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#青春陰気小説
granatstealth · 2 months
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【生贄リボン】表紙差し替えました
2011年の配信開始した小説『生贄リボン』ですが、ちょっと思い立って表紙を変更してみました。松代守弘さんの素敵な写真から、何やら館山が自分で描いたイラストに変更されています。
前の表紙に問題があったのではなく、ごくシンプルに「デザインと作品内容に乖離があったのではないか」と思い至って変更したものです。
既読の方にはお解りかと思いますが、『生贄リボン』はおまじないとクトゥルフ神話をモチーフとした青春土着ホラーです。もっとキャラを表に出さないとストーリーとのミスマッチが生じてしまうのでは……と三年後になってやっと気付いたのです。(気付くのが遅すぎます)松代さんの写真は大人っぽくスタイリッシュで、少女の友情物語の表紙としてはイラストの方がいいんじゃないか。そう思っての変更です。
granatは自分のサークル、レーベルなので、思い立ってしまえば実行するのはたやすいです……自分で描くのが大変だったというのを除けば。まあしんどいのは自分だけなので、頑張ってイラストをつけてみました。館山初めての表紙イラストです。
いろいろ気恥ずかしいものはありますが、もし「頑張っててかわいそうだから応援してやろう」と思った方、これを機会にお読みいただければ嬉しいです。
そして三年も経ってからの改訂版ということで大変苦労した元を取ろうということで、noteに記事も書きました。よろしければご覧くださると嬉しいです。自分でKindle本を出したい人にも参考になる内容になってると思います。
Kindle本のアップデートしたい人のために覚書
あと初めて表紙を描いた備忘録的な記事をpixivに書いています。
【生贄リボン】表紙制作メイキング
こちらもお読みいただけるともっと嬉しいです。よろしくお願いします。
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kokoro-m · 10 days
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脈打つ楽園
窓枠から揺らぐ桜も、明日には新緑に飲み込まれそうだ。そういえばここ最近の私の心は綺麗なものに反応しづらい日々が続いていたと思う。晴れの日にカーテンを開けると世界が広がる気がしたし、少し雑にひいてしまったコーヒー豆から苦味を感じた時でも満足していたし、少し開けた窓から春一番が吹き込めば、髪の間に隠れた前髪が目に入ってだるがったり、それさえ日常のきらめきの一粒に、感じていた。
限りなく思い出せる出来事として、喜びに溢れていたはずの、ぱりんと割れた器があって、肌に刺さるほど大きな破片はないから散らばったまま放っておいたのであった。掻き集めてしまえば自分が必死になって過去に浸るような馬鹿な羽目にあうので、毎日思い切り踏んづけて、粉々にする。胸を張るように歩いても曇天の日が多いとあからさまに気分は下がって、記憶の引っ掛かりである音楽を街中のドラッグストアで聞けば瞬きの回数が多くなった。ことごとく気分が天気に左右されるのは通常であったが、あの冬というのは、幾分長かった気がする。
青々とした芝、本当の芝生は全く青くない。はげて土が見え、何日か前に落ちた赤褐色の枯葉、折れたての小枝に誰かが落としたガムの包装紙。秋に忘れられたどんぐりの頭、裸足の指をくすぐる小さな蟻、どこからか飛んできた灰色の石ころ。大きな幹からぐんぐん伸びた枝や生まれたての葉っぱが影を落として、太陽は数分ごとに位置を変え、私たちはそれから逃げるように、お尻をよじらせ木陰を追いかける。誰かの恩恵を受けたわけではなく、私はいつも芝生の上にいる。小学生の時、近くの公園が養殖中になると近くのブランコで口を尖らせ、早く陽の光の元で寝転びたい気持ちを抑え、スニーカーの先端でゴム床を蹴った。中学生になると、芝生の上で読むものがミステリー小説になった。官能小説も相変わらず読んでいた。高校生、私は一人になりたかった。ブレザーの背中についた細い葉を手で振り落とし、スカートも入念に叩いて、草の匂いが残る裸足で靴下を履いて、窮屈なローファーで電車に乗った。それから今も、私は芝生の上で寝っ転がったり、体育座りをしたり、首が痛くなるまで枝葉から覗く太陽を見たり、足の甲を走る蟻を応援したりしている。
仲良くなったら変わるよ、好きになったら変わるよ、大人になったら変わるよ、経験したら変わるよ。自分というものが変化するということが大前提で人に教えられると、すごく窮屈な気分になる。好きなものは変わらない、増えるだろうけど。逃げ道だって変わらない。泣く時に来る場所も、聴く曲も、読み返す詩も、変わっていないのに。手の届かないところで美化され、日記の彩りとして消費され、全部同じになんてなれない。あくまで共通のものが私と貴方と誰かに存在して、分かり合える喜びが胸を満たすけれど、貴方や誰かが存在する以前から私はずっとここに居たはずだ。貴方のせいで変わったわけじゃ無い。貴方や誰かを通り過ぎた私が、覚えたての感情を抱いても、知らせたりなんてしない。私の全ては、貴方や誰かに、関係がない。もう居なくなったなら。
一定の冷たさが占めていた、細々とした砂利の音と唸る波の音が聞こえた真夜中の海に似ている。目を覚ませば春風が部屋の観葉植物を力強く揺らす季節になっていた。眠りかけていた機微ごと叩き起こされるも、自分のいる場所が変わっていない。薄く開けた唇の隙間から、生温かい陽気を味わう。次に私が目を閉じた時には安らぎが欲しい。そうして誰も私に触れないで。囲われた木陰の中で、立ちすくんでいる。
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tutai-k · 1 year
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【新刊のお知らせ】けものと船乗り
5月21日(日)に東京流通センターにて開催される文学フリマ東京にて刊行予定の新刊『けものと船乗り』の通販の予約受付を開始しました。
けものと船乗り B6サイズ/42ページ BASEにて予約受付中 5月20日頃発送予定
自己紹介的な小さな幻想小説の冊子です。
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 ★こんなお話★ 船を沈めてしまうという「けもの」が棲む島と水道を挟んで向かい合う街、その街の灯台に棲みついているもう一匹の「けもの」の物語。 街の人に灯台の「けもの」と思われているアーシアは、ある日磯で船乗りを拾って…。星の見方も、風や波のことも忘れてしまった船乗りに、海への漕ぎ出し方を思い出させようと、記憶のかけらを求めて街へ通うアーシア。たけど街は、島のけものをおそれて、船や船乗りに関するものを商うのをやめていたのだった…。
 ★試し読み★
 あの島にはけものが棲んでいる。けもの―そんなものはあの島だけじゃなく、どこにだって棲んでいる。陸路でやってくる旅人たちは鼻で笑って相手にしないが、船旅……いや、船乗りたちはそうは言わない。あの島にはけものが棲む、とどこまでも真面目くさった表情で声を低くして、航路を変える。  アーシアはその島に臨んだ港町の、灯台に棲んでいた。  アーシアは灯台守ではない。灯台には大昔の魔法使いがかけた魔法がまだ機能していて、守がいなくとも日が陰れば自動で点灯し、仕事をはじめる。もうこの灯台を必要とする船など絶えて久しいのに。  新しく安全な航路が発見されて、灯台のある岬と、あの島、けものが棲む島のあいだを船は通らなくてよくなったから。  灯台のある岬の坂をくだると、街がある。山裾にはわずかに平らな土地があり、山を切り開いて斜面にひとが棲んでいる。街の人間はだれもが、あの島を一日一度、かならず目にする。島にけものがいることを、思い出さずにはいられない。  アーシアは街へほとんどいかない。必要なものが出たときだけ、磯で拾った貝や海藻を持って街へゆく。街の人間はアーシアを灯台に棲みついた、二匹目のけもののように遇していて、アーシアが貝や海藻いっぱいのバケツを持って商店街を歩く姿を見て、灯台に二匹目のけものが棲んでいることを思い出した。  潮の匂い、海水で真っ赤に焼けたちりぢりの髪、黒光りするほどに焼けた黒い肌……岩のあいだに挟まっている貝や海藻を採るために、真っ黄色になった分厚い爪。かつて港町として栄えていたこの街で、人間と数えられて住んでいたかも知れないすがたをしていた。  アーシアは双眼鏡を持っていた。  これは灯台のなかにあった―魔法使いが魔法をかけるまえに灯台の世話をしていた灯台守のものだろう。フジツボのような錆びが全体を覆っていて、レンズの部分だけがおそろしいほどに透明なその道具。街やあの島を見ることもたまにはあったが、アーシアは主に空を見る。灯台の上空を通る竜を見るためだ。竜のほかに、上空を鳥も通る。鳥も竜も視線には敏感で、双眼鏡を顔に当てて見上げていると、不思議そうにアーシアを見た。  竜も鳥も、灯台にけものが棲んでいることを発見しながら飛んでいた。  その日、アーシアはめずらしく、空ではなく磯を双眼鏡で見下ろしていた。握りこぶし大の磯鳥が灯台のてっぺんの風見鶏から、岬の下の磯へぴょんと飛び移っていったからだ。そしてそこに、倒れている存在を見つけた。  船乗りだ。なんの根拠もなくそう思った。  わくわくした。  磯へおりる急な階段を急ぎ足で降りた。船乗りは真っ白な顔をしていたが死んではおらず、カニやフナムシが体を這うと、不快そうに眉をひそめる。甲虫たちを振り払い、アーシアは船乗りを背負う。体はびしょ濡れで、潮の匂いがした。船乗りの体は大きくて、足をひきずることになった。重い。階段を昇りはじめると、すねや足の甲がこすれて皮膚がめくれて痛んだのだろう、おろせ、とうめいた。 「歩ける?」 「足の骨は折れてない」  船乗りを下ろした。細い階段にふらつきながら立ち、斜面に生えた松をつかんでバランスをとり、アーシアに頼らずに歩きはじめた。 「おまえ、なんなんだ」 「なにって、街のひとには、けものだと思われている」 「へえ。おまえもけものなのか」船乗りは青白い顔をくしゃりとくずして笑った「あの島には、船と交尾したがるけものがいるって聞いたけど、こんなところにも棲んでいるのか。島のけものが親か?」 「しらない。島のけものは、見たことがない」 「そうかい」船乗りはしずかにうなづいて、「―船がほしいなあ」と、足をとめて島を見た。 「船。―船があると、どうなるの」  アーシアは船を見たことがなかった。船が、船乗りを乗せて運ぶものだということは、知っていたけれど。 「船があれば、けものに抱いてもらえるだろ」  船乗りの視線が島からもどってくる。 「泳いでいけると思ったのになあ」  街の港からならば、船を使わなくても、泳いで到達できそうな距離に、島はある。街の人間は、あの島と港に挟まれている海を水道と呼んでいる。