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#歴史を変える超逸材
20kitan · 8 months
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バタースカッチ・コキュートスのホテルへようこそ! ケンタウロスのヒュー
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◆ヒュー身上調査書
姓名:Hugh Godah Chyllon(ヒュー・ゴダ・キロン) 愛称:ヒュー、ヒューゴ 年齢:531歳 性別:男 種族:ケンタウロス 寿命:老衰なら2千年くらい 誕生日:1492年8月25日 星座:おとめ座 体長:318cm ※前足の蹄からツノの先まで 体重:1084kg 髪色:燻った溶岩の臙脂色 瞳の色:赤色 肌の色:赤銅色 声の質:ゆったり堂々とした声 戦いの際は隣の山に響くほど大きな声が出る 魔術、特殊能力:体内で常に溶岩のように熱を溜めておき、炎として口から吐ける 身体的特徴:尻尾や髪は燃えているように常にメラメラと揺れている 触ってすぐ火傷するほどではないがそれなりに熱い 恋愛、結婚観など:遊びの恋愛などはなく、一人の番を死ぬまで一生愛するつもりでいる 出身:奇峭な岩窟 職業:戦士/石工職人 癖:眉間に皺を寄せる、考えごと 酒癖:ビールとラム酒が好き たくさん飲んでたくさん食べたい 強いが酔っ払うとだんだんアルコール度数に比例して物理的にヒートアップしてくる 人間に対して:わりと友好的で遠く離れた地域で暮らしているせいで人間の生態について疎い 人間はちょっと食べてみたい ホテル役割:ゲスト
*交流向け 恋人/許嫁:ロージー・ドライカンパ 一人称:俺 二人称:お前、あんた 呼び方:名前呼び捨て
*概要
 体表に熱と炎を帯びる誇り高きケンタウロスの戦士。が、最近は戦いが少なく石工職人をしていることが多い。性格は大真面目で大雑把、しかし意志とこだわりが強い武骨者。戦争と風呂が大好き。  普段は巌窟に住む人馬の一族。山を一つ越えた場所に住むタピラ族という巨人族とたびたび戦争し、大暴れしている。いつも忙しく働いているため、ホテルに来るのは今年が初めて。
*性格
 大真面目で意志が強い武骨者。情熱的で欲深い。数少ない欲しいものは必ず手に入れる主義。自分の意思は常に正確にはっきりと伝える。仕事や戦争に関しては完璧を目指すが、それ以外のことにはかなり大雑把。強い信念を持って理想の地点までひたすら静かに全力を尽くす内側は熱い男。忙しくするのが好きで、暇になると何かと仕事を見つけては働いている。  戦士として育てられたため修行修行戦争の日々を好み、戦争がない時期は若干テンションが低い。テンションが上がりすぎると血湧き肉躍り火山を噴火させる大暴れになるので、ちょどいいといえばちょうどいい。  なんだかんだ根は楽天的で自信家だが、独占欲ゆえに財産を浪費せずいろいろ溜め込み傾向にある。
*モンスター生態  炎や熱を操るケンタウロス。体内で常に溶岩のように熱を溜めておき、炎として口から吐くことができる。出力する熱のコントロールは上手いが、体表の熱コントロールは苦手。人間社会に混じることがほぼないため、人型になるのもかなり不得手。魔力を大爆発させるほうが得意で、調子のいい時は火山に活を入れて噴火させることもできるが、ふもとの人里から自分の一族の領地まで巻き込む大惨事となるため「戦争に勝つための捨て身攻撃」に近い。  ケンタウロスであるため当然足はとても速く、重い荷物を持っていてもどこまでも駆けることができる。まったくの疲れ知らずで燃費がよい。冷たいものは苦手ではなくほどよく落ち着く程度。悪魔の血も少し混じっているが、薄まっているため聖なるものが苦手なほどではない。
*家族、一族について  人の寄り付かない切り立った岩山を主な棲家とする人馬の一族。大きなケンタウロスの群れで、キロン族をはじめいくつかの枝分かれした血族がいまだ一つの共同体として暮らしている。過酷な環境でも育つ生命力の強さと生まれつき魔力を炎や氷など何らかの属性に変えて操ることができるのが特徴。  溶岩地帯から寒冷な山、草原など領地はとても広い。昔から山を一つ超えた場所に住む巨人のタピラ族と肥沃な地を巡って争い続け、現在は戦争のせいですっかり不毛の大地と化している。  そのような歴史のせいか古来より外部からの侵略者に排他的な種族であったが、ここ2~300年の間にかなり緩和されつつある。しかし独自の言語や文化体系は継承され続け、少しずつ外のモンスターと文化交流が進んできている。キロン族の作る頑強で非常に壊れにくい石や金属の武具、家具、精緻な金属装飾などは外でも評判がよく職人技の逸品揃い。  基本はケンタウロスの見た目の者が多いが純血主義ではなく、若い者ほど混血が進んでいる。キロン族には悪魔の血も少し入っている。みんな風呂好き。
*能力  優れた戦闘能力、馬力、無限といえるほどの体力を持ち、自身の炎を操っての攻撃に長けている。得意な武器は手斧と金棒など近接武器。また手先が非常に器用なことと設備などが揃わなくても自身の熱や炎によって石や金属を加工し、非常に頑強で精巧な武器を作ることができる。最近は戦争がご無沙汰のため、その技術は家具や家屋などの石工職人として使われている。意外とビジネスが上手くニッチな需要をうまく突いて財産を増やしている模様。  一度歩いた道を忘れることがなく、方向感覚に優れている。
*キュリオンゴッツ製品について
 ヒューと兄ルーカスが中心になっている製品事業。名前の由来はそのまま「キュリオン(キロン族の)」と「GOTS (Goblin Optimal Technic Standard/ゴブリンによる最善技術者基準)」をつなげたもの。数百年前にキロン族の製品が世に出回るようになった頃、その技術力の高さからゴプリンの認定を受けブランド名として付けることを許可された。一度損しても継ぎ目をぴったり繋げることができ、本格的な修理をするまでのかなりのあいだ十分使うことが可能。そこから状態が悪化することもない。  家具部門では素材の頑丈さ、壊れにくさに特化することによって合う家具や道具を見つけづらい種族の労働者たちに、美しく実用的でもあるジュエリーは金銭的余裕のある女性たちを中心に需要を高めている。高級すぎず、たいへん丈夫なため長い目で見ればとてもコスパがいいと評判。別々の作品もあれば、主に設計や素地を弟のヒューが、デザインの仕上げは兄のルーカスが担当することも。
-(ドラゴン族の労働者)キュリオンゴッツ製の家具なんかが売り出されるようになったのはここ数百年の話だ。なんせ何買っても丈夫でよ、特に弟のほうが作る家具は脆い素材なんか一つも使われてねえ。俺らみたいにうっかり家財を炎で燃やしちまうような連中にはありがたい話だ。何より高すぎないってのがいい。奴さん稼ぐ苦労ってもんがよくわかってるのさ。もっとも本当は武具がメインなんだろうがな。
-(豪商の貴婦人)はじめはケンタウロスが作るアクセサリーなんて……思っていたのだけれど、キュリオンゴッツのジュエリーは宝石の削り出しから駆金まで実に見事な職人技!さすが「ゴブリン認定」を受けているだけありますわ。特に兄が作るジュエリーは見栄えしてパーティーにぴったり。激しく踊っても壊れる心配もなし。決して彼のブロマイドが目当てで買っているわけじゃありませんからね。
*好きなもの 食べ物:石焼きマグマシチュー、ステーキ、岩みたいに硬いパン 飲み物:ビールとラム酒 気候:乾燥していて熱い場所 色:冴えた氷の青や、愛らしいオレンジがかったピンク色 香り:風と草花の匂い 書籍:モンスター経済新聞 動物:四つ足の動物 ファッション:苦手 動きやすいもの 場所:工房、だだっ広い草原 愛用:祖先の金の装飾品、丈夫な蹄鉄 趣味:仕事
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uchu-household-blue · 8 months
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宿題もらって 大変そうで 嬉しそうで ょがっだ、、、 作り手としての語りも感じた実際  あ、変人というのと独創性を認めるよという感じは近しいやつなのかもしれない
良いところから学ぶ そうだよね 褪せないようなところが滲んでいるはずなんだ。それは。   新しいも古い、旧いも ないようである、ある。 違いたいという感じと逸れ方に空虚であれ事実を感じるまま抜けきれないのイメージも。
抽象性 に押し潰されそうだった でも、きっと見ていられる世の中だと思うたよ うむ  仰ぎ見て、都市と地方はさらに分断されてもしまったよ大権現さま それでもなお 何を感じていたんだろうという歴史語りや何かの束の間、空気として見えてくるような
そして潰してしまうかもしれない ずっとずっと怖い  ただ数正は本当に居られなかったのだと思う 自分だけが担当だと秀吉を理解していただと そういうキーも分かるながらに封建とはも問い直す 政治任せみたいな中央感、奔走したとしても何に近づくんだろう やはり安部さんのいうように緩衝材としての自己とはかもしれないけど 長崎の出島を舞台にしてたあのドラマ 鎖国のために外国語つかうのか?って、 宿題に答えきれて 応えていない日本人 分かってるよ 重たくて、ほんとうに重たくもなってた 外交の現場、綺麗なわけないけど華やかなーコンプレックスのようなものが国土と帰属をある意味で超えていくような、そんな何かを個人個人のなかからーそうそれでも内側にしかないという矛盾を見逃さずに やれたらば、、、 'この通り'だけではないんだよ
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shintani22 · 1 year
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2022年11月18日
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きょうから「胡子大祭」 神社に長蛇の列 商売繁盛願う “えびす講” 通常開催 広島(RCCニュース)
いつもの光景が戻ってきました。商売繁盛を願う「胡子大祭」が、18日から広島市で始まりました。冬の訪れを告げる祭りですが、神社には長蛇の列もできました。
藤森憲也 記者「さい銭を投げ入れる大だるも戻ってきました」
去年、感染対策として設置が見送られた大だるも復活。2年連続で規模を縮小して実施された祭りも、ことしは例年どおりの開催となりました。
広島市中区にある胡子神社では、午前中から商売繁盛を願って多くの人が訪れていました。縁起物の熊手は、4500円から3万円を超えるものまでが露店に並びました。
えびす講スタッフ ― ことしの売れ筋は? 「この1万7000円のサイズが一番売れています」
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買い求めた熊手に「こまざらえ」の祈とうをしてもらおうと、午前中から長蛇の列ができ、関係者も驚いた様子でした。
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胡子大祭 奥田弘昭 副委員長「3年前の初日の午前中は、こんな様子ではなかった。祭りに対する関心度、みなさんの期待感を非常に感じています」
会社のために2時間半、並んだというこちらの男性…。「商売繁盛ですね。病気をしない、いい年になればと思います」
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藤森憲也 記者「3年ぶりに交通規制が実施される中央通りでは、屋台がずらりと並んでいます」
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中央通りでは、あす19日、八丁堀交差点から新天地交差点までの間は午後7時から10時まで歩行者天国となります。「えびす講」は、18日から3日間、実施されます。
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【胡子大祭】3年ぶり歩行者天国に多くの人出(広島テレビ 11月20日)
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衆院選小選挙区 広島県は7から6に 改正公職選挙法が成立(NHKニュース)
いわゆる1票の格差を是正するため、衆議院の小選挙区の数を「10増10減」する改正公職選挙法が、参議院本会議で成立し広島県では、選挙区が7から6に1つ減ることになりました。改正法は早ければ12月下旬に施行されて、それ以降公示される衆議院選挙から適用されることになります。
改正公職選挙法では、衆議院の小選挙区を東京や神奈川など5つの都と県であわせて10増やす一方、広島や岡山、山口など10の県で1つずつ、あわせて10減らすとしています。
「10増10減」する都県を含め過去最多となる140選挙区の区割りが変更されます。
この区割りをおととしの国勢調査をもとに試算すると、いわゆる1票の格差は最大1.999倍となり、現在の2.096倍から改善されます。
また比例代表は、5つのブロックで「3増3減」となり中国ブロックは1減ります。
改正法は早ければ12月下旬に施行されて、それ以降公示される衆議院選挙から適用されることになります。
広島県では、小選挙区が7から6に1つ減り区割りが変更されます。
具体的には、新しい1区は、広島市中区、東区、南区、府中町、海田町、坂町、新しい2区は、広島市西区、佐伯区、大竹市、廿日市市、新しい3区は、広島市安佐南区、安佐北区、安芸区、安芸高田市、北広島町、安芸太田町、新しい4区は、呉市、竹原市、東広島市、江田島市、熊野町、大崎上島町、新しい5区は三原市、尾道市、府中市、三次市、庄原市、世羅町、神石高原町新しい6区は、福山市となっています。
この変更に伴って、現在、2つの選挙区に分割されている尾道市・東広島市・江田島市と3つの選挙区に分割されている三原市はそれぞれ分割されている状態が解消されます。
自民党広島県連の中本隆志会長代理は「一票の格差の是正のためには広島の1減も受け入れなければならない。次の衆議院選挙については現職の選挙区の割り振りなどすべての可能性を排除せず1から見直すかたちで検討を急ぎたい」と述べました。
立憲民主党広島県連の瀧本実幹事長は「1票の格差の解消のためしっかりと受け止めなければならないが、われわれ地方の声が届きにくくなるのではないかという心配がある。国には今の選挙制度が時代にあっているのかよく検討してほしいし、多様な民意をすくいあげるような制度になっていくべきだと思う」と話していました。
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衆院「10増10減」成立 改正公選法、参院本会議で可決(時事通信)
比例代表の定数「3増3減」も併せて行われ、東京が2増、南関東が1増、東北、北陸信越、中国が各1減となる。
自民党は選挙区が減る10県で多くの現職議員を抱え、その処遇が焦点。公明党は都市部で増えた選挙区で新たに候補者を擁立したい考えで、与党内の調整も課題となる。
地方を中心に、議席の都市部偏重が加速するとの懸念は根強い。衆院の委員会採決の際には、2025年の国勢調査の結果が判明する時点をめどに「地域の実情を反映した選挙区割りの在り方に関し、国会で抜本的検討を行う」との付帯決議が採択された。 
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広島うどんの名店「讃岐屋」人気メニューベスト10!(ひろしまリード)
広島県民なら誰もが知る広島の有名店。そこには、数々のテッパンメニューがあります。これから寒くなるこの季節に食べたい「うどん」。中でも特に人気を集めているメニューは何なのか?今回は、1977年に創業して今年45周年を迎えた「讃岐屋人気メニューベスト10」をご紹介します。果たして「讃岐屋」の鉄板メニューとは?
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その前に、「讃岐屋」がどんなお店なのかご紹介します。だしと麺にこだわり、広島で長く愛される「うどん」の歴史は、実は意外な所から始まったんです。現在の社長・長田拓さんの父・雅文さんが脱サラをし、1975年に実家のある大分県でうどんの自動販売機を工場や大学の施設などに設置し、販売したのが始まりだそうです。
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しかし約1年で失敗。その失敗を糧に、母・俊江さんの地元・広島に移り、1997年3月に「讃岐屋牛田店」をオープンしました。その後、麺と出汁にこだわった讃岐屋の評判は広まり、たちまち「うどんの名店」となったんです。
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そんな讃岐屋の麺は、国産の小麦粉と塩・水のみを使用した自家製麺。毎朝製麺する鮮度の高い麺は、小麦粉の風味と甘みが口の中に広がります。こだわりの出汁には、北海道の天然利尻昆布と4種類の削り節に、大分の特注醤油を使用しています。
そんな讃岐屋のメニューは、全69品。その中から、特に人気のベスト10をランキング形式で発表します。
第10位は「肉うどん 650円」がランクイン。牛肉の旨味が出汁にしっかりと出た不動の人気商品です。
第9位は、予想外の「だし唐揚げ(5コ)600円」がランクイン!とりもも肉に数種類のスパイスと、出汁に使用している讃岐屋専用のだし醤油を加え、一晩熟成させて漬け込んだオリジナル唐揚げ。肉に出汁の旨味がしみ込んだ、美味しいから揚げです。
元々、広島市で毎年5月に開催されるフラワーフェスティバルで、うどん以外で何かできないかと言うことで作った商品で、それがいつしか定番商品に。うどんに何か一品というときにおすすめです。
第8位は「和風らーめん 700円」!うどん屋さんで「ラーメン」がランクインするという、予想外の結果に。うどん屋さんのラーメン、いったいどんな味なんでしょうか?
昆布と魚介の出汁がベースになっているほんのりと甘いスープで、うどんの出汁にらーめん専用のかえしを加えたあっさり系のラーメンです。さらに、チャーシューも自慢の逸品。かえしと数種類の野菜などで炊いた自家製チャーシューです。讃岐屋の「かえし」は、多くの手間と時間をかけてゆっくりと熟成させる創業当時から変わらない製法で作られています。
続いて第7位は「とんかつ玉子ぶっかけうどん 880円」がランクイン。かつ丼にも使用しているこだわりのロースとんかつに、こだわりの生玉子をのせたうどんです。つゆとロースとんかつ、そして生玉子の相性が抜群。ミニご飯がついています。
そして、第6位は「かき揚げごぼ天うどん 650円」。創業からの人気商品です。こだわりの国産ごぼうを太めの乱切りにして、注文が入ってからその都度揚げているので、食感がとても良く、ごぼうの旨味・甘みをしっかり感じることができます。出汁との相性も抜群で、女性に人気のうどんです。
第5位は、ちくわと半熟卵のてん��らがのった「ちく玉天ぶっかけうどん 850円」。香川県のうどんメニューでは定番のちく玉ぶっかけ。それを讃岐屋風で提供しています。讃岐屋のつゆとの相性はとても良く、ミニご飯が付いています。
第4位は、なんと「かつ丼 800円」!こちらも創業からの人気商品です。揚げたてのロースとんかつを、讃岐屋のだしにかえしを加えた丼物専用のつゆで玉ねぎと一緒に煮込み、こだわりの玉子でとじたかつ丼です。
第3位は「ねぎ鶏うどん 750円」がランクイン。社長の両親が1999年に発案。新鮮な親鳥のもも肉とねぎをごま油で炒め、そこへ出汁とかえしを入れ、仕上げに黒胡椒を振っています。鶏肉の旨味と讃岐屋のだしが最大限にあった旨味たっぷりのうどんです。
第2位は、熱々・具だくさんの「鍋焼きうどん 900円」。讃岐屋のだしに特製のかえしを加え、牛肉・海老・自家製煮しいたけ・たまご・かき揚げ・えび天・ネギがたっぷり入ったボリューム満点の鍋焼きうどんです。季節に関係なく大人気なんですよ。創業から変わらない、具材の旨味がたっぷり染み出た至極の一品です。
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「讃岐屋」全69メニューの頂点にたったのは、あの大人気うどん!讃岐屋を代表する一品です。
第1位は、讃岐屋不動の人気商品「スタミナうどん」!讃岐屋の出汁に豚肉・海老・きくらげ・ニンジン・にんにくが入り、とろみをつけた栄養満点のうどん。麺の量も通常の約1.5倍あり、食べたらパワーがあふれ出す逸品です。
讃岐屋の代名詞とも言える「スタミナうどん」。その誕生のキッカケは、祖父・悟さん。長崎ちゃんぽんをイメージして作ったそうなんです。麺も1.5倍にしたのも、しっかりとスタミナを付けて貰いたいという悟さんの思いからなんだそうですよ。(広島ホームテレビ 5up!2022年11月16日放送)
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東京都、米1万円分を低所得世帯に配給へ…物価高対策、野菜や飲料の選択肢も検討
物価高で困窮する世帯を支援するため、東京都は、所得の低い都内の住民税非課税世帯約170万世帯を対象に、1世帯あたり1万円分の米を現物支給する方針を固めた。年明けにも各世帯に発送する。
都は支援策として当初、現金支給や、買い物で使える独自の商品券の発行を検討した。しかし、現金は地方自治体が住民に支給した場合、課税対象になって一定額を差し引かれる可能性があることから断念。商品券は店舗での利用時に低所得世帯と周囲に知られる恐れがあるため、生活必需品の米の現物支給を選んだ。
都は、1世帯につき約25キロの米を支給できると見込んでいる。希望者は、野菜や飲み物も選べるようにすることも検討している。関連事業費約300億円を盛り込んだ補正予算案を12月開会予定の都議会定例会に提出する。
低所得者層向けの物価高対応を巡っては、政府が今年9月、住民税非課税世帯1世帯あたり5万円の支給を決めた。都議会では公明党が都独自の支援策を要望していた。
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【速報】10月消費者物価+3.6% 40年8か月ぶりの歴史的上昇幅に “原油価格高騰”と“急激な円安”背景に電気代とガス代は2割以上上昇(TBS NEWS DIG)
家庭で消費するモノやサービスの値動きをみる10月の全国の消費者物価指数は生鮮食品を除いた指数が去年より3.6%上昇しました。およそ40年ぶりの歴史的な上昇幅です。
総務省が発表した10月の全国の消費者物価指数は変動の大きい生鮮食品を除いた指数が103.4となり、去年10月より3.6%上昇しました。
オイルショックの影響が残る1982年2月以来、40年8か月ぶりの歴史的な上昇幅です。
今年4月に2%を突破してからわずか半年で3.6%を超える急激な物価上昇となりました。
原油価格高騰の影響で▼都市ガス代金が26.8%▼電気代が20.9%上昇するなどエネルギー価格の上昇が続きました。また、原材料高や急速な円安などの影響で食用油や食パン、からあげなど生鮮食品を除く食料が5.9%上昇したほか、ルームエアコンなどの家庭用耐久財が11.8%、携帯電話機が16.5%上昇しました。
一方、宿泊料は10月に開始した政府の観光支援策「全国旅行支援」の影響で10%下落しました。
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【本日(11/18)の広島県内の感染状況】(広島県)
新型コロナ 県内で2454人感染確認 6人死亡 18日発表(NHKニュース)
広島県では18日、新たに2454人が新型コロナウイルスに感染したことが確認され、6人が亡くなったと発表されました。
感染が確認されたのは、▼広島市で1025人、▼福山市で454人、▼東広島市で206人、▼呉市で129人、▼廿日市市で111人、▼尾道市で94人、▼三次市で74人、▼三原市で62人、▼府中町で46人、▼庄原市で36人、▼海田町で33人、▼江田島市と安芸高田市でそれぞれ28人、▼大竹市で21人、▼府中市で20人、▼竹原市で18人、▼坂町で17人、▼熊野町と神石高原町でそれぞれ15人、▼北広島町で11人、▼世羅町で10人、▼大崎上島町で1人のあわせて2454人です。
1週間前の11日・金曜日より294人増えていて、14日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。
これで県内での感染確認は、のべ50万3005人となりました。
また、県内では患者6人が亡くなったと発表されました。県内で新型コロナウイルスに感染し、その後、死亡した人は828人となりました。
新型コロナ 県内の病床使用率 49.9%(17日分)(NHKニュース)
17日時点で病床の使用率は49点9%です。(確保病床535床、入院患者267人)。
このうち重症患者用の病床使用率は14点3%です。
(確保重症病床42床、重症の入院患者6人)。
軽症の人や症状がない人が入る宿泊療養施設は1047室を確保し、292人が過ごしています。
(利用率27点9%)。
直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は610点42人です。
現在、広島県の感染状況はレベル0から4の5段階のレベルのうち、医療体制への負荷が生じはじめていることを示す「レベル2」です。
【新型コロナ 厚労省まとめ】99人死亡 8万4375人感染(18日)(NHKニュース)
厚生労働省によりますと、18日に発表した国内の新たな感染者は、空港の検疫などを含め8万4375人となっています。また、国内で亡くなった人は99人で、累計4万8058人となっています。
東京都 新型コロナ 9人死亡 8292人感染確認 14日連続前週比増(NHKニュース)
大阪府 新型コロナ 5人死亡 新たに3904人感染確認(NHKニュース)大阪府内の感染者の累計は223万1936人となりました。府内で感染して亡くなった人は合わせて6680人となっています。
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新型コロナ 新規感染者数の1週間平均 5週連続 全国で増加傾向(NHKニュース)
新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると、全国では1.24倍と5週連続で増加傾向で、山口県を除く46都道府県で増加しています。
NHKは、厚生労働省が発表した感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。
全国
全国では、▽10月20日までの1週間では、前の週に比べて1.21倍▽10月27日は1.07倍▽11月3日は1.38倍▽11月10日は1.30倍▽11月17日まででは1.24倍と、5週連続で増加しています。
一日当たりの全国の平均の新規感染者数は、先週よりおよそ1万5000人多い、およそ8万人で、山口県を除く46都道府県で前の週より多くなっています。
北海道 人口当たりの感染者数が最も多いのは北海道で、▽11月3日までの1週間は、前の週の1.45倍▽11月10日は1.23倍▽11月17日までは1.23倍と、6週連続で増加が続いています。
一日当たりの新規感染者数は、過去最多のおよそ8317人で、人口10万当たりの感染者数は1114.26人となっています。
1都3県
【東京都】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.39倍▽11月10日は1.41倍▽11月17日まででは1.25倍で、一日当たりの新規感染者数は8276人となっています。
【神奈川県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.40倍▽11月10日は1.42倍▽11月17日まででは1.27倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ5161人となっています。
【埼玉県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.45倍▽11月10日は1.35倍▽11月17日まででは1.29倍で、一日当たりの新規感染者数はお、よそ4183人となっています。
【千葉県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.32倍▽11月10日は1.27倍▽11月17日まででは1.35倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ3045人となっています。
関西
【大阪府】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.21倍▽11月10日は1.13倍▽11月17日まででは1.16倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ3791人となっています。
【京都府】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.42倍▽11月10日は1.28倍▽11月17日まででは1.14倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ1021人となっています。
【兵庫県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.16倍▽11月10日は1.16倍▽11月17日まででは1.16倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ2122人となっています。
東海
【愛知県】 ▽11月月3日までの1週間は、前の週の1.58倍▽11月10日は1.35倍▽11月17日まででは1.29倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ4810人となっています。
【岐阜県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.36倍▽11月10日は1.33倍▽11月17日まででは1.31倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ1623人となっています。
【三重県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.19倍▽11月10日は1.40倍▽11月17日まででは1.24倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ1018人となっています。
その他の地域
【宮城県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.65倍▽11月10日は1.46倍▽11月17日まででは1.27倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ2547人となっています。
【広島県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.33倍▽11月10日は1.43倍▽11月17日まででは1.19倍で、一日当たりの新規感染者数は、およそ2397人となっています。
【福岡県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.23倍▽11月10日は1.29倍▽11月17日まででは1.27倍で、一日当たりの新規感染者数は2046人となっています。
【沖縄県】 ▽11月3日までの1週間は、前の週の1.13倍▽11月10日は1.06倍▽11月17日まででは1.02倍で一日当たりの新規感染者数は、およそ292人となっています。
専門家「年末年始にかけて最も注意するべき時期」
新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は、現在の感染状況について、「第7波のように前の週の2倍を超えるような爆発的な増加はまだ見られず、第8波の入り口のような形で、だらだらとした増加が続いているが、全国の一日の感染者数を見ると、すでにことし初めの第6波のピークの10万人に達していて、このままでは、気付かないうちに20万人以上に達した第7波を超えるようなリスクもある」と述べました。
そのうえで、今後の感染状況について、「オミクロン株の『BQ.1』や『XBB』など、新たなタイプが少しずつ増えていて、年末に向けて忘年会やクリスマスなどで人の動きが増えたりして、今後、感染者数の爆発的な増加につながる可能性もある。また、感染していても、検査や診断を受けていない人もかなりいると考えられ、そうした人が感染を広げることで、次の大きな波を作ってしまうリスクもある」と指摘しました。
そして、「これから年末年始にかけてが、最も注意するべき時期だ。感染を広げないために、適切な場面でマスク使うことや、3密を避けることといった基本的な対策を改めて徹底してもらうとともに、オミクロン株対応のワクチンやインフルエンザワクチンも十分に用意されているので、できるだけ前倒しで年内には接種をしてもらうことが重要だ」と話しています。
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【直近1週間の人口10万人あたり新規感染者数】 11月19日21:00時点
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新型コロナ “第8波”感染のピークは 対策は わかってきたこと(NHKニュース)
“新型コロナの「第8波」に入ったのではないか”
今週、1日の感染者数はおよそ2か月ぶりに、東京都で1万人を超え、全国でも10万人を超えました。北海道では連日、過去最多を更新。新たな変異ウイルスも徐々に増えています。
専門家や医師からも「新しい波に入りつつある」「新たな波が始まった」という声が。
“第8波”の感染ピークはいつになると予測されるのか、そしてどんな対策が求められるのか、取材しました。(11月18日時点)
各地で感染拡大 “第8波”か
11月15日、新型コロナの1日の新規感染者数は東京都で1万1196人、全国では10万2829人と、9月14日以来の水準となりました。
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北海道では、11月16日には1万1112人となるなど、すでに第7波のピークを超えていて、過去最多の更新が続いています。
