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#夢は牛のお医者さん
genkinahito · 1 year
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A Little Girl's Dream 夢は牛のお医者さん Director: Yoshiaki Tokita
A Little Girl’s Dream    夢は牛のお医者さん  「YUME WA USHI NO OISHASAN」 Running Time: 86 mins. Release Date: March 29th, 2014 Director: Yoshiaki Tokita Writer: N/A Starring: Tomomi Maruyama, Yui Yokoyama (Narrator) Website   IMDB This remarkable documentary charts 26 years in the life of Tomomi Maruyama. As a child living in Matsudai town, Niigata Prefecture, she was one of nine pupils in her small…
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ayaka0715 · 7 days
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今週中は☔️で台風が接近しておりますが、気温↕️の可能性があるからお忘れなく。
日記・ニュース
#佐々木蔵之介 💙🐎 
日本ダービーの最年長優勝
大河ドラマ〔光る君へ〕の2位好調
#プロ野球
・岡田#阪神 か阿部#巨人 は今年の前半戦でどちらが勝ち越したかな?
・埼玉#西武 は松井監督が成績不調があった為、休養しました。〔渡辺ジェネラルマネージャーは監督代行にかりました。〕
 
#牛丼 は店よりも家の方がうまい
#爆上戦隊ブンブンジャー の追加キャラ登場
中村泰輝さん〔#大の里 関〕は5月場所の初優勝し、次の昇進へ
#上白石萌音 さんと#吉岡聖恵 さんの夢の共演
#日曜劇場 
ブラックペアン2・vivant続編
#マツケン は天国のマジへのエール
#永瀬廉 さんのソロ表紙
#セブチ の日産スタジアム初ライブ
and more....
〔〕ヒント有り
#西島秀俊 🖤🍩
#阿部サダヲ 🧡⚾️
#堺雅人 ❤️🦌
#戸次重幸 💜🤖
#片岡愛之助 💖🍓
#kinkikids 💙🎸❤️✝️
My YouTubeは再生回数100以上〔2日分の合計〕設定中ですが、
もし翌日の再生回数が100を満たせなかったら日記とニュースをおやすみさせていただきます。〔再生回数の100以上は2日分で合計させていただきます。〕
Instagramは全て凍結されたら引退させていただきます。
今月は気をつけて https://ameblo.jp/kurushige/entry-12831208362.html
あと、詐欺もね。
https://dawaan.com/instagram-bo-fraud/
https://youtube.com/playlist?list=PLeXkmsAZiHBuQgYgcX_INTkdxaS0E-0M0&feature=shared
マンスリーベストナイン2024.6の発表日は月末土曜日
🐉2024.5.23・24・26から6.21の候補⇨🥇になったらマンスリーベストナインアワード2024の候補となります。
 
抜き打ちチェックはInstagram引退をするので実施できませんので予めご了承下さい。
都合があれば変更する場合にもございます
インスタの調子が悪い〔#インスタ不具合 の〕時は
アップデート〔バージョン〕か再起動しましょう
出来なかったら
AndroidからiPhoneに変えましょう
 
また見たい方には👍
2度と見たくない方には👎
を押してください。
知らない人はフォローしないように。
皆様、ご視聴をいただきありがとうございます。
今月中で
Amebablog・Instagram・tiktok・youtubeを続きますのでどうぞお付き合いください。
まだ更新していない人はお早めにね。
 
もし、よかったらYouTube チャンネルを登録してね。
現在のInstagram は監督委員会 から違反されていますが、期限切れになると送れなくなるからご勘弁を。
あと、フォローバッグはストーカーの可能性があるから拒否させていただきます。〔フォローをする時は承認必要です。※無言禁止〕
これからも見守る。 扇動行為 破壊活動防止法 tictok instagram 謝罪 
危険なので死語扱い・文句を言ったり、
Instagram以外な写真は載せてしないでね。
インスタ不具合
#誹謗中傷  拘禁刑 ←#炎上 
#アカウント削除
#セックス依存症〔2022年度から18歳以上の新成人制度→人物画〕
 
現在
旧創業者の事務所であるSmileUP 社の救援,ウクライナ、台湾東部、石川県能登地方の#支援・医療期間 を行っております。
 
馬鹿なx・Instagram
あと、SNS詐欺・迷惑行為・犯罪行為は絶対しないで。
ニュース 
旧創業者の事務所である��社長は今〔記録簿〕
動画配信の男性が犠牲に。
皆様へのクリエイター達に感謝してあげています。
神藤彩佳🐼💙
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im2w2mi · 4 months
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PCで参戦!
2024/1/20
やっぱりスマホだと文字の大きさと関わってなかったわね。まあいいか。文字は文字だし…。
今日は歯医者!!!定期検診だからやや久しぶり。歯磨きはnice!判定もらった。ちょい歯石あったっぽいけど、空いた期間相当以下だったらしくて満悦です。でも、口ゆすいだら結構赤かったから歯石溜まりまくってる人はもっとヤバいのか…という心地になった。歯オタクのスタッフさんと全力のスタッフさんいるっぽいけど、歯オタクの人にあたらないな~、気持ち歯オタクの人の方が親しみやすかったけど。全力の人も別に悪い人ではないけど、歯の話あんまりしないから物足りなさがある。歯の話しようよ!(?) まあそんなこんなで、あとは磨いて?貰ったりしつつで検診終了。また次回~って感じだった。 歯医者さん終了後、なんか妙にホ~~~っとして、いつもなら歯医者前のケーキ屋さんに吸い込まれて行くんだけど帰巣本能で素通りしてしまった。なんだったんだろう、歯医者で全力リラックスすることある…? そうはいいつつ途中で自我を取り戻し、薬局でパンとか牛乳とかキレかけの歯磨き粉のストックを買ったりした。激おこ歯磨き粉。あとは犬のおやつとか、niのおやつとかも買った。 マウントレーニアが安かったのでいっぱい買ってしまった(◠o◠)ワ~イ。 帰宅後もなんかホ~~~っとしてて、買ったパンとか食べつつ、部屋さみぃ~ゴロゴロ~麻雀めっちゃ負ける(クソァ~~~)とかして、やや頭痛の気配を感じて薬飲んだりして過ごした。
いま思うと、ホ~~~~っとしてたのってお腹空いてたからでは…?という気がせんでもない。歯医者11時で二度寝しちゃって10時起床で、ご飯食べたら歯磨きしなきゃいけんとか考えて牛乳だけで昼過ぎまで(買い物などの時間を含む)過ごしたし、雨で寒かったし…などなどの理由。 食事は小まめに定められた時に取るべし説VS空腹を感じたらとるべし説 ファイ!空腹に気付かなかった今日は。
ニンスレ新刊の予約が始まったそうでワクワク致しますわね。
寝ますか!!!!今日もいい夢みたい。 そう、昨日めっちゃ可愛い夢見たから書いとこ。なんかブレイドが超懐いてくれて一緒にバス旅行に行く夢。ブレイドに懐いてもらえるの最高に良かった。ほんとにかわいい。 なんか図書館?のソファの真ん中にブレイドがうずくまってたんだけど、なんか昨夜私はブレイドをそこに忘れて帰った?らしくて、謝りつつも本があったから退屈せんかったのでは?と茶化す(真面目に謝って)んだけど、一人で置いて行かれたら本なんか読む気にならないみたいな感じで拗ねてて、かわいい~~~~~~~~~~~て。夢の中でなった。起きた今でもそう思う。 BLゲーで夢る、業のオタクって感じだけど。オタクだから仕方ないよね~(◠o◠)
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ymifune · 5 months
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食用の重曹
12月28日。もう睡眠薬が回ってきてしまったようだ。 12月20日水曜日に秋学期が終わってから、音楽にきちんと取り組む時間が増えたため、3ヶ月の間に燻っていたアイディアを1つ1つ形にすることに夢中で、あまり身辺雑記を書こうという姿勢にならなかったのだ。 新曲"Ramsar Site"が完成した。作り始めたのがいつかは覚えていないのだが、Afro Swingを参照にした楽曲だ。エレピで上物を作り、結構切ない感じの歌物になったように思う。ミキシングにも手間取らなかったし、かなり良い曲なのではないかと思っている。シングルカットもできるぐらいのクオリティだ。 12月10日には土着館のあるビートパターンができたと書いてあるね。 また、UK Garageとしてサンプラーを駆使して作った"Salty Pimp"も少し音量が大きすぎて、普通の音量で再生しても耳が痛くなる気がしたので、軽くフィルターをかけ、ボリュームを-1dbぐらい引いた。多分収まりが良くなったように思う。 さらに新しい曲を作り始めている。Jazzっぽい曲を1曲作るとアクセントになるのかなと思い、Wouter Hamelの"In Between"のイメージで作曲を始めた。Borstaでスウィングするビートパターンを作り、ボロいピアノののサンプル音源で上物を作った。その・・・シンプルなA~D~Fみたいなコード進行でかっこいい曲が作れたら良い気もしたんだけれども、そうはなっていない。コード進行はかなり凝っているけど、Jazzっぽさは守られていると思う。今日までで、ビートパターンの完成と上物のコードの完成までは漕ぎ着けたので、明日はメインボーカルのメロディを弾いて、歌詞を書き、歌おうと思っている。 冬休みが1月8日までなので、できれば冬休み中にアルバムを最後まで完成させたら良いのかなと思っている。 Jazzっぽい新曲が完成させられたら、Lee Gambleの"She's Not"のようなコンセプチュアルなボコーダーをフィーチャーした楽曲を作ろうかなと画策中である。作った楽曲たちの時間の合計を出していないのだが、今作っているJazzっぽい新曲"Coexist"ともう1曲何か形にできたらフルアルバムの尺にはなるなと思っている。 通院をして、1月から半常勤ポジションで働くことになったことを報告した。 今の預金残高は25万8千円と出ている。今、今年の仕事を終えた父が一時的に帰省していて、先ほど3万円ほどお小遣いをくれた。ありがたい。 これからのことなんてまるでわからないけど、とりあえずありがたく受け取った。 体組成計はあまり見返したくもないのだけどね。じゃあ、見返さなくてもいいか。 プロテインへの依存から徐々に脱しようと思っていて、朝昼にプロテインを飲むのをやめた。筋トレ後にプロテインを水割りで飲んでいる。そのほかは夕食後に牛乳割りでプロテインを飲んでいる。朝昼は固形物によるフル食のみで、プロテインは飲んでいない。 プロテインも結構高くなってきているからね。固形物の方が効果があり、かつ安上がりであるというのであれば、できるだけ固形物で栄養を接種した方がいいだろう。 クレアチンモノハイドレートはビルダー飲みを始めた。結局これが一番いいなと思う。無駄がなくて。また、筋トレをしている人には必須だと言われていた食用重曹にも手を出した。1kgで1000円ほど。重曹が筋トレにいいというのはあまり聞き覚えがないという人の方がいいのではないかと思うのだが、実は食用の重曹は筋力増強に効果があるらしいのである。朝食後と夕食後に約5gずつ飲んでいる。味を気にせずとにかくビルダー飲みをするというのにも慣れたようで、海水の味がすると聞いていたものだが、まるで気にならなく飲めている。これで筋力増強に役立つなら安いものである。 HIVのテストにも行ってきた。今回はPrepの話をした。最近、日本でもまあ医療機関での処方が可能になったPrepである。が、保険は適用外なので、まだ私のような低所得者には手が届かないものではある。 上級の教科書の予習をした。一応向こう3ヶ月分の予習なら完了している。が、こういうまとまった時間がある時にしか、落ち着いて予習する時間は作れないものなので、できる範囲で今期の範囲外の部分の予習も進めておくつもりである。1日1時間でもいいので、やってみようと思う。 カナダのT・・・白状してしまうが、今も度々カナダのTの名前を入れて、Google検索をしてしまう時がある。で、彼のXのアカウントを見つけた。何も投稿はなかったが、久しぶりに彼の顔を見た。2011年にアカウント登録をしていると書いてあったので、恐らくは30歳ごろの彼の写真なのだと思うのだが、若くて美しく、聡明な男のように見えた。 顔という話をすれば、確かに彼は私の好みの顔だったのだなと思う。 彼はまだSpotifyを使っていて、私のプレイリスト"This is Yorimichi Mifune"をフォローしているのだろうか。私の方がどちらかというと公人なので、彼は私の活動をどこか脳裏の片隅で見ている・・・あるいはストーキングしているかもしれないし、そんなことは全くしていないかもしれないなと思った。 今日は20分、Unguidedの瞑想もできたから調子は悪くない。 目ぼしい展覧会もそうないことだし、年末年始は身辺の整理にできるだけ時間を割こう。 アルバムの完成を目指そう。 寝よう。
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team-ginga · 7 months
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『キングダム エクソダス(脱出)』続き
 では続いてカレンの物語を紹介します。
 キングダム病院職員のブルワーの力添えで無事入院することができたカレンは、病院内の洗濯物運搬のレーンに乗って異世界へ行きます。
 えーっと、これは説明が必要ですね。前二作ではヘルマー医師のミスによってモナという少女が廃人になってしまいます。
 裁判の訴状を持ってきた執達吏から逃げるため、ヘルマーはモナを連れて洗濯室に逃げ込みます。ヘルマーはモナをどうすればいいかわからず、彼女を洗濯物運搬用のレーンに乗せます。
 普通ならそうやって洗濯室から送り出されたものは病院内を一周して戻ってきます。しかし、モナは戻って来ません。戻って来たのは空のケースだけです。
 霊能力によってそのことを知ったカレンは同じようにレーンに乗ります。すると沼地のようなところに出ます。
 えーっと、これも説明が必要ですね。キングダム病院が立っている場所はかつて沼地であり、村人たちがそこで布を漂白していました。カレンはそこへ着いたわけです。
 するとそこにはモナがいて、エレベーターに入ったドルッセ夫人の白骨化した遺体があります(これも説明が必要ですね。前作の最後でドルッセ夫人は地下へ落下していくエレベーターの中にいました。そのままここへ来て死んだということなのでしょう)。
 さらに進むと巨大な顔があります。前作で死んだリトル・ブラザー、ユディットが産んだ赤ん坊が顔だけになってそこにいるわけです。
 巨大化してビッグ・ブラザーとなった彼はあの世とこの世を繋ぐ門の番人で、もうじき霊の大移動が起きると言います。
 カレンは一旦病院に戻り、リトル・ブラザー改めビッグ・ブラザーの母親であるユディットと話をします。ビッグ・ブラザーは心臓が悪いということで、その心臓は病院のどこかの部屋にあります。ユディットはその部屋を探し当て、巨大な心臓に手術を試みます。心臓の中からはキングダム病院のミニチュアが入ったスノードームが出てきます。
 カレンはユディットを連れてビッグ・ブラザーのところへ行きます。ビッグ・ブラザーがカレンは帰っていい、でもユディットは残って一緒にいて欲しいというので、カレンは再び一旦病院に戻ります。
 その辺りのどこかでカレンと病院職員のブルワーの分身が病院に現れ、カレンとブルワーを襲おうとします。分身はウィレム・デフォー演じる悪魔の手先(登場するたびに蠅の羽音が聞こえます。わかりやすい!)に操られている……というか手先の手先のようです。
 カレンが再び異世界に行くと、ユディットとユディットの分身が死んでいます。ビッグ・ブラザーも死んでいます。
 気がつくとカレンの首に鍵がかかっています。現世と霊界を結ぶ門の鍵です。カレンはビッグ・ブラザーに代わって門番に選ばれたというわけです。
 病院に戻ったカレンはブルワーとクロウスホイに相談します。クロウスホイは病院の屋上に霊を売る医師(!?)がいるからそこへ行ってみようと言います(この期に及んで新しい人物が登場するとは!)。
 カレンはその医師からソロモンという霊を買います……ソロモンは瓶の中に入っていますが目に見えないので、単なる空の瓶にしか見えません。でもなぜかブルワーだけはソロモンの声が聞こえるようです。
 カレンはエレベーターに乗って下におります。ブルワーは階段で降ります。ソロモンが閉所恐怖症だからです(クロウスホイが「瓶の中にいるのになぜ閉所恐怖症なんだ」というツッコミを入れます)。
 そのとき1階では病院を辞めて出て行こうとしているヘルマーJrがエレベーターから出てきたところです。するとカレンの分身が現れ、ヘルマーJrにカレンを殺せと言います。そこへ本物のカレンがエレベーターから降りてきます。
 どうすればいいかわからなくなったヘルマーJrはテキトーに銃を撃ちます。本体が撃たれれば分身も怪我をする、分身が撃たれれば本体も怪我をするという設定なので、カレンとカレンの分身は同時にダメージを負います。
 カレンの分身は「私は反転なの。カレンは右利きだけど、私は左利き。あなたは私の左肩を撃ったわね。私にとっては利き腕だけれど、カレンは違う。だから戦えばカレンの方が強い」と言います。
 でも、これ……間違ってますよね。カレンと分身が「反転」関係、つまり鏡像関係にあるのだとすれば、分身が左肩を撃たれたなら、カレンは右肩を撃たれたことになります。
 どっちも利き腕じゃんーーと思いますが、そんなことを考えていては『キングダム』は見ていられません。
 とにかくカレンは訳のわからないうちに戦いに勝ち、ブルワー、クロウスホイと合流します。
 瓶の中に入った霊のソロモンは、かつて池があった場所に穴を二つ掘れ、一つの穴は良い霊のため、もう一つの穴は悪い霊のためで、その穴を通って霊が大移動、つまりエクソダスをするのだと言います。
 カレンは自分のスマホに入っている古い地図を参考に穴を掘るべき場所を探します。ところが先ほど分身と戦った際にスマホを落としてしまったためうまく行きません。
 それを監視カメラで見ていた悪魔の手先ウィレム・デフォーは手先の手先モッゲ(前二作に出ていた医学生です。結構いい年になっています)にある命令を出します。
 モッゲは困っているカレンに話しかけスマホをいじってちゃんと使えるようにします。カレンはなんとか穴を二つ掘り、ソロモンの言葉に従って霊の大移動のための儀式を行います。
 ところがうまく行きません。それもそのはず、悪魔の手先の手先であるモッゲがスマホの画面を反転させていたのです。そのため現世に行くはずだった良い霊は冥界へ、冥界へ行くはずだった悪い霊は現世に来てしまいました。
 カレンはブルワーをせき立てて逃げようとします。すると異世界にいたはずのモナが目の前に現れ、キングダム病院のミニチュアが入ったスノードームを頂戴と言います。
 カレンは断りますが、まさにそのときカレンの頭に入った電極に電気が走ります。
 えーっと、これも説明が必要ですね。目玉を自由自在にくり抜ける医師ネイヴァーはカレンの夢遊病の治療として前頭葉を切り取る手術をするつもりでした。ところが同じ日、別の男性の頭に電極を入れる手術も予定していました。
 カレンとその男性の名前はカルテではどちらも「K.スヴェンソン」と記されていたので、二人は取り違えられ、カレンは頭に電極を入れられてしまいました。
 その電極のスイッチはヘルマーJrが持っていたのですが、ヘルマーJrは病院を辞め、スイッチだけがヘルマーJrの執務室に残されていました。
 で、執務室でつけっぱなしになっていたテレビを消そうとした女医がちょうどその瞬間にテレビのリモコンだと思ってスイッチを押し、カレンの頭に電流が走ったというわけです(長い説明だ)。
 そのためカレンは体が痙攣し、スノードームを壊してしまいます。スノードームの中の病院のミニチュアが壊れるのと同時に、病院が壊れ始めます。
 カレンはブルワーに「逃げましょう。絶対に振り返ってはダメよ」と言いますが、ブルワーは振り返ってしまいます。
 すると……ブルワーは土塊となって風に煽られ崩れていきます(旧約聖書のロトの妻ですかね。まあロトの妻は塩の柱になるので、ちょっと違いますが)。
 カレンは運転手のいないタクシー(?)に乗って自宅に帰りベッドに入りますが、ベッドは急に燃え出し、どんどん下に沈んでいきます。
 そうこうしている間に病院には幽霊ヘリが到着します。悪魔の手先のウィレム・デフォーがヘリに乗っている人物を丁重に迎えます。これが悪魔の王ということなのでしょう。
 悪魔の王を演じているのはなんと監督のラース・フォン・トリアー……なのだと思いますが、視聴者のうち何人がラース・フォン・トリアーの顔を知っているのでしょう。
 前二作では各回の終わりに若き日のラース・フォン・トリアーが登場していました。でもこの『エクソダス』ではラース・フォン・トリアーは厚いカーテンの後ろから靴の先を見せるだけで、声は聞こえますが姿は見せません。
 だから監督自身が映画に登場しても、「これ誰? どこのおっさん?」と思うだけです。
 監督こそが悪魔の王だったという意外な展開(?)は不発だったと言わざるを得ません。
 で、その後、ヘルマーJrが海に投げ込んだ牛乳パックが人魚姫の像の近くに流れ着く(ということはデンマーク側に流れ着いたということですね)シーンがあって、最後に「監督の注釈」として「すべては盗まれた」というメッセージが流れて全3シーズン、全部みると多分16時間くらいかかる『キングダム』三部作が完結します。
 なんじゃこりゃ……ですよね。
 「すべては盗まれた」って、誰が何を盗んだんですか。盗まれてスカスカのドラマになってしまったけど許してねということですか。
 でも決して不愉快ではありません。むしろ「おお、ここまでやったか。あっぱれあっぱれ」と爽快な気分です。
 もちろんラース・フォン・トリアーは暴走もし迷走もしています。でも、それでいいじゃないですか。『キングダム』はラース・フォン・トリアーの暴走・迷走を楽しむドラマです。
 それにたとえどんな形であれ、長い間未完だった物語を完結させたというのは大したものです。
 『ツイン・ピークス』のディヴィッド・リンチはラース・フォン・トリアーの爪の垢を煎じて飲めばいいのにと思います。
 
 
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nullak · 10 months
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従弟制のもとで意味の分からない負担を強いられているすべての人々、気の毒
『♪悲劇のヒロインになって愛情と金がほしいな私は何も悪くないから』は最も強く共感した歌詞の一つかもしれないね
忍耐を欠く故に経済的心労をより多く得ている人間、移民を積極的に入れたら一番苦労する社会階層にいるだろうに、異文化圏の住人が隣人になることを不安に思わないのだろうかということは、ヘサヨを見ていて思う疑問
バービー、俺よりは一回り上くらいの世代の、Twitterには嫌気の差してる欧米リベラルの人が「いつもの“フェミニズム”のお説教ですねー 及第点以下ってこともないよ」と言っていたのでまあ、別にそうなんでしょうね(完)でそれ自体に対しては見なくてもいいな、で終わってしまう
もしかして実家暮らしで欲しいものがないので金を貯蓄でため続けるよりはオタクグッズを買って経済を回すオタクの方が偉いのでは…?という気もしてきたな(けどそんなに欲しいものないし…)
『ゲイは弱い。だが俺は強い。だから俺はゲイではない。』
Dlsiteで寝取られが大人気なの、《罪悪を犯さないと性交できない・女を手に入れられない》という物語が大人気だから(《モテは加害性》説は今どきインターネットでも叩かれがちなので…)
人類、初音ミクの奴隷奉仕種族になるしかないっぽいな
上下前後左右が全部物理的位置関係だな…と気がついたときに面白くなれるかつまらなくなるかに人生を楽しく生きるコツがありそうだね とは思った
本当に恥ずかしくてしかも火種になるから向こうには書けないこと、こちらで書けばいい
インターネット(ツイッター)から出会ったことのある人間、二人
髭を剃る。ハイデガーを読む。
しれっと生きているみたいな顔しながら性交経験のある人間は本当に許せませんからね、シッチャカメッチャカの人間のほうがマシですよ
ネコチャンは解き放たれました。では我々は?まだです。
創造的な仕事をどうたら言うやつってインフラ就業者のことを主体性に欠ける負け犬だと思ってるのかみたいな疑問や偏見(けどワークライフハーモニーって役所の企画書らしいから普通に嘘こいてるだけか…)
うおおお忙しいウオオオ死ぬ
pixiv巡回しているうちにあれでフィニッシュしたいなっていうのが見えてくる→ブックマークへ…のルーティーンがある
メロリとミーミンのジトジトのレズセ
味方キャラより敵のデカいスキンヘッドの露出のほうが気になるの辛くなってきた
七実がビデオの中の牛になることで冬芽の持ち回りは以上にスッキリするがともかく義父に犯される回(なんで?)
