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#天国に召された音楽家の曲
takaoito · 2 years
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【愛しあってるかい】バレンタインイブの夜。「第5回浜の町公園レコード大賞」がパーマシルクロードで開催された。福岡音楽業界のボス、松尾さんが言っていたが、いま偉大なる音楽家たちの天国流出が止まらない…...(涙)。神さまが天国で巨大なライブでも開くのだろうか。そこで今回のテーマは「天国に召された音楽家の曲 〜天国から届く愛の歌〜」。参加者それぞれが持ち寄った愛しい音楽家たちのレコード。その偉業を偲びながらいただく、まさこさんの特製ディナー&デザート。おかげでみんなで愛をたっぷりと補充できた(まさこさん!ケンスケさん!ごちそうさまでした)。僕が持参した音楽家は忌野清志郎。高校大学時代に、今の僕を作ってくれた唯一無二のアーチスト。ちょうど雨あがりの浜の町公園に「雨あがりの夜空に」をプレイング!いま清志郎がいたらどんな曲を歌っているんだろう。そんな妄想は尽きない。忌野清志郎享年58歳。いつの間にか僕はその歳を越えていた。あぁ、もっと世界に愛を!世界に希望を!世界に平和を!そう!みんな、愛しあってるか〜〜〜〜い? #バレンタインイブ #第5回浜の町公園レコード大賞 #浜の町公園レコード大賞 #声る会 #天国に召された音楽家の曲 #天国から届く愛の歌 #パーマシルクロード #パーマ屋じゃないよ喫茶店だよ #雨あがりの夜空に #忌野清志郎 #愛しあってるかい #RCサクセション #かけがえのないもの #希望はあちこちに転がっている #findhopetourはじまる (浜の町公園前) https://www.instagram.com/p/ConxRtESne0/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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lyrasky · 1 year
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【Breed/Nirvana】和訳Kurt Cobainの証 Kurt’s Sense of Humour
https://lyra4m.com/nirvana-breed/
今年もこの日がやって来たからGrunge好きとしては、かなりヘヴィーな日である。
4月5日と夏の某日はLyraの頭がボウ〜と天空に想いを馳せる日…つまり
大好きなヴォーカリスト達が天国に召された日だから。
諸事情で書くのが今年は遅れちゃいましたが、迷いに迷い、やはりKurt Cobainを偲ぶ和訳と解説を先に書きましょう。 (Sorry Layne, Wait a minite.gonna write that for you.)
この前のKurtのお誕生日の日に彼のラブソングを和訳&解説した時にも話しましたが、実は彼の曲を和訳したままの曲が幾つかある為、そちらをUPしたいのだけど、話の中心がKurtにならない為、今回も先に伸ばします。
やはりKurtが話題の中心にならないとね、命日は。
人の生き死を目の当たりにするのは辛い。あの経験は2度としたく無いと思う。
そう言った意味では、Kurtもあの人達も、自分の家族では無いし、親友でも彼氏でも無い。
だけど毎日聴いていたアーティスト達で、辛い時も悲しい時もいつも側にいてくれたような存在なのだ。
苦悩してる歌詞を聴いて自分の気持ちに擬えたり、後ろ向きな歌詞に一緒にドツボったり、ただの言葉遊びの歌詞にもパワーを貰ったり、悟りを開いたり(笑)。
あのボロボロ・ジーンズの穴やセーターの穴は、Lyraのこころに空いた穴であり、世間を風通しよくする為の逃げ道だったのかもしれない。
Kurt Cobainの音楽を聴いてると、自分が悩んでいても良いんだって気になる。
そして、音楽を本気で楽しむことが、自分の生き方なんだと再確認する宝物なのだ
2021/4/5/
【Breed/Nirvana】和訳 Kurt Cobainの証 Kurt's Sense of Humour
LyraのBlogへ #kurtcobain #nirvana #breed #davegrohl #kristnovoselic #nevermind #カートコバーン #ニルヴァーナ #butchvig
#kurtcobainrip #rip #grungerock #chriscornell #subpop #soundgarden #laynestaley #chesterbennington
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t-u-e-n-3 · 4 years
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はっぴぃえんど
今回割と長いです。暇な人は読んで欲しい。
久しぶりにすごく楽しかったから。
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2日間の放浪記
昨日(おととい?何日か起きながらに日を跨いでいたので曜日感覚がバグってる。)
数少ない現在でも連絡を取っている高校の頃の友人(以下Tくんとする)がインスタで珍しく弱音を吐いていたので、心配で連絡をしたら今日飲みに行かないかと誘われたので、ちゃんと行った。
(優しい友達の早急な要求は本当に助けて欲しい時のサインだと俺は思う)
Tくんは映画監督を目指していて専門学校に通っていたのだが、「単位を取るための学校」というシステム自体に嫌気がさしたらしく、中退。カンボジアを始め様々な国を渡り歩き、英語もまともに話せないのに彼女さえ作ってしまう強者。最近までフランス人の女性の家に転がり込んでいたらしい。
愛すべきヒモやろう。
現在は写真を撮ることに没頭していて、近いうちに台湾に留学したいとのこと。仕事もちゃんとやっている。映画が詳しい。そんな彼のお悩み相談会が今宵、華の東京、町田で執り行われた。
焼肉屋で一通り話したあと、「お金は使ったら返ってくるものだ」というヒモらしからぬ持論でほぼ全額奢ってもらった。
俺は悪びれもせず、ちゃんとお礼をした。それはもうニコニコと。ヒモに奢られるなんて光栄だ。
嫌味ではない。
ヒモにヒモがついてそれはもう知恵の輪の如く俺らは自らの持つ考えや映画や生き方についての意見をぶつけ合ったのであった。
少しの酔いの中、俺たちは失われた青春を取り戻すべく、知らんビルの屋上に勝手に侵入し、鍵を開け(拍子抜けするほどセキュリティがザル)アルソックの影に怯えながら地上9階の屋上に出てタバコを吸ったり、町田を手に入れたななどとほざいてみたりした。みんなも自己責任を前提におすすめする。
写真見ればわかるけど、全然綺麗じゃねぇの。
まぁそれもまたいい。行為自体にに酔いがあるのよ。
次はあれだなと、もっと高いタワーマンションを指差して、さながら登山家になった2人の知能指数は雌の猿にさえ恋こがれるレベルだったであろう。
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もう一件寄って、適当に一杯ずつ飲んでからTくんとは別れた。彼はやる気が出たと言ってくれた。
いえいえ、こちらこそ
二軒目も奢ってくれてありがとう。
しかしそのあと自身の失態で、自分の身を精神のどん底にぶち込むことになった。深くは書きたくない。
本当に下らないことだから。
際限のない絶望に飲み込まれて、さっきまでの気持ちも忘却の彼方に連れされた。帰りたくも無くなって、今から会えそうな人に片っ端から連絡した。(本当にごめんなさい)すごく寂しかった。人と話したかった。
終電が迫る10分前、誰からもいい返事を得れないまま、もう朝までここにいようと半ば自暴自棄になって駅周辺をぶらぶら歩いてたら、別の数少ない今でも連絡を取る高校の友人(以下Sとする)が泊まりに来なと言ってくれたので、急いで経堂行きの小田急に飛び乗った。
一刻も早く助けが欲しかった。
そいつの住んでる寮に侵入して、ゲロは吐かないと言う約束でストロングゼロをこれでもかと投与した。
ありがとう、ありがとうと何度も思った。
もちろんストロングゼロに。
翌朝、目を開けると当たり前のように二日酔いがそこにいた。ゴツゴツした容姿にテンパ、イケメンとは綺麗に対角線上で重なる。気持ち悪かった。
まぁそれはSだったのだけど。
14:00ごろ急にカレー食いたくね?とSに言われて、「いや気持ち悪いし、食欲ないわ」と返したら、「んじゃ水買ってくるわお前も飲むっしょ」優しい笑みを含ませて颯爽と出て行き、ちゃんと水とカレーセットを買って帰ってきた。
水を大量に飲んでいたら「俺米炊くから」と言われ、違和感なく俺がカレーを作ることになるという間接技を決められた。
まぁ料理は好きだから良い。はっぴいえんどを流しながら作っていたら、ひどくお気に召したようで、曲が終わるまでいいなぁ、いいなぁっと言いながら炊飯器の前にいた。ここまででお察しの方もいると思うが、彼は真髄を極めた阿呆である。
ピピーと米が炊けた。
しかし、彼の家にはカレーに適した器が味噌汁の器とラーメン丼ぶりぐらいしかなかったので、嫌悪の眼差しでご飯をよそい、スプーンが無いというので呆然と箸でカレーを��った。なんか色んな国を冒涜しているようで申し訳なかった。
彼はカレーの味を絶賛してくれた。おお、ありがとう。
そして、後で500円ちょうだいねと言われた。
まぁいいけど、お前はきっとロクな死に方しない。
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奴に勝手に撮られた一枚
しかしここまできて、Sは何故俺がそこまで落ち込んでいたのかは聞いてこなかったので、俺は嬉しかった。
結局俺から話したら笑ってくれて、そこだけで人生自体を咎める必要はない、というようなことを言ってくれた。YouTubeで最近ずっとそんな動画を見てるらしい。
なんだよそれは。逆に心配した。
カレーを食い終わったあと、これからまさかのTとSでタバコが吸えて映画好きのおやじがいる喫茶店に行くというので、もちろん俺も同行させてもらった。
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代々木八幡路上にて人間観察
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18:00ごろの夕焼けで街がキラキラしていた
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これはその道中にいた危機管理能力バグ猫。
初めて野良猫撫でた。汚かった。可愛かった。
そして思った以上にその喫茶店のマスターがすごい人でめちゃくちゃ楽しかった。
映画の話もたくさんしたし、人生観みたいなことも教えてもらえた。マスター本日の名言。
「しょんぼり下を向いてたらお金は拾うかもしれんけど、車には轢かれる」
実際、病気や急アルやらなんやらで4、5回死にかけてるらしい。66歳。
すごく楽しい人だった。マァジで3時間ずっと喋っていた。全部面白い。今まで会ったオヤジの中でダントツだった。絶対また行く。
「代々木八幡 おんぶ」で検索すると出て来る。名だたる著名人がプライベートで足を運ぶらしい。
安藤さくらをおんぶしていた写真があった。
モヤさまもきたらしい。すごいなぁ。
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コロナの影響で21:00店を出て、居酒屋もやってないし、豪徳寺の公園で飲むかとなり、スーパーで適当に酒と食い物を買ってSおすすめの公園に行った。
Sは頑なに煎餅を欲していた。(後にほぼ残す)
以前もこの2人と飲んだ機会があったのだが、結局こいつらとは最終的に公園で飲む。民度が低い。
Sによると公園は駅のすぐ近くにあると言うので歩いて向かったのだが、結局一駅分ぐらい歩かされた。もうこいつの話はまともに聞かないと誓った。踵が靴擦れで血だるまになった。
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公園、謎の遊具にて
22:00ごろ公園では電話をしてる女性とかカップルとか筋トレ中毒おじさんとか、途中に変質者や奇声を上げる大学生と思しき2人など、よりどりみどりの来訪者を迎えて夜の豪徳寺のポテンシャルを見せつけられたのだが、2〜3時ぐらいになるとさすがに俺らしかいなくなった。
俺はしれっと終電を逃していたので、2人とも歩いて帰れる距離なのに朝まで付き合ってくれた。
それからは本当にずっと話していた。音楽のことは少なかった気がする。
映画、人生観、死生観、将来、嫌いな人間の何が嫌いか、昔のあだ名、女、小説、哲学、やりたいこと、人間性、とりとめなく。徒然なるままに。
途中、中学の頃の友人らも電話で召集して、社会人と社会に馴染めなかった人との論争(お互いに尊敬の念がある)をしていたらいつのまにかお酒は無くなった。
S「あぁ、そこの通りまっすぐ行ってすぐにコンビニあるよ」
俺「んじゃあ、Tと買いに行ってくるから、おまえ電話してて」
そして一駅分歩かされた。
こいつに尊敬の念は1ミクロンもない。
ワインと適当にチューハイをTが買って俺は紅茶だけ買った。
戻るとSが俺のタバコをラス1まで吸ってた。
いや無くなったら吸っていいって言ってたけどさぁ。
しかもラス1だけ残すという卑しさ。ほんとブスだ。
しかしこいつは歴とした小田急電鉄社員である。
高収入であり、福利厚生も良い。
世の中ちょろすぎるだろと思った。
結局そんなこんなで朝の6時まで話し通して、全然酔ってもいなかったし、眠くもなかった。
暗いか明るいかの違いしか俺にはなかったのだ。
電車で携帯の充電が切れて、家に帰ってこれを書くまで、色々思い返していた。
人に助けられてばかりの2日間だった。
思えば友人の手助けしたろかいと意気揚々玄関の扉を蹴り去って出てきたのに。
でも2人とも楽しかったと言ってくれたし、本当に久しぶりにお腹が痛くなる程笑った。
朝方Sは、はっぴぃえんどを流していた。
なんだこいつ可愛いすぎるだろと思った。
そして鉄棒の下で立ちションしていた。
なぜお前はそこまでして全てをぶち壊したがるのだ。
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2人を見送ったあとの豪徳寺のホーム。
人の気配は無く、天気も気温も心地よかった。
改めて心を許せる友人(特に同性の)は大切にしなければと思った。多くはない、が決して少ないなんて事はない。1人でもいればいいんだ。2人いたけど。
俺は運がいいのかもしれない。
将来好きなことをやってる中でその人生どうしがまた交じわることがあるなら、どれほど素敵なことか。
まだバンド辞めれないなとも思ったりした。
Tも飽きるまでやりたいことやると言ってた。こいつにはなんだか人生2回目ぐらいの謎の余裕がある。
まぁそれでいいよ。
久しぶりに電車乗ったし、俺に付き合ってくれた
2人には感謝しています。ありがとう。
自分を含め自分の目の届く範囲の人たちを大切にできるだけの心は常に持っていたいな。
帰り道緩い坂を下る途中、空は遠いけど真っ青だった。
俺はいつの間にかはっぴぃえんどを歌っていた。
5/24
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heyheyattamriel · 4 years
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エドワード王 三巻
昔日の王の一代記、三巻
教訓
黄金の日々は足早に過ぎました。エドワードはほとんどの時間をもっぱら両親の仲間と過ごしていました。彼はほかに数人の子供に会いました。誰も彼らの木には住んでおらず、ウッドエルフの主人と、奇妙な組み合わせでも愉快なモラーリンの6人の仲間だけでした。不遜だ、とエドワードは思いました。ダガーフォールでは、彼らがモラーリンとアリエラを絶えずからかっているように、彼の父に話しかける王宮の者も召使いもいません。でも、彼らは召使いでも王宮の人間でもないのです。ただの…仲間です。一人だけがダークエルフでした。カジートの女性と、ウッドエルフの二人は兄妹で、モラーリンよりも大きなノルドの男性、奇妙な見た目のトカゲのような男性は、彼のシュッと言うようなアクセントのせいで、エドワードは彼が何を言っているのかちっともわかりませんでした。ノルドの男は「モラーリンの奴隷」、あるいは単に「奴隷」と短く呼ばれていましたが、モラーリンはいつも彼を「私の奴隷」という意味の「マッツ」と読んでいました。マッツはみんなの武器を手入れし、夜に燃やす火の薪を集めていました。でも、他の人たちが木を運ぶのは珍しいことではありませんでした。モラーリンは必要があるか、そうしたいと思った時にはよくマッツの斧を借りて木を集め、薪を割っていました。
彼らは大抵の時間を、三々五々森の中や平原をうろうろして狩りをしたり、食べ物を集めることに費やしました。普段、モラーリンとアリエラとエドワード、シェイドは一緒にいました。彼らは狩りのために弓を持って行きました。エドワードがモラーリンに射撃を教えてほしいと頼んだ時、彼は同じように上手に撃てる母に頼むように言われました。そして、端正なアヒルを撃ち落としたのは母の矢だったのです。二本の矢が当たり、彼らはアヒルの方に走り寄りながら、どちらの矢がアヒルを殺したのかを言い争っていましたが。
「まったく!」モラーリンはおしりに刺さった黒い矢羽根のついた矢を引き抜きながら強い口調で言いました。「君と結婚する前、私がどうやって食べ物を調達していたんだかわからないよ」
「お仲間がいたじゃないの」
「ああ、ウィローとビーチに出会う前は、マッツとミスと私はみんな餓えていたよ。」モラーリンは歯で彼の黒いダガーを抜くと、動物の体の皮を剥ぎ始め、そばに来て見るようにとエドワードを呼びました。「動物のことを学びたいんだろう?」
「生きてるやつだよ」エドワードは味気なさそうに言いました。彼の上品な母は、熱心に皮を剥ぎ取っていました。
「食うとは人をこうもタフにするものだね」ダークエルフが言いました。「マントを貸してごらん。運びやすくまとめてあげよう」
「僕は王子だ、荷運び馬じゃない!」
「今晩腹ぺこになりたくなければ、自分の食い扶持は自分で運ぶんだ」エルフは彼の得意なユーモアを失っていました。
「やらないよ。僕は食べない。僕に強制なんかできないよ」
モラーリンは背筋を伸ばし、その言葉について考えているようでした。「私が強制させられないって?」彼は挑発するように言いました。
「エドワード、お願いよ―」アリエラが彼に助け舟を出します。
「教えてくれないか、王子さま。では、自分が食べる肉を自分が運ばないなら、どうやってそれを食卓に乗せるのかね。王子が肉を運ばないなら、確かに王と女王も肉を運ばないだろうね…王子が王になるのは、能無しから脱却した時ではないのかね?」
「召使いがいるよ!」
「蟻に給仕させるか?それは名案だ。人間にしか考えつかない妙案だよ!蟻は運搬が得意だからな、メモしておこう。そうは言っても、私は彼らに言うことを聞かせる技を知らない。おそらくお前は教えられるんだろうがね」
「召使いだよ!ここにいるマッツみたいな!」エドワードは叫びました。彼はからかわれるのが大嫌いでした。マッツと他の仲間たちもやってきて、彼らが獲物の上でどなり合うのを聞いていました。
「マッツ?お前は私に鹿の肉を運ばせることもできないと思っているのに、マッツにはそうするように命令できると思うのか?」モラーリンはブロンドの巨人を見上げました。「さて、百聞は一見に如かずだ。マッツ、鹿を運べ」
ブロンドの男は頭を掻き、思慮深げに顎を引き締めました。「閣下、これ以上の名誉はありません…が、大きな鹿ですし、背中の古傷が痛んで…もう少し小さいのを仕留めていてくだされば、できたと思うんですが」
「さて、王子、何か言うことは?」
「あなたが彼を懲らしめるんでしょ」
「何のかどで?かけっこでは勝てるよ。マッツ、私があの樫の木に先に着いたら、鹿を運ぶんだぞ」マッツはゆっくりと首を横に振りました。
「あなたとのお約束はヒーラーとしての約束でした、旦那様。それ以上の訓練を積むまでは、あなたの相談事に干渉することを控えても、許して下さるでしょう。棒で打ち据えてもマッツの背中の傷は良くならないと判断します。もちろん、間違ってるかもしれませんが」
「シルク、お前が鹿を運ぶんだ」
「私がですか?旦那様。すみません、ちょうど思い出したんですが、私は天国の女王ディベラの5番目の家の4番目のいとこなんです。私の立場では、何かを運ぶことを禁じられています」
ウィローとビーチは、ジョーンの月が上がっている間は、いかなる動物の部位も運んではならないとメイジから禁じられていると主張しました。
「王子、このルールが本当にわかるかね?これが人生をとても不便にしているように見える。我々は鹿を焼くために木を運ぶことができる。何時間もかかるし、ここで野宿することになるがね。部分によっては生肉を食べることもできるが、その選択肢を魅力的に感じるほど、私の胃袋はまだ空っぽじゃない。アリエラ、聞いてもいいかな?ハイロックの人たちは、どうやって肉を食卓に乗せるんだね?」
「旦那さま、私がそこにおりました時に確信を持っておりますけれど、魔法を使っていたようですわ。召使いがいましたが、彼らはとてもイライラさせるし、怠惰で、役に立つ以上に手を焼かされました。エドワード、私の坊や、この決まりが当てはまるのはハイロックだけかしら?」
「そうだと思う…」
エドワードは、自分の分の肉を背中に乗せて運びましたが、彼は不平を言いませんでした。そうしてこの件は丸く収まり、その夜の食事はとても楽しいものになりました。でもその数日後には、もし仲間たちが彼が何か運んでいるのを見かけたら、彼らは心配そうにハイロックの王子はそんなことまでするのかと尋ねることでしょうね。
「マッツが召使いじゃないなら、どうしてみんな彼のことを『モラーリンの奴隷』って呼ぶの?」エドワードは眠たくなるようなある日の午後に訊きました。
「まあ、彼は私の奴隷だ。私は彼にお金を払った。ミスと私が持っていた有り金全部をね。リーチ・パース砦の近くで、男が彼を打ち据えているところに行き合った。彼は死にかけているように見えた。ミスと私がやめさせようとすると、その男がマッツは逃げ出した奴隷で、彼はマッツに何をしてもいいのだと言った。それで、私は自分の金を投げ出して、これを持って立ち去れ、さもないと私が手に負えないような殺し方をしてやると言ってやった。彼は後者を選んだ。だから、私はマッツに主人の遺産としてその金を持って、好きなところに行けと言ったんだ。彼は我々に同行することを選んだ。だから、我々は彼の主人と金を埋葬して、それ以来マッツは我々と一緒にいる」
「マッツがそうしたいと思えば出ていける?」
「もちろんだ」
「あそこのベリーをちょっと摘んで来てもいい?」エドワードが尋ねると、モラーリンは頷きました。
アリエラは身体を丸めて横向きに眠っていました。モラーリンは木にもたれながら彼女の隣に座り、彼女の長い黒い巻き毛を片手でもてあそんでいます。彼の眼と肌は明るい日差しに弱いのです。シェイドは近くの太陽の下で身体を伸ばして眠り、彼の黒い毛皮が日光で銀色に輝いていました。エドワードは茂みの中をさまよって、明るい色のグローベリーを摘みました。今はどちらかと言えば鈍い灰色をしていますが、夜になると光るので、そう呼ばれているのです。もしたくさん食べたら、自分も夜光るのかしら、と彼は考えました。または、それを潰して果汁を集めたら…茂みが彼を捕らえました。やがて彼はその中を通るトンネルのようなものを見つけ、それに沿って早足で歩いて行きました。どこに出るのかと不思議に思いながら。
そのトンネルは、積み石の手前の小さな空き地で終わっていました。そこには穴が開いていて、中に何かがいました。エドワードは少し下がって、喉の中で小さな音を立てました。何かが身体を持ち上げて、歯をむき出して唸る牙のある顔を出し、地面に蹄のある足を乗せました。少年はゆっくりと後ろに下がりました。獣は頭を下げ、肩を怒らせて、突進に備えてその巨大な体を縮こまらせました。エドワードは茂みに身体を投げ出そうとしました…でもその場所はありませんでした…するとその時、信じられないことにモラーリンが彼の前に、獣と彼の間に立っていたのです。閃光が光り、衝突音がして、エルフは後ろに何フィートか跳び上がったようで、エドワードの目と鼻の先にしゃがんで着地しました。彼の剣が自分の意思のように飛び出すと、空気が笛のような音を鳴らしました。彼の周囲で空気が弾け、焦げたようなにおいがしました。そして、沈黙が訪れました。
「ここから逃げるんだ、坊や!早く!」
エドワードは、茂みに向かって走り寄り、彼を呼ぶ母の名を呼びながら逃げ出しました。彼女は彼を抱き寄せ、代わりにモラーリンを呼び始めました。答えはありません。すると、どうしたものか、エルフは無傷で、刀を鞘に納めてそこにいました。でも、彼の息は乱れていました。
「殺したの?けがは?」
「どちらもノーだ。シールドで防いだんだ。辛うじてな。お前は雌豚の巣に入り込んで出産の邪魔をしたんだ。運よく最初の一撃で充分だったようだが。敢えて言うなら、彼女はそのあとでも立ちっぱなしの敵を探すのに不慣れだった」
「どうして殺さなかったの?」激しい恐怖のあとで血に飢えたような気持を感じながら、エドワードは強い口調で訊きました。「母豚に対峙する時は、刀や、黒檀の剣すら選ばないだろう。多分、槍だ。長ければ長いほどいい。しかも、彼女を見逃しておけば、来年の今頃にはここに6匹の豚がいるだろう、運が良ければね」
「魔法の盾を作ったんだね」エドワードが目を見開いて言った。
「そうとも、シールドで防いだんだ。タフな老いぼれのダークエルフにいくつかかすり傷をつけて行ったよ」
「エドワード、命の恩人に感謝なさい」母が促しました。
「ありがとう」質問がいっぱいで心が忙しく、エドワードは自動的に言いました。どうやってこのエルフは彼の危機を知ったのでしょう?どうしてこんなに素早く移動できたのでしょう?
