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#踊躍念仏
moko1590m · 10 months
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空也踊躍念仏(くうやゆやくねんぶつ)は、京都に疫病が流行したとき、空也上人自らが病魔退散を願って始めたとされる踊り念仏(重要無形民俗文化財)。
(空也踊躍念仏【六波羅蜜寺】|【京都市公式】京都観光Naviから)
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2023nc · 9 months
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浅川 隼人選手 松本山雅FCへ完全移籍のお知らせ https://naraclub.jp/archives/55038
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doctormaki · 1 year
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随分と御無沙汰であった。前回は、日本への帰路はヘルシンキ経由だったが、なんだか、ぐったり疲れていて、NoaとIsabelとの旅行の後には、何も書いていなかったのか。。。と気付く。
七月中旬に帰国し、八月下旬に帰独。一ヶ月半滞在した日本は、異様に暑く。七月中旬まで、ドイツでもそれなりにバタバタしていたのもあり、帰国して立教や東大に行ったりとバタバタした後は、疲れて倒れていたように思う。山中湖は涼しく過ごしやすかったが、思わず何事にも全力投球して夢中になる私は、甥っ子と彼の犬、礼緒と過ごした後は、AI哲学研究会で東京に出た以外は、また山中湖で倒れてしまう。そして論文を書いた後も、ほぼ機能不全になっていた。母が付き添ってくれていたものの、疲れのせいか、体調不良のせいか、山中湖で倒れていた日々の記憶が断片的だ。
夏の成果は、オニヤンマを甥っ子と作って、石割山登山して、報湖祭の花火を見た事と、甥っ子滞在中に今学期の履修学生達の成績をつけた事。OISTの研究者に誘われた言語についての論文は、なんとか書き上げた事。また、五年目に入ったカスリス先生の日本哲学小史という大著の翻訳に、一応の目処を立てた事かな。そう。ハンブルグでは、日本の聖武天皇、聖徳太子の十七条憲法から鎌倉に至るまでの長い章を、ひたすら訳していた。帰国してからは、道元と西田を終わらせたかった。。。
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言語についての拙論は、詰めが甘いようにも思うが、言語を使って考えるということはどういうことなのか。習慣的思考と言語の関係について、考えてみたかった。言語の限界が世界の限界といったヴィトゲンシュタインを研究した大森荘蔵が展開した、言霊論の重層性に関心を抱き、日本の近代言語学の祖でもありソシュール批判をした時枝誠記、Yale言語学のSapir-Worf仮説などや、現代のAIの祖を築くNorm Chomskyの生成文法を概観しつつ、彼らが言語の何を解き明かそうとしたのかをまとめた。空海の声字実相義やデリダのエクリチュールとパロールの問題にまでは展開できなかった。まぁ今後のネタの一つかな。言語を巡るアンソロジーにはなりそうだ。
先人達の試みを簡単にまとめると、言語を構造的とみたいのか、意味的とみたいのかの両極に別れる。言語の見方の差異を過去の研究者達を追うことで浮き彫りにした。両者のアプローチはスイングしつつ発展しゆく。ChatGPTで解明された事は、言語構造に偏り過ぎてもダメという言語の不思議を改めて確認した作業だったように思う。重層性が言語に内在するものであるならば、思考にも重層性が自ずとあるだろう。言語操作を通した概念操作でしか、人間が新しい発想を具体化できないのであれば、言語の貧弱は思考や発想の貧困化を表す。
どおりで、現代日本社会の言説は陳腐。知識層を自認する者たちは、目立つ奇抜な論を展開し、適当に和製英語を散りばめて煙に巻く事を好み、そして大衆も、そうした陳腐を好む。今年は高校野球は塾高大活躍だったが、彼らへの妬みや誹りもひどいものだ。桐蔭、智弁、日大や早稲田なら良いのに、何故、慶應義塾だと叩くのか。若き血の応援スタイルが無いからって、やっかみも甚だしい。伝統は一日にして作れるものではない。昨今の言論分野を見ても、高校野球を見ても、福沢諭吉の次の言葉を沁み沁み思う。曰く、愚民の上に辛き政治あり。批判ポイントの論点がズレているところで批判されても、相手をするだけ無駄だ。多様性の時代、画一的な価値観の押し付け合いは、ますます無駄になっていくだろう。
上げ足を取られないように、馬鹿な癖に言いがかりをつけてくる相手をひたすら尊重し、口先だけに理解を示す戦法しか無いのが、現代のリベラリズムだ。つまり、永遠に平行線でいきましょうという態度だ。子供に意見を求めて、心の中で子供の意見を馬鹿にしている癖に、子供の意見に理解を示すエセ教育の結果でもある。馬鹿な大人に育ち上がった元子供たちは、自分の吐く意見がどれだけ適切なものか省みる能力が無い大人になっただけ。道理で言論がどんどん陳腐になる。
9月末までに、まだまだ3本ほど論文の締め切りを抱えているが、その内の一本は熊沢蕃山という江戸前期の陽明学者。神道と儒教の融合を体現すべく実践を重んじた儒学者。幕末水戸学は熊沢蕃山から多くのヒントを得ているだろうが、彼らが重視したのは朱子学。陽明学の実践的なものといえば、私のYaleでの恩師Tucker先生がコロンビアで研究していた貝原益軒。いずれ、実践的儒教と、仏教、神道の相互浸透性について、何か考えることができればと思っている。
しかし、今の時代は、蕃山のような混ぜこぜの良いとこ取りを理論体系が無いとして取り上げない。南方熊楠があまり評価されていないのと同じだ。西田と何が違うのか。私には、世俗的権威主義しか感じられない。在野した者は評価に値せず、新井白石や西田みたいに時の権力の傍にいた者が、それだけで評価されているのか。疑問はつきない。つまり、容易な事を難解に言った者は勝という権威主義と、民衆に交じり実践を重んじた者、在野主義は無視されるという、そういう構造なのだと思う。兎に角、他人から尊敬され、立派だと言われたかった人々だけが異様に注目されているだけのようだ。
バカが東大でハダカ踊りしていても、東大だから許される。むしろ東大の癖に凄いと尊敬されたりする。それなのに、日大でハダカ踊りしても、別に誰からも良い意味では注目されず、返って、世間を騒がせたと謝罪させられる。こういう民衆の意識構造とは何か。これこそ、ポランニーの群集心理を再度、再読する必要を感じさせる事態だ。ファシズムを回避するための活発な言説は、返って、新たなファシズムを助長しているというパラドクスなのだから。
。。。とつらつら、ヘルシンキ空港のラウンジで思いを馳せる。ヘルシンキ経由にして良かった。ロンドンは管制塔コンピュータの故障で混乱の極みらしく、多くの客がヘルシンキ経由を利用している。BAとのコードシェア便だから。来月のアイルランド、エディンバラ行きは、都度、ロンドン経由なんだけどなぁ。。。そして、日本も、今は先人達のお陰様でなんとか頑張っているけれど、今から十年も経たない間に、インフラが崩壊していくんだろうな。
若い人々を教えるようになって、六年目。今夏、コロナ前に教えた、顔に見覚えのある学生さんが、社会人になって働いているレストランで偶然再会した。彼女は私にとってはいつまでも二年生。真面目な頑張り屋さんだった学生。バイトなの?って聞いた私も不用意だったが、就職したんですと教えてもらい、大きくなったんだなぁと感慨深かった。彼女は地味で、しっかりと社会を支える小さき市井の人々の代表のような方。
丸山眞男が重視した、市井の小さき人々が、これからますます、踏ん張らされていく。日本の衰退は著しい。一億総中流を実現し、八割型の国民は、現状に満足しきっているのだろう。勉強しなくても、なんとか食っていける。向上心なんて、そんなもん無くったってなんとかなる時代だ。夢を語るだけで尊敬され、夢が無い事を嘆き、夢を追いかけなくても、口先だけで夢を語れば許され、夢がある事を異様に褒める時代だ。つまり、夢なんか抱かない位、満たされている時代という事だ。失われた三十年は、成長していない事ばかりが注目されるが、底上げが浸透し、高卒は当たり前、大卒も普通になった底上げバブル時代の継続でもある。必死に生きる事なんて、命を繋いで生きるなんて事、とっくに忘却されているのだ。そんな時代に、真剣になれ、とか責任をもって、なんて多くの人にとって、白々しくしか聞こえないのだろう。
残念ながら身体が弱い私は、思うように身体を使えない。そして悔し涙ばかりする。身体の弱さ売りをしてサボる怠惰な人々と私の間にあるのは、元気だったらあーしたいこ~したいという気の焦りと苛立ちだけなのだろう。自分が動きたいほどには動けない時、私は苛立つ。苛立たず怠惰にできる人はサボっているんだなぁって思う。でも、他人は他人。私にできるのは、私も私なりに微力ながらに懸命に生きている不器用でブザマな姿を、見せ続ける事だけかもしれない。そこから、私の破天荒さに勇気を貰えたって同僚から言ってもらえたり、先生の授業楽しかったって振り返ってくれる学生がいるから。他者あっての私。お陰様で、ヘルシンキまで辿り着いています。
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ari0921 · 3 years
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)9月14日(火曜日)
通巻第7050号 
 コロナ禍は何かの祟りではないのだろうか?
  科学も医学も合理主義も、疫病解決に役立っていないではないか
**************************
 疫病大流行。文献的に最古の事例は崇神天皇の御代である。
『古事記』は以下のごとく惨状を書いた。
 「この天皇(崇神)の御代に疫病多に起こりて人民死にて燼きむとしき。この天皇愁ひ嘆きたまひと神床に坐しし夜、大物主大神、御夢に顕れて曰りたまひしく、『こは我が御心ぞ。故、意富多多泥古(おほたたねこ)をもちて、我が御前に祀らしめたまはば、神の気起こらず、国安らかに平らぎなむ』とのりたまひき」(岩波文庫版112p)。
 疫病は崇神天皇以前にも頻繁に起きていたと考えられるが、記録としては、崇神天皇の時代が初で、しかも国民の大半が死んだとの記載があるような猖獗を極めた。
 神の怒りを懼れ、タケミカツジの子である「おほたたねこ」を神主として、三輪山に祈祷し、御社を造成したところ、疫病はやんだ。疫病は神々の祟りという認識が古代人には広くあった。
 時代はぐんと下がって聖武天皇の時代、平城京を仏都として造り替えた功績、大仏殿の造営で知られる聖武天皇は、じつは平城京の前にいくども遷都している。
 疫病と災害の原因は祟りだと考えていたからだ。恭仁京の建設が本格化していた。しかし地の利、水利など諸条件が揃わず、藤原京、平城京が廃止されたように、つぎは柴香楽へと遷都する(現在の滋賀県甲賀郡信楽)。同時に難波にも副都の宮殿を建てていた。柴香楽宮は放火による山火事で廃棄された。
 遷都の理由は旧来の風習を打破し、人事を一新し、守旧派と敵対勢力を追い出すためだったと歴史学者は賢しらに「科学的に」「合理的に」解釈したが、かような政治的理由はむろんあっただろう。
しかし一番の動機はじつは疫病対策だった。そのうえ祟りを懼れての遷都ではなかったのか。皇位継承をめぐってのだましあい、謀、暗殺が続き、怨霊が漂っていた、と当時の人々は認識していた。
 藤原氏の全盛は中臣鎌足の子、藤原不比等が天皇の外戚となって大活躍し、陰険な策謀をもって政敵をつぎつぎと冤罪を仕掛けて葬り、藤原四兄弟は皇子後継をめぐる政争で、最大の政敵だった長屋王を冤罪をでっち上げて葬った。
 ところが、疫病は藤原四兄弟もあいついでに葬る。因果応報、長屋王の祟りだと囁かれた。この四兄弟の死は、それまで権力の下層で燻っていた藤原仲麻呂が中央舞台に踊り出す契機ともなった。
 ▼神社にかわって仏教寺院が祈りの場所となった
 天災は豪雨、洪水、河川の氾濫は凶作と飢餓を産みだし、そのうえ疫病である。国家安泰を祈願するために神道に替わって仏教寺院の造成が急がれ、神社への祈りが仏教寺院へと祈祷場が変わったことに、とりわけの留意が必要である。
 聖武天皇は急激に仏教へ帰依し、全国に国分寺の建設を命じた。仏教は人々の不安を吸収し、救いをもたらす信仰に置き換わった。天平六年(734)畿内は大地震に襲われた。この年に遣唐使が帰国したが、入れ替わりに新羅の使者が太宰府にやってきた。
 「凶作によって人々が困窮したところを疫病が襲い、恐るべき大流行をもたらした。流行は食糧の乏しくなった夏に、まずは太宰府管内からはじまり、冬までに全国各地に拡がった。発生地からみて、遣唐使か新羅使が列島社会に持ち込んだものと考えられる」(吉川真司『聖武天皇と仏都平城京』、講談社学術文庫)。
 疫病が外国からもたらされることは古代からの常識であり、武漢コロナはシナ大陸からやってきた。梅毒も江戸時代に外国人が持ち込んだ。
 奈良時代の疫病は三年続いた。藤原四兄弟が次々に死に、これが僥倖となって藤原仲麻呂が急激に台頭したことは述べた。
疫病による朝廷の被害は皇族、官吏の三分の一に及んだ。全国の死亡率は25%から35%とされた。和泉国で45%、駿河で30-34%、豊後で30-31%が死んだという記録は正倉院文書に残る。
 令和時代のコロナ災禍は中国湖北省の武漢で発生し、日本にもたらされた。やはり外国との接点が多い地方、都市の被害が甚大になるのも古今東西、同じである。
聖武天皇は、疫病の原因を長屋王の怨念と考えた。古代から中世にかけて、科学は発達しておらず、曖爽から夜明け、日中から夕闇と到り、夜は真っ暗な闇が支配する。古代人は闇に鬼が、魑魅魍魎が存在知ると考え、怨霊を信じていた。電気はない。書物も少なく、医学は未発達である。その不安を人々は宗教に求めるのだ。
伝来の神道より仏教を信仰する人々が増え続け、留学生が帰国したおりにもたらされた仏典や新しい信仰スタイルが急拡大し、皇室も人民も仏教に救済を求めた。
 ▼神仏習合が本格化した
ならば古来より宮廷人の拠り所としていた神道への信仰はどうなったのか。じつは、ここで初めて神仏混交が本格化するのである。
神社勢力はだまっていたわけではない。強烈な軋轢が生じるのは当然であり、そこで「有力な神々が仏教に帰依する。あるいは仏教を(神社が)護持するという言説を用いて、新旧イデオロギーの調整が吐かされた」。神仏混交という「日本教」が全土に拡大した。
 「神仏習合の深まりとは、日本古来の神祭りが、外来宗教である仏教によって『文明化』されたことへの証しである。これを受容し、あるいは反発するうちに『神道の自覚過程』が訪れる。神祇祭祀に特有のものがあらたに見出され、やがて中世につながる神国意識が形作られて入った。それはイデオロギー面における『国風文化』の生成であった」(吉川前掲書)。
ならば後世、『神皇正統記』で北畠親房は、この聖武天皇と、崩御後の光明皇后の仏教への急傾斜をいかに論じたのか、興味がある。
想定外だが、後醍醐天皇の改革を熱狂的に支持した北畠親房は、聖武天皇、光明皇后の仏寺建設、大仏開眼、国分寺の建設令、外国からの高僧の来日などを淡々と記するのみで批判はなく、むしろ次の称徳天皇が、一時期に仲麻呂に惠美押勝の氏を給え、まつりことを委任したことも客観的にのべる。
そのうえで、「後に道鏡という法師また寵幸ありしに、押勝(藤原仲麻呂)いかりをなし、廃帝をすすめ申て、上皇の宮をかたぶけむとせしに、こと顕れて誅にふしぬ(道鏡を寵愛したため、称徳天皇廃帝を謀して露見し、仲麻呂の乱は潰えた)」と、経過をのべたあと、道鏡批判���移るのである。
「法師の官に任ずることは、もろこしより始めて、僧正、僧統などといふ事のありし、それすら出家の本意にはあらざるべし、いはむや俗の官に任ずる事あるべからぬ事にこそ。されど、唐土にも南朝の宋の世に惠琳といひし人、まつりごとにまじらいしを黒衣の宰相といひき。」などと多数の唐の例を引きつつも「法王の位をさずけられたりし、猶あかずして皇位につかんといふこころざし有りけり。女帝さすがに思ひわずらひ」、和気清麻呂に神託の真偽を調べよと宇佐神宮へ派遣するのである。
仏教に帰依した女性天皇が、神道の託宣に頼ったという視点で見れば、神仏習合が、顕然と進んでいた状況を物語る。
 ▼無実の罪に陥れられた早良親王の怨霊
 早良親王は光仁天皇の皇子である。母は高野新笠(たかのにいがさ)。両親が百済系とされたために正妻とは認められず側室として桓武天皇、能登内親王、そして早良親王の生母である。早良親王は皇位継承権の有資格者だったため桓武天皇の皇太弟に立てられていた。ところが藤原種継の暗殺に関与したとして廃された。
 母方が皇族ではなく、側室だったために早良親王は早くに出家し東大寺羂索院や大安寺東院に住み、「親王禅師」と呼ばれた。天応元年(781年)に同母兄・桓武天皇の即位があり、還俗、立太子された。すでに桓武天皇には安殿親王(後の平城天皇)がいたが、万一の備えとして安殿親王の幼帝即位を避けるためだった。もとより東大寺で高位の僧侶だったこともあり、早良親王は妃を迎えず、子もなかった。
 延暦4年(785年)、造長岡宮使・藤原種継の暗殺事件に突如、巻き込まれ、乙訓寺に幽閉された。無実を訴えるため絶食、淡路へ配流される途中、守口付近で憤死した。
種継暗殺は桓武天皇留守中の事件だが、東大寺は親王禅師(早良親王)に後事を託したとされ(『東大寺華厳別供縁起』)、還俗後もなにかにつけて東大寺は早良親王に相談していたという。桓武天皇は道鏡事件の経緯から僧侶の政治関与の弊害を懸念し、長岡京遷都を急いだのだ。
長岡京遷都の裏の目的は東大寺など奈良寺院の影響力排除である。
その後、皇太子安殿親王が発病や、桓武天皇妃・藤原旅子・藤原乙牟漏・坂上又子の病死、生母高野新笠の病死と疫病の大流行、くわえて洪水が相次ぎ、それらは早良親王の祟りであるとして幾度か鎮魂の儀式が執り行われた。
そればかりか、延暦19年(800年)には早良親王に「崇道天皇」が追称され、それでも祟りが収まらずとみるや、五年後に「崇道天皇陵」を造営する。
附近には早良親王を祀る嶋田神社があり、奈良町に崇道天皇社、御霊神社で祭神として祀られた。東大寺の高僧が神道で祭られたのである。
 