どういう受容からどういう出力が起きろ、あなたに良心があるのであれば、という言い方は最も嫌いな偽善者仕草の1つだった
「自殺教」とかで検索して、けどよく見るともろにセックスの話だったの世界のよくわからない事は前世からの宿業に任せて気にしている流れ、仮説ということなんですよ、いぶそうもエバーもそう言っていた(かなり読みに関係なさそうな奇習のせいなのがバレたりなんだりかわいそう #tweetgen
優生主義者なのにカスみたいな地元のどうでもいい老人の寿命を延ばし金を貰うことに加担しているのに傷ついていたけどだんだん慣れてちゃんとやりがいを感じられるようになってきた(大層な思想がないので)
タツキ・漫画、沙羅クセェ…って思う気持ちと普通に好きな気持ちが同居しているので全員頑張ればいいじゃないですかみたいな感じ
施術済みの睾丸を持ち、定期的に医者から睾丸のチェックを受けるヒト
犯罪性よりはまあ実際に即している気がするしいいんでねえかと個人的には思うけども、だ(加害性)
工場終わりポイント、冷房がないし歩き続けるし機械音はヤバいし靴も重いし水飲んだりトイレ行く暇もないし普通にトロくて怒られるし
法が遡って適用されないのは単に事実の指摘ではという気がするぜ
家族愛・主の愛からの類推が効くのこっちの方だし友情とか生存の必須条件じゃないけど異性愛の獲得は誕生の理由・存在意義・血の継承に関わってくるから
というか友情・友愛のほうが恋情・愛情と比べて不可解で意味不明だしどういうものなのかわからないだろ、の気持ちになってきた
インターネットでしか支持を得られていないものに対して控えめで諦め気味なみなさんが結婚制度の話題になると途端にイキり散らかしてしまう様子、かなり不可解に思っている
アイのうたくらいには君は彼方面白いし見られるべきだと思ってるんだよな
セブンスドラゴンの思い出、ロックマンっていう名前のゴーレムの雑魚エネミー(岩男)
夢見た()寝たりニュースを記録したり)
読んだり映像を見たりしながら意味不明だと思っていたのが実は血肉になってそうなの、ロマンや怖さがあるようなないような感じですね
ジャンプで日常系がおいてあると心の中のバクマンコンビがけちょんけちょんに騒ぎ始めるのが悲しいわね
ルリドラゴン、今のところ本編見たあとで表紙見直して誰!?ってなるのが一番面白い(まだそんなにノリノリじゃないじゃん)(普通に面白いけど)
本にコメントするの読み終わったあとに限定することでなんとかTwitterをやめて本を読むモチベーションに変換する術(制約と誓約とかいうやつ)
ピュアの世界には要らないみたいなやつ
そういう感じの突入が起こっても嫌ではあるけど
自殺ドラゴン
汁無し坦々麺って広島なんだ
思うところ全部言えば赤と黒以外の色のランドセルの色にすら思うところがあるっちゃある(保守なので)(自主性を育んだほうがいい時代だから…)
蟷螂愛欲遊戯
男の娘系にそういうことする界隈もあるけどそういう人に痛い目合わせるのって可哀想だし…
回転する球状障壁に巻き込まれ、肉片となって周囲にばらまかれていく
厳しさの中に柔らかさを感じる、貴方にとって適度に都合の良い年上の異性
ひろしが言ったおかげで世に普遍知識として広まるの許せねぇ…なんかリチャドキの文句言ってる本にも書いてあった
ソルダきゅんはオリ主やモブおじなんかに絶対負けたりしないもんっ合同
淡路島がOFFにされている日本地図、気が狂う
こんな風に出会えてよかったねってフォロワー!/こんな風にしか出会えなくて悲しいねってフォロワー
失恋からの立ち直りかたが「俺が本当に愛していたのは弟だけ」なのキモすぎる気がする
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cosmeoven · 10 months
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RemyBio社訪問
韓国出張のついでにRemy Bio(レミーバイオ) に訪問してきました。
Remy Bioの李博士は2016年に会ってからなので7年ぶり。 当時はCellin Bioという別のベンチャー企業で主任研究員として 働いていたが、2018年に独立してRemy Bioを設立。 韓国の幹細胞研究の第一人者だ。
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李博士。年齢の割に若々しい。
そんなRemyBioの日本のパートナーはアンチエイジング株式会社。今回のRemyBioへの訪問もアンチエイジング株式会社代表取締役の牛島社長にセッティングして頂いた。 感謝。
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李博士と牛島社長。アンチエイジング社のヒト幹細胞培養液はRemyBio社との強力なパートナーシップが後ろ盾となる
李博士に RemyBio の設立とコア技術の説明を伺う。
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幹細胞培養液の製造に代表されるセルエンジニアリングで重要なのは3つのコア技術 ・培地の開発 ・・・それぞれの細胞に最適化された化学的に組成が明らかになっている培地 ・培養方法の開発・・培養の接着化技術、 ・モニタリング技術・・培養液中の分泌タンパク質、メタボローム解析技術
夢はロボットによる自動化の技術を用いて工業的に細胞培養をする仕組みを作り上げることだ。
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幹細胞を培養するための自家製培地は最も重要な要素
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ラボの壁紙に貼られていたモットー  COEVOLUTION(共進化) METAMORPHOSIS(生物学的変態) HOMEOSTASIS(恒常性) BIOMIMETIC(生物模倣) 李博士曰く科学はアートだという。
抗体医薬に使われるような株化された細胞(不死化されていて継代が容易で均一と言われている)な細胞と違い幹細胞を培養は難しく、取得してくる個人の差もさることながら、個人の細胞も均一のように見えて、細胞ひとつひとつが全く違う挙動をしめす。 初代培養の細胞は簡単に老化して行くので標準化(常に一定の品質のものを維持すること)をするのは大変。とのことでした。
当然、ただ幹細胞を培養してくれば良い。というわけでなく、良い細胞から採られた培養液は肌にも良い効果をもたらすし、悪い細胞から採られた培養液は肌にも悪い効果をもたらすとのこと。なので、培養液を分析し良い細胞、悪い細胞を見分ける技術が幹細胞培養液メーカーのノウハウとなる。 なるほど。確かにそうだ。
現在 李博士が注目している成分はNMN類縁体
NMN類縁体を培養液の中に添加すると細胞が若返りの挙動をしめすという。
とても興味深いNMN類縁体はPentide-NMNとして2023年内にアンチエイジング社から化粧品原料として発売されるらしい。
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インキュベーター内の培養液をモニタリングするための装置
李博士のお話で一番心に残った言葉
バイオ研究者は指導者がもつ職業精神を学びなさい。 技術はいつでも学ぶことができる。基本的な哲学を学びなさい。 それは良い指導者の下でしか学べない。 少数の人たちが会社全員を引っ張ることになる。良きリーダーになりなさい。
まさに金言でした。 アンチエイジング株式会社の原料情報はこちら
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nyantria · 2 years
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†mariya
この記事は、最後は「ある政治関係者」による『かなりの変わり者』というレッテル貼りで〆られている。
谷本市議、正しいことを仰っているのにやっぱり微妙な取り上げられ方だなァ…🙄
https://news.infoseek.co.jp/article/jprime_23200
「国土交通省も言っているように、飛行機でマスクを強制することはできません。マスク着用はあくまでもお願いですから、拒否してもいいわけです。もちろん、結果的にほかのお客さまに迷惑をかけてしまったのは申し訳ないと思っていますが、それを招いたのは私ではなく、エア・ドゥ側に責��がある。そして、私が降ろされたことは、明らかに基本的人権の尊重などに抵触する憲法違反なのです」
「コロナはそもそもが陰謀なんです。ある世界を牛耳っている闇の組織、つまり医学界、薬学界などを支配する一部の特権階級が利益を得るために世界に向けて仕掛けたもの。それに国も、マスコミも、みんな乗せられている。だってコロナもPCR検査もワクチンも、みなエビデンスがない」
「亡くなった方はコロナではなく、なんらかの別の病気で亡くなっているんですよ。私はこれを契機に、この持論をいっそう声高にしていくつもりですよ」
†mariya
「闇の組織」とか「DS」とか言ってしまうとそれを言っている側がどうしても仮面ライダー的な正義か悪かの子供じみた夢想家のような印象を陰謀論に馴染みがない一般の聞く人には与えると思う。そこに触れるのならもっと具体的に切り込まないとテレビばかり観ている人には笑い物だろうし誰も信じないだろう。ただ切り込んだところでマスコミは報道しないか歪めるかするだろうしそのまま報道されたらされたでご本人は身の危険に晒されるかも知れない。しかし「闇の組織」なんて言い方では笑い物になるだけではないのか。それだったら今はいっそよしりん的にそこには一切触れずにこの空騒ぎの馬鹿らしさを訴えた方がまだマシかも?などと感じる。触れないままで���わるのか、であるがよしりんは実に上手くやっていると思う。本質的な問題には触れていないわけだが… 幼い子どもは硬いものは噛み砕いて食べることが出来ないので、と使徒言行録にあるパウロの書簡だったか(な?)、使徒宣教の戦略にもあるが…。一般視聴者や読者は幼い子どもと同様に、殆ど何も疑っていないのだから。プロパガンダ戦略のプロであるマスコミに対峙するにはこの方は善人すぎるのかも。もっと話し方も戦略的にしないと… でも記事などというものはあちら側の切り取り方次第だし難しいのだろうなとは思う。
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nejiresoukakusuigun · 4 years
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『心射方位図の赤道で待ってる』読書会レジュメ
この記事について
この記事は、文芸同人・ねじれ双角錐群が、2019年の第二十九回文学フリマ東京にて発表した第四小説誌『心射方位図の赤道で待ってる』について、文学フリマでの発表を前に同人メンバーにて実施した読書会のレジュメを公開するものである。メンバーは、事前に共有編集状態のレジュメに自由に感想や意見を書き込み合った上で読書会を実施した。読書会当日の熱気は残念ながらお伝えできないものの、レジュメには各作品を楽しむための観点がちりばめられているように思われる。『心射方位図の赤道で待ってる』読者の方に少しでもお楽しみいただけたならば幸いである。
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『心射方位図の赤道で待ってる』についてはこちら
神の裁きと訣別するため
一言感想
実質まちカドまぞく
岸部露伴とジャンケン小僧的な
サウダージを感じる
むらしっと文体はミクロとマクロをシームレスに語るのに向いている、というか何を書いても神話っぽい感じがする。神待ちという地獄に誘う詩人ウェルギリウス的なポジとして冒頭に置かれているのがとてもいい。読者は思わず一切の望みを捨ててしまうだろう
いつもよりむずかしくなくて(?)そのぶんむらしっと文体の魅力に意識を割いて読めた
一読した印象として、古川日出男っぽいなというのがあった
完全なグー まったき真球〜チョキまでのくだり、かっこよさの最大瞬間風速
細部
箇条書きって進むポイントというか切れ目が明確? みたいな感じはあって、ノベルゲー(いや別にノベルゲーでなくても良い。ゲームで)で次のテキストに進むために決定ボタンを押すじゃないですか。なんかそういう感覚がある。箇条書きが一つ一つ切れていることが。
連打していく感じになる
それが後半で長いのがでてきたときに効いてくる
あとなんか連打のだるさみたいなのがあるじゃないですか? 別に箇条書きじゃなくてつながってるのと負荷変わってないはずなのに。ゲームもつながった文章を読むのと変わらんはずだが決定ボタンを押すリズムがこう負荷を作ってるよな。
上記は箇条書きがあげている効果について書いたんだけれども、そもそもどうしてこの作品は箇条書きなんだろうか? その意図というか、狙ったことがあるんだろうか? そこまでないにしてもなぜ箇条書きにしようと思ったんだろうか?
●のシーン。ナツキ(本田圭佑)が導入されてじゃんけんの話をしてこの時点でギミックと言うか、じゃんけん強いというのが、すでに引き込む力がある。じゃんけんからの視点の飛躍、特に蝉が木から落ちる下りで「次の年」っていきなりなるのは良いなと思った。
池袋西口、昔のおとぎ話、宇宙、キムチチャーハン、みたいな、遠近が入り乱れている世界観に特色がある気がする
★の家族のところが印象強くて、いたりいなかったりする兄とか、石を食べて予言をする姉っていうのが、マジックリアリズムな感じもありつつ、グラース家的なイメージも感じたりした。
▲のところで、つまり地の文のまなざしは父性だったということになるんだけど(実質)、それが変質していくというか、悪夢が変形する感じがちょっとあって。おとぎ話はグイグイ来て良い。
じゃんけんに関する要素が入れ子みたいになっている
完全なグー、外界を寄せ付けない孤独の象徴
P16「完全なグーについて」「ナツキの孤独について」で、ナツキがじゃんけんに絶対に勝ってしまい疎まれることが語られる。孤独。
●の部分がグーということなんだろうけど、ここでナンパの男にじゃんけんで勝ち続けて気味悪がられるナツキの孤独が語られている
完全なパー、記録すなわち過去の象徴
P18「完全なパーについて」「ナツキの記憶について」で、ナツキ(というより、「ぼく」)のナツキのはじめてのじゃんけんの記憶が語られる。
★の部分が(この完全なグーチョキパーを語っているところを含めて)ナツキの過去を語っており全体が記録、過去になっている
完全なチョキ、繋がりを切断する、他者との関係の象徴
P21「完全なチョキについて」ここはグーとパーと異なり「ナツキの●●について」という言葉は続かないんだけど、他者との関係、そしてそのつながりの切断についてということになるんだろう。家族のことが語られる
▲の部分が、逆に★の部分で語られなかった相手である「ぼく」、父親との関係とその断絶になっている
P21ではじめてのじゃんけんでナツキに無意識に出された手が、完全なチョキであったことの意味を噛みしめてる感
我が子に関係を「切断」されたということを否定したくて(その完全性を壊したくて)、躍起になったのかな
ところどころナツキが負けたがっていることを知っている描写があり、自分がナツキの完全性を否定することが彼女の救いになることもわかっているはずだ
でもなんか挑発的だし、やっぱり負けたのがすごく悔しかったのかもしれない
官吏(仮)も天体望遠鏡の順番決めでじゃんけんをしていた。むしろじゃんけんのほうをたのしみにしているようにも読める(P14)。
父もナツキに負けたことで、宇宙をいくつかまわって再び勝負をしかけるくらい入れ込んでいた。
父も実はじゃんけん自信ニキだった?
