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#私小説
longgoodbye1992 · 9 months
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サイドシートの君
ゆかは旅先で呼んだコールガール。
地元が近いのと趣味が合った事がきっかけで連絡先を交換した。
そしてお盆の帰省のタイミングで会う約束を決めた。
ゆかのいる町まで車で一時間ほど。
来るか来ないかは半信半疑だった。
約束を破るような子では無いと思ってはいたけれど、連絡の返信の遅さがちょっと気になっていて、来なければ来ないでいいやと思っていた。
約束の時間の十分前に待ち合わせ場所に着いて車を停めた。
ゆかに着いた事と車の特徴を書いたメッセージを送る。
来ても遅れるだろうと思い、二十分後に発走する競馬を予想して買った。
既読が着いたのは約束の時間を二分過ぎたあたり。
あと五分くらいで着くらしい。
少し安心した。
それから十分後にメッセージ。
車のナンバーはこれですか?と来て、車の後ろを振り向くと、こちらを見ているゆかと目が合った。
手招きをして助手席に呼ぶ。
ゆかが席に乗り込んでくる。
「すみません」
「久しぶり」
「お久しぶりです」
「元気だった?」
「はい」
「ありがとね、来てくれて」
「いえいえ」
「じゃあ行こうか」
プランを二つ提案した結果、神社に行って近くにある貝出汁のラーメンを食べることにした。
近くのコンビニでコーヒーを買う。
「そうだ、さっき競馬買ってたんだよね」
「そうなんですか」
「一緒に見る?」
「見ましょう!」
一緒に見たレースは見事に的中だった。
ゆかも喜んでいた。
車を走らせる。
車内ではゆかが同棲中の彼氏に薦められて見た頭文字Dの話を熱く語っていた。
今度聖地巡礼に行くらしい。いろは坂はあのまんまだよと言っておいた。
ゆかが今日着ている服はライトなロリータ風のワンピースで、童顔の彼女にはそれがとても似合っていたので伝えた。
嬉しそうに笑うゆか。ロジータというブランドらしい。
田舎道を走っているとひまわり畑を見つけた。
下りてみると一面ひまわりが咲き誇っていて、その後方にある風力発電のプロペラがまたいい味を出していた。
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夢中で写真を撮るゆかは無邪気な少女のようで、転んてしまわないか心配になるくらいだった。
車を再び走らせて神社へ向かう。
険しい階段を上って本殿でお参りをする。
「五円あった」ゆかが財布から硬貨を取り出す。
「俺は欲張りだから五円が十倍あるように五十円にするよ」
「なるほど!」
神様に祈ったことは今日が楽しく終わりますように。きつねの神様は俺を助けてくれるだろうか。
反対側に下りて行くと無数の赤い鳥居が並んでいる。何度来ても圧倒されるが、ゆかも同じだったようだ。
ここで少し雨が落ちてくるが気にせずに歩いていく。鳥居の中を歩いていくと横に水場がある。そこに咲く蓮の花を見つけたのでゆかに教えると鳥居から蓮にスマホを向けて撮影した。
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白い花びらが水から顔を出して咲く姿は可愛らしさだけではなく強さも感じた。何となくそれはゆかの姿にも重なった。
高台から鳥居が並ぶのを眺める。
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雨が本降りになってきたので木の下で雨宿り。
ゆかの持っている赤いバッグには傘が入っていないらしい。
「折りたたみもってくればよかった」
「雨降るなんて考えてなかったよ」
「県の真ん中の方は降るって聞いてたんだけどなぁ」
「しゃあないよ、ここ真ん中じゃないし」
しばらく経ってもやま���い雨。結局少し濡れながら歩くことにした。
雨降りにも関わらず別な色の蓮の花を見つけて二人で写真を撮った。
階段を上って下り、おみくじをひいた。
天然石が入ってるおみくじで、パワーストーンが好きなゆかにはぴったりだった。
昼食の時間になったので店へ向かうが、時期や時間もあって行列ができていたので、同じく貝出汁のラーメンを出している別な店で食べることにした。
運良くすぐに座れ、ゆかとあれこれ話した。
ゆかは小学校から高校まで卓球をしていたらしい。
大学ではクラゲの研究をしていて、クラゲの生態にも詳しかった。
「一応理系なんで」
確かに同人小説を書き方を聞いたら実に論理的に話を作っているなと感じていた。
そんな話をしているとラーメンが出来上がって食べた。貝の出汁とバターの風味がうまくマッチしていて絶品だった。ゆかも気に入ってくれたようだ。
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店の外に出るとまたもや雨。
近くの公園にあった遊具も濡れていた。
「晴れてたらやりたかったのになぁ」
「これじゃ濡れちゃうね」
残念そうにするゆか。
ここの段階で時間は十三時をまわっていた。ゆかは十六時くらいまでならと言っていたので、次の場所を迷ったが、思い切って賭けに出ることにした。