大昔、船が多く通ったときの名残だという。水道はもう使われない。船も船乗りも、街にはいなかった。旅人は、陸路で街におとずれる。  灯台に着いた。船乗りは灯台を見上げる。 「ばけものみたいな灯台だな。登れるのか」 「登れる」 「登らせてくれ」  アーシアがいいと答えるまえに、船乗りはさっさとかんぬきを抜いて中に入ってしまう。  まあ、棲みついてはいるけど、灯台は、アーシアのものではない。  くちゃくちゃにまるめた毛布や、汚れた食器は見ずに螺旋階段をのぼっていくので、アーシアはあとをついていく。船乗りは、狭く低い螺旋階段で何度も頭をぶつけてふらついた。  ―倒れていたのだ。どこか具合が悪いのかも。先導してやったほうがいいのかも。だが、船乗りを追い越せない。  踊り場に出た。船乗りは迷わず島を見られる方角をえらんだ。貸してくれと言われなかったのに、アーシアは双眼鏡を差し出していた。 「見えないなあ」  渡された双眼鏡を、船乗りは目にあてがってつぶやく。 「調整しなくちゃ。船乗りなのに、双眼鏡の調整もできないの」 「船乗り? だれが」 指さすと、はっはっは、と大きな声で船乗りは笑った。目は双眼鏡に当てたまま。 「船乗りなもんか。船乗りだったら、―船乗りだったら」  船乗りだったら、を繰りかえす。  船乗りだったら……。 「あの島が好き?」  上空を、双眼鏡を貸しているこんなときにかぎって竜が横切っていく。春の渡りがはじまりつつある。猛禽に混じって、若い竜たちも盛んに水道を越えていく。竜のうしろには、過酷な旅路をすこしでも楽にしようと数羽のハト。竜の羽ばたきの気流を利用しているのだ。  肉眼で竜を見ることに夢中になっていたから、問いに返事があったのかなかったのか、聞き漏らしたのかどうかもアーシアはわからなくなってしまった。双眼鏡がいつまでもかえってこないので、アーシアは螺旋階段を降りた。
日々詩編集室からでる別名義の本も予約を開始しています。 『存在している1 編集室編』 新採の仕事を半日で辞めるほうがわたしです。仕事を半日で辞めたこと、BL短歌をはじめて、自分で本を作るようになったこと……。HIBIUTA AND COMPANYにたどり着くまでを12000字程度のエッセイにまとめました。よかったらどうぞ。
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shokobekki · 2 years
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【日記】
少し秋めいてはきたものの、湿度は高く、のぼせがちで、何かとはかどらない。身体の内部から暑気が抜けない。冷たいものが美味しい。最近たくさんいただいた野菜と果物は、ありがたくバテ防止に(写真3~6)。 ことしは、北海道旅の余韻長引く夏。無性に、極寒の土地の荒涼とした風景に触れたくなり、友人が薦めてくれた或る新しい小説をさっそく注文した。が、盆にかかったせいか、なかなか届かない。 待っている間、やはり最近友人との間で話題になった、有島武郎の小説から、北海道が舞台のものをいくつか選び、立て続けに読んでみる。青空文庫でひとりアリシマ祭だ。なんとなく陰気でイメージの良くない作家だったけど、やっぱり暗い。でも何だろう? 重苦しい人間臭が、なぜか仄かにきらめく。それに、北海道の土地の描写にはリアリティがあって、それなりに涼があった。気楽な感想文。
『カインの末裔』 雪の大地、白樺の立木、福寿草、シリベシ川、羊蹄山、昆布岳…個人的にそういうものにいちいち反応してしまう。でも、厳格で淡々とした自然の存在が、粗野で湿っぽい人間の生き様を一層引き立てる。彼らはこれまでもそうやって生きてきて、得たと思えば失い、これからもまた…。宿命的ループを感じさせるような、始まりと終わりの場面が、映画みたいだ。先日北海道旅で平取から白老へ向かう途中、馬をたくさん見たことも思い出す。
『星座』 札幌農学校の学生達の青春群像。ちょっと気取った輩から素朴な人物まで、良くも悪くも時代の空気を映してはいるけど、物語の主体が男子学生ばかりじゃないのはいい。 まだ原野の名残をのこす札幌の町の描写や、藻岩山の影、恵庭の奇峰、貧民街のある豊平川沿い、鮭の孵化場で雇われて働くアイヌの人、学生たちの居る寄宿舎、まだ観光地ではない時計台の塔の内部、町の情景に溶け込んだ時報の鐘なども、最近の旅で見聞きしてきた部分が多く、少し昔(明治末〜大正)にタイムスリップして、楽しくイメージできた。未完の作品なのか...確かに、まとまりがない感じ。続きが気になるし。
『生まれ出ずる悩み』 誰もが「君」であった可能性があり、大人になれば、誰もが「私」となりうるのかもしれない。いや、誰もがではなく、やはりある種の人間の場合、なんだろうか。 それでも、この話のような、君と私の邂逅と交歓(一方的だけど)は、そうそうあるものではないと思う。”だれも気もつかず注意も払わない地球のすみっこで”… もしあったなら、それは幸せなことだ。 冬の岩内の漁場、荒れ狂う海原の向こうに不動の姿を現す雷電山の描写が印象的だった。それを見た「君」は瞬間何を思ったのか、想像をかき立てられる。泊に原発もなかった時代の話。
ほか 『お末の死』『北海道に就いての印象』などなど、子どもの出てくる短編や小エッセイもいくつか読む。はい、寝不足です。
(写真1)札幌農学校寄宿舎
(写真2)旧有島家住宅
いずれも先月の旅で訪れた、「北海道開拓の村」にて。
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ophelia333k · 2 years
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2022年7月14日
※一か月くらい前に書いて放置していた文章をここに載せます  何者にもなれないことが怖い、というとあまりにも凡庸、かもしれないけれど、やっぱり怖い。たとえばもう何年も自分は哲学をやっているわけだけど、ほんとうに賢い人に比べたら、自分が本一冊を読んで理解する間に、賢い人たちはその何倍もの本を読んでいるし、当然、自分は根本的なところで、永遠に追いつくことすらできない。かろうじて分かることといえば、勉強をしたことで、歴史に名を残すような哲学者がいかに私たちには手に届かないようなことをしているのか、ということだけ(ただ、別にそれは過去の哲学者が必ずしも「正しい」とは限らないし、彼ら/彼女らも完璧というわけでは全然なく、ある意味で「ただの人」である、ということも見えはする)。  それならば知性とか教養ではなく、もっと実践的にぐちゃぐちゃになって無茶苦茶になる方向を目指せばいいけれど、それについてもやっぱり、自分は中途半端にしか「そこ」に向かえない。  そして、さっき「歴史に名を残すような哲学者」と言ったけれど、歴史に名を残す、なんて別にくだらないことであることも知っていて、別に歴史に名を残したところで、人類だって数万年とか数千万年とか、あるいは数億年後には滅んでいる訳で、あまり関係がないし、それは「子孫を残す」ことが「個人の死」を超克できるわけではなく、ただ程度の問題でしかないこととも並列的、だと思う。
 ぜんぶ、なんでやっているだろうな、って思い始めてしまったらおしまいな気がする。私って何なんだろう、お風呂の匂い、こわい。明日が来ることが、自動的に明日が来ることが怖い、明日が来る準備なんてできていたことがないのに、生まれてくる準備なんてできていなかったのに。
 こわい、何を欲望しているんだろう。小説家とか詩人とか作家とか、そういうものになるためにだけに人生をやってきたから、怖い。もちろんそういうものになりたいのが何故かと言うと、物語が、言葉が、詩が、ずっと好きで(そしてどうしようもないくらいに嫌い)だから。ほんとうに、そのためだけに生きている。そして、この感覚は、たぶん同じように創作のために生きている人にしか分からないだろうし(それがある意味で自分と紙一重なのは知っている上であえて言うのなら、何となく適当に就職して、何となく結婚して、何となく子どもでも作って、何となく生きていく人たちには決して分からないということ)、それが自分の存在の全てだから、何にもなれないままになる将来を考えると、それは自分の存在のすべての意味がなくなることと同じだから、ほんとうに怖い。  もちろん、それはよく言われる「将来の夢」みたいなものと同じかもしれない。たとえば、野球選手を目指して、そのために青春すべてを捧げて必死に練習したけど、結局野球選手にはなれなかったから、仕方なくその夢を諦めて普通に、何となく、プロ野球中継でも見ながら生きているおっさんとか、歌手になりたかったけど結局なれずに、結婚して主婦になった人とか、そういう人はいくらでもいて、意外とその現状を(全肯定とは言わずとも)それなりに受け入れて、それなりに幸せに生きていたりする。  だけど、自分はそれにはなりたくないし、そもそもなれないと思う。小説家にも詩人にも作家にも(もちろんそれ以外の何か、音楽とかでもいいけど)なれなかった自分が、それなりに幸せに生きている姿なんて想像したくもない、と思う。でも、もし「なれなかった」のなら、たとえどれだけの後悔なり悔しさなり無力感なりがあっても、それでも強制スクロールのアクションゲームみたいに人生は続いていってしまうから、生きている限りは、それをそれなりに肯定しないといけないんだと思うし、それはある種の防衛本能みたいに、生きている限りは、そうなるんだと思う。
「その頃の私は、大作家になりたくて、大作家になるためには、たとえどのようなつらい修業でも、またどのような大きい犠牲でも、それを忍びおおせなくてはならぬと決心していた。大作家になるには、筆の修業よりも、人間としての修業をまずして置かなくてはかなうまい、と私は考えた。恋愛はもとより、ひとの細君を盗むことや、一夜で百円もの遊びをすることや、牢屋へはいることや、それから株を買って千円もうけたり、一万円損したりすることや、人を殺すことや、すべてどんな経験でもひととおりはして置かねばいい作家になれぬものと信じていた。けれども生れつき臆病ではにかみやの私は、そのような経験をなにひとつ持たなかった。しようと決心はしていても、私にはとても出来ぬのだった。十銭のコーヒーを飲みつつ、喫茶店の少女をちらちら盗み見するのにさえ、私は決死の努力を払った。なにか、陰惨な世界を見たくて、隅田川すみだがわを渡り、或る魔窟へ出掛けて行ったときなど、私は、その魔窟の二三丁てまえの小路で、もはや立ちすくんで了しまった。その世界から発散する臭気に窒息しかけたのである。私は、そのようなむだな試みを幾度となく繰り返し、その都度、失敗した。私は絶望した。私は大作家になる素質を持っていないのだと思った。ああ、しかし、そんな内気な臆病者こそ、恐ろしい犯罪者になれるのだった(太宰治/『断崖の錯覚』)」
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endekashi · 17 days
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久々のほうてい!?