本田圭佑vs本田圭佑
全然関係ないが、じゃんけんする人の国民的ポジションを一瞬で本田圭佑がサザエさんから奪い去ったのすごいな
自信ニキにしてはパー(過去)を出すのにも「失敗したキムチチャーハン」で負けるあたり、舐めていたのか、地力が低かったのか、ナツキが強すぎたのか。
父は抱きしめてやるべきだったんだよこれ。
おとぎ話、これなんなんだ?
最強の手「グーチョキパー」と、官吏が囚人とのじゃんけんで出した手が官吏にしか分からない(グーとチョキとパーいずれかを事後報告できる)ということは、似ている
並行宇宙の話をしてたから、つまり重ね合わせの状態の手を出しているということか(???)
どの宇宙でも勝つように収束する
やけに星がよく見える池袋でナツキたちのちょうど反対側にいた男の故郷(この国でいっとう星がよく見える土地)と、官吏の故郷(星がいっとうよく見える土地というのがこの世界にはある。おれの故郷はそんな場所の一つだ)の類似
わからん。もう少し考えたい
それはちょっと意識してるのかなーとおもったけど、おもったけど、その先がわからなかったな
よく側を通り過ぎている女二人は官吏の妻と、彼女と密会していた女っぽい(P33)?
あの二人はなんか意味はありそうなんだけど、そうなんですかね? なんか手がかりある?
そもそも官吏の妻が密会していた女っていうのがよくわからん。p33「隣の独り身の女と、三日にいっぺんは会っていた」も最初は読み方がわからないというか、男の誤記か、会っていたの主語は官吏の方かとか考えてしまったから、でもここでその目立つ書き方をしているってことは、通り過ぎている女二人なのかもしれないな、必然性があるはずだと考えるならば。
「~しあわせな結末が待っている/そのまえにすこしだけの試練~(P12)」「おれの女房が、じつはおれのことを好いていない~(P33)」
同性愛で、片方には少なくとも家庭があり云々っていう話で素朴に読んでました。おとぎ話と「現実」が地続きなことを示唆する描写っぽいけど、地続きだとしてどういうことになるのかはまだよくわかりません。
反対側に官吏(仮)がいるので、当然彼女たちのことも見かけているはずだけど、そういうところには踏み込んでいない。
「塔のまわりをぐるぐる回るわたしにまとわりついて、しゃべりはじめた(P30, L9)」
ナツキの父の一人称は「わたし」じゃなくて「ぼく」
ここの「わたし」が「ぼく」の誤りだったら、「実は父の回想でした」筋が通る気がするんだけど
だとしたら反対側にいる男がおとぎ話の官吏で、囚人がナツキの父親なら、ふたりともここにいる/そこにいないのはどういうことかってなるし
おとぎ話パートに一人称が出てきてもなんらおかしくないという当たり前の結論に達した
これがただのおとぎ話だとしたらやっぱり、上記の類似はなに?ってなるな
「官吏のいかさま/それを覆す方法」のどちらかが、ナツキに「勝てる方法(P30, L2)」と対応する?
「つまらない方法」でも「教訓がない」と強調されている
P16で完全なグーチョキパーと「昨日見た夢」が並列に扱われている
おとぎ話との関係ありそうか?
最後のじゃんけんのところ
「親指をひろげて」「人差し指をひろげて」「中指をひろげて」「薬指をとじて」「小指をとじて」なんかじゃんけんの最強の裏の手みたいなやつか?
『ラッキーマン』で勝利マンがじゃんけんで出す最強の手「グーチョキパー」の印象が強かったので読みながらウフフとなった
指を家族にたとえる歌「おはなしゆびさん」
「中指をひろげて おにいさんゆび」って言ってるけどこの宇宙には、もうおにいさんは「すでにいない(P22)」はず
ナツキはおにいさんが「すでにいない」ことを知らないのか
「だからおおむね、いるのだといっていいのだろう(P22)」で解決か
小指=あかちゃんゆび=ナツキ自身
「わたしはもういなくなるから」の意味とは?
めっちゃかっこいいんだが、なんで勝つと神の不在を証明できるんだ?
自分を負かす存在を待っている→やってきた男に勝つ、という構図で、テーマが神待ちだから?
(1)完全性の自覚を打ち砕いてくれるくらい完全なもの(神)に出会いたい→満を持して史上最も期待できそうなやつ(父)が現れるが、勝ってしまう→神の不在に感じ入る
(2)「勝てる方法」を使用してくる父に勝つには「最強の手」を使うしかない→勝つために「最強の手」を使った自分は完全ではなくなった→「じゃんけんの神」であるナツキはいなくなった。(※「最強の手」には完全性が宿らないという前提)
後者だと「わたしはもういなくなるから」に若干繋がりそうな気配があるが……。
「気に入らない男だけれど、負けるのはほんとうらしい(P30)」
実は勝ってないけど負けることによって勝利しているとかそういう話の可能性は、ないか。
なにもわからなくなってきた。
最後のビュレットがないことの意図
ここまでの文が全部、ナツキが最後に出した「最強の手」の動線ってことなのか。
山の神さん
一言感想
広瀬の(声 - 小野大輔)感
笹さんは本当にエッチな男だなあ
広瀬の絶妙なすけべ感がすごいいいんだよな
舞台が大正時代なのもあって、なんとなく森見登美彦風味も感じた
実質ヤマノススメ
過去と未来、機械と人が「重なって」ゆき止揚される様がいい。
私は毎回打倒笹さんを目指してカワイイ女の子を描こうと四苦八苦しているのだが、そんな私の苦闘を尻目に笹さんは毎回さらりと可憐な少女を書いてしまう。私がシャミ子なら笹さんはさながらちよももといえるのではないか? この観点からね群とまちカドまぞくの類似点について指摘したい。
ね群とまちカドまぞくの類似点について指摘するのはやめろ
おもしろい小説を書くのってむずかしい(今回なぜかとくに思った)んだけど(隙自語)笹さんはすごいよ
時代は姉SF
対比的な文体芸が楽しい
ちゃんとそれぞれの文体の思考法でおのおのの結論に至るという意味での必然性もあり
短文が素打ちされていき、隙間にとぼけた感じが挟まれるこの手の文章が自分は好きなんだよなと思った。というか、思えるくらいに自然でうまいというのがある
p58で一瞬ネタにして明示してくれるの親切というか、やっぱりそうなんだ!っていううれしさがあり、かといってそれ以上しつこくネタにしない慎み深さがある
「機械の身体」にたいする各々の対照的な考えが、登山という身体性をともなう行為によって止揚される云々!テーマの消化のしかたがきれい
おれは登山をしたことはほとんどないが……
とまれ、こういう短いキャッチフレーズにまとめられるくらいの主題があるのは大事だよなあといつも思うんですよね……
会話が四コマ漫画を連想させてまんがタイムきららだろ、これ。
意識して読んだらマジでまんがタイムきららが脳内展開された。
ドキドキビジュアルコミックス
SF的な設定について
ものすごく複雑なことをしてるわけでもないと思うんだけど、人間と機械のきょうだいってのはちょっといろいろ考えがいが���りそうなんだよな
血縁がないにもかかわらず姉妹を擬制するというのはひとつの伝統なので……
義姉妹の約を結んだのか……
単純にスペア的な存在のような気が(名前が神籬だし)
医王山登りたいな
プロットで動機や結末などを「重すぎず、軽すぎず」っていう思案してたっぽいけど、それがちゃんと活かされててよいな。
細部
大正15年、大正デモクラシーの流れで前年に男子普通選挙法、昭和が目前、世界恐慌前だしそんな世情はギスギスしてない感じだろうか。張作霖爆殺が昭和3年とかなので徐々に種が撒かれてた感もあるか
舞台は金沢らしい。旧制高校のエリートである
転移時の文章のくずれのかっこよさ、これなにか書くコツとかあるのかな……
実質パプリカ(映画)なんだよな
今敏監督で映画化だ
p52で先を歩かせてるときにスカートがちらちらするのぜったい気にしとるやろがそれを明らかにせず別の理由をつけるあたりのむっつり感
「まったく許しがたいことだ」じゃあないんだよ
p.72「広瀬は次に登る山のことを考え始めた」の爽快感がすごくよかった。
でもじつは神籬のことをめっちゃ考えてたんだけど、私小説的な照れ隠しでこの書きっぷりだった可能性もあるな
エピローグ(p.72の※以降)で広瀬たちと神籬の後日談があることが最高の読後感を提供してくるんだよな
囚獄啓き
一言感想
夜ごと街を走って体力を高めるの草
え、なんで妻は罪を犯したの?
愛だ。小林さんは愛の輪郭線をたどることで愛を浮かびあがらせるのが巧い。直江兼続の兜を想起させる。そして銀河犬が気になる。
いつもよりギュッとしてる
ぼくも同じ印象を持って、最初は漢字のとじひらきがかなり過剰に閉じ寄りになってるからかなと思ったんだけど、むしろいつもより地の文が多く、強めの短文を連打してるからなのかな
どこかに魚が出てくるかなと思ったけど、なかった
ところどころに小林さんの昏い性癖が出てる気がします
冒頭にある「地獄とは心の在り方ではないか」がポイントなんすかね
平等な地獄を作ったはずの主人公が、また別の、その人固有でしかありえない、妻の不在という地獄に……という、やっぱ愛か……
刑罰ってのがそもそも歴史がありその意義などいろいろな話があり現代に照らし返せるものの多い、したがって近未来の世界の「当たり前」がどうなっているかを描くまっとうなSFに向くテーマで、そのへんを上記の愛の話のもう片手として簡潔にまとめてるので、SF!って感じがするのだよな
理屈づけのおもしろさで魅せてく鴻上さんのとか、未来ならではの思索で魅せてく笹さんやばななさんのとあわせて、SFらしさのバリエーションがでてると思う
初読時には時系列というかエピソード間の間隔のことあんま意識して読んでなかったんだけど、妻が事件を起こしてから刑を執行されるまでにけっこう時間が経ってるのがわかって、なかなか大変やなというきもちになった
と言いつつ実はちょっとわかってないんですが、二人称で語られる断章は(多少その前な箇所もあるとして、おおむね)妻が捕まって以降の話ということでいいのかな?p85の妻への言及とかも相まって自信がないんですが
そもそもそのへんの語り全体が妻の見ている地獄という解釈もあるんだろうけど……(でないとなんで語り手がこんな詳らかに知ってるのかが説明できないというのもあり)
「牛乳を含んだ雑巾」みたいな独特の比喩から小林節を感じる。
SFってガジェット自体の新規性や利便性から話の筋を作るというのもあるんだけど、そういう未来を描くことで(かえってその迂回が)現在に通用する倫理とか問題意識を切実にさせる側面もあるんじゃないか、みたいなこと考えることがあり、これはすごくそれよりな感じがします(感の想)。時代によらず共感しうるものだったり、いま揺れている倫理に地続きの問いだったりが中心に据えられている。んじゃなかろうか。
「あなた」の作る地獄(への道)を「無関心」で舗装していたのは、むしろ妻のほうか(P79の後ろからL5、あるいは全体に漂うフラットな語り口から)? 舗装、とは言い得て妙かもしれない。その下に押しつぶされているもののほうをこそ俺はなんとなく想像してしまう。
妻の犯した過ちには子供の死と、ひょっとしたら、球獄とそれを取り巻く感情が関係している。いる?
平等であるというのは、ある意味残酷なことだ。だからこそふさわしいのだろう。意思が介入せず、全くぶれない罰を与える球獄だからこそ、罪の清算(救済)が可能である。それがどんなに償い難い罪だろうと、いやむしろ償い難いものであるほどそう感じられるのかもしれない。「あなた」による偏執的な研究の日々の傍で失われていったものがあるならば、それらの重さは球獄という完全性への期待に加担する。その信仰は、妻の中にも「あなた」の中にも、いつからかあるはずだ。
「神待ち」に関して
これから堕ちる地獄(世界)の創造主(=神)に「そこで待っている」という発言をしたことが、テーマに沿っている気がしたんだけど、どうなんだろう。
こういう発言にも妻の「あなた」への共犯意識が垣間見れるし、なんかやっぱり妻の罪の動機と球獄の製作って関わってるよね。そこをあえてすっぽり省いてる気がして。
脳波の逆位相を……という発想がよく考えたみたらどういうことだってところではあるんだけど、とくに瑕疵にらなないのはいいなというのがある
性的快感の逆位相=性的快感以外のすべてがある
妻がいない世界に生きる「あなた」��妻以外のすべてがある世界に生きる「あなた」
ということで、妻の地獄と、それ以降の「あなた」の生活は相似しており、このことがp.90「僕たちは二人並んで閻魔様に裁かれて、それから長い長い地獄に落ちるんだ」に繋がるところがうまいと思った。
細部
終盤で語り手が妻だとわかるみたいな仕掛けはやっぱりグッときちゃうんだよな
p80 パパ活やってて喫茶店のスティックシュガーパクる?と思って笑ってしまった
p81 京文線、なぜか印象に残る。急に架空の(だよな?)固有名詞が差し込まれるのが異質っぽいのかな?(ワイン、とか、省、とか、固有名詞が割と排除されている空気の中で)
「顔が見えていても私はいいんだけどね」「また来ても良い?」普通は、三倍払うと言われてそれに釣られてやってきた女は、こんな好意的な反応を返さないだろうから、そこに都合の良さというか、あるいは記録者による逆のバイアスがあるのかなとか思ったりする
p82「再び端末のキーを押下」エンジニアしぐさ
p84「君の身勝手な自棄で何人の未来を奪ったんだ」なにやらかしたの?
p.86「銀河犬」「(おばあちゃん)その辺で見ませんでしたか?」の台詞がすごく好き。小林さんは一作目からこの手のシュールさを志向している印象がある
記録の語り手が妻っていうのはなるほどねと思った
p.85「それから数年にわたって女はあなたの研究室に通い続けた」以降は、妻が罪を犯した後?
p.88「語りが過ぎた。ここで記録は結ばれ、以降は記録ではなく〜」記録3の後の最後の断章は、妻が地獄執行される場面であり、妻はその場面の記録を執筆できないということを意味している
p.89「私の心は現在どのレイヤーにあるのだろうか。」レイヤー?わからなかった
杞憂
一言感想
中盤からの加速感
これ絶対あれだろと思って読んでたのにやられた
デジタルタトゥーとかそういう意味じゃないけどわかる単語がずるいよな
インディアンのネーミングについて調べてしまった(おもしろい)
この手の一般名詞(?)をそのまま訳して名前として表すやつがなんか知らんが妙に好きなんだよな
ナツメもライチも中国原産っぽい?
原産というか縁がありそう
両方とも滋養強壮できるらしい
ちゃんと資料にあたり、ネイティブアメリカンの習俗とかJKリフレの店内の様子とかそういう細かいところをしっかりさせてて、小説の足腰ができている、見習いたいんだ……おれは……神は細部に……
SF的な理屈をいかに飽きさせずに読ませるかってところで、JKリフレとの強引な対応関係をつくる手つきがすげえ上手いんだよな
馴染みのある語彙に変な言葉を紛れさせて地の文で展開する、みたいな
オーバーロードが中年男性に……(さらにはそれがエルクに……)っていう絵面的なおもしろさと設定的な必然性を両立してるのとか、漫才っぽいプレイの流れのなかでちゃんと話進めるところとか
文化盗用とかアーミッシュへの皮肉っぽい視線みたいなのは前回の感動ポルノに通じるところあるよな
バトルシーンの手の込みようとおっぱいで窒息するくだらなさの融合だけで“勝ち”なんだよな……
もしかしてこれをやりたいがためにここまでの全部を作り込んできてないか!?!?!?
古事成語オチをつけてなんかやっぱネイティブアメリカンの伝承の話だった?みたいにするふざけかたも好き
あ、ここから怒涛のあれが来るんだって予感でわくわくしてやはり来て、凄かった。
SF的な設定、未来の世界での娯楽・趣味的的な観点がけっこうよくて
意図されたであろう魅力が初読で存分に伝わるつくりで、かつ細部に注目する部分がたくさん残されているのがめちゃくちゃつよい。
人物やガジェットのネーミング、その他取り扱われている文化へのリスペクトなど。
細部
p97「俺たちの世界の理にして〜」、読み返してみると、焼き脛は序盤からちゃんとわかって言ってんだな……
侍ミーて
「ひょっとするとお忍びで欲望を満たしにきた元老院議員の可能性さえある。」ここクソ笑うんだよな。千と千尋のあれかよ。
「あれこれ無駄な心配をする痴れ者をさして杞憂と呼ぶ習慣」これ文脈的に杞憂じゃなくてマウンティングベアって呼ばれるんじゃないの??
なんか笑った
略されて使用されていくうちに逸れていく、みたいな、なんかそういう言葉いくつかある気がする。いまは思いつかないけど
用語について調べて/考えてみる
赫の終端(レッドコーダ):ハンドラ族の長
赫は赤いこと、勢いが盛んであること。コーダは音楽で終わるあれ。なので日本語とルビは直訳的に対応しているっぽい。レッドコーダーだと、競技プログラミングのあれになる。プログラミング力が高いから長なのか?
ポアソンの分霊獣
ポアソン:名前。有名どころだと数学者? ポアソン分布の。
分霊獣:分霊は分け御霊。獣?
分霊という言葉のもともとの意味は、分け御霊ということで、コピーして増えるという意味の分けるなんだけど、作中でこの獣の動きとしては、流れを分ける、分配するという意味の様子。
っていうかロードバランサだよな? だからポアソン分布なのか! 待ち行列だから神待ちなんだ!(今更気づいたの俺だけか?)
待ち行列SFらしいということは垣間みえていたんですけど、まさかこんなん出てくると思わんやろ
杞憂(キユー)
杞憂は空が落ちてくることを心配した故事成語。カタカナでキユウではなくキユーなのはなにか意味あるのかな。待ち行列のキュー?
