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#浅葱色
wanderingflier · 9 months
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浅葱色の美しい湧泉がある神社。
泉神社
November 2023
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konjaku · 2 months
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露草[Tsuyukusa] Commelina communis
The name means the dew grass. The flowers are used in the herb dye called 露草染[Tsuyukusa-zome], which turns them a light blue color called 縹[Hanada] or 花浅葱[Hanaasagi], and the dye-soaked paper called 移花[Utushibana]. https://www.google.com/search?q=縹&udm=2
梅雨去りぬ 先づ縹草 初夏の 瞳を上げて 喜びを云ふ 梅雨が上つていよいよ夏だといふはればれしい感じは恐らく凡ての草木の抱く所であらう。この歌ではその最初の声を発するものが縹草即ち小さい露草で、可哀らしい紫の瞳を上げて子供らしく嬉しい嬉しい嬉しいといふ様に見える。成るほどさうかも知れない。
[Tsuyu sarinu mazu hanadagusa hatsunatsu no hitomi wo agete yorokobi wo iu Tsuyu ga agatte iyoiyo natsu da to iu harebareshii kanji wa osoraku subete no sōmoku no idaku tokoro dearō. Kono uta dewa sono saisho no koe wo hassuru mono ga hanadagusa sunawachi chiisai tsuyukusa de, kawairashii murasaki no hitomi wo agete kodomo rashiku ureshii ureshii ureshii to iu yō ni mieru. Naruhodo sō kamo shirenai.] Tsuyu(the rainy season before summer) is over, and first of all, Hanadagusa(s) raise their eyes in the beginning of summer and speak of joy Tsuyu has ended, and all the plants and trees must be happy that summer is finally here. In this tanka, it appears that the first thing to emit the voice is Hanadagusa(s), or little Tsuyukusa(s), which raise their pretty purple eyes and say like children, "I'm happy" "I'm happy" "I'm happy". Well, that may be so. From 晶子鑑賞[Akiko kanshō](Appreciation of waka poems composed by Yosano Akiko) by 平野 萬里[Hirano Banri] Source: https://www.aozora.gr.jp/cards/000294/files/1858_15766.html
There is a dodoitsu that goes like this:
恋をするなら 露草染に 藍の重なる 深き色
[Koi wo suru nara tsuyukusa zome ni ai no kasanaru fukaki iro] (Ai also means that word with the same pronunciation)
Tsuyu will soon be over.
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moko1590m · 21 days
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2024年09月04日 19時00分 自分にとっての青色と緑色の境界が他人と比べてどれほど違うかを教えてくれるサイト「Is My Blue Your Blue?」
青色と緑色の中間に位置する青緑や浅葱色、ピーコックグリーンなどの色は、青色と呼ぶべきなのか緑色と呼ぶべきなのか人によって意見が分かれます。「Is My Blue Your Blue?」は、自分にとっての「青色と緑色の境界」が他人と比べてどのような位置にあるのかを教えてくれるサイトです。
Is My Blue Your Blue? https://ismy.blue/
「Is My Blue Your Blue?」にアクセスすると、画面全体に特定の色が表示されます。
表示されている色が「青色」だと思う人は画面左下の「This is blue(これは青色です)」を、「緑色」だと思う人は右下の「This is green(これは緑色です)」をクリックします。なお、中央下部の「Reset(リセット)」をクリックすると、最初からやり直すことができます。今回は緑色だと思ったので、「This is green」をクリック。
すると、次の色が表示されました。今度は青色だと思ったので「This is blue」をクリック。
次の色はかなり微妙なライン。悩みながらも「This is green」をクリックしました。
すると、先ほどの色よりほんのわずか青色っぽい色が表示されました。このように、どんどん青色と緑色の境界を絞り込んでいくことで、自分にとっての青色と緑色の境界が全体で見てどれくらいの位置にあるのかがわかるというわけです。
合計で7回ほど選択を繰り返すと、最終的な結果が表示されました。今回テストした編集部員の青色と緑色の境界は、色相スケールでいう「hue 173」に位置するそうで、これは全体の63%より緑色側に境界が偏っているとのこと。この位置に境界があるということは、ターコイズブルーは青色だと認識していることになります。
なお、結果表示画面の左下にある「Submitted!(提出!)」をクリックすると、自分の第一言語や色弱の有無といった項目に回答して送信できます。
「Is My Blue Your Blue?」を作成した神経科学者のパトリック・ミノー氏は、このウェブサイトはあくまで娯楽目的に作成したサイドプロジェクトであり、結果はモニターの補正や周囲の照明、ナイトモードのオン/オフなどによって左右されるとしています。また、他の人々と比べて自分の青色と緑色の境界が大きく異なっていたからといって、視力や目に問題があるというわけではないと補足しています。
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myscrap · 13 days
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Xユーザーの浅葱✌✌🌽✌✌赤岩さん: 「ルカ…色んな気持ちだね… https://t.co/XQnrt2Gb0T」 / X
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m12gatsu · 7 months
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レミングたち
過日、青山真治のエリ・エリ・レマ・サバクタニを観返した。高校生くらいの時に、クワイエットルームへようこそと、リリィ・シュシュのすべてと……なんかそういう(どういう?)邦画まとめてTSUTAYAで借りて、家族が寝静まった後に一晩で一気に観たの憶えている。明け方に最後観たのがエリ・エリ・レマ・サバクタニだった。その時は筒井康隆も中原昌也もよく知らなかった。過日、Wikipedia見たら、森敦の『意味の変容』という短編集から着想を得ている、とあったので、読みたい、と思って、調べてみたら古本で5,000円もした! ので一旦見送ったら、次の日、懇意の古本屋に偶さか入荷の報せが載っていた。多少の傷みもあって3,000円。買うよりほかなかった。なんか俺はずっとこういう偶然に導かれて、と自分では思い込んだまま、ふらふらとここまでやってきたような気がする。
『あたらしい家中華』を参照して、肉未粉絲と蒜蓉蒸茄子作った。読み方わからん。青い食器が好きである。昔一緒に暮らしてた女が、ある日6枚くらいまとめて持ってきてくれた浅葱色の小皿をいまも使ってる。よく見ると釉薬の滲んだような表面の意匠が、1枚ずつ微妙に異なっている。洗ってる時とかに何枚か割ってしまって、いまはあと4枚しかない。割れた時の断面は白くて、ざらざらした砂みたいな細かい破片が散らばった。陶器と磁器って何が違うんだろう。