「わが子の命を救ったことに感謝する必要などない。ありがとう、シェイド」モラーリンが言いました。「その猫が、何かが起きていると教えてくれた」
エドワードは膝をつき、満足げに喉を鳴らす猫を抱きしめました。「大好きなシェイド。いつでも頼りにしてるよ」
「息子よ」 「私たちの息子」 少なくとも言い訳としては、その言葉は誇らしげに響きました。エドワードは少しの間混乱しました。これには説明が必要ですね。モラーリンが単にまだ彼のことをよく知らず、よく知らない相手に疑念を持つことに利益があると考える傾向があるのは気に入っていました。いずれは…でもその間は、それを楽しんでいたのかもしれません。それは…いいことでした。自分を誇りに思う父がいて、一緒にいることが好きで、色々なところに連れて行ってくれて、話しかけてくれ、耳を傾けてくれる。そして最も特筆すべきことは、そうしたい時は一人にさせてくれる。モラーリンは単に、バラードを作曲する時は、本当に一人でいることが好きなだけでした。
エドワードはビーチとウィローに母豚のことを話しました。「彼がそう言ったから逃げたんだ。わかる?そうしろって言ったから。他に助かる方法は思いつかなかった。だけど…」ビーチとウィローは注意深く聞き、ちらりと視線を交わして、彼らはそのことについて考えてみるだろうと言いました。
夕食後に火を囲んでいると、ウィローが小さなハ���プを取り出して秋の午後とベリーの喜びの歌を歌いました…モラーリンが少年をベリー摘みに行かせたことは除いて。彼らはその部分を勘違いしていました。モラーリンは鋭く座り直すと辺りを見回しましたが、他の者たちはその場からそっと暗闇に姿を消し、ウィローは彼を見ていませんでした。ミスはベリーを摘み、音を立てて食べるような身振りをしながら、小刻みな足取りで炎の明かりの中をぶらぶら歩いていました。モラーリンは頭を下げて唸りました。ミスは何かを見つけたようなパントマイムをして、嬉しそうにスキップしました。マッツの頭と肩が炎の光に閃きました。ミスが手を伸ばして彼を軽く叩き、マッツが牙で彼を切り裂こうとすると、金切り声を上げて後ろに飛びすさりました。巨大な牙と豚の鼻が彼の顔を飾っていました。ミスは大げさに怖がりながら両手で顔を覆いました。シルクは黒づくめで、火花のシャワーを散らしながら跳び上がって、ミスとマッツの間に降り立ちました。ジャーキンを後ろ前に着て、ズボンは膝の辺りまでずり下がっていて、靴を履いていませんでした。手を剣にかけましたが、マッツが突進してそれを宙に飛ばし、くるくる回って視界から消えました。マッツは四つ這いになって飛び掛かりましたが、ミスを取り逃がしました。でも、ズボンは破りました。ミスはマッツを追いかけて火の周りを回りました。シルクは片手に剣を持って、もう片方の手でズボンを引っ張りながらマッツを追いかけ、彼を剣で打ち据えました。
もう一人の人影が現れました。アリエラの青いガウンに身を包んだビーチの頭が、黒い長髪のカツラを乗せて突き出しています。ミスは彼女のスカートの後ろに隠れました。彼女がマッツを睨み付けると、彼は凍り付きました。シルクは彼の背中によじ登りました。ビーチは彼女の髪を後ろに払い、安心させるようにミスの頭をぽんぽんと叩きました。濡れた指で眉を撫でつけると、のんびりと弓を取り出し、狙いをつけて弦をはじきました。
マッツは飛び下がり、シルクの上に倒れ込んで、ガラガラと非常に真に迫った大きな音を立てました。ビーチとミスは、マッツの下でのびているシルクを無視して抱き合いました。モラーリンは、シルクが最初に飛び上がると笑いました。アリエラはビーチが現れるのを待っていました。彼女の頬に涙が流れています。モラーリンは身体を二つに折って大笑いしながら、木に拳をぶつけました。澄んだ笑い声の波紋と忍び笑いが広がり、金貨のシャワーが輪の中に落ちました。仲間たちは集まって、人間がするようにお辞儀をしました。
「もう一回、もう一回やって!」
「やめてくれよ!」モラーリンはまだ笑いながら喘ぎました。「母豚よりもお前たちはよっぽど私を殺しかけたよ!どうかお慈悲を!」
「また今度ね、素敵な皆さん…私たちの王には長い1日でしたもの。みんな、本当にありがとう」
街中が見ていたのでしょうか?エドワードは後ろを見つめましたが、すべてが暗闇に溶けて行きました。「本当のことじゃないんだ」彼は叫びました。「あなたは英雄だ。みんなあなたをからかったんだ」
「そう、そうだよ。そうだとも。特に最後がね。イェフレのお恵みだ、楽しかった!」
「みんなが見てたよ!みんなにもう一回やってもらうの?」エドワードは呆れかえりました。すべてが馬鹿馬鹿しく見えたのです。
「みんなにやってもらう?間違いなく何世紀もタムリエル中で何度も上演されるよ。でも、こんなにうまくやることはないな」
「でも全然あんなじゃなかったよ」
「もしマッツが―つまり、母豚がもう一度突進してきたらそうなっていたよ。アリエラの弓は私の貧弱な剣よりずっと効果的だっただろう。それに、彼女はモラーリンをカジートみたいに跳び上がらせたんだからね!」彼は指で眉を撫でつけるアリエラの特徴的な素振りをまねして、また長い間笑いました。「ああ、矢を見つけられなければ、彼女は獣を目だけで殺していただろうよ。マッツ、お前は彼女以上に母豚に似てるよ。大きいしな。誓ってもいい!ミス、この年を取ったごろつきめ、無邪気に見せられるのはお前だけだな」
「でも―ほんとじゃないんだ!」エドワードは抗議しました。
「坊や、真実は一つしかないと思っているのかね?今日、お前が見たことが真実かい?真実のすべてを見たのかな?何が起きたのかを。今夜お前が見たものは、見えていない真実の数々を照らし出したのだ。もしお前がそうしたければ…一生をかけてこのことを考えてみても、すべてを見ることはできない。それはずっと遠く、深いところに行って、私たちすべてを超えて、永遠の深い静寂へと、池の中の波紋のように広がっていくからね。何が起きたかは、真実の中のちっぽけな一部に過ぎない…一番小さな部分かもしれない。そして、お前が見たものは、やっぱり小さいんだ」
それでもエドワードは、王というものは、本当にもっと威厳を持つべきだと考えました。でも、口には出しませんでした。
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lucestern · 5 years
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2019年活動まとめ
 1月 しなびた雑巾
・箱根駅伝で1月1日から出勤をキメる ・ヴォイスオブウエストの6日連続コンサートで先輩が厳しくて精神的にやられる
*展「エキゾチックモダン展」庭園美術館 *展「扇の国、日本展」サントリー美術館(見せつけられたよコンセプトへの愛) *劇「ON THE TOWN」国際フォーラムC(ヅカデビュー!) *劇「ファントム」東京宝塚劇場 *展「ムンク展」東京都美術館(これが2019年来場者数2番手になるとは…) *劇「罪と罰」シアターコクーン(三浦春馬への愛を認識した年だった) *他「Gateway to Science」(クリレク監修の先生との関係づくり、私頑張ったなあ) 
2月 表面張力のその向こう
・ISEFの書類の準備に追われて本当にキャパオーバー、よく生きてたよ。強制キャパ拡張は良くないね今の時代。後輩にはやらせない、ダメ絶対。
*音「Nickelback Tour」日本武道館 *展「新 北斎展」森アーツ(いまだにマグカップを愛用) *展「アルヴァ・アアルト展」東京ステーションギャラリー *映「メアリー・ポピンズ リターンズ」(おもひでの…) *他「世界らん展」 *展「奇想の系譜展」東京都美術館(和ものなのにグッズのセンス良すぎた) *展「千の技術博」国立科学博物館
3月  雛祭り何それ美味しいの
・えりちむで初名古屋旅行、手羽先爆食い ・かしまし荘から涙の退去(あれこの時期だっけ?曖昧模糊メモリー) ・ホワイトデーの手作りチョコとイタリアンがおいしすぎて泣いた
*映「グリーンブック」 *劇「世界は1人」シアターコクーン(俳優女優さんを生で観ることが日常化?) *劇「三月歌舞伎 弁天娘女男白浪」歌舞伎座 *展「工事中!」日本科学未来館 *展「河鍋暁斎 この手に描けぬものなし」サントリー美術館
4月 あたしだってまだか弱い娘なのよ
・かわいい後輩が入社、「1年目だから」が使えなくなりプレッシャーが増える ・いつのまにか自分より後に部に入ってきた人が多く、そのプレッシャーも増える
*劇「クラッシャー女中」本多劇場 *映「ブラッククランズマン」 *音「John Mayer Tour」日本武道館(かおりと二度目のメイヤー、あいつやはりイイ) *劇「シブラク」(昇々さん楽屋挨拶のため) *劇「上野鈴本 4月下席昼の部」(スーツで日中に寄席行くのヤバい快感) *展「よつばと!原画展」池袋PARCO *展「Information? Inspiration?」サントリー美術館(nendo~いいよ~) *展「トルコの至宝」国立新美術館 *展「ウィーン・モダン」国立新美術館*劇「BACK TO THE FUTURE シネオケ®」NHKホール *劇「桂文珍独演会」国立劇場
 5月 ハレルヤあたし
・親友が渋谷に引っ越したためその辺のQOLがアップ ・ISEFへの引率出張で大いにに心を動かされ、教員になりたかった部分のパッションがだいぶ成仏した ・初めて制作から任せれた落語会が満員御礼で大成功し自信につながる
*劇「妹背山女庭訓(文楽)」国立劇場(5時間あったよ…) *展「百年の編み手たち」東京都現代美術館(リニューアル後初) *展「ムーミン展」森アーツ *劇「第16回よみらくご『ああ落語家族』」 *音「ブラッド・メルドー トリオコンサート」サントリーホール
6月 脱力タイムズfeat.