 令和の疫病は、それなら何の祟りか。いささか神懸かりと思われるかも知れないが、靖国の英霊を蔑ろにしているからではないのか。
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seirinkogeisha · 5 years
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「泥船人生相談」第16回  幻の名盤解放同盟
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幻の名盤解放同盟がお悩みの泥沼から真理の大海へと解放致します!
「泥船人生相談」第16回 幻の名盤解放同盟
――平等に聴く耳を持て。悩みに貴賎はない。同情も同調もいらぬ。―― 人間の“生”の 現われである“悩み”を底辺から集め、既存のあらゆる倫理/道徳、価値体系の泥沼にはまったあなたを幻の名盤解放同盟が真理の大海へと解放致します。
■メイン回答:船橋英雄/一コマ漫画回答:根本敬/音盤回答:湯浅学 (毎月1回更新)
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相談其の31(82歳 男 不動産業)
私は都内で、長年地域密着型を自負する不動産業を営んでおります。
さて、私は今の日本の政治に失望しております。多分衆参ダブル選挙へなだれこもうという風向き。この機会に私自身が政界へ殴り込もうと思いました。が、しかし年齢や身体が弱いなど、他幾つかの事情から私自身の出馬はままなりません。そこで、社員の鎌田君(仮名/40代独身)を私の代わりに立候補させようと思います。彼も私が全財産を投げ打つとの心意気に応え快諾してくれ、まんざらでもありません。
ところが、他の社員始め周囲が反対します。理由は鎌田君の人相が悪いと、口を揃え皆がみな同じ事を言うのです。彼は話せば温厚で気さくな人物ですが確かに黙っていると人殺しにみえるのです。その彼をして「差別を助長する顔」と曰い笑う者もおるほどです。
そう言われればそうかとも悩みます。
お伝えするのが遅くなりましたが、私が選挙で訴えたいことは、同性愛から民族問題まで差別問題全般。そこへ「差別を助長する顔」を立候補させるのはどんなものか、同盟の皆さんのご意見を伺いたいと筆をとりました。
(※編集部注:この質問は2019年7月21日に行われた第25回参議院議員通常選挙の前に届いたものです)
メイン回答船橋英雄
仏教でいう差別(しゃべつ)とは本性が同一の万物における特殊相、差別界とは差別のある現象界つまりこの世を指す。抹香臭いお勉強なんぞしなくたって、そんなこたァ誰でも物心ついた頃から身をもって知ってるわな。差別/被差別の経験が連綿と続いている実情を認めないわけにはいきますまい。
反差別、非差別、無差別を訴える行動は現状転覆のテロ、ユートピア建設といえましょう。無駄、無理、無謀と揶揄するつもりは毛頭ない。大いに賛同いたします。被差別未解放歌謡と名づけた一群の特殊なレコード、CDの円盤を世間一般の人々の保守的でテレビ向きの耳孔へ向け、これでもかこれでもかと投げつけている我らが同盟の活動と一脈通じますからね。ほとんどが先様の鉄壁の守りたる耳くそにはね返されて届きませんが、鼓膜を震わせられませんが。大雑把にいって親しみやすい真っ当な音楽から外れたノイズに対する拒否反応は想像以上に強い。
歌の前に歌い手の顔ではじかれちゃう。陰気、不気味、凶暴などなどの負のイメージが邪魔して聴いてもらえない。差別のある現象界の現象とは表面の謂であり、素晴らしい内面、内実はないがしろにされがちなのである。多様性が損なわれる危険を憂慮し、イイ顔差別断固反対!
ことが政治の世界とあればなおさらだ。身体特徴=美醜を基準にして排除、政治理念や信条を無きものとする暴挙許すまじ。といえども差別界の岩盤は分厚く広い。でも、立候補するんだよ! 鎌田君とやらの人相、人殺しに見えるとな。そこまで強烈ならばかえって耳目を集めたりして。半端な不細工より��都合、集票の武器になったりしてね。
一粒の麦なら死んで花実が咲くかもしれないけれど、泡沫は……。
敵が幾千万ありとても我行かんといった心意気、ひとり立つ気高さに敬服しますが、戦術、戦略を練ってもよかろうかと。泡沫が集まって水たまりとなり、一筋の川となり、やがて大河となる青写真を抱くのも悪くなかろうかと。
イイ顔党の旗揚げだ。掲げる政策や主義、主張はバラバラでかまわない。とにかく、差別を助長するイイ顔の士を集めるだけ集めて小(大)選挙区比例代表並立制に揺さぶりをかける。イイ顔も一人では無力なれど塊に変ずれば魅力を放ち、政界に風穴をあける一石となるやもしれぬ。立候補自体が一種の思想行動、啓蒙活動と心得るべし。
とりあえず今は、あなたの代理たる鎌田君に奮い立ってもらう以外に術はない。白昼の通り魔と化す選挙運動、辻斬り辻説法、一人一殺の一念で声を張り上げてもらいたい。なんならポスター作成を手伝わせてくれませんか。バックに使うイイ顔の写真やらレコード・ジャケットやらを仰山所持しておりますので。
一コマ漫画回答根本敬
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音盤回答湯浅学
差別は差別、殺人は殺人、と割り切れないほどの人殺し顔ならもしかすると当選してしまわないとも限らない、と前向きに考えることが差別と戦う第一歩だと考えるまえに出馬してしまうのがよろしいし、それだけの人相なら選挙後話題になって次の選挙にプラスになる可能性もあります。ぜひ国政のみならず東京都知事選にご出馬ください。千葉県知事選に出て森田健作にエイッヤアットウッとやるのもいいと思います。
スイセン盤
ザ・スターリン「STOP JAP」※『STOP JAP NAKED』収録(2007年,いぬん堂)
相談其の32(71歳 男 出版業)
同盟の皆さん、こんにちは。私は長年出版に従事した団塊の世代に属するものです。混迷する社会情勢、暴走する安倍政権。価値観の多様化、そして先の見えない出版業界。今や星雲の志は私語から死語となり若者達にそのニュアンスすら通じない世の中に。平成生まれ諸君、21世紀世代諸君、スマホばかりいじっていていいのか!?
私は長年務めたさる大手出版社を6年前に退社し、しばらく外からの視点で出版業界を眺めておりましたが、6年の歳月などあっと言う間。そこで先の見えない出版業界に一撃を与えてやりたい、それにはどうすればと慎重に考えた挙げ句、ひとつの結論に達っしました。正確には「達っした気がする」というところです。つまり恥ずかしながら一抹の不安があるのです。そんなわけで「気がする」結論にご意見を頂戴出来ればと思います。
それは、ずばり、出版業務におけるふるさと創生。過疎化する地方へ拠点を移し地方から中央を撃つ! 私の場合故郷の国東半島から東京を撃つ、今はネットの時代ですし東京ばかりが日本ではない。「星雲の志」は揺らいでない、それは確かであり私の財産です。
尚、具体的な方策はこれからです。
メイン回答船橋英雄
青雲ならぬ星雲、ここに志のスケールのでっかさ、元出版人としての意匠を感じます。晩節にヒマを持て余し、やることといったら庭いじりとかゴルフ練習場通いとかテレビ見ながら飲酒三昧とかネットでエロ動画観賞とかしかない御仁が多いなか、私憤に燃え、義憤を覚え、世直しへの意欲満々という姿はあっぱれ、敬意を表する次第です。
故郷の国東半島から東京を撃つ、と。具体案が不明ゆえ雲をつかむような話ですが、星は感じます、あなたの。安穏とした生活に飽き足りない星の下に生まれた、いわば運命。雲は流れても、その星は動かず頭上で光り続けるでしょう。
やって! やって! 健康と地震にはくれぐれもご注意くだされ。
一コマ漫画回答根本敬
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音盤回答湯浅学
すべては気の持ちようですが、その持ちように不安があるということは誰しも持つ不安かもしれないがはたしてほんとうにそうなのか不安でしょうがないのだがそれもまた気の持ちようによるのだとするといったい気の持ちようとは何なのかと不安になってしまうのはやはり誰しも持つ不安なのかもしれませんが、それはもはや単なる不安です。そういう方にすべては気の持ちようだといっても不安になるだけなのは明かですが、しかし、すべては気の持ちようです。
スイセン盤
ベートーベン作曲「交響曲第九番ニ短調」合唱付/ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(2018年,ユニバーサル ミュージック)
お悩み募集!!
幻の名盤解放同盟の「泥船人生相談」では特殊なお悩みからたわいも無いお悩みまで、ジャンルを問わず募集しています。相談内容(600字以内)・氏名(任意/公開しません)・年齢・性別・職業を明記の上、件名を「泥船人生相談係」としてメールにてご応募下さい。
※お寄せ頂いた全てのご相談にお答え出来ないことをご了承下さい。またサイトで採用されたご相談は書籍化の際に掲載する場合がございます。謝礼はお支払い出来ませんが予めご了承下さい。 ※頂いた個人情報をご本人の許可なく転用は致しません。
幻の名盤解放同盟 プロフィール
漫画家・根本敬(書記長)、音楽評論家・湯浅学(常務)、デザイナー・船橋英雄(社長)の3人が1982年に結成。以来、「すべての音盤はすべからくターンテーブル上(CDプレーヤー内)で平等に再生表現される権利を有するべし」をスローガンに、この世で最も地中に根を下ろしすぎた超俗エブリシング・オールライトな音盤たち(他)の探求に明け暮れること33年(2015年現在)。その活動――イイ顔とイイ歌を既存のあらゆる倫理/道徳、価値体系から解放する行為――が発端となり生じた社会現象が、90年代半ばに脚光を浴びたポンチャック・テクノの帝王李博士の活躍や昨今の昭和歌謡ブームである事を知る人はおそらく少ない。
なお幻の名盤解放同盟名義の業績として、音盤に「幻の名盤解放歌集」シリーズ・「幻の名盤解放箱」・「幻の名盤お色気BOX」(いずれもP-VINE)・「和ラダイスガラージ DJ MIX VOL.6 -女のスナッキーを踊ってみろ!」(永田プロモーション)、書籍に『ディープ歌謡 The dark side of Japanese pops』『夜、因果者の夜』(ともにペヨトル工房)・『幻の名盤百科全書』(水声社)、『お色気ディープ東京』(ブルース・インターアクションズ)・『元祖ディープコリア』(K&Bパブリッシャーズ※4半世紀に亘り3社の版元を経ての最新版)等がある。
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6 notes · View notes
groyanderson · 3 years
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☆プロトタイプ版☆ ひとみに映る影シーズン2 第七話「復活、ワヤン不動」
☆プロトタイプ版☆ こちらは電子書籍「ひとみに映る影 シーズン2」の 無料プロトタイプ版となります。 誤字脱字等修正前のデータになりますので、あしからずご了承下さい。
☆ここから買おう☆
(シーズン2あらすじ) 私はファッションモデルの紅一美。 旅番組ロケで訪れた島は怪物だらけ!? 霊能者達の除霊コンペとバッティングしちゃった! 実は私も霊感あるけど、知られたくないなあ…… なんて言っている場合じゃない。 諸悪の根源は恩師の仇、金剛有明団だったんだ! 憤怒の化身ワヤン不動が、今度はリゾートで炸裂する!!
pixiv版 (※内容は一緒です。)
དང་པོ་
 ニライカナイから帰還した私達はその後、魔耶さんに呼ばれて食堂へ向かう。食堂内では五寸釘愚連隊と生き残った河童信者が集合していた。更に最奥のテーブルには、全身ボッコボコにされたスーツ姿の男。バリカンか何かで雑に剃り上げられた頭頂部を両手で抑えながら、傍らでふんぞり返る禍耶さんに怯えて震えている。 「えーと……お名前、誰さんでしたっけ」  この人は確か、河童の家をリムジンに案内していたアトム社員だ。特徴的な名前だった気はするんだけど、思い出せない。 「あっ……あっ……」 「名乗れ!」 「はひいぃぃ! アトムツアー営業部の五間擦平雄(ごますり ひらお)と申します!」  禍耶さんに凄まれ、五間擦氏は半泣きで名乗った。少なくともモノホンかチョットの方なんだろう。すると河童信者の中で一番上等そうなバッジを付けた男が席を立ち、机に手をついて私達に深々と頭を下げた。 「紅さん、志多田さん。先程は家のアホ大師が大っっっ変ご迷惑をおかけ致しました! この落とし前は我々河童の家が後日必ず付けさせて頂きます!」 「い、いえそんな……って、その声まさか、昨年のお笑いオリンピックで金メダルを総ナメしたマスク・ド・あんこう鍋さんじゃないですか! お久しぶりですね!?」  さすがお笑い界のトップ組織、河童の家だ。ていうか仕事で何度か会ったことあるのに素顔初めて見た。 「あお久しぶりっす! ただこちらの謝罪の前に、お二人に話さなきゃいけない事があるんです。ほら説明しろボケナスがッ!!」  あんこう鍋さんが五間擦氏の椅子を蹴飛ばす。 「ぎゃひぃ! ごご、ご説明さひぇて頂きますぅぅぅ!!」  五間擦氏は観念して、千里が島とこの除霊コンペに関する驚愕の事実を私達に洗いざらい暴露した。その全貌はこうだ。  千里が島では散減に縁を奪われた人間が死ぬと、『金剛の楽園』と呼ばれる何処かに飛び去ってしまうと言い伝えられている。そうなれば千里が島には人間が生きていくために必要な魂の素が枯渇し、乳幼児の生存率が激減してしまうんだ。そのため島民達は縁切り神社を建て、島外の人々を呼びこみ縁を奪って生き延びてきたのだという。  アトムグループが最初に派遣した建設会社社員も伝説に違わず祟られ、全滅。その後も幾つかの建設会社が犠牲になり、ようやく事態を重く受け止めたアトムが再開発中断を検討し始めた頃。アトムツアー社屋に幽霊が現れるという噂が囁かれ始めた。その霊は『日本で名のある霊能者達の縁を散減に献上すれば千里が島を安全に開発させてやろう』と宣うらしい。そんな奇妙な話に最初は半信半疑だった重役達も、『その霊がグループ重役会議に突如現れアトムツアーの筆頭株主を目の前で肉襦袢に変えた』事で霊の要求を承認。除霊コンペティションを行うと嘘の依頼をして、日本中から霊能者を集めたのだった。  ところが行きの飛行機で、牛久大師は袋の鼠だったにも関わらず中級サイズの散減をあっさり撃墜してしまう。その上業界ではインチキ疑惑すら噂されていた加賀繍へし子の取り巻きに散減をけしかけても、突然謎のレディース暴走族幽霊が現れて返り討ちにされてしまった。度重なる大失態に激怒した幽霊はアトムツアーイケメンライダーズを全員肉襦袢に変えて楽園へ持ち帰ってしまい、メタボ体型のため唯一見逃された五間擦氏はついに牛久大師に命乞いをする。かくして大師は大散減を退治すべく、祠の封印を剥がしたのだった。以上の話が終わると、私は五間擦氏に馬乗りになって彼の残り少ない髪の毛を引っこ抜き始めた。 「それじゃあ、大師は初めから封印を解くつもりじゃなかったんですか?」 「ぎゃあああ! 毛が毛が毛がああぁぁ!!」  あんこう鍋さんは首を横に振る。 「とんでもない。あの人は力がどうとか言うタイプじゃありません。地上波で音波芸やろうとしてNICを追放されたアホですよ? 我々はただの笑いと金が大好きなぼったくりカルトです」 「ほぎゃああぁぁ! 俺の貴重な縁があぁぁ、抜けるウゥゥーーーッ!!」 「そうだったんですね。だから『ただの関係者』って言ってたんだ……」  そういう事だったのか。全ては千里が島、アトムグループ、ひいては金剛有明団までもがグルになって仕掛けた壮大なドッキリ……いや、大量殺人計画だったんだ! 大師も斉二さんもこいつらの手の上で踊らされた挙句逝去したとわかった以上、大散減は尚更許してはおけない。  魔耶さんと禍耶さんは食堂のカウンターに登り、ハンマーを掲げる。 「あなた達。ここまでコケにされて、大散減を許せるの? 許せないわよねぇ?」 「ここにいる全員で謀反を起こしてやるわ。そこの祝女と影法師使いも協力しなさい」  禍耶さんが私達を見る。玲蘭ちゃんは数珠を持ち上げ、神人に変身した。 「全員で魔物(マジムン)退治とか……マジウケる。てか、絶対行くし」 「その肉襦袢野郎とは個人的な因縁もあるんです。是非一緒に滅ぼさせて下さい!」 「私も! さ、さすがに戦うのは無理だけど……でもでも、出来ることはいっぱい手伝うよ!」  佳奈さんもやる気満々のようだ。 「決まりね! そうしたら……」 「その作戦、私達も参加させて頂けませんか?」  食堂入口から突然割り込む声。そこに立っていたのは…… 「斉一さん!」「狸おじさん!」  死の淵から復活した後女津親子だ! 斉一さんは傷だらけで万狸ちゃんに肩を借りながらも、極彩色の細かい糸を纏い力強く微笑んでいる。入口近くの席に座り、経緯を語りだした。 「遅くなって申し訳ない。魂の三分の一が奪われたので、万狸に体を任せて、斉三と共にこの地に住まう魂を幾つか分けて貰っていました」  すると斉一さんの肩に斉三さんも現れる。 「診療所も結界を張り終え、とりあえず負傷者の安全は確保した。それと、島の魂達から一つ興味深い情報を得ました」 「聞かせて、狸ちゃん」  魔耶さんが促す。 「御戌神に関する、正しい歴史についてです」  時は遡り江戸時代。そもそも江戸幕府征服を目論んだ物の怪とは、他ならぬ金剛有明団の事だった。生まれた直後に悪霊を埋め込まれた徳松は、ゆくゆくは金剛の意のままに動く将軍に成長するよう運命付けられていたんだ。しかし将軍の息子であった彼は神職者に早急に保護され、七五三の儀式が行われる。そこから先の歴史は青木さんが説明してくれた通り。けど、この話には続きがあるらしい。 「大散減の祠などに、星型に似たシンボルを見ませんでしたか? あれは大散減の膨大な力の一部を取り込み霊能力を得るための、給電装置みたいな物です。もちろんその力を得た者は縁が失せて怪物になるのですが、当時の愚か者共はそうとは知らず、大散減を『徳川の埋蔵金』と称し挙って島に移住しました」  私達したたびが探していた徳川埋蔵金とはなんと、金剛の膨大な霊力と衆生の縁の塊、大散減の事だったんだ。ただ勿論、霊能者を志し島に近付いた者達はまんまと金剛に魂を奪われた。そこで彼らの遺族は風前の灯火だった御戌神に星型の霊符を貼り、自分達の代わりに島外の人間から縁を狩る猟犬に仕立て上げたんだ。こうして御戌神社ができ、御戌神は地中で飢え続ける大散減の手足となってせっせと人の縁を奪い続けているのだという。 「千里が島の民は元々霊能者やそれを志した者の子孫です。多少なりとも力を持つ者は多く、彼らは代々『御戌神の器』を選出し、『人工転生』を行ってきました」  斉一さんが若干小声で言う。人工転生。まだ魂が未発達の赤子に、ある特定の幽霊やそれに纏わる因子を宛てがって純度の高い『生まれ変わり』を作る事。つまり金剛が徳松に行おうとしたのと同じ所業だ。 「じゃあ、今もこの島のどこかに御戌様の生まれ変わりがいるんですか?」  佳奈さんは飲み込みが早い。 「ええ。そして御戌神は、私達が大散減に歯向かえば再び襲ってきます。だからこの戦いでは、誰かが対御戌神を引き受け……最悪、殺生しなければなりません」 「殺生……」  生きている人間を、殺す。死者を成仏させるのとは訳が違う話だ。魔耶さんは胸の釘を握りしめた。 「そのワンちゃん、なんて可哀想なの……可哀想すぎる。攻撃なんて、とてもできない」 「魔耶、今更甘えた事言ってんじゃないわよ。いくら生きてるからって、中身は三百年前に死んだバケモノよ! いい加減ラクにしてやるべきだわ」 「でもぉ禍耶、あんまりじゃない! 生まれた時から不幸な運命を課せられて、それでも人々のために戦ったのに。結局愚かな連中の道具にされて、利用され続けているのよ!」 (……!)  道具。その言葉を聞いた途端、私は心臓を握り潰されるような恐怖を覚えた。本来は衆生を救うために手に入れた力を、正反対の悪事に利用されてしまう。そして余所者から邪尊(バケモノ)と呼ばれ、恐れられるようになる……。 ―テロリストですよ。