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rosysnow · 1 month
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孕むのは傷
学校にも行かず、同級生の家で、その母親と
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 身を起こしてベッドを降りた香乃が、カーテンを引いた窓の前に立ち、白昼の日射しに軆の線を浮かび上がらせる。
 睫毛。乳房。尻から脚。
 まくらに肘をついて頭を支え、俺は香乃がベッドスタンドの灰皿に残した煙草を、少し吸ってみる。まずい。思わず咳きこんでしまうと、香乃は緩やかな長い髪を揺らしてこちらを振り向き、笑った。
「浩平くんは、そんなの吸わなくていいのよ」
「香乃さんは、これうまいの?」
「旦那が吸うから、うつっただけよ」
 俺は舌打ちしてうつぶせると、煙草なんかより、甘い香乃の匂いが残るシーツの匂いを吸った。その匂いだけで、脳がほてって腰が焦れったくなる。
「もうお昼ね。何か食べていく?」
「うん」
「オムライス作っ��あげる」
「ケチャップで俺の名前書いて」
 香乃は笑うと、床に落ちていた服を拾い、身にまとっていく。
 俺は高校二年の十七歳で、二十歳のときに俺のクラスメイトを生んだ香乃は、今年三十七歳だ。軆の線は完璧とは言えないけど、白い肉づきがあってむしろ俺はそそられる。
 浅葱色のチュニックとインディゴのパンツになった香乃は、こちらに来て、ベッドスタンドに投げたヘアゴムで髪をひとつに縛る。
「香乃さん」
「なあに」
「キスしたい」
 薄化粧の香乃は、俺を見て、ベッドサイドに腰かけるとシーツに手をついた。俺も上体を起こし、香乃の首に腕をまわして、彼女の顔を引き寄せる。
 息遣いがほてっている。唇が触れあって、互いに舌をさしこんで絡めて、水音が跳ねる。息を止め、熱く柔らかい舌で相手をむさぼり、俺はもっと香乃を抱き寄せて乳房をつかんだ。
 すると香乃は唇をちぎり、「キスだけ」と俺のまだ剥き出しの肩を押して、軆を離した。
「けっこう勃ったんですけど」
 香乃は俺の陰毛から頭をもたげるそれを見て、「仕方ないなあ」と指を絡みつけ、手で刺激してくる。香乃の指は白くて、それが繊細に動いて、股間にミルクがしたたっているみたいだ。
 俺はシーツの上を座りなおして、取り留めのないため息をこぼす。集中する血に堅くなって血管が走りはじめる。俺は香乃にキスをして、息遣いがかかる距離でささやく。
「口でしてよ」
 香乃は肩をすくめると、ベッドに乗って、俺の脚のあいだに膝をついて股間に顔を埋めた。ぬるり、と熱っぽい濡れた感触が性器を包んで、それがうごめいて吸ったり締めつけたり、俺の喉からは声が垂れる。
 すする音が耳を淫靡に撫で、俺は香乃の茶色の髪をまさぐって、舌の動きに連動して腰を動かす。ただ気持ちよかったのが、一気に屋上への階段をのぼるように、快感が駆け上がりはじめる。息遣いが深くなって、声が虚空を引っかく。
「やば、出る、……っ」
 言った瞬間、香乃の口の中にたっぷり吐き出していた。びくん、びくん、と名残る反応で長く射精が続く。香乃はそれを全部飲みこんで顔を上げ、少し口元に垂れた精液も、指をすくって口に含んだ。
「おいしいの?」
「浩平くんは、味がなくて飲みやすい」
「旦那は?」
「あの人のは煙草の味がするわ」
 そんなもんなのか、と俺も床の下着と紺のスラックスを拾った。
 学校にも行かず、同級生の家で、その母親と情事にふけって。もともと親にはあきらめられているけれど、知られたら勘当でもされるのだろうか。
 あの人たちは姉貴しか見てないからなあ、と俺はスラックスに脚を通して、ベッドを立ち上がる。「ごはん作ってくる」と香乃は煙草をつぶしてからダブルベッドの寝室を出ていき、俺は制服を着ると、さっき香乃がいた窓辺に立ってみた。
 カーテンはぶあつく、くしゃくしゃと適当にまとめられて、レースカーテンの模様が壁に映っている。
 腕時計を見ると、時刻は十三時前だった。残暑の日射しはまばゆく、目を細めてしまう。
 俺はカーテンに手をかけ、それに包まってみる。確かに、あの煙草の匂いがした。しょせん、香乃が大切に想っているのはその男なのだ。なのに、何で俺は、香乃に恋をしてしまっているのだろう。
 寝室を出て、ダイニングに向かうと、たまごとバターの柔らかな匂いがただよっていた。
 白い壁には、絵画のような額縁で家族写真が飾られ、オブジェにも見える時計が秒針を刻んでいる。広いテーブルクロスは真っ白で、裾に同じ白糸の目立たない花の刺繍がある。
 俺は椅子を引いて座ると、テーブルの真ん中のピンクのガーベラに触れた。ここに生けられる花は、毎朝香乃が変えているらしい。
 俺の家は、親父が医者の格式ばった金持ちだが、ここの旦那も、駅前の調剤薬局を経営する稼ぎのいい男なのだそうだ。俺の親父が勤める病院と、その薬局が提携しているのが分かって、佑輔──香乃の息子と俺は、何となく話すようになっていた。
 香乃に出逢ったのは、梅雨がまだ開けない七月だった。期末考査の勉強のため、佑輔に誘われてこの家に来て、ひと目惚れした。
 佑輔は部屋にいた。俺は廊下でつかまえた香乃に、無理やりキスをして、あの煙草の味を感じながら、服越しに勃起を押しつけた。抵抗していた香乃の乳房の突起を指でこすると、香乃は俺を洗面所に連れこんで口でした。そのときも全部飲んでいた気がする。
 荒っぽい息を噛んでいると、不意に「浩平ー?」と佑輔の声がして、俺は慌てて答えながらファスナーを正した。生徒手帳のページを破って、香乃に連絡先の走り書きを握らせた。それから、俺と香乃は、この家が空っぽになると軆を結びつけている。
 テーブルに頬杖をつき、スマホを取り出して画面を起こす。何の着信もない。別にこちらから連絡する相手もいない。
 平日の午前九時、香乃にメールをして、香乃以外留守だと返ってくると、俺はこの家に来る。このスマホは、ほとんどそれだけに使う。そして、帰り道にメールは全部削除する。
 何も残らないのにな、と思う。そんなふうに、削除してしまうメールみたいに。
 どんなに軆を重ねても、俺と香乃には何も残らない。埋まらない穴が深くなっていくだけだ。
 俺は「もうやめる」のひと言が言えないし、香乃も「もうやめて」のひと言を言わない。俺は香乃をつらぬいて、奥まで突いて、でもそうすることで、俺は香乃の愛情に包まれたりなんかしていない。単に、自分の心に、空洞を空けている。
 こんなに香乃を愛しているのに、愛おしくてたまらないのに、何も生まれない。香乃を抱くほど、俺は腫れ上がる気持ちを押し殺している。誰にも届かない膿んだ心を持て余し、結局それは、床に踏みつけるしかない。
 そして、感情が流出する。感覚を喪失していく。
 香乃が作ったオムライスを食べると、リビングのカウチでもたれあって、キスをしたり服の上から触れ合ったりする。引いたカーテンの向こうからの日射しが、指先や衣擦れに陰影を作る。
 触って。舐めて。入れて。
 そんな言葉は交わすのに、「好き」とは言わない。それが、俺と香乃の距離なのだろうか。
 俺にまたがった香乃が、腰を沈めて俺の首にしがみつく。どろどろに濡れた熱が吸いついてくる。俺は香乃の太腿をつかんでもっと奥まで突き刺して、お互いうわずった声を出して、腰の動きを縺れあわせて快感をいたぶる。
 香乃の顔を見た。濃くない化粧。しっとり上気する肌、睫毛が縁取る瞳、薄く色づく唇。
 長い髪をほどくと、さらさらと乱れた服の上を流れる。その軆を腕に抱くと、感触は柔らかくふっくらとしている。うなじに舌を這わせると、香乃も俺の軆に抱きついた。
 つながった性器が、熟れた果実みたいな潤んだ音を立てている。腰が蕩けてふわりとあふれそうになるのに、それをぎゅっとこらえて我慢する。
 いつも俺は、十五時にこの家をあとにする。それまでぎりぎりまでつながって、絶頂を焦らして、息や声を崩している。
 俺たちは、軆の相性はいいのだと思う。「もういく?」と訊くと、香乃はうなずき、俺は香乃を前倒しにして後ろから攻める。攻めながら核を撫でると、それで香乃はきゅうっと俺を締めつけてきて、まもなく俺たちは、ほぼ同時に達する。
 香乃は床に崩れ落ちて、それでも、俺の股間を舐めて片づけてくれる。ティッシュとか、証拠を残せないのもあるのだが。
 俺は制服を正し、香乃も身なりをきちんと戻し、「じゃあまた」と玄関先で別れる。
 香乃とセックスをしていると、そのあともっと虚しくなるのも忘れて、ちょっとだけ息が楽になるのだ。俺は、子供の頃から生きている実感がなかった。自分は必要のない存在だと感じていた。
 俺は、跡取りとして男が欲しかったから作られただけの子供だ。でも、昔から医者になる気はなかった。そんな脳みそもなかった。だから結局、優等生の姉が両親の期待を背負って、両親には俺は作らなければよかった存在になった。
 姉は今、二十歳で、医大に通って、浮いたうわさもなく、卒業後に備えた見合いまでしたりしている。そんな姉を俺は軽蔑しているが、姉もこんな俺を軽蔑している。
 両親は、俺が学校をサボっているのを知っているはずなのに、何も訊いてこない。
 誰も俺のことなんて見てくれない。
 香乃だってそうだと、終わると気づいて一番傷つくのだけど、交わっているあいだは香乃は確かに俺を求めてくれて、自分が認められているように感じる。だから、俺は香乃に会いにいってしまう。
 どんどん、奪われていく。埋まらない心を満たそうとしているのに、何だよこの関係?
