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"Kill them with kindness" Wrong. CURSE OF MINATOMO NO YORITOMO
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“kill them with kindness” Wrong. CURSE OF RA 𓀀 𓀁 𓀂 𓀃 𓀄 𓀅 𓀆 𓀇 𓀈 𓀉 𓀊 𓀋 𓀌 𓀍 𓀎 𓀏 𓀐 𓀑 𓀒 𓀓 𓀔 𓀕 𓀖 𓀗 𓀘 𓀙 𓀚 𓀛 𓀜 𓀝 𓀞 𓀟 𓀠 𓀡 𓀢 𓀣 𓀤 𓀥 𓀦 𓀧 𓀨 𓀩 𓀪 𓀫 𓀬 𓀭 𓀮 𓀯 𓀰 𓀱 𓀲 𓀳 𓀴 𓀵 𓀶 𓀷 𓀸 𓀹 𓀺 𓀻 𓀼 𓀽 𓀾 𓀿 𓁀 𓁁 𓁂 𓁃 𓁄 𓁅 𓁆 𓁇 𓁈 𓁉 𓁊 𓁋 𓁌 𓁍 𓁎 𓁏 𓁐 𓁑 𓀄 𓀅 𓀆
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キリンの飲料倉庫で動き出す、三菱重工の自動ピッキングシステムを見てきた 掲載日 2024/12/12 17:00
著者:庄司亮一
キリンビバレッジの東日本エリアの物流拠点である「海老名物流センター」(神奈川・海老名市)に、三菱重工による飲料倉庫向け自動ピッキングソリューションが導入され、12月から稼働を開始。2025年1月から段階的にこの設備による出荷量が増えていくという。この拠点で同月12日、報道関係者向けの稼働セレモニーが開催され、現場を見ることができた。
キリンビバレッジの海老名物流センター(飲料倉庫)で、三菱重工の自動ピッキングシステムが稼働開始
キリンの飲料製品が入った段ボールをすばやく運んでいく無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)
稼働セレモニーの様子
両者が報道陣向けに今回披露したのは、飲料倉庫内にある有人ピッキング作業エリアの一部に設けた「自動ピッキングソリューション」。三菱重工業と、三菱重工グループの三菱ロジスネクストが、キリンビバレッジとキリングループロジスティクスから受注したもので、機械システムの知能化により最適運用を実現する技術を集約し、多様な機械システムを同調・協調させる、三菱重工の標準プラットフォーム「ΣSynX」(シグマシンクス)を活用しているのが特徴だ。
三菱重工によると、こうしたシステム稼働は今回が国内初の事例とのこと。またキリンの担当者は今回、海老名の拠点を選んだ理由として、荷扱いの多さや効率化評価のしやすさ、三菱重工のサポートを受けやすい立地にあることなどを挙げている。
キリングループロジスティクス東日本支社湘南支店 海老名物流センターの外観
三菱重工グループの自動ピッキングソリューションでは、これまで物流現場で作業者がみずから考えながら行って���た効率的なピッキング作業(パレット上に段ボールを積み付ける作業)を、自社開発のΣSynXによって自動化・知能化。
独自の最適化エンジンや統合制御システムにより、複数の無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)や、無人フォークリフト(AGF:Automated Guided Forklift)、「パレタイザー」と呼ばれる、飲料ケースなどの製品を自動で整列させてパレット上に積み付けるピッキングロボットを効率的に連携させることで、搬送・ピッキング回数の削減を図り、ピッキング工程の最適化と処理能力(スループット)の向上をめざしている。
また、こうした仕組みによって従来のコンベヤーなどの固定設備が不要となり、倉庫のレイアウトや拡張などの汎用性が高いのも特徴だという。なお、自動ピッキングソリューションはロボットで搬送可能なケースであれば原則として完全自動化に切り替え可能だが、今回は停電・自然災害などによるBCP(事業継続計画)も考慮し、有事の際は人による作業も可能なハイブリッドオペレーション設計としている。
ピッキング作業の流れのイメージ。上が従来の人手を介するフロー、下が自動化したフロー
三菱重工の自動ピッキングソリューションの概要と主な特徴。最小の手数で製品を出荷でき、AGVの渋滞回避や、AGFのアイドルタイム低減も追求している
キリンと三菱重工では、2022年11月から2023年6月の間に共同実証を行っており、ピッキングソリューションによる生産性が実証前と比べて42%向上したとのこと。自動化・知能化によって最小の手数で作業できるよう改善し、庫内の搬送機渋滞削減、オーダー処理順の最適化につなげた。
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報道関係者向けのデモ稼働の様子。30m×50mほどの広さのエリアを自動化しており、商品の入った段ボールをパレタイザー1台でパレットへと積み付けていく
俊敏な動きで、飲料の入った重い段ボールをパレットにサクサク積み上げていく。なおパレット数は補充品棚が179、完成品棚が239とのこと
10m程離れた場所からデモの様子を撮影していたが、特に騒音が気になることもなかった
キリンはこのソリューションを導入することで、人の手を介して飲料の入った重い段ボールをピッキングする重筋作業や、フォークリフト搬送を自動化。作業環境の改善や、ピッキング人員の検品など他の作業への再配置を進められるとする。これによって物流センター全体の人手不足の解消、待機車両時間の短縮が可能になり、2024年問題の対応を加速することにもつながるとしている。
このエリアでは11台のAGVと、4台のAGFが稼働していた。写真は、AGVがパレットに載った商品群を運び、AGFに受け渡ししているところ
AGFが完成品棚へとパレットを運んでいく
パレットに載せられた商品は、行き先(お店など)によって組み合わせが大きく異なる。そうした多品種少量物流にも、自動化によって効率的に対応できているとのことだ
報道関係者向けの説明会では、キリンホールディングス 常務執行役員の岩崎昭良氏が、今回のプロジェクトの経緯や背景を説明。
キリンホールディングス 常務執行役員の岩崎昭良氏(右)
キリンでは、2018年から2019年にかけて天災や猛暑によって(製品を)運べないリスクが顕在化し、大きな経営課題となったことを受け、全体的なサプライチェーンネットワークの構築を進めてきた。
2021年には、将来の人手不足という社会課題に対する“物流自動化構想”をキリン側から三菱重工に依頼。2022年に横浜のラボ施設で、ピッキング作業の自動化の共同実証をスタートし、実���性を評価した後、2023年には海老名の物流センターへの設備導入が決定した。
岩崎氏は、この設備導入にはさまざまな試練や困難があったとしつつ、「物流課題である人手不足や、重筋作業の解決に非常に貢献できたと、私自身も非常に嬉しく思う。今回の成果は、グループの他の拠点にも展開していければと考えている」と述べた。
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(キリンの飲料倉庫で動き出す、三菱重工の自動ピッキングシステムを見てきた | TECH+(テックプラス)から)
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市場シェア8割を占め、世界の空を飛び回る中国製のドローン
いま多数のドローンが世界中の空を飛び回っており、日本も決して例外ではない。近年、急速に性能が向上しているドローンは、美しい空撮映像だけでなく測量や災害救助にまでその応用範囲が広がっている。 そのドローンの世界的シェアをご存じだろうか。実は、市場シェアの約8割を中国製が占めており、そのなかでトップメーカーとして君臨するのが、世界シェアの七割以上を占める中国のDJIテクノロジーズ(Da-Jiang Innovations Science and Technology:大疆創新科技有限公司。本社は広東省深市)だ。いまや「ドローンといえばDJI」というほど世界的な知名度を誇る。 DJIは2005年、香港科技大学を卒業した汪滔(1980年生まれ)が創設。汪は大学寮の一室でDJIを創業した。現在の企業価値は150億ドル、総資産は54億ドル(約5724億円)にも上り、ドローン事業で世界初となるビリオネアとなる(『フォーブス』2019年2月)。
警視庁のドローンも中国製
日本でもすでにDJI製のドローンは市販されており、たとえば2015年に起こった首相官邸無人機墜落事件に使用されたドローンもDJIのものであり、この事件を受けて警視庁が発足させた網を使ってドローンを捕獲するという「ドローン捕獲部隊」が使用しているドローンもDJI製だ。 DJIが2018年秋に発表した産業用ドローンの最新機種「マビック2エンタープライズ」は、高度制御技術を搭載��、消火活動などの緊急事態への対応やインフラ設備の調査などでの活用を謳っている。 マビック2は8個の高解像度ビジョンセンサーと2個の赤外線センサーを搭載し、障害物を自動で検知、回避して飛行できる。最大飛行時間は約31分、最大速度は時速72キロで、マイナス10度の低温環境でも十分な性能を発揮できる。 さらに撮影した映像は、DJIの「動画・データ伝送システム」を使うことで、最大で約8キロ(日本国内五キロ)離れた場所からも操縦者の元に送ることが可能だ。価格は最も安いモデルで30万円程度からとなっており、同程度の性能で数百万円する他メーカーの産業用ドローンと比べると格段に安い。
特許取得数の圧倒的多さ
DJIの高い技術力は、同社が取得した特許数からも分かる。特許分析会社のパテント・リザルト(東京都文京区)が公表した無人飛行機を含むドローン関連技術全般における特許の質と量から見た総合ランキングでは、DJIが1位となっている。 2011年から日本でドローン関連特許の出願を開始したDJIは2014、15年に出願数を大きく伸ばした。たとえばドローンを使った荷物配送システムや、初心者でも簡単に操縦できるように離陸時の不安定性を減らす技術などで特許を取得している。
空撮データが中国に蓄積、日本の国土は確実に“丸裸”にされる
問題は、DJI機が空撮したデータの取り扱いである。あまり知られていないが、データはユーザーのパソコンなどに移されると同時に、中国にあるDJIのデータセンターにも蓄積されることになる。DJI機を購入したユーザーは、こうしたDJI機の仕様に同意しなければ使用許諾を得ることができない仕組みになっているのだ。 ドローンの空撮データには、GPS(全地球測位システム)の信号とともに緯度・経度・高度の画像情報が記録される。いまや日本全国で橋梁の保守や工場の安全点検、災害復興、農薬散布など種々雑多な空撮が行われており、これら一つひとつは「点」でしかないが、すべてのデータが手に入るとすれば、やがて「面」となり、それは日本の低空域における「航路情報」になり得る。低空域における航路情報をインプットすれば、ドローンは無線操縦に頼らない「自律航行」が可能となる。 世界的にドローン規制が未整備な現在は、法の網の目をくぐり抜けた「偵察行為」が可能な状態にあると言える。現状を放置すれば、日本の国土は確実に“丸裸”にされる。その危険性を認識したうえで、中国製のドローンを使用しているだろうか。
東京都心の空間地理情報が中国企業に転売
実際に、中国が空間地理情報を狙っていると思わざるを得ない事件も発生している。2019年8月に埼玉県内に住む貿易会社役員の男が、首相官邸や皇居がある東京都心の空間地理情報をNTTグループ会社NTT空間情報株式会社からだまし取ったとして、警視庁公安部に書類送検されている。 販売されたデータは「GEOSPACE 3D ソリューション」と呼ばれる商品で、電子地図と航空写真のデータを組み合わせたもので、建物の高さと標高を1・5メートルの精度で表したものだ。地形の高低差情報は、ミサイルの飛行ルートを定めるうえで重要なデータになり得る。男は、2016年に転売目的を隠したうえでNTT空間情報から200万円で購入し、中国企業へ転売している。男は30年前に、中国から日本に帰化している。
人民解放軍のドローン攻撃に利用される日が確実に来る
ドローンが集める空間地理情報については、現時点で海外を含め法的規制を敷いている国はないが、個人情報と同じく空間地理情報の取り扱いも法規制が必要だ。想像してほしい、中国軍の飛行機が縦横無尽に日本の空を飛び交っている姿を。現状はまさにその姿なのだ。空間地理情報は簡単に個人が収集できるが、本来、個人のものではない。安全保障につながる国家として守るべき情報である。 同様に、カメラで撮影されたあらゆる空間地理に関する動画情報(静止画を含め)は国内のサーバーに保存すべきものであって、決して海外のサーバーに保存すべきものではない。このままでは日本の空を自由に航行できる航路情報として、人民解放軍のドローン攻撃に利用される日が来る恐れが極めて高い。
米軍が中国製を使用禁止にした理由
こうしたDJI機の仕様について、最初に問題視したのが米軍だった。それまでは米軍も、高性能で安価なDJI機は軍事利用可能と見て多数導入していた。ところが、2017年8月2日、陸海両軍が揃ってDJI機に関する報告書を出した。 陸軍研究所から「DJI無人航空機システムの脅威およびユーザーの脆弱性」という報告書が、海軍からは「DJI製品群に関する運営リスク」という報告書がそれぞれ出され、DJI機の使用が禁止された。 「すべての使用を停止し、すべてのDJIアプリケーションをアンインストールし、すべてのバッテリーとストレージ(補助記憶装置)を取り外せ」と非常に厳しい内容の報告書だが、米軍はこの報告から9日後の8月11日、今度は「OPSECの規定する条件を満たしているドローンは利用可能」と、先の使用禁止命令を緩和するような指令を出した。 オプセクとは「オペレーション・セキュリティー」(Operation Security)の略語で、ネットに常時接続されているコンピュータに求められる最低限のセキュリティー対策を指す。仮想敵国への情報流出リスクを判定する規定であり、米軍は条件を満たしていれば使用できるとした。 しかし実際は、DJIが中国企業というだけでOPSECの規定��反するとの見方が強く、現在も米軍でのDJI機の使用は制限がかけられたままだ。
“合法的に”空撮データを中国に送る仕掛け
米軍がDJI機の使用禁止を打ち出した直後の8月16日、DJIはドローンが撮影したデータを中国のデータセンターに送信することなしに使用できる「ローカルデータ・モード」を発表した。このモードでドローンを操縦すれば、データセンターがある中国に空撮情報が流れることはない、という説明だった。 だが、ローカルデータ・モードでの飛行は、高度が30メートル以下に限定されるうえに、DJI機の最大の特長である飛行中の高度な安全装置が機能しない。ローカルデータ・モード時に機能が制限されることはDJIの操作マニュアルにもしっかりと明記されおり、実際にこのモードで使用する人は極めて少ない。 つまり、通常の飛行モードを選んだユーザーは、従来どおり、空撮データがDJIのデータセンターに流れることを承諾せざるを得ないのだ。DJIは、いまも“合法的に”空撮データを中国に送ることができている。
ドローンの心臓部を握っている中国企業
仮にDJI機を排除しても他社製のドローンの多くが、GPSやジャイロ(安定飛行の装置)、加速度、磁気などのセンサーを搭載して飛行制御を行う「フライト・コントローラー」にDJI製品を搭載していると言われる。「ドローンの心臓部」といえるフライト・コントローラーをDJIに握られた業界では、「DJIの呪縛からは逃れられない」との見方が強い。
ファーウェイ事件と通底
DJI製ドローンの問題は、2018年末にアメリカが中国通信機器機大手のファーウェイ(華為技術有限公司)やZTE(中興通訊)社製の通信機器を全米から排除する決定を下した事件と通底している。 アメリカが決定を下した背景には、中国が2017年6月に施行した「国家情報法」に対する懸念がある。 同法は、“国家としての情報収集に法的根拠を与える”ために定められた法律だ。その第1条は「国の情報活動を強化および保証し、国の安全と利益を守ることを目的とする」と規定し、第7条は「いかなる組織および個人も法に基づき国の情報活動に協力し、国の情報活動に関する秘密を守る義務を有し、国は情報活動に協力した組織及び個人を保護する」としている。 つまり、中国の国民全員が、国のために情報収集を行う存在であると定義している。これはスパイにほかならない。それを国家は全面的に保護するといっているのだ。 ファーウェイやZTEがどれほど身の潔白を説明しようとも、中国政府から協力を求められた場合は抗えない制度になっている。当然、DJIも中国の企業である以上はこの法律に従うしかない。 国家情報法では、第9条で「国は、国の情報活動に大きな貢献のあった個人及び組織に対し表彰及び報奨を行う」と規定し、第25条で「国の情報活動への支援・協力により財産の損失が生じた個人及び組織に対しては国の関係規定に基づき補償を行う」と損失補まで定められている。
日本のIT企業で起きた中国人従業員情報漏洩事件
2019年、日本のある商社系IT企業のA社で起きた中国人従業員による情報漏洩事件は、この国家情報法と関係している可能性が非常に高いと見られている。これは重大な事件なので、事の経緯も含め説明したい。 A社で、中国人労働者のXが退職間際に、社内のパソコンから1・5ギガバイト(ギガは10億)ものデータを中国企業バイドゥ(百度)が運営するストレージ(データ保存)サービスに転送した事実が発覚した。送信されたデータを新聞の情報量に換算すると、約5万ページ分にも及ぶ。 バイドゥは「中国版グーグル」と称される検索サービスの大手企業として知られ、「Simeji」と呼ばれる「着せ替えキーボード」のアプリケーションを提供している。着せ替えキーボードアプリとは、スマートフォンやパソコンで文字入力する際に日本語の「漢字仮名交じり文」にするソフトだ。そのシメジは以前、「変換した文章が全て中国に送られている」と問題になったことがある。つまり、シメジが「情報を抜き取るためのサイバー攻撃のツール」だったのである。
国家の命を受けてデータ転送を繰り返していた
このシメジ問題によって新たな疑惑も生まれた。それは、検索エンジンの利用などで一度でもバイドゥにアクセスしたパソコンは、情報を抜き出す不正プログラムが送り込まれ、それ自体がサイバー攻撃のマシンに変わってしまうというのである。人民解放軍が実戦配備したサイバー攻撃の仕組みは「グレートキャノン」と呼ばれ、実際にアメリカのインターネットサービスがグレートキャノンの攻撃に遭い、機能不全に陥ったことがある。 この中国人社員は国家の命を受けて、日ごろから少しずつデータを小分けにして転送を繰り返していたと見られている。転送した事実は同社が運営するネットワーク監視機能で直ちに検出されたものの、1・5ギガバイトのデータはすでに送られたあとだった。 A社はX本人を呼び出し、聞き取り調査を実施したものの、黙秘を貫かれた。その後、Xは退職届けを出し、現在は音信不通の状態で、真相は闇に葬り去られてしまった。
日本の法律では裁けない。極めて深刻な事態
A社では、顧客のネットワーク構成図やIPアドレス(コンピュータの通信識別番号)も普段から扱っており、それらの情報は機密情報に該当する。しかも頭が痛いのは、通信記録から大量のデータがバイドゥに送られたことを掴んだものの、どのようなデータが送られたのかについては、データが暗号化されていたために知る術がない。 通常、この手の情報漏洩が起きた場合は「不正競争防止法」を適用し、持ち出されたデータが営業秘密に該当することを証明する必要がある。ところが、今回はデータが暗号化されていたために立証できない。現在の日本の法律では犯人を裁くことはできないのだ。 仮にA社が警察に被害届けを出したり、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて捜査協力を相手国に求めたりしても、日本国内で刑事犯罪としての要件が満たせなければ、相手政府も協力できないとの立場を取ることは明らかである。 A社は風評被害を恐れたからか、事件を公表していない。しかしA社の事業内容を見ると、各種の公共団体のネットワーク構築を請け負うとともに、セキュリティー監視も手がけている。事態は極めて深刻だ。
アップルで中国人技術者が
中国人従業員による内部犯行はアメリカでも起こっている。2019年1月に、米アップルの自動運転技術の企業機密を盗んだとして、FBI(米連邦捜査局)がアップルに勤務していた中国人技術者を逮捕した。2018年6月にアップルに入社し、自動運転車のハードウエア開発チームに所属していたが、中国へ渡航予定の前日に逮捕されている。 犯人が自動運転車開発に関する写真を撮影していることに気づいた同僚の通報で内部調査した結果、撮影データの他、図や2000以上のファイルを個人所有のパソコンにコピーしていたことが判明した。 アップルでは、2018年7月にも自動運転車の機密情報を盗んだ疑いで別の中国人が起訴されている。従事者の国籍によって内部犯行のリスクが排除されるわけではないが、国家情報法が施行されている以上、中国人従業員を情報やデータの管理職に指名する場合はスクリーニングを徹底すべきとの声もある。
採用に際して十分な身辺調査を行う企業も
スクリーニングとは、採用に際して十分な身辺調査を行うことである。アメリカでは「ウソ発見器」にかける企業もある。また、スクリーニングの専門会社も存在する。 日本では、採用面接の際に両親の職業を尋ねることも憚れるが、少なくとも出身校の教師や、前職の同僚や部下から話を聞くなど可能な限り過去に遡って、労働者の経歴など「バックグラウンド情報」を収集することが肝心だ。もはやそのような時代にきており、特に情報やデータの管理職に指名する人物に対しては、徹底したスクリーニングが欠かせない。 今後、入管法改正で、さまざまな国から労働者の流入が見込まれる。国益を守るためには、スクリーニングを合法的かつ効率的に行う仕組みを早急に構築する必要がある。
軍用ドローン1機で飛行場を壊滅させる破壊力
