Tumgik
#二人妻 妻よ薔薇のやうに
ari0921 · 6 months
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和六年(2024)3月29日(金曜日)
   通巻第8195号
トランプ前大統領のソーシャルメディアの時価総額、ソロスを凌駕
   93歳の極左「慈善事業家」、まだ健在にして米国の伝統を破壊中
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ドナルド・トランプ前大統領のソーシャルメディア会社「トランプ・メディア&テクノロジー・グループ」の時価総額は64億ドルを突破した。ブルームバーグの世界富裕層ランキングで、トランプは純資産78億1000万ドル。ジョージ・ソロスは純資産71億6000万ドル。トランプがわずかに凌駕した。
 ワシントン・ポストは嘗てソロスを評し、「米国が支援するヨーロッパの政権転覆の公然たる工作員」と呼んだことがある。褒めたのか、貶したのか、それほど有名人だった。
ソロスは左翼活動の胴元として知られ、保守陣営はながらくかれを敵視してきた。ソロスのグローバリズム信奉は、父親がエスペラント語のスペシャリストであり、「国境を越える」「人類の生来の無関心を克服する」ことに影響されている。ソロスはハンガリーで過ごした幼年時代からエスペラント語をたたき込まれた。
戦後、ソロスはロンドンに移り、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスでカール・ポパーに学んだ。1963 年にニューヨークに移り、1970 年にファンドを設立、1973 年には投資家のジム ロジャースと提携して「クォンタム・ファンド」を設立した。同ファンドは年率24%という空前のパフォーマンスを演じ、世界の金持ちが彼に財産を託した。
 ソロスが「謎の錬金術師」、「世界一の投機家」として名前が挙がったのは1992年だった。英国の景気後退を予測し、大胆に英ポンドを空売りし一晩で10億ドルの利益を上げて「ソロス神話」が形成された。
1997年、タイバーツを大量の空売り、アジア金融危機を引き起こした。マハティール(マレーシア首相=当時)は、アジア通貨危機はやつらの陰謀だと非難した。
ソロスはこうした投機によって得たあぶく銭を左翼運動に投下した。チェコスロバキア、クロアチア、ユーゴスラビアを含むヨーロッパ数十ヵ国の左翼活動家や団体に資金を提供した。リベラルな主張をする野党、出版社、独立系メディアに資金を注ぎ込み、多くの国は「民主化」した。「ビロード革命」「チューリップ革命」「薔薇革命」などカラー革命がドミノのように旧東欧で連鎖したが、背後にソロスの影があると言われた。かなり過大評価だが、ウクライナのマイダン革命は、明らかにソロスが関与した。
ソロスは次に米国に目を向けた。正常な感覚の持ち主から見ればソロスがやったことはアメリカ社会の破壊である。
「アメリカ社会正義研究所」なる団体の目的は「社会プログラムへの政府支出の増加を求めるロビー活動を通じて貧しいコミュニティを変革する」だ。
「ニュー アメリカ財団」の目的は「環境保護やグローバル ガバナンスなどのテーマについて世論に影響を与える」と唱う。
「移民政策研究所」の目的は「不法移民の第三国定住政策を実現し、不法移民に対する社会福祉給付を増やす」である。
 ▼ソロスが資金を注ぎ込んだのはすべて極左集団か議員だ
これらの社会擾乱の元凶となった団体にソロスは資金を注ぎ込んだが、選挙資金法を回避するために、タイズ財団、アメリカ進歩センター、民主主義同盟を含む多くの左翼団体を通じて資金を集めた。彼は民主党と、ジョー・バイデン、バラク・オバマ、ビル・クリントンやヒラリー・クリントンといった議員たちに巨額の寄付を行っている。
 2015年にミズーリ州ファーガソンとメリーランド州ボルティモアで発生した社会擾乱の元凶とされるBLM等に3,300万ドル以上を寄付した。
 ハンガリー生まれのユダヤ人ジョージ・ソロスを最も忌み嫌い、激しい批判が起きているのが、じつは母国ハンガリーである。ハンガリーはソロスの移民政策を強く批判して、「最後に笑うのはソロス氏であってはならない」とキャンペーンを展開した。
オルバン首相自ら、「ハンガリーとポーランドに関してのソロス発言には政治的側面がある。偶然の失言ではない。私たちが移民問題で危機に晒されている時に、ソロスのような発言が急増している。これらの背後にはジョージ・ソロスがいることは火を見るより明らかだ」と一貫して批判してきたのである。
 かれらのやっていることは「偽善」である。
 地球温暖化を訴え、環境保護でノーベル平和賞を貰ったのがアル・ゴア元副大統領である。ところがゴアのテネシー州の豪邸は年間の電気代だけで300万円、これはさすがにメディアも批判した。
 オバマ大統領は「清廉」の印象を振りまいたが、マサチューセッツの有名保養地マーサス・ビンヤード島に豪華別荘をたて(敷地11万8000平方キロ)、コロナ災禍で人々が外出を自粛している最中にお披露目パーティを開催し、スピルバーグ監督等700名を招待した。これもメディアは非難した。
 ビル&ヒラリー・クリントン夫妻となると夫婦揃って「守銭奴」。著作と講演で稼ぎまくり、退任後六年間で270億ドルを稼ぎ出した(『フォーブス』、2015年10月22日電子版)。
 BLM創設者のひとりパトリッッセ・カラーズはカリフォルニアに1・5億ドルの別荘など二軒。ほかにジョージア州にも豪邸を購入していたことが発覚し、BLM支援運動は突如沙汰止みとなった。
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混迷した世界の指南書 『武士道』 藤原正彦(2008) 『この国のけじめ』 文藝春秋
 新渡戸稲造『武士道』が売れているという。昨年末(二〇〇三年)公開されたアメリカ映画 「ラスト・サムライ」の影響もあるとかで、数社から合わせて百万部以上が出ているそうだ。 これを聞いて意を強くした。 『武士道』が英語で書かれたのは明治三十二(一八九九) 年であ る。百年以上前の本を現代日本人がこぞって読むのは、健全な危機感のあらわれと思うから (5)である。 庶民は知識や理屈を持っていなくともときに鋭い感覚を示す。多くが「いまの日本は何かが おかしいぞ」という素朴な実感をもっている。グローバルスタンダードを取り入れるといって、企業はリストラをする。学校では「ゆとり教育」を取り入れる。その結果、職のない中高年があふれ、地方の駅前商店街はさびれ、小学校では国語や算数の時間が減らされ、小学生から大(10) 学生に至るまでの学力低下は著しい。庶民はこうしたことに「自分たちの親や祖父が大切にしてきたものが壊されつつある」と感ずるのだろう。我々のよってたってきた価値観とは何だったのか、(1)というルーツ探しに似た感覚が『武士道』を手にとらせているのだろう。  『武士道』の著者・新渡戸稲造は幕末の南部藩(いまの岩手県)で下級武士の子として生まれ、札幌農学校(現・北海道大学)で農業を学んだ後、アメリカに留学しキリスト教クェーカー派 の影響を受けた。アメリカからドイツへ渡り、研鑽を積んだ後、札幌農学校教授、台湾総督府技師、(5)京都帝国大学教授、第一高等学校校長などを歴任、農学者および教育者として活躍するかたわら、東西思想の調和を目指し「太平洋の懸橋たらん」ことを悲願とした。東京女子大の初代学長、国際連盟事務局次長なども務めた日本の誇る国際人である。  『武士道』が書かれた明治三十二年は日清戦争と日露戦争の中間期で、清を破った新興国家日本に世界が注目しながらも警戒心を持ちはじめた時機である。新渡戸はベルギー人法学者夫妻と散歩中(10)、日本には宗教教育がないと話したところ、「宗教なし! それでどうして道徳教育を授けるのですか」と驚かれた。その後いろいろ考えた結果、自身の正邪善悪の観念を形成しているものが幼少期に身につけた武士道であることに気づいたのである。  同時代人である内村鑑三や岡倉天心にも共通するが、新渡戸には日本人の魂を西洋人に理解させたいという熱い思いがあった。そして英語で武士道を紹介することを決意する。西洋人に(15)も理解しやすいよう、ギリシアやローマの哲学、聖書、シェイクスピア、ニーチェなどと我が国の本居宣長、平重盛、頼山陽、吉田松陰らを比較しながら武士道精神の本質について説いた。  (1)『武士道』初版は一九〇〇年にアメリカで出版され、たいへんな賞讃を受けた。感激したセオドア・ルーズベルト大統領などは、何十冊も買い、他国の首脳に送ったという。その後多くの言語に訳されたが、日本語訳は明治四十一年以来、新渡戸の弟子で東大総長を務めた矢内原忠雄訳(岩��文庫)をはじめとしてさまざま出ている。 (5) 私は勤務する大学の学部一年生に対して、日本の名著を講読するゼミを担当している。こと十年近く、真っ先に学生たちに読ませるのが『武士道』である。受験戦争をくぐり抜けて大学に入学したての学生たちは、『武士道』を読んで一様に驚く。高校までに習ってきたこととあまりに違うことが書いてあるからである。とくに戸惑いを見せるのは、(10)名誉に関する部分である。 武士道では、名誉はしばしば命よりも重いとされる。「それ故に (武士は)生命よりも高価であると考えられる事が起れば、極度の平静と迅速とをもって生命を棄てたのである」(矢内原忠雄訳・以下同)という箇所を読むと、戦後民主主義の教育にどっぷりつかった学生たちは、「名誉より自分を大切にすべきだ」とか「生命は地球より重い」などと拒否反応を示す(むろん(15)新渡戸は「真の武士にとりては、死を急ぎもしくは死に媚びるは等しく卑怯であった」とも述べており、いたずらに死を賞讃しているわけではない)。  (1)学生たちのそうした批判に対して、私は「それではあなた方は一体どうやって価値判断をするのですか」と問う。すると「自分の理性で考えます」「主体的に考えています」などと答える。「すごいなあ、なぜそれほど自分の理性に自信が持てるんですか」と問うと学生は困ってしまう。人間には、理性や論理だけでなく、価値判断の基準となる倫理的な座標軸がなければならない。(5)それがない論理的思考は単なる利益追求とか自己正当化に過ぎない。座標軸の役割を果すのは、外国の場合、主に宗教だから、外国人は宗教のない人間を信用してよいものか訝る。  宗教の力がそれほど強くない我が国でその役割を果してきたのが武士道である。武士道は平安時代末期から鎌倉時代にかけて、「戦うものの掟」として生まれた。それはいわば(10)戦闘におけるフェア・プレイ精神だった。卑怯な振る舞いはしてはならない、臆病であってはならない、という観念である。  騎士道がキリスト教の影響を受けて深みを得たように、単なる戦闘の掟だった武士道にも、さまざまな「霊的素材」が注入されたと新渡戸は言う。 まず仏教、なかでも禅が「運命を任すという平静なる感覚」と「生を賤しみ死を親しむ心」(15)を武士道に与えた。 そして主君に対する忠誠、祖先に対する尊敬、親に対する孝行という他のいかなる宗教でも教えられなかった美徳が神道からもたらされた。さらに孔子と孟子の教えが、(1)君臣、父子、夫婦、長幼、ならびに朋友の間の五倫の道、また為政者の民に対する仁慈を加えた。  こう書くと外国のものが多いようだが、禅にしても孔孟の教えにしても、中国ではごく一部の階層にしか広まらなかった。これらの思想は日本人が何千年も前から土着的に持っていた(5)「日本的霊性」 とびたりと合致していたから、武士の間にまたたく間に浸透したのである。 江戸時代になると実際の戦闘はなくなった。それとともに武士というエリート階級の行動指針であった武士道は、物語や芝居を通して次第に庶民にまで行き渡り、戦いの掟から精神へと昇華し、日本人全体の道徳的基準となった。武士道精神はこうして「遂に島帝国の民族精神を表現するに至った」のだ。  (10)武士道は成文化されていない。聖書やコーランのような経典がない。武士道は「書かれざる掟、心の肉碑に録されたる律法」として親から子へ、口から口へと伝えられた。そして知識よりその実践こそが本質とみなされたのである。  私の父・新田次郎は、幼いころ父の祖父から武士道教育を受けた。父の家はもともと信州諏訪の下級武士だった。生家の二階には三畳の間があり、子供は容易なことでは入らせてもらえなかった。(15)なぜならそこは切腹の間だったのである(実際に使われたことはないらしい)。幼少の父は祖父の命で真冬でも裸足で『論語』の素読をさせられたり、わざと暗い夜に一里の山道を(1)上諏訪の町まで油を買いに行かされたりした。父は小学生の私にも武士道精神の片鱗を授けようとしたのか、「弱い者が苛められていたら、身を挺してでも助けろ」「暴力は必ずしも否定しないが、禁じ手がある。大きい者が小さい者を、大勢で一人を、そして男が女をやっつけること、また武器を手にすることなどは卑怯だ」と繰り返し言った。問答無用に私に押しつけた。  (5)義、勇、仁といった武士道の柱となる価値観はこういう教育を通じて知らず知らずに叩き込まれていったのだろう。義とは孟子が言うように「人の路」である。卑怯を憎む心である。林子平は義を「死すべき場合に死に、討つべき場合に討つこと」と言っている。勇とは孔子が「義を見てせざるは勇なきなり」と言ったように、義を実行することである。そして仁とは、「人の心」。慈悲、愛情、惻隠の情、「強きを挫き弱きを助ける」などがこれに含まれる。  (10)他にも、礼節、誠実、名誉、忠義、孝行、克己など大切な徳目があった。なかでも名誉は重要で、恥の概念と表裏をなし、 家族的自覚とも密接に結ばれていた。前述したように名誉はしばしば生命より上位にくるもので、名誉のために生命が投げ出されることもたびたびあった。  武士道精神の継承に適切な家庭教育は欠かせない。戦前に国や天皇に対する「忠義」が強調 された、という反省から戦後は日本の宝物ともいうべき武士道的価値観がまったく教えられなくなったのは不幸なことである。(15)戦後教育しか受けていない世代が親となり先生となっているから、いまでは子供にこれを教えることも叶わない。 (1)新渡戸の『武士道』は日本人の美意識にも触れている。 武士道の象徴は桜の花だと新渡戸は説く。そして桜と西洋人が好きな薔薇の花を対比して、「(桜は)その美の高雅優麗が我が国民の美的感覚に訴うること、他のいかなる花もおよぶところでない。薔薇に対するヨーロッパ人の讃美を、我々は分つことをえない」と述べ、本居宣長の歌、(5)敷島の大和心を人間はば、朝日に匂ふ山桜花、を引いている。 薔薇は花の色も香りも濃厚で、美しいけれど棘を隠している。なかなか散らず、死を嫌い恐れるかのように、茎にしがみついたまま色褪せて枯れていく。 (10)それに比べて我が桜の花は、香りは淡く人を飽きさせることなく、自然の召すまま風が吹けば潔く散る。桜の時期にはしばしば雨が降り、ときには数日で散ってしまう。自然の大きな力に逆らわず潔く散る。  「太陽東より昇ってまず絶東の島嶼を照し、桜の芳香朝の空気を匂わす時、いわばこの美しき日の気息そのものを吸い入るるにまさる清澄爽快の感覚はない」、つまりこの清澄爽快の感覚が(15)大和心の本質と新渡戸は説く。  (1)日本人は、このような美意識を持ち、いっぽうで行動原理としての武士道を守ってきた。新渡戸はまた、吉田松陰が刑死前に詠んだ、かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂、(5)を引く。吉田松陰は黒船来航以来の幕府の政策を痛烈に批判し、安政の大獄の際に死罪に処せられた。この歌は、たとえ行き着く先は刑死とわかっていても、正しいと信ずることをせずにはおれないという松陰の告白である。名誉のためには死も恐れないという態度である。  こうした「大和心」といい「大和魂」といい、武士道精神の精華といえよう。これを世界の人に知らしめた新渡戸の功績は訳者の矢内原忠雄の言うように「三軍の将に匹敵するもの」がある。(10)日清戦争後の三国干渉等で世界が日本に警戒心を強めていたときに、軍事力でなく、誇るべき民族精神によって日本を世界に伍する存在としたのである。 明治維新のころ、海外留学した多くの下級武士の子弟たちは、外国人の尊敬を集めて帰ってきた。彼らは、英語も下手で、西洋の歴史や文学もマナーもよく知らなかった。彼らの身につけていたものといえば、日本の古典と漢籍の知識、そして武士道精神だけであった。それでも彼らは尊敬された。(15)武士道精神が品格を与えていたのである。  世界は普遍的価値を生んだ国だけを尊敬する。 イギリスは議会制民主主義を、フランスは人権思想を、(1)ドイツは哲学や古典音楽を作った。自然科学のうえでもこれらの国は多大な貢献をした。現在経済的にも軍事的にもたいしたことのないこれらの国が国際舞台で主要な役割を果せるのは、彼らの創出した普遍的価値に世界が敬意を払っているからである。 私は、日本の武士道精神と美意識は、人類の普遍的価値となりうるものと思う。 (5)二十一世紀は、武士道が発生した平安時代末期の混乱と似ていないでもない。日本の魂を具現した精神的武装が急務だ。 切腹や仇討ち、軍国主義に結びつきかねない忠義などを取り除いたうえで、武士道を日本人は復活するべきである。これなくして日本の真の復活はありえない。国際的に尊敬される人とは、自国の文化、伝統、道徳、情緒などをしっかり身につけた人である。武士道精神はその来歴といい深さといい、身につけるべき恰好のものである。  (10)新渡戸は「武士道の将来」と題した最終章にこう書いている。「武士道は一の独立せる倫理の掟としては消ゆるかも知れない、しかしその力は地上より滅びないであろう。(中略)その象徴とする花のごとく、四方の風に散りたる後もなおその香気をもって人生を豊富にし、人類を祝福するであろう」 世界はいま、政治、経済、社会と全面的に荒廃が進んでいる。人も国も金銭崇拝に走り、利害得失しか考えない。 (15)義勇仁や名誉は顧みられず、損得勘定のとなり果てた。 ここ数世紀の間、世界を引っ張ってきたのは欧米である。 ルネッサンス後、理性というものを他のどこの地域より(1)早く手にした欧米は、論理と合理を原動力として産業革命をなしとげ、以後の世界をリードした。論理と合理で突っ走ってきた世界だが、危機的な現状は論理や合理だけで人間はやっていけない、ということを物語っている。それらはとても大切だが、他に何かを加える必要がある。  (5)一人一人の日本人が武士道によりかつて世界の人々を印象づけた高い品格を備え、立派な社会を作れば、それは欧米など、荒廃の真因もわからず途方に暮れている諸国の大いに学ぶところとなる。これは小手先の国際貢献と異なる、普遍的価値の創造という真の国際貢献となるであろう。この意味で、戦後忘れられかけた武士道が今日蘇るとすれば、それは世界史的な意義をもつと思われる。
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bearbench-3bun4 · 1 month
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霊魂の足: 加賀美捜査一課長全短篇 角田喜久雄
「怪奇を抱く壁」 02
五日目。
加賀美の所へ井手隆一郎から18923円の小包が届き、新聞にはまた、例の尋ね人広告がのっています。 加賀美は、この新聞広告から井出洋子という人物を探すよりも、ハンドバッグの捜査に重点をおいている印象をえます。
七日目。
朝刊に井手が掲載したと思われる、 “午後七時、上野池の端ミカドにて、ハンドバッグの件で合う” という広告文がっています。
また、いろいろなことが分かってきます。 ・井出洋子は井手隆一郎の妻であろう事。 ・井手隆一郎は、茨城の資産家。 ・結婚と同時に、東京上野池の端に出てきたらしい。 ・井手隆一郎は厭人癖(厭人とは、人との交わりを嫌うこと)がある。 ・井出洋子は、空襲のあった日から行方が分かっていない。 ・井手隆一郎は昭和二十年、応召して中支にいっていた。なお、第二次世界大戦頃まで日本国内では現在の中国の華中を中支といっていた。 ・井手隆一郎は、中支派遣A部隊にいて、今年の始め復員した。 ・また、田所軍治も昭和十七年より中支派遣A部隊にいて、昭和二十年から小倉五五部隊に転勤。 ・軍需物資横領事件に関係あるとして、目下身辺探査中である。