 不倫。人妻。友達の母親。
 むしろ正気とか倫理とかを失くしていっている。
『お前、二学期から出席日数ほとんどないだろ。
 今度の中間落としたら留年らしいぞ。』
 十月になって、中間考査が近づいてくると、佑輔がそんなメールをよこした。『もうこのまま退学でもいい。』と返すと、電話がかかってきて説教された。『明日、俺の家に来い』と佑輔は言った。
『付け焼き刃だけど、平均点取れるポイントを詰めこんでやる』
 お前んちにはほぼ毎日邪魔してんだけどな、と思いつつ、『分かった』と返した。
 俺が留年しようが退学しようが、進級しようが卒業しようが、親が関心を持たないのは同じだと思うが。
 ああ、何だかもう、香乃を連れて駆け落ちでもしたい。そう思って、白昼夢のようなバカげた未来に、自分で嗤ってしまった。
 青空からの風が涼しくなってきた翌日、久々に学校に顔を出して、いろんな教師にちくちく言われた。ここでも俺は、いらない存在だ。俺みたいな劣等生は、在籍しているだけで学校の不名誉なのだろう。
 やる気もなくつくえに伏せっていると、女の子が話しかけてくることはある。ダイエットに命を懸ける同い年の女の子の脚は細く、腰も華奢で、腕もすらりと長い。俺はそれに魅力を感じない。
 指先が食いこむ弾力、噛みちぎりたい厚み、ふくよかな腰まわり。香乃のあの官能的な曲線が好きだ。俺はまたつくえに顔を伏せ、彼女たちが何か言っても、何も聞かなかった。
 放課後になると、佑輔に引っ張られて家に連れていかれた。今日は佑輔に連れていかれると香乃にメールしていたから、香乃は驚いた顔を微塵も見せず、対応した。
 完全に俺を「息子の友達」として見て、笑顔で接して、関係があるなんてまったく見せない。何だかそれが悔しかったけど、香乃にちょっかいをかける前に、佑輔が勉強会を始めたので仕方なくつきあった。でも、集中力もやる気も出ないし、そんなことより香乃に少しでも触りたかった。
「佑輔」
「ん? 解けたか」
「やっぱ俺、学校辞める」
「あのなあ──」
「どうせ、平均点取ったって意味ないし。全国トップでも取らないと、親は俺を見ないよ」
「学校辞めてどうすんだよ」
「好きな人と遠くに行きたい」
「その前に彼女いんのか」
「………、好きな人はいる」
「マジか。校外か」
「すげえ好きなんだ」
「ほう」
「もう……好きなのに、何で、本気だって分かってもらえないんだよ」
 佑輔は肩をすくめて、「高卒ないと、好きな女にプレゼントもできないぜ」とノートをペンでたたいた。俺はうめいて、シャーペンを持ち直して白紙のノートを見つめた。が、一分も持たずにペンを投げて結局立ち上がり、「おい」と佑輔に言われると、「便所借りる」と返して俺は部屋を出た。
 キッチンから甘い匂いがしていたから、そちらに向かった。香乃が電子レンジを覗きこんでいた。
「何作ってるの」と歩み寄ると、香乃はこちらを見て、「焼きプリンができるから、少し待っててね」と“友達の母親”の顔と口調で微笑んだ。
「男子高校生に焼きプリンって」
「佑輔は好きなんだよね」
「ふうん」
 香乃の髪に触れようとした。が、それはうまくかわされて、にっこりと微笑まれる。
「もう少しで持っていくから、佑輔にも言っておいてちょうだいね」
 頭の中に、鋭い静電気が走る。俺は強引に香乃の腕をつかんで、引っ張って、深くキスをした。煙草の味。が、すぐに遠慮なく舌を噛まれたから、びっくりして顔を離す。
 香乃は少し怖い顔をしていて、「私との関係がどうでもいいの?」と言った。俺は、その言葉の意味をとっさに測りかねた。けど、だけど、それはずるいだろ、とは思った。
 どうでもよくないよ。香乃を連れて逃げたいよ。でも叶わないんだろ? どうせ香乃は、旦那と佑輔が大事なんだろ? だったら俺は、それをぶっ壊したいのに──
 ぶっ壊さなければ、あんたは俺のそばにいるっていうのか? 何だよ、それ。そんな矛盾、あんたには都合がいいだろうけど、俺にはひたすら傷がつくじゃないか。
 俺は佑輔の部屋から荷物を取って、カラメルの甘い香りがただようその家を立ち去った。胸に空いた穴で、息が苦しかった。
 俺は愛されていない。香乃にも愛されちゃいないのだ。香乃に愛してもらえるなら、誰に突き飛ばされても平気だと思えたのに、やっぱり香乃だって俺のことなんて見てくれない。そもそも手に入れていなかったけど、それでも、香乃への片想いすら否定されて心が吹き抜けて、その空洞が俺をつらぬいて意識を彷徨わせる。
 やがて、中間考査が終わった。俺はもちろん及第点を取れず、オール赤点だった。だが、それに触れることもしない家族と夕食を取り、夜中、リビングのPCで学校のホームページにアクセスして、退学届のPDFをダウンロードして印刷した。
 もうやめよう。ぜんぶやめよう。学校も家もいらない。待ってくれと止めてもくれない。これからどうしていくのかは考えていないけど、とりあえず、今をすべてやめたい。
 退学届を提出する前の日、香乃を訪ねた。その日も、影を映すカーテンがかかる寝室でつながった。事が終わると、高校を退学することを話した。ついでに家のことも話した。香乃はあんまり興味もなさそうに、煙草を吸っていた。
「もう全部やめる」と言ったところで、香乃は灰皿で火種を消して、ベッドを降り、カーテンにもぐって少し窓を開けた。カーテンがふわりとふくらんで、香乃のシルエットが透ける。
 あのカーテンにも、この旦那の煙草の匂いがしたっけ。それに包まれる香乃は、やっぱり俺には手が届かない人なのだ。「たぶん」と俺はこの言葉をつけくわえた。
「香乃さんとも、今日でおしまいだ」
 日射しに浮かぶ香乃のシルエットは、微動もしない。
 笑っているか。泣いているか。それも分からない。
 そんなふうに、俺には香乃の心は分からないままなのだろう。捕まえられないのだ。どんなに手を伸ばしても、結婚して息子もいる香乃には、あのカーテンのようなぶあつい膜があって、俺には触れられない。
 香乃だけじゃない。今まで俺がかかわった人すべてが、俺を満たしてくれなかった。みんな、俺を通り過ぎていった。今までと同じじゃないか。なのに、香乃を失うと思うと、なぜこんなに痛いのだろう。
 日射しを受けるカーテンが秋風に揺れて、壁の影がひらひら動く。カーテンに染みついた煙草の匂いも、舞いこんでくる。それに包まる香乃は、やっぱり何も言わずにシルエットしか見せない。
「もう来ないよ」
 最後だと思って、小さくつぶやいた。沈黙が流れた。風の音だけが低くすりぬけた。
 ふと窓を閉めた香乃は、こつん、とガラスに額を当てた。
「そうしたほうがいいわ」
「……うん」
「私も、堕ろすつもりだから」
 俺は目を見開いた。
 香乃のシルエットは動かない。俺は段々と目を落とし、心がぱっくり裂けるのを感じた。
 そう、こうしてまた失う。やっぱり、失うのだ。
 そして、空っぽの心は、傷口だけ孕む。
 FIN