ドマル・イダムという邪尊の力を操ってチベットを支配していた、最悪の独裁宗派です―  自分の言った言葉が心に反響する。御戌神が戦いの中で見せた悲しそうな目と、ニライカナイで見たドマルの絶望的な目が日蝕のように重なる。瞳に映ったあの目は……私自身が前世で経験した地獄の、合わせ鏡だったんだ。 「……魔耶さん、禍耶さん。御戌神は、私が相手をします」 「え!?」 「正気なの!? 殺生なんて私達死者に任せておけばいいのよ! でないとあんた、殺人罪に問われるかもしれないのに……」  圧。 「ッ!?」  私は無意識に、前世から受け継がれた眼圧で総長姉妹を萎縮させた。 「……悪魔の心臓は御仏を産み、悪人の遺骨は鎮魂歌を奏でる。悪縁に操られた御戌神も、必ず菩提に転じる事が出来るはずです」  私は御戌神が誰なのか、確証を持っている。本当の『彼』は優しくて、これ以上金剛��んかの為に罪を重ねてはいけない人。たとえ孤独な境遇でも人との縁を大切にする、子犬のようにまっすぐな人なんだ。 「……そう。殺さずに解決するつもりなのね、影法師使いさん。いいわ。あなたに任せます」  魔耶さんがスレッジハンマーの先を私に突きつける。 「失敗したら承知しない。私、絶対に承知しないわよ」  私はそこに拳を当て、無言で頷いた。  こうして話し合いの結果、対大散減戦における役割分担が決定した。五寸釘愚連隊と河童の家、玲蘭ちゃんは神社で大散減本体を引きずり出し叩く。私は御戌神を探し、神社に行かれる前に説得か足止めを試みる。そして後女津家は私達が解読した暗号に沿って星型の大結界を巡り、大散減の力を放出して弱体化を図る事になった。 「志多田さん。宜しければ、お手伝いして頂けませんか?」  斉一さんが立ち上がり、佳奈さんを見る。一方佳奈さんは申し訳なさそうに目を伏せた。 「で……でも、私は……」  すると万狸ちゃんが佳奈さんの前に行く。 「……あのね。私のママね、災害で植物状態になったの。大雨で津波の警報が出て、パパが車で一生懸命高台に移動したんだけど、そこで土砂崩れに遭っちゃって」 「え、そんな……!」 「ね、普通は不幸な事故だと思うよね。でもママの両親、私のおじいちゃんとおばあちゃん……パパの事すっごく責めたんだって。『お前のせいで娘は』『お前が代わりに死ねば良かったのに』みたいに。パパの魂がバラバラに引き裂かれるぐらい、いっぱいいっぱい責めたの」  昨晩斉三さんから聞いた事故の話だ。奥さんを守れなかった上にそんな言葉をかけられた斉一さんの気持ちを想うと、自分まで胸が張り裂けそうだ。けど、奥さんのご両親が取り乱す気持ちもまたわかる。だって奥さんのお腹には、万狸ちゃんもいたのだから……。 「三つに裂けたパパ……斉一さんは、生きる屍みたいにママの為に無我夢中で働いた。斉三さんは病院のママに取り憑いたまま、何年も命を留めてた。それから、斉二さんは……一人だけ狸の里(あの世)に行って、水子になっちゃったママの娘を育て続けた」 「!」 「斉二さんはいつも言ってたの。俺は分裂した魂の、『後悔』の側面だ。天災なんて誰も悪くないのに、目を覚まさない妻を恨んでしまった。妻の両親を憎んでしまった。だからこんなダメな狸親父に万狸が似ないよう、お前をこっちで育てる事にしたんだ。って」  万狸ちゃんが背筋をシャンと伸ばし、顔を上げた。それは勇気に満ちた笑顔だった。 「だから私知ってる。佳奈ちゃんは一美ちゃんを助けようとしただけだし、ぜんぜん悪いだなんて思えない。斉二さんの役割は、完璧に成功してたんだよ」 「万狸ちゃん……」 「あっでもでも、今回は天災じゃなくて人災なんだよね? それなら金剛有明団をコッテンパンパンにしないと! 佳奈ちゃんもいっぱい悲しい思いした被害者でしょ?」  万狸ちゃんは右手を佳奈さんに差し出す。佳奈さんも顔を上げ、その手を強く握った。 「うん。金剛ぜったい許せない! 大散減の埋蔵金、一緒にばら撒いちゃお!」  その時、ホテルロビーのからくり時計から音楽が鳴り始めた。曲は民謡『ザトウムシ』。日没と大散減との対決を告げるファンファーレだ。魔耶さんは裁判官が木槌を振り下ろすように、机にハンマーを叩きつけた! 「行ぃぃくぞおおおぉぉお前らああぁぁぁ!!!」 「「「うおおぉぉーーーっ!!」」」  総員出撃! ザトウムシが鳴り響く逢魔が時の千里が島で今、日本最大の除霊戦争が勃発する!
གཉིས་པ་
 大散減討伐軍は御戌神社へ、後女津親子と佳奈さんはホテルから最寄りの結界である石見沼へと向かった。さて、私も御戌神の居場所には当てがある。御戌神は日蝕の目を持つ獣。それに因んだ地名は『食虫洞』。つまり、行先は新千里が島トンネル方面だ。  薄暗いトンネル内を歩いていると、電灯に照らされた私の影が勝手に絵を描き始めた。空で輝く太陽に向かって無数の虫が冒涜的に母乳を吐く。太陽は穢れに覆われ、光を失った日蝕状態になる。闇の緞帳(どんちょう)に包まれた空は奇妙な星を孕み、大きな獣となって大地に災いをもたらす。すると地平線から血のように赤い月が昇り、星や虫を焼き殺しながら太陽に到達。太陽と重なり合うやいなや、天上天下を焼き尽くすほどの輝きを放つのだった……。  幻のような影絵劇が終わると、私はトンネルを抜けていた。目の前のコンビニは既に電気が消えている。その店舗全体に、腐ったミルクのような色のペンキで星型に線を一本足した記号が描かれている。更に接近すると、デッキブラシを持った��髪の偉丈夫が記号を消そうと悪戦苦闘しているのが見えた。 「あ、紅さん」  私に気がつき振り返った青木さんは、足下のバケツを倒して水をこぼしてしまった。彼は慌ててバケツを立て直す。 「見て下さい。誰がこんな酷い事を? こいつはコトだ」  青木さんはデッキブラシで星型の記号を擦る。でもそれは掠れすらしない。 「ブラシで擦っても? ケッタイな落書きを……っ!?」  指で直接記号に触れようとした青木さんは、直後謎の力に弾き飛ばされた。 「……」  青木さんは何かを思い出したようだ。 「紅さん。そういえば僕も、ケッタイな体験をした事が」  夕日が沈んでいき、島中の店や防災無線からはザトウムシが鳴り続ける。 「犬に吠えられ、夜中に目を覚まして。永遠に飢え続ける犬は、僕のおつむの中で、ひどく悲しい声で鳴く。それならこれは幻聴か? 犬でないなら幽霊かもだ……」  青木さんは私に背を向け、沈む夕日に引き寄せられるように歩きだした。 「早くなんとかせにゃ。犬を助けてあげなきゃ、僕までどうにかなっちまうかもだ。するとどこからか、目ん玉が潰れた双頭の毛虫がやって来て、口からミルクを吐き出した。僕はたまらず、それにむしゃぶりつく」  デッキブラシから滴った水が地面に線を引き、一緒に夕日を浴びた青木さんの影も伸びていく。 「嫌だ。もう犬にはなりたくない。きっとおっとろしい事が起きるに違いない。満月が男を狼にするみたいに、毛虫の親玉を解き放つなど……」 「青木さん」  私はその影を呼び止めた。 「この落書きは、デッキブラシじゃ落とせません」 「え?」 「これは散減に穢された縁の母乳、普通の人には見えない液体なんです」  カターン。青木さんの手からデッキブラシが落ちた途端、全てのザトウムシが鳴り止んだ。青木さんはゆっくりとこちらへ振り向く。重たい目隠れ前髪が狛犬のたてがみのように逆立ち、子犬のように輝く目は濁った穢れに覆われていく。 「グルルルル……救、済、ヲ……!」  私も胸のペンダントに取り付けたカンリンを吹いた。パゥーーー……空虚な悲鳴のような音が響く。私の体は神経線維で編まれた深紅の僧衣に包まれ、激痛と共に影が天高く燃え上がった。 「青木さん。いや、御戌神よ。私は紅の守護尊、ワヤン不動。しかし出来れば、お前とは戦いたくない」  夕日を浴びて陰る日蝕の戌神と、そこから伸びた赤い神影(ワヤン)が対峙する。 「救済セニャアアァ!」 「そうか。……ならば神影繰り(ワヤン・クリ)の時間だ!」  空の月と太陽が見下ろす今この時、地上で激突する光の神と影の明王! 穢れた色に輝く御戌神が突撃! 「グルアアァァ!」  私はティグクでそれをいなし、黒々と地面に伸びた自らの影を滑りながら後退。駐車場の車止めをバネに跳躍、傍らに描かれた邪悪な星目掛けてキョンジャクを振るった。二〇%浄化! 分解霧散した星の一片から大量の散減が噴出! 「マバアアアァァ!!」「ウバアァァァ!」  すると御戌神の首に巻かれた幾つもの頭蓋骨が共鳴。ケタケタと震えるように笑い、それに伴い御戌神も悶絶する。 「グルアァァ……ガルァァーーーッ!!」  咆哮と共に全骨射出! 頭蓋骨は穢れた光の尾を引き宙を旋回、地を這う散減共とドッキングし牙を剥く! 「がッは!」  毛虫の体を得た頭蓋骨が飛び回り、私の血肉を穿つ。しかし反撃に転じる寸前、彼らの正体を閃いた。 「さては歴代の『器』か」  この頭蓋骨らは御戌神転生の為に生贄となった、どこの誰が産んだかもわからない島民達の残滓だ。なら速やかに解放せねばなるまい! 人頭毛虫の猛攻をティグクの柄やキョンジャクで防ぎながら、ティグクに付随する旗に影炎を着火! 「お前達の悔恨を我が炎の糧とする! どおぉりゃああぁーーーーっ!!」   ティグク猛回転、憤怒の地獄大車輪だ! 飛んで火に入る人頭毛虫らはたちどころに分解霧散、私の影体に無数の苦痛と絶望と飢えを施す! 「クハァ……ッ! そうだ……それでいい。私達は仲間だ、この痛みを以て金剛に汚された因果を必ずや断ち切ってやろう! かはあぁーーーっはーーっはっはっはっはァァーーッ!!!」  苦痛が無上の瑜伽へと昇華しワヤン不動は呵呵大笑! ティグクから神経線維の熱線が伸び大車輪の火力を増強、星型記号を更に焼却する! 記号は大文字焼きの如く燃え上がり穢れ母乳と散減を大放出! 「ガウルル、グルルルル!」  押し寄せる母乳と毛虫の洪水に突っ込み喰らおうと飢えた御戌神が足掻く。だがそうはさせるものか、私の使命は彼を穢れの悪循環から救い出す事だ。 「徳川徳松ゥ!」 「!」  人の縁を奪われ、畜生道に堕ちた哀しき少年の名を呼ぶ。そして丁度目の前に飛んできた散減を灼熱の手で掴むと、轟々と燃え上がるそれを遠くへ放り投げた! 「取ってこい!」 「ガルアァァ!!」  犬の本能が刺激された御戌神は我を忘れ散減を追う! 街路樹よりも高く跳躍し口で見事キャッチ、私目掛けて猪突猛進。だがその時! 彼の本体である衆生が、青木光が意識を取り戻した! (戦いはダメだ……穢れなど!)  日蝕の目が僅かに輝きを増す。御戌神は空中で停止、咥えている散減を噛み砕いて破壊した! 「かぁははは、いい子だ徳松よ! ならば次はこれだあぁぁ!!」  私はフリスビーに見立ててキョンジャクを投擲。御戌神が尻尾を振ってハッハとそれを追いかける。キョンジャクは散減共の間をジグザグと縫い進み、その軌跡を乱暴になぞる御戌神が散減大量蹂躙! 薄汚い死屍累々で染まった軌跡はまさに彼が歩んできた畜生道の具現化だ!! 「衆生ぉぉ……済度ぉおおおぉぉぉーーーーっ!!!」  ゴシャアァン!!! ティグクを振りかぶって地面に叩きつける! 視神経色の亀裂が畜生道へと広がり御戌神の背後に到達。その瞬間ガバッと大地が割れ、那由多度に煮え滾る業火を地獄から吹き上げた! ズゴゴゴゴガガ……マグマが滾ったまま連立する巨大灯篭の如く隆起し散減大量焼却! 振り返った御戌神の目に陰る穢れも、紅の影で焼き溶かされていく。 「……クゥン……」  小さく子犬のような声を発する御戌神。私は憤怒相を収め、その隣に立つ。彼の両眼からは止めどなく饐えた涙が零れ、その度に日蝕が晴れていく。気がつけば空は殆ど薄暗い黄昏時になっていた。闇夜を迎える空、赤く燃える月と青く輝く太陽が並ぶ大地。天と地の光彩が逆転したこの瞬間、私達は互いが互いの前世の声を聞いた。 『不思議だ。あの火柱見てると、ぼくの飢えが消えてく。お不動様はどんな法力を?』 ༼ なに、特別な力ではない。あれは慈悲というものだ ༽ 『じひ』  徳松がドマルの手を握った。ドマルの目の奥に、憎しみや悲しみとは異なる熱が込み上がる。 『救済の事で?』 ༼ ……ま、その類いといえばそうか。童よ、あなたは自分を生贄にした衆生が憎いか? ༽  徳松は首を横に振る。 『ううん、これっぽっちも。だってぼく、みんなを救済した神様なんだから』  すると今度はドマルが両手で徳松の手を包み、そのまま深々と合掌した。 ༼ なら、あなたはもう大丈夫だ。衆生との縁に飢える事は、今後二度とあるまい ༽
གསུམ་པ་
 時刻は……わからないけど、日は完全に沈んだ。私も青木さんも地面に大の字で倒れ、炎上するコンビニや隆起した柱状節理まみれの駐車場を呆然と眺めている。 「……アーーー……」  ふと青木さんが、ずっと咥えっ放しだったキョンジャクを口から取り出した。それを泥まみれの白ニットで拭い、私に返そうとして……止めた。 「……洗ってからせにゃ」 「いいですよ。この後まだいっぱい戦うもん」 「大散減とも? おったまげ」  青木さんにキョンジャクを返してもらった。 「実は、まだ学生の時……友達が僕に、『彼女にしたい芸能人は?』って質問を。けど特に思いつかなくて、その時期『非常勤刑事』やってたので紅一美ちゃんと。そしたら今回、本当にしたたびさんが……これが縁ってやつなら、ちぃと申し訳ないかもだ」 「青木さんもですか」 「え?」 「私も実は、この間雑誌で『好きな男性のタイプは何ですか』って聞かれて、なんか適当に答えたんですけど……『高身長でわんこ顔な方言男子』とかそんなの」 「そりゃ……ふふっ。いやけど、僕とは全然違うイメージだったかもでしょ?」 「そうなんですよ。だから青木さんの素顔初めて見た時、キュンときたっていうより『あ、実在するとこんな感じなの!?』って思っちゃったです。……なんかすいません」  その時、遠くでズーンと地鳴りのような音がした。蜃気楼の向こうに耳をそばだてると、怒号や悲鳴のような声。どうやら敵の大将が地上に現れたようだ。 「行くので?」 「大丈夫。必ず戻ってきます」  私は重い体を立ち上げ、ティグクとキョンジャクに再び炎を纏った。そして山頂の御戌神社へ出発…… 「きゃっ!」  しようとした瞬間、何かに服の裾を掴まれたかのような感覚。転びそうになって咄嗟にティグクの柄をつく。足下を見ると、小さなエネルギー眼がピンのように私の影を地面と縫いつけている。 ༼ そうはならんだろ、小心者娘 ༽ 「ちょ、ドマル!?」  一方青木さんの方も、徳松に体を勝手に動かされ始めた。輝く両目から声がする。 『バカ! あそこまで話しといて告白しねえなど!? このボボ知らず!』 「ぼっ、ぼっ、ボボ知らずでねえ! 嘘こくなぁぁ!」  民謡の『お空で見下ろす出しゃばりな月と太陽』って、ひょっとしたら私達じゃなくてこの前世二人の方を予言してたのかも。それにしてもボボってなんだろ、南地語かな。 ༼ これだよ ༽  ドマルのエネルギー眼が炸裂し、私は何故かまた玲蘭ちゃんの童貞を殺す服に身を包んでいた。すると何故か青木さんが悶絶し始めた。 「あややっ……ちょっと、ダメ! 紅さん! そんなオチチがピチピチな……こいつはコトだ!!」  ああ、成程。ボボ知らずってそういう…… 「ってだから、私の体で検証すなーっ! ていうか、こんな事している間にも上で死闘が繰り広げられているんだ!」 ༼ だからぁ……ああもう! 何故わからないのか! ヤブユムして行けと言っているんだ、その方が生存率上がるしスマートだろ! ༽ 「あ、そういう事?」  ヤブユム。確か、固い絆で結ばれた男女の仏が合体して雌雄一体となる事で色々と超越できる、みたいな意味の仏教用語……だったはず。どうすればできるのかまではサッパリわかんないけど。 「え、えと、えと、紅さん……一美ちゃん!」 「はい……う、うん、光君!」  両前世からプレッシャーを受け、私と光君は赤面しながら唇を近付ける。 『あーもー違う! ヤブユムっていうのは……』 ༼ まーまー待て。ここは現世を生きる衆生の好きにさせてみようじゃないか ༽  そんな事言われても困る……それでも、今私と光君の想いは一つ、大散減討伐だ。うん、多分……なんとかなる! はずだ!
བཞི་པ་
 所変わって御戌神社。姿を現した大散減は地中で回復してきたらしく、幾つか継ぎ目が見えるも八本足の完全体だ。十五メートルの巨体で暴れ回り、周囲一帯を蹂躙している。鳥居は倒壊、御戌塚も跡形もなく粉々に。島民達が保身の為に作り上げた生贄の祭壇は、もはや何の意味も為さない平地と化したんだ。  そんな絶望的状況にも関わらず、大散減討伐軍は果敢に戦い続ける。五寸釘愚連隊がバイクで特攻し、河童信者はカルトで培った統率力で彼女達をサポート。玲蘭ちゃんも一枚隔てた異次元から大散減を構成する無数の霊魂を解析し、虱潰しに破壊していく。ところが、 「あグッ!」  バゴォッ!! 大散減から三メガパスカル級の水圧で射出された穢れ母乳が、河童信者の一人に直撃。信者の左半身を粉砕! 禍耶さんがキュウリの改造バイクで駆けつける。 「河童信者!」 「あ、か……禍耶の姐御……。俺の、魂を……吸収……し……」 「何言ってるの、そんな事できるわけないでしょ!?」 「……大散、ぃに、縁……取られ、嫌、……。か、っぱは……キュウリ……好き……っか……ら…………」  河童信者の瞳孔が開いた。禍耶さんの唇がわなわなと痙攣する。 「河童って馬鹿ね……最後まで馬鹿だった……。貴方の命、必ず無駄にはしないわ!」  ガバッ、キュイイィィ! 息絶えて間もない河童信者の霊魂が分解霧散する前に、キュウリバイクの給油口に吸収される。ところが魔耶さんの悲鳴! 「禍耶、上ぇっ!!」 「!」  見上げると空気を読まず飛びかかってきた大散減! 咄嗟にバイクを発進できず為す術もない禍耶さんが���望に目を瞑った、その時。 「……え?」  ……何も起こらない。禍耶さんはそっと目を開けようとする。が、直後すぐに顔を覆った。 「眩しっ! この光は……あああっ!」  頭上には朝日のように輝く青白い戌神。そしてその光の中、轟々と燃える紅の不動明王。光と影、男と女が一つになったその究極仏は、大散減を遥か彼方に吹き飛ばし悠然と口を開いた。 「月と太陽が同時に出ている、今この時……」 「瞳に映る醜き影を、憤怒の炎で滅却する」 「「救済の時間だ!!!」」  カッ! 眩い光と底知れぬ深い影が炸裂、落下中の大散減を再びスマッシュ! 「遅くなって本当にすみません。合体に手間取っちゃって……」  御戌神���放つ輝きの中で、燃える影体の私は揺らめく。するとキュウリバイクが言葉を発した。 <問題なし! だぶか登場早すぎっすよ、くたばったのはまだ俺だけです。やっちまいましょう、姐さん!> 「そうね。行くわよ河童!」  ドルルン! 輩悪苦満誕(ハイオクまんたん)のキュウリバイクが発進! 私達も共に駆け出す。 「一美ちゃん、火の準備を!」 「もう出来ているぞぉ、カハァーーーッハハハハハハァーーー!!」  ティグクが炎を噴く! 火の輪をくぐり青白い肉弾が繰り出す! 巨大サンドバッグと化した大散減にバイクの大軍が突撃するゥゥゥ!!! 「「「ボァガギャバアアアアァァアアア!!!」」」  八本足にそれぞれ付いた顔が一斉絶叫! 中空で巻き散らかされた大散減の肉片を無数の散減に変えた! 「灰燼に帰すがいい!」  シャゴン、シャゴン、バゴホオォン!! 御戌神から波状に繰り出される光と光の合間に那由多度の影炎を込め雑魚を一掃! やはりヤブユムは強い。光源がないと力を発揮出来ない私と、偽りの闇に遮られてしまっていた光君。二人が一つになる事で、永久機関にも似た法力を得る事が出来る!  大散減は地に叩きつけられるかと思いきや、まるで地盤沈下のように地中へ潜って行ってしまった。後を追えず停車した五寸釘愚連隊が舌打ちする。 「逃げやがったわ、あの毛グモ野郎」  しかし玲蘭ちゃんは不敵な笑みを浮かべた。 「大丈夫です。大散減は結界に分散した力を補充しに行ったはず。なら、今頃……」  ズドガアアァァァアン!!! 遠くで吹き上がる火柱、そして大散減のシルエット! 「イェーイ!」  呆然と見とれていた私達の後方、数分前まで鳥居があった瓦礫の上に後女津親子と佳奈さんが立っている。 「「ドッキリ大成功ー! ぽーんぽっこぽーん!」」  ぽこぽん、シャララン! 佳奈さんと万狸ちゃんが腹鼓を打ち、斉一さんが弦を爪弾く。瞬間、ドゴーーン!! 今度は彼女らの背後でも火柱が上がった! 「あのねあのね! 地図に書いてあった星の地点をよーく探したら、やっぱり御札の貼ってある祠があったの。それで佳奈ちゃんが凄いこと閃いたんだよ!」 「その名も『ショート回路作戦』! 紙に御札とぴったり同じ絵を写して、それを鏡合わせに貼り付ける。その上に私の霊力京友禅で薄く蓋をして、その上から斉一さんが大散減から力を吸収しようとする。だけど吸い上げられた大散減のエネルギーは二枚の御札の間で行ったり来たりしながら段々滞る。そうとは知らない大散減が内側から急に突進すれば……」  ドォーーン! 万狸ちゃんと佳奈さんの超常理論を実証する火柱! 「さすがです佳奈さん! ちなみに最終学歴は?」 「だからいちご保育園だってば~、この小心者ぉ!」  こんなやり取りも随分と久しぶりな気がする。さて、この後大散減は立て続けに二度爆発した。計五回爆ぜた事になる。地図上で星のシンボルを描く地点は合計六つ、そのうち一つである食虫洞のシンボルは私がコンビニで焼却したアレだろう。 「シンボルが全滅すると、奴は何処へ行くだろうか」  斉三さんが地図を睨む。すると突如地図上に青白く輝く道順が描かれた。御戌神だ。 「でっかい大散減はなるべく広い場所へ逃走を。となると、海岸沿いかもだ。東の『いねとしサンライズビーチ』はサイクリングロードで狭いから、石見沼の下にある『石見海岸』ので」 「成程……って、君はまさか!?」 「青木君!?」  そうか、みんな知らなかったんだっけ。御戌神は遠慮がちに会釈し、かき上がったたてがみの一部を下ろして目隠れ前髪を作ってみせた。光君の面影を認識して皆は納得の表情を浮かべた。 「と……ともかく! ずっと地中でオネンネしてた大散減と違って、地の利はこちらにある。案内するので先回りを!」  御戌神が駆け出す! 私は彼が放つ輝きの中で水上スキーみたいに引っ張られ、五寸釘愚連隊や他の霊能者達も続く。いざ、石見海岸へ!