これで、田所と隆一郎が同じ中支派遣A部隊に所属し、そこでの知り合いだったことがわかります。 また、田所は横領事件に関係しているとなると、例の60万円を届け出なかったのも何となくわかります。
さて、場面変わって、喫茶「ミカド」です。 午後6時30分。 加賀美は、隠れるように、衝立のボックス席に付きます。
午後6時50分。 田所と隆一郎が入ってきて、隠れるように座っている加賀美の近くにすわります。 隆一郎は、左胸に真っ赤な薔薇をさしています。
田所と隆一郎の会話が聞こえてきます。 隆一郎は、“ハンドバッグ”さえ手に入れば、十万円だって安い”といっています。 田所は、いくらか融通してもらえないかといっています。 六十万円や一万八千余円、盗まれてしまって、全財産をなくしてしまったと。 ちょっとした事情があって警察にだって訴えられない。 そんなときに、君が出しているた新聞の広告を見たのだと。 隆一郎は、“ハンドバッグ”が手に入れば、融通できるといいます。
理由までは分かりませんが、 これで、隆一郎が田所を追い込んだことはわかりました。
午後7時。
店にお客が入ってきますが、紅薔薇の男に声をかけるものはいません。 加賀美は、それらの様子を注意深く見ています。
午後7時30分。
やはり、紅薔薇の男に声をかけるものはいません。
そうしてやっと、 隆一郎が田所に、ハンドバッグを欲しがるのかを説明しだします。
それは、 隆一郎が戦争直前に日本に悪性インフレの来ることを予想して、五百万円の全財産を宝石類にかえました。 それは、私と家内二人丈しか知らん秘密でした。
戦況悪化に私は、遠い地方の銀行に依託保管するよう家内に連絡しました。 そして、総て手続きがすんだと家内から手紙がきたのです。
ところが、 その後、帰ってみれば家はやけ家内の行方が知れんという有様です。 さて、一体、家内はどこのどの銀行へ依頼保管したのでしょうか。 そこで、思い当たったのは、その銀行の保管依託証が家内のハンドバッグに入っているのではないかと。 なにしろ、家内が何時でも貴重品を入れ片時も手離さなかったものですから。 ただ、そのハンドバッグには、内かくしが作ってあって一寸見ただけではわからないようになっているのです。
田所はそれで納得したのか、宝石が入ってからでもいいので融通してくれと言っています。
8時。
やはり、紅薔薇の男に声をかけるものはいません。
まだ、待ってみるという隆一郎をのこして、 田所は、業を煮やしたのか出ていってしまいます。
と、ここで、隆一郎はとんでもない行動に出ます。 なんと、加賀美のいるテーブルへやってきたのです。
二人は黙って対峙します。 加賀美のたえがたい威圧に、隆一郎は目線が下に落ちます。 加賀美は、 例の嘘っぱちな広告は、田所を呼ぶためなのか、それとも僕を引張りだすためななのかと、問い詰めます。 それに隆一郎は両方だと答えます。
そこで、隆一郎は加賀美がある程度のことを理解していると判断して、 加賀美に総てを打ち明けるようです。
二人は、店を出ると、目的地へ向かって歩いていきます。 道々、隆一郎は事情を打ち明けます。
まず、田所を文無しにする。 広告をだして、文無しになった田所を食いつかせる。 唯一ハンドバッグの行方を知っているの田所に、ハンドバッグの場所へ行かせる。
ここまで話すと、二人は目的の場所に着きます。 そこは、荒廃した屋敷のあとで、残骸の向こうにまだ一画建物の名残が黒い影を作っています。 そこに、すでに誰かいて、残骸に向かって何かをしています。
で、話の続きです。 隆一郎は、軍隊で世話になった田所に妻のことも打ち明けていました。 田所が昨年内地へ転任になった時には、家内への手紙を託し、助力をと願っています。 その後、隆一郎が内地へ復員し、我が家が戦災にかかり同時に妻の行方が知れなくなっている事を知ります。
その焼け跡で崩れ残っている箇所を偶然見つけ、扉であるべき場所がコンクリートに変わっていいるのに気が付きます。 隆一郎は、コンクリートを崩してにると、もとの扉が現われ中に入ってみると、既に白骨と化し、首に縄が幾重にも巻き付いた死体があったのです。 着ていた衣服から妻だと思われまれます。
誰が殺したのかは、持っていたハンドバッグの中からでてきた戦地に送る私宛の書面でわかります。 その手紙の中で思いもよらぬ恐ろしい田所大尉の所行を訴えているのです。
そして、田所が小倉詰めとなって東京を去らねばならない日に犯行が行われたのです。 唯一生き残ってた女中の一人を探し当てその口から、その日、田所が慌てて玄関から出てくる所へ行きあたり、 いよいよ明日小倉へ行くので、お別れに来たが奥さんはお留守のようだから帰ったらよろしくつたえてくれと。
このまま警察に訴え出ても証拠が不充分です。 そこまで分かった私は一体どうすればよかったのでしょう。
明確なる、絶対、言い開きのならぬ証拠をつきとめて、彼を正しい法の裁きの座にすえてやることです。 彼を絞首台に送ってやることです。 私は殆ど狂人になりました。
後は、加賀美さんのお考えになって居るとおりです。
隆一郎が指し示すさきに、月明かりの下でコンクリートの壁の崩れ落ちるのが見えます。 そして、黒い人影が、扉をあけその奥へ消えました。 それを追いかけるように、井手と加賀美が入ってみると、 その人物は、大島飛白の防空服をつけた白骨の手からハンドバッグをもぎっとっている田所だったのです。 大島飛白の防空服を着たとありますが、大島飛白は、奄美大島で作られていた紬のことで実際その当時は、国民服として使われていたのでしょう。
隆一郎が、“絞首台”へ送れと騒ぎ立てていますが、 明治から、日本では、死刑は絞首刑だと知っていたことになります。 で、大団円となります。
田所の犯行は、小倉に転勤した昭和20年1月と思われます。 空襲のあった頃でしょうから、焼け跡とになるのはわかります。 その翌年の3月に犯罪が発覚することになりますから、1年以上もそのままだったんですね。 戦後の混乱期がどんな状態だったのかが何となくわかります。
田所の犯罪を暴くためには証拠がない。 そこで、隆一郎は罠を仕掛けて田所を追い詰める。 加賀美を証人に仕立て上げるという感じでしょうか?
勘ぐれば、 加賀美の“待ち人着たらず”ももしかすると、隆一郎の策略かもしれませんね。 田所を文無しにしたところはいいともしても、 田所に新聞を読ませる、特に広告を見せる必要が有るのですが、そのあたりは書かれていません。
まあ、どっかで呼んだことも有るような話でしたけど、
短編ですし、省かれている部分も多いのですが、かえってそれが、スピード感を与えていて面白かったです。
おわり。
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kachoushi · 3 months
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各地句会報
花鳥誌 令和6年7月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和6年4月4日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
受験の子送りてしばし黙す父母 喜代子 うつうつも待つこと楽し花便り さとみ 初桜幾歳月や句座の道 都 野遊びのノスタルジーを胸に秘め 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
野遊の一人は高きハイヒール はるか 春愁の長き耳垂れ犬来たる 光子 譲ること大嫌ひなの半仙戯 同 ボール蹴る子に一瞬の花吹雪 美紀 ぶらんこを替つてくれず漕ぐばかり 瑠璃 花いつもさびしきところより散りぬ 緋路 大使笑ふ南麻布の花の昼 佑天 花冷のベンチに花冷のお尻 緋路 群青の絵の具は春の水に溶け 同 教会の桜は透けるほど白く 小鳥
岡田順子選 特選句
花に息ととのへてゐる太極拳 光子 鞦韆の蹴り寄せてゐる桜色 三郎 純白の肌着吊られて花曇 同 皆遠き目をしてをれば桜かな 和子 花いつもさびしきところより散りぬ 緋路 子の声は残響となり連翹黄 同 花は散るべしと笛吹く裸体像 俊樹 春の野の児ら���か知らぬものがたり 軽象 花すみれ遠くの空に戦闘機 美紀 春光の鳩はみどりの首見せに きみよ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
夕日落つ別離の駅の古巣かな 朝子 冴返る齢八十骨の音 成子 仔犬抱き遅日の船を見送りぬ かおり 菜の花や千の􄼫棺より生るる 睦子 枝枝に声転がせて鳥交る たかし いつせいに揺るゝ吊革鳥帰る かおり 煙草屋は古巣残して店仕舞ひ 久美子 陽炎の消えて居座る陰陽師 美穂 地に古巣天に野鳥の窓があり 修二 我先に舫ひ綱解き鰆東風 たかし 朧月十二単衣に逢へさうな 同 しつけ糸解くおぼろ夜の京友禅 美穂 待つといふうれしさ人も桜にも 孝子 永遠の未完でありぬ桜かな たかし
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月8日 なかみち句会
春の海ばかりの駅に途中下車 秋尚 つれづれに雨音聞いて日永かな 廸子 鎌倉や角曲がるたび春の海 三無 石楠花や参道狭し奥の宮 史空 お別れの日に石楠花の紅の濃く 貴薫 また元の話に戻る母日永 美貴 小刻みにきらめく春の海まどか のりこ 寺領にも石楠花紅く小糠雨 ます江 ………………………………………………………………
令和6年4月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
娘良し妻さらに良し春日傘 三四郎 母の忌を迎へし朝の春の雪 ただし 風光る千年超えし物語 みす枝 春浅し耳朶柔らかなイヤリング 世詩明 天空へ光を返す白木蓮 三四郎 愛猫に愚痴こぼしをり四月馬鹿 みす枝 初蝶の二つ行先定まらず 英美子 貝の紐噛んでひとりの春炬燵 昭子 ほろ酔ひを名妓支へて大石忌 同 校庭の鉄棒に触れ卒業す 時江 薔薇一本くれる夫ではなけれども 昭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月9日 萩花鳥会
春一番濁りし川の鯉めざめ 祐子 春愁の情緒一新晴衣着る 健雄 春の宵椿徳利の矢の根寿司 俊文 四月空総出で迎える娘の帰国 ゆかり 遊覧の舟に続くや花筏 明子 教科書に漢字で名前進級す 美恵子 ………………………………………………………………
令和6年4月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
山笑ふ札所巡りに􄼺の急き 宇太郎 一歩づつ眼下となつてゆく桜 美智子 渡船場に飯蛸釣りて島土産 宇太郎 桃咲いて捨て犬たちの誕生日 都 杖を曳き混じりて遊ぶ花筵 悦子 囀を総て抱へてゐる大樹 史子 初燕無音の青を切り分けて 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月13日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
としあつ忌修す爛漫卓の上 百合子 信濃路は薄紅に花杏 和代 里は今杏の花に溺れたる 白陶 想ひ出のとしあつ談義飛花落花 亜栄子 竹秋の風を聞かむと句碑に佇ち 三無 白寿なる母満開の花と散る 多美女 句碑古りて若さ溢るる花楓 文英 雨上り杏の花の山家かな 幸風 ふんはりと包みたる香の花通草 秋尚 白き卓都忘れの彩映えて 恭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月13日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
対岸に人の流れてゆく花見 あけみ 軽貨物春の泥付け走る町 紀子 犬ふぐり自転車の子は風のやう 裕子 烏ども引き連れてゐる田打ちかな 紀子 障子開け全て我が世の花見なり みえこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月13日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
余生をば貪る朝寝でありにけり かづを 一穢なき姿のままの落椿 同 落ちてなほ華やぎ続けゐる椿 同 春風に仰ぎて凜と左内像 同 板木打つ仕草秘かに春そこに 和子 朝寝して咎める人も無き自在 泰俊 春愁や錆びし火の見の鉄梯子 同 蛇穴を出づと云ふ世の一大事 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
咲き満ちし花に静けきある古刹 かづを 芽柳に縁なる風棲み初めし 同 沈丁の闇をつないでゆく香り 同 九頭竜に吐息とも見る春の雲 同 此の花に幾春秋を共にせし 雪 花を見に一人で行ける所まで 同 春休み児ら自転車で飛び廻る 富子 鴬のしきりに啼く日啼かざる日 英美子 川幅を歪めて流る花筏 真喜栄 夜ざくらやいつも􄼴打つ寡婦暮し 世詩明 筍や十二単の皮を剥ぐ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月17日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
哀愁の容姿あらはに紫木蓮 数幸 徐に白を極めて花水木 千加江 流されて留まり忘る花筏 同 春場所やふるさと力士負け多し 令子 唐門の昔を語る桜かな 啓子 紫の夜空の中に桜散る 同 二人で見いつしか一人花の道 希子 仮の世にしては見事な花吹雪 泰俊 無住寺は無住寺のまま桜咲く 同 愛子忌やせめて初蝶見たること 雪 落椿踏まるるをもて瞑すべし 同 和尚来たかと散る花に酌まるるや 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月19日 さきたま花鳥句会
たまゆらの時を浮遊し石鹸玉 月惑 春愁や己を鼓舞し逝く句友 八草 花篝名残りの片のうらおもて 裕章 脱ぎ捨てし靴下にある花疲 紀花 掛茶屋へたどりつきたる花疲 孝江 花吹雪渋沢像の頭に肩に ふゆ子 腰痛の愚痴ふき飛ばす芝桜 としゑ 楤の芽の口にひろごる大地の香 康子 春炬燵夫の座椅子のたばこ臭 恵美子 藤棚の真中を風の通り抜け みのり 待ちかねた早朝よりの花見客 彩香 十字架の隣に読経山笑ふ 良江
………………………………………………………………
令和6年4月21日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
メタセコイアむんずと掴む春の雲 三無 今日も来て舞ひを見せたる春の蝶 ます江 佐保姫を見送る空の雲白く 軽象 蒲公英の真白き絮は飛ばず揺れ ます江 一山をより高くみせ桐の花 斉 僧一人花韮咲かす露地に消ゆ 久子 牡丹の重たく崩れかけてをり 秋尚 桜蘂降つて大地に横たはる 斉 春草の足裏くすぐる田圃道 経彦 観音の御手のやさしく著莪の花 芙佐子 ゆつくりと翅を広げて蝶生まる 斉
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月22日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
昨夜爪を切りたる指に草を引く 雪 十一面千手千眼像朧 同 瞑すべし柏翠踏みし落椿 同 この椿もんどり打つて落ちたるか 同 初蝶や昨日は森田愛子の忌 同 不器用を誰憚からず針供養 同 春愁や文箱に封じたる手紙 同 春愁や此の髪に手を置きし人 同 昭和人昔語らず花の下 昭子 本気度を探るお見合亀鳴けり 同 久々に手に取る修司五月来る 同 しなやかにそしてしたたか単帯 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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tabatastuff · 4 months
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Dominisに何させるか考える回(Japanese Only) R指定です(笑)ただのDominant語りw やばい語りしかしてません。
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Dominisに何させるか考えて色々見てたんだけど、イギリスにはケインという鞭の一種があるらしい。 ケイン※wiki 実際に学校の教室の端っこに掛かってて、生徒が何かやらかすと生徒の手のひらをバシっと叩いたそうな。 (話はそれるけど、HP5巻でフレジョに使われそうになったのもケインなのかな?)
それを知った時からオミに持たせたくて持たせたくてしょうがなかった(笑)これゴーント家にありそうなんだものw でも絶対打たせない。Dominisは愛するMCを打つタイプじゃない。これで打ったら打たれた方は絶対痛い!(実際に打たれた人のブログ見に行ったけどめちゃくちゃ痛いらしい…合掌)皮膚裂けないまでも蚯蚓腫れくらいは出来るはず。
けどDominisが精神的に優位に立つための小道具として持っててほしいな…。ケインを手に持て余しながら喋ってほしい…!
ほかにBDSMで楽しいのって言ったら首絞めとかかな。あれ道具いらないけどガチの危険プレイなので描くの躊躇ってる。。。落ちると死ぬか低酸素脳症になる危険があるからなぁ。何個かネットの首絞めの記事見たけど死人が出そうな書き方してるのがちらほら…。注意書きすれば大丈夫だよね? あれ窒息プレイじゃなくて脳への血流を阻害してふわふわするのを楽しむために安全な範囲でやる���のだからなぁ…。(でもって体重はほとんどかけずに親指と人差し指だけに軽く力を込めて頸動脈を抑える。) でもDominisは教育の一環でこれやりそうなんだよな~。
Sebも意地悪属性だけど、Dominantだったら断然Dominisの方が妄想捗る!楽しい~! だって彼は要所要所で権力ちらつかせる男なんだもの(すき)
初めて会った時「出た!この感じ!絶対スリザリン直系子孫じゃん。間違いない。」って思ったよww
その後も、普段は子犬属性なんだけど時々ちらつかせる権力の影というか、目的のためなら手段を選ばない権威主義的な感じが二面性があってとても好き…。でもって、それを無意識的に行っているところが好き…。 その気になればゴーント家掌握しそう~。 ゴーント家勘当(出奔)end/逃亡からの隠遁生活endも好きだけど、 自分たちを脅かすものを実力で排除しきってMCといちゃつきながら暮らすゴーント家掌握endも良いな~~。たぶん働く必要なんて無いんだろうし、薔薇園作ってチェロ弾いて優雅に暮らしてそう。(私の中でオミはチェロのイメージ。チェロじゃなくても弦やってそう。)
でもってこのゴーント家掌握endが一番Dominisの真価を発揮できそう。 (当時の夫婦の性愛について書かれた資料を読んだのだけど、「妻を性的に満足させるのは夫の役目でそれによって夫は妻の信頼と絶対的な服従を得ることになる」っていうのが大真面目に提唱されてたらしい…w(※ソース自体は隣国の話だけど。でもあそこカトリックだし色々違うのかも、、。その辺はあんまり詳しくない。以前は貴族階級の婚姻はあくまで家系継続のためで、互いの浮気は黙認状態だったから。) これを踏まえるとDominis設定めちゃくちゃイイ!エモい!刺さる~。) (そしてこの記事読んでちょっと安心した。19C後半でも麻袋被って局部だけ出して致してたり、セックスフローチャート使ってた頃のままだったらどうしようかと思ったよ。) ※記事は斜め読みしたので違ってたらごめんね!