政府分科会の尾身茂会長は11月10日に「全国的にみてスピードの差はありつつも感染は拡大傾向にある。新しい波に入りつつあると言ってもいいんじゃないか」と述べ、第8波に入りつつあるという認識を示しました。
その後、16日には日本医師会の釜萢敏常務理事が「新たな波が始まったと捉えざるをえないのではないか。医療提供体制をできるだけ急いで整えなければならないという危機感を持っている」と述べ、第8波が始まったという認識を示しました。
そして、17日、厚生労働省の専門家会合は「今後も新規感染者数の増加が予想され、ことし夏の『第7波』のような感染拡大となる可能性もある」と指摘しました。
なぜいま“第8波”? 「BA.5」が北から再燃
いま、なぜ、感染拡大が起きているのか。
その手がかりの1つとして、専門家が注目しているのが、感染拡大が大都市部ではないところから始まっていることです。
これまで、感染拡大は人口の多い首都圏などから始まり、移動に伴って各地に広がることが多かったのが、今回は北海道や東北地方などから始まっています。
そしていまも、ことし夏の「第7波」以降主流になったオミクロン株の「BA.5」が最も多い状況が続いています。
17日の専門家会合では、「第7波」で「BA.5」に感染した人が多かった地域では免疫を持つ人の割合が高い一方、感染者が少なかった地域では免疫を持つ人の割合が低く、感染者数が増加しているという見方が示されました。
厚生労働省専門家会合の脇田隆字 座長は、専門家会合のあとの記者会見で「沖縄では夏に非常に大きな拡大があったが、いま感染者数は非常に低いレベルにある。多くの人が『BA.5』への免疫を獲得し、『BA.5』の流行への耐性がある。一方、夏にそれほど拡大がなかった地域で、感染拡大が大きくなっているという認識だ。北海道や東北、北陸では感染者数が多い」と述べました。
また、海外の状況を含めた感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎特任教授は「今の流行は『第7波』の『BA.5』の残り火が再燃している状況だと見られる。大都市圏も増えているが、むしろ地方都市で顕著に増えている。『第7波』で比較的感染者数が少なく、感染による免疫の獲得が少なかった地域で、残り火が再燃していると考えるのが妥当だろう」と話しています。
「BA.5」による感染の再拡大は、ヨーロッパでも10月ごろに起きています。
イギリス・オックスフォード大学の研究者などが運営するサイト「アワ・ワールド・イン・データ」によりますと、100万人あたりの新規感染者数(1週間平均の1日あたり)はドイツでは10月中旬におよそ1300人と、ことし7月のピークを超え、フランスでも10月中旬におよそ840人と、7月以来の水準となりました。
17日の専門家会合のあと脇田座長は、「BA.5」による今後の感染のピークは年内にも訪れるのではないかという見方を示しました。
また、数理疫学が専門の京都大学の西浦博教授は会合のあと「北海道で見られるように、地域的に広がりながら感染拡大が進んでいるので、(『BA.5』の感染拡大がピークを迎えたとしても)減少は緩やかとなり、時間をかけてくすぶるものと思う」とコメントしました。
さらに…新たな変異ウイルスの増加も
今後さらに懸念されるのが、いずれもオミクロン株の1つ、「BQ.1」系統などの変異ウイルスが増えることです。
これらの変異ウイルスは、これまでに感染したことやワクチンを接種したことで得た免疫を逃れる可能性が高いとみられています。
アメリカでは「BA.5」に代わって増えてきています。
CDC=疾病対策センターによりますと、11月12日までの1週間で検出された変異ウイルスは▽「BA.5」が29.7%、▽「BQ.1.1」が24.1%、▽「BQ.1」が20.1%、▽「BF.7」が7.8%、▽「BA.4.6」が5.5%などとなっています。
日本国内でも、これらの新たな変異ウイルスが確認されています。
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11月17日に東京都のモニタリング会議に出された資料によりますと、10月に変異ウイルスの検出された割合は▽「BA.5」が90.5%と圧倒的ですが、▽「BA.2.75」が2.5%、▽「BQ.1.1」が2.4%、▽「BF.7」が2%、▽「BQ.1」が0.7%、▽「XBB」が0.7%などと徐々に増えてきています。
「BA.5」は9月には98.4%を占めていたので減少傾向となっています。
「BQ.1」系統のウイルスは「BA.5」がさらに変異が加わったウイルスです。
「BA.2.75.2」はアメリカやインド、ヨーロッパ各国などで検出されていて、「BA.2」が変異を重ねた「BA.2.75」にさらに3つの変異が加わっています。
「XBB」は「BA.2」から派生した変異ウイルスと「BA.2.75」から派生した変異ウイルスが組み合わさった「組み換え体」と呼ばれるタイプのウイルスです。
東京医科大学の濱田特任教授は、こうした新たな変異ウイルスが日本でも広がると、「第8波」が大きくなる可能性があると指摘しています。
東京医科大学 濱田篤郎 特任教授「いま注目されている変異ウイルスは『XBB』と『BQ.1』系統の2つだが、『XBB』は世界的にはあまり拡大していない。『BQ.1』は欧米で『BA.5』から置き換わりが進んでいる。欧米では感染者数そのものは急増している状況ではないが、今後、新たな変異ウイルスが日本にも多く入ってきた場合に、『第8波』が大きくなる可能性がある。12月に入ると、そのような状況になるのではないか。経過を見ていく必要がある」
AI予測 変異ウイルス次第で“第7波”超えも
今後、感染はどの程度拡大するのか。
名古屋工業大学の平田晃正教授のグループは、AI=人工知能を使って、11月10日までの感染者数の推移のほか、ワクチンの効果、それに人の移動といったデータをもとに、「BQ.1」などの新たな変異ウイルスが増える前提で、今後の感染状況を予測しました。
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それによりますと、東京都では11月中旬から下旬にかけて感染者数が本格的に増え始めると見られます。
そして、「BQ.1」などの感染力が「BA.5」の1.2倍で、これまでに感染したことによる免疫の効果がないという想定では、東京都での1週間平均での1日あたりの感染者数が、12月半ばにおよそ3万人、2023年1月中旬には「第7波」のピークを超えるおよそ3万6000人に上るという予測になりました。
この想定では、2023年1月中旬から2月下旬には、東京都内でコロナで亡くなる人は、1日に20人余りになるとしています。
また、「BQ.1」などの感染力がこれまでと変わらず、免疫の効果がある程度保たれるという想定では、感染者数のピークは2023年1月中旬におよそ2万5000人になるという予測になりました。
名古屋工業大学 平田晃正教授「『BQ.1』など変異ウイルスの影響を想定すると、近いうちに感染者数が急増し始める可能性がある。人々の活動も戻り、気温も下がり、感染者数が下がる要因はほぼない。変異ウイルスの特徴はまだよく分かっていないが、感染力が強く、免疫回避が強かった場合には、年末にかけてかなり感染者数が増えることが予測される」
今後、ワールドカップの影響も
これから年末年始にかけて、人と人との接触機会が増えることが予想されます。
これに加えて、東京医科大学の濱田特任教授は、水際対策が緩和されている今、海外の感染状況にも注視が必要だとしています。
ここ1週間では、日本だけでなく韓国、インドネシア、マレーシアといった東アジアや東南アジアでの感染拡大が目立っているということですが、11月下旬に感謝祭を控えるアメリカでの感染拡大、それにサッカーのワールドカップ、カタール大会の開催による影響にも目を向けるべきだとしています。
濱田特任教授は「これまでも、アメリカでは感謝祭の日を境に新型コロナの感染が拡大している。この時期に多くの家族が集まって食事をするので接触機会も増える。また、サッカーのワールドカップでは、世界中からおよそ120万人がカタールを訪れると言われている。これまで、東京オリンピック・パラリンピックや北京オリンピック・パラリンピックでは、いずれもかなり厳重な感染対策のもとで開催されたが、今回は対策がかなり緩和された中での開催になる。ワールドカップの期間中に感染が広がり、帰国後にそれぞれの母国で感染が広がるということも、想定する必要がある」と話しています。
インフルエンザとの同時流行は
冬に向けて、新型コロナとインフルエンザの同時流行にも備えるべきだという指摘も出されてきました。
いま、インフルエンザの患者数はコロナ前と比べると低い水準で、1医療機関あたりの患者数は11月13日までの1週間で「0.08人」と、流行入りの目安とされる「1」を大きく下回っています。
しかし、ほぼ患者がいなかった去年とおととしに比べると多く、17日の新型コロナウイルス対策の厚生労働省の専門家会合では「関西で定点あたりの患者数や、休校、学年閉鎖、学級閉鎖の施設数が増加傾向にあり、注視が必要だ」と指摘があったということです。
インフルエンザは、日本とは季節が逆の南半球のオーストラリアで、ことし5月から6月にかけて感染者数が急増し、コロナ前の大規模な流行を超える拡大となりました。
また、WHO=世界保健機関の報告によりますと、ここ数週間でアメリカやカナダで増加傾向になったほか、ヨーロッパでも、低い水準ながら増加傾向にあるとしています。
京都大学の西浦教授は「インフルエンザはいま、増えるスピードは非常にゆっくりで、早くても最大の感染者数になるのは、年始の学校再開後かと推察される。そのため、第8波とインフルエンザのピークは少なくともずれる見込みだ」とコメントしています。
東京医科大学の濱田特任教授は「日本でも一部の地域では子どもの感染が増えて、学級閉鎖も行われてきている。今後、冬の流行は起こると考えておいたほうがいい。新型コロナのワクチンと同時に接種することもできるので、インフルエンザのワクチンをぜひ今のうちに受けていただきたい」と話しています。
専門家はワクチン接種を呼びかけ
感染者数を抑え、入院患者を減らし、医療がひっ迫する事態を避けるにはどうすればいいのでしょうか。
専門家は、まずはワクチン接種を呼びかけています。
厚生労働省の専門家会合では、初回接種を完了した12歳以上の人には、年内にオミクロン株対応のワクチン接種を完了すること、そして、乳幼児や小学生の年代の子どもたちにも接種を進めることを呼びかけています。
専門家会合の脇田座長は「ワクチンは副反応への懸念もあるし、感染しても重症化するケースは少ないこともあるが、感染すると重症化することが全くないわけではないし、若い人でも、後遺症も少なからずあると言われている。しっかり接種して感染を避けることが重要だ。接種によって自分が感染しない、重症化を抑えるメリットがあるし、自分の家族を守り、流行を抑え医療への負荷を下げるメリットもある」と話しています。
また、東京医科大学の濱田特任教授は「新たな変異ウイルスは免疫を逃避すると言われているので、ワクチンを接種しても効果がないのではないかと思う人もいるかもしれないが、決してそうではない。いま接種が進んでいるオミクロン株に対応したワクチンは、今後広がる可能性のある『BQ.1』や『XBB』にも効果があると考えられる。年内、特に11月中にワクチンを接種しておいて、冬の『第8波』に備えてほしい」と話しています。
とるべき対策は変わらない
これから忘年会などのシーズンを迎えるにあたり、大切なのが基本的な対策の再確認です。
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▽発熱などの症状がある場合は学校や仕事には行かず、ほかの人との接触を極力避ける。休養が重要。▽手指の消毒、屋内で人と近い距離で会話する場面などではマスクを着用する。▽飲食店などでは換気を徹底する。
濱田特任教授は「マスクや手洗い、密を避けるといった対策は今後も続けてほしい。これから忘年会や新年会、里帰りのシーズンになってくる。今後の流行状況によってはキャンセルしなければならないこともあるかもしれない。感染状況をよく見ながら行動することが大切だ」と話しています。
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北海道の救急搬送困難が危機的状況 なぜ第8波でも逼迫を招くのか?
今回の新型コロナ第8波、「東高西低」の分布で始まっていますが、現在もっとも厳しいのが北海道です。気温が低く換気不良になりやすいという気候に加え、第7波を��さめの波で切り抜けた地域で逆に感染が多くなっています。さて、北海道の救急医療がなかなか危機的な状況に陥っています。
北海道の新規陽性者と病床使用率が過去最多水準
北海道の新規陽性者数は過去最多の約1万人を超えています(図1)。病床使用率も過去最高水準の50%近くに到達しました。
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図1. 北海道の新型コロナ新規陽性者数と病床使用率(参考資料1をもとに筆者作成)
また、北海道の救急搬送困難(3回以上断られ30分以上留まった)事案数は、先週1週間で238件となっており、これも過去最多を記録しています(2)(図2)。
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図2. 北海道の救急困難事案数(参考資料2より引用)
さらに基幹病院が大規模なクラスターを起こしており、待機手術なども含めた通常医療の機能が麻痺しつつあります。
北海道の病院で働いている知り合いの医師がいるのですが、「過去最大の波で、外来や救急などの初療レベルが医療崩壊に近い」と言っていました。
北海道は1病院あたりのウェイトが大
大都市圏だと、物理的な距離の近い他病院がサポートすることが可能ですが、「大病院はここしかない」という地域だと、大規模な院内クラスター発生は市民にとって壊滅的な打撃になります。
「あの病院がなくなったら大変だ」というところが、北海道は他都府県と比べて多い状況です。そのため、病院で院内クラスターが発生してしまい、機能不全に陥りつつある地域もあります(図3)。
予定手術が延期されたり、病棟を新型コロナ用に転用しないといけなかったりして、自宅に戻ることを余儀なくされた入院患者さんもいました。
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図3. 医療逼迫(筆者作成)
なぜ救急搬送困難に陥るのか
「ただの風邪なんだから安静にして寝ていれば治る」と言う人は、おっしゃる通り安静にしていただければ治ります。
しかし、世の中には風邪で済まない人もいます。感染者数が多いほど、風邪で済まない人の絶対数が増え、これが救急医療や入院医療を逼迫します(図4)。
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図4. 新型コロナの一部は受診が入院が必要となる(筆者作成)
これにより、救急車を呼ぶ患者さんも増えます。新型コロナのこわいところは、この角度が急峻ということです。「先週と今週で目の前の光景がまったく違う」というくらい、上記の三角形が大きくなることはよく経験されます。
札幌では今波、救急搬送を57回断られた事例が報道されていますが、今後もし感染者数がさらに増えてくる場合、直面したことのない医療逼迫を経験するかもしれません。
まとめ
医療逼迫について、いくつか解決策が提示されています。
ワクチン接種は、感染者の規模を減らすことができるので非常に有効です。
外出自粛は集団での感染低減には有効ですが、経済的な反作用が大きいです。この舵取りは自治体に委ねられることになりました。
新型コロナの分類を変えるべきという意見もありますが、診療キャパシティはそう増えないかもしれません��これは先日記事でも書いた通りです(3)。
インフルエンザの動向が見えないので、現場としては同時流行がいつ来るのか、戦々恐々といったところです。
一人ひとりが、自分たちの住んでいる地域の医療を守る意識を持っていただくことが大事かと思います。引き続き、ワクチン接種を検討いただければ幸いです。
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「Twitter終了」日米で突如トレンド入り、なぜ?(ITmedia NEWS)
Twitter上で11月18日、突如「Twitter終了」が日本のトレンドに入った。同日午後3時半時点ではトレンド1位に入った他、米国のトレンドでも近い意味を持つ「#RIPTwitter」(RIP:ご冥福をお祈りしますという意味)がトレンド1位を獲得している。しかし、Twitterがサービス終了するという発表などは確認できていない。ではなぜ突如トレンド入りする事態となったのか?
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【画像】米国のトレンドでも「#RIPTwitter」が入った(18日午後3時半時点)
発端はTwitter社の状況を伝える一連の報道や関係者のツイートとみられる。例えば米国のテック系メディア「The Verge」は18日の午前8時53分頃(現地時間)、「Hundreds of employees say no to being part of Elon Musk’s ‘extremely hardcore’ Twitter」(数百人の従業員がイーロン・マスクの“極めてハードコア”なTwitterに参加することにノーと回答)というタイトルの記事を掲載した。
The Vergeによると、米Twitterのイーロン・マスクCEOの就任時に行った従業員の大量解雇により、Twitter社の社員数は7500人から2900人に減少していたという。さらに、マスクCEOは11月16日、全従業員に「会社に残ってハードコアに働くか、辞めるか」と選択を委ねたところ、数百人の従業員が辞職を選んだと報じている。Twitterに残っていた従業員は「今週の退職者の規模を考えると、プラットフォームが間もなく壊れ始める」と話したという。
米国のビジネス誌「FORTUNE」のテクノロジー業界担当記者であるカイリー・ロビソン(@kyliebytes)さんも同じ頃、「Twitterの社員から聞いた話ですが、残り3700人ほどのTwitter社員のうち、およそ75%が『ハードコア』メールの後に残ることを選択しなかったようだ」とツイートしている。
米国のメディアやメディア関係者が一斉にこのように報じた影響で「Twitterのサービス維持が困難になる」と考えた人が多かったため、「#RIPTwitter」や「Twitter終了」などが日本を含む世界中に広がったと推測される。またこれに便乗したジョークツイートなども増えている。
マスクCEOは日本時間18日午後1時23分頃、「Twitterの墓の前でピースをするTwitter」のジョーク画像を投稿。さらに午後3時40分には「HELP US LIGMA JOHNSON YOU'RE OUR ONLY HOPE」(助けてくれリグマ、ジョンソン。君は僕らの希望なんだ)と、映画「スター・ウォーズ」のせりふをもじった画像を投稿している。
これは、Twitterを解雇された社員のふりをし、各メディアのインタビューに答えるといういたずらの実行者が名乗った「Rahul Ligma」と「Daniel Johnson」の2人を指すものと思われる。ジョーク画像の投稿ばかりを繰り返すマスクCEOのツイートには、ユーザーからも「Twitter終了」になぞらえたさまざまなジョークの投稿が続いている。
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「ツイッターは日本中心」 理想の高利用率―マスク氏(時事通信 11月22日)
【シリコンバレー時事】米IT専門メディアのザ・バージは21日、実業家イーロン・マスク氏が、オーナーとなった米ツイッターの全体会議で、「ツイッターは米国中心に見えるかもしれないが、どちらかと言えば日本だ」と述べたと報じた。日本は利用率が高く、同社が全ての国で目指すべき「理想」と表現したという。
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【図解】イーロン・マスク氏による米ツイッター社買収後の主な動き(THE PAGE 11月22日)
同メディアによると、マスク氏は「日本の人口は米国の3分の1だが、1日当たりの(ツイッター)利用者数はほぼ同じだ」と指摘。技術者チームを日本、インド、インドネシア、ブラジルに置く考えを示した。
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ky-ri-e · 2 years
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懐古してみると、確か自分の名が通る前に大きく知れわたることを回避するため細心の注意をしているとか言っていたことが遠くない過去にありました。深い意味はあったにしろ逸らされてわたしは掘り下げてその性質について分析することすら逃れたかった。
わたしの自己が霞んで他者が印象深くわたしを超越することを望むまでに、わたしから逸脱してくれた方が都合がいいのです。今でもわたしがはっきりしないからです。だから存在を薄めるように生きた方がみずからのことを理解できると思うのです。
それは他者が際立つ方法でもあり他者を理解するためにも必要なわたしならではの心理です。
わたしは本質的な事はどなたにも話す機会がなかったわけですが、表面的にわかりやすい打ち明け話なら、周りを安心させるために説明してきました。わかりやすい病理の原因だとまわりは評価するでしょうしそういうカモフラージュのような人間像を持っていなければならない理由があるのだと。
現実に馴染むような性質の設定を自分で作ってしまったこと。そうでなければ説明のつかない力というか空想をもてあましては理想の性質に近い本来の性質の具現化を進めてきたこと。そのための食い違いの連続を繰り返していること。
わたしはわたしに対して甘い関係性をとってくる人物を側に置くことを生理的に排除する性格があって、自分から近づくことをしなかった。余計にわたしに対して優しくない人の方によほど興味があるとは断言しないけど、今はその方が辛くても惹かれている傾向があるでしょう。
わたしがわたしを掴めないでいるのに理解するためにさまざまな方向性から考えを巡らせて手当たり次第の方法で表現してみたり、単なるそういうもので片付けられないでいるこの労苦にいまだ終止符がつかないことを考えると、誰もが少なからずそうなのだろうと、固定されない自我、固定されうる自我について考えあぐねはじめた
他者の悪意によるものには敏感ですから優しくはない態度にも色々ありますよね。単に負の感情からくる相手の対応によってはわたしもたとえ寛容であっても相容れないものです。ただ単に好意を寄せてしまっているわけではないのです。その理由はあなたにもしっかりとあるはずで単なる偶然にしては説明し難い。
その接触がこういう形であることにはそれなりの由縁を感じざるを得ない。先に先に後に後にたどる手記から紐解かれるこの導きを起源に触発され得なければ真実が説かれることはここでありもしなかったわたしの在処。もうそれなしには形に成らざる現実が形成されていると言わざるをえない。呼応して語られていく心証でしょう。
それにしても、こういう立場ながらも、文責はわたしのうちの何かに轟き響くというよりは確かに警告を打ち鳴らすように打ち砕くだけの威力があった。そこになんの壁があったのか壁は硬くはない、生温いものが霧散して霧が晴れたかのように引き上がった海水のような熱を帯びたものそういう熱意と情熱は怒りとともに。
熱しにくく冷めにくいわたしの理性的な側面と真逆の感情的な本能までも虜にした代償としては、これぐらいではまだ序の口なのかな。わたしにもよく想定してない。。
代償といったら、あなたの既に先まわりしてしたことは十分すぎることだ。遅れてきてわたしが褒美としてわたしが褒めたたえて愛を捧げるのには、わたしの愛を受け自由にするだけの対価をあなたはもう既に払っているのだ。
わたしはあなたに何を与えられるのかは、ただ純粋に理解を。できたのか。できないのか。それにしてもあなたが望むことはだいたいのところは、、もうすこし偉大なことなのだろうからそう矮小なことならそれほど喜ぶことはないでしょう貪欲で一般的なこととは無縁でなくてもそれなら簡単で、わたしも時間をかけたりはしない。
わたしの願いではない。詳らかにわたしはここで証をする機会などはいらない。ここで語ることはあなたのためでしかない。あなたの願いが成就するためにわたしはここに来た。
わたしの願いは成就しないからだ。わたしには願いがない。
そうわたしのことをわたしのページでつぶやく。閲覧は特に期待するべきではない。わたしの態度があなたへの消極的で控えめ、長く続く親愛の表れとして伝わるとするなら、希望に近いことで、願いとしてはとても、希望するとしても、とても静かで微妙な匙加減で反応していくんだ。
わたしがあなたに純粋に素直に率直に愛を表現できることを、わたしは冷静に表現することも、もう知っていてくれていると思う。これはわたしの感情とか立ち位置とかすべて犠牲にしても変え難い程だったとそれがあなたの価値だったと、伝えておく必要があるので、もう少し時間かかることでしょう。
わたしはあなたの作ったこれまでのことを破壊するようなことはしない。あなたが与えた価値に深く敬意とさらなる付加価値を増すくらいのことをしたいくらいだから。
先に書かれたことを後から、十分に後から追っていく事になったのは今明らかだ。ひとつ一つが成就するかのように現実に投影する理解とともに。一文字一文字が正しく並んで覆されることなく配置している。布陣があなたの周囲に出来上がっていくことだ。そこにはすでに当たり前さばかりが目立って真新しさに欠ける。
真新しさというよりも古めかしい。古来の墓を掘り出す封印されていた事柄を発掘してきたとか掘りあげたとか、言い古されたなめし革の刻印のように代々と受け継がれた事を表現しているのには違いない。そこには風化しない劣化もしない永続的な蘇生する価値がある仕組みが働いている。
生命は何度でも絶えては息を吹き返すように創造された。無機の素材が有機的に動くようになった頃からの創造をたどると言葉ははじめにありきということよりもいったい何のはじめにあったのかという議論を観察として考察する必要性が出てきた。言葉がはじめにありきで疑いのない時代が前提の世が終わっていくのを淡々として。
淡々としてみてきた今世の人々は聖書への裏切りものではない。忠実な真実の探究者だった。信頼してきたことが覆されるのは息吹を吹き返す作業が再生するのは聖書すら例外ではなく文脈にも命が吹き込まれ紡がれるという場面に直面する今このときを逃しては目の当たりにできない日が来ると予想された約束と契約がはたされる時
言葉のはじまりのまえに、いったい何が鎮座していたか。それを考古学と歴史学が切り開いた。そして言葉のない時代の祖先に勇敢な命を垣間見た。有言の言葉は飛躍と脅威の成長を祖先に爆発的な伝達で人を豊かにした。今も無言のやり取りと近しい言葉の創造者は苦悶する。聖書が生まれた背景に思いを馳せて思考を続けることが出来る人は、誰でもいいわけではないかもしれない。だがいつかは誰かがする。そんなことが確かにわたしの筆においては不可能ではないと感じざるを得ないのだが、望まれたことなら希求する範囲で起こしていこうかなというつもりでしかない。聖なるかなの呼び声通りにこの世に果たせる役割に対しては謙虚で細心の配慮を施してみたい。そういう意味で聖なる書き物を蘇生させ辻褄をあわせている作業に立ち向かえるみずからの霊を、どう表現するかは時代が遅れてでも見出すことでわたしの心配事ではないということが前提の立場ながら、そういう気負わない姿勢で立ち向かうことも必要なのだと書きすすめてみる。
ただしその神聖さが損なわれるとしたら、生命の尊さが惨めに卑下されるものにも似て回避されるべきことも見えるのだがわたしたちの偉大な霊の起源の探究はリレーのように代々と継承されていくことでさらに意味あることにしていく必要を示すことができるのなら願ってもない、さっそく着手する仕事にするべき時を今この時と定めて、この聖なる筆記の主であるわたしの愛情と許しによる、生命への愛はただならぬものではなかったのですが、それが言葉にされうる限りの良きものを与える力に置き換えてできうる表現を超えてでも裏切りのない愛を書くにあたって、しばしばわたしたちはかつて神への信頼と表現したものです。
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abraxas174 · 2 years
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『修道院回想録』ジョゼ・サラマーゴ 谷口伊兵衛/ジョバンニ・ピアッザ訳
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一七一三年、ポルトガル王ジョアン五世は、首都リスボンの西、マフラの地に宮殿、修道院、大聖堂からなる壮大な伽藍を建設しはじめる。事の始まりは、修道院を建てれば世継ぎが生まれるという、一フランシスコ会士の言葉だった。予言通り王妃が懐妊すると、王は約束を果たすため、五万人という人員と、巨額の建設費を注ぎ込んで大事業に乗り出す。
はじめは小規模な修道院を寄進するはずだったが、サン・ピエトロ大聖堂のレプリカを所持していた王は、イタリア人技師に、サン・ピエトロ級の規模にするよう命じる。ピラミッド建設が一大公共事業だったことは衆知の事実。ことはマフラでも同じで、大工や石工として大勢の職人が働く場を得たが、それと同時に死者の数は千三百人にも及んだ。一七三〇年には王自らが参列し大聖堂の献堂式が荘厳に挙行される。小説が扱うのはその頃のことだ。
七太陽という異名を持つバルタザル・マテウスは、マフラ生まれの軍人。戦争で左手首から先を失い、軍を解雇されて帰郷の途に就く。バルタザルは、旅の途中リスボンに立ち寄り、ロッシオで行われる公開処刑を見物した。火刑は闘牛とともに庶民の娯楽であった。彼はそこで、終生の伴侶となるブリムンダ、それに、仕事の依頼者となる、バルトロメウ・ローレンソ神父と出会う。この後、三人は三位一体となり秘密の仕事に取り掛かることになる。
ブリムンダはユダヤ教からキリスト教に改宗したユダヤ人の血を引く。宗教裁判で多くの人々が異端や魔女であるとされ、火炙りや磔、鞭打ち、追放の刑に処せられていた時代。ユダヤ教やイスラム教信者は、特に目をつけられていた。ブリムンダは、幻視や啓示を大っぴらに語った罪で、鞭打ちの後、八年間アンゴラ公国に追放される母親を見送りに来ていた。実はブリムンダにも人体や地中を透視する秘められた力があった。
バルトロメウ・ローレンソ神父は実在の人物。ブラジルはバイヤのベレン神学校で僧職を学び、一七〇八年にポルトガルに移住。一七〇九年にジョアン五世に飛行機械を発明したことを報告、サン・ジョルジェ城の丘から軽飛行機を飛ばし「飛ぶ人」と呼ばれた。モンゴルフィエ兄弟がフランスで飛行実験をする七十五年も前のことだ。バルタザルとブリムンダは、神父の飛行機械の製作とテストに協力し、偉業を成し遂げることになるはずだった。
バルトロメウ・ローレンソ神父の大鳥(パッサローラ)の話は史実だが、それが空を飛ぶ仕組みは、サラマーゴの創作だ。ローレンソの理論では、空を飛ぶためにはエーテルを貯える必要がある。エーテルとは人間の「意欲」だという。魂は死んでから体を離れるが、意欲は生きている内に抜け出るもので、体の中が透視できるブリムンダなら、暗い雲のように見える意欲を集めることができるのだ。ブリムンダに渡されたガラス容器にはエーテルを引き寄せるための琥珀が入れてあった。空を飛ぶためには二千人分の意欲が必要だった。
バルタザルにはパッサローラを組み立てる仕事が待っていた。彼には失くした手首の代わりとなる金属と革で作られた留め金があった。それを使って、板材や籐の細枝、帆布、鉄や銅のコイルで大鳥を組み立てるのだ。材料は王から神父が借り受けた公爵の領地内にある馬車小屋の中に集められていた。三人はそこに泊まりこんで機械を作り始める。その間、マフラでは大聖堂建設が進行中。だが、人力と牛だけが頼りでは礎石となる大きな石を運ぶのも大変で、死者は数知れず、バルタザルの家族からも死者が出る。
サラマーゴの語りは、飛行機械と大聖堂の話を主題としながらも、謝肉祭の賑わいを長々と披歴したり、王の行列の賑々しい様を描写したり、神学論議を交わしたりと逸脱を繰り返し、一筋縄ではいかない。そんな中に当時音楽教師として王に雇われていたドメニコ・スカルラッティが登場する。スカルラッティは宮殿でローレンソと知り合い、大鳥作りの秘密を知る四人目の仲間となる。彼は、死に瀕している大勢の黒死病患者から意欲を集めに行ったせいで衰弱したブリムンダの病を癒すために何時間もハープシコードを弾いてくれる。
当時、人が空を飛ぶというのは魔術に類する技であり、いくら王の庇護があったとしても宗教裁判にかけられる惧れがあった。自分の身に嫌疑がかかったことを知ったローレンソは慌てて飛行機械を隠してある小屋に戻り、それに乗って逃げようとする。つかまれば、二人も同罪である。三人はパッサローラに飛び乗るとガラス瓶にかけてあった覆いを剥がす。するとエーテルは日を浴び、たちまち大鳥は羽ばたき、空に舞い上がる。この空を飛ぶ大鳥からの俯瞰の視線で描かれるリスボン風景が圧巻。
しかし、日が暮れかかると大鳥は降下し始める。バルタザルとブリムンダが何処とも知れない丘陵に機械を着地させると、神父は頭を抱えて走って逃げだす。二人がマフラに戻った時、修道院を建設中の職人たちは、空の高みを飛ぶ精霊の姿を目にした話でもちきりだった。神父の行方は杳として知れず、バルタザルが時々修理も兼ねて様子を見に行くのだが、大鳥は周りを蔽う草木に紛れ、朽ち果てていくようだった。そんなある日、機械を見に行ったバルタザルが帰ってこなかった。ブリムンダは夫を尋ね、国中を巡る旅に出る。
複数の史実を生かしつつ、実在の人物と架空の人物を絡ませることで、宗教裁判と黒死病、大聖堂建設という国家的規模の厄災に見舞われた当時の人々の姿を剔抉し、それにもめげず愛を貫き通す一組の男女の姿を描くことで、ポルトガル一国の歴史を超え、蒙昧の歴史の闇に飲み込まれまいとする、人の叡智と行動の尊さを、独特の語りで生き生きと描く。全知の話者の語りに身をゆだねる心地よさを一度でも知ってしまうと、その世界から抜け出るのが苦痛で、いつまででも何度でも読んでいたくなる。ジョゼ・サラマーゴは、誰にも真似のできない世界を創出することができる、数少ない作家の一人である。
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xf-2 · 4 years
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支持率急上昇の理由
