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#辻が花振袖
myonbl · 9 months
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2023年12月14日(木)
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私の職場(私立女子大学)では、今日から後期授業が13週目に入る。メールボックスに<紀要>の校正刷りが入っていた。9/1(金)の締切に何とか提出したものだが、ギリギリのやっつけ仕事、不満な点は多々あるが仕方ない。本にするためのメモだから活字にしておくことに意味があるのだ。ササッと作業してすぐに提出、これで年内の課題は<シラバス>の作成だけとなった。頑張れ、自分!
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5時起床。
日誌書く。
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朝食。
洗濯。
弁当*2。
プラゴミ、45L*1。
ツレアイの職場経由で出勤。
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順調に到着する。
換気してお茶を頂く。
木曜日1限は<共生社会と人権>、今日が13週目となる。直前に2名から体調不良で欠席とのメールが届く。今日のテーマは<雇用・職場での人権を考える>、ILO111号条約の解説、厚労省の資料を使って女性の働き方の変化、ハラスメントの実態調査などを紹介する。いささか準備不足で意を尽くせなかった、もう1週あるので来週は丁寧な振り返りをしなければ。
昨日の栄養学科の入力再試験を採点、結果を学生たちにメールで連絡する。再試験対象者15名のうち6名合格、9名(うち欠席4名)に再々試験を連絡する。
紀要の校正、不満を言えばきりが無いがそれも自業自得、さっさと済ませて提出する。
弁当を頂いてから退出する。
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順調に帰宅する。
『以文』66号(京大文学部同窓会誌)が届いていた、もちろん会費の請求である。執筆者を見てもすべて私より若い方ばかりだ(当たり前!)。それにしても、国立大学を巡る環境は悪化するばかり、せめて多少なりとも寄付したい気持ちはあるのだが、先立つものが・・・。
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ライフ西七条店へ買い物、目の前で<赤かれい>に30%引きの札が貼られたので思わず手に取ってしまった。
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息子たちの夕飯はさんだかんと奥川ファームのコラボ、何しろ明日は定期便が届くのでタマゴを消費しておかないと。
録画番組視聴。
サラメシ シーズン13 (26)福島・岳温泉を守る「湯守」▽工場全員で作るカレー
初回放送日: 2023年12月7日 安達太良山の麓にある名湯、岳(だけ)温泉。6人の「湯守」と呼ばれる人たちが温泉街から8キロほど離れた山奥の源泉へ通い、管の中に詰まった湯花を掃除するなど地道にメンテナンスを続けている▽広島の切削工具を製造する工場では、コミュニケーション向上をねらい社員全員でまかないカレーを作ることに。だが、その進め方には製造業ならではの“流儀”があった…▽写真家・田沼武能さんが愛した東京下町のチャーシュー麺。
「品格をまとう スーツ」
初回放送日: 2023年12月13日 スーツをこよなく愛するハリー杉山さん。ジャーナリストだった父のスーツに涙▽山でも海でもスーツ姿で撮影に臨む人気写真家・長山一樹さん。原点はあの芸術家たち▽英国スーツの真髄はシルエット!イングリッシュドレープの技とは?▽軽くやわらかなナポリのスーツ。いせ込みが生み出す「雨降り袖」▽女性テーラーによる女性スーツの仕立て術▽100年前のスーツが若者に人気!時空を超えたロマンとは?!<File593>
今夜も桂枝雀のDVDから、「茶漬け幽霊」「幽霊の辻」。
片付け、入浴のはずが、今夜もダウンしてしまった。
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あいたた、チェックしていなかったのでムーブが届かなかった。
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kachoushi · 1 year
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星辰選集
花鳥誌 令和5年10月号
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令和5年7月号の掲載句より再選