最終的にMCは脳イキできるようになるし、なんなら指絡めるだけでも発情するよう教育されてそう。Dom/Subは関係性と信頼がすべてだから大好きなオミ相手なら出来るようになるでしょう!!! ちなみに恋愛関係にあるD/sだからベッド外では普通の恋人みたいにいちゃついてて、オミはMCを甘やかしてわがままを許しまくってそう。 Dominantっていうのは相手が潜在的に欲しているものを汲み取りそれ以上を与えて支配する生き物だからね…(あくまでいち個人の意見。だけどD/s界隈の人は皆この認識な気がする。) Xみたいなオープンスペースでは絶対に書けないなw でもって漫画にする前にこの性癖を希釈しないとな(笑) だいぶ薄めないとやばいw 薄めに薄めた部分だけ描こう。 あとオミの顔何カットか練習しよ。いいスクショが手に入らなくて苦戦中~~。 正面斜めアオリ俯瞰やれば理解できそう。
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team-ginga · 1 year
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映画『黒い罠』
 U-Nextでオーソン・ウェルズ監督・出演の映画『黒い罠』(1958)を見ました。
 オーソン・ウェルズは映画史に残る名監督とされていますが、個人的にはよくわかりません。不朽の名作と呼ばれる『市民ケーン』(1941)にしても、ケーンの最後の言葉「薔薇の蕾」の意味が最後の最後でわかる趣向やケーンと妻の関係が二人の食卓での距離によって表現されているところは確かに面白いと思いましたが、それだけでした。
 ウェルズはまた、革新的な撮影方法を編み出したとのことで評価されているようですが、それは作り手側の問題であって、我々観客にとってはどうでもいいことのような気がします。
 この『黒い罠』もそうです。冒頭の長回しがすごいと言われればその通りだと思いますが、それだけ。物語自体はどうというものでもありません。
 舞台となるのはアメリカとメキシコの国境の町ーーメキシコ人の警察官バルガス(チャールトン・ヘストン)が新妻スーザン(ジャネット・リー)と一緒にこの町に新婚旅行に来ていたとき、町の有力者の車にダイナマイトが仕掛けられ、有力者とその連れの酒場の女が殺される事件が起きます。
 ダイナマイトが仕掛けられたのはメキシコ側ですが、車が爆発したのはアメリカ側なので、アメリカの刑事クインランが事件を担当します。
 クインランを演じているのがオーソン・ウェルズのはずですが、背が高くでっぷりと太り全くそうは見えません。ウェルズはこの役を演じるために入念にメイクアップをしてお腹に何かを詰めていたそうです。
 事件の容疑者として殺された有力者の娘の恋人が浮上します。クインランはその男の部屋の浴室に置いてあった箱からダイナマイトが発見されたと言って男を逮捕しますが、バルガスは直前にその箱が空であるのを見ていました。つまり、証拠はクインランが捏造したものなのです。
 こうしてクインランとバルガスは激しく対立します。バルガスを憎むメキシコ人ギャングのボス・グランディは、クインランにある計画を持ちかけます。部下に命じて、モーテルに泊まっているバルガスの妻スーザンに無理やり覚醒剤を注射し、スーザンを麻薬常習者としてアメリカの警察に逮捕させようというのです。
[この辺りからネタバレになります。未見の方はご注意を]
 計画はうまくいきます。しかし、最後になってクインランはグランディを絞殺します。
 え? なぜ?
 グランディに弱みを握られては困るので殺したということなのかもしれませんが、納得はできません。クインランの妻は強盗に絞殺されたことが関係しているというふうに持っていきたいのでしょうが、「じゃあ一体どういう関係なの?」と訊きたくなります。
 非常に単純なストーリーなのにこの映画はこういう納得のできない部分が多々あります。
 スーザンは麻薬の使用と殺人の容疑で逮捕されます。慌てて警察署に赴いたバルガスにクインランの相棒の刑事メンディスは現場にクインランの杖が落ちていたと言います。
 え? クインランはそんな証拠を現場に残していったんですか。バカじゃないの。
 そんな証拠があればすぐにでもクインランを逮捕できるはずですが、この映画ではそうはなりません。メンディスは隠しマイクをつけて昔馴染みの女(マレーネ・デートリッヒ)のところにいるクインランに会いに行きます。
 バルガスは少し離れたところでマイクが拾った二人の会話を聞いていますが、今の時代とは違うのでマイクの性能はそれほど良くないのでしょう、二人が橋に差し掛かるとバルガスは受信機が濡れないよう高く掲げながらザブザブと川に入っていきます。
 えーっと、ここ笑うところですか?
 そんなことをしたためにクインランは盗聴されているのに気づき、メンディスを撃ちます。さらにクインランは隠れていたバルガスを見つけて撃とうとします。
 もうダメかと思った瞬間、銃声が響きクインランが倒れます。瀕死のメンディスがクインランを撃ったのです。
 ちょうどそのとき検事とスーザンが乗った車が到着し(タイミング良すぎませんか。ご都合主義ですね)、バルガスとスーザンはひしと抱き合います。
 さらにそこにクインランの昔馴染みの女が現れ、検事と二人でクインランとメンディスの死体を眺めます。検事は「容疑者は自白した。クインランのやり方は間違っていたが、直感は正しかった」と言います。
 え? そうなの?
 クインランの証拠捏造による冤罪事件だと思っていました(クインランはそれまでもずっと証拠を捏造して犯人を逮捕してきたという話があります)が、冤罪ではなかったということですね。
 面白い展開だと思いますが、最後の最後で取ってつけたようにそれを言われてもなあというのが正直な感想です。
 ネット情報によると、『黒い罠』は興行的には失敗だったけれど、フランスのヌーヴェルバーグの監督たちには非常に高く評価され、カルトムービーとなっているとのこと。
 うーん、どうなんだろう……私は単純な物語の割にあらが多い映画という印象しか受けませんでした。
 まあその「あら」こそがこの映画の魅力であり、ウェルズの「作家性」がそこに現れているということなんでしょうか。
 いずれにせよこの映画の主人公は、正義感が強くまっすぐな、しかしそれだけに面白みに欠けるバルガスでも、あまりに無防備すぎるスーザンでもありません。最初から最後までこの映画の中心にいるのはクインラン、つまりオーソン・ウェルズです。
 オーソン・ウェルズによるオーソン・ウェルズのための映画というところでしょうか。
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thyele · 1 year
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2023年3月26日
統一地方選挙、6政令市長選が告示 大阪はIR・札幌は五輪争点に - 日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC239M40T20C23A3000000/
中国、ホンジュラスと国交樹立 断交発表の台湾は「遺憾」表明:時事ドットコム https://www.google.com/amp/s/www.jiji.com/amp/article%3fk=2023032600158&g=int
『NHKのど自慢』鐘奏者・秋山気清氏が卒業 21年間で「17000組を超える出場者の歌声に鐘の音を響かせてくれました」 | ORICON NEWS https://www.oricon.co.jp/news/2273031/full/
TBS、10月から新たなアニメ枠設立 第1弾は『七つの大罪 黙示録の四騎士』でPV公開 | ORICON NEWS https://www.oricon.co.jp/news/2273036/full/
ハナコ、澤部からのバトン引き継ぎ『なりゆき街道旅』新MC 「うま街道」も継承へ【コメントあり】 | ORICON NEWS https://www.oricon.co.jp/news/2272830/full/
「ややこしい客対応」に月20万円の用心棒代 ラウンジ経営者に勧告:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/sp/articles/ASR3T7RSWR3TPIHB00C.html
【高松宮記念結果】12番人気ファストフォースが勝利し波乱 団野大成騎手と人馬でGI初制覇 | 競馬ニュース - netkeiba.com https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=226195 まあすごい。おめでとうございます。
上戸彩、第3子妊娠 夏頃の出産予定 : スポーツ報知 https://hochi.news/articles/20230326-OHT1T51093.html?page=1 おめでとうございます。
身長147センチの妻に憧れを抱く俳優・佐藤二朗 死体役で「邪魔」と言われる存在感 https://dot.asahi.com/amp/dot/2023032400056.html
鈴木福『ZIP!』新木曜パーソナリティーに“最年少”抜てき 番組に新風もたらす「お茶の間に一緒にいるような感覚に」 | ORICON NEWS https://www.oricon.co.jp/news/2272936/full/
12種類の「ラッシュ×マリオ」コラボ品は大人気間違いなし!限定のハテナブロック型バスボムがかわいすぎる~ - isuta(イスタ) -私の“好き”にウソをつかない。- https://isuta.jp/617586
deadman 再結成後、活動を続けるなかで芽生えたものとは? 「もう“いつ終わろう”っていう言葉は出てこなくなりました」 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス https://spice.eplus.jp/articles/316012
マンガ大賞さん「🎉お待たせしました! マンガ大賞2023授賞式は明日、【2023/3/27(月)15時】開始予定です。授賞式終了後、その模様はマンガ大賞のサイトにてご紹介します。リアルタイム配信はありませんが、収録した動画も、作業が完了次第アップする予定です。 どうぞお楽しみに!」 https://twitter.com/mangataisho/status/1639866170118672385
Rutsuki@3/30~GraficaCrea vo.2さん「素敵な曲や作品を制作してる 惑(@MSDV_infomation)様より なんと素敵な作品を頂きました✨️ スクラッチアートの薔薇なのですがもう本当に素敵なんです。天才かと思いました。 もはや言葉がでません…それくらい本当に繊細で高貴で美しい作品なのです。 本当に嬉しいです。 ありがとうございます🎀 https://t.co/HlhQUAn0Bo」https://twitter.com/Bloserry/status/1639263869406199809
Mona_DR@3/24歌みた初投稿してみました💦さん「歌ってみたを投稿してみました 【歌ってみた】HURRY UP MODE / BUCK-TICK よかったら聴いてみて下さい 【Y】https://t.co/KhK1NnNhpr 【N】https://t.co/83dmhnoQR9 #BUCKTICK #歌ってみた」https://twitter.com/Mona_DR01/status/1639267213432483844
Zeke Deuxさん「【明日チケット発売】 2023年4月9日(日) 池袋BlackHole Kaya×Zeke Deux 2MAN [INFINITE ROSE] OPEN 17:30 / START 18:00 前売 ¥4,500 / 当日 ¥5,000 (D代別) 出演:Kaya、Zeke Deux コラボ企画あり B:e+ 一般発売(3月25日10:00〜) https://t.co/XVlaDr1IhJ https://t.co/NVz7PUxLGj」https://twitter.com/ZekeD_Official/status/1639250721336881154
佐藤-YoSuKe-陽介さん「昨年から不調が続いております。睡眠障害からの足底腱膜炎になり(やや回復)、手が霜焼けになり(回復)、新型コロナを罹患して、右腕に痺れが出ていました。そして今度は腰を痛めてしまいましたが、レコーディング等携わっていた楽曲が無事に完成に向かった模様です。誉めてやってください。」https://twitter.com/Bass_YoSuKe/status/1638949967648935937
AIR KISSさん「来る4月1日La.mama AIR KISS 出演! ラママへ直接メールでチケット予約できます。 件名に 「4月1日夜公演チケット予約 AIR KISS 」 本文にお名前、連絡先、予約枚数を書いて [email protected]にお送りください。 是非、宜しくお願い致します! https://t.co/pAsXQUvefw」https://twitter.com/AIRKISSJAPAN/status/1638153074744360960
だっちー / Daxchie @grace periodさん「次回のライブはこちらっ!!弟も出るので兄弟で出演というレアな感じでございます🤘🏻」https://twitter.com/gp92191846/status/1637817938760839168
大内優 4/8南青山レッドシューズさん「頑張ってwebフライヤー作りました。 友達少ないオレの音楽仲間9割がこの日に集結です。   出演者多いので18:00スタートになりました。 トップバッターはオレです🙋‍♂️ 出囃子的に何かやります。 【出演】 大肉団 大舘寛幸 夏一 松岡穂 Dummy つくね grace period TURBINES DRIVE https://t.co/tVq89ooF97」https://twitter.com/charix55/status/1635480696490958848
Daijiro Nozawa a.k.a.DIEさん「本日も盛り上がりました~🥳 渋谷チェルシーホテル たくさんのご来場ありがとうございました💓 #Ra:IN #本田恭章 #ASAKI https://t.co/feQLMTv5UD」https://twitter.com/Pukapyu/status/1639266671343853576
[email protected]’S PUNXさん「明日、やります! ジルド・レイ 大阪・・・・待ってんでー I. JOE https://t.co/bzthWNkM0E」https://twitter.com/satui_joefromgi/status/1639225976709328896
舞夕-マユウ-さん「次回ライヴ告知! 先日ご一緒したThe Eccentricさんと一緒に関西を襲撃! 2023/4/16(日) ALWAYS 伊丹 共演者含む詳細は後日発表! 新ユニットでは初めてだし、個人的にも関西は超久しぶりのライヴです🎸 関西の皆さん、是非遊びに来てください!🌸 https://t.co/jZV1QjCaqY」https://twitter.com/hrz45mayou/status/1635630259503788034
あやみ@配信色々🍄さん「ボカコレREMIX部門最終74位に入りました!🤗✨聴いて頂いたり観て頂いた方ありがとうございます! 早い内にYouTubeにもアップしますので観やすい方で視聴頂けたらと思います😊 【夏色花梨】傀儡阿修羅 Sixth mix/Sleep in Noise【ボカコレ2023春Remix】 #ボカコレ2023春REMIX https://t.co/vnQqluz809 https://t.co/AuFqrokZxv」https://twitter.com/sleepxnz/status/1638200957237616640
あやみ@配信色々🍄さん「#NowPlaying 無限 LOOP -LEAP- by BUCK-TICK on #AudioGate #iPhone めっちゃ楽しそうな夢みたい☺️ https://t.co/JiP6JcPEpX」https://twitter.com/sleepxnz/status/1639283969353973760
あやみ@配信色々🍄さん「自分以外の方が関わる事がひと通り終わったので、曲のネタ作ろうかな〜 Macのミュージックに曲を移行させるのは一気にはできないから、合間合間にやっていきます・・・ あとは地味移行作業ばかりだな、要らないものチェックしながらとか」https://twitter.com/sleepxnz/status/1639277619991437321
あやみ@配信色々🍄さん「つ…ツアー!!」https://twitter.com/sleepxnz/status/1639236143115010048
MIYABI the Drummerさん「2021年11月の動画を、調整中のドラムトラックに差し替えてみた。 音がどうこうより、今より約7kg多かった体格のほうが気になって仕方ない(笑) https://t.co/wfLG2kLMNi」https://twitter.com/MS16_Masahiro/status/1638559676320317440
Bang-Doll:RSK49さん「現在、25周年記念としてのフルアルバムをリリースする為にレコーディング中のBang-Dollですが、既に6曲位(把握してない/笑)完成してます。 まだまだレコーディングしてない曲も同じ位あるけれど、もし途中で俺が死んでしまったりしたらその時点の完成した曲位達でリリースしてけれさいm(_ _)m」https://twitter.com/BDVOXRISKY/status/1637917155156185090
たまき てるみさん「結局は楽しく面白く明るくしてる人のとこに人は寄ってくる 筋道通して優しさも兼ね備えてる人からは人はそう簡単には離れない 寂しさや孤独を感じて卑屈になったり他人を羨んだり妬んだりしても何も変わらない 自分棚上げで他人攻撃して自分守るよりもっと他にする事ある 良くするも悪くするも自分次第」https://twitter.com/teru6838/status/1637828067942084615
Tatsu (GASTUNK)さん「湾岸の羊に関する... 本日の夕刊フジの記事です。 本当にありがたい! 感謝!!! ✨🎶✨ Thanks to 夕刊フジ様✨ By Tatsu☠️🕷☠️ #湾岸の羊 #gastunk #gastunktatsu #夕刊フジ https://t.co/cFototszrE」https://twitter.com/undeadspaceman/status/1639158228536922113
SEXX GEORGEさん「アメブロを投稿しました。 『おはよう!0326ψ(`∇´)ψ』 #アメブロ https://t.co/iu5zngTRGC ありがとう 初久留米FUNKY DOG さぁ、行くぞ 徳山ガンボ🤗 https://t.co/5ExSPlFCjr」https://twitter.com/abikoshinonkai/status/1639801241864908800
Jien Takahashiさん「そしてRa:INでギタリストを務めるPATAさん🎸🇯🇵にも"MAJUSTICE"のアルバムをお渡しする事が出来ました!!🙏✨ 竜さんを始めとするご縁を繋いで頂いた皆様にはホントに心から感謝の気持ちでいっぱいです!😭✨ https://t.co/8MPVVoMby5」https://twitter.com/JiensOFFICIAL/status/1639283941751267337
KINGRYOさん「おはようございます👀✨ 2023.3.26(日)am8:45 今朝は少し寒いね( •́ɞ•̀)💤 さぁ準備してtobiraへ向かいましょう! みんな素敵な日曜日を👍」https://twitter.com/kingryoworld/status/1639775589560360960
無所属廃人 鳥肌実さん「入場無料本日開催 入場無料本日開催 入場無料本日開催 🕊️鳥肌実 外部出演🕊️ 「MUNECHO バッタ チャレンジ 380」 スクラップヤード内でのラジコン大会 開演時間 11時半から12時くらい その他の出演者 プラスワン、元オスカー所属勝又弟は司会 有限会社 宗長商会 前橋市下大島町547番地 https://t.co/iKEfHwhJvk」https://twitter.com/trhd_mnr/status/1639796375729876993
「#没」公式さん「「#祝映像公開」 遂に、「#没」初となるMV、「#没個性障害」のMVが公開された https://t.co/XLTN6AV4ON 此のツイートを拡散し、更なる戮力協心を求む 此のツイートが 100RT達成で「#MV撮影オフショット」解禁 200RT達成で「#未発表曲リリックビデオ」解禁 300RT達成で「#讌オ遘俶ュ蝣ア」解禁 https://t.co/3ubUKkx7qU」https://twitter.com/Botsu_Official/status/1639220521005993985
横山企画室さん「@takeo_official_ ほんと気持ち良かったですね〜^^ ツアーも楽しみです♪」https://twitter.com/yokodile01/status/1639300773682253824
横山企画室さん「@official_NAOKI バッコリヨロシクお願いします^^b」https://twitter.com/yokodile01/status/1639301367121743872
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takuto_さん「五年前の一昨日は中国深圳のフェスにworld's end girlfriendで出演しました。本番直前に機材バッテリーのトラブルがあって電池やアダプターを寄せ集めて演奏可能な状態にした事が忘れられません。何食わぬ顔をしながら演奏しましたが奇跡を感じましたし音楽の神様が味方してくれたと思いました。 https://t.co/OJ2G9WcYzr」https://twitter.com/takuto_/status/1639313254387429379
Ivy darknessさん「明日のお昼に過去チェキ販売いたしますライス https://t.co/MyoEEe4YR2」https://twitter.com/IVY_DOPE_SHOW/status/1639318947978944513
アイガゴちゃん🍬✨さん「よいじゃろ!!!」https://twitter.com/Eyegargoyle/status/1639283724620627970
Karyuさん「@yokodile01 とか🫂」https://twitter.com/karyu_official/status/1639377736597905408
NAOKIさん「168の朝は早い🥚🐣🐤🐔 おはよ✨ 今日から168ツアー開幕!🔥🐥🔥 まずは名古屋!滾って行こうぜぃ!👍👍👍」https://twitter.com/official_NAOKI/status/1639383046624509952
NAOKIさん「昨日のH.U.G🤘 #HUG https://t.co/hbM8xui7rs」https://twitter.com/official_NAOKI/status/1639389094055903232
Phobia_officialアカウントさん「【ライブ情報】 ◆2023/5/27(℃)_ネオ東京池袋手刀ドーム ◆「P&V≒R」 ◆出演(BIG 2): Phobia vs CRAZY PUNK KID ◆開門 18:00 / 開演 18:30 ◆前売パー券 5,000円(+1d) / 当日パー券 5,500円(+1d) 【チケット発売日】イープラス *03/26(日)12:00~発売開始! https://t.co/W5c8zWUkT0」https://twitter.com/official_phobia/status/1638543439867555842
池袋 手刀さん「◆2023/3/20m_池袋手刀 -SOLD OUT- ◆廃人バンド 11th Anniversary special program 【Paradoxical Reality TOUR Ⅵ act-「罠」と「舌」】2部制ONEMAN公演 ◆2部「舌」 出演;廃人バンド ◆O20:00 / S20:30 ◆前売完売 / *当日券有り 5,000円+1d ◇眩めく配信(販売中)↓ https://t.co/xV2OBnKlGe https://t.co/CQ2rJWtWKN」https://twitter.com/ikebukuro_chop/status/1637417465687994368
Deshabillz2023年4月29日(土) 名古屋 MUSIC FARMさん「押忍!アクスタ集めてアタオカ非売品ポスター是非ゲット願います! https://t.co/tkn3kfnuiH 押忍!あたおかの様に煮るなり焼くなり二宮.... これ、言っちゃうよな流れで笑」https://twitter.com/Deshabillz2022/status/1636553576641339392
Karyuさん「🤘」https://twitter.com/karyu_official/status/1639394647402491905
koumei_Lucifer's undergroundさん「チェキは予約限定ですのでよろしくお願いします。 会場限定の物販も計画中ですのでそちらも楽しみにしていてもらえると嬉しいです。」https://twitter.com/KoumeiLucifer/status/1639394973434130432
Karyuさん「ありがとうございます😭 BUCK-TICK FESTに出演出来るバンドに俺はなーる!! そして今から月世界を 俺は聴ーく!! https://t.co/ONjUCPtrWE」https://twitter.com/karyu_official/status/1639397620446826496
こもだまり|昭和精吾事務所さん「SSJ企画公演に2度出演してくれた、友人でピアノ弾き語りの永井幽蘭さんが明日3/26(日) 新宿HEIST ライブ『魔女華界』にご出演。 (写真使って&紹介もありがとう✨) 幽蘭さん曲の、純粋ゆえに残酷で棘のある少女たち。何がきっかけで魔女に成長するのだろう。 対バンで、なにわえわみさんも出演。 https://t.co/sDgZU18hk9」https://twitter.com/mari_air/status/1639402974731710464
Ryuichi Kawamura officialさん「AL LIFE✨ https://t.co/7kAp4YfwtE」https://twitter.com/RyuichiKawamur2/status/1639403154600235009
NAOKIさん「@yokodile01 バッコバコに😊🤘」https://twitter.com/official_NAOKI/status/1639404406688075777
NAOKIさん「@karyu_official イエス🤘」https://twitter.com/official_NAOKI/status/1639404590465699841
Karyuさん「昨日のライブの感想なんぞハッシュタグ付けて貰えたら俺は見ーる🫂 #hug #ryo #karyu #横山和俊 #naoki #takeo」https://twitter.com/karyu_official/status/1639407769832026113
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nashino3 · 2 years
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推しカプの紅茶を作ってもらいました。
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突然だが、「推し紅茶」というイメージグッズをご存じだろうか?
