Tumgik
#虹がみ絵師
europiumoon · 19 days
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禾乃登
「最近、〇〇さんはお米どうしてるの?)」と言う話題が上がる。その部分に関して、私は世間とは切り離されているからわからない。と、言っても自分が、自分の家族がお米を作っているから、困っていないっていうのが実情。ぶっちゃけ、去年できた新米?駒井?もう全然残ってるし、まぁ売っていないっていうのが大きいんだと思うんだけどね。タイトルの通り暦の上では秋になった。お米も収穫されて、だんだん解消されていくであろう。8月頭でも、なんだか7月より過ごしやすいかなぁって思ったけど、さっきニュースを見ていたら、観測120年の中で1番暑かった?らしい。平年より1.7度位高かったらしい。そりゃそうだよね、滝のような汗をいつも書くから、多汗症になってしまったんじゃないかってちょっとだけ不安に思った。まぁ今日も、9月になってから初めての平日で、外に出たら、8月よりも過ごしやすく、風も吹いていて、いつもより少し早く外に出たから、良い始まりかなぁって思ったんだけど、そんなこともなく目の前の踏切で、運転見合わせになってしまい、遅れてしまうかと思った。
9月になると、世間でも秋の話題がたくさん出てくる。月見バーガーに、お芋のフラペチーノ、栗ご飯、1杯秋を感じる。雑貨屋さんでは、金木犀の香りが漂っていて、なんだか寂しくなった。秋はなんだか寂しい。冬の方がもっと寂しいかもしれないけど、の秋の容器がなんとなくだけど、寂しさを思い出す。
先月末に、一足早く芸術の秋を女神と楽しんだ。ろくろの体験をした。台風と被ってしまうと予報が出ていたので、雨の中やらなきゃいけないのかなあってちょっと嫌だったけど、結局台風はノロノロ運転だったし、私たちがろくろ回している間、移動時間と雨は降らず、家にそれぞれ戻ってから雨が降り出したので、なんやかんやよかった。東京に戻ってきてから会う彼女は変わらず、美しく可憐で聡明で、私の憧れの人だった。夢のために学校に帰りたいた。彼女は、優秀な成績を残しているようで、短期留学をしようかなぁと目標を立てていて、かっこいいと思った。彼女がいるおかげで、私は頑張れるんだ。陶芸の話に戻り、私は小皿と小鉢、彼女は小皿を2枚作った。夕薬を塗ってくれるみたいで、3ヶ月程度で出来上がり家に届くらしい。私は小鉢にほうれん草を入れたいと思ったので、黄色山吹色をえらんだ。とても楽しみである。
その彼女とはまた明日会う。彼女のためにこっちに戻ってきたのは過言でない位ほんと。
芸術の秋には他にもあって、この前バブーシカを編み終わったので、今はクラッチバックを編んでいる。大きめのカバンを編むのは初めてなので、まだできないかなぁって思いながら作ってるんだけど、徐々に出来上がっている姿に愛情が湧く。早くできるといいなぁ。
今月には海外旅行が待っている。海外に住む友人に、会う約束をした。恋人にも了承得た。語録年の付き合いになるのかなあ。彼女に会うのはすごく楽しみ。ゲーム友達がこんなに続くと思わなかった。楽しむためにも、なぜか最近忙しい仕事を頑張ろうと思っている。
恋人が、お土産にういろうを買ってきてくれた。そのこと自体が嬉しくて、幸せに浸っていたら、案の定恋人は賞味期限当日にあれよ。あれよと忘れた。ういろうを持ってきた。私は白色のういろうが好き。そんな恋人と今日の帰り、たまたま同じタイミングになって一緒に帰った。電車の中で席が開くと、自分の席を確保していたのに、今までは。だけど、今日は珍しく私に席を譲ってくれた。感心感心。そんな彼に昨晩は絵本を読んだ読み聞かせかな。3本の金、髪の毛のお話と何か後気がする忘れちゃった。一応、写真日記を続けていて、昨日のスーパー行く前にエントランスに出た時、虹がかかっていた。思わず同じ居住区の同期に連絡を入れたけど、どうやらいなかったらしい。ハッピーを共有できる相手がいるといいね。そんなもんかなぁ。今日も言葉で文章を書いてみました。今日はとっても眠いので、添削せずそのまま載せます。余裕が出たら修正しときます。終わり
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そういえば、学会に恩師いた
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moonrobe · 1 month
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短編集
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『Dessert blanc: 白い短編集』
白く柔らかな物語たちを集めました。 【収録作品】僕のことを話そう/君の口癖/雨に咲く/僕の遺書が届くまで/心をめくれば/彼はかわいい/First Kiss/かくれおに
『Dessert noir: 黒い短編集』
黒く堕ちていく物語を集めました。 【収録作品】たとえば私が死んだら/雑音の中で泡沫/モノクロの嘘/雨だれ/回遊魚たち/泡雪の夏/ゆきしろ/ルミナス/たとえば君が死んだら
『Dessert rouge: 赤い短編集』
赤く残酷な物語を集めました。 【収録作品】椿が落ちた日/初期化/冷たく光る虹/どくいちご/夏の破片/遊ぶ糸は雨に溶けて/夢の跡/春と海月
『Melt Dawn: 微睡む夜明けの短編集』
闇が溶けていくときを描がいた物語たち。 【収録作品】夜には猫と戯れて/わらび/大人になっても/空に手が届かないなら/隣にいるあいだに
『感傷現像: すりむける心を写す短編集』
ひりひりするような痛みを孕む物語たち。 【収録作品】腫れあがる嘘/僕を君の十字架に/カレイドスコープ/暗室/モザイク/Without You/焼かれた瞳/珈琲に蝶
『虹の影: 恋のグラデーションが射す短編集』
セクシュアルマイノリティの人々に触れる物語たち。 【収録作品】蒼い朝/自由課題/フミキリ/汐の約束/ホットコーヒー/夜の水平線
『OVERDOSE: 致死量の闇を飲む短編集』
読後感がどろどろと重く胃もたれする物語たち。 【収録作品】Kill me,again/心をちぎって/雨夜の月/息をするだけで/セルフィーポルノ/騎士の夜
『徒花ほろほろ: 実らない恋の短編集』
どうしようもなく報われない恋を綴った物語たち。 【収録作品】つくりあめ/ナイフになれない/綾織りの恋/雪月夜/Second Chocolate/咲かない花
『エンドロール: 終焉を迎える短編集』
それぞれのおしまいのときが迫る物語たち。 【収録作品】嘘つきな熱/Magical Cigarette/羽化/夜、ワンルーム、ふたり。/消える星/オーロラソース/フラット
『Frozen Sexual: 凍りついた性の短編集』
心を蹂躙され、死んだように凍てついた性を抱える人々の三本の物語。 【収録作品】あと数秒で/氷点の檻/君をつなぐ
『少年たちの恋: 彼の想いを綴る短編集』
好きになってごめん。でも言わないのも苦しくて──甘々から鬼畜までのBL作品集。 【収録作品】僕らは変われない/七色のガラス/君を失う前に/イロチガイ/LUNA PAIN/片想い
『ふれられない: 指先が彷徨う短編集』
君に届かない手が虚空に落ちる。この想いは伝えてはいけないのかな。 【収録作品】ON/OFF/茜雲/彼の副流煙/絵本のあいだ/凛夜に/恋が灯るまで/隣を歩く
『Black Labyrinth: 病んだ迷宮の短編集』
病んだ心が真っ暗な迷宮に迷い込んでいく、九編の短編集。 【収録作品】 ZOMBIE VOICE/片羽の鏡/カゲコイ/ボーダーガール/花冷えと月/病んだ波/Untitled/新緑の釘/落ちた虹
『影法師を連れて: 翳りがつきまとう短編集』
消えない痛みで心が翳る人々を描がく短編集。 【収録作品】いびつな残響/星降らぬ夜に/シルエットグラフィティ/削除未満/雪が降る海の中で/浸された翼/桜散る/雪に溶けないように
『花ひとひら: 千花模様に捧げた短編集』
『短編工房ミルフルール』に掲載した作品のうち、選りすぐり五編を収録した短編集。 【収録作品】雪の声/愚かな手/ラストシーンクロスオーバー/悪戯なショコラティエ/戻らない桜
『Limit Zone: 極限に至るまでの短編集』
頭の中も心の奥も、極限状態へ堕ちていく──ぎりぎりに追い詰められる精神状態を書いた中編三本。 【収録作品】雪の果て/抜殻の潮騒/陽当たりの良い場所
『あやとり: 縺れて揺らぐ恋の短編集』
感情が絡みあって、関係が縺れあって、恋心は揺らめいていく。「好き」がこじれた人々の中編三本。 【収録作品】夜から月をすくって/LOVESICK/君が溺れる深海
『真夜中の眩暈: 遠ざかる意識の短編集』
熱で正常な判断がつかない深夜のような短編集。 【収録作品】一夜の発熱/ひらりこぼれて/不等辺三角形/Hollow Lover/花曇りの行方/失せものの君/君は押し花/氷中花/延命契約/天使の着信
『夜に光る花: 妖しく危うい絆の短編集』
「好き」という想いがちらついて、揺らめいて、しっかりつかむことができない。そんな中編を三本収録した、とまどう恋の一冊。 【収録作品】Monotone Stars/夜に羽音/ゆらいでひらいて
『磔のカメリア: 消えない罪の短編集』
愛したあなたのために私は罪を犯す、その罰にあなたを失っても……罪に堕ちる短編集。 【収録作品】桜の残響/紅玉の声/いつかの彼女/穢れた紅葉/白桜の頃/Backstreet Teens/口封じ
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ophelia333k-k-k · 2 years
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2022年12月13日
暗闇 見つめている二重らせん 週刊誌の最後のページ 孵化する 孵化させる 目が覚める からっぽのまま 赤ん坊の手を握る 哲学ニュース 強度 占星術師 と打ったら変換される 性占術師 学生時代 最も力を入れたこと 死は幻想である 愛、あ、あ、あ、名前を教えて なりたいもの わたしが 明るい世界 明るい未来 クビになったドラッグストア 礼拝 お好み焼き チューニングの狂った 歌 聴こえなくなるまで 聴こえなくなるまで featuring あなたのこと 声 死について って誰も知らない経験していない から 駆け込み乗車 禁止 お兄ちゃん お兄ちゃん 扉を開けて 機内モードで延命する アジテーション はやくしたい 遅く 結婚 まん防 イデア的には ずっと一緒がいい よね 今だけ無料 アジテーション テナント募集 の 看板 らすとくりすます とぽろじー 言葉で考えるのをやめる あ、あ、あ、 図式化 ズキズキする 監視されていた 白い部屋 女衒 パッチワーク フランケンシュタイン みたいに 愛と幻想と 愛と幻想と 糸 ほどけていく ことを想像する ジャスミンを銃口に 営業系総合職 死んだ瞬間の聴覚について 死んだ瞬間の聴覚について のように のように さようなら 魔法少女 ハートフィールド 歌う メヌエット ピーチ姫の テトラポット アストラル界 あなたの 吸い込まれる ダム 死体画像 すぐ会いたい女子が急増中 アカツクシガモ 京都市植物園 振り回す キャリアチェンジ された アルバイト する このサイトにアクセスできません と 声が して振り向く 昨日 のことを覚えていない 迷宮 のようだと うわさのベーコン クルトン コーラ・パール ゾラ ほら、と 初音ミクの額から垂れる汗 花園神社で 迷い込む 見世物小屋よ 一生バイト ポケットモンスター 正解を引き当てるまで やる気が出ないな 英単語帳 ランボーを読んでしまったなら ロックンロールはそう ホテル暮らし 空調の音 Jアラート 星座を結ぶ ロックマンエグゼ lain rain ruin  ビスク・ドール 野良犬 奈良へ向かう列車 アーレント 現実感 人生攻略サイト 灰と は 意図 思考 回路の中を むさぼり食う 吸う 空気 止まった ままの 子宮的な エリア 嘘をついたまま死ぬ のね ルビンの壺 12ポイント stray sheep と 動詞動詞動詞動詞 同時的に 田中角栄 魔人ブウ 犯す 壊す 作る 波打つ わたしは 殺す 生かす 咲く 咲かす ライフハック 死 冷蔵庫 咲かす 飛び立つ やわらかく もやもやと ばたばたと 解毒する 夏休み 向日葵 消滅した 蝉が鳴く なく 無く 咲く さ さ さ 教育する アナイス・ニン 逃げ出す 逃走する 闘争? 領域を広げていく 閉じる 閉じこめる 閉じ込められた 布団の中 宇宙のように 宇宙そのもの 高橋まつり 滅びた 100年後のことを考えて 文章を書く 脳みそから溢れ出した 白い水着 黒いタイツ 道化のように 大天使のように 借りる 回帰する アカツクシガモ 成長すること 天秤のことを考える by  this river ラブ&ポップ 脳破壊 快楽 シャドウ・ワーク 子宮口から この世界の果てまで 共同体 忙しい 忙しさ exclusive みんなのレビュー 連帯 証明するために ランキング もっと欲しい あなたらしい 瞬間に 祈る手 summer 上映する ロングヘアー 偏差値 ピアス 18個  生き延びる ラリる 刺さった 反射した 発射した 家畜人 ホワイト���イズ 空間 依存症 白い 微分不可能な やわらかい その曲線 エゴサーチ バーモント・カレー 姦淫する 階段 聖書 夢の中に出てくる 中島らも 他人の日記 読む 話す 歌う ような気がする そんな感覚が 一時間天気予報 ペヨーテ ぐるぐる回る 永久に 永久的に 結びつけた 途端に壊れる ぱりん、と ふらっと 消えちゃいそうな気がする 意識が高い 高低差 風圧 やさしい言葉 インターネットのグロサイト 巡る 再度 巡る 繰り返していた クリスマス サンタさん 産道 乱視のまま 今日も生きている 息をする あらゆる 虹色の 永久に理解されることのない強度 氷点 貯金やダイエット レポ漫画 面白くなる 国語辞典 解剖する やまい、だれ 芽殖孤虫 ひらひらと 眠る ゴミ出し 擬音一覧 シーシュポス 間違った注文 集める 女性が一生で排卵する卵子の数は400個~500個と推定され 細胞膜 ずきずきと 痛む手 うつらうつらと その指で 欺瞞 マッサージ されたまま死ぬ アイライナー いつかは終わる 旅 続いていく 気持ち悪い、 と少女 折りたたみ傘 出会う 解剖学の教科書 ホーリー・マウンテン もやし 食物繊維 的な ひらく 伸びる 匂いがする 恥丘 裏切る 一本の木 待ち続けている 市民会館 明かしえぬ共同体 ムーミンたち ムーミン谷へ 向かっている ヤツメウナギ もし仮にそれが ハッとする 気がつく 失う 海のそばで グランドメニュー 幽霊 ピアスの穴 カッターナイフで切る 舌を 下へと 血が出る 地が出る前に ここからいなくなる 踊る 大雨の中 浴びる 天高く 土砂降り もっと 濡れてしまいたい 溶ける あらゆる種類の動詞 固着した エディプス・コンプレックス 身体を売る 眠りにつく べたべたした くすぐる 太もものうぶ毛 のように 行こうね ずっと一緒に 逆にする 黒板に描かれた 天使と怪物 流れとよどみと 恋と革命 そのままの 君でいてね イデオロギー それとも 触れる 手に 手のひらに その温度を そっと撫でる ように見える 青ざめた 顔 目で 浮き上がる 物流倉庫会社 キスをする どこにも行けない どこにも行けない 憂鬱な夫婦 中絶用の 願いを書く 七夕 永遠に落ち続ける夢 人生ゲーム 青いピン そのように 性行為のやり方 鍵付き完全個室 運動会 発熱 保健室 はつなつ 人生経験 終わりゆく 肉の厚さ 海馬 言語野の 衰退 ダウンロード数 数えていた 新しい生活様式 リズム 物語ること 豊かな 再生回数 氷 覆われる 世界すべて 素数のように 感じる 解体 怒らない? 起こらない、何も 可能性が失われていく 研ぎ澄まされていく 失われていくことで 何者かになった その平らな牧場 忘れてきた お持ち帰り する 立派な 飛び降りて 刻まれた 胎児のように さえぎられる 海岸には小屋があって 喧嘩をする 白鳥 食べられる 汚い 穢れてしまった 純粋なもの 銃を撃つ 一発 チェーホフ、どこへ行ったの? と母親が階段を上がってくる 切符をなくしてしまったままで 生き続けている気がする 少女には 晴れ 絵日記は かすれてしまった とうに 音楽にはならない 寒天培地の上で 有性生殖する していた した方がいい 人生経験 ペットボトル HPVウイルス 頭のない 風邪総合 目をさます 神経系 ポーチの中で 白い粉になった 睡眠薬 遠くの方へ、遠くの方へ 並べられている 全校集会 鳴らされて 走る 望遠鏡を 覗き込む もうすっかり 子宮頸がん 夢中になって 標本にする どうやって? 悟りについて 五億年ボタン 走馬灯 一週間くらい考えてもいい? 愛妻弁当 ぷっちょ の容器でオナニーする カンブリア紀の 海中生物やわらかく モニターの奥 夏の光 ぴったりと 豊かに 遅延しながら 本間ひまわり いま、を指差す指の先 爪の長さ 変わって 一括見積もり ふざけているのではなく 頭痛 左側 ありがとう こんにちは おはようございます それは愛ではなく の ような 夜行バス 棺 出生外傷 の あなたは ロビンソン トリップした 虹色の女 devenir ひだ 開く 一枚一枚 めくっていく 匂いがする 工場の赤ん坊が コンクリート 嘘だった あてのない 意味のない 海 潜り続ける 潜水艦の中で 夢を見ている 象徴的に もっと速く 飛び立つ 自壊したい 鯛 平らな 館内における密を避けるため 破れた 四つん這いになって するだろう 想像 するだろう 未完のままの もはや戦後ではない 未亡人 ぷろ、ぱかんだ 重量と恩寵 根を 肉体が壊れていくのは かもめ 肉塊 台風が来る前の夜 アオカビ もっとたくさんの地獄 天国は通り 過ぎては消えていく スーツの人が通り過ぎていったあとの 匂い 大人の匂い 食器返却口 この席の使用はお控えください アルコール消毒 セーブポイント 豚 のような女 と 猿の ような 男が出会う 死体ごっこ バラバラに 組み合わせる 英単語帳の例文みたいに 死に近い コンク���ート 裂け目 洗浄液 メリークリスマスの Yahoo知恵袋 真理があると言われている そこにある 死んだあと魂はどうなるの? と子どもが尋ねる 何グラムの 前世の記憶 当たり前の事 トンネル 潜り抜ける音 夢の中の休憩所 自動販売機 光 光 夜の闇に飲み込まれないように コンビニエンスストアは灯台として 鳴りやまない 崩れていく 昨日 来ない 来ている すでに いま 冬の ま、ふゆ ま 電気ストーブ あたたかく すりつぶす 通勤・通学 するための列車 眠る 折りたたまれたヒダ 予言する 1999年 産まれ た 朝 ねむる ねむる もっとよくなる 地方都市