話をドローンに戻そう。日本の防衛省は2018年2月、国内の米軍基地、専用施設の上空や周辺でドローンを飛行させないよう、「航空機の安全な航行を妨害した場合は、法令違反に当たる」と注意喚起するビラを各地の防衛局に張り出した。だが、現代の「ドローン戦争」を想定すると、あまりにも対応が生ぬるいと言うほかない。 現在の軍用ドローンは、たった1機で飛行場を壊滅させる破壊力を持つ。防衛省が多額の防衛費を投じて日本に配備する「陸上イージス」(陸上配備型ミサイル迎撃システム)でも対応できない可能性が高い。仮に低空を自律飛行可能なドローンを大量��製造できる国が、軍隊として「ドローン戦闘機部隊」を整備し、何千、何万ものドローンを戦争の相手国へ向かわせる戦術をとった場合、相手国は大打撃を被るだろう。
ドローン1374機の編隊飛行に成功した中国
2015年4月7日、アメリカ国防総省が発表した「中国の軍事力に関する年次報告書」には、「中国は2023年までに4万機以上の無人機を製造する」と記されている。あれから約4年半、中国のドローンの能力は格段に向上しており、2018年4月に中国は、ドローン1374機の編隊飛行に成功している。 人民解放軍がいま力を入れているのが「ロボットの群れ作戦」だ。中国の軍事作戦の特徴は、飽和作戦といって数の力で相手を制圧することを目的としたものが多い。たとえば強力なミサイルを開発するよりも、何千、何万発というミサイルを打ち込んだほうが勝率は高くなる。軍用ドローンが何千機と襲来した時、いまの日本には対処のしようがない。 2019年4月10日、中国は尖閣防衛識別圏に攻撃能力を搭載した無人偵察機「TYW-1」を配備した。「TYW-1」は約40時間の飛行が可能であり、かつ最大離陸重量は1500キログラム、総重量300キログラムのミサイルや爆弾を搭載することができるとされている。
中国海警が尖閣諸島にドローンを
その1カ月後の5月18日には、尖閣諸島の領海内に中国海警2308からドローンが飛ばされ、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進している。中国はいま、尖閣領海内でドローンを飛ばし、日本がどのような行動をとるか、どこまで行えばどう対応するのかを盛んに探っている。スクランブルにかかる費用は1機あたり300万円~400万円とされており、一方の中国はドローンを飛ばすだけで済む。コストも安上がりで、戦闘機を飛ばすよりも密かに確実に情報収集が行える。
水中ドローンの恐怖
これだけではない。ドローンというと飛行型を思い浮かべる人が多いが、中国は水中ドローンの開発にも成功している。国営の中国航天科技集団が開発した魚群NH1、NH2、NH3がそれで、「NH」とはインフラ攻撃を目的に開発されたものを意味する。日本は海底ケーブルでインターネットが繋がっているが、それらを破壊されたら日本の全てのネット環境が遮断され、日本社会は機能不全に陥ってしまう。 日本もアメリカのように、安全保障の観点からドローンの技術的仕様などについて何らかのセキュリティー規制を設けることは緊急の課題だ。 日本政府は「ファーウェイとZTEの製品を政府調達から事実上排除する方針」を掲げたが、ドローンについても早急に検討すべき時にきている。中国の日本侵略は着実に始まっていることを、国民も政府ももっと自覚すべきだ。
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2022年11月29日

草間彌生とルイ・ヴィトンによる都心ジャック

草間彌生が新宿で3Dに

イラン国旗改変しSNS掲載 米国連盟、抗議デモ支援のため―W杯サッカー(時事通信)
【ニューヨーク時事】米国サッカー連盟が、ワールドカップ(W杯)カタール大会に出場している同国と共に1次リーグB組に入るイランの国旗を改変した画像をインターネット交流サイト(SNS)に一時掲載した。連盟はイラン国内の抗議活動を支持するためと説明。画像は27日に本来の国旗に差し替えられたが、29日(日本時間30日)の対戦を前に不穏な空気が漂っている。
イラン国旗には国章とイスラム教の祈りの言葉が示されているが、米国連盟は国章がない緑、白、赤の3色の旗の画像をツイッターなどに一時的に投稿した。イランでは、9月に頭部を覆うスカーフの着用義務に違反したとして拘束された女性が死亡したことをきっかけに抗議デモが拡大。同国の選手らも、21日のイングランド戦で試合前に国歌を歌わず、デモへの支持を表明していた。
一方で、イランメディアによると、同国は米国の対応を���題視。処分を求めて国際連盟(FIFA)に申し立てる意向を示した。
核問題などを巡って政治的に緊張状態にある両国。B組はイランが勝ち点3の2位、米国は勝ち点2の3位につけており、次戦は1次リーグ突破を懸けた一戦となる。AFP通信によると、米国のバーホールター監督は28日、選手らは無関係だったと説明し、騒動を謝罪。「この試合に多くの人がいろいろな感情を抱くことは分かっている。ただ、私たちにとってはいいチームとの対戦というだけだ」と語った。
米サッカー連盟のSNSに改変されたイラン国旗、指揮官が騒動謝罪(AFPBB)
米国とイランは1979年のイラン革命後に国交を断絶して以来、40年以上にわたって政治的敵対関係が続いている。両チームにとってわずか3度目の対戦となる29日の一戦は、勝てば決勝トーナメント進出、負ければ敗退というこれまでにないものが懸かっている。

グループB
米とイラン、���闘たたえ合う 国旗掲げ、記念撮影も―W杯サッカー(時事通信 11月30日)
【ドーハ時事】サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会、イラン―米国戦が行われたアルトゥママ競技場では試合後、両国のサポーターらが健闘をたたえ合った。両国は政治的に緊張状態にあり、サポーター同士の衝突などが懸念されていた。
キックオフ2時間前の午後8時��ろ、ユニホーム姿のサポーターらが続々と競技場を訪れた。応援歌や鳴り物の音が響き、熱気は早くも最高潮に。両国の国旗を掲げ、握手して記念撮影する人々の姿も見られた。
場内の観客席に緩衝帯はなく、両国サポーターが隣同士に座ることもあった。試合前にはイランのハジサフィ、米国のアダムズ両主将が握手。試合後には座り込んだイランの選手に米国の選手たちが声を掛けた。
ドーハに住む米国出身のマイクさん(60)は「素晴らしい試合だった。スタンド席ではみんな立ち上がり、一緒に楽しんだ。イランサポーターが私たちの勝利を祝ってくれた」と語った。イランから来たというワヒードさん(20)は「米国は強かった」と落胆した様子。イラン国旗を身にまとったアフマドさん(42)は「スポーツと政治は完全に別物だ」と話した。

9月にスカーフのかぶり方を巡って風紀警察に拘束され、急死したマフサ・アミニさんの名前を掲げるイラン側サポーター

【新型コロナ 入院者数増加】(広島県)
「増加傾向が続く可能性」 忘年会は 新型コロナ感染者 減少の要素ない 広島(RCCニュース)
広島県内の新型コロナについて、湯崎知事は、「増加傾向が今後も続く可能性がある」という見方を示しました。そんな中で広島も忘年会シーズンを迎えます。

広島県 湯崎英彦 知事「感染状況は、増加が継続している状況です。この後も感染増加が続く可能性があるとみている」
29日の記者会見で湯崎知事は、「今後、帰省や忘年会など、人との接触が増える季節で当面、感染者数が減少する要素はあまりない」と指摘しました。
忘年会シーズンを前に、広島市の飲食店も期待と不安が入り混じります。

とり八本店 上瀬将 代表「コロナ禍前の大人数で貸し切りはなくなったが、少人数の飲み会は増えてきている」
店は、感染対策もとって、今の時点で感染拡大の影響はあまり受けていないと言いますが…。
上瀬将 代表「行動制限や酒の提供自粛などないとは思うが、何事もなく、12月30日まで営業できれば」

湯崎知事は、「行動制限はせずに医療で受け止めることが大きな方針」との考えをあらためて示しました。
そのうえで「感染対策が施されている飲食店を使ったり、席を離して座ったりするなど利用する人自らも気を付けてほしい」と呼びかけました。

県は、入院患者の増加に対応するため、来月1日から医療体制を6段階のうちの上から2番目の「緊急フェーズ1」に移行し、確保病床を768床に増やすとしています。
湯崎知事は、「医療への負担を軽減させるためにも基本的な感染対策の徹底やワクチン接種も検討してほしい」と呼びかけています。

【本日(11/29)の広島県内の感染状況】(広島県)
新型コロナ 県内で3863人感染確認 4人死亡 29日発表(NHKニュース)
広島県では29日、新たに3863人が新型コロナウイルスに感染したことが確認され、4人が亡くなったと発表されました。
感染が確認されたのは、▼広島市で1669人、▼福山市で671人、▼東広島市で285人、▼呉市で248人、▼尾道市で165人、▼廿日市市で162人、▼三原市で140人、▼庄原市で84人、▼三次市で71人、▼府中市で52人、▼安芸高田市と府中町でそれぞれ47人、▼熊野町で39人、▼竹原市で35人、▼海田町で32人、▼大竹市と江田島市でそれぞれ21人、▼神石高原町で17人、▼坂町で16人、▼北広島町で13人、▼大崎上島町で11人、▼安芸太田町で9人▼世羅町で8人の、あわせて3863人です。
1週間前の火曜日を65人下回りました。
一方、呉市は今月24日に感染が確認されたと発表した1人について取り下げました。
これで県内での感染確認は、のべ53万3377人となりました。
また、県内では患者4人が亡くなったと発表されました。県内で新型コロナウイルスに感染し、その後、死亡した人は867人となりました。
広島県の湯崎知事は29日の記者会見で、「すでに感染第8波と言える状況で、年末年始に人の動きが増え感染の増加傾向がさらに進む可能性がある��感染対策をした飲食店の利用などを徹底してほしい」と呼びかけました。

新型コロナ 広島県 病床使用率64.1% (28日)(NHKニュース)
28日時点で病床の使用率は64.1%です。(確保病床535床、入院患者343人)。
このうち重症患者用の病床使用率は23.8%です。
(確保重症病床42床、重症の入院患者10人)。
軽症の人や症状がない人が入る宿泊療養施設は1022室を確保し、294人が過ごしています。
(利用率28.8%)。
直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は709.39人です。
現在、広島県の感染状況はレベル0から4の5段階のレベルのうち、医療体制への負荷が生じはじめていることを示す「レベル2」です。
【新型コロナ 厚労省まとめ】153人死亡 12万7422人感染 (29日)(NHKニュース)
厚生労働省によりますと、29日発表した国内の新たな感染者は空港の検疫などを含め12万7422人となっています。また国内で亡くなった人は153人で、累計4万9434人となっています。
東京都 新型コロナ 7人死亡 1万4680人感染確認 5日連続前週増(NHKニュース)
大阪府 新型コロナ 3人死亡 新たに6646人感染確認(NHKニュース)大阪府内の感染者の累計は228万2189人となりました。府内で感染して亡くなった人は合わせて6739人となっています。

アップルがツイッター排除の脅し マスク氏「戦い」を示唆(AFPBB)
【11月29日 AFP】米ツイッター(Twitter)を所有するイーロン・マスク(Elon Musk)氏は28日、アップル(Apple)が同社のアプリ配信サービス「アップストア(App Store)」からツイッターを締め出すと脅してきたとして、同社を非難した。
マスク氏は、「アップストアへのツイッター(アプリ)の掲載を停止すると脅されたが、理由は示されていない」とツイートした。
また、アップストアでの売り上げに課されている30%の手数料についても批判した。アップストアは、10億台以上あるアップル製デバイス向けのアプリを提供できる唯一の配信サービスとなっている。
マスク氏はツイッターに、ハイウエーを走る「イーロン」と書かれた車が、「戦争を始める」と記された出口に向かっている画像を投稿。本線には「30%支払う」と書かれていた。
AFPはアップルにコメントを求めたが、これまでに回答を得られていない。
マスク氏は「表現の自由絶対主義者」を自任しており、ツイッター上では全ての合法なコンテンツが許されるべきだと考えている。28日には、自身の行動は「米国のインターネット検閲に対する革命」だと表現した。

イーロン マスク
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勝生勇利について
勝生勇利は難解な青年だ。 それが、彼と過ごすうちにヴィクトルの抱いた、確かな印象だった。 勇利のことは、彼と運命的なバンケットの夜を過ごす前から知ってはいた。気弱そうで控えめな、品のよい青年という感想を持っていた。それがあのバンケットで裏切られ、長谷津に行ってからは、裏切られたと思ったことをまた裏切られた。しかし、やはり彼は軟弱ということはなく、自分の思うままに生きているし、勝手になんでもひとり合点して、きめつけてしまうこともある。泣いたり怒ったり、そのくせいるのかいないのかわからないくらい静かだったり、とにかくよくわからない。 彼のような選手を導くことは、熟練の指導者でなければ難しいのかもしれない。実際、勇利のコーチとしてふるまう中で、ヴィクトルは考えこむことが多かった。どうしてやればよいのかわからないのだ。それはヴィクトルのコーチとしての経験の不足、そして勇利の難しい性質、両方が理由だった。勇利が泣いたこともあるし、ヴィクトルが泣かされたこともある。ふたりとも、まだまだ師弟関係に手探りだったのだ。 しかし、それでも勇利はヴィクトルと競技生活を続けたいと言ったし、ヴィクトルも彼から離れるつもりはなかった。難解であろうが手探りであろうが、ふたりでやってゆくときめた以上は前に進むしかないのだ。 だが、コーチも選手もあきらめない、と報告したとき、ヤコフはいい顔をしなかった。 「簡単にできることだと思っているのか?」 彼は厳しく言った。 「簡単にできるとは思っていない。でも、そうしたい。ほかに選べないんだ」 「そんな言葉が出ること自体が、簡単にできると思っとる証拠だ」 「ヤコフは反対なの?」 「反対して、わかりましたと言うおまえではないから、反対はしない。だが、身をもって知ることになるぞ。いかに困難な道を選んだかということをな」 「がんばるよ」 「がんばるだけじゃ足りんのだ」 「どういうこと?」 「おまえはカツキに何を求められるのか、ちゃんと予測できているのか?」 「コーチであることだろ?」 「ヴィクトル……、もうおまえはコーチであるだけじゃない。選手なんだ」 「わかってるよ」 「わかっていない。ヴィーチャ。もしおまえの演技前、わしがそわそわして落ち着きをなくしていたらどう思う?」 「え?」 「何か余所事に気を取られている様子だったら?」 ヴィクトルはそのとき、ふと、自分の初めての試合を思い出した。もう二十年近く前のことだ。ヴィクトルはおどおどしながら、ヤコフについて会場に入った。雰囲気がこわかったし、自分の力が通用するのかまるでわからなかった。練習のあいだ、ほかの選手たちがひどく上手に思えて、もう帰りたいと思った。しかしヤコフはいつも通りむっつりとしているだけで、不安そうな態度は示さなかった。そして、練習を終え、戻ってきたヴィクトルを迎えると、たったひとことこう言ったのだ。 「ふん、たいしたことはなさそうだな」 おまえに敵うやつはいない、という意味だとすぐにわかった。それが本音だったのか、ただヴィクトルの気持ちを励ますための言葉だったのかはわからない。ただヴィクトルは、ああ、ヤコフがこう言ってるんだからぼくがいちばんなんだな、と受け取った。それほど彼はヤコフを信頼していたし、コーチの言うことは絶対だった。もしあのとき、すこしでもヤコフがほかの選手の演技に見入るようだったら、ヴィクトルはほとんど絶望してしまっただろう。右も左もわからない彼には、ヤコフが指針で、ほかに信じられるものはなかったのだ。そして、その信頼はいまでも変わらない。ヴィクトルが勝手気ままにふるまえるのは、ヤコフがどっしりと構えていてくれるからだ。 「おまえはカツキを支えられるか?」 ヴィクトルは、ちょっと言葉につまった。できないと思ったからではない。勇利に対する責任の重さを改めて感じたからである。軽々しく「できるできる」と口にするようでは「できない」と言っているのと同じだ。 「まあ、これからゆっくり味わうことになるだろうがな」 それがヤコフの忠告だった。 全日本選手権を、勇利はひとりで戦った。ヴィクトルは、ヤコフと話しあったあとだったし、コーチをするということをまじめに考え始めていた時期だったので、たとえ国内大会でも心配した。もちろん、最初からコーチになるという自分と真剣に向きあってはいたのだけれど、思い描いたことと実際とではまるでちがったし、コーチというのは生徒あってのことだ。勝生勇利が通り一遍の男子ではないことはもうよくわかっており、自分は選手に復帰する。勇利は大丈夫か、落ち着いたすべりができるのか、と心配だった。優勝候補──いや、優勝して当たり前という立場でありながら、彼は昨年は十一位という結果に終わっている。そのこともヴィクトルを憂鬱にさせた。 「大丈夫だよ」 しかし、勇利はいたってのんきだった。 「グランプリファイナルのあとだからね……、すこし言いすぎかもしれないけど、たいしたことないって気がするし……ヴィクトルはちょっと気にしすぎ。確かにぼくは精神的に脆弱だから、気がかりなのもわかるけどね」 彼は笑っていて、ヴィクトルもほほえんだが、やはり安心はできなかった。勇利はバルセロナで、指輪をヴィクトルに贈った。彼はそれについて「おまもり」「おまじない」と表現した。つまり、そういったものがないと精神が不安定だったということだ。何かすがるものが欲しい、リンクにひとりで出ていったとき、よすがにできるもの。ヴィクトルとのつながり。それを探していたのだ。ヴィクトルは、そんなことには気がつかなかった。あのとき、「これはおまもりだから」と勇利が言って初めて、ああ、憂いを抱えていたのか、と察したのである。本来なら、ヴィクトルのほうから何か言ってやるべきだった。勇利の気持ちをわかってやるべきだったのだ。 そのことがあってから、ヴィクトルは、自分の観察眼を信頼してはいけない、と思っていた。勇利は何を考えるかわからない子だ。彼は一見わかりやすい、素直なたちをしているけれど、見たまま、ということはまずない。本人が平気そうにしていても、本当に平気かどうかはわからない。自分の感覚を常に疑ってかからなければならない、というのが、短いコーチ期間で得たヴィクトルの教訓だった。 だから、勇利が「ひとりで大丈夫だよ」と言っても信用してはいけない。信頼関係とは別のところで、彼のために、いつだって疑問視しておくべきだ。 「何かあったらいつでも連絡して」 ヴィクトルはきまじめに言った。 「どんなときでも勇利のもとへ飛んでいくよ。何をおいても助けに行くから」 「ヴィクトルったら」 勇利はくすくす笑った。 「自分もロシアナショナルがあるでしょ」 「それでも行くよ」 「棄権するつもり?」 「俺くらいになるとね、勇利、試合に出て、勇利のことも抱きしめる、っていうことくらい、簡単にできるんだ」 「うそばっかり」 勇利はあきれていたが、ヴィクトルのこの言葉で、ずいぶん���気持ちが落ち着いたようだった。結局彼は単身日本へ戻り、国内大会を戦って、見事金メダルを獲得した。 そのあとは、勇利は四大陸選手権、ヴィクトルはヨーロッパ選手権と、別の試合が続く。ヴィクトルは迷わなかった。勇利にロシアへおいでと言ったのだ。 「もちろんホームを移す必要はあるけど、それはシーズンが終わってからでもいいんじゃない? 慌ただしいし、突然のことだから、ヴィクトルのほうのクラブにだって影響するよ。いきなり海外の選手が来たら迷惑でしょ?」 「そんなことは気にしなくていい。勇利がいやだというなら考えるけど、まわりの状況をかんがみて、という遠慮をきみがする必要はない。環境は全部俺が整える。勇利は何も心配しなくていいんだ。スケートのことだけ頭において。俺のいない日本のリンクと、俺のいるロシアのリンク。勇利はどっちで練習したい?」 勇利は頬を赤くし、気恥ずかしそうに答えた。 「……ヴィクトルのところ」 「きまりだね。じゃあさっさときみをロシアへ連れ去ろう」 ヴィクトルはなかば強引に勇利を連れて帰り、無理を通してヴィクトルの所属するクラブで練習できるよう取り計らった。日々の暮らしが負担にならないよう、ヴィクトルの家に住まわせ、生活のめんどうはすべて見た。勇利は慣れぬ環境で苦労しているようだったけれど、彼はたいへんながんばり屋だ。誰よりも早くリンクへ行き、いつまでも練習していた。 ヴィクトルは、すみやかに感覚を取り戻す必要があった。勇利のコーチとしてすべってはいたけれど、練習というものはほとんどやっていなかったのだ。普通、フィギュアスケーターというものは、一年を通して調子を整えてゆくものである。試合に出るたび手応えを確かめ、だめだったところ、よかったところを確認し、それを演技に取り入れて調整するのだ。ヴィクトルは今季、それができなかった。ほかのスケーターは全員身体があたたまっているのに、彼だけはさめたままなのだ。同じ水準まで上げるのは、ヴィクトルの力量をもってしても大変なことである。ロシアナショナルでは上手くいったが、それは「たまたま」だと自分でもわかっていた。何かひとつでも歯車が狂っていれば、結果はちがっていただろう。ヤコフに「わかっているだろうな」と念を押されもした。 「わかってる」 「自分で調子を上げられるか?」 「毎日ばかみたいにすべりこめばね」 「なら、毎日ばかみたいにすべりこめ。ランスルー。気になったところは徹底的にパ��トでさらえ」 しかしヴィクトルは、勇利のことも見なければならないのだ。まずはこれが最初の試練だと思った。幸い勇利は調子がよく、また、課題も明確に浮かび上がっていた。彼は自分に足りないものをよくわきまえており、ヴィクトルが言うまでもなくすべきことを心得ていたのだ。 「ファイナルの演技は一応ノーミスだったけど、それでもとりこぼしがある。あのノーミスは、一見は、という前置きがつく。わかってるよね?」 「うん。スピンのレベルとジャンプ、中でもフリップの精度は上げたい」 「オーケィ。