坊城俊樹選
この星辰選集は、私が各月の掲載句の中で、雑詠選・撰集選・さいかち集の成績などに関係なく、改めて俳句としての価値が優れていると判断したものを再度選句したものです。 言わば、その号における珠玉の俳句ということになります。
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花種蒔く母は呪文を唱へつつ 池垣 真知子 九頭竜も隅田もつづり花筏 岡田 順子 行くほどに陽炎深き石仏群 四本木 ただし 武士となれず尾を振る蝌蚪の陣 横田 美佐子 その中に魔法のランプ春の市 大久保 樹 裾をわる粋言ふをとこ春惜しむ 渡辺 幸子 そなた若し津軽の瞽女や踊子草 藤枝 昌文 月島の雨に色濃き八重桜 栗原 和子
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この山の確と菫の一処 渡辺 炳子 石鹸玉の吹雪や少女手妻めく 野田 勝利 高瀬舟残んの花を離れけり 葛生 みもざ 振り袖にすれ違ひ行く花の雨 棈松 政江 しやぼん玉消えて魔法の解けにけり 剣持 せつ子 夕桜から夜桜となる間 上嶋 昭子 能舞台甍を飾る花の雨 田辺 て津子 二人して沙漠に蝶を追ひかけて 崎島 六甲
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磯波に大渋滞の花筏 舩上 照江 花衣うすむらさきの浄土かな 宮崎 悠紀子 春雷の去りて雨音かすかなり 続木 一雄 仁王立ちしてふらここを漕いでをり 加納 佑天 会へる人会へぬ人ゐて春の宮 小林 含香 目瞑ればさらはれさうや飛花落花 尾田 美智子 水鳥の言問ふやうに漂へり 白水 朝子 後戻り雛に呼ばれてゐるやうで 田原 悦子
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卍ヶ辻に迷ひはせぬか雪女 村上 雪 白鳥に引く日の近き与兵衛沼 赤川 誓城 亀の鳴く方より日暮はじまりぬ 大和田 博道 春の闇弾かるるを待つピアノあり 渡辺 彰子 洋館の鏡北向き遠桜 上嶋 眞理子 ふらここに行きつ戻りつ老いの来て 伊藤 裕章 口紅は使はれぬまま蝶の昼 田上 喜和
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天帝を恋ひ光へと向く椿 猪俣 北洞 花衣骨董市へ迷ひ込む 松本 洋子 蝶を呼ぶ埴輪は高く手を上げて 鍛治屋 都 涅槃図や人より泣いてとりけもの 村山 要 思春期の桜貝ほど割れやすく 佐伯 緋路
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kimonoyamanaka · 6 years
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~ 振袖系ロードバイク女子 ~ いつもと違う自分を見てみたい。 いつもと同じ自分でもありたい。 そんな時は、いつも一緒の相棒と。 いちばん輝く自分にきっと出会える。 --------------------------------- ロードバイクを愛するお嬢様が、 成人式の前撮りをされると、こんな素敵なお写真になります。 撮影は、弊社提携写真館オレンジスタジオ様 @orangestudionagoya にて行われました。 あなたがいつも大切にしているもの、大切な人、大切な想いは何ですか? 思い出としてカタチに残せるよう、あなたの夢によりそって実現してもらえます。 --------------------------------- #ロードバイク #ロードバイク女子 #roadbikes #自転車 #自転車女子 #振袖 #着物 #きものやまなか #成人式 #kimono #オレンジスタジオ #辻が花振袖 #日本 #nippon #japan #japon #japanesefashion #japaneseculture #lovejapan #japanlife #japan_of_insta #team_jp_ #前撮り #成人式前撮り #東京カメラ部 #写真好きな人と繋がりたい #写真館 #フォトスタジオ #インスタ映え #instagramjapan (オレンジスタジオ) https://www.instagram.com/p/BugDhFgF8fj/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=t5wn3pupli6u