夢の中では 現実的な 現実的なもの 親ガチャ 100年後の 2000万年後の 想像していてね 空っぽの脳 おばさんが入ってくる大量に 魚 飛び跳ねる 誰も見ていないところで 老人の声はデカい 無が無限に膨らんで 恒星たちは爆発し きっと届かないまま ゲーム実況見ていた 二年間 だった気がする だった気がする この区域で路上喫煙をすると 一千円の過料が科されます と どこかに書いてあった 教科書に落書きをしている間に 終わっていた もっと濡れたい 雨に 幼形成熟 恋と革命のために 太郎 花子 由香 香織 紗耶 話題のツイート 温泉むすめ 逃れてゆけ 逃れてゆけ 自撮りしているふたりを 見つめる 目 目玉 浜辺で 白く 白く 白く 白く 境界線はほどけた もう一度 あまい 糖衣錠 統一的な 像 増殖する お支払い方法 まとめサイト この世界の秘密 ねじれたソーセージ 青い 白い 脆い イオン・モール 迷子になる 歌を歌う 歌っていた 冗談でした あらゆる 情報商材のために すべて ひとつの 自己啓発 は はいいろの ノイズで 
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iconomiccc · 2 years
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深々と燃えるような身のうちの炎と、絶好調について。
正確な日時を調べると、私が初めてtumblrでリブログしたのは2011年10月21日のようです。という事は、今月21日がきたら私がこのブログを開始してから11年がたったということになりますね。 この11年間ほぼ毎日欠かさず更新を続けていますが、今が一番楽しくて、tumblrにおける「創作」、「私の美意識の発露」ということを意識してリブログをしています。 tumblrの1日の投稿数の上限は200件です。私は調子が良いと1日の間に200件以上の素敵なpostをあっという間に見つけてくるので、すぐに上限いっぱいになってしまって、制限が解除される時間まで待たなくてはならなくなります。 この夏精神科の閉鎖病棟というとんでもないところに一ヶ月半入院していましたが、退院して仕事にも復帰して、市の担当の支援員さんや精神科の主治医や会社の上司や家族や親友、私の大切な人たちに私がつくづく語ることは、「今回、あの病院に入院して良かった」「とても辛くもあったけど、かけがえのない貴重な体験を通して、得るものがたくさんあった」ということです。 実際、今、私は、あそこで流れていた時間や過ごした時を、出会った人たちを愛おしく思い出し、「まるで竜宮城のようであったなあ」と懐かしさと切なさで胸をいっぱいにしているのです。 これはうつ病を発症して会社を辞めなくてはならなくなり、社会復帰するためにリワーク(精神障害者就労支援施設)に通っていた時にも似たような感覚を覚えたのですが、 「精神病の人たちが集まっているところ」なんて聞くと、「社会的弱者」、あるいは「近づくのも恐ろしい、何をするかわからないやばい人たち」の巣窟のように感じてさける人も多いのでしょう。 でも、私は自分が精神障害者という当事者であるからだと思いますが、 「そこ」へ入って行って、性別も年齢も経歴も色々な人たちと会話を交わし関わると、病気の原因になっている心の深い部分の傷は、私もみんなも「同じだ」、と感じ、普通に生きていると互いに曝け出す機会はそうそうないであろうその傷から生まれる弱い部分を見せ合って、互いを許し、認め、共感しあうことによって、何か「人間の一番美しい部分」に触れることができたような気がするのです。 病棟で私の隣の部屋に、私より先に入院していたおそらく40代後半の女性の患者さんがいました。 彼女はのび太くんを女の人にしたみたいな容貌で、やせっぽちでいつも膝下のズボンを履いて度のきつい眼鏡をかけていました。不安障害があり、ほんの少し目の不調があれば泣きながら「眼科の先生にいますぐ診てもらいたい」と看護師さんに訴えたり、「夜中に自室に看護師さんがきて勝手にロッカーの鍵を開けられて荷物を漁られている」と涙ながらに他の患者に相談したりするような方でした。 その方が、私が投薬の時間にとあることがきっかけでひどいうつ状態になり、ホールの椅子に体育座りして動けなくなっていた時に、そばにきて一生懸命、一時間も慰めてくれたのです。 ほんの小さなことで、健常な人から見れば異常なほどに落ち込み、傷つき、不安になってしまい、泣いたり食事がとれなくなったり体調を崩してしまったり、最悪な場合は命を絶ってしまうような病気。 同じ症状を持つものとして、「その気持ちわかるよ」「大丈夫」と、言葉を尽くして一生懸命私の肩をさすりながら慰めてくれた彼女のことが、お世辞ではなく女神か天使のように思えました。 確かに、閉鎖病棟なので「やばい状態」になっている人もいます。(だから入院しているんだしね) 廊下を一人でぶつぶつ何かと交信しながら話して歩いている人もいれば、暴れて物を壊してしまったり、部屋のドアを何時間も「助けて、ここから出して!!」と叫んで叩いている人もいました。 確かに「異常な状態」であり、怖いんだけど、そういう人たちも「病気で」そうなっているわけで、先生に診断してもらって処方箋のお薬が合えばまるで見違えるように良くなって、普通ににこやかに挨拶をして、会話を交わしたりできるようになるんです。 私としては自分が精神病の疑いがあることから目をそらして病院に行かず、治療を受けてない健常者の方がよっぽど危険なやばい人、だと思います。 私が退院してきて親友に電話でこのことを伝えた時、彼女は「芸術家というものはそのほとんどが、精神的に健常の域を超えて辛い思いをしたり、生きづらさに困窮することがある。それでもその経験を糧に彼らが作り出す「芸術」は、健常者のわたしたちに見たこともないような鮮やかな世界を見せてくれて、救いを与えてくれる。絶対に必要な人たちだよ。 いこちゃんも、そうだと思っているよ。」と言ってくれました。 そして、「元気が戻ってきたらまた創って。詩でも、絵でも、ビーズのアクセサリーでも、なんでも。私はいこちゃんのセンスが好きで、創り出すものが好きで、楽しみなんだ。だからまた、創って、見せてほしい」と言われました。 その時、 私は、私の生きている証というか、存在意義というか、弱っていた私の命の炎に、焚き付けの薪をドバッとくべてもらった気分になったのです。 彼女は大学の同級生で、もう二十年以上の付き合いがあります。私が自然を愛しながら何かを創りながら生きてきたその生き方を、愛し、尊重し、一緒に歩いてくれた人でもあります。 ありがたいことにこのtumblrでも私の創る世界を愛してくれるフォロワーの方が何人かいらして、熱いメッセージをいただくことがあります。 そんな時、今までは謙遜することが多かったのですが、今の私は自分の中の「創りたい」という炎に怯えることなく、真っ直ぐに見つめ、「そうか、燃えたいのか、では燃やそう、」と肯定し、楽しく創ることができているように思います。 何も考えずに歩いて行った先で、自分のアンテナに引っかかった美しいpostを200件精査して、アーカイブに並んだ時の���や色味の調和を見ながら���ブログする。 まるで一枚の永遠に続く綺麗な布を、拾ってきた貝殻や露や花びらや骨で飾って織るような行為。 ちっとも苦ではありません。 楽しいからできている。 楽しいから続けていられるんだろうし、私が楽しく創っているから、見ている人も楽しいんだと思います。 このブログのタイトル「涙ぐむ眼」は、宮沢賢治が故郷の少年院の庭に作った花壇のタイトルです。涙を湛えた瞳の形をしたその花壇は、まつ毛や虹彩や涙丘それぞれを表すにふさわしい種類の花々で作られています(涙丘の部分は睡蓮を浮かべた小さい池になっている)。 中学の頃、友達が誕生日プレゼントに透明の小さなビーズの球を数粒、くれました。 「いこちゃんの涙みたいと思って」と言って。 私はそれからずっと、露や真珠の粒が好きです。 狂人と紙一重のところまで心を飛ばして自然と交わり、そこから詩作のインスピレーションを得ていた賢治の作った「涙ぐむ眼」と、すぐ泣くけど、泣く時は一人で泣かなければならないと思いこんで自分を許さなかった若い頃の自分を重ねて、11年前、このブログのタイトルに据えました。 今、私は今までで一番元気です。 これからも日々楽しんで此処を創っていきますので、楽しんでいただければ幸いです。
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124770353 · 4 days
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20240918
琥珀🎸✨🔥🎵 @c90fd72c0f0341f 2024/09/18(水) 23:23:39 Replying to @ojro_men やった😆🎶嬉しい💕 伊達信長 @hi___ro32 2024/09/18(水) 20:15:59 Replying to @ojro_men 何とかお月様🌝見れましたね。 おさむちゃんと同じ時に見てたら嬉しいのになぁ😉 きしめんRI-nem @rijooki 2024/09/18(水) 20:00:05 Replying to @ojro_men かっこいいキーホルダーにしか見えません😆 琥珀🎸✨🔥🎵 @c90fd72c0f0341f 2024/09/18(水) 19:36:26 Replying to @ojro_men なんじゃこりゃ😅 全部輪っかじゃーん😂 できたときの脳汁すごそうだけどね🤭 くう間もん @kasu3iro 2024/09/18(水) 17:40:57 Replying to @ojro_men 🙂‍↕️🤯チャレンジ!!!!👏👏素晴らしい!!👏👏☺️ ⚡️☔ゴロゴロ🌩️⚡️NOWですー💦 むーちょ(むーちゃむーちょ) @ringonoDANGO 2024/09/18(水) 17:35:46 Replying to @ojro_men 丸がいっぱ〜い◎◎◎◎ 前フリぐーじさん がんばってくださ〜⸜( ˆ࿀ˆ )⸝⚑ megmeg🐥🌸🐰 @megmeg_fblc07 2024/09/18(水) 17:19:21 Replying to @ojro_men あ〜また買ってる〜😆💦 常にチャレンジし続けるぐーじ🐥❤️‍🔥✨ スマイルりん @FT_lovelysmile 2024/09/18(水) 17:12:48 Replying to @ojro_men 師匠がそれを言っちゃぁ〜w ぜひ、それがバラバラになった絵を待っておりますー 😊 ありひろちゃん @arihiro_CHAN 2024/09/18(水) 16:12:26 Replying to @ojro_men おはようございます さっきまでは晴れて暑かったのに曇って来ました 夏がなかなか終わりませんね 今日も甲府は猛暑でした😓 あられ @0416_haha 2024/09/18(水) 14:24:35 Replying to @ojro_men こんにちは😊
月見バーガー🍔 食べました 今日もがんばろ〜 琥珀🎸✨🔥🎵 @c90fd72c0f0341f 2024/09/18(水) 14:14:16 Replying to @ojro_men おはようございます😊 中秋の名月見たんですね🌕 今日は満月ですがそちらは見られそうにないのがちょっと残念🤏 gash @a_kie_1123 2024/09/18(水) 14:07:39 Replying to @ojro_men おはよーございます😊 まさに、今、雨が振り出しそうです☔⚡️ はい、綺麗なお月様でしたね🌕 きしめんRI-nem @rijooki 2024/09/18(水) 14:04:54 Replying to @ojro_men おはようございます☁ 今日雨なの知らんかったぁ
初めての日高屋チャレンジしました🍚 めっちゃドキマギした〜! megmeg🐥🌸🐰 @megmeg_fblc07 2024/09/18(水) 13:56:47 Replying to @ojro_men 体調も具合いわる子でちょっとヤバいです😅 心配なので午後から病院行ってきます🏥💦 おはよおさん🐥💓✨☁️ むーちょ(むーちゃむーちょ) @ringonoDANGO 2024/09/18(水) 13:50:45 Replying to @ojro_men しごおわ〜ゴロゴロいってむぁす⚡️ 予定が2つもあるのにぃ〜 コスモス聴きながらいってきまーす🚗 sayaka @saya103 2024/09/18(水) 13:48:10 Replying to @ojro_men こんにちは☀️ 夕立的な感じですかね、虹が見られたら良いなぁ🌈 みーにゃん @minyan_3939 2024/09/18(水) 13:35:08 Replying to @ojro_men まもなく雨が降るみたいですが、今日も35℃超えの猛暑日です🫠 昨日お月見できました〜🌕 今日は見れないかな? おはようございます😊 Alice @Alice6499530073 2024/09/18(水) 13:34:52 Replying to @ojro_men おはようございます
少しずつ🤏、秋になって🍂 いくのでしょう…。 ちはるん♪ @chiharu509 2024/09/18(水) 13:00:47 Replying to @ojro_men おはようございます🐹🍚 お月見🎑出来たんですね🌝🎶 ☔降って少しは涼しくなってくれたらいいのに…ね🥹 ちはるん♪ @chiharu509 2024/09/18(水) 12:58:03 Replying to @Fly326Yu and @ojro_men イケメンで優しいってサイコーすぎるよね🥹🩷 yoshino @yoshino3996 2024/09/18(水) 12:36:05 Replying to @ojro_men おはようございます🌞 🌕🐇東京でも見れたのですね♡ 夕方の曇天で諦めていましたが、私も見れました。綺麗でした。 あんみつ彦 @anmitsuhico 2024/09/18(水) 12:17:12 Replying to @ojro_men おささん、おはようございます😃 午前中ひとパラ☔️あったようで、道が濡れております😲 くう間もん @kasu3iro 2024/09/18(水) 12:17:05 Replying to @ojro_men おはようございます☀️ 良いハーベスト🌝(水)に!
ジムの露天♨🌝✨眺めましたお月さん✨🎑 今日の満月🌕どうでしょ?☔ れいにゃん @hydrangea_rt 2024/09/18(水) 12:13:31 Replying to @ojro_men おはようございます! 昨日夜中にお月様、撮りました📸 綺麗でしたねー!! ももくるひめ @momokurumihime 2024/09/18(水) 12:12:47 Replying to @ojro_men おはようございます とても綺麗な月で明るい夜でした🌕 まき @H8_maki19 2024/09/18(水) 12:11:35 Replying to @ojro_men おはようございます😊 昨夜は中秋の名月🌕 今夜は満月🌕だそうですよー😄 いも @imoco123 2024/09/18(水) 12:06:20 Replying to @ojro_men おはようございます☀️ 月が綺麗でしたねー🌕 今日も秋とは思えない暑さです🫠 momo @momochi039 2024/09/18(水) 11:51:05 Replying to @ojro_men 昨日は🐰🌕綺麗でしたね✨ お団子🍡食べましたか??