あー!なんで杞憂なのかと思ってたら、そうか、queueか!気づかなかった……
キューとかレッドコーダーみたいな二重の意味、他のやつにもそういうのあるんじゃないかと思ったけどわからんな
キノコジュース
一言感想
光――
初手「ふざけるなよ」と感想を書こうとしていたんですが、本人がふざけているつもりないとしたらめちゃくちゃ失礼になってしまうな、と口をつぐんでいました。やはりふざけるなよでよさそうです。
そういう意味では、我々としてはかなり楽しく読めるんですが、どこまで本気でやってるのか測れない距離の読者からすれば、読んでいて不安になる可能性もあるのかもですね
購入者の感想がたのしみです(なんなら自分の作品よりも)
ふざけどころの緩急がすき
ナンセンス漫画ってやっぱ絵があるからこそギリギリ成り立つもんなのかなあと思っていたところ、それを小説で成り立たせてる腕力がすごい
理路のつながらなさをゲーム的な世界観と苦しむ顔がかわいい女を好きな思い込みの激しい男とでギリギリもたせている感じというか、一般のナンセンス文学の退屈さを補う怒涛のクリシェというか
ほかの人のはそれぞれに「自分もこういうのできるようになりたい」という部分があり、その一方で「だけど本当にそれが書けるようになることを自分は求めてるのか?」という立ち止まりもあるなかで、国戸さんのは心情的に共感みがすごいんだよな。「これをやりたいし、これをやればおれのやりたいことができるのか!」みたいな
好き。酒呑みながらブコウスキー読んだときとおんなじ仕合わせな気持ちになる作品。
実際完敗した感じはあるんだよな。旋風こよりを前にした上矢あがりみたいな。
国戸さんの料理好きな部分が出てるのか。登場する食べ物飲み物が気になる。苔とか。
笑えすぎて本当にずるい
細部
すべてが細部なので読みながら挙げていきます(正直一文一文挙げてきたいところはあるんだが……)
そもそも冒頭の大剣のくだりからしていきなりバカにしてて、そこから「エロい体」の「悪魔系の魔物」が出てきて(系ってなんだよ)、ハートがパチン、そして光——の畳み掛けで完全に引き込まれちゃうんだよな
本当に最初の3行ですごいじわじわきたところに「セクシーで人間と同じ形状をしたエロい体の悪魔系の魔物」でトドメ刺されるんだよな。笑えすぎる。
くっそお、俺はこいつが好きだ
「大型魔物」、「の」を入れないのが良い
最強の二人のもう片方、だれだっけて
双剣を捨てる言い訳から店主を攻撃して半殺しってところまで一文一文笑いどころしかない
全体的にそうだという気もするんだけど、とくに「ルシエは用心棒で〜」からのくだり、なんか妙にサガフロ2を思い出したんだよな
キノコジュースのくだり正直まったく不要で、リアリティを増すための習俗の描写を馬鹿にしまくってる感がある
そういう意味ではその前の鴻上さんの緻密さと対比的でおもしろいな
「戦闘で、全力でしゃべってるんだと感じた」突然詩的になるな+ペンダントのくだりの思い込みの激しさ
いきなり世界が壊れだしてから第三世界の長井みがこれまでにも増して、ちゃんとゲームの世界なんですよという無用の目配せに笑ってしまうんだよな
素直に強く反省する主人公
p136の唐突な暴力描写の投げやりっぷり
「まさか点滅して消えるだなんて」ほんと好き
「その勢いは凄まじく、まるで矢のような勢いで飛び込んで来たのだ。」ここも好き
ひかりごけをいきなり食って、しかも飢えた人間へと連想をつなげるのをやめろ
もうこのあたり完全にゾーン入ってるんだよな、一文一文が常に笑える
「強い恐怖は、それまで持っていた弱い恐怖を克服する」の決め台詞感に至るまでの思考回路がくだらなすぎる
玉ねぎの連想から無理やり涙につなげて、象徴にもなってない象徴を引っ張り出したうえで「確かに」と結論づけさせるのすごすぎる
「過去の出来事が現在の状況を暗示している」みた���なありがちなアレをばかにしてる
いきなり寝ている、いきなり寝るな
「すると〜」からの段落の描写の雑さが主人公の現実認識の雑さを象徴しててめちゃくちゃいいんだよな
ダグラスの登場あたりからやにわに話が盛り上がるのだが(そもそもこれで盛り上がってる感がちゃんと出てるのがまずすごい)、インベントリがいっぱいなことを心配したり速い虫の話をしたりさらには親の回想がはじまったりしてこいつ集中力がなさすぎないか?
とても速いなにかしらの虫ってなんなんだよ、ほんとに。何回読んでも笑ってしまう
でもなんかちょっとかっこいいんだよな
p140からのなんかいいこと言ってる感の空虚さがすごいし、そもそもなんでダグラス現出してんだよだし、それらすべてが学校の机でガタンの恥ずかしさとなんかしらんが妙にリンクしてる感じがして凄みがすごい
「あれ、これだいぶ前にもやらなかったか?」で突然我に返って、読んでる方も一瞬我に返り、ページをめくると最終ページの登場である
「苦しそうな顔が〜」で最後までふざけて、ロケットが開くのもなんか勢いで、それから光——ではないんだよ
まさしく腕力
リュシー ���Lucie)は、フランス語の女性名。 ラテン語の男性名ルキウス(Lucius)に対応した女性名ルキア(Lucia)に由来し、『光』を意味する。
蟹と待ち合わせ
一言感想
マァンドリン
わりと文章が硬質なんだけど擬音語擬態語とか、こういう音声的な話を印象的に使ってくる印象がばななさんにあったけど今回それが強まっている気がする
いつもより書いてて楽しそうな印象をうけた
どこかでも書いたがばななさんの導入いつもよいと思う(導入以外が、という話ではなく)
今作はわりとエキゾチックなんだよな。キャノンビーチの鳥居を蟹がくぐる光景がエモい。
全体的にアルカイックなのは意識の誕生以前の世界への回帰だからか。
おなじ文献に着想を得てるのに杞憂との落差よ。
御神体フェチ
毎回SFギミックがハードコアではあるのだけど今回もそうで、そのうえ↓の書き手の感想にあるとおり、実際書き方がより挑戦的になってる
んだけど、それなのに!夏の島のバカンスの雰囲気に包まれててめちゃくちゃさわやかなんだよな、なんなんだよ
そう、すごくさわやかなんだよな……本当に
ずっと空と海を描いていて、そのうつくしさは質感としては憧憬に近いんだけど、ラストで急にその突き抜ける青さが手元に戻ってきて調和するのがすきなんだ
人類補完でなにが起こるかのところにこの回答持ってきたのは(↓で書いた情報の出し方のおかげもきっとあるんだけど、個人的な考えとしても)個人的にはめちゃくちゃ納得感がある
収録作のなかでもアジテーション的で、わりと全体通してゆっくりアジってくるので「たしかにそうだよな……」みたいな納得感がある。あるよな?
「鯨」で強めの主張をしてからの「石球」での転調、そこからラストの「蟹」で落とす流れがきれい
というか、全体的に情報の出し方のコントロールという基本ががうまいんだよな。我慢できなくて設定語りしちゃわない?おれは我慢汁出ちゃう!
細部
ちょっと入り組んでいるので整理を試みます(みなさん適宜修正してくれ):
人類
全体と言語野を共有している
読む限り電脳である以外、形としては「普通の人間」でよさそう?
現代から100年後が舞台であること(そう遠くなく、まだ最後の電脳化が終わって間もない)、人間の肉体として考えて不自然な描写が出てこないこと
もし「異形」であるなら、相応の描写があっていいはず
自然な人間の形であるからこそ「四本足」や「七つの目」という描写が活きているんじゃないかと思って
しかし、なんでもいいというのも、この話の主題のひとつだ
「アラスカやシベリアの軍事拠点と並び、地球上で全住民の接続を完了した最後の地のうちの一つだった(P152)」
語り手たちはまだ完全に統合しておらず「人間らしい」雑念に溢れている(ように語っている、が)
笠木
御神体「ヘイスタック・ロック」
「キャノンビーチ」
笠木グループ:腕が各2本、脚が各2本の3体か
彼らの姿を想像することにあまり意味はなさそうだがいちおう
肉体(?)の数と一人称複数形のバリエーションの数は一致しない
p146で「三つの肉体」とあるから上記の解釈をしたんだと思うけど、最初読んだときそう読み取っていなかったのでなるほどと思った。何故かはよくわからないが、6本腕(兼ねる、脚)がある物理的には1つの塊を最初イメージした。p145で「七つの瞳」(3では割り切れない)とか、「三つの声、四つの声」とか書いてあるのを読んで、あまり整合的にわかりやすい体の形をしたものが何体かいるみたいな状況じゃないんだろうなと思ってしまったので。
でも油圧ショベルを操縦してるから、人間みたいな形をしているのだろうか(人間向けの油圧ショベルなのかどうかは定かではないが)
瞳のひとつは「対流圏から熱圏にいたる範囲を巡航する種々の飛行撮影機と衛星によって構成された視線(P163)」とのこと
なるほど!!
どうも彼らは記録をしているらしいことがわかる
マンドリングループ(たぶん)とは異なる一人称複数的な主体を維持しており、(一方的であれ)独立性を保てるらしいことがわかる
性交は非対称的な行為であること
「私たちは背中が三つある獣(P147)」すごいな
マンドリン
御神体「鯨→海自体へのイメージ」(仮)
マンドリングループ:腕が計6本、脚は計4本
……とあるけれど、海岸を歩んでいない2本があったりするかもしれないか
人類全体の意識(というべきではないかもしれないが)が共有されており、各々の肉体は物理的な入出力器官として位置付けられている、入れ替わることもあるていど自由っぽいことがわかる
「四本の足(P150)」という表現、ひとりはかならず共用スペースで開発をこなしているという描写(ここすき)
「肉体と精神の求めに応じて」とあるので海岸を散策する肉体も実際に交代してそうな雰囲気がある
「巨大な一つの意思たる海、それを身に纏う美しい惑星(P154)」(『ソラリス』だ)に自分たちの集合知としての存在を重ねる
パレイドリアがそれなり大事そうな概念として導入される
大戦があったこと、舞台が太平洋の群島であることなど、若干の歴史や場所の情報
環礁・核実験・地形などの情報からビキニ環礁だと思われる
鯨グループ:7つの眼
あとの「蟹」を読むかぎりでは笠木グループと同一であると思われるが……
パレイドリアの話の続きとして:自他の境界がない(このへんが神々の沈黙っぽい)→パターンを形作ることができず、生の感覚(?)としてしか受容できないみたいな話になってくる(現代的に見れば統合の失調ではある)
人間の意識(?)が完全に同一化するまでの過渡期らしいことがわかる
石球
御神体「石球」
「2121年9月のアラスカ」と明確に述べられている
時系列的にはちょっと前のように見えるが、正直よくわかってない
夢:イリアスっぽい描写
このへんも神々の沈黙で、ゆうたら「自他の境界がない、昔バージョン」の話
「開いた」球
視覚的な描写ができない、よね?
笠木グループっぽい
7つのうちのひとつの瞳が別の夢を見たらしい
俯瞰することの話ふただび
ここまでときどき出てくる語りのアップロードなどなどの話から徐々に彼らの生態の全体像が見えてくる形になってる
小さなボートのなかに女
「人類すべての言語野がつながったのが、いまからちょうど半年前(P152)」で七つ目の瞳は「一年以上にわたって(P160)」漂流していた女を見ていた(という夢を見ていた?)
P158で大地が揺れたことと関係がありそうなんだけど
鳥居をくぐる。今まで、あえて鳥居をくぐることはしなかった(P161)
純粋な観測者であるはずの7つ目の瞳が女をとらえて震える
「間近で見た御神体の岩肌は、海鳥の糞にまみれて白く汚れていた(P164)」は単純に美醜の描写を行ったり来たりすることで対象の存在感が強まるという効果もあるんだけど、もしかしたら「岩→女」への神性の移行ともとれる
女は一人称単数でしゃべる
濃い日焼け、脇毛ぼうぼう、乳に蟹
その前の段落の「あたしはようやく目を覚ます」の主体がちょっとあいまいで、おそらくこの女なのだけど、どうもここまでの一人称複数であった人間たちのうちの一個体のようにも読める……読めない?
むずかしい……最後の台詞の読解にかかっている気がする
ここで個としての人間が復活しているらしく、たしかにしているっぽいのだが
システムの「手足」に回収されつつある在りかたを、独立した「動物」のほうに引き戻してくれたらということなんだろうけど、この言いかただとそういう流れは止まらないと展望している
しかし七つ目の瞳のほうは、純粋な観測者としてあるまじき挙動をしていて……
もはや個を剥奪された端末になりつつある人間から全体への、人間性の逆流? といえばいいのか?
鳥居(文脈から切り離された木一般の意味が異邦で再構築される)というのが、いや鳥居に限らず漂着物の再構築などが(マンドリンもそうだ)、女の登場と構造的に対応しているように思う
単純な近似ではなく、その異質さを強調するための
イリアスパートの「怒り」は、システムに回収されつつある生の叫び(全体的な語りから読み取れる)に沿っている気がする(捕らわれたクリューセーイスの奪還と、漂着した「女」の物語的な関係やいかに。未読なので詳しくはわかりません)
鯨も同様、またソラリスの話も寓意に富む
女、オフラインなのかな(最後の台詞からははっきりと推測できない)
書こうか迷ったが、もしかしたら「正体」があるんじゃないか
P150の環礁・核実験・軍艦というワード(七つ目の瞳では観測できない海底)
ビキニ環礁のクロスロード作戦
鳥居への祈りから、日本の軍艦を連想
クロスロード作戦で沈没した日本艦は長門・酒匂
軍艦の擬人化と言えば艦これ・アズレン
双方のキャラクターの特性に照らす
「あたし」という一人称と「ささやかな乳房」という情報
「酒匂」ちゃん??
艦これの話か?
なんかこうもっとロジカルに導きたいんだけど、まだひらめきに近い
でもこう読むとすっと入ってくる描写とかある気がするんだよ
海への柔らかい執着とか、肉体の話とか
深海棲艦説としか思えなくなってきた
あー、なんかそっちっぽい!
最後の台詞がわかった気がする
元の肉体(艦)が(七つ目の瞳以外に)憧憬?をもって観測されつづけたことによって顕現できた、みたいなことか?
どうなんや
元あたし(傍点)じゃん?
いくつもあった「すれ違う」描写、しかし最後に「越境」して交わり、岐路に立つ!
つまり女の漂着は人類にとっての“クロスロード”だったんだよ!!!(キバヤシ)
ブロックバスター
一言感想
コインを振る。裏。←かっこいい
まったくわからないんだけど、いつもよりわかるよな
Cの盛り上がりがBとDのクライマックスと呼応していく感じが好き
読後感すごくいいからやっぱりこれ最後配置で正解なんだよな
津浦さんの作品一番難解なんだけど、なんか童話的な柔らかさがあるんだよな
ポリフォニック(ね群メンバーの作品は全体的にそうかもだけど)
こーしーもう一杯
王の祈る姿が比例して増えた←感謝の正拳突きしそう
細かな表現のかっこよさはもはや言うに及ばずなんだよな
Aの語りに出てくるモチーフの並置の伸縮自在さとか
あと「その大きさはもはや比喩の範疇を超えて唯一だった」がめっちゃ好き
挙げてくとキリがないのでやめます
細部
こっちもまずは整理してみる(修正求む)構成:4幕。
(1) p.168「「世界」という言葉がきらいだった」
(2) p.171「「世界」という言葉は、ずっと昔のあいまいな約束だった」
(3) p.174「「世界」という言葉は、その実なにも説明できていない」
(4) p.177「「世界」という言葉が薄い殻から芽吹くとき、その平熱の期待を逃してはならない」
語りの種類:5種類。
A:ほかと同じ明朝体のやつ
各挿話の最初に置かれ、「「世界」という言葉」からはじまる
p.168は病院に行く(お見舞い?)シーン?
p173「恋人の手」と「犬のクソ」は素晴らしいものと価値のないものを表しておりそれらを混同しないとみんな言いはるんだけど実際には紙一重だ、みたいなことを言っているように読み取れる、一方でp174では「生きている私たち」の強調によって、両者はいずれも生命を示しているというふうにも止揚されてくる
p.177「意味のある対象が〜
B:丸ゴシックのやつ
母を知らず、物語を作るハルと、魚から這い出したところを見つかった、八つ目の毛玉のキャット
八つ目!魚から!Cの「ものども」あるいは王だ!
母を知らないっていう宣言的な言い方がDとの関係というか、そういうものを感じる
p171「私は無垢を演じているのではないかと~」からも、直截的にはそういう読み方が誘発されると思った。Dの母との問題を無視した空想の世界。p171の描写は作り物感を補強している。p172「自身のスペアを要請」
世界の果てでコインを投げる
世界の果てが出てきて殻を破るって実質ウテナじゃん
p.180「あるいは誰かのその前駆が私と私の世界を作ったのだとしたら〜」エフェメラルな雰囲気がする
最後に揺れて、そのあと魚、でもって「彼」は(世界の)棘を持つ、(Cの)大亀だわな…
C:教科書体(?)のやつ←例のクレー
彷徨し、「世界の棘」を持つ大亀、王とものども
p.183より、ものども(たぶん王も)八つ目である
最後、魚がめっちゃとんできて世界の殻が壊れる
p.183Bによれば、Bにおける「物語」が世界と同一視できそうではある
D:薄めの丸ゴシックのやつ
現代劇っぽさのあるわたし(空想が好き、大学は文学部、就職に困る)と母。二人は折り合いが悪い
p178「世界に目を向けて」という母親の言葉とそれに従わずに目を閉じる私。「世界」という言葉への反発はAにつながっているように思う。
目を閉じて以降、空に魚が出現し母が消えるので、ここで世界に背を向けたように感じられる。というかp182のBにシーン的には合流しているように読める。丸ゴシック繋がりもあり。
ふと思ったがここの「わたし」が神待ち行為を行なっていた可能性があるぞ!!!!(ないです)
最後、やっぱ空に魚(バラクーダ!)が出現する。母はいなくな
E:薄めの明朝体のやつ
わたしと「彼女」(母性を感じはする)、あやとり
p.174「わたしは彼女の暇潰しの相手に過ぎない」が、その前のp.173B「気晴らし」につながらなくはなくて、そうなると物語自体ってことになるのか?
p.183「名づけたのは他でもない、わたしだ」。「世界」を?「世界の棘」を?
