Tumgik
#空冷トーチ
kawasakiworks · 4 years
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大田区 アルミ鋳物アイアン風門扉出張溶接修理!! 少し珍しいアルミのアイアン風門扉の修理に伺いました。 飾りの部分が破損してしまったとの事です。 以前塗装に出したらパテで直されて帰ってきて振動で割れてとれてしまったようです。 その後接着剤でも直すことができずにいたそうです。 まず塗装剥がしてる最中に気づいたのがパテが厚盛りでした… 巣穴に入り込んで始末が悪いので全て削り取ります! それでもコーキングなどもとれないのでLPで焼いて除去。 ちゃんと下処理して仮止めしお客様に位置の確認。 OKをもらい本溶接して完了。 塗装は今回は弊社で行いませんのでここまでです。 アルミの出張溶接修理お任せ下さい。 全て自社機材自社溶接になります。 お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#アルミ溶接#アルミ鋳物溶接#アルミ出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#アルミ鋳物出張溶接なら有限会社川﨑製作所#三鷹市#rig#mig#welding#repair#出張溶接#出張溶接修理#アルゴン溶接#lpg#プロパン#nv350#空冷トーチ#溶接屋#出張溶接工事 #出張サービス#門扉修理#出張門扉修理#門扉修理なら有限会社川﨑製作所#大田区#個人宅#マンション#アパート (Ota-ku, Tokyo, Japan) https://www.instagram.com/p/CC5nxoDAZRE/?igshid=shkcjcxmlq0y
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uchu-household-blue · 6 years
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▼ ―――― ウノスケは本棚の間を駆け抜けた。影を落とすその道を、カンテラの灯を差し出しながら、ひたすら走っていった。でも頭のなかでは今も、どこか追いたいままの鳥のことを描いていた。フアもまた、自分と同じように問いかけを聴いているかもしれなかった。未だ帰らない鳥もまた、あの窓の向こうで墜落しそうにいるかもしれなかった。喉全体がかゆくなるような、よく分からない気持ちだった。
前方からドドド・・という音がした。どうやら本棚と並べられた本が倒れて崩れ出した様子だった。ウノスケはまたしても頭を手で守りつつ 走り続け、そしてすぐ目の前にも崩れ出した本があることに気がついた。薄暗さのなかでなんとか立ち止まり、カンテラで別の通りを探したが、連なるようにどこも棚で覆われていて、開けたような通路は見えて来ず、出られる場所はそこになかった。本棚は崩れ続け、とうとうウノスケの頭の上に降りかかってきた。「やばい!」するとウノスケのお腹のなかから、何かがその本たちをゴスッゴスッとはねのけた。だがウノスケにはよく見えなかった。
その時、カンテラがその灯りを強くし始めた。さっきまでの温かさが消えていくのと同時に、橙色の光が溢れ出してきた。その光がひとつの筋を作り出し、ウノスケの差し出したカンテラは彼のお腹をかすりながら、円筒のようにその通路に立っていた。ウノスケの目はその光のなかを舞うほこりの粒に包まれていった。まるで照射標のようだなと、それにしては近すぎる眩さのなかでウノスケは感じた。「何を照らし出しているっていうの」「ここだと言うの ・・魔王は ここがお前の探すべき道だぞと,見させるの・・・」ウノスケはその光のなかに飛び込んだ。自分でもびっくりした程、頭でこねまわさずに、冷静に。。。
灰色の空間がちらついていた。光と影の粒のように、今ならもう見える...とウノスケは思った。身体が無いみたい、同化してしまいそうだった。 きっと魔王は、生けるものが何かを望むとき 善悪も知らせない姿で 我々の前で立ち続けているのだ。何を失うかを知らせもしないし、得るものを名乗りもしない。きっと あの資料室や迷路のような廊下にいたまま選りすぐれるものばかりでもなかった。魔王はいつでも、境を見出すんだ・・・。 (そしてこうやって道筋にさえ、すぐそこに見える森のその姿で こっちを見ている) ウノスケはやっと森のなかに自分の輪郭を見た気がした。放り出されてなんていなかった 魔王を許すための世界を、他でもなく自分が持てた ような気がした ・・・ 答えの出し方を急かすことなどしてくれなかった、カンテラは手から形をなくしていった。ぼんやりではなく、温かい風が吹き込んで自分の外側を流れ、その重力を自分が持ち、階段のような足取りを確かめつつ歩いていった。先に彷徨った闇の境かもしれなかった。 視界の話ではなく 何かが見えてきた。「でも・・・いや、まだここも外ではないんだろうな」 ウノスケはそう思っていた。たちまち光が何かに吸い込まれて、辺りが暗くなっていった。
見出し続けるのはこの目だった。
絞られていく光線に目が眩みながら少しずつ歩いた。かすかに見えてきた場所はどうやら小さな街で、ここから観る限り、夜闇のなか窓から光がもれているらしき事が分かった。 ウノスケはその街のなかへ、ゆっくりと歩みを進めた。地面は土で とても乾いていた。
食べ物の匂いがした。湯気のような煙の影が��えた。外でも何かをかまどで煮炊きしているらしい…。 家からは声が聞こえ、話し声や笑い声で楽しそうだった。ウノスケ自身の影が、窓の外に落ちていた。 ウノスケはこっそりと、気付かれないようにして家のなかを覗いた。 玄関先や、家の庭にも飾られた果物に気がついた。家のなかには鶏肉の料理やグラスの飲み物、果物たちやパンにジャムと、上等にこしらえたものがわざわざと置かれていたし、各家々にいる大人や家族のような人たちはそれに手をつけていく様子はなく、平然と、でもどこか落ち着かない素振りで、何かを待っている様子だった。 その時、地面にも響くような歌声と楽器のような音が聞こえてきた。暗闇のなかから次第に姿を見せていた。あの世の物の様な、恐ろしい形相の仮面を被って、獣の皮を羽織ったり杖を構えた人々が、どこを見ているか分からない顔のまま行列をなして、一歩一歩の歩幅をでたらめにしながらずんずんとやってきたのだった。 ウノスケは半ば背筋が凍るような気持ちになって思わず息を潜めたが、彼らはお互いのことにさえお構いなしでそれぞれ踊ったり歌ったりしながら、庭でぞろぞろと足を止め、木の実やその家に入っていった。玄関に出た女性が抱えていた赤ん坊は、とたんにぎゃあぎゃあと泣き出した。ウノスケは声も出ずに、心配になりつつ、窓の外からこっそりと見続けた。そして、その一行によって、灯の燈る家々でご馳走が食べられていく様子を眺めた。
(お客なんだな・・・?)行列の者たちは家に入ってからは、あまり長居はせずに出て、次の家に向かった。彼らはいかにも脅かすためのような格好をして家の人々にもてなされていたが、すぐ近くにいたウノスケにはまるで気がつかないか目もくれない様子だった。赤ん坊はまだ家のなかで、一層強くぎゃあぎゃあと泣いているようだった。
ふと、窓辺に現れた魔王のことを思った・・・。魔王はもてなされる事を要求しなかったけれど・・。それでも、すぐには現れてくれなかった。俺がそこに来るまでは、と、そういう、ことなのか。
ウノスケはふと、ずっと[ここ]が、テイト邸の問いのなかである、という事を掴もうとした。見たものや感じることの普くが、自分にとって自分が反射し合う世界のような事なのだとして…。ふと考え込んでしまった。これまでだったそんな・・・。どれだけ答えの場所が分からなくなったか?! ウノスケは自分にひとつの身体があることを感じた・・。 「あらゆるものに役割や意味があると思いたい、...思っていたいものだけれど。この時をこの迷いを、自分から離すことなんて出来る世界なのだろうか?」 一瞬天を仰ぐようにしてしまったあいだも、お祭りのような熱を持って、行列はもてなされていった。その様子をウノスケもただ、ぼーっと眺めてみたくなった。-自分を構わずに進む、彼らのひとつのパーティーが、なにか無為で寂れたことのようにも感じられた。もてなした人々の思いや優しさなど、彼らには通じないのではないのかな。ウノスケは、自分は他所者のままここにいてもまた どうにも言葉の持てない人間のような気持ちになって、話し声にも自動で阻害されるような感覚になった。ずっと問われているけれど、何が答えかなど、知れないままの時も・・・。 その時、陶器のお皿が重なる音が聞こえた。
またそっと 窓から覗いた。魔の物、魔の者たちが食べて捨てていく 空っぽになったご馳走を改めて見て、ほっとした様子の家々の人たちの姿があった。
それだけだったのだけれど。―「何で・・・。」 彼らはそうやって取り戻すんだな。朝が来ないとしても、今ここにある闇を自分たちの手で、あるべき形に戻そうとしているんだな。朝を待ち望む人々の、生活なのかもれない・・。ウノスケは以前、何かの本でそういうことを読んだような気がしてきた。気持ちがそれのどこにあるのかを読み解けたことはなかった。そして、フアとその祖先を敬うためであると口にしていた仮面のことを思った。 ここにいる今、魔物の仮装をした彼らよりも自分自身が異質なもののように感じられた。 騒ぎを無意味に感じたことも、寂しくなったことも、自分の調子の良さを映すような気になっていって。ウノスケは息を小さくしながら自分の肩をぎゅっと抱いた・・。いなくなることなんて 本当には出来ないのだ・・・ここでは。
さっきまで行列が歌っていた道に出て、静かに立った。 俺の姿は、今彼らには見えない。でも心細さではなかった。「やることがあるのは、俺もだよ」気持ちとしては、まるで夜の世界に隠れたままにされた日光の存在のようなものだった。
きっと、恐怖が彼らを闇に映していく・・。だけどこれは、太陽の光だけではなく、紛れもなく 夜闇に対する畏れなのだ。それによって、彼らはやることがあるのだろうな。 ふと、木々が揺れた。 魔王というのは、ほんとうにどこにでも 放り出された世界よりも強かに、時に締め付けるようにして 見守っているのだな・・・。眩いものを忘れないままで・・・。
急にお腹がすいてきた。でもこんなにも満腹のような気持ちで。これほどに・・・ウノスケは自分の身体に不思議な温度を感じていた。
行列は、奥のほうに建てられたテント小屋のような広場の方へと向かっていった。ウノスケもそれを静かに追った。テントには松や葦で作られたようなトーチと、ガス灯が備え付けてあり、家からもれる灯よりも明るかった。入り口に木で出来た門のようなものが建てられていて、その奥のテーブルに 先の家々のものよりは質素で普段食べるような料理や果物の籠が置かれているのを見た。行列はまもなくその門へ差しかかろうとしていた。 (あの門、なんだか鳥居みたいだな・・・)ウノスケはその門のせいなのか、テントのなかまでは近づけなかった。少し遠くからそれをじっと、見ていた。 その時だった。ウノスケは鳥の姿を捉えた・・・。 光の鳥たちが鳴きながら羽ばたいて、彼らを導くかのようにして夜の上空を飛んできたのだ。とても遠くにある光のように、星たちも照らされておて、目覚しくて輝かしい光景だった。鳥たちはその群れを、空を穿つ光のなかに溶かしていくようだった。 (ここが・・・、彼らの飛ぶべき空なのか・・・?) ウノスケは動けず、瞬きも出来ずにその光景を見つめていた。 その間に、行列が門をくぐる時、すべての音が消えた。鳥たちは門の向こうへとくぐり抜けて飛び、ご馳走をついばみ、一斉に秩序をもって羽ばたいた。 その時、茂みのほうから駆けて来た何人かの子供たちが、その行列に向かって何かを叫んでいた。 ご馳走をもてなされて満腹になった彼らが、耳も持たずに眩い門を通り抜けて行く。その姿には影はなく、本当に何もなく、透き通っていくような気がした。ウノスケは、自分があの果物の柄のあしらわれた鏡をくぐったことを思い出した。「やつらはどこに行ってしまうというの・・・?」 意味とかではない、生活であっても、何も当てのない・・・。
ウノスケは気がつかなかった。街は朝になろうとしていたのだ。 テントのすぐ奥には森が拡がっていた。ウノスケは静寂に包まれた街の通りを走っていった。テントの裏側を覗いたが、何もなかった。 その時、一冊の本がウノスケの肩に落ちてきた。(文庫本のように小さくて薄いがハードカバーで出来ていた。)とても古いのか、タイトルは分からなかったし、おまけに表表紙と裏表紙だけのようだった。
その本を開いてみた。すると、ふたつの眼のような光がまじまじとウノスケを見つめ、その眼と頬を眩しく照らした。ウノスケは一瞬びっくりしたが、そらすことをしなかった。 そして今度は、自分自身に手を伸ばすようにし、小さく呟いた。「魔王に誓って」その透明な光をじいっと見た。自分の眼の奥へ、抜けるかのように。 ウノスケはその本をぎゅっと抱きしめつつ、するすると腕から消えていくような感触を覚えた。ウノスケは待ってくれといわんばかりに自分のお腹のほうを見た。すると、そこには つば付きの帽子があった。その光は顔をあげた。エスレイだった。ウノスケはエスレイの目を見て、抱きしめながら、幾ばくか、その光のなかを下ったような気がした・・。 「あぁ、エスレイ 俺はやっと今、最も近く、そして一番の外から見ようと思うんだ この家を、この森をね」 ウノスケは、光の鳥たちと行列のやるべきことを見届けたのだと思い頷いた。エスレイと初めて会ったのも、夜明けだった気がするよ。 「欲望は 自己の在り様を、自分がどのようかを 試したりはしない」 エスレイとともに街を抜けるとき、今自分がいるのは、透明に守られた、辛うじた強い光の筋だった。
(今なんじゃないかな。)何かを、何かを手にしてもウノスケはまだ不安で、でもエスレイより早く、森の茂みを小走りで駆けた。すると、光る水面が現れた。川が流れていたのだ。街まで繋がっていたに違いない。
川辺には丈の長い草たちが沢山並んで生えていた。ウノスケは鼻に入り込む冷たい空気にくしゃみをした。この空間に朝が来ていたことをやっとのことで知ったのだった。 少し歩いてみると、目の前に渡船場と言えるほどではないが、誰かが木で作った桟橋のようなものが見えた。けれどそこには船は繋がれていなかった。 そしてその浅橋の上に、いくつかの四角い包みが置かれているのを見つけた。 ウノスケは足場を確かめつつ渡り、それに近寄った。
その包みは、何かプレゼントのようだった。(ここで、誰に・・・。)あの街の人々か、あるいは訪れた人の、忘れ物なのかもしれないが・・・。よく見るとその包みには、見知らぬ並びの日付と、なにか謝る言葉が書かれていた。 あの魔物の行列のことが思い浮かんだ。渡されるべき贈り物だったのではないのか?もしかしたら誰かが満腹を知れず、あの門をくぐり損ねていたとか・・・。 ウノスケは急に、自分に向けられたものかのように、キュッとする切なさに襲われた。 エスレイはウノスケを見て、そのあと包みの言葉を見て、帽子を脱いだ。帽子のなかにその包みを載せたのだった。ウノスケはふと、船に乗る自分たちの姿が浮かんだ・・・。「この世界では運ぶべきものがどんな形でも現れるのかもしれないね・・・」
街はきっと、もう朝を取り戻しただろう。自分はもう、それを見ることが出来たのだろう。 置き去りになった包みが、今自分のための時間で、置かれたままになっている必要がなかった。 だけどここには船がなかった。 ウノスケは目の前の川を渡ることを、エスレイと顔を見合わせたあと、一呼吸して判断した。 変わり続ける姿をいつでも纏う、風さえも捉えていた。
「葦だ。この葦で船を作ろう。」 ウノスケは川辺に生えていた葦で、作り方も分からないまま、船を組みだした。自分のなかに、さっきの街で見た暗闇と、差し込む光のいくつかが、ひとつひとつ、溢れていくような気持ちだった。 思いのほか次第に集中していき、ふと背中に汗がこぼれた。葦が乾燥する時間もなにもないような気はしたけれど、――何故だかみるみると、無心のままで組むことが出来た。 すべてが今、目の前で、ここに、留まって、待ってくれているような、そんな計り知れない真っ白な気持ちだった。これほどに これほどに?・・・視界が明るくなっていった。太陽がウノスケを照らし出していた・・・。ここにいるエスレイが力をくれている気もしたし、導かれているような気がした。だけど・・。 いつも木で船を組む作業の手伝いをしていた自分が、自分のために何かを形作る瞬間が訪れていたのは確実なはたらきだった。 不思議だ・・・・・・。 (今見えているエスレイは、どうしたら[ここ]にいてくれるんだろう・・・。これほど近くに見ているのに、まるで遠いんだ。。)
ウノスケは脳裏に焼きついていた、あの鏡での自分を思い出していた。 ー光の鳥たちは街までの道を この川を 最初からちゃんと知っていたのかな・・・ 今頃フアには、なにか灯台のようなものは存在するだろうか?・・森での 生ける物のすがたはどれも不思議で、束の間なのだとどこかで思っていた・・・自分は何を永遠に出来るというのかな・・・。彼女は彼女のそれに気がついただろうか?あるいは、気がついていたことに、再び出会えただろうか?