・ISEFから帰国後、「すべての仕事を私がやらないと死ぬという訳でもないやん」という当たり前のことに気が付き、随分と仕事が楽になる。いいねいいね~! ・このあたりでバッサリとショートカットにした記憶、おおむね好評
*他「井上涼 びじゅチュー.ン!ライブ」二子玉川RISE(伝説の「セザンヌ~!!」) *映「海獣の子供」(友、今思うとこの頃から…) *音「ウルフルズライブ」Zepp Tokyo(初ライブデート) *展「大哺乳類展」国立科学博物館(KV展開グッズかわいい) *展「クリムト展」東京都美術館 *展「松方コレクション展」国立西洋美術館 *劇「キネマと恋人」世田谷パブリックシアター(初KERA!好きになったよ) *音「サザンオールスターズライブ」東京ドーム *映「プロメア」 *劇「三谷歌舞伎」歌舞伎座
7月 こ、これがQOLか…
・仮初の同棲生活をするも生活リズムの違いに唖然(この時期じゃないかも) ・担当イベントが多すぎて部で問題となり数が調整される
*展「クリスチャン・ボルダンスキー」国立新美術館 *展「日本のグラフィックデザイン2019」デザインハブ *展「The Science Behind PIXAR」森展望台のところ(新知識の連続) *劇「7月大歌舞伎 成田千本桜(海老蔵早着替え)」歌舞伎座 *展「特別展りぼん 250万りぼんっ子大増刊号」新宿タカシマヤ *劇「お気に召すまま」東京芸術劇場 *劇「恋のヴェネツィア狂騒曲」新国立劇場(時期違うかも) 
8月 クレッシェンドの足音
・念願の白川郷の旅へ、そして郡上八幡にも心洗われる良き夏休み ・伊豆のAirbnbと白浜で日焼けマン ・クリレクの制作をメインでゴリゴリ進め充実感
*展「井上涼展 夏休み!BYOBUびじゅチュ館」MOA美術館 *展 兵庫県立美術館 なんたらコレクション展 *劇「8月納涼歌舞伎 やきじた④」歌舞伎座(これがあってよかったよ歌舞伎!) *劇「ギョエ~!旧校舎の77不思議」本多劇場
9月 秋はいつだって
・敬愛する先輩の異動に伴いおセンチになる ・溶連菌に感染��高熱を発症 ・ベトナムへ初海外デート旅行! ・24歳になるなど…みんなありがとう… ・やたらと渋谷の友と会う、なぜなら我々はヒプでオタ回帰してしまったから ・英国院から友が帰国(創作ファンタジー間に合わず)
*劇「愛と哀しみのシャーロックホームズ」世田谷パブリックシアター *映「記憶にございません!」 *展「美と、美と、美。(資生堂の周年展)」銀座三越かどこか *劇「来日公演 BODYGUARD」シアターオーブ
10月 表面張力のその向こうリターンズ
・台風で東京が外出不可能になり、実家で㋐とお泊り。バカにしていたバチェラー3を一気見する愚行に出る ・表彰式の司会デビュー、人前で話すの好きだし、嬉しそうな子供たちに泣きそうになる ・コンサートの準備がキツすぎて沸騰したが、チームの絆は深まった
*展「バスキア展」森アーツ *展「塩田千春 魂がふるえる」森美術館(森について話そうよどうしようよ)*展「細野観光」森展望台のところ *映「蜜蜂と遠雷」 *他「サプール ファッションショー」みなとみらい *音「ららら♪クラシックコンサート Vol.6『ミュージカル特集』」サントリーホール *劇「落語一之輔七夜」よみうり大手町ホール(師匠にはたかれたので面白くなれるかもしれない)
11月 コンフィデンスマンOL
・ハリポタ展と英語弁論大会に忙殺されたけど、そんな時期にもメリハリがつくように ・ルポールのサイトをOPEN!ホームページの勉強にもなったし良かった ・まさ��のFeel Cycleというジムに契約、私もびっくりした
*映「YESTERDAY」 *劇「カリギュラ」新国立劇場 *展「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」横浜美術館 *劇「KAWAII KABUKI」サンリオピューロランド(古典の裾野活動の鑑) *展「岡本太郎20周年」岡本太郎記念館 *音「コラブロ in Japan」よみうり大手町ホール *劇「ドクター・ホフマンのサナトリウム」KAAT *展「コートールド美術館」東京都美術館 *展「ハプスブルク展」国立西洋美術館 *展「ゴッホ展」上野の森美術館 
12月 なにかとEMO
・部署再編!叱ってくれる人が減り仕事が急に来るので自己管理が大事になる(怖い) ・ハリポタ展サイトディレクションたのしかった~ ・ギターが京都へ行くのでSAWで鬼怒川へ温泉旅行 ・コンテンツ界の各方面に少しずつ人脈を広げた ・科学賞に対する思い出が尋常でなくなってしまう ・出そう出そうと思っているうちに企画書を今年も出せずに仕事納めしてしまった
*劇「あれよとサニーは死んだのさ」スズナリ *劇「配置された落下」三鷹SCHOOL(友達の作・演出デビュー作) *劇「Q」東京芸術劇場(野田地図ありがとう) *劇「蝙蝠の安さん」国立劇場
雑感
2019年はお仕事が2年目に突入。まだマミーは渡り鳥をやっていて、いるようないないような感じの生活。振り返ると仕事が多忙な時期は2度ほど来ていて、昼や夜の食事をおろそかにしていたら謎の病に冒されました。健康は勝手に湧き出るものではないというじわりとした覚悟を決めさせられたな。
そんな仕事の繁忙期や、師と仰いだ先輩の異動を乗り越え、昨年よりずいぶん人間らしく私らしく、バランスの良い人生を送れたのかなと。都合よくポジティブ(そして神経が太い)ので♬人生は夢だらけ~なテンションで張り切ったぜ。あと漫画喫茶ありがとう。
彼氏は入社をしてMAX朝方になりながらもコンスタントにハッピーをくれました。そして渋谷の友人と院生の㋐ちゃんにたくさん遊んでもらった。ひとり行動もかなり多いけどね。展覧会と観劇にとにかくたくさん行って、コンテンツいっぱい摂取したなあ。HPを広報するために勉強するのも、ネタを探しに寄席に行くのも、生徒のサポートのために案内を作るのも、無給でもモチベーションはあるような内容だということが、仕事なんだから奇跡なのよなあ。時間もお金も、仕事のためなんだか私生活のためなんだか分からない使い方をしていて、それが全然嫌でないので、幸せ者だなと思っています。
【ベスト展(from 33)】
①「コートールド美術館展」東京都美術館 ②「Information? Inspiration?」サントリー美術館 ③「扇の国、日本」サントリー美術館
やっぱり、価値の再構築というのが私のなかでポイントです。①はそれを王道に丁寧に、②はそれを新進気鋭にアイデア勝負で、③はキュレーションのパワーで上手くやっていて、それぞれ迸る愛を感じました。こういうものを思いついて創って進められるようになりたい。逆にもどかしいものもあり…来年もたくさん観ようね、ハム太郎。
【ベスト劇・音(from 37)】
①「キネマと恋人」世田谷パブリックシアター ②「ららら♪クラシックコンサート Vol.6『ミュージカル特集』」 ③「ギョエ~!旧校舎の77不思議」(ヨーロッパ企画) ④「七月大歌舞伎 成田千本桜(海老蔵早着替え)」
 人生で断トツ生ものを観た年だったけれど、かといって断トツで好きなものはなかったかもしれないな。とはいえ、①KERAワールドの笑いと涙のバランス感覚と独特の映像演出にはほだされてしまい、年間で2本も観ることに。あと自画自賛だけど②らららはミュコンの最高峰クオリティを出せたのではないかしら、観客の眼でもセトリと顔付けがベストでした。③はここまで小ネタの連続でやりきったことへの拍手。あと④今年何本も歌舞伎を観たけれど、海老蔵は初めてだったのでとくに印象的でした。
生ものについてまだ1本軸の通った好みはないけど、「一瞬でも期待や想像を超えた瞬間があるとその日はそれでよしとなる」とような気がする、だから残念で帰る日は少ないね。そして「生ものだから、その日だから、その場だから、その人たちだから」の良さがあるとなおのことアガる。個人的には笑いがあるとさらに良く。まあ好きで来る人も、初めての人も、そんな瞬間を提供できると良いな。
【ベストお仕事】
①第16回よみらくご ②ISEF関連もろもろ ③HP展あれこれ
もともと好きで自分だから出来ると思ったことも、まったく疎くても喜びが得られたものも、ともあれもっと力をつけて頑張っていくぞい。無理せずにね。
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京都を愛したデヴィッド・ボウイが涙した正伝寺の日本庭園
NEWS WEEK
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
<訪日外国人にも人気の日本庭園。なぜ歴史に名を残した人たちが日本庭園にたどり着くかを考えると、その見方も変わってくる。デヴィッド・ボウイは日本のテレビCMに起用された際、自ら正伝寺を撮影場所に希望したという>
金沢の兼六園や岡山の後楽園、水戸の偕楽園など、人々を魅了する日本庭園は各地にあるが、訪れるのは日本人だけではない。
実際、Japanese gardens(日本庭園)に関する英語の情報はインターネットにあふれており、アメリカには日本庭園の専門誌まである。今や日本庭園は、日本を訪れる外国人にとって外せない「見るべきもの」となっているのだ。
京都を中心に庭園ガイドをしている生島あゆみ氏はこのたび、「なぜ、一流とされる人たち、歴史に名を残した人たちは、日本庭園にたどり着くのか」をテーマに執筆。『一流と日本庭園』(CCCメディアハウス)を刊行した。
庭園そのものだけでなく、それらを造った人物、深い関わりのある人物の人生を見つめた上で、庭園との結びつきを読み解いた。これ1冊で日本庭園の見方・楽しみ方が変わるというユニークな一冊だ。
足利義満は金閣寺を、稲盛和夫は和輪庵を造った。スティーブ・ジョブズは西芳寺に、デヴィッド・ボウイは正伝寺に通った。ここでは本書から一部を抜粋し、3回に分けて掲載する(今回は第2回)。
※第1回:利他の心に立つ稲盛和夫が活用する京都の日本庭園「和輪庵」
◇ ◇ ◇
デヴィッド・ボウイ(1947年〜2016年)と正伝寺(しょうでんじ)(京都)
たびたび京都を訪れていたデヴィッド・ボウイが、その美しさに涙したという正伝寺の庭。白砂に七・五・三の刈り込み、遠方に望む比叡山の借景......。世界的なアーティストは何を感じとったのか。
親��家のデヴィッド・ボウイ
ボウイは、親日家で有名でした。また仏教や禅に造詣が深かったようです。BBCテレビ『デヴィッド・ボウイの日本流への熱情』によると、ボウイが20歳頃、舞踊家リンゼイ・ケンプ氏のもとで、ダンスとマイムを習いました。このケンプ氏が、伝統的な歌舞伎の様式に大きな影響を受けていたそうです。歌舞伎や能という伝統芸能が、ボウイが日本文化を知る入り口になりました。
また、チベット仏教の高僧はボウイと親交があり、彼が仏教の僧侶になるつもりだったと証言しています。もともと、仏教に深い関心があったようです。
アルバム『ジギー・スターダスト』全盛期の頃に、スタイリスト・高橋靖子、写真家・鋤田正義、ファッションデザイナー・山本寛斎などがボウイと親交があったそうです。
鋤田正義はボウイを京都で撮っていますが、ボウイの希望は京都の人々が日常の生活を送るような場所で、というものでした。
ボウイが梅田行きの阪急電車の前でさっそうと立っている姿は、ファンだけでなく京都に住んでいる人達をも魅了します。切符を買っていたり電話ボックスで受話器を持っていたりする写真などもあります。古川町商店街では、当時、創業70年のうなぎ店の名物八幡巻きを買っている姿もありました。
スターダムにのし上がった1970年代後半、プレッシャーなどからドラッグの誘惑に苛まれ、ベルリンに移り音楽活動をしていた時期がありました。名盤「ロウ」「ヒーローズ」「ロジャー」のベルリン三部作を制作しました。この頃、ボウイはツアーの合間を縫うように京都を訪れていました。ボウイにとっては大きなターニングポイントで、自分自身をリセットするために京都に来ていたそうです。
大徳寺の僧侶は、ボウイと親交がありました。日本、そしてその精神の奥にある禅に、ボウイは向き合っていったのだそうです。WOWOWドキュメンタリー『デヴィッド・ボウイの愛した京都』で「禅の中では、自由を得るというのが究極にあり、特に死ぬことからの自由のことだと。変わるというのは自分が死ぬことで、ボウイは、自分が変わることから真の自由を求めていたのではないでしょうか。」と僧侶は話していました。
「新しい自分、本当の自分の姿を京都で見つけたのです。京都の時間の流れを、ボウイは大切にしていたようです。常に今が大事だということです。」と彼は続けます。
ボウイは芸術や文化、歴史を学ぶ才能に溢れていたと言います。美術品のコレクターではなく、その物の精神を自分のものにしていく才能があったそうです。「ヒーローズ」のB面に収録されたインストゥルメンタル曲「モス・ガーデン」では、美しい琴の音色が聞こえてきます。これはファンが、直接本人に手渡したおもちゃの琴の音色です。これを弾きこなして、自分の音楽表現をしている才能に凄さを感じます。
1990年代には、イマンと新婚旅行に京都に来ていますが、滞在したのは老舗旅館「俵屋」でした。また、江戸時代創業の蕎麦屋「晦庵(みそかあん)河道屋(かわみちや)」本店もお気に入りだったそうです。俵屋と河道屋は、スティーブ・ジョブズも好きでした。二人が遭遇した可能性は少ないと思いますが、好みが似ているのが不思議です。
正伝寺の歴史とその庭園
ボウイが愛した正伝寺は、どのようなお寺なのでしょう。正伝寺は、京都市北区西賀茂にあります。五山送り火で有名な船山の南側に位置しています。臨済宗南禅寺派の諸山の格式を持つお寺です。山号は吉祥山(きっしょうざん)。寺号は正伝護国禅寺で、本尊は釈迦如来です。
正伝寺は、1260年、宋より来朝した兀庵普寧(ごったんふねい)禅師の高弟が、京都一条今出川に創建しました。1265年に兀庵普寧禅師は宋に帰りますが、その後、東巌恵安(とうがんえあん)が跡を継ぎ、1282年にこの西賀茂の地に移りました。
応仁の乱で荒廃しましたが、徳川家康が再興します。本堂は、1653年に金地院の小方丈が移築されたものです。伏見桃山城の御成殿(おなりでん)の遺構を移したものとも言われています。方丈の広縁の天井には、伏見城落城時、徳川家臣・鳥居元忠と家臣らが割腹し果てた廊下の板を、供養のため天井に貼った「血天井」があります。
方丈の各室の襖絵は、1605年頃、徳川家康の命により狩野山楽が描いた中国・杭州西湖の風景です。山楽の残した貴重な作品です。
庭園は白砂とサツキ等の刈り込みが並ぶ枯山水です。方丈の東側に造られており、敷地は363平方メートルです。
方丈から見て白砂の奥に、右から、七つ、五つ、三つと、植栽の大刈り込みがあるだけです。これを七・五・三形式と言いますが、通常は石が七・五・三に置かれ、植栽で表されているのは正伝寺だけです。
植栽構成は、三つがサツキのみ。五つがサツキとサザンカ、七つがヒメクチナシ、アオキ、サザンカ、サツキ、ナンテン、ヤブコウジ、チャと組み合わされています。
この庭園は江戸初期に造られました。小方丈が金地院から移築されているので、小堀遠州作とも言われていますが、時期的に見て、別の作庭家との説もあります。
江戸初期には、滋賀県の大池寺庭園や奈良県大和郡山の慈光院庭園など大刈り込みの庭園が他にも存在しています。龍安寺の石組が「虎の子渡し」と言われるのに対し、正伝寺の七・五・三とする刈り込みは「獅子の児渡し」と言われています。ゴツゴツした石が虎で、ふわっとした植栽の刈り込みを獅子と見立てたのでしょうか。
明治維新以降、寺領・社殿の召し上げなど苦しい時代になります。正伝寺の明治期の写真が残っていますが、高木が増え、刈り込みも乱れた様子です。
戦前の1934年、重森三玲を中心とした京都林泉協会の会員有志が、後から加えられたであろう石を取り除くなど荒れた状態を整えました。こうした努力により、かつての姿を取り戻した現在の庭園は、京都市の名勝に指定されています。
庭に敷き詰められた白川砂と緑の刈り込みの植栽、下界を遮断する漆喰塗りの塀の構成の向こうに、遠山として望めるのが比叡山です。遠くにポツンと比叡山だけを見渡せる巧みな借景の取り方が、正伝寺の庭をより特別な存在にしています。
正伝寺とデヴィッド・ボウイ
京都の北に位置する正伝寺は、最寄りのバス停から歩いて20分ほどかかりアクセスが良くありません。山門を抜けると登り坂の山道が続きます。本堂まではおよそ250メートル。静かな山道はやがて、下界と離れた特別な禅の庭へと誘ってくれます。
実はこの人里離れた禅寺の正伝寺の庭は、知る人ぞ知る名勝なのです。どうしてボウイがこの庭のことを知っていたのでしょうか。おそらく、彼の友人だった米国出身の東洋美術家・デヴィッド・キッドの存在が大きかったのだと思います。
デヴィッド・キッドは、九条山に邸宅を持っており、「桃源洞」と名付けていました。ボウイはここをよく訪れたそうです。ボウイは、桃源洞の居間にあった平安時代の地蔵菩薩を眺めて時を過ごしていたそうです。菩薩の控えめな様子から深い哀れみを感じていたのではないでしょうか。
1979年の年末、広告代理店が宝焼酎「純」のコマーシャルにボウイを起用する提案をしました。アーティストとして非常に高い純粋性を持った人として、彼以外にいないということでした。
ボウイはお気に入りの俵屋に泊まり、撮影は嵐山にある松尾大社近くの公園や正伝寺で行われました。正伝寺を希望したのは、ボウイ本人だったそうです。宝ホールディングスの元会長・細見吉郎は、学生時代からずっと京都に住んでいましたが、当時、この寺の存在を知らなかったそうです。整然とした枯山水庭園と比叡山の眺めに感動し、訪れる人も少なく、静寂に包まれていたので「ボウイさんが正伝寺を指定した理由が分かった」と語っています。
――「撮影中にボウイさんは庭園を見つめ、涙を浮かべていた」と細見さんは振り返る。「景観に感動したのか、何か悲しい思いをしたのかは聞けなかった。繊細で純粋な人だった」と記憶をたどる。――(日本経済新聞「D・ボウイが涙した静寂」/2016年2月19日)
宝焼酎「純」の販売数量は、1980年からの5年間で11倍に増えたそうです。
コマーシャルには、ボウイ自身が作った「クリスタル・ジャパン」という、雅楽を意識したインストゥルメンタルの曲が使われました。正伝寺の庭の白砂の上に、グラス片手に座っているシーンはとても印象的です。
私がこの庭を訪ねたのは、紅葉が始まる頃でした。デヴィッド・ボウイが愛した庭を鑑賞しようと、海外からの観光客の姿もありました。
刈り込みが美しい庭の方丈前には数人がいましたが、みな庭を観ており、沈黙だけが心地よい空間を作っていました。しばらく静観していると、心が洗われたような気持ちになりました。
ボウイもまた、心を清めるように真の美を前にしていたのかもしれません。庭には、自分をリセットするとともに、自由にしてくれる作用があるのかもしれません。
※第3回は5月23日に掲載予定です。
※第1回:利他の心に立つ稲盛和夫が活用する京都の日本庭園「和輪庵」
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『一流と日本庭園』  生島あゆみ 著  CCCメディアハウス  
正伝寺  京都府京都市北区西賀茂北鎮守菴町72
http://shodenji-kyoto.jp/
正伝寺は、京都市北区西賀茂にある臨済宗南禅寺派の諸山の格式を持つ寺である。山号は吉祥山。寺号は詳しくは正伝護国禅寺という。本尊は釈迦如来。
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omiz · 2 years
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シンガー・ソングライターで牧師の小坂忠さんの追悼告別式が7日、埼玉県の所沢市文化センター「ミューズ」で行われた。ミューズは、小坂さんがコンサートなどで何度も使用してきたホールがある会場。長年付き合いのある関係者らが小坂さんとの思い出を語るとともに、生前収録したライブ映像を流すなどして、73歳で一足早く「天の故郷」に帰った小坂さんに最後の別れを告げた。
司式を務めたのは、ワーシップリーダーとして小坂さんと共にCDも出している山口武春牧師(ニューホープ横浜)。高校1年生の時、小坂さんの歌声を初めて目の前で聞き、「これほどまでに魂を震わせる歌を歌う人がいるんだ」と感動した当時の記憶を振り返った。そして、宗教や考えの違いはあったとしても、「愛する小坂先生の死を悲しむ心は皆同じです」と言い、小坂さんが「伝え・歌い・信じ」続けた神を「知り・たたえ・礼拝」するときとしたいと語った。
