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#3号車
leechan1018 · 1 year
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Happy Birthday Riria   お 誕生日 おめでとう 馬場梨里杏!!   . 29歳おめでとうございます💛🚆  . からの俳優  烈車戦隊トッキュウジャー  . トッキュウ3号/夏目美緒   . Ressha Sentai Toqger: Mio Natsume  ToQ 3gou   . Next is Ryosuke Kaizu/Takeru on December 19  ( Hikari Sentai Maskman )   Kaito Ishida on December 19  ( GLEAT )  Masahiro Kuranuki/Sion on December 20   ( Mirai Sentai Timeranger )   . 2022年12月18日 12 / 18 / 2022 #烈車戦隊トッキュウジャー #トッキュウ3号 #夏目美緒 #馬場梨里杏 #誕生日 #おめでとう #スーパー戦隊シリーズ #いいねした人全員フォローする #フォローバック率100 #フォローバ100 #resshasentaitoqger #toq3gou #toq3 #mionatsume #ririababa #ririakojima #riria #happybirthday #omedetou #SuperSentai #followalways #likeforlikes #likesforlike @r_riria https://www.instagram.com/p/CmVQjBSLaoh/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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amiens2014 · 2 years
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ホテルリベルテ旭川/北海道旭川市【ホテル】部屋サウナ付き旭川市内の4ベッドルームが驚異の11,372円
ホテルリベルテ旭川とは ホテルリベルテ旭川は、北海道旭川市3条通(ほっかいどうあさひかわしさんじょうどおり)にあるホテルだ。 JR旭川駅より徒歩13分、繁華街(平和通買物公園)まで徒歩7分、コンビニ徒歩5分。 旭川市でのビジネス・観光の拠点に最適です。 ホテルリベルテ旭川3条通り(BBHホテルグループ) 宿泊予約【楽天トラベル】 から引用 (more…)
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ari0921 · 6 months
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和五年(2023)11月24日(金曜日)弐
     通巻第8020号 
 米国でEVカーの市場シェアが1・2%しかないことを知っていますか?
  環境にうるさいカリフォルニアでも普及率は3・5%
*************************
 デトロイトなどで自動車労組のストライキは45日にも及んだ。「賃金引き上げ」が彼らの要求だったとメディアは伝えたが、大事なことを言いそびれた。じつは全米自動車労組は雇用が失われる懼れありと、「EV導入」に反対したのである。
 全米の自動車市場シェアでEVは僅かに1・2%、ディーゼルが0・9%、すなわちガソリン車が全体の98%である。まったくEVは普及していない。
 メディアは『EV、イケイケどんどん』でEVが市場を席巻しているような記事を流しているが、テスラの株価だけがはねているのである。
 ちなみに全米でもっともEV普及率が高いのはカリフォルニア州で3・5%、ついでワシントンDCが2・9,ハワイが2・4,西海岸ワシントン州が2・0%である。
 反対にミシシッピ州は0・1%以下、ノウスダゴダ、ワイオミング、ウエストバージニア、ルイジアナで0・2%以下となっている(2020年統計)。
 EV世界一となったはずの中国ではBYDなど数社を例外に軒並み倒産した。
喧伝にもかかわらず、じつはEV売れず、在庫の山となっている。新興EVメーカーの破産が目立ち始め、2021年には、拜騰汽車(バイトン)が破産し、22年には奇点汽車が破産した。
 つづけて「雷丁汽車」、「愛馳汽車」は従業員の給与を支給できなくなり、2022年の販売はわずか536台だった。拝騰汽車、賽麟汽車など新興自動車メーカーも市場から消えた。威馬汽車も経営困難となった。
これらのメーカーでは社員への給与支払いが止まった。
日本ではテスラもBYDも売られているが、すくなくとも筆者がBYDが町を走っている現場に行き会ったことがない。
荒々しい淘汰の波がやってきた。
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gingerbreadfrosting · 4 months
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「京阪電車 撮影日2003年03月09日-3 6000系 とっとこハム太郎 てちてちぱらだいす号など」の画像
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monthly-ambigram · 15 days
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2024-5月号
アンビグラム作家の皆様に同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、逆さにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/Frog96
◆今月のお題は「遊園地」です◆
今月は参加者の皆様に「遊園地」のお題でアンビグラムを制作していただいております。ぜひじっくりご覧ください。
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「遊園地」 鏡像型:Jinanbou氏
ストレートに遊園地。 色分けに頼っているところはありますがよい作品ですね。字形がよく、読める作品になっていると思います。
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「移動遊園地」  回転型:lszk氏
海外ではかなり大規模なものもありますね。 このまま移動遊園地のエンブレムにもなりそうなステキな図案です。数種類の図形をベースとしたデザインで統一感がありますね。
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「東京ディズニーランド/ディズニーランド千葉」 図地反転回転共存型: いとうさとし氏
ディズニーランドはどこにある?と言い話題でよくネタになりますね。 「ディズニーランド」は同一型「東京/千葉」で共存型に組んであります。「ド」の濁点は大胆ですね。このデザインの柔軟性が対応解釈を成立させる肝かもしれません。
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「夢の国」 図地反転回転型:douse氏
ディズニーランドを指すことが多いですが、テーマパーク全般に使う言葉です。 大き目のグリッドベースに見えて実は細かい長さの調整が入っておりかなり計算されています。少しシアーがかかっているのが可読性向上に寄与しています。
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「レジャー施設」 回転型:douse氏
遊園地の上位カテゴリーはレジャー施設です。 縦書きでの姫森ルーナ型の組み方です。手塗り風の味わいがよいですね。山切り型の旗の形状を使っているのが面白いです。
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「メリーゴーランド」 図地反転型:海氏
回転するアトラクションの筆頭です。 色分けされてはいるのですが、シンプルな対応付けができる面白い発見です。「メ」が大胆な字形になっていますが左上優先の法則で読めてしまいますね。
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「メリーゴーランド/ジェットコースター」 図地反転回転型: いとうさとし氏
遊園地の2大アトラクションといえばこれでしょうか。 図地反転の対応付けで意識すべきところは図形の頂点が集合するところでの足し引きだと思いますが、この作品でもその調整加減が堪能できます。「メ」と「タ」では「タ」を優位にしても「メ」が読めることを計算していますね。
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「メリーゴーラウンド/コーヒーカップ」 回転型:.38氏
こちらは回るアトラクション2つ。 「ド」は下に流れているので全体で回転同一型です。「ゴ」の濁点が自由ですね。躍動感のある作字が言葉にぴったりです。
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「カルーセルエルドラド」 旋回型:きいろいビタ氏
閉園してしまった「としまえん」にあった世界最古のメリーゴーラウンド。 ゴシック調の文字が言葉にあっていますね。濁点を無理に2つにしなくても読めており、シンプルに仕上げているのが成功していると思います。
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「回転木馬」  交換型×2:Σ氏
メリーゴーラウンドシリーズの最後は日本語で。 「回/木」「転/馬」がそれぞれ交換型です。「木」の払い部分が「回」の内部の口の部分に対応するところ、素晴らしい発見ですね。「転/馬」のデフォルメもお作法がそろっているためしっくりきますね。
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「かんらんしゃ」 旋回型:kawahar氏
回るアトラクションといえば観覧車もありました。 1グリフ5対応の旋回型です。「んらん」のあたりをキーにして全体を解読する感じでしょうか。多対応グリフの奥深さを感じさせられます。
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「観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生」 回転型:兼吉共心堂氏
栗木京子氏の短歌で教科書にも載っています。 題材の選び方がよいですね。強い字形の「観覧車」は逆の「君には一日我には一生」の可読性を優先しているでしょうか。全体的に筆文字風の作風がぴったりです。
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「頓珍漢なコーヒーカップ」 回転重畳型:ちくわああ氏
コーヒーカップもよく回るアトラクションですね。 文字列生成で作られた作品ですがどこからスタートしているのでしょうか。画数の多い文字には飾りがついても読めますね。
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「絶叫マシーン」  旋回型:lszk氏
遊園地のアトラクションといえば。 勢いのある字形でまとまりがありますね。「叫」の180度回転は「加」になり、単一で180度回転型にするとそちらにも見えてしまいそうなのですが「絶叫」で並べることで自然に読めますね。
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「急降下」 敷詰回転型:松茸氏
絶叫系といえばフリーフォールなどの落下系がありますね。 加速度的に落ちていくさまを文字が分裂していることで表現している面白い作品です。しかもこれが敷詰できるという計算のもとに配置されている驚異的なデザインです。
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「上昇/下降」 鏡像型:KSK ONE 氏
絶叫系は急降下だけではなく急上昇するものもありますね。 ウロコ部分で上昇や下降の雰囲気が出ていてステキなデザインです。こざとへんの形状がよいですね。作例がありますので違いを見てみると楽しいでしょう。
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「おばけ屋敷」 交換型:無限氏
また違うベクトルの絶叫系。 「おばけ」「屋」「敷」が切り替わる交換型。「屋」を中心に設計されたのでしょうか。きっちり3つに仕上げていて素晴らしい力作です。
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「戦慄迷宮」 回転重畳型:peanuts氏
富士急ハイランドの巨大お化け屋敷。 込み入ったところの省略など視覚補完を活用したすばらしい作字です。手書き風で不気味な雰囲気をうまく表現していますね。
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「ミラーハウス」 図地反転回転型×3:つーさま!氏
こちらもよく見かけるアトラクション。 「ミ/ス」「ラ/ウ」「ー/ハ」がそれぞれ図地反転の関係。シンプルな文字だと対応付けしにくいことが多いですがすべて対応付けできる良い発見ですね。
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「風船」90度回転型:繋氏
遊園地でよく使われたり、売られていたりしますね。 難易度の高い4枚風車型です。この型に縛ったために可読性は低くなってしまっていますが面白いデザインでよい挑戦だと思います。
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「吊り橋効果」 鏡像型:螺旋氏
不安や緊張から引き起こされたドキドキする感覚を「好きだからドキドキしている」と錯覚する心理現象から生まれる効果。 まずおしゃれな作字でドキッとします。「吊」も「果」もそれぞれ左右対称の文字なので切り替えさせるためのデザイン方法に注目です。
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「遊び/疲れ」 図地反転共存型: いとうさとし氏
遊んだ後にもれなくついてくる疲れ。 この作品も自然に読めてすごいですね。「遊/疲」がぴったりですし「び」の形が絶妙です。すばらしい作品です。
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「遠心力をそろえろ!」 回転型:超階乗氏
M-1グランプリ2018のゆにばーす「遊園地ロケ」というネタのワンフレーズより。 ネタ選びが面白いですね。対応付けが難しい文字列ですがうまく配置することで読めるように設計されています。
最後に私の作品を。
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「舞浜遊戯」 回転型:igatoxin
TDRで遊ぶ。
お題「遊園地」のアンビグラム祭、いかがでしたでしょうか。定番の乗物からネタをもとにしたネタまでいろいろな作品で楽しんでいただけたかと思います。御参加いただいた作家の皆様には深く感謝申し上げます。
さて次回のお題は「中華」です。孫悟空、三国志、酔拳、イー・アル・カンフー、シウマイ弁当、回鍋肉、中華街、香港、春節、倒福、爆竹、中国語、謝謝、大中华地区、海南島、荘子、姑娘、虞美人草、太歳、蒼頡、甲骨文字、など 参加者が自由に中華というワードから発想 連想してアンビグラムを作ります。
締切は5/31、発行は6/8の予定です。それでは皆様 来月またお会いしましょう。
——————————–index——————————————
2023年 1月{フリー}   2月{TV}        3月{クイズ}        4月{健康}   5月{回文}    6月{本}               7月{神話}   8月{ジャングル} 9月{日本史}     10月{ヒーロー}     11月{ゲーム}         12月{時事}
2024年 1月{フリー}        2月{レトロ}   3月{うた}         4月{アニメ}    5月{遊園地}