どれくらいの時間が経ったのだろう。葦の船は編みあがり、一旦完成したように思えた。ウノスケの手や服からも、川からも、青臭い匂いがたちこめていた。初めて作ったにしてはよい出来だと思った。「やったぞ・・・!」ウノスケはその他のことの一切を置き去りに、ただ嬉しかった。 そして朝日の傾きで半時間ほどか待ってみたのち、少しだけ頼りない桟橋から、自分の手で進水式をした。慣れた掛け声をひとりで叫んだ。「この包みは祝福のようにさえ見えてきたな」 エスレイは包みを両手に持ちこぼれそうで、それを持つのを手伝った。そのまま、なにか急かすようにしてウノスケをまじまじと見た。 ウノスケはその包みを船に乗せたあと、自分の足を船につけた。そしてエスレイの身体をゆっくりと降ろした。 出発だった。 なんとか大丈夫そうかな・・・。足場に立てかけてあった竹のオールを借用することにして、朝日のほうへと漕いでいった。ふと顔をあげたとき、朝日に目が眩みながら、川と泥のような匂いの奥に、ふと海のような空気がある気がした。 両方、の予期をした。また放り出されるか、何か目印が現れるのか・・・。今は、自分自身で船を漕いでいることだけが確かだった。この船では、海には行けないかもしれない・・・ ウノスケは少し焦った。釣りだけしてればいい川じゃないのかもしれなかったし・・・。 エスレイがウノスケの前に座って、包みをしっかりと抱えていた。 エスレイがいる心のなかで、どこにもいかないその一筋の光の果てに、フアを追った。この時、なんだか沢山の声が聞こえてきた。何かが・・・自分の名前を呼ぶんだ・・・。 これ以上は ここより先はそっちへ行くな 飲み込まれるな 任せて自分を使うな あの透明な瞳は、いつまでもこの世界を 人々を見ているのだろう・・・。 これほどに魔王の声を聞いたことはこれまでなかった。光の下で・・・。  魔王に落ちる影があることを、ウノスケは思った。
進んでいる手応えがあまりなかった。いまは少しだけ怖くて、ただただ心が熱かった。
「自分がどこか遠くにある気がするのはもうあんまり嫌だな・・・」 ウノスケは、自分に言い聞かせるように言ったようにも思えた。でもそれにしては意味が分からないんだけれど・・・とも思った。 ウノスケは途切れ途切れな感情のひとつひとつが、生まれていく感覚を実感していた。机の上に散らかるままのメモを繋げられる気もした。今あの机の上だったらなぁ...。
―あの鏡のなかの自分が、『逃げていく』と口にしていたことは、何か不安や恐怖が言わせているのだと思ってた。でも・・・そうじゃない・・・。ウノスケはエスレイを見つめた。
その時、魚が何匹か川を楽しそうに跳ねた。船の下にもゴツッと当たって少し揺れた。 「エスレイ見てくれ  魚だよ、やつら、ちょうど海から来たのかも・・・」  ウノスケは自分の故郷のことを思った。造船所でいろいろと観察をしていて良かったんだな。そして、再び漕ぎ出した・・・。名前のない幸福感とともに、言いようのない心許なさがウノスケを締め付けた。自分はこのまま、大丈夫かな・・・? あの鏡のなかの自分が追っていた鳥は、自分のものではないのかもしれない。それでも頷ける道がきっとあったんだよな、あの俺には。そして今・・・。 エスレイが何かにキョロキョロし出した。ウノスケはふと我に返った。 海の、深い、つよく荒むような匂いがした。船は何かと衝突したかのように、向きを回転させ始めた。 視界に何も見えないまま、ウノスケとエスレイを乗せた船は崖のような何かに差し掛かって、川の水の流れとともに墜落していくように思えた。うそだろ!なんで・・・どうしてこのままじゃ辿り着けない? エスレイは、手に取った帽子で包みを支えながら流れに沿って落ちた。船は洪水とその水中へと叩きつけられていった。「まって・・・待ってくれ!!」ウノスケの頭は、自分が何も無くなってしまうような空白に支配された。 その時、頂上に霞をつくるほどの山々が棚をつくる、斜面が、さかさまに見えた気がした。
ずっとどこかに感じることが出来ていた 温かい何かは 今は、ウノスケを守ってはいなかった。 雲のような、水滴のつくる霧のような何かが、すべての音を飲み込んだ。その静寂は、ウノスケとエスレイを包み、どこかへ連れ去っていった。
ウノスケはエスレイを抱きしめた・・・・・。
光と水の粒が 絶え間なく反射していた まるで薄水色のレンズがつくる球のような瑞々しい大気は、ウノスケの視界のすべてを覆っていた・・・。その向こうに、あおあおとした海が拡がっている。嘘のように意味が分からなくて、ただただ、恐ろしかった。海原に、雲の陰が落ちていた・・・ ここで...今、「とても広いもののなかで何かがそこに在ること」をウノスケは捉えた。  いつの時も雲のこちら側を見ていた 見ていたはずなのに・・・ 偉大なる海に遊ばれるように・・・自分自身との距離はとても近すぎるから。こんなにも放り出されてしまうというのか・・・。 ここは、今までいられた場所や持てていた落とし所とは 全く違うのだ ともて怖いけれど、確かに。――ここにいるまま・・・。 ウノスケはふと、自分が灯台の放つ光のなかにいる事を感じた。自分がいつの日も目指していた場所とは、ここだったのではないか?その時、何か雲のようなものに包まれて漂っているような感覚だった。
エスレイは包みを抱きしめていた。
ーーーーー
▼ 心のなかがまるで何もない 空っぽのようになった気がしたのに、フアは薄明かりのなかでさらに沈んだ。フアは頭と肩で向きを変えながら、必死で。せめてもの、漂った。海底火山のようなものの連なりを、山の峰を見た。 フアはその実少しだけれど、何かが分かった気がした・・・。その山々は、自分のふるさとによく似ていると、思わせた。あの道を許す、あの街・・・。自分はここを見ないといけなかったのかな。
白い鳥のような眩しさを目にして驚き、手を伸ばしたが、溺れながら沈んでいった・・。瞬間に気が遠のいて、頭が重かった・・…. 強くギンギンと痛んだ。 まずい… 頭を抑えながら、今も頭飾りに挟んだメモとチケットがあることを確認した。(この頭の重さは もしかしたらこのメモたちの重さなのかしら)自分ではないような何かが、とても重たい 自分だけではどうにもならないような、あの廊下のようには導かれない、やるせない戸惑いが深まっていった。何か別の…自分以上のものが___沈みたがっているみたいに・・・。 (ウノスケの考えていたことや 誰かが追い求めていた事柄は 答えをこの海底に目指しているということなの・・?だとしたら この嫌な感じはどうしたらいいのだろう 私はどうしたらいいの・・・ )この、この引力は本当にこの荷物の進みたい方向なのだろうか? 引力のようなものによって直線的に沈みながら、けれどフアは自分に圧し掛かるその何かが、ここで宛てのないままの意思だとしてもそれは仕方ないのかもしれないとさえ思えた。身を任せながら、焦っていたことにさえ気付いたのだ。けれど心のなかの起こる嫌な感じは、捨て切れなかった。 景色が山々になっていき、その海底火山の連なりの隙間に谷があって、そこに平地が拡がっていることが分かった。どれだけ深く潜ったのか、遠いのか近いのかも最早分からなかった。その平地では、何かの明かりが反射し合って薄明るくぼんやりしていた。
フアは落とされるわけでもなく着地した。そこから上に広がる景色を見上げたとき、鳥たちがバサバサと飛び交っていた。そして何か布か紙のような、包みのようなものがこの平地の全体を覆っているような影を見た気がした。頭が重たくて景色もかすんで見えたが、何か濃ゆい青みの、丸いかたちのものが見えてきた。 洞窟だった。そのなかから、光がいくつも集まったり散らばったりしていた。
着地してもなおここでの歩みは難しかったが、フアは意気込んで全速力でゆっくりと、洞窟のほうへ歩いていった。するとそこから、白い鳥がフワッと、またしても一目散に飛んでいったのだった。 洞窟のなかは不思議と、上部に空気のようなものが残っていた。といってもフアの背よりも高い水位だったため、そのままゆっくりと歩いていった。長い音を立てて水面が揺れた。
その奥には、空っぽの鳥籠がいくつも大量に置かれていて、フアが動くとときどき擦れて金属音を立てていた。洞窟のなかに置き去りにされているような、かなり不自然な景色だった。さっき見た鳥たちは、ここから放たれていたというのだろうか。 (―誰かがこの場所ごと捨てていったようにしか思えないけれど、この奥にもまだ何かあるのかしら・・・それに、なぜ鳥たちは私と違ってあんなにも軽く羽ばたいていけたのかしら・・・) 幾つかの疑問が浮かんできたそのとき、フアの頭飾りに付けていたウノスケのメモとふせんたちが、ハラッと下の地面に、漂うことなく、零れ落ちた。するとたちまち、紙の端から燃えて、水のなかだというのに少し煙ったあと、小さな火に変わっていった。そして、自ら少しずつ浮かび上がったのだった。 フアは驚いて、どうしたらいいのか分からなかった。(このメモたちの意思はここにたどり着くことだったの?そうしたらもう消えて無くなってしまうってこと?)フアはやるせない思いとウノスケの顔を思い浮かべながら、頭の重さが少しずつだけど引いている感じがした。その時、ひらめくような気持ちになって、ふいに地面を蹴りつけて、空気のあるところまで顔を出してみた。だけどその時フアはとても熱く、苦しくなって、息が出来ずにむせながら再び水のなかに戻った。
フアはむせたのと訳の分からなさで少し涙目になったが、そのとき顔の前で炎が揺れた。その炎は消えてなくなりそうに思えた。「嫌!ここで置いていかないで!」フアは思わず叫んでしまった。炎は揺れ続けたが、ふと燃えていくのが緩やかになった。フアがその火を見つめていると、チケットとメモに描かれていた記号たちが炎をまとって浮かび上がった。あのチケットに描かれていた太陽か月のような円の絵を揺らしながら、泡のような膜を作り、包まれたまま丸い炎になった。まるで盾のようだった。
どこに行きたいのかも知れないその揺らめきは、フアの前で勇敢な背中のようにして動き出した。ウノスケの描いた矢印は、炎の剣のようになって、泳ぐように洞窟の入り口のほうへ向かった。→ フアは驚いて、とてもびっくりして、けれど何だかとても安心して笑ったら、なぜかさらに泣いてしまった。その涙はここでは見えなかった。 ゆっくりと歩きながらその盾と剣のほうへ向かうと、洞窟の外とはるか上空に、白々と水面に差し込む太陽のような光線が見えた。 フアはとっさに、あれが外なのね、と思った。もう一歩進もうとした瞬間、炎はシュンッと力をなくすようにして空気のなかで小さくよろめいた。矢印は地面に突き刺さるようにして落ちてしまった。
「待って!!消えないで・・・!」 フアは急いで、洞窟の外まで顔を出してみた瞬間、また頭が痛くなった。(このメモたちの重たさではなかったの・・?いえ、だからこそ、なの・・・?)フアは息を止めないように、まだ放さずに確かめるように、こらえるように、ゆっくりと重たい一歩を踏み出しながら、炎と矢印を慎重に抱き上げた。「ああ、どうか!お願いです! 私がきっと連れて行くから この手で連れて行くから  頑張って 見失わないで お願いよ・・・」
ふと、自分がいつの時も、お腹に山になるほどの荷物や洗濯物を抱えて、くたびれながら帰ったあのふるさとの道と、焚き火の焦げた匂いのするあの庭を思い出したのだった。大事なことばかりに囲まれて、――日々と不作の土地に追われながら、追いかけることで、感謝に身を置いていたわ。でも今は・・・。 ・・駄目だった。あのままでは・・・どうしようもなかったのに。
フアはまだ泣いていた・・。 洞窟の外に出てから意思を失ったかのような、炎と矢印を誘導するようにし、気持ちを集中させて、ゆっくりと開けた平地のほうへと歩いていった。「私は」 ここにいるわ。きっと私、ここにいるから。
フアの両手は炎の傷みを感じていた・・・。 谷の底で、辺りが平たくなったその時、その平らな地に映し出されていた光景はさっきとは全く別のものだった。洞窟の方向から小さな鳥がまた何羽か、水の中で羽ばたいたとたんに、泡の音を立てながら 尾ひれを作り出し、魚に変わってその両手を降ろしたのだ。その魚たちはまた一目散に、その海のなかを群れになって泳いでいったのだった・・・。
ー 私の名前はここで、私になるのだわ。私が私のために声をあげるのだわ。
フアは辺りをしっかりと、見渡した。そして広場のなかほどに来たことを感じ、ふと足を止めた。かろうじて浮かぶ炎を目前にして、光の筋をそこに留めるようにして、こみ上げてくる気持ちのまま、体を動かして、踊った。自分がいつも踊っていた、家族や祖先やきょうだいと通わせていた、あの命だった。ああ、それなのに上手く身体が動かない。 動こうとしてもがくと、さらに重たくて苦しかった。。。 訳もわからず、何も気がかりに出来ないまま、そしてふるさとの祈りの唄をうたった。 そしてその唄にはないことばを思った。 (どこか果てしないと思っていた異なる地では 雨がいつでも恵みとしては現れなかったように 私はその声を 喜びも苦しみも 慈しみとして見るでしょう・・・)  魚たちがフアの目の前を羽ばたいていった。泡が帯のように、フアをかすめていった。息が苦しかった・・・。 その時、なに不自由なく飛ぶあの鳥たちが、またこちらに一目散に向かってやってきた。。。今や、それだけのためにと言いたくなるほど忙しなく、どこか苦しそうに、フアの前で向きを変えて鳴き声をあげた。フアは鳥たちの羽ばたきに合わせて両手を動かし、応えるようにして踊った。今度はしっかりと、捕えるようにして・・・。 炎と矢印は、再び自らの意思で動き出した。そして盾と剣のようにして、フアの手をとった。 フアは両手をいっぱいに伸ばして、その燃える炎を空にかざした・・・。
私は ここにいます ふるさとよ 私はここで きっとここに あなたをさびしいものになど決してしません ここでは運び出せずに 私とともに在りますからね 大地とともに 生きますからね きっと私 ここにいるから いつのときも  どこからでも 
この声を 世界中のすべてへ 届けてくださいね・・・