賛美宣教団体「ユーオーディア」代表の柳瀬洋さんは、ドイツ留学中にクリスチャンとなって帰国した後、小坂さんが主宰していたクリスチャン芸術家の集まり「クリスチャン・アーティスト・フェローシップ」(CAF)で、初めて小坂さんと出会ったという。小坂さんが「音楽のジャンルはみんな違うけど、賛美というジャンルでわれわれは一つ」と語っていたことや、「キリストの香り」を意味するユーオーディアの名付け親が小坂さんであることなどを紹介。ユーオーディアの他のメンバーと共に、小坂さんの妻・叡華(えいか)さんが作詞し、小坂さんが作曲した「恵みの雨」と、代表作「勝利者」を演奏した。
1948年に東京で生まれた小坂さんは、中学時代から大学生らとバンドを組む音楽少年だった。66年に日本コロムビアから、ロックバンド「ザ・フローラル」のボーカルとしてデビュー。75年にリリースしたソロアルバム「ほうろう」は、今でも日本のR&Bの名盤として評価されている。しかし、この年は小坂さんにとって、試練・転機の年でもあった。当時2歳だった一人娘の亜実さんが、全身やけどを負ってしまう。だが、叡華さんの祖母が祈り、また祖母が連れていってくれた教会でも祈ってくれたことで、亜実さんはやけどの痕が残ることなく、きれいに回復することができた。この経験がきっかけで教会に通い始め、翌76年には夫婦で受洗、クリスチャンとなった。
78年には日本初のゴスペル専門レーベル「ミクタムレコード」を設立し、本格的に賛美による宣教活動をスタート。数多くのワーシップソング、ゴスペルソングを手掛けていった。ミクタムレコードの設立10周年記念として87年に開催した野外コンサート「ジェリコ・ジャパン」は、その後95年まで続き、計7都市で13回開催。2万人を動員し、日本のキリスト教会に大きなインパクトを与えた。そして91年には、通っていた日本フォースクエア福音教団秋津福音教会の牧師となる。
同教団の理事・総理である増井義明牧師(函館シオン教会)は、小坂さんから直接、救いの証しを聞いた際、神の愛が分かったときの感動を伝えられるとともに、「もっとイエス様のことを伝えていこう��。僕は何でもするから」と熱く語られたことを紹介した。亡くなる約1カ月前の電話でも、「もうあまり長くない。時間が残されていないんだ。でも、もっと伝えなければいけない人が大勢いるんだ」と話していたとし、小坂さんが病と戦いながらも歌っていた理由は、「歌を通して人とつながり、自分の人生を変えてくれたイエス様を知ってほしい、賛美を通して多くの人がイエス様を体験してほしい、その強い思いでした」と伝えた。
小坂さんとは高校時代からの付き合いだというドラマーの林立夫さんは、クリスチャンになる前の小坂さんについて、「とてもシャイで、少しわがままで、どこか出口を探し求めているようで、でも何か自信なさげ」な人だったと振り返った。しかし、2000年から再び活動を共にするようになってからの小坂さんは、外見は以前と同じであっても「中身は大きく変わっていました」と言う。歌も以前より力強くなっていたとし、「自分のためではなく人のために歌う」小坂さんの姿勢に学んだミュージシャンは少なくないはずだと語った。
この10年余り、特に親しく交流してきた英国出身のラジオDJ、ピーター・バラカンさんは、好きな日本の楽曲を聞かれると、必ず小坂さんの「ほうろう」を挙げるという。小坂さんを含め、ソウルミュージックの歌手がなぜこれほどの説得力を持つかといえば、「やはりそこに信仰心があるから」と話し、林さんが見た小坂さんの変化に同意した。
歌手Asiah(エイジア)として活動する亜実さんは2年前、14歳だった次女のスカイさんをがんで亡くした。ショックで歌えなくなってしまった亜実さんに、小坂さんは「君は歌い続けなさい。歌ってほしい。パパは君の歌が大好きだよ」と言ってくれたという。「最後にもう一回だけ、パパとデュエットを歌いたいと思います」。そう言うと、生前の小坂さんの録音音声と共に「Unforgettable」を歌った。
メッセージを伝えたのは、40年前に小坂さんと出会い、日本のリバイバルのために命を懸けようと血判状さえ交わした仲だというアーサー・ホーランド牧師。「もっと神様に仕えたいという思いを持ってまい進してきた同志です」。ホーランド牧師はそう言い、古くから歌われている賛美歌や聖歌が主流だった当時の日本のキリスト教界で、多くの批判に遭いながらも、新しい賛美を作り歌い続けた小坂さんを語った。そして、小坂さんの願いは、一人一人がキリストに出会い、心の中に受け入れることだと言い、満席となった約800席の会場を祈りで導いた。
 最後には、小坂さんが自身の葬儀のために作ったという「He comes with the glory」を、参加したミュージシャンらが熱唱。「住み慣れたこの街から 故郷へ帰るだけ」「心残りがあるなら 君に会えなくなること 先に行って待っているよ」などと歌った。
あいさつに立った叡華さんは、半世紀以上連れ添った小坂さんとの思い出を語るとともに、小坂さんが5年前に急性胆のう炎になった上、大腸がんと胃がんも併せて見つかり、10時間に及ぶ大手術を受けたこと、またその後の闘病生活などを話した。
手術後の3年間は投薬もなく元気に過ごしていたというが、ちょうど新型コロナウイルスの感染が拡大し始めたころから抗がん剤治療を開始。だが、それから間もなくして腸閉塞となり、大腿(だいたい)骨や横隔膜、小腸、大腸へのがんの転移も見つかり、手術が続いた。そうした中でも、昨年11月6日には、日本武道館で開催された松本隆さんの作詞活動50周年記念ライブに出演。この日は、結婚50年の記念の日でもあった。
昨年12月はクリスマスコンサートで奉仕もしたが、その後は体力の低下が著しく、抗がん剤治療の継続は困難に。今年1月からは訪問看護のサービスを受けるなどし、自宅での看護に切り替えた。3月には、最後の仕事となった週刊誌のインタビューに応じ、4月17日のイースターは、座りながらではあったものの自身の教会でメッセージを伝えた。その翌週、看護師から「そろそろ心の準備を」と告げられ、以前から行こうと考えていた軽井沢へ1泊2日の旅行に。小坂さんが天に召される直前の27、28日の2日間だった。29日、小坂さんの最期の言葉は、叡華さんに向けた「愛しているよ」だった。叡華さんも「愛しているよ」と応じ、手をつなぐと、目を閉じ静かに逝ったという。
小坂さんが「He comes with the glory」で、「これは俺の晴舞台 湿っぽくしないでくれ」とリクエストしているように、会場が笑いに包まれる場面も多くあった。小坂さんとの関係を、アニメのポパイとオリーブに例えた叡華さんは、「ポパイのいないオリーブはどうしたらいいの?」と悲しさものぞかせつつも、最後には「一人になりますが、でも大丈夫。しっかり今までやってきたことを続けていきたいと思います。どうぞこれからもよろしくご支援お願いします」と語った。
(via 「天の故郷」に帰った小坂忠さんに最後のお別れ 思い出のホールで追悼告別式 : 文化 : クリスチャントゥデイ)
敢えての全文引用。
社長でありプロデューサーである叡華さんの手腕と、忠さんの人徳があってこその、本当に素晴らしい告別式だった。たくさんの忠さんのライブ映像に、大勢のミュージシャン参列者による”He comes with the glory”の大合唱。
クリスチャン主体になり過ぎず、我々ノンクリスチャンにも開かれた、バランスの取れた葬儀。それはまさしく忠さんの望むものでもあったはず。
参列できて本当によかった。ありがとう忠さん。ありがとう叡華さん。
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【福井県謡曲古跡めぐり若狭/嶺南編】1箇所目 2021/3/18
能「楠露」「桜井駅」
金ヶ崎城址と金崎宮
《福井県敦賀市金ヶ崎町》
 金ヶ崎城跡は気比神宮より北へ1キロ、敦賀湾に張り出した山城跡で、国の指定史跡になっています。南北朝の時代、延元元年〔1336〕10月、南朝方の新田義貞は、後醍醐天皇の皇太子の尊良親王を奉じて、恒良親王、嫡男の義顕、それに出迎えた気比神宮の大宮司気比氏治らと共にこの城に篭もり、北朝の高師泰率いる六万の兵と激しい攻防戦を繰り広げました。翌延元2年3月6日落城、尊良親王、新田義顕、気比氏治以下将兵三百余人ことごとく城を枕に殉じた悲劇の場所です。恒良親王は落城の直前小船で脱出しましたが、やがて捕えられ京都に送られ、翌3年毒殺されました。
 今は市の公園となり、尊良親王、恒良親王を祭る金崎宮が建っています。
「合戦の様今は是までと覚へ候。我等無力弓箭の名を惜む家にて候間、自害仕らんずるにて候。上様の御事は、縦敵の中へ御出候共、失ひ進するまでの事はよも候はじ。只加様にて御座有べしとこそ存候へ。」と被申ければ、一宮何よりも御快気に打笑せ給て、「主上帝都へ還幸成し時、以我元首将とし、以汝令為股肱臣。夫無股肱元首持事を得んや。されば吾命を白刃の上に縮めて、怨を黄泉の下に酬はんと思也。抑自害をば如何様にしたるがよき物ぞ。」と被仰ければ、義顕感涙を押へて、「加様に仕る者にて候。」と申もはてず、刀を抜て逆手に取直し、左の脇に突立て、右の小脇のあばら骨二三枚懸て掻破り、其刀を抜て宮の御前に差置て、うつぶしに成てぞ死にける。一宮軈て其刀を被召御覧ずるに、柄口に血余りすべりければ、御衣の袖にて刀の柄をきり/\と押巻せ給て、如雪なる御膚を顕し、御心の辺に突立、義顕が枕の上に伏させ給ふ。
頭大夫行房・里見大炊助時義・武田与一・気比弥三郎大夫氏治・大田帥法眼以下御前に候けるが、いざゝらば宮の御供仕らんとて、同音に念仏唱て一度に皆腹を切る。是を見て庭上に並居たる兵三百余人、互に差違々々弥が上に重伏。
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shakuhachi-kataha · 3 years
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文学と尺八 中世篇
『看聞日記』と尺八!
『看聞日記』とは1372-1456年に伏見宮貞成親王(ふしみのみや さだふさ しんのう)によって書かれた日記。貞成親王とは、室町時代の皇族。
『看聞日記』の一部は散逸しているが、応永23年(1416年)より文安5年(1448年)まで33年間に渡る部分が現存する。『看聞日記』は宮内庁書陵部所蔵の貞成親王自筆の原本の題名で、一般には『看聞御記』(かんもんぎょき)とも呼ばれる。室町時代の皇族 将軍足利義教時代の幕政や世相、貞成親王の身辺などについて記されており、政治史だけでなく文化史においても注目される。  
その日記の中に現れる尺八を一つ一つ確認してみました!
とある皇族の33年分の日記…。結構沢山ありますよ。
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 『続群書類従・補遺二 看聞御記(上下)』
昭和5年(1930年)に発行されたもの。
上下二冊で、近所の図書館にありました。
全て漢文!
ここから「尺八」という文字をさがすのか!?
  
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↑こちらは国立国会図書館の『看聞日記 乾坤』 宮内省図書寮(昭和6-昭和10)
巻物です。こりゃ読めない💦
実は、尺八研究家の山田悠氏が虚無僧研究会で発行している「一音成仏」に、尺八に関わる史料、文献、絵画等を一覧表にして掲載してくださっています。それに、何年何月に何と書いてあるか記載されています! それはもう、有り難い事この上ない貴重な資料です。
(残念ながらそれは山田氏の最後の遺業となってしまいました。心より感謝です🙏)
国会図書館の『看聞日記』の尺八記載部分を、ダウンロードしました↓
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応永二十三年二月二十四日(1416年)
音曲等有之、永基吹尺八、可謂殊勝歟
(音楽などがあり永基は尺八を吹く)
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応永二十九年二月二日(1422年)
広時、広輔召之、吹尺八歌舞其興不少
(…尺八の演奏と歌と踊りには大きな喜びがあります。)
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応永三十二年四月十九日(1425年)
永基朝臣尺八令吹、秘蔵尺八六角木也、大通院御秘蔵也
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永享八年一月二十八日(1436年)
藤壽先施芸、吹尺八、歌一聲、次打八撥
(藤寿<足利義満に重用された連歌師>は、石阿という手鞠付を連れて院に出向き、尺八を吹き、一声歌い、八揆を打つ)
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永享十三年一月十七日(1441年)
藪中納言二尺八竹園御所望。以有俊被仰。
この日記から��尺八は音楽として利用されていて、歌や踊りの伴奏をしていたのが分かりますね。普化尺八以前の尺八は、普通にただの楽器でありました。
平安時代の貴族たちは、その後の戦乱などで衰退し、1300年代頃に尺八の史料が途絶える空白の100年!と、以前講座でもやりましたが、その後1400年代にまた尺八は貴族の手に戻ってくるわけなんですね〜。
そのお陰で、こうして日記なんかも残っていてどんな人達に吹かれていたのか知ることができるわけです。
日記を読んでみると、普通の日記のように日にちの下には天気が書いてありますね。晴とか雨とか。
「陰」ってあるのは曇のことかな、恐らく。
「今日は陰だね〜」
なんて話てたのでしょうかね。
さて、マニアックにまだまだ中世の文学、文献に登場する「尺八」を探ります!
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hakobura0520 · 6 years
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ひろしのレジェンドロード
決してイクミに触発されたわけではなく、みんなに懇願されたので俺もゲーム人生について語ろうと思う。
恐らく、過去を追って書こうとするとめちゃくちゃ長くなるので簡略化したものを書こうと思うが、それでもクソ長くなってしまうかもしれない。
ゲーム人生を語るとなると、クレイジーな経歴を持つ俺の過去を語らずしては語れないので、今まで深く聞きたかったけど聞けなかった俺のクレイジーな経歴を知る良い機会にもなるかもしれない。
その時その時の心境など細かいことを話せば本当に長くなるので、ゲームに視点の主軸を置いた語りにするつもりである。言葉の意味を素直に受け取られると本当にただのやべえやつと思われちゃうのは悲しいので、内心色々大変だったんだなと優しい目で見守る心を忘れずに読んで頂きたい。
以前に書いた、「ひろしが強い5の理由」と被る話もいくつかあるかもしれないが、それは仕方ないので御了承願いたい。
1.ゲームとの出会い
初めて遊んだゲームが何かは正確には覚えていないが、初めて強烈に惹かれ初めて買ってもらったゲームがある。
星のカービィスーパーデラックスである。
その当時では、もはや初めてと言っても過言ではないくらい珍しい協力プレイがあまりにも魅力的だった。しかも、カービィっていう好きなキャラクターのゲームが対戦じゃなくて協力してステージを進めていくっていうのにワクワクが止まらなかったのを鮮明に覚えている。
スーパーデラックスを買ってもらってからは、「ポケモンっていう話題になってるものがあるんだよ」って姉に教えられ、ポケモンってなんぞ?ってなりながらもポケモン凄い!ポケモン可愛い!みたいな話だけ周りで耳にしまくっていた。
そんな時に幼稚園の卒園式で将来の夢について1人1人発表するというものがあったのだが、ポケモンのことが何なのか分からないけどポケモン凄いって印象が強かったひろしは、「ポケモンになりたいです!」と発表したというレジェンドが一つある。
その後は64が発売され、ゼルダの伝説・時のオカリナやスターフォックス、スマブラが発売されるなど神ゲー全盛期に突入し、ますますゲームに浸かるようになった。
2.才能の現れ
ひろしと言えば10人中100人が跪くほどの天才であることは以前の記事を読んだ皆には理解してもらえたと思う。
そんなひろしの才能が周囲に認知されるようになったのはゲームに出会ってから1年が経とうとした小学1年生の時である。
友達からマリオカート64を手に入れたから今すぐやろう!と電話がきた。 その時はまだ俺の周りでは64を持っている人自体おらず、64のマリオカートを手に入れて真っ先に俺に連絡を入れてくれたのである。
新しいハードが出る喜びというのはゲームの世界に足を踏み入れてから初めて味わう経験で、喜びのあまり友達の家に大急ぎで向かったのを覚えている。
初めての64。初めてのマリオカートにも関わらず、二人とも操作説明もろくに読まないままグランプリモードを始めることに。適当に100ccあたりを選び、わけもわからないくせに何故かスターカップという難易度高めのコースを選んでスタート。
お互い操作説明すらまともに読んでいないので、走り方すら分からず出遅れまくる状況。
「どうやって真っ直ぐ進むねん!どうやってこんなカーブ曲がんねん!ってかボタン多過ぎやし、正しい持ち方どれやねん!」みたいなこと言い合いながら適当にコントローラーをガチャガチャする始末。アイテムの使い方なんてもっての他だった。「右上の四角の中にバナナとかあるけど何これ?」みたいな具合であった。
そんな中、ひろしが才能の片鱗をあらわにする! ふらふらと出遅れながらも何とかビリのコンピューターの後ろ姿を追いかけていた二人であったが、ここからの上達具合やコツの掴み方に圧倒的なまでに差が出たのである。
そいつは当時の仲良い友達グループの中ではゲームが上手い部類の人間であったが、流石に初めてのゲームに初めてのハードでは苦戦していた。
しかし、ひろしは何となくの操作方法が分かってからはグングン順位の伸ばし、アイテムの使い方が分からないままアイテムなしで初めてのレースを1位のコンピューターと接戦の末に2位という好成績を収めた。
その友達は7位のコンピューターの背も見えず、ぼろぼろの8位で泣きそうになっていたのに胸が痛んだのを割りと鮮明に覚えている。
その後の3ステージもアイテムなしで1位か2位を取り続けて総合成績で2位を取ったひろしに対して、友達は7位のコンピューターの背中も見えないビリしか取れず、最終成績0点のビリという残酷な数字を見せられて本気で泣きそうになっていた。
ゲームを始める前の爛々と目を輝かせて64を披露していた姿は跡形もなかった。
そこから、周りの皆もゲームを頻繁にするようになりスーパーマリオ64であったりスターフォックスであったりゼルダのような謎解きであったりと、クリアができないゲームの相談は何故かそのゲームを持っていなくても俺に来るというのが日常になった。
その1例として、超仲が良かった友達からスーパーマリオ64買ったけど難しいから手伝ってと言われた時に、俺も初めてだったからステージへの入り方が分からなくて「とりあえずステージ入って」と言ったら「ステージは絵の前でこうすれば入れんねん」と絵の前で延々とヒップドロップを始めたときは「こいつセンスねえな」と思った。
このセンス無い例やお互いに初めてという状況での上達の速さの差から、運動神経が良い悪いがあるのと同じようにゲームセンスが在る無いというものが確実に存在することを再認識した。
以前にも書いたが、センスが無い=才能が無いは違うということを改めて述べておく。
3.本格的にゲームにハマりだす
小学生のときもかなりゲームはやっていたが、ドッヂボール全一だった俺は外で遊ぶのも大好きで、今でいうガチなゲーマーではなかった。ドッヂボールが強過ぎて相手にハンデを与えているうちに、気が付いたら全裸になっていたのはあまりにも有名。しかし、これが日常茶飯事であった。