※これ以前のindexはこちら→《index:2017年~》
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kennak · 6 days
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埼玉県戸田市の首都高速5号池袋線下りで14日朝、3人が死亡した多重事故で、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死)容疑で逮捕された会社員の男(28)(相模原市緑区)が「体調不良で風邪薬を飲んで運転していた」などと供述していることが捜査関係者への取材でわかった。警視庁が事故との関連を調べている。
首都高3人死亡事故、容疑者「体調不良で風邪薬飲んだ」…時速60~70kmで減速せず追突か | ヨミドクター(読売新聞)
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nostalblue · 2 months
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移住した経緯(その拾)
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最初の物件を見た後、一旦山を下って国道に戻り、そこからまた別の山道を上っていくと、その終点の辺りに次の物件はあった。そこにはまだ家族3人が住んでいて、その日は夫人が応対し説明をしてくれた。
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家屋は簡素な木造平屋で、屋根はガルバリウム鋼板葺き。築30年ほど経っているので外回りはそれなりに劣化してきているが、早急あるいは大きく手を入れなければいけない箇所は見あたらない。家屋面積は約100平方メートルで、薪ストーブが付いた10帖のリビングルーム、8帖のダイニングキッチン、それ以外に8帖の部屋が1つ、6帖の部屋が2つ、いわゆる3LDKの間取り。現況で居住者がいるからどの部屋も綺麗に保たれている。この広さと部屋数は無駄な物持ちの自分にとって魅力的で、工作室やゲスト滞在ルームも設けることが出来るなと想いを馳せる。ただ必要以上に広くても管理が大変だから、これぐらいが丁度良いかも知れない。
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家屋の周囲に付随する土地(地目は山林・原野)は約2000平方メートル。現状ではその一部を家庭菜園や花壇として利用しているが、他の部分は未開拓な状態。日照や水はけが著しく悪いような場所は除くとしても、これらをきちんと整備して活用すれば多くの作物を栽培できるだろう。一部は果樹園のようにしてもいいよね。自給農暮らしを目指す身としてはこの土地の広さは魅力的で、特に家屋に隣接していることは大きな利点だ。かつてホームステイした場所では、遠く離れた圃場まで長いこと車で走らねばならなかったり、途中の開かずの信号機に毎度捕まり延々待たされるなんてことがあり、相当な時間を無駄にしていると感じたからだ。それでも体が若いうちは何とかなるだろうけど、年齢を重ねると負担は大きくなってくるかも知れない。圃場管理の観点からも近いに越したことはないだろう。ここなら窓から覗けば大方見渡せる。
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一通り見回った後、庭に置かれたテーブルセットで休憩しながら、茶を淹れてくれた夫人と話をして情報を収集する。
・この集落は古くから住んでいる人はごく一部で、ほとんどが他の地域からの移住者であること。
・自治会の催しなどは全くなく、みんな好き勝手に暮らしているとのこと。
・日用品の買い物は下田市街地まで出向く。自動車やバイクで片道30分程度かかるが苦にはならないとのこと。
・テレビや携帯電話の電波は受信しにくいが、有線でのインターネットは可能だと言うこと。
・野生の鳥獣は多く、近年特に鹿と猪が急増して被害にあっている。一方で猿は昔いたが他に行ってしまったらしい。
・本物件は築以降4人オーナーが変わってきたこと。
・現居家族は6年この場所に住み、気に入っているが、家庭の事情により交通アクセスの良い場所に移らなければならないとのこと。
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(その拾壱に続く)
 ⇨ 移住した経緯一覧へ
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ashi-yuri · 3 months
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Kentucky Route Zero テキストを巡る冒険(前編)
Kentucky Route Zeroの日曜研究として、KRZにおけるプレイヤー論を考えつつ、ゲームであり文芸・美術作品でありメディアアートである本作の側面を断片的に語る試み。あるいは、訳者解説と鑑賞案内のはざま。
まだいろいろ暫定の途中段階だけれど、自分で見返す用のとりあえずのまとめ。
曖昧で捉え難いと言われる本作がなにを為そうとしたのか、アドベンチャーゲームというジャンルにとってどうして特別な作品であるのか、その実験を少しでも言語化できたらいいですね。
1.Player(役者)
プレイヤーはコンウェイ・シャノン等の主要登場人物を、通りすがりの脇役を、骸骨を、犬を、猫を、様々な人物・生き物を演じていく。
Act.2の幕間劇「エンターテイメント」では、直接ゲームに「飲んだくれ」という役名でプレイヤーは役者として参加できる。
なお、エンターテイメントはもともとVRとして独立したゲームとして作成され、実際に役者として参加できるようになっている。脚本も作成され、別途演劇として上演されてもいる。
開発者ニュース
VR版・脚本は公式ホームページからDL可能
図1:Act.1 (マルケス農家) プレイヤーはコンウェイを演じる。
図2:Act.3 (ハードタイムズ蒸留所) プレイヤーは骸骨を演じる
図3:Act.5(町) プレイヤーは猫を演じる
図4:Act.2幕間劇(エンターテイメント)プレイヤーは役者「飲んだくれ」となって劇に参加する
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2.Player(脚本家)
プレイヤーは登場人��の台詞を、時に出番を選択し、こまかく彼らの性格付けと劇の方向性を決定する。
彼はアルコールに溺れていたのか、それとも風景に耽溺していたのか。彼女は皮肉屋か、真面目なワーカホリックだったのか。彼らがなぜこの旅を続けるのか、その目的も。
図5:Act.1(EQUUS石油)プレイヤーはコンウェイの台詞を選択し、彼が何を考える人物か選択する。
図6:Act.5(町)プレイヤーはどの登場人物が、いつ、なにを話すか選択する
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(参照)
「Rock, Paper, Shotgun」 『なにがKentucky Route Zeroのダイアログを魅力的にしているのか?』
KRZを開発当初から追っている英ゲームメディアの記事。脚本のジェイク・エリオット氏のインタビューを挟みながら、選択肢・テキストの提示方法含めその魅力について記載している。
3.Player(監督)
プレイヤーは監督(Director)として、この劇でどの場面を見せるのか、どの順番で幕を演じるか・演じないかを決定することができる。
この劇をいつ演じる(Play)のか、いつやめるのか決めるのは監督の仕事である。
図7:Act.1(事故車)進行に必須ではないこの場面を見るか、見ないかはプレイヤーが決める
図8:メニュー画面(劇・幕間劇の円環)どの順番で何を演じるかはプレイヤーが決める
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(参照)
【ケンタッキー0号線を行く】Kentucky Route Zero: PC Edition(からあげうどん氏による配信)
こちらの配信では第1幕から飛んで第4幕をプレイし、その後第2幕・第3幕をプレイすることで、円環をときに逆流しながら最後まで劇が進む。変則的な進み方でありつつ、この劇は同様に楽しむことが可能となっている。(プレイ・配信ありがとうございました!)
4.Player(観客)
プレイヤーはコントローラーで操作しながら、Kentucky Route Zeroという悲劇をずっと劇の外側から観賞している。
劇の「外側」のキャラクターとして登場するエミリー・ボブ・ベンの3人のキャラクターは、プレイヤーの立ち位置を代弁するキャラクターでもある。彼らは幕間劇Limit & Demonstrationでは鑑賞者として美術館を訪問し、Entertainmentでは観客としてエンターテイメントという演劇をを眺めている。同時に彼らは「外側」の存在として、Act.1-4で劇を盛り上げる歌唱隊を担っている。
コンウェイら登場人物と彼ら3人はも、劇の「内側」の登場人物と劇の「外側」の観客となり表現の位相が異なる。そのため、同じ空間に存在していてもお互いにコミュニケーションを取ることは当初できない。
図9:Act.1幕間劇(Limit& Demonstration)3人は作中登場人物ルーラ・チェンバレンの回顧展「極限と展示」にて美術作品を鑑賞する
図10:Act.2幕間劇(Entertainment)3人は舞台後方観客席から劇中劇「エンターテイメント」を鑑賞する
図11:Act.1(マルケス農場)画面手前で歌唱隊として"You've Got To Walk"を歌う3人
図12:Act.1(EQUUS石油)3人は登場人物コンウェイの存在を認識できない (コンウェイは足を踏み鳴らすが、テーブルの人々は反応しない)
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5.Player(批評家)
プレイヤーを代弁する劇の「外側」のキャラクターでもあるエミリー・ボブ・ベンは、Act.1幕間劇Limit & Demonstrationで美術館に展示された芸術作品について感想を述べ、批評する。Act.2幕間劇Entertainmentでは、観客席からこの幕間劇についての評論が提示される。
本作はプレイヤーが本作を批評することを意識し、その視点を内在化している。プレイヤーはこの劇について当然自由に感想を述べることができ、つまらなければいつでも席を立って構わない。低評価レビューを書くことも。
Act.2幕間劇のメモより
観客の多くが席を立つことを検討する。もし立ち去りたいのなら、そうさせればいい。劇場は刑務所ではない。われわれは観客の痛みを敬う。 脚本家レム・ドゥリトル
図13:Act.1幕間劇(Limit& Demonstration) エミリー・ベン・ボブは劇中登場人物ルーラ・チェンバレンの回顧展に訪れ、作品の感想・批評を述べている。
図14:Act.2 幕間劇(Entertainment)「Entertainment」を評するコメントが表示される。 『時に退屈な「エンターテイメント」』
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(参照)
海外ゲームメディアVideogamer・Josh Wise氏によるKentucky Route Zeroレビュー(英語)
作品評価は高くないものの、マグリットやフロストやルシェ等文学・芸術系の引用を踏まえて読み込んでいるレビュー。末尾に本作の自己批評的側面について言及あり。
私の批評のどれもが、10年間作品に取り組んできた開発者たちにとっては目新しいものではないだろうし、それは自意識過剰なわけでもない。とあるシーン(訳者注:Act.2 幕間劇)で、地元新聞の演劇レビューとして作品について「借金と不誠実さの悪を描いた、焦点が定まっていないとはいえ、引き込まれるところのあるドラマだった」と書いてある文章を読むことがあった。ほんとその通りだよ。
6.Player(ゲームプレイヤー)
そしてもちろんあなたはゲームプレイヤーである。
小説や演劇を志向しながら、同時に本作はゲームであることに強く自覚的である。プログラムで構成されたテキストと音と画像の隙間をマウスでクリックするだけの体験は、選択と冒険というアドベンチャーゲームの原始的な愉しみを再現しながら、同時にその可能性を強く広げるものとなっている。
図15:Act.3 (Equus石油)コンピューターゲームを遊ぶ
図16:Act.3(XANADU)アドベンチャーゲームの始祖”Adventure”を再構成したゲーム「XANADU」を遊ぶ。
1976年に洞窟探検家でもあるクラウザー氏により開発され“Adventure”は別名’Colossal Cave Adventure’と呼ばれる、ケンタッキー州のマンモス洞窟を舞台とするテキストアドベンチャーゲーム。Adventureでは、不思議で抽象的なテキストが示される中、コンピューターにテキストでコマンド入力を行っていくことで洞窟を探検していく。
図17:Act.1(EQUUS石油)ガソリンスタンドの地下でエミリー・ベン・ボブがボードゲームで遊ぶ。
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あなたはコンピューターゲームを遊ぶ。
あなたはアドベンチャーゲームの始祖“Adventure”を古ぼけた記憶で再構成した“Xanadu”をプレイする。
何度目かのダイスを振ってキャラクターを進める。
いにしえから伝わる運命のゲームをプレイする。
プログラムで描写されたKentucky Route Zeroというゲームをプレイする。
何度も。
7.Player(とは)
時に内側から監督として劇を采配し、脚本を書き、役者を演じて劇に主体的に参加する。時に外側から観客として受動的に劇を見つめ、作品を評することで作品に関わる。
プレイヤーが多層的な役割を担うことは他作品でも同様であるが、本作が特異なのは、それを明示的かつ流動的に劇中に取り込んでいることだ。
プレイヤーの役割を代弁し、劇の「外側」のキャラクターであったはずのエミリー・ベン・ボブの3人は、Act.3幕間劇で作中人物ウィルと電話を通じて交信を行ってから、どんどんと劇の内側へと潜っていく。
Act.4幕間劇で彼らは役者を務め、Act.5ではついにフィナーレを飾る。そして、Act.5幕間劇にてエミリーと作中登場人物の会話による短い楽屋オチと本作の寸評を挟み、円環の劇は幕を閉じる。
図18:Act.3幕間劇(エコー川沿いのあちこち)観光客のエミリー・ベン・ボブは、観光案内として電話を介して作中人物ウィルの声を聞く
図19:Act.5幕間劇(雇人の死)他の登場人物とともに、エミリーがこの劇を振り返り、寸評する
図20:Act.4幕間劇(ウン・プエブロ・デ・ナダ)とある日のWEVP-TVを描く劇。エミリー・ベン・ボブは登場人物として出演する
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(補足1)厳密には、美術品の鑑賞や劇の鑑賞、ゲームのプレイも外側とは言わず、その行為自体が作者・作中人物たちとの間接的コミュニケーションといえる。
(補足2)ウィルは作中登場人物でありつつ、劇の外側の観客(プレイヤー)に目を向けるキャラクターとして描かれている。
Act.3幕間劇での観光案内、Act.4エコー川の語り部としてプレイヤーに語り掛ける語り、Act.3幕間劇の内線を通じて現実の電話と人間を使って録音された留守電を聞くシーン、そして、複数回挟まれる観客側をまっすぐ見つめるカットは、劇の外側とのコミュニケーションを象徴しているといえるだろう。
図21:Act.4(マッキーマンモス号)登場人物のなかでウィル(中央の男性)だけがこちらをまっすぐ見つめる
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8.Player(流動的)
KRZにおいて、これらプレイヤーの多層的役割は何のためにあるのだろうか。ただ単にゲームを複雑にし、「アート」らしく思わせぶりにするためだろうか。
少なくとも手間をかけられたこれらの演出には意図があり、KRZにはプレイヤーが多層の役割を担うことで見えてくるものがあると考える。
それがなにかを考えるために、もう少しKRZを作りあげているメディアとテキストを見ていく寄り道をしたいと思う。
図22:Act.1幕間劇(リミット&デモンストレーション)ベンとエミリーが美術館の展示について語る
ベン:きっとなにかの象徴だよ。アーティスト、夕日、馬か。アナグラムか?それとも何かのコード...なのか?
