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#大粒越後姫
cyunley · 2 years
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なう(2023/02/01 21:12:11) ムール貝…98円😳???えッ? 0いっこ抜けてない😳???えッ?えッ? コレはもーパエリアしかないやろ🤩👏 パエリアとグラタンには白🥂 合鴨ロースのパストラミには赤🍷 どっちにしよ?と悩んだ末に決めきれず 「そうだ!両方飲もう🤩」とゆー訳で 久しぶりの禁酒解禁Dayで飲みすぎた😌 ムール貝、期間限定の特売POP貼ってたけど まとめ買いして冷凍しとけばよかた🥺 買ったのは2日前やけど特売期間いつまで やったかな?次行った時安かったらまた買お☺️ #激安ムール貝 #パエリア #チキン入りシーフードパエリア #マカロニグラタン #合鴨ロースのパストラミ #南瓜と林檎のレーズンサラダ #大粒越後姫 #TARANI #フランスの白ワイン #毎日がパーリィ #家呑み #おうち居酒屋 #おうちごはん #おうちごはん部 #おうちごはんlover #今日の晩ごはん #TodaysDinner #晩ごはん記録 #献立記録 #てづくりごはん #てづくりごはん365 #cooking #cook365 #タベリー #フーディーテーブル #クッキングラム #キッチングラム #夫婦ごはん #ふたりごはん #豊かな食卓 ムール貝、チリ産やけど身もちゃんと詰まってて 美味しかった🥰そして今日も寒かったし 雪かきで腰痛がヤヴァイ😭⤵ ⤵ ⤵ https://www.instagram.com/p/CoHp8Wly46K/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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iconomiccc · 2 years
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tagged by @katebvsh to list seven of my favorite films.I would like to thank my friends who always take an interest in me and care about me. I would be happy if it was an opportunity to meet good works. それぞれのタイトル下に解説文をつけました。ネタバレしているので嫌な方は読まないでください。I've added a commentary below each title. Please do not read if you do not want to spoil the content of the story. カラスの飼育~Cría Cuervos~ (1976) 高校生の頃にカヒミ(kahimi karie)のアルバムでカバーされていた「Porque te vas」という曲で知って見た映画。カヒミさんは主役のアナ・トレントが自分の幼少期のようでシンパシーを感じると言っていました。私も同じように感じたのかは初見時はよくわからなかったけど、とにかく湿度の高すぎる古めかしい屋敷の中の空気のように重く苦しいストーリーなのに、24時間ずーっと流していても気分が良い不思議な映画だと感じました。やはり自分の感性に似たものを感じて懐かしかったんでしょうね。 汚いことがたくさんある大人の世界に対する子供の鋭い視線、汚い世界で生きていて死んでしまった大好きな母親に対する愛、でも大きくなれば自分もその汚い世界に入っていくのだ、望む望まずに関わらず。それに対するどこまでもピュアな嫌悪感・拒否感が彼女を殺人に駆り立てたのではないだろうかと思っています。 アナの子供特有のスラリとしたお人形のようなスタイル、髪型、顔立ち、衣装、とても愛らしくて全て完璧。スペインの田舎の草原はどこまでも終わりがなく続いているようで、物語と同じく、救いなく連綿と続いていく人生のような寂しい風景だと感じました。 夢 (1990) 黒澤明とスティーブン・スピルバーグの合作。 高校時代の同級生に親が映画マニアで家に死ぬほどテープやDVDがある女の子がいて。その子と私がたまたま天気雨(狐の嫁入り)という気象現象に遭遇した時、私が「天気雨大好き!!」と言うと、「黒澤明の夢って見たことある?狐の嫁入り行列の映像があるんだけど、霧深い杉林の中で子供時代の黒澤明が狐に見つからないように隠れて嫁入り行列を見るの。その時の狐たちがリズムに乗って歩いていて、三歩に一度突然ぐわっと後ろを振り向くのが怖くてねー」って。 それがずっと記憶に残っていて、見てみたら最高でした。まさに私が思い描く通りの狐の嫁入り行列の映像化。見つかったら殺される、と言う緊迫感を忘れさせるほど幻想的なシーンで、何回も繰り返しみてしまう。 同時収録されているお雛さま人形たちが段々畑で実際の人間の大きさになって花吹雪の中舞い踊る話も大好き。黒澤監督が幼い頃にみた夢の映像化作品なので、ストーリーにあまり意味はないけれど、とにかく映像が美しいです。 The Addams Family (1991) 24時間ずーっと流してても苦にならない不思議な映画二作目。これもカヒミさん繋がりで知り好きになったもの。 中学、高校時代の私はカヒミカリィという人の感受性に痺れるようなシンパシーを感じていて、彼女が理想の姿でもあったけれど同時に全く自分と同じ悲しみを含んだ魂の形をしているなとひしひしと感じていました。懐かしい、いつも私が感じているもの、好きな感じ、落ち着く感じ。 カヒミさんはアダムスファミリーのようなお城で暮らしたい、世間と常識が真逆であっても家族の中では愛や信頼が成り立ち、幸せに暮らしていると言う姿が理想的とおっしゃっていました。アルバム「クロコダイルの涙」収録の「superfreak」はまさにその世界を彷彿とさせます。 私も赤い絨毯に蜘蛛の巣のはった不気味な古城に暮らしていた前世があると思う。世の人の不気味に思うものが私の美を感じるもの。 お気に入りキャラはイケてるいとこのモップさんとペットの賢いハンドくんです。可愛すぎ。 Nell(1994) ジョディ・フォスター主演。ノースカロライナ州の深い山奥、美しい、湖のほとりにある木でできた家。そこに住む言葉が不自由な現代版狼少女のネルと医師のジェリー、心理学者ポーラ三人の心の交流・家族愛が不器用に育つ過程を描いた物語。体は大人だけど心は幼児でもない、小さな子猫でもない、不思議な存在であるネルと関わることで、常識の中で生きてきた普通の大人の男女二人が、一人の生き物としてそれぞれネルを守ろうと変わり始める姿に胸を打たれる。 私はなぜか小さい時から泉や水辺で水浴するという行為やシーンがとても好きなのですが、ネルが夏の夕方、森の中の湖で泳ぐシーンがすごく好きです。なんだろう、体が溶けて揺れて大気と水と一体になるような陶酔感。 真っ当に育った人間ではない存在であるネルが社会に復帰するために街に出るシーンは人々の好奇な目線やからかいに胸が苦しくなるのだけど、それをも乗り越えて人生は変化をし続けながら続いていく。目と心を世俗の汚れから洗ってくれるような作品。 Digging to China (1998) 実家にいた時衛星放送で偶然録画してすごく気に入った作品。まず登場人物全員の衣装やメイクや背景が半端なく可愛くて感心する。(一番の推しは主人公のお姉さんが妹捜索時に着ていた透明に白のドットの雨ガッパ) 思春��前の少女と知的障害ゆえに少年のような心を持った大人の男性の不思議な友情を描いた素敵な作品。 リボンのついたキャンディーのように可愛くて、でも油断してたら包み紙で手を切ってしまって血が滲むような、なんとも言えない純粋さと可愛らしさが混ざった妙味ある童話みたいな映画。大好き。 かぐや姫の物語 (2013) あまりにも打ちのめされるので気軽に繰り返し見たいという作品ではないけれど、強大な力を持っているので選ばざるを得ない。 鬱病から社会復帰するときにリワーク施設に通っていて、そこでのプログラムで映画���賞というものがあり、月に二、三回スタッフさんの持ってきたDVDを見ていて出会いました。 もう、上映後は泣きに泣いて震えて頭が働かないくらい衝撃的でした。 このDVDを持ってきた支援員さんに、私が泣きながら「○○さん、これ。私、わかった」というと、彼女も目を潤ませながら笑顔でうなづいてくれたことを覚えてる。 これは竹取物語という昔話の単なるリバイバルではなく、「この地球で生きるとはどういうことなのか」「人間は死んだらどうなるのか」を描いた物凄く重い作品です。 これは、「この世に生まれてきて、自分を愛してくれた両親が望む娘の幸せと自らが望む幸せが合致せず、親のためにとひたすら自分を殺し続けた結果、苦しさに耐えきれなくなり自殺に至る娘の生涯」を描いた作品なのです。 姫が帝に抱きしめられて瞬間移動ができているのは、もう半分死の世界に行っているからです。生身の人間にあんなことはできません。最後に月の使者が迎えに来るのは文字通り死の世界からのお迎えです。兵士たちの放つ矢は全て花になってしまう。死の前にはどんな権力も力も通用しません。 羽衣を着てしまえば地球でのこと(生きていた時のこと)を全て忘れる、躊躇した姫に親の愛で動けるようになったおじいさんとおばあさんが駆け寄ったとき、「ととさま、かかさま!!」と泣きながら振り返り、二人に抱きつきながら「離れたくない!!」と叫ぶ姫のセリフは、「死にたくない!!」という生への執着、生への恋慕の叫びなのです。 死んだら無の世界に行きます。生きていた頃の記憶は全て忘れて、喜びも痛みも悲しみも何もない光に満ちた世界に行くのです。 姫が地球を飛び立ち、宇宙を月に向かって進んでいるとき、ふっ、と振り返って青い地球をかえり見たとき。一粒涙を流したのは、喜びも悲しみも苦しみも全てが咲いては枯れ、沸き起こり、繰り返されている、生の世界の営みを愛おしく思う心の表れでしょう。 今生きていることが途方もなく尊いことだってことは普段、忘れてしまいがちなのですが、見た後にそれを思い出して自分を抱きしめたくなるような凄い映画です。 中国の植物学者の娘たち(2006) フランスとカナダ合作映画。監督は中国の方ですが同性愛を描いた作品のため中国では撮影許可が降りず、ベトナムで撮影されたもの。 映像も俳優さんたちも風景も全てが物凄く美しいけれど、物凄く悲しいストーリー。二人の愛が本物であったが故に、その愛の花が咲く大地が中国であったというだけで最後、二人は死刑にされてしまいます。 私は植物が好きなので画面に溢れんばかりに写り続ける緑と水と土の香りにとても癒されます。二人が出会い、互いに恋心を抱くようになり、少女のような淡い確かめ合いの時期を経てむせかえるような花と緑の中で激しく結ばれる。しかしその愛はこの人生では許されないものだった。関係が露見した二人は不幸になり、周囲から孤立し、ラストは死に別れるというとても辛い結末。 人間の幸福とは、国家とはなんなんだろうか?考えざるを得ません。 私は異性愛者ですが、幼い頃から同性愛者の人たちに不思議なシンパシーを感じていました。なんなら、そこらじゅうに在る異性愛よりも日の目を見ない同性愛の方が純粋であるとも思っていた。 どうして、同じ性別の人を愛しただけで罰せられなければいけないのか理解不能でした。愛の感情は人間に等しく与えられているものなのに。 見た後悲しくて胸が潰れそうになるので、これも気軽に何度も見ようとは思えないけれど、しかし心に残る作品です。
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izumijewelry · 2 years
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⁡ こんにちは🤗 ⁡ 23日13時からスタート izumijewelry 初インスタライブ配信販売 あゆみが配信します❣️ おっさんはサポートします(笑) ⁡ 蓄光ホタルガラスアクセサリー♪ 蓄光入りなので夜光るので綺麗で素敵 光ってる様子はプロフィールにある 丸アイコンの蓄光ホタルを見てね! ⁡ 🌺の下記に 商品紹介 お得なセット 特典 ご注文、お支払い、やり取りについて 説明しております。 ⁡ ライブ終了後 ライブ配信をアーカイブで 1週間ぐらい投稿の所に残します。 当日お越しになれなかったお客様にも 後日配信見ていただけるように致しますので ご購入ご検討していただければ光栄です。 ⁡ 🌺商品紹介 写メ2 1粒蓄光ホタル8㎜ピアス、イヤリング 2000円 サイズアップダウン200円ずつ ホタルサイズ6〜10㎜まであるよ♪ ⁡ 写メ3 フック蓄光ホタル8㎜ピアス 2000円 サイズアップダウン200円ずつ ホタルサイズ6〜12㎜まであるよ♪ ⁡ 写メ4 ブラ蓄光ホタル8㎜ピアス、イヤリング 2000円 サイズアップダウン200円ずつ ホタルサイズ6〜12㎜まであるよ♪ ⁡ 写メ5 スワロフスキーラインストーン ピアス、イヤリング 2200円 サイズアップダウン200円ずつ ホタルサイズ6〜12㎜まであるよ♪ ⁡ 写メ6 雫型蓄光ホタルピアス、イヤリング 2400円 ⁡ 写メ7 ハート型蓄光ホタルピアス、イヤリング 2400円 ⁡ 写メ8 左 蓄光ホタル葉っぱビジューピアス、イヤリング 2800円 右 蓄光ホタルメタル雫2蓮ピアス、イヤリング 3200円 ⁡ 写メ9 左 蓄光ホタルウェーブピアス、イヤリング 3200円 右 蓄光ホタルスワロフスキークリスタル バミューダブルー 3500円 ⁡ 写メ10 蓄光ホタルブレス 長さ18㎝と20㎝ 6㎜、8㎜、10㎜4500円 12㎜5000円 蓄光ホタルシャコ貝ブレス 長さ18㎝ 2800円 ⁡ 🌺お得なセット 蓄光ホタルブレスと蓄光ホタルシャコ貝ブレスセット6000円 どのサイズでもok 蓄光ホタルブレス4500〜5000円 蓄光ホタルシャコ貝ブレス2800円 合計7300〜7800円になりますが お得なセット価格で6000円になります♪ ⁡ 🌺特典 全ての商品 消費税なし! 販売価格のみ! 全国送料無料! ⁡ ⁡ 🌺ご注文 お支払いについて DMにてやり取り 商品 郵便番号 住所 お名前 電話番号 DM送ってください。 ⁡ お支払いはpaypay 苦手な場合は振込など DMにてやり取りできればと思ってます♪ ⁡ 是非ご購入希望あれば ライブ参加お待ちしております。 ⁡ ⁡ 時間があればネックレスなどの紹介や 他の色の慶良間や波照間ブルーなども紹介できればと思ってます。 14日13時よりライブ配信で商品紹介して 一週間ぐらい アーカイブに残すので後日ご購入も 大丈夫です。 よろしくお願い致します。 ⁡ #ハンドメイド #イベント #マルシェ #アクセサリー #ピアス #イヤリング #ブレスレット #ネックレス #ホタルガラス #ホタルガラスアクセサリー #琉球ガラス #ゆめタウン姫路 #姫路 #明石ビブレ #明石 #ポケットマルシェ #鶴見緑地公園 #インスタライブ #インスタライブ生配信 #インスタライブ配信 #インスタライブ販売 ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ https://www.instagram.com/p/Co3rDXOvLRO/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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yoghurt-freak · 3 years
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ヤスダヨーグルト DRINK YOGURT 越後姫
9/13登場🎉
今年も出ました、越後姫!
3月ごろまで販売される秋冬限定品。
今年は脂肪0の方も「ストロベリー」が出てるから、ダブル苺🍓🍓
飲み比べワクワク🥰
スペック
新潟県産の生乳83%以上使用。
同じく新潟県産のブランド苺「越後姫」のピューレをミックスした無添加の飲むヨーグルト。
150gと500mlの2サイズ展開。
期間限定品やけど、これはもうヤスダヨーグルトさんの王道商品ってイメージ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧ 開封 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧
とろーっと重い質感で、無着色につきかなり淡めのベージュ系ピンク。
細かな果肉がたくさん😍
そしてもう、この時点でいちごの香りがしっかり感じられるのがすごい💕
こっくり苺ミルク的な香り!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧ 頂きます🙏 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧
わーーーーーーーー❤️
なんて贅沢なミルク感😭✨
脂肪0の方で全然満足やったのに、比べるとやっぱこっちすごい贅沢な味…🙏
とろみ加減は大差ないんやけど、お乳のコクの深さが全然違って、反動でもうこっちはクリームみたいに感じちゃう🍦
こっくりしてて、苺の甘さが際立ってて、ザ・スイーツ🍓
苺2種類出たおかげで両方がそれぞれの魅力を引き立て合っててステキ!!
わたしはスッキリ気分転換したい時に脂肪0、ご褒美にホッとしたい時に越後姫かなぁ😊💓
どっちも大ヒット💘
🛒 ヤスダヨーグルト オンラインショップ
============================ 無脂乳固形分 8.0% 乳脂肪分 2.8% ————————————————— 栄養成分(1本150gあたり) エネルギー 138kcal たんぱく質 4.6g 脂質 4.6g 炭水化物 19.4g 食塩相当量 0.15g カルシウム 156mg ————————————————— 原材料名 生乳(新潟県)、イチゴピューレ(イチゴ、砂糖、レモン)、ぶどう糖果糖液糖、乳製品 ————————————————— 製造者 有限会社 ヤスダヨーグルト ============================
2020年9月25日のレビュー
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これまた9/14発売、9〜3月ごろまでの期間限定品🎉
お久しぶり🍓💕
これは脂肪がカットされてない、生乳83%以上のグルメ感満載なタイプ🤗
なので購入価格も10円UP。
新潟県産の越後姫のビューレが使用されてて、もちのろんで香料も着色料もない本物の味🍓✨
これも同じく150gと500mlの2サイズ展開。
越後姫
平成8年生まれの新潟県のブランドいちご。
やや大粒で、甘みが強く果肉は柔らかい品種。
甘みと酸味のバランスがヤスダヨーグルトさんの飲むヨーグルトと相性いいらしい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧ 開封 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧
着色料使ってないから、ほぼ白に近いぐらいに淡いピンク。
細かい果肉の繊維みたいなのが見える👀
香りはめちゃくちゃいい!!! とろけそうに甘い苺の香り!!!
香料なしでこんなにもしっかりした香りが出せるなんて😍🍓🍓🍓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧ 頂きます🙏 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧
おおおおおお😍
おいしい!!!!!! 狂おしいほどにおいしい!!!!!
脂肪0のやつも脂肪あるみたいにおいしかったけど、やっぱ本当に脂肪あるのは破壊力が桁違い❤️
とろっと濃厚で、思いっきり甘いけど苺の酸味でキュッと締めてあってツンデレ味🍓
深い深いミルクのコクにふんわり絡まる苺の香り。
苺ミルクっぽさもありーの、濃厚なヨーグルトの良さもありーので、完璧!!!
やっばりこれも細いストローでは力いるやつ❤️
あーたまらん!! おいしすぎる!!!
他の二つは満足感あったのに、なぜかこれはもっともっと欲しくなっちゃう😫
危険!!
============================ 無脂乳固形分 8.0% 乳脂肪分 2.8% ————————————————— 栄養成分(1本150gあたり) エネルギー 138kcal たんぱく質 4.6g 脂質 4.6g 炭水化物 19.4g 食塩相当量 0.15g カルシウム 156mg ————————————————— 原材料名 生乳、イチゴピューレ(イチゴ、砂糖、レモン)、ぶどう糖果糖液糖、乳製品 ————————————————— 購入価格 138円(税別) ————————————————— 製造者 有限会社 ヤスダヨーグルト ============================
2015年3月24日のレビュー
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このストローの重さよ。 ほっぺが凹むほどに必死に吸い込む喜び! そんなヨーグルトに贅沢に入ったイチゴペースト。ザ・幸福。
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chibichibita · 5 years
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Will not come true 9
「‥一護?」
「俺があの男を殺すのを待ってた?それか止めさせるつもりか? それとも、俺、おまえに殺されるのか?」
「な、何を言って」
「いいよ」
一護は胡座をかいた足に肘をついて、掌に自分の頬を乗せて寛ぎながら、ルキアを真っ直ぐに見つめている。一護が微笑んでいることにルキアの背中に嫌な汗が噴き出すのがわかる。
「おまえに殺されるなら、それでかまわない」
「一護、何を言っておるのだ、私は」
「いい加減さ、本音で話そうぜお互い」
「‥‥」
「浦原さんか?夏梨か織姫か?どうせ俺のことを助けてくれとか言われておまえ、此方に来たんだろ?」
「‥‥」
「最初は純粋におまえが此方に来て、俺の傍にいるの、楽しかったし嬉しかったけど‥おまえはキツイだろ」
「私は、」
私は貴様を信じている。いや、信じたいのだとルキアの言う声は蚊が鳴くように小さい。一護は掌に自分の頬をのせて寛いだまま、そんなルキアを愛おしいという目付きで見つめている。
どうして?
どうして、そんな顔をしているのだ一護
そこから何も話さなくなった一護に、ルキアも何も言えなくなった。
一護は私が現世にいる意味を知っていたのか。いつから?
最初から?