その時、フアの前で景色が変わった。苦しさも頭痛もすっかり消えていた。フアのその言葉のひとつひとつに、手を繋ぐように頷くようにして、いたずらに飛んでいた鳥たちが交錯して、お互いに動きをサインし合うようにし、舞い上がっていった・・・。そして、-
ーーー知らない誰かの机から盗んできたそのチケットの形になって、風になるようにしお互いを支えあいながら、水面の向こうへと羽ばたいていったのだった。どこまでもどこまでも、視界の果てへ向かって、漂い続けていった。 フアは自分の踊りが時を止めたような気持ちになった・・ーー (私が、・・・私がこの空へ、この心を向けていたの・・・?)
「どこまでも、行きなさい」
―― 頭は元より軽くさえなった気がした。フアは髪を手ぐしで軽くまとめた。 なにか静かな・・・ゴウ、ゴウという音が聞こえる。そして遠くでも何か鳴っている・・・。笛のような、何か・・・どこか苦しそうな、繰り返される音が・・・。
布のようなものが、包んでいたように思えたその水面がゆっくりと引いていき、同時にこの海ごと乾かすような、木々の根の生える大地のようなものが見え始めた。 谷がつくる隙間の平地のなかで、棚のようになった丘が その形に強い影を落とし、そのうち水溜りにでもなってしまいそうだった。 もう夢なのかもしれない、とそれを見ながらフアは思った。何かの声に気付いたとしても 抱えきれない・・・。ここに置いていって欲しい程・・・。魔王が見せていた苦しさは、苦しさとしての意味を変えようとしていた。 フアは、次第に温かくなる空気を感じながら、今自分の手のひらで燃える盾と剣に対して祈った。 「置いて行くことはできない・・・私が 再び必要を知るまで・・・」 私が知りたいのは、この森のことよ。この空ごと、途方もないくらいにすべて。彼らの知りたいこともまた、ここの事なのよ。この掌でも、失くさないのよ。 勝利の炎は、おそらく与えられたものの形をしてはいなかったのだ フアの頬を涙が流れた・・・。
届くべきものがあるものは、その境を決して見失わないわ。連れて行かなきゃ。 信じるということをフアはこれほどに捕らえたような気持ちになったのは初めてな気がした。盾と剣は、フアの両手に支えられながら、さらさらと黒い砂になった。 「温かい記憶は 優しい記憶は、きっと発見すべきだったものを隠してもいたけれど、けして私の成長を妨げようとはしていなかった 」
フアは 黙って走り出した。笛の音の繰り返されるほうへ。もう身体は重くなかった。土に飲み込まれていく水面と、輝き出す光線は、徐徐にフアのつま先を、肩を、のどを、照らし出し乾かしていった。自分の呼吸を、軽くなった身体で聞いていた。 フアの蹴る大地は、木々のあいだを見つけては その香りを大気に跳ね上げ、太陽の光を浴びていったのだ。 ―――― 笛の音は、吸い込まれるようにして消えていった。フアは少し不安になって、ふとあたりを見回すと、とたんにズサッと転んでしまった。足元に固い地面があった。煉瓦か石のような、均された地面だった。 その肌色の地面が、視界に霧がたちこめたような白くて湿度の高い空間にただただ延びていた。 フアは、慎重に身体を起こした後、ふらつきながら、この地面を歩いてみた。自分がまるで何も持たない空っぽのような、羽の生えたような気持ちになった。
――― ―――― ――――
フアが辿りついたのは、水色の空気が漂う、反射する空間だった。 ここはどこなの・・・?水も炎も光も風もすべて、ここに閉じ込められているような気がした。 踊りの途中で溢れていったような感覚は、消え去ってはいなかった。そう・・・。このとてつもない深い悲しみは・・・。 霧が晴れていくように、誰かの姿が見えた。
ウノスケとエスレイだった。  髪の青い少年の、手を振る姿が見えた。「フアだよね?」
「そうよ! (彼女は思わずふき出して) ウノスケなんでしょう?」 エスレイがフアを見つめた。エスレイは何か包みをしっかりと抱えていた。 「ウノスケ・・・。これ、は?」 「えっと・・。連れて来るほかなかった物だよ」 フアは彼が大丈夫だったことに、とても安心した。 「じゃあ…エスレイ・・・それはなに?」
その時、エスレイの抱えた包みが強烈な光を放ち、バサバサと包み紙を祓い捨てて、空高くに消えていった。エスレイはハッとしたような丸い目をして、その光線を纏いながら、それを追うように、空まで上っていった。そびえ立つ塔のように思えた。 「どうして・・・?」フアとウノスケはエスレイを目で追った。 エスレイが、何か見えない、眩いものを、捕まえようとしていた・・・。 ウノスケとフアは沈黙したあと、顔を見合わせた。「変われるよ」「変わるんだわ」 花のように移ろい、変わっていく、自分たちを受け入れる家が・・・。 彼らはいま、自分自身を見届けていた。
――――
フアはウノスケをじっと、黙りながら見た。 ウノスケは遠くを見ながら呟いた。 「良かった、本当に」 フアも頷いた。 白い霧がまた立ち込めていた。その霧を割くようにして、煙のような雲もこちらへと流れてやってきていた。 何か、ゴウ、ゴウと笛の音がするのだ。 塔のようにそこに残る残像が、影のように立ち尽くしていた・・・。
「笛の音がする・・・。 私、さっきこの音をずっと聴いていたのよ」 「これも・・・霧笛かな」 「どういうこと?」 「霧や靄で灯台の光が見えないときに、船に向かって こっちだぞと鳴らしてくれるんだ」 フアはふるさとの、狩りの笛を思い出していた。
何かが遠くに見えてきた。何かが・・・。 この、形のない言いようの無い街全体が、まるでそこに隠すものまでを照らし合うような、とても懐かしい景色だった。 雲の上でも歩くかのように、自分の重さが掴めなかった。
「不思議だわ。ここの場所だけはずっと在り続ける気がするもの」 ウノスケは静かに、深く頷いて、そのあとの沈黙の時、思わずまじまじとフアを見た。 「こんなに・・・こんなにも心が寂しくなると思わなかった」
何か、歌うような声が、とても近い場所から聞こえる・・・。
「あぁ・・・きっと応える力を求めていく、私は沢山の声を、きっと聞く」 「私はきっとことばを持つ」
それまでもてなされる予定さえなかった場所であっても、門は、ほんとうはいつの時も開かれていたのかもしれない。許されることを ここまで 待たせることもせずに―
何か今も留まるものを引き出すように、フアが囁く声で呟いた。 「パレードは・・・」
「大丈夫」 「俺は・・見たよ。彼らの命を」
フアは内側から何かを知るような、新しい風が吹くような気持ちがして、抱えていた胸を撫で下ろした。再び自分がいたことのある大地に戻ってこられたような気がした。 
人々の話し声がしてきた。人影がいくつも行き交おうとしていた。 小走りで路地を抜けながら、 「そうよね 私も受け取れたのよ 預かったのよ そこにいる私から」 --もしくは、本当にあの部屋から突然運ばれるようにして、出て行ったものから。
フアはふと遠くを見たのだった。 瑞々しい空気が漂っていた。光を捕えるような、絶えず映し合いながら伸びる光線を放つような、そんな円環した世界のように思えた。 「ここもまた、テイト邸なのかしら?」 「・・・分からないけど・・。でも君の開いた扉の場所だと思う」
笛の音が小さくなっていった。ふと立ち止まってしまったが、そんなことはないと思わせた。  ふたりは港までの、舗装された道を歩いた。 エスレイが薄い霧のなかで、影のような服を纏って、待っていた。渡船場をもうけた海岸と浜辺とが、いくつもの装飾された船を用意して、多くの人々や多くの荷物を待ち受けていた。
フアは立ち止まって黙っていた。そしておもむろに聞いた。 「ウノスケは・・何を見たの?」 ウノスケはふと止まって、フアを見た。
「魔王がいてくれたおかげだった 途方もない闇が本当はあるような気がした それを知れてしまった・・・」 ウノスケは心のなかで、太陽の影を受けた。そのなかで、エスレイの先導する船を漕ぎ続けた。 両手をゆっくりと、泳ぐようにして、掻いてみせた。 フアも手のひらを海に向け翳して、波を見ながら繰り返し後ろへ波をつくってみせた。
何かを勝ち取るということが、口にさえすることが、どれほど恐ろしい望みであり続けるか、何に背中を掴まれていくのか・・・それでも救い出すものが待っていることを、忘れてはいけなかった。その手を見紛うことを、しっかりと恐れたかったんだ。
「かならず戻ろう、帰るためにここまで来たのだから」 フアは静かに呟いた。「そうね。・・・でも、帰らないままの自分を許せたら、きっと誰かも どこかを待ち望めるわよね」 ウノスケは、彼女のなかに海が生まれたような感覚になった…。何に出会ったのかな。
「私も きっと歩きなおすわ 迷子を引き受けましょう」 なんたって優しい言葉だろうかと、ウノスケは思った。 すべてが秘密になっていくような、すべてが光に乗って知らされていくような、そんな気持ちだった。
ウノスケは 指先から 世界が生まれていくのを見送っていた。かの山を行く、あの海を行く その道で。 フアは自分を見つめるエスレイの額に触れた。
「ゴンドラに乗りたい」と、言った気がした。
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t82475 · 3 years
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サオリのアルバイト
[プロローグ] 今でこそイリュージョンマジックで働く私だけど、子供の頃からイリュージョンに詳しかった訳ではない。 たまたま見つけたアルバイト先が店内のステージでイリュージョンショーをやっているカフェ&バーだった。 テレビでしか知らなかったイリュージョンを初めて目の前で見て、私はとても興味を持った。 私もやってみたいとお願いしてみたら、お店のオーナーが1回だけとショーに出させてくれた。 それは私が高校3年生のときだった。 [Sc��ne.01] 1-1. ざわざわしていたフロアが静かになった。始まった! 私は小さな檻の仕掛けの中にうずくまっている。 まさか自分がイリュージョンショーに出るなんて。 薄いレオタードのような衣装。タイツを着けているから肌の露出は少ないけれど、ボディラインくっきりで恥ずかしい。 実際、ガッチーには「ええ尻してるやないか~」って冷やされたし。 でも仕掛けに入って待っているのは嫌じゃなかった。 だって何もないところに女の子が出現するんだよ? その女の子が私なんだもん。ちょっとドキドキするに決まってるじゃない。 私の隠れた檻がステージに引き出された。 ジローさんは檻が空であることを示してから、その中にトーチで火を点けた。 檻の中で燃え上がる炎。キヨミさんが檻の上から紫の大布をかけた。 今だっ。私は仕切り板を倒して檻の中に身を伸ばす。 ほとんど同時に大布が取り払われた。 檻の中で手を振る私。 ジローさんとキヨミさんが扉を開けて私を外に出してくれた。 二人に手を取られてお辞儀する。・・拍手。 ジローさんは黒のタキシードに白手袋。 もう40をずっと超えてるらしいけど、背の高い体にしなやかな物腰はさすがにプロのマジシャンだと思う。 キヨミさんはアシスタント。私と同じレオタードとタイツを着ていて、ポニーテールの髪が可愛らしい。 すぐに照明が変わって、キヨミさんが次のイリュージョンを出して来た。 次の演目はジローさんとキヨミさんのトランクを使ったメタモだ。 私は入れ替わるように檻を押してステージの袖に引っ込む。 振り返るとバーカウンターの向こうに立つリツコさんとガッチーが揃って親指を立ててくれた。 ええへ、やったっ。初めてのイリュージョン! 誰にでもできる出現ネタを一つやっただけなのにとても嬉しかった。 袖の陰に隠れると、両手で自分の胸を押さえた。 はあ~っ。どくん、どくん・・。 心臓が今までにないくらいに激しく熱く鳴っていた。 胸だけじゃない。下半身も熱かった。 指先でそっとレオタードの前を押さえた。 あ、ふぅ。 1-2. マジックカフェ&バー『U's(うっす)』では、毎週土曜の夜にショーをやっている。 お店のオーナーでプロマジシャンの内海次郎(ジロー)さんによる本格的なイリュージョンが売りだ。 清美(キヨミ)さんはジローさん専属のアシスタント。 律子(リツコ)さんはジローさんの奥さん。 リツコさんも元マジシャン兼ジローさんのアシスタント。今は引退して、仕事で留守がちのジローさんに代わってお店を守るママだ。 私、伊吹彩央里(サオリ)は18才の高校生。ウェイトレスのアルバイトに入ってまだ1ケ月だった。 毎週やっているジローさんとキヨミさんのイリュージョンを見てときめいてしまった。 美女が空中に浮かんだり、瞬間移動したり、箱の中に出現したり消失したり。なんて不思議で華やかな世界だろう。 ・・私もやってみたい。 ダメ元でジローさんに頼んだらいきなり出演させてくれた。 出番が終わっても、私は幕の陰でずっと前を押さえていた。 どうしてこんな気分になるんだろう? 「こんなとこでデレてたんか、サオリちゃん」 「きゃ! ガッチーさん、いつの間にっ」 「ママが早よ戻ってこい言うてるで」 「あ、すみませんっ」 そうそう、このお兄さんの紹介を忘れてた。 ガッチーは U's のマスター兼バーテンをしている人。歳は25くらいかな? コテコテの関西弁を改めようとしないのは関西人のプライドなんだって。 「イリュージョンに出れてよかったみたいやな、サオリちゃん」 「えへへ、嬉しいです」 「ふぅん」「何ですか、人の顔じろじろ見て」 「いや、色っぽい顔してるなぁ、と。まるで男とエッチした後みたいや」 「ガ、ガッチーさん!!」 「あ、もしかしてまだ処女やったか? ごめんごめん」 図星だよっ。バージンで悪かったわね! 「あのですね、女の子にそんなこと言ったらセクハラって言うんですよっ」 「わははは」 1-3. お店が閉まってからジローさんとリツコさんに呼ばれた。 「来週も出ない?」 「えっ、いいんですか!?」 「実はキヨミちゃんが家庭の事情で辞めることになったんだ。事務所の方で新しいアシを探してるんだけど、いい子がいなくてね」 「そしたらガッチーくんがサオリちゃんには適性があるって言ってくれたの。バイト代も上乗せするけど、どうかしら?」 