エミリー:それか、単なる思わせぶりとかね。
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9.メディアアート
KRZはゲームであるとともに、様々なメディアを組み合わせて表現活動を行おうとするメディアアートでもある。
本作がメディアアートであることは、Act.1幕間劇「リミット&デモンストレーション」で展示されている最も注力されたインスタレーション『オーバーダブ・ナム・ジュン・パイク・インスタレーション エドワード・パッカードのスタイルで』で端的に意思表示されている。
ナム・ジュン・パイクは、テレビ・ビデオ等のメディアを用いてメディアアートを始めた先駆者であり、本インスタレーションは彼の作品『Random Access』をそのまま引用している。
図23:Act.1幕間劇(リミット&デモンストレーション)展示作品『オーバーダブ・ナム・ジュン・パイク・インスタレーション エドワード・パッカードのスタイルで』
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観客はテープレコーダーから取り外されたサウンドヘッドを使って、壁に貼られたテープを走行させ、場所や速度によって音の並びを常に変化させることができます。このように、音楽の素材にランダムにアクセスすることで、来場者は自分自身の作曲を行うことができるのです。 『Random Access』作品解説より
そして、もうひとりの引用元、エドワード・パッカードが生み出した読者選択型で冒険を進めていく小説形式のテキストアドベンチャーシリーズ「Choose Your Own Adventure」は1979年に刊行が開始された。この作品により彼はインタラクティブ・フィクションの親ともいわれる。
そのシリーズ1巻目の名前は“Cave of Times(時の洞窟)”という。
エドワード・パッカード:ブックリスト(WebArchive)
テキストゲーム研究家のアーロン・A・リード氏による「Cave of Times」解説
これらふたつの引用元を冠する『オーバーダブ・ナム・ジュン・パイク エドワード・パッカードのスタイルで』、この作品名の意味するところを嚙み砕いて言うと「テキストアドベンチャースタイルでメディアアートを始めるよ!」ということだ。
この宣言のとおり、ゲーム・テレビ・電話・コンピュータ・ラジオなど様々なメディアを組み合わせながら、演劇・散文・詩・歌・テキストアドベンチャーなど様々な形式にテキストを自在に変化させるゲームは幕を開ける。
(補足予定)
開発者たちの出身校であるシカゴ美術館付属大学でのメディアアート運動及び活動の引用(Act.4幕間劇等)について。
フィルモートン教授とサンディン画像プロセッサ
Copy It Right
10.テキスト(演劇)
本作を特徴づけるキャラクター名とセリフにより構成された脚本のようなテキストは、話す台詞を選択することで、展開や登場人物の性格付けを微妙に変化させることができる。
同時に、具体の要素をそぎ落として抽象的に表現されるキャラクター造形は、プレイヤーに演技の演出をある程度委ねさせる。
図24:Act.3(冒頭)プレイヤーは主人公コンウェイの台詞を二つのうちからひとつ選択する。キャラクターや背景はポリゴンで描写され、個性や特徴を持ちながらもどこか抽象的に見える
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さらに、KRZに特徴的な静的な画面背景は、いくつかを演劇から借りている。
Act.1マルケス農家における抽象化された家は、近代社会における家族の崩壊を映す米作家アーサー・ミラーによる演劇「セールスマンの死」から借景したもの。これはもちろんここに住むマルケス家の崩壊と重なっている。
Act.3「木」において、呼んでも来ないレッカーを待ちながら意味のほぼない会話を交わす場面は、セリフ回しも含め、20世紀を代表するサミュエル・ベケットによる不条理演劇「ゴドーを待ちながら」を引用している。
図25:Act.1(マルケス農家)
図26:Act.3(木)
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Act.2幕間劇「エンターテイメント」では、直接的に演劇そのものを鑑賞し、同時に出演することになる。この劇は、経済的苦境と近代人の苦悩を描く20世紀中盤のユージーン・オニールの演劇「氷人来たる」を現代風に翻案した学生演劇であり、プレイヤーは観客・役者として劇に参加する。なお、この幕間劇はもともとVRで参加できる仕掛けとなっている。
このようにKRZは、演劇という形式にテキストにおいても演出面においても大きく負っている作品であるが、なにより本作そのものがアメリカを代表する詩人のひとりであるロバート・フロストの詩「雇人の死」を翻案した演劇を目標とすることが、作中登場人物であり舞台監督であるキャリントンにより示唆されている。
演劇に多用される極度に抽象化された象徴的な舞台・台詞まわしは、本作のテキストや美術に大きく影響を与えていると言えるだろう。
図27:Act.2幕間劇(エンターテイメント)酒場で会話するハリーとイヴリン。両名とも、ユージーン・オニール「氷人来たる」に登場するキャラクターを現代風に再解釈したものである。
図28:Act.1(EQUUS石油)キャリントンの台詞「私はこの12年間を人生における最高傑作を作り出すため捧げてきた。ロバート・フロストの詩『雇い人の死』を、壮大かつ実験的な演劇へと翻案することに」
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(参照)
エンターテイメント
VR・脚本
http://kentuckyroutezero.com/the-entertainment/
VR参加の様子 https://www.handeyesociety.com/event/wordplay-fest-pics-and-showcase-links/
続き(途中まで)
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kyotozion · 4 months
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 TLEA京都シオン教会の主日礼拝のお知らせです。どなたでもご参加いただけます。礼拝はライブ配信もいたします。
【日時】 2024 年 2 月 4 日(日)午前 10 : 15 〜
【礼拝ライブ配信を視聴できるURL】
■YouTube(公式・礼拝・聖会・メッセージ・賛美)
youtube
■Facebookページ
【会場】 長岡京市中央生涯学習センター 3階・リハーサルスタジオ2
[住所]〒617-0833
    京都府長岡京市神足2丁目3番1号
    バンビオ1番館内
《アクセス方法》
● JR長岡京駅西口から徒歩2分
● 阪急長岡天神駅から徒歩15分。
阪急長岡天神駅東口を出て、天神通りを東へ真っすぐ。突き当りJR駅前広場南側
※車でお越しの方は、バンビオ2番館の長岡京市営長岡京駅西駐車場が最寄りの駐車場になります。駐車料金については、下記アドレスをクリックしてご覧下さい。
https://www.nud.jp/park/
※参加費や入場料は一切要りません。会場に来られる方はマスクの着用をお願いいたします。
"すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。"
マタイの福音書 11章28節
#礼拝 #キリスト教 #賛美 #gospel #プロテスタント #いやし #kyoto
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poddyshobbies · 4 months
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SL人吉 第2弾(3)恒例の混雑チェック
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2023.11.3 ~ 文化の日(祝)午前8時半過ぎ。
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博多口から構内へ ~ 恒例の混雑チェック
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切符詰まり?
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きっぷ売り場の前を通って筑紫口(新幹線改札)方向へ進行中。
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微妙な込み具合。
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「やっぱ、窓口じゃなくて券売機かぁ。」
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↓ 新幹線の改札付近 ~ 実はJR西日本の管轄 … 床のどこかに境界プレートあり。人が少なくて時間がある時に探してみよう。(と思いつつ忘れてしまう)
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ここからは入らず、在来線のチェックに向かう。
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(もの好き…普通の人はしない。)
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在来線の有人窓口から入場。
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↑↓ 恒例の連絡通路チェック … できるだけ人が途切れるのを待って写してるので実態と違うこともあり。
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乗り換え改札の有人窓口から新幹線のりばへ。
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入場券でも行き来できるが、自動改札機は試したことがない。
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一度聞いてみる手もあるが、「こっちはそんなに暇じゃないぞ」と思われてしまいそう。
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各駅停車で熊本へ
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つばめ315号 熊本行き
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YouTube > ひたすら車窓映像(50分)
つづく
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kinemekoudon · 2 years
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【7話】 「大麻所持は不起訴を狙える」と弁護士に助言されたときのレポ 【大麻取り締まられレポ】
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居室で天井を眺めていると、留置官の一人が「5番、病院に薬もらいに行くから出て」と言うので、留置官が鉄格子の扉を解錠した後、僕は居室から出て便所サンダルを履き、留置官の後をついて留置場の出口まで歩いて行った。
留置場の出口の前には留置官が2人待機しており、出口まで案内してきた留置官が「身体検査ーッ!」と大声で号令をかけると、待機していた2人も「「しんたいけんさー!」」と大声で復唱し、3人によって身体検査をされる。
検査が終わり、留置官の1人が「身体検査ーッ、異常なしッ!」と大声を出し、もう2人も「「しんたいけんさー!いじょーなし!」」と大声を出すと、僕は手錠と腰縄をかけられた。
それから、解錠時の号令の後に大扉が開かれると、大扉の先には4人の刑事が待機しており、1人の刑事に僕の腰縄が受け渡される。大扉が閉まると、今度は刑事たちによって再び身体検査が行われた。
検査後、4人の刑事に囲まれながら、エレベーターに連れて行かれると、腰縄を握った刑事が「壁を向いたまま、奥の右角に立って」などと言うので、僕はそのように立った。
エレベーターが地下1階につくと、今度は「ゆっくりと時計回りで前を向いて」と指示をされたので、僕が時計回りに身体を動かすと、背後で腰縄を握っている刑事も、僕の背後をキープするように時計回りに動いていた。
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それから刑事らに連れられ、警察署の地下にある薄暗い駐車場に出た。目の前には、一般車両のように見えるミニバンが停まっており、その奥には15人程度の警察官が並んで立ち、こちらを見張っていた。
前に2人の刑事が乗り、僕は残りの2人の刑事に挟まれる形で後部座席に乗ると、車は警察署を出発し、病院へと向かった。移動中、運転していた若い刑事が「ほんとは大麻やってたんでしょ?」などと聞いてきていたが、僕は「本当にやってないです」などと条件反射のようにシラを切っていた。
しかしその刑事は、その後も何度も尋問してきたので、「ここで取り調べしても、調書に残せないんで意味ないと思うんですけど」などと鬱陶しげにぼやくと、助手席に座っていた中年刑事が「たしかに意味ねぇからやめろ」などと言ってケラケラ笑っていた。
病院に着くと、手錠と腰縄をつけられたまま、病院の裏口から診察室まで連れて行かれ、問診が始まる。医者は、僕が睡眠障害を患っていて、娑婆では睡眠薬を処方されていた旨を刑事から聞くと、「処方されていた睡眠導入剤は何ですか?」と僕に尋ねてくる。
当時、僕は本当は睡眠薬を処方されていなかったが、「マイスリーです」と過去に飲んでいて好きだった睡眠薬の名前を答えた。続けて医者は「何ミリですか?」と聞いてきたが、僕は何ミリだったかは忘れていたので、「一般的な容量だったと思います」などといい加減に答えた。
しかし医者は訝しがることもなく、「5ミリか10ミリですが…では一応10ミリで出しておきますね」などと気前のいいことを言っていたので、僕は図に乗って、「あと、一応デパス0.5ミリもお願いします」などと言って、ついでに抗不安薬もゲットしておいた。ちなみに医療費はタダであった。
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警察署に着き、留置場の自分の居室に戻されると、ちょうど夕食の時間である18時前になり、留置官が各居室をまわって、食事をする際に下に敷くための丸めたゴザを配っていく。
鉄格子には“配膳口”と呼ばれる、廊下側に開き、そのまま物を置く台となる仕組みになっている小さい扉があり、食事等々の物はこの配膳口を介して受け渡しされていた。
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ゴザを敷いて待っていると、留置官でない一般のおじさんが配膳カートを押してやってきて、各居室にプラスチック容器に入った冷たい弁当��箸を配っていく。続いて、留置官がやかんを持って、各居室にプラスチックのお椀にやかんから味噌汁を注いでいく。
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僕はゴザの上に弁当と味噌汁のお椀を置くと、まずは味噌汁をすすってみる。味噌汁の味はかなり薄く、味噌汁というより味噌風味のお湯が適当だと思う。続いて弁当を食べる。
この日の弁当の中身は、主菜として“塩味の低級豚肉の切り身1枚”とその下に申し訳程度に敷いてある“ほんのりケチャップ味のするスパゲッティ”、副菜として“大豆と千切りされたこんにゃくを異常にしょっぱく和えたヤツ”とその隣に“半分以上片栗粉の餡が占めている肉じゃが”、お新香として“桜大根少々”に、白米であった。
