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#海鮮アトム
mipoyupo · 11 months
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鯖江lunch
☆海鮮アトム
福井サーモン ぶりの巻き寿司
雲丹 えんがわ 焼き鯖 ずわい蟹 〜
平日はお味噌汁がフリーです。
ぶりの味噌汁 エビの味噌汁
どのネタも大きくて美味し
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hokuto-yuasa-journal · 11 months
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20231111
『ザ・クリエイター』を見た。
場末のシネコンの平日のレイトショーとはいえ予約画面では私を含め6人だけ。で実際来てたのは3人という。
毎度のことだが、だだっ広い空間で数人で見る映画というのはなんとも寂寥を伴う時間である。
27世紀の後半に地政学的理由とロジスティクスの諸問題(華僑のマフィアに物資を横流す東欧系移民の地方役人、アドラステアという木星系の民間軍事会社崩れの海賊による輸送船への度重なる襲撃等)で足指の末端が壊死するかのごとく徐々に衰退し遺棄された土星の植民衛星の居住区で残り数人となった住民が数世紀前の映画を精神のモルヒネ代わりに摂取する。
映画の上映が終わった後でクソ田舎のイオンからそんな現実にうっかり帰着したとしても何の疑問も持たず小さな部屋に帰って回し車に飽きた鼠のように眠り(最近では夢も見ない。)朝になれば人工太陽で育つトウモロコシ畑の作業に従事する。
か細い光と痩せた土で無理に累代を重ねた植物たちは病気がちで、かけた手間に対してその実りは少ない。
かつての恋人は私がケプラー1649cから帰る船で冷凍睡眠装置に入っている間にウラシマ効果の影響も相まってキンシャサの病院で老衰で死んだ。彼女はブッディストだったがマントラを上げられるモンクが見つからず結局死後に洗礼を受けてカトリック式で葬られた。
深圳生まれの髪の長い横顔の美しい女だった。
とまあ中二が昨夜の急な性の目覚めにうろたえて、日直日誌に唐突に書き綴る妄想SF超大作はここまでとしてですな、本題の映画は結構面白かった。
ニール・ブロムカンプとかと同じ破傷風になりそうな汚ねえ未来みたいな好きなSF観。異形頭好きとしても満足度は高い。
そういえばニール・ブロムカンプって『チャッピー』以降あんま名前聞かなくなったけどどうしたんだろう。
自然や日常の中に巨大な構築物がある風景はスウェーデンの画家のシモン・ストーレンハーグの世界観を真っ先に思い浮かべたが調べてみると関わってないらしい。
他にもアトムや火の鳥、AKIRA、ブレードランナー、弐瓶勉、ベトナム戦争映画諸作品、ザ・ロックのSEALs全滅シーン、キューブリックのA.Iなど色々思い浮かべる。
今作の主人公でTENETでも主役だった俳優がデンゼル・ワシントンの息子だと知って驚いた。かーちゃん似か。
主人公の右腕がロボット義手なのは『もののけ姫』におけるアシタカの呪われた右腕となんか似てる。人と人ならざるものとの境に立つという神話論的なキャラ。
章が変わるたびに英語タイトルの下にネットで拾った勘亭流の偽もんみたいな毛筆書体で日本語のタイトルが出てくるのが一々なんか気が散る。
他にも劇中に『ノマド』と呼ばれる巨大衛星兵器が出てきて、それに抗議するデモ隊のプラカードにMSゴシックみたいな書体で「もうやだ遊牧民」と書かれていて意図せず笑かしにきたり、街頭のスクリーンに映る指名手配犯の顔写真の横に(重要指名手配とかでもなく)「募集中」と書かれている。
どうせ日本人しか感じないような小さい違和感でもそのわずかなほつれから全部の緊張感がばらけてく感じがする。AIが生成したそれっぽくもどっかが破綻してる画像と似ている。
この手のサイバーパンクって言語のリアリティを精査するみたいな発想にはならないのだろうか。ある種のシュールさとかカオスが逆にいいみたいな感じなのかな。
ブライアン・イーノが「虎山を取れ(その戦略的理由によって)」という中国の京劇のポスターを偶然見てそこに詩情を感じて"Taking Tiger Mountain (By Strategy)"というアルバム作ったと細野晴臣のラジオで中沢新一が話していたが、それ聞いてから日本人が謎英語Tシャツ着たり、外人が謎漢字タトゥー入れるのも別にそれはそれでいいんだとも思うようになった。
そういう意味ではそこに生起するポエジーみたいなものがあれば何でもいいのかもしらん。
最近の映画は相当中国系の資本が入ってんのかなと素人目にも気になる。スターウォーズやマトリックスの続編も中国系の俳優が重要な役で出てくるし、以前見た『メッセージ』というSF映画も美化された白髪の中国人の高級軍人が物語の鍵を握る。
劇中で「ニューアジア」と称された、いわゆるゾミアとか呼ばれる中国と東南アジア国境辺りの地域が舞台で、直接に中国は出てこないがエンディングで紅い旗が象徴的にたなびいていて妙に印象に残る。これは被害妄想というか気のせいかもしれない。
ヒロインは香港系英国人だが、以前より露骨に中国を前に出さず、ケン・ワタナービや黒人の主人公を使って有色人種対西側世界という構図や反米意識を刷り込む手法かと勘ぐってついつい構えてしまう。
お前ら本当は仲間だろ?近現代史を思い出せと。
アメリカは北朝鮮のプロパガンダ映画ぐらい古典的に嫌な描き方されていて手段を選ばず衛星兵器で爆撃しまくるし、マッカーサー風の司令官や軍人たちはAIロボットやアジア人に対して冷酷だ。
アメリカ軍が使う爆弾に手足が生えた自走式の自爆ロボがバグなのか攻撃前に急に自我があるかのように振る舞いだし惜別の挨拶を始めるが、さっさと行けと足蹴にするあたりは人間の傲慢さや醜悪さがよく出ていた。
機械も物も命も全て等価とする東洋的な価値観と、西洋世界のあくまで人間とそれ以外、隷属する道具としての機械や物や自然という振る舞いのどちらが野蛮か、その是非を始終暗に問われてくる。
オリバー・ストーンの『プラトーン』の農村の襲撃と尋問のオマージュらしきシーンを見てると確かにアメリカってインディアンから黒人、日本、朝鮮半島、ベトナム、中南米、中東とこういうことずっとして来たんだよなクソがと段々ムカついてくる。
というか怒らされている。
ただチベット的な描写やダライ・ラマのようなチベット仏教における転生した高僧みたいな子供のイメージは中国共産党的にはどうなんだろう。勝手な想像だがここらは映画会社と監督側で相当コンフリクトがあったんじゃないだろうか。
まあ半可通が適当に考えれるような簡単な構図ではないですわな。
中東然りロシアの戦争然り、世界はなんて複雑なのだろうか。
あと気になったこと何かあったかな。
映画が終わって夜中帰る時のモールの煌々と明るいのに人が誰もいない仮想現実みたいなあの感じ。レンダリングが間に合わなくてたまに体の一部がローポリで描写されてる。
でもあの空間の雰囲気案外嫌いじゃないんだな。
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toshihikokuroda · 2 years
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……👍👍👍👍 漫画の「手塚賞」佳作に選ばれた 金守謙(キム・スギョム)さん  「命とは」「生きる意味とは」と自問自答した作品が昨年末、ストーリー漫画家の若手登竜門「手塚賞」の佳作に選ばれた。
 ペンネームは「守謙」。
 京都市に住む在日コリアン4世は「(朝鮮学校の)子どもたちに夢を与えることができたかな」と素直に喜ぶ。
 「ゴキげんよう ひさしブリ」の題で、お互い死期が近い病人とゴキブリの心の交流を描いた。
 シュールとの評も受けたが、死生観をテーマに物語を組み立てた。
 奇抜な設定に「在日も日本社会では普通の存在ではない」との視点が創作の底流にあったという。 
 京都市出身で、小さい頃から漫画家志望。
 賞の名にある手塚治虫とも少しの縁があった。
 「母方の祖父が若い頃、漫画家を志して手塚先生に会おうとしたことがあった」。
 自分も鉄腕アトムを写し書きした。
 高級学校(高校)2年で初めて漫画用ペンを買って出版社に投稿し、自分の進路を確認した。 
 朝鮮学校には幼稚園から通った。初級(小学生)の時、行事で訪れた近隣の初級学校でヘイトスピーチに襲われる体験をした。
 「カーテンを閉めた講堂の奥にいたのだけど翌日、動画を見たら泣きたくなった」。非人道的な行為に今も憤る。 
 東京都の朝鮮大学校美術科で学んだ。 
 現在取り組む作品は「違う(属性の)者同士が接触して摩擦が起こり、収束するにつれて共通点が見つかる」と、在日の立ち位置を暗に表すような筋書きだという。23歳の次なる目標は「作品が漫画誌に載ってプロデビューすること」。 
(共同)(北海道新聞、2022年6月9日)
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groyanderson · 4 years
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ひとみに映る影シーズン2 第二話「高身長でわんこ顔な方言男子」
☆プロトタイプ版☆ こちらは無料公開のプロ��タイプ版となります。 最低限の確認作業しかしていないため、 誤字脱字誤植誤用等々あしからずご了承下さい。 尚、正式書籍版はシーズン2終了時にリリース予定です。
(シーズン2あらすじ) 私はファッションモデルの紅一美。 旅番組ロケで訪れた島は怪物だらけ!? 霊能者達の除霊コンペとバッティングしちゃった! 実は私も霊感あるけど、知られたくないなあ…… なんて言っている場合じゃない。 諸悪の根源は恩師の仇、金剛有明団だったんだ! 憤怒の化身ワヤン不動が、今度はリゾートで炸裂する!!
pixiv版 (※内容は一緒です。)
☆キャラソン企画第二弾 青木光「ザトウムシ」はこちら!☆
དང་པོ་
 時刻は十四時三十分。MAL五八便が千里が島に到着してから既に五分以上経過した。しかし乗客はなかなか立ち上がれない。体調を崩して客室乗務員に介抱される人や、座席備え付けのエチケット袋に顔を突っ込んでいる人も見受けられる。機内に酸っぱい臭いが充満してきたあたりでようやく、私達したたびチームを含め数人がフラフラと出口に向かった。  機体と空港を繋ぐ仮設通路は『ボーディングブリッジ』というらしい、という雑学を思い出しながらボーディングブリッジを渡る。ある先輩俳優がクイズ番組でこれを『ふいごのトンネル』と珍回答して笑いを取っていたけど、なるほど確かにこれはふいごのトンネルだ。実際に歩きながら、言い得て妙だと感じた。  空港に入って最初に目についたベンチに佳奈さんが横たわった。ドッキリ企画の時から着っぱなしだったゴシックタキシードのボタンを外し、首元のヒラヒラしたスカーフで青い顔を拭う。 「うぅ、吐きそう……もらいゲロかも……」 「おいおい、大丈夫ですかぁ? トイレまで歩けます?」  一方ケロッとしているタナカD。口先では心配しているような言い草だけど、ちゃっかりカメラを回し始めた。 「やめろー撮るなぁー! ここで吐くぞー……うぅるぇっ……」 「ちょっと、冗談じゃなく本当に吐きそうじゃないですか! 大惨事になる前にトイレ連れてってきます」  私は佳奈さんに肩を貸してトイレへ向かう。タナカDの下品な笑い声が遠のいていった。洋式の個室で彼女を降ろし、自分も二つ隣の空いている洋式個室に入る。チャンスだ。まず壁にかかったスイッチを押し、滝音と鳥のさえずりが合わさったエチケット音声を流す。次にトートバッグから小さなクナイ型の物を取り出す。これは『プルパ龍王剣(りゅうおうけん)』という密教宝具だ。私が過去に浄化した悪霊を封じこめてあり、そいつから何時でも力を吸い出す事ができる。 「オム・アムリトドバヴァ・フム・パット」  口を閉じたまま、他人に聞こえるか聞こえないかギリギリの声で真言を唱える。すると、ヴァンッ! プルパは私から黒々とした影を吸い上げ、龍を刺し貫いた刃渡り四十センチ程のグルカナイフ型に変形した。 「う……うぅ……」  プルパに封印された悪霊、金剛倶利伽羅龍王(こんごうくりからりゅうおう)が呻き声を漏らす。昔こいつは人を呪ったり、神様の振りをして神社を乗っ取ったり、死んだ人の魂を監禁して怨霊に育てたりと悪行の限りを尽くしていた。ご立派な名前に似合わず、とんでもない奴だ。 <機内での騒動を聞いていたな。あの毛虫みたいな化け物は何だ?>  影を介したテレパシーで、私は威圧的に倶利伽羅に囁く。ついでに壁のボタンを押し直し、エチケット音を延長。 「ア……? 俺様が知るわけがぼがぼぼごがぼごがガガガ!?」  しらばっくれようとした倶利伽羅の顔を便器に沈めて水を流した。 <どこからどう見てもお前と同類だったろうが! その縮れた灰毛、歯茎じみて汚い皮膚、潰れた目! もう一度問う。あれは何だ?> 「げ、っほ、うぉ゙ほッ……! あ、あれは散減(ちるべり)……『母乳を散り減らせし虫』……」 <母乳?> 「母乳とは……親から子へ引き継がれる、『血縁』のメタファーだ。母乳を奪えば子は親の因果を失い……他人の母乳を飲ませれば、子とその相手は縁で結ばれる」  縁。そういえば千里が島の旧地名は散減島で、縁切りパワースポットだったか。あの怪物、散減は、どうやらその伝承と関係があるようだ。それにしても、 <ならその散減とお前には如何なる縁がある? またお前を生み出した金剛有明団(こんごうありあけだん)とかいう邪教の仕業か> 「知らん! だいたい貴様、そうやって何でもかんでも金剛のせいにがぼろごぼげぼがぼげぼろこゴゴポ!!?」  流水。 <資源の無駄だ。節水に協力しろ> 「ゲッ、ゲエェーーッ! ゲホガホッ! 本当に知らな」 <それとも次は和式の水を飲みたいか> 「知らないっつってんだろぉ!! 確かに散減も母乳信仰も金剛の叡智だ。だがそれをこの田舎島に伝来したのは誰か知らん! 少なくとも俺様は無関係だ!!」  残念だけど、こいつから聞き出せる情報はこの程度のようだ。私は影の炎で倶利伽羅を熱消毒して、洗面台でプルパと自分の手を洗った。 「ぎゃああああ熱い熱い!! ぎゃああああああ石鹸が染みるウゥゥ!!」  霊的な炎にスプリンクラーが反応しなくて良かった。  ベンチに戻ると、佳奈さんは既に身軽なサマードレスに着替えていた。脱水防止に自販機でスポーツドリンクを買い、大荷物を待っていると、空港スタッフの方が私達のスーツケースを運んできてくれる。 「ようこそおいでなすって、したたびの皆さん。快適な空の旅を?」 「いやあ、それがとんでもない乱気流に入っちゃいましてね。だぶか墜落せずにここまで運んでくれた機長さんは凄いですなぁ」 「乱気流が! ははぁ、そいつぁコトだ。どうか島ではごゆっくり」  尻切れトンボな口調でスタッフの方がタナカDと会話する。これは『南地語(なんちご)』と呼ばれる、江戸の都から南方にあるこの島特有の方言だ。『~をしましたか?』が『~を?』、『~なのです』が『~ので』、といった調子で、千里が島の人は語尾を省略して喋るんだ。 「佳奈さん、私南地語を生で聞くの初めてです。なんだか新鮮ですね」 「千里が島スタイルでは南地語(なっちご)って読むんだよ」 「へえ、沖縄弁がうちなーぐちみたいな物なので?」 「そうなので!」 「「アハハハハ!」」  二人でそれらしく喋ってみたけど、なんかちょっと違う気がする。案外難しい。それより、佳奈さんがちょっと元気になったみたいで良かった。今日この後はホテルで企画説明や島の情報を聞くだけだから、今夜はゆっくり休んで、気持ちを切り替えていこう。