そんな感じで、ゲームもめっちゃ好きだけど外で遊んだりも好きだから、友達と集まったり一人で暇なときにゲームをして、完全クリアするくらいにはやろうとするから周りより上手いけど所詮井の中の蛙といったレベルであった。
それが中学に上がって部活などで周りの友達と遊べる機会が減り、起きる時間が夜型になったあたりからゲームにのめり込むことが多くなった。特にDSのオンライン機能が出たのが大きな要因にあったと思う。
それまで、身の回りの友達との比較が上手さの基準だったのがオンラインに目を向けることで全国との比較ができるようになった。特にDSは神ゲーが多く、一番やり込んだマリオカートは以前にも書いたように公式大会3位の記録を保持するまでになったりと、全国レベルで見ても上位になるようなゲーム力を身につけ始めたのが、この中学生の頃である。
その後、ひろしはゲーム廃人となるための運命的なステップを踏むことになったのが高校に入学したころである。
がり勉エリート高だったこともあり、周りは勉強のことしか頭にないやつで溢れかえっていた。中学の頃に通っていたスパルタ塾で割と仲の良かったやつが1人いたから、そいつと良く一緒にいることが多かった。しかし、「今度の土日どっちか遊ぼうや」と頻繁に遊びに誘うも「土日にこそ勉強せんで、いつ周りに差つけんねん」と跳ね返されるばかり。入学して1ヶ月程度の時点で帰りの電車では東大・京大の過去問の話。「お前ら高校受験終わったばかりやろ!」と内心悪態ついていたが、俺ほど勉強にやる気がないのは極々少数のイレギュラーであった。それでもしつこく俺が遊びに誘うせいか、そいつから「俺が中学の時ハマってたオンラインゲームあるから、それなら家からできるし一緒にやってええで」と言ってきた。
それがメイプルストーリーである。
さっそくゲームをインストールしてみると、これまでのテレビゲームとはやれることの多さと終わりの見えないほどのコンテンツの多さに驚愕した。初日は一緒に遊んでくれたものの、そいつはそれ以来ログインすることがなかった。 ただひたすら「メイプルおもしれー!早く一緒にやろうぜ!」とはしゃぐ俺は 、そいつがメイプルを教えてくれたことが、邪魔な俺に長く遊べるオモチャを与えて平和な勉強ライフを手に入れるためだったことにしばらく気付かなかった。
あの頃のメイプルがあまりにも素晴らしくて、今でもBGMも聞くだけで心が浄化されて天に召されそうになる。
メイプルの神曲:https://www.youtube.com/watch?v=r9fNs0wnE1A
しかし、2年間ほぼ毎日メイプルばかりやっている日々だったのが、突然終わりを迎えることになる。
4.レジェンドロードの入り口
当時のメイプルは非常にレベル上げがきつく、仲の良い友達なんかとパーティを組んだりしなければ中々良い狩場でレベルを上げることができなかった。そんな状況に苦しんでいる時に、メイプルで出会った中で一番仲の良かった友達があまりログインしなくなってしまったのである。
そうして、「レベルも上がらんし、仲良いやつもあんまこねえし最近おもんないなー」って思っていた矢先に、その仲の良い友達が久しぶりにログインしてきた。俺はそいつがログインするやいなや、最近なんでログインしなかったのか尋ねてみると、別のゲームに最近ハマっているんだと言う。
これが、人類にとってはただの小さな一歩だが、ひろしにとって大いなる一歩を踏み出すきっかけとなる。
サドンアタックとの出会いである。
こういった硬派なFPSは今まで経験がなく、しかも戦う敵全てがCPUでなく人。しかも上には上がいて、そういった人たちと対戦することも簡単にできてしまう。
対人戦が大好きだった俺にはとんでもなく面白い世界だったのだ。
サドンアタック(以下SA)を知ってからは、ゲームのプレイ時間が加速度的に増え、夜な夜な親に隠れて起きてきては音を立てないようにパソコンを起動する始末であった。その時既に高3であったが、高1の時点でがり勉連中に嫌気を差して勉強から完全逃避していた俺には勉強しなきゃという思考が一切なかった。あまりにも高校が嫌いだったので、この辺から若干精神面はクレイジーだったと思われる。そして、そのままセンターで壊滅的な点を取り大学はどこも受けずに1浪目に突入。予備校に通いながらも夜な夜なSAをしては親に怒られパソコンにロックをかけられては、上手いこと理由をつけてパソコンを触らせてもらった時にロックを解除。ついでに東京に進学していた姉のアカウントもパスワード変更など、親からパソコンをいじれる環境を守るためにあらゆる手段で格闘する日々であった。そんな状態では勉強なんかもちろん全然伸びず、2浪目に突入。親との喧嘩が絶えない日々に嫌気が差し、親との激しい交渉の末、神戸の予備校に1人暮らしで通うことに。ひろしは最高のSA環境を手に入れてしまったのだ。
それからというもの、予備校にそれなりに行ってはいたものの毎日10時間ほどSAをする毎日。ひろしはメキメキ強くなっていった。
そんな状態でありながらも、唯一勉強にやる気の出た数学だけは点数がそれなりに取れたので数学のみで入れる私立の大学に入学。
しかし、適当に入学した私立の大学では仮にも高校まではエリート街道を歩んできたせいで構築された価値観と周りの人間の価値観があまりにも合わなかった。
ひろしはさらにSAにのめり込むようになる。
このあたりから、大会で上位に入ることに視野を向け始めた。
最初は大会メンバーを募集しているようなクランに自分から入っていって、強いから固定メンバーになってと誘われて、気に入ったところに入るというスタイルだったが、どのチームもガチクランを名乗っているものの、足を引っ張られている感じがあった。
何より我慢出来なかったのが、その当時のクラン戦はラダーというランダムで相手が決まるマッチング方式が主流だった。ラダーというのはレベルの高いクランじゃないと厳しいという風潮があったおかげで、一番手っ取り早く強めのクランを探すのに適していた。だから、時には本当に有名なクランとも当たることもあるわけで、俺はそういった相手と当たるとやる気スイッチが入るのだが、周りの連中は大会を目指したガチクランを名乗っておきながら、そういったオフラインレベルのクランと当たると逃げたがる奴があまりにも多かったことである。
「大会を目指しておきながら大会上位勢に勝てないから戦いたくないなんて言う奴はエンジョイでやってろ」と、そういう姿勢を見せるやつがチームにいることが許せずクランを放浪としていたが、ろくなクランが見つからず、自分でガチクランを作ってメンバー集めを行うことに。
それまでの人脈から、選りすぐりのメンバーを誘ってガチクランを作ることには何とか成功し、最初の2ヶ月ほどはみんなのモチベも良い感じに同じ方向に向かっていたためか、300戦くらい終えた時点でラダー勝率80%超えという、ガチ勢の中でもかなり上位の戦跡を収めていた。しかし、ガチクランの維持は想像の5倍くらい難しく、大会までメンバーがモチベを保って臨むような状況に全くといっていいほど持っていけなかった。大会までの期間が近いと即席チームといった形で微妙な感じで大会を終えてしまうことが多いのだが、今回のように大会までの期間が長いと、それはそれでダレ始めるやつが出てきたりするのだ。そういった奴が1人出ると、また1人とダレ始める人が増えてきて、他のクランで気楽にやるためにちょっと遊んでくると出て行ったやつが戻らなかったりなど、クランの空気を保つのが何より難しく、なあなあの状態で挑んで2次予選手前までは行っても、良い成績を残すことは中々できなかった。
大学も全く行く意味を見出せない。
SAは大会に出ることすら上手く行かない。
早くも大学入学から1年は経とうとしてるのに単位も皆無。
ひろしオワタ・・・。
そんな風に思っていた時に親と電話する機会があり、今の大学続けていける自信がないようなことをふと漏らすと、国公立なら今から入りなおしても今の私立にいつづけるより費用安く済むから好きにせいと言ってくれたのである。
ひろしは迷わず大学を辞めた。
そして、再び浪人生活へ。
流石に今年は逃げ続けた勉強をしないとヤバイと思いながらも、夜はSAをする日々。
親に12時過ぎたらLANケーブル切るからと脅されていたので(本当に1回切られた)予備校から9時過ぎ帰宅の僅かな時間しかSAをする時間が無かった。そんな僅かな時間を無駄にしないため、常に最高のパフォーマンスでやろうと、毎日SAする前はコンタクトを外した後のアイボンとストレッチを欠かさなかった。
その甲斐あってか、プレイ時間は減ったにも関わらず一番SAが上手くなったのはこの年であったと思う。
パフォーマンスが本当に良かったので、助っ人に呼ばれたクランや対戦相手から大会メンバーに誘われることも多く、予備校に通っている浪人生だったので叶わなかったが、この時に今はもうオフライン常連となったクランの人たちに大会メンバーによく誘われた。しかし、オフラインに行ける可能性を秘めたようなクランは週7の9時集合とかが当たり前で、そんなスケジュールにはとても合わせられないので、全て断ることを余儀なくされていた。実力関係なく付き合いの長い仲の良いメンバーで毎日クラン戦をしていたのだが、そんな時に知り合った人の中に、俺の強さに憧れて俺のクランに入ってきては金魚の糞のように付いてくるやつがいた。そいつは上手い人に気に入ってもらおうと調子の良いことばかり言うと割と有名な奴で、俺にもやたらと必要以上に褒めてくるゴマスリ野郎だとあまり好きではなかったが、そいつは今やオフライン常連メンバーとなってしまった。昔はそれが悔しくて仕方がなかったが、今はもう気にしていない。ちなみにそいつと一緒に引っ付いてうちのクランに入ってきた元CODのプロゲーマーは今でも俺と仲良くゲームをしている。
そいつ曰く、CODのプロだった時にチームのリーダーだった人にプレイスタイルが似てたことと、元プロの人脈で有名クランの人たちと関わりを多くもっていたが、それらと比較しても俺は上手かったので俺に付いて行けば絶対上に行けると、その時思ったらしい。そいつには2次予選レベルまでの実績しか残せなくてすまんて感じ。
そんなこんなで、あまりにもクレイジーな経歴で身内には顔向けできないような肩身の狭さと申し訳なさを抱えながら新しい大学に入学することになった。
入学して住むことになった下宿が、youtubeも見れないようなゴミ回線だったのでSAライフは半分強制終了となってしまったが、それでも細々と続けて回線が良くなってからはそれなりにまたSAをやるようになった。
この時、ブランクを取り戻すためにアホみたいにSAをしてた。
最長30時間ぶっ続けでトイレ以外は席を立たずご飯も食べずやってた時は流石にひろしってクレイジーかも?と思った。
以前に張ったyoutubeのマイページにある動画はこの��の動画なので、ゴミ回線のせいで生まれた一年近いブランクとゴミ環境のせいで未来大前の全盛期よりは腕が落ちた感覚は拭えなかったが、それでもツイッターで次の大会で2次予選に出るクランの予想に挙がったりと話題になるくらいには強いクランで続けていた。
本当にオフラインもワンチャン行けそうなメンツだったが、1次予選準決勝でチートクランに潰されて敗退(https://www.youtube.com/watch?v=LpVt-yO7qvw)。2次予選にはチートクランが進むと思いきや、決勝戦後に失格となり、2次予選に進んだのは決勝に進んだ俺らが負けたことのないクランとなった。それでモチベが下がりまくり、ほぼSA引退。
この時、大学2年の夏であった。
5.運命の出会い
大学2年の夏休みが明けてから、ひろしは運命的な出会いを果たす。
ED(勃起不全)、ゴブリン(たくと)、ゆうや(イケメン)、サイコパス、脱糞王そしてJ(でぃーや)、イクミ(イケメンその2)、土橋(俺の弟子)、いなマラ(猿)、サイコパス超えサイコパス、古森霧(たへー)、シェービング土居などのスマサーメンツである!
こっからは古株のみなはご存知の通り、スマブラで頻繁に遊ぶようになり大学生活は充実の極みとなったのである。
それでも、PUBG出るまではSAであったりCSGOであったりLOLであったりとネトゲは毎日やっていた。それに加えて皆とスマブラして、バイトしてと身体一つじゃ足りないと思うこともあるくらい暇だと思ったことがほぼない日々を送れて、振り返れば一番楽しかった時期かもしれないとも思う。
そんなこんなで、今や漸く社会人となったわけだが本当に大学生活の素晴らしさを噛み締めている。
これを読んでる、まだ大学生の後輩たちは今の時間を目一杯楽しむといい。
将来のためにならないだとか、やるべきことあるだろとか、後ろめたい声もあるだろうが、楽しいと思えることに本気になるのは絶対に無駄なはずがない。
趣味であろうと本当に真剣に取り組むのには辛さも伴うけど、後悔するよりは絶対良い。それに、 俺はSAに真剣になり過ぎてる時は、毎日プレイする前の準備にキーボードやモニターの位置と角度、椅子の高さ、マウスの振り具合を1時間かけて調整していた。正直辛さもあったけど、それくらい真剣に取り組んでいたからっていう本当に徹底することの重要性を自分なりに理解できたと思っている。こういった経験のおかげか本来の性格かは分からないが、細かいところまで意識が行くようになったのは仕事にも活きてるかもしれないとまで思っている。
これだけ人生クレイジーだが、ネトゲで日本のトップレベルにいたという自負は確実に自信になっているし、それを認めてくれる人もいる。
もちろん否定する人もいるが、趣味なんてのはほとんどがそういうもの。
だったら、どうせ趣味として楽しんでることなら本気の趣味にしてしまった方が絶対に楽しい。中途半端にやってると、本気やってれば良かったと後悔するか、そもそもやらなければ良かったと後悔するかのどちらかである。
実際俺は、実力は間違いなく日本のトップレベルであったと自負していたけれど、浪人していたことや大学の方もやらないとと、気持ち的に中途半端になっていた。そして、勉学面を改善させる努力をする気力も無いくせに、これ以上支障を出すのはまずいと本気の世界から1歩引いてしまって結果を残せるタイミングを逃したことをかなり後悔した。
社会人本当にめんどくさくてつまんないし、専門知識もう少しあった方が良かったと後悔した瞬間もあったけど、どうせ新卒みんなこんなもんだと開き直って教えを乞うことを頑張れば、仕事も大して苦ではなくなってきた。
コミュ力あれば本当に何とでもなると思った。
今や毎日PUBGしてスマブラもちょいちょいしてとそれなりに充実した生活を送れている。会社の課長なんかとも結構PUBGしてるっていう面白い現状になっている。
ゲーム人生語るつもりが  、ふざけたりもせず真面目な固い記事を書いてしまった。
現在朝の4時で仕事に起きれるか不安なのでここらへんで締めさせてもらう。
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skf14 · 4 years
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07300039
いきなり土下座されるなんて驚いたけど、それよりも今、彼の口から飛び出した言葉を反芻するほうがよっぽど大事だった。
「もう一回言ってもらっていい?」
「......やっぱり、怒るよな。」
「いや、怒るとかじゃなくて、ワンモア。脳が処理しきれなかった。」
「...お前を、食べたい。」
ゴッ、と床に頭を打ち付けて動かない彼。この食べたい、の意味が性的なスラングであればまだ幾分か救われるし、そもそも土下座などせずとも快く足を開いてやってるじゃないか。と笑い飛ばせるのに、長く一緒にいすぎたせいで、彼の言わんとしていることがわかってしまう自分が憎かった。
「一昨日セックスしなかったっけ。」
「した、けど。そうじゃなくて。やめろお前そんなあけすけな言い方。」
「分かってる。揶揄っただけ。」
「......お前は意地が悪い。」
「恋人が意地悪だから移ったのかも。」
戸惑った顔で俺を見上げたかと思えば、怒ったり困ったり拗ねたり、表情筋の忙しい人間だ。土下座から顔を上げた彼は手を床についたまま、目線を彷徨わせてから、また口を開く。
「...ごめん、いきなりこんなこと...」
「お前が突然なのは今に始まったことじゃない。けど、お前らしくないよ。普段なら理路整然と説明して、俺を捻じ伏せられるだけの屁理屈と持論を持ってくるはずなのに、こんな古典的なお願いのし方なんて。」
「そうだよな、俺もそう思う。」
要領を得ない話に若干イラッとしたのが顔に出ていたのだろう、元々平行気味だった眉毛がきゅっと下がり、困った顔のまま子供のように唇をへの字に曲げた。大人のくせに仕草が子供なところは、好きな所の一つでもあった。この状況じゃなければ頭の一つでも撫でていただろう。
「とりあえず説明してくれる?」
「...本当は、ずっと思ってた。それが今、積もり積もって言わないと耐えられなくなった。だけ。」
拍子抜け、と肩の力が抜け誘われるように笑いがこみ上げ思わずくすりと肩を揺らせば、不快そうな顔をした彼が俺を睨んで不貞腐れる。あ、また新しい表情。そんなことをしても嬉しくなるだけだ、と内心突っ込んでおく。
「あぁ...そういうこと。何、俺ついにお前に殺されるのかと思っちゃった。殺人計画が完成したわけじゃないのね。」
「そんな計画立てたことないわ。」
「よく言うよ。今まで散々、小説の中で殺してきたくせに。というか、殺すつもりないなら食べようがなくない?」
「それは、その...俺の友達に、医師免許持ってる人がいるから、そいつに頼んでどうにかしてもらおうかな、って。」
「どうにかって。らしくないよ、そんなアバウトな感じ。」
「その、部位を食べようかなって。」
「うわぁ、変態っぽい。変態だったわ。」
座り込んだままの彼の肩をぽんと軽く叩いて、そして話は終わり、とばかりにその場から立ち去り、棚に並んだ中から一冊の本を片手にリビングのソファへと座った。拾われた捨て犬のような顔をした彼は俺と、そして俺の手の中にある本の表紙を見て顔を顰め、深いため息を吐きながら俺の隣へ座った。
「...悪趣味。」
「書いたのお前じゃん。」
「なんでお前はこのタイミングで、嫉妬に狂って人間フォアグラ作る話を読み返すわけ?そんな好きじゃなかっただろ、その話。」
「お前が書く話で、好きじゃない話なんてないよ。で、どうするの?食べるの?食べないの?」
「...食べたい。」
「...考えが纏まったら、また話してよ。」
葛藤があるうちはきっとろくなことにならないと、彼と長年過ごしてきた俺は痛いほど理解していた。彼は一人で延々と考え込む癖がある。そしてその考えは大抵、いい方向には動かない。さて、どうしようか。と、目では心地の良い文字の羅列を辿りながら、頭の中にはある人の電話番号が浮かんでいた。窓の外ではジーワ、ジーワ、と苦しげなセミの声が響いている。薄いカーテンを引いた室内ですら日差しが眩しい夏が、来てしまった。
「ねぇ、ちょっとサイン書いてよ。」
「...あー、俺も、一冊サイン書いて。」
丁度手に持っていた彼の本を差し出せば、書斎に消えていく背中。戻った彼の手には白と黒のペン、そして、俺の撮った写真集。白のペンと写真集を手渡した彼はなんだか嬉しそうな顔。
「今日は何を描けばいい?」
「太ったネコがいい、ってさ。」
「はいはい。」
「こんにちは。」
「お久しぶりです。どうぞ。」
「お邪魔します。」
相変わらずゾッとするほど綺麗な部屋だ、と、白一色で統一されまるで生活感のない彼の部屋を不躾に見渡しながら感動する。同じ日本に住んでいるはずなのにここだけが嫌に涼しく感じるのは、山の中にあるからなのか、それとも彼が醸し出す雰囲気なのか。持ち寄った紅茶の手土産を渡せば、彼は微かに微笑んでそれを受け取り、「今、お茶を入れます。」とキッチンへ消えていった。
「これ、いつもの。」
「ありがとうございます。...いつもすみません。ご無理を言ってしまって。楽しみにしてたんです、彼の新刊。」
「アイツ、喜んで書いてたよ。サイン。」
「こうして貴方から頂いているせいで、売り上げに貢献出来ないのが心苦しく思えますね。」
「その言葉だけで有頂天になってる姿が見えるから大丈夫。」
紅茶は上品な透明のグラス中で、ゆらゆらと日の光を纏いながら氷と共に揺蕩っている。手渡した本を宝物のように抱き締めた彼はそっと机にそれを置き、表紙、そして最初の数ページをか細い指で捲って文字を辿った。そしてぱたり、本を閉じ、呑気にガムシロップたっぷりのアイスティーを飲む俺へと向き直った。
「今日は、どうされましたか。」
「��っぱ分かる?」
「えぇ。何か、相談事でもあるんでしょう。分かります。」