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最強人気振袖展開催中❣️  人気振袖がbiwa桜に大集結👘✨  biwa桜だからこそ取り揃えられた最高級品の数々を展示🤩  桶絞り、辻ヶ花絞り、最高級手絞り、金彩友禅など、見るものを圧巻させる最高の品々です👑  また、モデルブランド振袖の種類は県内No.1の品揃え❕ 最新作を県内最速で入荷展示しております🌟  振袖以外にも、小物の種類も県内No.1❣️ 他の店には置いてない、biwa桜だけの最強に可愛い小物が満載😍  一度biwa桜に来店しちゃえば、もう他の店では物足りない🤩 お店の可愛さにず〜っと見惚れて、あっという間に時間が過ぎちゃいます😍  なので、皆んなが可愛さに見惚れちゃうと、店内が密になっちゃいますので、ご来店前は必ずご予約をいただいてからご来店をお願い致します😊🌟 ご予約ご来店で、ご成約いただいた方には、CHANELのルージュをプレゼント致しておりますので、是非ご来店予約頂いてからお越しくださいませ💄🌟 何卒���理解ご協力の程、宜しくお願い申し上げます🙇‍♀️   biwa桜へのご来店予約&資料請求は、biwa桜公式ホームページより行っています❣️   HPへはプロフ画面リンクから飛んでって下さい♡   @biwasakura_official ⏪biwa桜プロフ画面    #滋賀 #振袖 #振袖ヘア #振袖ヘアアレンジ #びわ桜 #biwa桜 #古典振袖 #振袖前撮り #絞り振袖 #京友禅 #振袖コーデ #成人式 #滋賀振袖  #振袖レンタル #振袖メイク #振袖髪飾り #成人式振袖 https://www.instagram.com/p/CMEg_AYBKRF/?igshid=1uhqa9v4rarzc
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itose01 · 5 years
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二人の好物がコロッケになった話
タイトルの通りです。二人のコロッケ好きという共通点、偶然なのかどちらかの布教なのか、色々なパターンが考えられますが、どちらも別に好物ではなかったというパターンをつらつら考えた結果です。ネタ被りあったらすみません。
 こんなに自分が奥手だったなんて、知らなかった。そういえば、まともに恋愛もしたことがないんだった。  そんな気づきを得たのは、ひとえに最近新しく部下になった3つも年下の少年のせいだった。  もう少し一緒にいたいな、と思ったとき。笑ってほしいな、と思ったとき、とりあえず模擬戦を申し込んでる。そう打ち明けたとき、先輩諸氏はちょっと見たことがないくらい絶望的な顔を晒した。  そんな気は、俺だってしていたんだ。ああ、これたぶん「一般的」ってやつじゃないなって。でも俺と出水で、二人とも「一般的」とはかけ離れた人間なんだから、別にこれでも良くない?   そう言い訳したら、「何が『俺と出水』だ」と諏訪さんに怒られた。「まだ『俺と出水』なんてくくれるような関係でもないくせに」というちょっと難しい言い回しで、風間さんに視線で助けを求めたら「付き合ってから言え、ってことだ」とどうでも良さそうに説明してくれた。  まあ、それは確かに。このままじゃ、たぶん「上司と部下」以上にはなれないんだろうな。ただ、強くて、一緒にいると楽しいだけの隊長になって、それじゃやっぱり満足できないと思ったから、俺は出水のこと好きなんだ。恋愛的な意味で。  でも実際のところ模擬戦に誘うのが一番出水が喜ぶんだけど、どうしたらいいんだろう。
 作戦室のソファで寝っ転がって私物のスマホをなにやらいじっている出水は、特に用事も無さそうで、ただなんとなく帰るのが億劫なんだろうなって見ていてわかった。そろそろ夕食時で、これを過ぎてしまえば任務もない未成年の隊員が本部をうろうろしているとあまり良い顔をされない時間帯になる。俺もいい加減帰るかと、腰をあげたところだった。 「出水」 「はーい?」  スマホからいとも簡単に目線をはずし、上向いて逆さまにこちらを見上げる。無防備に晒された喉元が真っ白で、手をのばしてくすぐってやりたくなった。もちろんそんなこと、しないけど。できないけど。 「俺、帰るけどお前は?」  一緒に帰るか、という一言には至らなかった。断られたら、寂しい家路になる。 「あれ、もうそんな時間ですか?」  握りしめたままだったスマホに目を向け、それからすっかり帰り支度を整えた俺をもう一度見て、「太刀川さんが帰るならかーえろ」と歌うみたいに言って立ち上がった。 なんだこいつ、かわいいな。  本人にとっては大したことないフレーズにまで(それこそ「カラスが鳴くから」レベルに意味がなくても)ちょっと嬉しくなる俺は本当に単純で簡単だった。  ろくに荷物もない高校生はすぐに身支度を整えて俺の隣に並ぶ。「さ、帰りましょ」と一緒に帰るのを当然のように言った。  互いの家の位置くらいは知っていた。行ったことはないけど。ボーダーの秘密の連絡通路を使って外に出て、それから500mくらい歩いたらもう俺たちの帰り道は別々になる。本部に近い方がいいや、と警戒区域の近くに部屋を借りたこと、特に後悔はないけど、こういう時ちょっと損した気分になる。