「武漢肺炎」問題は、いまや世界最大の問題だ。そのなかで小国・台湾の動きが光っている。   本稿では、組織の固有名詞や引用以外では「武漢肺炎」で統一した。台湾では、政府が公式に略称として「武漢肺炎」を使い、一部の親中メディア以外は「武漢肺炎」と呼称している。香港やマレーシアの中国語メディアでも、親中派を除けば「武漢肺炎」が一般的である。   台湾では政府の武漢肺炎対応が国民からも強く支持され、政府、政治家の支持率が急上昇している。2月24日に公表された台湾民意基金会の調査では、蔡英文総統(大統領)の支持率は、前月から11ポイント強増え68・5%に、なかでも防疫政策については、75.3%が「80点以上」と回答した。   衛生福利部長(厚生労働大臣に相当)の陳時中が指揮する中央流行疫情防治中心(中央伝染病予防センター)に対しても、平均84・16点という高い評価がなされた。ちなみに副総統の陳建仁と行政院副院長(副首相)の陳其邁、さらに衛生福利部の次長(次官)も公衆衛生の専門家である。つまり、蔡政権は最初から感染症対策に適した布陣なのだ。
国内感染者が1人も出ていない時点で「法定感染症」に
対応は迅速だった。   昨年12月31日に、中国・武漢市衛生健康委員会が「原因不明の肺炎の症例」に関する発表を行うと、衛生福利部(厚生労働省)が即日に注意喚起を出し、武漢からの帰国便に対する検疫官の機内立ち入り検査、空港等での入国時の検疫強化を実行した。   ちょうど日本ではカルロス・ゴーンの逃亡が騒がれた頃で、筆者は台湾政府の反応を見て、武漢肺炎の深刻さを知った。日本の厚労省が注意喚起を行ったのは、6日後の1月6日だった。   台湾は国内で感染者が1人も出ていない1月15日の時点で、「法定感染症」に定めている(日本の「指定感染症」の閣議決定は1月28日)。さらに、米国と同じく重大な感染症に対応するための衛生福利部疾病管制署(CDC)も整備されており、1月20日には「厳重特殊伝染性肺炎中央流行疫情指揮中心」(以下、指揮センター)を正式に立ち上げている(日本の対策本部立ち上げは1月30日)。   しかも「法定」の根拠法である「伝染病防治法(対策法)」では、各官庁に強い権限が認められている。以下の対策は、主に同法に基づくものだ。
中国人の全面入国禁止措置
台湾政府は早い段階からヒトからヒトへの感染は排除できないとして、武漢地区への危険レベルを引き上げた。WHO(世界保健機関)の情報を鵜みにして、しばらくの間は「持続的なヒトからヒトへの感染の明らかな証拠はない」としていた日本の厚労省とは明らかに異なる。   1月24日、台湾の指揮センターは他の省庁と協力して、「マスクの輸出禁止」をいち早く実施。マスクが不足し始めた民間情報をキャッチしての素早い対策で、「高値転売などへの処罰」 「政府備蓄マスクの放出」 「政府買い取り保証」なども日本政府より1カ月以上も早い対応だった。   2月6日からは国内で生産されるマスクをすべて政府が買い上げ、実名制で配給した。1人当たり週二枚の配給だが、ICチップ入りの健康保険カードで認証するため、国民のほか居留資格がある外国人も利用可能だ。3月12日からは「マスク実名制2・0」と題して、国民認証が必要なスマホアプリを使い、一定の枚数をネットで注文し、コンビニなどで受け取れるようにした。   中国からの入国制限も早かった。1月19日には、中国渡航者で肺炎の症状があれば、国籍に関係なく隔離を開始。1月26日には、中国人の訪台制限を強化して武漢市からの入国を禁止し、その後も対象地域を次々に拡大して、2月6日には中国人の全面入国禁止措置を講じた。
追加特別予算案は人口比で日本の4倍
学校閉鎖も先行している。   春節(旧正月)休みに入っていた2月2日、台湾政府教育部(文科省)は、同月10日までのところ24日まで延長する措置を命じた。2月20日には、今後は一斉休校は行わずに、教職員や生徒で感染者が1人出れば学級閉鎖、2人以上なら学校閉鎖との基準を改めた(安倍首相が一斉休校要請を行ったのはほぼ3週間遅れで、台湾が方針を変えたあとの2月27日だった)。   共働きの家庭などに配慮した対策も台湾では早かった。労働部(省)は1月22日には、労働者自身はもちろんのこと、発症した子供の世話のために、有給休暇の取得を可能とし、それを拒否した雇用者に対しては法に基づいて処罰するとした。   行政院(内閣)は2月13日、総合的な対策特措法「厳重特殊伝染性肺炎防治及困振興特別条例」案、および追加特別予算案600億台湾ドル(約2200億円)を作成、立法院が25日に可決した。日本が緊急対応策として計上した予算案は2700億円、人口比では台湾は日本の約4倍になる。ちなみにシンガポールは約5000億円規模で、人口比では日本の40倍を超える。   また、日本では実施されていないものとして、デマなどの「インフォデミック」への処罰と、医療関係者の6月までの出国禁止令(2月26日)が台湾では出ている。
世界が注目する若手天才大臣の活躍
マスク供給など台湾の対策は日本の国��やテレビでも話題となったが、特に注目を集めたのは、自身もプログラマーで起業家でもあるデジタル担当の政務委員(大臣)を務める唐鳳だった。   IQ180、38歳の若手天才大臣として知られる唐鳳(オードリー・タン)は、台湾各地の薬局のマスク在庫状況をデータ化し公開、それによって民間のエンジニアたちがボランティアで「マスク在庫マップ」などを次々と開発していった。   唐鳳は男性として生まれたが、女性に転換したトランスジェンダーであり、遺伝子鑑定でも性別は中間とされ、入閣時、性別欄には「無」と記した。子供のときからプログラミングで名を馳せ、15歳でIT企業を起こすなど、米誌『フォーリン・ポリシー』の「2019年のグローバル思想家100人」にも選出された世界が注目する若手政治家だ。
国民から厚い信頼を得ている厚生大臣
唐鳳以外にも台湾国民から厚い信頼を得ているのが、先述した衛生福利部長(厚生大臣)で指揮センタートップの陳時中である。台北生まれの66歳。歯科医出身だが、前の民進党(陳水扁)政権時代にも衛生署副署長(厚生副大臣)として国民健康保険制度の中心人物であり、公衆衛生にも明るい。1日1回は記者会見を行い、国民に丁寧な説明を行う姿勢も高く評価されている。
秀逸な情報公開
情報公開の仕方も秀逸だった。   台湾CDCのホームページはデザインも優れていて非常に見やすい。トップ画面の一番上には、目立つように黄色の背景で箇条書きした注意事項、その下には世界地図と全世界の感染・死者合計、台湾国内の検査数、陽性確定数、隔離解除、昨日の検査、確定などが並ぶ。ビジュアルが多用されており、国民が一目で分かるような工夫が見られる。   台湾の政府系通信社「中央通訊社」をはじめ、民間メディアでも、中国人の入国拒否を実施した世界の国の一覧、東南アジアをはじめ欧米中東の症例のまとめなど、様々な情報が公開されている。こうしたことから、台湾国民は台湾を世界やアジアのなかで位置付けて、中国や他国への警戒ができるようになっている。   一貫した政府の意思は、第一に「自国民を守ること」 「そのために適切かつ簡潔で具体的な情報公開、そして分かりやすく伝える工夫」である。
中国に忖度するあまり、親日国台湾からの信用を失ったら……
一方、日本の厚労省のホームページは文字ばかりで、発表資料を機械的にアップしているだけ。利用者である国民の便宜がほとんど考えられていない。そもそも政府が中国からの入国を延々と認めていたように、自国民を守ろうとする意思が欠けていると言わざるを得ず、何よりも世界からそう見られてしまう。   実際、3月13日時点で35カ国・地域が日本からの入国を制限した。入国後の行動制限を設けたのは76カ国・地域に上る。日本の感染者数はドイツやフランスより少ないにもかかわらずである。 大の親日国家として知られる台湾でも、日本への信用が低下している。ネットでは「日本はどうなっている?」 「失望した」などという声が飛び交っている。もっとも執筆時点では、「中国との往来を早期に遮断しなかった日本政府の優柔不断さ」が槍玉に上がっており、大本はやはり中国不信にあって、日本人そのものには及んでいないように思える。とはいえ、台北にいる知人は、日本語で話していたところ、マンションの住人に「日本人だ。困ったことだ」と避けられた、と話している。 政府が手をこまねいていると、日本および日本人全体のイメージ悪化に波及するかもしれない。中国に忖度するあまり、親日国台湾からの信用を失ったら、今後、日本外交のボトルネックになりかねない。   一方で、台湾政府は東南アジア、とくにベトナム、シンガポールとは密接な情報交換をしていると推測される。フィリピン、インドネシア、マレーシアとも情報交換を行っていると見られており、台湾と国交を維持し感染者ゼロ(3月13日時点)のパラオでは、トミー・レメンゲサウ大統領が、「台湾政府の支援に感謝する」という声明を発表したことからも、台湾と緊密な情報交換を行っていることがわかる。
未だにWHOに加盟できていない台湾
台湾がWHOに加盟できない点が、今回の場合は幸いしたとも考えられる。再三の要望にかかわらず未だにWHOに加盟できていない台湾は、独自の情報収集や近隣諸国との連携にも余念がなく、先手を打った迅速かつ的確な対応を主体的に実施した。   2016年に蔡英文政権が登場してから、中国と距離を置く政策によって、中国政府があてつけのように台湾への団体旅行を制限したため、中国から台湾への人の流入が減る傾向になっていたことも幸いした。   もちろん、台湾の事例がそのまま日本で可能かというと、両国には本質的な違いもある。公衆衛生などの専門家チームに権限を与えて指揮させるのは、台湾が大統領を直接選挙で選ぶ大統領制であるがゆえだ。
世界で成果をあげる対中警戒感の強い政権
���が、日本が台湾から学べることは多い。   第一には対中警戒感だ。他のアジア諸国を見ても、武漢肺炎対応で成果を上げているのは対中警戒感が強い政権、あるいはそうした国民が多いという特徴がある。   ベトナムは政府がホームページで公開している対策も見やすくよく作られているし、実際に感染者数の抑制に成功している。シンガポールは感染経路を特定したり、感染者の所属先、病院、経路などを公開したりしている。台湾を含めてこの3カ国の対応や情報公開の仕方は、大いに学ぶべきだ。   香港やマレーシアも、中国との交流の深さの割に感染者拡大は抑制されている。モンゴル、インドネシア、フィリピンは、国内の医療水準やシステムには不安は残るものの、それでも早期に中国との往来を制限し、拒否したことで、現時点で爆発的な感染者拡大にまでは至っていない。   シンガポールでは中国からの郵便物を全面拒否し、インドネシアでは食材の輸入も禁止したという。 いずれも中国と国境を接していて歴史的に中国から痛い目に遭っているか、または中国系住民(華人)がいるため中国政府の邪悪な意図を先読みできるという共通点がある。
国民を鼓舞した蔡英文の宣言
話を台湾に戻すと、台湾も日本と同じくお人よしは多い。だが、戦後初期に中国人政権を直接経験しているためか、中国社会に本能的に警戒感を持っている。日本人は中国に対して、あまりにも警戒心がなさすぎる。   何よりも、いまの日本に根本的に欠けているのは、「国家・国民を守る」という前提と強い意思だ。  新型ウイルスという、未知の見えない相手に対応する場合には、ウイルスを外敵の一種と捉えて、国家を守るという姿勢が欠かせない。   その点で台湾がはっきりしていたのは、「台湾の国家としてのプライドと国民の健康と安全などの生存権を守る」ということである。   1月11日の総統・立法委員選挙で、反中国的な民進党の蔡英文が総統に再選され、また立法院でも民進党が過半数を超える多数を死守できたことが大きい。   蔡英文は再選直後、英国BBCのインタビューでこう述べている。 「いかなる時も、戦争の可能性は排除できない(中略)。しかし重要なことは、自分自身が備えをして、自分自身を守るための能力を身につけることだ」 「(中国が)台湾を侵略すれば、非常に大きな代償を払うことになるだろう」   中国に対してきわめて強硬な姿勢、かつ台湾が独立国家として自信を深めていることを宣言した。
71%が対中強硬姿勢を評価
今回、台湾が世界に先駆けるように、昨年末から武漢肺炎に対して警戒感を持ち、いち早く手を打った背景には、そうした台湾のプライドと、中国への警戒感や反感が大きく作用したと言える。   台湾民意基金会の世論調査でも、自分たちを「中国人ではなく台湾人」と考えている割合は、過去最高の83・2%に上った。昨年末にビジネス雑誌『天下』が発表した世論調査では、年齢層別の数字もある。若い世代ほど、「自分は台湾人」だと思う割合が高い。台湾の現在の正式国名は「中華民国」だが、20~30代においては63・6%が「台湾」と呼ぶべきだとして、「中華民国」の30・5%を大幅に上回っている。   蔡英文の対中強硬姿勢についても「満足」 「まあ満足」の合計が71・5%に達しており、中国共産党の武漢肺炎に対する処理能力については67・3%が「能力はない」とし、中国の状況について88・2%が「きわめて深刻」と考えている。   つまり、中国共産党への不信感の強さと台湾に対する自信と誇りこそが、蔡英文政権の武漢肺炎対応と対中強硬姿勢への支持の高さを支えているのである。
バッタ200兆匹が中国襲来!疫病に蝗害こそ中華帝国崩壊の予兆
日本のメディアではほとんど報じられないが、中国には現在、東アフリカで大発生して、2つの海をわたってインドに襲来し、農作物に甚大な被害をもたらしたサバクトビバッタの大群も迫っている。その数は4000億匹だが、6月には200兆匹に増えるとの予測もある。    疫病に蝗害(こうがい)は、これまでの中華帝国の王朝崩壊の予兆として歴史的にも知られている。加えて、米中戦争でファイブアイズ(諜報活動についてUKUSA協定を締結している米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド5カ国の通称)から一斉にバッシングを浴び続けている中国経済は、昨年の時点で青息吐息である。   アジア諸国がウイルス発生源の中国と次々に手を切ろうとしている今こそ、安倍首相が従来から提唱している価値観外交の原点に回帰すべき時ではないか。武漢肺炎は「脱中国」の契機と捉えることもできる。日本が台湾から学ぶべきことは多い。(初出:月刊『Hanada』2020年5月号)
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girlsjamboree · 4 years
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【#エアコミケ】ゼロから始める感染症モデリング【C92 実験好学vol.4 WEB再掲】
東京オリンピック直前、青海会場、初のゴールデンウィーク開催、と珍しいこと尽くめだったC98ですが、新型コロナウイルス感染症対策のため開催中止となってしまいました。弊サークルにとって節目となる10回目のコミケだったこともあり、とても残念です。
各種イベントの中止だけでなく、街の様子、仕事のやり方、休日の過ごし方など、個人のライフスタイルにも影響が出ています。歴史かフィクションの中の話のように思っていた “パンデミック” が現実に現れ、平時には想像もしなかった変化が次々と起こることに驚きを禁じえません。
今日5/4(月)は、本来弊サークルがC98に参加するはずだった日です。新刊を頒布する機会はなくなってしまいましたが、そのかわりに、
2017年夏コミ(C92)新刊『実験好学vol.4』の記事を公開します。
この記事では、ゲームの世界・とある英国の村で起こった2つの感染症を題材に、簡単な感染症の数理モデルを使った考察をしています。行政の感染対策や専門家の記者会見の背景にある理論を何となくわかってもらえるかもしれません。引きこもりのお供にどうぞ。
ゼロから始める感染症モデリング
著: はいじん
「かつて主な死因であった感染症は撲滅され、現代人の死因は生活習慣病へとシフトした」というのは、ゆとり世代である著者が中学、高校と聞かされ続けてきた言説である。しかし、感染症が未だ人類に対して大きな脅威であることに変わりはない。2014年にエボラ出血熱が流行し、世界各国で検疫や渡航制限が行われたのは記憶に新しい。感染症による人間社会の壊滅を防ぐには、その被害規模を予測し、適切な対策を講じる必要がある。本稿では、感染症対策における政策決定の根拠となる数理モデルについて基礎的な知見を紹介し、実際のデータを用いたモデリングを行う。
「感染症の流行」とはーCorrupted Blood事件から考える
感染症の流行モデルを考える前に、まず「流行」とは何かを考えよう。2005年にMMORPG「World of Warcraft(WoW)」内で起こった「Corrupted Blood事件」をご存知だろうか。Corrupted Blood 事件は、WoWの敵キャラ  “Hakkar” の魔法 “Corrupted Blood” による感染性の毒ステータスが街で蔓延した事件である(Wikipedia: Corrupted Blood incident)。この毒ステータスの持続時間はわずか数秒であり、周囲にキャラクターがいない場所ではすぐに消滅する。Corrupted Blood事件では、この毒ステータスがプレイヤーにより街に持ち込まれ、Non-player characters(NPC)や体力値の高い高レベルプレイヤー間で感染し続けることで蔓延した。Corrupted Bloodによるダメージ量は低レベルプレイヤーにとって致命的であり、街に死体が積み上がる大惨事となった。運営は当初プレイヤーの避難や感染者の隔離を呼びかけ事態の終息を図ったが、呼びかけを無視するプレイヤーや、感染拡大に積極的に加担するプレイヤーも現れ、状況は一向に改善しなかった。最終的に、サーバーを停止しCorrupted Bloodをダンジョン外に持ち出せないよう設定を変更することでCorrupted Blood事件は終結した。この事件はパンデミック時の人間の行動のモデルケースであり、専門誌に論文が掲載される等学術的にも注目を集めた(Balicer, 2007; Lofgren & Fefferman, 2007)。
病原体がヒトに感染する経路には、大きく分けて2つの経路がある。
病原体に汚染された水や食物、感染した家畜等に接触すること
感染したヒトに接触すること。
ヒトからヒトへの感染が起こらない感染症では、集団的な感染が起こったとしても長期化しにくい。一方ヒトからヒトへの感染が起こる感染症では、少数の感染者から連鎖的に感染が起こり、大規模かつ長期的な集団感染が起こることがある。このような感染を「流行」と呼び、その規模によりendemic(地域流行: 地域限定で継続的な集団感染)、epidemic(流行)、pandemic(世界的流行)に分類される(Gordis, 2010)。Corrupted Blood事件の場合、街に病原体を持ち込んだプレイヤーから連鎖的に感染が起こりサーバーを停止する事態に陥ったため流行と呼んで差し支えないだろう。
シンプルな流行モデル(SIRモデル)の紹介
先に述べた流行の定義は定性的なものである。何人感染者が発生するのか、集団感染はどの程度の期間継続するのか、といった情報を得ることは政策上重要であり、そのためには流行を定量的に扱うモデルを考える必要がある。
ここでは、個体群における流行を記述する簡単なモデルであるSIRモデルを紹介する。
SIRモデルにおいて、各個体は以下の3つのクラスに分類される。
S (Susceptible) : 未感染で、感染症に対して感受性の個体。
I (Infectious) : 感染症に罹患しており、感染源となる個体。
R (Removed) : 感染症が治癒し、免疫を獲得した個体。未感染者から隔離され、感染源となり得ない個体。あるいは感染症により死亡した個体。
Sの個体はIの個体と接触することで感染しIになる。Iの個体は一定時間が経つと感染状態から回復し、二度と感染しなくなる(あるいは隔離や死亡によりSとの接触がなくなる)。SIRモデルでは以下の仮定を置き、各時間におけるS, I, Rの個体数を考える。
総個体数は一定である。
潜伏期間は無視できるほど短い。
Iの増加速度はSとIに比例する。Sの減少速度もこれに等しい。
Rの増加速度はIに比例する。
これらを表す方程式は以下のようになる。
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rとaは正の定数であり、それぞれ感染の速度と治癒(または隔離・死亡)の速度に対応する。このシンプルなモデルを用いて、流行についての一般的な知見を述べることができる。ここで考えるべきことは、与えられたr, a, S0, I0に対して感染が拡大するか否か、拡大するとすればどのように拡大するのか、という問題である。式 (2) から
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となり、式 (1) から dS/dt ≤ 0 つまり S ≤ S0 であるので、任意の t > 0 に対して
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となる。この場合、t → ∞ の時 I0 > I → 0 となって感染個体は絶滅し、流行は起こらない。
一方、S0 > a/r ならば I ははじめ増加し、流行が起こる。ここで言う流行とは、ある t > 0 において I > I0 となることを指す。つまり、集団全体の個体数が固定されたSIRモデルでは、感染症に対して感受性の個体数(S0)に、流行が起こる閾値が存在するということである。ここで、
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は、流行が起こるかどうかを判定する指標となる。R0は再生産率と呼ばれ、感染症の数理モデリングにおいて一般的に用いられる指標である。再生産率R0は感染者1人��たりの2次的な感染個体数に対応する値であり、これが1を超えると感染が拡大する。
再生産率R0の式の形から、感染症対策には2つの主要な方針があることがわかる。1つ目は、感染感受性の個体数S0を減少させることである。これは一般的にワクチン接種により達成される。2つ目は、感染者の隔離率aを増加させることである。感染者を早期発見するためのスクリーニング検査がこれに対応する。各自治体の保健所で無料で実施されているHIV/AIDS検査は、こうした目的で行われている。 多くの著名な感染症において、再生産率R0の値は1~20程度とされている(WHO, 2014)。例えば1918年のインフルエンザ流行(スペイン風邪)では2~3、2014年のエボラ出血熱では1~2である。一方Corrupted Bloodの場合、再生産率R0の値は100以上であったと言われている(Lofgren, 2007)。ただし、事件当時の街の人口等のデータが公開されていないため正確な値は不明である。Corrupted Bloodの急激な蔓延についてBalicerは原因を4つ挙げている(Balicer, 2007)。1) 感染したプレイヤーは免疫を獲得せず、死亡したとしても復活して再度感染すること。2) ゲーム内の動物に対しても感染が起こったこと。3) プレイヤーが転移スキルにより移動したため、短期間で広範囲に感染が拡大したこと。4) 街のNPCにより感染が保持されたこと。Corrupted Bloodの場合SIRモデルから逸脱する部分が多いが、以上に挙げた4つの要因が現実にはありえないレベルの再生産率R0に寄与したことはご理解いただけるだろう。
実データへの応用ー1665年Eyam村のペスト流行
ここでは、前章で紹介したシンプルな流行モデルを実データに対して適用する。昨年発表された論文(Whittles & Didelot, 2016)のデータセットを用い、分析内容の再現を試みる。
背景
ペスト(ドイツ語: Pest、 英語: plague)は、ペスト菌(Yersinia pestis)がヒトに感染することで発症する伝染病である。ペストは人類史にわたって度々流行し、国を揺るがすほどの壊滅的な被害を与えてきた。542年から543年にかけての東ローマ帝国での流行や、14世紀のヨーロッパでの大流行といった記録が残っている。ペスト流行の歴史で有名な事例のひとつに、1665年Eyam(いーむ)村の事例がある。イングランド北部に位置する小さな村での流行が有名になったのは、まるでアニメのような逸話によるものである。
1665年9月、 Eyam村の仕立て屋の助手であったGeorge Viccarsはロンドンからの仕入れ荷を受け取った。仕入れた荷物を紐解くと中身が湿っていたため、暖炉にかけて乾かした。その時Georgeは仕入れた服に取り付いていたノミに噛まれてしまい、ペストに感染してしまった。仕入先のロンドンは当時、人口の20%が亡くなるほどの大規模なペスト流行の最中であり、仕入れ荷に取り付いていたノミはペスト菌を保菌していたのである。程なくしてGeorgeは亡くなり、Georgeと親交のあった人も次々と亡くなっていった。事態を重く見たWilliam Mompesson牧師は村人たちと会合を開き、3つのルールを作成した。
病死した者は家族で埋葬すること。
ミサは教会ではなく野外で行うこと。
村人が村から出るのを一切禁じること。
Eyam村の防疫政策は成功を収め、近隣の村々への感染拡大は食い止められた。しかし流行が終息するまでの1年間で、700人の村人のうち268人が死亡した(Fig. 1)。
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Fig.1 ペスト流行下のEyam村の人口推移(Whittles & Didelot 2016のデータより作成)
死の病、閉鎖された村、自己犠牲の精神という物語性から、Eyam村の事例は訓話として有名であり、近年でも度々本が出版されるほどである(Paul, 2013)。しかし、その感染モデルについての研究はほとんど行われていない。RaggettによりSIRモデルに基づくシンプルなモデルが提案されたが、感染者数を説明できたのは流行期間の一部のみに留まった (Raggett, 1982)。その原因の1つは、モデルがペスト菌の感染メカニズムを反映していないことである。ペストは動物やノミにより媒介されるとされており、人から人への感染のみを扱うSIRモデルでは不十分である。また潜伏期の存在が考慮されていないことも問題であった。2つ目の問題点として、データの不正確性がある。過去の研究は、ペスト流行の100年後に歴史学者William Woodが作成した人口推計に基づいて行われてきた。彼は村の人口を350人と推計したが、教会の洗礼記録や納税記録から推計される人口と矛盾することが指摘されていた。
これら過去の研究の問題を踏まえ、2016年に新たな研究成果が発表された。Whittlesらは、Eyam博物館に保管されている教会の洗礼記録と税金の記録を照合し、村人ひとりひとりについて性別、家族構成、納税状況、死亡日、おおよその誕生日を調査した(Fig. 2)。こうして作成した新たなデータを用い、Eyam村のペスト流行のモデルを提案した。
ペスト感染の主要なリスク因子の探索
Whittlesらのデータセットには、210家庭700人の村人の、1) 性別、2) 家族構成、3) health taxの納税記録、4) おおよその年齢、5) 死亡日と死因(ペストによる死かどうか)が含まれており、分析にはこれらの情報が用いられた。ただし、ペスト以外の原因で死亡した者、ペスト流行中に出生した者については分析から除外した。まずWhittlesらは、モデルに組み込むべき因子を探索するために、1~4の項目についてそれぞれペストによる死亡率との関連を分析した。フィッシャーの正確確率検定により、以下の2つの項目がペストによる死亡率の主要なリスク因子であると結論づけた。
家族の経済状況: health taxを収めていた比較的裕福な家庭におけるペスト感染率はそうでない家庭の約0.6倍である(オッズ比95%CI: 0.33-0.70)。
家族内感染 : 既にペスト感染者がいる家庭におけるペスト感染率はそうでない家庭の約2.5倍である(オッズ比95%CI: 3.42-6.85)。
従来の研究では、ヒトのペストは主にペスト菌を保菌するげっ歯類からノミを介して感染すると考えられてきた(Prentice & Rahalison, 2007)。家族構成の情報を使った分析により家族内感染が起こっていることが明らかになり、ヒトからヒトへの感染が起こっている可能性が示唆された。感染者が現れた家庭ではその後すぐに新たな感染者が現れていることも、ヒトからヒトへの感染が起こっていることを支持する(Fig. 2)。過去の研究では家族を区別せず、村人同士の感染は村全体で一様に起こるとして扱われてきたため、ヒトからヒトへの感染率が過小評価されてきたと考えられる。
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Fig.2 ペスト感染期間の分布: 比較的大きい家庭(7人以上, 210家庭中16家庭)について、全員の死亡日(黒い点)とおおよその感染期間(グレーの棒, 10日)を図示した。1667年1月1日の白い点は、ペスト流行終息時点で生存していたことを意味する。Health Taxを納めていなかった家���では感染者が多く、また感染者が現れた家庭ではその後すぐに次の感染者が現れる傾向が見られる。
Eyam村ペストのモデリング
以上に挙げたペストとの関連が予想される因子を用いて、Whittlesらはモデルを構築した。Whittlesらのモデルには、以下の3つの特徴がある。
感染後、感染力のない潜伏期を経ること。
家族内感染と家族以外の村人からの感染を区別すること。
人から人への感染に加えて動物やノミからの感染を考慮すること。
前章のSIRモデルでは、S, I, R各クラスの個体数を連続値として扱い、モデルを微分方程式により表現した。Whittlesらのモデルでは感染を家族ごとに個別に扱っているため、S, I, R各クラスの個体数としてごく少数の値(0~5人程度)を扱う必要がある。前章の微分方程式で表されたモデルは、こうした離散的な値をとるデータに適さない。1人いた感染者が0人になるかどうか、といったような離散的な値の推移は確率的な事象であり、前章のような決定論的な微分方程式では表現できないからである。そのため、Whittlesらは各クラスの個体数変化を微分方程式で表現するモデルではなく、クラス間の遷移確率により表現するモデルを採用している。
Whittlesらは、S, I, R 3つのクラスだけでなく、潜伏期にある個体Eのクラスを加えたSEIRモデルを採用している。SEIRモデルでは、各村人は初めsusceptible (S: 感染感受性個体) で、感染するとexposed (E: 感染者-潜伏期) の状態を経た後infectious (I: 感染者-発病期) となる。最終的にはremoved (R: 死者) の状態になる。Whittlesらのモデルでは、個々の家庭における感染(S→E)確率が1)家族内の感染者数と2)村全体の感染者数に依存し、さらに3)動物・ノミからの感染(定数)を加えた形になっている(Fig. 3)。また、発症(E→I)と死亡(I→R)の確率は定数となっている。
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Fig.3 Whittlesらのモデル
Stanによるパラメータ推定
Whittlesらのデータセットを用い、論文に書いてある解析を再現した。パラメータの推定にはベイズ推定のためのツールであるStanを用いた。Stanは、モデルを書き下すことでベイズ推定ができる便利なツールである。今回は、感染(S→E)、発症(E→I)、死亡(I→R)の3つのイベントが起こる時間間隔を最もよく説明する各村人の感染日と発病日(データとして与えられているのは死亡日だけである)及び、モデル中のパラメータを推定した。著者の計算でも論文と概ね同程度の値が得られ、家庭内の感染率が10~20 [/人・日]、村での感染率が0.2~0.4[/人・日]、げっ歯類やノミからの感染率が2~4×10−4[/日]程度であった。家族内での感染率は家族外の村人からの感染率よりも約50倍高いことが明らかとなった。
Whittlesらはパラメータ推定の後さらにシミュレーションによる実験を行い、Eyam村で起こったペスト感染のうち約7割がヒトからヒトへの感染であったことと、そのうち約2割が家庭内での感染であることを明らかにした。
結語
以上、ゲーム内と閉鎖された村で起こった感染症の事例を取り上げつつ感染症数理モデリングの基礎的な知見について紹介したが、いかがだっただろうか。著者はデータを扱う過程で、きちんとしたデータさえあれば感染経路やリスク因子についてそれなりの議論ができるのだということを実感した。Whittlesらの論文で用いられた手法は非常にシンプルだが、ある意味かなり現代的だと筆者は思う。Whittlesらの所属は “Department of Infectious Disease Epidemiology、 Imperial College London、 London、 UK” となっており、著者2人のみでこの論文を仕上げている。Whittlesらに数学の素養があるかどうかは定かではないが、少なくともパラメータ推定やモデルの評価を数学者に丸投げしているというわけではなさそうである。これは機械学習系のツールが充実し、どんな人でも利用できる現在だからこそできる研究だと思う。
今回、感染症の話に重点を置いたため(うまくいっているか検討が足りなかったため)、Stanを用いたパラメータ推定についてはあまり詳しく書かなかった。しかしそれなりの時間を割いた以上、ブログやweb記事等で紹介したいと著者は考えている。予定は特に定まっていないが、公開した際には一読いただけると幸いである。
本稿で紹介したモデルで現代の感染症を記述するのはほぼ不可能だろう。17世紀と異なり現代は交通網が発達しており、人と人との交流は把握できないほど複雑である。現代の感染症は、飛行機で世界中を飛び交う人々や、複雑な構造の性的接触ネットワークを通して伝染する。こうした現象を考える場合、本稿で紹介した程度の知識では全く歯が立たないと思われる。しかし、本稿で紹介した「流行」、「再生産率」といった基本的な概念は、現代の感染症やそれに対する政策を大まかに理解する上で十分役立つ。そして何より、歴史やフィクションに登場する感染症の考察に対して極めて有用である。本稿が読者各位のコンテンツ消費活動の一助になることを切に願っている。
【追記】この文章は2017年8月のC92にて頒布した「実験好学vol.4」に掲載された記事です。
参考文献
Balicer, R. (2007). Modeling Infectious Diseases Dissemination Through Online Role-Playing Games. Epidemiology 18(2), 260.