གཉིས་པ་
 空港出入口の自動ドアを開いた途端、島のいやに生ぬるい潮風が私達を出迎えた。佳奈さんがまた気分を悪くしそうになり、深呼吸する。私も機内の騒動で平衡感覚がおかしくなっているからか、耳鳴りがする。 「ともかくお宿に行きたいな……」  そう独りごちた矢先、丁度数台の送迎車がバスターミナルに列をなして入ってきた。特に目立つのは、先頭を走るリムジンだ。白く輝く車体はまるでパノラマ写真のように長い。 「わぁすっごい! 東京からテレビが来たってだけあって、私達超VIP待遇されてる!」 「いえ、佳奈さん、あれは……」  ところがリムジンは大はしゃぎする佳奈さんを素通り。入口最奥で待機していた河童の家一団の前に停車する。すかさず助手席からスーツの男性がクネクネしながら現れ、乗降ドア前に赤いカーペットを敷き始めた。 「どうもどうもぉ、河童の家の皆様! 私めはアトムツアー営業部の五間擦(ごますり)と申します。さあさ、どうぞこちらへ……」  アトムツアー社員は乗車する河童信者達の列に跪いて靴を磨いていく。全員が乗りこむと、リムジンはあっという間に去っていった。 「……あーあ。やっぱ東京のキー局番組じゃないってバレてたかぁ~。リムジン乗りたかったなぁ」 「ただの神奈川ローカルですからね、私達」 「こう言っちゃなんですけど、さすがカルト宗教はお金持ってますなあ」 「タナカさん、今の台詞はカットしなきゃダメですよ」 「あっ一美ちゃん! 私達の、あっちじゃない?」  リム��ン後方から車間距離を空け、一糸乱れぬ隊列を組んだバイク軍団が走ってくる。機体はどれも洗練されたフォルムの高級車で、それに乗るライダー達も全員眩しくなるほど美少年だ。 「「「千里が島へようこそ、お嬢様方! アトムツアー営業部ライダーズです!」」」  彼らは私達の目の前で停車すると、上品なダマスク柄の相乗り用ヘルメットを取り出し白い歯を見せて微笑んだ。 「えーっ、お兄さん達と二ケツして行くって事!? やーんどうしよ……」  佳奈さんがデレデレと伊達眼鏡を外した瞬間、 「きゃー!」「ライダー王子~!」「いつもありがとぉねぇー!」  加賀繍さんのおばさま軍団が黄色い悲鳴を轟かせ、佳奈さんを突き飛ばしてイケメンに突進! 一方イケメンライダーズは暴れ牛をいなす闘牛士の如く、キャーキャー飛び跳ねるおばさま達にテキパキとヘルメットを装着し、バイクに乗せていく。ところがおばさま軍団の殿を堂々たる態度で歩く加賀繍さんは、彼らを見るや一言。 「ヘン。どれもこれも、モヤシみたいのばかりじゃないか。コールもろくに出来なさそうだねぇ」  イケメンライダーズには目も合わそうとせず、一番大きなバイクにどかっと着席。バイク軍団は颯爽とリムジンを追いかけていくのだった。 「……あーあぁぁ。やっぱ小心者モデルじゃイケメンバイクはダメかぁ~」 「腹黒極悪ロリータアイドルじゃダメって事ですねぇ」 「加賀繍さんも稼いでるもんなあ。コールですって、きっとホスト狂いですよぉあの人」 「タナカD、その発言OA(オンエア)で流したら番組打ち切りになるよ」  三人で管巻いていると、少し間を置いて次の送迎車が現れた。トココココ……と安っぽいエンジン音をたてて走る小型シャトルバスだ。私としては別に河童の家や加賀繍さん方みたいな高級感はいいから、さっさとホテルで休ませて欲しい。ランウェイを歩いていた午前中から色んな事が起こりすぎて、もうヘトヘトなんだ。「あ、あの……」しかしバスは残酷にも、私達の待つ地点とは反対側のロータリーに停車。玲蘭ちゃんと後女津一家を乗せて去っていった。「あの、もし……」小さくなっていく『アトムツアー』のロゴに、佳奈さんが中指を立てた。私もそれに倣って、親指を 「あの! お声かけても!?」 「ふぇ!? あ、は、はい!」  声をかけられた事に気がつき振り返ると、背の高い男性……を通り越して、日本人離れした偉丈夫がいつの間にか私達の背後に立っていた。しかも恐縮そうに腰を屈めているから、まっすぐ立ったら少なくとも身長二メートル以上はありそうだ。 「遅くなっちまって失礼を。僕は千里が村役場観光事業部の、青木光(あおきひかる)です。ええと、したたびさんで?」 「ええ。しかし、君が青木君かい!? 大きいなあ、あっはっは!」  タナカDが青木さんの胸のあたりをバシバシと叩いた。青木さんはオドオドと会釈しながら後込む。身体が大きいから最初は気がつかなかったけど、声や仕草から、彼は私と同い年か少し年下のようだとわかる。 「あ、あのォこれ、紅さんがいつも髪にチョークされてるので、僕も髪色を。ど、どうです……派手すぎで?」 「あ、ヘアチョークご自分でされたんですか? すごくお似合いですよ!」 「い、いえ、床屋のおばちゃんが! でも……お気に召したなら、良かったかもだ」  青木さんは全体をホワイトブリーチした目隠れセミロングボブを、毛先だけブルーにしている。今日は私も下半分ブルーだからおそろいだ。ただ、このヘアメイクに対して彼の服装はイマイチ……素肌に白ニットセーター直着、丈が中途半端なベージュカーゴパンツ、ボロボロに履き古された中学生っぽいスニーカー。確かに、『都会からテレビが来るから村の床屋さんが髪だけ気合い入れすぎちゃった』みたいな情景がありありと目に浮かんでしまう。もうロケそっちのけで青木さんを全身コーデしたくなってきた。 「それより青木君、私達の車は?」  佳奈さんが荷物を持ち上げる。 「え。いえその、言いにくいんですけど……」  青木君は返答の代わりに、腕を左右にスイングしてみせた。まさか…… 「徒歩なんですか!?」 「すす、すみません、荷物は僕が! 役場もコンペに予算とか人員を削がれちまって、したたびさんのお世話は僕一人などと。けど僕、まだ仮免だから……」 「「コンペ?」」  首を傾げる佳奈さんとタナカD。私は飛行機内で聞いた除霊コンペティションの話をかいつまんで説明した。 「困るよぉそれ! 除霊されたらこっちの撮れ高がなくなるじゃんかよ!」 「ゲ、やっぱり! 聞いて下さい青木さん。この人達、宝探し企画とか言っておきながら、本当は私を心霊スポットに連れて行く気だったんですよ!?」 「ええっ肝試しを!? 島のお化けはおっとろしいんだから、それはちょっとまずいかもけど!」  目隠れ前髪越しでもわかるほど冷や汗を流しながら、青木君は赤べこみたいにお辞儀を繰り返す。 「そら見なさい、触らぬ神に祟りなしですよ。私達だけ徒歩になったのだって、きっと罰が当たったんだ」 「そーだそーだ! 青木君に謝れタナカD!」 「なんだと? あなただって紅さんを地上波で失禁させるって息巻いてたじゃないか!」 「佳奈さん!!」 「そこまでは言ってないし!」 「ややや、喧嘩は!」 「あ、気にしないで下さい。私達これで平常運転ですから」  この罵り合いはホテルに到着するまで続く。したたびロケではいつもの事だ。私達は良く言えば忌憚なく話し合える仲だし、悪く言えば顔を合わせる度に言葉の殴り合いをしている気がする。それでも総括的には……仲良しなのかな、どうなんだろう。  空港からホテルへは、石見サンセットロードという遊歩道を行く。海岸沿いの爽やかな道とはいえ、心霊スポットという前情報のせいか海が陰気に見える。船幽霊が見えるとかそういう事はないけど、島の人も霊も全く外を出歩いていなくてだぶか不気味だ。  到着した『ホテル千里アイランドリゾート』はそこそこ広くて立派な建物だった。それもそのはず。青木さんによると、ここは島で唯一の宿泊施設だという。但し数ヶ月後には、アトム社がもっと大規模なリゾートホテルを乱造するんだろう。玄関に到着すると、スタッフの方々が私達の荷物を運びに…… 「って、玲蘭ちゃんに斉一さん!?」 「あっ狸おじさんだ! ……と、誰?」  そうか、普段メディア露出をしない玲蘭ちゃんを佳奈さんは知らないんだった。 「この方は金城玲蘭さん、沖縄の祝女……シャーマンですね。私の幼馴染なんです」 「初めまして志多田さん、タナカさん。金城です。こちらの彼は……」  玲蘭ちゃんが話を振る直前、斉一さんの中にさりげなく、ドレッド狸の斉二さんが乗り移るのが見えた。代わりに斉一さんらしき化け狸が彼の体から飛び出し、 「どうも、ぽんぽこぽーん! 幸せを呼ぶ地相鑑定士、毎度おなじみ後女津斉一です!」  彼はすっかりテレビでお馴染みの風水タレントの顔になっていた。芸能界で活躍していたのはやはり斉二さんだったみたいだ。 「あの、どうしてお二人が?」  客室へ向かいながら私が問いかけると、二人共苦笑する。 「一美、実は……私達、相部屋だったんだ」 「え!?」  すごすごと玲蘭ちゃんが襖を開けると、そこはまさかの宴会場。河童の家や加賀繍さん達で客室が埋まったとかで、したたびチームと玲蘭ちゃん、後女津家が全員大部屋に押しやられてしまったのだという。 「はぁ!? じゃあ私達、川の字で雑魚寝しなきゃいけないワケ!? 男女分けは……まさか、えっこれだけ!?」 「すみません、すみません!!」  佳奈さんが宴会場中央の薄っぺらい仕切り襖を開閉するリズムに合わせ、青木さんはベコベコと頭を下げる。 「やめましょうよ佳奈さん、この島じゃ誰もアトムには逆らえないんですから」 「ぶっちゃけ俺や金城さんも、半ばアトムに脅迫される形でここに連れてこられたんだよねぇ……あ、これオフレコで」 「いやいや狸おじさん、もう全部ぶっちゃけたっていいんですよ。うちのタナカが全責任を負って放送しますから」 「勝手に約束するんじゃないよぉ! スーパー日本最大手の大企業に、テレ湘なんかが勝てるわけないんだから!」 「「「はあぁぁ……」」」  全員から重たい溜め息が漏れた。
གསུམ་པ་
 簡単な荷物整理を終え、したたびチームはロビーに移動。改めて番組の企画説明が始まった。タナカDが三脚でカメラを固定し、語りだす。 「今回は『千里が島宝探し編』。狙うはもちろん、徳川埋蔵金ですからね。お二人には明後日の朝までに、埋蔵金を探し出して頂きます」 「見つからなかったらどうなるんですか?」 「いつも通り、キツい罰ゲームが待っていますよぉ」 「でしょうねぇ」  埋蔵金なんか見つかりっこないのは分かりきっている癖に。完全に出来レースじゃないか。 「もちろん手掛かりはあるよ」 佳奈さんが机に情報フリップを立てかけた。書かれているのは簡略化された千里が島地図だ。 「山の上にあるのが噂の縁切り神社、『御戌神社(おいぬじんじゃ)』。そこから真下に降りたところ、千里が島国立公園のところに書いてあるこのマークが『ザトウムシ記念碑』。一美ちゃんは、民謡の『ザトウムシ』は知ってるよね?」 「もちろん知ってますよ。お店で閉店前によく流れる曲ですよね? あれって千里が島の民謡なんですか」 「そうなの。そしてザトウムシの歌詞は、一説によると徳川埋蔵金のありかを示す暗号だと言われてるんだ!」 「へえ、そうなんですね。じゃあ暗号は解けてるんですか?」 「それはこれから考えるんだよ」 「はぁ……」  なんだか胡散臭い手掛かりだ。 「だいたい、埋蔵金なんて本当にあるんですか? そもそも、千里が島と徳川幕府に関係性が見えないんですが」 「じゃあまずは千里が島の歴史を知るところからだね。青木君ー!」 「はい、ただいまー」  佳奈さんが呼びかけると、大きなホワイトボードを引きずりながら青木さんが画角内に入る。実はさっきから、彼は私達の真横でずっとスタンバイしてくれていたんだ。青木さんはホワイトボードにゴシック体みたいな整った字で『千里が島と徳川家の歴史』と書き、解説を始めた。  千里が島、旧地名散減島。ここは元々江戸時代に都を脅かした怨霊を鎮めるためだけに開拓された地で、その伝説が縁切りや埋蔵金の噂に繋がる起源なのだそうだ。  事の発端は一六七九年。徳川幕府五代将軍、徳川綱吉が男の子を授かった。名を徳松という。しかし徳松は一歳を過ぎても母乳以外なにも飲み食いできず、見るからに虚弱だった。これを訝しんだ綱吉が時の神職者に相談してみると、徳松は江戸幕府征服を目論む物の怪によって、呪われた悪霊の魂を植え付けられていたと判明する。 「物の怪は徳松の体のミルクから、縁を奪ってたんですだ」 「ミルクから……縁?」  既に倶利伽羅から軽く説明を受けていたけど、番組撮影のためにも改めて青木さんから話を聞く。 「昔の伝承じゃ、おっかさんのミルクにゃ親子の縁が宿るなど。ミルクをとられた子は親と縁が切れて、バケモノになっちまうとか。だから徳松は、本能的にいつまでもミルクを」 「へえ、そういう信仰があったんですね」  神職者が提示した儀式は、三歳、五歳、七歳……と二年毎に分けて行われる。魂が完全形成される前の三歳の時に悪霊を摘出し、代わりに神社の聖なる狛犬の魂を素材として魂を作り直す。五歳になったら身を守るための霊能力を与えて修行を積ませ、七歳で悪霊退散の旅に向かわせる。それが幕府と神職者が本来描いていた運びだった。 「ちなみにこれが七五三参りの起源なんだよ……だがしかしィーっ!」  佳奈さんがフリップに貼ってある付箋を勢いよく剥がす! 「デデン! なんと徳松は五歳で死んでしまうのです!」 「えぇ? 七五三参りの起源になった子なのに、七歳まで生きられなかったんですか!?」 「まあ現在の七五三参りは、男の子は五歳しかお参りしませんけどね」  タナカDが画面外から補足した。徳松は修行の途中物の怪に襲われ、命を落としてしまったんだ。それでも彼は物の怪を体内に封印し、二年間耐え抜いた。しかし物の怪は激しく縁に飢え、徳松の精神をじわじわと狂わせる。そして一六八五年、人の縁を完全に失った徳松の魂は大きな狛犬のような怨霊となって江戸中の縁を貪った。徳松に縁を食われた人々は不幸にみまわれ、家族や仕事を失ったり、人間性を欠きケダモノめいて発狂したりと大パニックだ!  ついに諦めた幕府と神職者は、徳松を江戸から追い出してしまう。彼らは江戸中の女性から母乳を酒樽一斗分集め、それを船に乗せて江戸から遥か南の無人島に運んだ。徳松も船を追って海を渡ると、そのまま神職者は島に神社を建て、徳松の魂を神として奉った。以降徳松は悪縁を食べてくれる縁切り神として有名になり、千里が島は今日も縁切りパワースポットとして名を馳せているんだそうだ。 「では一美ちゃん、ここでクイズです! 怨霊事件から更に二年後、一六八七年。怨霊がいなくなった後も徳松の祟りを思い出してノイローゼになっていた綱吉は、ある法律を制定しました。それはなーんだ?」 「え、法律!?」  急に佳奈さんがクイズを振ってきた。歴史は得意でも苦手でもない方だけど…… 「ええぇ、徳川綱吉で法律といえば、生類憐れみの令ぐらいしか……」 「ぴんぽんぴんぽんぴんぽーん!!」 「え、生類憐れみの令でいいんですか!?」 「その通り! 綱吉は犬畜生を見る度に徳松を思い出してしまう! そして祟りを恐れて動物を殺さないように法律を作った。それが生類憐れみの令の真実なのだあ!!」  ババババーン! と、オンエアではここで安っぽい効果音が入るのが想像に難くない。しかし七五三参りだけでなく、あまつさえ生類憐みの令まで徳川徳松が由来だったなんてさすがに眉唾な気がする。 「徳松さんってそんなに歴史的に重要な人だった割には、あまり学校じゃ習わないですね」 「今青木君と佳奈さんが説明した伝承は、あくまで千里が島に伝わる話ですからな。七五三も生類憐れみの令も、由来は諸説あるみたいですよ」  タナカDが蚊に食われた腕を掻きながら再び補足した。すると佳奈さんが反論する。 「でもだよ! もし千里が島の伝説が本当なら、法律にしちゃうほど当時の江戸の人達が徳松を恐れてたって事だよね! だったら幕府は、だぶか大事な物は千里が島に隠すと思うんだ。まさに埋蔵金とか!」 「うーん、百歩譲ってそうだったとしても、それで私達が埋蔵金を見つけて持って行っちゃったら、徳松さんに祟られませんか?」 「もー、一美ちゃんは相変わらずビビりだなあ。お化けが怖くて埋蔵金がゲット出来るかっ!」 「佳奈さん。そんな事言ってると、いつか本当にとんでもない呪いを背負わされますよ」 「その子の言う通りさね」 「え?」  突然、誰かがトークに割り入ってきた。私達が顔を上げると、そこにいたのは加賀繍さんと取り巻きのおばさま軍団。なんてことだ。恐れていた展開、ついにアサッテの霊能者に絡まれてしまった。