おはようございます😊☀ あずみ @azm221 2024/09/18(水) 11:48:16 Replying to @ojro_men 月、きれいでしたね~☺️🌕✨ 雨はやだけど曇って欲しいです、暑いので💦 おはようございますか😊 さとみ @remisato 2024/09/18(水) 11:44:01 Replying to @ojro_men こんにちは(*´∀`*)ノ🌞
昨日のお月様🌕綺麗でしたね😊
本日もこちらの予報は36度🌤です🥵 くみくみ @kumikotakuro 2024/09/18(水) 11:40:02 Replying to @ojro_men まだ☀てます😂 くみくみ @kumikotakuro 2024/09/18(水) 11:37:59 Replying to @ojro_men おはようございます😀 午後急に暗くなったら降りますよね☂️ yu @Fly326Yu 2024/09/18(水) 11:37:35 Replying to @ojro_men 関西は、晴天です☀️ yu @Fly326Yu 2024/09/18(水) 11:37:18 Replying to @chiharu509 and @ojro_men イケメン❤️ くもうさぎ姫 @kumousagihime 2024/09/18(水) 11:35:58 Replying to @ojro_men おはようございます☀😊 いなうさ @inausa2508 2024/09/18(水) 11:33:54 Replying to @ojro_men おはようございます🌞 傘持って出掛けるようにします🌂 中秋の名月🌕とっても綺麗で心が洗われました✨🎑 yacoco @yacodean 2024/09/18(水) 11:30:14 Replying to @ojro_men オサヨーございます☀ 中秋の名月キレイでしたね🎑 満月(ハーベストムーン)はこのあと11:34頃〜らしいです🌕 スマイルりん @FT_lovelysmile 2024/09/18(水) 11:30:13 Replying to @ojro_men こんにちは! 綺麗なお月さんでした!! ☔️は、どないなりますか. . 朝から電動自転車を綺麗にし駅前まで行って帰って来ただけで汗💦だくになりました😮‍💨 この暑さは、嫌いです.. remiofan @remiofan 2024/09/18(水) 11:30:08 Replying to @ojro_men おはようございます‼️
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kachoushi · 25 days
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各地句会報
花鳥誌 令和6年9月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和6年6月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
切り通し省線吹きし若葉風 軽象 蜘蛛の囲に閉ざす社の狐たち きみよ ことごとく夏蝶となる水飛沫 緋路 白あぢさゐ女ばかりに愛でられて 和子 黴の間の亡者に点るシャンデリア 光子 夏の子はジャングルジムに天下とる きみよ 飛鳥山生まれ育ちの蟻の列 三郎
岡田順子選 特選句
乾きたる蛇口の先は夏の雲 緋路 黒南風やおづおづ開くみくじ歌 昌文 南天の花棲み古りし街の隅 美紀 黴の間の亡者に点るシャンデリア 光子 途切れなき列車音聴く四葩かな 風頭 ががんぼ来オルガンの鳴り止みてより 緋路 葉脈の青き稲荷の額の花 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月1日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
たてがみに綺羅したゝらせ競べ馬 かおり 負馬の負けを恥ぢざる眼の涼し たかし ユーミンの曲初夏の競馬場 美穂 負馬の誰にともなく息一つ 成子 鬼瓦の鼻ふくらめる若葉風 愛 熱砂駆け鼻息荒し佐賀競馬 たかし 競べ馬シャガールの馬天を駆く 修二 薔薇園にダイヤモンドのやうに雨 愛 勝馬に寄り添ふ笑顔女騎手 久美子 楽屋口より美しき絽の裾捌き かおり バンクシー赤い風船追ふ少女 修二 萍の沈黙にある水一枚 朝子 鞍壺に託す一戦競べ馬 久美子 蟻は蛾を人は柩をかかげゆく 睦子 早苗田の水の世界を行く列車 愛 紫陽花やすこしはなれて宇宙船 睦子 ひつそりと咲くこと知らず濃紫陽花 たかし
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月3日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
短夜の沖に生活の灯のともり かづを 短夜や和尚偲びて尽きぬ宿 笑子 黒南風の精舎を昏め沈めをり 希子 十薬や花明りして父祖の墓地 匠 網を引く明易き浜声合はす 同 悠久の光を溜めて滴りぬ 泰俊
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月6日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
麦の秋鳥の旋回しばし見ん 喜代子 黄金を刈り取る如き麦の秋 由季子 短夜に一夜の旅の用意せる 都 麦秋の大地を分ける鉄路かな 同 逝きし人思ひ起せる虹の橋 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月7日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
体内のおほかたは水田水張る 都 湯上りの鏡を閉ぢて蛍見に 美智子 麦秋の金波を運ぶ風頰に 宇太郎 春雨にすつかり濡れて泣黒子 悦子 杜深しすだまの降らす花樗 美智子 校庭に名札を付けたミニトマト 佐代子 南天咲く早世力士悼みては すみ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
空晴れて植田始まる農学部 亜栄子 一村に水ゆきわたり植田かな 百合子 としあつ師偲ぶ薄暑の石仏 教子 枡形の山気を吸ひて蝸牛 三無 下闇や気づけば猫の傍に 白陶 紫陽花の青き滴を受ける句碑 三無 月光をのせて十薬母の逝く 幸子 奥信濃瀬音まじりに河鹿鳴く 美枝子 故郷は懐深く初夏の旅 教子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月10日 なかみち句会
老鶯の声高らかに姿なく 廸子 老鶯や森の静けさ澄み亘る 聰 網戸開け小さき一匹逃しけり 貴薫 書を開く網戸の風の良き加減 三無 緑陰の􄼱間の光踏み遊ぶ のりこ 緑陰や刹那休らふ盲導犬 美貴 緑陰の森歩す空気異次元へ ます江 緑陰に入れば降るもの香るもの 怜
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令和6年6月10日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
風鈴を今年は出さうかと思ふ 昭子 石庭の砂紋に僧や水を打つ 時江 麦秋や己は小作小百姓 世詩明 万緑の真つ只中で友となる 三四郎 玻璃に付く守宮の目玉大きかり ただし ぬけぬけと嘘吐く男草虱 世詩明 堰音の六月の水裏返す ただし 田植済み静かな寝息一村に みす枝 一望の青田や下校チャイム鳴る 時江 野仏の一重まぶたや著莪の花 ただし サングラス外して白き歯を見せる 昭子 音もなく崩れる雲の峰一つ ただし 僧逝きて幾年寺の木下闇 英美子 緑蔭の不開の門や鐘響む 時江 菖蒲の湯頭脳ゆつくり休ませり みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月11日 萩花鳥会
久々の娘とのドライヴ花菖蒲 祐子 夢誘う伊豆の旅寝の夕河鹿 健雄 薫風に一味添へてウイスキー 俊文 能登思ふ絆の祭始まりて ゆかり 太陽の恵み包みし枇杷すゝる 吉之 夕立の雲が覆ひし我が旅程 明子 鮎解禁河原で塩焼き白むすび 美恵子
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令和6年6月11日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
黒い線行つたり来たり蟻の道 紀子 内緒話浜昼顔がそつと聞き 同 初夏や日々の葛藤過ぎゆきて 光子 畳紙に包まれし物黴にほふ あけみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月16日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
紫陽花のしづくを朝日移ろへる 千種 木道の谷戸田の隅に余り苗 幸風 木下闇これより先は獣道 慶月 夏草や弥生時代の息遣ひ 三無 水無月の木霊に道を迷はされ 千種 里山の道標なる立葵 ます江 濃あぢさゐ彩を増す夜半の雨 幸風 半夏生白く人声遠くせり 千種 夏蝶の白の大きく森に消ゆ 慶月 木道に釣り糸垂らす夏帽子 経彦
栗林圭魚選 特選句
鳴き交はす鴉に梅雨の森深く 要 滑り台順番を待つ夏帽子 経彦 今年竹撓ひて風の行方追ひ 三無 雨上るもりの朝やねむの花 芙佐子 紫陽花や森の匂ひに深呼吸 ます江 万緑や森に命を繋ぐ雨 亜栄子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月17日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
露草に一輪挿の織部かな 雪 白鳳の野々宮廃寺跡 同 僧偲ぶ僧の手描きに絵団扇に 同 夏蝶の祈るが如し辻地蔵 同 終電の汽笛編戸を通し聞く 英美子 竹落葉散る音を聞く真昼時 同 毛虫焼く南無阿弥陀仏唱へつつ みす枝 咲いてをり咲きかけてをり七変化 かづを 白寿まで闘志抱きて更衣 清女 鷺一羽思考してをり青田中 やす香 売れ残る金魚に疲れ見えにけり 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月19日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
青葉木菟夜を鳴かねばならぬかに 雪 五右衛門の煙管煙を吐ける山車 同 籠枕夫の遺せし油の香 清女 短夜を添ひ寝の犬に鼾きく 同 蜘蛛の囲の細きにかかるものは何 啓子 懐しき人に逢ふ夢明易し 笑子 風鈴の音とはならぬほどの揺れ 希子 短夜や星を眺めて聴く話 隆司 浴衣着て祭囃子の音に酔ふ 同 風鈴もそれぞれの色兄妹 和子 雨欲しきあぢさゐに色無かりけり 同 今夜だけ風鈴しづか話さうよ 令子 短夜や時の静かに広ごりて 千加江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年6月21日 さきたま花鳥句会
刺身盛り紫蘇一枚の境界線 月惑 路地裏の暮色に媚びる七変化 八草 夏見舞幼き文字に磯の風 裕章 草刈りの終へて現はる地平線 紀花 麦秋の風入れカフェの読書会 康子 梅漬けの重石に亡夫の酒の瓶 恵美子 たまゆらの時をあづけて啼く河鹿 みのり 麦の秋うねる大地の広々と 彩香 地に影を一瞬黒く夏つばめ 良江
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令和6年6月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
白鬼女の渡しと伝へ草茂る 雪 欠け初めし月に崩るる白牡丹 同 尻重な返事のいまだ梅雨に入る 同 山笑ふ声に呑まれてしまひさう 同 高層のビルに飛び込む夜這星 世詩明 夏旅に背中合せの駅の椅子 同 風遊ぶままに青田の百面相 同 極楽の風吹く寺に夕端居 ただし 朝倉の水の音する青蛙 同 音もなくむくりむくりと雲の峰 みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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hokuto-yuasa-journal · 4 months
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20240514
釣行記的な何か。
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この日は夕方時間ができて正味一時間ちょっとの釣行。曇りで日差しはなく風が強く波が立っていた。ポイントは竜ヶ岳がそのまま本栖湖に落ち込んでる辺りの通称「山側」。
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この場所。(以前撮ったもの。)
反対側の岸から眺めると東山魁夷の絵を何故かいつも思い出す。
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そんでもってランディングネットを買ったのだ。
『Handy Pak Net』というアメリカの釣り具メーカーの網。革のケースから取り出すとシャキーンとバネ仕掛けみたいに網が広がる。折りたたみ式のネットの元祖らしい。
同じような構造のダイワの安いやつでいいやと思ってたものの革のケースに惹かれてつい買ってしまった。
結構高かった割に大味な仕上げが気になって少し加工。
チーク材の柄を紙ヤスリで滑らかにして亜麻仁油でひたすらウェット研磨、2000番までヤスリの番手を上げて乾燥後自作蜜蝋ワックスで仕上げ。
そんで安っぽいネジを真鍮製に交換、白い半透明のラバーネット部をダイロンマルチで黒に染色。ステンレスのフレームに樹脂性の黒いカバーを通し根元を熱収縮チューブで固定。
オイルフィニッシュは本来水場には不向きなので革靴用の撥水スプレーをかけて乾拭きして完成。
ワーワー言うておりますが。
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謎魚の刻印。
この意匠にGOを出せる人に勝てる訳ないと思う。
革にも蜜蝋ワックス塗り込んだらいい色になった。
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さて、その網の記念すべき最初の魚はウグイ。
虹鱒釣れた時と同じダイワのチヌークSのピンクアワビ、10gのスプーン。
15秒沈めてから5秒巻いて1秒止めてまた5秒巻くを繰り返したらアタリ。グワーンという感じで水草に引っかかったような引き。結構長い時間しぶとく引いていた。跳ねたりもせず上がってくるまで何の魚かわからんかった。
鱒ではなかったにしろ何はともあれ坊主は免れた。
目的外の魚は「外道」とか呼んで忌み嫌うというがなんとも美しくてあたしゃ感動しちまったよ。
また大きさ測り忘れた。30センチちょっとぐらい。
新しい網に魂を宿した。
そういえば。
10年ちょっと前に私が田舎に帰る頃と同じくして県外から移住してきた隣家のご家族。旦那さんは地酒の杜氏さんをされている。
その旦那さんが朝に庭先でウェーダーを干していた。
その光景を今まで何度か見かけても全く気にも留めなかった訳だが自分が釣りを始めた途端気になり始めたのだ。
眼差しの解像度が上がったのである。
「旦那さん釣りされるの?」と聞くと沢に登ってフライやテンカラで渓流釣りをするという。「道具貸すから今度行きましょうよ!」と誘われた。
む…弟子の準備が整った時、師匠は現れる的なやつなのかしらこれは。
ずっと渓流釣りのYouTube見ててまさかこんな身近に渓流釣りする人がいたと思って少し不思議な感じがした。
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niyuuhdf · 5 months
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冷泉慧鶴 設定と発言まとめ
愛はひとを黙らせる … 硬直させる 変化を禁じる 思考を捨てさせ 自主性を奪い 生存の幅���狭め 反撃の意思を挫き 抵抗する相手を悪者に仕立てる
ーーーーーーーーーーーー
作者から割り振った疾患・病名:強迫性障害、摂食障害、複雑性PTSD、毒母(潔癖・拒食・愛を悍ましく感じる)
本名:?????(ローマ字) PN:? あだ名:?
?小学校→?中学校→?高校→?大学入学、同校卒、?学部?科?コース?ゼミ
?歳 ?年(平成?年)?月?日生まれ ?座 身長?㎝ 体重?kg ?型
家族構成:? 実父:? 実母:? (主治医:?)
髪の色:? 目の色:?(虹彩の模様:?) 肌の色:?
趣味:? 好きなもの: 嫌いなもの:
イメージ:? モチーフ:?
体質:?
外見:?
内面:?
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愛すること・愛されること・愛そのものが理解の外にある(という自認?)。知性や理性で了解はするものの、根本的な理解からはどうしようもなく阻まれる。 冷たく透徹した瞳でそれらを流し見て生きるしかない。 愛への凄まじい嫌悪感は、実際にはそれへの渇望から来るものではないかと本人も理性では考える。 が、メタ設定としては、冷泉さんにはそういう捩れはなく、愛への嫌悪や諸々の悪感情は生来のもの。愛憎両儀的でなければ発生しないはずの愛を生来ごっそり欠いた精神構造。 冷泉さん本人も、愛を一概に単純化(例えば優しく暖かく許し抱擁するイメージ、などのように美化されたものなど)して捉えてはいないからこそ、「根本的に他人と情緒面でどのようにも関わることが不可能な自己」を、もう諦めている。 ※イキヤ曰く「諦めてしまった人のように見える、けど諦められないからあんなにもすべてを憎悪している。だから誰のことも嫌わない」 冷泉さん本人があまりにも社会の中に自然に溶け込んでいるのは、本人が自分をごっそり無視しているから。社会と自分が軋轢に晒されて苦しむことは起きない。完璧に作り込まれた社会的な外面には、宿るはずの人の心が乗っていないが、本人が知識と知性で補った人間の情緒にもっとも近いなにかを意図的に纏わせている。そこまで人間に接近してもなお、それを冷泉さんは自分の中に宿った本物のなにかだとは感じない。 根が生真面目なので、人と関わろうと試みすぎて疲れ果てた結果の今の姿。そこまでには、自分にも人並みの精神構造があるはずだとして、無理やり生み出した人工的な苦悩、葛藤、矛盾を手放さずにわざわざ苦しみ続けた人生がある。 例えば母親。冷泉さんは名廊直人にも「結局関われなかった」と思っている。 実は唯一イキヤに対してだけ、人間的な感情を抱いている。幼いイキヤに加害を強要されたことで、イキヤのことだけは本当に嫌うことができている。イキヤのことを気にかけながら生きているのは、他のすべての他者へ分け隔てなくそうすることと表面上は似ていても、実はまったく異なるもの。
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真澄が冷泉さんのこと大事に扱ってくれるから なにを搾取するでもなく、蔑ろにしないでくれる 冷泉さんは自分が大事にされたり報われるような世界が許せない 自分を虐げた世界を肯定するために世界にその在り方を崩すな、一度虐げた者へ最後まで筋を通せ、 みたいな怨念 が、自己として根付いてしまってる 大事にされたり報われると、虐げられた自分をさらに何重にも踏み躙られるようでくるしい この怨念がなきゃ今日まで生きてこれなかった 自分にはどうにもできない
「… ーーーーーー…」 冷泉さんの顔から一気に血の気が失せた… 蒼白 死体みたいになって呆然と表情なくした 「…抑え難い な たしかに これが … 同い年のガキどもに俺を凌辱させた原動力 ………理解を 拒み続けるわけだ 俺が 」 唇引き攣ってうっすら笑んでいる… 真澄「そいつを抑えられるのが愛だ、とする文化もあるくらいですしね」巨大な感情を抱えるほど苦しむことになるわけだ。…相手と結ばれない限り。題材として昔話にも取り入れられてきている 人魚姫がこの文化的傾向を帯びたのも恋愛が横行し始めてからでしょう。ありふれたものだからこそ共感される。それ自体は生理現象だがそいつさえ持て余したなら他者を凌辱する行為などに繋がる …」 「そこまで人間が真摯なモンだったら俺も理解を拒んだりはしなかったろうにな… あれは 遊び半分だ 持て余すほどの感情があったかどうか…」 真澄「ねえよ」違うんだ 真澄「だから凌辱だ それは 許さなくていい」… 真澄「悪いことは無い」あなたに悪いことはない 何も 「やめてくれ それが一番受け入れがたい やめてくれ やめてくれ… 」 ←自分が悪くなかったことが受け入れられない
イキヤ「生き霊 みたいな …。」 本人の体に取り憑いてる怨霊…生き霊… 「…ほぉーん。」 ※冷泉さんかなり核心ついたワードに感心しているし内心グェッてなってるww
冷泉さんのことを「ガラス細工」っつったの稔さんだからな… 透明で 自分自身の内側の屈折でしか見てとれない 触れてやらなきゃ居ないも同然 壊してやらなきゃ面白みが無い
真澄に「今は触れ合いたくない」てふうにだけ言われたり態度取られると、その由来が分からなくて、真澄の心理的な拒絶感とか感情面のほうを拡大してとっちゃう(これは冷泉さんの考え方のクセっぽい)んで、勝手にグサっときて→勝手にグサっときてる自分が浅はかでつけあがってて吐き気がするみたいな自己嫌悪でしぬ、みたいな悪ローテ組まれてる
冷泉さん自分が吐くとなると吐き慣れてるから、逆に今の真澄みたいな嘔吐への正確な対処は知らない
 「苦しすぎるって限界のラインでもありゃいいのに… どれだけ苦しくても発狂できるわけでもねえショック死するでもねえ …きっついなあ… 」
どうしても言葉にはならないものを相手に伝えようとするとき 身体を駆使したくて でも相手に伝わるために充分な触れ方をしようとして足掻いてもその100分の一も身動きできない無力な身体がある 全力振り絞って走っても走ってもひたすら追い抜かれて置き去りになってくばかりのような身体に 疲れている 言葉にならないものを示せないならと相手から向けられるものに応えて受け入れようとする悪い癖が付いた
実母が代理ミュンヒハウゼン症候群だた
可愛がられて愛されて構われることで、相手から褒められるその姿かたち以外の選択肢がすべて根こそぎ絶滅してしまう
俗に言われる潔癖症の人が他にも苦手としやすいものとかは、案外平気だったりする 潔癖症でなく強迫性障害 結構ムラっけもある 今日はそれほど強迫強くないから今日中に郵便受けとろう、とか ピッカピカにし過ぎそうになってほどほどにしておく…
「洗いすぎねえように気をつけて��だよ」 強迫体質、丁寧に洗ったり何かしだすとやばいレベルまでいってしまうのでな
ヘアオイルとヘアミルクと高価なドライヤーで毎朝ヘアセットして髪の毛を僅かに切り揃える。時が進むことを忌避・拒絶するかのように。
「俺はあれこれメンテナンスしねえと …縛りがなきゃ生活サボるからな」 逆にいうとかなり放置してもサボっても死なない身体である
冷泉さん基本的にお風呂のお湯に浸からない生活 風呂大嫌い
冷泉さんは肉系を消化できるのか本人にも謎 少量ならいけるのかもだが  ベジタリアンな家庭で育った
この人は夜型人間…(°▽°) 朝弱いのをいつも頑張って取り繕ってるが
ほぼ骨だからフローリングとか硬い床と当たった箇所は、ぶつけてなくてもひどい青痣になったり関節グキャッとなったり攣りやすくなる めっちゃあざができやすい
真澄: …僕が する程度の、「何もしなさ」さえ、誰からも与えられて来なかったのか? (その通り) 先生案外コミュニケーション下手ですか?100-0かよ…関わるたってそんな一気に覚悟しなくていいんですよ。 「今更… 俺は拗らせたコミュ障だぞ。自分のコミュニケーション不全の負担を周りに適度に分散させて優位性を相手に感じさせることでうわべの関係を円滑にしてんだ」苦笑…
真澄: 今までの関わりが侵略されてばかりで侵略を伴わないものを深く関係していると思えなくなっている  なるほど、侵略がない、って、冷泉さんにとって、「?」だ… そこになにかがあるように感じとりづらい そんなやさしい関わりが成立して肯定される世界が許せなかった…か
真澄の着音にビクッ!としてたみたいに 環境音以外が鳴るとめちゃビビる というか環境音に常時休みなく緊張状態で耳を研ぎ澄ましてる
冷泉さん、コーヒーの匂いがするとご機嫌になる 自覚ないが チョコレート大好き…コーヒーと合わせるともっと好き…
冷泉さん無表情だとめっちゃ神経質で冷たい感じになるから本人も意識して表情豊か
おしゃべりすきなんよ冷泉さん…( ・∇・)そこだけでなら講師は向いてるほうなんかな…??