弁当のおかずは全体的に味が薄く、白米が進まなかったが、食べている途中で配膳口から醤油とソースが入れられたので、豚肉に醤油をかけて無理矢理味を濃くして白米と一緒に食べた。
弁当と味噌風味のお湯を完食し、空の容器とお椀を配膳口台に置いておくと、一般のおじさんと留置官が勝手に回収してくれた。回収が終わると、一般のおじさんが、味噌風味のお湯が入っていたお椀にお茶を入れてまわっていたが、お茶もお湯寄りの味だった。
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食事が終わると、僕は床にごろんと寝転がった。ぼうっと考え事をしていると、そういえば職場に出勤の連絡をしてから、パッタリ連絡が途絶えている状態になっていることを思い出し、慌てて近くに居た留置官に外部との連絡手段はあるかと尋ねた。
留置官は“警察の検閲を介して手紙を送る”か“弁護士伝いに連絡を取ってもらう”しか方法はないと言う。しかしそうなると、病院に行く前に来ていたヤブ弁護士は追っ払ってしまったので、手紙の手段しか残されていないことになる。
僕は留置官に頼んで、便せんと封筒、切手を購入し、父親宛に『突然だけど、大麻取締法違反の容疑で捕まったから、会社の人には「詳しい事情は私も分かりませんが、息子は知人のごたごたに巻き込まれ、冤罪で捕まっているようです」みたいなこと言っといて』という趣旨の文章を綴り、留置官に渡した。手紙が届くのは最短で明後日になるそうだ。
手紙を渡した後、(一般的な日本人は、仮に不起訴になったとしても、逮捕されて留置場に入ってたってだけで犯罪者と誤解するんだろうな…)などと少し悲観的な妄想をしていたが、(不起訴なのに解雇するのは不可能だろうし、悪びれず堂々としていればいい)と気を持ち直し、一旦、未来のことを思案するのはやめておいた。
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それから、本を読んで時間を潰していると、就寝時間の1時間前、20時になり、ボールペンと本が回収される。また、20時30分になると、就寝準備のため、居室から歩いてすぐの場所に布団置き場から順番に自分の布団を居室に運び、歯磨きを行う。
運んだ布団を広げようとしていると、突然、留置官が「5番、接見。当番弁護士さん」と言う。僕はなぜ当番弁護士が来たのか分からず、「弁護士ですか? 今日断ったんですけど、どなたですかね?」と聞いたが、留置官は「分からないけど、とりあえず行って。これ、ボールペンと便せんね」と言い、僕を面会室へ連れて行く。
面会室のドアを開けると、その当番弁護士はすでに椅子に座って待っていた。弁護士はロバートの秋山似の顔で、ずんぐりした体型をしており、前に来た弁護士とは対照的に、野暮ったいスーツを着ていた。
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お互いに挨拶を済ませると、弁護士は「今日、当番弁護士が来たと思いますが、その人がこの件について『弁護士倫理に反する案件だったので、お断りしました』というメッセージを残していて、私は次の当番として待機していたんですが、どういうことか気になって来たんです」などと言う。
僕はこの弁護士に期待できる気がして、『前の当番弁護士に、「売人と友達の3人で共謀の上、大麻を所持した容疑で捕まったが、大麻は売人の車に放置された状態で見つかっており、他の証拠は見つかっていないはずなので、罪を犯しはしたが不起訴を狙いたい」と話したところ、弁護士倫理に反すると言って、引き受けを拒否された』という内容を詳細に伝えた。
弁護士は僕の話に真剣に相槌を打ちつつ、事件の内容をメモに残し終わると、「はーなるほど。それは前の弁護士が悪いですね」とはっきり言い切っていた。僕はその言葉を聞き、胸のすく思いがして、「そうですよね!いやーよかったです」などと少し興奮しながら応える。
弁護士はさらに、メモを確認しながら、「うん、なるほど…。こう言ってはなんですけど、おもしろい事案ですね。たしかに、これは不起訴を狙えると思いますよ」と嬉しいことを言うので、僕は「ありがとうございます!ちなみに、不起訴勝ち取れる確率は結構高そうですかね?」と意気揚々と尋ねると、弁護士は「まあ、50パーセントですかね」と言っていた。
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つづく
この物語はフィクションです。また、あらゆる薬物犯罪の防止・軽減を目的としています( ΦωΦ )
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koiiiii--ke · 7 months
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231017,18のこと
朝7時50分ごろ起きる。8時20分の最寄りの電車に乗りたいのでぎりぎり。なにも準備していなかったけれど一泊なのでTシャツと下着を詰めるだけ。シャツとズボンは同じでいいでしょ。20分で支度し家を出る。コンビニでおにぎりとお茶とビールを買う。8時過ぎの中央線は通勤する人で混んでいる。新宿で乗り換えて在来線で北上。9時前には人が減ってきたので昨日買った本を読みながらビールを開ける。
9時過ぎに昨日頼んでおいた退職代行から連絡が来る。今連絡したが担当者不在とのことで折り返すとのことです、と。ありがとうございますと返して本を読む。9時40分ごろに直の上司から電話がかかってくるが着拒。不思議と酒の気分じゃなくてちびちび飲みながら本を読んで、畑に変わっていく景色を眺める。
車窓を眺めて北関東は田舎なんだなと思う。小山を通り越すときに「東京は家賃が高いでしょ、君たちも小山に住むといいよ。」と言っていた上野の餃子屋の常連のおっさんを思い出した。絶対に住めないなと思う。11時ごろに折り返しの電話が来ないから上司の連絡先を教えて欲しいと業者から連絡。さっきかかってきた番号と名前を教えると入れ違いで受理した連絡がきたとのこと。また礼を言って様々な手続きについて送られてくるのを待つ。畑と、住宅街と、山を時々眺めて本を読む。
13時ごろに新白河に着く。乗り換えのタイミングが悪く50分ほど待つ必要があるので駅中の蕎麦屋で唐揚げ入り蕎麦を食べる。唐揚げは4つ乗っていたがあまりにもまずく、2つ食べて2つ残した。食後土産物屋で赤べこのストラップを買おうか迷うがどこにでもあると思いやめる。コンビニでビールをもう1本買う。
ホームに戻ろうとすると駅員に止められる。蕎麦屋は本来お金を精算しないといけないエリアだったとのこと。謝って精算しようとするとここ数駅だけSuicaが使えないからできないらしい。かなり睨まれ語気強めに怒られたが許される。
郡山で高校生がたくさん乗ってくる。この頃には2冊持ってきた本は読み終わりそうで、景色を見ながらここで過ごす高校生活について考える。銀杏の東京では彼女が仕事をやめて郡山に帰ってたなとか考える。何度か業者から連絡がきて都度返す。
15時前に福島駅で降りる。昨日bookinig.comで目星をつけておいた宿が空いていたので予約する。やっぱりここ最近はどの宿も高い。booking.comの上級会員の割引を使って6000ほど。なにも予定を決めていないので駅の商業施設の本屋に行ってるるぶを読むが福島駅付近には本当になにもないようである。駅前広場をふらふらして併設の地図を見ると反対側に県の名産を集めたショップがあるようなので向かう。
駅の反対に行くには地下道を通る必要があるらしい。この地下道が200mくらいあって薄暗くて水滴がぽたぽた落ちていたりするからポケモンの地下道ってこんな感じだったんだろうなとか思う。壁面に広告が貼られていたが面白そうなものはなかった。名産ショップに向かう。やはり東北は日本酒が多い。買って帰ろうか迷うが荷物が重くなるのが嫌で断念。ご飯コーナーはしょうもないものしかなかった。グッツコーナーで謎のゆるキャラのキーホルダーとまた別のキャラのソフビを買う。日本酒飲み比べができそうだったがとりあえずやめておく。
また地下道で反対側に戻り、商業施設の食品売り場をチェックするがめぼしいものはなし。諦めて一旦ホテルに向かう。ホテルまでは800mほど、ぶらぶら歩くも特にめぼしいものはなし。ホテルの下にローソンがあったのでワインを買う。チェックインしたら16時過ぎだった。部屋でワインを冷やして少しゆっくりする。朝からビールしか飲んでいないことに気付いてお茶をがぶがぶ飲む。
街の散策に出かける。駅からこちら側の1km圏内をくまなく歩く。学校帰りの高校生が多い。映画館もイオンモールもブックオフもスタバもなくて、みんなどこでデートしてるんだろうなと思った(ラブホとサイゼはあったが)。本当にやることがなくて居酒屋に入る気にもなれず、駅商業施設の魚屋でパック寿司を買い、下のローソンでカップ麺を買いホテルに戻る。
ワインを飲みながら寿司を食べて、テレビを見て、カップ麺を食べた。風呂に湯を溜めて浸かりながら残った本の続きを読む。読み終わった後も幾箇所かを読み返して、のぼせる直前で上がる。お茶を飲んで、ワインを飲み直す。飲み切って少し足りなかったが買いに行くのが面倒なので11時ごろに就寝する。
7時に日の光で起きるが二度寝、8時半に起きる。30分くらいスマホを見て、だらだらしながら湯を溜める。泊まりの時はせっかくなので朝風呂をすることにしている。チェックアウトは9時半すぎ。
ローソンでビールを買って駅に向かう。駅までの道で業者からいろいろ連絡がきて返す。私鉄で15分くらい行ったところにハードオフがあるとのことなので向かう。向かいに駿河屋提携の地方でか古本屋があったので持っていた本を売った。見積もりの間ハードオフと古本屋で時間を潰す。
欲しかったアンプが20000円くらいで売られていて買おうか迷ったがあまりにも持って帰るのがしんどいので断念。キティちゃんのでかい貯金箱も迷ったがやめた。結局釣果はなし。本も1冊10円とのことで、20円もらって福島駅に戻る。戻る道にりんご畑があって、りんごの木って横に広がるんだなと思った、日照を考えて農家がコントロールしているんだろうけど。
駅に戻って商業施設で代わりの本を買う。ふらふら歩いて見つけた中華料理屋に入って麻婆麺を食べる。帰りの電車を調べるがあまり良いのがない。高速バスを見てみると15時発で3000円で帰れるとのこと。予約して昨日行った名産ショップで飲み比べをする。計1合3種類500円と格安だったので1000円6種類飲む。ある銘柄がとても美味しく買って帰ろうと思ったが飲み比べ限定とのこと。2合分ちびちびと1時間かけて飲んだ。
やることがないので昨日とは逆側を散歩する。が、昨日以上になにもなくて30分ほどで断念。イトーヨーカドーをくまなく探索したり駅内で酒を買ったりする。地元民御用達みたいなものは全然売っていなくて、東北は関東とあまり変わらないのかなと思った。九州に行った時はスーパーには知らないものがたくさん売っていて見ているのが面白かった。1時間ほどでバスの時間。乗ってちまちま酒を飲んで、SAでお土産を見たりする。でかい椎茸が売っていたから買おうか迷ったが安い訳ではなかったのでやめる。
新宿に着く。東京に着くたび帰ってきたなーと思うようになったのはいつからかわからないけれど、ちゃんと東京が自分の街になってきたんだなと思う。阿佐ヶ谷まで帰ってきて、駅内の魚屋で半額の鉄火巻きを買う。明日はいろんな手続きや物���ったりをしなくちゃな。セブンでワインを買って帰宅。ワインを飲んで鉄火を食べて、シャワーを浴びて洗濯物を回す。干した後残りを飲んで、酔っ払ってそのまま寝た。
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ari0921 · 21 days
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和六年(2024)5月3日(金曜日)弐
   通巻第8238号
 TIMEがトランプをカバーストーリーに選んだ。
  NATO諸国も韓国も公平な防衛費用を分担すべきだ
*************************
『TIME』(2024年5月27日号)の特集は「トランプ」である。
アメリカを動かしているのはバイデンデではなく、トランプである、とでも言いたげな、まるで元首扱い。
もとよりTIMEは2026年予備選で泡沫扱いされていた頃からトランプの躍進をいちはやく注目し、カバーストーリーを組んできた。相性が良いのである。
トランプ前大統領の別荘マール・ア・ラーゴでTIME誌のインタビューは二日間に亘った。
タイトルは「もし彼が勝ったら」で同誌のカバーストーリーである。
トランプはインタビューのなかで、国境警備、移民対策、経済政策、中絶、外交問題に至る争点をすべて取り上げ、率直な意見を述べている。
発言が絞り込まれたのは「法と秩序の回復」だ。
トランプ前大統領は、不法移民の国外追放作戦を開始すると明言した。
「アイゼンハワー大統領の大量国外追放を再現したい。警察や州兵を動員して行う。もし事態が制御不能になったら、軍隊を動員する。米国は安全がなければなりません。私たちの国には法と秩序がなければなりません。『聖域都市』はあちこちで失敗しており、聖域都市に賛成していた人々がそれを廃止せよと鬱積された要求をだしている」(「聖域都市」とは移民に寛大、不法移民にも福祉予算をつけて当該都市財政が赤字になり住民が逃げ出したようなNY、シカゴ、ロスなどを指す)。
対中国問題では持論である60%の関税引き上げを展開し、「米国の産業と雇用を守るためだ」とした。
日本製鉄が進めているUSスチール買収を、名指しはしていないが、「鉄鋼業は米国に存在しなくなる、自動車もそうなる。高い関税は企業のコストを押し上げ、米国の消費者に転嫁することにはならない」とした。
 外交政策、とくにイスラエル問題では、「イスラエルへの援助に条件を付けることは排除しないが、イスラエルとハマスの紛争の早期解決を目指す。私のイスラエルに対する実績と支持は明らかであり、イランに強硬だった経歴も明らかだ。イラン核合意白紙を再開する」
 またイランとイスラエルが戦争になった場合、米国はイスラエルを軍事的に支援すると述べ、イランによるイスラエルへの攻撃は、「儀式的攻撃」であると示唆した。
 「私はイスラエルのゴラン高原領有を支持したし、米国大使館をテルアビブからエルサレムに移転させた」
 ▼ウクライナ支援は続けるがNATOが米国より支援が少ないのはどうしたわけだ
NATOに関しては「国防支出が不十分である。欧州諸国が公平な分担金を支払う限りNATOは問題ない。公平な負担に応じているのは8ヶ国しかない。ウクライナ支援にしても、死活的な安全に繋がるのは西欧諸国であり、それがなぜ米国のウクライナ支援より(金額が)少ないのだ。カネの問題が第一である」
トランプがこだわるのは「公平な負担」、つまり「支払い」である
 
 合計六本の裁判沙汰について「訴追は不公平であり、いずれ、バイデンは20の異なる行為で起訴されるでしょう、なぜなら彼はそのような行為を作り出したからです」とあっさり片付けている
中絶に関する連邦法の制定の可能性について、トランプは、「そのような措置は上院で必要な60票を獲得できない。オハイオ州やカンザス州など保守的なところでの立法措置からもわかるように、中絶問題は各州の判断に委ねられるべきだ」と従来の立場を繰り返した。
また米国内に反白人偏見があることを認め、バイデン政権の政策を批判し、白人やカトリック教徒を含むさまざまな集団に対する差別に懸念を表明した。
 台湾に関しての積極的で前向きの発言はなかった。
トランプはこう言った。
「中国は私が何を考えているかをよく知っているだろう。台湾防衛に関して手の内を最後まで見せるべきではない。態度を曖昧のままにすれば(中国も対応が鈍る)」。
韓国が軍事的保護に対する米国への財政的負担について、「バイデンが韓国の負担減額を交渉している」と批判したうえで、トランプは、「四万もの米兵が韓国に駐留し護っているのに韓国の負担が少なすぎる。韓国が貧しかった時代はともかく、いまや豊かな国になった。防衛シェア費用を増やすべきだろう」
最初から最後までトランプの日本への言及はなかった。日本への信頼がそれほど篤いのか、それとも思考の範囲にはないのか?