何か不安が出てきたら言って。いつでも。俺が何をしてても遠慮するな」 「ありがとう」 勇利はみずからを分析し、また意見も言える選手だった。言うことを聞かないという短所はあるけれど、彼は優秀だ。たとえヴィクトルがそばにいなくても、たったひとりでも、何時間でも練習していられる。 しかし、だからこそ心配なこともあった。ヴィクトルはシーズンの半分以上をやすんでいる状態だったから、これから身体を追いこまなければならない。しかし勇利はちがう。いままで、ほとんど全速力でここまで駆けてきた。四回転フリップを習得するまでにどれほどの努力が必要だったか、ヴィクトルはよく理解している。勇利はもう、量より質の練習に切り替えるべきなのだ。だがヴィクトルは自分のことに熱中すればそのことを忘れるし、勇利は誰かに止められなければいつまでもすべっている。 「おい」 しばしば、ヤコフに注意をされた。 「いいのか、生徒をいつまでも練習させていて。『ヴィクトルコーチ』」 「あ!」 そう言われるたび、ヴィクトルはリンクの反対側にいる勇利のところへ飛んでいって、「もう上がるんだ」とうながさなければならなかった。 「え、まだ大丈夫だよ」 勇利は汗をぬぐいながらかぶりを振る。 「だめだ。もう何時間やってる?」 「ヴィクトルだってそうじゃん」 「俺ときみではこれまでの練習量がちがう」 「いけるって。いまかなり調子がいいんだ。いい感覚のときに跳んで身体にしみこませたい」 「そうやっていると落とし穴にはまる。疲労は知らないあいだに溜まるものなんだよ。けがをしたいのか? いくらきみが頑丈でも、『頑丈だから大丈夫』とほうっておいたらいつかは壊れる」 「あと十分だけ……」 「コーチ命令だ!」 こんなに練習する選手をヴィクトルはほかに知らない。勇利は練習が大好きなのだ。しかし、彼の場合、不安というものもあるのだろう。もっとやらなければ、もっと上手にならなければ、取り残される、試合で失敗する。そんな強迫観念がある。そして試合でよくないところが出れば、「練習が足りなかったんだ」と思いこむのである。メディアからの圧力もあるのかもしれない。勇利は、よかったり悪かったり、という波が大きい選手だ。年齢も上がってきている。すぐに「勝生、ミス連発」「いよいよ引退か」と書き立てられる。少なくともいままではそうだった。だから勇利は、「ちゃんとしなければまた悪く言われる」「失敗したら非難される」「やらなくちゃ」「ノーミスでやりきらなくちゃ」と自分に責任を課すのである。その姿は痛々しいほどだ。 「いいからもう上がって……、ほら、ギオルギーも終わるみたいだ。一緒に帰って。あたたかい夕食が食べたい。つくって待ってて」 「わかったよ」 勇利は、「きみのためにやすめ」と言うと「大丈夫」と言い張る。「俺のためにこうして」と頼めば「わかった」と答える。上手に誘導しなければならない。 「おまえをなだめすかして言うことを聞かせていたわしの気持ちがわかったか?」 「痛いほどに」 ヴィクトルはヤコフにうなずいた。 しかし、それほど熱心にお互い練習しただけあって、仕上がりは上々だった。ヴィクトルのヨーロッパ選手権が終わると、すぐに四大陸選手権だ。ヴィクトルは当然ながら勇利に付き添った。 「いいかい、いちばんの強敵は、えっと……」 「JJ」 「そう、JJだ。彼はファイナルでの失敗を取り戻そうと、ワールドに照準を合わせているだろう。これはその前哨戦だ」 「ぼくだってそうだよ」 「オーケィ。気合いはじゅうぶんだね。俺が何かを言う必要はなさそうだ」 「うん、何も言わなくていい」 勇利はほほえんだ。 「ただそばにいて、いつも通りぼくを見ていてくれれば、それだけでいいよ」 ヴィクトルは勇利の望み通り、影のように彼に寄り添い、勇利の様子に変化はないか、不安がっているところはないか、何かを気にするそぶりはないかと注意した。勇利は落ち着いていた。これなら大丈夫だろうとヴィクトルは安堵した。世界選手権でもこの安定ぶりを見せて欲しいが、さすがにそれは求めすぎかもしれない。世界選手権ではヴィクトルも試合に出るのだ。この四大陸選手権のように甲斐甲斐しく世話をしてやることはできない。しかしそれは勇利も了解しているだろう。 「勇利、ワールドのことだけど」 ヴィクトルは勇利が着替えに行く前に話しかけた。 「きみと滑走順が前後する確率は、ショートでは低いと思う」 世界選手権のショートプログラムの滑走順は、まず世界ランキングによってグループで分けられ、そのグループ内で抽選になる。ヴィクトルは昨季の終了時点でランキング一位だ。勇利のほうは、昨季は後半の試合に出場していなかったこともあり、第五グループ、つまりヴィクトルのひとつ前のグループになる。ヴィクトルと勇利が前後するのは、勇利が第五グループでの最終滑走を引き、なおかつヴィクトルが最終グループの一番滑走を引いた場合のみである。 「だからそれほど慌ただしくはたぶんならない」 「ぼくくじ運悪いからなあ……」 勇利がぼやいた。 「いつも一番滑走を引くからだろう? この場合はいいことだと思うよ。それだけ俺の順番から離れられるということだ」 「うん……」 「でも、可能性がゼロとは言えない。前後した場合は、きみの滑走にはもちろんついていくし、リンクサイドからも見守る。ただ、キスアンドクライには行けないかもしれない。ごめんね」 グループごとに六分間の練習が入る。だから勇利の演技の直後にヴィクトルがすべるということにはならない。だが、勇利の演技に付き添い、キスアンドクライまで行き、すぐに自分の練習に入る、というのは難しいかもしれない。流れ作業ではないのだ。気持ちを切り替える必要がある。勇利の得点を気にし、喜んだすぐあとに、自分のスケートに集中することができるかどうか……。 「そんなのいいよ。当たり前じゃん。ていうか、どっちにしても来なくていいくらいだよ。ヴィクトルだって入らなくちゃいけないんだから」 演技前の選手はたいへん神経過敏になっている。自分の集中力が最高潮になるよう、滑走に合わせるのだ。たいていの者は無口になるし、コーチだってこまごまとしたことを言わない。ヤコフはヴィクトルのルーティンをすべて理解し、したいようにさせ、ただそばに立っている。いつも陽気なヴィクトルだが、さすがに演技前は神経を研ぎ澄ますことに集中する。勇利は過去の試合でそれを見ていたはずだから、自分がいては邪魔になると気にしているのだろう。 「いや、それはいい。順番が離れていれば行くよ。俺は選手ではあるけど、勇利のコーチでもあるんだ。できるだけきみにいいようにしたい」 「キスクラなんか、そんなに大事なことじゃないよ。そりゃヴィクトルがいてくれたほうがうれしいけど、ぼくの得点が出るだけのことと、これから演技するヴィクトルが集中することとじゃ、重要性がちがうでしょ」 「それでも行きたいんだ」 ヴィクトルはほほえんだ。 「俺は、きみの得点を見て一緒に喜ぶのが、コーチとしてのご褒美なんだよ」 「メダルは?」 「獲れればそれもご褒美だけどね」 「ちょっと、獲れれば、ってね」 「とにかく、時間に都合がつくならキスクラには行くよ。前後した場合はたぶん……だめだけどね。フリーは、きみも当然最終グループに入るだろう? こちらのほうがちょっと心配だね。最初と最終を引ければいちばんいいんだけど。でもまあ、フリーはひとりひとりの持ち時間が長いから、どうにかなるかもしれないな。ただ、どちらにしても、前後することがある、ということだけは頭に入れておいて欲しい。俺のほうが勇利の前になったらいいんだけどね。演技さえ終わればあとはもう勇利につきっきりでいられる」 「キスクラは?」 「ヤコフにひとりで喜んでもらおう」 「怒られるんじゃない?」 「何か起こって、もし俺がいなかったとしても、ヤコフがいるからね。彼に頼って。もちろん俺がいたら俺のところへおいで」 「わかった。とにかく、今回の試合みたいにヴィクトルがべったりいてくれるわけじゃないってことだね」 勇利はほほえんだ。 「じゃ、純粋なヴィクトルコーチを見られるのは、今季はこの試合が最後なんだ……」 滑走前、勇利は静かに気持ちを整えていた。彼に付き添ってロッカーへ行き、着替えを手伝い、スケートシューズの世話もしてやる。紐はゆるまないか、靴に補強は必要ないか。こまごまとしたことを確認しているあいだ、勇利はいい気持ちだというようにヴィクトルに身をまかせていた。 「髪をやってあげる」 「うん」 勇利がもっともうつくしく見えるよう、ひとつひとつ支度してゆく。この作業がヴィクトルは好きだった。そうするうちに、勇利はどんどん変わってゆくのだ。選手の顔つきになり、戦うひかりが瞳に差して、誰もかなわないほど気品をたずさえる。こうして切り替わってしまえば、彼はもう眼鏡をかけない。ここからは勇利のしたいようにさせる。といっても、ヴィクトルはもう理解している。試合前に勇利がどうするのか。どのようにして身体をほぐし、音楽を聴いているあいだは何をし、どのときに選手廊下へ向かうか。ヴィクトルはただ寄り添っているだけでいい。しかし、重要な役目だ。ふと勇利が目を上げたときに、視線が合わなければまずい。ヴィクトルがそこにいる、何をおいても味方をしてくれる彼が、ということをこころから感じさせなくてはならないのである。 勇利はなんとも言わず、黙って歩き出し、リンクサイドへ行く。彼の主導だ。ヴィクトルは邪魔をしない。ナショナルジャージとエッジカバーを受け取る。氷に立った瞬間、勇利はいちばん輝かしい彼になる。 「勇利」 優しく手を握った。黒目がちの澄んだ瞳をじっとみつめ、信頼と、熱意と、愛情を伝える。勇利は手を握り返した。勇利の指輪にキスする。それでふたりのやりとりは完了する。 「見てて……」 「もちろん。目をそらせるわけがないからね」 ヴィクトルと勇利は満足な結果を残し、ロシアへ戻った。ヴィクトルは意気揚々とヤコフに報告した。 「勇利はすごくよかったよ。最高だ。俺はちゃんとやってるだろう? 俺���自分の練習に打ちこんでいても勇利はきちんとやれるし、試合でだっていい成績を取る。俺の勇利はすごいだろ?」 ヤコフはとくには何も言わなかった。ただ、よかったな、とうなずいただけだった。ヴィクトルにはそれが不満だった。もっと喜んでくれたらいいのに。 このやり方でも結果を残せることがわかったので、ヴィクトルは同じ練習を続けることにした。四大陸選手権でも勇利には直すべきところがみつかり、彼は自分でそれをわかっていた。ジャンプはずいぶんと安定してきたけれど、どうも着氷が上手くない。もっとやわらかく降りて、力を逃がして、とヴィクトルはくり返し助言した。スピンも、レベル4を獲得できるところとできないところがある。すべてそろえて、とヴィクトルは言った。 「それからキャメルスピンのとき、前より身体が傾いてるよ。どうして? 変な癖がついちゃった? 動画撮って確認して直せる?」 「はい」 ヴィクトルは自分の練習に打ちこんだし、勇利も何もヴィクトルに言ってこなかった。常に彼の姿は視界に入るので、ヴィクトルはできるだけ動きを確かめるようにし、言うべきことがあるときはそばへ寄っていった。だが、おおむねふたりは好調で、問題は起こらなかった。 しかし、四大陸選手権を終えて一週間もすると、勇利の様子が目に見えておかしくなってきた。派手な失敗をするというわけではないのだけれど、とにかく元気がないし、表情も暗いのである。ヴィクトルは心配になった。 「どうした? 何か気になるところがある?」 「ううん、大丈夫」 ヴィクトルが尋ねれば勇利は明るく答えるが、それ以外ではしょんぼりしているようだ。リンクメイトからも「カツキが笑わない」と耳打ちされた。あげくの果てにユーリには、「カツ丼が気持ち悪い。ジジイ、なんとかしろ」と要求されてしまった。これは心配しているのである。 「勇利、そんなにおかしい?」 「見てて気づかねえのかよ」 「いや、わかるんだけど、俺が直接訊くとにこにこしてるんだよ」 「そんなの、てめえの前では無理にそうふるまってるだけだろ」 「ああ。だから俺のいないところではどんなふうなのかなって」 「…………」 ユーリはそっぽを向いた。 「なに?」 「……泣いてるぞ」 「え?」 「泣いてる」 ヴィクトルは言葉を失った。 「ぼろぼろ泣くわけじゃねえけどな。目に涙溜めてうつむいてることがある。たぶん俺以外気づいてねえよ。あいつの練習って鬼気迫るもんがあるから、ほかのやつは近づかねえし。俺だってたまたま目についただけだ。泣いてんのか、って訊いたら、ゴミが入ったとか言ってたけどな。ほんとにそうだったのかもしれねえけど」 「……そうじゃないかもしれないんだな?」 「そりゃそうだろ。どっちかなんてわかんねえよ。あいつ以外な」 勇利はもろい精神をしている。ぼくはすぐに泣く、と当人も言っていた。しかし、理由もなく泣くわけではない。ヴィクトルはすこし考え、はっとした。キャメルスピンが傾いている、と自分は注意しなかったか。なぜ傾くようになったのだ? 「勇利!」 ヴィクトルは氷の上にいる勇利のところへ飛んでいく���、彼の肩口をつかみ、勢いこんで尋ねた。 「けがしてるのか!?」 「え……?」 勇利はきょとんとした。ヴィクトルが思っていることを口にすると、彼は笑い出し、「そんなことないよ」と否定した。 「たまたま疲れてただけだよ。ぐったりしてたんだ。大丈夫」 「本当に?」 「うん。ヴィクトルは心配性だなあ」 そうではない。これで当たり前なのだ。このたびはなんともなかったからよかったが、本来なら、「傾いてるよ」と指摘したときに尋ねるべきだった。どうして? もしかしてどこか痛めてる? その可能性を考えなければならなかった。それをしなかったのはヴィクトルの怠慢だ。 「ぼくは大丈夫だよ。ちゃんとやるから、ヴィクトルも自分の練習がんばってね」 しかしやはり、勇利はちっとも「大丈夫」ではなかった。日が過ぎるうち、彼はますますしゅんとなり、しおれていった。動きを見ていてもぎこちない。ヴィクトルはたびたび声をかけたが、そうしたときは勇利は元気に「平気だよ」と言うのである。どこかに故障を抱えているようでもない。精神的なものだろう。 そのうち勇利は、ヴィクトルがほかの選手の演技をなにげなく眺めていたり、ジュニア選手の動きを褒めたりすると、思いつめたような顔をするようになった。そして言うのである。 「ヴィクトル、あの子のコーチしてみたくなった?」 最初ヴィクトルは、そんなわけないだろ、と言って笑った。二度目は、もしかして妬けちゃった? と冗談にした。三度目は、俺は勇利で手いっぱいだよ、と本当のことを言った。四度目はきまじめな顔で勇利をみつめ、俺は勇利だからコーチをしているんだ、と説明した。 「いいかい、俺はコーチ業には興味がないんだ。勇利がしてくれと言い、きみのダンスと演技に惹きつけられたから引き受けた。ほかの選手なんて眼中にないよ」 「でもそれなら、ぼく以外にヴィクトルを惹きつける人が現れたらそっちへ行くんでしょ?」 「勇利、勇利は恋人はたくさんつくれないだろ? それと同じだ。俺はきみの演技に恋をしている。ほかは考えられないんだ。勇利ひとすじだよ」 「でも恋は終わることがあるよ。別れる恋人だっている」 「俺は勇利を手放すつもりはない。勇利がやめろと言ったってやめない」 それで勇利はいくらか安心したようだった。しかしおりにふれ、「ぼく��け見てて」と言うので、ヴィクトルはそのたびに「もちろんだよ」とかたく約束した。勇利は何を心配しているのだろう? 求められてうれしいと思いながらも、ヴィクトルは不安のほうが大きかった。勇利のこころが揺れている。 「ヴィクトルが魅力を感じるのはぼくだけ?」 「当たり前だよ。きみしか見えない」 こんな会話をしばしばした。しかし、甘い雰囲気ではなかった。何かたいへんな時限装置を抱えているような、そんなあぶなげなものをヴィクトルは感じていた。 そのうち勇利は、ヴィクトルにもはっきりとわかるよう泣くようになった。練習中、うつむいて目元をこすってばかりいるのである。気がついたヴィクトルは驚いて勇利のところへ駆けつけたが、勇利はなかなか泣き止まなかった。 「ステップがおかしいんだ」 「おかしい?」 「できない。すべれない」 なんとかなだめて、やってみて、と言ってやらせると、本当に勇利のすべりはひどく、ヴィクトルが息をのむほどだった。あのなめらかな足捌き、世界一の勝生勇利のステップはどこへ行ったのだろう? ぐらぐらとぶれ、ともすれば転んでしまいそうで、これではとても高レベルなどのぞめそうにない。 「どうしたんだい? どこか痛い?」 ヴィクトルは優しく尋ねた。 「痛くない。どこも悪くない」 勇利は泣きじゃくっていた。 「じゃあ心配なことがある?」 「そんなのない」 「ジャンプが上手くいかないから精神的につらいのかもしれない。勇利、しばらくジャンプはやめて。ステップのほうをさらおう。大丈夫、もともとできてたんだから、すぐにまた戻るよ」 ヴィクトルはそう言って慰めたが、すぐにこの物言いは失敗だったと気がついた。そのあと勇利はステップシークエンスをくり返したけれど、やはりぐらつくし、踏み間違えるし、エッジワークも浅いし、とうていクラスタにはならない出来で、彼は、「もともとできてたのにできない。できるはずのことができなくなった」と言ってまた泣いた。ヴィクトルはうろたえた。どうすればいいのだ。何が原因で勇利はこんなふうになっている? 「勇利だめだ、それじゃだめだ。全身を使うんだ。足で踏もうとするんじゃない。上半身を使って。不均衡なんだよ。ばらばらだ」 ヴィクトルの助言に、勇利は激しく言い返した。 「わかってる! わかってるんだ、やろうとしてる! でもできないんだよ!」 「勇利……」 「やり直すから。ヴィクトルは見ないで。できるようになったら呼ぶから」 「でもね、勇利」 「見ないでってば!」 勇利が泣きながらいやがるので、ヴィクトルはしぶしぶ彼から離れた。勇利のことが気になって自分の練習どころではない。遠くからじっくりと観察してみたけれど、何が悪いのかわからなかった。どこも痛くない、という勇利の言葉にうそはない。身体の部位をかばっている様子はない。それでいて、どうしてももとのうつくしい踏み方ができないのだ。 勇利は泣いてばかりだった。泣きながらステップをさらっていた。夜、家に帰ると、ヴィクトルは勇利を抱きしめて、大丈夫だよ、勇利は綺麗なんだから、きみほどうつくしいすべりをするひとはいない、とくり返し言い聞かせた。勇利は黙ってヴィクトルにもたれかかり、まぶたを閉じていた。そのときは穏やかに見える。しかし、スケーティングが戻ることはないのである。 三日目にとうとうヴィクトルは決断した。たぶんいまは、何をやらせてもだめだ。氷から離れたほうがよい。 「勇利、明日から陸上での練習をしようか」 ヴィクトルはソファに座り、勇利の髪を梳きながらささやいた。そのほうがよい。しかし、慎重におこなう必要がある。下手なことをすると、勇利が「ヴィクトルに見放された」と思うかもしれない。ヴィクトルは練習内容をこまかく書き出したノートを勇利に渡した。 「この通りにやって。トレーナーをつけるつもりだけど、ひとりのほうがいいならそれでもいい。ただ、実行できたら、ちゃんとひとつずつ俺に報告して。メールでもラインでもいいから。できてるはずなのに連絡が来なかったら、勇利を探しに行ってお説教するからね。わかった?」 「……うん」 「それから、夜は一緒に走ろう。俺もちょっと体力が落ちてるからそのほうがいいんだ。構わないだろう?」 「うん」 この方法はなかなかよかった。勇利は泣かなくなったし、ヴィクトルにきちんきちんと報告をおこなった。明るくなり、すこしは笑うようになった。勇利は何か精神に屈託を抱えている。ただ、自分でもそのことをわかっていないのかもしれない。彼はヴィクトルの視線がそれてしまうことを恐れているようだから、そういった気配を感じさせることは絶対にだめだ。 ヴィクトルは毎日勇利のことを気にかけ、言いつけは守っているかと確認し、きみのスケートがいちばんだよ、きみがもっともうつくしいと言い続けた。夜はともにロードワークをし、そのあいだ、いろいろなことを話した。たわいもないことばかりだ。スケート以外の話題が多かった。幼いころの失敗談や、ヤコフに叱られたこと、マッカチンの思い出話など。勇利はだんだんといつもの彼へと戻っていき、瞳にも輝きが増してきた。そしてとうとう言ったのだ。 「ヴィクトル、すべりたいな、ぼく。氷の上に立ちたい」 「いいとも」 勇利が自分からそう言い出したのである。もう大丈夫だろう。最悪の場合、世界選手権まで氷に立っての練習は無理かもしれないと思っていたので、ヴィクトルはことのほかうれしかった。しかも、あれほど苦労したステップシークエンスが、もとのすばらしさを取り戻している。勇利は、初めてトリプルアクセルを跳べた子どものように、できた、できた、とはしゃいだ。ヴィクトルは、「きみは最高だ!」と大喜びで褒めて抱きしめた。そして時機を外さず言った。 「勇利、エキシビションの練習をしよう」 「え?」 「いい気分転換になるよ」 調子がよくても勇利は安心できない。ステップシークエンスのほころびも、よい状態から突然起こったことなのだ。勇利には常に新鮮な気持ちですべらせる必要がある。 「エキシビはぼく、もう……」 「きみのじゃない。俺のだ」 「ヴィクトルの……」 「試合のほうは去年のを使うしかなかったからね。せめて最後のエキシビだけは特別なものにしたい」 「ヴィクトルのエキシビをどうしてぼくが練習するの?」 「勇利も出るだろう?」 「え?」 勇利は意味がわかっていないようだ。 「だから、ぼくのは……」 「俺はファイナルできみのエキシビションに出た。きみだって俺のに出てくれるだろう? 衣装もそろいのを注文しておいたよ。世界選手権エキシビションの最後を飾るにふさわしいやつをね。あれをきみが着るのが楽しみだ」 勇利はぽかんとし、それから困ったように眉を下げ、それからヴィクトルに抱きついて大笑いした。 「また勝手なことして!」 「びっくりした?」 「言っておくけど、最後を飾るのはぼくだよ。なに言ってるの?」 「そうなればいいね。でもあの新しい衣装でふたり一緒にフィナーレを迎えたいなあ」 「そんなこと言ってもだめ」 衣装はできあがった。特別な飾りのない白いシャツに黒いパンツ、赤いリボンというすっきりとしたものだった。それは勇利にとてもよく似合った。 「勇利はスタイルがいいからなんでも似合う」 ためしに着用したとき、ヴィクトルは勇利にささやいた。 「……太っていなければ、だが」 「余計なこと言わないで!」 「冗談だ。こぶたちゃんの勇利もかわいいよ。さて、どんなのがいい? スパイラルを入れる? プログラムには必須じゃないから入れてないね。