「ふだん浮遊している〜彼の棘はもたらす」らしいぞ!(だいじそう)
ストーリー性は希薄で、間投される語り
p.183、やっぱ魚は大亀の斥候なんだよな
あ、ここに寝室(Dの末尾の舞台)出てくんじゃん
あえて階層構造を仮定するなら、基底から順にD→B(Dのわたしの空想あるいは物語)→C(Bのハルの物語)で、大亀による崩壊がC→B→Dと還流してるように読めなくはない気はするんだけども……(BとDは……つーか、いうたら全部上下がなく並列でもいけるか)。で、それで世界がつながるのはわかる。じゃあ「その外に残された」の外って?(火じたいは王の演説にも出てくる)
レイヤーを想定しちゃうのは悪い癖だな。読み返してたらあんま上下関係ない説の方が強まってきた
自分だったらレイヤーを想定して書くのだろうが、多分作風的にはレイヤーとかじゃないんだと思う。しかし相互の関係性とかが変奏していく感じがあって良いんだよな
テーマについて
神待ち
神の裁きと訣別するため:自分を負かす誰かを待っている→勝って神の不在を証明
山の神さん:神待ちアプリ
囚獄啓き: 「地獄とは神の不在なり」なので、不在なんじゃないかな 
杞憂:中年男性(世界を維持するための計算資源→神?)待ち、待ち行列理論
キノコジュース:ルシエが宮殿で完全性を持つであろう存在を待っていたこと
蟹と待ち合わせ:蟹待ち
ブロックバスター:亀待ち
むりやりまとめると、神待ちの「神」を、原義側に寄せた、圧倒的なものとか完全なものとかでとって書いたのが多数派、という感じだろうか
とどのつまりは祈りだ。
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liliyaolenyeva666 · 4 years
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🎼 00162 「Private Eyes」。
古書店で見つけた わたしの好きな 牧逸馬さんの本は 10年とちょっと前に発売されたもので、現代風に書き直されてはいましたけれど、まだ読んだことのないお話が たくさん収録されていて 有り難かったです。また探しに行こうって思います。今回読んだ本は 「牧逸馬 探偵小説選 (論創社 2007年)」 です。この本は 全部で 45篇もの 中篇・短編作品が収録されています。過去に読んだお話もありましたけれど、やっぱり ワクワクドキドキしてしまいました。ほんのり触れておきます。
・赤んぼと半鐘
小児科専門医に駆け込んだ 印刷工の晋吉と 小児科専門の都築医師と 晋吉の子 角太郎の そのゆくえ。
・ある作家の死(死三題)
川上君が書いた小説 「ある作家の死」 と川上君と三千円と、とある作家の死について。
・アンケート
「探偵趣味」 にて 質問に丁寧に答える牧さん。
・一五三八七四号
紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント'' の何よりの楽しみは、紐育52番町と第4街の角にある 「猶太人の料理店」 で毎晩あっさりとした夕食をとること。ある日のこと、コウフイを飲み干した彼のすぐ横の卓子にいた老紳士が 大きな声を出して勘定を呼びました。
・言ひ草
牧さんのエッセイです。
・うめぐさ
紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント"と (新聞 三面下段の) 余白。
・女青鬚事件 (ウーマン・ブルウビヤアド)
1925年7月、ユウゴスラビアは ベルケレクル町の ベラ・レンツイ夫人は 35人もの男子を殺害。地下室に並んだ棺桶には それぞれ名が貼り付けてありました。
・鉋屑(死三題)
東京駅発駒込橋行きの車内で 「私」 が見つけた 鉋屑 (かんなくず) ひときれは、ひとからひとへ渡り回ります。電車は 須田町で止まりました。
・神々の笑ひ 前篇:
初春の神田神保町から飯田橋までの電車の中の野々宮さんは 切符代をけちりたくて仕方がありません。
・神々の笑らは 後篇:
5千円に別れを告げる 野々宮さんのおはなし。
・基盤地事件顛末
昭和4年10月21日午前7時20分ごろ、東京府下牛引町藤野間にある 藤野間小学校に通う ふたりの男の子が池で生白い 「何か」 を見つけました。それは 首も四肢も無い女性の惨死体でした。
・靴と財布
紐育の朝、紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" が地下鉄道で遭遇した事件を さらりと綴っています。
・首から下げる時計
クリスマス前の紐育、紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" に出来た恋人は 伊太利人でした。
・競馬の怪談 (真夜中の煙草)
倫敦。マルテン・タムスンという いんちきな男が、とある老人に声を掛けられました。牧さんの 「七時○三分」 と 物語が非常に似ています。
・コン・マンといふ職業
紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" が、紐育壁町で 遭遇したのは詐欺師 (コン・マン) でした。
・百日紅
警視庁掏摸係の進藤刑事 (と掏摸のちび八) は 新橋から 下り急行に飛び乗りました。向かうは大阪。
・山門雨稿
牧さんのエッセイです。
・七時〇三分
丸の内仲通りにある、景気測候所 信栄社の社員 宮本得之助は とある老人と出会う。「競馬の怪談」 と おはなしが似ています。
・実話の書
牧さんのエッセイです。
・島の人々
ブロウド・ウエイの舞台 「島の人々」 に立ち向かう、紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント"。
・襯衣 (シャツ)
誰���に尾けられている気がする 紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" が 紐育の街を歩きに歩いた先に現れた男の正体とは?
・上海された男
観音崎署の刑事から逃げ出した男が 命からがら乗り込んだ船は 想像を絶する地獄船でした。
・十二時半
民夫と美喜子が 夜の浜辺を歩く。季節は秋色。刹那を感じます。
・ジンから出た話
とあるホテルに宿泊する男が とある亜米利加生まれの男から 様々な 「妻殺し」 の話を聞かされます。
・助五郎余罪
慶応生まれの江戸っ児 助五郎は 明治湯の流し場で とある老人と若造の話に 聞き耳を立てていました。
・砂
とあるN町海岸通りS別邸裏D浜の砂丘で見つかった他殺死体は 寺尾幸江 (25)。
・西洋怪異談 - 境界線 (真夜中の煙草)
雇い主の婆さんに怯える 弱々しい小男は 斧を手にしました。結構こわいおはなしです。
・西洋怪異談 - 白い家 (真夜中の煙草)
とある夫人が語った夢についてのおはなしです。
・西洋怪異談 - 夏祭草照月 (真夜中の煙草)
ヨウクシャア州のずっと北の外れのとある村に 見世物小屋がやって来ました。
・一九二七年度の挿話
横浜に 支那料理を食しに行った小宮夫妻は 古道具屋で ある物と出会ってしまいました。
・民さんの恋
群馬の田舎から上京してきた 民さんは 17歳のむっつりやで真面目。こわい話です。
・椿荘閑話
牧さんのエッセイです。
・爪
佐太郎と仙二郎、ふたりは 強盗。仙二郎は 爪掃除に夢中でした。
・東京G街怪事件
G街四丁目の交叉点の真ん中で いきなり卒倒してそのまま急死した 51歳の男。彼は自殺でせうか それとも他殺なのでせうか。
・トムとサム
紐育自由新報の社会記者ヘンリイ・フリントと「土人の夏 (インデアン・サンマ)」 とアジア人と贋札についての物語です。
・ネクタイ・ピン
歯医者帰りの 紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" と 奥様風の女性(背の高い、南欧系の美人)の おはなしです。
・舶来百物語 - 或る殺人事件 (真夜中の煙草)
ジェイムス・クレアランス・ウイッセンクロフトは 40あまりの 売れない画家です。偶然なのか、自らが描いた 絵の中の人物に 現実に出会ってしまいました。
・舶来百物語 - 恐怖の窓 (真夜中の煙草)
とある若い銀行員が、静養のため訪れたモンロウ村の叔母の家で 「沼」と「窓」の話を聞きます。
・一つの死 (死三題)
崖の上で死を望む彼と 真っ暗な晩。こわい話です。
・舞馬 (ぶま)
植木屋の峰吉の妻 お八重は 亭主の気を引こうと 遊びを ひとつ思いつきました。
・振り返る小径
牧さんのエッセイです。
・米国の作家三四
牧さんのエッセイです。
・米国作家の作に現るる探偵
牧さんのエッセイです。
・マイクロフォン
牧さんの随筆。探偵小説評論です。
・昼興行 (マチネー)
仕事で コネイ島を訪れた 紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" が入った小さな劇場で起こった出来事は如何に。
・ヤトラカン・サミ博士の椅子
せいろん島コロンボ市マカラム街の珈琲店 「キャフェ・バンダラウエラ」 のあたりを彷徨う 印度人の売占乞食 ヤトラカン・サミ博士。彼の椅子は どんな椅子なのでせう。
・山口君の場合
朝の温泉町を歩く山口文二郎 (江東銀行青山支店の出納係) と 猫いらずのお話。
・夜汽車
紐育自由新報記者 "ヘンリイ・フリント" が 紐育行きの汽車の中で遭遇した物語。
・乱橋戯談
随筆・評論です。東洋の都の下で大地震とありました (関東大震災のことでせうか?)。なまずが跳ねる。
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ayaka0715 · 5 months
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昨日から仕事を始めても
プレハブがちょっと寒いね。
今月は気をつけて https://ameblo.jp/kurushige/entry-12831208362.html
あと、詐欺もね。
https://dawaan.com/instagram-bo-fraud/
https://youtube.com/playlist?list=PLeXkmsAZiHBuQgYgcX_INTkdxaS0E-0M0&feature=shared
マンスリーベストナイン2024.1は
お正月明けから🐉2024.1.27の候補⇨🥇になったらマンスリーベストナインアワード2024の候補となります。
日記
今年の夢を叶ったのは
#モスバーガー の#onepiece #福袋 を手に入れてから#黒毛和牛バーガー 〔照り焼きソース〕でテイクアウト買い! コレでコンプリート食い^ ^
石川県能登地方への支援・寄付する芸能人達
#紅白歌合戦 のトップアーティストは#MISIA さん〔5位は旧創業者の事務所出身である#郷ひろみ さん〕
宮崎美子さん・宮沢りえさん・中野〔仲野〕親子などを沢山、載せた写真家の篠山さんは天国へ
#芸能人格付けチェック 2024新春版は明日放送
去年の大人気芸能人達の新情報
芸能人の新成人〔二十歳の集い〕達
#僕青,SmileUP〔新STARTO社に在籍する〕#ラウール さん︎・ジュニアタレント達,張本智和選手,#飯沼愛 さん等
ニュース
4月よりSTARTO社に在籍タレント新情報〔#snowman,#sixtones,#travis japan 等〕・TOBEの新情報〔#numberi 等〕・カレンの新情報〔#新しい地図 など〕
出身タレント〔川崎麻世さん〕,元タレント〔#森本龍太郎 氏〕
#櫻井翔 さん・#ジェシー さん出演するドラマタイトルは#新空港占拠
4月よりSTARTO社に在籍する#高地優吾 さんはバスクリンのCM再開へ
My YouTubeの三が日チェック
and more....
 
次回の抜き打ちチェックは
〔SNSのパトロールがある為〕
2024年2月上旬まで延期させていただきます。
更新クリア条件
2023.11.3から2024.2の期間中まで
〔失格は〜2023.11.2〕
都合があれば変更する場合にもございます
インスタの調子が悪い〔#インスタ不具合 の〕時は
アップデート〔バージョン〕か再起動しましょう
出来なかったら
AndroidからiPhoneに変えましょう
 
また見たい方には👍
2度と見たくない方には👎
を押してください。
知らない人はフォローしないように。
皆様、ご視聴をいただきありがとうございます。
今月中で
Amebablog・Instagram・tiktok・youtubeを続きますのでどうぞお付き合いください。
まだ更新していない人はお早めにね。
インスタの調子が悪い〔#インスタ不具合 の〕時は
アップデート〔バージョン265〕か再起動しましょう
出来なかったら
AndroidからiPhoneに変えましょう
 
〔〕ヒント有り
#佐々木蔵之介 💙🐎
#西島秀俊 🖤🍩
#阿部サダヲ 🧡⚾️
#堺雅人 ❤️🦌
#戸次重幸 💜🤖
#片岡愛之助 💖🍓
#kinkikids 💙🎸❤️✝️
もし、よかったらYouTube チャンネルを登録してね。
また見たい方には👍
2度と見たくない方には👎
を押してください。
知らない人はフォローしないように。
現在のInstagram は監督委員会 から違反さ���ていますが、期限切れになると送れなくなるからご勘弁を。
あと、フォローバッグはストーカーの可能性があるから拒否させていただきます。〔フォローをする時は承認必要です。※無言禁止〕
これからも見守る。 扇動行為 破壊活動防止法 #tictok #instagram 謝罪 
危険なので死語扱い・文句を言ったり、
Instagram以外な写真は載せてしないでね。
インスタ不具合
#誹謗中傷  拘禁刑 ←#炎上 
#アカウント削除
#セックス依存症〔2022年度から18歳以上の新成人制度→#人物画〕
 
現在
#SmileUP 〔4月からSTARTO社に設立〕の救援,ウクライナ、トルコ、パレスチナのガザ地区、石川県能登地方の#支援・#医療期間 を行っております。
 
#バカッター #バカスタグラム
あと、SNS詐欺・迷惑行為・犯罪行為は絶対しないで。
皆様へのクリエイター達に感謝してあげています。
あと、threads はInstagramと一緒に連携を。
https://www.threads.net/@sinoeto
神藤彩佳🐼💙
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dengenmushi · 4 years
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Doc Martin(ドクターマーティン)1-3
Portwennを下痢症の集団感染が襲い、マーティンはありうる様々な原因を検証していくが、なかなか尻尾をつかめない。
気になる語彙・ノート
医療
- vascular specialist:血管専門医   - 心臓外科医(cardiologist/cardio surgeon)とは隣接の領域か
- chemo:化学療法、特に癌に対する抗がん剤治療を指す   - chemotherapyの竜
- remedy:治療法、療法、または治療薬を指す
- adrenal:副腎の   - かの有名なadrenalineは副腎髄質から発生する   - adrenalineが果たす”fight or flight”態勢への移行に対して「闘争か逃走」と訳されていたのは感心した
- inhaled corticosteroids:吸入ステロイド薬   - 副腎皮質で発生するホルモンの一種   - 全身性の副作用を避けるため、
- fluticasone:フルチカゾン   - コルチコステロイド剤の一種
- MRHA:MHRAの誤りと思われる、Medics and Healthcare Regulatory Agency
- chlorinate:塩素消毒する
- cryptosporidium parvum:クリプトスポリジウムパルバム   - 下痢症をもよおす寄生虫クリプトスポリジウムの一種   - 日本では感染症法で特定病原体として指定されている
- fecal coliform:糞便性大腸菌
一般
- hare:ノウサギ   - rabbitはより小型で穴に生息するが、hareはより大型で野に生息する
- splash out:大盤振る舞いする、奮発する
- thrust:ぐっと押しやる、押し込む   - 劇中では受け身でhappen to get intoという意味合いで使われているか
- natural:生来の性質・気質として向いている
- out of commission:故障の、機能していない   - もともとは退役、予備役を示す
- air one’s laundry in public:プライベートのことをべらべら話す
- wheel out:繰り返し引き合いに出す、繰り返しその手段に出る
- tyke:ちびガキ
- cagy:警戒して話さない
- thong:ソング   - タンガなどとともに日本ではTバックとして認知されることが多いらしい
- fire away:どしどし質問・意見を投げつけ始める
- make sb redundant:余剰人材とみなす、クビにする
- swab:綿棒
- ‘ere:hereのhの発音が落ちたもの
- stale:味・香りが落ちた、劣化した、賞味期限切れ   - 時間がたって劣化したことを示す
- a run of:立て続けの、続けざまの
- tummy bug:腹痛、おなかの不調   - 腹部の軽度な不調一般をさす
- as strong as ox:牛みたいに頑健   - oxは去勢済みの役牛をさす   - 日本語では牛は牛だが、英語ではcow, cattle, oxなど様々。生活に密着したものは、単語レベルでの細分化が進むのだろう   - 逆に、日本語では稲、米、飯などの細分化が例になるだろうか
- county:州   - イギリス系の行政区分でstateの下
- concentration:濃度
- take calls:電話対応する
- culprit:原因、犯人
- get hold of:得る、つかむ、獲得する
- on the dole:失業手当を受けている
- balls-up:騒動、さわぎ
- pitchfork:ピッチフォーク
- inbreed:近親相姦
- field day:運動会、野外演習、大騒ぎで楽しむ日
- water treatment plant:水処理施設
- obstructive:邪魔になる、邪魔な
- constructive dismissal:推定解雇、外形的自主退職
- pull the rug out from under:裏切る
- set the ball rolling:すでに͡コトをはじめる
- lurgy:病気、体調不良
- back to square one:元の木阿弥に戻る、白紙に戻る
- vindicate:嫌疑をはらす、無実を証明する
- hindsight:後知恵、結果論
- shambles:ごみ、わやくちゃ、流血沙汰、修羅場
- direct debit:直接送金
- standing order:定額自動振り込み
- shoot off:出ていく
ストーリー・感想(※ネタばれ注意)
本話のサブストーリーは例にもれず二つ。一つはPortwennで広がる集団下痢症の原因追���、もう一つは息子アルの独り立ちをめぐる配管工バートの葛藤を描く。
集団での下痢症が広まっていることを確認したマーティンは、紆余曲折を経つつ、原因が水道水にあると仮説を立てる。被害の拡大を防ぐため、水道水の検証結果が出る前にラジオで水道水汚染の可能性と対処法を伝えるのだが、ラジオパーソナリティのキャロラインはじめ現地住民から大反発をくらう。 実は、Porwennでは過去にも水道水汚染さわぎがあり、観光業をはじめ甚大な経済的損失を被っていた。最終的に事実でないことが確認されたものの、自殺者や今でも失業中の家族がいるという。