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01-08-m-n · 1 year
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今日は月が大きく見える。だんだんと秋になって夏が終わっているのだと感じた。8月29日。日が昇って空が青くなり始めるまで大学の友人3人とカラオケにいた。解散してひとりになって、爽やかでキラキラした青い空を見ながら6時発の電車で帰った。家でシャワーを浴びるとタイルを赤黒い血が流れていった。ベッドに着いても眠れなくて、恋人に何件かラインをする。寂しいのかわからないけど涙が出てきた。今日であの日から1年だなとずっと思っていた。1年前の8月28日の、お母さんと出かけた時の動画を見てしんどくなった。後悔とかではなく申し訳なさみたいな気持ち。勝手に顔変えてごめんね。みたいな。あの時は勝手すぎた。でも誰も隣にいなかったんだもん。逃げるためにひとりで走るしかなかったんだもん。自分でも昔の顔を忘れつつある。
1年前の今日に生きるためにやった。嘘じゃない崩れない顔で好きな恋人に会いに行きたかった。人ととなりで寝るには無防備にならなきゃいけないでしょ。人の前で俯くことすらできない私ができるわけなかった。はじめて広すぎるキングベッドで寝た。起きるともう日が昇っていて、大きな窓のひかりで影になっている君がいた。(2023-08-29)
久しぶり。久しぶりだね。書くのも読むのもできなくてさ。8月31日はスーパーブルームーンだったね。知らなかったけどなんだか明るくて見上げていた。誕生日に恋人が教えてくれたダーツをした帰りだった。 9月になった日は一気に涼しかった。スーツを着て就活三昧。その分アルバイトがめちゃくちゃ楽しく思える。振り返ると七夕の頃から書けていない。誕生日も誕生日の恋人とのデートもあったのに書けていなかった。花火大会にも行った。私が好きなサマーウォーズの再上映も一緒に見た。サマーウォーズがあんなに手を繋ぐことを描いた映画だって初めて気付いた。手を繋ぐ人ができたからだろうか。
誕生日が終わる瞬間、眠ってしまった恋人の胸に耳を預けていた。彼が生きていることが貴くて、ひたすらに泣いた。鳴るというより落ちていくような音が一定に消えていって、いつか止まってしまうのが怖かった。よわくないのに、ふと軽くなっていく感じがして、ずっといなくならないでほしいと思った。Tシャツについた染みが乾くまで彼は起きなかった。21歳になったんだなとその時に思った。
君の胸に耳を澄ますと拍動の讃美歌が響いている初冬
これは去年の冬の歌会に出さなかった歌。
「分かってもらえないことを分かってあげたいし、分かってあげれないことを分かって欲しい」 ジェットコースター/TELLECHO 新潟のバンド 最近は体力がなくてライブに行けていないんだけど久しぶりに行きたいな。次のデートの時に駅前で音楽が聴けそう。恋人とのライブは既にひとつ決まっている。
明日からも連日就活。昨日は大学の俳句・短歌サークルでバーベキューと花火だった。大学の裏の海で。丁度花火大会の日だったから打ち上げ花火も記念みたいに上がってた。手持ち花火は何年ぶりか分からないくらい久しぶりにやった。綺麗だった。でも夕日が沈んでいく海と空の方が好きだった。波はだんだんと暗い浅葱色になっていた。(2023-09-03)
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europiumoon · 1 year
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gm
起床と共に眠気まなこでYouTubeを開く。自動再生をONにして「あさぎーにょ」の動画を再生する。今1番好きで憧れで、POPPYの洋服を3着買った決して安くない値段だけど最近確定申告故の臨時収入を得たので良しとする。体調を崩してから自分を見つめ直す時間が出来て自分が蔑ろにしていた映画鑑賞や読書の時間を増やすことにした。凄く楽しい。今audibleにて凪良ゆう著の『汝、星のごとく』を聴いている、読んでいる。本も買ったし移動中とか、昼休みとか読んでるんだけど聴くとこういった感情表現だったのかとか気づけて2倍面白い。まだ途中だけど、会社行くまでの通勤中も面白くてニヤニヤしながら歩いている。マスクしててよかった。仕事は若干忙しくてけど、充実していてthe営業って感じになってきたなと思う。今日後輩が研修を経て部署に来る。去年の今頃を思い出すけど、あっという間だった。今年度もあっという間になるのかどうかわからないけど、なにもしなかった1年ってよりは何かしら行動を起こしたい、資格とか美術館巡回とか、好きなことにもまた目を向けて。あとどうでもいい話だけど先週末会社の同期とパーソナルカラー診断を受けてきた。ブルベ夏だと思ってたけど、1stブルベ冬で2ndブルベ夏だった。判明したらしたで逆に窮屈になった感じ。今日は白いトップスに薄花色のボトムス、薄浅葱色のパンプスを履いている。theサマーな感じ?好きな色だし。あと最近買ったピアスも着けている。こちらも青白磁色って感じ。今日は暑いようなので無理しないでイージーに生き抜きたいですね、
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ピアスと靴のかわいさ共有~買ったものも共有✌️
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cctrain0722 · 2 years
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『神々の遊ぶ庭』を仰いで。 ~後編~
トムラウシに夕陽が沈み、だんだんと夜へうつりかわっていきます。 夕焼けの紅と夜の群青の間、浅葱色を眺める【たまらん】時間です。
湖面と夜空、両方に星が瞬く。 これまで山で見てきた星空で最も素晴らしかったのでは…と振り返ります。本当に知らない景色だらけ。涙が出ました。
モルゲンロートのトムラウシを見届け、まだこの景色で過ごしていたい…そんな気持ちをぐっとこらえて、まったり下山しました。
残雪期に来たら~とか、お花がMAX輝いているときは?など、前回のニペソツにトライした時同様見てみたい・歩いてみたい・知りたいことがふつふつと湧き出ます。
来年以降、また「神々の遊ぶ庭」へ…
一枚目【焦点距離】20mm【ISO】64【SS】1/1.6【F値】/8 二枚目【焦点距離】20mm【ISO】5000【SS】20【F値】/1.8 三枚目【焦点距離】85mm【ISO】8000【SS】8【F値】/1.8 四枚目【焦点距離】20mm【ISO】6400【SS】25【F値】/1.8 五段目左【焦点距離】20mm【ISO】800【SS】1/200【F値】/5.6 五段目右【焦点距離】20mm【ISO】64【SS】1/250【F値】/5.6 七枚目【焦点距離】85mm【ISO】400【SS】4【F値】/8