英語全文は下記
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patsatshit · 7 months
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19時からの『スチャダラパーク2022 振り返り生実況』をみるために急ぎ帰宅して汚い格好で畳にダイブ!
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↑これです
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↑画質が残念。配信の写真撮るとこうなる
これ行ったなぁ。去年の春、寒空の下で凍えながら雨に打たれて…。声出しが微妙な時で、「よくなくなくなく…」を言えなくてちょっと切なかった記憶あり。楽屋にオザケンさんいたらしくってかなりビックリ。毎年ブギーバックの前にBOSEさんが言う「小沢健二は来ません」的な発言、フリだと思って待ち構えて「こーへんのかい!^_^」を繰り返していたよ。いつか生で見たい。中納さんのブギバもかなり良くて改めて音源ほしいな〜と思った。
2022年春。この頃はまだラインもインスタもしていなかった。不便もなかった(と思う)し別に関心もなかった。ラインは去年の夏にひょんなことから始めることになった。知り合って間もない人に対して、ラインを始めて1年くらい経ちました〜などと不用意に話すと不便じゃなかったのかとか、他人に興味がないのかと間違いなく驚かれて何か…残念な空気になる(気がする)のだけど…そもそもこのことを自ら打ち明ける必要はない。ただ私にとってはわざわざインストールする必要あるかな?と思っていただけ。友だちが少ないというのも大いにあるけれど、会おうと思えば会いに行けるし、電話番号はあるしメールアドレスも3つくらい持っているのだからこれ以上何かいるかな?といった具合。確かにゼミとかバイト先の飲み会とか…大学時代の…初期の頃にいた10人くらいのグループ(この話はいつかしたい)内での会話とか…そういった場面では非常に気まずい思いをしたけれど…。
高校時代までは「友人」に重きを置いた人生だったので、自分らしさを大切にするというよりはハミゴにされないように周りで流行っているものに必死で食らいついていた。みんなより少し早くガラケーを持ってみたり、ホームページとかmixiをやってみたり。どれもしんどかっただけだったけれど。
大学で映画を勉強することになって、リヴァー・フェニックスを知って、『夢で逢えたら』と出会って、80年代のダウンタウンからスチャダラパーにはまったことによって内向的人間性に拍車がかかり、同年代の友人たちと少し隔たりができてしまったような気が…しないでもない。周りのみんなよりちょっと早くガラケーを持っていたのに。冷静に考えると不思議なのかもしれない。面白動画をひたすらダビングばかりしていた大学時代。本当に孤独だったなぁ…。
何がいいたいのかよくわからないブログになってしまいました。ここで一曲。大好きな水谷豊さん。永遠の応援歌。7インチLP探してます。
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nemosynth · 1 year
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Season 2, episode 4 - PPG/waldorf
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「世界三大発明」
左から、盆栽、ハンバーガー、そして2Uラックマウント型音源モジュール。その音源モジュールの色は当時めずらしかったネイビーブルー、真ん中近くにモノアイの如き大きく丸く赤いダイアル、その下に長円形の赤いボタンが、しかも斜めにあしらってあって「O.K.」と書いてある。 「おっけーボタン!」 シンセ界のガッツ石松と見まごうそのセンス。それはコアでヲタな音源モジュールに似つかわしくない不思議にポップなセンス。のちにシンセ・デザイナーの神となった若きAxel Hartmann駆け出しのころの作とは誰も気づくまい。
これは当時の雑誌宣伝広告、そのコピーをNemo版超々訳すると「世界三大発明」。 広告の主旨は、当時の先進工業国3ヶ国がおのおのみずから誇る文化的な発明品を出展しているという風情。
そう、最も右にあった音源モジュールとは何を隠そうWaldorf社のデビュー作、microWave初号機。
時に1989年、KORG M1が出た翌年、奇跡の大ヒットで息を吹き返したKORGはT1, T2, T3という巨大PCMワークステーションシンセ三連星を繰り出し、YAMAHAはDXシリーズの次をめざしてV80FDもといSY77でもって仕切り直し、RolandはDシリーズの末っ子D-5をプリプリの今野登茂子ちゃんのマスコット・キーボード的に新発売しLA音源シンセD-50, D-20, D-10, D-5, D-550, D-110鉄板ラインナップ完成、KAWAIなんてK1 IIのみならず中堅かつ16bit PCMシンセの名機K4ローンチ! 怒涛のPCMサウンドに全世界が押し流されていたそのとき、底抜けにあさっての方向を向いた削ぎ落としの音源モジュール、リアルな音なんて出るはずもなく、ファンシーな内蔵エフェクトにも目もくれず、すでに32音ポリまで具現化していた時代に渋い8音ポリ、廃業したPPGから受け継いだ独創的なウェーヴテーブル音源だけを搭載し、あとはなん〜にもないただの箱。 それこそが技術大国ドイツが誇る切れ味さわやかゾーリンゲンの如き鋭利な音ばっかする尖ったシンセmicroWave。電子レンジにかこつけたその名こそは、だが、いくたびの谷を乗り越えて何度でも不死鳥のように蘇りつづけるメーカーの誉れWaveシリーズ末裔たるあかし。
今回はその創世と輪廻転生を見ていきたい。
♬    ♬    ♬
「選ばれし者」
ヴォルフガング・パーム(Wolfgang Palm)。1950年、当時の西ドイツ北部の港街ハンブルグ生まれ、今なお同市に在住。 ビートルズやストーンズ大好き電子工作少年ヴォルフガング坊やは、ギターを自前でこしらえた挙句、父にファルフィッサのトランジスターオルガンを買ってもらう。だがどうにもその音色が気に入らない。憧れのハモンドみたいな音がどうしても出ない! 思いをつのらせた彼はバンド仲間が勤める楽器屋でつぶさにハモンドを検証、そのトーンホイールから出る音がサイン波なのに対し彼のオルガンの音はもっとブライトな鋸歯状波みたいな音であると見抜い��。なるほど! 早速彼は一種のローパスフィルターみたいな回路をつくりあげ、それを自分のオルガンにくっつけた。
ここですでにヴォルフガング君が尋常ならざる非凡ぶりを発揮するに、そのトランジスターオルガンに搭載されし70基もの鋸歯状波オシレーター1個ずつに対し、フィルター回路も1個1個つくってくっつけたのである。計70個にもおおよぶ自作フィルター回路がおのおの音を丸めてくれたおかげで、それなりに彼は満足したらしい。
ドイツ人が時として自嘲気味に言うドイツ完璧主義:ドイッチェ・パーフェクツィオーン。 ドイツの技術は世界一ィィィィーーーーー! 天才とは恐ろしいもので早くもここに将来彼がこだわりまくって会社をつぶすことになる片鱗がうかがえてしまうのだ。すでにフォースが強かった少年にとって運命の邂逅とはシンセではなく、彼にしてみればツッコミどころ満載だったファルフィッサのトランジスターオルガンなのであった。それに自作のフィルター回路を70個もくっつけてしまった運命の少年ヴォルフガングは、オルガンをSFポッドレースの車両のようにチューニングし、壮大なサウンド・キャニオンの中を疑似正弦波駆動エンジンにてかっ飛ばそうとしていたのかもしれない。
1960年代に入って物理学を学んでいるとき、moogシンセを知りELPも聞いたヴォルフガング・パーム。斬新でつややかな音色もさることながら、とりわけ彼を魅了したのはポルタメント。すなわちオルガンを始めとする既存の楽器ではなかなかありえないねちっこくも滑らかに自由なピッチ。
シンセは自由! クロマティックに微分化されえないめくるめく自由なピッチ!
こういう音がバンドにもほしい! また思いをつのらせた彼は、自分のオルガンから演奏できるシンプルなモノフォニックVCOを制作。すなわちpitch to CV変換器を内蔵することで、オルガンを弾けばVCOが鳴るシカケ。それもmoog式Oct/Vではなく、作りやすさとピッチの安定性からHz/Vで制作。このピッチ安定性へのこだわりが、のちに彼をして時代に先駆けデジタルへ傾倒させる伏線となる。ポルタメントにしてもピッチが安定するからこそ意味がある。いや、ここでも正確無比なドイッチェ・パーフェクツィオーン!
1974年、minimoogを手本につくってみた小さなシンセDer Kleine(デア・クライネ、ドイツ語で「ザ・ちび」という意味)。2基VCO、1基VCF、1基VCAという仕様。それを3台制作。 次に作ったCompact Synthesizerなる機種は、なんとminimoogを凌駕するアドバンテージとしてパッチケーブルを「内蔵」。すなわち掃除機の電源コードよろしく使わないときは本体内部にしゅるしゅる内蔵、使う時にびよ〜んとひっぱってパッチング。さしずめスプリング式リトラクタブル・パッチケーブル・システム! 新開発エルゴノミック・準モジュラーシンセ! おまけにフロントパネルの文字が光るというヤンキーまがいの自照式! 暗いステージやスタジオにもいいね!