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昨日は山の上は雪だった模様。
こいつはもしかして久々にほうてい滑れんじゃねえの!?と思い、意気揚々と登っていったのですが…。
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降雪後の快晴予報にほうていの匂いを嗅ぎつけ全国各地から駆けつけたほうてい野郎と、私をほうていに連れてってYo!な女性陣。
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おかげさんで再び山は真っ白になりました。つーかロープウェイ動かしてYo!
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雪の中からぽっこり顔を出す雷鳥さんかと思ったらうちのお客さんでした。
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春はこういうトラップがいっぱい。気をつけましょう。
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沢の穴もデカくなってますからね!
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朝はひんやりしてましたがみるみる気温は上昇。
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汗垂らしながら上を目指します。
それでも気温は低めなのでザラメはシャラってていい感じです。
しかし肝心の雪の方は風の影響も見受けられますが、そもそもそこまで降っていない様子。
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しかし雲一つない快晴で本当に気持ちがE!!
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さていよいいよ終盤に差し迫ってきましたよ。
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最後の急登は新雪がついていたので意外と苦労せずに登れました。
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よく頑張りました!日本海も見える絶景です!
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アルプスの眺めも最高!
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しかし稜線はカッチカチで余裕で滑落しそうなデンジャーゾーン。
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小蓮華山の方を見ると厳つい破断面。
多分雪庇の崩壊で引き起こされた雪崩だと思うけど、え、これ、今回のストームの雪なのかな?
あんなに積もってたの?
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えー、どう見てもあんまり積もってなさそうだけどなー。見た目は綺麗ですが、どうなんでしょう。
でもやだ、すっごいほうていだったらどーしよー。
よっしゃ、ほんじゃ俺、特攻隊長で雪の様子見てきやす!
いや〜、仕事なんでね!すんませんね!ではいっただきまーす!
やっほ〜〜〜い。
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固えええええええええええええええええ。
全然スプレーの上がらない見事なパックスノーです。
希望の光は無惨にも儚く消え去りました。
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それでも面は綺麗なので楽しめます。
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時折ザラメが露出してる場所もありますが、そちらも走る雪で調子いいです。
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日陰より日向の方が緩んで良かったかも。
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青空バックで見た目は最高!!
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見た目は最高なテカり具合ですがまだ結構硬いです。
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標高が下がってくると雪もいい感じに緩んできました。
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ボトムが一番調子いい説。
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今日のベストはこの下部のパーティーランでしたね。
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緩んでて無茶苦茶走るいい雪でした!!
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四時間登っても降りるのはあっつ〜間ですね!
でも気持ちよかった!
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本日もバンクド跡地を楽しんで帰りました。
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いや〜ほうていは無かったけど走るいい雪だったので結果オーライっつー事でよろしいでしょうか!?
ロングハイク、お疲れ山でしたー!!&おしょっ様でしたー!!
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ヴァンパイアになりたい。
MINI MYTH vo.のkayananbaです。
初めて出逢ったヴァンパイアは小さい頃に読んだ「ときめきトゥナイト」の蘭世です。噛みついた相手に変身できるのいいなーって思ってた。ヴァンパイアが出てくる小説を書いていたりもしたよ。
元々ホラー映画が好きで、悪魔の類には憧れを持っていたけど、ヴァンパイアになりたいって思ったのは最近。きっかけは映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」です。
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ブラピも美しいんやけど、トム・クルーズが圧倒的に美の顕現。美しい人間がヴァンパイアに選ばれ首元を噛まれるのか、または血を吸われたら美しい魔物になるのか。(プラピはヴァンパイアになる前から美しかったけど)
私はヴァンパイア・トム・クルーズに心奪われました。掴めそうで掴めない妖しい雰囲気。その場にいるのかいないのかわからないのにそれでもなぜか存在感は抜群。陰鬱な美しさで人を誘ったかと思えば、次の瞬間には暴力的に血を啜る。そんな美しい人間(ヴァンパイア)になりたーい!
ということでヴァンパイアになるために意識していることを紹介します。
外見
ヴァンパイアといえば病的な白い肌!髪色は黒にします。黒い方が肌が白く見えるからね。ブルベになりたい人生は諦めて月1肌にレーザー打ってくすみ飛ばす。スキンケアはとりあえず強力なビタミンCを塗って白くなったような気がします。リップはダークな赤か黒いグロス。人間界に馴染まないといけないので目立つ黒リップは使いません。服は好きなん着させて。
行動
そこは人間らしく自由にやらしてもらってます。姿勢はちゃんと美しく正したい。
食べ物
食べ物は好きなものを食べてるけど、飲み物は水と、トマトジュースかクランベリージュースを飲みます。赤くて血っぽいから。
体温
母や祖母の遺伝で万年冷え性。ヴァンパイアっぽいね。おかげで寝つきが悪い。
音楽
よく聴くヴァンパイアっぽい音楽を少し紹介します。
「Crystal Castles」
Aliceの声は気怠げな中に攻撃的な要素を含んでいてかっこいいです。そもそもAlice自身がヴァンパイアっぽくて好き。歪みがちな電子音と声がマッチしてます。
「Qual」
地底から這い出てきたヴァンパイアっぽさが強いです。怨念を抱えて人間界にやってきたタイプ。ダークサイドで踊りましょう。
「TR/ST」
深夜帯ヴァンパイアパーティ。キラキラしてるのに闇堕ちてる。ヴァンパイアティーンの青春はこの曲だ。
モチベーション
ヴァンパイアになりたい話を書こうと思った時に実際ヴァンパイアのこと詳しく知らんなーって思ったので勉強します。ヴァンパイアに詳しい方はご連絡ください。
厨二病にならない絶妙なバランスでヴァンパイアを目指していこうと思います。次はdr. のちーちゃんです。
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mazelnakiken-1 · 2 months
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【杉並区のイベント情報】
一人ひとりが輝く男女共同参画をめざした社会づくりフォーラム
「すぎなみ超春トク区民まつり」が開催されます
主催: 青少年育成連絡協議会
こども 無料(対象年齢:0歳~)
S席 8,000円  A席 1,000円  B席 1,000円
新生活 にぴったりな歌手が盛りだくさん!
お知り合いの親子や親戚を誘って来てね〜!
日程:4月2日火曜
@高円寺無力無善寺  https://muzenji.web.fc2.com  杉並区高円寺南3-67-1    開場18時  開演18時5分 
料金:千円(ドリンク付き)
出演(あいうえお順): 及川耕碩+西平匠杜 和水・ゐ忌レ・魔ゼルな規犬のコラボ
終末亭厄丁さんの枠 そにっくなーす 大河もん土 謎の超能力者戸田 ZOYO WAVWAV
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===時間割予定====
18:00開場 18:05~「終末亭厄丁」  18:45~転換 18:50 ~「謎の超能力者戸田」
 19:20~転換 19:25~「和水・ゐ忌レ・魔ゼルな規犬・???」  19:50~転換 20:00~「WAVWAV」
 20:25~転換 20:35~「そにっくなーす」
 21:00~転換 21:10~「ZOYO」 
 21:35~転換 21:45~「及川耕碩+西平匠杜」
 22:10~転換 22:15~「大河もん土」
===出演者詳細===
18:05~「終末亭厄丁」
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”テレフォンドール @TelephoneDoll Dr?
/シ作/アマチュア占術師。四柱推命、姓名判断、
タロット等...鑑定の御依頼はDMにて承ります。
誕生日: 1998年7月10日
2019年11月からTwitterを利用しています”
(ゴキブリパラノイアくん曰く「終末亭楽太郎のほうがいい」
18:50 ~セミナー講師「謎の超能力者戸田」
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"謎の超能力者戸田です。 銀河系に住むオセロ七段。
催眠、気功、伝授できます。「催眠サークル人間失格」の代表
有料noteあります https://note.com/todatomoya111 ”
19:25~「和水(Kazumi)・ゐ忌レ・魔ゼルな規犬・???」
youtube
和水(Kazumi)
和水ソロ,the部族,幻想曲,LIFE,nossa casa,4971?, アイヌと沖縄の歌も歌う心眼ソングライター 牛チラハンター 祈り 太鼓&卓球パーカッション、踊り 水関連
「ゐ忌レ」
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ノイズ、絵、人形制作 自主イベント「新迷信」主催 自主レーベル「夏ゴミ屋敷CD-R」 映画と音楽と絵と暗黒舞踏等が好きです 元、睡寂舞踏家、夜勤、くそリプ対応保証、自らの罪を認め贖罪をしていきます。(月)(火)休み。悪人
20:00~「WAVWAV」
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東京都荒川区結成! wavwav(ワブワブ)
Gt./Vo. ふぉにまる @phonnnny
Key./Vo. 展翅零 @attacusatla
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Gt. 95 @asrazng
Ba. 神宮司 @MJinguji
Pa. 仏陀 悟リラ @AIBuddhaGorilla
Dr. ぐっちょむ @gutchom
20:35~「そにっくなーす」
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ひのはらみめいです 代表作『グランジナースの死』
詩の朗読(詩人戦隊ポエーマンズ西日/詩歌坂48)弾き語り、
小説書き。生クリームが苦手 文鳥は永遠 文鳥は最高
アイコンはあらたようさん作
21:10~「ZOYO」 
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𝓛𝓘𝓥𝓘𝓝𝓖 𝓘𝓝 𝓞𝓛𝓓 𝓘𝓝𝓣𝓔𝓡𝓝𝓔𝓣
♡2003✩.*˚ ☆。.:WEB CUTE CORE
全員圧縮☆zipファイルに してゃる
21:45~「及川耕碩+西平匠杜」
及川耕碩
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Progressive Fastcore Band TERRO TERRO(Vo,Sax)
企画「東京Alien」「TERROIR」主催
Radiotalk 「本トの話 」 https://radiotalk.jp/program/62823
ライブオファーなどこちらへ[email protected]
西平匠杜
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空論city/ 依頼などはこちらへ: [email protected] (a.k.a.西平由美子)
22:15~「大河もん土」
昭和歌謡、シャンソン、明治大正の流行歌など
主に日本の古い歌を歌います 早稲田大学文構二年
O2(新宿ゴールデン街)金曜日どうぞご贔屓に!
区内外どなたでも大丈夫、 出入りも自由で予約もなしです
まだ空席あるそうです。 お近くの方ぜひ!