もう少し遠ければ、出水とそれだけ歩けたのに。うちまで送るって言ったらちょっと過保護だろうか。でも、出水の家はわりと街の中心部に近くて賑やかなとこだし、高校生男子を送るほどの距離でもない。でもまがりなりにも部下だしな。そんな打算を頭で巡らせながら、出水と歩くほんの少しの距離。  古い商店街は、半分くらいシャッターが降りていて、店の明かりよりも古めかしいデザインの街頭の方が煌々と地面を照らしていた。時間も時間だけど、それより警戒区域に近いこの場所を嫌って店を閉じた人が多いからだろう。それでもなおこの場所にとどまろうという店主たちは逆に図太い人間が多い。同じように図太くこの辺りに住み続ける地元住民やボーダーの人間に、この商店街は重宝されていた。俺も生活用品の買い物はたいていここですませている。  この商店街を抜けたところが、俺と出水の帰り道の分岐点だった。出水と他愛のない話をするこの時間が名残惜しくて、だけど今更この状況で模擬戦に誘うこともできない。「家、寄ってく?」なんてちょっとまだ早い。そもそも人を呼べるようなーーしかも気になる相手を初めて呼ぶような、そんな状態の部屋じゃない。そろそろ洗濯しないと限界だな、と太刀川をして思わせる、そういう惨状だった。 「それで、二宮さんがー……」  二宮の話なんて全く頭に入って来なかったが、話しながら出水の歩調が自然と弱まるのはわかった。もう少しで分かれ道だ。  あー残念だな、でもまぁ、明日どうせ会うんだし。  そう思って、話の区切りがついたあたりでじゃあな、と別れる準備をした、その時。  唐突に思い出した。そういえば、こいつら明日からテスト週間じゃないか? 明日からしばらく大学生中心の編成になると、風間さんから編成表を受け取ったばかりだった。テスト週間だって構わず本部で遊んでる米屋と違って、出水は食堂で勉強していることはあっても隊室に来る頻度はぐっと下がる。それに今日見た編成の感じだと、俺の方が任務についていてほとんど本部の中にはいないだろう。そう思ったらつい、何も考えずに口が開いていた。 「ちょっと待て」  おつかれっしたー、と何の未練も無さそうに爪先を俺と別の方向に向けようとする出水の腕をつかむ。 「はい?」  といっても特に用事はないんだった。  あー、と無意味に誤魔化して、そうしてふっと鼻先をくすぐったのは、胃を刺激する油の匂い。身体に悪そうなものに、人は無条件で引きつけられる。食べ盛りの想い人を引き留めようとしている、俺みたいな人間は特に。 「──腹、空かね?」  出水は一瞬理解が追いつかなかったようだった。口をぽかりと開けて、だけどすぐににやりと笑って「空きました!」と腹に手を添えて良い返事。よしよし、と思惑通りの答えに満足する。  錆び付いたシャッターの降りた隣の洋品店に対して、その総菜屋は未だに裸電球が店頭で明々としていた。保温器のオレンジの光も相まって、商店街の終点にしては視覚的に賑やかだ。中を覗いてみるとさすがにこの時間にトレーの上に残っている品は普通のコロッケ一種類。ガラスケースの上には、段ボールに「半額!!」とマジックで大きく書かれた看板が立てかけられている。 「これでいい?」  指さして聞くと、「もちろん」と出水は目を細めて大きく一つ頷いた。 「おばちゃん、コロッケ2個ちょうだい」  店の奥で隅っこに置かれた小さなテレビに目をやっていた総菜屋のおばちゃんは、そこで初めて俺たちに気が付いたように「はいはい」とリズミカルに言ってこちらにやってくる。 「あんたたち、ボーダーの子かい?」  にこにこ笑いかけられて、思わず大きく一つ頷けば、「いつもありがとね。お疲れさま!」とちょっとびっくりするくらい大きな声で言われて、形が崩れたコロッケをもう一つおまけしてくれた。 「わ、ありがとうございまーす!」  すかさず礼を言う出水は要領が良くて、俺も続けて「ありがとうございます」と頭を下げる。やっぱり年上だし、隊長だし、落ちついて聞こえるように意識して。  そのまま出水を見たら、ちょうど目があって思わずふたりで笑ってしまった。おばちゃんに労われたことも、コロッケをおまけしてもらったことも、出水と目があって、それから二人で笑えたことも、出水と二人で共有することが、一つずつ増えていくのが嬉しくておかしい。   「うわ、うまそ」  四つ辻の斜向かいにある小さな公園の、ブランコに腰掛けてビニール袋を広げると、むわっとかぐわしい油の匂いが広がった。 「ほら、落とすなよ」 「太刀川さん、おれのこと相当子どもだと思ってるよね」  拗ねるような台詞なのに、どこかくすぐったそうにするから、そうできるうちは思いっきり甘やかしてやりたくなる。それほど遠くない未来に、甘やかすだけで収まらなくなるだろうけど。  少し離れたブランコの間。コロッケの挟まれた紙包みを、手を伸ばして出水に差し出す。出来立てというわけではなかったけれど、しっかり保温されていたコロッケからは十分熱が伝わってきて、掌は熱かった。  受け取ろうとした出水の指先が袋に触れて、小さく「あつ、」と漏らしたのが、俺の手のことだと一瞬勘違いしそうに��った。慌てて手を引こうとして、���を取り落としかけたのを、出水が立ち上がって、俺の手ごと両手で掴んで事なきを得る。 「あ、ぶなー」  おれに落とすなって言っといて!って抗議されて、全然、年上の威厳なんて無くてちょっと情けないけど、全面的に俺が悪いから「すまん」と素直に謝る。出水は、 「うそうそ、おれも、ちょっとびっくりして、受け取りそこねちゃったから」 すみません、と、俺の手を両手で包んだまま、前髪の触れそうな至近距離で笑った。