当方は推し香水や推し花などを過去紹介してきたが、ありとあらゆる形で「概念」を摂取したいというのはオタクの本懐である、多分。まして「味覚」となると滅多に味わえるものではない。世の中には直接その場で作ってくれるものもあるとのことだが、とりあえずは通販で頼めるもので……となるとヒットしたのがこちらの「推し紅茶」というものだった。
以下、頼んだときに書いた内容や味の感想などです。とっても主観なのでご注意ください。
紅茶専門店テシエさんの商品の一つ、「世界でひとつの紅茶(オーダーメイド)」である。
推しカプへの探求心と探究心、情熱が尽きることのない私にとっては願ってもない商品の一つだった。何より時間はひと月程度~かかることもある、と書いてあるが抽選ではなく、待てば確実に手に入るという点も魅力的だ。FE風花雪月コラボの紅茶シリーズに触れて以来紅茶にドはまりしていたのもあり、私は迷いなく購入ボタンを
……押す前に推しカプのどんな紅茶が飲みたいのか、一度整理をすることにした。
①できれば結婚後の穏やかな二人が良い。 ②過去は憎み合っていた二人を想像できるものが良い。 ③人物イメージもしてほしいが、実際が二人が日常で嗜むような紅茶でも良い。
以上の三点を確認した上でオーダー内容を考え始めた。
何度か所謂ところの概念商品をオーダーしたことがある人は「字数制限」に悩まされた経験がおありだろうと思うが、こちらの推し紅茶の場合は注文の際、備考欄に好きなだけ文字を書き込むことができるという方式であった。これは大変にありがたいのと同時にかえって頭を抱えてしまう。書きすぎると要素を汲み取るのが難しくなるし、第一遊んでほしいから頼むわけではないのだから、世界観や設定を詳しく説明するのもお店の方が困るに違いない(それはそうとしてかもかては全人類遊んで!)。
以上を考えつつ、出来るだけシンプルに要点を抑えつつ、以下のように私はオーダーをまとめることとした。
中世的世界観で、貴族、領主夫妻として暮らしている若い夫婦をイメージをした紅茶をお願いしたいです。 旦那さんは生粋の貴族。王の子でありながら継承権を持たないためにかなり自己評価が低い性格です。しかし見下されるのを恐れ、他人に対し非常に高慢でとげとげしい態度をとっています。また、身内・家族への愛情深さは本物で、心の底では尽くしたい気持ちにあふれています。 奥さんは平民の生まれですが突如継承権を持つことがわかり、貴族待遇でお城へと引き取られていきます。田舎者として見下されぬよう勉学に励み、そして遺憾なく天から授けられた優秀さを発揮していきますが、心の奥底では「居場所が欲しいだけなのに、なりたくもないものを目指している虚しさ」を感じています。 二人は当初険悪な仲で顔を見合わせる都度厭味の応酬をする程でしたが、言葉を交わすうちに対等なライバル関係、やがては誰よりもお互いのことを信頼する唯一無二のような関係になります。紆余曲折を経て、「お互いを唯一無二」と認識した二人は大恋愛をし、結婚する選択をしました。 二人とも似たような性格で、「高潔」「聡明」「負けず嫌い」でありながら「愛情を表現するのが苦手、受け取ってもらえる自信がないゆえに肝心な時に一歩引いてしまう」という性格をしています。重要なのは「そのわかりにくい愛情深さを、お互いだけは余すところなく理解し、許容し、受け止めた点」です。冷静さや諦念の中に包まれている確かに温かい愛情深さがとても魅力的な夫婦です。お互いの能力を評価し、一緒に領地経営の仕事に励みながらも共にするお茶の時間でほっと一息をつくようなイメージをしています。 そんな二人が悲しみや後悔を背負いながらも、一緒に手を取り合い、前向きに、新しい場所で安心感を抱えて生きているような雰囲気を作っていただければと思います。
──以上765文字。カギかっこで汲み取ってほしい点を強調していたオーダー時の自分の工夫が見て取れる。これが短いかはわからないが、世界観と密接に結びついている二人である以上削り切れるところまで削った上の765文字であると思いたい。
取立てて注意もなかったので固有名詞を記載しても良いと思われたが、何となく避ける方針にした。
とてつもなく緊張しつつも注文を確定。直後にBASE(テシエさんのサイトのシステム)から確認メールが送られてきて、上記の備考が丸々記載されていて、助かったような恥ずかしくてたまらないような気持ちになる。
そして、この段階で私は思いっきり商品紹介画像の中に書いてあったことを記載し忘れたことに気が付いた。「お好きな色」と書いてあるではないか。
もしかして重要な情報なのでは、と焦った私は注文IDを記載の上BASEのサイト上のチャットからお問い合わせという形で追記依頼。すぐに返信があり加味してくださる流れとなった。何に影響があるかはわからないが推しカプを語る上で「淡いブルーグリーン」は絶対に入れたい情報である。ついでにもう片割れのイメージの「ピンクっぽい赤色」も記載しておいた。反映されるかどうかはともかくここ好きポイントの一つだから。
ここまで注文を済ませたのが2023年1月21日。その後私は浮かれに浮かれノリタケのティーカップを買ったりした。推しに対して失礼がないように。自分の気持ちが上がるだけ上がるように。
そこから待つこと約2か月。
商品発送の通知が来たのが同年3月20日、実際に手元に届いたのが3月22日。
「味見用セット」も一緒に頼んでいたため、本体のパッケージとは別に小さいパッケージが入っていた。こちらにもご丁寧に紅茶の解説カードが封入されていたのでもしかするとちょっとしたプレゼントにも良いのかもしれない。
まずはカードを取り出して中身を確認する。
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気品を感じる穏やかな味わいのネパール紅茶、 凛とした真っ直ぐな味わいのダージリン紅茶、 優雅に香り立つピンクローズ、 清らかな純白のジャスミン、 包み込むような柔らかな香りをブレンド。
ふむふむ。香りの説明だ。
そっと背中を支えるような風味と穏やかな風味と 心地よい余韻がいつまでも響きあう 世界で一つの紅茶です。
……!?!?!?
推しカプが「背中合わせで信頼しあってるイメージ」をご存じか!?!?!?
あの765文字を「そっと背中を支える」にまとめるセンスが素晴らしい。詩的!天才!!私もそうすればよかった!!!
と、興奮気味になりながらおそるおそる味見用の小さいパッケージを指で開封。躊躇わずに香りの確認をするため鼻に全神経を集中させた。時期的な問題もあり嗅覚が正常に働いてくれるか心配になりながらも、「私は犬である」と信じてくんくんと香りを確認する。こんなところ推しに見られたら恥ずかしいが汲み取れないのはもっと恥ずかしかろうが。
カードの記載の通り、薔薇の気高そうな香りと、ジャスミンのハーブっぽい香りもきちんと嗅ぎ取ることができた。この時点で最早私が生きている空間は「推しカプの庭」である。
丁寧に選定された木々に咲き誇る花々が自慢の、領主館のお庭がそこにあるのである。
期待に胸を膨らませながら茶葉の色を確認してゆく。
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なるほど、この薔薇はきっと「ピンクっぽい赤」や「高潔」「聡明」「秘めたる愛情深さ」を表しているのだと解釈。ジャスミンの白いお花もはっきりわかる。「優美さ」や「まろやかさ」を引き出してる気がする。
さて、見た目でわかる範囲のことはこのくらいであろう。いそいそとティーポットにお湯を注いで温めた後、カードに記載の通りしっかりと3分間蒸らす。世界で一番長く、先が楽しみな3分であろうことは疑うべくもない。
いざ、しっかり抽出されていることを祈りながらうっきうきで用意したカップへ注ぐ。
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色は思ったほど濃くない。爽やかそうな色合いだ。ハーブティーに近い印象を受ける。
次に香りを確かめる。茶葉の段階でも確かめたが、実際にお茶として出してみるとこれがまたがらっと印象が変わる。気高そうな、言い換えればツンとした薔薇の香りが際立っていたが、お茶になるとむしろ際立つのはジャスミンの方だ。素朴で安らかでまろやかな香りの方が圧倒的に強い。まるで反転愛情のような印象変化だった。
さて、本題の「味」である。震える手でおそるおそるノリタケのティーカップを掴み、口に運び入れた。推しカプ(の概念)を口に含むというのは文字にすると大変背徳的である。
まず一口。
真っ先に浮かんだ単語は「安眠」であった。
そんな、まさか!私の感性、大丈夫?となりつつ、もう一口。
やはり「安眠」である。「安心」「安らぎ」「日常」の味である。ジャスミンの香りに対し私が抱いている印象がもろばれであるが、どうにもこれである。
突然話は変わるが、推しカプのいる世界に、きっと紅茶はない。あるのは現実で言うハーブティーに近いのだろうということを私は知っている。それでも推し紅茶が飲みたかった。推しが摂取できるならば躊躇わないのだ。
そこを踏まえて私は非常に納得した。「これは紅茶というより、ハーブティーなのだ」「あの世界と私たちを繋げたハーモニーなのだ」と。
色は確かに紅茶だし、味もしっかりと紅茶らしさを感じるのだが、もっと素朴なものを感じて仕方なかったのだ。日常で安らぎを得て、貴族も平民も口にして、身近にあるものを感じて仕方なかったのだ。
非常に心が穏やかになった。二人はとても高貴な身分であるのは確かだが、ここで表されている二人のイメージはまさしく「日常」だった。尖っておらず、お高く留まってもおらず、高慢であらず。相手を受け入れる姿勢とそうありたいという願い、寄り添いあう二人の姿がシンプルに浮かんで来る���うだった。
きっとこれは「特別」と一見してわかるものではない。何も知らない人が飲めば「あらあらお上品ねえ」で流されるようなものかもしれない。
しかし、それこそが「一心同体反転愛情B後の二人」ではないか?
とんでもない展開とどったんばったん劇場を繰り広げながら世界を許容して寄り添って生きている二人の姿こそ、ここに現れているのではないか?
非常に納得がいった。この二人こそ私が見たい景色なのだから、それを味に変換するとこうなるというのはとてもわかる。「安眠」という言葉も率直に出てきた単語であるが、エンド前は色々あって限界で眠れない日もあったかもしれない奥さんの方を考えると猛烈に欲しい要素である。
しっかりと味を楽しんだ上で余韻に浸る。この余韻がまた素晴らしい。飲んでいるときは穏やかさや安堵を感じるが、後味には気品と二人の高潔な精神性のような凛としたものが残っていたのだ。「いつまでも響きあう」とカードに書かれていたがまさにその通りで、私はその姿を心に強く描かざるを得なかったのである。
きっと私は今二人のいるお屋敷で、丁寧に対応された上お茶を出されたのだ。そうに違いない。
充足感と幸福感がずっと心を満たしてくれている。
活気をもたらすというより、お願いした通り「安心感でいっぱい」といったお紅茶だった。
特別でも何でもない日の終わりに、そっと嗜んでいきたい。
すてきな商品でございました。本当にありがとうございます。
「おかわり」でオーダーが何度も出来るようなので、思い出したいときにはまた頼んでみようと思います。
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liliyaolenyeva666 · 3 years
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🎼 01020 「きらきら星」。
まるで京都の大文字焼きのやうなタイトルが浮かび上がり、配役も何もかものクレジットが燃えあがっています 松竹映画 「不死鳥」 を観ています。木下惠介監督作品。海沿いにあるらしい 広い広いお屋敷で 割烹着姿の田中絹代さん似の女性サヨコは、バタバタとした朝を迎えているのですけれど、一息ついたところで、遠くの海をみつめながら過去を振り返ります。ある日のセーラー服姿で学校に通う お嬢さんサヨコは 下駄を履いた学ラン姿の佐田啓二さん似の学生さんが、ある雪の日に 飛鳥書房という書店で落とした 學生證 (東京市本郷区西片町ノ五番地 八坂眞一) を拾ったことから運命が切り開かれるのですけれど、お父様が脳溢血で突然に亡くなったり、弟の身体が弱まってしまったり、恋人のお父様にお付き合いを猛反対されたり、そんな恋人が (予定よりも早まって) 入営したりして、サヨコのジンセーはガラガラと崩れ落ちていきます。といった物語はさておき、田中絹代さんが テニスウェアを着てテニスをしたり、お嬢さまルックでドライブしたり、日本髪を結った着物姿で百人一首に挑んだり、どこかの遊園地で恋人と楽しんだり、足踏みミシンをガタガタと踏んだりしていて好いです。
つづいて
いつかの東京の風景をチラリと見せながら、父親が愛人の家に行ったっきりで帰って来なくて どうしたこうしたしています、とある家族の日々を描いた 「二人妻 "妻よ薔薇のやうに"」 を観ています。成瀬巳喜男監督作品。仕事で 2日ほど東京を訪れていた父親は、家にも寄らずに帰ってしまって ギャフンって感じの娘のキミコは、父のことで 周りから言われに言われるのもありますから、父のいる長野にビュッと飛んで 山にいた父に 母の元に帰って来て欲しいと懇願するのですけれど、父と父のそちらの家族と過ごしているうちに、父を東京に連れて帰るも何もを言うのもどうなのかしらって気持ちが ふっと芽生えてしまいます。それでも ガッと父を連れて東京に帰ったキミコは 隅田川を渡る前、映画で観た どこかの "クローデット・コルベール" の真似事を和服姿で披露したりするのですけれど、そんな或る夜の出来事も虚しく、父は また長野に帰ってしまいます。
..
