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#川端銀座通り
kennak · 11 months
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長年の蜜月関係が指摘されているテレビ各局に、ジャニーズ事務所との関係見直しが迫られている。創業者の故・ジャニー喜多川氏(享年87)の性加害問題を謝罪した9月7日の記者会見を機に、同事務所とのCM契約を見直すスポンサーが相次いだことが大きく影響している。    外部専門家による特別チームの調査報告書で指摘された“メディアの沈黙”について、「このような重大な人権侵害、性被害だとは気づかなかった。人権侵害や性被害への意識が著しく低かったと深く反省している」と話したのが、テレビ朝日の篠塚浩社長だが、10月2日のジャニーズ事務所の会見を前に、SNSで、ジャニーズ事務所とテレ朝の親密ぶりを裏づけるある動画が拡散されている。  それは「ジャニー喜多川が盃を交わす儀式が発掘『芸能界のドン達が盃交わしてヤ〇ザの真似事、怖い』」などのタイトルがつけられた動画だ。 「この動画は今から四半世紀前のもので、芸能プロの田辺エージェンシー、田邊昭知社長の還暦を祝うために、遊び心でヤクザの盃事を真似した祝いの会が映し出されています。意外だったのが、芸能界やテレビの人間と個人的な付き合いがないと言われていたジャニー喜多川さんが出席していたこと。この祝い事には、ジャニーさんのほかに、“テレ朝のドン”と呼ばれた敏腕プロデューサーの故・皇(すめらぎ)達也(21年3月没)さんが夫婦で参加している姿も見られます」(芸能ライター)  動画では、ジャニー氏が“媒酌人 合衆国蛇煮(ジャニー)組総長”、皇氏が“世話人 関東朝日連合白王殿下”と紹介され、笑顔で盃を飲み干すジャニー氏が映し出されている。  ケジメの音頭を取ったジャニー氏は次のような挨拶で笑いを取っていた。少し長くなるが、引用する。 《ここに謹んで、ケジメの儀をとらさせていただきます。ご列席のご一同様に申し上げます。これより儀式万端相整いました。ケジメの儀、滞りなく行わさせていただきます。私、合衆国蛇煮組総長といたしましては、我が組員による踊り、歌の一曲もご提供すべきところ、木魚、鐘とあまりにも騒々しくご近所様にご迷惑をこれ以上かけちゃ申し訳ないと思い、ご遠慮させていただきます。事を考慮し、わたくしによるケジメのみとさせていただきます。田邊会長の今後ますますのご活躍を念じ、ここにご参列の皆々様のご健勝をお祈り申し上げ、ともに最年長のわたくしとして遅刻したバツとしても、ケジメをご唱和ください。それではお手を拝借》 ■注目されるテレ朝「裸の少年」の処遇  先日、田辺エージェンシー所属のタモリ(78)がMCを務める、1985年放送開始の音楽番組「ミュージックステーション(Mステ)」(テレビ朝日系)に、7人組ボーイズグループ「BE:FIRST」の出演が発表されたばかりだが、同番組にはジャニーズと競合する男性アイドルグループは出演できないという不文律があると言われてきた。    くしくもそのMステに風穴を開けたのが、ジャニー氏の性加害問題と言っていいだろう。   「ジャニーズ常連のMステのほか、Jr.が出演するバラエティ『裸の少年』などを放送するテレ朝は、民放の中でも特にジャニーズ事務所と切っても切れない関係にあると言われていますが、この動画はそれを裏付けているといっても過言ではないでしょう」(週刊誌記者)  田邊氏の還暦の祝い事にはジャニー氏、皇氏のほかに、当時、石原プロモーション専務だった小林正彦氏、それに、テレ朝プロデューサーの西河喜美子氏などが出席している。 「西河さんはドラマ畑の人で、西部警察のほか、ジャニーズのタレントが出演する番組にも関わっていますが、特にジャニーズと癒着していたのは皇さんで、ジャニーさんだけでなく、姉の故・メリー喜多川さんとも昵懇の仲で、テレ朝にジャニーズ路線を引いた人物と言われています」(元テレ朝関係者)  テレ朝で報道情報番組を立ち上げた故・小田久栄門氏と並び、“テレ朝の天皇”と呼ばれた皇氏はドラマを経て、バラエティを担当。「欽ちゃんのどこまでやるの!」、「ビートたけしのスポーツ大将」、「タモリ倶楽部」、「ミュージックステーション」を次々に人気番組に押し上げてきた。 「皇さんはお酒が飲めないのに夜の銀座が好きで、毎晩のように高級クラブでコーヒーを飲みながらホステスをからかっていた。敏腕プロデューサーと言っても、所詮はサラリーマン。銀座のクラブの飲み代は芸能プロが支払っていたというのがもっぱらです」(元テレ朝日関係者)  ジャニー氏の性加害の事実を認め、謝罪し、東山紀之(56)の新社長就任を発表した今月7日の記者会見を受けて、テレ朝は「ジャニーズ事務所のタレントの出演につきましてはタレント自身に問題があるとは考えておりません。これまで通りの番組の企画内容などを踏まえ出演して頂きたいと考えてります」との見解を示した。 「ところが、26日のテレ朝の定例の社長会見で、ジャニーさんの性加害を彷彿とさせる同局のバラエティー番組『裸の少年』のリニューアルの可能性について触れていますが、おそらく打ち切りの方向でしょうね。テレ朝は10月2日の会見を睨みながら、ジャニーズ事務所との関係を徐々にフェードアウトするようです」(制作会社プロデューサー)
ジャニー喜多川氏と“テレ朝の天皇”の親密動画が流出の衝撃…民放のジャニーズ離れ加速の最中(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース
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ari0921 · 2 years
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和五年(2023)3月19日(日曜日)
   通巻第7674号
中国全人代は達成不可能な数値目標が並んだのだ
  GDP成長が5%。赤字はGDPの3%以内。地方債は72兆円が上限
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 3月5日から13日まで開催された全人代では、初日に李克強首相〔当時〕が演説した。
 GDP成長目標を5%とし、22年は「コロナ禍と不動産不況にも拘わらず3%伸びた」と白々しく言い添えた。
 都市の新規雇用は1200万人、失業率を5・5%とする。インフレ抑制を3%前後とし、赤字国債の上限はGDPの3%とする。また食糧5000万トンを増産する等とおおよそ達成不可能な数値目標を並べたてた。
 政府活動報告で目立った表現には「習近平同士を核心とする党中央の力強い指導」、「習同士の核心としての地位と習を中心とする党中央の権威を守る」など時代錯誤の修辞が続き、「貧困脱却堅塁攻略戦に勝利する」と抽象的で意味不明な表現がある。ようするに貧困層を減らし皆の暮らし向きが良くなるように努力すると言いたいのだ。
 内需拡大の項目では「地方政府特別債は3兆8000億元〔76兆円〕とする」とあって、表現に隠れているが、地方政府債務を新規債券発行で肩代わりし、当面誤魔化せと言っているようなものである。
 地方政府が乱発した債券は既に1000兆円を超えたと推測されている(公式には900兆円前後)。
 名指しはしていないが欧米のサプライチェーンの分断に関して「製造業の重要産業チェーンに関して国を挙げて重要な核心技術をめぐる難関を乗り越え、ハイテク研究開発と応用促進を加速する。デジタル経済をおおいに促進する」とする一方で、『外資の市場参入規制を緩和し、TPP加入交渉を推進する』とも主張している。
 同時に『金融』と『香港、マカオ、台湾』の項目で政府活動報告は何を言ったのか。
 「習近平の強軍思想」を貫徹し、環境にも取り組むとしたうえで、金融では「監督監査を強め、地域性、系統性金融リスクを回避する。大手不動産企業の経営危機に対処し、負債比率を改善し、無計画な拡大経営を防ぎ、不動産の安定成長をうながす」。
このため「地方政府の債務リスクを防止・解消し債務期限構造を改善し、利息負担を低減し、新規発行額を抑え、債務残高を削減する」とした。
 この箇所を裏読みすると不動産は無謀な計画で大借金の山を築いたが、利下げと期限を延ばして救済措置をとるという意味だろう。そして、なんとか市況の暴落を防げないものかと言っているのである。
 「昨年の不動産投資は前年比10%減。それだけでGDPは3%の下落圧力になる。それでも実質3%の成長をとげたとは信じがたい」(田村秀男氏、産経新聞3月18日)。
 ▲行政機関は無力化、重要部門は党直轄に
 「チャイナウォッチャーのなかには、これを「地方分権的全体主義」と呼ぶが、習思想などと意味不明の個人崇拝体制で行政と経済政策が、最高指導部管轄となれば、国務院以下の中央官庁の存在意義はどうなるのか? 
行政機構は無力化し、無骨格状態となり、党中央独裁、いや個人独裁の毛沢東時代と変わらなくなる。
 香港とマカオの「一国二制度」の方針を揺るがずに貫徹すると唱えながら(すでに���古となっているが)「法に基づく統治を堅持する」とした。香港とマカオの自治を踏みにじったが、「法に基づく統治」と言うのは、その後、勝手に創った共産党支配合法のための「新法」を指す。
 台湾についても「新時代の党の台湾問題解決の基本方策を貫徹し、独立反対、祖国統一促進を貫き、「祖国の平和的統一への満ちを歩む」などと「平和的統一」の美辞麗句を並べただけだった。
 金融、治安、ハイテクが共産党の直接管理となった。ここが一番重要なポイントである。
西側の制裁に対抗し、統制を強化する目的がある。つまり国務院がこれまで専管事項だった分野も共産党直轄になったわけだ。
 治安では公安、国家安全部と戸籍の管理を共産党内務工作委員会へ移管する。
 金融では人民銀行と金融監督部者が共産党のふたつの委員会に権限移管され、科学技術と教育部門が党の専門委員会の直轄となる。
 3月16日に発表された機構改革では党に「中央金融委員会」を設置し、金融安定を党が指導するうえ、「中央金融工作委員会」を別途設置し、金融システムの組織、規律を統一的に進める。国務院には名目的に「国家金融監督管理総局」が設置される。 
 人事面では新首相に経済素人の李強が任命された。前任の李克強は北京大學経済学博士号。続投する易鋼(人民銀行総裁)はイリノイ大学博士号を持つ専門家だ。
 国家副主席には韓正が選出された。王岐山前副主席は完全な引退に追い込まれた。
人民銀行総裁に居座ることになる易鋼は中央委員候補からもすべりおち、もはや飾りでしかない。胡錦濤時代に中国銀行総裁だった周小川にはやや独自政策の裁量権があったが、金融も共産党直轄となれば、政策に柔軟性を希求するのは無謀だろう。
 ▲中国が「特許大国」ですって。(剽窃世界一の国が?)
 こうみてくると以下の報道がいかに白々しいか。
 中国は米国と並ぶ「特許大国」となった、そうな。実態は研究論文と申請件数のおびただしさで、他人の論文の剽窃や横取りも多い上、これからもつれるであろう難題は、日本や米国と中国との共同出願による特許がかなり存在することである。
とくにEV、スマホ、太陽光パネル、電池、レアメタルなどの先端分野に集中している。中国はこれら共同特許も解釈変更で中国の特許としている。トヨタは中国との共同特許が30件、まるで人質ではないか。
国際学会での論文数では米国を抜いて中国が一位、以下、韓国、台湾、日本とつづき、技術大国だった日本の地位低下が顕著になった。十年後に日本人のノーベル賞受賞者はいなくなるかもしれない。
 米国企業での問題は、研究者の中に圧倒的に中国人が多く、わけてもテスラの技術陣は中国人が過半という。つまり中国人エンジニアが不在となると、世界各地で生産効率が下降する。その一方では、使命を帯びて外国企業にはたらく中国人のスパイ活動がある。
 中国の23年の成長率目標が5%となったことは見た。
 西側企業の中国撤退が続いている上、日米欧は中国へのハイテク輸出を規制し、米国はブラックリストを公表し、日欧にも協力を要請した。とりわけ半導体装置では日本とオランダが米国と協議し輸出停止を申し合わせた。
 欧米ファンドも中国から引き上げをはじめ、中国をのぞく新興工業国家群への投資に分散、米ファンドの日本向け投資は中国へのそれの二倍ちかくになった。
 ベトナム、インド、マレーシア、豪州などへ禿鷹ファンドのKKRやブラックストーンなどの巨大ファンドが投資対象を切り替えた。
 中国株への投資も海外マネーの逃避が続出している。アリババ、JD、美団など中国のハイ的企業株から足を洗っているのだ。
 かような情勢変化に直面する中国が5%成長を遂げるという習近平の方針は、張り子の虎としか言い様がない。
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kanglo · 2 years
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「なぜ、ビジネスにアート思考が必要なのか?/世界の見方を変えるアート思考」第16回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ講演者:森夕花氏 〔2022年12月9日(金)20時~〕
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「なぜ、ビジネスにアート思考が必要なのか?/世界の見方を変えるアート思考」第16回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ講演者:森夕花氏 〔2022年12月9日(金)20時~〕 チケット:https://scic20221209.peatix.com/view https://www.facebook.com/events/576877384242593 ■日時:2022年12月9日(金)20時~22時(オンライン開催) ■講演概要:アーティストは見えないものを見るようにする役割を担い、その時代や社会の中で、「問い」を私たちに問いかけながら常識を揺さぶり、今までにない価値や意味を提示してきました。近年、ビジネスの舵取りは非常に難しくなってきています。企業は従来の古い価値観、世界観から抜け出し、直観的、感性的な創造性が求められ、ますます「アート思考」の必要性が高まっています。 アートには「唯一正しい答え」はありません。観察者が自由に解釈することが可能であるため、考えたことを、それぞれの独創的視点で物語化し、語り合うことで、互いの深い部分で共感がおこり、創造的無意識が自然に開かれていきます。このプロセスを通じて、新しい価値や未来が創造される「安心安全な創造の場」が作られ、クリエイティブな組織へと発展を遂げることが可能となるのです。 ■講師:森夕花(もりゆうか)氏 プロフィール: カングロ株式会社 取締役 執行役員COO/マスターライフコーチ・PXファシリテイタ・フィロアーツ研究会主宰 ●神奈川県横浜市出身。音楽学校のピアノ科卒業後、銀行系信販会社に入社。三井住友カードに転職した後、ドイツのフライブルクに留学。フライブルグ市の行政と市民による持続可能な世界を目指す社会システムと、ユーゴスラビア紛争で、ドイツに逃れた難民の方々との出会いを通じて、平和で精神的な豊かさを基本とした「サステナブルな社会作り」に興味を抱く。帰国後、三井住友カードに再び戻り、お客様対応や、クレジット決済端末機の管理システム“TACシステム”の開発に携わる。 ●帰国して5年が過ぎたころ、戦争や内乱に巻き込まれ傷ついた子供達を救済するためのNGOドイツ国際平和村の存在を知り、世界の平和と心の癒しに携わることが自分自身の使命と感じ、ヒーリングセンターアルケミストでカウンセラー、セラピスト、講師を務め、2008年に独立。2015年1月、カングロ株式会社 執行役員に就任。現役ライフコーチとして、ベンチャーから大手企業の多くのビジネスリーダーを受け持ち、個々の潜在意識にアプローチし、ビジネス ・プライベート両面における、変化、成長をサポートしている。 ●2021年より京都芸術大学芸術学部芸術教養学科に在籍。創造的思考によって「モノの見方、感じ方」を変え、仕事と暮らしをより良く変化させる「アート思考講座」を開催している。 ●自らの内面の探求のため、インドに十数回訪れ、心理学、禅、認知行動学、ジョーティッシュ(インド占星術)、手相、メディカルハーブ、中医学(中医食療士)などにも深い知識がある。 ●趣味は声楽(オペラ)・読書・映画鑑賞・美術鑑賞・ぶらり旅・歴史探訪・日記を書くこと。最近はウェルビーイングを軸とした、地域コミュニティー・組織つくりに関心をもつ。 ■Zoomオンライン:URLは、Peatix経由によるチケット購入者に自動送信されます ■タイムスケジュール:基調講演(約90分 Q&A含)後に、講師を囲み、対話を行います。 ■オープン・ダイアログ参加対象: ※どなたもご参加頂けます ・SCIC正会員 ・SCBC修了生���SCBC受講生 ※SCIC未会員 ・一般参加(社会人) ※SCIC非会員 ・特別ご優待枠 ・学生(中学~大学院生) ■参加料: 一般参加者(社会人)※SCIC非会員\5,000 SCBC修了生&受講生 ※SCIC非会員\3,000 SCIC正会員 無料 特別ご優待枠 \3,000 学生(中学~大学院生)\1,000 ■SCICとは: SCIC(Shock Coherent Innovation Club)は、ショック・コヒーレント基礎講座(SCBC)修了生をベースとした会員制クラブです(ご入会頂くためには、SCBCを受講し修了証明が必要となります)。 https://scic2023.peatix.com/view ●目的:SCBC修了生同士の交流と創発の加速。私たち自身が動き、世界に奇跡を起こす ●概要:  ①月例会の開催  ②会員同士のコラボ醸成   ③SCC訪問視察ツアーの企画   ④会員の生業のサポート  ⑤その他創発事 ※いずれも参加できる時に参加  ⑥基礎講座の復習フォロー(基礎講座への復習参加は原則全回無料)↓  https://scbc2023r.peatix.com/view ●SCICに関する問合せ: [email protected] -------------------------------- ■『Shock Coherent(ショック・コヒーレント)』とは: 現代社会は今、破壊的な人間活動によって、エントロピー(無秩序・乱雑さの度合い)を加速度的に増大させています。故に、地球環境の悪化による気候変動や自然災害、絶え間ない疫病の発生、人心荒廃による貧富の格差拡大、資源収奪、世界各地で紛争や戦争が頻発化し、世界の指導者たちが核兵器の使用をほのめかす事態となり、もはや地球生命全体の未曾有の危機に陥っています。これを人々は、VUCAワールドと呼び、行先不透明な生き難い時代の合言葉となってしまっています。 このような時代において、「私は、これからどう生きれば良いのか?」と、多くの人々が、自問自答を繰り返し、五里霧中の状態に陥っています。このままでは、時代に翻弄され、本来あるべき使命を全うすることなく人生を終えてしまうことになるやも知れません。そうならないために、私たちに何が出来るのか。当講座は、そうした社会の強い要請により、30年に及ぶ研究の集大成により創発的に完成した稀有なプログラムです。 当講座では、様々な立場の仲間と共に、自分自身の「存在意義(パーパス)」を見つける5ヵ月間の不思議な旅に出て頂くこととなります。即ち、この「存在意義(パーパス)」が、自己変革への道標となるのです。そして、感性を刺激し、心を揺さぶる独自のアプローチフレームを活用し、固定観念の融解を起こし、事例や課題から自己変革へのヒントを得、仲間やファシリテイタとの多くの対話や繋がりから閃きをもらい、自身でも予期せぬ“創発”を起こしていきます。 このワークショップは、個人が真の意識変革を興すことを目的として、カングロ株式会社によって開発されたプログラムです。私たちは、この講座を多くの方々にお届けすることを使命とし、日々事業を営んでおります。そのことを通じて、真の道を啓く方が増え、社会そのものの変革を成し遂げられたら本望であります。ぜひ、講座で会いましょう。 (プログラム開発者:藤井啓人) ■ショック・コヒーレント基礎講座 第5期生絶賛募集中! ■第5期『ショック・コヒーレント基礎講座』VUCA世界を突き破り、己の道を啓け~パーパス(存在意義)によるシン変革ワークショップ:2022年9月13日~2023年1月24日全10回講座 チケット: https://scbc05r.peatix.com/view https://www.facebook.com/events/323129486509872 ■第1~5期「ショック・コヒーレント基礎講座」全アーカイブ・オンデマンド映像集(有料コンテンツ) https://vimeo.com/ondemand/shockcoherent ----------------- ★特別提供映像: 【ダイジェスト版動画⑮】「VUCAワールドに効く個人と組織の視点の再構築~自己や地者、そして世界への認識の見直し」第15回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:楠徳生氏 (2022年11月11日) https://youtu.be/-wIwXLX4ZUQ 【ダイジェスト版動画⑭】「破壊と創���~壊れると、新しく生まれる/コロナ禍で悪者だった飲食店はどう変化していくのか」第14回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープンダイアログ/講演者:福本浩幸氏(2022年10月7日) https://youtu.be/ygxXywmvQ1w 【ダイジェスト版動画⑬】大企業病への挑戦 第2章~認知科学の実践における人間性と抽象度の壁/自分を変え、常識を変え、世界を変えていく/第13回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:内藤礼志氏 〔2022年9月9日) https://youtu.be/qBNlFTor9hw 【ダイジェスト版動画⑫】新しい『構造』がうつ病から復活させ組織も前進させる~���つ病経験者が語る、ストレスとつき合い未来をつくる方法/第12回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープンダイアログ/講演者:堀北祐司氏(2022年8月5日) https://youtu.be/HudMdpphjEI 【ダイジェスト版動画⑪】The 事業承継~当社流、バトンの受け方、渡し方/第11回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:大島右京氏/2022年7月8日【ダイジェスト版】 https://youtu.be/dWnOtXQAmqw 【ダイジェスト版動画⑩】心理的安全性のリーダーシップを身に付ける方法~組織パフォーマンス最大化の処方箋/第10回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:倉持茂通氏(2022年6月8日)https://youtu.be/DuUvRzcqJD0 【ダイジェスト版動画⑨】100年企業研究から見えてきた、コロナ禍だからこそ変えなければならないこと、変えてはいけないこと/第9回Shock Coherent Innovation Clubオープンダイアログ/講演者:小山貴子氏(2022年5月13日) https://youtu.be/0juftCrZ1mQ 【ダイジェスト版動画⑧】人事制度のミライを探求する~ノーレイティングを超え給与を自己申告する人事制度への挑戦/第8回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープンダイアログ/講演者:福留幸輔氏(2022年4月15日) https://youtu.be/XEm-OdMYwMY 【ダイジェスト版動画⑦】「パーパスと共に生きる時代/パーパスとはいったい何なのか?宇宙の営みから壮大なタペストリーを読み解く」第7回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:森夕花氏(2022年3月11日) https://youtu.be/vNaK4qH94fA 【ダイジェスト版動画⑥】「部署なし管理無し評価無し、VUCA時代に挑む選択できる組織作りへの挑戦」第6回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/金光広樹氏(2022年2月18日) https://youtu.be/33DyPirlM7c 【ダイジェスト版動画⑤】「新規事業における企業の在り方」第5回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/長島壮洋氏(2022年1月13日) https://youtu.be/eM3sRZDo0Ng 【ダイジェスト版動画④】「ティール組織の作り方“レシピ”」第4回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/嶋田崇孝氏(2021年12月10日) https://youtu.be/JDp0srEGxGE 【ダイジェスト版動画③】「こころの病との上手な付き合い方~仕組みがわかれば予防ができる」第3回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/中田健士氏(2021年11月5日) https://youtu.be/_OW88883t7o 【ダイジェスト版動画②】「混ざると、新しい事業価値が生まれる。」第2回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/星野良太氏(2021年10月8日) https://youtu.be/fZJWaFmhAD4 【ダイジェスト版動画①】「大企業病への挑戦~認知科学の理論と実践」第1回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/内藤礼志氏(2021年9月3日) https://youtu.be/aV8ux6Ha-9M ■「Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ」アーカイブ・全オンデマンド映像集(有料コンテンツ) https://vimeo.com/ondemand/scic ■主催:カングロ株式会社 https://www.kanglo.co.jp 協力:サステナ塾/SDGs超実践者委員会/イノベーションサロンZ/システムD研究会/フィロアーツ研究会
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oka-akina · 2 years
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新刊「イサド住み」 冒頭試し読み
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 おれは怖くてたまらない。おれにどうやら命みたいなものがあって生きているってこと、おれの体の隅から隅まで生き物で、心や記憶まであって、おれという生き物が死ぬまでずっと生きているってことが本当に怖いんだけどうまく言えない。怖い。べそべそ泣いている。おれの言いたいことわかるか。わかれよ。うまく言えなくてもわかってくれよ。あんたは怖くないのか。たまたますれちがった誰かの気まぐれな採点によりおれの発言の価値は決まってしまい、裁定はそうそう覆らない。おれは布団をかぶって絶望している。隠れている。おれの話は誰にも聞いてもらえない。  でも川と川が十字に交差しているところが好きだ。毎晩見に行く。十字の縦も横もとても静かで、川面に団地の明かりが揺れている。夜の運河は油膜を張っているみたいにとろりとして見える。流れているというよりあれはきっと震えている。実際、横軸の小名木川に流れはないようなものだ。隅田川と旧中川を結ぶ水���で、雨の後や風の強い日くらいしかはっきりした流れを見せないし、流れの向きもしばしば変わる。きっとここには始まりも終わりもない。  始まりも終わりもないけど階段がありエレベーターがある。扇橋閘門といって、二つの水門が並んでいる。閘門より東は海抜ゼロメートル地帯で、満潮時の海の高さよりも低い土地。川を遮断して水位を下げてあり、小名木川には段差がある。川底ではなく水面に作られた差。船が通るときは二つの水門の間に船を入れ、水位を上げ下げし、船は差を乗り越える。  夜の運河はにおいが濃い。潮のにおいとどぶのにおいが混ざって、三階のおれの部屋まで届く。水面にちらちら揺れる明かりは銀紙を丸めてまた広げたみたいな光で、夜の黒い水はそれらを飲み込もうとせず震えるだけ。水はとても静かだ。ねっとりと移動している。光もにおいも川の上にとどまっている。  さっき風呂から出たらスマホが震え、ムムくんからのLINEだった。昼間ムムくんからスタンプが飛んできたからおれもスタンプを投げ、スローペースの投げ合いが続いていた。おたがい焦らしあっていたというかはぐらかしあっていたというか、言いたいことはわかっていた。今日はムムくんが先に折れた。 「今くん明日ってひま?」  おれもそれを聞きたかった。ほっとした。続いて自撮りの写真も飛んできた。鏡に向かってスマホを向けていて、美容室の鏡だ。ムムくんのスマホケースはいつもステッカーとかチェキとか挟まっていて、折り畳んだ千円札も見えた。緊急用の金かな。靴の中に入れておくみたいな。ちょっと笑った。鏡の中の鏡には切ったばかりの後ろ頭も見えた。襟足とサイドがかなりさっぱりしていて、指でなぞったら気持ちよさそうだ。  自撮りのムムくんはマスクのゴムを一回くるりとねじっていた。きっともみあげにゴムがかからないようにそうしていて、おれも先月髪を切ったときそうやった。こうするといいですよと美容師さんが教えてくれた。コロナ禍に生まれた工夫、その共有。いつかぜんぶ収束したらこういうことは誰も思い出さないだろうか。  二〇二〇年が明けてすぐ、あれよあれよというまに世界中みんなが巻き込まれた感染症に関しておれから言えることはあんまりない。恐怖や混乱の波が寄せては返し、定まらない。ここ二、三か月かはなんとなく凪いだ感じになっている。か? わからない。なんとなくの雰囲気でそうだというだけ。慣れ。どうやら常識も見通しも変化し続けていた。おれは少し前の恐怖をほとんど思い出せない。おれは夥しい数の死者を忘れ、配られた十万円と二枚のマスクを忘れ、いまいま分かち合っているささやかな工夫を可愛がろうとしている。これもいずれぶっ壊れるとは知っている。死が数の話でもないのもわかっている。もしおれが、何か、たとえば呼吸器に疾患があったら、とてもこんな雰囲気任せではいられない。それじゃあおれには特権があるってことだ。  頭を拭きながら「髪切った?」と送った。明日がひまかどうかはすぐに返さず、といってもこれ以上拙い駆け引きや意地悪をしたいわけではなかった。なんとなく話の順序をいじくりたくなった。ムムくんとはアプリで知り合った。四つ歳下のゲイで、現状セフレの関係にある。そしてこれについては毎日、毎分検討しているけど、もう腹を括ろうと思う。おれはセフレのムムくんに恋をしている。そうしてムムくんには好きな人がいるからおれのこれは片思いだ。  聞け。おれの話を聞け。いや聞かなくてもいいか。どっちでもいいや。おれがここで話をしているってことだけ、おぼえていてくれたらいいや。べつにすごく話をしたいってわけでもないし、おれは話の糸口をつかみかねている。糸の端っこはここじゃない気がして手近なところをあれこれ手繰っている。とっ散らかっているし絡まっている。声の出し方だってうまくない。あーとかうーとか唸りながらともかくチューニングし続けていて、もうずっと、自分の出すべき声の高さを探っている。長いこと口ごもっている。でもこんなふうに音程にばかりこだわっているうちに歌い方を忘れてしまうんじゃないかってちょっと怖くなった。それでおれは手持ちのはさみで糸を切ってみた。とりあえず、ここから始めることにする。  ここはどこか? ここは運河沿いの歩道で、毎晩川面を見に行くのは犬の散歩のため。