冷泉さんの服は武装であり拘束具であり…てかんじだから、自分が楽で過ごしやすいように自分に合った服を自由に着てる人のことは好きだぞ だらしないとかダサいってふうにはあんま思わない
「椅子は椅子だ… 擬人化して貶める趣味はねえし、こっちから触れるほど孤独が身に突き刺さる」
「言葉そのものにそれほど重心置いてねえからな…」←タルムード的な、内容ある議論や結論ありきの会話ではなく、対話し続けること、終わらせないこと、問い続けあうことと、その間に発生する言葉ではないものを重視する 「その辺は師匠の受け売り」 「大学での恩師…つっても教授ってわけじゃねえ…絵描き、かな 今はペンネーム使ってあやしげな漫画家やってる」 自分となるべく遠そうな人を師に選ぶ冷泉さん、うかいさんのこと。
長身だった父親、もっと伸びるはずだったかもしれない事件後にピタッと伸びの止まった自分の身長
床に直座りだと正座が一番楽 というかそういう育ち… 背筋きれいに伸びてないと相手を軽視してるみたいな…ふうに
なんか もっとしんどい 内臓ぐちゃぐちゃに引き出されて尊厳を地の底まで落とされてさらに汚れた靴底で開かれた内臓の底までかかとでグリグリ踏みつけられるみたいな体感が長かった
布団握りしめた手が震えて内臓しんどいのが全身にひやあああああって 自我ごと吹き飛ばされて無くなりそうな体感に襲われる… この冷泉さんが公式設定通り性的不能だとすると、身体的にどうあるのかで事情が変わってくるのかな… この体感きたら問答無用で射精して服汚してしまった可能性もある…? ひやあああああああああああああ っていう体感、強すぎる性的な絶頂かもしれない、けど冷泉さんはきもちいい自慰も射精もセックスも体験がないので知りようがない、唯一思い出せる近い感覚は高校生の頃にクラスメイトたちにレイプされたときの…… 強制射精してるか、してなくても冷や汗で全身べったり…べっとり濡れた服に全身纏わりつかれて汗はすぐ冷えるしさらに体冷たくなって歯の根も合わないくらいに寒くて凍えだす…
「嫌悪感、拒絶感、抵抗感、絶え間ない屈辱と敗北と無力感、そんなんばっかだぞ。うわべだけへらへら取り繕えるってだけで」
相手の名前よく呼ぶキャラと呼ばないキャラといる 冷泉さんは呼ばないほう 暗に他人と距離をとりたがる
お湯で濡れたんで服の上からでもめちゃめちゃ病的に痩せきった骨と血管だけみたいなガイコツみたいな体型もバレた 痩せてるけど随所に極端に浮き出た血管がやけに太くて逞しくて脈うつかんじ
美形。について。この外見なんだから当然こういうことが起きる、みたいな 冷泉さん自分の外見に現実ほどには自覚がないんだが、大人になってから自分が中身グッチャグチャでも見た目がこれなだけで見た目のほう優先で好評価されたりしてきて、そーゆーもんなんだな…?と 子供時代は生まれ育った閉鎖的な地域で「外人」みたいに言われて友達できなかったりいじめられたり だから冷泉さんの自分の容姿へのイメージはマイナスからスタートしてる 創作内での位置付けは公式美形だが 認知が歪むしかない
好かれて想いあえたら もちろん嬉しい でもそんなことは起きるはずがない、起こりようもない不可能なことだと 認識してた 実現してるし だからセックスもできたのに 自分を人間より一段低い生き物みたいに思ってた? 自己肯定感が低いとかではなくて、冷泉さんは冷泉さんなりの自己肯定感と自信とかもあって でもなにか 対等ではない ? …自分が報われるような世界が許せない、あってはならない、みたいなやつと地続きなんだろうか……? 「恋人や夫として連れ歩くぶんには最適」な「ちゃんと身綺麗にしてるし整ってる」、「人間としてはつまらないけど中身はべつにたいした問題ではない」、ひと
幼い頃から愛されることが苦しかった冷泉さんにとって、愛する人に自分の愛し方を向けることほど怖いことないからな
冷泉さんお湯に浸けられたときこのまま真澄に殺されると無意識に感じたしそれを覚悟?して死も受け入れた けどそうはならなかった… そこで、無事な自分と真澄の状態に(……なんで死ななかった…??)てキョトンとなってるし、それまでの冷泉さんが前提にしてきた世界観が壊れた それで、これまでの本人も吐き気を催すような無意識下の自傷的自虐意識と認知の歪みを、一人で開き直ることを、改めようとおもった 
冷泉さん、恋人できてたやん あのままその恋人と添い遂げようとする可能性もかなり 高かった 自分が報われることが許せない  そういう苦しみに染まった自分は 真澄は 今の自分を打ち壊してでも「健全で健康的」な幸せを目指すべきだと …それも歪んでる 真澄がまだ守られるべき幼い子供なら話は違うかもしれない 実際真澄はまだ子供だ でも立派な一人の大人でもある 真澄がこれまで生きてきた人生を丸ごと否定されるような救済は、ーーー侮辱だ ( ・∇・)…こういうとこあるからがんじがらめになってた自分を真澄が救ってくれた… てとこまで自覚あるので、ここまで関わってるのだと思う…
「そのひとが自分の身のうちがわのように想い、重視するだれか」 みたいな イキヤにとっての身内 イキヤからみて冷泉さんにはずっとそれがなかった(から楽だった)わけだな
「兄貴にリスクごと返してやれねえのか それで何が起きたとしても、それがおおかた予想できても、それでもだ」 「予測可能な悲劇を片っ端に弾いて守るのは 暴力だ」←過干渉への恨み
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jissoblog · 6 months
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自分の生命の実相が“神の子”であり、完全であるという真理を心に念じつづけた結果彼女は完全に癒された : 生きることの素晴らしさ
"生きることの素晴らしさ
自分の生命の実相が“神の子”であり、完全であるという真理を心に念じつづけた結果彼女は完全に癒された
2019/03/24 09:400
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真理を念じ続けて癌を癒された80歳代の
老婦人の実例である。
自分の生命の実相が円満完全であることへの「信」が
神癒をもたらした模範的な実例だ。
神のお造りになった自分や世界は
完全であるしかないという「信」が
神癒の根本だ。
(参考 奇蹟の時は今 J.E.アディントン 谷口雅春訳 日本教文社)
<癌の末期の80歳代の老婦人>
【こんな話がある。80歳代の老婦人が多くの医師から、“もうあなたは癌の末期ですよ”と宣言されたのであった。彼女をとりまく周囲の人々には実際そのように見えたのであった。なぜなら彼女は既に羸痩(るいそう)し切っていて、まさに臨終近しと見えるほどに衰弱していたからであった。彼女はどんな栄養をもとることができなかった、そして彼女の親族縁者は毎日、彼女の死のしらせが来るであろうと待っていた。】
<自分の生命の実相が“神の子”であり、完全であるという真理を心に念じつづけた結果彼女は完全に癒された>
【しかしながら、この患者自身は決して望みを棄てなかった。彼女は神癒が起るのを求めつづけていた。彼女は心霊治療家の言うことを信じ、その治療家と共に、自分の生命の実相(ほんとのすがた)が“神の子”であり、完全であるという真理を心に念じつづけたのであった。彼女は“自分”の実相は“神の心”の中に描かれた“聖なるアイディア”そのものであり、神は彼女を神のイメージとして神の如くに造りに造り給うたのであるから、神はそのつくりたる自分を完全健康であると見ていられるのである、という真理を素直に受け入れていたのである。彼女も心霊治療家も病気の力を否定した。そして“癌”という語に何の力もみとめなかった。ところが愈々“最後の時”と普通人なら言うかも知れない時が来て、彼女の症状に劇的変化が起ったのであった。彼女は完全に癒されたのであった。ふたたび彼女は以前の症状を全然あらわすことなくして、人生をエンジョーイすることが出来たのであった。彼女の神癒は、彼女を知っているすべての人々にとって明々白々の出来事であったので、どんな懐疑論者といえども、それを事実として認めざるを得なかった。医者はこの奇蹟に驚いた。どうしてあの女の癌症状が変化して消えたかを説明することができなかった。】
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神の像として神のイメージにつくられた人間は“完全”なる存在である
神はわれわれ皆のいのちの本源であり、創造主である、そしてその自覚の領域が神の国であり、それは常に我らの内にある天国である
凡て祈りて願う事は、すでに得たりと信ぜよ、然らば得べし
大いなる業(わざ)は「父の御許に往くこと」によって為されるのである
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shokobekki · 11 months
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【開催中・日記】
サーっと夕立がきて、ふと見上げたら、ギョッとするほど鮮やかな虹が出ていた。二重に。もう一本は、色の並びが逆になるのか…。『蟲師』に出てくる"虹蛇(こうだ)"を思い出す。あの話好きだったな。今日のが蟲だったかは分からないけど、虹はちょっと気分がいい。あそこにもあそこにもあそこにも出たらいいのにと思う。 十月が走り過ぎていった。
国立にて開催中の"石ころ"展、 火水は休廊なのでご注意を。 12日まで、よろしくお願いします。
—————————————————————— 『How happy is the little Stone』
2023 10.28 sat-11.12 sun 12:00-18:00( 日曜 17:00 まで) 火 / 水曜 close
エミリー・ディキンスンの上詩をテーマに 5人の作家の新作をご紹介いたします。
WATERMARK arts & crafts 186-0002 東京都国立市東2-25-24-2F  tel : 042-573-6625 https://watermark-arts.com/exhibit/5187/ ——————————————————————
詩人の名前をwebで検索すると、1840年代後半にダゲレオタイプ(銀板写真)で撮られたという、十代の頃の肖像がすぐに出てくる。ダゲレオタイプは、1839年に発表、欧米で実用化された写真定着技術だ。鏡に映った姿で一枚だけ撮って残せる、貴重な写真。当時は画期的だったろう。それ一枚で、そこにいない人物の生きた証となり、個性を想像させ、衣服は社会的背景を記録する。そして今は古写真。絵的に見える。残された唯一のというのも印象を強くする。 ふと思う。後世、こうして顔や人生が広く晒されることを、詩人は望んだだろうか? 折しも、ときは産業革命とやらを経て、大量生産・輸送・伝達が可能となった時代。メディアは、作品が知られる機会を増やし、ある意味、幸運だったかもしれない。 でも、想像してみる。 仮に、詩は散逸し、ほんの一部の冊子になって、どこかの蚤の市で売られていたら。 作者不詳の紙片になって、古本の間に挟まっていたら。 などなどと。 それでも、詩は、 生きていたかもしれない。 またちがった形で…。 なにが幸せか分からないです。
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shukiiflog · 11 months
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ある画家の手記if.108 告白 パーティ回
「………。」 郵送で来たカードを見ながらしばらく考え込む。
画家を辞めてからもこういうものは届いてたけど断りの一言も入れずに無視してしまってた。 でもそろそろ顔を出しておこうかな… これからの僕の仕事はあまり個展をしたり派手に宣伝活動ができない分、人脈とコネにかかってる。 「……」 画家だった頃に教授が主役のパーティに手伝いとして駆り出されたりして、その前にもほんの数回だけど兄さんにそういう場に連れてってもらったこととかも…ある。不慣れってほどでもない。特別好きとも言えないけど。 香澄を連れていっていいものか考える。会場や主催者からしても訪れるメンツが予想できないパーティだ。パーティによってはやや無礼講が暗黙の了解だったり、やたらとボディタッチが多くても許されるような空気感もあったり…僕が目を光らせてても香澄にはちょっと負担になるかな… そのままを香澄に伝えてみたら、「画家の直人見てみたい」って言うから、「じゃあ一緒にいこうか。香澄は僕のそば離れないで、僕の息子自慢に付き合って」って髪の毛くしゃくしゃにして頭を撫でた。 パーティでの姿は画家…とは言いづらい、外面みたいな感じだけど、普段と色々違うのは確かだし。パーティみたいな華やかな場所も香澄にはきっと似合う。 香澄が職場や大学では会えない人種と接するいい機会、とは、絶対に言えない。芸術を嗜み程度じゃなく本職にする人間にろくなのはいない。僕の知る限りでだけど。 その日のうちに二人分のフォーマルなスーツをお店で仕立ててもらって、全身一揃い新調した。こういうとき冷泉がいてくれたら誰より心強かったけど…仕方ない。お店の人にすべてお任せした。
当日、受け取ったスーツに着替えて、香澄の髪の毛を僕がワックスとスプレーで少しいじった。長めだから綺麗に上げて撫でつけてしまわないで輪郭に少し前髪がかかる程度で、後ろ髪は結ぶか迷ったけど結ばないで毛流れが綺麗に見えるように束感を出して後ろに流して保湿剤とワックスを揉み込んだ。 二人でタクシーに乗る。アルコールを飲むかもしれないからロールスはお留守番。
会場はホテルの一階のホールだった。先にタクシーを降りて香澄の手をとってタクシーからおろす。立食で各々自由に過ごすだけに近い、きっちり催しやスケジュールが組まれてるわけではないらしい。 自分から人に話しかけたりするのは苦手だけど、幸運にもこういう場所で僕は絡まれたり話しかけられたりしやすい方だから、普通にしてたらいつもそれなりの人数とは会話して帰ることになる。ただ話すにしても、講師の仕事のおかげで雑談みたいな話の仕方も分かってきたから、前より滑らかに振る舞えないかな。 香澄に触れすぎると逆に僕の連れだってことで絡む人間がいそうだから、まだ人の少ないうちに香澄とは別行動をとった。一応視界に入る位置にはいるけど、こういう場所で香澄も自由に食事したり楽しめたらいいな。