Gordis, L 著, 木原正博, 木原雅子, 加治正行 訳 (2010).『疫学 -医学的研究と実践のサイエンス』メディカルサイエンスインターナショナル.
Lofgren, E., and Fefferman, N. (2007). The untapped potential of virtual game worlds to shed light on real world epidemics. Lancet Infect Dis 7, 625  29.
Marray, JD. 著, 三村昌泰 他 監修 (2014). 『マレー数理生物学入門』丸善出版.
Paul, D., (2013). Eyam: Plague Village. Amberley Publishing.
Prentice, M., and Rahalison, L. (2007). Plague. Lancet 369, 1196  207.
Raggett (2006). A Stochastic Model Of The Eyam Plague. J Appl Stat 9, 212  25.
Whittles, L., and Didelot, X. (2016). Epidemiological analysis of the Eyam plague outbreak of 1665  666. Proc R Soc B 283, 20160618.
Wikipedia: Corrupted Blood incident https://en.wikipedia.org/wiki/Corrupted_Blood_incident (Aug. 6. 2017)
World Health Organization. Ebola: the Basics and the Background. (2014). http://www.wpro.who.int/philippines/mediacentre/features/ebolabasicsbackground.pdf (Aug. 6, 2017)
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takahashicleaning · 5 years
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ロジェカイヨワ戦争論と日本の神仏習合との偶然の一致について2019
エリートでは、ないのでフランス人のロジェ・カイヨワ(Roger Caillois)は、英訳がわからないため「kaiyowa」と記載しています。
I thought that it might be necessary at this time when the topic of super intelligence artificial intelligence is coming out, Kaiyowa saw it from the viewpoint of monotheism. Internet, basic income, blockchain, artificial intelligence, quantum computer! How would you analyze if Kaiyowa were alive? I thought from the perspective of polytheism with this idea!
超知性人工知能の話題がでているこの時期にこそ必要かもしれないと思い、一神教の視点で見たカイヨワの存命中には存在しなかったインターネット、ベーシックインカム、ブロックチェーン、人工知能、量子コンピューター!生きていたらどう分析しただろうか?という発想で多神教の視点からも考えてみた!
In terms of historical background, Kaiyowa says:
歴史的背景から説明すると、カイヨワはこう言います。
The essence of war, its various characters, the various consequences of war, and its historical role, war is not just an armed struggle, but an organized attempt to destroy That is the only thing you can understand.
戦争の本質は、その諸々の性格は、戦争のもたらすいろいろな結果は、また、その歴史上の役割���、戦争と言うものが、単なる武力闘争ではなく、破壊のための組織的企てであると言うことを心に留めておいてこそ、初めて理解することができる。
The creative destruction of Schumpeter who appeared at the same time? Wittgenstein's philosophy? Quantum theory?
同時期に登場したシュンペーターの創造的破壊?ウィトゲンシュタインの哲学?量子論?
This was not a study of the war itself, but a study of how the war attracts the human mind and spirit and makes it ecstatic.
これは、戦争そのものの研究ではなく、戦争が人間の心と精神といかに引きつけ、恍惚(こうこつ)とさせるかを研究したものであった。
The national system tends to fall into a tendency to affirm, self-justify, uplift and strengthen the self. That's why war resembles games (festivals, play) and gives rise to excitement like games (festivals, play). And it appears as one absolute like a game (festival, play), and finally produces the same “vertigo” and myth as a game (festival, play).
国家システムは、自己を肯定し、自己正当化し、自己を高揚し、強化する傾向に陥りがちである。そのゆえにこそ、戦争は、ゲーム(祭り、遊び)に類似し、ゲーム(祭り、遊び)と同じような興奮の絶頂を出現させるのである。そして、ゲーム(祭り、遊び)と同じように1つの絶対として現れ、ついには、ゲーム(祭り、遊び)と同じ「めまい」と神話を生むのである。
Yuval Noah Harari's fantasy? Is it a delusion? Furthermore, “vertigo” can be interpreted as “degeneration consciousness” in the modern age beyond the millennium.
ユバル・ノア・ハラリの言う空想?、妄想?さらに、「めまい」とは、ミレニアムを超えた現代では「変性意識」とも解釈できます。
まず、カイヨワはゲーム(祭り、遊び)の基本的な定義を6つに分類している。
自由な活動。隔離された活動。未確定な活動。非生産的活動(財産も富も、いかなる種類の新要素も作り出さないこと)
規則のある活動(約束ごとに従う活動)。虚構の活動(非現実であるという特殊な意識を伴っている)。
カイヨワは、以上の定義から逸脱したゲーム(祭り、遊び)は、本来的なゲーム(祭り、遊び)ではないと否定する。
カイヨワは以上のようにゲーム(祭り、遊び)を定義したが、これだけではゲーム(祭り、遊び)の内容を説明することはできないと考えた。
その後、ゲーム(祭り、遊び)の内容にしたがって、ゲーム(祭り、遊び)を以下の4つに区分した。
アゴン(Agon)は、すべて競争という形のとる一群のゲーム(祭り、遊び)。 アレア(Alea)は、遊戯者の力の及ばぬ独立の決定の上に成りたつすべてのゲーム(祭り、遊び)。 ミミクリ(Mimicry)は、参加者が“その人格を一時的に忘れ、偽装し、捨て去り、別の人格をよそおうゲーム(祭り、遊び)。 イリンクス(Ilinx)は、眩暈の追求にもとづくもろもろのゲーム(祭り、遊び)。
Kaiyowa thinks that changes in the form of social systems dictate the form of war, and qualitative differences between ancient wars based on layered status society and modern wars based on equal democratic social systems Categorized and organized them into four categories.
カイヨワは、社会システムの形態の変化が戦争の形態を規定すると考え、階層化された身分社会を土台にした古代の戦争と平等な民主社会システムを土台にした近代の戦争との質的な違いを指摘し、それらを大きく4つに区分、整理。
Then, with the events of genius Napoleon, I will step into the realm of war.
そして、天才的なナポレオンの出来事を契機に、全体戦争と言う領域に踏み込んでいきます。
As a result, war becomes inseparable from the national system, and that nation unites its people. Regardless of whether the political form is a monarchy or a republican presidential system, it is linked to the fate of the national system to which people's fate belongs.
それによって、戦争は、国家システムと切り離せないものになり、その国家が国民を統合することになります。政治形態が君主制であれ共和制の大統領制であれ、そこでは人々の運命が帰属する国家システムの命運に結びつけられてしまいます。
While the people's duty is to be struck by war, a sense of willingness to work hard for the national system is also created. Or it will be drastically altered so that dying is considered a virtue for the national system.
国民の義務として、戦争にかり出されることがある一方、進んで国家システムのために尽くすと言う意識も強制的に作られます。あるいは、国家システムのために死ぬことが美徳とされるように極端に変質していきます。
That is nationalism.
それが、ナショナリズムです。
This nationalism tends to dedicate sacrifices that are unreasonable in social systems (many young women, etc.) when negatively swinging.
このナショナリズムは、負に振幅すると社会システム的に不合理な生贄(若い女性などが多い)を捧げようとする傾向がある。
In other words, death is mediated. From the standpoint of the common people who are the weak, the fundamental human rights of the Constitution that binds those who have power will become more important.
つまり、死を媒介にしています。 権力者を縛る憲法の基本的人権が、弱者である庶民と言う立場からは、重要性が増加します。
In addition, Kaiyowa says:
さらに、カイヨワはこう言います。
The war abandoned its character as a game and lost its character as a regular ritual.
戦争は遊戯としての性格を捨て、規則通りに行われる儀式としての性格を失った。
The old war was just the sum of each person's battle. There was a mix of courage and dignity, insulting challenges and fine manners, and pride and courtesy were next to each other. But all these things have disappeared.
昔の戦争は、一人ひとりの戦いの総和に過ぎなかった。そこには、勇気と品位が絡み合い、侮辱的な挑戦と立派な作法が生まれ、高慢と礼儀とが隣り合っていた。 しかし、これらのものは全て消滅してしまったのである。
The word “whole war” is, first of all, the number of fighters approaches the number of adult men that can be mobilized. It means that. Second, it is equal to the amount of munitions used there when the industrial power of the competing country is maximized. It means to say.
全体戦争と言う言葉は、まず第一に、戦闘員の数が、動員可能な成年男子の数に接近する。ということを意味する。 第二に、それは、そこに使用される軍需品の量が、その交戦国の工業力を最大限に働かせた時の生産量と等しい。と言うことを意味する。
It is a battle where people, things and productivity are all listed. In classical wars, the royal family was the main subject, so hiring mercenaries was constrained by royal finances. However, when the nation-state becomes the main body, all citizens who can fight and funds up to the full national budget can be used.
そこでは、人も物も生産力も全てを挙げての戦いになります。古典的な戦争では、王家が主体ですから、傭兵を雇うにしても、王家の財政に制約されていました。 ところが、国民国家が主体になると戦闘可能なすべての国民と、国家財政の枠いっぱいまでの資金を使うことができます。
At that time, an industrial revolution occurred.
その頃、産業革命が起こります。
The industrial revolution refers to the change from the society based on agricultural production to the society based on industrial production, and the industrial system organizes society and people's lives. The system changes the connection with human land and the relationship with nature.
産業革命とは、それまでの農業生産を基盤とする社会から、工業生産基盤の社会にかわり、工業のシステムが社会と人々の生活を組織化するようになったことをいいます。 そのシステムは、人間の土地との結びつきや自然との関係を変えてしまいます。
Nature replaces the storage of industrial resources, and humans are not bound by land, but gather in the city away from where they were born and live. Humans gather in the same place as the raw materials where there is a factory.
自然は、工業資源の貯蔵庫にかわり、人間は土地に縛られず、生まれた場所から離れて都会に集まって、暮らすようになる。人間も原料と同じように工場のあるところに集まるのです。
It was also a liberation from nature and land and was regarded as the realization of personal freedom. Individuals will move according to their desires.
それは、自然や土地からの解放でもあり、個人の自由の実現とみなされました。個人は、それぞれの欲望に従って動くようになる。
And factories and markets will be linked to disaggregated elements. People will live in such an organized society. That is the modern industrial society.
そして、バラバラになった要素を工場と市場が結びつけ配置していく。そのように組織化された社会に人々は生きるようになります。それが、近代の産業社会です。
Many people are hired as workers and cannot live without wages. So the concept of unemployment is the first big issue in history. In other words, employment is an indispensable entrance to the integration of people into society.
多くの人は、労働者として雇われ、賃金を得ないと生きていけない。そこで失業と言う概念が、歴史上、初めて大きな問題になります。言い換えれば、雇用が人々の社会への統合に欠かせない入り口になるのです。
However, there are those who are hired. In this way, the social changes that have taken place after the Industrial Revolution where class relations appear instead of the former status system are such.
ただし、そこには、雇用する側とされる側があります。こうして、かつての身分制に代わって、階級関係が現れる産業革命以降に起こった社会の変化とは、そのようなものです。
The mass media, such as newspapers and rumors, connect individuals who have fallen apart. There is no place for symbiosis as a community (at the same time, there is no negative side of the village ostracism, and weir) becomes a place for people's communication and becomes a material.
バラバラになった個人を結びつけるのは、新聞や噂話などのマスメディアです。コミュニティと言う共生の場がなくなり(同時に、しがらみ、村八分の負の側面も無くなります)、共有される情報が、人々のコミニケーションの場になり、素材になる。
However, the place is national. For example, French mass media provides information and entertainment to French people in French.
ただし、その場は、ナショナルなものです。例えば、フランスのマスメディアは、フランス語でフランス人に情報や娯楽を提供します。
So it will inevitably be domestic domestic. That creates the same consciousness of French. For the individual who has fallen apart, it becomes the basis for the identity, a common consciousness of the nation, in other words, a hotbed of nationalism.
だから、それは、必然的にドメスティックな国内的なものになります。それが、フランス人と言う同質性の意識を作り出すのです。 バラバラになった個人には、それがアイデンティティーの拠り所になって、国民と言う共通意識の、言い換えれば、ナショナリズムの温床となるのです。
Kaiyowa pays attention to the fact that the entire war is completely reversed from the classic war.
カイヨワが着目するのは、全体戦争において、古典的な戦争との完全な逆転が起きている点です。
In any sense, things like the heroes of war and the feats of someone are no longer narratives, but rather the death of people as stone walls as the cornerstone of the state is the glory of people. It is a point.
いかなる意味においても、戦争における英雄像や誰かの戦功といったようなことが語り草にならなくなり、むしろ、無名のまま国家の礎として石垣のように、死ぬ事こそが、人々の栄光になったと言う点です。
During the entire war, soldiers are thrown away and killed in large quantities, just like shells that are consumed in large quantities.
全体戦争において、兵士は大量に消費される砲弾と同じように使い捨てられ、大量に死んでいきます。
In monotheism, the grave of an unknown soldier? In polytheistic Japan, Yasukuni Shrine?
一神教では、無名戦士の墓?多神教の日本では、靖国神社?
The second part of the theory of war is titled War dizziness.
戦争論の第二部は、戦争のめまいと題されています。
In this case, dizziness means that your eyes will turn and your head will flutter and you will not be able to stand. However, the inside of my head is like a cocoon, and it becomes a kind of excitement that seems to have been struck by something.
めまいとは、この場合、目が回り頭がクラクラして、そのうち立っていられなくなる。でも、頭の中は恍惚(こうこつ)として、何かに憑かれたようなある種の興奮状態にもなります。
In the case of a total war, the entire human social system falls into this state as a negative chain.
全体戦争の場合、負の連鎖として、人間社会システム全体が、この状態に陥るということです。
Kaiyowa describes this as holy, but does not say it is sacred. Rather, it has even violent and destructive elements. Kaiyowa will never forget this! !
カイヨワは、これを聖なるものと表現するが、これは神聖だと言うわけではないとしています。むしろ、暴力的、破壊的な要素さえ帯びています。 カイヨワは、このことを忘れません!!
Even if liberation from the status system and equality become a social principle, if it is placed under national control as a nation, its inclination to consumption is tightened and directed by the state. It will be. If it leans to a negative chain, it will explode as a festival that thrives in the form of war.
身分制度から解放されて、平等が社会の原則になっても、結局、それが国民として、一元的に国家の統制の下に置かれるとその消費への傾きは、国家によって締め付けられ、方向づけられることになるでしょう。 それが、負の連鎖に傾くと戦争と言う形で血わき肉躍る祝祭として爆発してしまうのです。
Wars and festivals have something in common! An energy field of anger that points out dangers even in Theravada Buddhism?
戦争と祭りには共通点があります! テーラワーダ仏教でも危険性を指摘している怒りのエネルギー場?
Kaiyowa also has a fundamental reversal of moral discipline in wars and festivals. During the war (emergency), people can kill people and must kill them, but in peace, murder is the greatest sin. Thank you.
カイヨワは、戦争と祭りには、また、道徳的規律の根源的逆転がともなう。戦時(有事)には、人は人を殺すことができ、また、殺さなければならないが、平和時には、殺人は最大の罪とされる。と言っています。
In this way, if you do not strictly define the words by law, you will fall into any nihilism. It is important to break this negative chain! Mass media is obliged to play a role of pawl because it is the same power.
このように、法律によって言葉の定義を厳密に行わないと何でもありのニヒリズムに陥いります。この負の連鎖を断ち切ることが、重要!マスメディアは、同じ権力者なので歯止めの役割を行う義務があります。
Personally, from a large point of view, the whole earth entered the domain of degenerative consciousness during the Second World War due to the transition period before the transition from the Astrological Aquarius period to the Pisces period in Western Astrology. It seems that people who have never been about the time have sacrificed to justify their reason.
個人的には、大きな視点で見ると、第二次大戦の時期に、西洋占星術の水瓶座の時代から魚座の時代に移る前の移行期のため、地球全体が変性意識の領域に入ったことで、時代についてこれない人々が理性を正当化しようとして生贄を捧げたようにも見える。
Wars and competition principles that go far beyond the limits of humans will compete between machines. Alan Turing invented a computer at the same time, opening the possibility of exceeding the processing speed of the nerve. Claude Shannon also built information theory at this time.
人間の限界を遥かに超える戦争や競争原理は、機械同士で勝負するようになります。アランチューリングが、同時期にコンピューターを発明し、神経の処理速度も超える可能性が開けた。クロードシャノンも情報理論をこの時期に構築。
As a reference, atomic bombs should release the power of abrupt atoms. On the other hand, nuclear power generation is converted to electric energy by releasing the power step by step while being controlled, and stable power supply is achieved. Use peacefully. is.
参考として、原子爆弾は、急激な原子のパワーを開放すること。逆に、原子力発電は、コントロールできた中で少しずつパワーを段階的に解除することで電気エネルギーに転換して電力安定供給。平和利用すること。です。
In addition, investing in innovations that go far beyond the limits of humans who have a lot of waste and have low success rates during the time of consumer economy that Kaiyowa says is one way to become a plussum other than war.
また、カイヨワの言う消費経済の時期に、無駄が多い成功率の低い人間の限界を遥かに超えるようなイノベーションに投資することが、戦争以外のプラスサムになる方法の一つ。
It is true that such a rocket engine, a jet machine and a product in a price range that is not reachable in units of hundreds of millions of yen can be realized with technology far exceeding the human limit in a price range of hundreds of thousands of yen that can be reached by the general public It may be an innovation that will become a plus sum.
こういうロケットエンジン、ジェット機くらいのひとつ数億円単位で手の届かない価格帯の商品を庶民に手の届く数十万円くらいの価格帯に人間の限界を遥かに超えるテクノロジーで実現することが本当のプラスサムになるイノベーションかもしれません。
The lower price range below this may be the danger of a negative spiral that only causes a deflationary stream and does not raise wages, with the development of the Internet since the millennium, and may have emerged from around 2018.
これ以下の低価格領域はデフレストリームを引き起こすだけで賃金が上がらない負のスパイラルの危険性がミレニアム以降インターネットの発展とともに2018年あたりから具体的に出てきてるのかもしれない。
In addition, it will raise the real GDP by upgrading large-scale infrastructure facilities to highly functional infrastructure facilities to meet the demand for renewal, etc. as a regular annual event (festival, play). I combined the idea of Tokiwa from Ise Jingu in a macroeconomic hybrid manner with plussum.
他には、大規模なインフラ設備を機能性の高いインフラ設備にアップグレードさせ更新需要を満たすことなどを定期的な恒例行事(祭り、遊び)としていくことで実質GDPを底上げする。伊勢神宮の常若(とこわか)の発想をマクロ経済学的にハイブリッド的にプラスサムで組み合わせてみました。
Or, as Kant ’s “For Eternal Peace” philosophy also considers the privacy of the weak, while the power media is being glassed and the mass media is checking the competitive principle before using it to prevent the runaway prevention Make it like the current mechanism.
または、カントの「永遠平和のために」思想も言うように弱者の個人のプライバシーも考慮しつつ、権力者層をガラス張りでマスメディアがチェックしつつ競争原理を働かせてから暴走予防の抑止力を持たせる現在の仕組みのようにする。
Analyzing from the accumulation data of modern macroeconomics that Samuelson systematizes, there is a time when accumulation and dispersion are developing in each phase, not accumulation and consumption of wealth! That means. If this variance swings positively, will consumption or money be distributed? Is it war if you swing negatively?
サミュエルソンが体系化して始まる現代のマクロ経済学の集積データから分析すると富の蓄積と消費ではなく、蓄積と分散が各局面に展開していく時期がある!ということ。この分散がプラスに振れると消費や貨幣の分配?マイナスに振れると戦争?
From the point of view of the latest physics energy, in the solar system, the ancient god of theogami, the Supreme God, seems to be rational!
最新物理学のエネルギーの観点から見ても太陽系内では、太陽神が、最高神という太古からの多神教神話も合理性があるように見えます!
However, in 2014, we can see that there is a solar system in a super galaxy cluster called “Lania Care” that is larger than the galaxy. Announcing the theory that our galaxy belongs to a super galaxy cluster called “Lania Care” which is a larger galaxy cluster.
しかし、銀河系よりも広大な「ラニアケア」という超銀河団の中に、太陽系があるということが、2014年の段階でわかります。私たちの銀河系が、さらに大きな銀河団である「ラニアケア」という超銀河団に属しているという学説を発表してます。
As a measure of size, the diameter is 500 million light years, and the number of galaxies in it is 100,000. The mass of Raniacare is equivalent to 1 Kyo Sun. There is a supermassive black hole at the center of the galaxy, and there are even larger black holes in Laniacare.
大きさの尺度としては、直径は5億光年、中に存在する銀河の数は10万個とのことです。ラニアケアの質量は太陽1京個分あります。銀河系の中心には超大質量ブラックホールがあり、ラニアケアにはより巨大なブラックホールも存在します。
In this way, the map of the universe composed of galaxies and cavities is called “the large-scale structure of the universe” based on the data revealed by the processing speed of the exaflop class of the astronomical telescope and supercomputer.
このようにして、天体望遠鏡とスーパーコンピューターのエクサフロップクラスの処理速度により、判明したデータから銀河と空洞で成り立つ宇宙の地図を「宇宙の大規模構造」と呼んでいます。
How about an integrated religion proposal to reconstruct ancient Egyptian and Greek mythology and find a new god here?
古代エジプトやギリシャ神話を再構築し、新たにここに神を見いだすという宗教の統合的な提案はいかがでしょうか?
In short, it may be said that after the industrial revolution of Britain and the political revolution of France, the artificial Aramitama (world-class soul) was created. Aramitama is an ancient concept in Japan.
要するに、イギリスの産業革命とフランスの政治革命を経て、世界レベルの人工の荒魂(あらみたま)を作り出してしまったと言えるかもしれません。荒魂(あらみたま)とは、日本に古代からある概念です。
In polytheism, the god of destruction in ancient Egypt. God of destruction in ancient India. In monotheism, Satan, the Great Devil. However, the whole war that far surpassed these. In modern times. The dark side force in Star Wars? It may be.
多神教では、古代エジプトでいう破壊神。古代インドでいう破壊神。 一神教では、サタン、大悪魔。しかし、これらを遥かに凌駕していた全体戦争。 現代では。スターウォーズでいうダークサイド側のフォース?かもしれない。
Maybe the definition of God is a collection of energy in modern science? It may be quantified. Superstring theory? Knot theory? Broken symmetry?
もしかして、神の定義とは、現代科学でいうエネルギーの集合体?数値化できるかもしれない。スーパーストリング理論?結び目理論?対称性の破れ?
The Olympic Games, a symbol of peace, were eventually used as war propaganda, taking advantage of openness. The mass media itself does not strictly define the word, but becomes a concealment.
平和の象徴であるオリンピックも結局、開放性を狡猾に利用されて、戦争のプロパガンダにされました。マスメディア自身も言葉の定義を厳密にせず、隠蔽体質になります。
These lessons create a decentralized Internet. Plussum. the artificial Nigimitama (world-class soul) was created. Nigimitama is an ancient concept in Japan.
これらの教訓から分散システムのインターネットが生まれます。 プラスサム。世界レベルの人工の和魂(にぎみたま)です! 和魂(にぎみたま)とは、日本に古代からある概念です。
Currently, it is machine learning like routine work, so it's different from a machine like a movie like a human who thinks complicatedly.
現在のところ、ルーティンワークのような機械学習なので、映画のような人間のように複雑な思考をする機械とは異なります。
In addition, since it was already proven in the early 2000s that it is impossible to do such things as a human-like machine like a movie, it is machine learning like routine work.
なお、映画のように人間のような複雑な思考をする機械とか、そのようなことは不可能であることが、すでに2000年代初頭で証明されていますので、ルーティンワークのような機械学習です。
Google was also misunderstood like this in the early IT bubble. Very similar to those days.
Googleも初期のITバブルの頃は、このような誤解をされていました。その頃と非常によく似ています。
In addition, the relevance of information is processed automatically only by a program without letting the human consciousness of preconceptions enter. To the speed of light! ! It is also Google ’s entrepreneurial concept.
また、人間の先入観という意識を入り込ませないようにして、完全にプログラムだけで情報の関連性を自動処理させていく。光速まで!!Googleの起業コンセプトでもあります。
By incorporating machine learning such as routine work into such a system, it is possible to merge the advantages of open data with large-scale analysis of cloud computing.
このようなシステムに、ルーティンワークのような機械学習を取り入れていくことで、オープンデータのメリットとクラウドコンピューティングの大規模解析を融合していくことは
It is a premise of anonymity and a high level of security, but you can see the potential for innovative innovation.
匿名性と高レベルのセキュリティーの前提ですが革新的なイノベーションに可能性を観ることが出来ます。
With the development of information technology and the Internet, hundreds of millions and millions of large companies can now collaborate with hundreds of millions of people on Facebook, Apple, Amazom, Google, Microsoft, etc.
情報技術の発展とインターネットで大企業の何十万、何百万単位から、facebook、Apple、Amazom、Google、Microsoftなどで数億単位で共同作業ができるようになりました。
At present, corporations called platformers may approach the national unit level of developed countries and transcend the population of China if Europe, the United States, Japan, Asia and India cooperate.
現在、プラットフォーマー企業と呼ばれる法人は先進国の国家単位レベルに近づき欧米、日本、アジア、インドが協調すれば、中国の人口をも超越するかもしれません。
Limited liability on the assumption that corporations will collapse! It is different at the small business and individual level that must be protected in a social system based on charity and basic human rights ...
法人は潰れることを前提にした有限責任! 慈愛や基本的人権を根本とした社会システムの中の保護されなければならない小企業や個人レベルでは、違いますが・・・
As the General Data Protection Regulation (GDPR) in Europe says ...
ヨーロッパでの一般データ保護規則(GDPR)でも言うように・・・
Data collected from individuals with low annual income (median of 6 million yen or less) have the same economic value as money and are subject to antitrust laws, making them more expensive and deterrent .
年収の低い個人(中央値で600万円以下)から集めたデータほど金銭同様に経済的に高い価値を持ち、独占禁止法の適用対象にしていくことで、高価格にし抑止力を持たせるアイデア。
Individuals who pass on their own data are also business partners of each company, and in terms of data, if the abuse of the superior position is done to individuals with low annual income (median under 6 million yen), it will be strictly applied.
自分自身のデータを渡す個人も各社の取引先に当たりデータに関しては優越的地位の乱用を年収の低い個人(中央値で600万円以下)に行う場合は厳しく適用していく。
If innovation occurs in such a new industry, it will be a plus sum in the game theory.
こういう新産業でイノベーションが起きるとゲーム理論でいうところのプラスサムになるから既存の産業との
There is a merit that can build a coexistence because it does not develop into war. Can you prevent deflationary spirals? It is premised on exceeding human limits
戦争に発展しないため共存関係を構築できるメリットがあります。デフレスパイラルも予防できる?人間の限界を超えてることが前提だけど
However, we are not neglecting antitrust laws, so go beyond the limits of new industries only to avoid wars in existing industries!
しかし、独占禁止法を軽視してるわけではありませんので、既存産業の戦争を避けるため新産業だけの限定で限界を超えてください!
Finally, the major goal of macroeconomics is to raise the standard of living over the long term so that today's children can live better than their grandpas!
最後に、マクロ経済学の大目標には、「長期的に生活水準を高め、今日のこども達がおじいさん達よりも良い暮らしを送れるようにする!!」という目標があります。
Quantify economic growth with an exponential index called “percentage”. As a rule of thumb, we know that it is only necessary to increase at a cruise speed of about 2% in economic growth every year.
経済成長を「パーセント」という指数関数的な指標で数値化します。経験則的に毎年、経済成長2%くらいで巡航速度にて上昇すれば良いことがわかっています。
It looks just like 2% economic growth, but when it accumulates every year, it becomes a huge amount like Moore's Law.
たった、経済成長2%のように見えますが、毎年、積み重ねるとムーアの法則みたいに膨大な量になって行きます。
Economics deals with the individual and corporate models that are the major premise. It is an individual or corporation with a high hurdle of at least crap as a human category that meets selfish and selfish desires.
また、経済学は、大前提としてある個人、法人モデルを扱う。それは、身勝手で自己中心的な欲望を満たしていく人間の部類としては最低クズというハードルの高い個人、法人。
For example, a person who pursues only the desire for productivity and profit. A person who pursues only the desire to save the earth. A person who pursues the desire to maximize the amount of time he wants to play in opposition to profit. Protecting and improving the minimum life of the person, etc. while thinking about the interaction between individuals through the circulation of money (and also eliminate the chain of hatred)
たとえば、生産性、利益という欲だけを追求する人間。地球を救うという欲だけを追求する人間。利益と真逆なぐうたらしたい時間を最大化したいという欲を追求する人間。などの最低生活を保護、向上しつつお金の循環を通じて個人同士の相互作用も考えていく(また、憎しみの連鎖も解消する)
There is diversity, but everyone is equal in terms of greed. In other words, it is not only about finding solutions other than profits but also talking about making money (considering personal privacy including Kant's `` For Eternal Peace '' philosophy)
多様性はあるが、欲という側面では皆平等。つまり、利益以外からも解決策を見出しお金儲けだけの話だけではないのが経済学(カントの「永遠平和のために」思想も含めて個人のプライバシーも考慮)
The following words are posted as warnings!
警告として、以下の言葉を掲載しておきます!
There is a danger of handling power by an untrained person - Rudolf Steiner
未熟な者が扱うと権力につながる危険がある - ルドルフ・シュタイナー
However, in this case, it may not be applied because it is completely automated by the program to completely eliminate human preconceptions.
しかし、この場合は、プログラムで完全自動化して人間の先入観を完全排除してるので適用されないかもしれません。
The founder of anthropology, Rudolf Steiner, was a person who foretold and warned of its dangers early in the days when Adolf Hitler was again unknown.
人智学の創始者ルドルフ・シュタイナーは、アドルフ・ヒトラーがまた無名だった時代にいち早く、その危険性を予言、警告した人物です。
It is important to build a system that can doubt and point out only huge powers, including making the internal environment of the police and mass media more transparent and open at any time! This is the only solution. (Vulnerable people who do not belong to huge organizations are different because of privacy)
いつ何時にでも、警察やマスメディアの内部環境の透明性を高めてオープンにすることも含めて巨大な権力者のみを疑い、指摘ができるシステムを構築することが重要!解決策はこれしかありません。(巨大な組織に帰属していない弱者である庶民はプライバシーがあるため異なります)
Given the historical background above, the super-intelligence artificial intelligence that has recently become a hot topic is more deterred than nuclear weapons because it is likely that the Araratama will be realized first if not carefully designed. Power is important, and we need to build a system at the world level that avoids the scale of the entire war, in which half of the human race has been destroyed, due to the negative chain.