マーティンは極めて優秀な医者であるが、彼の目的は人々の健康や公衆衛生の維持にあり、その先にある人々の暮らしや幸せまで考慮することは少ない。マーティンの場合、ミクロでの彼の社交性の無さがマクロ的に職業観などにまで影響しているのだろう。その意味で、第一話の冒頭でルイーザが指摘した、マーティンが相手にしてきたのは”body”であって”people”ではないというのは的を射た指摘かもしれない。 しかし実際のところ、正しいバランスを見つけるのは難しい問題だ。コロナ禍にある我々にはなじみ深いconflictでもあり、考えさせられる。すべての人間がhomo economicusであるという仮定がなくとも、大規模化・複雑化した現代社会においては原理・原則を重んじるマーティンの考え方が正しいのだろう。しかし、小規模な共同体では個別具体的な影響がより大きな意味を持つ。その中で必ずしも致命的ではないリスクに対しては、もう少し柔軟な対応もあり得るのかもしれない。
一方、Portwennで配管工を営むバートは息子のアルと喧嘩してしまう。 アルは配管工として生きていくことに疑問を抱えており、大学でコンピュータの勉強をしたいと思っているが、バートはそれを許せない。 バートは一人親として息子に抱く想いを、町で出会ったマーティンに語る。いつかアルを一人前に育て上げ、一緒に配管工として成功を収めるという夢を忘れられない、そんな親心をアルがわかってくれないというのだ。そしてバートの肩を持たないマーティンにも”shove it!”と当たり散らすありさま笑 しかしさっきまでブツクサ言っていた男が、ミネラルウォーターの箱を抱えてマーティンを訪れる。配管工を営むかたわらミネラルウォーターの販売も手掛けており、今回の騒動のおかげで大儲けできたので「還元」しにきたらしい。気丈というか面の皮が厚いというか。。。笑
そうこうする内に水道水の無実が示されると、マーティンの疑いの目はこのミネラルウォーターに向けられる。 バートの家を訪ねたマーティンは、フランス産と謳ったこの水が実は井戸水をボトル詰めしたものであることを突き止める。水源近くではヤギが飼育されており、どうやらこの水が騒動の原因だ。
この商売を諦めなければならないことを知ったバートはひどく落胆する。口ではアルに反対しつつ、心のどこかで息子が独立する未来を覚悟していたバートは、 学費捻出のためにこの副業を始めていたのだった。 マーティンの勧めを受け、バートはアルに本心を打ち明ける。副収入はなくなったが、アルが仕事を続けながら夜間学校に通えばいいとバートは言う。 一般的に子供というのは親の思った通りにいかないものだろう。それぞれの家庭がそれぞれのやり方で折り合いをつけなければならないが、自分や周囲を見てもナカナカ簡単ではない笑
偶然ではあるが親子をとりもったマーティンはラージ親子の信頼を手に入れ、診療所のコンピュータの定期メンテをアルが請け負うことになる。
個人的なつながり第一号といえばルイーザ。本話中で彼女はマーティンをパブに誘う。正確には、マーティンが彼女を誘うように話題を仕向けており、もちろん彼の性格的に到底スムーズにはいかなかった。。。お前らは初デートに挑むteenagerかと。。。笑 しかも落ち合ったパブで、マーティンは駐在マークにつかまり、しょうもない恋愛相談を持ち掛けられてしまう始末。
ともあれ、 ルイーザとマーティンの関係は一歩(半歩?)前進。前回のロジャー然り、徐々にマーティンが共同体に受け入れられていく様子が気持ちいい。
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xf-2 · 4 years
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一 はじめに
(日本オリンピック)  五輪史上初の衛星生中継。世界が見守る中、聖火を手に、国立競技場に入ってきたのは、最終ランナーの坂井義則(よしのり)さんでした。  八月六日広島生まれ。十九歳となった若者の堂々たる走りは、我が国が、戦後の焼け野原から復興を成し遂げ、自信と誇りを持って、高度成長の新しい時代へと踏み出していく。そのことを、世界に力強く発信するものでありました。  「日本オリンピック」。坂井さんがこう表現した六十四年大会は、まさに、国民が一丸となって成し遂げました。未来への躍動感あふれる日本の姿に、世界の目は釘付けとなった。  半世紀ぶりに、あの感動が、再び、我が国にやってきます。  本年のオリンピック・パラリンピックもまた、日本全体が力を合わせて、世界中に感動を与える最高の大会とする。そして、そこから、国民一丸となって、新しい時代へと、皆さん、共に、踏み出していこうではありませんか。
(新しい時代へ踏み出す)  「日本はもう成長できない」。七年前、この「諦めの壁」に対して、私たちはまず、三本の矢を力強く放ちました。その果実を活かし、子育て支援、教育無償化、更には働き方改革。一億総活躍社会を目指し、まっすぐに進んでまいりました。  厳しさを増す安全保障環境を直視しながら、平和安全法制を整備し、防衛力を抜本的に強化しました。地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、世界を駆け回り、ダイナミックな日本外交を展開してきました。  我が国は、もはや、かつての日本ではありません。「諦めの壁」は、完全に打ち破ることができた。その自信と誇りと共に、今、ここから、日本の令和の新しい時代を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。
二 復興五輪
 二〇二〇年の聖火が走り出す、そのスタート地点は、福島のJヴィレッジです。かつて原発事故対応の拠点となったその場所は、今、我が国最大のサッカーの聖地に生まれ変わり、子どもたちの笑顔であふれています。  常磐自動車道に続き、本年三月、JR常磐線が全線開通します。これに合わせ、双葉町、大熊町、富岡町の帰還困難区域における避難指示の一部解除に向け、準備を進めます。  浪江町では、世界最大級の、再生エネルギーによる水素製造施設が、本格稼働します。オリンピックでは、このクリーンな水素を燃料とする自動車が、大会関係者の足となります。そして、大会期間中、聖火を灯し続けます。リチウムイオン電池、AIロボット。未来を拓く産業が、今、福島から次々と生まれようとしています。  津波で大きな被害を受けた、宮城県を訪れる外国人観光客は、震災前の二倍を超えました。岩手県では三倍となっています。昨年九月に陸前高田市で開業したばかりの道の駅では、僅か一か月で十万人の観光客が訪れ、賑(にぎ)わいを見せています。  来年度で復興・創生期間は終了いたしますが、次のステージに向け、復興庁を司令塔に、政治の責任とリーダーシップの下で、福島の本格的な復興・再生、東北復興の総仕上げに、全力で取り組んでまいります。  九年前、ファーディーさんは、ラグビーチームの一員として、釜石で、東日本大震災を経験しました。  「ここで帰ったら後悔する」  オーストラリア大使館から避難勧告を受け、家族から帰国を勧められても、ファーディーさんは、釜石に残り、救援物資の運搬、お年寄りや病人の搬送。困難に直面する被災者への支援を続けました。  その感謝の気持ちと共に、本年、釜石は、オリンピック・パラリンピックに際し、オーストラリアのホストタウンとなります。岩手県野田村は台湾、福島県二本松市はクウェートなど、二十九の被災自治体が、支援を寄せてくれた人々との交流を深めます。  心温まる支援のおかげで力強く復興しつつある被災地の姿を、その目で見て、そして、実感していただきたい。まさに「復興五輪」であります。  東日本大震災では、百六十三の国と地域から支援が寄せられました。我々が困難の時にあって、温かい支援の手を差し伸べてくれた世界の方々に、改めて、今、この場から、皆さんと共に、感謝の気持ちを表したいと思います。
三 地方創生
(観光立国)  全体で五百近い市町村が、今回、ホストタウンとなります。これは、全国津々浦々、地域の魅力を世界に発信する、絶好の機会です。  北は北海道から、南は沖縄まで。アイヌの皆さんが受け継いできた伝統音楽や食文化、琉球舞踊など、我が国が誇る全国各地の地域文化に触れていただく「日本博」を、本年、開催いたします。  国の文化財を積極的に活用できる制度を設け、地域のアイデアによる観光地づくりを後押しします。自家用車による有償の運送サービス制度について規制緩和を行い、外国人観光客の皆さんの地方での足もしっかりと確保いたします。  首里城の一日も早い復元に向け、全力を尽くします。三月には、那覇空港第二滑走路の供用を開始します。発着枠を十万回以上拡大することにより、アジアのゲートウェイとして、沖縄の振興に取り組んでまいります。  オリンピック・パラリンピックに向けて、サイバーセキュリティ対策、テロなど組織犯罪への対策に万全を期すことで、安全・安心をしっかり確保いたします。五年後の大阪・関西万博も視野に、多言語化、Wi‐Fi環境の整備など、観光立国の基盤づくりを一気に進めます。高い独立性を持った管理委員会の下、厳正かつ公平・公正な審査を行いながら、複合観光施設の整備に取り組みます。  更には、外国人観光客の多様なニーズに応える宿泊施設など世界に冠たる観光インフラを整え、二〇三〇年六千万人目標の実現を目指します。
(農産物輸出)  世界に目を向けることで、地方に新しいチャンスが広がります。  昨年、EUへの牛肉やコメの輸出は、約三割増えました。TPP諸国への乳製品の輸出も、二割を大きく上回る伸びとなりました。甘い「紅はるか」は、シンガポールやタイで大人気です。さつまいもの輸出は、昨年、四割以上増加しました。  先月、中国への牛肉輸出について、解禁令が発出されました。今月発効した日米貿易協定も活かし、おいしくて、安全な、日本の農林水産物の世界への挑戦を、力強く後押しいたします。  農地の大規模化、牛の増産や、水産業の生産性向上など、三千億円を超える予算で、生産基盤の強化を進めます。販路開拓など海外への売り込みを支援します。  神戸牛、ルビーロマン、ゆめぴりか。農家の皆さんの長年にわたる努力の結晶である、日本ブランドを、海外流出のリスクからしっかりと守ります。  CSF対策を一層強化します。野生動物の感染が発見された場合にも、家畜伝染病予防法に基づき、移動制限などのまん延防止措置を実施できるようにします。ASFについても、海外から持ち込まれる肉や肉製品の検疫を強化し、水際対策を徹底します。
(地方創生)  昨年の台風十九号では八ッ場ダムが利根川の被害防止に役立ちました。水力発電や農業用水などを目的とするダムについても、緊急時には省庁の縦割りを打破し、一元的に活用するための対策を、全ての一級河川を対象に、この夏までに取りまとめます。  相次ぐ自然災害の教訓を活かし、全国で、川底の掘削、堤防の整備、無電柱化を進めます。送電線の計画的な更新、電力会社、自衛隊、自治体の平時からの連携などにより、強靱(じん)な電力供給体制を構築します。防災・減災、国土強靱(じん)化を進め、災害に強い故郷(ふるさと)を創り上げてまいります。  東京から鉄道で七時間。島根県江津市は「東京から一番遠いまち」とも呼ばれています。二十年以上、転出超過が続き、人口の一割に当たる二千八百人が減少した町です。  しかし、若者の起業を積極的に促した結果、ついに、一昨年、転入が転出を上回り、人口の社会増が実現しました。  原田真宜(まさのり)さんは、パクチー栽培を行うため、東京から移住してきました。農地を借りる交渉を行ったのは、市役所です。地方創生交付金を活用し、起業資金の支援を受けました。農業のやり方は地元の農家、販路開拓は地元の企業が手助けしてくれたそうです。  「地域みんなで、手伝ってくれました」  地域ぐるみで若者のチャレンジを後押しする環境が、原田さんの移住の決め手となりました。  「地方にこそ、チャンスがある」。そう考え、地方に飛び込む若者を、力強く応援してまいります。東京から地方に移住して起業・就業する場合に最大三百万円支給する制度を、更に使いやすくします。「移住支援センター」を全国一千の市町村に設置し、移住へのニーズを実際の人の動きへとつなげてまいります。  都市に住む皆さんの地方での兼業・副業を促すため、人材のマッチングや移動費の支援を行う新たな制度を創設します。関係人口を拡大することで、将来的な移住につなげ、転出入均衡目標の実現を目指します。  企業版ふるさと納税を拡充し、地方における魅力ある仕事づくりを一層強化します。独占禁止法の特例を設け、まちづくりの基盤である地方の金融サービス、交通サービスをしっかりと維持・確保してまいります。地方の創意工夫を、一千億円の地方創生交付金で、引き続き応援します。  若者が将来に夢や希望を持って飛び込んでいくことができる。地方創生の新しい時代を、皆さん、共に、創り上げようではありませんか。
四 成長戦略
(中小・小規模事業者)  「東洋の魔女」が活躍したバレーボール。そのボールを生み出したのは、広島の小���な町工場です。その後、半世紀にわたり、その高い技術を代々受け継ぎ、今なお、五輪の公式球に選ばれ続けています。  全国各地の中小・小規模事業者の皆さんが、長年培ったオンリーワンの技術で、地域経済を支えています。しかし、経営者の多くが六十歳を超え、事業承継は待ったなしの課題であります。そして、若い世代の承継を阻む最大の壁が、個人保証の慣行です。  この春から、先代の経営者と後継者から個人保証を取る、いわゆる二重取りを原則禁止いたします。商工中金では、今月から、年間三万件、二兆円の新規融資について、個人保証なしの融資を原則とする運用を開始しました。  信用保証協会では、個人保証なしで後継者の皆さんの融資を保証する新制度を、四月からスタートします。経営の磨き上げ支援も行い、専門家の確認を得た後継者には、保証料をゼロとします。個人保証の慣行は新しい世代には引き継がないとの強い決意で、あらゆる施策を総動員してまいります。  七年前、十年ぶりの大改正を行った下請振興基準を、更に改正し、対象を拡大します。大企業に対しても、新たに金属産業、化学産業で、自主行動計画の策定を求めます。業界ごとの取引慣行に詳しい専門人材を下請Gメンに採用し、下請取引の更なる適正化に取り組んでまいります。  デジタル技術の進歩は、中小・小規模事業者にとって、販路拡大などの大きなチャンスです。デジタル取引透明化法を制定し、オンラインモールでの出店料の一方的引上げなど不透明な取引慣行を是正します。
(規制改革)  IoT、ビッグデータ、人工知能。第四次産業革命の大きな変化の中で、デジタル時代の規制改革を大胆に進めます。  本年から、無人自動運転を解禁し、中山間地域の皆さんに、安全で便利な移動手段を提供します。自動制御ブレーキを備えたサポートカーに限定した新たな免許制度を設け、その普及を拡大します。  AIが解析するデータのボリュームが、競争力を左右する時代です。個人情報を匿名化し、その詳細な分析を可能とすることで、ビッグデータの世界をリードしてまいります。  フィンテックによる多様な決済サービスが登場する中、金融分野の業法による縦割り規制を抜本的に見直します。マイナンバーカードの取得を促し、来年度中に健康保険証としての利用を開始します。あらゆる行政手続の電子化を進め、対面での確認が必要なものなどを除き、二〇二四年度までに完了いたします。  技術の進歩による急激な変化に対し、消費者の安全・安心を確保していきます。個人データの利用停止を可能とするなど、個人情報保護を強化します。あおり運転を刑罰の対象とし、道路へのカメラ設置などにより、悪質な運転者の取締りを徹底します。空港施設へのドローン飛行を禁止し、飛行経路の安全を確保してまいります。
(イノベーション)  吉野彰(あきら)先生のノーベル化学賞受賞を、心よりお慶び申し上げます。  吉野先生に続く、未来を担う若手研究者に、大胆に投資します。自由な発想で挑戦的な研究に打ち込めるよう、資金配分を若手に思い切って重点化します。安定的なポストを確保し、海外留学を含めたキャリアパスを確立することで、若者が将来に夢や希望を持って研究の世界に飛び込める環境を整えます。  変化のスピードを先取りし、これまでにない価値を生み出す鍵は、ベンチャー精神です。大企業などからベンチャー企業への投資を税制で支援し、いわゆる自前主義からの発想の転換を図ります。国の研究機関によるベンチャー企業への出資を促すことで、蓄積された研究成果や技術を新しい産業へと成長させてまいります。  第四次産業革命がもたらすインパクトは、経済のみにとどまらず、安全保障をはじめ、社会のあらゆる分野に大きな影響を及ぼします。国家戦略としての取組が必要です。  その基盤インフラは、通信です。5G、ポスト5G、更にその先を見据えながら、大胆な税制措置と予算により、イノベーションを力強く後押しします。安全で安心なインフラが、これからも安定的に供給されるよう、グローバルな連携の下、戦略的に取り組んでいきます。  次世代暗号などの基盤となる量子技術について、国内外からトップクラスの研究者・企業を集める、イノベーション拠点の整備を進めます。  月を周回する宇宙ステーションの整備、月面での有人探査などを目指す新たな国際プロジェクトに、我が国として、その持てる技術を駆使し、貢献いたします。将来的な火星探査なども視野に、人類の新たなフロンティアの拡大に挑戦します。  Society 5.0の時代にあって、教育の在り方も、変わらなければなりません。本年から小学校でプログラミング教育を開始します。四年以内に、全ての小学生、中学生に一人一台のIT端末を揃(そろ)えます。企業エンジニアなど多様な外部人材を登用することで、新しい時代の教育改革を進めます。
(アベノミクス)  今般取りまとめた新しい経済対策は、まさに、安心と成長の未来を切り拓くものであります。事業規模二十六兆円に及ぶ対策を講じることで、自然災害からの復旧・復興に加え、米中貿易摩擦、英国のEUからの離脱など海外発の下方リスクにも万全を期してまいります。  日本経済は、この七年間で十三%成長し、来年度予算の税収は過去最高となりました。公債発行は八年連続での減額であります。経済再生なくして財政健全化なし。この基本方針を堅持し、引き続き、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化を目指します。  この六年間、生産年齢人口が五百万人減少する一方で、雇用は三百八十万人増加しました。人手不足が続く中で、最低賃金も現行方式で過去最高の上げ幅となり、史上初めて全国平均九百円を超えました。足元では、九割近い中小企業で、賃上げが実現しています。  雇用環境が好転している今、就職氷河期世代の皆さんの就業を、三年間集中で一気に拡大します。この世代に対象を絞った求人を解禁するなど、あらゆる施策を講じ、意欲、経験、能力を活かせるチャンスを広げていきます。  兼業や副業をやりやすくするため、労働時間に関するルールを明確化します。労働施策総合推進法を改正し、大企業に中途採用・経験者採用比率の開示を求め、多様で柔軟な働き方が可能となるよう、改革を進めます。  経済社会が大きく変化する中、ライフスタイルの多様化は時代の必然であります。今こそ、日本の雇用慣行を大きく改め、働き方改革を、皆さん、共に、進めていこうではありませんか。
五 一億総活躍社会