でも俺はきみのスパイラルが好きなんだ。温泉オンアイスのポスターでは、勇利はすてきなスパイラルをしていた。あれをまた見せてくれる?�� 調子を取り戻したこと、新しい演技を練習できること、それもヴィクトルと一緒に、というなりゆきに気分をよくしたのか、勇利はジャンプもスピンもなめらかにこなすようになった。見違えるようだ。ヴィクトルは心底からほっとし、身体じゅうから力が抜ける気がした。 「いったい何が原因だったんだ?」 ヤコフに尋ねられたが、首をかしげるばかりだった。 「わからない」 「わからないことはないだろう」 「わからないよ。原因なんてないのかもしれない。そういうことってあるだろう?」 「あんなふうになったのは四大陸選手権が終わってからだ。試合で何かあったと考えるべきだ。理由がわからなければ、また同じことをくり返すぞ」 ヴィクトルは困惑した。 「そんなこと言われたって……、勇利はいい成績だったし、本当に何も……」 「いつもとちがったことはなかったのか」 「何もないよ」 「話もし��かったか?」 「話? 試合のときは俺はとやかく言わない。終われば別だけど……注意点がある場合はね。ちゃんとしてたよ。そうそう、世界選手権のことも見据えて、次の試合ではこういう動きをするからっていうことは話した。頭に入れておいたほうがいいと思って」 「こういう動き?」 「だから、四六時中一緒にはいられないから、滑走順によってはこうなるとか、そういう……」 ヤコフはあきれ果てたという目でヴィクトルを眺めた。 「な、なに?」 「それだ、ばかもんが」 「え?」 「大事な試合前に、次の試合の不安要素を口にするやつがあるか」 「え……」 ヴィクトルはびっくりした。叱られるとは思わなかったのだ。 「だって、それでも勇利はちゃんとできたよ」 「そのときはな」 「勇利だってわかってることだし。俺が何を言っても気にしていなかった」 「頭でわかることと、こころでわかることとはちがう」 「…………」 「当然だ、そうなるだろう、と予測していても、おまえに直接言われたことで苦しくなったんだろう。次の試合ではコーチがそばにいない。そのことがだんだんと重くのしかかってきたんだ」 「そばにいないって、べつにぜんぜんいなくなるわけじゃないよ! できるだけ俺は勇利の……」 「それでも普通の状態ではない」 ヤコフは鋭く指摘した。 「おまえはこの前の試合では、カツキの世話を甲斐甲斐しく焼いただろうな?」 「もちろんだよ。ずっと一緒にいて、着替えも手伝って、求められたら視線を合わせて」 「カツキは安心できたことだろう。しかし、安心すればするほど思い知ったことだろうな。こんなに安らがせてくれるコーチなのに、いちばん大きな試合ではそれを望めない」 ヴィクトルは言葉を失った。そして自分に置き換えて考えてみた。ヴィクトルは自分に絶対の自信を持っているし、試合前でも好きにふるまっている。ヤコフはヴィクトルのことはほうっておいても大丈夫だと思っており、ヴィクトルもそれがいちばんよい状態だとみとめている。しかしそれは「いつでも助けに来てくれる」という土台があるからである。長いあいだの信頼関係と、何かあったときには必ずそばにいる、という絶対的な安心があるのだ。幼いころはそうではなかった。ちゃんとヤコフが見ていてくれるか、ひとりぼっちになることはないかと不安だった。少年時代のヴィクトルに、ヤコフはよく声をかけたものだ。「ヴィーチャ」と呼ばれるとヴィクトルはほっとできた。それだけでよかった。時が経つにつれ、ヤコフは大勢の選手を抱えるようになり、同じ試合でヴィクトルとほかの選手を見なければならなくなった。そのころにはヴィクトルはもう自分の基礎をしっかりと打ち立てており、ヤコフが誰にかかりきりになっていようと気にならなかったが、もし幼いころにそうだったらと思うとこわくなる。 勇利は子どもではない。しかし精神に大人とか子どもとか、そんなことは関係がない。助けて欲しいとき、人はもっとも頼れる相手を求めるものだ。 「試合が近づくにつれ、そのことが苦しくなってきたんだ。おまえは本当にカツキのことをわかっているのか? ロシア大会でのことを忘れたわけじゃないだろうな? あいつは、おまえがいなくなっただけであんなに動揺したんだぞ」 「それは……、でもあれは、突然のことだったからで……」 「突然も準備段階があるのも変わらん。むしろ前もってわかっているほうが、恐怖がだんだん近づいてくるという緊張感があるかもしれんな」 「…………」 「選手がコーチを頼るのは当たり前だ。それは誰にも制限されない。だがカツキは、人よりもその条件に恵まれていない。わかっているか?」 ヴィクトルは答えられなかった。 勇利はもう迷わなかった。世界選手権に合わせて自分を絶好調に持っていくため、気持ちを制御しているようだった。ヴィクトルがそのようにしているから、自然と呼吸を合わせるとそうなるのだろう。よいことだ。この調子でいけば、勇利は今季最後に最高の演技を見せられるかもしれない。 だが、ヴィクトルは気がかりだった。いまははかどっていても、試合当日はどうなるかわからない。みずからの体調と精神を操縦できる者でも、自己ベストを出した直後に突然不調に陥ることはある。勇利の場合、そのあやうさが人一倍強い。 試合会場に入った彼は落ち着き払っており、何の問題もないという顔つきだったが、ヴィクトルは憂鬱だった。しかしそれを表に出してはいけない。出せば勇利に感染するだろう。「ヴィクトルがいつもとちがう」「何かある」「ぼくの不安要素をみつけたんだろうか」「絶対にそうだ」「ぼくはだめなんだ」「失敗する」──そんなふうに一瞬で思いこむのが勝生勇利という選手だ。普段と同じように明朗にふるまい、これまでの試合と変わらないという印象を与えなければならない。 「やっぱり世界選手権だと人いっぱいいるね」 「そうだね」 「ぼく去年来られなかったからなんだか懐かしい」 「そう……、勇利がいなくてつまらなかったな」 「あ」 「なに?」 勇利はほほえんだ。 「世界選手権が放送されてる時間にぼくはリンクへ行ってたんだ」 「練習してたの?」 勇利はいたずらっぽく瞳をきらめかせた。 「『離れずにそばにいて』を踊ってたんだよ」 しかし、勇利の上機嫌はそこまでだった。彼は滑走順抽選で第五グループの最終滑走を引き、ヴィクトルは最終グループの一番滑走を引いた。最悪の事態だ。ぼくはくじ運が悪い。それは一番を毎回引いてしまうということではなく、もっとも引きたくないくじを引いてしまうということなのだ。 「ごめん、ヴィクトル」 勇利が謝った。 「ごめんね」 「なぜ謝る? 何も悪いことをしていないのに」 「だって最後を引いちゃった。離れてるほうがいいのに」 「そんなことを言うなら、俺だって一番を引いた。同じことだよ」 「ごめんね。ぼくが悪いんだ」 まずい……。こうなると勇利はかたくなだ。「ぼくのせいで」「ヴィクトルに迷惑をかけてる」と思いこむのである。 「平気だよ」 ヴィクトルはなんでもないことのようににっこり笑った。 「勇利を送り出すことはできるし、演技もリンクサイドで見られる。キスアンドクライは……」 「来なくていいよ」 勇利がきっぱりと言った。 「ヴィクトルは自分の演技に集中して」 「しかし……」 「だめ。来ないで」 フィギュアスケートには精神面が大きく影響する。スイッチが入っていなければ、跳べるジャンプも跳べなくなる。すべての要素を高い水準でこなし、仕上げて審査員に見せつけるためには、おそろしいほどの集中力が必要だ。勇利はそれをよくわきまえている。 「ぼく、最高の演技を見せるから……」 そうは言い切ったものの、勇利はその夜も翌日の公式練習も、厳しい面持ちで緊張しきっていた。ヴィクトルは勇利のことばかり気にかけ、「ヴィーチャ!」とヤコフに幾度も叱られた。ショートはまだいい、と思った。しかしフリースケーティングは勇利も最終グループに入ってくる。必ずだ。もしヴィクトルのほうがさきの滑走になったらどうする? 勇利を送り出すことができない。キスアンドクライに行かなければ、リンクサイドで声をかけるくらいはできるだろう。だが、それでは足りないのだ。ヴィクトルは勇利のルーティンを知り尽くしている。ウォームアップですること、そのときの精神状態、いつ着替えにゆくか──どこで何をし、何を望み、どのように集中してリンクサイドへ出てゆくか、わきまえている。勇利はヴィクトルがわかってくれているということに安心し、自分の世界へ入りこめるのだ。 だが、ヴィクトルがいなければどうなる? 勇利は欲しいものを欲しいときに欲しいと言えなくなり、手に入らないのだと痛感し、自分は孤独だときめつけて試合にのぞむことになるのである。ヤコフに頼めばいいといままでは思っていた。だが、そうではない。そういうことではないのだ。ヤコフがどれほどよいコーチでも、彼は勇利と歩んできていない。勇利が何をどんなふうに欲しがり、どういう安心を求めるのか、彼は知らない。知っていたとしても、ヴィクトルが与えるものを彼が与えられるわけではない。コーチとして未熟なヴィクトルの最大の武器、それはヴィクトル・ニキフォロフだということだ。勝生勇利には、絶対的なききめがある。勇利はヴィクトルがどれほど教えるのを失敗しようと、ヴィクトルがヴィクトルであるというだけで喜び、安堵を受け取り、誇らしくなるのである。それは誰にもまねすることのできない性質だ。 どうしよう……。 ヴィクトルは苦しんだ。ヤコフにも誰にも頼まないほうがよいのか。ヴィクトルはいないんだ、と実感させるくらいなら、ひとりで集中させるほうがまだ……しかし……。──待て、いまはそんなことを考えてるときじゃないだろう? フリーはまださきだ。ショートも終わってないのに、俺は何を……。 だめだ。俺も動揺している。 「落ち着け」 試合前、珍しくかたい表情をしているヴィクトルにヤコフがささやいた。 「おまえの揺らぎはすべてカツキに伝わるぞ。いつもみたいに、なんでもできる、俺にはこわいものなんてない、という顔で笑っていろ」 「……ああ」 ああヤコフ。君は本当に頼りになるコーチだ。俺も勇利にとってそうであったなら! ヴィクトルが勇利の指輪にキスをした。勇利はそれをじっと見ていた。いつもみたいに力が伝わってこない。錯覚だろうか? ヴィクトルはこのあとの自分の練習、演技に気を取られているのではないだろうか? いや、それでよいのだ。ヴィクトルはヴィクトルのことに集中すべきだ。彼は選手なのだから。それもトップを行くのが当たり前のスケーターだ。勇利などにかかわりあっている時間はない。 しかし勇利は思い直した。でもヴィクトルはぼくのコーチだ。自分の出番があるからってぼくをほうり出したりしない。ぼくがこんなふうに考えてると知ったら彼はかなしむだろう。変な思案は改めなくちゃ。ヴィクトルはぼくの味方だ。さっきだってずっとそばにいてくれたし、気にかけてくれた。──でもいつもより心配そうだった気がする。ぼくが失敗しそうだから? 言わないだけで、本当はぼくの調子は悪いんだろうか。言ってしまうとぼくが意識するから。だから黙っているだけかもしれない。 勇利はヴィクトルの胸元をぼんやりとみつめた。勇利があこがれた、赤と白のナショナルジャージ姿だった。着てるところ見せて、と幾度ヴィクトルにねだったか知れない……。 自分の身体を見下ろす。ヴィクトルの衣装だ。これを着るのはおそらく今日が最後。ヴィクトルに返さなければならない。いい演技をしなければ。ヴィクトルが勇利だけのためにつくってくれたプログラム。イメージと反対のことをしなきゃ、と彼は言った。その結果、これまでにない勝生勇利だとみんなは驚き、新鮮だと褒めてくれた。ヴィクトルが引き出した、新しい勇利だ。 いい演技をしなきゃ。感謝と愛情をこめて。ミスしてはいけない。四回転フリップを完璧に跳ぶ。四大陸選手権でも着氷がよくなかった。グランプリファイナルみたいなことにはしたくない。絶対に完璧に。GOEはプラス3を獲る。 「勇利」 ヴィクトルが優しく呼んだ。 「どうしたの? 顔つきがかたいよ。これからきみの魅力と愛を見せつけるんだろう?」 「うん」 勇利はうなずいた。 「ぼく、完全無欠の演技をするから」 ヴィクトルが目をみひらいた。 「見てて」 「勇利」 「ヴィクトルを安心させてあげる」 そうだ。このあとにヴィクトルはすべるのだ。生徒がみっともない��とをしたあとのリンクに立たせるわけにはいかない。 ヴィクトルが無理やりのようにほほえんだ。彼は口早にささやく。 「そんなことは考えなくていい、勇利──」 そのとき、勇利の名がコールされた。勇利はスタートポジションへつくため、さっと身をひるがえした。 ノーミス。 そのことしか頭になかった。 ミスをしてはいけない。そうだ。練習でしでかしてしまったあのわけのわからないステップ。あんなもの、ここで見せるわけにはいかない。リンクで泣いたりしない。スピンもジャンプも、何もかも、ぼくは──。 「エロス」が始まった。勇利はいつものように動き出したが、なんだか身体がかたい気がした。変だな。きちんと柔軟運動はしたのに。これじゃだめだ。��っと、最初はステップだから、ちゃんと……、上半身を使って。おかしかったときは、足しか動いていなかったから。ヴィクトルに何度も言われただろう? 全身に力を伝えて。均衡が悪いからふらつき、エッジワークも荒っぽくなる。ぼくはステップが得意なんだ。得意。大丈夫……。 調子は悪くない、と思った。問題ない。高得点を出した試合のときと同じようになめらかに踏めている。ヴィクトルがきっと「パーフェクト!」と言っているだろう。パーフェクト。そう。完璧だ。完璧にやらなければ……。 スピンも、回転速度を意識して。ポジションはうつくしいと言ってもらえた。軸がぶれないように。力を入れて……だめだかたくなってしまいそうだ。緊張するな。落ち着け、落ち着け。 勇利はそこで、いろいろなことを考えすぎているのではないかということに気がついた。いつもこんなふうだっただろうか? 普段は何も考えず、身体が求めるままに動いているのではないだろうか。思い出せない。いまの自分はおかしいだろうか? どんなふうに見えているだろう。ヴィクトルは何を思っている? もしかしたら、めちゃくちゃな演技をしているかも……。気づいていないのはぼくだけ? 観客席がざわついていたらどうしよう。ヴィクトルが青ざめていたら。 だめだ、考えるな。ジャンプだ。イーグルからのトリプルアクセル。トリプルアクセルは得意だ。これはいつも加点されている。平気。ほら跳べた。簡単だ。四回転フリップにくらべたら、このくらい……。次はなんだっけ? すこし息が切れてきた。変だな。普段ならこのあたりならゆとりがあるのに。緊張しすぎたかな。どきどきしすぎたかな。でも悪くはない。次はコンビネーション。四回転サルコウと三回転トゥループ。サルコウはもう物にした。あんなに失敗してたのがうそみたいだ。それより次のフリップが──。 視界がまわった。あれっと思ったときには、激しい衝撃が全身を突き抜けていた。何が起こったのかわからない。えっ、えっ、とあたりを見まわした。音楽は続いている。転倒したのだ。 立たなきゃ! 勇利は素速く立ち上がり、氷を蹴った。えっと、えっと、いま、回転は足りてたのかな。四回転になっていたかどうか。自分で判断できない。どうだろう、どうだろう、ええっと、と思った瞬間、はっとした。 セカンドジャンプをつけられなかった! 最初のジャンプで転んだせいで、三回転トゥループを跳べなかった。最後のジャンプでリカバリするしかない。絶対にひとつコンビネーションジャンプを入れなければならないのだ。でも、コンビネーションにするって──四回転フリップで!? 勇利は青ざめた。そんなことできるわけがない。そもそも、降りられるかどうかすらわからないのである。転倒しなくても、オーバーターンしたりステップアウトしたりしたら、やはりセカンドジャンプは跳べない。コンビネーションジャンプが抜けるなんてとんでもないことだ。 どうしよう、どうしよう。どうしたらいいのだ。フリップを回避するか。じゃあ何を跳ぶ? いちばん得意なジャンプで勝負したい。トリプルアクセル? だめだ、何を考えてるんだ、トリプルアクセルは使えない。では──、そうだ、四回転トゥループに変更するのがいい。それが最良の選択だ。これなら楽に跳べる。もとの構成に戻すだけ。でも──。 完璧を目指した演技。 最後の「エロス」だ。 トゥループに変えていいのか? 妥協するのか? フリップが跳べないかもしれないからといって、楽なものを選ぶのか? そんなの──。 そんなの、絶対にいやだ! 勇利が四回転サルコウで転倒した瞬間、ヴィクトルは息をのんだ。まずい、と反射的に思った。このままではコンビネーションジャンプが抜ける。思わず手すりをつかみしめた。 四回転フリップでコンビネーションをおこなうのは危険すぎる。転倒したうえセカンドジャンプを跳べなかったらどうなるか。 ──勇利、トゥループに変更しろ! ヴィクトルは勇利をみつめた。最後のジャンプまでのあいだはほんの数秒だ。どうやって伝えればいい? いや、勇利なら自分で考えるだろう。ほかに道はないと決定するにちがいない。きっと。 ──本当に? ヴィクトルのこめかみから、汗がひとすじ流れ落ちた。勇利は危険を回避するか? 四回転フリップでは危ないと判断をくだすだろうか? ──するわけがない。 勇利が最後のジャンプを右足で踏み切った。軸足はインサイド。フリップだ。 ヴィクトルは呼吸が止まった。勇利がセカンドジャンプを跳ぶ。問題なく着氷した。加点がつくかどうかを思案しているいとまはなかった。ヴィクトルは、最後のジャンプをとどこおりなくコンビネーションにできたかどうかだけしか頭になかった。 「ヴィーチャ」 いつの間にか、ひどく身を乗り出していたらしい。ヤコフに腕をつかまれ、引き戻された。まわりにいた最終グループの選手たちが、「あぶなかったな」というふうに目を見交わした。ヴィクトルは口元に手をやった。 四回転にならなかった。三回転フリップと三回転トゥループのコンビネーション。意識的にそうしたわけではないだろう。四回転フリップを回避するなら、勇利はトゥループに変えたはずだ。フリップを跳んだのだから、彼自身は四回転フリップと三回転トゥループで実行しようとしたのだ。出来はどうだっただろう? ジャンプだけではなく、全体を通してだ。サルコウは転倒したけれど、回転は足りているように見えた。ジャンプ自体も、四回転がひとつ抜けたぶん基礎点は下がるが、どうしようもない失敗というほどではない。むしろ、ジャンプより、ほかのこまかな要素のほうがヴィクトルは気になった。勇利は完璧を目指しすぎて、落ち着きのない演技をしてしまったのだ。 観客が沸いている。たくさんの花とぬいぐるみが投げこまれる。勇利はぼんやりしているようだった。状況が整理できていないのかもしれない。彼はぎこちなく挨拶をし、ゆっくりと振り返った。そして、吸い寄せられるようにひとつのぬいぐるみに近づいていく。それが本当に目的なのかどうかと首をかしげるほどの無関心さで、それでも勇利はぬいぐるみをすっと拾った。 ヴィクトルのぬいぐるみだった。 スーツ姿で、コートもちゃんと着せてある。手作りだろう。おそらく、今後、勇利のキスアンドクライにヴィクトルが同行できないかもしれないと心配したファンが、さびしくないようにとつくったのだ。 「勇利──」 ヴィクトルは勇利に声をかけようとした。しかし、言葉が出てこなかった。勇利の様子がおかしい。いつもなら彼は「ヴィクトル、褒めて」というように瞳をきらきらさせて戻ってくるのだ。しかし、今日はそんなふうではない。失敗をしたからではない。ヴィクトルを探しもしないのである。目を伏せて、淡々としたそぶりでリンクから上がる。ヴィクトルの渡したエッジカバーを、すみやかにエッジにかぶせる。振り返り、リンクにお辞儀をした。そして機械的にヴィクトルの腕からナショナルジャージを取り上げると、さっさと歩いてキスアンドクライへと向かった。 「勇利……」 キスクラへは行かない。そう約束していた。しかしヴィクトルは彼を追おうとした。ぐいと引き戻される。振り返ると、ヤコフがかぶりを振っていた。 「でも──」 「やめておけ」 「でも!」 「カツキの目を見ろ。あいつはいま、競技者として、勝負のスイッチが入っているんだ。わからんのか?」 勇利はこわばった顔でうつむいていた。テレビカメラに笑いかけることもしない。 「でも俺は勇利のコーチ──」 「それはそうだろう。だが、そのなりで言っても説得力がない」 ヴィクトルは自分の姿を見下ろした。六分間練習が終わればヴィクトルの番だ。彼はすでにナショナルジャージを脱ぎ、きらびやかな衣装に身を包んでいる。 そうだ。いまはヴィクトルも選手だ。勇利はほかの選手を「敵」というふうには見なさない。だが、このときばかりは相容れない存在として判断をくだしている。当然である。競い合うときにリンクの上で馴れ合う競技者はいない。 「もうカツキの演技は終わった。おまえにできることはひとつだけだ」 ヤコフが厳しく言い聞かせた。 「自分の演技に集中し、最高のものを示すこと。もしおまえが失敗すれば、カツキは書き立てられるぞ。コーチの前でひどい演技をした。だからコーチが動揺して自分も引きずられたのだ、とな」 ヴィクトルはくちびるを噛みしめた。その通りだ。ふたりともまずい結果になることがいちばんよくないのだ。 「おまえはトップを取るしかない。そうでなければ、カツキが苦しむことになる。コーチだというなら、あいつのために点数を出せ!」 勇利は、結果の映し出されたモニタをみつめ、ぼうぜんとしていた。ショートプログラム上位者の名前が並んでいる。一位ヴィクトル・ニキフォロフ、二位クリストフ・ジャコメッティ、三位ジャン・ジャック・ルロワ、四位ユーリ・プリセツキー、五位ミケーレ・クリスピーノ、六位勝生勇利。最終グループには入ったが、六位という順位に勇利は衝撃を受けているようだった。 まず、ヴィクトルは至上命題としてトップを獲った。クリストフはさすがで、もともと彼は、世界選手権で調子が最高潮になるよう調整していたはずである。JJはグランプリファイナルの雪辱を果たすという気持ちに燃えている。ユーリが四位というのは意外だったが、彼はクリストフとは反対に、グランプリファイナルに力を入れすぎた印象があった。そこで絶好調になってしまい、疲れが出たのだろう。シニア一年目ということで体力もほかの選手ほどはない。ミケーレは、ロシア大会以来、ひとまわり表現力が大きくなっている。たいへん雄大なすべりだった。そして勝生勇利。転倒があったこと、四回転がひとつ三回転になったことから点数が出なかったが、絶望するほどではない。