「最初はさ、急患で運ばれた3人家族がきっかけだった」
沈黙を破ったのは一護からの「事実」だった。
動くことも話すこともできないでいたルキアの手を、一護はそっと掴むと、立ち上がっていたルキアの手をを引いて自分の横に座らせた。
数ヵ月前、
深夜、急患で運ばれてきたのは若い夫婦とまだ1才にもならない赤ん坊だった。
空き巣に入った男が、たまたま物音に気づいて起きた妻と鉢合わせして、勢いで刃物を振り回したという話だった。
夫婦の怪我は致命傷ではなく二人は助かったが、不妊治療の末やっと産まれたという赤ん坊は一護の腕の中で息を引き取った。
「赤ん坊って、泣くだろ?でもその子はもう泣く力もなかった。ヒュウヒュウ息をしながら、死んだ。なにもしてやれなかった。最後まで苦しんで、それでも生きようと息をして、死んだ」
忘れられない、と一護は静かに語る。
2日後には妻も死んだ。
残った夫は毎日毎日泣いた。殺してやる、アイツを殺すんだと譫言のように言ってた。
自分の手で殺したいから、と夫は警察に犯人を伝えなかった。
妻と子供を殺した相手は、夫の友達だった。けれど夫は警察に何も見てないと嘘をついた。
「退院の日に、俺にその話をしてくれたんだ。せっかく先生に救ってもらった命だけど、相手を殺して自分も死ぬつもりだって。なんつーか、もう、痛みも憎しみも怨みも何も感じないような人間になってた。壊れてるって思った。でもその時思ったんだ。わかる、って。それからこの人が手を汚して死ぬのはおかしいって思った。」
わからなくない、と思ったがルキアは言葉を挟まなかった。
「だから相手を聞き出して俺が殺した。笑っちまうほど簡単だった。罪悪感もなかった。それよりも」
一護はもう笑ってはいなかった。けれど興奮してもいない。淡々と、話す。
「正しいことをしたような、高潮感があった」
「‥人を、殺したのに?」
「人? うん、人だけど、でもそいつのせいで2人の命が消えて、1人の男を壊したんだ。そんな奴が生きてていいと思うか?」
そう聞いてくる一護はとても30を越えた大人には見えない。かといって狂ってるようにも病んでいるようにもみえない。
とても純粋な子供のような、いやただの小さい子供とも違う。
「‥‥仕事柄、俺んとこに運ばれてくるのはそういうの多くてさ。歩いてただけなのに暴走した車に跳ねられたとか、誰でもいいから殺したかったなんて奴に襲われたとか。酷ぇ話ばっかだ」
そうだな
それは、本当に
「警察が無能とは言わねぇよ。でもな、こっちの警察はさ、いちいち動くのに手順だか何だかあってやること遅ぇし、それにくだらねぇ法律に守られて、どんなに最悪な事件おこしても例えば加害者が未成年なら許されたりすんの。そんなの、被害者の立場からしたら辛くて痛い思いした上に地獄だろ」
一護から穏やかさが消えて、今の一護は怒っている。だがその怒りが「一護」だとルキアは物騒な話であれど安堵してしまう。
「‥‥ただ偶然とか運悪くとか、そんな言葉で被害者になって、人生ぶっ壊されて。今度は「仕方ない」なんて言葉で片付けられて。世間からも忘れられて。でも本人達は一生苦しむんだ。反省したなんて口だけかもしんねーのに加害者はのうのうと生きてる。‥‥おかしいじゃん、そんなの」
「うん‥‥」
「俺は、自分が正しいって、正しいことをしたんだと思ってる」
そっと、ルキアは一護の手を握った。
ぞっとするほど、冷たい手だった。
「‥‥誰彼構わず、殺してねぇよ‥‥」
「わかってる」
「いや、いいよ。俺の正義なんて他人からしたら異常だ。わかんなくていい」
「いや、一護は一護だなと思ったよ」
ルキアは素直にそう感じていた。
けれどきっと、これは、間違っている。
「俺を止めるなら、殺されるしかないと思ってたんだ。だから‥‥それがおまえなら、なんつーかいいかなって」
「貴様を殺せるものか。だいたい人間の貴様を私に殺す事は出来ぬ。それにー」
「それに?」
「貴様の正義感や優しい気持ちは尊いものなのだ。そこに人ではあり得ない強さと力を備えてしまったことが今の貴様に繋がっているのだとすれば、私には責任はある」
「‥‥おまえにはねぇよ、おまえにそんなこと思ったことねぇし」
「でも、私と会ってなければー」
「それ、言うの?」
口調と声音が変わり、握っていた手を握り返される。痛っと思わず声が洩れても、今回の一護は握る力を緩めてはくれない。
「おまえにそれ否定されたら、俺は、俺ってなんなの?」
「違う、そうじゃない!否定などしない、それこそあの時貴様と会ったから今私は死神として此処にいるんだ!」
「‥‥」
「ただ‥‥現世に、まるで神を生んでしまったような」
「神?俺が?虚じゃなくて?」
ははっ、と嘲笑する一護に違う、とルキアは握られてないほうの手を一護の頬に添えた。一護は驚いたのかび���りと小さく震えた。
「神だろう、貴様は。今の貴様の言葉に嘘がなければ、貴様のしていることは神の裁きのようではないか。心優しい故に起きた悲しい出来事だ。‥‥だから、どうしたらいいのか、私は、私は、わからなくて、困惑しておるのだ」
「ルキア‥」
「それでも、人を、人と呼べない奴でも、殺しては駄目なのだ一護‥」
「‥‥わかってるって。けど、俺反省しないし詫びることもできねぇよ」
「だろうな」
「でも、俺病んでねぇよ?」
「?」
くすり、と場違いに一護は笑った。
「闇に落とされたまま死ぬのを待つなんて、絶対そんなの、ただ苦しいだけなんだ。闇から抜け出せなくても、一瞬でも光を注いでやりたい、俺がしてるのはその光を注ぐことだって思ってる。その光が大多数の人間にとって破壊の光でもたった1人には救いの光になるならそれでいいんだ」
「一護‥‥」
「でも、」
また、小さく一護は笑った。
「おまえに殺されるなら本望なのはほんとだけど、ただ殺されるつもりはなくてさ」
「どういう意味だ?」
「おまえも殺す、俺が。おまえを連れて死ぬつもりだったからさ。これは病んでると言われたら否定しない」
言って、頬に添えられた腕に甘えるように頬を擦り付けた一護に、ルキアは力が抜けていくのを感じた。
そうしてくれ、
それでいい、
私を連れてってくれ
心に留める言葉は、口から溢れた。
一護は驚いたように目を丸くしてから、嬉しそうな顔を見せた。
「あの日、おまえ逃げたんだよな」
「あの日?」
「俺が頑張って、拙い想いを告げた日」
「‥‥あぁ、逃げた」
「俺に想われるの、嫌だった?困った?」
「嬉しくて、だから困って、逃げた」「え?」
わからない、という顔をした一護にルキアは少しだけ笑った。
だって
私がそれに応えることはこの世の理から外れている。間違っているのだから。
それに
1人の少女の想いを知ってしまったから
少女の痛みもわからないことではなかったから
そう一護に言うことはできないが、
逃げた自覚がルキアにはあった。
そうだ、あの時自分は一護から逃げたのだ。
「俺のこと男として見れなかった?」
そんなルキアの心中をわからない一護は、困ったような顔でルキアに聞いた。
違うよと応えたほうがいいのだろうかとルキアは言葉に迷う。
「俺の正義とか愛って、結局押し付けがましいだけなんだろうな」
乾いた笑い声とともに呟いた言葉に、ルキアは違う!と怒鳴った。
そんなこと絶対ないのに
どうしてそんなに悲しいことを言うのだと
ルキアは一護に怒った。
「あ、」
「なんだ!」
「いや、やっと、怒ったなって。やっぱりおまえはそうじゃないと」
「怒るわ!貴様が馬鹿な事をしたり言えば怒るに決まっておるだろうが」
「さっきまでずっとおまえ怒らなかったじゃん。俺が何をしたかわかっても」
「そ、れは」
「いいって。責めるつもりじゃねぇ。憐れまれても嫌われても仕方ねぇことしか俺はしてないんだから」
違う、違う違う!
ぼろぼろ、とルキアの瞳から大粒の涙がこぼれ落ちた。
死を覚悟して尚、空から一護が現れたあの日をルキアは今でも鮮明に覚えている。
人間に死神の力を譲渡した罪の重さを知っている。だから殺されることも受け入れていた。あの時自分には何の感情もなく、ただ死を待っていた。
けれど一護が現れたことを、一護に会えたことを「嬉しい」と確かに感じた。
身体中傷だらけの痛々しい姿で、それでも強気に笑う一護に、もう一度生きる力を注いでくれたのは誰でもない、一護だったのだから。
「私は一護を殺さない‥‥護る、今度は私が一護を救うんだ。おまえがいらないと言うまでおまえの傍で見張ってやる、だから、生きろ、貴様の正義は間違ってなど��ない」
自分でも何を言いたいのか言っているのかわからなくなりつつあった。
一護は無表情のまま、叫ぶルキアの涙を指で掬った。
「傍に、いてくれんの?」
「人殺しはさせるわけにいかないからな」
「‥‥」
「殺しはしなくとも、私ならおまえのいう悪に対して懲らしめることぐらいならできる」
「‥‥フッ」
口にして一護は笑った。
笑いながらルキアの涙に濡れた指を舐め、その指でルキアの唇をなぞった。
執拗にルキアの唇をなぞられ続け、ルキアは頭が暑くなるような逆上せているような感覚に戸惑う。
でも、指の感覚が、気持ちいい
何も言わない無表情のまま、一護はルキアを見下ろしながらゆっくり自分の唇を開いた。それは、そうしろと言われてるように思えてルキアも唇を開いた。
開いた唇を犯すように、一護の指がルキアの口内に入り込み、暴れた。
何をするとも噛もうとも微塵も思わず、ルキアは暴れる指に自分の舌を絡ませた。
だらしなく涎が唇の端から溢れ落ちても止められない。
気持ちいい
もっと
もっととルキアが顔を突きだせば、一護の無表情が崩れた。
「 」
怪しく光る瞳とその言葉にルキアは自分も壊れたい、この男に壊して欲しいとうっとりした。
「黒崎さんに必要なのが貴女な事で、黒崎さんが救われても結局違う問題が発生するでしょうね?朽木さん自身、覚悟が必要になってくると思うんですよ。その覚悟が貴女にはあるんでしょうね?」
浦原の言葉を思い出したが、ルキアにはもう、どうでもいい戯言だった。
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2ttf · 12 years
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Latin//Alphabet// ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZabcdefghijklmnopqrstuvwxyz0123456789 !"“”#$%&'‘’()*+,-./:;<=>?@[\]^_`{|}~ Latin//Accent// ¡¢£€¤¥¦§¨©ª«¬®¯°±²³´µ¶·¸¹º»¼½¾¿ÀÁÂÃÄÅÆÇÈÉÊËÌÍÎÏÐÑÒÓÔÕÖ×ØÙÚÛÜÝÞßàáâãäåæçèéêëìíîïðñòóôõö÷øùúûüýþÿ Latin//Extension 1// ĀāĂ㥹ĆćĈĉĊċČčĎďĐđĒēĔĕĖėĘęĚěĜĝĞğĠġĢģĤĥĦħĨĩĪīĬĭĮįİıIJijĴĵĶķĸĹĺĻļĽľĿŀŁłŃńŅņŇňʼnŊŋŌōŎŏŐőŒœŔŕŖŗŘřŚśŜŝŞşŠšŢţŤťŦŧŨũŪūŬŭŮůŰűŲųŴŵŶŷŸŹźŻżŽžſfffiflffifflſtst Latin//Extension 2// ƀƁƂƃƄƅƆƇƈƉƊƋƌƍƎƏƐƑƒƓƔƕƖƗƘƙƚƛƜƝƞƟƠơƢƣƤƥƦƧƨƩƪƫƬƭƮƯưƱƲƳƴƵƶƷƸƹƺƻƼƽƾƿǀǁǂǃDŽDždžLJLjljNJNjnjǍǎǏǐǑǒǓǔǕǖǗǘǙǚǛǜǝǞǟǠǡǢǣǤǥǦǧǨǩǪǫǬǭǮǯǰDZDzdzǴǵǶǷǸǹǺǻǼǽǾǿ Symbols//Web// –—‚„†‡‰‹›•…′″‾⁄℘ℑℜ™ℵ←↑→↓↔↵⇐⇑⇒⇓⇔∀∂∃∅∇∈∉∋∏∑−∗√∝∞∠∧∨∩∪∫∴∼≅≈≠≡≤≥⊂⊃⊄⊆⊇⊕⊗⊥⋅⌈⌉⌊⌋〈〉◊♠♣♥♦ Symbols//Dingbat// ✁✂✃✄✆✇✈✉✌✍✎✏✐✑✒✓✔✕✖✗✘✙✚✛✜✝✞✟✠✡✢✣✤✥✦✧✩✪✫✬✭✮✯✰✱✲✳✴✵✶✷✸✹✺✻✼✽✾✿❀❁❂❃❄❅❆❇❈❉❊❋❍❏❐❑❒❖❘❙❚❛❜❝❞❡❢❣❤❥❦❧❨❩❪❫❬❭❮❯❰❱❲❳❴❵❶❷❸❹❺❻❼❽❾❿➀➁➂➃➄➅➆➇➈➉➊➋➌➍➎➏➐➑➒➓➔➘➙➚➛➜➝➞➟➠➡➢➣➤➥➦➧➨➩➪➫➬➭➮➯➱➲➳➴➵➶➷➸➹➺➻➼➽➾ Japanese//かな// あいうえおかがきぎくぐけげこごさざしじすずせぜそぞただちぢつづてでとどなにぬねのはばぱひびぴふぶぷへべぺほぼぽまみむめもやゆよらりるれろわゐゑをんぁぃぅぇぉっゃゅょゎゔ゛゜ゝゞアイウエオカガキギクグケゲコゴサザシジスズセゼソゾタダチヂツヅテデトドナニヌネノハバパヒビピフブプヘベペホボポマミムメモヤユヨラリルレロワヰヱヲンァィゥェォッャュョヮヴヵヶヷヸヹヺヽヾ Japanese//小学一年// 一右雨円王音下火花貝学気九休玉金空月犬見五口校左三山子四糸字耳七車手十出女小上森人水正生青夕石赤千川先早草足村大男竹中虫町天田土二日入年白八百文木本名目立力林六 Japanese//小学二年// 引羽雲園遠何科夏家歌画回会海絵外角楽活間丸岩顔汽記帰弓牛魚京強教近兄形計元言原戸古午後語工公広交光考行高黄合谷国黒今才細作算止市矢姉思紙寺自時室社弱首秋週春書少場色食心新親図数西声星晴切雪船線前組走多太体台地池知茶昼長鳥朝直通弟店点電刀冬当東答頭同道読内南肉馬売買麦半番父風分聞米歩母方北毎妹万明鳴毛門夜野友用曜来里理話 Japanese//小学三年// 悪安暗医委意育員院飲運泳駅央横屋温化荷開界階寒感漢館岸起期客究急級宮球去橋業曲局銀区苦具君係軽血決研県庫湖向幸港号根祭皿仕死使始指歯詩次事持式実写者主守取酒受州拾終習集住重宿所暑助昭消商章勝乗植申身神真深進世整昔全相送想息速族他打対待代第題炭短談着注柱丁帳調追定庭笛鉄転都度投豆島湯登等動童農波配倍箱畑発反坂板皮悲美鼻筆氷表秒病品負部服福物平返勉放味命面問役薬由油有遊予羊洋葉陽様落流旅両緑礼列練路和 Japanese//小学四年// 愛案以衣位囲胃印英栄塩億加果貨課芽改械害街各覚完官管関観願希季紀喜旗器機議求泣救給挙漁共協鏡競極訓軍郡径型景芸欠結建健験固功好候航康告差菜最材昨札刷殺察参産散残士氏史司試児治辞失借種周祝順初松��唱焼象照賞臣信成省清静席積折節説浅戦選然争倉巣束側続卒孫帯隊達単置仲貯兆腸低底停的典伝徒努灯堂働特得毒熱念敗梅博飯飛費必票標不夫付府副粉兵別辺変便包法望牧末満未脈民無約勇要養浴利陸良料量輪類令冷例歴連老労録 Japanese//小学五〜六年// 圧移因永営衛易益液演応往桜恩可仮価河過賀快解格確額刊幹慣眼基寄規技義逆久旧居許境均禁句群経潔件券険検限現減故個護効厚耕鉱構興講混査再災妻採際在財罪雑酸賛支志枝師資飼示似識質舎謝授修述術準序招承証条状常情織職制性政勢精製税責績接設舌絶銭祖素総造像増則測属率損退貸態団断築張提程適敵統銅導徳独任燃能破犯判版比肥非備俵評貧布婦富武復複仏編弁保墓報豊防貿暴務夢迷綿輸余預容略留領異遺域宇映延沿我灰拡革閣割株干巻看簡危机貴揮疑吸供胸郷勤筋系敬警劇激穴絹権憲源厳己呼誤后孝皇紅降鋼刻穀骨困砂座済裁策冊蚕至私姿視詞誌磁射捨尺若樹収宗就衆従縦縮熟純処署諸除将傷障城蒸針仁垂推寸盛聖誠宣専泉洗染善奏窓創装層操蔵臓存尊宅担探誕段暖値宙忠著庁頂潮賃痛展討党糖届難乳認納脳派拝背肺俳班晩否批秘腹奮並陛閉片補暮宝訪亡忘棒枚幕密盟模訳郵優幼欲翌乱卵覧裏律臨朗論 Japanese//中学// 亜哀挨曖扱宛嵐依威為畏尉萎偉椅彙違維慰緯壱逸芋咽姻淫陰隠韻唄鬱畝浦詠影鋭疫悦越謁閲炎怨宴援煙猿鉛縁艶汚凹押旺欧殴翁奥憶臆虞乙俺卸穏佳苛架華菓渦嫁暇禍靴寡箇稼蚊牙瓦雅餓介戒怪拐悔皆塊楷潰壊懐諧劾崖涯慨蓋該概骸垣柿核殻郭較隔獲嚇穫岳顎掛括喝渇葛滑褐轄且釜鎌刈甘汗缶肝冠陥乾勘患貫喚堪換敢棺款閑勧寛歓監緩憾還環韓艦鑑含玩頑企伎忌奇祈軌既飢鬼亀幾棋棄毀畿輝騎宜偽欺儀戯擬犠菊吉喫詰却脚虐及丘朽臼糾嗅窮巨拒拠虚距御凶叫狂享況峡挟狭恐恭脅矯響驚仰暁凝巾斤菌琴僅緊錦謹襟吟駆惧愚偶遇隅串屈掘窟繰勲薫刑茎契恵啓掲渓蛍傾携継詣慶憬稽憩鶏迎鯨隙撃桁傑肩倹兼剣拳軒圏堅嫌献遣賢謙鍵繭顕懸幻玄弦舷股虎孤弧枯雇誇鼓錮顧互呉娯悟碁勾孔巧甲江坑抗攻更拘肯侯恒洪荒郊貢控梗喉慌硬絞項溝綱酵稿衡購乞拷剛傲豪克酷獄駒込頃昆恨婚痕紺魂墾懇沙唆詐鎖挫采砕宰栽彩斎債催塞歳載剤削柵索酢搾錯咲刹拶撮擦桟惨傘斬暫旨伺刺祉肢施恣脂紫嗣雌摯賜諮侍慈餌璽軸叱疾執湿嫉漆芝赦斜煮遮邪蛇酌釈爵寂朱狩殊珠腫趣寿呪需儒囚舟秀臭袖羞愁酬醜蹴襲汁充柔渋銃獣叔淑粛塾俊瞬旬巡盾准殉循潤遵庶緒如叙徐升召匠床抄肖尚昇沼宵症祥称渉紹訟掌晶焦硝粧詔奨詳彰憧衝償礁鐘丈冗浄剰畳壌嬢錠譲醸拭殖飾触嘱辱尻伸芯辛侵津唇娠振浸紳診寝慎審震薪刃尽迅甚陣尋腎須吹炊帥粋衰酔遂睡穂随髄枢崇据杉裾瀬是姓征斉牲凄逝婿誓請醒斥析脊隻惜戚跡籍拙窃摂仙占扇栓旋煎羨腺詮践箋潜遷薦繊鮮禅漸膳繕狙阻租措粗疎訴塑遡礎双壮荘捜挿桑掃曹曽爽喪痩葬僧遭槽踪燥霜騒藻憎贈即促捉俗賊遜汰妥唾堕惰駄耐怠胎泰��袋逮替滞戴滝択沢卓拓託濯諾濁但脱奪棚誰丹旦胆淡嘆端綻鍛弾壇恥致遅痴稚緻畜逐蓄秩窒嫡抽衷酎鋳駐弔挑彫眺釣貼超跳徴嘲澄聴懲勅捗沈珍朕陳鎮椎墜塚漬坪爪鶴呈廷抵邸亭貞帝訂逓偵堤艇締諦泥摘滴溺迭哲徹撤添塡殿斗吐妬途渡塗賭奴怒到逃倒凍唐桃透悼盗陶塔搭棟痘筒稲踏謄藤闘騰洞胴瞳峠匿督篤凸突屯豚頓貪鈍曇丼那謎鍋軟尼弐匂虹尿妊忍寧捻粘悩濃把覇婆罵杯排廃輩培陪媒賠伯拍泊迫剝舶薄漠縛爆箸肌鉢髪伐抜罰閥氾帆汎伴畔般販斑搬煩頒範繁藩蛮盤妃彼披卑疲被扉碑罷避尾眉微膝肘匹泌姫漂苗描猫浜賓頻敏瓶扶怖附訃赴浮符普腐敷膚賦譜侮舞封伏幅覆払沸紛雰噴墳憤丙併柄塀幣弊蔽餅壁璧癖蔑偏遍哺捕舗募慕簿芳邦奉抱泡胞俸倣峰砲崩蜂飽褒縫乏忙坊妨房肪某冒剖紡傍帽貌膨謀頰朴睦僕墨撲没勃堀奔翻凡盆麻摩磨魔昧埋膜枕又抹慢漫魅岬蜜妙眠矛霧娘冥銘滅免麺茂妄盲耗猛網黙紋冶弥厄躍闇喩愉諭癒唯幽悠湧猶裕雄誘憂融与誉妖庸揚揺溶腰瘍踊窯擁謡抑沃翼拉裸羅雷頼絡酪辣濫藍欄吏痢履璃離慄柳竜粒隆硫侶虜慮了涼猟陵僚寮療瞭糧厘倫隣瑠涙累塁励戻鈴零霊隷齢麗暦劣烈裂恋廉錬呂炉賂露弄郎浪廊楼漏籠麓賄脇惑枠湾腕 Japanese//記号//  ・ー~、。〃〄々〆〇〈〉《》「」『』【】〒〓〔〕〖〗〘〙〜〝〞〟〠〡〢〣〤〥〦〧〨〩〰〳〴〵〶 Greek & Coptic//Standard// ʹ͵ͺͻͼͽ;΄΅Ά·ΈΉΊΌΎΏΐΑΒΓΔΕΖΗΘΙΚΛΜΝΞΟΠΡΣΤΥΦΧΨΩΪΫάέήίΰαβγδεζηθικλμνξοπρςστυφχψωϊϋόύώϐϑϒϓϔϕϖϚϜϞϠϢϣϤϥϦϧϨϩϪϫϬϭϮϯϰϱϲϳϴϵ϶ϷϸϹϺϻϼϽϾϿ Cyrillic//Standard// ЀЁЂЃЄЅІЇЈЉЊЋЌЍЎЏАБВГДЕЖЗИЙКЛМНОПРСТУФХЦЧШЩЪЫЬЭЮЯабвгдежзийклмнопрстуфхцчшщъыьэюяѐёђѓєѕіїјљњћќѝўџѢѣѤѥѦѧѨѩѪѫѬѭѰѱѲѳѴѵѶѷѸѹҌҍҐґҒғҖҗҘҙҚқҜҝҠҡҢңҤҥҪҫҬҭҮүҰұҲҳҴҵҶҷҸҹҺһҼҽҾҿӀӁӂӇӈӏӐӑӒӓӔӕӖӗӘәӚӛӜӝӞӟӠӡӢӣӤӥӦӧӨөӪӫӬӭӮӯӰӱӲӳӴӵӶӷӸӹӾӿ Thai//Standard// กขฃคฅฆงจฉชซฌญฎฏฐฑฒณดตถทธนบปผฝพฟภมยรฤลฦวศษสหฬอฮฯะัาำิีึืฺุู฿เแโใไๅๆ็่้๊๋์ํ๎๏๐๑๒๓๔๕๖๗๘๙๚๛