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ken-2016 · 2 years
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美国妈妈的来信 + 日记(4)
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(按:为了避免泄露个人信息和隐私,妈妈与美国妈妈的通信在发表前都经过编辑加工。妈妈是XXXX,美国妈妈是XXX。)
XXXX好。
谢谢来信,谢谢你一如既往的美言加鼓励。每次读你的来信,我都感觉有些不由自主地飘飘然起来(真不知羞耻、不知深浅、缺乏自知之明啊,脸红)。
虽然我知道我要重复我自己,但没有办法,我还是要说:看到您的来信写得这么好,也让我不能不自叹弗如。我知道你对我的文字的夸赞是真诚的,真心的,但跟您的文字相比,我还是觉得我的文字不够好,大大地不够。梦想将来有一天我的文字也能i写得跟你差不多一样好
你写什么都可以写得自然流畅,旁征博引又让我这样的读者读起来感觉轻松愉快,通俗易懂却毫无俗套、俗气、粗俗,粗鄙(甩出一连串的同义词、意思相近的词的手法是跟你学的,哈)。你的修养和文字修养让我不得不赞叹不已。读你写的东西,我总是可以学到很多东西,而且既是学习又是享受。你的文笔现在让我感觉很羡慕又可望不可及。
你的文字更好,我的则相对差,是因为你聪明又用功;而且,你是学文科的,我是学理科的,虽然我也聪明又用功(有点大言不惭了,不好意思),这些道理我也都理解。但理解归理解,赞叹还是要赞叹。由衷的赞叹。
我觉得我不能用我是学理科的来为我自己辩护,因为我看到英语世界好多科学家文笔也无比犀利又优美。比如,天体物理学家斯蒂芬·霍金的文笔就很犀利,很优美。那种犀利和优美无疑是来自他的天才和多年的勤学苦练。
霍金的天才是学不来的,但勤学苦练应当能做到。至少,可以尽力而为。
跟你通信,不断得到你的鼓励,也让我对文字表达产生了浓厚的兴趣和好奇。以前没有对文字表达给予多少关注,觉得文字只要能传词达意就好,能清楚地表达自己的意思让对方明白就很不错了,甚至可以说就很了不起了。
的确,无论是学理科的还是学文科的,太多的人不能清晰地表自我表达,写出的文字让常常需要读者做很多的猜测和脑补。这让我不禁好奇——怎么会这样呢?好好地把一件事情说个清楚,难道很难吗?
看来,确实对���多人来说很难。
或许,我真是像你说的那样有文字表达的天分?看那么多的人做出清楚的自我表达那么难,我都有点相信你说的了。
把事情说清楚很难,说得让读者感觉喜闻乐见就是难上难了。但读���的文字,我总是感觉你能举重若轻,好像不费力气,无论多么复杂的话题或事情只要让你说,你就能说得条理清楚又生动活泼,轻快轻松。我知道你有文字表达的天分,但我也相信不仅仅是天分。你的文笔让我想到霍金。
跟你通信让我得以不断自我反省,不断重新认识自己,仔细审视自己。我觉得跟你学习文字表达(写作)和文学鉴赏相对而言还是次要的,最重要的是跟你在一起,我也有意识地开始学着在日常工作和生活中不断自我反省和仔细审视自己。
我现在觉得越来越理解你喜欢引用的苏格拉底名言了: “没有省察的生活是不值得过的生活 / The unexamined life is not worth living。” 这话说得太妙了,虽然我现在感觉还不能有条有理地说出它究竟怎么妙。
真的是很感谢你。跟你通信交流,感觉好像又回到了大学时代,回到了一切皆有可能的年青岁月。这种感觉太好了。
再一篇匆匆写就的日记,请你批评和编辑订正。我还是要说,我从你的编辑订正中学到的太多了。感谢。我的写作动力一大半是来自可以看到你的编辑订正,可以由此学习。
顺祝你们一家幸福和性福,
XXX
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2022年10月6日  星期四   阴晴不定
今天又早早地把分配到自己头上的工作作完,想早走,又有点心虚。
在走廊上看到supervisor F迎面走来。怀着心虚试探地问是否可以。F笑着低声回应说:没问题,既然今天的事情已经做完,想走就走好了;但要悄悄地,不要声张,免得有人要攀比。
F是个很痛快的人,也是个很好的manager。他善于知人善用,善于鼓励下属,善于让下属感觉好。在他的领导下,大家都愿意尽力,为他,为公司。这种人如今也算是稀缺物种。有这样的人当上司也算是幸运了。
祝愿F早日获得提升,但也不愿意他获得提升,因为他获得提升之后,就不是这边的直接上司了。再来一个顶头上司还不知是个什么人,但大概率是不会跟他一样好。
开车上路。下班高峰时间还没到,XX号洲际高速公路上车已经密集起来,但还好,还没有形成交通拥塞。还是早下班的好啊。
一路开车,一路想办公室的事情。
非常奇怪,自己舒服也让别人感觉舒服,而且不需要付出什么额外的代价或努力,还能激励员工,提升工作效率,这种领导方式怎么就是这么难以普及呢?为什么这么多当supervisor的人非要让让下属感觉紧张或为难的时候,他们才会自己感觉舒适和舒服呢?
人真是一种很奇怪的动物。权力则绝对是一种坏东西。
下高速路,开行不一会儿,接近家。远远地就看到正在盛开的硫磺菊。
从近处看,硫磺菊有金黄色和橙色两种,但远处看就是清一色的金黄色了。硫磺菊生性泼辣,耐旱,耐土壤贫瘠,只要种一次开花结种,落地的种子来年就会自己发芽长大再开花。
把车开进车库,停好。下车出来看花。花每天都要看,但还是看不够。
硫磺菊的花看似娇弱,但很耐风雨,盛开的时候遇到风雨也不会倒伏。风雨停歇,花看上去毫发无损,好似若无其事。这种耐力真能够惊人。但人看惯了它的耐力,也就不觉得吃惊了。
对本应当感到吃惊的事情感觉不吃惊,这种事情本身就应当让人感觉吃惊。但太多的人早就对万事失去了好奇心,也失去了吃惊的能力。能持久地保持好奇心大概是一种天性,一种遗传的特性。
随着秋天的推进,先前迟迟不肯开花的大波斯菊也放花了。大波斯菊的花看上去也是好似娇弱,但耐受风雨的能力跟硫磺菊有一拼。
正要给大波斯菊和硫磺菊拍照,一大块云遮挡了阳光。
天空已经基本上全都给大块的白云和阴云占据。但云块中有缝隙。
等待云缝挪动、阳光可以泄漏下来的时刻。
阳光再现,赶紧拍照。一只熊蜂飞来,落到一朵大波斯菊的花心上。
进家,换下上班穿的套装,换上在家的宽松衣服,开始做晚饭——小米大米稀饭,米饭,羊肉丝炒洋葱。
澳大利亚进口的羊肉早就切成丝放在冰箱里冰冻着,只需要拿出来用微波炉解冻就好。
正切着洋葱、眼泪直流的时候,小男人放学进家,背着足足有20斤还不止的书包直奔厨房,跟这边拥抱、亲吻。看到这边在流泪,他关切地问:妈妈,怎么啦?