むしろ、思ったよりはよい結果だった。一位から六位まではほとんど得点差はないのだ。ひしめきあっているといった具合である。 しかし、それでも勇利には悲劇だったようだ。点数よりも、「六位」という数字を重く受け止めているのだろう。こんなはずはない、という気持ちでいっぱいなのだ。彼は、完璧な演技をするつもりだったのだから。犯してしまったミスについては──、転倒自体は気にしていないかもしれない。三回転になったことだって致命的失敗とは言えない。だが、コンビネーションジャンプを跳び損ねそうになったこと。それが気持ちをみだしているのである。セカンドをつけられないかもしれない、と思った瞬間の恐怖。それが去らないのだろう。彼はいま、精神的に疲れ、傷ついている。 「勇利」 ヴィクトルは優しく声をかけた。 「ホテルへ戻ろう。もうみんな帰ったよ」 勇利はゆっくりと振り返った。 「ああ……、う���……」 「大丈夫。そんなに悪くないよ。得点差をよく見て。勇利の位置からでもじゅうぶん優勝を狙える。きちきちに詰まってるじゃないか。順位なんて関係ない。誰が金メダルを獲ってもおかしくないんだからね」 「…………」 勇利はもう一度モニタへ視線を戻した。 「……ヴィクトル・ニキフォロフにはこれじゃ勝てない」 ヴィクトルは目をみひらいた。勇利はヴィクトルをいま、コーチとして見ていない。勝負するための精神のままなのだ。彼はひどく苦しそうだった。おそらく、今日の出来も、ヴィクトルというコーチに批評してもらいたいわけではない。「ヴィクトル・ニキフォロフがあの演技を見ていた。あのみっともない演技を」と考えている。恥ずかしくて、悔しいのだ。 いまこの子は、俺をちゃんと見ているのだろうか? ヴィクトルは不安になった。 「行こう」 うながすと、勇利はおとなしくついてきた。しかしいっさい口をひらかず、じっとうつむいていた。ぴりぴりしている。話しかけられない。まるで試合前のようだ。 ホテルへ戻ると、ヤコフがロビーで待っていた。ヴィクトルはさきに勇利を部屋へ帰らせ、彼の話を聞いた。 「おまえは部屋を移れ」 「え?」 「カツキをひとりにしてやれ」 「でも……」 「わかるだろう。いや、おまえはあれほどの落ちこみ方をしたことがないからわからんか。わからないなら想像しろ。自慢のイマジネーションでな。コーチならいい。だがいまのカツキはおまえを純粋なコーチとして見られない。普段の精神状態ならともかく、あれほど追い詰められた心理で、競うべき選手と一緒に過ごせると思うか?」 「…………」 「移れ。もうひと部屋取ってある」 もともと、ヤコフはヴィクトルと勇利の部屋は別々にすべきだと言い張っていたのだ。それをヴィクトルが同じでいいと押し通した。勇利は苦笑を浮かべ、ヴィクトルがそうしたいならと受け容れた。だがヤコフは万が一のことを考え、ちゃんと余分に申請していたのだ。 「わかるか?」 ヤコフが静かに諭した。 「これがコーチと選手を同時にやるということだ。技術や疲労だけの話じゃない。精神面にも影響が出るんだ。おまえにも、カツキにもな」 ヴィクトルは素直に鍵を受け取り、荷物を取りに部屋へ戻った。勇利はベッドに浅く腰掛け、ぼんやりしていた。 「勇利、俺は部屋を移るよ。そのほうがいいだろう?」 「…………」 「もちろん、きみから離れたいわけじゃない。ただ、勇利がひとりになりたいんじゃないかと思ってね。もし俺が必要になったらいつでも言ってくれ。飛んでくるから」 「…………」 「それから……」 ヴィクトルはさらに言葉を重ねようとし、口をつぐんだ。なんでもいいから勇利と話そうとしている。落ち着きがない証拠だ。こんなとき、ヴィクトルのほうが大きく構えていなければならないのに、不安がって、いつもの勇利に戻ってもらおうとしている。滑稽だ。 「……今日の演技は残念だったかもしれない。でも、フリップが跳べなかったのは技術がまずいんじゃない。転倒して気持ちが揺らいだからだ。あの転倒だって、ジャンプにおかしなところはなかった。ただ、降りた瞬間に足首をかためすぎたね。もっと力を逃がして、流れるようにね。そこだけしっかりやればいい。もともときみはできるんだ。フリーではきっと上手くいく。大丈夫だよ」 ヴィクトルは身をかがめると勇利の額にキスし、部屋番号を教えた。隣同士ではないが、同じ階だ。 「いつでも来て。夜中でもいいよ」 勇利は最後まで何も言わなかった。黙ってヴィクトルのナショナルジャージをみつめていた。膝にはもらったヴィクトルのぬいぐるみ。 あのぬいぐるみのほうが、いまの俺よりよほど役に立つかもしれないな。そう思った。 公式練習での勇利は、いくらかは落ち着いて見えた。しかしヴィクトルの言葉を聞いているのかいないのか、ぼんやりしていた。うなずきはするし、会話もできるのだが、どこか遠い目をしており、上の空といった感じなのだ。それでも、ヴィクトルが「直して」と言ったところは修正するので、まるきり無視しているわけではないし、ヴィクトルの存在を厭いとっているわけでもない。こんな勇利は初めてだ。ヴィクトルは、勇利の精神状態がよくわからなかった。 滑走順は、一位から三位までと四位から六位までは、それぞれ別々にとりきめをおこなう。つまり、最終グループの中でも前半と後半があるのだ。勇利が最終グループの四番滑走以降になることはあり得ない。ヴィクトルは、また順番が前後するのではないかと気が気ではなかった。つまり、勇利が三番手になり、ヴィクトルが四番滑走になるという事態だ。それは困る。このたびは、ショートプログラムのおりのように、六分間練習も入らない。もっとも、それがあったとしても意味はなかったのだが……。 できれば勇利には一番滑走になって欲しいし、そのうえで自分は最終演者になりたい。しかし勇利はくじ運が悪い。いや、この場合、ヴィクトル自身のくじ運も関係しているのだ。頼むからすこしでも離してくれ、とヴィクトルは祈る思いだった。 「ヴィクトル、落ち着いて」 はらはらしているのが伝わったのか、クリストフに笑われてしまった。 「俺、ひどい顔してる?」 「そうだね。まるでヴィクトルじゃないみたい」 クリストフは優しく言った。 「でも、これからはこれがヴィクトルになっていくのかな」 勇利は三番滑走になった。そのときヴィクトルは、勇利のばか! と嘆いた。本当にくじ運が悪いんだから。これで条件のひとつめはみたされてしまった。ヴィクトルが四番滑走になったら大変だ。ヴィクトルはほとんど絶望しながらくじを引いた。 「──やった」 思わずちいさくつぶやいてしまった。最後だ。よかった。 「さすがヴィクトル、引きが強い」 クリストフが笑った。 ヴィクトルは勇利と廊下を歩きながら、上機嫌で言った。 「よかった、勇利、あいだにふたりいるよ。勇利のキスクラに行けるね」 「べつに来なくていいけど……」 勇利はぼんやり言った。 「ヴィクトルには、自分の演技に集中してもらいたいし」 「絶対に行く」 ヴィクトルは言い張った。 「勇利のすべてを見届けないと、俺は集中なんかできない」 「そんなこと言って、これからどうするのさ。毎回そうできるとは限らないんだよ。ショートのときみたいになることがきっと何度もある」 「……そのときはそのときだ。これから慣れていくしかない。でも、時間にゆとりがあるときは俺のしたいようにする」 「…………」 勇利はそっと目を伏せた。 「ぼくがひとりでなんでもできなきゃいけないんだね……」 ヴィクトルはすぐに口をひらいた。 「なんでもできるようになる必要はない。そんなことのできる選手はいない。みんなコーチを頼っている。俺だってそうだよ。コーチがいなければ、五連覇なんてできなかった」 「ぼくにもコーチはいるよ」 勇利はかすかに微笑した。 「でもそのコーチ、すごく優秀で、ぼくだけのものじゃないから……」 「…………」 「それが誇らしくて、うれしい。だからぼくは、ひとりでも大丈夫なようにならなきゃいけないんだ……」 男子フリースケーティングの当日、勇利は比較的落ち着いて見えた。ヴィクトルはすこしだけほっとしたけれど、落ち着いて見えるからといって本番でも落ち着いていられるとは限らない。選手の気持ちはふとしたことで高揚したり沈んだりするし、勇利はそれがひときわいちじるしい選手だ。ヴィクトルがすこしでも浮ついた態度を見せれば不安を抱くことだろう。 「勇利、まだ行かなくていいよ」 ヴィクトルは時間ぎりぎりまで勇利をホテルに引き止めた。ヤコフから催促の電話が三度入ったところでようやく腰を上げ、「じゃあ行こうか」と静かに誘った。 会場に着くと、勇利はいつも通りのルーティンを始めた。かるく身体を動かす。ヴィクトルも一緒におこなった。気持ちが静まったところでふたりで更衣室へ行き、着替える。髪を丁寧に整えてやる。勇利は音楽を聞いて演技をさらっている。ヴィクトルは彼のそばに、彼が好むだけのへだたりを取って立っていた。あらぬ方をぼんやりと見る。ときおり振り返って勇利を視界に入れる。ちゃんと見ているよ、大丈夫だよ、の合図だ。勇利はそれで安心できる。いつもそうだ。 だが今日は、やはりどこか不安定というか、気がかりそうな顔つきをしていた。ヴィクトルは、俺がそばにいてもだめなのか、と悩んだ。勇利がふと立ち止まる。彼は思いつめた横顔をヴィクトルに見せた。 「ヴィクトル……」 「なに?」 「ぼく、ちょっとロッカー行ってくる」 「え?」 「必要なものが……」 「なに? 取ってきてあげようか?」 「いい。行ってくる」 ヴィクトルは勇利が立ち去ったあとをみつめ、ぼうぜんとしていた。勇利がいつもとちがう動きをした……。 おかしい。いまの勇利に足りないものはないはずだ。眼鏡はもう必要ないし、柔軟運動用のマットもスケートシューズも、音楽プレイヤーも持っている。ティッシュボックスはヴィクトルの担当だし、ナショナルジャージはすでに着こんでいるのである。何が足りないというのだ? 心配するヴィクトルのところへ、勇利はすぐに戻ってきた。ヴィクトルは彼が抱きしめているものを見て目をみひらいた。ぬいぐるみだ。ショートプログラムのあとにファンが投げこんだあのヴィクトルの人形。スーツを着て、コートを着て、笑っている。よく見ればなかなか似ているではないか。演技を終えた勇利に向かい、「ゆうり!」と両手をひろげて迎え入れるときのヴィクトルだ。 ヴィクトルは勇利のコーチだ。 コーチが必要だ。演技をする勇利には。 「──ごめん勇利、俺ちょっと手洗いに行ってくるよ」 「ん? うん」 勇利は微笑し、ヴィクトルを見上げた。 「ごゆっくり」 「──ヤコフ!」 ヴィクトルは素速くヤコフを探し出し、彼の両肩に手を置いて訴えかけた。 「忘れ物をした。俺は勇利から離れられない。取りに戻ってもらいたい。誰か手の空いてる人はいないかな?」 「なに? 何を忘れたんだ? ばかものが。衣装か、スケートシューズか、それとも──」 「どうしても必要なものなんだ!」 ヴィクトルは真剣に頼んだ。 「いますぐ取ってきて欲しい!」 ヤコフはいつだってヴィクトルのねがいを聞き入れてくれる。どれほどそれが無茶であろうと、わがままであろうとだ。このときも彼はそうだった。チーム内で手すきの者を探し、いないとわかれば、スケート連盟のひとりに頼んでヴィクトルの部屋の鍵を渡した。ヴィクトルが欲しいものを告げたとき、相手は仰天したようにヤコフを見たが、ヤコフは何も言わず、言う通りにしてやって欲しい、というようにうなずいて見せた。 ヴィクトルは頼みごとが済むと、すみやかに勇利のもとへ帰ろうとした。そこへヤコフが声をかけた。 「手のかかる生徒を持つと苦労するな」 ヴィクトルは振り返った。ヤコフがそっけなく言う。 「お互いな」 ヴィクトルはにっこり笑った。 勇利はトレーニングルームにいた。彼はすみのほうで、ぽつんとさびしそうにしていた。マットを敷き、その上に座って膝を立て、ヴィクトルのぬいぐるみを抱きしめていた。あまりひろい部屋ではないが、そこには勇利以外に十人以上の人がいた。選手もトレーナーもコーチもいる。ほかにも関係者が混じっているようだ。どこかの国のスケート連盟の者かもしれない。ぴりぴりしており、ひどい雰囲気だった。ヴィクトルだったらいたくないと思うような場所である。ひとりぼっちでいるのは勇利だけで、肩身が狭そうにしてい��。彼は音楽を聞いているが、空気は肌で感じているようで、心許ない顔つきをしていた。試合慣れしている勇利は、自分を勝負する意識に持ちこむことはかなり上手だ。ふたりが初めて経験した試合でも、一度ひとりにしておいたら、再び会うとき、彼は完全に臨戦態勢で現れた。だが、いまはそうもいかないようだ。不安なのだろう。心細そうにしている。 ヴィクトルが人のあいだを縫って勇利に近づくあいだに、勇利はちいさく溜息をついた。彼はヴィクトルのぬいぐるみを抱きしめ、顔をうめるようにして頬をすり寄せた。その瞬間、ヴィクトルは、この子のことは絶対に守ってやらなければ、と強く思った。 「勇利」 驚かさないように彼の肩にそっとふれる。勇利は顔を上げ、ぼんやりとヴィクトルを見上げた。 「出よう」 おとがいで戸口のほうを示す。勇利は立ち上がった。 「どうしてあんなところにいたの?」 「柔軟をさっきまでしてたんだよ。廊下は狭くて。最初は空いてたんだ。でもだんだん人が……」 「ごめんね、ひとりにして」 「ううん、大丈夫。ヴィクトルもぼくのあとすぐに出番が来ちゃうんだから、自分のことに集中してていいよ」 「俺は勇利のことを気にすると自分のことに集中できるんだ」 「……そう……」 「そばにいるから、精神統一して。気持ちを高めるんだ。いいね」 「うん」 いつもなら言わなくてもそちらへ意識が向かうのに、今日は注意してやらなければ集中できないようだ。ヴィクトルは時計を見た。間に合うだろうか。壁にもたれ、腕を組んで自分の服装を見下ろす。いくらか時間が経った。途中、モニタで演技の進み具合を確かめた。間に合わないかもしれない、と思ったときだった。 「──ヴィクトル」 横合いから呼ばれ、ヴィクトルは顔を向けた。ヤコフが、頼んだものを抱えて悠々とやってくる。まったく急いでいない。いつもの彼だ。さすがだった。ヴィクトルは勇利に目で合図して離れた。 「どうもありがとう」 「さっさとしろ」 「うん」 更衣室へ行っている時間はない。ヴィクトルはトイレへ飛びこみ、そこで着替えをした。もと着ていたジャージと衣装は、一緒に渡してくれた紙袋へと丁寧にしまう。その上に、ぽんとティッシュボックスを置いた。いかにも慌てているという様子で出てゆくことはできない。ヴィクトルはすみずみにまで気を配り、いつもの洗練された姿になると、鏡で身なりを確かめ、最後にコートを着て廊下へ出た。 「勇利」 「はい……」 勇利がけだるげに首をもたげた。彼はヴィクトルの姿を見、目をみひらいた。 「遅くなってごめんね。心細かっただろう。お待たせ! ヴィクトルコーチが来たよ」 ヴィクトルは、いつも勇利の試合に付き添うときはそうだったように、スーツ姿だった。用意がないのでバンケット用のものだが構うものか。このかっこうで、当たり前のように勇利に寄り添うというのが大切なのだ。衣装やナショナルジャージではいけない。勇利がヴィクトルを「ヴィクトル・ニキフォロフ」と認識してしまう。「ヴィクトルコーチ」はこうでなければだめなのだ。 「勇利……」 ヴィクトルは勇利の頬に手を添えた。 「俺たちが初めてふたりでつくったプログラム、今日で最後だね。とてもさびしいけれど、誇らしくもあるよ。きっときみはすごい演技をするだろう。あれが俺の生徒なんだって、よそのコーチに──いや、世界じゅうに自慢してまわりたくなるくらいのね。勇利、きみは誰よりもうつくしいし、すてきだよ。俺は知ってるんだ。だから最高のきみを見せて」 勇利がじっとヴィクトルをみつめた。彼の瞳の表面に、ひかりがしたたるようにきらっと流れ、まなざしが親しみにみちた、愛情のこもったものになった。彼はうるおいを帯びた目を閉じると、いきなりヴィクトルに抱きつき、ヴィクトルの耳元で安堵の吐息を漏らした。 「ヴィクトル……」 「勇利のこと、ずっと見てる。絶対に目を離さないから」 「……うん」 「勇利が勝つって、きみより信じている」 ヴィクトルが注意したオーバーターンもスピ���もエッジワークも、勇利はすべて修正し──修正した以上の仕上がりを見せた。ほころびは見られず、彼の演技のさまたげになることは何ひとつ起こらなかった。勇利のプログラムはどの部分もうつくしく、なめらかで、胸が苦しくなるほどの印象を人々に与えた。演技というより、彼そのものを見せつけられるようだった。最後の四回転フリップは完璧に着氷し、いかにもやわらかそうに、すべての力を氷へ逃がした。ヴィクトルの降り方だ。 「勇利、アメージング!」 ヴィクトルは笑顔で両手をひろげ、勇利を迎え入れた。勇利は走るようにして戻ってき、いつもみたいに「ヴィクトル褒めて!」というようなきらきらしい瞳でヴィクトルをみつめた。 「ヴィクトル、ぼく、いままででいちばんよかったでしょ!?」 勇利が叫んだ。 「ヴィクトル・ニキフォロフよりもよかったでしょ!?」 ヴィクトルは笑ってうなずいた。勇利を抱きしめると、「苦しいよ!」と勇利がうれしそうにはしゃいだ。 キスアンドクライで勇利はヴィクトルのぬいぐるみを抱きしめ、ヴィクトルはそんな勇利を抱きしめた。ふたりで一緒に手を振り、観客やカメラに笑顔を振りまいた。 「いい点出るかな? いい点出るかな?」 「出るよ」 「ヴィクトル・ニキフォロフに勝てると思う?」 得点が出た。パーソナルベストだ。つまり、世界最高得点を更新したのである。 「勇利! きみみたいにいい生徒は、世界じゅう探したってどこにもいないよ!」 ヴィクトルは勇利を抱き上げ、ぐるっとその場でまわると、カメラに向かって大騒ぎした。 「見て見て! 俺の生徒! かわいいし、魅力的だし、うつくしいし、かわいいし、かわいいでしょ!?」 試合が終わったのは夜である。表彰式のあと、さらに記者会見後も勇利は報道陣に囲まれ、長々と取材を受けていた。彼が英語に堪能なものだから、通訳を挟まなくてよい手軽さから、記者たちが次々と質問を浴びせるのである。勇利はメディアへの返事は慎重だ。ひどいことを書かれないよう、よく考え、丁寧に返答する。そのせいでずいぶん時間がかかっていた。結末がドラマティックだったことも、彼が引き止められる理由だったかもしれない。観客は熱狂し、メディアも興奮していた。いくらでも訊きたいことがあるのだろう。 勇利は銀メダルだった。フリースケーティングにおいて世界最高得点を更新しながら、奇しくもグランプリファイナルと同じく、わずか0.12点差で破れたのである。 それでも、彼は笑っていた。幾度目かの「悔しくはないですか」という問いに、頬を紅潮させて答えた。 「ものすごく悔しいです。でも、最高にうれしいです」 そうか。そんなにうれしいのか。ヴィクトルはひと足先にホテルへ戻った。勇利を待ちたかったのだが、このあと日本のスケート連盟とも彼は話しあいをしなければならないようだ。ヴィクトルがいては迷惑だろう。その代わり……。 「俺もまだキスしてないんだ。きみにいちばんにキスさせてあげるからね」 ヴィクトルは手にした金メダルを誇らしげにみつめた。 この試合で、ヴィクトルの選手としての課題もよくわかった。演技についてではない。短い時間で集中力を最大限まで高めること。それができなければ、勇利のコーチとして選手で居続ける資格はない。勇利がヴィクトルがいなくてもさびしさを我慢できるようにならなければいけないのなら、ヴィクトルは勇利にできるだけ時間を使い、その残りだけで自分のためにやりくりしなければならないのだ。それがふたりで続けるということである。 ヴィクトルは、勇利はもう戻ってきただろうかと時計を見た。時刻はすでに深夜だった。会見のあとから、ずっと彼に会えていない。俺は勇利のコーチだっていうのに、と溜息が出た。たった数時間だけれど、ヴィクトルには長く思えた。勇利……。 と──、部屋にノックの音がした。ヴィクトルは振り返り、ゆっくりと歩いていって戸を開けた。ナショナルジャージ姿の勇利が立っていた。 「勇利」 「いつでも来ていいんでしょ?」 勇利はいきなりヴィクトルに抱きついた。ヴィクトルは彼を抱きしめながら扉を閉め、「疲れただろう」とねぎらった。 「そんなこと、どうでもいい」 「そう?」 「うん……。ヴィクトルに会いたかった」 「俺もだ」 勇利が伸び上がるようにしてキスした。ヴィクトルは目をみひらき、どうしようかと迷った。勇利がぐいぐい押してくる。ヴィクトルはよろけながら下がった。くちびるが離れる。ちゅ、と音がした。 「そうだ、勇利、金メダルにキスさせてあげる。最初にね。そのために──」 ヴィクトルの声が途切れた。また勇利がくちびるを重ねたのだ。ヴィクトルの脚がベッドに突き当たり、彼は勢いよく座りこんだ。勇利が膝にのってくる。 「勇利……」 「ね、ヴィクトル……」 勇利の目遣いは、まるで酔っ払ってでもいるかのようだ。瞳がとろりとしたひかりをはらんで、ヴィクトルをうっとりとみつめている。 「ぼくの演技終わってから、どこで着替えたの?」 「トイレだよ。更衣室まで行けないだろう」 「ぼくがインタビュー受けてるとき、ヴィクトル・ニキフォロフはトイレであのかっこいい衣装に着替えてたんだ」 勇利がくすくす笑う。彼はヴィクトルのシャツのボタンをひとつひとつ外していった。 「まるで戦隊もののヒーローみたいだね」 「なに?」 「……戦隊もののヒーローはそんなことしないか」 「え?」 「じゃあスーパーマン」 「ん?」 「……スーパーマンもしないか!」 シャツをはだけてしまうと、勇利がヴィクトルを押し倒した。勇利から汗の匂いがふわっと漂う。ヴィクトルはそれだけで興奮した。彼を抱きしめ、身体を入れ替えてじっときまじめに見下ろす。 「……いいの?」 「何が?」 勇利がヴィクトルの首筋に腕を投げかけた。 「ああ、きれかぁ……」 「勇利……」 「やっぱりヴィクトル・ニキフォロフにはかなわなかった……。ヴィクトルは最高だ……」 勇利はいたずらっぽくこう付け加えた。 「……コーチについてはちょっと下手なところもあるけど、でもいいの。ぼくのとってもすてきな、かっこいい先生だから」 引き寄せられるままにくちびるを重ねた。手をジャージの下に差し入れる。 「ん……」 「いいの……?」 「いいよ……」 勇利は、貴方しか見えないという愛情深いひかりを瞳に瞬かせ、熱っぽい声でささやいた。 「でもエキシビションが残ってるからね……すべれるくらいに、優しくしてね……?」 勇利はいつも通り、ヴィクトルの「離れずにそばにいて」をエキシビションで披露した。彼は演技の前、こんなことを言っていた。 