བཞི་པ་
 ホテルロビーの椅子と机はフロントより一段低い窓際に位置する。フロント側に立つ加賀繍さんとおばさま方に見下ろされる私達は、さながら熊の群れに追い詰められた小動物のようだ。 「あんた、志多田佳奈だっけか? いい歳して幼稚園児みたいな格好して、みっとみないね。ご先祖様が泣いてるよ」 「ですよねぇ先生、大人なのに二っつ結びで」「嫌ーねー」  初対面で早々佳奈さんを罵る加賀繍さんと、それに同調するおばさま軍団。 「これはゴスロリっていうんですーっ」  佳奈さんがわざとらしく頬を膨らませた。こんな時でもアイドルは愛想を振りまくものだ。 「ゴスロリだかネンネンコロリだか知らないけどね。あんた、ちゃんとご先祖様の墓参りしているのかい? この島は特別な場所なんだから、守護霊に守って貰わなきゃあんた死ぬよ。それこそネンネンコロリだ」  出た、守護霊。日頃お墓参りを怠っていると、ご先祖様が守護霊として仕事をしなくなり不幸になる。正月の占い番組でよく聞く加賀繍さんの常套句だ。更に加賀繍さん直営の占い館では、忙しくてお墓参りに行けない人に高価なスピリチュアルグッズを売りつけているという噂だ。現に今も、おばさま方が怪しい壺やペットボトルを持って、私達をじっとりと見つめている。 「それから、そっちの黄色いの。あんたはちゃんとしてるのかい?」  黄色いの? ……ああ、アイラブ会津パーカーが黄色だから私の事か。佳奈さんは芸名で呼ばれたのに、ちょっと悔しい。 「定期的に帰ってますよ。家のお仏壇にも毎日お線香をあげてますし」  実家では、だけど。ここは彼女を刺激しないようにしたい。 「ふぅんそう。けどそれだけじゃあ、この島じゃ生きて帰れないだろうさ。仕方ないね、今回はあたしが特別にエネルギーを分けてやるよ」  そう言い加賀繍さんは指を鳴らす。するとおばさま方が私達のテーブルからフリップや資料を勝手にどかし、怪しい壺とペットボトル、銀のボウルをどかどかと並べ始めた! 慌ててタナカDが止めにかかる。 「ちょっと、加賀繍さん! 困りますよぉ、撮影中です!」 「はあ? 困るですって!?」 「あなた! 加賀繍先生が直々に御力添えして下さるのを、まさか断るってんじゃないでしょうね?」 「あ、いえ、とんでもございません」 「もー、タナカD~っ!」  しかしおばさま方に気圧されてあっさりと机を譲ってしまった。佳奈さんがタナカDの頭をペチッとはたいた。おばさまの一人がペットボトルを開け、ボウルに中身を注ぎ始める。ボトルには『悪鬼除滅水』という何やら物騒な文字が書かれている。横で加賀繍さんも壺の蓋を開ける。何か酸っぱいにおいが立ちのぼり、佳奈さんが私にしがみついた。 「エッヤダ怖い。あの壺、何が入ってるの!?」  小声で佳奈さんが囁く。加賀繍さんはその壺に……手を突っ込んでかき混ぜ始めた! グシュ、ピチャ、ヌチチチチ。まるで生肉か何かを攪拌しているような不気味な音がロビーに響く。 「やだやだやだ! 絶対生モノ入ってる! まさか、ご、ご、ご先祖様の……ご、ご、」 「ご遺体を!? タナカさん、カメラ止めにゃ!」  気がつくと青木さんまで私にしがみついて震えていた。かく言う私はというと、意外と冷静だ。あの壺や水からは、なんら霊的なものは感じない。強いて言うなら加賀繍さんご本人の中に誰かが宿っている気がするけど、眠っているのか気配は薄い。それより気になるのは、ひょっとしてこの酸っぱいにおいの正体は…… 「ぬか漬け、ですか?」 「そうさ」  やっぱり! 加賀繍さんは壺から人参のぬか漬けを取り出し、ボウルの悪鬼除滅水でぬかを洗い落とした。 「あたしん家でご先祖様から代々受け継がれてきたぬか床さ。これを食えばあんたらも家族と見なされて、いざという時あたしの強力なご先祖様方に守って貰える。ほら、食え」  加賀繍さんが人参を佳奈さんに向ける。でも佳奈さんは受け取るのを躊躇った。 「うわぁ、せ、先祖代々って……なんか、それ大丈夫なんですか?」 「なんだって!?」 「ひい!」 「し、しかしですねぇ加賀繍さん、お気持ちは有難いんで大変申し訳ないんですが、演者に生ものはちょっと……」 「カメラマン、あんたも食うんだよ」 「僕もですか!? いえ、僕はこないだ親戚の十三回忌行ったばっかだから……」 「美味しい!」 「一美ちゃん!?」「紅さん!?」  誰も手をつけないから私が頂いてしまった。これは普通に良い漬物だ。塩気や浸かり具合が丁度よくて、野菜がビチャッとしていない。ぬか床が大切に育てられている事がよくわかる。 「美味しいです加賀繍さん! 福島のおばあちゃんの漬物を思い出しました。佳奈さんも食べてみればいいじゃないですか」 「一美ちゃん案外勇気あるなあ……。じゃ、じゃあ、いただきます……エッ美味しい!」 「でしょ?」 「はははははっ!」  私は初めて、ずっと仏頂面だった加賀繍さんがちゃんと笑う所を見た。 「あんたは本当にちゃんとしているんだね、黄色いの。よく墓参りをする人は、親や祖父母の実家によく帰るだろ。だから家庭の味ってやつをちゃんと知っている。人にはそれぞれ家族やご先祖様がいて、それが良縁であれ悪縁であれ、その人の人生を作るのさ。だから墓参りはしなくちゃいけないんだよ。この島の神様は縁を切るのが仕事のようだけど、あたしゃ自分に都合の悪い縁を切るなんて愚かだと思っているのさ」 「そうなんですね。ちなみに私、紅一美です。覚えて下さい」 「あ? 紅? じゃあ何でそんなに黄色いんだい。今日から黄色ちゃんに改名しな! ハハハハ!」  どうやら私は加賀繍さんに気に入られたようだ。地元を引き合いに出したのが良かったみたいだ。それにしても、彼女の話はなかなか説得力がある。どうする事もできない悪縁を切るために神様を頼るのが間違っているとまでは思わないけど、そうする前に自分のご先祖様や恩人との縁を大切にする方が大事なのは明白だ。彼女がアサッテだからって偏見の目で見ていた、さっきまでの自分が恥ずかしくなった。ところが…… 「じゃあ、これ御力添え代ですわ。ほい」 おばさま方の一人がタナカDに請求書を渡す。するうちタナカDは「フォッ」と声にならない音を発し、冷や汗を流し始めた。あの五百ミリリットルサイズの悪鬼除滅水ボトルに『¥三,〇〇〇』と書かれたシールが貼ってあった気がするけど、人参のぬか漬け一本は果たしていくらなんだろう。それ以外にも色々な手数料が加算されているんだろうな……。 「加賀繍さんにパワーを貰えてラッキー! 果たして埋蔵金は見つかるのか!? CMの後、急展開でーす! はいオッケーだね、じゃ私トイレ!」  佳奈さんは息継ぎもせず早口でまくし立て、脱兎のごとくホテル内へ去っていった。 「あっコラ極悪ロリータ! 勝手に締めて逃げるなぁ!!」 「青木さん、私ぬか漬け食べたらお茶が飲みたくなっちゃったなー!」 「でしたらコンビニなど! ちぃと遠いかもけど、ご案内を!」 「おい青木と黄色! この裏切り者ーーーっ!!」  私と青木さんもさっさと退散する。まあタナカさんには、演者への保険料だと思って何とかして欲しいものだ。でも私は内心、これで番組の予算が減れば今後大掛かりなドッキリ演出が控えられるだろうと少しほくそ笑んでいた。
ལྔ་པ་
 新千里が島トンネルという薄暗いトンネルを抜けた所に、島唯一のコンビニ『クランマート』があった。アトム系列の『プチアトム』ではなくて良かった。私はカフェインが苦手だから紙パックのそば茶を選び、ついでに佳奈さんへペットボトルのピーチサイダーを、タナカDへは『コーヒーゼリー味』と書かれた甘そうな缶コーヒーを購入した。青木さんも私と同じそば茶、『おおきなおおきなエビカツパン』、梅おにぎりを買ったようだ。青木さんが持つエビカツパンは、なんだかすごく小さく見えた。  外は既に夕日も沈みかけて、夕焼け空が夜に切り替わる直前になっていた。黄昏時……そういえば、童謡『ザトウムシ』の歌い出しも『たそがれの空を』だったな。私はコンビニ入口の鉄手すりに腰掛け、先程タナカDから渡されたペラペラのロケ台本をめくる。巻末の方に歌詞が書いてあったはずだ。するとタイミング良く、クランマートからも閉店ミュージックとしてザトウムシが流れ始めた……。
【童謡 ザトウムシ】  たそがれの空を  ザトウムシ ザトウムシ歩いてく  ふらついた足取りで  ザトウムシ歩いてく
 水墨画の世界の中で  一本絵筆を手繰りつつ  生ぬるい風に急かされて  お前は歩いてゆくんだね
 あの月と太陽が同時に出ている今この時  ザトウムシ歩いてく  ザトウムシ ザトウムシ歩いてく
 おうまが時の門を  ザトウムシ ザトウムシ歩いてく  長い杖をたよって  ザトウムシ歩いてく
 何でもある世界の中へ  誰かが絵筆を落としたら  何もない灰色を裂いて  お空で見下ろす二つの目
 ああ月と太陽はこんなに出しゃばりだったのか  ザトウムシ歩いてく  ザトウムシ ザトウムシ歩いてく
「改めて読むと、確かに意味深な歌詞だな……」  私が独りごつと、隣の鉄手すりに座ってエビカツパンを咀嚼していた青木さんが口を拭った。 「埋蔵金探しは、したたびさんより前にも何度か。大体皆さんザトウムシ記念碑からスタートされて、『ザトウムシ』という歌詞の数だけ歩くとか、夕焼けの時間にどっちの方角を向くなどと……。けど、それらしい物が見つかったの��一度もだ」 「そうなんですね」 「そもそもどうしてザトウムシを……徳松さんに縁があるのって、どちらかと言えば犬では? けど何故か、島ではザトウムシを特別な虫だなどと」 「言われてみれば、生類憐みの令といえばお犬様! ってイメージがありますね。……ていうか、なんか、すいません。余所者のテレビ局が島のお宝を荒らすような真似して、島民の青木さんはいい気持ちしないですよね」 「そ、そ、そんな事! だぶか!」  青木さんは慌てた様子で私の方を向き座り直した。 「僕は嬉しいんだから! だって今まで、おっとさんらは島のこと僕に何も教えてくれないし、何もさせてくれなくて。けど今回は、社会人として初めて仕事を任されたので……ので……」  緊張したような様子で青木さんの姿勢が丸まる。コンビニから流れるザトウムシのメロディに一瞬振り返った後、彼はパンの袋を両手で抱えて更に縮こまった。 「……僕だって縁切りやお化けなんか、ただの迷信と。だけどこの島の人は実際、内地に比べてよそよそしいかもだ。何も言わず友達が引っ越してたり、親戚がいつの間にかおっ死んじまってたりなど……。それで内地の人と関われる役場の観光課に入ったのに、アトムさんがリゾート開発おっ始めて公務員は御役御免。僕は島に縁を切られたので?」 「青木さん……」  私も会津の田舎町で育ったから、彼の気持ちはわかる。狭いコミュニティに住む人々は、距離が近いようで時にとても排他的になるものだ。それは多かれ少なかれ互いを監視し、情報共有し合っているから当たり前の事だけど、縁切りで有名なこの島は特にそういう土地柄なのかもしれない。 「したたびさんのおかげで、やっと僕にバトンが回ってきたんだから。僕達で絶対埋蔵金を見つけにゃ。それで島のおっとさん方もアトムも、お化けも霊能者の先生方も……」  青木さんは腰を上げ、猫背をやめて私の前にまっすぐに立った。 「僕達の縁で、みんなを見返してやるんですだ!」  その瞬間、風が彼の重たい前髪をたくし上げた。彼の子犬みたいな笑顔を見た私は初めて、以前雑誌のインタビューで適当に答えた『好きな男性のタイプ』と青木さんが完全に一致している事に気がついたのだった。
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atarashiikotto · 7 years
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新しい骨董 公開インタビュー(大阪・千鳥文化にて)
ちょうど関西に台風が直撃し、誰もが部屋にこもっていたため街中が閑散としていた2017年10月23日に、新しい骨董の展示が行われていた大阪・千鳥文化にてひっそりとトークイベントが開催されました。新しい骨董のこれまでについて改めてメンバーで振り返りかえったディープなトークショーの模様をボリュームたっぷりで公開します。
日時:2017年10月23日  場所:千鳥文化(大阪・北加賀屋)
出演:山下陽光(途中でやめる)、下道基行(アーティスト)、影山裕樹(編集者)、聞き手・文:竹内厚
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新しい骨董が生まれたきっかけ
山下:これ、知ってます? 会場にもまわすのでひとつずつ食べてみてください。グミってもうあまり買わないじゃないですか。だけど、知らない間にこの20年でこんな進化してるのかってひっくり返ったんですよ。
―UHA味覚糖の新感覚グミ「cororo」、こんなのあるんですね。
下道:ほんと、果汁感がはんぱない。