市街地へ車を走らせる。
「あのさ」
「ん、なに?」
「夜の仕事、まだやってるの?」
「いや、しばらくやってない。昼の仕事で稼げるようになったから。このままやめようと思ってる」
「そっか、昼の仕事が順調ならいいね」
「うん、もう知らない人に会わなくてもいい」
「お疲れ様。よう頑張ったと思うよ」
「彼には絶対言えないけどね」
「体調もよさそうだね」
「うん、抗うつ剤は飲んでないし、元気になったよ」
「よかったよ」
ゆかの手に触れて握ると、握り返してくれた。
川沿いの堤防を走る。
カーステレオからは真夏の果実。
市街地にあるホテルへ入り車を停めた。
ゆかの表情は暗くて見えなかった。
「いい?」
「タダじゃ嫌」
「そっか」
その返答は予測していた。元々は金で繋がった関係だ。
「いくらくれる?」
価格交渉が始まるが、割とすぐにまとまった。
タッチパネルで安い部屋を選んで入る。横にあるシャンプーバーの香りが鼻についた。
部屋に入ってソファに座る。
唇を重ね、ゆかの胸に顔をうずめた。
その後の事は何となくしか覚えていない。何度もキスをして、何度も愛を囁いた。
そして二人並んで眠った。
ゆかの寝息を聞きながら時間を気にしていた。
リミットの時間はとうに過ぎている。
目を覚ましたゆかに聞いた。
「時間大丈夫なの?」
「ああ、うん。別に花火があるからそれまでに帰れれば。そんな花火見たいわけじゃないんだけど」
その日はゆかの住む町で祭りがあって二十時から花火が上がる日だった。
「そっかそっか。一緒に見る?」
「うーん、誰かに見られると嫌だから」
「だよな」
その後はゆかの書いた小説を読んだ。そしたら俺もゆかに自分の書いた物を見せたくなった。
「ゆかの事書いた作品があるんだけど見る?」
「えー!恥ずかしいからやだ」
「まあまあ、自分だと思って見なきゃいいからさ」
「うーん、ちょっと興味はあるんだけどね」
そしてTumblrに投稿してたコールガールを見せた。
時に笑いながら、時に考えながら読んでいた。
「この表現好き」
ゆかを花に例えた部分が気に入ったらしい。
「人の書いたもの見ると勉強になる。すごく読みやすかった」
「ありがとう」
「今日の事も書くの?」
「そうだなぁ、たぶん書く」
「めっちゃ恥ずかしい」
そんな事を話しながら、不思議な関係だなと思った。
現実で会った人にTumblrを見せたのは初めてだった。
彼女でもなければセフレでも無い。そもそも会って二回目の関係なんだから名前をつけようにもまだ難しいだろう。
それでもこの関係は何だろうと思いながら気づけば温くなった風呂に二人で入っていた。
洗面台で歯を磨くゆかに後ろから抱きついたり、服を着るのを邪魔してみたりした。
帰路につく。
夕焼けの時間だった。
この様子だとゆかの町に着くのは十九時くらいになりそうだ。
「今日さ」
「うん」
「何で来てくれたの?」
「えっ、うーん…誘われたし暇だったから」
「そっか。お金もらえるって思ってた?」
「いや、それはない。ただ会ったらするかもなとは思ってた」
「そうなんだ」
「うん」
途中の海辺で夕焼けの写真を撮った。
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「すごくいいね!あとで送って」
「いいよ、今送るよ」
すぐゆかに送った。
「ありがとう」
そっとゆかの手に触れた。自然と繋ぐ。
車は海沿いの道を駆け抜けていく。
町に着くと大勢の人で賑わっていた。
「どこで下ろせばいい?」
「真ん中は嫌だから…朝会ったとこ」
そこへ向かって車を進めると、警備の人が立っていて入れなかった。
「ちょっと入れないな…」
「うーん、どうしよう」
ぐるぐると町中を周る。
「やっぱ入れないよ」
「離れたとこなら一緒に見てもいい」
「えっ、あっ、そっか。じゃあそうしよか」
「うん」
「食べ物買いに行こか」
「屋台はダメだよ。知ってる人いるかもしれないから」
「そうだな。コンビニでいいか」
その町にある唯一のコンビニで食事を買った。
その隣りにある駐車場から花火が見えそうだったので、そこに停めて見ることに決めた。
花火が始まる。
ここでもゆかは写真を撮るのに夢中。
俺も撮ってみたけれど、信号が邪魔して上手く撮れなかった。
合間に見せてくれるゆかの写真は上手に撮れていた。
プログラムの間、ひたすらゆかはスマホをいじっている。その動きが止まると俺のスマホに通知が来た。
「アルバム作った」
開いてみるとトーク画面に日付が入ったアルバムが出来ていた。花火や蓮、ひまわりの写真がたくさんおさまっていた。
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「おー、いいね。ありがとう!」
「ふふっ」
ゆかはまた外にスマホを向けた。
「あの色はリンで…」
花火の色を見ながらそんな事を言っていた。
「覚えたことって言いたくなるよね」
ゆかが笑う。そうだなと俺も笑う。
あっという間に花火大会は終わった。
「帰ろっか」
「うん…」
帰りに降ろす場所を探しながら車を進めた。
「あっちに行くと公園がある」
「そこで降ろす?」