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ohmamechan · 6 years
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煌々と、透明
 気づけば、道のガム跡を見つめながら歩いていることがある。  駅前や公園側の通りには特に多い、大小さまざまな、黒い点々模様。上京してすぐは、この黒い点が一体なんなのか、わからなかった。舗道に敷き詰められたブロックタイルの模様な どではないことはわかっていたが、その正体を知らなかった。猫の足跡のようにどこにでも点々と落ちているそれらが、吐き捨てられたガムが踏みつぶされて、固まり、取れなくなって しまったものだと知った時は、妙な気分になった。遙の知らない、いつかの誰かがここを歩いた跡だ。それも無数の。恐竜の足跡と同じ、「何者かが生きていた証し」だ。もちろん、き れいなものでも、珍しく貴重な物でもない。清掃するか、新しく舗装されない限りは、その黒い模様はそこにあり続ける。テナントビルに入った飲食店は目まぐるしく変わっていくのに 、路上のガム跡はしぶとく残るのだ。  赤信号で歩みを止めた。遙の少し前を歩いていた凛のスニーカーの底が、黒い点の端を踏みつけている。ごつごつとして重く、赤い凛のハイカットスニーカー。気に入って履き続けて いるので、ソウルは擦り減っていくばかりだ。擦り減ってどこかへ溶けていく凛のスニーカーのラバーソウルと、消えない黒いガム跡を、なぜだがじっと見つめてしまった。そこで、駅 を出てからほとんど、俯いたまま歩いていたことに気づいた。  凛には、「どこに行きたい?何したい?」と、空港で顔をあわせたそばからたずねておいた。その答えは、まる一日経って返って来た。今朝、凛はコーヒーメーカーから立ち上る湯気 に、ふかふかと煽られながら、「ぶらぶらしたい」と言った。「ちょっと買い物もしたいし」と付け加え、ガラスのサーバーを傾けてコーヒーを注いだ。アルミ製の、登山で使うような カップ、二つ分に。  なので、昼を過ぎて、いわゆる「若者のまち」に繰り出した。  その街は、上京してすぐに、真琴とスーツを仕立てたり、安くて着まわせる服を仕入れたりするために訪れた町だ。求めるものが無ければ、特に足を向けることは無い場所だった。そ もそも、「お出かけ」なんて、何か目的が無ければしないものだけれども。故郷には確かにあった、目的が無くても足を向けるような場所が、こちらには少ない気がする。海とか、神社 とか、展望台とか。無目的の人間を無条件に無関心に受け入れてくれる場所だ。そういう場所が、東京にもまったくないわけではないのだ。アパートの近くの公園とか、川沿いの桜の並 木道とか。少ないけれどもある、ということは、ここに確かに自分の暮らしがあるということだ。上京して間もなく一年が経つ。自分の足元から、細くて小さな根が生えていたりするの かな、と思う。  大きな交差点の赤信号は、待ち時間が長い。車はまるで連結した車両みたいに、絶え間なく行き交う。小春日和のあたたかい日だった。凛は、遙が貸した裏起毛のパーカーを着ている 。真夏のシドニーからは、厚手のコートを一着持ち帰るので精いっぱいだったらしい。けれども、お馴染みの黒いロングコートで出かけるには、今日はあたたかすぎた。凛が「日本は冬 もあったかすぎて、大丈夫なのか」という心配をしてしまうくらい、今年の冬はあたたかい日が続く。 「いや、天気よすぎだろ」  凛が空を見上げて、眠いみたいに言う。  ぎざぎざのビルの山脈の間に、水色のリボンがたなびくような空が覗いている。  ふー、と長く息を吐いていると、あわい水色の空に、カッターで切れ目を入れるように、大声がこだました。誰かが、拡声器を使って、金切り声で叫んでいる。近くの公園でデモが行 われているのだ。デモの声を聞くのも、その集団を目にするのも、こちらでは珍しいことではない。プラカードを掲げたパレードとすれ違ったこともある。けれど、以前耳にしたものよ りも、随分と過激だ。悪口雑言で、何ごとかを罵倒している。拡声器の音が割れていて、ところどころしか聞き取れないが、「しね」とか「出ていけ」とか、声に乗った重たい憎しみの 感情が、つぶてのように降った。その声に否応なく耳を叩かれているはずの信号待ちの人々は、何の温度もない顔をしているように見えた。  遙は、半歩前に立った凛を、掠めるように見た。凛は、スマートフォンで目的地を検索する手を止めて、声のする方に目をやっている。凛には、あの声が、どんな風に聞こえているの だろう。凛の耳を塞いで、謝りたいような気分になった。デモの声は、遙の声ではない。でも、街の声だ。何かを主張し、誰かを罵り、道行く人々にお前はどう考えるのだ、と答えを迫 るような声。あらゆる問題に対して、当事者でいなければならない、と突き付けるような声。それらが、遙の体の中にじりじりと侵入してくるように思えて仕方がない。青信号になって 歩き出しても、ガム跡の黒い点のように、声は遙の中にこびりついて離れない。  横断歩道を半分ほど過ぎてから、凛がちらりとこちらを向いた。 「疲れたか?」  え、と短い声が漏れた。「疲れたか」が、別のことを指しているように聞こえて困惑した。凛は歩みを止めないまま、言った。 「昼は軽く済ませたもんな。どこかで休憩するか?」 「いや、大丈夫だ」 「そ?」  じゃあ、もうちょっとで着くから、付き合ってくれな、と凛は軽い足取りで歩いて行く。東京の人ごみには遙の方が慣れているはずなのに、凛はヨットの帆先みたいに、無数の人々の 群れの中を軽やかに進む。  疲れてなどいない。と、思う。  一年近く暮らして、こちらにも、親しい友人や、馴染みの場所が増えた。もう知らない土地ではない。どこからどんな風に日が上るのか、日暮れ時の景色はどんな色か。日々刻まれて いく街の記憶がある。でも、今、凛に「疲れたか」と問われて、無性に、帰りたくなった。どこに。アパートに。ふるさとに。プールに。どこが、自分の帰るべき場所なのだろう。どこ へ、とも知れないが、帰りたい。透明になれる場所に。この土地でずっと暮らすうちに、いつか、透明になる方法を忘れてしまいそうだ。  こっちこっち、と凛の的確なナビゲーションで辿り着いた先は、大きなCDショップだった。いや、ショップと呼ぶに納まらないほどの規模だ。入り口に、「NO MUSIC NO LIFE」とで かでかと掲げられた九階建てのビルを��思わず見上げてしまった。 「改装されたって聞いて、来てみたかったんだよな」  凛は相変わらず迷いのない足取りで、自動ドアをくぐっていく。慌てて追いかけ、凛のうしろにくっつくようにして、エスカレーターに乗った。  店内のすべての壁を埋めることに使命でもあるのか、ポスターやポップが賑やかで、目が飽きるということがなかった。また、ひっきりなしのレコメンド放送が耳を埋めた。目と耳か らの情報の洪水の中で、遙は凛の色とか形とか匂いを手がかりに、必死に立っているような気分になった。  四階に上がる頃になってようやく体が馴染んできて、フロアガイドに目をやる余裕が出来た。CDなどの音楽ソフト全般はもちろんだが、映画ソフトやAV機器も置いてあり、カフェ や本屋も併設してある総合施設らしい。 「何階に用があるんだ?」  エスカレーターを下りて、また登りの方へベルトコンベアのように体を運びながらたずねる。凛は肩越しにこちらを振り返って言った。 「順番に上から見て行きてえんだけど」  順番に、上から、というと、九つのフロア全てということだ。地元のCDショップに二人で行ったことがないわけではないが、ワンフロアのこじんまりとした店舗だった。この音と光 に溢れたタワーを、一階ずつ攻めていくのかと思うと、う、と息が詰まった。すると凛は、苦笑いした。 「わーかったよ。特に行きてえのは八階かな」  ぐいぐいとエスカレーターに運ばれながら、フロアガイドを確認する。八階は、主に洋楽の音楽ソフトを置いているフロアらしい。  ビルをジグザグに縫うように上へ上へと運ばれて、ようやく目的の階に到着した。エレベーターでもよかった気がするのだが、凛はあえてエスカレーターを選んだようだった。移動し ている間ずっと、彼は店内の様子をおもしろそうに眺めていた。縁日の屋台を見て回るみたいに。 「ここまで連れて来ておいてなんだけど、ハルは、カフェか本屋で時間潰すか?」  8F、と書かれたフロアマットを踏んで、凛が言う。ふるふる、と首を振って意思を伝える。たまにしか会えないのに、別々で過ごすのは、選択肢になかった。それに、ぶらぶらする のに付き合うのは、苦手ではない。真琴や旭の買い物に付き合うこともよくある。 「ハルには、退屈かも」  それまでまったくそんな素振りなど無かったのに、急に心配になってきたらしく、凛はやや重い足取りと、小股で移動した。陳列棚の間を進みながら、 「べつに、いい」  と返した。それでも凛は、申し訳なさそうに言う。 「わざわざショップに行かなくてもさ、いまどき、配信でも手に入るのが多い���だけど、…マイナーなやつとか、配信の方が早かったりするし。でも、なんか、ジャケットを手に取って 選びたいっつうか」 「わかる」 「ほんとかよ」  凛は思いきり疑っている。遙が音楽に興味の薄いことを知っているからだ。 「魚は、実際に捌いているところや、目を見て鮮度を確かめたい。それと同じだ」 「そうじゃねえ、とも言い切れねえ…絶妙な例えを持ってくんな」 「とにかく、俺も適当に楽しむから、気にするな」  もっと理由を説明したほうが親切丁寧なのかもしれないけれど、自分でも、なんとも説明のしようがなかった。  凛は地図アプリを見ていた時と同じように、天井に下がる案内札を見ながら迷いなく進んだ。時々、黄色いエプロンの店員に「いらっしゃいませー」と笑顔を送られながら、八階フロ アの隅にある、一区画に辿り着いた。 「改装されて、ちょっと数は減ってるけど、ここ、インディーズの品ぞろえがいいんだよな。視聴もできるし」  そう言って、凛は、宝物でも探すように頬を煌めかせて陳列棚を眺めはじめた。遙も四角いケースにパッキングされたCDの群れを眺めてみたけれど、ピンとくるものはなかった。色 とりどりのCDのパッケージより、凛を眺めている方がおもしろかった。先ほど、べつに、いい、と返したとき、このことを伝えた方がよかったのだろうか。凛の指先が、つい、とケー スの背表紙を引き出す。ケースは、表、裏に返されて、また列の中に戻される。発掘調査員みたいなその様を見ているのが、おもしろいし飽きないのだ。そう言ってみたところで、果た して理解されるだろうか。言ってもいいことなのだろうか。  試聴したい、というので、壁づたいにひっそりと設置された試聴コーナーに移動した。「掘り出しもの!」「密かに沸騰中」など、手書きのポップが躍る試聴カウンターの前に立ち、 凛はヘッドホンを手に取った。再生ボタンを押された試聴プレイヤーの中では、青い円盤がきゅるきゅると回転している。凛はCDジャケットを眺めながら、何がしかの音楽を楽しんで いる。並びには、同じように試聴する客の姿がぽつぽつとあった。ポップやジャケットをくまなく眺めた。遙も適当なヘッドホンを手に取って、耳を塞いだ。再生ボタンを押すと、しゃ がれた女性の歌声が、破天荒ででたらめなピアノの音に乗って聞こえて来た。もちろん、遙の知らない歌姫だ。隣の凛が、ヘッドホンを着けた遙をおもしろそうに見ていた。  曲を聴くというより、ヘッドホンを装着しているだけの時間を過ごしていると、ふと、先ほどの、デモの声が蘇った。どれだけ耳元で音楽が鳴っても、店内が賑やかな音で溢れていて も、街の空に亀裂を入れるような、女の叫び声を剥し去ることができない。「しね」「出ていけ」「ほろびろ」「消えうせろ」ヘッドホンをしているからか、尚更、遙の体の中のあちこ ちで跳ね返り、耳から出て行くことを許されず、モンスターみたいに暴れた。こうして暴れはじめると、遙にはなす術がない。時に任せて、薄くなって、やがて忘れてくれるのを待つし かない。    不意に、隣の凛が「あ、これ」と呟きに近い声を出した。つん、と肩を突かれて顔を向けると、凛が遙のヘッドホンを外した。そして、自分と同じプレイヤーのフックに掛けられてい たヘッドホンをぱかりと開いて、遙の耳に当てた。突然、世界が静寂に包まれた。いや、正確には、ちゃんと音楽が鳴っている。ピアノとかギターとか。たぶん、笛も?なんというジャ ンルの音楽なのか、見当もつかないが。 「これさ、」  と、凛が説明を始める。しかし、ヘッドホンをしているし、音も鳴り続けているので、うまく聞き取れない。戸惑っていると、凛が身を寄せて、右耳のヘッドホンと、遙の左耳のヘッ ドホンをこつんと触れあわせた。そして、CDジャケットの裏の、曲目リストを指で差した。数cmのところで、凛の赤い唇が動く。 「このバンドの作曲担当がさ、自然の音を録音して、サンプリングして、曲の中にミックスするのが好きなんだ」  ここまではわかった?という風に、かすかに首を傾げて確かめて来るので、こくこくと頷いた。 「それでさ、今、聞いてるのは、海の波音とか、ダイビング中の海の中の音とか、イルカの鳴き声がサンプリングされてるんだってさ。ハルなら、なんか、聴き取れそうだなって、思っ てたんだ」  凛はおもしろそうに笑って、こちらを見ている。曲も聴かないといけないし、凛の説明も聴かないといけないし、イルカや波音も聴き取らなければならないので、忙しい。それに、何 より、突然に、近いし。パーカーの布越しに、凛の体温がじわりと伝わってくる。それくらい、凛が、近い。セックスだってなんだってしているのに、こういう時、どうしようもなくな ってしまう。心音が跳ねまわって、皮膚の下で反響している。 「どう?イルカ、いた?」 「ぜんぜん、わからない」  残念だが、わかるはずがない。正直に、首を振る。それでも、凛は楽しそうだ。「だよな」と、くすぐられたみたいに、笑っている。音楽の中に溶け込んでしまった動物の声を探すな んて、無茶な話だ。でも、二人で並んで同じ音楽を聴くのは、楽しいことなのかもしれなかった。ようやく動悸を落ち着かせて、他の客に怪しまれない程度に、体の片側をくっつけて、 どこかの国の、どこかの誰かが作った音楽に耳を澄ませる。ヘイトに満ちたデモの声を聴くよりも、凛と一緒にイルカの鳴き声を探す方がよっぽどいい。  ふと、こんな風に、高校生の時も、身を寄せ合って音楽を聴いたことがあるのを思い出した。駅前の、つぶれそうでつぶれない、小さなCDショップで。やっぱりその時も、凛は遙の 知らない音楽を楽しそうに聴いていたし、遙はその横顔を見つめていたのだ。凛はもしかして、泳いでいる時も、歌っているのだろうか。あとで聴いてみようか。そんなことを、思って いたのだ。凛の記憶は、きっとどこを取り出しても、息をしているみたいに鮮やかだ。  凛はその後も、いくつか試聴し、いくつかのCDアルバムを手に取ってうんうんと悩み、二枚のアルバムを選び抜いた。凛がレジに並んでいる間、離れたところで待っていると、手招 きされた。「二枚も買ってもいいと思う?」と不安そうにたずねてくる凛は新鮮で、どこかに再生ボタンがあれば、何回も押すのに、と思った。  アルバム二枚の出費は、親に仕送りをしてもらい、ろくにアルバイトもできない身分としては、確かに思い切ったものかもしれない。支払いを済ませた後も悩ましげな凛と一緒に、九 階のカフェテラスへ上がった。屋上にあるカフェはオープンテラスで、空がぐんと近かった。暑い季節になれば、ビアガーデンとして人の集まる場所らしい。レジ横のポスターには「B BQ予約開始」の文字がでかでかとあって、一気に季節感が狂いそうになる。 「江がおいしいって騒いでたな」と、凛は試しにタピオカミルクティーとやらを注文した。手渡された透明なカップの中を、茶色の半透明の球体が、ふよふよと泳いでいる。 「ナントカって魚の卵みたいだ、とか、言うなよ」  先に言われてしまって、黙るしかない。遙はブレンドにした。カップを手にして、テラスの端っこの席に座った。  凛はやたらと太いストローを咥えつつ、さっそく、包みを開けて、歌詞カードを眺めている。出費に関しては、もう開き直ったらしい。 「それ、うまいか?」 「んー、何とも言えねえ。甘すぎないのは、いいかもな」  唇からストローを外して、「飲んでみるか?」と、カップをこちらに向けて来る。顔だけ寄せてストローを唇で食む。なかなかうまく吸えなかったが、微かな甘みのある液体と一緒に 、ぽこぽことタピオカの粒が口に飛び込んで来る。こういうのを、楽しむ飲み物なのかな、と思った。 「魚の味はしないな」 「当たり前だろ」  凛は呆れたように笑って、またストローを口にしようとして、はた、と止まった。ほわ、とその耳の先が赤くなる。無意識のうちに、間接なんとやらをしてしまったことに、お互いに 気づいた。真っ昼間のオープンカフェは、老若男女問わず、客で溢れている。けれど、誰も、こちらを見てなどいない。しかし凛は気になるのか、カップをテーブルに置いてしまった。 「このくらい、友だち同士でもあることだろ」 「そーだけどよ!ダチなら気にしねえよ。…でも、俺とお前は、ダチ同士じゃねえだろ」  まだ赤い耳を隠すみたいに、凛はパーカーのフードを被ってしまった。どうやら、見られているかもと意識したからではなく、単に間接なんとやらが恥ずかしくなってしまったらしい 。セックスでも何でもしているのに、お互いに、些細なことに照れてしまうのは、何なのだろう。 「この後、どうする?」  フード男にたずねる。凛はCDジャケットを見ている振りなのか、ケースで顔を隠しながら、 「ぶらぶらする」  と応えた。 「他に、行きたいところは?」 「特に、ねえけど。ぶらぶらしたい」 「いいけど」  それで、凛は楽しいのだろうか。 「ハルと、ぶらぶらしたかったから。東京でも」  フードとCDケースの間から、凛の目が覗いている。 「今日、デートっぽいだろ」 「うん、まあ…」 「デートっぽく、したかったの、俺は!」  やっぱり小声だが、凛は、自己主張は忘れない。思わず、笑ってしまった。ぶらぶらと歩いたり、CDを選んだり、同じ曲を聴いたり。自分だって、そういう何でもないことがしたか ったのは確かだ。 「ぽく、じゃなくて、しっかりデートだ。…すごく、楽しい」  凛の意見を肯定したかっただけで、言うつもりはなかったのに、最後に楽しい、と言ってしまって、自分に驚く。遙はストローをくるくると回して、タピオカのつるつるした球体をカ ップの中で躍らせた。 「結局、どんなCDを買ったんだ?」 「おー、これ?」  凛は歌詞の書かれたブックレットを遙に渡し、お守りにみたいに小さなプレイヤーをポケットから取り出した。 「スウェーデンのロックバンドなんだけど。いくつか、配信で入れたやつもあんの」  言いながら、イヤホンの片方を遙に差し出す。ころりとしたそれを受け取って、左耳に差す。凛が再生ボタンを押す。先ほど試聴したものより、少しだけかさついた音源が流れ出す。 凛が、曲のタイトルを口にして、バンドの説明をしてくれる。けれど、やはり、申し訳ないが、音楽よりも、凛の声が聴きたいだけだった。    相変わらず、デモは続いているようだった。太鼓の音と拡声器の声が不調和に入り混じってビルの壁を叩いている。おそらく、路上をパレードしているのだ。けれどその声は、遠い。 色とりどりの音と光の詰まったタワーの最上階までは、届かない。  あの叫びに耳を塞ぎ、やり過ごすことがいいことなのか、遙にはわからない。わからないけれど、今は、フードに隠れた恋人の声に、彼と半分こしているイヤホンから流れる音楽に、 耳を澄ませるので精いっぱいだ。  CDのディスク面が、力強く光を跳ね返す。 「いや、やっぱ、天気よすぎだろ」  凛が、歌うみたいに言う。ごちゃつく街の、少しだけ空に近い場所で、透明に、体が清んでいく。 end 公式ブックの、あるコメントを読んで。遙も東京暮らしに疲れることもあるのかなと思ったので。