「やりたいですっ。でも私、ファイヤー・ケージしかできないんですけど」 「大丈夫だよ。しばらくウチのカミさんがメインでアシするし、サオリちゃんは少しずつレパートリーを増やしてくれたらいい」 何だろう、このラッキー。 私はジローさんのショーに毎週出ることになった。 フロアに戻るとガッチーがモップで床を掃除していた。 「おー、サオリちゃん。ジローさんに呼ばれたんやろ?」 「はいっ。ガッチーさんのお陰でアシスタントさせてもらうことになりました!」 「よかったやないか」 「どうして推薦してくれたんですか? 私、今日初めてイリュージョンやったところなのに」 「オレには才能を見る目があるんやで。と、いうのはウソで」「?」 「サオリちゃん、さっき檻から出た後エロい顔してたやろ? あれ、可愛かったからまた見たい思てな」 「・・」 「怒らせた?」 「当たり前ですっ。もうエロい顔なんか絶対しません!」 「わはは、やっぱりエッチな気分になってたんやな」「う」 「ええねんええねん、女の子はエロいも大切や。オレは応援するで。サオリちゃんが一人前のアシになるまで」 ガッチーはそう言うと、右手を私に差し出した。 その手がひらりと翻る。 次の瞬間、赤いバラが一輪握られていた。 「ほい」 「わあっ、ガッチーさんもマジックする人だったんですか?」 「いや、オレはただの雇われマスターや。これはサオリちゃんへのプレゼント。造花やけどな」 ガッチーへの好感度が急上昇した。 花1本で釣られるなんて我ながらチョロい女だと思うけど。 1-4. こうして私はリツコさんと一緒にショーに出るようになった。 今までリツコさんが担当していたステージの照明と音響操作はガッチーが代わりにやってくれることになった。 イリュージョンのアシスタントをすると、どうしてもエッチな気分になってしまうのは変わらない。 それでもいろいろ経験すると自分の性癖が分かってきた。 どうやら私は小さな箱に入ったり布やマスクを被って隠されることに感じるみたいだ。 真っ暗な仕掛けの中で身を潜めていると、自分がタネの一部になっているのを実感して興奮した。 ガッチーは明らかにそんな私に気付いていた。 いつもニヤニヤ笑って見ていたけど、それで私を冷やかすことはなかった。 [Scene.02] 2-1. その日の衣装は和風だった。 ジローさんはラメの入った紫の着物に金の袴。 リツコさんと私は、紺色のズボンのような袴と、緋色の膝丈マント。顔には狐のお面。 ド派手なマジシャンと顔を隠した謎めいたアシスタント。悪くない。 問題はマントだった。 チョーカーみたいに首で留めるだけで、前が開いていた。 マントの下にはストラップレスの黒いブラを1枚着けるだけ。 これじゃあ、普通に歩くだけでお腹が見えちゃう。肘を広げたらブラまで全開。 私、自分の身体に自信なんてない。 「これを着るんですか!?」 「セクシーなのは初めてだっけ? でもアシスタントならこれくらい堂々と着るものよ。お客さんに楽しんでもらわなきゃ♥」 同じ衣装のリツコさんは、自分でマントの前を開くと腰に手を当てるポーズを取って笑った。 リツコさん、おっぱい大きいー。 ショーの段取りは、まずジローさんが大きな羅紗(らしゃ)の布を広げ、その後ろからリツコさんが登場する。 二人で和傘を何本も出すマジック。 その後ヒンズーバスケットのイリュージョン。 まずリツコさんがバスケットに入ってサーベルを刺される。サーベルを抜いてリツコさんが生還した後、同じバスケットから私が現れる。 つまり私は最初からバスケットの中に入っていて登場することになる。 ヒンズーの次はジローさんの扇子マニピュレーション、それからリツコさんが入るキューブザク。 最後に私が空中に浮かんで消えるアシュラ・レビテーションをやってフィナーレ。 「そろそろ開演やで。行けるか?」「ガッチーさん、カウンター離れていいんですか!?」 「かまへん。今はリツコはんが常連の相手してる」 そっとフロアを覗くと、リツコさんがあの衣装のまま、お面だけ外してお客様と談笑していた。 口に手を当てて笑うたびに胸の谷間がちらちら見えた。 「大胆ですよね、リツコさんって」 「あの人、巨乳やろ」「はい」 「おっぱいでジローさん捕まえたっていつも自慢してるで。ダンナはおっぱい星人なのよって」 「あはは、本当ですかー」 「よっしゃ。笑ろたな、サオリちゃん」 「え? 私を笑わせるために?」 「ほれ、ヒンズーに入るんやろ?」 2-2. ショーが始まった。 私はバスケットの中に丸くなって待機している。 黒い布に覆われているのでバスケットの中は真っ暗だった。 狐のお面をつけたままだから息も少し苦しい。 次に外に出れるのは、リツコさんと一緒にサーベルを刺されて、リツコさんが出て、その後。 ちょっと、長い。 ドキ、ドキ、ドキ。 ぐらり。バスケットがステージに運ばれた。 黒布が取り払われて、リツコさんの足が入って来た。 そのままリツコさんは身を屈め、私たちは密着する。 バスケットに蓋が被せられた。ドキ、ドキ。 1本目のサーベルが刺された。 決めた通りの穴に、決めた通りの方向。 私とリツコさんは精一杯身を寄せてそのコースを避ける。 ドキ、ドキ。 2本目、3本目。 目の前5センチの空間を銀色のサーベルが突き抜ける。 「はぁ・・」リツコさんが小さく呻いた。 耳元ですごく色っぽい声。そんな声聞かされたら、私。 4本目、5本目、6本目。 狭い空間が突き抜けたサーベルで埋まる。 逃げ場のないバスケットの中で全身を絡め取られた女二人。 きゅん。 あぁ、駄目だ。私、もうエッチになってる。 一人だったらまだ平気なのに、二人で一緒に刺されたらこんなに感じるなんて。 7本目。 サーベルが蓋の中央から真下に向けて突き刺された。 ああ、心臓が止まりそう。 バスケットの中が明るくなった。 蓋が外されたんだ。 リツコさんが私の肩をとんとんと叩いて出て行った。拍手が聞こえる。 黒布が被せられてもう一度真っ暗になる。 バスケットごとぐるぐる回された。蓋が開く。 あ、立たなくちゃ・・。 私は明るいライトの中に立ち上がると、両手を広げてポーズをとった。 身体中が熱い。 お腹がすーすーした。とろんとした目で下を見ると自分の胸とおへそが見えた。 いけない! 勢いよく両手を広げものだから、マントが完全に開いていた。黒ブラ1枚のカラダ、丸出し。 慌てて身をすくめたら顔のお面がぴょんと外れて落ちた。 ぎゃー。 客席がどっと受けた。 ジローさんが苦笑いしている。 リツコさんも笑いながら床に落ちたお面を拾って「ドンマイ」って言いながら渡してくれた。 2-3. ショーの残り半分はへろへろになってこなした。 カラダを見せたことよりも、顔を見せたことの方が恥ずかしかった。 狭いバスケットの中でリツコさんと一緒にサーベルを突き刺されたのは強烈だった。 自分にマゾの気があるのは自覚していたけど、こんなに感じるなんて。 エロエロに感じた顔を、私はそのまま晒しちゃったんだ。 ガッチーに何で言われるだろう。 「・・こっちっ、サオリちゃん!!」ジローさんが呼んだ。 細長い台の上に広げられた黒布。 そうだ、アシュラ! ぼうっとしてちゃいけない。 私は黒布の上に仰向けになった。 その黒布をリツコさんが私の身体に巻き付けた。頭の上から爪先まで包まれて私は全身真っ黒なミイラになる。 音楽が変わった。 ジローさんが合図をすると黒いミイラが浮かび上がった。それはゆっくり浮上し、頭上の幕の後ろに消えた。 ジローさんとリツコさんが揃って「はい!」と叫ぶとばさりと黒布が落ちてきた。 二人はその布を広げて私がどこにもいないことを示す。 拍手が起こって、ジローさんとリツコさんは並んでお辞儀した。 2-4. 「大丈夫か?」「ガッチーさん!?」 台の蓋を開けてくれたのはガッチーだった。 私は今まで台の仕掛けの中で仰向けに横たわっていたのだった。 「リツコはんが様子見て来いって言わはってな」「?」 「サオリちゃんのこと、変にしちゃったのは自分かもって。ヒンズーの中でそんなに乱れたんか?」 「う・・、はい」 「そおか。次は落ち着いてやったらええ」 「笑わないんですか? ガッチーさん」 「ここで笑たら、さすがに傷つくやろ?」 「がっちいさぁん・・、」 「あんまり気にせんことや。この世界の女の子やったら普通にあることや思う。知らんけど」 「ぷっ、何ですか。最後すごい無責任」 「それでどうして欲しいんや? サオリちゃんは」 「じゃ、私をここから出してください♥」 私はガッチーに向けて両手を差し出した。 「しゃあないなぁ」 ガッチーは笑って私を仕掛けの中から引き上げてくれた。 私はその肩にすがりつく。ガッチーも私の背中を抱いてくれた。 「今度、飲みに行こか」 「私、未成年ですけど?」 「しもた」「うふふ」 私たちは抱き合ったままキスをした。 [Scene.03] 3-1. 月曜の朝。 駅の改札を出て学校へ向かう坂道で後ろから声を掛けられた。 同じ高校の制服を着た小柄な女の子だった。 「すみません、あたし、1年の川口っていいます」 「はい?」 「あの、あたしとお付き合いしてもらえませんか!」 「ごめんなさい。私、そっちの趣味はないんで」 「あーん、レズとかそういうんじゃないですっ。・・えっと、マジックのイリュージョンやったりしてませんか?」 「え、どうして知ってるの?」 「やっぱり! さっき電車の中で見かけて、ひょっとしてと思ったんです」その女の子は嬉しそうに笑った。 「おととい U's ってお店で見ました!」どき。 「ほら、ヒンズーバスケットから出てきて、狐のお面外して、すごく色っぽい顔見せてくれたでしょ?」 あの瞬間が蘇る。かあーっと顔面が熱くなった。 「すごいなーって感動しましたっ。プロを目指してるんですか? それとも高校生でもうプロ!?」 「いや、私ただのバイトだし。それにあれは事故っていうか、その、」 「よかったらお名前教えてもらせませんか? あたしは川口もと香ですっ」 「あ、3年の伊吹彩央里です」 「素敵なお名前。サオリさんって呼んでいいですか? あたしのことはモトカって呼んでください!」 モトカちゃんはよく喋る子だった。 小さい頃からイリュージョンマジックに興味があって、道具を自作したこともあるという。 「そうなんですかー。サオリさんアルバイトなんですか。あたしも雇ってもらえないかなぁ」 「どうかしら。今は募集してないと思うけど」 「いいです。今度アニキに聞いてみます」「アニキって?」 「あたしのアニキ、そのお店でマスターやってるんです」 「ガ、ガッチー!!??」 3-2. 学校が終わってモトカちゃんの家に来た。 7時から U's のバイトがあるって言ったけど、それまでの間少しだけと連れて来られたのだった。 「お兄さんは一緒に住んでないの?」 「今どこに住んでるのかも知らないんです。高校出てすぐオレは一人で生きるって宣言して出て行っちゃったんですよね」「へぇ」 「ずっと大阪の方にいたらしいんですど、最近になってマジックバーで働いてるって連絡してきて、それで一度だけショーを見せてもらったんです」 「じゃあネイティブの関西人じゃないのか」 「はい。変な関西弁喋ってるでしょ? ・・あ、あたしが話したってアニキには言わないでくださいね!」 「あはは、言わないよー」 モトカちゃんは自分で作ったイリュージョンを見せてくれた。 「ギロチンだ!」 「小さいから手首専用ですけどね」 「すごいなぁ。一人で作ったの?」 「えへへ、そこらの男の子より工作得意ですよ」 それは刃渡り2~30センチくらいのギロチンだった。 とても精巧にできていて、特に銀色に輝くギロチン刃はうっとり見とれてしまうくらいに綺麗だった。 これなら U's のバーカウンターに飾ってもらえそう。
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「マジック用に売ってるギロチンって自分で刃を押し下げるのが多いんですけど、これはロープで吊って落とす方式です」 「本物のギロチンと同じなんだね」 「はい。でも刃が軽すぎてちょっと苦労しました。・・だから鉛のオモリをつけてパワーアップしてます。ずしんって落ちます」 「すごいなぁ。何でも切れそう」 「切断できますよ。野菜でも、サオリさんの手首でも」 「うふふ。いいわねー」
