句の評で引いてもいる。  そこで、標題句の解釈の焦点は、「栞」が「山家集」のどこにされているのかについての推論・推定に絞られてくる。まずは『山家集』中、もっとも有名な次の歌が想起されよう。
  願はくは花の下にて春死なむ         そのきさらぎの望月の頃
 西行は出来ることなら、旧暦二月の望月の頃に桜の下で死んでゆきたいと願った。『新歳時記』よりさかのぼり、標題句の成立から三年後に出された改造社版『俳諧歳時記』(昭和八年)の「西行忌」の季題解説は、虚子が書いている。この歌を引いて、その願望の通り、二月十五日か十六日に入寂したことを伝えている。従って、掲句についても、この歌と願い通りの入寂を想起するのが順当であろう。その意味で、この句は「花」の句の側面を持つことになる。
 ここまでくると、一句の解釈は、読み止しにした人も、「願はくは」の歌に「栞」をした可能性が出てくる。また、仮にそうでななくとも、「西行忌」に「栞」された「山家集」からは、西行と花の奇縁を想起するのは、当然のことと言えるだろう。
  花有れば西行の日とおもふべし 角川源義
 例えば、この句は「西行忌」ではなく、「花」が季題だ、という事に一応はなるだろう。また、「西行の日」を「西行忌」と考えてよいのか、という問題も残る。しかし、一句は「桜を見れば、桜があれば、その日を西行入寂の日と思え」という意味であり、「西行入寂の日」の奇縁、ひいては西行歌と西行の人生全体への思いがあふれている。むしろ、「西行忌」という枠を一旦外すことを狙った、広義の意味での「西行忌」の句と言えるだろう。
 逆に虚子の句は、「西行忌」に「山家集」を持ち出すことで、和歌・俳諧の徒ならば、西行の作品とともに、その生きざまに習おうとする思いは一入のはずではないか、というところに落ち着くのだろう。「栞」をした人を消すことで、逆に西行を慕った人々に連なる歌俳の心が共有される句となっているわけで、かえってここは、具体的な人物など消して、西行の人生と歌のみを焦点化した方がよかったのである。
 回忌の句は、俳諧の場合、宗祖を慕いつつ、一門の経営に資する世俗性が付きまとってきた。近代俳句はそういう一門の流派を嫌った子規の書生俳句から生まれたが、皮肉なことにその死の直後から「子規忌」は季題に登録され、他ならぬ虚子自身が、大正の俳壇復帰に向けて子規十七回忌を利用した経緯もある(井上『近代俳句の誕生』Ⅳ・2)。
 しかし、西行ならば、広く歌俳を親しむ人々一般に、「開かれた」忌日として価値が高い。標題句が、西行一辺倒で詠まれた理由は、西行の「古典性」「公共性」に由来していたとみてよい。標題句の同語反復に近い言葉の選択の意義は、祈りの言葉に近いものであったからで、それを正面から行わず、「栞」を媒介に『山家集』の読者を無限につなげていく「さりげなさ」こそが、虚子の意識した俳句らしさであったと見る。
『虚子百句』より虚子揮毫
11 栞して山家集あり西行忌
12 紅梅の莟は固し不言
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国立国会図書館デジタルコレクションより
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井上 泰至(いのうえ・やすし)   1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
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cubelabo · 4 years
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2020/12/10 チョッと前に行った今年の六義園の模様です🍁 ライトアップやってると誘われて午後からゆっくり出掛けたのだが…このご時世ライトアップはやっていません😩 ダッシュで💨お茶さん🍵直行😂 ベンチには毛氈も敷かれておらずコロナ禍らしいテーピングがしてありました🥸 それから園内紅葉🍁目掛けて散策…一回りして丁度日も陰り閉園時間でした😊 例年の密々は無くゆったりしてましたよ😉❣️ ※入園は予めネットで要予約です🤓 . #六義園 #六義園の紅葉 #六義園ライトアップ #特別名勝 #特別名勝六義園 #紅葉と大名庭園のライトアップ #水香江 #吹上茶屋 #大泉水 #ぜんけいの流れ #rikugien #rikugiengarden #rikugienautumnilluminations2020 #rikugiengardens (六義園) https://www.instagram.com/p/CImfDP0nEmf/?igshid=1q0u8fnml38hj
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ginziii · 5 years
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#六義園 #六義園の紅葉 #紅葉 まだちょっと早かった🍁 (六義園) https://www.instagram.com/p/B5kHUI6AJbW/?igshid=1amc1k61pbh8u
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