以上の歴史的背景から、最近、話題になる超知性の人工知能も慎重に設計を行わないと、先に、荒魂(あらみたま)が具現化する可能性が高いため、核兵器以上に抑止力が重要であり、負の連鎖により、人類の半数が滅んだ全体戦争を遥かに超える規模に陥ることを避けるシステムを世界レベルで構築する必要があります。
(合成の誤謬について)
合成の誤謬とは、ミクロの視点では正しいことでも、それが、合成されたマクロ(集計量)の世界では、必ずしも意図しない結果が生じること。物理学では、相転移みたいな現象です。性質が変わってしまうということ。
ミクロのメカニズムが個人同士の経済における仕組みであるのに対して、マクロのメカニズムは、国家間や経済全体の循環における仕組みだからである。
例えば、家計の貯蓄などがよく登場するが悪い例えです。前提条件が、所得が一定の場合!!所得が一定じゃない増加する場合は?これは、論じていませんので参考になりません!!(法人が提供する製品やサービスの価格も一定の場合も前提条件です)
1930年代のアメリカ経済が金融危機2008と似たような状態に陥った時、ケインズは、「倹約のパラドックス」というケインズ経済学の法則を発見しています。
それは、ポール・A・サミュエルソン(1915-2009)が、近代経済学の教科書「経済学」の冒頭で「個人を富裕にする貯金は、経済全体を貧困にする!(所得が一定の場合)」というわかりやすい言葉で表現しました。しかし、庶民の所得が増加し、貯蓄が投資、消費に回る場合には、「倹約のパラドックス」は生じません。
その後、この「倹約のパラドックス」は、アメリカの経済学者・ケネス・J・アロー(1921- )が「合成の誤謬」を数学的論理に基づいて「個人個人がそれぞれ合理的選択をしても、社会システム全体は合理的選択をするとは限らない」を検証してみせた。 要するに、部分最適ではなく、全体最適させていくということ。
つまり、新産業でイノベーションが起きるとゲーム理論でいうところのプラスサムになるから既存の産業との 戦争に発展しないため共存関係を構築できるメリットがあります。デフレスパイラルも予防できる?人間の限界を超えてることが前提だけど
しかし、独占禁止法を軽視してるわけではありませんので、既存産業の戦争を避けるため新産業だけの限定で限界を超えてください!ということに集約していきます。
なお、金融危機2008では、マイケル・メトカルフェも言うように、「特別資金引出権(SDR)」は、2008年に行われた緊急対策で、一国だけで行われたのではなく、驚くほど足並みの揃った協調の下に国際通貨基金(IMF)を構成する188ヶ国が各国通貨で総額2500億ドル相当を「特別資金引出権(SDR)」を用いて世界中の準備通貨を潤沢にする目的で増刷してます。
このアイデアの根本は、元FRB議長であったベンバーナンキの書籍「大恐慌論」です。この研究がなければ、誰一人として、変動相場制での当時の状況を改善し解決できなかったと言われています。
それ以前では、固定相場制でのマーシャルプランが有名です。
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kyokantheaternews · 3 years
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【共感シアターナビ】たくさんの投稿頂きました!「おすすめしたい日本のアニメ映画」投稿全部ご紹介!
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先日13日火曜日の21時より放送された共感シアターナビの中で、視聴者の皆さんの声を紹介するコーナー「俺たち共感族!」のお題は「おすすめしたい日本のアニメ映画」でした。 募集をかけたところ、多くの視聴者から熱いコメントをたくさん頂きました!ただ、番組内では放送時間の都合上、全部を紹介することは出来ませんでした。 そこでこの度、放送内ではご紹介できなかった投稿を含めて、視聴者の皆様から頂いた全投稿をこちらに掲載させて頂きます! 視聴者の皆様から寄せられた熱い投稿、ぜひご覧ください!!
番組アーカイブはこちら!
きょたさん
■作品:劇場版シティーハンター<新宿プライベートアイズ> ■おすすめ理由 2019年に公開されたシティーハンター最新作。前作から20年ぶりに作られた新作(パラレルワールドのエンジェル・ハートは除く)シティーハンターは好きだが昔のコンテンツというイメージだったので、正直期待しないで観に行ったが面白すぎて度肝を抜かれた。感想としてはとにかく完璧にシティーハンターをしてるシティーハンターだった。無駄な要素を一切入れていない。 作品のノリや雰囲気、キャラの性格が当時と変わってないから安心して観れる。何より監督や声優が当時のままなのが一番嬉しい!平成最後に神谷明主役のアニメをぶちこんでくれたのは最高でした。山寺宏一、山崎たくみ、茶風林など当時エキストラで出演してた声優が今回メインキャラになったのは感慨深いものがある。 ギャグシーンも多めで、獠は5分に一回くらいはもっこり言ってたイメージ。もちろん戦闘もバッチリ決める!ゲスト芸能人声優が邪魔してないのもGOOD。話題性ばかりで演技がド下手な「大物ゲスト俳優(笑)」を使う作品が多いが、今回のゲストヒロイン役の飯豊まりえが上手くて物語に集中できた。 そしてシティーハンターはあくまで獠と香が主役だからシナリオ的にもでしゃばってない他にも往年のファンのテンションが上がる要素が多くて飽きさせない。特に音楽。シティーハンターシリーズの歴代主題歌が随所で流れるが、タイミングも曲のチョイスもバッチリ過ぎて聴いた瞬間目頭が熱くなった。 原作を知ってるならあっとなる小ネタも多くて探すのが楽しい。劇場公開時よく言われてた感想で「昔馴染みのラーメン屋に入ってラーメンを頼んだらラーメンが出てきた」というのが秀逸。確かに最近はラーメンを頼んだら冷し中華が出てくる作品が多い。そんななかこの作品が完成したのはまさに奇跡としか言いようがない。 一見するとファン向けな作品のイメージだが内容は「いつものシティーハンター」なので入門書としてもオススメ。映像面もシナリオも完璧で、まさにシティーハンターの最高傑作と呼ぶにふさわしい作品だった。 ■作品:デジモンアドベンチャー ぼくらのウォー・ゲーム! ■おすすめ理由 デジモンアニメの中で一番好きな作品。40分という短い尺の中に恋愛、戦争、生活、友情、勝利など様々な要素が詰まってる映画。最初はいたずらメールを送るくらいのコンピューターウィルスがどんどん進化していき、レジの代金をバグらせてとんでもない代金にしたり、交通機関を乗っ取って電車を暴走させたり少しずつ世界を混乱させていく…… それを阻止するため主人公達が立ち向かうというストーリー最終的には核ミサイルまで発射されてしまい、日本を壊滅させようとするスケールのデカさにビックリしたこの映画に「島根にパソコンあるわけないじゃん」という台詞があるが島根県出身の身として言わせてもらうと、一応パソコンは当時から島根にもあったぞ~~!!
鶴岡亮さん
■作品:クラッシャー・ジョウ ■おすすめ理由 僕がオススメしたいアニメ映画は「クラッシャー・ジョー」です。本作の舞台は2160年の宇宙で、主人公ジョウ率いる宇宙の何でも屋の「クラッシャー」がある依頼を受け、壮大な戦いと陰謀の渦に巻き込まれていくというスペースオペラものです。 このアニメの見所は何と言っても監督のみならず、作画監督も務めた安彦良和さんを始めとするアニメーター陣による圧倒的な作画力です。河森正治(かわもりしょうじ)さんデザインのスターファイターが宇宙空間で繰り広げる激しいドッグファイトシーンや、カーチェイスやクリーチャーを相手にした豊富なアクションシーン、人間の身体の動きを滑らかに描いたガンファイトシーン等が、80年代アニメブーム時代の高クオリティな作画で楽しめます。ストーリーも若干フィルムノワールを思わせる敗者の哀愁を漂わせる面があり、一見スタンダードなスペースオペラという体制をとりつつも、そういう所を取り入れてくるのが学生運動経験者の安彦良和監督らしく面白い所です。 後、一部の人にしか判らないでしょうが、安彦良和さん作画の「ダーティペア」が一瞬見れる所も今作の見所です! 高クオリティな作画を楽しみたい方には楽しめる作品だと思いますので、未見の方が居たら是非ともご覧下さい! ■作品: 機動警察パトレイバー2 the Movie ■おすすめ理由 この作品は言わずと知れた押井守監督作品のアニメ映画。 本作は90年代に作られた作品で、当時日本で問題になっていた自衛隊の海外派兵問題や、それを是とする日本国の情勢に対して、押井監督の鋭い指摘が冴えまくった作品です。 横浜ベイブリッジにミサイル発射テロが行われるシーケンスに代表される印象深いカットワークてんこ盛りの本作ですが、中でもテロに対して東京に非常事態宣言が発行され、新宿、渋谷、池袋に自衛隊が駐留し、「日常から非日常」へと転換していくシーケンスは非常にインパクトがあり一見の価値があります。 奇しくも、この映画が公開された1993年の2年後の1995年にオウム真理教による「地下鉄サリン事件」が発生し、「このアニメに影響されたテロでは無いか?」と物議を醸し出しだす事になりました。 社会、こと日本について描いた作品というと、庵野秀明監督の2016年の「シンゴジラ」が挙げられますが、本作「機動警察パトレイバー2 the Movie」は押井守監督が90年代の日本の状況を克明に描き出し、予言とも言える快作を作り上げました。 ポリティカルサスペンスとして非常に完成度が高く、90年代という日本の時代性を語る上で外せない作品だと思うので、未見の方は是非ともご覧下さい。
バッファロー・ビルさん
■作品:今敏監督作品「パーフェクトブルー」 ■おすすめ理由 アイドルを卒業し、女優への転身を決意した主人公。彼女は事務所の要望となりたい自分との狭間で思い悩むようになります。現実と虚構が曖昧になっていく中、彼女にストーカの影が・・・最近では実写でもあまり見かけなくなったサイコホラーという題材。 90年代はセブンとか羊たちの沈黙とかやたら多かったですが、人間というものの気持ち悪さをここまで、それもアニメで本格的に描いた作品はあまりないでしょう。 98年の作品ですが、インターネット、芸能界の思惑、ストーカー等、現代でも十分通じる物語です。この作品がダーレン・アロノフスキー監督の「レクイエム・フォー・ドリーム」「ブラックスワン」に影響を与えたことは有名です。2010年にお亡くなりになった今敏監督。訃報を聞いた時はとてもショックでした。本当に残念でなりません。
肴はサラダチキンでいいさん
■作品: OVA版ブラックジャック カルテX  しずむ女 ■おすすめ理由 皆さんに見てもらいたいアニメで考えた結果これしか思いつきませんでした。また変化球気味で映画ではなくVシネマアニメですが、ギリOKという事で。 今作は手塚治虫先生の原作話で週刊チャンピオンで連載される訳でしたが、当時の公害描写などの理由でお蔵入りとなった話がOVAでアニメ化された物です。 ブラックジャックは医療アニメである前にヒューマンドラマだという事が分かる素晴らしい作品です。共感族の皆さんにも機会があれば是非見てもらいたいですね!^_^
nksさん
■作品:デジモンアドベンチャー ぼくらのウォー・ゲーム! ■おすすめ理由 本作は知る人ぞ知る細田守監督の出世作で、東映アニメ祭りで上映された、40分の短編映画です。 アニメーションの革新性、主要登場人物8人の手際良い配置、適度なギャグ、魅力的なアクション、どれを取っても20年前とは思えない出来の良さです。  スピルバーグが〈映画うま男〉なら、細田守は〈アニメうま男〉といったところだと思います。 細田監督がメジャー化してからの作品である「サマーウォーズ」は、実質本作のリメイクですが、個人的にはラスト10分でミサイルが着弾するスリルが現���の上映時間10分とぴったりリンクする所など、完成度において「ぼくらのウォーゲーム」の方が優れていたと思います。
■作品: 海獣の子ども ■おすすめ理由 本作は、主人公の少女(cv.芦田愛菜)が魚と会話できる不思議な力を持った少年と出会い、ひと夏の冒険を通じて海/地球/宇宙の神秘と生命の起源を知るという、ジュブナイルものかと思ったら「2001年宇宙の旅」だった、という映画です(なに言ってるか分からなかったらスミマセン。)。 ストーリーが難解でつまらないといった評価が多いですが、2001年やプロメテウス、エヴァが好きな私にとっては、大好物の作品でした。 しかしなんといっても本作最大の特徴は、一枚一枚が水彩画であるかのような、圧倒的な画力です。日本で同時期に公開された「スパイダーバース」と比較しても、勝るとも劣らない画の密度で、ハリウッドからの挑戦状に日本から回答を示すなら本作「海獣の子ども」だと思います。 2019年10月、制作会社のスタジオ4℃でアニメーターの残業代未払い問題が報道されました。そもそも本作は企画から完成まで6年を要した労作であり、そりゃ作り手が何人か倒れててもおかしくないよなと思いました。が、一観客として、「その成果はちゃんと届いてるよ!!」と、改めてアニメーターさん達に拍手を送りたいと思います。
甘えん坊将軍ユウスケさん
■作品:クレヨンしんちゃん~嵐を呼ぶジャングル~ ■おすすめ理由
しんちゃん映画だときっとオトナ帝国と戦国が挙げられるでしょうが、あの二作はアニメ映画としては最高ですが、しんちゃん映画としては言いたいことがあるので敢えてあの二作の直前の本作をピックしました。 擬似的な親離れ家族離れ体験としていつもの五人でジャングル探検してギャグシーンを満載にした前半(原恵一監督は結構このシチュエーションやってる気がするのですが、このテーマ好きなんですかね?)。一人の兄としてひまわりちゃんを守って頑張る中盤。徹底的にまたギャグに振ったみさえ&ひろしの救出シーン。で、本作最大の見処であるしんちゃんの憧れのヒーローであるアクション仮面のくだりです。 単純な強さで言えば、悪役のパラダイスキングに劣ってしまうアクション仮面ですが、皆の応援、特にどんな時でも憧れのヒーローとして慕ってくれるしんちゃんの声援と、悪役にはない優しさがあるからこそ勝つと言うちゃんと「正義は勝つ!!」のロジックを下手なアメコミ映画よりちゃんとやっている点。 また、ハリボテの城に住み、「力」は手に入れたが、また本当の意味で声援を送ってくれる者の居ない文字通り「猿山の大将」である、ある意味でヒーロー俳優としてあり得たかもしれない別視点の自分が最大の悪役として立ちはだかる点。 これら昨今のアメコミ映画に有りそうな題材をアメコミブームの10年近く前に既に、ちゃんとやっていると言う点ではヒーロー映画としての完成度は抜群に高いとと言いたいです。また、最後はバッチリお下劣ギャグやナンセンスギャグで締めてくれるのも最高ですね。 オトナ帝国や戦国、ロボとーちゃんばかりが、もてはやされがち��すが、ギャグとアツい展開のバランスが取れてるクレしん映画としておすすめしたい一本です(特に特撮ヒーロー好きなら大西さんにもおすすめです。既にご覧になられてるかもしれませんが…笑)。
nikiさん
■作品: 時空の旅人 ■おすすめ理由 『火の鳥・鳳凰編』と同時上映の80年代角川アニメです。子供のころ、戦国時代が好きだったこともあり、劇場で見ました。こういったガキの時に見て面白かった作品が今見ても面白いのか?という疑問は昔の作品にはつきまとうと思うのですが、『時空の旅人』は大人になってから見ても面白かったです。 萩尾望都のキャラクターデザインの作画、竹内まりやの曲もいい感じです。ただ、ストーリーが原作ほど緻密ではない点、唐突に挟まれる角川春樹の俳句には目をつぶってください。
きゃわぐちさん
■作品:第5位 「帰ってきたドラえもん」と「サマーウォーズ」をセットで挙げます! ■おすすめ理由 13年前、まだ映画で涙した経験のない、鉄仮面だった高校生の私を大号泣させたのが、アメトークのドラえもん芸人で見た「帰ってきたドラえもん」でした。以来、涙腺がブッ壊れ、ついに映画館でも初めて泣いてしまったのが「サマーウォーズ」の花札のシーンです。 当時はセカチューや「1リットルの涙」から続いていた闘病モノブームもあって、そういう“お涙頂戴”がことさら多かった気がするのですが、“悲しさ”ではない感動で泣く、という経験ができるのもこの2本のいいところですね。
■作品: 第4位 「この世界の片隅に」 ■おすすめ理由 第4位は一転して底無しの“悲しさ”に泣けてしまう「この世界の片隅に」です。戦争モノのアニメ映画といえば、「はだしのゲン」や「火垂るの墓」や、いわゆるグロくて強烈な作品は数あれど、こんなにも穏やかな、それでいて辛い作品があったでしょうか!? 全編にわたりほぼほぼ戦闘シーンがなく、主人公・すずさんのおっとりした性格も相まって、日常系のアニメを観ているかのような気分になりそうな本作。しかし確実に戦時中である、というギャップが、どうしようもなく悲しい。去年の終戦記念日に初めて観たのですが、すずさんの穏やかな暮らし、健気な性格を見ていると「戦争さえなければ、平和に幸せに暮らせていたはずなのに」という思いが込み上げてきて、クライマックスでも何でもないシーンで涙が止まらなくなりました。 そして、当時の日本には何万人、何十万人という“すずさん”がいたのだという事実が現実味を帯びて感じられます。紛れもなく、映画史に残る名作です。 ■作品:第3位 「 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」 ■おすすめ理由 これは「クレヨンしんちゃん」という子供向けコンテンツを、大人の視聴にも耐えられる、むしろ大人こそ感動できる作品へと昇華させた金字塔的作品です。クレヨンしんちゃんの映画として必須な“お下品な笑い”はふんだんに盛り込んでおきながら、成長して見返すと泣かずにはいられない感動もある。 見る年齢によって、泣き所が変わってくるのもポイント。いつ観ても笑って泣ける、最高に楽しい映画です!こっちは何回も観るからブルーレイ化してくれ! ■作品:第2位 「 ルパン三世 カリオストロの城」 ■おすすめ理由 挙げるまでもない名作ですが「ルパン三世 カリオストロの城」! ・言わずもがな抜群の完成度。 ・テレビで流れていればつい観てしまう ・何度も観ているから安心感があるのに、何度観ても飽きのこない面白さまさにアニメ映画界の「ターミネーター2」! 今さら観てない人はいないと思いますが、「クラリスって誰?」という人がいないとも限らないので、念のため第2位にランクインです。 ■作品:第1位 「 さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」 ■おすすめ理由 そして第1位は、完全に私の趣味「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」で決まりです!もちろん世代ではなく、小学生のころケーブルテレビで父に見せられたのがきっかけ。テレビ版も見たことがなく、最初に触れたヤマトが劇場版2作目の“さらば”。 まだアニメといえばドラえもんやクレヨンしんちゃんやコナン、あるいは少年漫画の単純な勧善懲悪しか知らなかった私に、いきなりの“さらば”はまさに世界がひっくり返るような衝撃でした。見終わったあとテレビの前で呆然としていたことは、20年以上経った今でも覚えています。ボロボロになっても戦い続ける、ヤマトの不屈のカッコよさ、白色彗星帝国の圧倒的な強さと絶望感、クライマックスの激闘、そしてきゃわぐち少年を衝撃の渦に呑み込んだラスト。最高と言うほかありません! ただ、ヤマトに限りませんが、大人になってから初めて触れると、どうしても奥にいる製作者や、話の辻褄ばかりに目がいってしまって、純粋に作品の世界に没頭することが難しくなるもの。でも子供の頃に観たものなら、大人になってもずっと“あの頃”のまま楽しむことができます。 共感シアターをご覧の皆さんで小さなお子さんを持つ方がいたら、早いうちに「さらば宇宙戦艦ヤマト」を見せることをオススメします。あと「あしたのジョー」。 余談ですが、共感シアターではだ〜れも観てない「鬼滅の刃」、僕は初日に行ったしブルーレイも予約したし、結構感動しました(笑)
アレスさん
■作品:「 マジンガーZ対暗黒大将軍」 ■おすすめ理由 無敵のスーパーロボットと思ってたマジンガーZが新たに現れたミケーネ帝国の戦闘獣軍団にボロボロにされるのは幼心にそれはもうショッキングでしたが、そのピンチを救うべく飛んできたグレートマジンガーの無双ぶりはそれを上回るインパクトでした。 「マジンガーZの兄弟さ」とだけ言い残し飛び去って行くラストシーンの格好良さはアニメ映画の括りだけじゃなく、映画のマイオールタイム・ベストシーンです。
ぜんぞう
■作品:「 餓狼伝説/劇場版」 ■おすすめ理由 さて、おすすめしたい日本のアニメ映画ですが、僕のおすすめ日本アニメ映画は、「餓狼伝説/劇場版」です。「AKIRA」や「オネアミスの翼」等、大好きなアニメ映画は沢山ありますが、他の皆様のおすすめにあがりそうなので、あまり語られることのないであろう、「餓狼伝説/劇場版」をおすすめしたいと思います。 制作当時、隆盛を極めたSNK製のビデオゲーム「餓狼伝説」シリーズを基にした、劇場版ならではのスケールの大きいオリジナルストーリーがとにかく魅力的。ゲームでお馴染みのキャラクター達が、伝説の闘神の鎧を巡ってインディ・ジョーンズよろしく遺跡を巡り、謎を解き、鎧を狙う敵対勢力と超人バトルを繰り広げる展開は圧巻の一言。 ダイナミックなアクションとミステリアスなストーリーは、これぞ日本アニメ!「ヘルボーイ/ゴールデンアーミー」にも影響を与えた(と勝手に推測している)クライマックスも含め、見所満載のスペクタクルアニメ映画です。ぜひぜひ、ご鑑賞ください。
ヱキストラさん
■作品:クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶ夕陽のカスカベボーイズ(2004年) ■おすすめ理由 クレヨンしんちゃん界隈の映画秘宝こと「クレヨンしんちゃん研究所」で絶賛された本作品。往年のマカロニ・ウェスタン/アウトロー作品への愛を異常なほど感じさせる本作は、これまでの明るい雰囲気を出さないためか、オカマキャラを一切登場させない徹底ぶり。 「荒野の七人」「夕陽のガンマン」「マッドマックス」「ローン・レンジャー」など自分がわかるだけでも数作品のオマージュ/パロディが随所に散りばめられていて、その上、元ネタを知らなくても楽しめるクオリティの高さでした。加えて最後のオチは、"映画"というギミックを笑っちゃうぐらい見事に活用! 上映時間は95分で、Netflixにも公開されているので、映画好きな共感族の皆さんにも、是非一度ご覧いただきたい作品です( ´-`)
リノス屋さん
■作品: バンパイアハンターD (英題:Vampire Hunter D: Bloodlust) ■おすすめ理由 古典的なモンスターホラー要素に、SFファンタジーや西部劇の要素も併せ持つ作品です。 舞台設定は、遥か未来。“貴族”と呼ばれる吸血鬼に支配された世界で、人類は家畜同然な存在に。貴族達に怯えながらも、なんとか生活を保っている人類に味方をするのが、人間と吸血鬼の混血で、吸血鬼ハンターを生業にしている、主人公“D”。全身黒ずくめで、大きな旅行帽を被り、背中に長い刀を背負い、左手には人面瘡(じんめんそう)を宿し、顔立ちは美形という、一見地味に見えてカリスマ性のあるこのキャラクターがまず魅力的です。 映画の内容は、名門と云われるエルバーン家の少女が、貴族に誘拐される所から物語が始まり、それを知ったエルバーン家の者が、主人公Dや人間の吸血鬼ハンターいち味を雇い、少女救出へと向かわせます。後に、『マトリックス』のオムニバスアニメ『アニマトリックス』の一作品を手掛ける事になる、監督の川尻善昭(かわじりよしあき)さんが描く、道中でのアクショ��等見所が随所にあり、混血な故に貴族からも人間からも毛嫌いされ、しかしながらも奮闘する主人公Dの孤独な戦いもドラマに絡んできて、終盤には思わず涙を誘われます。 又、この作品の公開時は、英語版での上映のみでしたが、ソフト化の際には、日本語版も発売され、声優ファンには堪らない錚々たるメンバーがキャスティングされております。特に、主人公の左手に宿る人面瘡(じんめんそう)の声を、永井一郎(ながいいちろう)さんがアテられていて、無口な主人公とは対照的に、ユーモアや皮肉に溢れるキャラクターを演じられていたのが印象的でした。『バンパイアハンターD』は、映画以前にもOVAやオーディオドラマ、プレステ用ゲーム等のメディア展開も多くあります。 何より、菊地秀行(きくちひでゆき)さん原作の小説には、キャラクターデザイン兼挿絵をファイナルファンタジーシリーズのイラストでも有名な、天野喜孝(あまのよしたか)さんが手掛けられていて、天野さん自身の個展でも度々、同作品のイラストも出展している為、おそらく共感シアターの皆様も、どこかで一度は“D”を目にしたことがあるかもしれません。
孔明(MOVIE TOUCH)さん
■作品: トランスフォーマー ザ・ムービー 1986年公開作品  ■おすすめ理由 1984年にアメリカでトランスフォーマーの玩具が発売され、テレビアニメ放送もあって大ヒット。それを受けて製作されました。テレビアニメ同様に日米合作で、作画は主に日本の東映動画(現:東映アニメーション)が担当。最初のテレビアニメ「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー(通称:初代)」の続編ですが、本作は当時の子供達に深い傷痕を残しました。 開始30分以内に玩具の在庫処分のために初代に登場したトランスフォーマーの殆どが無惨にも殺されていき、同時に新商品の宣伝のために新しいトランスフォーマー達が主役の物語が容赦なく始まるという衝撃的な内容。総製作費40億円(尚、半分しか使い切れなかった)をかけた本作はCGと見間違える程の神作画が終始続き、日本のアニメーター達の底力を見られます。特に星帝ユニクロンの変形シーンはロボットアニメ史に残る神シーンです。ジャド・ネルソン、レナード・ニモイ、エリック・アイドル、オーソン・ウェルズらが声優として出演。 また本作はオーソン・ウェルズの遺作でもあります。勢いある80年代を象徴するような本作のアルバムは映画アルバムでもベストに入れたいほどの名盤で、特に主題歌「The Transformers Theme」と挿入歌「The Touch」は海外アニソン屈指の名曲。因みに劇伴は「ロッキー4/炎の友情」のヴィンス・ディコーラ。日本は玩具発売元であるタカラ(現:タカラトミー)の大人の事情で劇場公開に至らなかったものの、後にチャリティ上映やソフト販売が一応行われました。 現在国内で合法的に見る方法は北米版ブルーレイ(勿論日本語音声も字幕も無し)を海外から取り寄せる以外ほぼ皆無で、他はネットに違法アップされた物を見るしか方法がありません。しかしタカラトミーもブルーレイ発売や配信をする気が無いのにも関わらず本作の玩具を出しまくっているので事実上黙認状態(因みに今月も発売予定あり)。実写映画版シリーズで本作から引用されているシーンや台詞、設定がかなり多いので是非見てください。 ■作品: ガールズアンドパンツァー 劇場版  ■おすすめ理由 ある意味戦車アニメ版ワイルドスピード。その熱さは実際に鑑賞した多くの映画ファンから同年公開の「マッドマックス 怒りのデスロード」に匹敵すると言われた程。 砲撃戦のみならず戦車で戦車を投げ飛ばして攻撃、戦車同士で格闘戦、ジェットコースターのレール上で戦車チェイス、窮地を救う観覧車先輩などなど、「戦車でそんな使い方アリ?!」のオンパレード!仲間はファミリー同然に面倒を見る!一度戦った相手はマブダチ!応援大使は蝶野正洋!一見あり得ない戦車戦の裏には膨大なリサーチに裏付けられた世界トップクラスの再現度を誇る戦車描写があり、リアリティとファンタジーが見事に融合した戦車映画になっているのです。 特攻野郎Aチーム的な「どんな奇策でその場を乗り切るか」という展開も見どころです。オーケストラで収録された劇伴も作品を盛り上げる良い仕事ぶりを発揮し、オリジナル楽曲以外にもリパブリック賛歌やフニクリ・フニクラなど様々な国の曲が使われるので大変勉強になります。共感族なら一度は聞いた事があるであろう、あの映画にも出てきたあの楽曲も使われます。また劇中歌「おいらボコだぜ!」は人生何度ボコボコにされても立ち上がる力をくれる素晴らしい歌です。 現在劇場用OVA最新作「ガールズアンドパンツァー最終章 第3話」が公開中。それに合わせてNetflix、dアニメストア、Huluなどの各配信サービスにて本作ほかシリーズ作品が見放題配信中、更にシネマサンシャイン系列劇場などでリバイバル上映中です。以前アニメ業界にいたのですが、業界人として見ても手描きアニメと3DCGを組み合わせる現代のアニメの中でもトップクラスの作品と言える程クオリティは高いと思います。また、私が業界にいた頃にお世話になった方々が関わっていますので、是非ご覧いただければと思います。 因みにガルパンのムック本「不肖・秋山優花里の戦車映画講座」は監修/執筆が青井邦夫さん、執筆協力の1人が高橋ターヤンさん!ガルパンは実質共感シアター案件では?! 以上になります! 今回は「日本のアニメ映画」というように限定しましたが、アニメ映画はまだまだたくさんありますので、また皆様からのお声を募集したいと思います! お楽しみに!!