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keredomo · 2 years
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 現実の上で、31歳を振り返っておこうと思い、こうして書き始めた。  観念的なことだけを著しておく気高さもあると理解しつつも、具体の苦しみもまた私の苦しみであるときちんと認めておかなければ、正しさに辿り着けないと考えたため。
 よって、これはいつにも増して自分のためだけの文章である。読んでいただく必要はない。
*** 
 去年は誕生日の記事を書く余裕がなかった。よく覚えている。前職の離職を告げて、後片付けに奔走していた。  転職が決まって人生が変わることになった6月は、毎日を事務的な疲弊と共に過ごした。人生を懸けて取り組むつもりだった仕事を手放す痛み、平穏な離職のために無意味な嘘をつかされる痛み、そういうものと闘っていた。
 誕生日は恵比寿のウェスティンの一室で小さいシャンパンを開けて過ごした。薄暗い日で、冷たい雨が降っていた。誕生日の祝いにとその日ホテリアーが提供してくれたチョコレートを、まだ食べ切らずにひっそりと一粒だけ残してある。赤いハートのガナッシュ。心臓のように思った。大切に、残している。
 退職し、思いがけずひと月半の夏休みを得て、毎日を言葉と共に過ごした。7月。新しい言語を習得するつもりが、持ち前の怠惰が邪魔をしてうまくいかなかった。熟達している日本語とずっと親密に遊んでいた。言葉は時間を埋めてくれる。言語ばかりでものを考える性向から、日々の日記はとんでもなく長いものになった。新たな外国語の習得は叶わなかったが、母語とのたわむれは、私に大いなる慰めを与えた。それでよかったのではないかと今は思う。
 8月に新しい仕事を始めてからは怒涛の日々だった。毎日、環境のよさに舌を巻きつつ、優しい上司と同僚に囲まれて慣れない業務をこなした。人格者ばかりに囲まれて、優しくされることに時折涙した。
 9月の終わりに父親が死んだ。12月に、人生を懸けて愛した人に決死の別れを告げた。死ぬかと思った。それら二つの衝撃にうちのめされて疲弊し、上手に人に優しくできなくなってしまった私を、家族の妻は拒絶し冷たく振る舞い、余裕のない私が彼女に優しくできないことについて大いになじった。くる日もくる日も、大泣きしながら夜通し罵倒しあった。私がわかりやすく優しくて有益でなければ私を愛さないこの自己本意でしかない者とはもう今後を共にしたくないと思い、家族から離脱した。もう愛したくなかった。私の人生に存在してほしくなかった。彼女に、傷つききった私をさらに追い詰めた自覚はあるのだろうか。お互い様だろうが、もう二度と愛せないだろう。心を傾けることはできないだろう。深く憎んでいる。それほどに、信頼していた人間に追い討ちをかけられた傷は深い。父を失い、恋人を失い、家族まで失った。友人も一人失った。失う時は、一気に失うものだ。
 失うばかりではない。得たものもあった。1、2、3月は、ふいに訪れたその衝撃を生に落とし込むことで精一杯だった。人に優しくされ、ありのまま過ごす姿を許される生活を、もしかすると送れるのかもしれない。私のような欠陥のある人間でも、誰かと生涯を共にできるのかもしれない。そう夢見た。がらにもなく期待してしまった。結局その夢は、次の誕生日に盛大に破られることになった。大いなる裏切りに遭い、再び失った。確かなものは、この世にはあまりにも少ない。安心は私の生に与えられるものではないのだと知った。思い知った。
 4月と5月は再び仕事に明け暮れた。仕事は私を求めてくれるから助かる。それと同時に、妊娠恐怖とふたたび闘い続けた。体の不調と異変を刻々と��け止めながら、子供をもつかもたざるか、真剣に考えた。一人で育てることができるのか。誰の子供にならば人生を捧げられるか。子供を持たない人生は女性として生まれたこの身の義務を果たさない罪なのではないか。子をなせば少なくとも虚無からは救われるのではないか。そんなことのために子を持っていいのか。考えた。怖かった。何を得て、何を捨てることになるのか。体の異変を覚えるたびに、想像し尽くした。うなされた。胃液がせりあがった。自分の生をやりきれていないのに、子をきちんと育てあげることができるのだろうか。私は子を殺してしまうかもしれない。きっと殺すだろう。むごいやりかたで幼児を殺してしまうだろう。睡眠不足の朦朧とした頭で、私の人生を奪うなと叫んで、殺してしまうだろう。
 春宵に、夜更けの京都の河岸で民族楽器を鳴らした。めちゃくちゃに叩いた不思議な楽器の音色が美しかった。空気は透き通っておらず、もったりと私たちを包んで、ただひたすらに綺麗な音とうっすらと聴こえる街の喧騒がそこに響いて、そこは黄泉のようだった。
 5月、随分遅れて、生理がきた。子を孕んでいなかった。心底落胆した。疲れ果てた。小説を書くことを決意した。それは今後の人生において妊娠を諦めることで生じる決意であった。
 私と親しい誰もが、その決意を喜んだ。爽やかな初夏だった。私だけが、晴れやかな顔で、人生を憎んでいた。私だけが、もはやこの生に期待できないと感じていた。何も持っていない。すべてを持っているのに、何も持っていない。
 美しい人と横浜で薔薇を見た。いちご飴を食べた。唯一の慰みであった。
 「あなたを母親にすることがためらわれる」と、その人との子を狂おしく望んだ相手に、かつて言われたことがあった。その言葉は私を縛り続けた。母親になることを諦めた今、その意味がよくわかる。育児は私の仕事ではないだろう。私の仕事は、人類という動物種を繁栄させることではない。生きることを余儀なくされている全ての人を救うための何かを残すことだ。
 子を諦めたのち、「あなたはあんなことはしなくていい」と、またその人に言われた。「子を産み育てるようなことは、しなくていい」と。私は、選択を間違えなかったのだと心底安堵しながら、同時に再び絶望した。
 こんなに苦しい思いに苛まれることが、この人生には必要なのだろうか。
 死んでいいだけの理由が、いくらでもある。私は、「死んでしまっても仕方なかったね」と人に思われるだけの理由を十分に抱えていると思う。それでも、死ねない理由のほうがもっとたくさんあるのだ。私を失った生を生きさせたくない人がいる。そう確信できるところにまで、自らの生を押し上げてしまった。そのことを誇りに思う。重荷であるとは思わない。
 ただ、ここまで傷ついてしまえば、いつ死んでもいいなとは思う。自死を免罪されるほどに、私は傷つき果てていると思う。その権利を、みずから行使することはないだろうけれど。もはや希死念慮も薄らいだ。
 白百合の派手派手しさは私を救う。眠りの横暴さも私を救う。紫煙のくゆりも私を救う。言葉も私を救う。私のためだけに連ねられた言葉たちが私を救う。私が私のために書き殴る言葉たちが私を救う。
 それさえあれば十分なのではないかと思う。本当は、これで十分なのではないか。私が求めすぎているだけで、本当は、これだけ持っていれば十分なのに、安寧を、浄土を、深呼吸を、深い眠りを、音楽を、眩さを、確かさを、求めていること自体が間違っているのではないか。
 浄土の英訳は「pure land」と言う。初めて知った時には笑ってしまったが、今はとてもよい英訳だと感じる。pure land。私の望むところはそこであるとはっきりと断言できる。pure landという訳が与えられたことで、「浄土」という言葉は(私の語彙において)仏教から離脱した。
 どこか、涅槃を超えたどこかに、私が私であるだけでよいとされる、pureな、もう二度と心を折らずに済む、もう二度と諦めずに済む、もう二度と心が張り裂けるような思いをせずに済むような土地が、もう二度と、私が私であることを妨げない土地が、あるのだろうか。あるといい。あってほしい。
 私を守る庭があってくれればいい。私の心を守る庭があってくれればいい。美しい百合に囲まれて、緑と白だけが支配する、ようやく呼吸のできる土地が、ようやく深い呼吸のできる庭が、安心して手脚をのばして横臥して、深く息を吸える土地が、誰も、私がのびのびと一人で眠って一人で目覚めて、世界の光の美しさに目を細めることを邪魔しない土地が、庭が、美しい庭が、あるといい。
 壊れてしまえばいいのにと願わずにすむような庭が、壊れてしまうかもしれないと怯えずにすむ庭が、あるといいのに。
 どうしてないのだろう。
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kachoushi · 6 months
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零の会
2023年12月2日
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於:かながわ労働プラザ
坊城俊樹選 岡田順子選
坊城俊樹出句
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坊城俊樹出句
胼の手の婆キューピーを路地に売る 椰子ひとつイギリス館の冬天へ 十字架の墓遠望す街師走 十番館に十朱幸代と逢ひし冬 「ソーダ水の中を貨物船が通る」冬 フェリスらし嬌声冬の元町を 冬薔薇を領事の妻は纏ひしか 墓地に置く錨に遥か冬の海 冬の灯は領事仰ぎしシャンデリア 窓は冷たく望郷のピアノの音
坊城俊樹選特選句
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氷川丸の円窓いくつ北塞ぐ 昌文 十字架のかたちに燃る蔦紅葉 美紀 倫敦を遠く大使の冬薔薇 佑天 望郷の眠りの中に木の実降る きみよ 女学院に尖塔のかげ冬紅葉 久 冬木立の向かうをつくりものの海 緋路 昏き灯のランプシェードとポインセチア 和子 十字架を解かざる蔦の冬紅葉 光子 凍空や十字架赤き鉄であり 和子 誰も振り返らぬ早過ぎた聖樹 佑天
坊城俊樹選▲問題句
港町探偵めいたコート着て 荘吉
坊城俊樹選並選句
冬凪の港の見えるまでバスに いづみ 蔦枯れてするりと潮の匂ひかな 小鳥 煤逃げや海きらきらと広ごりぬ 眞理子 蔦枯れてフランス橋の歴史かな 佑天 著膨の先生を呼ぶ飾り窓 順子 著ぶくれの犬著ぶくれの人を連れ 緋路 ヨコハマのすべてがメリークリスマス いづみ 枯葉舞ふフランス山をくるくると はるか 冬の日は風車の影に刻まれて 緋路 豚饅も恋占ひも十二月 きみよ 一斤のパンの重みも十二月 光子 冬館キラキラ星のもれ聞こゆ 美紀 冬木立フランス山の鳥統べて 順子 郷遠し姥百合の実の枯れしまま 昌文 近づけば冬の日向のにほひの子 和子 ステンドグラスその下の懐手 小鳥 着ぶくれて片脚上げもならぬ犬 佑天 プラスチックの聖樹に朝の日の白し 緋路 銀色のリボンに巻かれ冬館 小鳥 冬空の抱へきれないほどの青 美紀 堕天使の羽に見立てて冬薔薇枯る 光子
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岡田順子出句
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岡田順子出句
玉のごとフランス山の冬すみれ 冬凪や浜のガンダム動くやも 冬薔薇へ白亜の館は幻想す テディベア夢路に冬の子を待てり 吹く桃をイギリス館の厨房に 冬木立フランス山の鳥統べて 著膨の先生を呼ぶ飾り窓 茨の実赤きを冠し十字墓 冬薔薇は領事の言霊に薫り 一穢なき天空こそ冬帝の青
岡田順子選特選句
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岡田順子選特選句
みなと町古物を売りに行く師走 荘吉 窓は冷たく望郷のピアノの音 俊樹 氷川丸の円窓いつく北塞ぐ 昌文 冬館キラキラ星のもれ聞こゆ 美紀 冬日和トーストに染むバタと蜜 季凛 ガンダムを磔にする師走かな 緋路 革命は起こすものかも冬薔薇 緋路 誰も振り返らぬ早過ぎた聖樹 佑天 胼の手の婆キューピーを路地に売る 俊樹 古硝子歪めし冬の空はあを 久
岡田順子選▲問題句
浜のメリーの長きまつげか冬薔薇 眞理子
岡田順子選並選句
十番館に十朱幸代と逢ひし冬 俊樹 冬薔薇は墓にも晴れの二人にも 佑天 十字架のかたちに燃ゆる蔦紅葉 美紀 ガンダムの凍ててゐるとも眠りとも 光子 寒禽はフランス山の空あそぶ 小鳥 洋館の隅に師走の募金箱 はるか 黄落に隠されてゆく巨大船 きみよ 枯葉舞ふフランス山をくるくると はるか 凩を海へ見送る倉庫街 光子 倫敦を遠く大使の冬薔薇 佑天 冬の日は風車の影に刻まれて 緋路 胼の手で選ぶ野菜を元町に はるか 望郷の眠りの中に木の実降る きみよ 冬薔薇の門をチェロ負ふ長き髪 昌文 回り落つ長き滞空時間の葉 季凛 洋館は降誕祭の灯に染まり はるか 楽器ケース背負ひて集ふ冬館 久 十字架を解かざる蔦の冬紅葉 光子 この小春百年続きますやうに きみよ 凍空や十字架赤き鉄であり 和子 情深き人よつつじの忘れ花 和子 纜の齢宥める小春潮 三郎 オカリナ売はきよしこの夜吹きながら きみよ 切株に大きな穴や日向ぼこ 和子 テディベア椅子に座らせ十二月 光子
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toshiki-bojo · 2 years
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俊樹五百句
虚子の「五百句」と対峙したい。虚子はそれを五十年ほども掛けたが、この作句期間は一週間に過ぎない。出来不出来以前にこの名著なる存在と対峙したかった。俳句の存在意義だけがこの試行錯誤の源である。短い人生である、我が愚行を是非批評して頂きたい。
坊城俊樹 令和4年8月
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弔ひの夜に横たはる暑き襤褸 浮浪者の襤褸に星降る夜となりぬ 弔ひの夜の白服なる異形 弔ひの杖に樹海の町暑し 浮浪者の眠る窓とて朧なる 夏の灯のまたたき琴座鳴るといふ 幽霊や露台に支那の戦没者 幽霊の招く小路の風死せり 夏の路地女幽霊絢爛に 星の降る夜へ英雄の霊かぎろふ
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国士無双あがる男へ星流れ 夏の夕遺族は骨を探索す 夏夕べ黒き連鎖の遺族たち 遺族らは夜より黒し星流れ 哀しさは真夏の盆へ地震きたる 地震の町に吠える家守の夜でありし 恋人も濡れる家守の夜となりし 母死して星も死すてふ家守の夜 家守らの目の爛々と星見上ぐ 家守らに昭和の記憶ありにけり
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金色の家守は母の野望とも 父がつけし渾名の犬へ星流れ 大蛇の我が天井を護りたる 姫蛇の碑へと真夏の夜の夢 蛍火に意思といふものありにけり 山泣くも山笑へるも蛍へと 犬死して総理も死して蛍へと 一億の蛍の一つ死してをり ほうたるの火に照らされて万華鏡 ほうたるの乱舞を待てる半旗かな
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火蛾ひとつ火焔の中を舞うてをり 蛍来る夜は両親へ星降る夜 死ぬ匂ひして晩年の蛍籠 怪しげな教会へ入る蜥蜴かな 万華鏡の色の蜥蜴や月を追ひ 猊下そは百歳に死し蜥蜴また 猊下死す百一の星流る夜を 猊下逝く蜥蜴は天の星仰ぐ 猊下逝く十の契りを夏の夜に 総理逝きしばらく夜の火蛾として
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猊下逝く祇園の夏の夜の契り 星流る方へ杖つき神楽坂 夏の夜の三味の灯しは籠もらざる 懇ろに幽霊を待つ簾上げ いつも見てゐて見てゐない裸かな 貪りて夜の怨霊の裸とも 風通す裸の窓をすべて開け 恩讐もある傷跡の裸体とも カンバスに幾何模様なる裸体 日当たるとやはらかくなる裸体かな
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陰翳の裸の体囁ける 因果なる裸体を褒めてゐて死せり 裸体なる女カオスの縮図とも 茅舎忌の我を白痴と思ふかな ヌードデッサンせんと孤高の茅舎の忌 茅舎忌といふ忌まはしき忌なりけり 俳壇に生けるも死ぬも茅舎の忌 茅舎忌の猿股を日に干してあり 金剛の露現今の茅舎ゐて 口唇に薬挿し入れる茅舎の忌
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河童忌の屋根に墜ちたる龍之介 河童忌といふ祝祭のやうなもの 蚕豆に天使の翼ありにけり 蚕豆の妻の故郷はカタルーナ 蚕豆といふ処女作のやうなもの 蚕豆を剥き深緑やや遺憾 蚕豆の筋のあたりを背骨とも 蚕豆のやうな赤子を授かりし 蚕豆とは一卵性双生児 バンクシーの絵は白黒に夜の秋
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我が瞳孔まもなく朽ちて夜の秋 丑三つのマンゴーゆつくり熟すなり 丑三つの蜘蛛透明な糸を吐く 斬られる待つ丑三つの熟柿かな 愚かなる夢の中なる熱帯夜 しづかなる女の舐める熱帯夜 黒蛇が白蛇を呑む熱帯夜 括れざる腰振る真夜の熱帯を 母さんが父さんを呑む熱帯夜 口唇を襞と思へる熱帯夜
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熱帯夜朱き口唇とて腐臭 熱帯夜とはずぶ濡れの吾子の夢 峠路に幽霊を待つ月見草 裏切りの美人薄命月見草 月光やちやん付けで呼ぶ影法師 月見草火星より木星が好き 月見草路地の子やがてゐなくなる 星の降る夜はひとつきり月見草 月見草恐らく祖母は浮気した 新婚の路地の匂へる月見草
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日覆を立てる穴とて深淵に 日覆のおほひて赤子腐敗せり ビルよりも高き日除けを立てにけり 男一人日除けを出でず老いにけり 裸族らし我が家の下の夫婦かな 裸にて人に逢ひたく皮を脱ぐ しづかなる蛇しづかなる自死をせり 蟻と蟻獄を出でたる如出逢ふ 灯の蟻といふ見当たらず羽蟻とす あの蛇を保育園へと見失ふ
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青条揚羽より高き蝶のなき 金輪際黒筋揚羽見失ふ 黒揚羽より正装の男かな 瑠璃揚羽祖父の遺墨を飛び立てり 暑き電線暑き電線と出逢ふ とぐろ巻く蛇地境を管理せり 大いなる物の崩れががんぼの死 青き星流れて白き星流れず 蟷螂と格闘をして日記とす 暁に麦飯を食ふ祖父の髭