山下:そうなんですよ。これで味覚糖が寿司ネタつくりはじめたらどうなんだってブログを書いてたら、もうね、海老焼売の味がする菓子とかつくってるんですよ。
下道:UHA味覚糖はヤバい、大阪の会社だよね。
山下:ですね。この20年でいろんなことが放ったらかしにされて、これくらい進化してたり、もしくは後退してたりもするんですよ。その典型じゃねぇかなって。
影山:お待たせしました。
―影山さんがトイレから戻ったのではじめましょう。新しい骨董って何なのか。まずは、職業も活動拠点もばらばらな3人がどうやって出会ったのかを教えてください。
影山:最初は、2013年に青森の十和田市現代美術館で「超訳 びじゅつの学校」という展覧会の企画に僕が関わっていて、そこに山下さん、下道さん、小説家の戌井昭人さんをお呼びしました。作品を展示するだけじゃなくて、会期中にいろんな部活動をつくって活動するという、観客参加型の企画で、山下さんは被服部、下道さんは写真部をやってもらったのかな。
下道:観察部です。
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(「超訳 びじゅつの学校」十和田市現代美術館、2013)
影山:そうそう、「下を向いて歩こう」っていうのをテーマにして。そのときに、夜は十和田のスナックを飲み歩いて、その様子も次の日のトークで発表するみたいなこともやってたんです。
下道:当時は、藤浩志さんが十和田市現代美術館の副館長で、影山さんは企画協力という形で関わっていて、僕らを呼んでくれたと。
山下:そうでしたね。
影山:藤さんの家に泊めてもらったりしながら、1週間くらい飲み歩いたりして、そのときに「なにか一緒にやれたらいいね」って話が出たんだと思う。路上観察学会だったりとか、それぞれに共通して興味を持っていることもあったから。
―3人の頭の中には、路上観察学会という共通のキーワードがひとつあったんですね。
下道:いや、どこからその話になったんだろう。
山下:なかった。たぶん影山さんは思ってたかもしれないけど、オレ達は会ったばかりだし。
下道:僕は、何だろうこの人はって感じで、山下さんにビビってたからね(笑)。でも、共通する接点はあるよって、影山さんから少しずつ聞いていて。覚えてるのは、泊めてもらった藤さんの家がものすごく寒くて、スナック行っては帰ってきての繰り返しだったことくらい。
―影山さんが編集者らしく、ふたりを近づけていったのかな。
山下:いや、そのときはそれで終わりますよね。またやろうぜって感じでもなく。
下道:どうやって始まったんだろうね。「超訳 びじゅつの学校」と「新しい骨董」のつながりが明らかなことがひとつあって、ウェブの体裁がほぼ同じ。デザイナーさんも一緒だから。そのつながりはあるんだけど、どうやって「新しい骨董」が立ち上がったんだろう。
影山:具体的にこの3人でなにかやろうかって話は、「超訳 びじゅつの学校」の後、1年くらいしてから、僕が山下さんが住んでた長崎の家に遊びに行ったんですよ。そこで、下道くんとスカイプつないで話してみようかってなって。
下道:そうだそうだ。でも、そのときにはもう「新しい骨董」って名前は存在してた気がする。
山下:オレが覚えてるのは、スカイプ会議をやったときに、こっちはイオンにいて、レジ脇の床が擦れまくってるところ、これって新しいトマソンじゃねぇのみたいなことを言った記憶があるから。路上観察学会みたいなことをやろうって話は、もう出てたんだと思う。
下道:言ってたわ、それ。お互いの興味をすり合わせるようなことをしてたんだね。それに対して、僕は浜辺で拾ったウルトラマンセブンの消しゴムみたいなのを見せて、「僕的にはこういうことかな?」って言ってみたんだと思う。
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―路上観察学会が見出したトマソン、イオンの擦れた床、拾ったウルトラマン消しゴム…と、気になるのはこれだよねという具体的なものを見せあって、だんだん3人が近づいていく。それにしても「新しい骨董」という名前はどこから?
影山:3人で活動するときの名前をどうするかっていうので、新しい路上観察とか、そんな名前をいろいろ挙げてたんだけど、山下さんがどこかで「いやいや、新しい骨董でしょ」って言いきったんですよ。
下道:うん、陽光くんのやってる「途中でやめる」と同じで、グループ名ぽくはないんだけど、すごくばっちりの名前だなと思った。
影山:その頃に山下さんが言ってたのは、雲仙普賢岳のことで。3人でFacebookでアイデアを出しあってたら、山下さんが雲仙普賢岳の話を書いてきて、それは「新しい骨董」のウェブの最初の記事(→リンク)にもなりました。
―その記事を読んでもらうのが早いと思いますけど、簡単にいえばどんな話なんでしょう。
山下:そうですね。雲仙普賢岳の噴火が1991年にあって、土石流で1階が埋まった家が永久保存されてるんだけど、かなり新しく見えるんですよ。しかも、それが完全なレプリカで。埋まった家を掘り起こして、それを移動させて、また埋めて、保存してる。なんだろうこの感覚って。
下道:原爆ドームに似てるんだけど、そのめっちゃ新しいバージョンというか。
―歴史を扱うような手つきだけど、そのもの自体は全然古びてないと。
山下:なおかつ、お土産として土石流を売ってるんですよ、500円で。
―埋まった家はモニュメントになって、土石流はお土産に。
山下:アトム書房と同じなんですよ。
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影山:山下さんは、広島の原爆ドームのそばにできたアトム書房って本屋さんの写真をインターネットで見つけて、これはなんだって調べる活動をずっとやっていて、そのときに山下さんが言ってたのは、インターネットが今のストリートみたいなものなんだと。骨董、路上観察っていうと実際にある物がベースになるように思うけど、インターネット上にあるそういうものを探していくのが「新しい骨董」なのかなって、この頃からちょっと思いはじめてました。
下道:僕自身は、そういうことはあまり考えてなくて、僕自身はガチで路上を歩くタイプだから、陽光くんのそういう考えかたって結構、衝撃的なことで。だから、僕の場合は、「新しい骨董」によって自分の活動がハイブリッド化すればそれでいいかなっていうことは思ってた。
―下道さんとしては、山下さんの目線に似たものは感じるけども、フィールドややり方が違ってそれが新鮮だった。
下道:そう。その頃、自分で考えてたのは震災後の東北の風景なんだけど、瓦礫が片付けられたところに残された建物、その廃墟のような建物に案内看板が立ち始めてたんです。もう数年前に何もなくなった更地にも、「以前、この場所にはこれがありました」という仮設の看板が立ってるんですよ。 僕はこれまで作品を通して、過去が現在の自分にどうつながっているかを調べながら表現したいと思ってたんだけど、震災が起こった直後から自分がすごく未来志向になっていて、たとえば100年後にこの震災は人々からどう捉えられるかって頭に変わりはじめた。それって、陽光くんが「新しい骨董」のはじめの記事で提示したことに非常に似てるなって思っていて。
山下:僕は今年40ですけど、25歳になったくらいの頃から、子ども時代に流行った遊びが付加価値をつけて、また復活しはじめるんです。それも「ドラゴンクエスト」みたいな、みんなが知ってるものじゃなくて、「これ、ちょっと見落としてたな」みたいなものが1周まわって、価値をつけて出てくる。「熱血硬派くにおくん」とかね。
下道:そうそう。だけど、それってまだ近過去の話で、陽光くんは最初に書いた記事で、もっと先の話まで書いてるから。ここですよ。
”これからさきは少し前を未来にするのではなくて、近未来を過去として予想してみる事にチャレンジしてみる。現在はまったくわからないけれど、2018年に検索されそうな言語を書いて、海にボトルレターを投げるように、書いた文章を投げまくって未来から検索して辿り着いてもらう事を予想しまくる。この文章こそが新しい骨董なんです。”
って、つまり、未来から先回りして過去を考えようと。これはぶっ飛ばしてるなって思った。
―それって、たとえばどんなことをイメージしてますか。
山下:mixiとか。
下道:もっと近いところでいえば、Facebookが「3年前のあなたはこんなことをやってました」って告知してくるのとか、まさに最先端の近過去で。ただ、それではそこまで面白くない。近過去のことを扱うひとはそれなりにいるからね。だから、陽光くんは近過去ではまだ足りないんじゃないかって最初から書いていて、「新しい骨董」は近未来のことを過去として想像してみるチャレンジなんだって。そこまで振り切りたいよね。
裏輪呑み、ウェブショップの誕生
―新しい骨董という名前や考えかたが少しずつ共有されていった��程が想像されますけど、3人以外が新しい骨董を知った、具体的な活動って何が最初ですか。
影山:それは「さいたまトリエンナーレ」ですね。
下道:その前って何もやってない?
山下:ネットで売りはじめてたんじゃない。
下道:いや、それ始まったのはトリエンナーレの下見1日目だから。
―ということは、まだ具体的な活動がはじまってない「新しい骨董」にトリエンナーレから声がかかったということ?
下道:まず僕に声がかかって、最初このトリエンナーレの主軸は、アーティストの新しい作品をドデンと置くのではなくて、さいたまに暮らす人たちとの恊働や新しい場づくりだったし、テーマが「未来の発見!」だったから、僕じゃなくて新しい骨董として受けたほうが面白いんじゃないかって提案したんです。そうだね、トリエンナーレまでは、新しい骨董のウェブ上でそれぞれが気になったことをアップして、意見を交換するだけの活動だったかな。
影山:まあ、みんな住んでる場所がばらばらだから。
山下:なんも覚えてない。どうだったかな。
下道:陽光くんは自分でもブログを持っていて、新しい骨董だけじゃなくて、いろんな興味がひとつになった状態でどんどん自分のブログに書いてたから。僕はそれを見ながら、この文章ってすごく「新しい骨董」の話なんだけどなぁって思って見てました。
―いろんなアイデアや意見がごちゃ混ぜになった山下さんのブログの中に、新しい骨董として発信したい内容も含まれていたんですね。
下道:そう、僕的には。影山さんがそういうことを新しい骨董のブログにあげてよってお願いするんだけど、書き直すわけにもいかないし。だから、新しい骨董感のある陽光くんの文章を僕が引っ張ってきて、まとめサイトみたいにまとめてみたり、そんなこともやってました。
山下:あー、やってたね。
影山:それで、「さいたまトリエンナーレ」に新しい骨董で参加しようって話が出てきて、ちょうどいい機会だし、集まって合宿もできるからって、3人で埼玉で合流して、またいろいろ動きはじめたんですね。
下道:3人で集まって話す機会ができたのは、結構大きかった。埼玉で集まったときに、拾ったものを売ってみようって話も出て、これは瞬発力で形にするべきだと思ったから、その日にすぐ新しい骨董のウェブショップを立ち上げた。
山下:そうだ、浦和のベローチェでね。
影山:そのときには、もう山下さんは新しい骨董に興味をなくしかけてたんですよ(笑)。買うを遊ぶとか、そういう話をずっとしていて。山下さんがつくる洋服も、原価を高くしていかに儲けを少なくするか、いかに安く売らなきゃいけないかってことを話し続けてた。
山下:いちばん安いコーヒー屋で。
下道:そこで新しい骨董のウェブショップを立ち上げて、陽光くんがポケットに入れてた鉄クズみたいなのと下道が道で拾った潰れた紙切れをアップしたら、一瞬で売れたんです。
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影山:それが次のブレイクスルーでしたね。
下道:新しい骨董のウェブショップを立ち上げるときに、陽光くんがずっと言ってたのは、「値段を3000円にしても10000円にしても変わらない。絶対に100円でいいから」って。いくらにしても買うやつは買うし、買わないやつは買わないからって。
―山下さんとしては、売り買いの行為こそが面白いってことですか。
山下:なんだろうね。写真集を本屋では買わないんだけど、夜中のAmazonだと買っちゃうみたいなことがあって。明日は仕事がむかつくなってときに、だまして売られるみたいな感じがあるから。その夜中にポチッとしてしまうのが、3000円じゃなくて300円だったらめちゃくちゃかわいいじゃないですか。しかも、下道氏は本気の梱包をするからね。
―新しい骨董ウェブショップで何かを買うと本気の梱包で商品が送られてくる。スタートした新しい骨董のウェブショップでそれからどんなものを販売してきましたか。
山下:下道氏がうちに遊びに来たときに、うちの娘がまだ当時2歳くらいで、納豆のパックを開けたら下のほうがビリビリって破れたんだけど、それを下道氏が狂気の眼で見てた。「それ、ちょっと金継ぎしたいんだけど」って。
影山:その納豆パックを金接ぎしたのも、ウェブショップにあげるとすぐに売れました。
下道:僕の中に「新しい骨董」チャンネルみたいなものが生まれてきて、気になるものを見つけた瞬間に、これ売りたい!って感じにはなってきたんです。
―ファウンドオブジェクト的な見つけたものだけじゃなく、手を加えたものも販売しているんですね。
下道:拾っただけのものはだいたい100円から200円で売って、手を加えたものはもう少し価値をつけてます。納豆パックの金継ぎも漆を乾かしたりするのに2~3日かかっているのにそれを2500円で売ったら、さすがに妻が怒ってました。
―何やってんだと。
下道:そう。他にも、ある朝妻が食パンを焦がしちゃったのを、捨てないでさらにじっくり焼いて炭化させて真っ黒にして、それも「焼きすぎたパン」として売りました。水分も何もかも全部飛ばしたら、カビることもないし、何百年と保つから。妻の朝の失敗を永遠に凍結して、未来に残す気持ちです。
―いい加減に怒られますよ。
山下:面白いのが、それ、2枚セットなんですよ。1枚焦げたからじゃあもう1枚って、レプリカとして完璧に炭化したパンを下道氏がつくって。
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―そういったエピソードも購入者には伝えますか。
影山:買った人にはエピソードをプリントアウトしたものも送られてきます。
―ウェブショップには、一見、ゴミにも見えるものが並んでいますけど、ひとつひとつ物の来歴から、サイズや素材、発見日も記されて、だんだん美術作品のようにも見えてきます。
下道:僕的な密かな楽しみはそうかも。自分としては、現代アートでできないことが新しい骨董だったらやれると思って、続けてきたところもあるので。自分自身ではいつもは恥ずかしいからやらない”アート的”な行為を少し素直になってみる感覚もあるかも。
―現代アートだとできないことって?