緑地公園を抜けて橋の下をくぐった。歩道の一部は艀になっていてこれも水位で高さが変わるが、おれと犬が歩くくらいではぜんぜん揺れない。 「台形、今日はたくさん歩いてるね」  おれは犬に話しかけた。小さい足を懸命に動かし、よちよち歩いている。ときどき立ち止まっておれを振り返り、そろそろ抱っこしてという顔だ。だめだよ台形、もうちょっとがんばろう。おれは話しかける。台形はふんふん鼻を鳴らしている。  台形というのは犬の名前で、白黒模様の狆。鼻ぺちゃ顔のか弱い犬だ。体の形が台形ですと誰かのブログに書かれていたのがなんだか気に入った。どうやって辿り着いたか思い出せない、知らない人の野良ブログで、たぶん「犬 飼い方」とか「狆 飼い方 コツ」みたいに検索していたらたまたま行き合った。  ほかのサイトや本では狆の体型はスクエア型とか四角とか書かれていて台形という語は見かけなかった。どこぞの誰かの語彙と気まぐれがおれの犬の名付けの根拠で、そういうめぐり合わせをなぜか素敵なもののように思った。おれはそういうものをとろうと思った。  そうして艀を歩いていたら、ぱしゃぱしゃぱしゃぱしゃ……と音がした。魚かなと思ったけどぱしゃぱしゃはけっこう長くて、まさか誰か溺れているのかと思ったが、川には何も見えなくてとても静かだった。念のため柵に上って辺りを見回した。水面に乱れたところはなくいつも通りに見えた。人影も水しぶきも見当たらなかった。いつのまにかぱしゃぱしゃの音も止んでいた。 「台形、どう思う?」このどう思うは水音のことでもあったしおれの恋愛の話でもあった。  ムムくんから「髪切った?」の返事はまだ来ていない。といってもまだ何十分も経っていない。でも明日ひまかどうかをスッと送らなかったことを早速後悔していた。ひまに決まってんだろ。台形が立ち止まったのでベンチに座った。おれのために立ち止まってくれた気もした。「明日は夕方からなら平気だよ」とLINEを送り、続けて「早いと寝てるかも。今日はこれから仕事で、今は犬の散歩してる」「明日の夜は仕事休み」と送った。しゅぽん、しゅぽん、しゅぽん。散歩中だから返信が遅いんだよとアピールしたつもり。会話はキャッチボールというよりジャグリングだろうか。空中のお手玉は二つ三つと増えていく。  すぐに既読がついた。「わーい」というスタンプが送られてきた。「前髪短すぎた気がしてきた……」「じゃあ十七時くらいに家行きたい!」しゅぽん、しゅぽん、しゅぽん。しゅぽんのタイミングが心臓の音と重なる気がした。だいぶ間の抜けた音だ。おれの恋はこういう音なのか。  お手玉だからべつに落っことしても気にならないのにちょっとのことで一喜一憂し、いったいおれはどうしちゃったんだろう。明日の夜が休みというのは前回会ったときに話してあった。夕方からならひまだよとすでに言ってあった。ムムくんはそれをちゃんと覚えていて、でもちょっと焦らして、連絡してくれた。そう思うとかなりうれしかった。  台形が歩き出した。チャッチャッチャッチャッと地面に爪がこすれる音が好きだ。小さい体の��い足。まあでもさっきの水音は溺れているような音ではなかったなと思い直す。切迫した気配はなく、プールでゆったりと泳ぐみたいな音だった。背泳ぎのキック、ストローク。誰とも競争していないときの静かなバタ足。ああそうか。おれはむしろ、誰か泳いでいるんじゃないかって期待していた。運河はいつも緑色に濁っていてかなり深い。とても泳げるような川ではないんだけど、一瞬可能性を夢見た。溺れていたら大変だなんてほんとは思っていなかった? 自分の心の中なのにおれは嘘をつきそうになっていた? 「まあ、嘘っていうのもちょっとちがうんだけどさ」  おれは台形に言う。べつに言わなくてもいいようなことだけど声に出して言う。台形はおれの足をすんすん嗅いでいて、体が動くと尻尾もふわふわ揺れる。白くて豊かな尻尾だから暗がりでもよく見えるが、夜の散歩には光るハーネスをつけておく。蓄光オレンジ。リードもLEDでぴかぴか光るからやけに賑やかだ。パレードとかお祭りとか、あるいはクラブ遊び? 台形自身はとてもおとなしくて内気な犬だ。いやおとなしくて内気なクラブ好きはおおぜいいるけど……。ああ。ほらね。おれの思考は訂正と注釈の繰り返しでとんちんかんな思いつきばかりしている。そうして、クラブってもうずいぶん行ってないなと思う。熱心に通っていたわけではぜんぜんなかったけど、人生のある時期になにがしか意味を持っていた場所が、今ではとても遠い。人生が思ったより長い。  さっき声の高さを探っていると言ったけどあれは比喩であって比喩ではなかった。ほんとにおれは声変わりのさなかにあった。ホルモン注射によって声が低くなり、ひげが生え、肌も硬くなった。生理はほぼほぼ止まった。そろそろ声は落ち着いてほしいけどどうも安定しない。  性別移行のいろいろ。この水面にも段差がある。三週間にいっぺん注射を打ちにいくが金がかかって仕方がない。でもおれはこれをやりたかった。高校生の頃からバイトばかりしてきた。いろいろの変化は二次性徴をやり直している感じだなあと思っている。それならばおれはいま思春期をやっているのかもしれない。もうすぐ三十だけど。  おれは何か? 元女子ですという名乗りは正確でない気がしているが、面倒なのでそれで済ませることはあった。女子だったことなんてあったっけ。でも、じゃあ、本来の姿、正しい状態に戻りたいんですという言い方も、それはそれでしっくりこなかった。他の人はどうか知らないけどおれの場合は。うまい言い方がわからない。  十字の縦軸、大横川を下っていくと仙台堀川とぶつかってまた十字に交わり、やがて大きくカーブ、またまた十字路。これを東京湾側に折れて平久川に入ると今度は五叉路になり、網目のように張り巡らされた水だ。大潮の晩、運河はぶよぶよ膨らんでゼリーみたいだ。  台形がにゅうっと体を伸ばしておれのひざにまとわりついた。なんの音かなんてわかんないよと言っている気がした。首の下の白い毛がオレンジの光に染まっている。扇橋水門の赤信号。夜は門が閉まってランプがついている。あれもコンクリートの柱を赤く染めていた。毛の黒いところはそうでもなかった。オレンジの光を黒が吸い込んだ。そうだよな、おれもわかんないよと顎をなでた。 「まあ魚か何かだろうね」  おれは台形に言った。「そうでなければ空耳だよ」とも。台形に話しかけているのか、台形のせりふもおれが一人でしゃべっているのか、自分でもよくわからない。  ああそうだ。おれはわかりやすい語り方をいつも探している。誰かの受け売りをがんばって身につけ、しゃべり、それがときどき屈辱的だ。おれがこのようにあるためにはわかりやすい物語とその語りが必須だなんて、なんだか馬鹿にされている。どうして男になりたいんですか? いつからそう思っていたんですか? やっぱりスカートは履かなかったんですか? ときどきおれはめんどくさくなって「死ぬほど悩んでるんです」とか「死にたいです」とか、可能な限り暗い声で言う。暗い顔もする。会話を遮断する。そうしてそれは、必ずしも嘘をついているってわけでもない。 「でも魚って夜でも起きてるのかな……」  とつぶやいてみたら、すかさず反論を述べるみたいにどこか���からすがぎゃあーっと叫んだ。台形はびくっと震えた。鳴き声は川沿いの倉庫の壁に跳ね返り、わあああんと響いた。両岸に建物が並んでいるからトンネルみたいになるのだろう。川の向こうで誰かがくしゃみしたのも聞こえるくらいで、天井はなくても反響する。あー。はいはい。そうだとも。寝ているやつらが突然目を覚ますことはある。あるいはたまたま夜ふかしの個体はいる。  おれもそういう個体だと言ってみようか。クリーニング工場で委託のドライバーをやっている。ちょっと前から始めた仕事。夜にコンビニやロッカーを回って集荷と配送を請け負い、ほとんど昼夜逆転みたいな生活になった。  ドライバーデビューはAmazonの軽貨物配送だった。これはおもに昼の仕事で、アプリでオファーを選んで好きな時間に好きな量だけ働き、というとなんだか聞こえはいいが、割り当てられた荷物を時間内に配り切るのはけっこう難しかった。小さい箱物ばかりで、物自体はそんなに重たくないが量が多く、積み込みがパズルみたいにややこしい。時間指定に慌てたり、マンションの宅配ボックスで誤配したり、知らない細い道を走るのも怖かった。でも一人でやれる仕事はいいなと思った。車の中は自分一人の空間で、自分の体の延長だ。  それで求人サイトを延々スクロールしていたら、今やっているクリーニング工場のドライバーを見つけた。業務委託。夜勤。けっこうレアな仕事だ。たまたま見つけたおれはラッキーなのだろう。まあ深夜労働の割には大した収入にならないし、がんばればAmazonの方が稼げるんだろうけど、ルートが決まっているので安心感があった。それもコンビニやマンションと工場の往復だから、わりあい運転しやすい道が多いのもよかった。荷物は服で、それなりに重い。ただ持ち方のコツを掴めば腰は傷めないと同業者のnoteやツイートを読んだ。腕の力だけで持ち上げようとしない。両肩と両足を荷物の正面に置く。筋トレと思えばなんとかなると知らない誰かが書いていて、これまた知らない誰かの知識や気まぐれにおれはかなり助けられている。そして深夜の配送はAmazon以上に個人プレーの仕事で、ほとんど人としゃべらずに済んだ。それが何より気に入った。  べつにそこまで人嫌いというわけではなかった。前に働いていた工場で、配置替えやら班分けやらの話の流れで自分はトランスであるとほぼほぼみんなにカミングアウトする羽目になり、なんかもう個人事業主になりてえな、なっちゃおうかなと思っただけ。  いやちょっとちがうか。ホルモン注射を始めたら見た目や声に変化があり、おれの場合はけっこうわかりやすい変化だった。カミングアウトするしない以前になんかもうばればれだよなと思った。ばれるという言い方もなあとは思うし、周囲の人にいちいち事情を知ってもらう必要はないんだけど、何かしら説明が必要なことはあった。それは何か書類の提出を求められるとかではなく、素朴な疑問や世間話に応じ、遠慮のない視線を浴びるという形でだ。マスクをしているからひげは見えない。じゃあ、コロナ禍じゃなかったらもっと目立ったのか。そして思い出したから言うけど、いつかちんこ生えてくるって思ってましたか? って質問はなんだったんだ。  悪い職場ではなかったしあからさまにひどい奴がいたわけでもなかった。なんていうか……、人と関わるとその手のコンフリクトが生じることはままあり、しょうがないよなという気持ちと、くそったれという気持ちは日毎、いや秒単位で入れ替わり、おれに中古の軽バンを買わせた。  一応言っておくけど、どうしておれがこうなのかって話はあんまりしない。たぶんあんたが一番聞きたいことだとは思うけど、きっとおれは話さない。べつに勿体ぶっているわけじゃない。なんていうのかな、いちいち説明しないほうがいいんじゃないかって気がしている。これについてはあとで言う。言いたいことだけ言うから、言ったことだけ聞いてほしい。言ってないことは聞こえてないはずだ。聞こえたとしたら、それはあんたの想像だ。原則としてね。  今はクリーニング工場と、金がないときはAmazonもちょっとやっていて、ほんとにこれでいいんだかときどき不安にはなるが車を買っちゃったんだからやるっきゃない……のか? もうだめだやってらんないと思うたび居場所や人間関係を断ち切るみたいなことを繰り返してきた。おれはずっとこうなのか? 自問自答。決まった振り付けのダンスみたいにいつも同じことを考えている。  からすに驚いた台形はきゅうきゅう唸って伏せてしまった。ほんとに臆病で、前にドッグランに連れて行ったときも周りの犬にびびって縮こまっていた。おれはそういう台形が愛しくてたまらないし、内心ちょっとほっとする。おれも人目が怖いし、大勢の中で過ごすのは苦手だから。  びっくりしたよな、怖かったよなと台形のあたまをなでたらとうもろこしみたいなにおいがした。焼きたてのパンみたいなこともあるし、芝生みたいなこともある。においをかぐと落ち着く。おれも台形もおたがいにそうだ。マスクをちょっとずらして強く吸い込んだ。夜に散歩しているだけなんだからマスクなんてしなくてもいいのかもしれないが、顔を隠している方がリラックスできた。台形が臆病なのはおれの飼い方や生活リズムのせいかもしれないと思うことは思うが、べつに怖がりだっていいじゃんかとおれはおれに反論する。  台形をあやしながらムムくんに「前髪短いの似合うよ」と送った。もしかして明日おれと会うから髪を切りに行ってくれたのかな。さすがにうぬぼれかな。「そういう髪型好きだよ」とも送った。虫が鳴いている。りんりんりんりん、短い叫びを繰り返し、鈴の楽器を振っているみたいだ。  きみのことが好きですと言いたかった。言いたいのだと自覚したらへんにドキドキして、なんでも話してしまいたくなった。さっき川で何かぱしゃぱしゃ音がしたんだ。一瞬、誰か溺れているのかと思った。でもすごく静かなぱしゃぱしゃで、まるで誰か泳いでいるみたいな音だったんだ。せっせと文章を打ち込んでみたがしっくりこなかった。だって音の正体はわからない。それがどうしたって話にしかならない。送るかどうか迷って結局消した。代わりに「夜だけどからすがすごい鳴いてる」とますますどうでもいい話を送ってしまい、送った瞬間後悔した。どうでもいい話以上に、今からすはもう静かになっていて、辺りを騒がせているのは虫だから。べつにうそをついてしまったわけではないけど正確ではないことを言ってしまった。既読になったかどうか見たくもないがこういうときに限って秒だ。すぐにムムくんから「からすって夜も鳴く気がする……」と返ってきて、ほんとに恥ずかしくなった。  さるすべりの枝が街灯に照らされて、ピンクのフリルみたいな花びらが明かりに透けていた。濃いピンク。夏っぽいなと思ったけどもう九月だ。おれは花を見上げ、花を見上げるおれを台形が見上げていた。丸い目玉がつやつやしている。抱っこ用のバッグに入れてやるととすっかりすました顔だ。台形の体とおれの胸がぴったりくっついて、こいつのために今日もがんばろうと思う。やけに殊勝なことを考える。だからおれにとっては夜が朝だった。  やがてムムくんから「あっちがうかも、からすは明け方かも」とLINEが届き、「今度おれも台形の散歩行きたい!」「仕事がんばってね」と来たのでちょっとほっとした。台形の写真を送った。散歩中の写真。おととい撮った写真だから今日の台形ではない。でも今送ったら、今撮ったみたいに見えるのかな。何も言わなければわかんないのかな。  ムムくんからは「カワイイ」というスタンプが二つ飛んできた。きっと大事なことは二回言う。あるいは単に指先のしくじりでダブってしまった。おれにはそれがどっちなのか判別できない。想像することしかできない。じゃあ、言ったことだけ聞いてほしい、言ってないことは聞こえてないはずだというのは、けっこう難しいのかもしれない。やっぱりおれはとんちんかんだ。うまいことが言えない。でも言いたいことはある気がする。意見を述べたいというよりは、おれに声を出させてほしい。長い話をしてみたい。すごくしたいってほどではないけど、しゃべりたい。誰にも聞いてもらえないから勝手にしゃべる。吠える。おれは遠吠えをする。
「イサド住み」
価格・ページ数未定。2022年11月20日文学フリマ東京新刊予定。
文学フリマwebカタログ
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冒頭8000字くらいを載せてみました。だいたいこういう感じの語りで、トランス男性が主人公のボーイズラブです。軽貨物ドライバーをやっている主人公と、アプリで出会った年下の男の子・ムムくん。そしてムムくんがベタ惚れしている既婚男性・優人さん。三角関係のお話です。
イサドというのは宮沢賢治の「やまなし」に出てくる言葉で、「もうねろねろ。遅いぞ、あしたイサドへ連れて行かんぞ。」のイサドです。この蟹のお父さんの言うイサドが何なのか、読者のわたしたちにはわかんないですが、この蟹たちにはわかっている……というような話を書いているつもり。
そうなの、なんとまだ書いているんですが…というかごちゃごちゃいじっているのですが、精一杯やっておりますのでどうか見守っていてください〜。文フリ東京のあとは、BASEでの通販、渋谷○○書店での販売を予定しています。イベント参加は1月の文学フリマ京都、4月のJ.Gardenを予定しています。よろしくお願いします…!