「いや、遠いからいい」
「行ってみようか?」
「うん」
公園に行くと暗くてよくわからなかったが、日中は眺めがいいだろうなと思った。
「あっちには小学校がある」
「行ってみよか」
何となくゆかの気持ちがわかった。
「あれだろ」
「なに」
「別れが惜しくなったんだろ?」 
笑いながら言った。
「でも明日は友達と遊ぶから泊まれない」
「もうちょっとドライブするか」
「うん」 
小学校へ入った。ゆかが通っていた小学校はかなりきつい坂の上だった。
「こんなのだからめっちゃ足腰鍛えられた」
「これは中々スパルタだな」
「でしょ」
小学校を後にして車を俺の地元方向へ走らせた。
「あれだよね」
「なに?」
「泊まっても寝ればいいじゃん」
「うーん」
「俺いびきかかないし」
「そうなんだ」
ゆかの右手に左手を重ねた。
「朝、めっちゃ早起きだよ?」
「いいよ。またここまで送るからさ」
「わかった」
「じゃあ、泊まろっか」
「親に連絡しとく」
コンビニでコンタクトの保存液とビールとほろ酔いを買った。
ホテルへ入る。今日二度目だ。
カラオケがついていたので酒を飲みながら二人で歌った。
夜は深くなっていく。
シャワーを浴びる。マシェリでゆかの髪を洗った。
洗面台でそれを乾かしてベッドへ入る。
互いに欲望のまま相手を求めあう。
眠っては起きて、キスをして、何度も何度も。
「俺に好きって言ってみてよ」
「言わない」
「いいじゃん、嘘でも言ってみなよ」 
「嫌だ言わない」
「そっか」
力一杯抱きしめて、それをゆかも返した。
俺は六月にあったことを話した。
自殺未遂のことも。
「ガチで死のうとしたんだね」
「うん、そうだよ」
「生きててよかったね」
「ほんとそう思う」
「今も彼女のこと好き?」
「いーや、全然」
「そっか」
「新しい好きな人いるらしいし」
「いなきゃ好きなの?」
「いや、そういうわけでもない。俺にはあわなかった」
「切り替え早いね」
ゆかの首筋にキスをして眠りについた。
結局は予定の時間にゆかは起きれなかった。
俺も軽くは起こしたけれど、別れを早くしたくないなんてエゴが出た。
「私ほんと時間にルーズなんだよね」
と言いながら、そんなに慌てないゆかが滑稽だった。
「私と付き合わない方いいよ」
「どうして?」
「時間守れないし、好きなこと話すと止まらないし」
「時間を守れないのはよくないな。でもそれはパートナーがちゃんとしてれば支え合っていけるんちゃうか?」
「うん…」
ワンピースを着ながらゆかは俺を見た。
「うしろのチャック閉める?」
「閉めよっか」
「自分でも出来るけど」
「いいよ、閉めるよ」
背中を向けたゆかの背中のファスナーを閉めた。
「上のボタンもかけて」
「はいはい」
ボタンを掛けて後ろから抱き締める。
「かわいいよ」
「ふふっ」
ゆかにかわいいと言うといつも笑う。
そんなとこはあざといのかもしれない。
「友達との待ち合わせ場所まで送ってくれるんでしょ?」
「うん、送るよ」
「やったー」
「そのかわり」
「なに?」
「お金は無しな」
「えー、少しも?」
「当たり前だろ。泊まったし送るんだし」
「ふふっ、そうだよね。わかった」
「交渉成立な」
「電車代浮いたからいいや」
「なんだよそれ」
ゆかが笑った。
ホテルを出てコンビニでコーヒーと朝食を買った。
予定時刻までに着かないのはわかっていた。
友達やら予約しているカラオケに電話をしながら、車の中でアイラインを引き、ルージュを塗った。
「ちょっとはおしゃれしないと」
「昨日と同じ服だけどね」
「それはしょうがない」
「そうだな」
「そうだ、スッピンどうだった?」
「あー、うん。可愛かったよ」
「ふふっ」
相変わらず笑う。
海辺を見ながらゆかは言った。
「普段海見ないけど、やっぱりこっちの海のが好き。向こうはなんか深くて怖いから」
戻ってこいよ。なんて言おうと思ったけど、別に俺がそれを言える立場じゃ無い。
「やっぱさ、十八年見た海は特別なんだね」
「確かにそうかもな」
「今回帰ったら、次見るのは冬か」
「その時も一緒に見たい」
「うん、いいよ。あっ、あとは会いに来てくれれば会えるよ」
「行きたいなとは思ってるよ」
海辺を過ぎて内陸へ入る。
あと五分で目的地。
信号で止まった時にゆかの唇を奪った。
信号の色が変わるのを感じで離れる。
ゆかの表情はどこか寂しげだった。いや、そう思いたいからそう見えたのかもしれない。
カラオケの前で降りる間際にもキスをした。
去り際にゆかは俺を見てこう言った。
「死なないでね」
短いけど重い言葉だった。
「そっちもな」
車を大通りへと向かわせる。
何度もゆかの耳元で囁いた言葉を思い出す。
車線を変えながら車を一台二台と抜いた。
「俺って本当に」
アクセルを踏んで帰路につく。
サイドシートにマシェリの香り。
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suripper · 1 year
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2023/1/18
こむらがえし。
ふくらはぎが痙攣することを「こむらがえし」と言うのだそうだ。けっこうな激痛。