下道:いや、僕自身がただできないこと。例えば、沖縄で路上で車にひかれてぺちゃんこになったコカコーラの空き缶を拾ってすぐに販売サイトにアップして売ってみたり。あと、拾った落ち葉も送料込みで350円で売ってるんですけど、これ、ドイツのカッセルで拾ったヨーゼフ・ボイスが植えた木の落ち葉なんですよ。でも、象徴的なアイコンとか有名作家の引用とか、そういうのの組み合わせでやっていくとなんか「現代アートっぽく」なってしまうなぁと。
山下:1万円ぽいってことですよね。
下道:そうそう!作家としては悩みながらそういうのとはなるべく距離を取っていた…。だけど新しい骨董でこれを100円で売るのなら面白いかなって。だから、なんか今まで実はやってみたかったことを、新しい骨董で遊ばせてもらってるなって思います。
―影山さんが売ったものってないんですか。
影山:ありますよ、ひとつ。たぶん自転車から壊れて落ちたカギ。ただ拾っただけなんだけど。
―影山さんが新しい骨董に期待してるのは何でしょう。
下道:どうなんすか、何を期待してるんですか。
影山:新しい骨董のウェブショップに関しては、わりと下道カラーが全面的に出ていて。
下道:そうね、僕メインでガーデニングみたいに日々耕しています。
影山:あとは、山下さんが言う、あり得ないくらいの値段が安いっていうのも反映されてるんです。だけど、山下さんってその値段の話もそうだけど、すぐに捨てちゃうんですよ。
山下:秒速で飽きるんですよ。与沢翼なので。
―話をちょっと戻すと、さいたまトリエンナーレの準備段階で、新しい骨董のウェブショップが立ち上がったと。
影山:裏輪呑みもそこで生まれたものだよね。みんなで京都へ行こうって話もそうだし。
―では、次は裏輪飲みのことを教えてください。
山下:ダイソーで売ってる強力マグネットラックみたいなのがあって、それを上下ひっくり返して街の自販機とかにつけたら、そこがカウンターになって街のどこでも飲めるんですよ。
―街のあらゆる場所が立ち飲み屋に。
山下:そしたら、街の見え方が全部変わってきて、そこに磁石があるか否かで見るんですね。ここならいけるとか。スクランブル交差点で飲んでても、自然に街に溶けこむ。そのカモフラージュ感がハンパねぇなって。
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(裏輪呑みを紹介した記事はこちら→リンク)
―どこからそんなことを思いついたんでしょう。
影山:みんなでダイソーに行って、これがあれば街で飲めるじゃんみたいな話になったんだよね。
山下:もとはと言えば、オレが東京に遊びに来たときに、影山氏と御徒町で飲む機会があって、金持ってるヤツが酒買って、刺し身買おうってなったんだけど、影山氏はまさかの100円ショップで椅子を買ってきたんですよ。
影山:お風呂用の椅子でした。山下さんは、高円寺で「場所っプ」て店をやってたときから、路上で飲んだりよくしてたから、好きかなと思って。
山下:地べたリアンだったからね。だけど、その椅子があることで、地べたで飲んでてもオレらはもう店に来てるぞ、みたいな意識になったんですよ。で、帰りにその椅子をもらってコインシャワーに行ったら、あ、椅子があるから座れるわ。東京の答え、これで出たなと。
―どこでも座れる椅子が東京の答え。
山下:東京にいるとどこかに座るだけでいくらかお金を払わなきゃいけないのに、100円の椅子があるだけでどこでも座れるなって。ただ、路上に座ってるとヤカラな感じもあって、タチが悪い。それが、裏輪呑みだとただ人が立ってる感じしかしないんです。
影山:ダイソーで見つけた後で、試しに何時間か裏輪呑みをやってみたら、駅前の交番前でも全然怒られなかった。これってすごいんじゃないか、さいたまトリエンナーレの作品もこれでいいんじゃないって話になったんですよね。夜も泊まってた旅館でこれ(強力マグネットラック)見ながら飲んでね。
下道:そうだった、すごい発明だなって。
山下:シャッター商店街に対する答えだからね、これ。もう店を開けなくてもいい。
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影山:裏輪呑みは全国に広がって、マネをする人が増えたのが大きかったですね。今年も山口のシャッター商店街で裏輪呑みをやった人がいて、それは商店街の人にもちゃんと交渉してました。
下道:この前、沖縄でもやってたよ。ダイソーに集合して。
影山:だけど、裏輪呑みは新しい骨董とは関係ないんです。
―副産物みたいなものでしかない。
影山:わりとバズったりはしたんですけどね。
―みんなで京都に行ったという話はどんなことでしょう。
下道:裏輪呑みをみんなでやったら面白いのではと、さいたまトリエンナーレに出品の企画として提案したんだけど、アルコールだったり路上で勝手にやる事がなかなか難しくて。
影山:そのときに『京都おもしろウォッチング』(路上観察学会・編/新潮社/1988年刊)という本を見て、ちょうど30年前に路上観察学会のメンバーが京都へ行って、面白いところを見つけるみたいなことをやってたんですよ。じゃあ僕らも京都の同じ場所へ行って、同じものを見つけようって京都旅行をしました。行為のコスプレって言いながら。
山下:その本に掲載されてる場所をひたすら探して、赤瀬川原平たちがどの道を歩いたかってことを特定しまくったんですよ。それはすごく面白かった。
影山:本の表紙に写ってる、人の顔が描かれた角石をいきなり下道くんが見つけちゃうんです。ただ、その角石も30年経ってるから、隣りの家にズレてたりして。そのときのことは、京都新聞でも記事になりました。
―角石(かどいし)、敷地の隅に置かれた石ですね。このときの京都旅行は、新しい骨董としてどこかに発表してるますか。
山下:ブログにオレが書くって言って、まだ書いてないんですよ。
下道:でも、いつこの本(「京都おもしろウォッチング」)を入手して、京都に行くことになったんだろうね。
山下:…あまり酒飲まないほうがいいね。
ボトルキープ、月刊 新しい骨董の発行
山下:いやー疲れましたね。クソつまんねぇグループの立ち上げ話を聞かされて。
―いやいや。
山下:早く終わんねぇかなと思って。今の話をしたいんですよ。去年の話とか、もう無理だから。
―さいたまトリエンナーレがどうなったかは聞かせてくださいよ。
下道:もういっこ、あちこちの店で「新しい骨董」の名前でボトルキープするってのも始めたんだけど、陽光くん、もう飽きてるよね。
―誰でも「新しい骨董」の名前でボトルをキープができて、そのボトルは誰でも「新しい骨董のボトルください」と出して飲んでいいというやつですね。ボトルキープをする意味については、新しい骨董のブログ参照(→コチラ)ということにしましょうか。だけど、トリエンナーレでアルコールはダメだったんですね。
下道:ボトルキープだとある程度特定のお店たちのみとの繋がりになってしまうのもダメだったのかと思います。ただ、浦和って大熊猫氏を筆頭にすごく呑兵衛が多くて、イカれた名店もあったりして、この時期にいろんな人が入れてくれたボトルキープはいまだに多くが呑み継がれていますし、100本到達記念で浦和の「ねぎ」にメンバーも集まってみんなで飲みました。
―では、それ以来ですか。
下道:そうだと思いますよ。
影山:いやいや、今年の新年会で1回会ったじゃない。単なる飲み会だったけど。
―そこでこれからの新しい骨董をどうしていくかという話も出た。
山下:いや、出てない…出たっけ?
下道:そのときに僕としてやりたいって話したのは、月刊 新しい骨董で。
―月刊 新しい骨董というのは、2017年1月にいちど発刊されているメルマガですね。
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影山:下道くんが新しい骨董のウェブショップをリードしてきて、そこにあげた物はどんどんソールドアウトになって、で、裏輪呑みは全国的に広がってきた。それはいいんだけど、やっぱりもうちょっとインターネット的なことをやりたいねということで、新しい骨董のウェブマガジンを立ち上げましょうって話になったと思います。
山下:そうだね。それで、オレらが月刊 新しい骨董に原稿を書いて、その文字数が3000文字だから、それに対して3000文字書いてきたらそのメルマガを読めますよってことにしたんです。文字数の等価交換。これは大変なことになりましたね。読んだこともない文章が3000文字送られてくるんですよ。
下道:500文字しか送ってこなかったら、500文字だけ送って、のこりのテキストは塗りつぶして送るってコンセプトで。ここで生まれた副産物もいっぱいあるし、ほんとに文字数の等価交換というのは非常に面白い。だから、そこをもうちょっとやってみようよって、ぼくは新年会で言ったんですよ。
―副産物ってたとえばどういうことですか。
下道:わけわからない日記みたいなものが、僕ら3人だけに送られてくるんだけど、3000文字って言われても、何を書けばいいかわからないから、実はこんなことで悩んでるんですとか、うちの近所にサーファーがいて…とか。でも、それを読むのは3人だけ。
山下:でも、面白いですよね。
影山:うん、面白い。
下道:文字の等価交換ってすぱっと決まったコンセプトで、すごくいい。でも、その副産物的な部分の面白さは、陽光くんが最近出版した『バイトやめる学校』(山下陽光・著/タバブックス/2017年7月刊)では、本だけではなく読者が直接感想や悩みを送ってきていたりしたそれに応えているのに続いているのかな。
―山下さんとしては、文字の等価交換のアイデアはもういいやって感じですか。
山下:いや、面白いですよ。ただ、もう、オレは「これ面白いでしょ」みたいなことはもういいかなと思っていて。みんなにもっと余裕があれば、その面白いことで笑いたいけど、いまの世の中の状況で、「オレがいまから面白いことを言います」ってやっても、「いや、明日早いんで」って感じになっちゃうでしょ。
―笑えない状況だと。
山下:そうなんですよ。表現みたいなことを仕事にしてると、「オレはあいつと違って」みたいに、ちょっと蹴落とさなきゃいけない部分とか、ほんとは儲かってないのに儲かってるふりをしないといけないとか、それが結構ヤダなと思っていて。だからといって、真面目に勤めあげて、まったく面白くない仕事で20万とかもらって、空いた時間に好きなことをやるんじゃなくて、そうじゃない、もうちょっと違う状況をつくれるんじゃないのって思うんですよ。
影山:そうだね。
山下:ここから先は、ちょっとうさん臭くなるのでアイツ酔っ払ってんなと思ってもらっていいんだけど、なんかね、「楽勝っす、儲かってしょうがないんすよ」って言ってたら、ほんとに儲かってきちゃうことって多いんですよ。「世の中クソですよ」って言ってたら、ほんとに嫌になってきちゃうんだけど。だから、社長の自伝とか自己啓発本に書いてある「人の悪口は言うな」とか、あれ、わりと本当で。で、オレも結構せめぎ合いなんですよ。周りに裸の女が50人くらいいるけど、そこには一切触れず、性欲ゼロパーですって言いながら、歩いてるみたいな感じ。どうやっても儲かるって話がめちゃめちゃ転がってるから。
影山:なのに眼をつぶって歩いてるんだ。
山下:そう。もう話すら聞きませんって感じで。それが超大変なのに楽しくて。昨日も京都のイベントがひとつ中止になったから、「途中でやめる」の服を売る機会がなくなって、それで今月の家賃が払えないんですよ。ヤベェぞと。だから、いそいで服を送り返してもらって、すぐに通販にアップして、売れたお金を銀行の口座からおろして家賃を払うってやらないと、もう、うちは破産するんです。
影山:そんな感じなんですね。そこ気になってました。
山下:だけど、それは100%売れるんです。あるものは絶対に売れるから。それがプラス50万になろうが、プラス1億だろうが、あんまり関係ないなって。このお金、誰が喜んでるんだろうって話でいえば、うち、最近、畑をはじめたんだけど、向かいに住んでる管理人のおばさんが「植木屋が刈っていった落ち葉がいっぱいあるんだけど、いる?」って落ち葉をくれるんですよ。向こうは落ち葉を捨てるための市指定のゴミ袋代が浮くし、こっちは腐葉土にして使えなくもないからって、これ、どっちがありがとうって言うべきなのか。ようは、���ってもいいし払わなくてもいいし、どっちでもいいっていうのが最高の世の中で。オレはそういうことをやりたいなと。
影山:僕もローカルをテーマに地方でいろんなことをやってるんですけど、地方って泥臭いことがいっぱいあるわけですよ。地方でのクリエイティブの仕事、特にデザインや編集ってお金が見えないから、その対価が現物支給だってこともリアルにある。それを見える化していくのも面白いかもしれない。
下道:そうだね。そこ、実は結構あるのに、見えてないもんね。ただちょっと思うのは、陽光くんの場合、全力で自分の生活を見える形で自分で賭けて生きるってことに100%で挑戦している人間で、僕はアーティストと言う生き方だと、やはり美術館は街や国が運営をしているし、だから絶対に自分だけで100%自立して生きていけないジレンマがある。だから、新しい骨董の活動っていうのは、僕的には、今まで疑問に思っていた別の自活して生きる方向の実験場って考えている。100%でそういう生き方を憧れる人は多いけど、本当に陽光くんみたいに100%で行なえる事ってなかなか難しい。