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私は右手を差し出した。 「やってみてよ」「じゃあ、ここに手首を入れてください」 ギロチンの刃を上にあげて、枷(かせ)を開く。 半月形のくぼみに手首を置いて枷を閉じ、小さな閂(かんぬき)を締めると、私の右手はギロチンにしっかり固定された。 その閂にモトカちゃんが南京錠を掛ける。 「はい。これで美女は脱出不可能です」 「凝ってるのねぇ」 「拘束の部分は絶対に手抜きしたら駄目だと思って」「うん、同意♥」 「あとは、紐をフックから外したら刃が落ちますけど」 「こうね?」 「あ、ダメ!!」 私が左手で紐を外そうとしたら、モトカちゃんが大声を出して止めた。 「どうしたの?」 「これは趣味で作っただけで、タネも仕掛けもないんです」 「え」 「このまま落としたら、サオリさんの右手、本当になくなっちゃいます」 3-3. モトカちゃんは錠前を外して手首を開放してくれた。 「サオリさんの顔、可愛かったです」 「あのねぇ。まあ右手が無事だったからよしとする」 モトカちゃんは引き出しから鉛筆を出した。 「切れ味を確かめるのに鉛筆を使ってます。今日はサオリさんが来てくれたからサービスで5本」 鉛筆を5本輪ゴムで束ねてギロチンの穴に差し込んだ。 そのままギロチンの紐をフックから外す。 がちゃん! 大きな音がして、鉛筆の束が叩き切られて飛んだ。 「ね、迫力あるでしょ?」「ホントだーっ」 「鉛筆でデモンストレーションした後は・・」 モトカちゃんはギロチンの刃を上げ直して、自分の手首を枷にはめ込んだ。 「いつも自分でこうやって、一人リハーサルをするんです」 喋りながら南京錠を掛け、その鍵を私に渡した。 「鍵、持っててくださいね。これであたし、もう抜けられません」 「気をつけて、モトカちゃん」 「大丈夫です。でもドキドキしますよね」 紐に指を掛けた。 「思い切ってやっちゃおうかな、って考えるときもあります」 「ちょ、モトカちゃんっ」 がちゃん!! ギロチンの刃が落ちたけど、モトカちゃんの右手は落ちなかった。 「・・怒りました?」 「怒った」 「サオリさんの顔、やっぱりすごく可愛かったです」 「もう! この鍵、返してあげないっ」 「ああーん、それは許して~」 「ダメ。・・あはは」「えへへへ」 私たちはしばらく笑いあった。 それからモトカちゃんの手首を自由にしてあげて、二人でお喋りした。 イリュージョンの美女が着けるコスチュームの話とか、モトカちゃんが作っている次の道具の話とか、U's のリツコさんのおっぱいの話とか、いろいろ喋った。 気が付けばバイトに行く時間になっていて、私は慌ててモトカちゃんの家を飛び出したのだった。 [Scene.04] 4-1. 金曜日のバイト終わり、ガッチーに誘われた。 「サオリちゃん、デートせえへんか?」 で、でえと!? 「お酒は飲まれへんかもしれへんけど食事ならええやろ。日曜日、どうや?」 うわうわうわ。大人の男性とデートなんて、初めてだよぉ。 「嫌か?」 「いえいえいえっ。こ、光栄ですっ。デートしますっ。喜んでします!」 「おーし、うまいモン食べさしたるわ」 土曜日のバイト前、モトカちゃんから電話で誘われた。 「また家に来ませんか。日曜なら定休日��バイトお休みなんでしょ?」 日曜? ガッチーとデートが。 「次のイリュージョンができそうなんです。サオリさんに見てもらいたくって」 新しいイリュージョン? 見たい! 「駄目ですか?」 「大丈夫だいじょうぶ大丈夫。ただ明日は午後に用事があって。お昼まで、ううん2時までなら」 「じゃ、お昼ご飯と衣装用意して待ってますね!」 4-2. その夜のショーは、ジローさんとリツコさんだけで進行した。 目玉はリツコさんの衣装が早変わりするイリュージョンだった。 ついたての後ろとか、ジローさんが掲げる大布の陰とか、姿が隠れる一瞬の間にリツコさんのドレスが変化した。 最後はジローさんが長いマントをリツコさんの肩に掛けた。 リツコさんはその場で一回転。正面を向いてマントを外すと、今までとぜんぜん違うタイプの衣装に変わっていた。 フリンジの装飾がついた金色のブラ。深いスリットから片足が腰まで見える薄い黄色のスカート。 ものすごく高露出。おへそくっきり、腰のくびれくっきり。 「きゃ~っ」「待ってました!」 馴染みのお客様たちから喝采があがる。 オリエンタルな音楽が流れ始めた。 リツコさんは妖しく微笑むと、腰をくいくい振って踊り始めた。 ベリーダンスだった。すごくセクシー。 肩を左右に細かく振ると大きな胸がぶるぶる震える。同性でもどぎまぎしそう。 後で聞いたけど、衣装の早変わりとベリーダンスはリツコさんがジローさんと一緒に全国を営業していた頃の十八番だった。 引退した今もときどき披露して昔からのファンにサービスしているんだって。 「どや? ママのダンスは」 フロアの後ろで見ていたらガッチーが隣に来て言った。 「すごいですー。リツコさんにあんな特技があったなんて、知りませんでした」 「オレも初めて見たときは驚いたわ」 そのリツコさんは、踊りながら8つほどあるテーブルを巡ってお客様に挨拶している。 中にはカメラやケータイを出すお客様もいて、リツコさんは気軽にツーショットやスリーショットの撮影にも応じていた。 うわぁ、身体あんなにすり寄せて。やだ、腰、抱かれてる。 リツコさん、あんなに露出して、肌の上から男性に触られて、平気で笑ってる。 私だったら・・。 「サオリちゃん、口ぽかんと開けて見とれてたらヨダレ垂れるで」 「えっ」思わず口の周りを拭う。 「わはは」「もう、ヨダレなんか流してません!」 「サオリちゃんの頭の中、分かるわ。自分が踊るとこ想像してたんやろ」 「違いますよーだ」 「なら、むき出しの脇腹、抱かれるとこか」 「・・・」 「俺は好きやで。サオリちゃんみたいな素直な娘」 「いじわる」 [Scene.05] 5-1. 日曜日。 「いらっしゃいませ、お待ちしてましたー!」 玄関ドアを開けて迎えてくれたモトカちゃんは、赤いガウンのような服を着ていた。 「サオリさん、お化粧してる! スカートも可愛い!」 その日の私はリボンの飾りがついた白シャツと淡いチェックの膝丈スカート。 デニムミニの方がいいか何度も迷って決めたコーデだった。 「この後デートですか? いいなぁ」 ぎっくう!! 「ありがとっ。新しいイリュージョン見せてくれるんだよね」 「その前に、その綺麗なお洋服、脱いでください」「?」 「衣装用意しますって言ったでしょ?」 有無を言わさず着てきた服を脱がされた。 ブラとショーツだけの下着の上に、モトカちゃんと同じガウンを羽織らされた。 「これも自分で作ったの?」 「近所のフリーマーケットで買いました。・・動かないで」 モトカちゃんは私のガウンの前から両手を入れると、その手を背中に回しブラのホックを外した。 「きゃ!」 「女の子同士だから恥ずかしっこなしです」 するするとブラが引き抜かれた。 恥ずかしさよりも、この子の器用さに驚く。・・こんなマジック、どこかになかったっけ。 「パンツも脱いでもらっていいですか?」「え」 「あたしはもう脱いでますよ、ほら」 モトカちゃんは自分のガウンの脇をちらりと開いて、ノーブラノーパン姿を見せてくれた。 「駄目ですか?」 モトカちゃんの目が私を見ていた。 ものすごい圧を感じた。この眼力に逆らうなんてできないと思った。 「お、女同士だし、構わないかな」 モトカちゃんはにっこり笑った。さっきの視線はなくなっていた。 「サオ���さん、大好きです。じゃ、むこう向いてますから脱いでくださいね」 ああ、モトカちゃん私のこと絶対チョロいと思ってる。 私はショーツを脱いだ。ガウンの下、全裸だ。 頭の中に、なぜかリツコさんがあの衣装で艶めかしく踊る姿が浮かんだ。 5-2. 新しく作ったイリュージョンを見せてもらった。 それは美女の頭に被せて周囲から短剣を刺す箱だった。 縦横4~50センチくらい。正面に観音開きの扉。上面と側面には短剣を通すための角穴がいくつも開いている。 箱の底板は首枷を兼ねていて、まず美女の首に底板を取り付けてから、箱を上からはめ込んでロックするしくみになっていた。 「ダガー・チェストです。あたしは顔剣箱って呼んでますけど」 「うちのお店じゃやってないなぁ。でも仕掛けは何となく分かるよ。鏡を使うんでしょ?」 「そうです」 モトカちゃんは実際に箱を操作して説明してくれた。 顔剣箱の中には鏡を貼った仕切り板が左右に取り付けられていて、美女の顔の前で合わさる仕掛けだった。 「これで箱の中は空に見えます」「ふむふむ」 「短剣を刺しても、鏡の反対側だから絶対安全です。・・でも」 そう言うと、モトカちゃんは箱から鏡の仕切り板を外してしまった。 「鏡なしでも遊べるようにしてます。実際のイリュージョンじゃあり得ないんですけど、その方がサオリさん喜んでくれると思って」 「どういうこと?」 「ここに座ってください」 椅子に腰を下ろすと、モトカちゃんは底板の首枷を私の首に固定した。 頭の上から顔剣箱が被せられた。 前の扉が開いて、その向こうでモトカちゃんが手を振った。 「何があっても絶対に声を出さないでくださいね」 扉が閉められた。 一瞬、暗くなったけど、すぐに目が慣れた。 角穴から光が射して箱の中がうっすらと見えた。 ぶすり。 左上の角穴から短剣が刺されて右側の穴に抜けた。 箱の中に銀色の刃が斜めにそびえる。 なるほど、鏡を外した理由はこれか。私からも見えるように。 ぶすり。どき。 短剣が逆の角度で刺された。1本目よりずっと近い。 ヒンズーのときと違って、どこから刺されるのか分からないからちょっと怖い。 ぶすり。ひ。 突き刺された短剣が途中で止まった。鋭く尖った先端が眉間で揺れ、そして反対側に抜けた。 鼻筋がつんと痛くなる。まるで弄ばれているみたい。 そうか。顔剣箱って短剣を使って中の女の子を弄べるんだ。 ぶすり。きゃっ。 水平に刺された剣が眼球のすぐ前を抜けた。近すぎて焦点が合わない。 これは本当に至近距離。ほんの2~3センチかも。 下半身に力をぎゅっと込めて、太ももを強くこすり合わせた。 ぶすり。「やんっ」 短剣の腹で頬をぺちぺち叩かれた。声出しちゃったよぉ。 弄ばれてる。もう、絶対弄ばれてる。 私、モトカちゃんの思いのまま。 きゅい~んっ。 ぶすり。「いやぁっ!」 真下に向けて刺された剣が今度はおでこを撫でた。 逃れようとするけれど、私を固定する首枷はびくともしない。 ヒンズーでは身体を絡め取られたけど、ここは顔面を絡め取られてる。 じゅんっと濡れるのが自分で分かった。そういえば下着穿いてない。 きゅん、きゅん、きゅんっ。 5-3. 首剣箱から解放されて、私は床に手をついて座り込んだ。 はぁ、はぁ。どきん、どきん、どきん。 心臓が破裂しそう。 「どうでしたか? 楽しかったでしょ?」 モトカちゃんが聞いた。へろへろになった私を見て嬉しそうだった。 「モトカちゃんって、ドSだったの?」 「サオリさんはドMですよね。乳首立てて可愛い♥」 がばっと身を起こしてガウンの前を合わせた。 それは確かに固く突き出ていた。指で摘まむと快感が走った。 モトカちゃん、上手。 私より年下なのに私の気持ちを操ってる。 「バスケットから出てきたサオリさん見て、絶対マゾの人だって思ってたんです」 「か、返す言葉もございません」 トイレに行かせてもらって股間を拭いた。よかったー、モトカちゃん家ウォシュレット。 「あたしからお願いしてもいいですか?」 トイレから戻ると頼まれた。 「落ち着いたら、次はあたしに剣を刺してください」 「モトカちゃんもやられたいの?」 「もちろんです。作ったのはあたしなのに、サオリさんだけ嬉しいのは不公平でしょ?」 「・・」 「次はサオリさんがSになる番です」 5-4. やり方を教えてもらいながら、モトカちゃんの首に底板の首枷を締めた。 「扉を閉めて剣刺すの、見えないから不安なんだけど」 「このメモに刺し方を書きました。この通りにやったら大丈夫です」 「分かった。途中で何かあったら教えてね」 顔剣箱を上からはめ込み、外れないようにロックする。モトカちゃんの顔にバイバイして観音開きの扉を締めた。 短剣を手に取って深呼吸した。 刺される側はいろいろやったけど、刺すのは初めてだった。 もらったメモを見ながら1本ずつ剣を刺してゆく。 メモには刺すべき穴の位置と方向が、楽しみどころや注意点なども含めて細かく書いてあった。 『・・No.5 半分刺したら矢印の方向にゆっくり振る。柔らかいものに当たったら女の子のほっぺた。何度か叩いて楽しむ』 これ、私がされたことじゃないの。最初から決めてたのね。 いいわ。お望み通りに弄んであげる。 モトカちゃんの表情を想像しながら、短剣で頬をぺちぺち叩いてあげた。 ガウンから見える素足がびくっと動いたけど、モトカちゃんは箱の中で黙ったままだった。 楽しい。 自分にSなんて絶対に無理と思っていたけど、モトカちゃんを苛めるのは楽しかった。 それどころか、彼女が自分の行為を受け入れてくれると思うと、それが嬉しくてさらに弄んであげたいと思った。 大好き、モトカちゃん。 全部の短剣を刺した。合計9本。 ケータイを出して写メを撮り、それから剣を抜こうとしたらモトカちゃんが片手を振って止めた。 「え? 抜かないの?」 うん、お願い。モトカちゃんは手で応えた。最後まで喋らないつもりらしい。 分かったわ。私も沈黙することにした。 今の気持ちをいっぱい味わってね。 15分くらい放置した。 椅子に座って顔剣箱を被ったモトカちゃんは一言も喋らない。 少し膝が震えているみたい。可愛いな。 その膝に触りたくなったけど、直接触れるのは反則のような気がした。 肌に触れないよう注意してガウンの裾を広げ、太ももを露出させた。 「ああっ」 小さな声が聞こえて、少し開いていた膝がきゅっと閉じた。 モトカちゃんもこんな色っぽい声を出すんだね。 5-5. 顔剣箱が前後に揺れ始めた。 「そろそろいいよね?」 返事はなかったけど、私は剣を抜くことにした。 最後に刺した短剣の束を握って引いた。・・剣は抜けなかった。 「抜けないんだけど」 ぐったりしていたモトカちゃんが急に動いて、別の短剣を指さした。 「駄目。そっちも抜けないよ」 「え、どうして?」 モトカちゃんが初めて箱の中で喋った。 どの短剣も抜けなかった。観音開き構造の正面扉も開けられない。 「刺し方、間違ったのかな」 「違ってないです。それにそんなことで壊れるはずは」 「そのまま首だけ抜くとかできないの?」 「そうですね。四隅にロックがあるので外してください」 言われた通りにロックを外したけど、箱を持ち上げることができない。 「何かに引っかかってるみたい。ぜめて首を外せたらいいんだけど」 「首枷は箱を取れないと解放できないです」 打ち手なしってこと? 「こうなったらモトカちゃんの首を切断するしかないわね」 「え、あたし首切られちゃうんですか?」 「ねぇ、チェーンソーとか持ってない?」 「いいですね、それっ。あたし血塗れになってその辺歩き回りますよ」 「歩く首なし女子高生」 「ホラーっ。サオリさんホラー好きですか」「好き」「あたしも大好き」 「あはは」「えへへ」 「・・」「・・」 「で、どうする?」「どうしよう~」 5-6. モトカちゃんを救出するまでずいぶん時間がかかった。 観音扉の蝶番(ちょうつがい)を工具で壊して、やっと箱の中を調べることができた。 仕切り板を開閉するレバーが折れて短剣に噛み込んでいた。 電動工具なんて使ったことないから大変だった。 ようやく首枷が外れるとモトカちゃんは両手で抱き付いてきた。 「よかった、です」 「顔剣箱、壊しちゃったね」 「いいんですそんなこと。・・あたし、一生閉じ込められると思ました」 「その割には明るかったじゃない」 「泣きそうだったんですから」 私にしがみついたモトカちゃんの背中が震えていた。 その背中を抱いてさすってあげた。 モトカちゃんの身体は小さくて抱き心地がよかった。 ぎゅうっ。モトカちゃんの力が強くなった。 私も力を込めて抱き返す。 