翌1975年、PPGことPalm Products GmbH社またの名をPalm Products Germany社とも言うちっちゃい工房を設立したヴォルフガング・パーム。タンジェリン・ドリームのメンバーたちとも懇意になり、モジュラーシンセを初めどんどん大型機種を開発。クラウス・シュルツェやジャン=ミシェル・ジャールなどイケメン・シンセ貴公子たちもお買い上げ。特にタンジェリン・ドリームのエドガー・フローゼに言われるままにモジュレーションホイールが8基もあるヤマタノオロチみたいな怪物キーボード・コントローラーを制作。これはもう8つのパラメーターを同時にあやつるヤマタのハイドラ! あのよくタンジェリンの写真で見る特注キーボードはヴォルフガング・パームの手になるものなのですよ。
そんな彼は、しかしアナログシンセのピッチがどうがんばっても安定しないため、ついにデジタル・オシレーターを開発。 それは誰よりも早く1976年にデジアナハイブリッド・モノシンセPPG 1020となって結実。デジタルだから波形も自由。音源波形6つ。 DCOどころではない。DCOとはピッチだけをデジタル制御したアナログオシレーターであり、その波形生成はアナログ回路で行っている。だがそんなものすっとばして一気にピュアなデジタルオシレーターを搭載せしめたシンセ爆誕。当時まだマイコンだなんだというのは彼の界隈には存在せず、やたら苦労して回りくどくつくったのだという。だがテクノロジーが未熟だろうが彼は言い訳しない、着想した夢は必ず具現化せずにはおれない気骨の人、それがヴォルフガングなのだ。
デジタルオシレーターに続き、翌1977年にはデジタル音色メモリーを実現。かくしてフルアナログ・モノシンセに音色メモリーをカップリングさせた世界初フルプログラマブルシンセPPG 1003 Sonic Carrierまで開発。 レゾナンス8ステップ、カットオフ64ステップにするという量子化への苦労があったものの、全パラメーターを記憶できる50音色メモリーを搭載。Prophet-5よりも早く、OB-1よりも早く、デイヴ・スミスよりも早く、デイヴ・ロッサムより早く、トム・オーバーハイムよりも早い、まぎれもなく史上初のフル・プログラマブルシンセの誕生を人類は目撃!したはずなのだが、15台ほどハンドメイドしただけなので目撃した人類といえば作った本人の他は、クラウス・シュルツェ、エドガー・フローゼ、あとほんの若干名だけ。それでもタンジェリン・ドリームの面々に納品した個体は、鍵盤をはずしてPPGモジュラーシンセの中に組み込み可能など、相変わらず独創性の強いキャラが光る。しかもパラメーターを数値化したおかげでノブもなにも無い、のっぺりひらべったい顔した数値入力シンセ、え、それってつまりDX7やPoly-61が躍り出る5、6年前にすでにのっぺりシンセ! なんかそれってもはや人類初のジェット戦闘機メッサーシュミットMe262みたいなもんですか!? ちなみに機種名「1003 Sonic Carrier」にあるキャリアというのは、もちキャリア波、変調における搬送波に由来。
とどまらないデジタル快進撃。 デジタルオシレーター、 デジタル音色メモリーに続く3つめは デジタルシーケンサーPPG 350 Computer Sequencer。これを開発。
ところがフランクフルト・ムジークメッセのデモで電圧が足りずシーケンスデータ吹っ飛ぶ。Roland MC-8が出たのと同年であり、やはり同じ問題にぶちあたっているところは「テクノは忍耐」と松武秀樹をして言わしめた初ものデジタル・シーケンサーならでは。 だが、それでもなおヴォルフガング・パームがぶっちぎっているのは、このシーケンサーに4オクターヴ49鍵のキーボードを装着し鍵盤入力も可能としたことで、つまりすでに擬似ワークステーションシンセ状態であったこと。またRolandはインテル8080を使ったが、PPGはモトローラ 6800 を中核に据えた点でも興味深い。
・デジタルオシレーター ・デジタル音色メモリー ・デジタルシーケンサー
こんだけ一気に立て板に水のごとくデジタル三羽ガラスを作った彼は、1977年にしてすでに誰よりも先に今日的デジタル・ドメインで音色や音楽をつくることに着手していたわけ。DAWなんて二十年くらいあとの話なのに。
だが、デジタルまっしぐらの彼を待ち受けていたのは、その足元をすくうやつらであった。 すなわちKORG MS-10 / MS-20など日本製の安価なアナログシンセが人気を博し、高価格帯にとどまるデジタルPPGのビジネスは窮地におちいった。 そうこうしてるうちに、その高価格帯ではOberheim 4Voice / 8Voice、Sequential Circuits prophet-5などアナログ音源ながらに革新的なシンセという競合が出てきてますます厳しい。誰でもCPUとSSM音源ICとデジタルスキャニングキーボードとを手に入れることができる今、スキルとカネさえあれば参入障壁はかつてなく低くなったのだ。 ヴォルフガング・パームは、すみやかに次の一手を打つ必要に迫られていた。
にもかかわらず彼はもっと別な方向の未来をじっと凝視していた。彼が孔があくほど見つめていた明日へのヴィジョン、それが彼をしてますます遠く遠く未知のデジタル深宇宙へと跳躍させ、まるで重力レンズのごとく虚空の彼方へといざなうのである。
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「波形パラパラ漫画への道」
彼のこころを鷲掴みにして離さなかった魅惑のシンセシス、その挑戦とは、いかにしてアコースティック楽器や自然界のような豊かな倍音を出すか、であった。 しかも彼に言わせれば、アナログシンセの音なんて変化が無くて凡庸であった。彼にしてみれば同じ波形ばっか繰り返すのではなく、1周期1周期が違う波形であり違う音色であってほしかった。これはモーグが発見した音色の経時変化そのものであり、その追認であり、その次世代への模索でもあった。いみじくも元ローランド社長の菊本氏が見抜いたように、音とは時間軸上に展開するアートであり、つまり菊本氏の言葉を借りるなら音色とは本質的にtime variantであった。そんな音の本質にヴォルフガング・パームも気づいていたばかりか、本人曰く「僕はモーフィングするサウンドの大ファン!」なのであった。
考え抜いた彼は、もはやお家芸のデジタルテクノロジーを応用。 当時PPGの他にはアナログシンセしかなく、まだデジタルサンプリングが一般的ではなかった時代、彼は現実音をサンプリングして波形データを作成。さらにアナログシンセのフィルター・スウィープをデジタルで再現すべく、鋸歯状波をデジタルで生成し、そこから徐々に高次倍音から削っていってサイン波へと近づけていき、その変化を1波ずつデジタルでキャプチャー。それら1波1波をずらっと時間軸上に並べてスキャンすれば、パラパラ漫画そこのけに鋸歯状波から正弦波へとなめらかにスウィープするを再現できる、しかも安定したデジタルで。
史上初、ウェーヴテーブル音源が産声を上げた瞬間!!!
これでもう実世界の音色変化をいくらでも再現できる! 単に1つサンプリングしただけでは静止画と同じでおもんない。いろんなサンプルから1周期だけ波形を抽出し、パラパラ漫画の如く時間軸上にたくさん並べ、あたかもコマ送りで動画にするようにスキャンすれば、しかも自分の好きなタイミングや好きなテンポや好きな順番でスキャンすれば、単なるスタティックなサンプリングではなく動的に音色を生き生きと経時変化させられる。各フレームに入る1波1波が異なる波形でありさえすればいいのでメモリーも食わない。人工音テーブルや波形遷移順序を入れ替えたテーブルを作成すれば、非現実的な音色変化すらをも実現できる。フィルターにとらわれない自由奔放な音色変化! デジタルだからこそ可能な自由! しかもデジタルだから常に結果は安定して同じ! おまけにデジタルだからコストも安い!
ヴォルフガング・パームにとってデジタルとは、高くて不安定きわまりないアナログを安価かつ安定した結果に置き換えられる未来テクノロジーであった。
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かくして1979年、史上初のウェーヴテーブル音源シンセPPG 360 Wave Computer 爆誕!
しかもフィルターが無い! ただひたすらウェーヴテーブル・オシレーターで音創りをする原理主義的なまでにストイックなデジタルシンセ。アナログなんていらねーと言わんばかりに割り切ったぶん、コンセプトから仕組みからシンプルかつ明快。音のキャラもはっきり分かった。搭載されしウェーヴテーブルは8種類。当時これでも最先端だった 8bit につき正直音が粗かったのだが、フィルターに依存しないぶん自在に音色が変化するフリーダムな PPG 360 は話題となり、そのぶん仕様への要望もたくさん出た。お客様のご要望に応えるべくLEDをLCDに変え、シーケンサーも搭載、2オシレーター化、そしてなんだ結局はアナログVCFもSSMチップでもって追加搭載してしまったのが2年後1981年の後継機種、でたWave 2!!! 「だって営業が『みんなアナログフィルターが無い無いってよ』なんてうるさく言うもんだからさぁ」 とは本人の心の声(?)。
その1981年、フランクフルト・ムジークメッセ話題No.1 は Fairlight CMI、そしてNo.2がなんと発表デビュー初陣を飾ったPPG Wave 2であった。デジタル楽器ワンツーフィニッシュ! あまりのWave 2人気殺到ぶりにFairlight社のピーター・ヴォーゲルがわざわざPPGブースまで陣中見舞いにやってきて「うちら1位だけど君らが2位だね」とリスペクトを表しにきた。
して発売してみれば月産20台という、じつはたった5人しかいない個人商店 PPG 史上最大の大量生産しないと追いつけないほど受注してしまい、逆にたいへんなことになってしまったのであった。初採用の青いフロントパネルはPPGを象徴するアイコン的存在となって一人歩きしだす、人気っぷり。タンジェリン・ドリームに至ってはWave 2がひらいた新しいサウンド銀河にみちびかれるままにアルバム「Exit」を制作。ちなみにこの1曲目の名前はなんと「Kiev Mission」、彼らにしては珍しく声入り、しかもスラヴ系の言語、そして暗示的に平和を希求するメッセージが行間から読み取れる、その冷戦時代センスが今また予見的。
ちなみにWave 2デビューと同じ1981年、prophetやOBといったアナログポリシンセは頂点を極め、フォロワーとしてRoland Jupiter-8、同JUNO-6、KORG Polysixも誕生。日本のシンセもまた欧米への追いつけ追い越せという駆け出しのフェーズを脱し、海外大型ポリシンセたちと互角に肩を並べるところまで来た歴史的転換期でもあった。Jupiter-8がRoland1社という枠を超え、もはや日本のシンセ全体の象徴となったのは、歴史の峠に屹立したからかもしれない。そしてそんなポリシンセの波頭にCMIやPPGといったまだ天文学的にお高い次世代デジタル楽器が、とんがった先鋒となって風を切っていたのである。
このあとPPGはウェーヴテーブルを30種類にまで拡大させた改良機種Wave 2.2や、eltec社パソコンeurocom IIをカスタマイズした専用サンプラー波形編集コンピューターシステムWaveterm、ピアノタッチ鍵盤コントローラーPRKことProcessor Keyboard、そしてサンプリングしたオーディオをデータ転送できるよう8bit8パラレル独自インターフェイス規格PPG Busを開発する怪力ぶり。しかし身の丈を超えた無理が祟ったのかWave 2シリーズで不良を量産してしまい、逆にprophetが売れてしまうPPGオウンゴールな事態もあったという。 そしてご多分に漏れず自分たちのネットワークシステムに未来を託すあまりMIDIを軽んじてしまい出遅れることトム・オーバーハイムの如し。ようやく1984年にMIDI対応したPPG Wave 2.3は、Oberheim 初のMIDI対応シンセXpanderと同窓生。
そのPPGは不良率が高いだけでなく、デジタル化を過激に推し進めたために基板回路が緻密すぎて部品単位で修理できず、さりとて基板まるごと交換修理するにしてもそれを安価に行うだけのテクノロジーが存在せず、しかも故障品には対価が支払われないことから採算がシビアになり開発部隊と販売部隊とで軋轢が生じるようになった。この火種が元になってのちに販売部隊がwaldorf社へと、半ば喧嘩別れするがごとくに変貌する。事実、開発拠点があったのはヴォルフガング・パームが住んでいた北ドイツのハンブルグであり、一方、販売拠点があった小さな町はまさにヴァルドルフことWaldorfだったのである。
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「倒産ではない、清算」
すっかりMIDI時代になった1985年ムジークメッセ、そこにロバート・モーグがふらっとやってきた。 「あんたらデジタル・ガイってさぁ、なんでデジタル・フィルターつくらんのさ?」 そうだ、そのとおりだ、そしてそのころヴォルフガング・パームが構想していたのはシンセもエフェクトもミキシングもレコーディングもみ〜んなコンピューター1台の中で実現し、モニターひとつで快適に操作できることであったSteinbergがCubaseにVSTプラグイン規格を搭載する10年も前、それどころかまだCubaseはオーディオを扱えないMIDIシーケンスソフトでしかなく、名前もまだPro-24だった時代、さらなる高みを求める彼はついに究極のデジタルドメイン仮想スタジオを実現せんとしたのである。
モトローラ68000をCPUに迎え、DSPを複数投入することで夢の2機種を並行開発。それは:
・HDU(Hard Disk Unit): DSP 2個使ったハードディスク・レコーディングシステム ・Realizer(リアライザー): DSP 8個使ってminimoog、FM音源、サンプリング / ウェーヴテーブル音源、モジュレーションマトリクスを実現したヴァーチャル音源専用機、しかもHDUを8基制御可能
もはやこれは規模的にも価格的にも真っ向SynclavierやFairlight CMIと対決するぶっちぎり最先端デジタルスタジオ・システムであった。なんでもかんでも全て網羅したがるあまり理想すぎる重厚長大トータルソリューションをめざしてドイツ完璧主義ドイッチェ・パーフェクツィオーン最終進化。あの久石譲さんも、一時期PPGに賭けようかと思ったことがあったとか。
しかし、時すでにDX7が台頭して数年、もはやデジタルはPPGの特権ではなかった。PPGと同じ高価格帯にてSynclavier、Fairlightの牙城は崩せず、PRKには Kurzweilというすぐれた相手が出現。しかもここでもダークホースとして姿を表したるは、あのE-muをも唸らせた信じがたいローファイ価格破壊サンプラーensoniq Mirageという道場破り。1986年にHDUやRealizerのプロトタイプができたもののバグの暴風雨。HDUに搭載されし40MBという当時の「大容量」ハードディスクに笑うことなかれ、バグを笑う者はバグに泣く、失敗したやつだけが語る資格がある。ついに1987年、かさむ開発コストにPPGは経営崩壊、会社を清算することになった。Realizerはrealize(実現)しなかったなどと切ないことを北米キーマガに言われたゆえんである。
ちなみによくPPGは倒産したと言われるがそれは違う、きれいさっぱり清算したのである。すっきり飛ぶ鳥あとを濁さず。ヴォルフガング・パームさん、そういうところもきっちり完璧主義パーフェクツィオーンしているのね。流石だわ。
自分一人に戻って身軽になったヴォルフガング・パーム、同じドイツ企業Steinbergへ出向きHDUとRealizerに関する情報を渡してきた。さぁ、もうお気づきですね聡明なる読者の皆さん! はたしてその後Steinbergはハードディスク・レコーディングを確立、それでもってCubaseはMIDIシーケンスソフトからオーディオトラックも兼ね備えたDAWへと脱皮、さらに約十年後にはCubase VSTプラグインシステムを引っさげてメジャー・アップデート登場。前述の「シンセもエフェクトもミキシングもレコーディングもみ〜んなコンピューター1台の中で実現し、モニターひとつで快適に操作できる」というHDU + Realizerが描いた理想のデジタルスタジオとなりしSteinberg Cubaseは、DAW 業界に覇を唱えてしまったわけですよ。
そしてだからこそこれを10年早く80年代半ばに具現化せんとしていたおそるべしヴォルフガング・パームに震撼せん!!!