ついさっきも「こむらがえし」に遭っていたのだが、実のところ考えれば考えるほど理不尽な仕打ちではないだろうか。
別に転けたわけでもないし、何か刃物で切ってしまったわけでもない。ただ生きてるだけで不意打ちのように襲ってくるコムラ。何も悪いことなんてしていない。マグネシウムが足りないと発症しがちだなんて記事も見たことがあるけど、だからといっていきなりコムラで返してくるなんてあんまりである。理不尽ではないか。
しかも対処法が「とりあえず落ち着くのを待つしか」ってのもあんまりだ。ラマーズ法よろしく、ひたすら息で逃がすことしかできない。不意打ちだとするならば、せめてもう少し応戦させてくれ。やられっぱなしというのもあんまりだ。こちとら激痛で返されてるのだ。
そういや昔、高校生のころに、水泳の授業中にプールの中でコムラさんに返されたことがあった。まさに「溺れるってこういうことか」と痛感させられる絶望のプールであった。それだけでも悲惨なのに、そういえばその日はその後の部活で脳震盪までやらかしてるんだよな。どう考えても散々すぎる。そんな連作のはじまりをつくったコムラが憎い。
ということで、つまりはコムラガエシは憎く、そしてコムラさんに返されてる間の自分はあまりにも無力で情けない、という話だ。とはいえ、もう少し年相応のさりげなさで対処できないものかな…と思ったりもする。
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findareading · 9 months
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小説は誰かに読んでもらう為にあるのだ。確かにその本は装丁からして綺麗だけれど、中身はもっと美しい。誰かを救う為の物語なのだ。
— 斜線堂有紀著『私が大好きな小説家を殺すまで』(2018年10月Kindle版、メディアワークス文庫)
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190688 · 11 months
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maopinn · 2 years
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金で幸福や信頼は買えないが、経済的困窮は不幸に直結している。
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hayato-10ka10 · 6 days
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【小説】『それはあなた そして私たち』
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 この冬は終ぞエアコンを点けることの無いまま終わった。寒がりなあなたが最後の最後、一日中点けっぱなしだったサービス品のエアコンはあなたの気配そのものだったから。あの低い稼働音の聞こえる部屋の扉を開けたなら、またあの日に戻ってしまう。苦しみもがくあなたがもう一度死んで、私はもう一度あなたを見殺しにする。そんな地獄が繰り返される予感がした。それは一日中ダウンジャケットを着こんで過ごす室温よりもはるかに冷たく寒い想像だった。しかし、私にとっては着込めば済む話でも、花の好きだったあなたが世話を焼いていた観葉植物たちにとっては違ったらしい。彼らには過酷な環境だったようだ。喚叫も出来ぬ彼らは一周忌までを私と共に過ごした後、だんだんと生気を失っていった。くったりと項垂れた葉の色は黄色く、その付け根は腐っていった。名前すら知らないその植物たちが再生するのに必要なものは何なのか。水が。肥料か。光か。温度か。答えは明白であったのに私はそれでもエアコンを点ける事はなかった。こうして私はもう一度あなたを見殺しにした。治療を受けよう、という私の言葉を意に介さなかったあなたが朽ちていったから。生きようとする植物の言葉を解さずに私は彼らを朽ちさせた。トレースするように。自覚的に。
 家に十余りあった鉢植えは終には二つになっていた。三年前の誕生日にあなたが私に送ってくれたムスカリと幼い頃に参加したイベントでもらったゴーラムというサボテンだ。前者は一年ぶり芽が出て、小さな花が一つ咲いた。後者は昨年にはカリカリに萎んで乾いた葉がぽろぽろと落ちるくらいだったのに、瑞々しく膨らんで多肉植物らしい見た目になった。これが本来のあり様なのか。ムスカリの花の紫から白へと変わるグラデーションを見ながら私はそう思った。もう体調と顔色を窺って話しかけなくても良いし、昼夜を問わない呼び出しに気を張らなくても良いし、家に帰る度、あなたが生きているのかどうか怯えなくても良いのだ。ケアに身を捧げたこの数年を思って鼻を啜る。
 私が死んで得た自由の味はどうだ、と枯れた根の張る鉢植えが訊ねた気がした。共に生きる約束も、一緒に死ぬ約束も、果たせないまま長い長い一年が過ぎた。私は独りだ。
他の小説を読む