 コロッケは魅惑の匂いに違わず、残り物とはいえ衣はさくさく、中はほくほく実にうまかった。コロッケってのは、作るのは面倒なわりに子どもにはさほど喜ばれないので、家庭で作るにはいまいちハードルが高いらしい。所謂「和食」が食卓に上ることが多かったうちでは、余計にコロッケが食事のメニューに取り入れられるのは稀だった。 「コロッケなんて、久しぶりに食べたかも」 「うちも。母さん油使うの嫌がるし、姉ちゃんも揚げ物ヤダっていうから」  母さんと姉ちゃんがそうなったらもう、おれと父さんの意見とかないも同然なんですよね、と出水は大げさに肩をすくめてみせた。 「久しぶりに食べると、こんなうまかったっけってなるよな」 「はい」  話しながら、その合間に出水は少しずつコロッケをかじっていく。コロッケはそれなりにボリュームがあったけど、俺の口なら三口くらいで食べ終えてしまえる。だけど出水の口だと、その三倍くらいかかりそうだった。まだできあがっていない薄い身体と同じように、薄い唇と真珠みたいな小さめの歯の向こうに少しずつコロッケがかじられて消えていく。早々に自分の分を食べ終えたおれはその様子をリスみたいだな、と思いながら見守っていた。  ようやく出水が一つ食べ終わったとこで、おまけにもらったもう一つを半分にして二人でわけた。ちょうどその時、商店街で唯一未だ明かりの点っていた例の総菜屋の明かりが消えて、残されたのはアーケードの上に掲げられている街灯だけになった。そこか���も距離のあるこの公園はいっそう暗くなる。その薄暗がりの中で、出水の明るい髪色と白い肌が幽霊みたいに浮き上がって見えた。だけどその、幽霊みたいに色彩の薄い後輩が、俺の手元にあるコロッケの片割れをもぐもぐ小さな口で、機嫌良さそうに頬張っている。その姿にギャップがありすぎて、だけどこういうとこも好きだな、とひそかに思った。そんなことをぼんやり考えながら、自分の分を口に入れる。一口で食べてしまえるサイズだった。
 ようやく出水の試験期間が終わり、日常が戻ったその日の夜。やはりだらだらと居残っていた俺たちは、同じタイミングに本部を出て、俺はやっぱり進歩なく、出水を引き留める算段を頭の中でしていた。同じ手を使うのは、ちょっと芸がないかな、と思いつつ、それでも商店街を抜けるあたりで隣歩く出水を窺うように歩調を緩めるのを止められなかった。今日は昼飯、何食べてたっけ。国近の持ってきたおやつを、どのくらいつまんでた? 気分じゃないとか断られたら、しばらく立ち直れないかもしれない。 「太刀川さん」  そんなふうに頭を悩ませている俺の上着の袖を、出水が控えめに引っ張ってへらりと笑った。その人差し指が指さす先には、商店街の終着点、煌々と光を宿した例の総菜屋。 「お腹、減りません?」 「──減った、減ってる」 「こないだのお礼に、奢るから食ってきましょ」  ああ、ほんとうに、出水ほど俺のことをわかってるやつはいない。
「いいよ、俺上司だし、年上だし」 「いいからいいから、給料出たばっかだし、遠慮しないでください」  浮ついた声で言いながら出水の見ている保温ケースの中には前回よりも多く総菜が残っていた。コロッケに限らず、唐揚げやらメンチカツやらがいくらか残っている。店のおばちゃんに、「この間おまけしてくれたから」と出水は先に父親へのおみやげだと言って唐揚げを包んでもらっている。 「じゃあ、コロッケで」 「え、良いんですか? 遠慮してます?」  それも多少はあったけど、最初にお前と食べたコロッケの味が忘れられないからってのが本当のところだった。だけどそんなことうまく伝えられる気もしなかったから、「前食べたらうまかったからいいんだ」と肝心なところだけ抜いて返した。 「ふーん、じゃおれもそうしよ。すみませーん、それとコロッケ2つ追加で。すぐ食べちゃうからパックじゃなくて紙でね」  出水の言葉に、総菜屋のおばちゃんは「仲良しでいいわね」なんて笑ってた。それから「また来てね」と。出水はそれに「はぁい」と、年上に甘える例のちょっと母音をのばすような発音でそう答えた。そうか、出水的にはまた次があるらしい。それなら今度はもうちょっと気軽に誘えるな、と俺は下心ばかりの頭で考えていた。これで模擬戦以外の手札が増えたぞ、と諏訪さんや風間さんに心の中で勝ち誇る。  それ以来、やっぱり諏訪さんに絶句されるくらい今度は馬鹿みたいに帰り道にその総菜屋に寄りまくった。もちろん、俺にも出水にもそれぞれの付き合いがあり、俺の会議が長引く時もあれば出水が同学年の連中とランク戦をして居残ることもあったから、そう毎日というわけでもない。だけど帰るタイミングが合った時には必ずと言っていいほどそこへ行き、二人でコロッケを頬張った。10回目くらいにあの気の良いおばちゃんが心配そうに他の総菜を薦めてくれた時にはちょっと申し訳なくなった。でもやっぱり、俺は出水と食べるときにはあの時と同じコロッケを食べたかった。