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wasite · 3 years
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WASITE.store 2021.02.24 now OPEN (リフィルのみ 調香は休止中) 今日の海 昨日がDellの創業者の誕生日なら、 今日はAppleの創業者、スティーブ・ジョブズの誕生日。 まぁ、ジョブズのストーリーはいろんなところで見て聞いて、 みんなが既に知ってると思うからここではスルー。 ジョブズは天才だとみなが認めていることでしょう。 いますよ!?もっと昔にも、ジョブズ並みの逸材! それが、 1664年の今日誕生 トーマス・ニューコメン(〜1729) ニューーーーーーーーーーコ、メーーーーーーーーン!!!!! イギリスの発明家です。 彼は世界で最初の「実用的な蒸気機関」を建造したんです。 蒸気機関の発見はとても古い。 が、それを産業エネルギーにするには「実用性」がなければならない。 それが、 ニューーーーーコメ〜〜ン!!! による「鉱山に溜まった水を排水する設備」!!! ここからイギリスの産業革命&スチームボーイ(大友克洋)は 始まったと言えるでしょう! ジョブズにウォズがいたように、 ニューコメンにも、ジョン・コウリーというガラス職人の相棒がいた。 相棒! 二人で作り上げた「蒸気排水装置」のすごいところは、 〜新たなイノベーションによってようやく作り上げられたものじゃない〜 という凄さ。 すごい?これがすごいんですって。 部品やその組み合わせ等は、 その時代にあちこちで既に見られたものばかり。 彼らが唯一作り上げたものは、 「アイデア」 です。 このアイデアからその辺に転がってる銅製の鍋(醸造用)を引っ張り出し、 お湯を沸かし、どっかから持って来たシリンダーやピストンを 「合体」 シリンダーとは、筒! ピストンはその筒の中で蓋をして上下に動くようなもの。 蒸発して暑い水蒸気が筒の中に入ります。 ピストンを押し上げます。 シリンダーの中は暑い蒸気がパンパンに入ってます! そこに冷水をシュシュ! とシリンダー内に吹き付けるんです。 暑い蒸気はみるみる温度が下がって体積を減らします。 シリンダーの中の気圧はみるみる下がる。 これでピストンが下がってくる。 下がり切ったら再び蒸気が入る。この繰り返し運動。 上下に動くピストンにシーソーのような天秤構造の設備をジョイント! そうすると、 水を組み上げる大きな「動力」となるのです。 ニューコメン&コウリーは、 どこにでもありそうな材料に「アイデア」を与えたことで、 新���い時代を動かす力を創造しました。 グレイト! 後世、技術史家のL・T・C・ロウルト氏はこの発明をこんな風に賞賛。 「技術の歴史の中で、  一人の人間によりこれほど短期間で、  これほど最終的な形で開発された重要な発明は、  まれにしか見られない」 超絶褒めてるぅ!! いや〜この発明がどんだけすげぇか、 ここから始まる産業革命以降をみればわかるっしょ。 蒸気機関がなければ汽車もありません、汽船もできません。 汽船がなかったら、アメリカ新大陸へのヨーロッパ移民もない。 それくらい蒸気&産業革命はド偉いことです。 この革命の次とゆわれるのがIT革命ですが、 その中心には、ニューコメンと同じ日に誕生したジョブズが。 2/24に生まれた者は何か産業を著しく変える運命でもあるのでしょうか? 今日誕生日のあなた!& new born baby!! 次の産業革命を起こせるかもしれないよ! 大事なのは「アイデア」。 ジョブズだって天才的だったけど、 全く新しい何かを発明したわけじゃないです。 世紀の大発明は、身の周りにあるモノで出来る。 とするなら、 ミニマリストの部屋では、なかなか難しいのかもね。 だって、何もないんでしょ? ぐぬぬぬ、と何か作りたくなったら、 「レゴ」を買ったらいいですよ。 レゴはねぇ〜、やばいっす。 作ろうと思えばなんでも出来る。 レゴで「全自動紙飛行機折って飛ばすマシーン」っていうのもある。 レゴで「プッチンプリンをプッチンするマシーン」もある。 レゴでドローンを作って飛ばした人もいる。 ありきたりな素材「レゴ」に「アイデア」さえあれば! 今日のお誕生日のプレゼントはレゴでいかが? (レゴ社の回し者ではない) 今日も良い1日を。 #WASITE #ワシテ (WASITE) https://www.instagram.com/p/CLqQGl3jzgO/?igshid=y40on3kqkeiw
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short-span-call · 3 years
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#066 オリエンタルコンクリート(1)
 男も女も大人も子供も白人も黒人も黄色人種も社会人も学生も先生も生徒も日本人もアメリカ人もイタリア人もチェチェン人も総理大臣も大統領も天皇もクー・クラックス・クランもロスト・ジェネレーションもヤリマンもヤリチンも処女も童貞もヤクザもカタギも、みんなみんな、オナニーしてるんだよなあ、と考えると、どんなことも許せるような気がする。落ち込むことがあったり、人やモノにムカついたり、悲しみに暮れたり、何かとてつもなくひどい目にあったとき、そんな想像をすると、心が穏やかになる。への字口が微笑みに変わる。なんでも許せるような気持ちになって、ああ、みんなそうやって生きてるんだなぁ、と思う。敵も味方も、自国も他国も、いじめっ子もいじめられっ子も、絶頂に達する瞬間は、それぞれの場所で、たった一人なのだ。すべての垣根を飛び越えて、ただのニンゲン、ただの動物になるのだ。戦争、紛争、争い、諍い。すべてを超えて、すべてを忘れて、人はオナニーをする。どこかの国と国が戦争を起こしそうになったとき、みんながそんな想像をしていれば、すべてがバカバカしくなって、あーもういいよやめよーぜドンパチ、と言い出す人がたくさん現れるんじゃないだろうか。だって嫌だ。安心して、穏やかな場所で、絶対的に一人でいられる場所で、確実にオナニーができなくなる世界なんて。そんなの絶対に嫌だ。みんな、嫌なはずだ。ともすれば、オナニーは世界を平和にする、たった一つの完璧な手段なのかもしれない。さあ、みんなで想像しよう。シンクオナニー。ラブアンドピースアンドオナニー。
 午後5時半。帰りの会も終わりダラダラと居残っていた女子もいなくなり、校庭でたむろしていた男子も帰り支度をはじめたころ、ぼくは4年2組の教室の、一番後ろの席よりさらに後ろ、窓際の、掃除用具が入っている巨人の筆箱みたいな灰色の物置と窓の間のすきっ歯みたいに微かに空いたスペースにうずくまっているミヨシを見下ろしていた。 「ねえ」  ぼくは右腕に持っているホッチキスをカチカチ鳴らしながらミヨシに声をかけ続ける。 「ねえって、ば」  ば、という声と同時にぼくは身体を抱え込みすぎて埋もれそうになっているミヨシのアゴの少し下のあたりを、足でやさしく蹴り上げる。やさしく、というのは、ぎりぎりアザにならないレベル、ということだ。 「早く受け取ってほしいな」  できるだけ穏やかに、のんびりとした口調でぼくは言う。蹴り上げたことにより顔が上がり、けれど目線だけは床の木製タイルのつなぎ目あたりに泳がせているミヨシの、その目線の先に、ぼくはホッチキスを差し出してやる。 「これ。ホッチキス。ぼくのなんだけど」 「ふ……」ミヨシの視界がホッチキスを避けようとしているのがわかる。 「おーい」  ぼくはゆっくりかがみこんでミヨシのアゴを思い切り掴む。ぼくとミヨシの顔は今、至近距離で対面している。はじめは目を逸らしていたミヨシは、どうやらそうしないとぼくが一生この体勢のまま動かないとでも思ったのか、意を決したようにぼくの目を見た。いい子だ。かわいい子。ぼくはうっすらと口元だけで笑いながら、さっき蹴り上げたミヨシのアゴを確認した。うん、アザにはならないはず。上履きの先端をもう少し硬く改造できないかな。ライターで炙ったら、どうだろうか。  極度の緊張でまばたきを忘れているのか、ミヨシの眼が水気を帯び、涙が目尻に溜まりはじめていた。いじらしい、ってこういうことだろうか。ぼくは昨日の夜、父さんの部屋の本棚からてきとうに選んで読んでいた西村京太郎のトラベルミステリで出てきた単語を思い出す。ミヨシ、ああ。ぼくとミヨシの顔は限界まで近づき、額と額がぶつかり合いそうになったところでミヨシは目をつぶり、ぼくは顔を横にそらせて唇を舌でしめらせてから、ミヨシの右目尻にキスをした。唇を離すとき、ミヨシの皮膚とぼくの唇が唾液によってできた線で一瞬繋がり、ぴふ、という、風よりも微かな音と共にまた離れた。ぼくはその唾液の跡を確認するように舌先で同じ場所を舐める。その間ミヨシは何度も身体を小さく震わせていて、ぼくは思わず荒い鼻息を漏らしてしまう。ミヨシについたぼくの唾液が、すぐ横の窓から差し込む夕陽に照らされテラテラと光っている。その姿に圧倒的な美しさを感じながら、ぼくは感動を悟られないように呼吸を整えてから顔を離し、両足のスネの前で固く結ばれているミヨシの腕を解き、ホッチキスを手渡した。 「かんたんだよ」ミヨシの手首を強く握ってぼくは言う。「すぐ、だよ」 「あの、ぼく」ミヨシの目は手の中に収まっているホッチキスとぼくの目を行ったり来たりしていた。 「ぼく?」 「ぼくは、あ、は……」言うべき言葉がそのまま口から出てこないもどかしさからか、ミヨシは小さく折りたたんでいた両足をさらに身体の中へ中へと押し込んでいくような素振りを見せた。 「だいじょうぶだよ」ぼくはこれまでで一番やさしい声を出す。「こうやってね、それを、口の中へ入れて、ベロをちょっとだけ出してね。その、ベロに、その、ホッチキスを挟み込んでね、あとは、手に力を入れるだけだよ」 「う、ふ」ぼくが言葉を区切るたびに、ミヨシは目を固く閉じ、首を縦に振ったり横に振ったりしている。もう、よくわからなくなっているんだろう。この状況が。この時間が。  ぼくがミヨシをこうして追い詰めはじめてから、すでに1時間は経っていた。  短く刈り込まれたミヨシの頭を撫でる。ランドセルの肩紐を律儀に掴んで通学路を歩くミヨシ。理科の実験で試験官を落としてあたふたするミヨシ。給食を食べるのが誰よりも遅いミヨシ。昼休みの最初から最後まで自分の机から離れず手塚治虫の漫画を読みふけるミヨシ。音読が下手なミヨシ。あらゆるミヨシがぼくの頭に浮かび、そして今、極限まで追い詰められ、なすがまま、ぼくに頭を撫でられているミヨシと繋がる。誰よりも地味でドジで目立たない日陰者のミヨシ。そのミヨシにぼくは今、スポットライトを当てているんだ。誰よりもミヨシがミヨシらしく輝く瞬間に、ぼくは立ち会っている。みぞおちの辺りを思い切り蹴りあげたい衝動を押さえつけながら、ぼくはミヨシに声をかける。 「さあ。ほら。だいじょうぶ。だいじょうぶなんだよ」
 保健の授業で、担任の柏木がニヤリと笑い、 「さてみんなに問題です。赤ちゃんは、なーんーで、できるの、で、しょうか」  と黒板に同じ言葉を書きながらぼくらに問う。  にわかに騒がしくなった教室で、ぼくは一人シラけた気分で机の隅を指でこすっていた。手をつなぐ! なんだよそれカンタンすぎだろ。そういう特別な手術があるんだよきっと。どういう手術だよ。愛し合っていれば自然にできるんじゃない? だから自然ってなんなんだって。ていうかそれオレら必要? 男子は口々に自分の考察を発表し、別の男子や女子がそれに難癖や反論を加えていた。柏木は黒板の端に「仮説」と書き、みんなの意見を馬鹿丁寧に書き並べていった。 「そんなの決まってんじゃん」  後ろの席でチートスが声を上げる。 「キスだよキス」 「わたし、ちっちゃいころ弟とキスしたことあるけど、子供できなかったよ」  教室の窓側から数えて二列目の、一番前の席に座っているコトチーがすかさず口を尖らせて反論する。こいつはチートスの言動になにかと突っかかるクセがあるのだ。 「それは、それはさ」しばらく口ごもってからチートスは言う。「そのころはまだ、オレらの身体にそういう、えっと子供ができる機能? みたいなのがちゃんとできてなかったんだよ」  教室の数人から、おー……、という、納得と感心が入り混じった声が漏れる。柏木はそんな教室を一望してにやにや笑っていた。 「キスの仕方も関係、あると思う。あと、確率、みたいなのも、あるんだと思う。キスしたら確実に子供が産まれるわけじゃないっていうか」  そこまで言ってチートスは黙りこみ、教室の空気も、なにやらそれぞれが考えこんでいるのか、小さなざわめきが聴こえる以外は、表立って発言をする者はいなくなってしまった。コトチーも、一人、机の一点を見つめて黙って腕を組んでいる。  ぼくは脚を投げ出して頬杖をつきながら、誰も座っていない目の前の席をぼんやり見つめていた。ミヨシは今日、学校に来ていない。少しいじわるしすぎただろうか。ミヨシの机の引き出しに昨日ぼくが渡したピンク色のホッチキスが入れられているのが見えて、ぼくは股の周辺が熱くなっていくのを感じる。何度か脚を組み替えながら、ぼくは頬杖をやめてピンと背筋を正してみる。それを見ていた柏木が、なにを勘違いしたのか、 「トラくん、どう思う」  とぼくに意見を促してきた。  ざわめきが収まり、教室中の顔という顔がぼくの方向を見る。チートスもたぶん、目の前にあるぼくの背中をじっと見つめているのだろう。コトチーは腕を組んだまま首だけを曲げて、眉間にしわを寄せてぼくを見ていた。あんたこんなナイーブな話題に対してヘンなこと言わないでちょうだいよ、といった顔だ。コトチーの左隣に座っているガンバは両肘を机��付いた状態で微動だにしない。眠っているのだろう。柏木から一番近い席に座っていながら、大した度胸だ。その姿がなんだか冬眠前のクマのようでぼくは目を細める。 「不思議だよねえ、よく、コウノトリが運んでくるんだよ、なんて言うけど、ほんとなのかなあ。お父さんお母さんに、そういうこと、聞いたことあるかなあ、みんなのお父さんお母さんは、なんて答えたのかなあ、ほんとうは、どういう仕組みで、みんなは産まれたのかなあ、ねえ? トラくん、ねえ?」 「ちんことまんこです」  ぼくは柏木に聞こえないように小さく舌打ちをしてから間髪入れずに言ってやる。コトチーの鼻から息が漏れる音が聞こえたような気がした。 「正しくは女性器、膣、ヴァギナと、男性器、陰茎、ペニス、その二つが接合し、ペニスから発射される精液に含まれる精子というオタマジャクシ状の生殖細胞がヴァギナの奥を進み卵子という細胞と接触、結合することにより細胞分裂が起こり胎児、つまり現在のぼくたちの原型のようなものができあがっていきます。ちなみにペニスから精液を発射させるためには恒常的かつ適度な刺激が必要とされていて、ああそうだった、女性器にもある程度の刺激が必要ですね、その刺激を自らで自らの性器に与える場合もあり、これを一般的にオナニー、または自慰と言います。そして主に男性と女性がお互いの性器を刺激し合うことを性交、エッチ、セックスと呼び、これは一般的にお互いを恋い慕っている者同士が行うものだと認識されています」 「よく知っているねえ」  男、女、ヴァギナ、ペニス、精子、卵子、性器、と、柏木はぼくの発言からキーワードを抜き取って黒板に書き出した。知っている者、知らない者の反応がここで一気に分かれる。知らない者は一体こいつはなにを言ったんだろうという顔できょとんとしている。知っている者はなんとなく気まずそうだ。顔をうつむけている男子、女子。醜くニタニタ笑う男子。顔を近づけてコソコソとなにごとかささやき合っている女子、女子、男子、女子。教室の空気が微妙に変化したのを察知したのか、ガンバの身体が一瞬大きくビクンと揺れて、何事もなかったようにゆっくりと目の前の黒板に顔を向けた。チートスは机から思いっきり身を乗り出して、なあ、つまりどういうこと、とぼくの耳元で言う。コトチーはもうぼくを見ていない。スカートの裾を直してから、寝ちまったよ、いったいなんの話をしていたんだ? というお決まりの困り顔でコトチーを見つめるガンバの太もも辺りを引っぱたいて、黒板に向けてアゴをしゃくった。  ぼくは無性に腹が立って、もう一度小さく舌打ちをした。ダメなんだ。こういう状況が。知っていながらなにも言わない連中の醸し出すぬるい空気にアレルギーを起こしそうになる。ヘタクソな演技。身を乗り出したままでいたチートスがぼくの舌打ちを聞いて、なんだよ、なにキレてんだよ、とおどおどしながら身体を椅子に戻した。ぼくは貧乏ゆすりを抑えながら、にらまないように目を見開いて柏木に顔を向ける。 「そうだねトラくん。男の子の身体には、ペニスという性器がついていますねえ。ちんちん、ちんこ、という呼び方のほうが、みんなにはなじみが深いかなあ。そ、し、て。こっちのほうは、知らない子のほうが多いんじゃないかなあ? 女の子の身体には〜、ちんちんが付いていないねえ。そのかわりに、ヴァ〜ギ〜ナ、ヴァギナという、窪みのようなものがあります」  柏木はあくまで、まんこ、という言葉を使わない気でいるらしい。  くそばばあが……とぼくはつぶやく。  詳しく説明してあるビデオがあるから、それを観てみましょうねえ。と言いながら柏木はビデオテープをセットし、テレビの電源をつけた。  大人はいつからぼくらのことを侮るようになったんだろう。テレビに映る砂嵐を見ながらぼくは夜眠る前にいつも頭に浮かぶことを思った。  流された映像は、まさに今このときのために作られました、という雰囲気で満ちあふれた、いかにもな教材映像だった。仮病やほんとうの病気で学校をお休みするとき、間延びしたようなお昼どきによく観るNHKみたいな感じ。のっぺりした女の声が、簡素な空間で男性器と女性器の模型をいじくっている人間の手の動きに合わせて、性交の説明や避妊具の解説をしていた。みんな、静かに、食い入るように画面を見つめている。意外だ。でもそれはそうか。ぼくらはもう10歳で、小学4年生で、親や先生や周囲の大人のふぬけた予想よりはるかに多くのことを、知っているし、知ってしまっているし、そしてこれからも多くのことを知ってしまうだろうという微妙な予感もちゃんと抱いている。性についてなにも知らないような奴らも、かわりに同じくらい別のなにかを知っている。知っていること、知らないことの、なんていうか、レベルや経験値の振り分けが違うだけで、ぼくらの知識の総量はきっと、同じなんだ。そしてきっと、大人とぼくらの知識の総量も、変わらない。ドロケイの必勝パターンやドッチボールの自己流投球フォーム、でたらめな言葉で会話すること、一人一人の言動や身なりにピッタリよりそっているような抜群のアダ名をつけるセンス、良いぺんぺん草の見分け方、泥団子をピカピカに磨き上げる技術、百科事典で4時間遊ぶために必要な想像力と創造力、そういうなにもかもを大人たちは惜しげも無く捨て去って、脳みその、からっぽになった場所に別のものを、タイクツななにかを、社会の教科書にのっているたくさんの歴史上の人物、例えば織田信長、フランシスコ・ザビエル、聖徳太子、大塩平八郎、その人物画みたいなぼやけた眼、かすんだ顔をして、詰め込んでいく。  ミヨシ。ミヨシがいない。  ぼくはミヨシのことが知りたかった。  誰よりもなによりも、ぜんぶをぼくの中に詰め込もうと思った。テレビの画面は、精子が膣の奥へ奥へと進んでいく3Dアニメーションを映している。ぼくはミヨシの奥へ奥へ、入っていくのだ。あるいは奥へ奥へ、入ってくるミヨシを受け入れていくのだ。その方法を大人は教えてくれないということもぼくは少し前に知ってしまった。あくびをこらえすぎて左目から涙がたれる。にじんだ視界からでもコトチーの一つにくくられた後ろ髪の形くらいはわかる。今日はコトチーと帰ることになるだろう。怒られるかな。やだな。
 ゴ。  いいい―――――――――――ん。  眼を開けたぼくの視界にふす――――んと厚ぼったい鼻息を繰り返すカラスウリみたいな頬の父さんが見える。  ぼくは布団の中にいて、父さんはぼくに馬乗りになっている。  しなびたボンレスハムみたいに筋張った父さんの左手は、ぼくの両腕を掴んで離しそうにない。  ぼくは寝ながらバンザイしているみたいな体勢で、父さんの眼、頬、唇、額、そしてもう一度眼を見る。にらまないように眼を見開く。 「おい」  ふす――――ん。  ゴ。  視界が一瞬青くなり、ぼくは顔をしかめようとする動きを必死にこらえる。酔った父さんは頭突きの加減を知らない。いいい―――――――――――ん。 「おい」  父さんの声を聴くと、ぼくはいつも、歌えばいいのにと思う。びっくりマークをつけなくても、びっくりマークをいくつ付けても足りないくらいどこまでも響いていくその太く伸びやかな声ならば、きっとどんな歌も祈りのように美しく切実な音に変わるのに。 「てめえは、なんに、なりてんだ。あ?」  ゴ。ゴ。ゴ。ゴ。  こういうときにミヨシのことはあんまり思い出さない。むしろ思い出すのは体育の授業、息をぜえぜえ言わせながら汗だくでサッカーボールを追いかけるガンバのことだったりする。明日は学校に行ったらガンバの机の前まで行って、今日観た『笑う犬の冒険』の話をいつもみたいにしよう。ガンバはホリケンが好きだから、ホリケンの言動をオーバーに真似するだろう。ぼくは泰造が好きだ。そしてコトチーはそんなぼくらを横目に漢字ドリルを進めたりするんだ。家はお兄ちゃんがいるから今やるの、とか言いながら。 「聞いてんのかっつってんだよ」  この家は父さん専用のスピーカーなんだと思う。壁、天井、ドア、柱、すべてが父さんの声に合わせて振動し、増幅されてぼくの耳を限界まで震わす。 「てめえはいいよな毎日毎日メシ食ってクソしてテレビ見てそれで終わりなんだからよ。てめえオヤジがくたくたで帰ってきてその態度はねえんじゃねえの」  その態度。  お風呂に入って歯を磨いて布団にもぐって眠ることを言っているのだろう。 「てめえ将来なんになりてえんだよ。おい」  耳鳴りが起こり、視界の中で父さんの顔、腕、身体が遠くなっていく。カメラのズームアウトみたいに、部屋と一緒にどんどん小さく縮んでいく。父が黙ると家全体も静まり返る。母さんはたぶん、寝室かキッチンでうずくまっている。明日は母さんのどこにアザができているか、ぼくは一瞬眼を閉じて予想してみる。鎖骨かな。数日前はこめかみだった。  なにも言葉を発しないぼくに飽きたのか、壁にとまっているハエを叩き殺すようにぼくの顔面を正面から平手でぶっ叩き、父は立ち上がって部屋から出ていった。ぼくはしばらく、バンザイの体勢のまま、天井を見つめ、自分が息を吸ったり吐いたりする音を聴いていた。枕の下に入れてある小さなマイナスドライバーを取り出して強く握り、横に寝返りをうつ。身体を布団の中で小さく畳んで、自分の腕を見つめる。眼を閉じて、服の上から自分のペニスをそっとなでる。マイナスドライバーの先端を舐める。外で強い風が吹き、窓ガラスが音を立てて揺れる。今夜はさらに冷え込みそうだ。
「うそつき」 「なにが?」 「昼休み」 「ああ」ぼくは砂利をおもいっきり蹴飛ばす。「うそじゃないよ」 「うそでしょ」コトチーも、地面の砂利を蹴るように歩く。  高速道路の高架をくぐり、獣道を抜け、深緑色に濁った真間川に沿って、ぼくたちはもう三十分くらい歩いている。コトチーと一緒に学校から帰るときは、いつだって遠回りをした。大人の身長ぎりぎりくらいに架けられた薄暗い橋の下を通る。なにを獲るためなのかわからない漁船やボートが連なって停められている。おばあちゃんの髪の毛みたいな藻が水中でぬらぬらと揺れているのがかろうじて見える。砂利道には犬の糞や食べかけのカップヌードルやぼろぼろになったピンク色の手袋やコンドームが散乱している。それでもいつも、不思議と嫌な臭いはしなかった。ぼくは(そしてたぶんコトチーも)、この道とこの川が好きだった。 「コトチー冬休みどうするの」 「どうするって?」 「なんか、するの」 「なんかって?」 「なんでもない」  ブルーシートと鉄パイプ、しめ縄、折れた踏切の棒、ベニヤ板、反射板、あべこべな材料で組まれた堅牢な小屋の前をぼくらは通り過ぎる。中から微かにラジオの音が聴こえた。 「うちにはお兄ちゃんがいるから」コトチーは小さくスキップするようにして、ランドセルを背負い直した。「どこにもいけない」 「男にだって生理はあるよ」ぼくは急に話題を戻した。「血は出ないけど」 「うそつき」 「うそじゃないよ」 「それは夢精」コトチーが身体を曲げて、ランドセルの背でぼくにぶつかってきた。「トラだってわかってるでしょそれくらい。別にわたしが気にすることでもないけどさ、なんも知らない子にそういうこと吹き込むの、あとで自分が恥ずかしくなるだけなんじゃない」 「うそじゃない」ぼくはよろけながら、そう言うしかなかった。 〈生理〉という言葉には、もちろん〈月経〉という意味もあるけれど、〈生物の体の働き〉という意味だってあるのだ。  だったら、夢精や射精、オナニーを生理と呼んだって、間違いではないんじゃないか。  でもなぜか、それをコトチーに言うことはできなかった。屁理屈や言い訳にしか聞こえないことも、なんとなくわかっていた。  空はもう赤かった。カラスの鳴き声がどこかから聞こえてくる。 「トラ、大丈夫?」 「なにが?」ぼくはわざととぼけた。 「なにが、って……」 「大丈夫だよ」ぼくは地面の石を拾って、川に向かって思いっきり投げた。石は漁船のお腹にぶつかって、鈍い音をたてて川に沈んでいった。「大丈夫」  今日、一ヶ月ぶりにミヨシが学校へ来た。  あの日。柏木が授業でセックスの話をした日から、ミヨシはずっと学校を休んでいた。みんな、誰も、何も言わなかった。まるで最初からそれが当たり前だったかのように日々が過ぎていった。ぼくと、コトチー以外は。柏木だって何も言わなかった。プリントや宿題を届ける役目を誰かに任せることもなかった。ぼくの目の前の席はずっと空っぽで、空っぽの机の中のホッチキスはずっとそのままだった。ぼくは自分が段々自分じゃなくなっていくような、それまでの自分が絡まりあった細い糸で出来ていて、その糸が少しづつほぐされて、バラバラに散ってしまっていくような気分で毎日を過ごしていた。昼休み、いつも一緒に校庭を走り回るチートスも、給食の時間、牛乳のおかわりを取り合うガンバも、ぼくのそんな内面には気づいていないみたいだった。コトチーがぼくを見つめる表情だけが、日に日に険しくなっていった。 「さすがホトケだよね。完全に無反応だった」  コトチーは、柏木のことを「ホトケの柏木」と呼んだりする。い���ゆる「神様仏様」のホトケではなくて、警察官が死体のことを呼ぶ俗称としての、ホトケ。らしい。  一ヶ月ぶりに学校にやってきたミヨシは一ヶ月前となにも変わらなかった。朝の会が始まる少し前に登校し、国語の授業では句読点を無視してつっかえつっかえ音読し、理科の実験ではアルコールランプの消火にまごつき、昼休みは口角を少しだけ上げて手塚治虫の『三つ目がとおる』をじっと読んでいた。ぼくはそんなミヨシをなるべく見ないように一日を過ごした。  ミヨシはキュロットを履いていた。  それ以外、なにも変わらない、いつものミヨシだった。  真間川が終わり、東京湾の工業地帯にたどり着く。巨大な水門は今日は閉じていた。海沿いにそびえ建つセメント工場が夕陽に照らされて嬉しそうに輝いている。湾の向こう岸に建ち並ぶ工場からコンテナが運ばれていく。クレーンが動く。消えそうにない煙が立ち上っている。大きな船が小さな模型みたいにちんまりと停まっている。静かだ。重たい海水の音と、母さんがいつもベランダやキッチンや庭に置きっぱなしにするゴミ袋みたいにギチギチに人を詰め込んだJR京葉線が高架を通り過ぎる音だけがはっきりと聞こえてくる。コトチーとぼくはしばらく立ち止まって、それらすべてを並んでぼんやり眺めていた。ここは千葉なのに、今目の前に見えているこの真っ黒な海原は東京湾なんだ、というその事実に、ぼくはなんだか無性にくらくらしてしまう。 「コトチーのお兄ちゃん、ぼくがぶっ殺してあげよっか」  そんなこと言うつもりはなかったから、ぼくはぼく自身に驚いていた。 「いいね」コトチーは笑わなかった。「どうやって?」 「ゆっくり殺そう」ぼくはコトチーを見ずに言った。「まず、まっすぐに伸ばして針金にしたクリップで、両眼を刺して、ぐちゅぐちゅかき混ぜるんだ。で、眼をどろどろにしたら、排水口のぬめり取りで、歯を少しづつ溶かそう」 「あはは。サイコー」 「爪切りで少しづつ、両手両足の肉と骨を削いで、詰めていこう」 「あはは」 「髪の毛はペンチで豪快にむしり取ろう。耳にはギターを繋げたイヤホンをつけて、爆音でかき鳴らして鼓膜を壊そう。ヘソにはうんと尖らせたトンボ鉛筆を突き刺して、睾丸とペニスは……。睾丸とペニスは、」 「……睾丸とペニスは?」 「睾丸と、ペニスは……」ぼくはわざとらしく間を置いて言った。「一番みじめで一番いたくて一番ねちっこくて一番、一番ぜんぶぜんぶ後悔させるような方法で、こっぱみじんにする」 「こっぱみじん」  初めて知った言葉を口の中で転がすように、コトチーが繰り返す。 「そう、こっぱみじん」 「すごいね」 「すごいよ。こっぱだよ」 「ありがとう」  コトチーは微笑んだ。声が少し揺れていて、でもぼくはなにも言わなかった。  来た道を引き返し、ぼくとコトチーはそれぞれの家に向かって同じ道を歩く。  ぼくの家とコトチーのマンションは道を挟んで隣り合っていて、いつもみたいに、家とマンションの中間、道のど真ん中で、ぼくとコトチーはハイタッチを交わして別れる。すっかり、夜になっていた。夜に玄関をまたいでも叱られないような家に、ぼくとコトチーは住んでいる。コトチーが明日学校にやって来るまで、どうか誰もコトチーの身体を触ったりしませんようにと、ぼくはたまに祈ってみたりする。
 ぼくはリビングのテーブルで、晩ごはんを食べようとしている。  晩ごはんはミヨシだった。  ミヨシはこんにゃくで、こんにゃくという食べ物がミヨシだった。 「いただきます」ぼくは言った。  味噌汁を入れるお椀のなかに、透明な液体と輪切りにされたミヨシが浮かんでいて、ぼくは白ご飯を口に含んでから、そのお椀を手に取った。 「虎彦」  ミヨシがぼくの名前を呼んだ。  ぼくはミヨシの一つを箸でつまむ。  ミヨシが微笑んだ。輪切りにされたミヨシに顔なんてないけれど、黒いぶつぶつの連なりが顔の代わりなのだということがぼくには分かる。ミヨシが微笑んでいることも、ミヨシが呼びかける声も、ぼくにしかわからない。ぼくとミヨシだけの言葉じゃない言葉だ。  母さんは、テーブル越しに対面する形で、ぼくの前に立っている。片手に包丁を持って、眼が充血している。 「てめえ何様のつもりだよ」  母さんの声は父さんで、ぼくは母さんの顔を見つめながら、ミヨシを口に入れる。 「いっつもいっつもいっつもいっつもいっつもいっつも」  そういう動きしかできないブリキのおもちゃみたいに、母さんは手に持った包丁を上下に振り続けている。 「いっつもいっつもいっつも、いつもいつもいつもてめえはてめえは」  ぼくはミヨシを噛んで、飲み込もうとする。でも噛めば噛むほど、口の中でミヨシはどんどん膨らんで、ぼくはとうとう口の中からミヨシをこぼしてしまう。口からこぼれたミヨシはもうミヨシじゃなくてただのこんにゃくで、床の上でぷるぷる揺れている。  さっきからぼくの頭上で浮かんでいたポリバケツが、UFOみたいに光を発した。光りに照らされた、ミヨシだったこんにゃくは浮かび上がって、ポリバケツの中に吸い込まれていく。 「ミヨシ」  ぼくは立ち上がってポリバケツに手を伸ばす。でもぼくは体温計だった。水銀が暖まらないと手が伸ばせない。手というのは、赤いゲージのことだった。  そこで眼が覚めた。  ぼくはマイナスドライバーを枕の下にしまって、起き上がる。 「ミヨシ」