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yotchan-blog · 23 days
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2024/8/30 20:00:33現在のニュース
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dekandamo · 4 months
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丘の石碑
 目覚めるとカーテンの向こうが早朝だった。  仲間の中で唯一床に横になって寝ている、その人の、かたく握られている片手を、眠っていることを確かめるよりも前に、私は待ちきれなくなって指で開いた。そこには小さな銀紙が握られていた。手のひらの細かな凹凸に合わせてシワくちゃになっていた薄い銀紙、私はそれを手に取り、自分の鼻の前に持ってきて匂いを確かめた。そして破かないように注意深くていねいに銀紙のシワをのばし、指で開いていった。6センチ四方ほどの四角い面に私の手のひらを当てる、それは普段は目を合わせることもない同士の私たちの握手だろうと思った。  さっきまで、学校で一番好きな子は誰なの? と眠る前に話し合った結末を夢の中でもう一度訊かれて戸惑っていた。私は夢でこう答えた、  『ぜんぜん知らない。そういうみんなの方が本当は全部知っているんじゃないの?』   銀紙に、灰色のカーテンから入る朝日は鈍く反射しているように見えた。柔らかくて優しい光だった。それと同じ暗い光がカーテンから入り、部屋の暖かい空気と溶け合って、部屋のあちらこちらで立ったまま白い柱状になって眠っているみんなの姿を包んでいた。
今ではもはや人間の姿をしているのは私と、床に横たわるその人だけだった。この秘密に私は驚かなかった。むしろ、ここ数日の会話のやりとりで抱いていた違和感や疑問にも少しは納得がいくような光景だった。やっぱり、私たちが毎日必死で捜している過去や未来の出来事を、この五本の柱となった友達たちはみんな全部知っているんじゃないか。私が誰を好きか、私は知らないけれど、みんな知っていたのだ。知っていて、黙ってくれていたのだ。柱状の友達たちは静かに目を閉じて、天井と床を真直ぐに繋いでいた。じっと耳を澄ませていると五本分の柱の寝息がちゃんと鳴っているが、人間の呼吸とは明らかに違っていた。それはまるで換気扇の中を空気が通過していくような、緩急のない一定の低い響きだった。みんなの頭から爪先までは一本の管になっていて、体の中を空気が一方通行に通り過ぎていくのかもしれない。  私は広げた銀紙にガムをはいて、溢れないように指先できつく摘んでそれを畳み、しばらくのあいだ握っていた。ガムは次第に私の口内の熱を失って銀紙の中で硬くなっていき、それと同時にそれを摘む私の手の温度を獲得して、柔らかさと硬さのあわいを揺れ動いていた。
 日曜日の午前の並木通りには人がたくさんいて、たくさんの大人が自分とペアの子供に何かを言っている。「そこに、座っていなさい。」たとえばその人は私の他人で、子供のことをピーマンと呼んでいる。「じゃ、車の方に歩いていってね。」たとえばその人は、犬が疲れているみたいだから水を寄越そうとしている。歌を歌うフルートの声が遠くから響いてくる。「ねえ帰るよ、もう帰るよ。」たとえばその人は、子供を呼ぶために人々のさなかで大声を出すことを厭わない。 「じっとしていると寒いね。」  そのような、雑然とした言葉が飛び交っている長い並木通りを北へ抜けているあいだは、人々の声に耳を傾けて空想に浸ってもよいし、景色を眺めていてもよいし、現実的な考え事をしてもよいし、私は何もしてもいいのだと頭では分かっていても、結局は何をしたからといって、並木通りを通り抜ける以上の行いにはならない気もした。  丘への並木通りを往くのは親子だけではなかった。弾みながら歩く犬はみんな宝物のようにキラキラしている。ふたつの目、背や尻の毛並み、犬のまだ白い湿った吐息、全てが光を真に受けている。犬は息を切らせて草木の中を走りまわり、飼い主がよろよろとそのあとを続く。  私は並木通りの犬を見ていると、かつて飼っていた小さなゴールデンハムスターのことを思い出すのだった。ハムスターは私の誕生日にペットショップで買った。父の仕事部屋のケージで2ヶ月生きたが、寒くなってきた途端に風邪をひいてしまい、動物病院へ向かう道中で段ボールの中で死んだ。  私がもっと大人になって、世の中のいろんなことの分別がつくようになって、どんなお店や水辺や国の入り方も一通りわかるようになって、だいたいの食事の味や綺麗な食べ方を知るようになって、大人同士のやりとりで発生する複雑な無言の作法もわかるようになって、そうしたらもう一度ぐらい生き物を飼ってみたいな、と眠い頭でぼんやり考えた。私は親しくなった動物が死んでしまうことが何よりも恐ろしかった。親しいものを失うくらいならば、逆に私の方が失われた方がまだましだと思うほどだった。しかしそれはまた、親しいものに、私という親しいものを失わせることに他ならない。
 私は北の丘に着いた。丘は広く、その全体は黒い幹の樹々によって縁取られている。地面を覆っている芝生はところどころが人の足跡によってささくれて黒い土が見えている。丘の中央では大きな白いもやのようなものがゆったりと揺れていて、近づいてみるとそれは枯れかけているススキの群れが風にそよいでいる姿だった。並木通りと比べると丘には人がまったく居ない。時折また南の方から子供の声が響いてくる以外はほとんど静かだった。  丘のある場所に、花崗岩でできた石碑が立っていた。背丈は大人ほどもある。その石碑の何かが私の興味を引いた。いつからそこに立っているのか、岩全体には雨による縦の汚れが目立ち、金属板にはくり抜かれた文字がびっしりと数百文字連なっているが、浅い凹凸に土汚れが詰まっていてほとんど読むことができない。 石碑の文字盤を読もうとして、土汚れを爪で引っ掻いて格闘していると、家で眠っていたはずの友達が背後からやって来た。 「何してるの?掃除ボランティア?」なんだかいやな言い方だな、と思った。「そう、掃除ボランティア。」と私は嘘をついた。「よくここにいるって分かったね。」  彼は照れたような顔をしていた。  空は真白に曇っていて、雲より白い太陽が輝いていた。背の高い友達のちょうど頭の真上に太陽が昇りかけている途中だった。光がところどころで虹色に分裂し、私は目を細めて彼を見上げた。  私は彼のことが気に入らなかった。彼はいつも元気に振る舞って、みんなの目を見つめたり名前を呼んだりしながら過ごす。彼が何かおもしろいことを皮肉まじりに顔をしかめながら呟くと、みんな一斉に笑った。すると彼も一緒になって風のような無声音とシワの目立つ笑顔で笑った。気に入らないのは、それが空元気だということに彼自身もみんなも一向に気づく気配が無いことだった。 「みんなは?」 「家で寝てたよ。」 「誰も起きてないの? もう昼じゃない?」 「うん。だけど、もしかしたらもう誰も起きないんじゃないかな。柱になっちゃってたし。」 「やっぱりそうか。」 「うん。」 「柱になったらもう人間は起きないのかな。」 「わからん。目が無いから、目が覚めるとか無さそうじゃない?」 「そういうことか?」  彼は返事をせず、私の隣に腰を下ろし、石碑の文字に顔を近づけた。 「何だこれ、読めそうで読めないな。」 「そうなの。」 「ああ、だから引っ掻いてたんだ。おもしろいこと考えるね。」  私は少し笑った。彼も少し笑って、私の手先を真似て人差し指で石碑の金属板に挟まった土を掻き出し始めた。何かの平仮名の『はらい』の部分を綺麗にすると、それは『れ』のように見え始めた。しばらくの間私たちは鼻歌を歌ったり、いつ終わっても構わないような会話をしながら石碑を爪で掃除し続けた。すると突然「ねえ、これってもしかして。」と彼が言った。 「……何?」 「……人名だ。」 「どういうこと?」 「昔ここでたくさん死んだんだ。」 「人? 虫が? 犬が?」 「それは、人だろうなあ。」  私は石碑を掻く手を止めた。頭上を飛行機が通過していった。彼が言った。 「なんかお腹すいた。そろそろ戻らない?」
 家に帰ると、いまだに五本の白い柱は部屋に立っているままだった。静かに呼吸している柱の合間を縫って、私たちはキッチンの深い鍋でお湯を沸かし、パスタを茹で、冷蔵庫から彼が出してくれたレトルトナポリタンソースと胡椒をかけて食べた。  灰色のカーテンから差し込む光はもうすでに午後の光になり始めていた。しかしカーテンを開ける気にはなれなかった。柱状の彼らが眩しさや騒がしさに驚いてしまわないように、私たちは薄暗い部屋でつとめて静かに食事をした。
 柱の一本を触り、中指の関節で叩いてみると、奥の方でかちかち、と音が鳴った。これは誰だろうか。マキちゃんか、高柳くんか、……。  ……ずっとこうして耳を塞いでいるんだ。
 午後になってしばらくが経っても、白い柱になってしまったみんなの形が変化する兆しがない。私と彼ははっきり言って暇だった。眠り続ける柱を前にすれば丘にいた時のようなお喋りも自然と止み、何をするでもなく、朝目覚めた時と同じポーズをとって絨毯に寝そべってみるばかりだった。  永遠に続く五本の柱との生活のほんの始まりのようにも思えたが、不思議と悪い気はしなかった。柱が増えた彼の部屋に私は時々遊びに来ればいい。そうすればまたみんなで遊ぶのと変わりはないのだから。  ただいつまでも同じ部屋に換気もせずにいると気分が悪くなりそうなので、「また外に行きたい。」と言ってみると、「いいけど、公園じゃなくて、今度は近くの川に行こう。」と彼は応じた。  川までの道中、住宅街の上の線路を、ゴウと音を立てて電車が通過した。やはり街全体も、線路がつなぐ両隣の街も、その向こうの街も、普段と変わらずに開始されているようだ。時間が止まってしまったのはあの部屋だけなのだ。  腰のあたりからメロディーが鳴り、彼は立ち止まってポケットから携帯電話を取り出してすぐに耳に当てた。もしもし……うん……大丈夫……え?週末か……。私は立ち止まらずにゆっくりと彼の先を往っていた。会話を聞いては悪いような気がした。しかし彼は思ったより早く電話を切り上げて、横断歩道の角を曲がるのをさすがにためらって待っていた私に小走りで追いついた。私は信号機のボタンを押した。 「ごめん、ごめん。」 「今の彼氏?」 「え、違うよ。」 「あ、そう。てっきり……。」 「なんでそう思った?」  信号が青になり、二人で並んで渡る。だんだんと道幅が狭くなってきて、そこにあたる陽も弱く橙色に近づき、川と夕暮れが近いことを知る。 「なんでだろう? 声が優しかったから。」 「私の?」 「うん。」 「あはは。お母さんだよ。」  彼はあの乾いたシワのある笑いではなく、本当のように幼い有声音で笑った。 「まあ、実験的にこうやって……。」と彼が何かを言いかけた時、枯れ草が生えた川の土手に到着した。  そこではみんなが遊んでいた。  マキちゃんと野村くんは流れの早い川に膝まで浸かり、水に両手を突っ込んで水の底を見つめていた。どうやら二人は川を泳ぐ魚を素手で捕まえようとしているらしい。浩子が離れた水流からそれをコンパクトカメラで撮っていた。モマと高柳くんはみんなから少し離れた岩岸にしゃがみ込んで何やら喋っていた。 「なんだ、みんな本当に柱になった訳じゃ無かったんだね。よかった。」  彼は本気で安堵しているのか、あのシワの目立つ笑顔を見せた。 「おーい!」  彼は土手の頂上から、川にいるみんなに向かって大きく手を振った。  高柳くんとモマがそれに気づき、彼と私の姿をみとめると、一瞬驚きの表情が浮かび、すぐに笑顔になって大きく手を振りかえした。一瞬遅れて、川に入って魚を追いかけていたマキちゃんたちも気がついて頭をもたげた。その途端、どうしようもない悲しみが急に波のように押し寄せて私を襲った。枯れ草を踏んでみんなの方へ降りて行こうとする彼の腕を咄嗟に掴み言う。あのね聞いて、ごめん私本当はね、あなたのことが一番好きだった。その時目が合った。怯えと期待が入り混じったようなシワの笑顔がはっきりと見えた、その口が何か言おうと開く瞬間が、人間としての私の視野の最後だった。私は彼の肩に額で触れようとして、勢い余って体にめり込んで彼と一体化してしまった。均衡が乱れたせいで私たちの肉体は混ざり合いながら石化し、バラバラと音を立てて砕け、河岸の枯れ草の上に崩れた。  私とその人は小さな白く丸い石の群れになっていた。もう元の二人の姿に戻ることはできなかった。みんなが川下で口々に何かを言っているのが聞こえた。やがて枯れ草を踏んでこちらへ近づいてくる人間の足音と、私の名を呼ぶ声が聞こえた。
2023
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team-ginga · 6 months
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映画『青春かけおち篇』とドラマ『かけおち'83』
 演劇ユニット・チーム銀河は今年創立10周年を迎えます。
 それを記念して2014年の旗揚げ公演で上演した3人芝居『マイ・スウィート・スウィート・ホーム』という芝居を、5月18日(土曜)に京都・東一条の関西日仏学館・稲畑ホールで、5月24日(金曜)〜26日(日曜)に大阪・新町のいつもの劇場Regalo Gallery & Theatreで上演いたします。
 作は私、東浦弘樹、演出は増田雄さん、出演が『メフィスト』でも共演した私の憧れの女優さん白樫由紀子さんと、なにわニコルソンズの立山誉(ホマティ)さん、もちろん私も出演します。
 昨日3月21日はその初稽古でした。
 帰りにいろいろ話しているうちに私が大好きだったドラマ『かけおち'83』の話になりました。タイトルが示すように1983年(古い!)にNHKの銀河ドラマ枠で4日連続だが5日連続だかで放映されたドラマで、つかこうへい作、大竹しのぶ主演です。
 ホマティさんにこのドラマを薦めて、白樫さんに「このドラマのDVDは前に(『メフィスト』で共演した時に)貸したよね」と言ったら、白樫さんはドラマもDVDで見たけれど、映画の方も見たと言いました。
 家に帰ってU-Nextで調べると、『青春かけおち篇』という1987年の映画がヒットしたので、早速見てみました。
 でも……うーん、これじゃあダメです。台無しもいいところ。
 原作・脚本つかこうへいとあるので、つかの原作を誰かがメチャクチャに脚色した訳ではないはずですが……つかは本当にこんなものを書きたかったんでしょうか。それとも一応脚本はつかになっているけれど、どこからか圧力がかかって書きたいものが書けなかったのでしょうか。
 ドラマ『かけおち'83』は、数年前からのんべんだらりと生き、のんべんだらりと同棲してきた節子(大竹しのぶ)と康夫(長谷川康夫)の物語です(長谷川康夫は当時はつかこうへい事務所の役者でした。その後、役者は辞めて演出をしているようです)。
 二人は節子の実家で節子の両親(北村和夫と松下沙稚子)と一緒に暮らしています。あるとき、節子の父親の取引先から節子にお見合いの話が舞い込みます。
 節子には当然康夫という恋人がいます(康夫は長男ですが、弟が家業を継いでいるので養子に来ることができます。一人娘の節子やその両親にとっては非常に都合のいい存在なのです)。でも、「見合いの一つくらいしておかないと」という理由で(この辺りがいかにもつかですね)見合いに行くことになります。
 見合いの相手は年商80億の会社を裸一貫から立ち上げた萩原(沖雅也、「親父涅槃で待つ」と自殺する直前の出演です)ーー彼は節子が好きで高校生の時からずっと見守ってきたと言います。
 萩原の迫力に押され、節子はそのままデートを重ねます。しかし、萩原が結婚の申し込みに節子の家を訪れたとき、節子の母は「会社を捨てて家の仕事を継ぐのでなければ節子との結婚は許さない」と言います(節子の家は東京の一等地でレストランを3軒経営しています)。
 激しい雨の降るなか、節子の家の玄関先で萩原が言う……というより叫ぶセリフは実に魅力的です。彼は節子に言いますーー「でも私は諦めません。私はきっとあなたを奪ってみせます。そうでなければ、私はこの10年間一体何のために働いてきたんだ。好きな女ひとり奪うことができなくて、私は一体何のために働いてきたんだ。節子さん、私はきっとあなたを奪ってみせますから」。
 いいセリフですね。
 萩原は節子に相応しい男になるために必死になって働き、年商80億の会社を作り上げたわけで、これまた私が大好きな『グレート・ギャツビー』のギャツビーを思わせます。
 康夫は節子のすることに干渉しないという態度を貫いてきましたが、やはり気が気ではありません。そんな康夫に節子は、こうなったらもう二人でかけおちするしかないと言います。
 ここも実につからしい展開ですね。普通に考えれば……というかどう考えても訳がわかりません。でも、説明はつきます。
 節子はこれまでのんべんだらりと楽な方へ楽な方へと流れる生き方をしてきました。だから彼女の人生には何ら劇的な要素はありません。そこへ突然、萩原という大きな情熱を持った男、この上なく劇的な人物が闖入してきた。節子だって心が動いたはずです。
 そんな節子が康夫との生活を続けていこうと思ったら、萩原というこの上なく劇的な要素に匹敵するだけの劇的な何かがなければならない。それがかけおちです。
 二人が夜行列車に乗って京都(かけおちと言えば行き先は京都でしょう!)へ行くシークエンスは素晴らしいのひとこと!