女の子と抱き合うって、こんなに気持ちよかったのか。 モトカちゃんが私を見上げた。なんて可愛いんだろう。 彼女の唇に自分の唇を合わせる。 二人のガウンが脱げて落ちた。 私たちはキスをしながら、すべすべした背中を互いに撫でた。 このままいつまでも過ごしていたいと思った。 ・・いつまでも? 「ねぇ。今、何時?」「えっと5時」 ぎゃー。 ばたばた服を着て、髪とメイクを直した。 「ごめんねっ、行かなきゃ!!」 「あたしこそごめんなさい。サオリさんデートだったのに」 「いや、別にデートって訳じゃ」 「相手はアニキなんでしょ?」 「!?」 私は驚いてモトカちゃんを見る。 「昨夜電話で話したんです。今日はお店の女の子とデートって言ってたんで、サオリさんかなって思ってたんです」 「ばれてたの・・」 「あたし、サオリさんがアニキとキスしても怒りませんよ」 「キスなんて、まだまだしないよぉ」 もうしてるんだけど。 [Scene.06] 6-1. 4時間遅刻して現れた私をガッチーは待っていてくれた。 「ごめんなさい!! 」 「おお、来たか。なかなか可愛いらしい恰好してるやないか、サオリちゃん」 「怒らないんですか?」 「こんなことで怒らへん。事情があったんやろ? ・・ただ、もう水族館行く時間はなさそうやなぁ」 本当にごめんなさい! もう一度頭を下げようとしたら、大きな音でお腹がぐうと鳴った。 しまった。モトカちゃん家でお昼食べ損ねた。 「わははは。忙しすぎてメシも食うてないんか」 「いや、あのその」 「ご飯にしよう!」 言うなり、ガッチーは私の手をとってぐいぐい歩き出した。 6-2. 連れて来られたのは U's だった。 シャッターを開けて中に入り、フロアの電気を点けた。 「大丈夫やで。ちゃんとママに許可もろてるし」 「ここで食事ですか?」 ガッチーはバーカウンターの後ろに入ると冷蔵庫から大きなロブスターを取り出した。 「今夜のメインディッシュや。このガッチーさんが腕を振るって料理したるさかいにな」 「うわあい!」 カウンターの椅子に座ってガッチーが料理する様を眺める。 「退屈か?」 「ぜんぜん! ガッチーさんお料理上手ですねぇ」 「大阪におるとき修行したんや」 フライパンの上で縦割りにしたロブスターが美味しそうに焼けている。 そのフライパンの柄をとんとん叩きながらガッチーが笑う。 「今日は妹と会うてたんやろ?」 「え、何で知って」 「昨夜電話で話したんや。同じ高校でイリュージョン好きの先輩と会う言うてたから、サオリちゃんのことかな思てたんや」 「・・本当にもう、この兄妹ときたら」 「何や?」「いえ、何でも」 「ほんま、久しぶりにモトカと会うたら、おかしな趣味にはまってて呆れたわ」 「でも、お店のショーを見せてあげたんでしょ? モトカちゃん、もっと呼んで欲しいって言ってましたよ」 「あのな。オレのポケットマネーで何度も払えるほど、ここのチャージは安うはないんやで」 「そんなんですかー」 ガッチーはフライパンの蓋を取った。ぶあっといい香りが立ち上る。 「さあできた。ロブスターのガーリック香草焼きや」 フロアの二人掛けのテーブルに並んで座った。 ワインの代わりにジンジャエールで乾杯。 「美味しいっ。ちょっと疑ってたけど本当に美味しい!!」 「あのなぁ。ちゃんと修行した言うたやろ?」 「大阪へ行って帰って来たんですよね」「まあな」 「変な関西弁って、モトカちゃん笑ってましたよー」「あ、あいつめ・・」 「標準語は嫌なんですか?」「トーキョー弁には戻らないと決めたんだ。やない決めたんや!」 「ぷっ。ガッチーさんやっぱり変!」「っるっせい」 6-3. デザートのフルーツまですっかり食べて、手を合わせた。 「ごちそうさまでしたっ」「おうっ」 どうしようかな? 少し迷ったけど思い切ってガッチーの腕にもたれかかった。 ガッチーも何も言わずに私の肩に腕をかけてくれた。 「・・サオリちゃんはこの先どうしたいんや? イリュージョンの仕事やりたいんか?」 「まだ分かりません。プロになれたら素敵だと思うけど。・・ガッチーさんは? ガッチーさんの夢って何ですか?」 「オレの夢は自分の店を持つことやな。マジックとか、そういうジャンルは何でもええねん。ガッチーの店とか名前つけて、おもろい仲間が集まるようにしたい」 「素敵ですねー。私、応援しちゃいますよっ」 「何か軽いなー、その応援」「あーん、駄目?」 ガッチーへの思いが高まる。 反対側の手をガッチーの胸に乗せた。頬をガッチーの肩に合わせる。 ガッチーは黙ったまま私の髪を撫でてく���た。 気持ちいい。・・ああ、私、発情してるかも。 「ええよ、そのままくっついてても」 「あ、あ、ありがとうございます!!」 あ~、私、何をお礼言ってるんだ。 もう心臓バクバク。 「そ、そういえばっ、どうしてガッチーっていうんですか?」 「大した理由はあらへん。苗字が川口やからカワグチカワグチ言われるうちにいつの間にかガッチーになった」 「あ、カワグチカワグチでガッチー。ホンマにしょうもないですねー、あはは、」 次の瞬間、ガッチーは両手で私の顔を挟んでホールドした。そのままキス。 !! 長い時間が過ぎた。 心臓のバクバクがバックンバックンになった頃、ようやくガッチーの顔が離れた。 「落ち着いた?」 「わ、わ、わ・・」「何や?」 「私、ガッチーさんが似非関西人でも大好きです!」「ここでそれ言う?」 私たちはようやく声を出して笑った。 やたっ、2回目のキス! モトカちゃんの分を合わせたら3回目だけど。 最初のときよりずっとエクスタシーだった。 濡れた。うん、幸せ! 6-4. 入口のドアが開いた。 「あら、いたのね~」 入って来たのは U's のママ、リツコさんだった。 私たちは慌てて離れる。 「いーのよ、そのままで。お邪魔したみたいでごめんなさいねっ」 「い、いいえ」 「若いっていいわねぇ。ワタシもダンナに手を付けられたのは19のときだったわ」 リツコさんは豪快にがははと笑った。 「酔うてはるなぁ」ガッチーが小声で言った。 「多いんですか?」私も小声で聞く。 「オフの日は大抵や」そう答えるとリツコさんに向かって聞いた。 「それで何の用事で来はったんですか?」 「そうそう、それなんだけど、ウチのダンナが明日からいなくなるの」 「何かあったんですか?」 「離婚するの♥」「えええ!」 「冗談よ、冗談。仕事で香港に行くの。10日間」「あのですね」 「・・と、いうことは土曜のショーが問題やな」ガッチーが冷静に言った。 「そうなのよ。ワタシとサオリちゃんの二人」「え? それは困りますぅ~」 ジローさんがいなくて、リツコさんと二人だけで全部やるなんて無理だよぉ。 「アシがもう一人いればいいんだけどねー」 「オレはアシなんて無理っすよ。バーカウンターと照明に音響もせなあかんし」 「分かってるわ。だから何とかならないか、在庫の道具を見に来たのよ」 そこまで言うとリツコさんは両手を広げて腰をくいくい振った。 「ま、いざとなればサオリちゃんと二人でベリーダンスしましょ。特訓してあげるわ♥」 「う」 そのときひらめいた。 「ガッチーさんっ。彼女、どうですか!」 「え、アイツか?」 「きっと喜んでやってくれますよ」 [Scene.07] 7-1. 土曜日の夜。 ジローさんの代わりにリツコさんがマジシャン役で登場した。 燕尾服に真っ黒なレオタードと網タイツ。やたら開いた胸元に盛り上がるおっぱい。 横に立つ私は黒い半纏(はんてん)とショートパンツに青スカーフのくのいち風コスチューム。 最初の演目は金属球を空中に浮かべるフローティングボールマジックだった。 妖艶に微笑みながら銀色のボールを自在に操るリツコさんは、さすがに元プロだった。 次はイリュージョン。 高さ1メートルの柱に乗った箱に私が入り、布を広げて隠している間にリツコさんと入れ替わっているサスペンデッド・アニメーション。 これはちょっと頑張って練習したネタだった。 イリュージョンの二つ目は、前にリツコさんもやったキューブザク。 箱に屈んで入って六角形断面の筒を刺し通される。さらに全体を上下分割した上、長い棒を何本も突き刺す。 すごく不思議に見えるけれど、中ではちゃんと生きていられる、大好きなネタ。 そして次は今夜のために取り寄せたイリュージョンだった。 台座の上に縦型の箱。人間が立って入れる大きさで、手前の扉が透明になっている。 私は手錠を掛けられて箱の中に立った。リツコさんがその私に下から黒いサテンの袋を被せてゆく。 頭の上まで被せると、袋の口をロープで縛った。 さらに袋に入って立つ私を袋ごとベルトで背板に固定し、扉を締めた。 客席からは透明な扉を通して、もぞもぞ動く黒袋が見えている。 箱の中に白煙が湧きたつ。 しばらくして煙が消えると、そこにあった黒い袋は赤い袋に変っていた。 リツコさんが扉を開け、背板のベルトを外した。 袋の口を縛るロープを解く。 ・・中から出てきたのは、手錠を掛けられた女子高生だった。 頬を紅潮させ少し恥ずかしそうに笑う女子高生。 誰? あの子? 客先がざわめいた。 今までのイリュージョンショーはもちろん、アルバイトの従業員の中にもいない女の子だった。 リツコさんに手錠を外してもらってお辞儀する女の子。 拍手。 もちろん彼女はモトカちゃんだった。 この箱の背板はどんでん返しで回る構造になっていて、裏側は人体交換の女の子を隠す空間になっている。 「あたし、ここに閉じ込められて待つんですか? うふふっ、いいですよ!」 モトカちゃんはそう言って笑うと、ショーが始まる前から袋詰めになって仕掛けの中に収まってくれた。 きっと素敵な時間を過ごしたんだと思う。私も同じだから。 7-2. 後半のイリュージョンはモトカちゃんがアシスタントを務めた。 といっても、練習の時間が短かったからネタは一つだけ。 モトカちゃんは靴を脱ぎ、首から上と足先だけが出る箱に入った。 箱の後ろについたハンドルをリツコさんがぐるぐる回す。 すると箱は上下方向に縮み始じめ、それに合わせてモトカちゃんの首と足先の距離も短くなっていった。 まるでモトカちゃんの身長がどんどん縮んでいるみたいだった。 やがて箱の高さは数センチまで薄くなり、モトカちゃんは顎と足先がほとんどくっついた状態になった。 もちろん本人はちゃんと生きていて、大きな目玉をくりくり動かしながら笑っているし、ソックスの足先もぴくぴく動いている。 ボディ・コンプレス(圧縮)と呼ぶイリュージョン。 これも今夜初めてやったネタだった。モトカちゃんに先を越された私はちょっと悔しい。 さて、このとき私はどうなっていたのか。 モトカちゃんが圧縮イリュージョンで頑張っている間、彼女と入れ替わりにどんでん返しの裏側に収まった私はちょっと困ったことになっていた。 奥行わずか30センチの真っ暗な空間。 この中で私は手錠と袋詰めの拘束から自力で抜けて、次のイリュージョンに備えなければならない。 手錠と背板のベルトは少し力を入れれば外れる。袋は内側に垂れた解き代を引けばロープで縛られた口が緩むようになっている。 標準サイズの女の子なら、厚さ30センチの空間でも問題なくできるはずの作業。 その後は、どんでん返しで元に戻るときに袋を足元に叩き落せば、私は自由になって登場する仕掛けだ。 手錠を外し、ロープの解き代を手探りで探り当てて引いた、そのときだった。 右手にあった手錠がぽろりと落ちた。 いけない! 後になって冷静に考えたら手錠をそのまま足元に落とせばよかった。でもこのときの私は冷静じゃなかった。 落ちた手錠を拾おうとした。 手錠はショートパンツの辺りに引っかかっているようだった。 腕を下げようとしたら、腰が動いて手錠が少し下がった。 股間に硬いモノが当たる。 や、やばっ。 無意識にもがくと、手錠の片輪がきっちり直角に食い込んだ。 手錠の反対側はショートパンツの上の方に噛んでいるらしい。 手を伸ばせない。身を屈めることもできない。 自分が極薄の空間にいることを意識した。 もがけばもがくほど股間が突き上げられる。股間に意識が集中する。 この感じ。昔やった角オナ。 体重を掛けて押し付ける、あの感じ。 ・・きゅん! 何をやってるのか私。こんな場所で。 モトカちゃんも耐えたのに。閉じ込められて耐えたのに。 閉じ込められて。閉じ込められて。 ・・きゅん! 「あ、・・はぁ、ん」 駄目。声出しちゃ。 こんな場所でエッチになっちゃ駄目。角オナなんて。あそこを押し付けるなんて。 「あぁっ」 ・・きゅん! 7-3. ステージは最後のネタに進んでいた。 モトカちゃんがリツコさんに導かれて再びどんでん返しの箱の中に立つ。 扉を閉めて箱の前に大きな黒布をかざした。 少し待って黒布を外すと、そこにはまだモトカちゃん。 もう一度かざして、再び外す。 ・・モトカちゃんが消えて、私が立っていた。 リツコさんがぎょっとするのが分かった。 そのときの私は誰が見ても分かるくらいに発情していた。 うるうるした目と半開きの口。笑顔なんてとても作れない。 ショートパンツから生える太ももは内股。内側が少し濡れているようだった。 バーカウンターの向こうに立つガッチーがお腹を抱えて笑うのが見えた。 リツコさんに手を取られて箱から出る。 どんとお尻を叩かれた。 「フィナーレだよ! とろんとしてないで、しっかり!」 「ふぁいっ」 二人で左右に分かれて立ち、私が出てきた箱を指差した。 その中にはモトカちゃんが隠れているはずだ。 ステージの照明が消え、フラッシュライトが激しく点滅する。 箱の側板が両側に倒れた。前の扉も手前に倒れた。 最後まで残っていた背板も向こう側へ倒れるのが見えた。 照明が戻ると、ステージには四方に崩壊した箱の残骸だけがあった。 あの女子高生の姿はどこにもない。 おお~っ。 客先から驚きの声が湧き、それは大きな拍手へと変わった。 7-4. 「あー、楽しかった!!」 残骸の中から制服姿のモトカちゃんが這い出してきて笑った。 崩壊した箱の下に埋もれた台座。その中にモトカちゃんは身体を小さくして入っていたのだった。 私だったら入るだけで苦労しそうな極小のスペース。 そこに短時間で移動したモトカちゃんは本当にすごい。 「・・あれ、サオリさん顔赤いですけど、大丈夫ですか?」 「あ、ちょっとした事故があったけど大丈夫だから」 「えっ、事故ですかっ。