TEL090-9170-6967
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kachoushi · 2 months
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虚子自選揮毫『虚子百句』を読む Ⅲ
花鳥誌2024年3月号より転載
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日本文学研究者
井上 泰至
4 山人のかきね傳ひやさくら狩
 『年代順虚子俳句全集 第二巻』明治三十九年の項に「四月中の作句と覚ゆるもの」とある中の一句。『ホトトギス』には同年七月号に載る。「さくら狩」は和歌以来の言葉で、いささか俗な「花見」に比べて、雅趣のある言葉だ。「鷹狩」同様、花を求めて歩く意がある。筵を敷いて眺める「花見」が「静」だとすれば、「さくら狩」は能動的な含意を持つ。星野立子はこう解釈する。
 桜を見に山に分け入りました。桜の名勝地吉野とか鞍馬でしょうか。山道を辿っていると百姓家か、由ある人の住居か、ある家の垣根が長く続いているあたりに出ました。どのような人が住んでいることかと思いながら通り過ぎました。桜狩というのですから花を見る目的で山路を歩いているのでありましょう。その山人の垣根づたいも一再ならずあったかも知れません。兎に角、山に住んでいる人の家の垣根づたいを過ぎ去ってなお奥の方へ分け入りつつある時の情景であります。
 散在する山間の桜なればこその「狩」である。そして、立子がほのめかすように、「山人」という言い方に一種の軽い「謎」があって、家の主人をあれこれ想像する気分も受け取れる。
 謡曲の世界を背景に見ようとする向き(清崎敏郎「研究座談会」)があるのは、脇が桜を訪ね、桜にちなんだ精霊のシテ��山人の仮の姿で現れるような能を想定したのであろうが、そのような曲はない。「狩」の言葉の持つ雅趣が、そういう踏み込んだ解釈を提示させる事情は理解できる。
 中七の「垣根づたひや」という言い回しには、軽い浮かれた感じがあり、そこに山間に「一花所望」とばかり、花を求めて逍遥する気分の楽しさを感じ取ればよい。句全体もア行音が繰り返され、リズムがいい。
 なお、1番「美しき人や蚕飼の玉襷」は他者を詠んだ「他」の句。2番「山寺の宝物見るや花の雨」は自分を詠んだ「自」の句。3番「芳草や黒き烏も濃紫」は、「他」、そしてこの句は「自」ということで、虚子は意識して配したか。自他の区別は虚子が親しんだ連句の発想である。四句「や」が入った句が続いた。
5 春風や闘志抱きて丘に佇つ
 大正二年二月十一日、三田俳句会で発表されたものである。この句会は岡本癖三酔(廉太郎)が起こしたもの。『ホトトギス』には同年三月号に載る。『贈答句集』の前書には、「大正二年・俳句に復活す」とあって、小説に転じていた虚子のいわゆる「俳壇復帰」を象徴する句として位置付けられてきたが、実態は、陰影に富んでいる。
 虚子が遠ざかっている間、河東碧梧桐の活動は旺盛で、俳句の流れは碧梧桐によって、古典的世界を離れ、詰屈な文体に新奇の題材を衒った新傾向俳句が流行していた。周囲からも、当時隆盛の自然主義の影響もあって、俳句はいずれ季題中心の世界から離れると考えられていた。虚子は、当時「負け組」と捉えられていたのである(拙稿「明治末年の俳諧史―池田常太郎『日本俳諧史』をめぐって」『連歌俳諧研究』一三三号)。
 しかし実際は、���方の予想に反して虚子が平明にして余韻ある俳句、古典文芸としての俳句を主張し実践することで、後の『ホトトギス』王国を築くに至ったということになる。その時の虚子の戦略は、日露戦争後の不況と青年の「煩悶」を前提に、村上鬼城・飯田蛇笏・原石鼎ら不遇の若者の主観的俳句を拾い上げるとともに、地方の中間層を開拓して俳句の大衆化に向かうという二つの路線を用意していたようだ。作家の発掘と俳句愛好者の「市場」開拓という双方を兼ねる複眼が、虚子の戦略であった、ということになる(拙著『近代俳句の誕生』「Ⅳ 大虚子への道程」)。
 掲句へ戻ろう。強くとも、駘蕩たる春風から湧いてくる「闘志」とは、単純な情熱ではないだろう。争いを好まなかったように見えるが、虚子に「比類のない勝負師の魂」を見て取ったのは山本健吉(「俳人虚子」『俳句』昭和三十四年五月)だった。勝ち負けは、彼の脳裏に常にあり、彼に盾ついた者は、たいてい最後に敗れ去り、虚子は黙殺による勝利を、常に収めている。だが、そのような意識は、ほとんど表面に現したことがないのは、自制力が強かったからだ、とも言っている。
 後に赤星水竹居の『虚子俳話録』(昭和二十四年)で、虚子はこうも振り返っている。
 私は自分の事は結局自分で解決せねばならぬと、いつも考えています。病気の時なんか苦痛をこらえながら、いっそう深くそんな事を感じます。
 俳壇復帰の直前、腸を病んで長期にわたり臥せっていたから、この句の成立に関連しては、考えておくべき問題である。こうした我慢強さが、何に由来するかと言えば、健吉の見るところ、それは自身を恃む気持ちの強さによる、ということなのである。
 水竹居も健吉も、この粘りと寡黙と忍耐強さを徳川家康のようだと比定している。
 なお、掲句と一対の次の句は、隆々とした力強い太い筆勢。特に「春」と「闘」は、力感に溢れ、一句の眼目となっている。
『虚子百句』より虚子揮毫
1 美しき人や蚕飼の玉襷
2 山寺の宝物見るや花の雨
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3 芳草や黒き烏も濃紫
4 山人のかきね傳ひやさくら狩
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5 春風や闘志抱きて丘に佇つ
6 葛城の神臠はせ青き踏む
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国立国会図書館デジタルコレクションより
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井上 泰至(いのうえ・やすし)   1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
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kurano · 3 months
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 司会のさらば青春の光・森田哲矢が永久的に非課税となる「新NISA」がいかにお得なのかを力説するも、小倉は「私は預けないです。放ったらかしにしていても(儲かる)とか、そんな甘い話は世の中にない。永久っていう言葉も信じていません」と完全拒絶。その理由として「私、株やってたから分かるんです。エステに行って終わったら、リーマン・ショックで株が暴落していて痛い目にあいました」という過去の経験を明かし、長期保有について「1回下がっちゃうともう上がらないんじゃないかって気持ちになって、すぐ売りたくなる」と語った。
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straycatboogie · 3 months
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2024/01/20
BGM: Supercar - YUMEGIWA LAST BOY
The 虎舞竜の曲ではないけれど、今日のランチタイムの考えごとの際に「いまいったい自分の人生が第何章目なんだろう?」とふと考えてしまった。自分の人生が小説だとするなら……あるいは、いまはいったい人生においてどんな季節なんだろうかと(つまり、いまこそ「人生の春」なのかそれとももう「晩春」なのかといったことだ)。ぼくの敬愛する作家の1人であるポール・オースターは彼のメモワール(回想録)の題名として『冬の日誌』と名付けている。彼はもう老いた、60代を迎えた彼の人生をそのように整理しようと試みる。ならば、ぼくはさしづめ「晩秋」を生きているのかなとも思う(小津安二郎の映画みたいだけど)。でも、ヘンな話だけど実を言うといまこの瞬間、自分は「最初の青春」を生きているような気がする。年相応に生きるとすれば「第二の青春」なのだけれど、でもぼくには「青春」なんてなかったのだった……。
そう、こんなふうに考える……「最近になって」「ようやく」ぼくはやっと自分の人生を始められたような、そんな気さえするのだった。もちろん、順当に・常識で考えればぼくは後期の人生のステージ(つまり「後半戦」)にある。身体だって年老いる。シワも増えるし体力も落ちるし油ものも食べられなくなる……などなど。だからあまり「まだまだ若い」「永久に若く」なんて考えるべきではないのかもしれない。思い出すのはどんなことがらにだって陰陽(ポジティブとネガティブ)があるのであって、その両者の間でバランスを取って生きる必要があるのだろうなと思う。それがいちばん難しいのだけれど。
でも、たぶんスーパーカーの曲を聞きながらこんなことを書いているからなのかもしれないけれど、こんな「グレイト」なことを考える。ぼくは過去、この地上における地獄にいたのを思い出す。その意味ではいまは「シャバに出てきた」ような気分で生きている。見るものが新鮮でかぐわしいというか……人は青春を美しい時期として称揚する。でも、それは信じられない。こう書いていて、「ヘンな人間だなあ」と自分のことを考える。
ポール・オースターのことを書いたのだけれど、ぼくのヒーローのことをもっと思い出す。村上春樹を筆頭に宮台真司やデーモン・アルバーンなどなど。いま、もう若くない人間として考えるのはいったい何を遺産として若い世代に残せるのかといったことで、そう考えていくとぼくがこれまでやみくもに・がむしゃらに生きたことは宝として残せるものなのかなとも思う。
明日、あるミーティングに参加してそこで三木那由他の本について他のメンバーに語ろうと考えている。こんなことを思い出し想像する。もし、ぼくたちがそもそも出会っていなかったら。このミーティングが始まる場に立ち会えていなかったら。そうだとしたら、ぼくはこんな哲学書を読んだり英語で書いたりといったこともなかったはずで、つまりはまったくもって別の・異次元の人生を歩んでいたということになる。それはもう「パラレルワールドの自分はどうだったか」といった話にもなってくるので考えがぜんぜん及ばない。ああ、「人生は小説よりも奇なり」だ。そんなことを自伝として書きたいのだが、それこそ体力も気力も衰えているという事情に情けなく負けているのが現実なのだった。それも人生である。
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mougen-nikki · 4 months
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1月
年女。元旦から地元の友人2人とデニーズに6時間居座り、年末年始限定メニューの存在を知る。卒業式ぶりにネイルをした。魂24周年にバリチルで開催したパーティーで初めてオーダーケーキを頼んだがかわいくて大満足。こうきとまなみと神田大明神と湯島天神に初詣に行き、一瞬リョータに会う。シネマカリテで『そばかす』を観た。