ལྔ་པ་
 御戌神の太陽の両眼は、前髪によるランプシェード効果が付与されて更に広範囲を照らせるようになった。石見沼に到着した時点で海岸の様子がはっきり見える。まずいことに、こんな時に限って海岸に島民が集まっている!? 「おいガキ共、ボートを降りろ! 早く避難所へ!」 「黙れ! こんな島のどこに安全が!? 俺達は内地へおさらばだ!」  会話から察するに、中学生位の子達が島を脱出しようと試みるのを大人達が引き止めているようだ。ところが間髪入れず陸側から迫る地響き! 危ない! 「救済せにゃ!」  石見の崖を御戌神が飛んだ! 私は光の中で身構える。着地すると同時に目の前の砂が隆起、ザボオオォォン!! 大散減出現! 「かははは、一足遅いわ!」  ズカアァァン!!! 出会い頭に強烈なティグクの一撃! 吹き飛んだ大散減は沿岸道路を破壊し民家二棟に叩きつけられた。建造物損壊と追い越し禁止線通過でダブル罪業加点! 間一髪巻き込まれずに済んだ島民達がどよめく。 「御戌様?」 「御戌様が子供達を救済したので!?」 「それより御戌様の影に映ってる火ダルマは一体!?」  その問いに、陸側から聞き覚えのある声が答える。 「ご先祖様さ!」  ブオォォン! 高級バイクに似つかわしくない凶悪なエンジン音を吹かして現れたのは加賀繍さんだ! 何故かアサッテの方向に数珠を投げ、私の正体を堂々と宣言する。 「御戌神がいくら縁切りの神だって、家族の縁は簡単に切れやしないんだ。徳川徳松を一番気にかけてたご先祖様が仏様になって、祟りを鎮めるんだよ!」 「徳松様を気にかけてた、ご先祖様……」 「まさか、将軍様など!?」 「「「徳川綱吉将軍!!」」」  私は暴れん坊な将軍様の幽霊という事になってしまった。だぶか吉宗さんじゃないけど。すると加賀繍さんの紙一重隣で大散減が復帰! 「マバゥウゥゥゥゥウウウ!!!」  神社にいた時よりも甲高い大散減の鳴き声。消耗している証拠だろう。脚も既に残り五本、ラストスパートだ! 「畳み掛けるぞ夜露死苦ッ!」  スクラムを組むように愚連隊が全方位から大散減へ突進、総長姉妹のハンマーで右前脚破壊! 「ぽんぽこぉーーー……ドロップ!!」  身動きの取れなくなった大散減に大かむろが垂直落下、左中央二脚粉砕! 「「「大師の敵ーーーっ!」」」  微弱ながら霊力を持つ河童信者達が集団投石、既に千切れかけていた左後脚切断! 「くすけー、マジムン!」  大散減の内側から玲蘭ちゃんの声。するうち黄色い閃光を放って大散減はメルトダウン! 全ての脚が落ち、最後の本体が不格好な蓮根と化した直後……地面に散らばる脚の一本の顔に、ギョロギョロと蠢く目が現れた。光君の話を思い出す。 ―八本足にそれぞれ顔がついてて、そのうち本物の顔を見つけて潰さないと死なない怪物で!― 「そうか、あっちが真の本体!」  私と光君が同時に動く! また地中に逃げようと飛び上がった大散減本体に光と影は先回りし、メロン格子状の包囲網を組んだ! 絶縁怪虫大散減、今こそお前をこの世からエンガチョしてくれるわあああああああ!! 「そこだーーーッ!! ワヤン不動ーーー!!」 「やっちゃえーーーッ!」「御戌様ーーーッ!」 「「「ワヤン不動オォーーーーーッ!!!」」」 「どおおぉぉるあぁああぁぁぁーーーーーー!!!!」  シャガンッ! 突如大量のハロゲンランプを一斉に焚いたかのように、世界が白一色の静寂に染まる。存在するものは影である私と、光に拒絶された大散減のみ。ティグクを掲げた私の両腕が夕陽を浴びた影の如く伸び、背中で燃える炎に怒れる恩師の馬頭観音相が浮かんだ時……大散減は断罪される! 「世尊妙相具我今重問彼仏子何因縁名為観世音具足妙相尊偈答無盡意汝聴観音行善応諸方所弘誓深如海歴劫不思議侍多千億仏発大清浄願我為汝略説聞名及見身心念不空過能滅諸有苦!」  仏道とは無縁の怪獣よ、己の業に叩き斬られながら私の観音行を聞け! 燃える馬頭観音と彼の骨であるティグクを仰げ! その苦痛から解放されたくば、海よりも深き意志で清浄を願う聖人の名を私がお前に文字通り刻みつけてやる! 「仮使興害意推落大火坑念彼観音力火坑変成池或漂流巨海龍魚諸鬼難念彼観音力波浪不能没或在須弥峰為人所推堕念彼観音力如日虚空住或被悪人逐堕落金剛山念彼観音力不能損一毛!!」  たとえ金剛の悪意により火口へ落とされようと、心に観音力を念ずれば火もまた涼し。苦難の海でどんな怪物と対峙しても決して沈むものか! 須弥山から突き落とされようが、金剛を邪道に蹴落とされようが、観音力は不屈だ! 「或値怨賊繞各執刀加害念彼観音力咸即起慈心或遭王難苦臨刑欲寿終念彼観音力刀尋段段壊或囚禁枷鎖手足被杻械念彼観音力釈然得解脱呪詛諸毒薬所欲害身者念彼観音力還著於本人或遇悪羅刹毒龍諸鬼等念彼観音力時悉不敢害!!」  お前達に歪められた衆生の理は全て正してくれる! 金剛有明団がどんなに強大でも、和尚様や私の魂は決して滅びぬ。磔にされていた抜苦与楽の化身は解放され、悪鬼羅刹四苦八苦を燃やす憤怒の化身として生まれ変わったんだ! 「若悪獣囲繞利牙爪可怖念彼観音力疾走無辺方蚖蛇及蝮蝎気毒煙火燃念彼観音力尋声自回去雲雷鼓掣電降雹澍大雨念彼観音力応時得消散衆生被困厄無量苦逼身観音妙智力能救世間苦!!!」  獣よ、この力を畏れろ。毒煙を吐く外道よ霧散しろ! 雷や雹が如く降り注ぐお前達の呪いから全ての衆生を救済してみせよう! 「具足神通力廣修智方便十方諸国土無刹不現身種種諸悪趣地獄鬼畜生生老病死苦以漸悉令滅真観清浄観広大智慧観悲観及慈観常願常瞻仰無垢清浄光慧日破諸闇能伏災風火普明照世間ッ!!!」  どこへ逃げても無駄だ、何度生まれ変わってでも憤怒の化身は蘇るだろう! お前達のいかなる鬼畜的所業も潰えるんだ。瞳に映る慈悲深き菩薩、そして汚れなき聖なる光と共に偽りの闇を葬り去る! 「悲体戒雷震慈意妙大雲澍甘露法雨滅除煩悩燄諍訟経官処怖畏軍陣中念彼観音力衆怨悉退散妙音観世音梵音海潮音勝彼世間音是故須常念念念勿生疑観世音浄聖於苦悩死厄能為作依怙具一切功徳慈眼視衆生福聚海無量是故応頂……」  雷雲の如き慈悲が君臨し、雑音をかき消す潮騒の如き観音力で全てを救うんだ。目の前で粉微塵と化した大散減よ、盲目の哀れな座頭虫よ、私はお前をも苦しみなく逝去させてみせる。 「……礼ィィィーーーーーッ!!!」  ダカアアアアァァアアン!!!! 光が飛散した夜空の下。呪われた気枯地、千里が島を大いなる光と影の化身が無量の炎で叩き割った。その背後で滅んだ醜き怪獣は、業一つない純粋な粒子となって分解霧散。それはこの地に新たな魂が生まれるための糧となり、やがて衆生に縁を育むだろう。  時は亥の刻、石見海岸。ここ千里が島で縁が結ばれた全ての仲間達が勝利に湧き、歓喜と安堵に包まれた。その騒ぎに乗じて私と光君は、今度こそ人目も憚らず唇を重ね合った。
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試される大地の赤い狼
2/24・2/25に北海道に新しく出来たプロのバレーボールチーム「ヴォレアス北海道」のホームゲームを観に、飛行機にのって北海道まで飛びました。
「ヴォレアスの赤T欲しいなあ」という何の気無しのつぶやきに、現地の方から「YOU 来ちゃいなよ(意訳)」というリプをいただいた事。
北海道に来るチームが近クラ、NBK、デルフィーノと俺得ラインナップだった事。
LCCってどんな感じなんだろうとHPを見ていて、ふとした拍子に「仙台-新千歳便」の注文を確定してしまった事など色々あって今回の旅行が実現しました笑
正直、飛行機での一人旅の経験はなく、終始ドキがムネムネでしたが、前の席のヘッドレストが目の前にくるというLCCの洗礼を受けながら、無事旭川市総合体育館に到着しました。
まず出迎えてくれたのがヴォレアスカー!!
これがかっこいいのなんのってもう…😂
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そして今回はクラウドファンディングでチケットを購入したので限定の赤Tをいただきました。
人間「限定」っていう言葉には弱いですよね笑
本当はA席とかS席とか行って見たかったけど、今回は、財布と相談のうえ泣く泣くF席でしたが…
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会場についたのは近クラ-NBKの試合がちょうど終わった所だったので、しばしふらふらっと会場内を歩いてみました。
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こじんまりとした体育館だったのですが、驚いたのは出店の数!
会場に「バレーを観る」以外の楽しみがあるのはとても良いなと感じました。
お店の名前は失念してしまいましたが、ウニのおにぎり美味しかったです😁
そして席について試合開始を待っていると、ヴォレアスのダンスチームのショーが始まりまして、3歳くらいの子どもがリズムにのって身体を動かすだけなのにこれがまあ可愛い☺️
かと思いきや、僕のいた席の右下からでかい男たちが出て来て、一緒に踊り出すんです笑
笑顔で踊る史郎さんかっこかわいい笑
このインタラクティブな感じはすごい好きです!
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二日間とも試合は3−0でヴォレアスの勝利!
初めて観たヴォレアスの試合の感想としては、
・オーガ強い!
・倉内さん動けてる!
・家近さんのクロス素敵!
って感じで、何も考えずにただただ楽しんでた笑
それに伊織さんのブロック祭りは圧巻だったし、何でもオーバーで捌く佐々木さんが素晴らしかった。
あと2日目のキレキレダンスの杉谷さんを見て1発でファンになりました笑
デルフィーノはアニキが変わらずかめはめ波打ってたこと、前十字靭帯断裂から復活した壇くんの活躍など俺の中で嬉しい事尽くし!
どや顔納庄さんのプレーも生で観られたし笑
大学生のころ、同級生がいるから応援するようになったデルフィーノですが、そいつが退団した今でも応援したい気持ちは変わりませんでした🙂
そういや、うちなんちゅの実樹君は寒いから来なかったのでしょうか?笑
近クラは相変わらず近クラだなあと笑
程よい脱力感を持ってプレーしながら、締めるところは締めるっていうプレースタイルに変わりなし笑
メンバーもめまぐるしく変わって見た事ない人ばっかだったけど、亜貴斗さんが監督になってたのね。
NBKはお初観戦だと思ってたけど前に和歌山で見てんのかなとも思い始めた。
あの時はつくばの柳川氏と兵庫の田渕氏の応援で行ったから印象にないのかもしれない笑
今回まず目についたのはなんといっても鹿谷さん!
まるで仏様のように試合を見つめる姿笑
NBKはリベロズが大活躍で、試合中好レシーブ連発!ノーマークの危機を何度も救ってました。
二日間の試合を終えて、ヴォレアスはきんでんと並んで1位、セット率の勝負となり、稲城で行われていたきんでん-ヴェルディの試合結果待ちの状況でした。
私は札幌に戻るためのバスに乗るため結果が出るより先に会場を後にし、札幌行きの高速バスに乗っていました。
結果は3−1でヴェルディが勝利し、セット率でヴォレアスの優勝でした!
選手のみなさんおめでとうございました!
今期参戦したヴォレアスの優勝シーンに立ち会った事(厳密には立ち会ってないけど笑)はいい思い出になりました!
記者会見場行ってみたかったなぁ(´・ω・`)
来季の再編成でV3からのスタートの可能性が高いという話が出ていますが、ヴォレアスのバレー、そしてリーグ運営やHGイベントなどの新たな取り組みを応援していきたいと思います。
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また来季は一回北海道に来ます!
〜こぼれ話〜
「北海道の寿司屋はどこに入っても、たとえ回転寿司でもハズレはない」
この説を検証するために1日目、宿の近くのお寿司屋さんにいきましたが、噂は本当でした😃
めちゃ美味かった!
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そしてラーメン県山形の人間なので、旭川ラーメンと札幌ラーメンは味わって帰らなければと思い、三日で4杯というアホみたいなペースで食べたので、あれから1週間経ちますが一度も体重計に乗っていません笑
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moko1590m · 9 months
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踊念仏 (おどりねんぶつ)
日本仏教の中で空也や一遍の念仏をさす。太鼓や鉦(かね)をたたいて拍子をとり,踊りながら念仏や漢讃・
和讃
などを唱えるもの。後に俗化して踊りを主体にした念仏踊になった。また京都の六斎念仏,灯籠踊,江戸の葛西念仏,泡斎念仏なども踊念仏という。
南無阿弥陀仏の六字名号に節をつけて詠唱し,その節拍子にあわせて踊る宗教舞踊。その起源は空也にあるといわれるが,念仏が民間に広く普及したのは踊念仏のためであった。平安中期の《日本往生極楽記》がその功績をたたえていることは有名。踊念仏は大衆がいっしょに踊ることによって一体感を持つので,大念仏とも呼ばれ,また 田楽 と結合して〈やすらい踊〉ともなった。これは念仏が死霊を鎮める功力があるので,疫病などをおこす御霊(ごりよう)を鎮魂するための宗教的大衆運動になったのである。踊念仏はこの方向で鎮魂舞踊に発展し,やがて 盆踊 ともなるが,一方では宗教的エクスタシーを味わうための宗教舞踊になった。これは一遍のはじめた時宗の行儀として有名であり,歓喜踊躍の踊念仏といわれる。また鎮魂舞踊の踊念仏は二つに分かれ,一つは死霊亡霊を鎮める大念仏や虫送り念仏,古戦場の供養念仏になった。長篠古戦場の〈火踊〉の大念仏や三方原古戦場の〈遠州大念仏〉はいまもおこなわれている。しかし鎮魂舞踊の踊念仏は一方で今様や小歌の白拍子舞と結合して,娯楽性のつよい念仏踊になった。 出雲のお国出雲阿国の創始した 歌舞伎踊 が念仏踊だったことは周知のごとくであるが,民衆の間でも〈風流踊念仏〉として民間芸能になり,現在も種々の仮装や仮面の意匠をこらしておこなわれている。これからもわかるように,踊念仏は多くの芸能の母胎になった。
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hachikenyakaiwai · 4 years
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【かいわいの時】天正十六年(1588)二月十六日:出雲大社の巫女、大坂天満宮で神歌・小歌踊りを演じる(大阪市史編纂所「今日は何の日」)。 安土桃山時代の公家、山科言経の日記『言経卿記』の同日条に、「出雲国大社女神子色々神歌、又小歌等舞之間」とあります。この女神子が、後に歌舞妓を始める出雲の阿国であったといわれています(後述)。『当代記』慶長八年(1603)四月条に「此頃カフキ踊ト云事有。出雲国神子女(名ハ国、但非好女)出仕、京都へ上ル、縦バ異風ナル男ノマネヲシテ、刀、脇差、衣装以下殊異相也」とあり、「かぶき踊」の名称がこの頃に定着したと考えられます。
言経は京都西梅津の土地をめぐる争いがきっかけで正親町天皇の不興を買い、天正13年夏、上京柳原の邸宅を売却して、妻子や冷泉為満・四条隆昌らとともに京都を去り、堺の念仏寺(俗称大寺)の子院明王院に身を寄せます。言経の妻が本願寺の一家衆(一族)興正寺顕尊の親族であった縁を頼って、同じ年の秋に冷泉為満らとともに天満寺内町に移り住んだのです。言経は町家で暮らすようすを日記にしたためました(略)言経は市内見物をしたり様々な階層の人々との交流をもちま した。寺内町で盂蘭盆会にあわせて催される踊も見物しています。毎月25日の天満天満宮へのお参りも楽しみでした。この日天満宮は、弓行事などさまざまな催し物で賑わいました。とりわけ連歌会は言経が楽しみにしたものです。天満宮には秀吉の御伽衆でもあった大村由己がおり、大坂・天満における文化交流の拠点でもあったのです。また、大村由己宅では出雲大社女神子の舞も見物しています。一説にはこれが、後に歌舞妓を始める出雲の阿国であったともいわれています(野高宏之「山科言経と天満寺内町」:『編纂所だより 28』2007より)。
(写真)ふじのおどり:「紙本著色歌舞伎草紙」1600代前半(徳川美術館蔵)より 歌舞伎ははじめ洛中洛外図の点景として数多く描かれるが、やがて独立した画題としても多彩に展開した。本図は詞書のはじめに「采女序」とあることから、歌舞伎を創始した阿国の追随者のひとりである采女の舞台を描いていることがわかる。近年の修理によって二巻となったが、元来は一巻本で、「ふじのおどり」「しのびおどり」「いなばおどり」「かねきき」「して」と題された五種の踊りと、最後に初期女歌舞伎の最も代表的な出し物である「茶屋遊び」を描くものである。詞書の冒頭には、本図が四条河原で活躍し、小歌を得意とした采女という女性の歌舞伎踊りを表したものであることが述べられ、続く五段の詞に踊り歌の歌詞が書されている。最後の詞書は歌舞伎を礼賛する内容の文章となる。 冒頭の「ふじのおどり」では、年少の童女ふたりが扇を手に踊っており、歌舞伎踊りに先行するややこ踊りを彷彿とさせる。その他の段も舞台に描かれた踊り手の数はきわめて少なく、囃子方も笛一名、小鼓二名、大鼓一名、太鼓一名と小編成である。さらに、「茶屋遊び」の段には他の歌舞伎図に見出される「はな」の描写のなかでも最も古様な木の葉が描かれているという指摘があり、本図はきわめて初期的な女歌舞伎の芸態を表していると考えられている。以上から、多くの遊女が群舞する遊女歌舞伎とは異なり、本図は慶長八年(一六〇三)に史料に初見する阿国歌舞伎からさほど隔たらない初期女歌舞伎のありさまを画面にとどめる貴重な作例といえる(文化遺産オンライン)。画像は、徳川美術館イメージアーカイブより。
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shakuhachi-kataha · 4 years
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第19回ミニ講座「虚鐸伝記」を読み解く 其の三! 寄竹登場!
さて、前回は法燈国師(心地覚心)が中国、宋に行き、張伯の子孫、張参と仲良くなり、虚鐸を教えてもらい、日本に帰国した。というところまでやりました。
 