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lienguistics · 1 year
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斜線堂有紀・私が大好きな小説家を殺すまで book flip
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danzoku · 1 year
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同じセンテンスを共有する
物語に出てくる名詞や出来事、センテンス(文章)を引っ張り出して会話をすることがある。それはすごく楽しいことだ。
「まるでカフカの〇〇のようだね」
とかさ。
昔の名作を引用する会話が、今の本に溢れている。本を読む人に向けた、本を読む作者からのサービスだろうか?
わかりやすくいうと
「君の瞳に乾杯」
なんて、今じゃ元ネタなしに独り歩きしているほど有名だけれど
最初は、その本を知っているんだ、って共通の感覚が、二人のお酒をより美味しくしちゃったりしてたんだと思う。
残念ながら私は名詞を記憶する能力に欠けていて(取捨選択で捨てたと思う)、どれだけ本を読んでいたとしても、登場人物の名前なんてすぐにピンとこないのだが…、よく本の中の誰かに例えられる人生のようで、例えられる度にしばらく考えて(思い出して、あるいはスマホで調べて)、ずいぶん買い被られているなぁと思ったりする。
悪い気はしない。
少しでも共通の知識があってよかった、と思う。
外部記憶装置なしではついていけないことも多いが…。
まあとにかく
センテンスを共有している
という感覚はとても良い物で
その人と自分が
0.001%くらいは
同じ物で構築されているような
そんな気になる。
だからかなぁ?
本好きの隣には本好きがいて
その人達は少しだけ似ているのだ。
本でもゲームでもアニメでも
やっぱり近くに同じ趣味の人がいるのは
そういうことなのかもしれない。
センテンスを共有するって
小洒落ているよね、という話。
「私たち、同じ小説でできているね」
なんて、優男(やさお)が言いそうな口説き文句を、私はよく使ってしまう。
もしかしたらこれを読んでいる誰かとも、0.005%くらいは、同じ成分でできているのかも、な。
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#私の生活改善運動 #安達茉莉子 #三輪舎 仰々しいタイトルに思えますが、表紙は可愛い。 生活改善運動という名前、日本の歴史のなかで実際にあった運動(らしい)。 この著者の定義としては、 「自分にとっての心地よさ、快・不快を判別し、より幸福なほうに向けて生活の諸側面を改善していく自主的で内発的な運動」とのこと。 ミニマリストや一時期流行したときめきこんまり的なテイストの片づけ術ではなく、思想であり哲学的側面もあり、より1人の人の営みに重点を置いているような。 コロナで勤めていた会社が解散になり、引っ越しを余儀なくされ、生活を見直す、立ち止まることになった著者による日常の積み重ねを綴るエッセイ集。 LIS摂田屋、シロネプレッソにて販売中📙 ・ ・ ・ #ブックスはせがわ #書店 #本屋 #移動本屋 #移動販売 #移動販売車 #bookknock #LIS摂田屋 #雑誌 #書籍 #写真集 #文庫 #漫画 #絵本 #児童書 #エッセイ #小説 #magazine #book #新潟県 #長岡 #bookstore (Food & Lifestyle Store LIS) https://www.instagram.com/p/Cj2qAfzrxbZ/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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longgoodbye1992 · 8 months
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推し活、ローン、パパ活
その子と知り合ったきっかけは、マッチングアプリの中にある募集文だった。
サイトでの名はゆまだった。
「水曜日、助けてくれる人」
マッチングアプリをやってる者の大半はこの文面でパパ活目的の書き込みだと察する。
自分も例外ではなかった。
住んでる場所も近く、写真も二十代半ばの年相応な姿だったからコンタクトをとってみることにした。
当時財布の中は万札でいっぱいだったからだ。
返信が来たのは水曜日の夕方だった。
その時は地元から離れたパチンコ店でたくさんのメダルを獲得している最中だった。
遅くなってすみません。なんて言葉もなく、一方的に二十時にここの駐車場に来れますか?なんて内容だった。
ちょうど連チャンも終わりに近づいた頃で気分もよかったから了承した。
くら寿司で軽く食べて高速道路を走らせる。
その日の午前に別な女性と会っていた事なんてとうに忘れていた。
指定された駐車場に着いて車種や色をメッセージで送る。
時刻は二十時まであと十分ほど。