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pinoconoco · 5 years
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しあわせの在処 2
風向きが変わったのは、ルキアが高校受験を迎える年になり、俺が白哉から執事に任命された、ルキア14歳、 俺が30歳になった春だった。
あの当時2歳だったルキアは、すんなり俺を受け入れ、担当なのだから当たり前だが誰よりもルキアの傍に俺はいた。大きな病気や怪我をすることなく、ルキアはすくすくと育った。
1つだけ、朽木の家と約束させられたのは、ルキアの呼び方と俺の話し方だった。
けじめの為にもルキアの事を呼び捨てにするのは絶対駄目だと同じ使用人達に怒られた。自分達の立場からして、名前を呼ぶなら様をつける、もしくはお嬢様と呼ばなければいけないと散々怒られいきついたのは「お嬢」という呼び方だった。それから俺の口の悪さからルキアまでぶっきらぼうになってしまったことで、最低限の標準語を話せとこれは雇い主の白哉から言われた。
しかし時は既に遅く、ルキアは「男みたいな話し方をするお嬢様」に成長してしまった。
とはいえよく笑いよく食べ、わがままも言うしいたずらもよくするルキアは俺にとって世界一可愛いお嬢様に違いなかった。
何でも話すようになっていた8歳の頃、二人でバケツを持って裏の公園にドングリを拾いに行った帰り道
「いちごはけっこんしないのか?」
とルキアが俺の手を握りながら聞いてきた事があった。
「そのうちするかなぁ」
「そのうちっていつ?来年?10年後?」
「さぁ‥お嬢が大人になったらとか」
「今けっこんして、私がいちごの子供になってもいいぞ?」
「は?なんだよそれ」
「そしたらいちごは私のお父さんになるから」
楽しそうに言うルキアに少しだけ戸惑った。ルキアは父親が欲しいのだろうか。白哉という義兄が物足りないわけではないと思うが(白哉はルキアを溺愛しているし)考えてみればルキアには両親がいない。けれどそれは最初からだ。白哉の婚約者でルキアの姉だった緋真さんという方は、両親が他界していなかったと聞いている。その為白哉との結婚は朽木家から散々反対されていたらしい。
「みんながね、いちごのこと、お父さんだと思ってて。ルキアちゃんのお父さんかっこいいって言うんだ」
「へぇ?お兄さんじゃなくてお父さんか」
「お兄さんがいいのか?」
「そりゃそうだろー」
まだ20代半ばだったし、素直にそう答えればルキアはふぅうん、と曖昧に頷いて
「でもルキアにはにいさまいるから、いちごはお父さんがいいな」
と言った。
真剣に考えて答えたのかと、白哉が兄で俺が父親というどうなってんだよそれな答えでも、まぁいっかと笑ってしまった。
「それで、お父さんになったら、いちごはルキアのことルキアって呼ぶんだよ」
「へ?」
「だって、いちご、名前呼んでくれないから」
ルキア様と呼ぶには親しくなりすぎていた事もあり、お嬢と呼ぶようになったが、ルキアは実はその呼び方が好きではなかったのかと小さく落胆した。
「この家のひとだけだぞ、お嬢様とかルキア様なんて呼ぶのは。学校ではみんな、ルキアって呼ぶのに」
「そりゃそうだ。だって屋敷にいるのは会長と白哉様とお嬢以外みーんなお手伝いさんなんだから。おまえはお嬢様なんだから気安く名前でなんて呼べないんだよ」
そう言うとルキアは顔をフィッと背けて「だから、いちごがお父さんになればいいのに」と小さく呟いた。
小学校の高学年になると今度は「いちごがこのまま結婚できなかったら、私がしてやるから安心しろ」と余計な心配ができる程に成長した。俺が誰よりもルキアを可愛いと溺愛していることに、ルキアが応えてくれることが嬉しかった。そんな風に時は穏やかに過ぎていった。
「本日より朽木家でお世話になります、井上織姫です!宜しくお願い致します」
そう自己紹介をしてから俺に満面の笑みを向けてきた井上に心底驚いた。
井上織姫は俺と同じ孤児院で育った3つ下の女だった。俺が孤児院を出てから彼是もう10年以上会っていなかったが、その独特の名前と幼い頃の面影を残した笑い方で直ぐに思い出すことができた。
「久しぶりっつーか半世紀ぶりだよな、驚いた、大人になったなぁおまえ」
「もう27だもん、大人だよぉ。一護君もなんか雰囲気変わったね、柔らかくなった感じ」
「そぉかぁ?それにしてもすげー偶然だな!ていうかおまえは大学行かなかったのか?あそこで一番頭よかったろ?奨学金でなら行かせてやれるとか院長言ってた気がすんだけど」
「そうだよ、大学出て薬剤師の資格もとって、ここに来たの」
「へ?」
「なかなか教えてもらえなかったんだよね、一護君の場所。やっと教えてもらえて、だから此処に来たの」
「織姫?」
井上の言葉がよくわからなくて首を傾げれば、古参の松本さんが俺の背中をばしんと叩いた。
「にっぶいわねぇ~?この子はアンタを追いかけて此処に来たって言ってんでしょーが!」
そうでしょ?と井上にウインクして松本さんは笑った。井上は昔と同じようにたはっと笑う。
「そうです、追いかけてきたんです。昔からお兄ちゃんみたいで大好きで、出ていっちゃってからも諦められなくて、やっと見つけたんです!これから、またあの頃のように一緒に過ごせると思うとほんとに、あたし、あたし」
ぼろっと大粒の涙を流した井上に皆が驚いたが、本人が一番驚いているらしく
「あれ!? 嬉しいのに、なんでアタシ泣いてんだろ、やだ、ごめんなさいぃ」
と泣きながらまた、たははと笑った。天然なのこの子?と松本さんが呆れて笑えば皆も笑った。
「ったく、大袈裟だな相変わらず」
「大袈裟じゃないよー、本当に会いたかったんだからぁ」
上目使いの涙目でそう言われると、胸がどきんと変な音をたてた気がした。
井上は誰とでも仲良くなれるし実際その明るさから皆の人気者でもあった。けれど確かに俺の傍にいつもいたように思う。突然消えた俺をずっと心配してくれてたのかもしれなかった。
「じゃぁまずお嬢に挨拶に行くか」
「ルキア様だね!あたしまだお会いしてないんだぁ。すごく可愛らしいんでしょ?」
「いやぁ‥気が強いわりに意気地無しで無愛想だぞ?でも気さくで根はいい子だから大丈夫だ」
「あ、じゃぁあたし今日皆さんのご挨拶にクッキー焼いてきたんだけど、お嬢様にも食べてもらおうかな?」
「お、おぅ、お嬢甘いもんすきだからな‥」
と言いつつ、多少不安になった。というのも井上は想像を絶する味覚音痴だからだ。ただ孤児院の時から「くそまじぃ!」「食えねぇ」と言わ慣れているからある程度は自覚していると思うし、昔の話だから今は料理もできるようになったかもしれない‥と一抹の不安を抱えたままルキアの部屋をノックした。
「入れ」
という声に井上は、ぅわぁ、ときどきするよーと足をジタジタ暴れさせた。平気だよ、と肩を押しながら扉を開ければ振り向いたルキアは不思議そうな顔で俺と井上を見た。
「お嬢、今日から新しく入った井上だ」
「井上織姫です、ルキア様宜しくお願い致します」
「あぁ、此方こそ、よろしく」
いつもなら無駄に突っ掛かってくるルキアが何故か無駄に大人しい。変な沈黙ができてしまった。
「あの、ルキア様、甘いものはお好きですか?」
同じように沈黙に耐えられなかったらしく、井上が持ってきたクッキーをルキアに差し出した。
「これよかったら召し上がってください、あたしが作ったものなのでお口にあうかわかりませんが」
「‥手作りなのか?」
「はい!お料理大好きなんです!」
「へぇ‥」
相変わらず言葉少ないルキアだが、ありがとうとクッキーを受け取ってペコリと頭を下げた。
「やだ、お嬢様が頭なんかさげないでくださいよぅ!それに美味しいかわからないですし」
「うん、織姫の料理は俺も庇えないとこあるから、無理しなくていいぞ?お嬢」
「ちょ、ひどいよ一護君!」
顔面真っ赤にして井上が声を裏返した。その様はまだ幼かった頃の井上と変わらなくてプッと思わず笑ってしまう。
「用はそれだけか?」
俺と井上が笑っていると、静かなルキアの声がした。
「挨拶だけなら出ていってくれ、私は宿題があるから。井上、これから宜しく頼む」
「は、はい!!」
「‥‥お嬢、宿題わかんなかったら呼べよ?俺がいなかったら、織姫も頭いいっつーか、俺より頭いいから織姫に頼んで大丈夫だぞ?」
「‥わかった」
そう言うとフィッと机に顔を向けてしまった。なんだ?機嫌が悪いのか体調でも悪いのか?と思ったが、井上も一緒だったしそのまま失礼します、と部屋を出た。
「うわー、緊張したぁ。白哉様と雰囲気そっくりだね!」
「いや、普段はもっと元気っつーか‥なんかごめんな織姫、お嬢態度悪くて」
「やだぁ、なんで一護君が謝るの~?自分の彼女でもないのに」
お金持ちのお嬢様なんてあんな感じでしょ?と笑う井上に、巧く言葉が続かなかった。
いや、ルキアはあんな感じじゃない
それから、確かに俺の「女」なわけでもない
さっきの態度が気に入らないし気にかかるし、井上にお嬢様なんてあんなもんなんて言われるのも何もか���嫌だった。嫌だったけれどそれがどうしてかと言われたら答えられない気がして、なにも言えなくなった。
そしてその日からルキアはあからさまに俺を避けた。
いつものように、夜の紅茶を部屋に運んでも一切喋らない。ありがとう、と礼は言うも俺の方に顔すら向けない。いつもなら宿題してようが本を読んでようが俺に仕事が残っていようが喋り続けて部屋から出さないようにするくせに。
「どこか具合が悪いのか?」
「悪くない」
「でもお嬢、最近変だぞ」
「‥‥用がないなら出てってくれ、私はやることがあるから」
そうかよ、と心で悪態をついて部屋を出た。なんなんだあの態度。全くかわいくないったら。反抗期なんだろうか。反抗期だとしたらどう接したらいいのかわからない。多分白哉に聞いたってわからない気がした。
俺を此処に連れてきた朽木白哉とは、十数年の時を経ていつのまにか親しい間柄、信頼しあえる間柄になっていた。
正直なところ何度も大喧嘩したし(90%ルキア絡みで)出てけ、出てくよのやり取りも数えきれない。けれどいつでもルキアが泣けばお互いに身を引いた。そんな感じで気がつけば、俺は「ルキア担当」から「執事」にまで昇格していたのだ。とはいえ、此所で働く人達は皆年上だし職歴も長く、執事になったとはいえ相変わらず使用人達から敬われる事なくイジられる方が多いままだった。
お疲れっすーと使用人達の休憩所に顔を出せば、わりと気のおける使用人達が一服するなりお茶を飲んだりと寛いでいた。
冷蔵庫からヨーグルトを取り出してソファにどかっと腰をおろした。上を向いてはーっと大きく息を吐き出す。最近これが癖になっていた。モヤモヤをどう消化していいのかわからなかった。こうすれば、身体の中の悪いものを少しは吐き出せる気がした。
「最近元気ないけど、執事の仕事辛いんか?」
やはり古参で朽木ロジスティクスのドライバー兼白哉の剣道の相手もしている射場さんが聞いてきた。
「いや、そんなことないっすよ」
「でもおまえ、最近やたらため息ばかりじゃけぇ、あんま笑わんし」
「‥‥そう、かな」
確かに笑ってない気がした。だってそれはルキアが笑わないからだと責任転嫁してしまう。
「お嬢様も元気ないですよね‥最近はよくお庭で阿散井君の邪魔してうっぷんはらしてるとこあるし」
「‥‥は? 雛森、今なんつった?」
「え?だから最近黒崎さんが忙しくて遊べないからか、よく庭師の阿散井君のとこにいて、脚立蹴って阿散井君倒したり、変なところ鋏で切ったり、散井君の邪魔して困らせて遊んでるから」
なんだそれ?
何故か突然腸が煮えくり返るような熱く苦いものが込み上げてきた。ルキアが庭師をからかって遊んでるだと?俺とは口もきかない目もあわせないクセに?何だそれ、じゃぁ単純に俺を嫌って避けてるだけってことか?
嫌われている、と思った時点で今度は急速に胸が苦しくなった。なんで?ルキアに何かしちまったのか俺
「ちょっと大丈夫?黒崎君百面相しちゃってるけど」
「ルキア様を庭師に取られて悔しいんか?」
「あの庭師よりは黒崎のがいい男だけどなぁ」
皆が好き勝手言って笑うなか、全然笑えなかった。庭師の阿散井は最近新しく入った刺青男だ。最初ルキアは怖がっていたから、そんな悪い奴じゃねぇよ、見た目で人を判断するなと教えたのは俺だった。
なのに今俺は、阿散井が何だかとてつもなく憎たらしい奴な気にすらなってくる。
「‥俺より阿散井といるのが楽しいのかもな、年も近いしさ。最近俺とはまともに口もきいてくんねーよ?反抗期かもしんねーと思ってたんだけどさ」
はは、と笑ったつもりだがなんだか渇いた笑いになった。今の言い訳はだせぇしカッコ悪い。余計なこと言っちまったと頭をガリガリ掻いて誤魔化すように無理矢理笑った。
「お嬢様は拗ねてるんじゃないですかね」
コック長の虎徹さんの声に、何が、と怒りのまま反応してしまえば虎徹さんは困ったように、でも笑った。
「今まで自分のものだと思ってた黒崎さんに、可愛い女の子が現れたんですから。お嬢様にしてみれば井上さんは全然悪くなくても、ライバルが現れたようなもんじゃないんですか?」
「ライバル?井上が?」
罪な男やのぅ~と射場さんが豪快に笑いだして、雛森がお嬢様可愛い~とやはり笑うなか、頭がうまくついていかない。
でもー
確かに機嫌が悪くなったのは、俺が井上を紹介したあの時からだった、気がする。
え?
まさか
ルキアは、やきもちをやいて拗ねているのか?
「まだまだ子供な部分と女性の部分、両方持ってる今、お嬢様双方の想いからくる嫉妬心にうまく対処できないんじゃないですか?」
虎徹さんの言葉にじわりじわりと胸が頬が熱くなる。何よりなんだかとんでもなく恥ずかしく、けれど油断したらにやけちまいそうで口許を手で覆って天井を仰いだ。
そうか、やきもちか
ルキアも一丁前にやいたりするのか
バカな奴だ。俺の全て、俺の生きる源がルキアでしかないのに。
「だから、黒崎さんも反抗期だからって放っておくより、いつも通りに構って構って構い倒したほうがお嬢様も元気になるんじゃないですか?あ、その時は井上さんは連れて行っちゃだめですよ」
「わーかってますって。あーめんどくせぇなぁ、まったく本当にお嬢の奴ぁガキだなぁ」
「そげな事言って、黒崎もよーやっと笑ってんじゃねぇか」
確かに今、久しぶりに楽しい気がした。
ここ数日のモヤモヤしたものが全て吐き出された気がした。よし、明日は朝からルキアに鬱陶しがられるぐらいまとわりついてやる。そう決めてしまえば早く明日にならねぇかなと、久しぶりに早く布団にも入った。
ところがそう易々と、巧く事はすすまなかった。
相変わらずルキアの機嫌は治ることなく、話しかけてもちょっかいかけてもつん、と澄まして会話に乗ってこない。あれ?焼きもちじゃなかったのかと段々とまた、俺のテンションも下がり始める。
何より腹立たしいのは庭師の阿散井の存在だった。どうやら頭は良くないのか宿題を頼む(ルキアは隙あらば人に宿題をやらせようとする)事はないようだったが、雛森の言うとおり、ルキアはよく阿散井にいたずらをして慌てる阿散井を見ては楽しそうに笑っていた。その光景をみかける度、とんでもなく俺の機嫌は悪くなった。モヤモヤとしてムカムカする。胃腸薬でも飲めば治まるかと思ったが全く効かない。
ついこの間まで
ルキアのあの笑顔は俺に向けられていたのに
そう感じてしまえば、胸にまたモヤモヤと黒い塊が巣食う気がした。なんだかんだと既にルキアとギクシャクしだして一月ほど経とうかという頃、井上が嬉しそうに俺の元に走ってきた。
「一護くん、みてみて!」
「ん?なんだ」
「お嬢様がケーキ焼いてくれたの、この間の礼だって。一護君と一緒に食べてくれって」
愛想悪いけど、可愛いよねぇお嬢様と嬉しそうに喜ぶ井上にはホッとするも、それでも今度は井上まで憎たらしく思えてくる。だって、何故?何故井上にそれを渡す?
二人で食べろというのも気に入らないが、本来なら俺に渡してくれてもいいじゃないか。今朝だって帰宅時だってルキアの部屋に顔を出しているのに。俺にも食べろと言うならケーキを焼く話を一言も言ってこなかったのは何故だ?