配られてるグラスを受けとって飲もうかどうしようか迷いながらうろついてたら見慣れた人影が目に入った。 壁の花、にしては随分と大勢の取り巻きに囲まれて賑やかな人垣の中心で静かに腕を組んで笑ってるその人の前をさっさと通り過ぎようとしたとき、 「 おかえり  直人 」 …この人の声は、どれだけ周りに人がいようと距離があろうと、届くべき人間の耳に必ず届く。仕組みは知らないけど、天からの啓示のようだと言う人もいるくらいで、そこまで持ち上げる神経はわからないけど抗いがたい無視できないことだけは身をもって知ってる。 「……」 声をかけられた姿勢でただ静止してじっと薄く目を伏せたままその人を見る。 「慧が行方不明だそうだな  あの子に対しての節度をわきまえず深く関わりすぎた誰かでもいたのかな…」 うっすらと笑むその人に向かって横顔で返す。 「香澄の前でそれを言ったら場所がどこだろうと容赦なく殴りますよ」 「滅多なことを言うな  その怪力での殴るは殺すと同義だろう  俺を殺しては意味がない  そうだな」 ��しそうに嗤う稔さんを静かに睨みつける。確かにそうだけど、前と違って力の加減はできる。 「…慧の失踪ならいずれこうなるのは分かってたでしょう、僕らは。」 「ああ  そうだな  気まぐれにあの子をガラスの屈折に喩えたことがあったが、見事に捕らわれたものだ」 「……」 この独特の抑揚の少ない低い声で淡々と告げられる言葉に、どれだけの人間が捕らわれて振り回されて狂わされたか。この人はまるで興味なんてないんだろうなそんなものに。 ちょうど言っておきたいこともあったのを思い出して、それだけ言っておく。 「以前僕が腕を怪我したときに病院に来ましたか」 一年くらい前のこと。僕の夢枕に立った、あれは現実だった? 「ああ  そんなこともあった  学の付き添いだったか」 あのとき僕にこの人は言った、うろ覚えだけど相手にひどい影響を与えていくこの声で、僕は僕の意思に関係なくどうしようもなくずっと画家だ、っていうようなことを。 「今回僕が画家になったのは僕の意思です、稔さんの言葉も存在も関係ない。…あなたの言葉に触発されたと思われるのが不愉快なので。」 「露ほども思わないさ  分かってるだろうに  影響を受けようが触発されようが知ったことか」 言いながらもなんだか嬉しそうにされたから、その場を離れた。 あれで本当に何もしない人だ、自分から誰がどれほどどのように影響を受けるも自由っていつも言って、それで何かを自分のせいにされることにも抵抗がなくて、どうでもいい、でも自分になんて構わず好き勝手する人間が…好きなのかな…  香澄を線路に突き飛ばしたり僕の背中を傷つけたり、今思えばあれらは稔さんらしくない行動だとも思う。当時はうまく気づけなかった。だから何が許されるわけでもないけど、…信じがたいけどこの人にも調子を狂わすような何かがあったりしたのかな。
グラスを持ったままホールの奥まで行ったらあろうことかホールの端のピアノの蓋の上に寝転がってるやつがいた。兄さんが家に持ってたグランドピアノよりもっと長くて大きくて高価そうだ。 話しかけられたくないので近寄らずにいたら息子に無理やり引っぱりおろされて、拗ねた顔して僕の近くのホールの舞台の上に身軽に登ってドサっと座った。 「よォ、お前もいたの今日。」 声をかけられて仕方なく返事する。 「…一応もう画家だから」 「はあ?もともと画家だろ」 うるさいな。お前にそう返されるのは分かってたよ。 「今日はギター持ってないのか」 「あいつは留守番」 「最近海外じゃなくて家にいるらしいな。イキヤがお前に疲れ果ててた」 「…っふ、あいつは生きてるだけで疲れきってんだろうが? 俺の在不在がどの程度のもんだよ」 さっさとネクタイを解いて首から垂らしてスーツの前を開けて涼しくしてるだらしない格好で自分の曲げた脚に体を寄りかからせながら嗤う、蛇の舌みたいに目が細まる。 「最近のウツ、けっこうイイ絵描くぜ。俺ほどじゃねーけど」 「…自分の描いたものが至上か」 「そーいうこと。ウツも前からわかってんだろうけど、七が死んだおかげだな」 「…っ、お前、」 「そんくらいでキレんなよ、このネタが地雷のやつ多すぎんだろ」 目を細めて嗤ったまま動じない。ネタって、言い方があるだろう、無神経? そんなもの通り越してる、誰より七ちゃんを愛してたくせにそういう言葉でまったく傷つかないお前のことが分からない。吐き捨てるように呟いた。 「頭いかれてるぞ…」 「は、どっちが。」 結局こうなるかこいつとは。 「死んだもんは死んだんだろうが。それ以上でも以下でも死から何かを見出そうとなんてしやがった時点でそいつはもう七の存在を損なうのさ、死人は文句を言わねえしな、七は生前から文句が言えなかったか」 「……。」 少し、わかりかけた、気がしたとき、からっとした声で笑い飛ばされて言い足された。 「今のはアキやお前の考えそうなこと言ってみただけ。実際どうかは知らね。」 …不愉快なやつだな。 「……慧が失踪したのは知ってるのか」 「ああ、あいつらしくていいんじゃねえの。失踪似合ってんなァ」 人としてのまともな情緒がない気がするけど、こいつはこいつなりに別の何かを感じてる、ってことでおさめるしかないのか。こいつとは初めて会った時からいがみ合いばっかりだったけどそういえば殴り合いになったりはしたことないな。 「そういう問題じゃない。お前と違って慧は繊細だった」 「繊細ねぇ…そりゃあ壊しがいがある」
「おい。…降りろよ。そこ関係者用の舞台だろ、どこでも自分の独壇場だと思うのやめろ」
向かいから懐かしい声がして手元で弄んでいたグラスから顔を上げる。 彼は不平を言う父親を舞台上から力技で引っぱり下ろして背中を蹴るみたいにしてこの場から追い払った。 僕と二人だけになってから改めて向かい合う。 「…直人さん、お久しぶりです」 正面から見ると、本当に片目の虹彩が白く濁ってる。瞳孔だけがギリギリ無事に残ってる。 「…久しぶりだね、イキヤ。色々あったってだけは、ぼんやり噂で聞いたけど」 「まあどれも噂なんで、どうなんすかね。生きてたらなんかしらあるんじゃないですか、誰でも」 学生服の中にいつもの黒いパーカーを着てるだけの、フォーマルとはいえない格好。相変わらず痩せ細ってるけど、行屋の痩せ方より少し不健康そうに見える。香澄みたいな白さとも違う白い肌に、前より少し前髪が伸びてる。…目の白濁を隠すためなのかな。 僕が背をつけてた壁に、少し距離をあけて横に並ぶみたいにイキヤも背をつける。 「…直人さんって画家辞めてた頃マジで全然絵とか描いてなかったの?」 「そうだね。息子に渡すメモの端にらくがきした程度かな」 「…描かなくても生きてける…てことですか」 難しい質問だね。 「…いいや。否定的なニュアンスでは語りたくないけど、描かない間は僕は息子の存在に縋ってたところがあったと思うよ。…それだけでもなかったし、息子が絵を描く代わりの役目をなにか果たしてたとも思わないけど。…それより以前は絵を描くことに縋ってた…のかな」 どれも違う気がする、うまく語れる事柄じゃないね、って苦笑したらイキヤはさらに聞いてきた。 「今はその息子さんなくしたわけでもない…のにまた画家、なんですか」 「…僕は絵を描きたいと思ったことがそんなになかったけど、息子と暮らしてて、描きたいなって思うようになった、かな。…今は描くのが楽しいよ。描く以外にどうしようもないからじゃなくね」 「へぇ… 肖像…   …肖像か…」 イキヤは一人で脳内整理するみたいにグラスの水に浮かんだ氷を揺らして眺めながら首を傾げたりしてる。 「…その、息子さんに俺も挨拶してきていいですか。前に家に上がり込んで発狂して怒鳴り散らしてったままなんで…。」 視界の端で香澄を捉える、一人で並んでる料理を眺めてる。 「もちろん。行っておいで」 僕に許可を取るなりイキヤは香澄のところへ早足で近づいていった。…イキヤはまだ中学生かな、しっかりしてるから香澄といてくれたらなんとなく安心だな。
「…今晩は」
急に横から声をかけられて少しびくっとする。そっちに顔を向けたら意外な人物がいた。 濃紺の見るからに高級素材のスーツに身を包んで綺麗に着こなしてる、普段からこんな感じなのかもしれないけど。ただ最初の一言がいつもどこから発せられるかわからなくて幽霊みたいなのも昔から変わら��いな… 「誠人くん   こんなほぼ内輪のパーティの招待状が名廊に来た?」 名廊の誰かがあちこちのパーティにパトロンとして招かれること自体は不思議じゃないけど 「いいえ    …正式なご招待は、して頂いていますよ」 何か裏工作したか主催者側にコネでも使って招待してもらったのかな。 「なんでわざわざ?」 誠人くんは相変わらずほとんど開いてない眠ってるみたいな目でグラスのワインを振って香りを確かめながら答えた。 「直人さんが、画家に復帰なさると 聞き及びましたもので…  以前とは、モチーフが異なるのではないかと」 「よくわかるね…確かにそうだよ」 「合っていましたか… なによりです そうなると今後はコネクションが、鍵になるのでは…?」 「…まぁ、そうだね」 「多少なりと  お力になれるかもしれませんね…」 誠人くんが首を傾げて薄く微笑んだ。これって何か裏を読むべきかな。案外誠人くんに邪悪な裏なんてないんだよな。 「…誠人くん、そのためだけに来たの?」 少し声のトーンを変えた。 「……… 僕はこういう場を好みますから…」 誠人くんも少し声を変えた。 名廊本家とは僕は年中行事のとき以外はずっと疎遠だったけど、誠人くんぐらい歳が近いと学校内で遭遇するってことがあった、名廊の人間はだいたいあの学校に幼稚舎から大学まで一貫して通うから。僕は幼稚舎と大学には行ってないけど。 だから他の本家の人間はよく知らなくても、誠人くんや歳の近い他数人とは学内でたまに話したりもしてた。誠人くんとは幼馴染っていうほどでもない距離感、僕の方が四、五歳上だからそんなに頻繁に会ったわけでもないけど。…学生の頃は誠人くんとも普通に接して、うまくやれて、それなりに仲がよかった…と思う。 僕はスーツのポケットに手を突っ込んで後ろの壁に背をついて言った。 「まあまあ最近のことだけど、本家に乗り込んでって一部の関係者を嬲り殺してやろうかなって考えてたんだ」 誰の、とは口に出しては言わないけど。絢の、脚… それだけじゃない、すべてに だから …最後には僕も含まれることになるわけで 「…いいですね 名案です 」 「そう言っておいて、いざってなれば誠人くん一人で責を負うのかな」 「僕は   そこまで献身的では ありませんね…残念ながら 」 「それでもこの件では君は大人しく殴られるでしょう、例えば今この場でも」 「それは嫌です…」 俯いて長い溜息を吐きながら見るともなしに靴のつま先を見る。 …それより遂げたいことがあるから抑えるしかない
ふと見たら香澄の肩に後ろから声もかけずに学が腕を回してまとわりついてるのが見えて、誠人くんに短く挨拶してその場を去る。 「見た今の?!コンボ決まった!」 スマホをいじりながらゲームをしてるのか、やたらと綺麗な見目で片眉を上げて笑って香澄の肩にべったりもたれかかってる学を香澄の体からべりっと離す。 背丈だけなら香澄より少し低いくらいだし細身だし引き剥がすのは簡単だった。 形容しがたい表情で固まってる香澄の頭を撫でながら学を見下ろして叱る。 「距離感を弁えろ」 若干怖い顔して言ったら学はスマホをいじりながらもう片手はスーツのポケットにつっこんでヘラヘラ笑いながら答えた。 「えぇ?なに、直ちゃん今はそーゆーカンジで売ってるわけ?超さめるわーおれ前の方が好き」 「微妙に誤解を招くような言い方するな。香澄と関わりたいなら礼儀と節度を守れ」 「はいい?ムリっしょ。だっておれじゃん。どっちかっつーとかすみちゃんはおれと類友じゃねーの、小綺麗なカンジで?画家に好きにされるポジ的な?」 学の頭を軽く拳骨で叩く。こいつには多少乱暴なくらいでいかないと何も通じない。 学の首のネクタイを無理やり引っぱって顔を近づけて睨みながら低い声で言う。 「香澄は僕の息子だよ。…敬意を払え、話したければちゃんと挨拶しろ。やろうと思えばできるだろう」 「………ハイハイ、そーゆー顔は変わってないどころか前より凄み増しててうざいんだけど、どったの?」 質問には答えずにパッとネクタイから手を離したら、学は襟元を直しながら猫背ぎみだった姿勢を正して綺麗にまっすぐ立つ。 スーツが余計な皺を作らず綺麗にまっすぐ降りて細身の体をエレガントに包む、ポケットから出した両手は自然にまっすぐ伸びて、少しだけ引いた顎で、眉を上げ下げしてヘラヘラ笑ってたのをやめて静かな微笑を口と目元に湛える。…こういう外面を作らせるとまるで完璧な美青年だからたちが悪い。 学は別人みたいな立ち居振る舞いで香澄に小さくお辞儀して穏やかな微笑を浮かべたまま声の出し方も変えて香澄に言った。 「新屋敷学です。新しい屋敷に学校の学ぶ。といっても学校には通っていませんが。アトリエに住み込みで絵画や彫刻作品のモデルを務めさせてもらっています。香澄さんのお話はこの業界にいたら自然と耳に入るので、つい馴れ馴れしく絡んでしまってすみません。直人とは歳は離れてますが一緒に暮らしていた時期もあって旧知なんです。てっきり香澄さんは直人の絵画モデルなんだと思っていたんですが、香澄さんは背も高くてすごく美人だから。でもなにか勘違いしていましたか?」 「……。」 綺麗な微笑を浮かべた学の頭をもう一度軽く拳骨で殴ったら正体を現した。 「なーによやれっつーからやったんでしょーが?今のパーフェクトじゃね?!どこに文句あんの」 「作りすぎてて逆にこっちが小馬鹿にされてる感じが気に入らない」 「してないっつーの、今日手厳しくない?!かすみちゃんこの反応どう思う?」 香澄は学にじろじろ無遠慮に見られて僕の背中に隠れながら返した。 「あの…俺はモデルじゃないです…すみません…」 学はまた話しながらスマホをいじって香澄に言う。 「へぇー おれは稔さんとこに入り浸ってんだけどさ、かすみちゃんぶっちゃけあの人のこと嫌ってんじゃん?番号コーカンしねー?おれと繋がっといたら防犯になるっしょ」 僕の背中で香澄が表情をこわばらせた。…まずいな、これは…稔さんの名前が出たのが… 「…防犯?…それがどうして防犯になるんですか」 「はあ?なんでマジでとっちゃうかなー。口実でしょこういうのは?そういうガチめなのいーんでさっと教えてくんない?」 「はいそこまで。」 学の背中を膝で蹴って香澄から遠ざけて追いやる。 「はいはい…どっか行きゃいーんでしょおれが」 ふてくされて学がくるっと背を向けて僕らから遠ざかる。 学に背を向けて香澄に向きあって、こわばってる頰を包んで優しくつまんで揉みほぐしてたら、背中から嫌な冷気を感じた。 振り返ると学の髪の毛を通りすぎざまにくしゃっと柔らかく乱して撫でていく、問題の人物が近づいてきた。僕はわざと剣呑な表情を作った。