こういう場合返信が来るのは二十時を過ぎてからだ。
今回も例外ではなく、二十時を五分過ぎた頃に連絡が来た。
間もなく着きます。
すると車の前を若くて細身の女性が通り過ぎた。
恐らくはこの子だろうと思ったが、しばらく様子を見ることにした。
ナンバー教えてください。
そうきたのでナンバーを伝える。
やっと気づいたのか助手席側へ来る。助手席の窓を開けた。
「大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫」
車に乗り込む。
写真よりも表情がやわらかいなという印象で思ったよりも色白だった。
「暑いですね」
「ほんとだね」
何てことのない会話をしてホテルへ向かうが、そこは混んでいるのか開けてないのか空いている部屋がなかった。
「ちょっと遠くでもいい?」
「いいですよ。そこ行ったこと無いし」
その返答からアプリでよく人と会っているのかという話になった。定期的に会う人はいたがガチ恋をされ、めんどくさくなったので新しい人を募集したらしい。
話すときの身振り手振りが大きいなと思った。
「恋愛とかいらないんで」
「彼氏ほしくないの?」
「うーん、推しがいるからそれどころじゃないかなぁ」
聞けば推しというのは女性地下アイドルらしく、月に最低でも一度は東京へ行っているらしい。他にもジャニーズのライブにも行く予定があったりと、所謂遠征というものにお金がかかっているようだ。
二軒目のホテルへ着く。空室が多く適当な部屋に決めて車を停める。
ウェルカムドリンクを選ぶと向こうが風呂を溜め始めた。
「お風呂入ってくれんの?」
「普段入らないから」
「まあ一人暮らしじゃ入らんよな」
「だからさ、お客さんが先に溜めててくれるとラッキーってなる」
「お客さん?」
「あっ、あたし、たまにデリやってて…」
「へぇ」
よくあるパターンだ。
「店での名前もゆま?」
「違う」
「なに?」 
「店バレちゃう」
「バレて何か不都合でもある?」
「確かにこんな関係だしね。こゆきだよ」
「いいね、色白だし」
「なんか古い名前だよね」
「全国のこゆきさんに謝れ」
「はははっ」
「ついでに聞くけどさ」
「うん」
「ほんとの名前は?」
「えー」 
「言いたくなきゃいいよ」
「反対にしたいいよ」
「なにを?こゆきを?」
「違うよ、アプリの方」
「まゆ?」
「それにみをつけるといいよ」
「まゆみちゃんか」
「そう」
「俺は」
「大丈夫、あたし名前で呼べないの」
「はっ?」
「彼氏のことも名前で呼んだことない」
「なんで?」
「恥ずかしいから」
「なんて呼ぶの」
「ねぇ、とか、おい、とか」
「おいはやめなよ」
そんな話をしていたらウェルカムドリンクが届く。
まゆみはりんごジュース、俺はオレンジジュース。
どちらも笑えるくらいに薄かった。
髪を撫でながら唇を重ねる。舌を絡めてきたのはまゆみからだった。うっすらとりんごジュースの甘酸っぱい風味がする。
風呂が溜まってきたようで、二人で服を脱いだ。
「あたし、胸とおしりは褒められるんだ」
「確かに綺麗だと思うよ」
湯船に浸かって後ろから抱きしめてみる。
柔ら���い肌と香水の香りが官能的だ。
風呂から上がってベッドに入る。
「耳はやめて」
とだけ言った。
あとはもう自由にした。
互いに果てた後はダラダラと話した。
隣県出身で仕事の転勤で俺の地元に赴任した。今年の九月で三年目らしい。
「来週名古屋に行ってくる」
「アイドル?」
「そう」
「デリを始めたのもアイドルのため?」
「それもあるけど」
「他にもなんかあったの?」
「親に車のお金出してもらってて」
「車買ったんだ」 
「そう、三百万したのを立て替えてもらってて」
「その返済?」
「うん、親に返すために最初始めたの」
「今の仕事稼げないのか」
「全然稼げない。大手だけど」
どうもやるせない気持ちになった。
親に返すためのお金を親には言えない形で稼ぐ。
俺は親に頼りっきりだ。
まゆみの髪を撫でながら、ぼんやりと部屋の天井を見た。
スマホにメールが届く。午前会った女性から金を貸してという内容。短文を送ってスマホを置いた。
「お腹すいた」
まゆみが言う。
「今の時間やってる店ないよな」
日付が変わっていた。
「コンビニかすき家」
「すき家寄って帰るか」
「うん」
そう言って二人で浴室へ。温くなった湯船に浸かりシャワーを浴びた。
服を着た後に愛しくなって長いキスをした。
LINEを交換して部屋を出た。
すき家までの道中手を繋いだ。
「好きにならないでね」
「ならないよ」
すき家で牛丼とお新香を食べるまゆみが無邪気で可愛らしかった。
まゆみを部屋の前で降ろす。
次に会えるのは再来週頃らしい。
眠そうにあくびをしながら手を振って別れた。
祭りが終わった街中を飛ばした。
胸の中にざわつきがあったが、二三日でなくなった。
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straycatboogie · 2 years
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2022/08/04