まなみと日産グローバル本社でSAKURAの試乗をし、帰りに寄った中華屋で居眠りをした。あゆみさんとすえぴとネロの店で新年会をする。
THE FIRST SLAM DUNKの衝撃。三井への恋心を15年振りに思い出す。
すみちゃんとの大人の休日倶楽部が発足し、蔵前〜合羽橋あたりを散歩。観音山フルーツパーラーでももちとあゆみさんとすえぴが初対面。帰りにみんなにつかあってもらって、Tnewtiesで靴とワンピースを買った。
ことごとくおみくじの引きが悪い。
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2月
休職中の同期に久しぶりに会えた。元気そうで一安心。こうき主催のスイーツ会兼合同お誕生日会。ダロワイヨでケーキをたくさん食べた。工場の同期と遊んでザファを一緒に観た(THE SECOND SLAM DUNK)ら、同期は24時間経たないうちに2回目を観に行っていた。代官山のあたりをプラプラ散歩し、無数のトイプードとすれ違ったり旧朝倉邸に住みたがったりする。自主的Tłusty czwartekでミスドを食す。
かなこと海を見てカラオケ。バリチルで三井の寿の宴を行う。21卒22卒23卒になった高校の友達と卒業旅行で箱根へ。富士屋ホテルで豪遊し、星の王子様ミュージアムに涙ながらの別れを告げる。
テニミュ青学vs氷帝が当日の公演中止でぴよと残念会。
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3月
同期とご飯に行ったら2ヶ月ビハインドで私のお誕生日プレートをオーダーしてくれていて、この子たちのことは何があっても守ろうと思った。私お姉ちゃんだから。
大学の部活の先輩同期とかなり久しぶりに会った。大手町有楽町エリアで昼から夜まで遊んで、現役の時もこんなに遊んだことないから新鮮だった。私はちゃっかり途中の大丸でコスデコのアイグロウジェムをタッチアップし購入していた。
妹と母と受験お疲れ様の一泊2日熱海旅行。恋愛おみくじに「六歳年下が良い」と言われてじゃあ、三井寿か。と思う。月曜有給旅行の良さを感じたが穏やかな春の熱海の空気に当てられて情緒が不安定になる。
念願の姫鶴一文字を初顕現。宝箱からかなり早い段階で飛び出してきてくれて嬉しかった。
THE THIRD SLAM DUNKで横断幕特典シールをもらう。すみちゃんとピューロに行き、バツ丸のカチューシャを買ったらマレフィセントになった。三井を応援するネームプレートを作る。
在宅後ダッシュで駒沢に向かい、まおとA東京の秋田ノーザンハピネッツ戦を観る。なまはげがいたり、ありえない技(天井ダンク)を持つマスコットキャラがいたり、選手の概念車を教えてもらえたり、SDGsがボコボコにされたりと見どころ満載。ザファのおかげでプレーの解説がしやすい。ありがとう井上雄彦。
本社の同期4人ですみだ水族館にお出かけ。大阪人の登場シーンが肩揺らしすぎ歩くの早すぎ治安悪すぎで爆笑。いつの間にか水族館に墨田区の伝統アピールとして大金魚ゾーンができており不意打ちを喰らう。その後浅草寺で引いたおみくじ:凶。
かなこと銀河劇場でマリー・キュリー観劇。すごく良かった。韓国作品らしくフェミニズムのベースに労働者の健康被害問題や企業の製造責任、資本主義批判まで織り込んでおり見事な構成力。そうこうしていたらミューマギの第二公演情報解禁があり、まさかの山﨑昌吾ジャーファルに椅子から転げ落ちる。
ぴよのお誕生日@バリチルを開催。調子に乗ってバカのバースデーケーキを買ったら大変な目に遭った。
ももちとすみちゃんの作った和風シナリオを通過。知人の作ったシナリオは初だったが手癖を感じて面白い。バカ男子大学生コンビだったのでロールプレイが楽しかった。ガチ恋粘着獣の影響でYouTuberの探索者にした。
客先から一部品番値上げOK連絡をもらい、祝いにケーキを買って帰る。ここまで足掛け半年。
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4月
まおとBunkamuraのマリー・ローランサン展を観る。ローランサンとシャネルのメディアを介したラップバトルの話やテニミュのような前衛映像で爆笑。
閉館前の三菱一号館美術館に駆け込み、グッズを買う。そのまま散歩してヒューマントラストシネマ有楽町で『ジョージア 白い橋のカフェで会いましょう』を観る。すごくリラクシングでおおらかな映画で良かった。お国柄かな。
カイザーの話をされすぎてブルロ原作を読み始める。何もかもがめちゃくちゃすぎて読んではTwitterを開き、読んではTwitterを開くハメになった。おかしすぎる漫画。
はるかさんのお誕生日会があり、ウォカジンのヘアピンで爆盛り上がり。まったく、兄貴は意外と抜けてるところがありやすからね。
すみちゃんとラシーヌの苺アフタヌーンティーに行き、ノリタケの加州安定ティーセットが届く。
アニメのオペラオーが良すぎてメロメロになる。本当に彼女のことが大好きだしこの手の人間に弱い。ウマ娘は人間ではないが。
品川区民として初めての選挙(区議会議員選挙)。出張ついでにTさんと京都で遊んで私が行きたかった京都府立植物園に付き合ってもらう。何故か28,135歩も歩いた。
わが、まお、あゆみさん、すえぴと日本橋でピザを食べてから千葉ジェッツのA東京戦を観戦。冨樫を初めて生で観た。千葉なのに東京のイキリ中学生たちがコラボしていて何故?と思う。今回は席が取れなすぎてバラバラに座ったから観ながら話せなくて残念。観戦後の焼肉で炎の男の写真撮影に興じる。
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5月
2日にネスの夢小説を読み「ふ〜ん結構ネスのこと好きかもと思った」と��イートしている。
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運転練習を兼ねてGWに家族で伊香保に行こうとしたが関越が混みすぎて秒速5センチメートルしか進まなくなったため途中で諦め森林公園へ行く。エゴイストなので別行動して一人だけサイクリングをした。地元のイタリアンで祖父母の誕生日祝いをした。
こうきとポコの再会。この時祖父母がこうきを質問攻めにしており申し訳なかった。
降り頻る雨の中ポラ科とポーランド祭りに行き、帰りに駅のムンバイでチャイをしばく。
金夜のミュージアムナイトですえぴとマティス展に行く。プロヴァンスの映像コーナーがあり、教会の鐘の音を聴いた瞬間幸村精市との存在しない記憶とホームシックの幻肢痛に襲われた。とにかくヨーロッパに行きたい。
ももちとひなと湘北を想う湘南ドライブ。逗子マリーナの駐車場が法外な値段という学びを得る。これがあゆみさんから譲り受けたネスと初めてのお出かけ。
文フリに出かけて東直子とまほぴ、安田茜にサインをもらう。のいちゃんとたほさんにもご挨拶して差し入れを渡す。いつかドームに連れて行きます!と言われて最前行きます!と返した。
こうきとすえぴ、あゆみさんが対面し4人でヴァーミリオンのポップアップへ。この時はオーブのガーネットの指輪を買った。昼食場所を探したが渋谷の人口密度が高すぎてお高めの地中海料理に入る。イスカンダルセットというワクワクセットを注文。
母の日プレゼントで母にageteのネックレスを見繕った。チャーム別売りのやつ。
すみちゃんと劇場版コナン(魚影)を観た。元太のセリフ全てと陰謀論者の目暮警部で爆笑する。観終わった後がってん寿司でうなぎを食べてネスにも見せてあげた。
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6月
マンシティvsバイエルンのチケットが当たりまくる。ここから1.5ヶ月ほどチケット捌きに奔走する。チケ取引が中学の先輩や大学の後輩に会うきっかけになったので何だかんだよかった。
すえぴとあゆみさんと六本木ヒルズで薔薇のアフタヌーンティー。スタンドの高さがありすぎて起立して写真撮影。PWCを始める。三笘が来た瞬間ゲームバランスが崩壊し三笘ゲーと化した。
ミューマギの公演が始まり、6公演入る。今回はキャストが増えたのでオープニングとエンディングの厚みがすごかった。まさかの客降りで山﨑ジャーファルさんが数メートル先を歩いて行った。長生きはするものだと思った。マギ、サイコー!でも紅玉ちゃんの個人ブロマイドがないのはまだ納得してない。アクスタが売り切れすぎて買えないかと思ったがぴよが捕獲してくれた。
ネスの夢小説を書く。執筆中は納期にミートするために定時退社していた。わりと気に入っているので続きが読みたい。
部署の奨励金で帝国ホテルのご飯を食べ、その後走って若手による新入社員歓迎会に移動。
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7月
前日深夜に母に誘われ、急遽クレイジー・フォー・ユーを観劇。萌さんをリアルで初拝見。エンタメに全力な作品でかなり良かった。衣装もすごい。タイミングよくたかりかさんとも会えた。
ぴよとあゆみさんと東京タワーで迷子のストライカー探し。その後言ったカフェでマスターの爺さんに絡まれ怪しげな成功譚を聞かされる。
はるかとこうきと浦和レッズvsFC東京を観戦。初めてのスタジアムだったのでドキドキだったが色々新鮮で楽しかった。埼玉出身者としてコバトンと写真撮影。試合は0-0で内容もしょっぱい。酒井も3分くらいで怪我したし。翌日に国立でこうきと町田ゼルビア vs東京Vを観戦。シチュエーションが整っておりかなり熱い試合とブーイングが見られた。
リトル・マーメイドをひなと観た。冒頭にアンデルセンの引用があり大事をあげて椅子から転げ落ちる。
あゆみさんが妄言バースの夢小説を書いてくれた。嬉しすぎて仕事中に読みまくる。やってることが10年前と同じ。
すえぴあゆみさんももちとココス呪術コラボを冷やかす。
ポラ科ドライブで秩父へ行きそばを食べる。ポテくまくん邸を表敬訪問。
あゆみさんと渋谷シティの試合観戦。コートが近く、ボールを蹴る音が聞こえてすごかった。妹と国立西洋美術館のスペインのイメージ展に行く。
大学の部活の納会に参加しバスケをした後2次会までこなす。
マンシティvsバイエルンの当日、午後休を取ってネイルを変えてから国立へ向かう。かなりお祭りムードで楽しい。こうきにバイエルンバウンドの服装を褒められて嬉しかった。はるかさんも合流して写真撮影やらトロフィーチラ見やらをした。試合はシティのパスワークのすごさとバイエルンの疲労を感じた。
バリチルでリョータとソーちゃんの誕生日会をした。
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8月
地元の祭りで3年ぶりの花火がまさかの強風で打ち上げ中止。同日に花火大会があった板橋では火事が起きていたので妥当な判断だったと思う。
すみちゃんと大人の休日倶楽部有楽町編を実行し、シンガポール料理、プラネタリウム、マリアージュ・フレールを巡る。マリアージュ・フレールで友人の結婚祝いを買った。
友人の結婚パーティーに参加したが、レストランでやる簡単なものだったためか泣かなかった。中学時代のいつメンと会えて嬉しいが、私が恋愛の話題に非対応なためやりづらさはある。最近どう?と聞かれたので順調だよ〜と言ったらいつから付き合ってるんだっけ?と言われる。流れを無視して交際ではなく人生の話をしてしまいすみません。でも結婚した友人のことは誇りに思うし尊敬するし応援してる。私たちもうホグワーツにも帝光中にもいないけど、それぞれの戦場で変わらず戦おうね。