目の前まで悠々と近付いてきた稔さんは一人の女性にまとわりつかれるように腕を掴まれて絡まされてるけど、歯牙にも掛けないふうにこっちを見てる。僕じゃなくて…香澄を見てる。 香澄がなにか言いたげにするのを僕が抑えつつ稔さんを睨む。 この人は狙った相手しか見ないから僕がいくら香澄を背に隠してもこの場では僕はどこまでも無視される。 「綺麗になったね」 案の定嗤って僕の後ろの香澄を透視でもするみたいにしてそう言った、唐突に 稔さんの頭に横からバシャッと水がかけられた。咄嗟に香澄が濡れないように肩で庇う。連れの女性はびっくりして稔さんから離れた。 髪からぽたぽた水を滴らせながら濡れた前髪をかきあげて稔さんがおかしそうに嗤う、この人眉がほとんどないから表情がわからなくて不気味だ。横から少しだけ久しぶりに聞く声がした。 「そのへんにしときな、稔。子どもをからかって喜ぶんじゃないよ」 「羽飼さん…」 羽飼さんが空になったグラスの底を指先にひっかけて揺らしながら笑ってた。 ドレスコード完全無視の家と同じ格好、デニムを履いて下駄をつっかけて長襦袢をカーディガンみたいにひらひら引きずってる。よく会場に入れたな… 羽飼さんはそのまま香澄の方に向き直って口の端をあげて笑って言った。 「不躾で悪かったね、こいつは自分のことを嫌う人間がかわいくて仕方ないのさ、難儀だろ」 「…羽飼さんが謝ることじゃ、」 「好きにするさ。ほら稔、水かけられたんだからおとなしく撃退されな」 稔さんはなんとか笑いを堪えるようにしてうつむき気味になって機嫌よさそうに笑んでる、こういう場に自分を慕う取り巻き以外の羽飼さんが居るのが珍しいからかな。 「海賊が… 未開人がこんな社交場にくるものじゃないぜ」 愉快そうに一言だけ羽飼さんにつっこんだ稔さんに、羽飼さんは追い払うように手を振った。 「うるさいよ。早く消えな。  …きみが直人の息子の香澄くんかい」 「はい」 僕が退いたら香澄は羽飼さんと話を始めた。 稔さんと羽飼さんは年齢が近いし家も少し近所なんだったか…いつだか稔さんが言ってたっけ「距離の遠い平行線」。稔さんと犬猿にもじゃれてるだけのようにも見えるけど、お互いに干渉しないかわりに遠慮もない、みたいなことだっけ…。羽飼さんが香澄に害のある人じゃないのは確かだと思う、多分。 「なかなかスーツがキマってるねえ、ピアスでもすればよく映えそうなもんだが、そういう趣味はないのかい」 香澄の全身をゆっくり眺めてから羽飼さんが言った。…ピアスか。そういえば今の香澄に似合いそう。 「えと…あなたは…?」 香澄が少し戸惑いがちに返す。羽飼さんは組んでいた腕を逆に組みなおして答えた。 「あぁ、初対面なのに失礼したね。直人がきみの話ばっかりするもんだからついもう知った仲のような気になってたのさ。僕は羽飼澄秋。肖像画を描いてる。直人の先輩みたいなもんだ。ドレスコードにはつっこまんでくれよ、この格好じゃないとどうにも落ち着かねえんだ」 香澄が僕の方を見たから、大丈夫信用していいよって意味を込めて微笑みかけた。 「初めまして。…先ほどは庇ってくださってありがとうございます」 香澄が丁寧にお辞儀する。「よろしくお願いします」 羽飼さんは上機嫌の笑みで香澄の頭を首が揺らぐくらい撫でてる。 「かわいいじゃないか。さっきピアスを勧めたのはね、慧がいつも稔除けに必ずピアスをしてたからさ。きみにも似合うと思うがねえ」 香澄の頭を撫で回す手を止めて、羽飼さんが香澄と目をしっかり合わせて言い聞かせるようにゆっくり言った。 「慧は あいつはね、いつか帰ってくるよ。何年後か何十年後かは知らんが必ず。そういうやつさ。僕はよぅく知ってる。あいつをどう思えと強制もできんが、…また必ず会えるよ」 それだけ言ったかと思うと襦袢の裾をなびかせながら別の場所へ行って、冷やしてあるビール瓶の栓を勝手に抜いてラッパ飲みしたりしてる。
僕はまだ見知った人間とばかり話しただけだから、もう少し顔を広げときたいけど、もうかなり人も増えて賑わってきたし…香澄についててくれる人がもう一人いれば… そう思った時だった 「よう、来てやったぞ」 こういう場所で初めて聞く声がして、嬉しくて振り向いた。僕より先に香澄が声をあげた。 「情香さん!」 嬉しそうににこにこする香澄の頭を撫でながら優しい大きな目が微笑む、僕の方にも視線をくれる。 「こういう時に私に頼れるようになったのは進歩だな」 僕もにこにこする。 こういう場所にパートナーを同伴する人は少なくないけど、僕はそういうことは一度もしたことなかった。結婚してからはずっと招待状は僕と情香ちゃんの連名になってたけど、これまでの僕には一緒に来てもらうことの方が意味がよくわからなくて、ずっと一人だった。 でも今は守りたい人がいるから、僕だけでどうにもならないときに、情香ちゃんも一緒に守ってくれる。 「僕はこれから仕事のために少し営業してくるよ。香澄と一緒にいてくれる?」 「了解。車で来たから帰りは送ってってやる。香澄は無理に酒飲まされたりしてないか?」 聞かれた香澄は「大丈夫」って言いながらちょっとホッとした顔してる。…呼んでよかった。 情香ちゃんはいつもの高いヒールを履いて多分メンズの細身のフォーマルスーツにすらっとした身を包んで、中にシンプルなシャツみたいなのを着て、首にアスコットタイを締めてる。僕がシャツのボタンいくつか外して内側にアスコットタイを仕込んでたから夫婦でちょうど合わせたコーデみたいになった。
そのあとしばらく気を引き締めて僕一人で少し忙しなく会場を回って人と知り合って、仕事の準備を進めた。こういうときは背があると目立つから助かる。普段外出先では少し遠慮がちにする動作を今日はまったく控えずに場になじむように振舞ったりした。 ある程度やれることをやり終えてからは、好きなように過ごした。 香澄も情香ちゃんも一緒に三人で会場を適当にうろうろしながら食事した。小さなケーキがたくさん乗ってる皿から一つとって香澄の口に向けたら笑って口を開ける、口の中にケーキを入れる、苺のショートケーキって香澄に似てるね。 あちこちで二人のことを尋ねられては「妻と息子です」って二人の肩を抱いて紹介する。 ずっと一人だったと思ってたわけじゃない、それでも二人のことを誰かに紹介するたびに、僕は家族に囲まれてるんだって思って、なんだか泣きそうなくらい幸せな気持ちがこみ上げてきた。 帰り道。誰もアルコールは飲まなかったけど情香ちゃんの車を運転できる自信がなかったから運転は任せた。 「着いたら起こすから寝てていいぞ」って運転席から言われたけど、情香ちゃんの車は凄まじく跳ねるから眠るのはとても無理だった。普段のロールスに比��たらジェットコースターに乗ってるみたいな乗り心地に香澄と二人で後部座席で身を寄せあって笑う。 マンションに着いてから三人ともすぐに堅苦しい服を脱いで交代でシャワーだけ浴びる。会場での匂いや汗を落としてさっぱりしたら、香澄を連れて情香ちゃんも誘って、僕の大きめのベッドに三人で寝転んだ。 情香ちゃんと僕で香澄を挟んで三人でベッドの上にひしめきあう。案外疲れてたのか、そのままうとうとしてすぐに眠り込んでしまった。
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763185 · 11 months
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AI憎し・・・
上記は2022年8月のまとめ。これを見たとき、もうダメだと思ったのをよく覚えている。今まで虹色のモザイクの中からおっぱいらしきものを見出して喜んでいた(https://gamingchahan.com/ecchi/exhi)(2021.1)のに、たかだか1年くらいでここまで進歩すると思わなかった。
それまでの画像生成AIは、なんとなくリアルなタッチだけど何が描いてあるのかよく分からない不気味な抽象画が主だった。それが徐々に指示を反映した精密な風景を生成するようになり、その風景の中に簡易的な少女を人が手描きで描き込み、とうとうその少女さえAIが生成出来るようになってしまった。日本のアニメ・マンガ的な美少女が生成出来るようになった当初は、男性キャラクターも美少女チックになっていたはずだけど今はいわゆるイケメンも描ける。日々性能が上がっているので、ネックだった「手」に特化した修正パッチもあるとか。もう何でもかけちゃうんでしょ、そのAIってやつ。はあ〜あ。
もう目にするのも嫌すぎて(X上でAI絵師を見かけたら反射でブロックしてしまう)AI関係は初期のモデルしか把握していない。最初にMidjourneyのリアルな風景画がバズって、その後二次元美少女が得意なnovelAIが出てきて、あと画像から新たに画像を生成出来るやつがあるらしいね。それ以降はもう知らない。
正直、画像生成AIを使いこなせるような高性能PCというかPC自体持っていない私には全く縁がない。いつか参入ハードルが低くなって自動で背景描いてくれないかな、とか思ったけどそうなると今まで背景に特化して描いてきたイラストレーターの人が困るだろう。
その割に、小説版AIの「AIのべりすと」は面白がって使った。生成された文章のなかには明らかに二次創作が出典であろう箇所もあったのに、小説については自分を「外野」だと思っているから、ただ面白いインターネットのおもちゃだと思ってしまった。
画像生成AIだって、今まで自分で描いてこなかったり、描いても自分の納得のいく絵が描けなかったり、自分で絵を描くこと自体よりも数分で満足のいく絵を生成することのほうに重きを置く人にとっては画期的で喜ばしい発明品だろうね。そんなもんだよね。
AIには表層的なキャラクター然とした記号は描けても、そのキャラがどんな性格か、どんなエピソードがあったか、どんな歌を歌っているか、どんなセリフがあるか分かるまい。 そのうち画像生成AIが画像生成AIの絵を食いはじめて、とんでもない化け物を生み出して欲しい。目と口が3の倍数の数になり、腕から足が生えて欲しい(欲しくはない)。
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habuku-kokoro · 1 year
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三毛子がこの世に伝えたかったこと 米田佐代子
<劇評>
『三毛子』観劇感想                 2023.03.21
 三毛子がこの世に伝えたかったこと
米田佐代子(女性史研究者)
このたび銀座観世能楽堂での『三毛子』公演にあたり、わたしは能舞台に上がって有名な「平塚らいてうと与謝野晶子の母性保護論争」について一言解説するという光栄に浴しました。ここに登場する「お師匠さん」と「フユ子さん」はらいてうと晶子になぞらえられていて、二人が「母性保護論争」をかわすシーンがあるからです。三毛子も『青鞜』ならぬ『青足袋』という雑誌の愛読者で、「元始、雌猫は実に太陽であった」という一節を読みあげたりするのですから、これは見逃せないと馳せ参じました。
 その『三毛子』の舞台は前回よりさらに深まり、わたしの心を揺さぶりました。ご存じの通り、三毛子は夏目漱石の『吾輩は猫である』に登場する愛らしい雌猫がモデルで、原作ではふとした風邪がもとで早やばやと虹の橋を渡ってしまうのですが、今回は最初に猫の神様が「三毛子や、お前は賢い猫であった…お前は死んだのだよ」と語りかけるところから始まります。これにはびっくり。でも三毛子は納得せず、猫の神様に「後生だから三毛子をお師匠さんとこにかえらせて!」とおねだりして走り去ってしまいます。そこで気がついたのですが、この物語は三毛子が自らの死を予感しながら人間の世界と向き合って精いっぱい生き、遺したメッセージなのではないか。『三毛子』に「母性保護論争」が登場するのは、彼女の人生(猫生?)から紡ぎだされた魂の声が聞こえるからにちがいない、と。
 なにやらナゾめいてきましたがそのヒントは作中何回もリフレインされる「み空の彼方 深い傷」という一節にあると思います。ある日箱に入れられ棄てられた子猫が心に深い傷を負い、命も尽きるかと思われたときお師匠さんとフユ子さんに拾われて生きる気力を取り戻し、やがておとなになって「母性保護論争」に出会うのです―。
この論争は、晶子が「女性も働くべき」と言い、らいてうが「母親は子育てに専念すべき」と言ったことになっていますが、じつはそうではありません。女が母となってこの世に生れ出たいのちとどう向き合い、母も子も幸せに生きることができるかどうかという一大議論だったのです。晶子は十指に余る子を産み、失意の夫与謝野鉄幹をあてにせず自力で稼ぎまくって育てながら子らを愛する歌をたくさん詠みます。「人間はだれでも働かなければならない」というのが晶子のモットーでした。一方二児の母となったらいてうも事実婚の夫奥村博史の描く絵は売れず、生活のため産後直ぐ徹夜で原稿を書いたら母乳が出なくなってしまいます。その経験から、「男に頼らず(頼れず)女が働こうとすれば子どもを育てることができず、子どもを育てようとすれば働くことができない」現実に対し、今でいう「育児休業」や「児童手当」にあたる「国の政策」としての母性保護を訴えたのでした。二人とも壮絶な子育てを体験しながら「女性に権利がなければ子どもを幸せにできない」ことを問いかけたのが論争の真実であったとわたしは思っています。
三毛子は、「わかんない~」を連発しながら勇敢にもこの論争に向き合い、「子どもにだって人権があるのよ…人権!」と叫びます。そして夏の日盛りに赤ん坊の泣き声と黄金日車(こがねひぐるま)の花の香に包まれながらお昼寝のヒマもなく子守りに気を配り、自分が死んだら小さい子たちはすぐ忘れてしまうだろう、でもそれでいいの、女たちが「山の動く日」を信じ、隠された「太陽」を取り戻すとき、「人間も動物も自然の中で平和に暮らせる世の中がくるでしょ」と告げて現世に「さよなら」して行くのです。かつて人間に捨てられた三毛子が、心の深い傷を乗り越えて「すべての生き物が幸せに生きる世界」をよびかけたとすれば、それは今もいじめや差別、貧困、戦争、性暴力などにうちひしがれているたくさんの女や子どもたちへの希望のメッセージではないでしょうか…。エピローグでお師匠さんが三毛子の首輪を手にしてあらわれ、「あなたの帰りを待っています」と語りかけたとき、わたしは不覚にも涙が出そうになりました。
いささか深読みかもしれませんが、わたしは今回『三毛子』の舞台から、あらためて現代を生きるたくさんのいのちへの愛を受け取ったように思い、ますます三毛子が愛おしくなりました。能舞台にふさわしい所作を見せてくれた瑠々子さんにも喝采を贈りたい。そして、これまで「前口上」役を務めてきた柳志乃さんが、今回は猫の神様をはじめ出ずっぱりで活躍されたことも新��い実験です。次の『三毛子』はどんな進化を遂げるでしょうか。わたしも年をとりましたが、『三毛子』だけはもう一度観てから現世に「さよなら」したいものだと思っています…。
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groyanderson · 2 years
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☆プロトタイプ版☆ ひとみに映る影シーズン3 第四話「可哀想なワタクシ」
☆プロトタイプ版☆ こちらは無料公開のプロトタイプ版となります。 段落とか誤字とか色々とグッチャグチャなのでご了承下さい。
→→→☆書籍版発売までは既刊二巻を要チェック!☆←←←
(シーズン3あらすじ) 謎の悪霊に襲われて身体を乗っ取られた私は、 観世音菩薩様の試練を受けて記憶を取り戻した。 私はファッションモデルの紅一美、 そして数々の悪霊と戦ってきた憤怒の戦士ワヤン不動だ! ついに宿敵、金剛有明団の本拠地を見つけた私達。 だけどそこで見たものは、悲しくて無情な物語…… 全ての笑顔を守るため、いま憤怒の炎が天を衝く!!