「ねえ、気がついたんだけど、優勝者が試合ですべったプロを優勝者より下手なぼくがエキシビですべるって、頭がおかしいと思われるんじゃないかな」 冗談かと思ったら、彼は本気だったようで、心配そうに胸に手を当てて目を伏せていた。 「いままでヴィクトルと試合が重なることなかったから何も考えてなかった。絶対くらべられるじゃん。衣装まで同じようなやつ着てさ……、なに調子に乗ってるんだって思われるんだろうね。最後の最後で恥をさらすなんて、ぼくいやだな」 溜息をついてばかりいる勇利に、ヴィクトルは笑ってしまった。勇利の髪にキスしてかるく言う。 「大丈夫。世界記録保持者が再現してくれるんだから、ヴィクトルはしあわせ者だって言われるよ。勇利だって、俺が勇利のプロをコピーしてすべったらうれしいだろう?」 「すっごくうれしい!」 勇利の目がきららかに輝いた。 「俺もだ」 「いや……、それはちがうんじゃない? ヴィクトルとぼくじゃ……」 「勇利は相変わらず自分の水準を読み間違えている」 「同じのやったらくらべられるにきまってるのに、なんでぼくエキシビでこれやってるんだろ……」 勇利は憂鬱そうに溜息をついた。 「後悔してるの?」 「ぜんぜん」 彼はおもてを上げ、きょとんとして言った。 「ヴィクトルのプロを公の場ですべる許可をもらえるのは世界じゅうでぼくだけなんだぞ、って思うともうたまらないほどぞくぞくする」 「…………」 それでもそうやって不安だとかばかだと思われるとか言うんだ……。勇利は変わってるな、とヴィクトルはこれまでどれほど持ったかわからない感想をこのときまた持った。 勇利はヴィクトルとはちがう彼だけの「離れずにそばにいて」を演じ、拍手喝采を浴びた。エキシビションには、男女シングル、アイスダンス、ペアの選手が参加するので人数がかなり多くなるが、滑走順はそのときによってまちまちである。ただ、最後は優勝者が飾ることが多い。このたびは、男子シングルの金メダリストであるヴィクトルがそうだ。勇利はあいだに三組を挟んで四つ手前だった。ヴィクトルのエキシビションには勇利も参加するので、急いで着替えなければならない。 「勇利、早くして」 「急かさないでよ。更衣室行ってくる」 「大丈夫。持ってきておいたよ」 「何が大丈夫なの? 貸して」 「トイレで着替えて、トイレで」 「なんで?」 「ほらもう、早く」 「もぉ!」 勇利は本当にトイレで着替えを済ませ、出てきたときは頬をふくらませてまことにかわいらしかった。 「勇利、綺麗だよ。リボンが曲がってる」 ヴィクトルは勇利の目のあたりにキスし、リボンを結び直してやった。 「ヴィクトルが早く早くって急かすからだよ」 「似合ってる」 「思うんだけどさ、『離れずにそばにいて』でもそうなんだけど、衣装まで同じにしたら、ヴィクトルはかっこよく着こなしてるのにおまえは何なんだって思われない? もうやだ。氷に立ちたくなくなってきた……」 「似合ってると言ったそばから何をしょんぼりしているんだ。うつくしいよ」 「ぼく、ガラスのハートとか言われてるけど、ヴィクトルと同じプロすべってヴィクトルと同じ衣装着て、かなり勇気あるやつじゃない? そんなことできるスケーターほかにいる?」 「そんなことをしていいのは勇利だけだから」 「ぼくもヴィクトルみたいにかっこよかったらなあ……」 「麗しい」 「あーあ……」 「聞いてる?」 「はあ……」 「ほら勇利、こっちへ来て。髪をやってあげる」 「髪はできてるよ」 「ちがう。下ろすんだ」 「なんで?」 「そっちのほうがかわいいから」 「いいよ、これで……せっかくやったんだし……」 「そのままでもうつくしいんだけどね、ほら、その衣装では下ろして貰いたいというか、勇利って髪を下ろして本番ですべることあまりないだろう。見たい」 「練習でいつも見てるじゃない」 「本番でと言ってるだろう。きみはいつも人の話を聞かない。ほら」 「いいってば、もう、ちょっと、ぐちゃぐちゃになっちゃうじゃん……ヴィクトル!」 ヴィクトルは勇利を満足のゆく装いにし、見て見て、この子が俺の生徒だよ、というつもりでリンクへ導いた。見たことのないヴィクトルのエキシビションに観客は熱狂し、勇利は気恥ずかしそうに頬を赤くした。 「ねえ、ひっこめって思われてないかな」 「あの歓声が聞こえないのかい?」 「あれはヴィクトルへでしょ。勝生が邪魔だって思われてないかな」 「俺が邪魔だって思われてるかも」 ヴィクトルは勇利の手を握り、一緒に挨拶をした。勇利がふとつぶやいた。 「……同じだね」 「え?」 「ヴィクトルはぼくを思ってコーチの姿になり、そのせいで大急ぎで衣装に着替えるはめになった。ぼくもヴィクトルのためにこうしてトイレで早着替えしちゃった。おもしろいね」 「…………」 強烈なほどにまばゆいライトを浴びる勇利の微笑に、ヴィクトルは見蕩れた。 「……勇利」 「なに?」 「キスしていい?」 「ホテルへ帰ったら」 「だめ。ライトが落ちたら」 「ひとけのないところへ行ったら」 「裏へ入ったら」 「ロッカールームに誰もいなかったら」 「裏」 「ロッカー」 「裏」 勇利が溜息をついた。 「いますぐしたいんだね……わかったよ」 あんまり言うこと聞いてると、癖になっちゃうんだよなあ……と勇利はぼやいた。 「勇利、俺今回の試合、がんばったと思わない? コーチに選手に大活躍」 「そんなの、ぼくだってがんばったよ」 「そう?」 「うん」 勇利はヴィクトルに手を引かれ、ゆっくりと氷の上をすべってゆきながら笑った。 「ヴィクトルコーチがいないの、ずっとさびしかったんだから」 「…………」 「いても、なんかいつもとちがうし」 「勇利……、もう一度言って」 「ホテルへ帰ったらね」 「いま!」 勇利はくすくす笑った。 「ヴィクトルコーチがいなくてさびしかったよ」 ヴィクトルの胸がきゅんと引き絞られた。 「今後、あのヴィクトルのぬいぐるみは全部の試合に持っていこう」 「……できるだけそばにいるからそれはやめて」 「だってさびしいから」 「さびしがらせないようにするから……」 ふたりは大歓声の中、手を振りながらリンクから上がり、互いのスケートシューズにエッジカバーをつけあった。 「勇利」 「ん」 すぐフィナーレだ。しかしその前に、彼らは裏へ入ると同時に、抱きあってまぶたを閉ざし、くちづけを交わした。 勝生勇利は難解な青年だ。 それが、彼と過ごすうちにヴィクトルの抱いた、確かな印象だ。 しかし、ヴィクトルは思うのである。 勝生勇利は難��だ。 だがその難解なところがいとおしく、ヴィクトルのすべての感情を揺さぶり、激しく惹きつけるのである。 難解でなければ、勝生勇利ではない。
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【OPTION誌 86/BRZ総選挙 総合1位】関西カスタム界の雄たちが手掛けた浪速の公道GTスタイル【まさやん ZN6】
関西を代表するカスタムショップが技術力を注ぎ込んだ結晶 前後バンパーは純正にこだわる! OPTION誌の86/BRZ総選挙で総合1位に輝いたユーザーマシンが、この大阪府“まさやん”の86だ。「もともとはRWBのポルシェに乗るのが夢でした」と言うが、保管場所の問題から断念。そこで、ポルシェでやりたかったことを86でやろうと決意して、完成させたのがこのマシンというわけだ。 ベース車両はトヨタディーラーで新車購入したそうだが、その経緯も面白い。ロケットバニーのワイドボディは必須として、納車前にカスタムショップや鈑金ショップと連携してもらい、2名乗車とともにワイドボディの公認を取得したと言うのだ。 そして、まさやんの絶対に譲れないこだわりが「前後のバンパーは純正を貫く」こと。その理由を「純正は開発に掛かっているコストが違うし、あらゆる条件下で最強やと思うんです。それに、社外のバンパースポイラーをつけると一気にカスタム度が上がるじゃないですか。手っ取り早い感じがイヤっていうか、カネを掛ければイイってワケやないことを見せたいんですわ。まぁカネはがっつり掛けてますけど(笑)」と、オチ付きで説明してくれた。 それが理に適っているかどうかではなく、しっかりと“自分ルール”を設定した上で、それに則ってカスタムをする。それが、まさやん86がオンリーワンの存在感を放つ理由なのだろう。 そして、もうひとつ。パーツ選びはもちろん、製作ショップにも徹底的にこだわる。しかも、一軒のショップに全てを任せるのではなく、メニューによってショップを変えると言うのだ。通常、幾つものショップに通うことは敬遠されるものだが、まさやんにそんなセオ��ーは通用しない。 「ボクはプロを困らせるのが好きなんですわ。ただ付けるんじゃなくて、そのパーツのポテンシャルを最大限に引き出してもらうために加工してもらったり工夫してもらったりする。一流のプロたちが意地を張り合って実力を発揮して、その上で1台のカスタムカーとしてバランスを考えてくれる。各ショップのセンスには本当に感謝しています」と語る。 ガレージイル、カスタムガレージスパーク、マッキナ…と、関西を代表するカスタムショップが、その技術力を注ぎ込んだ結晶。まさやん86の詳細は次項でチェックしてくれ!! PHOTO:Hirotaka Minai 加工やワンオフで独自性を出しながら車両のバランスを統一するワザに注目 現時点が完成形ではなくまだまだ進化予定! 以前は、本名にちなんで忍者や手裏剣をあしらったラッピングをしていたと言うボディは、仕様変更によって純正カラーのホワイトと、グラデーションが掛かった鮮やかなグリーンとの2トーンにペイント。忍者柄のときもドレコンで何度も優勝する完成度まで極めたが、友人が86/BRZ専門ガレージ『FLAT』を始めたことを契機に、GTイメージへと変貌させた。 この2トーンカラーは、カスタムペイントのカリスマであるガレージイル代表が提案した、ファルケンカラーをオマージュしたものだ。さらに、タイムアタックマシンやGTマシンなど競技車両のボディを研究して、エアロパーツの見直しも図りつつ、スタンス系の要素も採り入れている。 装着パーツに対しては、ポン付けするのではなくオンリーワンを追求した各種加工を施す。エアロ各部へのワンオフ加工やボディステッカーなど、その多くをガレージスパークが担当し、独自性を高めていく。 そして、車両の完成度を高める秘策が、マッキナによるカーボン柄の水転写だ。もともとカーボン製のパーツにも施工し、また深リムホイールまでも大胆にカーボン柄として、車両全体に統一感を出しながら、GTイメージを強調することに成功している。 一方、パワーアップ系は今後の課題としているが、ありがちな仕様にはしたくないという想いも強い。現仕様は吸排気+ECUチューンとなっているが、吸気系にTMG(トヨタモータースポーツGmbH)のレース用エアインテークを装備しているのが自慢。FLAT代表がお宝として大切にしていたものを、何度も頼み込んで譲ってもらったという逸品である。 内装も然り。もはや見所しかないというほどのスペシャルマシンだが、現時点が完成形ではなく、まだまだ進化させていく予定だ。ロケットバニーやパンデムを手掛けるTRA京都にも通い、すでにGTウイングの翼端板やクォーターガラスのワンオフルーバーなどスペシャルパーツが奢られているが、さらなるアップデートが控えているというから楽しみは尽きない。1年後に出会ったときには、超絶進化を遂げていることだろう。 ボディの鮮やかなグリーンとホワイトの2トーンカラーに、水転写することでカーボン柄を編み目まですべて統一したボンネットやリップスポイラーのブラックが引き締める。今回の撮影に合わせて新たに装備した、ボンネットのアスラン製6連ルーバーや、リヤクォーターガラスのTRA京都の通称“なかわたせワンオフルーバー”も同じくカーボン柄で整えられた。サイドステップ前方に追加されたフィンはカスタムガレージスパークによるワンオフ加工だが、ボディとピロボール式の補強ステーで結合して破損しないよう配慮している。 2名乗車仕様にしてロールケージが張り巡らされたインテリア。室内の各パネル類も抜かりなく、マッキナによるカーボン柄の水転写が施されている。 エンジンは吸排気チューン仕様で、排気系はアペックスのエキマニやパワークラフトのシングルマフラーを装備。注目は吸気系で、FLATに嘆願して譲り受けたエアインテークシステムは、本来はTMG製作のレーシングカーだけが装備できる超レアパーツ。これはエンジン系のエイデンティティとなるために、今後も過給機チューンは視野になく、排気量アップなどのNAメカチューンを極めたいそうだ。 高校一年生のご子息、あっ君の後ろに立っているのがオーナーのまさやん。「サーキットで一秒を争うチューニングカーではないですが、どんなステージでも通用する速さがあって、とにかくカッコイいいカスタムカーであることがモットー。純正バンパーのまま、どこまでレーシーさを引き出せるかがコンセプトですね」 スペック ■エンジン:トラスト コンフォートスポーツマフラー/TMGエアインテーク/TRD エアクリーナー/HKSエキゾーストマニホールド、フラッシュエディタ−/Kansai ECU書き換え ■ドライブトレイン:TRD クイックシフト/クスコ シフタースプリング、ミッションマウントカラー ■サスペンション:HKSハイパーマックスSP/スパーク ラテラルロッド/Rマジック ラテラルリンク/シルクロード テンションロッド、トーロッド、ロワアーム ■ボディ補強:クスコ 9点式ロールバー、パワーブレース各種/beatrush フロントフレームトップバー/TRD 6ポットシステム ■ホイール:ワーク マイスターS1R(F9.5J×19-17 R10.5J×19-30) ■タイヤ:プロクセスT1スポーツ(F235/35-19 R255/30-19)/スパーク タイヤレター ■インテリア:ブリッド ジーグIIIタイプR、ユーロスターII/ATC ラリーコーン95/LIKEWISE シフトノブ/プロドライブ4点式シートベルト/デフィ 追加メーター各種 ■エクステリア:ロケットバニー エアロキットver1、リヤウイングver1/TRA京都 翼端板アルミレーザーカット、リヤカナード、ワンオフルーバーなかわたせSP/プロコンポジット カーボンボンネット/バリス カーボントランク(ワンオフ厚み3倍増)/TRD エアロスタビライジングフィン/ガレージイル グリーングラデーション2トーンカラー、各種加工/スパーク サイドステップオリジナル加工、リヤアンダーオリジナル加工、メッシュグリル/マッキナ カーボン水転写/ASLAN 6連ダクト (web option編集部) あわせて読みたい * 【SUPER TUNED MEMORIES】2.8L仕様を正当化させたニスモ渾身のストリートカー!【NISMO 400R】 * 【世界一のスピード違反で逮捕されたスモーキー永田】いま明かそう、あの事件の真相を * いまだに登場するR32-34スカイラインGT-R搭載のRB26DETT最新パーツ! 老舗チューナーMine’sのスーパーコンプリートエンジンとは? * ついに200系クラウンのパトカーが登場! 白黒だけでなく覆面パトカーもスケールモデル化!! * 【SUPER TUNED MEMORIES】生産台数わずか19台! 時価4000万円オーバーの超プレミアムGT-R!【NISMO R34GT-R Z-tune】 http://dlvr.it/Qr6FL7
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技術の発展の方向が間違う前に品質チェックは働かないのか?【空飛ぶクルマ】という空飛ぶ飛行物体浮上実験映像を見て感じた事
空飛ぶクルマ飛行実験動画
空の移動革命に官民協議会を設立までして・・NECや宇宙航空研究開発機構(JAXA)、東大、日本航空、スバルが加わって開発してこの程度なのか・・
実際の浮上実験のシーンを見ればめちゃくちゃ不安定(この程度の風で?) 冒頭のCGで見せている安定した飛行の未来が投資詐欺目的にしか見えない
地上走行にこだわらないからといっても、実用化や業務運用を考えたら・・これじゃない!というか、これ飛べた(浮かべた)としても問題ありまくりというツッコミポイントが多々ある
しかも・・目標設定?2030年には地方でも人を乗せて飛ぶ!?(゚Д゚;)危な
ここまできた!× どうしてこうなる前に止めなかった?〇
都市部や山間部の移動、緊急搬送や物販輸送を想定しているらしいが まず天候が悪い状態で飛べない時点でどんな用途にも適さない
空飛ぶ原理がモーターであり、ドローン(クワッドコプター)という時点でヘリコプターよりも故障やメンテナンスの問題が非常にシビアになる
この形状もまたネックであり、常時プロペラシャフトが広がった状態キープなら幅3.7mと通常の道路では対抗車線まではみ出し地上走行は本当に想定外
離陸着陸が最寄りの飛行場など限定とした場合、飛行場の滑走路が混雑し、地上管制塔が大混乱で事故トラブルが増えるだろうし
これがよくてなぜドローンがダメなのだ?という線引きが難しくなる
仮に空中走行レーンという謎の誘導電波でラインを創るのであれば、バッテリー容量=重量増加による飛行時間の問題を想定すると、離陸ポイント、発着ポイントなど点々と各駅停車のようになる可能性が高く、特定の場所から特定の場所へ移動する交通インフラにしかならないが
それを想定しているのだとすると乗りたい人で待合所が混雑するだろうし、無理に乗り込んで人数オーバーなどした場合、飛行物体なので恐ろしい事故が起きる確率が高くなる
となると、乗り込む前に監視・警備する人員が必要になる
ここでひとつ現実的に起きそうなトラブルを考えてみよう
万が一警備ロボットなどに任せてしまうと仮に4人乗りなのに「小さな子供はだっこするから!軽いから!ちょっとくらい大丈夫でしょw」という人間側の思惑で家族5人で乗ろうとした時
ロボットにはそういった判断ができないため一人だけ乗り合い所に置いて行かれるなどのトラブルが発生したり、問題行為を起こそうとした人物が現れた時点で、AIが自動的に警察へ通報するシステムになっていれば、そもそも流れるような軽快な人の交通の便として使うにはほどとおく
ゆりかもめのように一部地域のみを移動するためのインフラに落ち着くだろう
またそういった遊園地や観光向けで想定していないとすれば、これは事前に利用を申し込んだ一部の人が優先的に利用できる、既存の交通インフラとは違うショートカットの移動手段であり 現在のヘリコプターやプライベートジェットと変わらず特定の富裕層や上級国民などが利用し、一般利用は想定してない可能性が高いかな?
なるほど、だから投資家が絡んでるのか(((uдu*)ゥンゥン 納得
希望の未来を一般人に見せつけて、伸びる産業だよ!投資すれば儲かるよ!と投資家を焚き付け資金をゲットし、出来上がったものは、一般人向けではない的なね(´ー`*)アーオロカナリケリ
別に都会に住んでないから別にいいんだけど、一言これについてはっきり言おう
卵が先か?鶏が先か? 中華ドローンの進化の本当のポイント
さて、この空飛ぶクルマプロジェクトが世界市場で競争市場になっているとしたのであれば・・本気でこんなくそみたいな時代遅れのモノを浮かせただけで日本の明るい未来を語ってるなら 3年前のおもちゃの中華ドローンから現在に至るまでのおもちゃを使ったレベルと物量の差の進化の試行錯誤の歴史を知ったほうがいい
これらの動画を見れば、今回日本で浮上実験?が成功したという空飛ぶクルマとして動画と写真公開されたものは【外側だけは洗練されて綺麗に見える】が、中華ドローンで言えば、本当の初期の初期の【問題ありまくりの構造】をしていたものに過ぎない
そこから、中国はおもちゃとして試行錯誤を繰り返し驚く事にわずか2年でここまで進化したのだ
日本で飛ばせるMAVIC miniレビューとドローン登録義務化の法整備に思う事
当然、中国では幼少から物を浮上させる技術の操作などに慣れた親しんだ若者も多く、成長して技術者となり、ハードの設計だけじゃなく、ソフトウェアもまた知育玩具で学んで独自に進化させてきた
DJI ROBOMASTER S1(バトルタンク)にワクワクとぞくっとした話
そして、未来の技術者となる少年少女一人ひとりが自らのイノベーションで生み出したロジックを大会で競わせて、その中で勝ち進む最強のプログラムとプログラマーを遊ばせて育成する
これほどのバックグラウンドがあり、遊んだ人間たちが、遊びから学んだ事を実践して形に変える環境が中国には揃っていたという現実を見る事なく・・
メイドインジャパン最強!ヘ(゚∀゚)ヘ と言っていた人はとても滑稽だ・・┐(´д`)┌ヤレヤレ
ドローンの事を知らない日本の技術者たち
どうしてこうなった?こうなる前に止めなかった?の理由は、それら海外の技術に触れる事ができないまま、日本でできる技術(世界にかなり劣る)だけでなんとかしようと試行錯誤したからだろう
本来だったら日本の技術者は勤勉であり、とても優秀な技術者になっていただろうと思うが、こういった不必要な法律を見直さないままだから、日本技術研究の場には海外の知識が入ってこなかった
非関税障壁という技適の本質
その海外で流行ってるドローンをなんとか日本の法律を違反しないようにして取り入れようと企業努力した結果がこれだ・・(間違い)ドローンの良さを完全に殺して、スピード感もなくなって・・(;´Д`)
DRONE RACER ラジコンカーのドローン化
これはもう、国の責任としか言いようがないほど、試作機といえお粗末な空飛ぶクルマを発表してしまいましたね。本当にこの形状のままノンストップで予定のロードマップに沿ってやっていくとしたら・・(何が起きるんだろう)
昔、日本ではミニ四駆というワンコインで買える小さなおもちゃがありました
そのミニ四駆の流行を促すように、おもちゃ業界、漫画業界、アニメ業界、イベント業界が少年たちを熱狂させて���ームを生み出しました
それはのちにラジコン操縦への興味を促し、コントロール技術・設計に興味を持つ若者を育成し、その当時の少年たちが本当の技術者・設計者へとなっていったからこその日本の車業界の技術力の高さに繋がっていったと思います
だから、多くの事を自由に遊びながら学んで経験し、国の特色となる新たなイノベーションを起こす少年少女が必要であり、そんな若者が育つための自由な環境が整った国が、一部の分野で成長していくのは必然
今の中国のドローン発展の軌跡は過去に日本がやった事と同じなんですよね(;^ω^) ほんと温故知新!(古きを知り、新しきを知る!)