一方、旧PPGの販売部隊はwaldorf社となり、 PPGの遺産ことウェーヴテーブル音源を引き取ることになった。彼らに 「Wave 2.3 を安ぅでけへんもんやろか?」 とwaldorfから依頼されたヴォルフガング・パームは、開発外注として新しい音源部分を設計。これが1989年に「世界三大発明」というキャッチコピーとともにデビューしたmicroWave。ウェーヴテーブルは360 Wave Computerの8種類、Wave 2.3の30種類をすべて内包した64種類となり、渋くストイックながら実は多彩な音の小宇宙となった。
独創的なウェーヴテーブル音源を引き継いだwaldorf社はPCMシンセへのアンチテーゼを唱え、その盟主となって黄金期を迎える。 彼らはThe Waveという究極のフラッグシップを看板にしつつ、うまくその後、ヲタな仕様をポップにまとめてツウをうならせる軽妙洒脱なラインナップを展開。
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microWave XTに至ってはドイツの貨物列車みたいなくすんだオレンジのスウェード調にあたたかい太陽系のようなフロントパネルをレイアウト、見た目も音色もシックに尖って個性的。
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ヴァーチャルアナログの名機Qなんかクエン酸を連想するくらいイエローまぶしく、挙句その名もGekkoというヤモリをモチーフにあしらった勾玉デザインのかわいい柑橘系MIDIデバイス(?)も販売。そしてD-Pole、PPG Wave 2.V、Attackといったソフトウェアシンセも積極展開。
かくして90年代はPCMワークステーションシンセへのアンチテーゼがひとつの大きな主張となり、音色銀河の辺境宙域はwaldorfを筆頭にnord lead、access Virus、Quasimidi、Roland JP-8000、同JP-8080、YAMAHA AN1x、KORG prophecy、同Z1といった、ちょっとあやしげなくらい個性派なデジタルシンセたちが跳梁跋扈する領域となった。同じ空間でRoland MC-303のようなグルボが登場したのもこのとき。時代はまさしくへんてこなシンセたちが牽引したのである。 2003年にはプラグイン版リアルアナログ・フィルターことAFB-16を開発。これは2Uラックマウント型アナログフィルターモジュールをパソコンとUSB接続、DAWにモノホンのアナログフィルターを挿すというアクロバティックな機種であった。その制御ソフトにはカットオフを変調できるステップシーケンサーまで搭載。でもこれ、あんまし見かけませんよね。またしても開発コストかさんだのかなぁ?
案の定、その第2の黄金時代のあとふたたびの業績悪化でwaldorfは沈没。だがもうここまで来たら世間さまがウェーヴテーブル音源を見逃すはずもなく、圧倒的な呼び声に応じ2007年blofeldを皮切りに3度めの復活! 完全独立4系統で音創りできる充実のソフトシンセlargo、iOS版から始まった軽快なアプリシンセnave、コンパクトな卓上音源 rocketにstreichfett、モジュラー宇宙へのいざないnw1、そのモジュラー宇宙を楽器に変えてしまうkb37、Studio Logic社sledgeへの音源供給、Axel Hartmann自身のデザインオフィス20周年2万ユーロ・シンセ「20」への音源提供、そして3度目のフラッグシップしかも新音源方式もたくさん重層的に搭載したQuantum、iridium、Mなどなど重厚な頂点機種はじめ多彩な機種が今をいろどる。
すべからくwaldorf機種は中身は濃いぃのに、それでも打ち出しは妙にあかるくポップでハイセンス。彼らが不死鳥のように何度でも舞い上がれるのは、このポップさ、軽さゆえであろう。ヲタなちからこぶを消化するオサレ感覚。それはAxel Hartmannのなせるわざであり、軸足が定まったディレクションの勝利なのであろうか。
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「創世神話、楽器進化論、そして輪廻転生」
独創的かつ求道師のようにストイックすぎて窒息しそうに生真面目だった PPG。それを継承したwaldorfがヲタながらに軽快に消化。
そしてensoniqをはじめ多くのメーカーが自分なりのウェーヴテーブル音源を開発するようになり、ついにソフトシンセXFR RECORDS SERUMにてウェーヴテーブル音源はブレイク、アナログに回帰したもののフィルターに飽きてきた業界にウェーヴテーブルのサウンドはかつてなく流行することになった。
その一方、ひっそりと未来シンセシスを探求する究道士。ヴォルフガング・パームその人は、2002年にSteinbergからソフトシンセPLEXを発表。これは音をコンポーネント化しておきユーザーがモンタージュのように組み合わせる、言わばオブジェクト指向のシンセ。じつは音創りする上では画期的なアプローチであり、フィルターだエンベロープだロー・フリケンシー・オシレーターだなどと分かりにくい理屈を知らなくとも、音を既存の楽器や物体の部品に分解して組合せを変えて違うものへと換骨奪胎、今までとは全く違う方法で音色を再合成できる革新的なシンセなのであった。 そしてそれは彼が構想したHDU + RealizerというDAWコンセプトの上で、彼がつくったプラグインシンセが踊るという感慨深いものなのだが、彼自身はどう思ったことであろう。
やがて彼はiPad版 Animoogを見てマルチタッチスクリーン操作にあらたな可能性を見出し、「ひとり PPG」としてPPG WaveGenerator for iPad、同Wave Mapper 2 for Mac、そして同infiniteへと進化するようにシンセアプリを開発。それらにてオブジェクト指向の音創りUIを進化させる一方、次世代ウェーヴテーブル・テクノロジーことTCS - Time Corrected Sampleを開発。サンプリングした音において時間軸上を正再生逆再生するだけでなく、音量も正規化つまりノーマライズすることで原音が持つ音量変化からも解放され、ユーザーがほんとうの意味での音量エンベロープを自在に設定できる、ユーザー音量エンベロープを鋳型にしてサンプルを流し込むことができる、時間軸上でも振幅軸上でも原音の束縛からかつてなく自由で画期的な表現をもたらした。
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それは、オリジネイターだからこそ次へ進化できる��いう実例であり、TR-80を進化させたドラムソフトシンセRC-808を作りあげた菊本忠男氏と同じであった。凡百の808エミュが808に到達することばかりをめざすのに対し、"Re-Create 808" を標榜するRC-808は元祖808のモノマネはもちろん、そこからさらに進化して聴いたこともないあたらしい808の音色表現が可能なところにポイントがあった。聴いたこともない808の音なのに、まぎれもなく808の音がするRC-808。基本的には減算方式であるにもかかわらず、あらゆる音色を再現できる8パーシャル分析型合成。その一例として、ドラム音色にサスティンがあってもいいじゃないか、ドラム・シーケンスにゲートタイムがあってもいいじゃないか、ドラム・シーケンサーにピアノロールがあってもいいじゃないか、そんな自由奔放な問いに、先をゆく表現を聴く。
菊本氏もパーム氏も、常に前を向く人たち。ファンから熱望されて過去をリバイバルするではなく、あくまで今後未来の音源はどうなるか、これから何にプライオリティをおくのか、その答はまだ彼ら生みの親たちからしか提示されていない。わたしたち後輩は、彼ら時代のパイロットが操縦する飛翔体の乗客であった。そしてわたしたちはそのバトンを受け取れるようになり、操縦桿を握り、そしていずれ後世へ渡す。 その具現化において制作のためのプラグインならいざ知らず、演奏のためには音源だけでなくUIを組合せてこそであり、両者を両立しうるは音源に最適化されたハードを身にまといし未来のハードウェア楽器なのであろう。
音源やシンセシスに最大の関心があるがゆえなのか、ヴォルフガング・パームはソフトウェア・シンセを作りたいのであってアナログやハードウェアに戻るつもりは無いときっぱり言う。 菊本氏は、アナログシンセに戻ることは無いがソフト・ハードは手段として都度最適なものを選択するまでであって等価に扱いつつ今なお開発を続けている。 デイヴ・スミスはあくまでハードウェアにこだわり、OSアプデ無限地獄なんかについていくのは無理、画面の奥に引っ込んで触れないソフト楽器なんてありえないと言いきっていた。 アナログもデジタルもハードもソフトも全てを経験し、今なお単純復刻ではなくつねに新しいものを追い求めたこの三人、それでもなお三者三様にアプローチが違うのが面白い。
PPGがついえさったあとも一人PPGを名乗り、孤高の開発をつづけたヴォルフガング・パーム。全てを見渡した彼は70歳になったのを期に引退を宣言。ファンとしても年齢からしてもちょっとまだ早すぎるようにも思えるも、無論ひとさまのことを外野席からとやかく言えるわけもなく。そこはヴォルフガング・パームらしく、みずからに対しても完璧主義であったがゆえ、なみなみならぬ決意なのかと推察するばかり。時に西暦2020年3月18日。ドイツ完璧主義ドイッチェ・パーフェクツィオーンをあくまで貫き通した老将の旅路、その終着駅、彼の個人サイトに掲載されし最後の文章、その老境あふれる思いが行間にそこはかとなくにじみ出るを、不肖Nemo版超々々訳を添えてリスペクトを込めつつ引用しておく。
Dear Customer,
after 50 years of creative work in the field of sound synthesis I decided to stop doing business. I’ve been thinking about this step for some time now, especially since I’ve turned 70 this year. Therefore, I am very happy to have found a competent company in Brainworx Audio GmbH that will take over and continue my products and ideas.
I would like to thank you for the support I’ve received over the last six years. PPG VST plug-ins and iOS apps are no longer available for purchase. We will continue to provide downloads of your previous plugin purchases until end of 2020.
However, we do not recommend updating the hosts or the operating systems, as we cannot guarantee that our products will still run perfectly.
Customers of PPG plugins will receive a mail from SendOwl, which gives more infos on how to connect to Brainworx.
The future of the iOS apps has not been decided yet.