pixiv版 (※内容は一緒です。)
དང་པོ་
 日本仏教特有の考え方に、十三仏という仏様のグループがある。私が日本で神影(ワヤン)の修行をしていた時も、瞑想で描く影絵の題材などにこの十三仏を用いていた。  これに新しく覚えた影影無窮の技をかけ合わせれば、戦いのイメトレが行えないか……そう思いついた私は、大ティルベリ戦後みんなが疲れ果てて眠っている今、ソルモラ島の外れで不動明王である自分を除く十二柱の神影(ワヤン)を生成した。組み合いの相手はドマルが操作する事になった。  まずは釈迦如来、いわゆるブッダ様���仏の階級としてはいきなり最上位の如来だ。伝説に則り、無限に巨大化と縮小を巧みに操って攻撃を仕掛けてくる。天高くまで追い詰めたと思いきや手のひらの中、かと思えば蚊よりも小さな姿で背後を取ってくる。自分自身が影影無窮のバリアに身を隠し、領域に入ってきた瞬間を斬って撃破に成功した。  次に文殊菩薩。『三人寄れば文殊の知恵』ということわざは記憶にも残っている。そんな叡智の象徴を、この修行でドマルは『罠使い』と解釈した。大量の地雷やどこかから飛んでくる槍をかいくぐりながら、最後は巨大鉄球の振り子を逆に利用して撃破した。  その後も普賢菩薩、地蔵菩薩、弥勒菩薩……と錚々たる面々と鍔迫り合いを繰り広げた。観世音菩薩戦であの極太ビームを再現された時はいくら何でもやりすぎだと思ったけど、なんとか最後まで戦い抜けた。 ༼ お疲れちゃん ༽ ༼ ゼェ、ゼェ……ちゃんじゃないでしょちゃんじゃぁ!? ていうか、あのビーム出せるならドマルが戦った方が強いじゃない!! ༽ ༼ あれは影絵で見せただけ、殺傷力はない。拙僧ホラ、回復要因だし ༽  そう言いながらドマルは神経線維のエネルギー弾で私を修復した。確かに彼の抜苦与楽の法力は、戦闘にはあまり向いていない。神経型エネルギーで痛覚を吸収したり、物や生き物を修復する力だ。見た目は物騒だけど。 ༼ うう……もっと強くならなきゃ。せめて暗い所でも弱体化しないように、御戌神に頼らなくても戦えるように…… ༽ 「どうして」 ༼ ! ༽  振り向くと、物陰から御戌神が覗いていた。もう目が覚めたのか。 「そんなに僕は信用が? 僕が弱いから? 一度も君を守れた事がないから??」 ༼ そ、そういうわけじゃない。けど、何かの拍子に別行動になる事もあるだろうし…… ༽ 「一美ちゃんの体が奪われた時、みたいに?」  御戌神がまた左手の薬指を掻いた。 「そりゃそうだ。君は実際、一人で戻って来れた。僕なんかいなくたって平気かもだ」 ༼ 違う! そういう事じゃ ༽ 「はっきり言ってくれ! 僕なんか必要ないと、足手まといだと……」  詰め寄ってくる御戌神の前髪を、その時ドマルが無理やりたくし上げた。 「……っ!」 ༼ こういう事、だ ༽  彼の顔は、両眼を中心にひどいケロイド状の炎症を起こしていた。私も薄々気がついていたけど、これまで彼は金剛や一美の話をする時に目が光って、時折苦しそうな唸り声を上げていた。 ༼ あなたはたまに、自分自身の肉体が耐えきれないような輝きを無意識で放っている。ストレスの限界だろう ༽ 「……ハハ、やっぱりわかってたので」  御戌神は念入りに前髪を下ろして目元を隠した。 「あの日から、僕は君の入れ替わりに気付いてた。けどそれを口にしたら、君の体まで殺されてしまうんでねえか? そう思ったら言えなくて……でも君がどこかに連れてかれちまうのが怖くて、そのままの付き合いを。けど、心の中の憎しみを、光を隠せば隠すほど……僕の体はボロボロに」  重たい前髪がランプシェードのように淡く光る。その輝きは昔と違って、毒々しいほど複雑な虹色に近い。 「ごめん、当てつけみてえな事を。ともかく、僕は塔には行かないから。行っても本当に足手まといにしか……」 「いいえ。そうはいきません!」 「え?」  突然、どこからともなく第三者の声。見渡しても誰もいない……と思いきや、 「あなたもお不動様と一緒に塔に登って下さい、光さん」  御戌神の巨体に隠れて、背後にミラさんの姿があった。
 གཉིས་པ་
 大ティルベリ戦からほぼ丸一日しか経っていないのに、ミラさんの体は完全に回復している。全知全脳の力で異形化や出産の負担自体がなかった事になったようだ。 「光さんは彼女の夫なのでしょう? 愛する伴侶にそのような辛気臭いお顔を見せてしまったら、お不動様まで悲しくなってしまいます。シャンとして下さいな!」  更に、日本語も格段に上達している。片目に有働さんと同じスマートグラスを装着して、まさかあれからずっと勉強してたのか? 「け、けど、僕は実際弱くて……夫のくせに……」 「夫が妻より弱いのがいけないのですか? 私は将来悟様や有働様を凌ぐ世界の帝王になりますが、それでは私は一生結婚できないという事になるのでしょうか??」 「え、あ、どう……かも、けど……?」 「はっきりおしでございます!」 「ギャア!」  ミラさんに軽く鼻を弾かれて、御戌神は情けない声を出した。どんな帝王学カリキュラムを受けているのか知らないけど、なんか悟さんの高飛車がちょっと伝染ったような……。 「個人的見解で恐縮ですが、そもそもお不動様は、初めからあなたを戦力として期待していないと思います。伴侶とは味方として寄り添い、ただ照らしてくれればいい存在なのです。その領分を逸脱して勝手に傷つく事は、かえって迷惑になります。蕁麻疹を起こすほど金剛有明団が嫌いなら、あなたは妻だけを見つめていればいいのです!」 「!!!!」  御戌神に雷が落ちたような衝撃が走る。すごい、このUR特待生、私が考えていた事を全部言語化してくれたぞ!? 「皆様がお目覚めになられましたら、有働様と私が考案した塔の突入計画をプレゼン致します。あなたにも重要な役職を用意しているので、速やかにテント村に戻って支度をして下さい。いいですね?」 「はいッ!」  御戌神はよく調教された犬のようにキビキビと立ち去った。 ༼ つ……強いんですね、ミラさん ༽  思わず心に思っていた事がそのまま口に出てしまう。 「え?」 ༼ だって、今まであんな目に遭ってて、昨日までその……あなたも被害者、だったのに ༽ 「言葉を濁さなくても大丈夫ですよ。確かに辛い経験や後ろめたい事はたくさんしましたが、帝王になるためには意地でも前を向き続けるしかないのです。それに」  その時、凛々しい顔をしていたミラさんが、甘酸っぱいウインクを私に向けた。 「ちゃんと互いに愛し合っている夫婦って、世界ではとても貴重なんです。それが引き裂かれてしまう事を、私は絶対に許しません」  ……思わず、私もドマルもトキメいてしまった。この未来の帝王、カリスマがありすぎる。
གསུམ་པ་
 午前中に目が覚めた一同は、医師団のテントから仮設病棟へ移って病室を一部屋レンタルした。有働さんとミラさんがホワイトボードに今回の計画を書き記している間、重苦しい沈黙が室内を包みこんでいた。この中に二人、幽体になっている人がいる。恐らく、彼らは…… 「お待たせしました、皆さん」  有働さんが沈黙を破った。 「初めに訃報からお伝えします。昨夜、私の部下セグロが息を引き取りました。心よりお悔み申し上げます……が、緊急事態のため逝去は保留させております」  大ティルベリと戦ったセグロさんが亡くなった。さっきまで毅然とした態度を保っていたミラさんも、彼の訃報が読み上げられた時はいたたまれない表情を隠す事はできなかった。しかしセグロさんは、彼女に安堵の笑顔を見せる。 「T’en fais pas……気に病むな、ミラ。それよりお前が後遺症一つなく帰ってきてくれて、本当によかった」 「セグロ兄さん……ありがとう」  彼は生前、子供達の世話を担う学生寮の責任者だった。自分の命より子供の安全が大切な人なんだろう。対するミラさんも金剛に操られていた後悔を感じながらも、今は未来だけを見つめていく覚悟が感じられた。  しかし、この場にはもう一人、魂だけで出席している人がいる。 「それから大変申し訳ございませんが、弊社のCEOは脳震盪で未だ意識が戻らないためここで戦線離脱致します」 ༼ え!? ༽  悟さんは生きていた。それは良かったけど、そんな状態で幽体離脱してたの!? 「大丈夫よ、私の体は生命維持装置で勝手に動いてるもん。ていうか目が覚めるまで暇で暇で、さっきNBFドル関連の年末年始の後処理ぜんぶ終わっちゃった!」  魂だけになってもなお仕事をしているのであれば、大丈夫なんだろう。この戦いが終わった後でNBFは滅亡しているかもしれないな。 「さて、皆さん。ここからが作戦の説明です」  ミラさんがレーザーポインターを点灯し、ホワイトボードの図を指す。 「金剛有明団の塔は特殊な結界で、霊感がある者でも視認できません。金剛が発行する紋章(ルーン)……すなわち認証コードのようなものを利用して入館する必要があります。また、生きた人間は塔に入れません。そのため光さんとパクさんには幽体離脱して頂きます」 「オッケーよ! 誰か体回しててもらっていですか?」  『体を回す』という言葉には聞き覚えがない。でもドマルがそれを記憶していた。  幽体離脱中も人間の肺や心臓は動き続ける。しかし食事や排泄といった行動を自力で一切取れなくなるため、意図的に幽体離脱する霊能者は誰か信用に���する知人や親戚の霊に自分の体を預ける。これが『体を回してもらう』という行為らしい。 「イナちゃん悪いけど、年末だしアフリカに急に知り合いを呼ぶのが難しいからしばらくは私でいい? 私の意識が戻るまでには女性呼ぶから!」 「えーっ悟さんですかぁ? じゃあ交代さんが来るまでおトイレ禁止!」 「わーったわーった! セグロ、あんたは光君ね」 「Oui」  セグロさんと御戌神が会釈を交わす。するとミラさんが御戌神に霊的物質でできたタブレット端末を手渡した。 「あまり大人数で行って目立ってはいけないので、戦力外の私と有働さんは皆さんを地上からサポートします。そしてここからの道中、光さんには塔の案内と引率をして頂きます」  御戌神がタブレットに触れると、そこに見やすく構築されたホームページのような画面が現れた。 「そこに私が記憶している塔のアイソメ図と、敵の情報などを記しておきました。また右下のチャットツールで私達とやり取りできます」  イナちゃんと画面を覗きながら、三人で情報をざっと流し見る。塔の内部に敵はそこまで多くないようだ。この塔は連中が建設している楽園アガルダへの通り道にすぎず、要は二大ボスである愛輪珠如来とナタリア・サミヤクを突破してしまえば細かい敵は殆ど出現しない。 ༼ って、ナタリアはこの間倒したんじゃ? ༽ 「ええ、肉体は倒しました。ですが、あの呪医は人間の負の感情が生み出した怪物です。放っておけば再び力をつけて無限に復活してしまうので、大元である感情エネルギーの塊を完膚なきまでにへし折る必要があります」  つまり心理戦を行うと。 「その戦いの担当は、ドマル様と光さんを推奨します」 ༼「え?」༽  呼ばれてドマルが私から分裂する。御戌神と、だぶかドマルが?? 「お不動様は後の如来戦に向けて温存する必要があります。そしてパクさんも、紅さんのお体を取り戻した後に日本で浄化を行う役割があります。そこでナタリア戦はドマル様と光さんが済ませ、その間にお二人は塔内で情報収集をしてもらいましょう」 「ちょっと待って! そりゃドマルは苦痛を取り除く仏様かもけど、僕はそういうの」 「ナタリアなんて性格最悪女との戦いで妻の心が曇ったら、『そいつはコト』でしょう?」 「うっ……僕がやるので」  未来の帝王、夫という人種にやたら手厳しい。しかしここは彼女の作戦通りに進むのが得策だろう。悟さん達も増員が来たり体力の回復次第追って来てくれるという。私はドマルと一旦分裂し、御戌神、イナちゃんと共に塔へ旅立った。
བཞི་པ་
 心霊タブレットの指示に従って御戌神が光の紋章(ルーン)を描くと、大ティルベリ戦で壊したはずの古民家が再び現れた。相変わらず天まで届くような瘴気を放っている。 「入るのやだヨー、くさそう」  イナちゃんが顔をしかめる。私達全員が金剛に恨みを持っているため、塔の見た目はとてつもなく禍々しい。 「待って、見え方(バイアス)解くルーンを。ええと、こうでこうで……できた」  ルーンが形作られると、まるで悪魔の棲家のように不気味だった古民家が穏やかな雰囲気に変わった。金剛に信仰心があればあれは大豪邸か何かに見えるはず。つまり、あれが本来の結界の姿なんだろう。  古民家内はまるで中世か近世初期のように文明感のない内装だった。壁面は塗装されていない丸太を手で組んだ作りで、隙間に所々干し草が詰められている。アフリカらしからぬ大きな暖炉があり、その隣にはむき出しの階段。登ってみると、ドアや暖炉を含めて全てが入ってきた時と同じ内装の部屋に出た。 ༼ あれ? 同じ所に戻ってきた? ༽ ༼ いや、小物の配置が若干違う。それに窓の外が高くなっている ༽  タブレットによると、ミラさんが知っている限り全ての階層はほぼ同じ間取りらしい。雑な作りの結界だ。 「七階が書斎で。ワヤン不動とイナちゃんはそこで待機して、情報を」  全員幽体や影体だから、階段は苦ではない。まず全員で一気に七階まで上がった。確かにこのフロアには、下の数階と違い壁一面に本棚があった。しかし…… ༼ ね、ねえ、イナちゃん……これ読める? ༽ 「読めるわけないヨ、てゆかこれ何語??」  本はどれもこれも手書きのアルファベットで綴られているけど、英語じゃない。文字の上に点がついていたり、数字の6を裏返したような文字がある。 ༼ あーこれ、氷島(アイスランド)語だ。読めるようにするよ ༽  ドマルが私に記憶を共有してくれた。どうやら信者の中にアイスランド人がいたらしい。すると実際の文法や発音はわからないものの、本に書かれている内容はふわっと理解できるようになった。  全員の準備が整うと、私とイナちゃんは分裂したドマルと御戌神を一旦見送った。
ལྔ་པ་
 ワヤン不動と分離した拙僧は、御戌神に導かれ、塔の上階へ進む。幸運の呪医が棲む領域は、十九階にて出入口と同じ扉を開いた所にあるという。 「どうして……どうしてこんな事に……」  前を行く御戌神は、聞こえる声で独り言を繰り返している。 ༼ そんなに辛いなら断っても良かったのに ༽ 「断ったらもう、僕ができる事など一つも。そしたら一美ちゃんに顔向けが」  彼はぶっきらぼうに答えた。拙僧の事は一美と同一視せず、ただの身内のように捉えていると見受けられる。 「心理戦ってやっぱ精神攻撃なので? 悪夢を見させられたり一美ちゃんに罵られたりなど? あー嫌だあぁー、そういうの一番苦手なんだからぁー!!」  にしても、拙僧に素を曝けすぎでは? ༼ その豆腐メンタルがあなたの最大の弱点だから、ミラさんはだぶか任命したんだろ。案ずるな、一美も友人や同僚にはしょっちゅう小心者と呼ばれているよ ༽ 「嘘こくなぁ、あんな勇敢な人が! 先に伝えとくけどドマル、僕は『死ね』って言われたら本当におっ死んじまうタイプなんだから!」 ༼ 誇って言う事じゃないぞ ༽  管巻きながら歩んでいた御戌神が足を止める。目的の扉の前に着いたのだ。先に開けて外に出てみると、そこには無数の小さな散減が泳ぐ池があった。  その池の水はまるで血液とヤクの乳を炎天下で腐らせたような悪臭を放ち、陸との境目が羽毛のように立派なカビの胞子で覆われている。時折天から人骨らしき物が池に降ってきて、それが汚水とカビを纏うことで散減に生まれ変わるようだ。 ༼ バイアス無しでこの汚さ……ていうか、結局雑魚敵も出るんじゃないか ༽ 「グルルル、人から盗んだ骨でこんな怪物作りなど! すぐ消毒せにゃ!」  御戌神の目が強烈な光を発する。輝きは重いたてがみによるランプシェード効果で池全体に行き渡り、そのまま周囲一帯を閃光で包み込んだ。光が落ち着くと、カビ菌は焼けて灰になり、池の水も沸騰してかなり減っていた。 「ありゃ?」  水位が下がった事により、池の中心に巨大な茸の生えた岩場が出現した。御戌神がそれに近づくと、笠がピクリと振動する。 ༼ 待て、危ない…… ༽  一瞬遅かった! 茸が突然大量の胞子を噴出し、それを御戌神が直に浴びてしまった。水上を浮いて移動していた御戌神は電気ショックを受けたように硬直し、そのまま池に落ちていく。  すかさず拙僧は神経線維を伸ばして御戌神をキャッチし、彼を抱きかかえて塔の側へ戻った。御戌神は呼びかけても反応がなく、ヘッヘッと苦しそうな呼吸をする。彼の魂の奥まで神経を伸ばし、意識を読むとしよう。
དྲུག་པ་
「ああ、カワイソウ、カワイソウ♪」  巨大な茸の怪物が、耳障りな金切り声で歌うように喋る。 「他人の不幸は蜜の味♪ でもワタクシより不幸なのは許さない♪ だから死ね!」  怪物の根元から無数の散減が触手状に成長し、御戌神めがけて迫ってくる。それに触れられそうになった瞬間、  ヴゥンッ。 「きゃひゃぁ!?」  仔犬とも人間ともつかない声をあげ、御戌神は意識を取り戻した。 ༼ 死ねと言われると死んじゃう男に、ひどい悪夢を見せるよな ༽ 「あ……ああ。胞子のせいで幻を。ありがとうドマル。おかげで助かっ……だ……だるま!」 ༼ 達磨? ༽  お大師様? 「ちちち、違う! あんた手足が!!」  御戌神が鬼気迫る声を出す。しかし拙僧は特に何ともない。再び彼の精神を垣間見ると……ああ、そういうこと。  ヴゥンッ。 「キャンッ!」  彼の中で拙僧は、拷問部屋のような場所で四肢を散減に食い千切られていた。再び彼の目を覚ます。 ༼ 今度こそおはよう ༽ 「ハッ、また夢を! 良かった……って、うわあああ! 一美ちゃんが死んじゃううううう!?」  何だ何だ、今度は一美か。  ヴゥンッ。 「また夢……うわ! ひぃぃ~!」 ༼ 無限ループって怖くね? ༽  その後、何度刺激しても彼の精神は幾重にも連なる悪夢から抜け出せなかった。最初に茸の怪物に襲われた時を除き、惨たらしく死ぬのは大体拙僧か一美、それとワヤン不動。彼にとって、自分より愛する者が殺される方が辛いのだろう。時には散減や愛輪珠如来に襲撃され、時には不慮の事故が起き、時には御戌神自身の気が狂い…… 「もういい」  彼の心が折れたのは、公衆便所の和式便器に裸の一美の惨殺死体が捨てられている光景の中だった。 「もういい、このままで」 ༼ 何言ってんの。現実に戻れなくなるぞ ༽  血まみれで無残に横たわる一美を呆然と見つめながら、御戌神の目元からまた不穏な光が射す。その光を浴びた箇所の亡骸は、ふつふつと泡立ち少し黒く変色した。 「現実に何の意味が……? 夢から覚めたって、僕はもう一美ちゃんに顔向けなど! 彼女の命に縋って、偽物と結婚して、キスして、初夜も……う、ウオオオーーーン!!」  御戌神が吠えた途端、繋ぎっぱなしにしている神経から彼の苦痛がびりびりと伝わってくる。そして、記憶も。 ༼ ……これは…… ༽  すると便槽の底から、茸の声が響いた。 「きゃっはははは! なぁんてカワイソウなワンちゃんかしら、無様ねぇ~♪」  茸は一美の体を突き破り、汚水と胞子を撒き散らしながら成長する。その姿はインドネシアで見た呪医ナタリアに近くなっていく。御戌神の心の苦痛を浴びて、力を取り戻しかけているようだ。 「ずっとあなたの事見ていたわぁ。あの夜、愛輪珠相手にどうしても勃たなくて、ホテルのベランダに飛び出したあなた。でも地上でハイエナのように待ち構えるワタクシのティルベリちゃん達を見ると、『僕が一美ちゃんを守るので~っ!』って、自殺を諦めて……カァーワイソー!!! きゃ~ははははは!!」  彼が自殺を試みたのは、その一時だけではない。結婚後も幾度となく死の誘惑に抗い、心と体を掻き毟りながら、一美の傍に留まり続けていた。 「さあ、一美なんて女とは縁を切っちゃいましょう♪ 金剛有明団こそがあなたを幸せにできる。だって御戌神、あなたは……」  その気力ももはや尽きかけ、御戌神の体に胞子が積もっていく。そして、彼の輝きも次第に失われるが…… 「あなたはワタクシが作り出した、とびきりカワイソウな負け犬なのだから!!」  ボッ。  彼を覆う胞子は、全て拙僧のエネルギー弾により焼滅した。 ༼ あなたの『カワイソウ』は、矛盾を孕んでいる ༽ 「……は?」  怪物ナタリアから、笑顔が消える。 ༼ 人が可哀想と言う時、その後はたいがい同情の言葉へと繋がる。