 
 
 
まさに、日中友情物語。
 
 
  
 
そして今回は、三人目のキーパーソン寄竹(きちく)の登場です!
 
 
 
 
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(寄竹、法燈国師に虚鐸を授かるの図)
 
 
 
 
以下「虚鐸伝記」と「虚鐸伝記国字解」の写しと、私の簡単な訳です。
 
 
徒中有寄竹者以禅心殊切敬師益甚
徒中とは学徒とも、徒弟ともいふ事にて、弟子の中にといふ事也。あまた多き弟子の中に也。
寄竹なるものありとは、其あまたの弟子のうちに、寄竹という僧ありけるがいうふ事也。
禅心殊に切なるをもって、師を敬する益々甚だしとは、参禅の心のことの外に親切なるゆえ、師匠を敬う事も益々日をふるにしがひ甚だしき也。
 
 
学心のたくさんいる弟子の中に寄竹という、大変優秀で師匠を甚だ尊敬してるひとりの弟子がいた。
 
 
学心亦親眤之異于他弟子一時学心告之以在宋之時伝得虚鐸音今尚能調之且謂欲長授于汝而嗣此之伝
学心もこれを親眤(しんじつ)すること、他の弟子に異なりとは、寄竹がことの外まことの心を以て、敬うものなる故、学心もこれを親しみ、むつまじゅうせらるる事。他の弟子よりもことによろしかりとなり。ある時学心が寄竹に話のついでに申されけるは、我昔宋の国にいたり、禅学せし時、張参という人より、虚鐸というものを習いしが、今にその吹きようをよく知りていると語らる。その上思うに、汝に此の虚鐸を授け教えて、永く此の伝をつがしめんと思うなりとありしかば、
【親眤】ちかづく・なじむ
 
 
寄竹があまりに慕ってくるので学心も彼を可愛がり、昔宋に行って虚鐸を教えてもらった事を教えてあげた。
 
 
(んー、創始書にこの師弟間の親密感はなんだかな〜)
 
 
寄竹踊躍拜謝伝此之音熟習嗜弄日不置
「寄竹ゆやくはいしゃし」とは、ときに、寄竹師の仰をうけて喜びにたえず、踊躍(ゆやく)と踊り上がり、これは有り難き仰せかなと、嬉しく思い、三拝して礼をなし此の調子を習いうけ、よくよく覚え熟し、毎日毎日怠らず、禅のいとまには、弄びて、すきこのみけるとなり。
 
 
寄竹は飛び上がって喜んで、毎日吹いた。
 
 
(そこまで嬉しかったのか?!)
 
 
他弟子國作理正法普宗恕四人亦良能学此管世稱之四居士
他の弟子、国作(こくさく)、理正(りせい)、法普(ほうふ)、宗恕(そうじょ)、の四人もまたよくこの管を学ぶ。世にこれを四居士(しこじ)と称す。寄竹の他の弟子も虚鐸を好み、上手に吹きならした。 
 
他の弟子、国作(こくさく)、理正(りせい)、法普(ほうふ)、宗恕(そうじょ)、の四人も虚鐸を上手に吹き、世にこれを四居士(しこじ)と称した。
 
  
(突然の四人の弟子も登場!)
 
 
後年寄竹以行脚之志告暇且請道路毎戸発此音以為往来使世人知此妙音
「後年、寄竹行脚の志しをもって暇を告げ、且つ道路毎に此の韻を発して往来のためにし、世人をして、此の妙音を知らしめんと欲す」とは、寄竹は諸国を行脚ののぞみにて師匠に暇を願い申し受けて、人の家毎に表にて、此の虚鐸を吹きて、世間の人に聞かせん事を願いし事也。
 
 
数年後、寄竹は諸国行脚して門前でこの虚鐸を吹いて皆に聞かせてあげたいと願い出た。
 
 
 
(虚無僧の活動の発祥か?)
 
 
 
学心曰善哉志也 
「がくしんのいわく、よいかなこころざしや」とは、まことになるほどそれはよかろう、良い思いつきかな。管を吹いて人の心を楽しましむるも讃仏乗 サンブツジョウ(仏法をほめたたえること)の縁と成り、心をすます種となるという心もこもれり。
 
 
なるほどそれは良い思いつきじゃ。良い修行になるわい、と学心。
 
 
於此直発紀無日到于勢州朝熊嶽上虚空蔵堂下
此処に於いて直ちに紀州を発して朝熊嶽の上にある、虚空蔵堂の下のに到るとは、ただちにとはすぐという心なり。発しをは発足して寺を出ること。日無くとは、日数なくほどなくなり。
 
 
寄竹は直ちに紀州を出発して朝熊嶽(あさまがたけ)の上にある虚空蔵堂に着いたとさ。
 
 
(家々をまわるんじゃ無かったのか!?)
 
 
 
 
と、勝手な突っ込みどころ満載ですが、 
今回はここまで。
 
 
 
そこで、重大な!?疑問点が浮上しました。
 
 
 
 
<普化明暗尺八 明暗導主会HP>にはこう書いてあります。
 
 
 
 
<明暗古典尺八の由来>我国への渡来は、心地覚心 、のちに由良興国寺の開山となられました 法燈国師が建長元年の春(中国の)宋に行った当時、張伯十六世の孫、張参から張家伝来の「嘘鈴」の曲を習い、更に「国作」「理正」「宗恕」「法普」の四居士を伴い帰朝、この曲を法弟の寄竹了円(のちの虚竹禅師)に授けられたのが日本への普化尺八伝来の始まりです。
 
 
 
 
 
「虚鐸伝記」にはこの四人の弟子は中国からやって来たとは一言も書いてない…。「他の弟子四人もまた虚鐸を上手に吹いた」とだけ書いてあります。
あと「嘘鈴」という曲名も「虚鐸伝記」には出てきません。
んー。偽書だからって適当に言い過ぎ!
 