「そうなの、きっとあなたなら聞いてくれる、と思って。」
「他ならぬ貴方の相談ですから。」
一通り全て話終えると、俺の話を黙って聞いていた彼が、少し考え込むような表情で唇に指を当てている。彼の、思考するときの癖だ。俺とは違う表現方法で、呼吸しやすい自らの世界を生み出す彼の、思考の世界。そしてその深い深い海から浮上した彼は、ぽつり、思い出したかのように言った。
「彼等に会っていきますか?」
「暑い、こんな暑い日に呼び出して俺を殺す気か?」
「知らないなら教えてやろう。この国には夏ってのがあって、あと2ヶ月は暑い日が続くんだ。」
「るせぇな、コーヒーだ。」
「分かってる。待ってろ。」
死にそうな顔色でドアを殴ったかと思えばクーラーの効いたリビングに転がり込んでソファーに沈み込んだ奴の相変わらずな姿にため息を吐き、用意しておいたアイスコーヒーと灰皿を奴の前へ適当に置いた。カラン、と氷の滑る音と共に、ライターの燃える音。吸いながら飲むのは行儀が悪いといつも言っているのに、ヘビースモーカーな奴は直す気がさらさらない。し、直させる気もさらさらない。
「お前は出来がいいな、いつも忘れずに用意して。うちの部下と変わるか?」
「勘弁。楽しさと引き換えに気が触れる仕事は嫌だよ。」
「はぁ、で、ほら、寄越せよ。」
放り投げられた奴のライターを拾って、懐から取り出したタバコに火を付ける。催促する奴の手に、お目当ての本を載せてやれば瞬時に開かれる表紙と、そして満足そうに口角を釣り上げる奴の顔。
「あー、最高かよ、お前のコイビト。」
「本当にな。得体の知れない奴をファンだって喜んでサイン恵んでんだから。」
「自己紹介でもしてんのか?大先生よ。」
「そういやあの子元気なのか、エリちゃん。」
「あぁ、元気だよ。今度の金曜参観日だ。」
「ちゃんと育成出来てることに驚いた。お前が人の親だなんて世も末だな。」
「相変わらず存在が嫌味だなてめぇは。死ね。」
本を抱き締めた表情と言葉が何も合致していない。と、奴が本を机に置き、タバコの灰を雑に落としながら膝を立て俺の顔をじろじろと舐め回すように見て、そして、笑った。
「お前、ろくでもないこと考えてんな?」
「お前じゃあるまいし、と言いたいが、正解だよ。ちょっと聞いてくれないか。」
「何だよ。」
「あいつを食べたいんだ、俺。」
「で、どこを?」
「え?」
「...なんだ、捌いて欲しいって相談かと思ったらただ危ない思考に染まる自分に酔ってるだけか。はっ、ざまぁねえな。」
「...そりゃそうだろ、食べるってことは、減るんだぞ。」
「白痴ごっこなら乗らねえぞ。」
話題に瞬時に飽きたらしい奴は机に置いた彼の写真集をパラパラとめくり、人には決して向けないような穏やかな目でその写真達を見始めた。
「かの有名な食人犯は、食欲が抑えられず銃を手に女の背後に立った瞬間、『今実現しなければ後で後悔するという、その後悔が恐ろしかった。』を理由に引き金を引き、死体を解体して食べた。」
「随分と懐かしいネタだな。佐川だろ?」
「俺は、好きな人を食べたい。食べたいけど、死んで欲しくない。」
「くだらねえな、その好奇心。」
2本目に火がつけられ、めくられた写真集はもう折り返し地点に到達していた。まるで昨日のニュースでも話すように、奴は声のトーンを変えないまま目線は写真だけをただ辿っている。
「ガキ作らせて食えばいいだろ。」
「それは純正じゃない。」
「クローンは、って、アレもガキの姿からだからお気に召さないか。」
「お前ならどうする?」
「まぁ、デカイ冷凍庫と少しの知識、あとは根気があればお前みたいな素人でも何とかなるだろうな。たかがウン十キロの肉だ。」
「...お前、何とも思わないのか?」
「はっ、そんな正気に駆られてるようじゃ、殺し終えたら秒で塀の中だろうな。お前。」
ぱたり、最後まで見ずに奴が本を閉じ、氷のほとんど溶けたアイスコーヒーを一気に飲み干した。そして、その本を放置し、灰皿に何本目かのタバコを押し付け、ふらりふらりと玄関へ歩いていく。彼の本を抱え慌てて追いかければ、スニーカーの踵を踏みながら俺よりも少し身長の低い奴がゆらりと顔を上げ、覗き込むようにして目を見つめて、一言。
「持っとけ。直ぐ取りに来るから。」
「...分かったよ。」
数日後、夜に家に来て欲しい、と彼に呼ばれた俺は、彼の写真を見ながら次に書く本の内容についてあれやこれやと空想を繰り広げていた。玄関から音がして、出迎えようと振り返った瞬間、言葉を失った。
「どうした、それ。」
「.........。」
左手、幸い利き腕ではないが、痛々しく包帯を巻かれ、三角に吊られた腕。裏腹に彼はとても清々しい顔で、左手に持った袋を俺に差し出した。掌を出せば、とす、と置かれる冷たい袋。
「開けて。」
ビニール袋。中には氷だろうか、ガサガサゴロゴロと塊が手に当たる。ビニールの結び目を開け、結び目を開け、出てきたのは、冷えた、3センチ×6センチほどの、長細い皮膚片。
「おま、え、これ、」
「俺の友達に、外科医がいて。」
「......。」
「怖気付いた?食べていいよ。」
震える手で、彼は袋の中から、さっきまで俺の一部だったその黄色と赤と、それから肌色の層になった皮膚を取り出した。案外分厚い。顔面は蒼白で、今にも倒れそうだ。彼はもう、手の中の俺にしか興味がないらしい。食べていいよ、のセリフが耳に入った途端、目線が皮膚片に釘付けのままだ。
彼の、いつも俺を優しく追い詰める舌が、皮膚片へとゆっくり触れ、そして、表皮を滑っていく。彼は目を見開き、口の端からは溢れて止まらないのか、だらだらと涎が垂れ床に落ちていく。毛繕いでもするかのように何度も感触を楽しんだ彼の舌が仕舞われて、そして、手の中の皮膚片は袋の中へと戻された。
「...食べ、ないの?」
「うん。食べないよ。好物は味わって食べないと。」
「そっか。」
俺はただ、安堵した。彼が、他人の肉を食べようものなら、直ぐにでもその皮膚片を叩き落として奪いネタバラシをしなければいけないところだった。
彼等、それは、彼のお気に入りの部屋にある、沢山の植物たちのことだった。その部屋は風通しも日当たりも抜群に良く、所狭しと緑の葉が艶々と並び、水滴を浴びてキラキラ輝いていた。時折風でかさり、ざわり、と木が、葉が揺れる。
「話してるみたい。」
「残念ながら、話せないんです。私も常々、願っているんですが。」
シュ、シュ、と水をやり始めた彼の手つきをじっと見つめ、心が洗われていくような感覚になる。気持ちがいい。
「彼を、試す。というのは気が引けますか。」
「試す?」
「健康な人間の身体にメスを入れるのは、普通の医者であれば患者が死ぬ次に嫌なことです。貴方の願いであれば私は、それをしてもいい。でも、彼がもし、ただの一時の好奇心で言っているのなら、困りますね。」
「困る。けど、その時は、あなたの作品にして。咲かせて。」
「ご冗談を。なので、試しましょう。丁度3日後に、上腕の切除手術が控えています。また家へ来ていただけますか?」
そうして彼の好意により皮膚片を手に入れ、カモフラージュで包帯を巻き、彼の本気を見れた。あんなにも歓喜に溢れた表情。これならもう、自分を食べさせても、構わない。あの皮膚片はあの人へこっそり返して、彼にはネタバラシをしよう。ボソリ、彼が何か小さな声で呟く。
「............ない。」
「ん?」
「あんなゲテモノ、食べるわけがない。」
『ほらな。言ったろ?』
「うるさい。全部アイツが悪いんだ。俺を騙すから。アイツが悪い。あんな何処の馬の骨か分からない奴の皮膚を、自分だと偽って、そこまでして俺に食べられたくなかった、いや、そもそも騙すなんて、俺がどれだけ愛する人を食べたかったか、どれだけ時間を費やしたか、何も知らないくせに、」
『独り言なら他所でやってくれ。』
「一つ、頼みがある。」
『あ?』
虫の多い山の中に家を構えたクソ野郎をどうしようもなく腹立たしく思うが、まあこれが最初で最後だと思えば許せなくもない。正面のチャイムを鳴らせば、異なる二つの足音が響いて、扉が開いた。
「よう、性懲りもなく夏に呼び出しやがって。殺すぞ。」
「9月はもう秋って言うんだぞ。知ってたか?」
「3年ぶりってのに何だてめぇは。」
「...お、おじさん、だれ?」
「おいクソガキ、お兄さんな。」
「怖くないよ。俺の友達。上がってよ。」
ちっさい癖に聡明な顔をした子供を連れた男が俺を出迎え、そして部屋の奥へと招き入れる。部屋に漂う微かな死臭には、もう慣れ切っているのだろうか。二人とも何食わぬ顔で住んでいるらしいその小さな家は、身の毛がよだつような寒々しい雰囲気を纏っていた。
「ほら。コーヒーと灰皿。」
「相変わらず覚えがいいことで。」
「俺との約束、守ってくれてるよね?」
「勿論。」
口元を釣り上げ答えを返せば、安心したように息を吐いた男が懐から飴を取り出し、子供へ向こうの部屋で遊ぶよう言い伝え追い払う。
「元気だろ?一度も病気をしないんだ。」
「は、誰が造ったと思ってんだてめぇは。敬愛する写真家のクローンを、失敗するわけがないだろ。」
「分かってるけど。大丈夫そう?」
「あぁ、健康状態、成長具合には何の問題もない。」
「約束も、その、」
「守ってるっつの。お前じゃあるまいし。」
「ごめん。不安になって。あの子以外に、あの人が存在してると思うと俺は...」
「まさかクローンを作らせる代わりに遺伝子を提供する、その代わり人間にはするな、なんてイかれたお強請りされると思わなかったからな。」
部屋の奥、キッチンにいくつも置かれた、南京錠付きの冷凍庫。はっ、笑えねえ。タバコがいつもより不味く感じる。ケツポケットからスマホを取り出し、カメラロールから自慢の作品を選んで彼へと提示してやる。再生ボタンを押せば、感嘆する声。
「わぁ...素敵。お前、眼球フェチなの?」
「は、ちげえよ。いい写真を撮る奴だったからな。きっと綺麗な物を沢山見てきたんだろう、と思ってな。」
最近完成したソレは、小さな顔の真ん中に肥大化させた眼球が一つのみある、陸に上がる直前のおたまじゃくしのような自慢の生物だ。鼻も口も耳もなく、空気や栄養は喉に開けた穴から流れ込んでゆく。かっぴらいた目は発達した毛細血管ととめどなく流れる涙でキラキラチラチラと輝き、ただただひたすら目の前に流れる映像を目で認識し、肥大した脳が反応を示す。強烈な映像なら脳波は大きくぶれ、優しい映像なら脳波は穏やかになる。実験や測定、に使うつもりだったがもう最早ただの玩具になりつつある。ただ面白くて作った作品だった。
「俺は今、幸せだよ。0からあの人を作っていく人生。食べて共に、一つに、なんて馬鹿らしいことだって気付いたんだ。0から一緒にいる方がよっぽど愛だ。他の要素が何もないあの人を、狂いそうなほど愛してる。」
「幸せそうで何より。俺は俺の成果を確認しにきただけだ。帰るわ。」
「え、もう?夕飯でも食べて帰ればいいのに。」
カラン、手付かずのアイスコーヒーが鳴る。
「アレに何か起きたら連絡してくれ。」
「うん。ありがとう。また来てね。」
「食うわけねえだろ。てめぇが普段何食ってんのか、まだ分かってねえのか。殺人狂。」
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tak4hir0 · 4 years
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 「三波春夫」といえば、『お客様は神様です』というフレーズがすぐに思い浮かぶ方が少なくないようです。印象強くご記憶いただいていることを有難く存じます。  ですが、このフレーズが真意とは違う意味に捉えられたり使われたりしていることが多くございますので、ここにちょっとお伝えさせて頂きます。    三波本人が生前にインタビューなどでこのフレーズの意味を尋ねられたとき、こう答えておりました。  『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』  歌手として歌を歌う、「セリフ入り歌謡曲」や「長編歌謡浪曲」で歴史上の人物や物語を歌い語る、その折の三波春夫の心構えを表現した言葉であり、お客様に歓んでいただくことを歌手人生の第一義として追及して生きた、三波春夫らしい心情を表したものでした。  また、三波春夫の舞台をお客様が楽しみにお越しになり、三波も一所懸命に舞台をつとめるといった、楽しさや高揚感がいっぱいの、歓び合う場での思いを表したものでした。  そしてその始めは、「お客様は神様です」という型にはまった言い方ではありませんでした。いきさつについての本人の著述を最後にご紹介いたしますが、“お客様を神様とみる”という心構えであることを舞台の上で話したことが始まりで、それは芸能生活としては22年目、歌手デビューから数えると4年目の1961(昭和36)年のことでした。  その後、漫才トリオのレツゴー三匹さんが「三波春夫でございます。お客様は神様です」という表現を流行させて、「お客様は神様です」という言い方が世の中に定着したというのが経緯です。  三波にとっての「お客様」とは、聴衆・オーディエンスのことです。また、「お客様は神だから徹底的に大事にして��びなさい。何をされようが我慢して尽くしなさい」などと発想、発言したことはまったくありません。  しかし、このフレーズが真意と離れて使われる時には、「お客様」は商店、飲食店、乗り物のお客さん、営業先のクライアントなどになり、「お客様イコール神」となります。  例えば買い物客が「お金を払う客なんだからもっと丁寧にしなさいよ。お客様は神様でしょ?」という風になり、クレームをつけるときなどには恰好の言い分となってしまっているようです。店員さん側は「お客様は神様です、って言うからって、お客は何をしたって良いっていうんですか?」と嘆かれています。  また、クレーマーやカスタマーハラスメント問題を取り上げている番組などでは「“お客様は神様です”というのがありますからね」と、真意を紹介することなく引き合いに出されることもあります。  このようなフレーズへの誤解は三波春夫の生前から有りましたが、言葉や文章などでの短い説明ではこと足りないと思うのは、生前の三波春夫も、現在の私もです。説明となるものを挙げるとしましたら、三波春夫のライブをご覧いただいて心意気を感じ取っていただくことだったのかもしれません。  “雑念を払って澄み切った心で歌う”というような心構えに至ったのには、三波春夫のそれまでの人生経験が土台としてありました。  16歳で初舞台を踏んだ浪曲の世界は、芸がまずければ「下手くそ! 聴いてられないぞ!」と、お客様が舞台に上がって来てサッサと幕を引いてしまわれるような、目や耳の肥えたお客様ばかりでした。幸いに途中で「やめろ!」と言われたことはなかったそうですが、舞台に立つ時は常にお客様との真剣勝負でした。  20歳では応召して陸軍に入隊することとなり、戦場を駆け巡り、終戦後はシベリアで捕虜となり、4年間の抑留生活を送りました。  抑留中、絶望の中にある仲間を励ますために、また自分自身が希望を持って生きるためにも、時間を見つけては一所懸命に浪曲を語って聞かせ、皆で演劇も創りました。藝で、いかに人に喜んでいただけるかを徹底的に追及し始めたのは、このときからでした。  戦後は浪曲の世界に戻り、33歳で歌謡界に転向して歌手となったのですが、プロとして藝を向上させるには自分自身の心を磨き、鍛えてゆかなければならないと思い、“求道者”と言われるほど真面目に生きました。男性歌手初の和服の歌手であり、歌手が座長の芝居と歌謡ショーの大劇場の1ヶ月公演の一番手であったことを始め、前例が無いなどということは恐れずに、「常に新しい藝を、新しい作品を」をモットーにしておりました。  永六輔さんは三波春夫のことを「歌う学者」と呼んでくださいましたが、酒タバコは嗜まず、空き時間は本を読み、作詞やエッセイ、歴史本を書くために原稿用紙に向かっている人でした。  笑顔がトレードマークのようでしたが、いつも人に笑顔を向けられる自分であるようにと、心がけていました。日常、腹の立つこともありますし、不愉快な思いもしますが、そのまま仕事に入ってしまっては良い舞台はつとめられません。ですから、心の持ち方のスイッチをいつでも切り替えて笑顔が出来るように、と努力していました。  これらは、若い時に先輩から「普段の暮らし方が舞台に出るんだよ」と教えられたことを心におき、より良い舞台をつとめられるように、お客様に歓んでいただける歌手であるために、の切磋琢磨でした。    三波春夫が藝一筋に生きた姿勢は、DVDなどでお目にかける舞台などに表れているかと存じます。ご興味がおありになりましたら、どうぞご高覧くださいませ。  最後に、三波春夫自身が「お客様は神様です」について著述している文章をご紹介させていただきます。                        株式会社三波クリエイツ 代表取締役 三波美夕紀   三波春夫著『歌藝の天地』 (1984年初刊  2001年文庫化  いずれもPHP研究所)より     「お客様は神様です」の発端  お客様は神様です」という言葉が流行ったのには、びっくりした。よく、この言葉の真意はどこにあるのかと聞かれるが、私も、その答えに困ることがある。テレビなどで、短い時間で喋るには、うまく説明が付かない。  皆さんのほうでは、面白がって、「お客様は仏様」だの「うちのカミサンは神様です」とか、「選挙民は神様じゃ」などといった言葉になって広まっていった。いやはやどうにも賑やかなこと。 そのあげくに、「こんなふうに言われるのは、どう思います?」とくる。  しかし、振り返って思うのは、人間尊重の心が薄れたこと、そうした背景があったからこそ、この言葉が流行ったのではないだろうか?  私が舞台に立つとき、敬虔な心で神に手を合わせたときと同様に、心を昇華しなければ真実の藝は出来ない―――と私は思っている。つまり、私がただ単に歌を唄うだけの歌手だったらならば、きっとこんな言葉は生まれなかったと思うのです。浪花節という語り物の世界を経てきたからではないだろうか。  つまり、浪花節の台詞の部分は「瞬時のうちに一人で何人もの登場人物を的確に表現」しなくてはならない。そうしなければ、決してドラマは語れないのである。  われわれはいかに大衆の心を掴む努力をしなければいけないか、そしてお客様をいかに喜ばせなければいけないかを考えていなくてはなりません。お金を払い、楽しみを求めて、ご入場なさるお客様に、その代償を持ち帰っていただかなければならない。  お客様は、その意味で、絶対者の集まりなのです。天と地との間に、絶対者と呼べるもの、それは「神」であると私は教えられている。  あれはたしか、昭和三十六年の春ころ、ある地方都市の学校の体育館だった。 司会の宮尾たかし君と対談の際にこんなやりとりがあった。  「どうですか、三波座長。お客様のこの熱気、嬉しいですね」  「まったくです。僕はさっきから悔やんでいます」  「!?」  「こんないいところへ、何故もっと早く来なかったんたろう、と」 ここで、お客様はどっと笑ってくれる。ここまでは、昨日通りの対談内容。 すると、宮尾君はたたみかけて、    「三波さんは、お客様をどう思いますか?」  「うーむ、お客様は神様だと思いますね」 ウワーッと客席が歓声の津波!私ははっとしたが、宮尾君もびっくり。客席と私の顔を見比べて、    「カミサマですか」  「そうです」  「なるほど、そう言われれば、お米を作る神様もいらっしゃる。ナスやキュウリを作る神様も、織物を作る織姫様も、あそこには子供を抱いてる慈母観音様、なかにゃうるさい山の神・・・・・・」  客席はいっそうの笑いの渦。その翌日から、毎日このパターンが続いて、どこもかしこも受けまくった。宮尾君は、お父さんが落語家であり、本人も研究熱心だから、司会者としても一流。漫談もうまい。  こうして、このやりとりを続けて全国を廻るうち��、レッツゴー三匹が舞台を見て、おおいに流行らせたのである。 追記: “翌日から、毎日このパターンが続いて…”とありますが、三波と宮尾さんが自発的にしたのではなかったのです。山陰地方を廻るツアー中のこの出来事でしたが、”三波春夫が、お客様を神様だと言う面白い場面があるよ”という評判がすぐに広まり、各地の主催者さんから「あの場面、必ずやって下さいね。お客様も待っていらっしゃいますから」と言われ、連日この2人のトークの場面をやらなければならなくなった、というのが真相です。
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楽譜いろいろあるけれど、やっぱ近藤さんのがいいな。というより丸山和範さんのアレンジ探した方がいいのか...