 それは、ちょうど15回目のコロッケを食べた頃だった。  広報用の雑誌に載せるから、とプロフィールの記入用紙が配られたのはもう少し前の記憶で、すっかり忘れ去られていたそれを出水が積み上がった資料の中から発掘してきたのだ。その資料こそ、俺が今苦しめられているレポートに使われるはずのもので、ちなみに集めるだけで満足して放置していたせいでまだほとんど目を通し切れていない。 「太刀川さん、これまだ提出してなかったんですか」  資料の整理を手伝ってくれていた出水が人差し指と親指でつまみ上げたアンケート用紙をヒラリと揺らす。 「バッカお前、今それどころじゃないだろ、明らかに」 「いやー、でもこれ今日締切ですけど」 「見なかったことにしろ」 「うわ、さすが隊長、模範解答」  出水の皮肉に応じる時間も惜しいほど、今はせっぱ詰まっている。特に考える必要もないくらい簡単なアンケートだが、だからこそ余計に意識を割くのがもったいない。その上締切を延ばしてくれとも言いにくい。  完全にキャパシティをオーバーしている自隊の隊長を後目に、出水は申し訳程度の資料の整理も終えて暇そうにソファに横たわっていた。他人事の顔で眠そうにこちらを眺めている。この様子じゃ自分の分はとっくに提出しているらしい。 「ああ、じゃあお前書いといてくれよ」 「えええ、無理でしょ」  単なる思いつきだが、それはなかなか良いアイデアに思えた。 「いや、いける。お前、俺のことならだいたい知ってるだろ」 「そりゃまあ、それなりに?」 「最後にチェックはするから。それで、もし間違いなかったらなんか奢ってやるよ」  お前が俺のことどれだけわかってるか、テスト。  一足先に学期末のテストを終わらせた高校生への恨みも込もっていたのだけど、その部分は通じなかったらしい。「奢る」の一語を聞いて出水は途端に目を輝かせた。 「マジすか。やります」  この変わり身の早さはいっそ気持ちがいい。勢いよく身を起こして用紙に向き合った出水は、時々悩むように首をひねりながら、それでも少しずつ空欄を埋めていった。  あの公園で、互いの話をさんざんした。他愛のない話ばかりだったから、「知ってるだろ」なんて嘯いておいて本当はどれだけ出水の記憶にとどまってるか定かじゃない。それでも、今出水が俺のことを思い出そうと思って、あの公園での時間を思い返してくれているなら、それはそれで嬉しかった。  レポートも徐々にだけど進んで、完成にはほど遠いものの見通しがつき始めた頃、「できました!」と高らかな宣言が上がった。  差し出されて目を通した記入用紙にはやや右上がりで角張った出水の筆跡で、見慣れた俺のプロフィールが書かれていた。  出水の字で「太刀川」って書かれてるのが、なんか良い。  内容とは関係ない部分に浮かれつつ、「好きなもの」の欄に目が止まる。 「うん?」 「違うとこ、ありました?」 「いや、お前この『コロッケ』って」 「え? 太刀川さん、好きでしょ」  あれだけ美味そうに食べてるんだから。  何を当たり前のことを、とでも言うように首を傾げた出水の髪がふわりと揺れる。 「うーん、ちょっと違うような違わないような」 「何それ」 「いや、好きじゃないわけじゃないんだけど」 「おれも『コロッケ』って書きましたよ。だからいいでしょ」 「何が『だから』なのか全くわからん。……でもまあ、良いよ。お前がそう言うなら」  そうか、お前も好物コロッケにしたのか。同じ物が好きって、しかもそれが公表されるってちょっと良いんじゃないかと頭の沸いたようなことが過ぎってしまった。諏訪さんたちに知られたら「小学生か!」とそれこそ詰られそうな甘酸っぱいことが。 「じゃあ、せいかい?」 「正解正解」  95点くらい。付け加えると、「何だよそれ!」と不服の声が上がる。  本当は、その項目に「出水公平」と冗談でも書いてくれれば満点をやってついでに花丸もつけて、いくら奢ってやったって良いくらいだったけど。それにはまだ少し言葉が足りない。15回コロッケを一緒に食べたって、それで伝わるほど甘くはないと知っている。  でも、出水が自分の好きなものに「コロッケ」と書いた理由の中に、俺と同じ気持ちが少しでもあるなら、16回目には伝えても良いかもしれない。  俺別に、コロッケが特別好きだったわけじゃないんだよ。普段わざわざ買って食べたりしないし。あの時食べたのだって半年ぶりくらいのレベル。それでも好物だってお前が思うくらい美味そうに見えたんだとしたら、別に理由があるんだよ。なあ、なんでかわかる?