BGM: Yes "Owner of a Lonely Heart" 今日は午前中は晴れていたけれど、午後から天候が急変して豪雨が降ったりして落ち着かない天気だった。水村美苗『私小説 from left to right』を、ルー・リード「ワイルド・サイドを歩け」などを聴きながら読み進める。実を言うとこの小説を私は一度読んだことがあった。だが、その時は私がまだ幼すぎたのでいったい横書きで書かれていること、英語と日本語を使いこなした文体で書かれていることにどんな意義があるのかまったくわかっていなかった。今ならわかる気がする。この文体に慣れると饒舌な主人公の語り口にすんなり入り込める。
『私小説 from left to right』を読んでいると、私の深読みがすぎるかもしれないがこの語り口を見つけた水村美苗の喜びが感じ取れそうな気がする。この語り口に乗せて、自分の語りたいことを縦横無尽に語れるという喜びだ。彼女の語りたいこととは、日本文学を読んで育ちながらアメリカの土地で暮らし続けている一種の分裂状態というか、精神的なエクソダスを生き続ける孤独感ではないかと思う。その孤独感を表現するために、彼女は自身の思考を構成する英語を大胆に日本語の中に取り込む必要があったのではないかと思った。
私自身も自分なりの『私小説 from left to right』が書けるだろうか、と考えてみる。あるいは私なりの『吾輩は猫である』、私なりの『風の歌を聴け』、私なりの『限りなく透明に近いブルー』……5年ほど前、デビュー作になればと長編小説を書いてみたことがあったが「向いていないことは止めなさい」と言われて、それで諦めてしまったのだった。今の私ならどうだろう。多分私に書けるのはこうした日記でありエッセイであり、粘り強く自分の中の異物と戦い続けてそれを小説にする才能はないとも思う。それならそれでしょうがない。世の中にはバリー・ユアグローみたいなショートショートの天才も存在する。
とはいえ、別に(読者を舐めた言い方であるとも思うけれど)傑作にならなくてもいいので、自分自身の癒やしというかデトックスのために書いてみるのもいいのかもしれないとも思った。「私小説」……ただ、べったり個人的な事柄を書くのも面白くないので妄想や空想を盛り込んで、自分なりに「アホらしい」話に仕上げるのもいいかな、と。藤枝静男や笙野頼子、あるいは田中小実昌が書いたような世界。焦ることはない。水村美苗の他の小説を読みながらじっくり自分に書けることは何だろうかと考えてみたいと思う。焦ることはない。川上弘美や多和田葉子みたいに自由に自分の想像力の枷を外して、もっと伸び伸びと。
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arisakamigiwa · 2 years
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先日、西村賢太先生の『一私小説書きの日乗 堅忍の章』(本の雑誌社)を読了。元号平成から令和へと変わり新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延する中で、編集者との宴も好きな球場観戦もかなわず、たまるストレスを師・藤澤清造の更なる追慕作業で晴らす日々が綴られているが、まさかこんなに早く藤澤先生のもとに旅立ってしまわれるとは…。 #西村賢太 #西村賢太さん #西村賢太センセ #西村賢太さん死去ご冥福をお祈りします #一私小説書きの日乗 #堅忍の章 #一私小説書きの日乗堅忍の章 #本の雑誌 #本の雑誌社 (at TSUTAYA) https://www.instagram.com/p/ChyUFu7JseU/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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amiens2014 · 2 years
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大間崎青森県大間町【下北半島国定公園】本州最北端のマグロのメッカ
大間崎 大間崎(おおまざき)は、青森県下北郡大間町大間大間平(あおもりけんしもきたぐんおおままちおおまおおまたいら)にある本州最北端の岬だ。 下北半島国定公園に指定されている。 稜郭タワーまで肉眼で確認できます。マグロのモニュメントで、ぜひ記念写真を。大間の漁師に一本釣りされた440キロのマグロがモデルになっています。 下北半島全体は、「下北ジオパーク」として日本ジオパークに認定されており、2017年11月、台湾の野柳地質公園と連携協力協定を結びました。大間崎は、下北ジオパークの16カ所あるジオサイトの中の1つです。 本州最北端の地 大間崎 | 店舗・スポット | 大間町観光協会 から引用 大間崎 青森県下北郡大間町大間大間平17−1 0175-37-2111 (more…)
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190688 · 11 months