martedì martes 7 luglio julio
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sytrpg · 18 years
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COC通過シナリオ
☆はKP可能なシナリオ※初回しの可能性有(シナリオ開いてるもの含) KPのみしているシナリオも掲載(pixiv等無料公開シナリオは☆マーク除外) KP(予定含)一度したものは◆ キャンペーンシナリオはCP名で記載します。
【あ行】 嗚呼咄咄‼︎ ☆ ◆I.C.D. 愛ではなく情☆ アイにかえる無彩花へ ◆愛の静寂 ☆ ◆愛は灼熱のアラビアン・ナイト ☆ 相食むる豚 愛罠蜂 ☆ ◆阿吽の断 ☆ 仰ぎ見る遡行 ◆秋葉原電人奇譚 ☆ アクアベル 悪魔の唇 ☆ Aconite アザーサイド・ウォーカー ☆ 浅草十二階 ☆ ◆亞書 ☆ Æ あトの祀リ☆ ┗ よ海くだリ ◆あなた方は御曹司です、金にモノを言わせてイタリアまでオペラを聴きに来ました。☆      アフェクシオンにも似て ☆ アベリアの町 アリスと終わらない不思議の国 ◆アルドラの騎士は君の名を呼ぶ ☆ アルリシャの星図  ☆ アンアンリ・ファンタスマゴリア☆ ◆暗狗☆ Unfinished Letter 家がない、燃えてる 家の中を歩いてみよう。☆ イエロウ・ウインド ☆ ◆異世界転生探索者と神託者の旅 ☆ 異説・狂人日記 犬神憑き☆ 鰯と柊 ☆ ◆インビジブルの慟哭☆ ウェンチェスター黙示録 (CP:1/2/3/4) ☆ 蠢く島 ◆嘘吐きなコトバと本当のココロ ◆泡沫の夢に踊れ☆ 現の盃 腕に刻まれる死 ◆海も枯れるまで☆ 永久の一日☆ Aの楽園Bの檻 ☆ エス ☆ SSS.S ☆ ◆えっ!壺を買うだけで幸せになるんですか!? ☆ ergo ☆ ┣ 第一章「行ける所まで行き」 ┣ 第二章「鳥は少しずつ巣をつくる」 ┣ 第三章「夜は助言を運ぶ」 ┣ 第四章「良い天気は雨のあとに来る」 ┗ 第五章「然るべき場所で死ね」 エロ=マンガ島って知ってる? エンジェル・デビル・インプロパー ☆ 縁と命はつながれぬ ☆ Oh! My Buddy! ☆ ◆覆い隠されたプラトニック ☆ ◆おこちゃまドロップス!☆ お地蔵さん ◆おす⇔めすぱにっく! ☆ ◆越智満異聞☆   踊れ、ワルツ     ◆終わりなき病の処方箋 【か行】 怪異交渉人☆ ┗追加パート(記憶喪失H/ 無音交渉) 邂逅 怪盗テトラクロマットと時詠みの国 怪盗ロマネスク かいぶつたちとマホラカルト☆ 怪物たちのララバイ☆ 傀儡たるもの 飼う男☆ かえりのかい☆ 赫々ノ女殺人事件 ☆ かくりよ葬乱録 ☆ 傍若無人-かたわらにひとなきがごとし- ☆ ◆蛾と踊る☆ ◆彼方からの君に捧ぐ ☆ 金糸雀の欠伸 ☆ カノヨ街☆ ┗追鯨 カルペ・ディエムの頽廃 ◆カワセミの終息☆ 監獄館殺人事件☆ ◆監獄病島☆ ◆寒慄のエトピリカ☆ 機械仕掛けの街 ぎこちない同居☆    ◆きせい☆ ◆喫茶セラエノ ☆ キネマ 君の奥さん、お隣さん家のタンス漁ってたよ 救世主☆ 狂気山脈 ☆  ┣ 狂気山脈-未知なる山嶺を夢に求めて-☆  ┗ カエラズノケン ~狂気山脈第三次登山隊の顛末~☆   共振する綻び 窮鼠は何を喰らうのか?☆ 凶爽吊花 (CP:1-2-3-4) ☆ ◆魚人姫 ☆ ◆キルキルイキル ☆ ◆GUILTY or Not GUILTY☆ ◆クインズゲーム ☆ 空気男奇譚 ☆ クオリアの輝き☆ ◆九頭龍剣伝説 クトゥルフ オブ ザ マスカレード☆ クトゥルフロンパ    海月ロマンチカ ◆グラスバレヱ (CP:1-2-3-4-5-6) ☆ Crazy4☆ 黒いガレー船 ☆ X2U シリーズ ┣◆神父×マフィア ☆  ┣アイドル×マネージャー☆ ┣大正XU2 令嬢×使用人☆  ┣◆大正X2U 文豪×現代☆ ┗大正X2U 探偵×怪盗 ☆ クロノスを喰らうもの 九頭鳥の散華 ☆ ◆黒山羊の園から☆ ◆月面世界☆ 獣も斯くや 怪異交渉人 口渇ルルパ☆ ゴウスバーグの子供達 ☆ 辜月のN ☆ ◆ここで長く生きて☆ こゝろ 午前3時の茨城県 ◆五畳六腑 GODDESSIN THE DAR ☆  孤独の密室 ☆   ◆コトワリ これを証明せよ☆ ◆殺していいのは呼吸だけ☆ 混濁の協奏曲 混沌と咲き誇る燃ゆる赫☆
【さ行】  最高の生贄☆ サイコメイズ☆ 最終列車とゆめのあと☆ サイバネティクスハニー ◆歳末逆行メトロ☆ SILENT (CP:◆SILENT-欠陥品の集まる谷-偽りの始まり-)☆   ┗ LUNATIC 鎖錠のローゼンクローネ ☆ 殺人姫☆     砂糖菓子7つ The man in Gray ☆ サムシングフォーを探して☆ 猿の真言 ☆ 残夏に啼く☆ ◆SAN値回復温泉旅行 潮騒に月見里 九九九九 ☆ シグナルレッド・デッド 死体は夏に向いてない ◆死中に生を求める☆ ◆しにがみさんとのさいごのひ☆ シックコール ☆ 実験体δは青に微笑む 終焉賛歌救済論≒EF-Elyfine- 十二星座館殺人事件 ☆ 出社したら会社が炎上してた☆ ◆ジュノンの寵愛☆ 純潔の証明☆ JOKER≒JOKER☆ ◆SHOTGUN KIXXING MARRIAGE☆ 死を呼ぶつばめ(CP)☆ ジャンヌの猟犬☆ 上海摩天楼 (CP)☆ 心臓がちょっとはやく動くだけ シンデレラは今夜も帰れない ☆ 神明鏡 ☆ 新約ルルミヤの心臓 神話と科学 水銀灯 水媒花 スーサイデッドメアリンク☆ 好きです、〇〇さん☆ ◆ストックホルムに愛を唄え☆ snuff video☆ 沼男は誰だ?  星花の海より君を臨む  聖夜の二重奏☆ 世界線の中庭☆ ◆刹夏☆ 038 先生 蒼穹 ◆ソープスクール ☆ 底闇  底闇2 ◆そして円の果てで約束を☆ その罪裁くは神か、或いは☆ 其の身に宿りしモノは。☆ 【た行】 代理殺人は覚めないうちに☆ 太陽と月と眼 太陽の死んだ朝☆ -多眼の0-☆ 黄昏の扉 誰かが死んでいる☆ ◆誰が為のパニヒダ 誰がロックを殺すのか ダンテの審判(CP) ◆痴情の蛇☆ 血は歯車のように チャルディーニの法則☆ 月と羊 ◆罪を孕みし堕落の子ら  Dlma☆ デウス・エクス・マキナは死んだ     DDG ◆デートorデッド☆ 天啓劫火 天使の愛しみ 天使の密室と不浄のロザリオ☆   天上落土、堕楽のすゝめ☆ 輾転と町は 天の糸 天露尋☆ とある家(略) ☆ とある幸せな家族の話☆ ◆東京革鳴☆ 東京前線異常アリ    東京人魚 ☆ ◆東京リビングデッドマンズ ☆ ◆同居人☆ 匿名幸福論者は獨と踊る 髑髏に口付け、屍体に花を(CP:1-2-3-4-5)☆ 頭夢児島殺人事件☆ ┗頭夢児島殺人事件二冊目 ◆虜 ドロップアウトディスパイア トローリイ・アイロニイ☆     【な行】 ナインルーム☆ ナギサの物語☆ NapFrappe 773 ◆なわばり☆ ◆28時のサクラメント☆ 2㌫のガランドウ   庭師は何を口遊む 人形回廊 ◆にんぎょうじみたぼくら☆    ねぇ、昨日なにしてた?☆ ◆猫のお宿 ◆ネームレス・カルト☆ 眠り姫は幽霊クラゲの夢を見るか? ネリネ☆ ◆ノーザン・シタデル☆ NOBODY*2☆ ◆ノゾキアナ☆ 呪いのAV☆     【は行】 拝火のキャンプ☆ 拝啓、敬愛なる無能たちへ (CP) ☆ Bye Bye summer days ハイフェッツをなぞる病☆     白鴉の城☆ 花は恋せど散りぬるを ☆ 母なる海の鯨の部屋☆ 薔薇の館 HELLO HERO☆ パピルン☆ パレヱドレイド☆ 盤上の一歩 ピース・メイカー☆ ヒガンのきみへ ☆ 潜む闇の意志 ☆ PYX☆    ⼈の⼼は妖⾯の如し☆ ひとりじゃワルツも踊れない☆ 白夜の歌☆ ◆火点し頃の蜘蛛踊り☆ ひび割れた鯨の胃の中にて☆ 秘密と内証☆   ◆ひみつのリフレクション☆ 瓶の中の君 不完全なる図書館 腐葉土に咲く薔薇の如く☆ ヘイコウセンソウ☆ ◆平行線のアポフィライト  変身☆ 返照する銀河 片鱗 VOID 4ARE☆ 咆哮エトランゼ 紡命論とシンギュラリティ☆ HOMING ☆ ぼくの苗床を紹介します☆ 僕の夏を君に捧ぐ ☆ ぼくはなにもしらない~この事件の犯人は HO2~ ☆ 星の神話エンドロール☆         星へ至る棺☆ 星渡るカンパネラ☆ ポストヒューマン・ビーイング☆ ┣ エンジェル・デビル・インプロパー ┣◆アルトゥリスティック・ラブ ┗◆1226.38.9 ホテル・エウティプローン ホルマリン漬けの心臓 【ま行】 ◆魔術師たちのトロイメライ☆ マグロ また明日 ◆マチソワ・ランデブー 魔法少女希望譚☆ 魔を曳く獣 Mr.Sの華麗なる政策 ミサキバス☆ ◆水の破片を召し上がって。☆       道案内 密室シェアハウス 密室のパスト ☆ ◆見果ての綸紡 ☆     ◆mirror 虫虫虫 ムーンウォーズ! ムーンエラーアウトサイダー メイキン・ウーピーは東京駅で恋をする 名探偵黒猫と大怪盗キャッツ ☆ 巡る妖精☆     【や行】 山羊の歌は謡えない(CP:1-2-3-4) ☆ ◆焼肉飲み放題2時間3000円   やさしいじごくのつくりかた☆ ◆ヤドリギあやかし探偵社 (CP:1-2-3-4) ☆     闇に捧ぐアリア☆ ◆闇に鈍痛 ヤロクギ叙事詩☆ ◆有限無情のシグナルパルス ☆ ◆ 有求必應 EUREKA ☆ ゆらめく魔法市☆ 宵闇神凵 ◆ようこそ!迷冥市役所都市伝説課へ! ☆ 欲望街☆ ◆因って件の如し(+◆獏の悪食) ☆ 406号室の隣人 【ら行】 Life goes on ~人生は続く~☆ ◆楽園パラノイア☆    ◆羅生門☆ ラストキス -最後にキスをして出る部屋- ラッキースケベと13階段 ☆ ◆ラブドールはキミの味☆ Love me,Love my dog.☆ 爛爛(CP) ☆ Re:おキツネさま☆ Residuum:Philadelphia リトルリトルクライシス☆ ReBirthTown 旅館の捕食者☆ リンクヴェルトゲンガー☆ ルパルファンの夢夜 ルベライトジャム☆ 零落奇譚 ☆ レッドパージ Repli;C∀ レプリカントの葬列(CP) ☆ ◆煉獄のレヴナント☆ 【わ行】   ◆わたしのかわいいハーメルン ◆嗤う人間師 我の名を答えよ 1ペニーの運命治療薬 ☆ ◆ワンルーム・ディスコン☆ =通過予定=============  掠う盲鬼 蛇の理想郷 Zodiac school
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gendaikabuki · 4 years
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第一場  大津三井寺
 湖を望む舞台付の広間
 湖畔の高台にある三井寺の一坊、板張りの大広間。奥一面の欄干の向こうには琵琶湖の眺望。上手側は湖を借景とした広い舞台になっており、芝居道具の大釣鐘が一つ、その中央に置かれている。  下手側、簡素な床の間に掛かった鬼の大津絵でここが近江の三井寺であることを示す。床の間の前には無人の円座が数枚、舞台の観覧席の様に並んでいる。床の間の裏手に伸びる欄干は庫裡へと続く出入口。
  猿楽一座の頭・松阿弥と僧円了、語り合う様子で中央に板付きにて幕開く。やや下がって桐夜叉と梅夜叉、背筋を伸ばして控えている。
 円了 なれば方々は紀伊紀三井寺道成寺より吉野を抜け、この大津三井寺園城寺にまで遥々と、猿楽舞の奉納のみならず、寺の鐘に伝わる物語を聞きに参られたと、そういう事にござりまするか。
松阿弥 はい、左様にござります。我ら女猿楽の一座。他の猿楽、能楽一座の方々と違い、常々、女性〈にょしょう〉ならではの情や念、美を舞って御覧じようと考えてございます。中でも、我ら一番の得意といたしまする猿楽舞の『道成寺』。蛇に成った清姫が安珍を焼き殺したというその物語の御寺の鐘、せめて一度は拝まねばならぬ──との思いから、紀三井寺道成寺に参りましたるところ「鐘と蛇、女人の情念の物語は道成寺だけのものにはあらじ。三井寺の梵鐘の物語も是非学ばれてはいかが」との御住持のお言葉。故にこちら、近江三井の御寺に参ったと、かような次第でございます。
円了 ウム。たしかにその御坊の仰せの通り、この三井寺の梵鐘にも蛇と女人の情念にまつわる話はござりまするが……。
桐夜叉 (少し身を乗り出して)……その情念とは、一体どんなものなのでございましょう? 嫉妬でございます? それとも執着? 
円了 ホウ。何ゆえ左様に思われまするか?
桐夜叉 何故……と仰言いましても、女は嫉妬深いもの、蛇は執念深いもの ── それは現在後醍醐帝の御代になるよりもずっと昔、神武以来の決まり事。(隣の梅夜叉に) ……そうであろうノウ?
梅夜叉 神武以来かどうかは知りませんけれど、我らが猿楽で舞って御覧に入れる女人の相は、たしかに左様なものが多うございますわね。……和尚様。こちらの御寺の梵鐘には、サテ、どんな物語が伝わっているのでございますか?
円了 (笑いながら)残念ながら、方々が思われている情念とは、ちと種類が違いましょうな。
梅夜叉 違うのですか?
円了 左様。三井の梵鐘にまつわる女人の情念とは、コレすなわち捨身の誠。
桐夜叉 しゃしん?
円了 「身を捨つる」と書いて「捨身」。……大切なる者のため、自らの眼を刳り抜いた蛇の女房の物語が、当寺の梵鐘の響きには籠っているのでござります。
   女たち、不思議そうに顔を見合わせる。
 円了は立ち上がって上手舞台、芝居用の釣鐘の前まで進む。しばらくじっと鐘を眺め、そして語り出す。
 円了 その昔、琵琶湖々底の龍宮、龍神の眷属の末に連なる一匹の蛇が、地上の世界、近江源氏の棟梁に恋をしました。美しい女人の姿に変成した蛇は、殿に見初められて奥方となり、玉の様に美しい若君を産みました。……なれど、その襁褓も取れぬうち、蛇は龍神のお召しにて、龍宮へ戻らねばならなくなったのでございます。別れ際、泣き止まぬ我が子に、母は形見と、地上に在っては宝珠となる己の片目を刳り抜いて与えました。その珠を握りしめた若君はようやく泣き止み、そして、蛇は水底、龍宮に帰ったと申します……。
         しばしの間を置いて
 円了 しかしその噂、鎌倉にまで届き、蛇の三つ鱗が紋所、龍神崇める北条殿より宝珠献上のご下命。鎌倉の将軍家はもとより、京の帝の御心さえも脅かす執権殿の御威勢、否と言えるはずもなく……。殿は珠を握りしめる若君の掌を解き、宝珠を六波羅に差し出したのでございます。
松阿弥 サテ、和尚様。鎌倉の将軍様、執権の北条殿、近江源氏の殿様……と申さるるからには、それはさほど昔ではない、当代の物語なのでございましょうか?
円了 左様。その殿というは先代の佐々木の殿様、佐々木宗氏様の事。
松阿弥 ならば、その若君と申さるるは?
円了 現在佐々木のご当主、佐々木高氏道誉様。
松阿弥 なんと。ご当地のお殿様の不思議の物語、この様に気安く話して、サテ、お咎めの恐れはないのでございましょうか?
円了 (穏やかに頷いて)方々もお噂はご存知あるやもしれませぬが、道誉様は少々風変わりなご気性のお方ゆえ、むしろその物語をご自慢なさってございまする。……事実、その出来事がきっかけで佐々木の御家は北条得宗家のご昵懇となり、道誉様は執権高時殿のお小姓として永の寵愛。そして昨年、高時殿ご出家の折には供にご出家。それ故の法号『道誉』をお名乗りなのでございます。
梅夜叉 マァ。近江の国のお殿さまは、お坊様なのでございますか?
  円了、元の位置に戻って座る。
 円了 仏法への深い帰依、得度をなさった ── という意味のご出家。坊主頭に墨衣 ── という訳ではござりませぬよ。……それどころかそのお姿は、まるでそなた方、猿楽舞の役者衆にも負けぬくらいの華やかさ。
梅夜叉 エ?
円了 目の醒める様な緋色の襦袢、その上に半身違いの金襴の直垂付けて、舞う様な軽やかな足取りで、西へ東へ、南へ北へ、遊戯神通〈ゆげじんつう〉、神出鬼没の立ち居振る舞い。近頃流行りの婆娑羅とか言う、型にはまらぬその生きざま。
桐夜叉 ばさら……にございますか?
円了 左様。真っ当真っ直ぐではなく、この様にこう(身を傾けて見せ)……傾〈かぶ〉いた生きざま。
松阿弥 ウム。女どもは存じぬやもしれませぬが、確かに、道誉様は当代きっての風流にして聡明な殿様と、我ら猿楽座頭の仲間内にも噂は聞こえておりまする。……しかし、その様な聡いお方が何ゆえ、風変わりな婆娑羅の道に生きられるのか? 円了 サテ。それは拙僧にも判りませぬ。直接お目に掛かり、みずからお尋ねなさるがよろしかろう。 松阿弥 お目にかかれましょうや?
円了 道誉様は連歌、猿楽、能、狂言……風雅な芸能に目のない殿様。方々の三井寺逗留の報告にも、きっとご関心をお持ちのはず。きっと、ほどなく……
   松阿弥と女たち、密かに視線を交わして頷き合う。
 円了が見ている事に気付き、桐夜叉は誤魔化す様に口を開く。
 桐夜叉 ところで和尚様。その片目を失った蛇の女性の物語と御寺の梵鐘には、一体どんな関係があるのでございましょう?
円了  ああ、そうでござった。途中で逸れてしまった話の、続きに戻るといたしましょうか。
桐夜叉 ええ、どうぞお願いいたします。
円了 ウム。エヘン。母の形見、握った宝珠を北条殿に奪われた若君は再び泣き出し、どうあやしても泣き止まぬ日々が続いたそうにございます。ある夜、困り果てた父君は御自ら、せめて母親の近くへと、琵琶湖の湖畔へ若君を抱いてお連れになりました。すると、白い晒を目元に巻いた盲〈めし〉いの女人 ──  再び人の姿に変身した蛇の母君が現れ、あらためて若君に宝珠を授け、それにてようやく、若君は泣き止まれたと申します。
梅夜叉 じゃあ、母君様はもう片方の目も?
円了 左様。愛しい我が子のため、蛇の奥方は自らの両眼を捨てた ── それが、三井の梵鐘にまつわる女人と蛇の物語。
桐夜叉 けど和尚様、そのお話と梵鐘に、一体何の関係があるのでしょう?
円了 サテ、それはここからの物語。
 湖底に戻る前、母君は言い遺したそうでございます。
「盲目の身となった上からは、水底の我はこれから、三井寺の鐘の音のみを導〈しるべ〉に生きてゆかねばならぬ。それゆえ日々 ── 自らの位置を知るため、忘れる事なく時の鐘を鳴らして欲しい。そして年々 ── 我が子の成長を知るため、大晦日に我が子の年と同じ数だけ除夜の鐘を撞いて欲しい。そしてもし、佐々木の御家、天下国家に一大事が起きたなら、夜中〈やちゅう〉続けさまに鐘を叩いて撞き鳴らせば、きっと龍宮の眷属率いて、加護に参上いたすであろう」 ── と。
松阿弥 ホウ。龍神眷属の加護とは心強い。その様な加護があるならこの世に道誉様の敵はなし。北条様の平氏から、佐々木様の源氏の手に、天下経営の権を取り戻すのも思いのまま……ではござりませぬか?