まだ何か話している井上に「後でもらうから」と声を掛けてルキアを探した。彼処にいて欲しくないな、と思いながら中庭に行けば予感は的中、中庭の松ノ木の手入れをしている阿散井の足元に、ルキアはいた。
何か話しかけているが、阿散井は仕事中の為生返事だ。ルキアは少々ふて腐れているようで唇を尖らしている。けれど唇に反して大きな瞳はいつもみたくきらきらと輝く事なくどんよりとしている。
ルキアが阿散井に無防備なことも、阿散井に話をまともに聞いてもらえないから拗ねている(ように見える)ことも、どちらも気に入らなかった。ルキアの担当とはいえ自分にそんな権利はないのだと冷静に判断できるのに、それでも怒りが爆発しそうな自分がいる。その時ルキアが脚立の下に置いてあった枝切り鋏を手にとって、阿散井からは死角の場所の木の枝をざっくり切り落とそうとした。
その瞬間、身体は動いた。
それはその木が、会長が大事にしているというのは、ある。だがそれは建前でしかなかった。
「ひゃ!? い、一護?」
「何してるんだお嬢!」
いたずらが見つかった子供のような顔と声のルキアに対して、俺の声は暗く低く、顔は般若なのようでしかなかっただろう。
「なんで阿散井が困る事ばかりするんだ!いい加減にしろ」
「え、あ、」
俺の本気の剣幕にあてられたらしく、ルキアは顔を強張らせた。
「自分がお嬢様なことを鼻にかけるな何しても許されると思うなと百万回言ってもお嬢にはその意味も気持ちも伝わらねえんだな」
「鼻にかけてなんかない!」
「この木は会長の生まれた年に植えられた会長の大事な木なんだ。お嬢がそれを切って歪にしても、その責任は阿散井がとらされるだろうな。クビになろうと阿散井はお嬢の名前は出せない、出したところでお嬢は叱られることもない。でも阿散井は仕事を失う。それわかっててこんなことしてんのか?なぁ!」
「‥‥ち、違‥‥」
少し言い過ぎてるし言葉もかなり乱暴なのはわかっている。わかっていてもどうしても止められない。お嬢様であるルキアにこんな態度をとっていいわけがないのに、細いルキアの手首を掴んだ指には力が増してしまう。
「違う、そんなこと思ってなかった‥‥だから、ごめんなさいごめんなさい」
「俺じゃねぇだろ謝るのは阿散井にだろーが」
「黒崎さん、俺は大丈夫です、お嬢様離してやってください」
あたふたと脚立から降りてきて阿散井は俺に懇願した。おまえが決めることじゃねぇしえらそーに助言してくんじゃねぇと睨み付けても阿散井は「黒崎さん、」と 引くことなく俺を呼んだ。
「お嬢様、寂しいんすよ。貴方が執事になられて忙しそうで。他の使用人に聞いたらお嬢様が赤ん坊の頃から貴方は傍にいたそうじゃないですか」
「今だって俺は執事兼お嬢の担当だ」
「だから、お嬢様は、貴方を思って前みたく甘えてはいけないと、負担になるからとー」
「やめろ!恋次!」
阿散井の話は素直に俺の心届きかけていた。けれどルキアが阿散井を名前で呼んだ時、またしても怒りに似た感情的が込み上げた。
「お嬢、話がある、話しましょう」
「い、いやだ!一護と話すことなんかない!」
ズキッと身体のどこかが傷んだ気がした。でも痛みなんかに負けるわけにはいかない。
「来なさい!」
「ぃゃぁあ!れ、恋次!」
担ぎ上げて肩に乗せれば、ルキアは悲鳴をあげて阿散井に助けを求めた。ぱしんとその小さな尻を叩けばイヤだぁぁと大きな声をだした。そのせいで母屋で薬の調合をしていたらしい山田さんや井上が飛び出してきた。
「ど、どうしたんです?お嬢様‥って黒崎さん何してるんです!」
「い、一護君、だめだよ、お嬢様をそんな風に扱ったらだめだよぉ~」
オロオロとする2人にいいんだよこの馬鹿姫様には説教が必要なんだと言おうとした時、
ルキアの小さな手が俺の背中のあたりのシャツをギュッと握りしめた。さっきのように山田さんや井上には助けてとも言わない。なんだ?と思ったが大丈夫だから、と2人に言ってずんずんと庭の奥にある蔵に入る。ルキアはこの場所が嫌いだ。なぜなら此所は窓がなく、剥き出しの古びた橙色の電球しかなく不気味だし、小さい頃から悪いこ���をして俺に怒られるのもいつも此所だからだ。
「まず、言いたいことあるなら言えよ」
ルキアを腐葉土の袋の重ねてある場所に座らせて、仁王立ちで見下ろしながら威圧的に言えばルキアはふるふると首を振った。
「何も、ない」
「そうか、じゃあ聞く。なんで俺を避ける?」
「‥‥‥‥」
都合が悪くなるとだんまりになるのは小さい頃からのルキアの癖だ。そしてこのだんまりになる時のルキアが腹に一物ある時なのも知っている。
話すまでここから出してやるつもりはなかったし、けれどルキアもなかなか素直に話をしそうにない。長期戦になるのであればと仁王立をやめてルキアの目の前にどすんと座って胡座をかいた。
「‥‥さっきの阿散井の話じゃねぇけど」
あまりに頑固に口を閉ざして三角座りのまま動かないルキアに根をあげて、口を開いたのは結局自分だった。
「俺が執事になったのが、気に入らねぇの?」
「そんなことはない」
「俺の担当はお嬢だから、おまえの相手を疎かにしてるつもりはない。でもなにかしら不満なんだろ?そうでなけりゃ理由を言ってくれ。ワケわからなけりゃ悪いところあっても治せねえんだけど?」
「‥‥だから、別に、貴様は悪くない」
「あ、そう。じゃあなんで俺を無視する?」
「無視してない。今も話してる」
「最低限な?それもいきなり最低限な会話以外話さなくなった。なんなわけ?俺が疎ましいのか?それならそう言えばいいだろ?会長でも兄貴にでも。おまえが一言言やぁ俺は簡単におまえの担当から外されるんだから。気に入らねぇならこの屋敷から追放すりゃいいし、喋りかけられるが嫌なら2度とお嬢と話さないで視界から消えてやるよ」
「い、イヤだ!そんなの許さぬ!」
突然泣きそうな顔になってルキアが顔をあげて俺と目をあわせた。大きな菫色の瞳に久しぶりに俺を写した。俺の瞳にもルキアの顔が久々に飛び込んだ。ただそれだけなのに、何故か胸が熱くなった。
「じゃぁ何で俺を避ける?」
「‥‥」
「言え、言わなきゃここから出さねぇぞ」
「‥‥‥‥」
それでも理由を聞けばルキアはまた俯いてしまう。なんなんだよどうしたんだよコイツはと、はぁ、と大袈裟に溜め息を落とす。
「‥‥阿散井と随分仲良くなったんだな」
だんまりのままはきついし、さっき阿散井を名前で呼んでいたのがひっかかっていたせいか、ついそう言ってしまった。
「‥‥貴様が、悪い奴じゃない、仲良くしろと言ってたから」
なんでそこはそんな素直なんだと、悪いことじゃないはずなのに何故かイラッとしてしまう。そのため言葉が続かない。仲良くしろと言ったか?俺、いやそんな事はどうでもいいんだけど。
「おまえが使用人を名前で呼ぶなんて珍しいからさ。相当気に入ったのかと思って」
棘のある言い方な気がしたが仕方ない。素直にそう思ったし、今じゃ俺より阿散井になついてるように見えて面白くなかったのだ。
ルキアはちらりというよりはぎろりと睨むように俺に目線を寄越して
「そうだな、恋次好きだ、いい奴だし」
とにっこり笑ってでもちっとも可愛くない事を言う。
「あ、そ。じゃあ阿散井におまえの担当変えてもらうか?俺より阿散井のがおまえもいーんだろ?」
「‥‥貴様がそうしたいならそれでも構わぬ」
「はぁ?俺のせいにすんなよ、てめぇがそうしたいんだろ?阿散井のがいいっててめぇが白哉に言えよ」
「違う!私じゃない!私の担当辞めたいのは貴様だろ!」
「そんなこと言ってねぇよばーか!」
「ばかだと?ばかは貴様だ!い、井上に一護君とか呼ばれて鼻の下伸ばして、井上の事をな、名前で呼んで‥‥」
「はぁ?なんだよそれ」
「井上と一護はつきあってるんだろう?ずーっと昔から!彼女いるなんて1度も私に教えてもくれなかったくせに!」
「彼女?何それ?そんな話知らねぇけど」
「松本が教えてくれたぞ、井上は貴様といたくて追いかけてきたって。よ、よかったな、今まで私の世話ばかりして彼女にも会えないで、さぞかし辛かっただろうな、怨んでるだろ私のこと‥‥」
尻すぼみに小さくなるルキアの声に、漸くこいつなりに気を使っていたのかと気がついた。思わず笑いそうになるのを堪える。笑うのは馬鹿にしてるからではない、単純にルキアが愛しかったし、俺も嬉しくなったのだ。でもここで笑えば素直でないルキアはもっと盛大に拗ねるだろうと、天の邪鬼にも溜め息を落とした。
「すっごい勘違いだし、余計なお世話だ」
「な!」
「俺と井上は幼なじみってそれだけだ。確かに十年ぶりに会えて嬉しかったけど、正直忘れてたぐらいだ。そんな関係でしかないのに勝手に彼女にしておまえが拗ねるとかやめてくんね?」
「‥‥名前で呼んでたくせに」
「俺の育った場所では皆下の名前で呼ぶんだ」
「‥‥そう、なのか?」
泣きそうというよりは、心配そうに甘えを分段に含んでルキアが俺を見上げてくる。
バカだなぁと我慢できずに結局笑ってしまったが、ルキアは怒らなかった。「一護に内緒にされてたのかと悔しかったし、二人が名前で呼びあってたから‥松本の言うことを信じてしまったんだ」 モジモジとしながら一生懸命言い訳するルキアをそっと抱き上げた。今度はルキアは降ろせともやめろとも言わない。子犬のように俺に身を任せているがそれでもまだ少し不貞腐れているようだ。
「俺は、お嬢が嫁に行くまでどこにもいかねーし誰のもんにもならねぇよ。俺はお嬢のモンだから余計な気つかうんじゃねーよ」
そう言ってぎゅっと抱き締めてやればふわりと腕をまわしてしがみついてきた。
「そうだ、いちごは、わたしのものだから、誰にもやらないぞ」
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cyunley · 2 years
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なう(2023/01/31 18:54:23) 今年初いちご🍓✨ 特売やったけど大粒で甘くて美味しかた😋 南瓜のサラダと切干し大根の煮物は多めに 作って向かいのお婆ちゃんにお裾分け👵✋ 「キャベツいる?」と聞かれたけど丁重に お断りした😅白菜なら鍋とかで大量消費 できるから嬉しいんやけどなぁ… そんな厚かましい事よう言わんけど😌 #カニクリームコロッケ #水菜のサラダ #南瓜と林檎の辛子マヨサラダ #切り干し大根の煮物 #いちご🍓 #越後姫🍓 #新潟のいちご #いちごは野菜です #���酒中 #家呑み #おうち居酒屋 #おうちごはん #おうちごはん部 #おうちごはんlover #今日の晩ごはん #TodaysDinner #晩ごはん記録 #献立記録 #てづくりごはん #てづくりごはん365 #cooking #cook365 #タベリー #フーディーテーブル #クッキングラム #キッチングラム #夫婦ごはん #ふたりごはん #豊かな食卓 #cyuley作ディナー カニクリームコロッケ、ノンオイルフライヤーで 作ろう思たけど、前に牡蠣フライでパサパサ仕上げに なったからフライには向かん🥺とゆー事で ちゃんと油で揚げました🥘✨ 衣がサックサクでやっぱり油で揚げる方が 何倍も美味しい🥰👏 https://www.instagram.com/p/CoE1b10SNaD/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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菅原りこ✴︎RICOさんのツイート: 今日 任命式の時にいただいた『越後姫🍓』 本当に1粒が大きい‼️👏👏👏 そして甘い❣️食べた時に広がるいちごの香りがもう何とも言えず凄かったです😋🍓 一口食べたら止まらなくて7粒も一気に食べてしまいました🤗 『越後姫🍓』最高っ❣️ https://t.co/XY5gJKgdw2
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youkaimikantext · 2 years
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夕鶴⑤
 それからというもの、ケータは何もする気になれず、無気力な日々を送った。 勉強にも身が入らず、ゲームも漫画も適当にやり過ごしていた。 早くふぶき姫のことを忘れてしまいたい。 ケータに連動するように、ウィスパーとジバニャンも日々ぼんやりとしていた。 季節は初夏になっていた。 よく晴れた週末の午後、ケータはベッドでうとうとしていた。 「こいつまた来たニャン!」 「ちょっと、何しに来たんです? アナタのせいでケータくん大変な目に遭ったんですよ」 なんだか妖怪たちが騒がしい。 ケータは目を覚まして、何事かと起き上がる。 二人はベランダの窓越しに誰かと揉めているようだった。 「どうしたの?」 ベッドから下りて、ケータが覗き込む。 ベランダには1羽のズルズルづるがいた。 「お前と関わったおかげでケータがめっちゃショック受けたニャン」 「二度とあたくしたちの前に現れないで下さい!」 ジバニャンとウィスパーに門前払いされて、ズルズルづるは残念そうに首をすくめる。 踵を返して飛び去ろうとした時、「ちょっと待って」とケータが呼び止めた。 「なんか用があってきたんでしょ?」 ケータは窓を開けて、ズルズルづるを中へ通そうとする。 「ズルズルづるが悪いわけじゃないし……」 ケータがかばうように言うと、ジバニャンとウィスパーはおもしろくなさそうに黙った。 「くしゃみと鼻水はやめてね」 ケータは困り笑いで言う。 ズルズルづるを部屋へ上がらせると、床に車座になった。 「ふぶき姫さんは恩返しに来てくれましたか……?」 ズルズルづるが静かに言う。 「……うん、来てくれたよ」 一瞬の間を置いて、ケータが頷く。 「ふぶき姫さんに恩返しをお願いしたのは私たちなんです」 「そうなの?」 ズルズルづるは穏やかにことのいきさつを話し始めた。
 鶴の恩返しといえば、鶴が美しい娘の姿を借りて若者の前に現れるのがセオリーであるとズルズルづるたちも認識していた。 ズルズルづるたちの中の1羽が、変化の術でふぶき姫の姿になる。 「どこからどう見てもふぶき姫さんです」 「これでケータさんに恩返しに行けますね」 彼らが盛り上がっているところに、偶然やってきたのは本物のふぶき姫だった。 「そんなかっこうでどこに行くの?」 彼らはふぶき姫に経緯を説明する。 「恩返しって、どんなことするの?」 「ケータさんは学生なので勉強を教えたり、ゲームがお好きと聞いたのでケータさんが学校へ行ってる間に装備を強化しておいたりとかですかね」 「それなら私が行ってもいい?」 ふぶき姫の提案に、ズルズルづるたちは驚いた。 確かに、自分たちが行くより本物のふぶき姫が行った方がケータも喜んでくれるだろう。 ズルズルづるたちはふぶき姫に恩返しを託した。
「そうだったんだ」 話を聞いて、ケータは頷いて見せた。 ケータにとって、あのふぶき姫が本物かどうかはもう大した問題ではなくなっていた。 ふぶき姫本人であろうが、ズルズルづるが化けたふぶき姫であろうが、ケータと想いを通い合わせた相手であることには変わらない。 「恩返しはうまくいかなかったんですか?」 「そんなことないけど……」 ケータは言葉に詰まる。 あれからふぶき姫と会うこともなく、ウィスパーやジバニャンとその話をすることもなかった。 ケータの動画のアカウントは削除され、ケータの口座に収益金が振り込まれていた。 そこで、もう本当に終わってしまったのだと実感した。 「私がこんなことを言うのはさしでがましいのですが、ふぶき姫さんと会ってあげてくれませんか?」 ズルズルづるの申し出に、ケータはなにも答えない。 会ってどうしたらいいのだろう。 お互い納得して別れたというのに。 ケータの胸がちりちりと痛む。 本当に納得していたのだろうか。 納得できなくて、泣く泣く別れたのではないか。 「最近のふぶき姫さんは人が変わったようにやつれてしまって……前はあんなに元気だったのに」 「ふぶき姫、病気なの?」 ケータは驚いて身を乗り出す。 「病気といえば病気かもしれません。あんなに明るかったのに今はふさぎ込んで誰とも会わなくなってしまったんですから」 ズルズルづるの言葉に、ケータは脱力してへたり込む。 自分と同じだ。 毎日何をする気も起きず、楽しいこともなく、ただ過ごしていた。 自分だけではなかった。 落ち込んだまま日々を過ごすふぶき姫を思うと、ケータの胸がさらに痛む。 「ふぶき姫さんに恩返しを肩代わりしてもらった、せめてもの恩返しにと思って……」 ズルズルづるは最後の挨拶をして、妖魔界へ帰っていった。
 床に大の字になって、ケータは天井を見上げる。 ふぶき姫は今どうしているのだろう。 今でも傷心を抱えているのだろうか。 このままふぶき姫を手放していいのだろうか。 いつか後悔することになるのではないか。 ふぶき姫のことばかり考えてしまう。 あんなに必死に忘れようとしていたのに。 「ケータ、オレっちたち少し出かけてくるニャン」 「ふぶき姫とゆっくり話して下さい」 ジバニャンとウィスパーはそう言うと、クローゼットの戸を開ける。 「……ごめん……ありがとう」 ケータを見届けると、二人はクローゼットに入っていった。
 召喚されてケータの部屋に現れたふぶき姫は、この世の七不思議を見たように驚いた顔をしていた。 「ケータくん……どうして……?」 「少し瘦せたね」 ズルズルづるの言ったとおりやつれているように見えて、ケータは心配そうにふぶき姫を見つめる。 「だって……おいしくないんだもん、いちごもメロンもブルーハワイも宇治金時も……あんなに好きだったのに……」 言いながらふぶき姫は大粒の涙を零す。 「メダル返してもらえばよかった……」 「なんで?」 ケータはきょとんとして訊ねる。 「だって、こんな風に呼び出されたら……諦めがつかなくなっちゃうじゃない……」 言い終わると、ふぶき姫は堰を切ったように泣いた。 「ごめん」 ケータはふぶき姫の体を抱きかかえると、よしよしと頭を撫でる。 「でも諦めがついてないのはオレの方だから、メダル強制返却は困るよ」 ふぶき姫は驚いてケータの顔を見上げる。 「本当に?」 ケータはふぶき姫の顔を一瞬見て、赤くなって目を逸らす。 「本当…………かわいい…………」 久々に至近距離で見るふぶき姫のかわいさに耐えきれない。 「ケータくん、ちゃんと目を見て言って……」 「無理…………泣き顔かわいい…………」 ケータは目を逸らしたまま、さらに真っ赤になった。 互いの間にできた隙間を埋めるように、ケータはふぶき姫を強く抱きしめ直す。 「やっぱり離れたくない」 声を押し出すように言う。 「ふぶき姫に会えなくなるのやだ」 「……私と一緒にいるの怖いのに?」 「……それはその時になったら考えるから……」 できれば答えを先延ばしにしたいことを指摘されて、思わずうろたえる。 「ふぶき姫が振り込んでくれたお金の使い道も考えたから」 「……どうするの?」 「おいしいかき氷のお店探した」 ケータの答えに、ふぶき姫は小さく笑った。 「天然氷を削ってくれたり、生絞りのフルーツシロップかけてくれたりするんだって」 「うん……」 「他にも行こ。何回も食べに行こ」 「うん……」 ふぶき姫は頷きながら、涙をぽろぽろ零す。 「だから、また学校に迎えに来てほしい……」 「うん……うん」 ふぶき姫はこくこくと頷く。 ケータはふぶき姫の頬にふれて、顔を上向かせる。 少しの間見つめ合ってから、引き合うように口づけた。
「オレっちはいちごミルクにするニャン」 「じゃああたくしはラムネで……」 5月末の金曜日。 放課後、ケータたちはかき氷の人気店へ来ていた。 衣替えも済ませて、ケータとふぶき姫は夏服を着ている。 「私はやっぱりフルーツがいいなあ……キウイと白桃、どっちにしよう……」 メニューを見ながら真剣に悩むふぶき姫の顔を、ケータはじっと見る。 「迷ってる顔もかわいいなあ……」 「えっ、何か言った?」 思わず心の声が漏れてしまって、ケータは「なんでもない」とごまかした。 迷いながらもなんとか決めて注文する。 「そうだ、ケータくん、今ウォッチ持ってる?」 「持ってるけど」 ケータは鞄の中からウォッチを取り出すと、ふぶき姫に手渡した。 「手、貸して」 言われるまま、ケータはふぶき姫に手を差し出す。 ふぶき姫はケータの手首にウォッチを着けた。 「少しきつくなっちゃったけど、大丈夫そうだね。ケータくん、ずっとこうしててね」 「えー、でも……」 ケータは怪訝な表情で自分の手首とウォッチを見る。 「やっぱちょっと小さいかも……もう小学生じゃないんだし……」 「ケータくん、大きくなったもんね」 ふぶき姫に言われて、ケータは照れて笑う。 「あーたそれが言いたかっただけでしょ」 ウィスパーに白い目で突っ込まれても、ケータはにやけを抑えることができなかった。 かき氷が運ばれてきて、手を合わせて食べ始める。 迷った結果ケータがキウイを、ふぶき姫が白桃を注文した。 「ケータくん、あーんして」 口元にスプーンを差し出されて、ケータは「えっ」と固まる。 「それはいいよ……さすがに恥ずかしいし……」 ケータは赤くなって、周囲をきょろきょろする。 「しょうがないニャンね、見ないようにしてやるニャン」 「まったく、仲がよすぎるのも考えものでうぃす」 「……なんかごめん……」 ジバニャンとウィスパーが顔を背けてくれたので、ケータは観念したように口を開けた。 ふぶき姫は楽しそうに、ケータにかき氷を食べさせる。 「おいしい?」 「……おいしい……」 口の中に甘い涼味が広がる。 そのまま、意味もなく数秒間見つめ合ってしまった。 「かわいい」 本人には聞こえないように、小さな声で言う。 「え? なに?」 「また食べに来ようって言ったの」 ケータの言葉に、ふぶき姫は涙目になって頷く。 ずっとこんな日々が続けばいいと願いながら。