Thank you again for your support. March 2020, Wolfgang Palm
親愛なる顧客各位
これまで音色合成なる分野において50年にわたり様々なものをつくり続けて参りましたが、このたび仕事から身を引くを決意致しました。特に今年は古希を迎えたということもあり、ここしばらくは身の振り方についてずっと思いをめぐらせておりました。それ故、私の商品やアイディアをBrainworx Audio GmbHという優秀な会社が引き継いでくださると分かり、たいへんに嬉しい気持ちでいっぱいでございます。
過去6年にわたり皆様からご支援いただけたこと、感謝いたします。すでにPPG VSTプラグインとiOSアプリとは新規購入はできませんが、これまでにご購入いただいたお客様に限り、2020年の終わりまでは再度ダウンロードいただけるよう手配いたしております。
ただし、ホストマシンやオペレーティングシステムをアップデート致しますともはや私どもの商品が完全に動作するとは保証できなくなるため、これら環境の更新は推奨いたしかねることご理解たまわりますようお願い申し上げます。 またPPGプラグインをご使用のお客様には、SendOwlからメールが届くことになっております。そこにBrainworxへの詳細な案内が書いてございますのでご参照くださいませ。 なお、iOSアプリの今後についてはまだ決まっておりません。あわせてご理解たまわりますよう、よろしくお願い致します。
皆様からのご支援に重ねて感謝致します。 2020年3月、ヴォルフガング・パーム
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「time variant time」
ヴォルフガング・パームが去った今、わたしたちにはいかなるバトンが手渡されたのであろう。
「シンセはアメリカで始まったのではない。その前にフランスでミュージック・コンクレートがあったのであり、ドイツでは西ドイツ放送ケルン局の電子音楽スタジオがあったのだ。」 そう冷静に見つめるは、ヴォルフガング・パームが作りあげたシンセのご贔屓さまジャン=ミシェル・ジャール。 「シーケンサーはレコーダーではない。シーケンサーはグルーヴをもたらすものである。」 もはやプラットフォームと化すまでに肥大化したDAWに対し、その上でなお存在しつづける楽器とは何かを問う、示唆に富んだジャールの見識。
もともとヨーロッパには長大なインストゥルメンタルとも言うべきクラシック音楽という長い背景があり、その新しいうねりとして現代音楽にシンセをはぐくむ源流があったのであり、戦前からレフ・テルミンら先駆者による幻影と伝説がこだまする中、自宅スタジオにシュトックハウゼンを招いたEMS共同創業者ズィノヴィエフ然り、テクノの開祖クラフト・ヴェアク(クラフトワーク)然り、ヴォルフガング・パーム然り、ストイックな究道士のごとく理想を希求する彼ら皆、その同じ空気を吸って育ったことであろう。
そこから欧州大陸を飛び出し、大西洋を渡って新大陸を発見したドイツ系エンジニアことハラルト・ボーデ。その新大陸アメリカへ彼が持ち込んだるは欧州から長大なストライドでもってやってきた振動の巨人、電子楽器。すなわち1960年アメリカAESショーで彼が出展した史上初の電圧制御式シンセ。それはオシレーターの代わりにオープンリールの磁気テープを使い、あらかじめそこに録音されていた音を電子回路で加工する、それでもなお電圧制御式たるところがこんにち的。そのミュージック・コンクレートっぷりとケルン電子音楽スタジオっぷりとの武骨なアウフヘーベン、そこからいづるサウンド。そしてその聴衆の中にいたのはボーデのシンセに未来からの衝撃を聴きそのヴァイブを全身でびりびりしながら受け止めた若き日のボブ・モーグ。 新世界にてシンセ界が指し示す未来へのヴィジョンを見てしまい、見てはいけないものを見てしまったその禁断のショックに打ち震えたボブ・モーグが後遺症のように感慨をこめて作ったのが彼のテルミンでありmoog modularでありminimoog。みずみずしい感性と機動力がヴォンヴォンみなぎる新種の楽器minimoogは、あたかも反射波のように大西洋を逆向きに渡り、イギリスのズィノヴィエフや、ドイツのヴォルフガング・パームや、旧ソ連の軍需産業エンジニアことセルゲイ・マリチェフらをインスパイア。同じ空の下、コール・アンド・レスポンスのようにこだましあい、それぞれ独自の楽器をつくって響かせあい、さらにそれら波濤は遠く極東の島国にまで到達。
その波濤が全地球をくるんだ後に残したもの、そこにはトム・オーバーハイムが夢想したネットワークとそのノードにたゆたう数々の名機シンセという、おしゃべりしあう楽器たちがあったであろう。あるいは派手派手しいスターの如きシンセがデビューを飾る影に隠れてデイヴ・ロッサムがピースサインする基礎研究という、どっしりと盤石なるテクノロジカル土台への深きリスペクトもあったであろう。センセがほしがる答を生徒の口から言わせるという紋切り型教育には思いもつかないensoniqというあまりにも惜しまれる異議申し立てもあった。そしてヲタな本質を見抜くもポップに分かりやすく提示せんとするサービス精神旺盛なwaldorfと、最後の一人になってでも己に正直な究道士たらんとしたヴォルフガング・パーム。 かくして音のフロンティアに生まれたおびただしい数のへんてこなシンセたちこそが、クラシックな楽器とはおのずと違う異端児として、時代の音色をつむぎ出し時代のエンベロープ・カーヴを描きつつ時計の針を推し進めたのだ。そしてその時計の名は菊本氏が看破するtime variant、つまり時間すらもが自由な時計という異次元の楽器であろうか。タイムドメインの牢獄から解放されたとき、果たしてあなたには時間が見える?聴こえる?
まのあたりにするは人類進化の最先端。外宇宙がしみでるように青黒い虚空の中、いつわりの影ばかりを漆黒の闇の銀河へと落とす虚の惑星にて、目にしみる絶海の碧の中、しずしずと見えてきた小さく黒く尖った島がその引き締まった存在感を物語りはじめるとき、忘れ去られた楽園のようにしたたる緑の群落に、傾きゆくあったかいオレンジ色の陽射し、火焰山のように燃えあがる岩肌の陰影ふかく、上に飛鳥なし、下に走獣なし、故郷のものとは異なるおごそかに小さく引き絞られた陽のもとで、そこにたったひとつ持参できるとしたらその音は何?
すべてシンセには存在意義があるのであり、どんな「ぷー」な音しかせずともその音には使いみちが、存在意義がある。 こんにちの電子楽器が実現しえたものはまだ着想の2割くらいでしかないであろう。MIDI 2.0だなんだと解像度だけを追い求めるのではなく、まだまだ根本的に異なるパラダイムからの表現が埋もれているを、たとえば菊本氏のラボに垣間見る。技術そのものに夢があった時代は遠く去ったように思えても、それでもなお次なる技術、次なる応用、次なるひねりが新しい事象の地平面を切り拓くであろう。 どこまでも限りなく拡大し続ける知の地平。宇宙の挑戦を受けて立ち、まだ聴いたこともない音の銀河をめざして遠く飛翔するシンセの試み。その旅路の航宙図をもとめてシンセのミッシングリンクを解き明かし、なおかつ未来への触媒となす旅。いずれまたそれら切っ先の最先鋒について、機会あれば描いてみたい。
皆さん、ここまでお付き合いくださり感謝の極みです。くれぐれもお健やかに。Stay healthy.
(2022年8月13日、同人誌にて初出)
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kennak · 10 months
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本当に人手が足りないし、猫の手も借りたいぐらい人手不足になった結果、外国人を雇う事になった。もう外国人を雇い続けて1年になるが、これが頗る評判が悪い。仕事の漏れややり方に不備があるので指摘しても、カタコトの日本語で「ハイ、ワカリマシタ」とは返ってくるが何度言っても改善されない。本社に早く日本人雇ってくれ仕事が回らんと伝えても改善されず。金がないんだろう。発注側も安い清掃会社を使いたいので、もうこのまま安い清掃会社の従業員として致命的なミスでもして、「少し値が張ってもまともな清掃会社を使おう」と思わせるのが俺か社会的役���なんじゃないか?とさえ思った。またとある日、外国人が自分の入館証をトイレに誤って流したと言っていた。意味がわからん。流す前に気づくだろ普通。トイレじゃなくて誰かをビルに入れるために横に流したんじゃねえか?とさえ思った。入館証トイレ流しの件と再発行の話がビル管理会社に届きこっぴどく怒られ、「従業員に反省文書かせてくれないか?再発されては困る」と言われた。俺も対策してえけどうっかりでトイレに流す意味がわからねえもん。一応現場では入館証をポケットに入れず常に首にかけて携帯するというルールを再度周知はした。当該のベトナム人も「ハイ、ワカリマシタ」といった。そしてオーナーの言う通りに反省文書かせた。ベトナム人の彼なりの計らいではあったんだろうが英語がびっちり並んだ反省文が返ってきた。律儀に書いてくれてありがとう。俺は英語が読めないので、そのまま管理会社に渡した。管理会社部長は「これはふざけてるのか?」とブチキレた。俺は上の空でこの仕事に別れを思った。そんなこんなで数ヶ月前に、久々に日本人が入ってきた。中年の清掃経験がある男だ。挨拶もしっかりしてるし、現場の清掃員の七割が外国人なことに少し戸惑いはしていたが、俺は久々にホッとした。しかし、勤務開始から3日後にビル利用者から「最近入った清掃の男が階段掃除しながらスカートの中を覗いてくる」とクレームが入った。俺は覗きの現場を見てはいないので、片方の意見だけを鵜呑みに新入り中年を咎めることが出来なかったので一先ず保留にした。そして翌日別の女性からクレームが入ったので、これは本物かもしれない懸念が出た。昼休み前に「階段で清掃員にスカートの中を見られて不快だったというクレームか入った。新入り中年さんは本当に見て無いとは思うが、神経質なお客様もいて以前からこういうクレームがあったので(ちなみに過去に一度も無い)、階段の清掃中は極力仕事だけにフォーカスを当ててくださいね、なんかあったら遠慮なく私に相談してください。」と伝えた。そうすると新入り中年さんは顔と禿げた頭を真っ赤にして「俺じゃねえよ!!!!!!」と怒鳴りだした。「おまえは見てないと思う」という仮置きしたのにこのブチギレ方は「あ、こいつは本物だわ」と確信した。そのままロッカーから私服を取り出しそのまま外に出ていったので飯でも食べに行くのかなと思ったら駐車場から新入りの奇声音となにかものを壊す破壊音が聞こえたので急いで見に行ったら粉々になったマキタの掃除機と脱ぎ捨てられた作業服が転がっていた。新人中年は帰ってこなかった。入館証をトイレに流したベトナム人は「新人中年サン、チョトおかしいよ?」と困惑した表情で溢し、俺は本社から「従業員の教育が悪い」と叱責され、減給を言い渡され、仕事を辞める決心がついた。俺の指導力も不足していたんだろう。新しく入ってくる人間がまともに仕事をしてくれない外国人かやばい日本人の二択で、彼らをまともな清掃員に育て上げる能力は俺には無かった。もう俺は本社と何も話したくないし顔も見たくない精神状態に陥っていて、派遣先の入館証と作業着を本社に郵送し、事前に準備していた退職届を内容証明で送った。本社からの連絡先は着信拒否にし、かかってくる謎の携帯番号も着拒にしてから1ヶ月ほどで解雇通知が送られてきた。離職票が届いてなかったので、本社の総務部に電話で「増田だけど離職票が来てない」と伝えると「人事部長から話があるそうなのでお待ち下さい」と言われたので「はい」とだけ伝えガチャ切りし、ハローワークに「退職した会社に催促しても離職票が送られてこない」と伝えた。3週間ほどで離職票が届いた。そんなこんなで30代無職のゴミが出来上がった。職歴はフリーターと清掃会社しかないし高卒だが、もう清掃には二度と戻りたくないし、なんなら別会社でも清掃関係者を見るのが嫌だし、ホームセンターでマキタ製品を見るだけでも吐き気がする。精神科に行ったほうがいいのかもしれないが、客観的にみてまともじゃない精神状態でも受診しないことで「自分は精神的にまともかもしれない」一縷の望みの可能性に縋る事が出来、それが自分の中の精神安定を保つことが出来ている。話が少し脱線したが、すべての清掃会社はこんな感じではないんだろうけど、給与もっと高くし競争率高めないとこの先もっと酷くなる気がする。今は失業手当貰いながら無職中にJavascriptの入門書写経して「はぇ〜」って言いながら時間つぶしてる、職業訓練は過去に電気工事士取るのに使ったのでまた使ったらもっと職歴が汚れる。(2度も職業訓練に通ってる奴は使いたくないだろう)コンピュータって偉いな、指示が正しければ指示通り動くんだな、もう人間と接したくねえよ追記朝起きたらこんな誤字脱字だらけの書きなぐったような文章がホッテントリいりしてびびった親切心でアドバイスくれた方々どうもありがとう。全部に返事はする気力わかないけど、アドバイスくれた方々だけに所々補足。JavaScriptはブラウザ上ですぐ動きが見えるので入門書買って遊んでただけで、IT系に転職したいとかそういうのはないです。適応障害でメンタル死んだSEの友人の話とか聞いていたのと、N予備校でGithubに触れた時に「ギャッ、英語」となったので、無責任に趣味として遊ぶ分には良いと思うけれども、これに社会的責任がついたら絶対病むと思います。仕事にしてる人すごい。手書きコードをエディタに写経するだけの仕事とかあったらやりたいけどきっとそんなものは無いでしょう。清掃関係にも戻る予定はないですね、昔から自分の能力に劣り(精神的体力のなさや頭の回転の遅さ)を実感していて、門戸の広くてハードルの低い清掃業界に入ったのも自分の能力を見据えての選択でした。若い内に手に職つく別の業界に行くべきだと諸先輩方からは言われた事もあったのですが、新卒時代に圧倒的に同期より劣っていた飛んだ経験から考えて、仮に行っても多分やって行けなかったと思います。ビルメンですが、近くでビルメンを見てきたN=1から言わせてもらうと普通に大変だと思います。便所の糞抜きはビルメンの仕事でしたし、ネットだと未経験が入りやすいみたいな話がありますが、実際は元電気屋とか元水道屋の元職人達が多いので、未経験で入ってきたっぽい人達が苦労してるのを見てきました。手先が不器用なので私には無理だなと思ってます。元職人達に支えられてる業界なので、未経験だらけで記録とりのルーチンはこなせても、設備トラブルによるイレギュラーには対応出来ず、現場によっては炎上(火災的な意味ではなく)してる防災センターもあるとかビルメンの人から聞いたことがあります。電気工事士を取ったのですが、その時に手先の不器用さを痛感したのと、電気の知識が交流から理解できず止まっているので、適正はないですね。免許返納したほうがいいかもしれないです。家のスイッチ交換の役にはたちましたが。清掃やってて何いってんだと思われるかもしれませんが、汚いところと暑い所が結構苦手で、トイレ掃除のたびに頭痛と胃のムカつきを感じていました。こう書いてると働きたくない理由ばかり出てくるので、元々働きたくない社会不適合者なんだと思います。割と好感な反応もあったのでむしろ驚きましたが、本当に仕事ができない無能です。私を知ってる人がこれを読んで、私のことを真面目だとか有能だとか書かれてるのを見たら全員が全員「はぁ……?」と渋い顔すると思います。思われてるほど良い人間じゃないのですみません。とりあえず貯金も失業手当もあるし、当分はゆっくり過ごして、何も考えず静かに過ごそうと思います。気にかけてくれた人達ありがとう。嬉しかったです。おわり
清掃会社人材不足でマジでヤバい
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