——因为想你,想得厉害。
这边一脸严肃地回应他的关切询问。
——真的吗?为什么呀?
小男人显然感觉迷惑不解,惊讶。
——给洋葱刺激的。
这边这么一说,他低头看到案板上的洋葱,立即明白了这边是在逗他玩,把他玩了一把。
——妈妈坏死了,戏弄我宝贵的感情。
——呵呵,还宝贵的感情哪,真宝贵呀。不是妈妈坏,是你太笨、死脑筋好不好?你有眼无珠,没看到洋葱也就罢了,还闻不到洋葱味吗?闻到了又想不到切洋葱会让人流眼泪,你自己说说嘛,你是不是太笨、死脑筋?
——我强烈抗议妈妈欺负我,对我肆意贬损,打击我的自信。
小男人如今越来越自信了。不断声言这边打击他的自信就是他自信不断加强的证明。
——洋葱炒羊肉丝呐,我爱吃。
——好啊,妈妈就喜欢听你这么说。你爱吃,妈妈做起来就觉得格外有成就感。哎,按照中国人的说法,羊肉是滋补的呐。
——妈妈是要滋补我,让我有力量让妈妈舒服吧。
——切,小野兽,小色狼。
——妈妈还不好意思承认啊,真好玩。
——别再废话个没完了,赶紧去放下书包吧。不觉得重嘛?小傻瓜。赶紧做你的作业去。早做完早轻松不好吗?为什么每天老是要拖哪。
——妈妈又是乱说,又是边贬损我,打击我的自信。我抗议。
——你爱抗议不抗议,赶紧走开,别在这里碍手碍脚,让妈妈心烦。
小男人笑着再双手捧住这边的脸,亲吻这边的额头和眼睛,接着转身上楼去他的房间做他的作业去了。
这个学期他选修了几门课业很重的课。这边担心他是否能对付得下来,但他说他要尝试和挑战自己的能力极限。
他这个年龄就有这样的意识是好事,这边也不好再说什么,但还是忍不住为他担心。怕他穷于应付,最终考试成绩不好,影响了总分,以后申请好大学会有障碍。
这边也向他承认了这种担心。但他好像是胸有成竹,说他已经想到了这一点,所以他会竭尽全力好好学习,力争拿到好分数。
他说到做到,这个学期比以往任何时候都更加用功。
这孩子,不知不觉间就长大了。
显然,他跟这边进入实际上的夫妻关系也让他加快成熟,变得更加成熟。
晚饭他吃得很香,一边吃一边赞不绝口说好吃。吃饱喝足,他帮着这边收拾饭桌洗碗,然后闲聊一会儿(聊学校的新建筑,同学对一些老师的褒贬议论)算是休息。
大约二十分钟的休息完毕,他再返回自己的房间用功。
这边去主卧,先洗澡,再上床,操起电脑。自己也用功,研究和准备明天要做的工作。
这些日子常常能在上班的时间内提前完成工作也因为在家提前进行了准备。感觉这种工作节奏很舒心惬意。
大约将近10点15,小男人功课作完了,也进入主卧,先去卫生间洗澡刷牙,然后一丝不挂地直接跳上床来,钻进被里,贴到这边的身上。
这边自己脱光,跟他肌肤相亲,直接感受他的体温。感觉很舒服,不禁性欲涌起。
伸手测试他的那话儿,还是软软的。他功课忙、精神紧张的时候总是这样。平时看他这样,就不向他求爱,随他去了,为的是让他好好休息。
但XXXX说,其实这边可以对他主动,主动刺激他,把他的性欲刺激起来再要他,让他射精;这样他反倒会休息得更好,而且也可以增强跟他的感情纽带。
开始手动刺激他。刺激不一会儿,他便半勃起了。
掀开被子,挪动身体,开始给他口。
——好舒服啊,妈妈。妈妈想要我了嘛?
他边说边感激地爱抚这边的面颊和两鬓,算是示意致谢。
这边继续给他口,没松口,只是发出哼哼声,算是应答他。
他很快在这边的口中强硬勃起了。
松口,抬头,上身直立起来。手握他的勃起对准阴道口,缓缓下沉身体。清楚地感觉到勃起缓缓地挺入。
——啊,妈妈,好舒服。我爱妈妈。
——宝宝,妈妈也爱你。
他伸出双手,抓揉爱抚这边的双乳。
俯身低头,跟他亲吻。同时上下活动下体,让他的勃起在妹妹里进进出出。
他的双手由抓揉爱抚这边的双乳转为搂抱这边的后背,指尖在后背上下轻轻滑动。
——宝宝好会刺激妈妈。
——妈妈真好,弄得我好舒服。
——妈妈也是感觉好舒服。
——妈妈,我想射了。
——这就想射啦?好,宝宝早射早睡,好嘛?
——好。妈妈,我要射了。啊,妈妈。
小男人大声叫着射了。
他射过之后松弛下来,没几分钟就入睡了。
感觉到精液在向外流淌。感觉好舒心,好幸福。
再抄起电脑,重读前天开始读的海明威著名短篇小说 “乞力马扎罗的雪”,The Snows of Kilimanjaro。
这些日子为了提升文学修养,开始了认真的英语文学阅读。选择读海明威是因为XXXX先前的推荐。选择读 “乞力马扎罗的雪” 则是出于这边纯粹的好奇。对这篇小说标题好奇,接着又对它的导语好奇:
Kilimanjaro is a snow-covered mountain 19,710 feet high, and is said to be the highest mountain in Africa. Its western summit is called the Masai "Ngaje Ngai," the House of God. Close to the western summit there is the dried and frozen carcass of a leopard. No one has explained what the leopard was seeking at that altitude.
(乞力马扎罗是一座海拔19,710英尺的长年积雪的高山,据说它是非洲最高的一座山。它的西部巅峰被马塞人叫做 “鄂阿奇—鄂阿伊”,上帝的殿宇。在那巅峰的附近有一具已经风干和冻僵的豹子尸体。豹子在这么高的地方寻找什么,没有人作过解释。)
在这神秘的导语之下,是一对美国夫妻的龃龉——他们到非洲狩猎,丈夫是个作家,腿上的皮肤被划伤,伤口没有得到恰当的及时处理,坏疽病发作,发展,蔓延;丈夫的生命危在旦夕,但救援迟迟不见;平时喜好展示男子气概的丈夫开始焦虑起来,忍不住把富家女妻子当出气包;妻子则竭力安慰他,竭力使他振作起来,但常常是爱莫能助。
丈夫在折磨妻子和为此感到后悔之间来回摇摆,同时又在眼前的现实和往日的回忆之间往来穿梭,现实和回忆由此难解难分:
Now he would never write the things that he had saved to write until he knew enough to write them well. Well, he would not have to fail at trying to write them either. Maybe you could never write them, and that was why you put them off and delayed the starting. Well he would never know, now.