 二人が夜行に乗っていると、まず東京ヴォードヴィルショーの花王おさむが「歌う車掌」として登場。マイクを持って乗客たちと松村和子の「帰ってこいよ」を熱唱します。
 続いて節子と康夫が座っている座席の後ろから突然、小林克也演じるDJ男が現れ、二人に話しかけます。二人はかけおち中のいとはんと板前になり、大阪弁で話始めます。小林克也はDJ口調で1977年のヒット曲(ジョン・レノンやポール・マッカートニーやオリヴィア・ニュートンジョン)の紹介をして、二人にマイクを渡して「歌いますか?」と尋ねます。「Sure !」とマイクを取り、二人が歌うのは……「昭和枯れすすき」(「貧しさに負けた/いいえ世間に負けた」というアレです)。
 痺れませんか。でもすごいのはここからです。
 節子は康夫とかけおちをしたものの萩原のことが忘れられません。大垣の駅で乗り換える際、節子は康夫に「牛乳買ってきて」と言います。「じゃあ買ってくるよ」と走り出した康夫を呼び止め、節子は指でピストルを作って「バン」と撃ちます。撃たれた康夫(といってももちろん本当に撃たれた訳ではないのですが)は胸を押さえてよろめきます。
 BGMに森山良子の「今日の日はさようなら」がかかり、それに合わせて節子も歌います。朝焼けのホームで二人のシルエットが映ります。
 すごくないですか。私は魅せられました。
 このシーンに何の意味があるのか私に問わないでください。もちろん節子の心象風景ですし、言おうと言えばなんとでも言えます。でも、これは言葉にすると野暮になるというやつですね(私は言葉を使った仕事をしていますし、言葉の力を信じています。だから、言葉にならないとか、言葉にすると野暮になるということは原則として言わないのですが、これは例外的なケースです)。
 康夫はやがてホームに仰向けに倒れてしまいますが、やがて何事もなかったかのように立ち上がり牛乳を買いに行きます。節子はその間に電話をかけます(当時はまだ携帯電話なんてありません。公衆電話です)。かけた先は……萩原のところです。
 節子は一言も喋りませんが、萩原は節子からの電話だとわかったのでしょう。近々バンクーバーに発つので一緒に来て欲しいと言います。節子は何も言わぬまま電話を切ります。
 二人は京都に到着、古風な旅館に逗留することにします。ここでもいろいろあって面白いのですが、それを書いているとあまりに長くなるので端折ります。
 圧巻はラスト近くの節子と康夫それぞれの長セリフです。私はこれほど素晴らしいセリフを聞いたことがありません。
 長くなりますがます節子のセリフを書き起こしします。
 うちは欲しい。愛は欲しい。無理な話だよね。私もいい加減な女だよ。  考えてみれば、あの萩原さんだっていい加減な人だよね。愛してます、愛してますって、口ばっかりでさ。何にも行動に移さないもんね。何にもしないもんね。  無骨も最初は魅力だったよ。映画館に入ってさ、ちょっと手が触っただけでさ、「失礼! 自分はそんな男ではありません」。「自分」だって? 自衛隊じゃないってんだよ。  レストランに入ってさ、「節子さん、フォークどれ使えばいいんですか?」、「それよ」、「節子さんって物知りなんだな」、みんな知ってるよ。  「節子さん、フォークの背中にご飯乗っけて食べなきゃいけませんか? 僕、お箸使っちゃいけませんか?」、みんな我慢して食ってんだよ。マナーは我慢よ!  「節子さん、お料理なさいますか?」、「ええ、一応は」、みれみれこの口、女の口からは嘘しか出ねえってことが、あいつにはわかんねえのかよ。情けなくて涙が出るよ。  「萩原さんって、背が高いのね」、そういった途端、背伸びしてやがんの。ばか、高すぎるって言ってんだよ。  考えてみれば最初からおかしかったよ。最初からおかしかったよ。  「その持ち物、それはあなたが高校3年の時、書道展の時にもってらしたものですね。そのかんざし、それはあなたが大学4年の時、卒業パーティーでつけていらしたものですね。」たまんないよ。私だって忘れてるんだもん。そんなこと言われたら、誰だって好きになっちゃうよ。誰だって胸締め付けられちゃうよ。  「あなたの思い出の一つ一つが僕の人生の生き甲斐でした。僕の命でした。「純潔」と大きくしたためたあれからあなたは変わっていませんね。」、目ん玉キラキラさせて言うんだもん。「あなたはあれから変わっていませんね。」、「はい!」、言うしかないじゃん。  10年だぜ、10年。女の10年は、おのれの100年じゃあ。  「僕は10年間あなたを思って生きてきました。好きな女ひとり自分のものにできないで、僕の人生は一体何だったんだ。」  何だったんだって、何だったんだよ。  「節子さん、僕はあなたを奪っていきます。僕はあなたを連れて逃げます。」、「萩原さん、私あなたについていきます。あなたとなら幸せになれそうです。こんな女でもいいのですか」、「節子さん、雨の日も風の日も雪の日も、二人でどこまでも歩いていきましょう」、「あ、雨が。雪が。あ、鼻緒が切れてしまったわ」、「さあ節子さん、僕の膝に捕まって」……
 すごくないですか。これを当時25歳(かな)の大竹しのぶが言うんですよ。私は心を鷲掴みにされましたし、今見ても(書き起こすために見直している今この時も)涙なしに見ることができません。
 セリフの中の「みれみれ」は「みろみろ」の言い間違えかなと思いますし、途中画像がぼやけるところもありますが、おそらくこのシーンは一発撮り直しなしで撮ったのではないか、少なくともセリフの正確さや画質より演技を優先したのではないかという気がします。
 「僕の膝に捕まって」と言ってふと節子が顔を上げると、そこには康夫がいます。康夫は節子の独り言を聞いていた訳です。
 以下、康夫の長台詞を書き起こします。
 寂しかったな。  寂しかったよな。  大丈夫だよ。萩原さん、来てくれるよ。萩原さん、いい人だもん。  いや、俺は平気だって。俺、SLあるしさ(康夫はSLを撮影するのが好きなのです)。俺だって10年間そうやってダラダラ生きてきたんだもん。俺は全然平気だよ。  (電話が鳴る。)  電話だよ。萩原さんからだよ。出てあげなよ。  (節子は電話をとります。萩原は「節子さん、明日です。成田発20時30分。一緒に行ってくれますね。一緒に行ってくれますね」と言いますが、節子はそのまま電話を切ります。)  なんだって?  (節子は「明日8時30分成田発だって」と答える。)  (間)  あなたの思い出の一つ一つが僕にとってのかけがえのないものでした。あなたのその思い出の一つ一つが僕の命でした。僕はあなたをきっと奪ってみせます。あなたのその瞳も、その口元も、その手も、全てを僕のものにしてみせます。好きな女ひとり自分のものにできないで、俺の人生は一体何だったんだ。俺のこの10年間は一体何だったんだ。  俺、こういうこと言えなかったもんな。こういうこと言ってあげることできなかったもんね。  だってさ、俺、めちゃくちゃな男だもん。ひどい男なんだよ。もうとんでもない性格してるんだよ。やなやつなんだよ俺。嫌われてばっか。  (電話をとりダイヤルを回す。)  どこに電話してると思う? お前のお母さんに電話してんだ。  (電話口で)ああ、お母さん、あの、あのね、前にあの話してくれたことあるでしょ。節子がさ、萩原さんと結婚したら僕にお嫁さんとってうち継がしてくれるって、あれほんとですよね、あれ。お母さん、ちょっと、返事してくださいよ。あれほんとですよね。  ははは……また切られちゃった。お母さんにまで嫌われちゃったよ。だってさ、俺、生まれてからさ、人に好かれたことなんてないんだぜ。俺、みんなから嫌われてたんだよ。  (電話が鳴る。萩原の運転手・松田(平田満)からの電話。松田は康夫が節子の恋人だと知って康夫を詰り電話を切ろうとする。)  松田さん! 松田さん、聞こえる? あのさ、萩原さん連れてさ、すぐこっち来てくれないかな。すぐ萩原さん連れてきてよ。それじゃないと節子死ぬよ。ほんと死ぬんだから。ちょっと待ってよ。(部屋のガス栓を開ける。)ほら、この音聞こえるでしょ。ガスが出てんだよ。シューシュシュシュって聞こえるでしょ? ガス出してんだよ。節子はさ、萩原さんのことが愛おしくて、萩原さん来てくれないと死ぬって言ってんだよ。  俺? 俺、関係ないって。俺、関係ない男だって。絶対来てよ。ほんと絶対だよ。絶対来てよ。  (電話を切る。)  来てくれるってすぐ。飛んできてくれるってさ。大丈夫だって。萩原さん、俺のこと全然知らないもん。全然気にしてないさ。  節子、お前幸せになれよ。絶対幸せになれよ。あのさ、萩原さんと一緒になったらさ、ほらドライブとか連れてってくれよな。一緒に遊んでくれよ。俺、だから、そういうのできるからさ。お前、ほら、料理とか作ったらさ、ごちそうしてくれよ。俺のためにさ。萩原さんと3人でさ。俺、そういうの全然平気だもん。  全くシューシューシューシュー音ばっかりでたよんないガスだな。大丈夫だよ。俺たち気合い入ってるから、このくらいのガスで死にやしないよ、全くよ。どんどんどんどん来いっていうんだ。全くよ、関西のガスは効かねえよ。  俺よ、ちょっと足りないものがあるから下行って借りてくるわ。
 康夫はそう言って部屋を出ます。
 見苦しいですね。みっともないですね。どうしてここまで卑屈にならなきゃならないんだと思う人もいるでしょう。
 でも……それが素晴らしい。本気になった人間、必死になった人間は見苦しくもみっともなく、そして美しいーー私が好きなパターンですが、それを感じさせてくれるセリフです。
 ドラマはまだ続きますが、ちょっと書き疲れました。  続きは次回にします。
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siteymnk · 9 months
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2023年の文化活動(一覧)
昨年もたくさん行脚しました。特筆すべきはコロナ禍からの本格的な脱却、夏休みの北海道旅行、勤続30年目のリフレッシュ休暇で西日本周遊、だろうか。行きつけの美術館は展示替えの都度、再訪するルーチンが確立。思ってたよりコンサートにもたくさん行ってた(クラシック系が多い)。地方の美術館(県立レベルの)を攻略する楽しさを知ってしまったので、今年も隙を見て行ってみたい。
星野道夫 悠久の時を旅する@東京都写真美術館
プリピクテジャパンアワード@東京都写真美術館
野口里佳 不思議な力@東京都写真美術館
パリ・オペラ座─響き合う芸術の殿堂@アーティゾン美術館
ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台@東京都現代美術館
MOTコレクション コレクションを巻き戻す 2nd@東京都現代美術館
DOMANI・明日展 2022-23@国立新美術館
クリストとジャンヌ?クロード 包まれた凱旋門@21_21 DESIGN SIGHT
ハンドメイドジャパンフェス冬2023@東京ビッグサイト
室内楽・シリーズNo.22 デュオの世界 <チェロとピアノのための>@東京文化会館
驚異の声、驚異の言葉─未体験の音空間へようこそ!@横浜みなとみらいホール
Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.:泉太郎@東京オペラシティーアートギャラリー
3331によって、アートは『    』に変化した@3331 Arts Chiyoda
恵比寿映像祭2023@東京都写真美術館へ
同潤会アパート渋谷@白根記念渋谷郷土博物館・文学館
引き寄せられた気配@トーキョーアーツアンドスペース 本郷
東京都水道歴史館
開館60周年特別展「横山大観と川端龍子」@龍子記念館
0~8848M・地上の紋――中国空撮写真展@日中友好会館美術館
毎年恒例の岡本太郎現代芸術展@岡本太郎美術館
六本木クロッシング2022展:往来オーライ!@森美術館
わたしたちは生きている!セタビの森の動物たち@世田谷美術館
それぞれのふたり 萩原朔美と榎本了壱@世田谷美術館
平原まこと 50周年 メモリアルコンサート@東京国際フォーラムCホール
吉松隆オーケストラ傑作選 吉松隆の<英雄>@東京芸術
動物会議 緊急大集合!@ギンザ・グラフィック・ギャラリー
VOCA展2023@上野の森美術館へ
藤子不二雄のまんが道展@豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
昭和レトロ館
ヴォクスマーナ 第49回定期演奏会@豊洲シビックセンターホール
第52回邦楽演奏会@国立劇場
ダムタイプ|2022: remap@アーティゾン美術館
アートを楽しむ 見る、感じる、学ぶ@アーティゾン美術館
画家の手紙@アーティゾン美術館
重要文化財の��密@東京国立近代美術館
明治美術狂想曲@静嘉堂@丸の内
今井俊介 スカートと風景@東京オペラシティアートギャラリー
収蔵品展076 寺田コレクションハイライト(前期)@東京オペラシティアートギャラリー
ブルターニュの光と風@SOMPO美術館
情景の地 ブルターニュ モネ、ゴーガン、黒田清輝が見た異郷@国立西洋美術館
エドワード・ゴーリーを巡る旅@松濤美術館 応挙と蘆雪@東京黎明アートルーム
「ラ・フォルジュルネ2023」 公演番号:313止まらない!若き活力の横溢と抒情 公演番号:324大作曲家に楽器の制約ナシ!SAXカルテットによる名曲の解答
島じまん2023@竹芝桟橋
デザインフェスタ vol.57@東京ビッグサイト
東京みなと祭@東京国際クルーズターミナル
ルーヴル美術館展@国立新美術館
清澄庭園
大阪の日本画@東京ステーションギャラリー
第63回 海王祭@東京海洋大学 越中島キャンパス
マティス展@東京都美術館
都美セレクション グループ展 2023
夢と自然の探求者たち―19世紀幻想版画、シュルレアリスム、現代日本の作家まで@群馬県立館林美術館
原始神母 THE DARK SIDE OF THE MOON 50th ANNIVERSARY@日比谷公園大音楽堂
本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語@東京都写真美術館
TOPコレクション セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見@東京都写真美術館
田沼武能 人間讃歌@東京都写真美術館
発掘・植竹邦良 ニッポンの戦後を映す夢想空間@府中市美術館
プレイプレイアート展@ワタリウム美術館
下町七夕まつり@かっぱ橋本通り
モネ・ルノワール 印象派の光@松岡美術館
フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン@東京都庭園美術館
川崎水族館
F.A.T.2023 Summer Concert FireBird & AzBand & TAKEBAN@月島社会教育会館ホール
山下清展 百年目の大回想@SOMPO美術館
ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ@アーティゾン美術館
野又 穫 Continuum 想像の語彙@東京オペラシティー アートギャラリー
没後10年 映画監督 大島渚@国立映画アーカイブ
熊谷守一美術館
三井高利と越後屋@三井記念美術館
北海道旅行 ファーム富田 旭山動物園
恋し、こがれたインドの染織@大倉集古館
ブラチスラバ世界絵本原画展@うらわ美術館
特別展 古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン@東京国立博物館
誰かのシステムがめぐる時@TOKAS本郷
東京大学総合研究博物館
第21回東京音楽コンクール(ピアノ部門)の本選@東京文化会館
テート美術館展@国立新美術館
ガウディとサクラダファミリア展@国立近代美術館
ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会@森美術館
コレクション展2023-3@青森県立美術館
大巻伸嗣 地平線のゆくえ@弘前れんが倉庫美術館
弘前昇天教会
旧五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)
旧東奥義塾外人教師館
旧弘前市立図書館
山車展示館
弘前城
津軽藩ねぷた村
カトリック弘前教会
荒木珠奈 展@東京都美術館
ARTBAY TOKYO アートフェスティバル2023 CIRCULATION -ひともまちもせかいもめぐる‐@臨海副都心エリア
生誕140年 モーリス・ユトリロ展@横浜高島屋ギャラリー
全日本模型ホビーショー@東京ビッグサイト
デヴィッド・ホックニー展@東京都現代美術館
「あ、共感とかじゃなくて。」@東京都現代美術館
ステファン・サグマイスター ナウ・イズ・ベター@ギンザグラフィックギャラリー
福田美蘭 「美術ってなに?」展@名古屋美術館
生誕120年 安井仲治YASUI NAKAJI: PHOTOGRAPHS@愛知県美術館
フランク・ロイド・ライト  世界を結ぶ建築@豊田市美術館
漆の彩り・黒と金の幻想 - 高橋節郎@豊田市美術館(髙橋節郎館)
コレクション展 歿後20年 若林奮@豊田市美術館
2023年度 第2期 コレクション展@豊田市美術館
山田寅次郎展@ワタリウム美術館
Japan Mobility Show 2023@東京国際展示場
黒田記念館(特別室開室)
横尾忠則 寒山百得展@東京国立博物館
東京国立博物館の寒山拾得図
デザインフェスタ vol.58@東京ビッグサイト
永遠のローマ展@東京都美術館
上野アーティストプロジェクト2023 いのちをうつす ―菌類、植物、動物、人間@東京都美術館
動物園にて ―東京都コレクションを中心に@東京都美術館
第64回 日本版画会展@東京都美術館
「今こそ、ルーシー!」 ~LUCY IS HERE~@スヌーピーミュージアム
大原美術館
そして船は行く@高知県立美術館へ。
大塚国際美術館
コレクションハイライト@福岡市美術館
芥川龍之介と美の世界 二人の先達─夏目漱石、菅虎雄@久留米市美術館
遠距離現在 Universal / Remote@熊本市現代美術館
第3期コレクション展:宮崎県立美術館
MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ@東京都現代美術館
MOTコレクション歩く、赴く、移動する 1923→2020 特集展示 横尾忠則―水のように 生誕100年 サム・フランシス
大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ@国立新美術館
第4回カルチャー芸術展@国��新美術館
第12回 躍動する現代作家展@国立新美術館
21世紀アートボーダレス展(2023)@国立新美術館
JAGDA国際学生ポスターアワード2023@国立新美術館
第63回全国矯正展@東京国際フォーラム
ゴッホと静物画―伝統と革新へ@SOMPO美術館
ピカレスク・ニュー展 Vol.8@ピカレスク