影山:高円寺でやってた頃の山下さんは、考えてる面白いことと自分の生活がもう少し切り離されてましたよね。
下道:しかも、もっと表現ということを考えてたような気がする。
山下:おうおう、考えてたね。
下道:だけど、いまは表現みたいなものは全部なし、みたいになっていて。わかるんだけど、そこを表現としてどう出せるかっていうのは、どう考えてるの?僕はやはり表現者として生きたいと考えているけど。
山下:思ってはいたんですよ。震災の後くらいまでは。でも、また原発がドカンといったら、そんなこと言ってる場合じゃないでしょうってなったら、オレがこれを信じてますってことが無意味なんだなって。だから、どうやって生きていけばいいかって超根源的になる��かなくて。いま、オレができているこの暮らしって、わりと誰でもできるんじゃないですか。みんなやってくださいよって言ってるつもりだけど、「なんかオレとは違うっす」みたいな距離ばかり見つけられて。いや、そうじゃないんだよってもんもんとしてる。
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影山:山下さんは、アクティビスト的になってきてるんですよね。僕も本当はもっとカルチャーの仕事で食っていきたいんですよ。だけど、それだけでは難しくなってきたときに、その外側に食い扶持ができてきて、じゃあ、生活をどうクリエイティブにしていくかというところにシフトせざるを得ないところもある。で、アーティストもそうなりつつあって、作品をつくってるだけじゃなくて、生き方まで考える時代になってきた。カルチャーと生活の境界が曖昧になってきたとして、そこをどう楽しむか、実験するかというのを新しい骨董がやればいいんじゃないかなって気はするけどね。
山下:いや、オレは別にそんな食えなくてもいいっすけどね。
下道:でもね、陽光くんがどれだけ振り切った生活を見せても、みんなが同じようなセンスを持って100%で生きていくのは難しいんじゃないかな。
―売り買いを楽しむとか、骨董と名付けた意味をもういちど考えてみるのもありな気がします。
下道:ものすごく安く売るとか、文字の等価交換とか、新しい骨董がやってるのは価値の遊びだとは思います。ただ、何もないところからガンと打ち破って、少し前へ進むってのが価値のひとつめなんだけど、それって難しいし、結構周りには見えない。前衛の人たちってそのタイプだと思うけど、それが1周2周とまわった後に、アイツは価値をつくったんじゃないのって掘り起こされて、世間が気づくことがあると。陽光くんはそのゼロからイチみたいなことをしきりに言ってる気がして、だけど、僕にもそれは見えたり見えなかったりで、やっぱりあれいいよなって後で気づくこともある。僕の場合は、その陽光くんの投げ捨てていった物を「新しい骨董」のフレームで集めて延長させる感覚はあるな。
山下:しかしこれ、完全に飲み屋の話でしょ。イベント終わってからやるやつ。
影山:今日はこういうことを話し合うために集まったからいいんだけど、あとは二次会で話の続きをやるとか。
下道:ですね。
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shunsukeir · 5 years
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また、今日も小雨模様。妻を仕事場に送った後、その足で日本玩具博物館に行くことにしました。ここに行くのは初めてですが、調べてみるとレトロなおもちゃなど見れそうなのでいい写真が撮れるのではないかと少し期待していました。
所在地は姫路市香寺町、播但連絡道の船津ICを降りるとすぐなのですが、田んぼの中の道を抜けたかなり辺鄙なところにあります。白い漆喰の壁のいくつかの建物が集合してこの博物館になっているようでした。暖簾がかかっている小さな入り口をくぐると、一気に時代を飛び越えたような古く落ち着いた雰囲気の展示室が現れました。期待以上に楽しませてくれそうな予感がしました。
受付の方が、今いる1~3号館が連なった棟と、一度、外に出た4~6館があることを説明してくれました。私は一番右奥の2号館から見ることにしました。
2号館は「駄菓子屋の玩具と近代玩具」が集められています。特集されていたのか、太平洋戦争時代のおもちゃに目を惹かれました。戦車などの兵器、双六なのか中国各都市に日の丸が掲げられているボード、「ノギタイショウハシンノブシ」の札があるカルタ。戦争は楽しい子供の遊びもこのように染めてしまうんですね。しかし、迷彩に塗られたバイクに跨る兵士をかっこいいと思ってしまいました。
また、コレクター垂涎の漫画のヒーローのキャラクターがひしめくように展示してありました。ダッコちゃん、マジンガーZ、ウルトラマン親子、鉄人28号、マグマ大使、黄金バット、ビッグX、カネゴン、プースカ、ゴジラ、ペコチャン、鉄腕アトム、科学特捜隊早田隊員・・・きりがありません。この部分だけでも、十分、ここを訪れる価値がありそうです。
1号館は企画展会場で、今は、「平成のおもちゃ文化史」ということでした。私は世代的にあまり響かなかったですが、当てはまる人には楽しめると思います。また、これは2号館3号館にも常設展示されていると思われる、ガラスケースの上や天井の凧、こけし、だるまなど、興味を引くものが沢山ありました。
3号館は伝統手芸の世界、遊びのコーナー、ミュージアムショップです。伝統手芸のところでは、趣味、探鳥の私としては孔雀、鶏にどうしても目がいってしまいました。
遊びのコーナーではおもちゃに関する海外のポスターが展示されていいます。海外のポスターは今見ても新鮮でが楽しませてくれます。
一旦、外に出て、4号館です。ここは2階建てになっていて、1階は日本の郷土玩具、2階は世界の玩具です。1階ではアイヌの民族衣装を着た人形、素焼きの二つのお面が印象的でした。
2階では、海外の玩具が展示されています。文化の特色を感じることができます。
5号館は「らんぷの家」です。
最後の6号館は特別展会場です。今日は、ままごとのおもちゃの展示でした。まさに古今東西の展示でした。ままごとといえども侮れない完成度の品々が並んでいました。ここになぜか、日本人からすると西洋人にはリアルなキューピー人形がおいてありました。見ようによっては不気味です。
帰宅してから、パンフレットを見て分かったのですが、ここはミシュラン・グリーンガイド二つ星だそうです。納得です。
家に帰って、改めてパンフレットを見て知ったのですが、ここはミシュラン・グリーンガイド二つ星のところなのだそうです。納得です。
日本玩具博物館。ミシュラン・グリーンガイド2星は納得。面白し。#兵庫県 #姫路市 #日本玩具博物館 #マグマ大使 #鉄人28号 #黄金バッド #科学特捜隊 #ビッグX #マジンガーZ #鉄腕アトム また、今日も小雨模様。妻を仕事場に送った後、その足で日本玩具博物館に行くことにしました。ここに行くのは初めてですが、調べてみるとレトロなおもちゃなど見れそうなのでいい写真が撮れるのではないかと少し期待していました。 所在地は姫路市香寺町、播但連絡道の船津ICを降りるとすぐなのですが、田んぼの中の道を抜けたかなり辺鄙なところにあります。白い漆喰の壁のいくつかの建物が集合してこの博物館になっているようでした。暖簾がかかっている小さな入り口をくぐると、一気に時代を飛び越えたような古く落ち着いた雰囲気の展示室が現れました。期待以上に楽しませてくれそうな予感がしました。 受付の方が、今いる1~3号館が連なった棟と、一度、外に出た4~6館があることを説明してくれました。私は一番右奥の2号館から見ることにしました。 2号館は「駄菓子屋の玩具と近代玩具」が集められています。特集されていたのか、太平洋戦争時代のおもちゃに目を惹かれました。戦車などの兵器、双六なのか中国各都市に日の丸が掲げられているボード、「ノギタイショウハシンノブシ」の札があるカルタ。戦争は楽しい子供の遊びもこのように染めてしまうんですね。しかし、迷彩に塗られたバイクに跨る兵士をかっこいいと思ってしまいました。 また、コレクター垂涎の漫画のヒーローのキャラクターがひしめくように展示してありました。ダッコちゃん、マジンガーZ、ウルトラマン親子、鉄人28号、マグマ大使、黄金バット、ビッグX、カネゴン、プースカ、ゴジラ、ペコチャン、鉄腕アトム、科学特捜隊早田隊員・・・きりがありません。この部分だけでも、十分、ここを訪れる価値がありそうです。 1号館は企画展会場で、今は、「平成のおもちゃ文化史」ということでした。私は世代的にあまり響かなかったですが、当てはまる人には楽しめると思います。また、これは2号館3号館にも常設展示されていると思われる、ガラスケースの上や天井の凧、こけし、だるまなど、興味を引くものが沢山ありました。 3号館は伝統手芸の世界、遊びのコーナー、ミュージアムショップです。伝統手芸のところでは、趣味、探鳥の私としては孔雀、鶏にどうしても目がいってしまいました。 遊びのコーナーではおもちゃに関する海外のポスターが展示されていいます。海外のポスターは今見ても新鮮でが楽しませてくれます。 一旦、外に出て、4号館です。ここは2階建てになっていて、1階は日本の郷土玩具、2階は世界の玩具です。1階ではアイヌの民族衣装を着た人形、素焼きの二つのお面が印象的でした。 2階では、海外の玩具が展示されています。文化の特色を感じることができます。 5号館は「らんぷの家」です。 最後の6号館は特別展会場です。今日は、ままごとのおもちゃの展示でした。まさに古今東西の展示でした。ままごとといえども侮れない完成度の品々が並んでいました。ここになぜか、日本人からすると西洋人にはリアルなキューピー人形がおいてありました。見ようによっては不気味です。 帰宅してから、パンフレットを見て分かったのですが、ここはミシュラン・グリーンガイド二つ星だそうです。納得です。 家に帰って、改めてパンフレットを見て知ったのですが、ここはミシュラン・グリーンガイド二つ星のところなのだそうです。納得です。
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to4bee · 7 years
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メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ 04月06日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新) 新着記事一覧へ  スクラップブックMYキーワード天気文字サイズ機能・サービス目次 Language総合ガイドお客様サポートログイン中 トップニューススポーツカルチャー特集・連載オピニオンライフ朝夕刊紙面・beMY朝デジ 新着社会政治経済・マネー国際テック&サイエンス環境・エネルギー地域朝デジスペシャル写真・動画 朝日新聞デジタル > 記事 カルチャー出版有料記事 黒木瞳さん「私は、谷川俊太郎先生に一方通行のエロス」 司会・構成 赤田康和 2017年4月5日16時40分 シェア49ツイートlistブックマーク6 スクラップメール印刷 続きから読む 対談を終えた谷川俊太郎さんと黒木瞳さん=東京都杉並区、飯塚悟撮影   詩人の谷川俊太郎さんと、小学生の頃から詩を書き、3冊の詩集を出している女優の黒木瞳さんが、東京都内の谷川さん宅で対談した。谷川さんに私淑してきた黒木さんが、谷川さんと対談するのは今回で3回目。黒木さんが詩のモチーフにしてきた「恋愛」、谷川さんのデビュー作以来の主題「宇宙的存在」など、幅広い話題で盛り上がった。  ――恋をモチーフにした詩を黒木さんはたくさん書いてきました。  谷川 恋は何回くらいしているの?  黒木 片手よりは多くないです。  谷川 始まりはどんな感じ? 好きな相手のそばにいるとぼーっとなる?  黒木 ぼーっとはしない。シャキッとなります。自分の感性の全体、すべての皮膚が呼吸しているみたいな感じ。私は谷川さんの『二十億光年の孤独』にすごく影響を受けているので、ちっぽけな自分の命は宇宙の中にあって、その中で人を好きになっているという感覚があります。  谷川 たしかに人を好きになるのは宇宙的。ただ人間関係をどう作っていくかという意味では社会的な営みだから、そこが難しい。僕の場合、詩も発注を受けて書いてきたけど、恋愛も「発注」されて、してきた感じで、自分から「好きで好きで仕方ない」というふうになった記憶がない。  黒木 それはおモテになったからでは。  谷川 このごろは「死ぬ」ということも「発注」されていて、それに応えて一生懸命死なないといけないという感じを持っている。  黒木 ここに生まれてきたことも誰かに発注されているという感覚ですね。  ――エロスについては?  谷川 人生のすべてですよ。エロスしかない、大事なものといえば。ビートルズだってそう歌っている。  いろんなエロスがある。幼い頃、父親が中国の硯(すずり)をなでているのを見たことがある。それがすごくエロチックだった。  黒木 想像するだけで、すごくエロチック。  谷川 僕は小学生の頃は男の子のことが好きだった。第1ラバー、第2ラバー、第3ラバーって順位をつけていたが、全部男の子。ぱたっと中3くらいでなくなった。ただ社会人になって彼らと再会すると感じが変わっていて、どこが好きだったんだろうって戸惑います(笑い)。  