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toshiki-bojo · 2 years
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俊樹五百句
虚子の「五百句」と対峙したい。虚子はそれを五十年ほども掛けたが、この作句期間は一週間に過ぎない。出来不出来以前にこの名著なる存在と対峙したかった。俳句の存在意義だけがこの試行錯誤の源である。短い人生である、我が愚行を是非批評して頂きたい。
坊城俊樹 令和4年8月
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弔ひの夜に横たはる暑き襤褸 浮浪者の襤褸に星降る夜となりぬ 弔ひの夜の白服なる異形 弔ひの杖に樹海の町暑し 浮浪者の眠る窓とて朧なる 夏の灯のまたたき琴座鳴るといふ 幽霊や露台に支那の戦没者 幽霊の招く小路の風死せり 夏の路地女幽霊絢爛に 星の降る夜へ英雄の霊かぎろふ
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国士無双あがる男へ星流れ 夏の夕遺族は骨を探索す 夏夕べ黒き連鎖の遺族たち 遺族らは夜より黒し星流れ 哀しさは真夏の盆へ地震きたる 地震の町に吠える家守の夜でありし 恋人も濡れる家守の夜となりし 母死して星も死すてふ家守の夜 家守らの目の爛々と星見上ぐ 家守らに昭和の記憶ありにけり
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金色の家守は母の野望とも 父がつけし渾名の犬へ星流れ 大蛇の我が天井を護りたる 姫蛇の碑へと真夏の夜の夢 蛍火に意思といふものありにけり 山泣くも山笑へるも蛍へと 犬死して総理も死して蛍へと 一億の蛍の一つ死してをり ほうたるの火に照らされて万華鏡 ほうたるの乱舞を待てる半旗かな
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火蛾ひとつ火焔の中を舞うてをり 蛍来る夜は両親へ星降る夜 死ぬ匂ひして晩年の蛍籠 怪しげな教会へ入る蜥蜴かな 万華鏡の色の蜥蜴や月を追ひ 猊下そは百歳に死し蜥蜴また 猊下死す百一の星流る夜を 猊下逝く蜥蜴は天の星仰ぐ 猊下逝く十の契りを夏の夜に 総理逝きしばらく夜の火蛾として
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猊下逝く祇園の夏の夜の契り 星流る方へ杖つき神楽坂 夏の夜の三味の灯しは籠もらざる 懇ろに幽霊を待つ簾上げ いつも見てゐて見てゐない裸かな 貪りて夜の怨霊の裸とも 風通す裸の窓をすべて開け 恩讐もある傷跡の裸体とも カンバスに幾何模様なる裸体 日当たるとやはらかくなる裸体かな
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陰翳の裸の体囁ける 因果なる裸体を褒めてゐて死せり 裸体なる女カオスの縮図とも 茅舎忌の我を白痴と思ふかな ヌードデッサンせんと孤高の茅舎の忌 茅舎忌といふ忌まはしき忌なりけり 俳壇に生けるも死ぬも茅舎の忌 茅舎忌の猿股を日に干してあり 金剛の露現今の茅舎ゐて 口唇に薬挿し入れる茅舎の忌
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河童忌の屋根に墜ちたる龍之介 河童忌といふ祝祭のやうなもの 蚕豆に天使の翼ありにけり 蚕豆の妻の故郷はカタルーナ 蚕豆といふ処女作のやうなもの 蚕豆を剥き深緑やや遺憾 蚕豆の筋のあたりを背骨とも 蚕豆のやうな赤子を授かりし 蚕豆とは一卵性双生児 バンクシーの絵は白黒に夜の秋
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我が瞳孔まもなく朽ちて夜の秋 丑三つのマンゴーゆつくり熟すなり 丑三つの蜘蛛透明な糸を吐く 斬られる待つ丑三つの熟柿かな 愚かなる夢の中なる熱帯夜 しづかなる女の舐める熱帯夜 黒蛇が白蛇を呑む熱帯夜 括れざる腰振る真夜の熱帯を 母さんが父さんを呑む熱帯夜 口唇を襞と思へる熱帯夜
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熱帯夜朱き口唇とて腐臭 熱帯夜とはずぶ濡れの吾子の夢 峠路に幽霊を待つ月見草 裏切りの美人薄命月見草 月光やちやん付けで呼ぶ影法師 月見草火星より木星が好き 月見草路地の子やがてゐなくなる 星の降る夜はひとつきり月見草 月見草恐らく祖母は浮気した 新婚の路地の匂へる月見草
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日覆を立てる穴とて深淵に 日覆のおほひて赤子腐敗せり ビルよりも高き日除けを立てにけり 男一人日除けを出でず老いにけり 裸族らし我が家の下の夫婦かな 裸にて人に逢ひたく皮を脱ぐ しづかなる蛇しづかなる自死をせり 蟻と蟻獄を出でたる如出逢ふ 灯の蟻といふ見当たらず羽蟻とす あの蛇を保育園へと見失ふ
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青条揚羽より高き蝶のなき 金輪際黒筋揚羽見失ふ 黒揚羽より正装の男かな 瑠璃揚羽祖父の遺墨を飛び立てり 暑き電線暑き電線と出逢ふ とぐろ巻く蛇地境を管理せり 大いなる物の崩れががんぼの死 青き星流れて白き星流れず 蟷螂と格闘をして日記とす 暁に麦飯を食ふ祖父の髭
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亡霊が炊いた麦飯吾れのため 麦飯の茶碗に描くただの柄 麦飯に卵二つの豪華さよ 麦飯を母は嫌がり父も嫌がり おばQを見て麦飯を食ふ至福 箸は茶で洗ふ麦飯たひらげて 麦飯を父は食はずにバタを食ふ 麦飯といふ軍縮のやうなもの 麦飯にのりたまかけて邪気かけて 仏教にあらず神道麦飯を食ふ
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麦飯を御霊に捧ぐことならず 麦飯で鉄腕アトム見てをりぬ 昭和三十六年の麦飯豪華なり 麦飯といふ神道のやうなもの 瑠璃鳴くや御霊のやうな声溢れ 神域を歌へる瑠璃のすきとほる 殉職の御霊へ瑠璃の鳴きにけり 銃弾に斃るるときに瑠璃鳴けり 天照大神きて瑠璃鳴かせ 天辺の虹の上より瑠璃鳴けり
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虚子とのみ彫られし墓へ瑠璃鳴けり 坊城家六代目へと瑠璃鳴けり 勾玉の青のひとつは瑠璃の声 瑠璃何か喩へてみれば金剛に 夏燕折り返し来る消防署 三次元を四次元に斬る夏燕 生れ替るなら岳麓の夏燕 青空を巻き込んでゆく夏燕 夏燕鏡を斬りてさかしまに 天辺に仏来給ふ朴の花
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朴の花白く翳りて懇ろに 朴の花の中に釈迦尊をらざりき 虎尾草に毛並のありて逆立ちて 虎尾草の揺れて待ちたる未通女かな 金輪際虎尾草と縁切ると言ふ 虎尾草の先くねくねと蠅を追ふ 梧桐に影といふもの濃かりけり 樹海めく梧桐たちに迷ひたる 梧桐を仰ぐ超高層仰ぐ 梧桐の葉とは天狗の団扇かな
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梧桐やブランコは立ち漕ぎ続け 梧桐の翳に不良の煙草吸ふ 梧桐に青春である疵を彫り 梧桐の伐られ虚空の天となる 山笠の波動花鳥子より届く 山笠の句の勇壮な波動来る 山笠に恋といふものありにけり 博多つ子純情の夏なりしかな 山笠の日と生誕の日と隣る 純情の山笠に夢馳せてをり
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山笠に天神颪とは来たり 金亀虫裏返りたる真夜の褥 黄金虫夜を引き摺りて灯へ入りぬ 灯に入手夜の帝国の黄金虫 羽蟻の夜玻璃にべたりと都市の闇 羽蟻翔ちお日様に溶けなくなりぬ 子を捨てし母は戻らぬ羽蟻の夜 羽蟻の夜金輪際の父は帰らぬ 羽蟻の夜弔問はなほつづきをり 茅舎忌の卍となりて日章旗
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露の世へ消ゆる人あり茅舎の忌 茅舎忌の夜が流れてしまひたる 隻眼が見えなくなりぬ茅舎の忌 龍子の絵どこか稚拙な茅舎の忌 茅舎忌の流れ流れて星ゐない 吾妹子の胸やはらかき虎が雨 吾妹子の海へ尿する虎が雨 煙草屋もとうに死に絶え虎が雨 土用波恋愛はもう星屑に 岬越え来る土用波白々と
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土用波いよよ怒濤となり崩れ 子が一人攫はれてゆく土用濤 土用濤灯台を越え来たりけり 元総理死にて土用の波濤へと 波怒濤土用の夜の人攫ひ 伝説の出水川とはこの小川 子を攫ひ妹を攫ひて出水川 出水川と記憶流れて悪夢とも 出水川恋の破綻も流しゆく 虚子塔に人来ぬ日なる最澄忌
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最澄忌千日回峰終るころ 叡山は星の降る夜の最澄忌 叡山をさ迷ふ夜の最澄忌 最澄の忌の極楽の湯舟かな 最澄忌灯す頃の先斗町 祇園にて猊下と酌みし最澄忌 萍の隠沼として河童棲む 萍を髪に見立てて河童立つ 萍の茂り月光留めたる 妖精が腰掛けてゐる蛭蓆
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丑三つの月光にある蛭蓆 優曇華へ星やさしくて月やさし 優曇華のいのち揺らぎて月を待つ 儚きは優曇華の茎なりしかな 優曇華にいのちあかりの灯せり 優曇華に神降臨すひとつづつ 母死して優曇華の情なしとせず 優曇華へ言葉少なき真夜の人 ケルン積む星降る夜となりしかな ケルン積む大岩壁と対峙して
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ケルン積むひとつひとつに女の名 行李から恐らく祖父の登山帽 恋をして山登りして死に逝けり ロッククライミングの刹那あの夏を しづかなる人しづかな死夜の秋 夜の秋幽霊ももう寝静まり 恋をして失恋をして夜の秋 瞳の奥の闇へと星の流れゆく 星の降る中に月降る夜の秋 蟻ひとつ彷徨うてゐる夜の秋
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死顔の威厳なるかな夜の秋 曾祖父も祖父も今宵は夜の秋 星ひとつ艶然とある夜の秋 夜の秋網膜剥離みたいな灯 羅を着て恋などに惑はされず 浴衣着て金魚の柄を泳がせて 羅を着て老いらくの恋をせむ 羅に序破急といふ恋のあり 妙齢は達磨柄なる浴衣着て 浴衣着て恋に窶れてしまひけり
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祖父と祖母らし残像の藍浴衣 羅の包んでをりぬ裸体かな 羅の包み適はぬ恋をして 浴衣着て恋の乳房となりしかな 浴衣着て恋人と逢ふ浜の路地 羅を着て蝮酒召し上がる 浴衣の子星とおしやべりしてをりぬ 後ろ手に団扇はさんで恋浴衣 白兎波間に跳ねて卯波くる 人死して星の卯波となりしかな
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卯波寄す森田愛子の臥所へと 九頭竜の卯波漣ほどのもの 夏の波真砂女の卯波とぞなりぬ 月光が卯波流してをりにけり 滴りの金銀の粒金剛に 滴りに輪廻転生ありにけり 滴りて岩壁となる日本海 東京スカイツリーの天辺滴りて 滴りて浅草線の三ノ輪駅 ゆつくりとしづかに歩む蛇ひとつ
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蛇の夢見てその蛇を見てをらず 蛇酒といふ極楽の中に死す 滴りの岩壁を行く数学教師 滴りの後ろ姿の女体山 蛇女邪心となりて星流れ 蛇ふたつ絡んでをりぬ月光に 蛇絡みつつ愛欲の中にあり 権現の無数の蛇の降る社 炎帝の統べるままなる総理の死 炎帝へ斬首の鴉羽ばたけり
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炎帝いま月の裏側焼きにけり 炎帝といふ今生の大宇宙 勲一等正一位なる墓灼けて 勲一等の軍馬の墓は緑蔭に 暗夜行路書きし墓とて茂り中 暑き固き墓石の如き絵画館 イザベラの墓に彫られし薔薇香る 銀杏並木の緑蔭もとんがりて 茂りてはいつも探せぬ乃木の墓 坊城は俊ばかり付く墓涼し
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殉教の墓へマリアの南風吹く 寝棺そのものを横たへ夏の墓 緑なる線対称の銀杏かな 八月の面対称の絵画館 サンドレスとは青山のあつぱつぱ 青山の墓みな灼けて無言なる 夏日燦超高層といふ墓標 無機質の超高層を旱とも ソファーめく茂吉の墓へ夏蝶来 茂吉いま夏蝶となり利通へ
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墓に挿す供華も明日より秋薔薇 秋の蝶クルスの墓を懇ろに 夏果てて石より重き絵画館 緑蔭のハチ公の墓何処なり ハチ公の供華はおそらく水羊羹 異国なる地下に眠りて薔薇の墓 夏の蝶マリアの指に触れてより 喪主だけが半袖で乗る霊柩車 蟬の音は聞かず真昼の野辺送り 蟬死して蝙蝠ばかり飛んでをり
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蝙蝠は帰る逆さになるために 蝙蝠の裏切る音を聴いてゐる 蝙蝠も消え失せグリム童話の夜 めまとひはめまとひとして囁けり めまとひは無責任なる大家族 婆の眼の脂にめまとひ親しめり めまとひを払ふ多情の口を閉ぢ めまとひの中を葬列続くなり 朱烏夏の夜の夢覚めし頃 茅舎忌の月光ことに夢を食ふ
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茅舎忌の虫の音といふ哀しけれ 茅舎忌のシュミーズは幽霊の自慰 そこはかとなく隠微なる茅舎の忌 キリストと生きる男へ茅舎の忌 茅舎忌に金子みすずを読んでをり 白鼻心白夜の夢を見てをりぬ おぼこ今白夜の夢を見てをりぬ 白夜とは神の数だけありにけり 熊に似る男涙の炉辺話 雪女帰らず解けてしまひたき
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金輪際なき眼光の鯖を食ふ 鯖を食ふ恋愛をした夢を見て 銀色に無限のありし鯖を食ふ 恩讐の臭みの鯖を食ふ女 鹿島灘あたり怒濤や鯖を食ふ 鯖を食ふ女臀部を揺らしつつ 鯖を食ふ潮の香りを煮てをりぬ 黒潮を炊いて鯖煮となりしかな 鯖食ひ男鯖食ひ女淫靡なる 鯖食うて惜別の情無しとせず
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我が生の金輪際の虹に逢ふ 虹死して首都凡庸の空となる 奈落より虚子の墓へと虹の橋 蚊柱となりて青山墓地を舞ふ 吾妹子の子宮男の子を生みにけり 我が家より大いなる虹架かりけり 苔の花とは妖精の小さき眼 苔の花喋るぺちやくちやぺちやくちやと 苔の花海に流れてしまひさう 我が生も淋しからずや苔の花
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大漁の夜の纜に苔の花 苔の花阿呆の黄色楽しくて 苔の花金輪際の生にあり 苔の花哀しくなれば咲いてをり 苔の花苔を大地として咲けり 苔の花の夜は近づく大宇宙 未熟児に産まれる人へ苔の花 そよぐことなき苔の花小さすぎ 流星と同じ色して苔の花 苔の花咲きて天動説となる
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苔の花影といふものありにけり 囁きの夜に閉ぢたる苔の花 河童忌を星の吹雪と思ふなり 河童忌の蛇口ひねれば湧いてをり 河童忌に砂糖を舐める女あり 河童忌のしんがりの児は引き込まれ 河童忌にベートーベンを聴いてをり 河童忌を皇后陛下畏くも 河童忌の童は杓子定規かな 怒濤とし童押し寄せ河童の忌
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滴りて山又山を濡らしをり 絵画館の壁の隙より滴れり 夏の水汲み元勲の墓域へと 滴りに栄枯盛衰ありにけり 滴りて富嶽をすこし潤せり 滴りに奈落といふは先のこと 滴りてゆつくり濡れてをりにけり 滴りて巌の命を疑はず 幻か滴る先に河童の子 滴りて四国三郎ありしかな
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蟻ひとり穴ひとつあり佇みぬ 増上寺国葬にあり蟻ひとつ 群衆の蟻群衆の蟻に逢ふ 山蟻の威厳の黒に死してをり 黒蟻と赤蟻言葉交さざる 蟻ひとつ地下迷宮を出で来たる 蟻塚に蟻の声のみ充満す 蟻塚の掘りたての土匂ふなり 蟻地獄静謐といふ美しき あとづさりして身を隠す臆病に
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岳麓へ行者道めく蟻の道 蛾の破片ゆらゆら運ぶ蟻の道 ビール飲む眉間に皺を寄せながら 麦酒飲むますます法螺を吹きながら 白魚のやうな指もて麦酒注ぐ 我が世とぞ思ふ望月の麦酒かな 麦酒のむいつか焼かれし喉仏 女ひとり化粧濃くして黒麦酒 蛇苺姉の我が儘永遠に 蛇苺庭に埋めし金魚へも
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侯爵の墓の片隅蛇苺 蛇苺男鰥の庭の恋 山笠の西の便りを句に乗せて 博多つ子純情いまも山笠に 山笠の男だらけの怒濤なる 傀儡の関節錆びて夏の雨 白雨きて蛍光灯の切れかかり 関節はぎしぎし老ゆる夏の雨 飴玉が降る音のして夏の雨 連続の数珠の音して夏の雨
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夏の雨身の内の獅子唸るなり 旋律はボブマーリーに似て夏の雨 戦後すぐ膣より産まれ夏の雨 白雨きてボサノバの雨合体す 白雨きてコーラの壜の女体めく おそらくは黄泉の国とて夏出水 夏出水遺品の遺書の何処へと 高貴なる神に押し寄せ夏出水 最果ての鵺の夜へも夏出水 土用波七里ヶ浜で祖父に抱かれ
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土用波みたいな嬶の乳房かな 柏翠の療養所へと土用波 土用波森田愛子の身の内へ 土用波虚子と愛子の物語 髪洗ふ乳房の先を湿らせて 髪洗ふ妬み嫉妬を流すとか 女百態懇ろに髪洗ふ 髪洗ふ幼き頃の金盥 あんな女に嫉妬して髪洗ふ 犬洗ふ即ち犬の髪洗ふ
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昼寝して夢の合戦破れたり 元首相��たれし頃の大昼寝 夜よりも昼寝彼の世に近かりし 貪るは蛸か女体か昼寝覚 昼寝して夜には死んでをられたる 昼寝覚女百態消失す 昼寝覚地獄の釜を押し上げて 昼寝覚一年損をした気分 昼寝して虚子と話をして戻る 昼寝覚范文雀と別れ来て
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蝙蝠の彼の世此の世と飛翔せり 蚊食鳥煙のやうなる蚊を追へり 蚊食鳥夕焼け小焼けの唄に乗り かはほりの逆さに夢を見る昼間 かはほりに迷子探してもらふ夕 蚊食鳥夜の女は出勤す かはほりは街の電波と交錯す 蚊食鳥幼稚園児はもう家へ 友人の納骨を終へ蚊食鳥 学習院初等科の上蚊食鳥
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あぢさゐの萎れし夕べ蚊食鳥 かはほりと月と金星置きどころ 青林檎みたいな乳房持つ少女 青林檎囓る気もなく接吻す 青林檎真夏の夜の夢の中 昭和とはヌード写真と青林檎 麗人の口怖ろしく青林檎 漆黒の夜は青ざめて青林檎 青林檎堅しと思ふ瑪瑙より パテイーデュークショーを観ながら青林檎