モネ 連作の情景@上野の森美術館
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kachoushi · 9 months
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各地句会報
花鳥誌 令和6年1月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年10月2日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
日本海見ゆる風車や小鳥来る 泰俊 駅近の闇市跡に後の月 同 山門を標とするや小鳥来る 同 師の墓の燭新涼のほむらかな 匠 渡り鳥バス停一人椅子一つ 啓子 紫に沈む山河を鳥渡る 希 ひらひらと行方知らずや秋の蝶 笑 なりはひの大方終了九月尽 数幸
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月4日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
朱の色に蝋涙たれし日蓮忌 ただし コスモスのたなびく道を稚児の列 洋子 抱かれて稚児は仏よ日蓮忌 同 めらめらと朱蝋のうねり日蓮忌 同 ピストルの音轟ける運動会 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月5日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
友の墓秋空の下悠然と 喜代子 棟上げの終はりし実家や竹の春 由季子 菊人形幼き記憶そのまゝに さとみ 長き夜や楽し思ひ出たぐり寄せ 都 強持てに進められたる温め酒 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月6日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
蜜と恋どちらも欲しく秋の蝶 都 八幡の荘園かけて飛ぶばつた 美智子 彼岸花軍馬の像を昂らせ 都 露の手に一度限りの炙り文 宇太郎 杖の歩や振返るたび秋暮るる 悦子 露けしや既視感覚の病棟に 宇太郎 コスモスの乱れ見てゐて老いにけり 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月7日 零の会 坊城俊樹選 特選句
天高く誇り高きは講談社 きみよ 華やかに滅びゆく香や秋の薔薇 和子 秋冷を暗くともして華燭の火 千種 白帝は白い梟従へて きみよ 薔薇は秋その夜会より咲き続け 順子 肘掛に秋思の腕を置いたまま 光子 爽やかや罅ひとつなきデスマスク 緋路 一族の椅子の手擦れや秋の声 昌文 邸宅の秋に遺りし旅鞄 いづみ 洋館に和簞笥置いて秋灯 荘吉
岡田順子選 特選句
栗の毬むけば貧しき実の二つ 瑠璃 流星を見ること永きデスマスク いづみ 正五位のまあるき墓を赤蜻蛉 小鳥 秋天の青は濃度を増すばかり 緋路 月光の鏡の中で逢ふ二人 きみよ 聖堂は銀に吹かるる鬼芒 いづみ 実石榴をロイヤルホストで渡されて 小鳥 石榴熟る女人の拳より重く 光子 秋の灯を落して永久のシャンデリア 俊樹 毬栗を踏み宰相の家を辞す 緋路
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月9日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
コスモスの島にひとつの小学校 修二 檸檬の香そは忘れざる恋なりき 美穂 嫁がせる朝檸檬をしぼりきる 朝子 母乳垂る月の雫のさながらに 睦子 タンゴ果て女は月へ反りかへる 同 護送車の窓には見えぬ草の花 成子 やはらかく眉をうごかし秋日傘 かおり 天と地を一瞬つなぐ桐一葉 朝子 流れ星太郎の家を通り過ぎ 修二 正面に馬の顔ある吾亦紅 朝子 傘たゝみ入る雨月のレイトショー かおり 幾千の白馬かけぬく芒原 成子 古備前に束ねてさびし白桔梗 睦子 糸芒戻れぬ日々を追ふやうに 愛 黒葡萄いつもの場所の占ひ師 修二
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月9日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
新生姜甘酢に浸り透き通り のりこ 風を掃き風に戻されむら芒 秋尚 足音にはたと止まりし虫の声 怜 朝露に草ひやひやと眩しかり 三無 出来たての色の重たき今日の月 秋尚 徒競走つい大声で叫びたり ことこ 秋落暉炎のごときビルの窓 あき子 秋祭り見知らぬ顔の担ぎ手に エイ子 秋霜や広がる花を沈ませて のりこ 面取ればあどけなき子や新松子 あき子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月9日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
万葉の歌碑一面に曼珠沙華 信子 金木犀優しき人の香りかな みす枝 昇る陽も沈む陽も秋深めゆく 三四郎 廃線の跡をうづめて草紅葉 信子 駅に待つ猫と帰りぬ夜寒かな 昭子 天の川下界に恋も諍ひも 同 ひらひらとバイクで走る盆の僧 同 蟋蟀の鳴く古里や母と歩す 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月10日 萩花鳥会
夜鴨なく門川暗くひろごれり 祐子 サムライ衆ナントで決戦秋の陣 健雄 これ新酒五臓六腑のうめき声 俊文 露の身や感謝の祈り十字切る ゆかり 虫食ひのあとも絵になる柿落葉 恒雄 すり傷も勲章かけつこ天高し 美惠子
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令和5年10月14日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
魁の櫨紅葉の朱句碑の径 三無 花よりも人恋しくて秋の蝶 幸子 咲き初めし萩の風呼ぶ年尾句碑 秋尚 女人寺ひそと式部の実を寄せて 幸子 豊年の恵みを先づは仏壇へ 和代 篁を透かし二三個烏瓜 三無 日の色の波にうねりて豊の秋 秋尚 曼珠沙華に導かれゆく道狭し 白陶 二人居の暮しに適ふ豊の秋 亜栄子 林檎好き父と齧つたあの日から 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月14日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
ガシャガシャと胡桃を洗ふ音なりし 紀子 秋日和小児科跡は交番に 光子 歩かねば年寄鵙に叱咤される 令子 稲の秋チンチン電車の風抜けて 実加 不作年新米届き合掌す みえこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月15日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
街騒も葉擦れも消して秋の雨 三無 大寺の風を擽る榠櫨の実 幸風 尾を引きて鵯のひと声雨の句碑 秋尚 水煙に紅葉かつ散る結跏趺坐 幸風 菩提樹を雨の宿りの秋の蝶 千種
栗林圭魚選 特選句
観音の小さき御足やそぞろ寒 三無 絵手紙の文字の窮屈葉鶏頭 要 駐在も綱引き離島の運動会 経彦 小鳥飛び雨止みさうにやみさうに 千種 秋霖や庫裏よりもるる刀自の声 眞理子 句碑の辺に秋のささやき交はす声 白陶 秋黴雨だあれもゐない母の塔 亜栄子 梵鐘の撞木の先や秋湿り 眞理子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
考へる事に始まる端居かな 雪 おは黒を拝み蜻蛉と僧の云ふ 同 道草の一人は淋しゑのこ草 同 朝霧の緞帳上がる音も無く みす枝 秋灯火優しき母の形見分け 同 役目終へ畦に横たふ案山子かな 英美子 孫悟空のつてゐるやも秋の雲 清女 穴感ひ浮世うらうら楽しくて やす香 栗食めば妹のこと母のこと 同 天高し飛行機雲の先は西 嘉和 屋根人を照らし名月たる威厳 和子 秋深し生命線の嘘まこと 清女 蜩に傾きゆける落暉かな かづを
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月18日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
枯れて行く匂ひの中の秋ざくら 世詩明 一声は雲の中より渡り鳥 同 見えしもの見えて来しもの渡り鳥 同 菊まとひ紫式部像凜と 清女 越の空ゆつくり渡れ渡り鳥 和子 秋扇に残る暑さをもて余す 雪 山川に秋立つ声を聞かんとす 同 鳥渡る古墳の主は謎のまま 同 鳥渡る古墳は謎を秘めしまま 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月20日 さきたま花鳥句会
SLの汽笛を乗せて刈田風 月惑 寝ころびて稜線を追ふ草紅葉 八草 残る海猫立待岬の岩となる 裕章 大夕焼分け行く飛機の雲一本 紀花 曼珠沙華二体同座の石仏 孝江 白萩の花一色を散り重ね ふゆ子 秋の野や課外授業の声高に ふじ穂 秋寒し俄か仕立てのカーペット 恵美子 秋空や山肌動く雲の影 彩香 爽籟や赤子よく寝る昼下り 良江
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令和5年10月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
生身魂梃子でも動かざる構へ 雪 古団扇此処に置かねばならぬ訳 同 飾られて菊人形の顔となる 同 亭主運なき一枚の秋簾 一涓 菊の香に埋り眠る子守唄 同 叱りてもすり寄る猫や賢治の忌 同 友の家訪へば更地やそぞろ寒 みす枝 叱られて一人で帰るゑのこ草 同 朝霧が山から里に降りて来し やすえ 隣家より爺の一喝大くさめ 洋子 菊師にも判官贔屓あるらしき 昭子 人の秋煙となりて灰となる 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年10月27日 月例会 坊城俊樹選 特選句
靖国の秋蝶は黄を失ひて 愛 柿に黄をあづけ夕日の沈み行く 緋路 神池の何処かとぼけた鯉小春 雅春 細りゆく軍犬像や暮の秋 愛 うらがへり敗荷の海のなほ明し 千種 英霊の空はまだ薄紅葉かな 愛
岡田順子選 特選句
秋蝶に呼ばれ慰霊の泉かな 愛 鉢物はしづかに萎れ秋の路地 俊樹 年尾忌も近し小樽の坂の上 佑天 道幅は両手くらゐの秋の路地 俊樹 秋天へ引つ張られたる背骨かな 緋路 老幹の凸凹としてそぞろ寒 政江 板羽目の松鎮まれる秋の宮 軽象 御神樹の一枝揺らさず鳥渡る かおり
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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tanamaphoto · 9 months
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【Blog】奇跡の店(tanamaの視点で)
京都の三条に「おもて」というわずかカウンター10席の、小さなおでん屋があった。
いつも観光客でごった返している木屋町エリアで、じぃと目を凝らすと、雑多な街並みの中にひと際異彩を放つ外観が、特に主張するわけでも無いのにドンと現れる。「おもて」は2023年12月にその歴史に幕を閉じることとなった。
作家の石田ゆうすけさんという方がいる。20代の時に7年半かけて自転車で世界一周をしたという面白い人で、帰国後は旅や食、自転車などの知見を活かして作家・ライターとして活躍されている方だ。
阿佐ヶ谷で暮らした時分に友人に連れられトークイベントに遊びに行き、帰り道で「いちばん危険なトイレといちばんの星空: 世界9万5000km自転車ひとり旅 2」という著書を買った。
おっかない目にも度肝を抜かれる体験にも見舞われているのに、その視点はユーモラスで、出会う人出会う人に愛され、世界を見る目線はとてもあたたかい。「おもて」はその石田さんが愛した店だ。
石田さんのブログにもそのエピソードは度々登場している。
・ここだけの話 
・日本一感動するおでん屋 
私が出張などで京都に定期的に通うようになった時に、石田さんを良く知る阿佐ヶ谷時代の恩人・前田さんが
「真衣ちゃん���三条にすごい店があるから行ってみなよ」と言って石田さんのブログのリンクを送ってくれた。前田さんも「おもて」に魅了された一人だった。
前田さんが私に勧めてくれる本も、映画も、これまで絶対に外れたことがない。ああこれは行かなければいけないなと思い、初めて私が「おもて」の門をくぐったのが今年の4月の終わりごろ、桜を見に来る観光客も少し落ち着いた頃合いだった。
石田さんのブログにもあるように「内緒にしておきたくなる」その店は、小さなコの字(正確にはロの字なのか?)カウンターの中でてきぱきと忙しく動き回る大将の長谷川さんと、若くて愛想のいい女性店員の2名で切り盛りされていた。友人と、友人の恋人(のちに旦那になる)を誘って少し緊張しながら席に着いた。
お通しは生湯葉に雲丹を飾った小鉢。一口入れた瞬間に電撃が走る。
次におでん。美味い。なんだこれは。
出汁巻き。丁寧だけど確実な仕事でまたたく間に提供される、その出汁巻き。美味い。なんだこれは。
私は美味い酒と肴が大好きだが、決して成熟した��を持っているというわけではないと思うのだけど、だけど、
その仕事の実直さというか、当たり前じゃないことを当たり前にこなしている、長谷川さんの職人技が、光る。光っている。料理人として長年培ってきた技術とセンスが、一切もったいぶらずに料理に、全力で活かされていると感じた。人を幸せにする料理とは、こういうもののことを言うんだ、としみじみと感激し、胸が震えた。
石田さんの友人の前田さんという熱心な阪神タイガースファンの眼鏡の男性に薦められて来たんですと言うと、
「ほーおっ。そうなん!有難うな!」と、威勢のいい関西弁で、もともと恵比寿顔の長谷川さんがますます恵比寿顔になったのを覚えている。京都にまた、自分の居場所を見つけたなと思った。
そんな矢先、11月に久しぶりにおもてを訪問したという前田さんからメッセージが届いた。
「真衣ちゃん、おもてが閉店するそうです」
衝撃だった。聞けば、ビルの建て替えに伴い「おもて」も閉店。80代手前の長谷川さんも勇退されるというのだ
11月いっぱい、そして12月の前半まで私は冗談かと思うくらい忙しく、それこそ会社に泊まり込んで仕事をするくらいだったので、
頭の中でぐるぐると「ああどうしよう、もうあの料理が食べられないのか。なんということだ」と思い悩んでいた。
だけど諦められなかった。
2週間先に、一日だけ身体が空いている土曜日を見つけた。おそるおそる「おもて」に電話をかけ、その日に1人で伺いたいことだけを伝えた。
11月末の土曜日、私は本当に「おもて」に行くためだけに、新幹線で、日帰りで京都に向かった。新幹線というものは私にとってとても贅沢な乗り物で、よっぽど用が無い限りは格安航空や夜行バスを使う。普段なんか、会社の皆が銀座でランチを楽しむなか、一人で家からタッパーに詰めた弁当を持ってきて食べているくらい、貧乏性だったりする。
何が私をそこまで突き動かしたのだろう。わからなかった。ただそんなお店に出会えたのは、本当に生まれて初めてだったのだ。
かくして私の最後の「おもて詣で」は成功し、心行くまで酒と肴を堪能し、長谷川さんとお店の写真を何枚か撮らせてもらって、最終一本前の新幹線で東京へ戻ったのだった。満足だった。
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そのエピソードをすぐに前田さんに報告し、撮った写真を送ると、前田さんが
「真衣ちゃん、これは、すごくいい写真だから額装してプレゼントした方がいいよ。大将、絶対に喜ぶよ」
と!
そんな、どこの馬の骨かもわからない、「おもて」に結局2回しか行くことのできなかった一端のファンが贈り物なんて、どう思われるのだろう。悩んだけれど、ちょうど数年ぶりにやりとりをしていた石田ゆうすけさんが、12月末に最後の「おもて」訪問をするというので、図々しくも石田さんに額装した写真を持っていて欲しいというお願いをしたのだった。
石田さんは二つ返事でOKしてくれ、私が撮った写真は、「おもて」を知るきっかけになった前田さんの助言と、石田さんの力によって、長谷川さんの手に渡ることになった。
後日石田さんから、長谷川さんがとても喜んでくれたことを、写真を渡した時の様子を撮った動画を添えて教えてもらった。
石田さんは最後の「おもて」訪問のエピソードを「奇跡の店」というタイトルでブログに残している。
・奇跡の店
石田さんへの尊敬と感謝を込め、そのタイトルを拝借して、私も私なりの「おもて」への想いを残しておくことにした。
奇跡の店だった。そして、あまり大きな声で宣伝したくない、「おもて」の奇跡を奇跡だと思ってくれる友人にだけそっと教えたくなる店だった。
「おもて」への想いを写真と文章に残すことが出来て、そして、写真で長谷川さんをますますの恵比寿顔にすることが出来て、やっと私と「おもて」の物語に読点を打つことが叶った気がする。
人生の中でもうあんなお店に出会えることはきっと無いかもしれないけれど、あの魔法みたいな時間と、温かい空間は、お店が無くなってもずっと思い出の中で灯りを灯し続けるんだろうなと思った。
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c-depot-archive · 11 months
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アーティスト集団 C-DEPOT
C-DEPOTとは C-DEPOT (シーデポ) は、絵画、立体、映像、写真、メディアアート等の様々なジャンルを専門分野とする、総勢約100名のアーティストによって構成されているアーティスト集団である。 「アート=多様性」を理念に2002年に設立、アーティストと社会の架け橋��作る活動を続けている。
About C-DEPOT C-DEPOT is a collective of more than 100 artists producing work in various genres including painting, sculpture, video, photography, and media arts. Founded in 2002 upon the philosophy “art = diversity,” it continues its activities as a bridge between artists and society.