(全世代型社会保障)  この春から、大企業では、同一労働同一賃金がスタートします。正規と非正規の壁がなくなる中で、パートの皆さんへの厚生年金の適用を更に広げてまいります。三千億円を上回る、ものづくり補助金、IT補助金、持続化補助金により生産性向上への支援、社会保険手続の負担軽減を行いながら、従業員五十人を超える中小企業まで段階的に拡大します。  高齢者のうち、八割の方が、六十五歳を超えても働きたいと願っておられます。人生百年時代の到来は、大きなチャンスです。働く意欲のある皆さんに、七十歳までの就業機会を確保します。  こうした働き方の変化を中心に据えながら、年金、医療、介護全般にわたる改革を進めます。  年金受給開始の選択肢を、七十五歳まで広げます。在職老齢年金についても、働くインセンティブを失わせることのないよう、見直しを行います。  二〇二二年には、いわゆる団塊の世代が七十五歳以上の高齢者となる中で、現役世代の負担上昇に歯止めをかけることは、待ったなしの課題です。  年齢ではなく、能力に応じた負担へと見直しを進めます。七十五歳以上であっても一定以上の所得がある方には、窓口での二割負担を新たにお願いすることを検討します。併せて、かかりつけ医機能の強化を図るため、大病院の受診に定額負担を求めることで、現役世代の負担上昇を抑えます。  医療や介護について、予防への取組を強化することで、いつまでも健康で、活躍できる社会づくりを行います。  子どもたちから、子育て世代、現役世代、そしてお年寄りまで、全ての世代が安心できる「全世代型社会保障制度」を目指し、本年、改革を実行してまいります。
(子育て支援)  子どもたちの未来に、引き続き、大胆に投資してまいります。  昨年の幼児教育・保育の無償化のスタートに続き、この四月から、真に必要な子どもたちの高等教育の無償化が始まります。私立高校の実質無償化も実現し、子どもたちの誰もが、家庭の経済事情にかかわらず、夢に向かって頑張ることができる社会を創り上げてまいります。  保育の受け皿整備を進め、待機児童ゼロを実現します。これまでの取組により、待機児童の数は、昨年、調査開始以来、最少となりました。いまだゼロが実現できていない自治体には、保育ニーズに応じた整備計画の策定を求め、取組を強化していきます。  妊娠、出産、子育てへの切れ目ない支援を行います。来年春までに、子育て世代包括支援センターを全ての市町村に設置します。所得の低いひとり親世帯への支援を拡大し、子育てしやすい社会づくりを更に強化します。「希望出生率一・八」の実現を目指し、深刻さを増す少子化の問題に真正面から立ち向かってまいります。
(一億総活躍社会)  我が国には、意欲と能力あふれる女性たちがたくさんいます。全ての女性に活躍のチャンスを創り、その持てる可能性を十二分に開花することができれば、日本の経済社会は一変するはずです。  この六年で、女性の就業者数は、新たに二百九十万人増加しました。就業率は、二十五歳以上の全ての世代で米国を上回っています。M字カーブは確実に解消に向かっています。引き続き、女性活躍の旗を高く掲げ、女性の皆さんが働きやすい環境づくり、女性リーダーの拡大に向けた取組を一層進めます。更に、民間シェルター支援によるDV対策などに取り組んでまいります。  女性も男性も、若者もお年寄りも、障害や難病のある方も、更には一度失敗した方も、誰もが多様性を認め合いその個性を活かすことができる社会、思う存分その能力を発揮できる社会を創る。一億総活躍社会の実現こそが、まさに少子高齢化を克服する鍵であります。  バリアフリー社会の実現に向けて、公共交通機関における取組を強化します。耳の聞こえない方に対する、無償で手話通訳を利用できる電話リレーサービスを整備します。重度障害者の皆さんの就労の意欲を後押しするための仕組みを強化します。  「その能力は磨けば無限である。」  中村裕(ゆたか)医師は、長年、障害者雇用に熱心に取り組んでこられました。  「身障者の社会進出のためにもスポーツを奨励しなければならない。」  中村先生の情熱によって、一九六四年、東京パラリンピック大会が実現しました。その後、パラリンピックは四年おきに継続的に実施されるようになりました。中村先生の思いは受け継がれ、半世紀以上の時を経て、再び、日本へと帰ってきます。  本年のパラリンピックを、世界中の人々に夢や感動を与える、素晴らしい大会とする。障害のある皆さんが、世界で最もいきいきと生活できる国・日本を、皆さん、共に、創り上げようではありませんか。
六 外交・安全保障
(積極的平和主義)  日本が、初めてオリンピック精神と出会ったのは、明治の時代であります。その時の興奮を、嘉納治五郎はこう記しています。  「世界各国民の思想感情を融和し以て世界の文明と平和とを助くる」  オリンピック・パラリンピックが開催される本年、我が国は、積極的平和主義の旗の下、戦後外交を総決算し、新しい時代の日本外交を確立する。その正念場となる一年であります。  日朝平壌宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指します。何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、条件を付けずに、私自身が金正恩委員長と向き合う決意です。  もとより、我が国の国民の生命と財産を守るため、毅(き)然として行動していく。その方針はしっかりと貫いてまいります。米国、韓国をはじめ国際社会と緊密に連携してまいります。  北東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中で、近隣諸国との外交は、極めて重要となっています。韓国は、元来、基本的価値と戦略的利益を共有する最も重要な隣国であります。であればこそ、国と国との約束を守り、未来志向の両国関係を築き上げることを、切に期待いたします。  プーチン大統領と長門で合意した、元島民の方々の航空機によるお墓参り、そして四島での共同経済活動は、着実に前進しています。一九五六年宣言を基礎として交渉を加速させ、領土問題を解決して、平和条約を締結する。この方針に、全く揺らぎはありません。私と大統領の手で��成し遂げる決意です。  日本と中国は、地域と世界の平和と繁栄に、共に大きな責任を有しています。その責任をしっかり果たすとの意志を明確に示していくことが、今現在の、アジアの状況において、国際社会から強く求められています。首脳間の往来に加え、あらゆる分野での交流を深め、広げることで、新時代の成熟した日中関係を構築してまいります。
(安全保障政策)  いかなる事態にあっても、我が国の領土、領海、領空は必ずや守り抜く。安全保障政策の根幹は、我が国自身の努力に他なりません。  この春から、航空自衛隊に「宇宙作戦隊」を創設します。更には、サイバー、電磁波といった新領域における優位性を確保するため、その能力と体制を抜本的に強化してまいります。  昨日、日米安全保障条約は、改定の署名から六十年を迎えました。日米同盟は、今、かつてなく強固なものとなっています。その深い信頼関係の下に、二〇二〇年代前半の海兵隊のグアム移転に向け、施設整備などの取組を進めます。抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担軽減に、一つひとつ結果を出してまいります。  日米同盟の強固な基盤の上に、欧州、インド、豪州、ASEANなど、基本的価値を共有する国々と共に、「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指します。
(国際社会の課題解決)  この七年間、八十の国・地域を訪問し、八百回を超える会談を重ねてまいりました。各国首脳との信頼関係の上に、国際社会が直面する共通課題の解決に向け、世界の中で、主導的な役割を果たしていく覚悟です。  中東地域における緊張の高まりを深く憂慮します。我が国は、全ての関係者に、対話による問題解決と自制的な対応を求めます。これまで培ってきた中東諸国との友好関係の上に、この地域の緊張緩和と情勢の安定化のために、これからも、日本ならではの平和外交を粘り強く展開いたします。エネルギー資源の多くをこの地域に依存する我が国として、こうした外交努力と併せて、自衛隊による情報収集態勢を整え、日本関係船舶の安全を確保します。  自由貿易の旗手として、二十一世紀の経済秩序を世界へと広げてまいります。EUから離脱する英国とも、速やかに通商交渉を開始します。TPPの更なる拡大や、インドを含めたRCEP交渉を主導します。データ流通の新たな国際ルールづくりを、大阪トラックでリードしていきます。  G20で合意したブルー・オーシャン・ビジョンには、既に五十九の国から賛同を得ています。この流れを更に世界へと広げていくことで、二〇五〇年までの海洋プラスチックごみによる新たな汚染ゼロの実現を目指します。  我が国は、五年連続で温室効果ガスの削減を実現いたしました。二〇一三年度比で十一・八%の削減は、G7の中で英国に次ぐ削減量です。長期戦略に掲げた脱炭素社会を早期に達成するため、ゼロエミッション国際共同研究拠点を立ち上げます。米国、EUなどG20の研究機関の叡智(えいち)を結集し、産業革命以来増加を続けてきたCO2を、減少へと転じさせる、「Beyondゼロ」を目指し、人工光合成をはじめ革新的イノベーションを牽(けん)引します。  世界の平和と安定、自由で公正で開かれた国際ルールの構築、気候変動をはじめとした地球環境問題への挑戦。より良き世界の���現に向かって、新しい時代の日本外交の地平を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。
七 おわりに
 「人類は四年ごとに夢をみる」  一九六四年の記録映画は、この言葉で締めくくられています。新しい時代をどのような時代としていくのか。その夢の実現は、今を生きる私たちの行動にかかっています。  社会保障をはじめ、国のかたちに関わる大改革を進めていく。令和の新しい時代が始まり、オリンピック・パラリンピックを控え、未来への躍動感にあふれた今こそ、実行の時です。先送りでは、次の世代への責任を果たすことはできません。  国のかたちを語るもの。それは憲法です。未来に向かってどのような国を目指すのか。その案を示すのは、私たち国会議員の責任ではないでしょうか。新たな時代を迎えた今こそ、未来を見つめ、歴史的な使命を果たすため、憲法審査会の場で、共に、その責任を果たしていこうではありませんか。  世界の真ん中で輝く日本、希望にあふれ誇りある日本を創り上げる。その大きな夢に向かって、この七年間、全力を尽くしてきました。夢を夢のままで終わらせてはならない。新しい時代の日本を創るため、今日、ここから、皆さん、共に、スタートを切ろうではありませんか。  御清聴ありがとうございました。
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team-ginga · 7 months
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映画『キングダム エクソダス(脱出)』
 Wowowでラース・フォン・トリアー監督のテレビドラマ『キングダム エクソダス(脱出)』(2022)を見ました。
 『キングダム』シリーズの三作目にして完結編です。
 ファーストシーズンが1994年、セカンドシーズンが1997年ですから、ファーストシーズンから数えて28年、セカンドシーズンから数えても25年が経っているわけです。
 ヘルマー医師を演じたエルンスト・フーゴ・イエアゴーはすでに死去、ドルッセ夫人を演じたキルステン・ロルフェスの生死はわかりませんが、年齢を考えれば亡くなっていても不思議はありません。
 前作の登場人物で続けて登場しているのは……リトル・ブラザーを産んだユディット、巨大化してビッグ・ブラザーと名前を変えた(?)リトル・ブラザー、ユディットの恋人でありことあるごとにヘルマーと対立していたクロウスホイかな。
 ヘルマーの愛人であった女医や解剖用の遺体の首を切り取って持っていた医学生のモッゲも出ていますが、私の顔認識能力が低いこともあってすぐにはわかりませんでした。
 物語は深夜、カレンという老婆がテレビで『キングダム』を見ているところから始まります。
 カレンは「これじゃダメよ。こんなの中途半端よ」と言ってキングダム病院へ向かいます。我々視聴者の気持ちを代弁してくれたわけで、「よう言うた! 褒めてつかわす」ですね。
 カレンは病院の警備員(なのかな)と話して中へ入れてもらおうとしますが、当然ながら入れてもらえません。警備員は「そういう人が来るのは久しぶりだ。ドラマのせいで病院の評判が落ちた。全てはフィクションでラース・フォン・トリアーの妄想なのに」と言います。
 なるほど、そうきたか。そういう設定なんですね。
 でもフクロウが飛んで(なぜ病院の中にフクロウがいるのかわかりませんが、いるのだから仕方ありません)不思議な力が働いたのか、回転扉が勝手に動き出し、カレンは病院内に入ることができます。
 カレンは病院内をさまよううちに地下で何かの彫像を見つけます。ラストでも出てきますが、この彫像、一体何の彫像なんでしょう。よくわかりませんが、「エクソダスは両刃の刀なり」という文字が刻んであります。
 気を失っているカレンを病院の職員ブルワー(だっけ)が見つけます。ブルワーはカレンを気に入ったのか病院のコンピュータをハッキングしている女性カレに頼んでカレンを夢遊病患者として入院させます。
 カレンは実際、夢遊病患者であり、霊能力者でもあります。つまり前二作のドルッセ夫人の役回りで、ブルワーは夫人の息子の役回りというわけです。
 前作では幽霊救急車、つまり病院に来ているはずなのに迎えに出るとどこにも姿がない救急車が出ていましたが、今作ではそれが幽霊ヘリコプターにバージョンアップ(?)されています。で、そのヘリコプターに乗って現れるのがヘルマー医師の息子ヘルマーJrです。
 前二作同様に群像劇で、パソコンでトランプの一人遊びばかりしている院長や、冷凍のエンドウ豆を枕に昼寝をする習慣があるポントビタン医師長や、ポントピタンがエレベーターに乗るたびに現れ、ポントピタンに話しかけてくる車椅子の女性(これが前二作でヘルマーの愛人だった女医のようです)や、「警察に訴えてやろうか。それとも病院中のチョコレートを買い占めて食べさせてやろうか」というような変わった言葉使いをする医師ネイヴァー(彼は自分の目玉をスプーンでくり抜いて、また元通りに戻すという荒技ができます)などの人物も登場しますが、物語の軸になるのは、カレンの物語とヘルマーJrの物語です。
 比較的シンプルでわかりやすいヘルマーJrの物語からいきましょう(あ、当然ながら以下ではネタバレしています。ご注意を)。
 ヘルマーJrはことあるごとに「デンマーク人はクソだ」と言っていた父親に輪をかけてデンマーク嫌いのスウェーデン人ですが、父親の死の真相を知るためにキングダム病院に赴任して来ました。
 そんな彼のあとをアンナという女医がずっとついてまわります。気があるのか……って誰でも思いますよね。ヘルマーJrもそう思って、執務室で二人きりのときに「お尻をぶってもいいかな?」というメールをアンナに送ります(お尻フェチなんでしょうか。本人が目の前にいるのになぜメールを送るのかわかりませんが、送るんだから仕方ありません)。
 アンナはスカートを捲り上げて「右のお尻がいい? 左がいい?」と色っぽく言った後、態度を豹変させ「弁護士に訴えます」と言います。
 困ったヘルマーJrは、病院内のトイレで開業している(!?)スウェーデン人の弁護士に相談しますが、弁護士はアンナの代理人でもある(?)ため「言われた通り示談に応じなさい」と言われてしまいます。
 そんなことがあってもアンナはヘルマーJrにつきまとうのをやめません。あるときアンナはずっとズボンの前を手に持っています。病院用のズボンが大きすぎるので、持っていないと落ちてしまうのだそうです。
 アンナとヘルマーJrは二人でエレベーターに乗り込みます。すると突然停電し、アンナは床にヘビがいると思って(なぜそう思ったのかわかりませんが、思ってしまったのだから仕方ありません)、一緒にいたヘルマーJrに抱きつきます。当然ズボンが落ちて、下半身は剥き出しになります。
 その瞬間、電気がつきエレベータの扉が開きます。外にいるのはドラマ『キングダム』のファンで病院見学に来た観光客たちーー多くは日本人でみんなスマホで写真を撮ります(この辺り完全にコメディーです)。
 恥をかいたアンナはヘルマーJrにレイプされたと弁護士に訴え、ヘルマーJrは再度賠償金を払う羽目になります。
 キングダム病院にはスウェーデン人のコミュニティーがあります。ヘルマーJrはアンナの仲介で(アンナもスウェーデン人のようです)コミュニティーに参加します。
 ヘルマーJrは、目玉を自由自在にくり抜くことができるネイヴァー医師と喧嘩になり一方的に殴られます。警察に訴えると息巻くヘルマーJrをポントピタンが宥め、伝統に従って内々で裁判を開くことになります。
 「ひきがえる」、「阿片窟」から裁判長と陪審員がやってきます。この「ひきがえる」、「阿片窟」が何を意味するかは後で明らかになります。前二作にいた医師クロウスホイが歳をとって引退した医師たちをドアに「ひきがえる」と書かれた部屋に集めて、そこでアヘンを吸わせていたのです。
 老いさらばえた裁判長は、「昔ある村で鍛冶屋が殺人を犯した。しかしその村には鍛冶屋は一人しかいない。鍛冶屋がいなくなると村は困ってしまう。村にはパン屋が二人いた。そこで裁判長は鍛冶屋の代わりにパン屋を死刑にした」という故事を持ち出し、ネイヴァーの有罪は明らかだが、ネイヴァーはナントカの専門家で一人しかいないから、代わりにヘルマーJrに罰を与えるという判決を出して、そのまま息を引き取ります(無茶苦茶な話ですが、この辺りはナンセンス・コメディーだと思ってください)。
 そのためヘルマーJrは、木の枠で頭と両手を固定され、周囲をみんなが踊りながら尻を蹴り上げるというこれまた無茶苦茶な罰を受けることになります。
 怒ったヘルマーJrは、スウェーデン人のコミュニティーに反乱を呼びかけます。名付けてバルバロッサ作戦ーーできるだけ仕事をサボって病院の業務に支障が出るようにするという作戦ですが、あまり効果はありません。
 反乱にはやはり武器が必要だと言うヘルマーJrにアンナがピストルを差し出します。翌日、ヘルマーJrは神経外科の会議でポントピタンに銃を向けます。
 そのタイミングでヘルマーJrのスマホにメールが来ます。「父ヘルマー・シニアはデンマーク人だった」というメールで、デンマーク嫌いのヘルマーJrからすれば非常にショッキングな情報ですが、ヘルマーJrはそのままポントピタンを撃ちます。
 でも銃口からは水しか出て来ません。アンナが渡したピストルは本物そっくりの水鉄砲だったのです。
 ヘルマーJrとアンナに前回と同じ刑罰ーー頭と両手を拘束されてみんなからお尻を蹴られる刑罰ーーが与えられた後、再度スウェーデン人コミュニティーの会合が開かれます。目玉を自由自在にくり抜けるネイヴァーが目玉を手に持って覗いています。
 ヘルマーJrは病院のコンピュータをハッキングしている職員カレが腰に差している拳銃を抜き取り、ネイヴァーを撃ちます。今度は本物の拳銃だったらしく、弾はネイヴァーの眉間にあたり、ネイヴァーは死んでしまいますが、病院の伝統に従ってこれもまた内々に処理されることになります(おい、それでいいのか!?)。
 ヘルマーJrはまた車椅子の女性から父親の墓の場所を聞き出し、墓を掘り返します。すると牛乳パックに入った父の遺骨が出てきます(なぜ遺灰が牛乳パックに入っているのかについての説明はありません。また、墓を掘り返したのが見つかったら「事件」になるはずですが、そうはなりません)。
 牛乳パックは掃除夫が捨ててしまいゴミとして処理されてしまいますが、その前にアンナが別のパックとすり替えていました(なんというご都合主義!)。アンナは何もかも嫌になり病院を辞めてスウェーデンに帰ろうとしているヘルマーJrに牛乳パックを渡し、彼の車の助手席に強引に乗り込みます。
 なんだやっぱり好きだったのかーーと言いたくなりますが、『キングダム』はもちろん恋愛ドラマではありません。ヘルマーJrの車はデンマークとスウェーデンを結ぶ橋を渡る途中、巨大な彫像(大きさは違いますが、最初に出てきた訳のわからない彫像です)に行く手を阻まれUターンを繰り返します。
 ヘルマーJrはデンマークとスウェーデンのちょうど中間で車を停め、父親の遺灰の入った牛乳パックを海に投げて「デンマークかスウェーデンかは海が決めればいい」と言います。