*  *  *
 高校生は今日もやかましい。  食堂でうどんを食っている俺の背後から、耳に馴染んだ声が聞こえた。  「今日の1限の化学でさぁ、」なんて俺にはわからない学校生活の話をするのは確かに出水の声だった。どうやら俺には気がついていないようで、連れ立ってきた米屋たちとともに俺のいるテーブルから少し離れた席にガタガタと腰を下ろす音が聞こえた。ランク戦に夢中になって昼飯を逃した俺はともかく、昼食にも夕食にも半端な時間だ、任務前の腹ごしらえだろう。トレーをテーブルに置く音じゃなくて購買で買ったらしき物をビニール袋から取り出すガサガサという音が耳に入ってきた。  声をかけても良かったが、どうせこの後任務でも会うし高校生の会話に割って入るほどの用事もない。何より、太刀川隊にいる時の出水と高校生組で連んでいる時の出水には微妙な違いがあって、自分の前ではあまり見せない気軽さとか粗暴さとか、傍若無人さとか、そんなものを遠くから眺めるのが、俺はひそかに好きだった。 「ーーだから言ったじゃん、ぜってぇ無理だって」 「やーイケると思ったんだけどなぁ」  なんてだらだら続ける会話の合間にパッケージをあけて「あ、これ新作じゃん」なんて物色する声も聞こえる。興味が次から次へ移り変わって、肝心の会話の内容もおざなりになって取り留めがない。聞いてて飽きない。 「あ、アイス。いつの間に入れたんだよ。ずりぃ」 「ずるくねぇよ、お前も買えば良かったじゃん」 「あのコンビニ寒すぎて、アイスって気分にならなかったんだよな」 「そだっけ?」 「お前と違ってセンサイなの、おれは。年中半袖野郎にはわかんねーよ。でも、人が食べてんの見ると食いたくなるよな」 「こっち見んな、寄んな」 「ケチ」 「お前の一口でけぇんだもん」 「は、そんなことねぇよ」 「佐鳥いっつも泣いてんじゃん」 「人聞き悪いこと言うな」 「いや、マジで一気に半分くらい無くなんじゃん」 「そだっけ?」 「自覚ないの、タチわりぃ」 「うっせ。良いからよこせ」    一連の会話を聞くともなしに聞いていて、あれ? と思う。  俺自身が出水にねだられたことは無いが、出水の一口が大きいイメージは無かった。聞いてて、へぇそうなのか、なんて暢気に思っていたけど、ふと浮かんだ光景にぶわっと違和感が広がる。あいつはいっつもあの小さい口で、ちまちまとコロッケを啄んでいた。俺だったら三口で食べ終わってしまうようなサイズのそれを、時間をかけて、少しずつ。とっくに食べ終わった俺はいつもそれを眺めて待っていて、その分だけ一緒にいる時間が増えた。そう思っていたのに。  座る椅子がガタンと派手な音を立てるくらい、勢いよく振り返る。こちらを向いていた米屋の「あ、太刀川さん、ちっす」、なんて挨拶を意識の端っこで聞いて、だけどそのほとんどはただ一人、こちらを背にして座る、見慣れたふわふわの頭に向けられていた。そのふわふわ頭が、米屋の挨拶につられるようにこちらを振り向く。 「あれ、太刀川さん、そんなとこにいたの」  そんなふうにこっちの動揺なんて気がつきもしない出水も、さすがにこの沈黙と俺の視線を怪訝に思ったのか、自分たちの会話を反芻するように目線を上にあげ。そして「あ、」となんとも間抜けな声を漏らした。 「あは、バレちゃいました?」  悪戯が暴かれた子どもみたいに無邪気に笑う、三つ年下の高校生に問いつめたい。  お前の何が「バレた」って言うの。お前のその「ふり」の話? それともその先にある気持ちの話? 正直言って結局俺は何の確信も、まだできてない。言葉にしないと伝わらないって、自分でも反省したばっかりだ。だからはっきり言ってくれ。  何しろ恋愛初心者で、恋の駆け引きも手管も、何もわかっちゃいないんだから。  
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kokoro-furisode · 6 years
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お振袖のご試着にご来店くださったお嬢様✨ 爽やかで美しいブルーの辻ヶ花振袖で品のよいコーディネートに仕上がりました。 振袖カタログの表紙を飾った一着です。 . ご成人式振袖ご試着会好評開催中♪ #love #japan #happy #cute #girl #portrait #photo #beauty #振袖 #水戸 #成人式 #きもの #着物 #振袖館こころ #フォトスタジオ #photostudio #photograpy #おしゃれ (振袖館こころ) https://www.instagram.com/p/Bn1Mv3uFvE0/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=p7kxlq2rxb95
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ronpe0524 · 4 years
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いよいよ映画祭シーズンな10月(2020年10月の日記)
■2020/10/1 木曜日。最近の朝食はサラダチキン&ミックスチーズのサンドと、ハム&チェダーチーズのサンドを交互に食べている。いつ娘が飽きるか、それが問題だ。『VIDEOPHOBIA』のクリアファイルが届いた。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭のパンフも届いた。SKIPシティについては前日に行われたオンラインQ&AのアーカイブがYouTubeにきたので見てみる。事前に自分が送った質問にも答えてもらえていてありがたい。今年はじめてオンラインで映画祭を行われているSKIPシティだと思いますが、ラインナップ、配信方法、価格、トークなどの準備や仕組みも含めてオンライン映画祭の完成形なんじゃないかと思える。かなり優秀なスタッフがいるんじゃないだろうか。見る時間が足りないことが残念だ。夜はそのSKIPシティ国際Dシネマ映画祭 の配信で『コントラ』を見る。