 
 
 
 
明暗真法流の創始説はどうなのでしょうか。
 
京都明暗寺最後の看首、明暗自笑が普化宗廃止時に、文書類は全部もって寺を出て、「文献の一部を初代の中尾都山に譲り、残りは福田閑斎の尽力により明暗教会(現在の京都明暗寺)に寄贈された」(「」内尺八修理工房幻海より参照)
 
 
ということは、明暗対山流である明暗導主会のHPの内容と同じだと思われます。
 
 
 
 
 
いづれにせよ「虚鐸伝記」を書いた遁翁も、普化禅師の鐸の音を尺八に映したのも張伯も中国人です。二人とも謎の人物です。これは、日本人にしてしまうと、出生を突き止める事が可能になってしまいます。張伯などは官人ではなく町人であるとまでわざわざ書いてあること自体、中国に行っても調べられないようにして、入念な作り話であると想像せざるを得ません。
 
 
 
 
 
深読みし過ぎ?笑
 
 
 
 
 
昨今、偽造文書だのなんだのと、下々のものがお上に騙され続けておりますが、この時代はお上を騙すための試行錯誤!明暗寺は関東の一月寺・鈴法寺よりも優位に立とうと由良の興福寺と本寺・末寺の関係を強引に結ぶのです。なかなかやりますなあ。
 
 
 
 
 
現代に生きるぼんやりした我々の頭をひねらせてくれる物語を遺してくれたと思って、欲を張らずにただ一心に尺八の練習をいたしましょうぞ。
 
 
 
 
次回は「古伝三曲の謎にせまる!」です。
こちらも新しい発見あり!
お楽しみに🎵
 
 
 