『可哀想、だから助けてあげる』、『可哀想、だけど何もしてやれない』 ༽  拙僧にも覚えがある。砂漠の果てで力尽きていた、あの『可哀想』な精霊を…… ༼ だが、あなたの目的は逆だ。人から施しを集めるために、わざと不幸を生み出している。カワイソウによって縁を引き寄せ、カワイソウによって徳を得る。それが、あなたの力のからくりだ ༽ 「その通り♪ 不幸な人間ほど良い縁に恵まれるの。よりカワイソウな者こそ、より人に優しくして貰えるの!」 ༼ まだ分からないのか ༽  抜苦与楽の法力……拙僧は御戌神の身体を修復した。爛れた顔の皮膚と、掻き傷まみれの指先を。そして……少しだけ、彼を構成する細胞に、ある『抵抗性』を付与する。 ༼ 哀れみで繋いだ縁は、自分が不幸ではなくなれば消滅する。つまり幸運のナタリア(ナタリア・サミヤク)、あなたは誰も幸せにできないし、やがて誰からもカワイソウとすら言われなくなる ༽ 「黙れ! 黙れ黙れ黙れ!!」  ナタリアの根本から五本脚の散減が生まれ、拙僧をがんじがらめに縛り上げた。 「ドマル・イダム、そして紅一美。ワタクシはあなたのような加害者が一番大っっっ嫌い。どれだけ不幸のどん底に突き落としても、どれだけ心を折ってやってもゴキブリのように立ち向かってくる! それどころかワタクシ達が大切に大切に育てたものを正義面で悉く壊してしまう! 死ね。死ね死ね死ね死ねえええぇーーーーーっ!!!」  結局それが本音か。カワイソウなどと言いつつ、彼女は自分より幸せそうな人間を妬んでいるだけだったのだ。 ༼ ……こんな事言ってるけど、あなたはこの女性の事をどう思う? ༽  拙僧は僅かに動かせる神経で、御戌神の前髪をたくし上げた。 「えっ」  途端、御戌神は全身を真っ白に染め上げる。その輝きが悪夢の世界を包み込むと、突然全てのカビ菌がじゅくじゅくと音を立て崩壊し始めた。 「ぎゃあああああああ���ぁぁーーーーー!!?」  胞子を失ったナタリアが急激に力を落とし、悪夢の光景は光が落ち着くと共にあの池があった景色に戻った。但し水は全て干上がり、草木一本どころかカビ一つ生えていない。ナタリアは池の底に溜まった砂利の上を転がりのたうち回る。 「あ、あなた、御戌神ッ! ワタクシに何をしたァァーーーッ!?」 「……」  彼は何もしていない。最大限の嫌悪と軽蔑の感情を込めて、ただただ自らを祟り神に仕立て上げた創造主を見下ろしている。但し長期に渡るストレスで変容した彼の輝きは、全ての生き物を朽ちさせる滅びの光となってしまったのだ。 「やめて、見ないでぇ、ひぃぃ許してぇ! 愛輪珠に紅一美を解放するように言うから! え、エヘヘ♪ お願い御戌様ぁ……!」  ナタリアはへらへらと命乞いを始めた。しかし御戌神は何もせず、ただ彼女を、そして穢れたカビの池を見つめ続ける。 「そんな目で、見ないで……弱く、て……カワイソウ、な、ワ「しつこい」  発光。そして数秒遅れで、人間であれば鼓膜が破れるような轟音が響く。ずっと体の中に貯め込まれていた滅びの光を御戌神は全て解き放った。それは一EBq(エクサベクレル)級を優に超えていただろう。ここが娑婆の地上ではない、塔という亜空間で良かった。  これで夫に粉をかけてきていた女はいなくなったわけだが、前世として一応聞いておこう。 ༼ ……で、結局、彼女をどう思う? ༽ 「別に。カワイソウでもカワイくもねえ、心底どうでもいいおばさんで」
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kachoushi · 10 months
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各地句会報
花鳥誌 令和5年12月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年9月2日 零の会 坊城俊樹選 特選句
売られゆく親子達磨の秋思かな 三郎 初秋の六区へ向かふ荷風かな 佑天 浅草にもの食ふ匂ひして厄日 和子 秋の風六区をふけばあちやらかに 光子 蟬一つ堕つ混沌の日溜りに 昌文 中国語英語独逸語みな暑し 美紀 神谷バーにはバッカスとこほろぎと 順子
岡田順子選 特選句
ましら酒六区あたりで商はれ 久 レプリカのカレーライスの傾ぐ秋 緋路 鉄橋をごくゆつくりと赤とんぼ 小鳥 ぺらぺらの服をまとひて竜田姫 久 橋に立てば風に微量の秋の粒 緋路 秋江を並びてのぞく吾妻橋 久 提灯は秋暑に重く雷門 佑天 浅草の淡島さまへ菊灯し いづみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月2日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
さざなみの落暉の中の帰燕かな 睦子 流木を手に引き潮の夏終る 同 無干渉装ふ子等や生身魂 久美子 秋暑し右も左も行き止まり 愛 秋の虹までのバス来る五号線 同 バスを降りれば露草の街青し 同 投げやりな吹かれやうなり秋風鈴 美穂 先頭の提灯は兄地蔵盆 睦子 なりたしや銀河の恋の渡守 たかし 指で拭くグラスの紅や月の秋 久美子 くちびるに桃の確かさ恋微動 朝子 法師蟬死にゆく人へ仏吐く たかし 息づきを深め白露の香を聞く かおり 燕帰るサファイアの瞳を運ぶため 愛
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月4日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
恐ろしき事をさらりと秋扇 雪 美しき古りし虹屋の秋扇 同 秋扇想ひ出重ね仕舞ひけり 千加江 秋扇静かに風を聞ゐてみる 同 鵙高音落暉の一乗谷の曼珠沙華 かづを 秋夕焼記憶に遠き戦の日 匠 補聴器にペン走る音聞く残暑 清女 夕闇の迫りし背戸の虫を聞く 笑 秋扇閉ぢて暫く想ふこと 泰俊 曼珠沙華情熱といふ花言葉 天空
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月6日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
片足を隣郷に入れて溝浚へ 世詩明 野分中近松像の小さかり ただし 吹く風の中にかすかに匂ふ秋 洋子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月7日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
何事も暑さの業と髪洗ふ 由季子 染みしわの深くなり行く残暑かな 都 膝抱き色なき風にゆだねたり 同 秋の灯を手元に引きてパズル解く 同 のど元へ水流し込む残暑かな 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月9日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
枯蟷螂武士の貌して句碑に沿ふ 三無 籠に挿す秋海棠の朱の寂し 百合子 一山の樹木呑み込み葛咲けり 三無 風少し碑文を撫でて涼新た 百合子 守り継ぐ媼味見の梨を剥く 多美女 葛覆ふ風筋さへも閉ぢ込めて 百合子 かぶりつく梨の滴り落ちにけり 和代 秋雨の音の静かに句碑包む 秋尚 梨剥いて母看取り居ゐる弟と 百合子 たわわなる桐の実背ナに陽子墓所 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月11日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
登り来て峙つ霧を見渡せり エイ子 太鼓岩霧に包まれ夫と待ち のりこ 秋茄子の天麩羅旨し一周忌 エイ子 秋茄子の紺きっぱりと水弾き 三無 散歩道貰ふ秋茄子日の温み 怜 朝の日の磨き上げたる秋茄子 秋尚 山の端は未だ日の色や夕月夜 怜 砂浜に人声のあり夕月夜 和魚 四百段上る里宮霧晴るる 貴薫
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月11日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
星月夜庭石いまだ陽の温み 時江 サングラス危険な香り放ちけり 昭子 団子虫触れれば丸く菊日和 三四郎 羅の服に真珠の首飾り 世詩明 無花果や授乳の胸に安らぐ児 みす枝 蜩に戸を開け放つ厨窓 時江 秋立つやこおろぎ橋の下駄の音 ただし 曼珠沙華好きも嫌ひも女偏 みす枝 長き夜を会話の出来ぬ犬と居て 英美子 妹に母をとられて猫じやらし 昭子 長き夜や夫とは別の灯をともす 信子 蝗とり犇めく袋なだめつつ 昭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月12日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
鳳仙花見知らぬ人の住む生家 令子 秋の灯や活字を追ひし二十二時 裕子 露草の青靴下に散らしたる 紀子 父からの裾分け貰ふ芋の秋 裕子 かなかなや女人高野の深きより みえこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月12日 萩花鳥会
秋の旅ぶんぶく茶􄽂の茂林寺に 祐子 胡弓弾くおわら地唄の風の盆 健雄 大木の陰に潜むや秋の風 俊文 月今宵窓辺で人生思ひけり ゆかり 天に月地に花南瓜一ついろ 恒雄 月白や山頂二基のテレビ塔 美恵子
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令和5年9月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
蜩や五百羅漢の声明に 宇太郎 我が庭は露草の原湖の底 佐代子 水晶体濁りし吾に水澄める 美智子 手作りの数珠で拜む地蔵盆 すみ子 蝗追ふ戦終りし練兵場 同 病院を抜け出し父の鯊釣りに 栄子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月15日 さきたま花鳥句会
虫しぐれ東郷艦の砲弾碑 月惑 熱帯夜北斗の杓の宵涼み 八草 兵の斃れし丘や萩の月 裕章 夕刊の行間うめる残暑かな 紀花 校庭に声もどりをりカンナ燃ゆ 孝江 八十路にもやる事数多天高し ふゆ子 子供らの去り噴水の音もどる ふじ穂 杉襖霧襖越え修験道 とし江 耳底に浸みる二胡の音秋めけり 康子 敬老日いよよ糠漬け旨くなり 恵美子 重陽の花の迎へる夜話の客 みのり 新涼の風に目覚める日の出五時 彩香 鵙鳴けり先立ちし子の箸茶碗 良江
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令和5年9月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
昼の星遺跡の森を抜けて来て 久子 曼珠沙華もの思ふ翳ありにけり 三無 いにしへの子らも吹かれし秋の風 軽象 明け六つの鯨音とよむ芒原 幸風 秋の蟬さらにはるけき声重ね 千種
栗林圭魚選 特選句
朝涼の白樫の森香の甘し 三無 莟まだ多きを高く藤袴 秋尚 艶艶と店先飾る笊の栗 れい 榛の木の根方に抱かれ曼珠沙華 久子 揉みし葉のはつかの香り秋涼し 秋尚 風に揺れなぞへ彩る女郎花 幸風 秋海棠群がるところ風の道 要 秋の蟬さらにはるけき声重ね 千種
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月20日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
江戸生れ浅草育ち柏翠忌 世詩明 神谷バーもつと聞きたし柏翠忌 令子 柏翠忌句会横目に女車夫 同 旅立たれはやも四年となる秋に 淳子 桐一葉大きく落ちて柏翠忌 笑子 虹屋へと秋潮うねる柏翠忌 同 言霊をマイクの前に柏翠忌 隆司 若き日のバイク姿の柏翠忌 同 一絵巻ひもとく如く柏翠忌 雪 柏翠忌旅に仰ぎし虹いくつ 同 柏翠忌虹物語り常しなへ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年9月24日 月例句会 坊城俊樹選 特選句
秋天を統ぶ徳川の男松 昌文 秋の水濁して太る神の鯉 要 眼裏の兄の口元吾亦紅 昌文 秋冷の隅に影おく能楽堂 政江 群るるほど禁裏きはむる曼珠沙華 順子
岡田順子選 特選句
身のどこか疵を榠櫨の肥りゆく 昌文 カルメンのルージュみたいなカンナの緋 俊樹 口開けは青まはし勝つ相撲かな 佑天 光分け小鳥来る朝武道館 て津子 蓮の実の飛んで日の丸翩翻と 要
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月2日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
炎天下被るものなき墓の石 世詩明 夫恋ひの白扇簞笥に古り 清女 野ざらしの地蔵の頭蟬の殻 ただし 一瞬の大シャンデリア大花火 洋子 三階は風千両の涼しさよ 同 素粒子の飛び交ふ宇宙天の川 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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niyuuhdf · 5 months
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行屋虚彦 プロフィール
行屋虚彦 キャラ設定メモ
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画家。 中学にはほとんど通わず、師である山雪のアトリエでいつも油絵を描いている。(油に限らずなんでも描く。カガリのドローイングの真似をしたりも) すでに画家として売れており、軌道に乗りつつある。 直人を超える早筆で多作。 自身の色覚障害を忌々しく思っており、それを才能だとは認めない。 母似の近寄りがたい面立ちをしているが、中身は普通の多感な15歳。
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作者から割り振った疾患・病名:感覚過敏、軽度の識字障害(他にも発達障害傾向がちらほら)、視覚認知に拠りすぎた脳、市販薬依存症(幼少期から偏頭痛の鎮痛剤を濫用・多量摂取していた)、900℃(アイロンの熱は200℃までらしいが)の火で焦がされた激痛を痛みのマックスと捉えている、オトガイ未発達、体質全般(行屋家の遺伝的要素でもある)。
本名:行屋虚彦(Ikiya Utsuhiko) PN:hollow あだ名:イキヤ
?小学校→?中学校→? 高校中退、もしくは高校進学せず中卒、絵の仕事で稼いで生きてる
手記本公式年齢:13,14,15歳 直人パート手記本登場時で15歳 ?年(平成?年)11月22日生まれ 蠍座 身長164〜168㎝ 体重49kg B型
家族構成: 実父:行屋疾彦 実母:耀屋七 (実娘:行屋瞳)
人間関係: 師:山雪穣、名廊直人 画家仲間:カガリ、ユーコ、花 アトリエ仲間:景一、ユーコ、繭、花 主治医:近所のにーちゃん:新屋敷佐
髪の色:黒 目の色:黒(虹彩の模様:?) 趣味:? イメージ:? モチーフ:シーラカンス、カラス、死神、妖精に拐われた人間の子(チェンジリング)、オオミズアオ、背骨・脊髄(ムカデ?)、行灯(幽霊の出ずるところ)(アンドンクラゲ→海の中で遭遇したときの死の予兆)、 誰にも傷つけられないから孤独な心
体質: ・常に過緊張・過覚醒状態。 ・弛緩できない。(薬で弛緩する) ・薄く細いが筋肉が尋常でなく強く怪力。 ・いつでもごく自然に「火事場の馬鹿力」を発揮する死の淵に立つ精神状態。怪力。 ・非常に痩せやすい。が、痩せ衰えて骨のようになっても「火事場の馬鹿力」に足る筋肉は落ちない。 ・体幹・腹筋が鋼鉄のように強い。 ・皮膚は柔らかくかつしなやか。健康状態にもよるが基本的には強い。状態がよければトキさんと同じくらいの強さになる。 ・日焼けでサンバーンを起こし、火脹れまみれになりやすい。が、放置しても火脹れを無理やり潰しても痛むだけですぐに皮が剥けて回復する。細菌感染などを起こさない。強い。 ・喉が弱く、退化している。 ・全感覚過敏。極寒でごまかしている。 ・肌を虫が這う感覚。蟻走感、コークバク、あるいはシャンビリ。 ・腑を他人からくすぐられて弄ばれ刺激される幻触覚の病。
外見: ・洗濯されすぎて色褪せた、古着の黒い細身のパーカーをよく着ている。(フードの膨らみの部分で猫背隠し&視覚が苦しいときに気休めにフードを深く被って視界を真っ暗にするため) ・両耳に黒曜石(天然ガラス)のピアス。(小学校低学年のとき、冷泉さんがくれた。「二度と他人に同じ真似を強いることのないように 情動に飲まれそうになったらこのピアスに触れて思い出せ」) ・右胸から肩にかけてアイロンでひどく焦がされた火傷の痕がくっきりとある。(本人は、人体の上にあまりにも無機質なアイロンの型取りがあるさまを、他者から見ると不気味で気持ち悪いだろうと冷静に思っており、迂闊に見せない) ・目の下にはいつもクマがある。(母親をずっと緊張して気にかけて生活していて、不眠症。) (ベッドでしっかり横になって寝るのが苦手で、よく床に座って壁に背をつけた姿勢で少しだけ仮眠をとれている) (身体から力を抜いてリラックスしたりくつろいだり弛緩することを恐れている) ・独特の上斜視のような三白眼の目つきは、生来は母親と同じ大きく見開かれた四白眼。幼少期の顔立ちは四白眼である。幼い頃からの、面前DVや頭痛や市販薬の乱用やトラウマやPTSDなど複合的な身体的・精神的ダメージによって眼瞼下垂が進んだ姿。加齢とともにさらに瞼を持ち上げていられなくなっていき、常に眩しそうな・苦痛に耐えるような・疲れ果てたような、かなりの伏目の目つきになっていく。 (イキヤ(とトキさんも)の目元の表情、「満ち足りることを知らない常に餓えきった」ようなものを宿してる 初期コンセプト) ・病的に痩せきった骨と筋の目立つ薄い身体。体幹は強い。 ・肌は蒼白い。 ・顎が小さく細く弱い。口が開きやすくて、喉が乾燥したり炎症したりしやすい ・が、常に緊張状態で口を開けるのを恐れてもおり、口の中の肉をいつも噛んでしっかり閉じている。 ・喉がとても弱い。使えば痛み、熱く熱をもつ。少し話し込んだだけで声が掠れて裏返りだす。あまりにも他人との会話や発声を必要としなかった+話して言葉にすると自分の視覚がバレるため黙っていたため、喉が退化した。 ・人目のある場所では全身に緊張が駆け巡っていておそろしく姿勢がいい。一人きりの時間だけ、身体の苦しみを庇うように自然と猫背になりがち。 ・腹筋(体幹)がとにかく強い。腹とか腰とか薄くて細いけど、げっそり肋から下が削れて抉れてたりはしなくて、木刀で横薙ぎに腹にフルスイングして打ち込んでもびくともしないみたいな。 ・手は引っ掻いて怪我しないように深爪ぎみに爪を切る。痩せきった老人かあるいは生命力みなぎる飢えて痩せきった猛獣のよう。指がまっすぐでなく歪んでいるのは筆を持ったりして酷使しすぎたせい。痩せかたと筋や骨や血管は幼い頃からどこか老人のような手をしている。 ・感覚過敏。極寒でごまかしている。 ・肌を虫が這う感覚。コークバク、あるいはシャンビリ。 ・思春期を過ぎてイライラが落ち着いてからは、感覚過敏について開き直り受容し、感触フェチになる。不必要なものでも感触が好きなものは買う。布ものや紙などなんでも。 ・酒を飲めない? 幼い頃に大人から飲まされた酒で急性アルコール中毒で倒れて死にかけて以来、酒を飲んだことがない。
内面:?
エピソード:オオ��ズアオ標本、オオミズアオ もう死ぬ、って時に殺して標本にした
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