お盆は車を乗り回すためムーミンバレーパークやスタジアムジャポンや伊香保に出かけた。
ひなとまなみと島でバカンス。海で浮いたり原チャリを乗り回したりと満喫。花火もお菓子も買ったのに朝が早かったため夜ご飯後に爆睡。星が綺麗らしかったが当然見れず。護岸されていない箇所で泳ごうとしたら波が激しすぎて引き波の時に足に当たる石で流血した。
ももちこうきあゆみさんと才能の原石たちとで本能のままに餃子を食らった。あゆみさんももちまおとHUBでサバトも開催。
かなこれみかと横浜散策。ダイナーでハンバーガーを取り違えられ、中華街にあるフォーチューンアクアリウムの存在を初めて知る。
ひなとTHE FOURTH SLAM DUNK。
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khty-khty · 4 months
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小説ノート(2023/12/15:青春病)
名倉優一は政治学科の修士課程である。だが就職はすでに決まっている。つい昨日、大手メディアに就職が決まった。優一は社会の一員になった。もはや神学的に精緻化された政治理論の術語でもって延々批判を加えてきた「社会」なるものに、優一は属することとなった。この青春盛りの二十代前半は、その自然な青春盛りを人為的に諦め、自分だけはなるまいと思っていたはずの「社会人」に、たった一日前、ほとんど実感もないままになり仰せたのだ。優一は今日、新たに得た「社会人」という称号を、振り払えない陰鬱さとともに引っ提げて、自身の研究発表に臨んでいる。優一は奇妙な安心感を覚えた。『僕は青春を捨てた。自分の書いたものがもはや自分のものとは思えない。なぜだろう?きっとそれは親が子の誕生を目の前にするのと同じことだ。親は子を得ることによって青春の終わりを知る。だがその代わりに、彼は彼に対する客観性を得る。彼はもはや「実存」のぬかるみにかかずらう必要はない。僕は青春を捨てたことで、自らに対する無関心という特権を手に入れたのだ!』
優一はハンナ・アーレントについての発表、「ハンナ・アーレントにおける『エリート』の概念』と題された発表を難なく終え、参加した院生からの質問を待つ。指導教員から、博士課程の院生から、それぞれ嫌がらせのような質問が飛んでくる。『「アカデミズム」の名を借りた合法的リンチだ』と優一は思った。『少年時はリンチされるしかなかった根暗が、今度は「言論」にモノを言わせてバカをリンチするのだ。いったいなんの資格で?』優一は率直な偏見を心のなかで反芻した。だが、晴れて「社会人」になり仰せた優一にとって、こうしたアカデミシャンのコンプレクスは、ただの滑稽な青春病にしか見えなかった。『青春病!』優一はニヤついた。『つい昨日僕が完全に治癒したところの青春病!』
「名倉さんはアーレントの議論に現代への批判的意義を過剰に持たせようとしていますが、それは無理筋ではないでしょうか。修論でそこまでやる必要はないと思いますね。もう少し限定したほうがいいのではないでしょうか。アーレントは20世紀の人であって、その議論から現代になにかを言わんとするというのはある種のアナクロですね。もっと歴史的に読んだほうが良いのではないでしょうか。あ、あと引用に一箇所誤字がありますね」と博士課程の学生が言った。「おっしゃるとおりだと思います。非常に丁寧なご批判をありがとうございます。たしかに、現代的意義をもたせるのは言い過ぎかもしれませんね。その部分に関しては次回の発表までに軌道修正しておこうと思います」と優一は答えた。優一はすべてを鵜呑みにし、鵜呑みにすることによってこの青春病の罹患者に勝利した。
健人はこの青春病の罹患者とその快復者による問答を、聴き過ごしながら聴き、聴きながら聴き過ごした。前者も後者も同様に勝利者の顔をしているのだが、この場合の阿呆は間違いなく前者である。博士課程は「社会人」に敗北したのだ。だが彼はそれに気づかない。健人は名倉の顔に透けて見える冷たい哄笑に身震いした。「親」になる可能性が限りなくゼロに近い健人にとって、青春はおそらく、一生涯ともに生きていかねばならない寄生虫のようなものである。健人は青春を諦めることができない。健人は自分自身に無関心であることを今後一切禁止されている。自分に関心を持つことを強制されている。それは男を愛する男の宿命であり、存在そのものに刻まれた呪いであった。
ゼミナールが終わった。健人はすぐさま優一のもとに寄った。「就職おめでとう!今日の発表も面白かったよ」と言うと、優一は子をなでるように、だがいささかの空虚をもって「ありがとう」と返した。健人は子がはにかむようにはにかんだ。健人は自らの病の不治を自覚している。自覚しているだけ博士課程の彼よりはマシなのだ。とはいえ、彼にも「結婚」という道は開かれている。治癒不可能ではない。『僕もいつか自分の愛欲に、自分の実存に、自分の青春に区切りをつけることができるだろうか。だが、そのために取りうる手段は圧倒的に少ない。結婚も、生殖も、親になることも…』、健人は自らの血を呪った。呪いつつ、なお、自らの青春が不治であるがゆえに永遠であることを誇らしく思った。
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animekirbyserifu · 5 months
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フームその9
81話 ・「ブン~何してんの?」 ・「しょうがないわね…あとでお断りするから…早く済ませなさい。」 ・「早くしなさいよブン…。」 ・「(弟の悲鳴を聞いて)どうしたのブン!」 ・「とても信じられないけど、たぶん片づけられない症候群ね…。」 ・「何かの理由で、モノを片づけられなくなってしまった人のことよ。」 ・「でも思い出して…。あのとき2人は、庭にいた…。家の中もキチンとしていたかどうかは誰も見てないわ~。」 ・「とにかく、カービィを探しましょ?」 ・「(サトさんが帰ってきたから)みんな!隠れて!」 ・「どうやって(夕飯を)作るのかしら…?」 ・「(ボルン署長に対して)勝手に入ってごめんなさい…。」 ・「(サトさんが片づけるのも)とうとう限界になったのね…。」 ・「デデデに見られたら大変!絶対中に入れちゃダメよ!」 ・「皆、これにはワケがあるの!実はボルンさんの家は、落とし物の保管場所になっていたの!」 ・「(デデデに対して)無責任に捨てるから、こういう目に遭うのよ!」 ・「ちょっと!今までのゴミって、一体どれくらい前からなの!」 ・「なんですって!?大変…このままじゃ村も…。」 ・「そんなことより問題は魔獣よ!」 ・「(いくらカービィでも)ゴミは吸いこみたくないわよね。」 ・「でもいくらカービィでもゴミは…。」 ・「(デデデに対して)いったい誰のせいなの!」 ・「ダストンは全部ゴミを吐きだしたわ!」 ・「(弟に対して)そーゆーアンタは部屋片づけたの?」
82話 ・「(女だから料理を作れと言われて)なんですってぇ!ブン!もう一度言ってみなさい!」 ・「できるできないの問題じゃない!女が料理作るのが当たり前って考えが許せないの!」 ・「パパ…なんて見事な手さばきなの…。」 ・「(母親に対して)見て!パパの作った料理!」 ・「まーたテレビに踊らされて…。ぜんぜん懲りない大人たちねぇ…。」 ・「(ソドブレに対して)あの2人も~?」 ・「皆さん!何か勘違いしてませんか!お料理がステキなのは、切ったりむいたり楽しく作ること!手作り料理は何より美味しいわ!」 ・「大事なのは、道具や機械じゃないわ…(別に道具を使うことは悪くないが)。心を込めて作ることよ!男性も女性も!」 ・「パパはちっとも料理が得意じゃありません!作り方だって、たった1つ知っていただけです…。」 ・「でも!私はパパを立派だと思います!なぜなら…料理は女の仕事だなんて言わず…面倒がらずに作ってくれたことです!…ママの自由時間のために。」 ・「(デデデに対して)何かあるとは思ってたわ!」 ・「何とかしないと…(のんきに説明書を読んでいる男たちに)何やってるの!こんなときに!」 ・「カービィー!(あの電気を)吸いこみよー!」 ・「スパークカービィ?(73話で登場したのに何故か初めて見たような反応をしている)」 ・「(父親に対して)審査員長!いかがですか?」
83話 ・「(雨が)止みそうもないわね…。立ったままだけど、授業に戻りましょうか…。」 ・「勉強は休めないわ!」 ・「(チップに対して)だったら…ここはご期待に応えられないわ。」 ・「(デデデに対して)教えるのは好きよ?やれと言うならやります。でも、私よりずっと適任の先生がこの村に来ました!」 ・「紹介します!チップ先生です!」 ・「でも教え方は上手よ?」 ・「(チップ先生は)本職の先生なの!でも問題はあなたたちよ…。」 ・「(カワサキに対して)今までお釣りの計算はどうしてたの?」 ・「(カービィは)小さいから許してあげましょ?」 ・「カービィやめなさいってば!」 ・「はい…でもエスカルゴンが…(カービィをイジメたの)。」 ・「(デデデに対して)コラー!何すんのー!もー!このこのー!」 ・「(弟に対して)そういう問題じゃなくて…。(テストを見て)な…なにこれ…。」 ・「先生…。なぜ…デデデなんかに…あんなに優しいの…?」 ・「先生って…本当に熱心なのね…。」 ・「ありがとう先生!尊敬しています…。あなたのような人がたくさんいたら…世界はもっと素晴らしくなるわ!」 ・「お願い…永遠にここにいて欲しい…(完全にラブコメです)。」 ・「あ…メタナイト卿…。」 ・「素晴らしいわ!チップ先生がここにいてくれたら、子供たちは変わるわ…。でも…あなた疑ってない…?」 ・「(チップ先生が魔獣だなんて)何を証拠にそんな…!」 ・「先生!嘘よね!嘘だと言って!」 ・「先生!なぜ言ってくれなかったの…。」 ・「カービィ!(竹刀を)吸いこみよ!」 ・「(チップに対して)本当にいっちゃうの…?」 ・村人たち「チップ先生さようなら~!」
84話 ・「え?キュリオさんが?」 ・「(弟に対して)考古学者よ!���礼なこと言わないの!」 ・「研究に���中なのよ!熱心な人にはザラにあることだわ!」 ・「(トッコリから話を聞いて)何ですってぇ!カービィを怪しい魔獣が?」 ・「もぉ!行くわよ、ブン。」 ・「キュリオさん、何か知ってんじゃないの?最近なんか掘っただろ?」 ・「かわいそうに…一晩中追いかけられたからよ。絶対に許せないわ!」 ・「(弟に対して)キュリオさん(の仕業)?まだ言ってるの?そんなハズないでしょ?」 ・「(古文書を渡されて)ブン、盗んだの?」 ・「マンビーズは幸せの魔獣…。掘り出せば地中に眠る宝を見つけ出してくれる。掘ったモノは必ず幸福になる。」 ・「マンビーズ…あのキュリオさんがまさか宝物なんて…。デデデに脅かされてるのかもよ!」 ・「分かった!急いでブン!」 ・「(キュリオに対して)またデデデにそそのかされたの?」 ・「あれが魔獣『マンビーズ』…。」 ・「じゃさっきの薬は…。」 ・「(あの薬でマンビーズは)永遠に眠るハズだったのね…。邪魔しちゃったのか…。」 ・「また村がメチャクチャに!」 ・「カービィ~!逃げちゃダメ~!」 ・「カービィ!眠らないで!吸いこみよ~!」 ・「(マンビーズを)コピーできないの?」 ・「どういうこと?」 ・「(デデデに対して)恐ろしい魔獣をキュリオさんに発掘させて!あなたたちの仕業ね!」 ・「来て!ワープスター!」 ・「(キュリオさん…)疑ってごめんなさい…。」 ・「ゆっくり寝なさいね、カービィ…。」