2002年 アーティスト集団「C-DEPOT」結成
2003年 EXHIBITION C-DEPOT 2003 (アートガーデンかわさき)
2004年 EXHIBITION C-DEPOT 2004 -color- (横浜赤レンガ倉庫)
2005年 EXHIBITION C-DEPOT 2005 -face- (スパイラル)
2006年 C-DEPOT tableau (ギャラリー金輪) EXHIBITION C-DEPOT 2006 -ナチュラル- (横浜赤レンガ倉庫)
2007年 EXHIBITION C-DEPOT 2007 -present- (スパイラル) EXHIBITION C-DEPOT -present- at ArtGaia (アートガイア河口湖ミュージアム) シブヤスタイル(西武渋谷店)企画協力
2008年 EXHIBITION C-DEPOT 2008 HOME (横浜赤レンガ倉庫) 書籍「アーティスト集団 C-DEPOTのキセキ」ギャラリーステーションより出版 シブヤスタイル vol.2(西武渋谷店)企画協力
2009年 EXHIBITION C-DEPOT 2008 メッセージ(スパイラル、他4会場) C-DEPOT square(YOUNG ARTISTS JAPAN vol.2) シブヤスタイル vol.3(西武渋谷店)企画協力
2010年 事務所「C-DEPOT terminal」設立(東京都豊島区) C-DEPOT square(丸の内Edition) EXHIBITION C-DEPOT 2010 旅 -voyage-(横浜赤レンガ倉庫&象の鼻テラス) EXHIBITION C-DEPOT 2010 旅 巡回展(Shun Art Gallery・上海) C-DEPOT in the Dark(YOUNG ARTISTS JAPAN vol.3@東京交通会館) シブヤスタイル vol.4(西武渋谷店)企画協力
2011年 RANDY ART HILLS vol.01 松枝悠希展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.02 末宗美香子展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.03 C-DEPOT2011 sattelite(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.04 Arts in Motion(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.05 Animals lounge(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.06 RANDY’s Xmas(カフェRANDY / 六本木) ミカヅキモ “expand”(C-DEPOT terminal) C-DEPOT edge(新宿髙島屋) EXHIBITION C-DEPOT 2011 gravity 引力(スパイラル) 公募CWCプロジェクト(C-DEPOT 2011 関連企画) C-DEPOT square II(YOUNG ARTISTS JAPAN vol.4) C-DEPOT circus line(TOKYO DESIGNERS WEEK 2011) 大竹美佳・小野志乃芙 二人展 “Christmas present”(C-DEPOT terminal) シブヤスタイル vol.5(西武渋谷店)企画協力
2012年 RANDY ART HILLS vol.07 丸山祐介展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.08 FLOWER(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.10 URBAN(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.11 小川剛展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.12 小松宏誠展(カフェRANDY / 六本木) 真壁友・堤岳彦 二人展 ”機械とデザート”(C-DEPOT terminal) 八田大輔・天野由美子 二人展 ”びようしつだいさくせん”(C-DEPOT terminal) EXHIBITION C-DEPOT 2012 TOKYO-YOKOHAMA(スパイラル&横浜赤レンガ倉庫) C-DEPOT selection (西武渋谷店) ULTRA 005 “小川剛・早川貴泰 二人展”(スパイラル) アトリエ・モヴィーダ コミュニケーションアート展 (西武池袋本店) シブヤスタイル vol.6(西武渋谷店)企画協力
2013年 RANDY ART HILLS vol.13 藤田朋一展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.14 SPROUT(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.15 DEAR MONSTER(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.16 Glassy VISION(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.17 C-DEPOT square(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.18 茂木あすか展(カフェRANDY / 六本木) C-DEPOTミニアートフェア @ LOOPライフフェスタ(大川端リバーシティ21) C-DEPOT square(第8回 新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館) SONICART(SUMMER SONIC 2013) ART CHAIR(TOKYO DESIGNERS WEEK 2013) ULTRA 006 “構造景観 Structurescape”(スパイラル) シブヤスタイル vol.7(西武渋谷店)企画協力
2014年 RANDY ART HILLS vol.19 悠紀(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.20 C-DEPOT selection(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.21 CANDY(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.22 GARDEN(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.23 小松冴果展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.24 青木伸介展(カフェRANDY / 六本木) ART FAIR C-DEPOT -Shapes of HEART-(西武渋谷店) C-DEPOT NATIVE -J ARTの今展-(新宿伊勢丹) EXHIBITION “T”-DEPOT(第9回 新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館) サッカーボールアート展(西武渋谷店) JINS ART PROJECT「Magnify Life」(JINSオフィス) 313×313 Dreaming ART(ROYAL PARK HOTEL THE HANEDA) SONICART(SUMMER SONIC 2013) C-DEPOT principle -9人の流儀-(銀座三越) 循環 Circulation(TOKYO DESIGNERS WEEK 2014 / アーティストコンテナ) THE ART FAIR +PLUS-ULTRA 2014 “GLASSY VISION”(スパイラル) シブヤスタイル vol.8(西武渋谷店)企画協力
2015年 RANDY ART HILLS vol.25 SHEEP(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.26 かなやまひろき展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.27 Landscape(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.28 山田だり展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.29 My Daily Life(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.30 C-DEPOT selection(カフェRANDY / 六本木) C-DEPOT -June- Session(パークホテル東京) C-DEPOT -September- Session(パークホテル東京) C-DEPOT -December- Session(パークホテル東京) C-DEPOT selection(千葉そごう アートスペース) 桜ボディアート(六本木アートナイト2015/東京ミッドタウン) 匠 UNIQLO IKEBUKURO OMIYAGE(ユニクロ池袋サンシャイン60通り店) 池袋アートギャザリング(第10回 新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館) C-DEPOT Landmark(池袋東武) サンフェイス(ユニクロ池袋サンシャイン60通り店) Luminous! (SONICART @ SUMMER SONIC 2015) C-DEPOT selection @ ミレニアムコレクション(そごう西武店外催事) C-DEPOT×新宿高島屋 HAGOITAアート展 “Go it!”(新宿高島屋) C-DEPOT alternative @ シブヤのタマゴ(旧渋谷区総合庁舎) ドキュメンタリー映画「響生 -アートの力- アーティスト集団C-DEPOTの軌跡」 C-DEPOT × H.P.FRANCE “HOLLY FOREST”(モザイクモール港北) シブヤスタイル vol.9(西武渋谷店)企画協力 THE ART FAIR +PLUS-ULTRA 2015 “ANIMA”(スパイラル)
2016年 RANDY ART HILLS vol.31 MONKEY(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.32 SWEET GANG(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.33 COLOR(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.34 末宗美香子展 about a…(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.35 国本泰英展(カフェRANDY / 六本木) C-DEPOT -February- Session(パークホテル東京) C-DEPOT Japan Fusion -花-(パークホテル東京) C-DEPOT Japan Fusion -鳥-(パークホテル東京) C-DEPOT Japan Fusion -風-(パークホテル東京) C-DEPOT selection(ミレニアムコレクション/そごう西武店外催事) C-DEPOT selection -立体展-(そごう千葉店) Taste of Kawaii Japan / 枡アート展(香港ハーバーシティ) ART of ULTRAMAN(新宿髙島屋) 池袋アートギャザリング 2016(第11回 新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館) KOKESHI CONTEMPORARY(東京芸術劇場) kokeshi art collection(WACCA池袋) ダイアログ イケブクロ(グリーン大通り / 池袋) C-DEPOT GIFT(池袋東武) Hotel Arts Festival in PARK HOTEL TOKYO(パークホテル東京) ジュニアアーツアカデミー美術(公益財団法人としま未来文化財団/豊島区民センター) SONICART(SUMMER SONIC 2016) グリーン大通りオータムパーティー2016 “iam”(グリーン大通り / 池袋) Colorful カ・ラ・フ・ル(西武船橋店)
2017年 RANDY ART HILLS vol.36 BIRD(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.37 依田恵展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.38 稲田貴志展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.39 Animal(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.40 C-DEPOT selection(カフェRANDY / 六本木) C-DEPOT Japan Fusion -月-(パークホテル東京) HIROSAKI DESIGN WEEK 雪桜ワークショップ(弘前公園) HIROSAKI DESIGN WEEK ランタンワークショップ(田舎館スノーアート会場内) ぼくらのアトム展(第12回 新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館) IAG AWARDS 2017 / 東京芸術劇場 (C-DEPOT賞審査協力)以降毎年 Hotel Arts Festival in PARK HOTEL TOKYO(パークホテル東京) ジュニアアーツアカデミー美術 ”親子でいっしょに!アートの「あ」”(としまセンタースクエア)
2018年 RANDY ART HILLS vol.41 DOG(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.42 末松由華利展(カフェRANDY / 六本木) RANDY ART HILLS vol.43 (Final) PRESENT(カフェRANDY / 六本木) C-DEPOT BIRD(アミューズミュージアム / 浅草) Artisti “Q” Museum 怪盗ランポの挑戦状(第13回 新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館) Gallery Art Composition × C-DEPOT “VIVID vol.2”(Gallery Art Composition) Gallery Art Composition × C-DEPOT “MONOCHROME vol.2”(Gallery Art Composition) C-DEPOT selection(Corridor Gallery 34 / パークホテル東京) ジュニアアーツアカデミー美術 ”親子でいっしょに!アートの「あ」”(としまセンタースクエア)
2019年 J-POPアート展(高松三越 / 高松) Artisti “Q” Museum 怪盗ランポの挑戦状 〜幻の黄金仮面を探せ〜(第14回 池袋モンパルナス回遊美術館) 次世代育成事業 夏休みこどもアートサーカス(としまセンタースクエア) C-DEPOT abstraction(パークホテル東京)
2020年 としまフェスタ 区民が祝う区民センター(としま区民センター) C-DEPOT plasma(新宿髙島屋) C-DEPOT selection(パークホテル東京) 謎解き×美術展 アマビヱ伝(オンラインイベント) 怪盗ランポ ”WEBから”の挑戦状(第15回 池袋モンパルナス回遊美術館 / オンラインイベント) RESURRECTION -その後の世界のアートと社会-(AOYAMA STUDIO 164・239) Rosa "Marilyn Monroe"(MEDEL GALLERY SHU) C-DEPOT Shapes of Element(パークホテル東京)
2021年 WEBサイト「月刊美術プラス」協力 アート×探索 RANPO WANTED(第16回池袋モンパルナス回遊美術館) こどもアートサーカス 2021(としま区民センター多目的ホール) 親子で体験!メディアアート作品づくり(南大塚地域文化創造館)  WEBサイト「ほいくis」保育者向け製作レシピ協力
2022年 アート×探索 RANPO WANTED -名画に隠された謎-(第17回池袋モンパルナス回遊美術館) 見参 -KENZAN- (東京芸術劇場)企画協力 C-DEPOT × 玉川高島屋 ボウリングピン再生アート展(玉川髙島屋S・C) C-DEPOT Stillness and Movement(YUKIKOMIZUTANI/TERRADA ART COMPLEX) C-DEPOT sprout(パークホテル東京・Corridor Gallery 34) 「さゆり幼稚園」施設リニューアルにおけるオブジェ製作協力 見参 -KENZAN- / 東京芸術劇場(企画協力・C-DEPOT賞審査協力) みずほ銀行主催「春一番くじ」イラスト採用 横須賀市「ソレイユの丘」施設リニューアルにおける壁画製作協力 アートECサイト「Art Valley」ローンチ協力(アーティスト紹介)
2023年 サンシャインシティプリンスホテル アート装飾 アート×探索 RANPO WANTED -消えたジュエルインセクトを探せ-(第18回 池袋モンパルナス回遊美術館) C-DEPOT ART POP UP(玉川髙島屋S・C) 夏のこども教室2023(玉川髙島屋S・C コミュニティクラブたまがわ) C-DEPOT × 玉川髙島屋 アクリル板再生アート展 -トトノウアート -(玉川髙島屋S・C) C-DEPOT × 玉川髙島屋 鮫島弓起雄展 -役目を終えた《物》たち-(玉川髙島屋S・C) リビエラアートフェア2023/C-DEPOT selection(リビエラ東京) たかすぎるな。× C-DEPOT 歩いた道よ、愛になれ(WACCA池袋)
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anathemania · 1 year
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2023-05-22月曜日
日記
ニックネーム/ペンネームを(除霊師の能はそのままに)七度「霊視」に戻した(2023-05-08月曜日 - アナテマニア https://anathemania.hatenablog.com/entry/2023/05/08/235900)。
霊視 lit.link(リットリンク)
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それとともに投稿先をTumblrに移す(忍者ブログが不便だというわけでもなく、なんとなく気分転換で)。
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昨日のポエムやメモ
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私腹を肥やす余りで飼い養うため(守るため)の犠牲で、もしかしたら二人は死んだのかもしれないと思うと……他人事だけど堪らないね|除霊アナテマ https://anathema.blog.shinobi.jp/Entry/14/
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寝静まる夜に音も無く仁義なき戦いの隈取たちが皆様方よ今に見ておれで御座居ますよと百鬼夜行|除霊アナテミシア https://anathemecia.blog.shinobi.jp/Entry/29/
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今日のポエムやメモ
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Yahooニュースは主要ニュース上の記事個別の閉じるボタンの大きさを今の2倍にして右端からもう5ポイントくらい真ん中に寄せろ|除霊アナテマ https://anathema.blog.shinobi.jp/Entry/15/
(ここで文句言ったって改善するわけないから使うのヤメた。とにかく芸能ニュース多過ぎだし事件事故に絡んでいなければ要らない。あと、ワイドショーの糞コメンテーターの発言報告も要らない)
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塩与え草刈る音の甘酒や|除霊アナテミシア https://anathemecia.blog.shinobi.jp/Entry/30/
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宿の謳い文句を誤る女子の瀬に巨きく揺れる夜の倉|除霊アナテミシア https://anathemecia.blog.shinobi.jp/Entry/31/
(これが霊びな比売との関連で霊視に戻した決め手)
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木ノ花の赤い実黒い実梅の実も銀虎黒虎と撫で角や豆腐屋走る苦瓜の七本七本十四本陰にも十五や啜る天の川|除霊アナテミシア https://anathemecia.blog.shinobi.jp/Entry/32/
(これは霊びな比売の庭と、その帰り道と、うちの庭のゴーヤ)
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今日は、また馴染みの霊びな比売の庭に行って来た。除霊師から霊視に戻したのもその関係。感受する霊的な物事は聴覚や嗅覚も触覚など色々あるのだけれど、視覚的な物事が(ポジティブであれネガティブであれ)決め手になる割合が多いから……霊視かな。日記の冒頭で書いた通り除霊師の能は引き続きそのままなのだけれど(こちらも間違いないから、勝つ結末は切ないけれど……)、表向き能動的でもないからイメージ的に傍観者として「霊視」が妥当かな(霊びな比売の庭も何かと霊視に所縁があるんだよね……古今問わず)。今日、撫でた猫の内の一匹は会うの初めてかもしれない(銀色な毛色の猫)。
霊びな比売は、縁結び以外は本当に……よくしてくれる(当てになる)。霊びな比売の庭に行く行かないは関係ないのだけれど(そもそも謂れているような比売でなし巫女さんなんだけれどね)。あと、霊びな比売の庭のとこは比較的に車を入れやすいから(そこに到る道幅とか駐車スペースとか。今日は、今まで無かった矢印とか雑に引いてあったから、ちょっと便が変わるのかもしれないけど。それと庭の手入れが最近滞ってるっぽくて、いつも手入れをしていた居た人も見かけないかも)、先日行った場所よりも車での不便がない(先日行った場所の方は、庭にベンチが有ったり観光地的に整っていて入ってしまえば心地よい空間なんだけれどね。何しろ道が狭いのが……運転が上手くなく好きではない私的には余計な不安要素で困る)。
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【スマートジャンキーリポート5】
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「自由って何だと思う?」
それは時間があることだとか
働かなくていいことだとか
何かに縛られないことだとか
人から指図を受けないことだとか
そんなたわいもないことをワンルームの部屋で親友とよく話していた。
自分達は答えのない会話をするのが好きだった。
それは会話をするための会話であり、何か正解を求めていたわけではない。
人生を彷徨っていた自分達にはお似合いだった。
家では基本的には大麻を切らさないようにし、質の良さそうなものがあったら補充するというルールだった。
ただその日は残りが少なくなっていた。
せっかくの週末なのに残りの大麻が少ないのは大問題だ。
「そろそろ草無くなるけど、ヨコヤマに電話してみる?