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亡霊が炊いた麦飯吾れのため 麦飯の茶碗に描くただの柄 麦飯に卵二つの豪華さよ 麦飯を母は嫌がり父も嫌がり おばQを見て麦飯を食ふ至福 箸は茶で洗ふ麦飯たひらげて 麦飯を父は食はずにバタを食ふ 麦飯といふ軍縮のやうなもの 麦飯にのりたまかけて邪気かけて 仏教にあらず神道麦飯を食ふ
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麦飯を御霊に捧ぐことならず 麦飯で鉄腕アトム見てをりぬ 昭和三十六年の麦飯豪華なり 麦飯といふ神道のやうなもの 瑠璃鳴くや御霊のやうな声溢れ 神域を歌へる瑠璃のすきとほる 殉職の御霊へ瑠璃の鳴きにけり 銃弾に斃るるときに瑠璃鳴けり 天照大神きて瑠璃鳴かせ 天辺の虹の上より瑠璃鳴けり
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虚子とのみ彫られし墓へ瑠璃鳴けり 坊城家六代目へと瑠璃鳴けり 勾玉の青のひとつは瑠璃の声 瑠璃何か喩へてみれば金剛に 夏燕折り返し来る消防署 三次元を四次元に斬る夏燕 生れ替るなら岳麓の夏燕 青空を巻き込んでゆく夏燕 夏燕鏡を斬りてさかしまに 天辺に仏来給ふ朴の花
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朴の花白く翳りて懇ろに 朴の花の中に釈迦尊をらざりき 虎尾草に毛並のありて逆立ちて 虎尾草の揺れて待ちたる未通女かな 金輪際虎尾草と縁切ると言ふ 虎尾草の先くねくねと蠅を追ふ 梧桐に影といふもの濃かりけり 樹海めく梧桐たちに迷ひたる 梧桐を仰ぐ超高層仰ぐ 梧桐の葉とは天狗の団扇かな
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梧桐やブランコは立ち漕ぎ続け 梧桐の翳に不良の煙草吸ふ 梧桐に青春である疵を彫り 梧桐の伐られ虚空の天となる 山笠の波動花鳥子より届く 山笠の句の勇壮な波動来る 山笠に恋といふものありにけり 博多つ子純情の夏なりしかな 山笠の日と生誕の日と隣る 純情の山笠に夢馳せてをり
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山笠に天神颪とは来たり 金亀虫裏返りたる真夜の褥 黄金虫夜を引き摺りて灯へ入りぬ 灯に入手夜の帝国の黄金虫 羽蟻の夜玻璃にべたりと都市の闇 羽蟻翔ちお日様に溶けなくなりぬ 子を捨てし母は戻らぬ羽蟻の夜 羽蟻の夜金輪際の父は帰らぬ 羽蟻の夜弔問はなほつづきをり 茅舎忌の卍となりて日章旗
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露の世へ消ゆる人あり茅舎の忌 茅舎忌の夜が流れてしまひたる 隻眼が見えなくなりぬ茅舎の忌 龍子の絵どこか稚拙な茅舎の忌 茅舎忌の流れ流れて星ゐない 吾妹子の胸やはらかき虎が雨 吾妹子の海へ尿する虎が雨 煙草屋もとうに死に絶え虎が雨 土用波恋愛はもう星屑に 岬越え来る土用波白々と
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土用波いよよ怒濤となり崩れ 子が一人攫はれてゆく土用濤 土用濤灯台を越え来たりけり 元総理死にて土用の波濤へと 波怒濤土用の夜の人攫ひ 伝説の出水川とはこの小川 子を攫ひ妹を攫ひて出水川 出水川と記憶流れて悪夢とも 出水川恋の破綻も流しゆく 虚子塔に人来ぬ日なる最澄忌
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最澄忌千日回峰終るころ 叡山は星の降る夜の最澄忌 叡山をさ迷ふ夜の最澄忌 最澄の忌の極楽の湯舟かな 最澄忌灯す頃の先斗町 祇園にて猊下と酌みし最澄忌 萍の隠沼として河童棲む 萍を髪に見立てて河童立つ 萍の茂り月光留めたる 妖精が腰掛けてゐる蛭蓆
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丑三つの月光にある蛭蓆 優曇華へ星やさしくて月やさし 優曇華のいのち揺らぎて月を待つ 儚きは優曇華の茎なりしかな 優曇華にいのちあかりの灯せり 優曇華に神降臨すひとつづつ 母死して優曇華の情なしとせず 優曇華へ言葉少なき真夜の人 ケルン積む星降る夜となりしかな ケルン積む大岩壁と対峙して
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ケルン積むひとつひとつに女の名 行李から恐らく祖父の登山帽 恋をして山登りして死に逝けり ロッククライミングの刹那あの夏を しづかなる人しづかな死夜の秋 夜の秋幽霊ももう寝静まり 恋をして失恋をして夜の秋 瞳の奥の闇へと星の流れゆく 星の降る中に月降る夜の秋 蟻ひとつ彷徨うてゐる夜の秋
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死顔の威厳なるかな夜の秋 曾祖父も祖父も今宵は夜の秋 星ひとつ艶然とある夜の秋 夜の秋網膜剥離みたいな灯 羅を着て恋などに惑はされず 浴衣着て金魚の柄を泳がせて 羅を着て老いらくの恋をせむ 羅に序破急といふ恋のあり 妙齢は達磨柄なる浴衣着て 浴衣着て恋に窶れてしまひけり
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祖父と祖母らし残像の藍浴衣 羅の包んでをりぬ裸体かな 羅の包み適はぬ恋をして 浴衣着て恋の乳房となりしかな 浴衣着て恋人と逢ふ浜の路地 羅を着て蝮酒召し上がる 浴衣の子星とおしやべりしてをりぬ 後ろ手に団扇はさんで恋浴衣 白兎波間に跳ねて卯波くる 人死して星の卯波と���りしかな
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卯波寄す森田愛子の臥所へと 九頭竜の卯波漣ほどのもの 夏の波真砂女の卯波とぞなりぬ 月光が卯波流してをりにけり 滴りの金銀の粒金剛に 滴りに輪廻転生ありにけり 滴りて岩壁となる日本海 東京スカイツリーの天辺滴りて 滴りて浅草線の三ノ輪駅 ゆつくりとしづかに歩む蛇ひとつ
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蛇の夢見てその蛇を見てをらず 蛇酒といふ極楽の中に死す 滴りの岩壁を行く数学教師 滴りの後ろ姿の女体山 蛇女邪心となりて星流れ 蛇ふたつ絡んでをりぬ月光に 蛇絡みつつ愛欲の中にあり 権現の無数の蛇の降る社 炎帝の統べるままなる総理の死 炎帝へ斬首の鴉羽ばたけり
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炎帝いま月の裏側焼きにけり 炎帝といふ今生の大宇宙 勲一等正一位なる墓灼けて 勲一等の軍馬の墓は緑蔭に 暗夜行路書きし墓とて茂り中 暑き固き墓石の如き絵画館 イザベラの墓に彫られし薔薇香る 銀杏並木の緑蔭もとんがりて 茂りてはいつも探せぬ乃木の墓 坊城は俊ばかり付く墓涼し
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殉教の墓へマリアの南風吹く 寝棺そのものを横たへ夏の墓 緑なる線対称の銀杏かな 八月の面対称の絵画館 サンドレスとは青山のあつぱつぱ 青山の墓みな灼けて無言なる 夏日燦超高層といふ墓標 無機質の超高層を旱とも ソファーめく茂吉の墓へ夏蝶来 茂吉いま夏蝶となり利通へ
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墓に挿す供華も明日より秋薔薇 秋の蝶クルスの墓を懇ろに 夏果てて石より重き絵画館 緑蔭のハチ公の墓何処なり ハチ公の供華はおそらく水羊羹 異国なる地下に眠りて薔薇の墓 夏の蝶マリアの指に触れてより 喪主だけが半袖で乗る霊柩車 蟬の音は聞かず真昼の野辺送り 蟬死して蝙蝠ばかり飛んでをり
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蝙蝠は帰る逆さになるために 蝙蝠の裏切る音を聴いてゐる 蝙蝠も消え失せグリム童話の夜 めまとひはめまとひとして囁けり めまとひは無責任なる大家族 婆の眼の脂にめまとひ親しめり めまとひを払ふ多情の口を閉ぢ めまとひの中を葬列続くなり 朱烏夏の夜の夢覚めし頃 茅舎忌の月光ことに夢を食ふ
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茅舎忌の虫の音といふ哀しけれ 茅舎忌のシュミーズは幽霊の自慰 そこはかとなく隠微なる茅舎の忌 キリストと生きる男へ茅舎の忌 茅舎忌に金子みすずを読んでをり 白鼻心白夜の夢を見てをりぬ おぼこ今白夜の夢を見てをりぬ 白夜とは神の数だけありにけり 熊に似る男涙の炉辺話 雪女帰らず解けてしまひたき
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金輪際なき眼光の鯖を食ふ 鯖を食ふ恋愛をした夢を見て 銀色に無限のありし鯖を食ふ 恩讐の臭みの鯖を食ふ女 鹿島灘あたり怒濤や鯖を食ふ 鯖を食ふ女臀部を揺らしつつ 鯖を食ふ潮の香りを煮てをりぬ 黒潮を炊いて鯖煮となりしかな 鯖食ひ男鯖食ひ女淫靡なる 鯖食うて惜別の情無しとせず
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我が生の金輪際の虹に逢ふ 虹死して首都凡庸の空となる 奈落より虚子の墓へと虹の橋 蚊柱となりて青山墓地を舞ふ 吾妹子の子宮男の子を生みにけり 我が家より大いなる虹架かりけり 苔の花とは妖精の小さき眼 苔の花喋るぺちやくちやぺちやくちやと 苔の花海に流れてしまひさう 我が生も淋しからずや苔の花
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大漁の夜の纜に苔の花 苔の花阿呆の黄色楽しくて 苔の花金輪際の生にあり 苔の花哀しくなれば咲いてをり 苔の花苔を大地として咲けり 苔の花の夜は近づく大宇宙 未熟児に産まれる人へ苔の花 そよぐことなき苔の花小さすぎ 流星と同じ色して苔の花 苔の花咲きて天動説となる
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苔の花影といふものありにけり 囁きの夜に閉ぢたる苔の花 河童忌を星の吹雪と思ふなり 河童忌の蛇口ひねれば湧いてをり 河童忌に砂糖を舐める女あり 河童忌のしんがりの児は引き込まれ 河童忌にベートーベンを聴いてをり 河童忌を皇后陛下畏くも 河童忌の童は杓子定規かな 怒濤とし童押し寄せ河童の忌
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滴りて山又山を濡らしをり 絵画館の壁の隙より滴れり 夏の水汲み元勲の墓域へと 滴りに栄枯盛衰ありにけり 滴りて富嶽をすこし潤せり 滴りに奈落といふは先のこと 滴りてゆつくり濡れてをりにけり 滴りて巌の命を疑はず 幻か滴る先に河童の子 滴りて四国三郎ありしかな
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蟻ひとり穴ひとつあり佇みぬ 増上寺国葬にあり蟻ひとつ 群衆の蟻群衆の蟻に逢ふ 山蟻の威厳の黒に死してをり 黒蟻と赤蟻言葉交さざる 蟻ひとつ地下迷宮を出で来たる 蟻塚に蟻の声のみ充満す 蟻塚の掘りたての土匂ふなり 蟻地獄静謐といふ美しき あとづさりして身を隠す臆病に
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岳麓へ行者道めく蟻の道 蛾の破片ゆらゆら運ぶ蟻の道 ビール飲む眉間に皺を寄せながら 麦酒飲むますます法螺を吹きながら 白魚のやうな指もて麦酒注ぐ 我が世とぞ思ふ望月の麦酒かな 麦酒のむいつか焼かれし喉仏 女ひとり化粧濃くして黒麦酒 蛇苺姉の我が儘永遠に 蛇苺庭に埋めし金魚へも
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侯爵の墓の片隅蛇苺 蛇苺男鰥の庭の恋 山笠の西の便りを句に乗せて 博多つ子純情いまも山笠に 山笠の男だらけの怒濤なる 傀儡の関節錆びて夏の雨 白雨きて蛍光灯の切れかかり 関節はぎしぎし老ゆる夏の雨 飴玉が降る音のして夏の雨 連続の数珠の音して夏の雨
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夏の雨身の内の獅子唸るなり 旋律はボブマーリーに似て夏の雨 戦後すぐ膣より産まれ夏の雨 白雨きてボサノバの雨合体す 白雨きてコーラの壜の女体めく おそらくは黄泉の国とて夏出水 夏出水遺品の遺書の何処へと 高貴なる神に押し寄せ夏出水 最果ての鵺の夜へも夏出水 土用波七里ヶ浜で祖父に抱かれ
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土用波みたいな嬶の乳房かな 柏翠の療養所へと土用波 土用波森田愛子の身の内へ 土用波虚子と愛子の物語 髪洗ふ乳房の先を湿らせて 髪洗ふ妬み嫉妬を流すとか 女百態懇ろに髪洗ふ 髪洗ふ幼き頃の金盥 あんな女に嫉妬して髪洗ふ 犬洗ふ即ち犬の髪洗ふ
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昼寝して夢の合戦破れたり 元首相撃たれし頃の大昼寝 夜よりも昼寝彼の世に近かりし 貪るは蛸か女体か昼寝覚 昼寝して夜には死んでをられたる 昼寝覚女百態消失す 昼寝覚地獄の釜を押し上げて 昼寝覚一年損をした気分 昼寝して虚子と話をして戻る 昼寝覚范文雀と別れ来て
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蝙蝠の彼の世此の世と飛翔せり 蚊食鳥煙のやうなる蚊を追へり 蚊食鳥夕焼け小焼けの唄に乗り かはほりの逆さに夢を見る昼間 かはほりに迷子探してもらふ夕 蚊食鳥夜の女は出勤す かはほりは街の電波と交錯す 蚊食鳥幼稚園児はもう家へ 友人の納骨を終へ蚊食鳥 学習院初等科の上蚊食鳥
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あぢさゐの萎れし夕べ蚊食鳥 かはほりと月と金星置きどころ 青林檎みたいな乳房持つ少女 青林檎囓る気もなく接吻す 青林檎真夏の夜の夢の中 昭和とはヌード写真と青林檎 麗人の口怖ろしく青林檎 漆黒の夜は青ざめて青林檎 青林檎堅しと思ふ瑪瑙より パテイーデュークショーを観ながら青林檎
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青林檎がさつな漢の手に堕ちる 夏の夜の夢とはならず老いゆけり 夏の夜の罪ある墓標御影石 唇は濡れて真夏の夜の夢 夏の夜のネオンサインはジジと切れ 漆黒の真夏の夜の夢となり 入れ墨の夏の女を持て余し 金魚玉夜に入る頃の小宇宙 絢爛の金魚は恋をしてをりぬ 絶縁の夜に浮きたる金魚玉
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和服着て振り袖を振る金魚かな 勲一等正二位の飼ふ金魚かな 飛魚の飛んで越え行く隠岐の島 隠れキリシタン飛魚となり戻りけり 飛魚の流刑の島を飛び越えて 炎帝に見つからぬやう昼に寝る 日輪が炎帝をまた拐かす 炎帝に翳といふものありにけり 白日夢とは炎帝が司る 炎帝が紛れ込んだり夢の中
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盆栽といふ炎帝の置き土産 炎帝も銀河の裾の一部分 我が霊も炎帝となり銀河へと 観音の笑みて溽暑を遠ざけて 観音の炎暑の唇を赤しとも 陽炎へる陽子の墓や禁色に 墓の苔とて万緑の一部分 観音の胸乳あたりへ夏の蝶 五輪塔とは緑蔭のただの石 乾きたる稲毛氏の墓とて旱
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一山の万緑なだれ年尾句碑 薔薇咲かせ流行り遅れの服を売る 昔から麦酒が好きな人の墓 蛍光灯切れかかりゆく夏の果 夏行くや皆んな貧しき灯して 人を待つ心にも似て夜の秋 涼しさの雨の粒とは淋しくて 街の灯の蒼く点りて夏の夜 灯して何読むでなき夜の秋 夜の秋義兄は生れ替りしや
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涼しさの夜の灯の鈍色に 堕胎の子いつも走りて汗哀し 夏逝くや雨の音符の翳色に 夜の秋眼の衰への文字歪む 夜の秋炎集めて住む川原 夜の秋己れ空しく酒を飲む 涼しさの夜雨の音の蓄積す 涼しさは恨みに似たり灯を消せば 幽霊坂うすむらさきの夜の秋 幼稚園死んだ子が居る夜の秋
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夜の秋やがて孤独の誕生日 蛍光灯切れかかりゆく死者の秋 老いてなほ秋めく恋の行方かな 新涼の飴の色とは濃紫 秋めきて失恋をする七回目 新涼の鏡に映す吾の死顔 頭痛して秋めく我の髑髏 新涼の驚き顔となりし天 新涼の犬に哀しき堕胎過去 八月の女ものものしく太り
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@Cerisiers roses et pommiers blancs 薔薇色の桜と白いりんごの木
https://www.youtube.com/watch?v=LmUDhx2jSqs ティノ・ロッシの歌で知られるが、アンドレ・クラボー(1911−2003)の方が先に歌ったと思う。 メロディが軽やかで日本でも好んで歌われるが、原詩を見ると結構セクシーな内容が含まれている。 それでいてハッピーエンドなのも聞いていて楽しい。 This song is known as the one by Tino Rossi, but I think Andre Claveau sang it first. As the melody is bright and it is widely sung also in Japan. There are some sexy impressions in it, but it ends happily.