85話 ・「お日様の光を浴びるって良い気持ち…。健康のためにも良いことなのよ…。」 ・「パパとママの青春時代なんて…。」 ・「(アルバムを見て)うわぁ~!若いママ~!なにこれパパのポーズ~変なの~!なにこれ~!真っ黒じゃん!」 ・「ママ…シミができてる…。」 ・「待ってママ…。これ不安を煽りたてて商品を売りつける、不安商法かもしれない。良く調べないと…。」 ・「でも…なんとなく日差しが強く感じない?」 ・「ブン!カービィ!なにその顔!」 ・「こんがりね!ママの言う通り、家にいた方が…。」 ・「(母に対して)私たちと会えなくなっちゃうわよ?」 ・「なあにぃ?パパ…(起こされる)。」 ・「こんな夜中に(ママがいない)?」 ・「(クーと話す母を見て)完全に夜行性動物の仲間入りだわ…。」 ・「(昼夜逆転した村人たちを見て)もしかしたらと思ったけどね…。」 ・「カワサキ…今は夜よ?「こんばんわ」と言うべきじゃない?」 ・「でも…もうじき夜が明ける…。」 ・モブ村人「夜明けだ!」 ・モブ村人「もう寝なくちゃ…。」 ・「日の出を怖がってる…。これじゃ吸血鬼ね。紫外線恐怖もここまで来ると…(調査しないとね)。」 ・「メタナイト卿…誰だって皆お日様の光を浴びて生きてきたわ。それが危険と言うなら…(私たちはとっくに絶滅してるわ)。」 ・「でも…今の紫外線騒ぎは…。」 ・「どこで遊んでたのよ、手伝いなさい。」 ・「カービィ、あなたもよ?」 ・「高度9500…9600…そろそろ10000よ。」 ・「(オゾンホールを見て)空に穴が!」 ・「ナイトメアはなぜこんな…。」 ・「村中の人を巻き込んでまでも…。」 ・「お願いね、来て!ワープスター!」 ・「ブン!手伝って!カービィ~!吸いこんで!(気球のバーナーを落とす)」 ・「(ジェットカービィがオゾマシーを貫いて)やった!え?>やったか!?」 ・「もう限界…紫外線を浴び過ぎよ…。」 ・「昼間外に出られない生活なんて…(もうこりごりね)。」
86話 ・「いつもながらヒマな店ねぇ。」 ・「(ナゴヤとカワサキの抱き合う様子を見て)なにこれ…。」 ・「なにこのみゃ~みゃ~は…。」 ・「ライバルにカッコつけたい気持ちは分かるけど…嘘は良くないわカワサキ。」 ・「「うみゃ~か」って美味しいかってこと?」 ・「(カワサキに対して)いい?分量は正確に測ってよ?」 ・「はい!お醤油を入れて!まだまだ!あと20秒!」 ・「ふぅ…何とか誤魔化した…。」 アニメ序盤、カワサキの料理がマズくならないように彼の料理を手伝い、村人たちに彼の料理が「マズい」と言われないようにした。 ・「仕方ないわ…ナゴヤの料理は本当に素晴らしかった。」 ・「2人ともやめて!」 ・「(カワサキに対して)落ち込んでる場合?負けたらあなたの店ナゴヤのモノよ?」 ・「カレーならよほどのことがない限り失敗しないわ…。」 ・「お肉を炒めたらジャガイモと人参とタマネギを煮込んで、最後にカレールーよ。」 ・「カツを揚げてる間に、タマネギをスライスして。」 ・「レバニラ炒めは強火で素早くね。」 ・「またあんな卑怯な!(フームもカワサキを陰で手伝っていたため、人のことを言えないが)」 ・「カービィ!吸いこみよ!(オタマを投げる)」 ・「カービィ、またあのお料理に呼ばれたいがや?あっ、あれ…。」
87話 ・「(デデデに対して)見つけたわ!川にゴミを捨てたのは、やっぱりあなたたちだったのね!」 ・「川にゴミを捨てるな!環境を汚すな!」 ・「(デデデに対して)分かった。これまで不法に送り付けたナイトメア社に断られてここにしたのねぇ。」 ・「環境に優しい…?堆肥でも作るの?」 ・「生ゴミを地面に埋めれば、バクテリアに分解されて、栄養のある肥料に変わるのよ。」 ・「(ボスカラスを見て)ボスがちゃーんと子分にエサを分けてる。」 ・「どうかしらね…様子を見ないと…。ん?(カービィがゴミを漁りだす)コラ!カービィやめなさーい!もう!」 ・「あー!ガラスが割れちゃう!(カラスだけに)」 ・「分かったわよ!(お菓子を)あげるからあっちへいって!」 ・「そのトリさんも写生すればいいんじゃなーい?」 ・「でもどういうこと?トッコリやクーまで…。」 ・「大丈夫?ガス…。」 ・「あ、見て!カラスのボスよ…。何故あんな姿に…?」 ・「エスカル魔獣黄帝液…ダイナベイビーを魔獣にしようとしたあの薬ね!(『エスケル魔獣黄帝液』が正しいので誤植だと思われる)。」 ・「こうなったら頼めるのは…(ダイナブレイドの巣へ向かう)。」 ・「いないみたいね…。おーい!ダイナブレイドー!」 ・「頼みがあるの、トリ達に森に戻るように言って!」 ・「とにかく鎮めて欲しいの!」 ・「ダイナブレイドのヒナが(カラスに攫われた)!」 ・「(クロウエモンに対して)ひどいわ!ベイビーを人質(トリ質?)にするなんて!」 ・「(デデデに対して)アンタがカラスに生ゴミをやったのがきっかけでしょ!」 ・「カービィ!羽を吸いこんだらどうなる?」 ・「(ボスカラスに対して)どう?魔獣から元に戻った気分は?」 ・「私たちも、森を元に戻すよう頑張るわ!」 ・「だって…気の毒でしょ?住む場所もエサ場も減っているんだもの~。」
88話 ・「貝には巻貝と二枚貝の2種類があるの。ハマグリとかホタテとかムール貝は二枚貝。ホラ貝とかサザエは巻貝よ。」 ・「貝の中身はとても柔らかいから、軟体動物って言うの。」 ・「そう!カタツムリは陸に上がった貝の仲間よ?」 ・「(デデデ達を見て)またケンカね…。」 ・「悪さするときは仲間のクセに…くだらないことで揉めるのよね…。」 ・「デデデ!エスカルゴンの殻がこれ以上割れたら、身を隠すモノがなくなるわ!」 ・「カービィそのまま!(デデデに対して)どうしてくれるの!完璧に割れちゃったじゃない!」 ・「もういい加減にして!デデデ!エスカルゴンの殻を弁償なさい!」 ・「(弁償は)被害のお返しをすること!殻を元に戻すの!」 ・「(ガムテープを)かなり巻いたから少しくらい無理しても平気よ~。」 ・「要するに着替えでしょ?じゃ皆で手分けして、殻になりそうなモノを探しましょ。」 ・「(キュリオに対して)ニセモノでもいいから、もっと大きいツボを貸してほしいの!」 ・「そっちは?ブン。」 ・「アイツは見たいと思ったら、どんな手を使ってでもやるわ。エスカルゴン、安全は確認したわ。」 ・「難しいわ…でも確かに興味深いわね。」 ・「(エスカルゴンは)こんな殻をどうやってまとってたのかしら?」 ・「カタツムリの殻がなければナメクジよ。」 ・「それでしばらくガマンしてね…。」 ・「とにかく早く片づけましょ。」 ・「カービィ!吸い込みよ!」 ・「(デデデに対して)これはサザエの殻だけ!中にいたのはエスカルゴンでしょ!」 ・「ひどい!エスカルゴンを魔獣にするなんて!」 ・「カービィ!ハンマーを吸いこんで!」 ・「ハンマーカービィ!」 ・「(エスカルゴンのヒミツは)きっと誰にも分からないのよ。」 ・「もう(あの2人は)ほっときましょ…。」
89話 ・「あ~、なんか暑くて裸になりたいくらい…。あなたはどう?(ブンはともかくカービィは元から裸である)」 ・「食べるのに夢中か…。あなたたちって自然の中にいても考えることは1つなのね…。」 ・「ブンいや…。私…誰かに観察されてる気がする…。やっぱり気のせいかな…。」 ・「ダイエット中なのについ食べちゃう私…。」 ・「これって…マイク…?(盗聴されていることに気づく)」 ・「夢じゃないわ!証拠はこれよ!(ボルン署長に盗聴器を渡す)」 ・「私のバスケットに仕掛けられてたの…今も、どっかから狙ってるかも…。」 ・「(オタキング達に対して)あなたたち…お仕置きしてほしい?」 ・「フームたん?」 ・「どうでもいいけど、勝手に人の写真撮るなんてサイテー!」 ・「あんたたち!仲間内で美少女~!とか言ってないで、アニメが社会にどんな貢献ができるか、考えたことあんの~!」 ・「(アニメの作り方を)叩き込んであげるわ!」 ・「(サモのハードボイルド・メロドラマに対して)なんか矛盾…。」 ・「皆もっと面白いことして、遊ぶ気持ちにならないと…。」 ・「皆待って!あの3人はどこ?」 ・「あれから6日…。」 ・「デデデのヤツ、諦めたのかしら…。」 ・「(デデデに対して)喜ぶのは早いわ!やっぱりアニメを諦めてなかったのね!」 ・「どうかしら~?あの3人は私のアニメを作ってるかもよ?」 ・「なら良いけど…絵をちゃんと確かめた?」 ・「何あの机…。」 ・「(隠してたら)じゃあ何描いてるか分からないじゃない。」 ・「やっぱ私の絵?」 ・「バカねぇ…皆アニメ作りに懲りて…(2度と手伝わないわよ)。」 ・「あのオワルト・デゼニーさん?会えるなんて夢みたい!」 ・「でもそれで優れたアニメーターが育つ?」 ・「(デゼニーがカービィに光学式センサーを取り付ける様子を見て)あ!何するの!」 ・「(カービィをデデデに痛めつけさせるデゼニーを見て)初めからこういう計画?やめて!(バリアで弾かれる)」 ・「そういえば…デゼニーさんは伝説の人…騙したのね!(これまでの経験から、ナイトメア社からダウンロードされた時点で、フームも彼がニセモノであることをすぐに察せないのはおかしい話であるが…)」 ・「放送の時間ね…。」 ・「あのオタキングも役立たずだったわね…。」 ・「(オタキングに対して)あなたたち見直したわ…。好きなことに打ち込む熱意、それだけは買うわ。」 ・「隠れて録音した…あの…。気持ち悪い…。」 ・「これがオタクたちのアニメェ?(ブチギレ寸前)」 ・「このアホオタキング~!この待て~!(ブチギレる)」
90話 ・「ホントにバイクだったわね!」 ・「ボルンさん!アイツらを尋問した?」 ・「とにかく…皆で頑張りましょう!村を守るのは自分たちの力しかない!」 ・「(ビート達に対して)ちょっと!アンタたち!」 ・「ワケ分かんないこと言ってないで、すぐに村から出ていきなさい!」 ・「(ガスに対して)ビートって…?」 ・「ガス!あなた連中のこと知ってるの?」 ・「(ビート達を)なんとか追い払えない~?」 ・「ガス…誰も頼りにならないの…。このままじゃ村はメチャメチャよ…。」 ・「ガング…アイツらに対抗する乗り物を貸して!」 ・「見てなさいよ!暴走族!」 ・「彼が立ち上がった…。カービィ!助けて!」 ・「来て!ワープスター!」 ・「(デデデが)こ、公明正大?」 ・「なんですって!ガスが消えた!?」 ・「デデデの仕業ね…。」 ・「仕方がない!ガング!ガスの代わりに走ってくれる?」
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michiyo-japan · 10 months
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今日は夏至ですね。
明るい時間が長いとできることが増える気がしてやる気が出ます😊
夏に関連して思い出すのは「朱夏」という言葉です。これは陰陽五行説において人生を色と四季で区分した際に生まれた言葉です。たとえば「青春」は青年期、「白秋」は中年期、「玄冬」は老年期・幼少期を表し、「朱夏」は壮年期を表します。人生真っ盛りな壮年期はまさに燃えるような夏の日が相応しいのかもしれません。
ちなみに四神の「朱雀」も「朱」が入ってますが、やはり夏を司る聖獣です。
展示会まであと22日です。
【広島展示会】
ミチヨ スクラッチ絵画展〜小さきものたち〜
7月13日(木)〜19日(水)
福屋八丁堀本店7階 美術画廊
Today is the summer solstice.