「まだ仕事だから連絡しといてほしい」
「何個にしようか?」
「10個は欲しいよな、あとアレも聞いといてよ」
「オッケー」
早速ヨコヤマに電話をした。
いつもはワンコールで出るはずのヨコヤマがその日は出なかった。
「ヨコヤマ今日休みかも」
「まじか。とりあえずもうすぐ帰るよ」
「オッケー家で待ってるわ」
プッシャーの都合で大麻が引けないタイミングがたまにある。
自分達は末端購入者の癖にグルメな方だったので、変なところに注文して質の悪いものを取りたくなかった。
なので親友が帰宅してから身内を探し始めた。
とはいっても自分には大麻を吸う身内が親友しかいなかったので、親友が探してくれた。
「後輩が持ってるらしいから分けてもらおうぜ」
「それは助かるな」
「一緒に行こう。良いやつだから紹介するよ」
それから支度をして2人で五反田に向かった。
後輩の家は目黒川沿いのマンションだった。
部屋に入るとボングが置いてあった。
「ちーす。初めまして。よろしくです」
後輩は歳が2個下。
話を聞くと親友が大学生の時にキャッチのバイトをしていた後輩だそう。
少し不良っぽい感じだ。
後輩はガタイが良くて目つきが鋭かった。
部屋についてからひとまず3人で大麻を吸った。
「美味いねこれ」
「なんていう品種?」
「ガールスカウトクッキーってやつです」
「可愛い名前だ」
なんて話をしていた。
初めてのガールスカウトクッキーは焼き菓子のような、少し甘くて香ばしい味がした。
美味しかった。
「実は今日これも持ってて、欲しいですか?」
「なにそれ?」
銀色のアルミホイルに包まれたものを後輩は出してきた。
LSDだ。
巷ではアシッドや紙やマゲとも呼ばれる。
ヨコヤマからちょうど次はLSDを取ろうという話を2人でしていたところだった。
自分達は二つ返事で頂いた。
そして後輩とは別れて、タクシーに乗り込み家に帰った。
実はこの後輩は後々大麻栽培を手伝うことになる。
それはまた後の話。
家に帰り、アルミホイルを開けると小さな紙が入っていた。
何かの模様が描かれていたが、何の模様かは分からなかった。
※LSDを摂取する上でのセッティングについては、1話分丸々使って書きたい内容なので今回は摂取体験のみの話とさせていただきます。
※LSDは摂取する際の大事なセッティングや注意事項が多々あります。
それらを知った上で使わないと大変危険なドラッグです。
万人にオススメできるものではありません。
「唇の下に入れておくって言ってたよな」
これも舌下投与だった。
恐る恐る口の中に入れた。味はない。
紙を口に入れておくのは何か嫌な感じだ。
少し経つと紙がふやけてきて、飲み込んだ。
それから、1時間くらい経ったころだろうか。
iPhoneを確認すると文字が少し動いて見えずらい。
「なんか少し視界が歪んできたんだけど」
「だよな、壁が動いて見えてきてる」
「それに時間の感覚もおかしくなってきた」
「そういえば食べてからまだ1時間しか経ってないのか」
LSDの作用で最も一般的に知られている、幻覚や時間感覚の欠如が表れてきた。
俗に言う「曲がった」状態だ。
「ジョイント巻いて外にでも出てみようぜ」
外に出ると太陽がやけに眩しく感じた。
いつもと違って視界がおかしく感じる。
自分達はいつも通り世田谷公園へ向かった。
知っている道のりのはずなのに何故か初めて通る道かのように思えた。
「てか全然着かないんだけどなんで?」
そんなことを言いながら公園に向かっていた。
LSDは時間の感覚が麻痺する。
遠近感が分からず、摂取してから時間がどれくらい経過したかも分からない。
すごく不思議な感覚だった。
やっと公園に到着した。
「あーやっと着いたな、ちょっと歩いてみるか」
ふと木に目を向けると生きているように見える。
空がこころなしか自分たちを見守っている感じがする
風も心地よい音を奏でている。
芝生がやけにご機嫌なように感じる。
滑り台のキリンは楽しそうにしている。
遊具のパンダなんて確実にこちらを見ている。
目が合うと
「僕と遊ばないか?」
と誘われているようだった。
やや奇妙にも見えたので遊具はやめてとりあえず公園の中央にあるベンチに座った。
親友に目を向けると噴水を見ながら手すりにもたれ、動かなくなっていた。
「大丈夫かい?」
「大丈夫」
「お前さっきからずっと噴水見てるよ」
「おお、水飛沫から目離せなくなってた」
「たしかに水ってよく見るとすげーな。ずっと見てられる」
流れている水。
流されている水。
浮かんでくる水。
ぶつかっている水。
穏やかな水。
水にも色んな水があるんだなと感じた。
水には普段自分には見せない色んな表情があった。
水には
「柔軟に生きろ」
と教えられた気がした。
水も生きているのだ。
「そろそろジョイント吸って帰ろうぜ」
「そうだな」
「吸ったらまたすごいなこれ、そっちの調子はどう?」
「最高に決まってる」
ジョイントを吸うと頭が開けたような感覚があった。
最高以外の言葉が出てこなかった。
そして自分達は日も暮れてきたので帰ることにした。
最終的には帰る道がわからなくなってしまい、家の周りを何度も何度もぐるぐる回っていた。
ただそれさえ楽しかった。
いつもの公園に行っただけなのに、アマゾンの奥地にでも行ったかのような大冒険をした気分だった。
くだらない日常に大きな衝撃を与えてくれた。
LSDは普段気が付かないことを教えてくれる。
物事の見方が変わる。
ただ、LSDが教えてくれるのは
「ヒント」
だと思う。
だからLSDを接種して悟ったなんて言葉は使わない方がいい。 それは浅はかだと自分は思っている。 あくまでもLSDがくれるのはヒントだ。 そこから答えに辿り着けるかどうか、結局のところは自分次第だと心得ておいた方がいい。
自由とは 今聞かれたら、
「選択できること」
と答える。
自由な時間があることでも、働かなくていいことでもない。
選びたいものを選べる自分になることが自由だ。
自由に生きるためには選択肢を増やさなければいけない。
そのためには知識や経験を増やして自分の可能性を知る必要がある。
自分はLSDを経験して良かったと思っている。
あらゆるものが新鮮に感じた。
日常を退屈にしているのは誰でもない、自分自身だということに気づけた。
初めてのLSD体験は鬱蒼で窮屈で凝り固まった価値観をぶち壊してくれた。
※この物語は全てフィクションです。
違法薬物の使用、犯罪行為を助長するものでは一切ございません。
Twitterではドラッグに関する役立つ知識を発信しています。
是非フォローしてください。 https://twitter.com/sativadepakkaan
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rojiroji-blog · 1 year
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rojiroji magazine vol.08 is out!
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rojiroji magazine vol.08、 ロジロジマガジンの23年春夏号を刊行いたしました。
今号のテーマは「谷中・根津・千駄木 新しい暮らし」。表紙には、尺八演奏家の津上弘道さん、金属造形家の今井貴絵さんに登場いただきました。おふたりと散歩をしながら、おやつを食べたり、買い物をしたり。この町で新生活を始めたあるご夫婦のインタビュー記事やニューオープンのお店情報なども掲載しています。皆さんの町歩きにぜひお役立てください。
rojiroji magazineは1冊300円(税込み)。界隈の書店や飲食、雑貨店などいろいろなお店で販売いただいています。詳細は下の取り扱い店舗リストをご覧ください。
rojiroji magazine vol.08 取り扱い店舗リスト…
Amilas(アミラス) 東京都文京区根津1-19-4 2F 070-4025-5855 18:00-24:00(月-木) 18:00-25:00(金) 15:00-23:00(土・祝) 日・第1月曜日定休
inclus (アンクリュ) wine and brewing 東京都台東区上野桜木1-11-11 21:00-24:00(木) 13:00-18:00(土・日・祝) 月~水・金曜日定休
Ignis(イグニス) 東京都文京区千駄木3-44-11 11:00-18:00 不定休
ビアパブ イシイ 東京都文京区千駄木3-45-8 03-3828-7300 17:00-25:00(火-土) 15:00-22:00(日) 月・火曜日定休
il ristopastificio da H (通称”青い扉”) 東京都文京区千駄木2-39-2 パステル千駄木1F 03-4291-9505 11:30-13:30 L.O. 18:00-22:00 水・木曜日定休・木曜は夜のみ営業
エスプレッソ・ファクトリー 東京都文京区千駄木2-26-6 スカイビル1F 03-3823-8320 08:00-20:00(月-土) 11:00-20:00(日・祝) 水曜日定休
往来堂書店 東京都文京区千駄木2-47-11 03-5685-0807 10:00 - 20:00(月-土) 11:00 - 19:00(日・祝 ) 定休日なし
Hotel Graphy Nezu(ホテル グラフィ ネズ) 東京都台東区池之端4-5-10 050-3138-2628
雑貨と本 gururi(グルリ) 東京都台東区谷中2-5-14C 12:00-18:00 日・月曜日定休
和菓子薫風 文京区千駄木2-24-5 03-3824-3131 13:30-20:00(水-金) 13:30-19:00(土・日) 月・火定休
COCCIA(コッチャ) 東京都台東区谷中6-4-6 03-5834-2712 10:30-17:00 月・火曜日定休
COUZT CAFE + SHOP 東京都台東区谷中2-1-11 03-5815-4660 12:00-20:00 12:00-21:30(金・土) 水曜日定休
酒壺 しずく 文京区根津2-29-4 090-8872-9472 19:00-23:30  日・月曜日定休
ダモンデ 東京都文京区千駄木2-11-17 03-6876-0332 17:00 - 23:00 不定休
Cise(チセ) 東京都台東区池之端3-4-19 03-6884-1989 18:00-23:00(22:00 LO) 不定休
doudou(ドゥドゥー) 東京都文京区根津1-23-14 13:00-18:00(月・火・金) 12:00-18:00(土・日・祝) 水・木曜日定休
麺や ひだまり 東京都千駄木3-43-9 03-3821-5211 11:30 - 15:00(火-日) 18:00 - 20:00(土・日・火) 月曜日定休
FIVE COFFEE STAND & ROASTERY 東京都台東区谷中1-3-6 03-6876-7399 12:00 - 18:30(水-金) 11:00 - 18:30(土・日・祝) 月・火曜日定休
BAR 星くず 東京都台東区谷中7-18-13 080-5169-5128 18:00-24:00 月曜日定休
谷中 松寿司 東京都台東区谷中3-2-7 03-3821-5087 12:00-14:00 18:00-22:00 月-木曜日定休  予約制
蜜芋研究所 荒川区西日暮里3-15-3(谷中銀座商店街) 03-6845-5083 10:00-19:00 不定休
YANAKA BASE 東京都台東区谷中3-2-8 不定期営業(松寿司のいなりずし販売など)
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date-private227 · 2 years
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お泊まりデート1日目(23.02.19)。
2/19から2/22に3泊4日で伊野尾くんとお泊まりデートしたからその時の様子を覚えてる限り書き記していくよ。伊野尾くんは朝5時に、俺は朝5時半頃に起きたのかな。いつも通り寝落ち通話してたから起こしてもらって、そこからお互いバタバタと準備。まだ空が真っ暗な時間帯に家を後にして電車とタクシー乗り継いで空港へ。飛行機乗ったんだけど、生憎の雨だったけどさすがに2ヶ月前みたいには(雪で遅延)ならないだろうと思ってたら、まさかのまた遅れちゃって。この日は有岡くんも交えての3人で東京観光する予定だったから結局2人を1時間近く待たせてしまったよ。無事2人の居るところについてひとまず有岡くんに手土産を渡しつつ話してたら伊野尾くんが「大ちゃんずっとソワソワしてて到着口のガラスのところ行って何回も覗き込んでた」って暴露。すかさず有岡くんが「おいそれ言うなよ!」って言い合ってたのがいつものいのありだなーと感じました。そのあとはすぐ移動して俺と伊野尾くんが宿泊するホテルに荷物だけ預けに行ったんだけど、有岡くんが自分は泊まらないのにエントランス入っていいの?って言い出すし小声で「オジャマシマース…」って言ってたの笑った。人の家に来たの?そのあとは俺と翔くんが出演してるドラマ「大病院占拠」のデカい看板?ポスター?を見に行った。若いかわいい女の子たちがずっと写真撮影しててみんなで遠くから眺めながら待ってたけど時間も押してたから写真撮ってない隙にこっちも看板に寄って写真取ったりしてた。その後は銀座の歩行者天国歩いたりして移動。俺と伊野尾くんは前から予約してたラテアートのカフェへ。2人分しか予約してなかったからその間有岡くんは一人で花やしきへ。俺と伊野尾くんのぬいぐるみの顔を描いてもらっちゃったりして。
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店員さんが俺の持ってきてくれた時に「はい、菊池くんでーす」ってまさか認知してくれてて嬉しかったな。伊野尾くんのは何も言わず持ってきてたけど(笑)有岡くんは一人でずっと花やしきの乗り物実況してたよ。
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俺と伊野尾くんはカフェから花やしきに歩いて行ってる道中、浅草だったから着物着てるカップルが多くて「いつか2人で着物着てまた来ようね」なんて話しながらも有岡くんと合流。3人で、ヘッドホンで聞くお化け屋敷に入った。伊野尾くんは怖がりだから「俺は真ん中ね!」って言って、俺は伊野尾くんの隣に座ったんだけど部屋が暗くなってから伊野尾くんが俺の手をギュッて握ってきて可愛いなーってなってた。ちなみに全く怖くなかったよ。隣に座った小さな女の子は初っ端からヘッドホン投げ捨てて父親にひっついてたから子供には十分怖いのかも。ヘッドホンから音がしたら伊野尾くんがビクッてなったり、ヘッドホンからの子供の笑い声につられて体震わせて笑うし、伊野尾くんの反応が面白かった。
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その後はまた電車で移動してて伊野尾くんと有岡くんは眠い眠い言いながら耐えてたんだけど伊野尾くんは一瞬寝ちゃって、その瞬間を俺はすかさずパシャリ。寝顔って貴重。着いた先は俺がジャにのちゃんねるで一度来た三軒茶屋のちょっとお高めのご飯屋さん「おひつ膳田んぼ」。ジャにので座った席と同じところに座って伝票みたらまさかの奇跡。俺の誕生日でした。
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ジャにのでも食べた「鮭いくらおひつ膳」。伊野尾くんと有岡くんは「豚角煮おひつ膳」。あと単品で銀だら2皿。有岡くんは、ジャにので山田くんが食べてた物と同じもの頼んでます。伊野尾くんと俺はそれぞれ半分こにして食べたけどマジで美味かった。最後お茶漬けにして食べれるのがまた最高だったな。
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その後また電車移動で、東京スカイツリーへ。夜景が見たかったから夜の受付ギリギリの時間に行って1番上まで登ったよ。エグいくらい高くて綺麗で感動した。でもたまにゾワッてしたりもしたけど(笑)写真じゃ伝わらないな。東京タワーや東京ドーム、隅田川も見えた。ホントに良すぎた。
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そして駅まで戻って有岡くんとはここでお別れ。バイバーイってして伊野尾くんと2人でホテルへ。速攻シャワー浴びてベッドでゴロゴロ。バレンタインのチョコを交換し合って食べたりしたり、テレビ見たり。実は日付超えた2/20は伊野尾くんの誕生日だったので誕生日になった瞬間隣でハッピーバースデー歌ってプレゼントをあげました。プレゼントは紫のバラ(お風呂に入れたら溶けて泡になるやつ)とお菓子類とペアマグカップ。
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喜んでくれたから良かった。しばらくして眠くなった俺らはちゅーして寝ました。1日目終了!
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izumijewelry · 2 years
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⁡ こんばんは🤗 ⁡ 2月18.19日 youme handmade market ゆめタウン姫路 出店します♪ ⁡ 是非お近くのお客様 沖縄ホタルガラスアクセサリー 見に来てね♪ ⁡ 🌺次回出展 2月25.26日 ビブレ明石 ⁡ 🌺ホタルガラスアクセサリー! 沖縄を代表するアクセサリー ホタルガラス✨ 慶良間ブルー✨ 新色ハテルマブルー✨ 蓄光ホタルガラス✨ ブラックベースに銀箔とブルーをキラキラさせ、夏でも冬でも季節関係なく使え ブルーが入っているのでデニムみたいな感じでどのような服装にも合わせやすいのが特徴です♪ 慶良間ブルーとハテルマブルー、蓄光ホタルガラスには蓄光粉入れているので暗闇でもほんのり光ります。 ⁡ 🌺ホタルガラス ガラスと銀箔を組み合わせて銀箔が光に反射してキラキラ輝く様子からホタルガラスと呼ばれています。 ⁡ 🌺慶良間ブルー 沖縄の西側にある慶良間諸島の周辺に広がる海は世界屈指の美しさを誇り、その美しさから慶良間ブルーと称されています。 慶良間諸島の自然、砂浜〜深海のグラデーション。 イエロー、グリーン、ブルーが織りなす色彩グラデーションに誰もが魅了される美しさを醸し出しています。 個人的には座間味島の古座間味ビーチオススメ 海の色彩グラデーションやばい。 ⁡ 🌺ハテルマブルー 波照間島の海をイメージしたホタルガラスの ハテルマブルー 鮮やかなグラデーションが素敵で綺麗 日本最南端有人島波照間島 この島で目にするブルーは奇跡のような美しさで幻想的なため 通称ハテルマブルーと呼んでいます。 日本でもっとも多くの星が見える島でも有名 ⁡ 🌺イベント出展予定 2月12日 てとこと市 2月11.12日 フレスポしんかな 2月18.19日 youme handmade market ゆめタウン姫路 2月25.26日 ビブレ明石 3月4.5日 ポケットマルシェ鶴見緑地 3月11.12日 ロハスパーク加西 3月18.19.20.21日 ロハスパーク枚方 3月21日 和歌山シュシュマーケット 3月25.26日 山口きららハンドメイドマーケット 4月1.2日 ロハスパーク姫路 ショップゲンジロウ福井 4月8.9日 ロハスパーク梅田未定 エシカルフェスタ花園中央公園 4月15.16日 ロハスパーク柏原 4月22.23日 エシカルフェスタ浜寺公園 4月29.30日 ロハスパーク高松 4月28.29.30日 ロハスフェスタ万博 5月3.4.5.6.7日 ロハスパーク明石 5月3.4.5.6.7日 ロハスフェスタ万博 5月13.14日 ポケマルけいはんな未定 姫路アーティストフェスティバル未定 5月20.21日 ロハスパーク加古川 5月27.28日 ロハスパーク福知山未定 GYUポケ未定 5月28日 arte varie 6月3.4日 ロハスパーク丹波未定 6月10.11日 ポケマル天平広場未定 6月16.17.18日 福山ハンドメイド 6月17.18日 名古屋クリマ 6月24.25日 香川カントリーフェスタ ⁡ ⁡ ⁡ #ハンドメイド #イベント #マルシェ #アクセサリー #ピアス #イヤリング #リング #ブレスレット #ネックレス #ホタルガラス #ホタルガラスアクセサリー #琉球ガラス #沖縄 #大阪 #姫路 #和歌山 #明石 #加西市 #枚方 #山口県 #福知山 #滋賀県 #竜王 #丹波 #名古屋 #福山市 #香川県 #高松市 ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ https://www.instagram.com/p/CorbgRXPsfw/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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