歌詞と意味 Quand nous jouions à la marelle Cerisier rose et pommier blanc J'ai cru mourir d'amour pour elle En l'embrassant. 石蹴りをしていた頃 薔薇色の桜の木と白いりんごの木があった 僕は彼女への愛で死にそうだった キスをした時
Avec ses airs de demoiselle, Cerisier rose et pommier blanc Elle avait attiré vers elle Mon cœur d'enfant. レディらしく 薔薇色の桜と白いりんごの木 彼女は引き寄せた 僕の子どもらしい心を
La branche d'un cerisier De son jardin caressait La branche d'un vieux pommier Qui dans le mien fleurissait 彼女の庭の桜の枝は 愛撫した 僕の庭で咲いていた 古いりんごの木の枝を De voir leurs fleurs enlacées Comme un bouquet de printemps Nous vint alors la pensée D'en faire autant. 春のブーケみたいに 絡み合うその花を見て 僕らは思った 同じことをしたのだと
Et c'est ainsi qu'aux fleurs nouvelles Cerisier rose et pommier blanc Ont fait un soir la courte échelle À nos quinze ans. 新しい花に 薔薇色の桜と白いりんごは ある晩手を差し伸べた 僕らが15の時に
Non, non, ne dites pas qu'à son âge Vous n'étiez pas si volage. Non, non, quand deux lèvres vous attirent J'en sais peu qui peuvent dire non. いや 自分はその年のころ そんな軽薄じゃなかったなんて言わないで 唇の誘惑を 拒める人はほとんどいない
Mais un beau jour les demoiselles, Frimousse rose et voile blanc, Se font conduire à la chapelle Par leur galant. でもある晴れた日 娘たちは 薔薇色の顔に白いベールをつけて 教会に連れてゆかれる 恋人に
Ah quel bonheur pour chacun ! Le cerisier tout fleuri Et le pommier n'en font qu'un Nous sommes femme et mari. 二人はなんと幸福なのだ 桜は満開 りんごの木と一つになる 僕らは夫と妻 De voir les fruits de l'été Naître des fleurs du printemps L'amour nous a chuchoté D'en faire autant. 夏の果実が 春の花から生まれるのを見ると 愛が囁いた 同じようにしなさいと
Si cette histoire est éternelle Pour en savoir le dénouement Apprenez-en la ritournelle Tout simplement. この物語が永遠に続くなら 結末を知るために ただ単に リフレインを聞きなさい
Et dans deux ans deux bébés roses Faisant la ronde gentiment Vous chanteront cerisier rose Et pommier blanc. 2年経つと二人の薔薇色の赤ちゃんが ゆっくりと回って 薔薇色の桜と 白いりんごの歌を歌う
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tsthxh · 4 years
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蔷薇回廊 芒迪亚格 松本完治·译
谷崎潤一郎を記念して
ウェーブした栗色の髪、同じく栗色の大きな瞳、背が高くて、グラマーで、大人っぽく見える彼女、フローラ・ファーニュは、地下鉄の切符を一枚買うだけという手頃な方法で、実際に現地を訪れることなく、少なくともパリの有名な場所を全部回ってやろうと心に決めた。カルパントラに帰ったときにフロン高校の同級生に自慢できるようにしたかったのだ。かといって別に好奇心があるわけでもなかったので、お金を使うのも嫌だったし、嘘もつきたくはなかった。というわけで、彼女は宿泊先であるアノーヴル通り沿いの日本料理店の上にある修道僧の独房のような一室から出発し、近くにあるオペラ駅の地下へたくさんの階段を下りていくのだった。動いていないエスカレーターもあったが、動いている時には足を止め、手すりのベルトに肘を乗せて身じろぎもせず、急いでいる人々や彼女の顔を見たがる連中が後ろから追い抜きざま振り返るのにまかせていた。というのも、彼女は薔薇色の薄っぺらい綿のワンピースを身につけているだけで、それも洗いざらして縮んでいるせいで、体の線がくっきりと露わになり、下着の黒いブラジャーやパンティが透けて見えるからであった。ストッキングも黒で、膝の上、スカートの縁の下あたりで同じく黒のガーターでぴったり留めてある。少しでも急な動作をしたり、風がそよいだりすると、日焼けした太ももの肌が露わになるまでワンピースがまくれ上がるのだった。しかしフローラ・ファーニュは、追い抜きざま、二、三段下から自分の方を振り返って見つめてくるのが若い女ばかりであることに気がついた。女たちは注目する余り、エスカレーターが下に着く時に転びそうになるのであった。男どもは、老いも若きも決してそんなことはしない。とはいえ、彼女が出かける際に日本料理店の食堂ホールを通り抜けた時、ウェイター全員が仕事の手を止め、あたかも花道を作るかのように、右手に二人、左手に三人並んたものである。こうした男たちとは違い、少なくとも二人の女は、都市の深部へ降りていく彼女を見守り、黙ったままだった。親友のリア・レヴィドゥーズならどう思うかしら?この友の心配や忠告のおかげでどれほど助けられたことだろう。遠くから危険を嗅ぎつけ、掌を広げてフローラの胸にあてがい、うしろから抱き寄せて耳元で叱ってくれるリア、彼女は子犬を護る雌犬のようにフローラを見守ってくれていたのだ。地下鉄の中は大変な人混みだから、行き交う人々や女を見つける人、あるいは何も見ていないような人々の中から、善人と悪人を嗅ぎ分けることなどできやしない。だからリア・レヴィドゥーズはローラ・ファーニュの首筋に大粒の涙を流すだろう。地下鉄の乗客は、各々自分の名前、身分証明書に記載された名前によってしか存在していないのだ。あたかも地上にある街の観光所が、青いエナメル板に白文字で書かれた駅名としてしか存在していないかのように。そう、駅名表示板は二つの線路が一つに合流するせいで、地下鉄の内壁がカーブしはじめる地点にあったのだ。リア・レヴィドゥーズやエステル・カルタジェーヌなら、友達がそんな所をさまよっているのを見てひどく不安になり、いつものように物知り顔でこう言うだろう、パリの地下鉄なんてまやかしの王国、それ以外の何ものでもないわ、と……。しかしフローラがあえて危険を冒してまで、これほど下に降りてきたのは、まさしく彼女たちにパリの主要観光地に行ったことを報告するためではなかったのか?
オペラ駅の迷路のような階段や通路の位置が少し掴めるくらいうろついたあと、彼女は電車に乗り込んだ。が、すぐ次のマドレーヌ駅で降りた。ナポレオンが戦没将兵の栄光を讃える寺院にしようとした教会があるからだ。そういえば、シテ駅には、ノートルダム大聖堂があって、そこでナポレオンは戴冠し、淫売上がりの妻に自らの手で冠を授けたのだ。これって、皆に、とりわけエステルやリアに伝えるにふさわしい歴史上の一幕じゃないかしら……。続いて彼女は同じ路線の次の電車に乗り、アンバリッド駅でまた降りた。もちろん、ナポレオンの挿話を終えるのにふさわしい彼の墓に敬意を表さねばならないからだ。以降も、彼女は同じルールを変えることなく、『エコール・ミリテール』、『グルネル』、『モンパルナス=ビアンヴニュ』、『シャンブル・デ・デピュテ』、『コンコルド』、『レピュブリック』、『バスティーユ』、『イタリー』、『オテル・ド・ヴィル』と一駅ずつ降りていった。たしかに盛り沢山な周遊コースだが、これを地上で移動して踏破しようものなら、大変な時間と労力とお金がかかっていただろう。シャトレ駅のホームに足を降ろした時、彼女は「これで終わりじゃない、終わりじゃないわ」と、ひとりつぶやいた。彼女が読んだ観光ガイドブックには、広場の西に、かつてルイ肥満王の城砦だったグラン・ジャトレが建っていて、それがのちにパリ裁判所となり、シャルル五世、ルイ十二世、ルイ十四世の各時代に改築され、一八〇二年と一八一〇年に取り壊されたと書いてあった。しかし知識には限界があって、不幸にも彼女は、画家のルイ・ダヴィドがシャトレ座の敷地の西側で生まれたことも、詩人のジェラール・ド・ネルヴァルがバリ市立劇場敷地の正面で死んだことも知らない。おまけに、この地下という場所で方角を掴むには、羅針盤が必要だろう。シャトレ駅の曲がりくねった地下道は、オペラ駅やモンパルナス=ビアンヴニュ駅と同様、もつれ合いながら伸び広がっているのだ。フローラは人気の少ない十字路で立ち止ま��た。そこでは、年頃が定かでない、かなり汚らしい身なりだが、とびきり美しい娘が、エレキギターを弾きながら歌っている。観客は、壁にもたれている同じような身なりをした二人の少女だけだ。フローラ・ファーニュもまた壁にもたれながら「私が三人目の観客になるんだわ」と思った。曲が終わると針が最初に戻るレコードのように、とびきり美しくて汚らしい娘が際限なく歌っている古いブルースは、偉大で素晴らしい黒人女性、ベッシー・スミスが、南部の白人たちによって出血多量で命を落とす数年前に歌っていた《Do your duty》だ。《汝の義務を果たせ》と、殺されたベッシーの歌声さながら、汚らしい娘はシカゴ訛りのハスキーな声で繰り返した。すべての女性歌手にとって、ひたすら力の限り歌うことが義務であるならば、フローラにとっての義務とは、十字架の道行きさながら、各駅の名所の下で、束の間、立ち止まりながらパリを探検し続けることではないだろうか?多分そうだろう、だからこそ、セーヌの川底より低い場所を旅しているわけだが、彼女はカルパントラにいる友達のエステルやリアの険しい顔つきに押し出されるようにして、記念すべき新たな道のりに向かって、また一歩を踏み出した。《汝の義務を果たせ。ほぼ二世紀前に消滅したシャトレの下から立ち去れ》と、彼女はつぶやいた。壁にもたれた聴衆を後にして、彼女は遠ざかった。歌手の声とギターの音が弱まり、やかて消えた。かなり幅の広い地下道に入ったところに<オーヴェルヴィリエ行き><メーリ・ディヴリ行き><メーリ・デ・リラ行き>という路線が表示されている。一見したところ、歴史的な場所は一つもない。が、彼女は今しがた歌から離れたばかりで、《リラ》という言葉に魅入られたのだろうか、あるいは行き当たりばったりに歩を進めたせいか、ほとんど人の通らない道に足を運んでいた。
一般の通路より広々としたこの道はやや登りになっていて、さらに幅が広がったところから、往復する二本の動く歩道(オートウォーク)が通っている。ラッシュ時には群衆を運んでいるはずだが、今はほとんど空のまま動いている。「ホッとするわ」とフローラは思った。初心(うぶ)な田舎者にとって雑沓はうんざりするのだ。動く歩道(オートウォーク)の降り口の正面に立ち止まっていたフローラは、腕を組み合った二人の女が自分に向かって流し出されてくるので、ぶつかるのを避けようと脇に寄った。「まるで薔薇色のコガモね」と、女たちは彼女を見て言った。その言葉の調子と含み笑いに腹は立たなかったが、女たちの言うとおりだとすれば、彼女自身、恥ずかしく思っただろう……が、幸いにも女たちは姿を消し、フローラは遥か遠くまで終点が見えずに続いている、反対側の動く歩道(オートウォーク)に用心深く足を踏み入れた。
動く歩道(オートウォーク)はフローラを運び去ってゆく。細いヒールの下で床が振動し、足の裏がくすぐったい。運び去られるがままに、彼女は少しためらいながら、振動する床面を二、三歩、歩いてみた。それから立ち止まり、後ろを振り返った。というのは、はっきりと異様な気配がしたからだ。何者かが彼女のすぐ後ろを歩いていて、床と同じ速さで動いている両の手すりにつかまり、片方を手放せば、すぐに彼女を追い抜かそうと狙っているような気がしたからだ。実際、背後にはフード付きの長い緑のレインコートを着た若い男がいて、赤い眉毛の下にある両の眼を充血させて、怯えたように彼女を見つめていたのだ。おまけにその唇は異常に薄く、皮膚と同様に白かった。男はいきなり後ずさり、フローラの背後の手すりに両手を置くと、軽々と跳躍し、二本の動く歩道(オートウォーク)を隔てる、さほど高くない仕切りを飛び越えた。反対側の動く歩道(オートウォーク)に降り立ったの男の姿が、かなり大きく見えるのだった。かまいはしないわ。なぜなら、男は逆方向に流されたまま、フローラを見向きもせず、元いた場所に戻っていくのだから。緑の背中が小さくなり、消え去っていくのを彼女は眺めた……。あり得ないわ、と彼女は思った。いくら記憶をたどっても、男女、子どもを問わず、動物でさえ、彼女を見て先ほどのような行動を取ったためしはなかった。そう、今必要なものは鏡だ。鏡に姿を映して、たぶん普段どおりの自分を発見し、さっきの出来事を引き起こすような原因が何一つなかったことを確かめて安心したかったのだ。そう思うと、さっきの出来事が現実に起こったことなのか、疑わしくなってきた。しかし地下道に鏡はなく、壁には同じポスターが広い間隔をおいてずっと続いているだけだった。ポスターには、建造中の建物や足場の光景が描かれており、その上の明るい色の地に書かれた見出しの言葉だけが、ポスターごとに一語ずつ入れ替わっている。動く歩道(オートウォーク)の速度が増したのだろう、左右両側のポスターが、トンネルの中を車で走り抜けるような速さで通り過ぎてゆく。にもかかわらず、見出しの文字が、かなり大きいせいで、自然に目に入ってきた。《掛け値なしの買取》、≪掛け値なしの販売≫、《掛け値なしの賃借》、なんという見出しなんだろう、怪しいわ。
動く歩道(オートウォーク)には、彼女の前方を見渡す限り誰もいない。それで彼女はもう一度振り返って、後ろにも人がいないことを確かめた。反対方向に進む動く歩道(オートウォーク)にも数分間誰も通らなかったが、不意に人影が立ち現われ、急に近づいてきた。初めのうちは黒く見え、性別も分からなかったが、それに同じ服装(なり)をした五人の若い男だった。いずれも絹か木綿の薄い服を着て、開けた襟元から素肌がのぞいている。帽子もかぶらず、服装同様、髪の毛が黒く、前髪が垂れて、細長い目の上の眉を隠している。「日本人だ」とフローラは思った。男たちが猛スピードでやって来た時、彼女の判断が正しいことがわかった。
そして擦れ違いざま、彼女の思いもしなかったことが起こった。というのは、まず先頭の一人が、つづいて後続の二人が一緒に、それから四人目、そして最後の一人が、両手を支えにして、手すりから彼女の背の高さまで跳び上がり、仕切りを超えて彼女の後ろに跳び降りたのだ。動く歩道(オートウォーク)は止まることなく速度を増し、両側のポスターは稲妻のように通り過ぎてゆく。にもかかわらず、ポスターに描かれた足場の側の文字が目に入ってくるのだった、≪掛け値なしで愛せ≫、≪掛け値なしで憎め≫と。
数メートル後ろの方で、五人の男が集結しているのが彼女の目に入った。男たちの服装の細部まではっきり見える。ぴったりした黒いシャツ、踝(くるぶし)のところで締めたズボン、足は裸足だ。たぶん、運動選手に違いない。
動く歩道(オートウォーク)ますます速くなっていく。足の下で振動し、唸りを上げ、次第に強く波打っていく。両側のポスターは、現われては消え、命令を下し続ける、≪掛け値なしで笑え≫、≪掛け値なしで悲しめ≫と。
日本人たちはなにやら企んでいるようだ。フローラは左右の手すりにつかまって道を塞いでいたが、二人の男が近づいて来て、前にいる男の方が、手すりを放して道を譲れと言わんばかりに彼女の手首をつかんだ。「いや」と彼女は抵抗したが、男は「ハイ」と油断のならない笑みを浮かべ、実際に抵抗しようにもできないほど非常に強い力を加えるのだった。二人の男が彼女の脇をすり抜け、あとからすぐに三人目も続いた。フローラは道を開けたが、あとの二人がやって来ない。フローラの後ろ数メートルのところに、その二人は立ち止まっていて、何を考えているのか全くわからない目つきで彼女をじっと見つめている。前方でも、先ほどの三人が同じ距離をおいて同様に見つめている。挟み撃ちだわ、なんてことなの、とフローラは思った。このまま無事で終わればいいのに!動く歩道(オートウォーク)はその間も、振動し、 唸りを上げ、加速していく。そして例の退屈なポスター三枚に、次々と命令が書かれているのを見た気がした。≪掛け値なしで眠れ≫、≪掛け値なしで夢見よ≫、≪掛け値なしで戦え≫。日本人たちは沈黙を守っていたが、一歩、さらに二歩近寄ってきて、そのぶん間合いが詰められた。
そうするうちに彼らは、触ろうと思えば触れるほどフローラに近づいてきたが、触りはしなかった。彼らの指は、彼女の顔、首、肩、胸元、胴、腰から数センチのところで、その輪郭をなぞりながら空中にデッサンを描いているように見えた。うるさい蠅を追い払わんばかりに、彼らの手を触ろうとしたのは彼女の方だった。が、うまくいかず、彼らが「イイエ」と言うのが聞こえた。すると、彼女の両手首はまた手荒く掴まれ、小さなハンドバッグが取り上げられた。なんてことなの、強盗するためにこっちに跳び越えてきたわけ?でもほとんどお金を持っていないから、中身を見たらがっかりするわよ。だが理になかった解釈は次の瞬間に取り消された。というのは、日本人たちは、持ち主の目の前でハンドバッグを振り回したあと、開けもせずに、仕切りの向こう側の動く歩道(オートウォーク)に投げ捨てたからだ。ハンドバッグは運ばれていき、たちまち見えなくなってしまった。
「私の身分証明書が、学生証が……、保険証が、家族の写真が……、みんなあのバッグに入っているのよ、取り戻してよ……」と、フローラ・ファーニュは叫んだ。
無駄だ。連中は嘲笑った。身を振りほどこうにも、彼らは手首を放すことなく「イイエ」とまた言った。もはや自分の存在を証明するものを何ひとつ持たず、罪人同然に捕らえられている状況を受け入れなければならないのか?彼女が思い乱れている間に、五人の男の一人が、彼女の首から珊瑚の玉の首飾りをはずし、先ほどのバッグと同様、彼女の目の前で振り回すのだった。別の指が彼女の耳に伸びてきて、同じく珊瑚のイヤリングを剥ぎ取り、首飾りと一緒に麻袋に放り込んだ。そして握りしめていた彼女の拳を無理やり開けた平たくすると、紅いエナメルのブレスレットと、モザイク状にデザインされた彼女お気に入りの小さく古めかしい金の指輪を四つ取り外し、粗末な袋に投げ入れるのだった。日本人たちは、我慢のならない笑い声を上げながら、「ハイ」と言うや、彼らの一人がフローラの顔のほうに手を伸ばし、彼女の宝石類が入った袋を反対側の動く歩道(オートウォーク)に放り投げるのを見せつけた。袋は流星のように別世界に運び去られた。
通り過ぎた二枚のポスターには、《掛け値なしで生きよ》、《掛け値なしで死ぬ》と書いてなかったかしら?