卵(イノベーション)が先か?鶏(環境)が先か? って意味では、最初から両方があるが正解
まとめ:日本の空飛ぶクルマの課題は多い
日本はあらゆる意味で世界の試験モデル
技術を与えられない中で必死に作り出したものが、3年前の不安定な飛行をする劣化中華ドローンのおもちゃを巨大化させたようなもので非常にがっかりしました
ドローン傘なんていう実用性のないものを生み出した発想を思い出しました
マジで日本の技術者ってあほなん?こんなもんドローン飛ばしてればすぐに、絶対に実用性がないってわかるポイントがいっぱいある
ドローンから発生する風で上の傘が安定しない
傘に外から当たる風でドローンが安定しない
傘の内側で跳ね返った気流でドローンが安定しない
自分にも他人にもドローンの音がうるさい
ドローンの風で髪のセットが乱れる/ドローンに髪が巻き込まれる危険性大
ブラシレスモーターはとても危険なのにそれを頭上を飛ばすという自殺行為
うん・・まだまだ思いつくけどほんとうに・・馬鹿・・いや、愚かとしか言えない。これを思いつく発想もおかしいけど、これにGO出す品質チェックが働いてないのも愚かの極み
そういうまともな判断ができない研究者をドローン有識者みたいな感じで迎合して開発してるとしたら、浮上実験で浮かんだ程度で世間に発表しているのは、投資家へのメッセージかな
でもこの映像はさすがに・・逆効果だと思った(株価的に)
巨体を飛ばす(浮かばす)がメインになっていてそれをどういった用途でどう運用するのかは二の次になってる気がする
将来的に道路、もしくは道路上空を飛行させるつもりなら、まずそういう形状の発想はでないし、そう突っ込まれるのを見越した上での、地上を走行させるためのものではないという前置きがとても苦しい言い訳にしか思えない
将来的に山間部の移動や物の運送に使うのならどうしてその形状でいけると思っているのか・・
ヘリコプターですら山の救助などは風の影響で難易度がとても高いのに、モーターが4つのうち、一か所でもトラブルが起きると墜落するクワッドコプタ―に関しては、はっきり言って人為的なメンテナンスの手間が大幅に増加する
現在の地上走行をする車の整備で例えるなら、心臓部のエンジンが4つ、タイヤが8本あるようなもので、飛行中にこのどれかひとつのパーツが取れたor破損or故障した瞬間に墜落&墜落現場が飛散な事になります(安全な着陸は不可能)
それに空飛ぶ問題として、まったく触れられていないのが、バードストライク
飛行機ほどの大型のものですら鳥巻き込むだけでエンジンが死んで墜落の危機があるというのに、軽量化のためにぺらっぺらになったブレードに鳥が挟まった日にはもう・・救いようがない
小型のドローンを飛ばして空撮してる人の中でも鳥に激突するケースや鳥にドローンが攻撃を受けるという事もあり、そういう対空防御に関してはどうなっているのか?など飛行安全性の不明ゾーンはまだまだわからない
こういった当たり前の事は、おもちゃのドローンを操縦してみれば誰でもわかる事だから、小型プロトモデルの試作設計を行い、おもちゃ市場に流してチェックした中国の判断は正しかったと言える
これだったらまだ、ヤマトと外資系企業が協力開発している推進力は160km、積載量450kgで、倉庫から各地域の発送場に届ける用途で使うドローンのほうが実用的な空飛ぶトラックとして利に叶っている
ま・・これもバードストライク考えてないだろうけど(笑)
実はこの動画が発表される前に同じ仕組みを持つ飛行機+ドローンのおもちゃが中華で登場していた(早いな)
ドローン+飛行機合体!XK X450 VTOL RC Airplane
さすがは中華!まずは技術や発想のパクリ(参考)から入って、小型プロトモデルで市場に流し、そして飛ばしたユーザーのフィードバックから改良点を見つけ試行錯誤する
その爆発的な開発速度を体感してきた私としては・・
パクリだろうと、猿マネと言われようと、そんなプライドは捨ててしまい、完成したモデルをベースとして受け入れ、日本独自に改良していく
そういう技術発展の方向性にしていかないとまずいような気がしました
今回の日本国内ドローン計画の情報は・・完全に技術者がタッグ組んだ投資家にケツ叩かれて急いで出したとしか思えないほどフライング感満載。この方向性の設計で物乗せて飛ぶのに実用化されるのが3年後か・・
高速AI通信の面から5Gインフラ導入と併行していくと思うので、おそらく経済戦略特区から優先的に始まるだろうから、都心部じゃない人はあんま関係ないかも
ひと昔前なら、そんな未来が待ってるんだ!(;゚∀゚)=3ハァハァ と希望に溢れたが、現在、その程度の安定度で3年後に人を乗せる!?(゚Д゚;)怖
だから日本の株やってる投資家へのアピールにしかみえないが・・さすがにこれに引っかかるあほはいねーだろとwウィーワーク問題より事故リスク高すぎ高すぎ君!(≧▽≦) (゚Д゚;)
昭和世代の経営者や下町ロケットの職人のような技術者たちなら「こんな品質じゃ恥ずかしくて情報はだせねぇ!(# ゚Д゚)」だっただろうに・・自己顕示欲の強さなのか、それともスポンサーへの「私たちはやってますから!( ;∀;)資金打ち切らないで」の配慮なのか
さぁ、見えてきましたね、日本の未来像
こんなものが高度数十メートルの上空を飛んでたらまず・・ 音がすげぇうるせぇ って文句でると思うよ(゚∀゚)アヒャヒャ (゚Д゚;)タシカニ
安全性に静音性、連続飛行時間と飛行ルート、急な天候変化時の対応システムや自然生物との衝突等・・実用化までの問題は山積みだね┐(´∀`)┌ヤレヤレ (゚Д゚;)タシカニ
反重力技術でもあれば話は別・・てか、そうなったら そもそもこの危ないプロジェクトいらね!になるんだけど(笑)
社会問題・テクノロジー
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7. 光有機材料・デバイス
本年度も、光有機材料・デバイスの技術動向として、有機発光材料、有機半導体材料、透明導電性材料、光機能性材料・ デバイス、人工光合成や光有機デバイスの共通課題などについ て調査した。
7.1 有機発光材料 熱活性化遅延蛍光(Thermally Activated Delayed Fluorescence:TADF)材料は、蛍光、リン光発光分子に続く 「第三世代」の有機発光材料として注目されている。TADF材 料の課題は、小さなエネルギーギャップ(∆EST)と高い蛍光発 光効率を両立させることである。フロンティア軌道理論におけ る有機分子の最高占有分子軌道(HOMO)は、分子内の相対 的な電子供与性(ドナー性)部位に、最低非占有分子軌道(LUMO)は、同様に電子受容性(アクセプタ性)部位に局在 化する傾向がある。∆ESTを小さくするためには、HOMO軌道と LUMO軌道の空間的な重なりを分離させる必要があるが、蛍 光発光効率を向上させるためには、逆に、これらの軌道の空間 的な重なりを大きくすることが重要となる。この問題を解決するため、キャリア移動(電流)材料と、再結合材料、発光材料の3 種類を巧みに使い分け、TADF材料をアシストドーパントとする 蛍光発光有機ELが開発された。TADF材料は、有機ELで蛍 光材料を超高効率に発光させるアシストドーパントとしても、また、TADF材料そのものを発光させ超高効率有機ELを達成で きる材料としても進化しており、今後の有機ELの中心的な材料 になっていくものと考えられる。
7.2 有機半導体材料
電子回路や各種素子を印刷で作製する、いわゆるプリン ティッドデバイス技術は、非常に簡便なプロセスで電極配線や 半導体のパターンを形成できるため、将来のエレクトロニクス を担う重要な製造技術となることが期待される。印刷回路とし て期待される応用例の一つにRFID(Radio Frequency Identification)タグがある。これまでに、有機蒸着膜を用いた 有機トランジスタを利用したRFIDタグに関する技術の報告が なされているが、その整流動作速度は最大でも125 kHz程度と なっており、接触式のRFIDタグとして一般的に用いられている 13.56 MHzでの動作の実現には至っていない。しかし最近、20 MHz近くの動作速度をもつ塗布型高速有機トランジスタが開 発され、この技術を用いて13.56 MHzを超える周波数の交流 信号でも整流可能な、世界初となる塗布型有機整流素子が作製された。
7.3 透明導電性材料
透明導電性材料として、グラフェンを化学修飾することなく、 直接グラフェンのまま溶媒に分散させたグラフェンインクが、大 きな期待を集めている。Cambridge大学のA. C. Ferrari教授 のグループは、グラファイトフレークをN-メチルピロリドン中で、 9時間ほど超音波処理を行い、遠心分離と1 µm孔径のフィル ター濾過によって大きなサイズのフレークを取り除くことによっ てグラフェンインク原料を調製した。本インクを用い、インクジェット印刷法によって、シート抵抗約30 kΩ/□、透過率約 80%のグラフェン透明導電膜が得られている。今後は、よりサイ ズの大きなグラフェンの分散によって、シート抵抗の低減や透 過率の向上が期待される。本インクは、グラフェンプラット フォーム株式会社によって販売されている。また、インクとして 用いるための濃度や粘度、表面張力の制御も可能となりつつあ り、印刷技術に合わせたインクの開発が可能な時代に入って来 た。
7.4 光機能性材料・デバイス
プラスチック光ファイバ(POF)は、1990年台終盤から自動 車内通信規格の一つであるMOST(Media Oriented Systems Transport)システムの伝送媒体として欧州車を中心に搭載さ れており、より高速な車載光通信システムの検討も進められて いる。また、1本のPOFの中に複数のコアを配するマルチコアSI (ステップインデックス)形POFについては、曲げ損失が非常 に小さい特徴を活かした機器内配線などへの用途展開が図ら れている。さらに、中空形など新規な形状の開発も進められ、 センサや光部品への適用可能性が探られている。また近年、 SI形POFを用いたギガビットイーサネット(GEPOF)の製品開 発および規格化活動が、日本および欧州のメンバを中心として 活発に進められている。イーサネット規格を策定するIEEEにお いて、2014年3月の全体会合でGEPOFの規格化が提案され、 Study Group設立の承認を得て規格素案の作成に着手、2015 年1月にTask Forceへと昇格して規格化に向けた作業が進め られている。ターゲット市場としては、ホームネットワーク用途、 工業配線用途、自動車内通信用途の3つを挙げている。 高効率な発光体として多孔性金属錯体(MOF)が注目され ている。発光寿命を左右する三重項励起子の拡散速度という 観点では、分子が高秩序に配列した結晶系が最も優れてい る。そこで、アクセプター部位を有する配位子を用いてMOFを 構築し、その結晶表面にドナー分子を修飾するという新しいア イデアが創出された。その結果、結晶表面に修飾されたドナー からの効率的なエネルギー移動と、溶液中の分子拡散よりも速 いMOF中での三重項エネルギー拡散が確認され、量子収率が 太陽光程度の励起光強度で最大化されることが明らかになっ た。今後の進展を注視する必要がある。 7.5 人工光合成 水素生成触媒系および物質変換系人工光合成の動向につい て調査した。 水素生成触媒には、単一粒子型とZスキーム型の2種類があ る。単一粒子型については、2000年代になって、ようやく可視 光照射下で水の完全分解反応に活性な光触媒系がいくつか見 いだされた。金属オキシナイトライドと呼ばれる化合物である GaN:ZnOやLaMg1/3Ta2/3O2Nが開発されており、この材料は約 600 nmまでの光に応答することが特徴である。一方、Zスキー ム型光触媒とは、水素生成(SrTiO3:Rh、TaONなど)もしくは 酸素生成(WO3、BiVO4など)に活性な2種類の光触媒を組み 合わせた系のことである。Zスキーム型光触媒では、酸素生成 光触媒側の励起電子が水素生成光触媒側の粒子へ移動する ことが鍵である。この粒子間の電子移動を担う電子伝達剤とし て、IO3 – /I– やFe3+/Fe2+などのイオン対、[Co(bpy)3]3+/2+や [Co(phen)3]3+/2+などの錯体が用いられている。電子伝達剤 を用いないZスキーム型光触媒も開発されている。Ru担持Rh ドープSrTiO3水素生成光触媒(Ru/SrTiO3:Rh)粒子をBiVO4 酸素生成光触媒粒子とともに酸性の水溶液中に懸濁させ光を 照射すると、電子伝達剤が無くても水素と酸素が化学量論比 で生成する。 物質変換系人工光合成では、光吸収機能と規則的なメソ孔 構造を合わせ持つメソポーラス有機シリカ(PMO)の特長を活 かし、様々な光機能を有する金属錯体/触媒の反応特性との 複合化が図られている。Ru-Re5-Bp-PMO複合体では、植物が 行っている2段階の光エネルギー捕集・集約系を人工的な系で 初めて再現することに成功した。また、Ru-Re-Acd-PMOでは、 PMOの光捕集機能により、CO2還元光触媒機能を強化した。 さらに、IrOx/Ru-Acd-PMO��より、光捕集プロセスを経由し た水の酸化反応に成功した。しかし現状では、水の酸化およ びCO2還元のために、それぞれ犠牲酸化剤および犠牲還元剤 の使用が必要であり、人工光合成が目指している反応の一部 にしか成功していない。真の意味での人工光合系を構築するに は、光捕集・水の酸化・CO2還元という一連の現象・反応が高 度に連携して進行する反応系を創りだす必要がある。
7.6 光有機デバイスの共通課題
近年、有機半導体などの高分子や分子組織体・結晶・集合 体構造の伝導特性評価技術として、時間分解マイクロ波吸収 測定法(Time-Resolved Microwave Conductivity:TRMC 法)が注目されている。光電荷分離によりキャリア注入を行い、 そのキャリア絶対量と運動特性を、紫外パルスレーザ(電荷注 入)、マイクロ波(局所伝導特性)、連続可視光(キャリア全体 量評価とキャリア種弁別)という3種の電磁波(光)で見積もる TRMC法は、非接触かつ非破壊で物質の伝導特性の本質を 知るという点で、高度に複合化した光応用分析技術と言える。
8. 光ユーザインタフェース
インターネットのインフラ整備が進み、無限ともいえる情報 が、いつでもどこでも簡単に入手できるようになった。ビッグ データの処理方法も確立されつつある中、玉石混交の大量の 情報の重要度や関連性を判断し、処理するためのユーザインタ フェースはますます重要な技術となってきている。本分科会で は昨年度に続き、今年度もディスプレイ、センサデバイスや画像 処理などの基盤技術と、それらを活用するアプリケーションの 両面から技術動向を調査した。
8.1 医療・ヘルスケア
健康寿命の延伸には、日常生活での健康モニタリング、診断・治療の各段階での医療の高度化が求められ、医師と患者 とをつなぐインタフェース技術が重要となる。 医療分野では、患者のQOL(Quality of Life:生活の質)の 向上に向けて、低侵襲治療と早期診断に対するニーズが一層高 まっている。また、iPS細胞等のヒト幹細胞の研究の進展に伴い、再生医療への注目が高まっており、体外から機能性細胞を 大量に取り込むための生産プロセスの確立が課題となってい る。ヘルスケア分野では、スマートフォンやその付属のウェアラ ブル機器等を用いた健康状態モニタリングや健康管理サービ スが広く提供されてきた。更に、携帯機器に搭載されたセンシ ング機能を用いて取得した情報を医療情報として活用し、不整 脈や脳梗塞といった病気の早期発見の可能性を検討する研究 も始まっている。
8.2 高臨場空間再現・高臨場コミュニケーション
これまで、臨場感の高いコンテンツ配信/配給としては、高 精細プロジェクタと高度なサラウンドを用いた4Kデジタルシネ マ、メガネ式3D映像を用いた3Dデジタルシネマがかなり一 般的になってきている。近年では、これまでの映像と音響によ る視覚/聴覚だけでなく、その他の感覚を積極的に活用してい くアトラクション型4Dシアターが始まりつつある。 また、次世代映像圧縮技術H.265/HEVCや可逆符号化音 響技術M PEG 4 -A L S、次世代メディア伝送技術M MT (MPEG Media Transport)を発展させた高臨場感メディア 同期技術Advanced MMTによって、あたかもその場にいるか のような超高臨場感をリアルタイムに世界へ配信するイマーシ ブテレプレゼンス技術「Kirari!」のようなリアルタイム配信に向 けた技術開発も始まった。2020年東京オリンピック・パラリン ピック競技大会を想定したスポーツ競技の高臨場パブリック ビューイングや遠隔コミュニケーションツールとして検討が進 み始めている。
8.3 ウェアラブルコンピューティング
ウェアラブルコンピューティングは、学術的には10年以上前 から研究されてきた技術分野であるが、小型コンピュータの高 性能化、社会的なインフラとしての無線通信網の普及といった 技術的な背景に留まらず、「常に情報機器を用いる」ことに対す る社会的な受容性が高まったことから、ここ数年、ウェアラブル コンピューティングに新たな商機を見出したIT関連企業等によ り次々と新しいデバイスが発表されてきた。2015年度はApple WatchやAndroid Wear搭載の腕時計型デバイスが多数発売 され、ウェアラブルコンピュータのビジネス元年とも言える年で あった。一方で、学術分野においてはウェアルブルコンピュータ に関する国際シンポジウムInternational Symposium on Wearable Computer 2015 (ISWC2015)が大阪で開催され、 最先端の研究成果が日本で発表された年でもあった。
8.4 ディスプレイデバイス
スマートフォン、ノートPC、テレビが身の周りに当たり前のよ うに存在し、我々に絶え間なく映像情報を与え続ける時代とな り、もはや映像情報に触れない生活は考えられなくなってい る。ディスプレイデバイス自体はコモディティ化し、技術的側面 からは、高精細化、大画面化、低コスト化の進展は鈍化傾向に あるように見えるが、現在では表示品質の向上に留まらず、ディ スプレイデバイス自体の新たな価値の創出、そしてディスプレイ が映し出す映像情報の価値を一層高めるための研究開発が進 展している。「高画質化」への取り組みとしては、従来から続く 高精細化、大画面化、広色域化が更に進展し、よりリアリティ の高い映像を目指す研究が進んでいる。「多機能化」では、ス マートウォッチに代表されるウェアラブルデバイスの進化によ り、装着性、デザイン性を考慮したデバイス用のディスプレイも 開発されている。「拡張現実」では、映像と実体の重畳による 作業性の向上や、より効果的な情報提供が期待され、その実 現のための新ディスプレイデバイスの提案や、技術の進展が見 られる。
8.5 3Dディスプレイ
これまでの映像ディスプレイとは異なり、映像を実世界と同様に三次元的に見ることができれば、3Dテレビへの応用だけ でなく、教育や医療、広告、デザインなどの産業分野への波及 効果は大きいと考えられる。 3Dディスプレイの立体表示方式には、視点の移動に応じた 3D映像を観視者に提示する「多眼方式」、再現する空間にそ の形状に応じた光の点群を三次元的に表示することにより、3D 映像を再現する「体積方式」、撮影時と表示時の双方に、多数 の小さなレンズが平面状に並んだレンズアレイを用いて、被写 体からの光線群を取得および再現する「インテグラル方式」、 光の波面を干渉縞として記録し、理想的な3D映像を光学像と して再現することができるとされている「ホログラフィ」などが ある。 3D映像は多方向からの見え方を有するため、3D映像を表 現するための情報量は、2D映像よりも格段に多くなる。実用 化に向けては、それぞれ応用に合った3D方式を選定し、再現 する3D映像の特性(画素数や視域、奥行きなど)を明確にし た上で、デバイス開発やシステム構築を進めることが重要とな る。
8.6 VR・AR技術
仮想現実感(VR:Virtual Reality)技術とは、コンピュータ によって「合成」された感覚情報を通して提示される人工的な 世界で、様々な疑似体験を可能にする技術である。これに対し て拡張現実感(AR:Augmented Reality)技術とは、現実世 界から本来得られるはずの感覚情報をコンピュータにより「変 調(付加、削除、強調、減衰)」することによって拡張された現 実世界で、様々な情報支援を可能にする技術である。各産業分 野における応用システムにおいて、様々な要素技術を組み合わ せてユーザインタフェースを設計する際の指針となる概念的な 基盤技術と位置づけられる。 VR・AR基盤技術は医療、観光、教育、保守、建築、芸術、 エンターテインメント、軍事など、様々な分野への応用による発 展普及の段階に差しかかりつつあり、現在の技術レベルで実 現可能な環境表現を用いてどのようなビジネスモデルを展開す るか注目を集めている。その一方で計測精度や頑健性、提示 品質の高さといった技術への要求もますます高まりつつあり、 今後も発展が見込まれる分野である。
8.7 コンピュータビジョン
カメラで撮影した映像を計算機に入力して処理することよ り、シーンの幾何情報を取得したり、事前に学習した物体が シーン中に存在することを検出したりするように、撮影されたシーンを「理解」するコンピュータビジョン技術は、人間との光ユーザインタフェースを実現するにあたり極めて重要な要素技術となる。 コンピュータビジョン技術の分類については多くの考え方が あり、画像中の幾何構造を理解する技術と、画像中に写っている対象が何であるかを理解する技術に大きく分類することが できるが、Deep Learningの登場により「シーンの幾何構造の認識」、「シーン内に写っている対象の認識」の境界も曖昧に なってきており、人間の脳と同様に画像から���ーンを理解する 技術へと大きく近づきつつある印象を受ける。光インタフェース の動向において、今後もコンピュータビジョン分野の進化が重 要な鍵を握ると思われる。
8.8 光センシング
CMOS/CCDイメージセンサの画素ピッチは微細加工技術 の進展によって年々縮小されて既にサブミクロンレベルに至り、回折限界に近づいているが、高い臨場感を与える高精細画 像への要望は依然強く、これを支えるイメージセンサの高感度化、低ノイズ化等、技術進化の流れは今後も継続すると予想さ れる。 近年では画像情報以外の物理情報を取得するセンシングカメラとしてのカメラ技術の活用が広まっている。中でも距離画 像センシングは2000年頃より産業用途への応用が始まり、2010 年にMicrosoftの家庭用ゲーム機Xbox360の入力コントローラ 「Kinect」による低廉化で爆発的に普及が進んだ。距離情報 により人体の三次元姿勢を推定することで、人のジェスチャー によりゲーム等を操作することが一般的になった他、車載用途 では、2008年にステレオカメラによる三角測量方式で前方の車 両や歩行者までの距離情報を獲 得する富士重工業の 「EyeSight」が登場し、今後の自動運転に繋がる技術として期待されている。今後はビッグデータ解析との連携によって、さまざまな分野への応用展開が進み、我々の身近な生活空間におけるユーザインタフェースの入力手段として爆発的な普及拡大が見込まれる。
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0月24日、ワシントンの政策研究機関「ウィルソン・センター」で行われた、ペンス副大統領の「米中関係の将来」についての演説を全文翻訳にてご紹介します。 スピーチに引用されてるカデットの祈りも翻訳しました。 <ホワイトハウス 2019/10/24>
フレデリック・V・マレック記念講演でのペンス副大統領の発言
コンラッド・ホテル ワシントンD.C. 東部夏時間11:51 AM
副大統領: 温かく歓迎に感謝いたします。そして、新しい議長のスコット・ウォーカー知事、元下院議員ジェーン・ハーマンさん、この歴史的中心の役員全員の皆さん。 ウィルソン・センターは、アメリカのリーダーシップと世界の舞台にとって、自由の素晴らしいチャンピオンであった大統領の名にちなんで名付けられました。
そして同じ精神で、今朝は米国内および世界各地の自由のチャンピオンであるもう一人の大統領からのご挨拶から始めさせていただきます。第45代アメリカ合衆国大統領、ドナルド・トランプ氏のご挨拶を申し上げます。(拍手)
今日は極めて重要な週の終わりにここに来ました。トルコ軍がシリアを侵攻した後、米国大統領の強力な経済的および外交的行動とトルコとクルドの同盟国の協力のおかげで、シリア防衛軍はトルコの軍事支配下にある国境地域から無事撤退することができました。
そして昨日、トルコ国防省は、恒久的な停戦とすべての攻撃的な軍事作戦の中止を確認しました。(拍手)
我が国の部隊が戻ってきます。私は、この停戦を通して、トルコと我が国のクルド人の同盟国が、戦争で破壊されたこの地域のすべての人々の平和と安全を回復すると信じているセーフゾーンを、国際社会が設ける機会を作り出したことを喜ばしく思います。確かに前進ですね。