 
...
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chanson-dada · 4 years
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シャンタル・ケリーのいつかリイシューされるCDのためのライナーノーツ
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『シャンタル・ケリー〜コンプリート・シングルス』
01. Caribou 02. Je Sais Bien 03. Ne Perds Pas Ton Temps 04. Je N'ai Pas Quinze Ans 05. Notre Prof’ D’Anglais 06. Rien Qu’une Guitare 07. Le Château De Sable 08. Je N’ai Jamais Vraiment Pleuré 09. Interdit Aux Moins De 18 Ans 10. Toi Mon Magicien 11. Les Poupées D'Aujourd'Hui 12. Des Plaines Et Des Bois 13. Petit Sucre 14. Arrête Le Temps 15. La Fille Aux Pieds Nus 16. Attention, Cœur Fragile 17. C'est Toujours La Meme Chanson 18. Mon Ami, Mon Chien 19. J'Écoute Cet Air-La 20. Les Roses De Mon Jardin 21. La Chanson Du Coucou 22. Bioulou - Bioulou 23. Fragola 24. Le Vieux Pin
百花繚乱の様相を見せる60年代のフレンチ・アイドルの中にあって、フランス・ギャルとシャンタル・ゴヤが、アイドルとして飛び抜けた魅力を放っていることはもはや疑いの余地はないことだが、ここにもうひとり、その二人には及ばないものの、忘れがたい魅力を放つフレンチ・アイドルがいる。それが本CDの主役、シャンタル・ケリーである。容姿、歌声、楽曲−この三つが揃わなければアイドルとしての魅力はどこか物足りないものとなってしまうが、フランス・ギャルとシャンタル・ゴヤには、この三つの要素が存分に備わっており、また二人には乙女のデリケートな憂いともいうべき優美さもある。そして、シャンタル・ケリーもまた、他のフレンチ・アイドルたちと十把一絡げにして放擲するには惜しいほどの、大胆にして繊細な乙女の魅力を感じさせる貴重な存在である。フランス・ギャルやシルヴィ・バルタンの人気に肖って、本人や楽曲のクオリティを度外視し���量産された当時のフレンチ・アイドルのほとんどが、数枚のシングルをリリースしたのみで儚く消えていったにも関わらず、シャンタル・ケリーが当時、5枚のEPと2枚のシングル、さらにはアルバムを1枚出している(シャンタル・ゴヤでさえ当時アルバムはリリースしていない)という事実は、彼女のアイドルとしての人気やクオリティが、一定の基準に達していたということの紛れもない証拠であろう。
シャンタル・ケリーのプロフィール
それではここで彼女のプロフィールを紹介しておく。シャンタル・ケリー(Chantal Kelly)、1950年4月8日、南仏のマルセイユに生まれる。本名はChantal Bassignaniで、そこからもわかるとおり、彼女の父親はイタリア人である。どことなく濃い目のエキゾチックが混じった面立ちは、これは父親譲りのものなのだろう。幼い頃から音楽に興味を持ち、彼女の最初のレッスン相手は、同じ60年代のフレンチ・イエイエのシンガーだった、クリス・キャロル(Cris Carol)の母親であった。というのもクリス・キャロルの母は、担当楽器は不明だけれども、当時様々なオーケストラで演奏活動を行っており、その関係で娘のクリスもシンガーとしてデビューしていた。当時、クリスは、Disques FestivalやPathéから数枚のシングルをリリースしているが、残念ながらヒットには恵まれなかったようだ。同時期にデビューしたシルヴィー・バルタンが、レイ・チャールズの「What’d I Say」をカバーしていたのに対し、クリスはデビューEPで同じくレイ・チャールズの「Hit The Road Jack」をカバーしていたり、当時のフランスのイエイエと呼ばれるシンガーたちが、アメリカのR&Bや女性歌手たちのスタイルを完全に模倣していたように、クリスもシェリー・フェブレーの「ジョニー・エンジェル」などをカバーしていた。選曲や歌唱法、そして容姿なども含めて、フランス・ギャル以前のイエイエにはアイドル的要素はほとんど必要なかったに等しく、シルヴィー・バルタンの低く鼻にかかった媚びるような声であるとか、シェイラのおばさんヘアだとか、同時期の日本の歌謡曲にも同じような傾向が見受けられるが、当時はまだ、乙女的な繊細さよりも、歌の上手さや、より大人な感情表現などが重視されていた時代だったのである。話をクリス・キャロルに戻せば、シンガーとして成功しなかった彼女は、もともと自分に与えられた楽曲に不満があり、曲を自作するようになる。そんな中で母親を介して出会ったのがシャンタル・ケリーであり、クリスの母親はシャンタル・ケリーをPhilipsと契約させ、そして彼女の娘をシャンタル・ケリーのチーフ・ソングライターとして送り込んだのである。
シャンタル・ケリー、デビュー
ここに漸く全ての役者が揃い、1965年、愈々シャンタル・ケリーの4曲入りのデビューEP『Caribou』がリリースされる。白いラインが入った赤のミニスカワンピースと白のブーツが、60年代のモードらしい超キュートなジャケットに、全曲、クリス・キャロルの書き下ろしで、バックの演奏を映画『ボルサリーノ』の音楽などで知られるクロード・ボーランのオーケストラが担当した。表題作の「Caribou」は、ロシアのトロイカと西部劇の音楽が綯い交ぜになったような曲で、歌詞にはle roi des sioux(”スー族の王”という意)という言葉もあることから、インディアンのことを歌った歌だと思われる。しかし、「Caribou」がトナカイのことで、聞いていると雪原をトナカイの橇で疾駆するイメージが自然と湧いてきて、さらにそれがトロイカをイメージさせ、無国籍なウェスタン・ミュージックのような不思議な印象を与える楽曲である。余談だが、私がこの曲を最初に聞いたのは、もちろんApril Marchのカバーで、彼女はフランス・ギャルの曲もカバーしているが、声質的にはシャンタル・ケリーの方が合っているし、「Caribou」のカバーもほとんど完コピに近い出来栄えだった。他の3曲は、「あなたと出かけたいのに、私の両親がそれをよく思わないの」と歌う「Je Sais Bien」、「勉強しなさい!」とうるさく言う両親に対して、「私は歌いたいし、踊りたいの」と反発する「Ne Perds Pas Ton Temps」(”時間を無駄にするな”という意)、そしてラストの「Je N'ai Que Quinze Ans」では、「私が自分の年齢を隠してたことを許してくれる?」と真実を打ち明けた後に、「私があなたを愛していることを忘れないで、だから私のことを本当に愛しているなら待ってくれるわよね。だって私はまだ15歳なんだから」(実際彼女は15歳でのデビューだった)と、いきなり苛酷な愛の試練を彼に課すあたり、乙女の自己愛的なセンチメンタリズムの発露が眩しい一曲である。この曲の途中で「Quinze ans」とコーラスを入れているのは、おそらくクリス・キャロルではないかと思う。と言うわけで、作家として再スタートしたクリス・キャロルの素晴らしい楽曲とプロダクションにも恵まれたシャンタル・ケリーのデビュー盤は、フランス・ギャルやシャンタル・ゴヤの乙女アイドル路線を踏襲した見事な作品集となった。
セカンドEP発売
翌年の1966年に続けてシャンタル・ケリーは、セカンドEPとなる『Notre Prof’ D’Anglais』をリリースする。タイトル曲の「Notre Prof’ D’Anglais」は”英語教師”と言う意味で、これもまた十代の乙女の重要なテーマである、学校の先生への恋心を描いたもの。続く「Rien Qu’une Guitare」は、フランス・ギャルにおける「J'entends Cette Musique」に匹敵する、乙女の心象風景を切ないメロディと歌詞で綴ったもの。物悲しいギターの響きとシャンタル・ケリーの絶唱とも言うべき切ない歌声がたまらないし、一緒にヴォーカルをハモっている声は、シャンタル・ケリーのメイン・ヴォーカルにも増して、少女のような透明な歌声である。B面に移ると、1曲めの「Le Château De Sable」を聞いて最初に思い出したのは、ロビン・ワードの「ワンダフル・サマー」。イントロの波音やファルセットのスキャットがそうさせているのかも知れないが、Le Château De Sableとは”砂のお城”のことだから、波に攫われて消えてしまった砂のお城のような、切ない恋の思い出を歌ったものだろう。そして最後は「Je N’ai Jamais Vraiment Pleuré」で、これもまた乙女心に溢れた佳曲で、「心から泣いたことなんて一度もなかったけど、今がその時」って、これもフランス・ギャルの「Le Premier Chagrin D'amour」に匹敵する一曲で、この曲を作曲したのは、当時多くのフレンチ・ポップスの作曲を手がけていたジョー・ダッサンで、彼はフランス・ギャルの「Bébé requin」や「24/36」なども手がけている。演奏は前作に続けて、クロード・ボーランのオーケストラ。
3枚目のEP、そしてアルバム
1966年は、シャンタル・ケリーにとって非常に多忙な年となったようだ。彼女は同じ年、続けて3枚めのEPを発売する。タイトルの『Interdit Aux Moins De 18 Ans』は「18歳未満は禁止」という意味で、歌詞の内容は「いつもいつも18歳未満は禁止だっていわれるけど、もう私達子供じゃないのよ!」というもので、これもフランス・ギャルで例えれば、「Mes Premières Vraies Vacances」や「Laisse Tomber Les Filles」などに見られる、自分たちはもう大人だと子供っぽく主張する乙女ソングの典型的な好例である。続く「Toi Mon Magicien」は、弦楽の厳かで格調高い演奏が、リボンのついたワンピースの折り目正しい乙女像を思い起こさせて、その切なさが胸に迫る一曲。「偉大な物理学者でさえ、私を悲しみから救い出す方法を見つけることはできなかったわ。でも、あなたにはそれができる。だからあなたは私の魔術師」という、この乙女ロジックに感服だ。”Je t’appartiens”(私はあなたに属している)という言葉もとても乙女らしい表現でグッとくる。次は「Les Poupées D'Aujourd'Hui」。これは”現代のお人形”という意味だけれど、夜になるとガラスケースを抜け出して踊り出す人形に自分たちをなぞらえて、普段は学校に縛られているけど、日曜になると全てを忘れて長い髪とミニスカートで一晩中踊り明かし、夜明けとともに家に帰る現代のシンデレラだと自分たちのことを歌っている。最後の「Des Plaines Et Des Bois」は”平原と森”と言う意味で、これは「恋はみずいろ」などの作曲でで知られるイージー・リスニングの第一人者、アンドレ・ポップのペンになるもの。フランス・ギャル・ファンには「Les Rubans Et La Fleur」や「Deux Oiseaux」の作曲でおなじみである。以上、演奏は全てクロード・ボーラン・オーケストラ。 そして、1967年になると、今度は昨年の活動を総括するように、シャンタル・ケリーのアルバムが発売される。3枚目のEPのタイトル曲「Interdit Aux Moins De 18 Ans」が冒頭に配置されたこのアルバムは、タイトルもそのまま『Interdit Aux Moins De 18 Ans』とされ、これまでの3枚のEPで発表された全12曲が収録されていたが、残念ながら新曲はなかった。シングル一枚をリリースしたのみで消えてしまう歌手も少なくなかった時代に、その中で5枚のEPの他に、アルバムまでリリースされたのは、彼女の当時の人気の一端が伺える事実である。しかし、アルバムが出たものの、セールス的には振るわなかったのか、当然ながら現在ではこのアルバムは相当なプレミアがついており、中古市場でもほとんどお目にかかれないレア盤となっている。
1967年、Philips最後の年
シャンタル・ケリーの1967年最初のEPは『La Fille Aux Pieds Nus』。「Petit Sucre」「Arrête Le Temps」「La Fille Aux Pieds Nus」「Attention, Cœur Fragile」の4曲が収録されているが、「Petit Sucre」と「La Fille Aux Pieds Nus」がクリス・キャロル作、「Arrête Le Temps」は、アイドル時代のシャンタル・ゴヤの楽曲を手がけ、のちに彼女の夫になったジャン・ジャック・ドゥヴーの作品で、確かにシャンタル・ゴヤのシングルに入っていてもおかしくない乙女純度の高い一曲である。最後の「Attention, Cœur Fragile」は、前作のラスト同様、アンドレ・ポップの作品で、このEPではバックの演奏が、これまでのクロード・ボーランからアンドレ・ポップのオーケストラに変わっている。 さて、そしていよいよPhilipsでの最後のEPとなる『C'est Toujours La Meme Chanson』が発売される。タイトル曲こそこれまでどおりクリス・キャロルの作品であったが、残りの3曲は当時のフレンチ・ポップスの職業作家たちの作品を投入してみたものの、全体としてはそれがかえって散漫な印象となり、残念ながらヒットには結びつかなかった。結果的に、Philipsはシャンタル・ケリーとの契約を打ち切り、彼女はフレンチ・アイドルとしての約3年間の短い活動期間を終えるのである。Philips時代の最後を飾った「Les Roses De Mon Jardin」は、「Le Château De Sable」のような可憐なバラードだけれども、演奏のシンプルさと物静かな印象で、まるで一輪挿しの薔薇のようにどことなく寂しさの漂う曲である。
フォルクローレのシングル
Philipsでのアイドルのキャリアを終えたシャンタル・ケリーは、音楽への情熱を忘れることができず、1968年になると、日本では「ちいさなひなげしのように」(原題「Comme un petit coquelicot」)という曲で知られる(といっても現代ではほとんど忘れ去られていると思うが)、マルセル・ムルージというシャンソン歌手が興した自主レーベル”Disques Mouloudji”からシングルを2枚リリースする。「Fragola / Le Vieux Pin」「La Chanson Du Coucou / Bioulou - Bioulou」がそれだが、前者のディレクターはクリス・キャロルで、クリス自身も翌年の1969年に、同じDisques Mouloudjiから久々の自らのソロ・シングルを2枚リリースし、また70年にはムルージが詩を書いた曲を集めたアルバムまでリリースしている。クリスも、シャンタル・ケリーの後には、クレオの共作者として2曲にクレジットがある程度で特に目立った活動がなかったようだが、昔の誼でシャンタル・ケリーがクリスを招いたのか、その逆だったのかはわからないが、音楽への思いを捨てきれなかった二人のかつての仲間は、ムルージの元でその音楽の最後の餞を行った。シャンタル・ケリーのDisques Mouloudjiにおける2枚のシングルでバックの演奏を行っているのは、「コンドルは飛んでいく」などのヒットで、アンデス民謡と大衆音楽を融合させたアルゼンチンの有名なフォークロアのグループ、ロス・インカスである。彼らは60年代以降はパリを拠点として活動していたので、シャンタル・ケリーとの共演がかなったのだろう。地味なフォークロアのシングルかと思いきや、意外に豪華な作品で彼女はそのラストを飾ったのであった。
その後、シャンタル・ケリーは父親の故郷のコルシカに戻り、ブティックなど経営をしていたようだが、1981年にCBSと契約し、Chantal Bassi名義で1枚のシングルと1枚のアルバムをリリースする。80年代版のフレンチ・アイドルだったリオなどと同じようなエレクトロ・サウンドだが、もちろんこれは60年代にアイドルとして活躍した、あのシャンタル・ケリーの作品ではない。
最後に
何度もフランス・ギャルやシャンタル・ゴヤを引き合いに出すことは、もしかしたらシャンタル・ケリーには大変不名誉なことなのかもしれない。しかし、民衆の音楽が次第にビジネスとしての進化していく最中にあって、その純真な乙女心でひたむきに歌を歌い、こうして今でも我々の胸を熱くさせる彼女の存在は、フランス・ギャルやシャンタル・ゴヤと同様に、50年以上経過した今でもピュアな光きを放っている。そしてその輝きは少年たちの憧れの乙女像のひとつとして、永遠に記憶され続けることだろう。
付録:シャンタル・ケリー/ディスコグラフィー
●EP
Caribou (Philips / 437 180 BE / France / 1965) Notre Prof’ D’Anglais (Philips / 437.230 BE / France / 1966) Interdit Aux Moins De 18 Ans (Philips / 437 271 BE / France / 1966) La Fille Aux Pieds Nus (Philips / 437 302 BE / France / 1967) C'est Toujours La Meme Chanson (Philips / 437 352 BE / France /1967)
●LP
Interdit Aux Moins De 18 Ans (Philips / P 70.382 / France / 1967)
●Single
Fragola / Le Vieux Pin (Disques Mouloudji / NX 11018 / France / 1968) La Chanson Du Coucou / Bioulou - Bioulou (Disques Mouloudji / DNX 11 023 / France / 1968)
●日本盤シングル
2人だけのシャンソン/想い出のあの歌(日本ビクター / SFL-1122 / 1967年)
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ninjastokyo · 7 years
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NINJAS REMIX アルバム “REJAP”を1ヶ月限定無料配信リリース
https://soundcloud.com/ninjas-4/sets/rejap
 NINJAS talk about GHOST with 岡崎 絶太郎 (MAMMOTH/苦笑bi-tu) 
https://www.youtube.com/watch?v=sYmGwuUDIB8&t=14s
日本は東京を拠点としハチャメチャ無軌道のジャンル横断型ダンスミュージックを奏でるバンド、NINJAS(ニンジャス)。彼らは今回ジャンルの壁を問わずもっと人を踊らせたいという願望から、2017年1月に発売された「JAP」の曲たちを各方面で活躍��るアーティスト達に拡散し、バラバラにして再構築してもらうことに成功した!!!!!!!!! リリースから半年が経った今、新しく生まれ変わった曲達はsoundcloudにて1ヶ月限定FREEダウンロードができる。DJ諸君、フロアでかければたちまち女の子にモテること間違いなしだ!!是非DLしてみてください
以下 伝説の漢 Mr.マジック・バジャール a.k.a カレー屋まーくんより寄贈された文をどうぞ
2015年突如快速に乗って現れたNINJAS。 三歳児が最初に発したという無意味な言霊はAIによって熱狂を煽動する呪文に変換され、民衆が腹を振りまくり大地深くに潜り込むという世を震わす大事件となった。 あれから8ヶ月後、今度は地中深くマントルまでメルトスルーしたであろう大穴から戻り鰹かのように奇妙奇天烈摩訶不思議出前迅速落書き無用長期低音熟成された騒音が噴出し始めた!! 君は腹を振るのか?饂飩を啜るのが?体中に念仏を書くのか? 耳を削がれる裁判の時は近い。
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southgaram · 7 years
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緋桜(ひざくら)市 舞台は現代日本、愛知県南東部に位置する自然豊かな地方都市(※架空都市) 出稼ぎ労働者の朝鮮系やブラジル人をはじめとして多数の外国人が流入しており、外国人の姿が普通に見られる地域でもある。 大正・昭和には外国人の出稼ぎ労働者や移住・帰化があり、緋桜市出身者には外国人の血を引くものも珍しくはない。 緋桜駅を中央とした東側は近代的に発展した歓楽街や繁華街があり、西側は古くからの町並みを残し高級住宅街も見受けられる。 緋桜駅には市内ローカル線以外にも新幹線(隣駅が名古屋←緋桜←浜松)が開通しており、大都市や空港とのアクセスも良好。 市の南側が三河湾(太平洋側)に面しているため、漁業・貿易が盛ん。 幕末までは現在の駅前であった所が花街だった。その花街での遊女と月影城の殿様との悲恋伝承は現在も語り継がれている。
幕末までは月影(つきかげ)城の城代・文月(ふづき)家が収めた地であったが、明治維新後は「緋桜市(ひざくらし)」と名前を変えた。 最後の城代・文月 瑛次郎(ふづき えいじろう)が幕末~明治・大正期にかけて市の発展に尽力した。 文月瑛次郎が日本への外国文化導入・翻訳・外国人受け入れに対して第一線で活躍し、自身の地元である緋桜市への導入に対して特に意欲的であった。 大正時代にはメイジの緋桜市渡航の記録が現存しており、この頃に海外から移住したメイジの家系もいた。 この折りに緋桜市の御三家メイジ――瑛次郎の出身である文月家、ドイツから移住して帰化した真里谷(まりや)家、ドイツに医学留学していた椿原(つばきはら)家の3家が誕生。 この御三家で「聖杯」を起動したと言われているが、確かなことは文月 瑛次郎がこの頃に死亡したということになっているということ。 しかしメイジたちの記録では戦後まで彼の著作と言われている魔導書や研究論文がいくつも見受けられ、彼が表舞台から姿を消しただけに過ぎなかった。 彼が舞台から完全に消えたのは戦後――噂では彼はヴァンパイアに堕落してしまったとか宇宙に旅立ったとか言われているが、メイジとしての彼は此処で消息を絶つ。
【緋桜美術館】 緋桜駅と地下道で連結している緋桜市立美術館。 20年ほど前に大幅に改装され、数百人を収容できる芸術ホールを併設し美術館のみならず演劇・音楽会の上演すら可能になった。 緋桜市のヴァンパイアたちの中立地帯にして会合所・エリュシオンでもある。
【緋桜図書館】 緋桜市立図書館で、緋桜市随一の蔵書数を誇る大図書館。 中には一般人の知らない魔導書やヴァンパイアに伝わる古文書なども保管されており、人ならざるものも多く利用する。 数年前から図書館の開館時間が二部制になり、夜間も利用できるようになった。 緋桜市のメイジにとっての礼拝堂(防衛拠点)でもある。
【薬酒バー「カメリア」】 18時~3時まで開いている、薬膳料理や薬酒を取り扱っているバー。 しかし知る者ぞ知る、椿原系列の病院から横流しされる医薬品や法に触れている感じのアイテムを斡旋してくれる購入店でもある。 あまり一般人に知らせたくない類の怪我を負った際、コネと金次第では闇医者を紹介してくれることがあるかもしれない。 購入のみであれば日中も求めることができるが、店主の椿原 三十郎と接触できるのはバーの開店時間帯のみだろう。
【地下クラブ「ムーンチャイルド」】 やや高級感のあるダンスクラブで、露出の高い服装の若者からスーツが似合う中年まで様々な客層が出入りする。 ダンスホールには立ち飲み式のカウンターテーブルが壁際に幾つもあり中央部が広いダンススペースとなっていて、ちょっと飲んでは踊るという楽しみ方も。 ダンスホールを見下ろす吹き抜けの二階スペースはソファーやテーブルなどの集団席があり、そこに屯する常連客や年配層の客も見られる。 サイケデリックな照明がついたダンススペースと壁際の照明の暗い影に紛れ、人ならざるものがいるかもしれない。
【手咲医院】 整形外科・リハビリ専門の開業医院。 院長の手咲 空木(うつぎ)はロマンスグレーの温厚なダンディということで其方の人気も高いとかなんとか。 亡き妻が椿原の人間であるため、椿原系列の病院に紹介してくれることも多い。 しかし裏の顔は闇医者であり、普通の医者に診せにくい怪我や病気を事情も聞かずに治療できる貴重な医療機関でもある。
【桜月寺】(おうげつじ) 緋桜市の檀那寺で有名。月影城城代の文月家が誘致した寺。 花街の投げ込み寺として、遊女が大勢供養されていた経緯がある。 現在は御三家の一つ、文月家の当主が雇われ住職をしている。
【緋桜神社】(ひざくらじんじゃ) ツクヨミを祭神としている、双子の巫女が運営する神社。 この地に残る月影城の殿様と遊女の悲恋伝承が伝わっており、年に一度氏子たちを中心とした「緋桜祭」が開かれる。
【月影城】(つきかげじょう) 徳川家家臣である文月家が城代を務めていた城跡。 瑛次郎の代で廃藩置県となったものの、緋桜市の創始者として家系は続き地元に貢献している。 城の由来となった月影という梅の木が大量にあり、城の近くの公園は良き花見スポットとして有名。
【真里谷霊園】(まりやれいえん) 御三家の一つ、真里谷家の私有地を含む広大な墓地。 真里谷家の魔術の性質上、死体や墓地と縁が深いため緋桜市での葬儀に大いに関係している。 仏教葬は桜月寺、キリスト教葬は聖堂協会と共に連携している。
【椿原記念病院】(つばきはらきねんびょういん) 緋桜市立病院にひけを取らない、私設の病院としては非常に大きな総合病院。 御三家の一つ、椿原家が運営している。 公立病院のような24時間体制ではないが、一部休日夜間診療に対応しており入院手術共に可能。
【緋桜聖堂教会】 大正時代からの歴史を持つカトリック系の教会。 冠婚葬祭から近くの養護施設への慈善活動など、緋桜市では比較的規模のある活動を行っている。 メイジが大正時代に緋桜市に入ってきたと同時に開設された。
【緋桜大学】 文月 瑛次郎が創立した私立大学。 文系大学だが戦後に農学部も追加し、近年になってから理系の学部も開設され幅広く学ぶことが出来る。 夜間学部もあり、図書館の開館時間が通常よりも遅い時間帯までであるのが特徴。
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maborice · 5 years
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ぼくとスーパーダンガンロンパ2 CHAPT. 2
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 それは違うぞ(迫真)
 超小学生級の反省も終わったところでChapter 2の話に入ろう。 前回は見事被害者を的中させたので今回も僕の頭脳の冴えを見せてやるぜ、という意気込みでやっていく(登場人物16人のうち半分を予想に入れてたらそら最低半分は当たるわ、というツッコミは忘れてほしい)。
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ご丁寧に前回予想した部分をバッサリ切り捨ててくれる狛枝には困ったもんだぜ。一番反論してくれそうな人間が初手で消えたから仕方なくはあるが他のメンツがドン引きするばかりで疑問を投げかけてくれないので彼の思考が全く伝わってこない。ちゃんと疑問を投げかけたら会話にはなると思うんだけどなあ。流石に制作陣も今更単純サイコパスのつもりで設計してないでしょうし。言っても仕方ないんだが。でも君前話のラストで最後まで見届けたくなってきたよ! って言ってなかった? それはそれとして前作でさんざん真の希望とはみたいな話をやっておいてこの希望フェチはモノクマの用意した絶望を前提においた希望が最も輝く瞬間、と言っているのはテーマ的に誤りである可能性が高いので最終的にここが取り沙汰されてくれると僕が嬉しい。まあゲーマーがコロシアイは絶対許さないとか言ってるあたり最終的にこの対立軸が解消されないまま狛枝退場、というルートもありそうだが。そもそもゲーマー強くない? 舞園さやかの人当たりと霧切響子の推理力が合わさっているのは反則ですよ?
 ようやく朝が来て、日本舞踊家が臭い謎設定とモノケモノが居なくなって第二の島が開放された話を聞く。ミラクルモノミでやってたの本編時間軸なのかよ! 思い出させんな! 今回はまあ島が増えていくんだろう。前作やったプレイヤーでこの発想しない奴いるの? って感じだけど4つ目の島あたりで開放されずに路線が変わったら恥ずかしいので黙っていることにする。
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厨二病の扱いも委員長キャラの扱いも本当にうまい。