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青林檎がさつな漢の手に堕ちる 夏の夜の夢とはならず老いゆけり 夏の夜の罪ある墓標御影石 唇は濡れて真夏の夜の夢 夏の夜のネオンサインはジジと切れ 漆黒の真夏の夜の夢となり 入れ墨の夏の女を持て余し 金魚玉夜に入る頃の小宇宙 絢爛の金魚は恋をしてをりぬ 絶縁の夜に浮きたる金魚玉
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和服着て振り袖を振る金魚かな 勲一等正二位の飼ふ金魚かな 飛魚の飛んで越え行く隠岐の島 隠れキリシタン飛魚となり戻りけり 飛魚の流刑の島を飛び越えて 炎帝に見つからぬやう昼に寝る 日輪が炎帝をまた拐かす 炎帝に翳といふものありにけり 白日夢とは炎帝が司る 炎帝が紛れ込んだり夢の中
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盆栽といふ炎帝の置き土産 炎帝も銀河の裾の一部分 我が霊も炎帝となり銀河へと 観音の笑みて溽暑を遠ざけて 観音の炎暑の唇を赤しとも 陽炎へる陽子の墓や禁色に 墓の苔とて万緑の一部分 観音の胸乳あたりへ夏の蝶 五輪塔とは緑蔭のただの石 乾きたる稲毛氏の墓とて旱
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一山の万緑なだれ年尾句碑 薔薇咲かせ流行り遅れの服を売る 昔から麦酒が好きな人の墓 蛍光灯切れかかりゆく夏の果 夏行くや皆んな貧しき灯して 人を待つ心にも似て夜の秋 涼しさの雨の粒とは淋しくて 街の灯の蒼く点りて夏の夜 灯して何読むでなき夜の秋 夜の秋義兄は生れ替りしや
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涼しさの夜の灯の鈍色に 堕胎の子いつも走りて汗哀し 夏逝くや雨の音符の翳色に 夜の秋眼の衰への文字歪む 夜の秋炎集めて住む川原 夜の秋己れ空しく酒を飲む 涼しさの夜雨の音の蓄積す 涼しさは恨みに似たり灯を消せば 幽霊坂うすむらさきの夜の秋 幼稚園死んだ子が居る夜の秋
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夜の秋やがて孤独の誕生日 蛍光灯切れかかりゆく死者の秋 老いてなほ秋めく恋の行方かな 新涼の飴の色とは濃紫 秋めきて失恋をする七回目 新涼の鏡に映す吾の死顔 頭痛して秋めく我の髑髏 新涼の驚き顔となりし天 新涼の犬に哀しき堕胎過去 八月の女ものものしく太り
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kachoushi · 2 years
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各地句会報
花鳥誌 令和4年8月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和4年5月7日 零の会 坊城俊樹選 特選句
金剛の粒となりけり薔薇の雨 和子 鍵穴を覗けば明治聖五月 きみよ 薔薇園のクレオパトラはまだ蕾 秋尚 ひざまづく職人の手に朽ちし薔薇 久 華やかに薔薇から離れゆく女 順子 旧家とは黴の匂ひと薔薇の香と 久 ダイアナと言ふ白薔薇にさみだるる きみよ 避雷針錆びて眠りし夏館 いづみ セルを着て館の手すり撫でてをり 季凜 棕櫚の花待つ洋館の灯は昏く 和子 この薔薇も名の幻を抱き続け 順子 罪深き身をつつみたる薔薇の風 和子
岡田順子選 特選句
セピア色かな夏炉の上の写真 光子 父と子の聖霊が触れバラ白に いづみ 緞通の褪せし撞球室に夏 光子 大滝の水のふたつの光る芯 三郎 裏木戸を守る閂とめまとひと 久 黴の世や蔵に遺作の絵が���し 同 薔薇の夜に抱かれて園の鳥となり いづみ いくつもの薔薇の名を呼びゐたりけり 光子 薔薇を売る男はそつと跪く 小鳥 金剛の粒となりけり薔薇の雨 和子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月9日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
観音の慈悲の眼差し春の雨 中山昭子 春愁や逝きたる友と病む友と ミチ子 奥院に鎮もる神や祭果つ 昭中山子 渓水の音も卯の花腐しかな 時江 田植機の通りて泥の日曜日 久子 幾何学も知らず蜘蛛の囲かけてをり 中山昭子 代掻くや鉄塔揺らし雲揺らす みす枝 仏壇の母と語りし母の日よ 信子 無人駅菜の花一輪挿しの卓 英美子 海色の風を運びて夏来る 時江 とりどりの駄菓子買ひ込み昭和の日 上嶋昭子 粽解く香りの中に母の顔 みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月9日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
北信の山々を背に鯉幟 貴薫 風を呑む園児手作り鯉のぼり 三無 新茶淹れ母と語らふ京都旅 せつこ そこはかと由緒ある家鯉幟 美貴 嫌なことすうと消えゆく新茶の香 美貴 故郷の新茶届きて長電話 史空 鯉幟男児誕生高らかに せつこ 新茶汲む最後の雫ていねいに 美貴 新茶の香部屋にすつきり立ち昇り せつこ 五人目にたうたう男の子鯉幟 あき子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月9日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
奥越の麻耶姫目覚め山若葉 令子 子どもの日少年その日句を作る 同 書き込みの多き譜面や夏浅し 登美子 駆け足も卯月の雨に追ひつかれ 紀子 肩ぐるま手を伸ばしをり藤の花 実加 二輪車のオイル残香夏に入る 紀子 菓子のやう小さなトマト頰張りし あけみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月10日 萩花鳥句会
句友とも会へぬコロナや夏に入る 祐子 育つ子に未来の風を鯉のぼり 健雄 ひとけなく今は昔の多越の藤 恒雄 葉桜や母と集ひしこのホテル ゆかり 甘夏の里は潮風吹くところ 陽子 葉桜を揺らす影なし廃校舎 明子 葉桜の土手お揃ひのユニホーム 美恵子
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令和4年5月12日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
ウクライナいつまで続く五月闇 由季子 母の日に思ふ後に父もゐて さとみ おしやれする気持ちかき立て更衣 同 麦秋や大河一筋地を分ける 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月12日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
湯の句会 第一回
ご機嫌の鶯老を鳴きにけり かづを 若葉風光となりて消えゆけり 同 雨意去りし故山に鶯老を鳴く 同 問ひかけに長い返事や暮れの春 和子 黄金の麦田後へ三国線 同 絹ずれの音や女将の裾捌き 雪子 群青の海深くして沖朧 希
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月13日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
湯の句会 第二回
境内に浄土思はす白牡丹 希 巫女が舞ふ白きうなじの祭髪 同 日本海見えゐる岬卯波寄す 同 夏立つや虹物語ある町の 匠 雑談に疎き耳なり宿浴衣 清女 宿の名に謂のありて花菖蒲 千代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月13日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
チューリップ幼き我に連れ戻す 佐代子 海彦へ浜の茅花野風に伏す 都 廃線の駅名標に花菜雨 宇太郎 風を待つ鯉幟眼を天に向け 佐代子 葉がくれに花見つけたり朴散華 すみ子 虞美人の涙のかたち芥子坊主 美智子 配膳車筍飯の香を乗せて 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月14日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
野仏の錫􄼺の錆姫女菀 亜栄子 木陰抜け風の広ごる麦の秋 秋尚 枡形はなべて大樹や寺若葉 百合子 竹林を暗め卯の花腐しかな 秋尚 鯉のぼり色塗り分けて切り抜いて 白陶 母の日は父の寡黙の思ひ出も ゆう子 母の日の遺影の母は凜として 多美女 雨に濡れ向きそれぞれの竹落葉 秋尚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月15日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
頰杖の墓美しく新樹光 慶月 木の朽ちて大蛇めきたる翳り沼 文英 あぢさゐの色ととのはず人逝けり 葉月 黒南風や樹霊を浸す水の音 千種 蜘蛛の糸聖観音の背中より 慶月 鎌倉へ羽蟻を運ぶ蟻一つ 久子 青梅の転がる坂の下に句碑 要
栗林圭魚選 特選句
朴の花真白き命天に置き 三無 大空を水馬飛ぶ池の面 軽象 ひとつづつ落つる準備のえごの花 秋尚 稲毛氏の寺門はひそと朴の花 芙佐子 錆びゆくを天へ曝して朴の花 要 母の塔新樹の風に集ふ人 ます江 翡翠の帰りを待たず水流る 久
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
口笛の鳴る子鳴らぬ子揚げ雲雀 清女 一匹の蟻に従ふ千の蟻 英美子 魚釣る女子学生の夏帽子 千代子 三代も待ちし男の子や鯉幟 みす枝 新緑を塗り重ねたる昨夜の雨 かづを 金色の観音像や夏近し 和子 ロシアより卯波来るかと若狭湾 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月18日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
母の日や吾子は二人の母となり 千加江 葉桜や葉室麟よむ木陰あり 令子 早逝の友かと思ふ春の虹 淳子 母と子の二人だけなる鯉幟 同 花衣母の手を借り着たる日も 清女 麦秋の夕陽をあびて波立ちぬ 笑子 ぜんまいの萌ゆのけぞつてのけぞつて 雪 髢草少し癖毛でありし母 同 春日あまねし万葉の流刑地に 同 鶯や万葉の野を席巻す 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
一輪は少し小さく二輪草 雪 咲き倦みし十二単の紫も 同 人淋し二人静の花の名に 同 新しき鋏で薔薇の手入かな 同 人乗せてふらここと云ふ揺れ様に 同 永き日や動かして見る石一つ 同 人の世に二人静の花として 同 花冷と云ふ美しき夜の色 同 蝶知るや初蝶として待たれしを 同 虹立ちぬ私雨に軒借れば 一涓 町中の道に横切る蛇に遇ふ 中山昭子 羅やピアスに及ぶ愁ひあり 上嶋昭子 噴水のみどりの風に穂を揃へ 世詩明 風鈴を吊りて孤独を紛らはし 同 妊れる女片影寄り歩く 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月22日 月例会 坊城俊樹選 特選句
十字架はエルサレムへ向け風光る いづみ 青葉蔭ひそと風神育ちつつ 千種 砲口は二度と開かず夏の雲 月惑 風見鶏よりゆらゆらと夏の蝶 炳子 ジーパンへ真夏の脚をとぢこめる 光子 白鳩は夏雲の綺羅として零れ 小鳥 肩上げて走る少年夏の雲 和子 行く先へ一瞬止まる瑠璃蜥蜴 政江
岡田順子選 特選句
花に棲む木霊らしきへ黒揚羽 俊樹 夏霞海峡の橋空に架く 裕章 ジーパンへ真夏の脚をとぢこめる 光子 磔刑のイエスへ舞はぬ黒揚羽 俊樹 舞殿の鈴の鳴るかにユッカかな 圭魚 蓮の葉はいまだ小人が乗る程度 俊樹 靖国の同期のさくらんぼ揺るる いづみ 􄑰􄑰を緋鯉呑みては金色に 俊樹 衛士は今休めの姿勢木下闇 梓渕 教会や十字架雲の峰を生む 和子
栗林圭魚選 特選句
桜の実踏み研修のバスガイド 順子 病葉を掃き寄せ森に戻しけり 梓渕 炎昼の影を小さく警邏立つ 光子 新樹萌え茶室を闇に誘へり 梓渕 万緑の闇に鎮みし八咫鏡 いづみ 山姥の齧り捨てたる桜の実 要 葉桜や雑念払ひ切れずをり 秋尚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
兵の死へ怒濤のごとき冬銀河 佐和 潮の香の茅花流しに出会ふ道 久美子 茅花流しみすゞの海の鯨墓 美穂 捩花や後ろの正面だあれ ひとみ 苺この光沢ベネチアングラス 勝利 夏潮の夕餉にぎあふ漁師飯 喜和 薬玉に風は平城宮より来 愛 茅花流し川向うより蹄音 成子 ビルの窓アルミホイルのやうな夏 ひとみ 離れ難くて飛ばしたる草矢かな 美穂
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月6日 立待俳句会 坊城俊樹選 特選句
筍が十二単を纏ひつつ 世詩明 南方に行けば散りたる渡り鳥 同 巣つばめに留守を預けし駐在所 同 風立ちて赤き炎の野火走る ただし 霾るや大名町も片町も 清女 小屋の前若芽探るや茗荷汁 輝一 猫寺に春待ち顔の猫ばかり 洋子 三つ編の少女三人ふらここに 同 蕗の薹仏秘観音在す寺 やす香 乱心の如くさまよひ梅雨の蝶 秋子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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apricot-manager · 3 years
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阿賀野市産いちごを抽選で5名様にプレゼント
■ 応募サイト:JAグループ新潟 ■ 締切日:2022年03月15日 ■ 抽選:5名様 阿賀野市産いちごを抽選で5名様にプレゼントいたします。 越後姫は大粒で果肉が柔らかく、みずみずしいいちごです。 さらに甘さと酸味のバランスが絶妙で、香り豊かなお姫様のようないちごです。 応募はこちら
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crydayzpirated · 6 years
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【#姫械帝国】公式世界観設定
観測者達のタイムライン | 姫械帝国通信 | 公式Twitter 「姫械博士 Dr.ヤニキスタスク」 姫械帝国観測録 #1 | #2 |
★更新:180619
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【企画概要】
「フリークスな半・機械生命体の少年少女を描く為のモチベーション」として使って頂ければ幸いです。新作 / 過去作 / 他企画からの転用問わずタグをつけて頂いて結構です。軽度のエロ / グロ許容します。
ざっくり言うと機械と融合したフェティッシュでちょっと変態チックなメカ少女&男の娘(人型ロボでも可)を描く企画です。
「帝国」と「連邦」と「野良」の3陣営が存在し、帝国と野良はヴィランズ寄りなデザイン、連邦は清楚で洗練されたデザインです。
特に何かに発展させるつもりは今のところありませんが、もし盛り上がれば合同誌を作ったりするかも…しれません。
--- 【参加方法】
Twitterタグ「#姫械帝国」でどなたでも参加可能。同様のタグにて他SNSに投稿頂いても構いません(公式がチェックするのは基本的にTwitterのみです)。
--- 【基本設定】
【1】「姫械(きかい)」とは生身の少年少女と機械が融合したようなデザインの「半機械生命体」を指す。人体部分の大きさは人間程度。身長はメカ部分含め平均2.5m。
【2】姫械には「野良」「調教された野良」「調教され改造されたタイプ(一部人工パーツ)」「完全人工タイプ」の4種が存在。帝国と野良はヴィランズ寄りなデザイン(灰 / 銀 / 黒ベース)、連邦は清楚で洗練されたデザイン(灰 / 青 / 白ベース)が多い。完全人工タイプを作れるのは連邦サイドのみ。
【3】連邦では帝国の姫体と区別する為に自軍の姫体の事を「オトメトロン / AUTOMETRON」と呼ぶ。
【補足】姫械全般の英表記は「オグメント・ドール / AUGMENT DOLL」。帝国の正式名称及び、英表記は「オグメンティア皇国 / AUGMENTIA EMPIRE」、皇国軍は「エンパイア・フォース EMPIRE FORCE」。連邦の英表記は「ユニオン / Union」、連邦軍は「ユニオン・フォース / Union Force」。
--- 【世界観設定】
■機械生命体オグメンタ:
世界に溢れる機械生命体、これらを総じて「オグメンタ」と呼ぶ。
人型 / 獣人型 / 動物型 / 昆虫型 / 粘菌型…と様々な種類が存在するが、共通するのは「オグメント細胞」という半金属製ナノマシンによって身体が構成されているという点である。一見すると既存の科学技術を用いて作られているように見えるが、それらはある種の擬態であり、破損しても自己再生が可能。
オグメンタは過去この惑星に存在した様々な生物の遺伝子情報やミーム(文化的情報)を蓄積しており、それらに基いて自らの姿を決定している。一度決定された姿を自らの意思で後から変更する事は出来ない模様。成長に伴いデザインや機能が変化する事がある。姫械の発生プロセスは謎に包まれており、彼らが何処から現れるのかはよく分かっていない。
構造体に「人型パーツ」を持つオグメンタの場合、男女の性差はあるものの中性的で容姿端麗である事が多い。成長するにつれ人型部分も変化 / 加齢していく。また、髪型、髪の長さは生まれながらにして決まっており、切断 / 加工しても短期間で元の形に戻る(高熱で加工する事によりカットした髪型を維持はできる)。
獣人型 / 動物型オグメンタには体毛が生える種類も存在する。
英表記は「AUGMENTOR」
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■姫械の定義:
数多のオグメンタ達の中でも一際高いポテンシャルを持つのが「幼少期の人型オグメンタ」であり、人類は憧憬と畏怖が入り混じった感情でもって彼女達のことを「姫械 / きかい(オグメント・ドール / AUGMENT DOLL)」と呼ぶ。少年タイプも含めてそう呼ばれる。
なぜ幼少期の人型オグメンタにのみ特別な力が宿るのかは未だ解明されていないが、姫体のどこかに「少年少女の時期にだけ特殊能力を与える何らかの器官(イノセント・エンジン)」があるものと推察されている。
///
■姫械のアガリ:
人型オグメンタの成長速度は人間の約2倍で、8歳(人間の16歳相当)を越えたあたりで「アガリ」を迎え、急速に力を失う。よって、野生の「姫械」を無加工のまま調教し兵器へと転用した場合、その耐用年数は長くて5~6年程度である。
人間でいう性腺にあたるパーツを除去し、再生防止用の細胞不活性化シリコンを埋め込む「幼体固定術」を施す事でアガリを遅らせる事が可能だが、不足化合物を補う為の投薬も必須となる(それなりに高コスト)。
連邦サイドの「オトメトロン」はほぼ全ての姫体に���しこの幼体固定術を施しているが完成度が高いとは言いがたく、ほとんどの姫体が術後10年以内に機能不全に陥り死亡している(ゆえにオトメトロンの実質耐用年数は12~15年程度)。
帝国の姫体が幼体固定術を施される例は珍しく、しかし連邦よりも遥かに進んだオグメンタへの医療技術(あるいは呪術に近い何か)を持っていると噂され、その耐用年数は数十年から100年以上にも及ぶとされる。
帝国、連邦ともに幼体固定術を施された姫体は下腹部に手術済を示すマーキングが施され、術前よりも性的欲求が増す傾向がある。オグメンタが性交によって増える事はない(そもそも発生プロセスが不明である)ものの、人体部分は限りなく人間の構造が模倣されており、野生の姫械がコミュニケーションの為に性交を行う様子が度々観測されている。
帝国、連邦共に幼体固定術は6歳(人間の12歳相当)を越えた段階での施術が望ましいとされる(それより若いとポテンシャルをフルに発揮できず、それ以降は徐々にポテンシャルが下がるため)。
///
■アガリを迎えた姫械はどうなる?