ですから、本日ここにお集まりいただき、誠にありがとうございます。また、第1回フレデリック・V・マレック記念講演会をお届けできることを大変光栄に思います。
フレッド(フレデリック)を知っている人なら誰でも、彼が誇り高きウェストポイント*(訳注*:陸軍士官学校)の息子で、「義務、名誉、祖国」という言葉で人生を生きていたと述べるでしょう。 彼は他の人に相談する時、彼は、母校のカデットの祈り1)を引用し、「安易な間違った方ではなく、より困難な正しい方を選んでください」と促していました。
フレッドは、何人たりとも―何よりも、国家が自らの価値観を捨てて自国の利益を守ることはできないことを理解していました。今日は、フレッドを偲んで、21世紀の運命の大部分がかかっているテーマ、すなわち米国と中国の関係について議論したいと思います。
トランプ大統領は政権発足当初から、「より公正で安全で平和な世界」を実現するために、誠実さ、公正さ、相互尊重を基盤に中国との関係を構築することを決意していました。
1年前の今月、私は中国の債務外交と軍事拡張主義など、米国の利益と価値に最も有害な中国の政策について多くのことを話しました。信仰の国民への弾圧、監視国家の構築、そしてもちろん、関税、割当、為替操作、強制的なテクノロジー移転、産業補助金など、自由かつ公正な貿易とは相容れない中国の有利な政策についてです。
過去の政権は早くも終わってしまいましたが、皆このような不正乱用を知っていました。こうした不正乱用を容認するだけでなく、それによって利益を得る事が多かったワシントンの既得権益を覆そうとする者はいませんでした。この政治的なエスタブリッシュメントは、中国の経済的侵略と人権侵害に対して沈黙していただけでなく、ほぼそういったことを可能にしました。毎年、アメリカの中心値域では各工場が閉鎖し、北京では新しい超高層ビルが建てれるたびに、アメリカの労働者たちの士気はますます低下し、中国はますます勢いづいてきました。
20年足らずの間に、トランプ大統領が「世界史上最大の富の移転」と述べたように、中国のGDPは過去17年間で9倍以上成長しました。世界第2位の経済大国になりました。この成功の大部分は、米国の中国への投資によってもたらされたものです。
中国政府の動きは、米国の昨年の対中貿易赤字が4000億ドルを超え、米国の世界貿易赤字の半分近くを占めたことの一因となりました。トランプ大統領が何度も述べているように、我が国は過去25年間に中国を再建しました。 まさにそのとおりで、その時代は終わりました。
歴史が示すように、3年も経たないうちに、ドナルド・トランプ大統領はその物語を永遠に変えてしまいました。米国とその指導者たちはもはや、経済的関与だけで共産主義中国の権威主義国家が、私有財産、法の支配、国際通商規則を尊重する自由で開かれた社会に変わることを期待しないでしょう。
その代わりに、2017年の国家安全保障戦略に明示されているように、米国は今や中国を戦略的・経済的ライバルとして認識しています。そして、私が直接証言できるのは、アメリカ国民の圧倒的多数が、都市部と農場で、米中関係に関するトランプ大統領の明確なビジョンを支持しているということです。大統領の立場は議会でも超党派の幅広い支持を得ています。
この支援を受けて、トランプ大統領は過去の失敗した政策を正し、米国を強化し、中国政府に説明責任を負わせ、米中関係を両国と世界のために、より公平で安定した建設的な方向へと導くために、大胆かつ断固たる行動をとってきました。
我々の政権が発足したとき、中国は世界最大の経済大国になる軌道に乗っていました。専門家らは、中国経済が数年内に米国経済を追い抜くだろうと予測していました。しかし、トランプ氏の大胆な経済政策のおかげで状況は一変しました。
この政権の初期から、この大統領は米国史上最大の減税と税制改革に署名しました。米国の法人税率を引き下げたのは、世界中の他の法人税率を反映させるためです。我々は、過去最高水準で連邦規制を後退させました。我々はアメリカのエネルギーの束縛から解き放ちました。そして、トランプ大統領は自由で公正な貿易を強く支持してきました。
その結果は? アメリカは世界の歴史の中で最強の経済力を持っています。(拍手) そして、我が国の歴史の中で最強の経済力。
現在の失業率は50年ぶりの低水準にあります。今日、かつてないほど多くのアメリカ人が働いています。過去2年半の平均世帯収入は5,000ドル以上上昇しました。そして、それは大統領の減税や勤労世帯のためのエネルギー改革による節約を考慮に入れていません。
大統領の政策のおかげで、米国は米国経済に数兆ドルの富をもたらしましたが、中国経済は依然として立ち遅れています。
米国人労働者と理不尽な貿易慣行との公平さを図るため、トランプ大統領は2018年に中国製品に2500億ドルの関税を課しました。そして今年初め、大統領は、もし米中の貿易関係における重要な問題が今年の12月までに解決されなければ、さらに3000億ドルの中国製品に関税を課すと発表しました。
知的財産権と国民のプライバシーを保護し、国家の安全保障を守ために、ファーウェイやZTEなどの中国企業の違法行為を抑制するための強力な措置を講じてきました。また、世界中の同盟国に対して、最も機密性の高いインフラやデータについても中国政府の管理下に置かない安全な5Gネットワークを構築するよう求めてきました。
そして、経済的に力をつけてきた今、トランプ大統領は、一世代を超えて、国防費の大幅な増加にも署名しました。過去三年間だけで国防に2兆5000億ドルの新たな投資が行われました。世界史上最強の軍隊をさらに強化しました。
そして、いかなる国も海洋公共財を領海であると主張する権利を持たないことを中国に明確に示すために、米国は昨年、航行の自由作戦のペースと範囲を拡大し、インド太平洋における我が国の軍事プレゼンスを強化しました。
あらゆる場所の自由を愛する人々の価値観を守るために、我々は中国共産党に対し、中国人の信教の自由を抑圧していることを非難してきました。中国では、何百万人もの少数民族や宗教的少数派が、宗教的・文化的アイデンティティを根絶しようとする共産党の取り組みに抵抗しています。
中国の共産党は、キリスト教の牧師を逮捕し、聖書の販売を禁止し、教会を破壊し、100万人以上のイスラム教のウイグル人を投獄しました。
我々は、先月、トランプ大統領が中国共産党当局者にビザ規制を課した際、中国政府は新疆のイスラム少数民族に対する扱いについて責任があるとしてきました。また、ウイグル人やその他の中国系イスラム教徒への迫害に加担したとして、中国の20の公安局と8社の中国企業に対する制裁も行なっています。(拍手)
そして我々は、台湾がやっと手にした自由を守るために同国を支持してきました。現政権下では、追加の軍事有償援助を承認し、台湾が世界有数の貿易経済国であり、中国文化と民主主義の象徴であることを認めました。
そして、何百万人もの人々が平和的に抗議のデモを行う中、我々は香港の人々を代表して声を上げました。また、トランプ大統領は、1984年の中英連合声明にもあるように、香港の人々の権利を尊重する平和的解決が必要であることを早くから表明してきました。
これらは、すべて歴史的な行動です。中国との関係において、米国の国益をこれほどまでに積極的に推進した大統領はいません。
米国の行動と決意に対して、一部の多国籍企業は、米国の経済政策は厳しすぎるし、米国の利益や価値観を推し進めることは中国とのより良い関係に反すると主張している者もいます。
しかし言うまでもなく、我々はそれに非常に異なる見方をしています。覇権争いが進行中であり、米国の力が増しているにもかかわらず、我々は中国にもっと良いものを求めています。そのため、米国は数十年ぶりに、ドナルド・トランプ大統領のリーダーシップの下、中国の指導者たちを厳密に扱っています。世界の大国の指導者はどのように扱われるべきか―敬意をもって、だが、一貫性と誠実さをもって。
そして、その誠実な精神において、私がハドソン研究所でスピーチを行ってから、中国政府は経済関係を改善するための大きな行動をまだ取っていないことをお伝えしなければなりません。我々が提起した他の多くの問題に関して、中国政府の行動はより攻撃的になり、不安定化しています。 貿易面では、この5月、何カ月にもわたり苦心した交渉の結果、多くの重要事項について合意に達しましたが、最終的に中国は150ページに及ぶ合意を撤回し、双方、振り出しに戻りました。
今でもトランプ大統領は、中国政府が合意を望んでいると信じています。また、我々は、新たな第一段階の協定における米国の農業に対する支援を歓迎し、今週チリで開催されるAPECサミットの直後に署名されることを希望します。しかし、中国は、両国の間には構造的な問題や重要な問題が広範囲に存在しており、それらにも対処しなければならないことを知っています。 例えば、中国の指導者が2015年にローズガーデンで行った一次停戦の合意にもかかわらず、中国は我が国の知的財産の窃盗を支援し助長し続けています。
昨年7月、FBI長官は議会で、1,000件の知的財産盗用に関する現在の捜査の大半は中国が関与していると述べました。米国の企業は、知的財産窃盗によって毎年数千億ドルもの損失を被っています。
このような統計の背後には、企業だけでなく、人権侵害や才能の窃盗によって脅かされる人々や家族、そして夢も含まれています。自由企業体制は、リスクを取る市民が自らの野心を追求し、犠牲から得られる報酬を得るかどうかにかかっています。彼らの労働の産物が盗まれたり、彼らの額の汗が無駄にされたりすると、それは我々の自由企業システム全体を弱体化させます。
昨年だけでも、中国を巻き込んだ知的財産窃盗事件が相次いでいます。テスラは今年3月、元エンジニアが、中国の自動運転車会社に転職する前に、米国で開発した自動操縦システムに関連する30万件のファイルを盗んだとして、元エンジニアを提訴しました。
そして昨年12月、司法省は、中国国家安全部内の悪名高いハッキンググループによる4年近くに及ぶ活動を終結させたことを明らかにしました。これらの中国政府関係者は、10万人の米海軍関係者の名前と資料、船舶の整備情報などを盗み出し、国家安保に深刻な影響を及ぼしました。
中国が中国製のフェンタニルやその他の合成オピオイドを取り締まると約束したにもかかわらず、実際には、これらの致死性の高い薬物が国境を越えて流れ込み、毎月何千人もの米国人の命を奪っています。 そして今日、中国の共産党は、世界がかつて見たこともないような監視国家を建設しています。何億台もの監視カメラがあらゆる視点から見下ろしています。少数民族は、警察が血液サンプル、指紋、音声記録、複数の角度からの頭部撮影、虹彩スキャンまで要求される任意の検問所を通過しなければなりません。
中国は現在、独裁政権で使用しているのとまったく同じ技術ツールをアフリカ、ラテンアメリカ、中東の国々に輸出しています。これらのツールは、新疆ウイグル自治区のような地域に配備されています。多くの場合、米国企業の支援を得て導入されています。 また、中国政府は、民間技術分野と軍事技術分野の障壁も打破しました。このドクトリンは、中国政府が「軍民融合」と呼ぶものであり、法律と大統領令により、中国の企業は、民間、国有、外国を問わず、自国の技術を中国軍と共有しなければなりません。
中国のこの1年間の同地域での軍事行動と近隣諸国に対するアプローチも、ますます挑発的なものになっています。 2015年に中国の指導者がローズガーデンに立ち、中国は南シナ海を「軍国化するつもりはない」と発言しましたが、中国は人工島に建設された軍事基地からなる列島の上に高度な対艦ミサイルと対空ミサイルを配備しました。
また中国政府は、フィリピンやマレーシアの船員や漁師に定期的に脅威を与えるため、「海上民兵」と呼ばれる船舶の利用を拡大していいます。また、中国の沿岸警備隊は、ベトナムが自国の海岸から石油や天然ガスを採掘するのを阻止するために、ベトナムに圧力をかけようとしています。 2019年の東シナ海では、中国の挑発行為に対応して、我が国の親密な同盟国である日本は、過去最多の戦闘機の緊急発進を予定しています。中国の海洋警察も、日本施政権下にある尖閣諸島周辺の海域に、連続60日以上も艦船派遣しています。
中国はまた、「一帯一路」構想を利用して世界中の港に拠点を設けていますが、これは、表向きは商業目的ですが、最終的には軍事目的になる可能性があります。今では中国の国旗がスリランカからパキスタン、ギリシャまでの港に掲げられています。 今年に入り、中国はカンボジアに海軍基地を建設する秘密協定に調印したと報告されています。また、中国は大西洋の海軍基地になる可能性のある場所まで狙っていると報告されています。
そして、米政権は 「一つの中国」 政策を尊重し続けていますが、3つの共同コミュニケや台湾関係法に反映されているように、中国は、札束外交によって、この1年間で、外交承認を台北から北京に切り替えるようさらに2カ国を誘導し、台湾の民主主義に対する圧力を強めています。
国際社会は、台湾との関与が平和を脅かすものではないことを忘れてはなりません。台湾と地域全体の平和を守ります。米国は、台湾の民主化がすべての中国人にとってより良い道を示すと常に信じています。(拍手)
しかし、この1年間、香港の騒乱ほど自由に対する中国共産党の反感を露呈することはありませんでした。 香港は150年間、中国と世界の重要な窓口の役割を果たしてきました。香港は、強力で独立した法律機関と活発な報道の自由を持つ、世界で最も自由な経済圏の1つであり、何十万人もの外国人居住者が住んでいます。
香港は、中国が自由を受け入れる時に、何が起こり得ることかという実例です。それにもかかわらず、中国はここ数年、香港への介入を強化し、「一国二制度」という拘束力のある国際協定によって保証された国民の権利と自由を縮小するための行為に取り組んできました。
しかし、トランプ大統領は、「合衆国は自由の象徴だ」と明言していいます。(拍手) 我が国は、国家の主権を尊重します。しかし、米国は中国政府がそのコミットメントを守ることを期待しており、トランプ大統領は、当局が香港の抗議者に暴力を行使した場合、米国は、貿易協定を結ぶのははるかに困難になるだろうと繰り返し明言しています。(拍手)
その後、香港当局は、デモの発端となった強制送還法を撤回し、中国政府も自制を示したことを喜ばしく思います。 これからも、米国は中国に対し、自制を示し、コミットメントを守り、香港の人々を尊重するよう、引き続き求めていくことをお約束します。そして、この数カ月間、自らの権利を守るために平和的にデモを行ってきた香港の何百万もの人々と、我々は共にいます。(拍手) 我が国は、あなた方に感銘を受けています。我々は、あなた方が非暴力の抗議の道を歩むよう求めます。(拍手) だが、あなた方には何百万ものアメリカ人の祈りと称賛があることを知っておいてください。
昨年私が述べたように、中国は地域や世界に影響力を行使し、中国共産党も米国の企業、映画スタジオ、大学、シンクタンク、学者、ジャーナリスト、地方、州、連邦政府の当局者に報酬を���えたり、圧力をかけたりして、米国における国民的論議に影響力を与えています。
今日、中国は数千億ドルもの不正取引された商品を米国に輸出しているだけでなく、最近、中国は検閲を輸出しようとしています。これはその政権の特徴です。企業の貪欲さにつけ込み、中国政府は米国の世論に影響を与えようとし、米国企業を支配しています。
そして、あまりにも多くの米国多国籍企業が、中国共産党に対する批判だけでなく、米国の価値観を肯定的な表現さえも口を閉ざすことよって、中国の資金と市場の誘惑に屈しています。
ナイキは「社会正義の擁護者」と自称していますが、香港に関して言えば、社会的良識を入口でチェックすることを好んでいます。実際、中国のナイキ店舗は、ヒューストン・ロケッツのゼネラルマネージャーの「自由のために戦え。香港を支持する。(Fight for Freedom. Stand with Hong Kong)」という7語のツイートに抗議して、ロケッツの商品を棚から撤去し、中国政府に加わりました。
また、日常的にこの国を批判する自由を行使するNBAの大物選手やオーナーの中には、中国国民の自由と権利に関して声を上げることができない人もいます。中国共産党の肩を持ち、言論の自由を抑圧するNBAは、独裁政権の完全子会社のように振る舞っています。
人権侵害を故意に無視する進歩的な企業文化は進歩的ではありません。抑圧的です。(拍手) アメリカの企業、プロスポーツ、プロアスリートが検閲を受け入れることは、間違っているだけではありません。非アメリカ的です。米国企業は、米国の価値観を支持して、米国内だけでなく世界中で立ち向かうべきです。(拍手)
そして、中国の経済的、戦略的行動、米国の世論を形成しようとする試みは、私が1年前に述べたことを証明しています。今日まで、まさに真実です。中国は異なる米国大統領を望んでおり、それはトランプ大統領のリーダーシップが機能しているという究極の証です。 米国経済は日増しに成長し、中国経済がその代価を払っています。大統領の戦略は正しい。大統領は、これまで誰も経験したことのないような、アメリカ国民のため、アメリカの仕事のため、アメリカの労働者のために戦っています。そして、私は皆さん方にこの政権が決して屈しないことをお約束します。(拍手)
とはいえ、大統領は同様に、米国は中国との対立を求めないことを明確にしました。私たちは公平な競争の場、開かれた市場���公正な取引、そして我々の価値観の尊重を求めます。
我々は中国の発展を封じ込めようとしているのではありません。我が国は、何世代にもわたって中国国民と享受してきたように、中国の指導者と建設的な関係を築くことを望んでいます。もし中国が一歩踏み出し、この歴史上ユニークな瞬間をとらえ、アメリカ国民をあまりにも長い間利用してきた貿易慣行を終了させ、新たなスタートを切るならば、私は、ドナルド・トランプ大統領が新しい未来を始めるための準備、意欲があることを知っています。—(拍手)—アメリカが過去にそうしたように。
鄧小平の「改革開放」政策が外部世界との関与と交流を奨励した時、米国はこれに積極的に応じました。我が国は、中国の台頭を歓迎しました。我が国は6億人の人々が貧困から抜け出すという驚くべき成果を祝いました。米国は、中国の経済回復に、どの国よりも多くの投資を行いました。
アメリカ人は中国国民ためにより良いものを望んでいます。しかし、そのためには、我々は、中国がいつかそうなるかもしれないと想像したり希望したりするのではなく、現実のあるがままに受け入れなければなりません。 また、トランプ政権が中国から「デカップル(分断)」を望んでいるかどうかを問われることもあります。その答えは明らかに「No」であり、米国は中国と中国のより広い世界への関与を求めています。しかし、公正さ、相互尊重、国際的な商取引のルールに合致した方法での関与です。
しかし、これまでのところ、中国共産党は真の開放や世界的な規範との融合に抵抗し続けているようです。 中国政府が今日行っていることは、サイバースペースにおける共産党の巨大なファイアーウォールから、南シナ海の砂の万里の長城(グレートウォール)まで、香港の自治に対する不信から、あるいは信仰心の抑圧からも、すべて、何十年にもわたって中国共産党が世界から「デカップル(分断)」していることを示しています。
習近平国家主席自身も、党総書記に就任した直後に非公開の演説で、中国は「2つの社会システムの間の長期的な協力と闘争のすべての側面に対して誠実に準備するべきだ。」と述べたと聞いています。彼はまた、当時の同僚たちに、西側の回復力を過小評価しないようにと述べました。そして、それらの言葉には分別がありました。
中国は、自由を愛する米国民の回復力や米国大統領の決意を過小評価してはなりません。(拍手) 中国は、米国の価値観が深く根付いていること、これらの価値観に対する米国のコミットメントが建国の父たちに対するコミットメントと同じくらい強力であること、そして米国に民主主義と自由の明るい光が消える日は決してないことを知るべきです。(拍手)
アメリカは抑圧と専制に対する反乱から生まれました。我が国は、並外れた勇気、断固たる決意、信仰、そして火のような独立と意志を持つ人々によって建国され、定住され、開拓されました。何世紀にもわたって何も変わっていません。
米国人は、すべての男性と女性は平等に創造され、創造主によって、生命、自由、幸福の追求という、不可分の権利を与えられていると信じています。そして、これらの信条を変えるものは何もありません。(拍手) これらの信条こそが我々です。我々はずっとこれらの信条を持ち続けるのです。
そして、我々は、民主主義の価値観―個人の自由、宗教の自由、良心の自由、法の支配―が米国と世界の利益に役立つとこれからも信じます。そして、人類の野望を解き放ち、世界のすべての国家と国民の間の関係を導くための最良の政府であり続けるでしょう。
米中関係において我々が直面している多くの課題にもかかわらず、ドナルド・トランプ大統領のリーダーシップの下では、米国はこれらの挑戦が中国との具体的な協力を妨げることは許さないと断言できます。
我々は、中国との経済関係において長年待望されてきた構造改革を実現するための誠実な交渉を継続します。そして、今朝、再び大統領から伺ったように、トランプ大統領は合意に達することができると楽観的なままです。
我々は、教育、旅行、文化交流を通じて、両国国民の間に絆を築き続けます。 また、中国と米国は、北朝鮮の完全かつ最終的かつ検証可能な非核化を確保するために協力するための関与の精神を維持し続けます。 また、ペルシャ湾における軍備管理及び米国の制裁措置の実施について、より一層の協力を求めます。
米国は中国との関係改善を模索し続けるでしょう。その際には、率直にお話ししたいと思います。なぜなら、これは米中両国が正さなければならない関係だからです。
米国は引き続き、中国との関係の抜本的な再構築を追求するでしょう。そして、ドナルド・トランプ大統領のリーダーシップの下、米国はこの方針を維持します。米国民と両党の選出議員は、今後も決議を維持します。我々は、我が国の利益を守ります。我々は、我が国の価値観を守ります。そして、我々は慈善と万人のための善意の精神でそうします。(拍手)
トランプ大統領は習主席と強い個人的関係を築いています。その上で、両国国民のより良い暮らしのために両国の関係を強化する方法を模索し続けます。 そして、我々は、米国と中国が共に平和で繁栄した未来を共有するために努力することができ、またそうしなければならないと強く信じています。しかし、率直な対話と誠実な交渉だけがその未来を現実にすることができます。
1年前にスピーチを締めくくったように、今日は終わりにします。アメリカは中国に手を差し伸べています。そして我々は、中国政府が近いうちに、今度は言葉ではなく行動で、そして米国への新たな敬意で立ち返ることを願っています。
「人間は目の前を見ているが、天は遠い将来を見ている。」という中国のことわざがあります。我々が前に進むとき、決意と信念を持って平和と繁栄の未来を追求していきましょう。トランプ大統領のリーダーシップと米国経済と世界における米国の地位に対するビジョンへの信頼、そして中国の習近平国家主席と築いた関係への信頼、そして米国民と中国国民との永続的な友好関係への信頼。 そして、天が遠い将来を見るという信念、そして神の恵みによって、アメリカと中国はその遠い将来に共に出会うでしょう。
ありがとうございました。神のご祝福がありますように。アメリカ合衆国に神の祝福がありますように。(拍手)
END
(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)
カデットの祈り¹⁾ 神よ、私達の父なる神よ、人間の心の探究者は、私達が誠実さと真理であなたに近づけるよう助けてください。私達の信仰が歓喜に満ち、また私達があなたを自然に賛美しますように。 誠実なふるまいと清廉な思考への称賛を強め、高めてください。偽善と見せかけに対する嫌悪がなくならないようにしてください。私達が一般的な生活水準以上の人生を送ろうと努めることを勇気づけてください。安易な間違ったものではなく、より困難な正しいものを選ぶようにし、全てが得られるときには、半分の真理で決して甘んじることがないようにしてください。高潔で価値のあるすべての人への忠誠心から生まれた勇気を与え、悪と不正に妥協することを軽蔑し、真理と権利が危険にさらされても恐れを知らない勇気を私達に与えてください。命の神聖なものにおける軽薄さと不敬さから私達を守ってください。新しい友情の絆と新しい奉仕の機会を私達に与えてください。明るい表情の人たちと心を共にし、悲しみ苦しみを受ける人たちへの同情で心に明りを灯してください。 無機質で汚されていない陸軍工兵隊の名誉を維持し、汝と我が国に対する義務を果たす上でのウェストポイントの理想を私達の生活の中で示すために、私達を助けてください。これらすべてを、偉大な友とすべての陸軍修士の名においてより頼みます。 アーメン (樺島万里子訳)
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