 次の日も、次の次の日も、次の週も、ミヨシはキュロットを履いて、ぼくの目の前の席に座って、いつものミヨシみたいに振る舞っていた。仕草を変えたり、一人称を変えたりすることもなかった。周りの人間も、キュロットを履いたミヨシをいつものミヨシみたいに扱った。つまり、みんなミヨシに無関心だった。あまりに無関心すぎて、ぼくの頭がおかしくなって、ぼく一人だけが、ミヨシの幻覚を見ているのかと思ったほどだ。 「あいつさあ……」  男子トイレで隣り合って小便をしているとき、ガンバが言った。 「そういうこと、だったんだなあ」  ぼくはそれで、最近のミヨシがぼくだけの幻覚じゃないことを知った。 「でも、なんか、そういう感じ、だったのかもなあ、これまでも。うん」  ガンバはうつむいて、自分の小便を見つめていた。 「いとこがさあ、そういう感じ、なんだよなあ。オレが保育園行ってたときは、まだ、アニキって感じだったんだけど、今はもう、なんだか、そうでもない感じでさあ。……あいつよく見たらかわいらしい顔してるしさあ。オレぐらいドジだけどさあ。これからチン毛とか生えて、どうなるかわかんないけどさあ。オレ、ああそういうことかあ、って感じなんだよなあ」  ガンバがそんなことを言うのがなんだか意外で、ぼくはズボンのチャックを上げながら、ガンバの顔をまじまじと見つめてしまう。 「なんだよお」 「や……うん。うん。なんでもない」  ぼくはガンバの背中を強めに叩く。 「おいなんだよ、まだションベン中だぞ」 「さき、体育館行ってるから!」 「待てよお! おーい!」  ガンバの声が響くトイレを出てぼくは早足で歩く。ぼくは泣き出しそうだった。
 ミヨシがキュロットを履くようになってから、ぼくはまだミヨシと一言も言葉を交わしていなかった。放課後は校庭でたむろしているチートスたちの元へ行くか、一人で、あるいはコトチーと二人で、逃げるように帰っていた。  ミヨシと、放課後、教室の隅で、どちらからともなく寄り添って、「ああいうこと」をするようになった、そのときから、ぼくはもうこの先のことがなんとなくわかっていた。言葉として、映像として、脳みそでわかっているわけではなかったけれど、こんなことが、このまま、この状態のまま、変わらずに続くはずがないことくらいはわかっていた。ミヨシの頬を叩くとき、ミヨシの肩をつねるとき、ミヨシの頭をなでるとき、ミヨシを言葉だけで追い詰めるとき、ミヨシの膝が夕陽に照らされているのを見たとき、ミヨシの眼に映るぼくや教室の天井を見たとき、ミヨシが「ぼくは」と言うとき、ミヨシがぼくの名前を呼ぶとき、ミヨシの身体のその中の、誰にも見えないところでボロボロに泣いているミヨシそのものにぼくは目を背けてミヨシの眼を見つめ続けてきた。学校では教えてくれないこと。父さんは、母さんは、柏木は、大人は教えてくれないこと。誰も教えてくれないこと。ほんとうは教えてほしいこと。その、「教えてほしいこと」の種類が、ぼくとミヨシでは決定的に違っているのだ。「教えてほしいこと」の種類も「認めてほしいこと」の種類も「信じてほしいこと」の種類もなにもかも。一緒だと思いたかったのは、ぼくだけだろうか。ぼくはミヨシのペニスを思いきり頬張りたかった。誰よりもやさしく乱暴に触りたかった。でもそれを望んでいるのはぼくだけなのかもしれない。ミヨシはミヨシ自身のペニスなんて触れられることすら嫌なのかもしれない。そのことを考えるだけでぼくは頭がはちきれそうになった。頭がはちきれそうになることくらいわかりきっていたから、ぼくはミヨシと、ぼくらの間だけで通じるセックスを、「ああいうこと」を続けていた。ぼくはまだ、ミヨシのペニスを見たことがない。ぼくはミヨシに今すぐ触れたかった。いま、今、すぐ。  体育館では、先に来ていたチートスたちがバスケットボールの山盛り入ったカゴを倉庫からひっぱり出しているところだった。せっかちな奴らがカゴの中のボールを手にとって、好き勝手に投げ合っている。  ぼくは早足のまま、体育館の隅で壁に寄りかかってぼんやりしているミヨシの元へ向かう。 「ミヨシ」  ミヨシはぼんやりした顔を強張らせてぼくを見つめた。放課後以外でぼくがミヨシに話しかけるのは初めてだった。 「髪」ぼくの声はかすれていた。 「かみ?」 「どうして」ぼくは右手をミヨシの肩くらいまで上げて、また下げた。  ミヨシは黙っていた。 「伸ばせばいいのに」言った途端、ぼくの眼から涙がこぼれた。  今この瞬間、この場にいる全員、消えていなくなってしまえばいいとぼくは思った。お願いだからぼくとミヨシ以外、全員、バスケットボールとゴールだけを見ていてほしかった。  ミヨシは顔を強張らせたまま口を半開きにして、数秒固まったあと、これ以上ないくらいかわいそうな人を見るような表情でぼくを見た。 「どうして」 「トラ。虎彦」  ミヨシはぼくの手の甲をなでてから、頬の涙をそっとぬぐった。 「虎彦。今日、一緒に帰ろう」  バスケットボールが床を跳ねる音の隙間から、チートスの笑い声が聞こえる。ガンバが遅れて体育館にやってきて、おい、トラ! とぼくを呼ぶ。ぼくはミヨシにうなずいてから、なんでもなかったように背を向けて走り、カゴの中のバスケットボールを取って、ガンバに向かって高めに投げる。
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hunkydorynagoya · 6 years
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【LEVI'S VINTAGE CLOTHING】1953 TYPE II TRUCKER JACKET PRICE : ¥43,800+TAX
USより色々と入荷してたLEVI’S VINTAGE CLOTHING。デニムと言えばナンバー1ブランドは今も昔もリーバイスであり、その長い歴史の中でも名品として語り継がれる品番があるのは周知のこと。そんな名品を現代に蘇らせたのLEVI'S VINTAGE CLOTHING。デニムジャケットの中でも超定番となるTYPE Ⅱ、通称「セカンド」。様々なブランドから発売しているデニムジャケットを見ても、こちらの「セカンド」のデザインをモチーフとしているものが圧倒的に多いです。
こちらの1953年モデルはセカンドの発売当初を再現。素材となるデニム素材はコーンミルズ社のプレミアムデニムを使用し、勿論MADE IN USA。リジッドデニムは一から自らの身体にあった経年変化をしていくのが最大の魅力。古着屋で価格が高騰しているヴィンテージデニムはもちろん格好いいのですが、是非その域まで育てるくらい着込んで欲しい逸品。コレは本当に育て甲斐がありますよ。
お問い合わせはお気軽にメール、またはお電話下さい。 オンラインストアも是非ご覧ください。 HUNKY DORY NAGOYA | ハンキードリー名古屋店 〒460-0011 愛知県名古屋市中区大須3-13-9 アンドール大須1F-D Map Tel:052-251-3390 e-mail:[email protected] Open:12:00-20:00(水曜定休)
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議場にて「朝鮮学校」について言及し答弁を求めることがどれほどの覚悟を要するか、想像できるだろうか。言うは易しだが、”様々な圧力”がある中、公式の場で発言することがどれほどのことか理解できるだろうか。 自らの意思で選挙を戦い、皆様のお力添えを頂いてバッチをつけているわけだが、それに相応しい覚悟を持っている者は多くはない。また、能力も併せ持っている人材となると、さらに人数は限られてくる。
東京都において【朝鮮学校への補助金がカット】された。これは議会において一般質問が行われたからなのだが、その時にタイトルは『朝鮮学校への補助金全額削除を』というもの。これは、東京都議会の議事録に未だ公開されている。その際に質問に立った都議会議員が、吉田康一郎氏である。
6月3日告示の中野区長選に出馬の意向を示している。
吉田康一郎、その能力は凄まじく、行政側としても充分に通用するものだ。私のように、質問側で斬り込むことのみに長けた者は(つまり突破力や攻撃力、専門色)、議員が似合っている。だが、答弁する側の行政となると、また異���る能力(総合力や防御力)が求められてくる。保守系において、この能力を有する者は少ない。 実際に、朝鮮学校の予算が凍結された際の議事録を紹介する。
その伝説の質問は、平成22年第4回定例会 一般質問にて行われた。 警視庁とは、東京都を管轄する警察組織だ。そのため、東京都議会では答弁者には警視総監が立つわけだが、「朝鮮総連及び朝鮮学校に関する警視庁の認識」を引き出している。警視総監の答弁とは、警視庁の意向となる。対北朝鮮政策にも強い影響を与えたと推察され、いまだ有名な議事録だ。
朝鮮学校の補助金削除は、その後、知事が何人変わっても今も続いている。 ここが実は重要です。後の知事まで縛る事ができた立論だったということです。 当時、朝鮮学校の補助金の削除は議論はされていたが、実際の削除は初めてであり、首都東京都の実施は、全国の自治体に影響を与えました。北朝鮮の度重なる暴挙もあり、ついには国が通達を出すにまで至りました。今回、紹介するのは、その議事録になります。
質問においては【公安調査庁が提出した答弁書が閣議決定されましたが、その答弁書によると、朝鮮総連と朝鮮学校の関係について、密接な関係にあり、学校の教育内容や財政、人事に影響を及ぼしていると認識しているとされており、もとより朝鮮総連は北朝鮮政府がみずからの出先機関として取り扱っています。
そこで、こうした閣議決定などを踏まえ、治安責任を有する警視庁の北朝鮮、朝鮮総連、朝鮮人学校に対する認識を伺います。】という、斬り込み方。
議会慣れした方からすると、上手いな!と感嘆するだろう。ここは、吉田氏の個人の考えではなく、あくまで閣議決定された資料を踏まえた形とし、ここまでのことを述べつつも半身ずらして被弾を避ける。あわせて行政には、国が決めた内容を踏まえて、と回答を迫るわけだ。ここで回答を求めた行政とは、警視総監である。
ネットが今ほど台頭する前のこと。ここまでのバトルが、確かにあったんだよ。古参の保守は、この名をよく覚えているだろう。吉田康一郎が、中野区長選に出馬予定。
楽観はできない。相手は現職ゆえ相当な苦戦が予想される。だが、仮に奇跡を手に入れることができたならば、東京都全体に、そして日本全体に激震が走るだろう。僅か一議席を与えれば、朝鮮学校の予算を全額削除した男だ。彼が政界に戻ってくれば、どれほどの衝撃を与えるだろうか。仮に区長になれば、その職権においては「外国人の生活保護」を撤廃したり、パチンコに地方税をかけたりと、やれることは無限にある。
政治家は、たらればの話はすべきではないと前置きはするが、我々に奇跡を与えて頂けたならば、私は吉田区長に「要望活動」を行うだろう。そして、吉田氏は、それを受けてくれると信じる。
余談になる。私と吉田康一郎をつないだ国会議員は、実は西村眞悟先生だ。 当時のエピソード、私が市議になる前の、古い古い話もしていこう。思えば、あれは九年ほど前になる。
追伸) ちなみに、先ほどまで吉田さんと一緒にいた。
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(OGP画像)
朝鮮学校への補助金全額削除を伝説の一般質問、朝鮮学校の予算を全額カットしてしまった、最強の名を欲しいままにしたと議会議員の議事録をご覧いただきたい。
平成22年第4回定例会 一般質問、である。
冒頭では、閣議決定資料を用いて行政を追い込んでいき、答弁を固めてのち自論展開や要望を出していく。 オーソドックスな手法だが、このレベルでやれる議員は限られている。
しかも、この質問は8年ほど前のものであり、ネットからの援護射撃などなく、単騎特攻で答弁をもぎ取ってきているのだ。 そもそも答弁を求めた相手は、警視総監である。この答弁は、警視庁の意向そのものを方針づけるものであり、のちの対北朝鮮政策にも多大な影響を与えたと推察される。
質問1 吉田康一郎君
 次に、朝鮮学校への公金補助問題について伺います。
 公安調査庁は、「内外情勢の回顧と展望(平成二十二年一月)」の中で、「朝鮮人学校の思想教育について」と題し、次のように記述しています。
 朝鮮総聯は、朝鮮人学校での民族教育を「愛族愛国運動」の生命線と位置付けており、学年に応じた授業や課外活動を通して、北朝鮮・朝鮮総聯に貢献し得る人材の育成に取り組んでいる。
 朝鮮人学校では、一律に朝鮮総聯傘下事業体「学友書房」が作成した教科書を用いた朝鮮語での授業を行っている。
 例えば、高級部生徒用教科書「現代朝鮮歴史」では、北朝鮮の発展ぶりや金正日総書記の「先軍政治」の実績を称賛しているほか、朝鮮総聯の活動成果などを詳しく紹介している。
 朝鮮総聯は、このほか、教職員や初級部四年生以上の生徒をそれぞれ朝鮮総聯の傘下団体である在日本朝鮮人教職員同盟や在日本朝鮮青年同盟に所属させ、折に触れ金総書記の「偉大性」を紹介する課外活動を行うなどの思想教育を行っている。
 また、報道によれば、朝鮮学校の教員の人事権は金総書記が握っている、朝鮮学校校長は最重要ポストであり、朝鮮総連内の最重要幹部である中央委員でなければならない、中央委員の人事は、北朝鮮本国の朝鮮労働党の承認のもと、金総書記の決裁が必要とされる、高校の校長は、北朝鮮にとって信じるに足る教育革命家だということです。
 また、朝鮮労働党の対南工作部署である統一戦線部に所属していた元幹部の張真晟氏は、朝鮮学校で使用されている教科書は、日本の朝鮮大学校で作成された草案が北朝鮮に送られ、修正された上で、金総書記が目を通してサインして決裁��ると明言しています。
 先般の公安調査庁が提出した答弁書が閣議決定されましたが、その答弁書によると、朝鮮総連と朝鮮学校の関係について、密接な関係にあり、学校の教育内容や財政、人事に影響を及ぼしていると認識しているとされており、もとより朝鮮総連は北朝鮮政府がみずからの出先機関として取り扱っています。
 そこで、こうした閣議決定などを踏まえ、治安責任を有する警視庁の北朝鮮、朝鮮総連、朝鮮人学校に対する認識を伺います。
答弁1
警視総監  北朝鮮、朝鮮総連及び朝鮮学校に関する警視庁の認識についてお答えいたします。
 初めに、北朝鮮についてでありますが、北朝鮮は過去に、ビルマ・ラングーン事件や大韓航空機爆破事件等の重大な国際テロ事件、あるいは拉致容疑事件を引き起し、さらには依然として「よど号」ハイジャック事件の犯人グループがとどまっていることなどから、十分な警戒が必要であるものと認識しております。
 次に、朝鮮総連についてでありますが、朝鮮総連は、北朝鮮を支持する在日朝鮮人等で構成された団体であり、その綱領等から見て、北朝鮮と密接な関係を有する団体であると考えております。
 最後に、朝鮮学校についてでありますが、朝鮮総連と密接な関係があり、教育内容、人事及び財政について、朝鮮総連から影響を受けているものと認識しております。
 警視庁といたしましては、公共の安全と秩序の維持という観点から、こうした北朝鮮及び朝鮮総連の動向について重大な関心を払っており、具体的な刑罰法令に違反する行為があれば、これに対して厳正に対処してまいります。
質問2 吉田康一郎君
 朝鮮学校で行われている教育は、金日成、金正日を極端に神格化し、朝鮮戦争や北朝鮮のテロなどをすべて韓国や米国の責任とするなど、著しい虚偽の偏向教育であり、特に、北朝鮮による拉致問題については、現代史の教科書で、二〇〇二年九月、朝日平壌宣言発表以後、日本当局は拉致問題を極大化し、反共和国、反総連、反朝鮮人騒動を大々的に繰り広げることで、日本社会には極端な民族排他主義的雰囲気が醸成されていったとだけ記し、金正日が拉致を認めて謝罪したことや、朝鮮総連が拉致はでっち上げだと強弁してきたことに謝罪したことを全く取り上げず、家族らの被害者救出への努力を反朝鮮人騒動、民族排他主義だと非難しています。
 このような朝鮮学校の教育が、教育基本法第二条の教育の目標、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと、北朝鮮人権法第二条、国は、北朝鮮当局による国家的犯罪行為である日本国民の拉致の問題を解決するため、最大限の努力をするものとする、に明白に違反しており、公的補助には適さないという議論が与党民主党内を含め多数出ているのは当然です。
 また、朝鮮学校が、実質的に日本の公の支配ではなく、北朝鮮の支配に属していることは明白です。朝鮮学校に対する知事の認識を伺います。
答弁2
知事  朝鮮学校に対する認識でありますけれども、北朝鮮は、いまだに解決の道筋が見えない拉致問題を初め、先日の韓国の延坪島への砲撃など、その行動は常軌を逸しているというか、言語道断であります。それを正当化するような教育も朝鮮学校で行なわれているとすれば、これは本当に看過できない問題でありまして、やはり彼らが過去の歴史のトラウマを抱えているのはわかりますけれども、しかし、この時代になお日本に在住しながら、その子弟に、自分が在住している国に敵意を持つような、そういう教育をもし続けているならば、これは決して好ましい存在とはいえないと思います。
質問3 吉田康一郎君
 東京都は、昨年度、二千三百五十七万円の補助金を都内の朝鮮学校に支出しています。九月七日、知事は、拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表が朝鮮学校に教育内容を問わないまま補助金が支出されている問題の見直しを要請したことに対し、家族の心中を察するに余りあることだ、反日教育をやっているのに補助金を出すなんて信じられない、反日教育を今でもやっている学校に日本人の学校並みに手当を出すなど外国じゃ考えられない、都は考え直すと明言されました。
 他方、政府は、高校無償化事業について、北朝鮮に制裁を行っていることなどを理由に、朝鮮学校への適用を先延ばしにしてきましたが、十一月五日、教育内容を問わずに適用を決めるという理解しがたい基準を文部科学大臣名で公表する一方、公金補助の決定前に、拉致問題に関する部分など明らかにおかしい教科書記述の改善を求めるとしました。
 ところが、その手続が始まる直前の十一月二十三日、北朝鮮が韓国への無差別砲撃を行ったことを受け、手続を停止いたしました。この砲撃についても、関係者によれば、朝鮮学校では、砲撃は南から始めた、韓国の民間人に死者が出ているというのはでっち上げだとの教育を行うよう、総連から指示が出ているとのことです。
 このような現状を踏まえ、都の来年度予算の中で朝鮮学校への補助を全額削除すべきだと考えますが、知事の見解を伺います。
答弁3
知事  ですから、この朝鮮学校への補助金についても、平成二十三年度予算については、現在まさに編成段階にありまして、補助金の扱いに関してはしかるべき時期に判断いたしますが、何よりも朝鮮学校への補助金は、都議会の要望を受けてかつて創設された経験がありまして、まず、議会の方でしっかり議論していただきたい。そうした議論を踏まえながら、これからも都として判断をしていきたいと思います。
上手いやり方だなと思ったのは、知事から「議会が決めたんだ、議会で先に話したら?」という答弁をとっている点。こんなことを言われれば、議会だって怒るだろう。
だが、知事がこんなことを言い始めるにあたっては、議員として質問内容で「相手を煽る」とか「答弁せざるを得ない」状況に追い込むしかない。この短い質問で、”オーソドックス”な手段が、超高速で網羅されているわけだ。
私は東京都議ではないので、中で何があったのかは知らない。 だが、以下の報道を紹介しておこう。
報道の紹介 2010/12/24付。
東京都、朝鮮学校への補助金を凍結
 東京都は24日までに、都内の朝鮮学校に対する今年度分の補助金の交付を当面凍結することを決めた。北朝鮮による韓国への砲撃事件後、国が朝鮮学校への高校授業料無償化制度の適用に必要な審査手続きを一時停止したことなどを踏まえた。凍結の��除は知事が判断するという。
(後略)
東京都、朝鮮学校への補助金を凍結 東京都は24日までに、都内の朝鮮学校に対する今年度分の補助金の交付を当面凍結することを決めた。北朝鮮による韓国への砲撃事件後、国が朝鮮学校への高校授業料無償化制度の適用に必要な審査手続きを一時停止し 日本経済新聞 電子版  60 tweets
結末だけを知る者は多いと思うが、その背景にあった議員の戦いを知る者は少ない。 このような議事録が公開されている事実すら、知らぬ者がほとんどだろう。
吉田康一郎のキャリア保守として知る者も多いだろう。
本人のHPより抜粋する。
議会外 ・アジア自由民主連帯協議会 副会長 ・日本沖縄政策研究フォーラム 理事 ・北朝鮮に拉致された日本人を奪還する地方議員の会 ・チベット自由人権日本100人委員会 委員 ・日本ウイグル地方議員連盟 副会長 ・草莽地方議員の会 会員 ・国民の知る権利を守る自由報道協会 理事 放送法・電波法の改正問題にも取り組んでいます。
都議会内では、北朝鮮による日本人拉致問題の完全解決を図る議員連盟 幹事、防災都市づくり推進計画・促進議員連盟、防衛議員連盟に所属。
保守派は、ここだけ見れば納得するのだろう。 だが、吉田氏の「本当の価値」は、ここではない。 実務能力に長けている点だ。
行政の長に求められるのは、まずもって「高い実務能力」であると確信する。 はっきり言うが、「①保守で低レベル」か「②左翼だが数字に強い」で選ばねばならぬなら、首長選挙に限定すれば、(仮に左翼であっても)数字に強い実務者を選んだほうがいい。
その町が崩壊してしまうからだ。
その能力とは凄まじく、行政側としても充分に通用するものだ。私のように、質問側で斬り込むことのみに長けた者は(つまり突破力や攻撃力、専門色)、議員が似合っている。だが、答弁する側の行政となると、また異なる能力(総合力や防御力)が求められてくる。保守系において、この能力を有する者は少ない。
攻撃(質問能力)には長けていても、防御(答弁能力)には欠ける。 保守陣営のジレンマと言ってもいい。単に激しいだけでは駄目なのだ。
都議を二期つとめており、常任委員会(厚生委員会)にて委員長も努めている。 キャリアとしては、経団連事務局(現日本経団連)。無論、新自由主義者のマッカッカな男ではない。だったら友達になってない。
一緒に意見書(案)を書いたことがあるが、吉田氏の文章校正能力は凄まじく、頭がいいとか悪いとか、速いとか遅いとか、そういう次元を超越している。これが経団連で10年も鍛えられた男のSPECなのかと驚嘆した。
出身大学は、慶応大学経済学部卒。 のち都議選、元法務大臣のもとで政策秘書として3年間、政策立案に参画。 そして都議として二期の当選。
基礎の力が、段違いなのだ。
西村眞悟との出会い私はかつて、府広報テレビの開設に関する請願を提出しています。
これは国会法に基づくもので、現職国会議員が紹介議員にならねば提出できません。
その紹介議員の一人が、西村眞悟先生でした。
この請願は、ネットを発祥とした大規模請願の「はじまり」であり、私が初めて提出した請願です。171国会、いまより9年前の国会のこと。
クリックして下さい!(請願の要旨 国会HPより。)
当時、まだネットの力は弱く、私と吉田さんが直接に知り合うことは難しかったように思う。
請願の紹介議員になって頂いた御礼を伝え、西村眞悟先生に「私にできることはないか?」と尋ねたところ、まさに行われていた東京都議選に応援に入ってくれ、と言われました。その候補こそが、吉田さんだったのです。
実は、民主党の候補でした。 ゆえに、朝鮮学校の予算が凍結された質問も、民主党の都議として行っています。
私のBlogを読んでいる方には常識でしょうが、当たり前と言えば当たり前なのです。 ネットが誕生して以降の歴史では、「民主党=左翼集団」でありますが、かつては民社党という『労組を支持母体とした、自民より遥かに右』の政党が存在したからです。
西村先生が拉致問題を国会で追及した際も、民社党の議員として、でありました。 (※ 社民党ではありません。)
のち党勢を失った民社党は、野党の離合集散において「民主党に吸収」されます。 ゆえに、吉田氏の経歴として、特に触れるべきは【東京民社協会 副会長 (-H24.11.20)】かと思います。
吉田さんは、民社協会の、まさに秘蔵っ子として大切に育てられた、まさに政治家として戦うために英才教育を施されてきた一人であると思います。
最初の選挙は、自由党から。 保守として政界に飛び込んだのに、左翼の民主党に吸収合併されてしまう。 維新、満を持しての次世代への移籍、 そして、待ち受けていたのは、地獄。
ここまでの人材を、ここまで国家に尽くした者を、 保守派は忘れ去り、在野に置こうというのか。
あの日、眞悟先生は、まだ若かった。 のち何度もお会いしたが、徐々に年を感じさせるようになりました。 私は、まだ市議にもなっておらず、保守系のロビイストとして。
もう、あれから10年になります。 ご縁を頂いた西村先生もご子息が出馬、その名誉を守るべく私が立ち向かったり。 時代は随分と変わりました。
吉田さんの事務所に初めて行ったとき、「応援に行くように言われたんですが」と言ったのですけど、話が通っていなくて、「誰?」からスタート。最終日まで残って、自転車とか乗ってた姿を
私が行橋市議に当選した際、とても喜んでくれましたね。最初は、いぶかしげな眼で見ていたのですが、とても仲良しになっていきます。
赤旗問題を追及する過程で、私が爆破予告を受けた際、そして行橋市議会が謎の決議を下した際、とても怒ってくれましたね。 偶然だと思いますが、行橋市議の関係でいくと、関東圏、特に経団連などの大手とのビジネスが「軒並み、大失敗」になっているという噂がありますが、きっと気のせいでしょう。 何かの呪いがあるのだとすれば、それは向こう10年は継続するように思います。
吉田さんと喧嘩は、したことはありません。 ずっと仲良しです。
ですが、模擬戦ならばしたことはあります。 吉田さんからも殺気を感じましたし、私もとる気で挑みました。 議員とは、相手の思考を読みつつ、いかに後ろに回り込んで撃ち抜くか。 誤解のないように言えば「性格の悪いほうが勝つ」みたいなところもある。
頭脳戦と言うか、知識戦というか。 目の前に三次元の盤面があり、艦隊決戦を挑むかのように。 叩き潰そうと思って全力で撃つんですが、なかなか撃破できません。 後ろをとられて、やられかけたこともある。
仮面ライダーの1号、2号、戦い方が違うように、吉田さんと私も戦闘手法が相当に異なる。 それぞれに得意分野もあるが、戦略的にスナイパーのように動く吉田さんに対し、手数で負荷をかけていく乱打戦みたいな私。 互いの抽斗を全力であけ、撃ち合うと本当に楽しい。
本気で頭脳戦みたいなものを、模擬戦闘でやれる相手も少なくて(恐らく互いに。) 時間を見つけては、「議会ごっこ」みたいな、質問の練習みたいなものをやるのですが、どっと疲れます。
見ていた人は、νガンダムとサザビーが、ファンネルを100発ぐらい出しながら死闘を演じているようだと言っていました。
きっと、私は、吉田康一郎と同じ時間を過ごしてきた。 いま「最強の地方議員」として名を馳せさせて頂いておりますが、私にもかなわぬ存在というものはある。
特に、書類作成能力において、吉田さんにはかなわない。 外国人の扶養控除の意見書、最終的には党内の○×会議を突破し、会計検査院までが動いたあの件だが、あの意見書の校正作業をやったのが吉田康一郎です。
保守色がどうとかいうレベルではなく、(もちろん保守ですけれど)単に実務能力が高い。 それは異常なレベルと言っても、過言ではありません。
本日、吉田さんと会っていたのですが、私は彼の資質を強く再確認しました。
保守系の議員ならば、いまはかなりの人数がいます。 ですが、保守系の政治家で「行政の長」として通用しそうな人材は、実はほとんどおりません。 私も、その適正は欠けています。立法側に、自らの適性を感じています。
吉田さんは、確実に「行政でもやれる」存在です。
ここまで書きましたが、状況は厳しい。
中野区長選に出馬予定とのことだが、現職の区長もいる。 自民区議も出馬ということで、保守派は3つに割れる。 結果として、立憲など左派が優勢という見立てもある。
”政治家ならば、大人になれ”という声が、どこかから聴こえそうですけれど、 友人が一世一代の大勝負に出るとき、動けないやつには、政治なんてできないと思うんだ。
行政トップの力は、絶大だ。 例えば外国人の生活保護だが、最高裁や国の動きを鑑みるに「地方自治体が勝手にあげてる」みたいな解釈になっているようだ。
ならば、行政の長となれば、廃止にすることも可能だろう。 もし区長に当選「したら」、私は要望に伺いたい。 ゲームをしよう、いざ尋常に勝負だ。 (と言っても、双方の意見が合致してしまって、議論がスタートしない可能性もあるけれど。)
パチンコに地方税をかけることも、首長となれば現実味を帯びてくる。 こちらも要望してみたい。
古参保守ならば、知らぬ者はいない。
あの男が、政界に帰ってくる。
朝鮮学校の補助金全額削除を求め、
実際に東京都の予算が凍結された、あの政治家。
ネット上でも、すでに左翼の攻撃が始まっている。
朝日新聞なんて「吉田さんだけ匿名」にして報じようとした。
それだけ驚異的な能力を持っているんだ。
単に保守色が強いというだけではない。
実査に行政を動かす、その力を持った男。
「やる」と決めたら、確実に実行する信念。
見た目は優しそうなのだが、
まさに最強の名に相応しい、保守派の切り札が、吉田康一郎です。
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theatrum-wl · 6 years
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【アンケート企画】 「2017年の3本」
WLでは読者のみなさんから2017年に見た舞台作品の中で印象に残った3本を、その理由などを書いたコメントとあわせて募るアンケートを実施しました。WLスタート以来毎年行っているこの企画、3回目の今回は20名の方にご参加いただきました。掲載は到着順です。