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maopinn · 2 years
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「絶対に別れたくない人とは、あっさりと別れた方がいいのよ。」
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ryotarox · 23 days
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いま知識が豊富だからという理由で昇進することなどありえない。どれだけはやく深く学習し身につけられるかが評価される
最初の100日で何をすべきで何をすべきではないか?|miyasaka
新任リーダが最初の100日ですべきは?してはいけないことは?なにだろうか? 最初の100日でもっともしてはいけないことで共通するのが「華麗にビジョンを語り戦略を策定して期待値をあげること」はしてはいけない。 逆に最初にすべきことはなにか?「勉強マシーンになること。具体的には資料を読み人に会って話を聞きまくる」こと。つまり最初の100日は「口はほどほどにして耳と目と足を動かせ」ということだ。
いま知識が豊富だからという理由で昇進することなどありえない。どれだけはやく深く学習し身につけられるかが評価される
何が問題かわかっていると思っていた。そして、それは間違いだった
前任者をどう扱うは極めて重要であり、しかもひどく簡単に過ちを犯しやすい
よそ者には、バカな質問が許されるという得難い特権が与えられる
自分は何も知らない部外者だと考えるようにした
せっかちすぎて上手く進まなかったことがいまになるとわかる。
最初にすべきことは何もしないことだ。新任リーダーは自分が思ってるほど状況を理解していない。仕事ができることを見せつけようとか思わないことだ。まずは立ち止まってできるだけ聞き役に徹すること。それがトップとして最も大切なことだ。
口を開く前にやるべきことがあることを理解していなかった(サマーズ)
座って聞くだけで、多くを成し遂げられるのだということを私は学んだ。
たとえ危機が迫っていても、聞くことに時間を費やすのは無駄ではない
人間は自分の話を聞いてもらうのが大好きである。
人を知るには質問することだ
今、現在のIBMに最も必要でないもの、それはビジョンである。たった今求められてるものは実践性の高い事業ごとの戦略である(ガースナー)
短期戦略は「小さな約束、大きな成果」
新CEOが着任するなり、戦略を披露するなんて馬鹿げている
新しい事業環境に乗り込んできた新米経営者は必ず苦い現実に気が付く。それは、最も無知な時に最も自分の最高を発揮しなければならないという事実だ
文化に馴染めないトップは簡単に弾き出される
改革は上から命じるものではなく、中から生み出すものだ。何万人もの社員の考え方や行動を変えるのは、大変な難事業だ。二、三度演説をしたり宣言文を書いたぐらいでは何も変わらない。社員を信じなければダメだ。(ガースナー)
誰、ではなく、何、が悪かったのか?
上司(または取締役会)の仕事へのモチベーションを理解する
株主にもっと高い価値を提供する、などと言っても社員は心を動かされない
最も好ましくない過ちは立派な約束をしてお粗末な結果を出すこと
会議にはかならず2分前に到着する
最初の100日はあちこちに回って有権者に訴える選挙運動期間のようなもの
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[B! 組織] 最初の100日で何をすべきで何をすべきではないか?|miyasaka
raimon49 全社員から聞いて回る、最近読んだサンリオ2代目社長のインタビューでも実践したって言ってた。 https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240227-OYT1T50108/  HAL研社長時代の岩田さんも社員との面談を重視していたと本に書いてあったよね。
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ハローキティ1強に限界、次世代のカワイイはファン投票…サンリオ2代目「予想以上の業績好転」 : 読売新聞
サンリオ社長 辻朋邦氏
痛切な反省のもと第2の創業を掲げた中期経営計画では「サイロ化した組織」「頑張っても報われにくい人事制度」など反省すべき点をしっかり掲げました。 ただ、自分だけの考えでは空回りしてしまうと思いました。そこで1年半かけて私と社員、1対4の形で年代別に全社員と対話する場をもちました。何のための改革かを理解してもらおうと。 祖父はトップダウン的な部分が強かった。それが悪いわけではないですが、反面、社内の議論が少なかった。キャラクターをどう育てていくのかという議論もあまりなかった。まずはそこを変えようと、経営会議を新設しました。
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