円了 道誉様は執権殿第一のご昵懇。その様な事をせずともご安泰の御身の上。むしろ夜中に鐘を響かせ、謀反叛逆疑われる事をご用心なされ、三井の晩鐘を撞く事を固く禁じておられまする。とりわけ近頃は、先年露見した帝の倒幕の御企てなど、なにやら不穏な世の中ゆえに……。
松阿弥  ホウ。
梅夜叉 もし禁を破って晩鐘を撞いたなら、その者は一体、どんな罰を受けるのでございましょう?
円了 撞いた鐘の数だけなますに斬られ、その上で琵琶湖に沈めらるるが掟。
梅夜叉 マァ……恐ろしい。
  ト、花道に取次の僧登場。七三にひざまづいて
 取次の僧 本坊書院に京極貞満様、御入来になられてござりまする。
円了 左様であるか。……では、そちらに参るといたそう。
取次の僧 いえ、御坊様。京極様は猿楽一座の方々が居られる、こちら舞台の間にお越しになられたいと、その様に仰せでございます。
円了 ホウ、左様か。(一座に微笑み)道誉様は早速方々にご興味を示されたご様子。……では、こちらにご案内を。
取次の僧 はっ。
        取次ぎの僧、元に退場。
 松阿弥 京極貞満様……と申さるるは、サテ、いずれのお方にござりましょう?
円了 佐々木のご分家、道誉様の弟君にございます。
  ト、揚幕開いて足音響く。舞台の全員、花道に向き直って頭を垂れる。  花道より京極貞満登場。落ち着いた色の直垂に折烏帽子、一般的な鎌倉武士の姿。舞台へ進んで円了の隣、床の間近くの円座に腰を下ろす。
円了 これはこれは京極様、ようこそお越し下さいました。
貞満 イヤサ御坊、しばらくぶりにござりまするな。お変わりなき様で、何より。
円了 京極様におかれましても、ご機嫌よろしゅう何よりにござりまする。……サテ、本日は何御用ゆえのお出ましにござりましょう?
貞満 ウム。(松阿弥たちを見て)三井寺に逗留し、猿楽舞を奉納する女猿楽一座というのはその方らであるか?
松阿弥 はい。我らがその女猿楽一座、座頭と役者どもにござります。
貞満 左様か。……(円了に向き直り)御坊にはお察しあろう。彼らの来訪が兄上の耳に入り、その珍しき女人の芸能をご覧になられたいとの御仰せ。ご準備あった連歌の会をひとまず置いて、只今すぐ、こちらに参られたいとの事。先駆けて伝えて参れと、マァ、いつもながらの御性分。
円了 (松阿弥に)ソレ、思った通り。
松阿弥 御慧眼畏れ入りましてござりまする……。( 女たちを見遣り)殿様お見えの上からは、サァ、庫裏の楽屋に控える楽人どもに声を掛け、舞台の準備始めねば。
  下手、床の間の裏手に続く欄干(楽屋の方向)に視線を向ける。
 ト、揚幕の内より声。
 声 道誉様、お出でになられてございます。
松阿弥 (驚き)コリャ、こうも早速。
  舞台の全員居住まいを正し、道誉を待って花道に向き直る。
 しばしの沈黙。
 ややあって道誉、花道ではなく下手欄干奥、楽屋側から大きな足音を立てて登場。半身違いの奇異な直垂姿。片手に銀の鱗柄装束(道成寺衣装)を掴み、舞台中央にて堂々たる立ち姿。
  続いて猿楽一座の男二人、道誉を追って登場。道誉の背後に立ち並んで芝居用の竹光握って身構える。
 男一 どこのどいつかは知らねども、我ら一座の大事の衣裳、かっぱらうとは悪い了見。サァ、返せ、返せ。
男二 派手な姿に切れある身ごなし、真っ白顔の色男。こやつ、きっとどこぞの役者に相違ない。(顔を覗き込み)サテ、この顔どこかで見た様な……。わかった! 坂東にて評判の、〇〇一座の△太夫に相違ない!(※実演者に合わせて)そうであろう!
二人  そうであろう!
道誉 (ややあって機嫌良く)ハハハ、これは愉快なる人違い。
  正体を察している松阿弥と女たち、両手を挙げて男たちを制する。円了と貞満、顔を見合わせて苦笑、道誉に向き直って頭を下げる。
 円了 これはこれは道誉様、
貞満 兄上、
円了 ご尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じまする。
男たち え?
  男たち事情を察し、慌てて畏まってうずくまる。
 男一 これはこれはとんだご無礼、
男二 つかまつりましてござりまする。
  道誉、堂々と一座を見渡し
 道誉 いやなに、庫裏の軒先に、この装束が掛かっているのが見えたのだ。……蛇の鱗柄は俺の産着と同じ柄。つい懐かしく思うてな。暫時羽織ってみたくなった……ただそれだけの事。
  ト、装束を肩に掛けて扇を取り出し、上手舞台に進む。鐘の周囲を舞う様にして一周。元に戻って装束を脱ぎ、一座の男にポンと投げ渡す。
 道誉 もう気は済んだ。返して遣わす。
男たち ハハッ。
  男たち装束を持って退場。
 道誉、中央に腰を下ろして松阿弥たち一座と向き合う。
 道誉 サテ、当代めずらしき女猿楽一座というのは、その方らか?
松阿弥 (頭を下げて)左様にござりまする。身どもは座頭の松阿弥、それに控えまするは当一座の二枚看板、桐夜叉と梅夜叉と申す役者どもにござりまする。
  一層深々と頭を下げ
 松阿弥 京と鎌倉を結ぶ要衝、近江の国をご支配なさる佐々木源氏の棟梁、その名も高き道誉様。ご尊顔を拝し奉り、身にとりまして、いかほどか……。
 ト、徐々に言葉に熱がこもって顔を上げる。道誉と松阿弥、じっと視線を交わす。
 道誉 サテ、浮かれ稼業に似合わぬ眼光。いつかどこかで、見た事のある様な……。
  松阿弥、ハッとして頭を下げる。
 桐夜叉 (繕う様に引き受けて)オホホホ。お殿様と同じ様に、我らが殿さま……座頭も、よくどこぞの役者と間違われましてございます。
梅夜叉 ホホホ。何と申す役者でしたでしょう。たしか……
松阿弥 (とぼける)サテ、よく間違えられる何とやら……と申す者とは別人なれど、我ら猿楽舞の楽人の流儀、もし殿様のお許しあらば、ご挨拶代わりの舞を一指 ── 。
道誉 ウム、それは良い。許して使わす。
松阿弥 ハハッ。
  松阿弥、立ち上がって上手舞台に進み、即興風の謡曲を舞う。
 松阿弥 〽︎ 役者とは 是れ皆人なり
人も是れ 皆役者なり
折々の時々の
己が役を
舞いにけり
舞いにけり
  舞い納め、腰を下ろして一礼。円了と貞満、穏やかに拍手。
 道誉は満足げに頷き、立ち上がって返しの舞
 道誉 〽︎ 舞いにけり 舞いにけり
今世一生捨て置いて
只ひたすらに舞いにけり
一生は嘘 舞こそ真〈まこと〉
一生は嘘 舞こそ真
  舞い終わって着座。満座の拍手。
 道誉 (女たちに)美しき白拍子を差し置いての余興の一指し、許してくれよ。
松阿弥 (頭下げて)かようにお見事なる身のこなし、本職の猿楽師でもなかなか出来るものではござりませぬ。それに比べて我が身のつたなさ……。まことに、恐れ入りましてござりまする。
道誉 つたなくはあるまいが、その方、どうやら本職の猿楽師ではない様子……。
  なかば独白の様に言い、道誉はじっと松阿弥を見つめる。 松阿弥、恐れ入る様に一層頭を下げる。
 松阿弥 身どもは表舞台の役者ではなく、一座を率いる座頭に過ぎませぬゆえ。 
道誉 マァ、そう言うのならそれでよい……。
(明るく仕切り直し)シテ、その方ら何方より参ったのだ?
  白拍子たち、揃って指着き
 桐夜叉 我ら京の女猿楽一座、紀伊紀三井寺道成寺の鐘を拝みに参り、
梅夜叉 こちら三井寺の鐘の御噂承り、
桐夜叉 紀ノ川沿いに吉野へ上がって、
梅夜叉 千本桜の名勝と、尊皇の心篤き蔵王権現、修験者の方々にご挨拶、
桐夜叉 大和の道を北に上り、
梅夜叉 この近江三井寺園城寺へと、
二人 着きにけり。着きにけり ── 。
桐夜叉 という次第でござりまする。
道誉 左様か。(貞満に)そういえば先頃、帝倒幕御企ての折、吉野の修験者に化けて諸国遍歴、各地の武士に勅使して捕らえられた公卿がいたが、ハテ、その名を何と申されたかのう?
貞満 日野権中納言資朝〈ひののごんちゅうなごんすけとも〉卿とその従兄弟、日野蔵人俊基〈ひののくらんどとしもと〉卿であったかと。
道誉 シテ、その方々のご処分は?
貞満 確か権中納言殿は佐渡に配流、蔵人殿は帝のたってのご希望あってお咎めなし ── との決着のはず。
道誉 貞満、御坊、その方たちのお顔、存じ上げておるか?
円了  いいえ、
貞満 存じませぬ。……が、何故?
道誉 いいや。修験者と聞いてふと思い出したまで。
  ト、思い入れ
 道誉 ……この道誉の元も、訪ねて下されば良かったものを。
  貞満驚き
 貞満 これは兄上、異な事を申される。我ら佐々木と京極、鎌倉の将軍様にも執権殿にも、御高恩筆頭賜る源氏の一家。兄上には、まさかの叛意……。
  ト、人々に聞かれた用心、皆殺しの覚悟で密かに刀に手を掛ける。
 道誉 ハハハハハ、そうではないのだ弟よ。俺はただ、見てみたいと思ったのだ ──
  ト、思い入れ
 道誉 帝、将軍、公卿、大名……我らは各々、自らの役を勤めて生きている。その普段の役とは別の役を演じ、この世の仕組みを変えようと企む者たち……その命を懸けた芝居とは、一体どの様なものだったのか、俺はただ、見てみたいと思ったのだ。
         しばしの沈黙。
 貞満 ハハ、ハハハハハ。兄上の物好きは筋金入り。酔狂、酔狂。ハハハハハ。
  貞満、ホッとした様子で密かに刀から手を離す。
道誉 (冗談めかして女たちに)……よもやその方ら、猿楽一座に化けた帝の使い ── ではあるまいよな?
  しばしの間あって
 桐夜叉 ホホホホホ。殿様が左様な芝居をご所望なれば、我ら芝居が本分の役者ども。即興にて演じてご覧に入れましょう。ネ(背筋を正して松阿弥に)……日野蔵人、俊基さま。
  松阿弥ハッと呑み込んで
 松阿弥 ウム。左様なれば。……勅定である。
  ト、一座の者姿勢を正す。松阿弥立ち上がって取り出した懐紙を綸旨に見立て、高く目の前に掲げる。道誉は居住まいを正し、懐紙に向かって頭を下げる。貞満と円了、呆然と様子を眺める。
 柝、一打ち。
 松阿弥、懐紙を広げて勅命を読み上げる心。
 松阿弥 臣下たる執権北条一門が将軍家の実を握る逆さま事、そのまま鎌倉が朝廷を軽んずる逆さま事と相成りて、世の秩序、大いに乱る。その乱れ糺さんと、先年兵を募りしが、口惜しきかな、下臈の口より漏洩頓挫、時宜を得ず事成らず。なれどこの逆さま事、このまま続くを糺さざれば、天下太平程遠く、人心の荒廃せしをえとどめず。しからばこの度、朕と志ともにする有意の臣を再び募り、誤りの世を真の世に、天命を革むるの号令を、我が直臣、日野蔵人俊基をして各地各国の大名諸卿に、ここに勅定、申し伝えるべきものなり。
  松阿弥、読み上げた体の懐紙の内側を道誉に差し向ける。道誉、畏まる様に頭を下げる。
 ややあって道誉、肩を揺すって笑い出す。
 道誉 ハハハハハハ。(松阿弥を見上げ)俊基卿、そなたは芝居の俊基卿か?  それとも真の俊基卿か?
松阿弥 (元の猿楽師の様子に戻ってひざまづき)ハハッ。芝居の俊基卿……と申し上げますれば、道誉様にはいかな御言葉下さりましょう。
道誉 ウム。上使の役は、マァまずまずの出来。なれど、勧進帳の空読み、弁慶の様な役には、まだまだ勉強が必要だな。
松阿弥 (頭下げ)畏れ多きご指導、誠にありがとうございます。なれば……
         すっくと立ち上がり、上臈の見得
 松阿弥 猿楽師とは世を忍ぶかりそめの姿、麿こそは真の日野蔵人俊基……と申さば、道誉殿、そなたは如何いたしまするか。
  ト、柝打って引っ張りの見得。
 道誉 しからば俊基卿、その勅定に従えば、身どもには如何なる得がありましょう?
松阿弥 本領の安堵と加増、官位栄達。義に従って行動せば恩賞褒美は思いのまま。
道誉 我が本領、我が地位は今で充分。その様なもの、殊更欲しいとは思いませぬ。
松阿弥 ならば大義に従った忠臣 ── との、末代、未来の家名の誉れ。
道誉 そんなものは尚更要らぬ。むしろ北条殿の世が続けば、その未来の忠臣とやらはただの未来の謀反人。
松阿弥 なれば道誉殿、そなたは何をもって得と考え、何をもって進む道を決められまするか?
道誉 面白くもなきこの浮き世、ただひと時でも面白く、思いのままに楽しむ事 ── それこそが身どもにとって何よりの喜び。それこそが、身どもが進む婆娑羅の道。 松阿弥 面白くもなきこの浮き世を、ただひと時でも面白く、思いのままに楽しむ事……。
  しばしの間。
 ややあって梅夜叉おもむろに
 梅夜叉 それは、我ら役者が生きる芝居の世界……まさにそうではございませんか?
  道誉、対勅使の芝居を終える。
 道誉 ハハハハ。そうかもしれぬ。所詮は嘘に過ぎぬものを真〈まこと〉と崇める浮き世より、嘘こそ真の芝居の方が、俺にとってはよっぽど真。
  ト、立ち上がって上手舞台に進む。
 道誉  なれど、たかだか三間四方、この小さな舞台の上だけでは、俺はもう満足はできぬのだ。浮き世すべてを舞台にして、己が命を賭けた芝居 ── その一生を生きる事こそ俺の望み。それこそが近江源氏の棟梁、この道誉が進む婆娑羅の道。
  ト、揚幕開いて再び取次の僧登場。早足で七三まで進んで注進。
 取次の僧 御坊様に申し上げまする。六波羅探題詮議方、長崎高教様、糟屋二郎様。佐々木道誉様をお尋ねあって、書院の方にお見えになってござりまする。
  取次の僧、舞台に進んで下手に控える。
 円了 ハテ、六波羅の侍衆が、何の御用?(道誉に向かって)道誉様、六波羅の方々がお見えとの事でござりまするが……。
  猿楽一座の者ども、用心する様に顔を見合わせ、道誉を見上げる。
 道誉 連歌の会の約束を放り出して、俺は役者たちに会いに来た。さだめし、館で待つのにしびれを切らして俺を追って来たのであろう……。皆で出迎えこちらに案内、彼らも共に芝居を見物すると致そうか。
  貞満と視線交わして頷き合い、松阿弥に顔向けて微笑む。
 道誉 客を出迎えに参る間、ご準備のほど頼みまするぞ。俊基、卿。
  道誉花道より退場。貞満、円了、取次の僧、後に従う。
 揚幕が閉じるのを見計らい、女たち松阿弥のもとに駆け寄る。
 桐夜叉 殿さま、
梅夜叉 俊基さま。
俊基(松阿弥) せっかく道誉殿に近づけたというのに、厄介な事になってしまった。
桐夜叉 その六波羅の者どもは、殿さまのお顔を存じ上げているのでしょうか?
俊基 ああ、宮中出入りの目付衆、もとより顔は見知った仲。
         女たち、うろたえた様子で顔を見合わせ
 梅夜叉 なれば我ら二人が舞いまする間、殿さまはひとまず先に、次なる目当ての越前へ。
俊基 なれど、さすればそなたたちは……。
桐夜叉 舞い納めれば、我らも急ぎ後を追い……。大津の浜の葦原にでも、隠れてお待ち下さいませ。
  女たち頷き合って俊基を立たせ、下手欄干奥へと導いて退場。  裏方たちと楽人たち替わって登場。裏方たちは舞台の準備、楽人たちは舞台上手に並んで着座、囃子の準備を整える。円了、道誉、長崎、糟屋、貞満、花道より列を成して登場。下手の円座にそれぞれの座を占める。
 ややあって楽人たち前奏を始める。
 衣裳を整えた桐夜叉と梅夜叉、欄干を橋掛かりの様にして登場。舞台中央に座して一礼。
 桐夜叉 これに控えまするは女猿楽の二人、桐夜叉と梅夜叉。
梅夜叉 お目に掛けまするは我らが十八番〈おはこ〉、二人勤めの道成寺。
桐夜叉 ご覧なされて、
梅夜叉 下さりませ。
糟屋 ……待て。猿楽の口上は座頭が勤める慣例。どうしたのだ、その方らの座頭は?                                    
桐夜叉 畏れながら、これが我が一座の流儀なれば……。
長崎 (糟屋をなだめて)マァ待て、糟屋。それなる女役者がこの一座の座頭 ── と、そういう事ではないのかの?
  桐夜叉、思わぬ助け舟 ── と、ホッとして頭を下げる。
 ト、道誉おもむろに声を上げる。
 道誉 サテ、俊基卿はどこへ行かれたのかのう?
糟屋 ナニ?
長崎 道誉殿、俊基卿とは、サテ、それはどちらの俊基卿にござりましょうかの?
道誉 俊基卿と申せば、ソレ、日野蔵人俊基卿にござりましょう。
糟屋 何と? 無罪放免を良い事に、まさか、再び帝の密使を?
長崎 道誉殿、それは一体、どういう事にござりまするかな?
道誉 ナニ、この一座が吉野から来たという話から、先ごろ修験者に身をやつしての諸国遍歴、かの密使の公家になぞらえた座頭の芝居、最前まで楽しんでいただけの事。
長崎 ほう。芝居、にござりまするか?
道誉 左様、芝居にござります。 長崎 ハハハハハ。道誉殿の相変わらずのご酔狂、げに面白き婆娑羅なお人よ。
糟屋 (なお承服しかねる様子で女に)ではその座頭は、一体どこに?
  答えられずうつむき続ける女たち。ややあって道誉
 道誉 オオ、そう言えば、次なる舞の奉納先に一足先の出立とやら、オオ、確かその様に申しておった。……ノウ、そうではなかったか?
梅夜叉 (咄嗟に辞儀し)ハイ、左様にございます。
  道誉ひそかに思い入れる(梅夜叉の反応に、松阿弥の正体を確信する)。元に戻って長崎たちに向き直り
 道誉 見逃してとりたてて惜しい役者 ── という訳でもござらぬ。ご両所もそう気になさらず、女どもの猿楽舞を楽しまれるがよろしゅうこざろう。……サァ、始めるが良い、女ども。
  女たち頷き合い、あらためて頭を下げる。
 楽人たち演奏を始める。女たち立ち上がり、鐘の前で舞を始める。しばしの舞。ほど良くして盆回る。
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