具合悪いんだったら、寝てた方が」 ふ、ふ、ふ、ふ。 その場にいたガッチーとリツコさんが笑った。 「もう、何がおかしいんですかっ」 「そういえば、サオリちゃんがやらかした現場に立ち入ったはモトカだけやな」 ぷっ。リツコさんが吹き出す。 「わ、わ、わ」 「なあ、モトカ。最後にサオリちゃんと入れ替わって回転板に隠れたとき、何か気ぃつかへんかったか?」 「最後に? すごく短い時間だったから・・。でもそういえば、つーんと甘酸っぱい匂いがして何だろうって」 ぎゃー。 [エピローグ] 私は高校を出て専門学校へ進み、その間ずっと U's のアルバイトを続けた。 卒業した後ジローさんのアシスタントに正式に採用されて、この世界に入った。 プロになってからはいろいろあって、今は女性だけのイリュージョンマジックチームのリーダーをしている。 モトカちゃんは私と一緒に U's でバイトをするようになった。 彼女が趣味で作るイリュージョンの道具はジローさんに認められてプロのショーで使われるほどになった。 この世界に入らないかと誘われたようだけど、断って今は可愛い2児のお母さんだ。 たまに会って女同士の濃い友情を交わしているのは彼女の旦那様には内緒。 ガッチーにはお付き合いして2年目にバージンを贈呈した。 被虐の想いが溢れて狂いそうになった私を、緊縛という愛情で救ってくれたのも彼だった。 彼自身は U's のマスターを辞めた後、フェティッシュバーの店長、怪しい秘密クラブのマネージャーなど、いろいろな仕事を渡り歩いて夢を追いかけている。 結婚とかそういうことは考えていないけれど、ずっとお互いを高め合うパートナーでいるつもり。 ジローさんとリツコさんは、もう老舗ともいえる U's を変わらず続けている。 お店のバーカウンターにはモトカちゃんが寄贈したあの小さなギロチンが今も飾られているんだって。 来月あたり、昔の仲間で集まろうと声が掛かった。 久しぶりにリツコさんのベリーダンスが見られると楽しみにしていたら、女性参加者は全員セクシー衣装持参で踊るのよと言われてしまった。 お酒さえ飲ませておけばストリップだってしてくれる人だから、モトカちゃんとはその作戦でいこうと相談しているところ。
~ 登場人物紹介 ~ 伊吹彩央里(サオリ): 18才、高校3年生。マジックカフェ&バー『U's(うっす)』のアルバイト。 ガッチー : 25才。U's のマスター兼バーテン。サオリの彼氏になる。 川口もと香(モトカ): 16才、高校1年生。ガッチーの妹。イリュージョン道具の自作が趣味。 内海次郎(ジロー): 46才。プロマジシャン。U's のオーナー。 内海律子(リツコ): 33才。元マジシャン兼アシスタント。ジローさんの妻。 清美(キヨミ): ジローさんのアシスタント。途中で退職。 『くのいち~』 『続・くのいち~』 で女性イリュージョンマジックチームのリーダーをしていたサオリさんが高校3年生の時のお話です。 今は30台後半と思われる彼女ですから、およそ18~20年の昔になります。 スマホのない時代ですね。おっぱい星人、写メ などの懐かしい言葉や温水便座などその頃の感覚を少しだけ織り込んで楽しみました。 本話に登場したイリュージョンで当時まだ発明されていないものがあったらごめんなさいです。 『くのいち~』ではとても真面目なリーダーだったサオリさん。 もちろん高校生の頃も真面目で奥手でした。 後輩のモトカちゃんにうまくコントロールされてエッチな気分にされてしまうのは、もうお約束の展開ですね。 イリュージョンの最中にネタ場の中で角オナに走るのはちょっと強引だったかも。 でも奥手な女の子の角オナはとても可愛いので大好きです(何を言ってるのだ私は)。 サオリさんのお相手になったガッチーという男性は『続・くのいち~』で秘密クラブのマネージャーとして登場した人です。 もともとサオリさんとの間に特別な関係があることを想定していましたが『続・くのいち~』では描くことができませんでした。 このお話で二人のなれそめを描いてあげることができてよかったです。 ちなみに、ガッチーは別の短編( 『視界不良な生活』 )にもチョイ役で登場しています。 お気付きの方は「うん、知ってる」とドヤ顔をしていただき、そうでない方はぜひお読みください。(イリュージョンのお話ではありません) イラストで描いたギロチンは、どうしてもブレード(刃)が自身の重量で落下する構造にしたくて、あれこれギミックを考えました。 お話の中ではタネに触れていませんが、このような外観イメージでマジック可能なはずです。 ブレード上部の箱はモトカちゃんの言う「鉛のオモリ」です。市販の鉛板を張れば1キロ以上になるでしょう。軽量なブレードでも鉛の重さで叩き切るイメージ。 この重量と衝撃に耐えるにはフレームを相当しっかり作らねばなりませんけどね。 もう一つ、イラストにサオリさんとモトカちゃんの人体交換イリュージョンの流れを描きました。  前半(モトカちゃん登場まで)  後半(箱の倒壊まで) ディテールはありませんが、参考にどうぞ。 それではまた。 次作はまったく未定ですが、これからも楽しみいただければ幸いです。 ありがとうございました。 PS. 執筆にあたり、ストーリー展開およびイリュージョンの内容でご提案ご相談くださった某くのいち様にお礼申し上げます。 [2023.8.10 追記] こちら(Pixiv の小説ページ)に本話の掲載案内を載せました。 Twitter 以外にここからもコメント入力できますのでご利用ください。(ただしR18閲覧可能な Pixiv アカウント必要)
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lyrics724 · 6 years
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odol – 光の中へ 歌詞
odol – 光の中へ 歌詞
作詞:ミゾベリョウ 作曲:森山公稀
空気が冷たくなりはじめている 目に見えないほどに遅く 時間が経っている 誰一人気付かぬ間に ただ今日が終わってしまう気がした 目を合わせ僕がひとつだけ頷いたら 君だけに知らせていた合図だ
扉をあけてここを出よう この気持ちが歳を取る前に 生きていく またひとつ答えを出す 今ならまだ間に合うと思う
離れていく雲の流れを見つけて 君は少し眩しそうにその目を細めた どこまでも響いていくのかい 言葉は スネアのロールは もし君に最後の音が聞こえたとしたら 離れてもそれが合図だ
灯を分けるトーチのように 暗い中で抱きしめあった 降る雨にかき消されぬように ただ強く僕らは闇の先を見ている
朝が来て光がさす あの温度を あの美しさを 覚えている そうやってまた 僕らは変わっていける
Romanization
kūki ga tsumetaku…
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kawasakiworks · 3 years
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アルミサッカーゴール出張溶接修理工事🔥🔥🔥 大人サッカーゴール出張溶接にて直せます🔥2 風が5mも吹いてしまい苦戦しました😶‍🌫️ 通常アルゴン溶接は風があると100%不可能です。 延期になる場合が殆どです。 また、溶接は雨が降ったり地面が濡れたら100%やりません。 今日しかないと言われた場合は実際に電撃喰らってみてください😅 目から星が見えます⭐️ 弊社では数年程前から出張にてアルミ製大型サッカーゴールの溶接修理を多くのスポーツショップ 代理店様からご依頼頂いております。 工場に持ち帰らないと直せないなどと回答→運賃の発生など、4tトラックの回送費が発生します。 弊社では電源が無い現場でも問題無く修理することが出来ます。 遠方現場も多数御依頼頂いており、群馬、福島、千葉、茨城、東京、静岡などと数多くの修理実績が御座います。 また、ゴールの移動が多いユーザー様では破損が多くみられます。 1カ所割れが発生すると、他に負担がかかりバラバラになります。 お早めに修理をした方が被害が少なく済みます。 溶接修理後の塗装タッチアップ迄お任せ下さい。 下請け工事ではなく、完全自社溶接修理となります。 お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所 #アルミサッカーゴール#サッカーゴール#アルミサッカーゴール出張溶接修理#アルミサッカーゴール出張溶接修理工事#アルミサッカーゴールの修理なら有限会社川﨑製作所#サッカーゴール出張溶接#サッカーゴール出張溶接修理工事#サッカーゴール出張溶接修理#三鷹#完全自社施工#塗装工事#部分塗装#tig溶接#アルミ溶接#出張アルミ溶接なら有限会社川﨑製作所 #電源持込#発電機#大型発電機#dieseladdicts#diesellife #dieselpower#diesellivesmatter #空冷トーチだとひたすらガマン大会#300a#空冷トーチ#リミッター解除#出張溶接 #出張工事#遠方出張溶接工事 (有限会社川﨑製作所 kawasaki works co.Ltd) https://www.instagram.com/p/CUxceN6FFwY/?utm_medium=tumblr
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kawasakiworks · 3 years
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プールにはカエルとマイマイカブリってのが🐸🐌 50mプール初めて見ました😲 ひたすらクラックを空冷トーチでおっかけていきます🔥🔥🔥 明日は雨…終わらせないとまた出直し❌ 続 #群馬#出張#アルミプール溶接修理#アルミプール溶接#プール修理#プール溶接#プール溶接工事#プール溶接修理#有限会社川﨑製作所#伊香保#渋川#三鷹#町工場#製作所#rig#mig#co2#mag#半自動#daihen#welbee#5×8#カーゴトレーラー#nv350#遠方出張溶接工事#遠方出張溶接#アルミ溶接#プール#炭酸ガス#アルゴンガス (志むら飯店) https://www.instagram.com/p/CT4mwdqFLf3/?utm_medium=tumblr
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kawasakiworks · 3 years
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午後の激務 ヤマハ fxsho ウォーターボックス撤去 フルストレート空中排気 おかまいなくホールソーでφ120をあけます。 工場は満なので置き場で発電機まわして溶接 この35度の中空冷トーチチンチンです… 太陽で暑いのかなんだかわかりません❌ 空冷トーチだと溶ける間際は手が教えてくれます。 これでも300aトーチです😂 t3のφ100 ガンガン溶接していきます。 空調服と扇風機でなんとかやっています… 日陰は重要ですね💧☺️😶‍🌫️ 途中ガスレンズが届いたのでwp26fに組んでみました。 遊び用のガラスノズルです。 φ32 夏ですね🔥 #有限会社川﨑製作所#ウォーターボックス撤去#ジェットスキー#yamah#fxsho#yamahafxsho#ヤマハ#jetski#marinjet#劇用車 #劇用船#イベント用#撮影船#三鷹#製作所#町工場#アルミ#tig#ガスレンズ#セミ#フルストレート #空中排気#スーパーチャージャー (有限会社川﨑製作所 kawasaki works co.Ltd) https://www.instagram.com/p/CRbhyzgo8wF/?utm_medium=tumblr
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kawasakiworks · 4 years
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工場にてボートのフェンス部品を修正し仕上げが完了し山中湖へ再度取付に伺いました。 完全に修正したので中の板もうまく貼る事ができました。 アールがあってないと歪んでうまく取り付ける事ができません。 現場に到着しトラブル無く復旧完了。 当日は大忙しで朝から修正→山中湖現場取付→平塚現場工事→帰社材料加工積込とスーパーハードでした😓 今回私たちが宿泊させて頂いたのがelcolinaさんと言うオープンしたばかりのキャンピングカーや飛行機、エアストに泊まれる施設! ココにはいつも刺されるはずの蚊もブヨも居なかったので快適でした❗️ 湖畔まで10秒! 飛行機にとまれる✈️キャンプ場は斬新ですよね❗️ ぜひ行ってみて下さい👌 https://el-colina.jp お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#山中湖#アルミボート修理#アルミ溶接#アルミ出張溶接#tig#welding#repair#boat#loweboat#cargotrailer#nv350#出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#ボート出張溶接修理#ポンツーンボート#ポンツーン#台風被害#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#tigwelder#出張修理#出張#山梨#三鷹市#sitework#空冷トーチだとひたすらガマン大会 #空冷トーチ#発電機#カーゴトレーラー    (El Colina) https://www.instagram.com/p/CBuU4cYAmuD/?igshid=p3l43f33vmng