I feel more motivated because I feel like I can do more when the light hours are longer 😊.
The word 'Shu Xia (vermilion summer )' reminds me of something related to summer. This term was born from the Yin-Yang Five Elements Theory, which divides life into the four seasons and their colours. For example, 'blue spring' represents youth, 'white autumn' represents middle age, 'black winter' represents old age and childhood, and 'vermilion summer' represents mature age. The prime of life, mature age, may be exactly the right time for a fiery summer day.
Incidentally, the four gods 'suzaku (Vermilion Bird)', which also has 'Vermilion' in it, is also a holy beast that presides over summer.
There are 22 days left until the exhibition.
Michiyo Scratch Painting Exhibition at Hiroshima
Thursday 13 - Wednesday 19 July
Fukuya Hatchobori main shop, 7th floor, Art Gallery
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doctormaki · 11 months
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Lubeck に日帰り旅行したのが数ヶ月前のように感じられる。共有資本の会議出席のため3泊したBerlinでは、今年の秋から改修のため10年上閉鎖予定のPergamon博物館へ行く。館内には、ドイツ人が持ち出したアッシリアやバビロニアの様々な古代遺跡を、再建復元してある。その壮大な神殿をそのまま持ってくるドイツ人の、異様ながめつさには、呆れるを超えて言葉を失う。ユダヤ人迫害と粛清の徹底ぶりと同じ精神だ。1930年代の事とはいえ、良くまぁ他人の文化を破壊し、コレクションとしてドイツに持ってきたと。。。傲慢と強欲の詰まった博物館。ベルリンの第二次世界大戦中の砲火を免れたら良かったものの、空襲で破壊されていた可能性もあると思うと、心中複雑だ。
ドイツのお陰で楔形文字の解読ができたとか、ドイツのお陰でこれら貴重な考古学的建造物が屋内に設置されたため、自然風化にさらされず、1930年代のままを見られるとドイツ語で豪語し、自分達の正当性を主張しているが(流石に英語には翻訳していないという、二枚舌ぶりにも感動)、後発国のドイツが1930年代に、隣国フランスのナポレオンが持ち帰ったものに、どれだけ羨ましいと思っていたのか、その暗い心の持ちようがキモい。ワシはドイツが嫌だ。
近代教育をドイツから学んだ素直な日本人に、嫌味な人間が多くなった理由にドイツ精神の影響は否定できないだろう。ドイツの姑息な嫌味さと言葉巧みにケムに巻く小賢さ。そしてアメリカの陳腐な楽観的大らかさと表面的な正義感。これらを猿真似することが日本の近代教育の産物なのだとしたら、内村鑑三や宮本常一が描いた、心清く実直で心優しく涙もろい、昔の代表的日本人が淘汰されつつあるのも納得だ。今の代表的日本人は、他人の目ばかり気にし、承認欲求ばかり高く、表面的な下らない正しさばかりを押し付けあう、全く小賢しいバカばかりを大量輩出している。教育をする側の教師は幼児ポルノ好きな奴が紛れ込んだりと、教員の質の低下もヤバイ。ワシはつい最近まで危機感を抱き、竿刺そうとしていたが、もう止める事にする。無駄なのだ。民衆の意志には逆らえず、ガーシーが民衆から選ばれる時代なのだ。ワシはもうここで密かに隠遁宣言をする。
ワシは植民地支配は最悪の歴史だったと思っている。だがしかし、韓国人はここ、ペルガモン博物館に来てから、日本の植民地支配を再考すれば良い。植民地支配の差異を比較した時に、日本は景福宮や南大門をそのまま日本に運ぶような事はせず、むしろ都市計画の中で、それらを残している。おまけに鉄道のみならず、都市インフラを相当整備した。日本は不思議な国だ。江戸城は徹底的に破壊したのに。。。他者に差し上げまくって嫌われる。何事もやり過ぎは、例え、善行であったとしても、やってはいけないのかもしれない。何事も中庸。ほどほどを目指すべきなのかもしれず、私は庭の管理から、それを身に沁みて知っているはずなのに。。。
ベルリンでは、旧東ドイツ側にあった墓地にも行った。ベルリンはフランス支配が強かった時代があり、そのため、カトリック教会が残っている。そのカトリック教会はベルリン市内墓地の敷地内にあったため、ヘーゲル夫妻、フィヒテ、マン、マルキューズなどの哲学者や執筆家達が眠っている。フランス・カトリックの墓地は、家を模したような巨大な墓石があるが、プロテスタント側になると、墓碑が立っているだけになる。カトリックとプロテスタントの葬り方が、同じ敷地内で見られるのは興味深い。
私はヘーゲルには複雑な思いを抱いている。歴史の進歩主義史観をぶち上げたのは、一重に白人至上主義思想が背景にある。ヘーゲル好きの日本人を見ると、西洋を内省化した、自らのアイデンティティを植民地化した、self coloniseをした人々なのだと確信する。白人どももヘーゲル主義者だと豪語する奴らは、ヘーゲルを保護する事で、白人支配を認可しているのと同様と思う。
ヘーゲル思想を使ったマルクスなんて最悪である。下位構造と上位構造という有産者階級による支配構造を批判しつつ、結局、民衆の平等を担保するためには富の分配を平等に行える、より強力な支配者を立てるという隠れたロジックがあるため、ますます権力、権威主義を助長する思想である。また、毛沢東やレーニンのように、そうした強力な支配構造の再構築に気付いて利用している、表面的な平等主義者こそ、恐ろしい。
東大の某氏は計画経済を推奨したいらしいが、あの表面的な柔和を装った背景にある、小作人魂を見ると、怖いなぁとしか思えない。そして、日本は、今、表面的な言説にばかり踊り、背景思想を理解しようともしないので、彼の密かな野望は、ある種の形で受容され、実現しやすくなっているのだろう。東大という権威とアメリカ、ドイツ留学という日本人の大好きな舶来を併せもった某氏の本は、アホみたいに世界中で売れている。何故、共産主義や社会主義がいけないのか?と真顔で聞ける人々に、私は彼らの無知に感動しつつ、言葉を失う。マルクスの超強力権威主義と権力構造の支配構造強化が読み取れないのなら、福沢諭吉が嘆いたように、愚民の上に辛き青磁あり、に尽きる。パワーの問題なのだ。パワーの分散は自然に任せるべきで、人為が加わるのは恣意の介入を許容する。私は、アダム・スミスの見えざる手に信頼を起きたい。私は自然主義なのだと思う。
Berlin ではCorinePelluchonに会う。フランス人はドイツ人よりマシなのだ。ワシはラテン系。フランス人と話していると、少し気分が晴れる。MinnaとBayoが成長の限界で有名なローマクラブのメンバーに招聘されたらしい。茅先生を思い出す。茅先生も振り返ると不思議な人で、前田先生が徹底的に嫌っていたのも、今は少し分かる。それにしても、ローマクラブという憧れの場所に、身近なMinnaとBayoが今後5年任期で招聘されたのは喜ばしい。彼らの声が入る事が重要だ。
Minnaが教えてくれたのだが、Davis Chalmersは科学者達と共に、人工意��を作ろうとしているらしく、意識のハードプロブレムとソフトプロブレムと言っていた癖に、今は、認識とは全て幻想であると主張し、認識が我々の作る幻想であるならば、コンピュータの作る仮想世界も幻想であるから、コンピュータで人工意識は作れると主張しているらしい。
彼女から私見を求められたが、私は人工意識は否定しきれないと思う。意識の定義をどこにもってくるかの問題だ。私のようのパンセイスト、pantheistは生命体とは認知されていない土や陶器、楽器にでさえ、意識を感じる。楽器などには、意志さえ感じる。奏者と歌うか歌わないかは、双方の意志の折り合いの付け方とも思う。私は、タダの彼らの意志のmanifestationのための、彼らにとっての道具でしか無い。こういう視点を持っていると、Chalmersを不定したいMinnaの気持ちも分かるが、批判もできない。そこに意識を感じるかどうか、の問題ならば感じる。では、その意識を科学的に検知、測定して客観的に示せるかどうかは、別問題である。
最後に、ワシの作る春巻は、超絶美味しい。
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