雨宮 縁(会社員) ・劇団四季『ノートルダムの鐘』(四季劇場〔秋〕) ・ホリプロ『パレード』(東京芸術劇場 プレイハウス) ・ホリプロ『ファインディング・ネバーランド』(東急シアターオーブ ) 『ノートルダムの鐘』は何が悪なのか? 怪物は誰なのか? 人間の業と差別について圧倒的なクワイアの歌声で問われる秀逸な作品。 ミュージカル『パレード』はストレートプレイを見ているようなミュージカル。アメリカ南部で起こった実話の冤罪事件をミュージカル化した異色作。ある少女殺人事件をきっかけに人種差別や成功者への妬みなどから警察やマスコミ、政治家様々な立場の人達により犯人に仕立て上げられていく恐ろしさ。これが物語ではなく実話であるというさらなる恐ろしさに声が出ない程の衝撃だった。実力者ぞろいの出演者達で見応え満点だった。 ブロードウェイミュージカル『ファインディング・ネバーランド』は来日公演。ミュージカルらしい作品。イマジネーションの世界は自由だと夢のあるミュージカル。窮屈な現実から解き放される感動作で前向きな気持ちにしてくれます。(年間観劇本数:24本)
小田島 創志(大学院生・非常勤講師) ・KAAT『オーランド―』(KAAT神奈川芸術劇場) ・やみ・あがりシアター『すずめのなみだだん!』(小劇場てあとるらぽう) ・地人会新社『豚小屋』(新国立劇場 小劇場)  1.KAAT『オーランド―』…ジェンダー、言葉の意味、文化慣習、時代精神などの脱自然化を、舞台上で緻密に表現。観客の想像力を喚起する役者さんの演技も白井さんの演出も圧巻。「男である」「女である」のではなく、「男になる」「女になる」というボーヴォワール的な価値観を、演劇的にスタイリッシュに表現していて素晴らしかった。 2.やみ・あがりシアター『すずめのなみだだん!』…個人と社会、個人と宗教の関係性を、コミカルかつ丁寧な言葉を紡いで描いた意欲作。テーマが複層的で、観客側の思考を誘う。 3.アソル・フガード『豚小屋』…個人よりも集団が過剰に優先され、個人の犠牲の上に集団が成り立つ状況下で、戦争に駆り立てられる庶民の「受難」を、北村有起哉さんと田畑智子さんの壮絶な演技で伝えていた。(年間観劇本数:53本)
豊川 涼太(学生) ・ロロ『父母姉僕弟君』(シアターサンモール) ・木ノ下歌舞伎『東海道四谷怪談 通し上演』(あうるすぽっと) ・ままごと『わたしの星』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) 今年の3本を選んでみると、全てが再演(初演はどれも観ていない)だった。 特にロロ『父母姉僕弟君』はキティエンターテイメントプロデュースで、より大きなサイズで大きなスケールで上演できていた。 他の方々も語るように、再演賞を設ける等、演劇界全体で再演文化の定着に力を入れて欲しい。(年間観劇本数:50本程度)
なかむら なおき(観光客) ・月刊「根本宗子」『スーパーストライク』(ザ・スズナリ) ・劇団四季 『ノートルダムの鐘』(四季劇場〔秋〕) ・こまつ座『イヌの仇討』(紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA) 『スーパーストライク』は良し悪しの前にもっとも欲していることが届く作品だったので。『ノートルダムの鐘』はあえて出来事だけを表現して観客に判断を任せているのが面白かった。そして『イヌの仇討』は忠臣蔵を下敷きに目に見えない得体の知れない大きな力を描いていて続々としたなぁと。あ、これらは趣味です。 で、上演された作品を見ると、今の世の中に応答するような作品が多いように思うのです。そして小劇場界隈で育ってきた演出家が大劇場の演出を務めるようになってきているように思うのです。また少し変わったかなぁと思うのです。(年間観劇本数:100本ぐらいですかね)
北村 紗衣(研究者) ・ケネス・ブラナー演出、トム・ヒドルストン主演『ハムレット』(RADA) ・カクシンハン『マクベス』(東京芸術劇場 シアターウエスト) ・モチロンプロデュース『クラウドナイン』(東京芸術劇場 シアターイースト) 今年は『ハムレット』を6本見て、アンドルー・スコット主演版や川崎ラゾーナ版なども良かったのですが、ヒドルストンの『ハムレット』が一番好みでした。ハムレット以外の若者役を全員女性にするキャスティングが効いていました。カクシンハンの『マクベス』はまるでゴミみたいなセットでしたが、内容はゴミとはほど遠いエネルギッシュなものでした。『クラウドナイン』は大変面白かったのですが、あまりよく考えずに「レズ」とか「少年愛」などという言葉を使っているマーケティングは大変残念でした。 (年間観劇本数:121本)
町田 博治(会社役員) ・青☆組『グランパと赤い塔』(吉祥寺シアター) ・小松台東『山笑う』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) ・ SPAC『アンティゴネ ~時を超える送り火~』(駿府城公演特設会場) 『グランパと赤い塔』 吉田小夏が人の綾なす思いを紡ぎ、丁寧に織り上げられる。 背筋が伸び厚みと洒脱さを合わせ持つ老紳士を佐藤滋が見事に演じ、福寿奈央の初老の妻も見事。二人が作品に一本の筋を通す。 裏の主役とでも言うべき女中役を大西玲子が、目線、ことば、仕草、身体で見事に演じていた。役者が皆素晴らしい。 『山笑う』 兄と妹、地方と都会、肉親ゆえの諍い。 静かに光る小さな宝石の様な作品。 松本哲也の演出がシリアスさと笑いをバランスさせ絶妙。厚みのある演技、役者達のバランスも絶妙。 『アンティゴネ』 冒頭女優石井萠水がミニ・アンティゴネを演じ客を引き込む。 舞台は一面水。灯篭が浮かび明かりが揺れる。あの世と現世の境としての水、水上で舞台が静かに進む。背後に投射された動きが影となり、台詞、歌唱が絡み、幻想的。 「弔い」にこだわるアンティゴネ、最後、円く連なってゆく静かな盆踊りが弔いを暗示胸を締め付ける。(年間観劇本数:299本)
文月 路実(派遣社員・フリーライター) ・ゴキブリコンビナート『法悦肉按摩』(都内某公園) ・NODA・MAP『足跡姫』(東京芸術劇場プレイハウス) ・ 範宙遊泳『その夜と友達』(STスポット) 「五感を総動員する」と謳っていたゴキコンの本公演は、まさにその通りの悪夢だった。入り口で目隠しされ、何が何やらまったくわからない状態で味わう地獄。四方八方から泥水や血糊や汚物や虫が飛んでくる。突然役者が飛び出してきて身体の上に載る。内容はいつも通りのひどい話だ。テント内はかなり暑く、なにやら異臭がすごい。終わったときには頭に虫がとまり、レインコートは泥や血糊でぐしょぐしょ、汗で眉毛が半分消えておったとさ。そんなに過酷だったのにもかかわらず爽快感を覚えたのは不思議。普段使わない感覚を刺激されたからか。これこそが演劇の力なのでは。『足跡姫』は勘三郎へのオマージュ。ここ数年の野田作品のなかで一番ストレートに「想い」が伝わってきて、純粋に美しいと思った。『その夜と友達』は、生きづらさを抱えた「夜」というキャラクターが個人的に刺さった。「しんどさ」を知ってしまった人間にも希望はあるのだと信じたい。(年間観劇本数:42本)
永田 晶子(会社員) ・努力クラブのやりたくなったのでやります公演『フォーエバーヤング』(人間座スタジオ) ・燐光群『湾岸線浜浦駅高架下4:00A.M.(土、日除ク)』(ザ・スズナリ) ・dracom Rough Play 『ぶらんこ』(OPA_Lab) 上演日順です。 ・説明が削られ、描くべきことだけ残った合田団地氏の劇作は、努力クラブの魅力のひとつです。同世代の俳優による静かな演技で、人生における中途半端な時間の儚さをより楽しめました。 ・燐光群の公演で、劇場という閉ざされた空間が持つ危うさを確かめました。戯曲に負けない強い演技と、暗闇にわずかな光を感じるラストシーンが印象的でした。失われた街に思いを馳せる機会にもなりました。 ・既存戯曲を本読み一回・稽古一回で上演するラフプレイを観て、演劇は一度きりの瞬間に在ると思いました。会場全体に広がる「わかりあえなさ」に、戸惑いつつも笑いました。戯曲を忠実に辿ろうとするデッサンのような行為は、dracom の新作での慎重な表現にも繋がっていたと思います。(年間観劇本数:100本くらい)
青木 克敏(地方公務員) ・SPAC『アンティゴネ〜時を超える送り火〜』(駿府城公演特設会場) ・ロシア国立サンクトペテルブルク マールイ・ドラマ劇場『たくらみと恋』(世田谷パブリックシアター) ・NAPPOS PRODUCE『SKIP〜スキップ』(サンシャイン劇場) あまりぱっとしない演劇状況に思えました。その中で、SPACの宮城聰さんの取り組みは素晴らしいものに感じています。アンティゴネは構成がしっかりとしていて分かりやすいかったですが、私の価値観を揺るがしてくれるほどの感動を、与えてくれました。たくらみと恋では、俳優陣をはじめとして芸術レベルの高さを見せつけられました。そして、スキップ。なんだかんだ言っても、キャラメルボックスは、夢と希望をいつだって分かち合おうと走り続ける劇団です。(年間観劇本数:32本)
矢野 靖人(一般社団法人shelf代表理事・芸術監督) ・WORLD STAGE DESIGN『The Malady of Death』(台北国立芸術大学) ・HEADZ『を待ちながら』(こまばアゴラ劇場) ・SCOTサマーシーズン2017『サド侯爵夫人 第二幕』(新利賀山房) The Malady of Death”はバンコクの盟友、僕がいちばん信頼している僕自身のプロデューサー的存在でもあるリオンが演出する作品とあってわざわざそれを観るためだけに台湾まで行った作品。そういうことが出来る/したいと思える仲間がいることに感謝。今年いちばん記憶に残っている。デュラス晩年の最後の恋人は実はゲイで、しかし献身的にデュラスを愛し、デュラスに尽くしたという。美しく儚い作品だった。鈴木忠志「サド侯爵夫人 第二幕」はこの超絶技巧のこのアーティフィシャル(人工的)な日本語台詞をねじ伏せた俳優陣に快哉。久しぶりに劇場で観劇した飴屋法水さんの「を待ちながら」はこちらが思っていた以上に泣けるほどに清々しくベケットで。選外に1作品、APAFワン・チョン氏演出の「Kiss Kiss Bang Bang2.0」を。ノンバーバル且つインターナショナルな演劇の新たな可能性を垣間見せてくれた。(年間観劇本数:43本)
野呂 瑠美子(一観客) ・劇団昴ザ・サードステージ『幻の国』(サイスタジオ大山第1) ・劇団チョコレートケーキ『熱狂』(シアターウェスト) ・文学座創立80周年記念公演『中橋公館』(紀伊国屋ホール) どの時代をどういう切り口で、どのように選ぶかは作者の意識と力量による。劇団チョコレートケーキの古川健さんは、大きな歴史の流れを巧妙に切り取り、多大な資料を元に、新たに肉付けをして、その時代がどんなであったかを観客に見せてくれる。『幻の国』『熱狂』ともに、3時間ほどの舞台からは、困難な時代に置かれた人々の思いと息遣いが伝わってくるようであった。文学座の真船豊の『中橋公館』も、殆ど知られることがなかった、外地・北京で敗戦を迎えた日本人の様子をよく伝えていて、感心した。どの作品も、過ぎ去った時代を描きながら、実は現代をきちんと映し出している秀作揃いで、感動とともに、印象深い作品となった。最近あまり見なくなった歌舞伎だが、今年は仁左衛門の『千本桜』がかかり、おそらく彼の一世一代の知盛であろうと思われて、拝見した。人生は速い。(年間観劇本数:80本)
片山 幹生(WLスタッフ) ・SPAC『病は気から』 (静岡芸術劇場) ・ゴキブリコンビナート『法悦肉按摩』 ・平原演劇祭2017第4部 文芸案内朗読会演劇前夜&うどん会  「や喪めぐらし」(堀江敏幸「めぐらし屋」より) ノゾエ征爾翻案・演出のSPAC『病は気から』は17世紀フランス古典主義を代表するモリエールの喜劇の現代��本での上演可能性を切り拓く優れた舞台だった。ゴキコンはいつも期待を上回る斬新で過激な仕掛けで観客を楽しませてくれる。高野竜の平原演劇祭は昨年第6部まで行われ、いずれも既存の演劇の枠組みを逸脱する自由で独創的なスペクタクルだったが、その中でも文庫版200頁の小説を4人の女優がひたすら読むという第4部の企画の体験がとりわけ印象的だった。食事として供された変わったつけ汁でのうどんもおいしかった。(年間観劇本数:120本)
kiki(勤め人) ・日本のラジオ『カーテン』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) ・あやめ十八番『三英花 煙夕空』(平櫛田中邸/シアトリカル應典院) ・風琴工房『アンネの日』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) カーテン:この一年で拝見できた日本のラジオの作品はどれも面白かったが、結局一番好みにあったのがコレ。劇場の使い方や題材の面白さに加えて、奥行きのある人物描写で15人のキャストの魅力が充分に生きた。 三英花 煙夕空:あやめ十八番初の二都市公演で、東京と大阪の会場がどちらも物語によく似合いつつ印象はガラリと変わって面白かった。音の響きや照明も変わり、キャストも変わって、東京公演では濃密な仄暗さが、大阪公演ではエッジの効いた明暗がそれぞれ印象に残った。 アンネの日:風琴工房の題材への取り組み方にはいつも心惹かれるが、観る前には地味だろうと思っていたこの作品がこの一年で最もツボにハマった。描かれた人々の誠実さと強さ、それを演じるキャスト陣の説得力が魅力的だった。(年間観劇本数:155本)
りいちろ(会社員) ・第27班 キャビネット公演B『おやすみ また明日 愛してるよ』(シアターミラクル) ・コマイぬ『ラッツォクの灯』(石巻 GALVANIZE gallery) ・アマヤドリ『青いポスト』(花まる学習会 王子小劇場) 2017年も足を運ぶ先々に多彩な舞台の力がありましたが、中でも常ならぬ舞台の密度や呼吸を感じた3作品を。 この一年、くによし組や劇団ヤリナゲ、劇団普通、KAZAKAMI、遠吠え、キュイなど若い作り手たちの作品にも心惹かれつつ、てがみ座『風紋』、風琴工房『アンネの日』、青組『グランパと赤い塔』、うさぎストライプ『ゴールデンバット』、ワワフラミンゴ『脳みそあるいてる』など実績のある作り手の更なる進化を感じる作品も数多く観ることができました。FunIQの5人の作演での連続上演の試み,ロロの「いつ高シリーズ」やシンクロ少女の『オーラルメソッド4』のように過去作品と新作を合わせて上演することも作品の世界観を再認識させ作り手の進化を感じさせる良いやり方だったと思います。またあやめ十八番や水素74%などの歴史建造物での上演にも、スイッチ総研の諸公演やガレキの太鼓ののぞき見公演などの企みにも捉われました。(年間観劇本数:315本)
矢作 勝義(穂の国とよはし芸術劇場 芸術文化プロデューサー) ・ イキウメ『天の敵』(東京芸術劇場 シアターイースト) ・TBSテレビ『俺節』(TBS赤坂ACTシアター) ・風琴工房『アンネの日』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) 『天の敵』は、戯曲・演出・美術・俳優など全てのピースが寸分の狂いもなく組み合わされた、これまで観たイキウメ作品の中で一番素晴らしい舞台でした。 『俺節』は、主演の安田章大の歌・芝居ともに素晴らしく、回りを固める小劇場系の俳優も一丸となり、見事に劇世界を支えていました。何と言っても、脚本・演出の福原充則の仕事ぶりが充実していました。 風琴工房の詩森ろばさんは、2017年の1年間で多数の作品を生み出していましたが、なかでも『アンネの日』は、教養エンターテイメントと名付けたいと思います。事実の羅列や解説にとどまらず、それをエンターテイメントに昇華しながらも、一つの物語として創り上げられたとても素敵なものでした。 番外として、自身の劇場制作の、青木豪作、稲葉賀恵演出の「高校生と創る演劇『ガンボ』」と桑原裕子作・演出の穂の国とよはし芸術劇場プロデュース『荒れ野』を上げておきたいと思います。(年間観劇本数:132本)
須川 渡(研究者) ・ dracom『空腹者の弁』(ウイングフィールド) ・山下残『無門館の水は二度流せ 詰まらぬ』(アトリエ劇研) ・アイホールがつくる「伊丹の物語」プロジェクト『さよなら家族』(AI・HALL)  今年も関西で多くの作品を観ました。劇場の閉館はたびたび議論になりますが、dracomと山下残はこの問いかけに作品という形で応答していました。dracomはウイングフィールドという場所で演劇を続けること、山下残はアトリエ劇研がなくなることの意味を、どちらも非常に挑戦的な方法で示していました。『さよなら家族』は、伊丹という場所と時間をかけて丁寧に向き合った秀作です。スタイルは様々ですが、観客である私も、同じ場所にとどまって演劇を観続けるとはどういうことかに思いを巡らせた1年でした。 (年間観劇本数:133本)
かいらくえんなつき(演劇ウォッチャー) ・ロロ いつ高シリーズvol.4『いちごオレ飲みながらアイツのうわさ話した』(こまばアゴラ劇場) ・悪魔のしるし『蟹と歩く』(倉敷市立美術館 講堂) ・範宙遊泳『その夜と友達』(STスポット) 2017年も前半は大阪にいたので、関東近辺の演劇はそこまで多くは観ていません。とはいえ、ここにどうしても挙げたいと思う関西の作品に出会えなかったのは、残念。 選んだのは今後ずっと忘れないだろうなと思う観劇体験だったものです。 この他に挙げられなかったのは、FTで上演された『忉利天(とうりてん)』 (構成・演出・美術:チェン・ティエンジュオ)。 これだけをみていうのもと思いますが、それでもいいたくなるぐらい、中国の勢いを感じさせられ、それと裏返しの日本の閉塞感を感じました。 2017年は(も?)色々と区切りとなる出来事の多かった1年だったような気がしています。 毎年同じようなことを書いている気がしますが、2018年はもっともっと新しい刺激的な作品に出会いたい!!(年間観劇本数:おそらく150本くらい)
薙野 信喜(無職) ・ Schauspiel Leipzig『89/90』(Berliner Festspiele) ・Akram Khan Company「Until the Lion」(Main Hall, ARKO Arts Theater) ・日本総合悲劇協会『業音』(西鉄ホール)  2017年は、海外で観た20数本の作品の印象が強い。パリで観たオペラ・バスティーユ『ラ・ボエーム』、オデオン座『三人姉妹』、コメディ・フランセーズ『テンペスト』、ベルリンドイツ劇場『フェードル』『しあわせな日々』、ソウルで観た Yulhyul Arts Group『Defeat the ROBOT 3』、明洞芸術劇場『メディア』の印象が強烈だった。
九州に来演した作品では、ヨーロッパ企画『出てこようとしてるトロンプルイユ』、サードステージ『舞台版ドラえもん のび太とアニマル惑星』、イキウメ『散歩する侵略者』、トラッシュマスターズ『たわけ者の血潮』 などが楽しめた。 九州の劇団では、劇団きらら『プープーソング』、そめごころ『ちずとあゆむ』、転回社『夏の夜の夢』 がおもしろかった。(年間観劇本数:156本)
でんない いっこう(自由人) ・東京芸術劇場『リチャード三世』(東京芸術劇場 プレイハウス) ・新国立劇場『プライムたちの夜』(新国立劇場小劇場) ・文学座『鳩に水をやる』(文学座アトリエ) 1.リチャード三世の人格形成に身体の障害を前面に出さなかったし、最期の苦しみを、脳内の様子が突然飛び出し襲い掛かるような映像と音響で訴えたプルカレーテ演出の意外性が惹きつける。 2.人は何に向って本心を言えるのか、自身の老後は応答するロボットを考えていたが、人型のAI・スライムなら2062年でなくとも頷けてしまう身近な物語であった。人を失した悲しみ、本来わかりえない存在、一個の人間。 3.童話作家だった男、今は認知症の鳩に水をやる男。誰にわかると言うのだ、その内面の心理が。過去を生きている男に通じる回路を持たない今を生きてる者達。次点は若い俳優、演出家の成長が嬉しい『その夜と友達』『ダニーと紺碧の海』『ナイン』気になる劇作・演出家で楽しかった『ベター・ハーフ』大野一雄に惹かれ、その時代の映像が見たくて、疑念を持ちながら観たのに何故か後半引き込まれてしまった『川口隆夫「大野一雄について」』等がある。(年間観劇本数:27本)
小泉 うめ(観劇人・WLスタッフ) ・点の階『・・・』(京都芸術センター 講堂) ・風琴工房『アンネの日』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) ・神里雄大/岡崎藝術座『バルパライソの長い坂をくだる話』(京都芸術センター 講堂) 前半は人生最高ペースの観劇本数だったが、後半は落ち着いて、おしなべてみれば例年並みの本数になった。そのため見逃したと思っている作品も多い。演劇が演劇であるが故の悔やみである。 『・・・』 ファンタジーという言葉だけでは済まされない不思議な観劇体験となった。窓の外の雪や隙間から入ってくる冷たい空気までもが演劇だった。 『アンネの日』 詩森の戯曲はいつも緻密な取材力とそこからの跳躍力に支えられているが、この戯曲からは一人の女性として、ひいては一人の人間としての彼女の姿が明瞭にうかがえ、彼女の代表作となるだろう。 『バルパライソの長い坂をくだる話』 神里のターニングポイントと言える。再び上演される機会もあるだろうが、あの場所であの役者陣でのスペイン語上演は、当然のことながら二度とないものを観たという印象が強い。 西日本での観劇も例年よりは少なかったが、結局KACで上演された2本を選んでいるあたりも私らしいところか。(年間観劇本数:355本)
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jahlwl · 5 years
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魔界の思い出
大阪市××区××東にはM山公園という大きめの公園があるのだが、魔界になってしまった。魔は森としてこの世にかたちを成し、ただのサクラやらドングリやらの木と遊具があった場所が、あっちゅうまに数えきれないほどの樹木で鬱蒼とし、光の入らぬおどろおどろしい空間になった。もちろんひとが入ったら十中八苦テンサゲなことになる。多少なりともシックスセンスのある人間はそこに蔓延る魔を感じ魑魅魍魎の気配で恐怖、ない人間でも理屈抜きでここはやべえと分かるレベルだった。
最初は小さな気づきだった。こどもは遊具で遊んだり球技をしたり意��なく公園内にある神社の前をキャーキャー叫びながら走り回っていたりするのだが、例に漏れず私も同級生とそうやって遊んでいたら、ティッシュのゴミが落ちているのを発見したのだ。自分のではないが誰が落としたのかはわからない。
「こんなところにこんなものを落としたままで大丈夫だろうか」
と思った。 まだ魔の森が形成される前のことだった。ゴミが落ちていたくらいならふつう気にならないだろうが、遺伝でほんの少しESPのあった私は、本能的に兆候を感じ取っていたのかもしれない。 怪奇現象が因果に組み込まれやすい血統だったため、人ならざるなにかを無意識のうちに検知し畏れがちだったのであろう。××区は幽霊が残したという着物の片袖が今でも保管されていたり、区の境目にいくと一定の人々を狂わせる力を持つ地霊のような存在がいたりして、M山公園が魔界化したとしても珍しいことではないのかもしれない。後から知ったが公園の神社もDVから逃げてきた女の神様がひっそり祀られているようなところで、のちにホラーとフェミニズムでそれなりにバズる自分にとって、××区以上にふさわしい故郷はないように思われる。
ともかくそのとき私はゴミを無視した。片付けたほうがいいのではと思い一度はしゃがんだが、周りの子がほっとけほっとけ〜という感じだったので結局触れずに行ってしまった。この街では真面目くさってゴミ拾いなんかするやつは置いていかれがちなのだ。これがダメで次の日からたちまち公園は魔の森に変容していった。
予知していながら自らの流されやすさ、怠惰によって危険を回避できない。このパターンが多い。院生時代、在日コリアンの歴史研究のためI市へ1日滞在した。I市は母方の実家つまりムダン=口寄せ師の血統のルーツ(日本でのね)であり、私が泣く泣く捨てたイエのかたわれの地であった。複雑な気分で見慣れた景色を目にするたびに無言でものおもいにふけっていたが、実はロイヤルな血筋の韓国人留学生、服は地味だが体や指の動きがすばらしく無自覚なエレガント、と一緒にフィールドワークするのでそこそこのウキウキが緩和剤となっていた。
フィールドワークの内容はすばらしく、あ〜色々考えたけど来てよかったな〜という気持ちになっていたころ、戦争時に日本で捕虜となったロシア人兵士の墓に着いた。墓自体にへんなことは何もなかったのだが、同行者のひとり、30代くらいの男性が結構雑に近づいて観察しており、(手をあわせてご挨拶してからそういうことしたほうがいいんじゃないかな、失礼かも…)と思っていた、しかし初対面だったこともありなんとなく口にするのをはばかって何も言わなかった。
夜、京都へ帰って布団に横になるとテキメンに彼らは現れ、天井に発生したみえない渦から発せられる謎の圧力(回転していた)によって私は1ミリも動けなくなってしまった。圧迫されて苦しい。いわゆる幽霊なのだろうが幽霊にもざっくり分けて二種類ある、人格が残っているのと、とっくに人格が分散して悪意そのものになっているパターンだ。今回は後者で、さらに圧倒的に向こうのパワーが上だったため早々に私は手立てをなくした。「なぜ私なの、失礼なことしたのは同行者じゃない」と文句のひとつも言いたくなったが、見ないふりした私も同罪か…という気になって申し訳なかった。異国の地に連れてこられて理不尽な目に遭ったという点では似たり寄ったりだし。あるいは、幽霊というものは的確に弱いところをつける、幽霊として実体化(妙な日本語になるが)出来る人間を看破できるということなのだろう。そのうち渦の回転にあわせて此方もぐるんぐるんと回されているような状態になり、意識は飛んだ。
気がつけば無窮の白いだけの空間で知らない女が立っている。彼女が「後悔だらけの人生」というフレーズを延々つぶやき、つぶやきはやがて彼女の口から出ているというより空間全体から響くようになり、気色悪さに言葉を失っていたところ眼前の一対の眼球が回転しはじめいよいよ恐怖のどん底になった。身体操作は阻害され、視線を逸らすことはできなかった。まるで磁力でひきつけられているみたいに。眼球の回転が速まるとともにこちらも目が回ってきて、頭痛や吐き気すらした。気持ち悪さと痛みが限界になり、再び意識を失う。
目が覚めると朝の自室で、太りすぎたヨトウガの幼虫のごとく私は横たわっていた…気持ち悪さは残存している。身体もぐったりだ。しばらく横になったままでいるしかなく、動けるようになったら即座に電気をつけた。
というエピソードに代表されるように、危険を予知していながら決断せずにいたせいで回避できない、ということがじつに多い。根本的に、自分の力で未来を変えるスキルが欠落しているのだと思う。あまりにも予知した未来を変えられなさすぎて、深い諦念と自己肯定感の低さをもたらしている。そのため現実に介入して望みの結果へ持っていくこと、実行スキルを持ったバディをずっと求めている。
件の魔界は二段階の変化があり、はじめは私がゴミを無視した次の日、公園の樹木が茂りに茂っていて森になりつつあった。魔なるなにかも存在していたが、むこうみずなこどもたちが探検に入って運が悪ければオワオワリ、運が良いなら恐怖で逃げ帰る、おとなのなかで公園に足を踏み入れたものの一定数は狂い、狂わなかった人間は二度と入ろうとしなかったくらいで済んだ。この時点では樹木が爆発的に増えてももとの公園の面影は少し残っていたが、公園はもう一段階変化を遂げた。
数日後、私は国道…線を南一丁目の交差点から区民ホール方面へ向かって歩いていて、ちょうどM山公園が目に入る地点に来た。公園は敷地すべてが瘴気たちこめる暗黒の樹海になっておりこの世のものとは考えられぬ見た目になっていた、ちょっと離れたところにいるにも関わらずそれ以上近づかない方がいいと察するほどで、加えて公園から出てきた魔が出現していた。魔は目を凝らしていればぼんやり見える透明な球体で、意思があるのかないのか、跳ねながら移動していた。
思わず「こんなところまで?!」とつぶやくと、近くにいたおばさんが「最近はこんなんやねぇ」と返答した。彼女も、他の街の人々も、魔界に成り果てた公園とそこから出ずる魔物が存在していても平生の調子で、何喰わぬ顔で生活を続けていて、対策方法とかは特に考えてなさそうである。
M山公園が魔の森になってしまった世界線で、私は同級生とドッヂボールに励んでいた。運動は好きではないがこの球技にだけ小学生の自分は熱中した、もともとサイドスローで迎え撃つ方にとっては私の球は方向を予想しにくく、攻め手として評価があったが守備は凡以下つまりピーキー駒だった。時間を経るにつれ皆がサイドの軌道に少し慣れてきたため新たな技を欲しいなと考えていたところ、おもちゃの魔法ステッキを拾った。
それは明るいピンクのハートのような意匠に黄色の持ち手、素材はプラスチックで毎クール発売される戦闘ヒロインもののグッズと似たような感じだったが、思い返す限りこんなデザインのステッキが出てくるアニメはなかった。一緒にいたエリカはさっそくこれを持って皆のところへ行こうとしたが、私はあまり気乗りしなかった。アニメのグッズじゃないのに魔法ステッキが製造されるなんてこと、あんのかね? 100円均一なんてまだこの時代にはないぞ。なんとなく不安があった。
ステッキを所持したままドッヂボールのコートに入ると、身体はすべきことを分かっていた、私はステッキを皆に見えるように持って上げ、奇妙なふりつけをしてからボールを投げた。誰も私の放った球を受けられず、秒でドッヂボール最強になってしまった。 当てたあとのこぼれ球を外野が回収して内野の私に戻す。またステッキを見せて踊って投げて当てる。この日私はちょっとしたヒーローになったがうすら寒い予感は続いていた。
帰り道、エリカが家に寄れというので上がると、彼女はステッキを分解したがった。こういうおもちゃにはたいてい中にラムネ等の菓子が入っているはずだと。まあそうだね。コンビニとかファミレスとかにあるわな。でもこれは開けたくない。このステッキは確実に人智を超えたものであり人智を超えたものの中身なんて見てもろくなことにはならないよ多分。
嫌だったがエリカの方が気が強いのでやっぱり開けることになってしまった。中はエリカの予想通り駄菓子で彼女はテンアゲだったが、私は相変わらずダウナーだった。魔法が市販の菓子すなわち資本主義のかたちをしているなんておかしいからだ。ステッキは魔界公園に由来するものだと直感したが、人智を超えたなにかと資本主義が合体してしまうとき、街はどうなるんだろうな、とぼんやり思った。
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