 ゲームのやりすぎなので島が変わったら環境もガッツリ変わると思ってたが第二の島に関してはそういうことではなく単純に拡張された形らしい。明らかに前作で見たことある門を備えた遺跡、やっぱりあった図書館、そして海の家。またシャワー壊れてるけど制作陣はシャワーに恨みでもあるの? そしてジェノサイダーの話が出てきたのでとりあえず同一時間軸ではあるらしい。腐女子のことを指してるのかは知らんけど。 んで……何? 世界の破壊者? 前作ラスボスの所属組織とイコールでいいの? ぶっ殺さなきゃいけないって言ってたけどナチュラルに対立煽るな当たり前だけど。ただまあ前作は絶望振りまいてりゃ満足って言ってたのが明確に破壊思想を表に出してきたのは新しい。いやあんだけやっといて結局リセット願望かいって思わないでもないのでそのへん絶望とか破壊とかのワード組み合わせてオサレにしてほしいけど。
 そして今回の動機として用意されるゲーム中ゲーム。相変わらず全力投球するなあ。それはそれとしてバックログが読めなくなるのは勘弁してほしい(作中設定として生徒手帳の中の機能だった気がするから正しくはあるのか?)。 なるほど記憶は返さないけど過去が存在してたことについては積極的に触っていくのか。流石に有効活用されている。前作ボスが突っ込まれた点を修正していくスタイル。いや本当にツッコミ入ってたのか知らんけど。
 カメラマンから狛枝の朝食の話をされる。なんか日本舞踊家のおねぇ呼ばわりといい急にフォーカス入ったな嫌な予感がするぞ。
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想像より縛り方が激しかった。どっから用意したその鎖。隙あらばコロシアイを煽ってくるのはもう完全に確信犯的だなあ。自由時間で既に選べなくなっていたんだけど今作1話時点で3人消えるの前作より悪化してんじゃねーか! スクールモード無かったら怒るぞ!
 トワイライトシンドロームをプレイして思ったのがやっぱゲームキャラのセリフって現実的な頭身から出てくるとこそばゆくなるね。「ごかいした」のメッセージに気づいた瞬間とりあえずボタン連打したが5回押す前に表示が終わってしまったのでこれ隠し要素逃したか!? としばらく一人で騒いでいたがゲームジャンル的にここで分岐要素あったらあとで困るということにしばらくしてからようやく気付いたので事なきを得た。なお、そもそもこの画面で押しても意味なかったことに気付くのは少し後のことになる。
 和ーちゃんに誘われて海水浴イベント。おおノゾキじゃなくて参加する方なのか、と思ったがノゾキが発生するのは風呂の方だしそれは前作でやってた。一番見たかった子はイラストに描かれてなかったがな!!!!!!!!! そして次々に登場する女性陣(ギャラリー開放する時に必要なコインが高くて笑った)、カメラマンは調子が悪いから来れないのメッセージ、海の家から走り去る日本舞踊家……あっ……。
・自由時間の話
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王女ストーリーを完了。制作陣の作るキャラクターと僕の推したいキャラクターが一致していることが分かったので後はどう魅せてくれるかを期待したい。豹変はやめてね。
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続いて軽音楽部。ほんまこいつギリギリのギリを毎回突いてくるな。 自由時間の話終わり。
 小泉真昼というキャラクターの第一印象は「ジェネリック朝日奈」だった。気の強い物言いに委員長気質……。前作ではずいぶんと振り回されたものだ。 そこに男嫌いとかいう要素までプラスされてるものだからそれはもう大いに警戒した。こいつ裁判中に「男だからこいつが犯人」とか言い出してもおかしくないな、と思うぐらいには。 蓋を開けてみればどうだっただろうか、いざChapter 1の事件が発生すれば自分の信条は脇においておいて出来ることをしっかりやり、議論にも参加し、「コロシアイなんて絶対にやらない」とスタンスをはっきりと表明し、ヘイト製造機のコントーローラーにまでなった……。今度こそ僕は元気なムードメーカーと一緒にプレイできるんだ、そう思った。
 しかし、朝日奈の残した呪いは強烈だった。彼女に向けられたヘイトが時間差で爆発してしまった(完全な被害妄想)。ついに牙を剥いた新たな犯人の魔の手は、その大いなる力によって小泉真昼に牙を剥いてしまった。 ……うん、これで2話連続被害者枠的中だな! 既に加害者を2回連続で外しているので今後の予想は全部外れることが確定的なのはまあ許してくれよな!
 この事件について考える上でまず第一に引っかかるのはやはり死体発見アナウンスである。そういえばアナウンスルールの話を聞いていなかった気がするが、前作に則るのであれば犯人で1、日本舞踊家で2、和ーちゃんで3なので日本舞踊家はシロということになる。ただこれは前作でもっとややこしいシチュエーションでせっかくやったのにまた引っ張り出してくるか? というところなのでなにかあるだろう。今更この作品が前作でやったことをチュートリアルしてくれるとは微塵も思えない。 捜査開始。キラキラちゃんのお面が露骨に出てきた。クローゼットにグミ。露骨な落とし物。シャワールーム上部の窓。いやこれ登れないっつっても道具あったら登れそうじゃない(ポイ捨て禁止ルールをまた忘れている)(結果的に正解だった)? ……ところで、突然全部知った後の目線で書くけどペットボトルから水出したんならシャワールームの床まだ濡れてなかったりしない? プレイしたのが深夜だったから細かく覚えてないんだけど最終的にその水が何処に行ったのかは誰も触れてなかった気がするんだけど……。 そしてゲーマーを連れ立ってトワイライトシンドロームをプレイ。……この女……助手枠に綺麗に収まってやがる! 前作の助手枠は……うっ、頭が……!
 うんこれD子が小泉だったら割と悪いことしてるね。というか在学中に割とガッツリ悪い子としてるっていうの第三者目線で見せられてこの後この子達をどういう目で見たら良いのかわかんないよ僕は。何処までも何処までも警戒心を煽ってくるぜ。というかF男(か、その手の者か)、E子を殺した後どうやって誤魔化したんだ? もう普通にアウトじゃん……。 メタ的にも犯人じゃないのは割と露骨なのに非協力的な姿勢を見せてしっかりヘイトを稼いでいく日本舞踊家。コントローラーがいきなりぶっ壊れたからまた逆戻りだよ。
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意外と上手く行っているように見えるような見えないような当時の写真を回収、狛枝の活躍で砂浜の足跡とグミ袋を回収。これがなかったら普通に日本舞踊家死んでたぞ……。罪木の検死報告、あと何回見れるんだろう……。
 ここで捜査フィニッシュ。この状況で最も怪しいのは順当に考えれば極道である。トワイライトシンドロームの件からして既に容疑度満漢全席であるが、「俺は最後まであがくぞ……」とか言ってる当たりもはや隠す気あんのか? というレベルなので流石に何かあるだろう。ほぼ全くと言っていいほど今話で印象のなかったマネージャーあたりがクロでもまあおかしくはないがそれは流石に扱いが露骨すぎるし、そもそも登場人物A,B,Cは主人公の目で見てアリバイがあるしで他に思い当たるフシもないし……。キラキラちゃんが突然出てきて二重人格パターンはもう勘弁してほしいけど。
 裁判準備で色々入手したスキルをセット。今作は前作と違ってスキルポイントとスキルの入手タイミングが同じだからSPダダ余りとかない上に序盤からバカバカ積めるから難易度低いな、ガハハ! とか言ってた。この段階では。
 裁判開始。いきなりトワイライトシンドロームからか。逆転裁判だと最初は現場検証から入るので文化の違いを感じる。 E子が使った凶器は何? って話題が出た瞬間水着でブラックジャックでも作ったんだろ、ガハハ! SSRカードみてえだな! とか言ってたらマジで水着ブラックジャックでびっくりした。素材的にいけるのか……? と思ってたからいける扱いでちょっとびびった。というか結局どうやって処分したんだ。 ところでヤマダといえば前作に居たけど繋がりあったりするんかな。
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ところでその声でそれ言うのやめろ。漢字違うけど。
 そして日本舞踊家のビーチハウスに行ってない! という主張を崩す展開。これ前作の葉隠で似たようなの見たぞ?
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……しかしまあ、「一人で服着れないから返り血をごまかせない」っていうの、「字が汚い」並の情けなさだな。それよりも問題は相手の反論斬っていくやつで極道の発言が硬すぎることだ。10回ぐらいミスった。この後早めにセーブポイント来たから事なきを得たが危うく僕の集中力が切れてゲームオーバー寸前だった。元々そうなのかプレイ環境が悪いのか知らんがなんかレスポンスが悪くて斬りづらいんだが!?
 そしてセーブ明けに始まるロジカルダイブとかいう新モード。なんかこのポリゴンと床PS1のサルゲッチュで見たな。
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……ところで何か操作説明おかしくない?
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案の定ゲーム中で操作説明開いたら全然違うこと書いとるしよォ!!!!!!!!
それはそれとして犯人がクローゼットに隠れているまでは良かったがじゃあ何処? って聞かれてめちゃくちゃ迷った。Chapter 1でも思ったけどこの絵柄で物体の大きさを測らせるのやめて超やめてめっちゃ苦手なの!
 そのまま犯人の手口の話題になるとペコの反論が入るが入ってくる時のボイスがめちゃくちゃ格好良くて転げ落ちた。ついでに斬るやつの文字の動きもスタイリッシュで興奮した。でも耐久力無くて難易度的にはクッソ低かった。 道具使う予想までは合ってたなヤッター! とか思いながら事件再現漫画の小泉がアホみたいに可愛い
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ことに失われたものの重さを痛感しつつ、なおも不気味な雰囲気な犯人を追い詰めていくと……
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これだもんな。カーッ、たまんねえな!
 ……ところがどっこい、クライマックス推理でも「なんでか知らんがキラキラちゃんの犯行だと示すために面を置いたんだろう」と主人公に直接言われたように登場が唐突すぎる。そもそもこれから居なくなるキャラ掘り下げても意味ねーじゃん……と思ったがこのゲームは吊られてからが本番なのでそこはそうでもなかった。 ともかくとして、無事犯人投票に成功……と思ったら新規ルート。 なるほど~~~~、「私は人ではないので犯人ではない」は前作では出てこなかった主張だな~~~~~。新しいな~~~~。
 ここで流れを変えるきっかけになったのは王女の一言であり、毎回毎回存在感を示してくれることには感謝したい。 そしてようやく出てくる死体発見アナウンスが前作と違う仕様であることの意味。そう、キラキラちゃんなど後付け、最初から現場にはもうひとり居たのだ……と。 こうして事件の全貌が本当に明らかになり、裁判は終わった。
 マジ!!!!!!!!!!!!??????????????????????????!!!!!!!!!!!!???????????????????????!!!!!!!!!!!!!!!!!!?????????????????????? そんな設定突然生やすなや! と思ったらこれまでに単独行動する極道を誘ってたのは常にペコだったわ!!!!!!!! マジか!!!????????!!!!!!!!! ああーいけませんいけませんよこれはこういうのに弱いんですよ僕。隠してきた秘密が明らかになる瞬間っていうの本当に弱いんですよ。とくに対人関係の秘密。この突然評定バリエーションが増えたペコの破壊力が高いこと高いこと。全部張っていい? いい加減誰もネタバレ気にして見てないでしょ。貼るぞ?
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「私の仕事は終わった」って聞いた時裏切り者設定もう消化するの? って思ったがそういうことでは無かった。色んな意味で手遅れになった諦めと覚悟を秘めたサイコーの顔をしている。
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突然歪む表情。狂った目的を達成したという満足感がみられる。
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トドメの表情。押し殺してきた全てが少しずつ溢れていくような印象。主人の情けなさにある種の諦めを抱いたような表情に見えなくもないのは主人の中途半端さが原因か。
 完全に油断してた。極道が犯人だとストレート過ぎるけどそれにしたってせいぜいトワイライトシンドローム関係者の内輪もめだと思ってたから突然予想外の方向からストライク送球が飛んできて死んだ。 極道に生まれながら心優しくどうしても人が殺せない跡取り息子とその用心棒としてずっと一緒に育ってきた剣。うーん、いい。いいですよ。問題はこのゲームだとこのご主人ただの役立たずなことなんですけど。
 それはともかくとして狛枝を始めとして登場人物がちょくちょく言及していた裁判全体の方向性の違和感をビッチリ決めてくる設定を打ち込んできたことに本当に感謝したい。このコロシアイの設定がこれほどまでに自己犠牲によって誰かを生かす事ができ、自己犠牲以外に自分以外の誰かを生かすことが非常に難しいという状況を見事に作り出せることに前作プレイ時点では全く気付いてなかった。まあ全員初対面という前提を勝手に思い込んでいたというのはあるが。ある意味前提をひっくり返すどんでん返しなので、今作になるまで温めていたのも納得である。 前作の2話では過去の事件の発覚を恐れた口封じ(間接的に)だったので、今作では過去の事件そのものについては誰も重要視していなかったのが綺麗に対比になっていて良い。ただ極道はこれから生き残ってどうするんだ? というのはあるが。
 前作の感想で隠し事がバレる瞬間に今まで積み重ねてきたものが崩れていくのが好きだと書いたが、今作でも形を変えて見れたのは非常に嬉しい。どちらかというと崩れるというより全貌が明らかになる瞬間、という趣だったが。 互いが互いを想いあったが本心から分かり合うことが出来なかったために間違いを止めきれなかった、というのはトワイライトシンドローム内で語られた事件とも一致しており、演出の妙が際立つ。結局、過去の事件も今回の事件も誰かがもう少し素直になれれば起きなかった事件なのだから。 お互いともに死んでほしくはなかっただろう。けれども極道には妹という動機があった。結局天秤に乗せた結果妹を取ったのか、劇場に駆られたのか、そのはっきりしない中途半端なスタンスのせいでいまいち見せ場を作りきれなかったが、もう嘆くことは許されない。賽は投げられたのだから。
 しかし犯した罪を反省する間もなく退場してしまうこのゲームにおいて、ついに後悔と反省が許されるキャラクターが現れた。そう、極道はまだ生きている。最後の瞬間に少しだけ本心で会話できたふたり(その感情が何であるのかはナードの僕には分からんので横に置いておく)、生きてほしかったという願いを受け取った彼は今後十神白夜並の手のひら返しを見せてくれるのかどうか、今後に期待したい。これで元気にヘイト製造機1号2号やってたら許さんからな。
・キャラクター所感
・ゲーマー どんどんメインヒロインとしてのポジションをガッツリ確保しにかかってる。コロシアイ絶対許さん発言といいめちゃくちゃ目立つ。最終的にどういうポジションに落ち着いて、どんな背景が合ったのかは注目していきたい。多分生き残るんだろうな。 ・ガンダム 相変わらず厨二病発言は全くなりを潜めないのにギリギリ会話が成立するギリギリの社会性を表現するのがうまい。キャラクターとして無理なくハマってしまっている。ただいい加減キャラに発展が無くなってきたので次当たりポックリいってもおかしくないかもしれない。 ・日本舞踊家 無事今回もヘイト製造機1号の立場を守り抜いてしまったのみならず、容疑者候補から復帰というぶっとい生き残りフラグを立ててしまった。完全に逆転裁判世界からやってきたかのような裁判中の煽りといい
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全く嬉しくない可愛さアピールといい朝日奈を超える勢いでヘイトを稼いでいる。大丈夫か? 本当に。でも極道との復習の連鎖はまだ残ってるので4話あたりでやらかしてくれるかもしれない。 ・極道 ヘイト製造機の座は暫定で脱出したが今回はマジでいいところがなかった。いや妹殺しの共犯が目の前に居たら殺りたくなるのは分かるけどカッとなってうっかりやっちゃうのはチンピラでしょ。裁判中でのスタンスも中途半端(これについては狛枝が言及していたように制作陣からそういうやつだと太鼓判を押されていることになる)だし、本当に次が大事。でも女子メンバーとのわだかまりは普通に残ってるわけだし仲良しこよしは出来そうにないよなあ……。個人的には3話でいいところを持っていって十神白夜ルート乗ったと思ったら4話で結局トワイライトシンドロームメンツと揉める展開が良いです。 ・保健委員 いじめられるならこっちだと思ったらD子の方だった。相変わらず検死が有能で着眼点もよく、しかもあまり人を殺しそうにないと非常に好感の起きやすいキャラクターとなっているがまさかトワイライトシンドロームの話がこれで完結するわけではないだろうし以下略。 ・軽音楽部 そろそろ見た目以外に言うことが無くなってきたので掘り下げが欲しい。 ・マネージャー 言うことがない。 ・オワリ 裁判に協力的と言うだけでこんなにもバカが許せるのか、と感心している。この言うこと無いトリオにそろそろ脚光当ててみてほしい。 ・ペコ 推したい、が彼女はもういない。主人の中途半端さに割を食らった感があるので無事成仏してくれることを願う。 ・王女 とりあえずキャラクター性も見えてきたし、あとはこの異常空間でどのように輝くか。天然変な趣味お嬢様路線のまま散っていくのだけはやめてほしい。 ・メカニック このギャルゲーの親友枠みたいなの地味に前作にいなかったな……と感心している。3話は軽音楽部以下のメンツの誰かに軸が置かれるはずなのでそこで生き残れるか。「生き残って欲しい」という感情をプレイヤーから稼ぎやすいキャラなので生存可能性低そう……。 ・超高校級の幸運 しばらくは危険なやつという路線で進んでいくようなので掘り下げ待ち。中の人にこいつのオファー来た時「え!? 次は思いっきり怪演していいんですか!?」ってなってそう
・番外・カメラマン
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殺され方まで委員長キャラ貫いたなあ……ってしみじみ。 まあ(間接的協力者とは言え)殺した側が言っていいセリフじゃないし残念ながら当然みたいなとこある。どうして前作はこうならなかった。
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abouttetsukuzu · 5 years
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一遍と踊り念仏
一遍と踊り念仏 冨田粥
1. 一遍  一遍は鎌倉時代中期の僧侶である。  彼は現在の愛媛県道後温泉にて、河野通広の次男として生まれた。10歳のときに実母を亡くし、出家する。13歳のときには太宰府へ移り、法然の系譜を引く浄土宗西山派・聖逹上人のもとで修行を行なった。  一遍が25歳のときに父・通広が亡くなると、彼は伊予に戻り、そのまま妻をもつ。いわゆる還俗である。が、完全に還俗したわけではなく、頭は丸めたままだった。彼にはふたりの妻がいた。ふたりの妻と、その子供がいた。河野家は承久の乱で朝廷方についていたため、一族は没落の一途をたどっており、親戚同士での土地を巡った争いがすでに始まっていた。一遍は子供と輪鼓で遊んでいた。輪鼓は力を加えて回さなければ回らない。地面に落ちればその回転を止める。彼はその回転に六道輪廻をめぐる自身を重ねる。俗世で暮らすことこそが、自身が六道を巡る原因なのではないか、それをやめることで往生できるのではないか、と。
 そうして彼は再び出家し、長野県にある善光寺へと向かう。32、3歳の頃だった。一遍は善光寺である一枚の絵を写していた。その絵が「二河白道図」と呼ばれるものだった。絵に描かれるのは火河と水河の間に伸びる白く細い道で、火河は「怒り・憎しみ」を、水河は「こだわり・貪り」を表す。白道は南無阿弥陀仏を唱える清い心を指し、今ここで死ぬあるいはその覚悟がないのであれば、一心に南無阿弥陀仏を念ずることでしか往生できないというものだ。  一遍はこの絵を伊予国の窪寺に構えた閑室に掛け、そこで約3年間、念仏をひたすらに唱えて過ごしたという。彼はそこで、己心領解の法門「十一不二頌」を掲げ、自らを「一遍」と名乗る。時間的にも空間的にも離れた阿弥陀と衆生が念仏「南無阿弥陀仏」の6字によって平等に包括され一体となった世界を一遍は理想としていた。  彼はその後、修行をそれまでともにしていた聖戒と別れ、妻・超一とその子・超二、そして従者の念仏房とともに四天王寺、熊野本宮へと向かう。一遍はすれ違う老若男女に念仏札を配りながら、熊野の険しい道を歩んだ。そこで彼はある僧と出会う。いつものように僧に念仏札を渡そうとすると、僧は「いま信心が起こらない。信じることができていないのに札を受け取れば妄語の罪を犯すことになる」と札の受け取りを拒否する。一遍は「信心起こらずともうけ給へ」と半ば無理やり札をその僧に渡したが、同時に自身がこれまで行ってきた賦算に疑念を抱く。賦算によって衆生を導こうとしてきたのは間違いだったのか。そうしたしこりを残しながら、熊野へ詣でたとき、一遍は熊野権化の託宣を受ける。  衆生は一遍の勧進によって往生するのではない。念仏によってすべての者は往生するとすでに定まっているのだから、その者の浄不浄や信心に関わらず、ひたすら南無阿弥陀仏を唱え、念仏札を配ればよい。託宣はそういった内容のものだった。  一遍は熊野詣でを経て、より他力本願の念を強め、また、超一・超二らに別れを告げる。それから4年ほど、彼は一人で九州遊行を行なった。家はもちろんなく、ぼろぼろの服で野宿の寒さに耐え、食事も満足にとれはしなかった。そこまでして一遍が「捨てる」ことを行なっていたのは、上根・中根・下根のうち、自身は下根の者であると考えていたからだった。上根・中根・下根というのは、仏道における精神の素質を表すものであり、下根の者はすべてを捨てなくては往生できない。  また、衣食住への執着は三悪道に繋がるとも考えていた。彼は、世を捨て、身を捨て、さらにその捨てようという心さえ捨てた。そうしてすべてを捨てたとき、彼に訪れたのは静かな安らぎであった。一遍はそのような心境で、下記のような「自分を捨て、捨てようという心も捨てれば、もう何もこの世のなかに未練はない」という和歌を詠んでいる。 身をすつる すつる心を すてつれば おもひなき世に すみぞめの袖  一遍が九州を遊行していたのはちょうど元寇があった頃だった。彼はここで豊後国の大友兵庫頭頼泰に歓迎され、教えを説いていた。その際、真教という弟子をはじめとした幾人かの門弟を受け入れる。一遍は自身の弟子を「時衆」と呼び、彼らを引き連れ遊行を続けた。  時衆の中には尼も多くいた。というより、むしろ尼の方が多かった。一遍は、還俗していた頃にもった二人の妻の諍いを恐れ、しかし、再出家後にはその二人の妻のうち片方とその子供を同行させていた。前述の通り、一遍は熊野権現の託宣を受けたのち、その妻子にも別れを告げることにはなる。一遍がその別れにどれほどの思いを抱いていたかは定かではないが、尼を拒むことがなかったのは、そうした経緯や熊野権現の「浄不浄にかかわらず念仏札を配れ」という託宣があったからだ、ともいわれる。また、一遍は当時、不治の病とされていた癩病の患者をも拒むことがなかったという。癩病患者は「がきやみ」と呼ばれ差別されていたが、彼らを時衆に迎え入れたのも先の熊野権現の言葉があったからであろう。  その後、伊予国、信濃国、下野国などを通りながら、一行は鎌倉を目指した。踊り念仏がおこなわれるようになったのもこの頃とされている。郊外にも関わらず、彼らが念仏を称えるところへ人々が多く押し寄せた鎌倉での遊行を終えた一行は、東海道での遊行を経たのち、京都でも貴賎に関わらず多くの人々から歓迎を受け、人気を博していった。  その後、山陰でも遊行を行い、死期を前にした一遍は生まれの地四国へと再び帰る。彼は自身の経典などを自らの手で焼き捨て、本心から念仏を唱えるよう弟子らに遺言を残す。「捨てる」こと、念仏をひたすらに称えることを強く示し、51歳のときに一遍は息を引き取った。厳しい遊行による過労と栄養失調が死因と言われている。
2. 踊り念仏  踊り念仏自体は、一遍が始める以前から民衆の間に存在したものと民俗学者の五来重は考えている。平安時代中期の僧・空也も踊り念仏をおこなったとされ、一遍は空也にならって踊り念仏をおこなったともいわれる。  さて、一遍が踊り念仏を始めた場所として信州を先に挙げたが、詳しい場所に関しては二つの説がある。  善光寺への道をともにし、「臨終の際にふたたび会おう」と一遍から約束され別れた聖戒が記した『一遍聖絵』においては、1297年末に信州佐久郡小田切の里にて、念仏往生を願う武士の屋敷で念仏を称えた際に始まったとされる。一方、『一遍上人絵詞伝』では、信州佐久郡伴野とある。  『一遍聖絵』の方では、そこにいた皆に信心が起こり、一遍は時衆とともに念仏しながら鉢やざるを叩き踊り、紫雲が現れたという。五来は、佐久郡では善光寺の聖たちによって融通念仏が広められ、すでに踊り念仏が存在したのではないかと指摘した上で、「一遍は民衆の踊るのを見て、その宗教的エクスタシーと信仰共同体の一体感に着目したのであろう」と述べる。一遍の目的である勧進に踊りというのは効果的なものであり、それゆえ、伴野にて時衆の行儀に採用したのではないか、というのが五来の考察である。  ところで、一遍の遊行の最中には、しばしば紫雲––妙な音楽や不思議な香りとともに立ち込める紫色の雲でめでたいことの前兆と捉えられる––が見られる描写が多くある。そして、その紫雲は踊り念仏のエクスタシーによる共同幻視ではないかという説が根強くある。特に、『天狗草紙』では、踊り念仏と紫雲がともに繰り返し繰り返し起こっていることが引き合いに出される。  一方で、砂川博は『一遍聖絵』において紫雲の上る���所を検証し、紫雲は「直接的、或いは間接的に往生の瑞相・表象という意味をもつ」と結論づけている。そして砂川はその前提の上で、踊り念仏とは「『踊躍』に念仏『行者の信心』を『示し』、『金磬の響』に阿弥陀仏の本願を『あらはし』、もって迷える『衆生』を救い、念仏に『結縁』させるためのものだ」という内容の『一遍聖絵』における一文を指す。踊り念仏の様子が描かれた『一遍上人絵伝』において、見物する民衆の数人が真上や宙に視線をやり、合唱しているなどの様子を挙げ、画面にこそ描かれていないものの彼らには紫雲が見えているのではないかと述べる。踊り念仏は鎮魂や慰霊が常に目的であったわけではないが、紫雲が出現しているように伺える点からそうした要素がまったくなかったわけではない、というのが砂川の見解だ。  また、林譲は、踊っているのが時衆のみである点を指摘し、「共同の幻想が成立するためには、踊る時衆と見る側とに共有する期待ともいうべきもの」が必要だと述べる。林は、一遍が理想とした「十一不二頌」について触れ、「踊念仏は、大人数への布教・結縁を要請する一遍の宗教から必然的に導かれた行為であり、紫雲が出現した踊念仏の場は、一遍が遊行と賦算とによって目指した『南無阿弥陀仏』という六字名号に包まれ一体となった理想世界の具現化する場と認識された」とする。  踊り念仏の起源や紫雲の解釈については見解が分かれるところではあるが、少なくとも踊り念仏が一遍の宗教的信条に合致していたことは確かだろう。念仏の合唱、踊りとそこで踏み鳴らされる足音、鉢などを叩く金属音、そしてなによりもそれらが繰り返される。繰り返しによって、リズムの予測そしてそれに「ノる」ということ、あるいは微妙な差異が生まれる。そうしたものによる興奮は音楽のそれと同じとも言え、そしてそれはおそらく紫雲-エクスタシー論が根強くある理由の一つであろう。加えて、一遍の理想は何度も述べている通り「十一不二頌」である。繰り返しによって時間の単線的な感覚が崩壊することにこそ恍惚があり、一遍の望む世界が、念仏を媒介して時空も仏/我の境界をも越え一体となる世界があるのではないだろうか。時衆に「ひたすら名号を唱える者たち」という意があるのも、一遍が念仏を「念ずる」のではなく「唱える」ことを強調したのも頷ける。そしてその世界を自身や時衆だけでなく、周囲の踊らぬ人々にさえ結びつけることに、踊り念仏の意義があるのだろう。
*参考文献 井上宏生『一遍 遊行に生きた漂泊の僧』、新人物往来社、2010年 今井雅春編『遊行の捨聖 一遍』、吉川弘文館、2004年 今井雅春『一変と中世の時衆』、大蔵出版株式会社、2000年 金子清光『一遍聖絵新考』、岩田書店、2005年 五来重『踊り念仏』、平凡社、1988年 砂川博編『一遍聖絵の総合的研究』、岩田書店、2002年 柳宗悦『他力の自由 浄土門仏教論集成』、書肆心水、2016年
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