 おお、なかなか感動的なシーンだーーと言いたくなりますが、『キングダム』はもちろん感動ドラマではありません。車に乗り込み発車させると、突如目の前に巨大な彫像が現れ、ヘルマーJrとアンナの乗った車は彫像に激突、大破します。
 ふーっ疲れた。
 ヘルマーJrの物語をまとめるだけでこんなに長くなるとは。
 カレンの物語はもっと長くて複雑なんですが……
 とりあえずここで一旦切ります。
追記:  デンマークとスウェーデンってそんなに仲が悪いんでしょうか。  まあ隣国同士は仲が悪いというのはよくあることですが、ここまで露骨に描いて大丈夫なのでしょうか。  日本と韓国、日本と中国も仲がいいとは言えませんが、こんなこと日本のテレビドラマでやったら大騒ぎになるだろうと思います。
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arara1212 · 4 years
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長野市「すき家 長野中央店」うな丼に想いを馳せ 場所 長野県長野市鶴賀七瀬南部320-1 電話 0120-498-007 駐車場 あり バリアフリー ◯  私のような落ちこぼれが言うと叱られてしまうかもしれないが、仕事が出来ない者1種だけ。それは作業の遅いものを言う。丁寧というならまだよいのだが、それでも期限に間に合わないのであれば意味がない。もっとも最悪なのは能書きを言って手が出ないものだ。なんのかんの言いながら行程が遅れていくから問い詰めると、作業に自信がない、間違っていたら困る、責任を取りたくない、かと言ってプライドが高いから手を出されるのも嫌だ。そんなヤツがちょいちょいいるから困るのだ。おい、お前のことを言っているのだからな。  反対に出来る者は多種多様だ。 法規に強いもの、施工に、構造に、デザインに強いものあれこれあるが、ひとつのパターンに当てはまらないというのが面白い。そしてもっと面白いのが完全オールマイティに出来るものがいることだ。私のひとつ上の先輩に天才がいた。デザインは出来る、その他の業務もそつなくこなす。私とともにある建設会社のプロジェクトに関わっていたのだが、その時彼が構築したメソッドは、いまだに使われていると聞く。大した学歴も実績もあるわけではない、私よりたったひとつしか違わないのに。  日本史上に登場するオールマイティな天才といえば平賀源内。江戸中期を生きた本草学者、地質学者、蘭学者、画家、医者、戯作者、浄瑠璃作者、俳人、蘭画家、発明家。エレキテルで有名だが、実際は殖産事業家で全国各地の産業を見つけたり興したりする言わば経営コンサルタントのような立場だったとか。田沼意次に重用されたが、その失脚後の後半生は哀しいものだった。以上はみなもと太郎「風雲児たち」を参照いただきたい。  平賀源内といえば「土用の丑=うなぎ」と連想するのは当たり前すぎて面白くない。まして土用でもなんでもないタイミングで。とはいえうなぎを食べるとつい彼を思い出してしまうのは、歴史好きとしては仕方のない事なのだ。   すき家長野中央店「うな牛」 もはや定番化している"安いうなぎ"の代表格である。アフリカ産の絶滅危惧種を使っているなど様々なウワサが絶えないが、私は大好きだ。年に何度か、この幟をみるとついふらふらとすき家のカウンターへ座ってしまう。 うな丼と牛丼ハーフ&ハーフというわけだが、これがまたなかなかよい。うなぎだからといって気取るわけでもなし、牛丼は牛丼で好きというわがままな者にとっては夢のようなメニューだ。双方とも醤油ベースだから合わないわけがない。つゆだくにしたらどうなるのか、とたった今思いついたが、それは次回の検証としよう。   という事で平賀源内に想いを馳せるのはいつになるのだろうか。つゆだく合わせて楽しみで仕方がない。   #長野  #すき家  #うなぎ  #蒲焼き  #牛丼  #うな牛  #豚汁  #お新香  #漬け物  #平賀源内  #出来る男  #天才  #オールマイティ  #ご飯  #牛丼屋  #美味しい #美味しい料理 #美味しいもの #美味しいお店 #美味しいご飯 #グルメな人と繋がりたい  #グルメ好きな人と繋がりたい  #食べるの好きな人と繋がりたい  #飯 #飯スタグラム  #飯テロ #飯テログラム #コロナに負けるな #좋아요_한국 #좋아요_일본 http://araralunch.work (すき家 長野中央店) https://www.instagram.com/p/B_F8jNYgLHX/?igshid=11z7v2b9m2v3y
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hi-majine · 5 years
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お玉牛
「さあ、おるいや、奥のわしらの寝間で寝さしておあげ申せ。わしらは、いろりのそばで寝るよってに……」  と、奥のひと間へふたりを寝さしまして、夫婦は、いろりのそばで横になりました……すると、夜なかに、娘さん、くらがりでうろうろしております。 「これ、娘さん、枕がわりがして寝られんかえ? それとも便所《ちようず》へいくのかえ?」 「いいえ、いま、わたいが便所へいって気がつきますると、父上さまが冷《つ》めとう、堅《かと》うなっておられました」 「え? 冷めとうなって? そら、えらい騒動やがな。これ、与平次はん、与平次はん」 「うんうん、むにゃむにゃ……」 「むにゃむにゃやないで、旅のお武家が冷めとう、堅うなってはるのやと」 「えっ! そら、えらいことやがな。これ、なんで火を消したんや?」 「おまえが、ふとんを蹴ったよって、火が消えたんやがな」 「火打ち石を持っといで。これやさかい、村かたでは、旅の者を泊めるなというんや。そやのに、おまえが泊めるというたで、こんなまちがいができた……それそれ、このろうそくに火をつけて……このろうそくは、またなんと火のつかぬ……」 「なんの、そりゃごぼうじゃもの、火がつきますかいな。このあんどんに火をいれなはれ」 「ああそうじゃった……うん、よしよし、これであかるうなった。これ、お武家はん、もし……ほんに冷めとうなっている。水を持ってこい、水を……うん、ゴクリ、ゴクリ……うん、これなら大丈夫や」 「おまえが飲んでどうするねん?」 「あわてないなあ」 「おまえがあわててるのやが、早よう水をかけたげなはれ」 「よっしゃ……なんという名前やったなあ?」 「はい、松本丹下でござります」 「ちがいない。丹下さんえなあ……おるい、おまえも呼んだげなはれ」 「旅のお武家はんえなあ。これ、娘さん、あんたも呼んだげなはれ」 「お父上さまえのう!」 「丹下さんえなあ!」 「旅のお武家はんえなあ!」 「お父上さまえのう!」 「おととさまえのう!」 「おまえが、おととさまということがあるかいな」  呼べどさけべど、もうこの世の人ではござりません。なんし田舎のことで、すぐにお医者をむかえることもならず、いたしかたがございませぬので、このことを、お庄屋にはなしをしますと、つねから正直な男でござりますので、お庄屋も、悪気でしたことやないと、ひそかに野辺の送りをいたしまして、一方はすみましたが、あとにのこった娘はん、『あんた、どうなはる?』と、たずねますと、娘は、与平次夫婦の親切に心を打たれておりますから、『身よりのない者ゆえ、よろしゅうおねがい申します』というので、それでは、おるいの妹で、生まれおちるとすぐに大阪へあずけてあったのが、帰ってきたということにして、名もお玉といたしました。  村へとどけましたところが、なんし堀越村のような草深いところへ、こんなきれいな女がきましたので、まるで、はきだめに鶴がおりたようなもの、若い者があつまりますと、お玉のうわさで持ちきっております。 「おい、半鐘のちゃん吉、蛙ふんだか久太郎、池の端の亀吉、そんなら宗助、みんなここへおいで。どや? 与平次とこのお玉」 「べっぴんやないか。べっぴん……」 「おい、つばきはねるがな……あれ、おるいの妹やといなあ」 「おるい、あんなおもろい顔しているのに、お玉は、べっぴんやなあ」 「あのお玉が帰ってから、与平次のうちは、えらい人気やなあ」 「おい、この村ばっかしやない。上村《かみむら》からも下村《しもむら》からも肩いれにきよるねん」 「そうやがな。くるやつは、みな、みやげを持てきよる。大根を持てくる。人参を持てくる。ごぼうを持てくる」 「大豆を持てくる、麦持てくる、与平次の家、もらいものでつかえたある」 「寝床《ねま》しくところものうて、立ったまま寝ていよる」 「まるで馬やな」 「しかし、あないぎょうさん肩いれにいくが、よその村の者にお玉をとられたら、この村の恥や。なんと、この村で、お玉を、うん、といわす者はないか?」 「みわたしたところ、そらないらしい」 「そらない」 「ずっとない」 「こらっ、あごたの軽平」 「なんや?」 「われ、あごた(あご)がかるいとおもうて、しゃべんない。ここに半鐘のちゃん吉さんがいるぞ」 「ふん、そんなら、なにか、ちゃん吉、われ、お玉にものでもいうてもろうたんか?」 「ものくらいいうてもろうて、こんな騒動がおこるかい」 「ふん、そんなら手でもさわったのか?」 「手をさわったくらいで、こんなまちがいができるかい」 「そんなら、どうしたんや?」 「それが聞きたかったら、もうすこし前へよれ」 「いったい、どうしたんや?」 「おい、みんな聞いてくれよ。このあいだ、おれが畑で仕事をしていると、堤の上をお玉が通りよるので、『おい、玉ちゃん、玉ちゃん』と、よぶと、ふっと、こっちをみよって、『だれかとおもったら、半鐘のちゃん吉さんやおへんか』と、いいよるので、『玉ちゃん、どこへいくのや?』と、聞いたら、『あの、兄さんや姉さんの八つ茶のぶぶを持っていきまんのえ』『まだ時刻が早い。ちょっと一服していきなあ』と、いうたら、『そんなら一服さしてもらお』と、堤をおりてくるんや」 「ふん、ふん」 「けえへんもんやばっかりおもてたやろ。そばにあったむしろをしいて、その上へおれのぼっこ(ぼろぎれをつづってつくった着物)をしいて、その上へお玉を坐らして、三尺さがって土下座《どげざ》したんや」 「そんなことしいないなあ」 「お玉が、『ああ、のどがかわいた』と、いうて、持っていた土瓶の湯を茶わんについで、半分飲んですてようとするさかい、『のこりは、おれに飲ませてもらお』と、飲みのこりの湯を飲ませてもろうたとき、おれ、うれしくて、ぞくぞくとしたら、小便もらした」 「あほやなあ、こいつ」 「『玉ちゃん、大阪から、こんな草深いところへきたら、さぞかしさびしいやろうなあ?』と、聞いたら、『いいえ、村の若いかたが、みんなで大事にしてくれはるので、わたしはよろこんでいます』と、まあ、こううれしいことをいうとったぞ」 「うん、うん」 「そこでなあ、おれがまたいうてやった。『しかしなあ、玉ちゃん、あんた、大阪に好きな人があるねんやろなあ』と、いうたると、『なんの、わたしにそんな人がおますかいな』『ああそうか。そんなら、毎晩若い衆がぎょうさん肩いれにいってるが、なかに好きな男があるならいうてや』というたら、『そら、わたしやとて、木竹やなし、女やもん、好きな人のひとりや半ぶんはないことはないが、とかく浮き世はままならぬもので、なるはいやなり、おもうはならず、つい辛気《しんき》(くらい気持ち)で暮らしていますがな』と、こういうんやで……ええ、おい!」 「おい、無茶をしないな、おれのあたまをなぐってからに痛いがな……それからどうしたんや?」 「『おい、玉ちゃん、そんな人があるならいうてんかいな。おれがち���うちん持ちぐらいはさしてもらうで、だれや?』と、いうたら……おい! こらっ!」 「痛い! なんでそういちいち人のあたまをなぐるんや? だれぞ受付けかわってんか?」 「それでな、『ほんまに好きなのはだれや?』と、いうたら、『わたしの好きなおかたは、つい目のさきに……』と、こないにいうので、そこらをみたが、だれもおらへんやろ? まさかおれかともいわれへんので、『この鍬《くわ》か?』と、聞いたら、『ちがいます』『このかかしか?』『ちがいます』『この肥桶《こえたご》か?』『ちがいます』……」 「またむさい(きたない)ものを聞いたんやな……で、どないした?」 「『なにほど、わたしのような者でも、鍬やかかしや肥桶に惚れてどうしまんのやいなあ。わたしの好きなかたというのは、半鐘のちゃん吉さん、あんたでおますがなあ』……うわあ!」 「おい、痛い、痛い! なにをすんねん。ひとの顔をかいて痛いがな」 「『好きなかたというのは、半鐘のちゃん吉さん、あんたでおますがなあ』……うわあ! ……あれ? だれもかけんがな……いやおれ、どこむいてる?」 「夢中で目もみえへんのか? ……ふ―ん、お玉が、『半鐘のちゃん吉さん、あんたでおます』と、いうたんか?」 「さあ、いうたらええが、おれではとてもあかん」 「なんや、あかんのか? さんざん人の顔をかきやがって……」  みな、若い者がやかましゅういうていますところへ、むこうから、鎌を一丁持って踊ってきよるやつがおます。 「ちょいとちょいと、こらこら、えらいやっちゃ、どっこいさの、ちょいちょい、うれしゅうてたまらん。お玉の色男はおれじゃぞ。どっこい、どっこい、こらこら……」 「おい、また、あんなやつがひとりふえたで。おい、あばばの茂平とちがうか?」 「そうや、みなあつまって、お玉のうわさをしてるのとちがうか?」 「そうや、いま、お玉ののろけをいわれて、おまけに顔をかきみしられよったとこや」 「おい、すまんが、お玉のことならいわんといてや。ここに、あばばの茂平はんという色男がいるねんさかい」 「え? 茂平、どうした?」 「どうのこうのてな、みな、もっと前へよって聞いてくれ」 「なんや、また顔をかきみしられるのとちがうか? やあ、あぶないがな。鎌持ってよる。それでかきみしられたらたまらんわ」 「なに、大丈夫だ。ここへ置くよってに……いま、おれが土橋の下で大根を洗うていたら、お玉が通りよったんや。『おい、玉ちゃん、どこへいくねん?』と、たずねたら、『だれかとおもうたら、あばばの茂平はんやおへんか』『おい、玉ちゃん、このあいだから手紙をやってるのに返事もないが、いったいどうしてくれるねん? いまここで逢うたが百年目、さあ、うんといえばよし、いやといえば、この鎌が、どてっ腹へお見舞い申すぞ。いやか、うんか? うんか鎌か? うん鎌かと、いうてやったら、お玉のやつなあ、『あばばの茂平はん……そんな……手荒いことせいでも……あんたのことなら……とうからうんでおますがな』と、いうてな、おれの顔を尻目にじいーとみてな、にたっと笑いよったんや……うわあ!」 「痛い! また、あたまをなぐられた」 「『うんならえい。ちょっとはなしがあるさかい、むこうの辻堂まできてくれ』と、いうたら、お玉が、『昼、こんなところで、ふたりがはなしをしてるところを、村の若いおかたにみつけられたら、また、おかしいうわさが立つといかんさかい、今晩���夜なかの鐘を合図《あいず》に、裏からしのんできとくなはれ。切り戸をあけて待ってます』と、お玉がいうた……うわあ!」 「痛い! また、顔をかきみしりよった」 「今晩、おれは……お玉のところへ……しのんでまいります……わあ、えらいやっちゃ、こらこら……どっこいさの……ちょいと……」 「おい、茂平、えらいことをやりよったで、おい、茂平、前祝いに一ぱいおごれ」 「よっしゃ、みんな一ぱい飲んで、やーとこせ、よーいやなあ……」  と、若い者は、にぎやかにさわいでおりますが、すまんのはお玉さん、泣いてうちへ帰ってまいりました。 「うわあ……兄さん、姉さん、どないしよう?」 「おー、いややの、どうしたんや? ちょっとでると泣いて帰ってからに……」 「あのな、いま、わたしが土橋のところを通ったら、横からあばばの茂平はんがでてきて、わたしをつかまえて、『このあいだから手紙をやってるのに返事もないが、いったいどうしてくれるねん? ここで逢うたが百年目、さあ、うんといえばよし、いやというなら、この鎌が、どてっ腹へお見舞い申す』と、鎌をふりあげて、『いやか、うんか?』と、手づめになったので、わたしもあんまりこわいので、『うんや』と、いうたら、『そんなら、はなしがあるよってに、むこうの辻堂まできてくれ』と、いうてひっぱるので、『昼、こんなところで、ふたりではなしをしているところを、村の若いかたにみつけられて、妙なうわさが立つといかんで、今晩、夜なかの鐘を合図に、裏からしのんできとくなはれ。切り戸をあけて待っています』と、その場のがれに逃げて帰りました。どないしまひょう?」 「まあ、えらいことになってきた。これ、与平次はん、与平次はん」 「なんや?」 「なんややないし、えらいことやがな」 「いや、のこらず聞いた。よういうた」 「まあ、そんな大きな声をだして……」 「よし、こうせい……今晩、おれの部屋にお玉を寝させ、お玉の部屋へは、このあいだ上《かみ》村の吉兵衛さんの持ってきた牛を寝かせ」 「これ、与平次はん、あんな荒い牛やさかい、もし、茂平が牛に突かれて死んだら騒動やがな」 「だんない(かまわない)。夜なかに、他人のうちへしのんでくるやつや。まして、村でいやがられてよるやつじゃ。死んだら、みなの者がたすかる。おれにまかしとけ」  日が暮れますと、牛小屋から牛をお玉の部屋へひきだしまして、 「それ」 「モー、モー」 「それ、それ」 「モー、モー、モー」  牛をふとんの上へ寝さしますと、いつもの小便くさい藁のなかより気持ちがいいので、牛はべたべたと寝よった。 「こら、われをこんなとこへ寝さすのんやないが、今晩、茂平がうせたら、われの角で突いてやれよ」 「ショウチシタ、モー」  牛が、そんなことは申しませんが、上から大ぶとんを着せて、火を消してしまいました。  そんなことはちょっとも知らんあばばの茂平、世界中の色男はおれやといわぬばかりに、そっと切り戸のところへしのんでまいりました。 「おお寒む、切り戸があいてるかしらん? ……やあ、あいてる。やっぱり玉公、おれのことをおもうてよったんやで。お玉の部屋は、台所のつぎの間、ここからしのんで、おお、そうじゃ」  あほが、くらやみで、ひとり気取《ようす》して芝居しております。 「ああ、くら……あっ、痛い、戸がしめたあるな。えらい音がする。よし、小便かけたろ……うん、戸があいたぜ。まっくらやなあ、おい、玉ちゃん、おれや、おれや……わあ、えらいいびきやなあ。どこや? ……えーと、このへんやな。うわあ、えらい大きいからだやなあ、いつもほそいのに……ははん、わかった。寝ぶとりというのやな。あれだけのきりょうをしてて、年ごろで嫁いりもせず、養子ももらわんのは、こういう病気があるさかいやな。だんない。おれさえ辛抱《しんぼう》をしたらええんや。さあ、ふとんをぬぎ、よっしょと、なんや? まだ毛布を着てんのか? これもぬぎ、えらい堅う巻いてるなあ……ともかくもはなしがある。どっちがあたまや? ……なるほど、このへんやな……さすが大阪という繁華な街で育ったさかい、寝るときは、下げ髪やな、長い毛やな……これっ、下げ髪でおれのあたまたたきよって、てんごしないなあ。だまっていんと、なんとかいいんか? これ、玉ちゃん、びんつけをぎょうさんつけて、ええにおい……いや、こりゃ臭《く》さ、こら、おれがわるい。畑で仕事をしてたさかい、けったいなにおいがうつってんのやろ……このへんとちがうか? なるほど、ここや。かんざしをさしてるな。ふといかんざしやなあ。これは、ふとくてりっぱなかんざしやな。おれのつまったとき(金のないとき)のやりくりに貸してや。なあ、玉ちゃん、だまっていんと、なんとかいうてんか? これ、玉ちゃん」  牛の角を持ってふりまわしたから、牛もいままで辛抱してたが、気持ちがわるうてたまりません。むくむくとおきあがって、 「モー」 「うわあい」  茂平さん、鳴き声におどろいて逃げだしました。 「おい、みなあつまっているか?」 「なんや、茂平やないか? どうしたんや?」 「お玉のところへ行てきた」 「えらい……それで、お玉をうんといわしてきたか?」 「いや、モーといわした」
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