アガリを迎えた「姫械」は造形的特徴はそのまま維持されるもののほとんどの特殊能力を失い、単に「オグメンタ」と呼ばれるようになる。
野生の姫械はアガリを迎えると間もなく若い姫械から食料として狙われる為、ほとんど生き残る事が出来ない。
帝国には調教によって人間や亜人と暮らすようになった元・姫械の人型オグメンタが沢山おり、彼らは人々から親しみを込めて「オグマ / AUGMA」と呼ばれている。高い知能を持つ個体は「姫械調教師」になったり「傭兵」になったり、あるいはごく普通に人間のパートナーとして暮らしてゆく事もある。
連邦には極一部の特別な姫体(好事家の愛玩用等)を除いてアガリを迎えられる姫械はほぼ存在しない。
●こぼれ話:連邦のオトメトロン達は人間への絶対服従と忠誠を誓わされ兵器として使役される運命を受け入れているが、作戦中「帝国でのオグマと人間達の穏やかな暮らしぶり」を目の当たりにしてショックを受ける個体も多い(帰投後、脳波が大きく乱れた個体には個別に記憶操作が施されている)。
///
■完全人工姫械:
連邦のみが有する技術。オグメント細胞に依存せず、純粋な機械技術によってのみ製造された姫械。連邦軍の量産姫がこれにあたる。一体一体は脆弱だが並列化による戦闘経験の共有と蓄積が可能。ダメージを受けた箇所は自己再生しない。帝国は一から人工姫械を製造する技術を持たない。
///
■野生の姫械:
姫械やオグメンタは過去の人類のミーム(文化の記憶)をリミックスした姿で現れる為、野生であっても「服」を着ている場合がある。服は別パーツとなっており、ものによっては着脱可能。一体成型の服は剥ぎ取ると二度と着せられないものもある。野生姫の気性の荒さはまちまちで、温厚なものもいれば凶暴な個体もいる。「貧瀞(ビントロ)と」呼ばれる粘菌型オグメンタや、姫械用整形糧食「バレットレーション / BR」を使って餌付けする事も出来る。
野生の姫体との対峙は危険を伴い、地球の基準で言うと、大きなネコ科動物、大きな熊、象に遭遇したのと同レベルもしくはそれ以上の危険度である。仮に手懐ける事が出来たとしても、腕の一振りが鋼鉄をもバターのように切り裂く(超振動している)個体もいる為、まったく油断はならない。
・ ・
姫械帝国の基本設定は以上です。この他に、創作の幅を広げる為の「拡張設定(ブースター)」が存在します。
--- 【公式拡張設定】
皆さんの投稿から着想を得て、姫械帝国公式が作成予定する「拡張設定(ブースター)」です。ブースターは各自自由に作成頂いて構いません。
拡張設定『姫械の生態』 拡張設定『イーサドライブ』 拡張設定『帝国のオルガファージ術』 拡張設定『重姫』 拡張設定『人類とその暮らし』
等を予定…
--- 【有志ブースターリンク】
皆さんが独自に作成したブースターへのリンクをここに貼ります。見つけ次第追加。Togetter / ブログ等を使ってまとめるのがお勧めです。
「まだ何もない…」
---
【投稿作品の二次利用に関して】
#姫械帝国タグにて投稿された全ての画像、テキスト(以下コンテンツ)の著作権は各コンテンツ作者の方に帰属します。
特に著作権に関し記述の無いコンテンツは、オリジナルデザインを元にアレンジされた二次創作(画像加工ではなく別ポーズ、別アングルで投稿者本人が描いたもの。正し非商業での公開に限る)は許容されますが、それ以外のあらゆる改変やSNS間を跨いだ無断転載、 商業利用は禁止されるものとします。  
--- 【公式ブースターTEMP(雑多な覚書。あとでまとめるもの)】
★姫械の亜種 / 形態変化など
【オグメトロン】 帝国が鹵獲し改造手術を施したオトメトロン。
連邦軍の姫械「オトメトロン」の多くは不完全な幼体固定術によりオグメント細胞が癌化しており、あまり長生きできない。加えて、度重なる記憶操作と自我抑制プログラムの影響により精神に異常を来している姫体も多い。上記の問題により、これまでは例えオトメトロンを鹵獲したとしても再洗脳の負荷に姫体の精神が耐えられず、また、帝国側の高度な幼体固定術をもってしても癌化したオグメント細胞を回復させる事はできなかった。
しかし近年、帝国が開発した新型粘菌「オルガファージ(ORGAPHAGE)」を寄生させる事で、精神を保ったまま再洗脳を施せるようになったばかりか、癌を治しつつ能力を倍化させる事に成功した。ただし寄生の負荷に耐えて共生できる確率は8%ほどであり、健康な姫体にこの手術を施すメリットは少ない。
粘菌との共生に成功したオトメトロンは「オグメトロン」と呼ばれ、1姫にて姫械兵団一個中隊分の戦力を持つとされる。ただし、長期に渡り肉体的、精神的拘束を受け続けた反動か、あるいは粘菌と共生した副作用なのか、オグメトロンは例外なく他の姫体よりも好戦的で享楽的な性格に変貌する。英表記はORGMETRON
オグメトロンは帝国軍の主戦力となりつつあり、これを警戒した連邦軍は最新型オトメトロンを中心に自爆システムを組み込んでいる(子宮内もしくは腹腔内に設置。姫械自身が任意に起動、もしくは外部からの無線信号を受信し起動する)。
設定協力:エンテンカ@Salt_cb
///
【グール化】 粘菌(オルガファージ)との共生に失敗した姫械は姿形だけを残して中身を全て粘菌に支配されてしまう。この状態に陥った姫械は俗に「グール」と呼ばれ、外観も若干クリーチャーじみたものに変化。身体の一部から触手状の器官が生える。粘菌単体の知能は低く、これに支配されたグールは戦略兵器としてはほぼ役に立たない。
粘菌を完全人造型オトメトロンに寄生させる事も可能だが、こちらは例外なくグール化する(共生すべきオグメント細胞が存在しない為)。
グールは細切れにしても死なないがとにかく知能が低い為、ブービートラップ等で簡単に行動不能にできる。グールに噛まれる、触手を体内に挿入される、毒液を吐きかけられると高確率でグール化する(オグメント細胞を含まないメカ部分も感染する)。対処法は感染部位を素早く切り離すことである。
後始末が厄介なので(敵を倒せたとしてもグールが増える)、帝国もグールを戦地に投入する事はまずない。ただしグール狂の博士が暴走して実験用グールを解き放つ可能性や、何らかの事故によりグールが大量発生する可能性もゼロではない。
グールの寿命はそれ程長くなく、半年程で軟質パーツが崩壊しはじめ、遅くとも3年以内に死亡する。オグメント細胞の摂取が出来なければ通常の姫械同様、1~2ヶ月で機能停止し「石化」する(復活しても当然グールのままである)。
///
★オグメンタの特徴 / 関連ギミック解説
【オグメンタの外観に関して】 オグメンタは一見すると機械的 / 動物的な構造をしているが、大半は見ため通りの機能を持たないただの「擬態」である。全てのパーツには神経が通っており、エネルギー源となる流体を通す管が張り巡らされている(それはパーツ部位により液体であったり、気体であったりする)。パーツ一つ一つが「生きて」おり、破壊されても自己再生する。
///
【エネルギー摂取 / 捕食】 野生のオグメンタは他のオグメンタを捕食し、エネルギー(オグメント細胞)を摂取し続ける必要がある。捕食対象は自身よりも小さく、よりカテゴリーの遠いオグメンタを狙う傾向がある。帝国と連邦の姫械は、人工増殖させた小型オグメンタをブロック状(シャキサク)に加工したものを与えられている。(ちなみに人工増殖の方法は単純に2つに切断して適度な電圧をかけて再生させるだけである。原始的なオグメンタであればこの方法で増殖が可能)
///
【石化】 絶食状態が1~2ヶ月続く事で徐々に軟質パーツが硬化し始め、最終的に全パーツが硬質化し行動不能となる。この状態を「石化」と呼ぶ。ある種の休眠モードだが、自ら石化を解く事ができない点で実質的な死亡に等しい。石化中も内部では極僅かではあるがエネルギー循環が続いており数年~数十年間は生きている。石化中に破壊されると再生は行われず、即座に死亡する。液化したオグメント細胞を投与し続ける事で徐々に代謝が行われ石化が解ける。世界の何処かにはかつて伝説と呼ばれた姫体が石化したまま眠っている可能性が…無いとも言い切れない。
///
【死亡の定義】 発生時に定義されたシルエットが50%以上損なわれる事で「アイデンティティ・クライシス」を起こし、死亡する。特定の弱点などはなく、あくまで破壊のパーセンテージによって再生可能か否かが決まる。50%までの喪失ならば復元可能で(ただしそれなりの時間を要する)、完全に50%ずつに寸断した場合 理論上2体に複製可能だが、ほとんどの場合両者とも死亡する。例外として「粘菌型」オグメンタは細切れにされても死なない(ただし、不定形型はそもそも攻撃能力が低く脆弱)
いわゆる「心臓」にあたる臓器は存在し、他の部位と比べて高速で再生される。この部位が数時間に渡って再生不可能な状態(細胞不活性化シリコンの塊を心臓に打ち込まれ続けるなど)が続くとエネルギー循環に支障をきたし、死亡する。
また、寿命によっても死亡する。寿命は個体差があり小さいもの程短命。平均的な人型オグメンタの寿命は30~40年。ただし、野生の人型オグメンタ(アガリを迎えた姫械)はすぐに野良姫械に食われてしまう為、平均寿命は10年程度。
オグメンタの死体は、死後数時間で軟質パーツ部が崩れはじめ、硬質パーツは内部の神経繊維などは破壊されるものの形状としてはそのまま残る。これを利用して武器や道具を作る事も可能。
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【イーサドライブ】 主に空中に浮かぶオプションの制御に使用される。
一部の姫械だけが有する特殊能力で、大気中のイーサ粒子(Ether particle)を用いて自身を浮遊(イーサクラフト)させたり、離れ離れのイーサドライブ同士を紐付けて一定距離を保ちつつ追従させる事が可能(イーサリンク)。イーサ粒子には固有IDのようなものがあり、別の姫体のイーサドライブと混線するような事はない。
イーサ粒子は大気中に限らず宇宙空間の何処にでも存在し あらゆる物質を透過するが、イーサドライブだけはそれを捉えて粒子を任意の3次元座標上に(今いる惑星の地表を基点にして)固定、及び移動させる事が出来る。その際、宇宙の膨張率と太陽系の公転、惑星の自転はオートで計算され打ち消される。
重力下にてイーサドライブを稼働させる際は、浮遊 / 移動させる物質の質量に応じたエネルギー量を消費する。
設定協力:ふ@fujinozu
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【細胞不活性化シリコン】 この物質が接触している箇所はオグメント細胞が再生できない。人間がオグメンタを改造する際に、パーツ表面に塗布したり、構造体に溶かし込んで使用する。
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【用語集】
-- 基本設定 -- 姫械帝国:東の大国「オグメンティア皇国」の俗称。武力による世界統一政府の建設を目論む。 連邦:姫械帝国に対抗すべくX国を中心とした複数国家により構成された連邦政府、及びその軍隊。 姫械:2~8歳(人間の4~16歳相当)の人型オグメン��に対する呼称。 オトメトロン:連邦により幼体固定術を施された姫械。もしくは完全人工姫械。 オグマ:人間と共存する「アガリ」を迎えた人型オグメンタのこと。人型部分は成熟した男女の姿。 オグメンタ:世界に溢れる機械生命体の総称。 雄姫 / 雌姫:オキ、メキ。姫械の見かけ上の性別による呼び分け。 僚姫:味方の姫体 敵姫:敵の姫体 イーサ粒子:宇宙はこの粒子で満たされている。イーサドライブを持つ姫体がこれを利用し様々な特殊能力を発揮する。通信手段にも用いられる。
-- オルガファージ拡張設定 -- オグメトロン:帝国により改造手術を受け「オルガファージ」と共生したオトメトロン。強力。 グール:オルガファージに侵された姫体。触手を持つ。知能 / 戦闘力共に低い。 FPVグール:魔人の肉体の一部を取り込み遠隔操縦可能となったグール。 バインド:グールと魔人が意識をリンクさせること。
-- 重姫拡張設定 -- 重姫:重型人型姫械の略。姫械が乗り込む事で起動する。 ゴーストグラム:重姫の表層に映し出されるパイロットのセルフイメージを投影した幻影。 イマジナリ・ウェポン:攻撃的な意思を持って展開されたゴーストグラム。
-- カオスカルチャー拡張設定 -- CC:カオスカルチャー。人類の過去の文化をリミックスし、野生の姫械が築いた文明。 女王:CCの核となる姫械。 女王のQ:CCを外部から隠す大規模ゴーストグラム(認知迷彩)。
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judachigeiju · 6 years
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紀伊半島原付旅行記
早めの夏休みをもらったので、原付で伊勢湾フェリーを渡り紀伊半島を一周しようと思い立った。思い立って二週間後に出発した。紀伊半島とは精神の方面である。
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七月二日:浜松から新宮へ
排気量五十CCの原付〈一つ目家鴨〉号はキックスターターを使わないとエンジンが動かなかった。一抹の不安を抱えながら、七時半、原付に跨がった。曇空の下、国道一号線を西に進み、弁天島を回って国道四十二号線、表浜街道伝いに渥美半島を西へ進んだ。
坪井杜国の故地
赤羽根港に付属する道の駅で休んだあと和地交差点から西北に進路を変えて高田交差点で左折、高田西交差点で右折し、右手にある潮音禅寺こと潮音寺を訪れた。境内には柳原白蓮歌碑と山頭火句碑があり、空米売買で尾張徳川家の領地から追放され、渥美半島へ来た坪井杜国の墓碑がある。
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杜国墓碑の前に立っていると住職から 「俳句をやっているのですか?」 と声をかけられ、その日に咲き始めたという蓮を見せてもらった。蓮の初日はあまり開かないのだという。血統書付きの大賀蓮の水鉢もあった。住職は黒目高も二千匹に繁殖させたらしい。川を渡って「杜国屋敷跡」の看板のある角を左折すると畑のなかに小さな杜国公園。〈春ながら名古屋にも似ぬ空の色/杜国〉の句碑が建っており、投句箱もあった。
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十時を回っていたので急いで西へ向かい、二十分ほどで伊良湖岬のフェリー乗り場に着いた。標識交付証明書がなくても排気量を口頭で伝えただけで発券してくれた。合わせて三千九十円で、十円だけ人の方が高い。十時五十分発、五十五分に及ぶ伊勢湾の航海。波が荒かった。伊勢湾を渡っていると雨に降られた。船内のテレビで天皇の病態が報じられ、平成が来年五月までもたないかもしれない、と思った。鳥羽に着くと雨は止んだ。
嶋田青峰の故地
フェリーを出ると正午になろうとしていた。鳥羽フェリーターミナル二階のレストランで食事をとろうとすると係員のおっちゃんから「ここのレストランはおすすめしない。近くの錦屋がいい」と勧められ、錦屋でてこね寿司と伊勢うどんを食べた。若女将の愛想が良かった。食べているうちに梅雨晴間。志摩半島を縦断し、的矢で渡鹿野島を望もうとしたら、的矢は、ホトトギス同人から除名され新興俳句弾圧事件で逮捕された俳人嶋田青峰の郷里だった。句碑〈日輪は筏にそそぎ牡蠣育つ/嶋田青峰〉も、弟である嶋田的浦の句碑〈海うらら水平線は汽船を引く/嶋田的浦〉も夏草のなかにあった。杜国といい青峰といい不遇な俳人ゆかりの土地ばかり巡った一日だ。志摩半島の浦はどこも簡素で好きになった。尾鷲で小雨に遭い、虹を見た。ひたすら走り、いくつもの浦の潮が戻るのを見ながら走り、十九時に新宮駅近くへ投宿した。
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七月三日:新宮から田辺へ
目覚めるとサッカー日本代表が白耳義に惜敗していた。六時半に新宮市の「路地」を見てから霧雨の国道百六十八号を熊野本宮大社まで走った。
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山岳信仰とサッカー
観光客がほとんどいない大斎原や本殿を見た。熊野は大学一年生のとき以来だから十年以上ぶりだ。拝殿にサッカーワールドカップ関連の展示があったが、侍ブルーのユニフォームを着たスタッフが取り外していた。熊野の神に勝ったのだから確かに白耳義は赤い悪魔だった。
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八時半に給油してから山を下り、新宮市街まで戻ってから那智の滝を見た。数年ぶりに絵馬を書いたり護摩木を焚いたりした。熊野本宮よりも那智の滝を神体とする信仰の方が私にはわかりやすい。
鯨焼肉はレバーの味
十一時には那智を離れ、正午に太地町へ着いた。くじら博物館は千五百円を惜しんで入らなかったけれど鯨恵比須の鯨骨鳥居と燈明崎の山見を見て、道の駅たいじで鯨焼肉定食を食べた。血臭いのでやはり鯨肉は揚げた方がいい。
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尻ではなく太腿で乗る
国道四十二号線をひたすら西へ。里野で水泳パンツに着替えたがちょうど日が陰って寒くなり、海水浴はあきらめた。見老津のあたりで和歌山県警の軽パトカーに跡をつけられたので、先に行かせたら、また後ろに回られてスピーカーで停められた。職務質問だ。「浜松市」ナンバーを見なれないから停めたとのこと。浜松から原付で来たと説明すると「どうしてそんな気になったんですか」と訊かれた。「お尻が痛くならないんですか」とも訊かれたので「尻ではなく太腿で乗ると痛くならない」と答えた。ズボンの下は水泳パンツなので、ズボンの中まで調べられたら即逮捕だっただろう。別れ際に夜間に掛けられる光る反射タスキをもらった。それから道の駅ごとに休み、田辺を目指した。
交番へ出頭
十六時過ぎに道の駅椿はなの湯で休んだ。ベンチに座ってのんびりしていると別のベンチに座っていた老爺が「そろそろ行くか」と独り言を言い、軽トラックでどこかへ行った。老爺のベンチが日陰だったので日射を避けるべく私はその日陰のベンチに移動した。するとベンチの上に財布が落ちていた。あの老爺の財布だと思い、私は戻ってくるまで待つことにした。でも戻ってこなかった。道の駅は定休日で閉まっていた。仕方なく私はその財布を持って近くの椿駐在所まで行った。しかし駐在さんはおらず、備え付けの電話を架けると婦警が富田駐在所まで来ていただけるかと言った。住宅街のなかにある富田駐在所へ出頭し拾得物物件預り書一枚で解放された。一日に二回も警察沙汰だ。交番を出て国道四十二号線に出た途端に雨が降り出した。晴れ間をぬって沿岸を北へ進み田辺駅近くの美吉屋旅館へ投宿した。自動扉が開くと禿親父がソファに寝そべって歌謡ショーを観ていた。客かと思ったけれど主人で間違えなかった。夜風が吹いただけで骨組が唸る旅館の「菊」の部屋に泊まった。若旦那から純喫茶桂のご主人が亡くなって看板を下ろしたと聞いた。灯りが点いているのはどきどき奥さんがいるからだとのこと。
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七月四日:田辺から大和高田へ
北上するには二通りあった。海岸沿いに国道四十二号線を進む海ルートと高野山を経る山ルートだ。高野山は魅力だが山ルートにはガソリンスタンド問題があった。ただでさえ燃費が四十キロ前半まで落ちているのにガソリンスタンドが少ない山中を百数十キロ走るのはガス欠リスクが高い、それに近畿地方の天気予報は全域で雨なのであえて天候の見えにくい山間部を通ることもなく海ルートに決めた。
台風七号ブラピルーン
フロントに鍵を置いて五時半過ぎに出発した。みなべ町の岩代で、四つのH音のやるせなさが素晴らしい〈家有者笥尓盛飯乎草枕旅尓之有者椎之葉尓盛/有間皇子〉が詠まれたという磐代の結松と畑のなかの寺脇にある歌碑を観た。八時くらいまで台風七号はおとなしかったがトンネルを出て由良町になってから本気を出し、激しく雨が降り出した。それでも走り続けたのでジーパンはもちろん下着までぐっしょり濡れた。なぜ走っていたのかと言うと大阪は午後から曇るという予報に賭けたからだ。和歌山市まで強く雨が降っていた。大阪府に入ると小雨になり時々晴れ間も見えた。雨雲レーダーを見ると高野山はもっと強く降っていたので山ルートにしなくて本当に良かった。岸和田城の横を通り和泉市で冷えた体の血流を回復させてから東へ折れ、富田林から河南、水越トンネルをくぐって大和の葛城に出た。山はやはり雨が降っていた。
葛城一言主神社では二人の男性が階段下の祓戸神社へ参拝してから昇段し、一言主神社の拝殿へ参拝していた。一言さんは地元の信仰を集めているらしい。それと拝殿に参拝する事前準備として拝む祓戸神社というシステムは熊野本宮にもあった。祓戸神社の祭神はいずれも瀬織津姫、近畿地方の格式ある神社の様式だろうか。大和高田のネットカフェで���牙を読んだあと大和高田駅近くの福の屋旅館の「菊」に泊まった。また菊だ。女将一家の生活スペースと部屋が廊下一つを隔てて隣りあっているので、おばあちゃん家に泊まった感があった。女将は、橿原神宮の神武天皇が奈良県を大災害から守っていると言った。そういう信仰は美しい。
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七月五日:大和高田から浜松へ
近鉄大和高田駅のミニストップで食事をとった。ちょうど通学時間帯で女子中生・女子高生が目に入る。それは揚羽よりも速いという女子高生に会いに吉野へ行くからだろう。
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三重県南部は雨時々曇りという予報を見て急ぎ八時半には宿を出た。女将から缶珈琲をもらった。桜井を経て九時半過ぎに宇陀の阿騎野へ。吉野とは飛鳥の平地から見上げるような山地のことだった。東の野にけぶりの立つ見える阿騎野は菟田吾城という古代城郭があったらしい。鎌を持った小母さんから「この地は薬草で有名」「元伊勢」と聞いた。
人間のクズが国栖に
吉野川まで南下して国栖の里を眺め十一時前には国栖奏伝習所の横を通り浄見原神社を訪れ記名した。「鯨は人間のクズだ。ちなみにクズは国栖、先住民族の名だ」と言われてからずっと気になっていた土地「国栖」に立てた。
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県道十六号で国道百六十六号線に戻り、鷲家八幡神社の桂信子句碑・前登志夫歌碑・宝蔵寺の能村登四郎句碑を見て、高見山を仰いだ。そういえば吉野で女子校生は見なかった。汗に冷えた体で高見山トンネルをくぐった。それから虹の泉のほかは伊勢までひたすらに走った。
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近畿地方はあちこちで豪雨らしいが、幸運にも私は雨を数粒受けただけで水泳パンツを履いた意味がなかった。猿田彦神社を参拝し十六時前には鳥羽のフェリー乗り場に着いた。十六時半発のフェリーには間に合ったがガソリンが空になりそうだった。あこや真珠と中国産の淡水真珠の違いを聞いた。
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雨の帰浜
フェリーは伊勢湾に出ると波に揺れた。恋路ヶ浜を見下ろしてから国道二百五十九号線を通って豊橋市を目指した。国道二十三号線からは私が「ほぼ原付専用道路」と呼んでいるバイパス横の側道を通り湖西市へ。昼夜食堂港屋本店で浅蜊汁と鯵の開きを食べた。食堂を出ると雨が降り始めた。弁天島を経て国道一号線で帰宅した。四日間の走行距離は九百三十五キロメートルだった。あとヘルメットのシールドが割れていた。
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