黒木 私の場合は、谷川先生に一方通行のエロス。同じ空気を吸っているだけで天にも昇る気持ち。先生の詩を朗読することで、私の中に入れている感じ。  谷川 俳優になって何年?  黒木 初舞台から36年です。谷川先生もお変わりないですね。  谷川 小学校に講演に行くと、子どもたちに「あれ? 生きている!」って言われる。教科書に載るような人は死んでいると思っているみたい(笑い)。  注文を受けて書く「受注生産」で多忙を極めてきたけど、最近は少し余裕が出てきた。好きだった車も乗らないし食事も一日一食。どんどん捨てる方向。詩を書くのが生きがいで、他に楽しみがない。ぼくは最近、子どもになって子どもの言葉で詩を書くという試みをしている。読者に飽きられちゃうから、過去と違う詩を書かなきゃというのもある。そもそも自分で自分の詩に飽きちゃうので。  黒木 小学6年生で詩を書き始めた頃から、谷川さんを勝手に自分の先生だと思ってきました。谷川さんの詩集『愛について』を読んだ時の衝撃は忘れられない。禁断の世界、エロス、男と女、未知の世界で、これが大人の女性になっていく上での登竜門なんだと思った。  谷川 責任を感じますよね(笑い)。詩を書くことで食っていくのは難しいし、詩人の現実認識は小説家より甘く、思想的、抽象的に捉える。萩原朔太郎は素晴らしい詩を書いた人だけど、ごはん食べるときに全部ぽろぽろこぼしちゃったんだってね。詩人は現実生活がうまくいかない人。  黒木 何か欠けている。  谷川 そう、心ここにあらずというかね。詩の仕事と女優の仕事の関係は?  黒木 演じる役のキャラクターについて、どんなふうに話をし、どんなふうに笑うのだろうと考えているうちに、詩の言葉がふと出てくることがあります。  例えば「この人は『風のように話す』人なのでは」と。詩は私の中に息づいていると自負しています。詩は読むのも本当に好き。言葉の羅列なのに、宇宙まで連れて行かれてしまう。  谷川 詩には、言葉が持つ意味以外の力、エネルギーみたいなものがある。  黒木 過去の対談では、谷川先生に「二足のわらじ」なんてやめて、詩は書かず、女優に専念しろと言われました。でもめげずに書き続けていきたい。いつか褒めてもらえる詩を書けるようになるまで。「谷川教」の信者ですから。  谷川 おさい銭ください(笑い)。(司会・構成 赤田康和) 関連ニュース 谷川俊太郎さん・片岡義男さん 電子書籍化、決断のワケ手塚治虫「秘蔵」のエロス 仕事場に眠る遺稿を初公開女2人の濃密エロス ロマンポルノ「長すぎ」ラブシーン園監督流の反ロマンポルノ 「郷愁でしかない」ばっさりイバンカ氏、日本大使公邸桜祭りに登場 PPAPに笑顔 PR情報 あなたの家の今の価格は?約60秒の簡単入力で今すぐ無料査定/ソニー不動産35歳会社員、夫婦+小さな子2人、この時代にあった家の選びかた トップニュース 朝日新聞デジタルのトップページへ 【動画】バーの中にリング今村復興相、「自己責任」発言を陳謝 衆院復興特別委(12:35)「マンホールカード」が熱い ご当地限定、高値取引も(11:24)リベンジポルノ、相談1063件 20代の被害突出(13:13)東京五輪の野球「千葉マリンでも」 連盟会長が切望(14:59)乳がん、肝機能を下げる恐れ ATRなどが解明(14:21)117人の日記紛失、コンテスト応募装う 姫路の小学校(13:09)ギャンブル依存は不要なリスク取りがち 前頭葉活動低下(14:35)D・ジョンソン、階段から転落 ゴルフ世界ランク1位(10:32) 注目の有料ニュース 一覧 黒木瞳さん「私は、谷川俊太郎先生に一方通行のエロス」カワウソ、ロープくわえ高速回転 技磨かれた悲しい理由 「国の本音が出た」自主避難者ら、復興相発言に反発 新着ニュース 一覧 14:57御影公会堂の改修完了 「火垂るの墓」にも登場 神戸13:26将棋名人戦「午後は長考の応酬」 鈴木九段が解説13:21「共謀罪」法案、審議入り 衆院本会議で論戦始まる13:12日経平均、一時250円超値下がり 今年の最安値下回る12:53イチロー、今季初打席は空振り三振 大リーグ 注目キーワード 一覧 北朝鮮ミサイル弾道ミサイルを再び発射 フィギュアスケート世界選手権V羽生が帰国会見 那須の雪崩事故「典型的な危険地形」 森友学園問題自民、安倍昭恵氏の喚問拒否 注目の動画 一覧 注目の動画羽生「みんなで戦う」 フィギュア国別対抗、出場者決定 おすすめ 大阪桐蔭センバツ優勝 初の大阪勢対決を制すあのときの、ラジオ 秀吉も楽しんだ?名所で花見 少年が熱狂、あの自転車 手のひらサイズで高音質 賛否あるキャンプ車のトイレ 銀座・由美ママが語る「粋」 モデルハウスでボルダリング 中嶋一貴が語るF1の異次元 器選びの極意と「俺の銘器」 京の宝、守って次世代へ 北欧の皮革製品づくりを体験  地球を食べる清明節の食べる宝石「青団」 上海でも草花が芽吹いてきた。街中で花に負けないくらい目にするものがある。それは「団子」だ。  おあがりやす抹茶を広げるきっかけに 抹茶本来の味を生かせる商品ができないか。家族経営の森田製茶が試行錯誤しチョコ菓子を完成させた。  &w住まいのヒントは、西新宿OZONEで リフォームや部屋の模様替えを検討する人なら、“住まいの情報発信地”OZONEに出かけてみませんか?  &w五感で味わう、ハーブの楽しみ方 暮らしへのハーブの取り入れ方を、ハーブの専門家・フローレンスめぐみさんに聞きました。 山里「僕は何もやってない」ベッキー、ゲス極再開に…有村「ひよっこ」19・7%市村正親「ギャラは…」桜田淳子の復帰に反対声明マツコ&有吉、新番組でも… 朝日新聞のウェブマガジン 男性向けマガジン、アンドM女性向けマガジン、アンドwアンドバザールアンドトラベル あわせて読みたい   日本人はなぜ「居眠り」をするのか? 自民・伊吹氏「陛下のご譲位、ぺらぺらしゃべるな」 「この体が嫌なんよ」胸かきむしり嗚咽、命絶った我が子 (教えて!年金改革:2)将来いくら受け取れる? 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http://digital.asahi.com/articles/ASK43439HK43UCVL00Y.html
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flashno1 · 5 years
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戦前より大人向け漫画は国内国外共にありましたが、いわゆる一コマの風刺漫画が主体となります。
昭和を代表とする大人漫画家近藤日出造による戦前の漫画雑誌。
しかし、質問者が言う漫画とは週刊誌や新聞に掲載されている様な、いかにもおじさん向けの政治風刺の漫画の事ではなく、現在で言えば少なくともビッグコミックに掲載されている様なストーリーマンガ形式の作品を指すのではと想像します。そう考えるのは、質問に「子供が読む様なマンガを大人が読む日本、その文化はいつから?」と言う文脈が読み取れるからです。
結論を言うと、大人向け漫画は手塚治虫の初期長編に源流がみられ、1950年代の貸本劇画ブームにて大人(青年)をターゲットにした漫画が数多く生まれた、です。
その過程を、戦後漫画史から読み解いていきます。すみません、超長いです。
戦後の漫画は単行本作家としての手塚治虫の鮮烈なデビューによって始まります。手塚治虫の漫画の特徴は、そのまるっこいディズニー的な絵柄にも関わらず、シリアスなストーリーを持っていた事でした。
最初期の代表作、メトロポリス(1949)。タイトルはフリッツ・ラングのSF映画から取られたものでしょう。
内容は映画と全く関係がありませんが、手塚が初期から大人向け映画の様なシリアスな物語を志向していたのは確かでしょう。その意味で、大人でも読めるストーリーマンガのタネは既にこの段階にあったと言えます。後にこれらの作品に影響を受けた若者達が漫画に革新を生んでいくのです。
1950年代に入ると、漫画家の活躍の場は書き下ろし単行本から月刊少年誌に移ります。
手塚の鉄腕アトムや横山光輝の鉄人28号が人気を博し、藤子不二雄や石森章太郎ら手塚フォロワー達戦後第2世代も活躍し始め戦後漫画は大変活況となりました。
しかしその影では、日本の裏漫画史とも言えるムーブメントが胎動していました。
それが貸本漫画です。
貸本屋とはかつて日本に存在していた業態で、簡単に言えばビデオレンタルの様に本を貸す商売です。しかし、そこで貸し出される漫画本は書店に流通しているものとは異なり、貸本屋のみで流通する漫画でした※1。多くの場合、A5ソフトカバーの短編誌で、複数の作家が寄稿する形式が取られました。
そのスタイルを確立したのが大阪の日の丸文庫から発行された影でした。創刊号(1965)の執筆者は松本正彦、 辰巳ヨシヒロ、 桜井昌一、 さいとう・たかを、 久呂田まさみ。後に劇画と呼ばれるムーブメントメントを起こす面々です。
こちらは創刊号に掲載された、松本正彦による「隣室の男」です。後の劇画からは想像できないまるっこいタッチですが、劇画の本質は本来画風のスタイルではありませんでした。本作では身近な状況が生むサスペンスを多彩なアングルと映画的な暗喩表現で描いた点がエポックで、同時期に月刊少年誌に掲載されていた漫画と趣を別にしていました※2。
その後、これらの作風に漫画ではない新たな名称が検討され、最終的には辰巳ヨシヒロ発案による劇画の名を冠した集団、劇画工房が生まれます。
1959年、漫画家達に送られた案内(一般に劇画宣言と呼ばれる)※3
劇画と漫画の相違は技法面でもあるでしょうが、大きくいって読者対象にあると考えられます。子供から大人になる過渡期においての娯楽読物が要求されながらも出なかったのは、その発表機関がなかったことに原因していたのでしょう。劇画の読者対象はここにあるのです。劇画の発展の一助は貸本店にあるといってもいいと思います。
ここで、重要なのがターゲットが大人になる過渡期と定義されている事です。つまり青年向け≒大人向けの漫画と考えて良いでしょう。
また、劇画の発展の一助は貸本店にあるとはどういう事でしょうか。実は、貸本の利用者には工場労働者など青年が多く含まれていたと言われています。
これらが私が大人が読むストーリー漫画は貸本劇画が勃興した1950年代に生まれたと考える所以です。
以降の歴史は以下です。
1960年代前半…テレビの普及や週刊漫画誌の創刊で貸本が衰退
1964年…白土三平や水木しげるら貸本作家の受け口としての月刊漫画ガロ創刊(青年誌の源流)
1965年…週刊少年マガジンが水木しげるの起用を皮切りに貸本出身の劇画家を多数起用し、青年誌化していく。
1967年…初の青年漫画誌漫画アクション創刊
1968年…ビッグコミック創刊
1979年…大友克洋の初単行本「ショートピース」刊行。劇画よりリアルなスタイルが生まれ、後に大きなムーブメントとなる
1980年代…あだち充のタッチを始めとするラブコメブームが到来し、劇画は古臭いものとされ、良くパロディのネタにされる
現在、明瞭に劇画と呼ばれるのはゴルゴ13などさいとうたかを作品ぐらいとなっています。しかし先述の通り本来の劇画は画風の事ではなく※3、青年をターゲットとした事による題材選択や映画的演出技法の総体です。劇画は消えたというより、日本の漫画界全体の発展とともにその理念が漫画本流に吸収されたと考えた方が良いでしょう。
なお、劇画を命名した辰巳ヨシヒロは晩年、日本よりは海外で高い評価を受け、数々の賞を得ました。日本人は大人が漫画を読むことを誇って良いと私は考えます。
最後までご覧頂きありがとうございました。
映画「TATSUMI マンガに革命を起こした男」
※1実は連載漫画を単行本化するビジネスは1966年の秋田書店サンデーコミックスの創刊まで一般的では無かった事も貸本専用の漫画本が生まれた理由ではと想像する。
※2とは言うものの、1990年代に初めてこの本を読んだ時の私の感想は「絵が下手だしつまらないな」と言う酷いものだった。この漫画が生み出した表現やチャレンジはより洗練されて現在の漫画に取り込まれているため、現在の目で新奇性を推し量ることは困難。歴史的作品を評価する難しさだ。
※3劇画宣言は手塚治虫の自著ほか様々な書籍に登場する。以下はチェイサー (1) (ビッグコミックス) | コージィ 城倉 |より。当時の雰囲気がよくわかる。
※4劇画が発展していく中で、劇画スタイルとも言える画風が確立し、本来の意味合いは薄れていった。
劇画的画風の完成形とも言える園田光慶のアイアンマッスル。
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carpaccione · 8 years
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客観することによる関係性
小津安二郎
映画にはスターが絶対必要だ。これは戦争中シンガポールへ出張、初めて外国で、なまのアメリカ映画なんぞにふれて改めてその信念を確かめた。僕がスターの無い映画を作るのでも、スターがいればこそ出来るのだ。スター映画があってこそ、ノー・スター映画も意味があるのだ(「松竹」1950年4月号)
キョンキョンは言った。普通にやって、普通に売れるもん作んなさいよ!