(现在他永远也不用写那些他早先准备要写的事情了。当初他没写是因为他觉得要好好了解那些事情。好吧,不去写也就不存在写不好的问题了。或许你永远也不会写那些事情,这就是为什么你迟迟不写,推迟开笔写。好吧,到底是为什么他永远也不会知道了。)
不知为什么,读到这些话感到很震撼,但又说不出、说不好、说不清楚为什么感觉震撼。
需要请教XXXX,看她这个文学专家有什么解释。她一定会有很好、很巧妙的解释。她擅长解释和说明。
这小说读了三天才读了七八页。读得慢,一方面是因为没能拿出大块的时间集中精力读,主要是因为不想走马观花,而是想认真琢磨海明威如何谋划他的艺术性表达。
先前写东西从来不考虑这样的事情,只是觉得把事情说清楚就算是功德圆满了。现在要仔细地看观摩世界一流高手是怎么写。
 “乞力马扎罗的雪” 的故事很有趣,读起来感觉很愉悦。但不想仅仅是读故事,而是要像XXXX所说的那样,尽力深究、挖掘这篇小说字里行间的弦外之音、言外之意。
尽管明白自己尽力了之后的挖掘肯定还是浅薄的,但千里之行始于足下,这边愿意学习,愿意尝试挖掘。
已经短信知会XXXX:今后我会打扰你,问你阅读问题;相信你不会感到厌烦,也不会嫌我笨。
相信她绝对不会嫌这边笨。
感觉困意上来。
合上电脑,把电脑竖在床边。关床头灯。
侧身贴到小男人胴体上。
感觉着他的暖洋洋的体温,好舒服。
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holespoles · 2 years
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Rei Kurahashi
Personification of colour "Asagi-iro (pale blue-green)"
Asagi-iro is a very pale indigo colour. It is also now sometimes called bright blue-green.
It is closer to green than blue and paler than flowery blue. It is famous for being used by the Shinsengumi for haori and other garments, but it was originally the colour used by samurai to dress for death.
くらはしれい「浅葱色」
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wanderingflier · 8 months
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綺麗な浅葱色。
新島村
March 2019
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chaukachawan · 1 year
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分からないって、怖い。
 私が5限終わりにかさね裏に向かうと、彼らは台本を片手に台詞を重ね合っていた。発声を終えて輪に加わると、どうやらただ読んでいるだけというわけではないらしいと分かった。一人一人の台詞は、観客が内容を理解できるようにゆっくりはっきりと読む。それと同時に、台詞と台詞の間は、脚本全体のテンポ感をキープするために出来るだけケツ噛みで詰める。ところがボケの台詞は敢えてゆっくりとためて読む。そういった諸々を意識して読むという練習をしていた。みんなで改めて脚本を読み直して、どの台詞をどういう読み方にすればより伝わりやすくなるか、という話し合いを、めちゃくちゃ脱線しながら、大笑いしながら進めていくのは、非常に青春だった。それはもう、あくび発声の時に見上げたあの空よりも青かった。
 第一回通しを終えてもなお問題点として主に挙がっているのは、台詞が速すぎて内容が理解できないという問題である。しかし、この「内容が理解できない」「意味がわからない」という感覚は、怖いという感情の要因になり得るものであるように思える。
 実際に、意味のわからない文章を読んでいるとき、あなたはどんな感情に抱かれるだろうか。フランスの建築家であるアルフォート・アドラーの音叉的感情説によれば、夕焼けの空が擬似的に内包する期待値の観察を通じて、トロンボーンのボケとツッコミの感触がペットボトルを照らしているという。赤く染まる空に対して、浅葱色に殴られるミイラを眺める大福の視線が刺さる。根っからのユニバーサルデザインなスチール缶の口を、機敏なコルクは塞ぐことすらできない。それは暴れすぎている。少し気を抜けば、そのままほろほろと身が削れていく。まるでコンビニ店員だ。タピオカのホバリングが止まらないのも仕方がないことだと言えよう。テラス席で宿題をこなす、夏休み最終日の成人済み。それは電車かもしれない。手元の火は揺れる。手元の火は揺れる。これをこっちの蝋燭に移したら、僕はまだ生きていられそうな気がする。震えると消えるよ。消えたら死ぬよ。あ、じゃあこの電気で蝋燭の火がついたってことにすればいいじゃん。お、名案じゃん!ヘイリモコン!今、リモコン浮いてなかった?浮いてねぇよ!そんな事も知らねぇのかよ!!知らねぇよ!そっちこそ、
わっ(爆発力)
ああああああああああああああああああああ
【前奏】(1.5秒)
母なる原子の太ももに
我ら人の子の喜びはある
原子を愛せよ 原子に生きる
推しの子ら 推しの子ら
てーてーててーてー
でれてってっでれてってっつてれれ
でれてってっでれてってっつてれれ
ラストチャンスに飢えたつま先が
泳ぎだす奈良生まな鰹
早く読むと噛むよ?噛んだら死ぬよ?アジャラカモクレンテケレッツノパーかしこみかしこみはりこみかいこみあんぱん3つと餃子3皿で。ところで遠近法って知ってるか?知らねぇよ!そっちこそ!
わっ
わっ
わっ
わっ
い〜や、クレシェンドシャウト!夜の8時にこんなに大きな声を出していいんですかねぇ。まぁ、夏だもんな。一句詠む?おい、俺の筋肉、聞かれてるぞ、おい。百物語で一句、詠むのかい、詠まないのかい、
どっちなんだい!
詠〜〜〜〜〜〜む!
パワー
この俳句をお前に預ける。俺の大切な一句だ。それにしても夏に近いとはいえ8時近くなるとだいぶ暗いですよ。もっとろうそく買ってきときゃよかったな。じゃあこの電気で明るくすれば深夜でも大声を出していいってコト!?明暗じゃん!隣の家に囲いができたんだってよ。で、その囲いがボタン一つで変形するらしいよ。ヘイリモコン!