五人の日本人はいっせいに口笛を吹いた。その口笛は(やけっぱちな響きではないにせよ)、ある種、どうしようもない歓呼の響きがあり、勝ち誇った軍隊、もしくは爆発寸前のボイラーか湯沸かし器を思わせた。彼女は指で耳を塞いだり、可愛いイヤリングをつけていた耳たぶの穴に触りたかったのだが、手首をつかまれて身動きがとれない。日本人の一人が足元に屈み込み、靴を脱がせ、ストッキングを引き剥がして彼女を裸足にした。他の一人が薔薇色のワンピースの留め金をはずして引きあけるや、後ろから剥ぎ取った。続いてブラジャーやパンティも剥ぎ取り、衣類をひとつに丸めて、ハンドバッグや宝石類の袋と同じ場所に投げ捨てた。こうしてフローラ・ファーニュは、日本の男たち――彼女の死刑執行人というべきか?――の間で全裸となってしまった。男たちもまた、自分の服をすべて脱ぎ捨てると、彼女の手首を放すのだった。彼女にしてみれば、こんなに長い時間、しつこく襲われ続けたにもかかわらず、男たちの一人一人を個人として識別できず、今なお匿名の集団として一体化して見えるのが不思議だった……。「強姦するつもりかしら?」、一種の期待を込めて彼女は自問した。というのは、そうなれば彼女の置かれた状況が、ある種の倫理的秩序のもとに帰していくからだ。
《掛け値なしで殺せ》、たしかそう書かれてあったポスターが、高速道路を全速力で飛ばすスポーツカーの速さで、フローラと日本人たちの前を通り過ぎていった。命令なのか、忠告なのか、はたまた、あてもなく書きつけられたフレーズなのか、いったい誰が知ろう?しかし今、三人の男がフローラを仰向けに押さえつけている。彼女の美しい髪を丸刈りにしようと、頭に剃刀をあてていたのだ。もう一人の男は、彼女の眉毛を剃ってしまった。さらにあと一人の男が睫毛にハサミを近づけると、フローラは懇願するように「だめ」と言ったが、「ハイ」という返事がして、睫毛も切り取られた。腋毛が引き抜かれ、陰毛は剃られた。「ハイ」、それから残りの体毛が剃られ、その残骸が他の毛に続いて彼女の視界から消え失せた。男たちがフローラをまた解放すると、彼女は振動する床にそのまま横たわっていることにした。少なくともポスターが通過するのを見なくてすむだろう。横たわっていると、自分を運んでいく猛烈なスピードが心地よく感じられるだろう。それに、彼女を全裸にしてすべてを剥ぎ取った日本人たちは、それ以上何もしなくなってから、少しは予期していたのだが、彼らは再び仕切りを跳び越えて、後方に、偉大なるパリの地下に消え去って行ったのだ。でもそんなこと、もうどうでもいいわ。
今、地下のどこにいるのだろう?目が眩むほどのスピードで、男たちが来た方向へ、きっと彼らの祖国、日本に向かっているのだ。すでに彼女の生れ故郷、かつてフォルム・ネロティス(ネロの広場)であったカルパントラより、遥かに長崎に近い場所にいるかもしれない……。いずれにせよ、かの美しき(クレオールの小貴族の)ジョゼフィーヌ・タシェ・ド・ラ・パジュリ、のちの王妃が淫売に立った場所、つまりパレ・ロワイヤルの停車場や木立から遠ざかり、ロケット並の速さで離れていくのだった。床に倒され、すべてを剥ぎ取られ、全裸となった彼女、フローラ・ファーニュは自分を愛おしく思い、興奮した。最後にどこに投げだされようと、京都の寺院であろうが、銀座の淫売屋であろうが、彼女みたいに頭も身体も剃り上げた僧侶が、《カエサル様から冠を授けられし御身(おんみ)、フローラさまよ》とラテン風の恭(うやうや)しいあいさつで、自分をローマ市民として出迎えてくれればそれでいいと思った。そしたら心得たもので、すぐにでも彼女はこう返事するだろう、「ハイ」、「運命のなすがままに!」と。
(一九八一年十一月五日)
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c3oyama · 4 years
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2/20 #歌舞伎の日 誕生日/ #長嶋茂雄 #藤田ニコル #かとうかず子 #アントニオ猪木 #シンディクロフォード #志村けん #石田明 #山藤章二 #森田剛 #いしのようこ #ばんばひろふみ #夏目理緒 #伊藤梨沙子 #木下留里 誕生日 1883年 志賀直哉 (小説家『暗夜行路』)1949年文化勲章[1971年10月21日歿] 1886年 石川啄木 (詩人,歌人,評論家『一握の砂』『悲しき玩具』)[1912年4月13日歿] 1894年 左卜全、俳優(+1971年) 1915年 水之江滝子(女優) 1925年 栃錦清隆(横綱・大相撲) 1929年 黛敏郎(作曲家) 1931年 浅香光代 (女優,女剣劇浅香流家元) 1936年 長嶋茂雄 (野球(内野手・監督))1988年野球殿堂 1937年 山藤章二(似顔絵作家) 1943年 アントニオ猪木 (プロレス,参議院議員) 1950年 志村けん (タレント(ドリフターズ)2020年没) 1950年 ばんばひろふみ(歌手・タレント) いちご白書をもう一度https://youtu.be/Juh44IfYu5Q 1951年 ゴードン・ブラウン(英国首相) 1952年 有田芳生(政治家・ジャーナリスト) 1958年 かとうかず子 (女優,東国原英夫の元妻) 1966年 シンディ・クロフォード (米:モデル,女優)Cindy Crawford 1968年 いしのようこ(女優) 1969年 渡辺梓(女優) 1970年 西尾季隆(X-GUN・タレント) 1979年 森田剛(V6・タレント) 1980年 石田明(ノンスタイル・タレント) 1984年 小出恵介(俳優) 1985年 夏目理緒(タレント) 1996年 藤田ニコル(モデル) 1998年 伊藤梨沙子(タレント) 1999年 木下留里(タレント) 誕生花は イキシア(Ixia)、花言葉は“気持ちをひとつに” 誕生石は エメラルド(emerald)、宝石言葉は“幸福” 歌舞伎の日 1607(慶長12)年のこの日、出雲の阿国が江戸城で将軍徳川���康や諸国の大名の前で初めて歌舞伎踊りを披露した。 世界社会正義の日 (World Day of Social Justice) 2008(平成20)年の国連総会で制定。2009(平成21)年から実施。 旅券の日 外務省が1998(平成10)年に制定。 1878(明治11)年のこの日、「海外旅券規則」が外務省布達第1号として制定され、「旅券」という用語が日本の法令上初めて使用された。 それまでは、「御印章」「海外行免状」と呼んでいた。 交通事故死ゼロを目指す日 日本政府が「生活安心プロジェクト」の一環として2008(平成20)年から実施。 2月20日と、春・秋の全国交通安全運動の期間中の4月10日・9月30日。 歴史・出来事 1804年 蒸気機関車に世界初の乗客3人 1923年 丸ビル完成 1928年 初の普通選挙 1928年 日本初の男子普通選挙 1933年 「蟹工船」のプロレタリア小説家・小林多喜二が築地署で虐殺(享年31歳) 1952年 東大ポポロ事件 1968年 金嬉老事件 1997年 酒鬼薔薇事件(神戸) #今日は何の日 #パーソナルカラー #カラードレープ #カラーパレット #こんにちは #色見本 #PCCS #ドレープ120色 #パーソナルカラー用品 #テストドレープ #C³ #色のみかた #シーキューブ (パーソナルカラー用品ドレープ、見本帳,PCCSのご用命はc3(シーキューブ)) https://www.instagram.com/p/CLfIMQhAScd/?igshid=1ozwtc646u2pk
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toubi-zekkai · 4 years
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 2月の末、冬も終わりかけたこの季節に、消え入る蝋燭の最期の煌めきのような寒さがここ数日続いている。そして、今日は昼を過ぎた頃に強くなり始めた雨の音で目を覚ました。薄暗い部屋を覆う厚い布地のカーテン越しにもはっきりと聞こえる雨の音が覚めかけた意識を再び混濁とした暗闇のうちに沈めようとしたが、喉の渇きがそれを阻止した。重たい上半身を起こしてベッドの上に座ると、目の前のテーブルの上に置かれたグラスを目で探した。
 黒い下地に白い薔薇が刺繍された布に覆われた長方形のテーブル、その上辺には枯れかけた花をいけた花瓶が3つ、大きな白い貝殻、鋭い角を持った山羊の横顔が描かれた今は亡き国家の紙幣の上に二つの銀細工の指輪に嵌められた緋色とサファイアのビー玉、錆びた銀色のハーモニカ、濃いピンク色をした霧吹きなどが置かれていた。テーブルの真ん中には空になったウィスキーの小瓶が二つとまだなみなみ入っているウィスキーの小瓶が一つ、空になったチリ産赤ワインの瓶が一つ、飲み残した氷結とビールの缶が一つずつ、ターボライター、金色の小型懐中電灯など置かれ、その隙間に時折硝子のグラスを見つけることが出来る。硝子のグラスは全部で三つあって、二つは空で一つは黒い液体が注がれてあった。黒い液体の入ったグラスを手に取ると、そのままそれを口にして、喉の渇きを舌先で潤した。冷たいコーヒーの苦味のあとにほんのりとウィスキーの香りが鼻先に抜けていった。これは最近、考え付いたカクテルで、まずはグラスにアイスコーヒーを8分目まで注いで、それからグラスの縁から零れない程度にウィスキーを注ぎ込み、スプーンを使ってそれを混ぜる。コーヒーの艶のない黒色にウィスキーの煌めく琥珀色を注入すれば、黒い艶を放つ、この美しいカクテルは完成する。これを飲めばカフェインによる意識の覚醒とアルコールによる沈静という相反する矛盾が一瞬の間に完成する。それは酔っているという状態でもなければ覚醒しているという状態でもなく、かといってこれを飲む前の平常の状態では更にない。明晰な意識を持ちつつも幻想的な夢のなかへ、この感覚を喩えるならばそんな言葉になるだろう。  一杯、二杯と喉元に黒いカクテルを流し込みながら、タバコの煙を吸っては鼻と口から吐き出している。降り続く雨音の休符を縫うように昨夜の記憶が断続的に現れては消え、倦怠を伴った影となって目の前に重たく横たわる今日の姿を浮かび上がらせた。それは巨大な体躯を横たえた豚の死体で、腐りかけ始めた身体からは胸をむかつかせる腐臭を放っているのだった。こいつをどうやって調理し、食べるのか、それもなるべくなら美味しく。一日の命題はそこで始まりそこで終わっていた。しかし調理方法がわからず途方に暮れているというのが現実で、とりあえずアルコールと白い煙で死んだ豚が放つ悪臭を消してごまかしているというのも現実だった。外に出ようか、家に居て本を読もうか、それとも絵を描こうか、いや友達と飲みに行こうか、豚を調理する方法を考えながら一日の大半は過ぎていき、食べきることの出来ない腐った豚に怯えながら眠りに落ちる、すると翌日更に巨大で更に強烈な腐臭を放つ豚の死体が目の前に置かれているのだった。しかし一日を一週間、或いはもっと長い年月で俯瞰してみれば事実は逆で、巨大で豊満な豚の肉体に潰された自分の腐乱死体の山が一枚の絵として浮かんでくるのだった。  部屋の空気が紫煙に満たされ始めたので、厚いカーテンの布地を捲り、窓を開けて外の空気を部屋に入れる。白雨に包まれた街の姿が茫漠と浮かび、網戸の網には張り付いた雨が光の粒となって輝いている。雨の音に混じって鳥の鳴く声が聞こえてきて、「今日は、昼間公園に集まり野を歩いて餌を探す鳩たちも休日だな」と思い、それから駅舎の天井の隅で寒さに震えて身を寄せ合う鳩たちのことを考えた。薄暗く冷たい天井の片隅で鳩たちはただひたすら雨が上がり今日一日が終わり太陽が戻ってくるのを待っている。  テーブルの左隅には文庫本が五冊積まれていた。下から、生田耕作「ダンディズム 栄光と悲惨」内田百間「ノラや」内田百間「第一阿呆列車」ボードレール「悪の華」ヘミングウェイ「移動祝祭日」。ヘミングウェイの「移動祝祭日」を手に取って読んだ。1920年代のパリでヘミングウェイはサン・ミッシェル通りのカフェに座って、カフェオレやラム酒を飲みながら、小説を書いている。キューバの年老いたヘミングウェイが小説家として売れる前の青春時代のパリを思い出を綴るように綴ったヘミングウェイの遺作。削ぎ落とせるだけの無駄つまりは感傷をを削ぎ落とした白く逞しい骨格のようなヘミングウェイの文体という勝手な妄想と1920年代のパリという芸術を愛する者ならば誰もが羨望の眼差しを送る時代と場所の幸福な結合点が舞台とあって近所の古本屋で手に入れた本。章ごとに表題があって最初の「サン・ミシェル広場の気持ちのいいカフェ」という章だけを読んだ。「それから、天気が悪くなった。」で始まる出だしは確かに簡潔明瞭で無駄がない。それから天気が悪くなったのだろう。まず、怠惰な芸術家の出来損ないや何をしているのかわからない不潔な身なりをした酔っ払いたちが真昼間から日が沈むまで飲んで騒いでいる不潔で退廃的で賑やかなカフェを描き、それと対比して清潔で静かなサン・ミシェル通りのカフェを描写する。ヘミングウェイは清潔で気持ちのいいサン・ミシェル通りのカフェで、時折目の前に座った黒髪の美女に気を取られたりしながらも、せっせと執筆に励む。一仕事終えてラム酒の酔い���手伝って気持ちよくなりながら、妻と一緒に暮らすホテルへと帰る。訳注は読み飛ばして一気に約20ページの一章を読み終える。途中に出てきた蹲踞式便器という言葉に躓き、頭の中で想像してそれが和式便器のことだと理解し、少し笑った。  ヘミングウェイの小編を読み終えて、その20ページは全部で何文字あるか計算してみたら約14700文字で、400字詰め原稿用紙に換算すれば約36枚。文章を書いてみればわかるが、これだけ書くのはなかなか大変な作業で、それが冗漫な文章でなく簡潔明瞭な文章であったら尚更の如くである。その事実に触発されて、こうして文章を書き始めたのだが、今のところ約3000文字、原稿用紙に換算すればまだ7枚弱である。ヘミングウェイには程遠い。  ヘミングウェイに限ったことではないと思うが、ヘミングウェイの小説を読んでいて、段落というものの効用や意味というものについて考えた。段落は、最初の退廃的で不潔なカフェから道に、道からサン・ミシェル通りのカフェに、場所や視点が移り変わったときに設けられる区切りのようなもの。段落から段落への移り変わりはそれだけで小さな旅ともいえる。  テーブルの上に置かれた三つの花瓶の水を替える。三つの花瓶を持って階段を降り、水を替えて、また階段を登るという作業はなかなかに面倒くさい。それでも毎日水を替えている、にも関わらず花瓶にささった花の多くは黒ずみ枯れてきてしまった。全身を蝕まれ、病室で弱っていく患者を毎日世話する看護師のような憂鬱に襲われる。そこに進行する黒い死を間近に毎日見なくてはならない。  しかし、今日は家に人の気配がない。いつもなら誰かはいるはずなのだが誰もいない。猫は毛布にくるまって寝ている。その横で昨夜食べなかった夕飯を食べている。白い大きな皿にはソースで味付けされた肉のカルビとレタスや黄色いパプリカを細かく刻んだサラダが載っている。レンジで温めると器によそったご飯と一緒に食べている。白い湯気を漂わせ、甘いソースと肉汁に包まれた豚の肉は旨く、ご飯を食べる速度も早くなる。サラダには黄色いからしをつけて食べる。お酒は控え、烏龍茶を飲む。物を食べている気配がしているのにも関わらず、猫が毛布から出てくる気配はなかった。起きているならば、皿の置かれたテーブルの近くに顔を寄せて「くんくん」と匂いを嗅ぐのだが、きっと熟睡しているのだろう。  食いしん坊な猫だが、料理の匂いを嗅ぐ以上のことは決してしない猫だった。内田百間の「ノラや」のノラも同じだったので、これは猫全般の特質なのかもしれない。餌を食べる場所、トイレをする場所、眠る場所、爪を研ぐ場所がいつも同じなのもノラと一緒だった。自分の決めた、或いは慣れ親しんだ方法は決して曲げない、ある種のストイックさが猫たちにはあるのかもしれない。百間先生自身も決して走らないという信念から、走れば間に合う汽車に乗り遅れ、約二時間も駅舎で汽車を待ったという逸話を「第一阿呆列車」のなかで披露している。  猫のストイシズムも百間先生のダンディズムも、時間的資源的効率を第一に掲げそれに基づいて暮らす現代人の目には甚だ効率の悪いある意味意固地なある意味怠惰なものとして映るのかもしれない。同じ仕事を完成するということにしても、1時間でそれをやってのけるという人の方が1日かかってそれをやる人よりも尊ばれるというのは現代における自明の理である。時間的効率を上げるということは無駄を減らすということであり、無駄のなかには物事に対するこだわりも這入るのである。こだわり、という言葉を云うとき、それは極めて個人的な感覚を指すだろう。客観的なこだわり、などという感覚は想像することも出来ない。共通のこだわり、ということなら少しわかるかもしれない。だが、それも個人的なこだわりの感覚がたまたま共有出来ているに過ぎない。こだわりの集団も、それに属さずそれを解さない人々にとっては滑稽な姿でしかない。こだわりと滑稽、ストイシズムと滑稽、ダンディズムと滑稽は切り離すことが出来ない。  ダンィズムの祖イギリスのブランメルは徹底した美意識を持ち、ネクタイの結び方について何通りも考案したと云うが、それもブランメル流の美意識を持たない人々にとっては滑稽な姿として映るだろう。ネクタイが美しく結べても何の役に立つこともなければ、そんなことを考えていること自体時間を無駄にしているように見える。しかし、そんなに早く急いで君はどこに辿り着くのか?答えは明白、墓場だ。人間ならば生物ならば死を避けることなど出来るはずもない。速く生きるということは喩えるなら新幹線に乗って墓場に直行するようなもので、それは確かに効率的かもしれない。しかし歩いて行けば見える風景や感じられる感情も新幹線に乗ってしまっては見たり感じたりすることは出来ない。それは目的や結果だけで、プロセスのない人生と云える。要するに中身のない人生。  谷崎潤一郎の短編小説「刺青」の冒頭は「其れはまだ人々が愚かと云う貴い徳を持って居て…」という一文で始まる。愚かとは損得及び利害を越えて人を支配し魅了する状態だと云える。わかっているけど、やめられない、そんな状態とも云える。このわかっているけどにおけるわかっているとは、それをすれば損をする、時間的資源的効率を甚だ害する、という意味に他ならない。愚かであることは滑稽であるし、滑稽なことは愚かでもある。ともに効率を重視する現代社会では避けなくてはならないこととされている。谷崎があの一文を書いたということは谷崎が生きていた時代には既に現代の効率功利主義が社会に根付いていたことを想像させる。  生活は確かに便利になった。百年前、二百年前の生活を考えれば想像を絶する進歩である。しかし、それは愚かさや滑稽さ、つまりはこだわりと美意識を犠牲にして獲得した進歩である。獲得した進歩が最後にもたらしたもの、それは中身のない人生であり、空虚さ、虚無である。そして進歩した人々は埋まらない空虚さを埋めようとして、美意識やこだわりをもった芸術家や職人が作った作品、或いは愚かな人間が話す滑稽な物語を、金で買うのである。それは自ら殺してしまった自分の人生を赤の他人に演じてもらうという、ただの偽装に過ぎない。ブランメルの美意識はあくまでブランメルの美意識に過ぎないし、百閒先生の滑稽さはあくまで百間先生の滑稽さに過ぎない。  もっと言ってしまえば、進歩主義の行く末は昆虫類いやウィルス類の生と云える。効率の良い生という意味ではウィルスや病原菌ほど効率の良い生はない。単細胞生物から始まった人類の生が再び単細胞生物へと還っていくのである。ジョルジュ・バタイユは人間の美しさの定義について「動物からどれだけかけ離れた存在か」ということが一つの基準になると云った。その定義から云えば、効率功利的な人間は単細胞的生物に近く、これほど醜い種は存在しない。しかし、これらの醜い種は数限りなく繁栄している、ウィルス類や病原菌類が繁栄しているように。効率功利を重視する進歩主義者たちが、愚かで滑稽でこだわりをもった美しい種族に、生存競争をして勝つことは当たり前かもしれない。だからこそ、「滅びゆくものこそ美しい」のだ。  
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