普通ってなんなんでしょう。キョンキョンを例にすれば、普通であるが故にたゆまぬ変化を重ねることが普通であって、決して似たり寄ったりの普通ではない。つまり普通のレベルを上げながら普通に生き残ってきたということになります。
美術手帖 2016年12月 あなたの知らないニューカマー・アーティスト100
Editor’s note
梅津庸一 『美術運動のオリエンテーション』
パープルルームはオルタナティブな私塾。プロジェクトは学閥的な絵画がアートシーンの主流となっている現状を憂いたことが契機となっている。反学閥、より切実にサバイヴしているものが当事者であるべき。そして、一度ドロップアウトした者がアートワールドに参画する必要もある。マーケットよりも批評的視座を重視している。美術の演劇化(ネオ受験絵画)に抵抗するものでもある。
上妻世海 『制作の共同体へ』 
今の若い世代にはオルタナスペースという彼らのノーフューチャーな感覚に根差した標語がある。これらのムーブメントにみkられる特徴は、先行世代のような一貫性や、制度的美術との対決といった側面が見られない。カオスラ、梅津以降の世代は、情報化社会のスピードに合わせるように軽くて早い。ミリオンラブシャワー展、黒坂祐や吾妻吟の自宅展が例になる。一方で、洗練されたものは商品の側に宿っているのが現状である。ネット社会の進展は、消費から制作へ移行させる、特に10年代。情報がフリーなので、知識量で自己と他者を差異化できない。故につくることを媒介に差異化のゲームを行う。作品や作家が関係者にとって単なる対象ではなく、それ自体が関係を集約した存在である。この、半ば能動的なモノの在り方を、セールは準客体であり、準主体でもあると述べる。リアルとサイバーのスペース、二つの空間の相互作用がフィドバックループを繰り返し、リアリティを拡張し続ける。失われた20年のなかで、趣味の共同体から制作の共同体へ。
関連Link: 消費から参加へ、そして制作へ
上妻世海のつぶやき
『制作の共同体へ』感想
《単純実体(モナド)の方はpartes extra partesとはまさに逆の性格をもっている。すなわち諸全体のensachage的な相互内包という性格をもっている。その上でスペシャライゼーションを追求しつつ、結局は可換的なのである。》ここが、肝。つまり、スペシャライゼーションということを、現象界の出来事として、モナドと現象界の「間」は断絶しており、変換コードが必要とすれば、話は力学的探求の方向になるし、制作的実践を媒介にすると、美学ープラグマティックな問題になるし、しかし、いずれにしろ、ここで言われている西田を援用してブラッシュアップされた「二重化された世界」(セール)の世界像を ベースに考えられる。『美術手帖』、面白かった。個々の作家の紹介も(一部)興味深かったのだが、それよりも、シーンの捉え方として、上妻さんの「制作を媒介にした(おそらくは“最小単位の”)共同体」という考え方は、そこから多様に可能性を引きだすことのできるポテンシャルの高い見方と受け取れた。文脈-市場の解体と、メディア(リアル×ヴァーチャル)を駆使したアナーキーな小単位での再結合、…このことが「内輪受けのお祭り騒ぎ」ではなく、おれなどのようにシーンにいない人間にとっても面白いのは、やはりこそこで産み出される制作物そのものの未知なる可能性が予感できるからである。それが、未知のものからもっと未知のものへ、と「前衛」であることを目的化したものではないように感じられるのが、さらに面白い。上妻さんは、テクストの最後に「幸福」という言葉を使っていたが、この言葉がこんなに鮮やかに響いたのは、久しぶりに聞いた気がする。
⇒ちゃんと読み込んでくれる人がいると制作し甲斐がある。これも制作を媒介にした繋がりなのであって、相互生成を産む小さな差異なのであって、また無数の異なる仕方で現勢化され、現勢化された制作物はまた無数の時間軸へと折り返される。繋がりというとなんというか気持ち悪い感じがするが、僕の言う繋がりというのは単独的な各々が制作を媒介に繋がって潜在的可能性へと折り返されているだけなので、現在的な友達的つながりでは無いので一見ドライではあるが、動的な繋がりなのだし、それこそが共同性を産み出す。
清水高志の対談
相互入れ子や可逆性、情報という(目的を自在に変える)道具、という主題は、デジタルネイティブ世代は感覚的にたやすく理解する。これは二十世紀の人間が分かりそうで分からない過渡期にあったものであり、端的に言えばホーリズム問題なのだ。これが、いわゆる近代以外の時代や文明の理解にどれだけ光を当てるか。人類学にもアートにもどう変容をもたらしてゆくか。このあたり非常にわくわくする。モノや道具の主題、ある種のプラグマティズムがどうして有望かというと、目的の事後的変成や、遡及性、起成因テーマと結びつきやすいからだ。これと、メイヤスーのように排中律自体を積極的に否定していく行きかた。これらを、いずれもホー���ズム問題という形での一対多問題に応用すること。主客二元論の解決という問題で、純粋経験論を輝かしい例外として、二十世紀の哲学は大概綾がない。汚染や中間性がどうとかいっても、それらが氷山のようにひっくり返るのでなければいみがない。
廃鶏について
卵を産み終わったくらいで廃鶏呼ばわり。自分の業界なんか廃学者や廃教授で溢れているのにな。昨日読んだ「現代思想」人類学特集のマリソールの論文思い出した。政治が健全な闘争の舞台に上げるのは、あらかじめかなり似たものなのであり、先住民や自然はそこでは不可視になっていると。しかし、それらのものもやはり存在している。係争が成立している時点でそれらは十分煮ているのであって、セール風にいえばゴヤの「棍棒で戦う二人の男」のように相似形である。そして大概、そういう関係は何かを「所有する」ための二者間闘争のモデルに複数のエージェントを還元している。そこで争われているもの、椅子とりゲームの椅子は、それを賭けた相互の競合、主体性の奪い合いに比して重要でなく、「何でもいい」。相似したものどうしの闘争プロセスのほうが大事なのである。このプロセスにはまらないものは叙階され、大方の人間も自然も見えなくなってしまうのだ。こういうのは知のヘゲモニー争いでも同じだ。そこで、自然をもっと重視しようとか、この闘争は自然を生かすためのものだとか理屈をつけると、よくあるエコロジーになるし、弱者の権利主張の闘争になる。しかし問題は、このプロセス自体をゆるめて、エージェントを増やすことだ。そのためには、媒体としてのモノ、自然を、ただ単純に奪われるものにしない「複数者の競合」ゲームにおいて捕らえ、闘争を収束させないで「遊戯する」ように見ていく必要がある。セールがボールゲームを比喩にだすのはそのためだ。彼の議論が新しかったのは、複数性や譲与を見失わないために、「もっとモノへ」といくのではなく、モノにつながる人的エージェントのほうを増やしていったことだ。これによって、二者闘争のプロセスをまず崩し、モノが人的エージェントの作り出す複数性に先在している形を作った。「もっと人を」それが逆説的にモノの剰余性も導くのである。
パープル―ムに関して
パープルームこそ情報空間と物理空間のフィードバックループが産み出す超現実を体現していた!現実的虚構と人工的虚構が薄い膜で重なりクルクルと主客を反転させ合いながら相互生成している!究極の日常演劇であり、日常即虚構、虚構即日常!トゥルーマン・ショーとか90年代サイバーパンクは現実と虚構、あるいは物理空間と情報空間が二項対立的にホーリズムを形成しているが(静的ホーリズム)、パープルームはその二項対立が重なり合ってクルクルと主客反転しながら相互生成し全体を産み出し続けている(動的ホーリズム)
清水高志より
オブジェクトがcontingenceを持つのは、それが複数の過去へと遡及するものだからだ。道具はハーマンの言うように壊れる必要はなく、ただ用途を変えればいい。実在的オブジェクトと感覚的オブジェクトの別より、オブジェクト=道具とフォーマットの往還にして、前者のうちに組みつくしがたいものを残す方が可能性がある。そうすると関係主義てきにならないかという意見もあるだろうが、そうではない。もともと関係主義批判自体がホーリズム批判を意図したものだった。そこが自覚的にやれていれば、個物のスペシャライゼーションも退隠も語れるのである。オブジェクトを一つの折り返し点として、主客の一元性を語るにしても、それがホーリズム問題の解決に同時に応用出来る形で考察される場合と、ぎゃくにもろにホーリズムになってしまう場合がある。今日模索されているのは、前者である。主客問題をホーリズム問題と一緒に考えないといけないのは、放っておくとそれがもろにホーリズムになってしまうからだしそもそもオブジェクトについて考えないといけないのは、それが遡及性(複数の遡及性)に道を開くからだ。オブジェクトはそのための迂回路なのだ。何かと何かがつながるとき、オブジェクトを介して遡及性をもってつながる。複数の方向に分岐しつつつながる。そしてすべてがつながるのでもなくつながる、ということがホーリズムに対する蛇行した抵抗線を形づくる。
黒瀬陽平
たしかに、上妻くんがパープルームを評価するのは理論的にもわかる。パープルームは『世界制作のプロトタイプ』で取り上げた作家たちと違ってとことんアナログだが、やってることは近いもんな。ここ最近の展覧会の「シェアハウス化」「自宅化」については、それによって「観客」が雲散霧消してしまう、ということを真剣に考えるべきでは。昨日、岡田利規さんとの講義で話したんだけど、「観客」に働きかける技術やノウハウについて、美術は演劇に遅れをとっているのかもしれない。現代美術の「演劇化」とも呼ぶべき現象は、観客をうまくコントロールできないというフラストレーションからきているのかもしれない。「観客」という存在への不満、恐怖、防衛反応、フラストレーション、、という切り口であれば、展覧会の「シェアハウス化」や「自宅化」は整理できるような気はする。
二藤健人
こういう特定の出版社の特集を中心に置くような統括的な動きには警戒をするべきです。僕たちの行うことの総体が、特定の人たちの任意によって演出されてほしくない。主流が生まれると、不当に遠ざけられる表現もまた生まれるのです。周りを見渡すに、今行われているアートの良さは、多方面的かつ個人的な深い表現が増えてきている所にあると思う。皆、別にいちばん星を目指していない。それでいて、鑑賞者もアンテナを張れば、それぞれの作品にちゃんとアクセスできる。ただお金の問題はクリアされないので各々の工夫で補われている。
永瀬恭一
状況が一元化されない、というのは、美術にかぎらずどんな場所でも希望を準備する。抵抗すべきは、それが既存のシステムであれ反システムであれ、事態を一元化した上でそれを掌握したいという欲望だ。要するに、椅子を一つにまとめておいてそこに俺が座るんだ、というゲームをする者。様々なエージェント(美術であればギャラリーなりマーケットなり美術館なり)の「権威」(幻想)が消えた中で、あらゆるプレーヤーがアトム化する。そのアトム化を一定の仮設的な共同性が「救う」として、その共同性は容易にミニ権威を詐称する。そういうものとは関係ない「他の場所」で生きること。大きなプラットフォームが瓦解した中で示される「大きな希望」には、深い猜疑をもつこと。アトム化(孤独化)した個人におとずれる福音は、その内容に一切関係なくファシズムが(形式的に)宿る。繰り返すが、深い孤独化と分断の中におとずれる大きな波は、その波自体の内容に関わらず「形式的に」宗教性が宿る。このような「大きな救い」を「遊べる」のは、無論一定の「評価」を既存のシステムの中で確保しているものだけだ。彼らは言うのだ「こういうのも面白い」。わたしは、わたしの場所を、わたしのために作らなければならない。いかなる背景も、文脈も、「権威」もない中で、貧しくとも、わたしの場所をつくらなければならない。「救い」はないーエックハルト的な意味で。救われるのではない。むしろ、救いが来ざるを得ない場所を一人でつくるのだ。もちろん、私がつくった、私の場所は「みんなの場所」より小さい。だが、そもそも、大きさは必要だっただろうか。さらに言えば、私がつくった、私の場所は、どんどん作り直されねばならない。なぜなら、さっきの私と今の私はもう違うから。そのように作り直されねばならない私(の場所)のために、仮設的な共同性がツールとして機能するかもしれない場面があるんであって、そこが逆転すると「もとのもくあみ」
東浩紀「初詣ベビーカー論争に見る『迷惑』と『権利』の混同」
『ゲンロン4』を読んで改めて実感したのは、傍観者が一番無責任だということ。観光「客」にもなりやしないで、遠巻きに文化を見ているだけだといつの間にかそこは変わってしまう。新海誠が変節したように。内省的なオタク文化が消えゆくように。初詣の寺院で「メビーカー利用自粛」の看板が出されネットで「炎上」が起きた事について 「迷惑の話と権利の話を切り分けることでしか解決しない。権利の主張は時に他人の不快につながる。しかしそれでいいし、権利とはそもそもそういうものであると理解すべきだ」
⇒論文などを読んだ後に、ポップカルチャーに関するファン達の考察系記事を読んでいると、一つの違和感が襲った。その正体は、前者では感じなかった、高圧的な態度である。両者は共に務めて客観的に書かれたものだ。しかし、その客観性には本来暴力的な響きがあるということに気づかされた。論文において、それらが感じられなかったのは、言説が受け取られる場がそもそもにおいて批評的な場であり、全ての言説が対等な条件にあるからだ。そこには受け手と出し手のヒエラルキーが一時的に取り払われている。
東浩紀
ぼくは文芸誌は否定しない。こんど文學界新人賞では選考委員を引き受けるし群像でもエッセイを書く。一緒に仕事する。でも「批評」は文芸誌より大きい存在だと思っている。文芸誌関係者はこう言われるとカチンと来るかもしれないが、それがぼくの信念。だから社会学も入れるしサブカルも入れる。結局問題は、批評を文芸誌のなかに閉じ込めておきたいのか、そこから外側に開きたいのかの路線対立だと思う。これはいまに始まったことじゃない。ずっと前から繰り返されてきた対立。文芸批評こそが批評で文芸誌こそ最高だというひとはずっと前からいる。ぼくは彼らとはつねに対立している。したがって、安藤さんの先日の批判や浜崎さんの『すばる』での批判は、ぼくにとっては新しいものではない(安藤さんの当日のスタイルには驚いたけど)。東の仕事は批評じゃないとは昔から言われてる。そして反論も昔から決まっている。どちらを選ぶかはひとそれぞれ、結果は後世が判断するのでは、と。だから、この「対立」そのものが、文芸誌関係者には大きいかもしれないけど、文芸誌に興味がない多くのひとにとっては意味がないとも言える。そしてゲンロンの読者の大半は後者。ぼくが見ている読者は、安藤さんや浜岡さんと違いすぎるんだと思う。これは善し悪しの問題じゃなく、端的な事実として。
【生放送】安藤礼二×大澤聡×杉田俊介×東浩紀「『現代日本の批評 1975-2016』再考——共同討議全3回完結記念」
(補足)安藤さんを文芸誌のひとと括るのはむずかしいという意見もあるかもしれませんが(某誌で掲載拒否にあった事件とか)、そういう細かい話は抜きにして、先日のゲンロンカフェの討論での「批評は言語や芸術を扱うものだ」的な発言を受けて傾向として括れば「文芸誌的」だというものです。
伊藤 剛
社会の諸々に対して声高に異議を申し立てる人々をみていて、最近とみに思うのは「みなさん、自分の感情に対して素朴に信頼を置いているんですね」ということ。自身の感情とは、自分で隅々まで把握できるはずである、という信念というか、思い込みがあるようにみえるのだ。実際には、無意識のうちに出てしまうものもあれば、一時の気の迷いもある。あるいは、意外なところに原因のある感情を、別の対象にぶつけたり、原因をすり替えていたりすることもある。いずれにせよ、自身の感情はとらえにくく、それどころか真っ直ぐ意識を向けること自体が難しい。私自身、自分の感情について「正当な怒り」と「ただの逆恨み」とをその場で完全に区別をつけられる自信はない。両者の関係が一筋縄でいかないことは分かっているが、そこまでです。若干の時間をおいてならば、いちおうの区別はつけられますが、それにしても「完全に」ではない。 一方、世の社会正義を叫ぶ人々をみていると、あたかもじぶんは「正当な怒り」しか表明しておらず、そこ一片の「逆恨み」も存在しないかのような物言いのひとは結構いる。むしろ多いかもしれない。「何か」をみて不快な気分になった。そのときトリガーは確かにその「何か」だったのかもしれない。しかし、その「不快さ」の起源は別にあって、その「何か」は、その無意識裏の投影にすぎず、ゆえに「何か」が取り去られても不快な気分は消えず、ほかのものに投影先を移していく……ということもある。
東浩紀
SNSは「いまここ=感情」を可視化するが、「外部=論理」を欠く。また「固有の個人」は「匿名の集合」に回収されうる。だがら感情と論理、固有名と匿名、個人と社会の「中間組織=別の公共性」が必要。そこは単に保守的ではなく、つ���に「不完結」で別の可能性を孕む場所だろう
平川典俊
パラレルワールドがますます進行し以前には恋愛関係にあったり親友であったとしても、今は他己ための奉仕の霊性を共有できない人々とはますますリンクしなくなってきている。仕事も友人関係もそれを前提としてしかつながらなくなっていて、大変な変化が起きているということは日々実感せざるを得ない。
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ご祈祷を受けた海苔を使用!こだわりの恵方巻
愛知県白山宮にてご祈祷を受けた海苔を使った縁起のいい恵方巻 「にぎりの徳兵衛」や「海鮮アトム」などの回転寿司チェーンを経営するアトムが、節分の日の2月3日(金)、数量限定で恵方巻(1本800円)を販売する。風味豊かな磯の香りと味わいが特徴の九州有明海産の海苔を使用。無病息災・家内安全・商売繁盛の願いをこめて愛知県白山宮でご祈祷を行った、縁起の良い海苔だ。具材には、独自の煮汁で炊きあげた脂ののっ Source: 新製品のニュースまとめ
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mipoyupo · 3 years
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福井dinner
☆海鮮アトム
テイクアウトで皐月セット
やっぱり美味しいアトムのお寿司♡
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mipoyupo · 5 years
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鯖江lunch
☆海鮮アトム
美味しい❤︎
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mipoyupo · 5 years
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福井 lunch
☆海鮮アトム
回転寿司でありながら本格お寿司❤︎
やわらか煮穴子に
炙り鯖の押し寿司に
炙りにしん !
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mipoyupo · 5 years
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福井 lunch
☆海鮮アトム
夏限定 はも天ぷら 梅おろしで♡
たで酢で食べる炙り鮎も美味しい!
福井サーモンも美味しそうだったなぁ
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mipoyupo · 5 years
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越前 dinner
☆海鮮アトム
相変わらず美味しい回転寿し
やっぱり 鯖の押し寿司 推しかなぁ…
うなぎもえんがわも捨てがたい!
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mipoyupo · 5 years
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鯖江dinner
☆海鮮アトム
お寿司はもちろん、
越前そばもかぼちゃの天ぷらも
福井サーモンの桜スモーク美味しかった❤︎
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