ってなわけで、稽古から一夜明けた今の情緒はこんな感じでした。
君と夜中に、豊中に。
豊総401より愛を込めて 
キャスパ映像のファイル名を「怖い話でのみ使用」にして保存している近未来ミイラより
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m12gatsu · 2 years
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いくつものいつも
浅葱色のソファに横たわって、膝の上に乗っているあなたのあたたかいあたま。俺とは違う輪郭。あの人とは違う輪郭。他ならないあんたの輪郭。ほお骨の緩やかな曲線に沿って、にこ毛が光をつらまえて、寝顔のふちがぼやけている。
Kがかつて大学の先輩から譲り受けた赤いテレキャスターを処分しようとしていたので、着払いで引き取った。テレキャスあんまり好きじゃないしThis is 向井秀徳をやりたいわけでもないんだけど、赤いギターが一本家にあってもいいような気がしたから。我が大いなる元カノSは YUIちゃんに憧れて同じ機体を使っていた。家人にいうと気を悪くしそうなのでこれは話さないでいる。
ジザメリのJust like honeyと同じ始まり方の曲、なんだっけ、DeerhunterのVox humanaと、ふともも自殺の死んだ君のふとももと、あとなんだっけ、踊ってばかりの国にあった気がするんだけど、なかったっけ。
バンドを組んだ。心理士とソムリエと金融マンと三文詩人。ライブも決まっている。昨日初めてスタジオ入った。仕事終わりに行ったから楽器はレンタルで、オレンジ色のグレッチを借りた。初めて触った。憧れのギター。大きな音を出すのは気持ちがいい。銀座コリドー街より、愛を込めて。
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uzurakoromo · 2 years
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掌編小説 『未来の視線』
 過去へと行けるタイムマシンが開発されてから、数年が経った。その間、私たち歴史調査隊は、タイムマシンを順調に活かし、歴史の真実を紐解いていったのであるが、その中で少し、不可解なことが起こっていた。
「やっぱり、感じます……?」 
「あなたも思っていたなんて……」
  今日の業務を終え、珈琲片手に語る仲間たちは困惑に声を落として俯く。それに私も心当たりに湯気を見つめながら、改めてその不可解な現象を言葉にして���に伝えた。
 「私は三年くらい前かな……平安時代の子どもに自分の姿を捉えられた」
 「僕は去年、江戸時代の武士に」
 「あたしは、明治時代の女工に……」
  私に続いて、皆がそぞろに例をあげる。本来それは絶対にありえないことだった。過去へと繋ぐ仕組みは、いわば、過去の次元に透明なレイヤーを重ね、その狭間に私たちが紛れ込む、と、いう形だ。だから、過去の者たちに私たちの姿は捉えられないはず。だからこそ、私たちは過去に介入することなく、調査を進めることが出来るのだ。だが、次第に例外が現れるようになった。
 そう、過去の次元において、必ず誰かが、調査隊の誰かの姿に気づいて、こちらを睨むのである。彼からすれば、ヘンテコな様相をした者が急に現れたというのだから、当然そうするであろうが。
  私も、多くの人が目を合わせることもなく通り過ぎる朱雀通りの脇で、浅葱色の水干を着た一人の子どもだけが、ススキの穂を地べたに付けて自分を見つめていたときの、あの辿るような目線を思い出し、口を覆う。
  なんだろうか、あの異様なほどに感じる不気味さは。
  他にも経験した彼らの証言を聞く限り、その「見つめる者」という存在には、パターンがあることが分かった。
 一つ、「見つめる者」は各時代ごとにランダムに、性別も身分も一切関係なく、非常に稀ながら、一人、または二人出てくるということ。そして彼らもまた、調査隊の中で一人だけの隊員を捉えているということだ。私はリーダーとして、不可解な現象を開発部に報告し、調査を依頼した。すると、原因は不明であったが、大きな事実が判明しだのた。それを皆に報告すると、彼らは全員一斉に口を開き、更にざわつき始めた。
 「え、見つめる者は、見られた隊員の祖先、または親戚だった、と?」
  私は報告資料を片手に大きく頷いた。
 「ええ、それに例外はなかったみたい。だから、結果論としてそういうことだろって」
 「つまり、何です。それこそ次元を超えて、私たちと先祖様は出会っていたというのですか?」
「それが、いわゆる縁とか、運命とかというものかもしれませんね」 「そうね。また、昔から伝わる怪奇現象や、心霊スポット、冥土と言われる場所も、巡り合わせば、私たちとの遭遇場所とも一致しているらしいわよ」 「……僕らを幽霊か祖霊とか見間違えたご先祖様が、今へと述べ伝えたのかもしれないね……」 「先祖が未来の子孫を祖霊と間違えるとか……不思議なこともあったものね」  と、仲間たちはその巡り合わせを悟り、驚きつつもやがて、安堵のため息を漏らした。この結果に対し、政府は「今までの調査の成果に比べれば、噂や奇譚に関わるくらいの介入は微々たるもの」とし、歴史調査はそのまま進められることになった。  しかし、私は、私だけは、この事実を何か異様な前触れとして穏やかな心地がしなかった。それから数ヶ月後、嫌な予感は当たることになる。ある日、私の後輩が泣き叫びながら調査から戻ってきたのである。 「目が合った! 目が合ってしまったんです!」 静止しようとする仲間を振り払い、彼女は髪の乱れた頭を抱えて叫んだ。私は問いかける。 「どうしたの、落ち着きない。誰と目が合ったですって?」 「新宿のバーにいたDJです! 調査で通りかかっただけなのに……間違いない! 彼は、間違いなく私を見た! でも、なんでなんです!? あの……私を見たあの瞳は……! 青色、だった……!金色の髪、高い背丈……彼は外国人だったんですよ!」  周りは騒然となった。何故なら、今、床に突っ伏せて叫ぶ彼女は、とても海外の先祖がいるような見た目ではなかったからだ。 「待ちなさい。落ち着きない。先祖が遠いと遺伝に反映しないことだってあるわ」  私は彼女の背中に手をついて慰めるも、それにますます荒ぶれて、彼女は首を振った。 「いいえ、いいえ! ありえません!ありえません! だって私が飛んだのは令和時代、祖父母の時代なんですよ!? でも、私、あの人知らない! 他の親戚にもあんな人いない! じゃあ、今まで知っていたおじいちゃん、おばあちゃんは違ったっていうんですか!? それとも、私が、私が違うとでも言うんですか!?」  そうして、自分の出自が揺らいだ衝撃に、彼女は泣き伏してしまった。しばらく私たちが慰めてきたものの、開発部からの報告は改めて、『例外』は彼女しかないと無情に諭し、孤独に苛まれた彼女は、心当たりがないという家族との諍いの中でやがて人間不信を起こし、調査隊を辞めてしまった。  それから数年後。歴史調査隊が海外の申請を受け、遂に海外への進出を決めるようになったとき、私は久しぶりに彼女から手紙を受け取った。眩い研究所に晒された真っ白な手紙には、可愛らしい文字でこう綴られていた。 『私は今年、結婚することになりました。療養のために訪れた北海道で、出会ったのです。ひと目見た瞬間、私はこのひと以外ありえないと思いました。正に運命だと、それ以外にないと思ってしまいました』  と、かつての調査隊エースらしからぬ、情動的な綴りに戸惑いつつ、同封されていた写真を見て、私は珈琲のカップを落としてしまう。甲高い音が青空に響き渡る中、震える私の瞳には、金髪に青い瞳を持つ女性が彼女と腕を組んで笑い合っていたのだ。 『そして、彼女は言いました。彼女の祖父は若かりしり頃、新宿でDJをしていたことがあると。なんということでしょう。私と目が合ったその男は、実は未来に会うパートナーの家族だったのです。それを知ったとき、私はすべてを悟りました。私は未来に見られていたんだと』  写真の中で彼女は、円満の笑顔を見せていた。 『かつて私が所属していた歴史調査隊は、”過去の事実を見極める”ことをモットーにしていましたが、今にして思えば、なんて傲慢であったことでしょう。いいえ、私たちは本当はそういう立場ではなかったのです。深淵を覗けば深淵もお前を覗く。お前たちもまた、過去の人々の視線の行く先に、自分の現在を、そして未来を見られているのだ、と。いずれ私たちは子を成すのでしょう。繋がりがあって過去の者と目が合うのであれば、それが道理になるでしょう。そう、たとえ……』  私はそれ以上、続きを読まなかった。写真には白いウェディングドレスを並べて笑い合う二人がいる。現在においても、同性同士の生殖が成功していた例はない。しかし、きっと、二人が子を為せる未来は来るのだ。
 それを何十年前の視線は辿っていた。私たちは過去から、未来を見られていたのだ。  事実への決着をつけられないまま、海外への歴史調査が始まってしまった。衝撃にしばらく眠れないまま、目の下にクマをこさえて捉えるのは、初めての海外の景色。そして、その海を仰ぎ見たとき、そこで私も見てしまったのだ。
 煌めく海の背後に、こちらを凝視する、黒い影の中に浮かぶ白い眼光を私は叫び、膝を落とした。周りの声も遠くに掻き消え、ただ、その目と見つめ合っていた。
  そんな……、この時代に、ここであの人と目が合ってしまったら、いずれ私は……! そしてこの国は……!
〈終〉
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mega-mako · 2 years
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新しい年を迎えました。 久しぶりにてぬぐいを購入しました🐰 ピクニック お年賀てぬぐい あられうさぎ(浅葱色、撫子色) #かまわぬ #かまわぬ代官山店 #かまわぬ手ぬぐい #かまわぬてぬぐい #てぬぐいコレクション https://www.instagram.com/p/CnL7A8LJWH-/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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