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kawasakiworks · 4 years
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山中湖ポンツーンボート アルミ浮力帯 船底 ハルの修理をしました。 day6 修正したハルはガラがかわってしまうので当て板箇所含めて全体的なダブルアクションかけてなじませます。 時間が経つと馴染んできて目立たなくなります。 フェンス類も修正し板を入れるんですがRがうまくなおらないので板が入らなかったり上下のRが差があり凹が出ます。 これは現場ではどうにもならないので一度工場持ち帰りで修正しなおすことにしました。 これにてハルの修正は完了です。 バンパーも可能な限り直しました❗️ お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#山中湖#アルミボート修理#アルミ溶接#アルミ出張溶接#tig#welding#repair#boat#loweboat#cargotrailer#nv350#出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#ボート出張溶接修理#ポンツーンボート#ポンツーン#台風被害#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#tigwelder#出張修理#出張#山梨#三鷹市#sitework#空冷トーチだとひたすらガマン大会 #空冷トーチ#発電機#カーゴトレーラー (山中湖 (Lake Yamanaka-ko)) https://www.instagram.com/p/CBqIUqKg2wS/?igshid=6w4qt6zgopir
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kawasakiworks · 4 years
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山中湖ポンツーンボート アルミ浮力帯 船底 ハルの修理をしました。 day6 調査したハル内部はやはり水が… これを両側抜きつつ乾燥させ溶接。 アルミはかなり内圧の影響が大きく吹き出します。 アルゴンも7000L持ってきたんですがもう乏しくなりました… 工場で溶接してるのとはワケが違い風の影響などもあり結構ガスを消費します。 肉盛りで手がおえないところは当て板で仕上げています。 ジャッキを使ってバンパー類も可能な限り直していきます。 お昼はステーキ屋さんがやってたので吸い込まれました🔥 お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#山中湖#アルミボート修理#アルミ溶接#アルミ出張溶接#tig#welding#repair#boat#loweboat#cargotrailer#nv350#出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#ボート出張溶接修理#ポンツーンボート#ポンツーン#台風被害#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#tigwelder#出張修理#出張#山梨#三鷹市#sitework#空冷トーチだとひたすらガマン大会 #空冷トーチ#発電機#カーゴトレーラー (山中湖 (Lake Yamanaka-ko)) https://www.instagram.com/p/CBqHkzBA9aT/?igshid=ljxg6la5l1je
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kawasakiworks · 4 years
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山中湖ポンツーンボート アルミ浮力帯 船底 ハルの修理をしました。 day6 ボートをバラしていたら鳥の巣があったり😲 近くのほうとう屋さんが営業かいししたりで昼はお店で食べられました。 キャラバンは2往復で虫が積もりはじめました… 作業も終盤となり内部の水を完全に抜かないとブローだらけで塞げないので開口して内部調査してからふきあげました。 予想外に水が抜けず苦戦しました。 夜はまた在庫の肉を焼きます🔥 #富士桜高原ビール ごちそうさまでした! お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#山中湖#アルミボート修理#アルミ溶接#アルミ出張溶接#tig#カーゴトレーラー#bbq#キャンピングトレーラー#富士山#loweboat#cargotrailer#nv350#出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#ボート出張溶接修理#ポンツーンボート#ポンツーン#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#tigwelder#出張修理#出張#山梨#三鷹市#sitework#空冷トーチだとひたすらガマン大会 #カーゴトレーラー#ファイバースコープ (山中湖 (Lake Yamanaka-ko)) https://www.instagram.com/p/CBqGgiEAk6R/?igshid=c5hivn1jzkh7
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kawasakiworks · 4 years
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山中湖ポンツーンボート アルミ浮力帯 船底 ハルの修理をしました。  day6 道具が足りず午後から一度東京に戻りました。 が、 そのまま山梨へ戻り夜はスーパーの惣菜に飽きたのでガスで焼肉です🔥 ナイフも無いのでカッター大で肉カット。 富士五湖道路は片側通行規制で行き帰りハマりました😅 トーチは一本だと冷えるのまで時間がかかるので二本で応戦。 ですが、3.2のコレットも限界で潰れてきます😅 そろそろ水冷トーチとウェルビー持ってきたいぐらいです😅😅😅 お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#山中湖#アルミボート修理#アルミ溶接#アルミ出張溶接#tig#welding#repair#boat#loweboat#cargotrailer#nv350#出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#ボート出張溶接修理#ポンツーンボート#ポンツーン#台風被害#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#tigwelder#出張修理#出張#山梨#三鷹市#sitework#空冷トーチだとひたすらガマン大会 #空冷トーチ#発電機#カーゴトレーラー (山中湖 (Lake Yamanaka-ko)) https://www.instagram.com/p/CBqCphpA-ls/?igshid=14febb603wn8m
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kawasakiworks · 4 years
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山中湖ポンツーンボート アルミ浮力帯 船底 ハルの修理をしました。  day6 ベルトサンダー、ダブルアクションサンダー、グラインダー、あらゆる研磨道具を使い形を作っていきます。 広範囲に破損してる部分はt3のロール曲げを分割し貼り付けます。 事前に現場調査してR寸法をとっています。 山中湖は涼しいです。 夜は寒いぐらいでした。 お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#山中湖#アルミボート修理#アルミ溶接#アルミ出張溶接#tig#welding#repair#boat#loweboat#cargotrailer#nv350#出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#ボート出張溶接修理#ポンツーンボート#ポンツーン#台風被害#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#tigwelder#出張修理#出張#山梨#三鷹市#sitework#空冷トーチだとひたすらガマン大会 #空冷トーチ#発電機#カーゴトレーラー (山中湖 (Lake Yamanaka-ko)) https://www.instagram.com/p/CBqBj6cAULg/?igshid=1c7lsmbvzk700
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kawasakiworks · 4 years
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山中湖ポンツーンボート アルミ浮力帯 船底 ハルの修理をしました。  day5 引き続き削って叩いて引っ張って肉盛りしてのループです。 電源はないので電源車から200v使って溶接しています。 ただ水冷ではなく空冷で限界を攻め込んでます。 大分形が戻ってきました。 お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#山中湖#アルミボート修理#アルミ溶接#アルミ出張溶接#tig#welding#repair#boat#loweboat#cargotrailer#nv350#出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#ボート出張溶接修理#ポンツーンボート#ポンツーン#台風被害#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#tigwelder#出張修理#出張#山梨#三鷹市#sitework#空冷トーチだとひたすらガマン大会 #空冷トーチ#発電機#カーゴトレーラー (山中湖 (Lake Yamanaka-ko)) https://www.instagram.com/p/CBqA90JAbwN/?igshid=5dj8qe3x87qh
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kawasakiworks · 4 years
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山中湖ポンツーンボート アルミ浮力帯 船底 ハルの修理をしました。  day4 毎日300の空冷トーチでずーっと肉盛りしていました。 引っ張って出ないところは盛るしかありません。 板厚もt3なのでムリは禁物です。 ハル内部の構造が理解できず調べながらの作業でした。 バウ周辺と中間は仕切りが入っていて別構造でした。 ひたすら肉盛りです🔥 お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#山中湖#アルミボート修理#アルミ溶接#アルミ出張溶接#tig#welding#repair#boat#loweboat#cargotrailer#nv350#出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#ボート出張溶接修理#ポンツーンボート#ポンツーン#台風被害#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#tigwelder#出張修理#出張#山梨#三鷹市#sitework#空冷トーチだとひたすらガマン大会 #空冷トーチ#発電機#ディーゼル (山中湖 (Lake Yamanaka-ko)) https://www.instagram.com/p/CBqAHWgAK5F/?igshid=1e5pv4pnr044b
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kawasakiworks · 4 years
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山中湖ポンツーンボート アルミ浮力帯 船底 ハルの修理をしました。  day3 グシャグシャになったバウ。 これも叩いたり引っ張ったり肉盛りして直していきます。 山中湖周辺駐車場は全て閉鎖されてました。 夕方になり近くのスーパーへ買い出しにいきキャンピングトレーラーに宿泊。 朝には富士山を見て朝食を食べ一日中溶接という生活です🍺 お気軽にお問い合わせ下さい。 #有限会社川﨑製作所#山中湖#アルミボート修理#アルミ溶接#アルミ出張溶接#tig#welding#repair#boat#loweboat#cargotrailer#nv350#出張溶接#アルミ出張溶接修理#アルミ出張溶接修理工事#ボート出張溶接修理#ポンツーンボート#ポンツーン#台風被害#アルミ出張溶接なら有限会社川﨑製作所#tigwelder#出張修理#出張#山梨#三鷹市#sitework#空冷トーチだとひたすらガマン大会 #空冷トーチ#発電機#ディーゼル (山中湖 (Lake Yamanaka-ko)) https://www.instagram.com/p/CBp_R9XAEP1/?igshid=1i60mfl431fp4
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