■2020/10/2 金曜日。 お昼、かつやの 豚すき煮肉うどんチキンカツ丼を食べたくてまぁまぁの距離を自転車で行ってみる。以外と近くて20分ぐらいで到着した。夜はオンライン試写で『靴ひも』を視聴。
■2020/10/3 土曜だけど娘は土曜登校日。給食はないのでお昼には帰ってきてしまうのだけど、9時開始の回であれば映画に行ける!ということでイオンシネマむさし村山で『小説の神様 君としか描けない物語』鑑賞。舞台挨拶中継付き。映画終わったら急いで帰宅。娘の下校には間に合った。娘とお昼を食べてから、午後は娘とNintendo Switchで配信された「スーパーマリオ35」をやってみる。Switchは通常、奥さんの「どうぶつの森」専用機だけど、これは娘がやったみたいというので特別にやらしてもらった。娘は自分ではプレイしないのでもっぱらお父さんがプレイすることになる。久々にゲームをする、というか、まともにSwitchのコントローラーを握るのがはじめてなのでそれに対してなかなか慣れない。基本的にラスト1人になれば良いゲームなんだけど、最高でもラスト3人になるとこまでだった。でも娘はなかなか楽しめたようで何より。さらに図書館に行き娘の読む本を借りてくる。宿題とかピアノとかもやらせて、それでも寝る準備が早くできたので、「9時には寝るんだぞ」と云い聞かせて僕はもう1本映画を観に再びイオンシネマむさし村山へ。『ヒットマン エージェント:ジュン』鑑賞。あと松重豊さんがはじめたYouTubeに向井秀徳がゲスト登場したので見る。これが最高だった。見ようと思っていた『ザ・ボーイズ』S2E7は消えてしまっていて見れず。くそー。
■2020/10/4 日曜日。今日は娘と実家へ。のんびり過ごす。お昼ご飯を食べたあと、キンザザのイシヤマさんが企画してくれたZoom座談会的なのに参加。オンラインとはいえイシヤマさんとははじめて話す。ただテキスト上だとまぁまぁ話している感じなのでほぼ違和感なし。いつもチャットルームでおみかけする どどんぐりさん、お久しぶりのHOKUTOさんとも話せて楽しかったです。もうちょい話すネタを考えていけば良かったなぁと思ったので次回があれば何か準備しておこう。あとイシヤマさんが僕がだらだら書いている日記を読んでくれてるみたいで嬉しかった。DAZNで湘南×FC東京戦を見る。このメンツで勝てたのはでかい。夕飯までご馳走になって帰宅。夜はヨーロッパ企画の『京都妖気保安協会』ケース4をすべり込みで見る。いやー見逃さないで良かった。いろいろな意味で今年なくなってしまったヨーロッパ企画の本公演を埋めるような作品になっていて、終盤はちょっとゾクゾクしてしまった。復活したAmazon Prime『ザ・ボーイズ』S2E7を見る。stillichimiyaの新しいラジオ番組を聴いたらどうかしてる内容だった。これを毎週やるのかな。
■2020/10/5 月曜日。うーん、天気はどんより。気持ちもなんだか重い。今週は仕事でやなきゃいけないことがいろいろあるので気持ちが重くなっているのだろう。メールを開いてもめんどくさそうなやつが複数ある。今週は午前半休も2回ほど取りたい。僕モテの原稿も完成していない。いろいろ焦ってしまうがひとつひとつやっていこう。オンライン映画祭の狭間、やっと通常の映画が見れる。U-NEXT『悪魔の毒々モンスター 東京へ行く』を見る。若きラビの雄姿。日本の描写は楽しいけど、アメリカの場面はつまんなくてたしかに眠くなりますね。
■2020/10/6 火曜日。午前半休で八王子の病院へ。先日の検査の結果を聞く。問題なくて良かった。まぁ問題あれば通院日とか関係なく電話かかってくるでしょうけどね。スーパーで買い物して昼には帰宅。午後からは仕事。ミーティングの連続。ミーティングしながら下校した娘におやつを出して、英会話に行かせる準備。あわただしい。TIFFのスケジュールが出て、TIFF Studioも見る。予定を立てはじめる。夜はAmazon Prime『ブラック・ボックス』を見る。ブラムハウス×Amazonの企画その1。ブラムハウスらしい1作。ちょっとインターバルがあったがAmazon Prime『ある家族の肖像/アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー』E5を見る。見てない間に日本語タイトルがついていた。
■2020/10/7 水曜日。午前中は海外の上司と1時間ほどのミーティング。疲れる。午後は国内のエンジニアとミーティング。日本語は楽だ。夜はオンライン試写で『パピチャ 未来へのランウェイ』を見る。これも監督のトーク付き。Fan’s Voiceさん、いつもありがとう。ルヴァン杯の準決勝、FC東京は川崎に完勝。やったぜ。Amazon Prime『ある家族の肖像/アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー』E6を見る。これで完走。よくある表現過ぎるけど、これは6時間の映画だ。たぶんこういう結末なんだろうな、という安易な予想通りにはならないラスト。つまりミスリードだったわけだ。つらい話だけど面白かった。
■2020/10/8 木曜日。午前半休もらってTOHOシネマズ立川立飛へ。劇場では初鑑賞となる『フェアウェル』。オンライン試写と同じ場面でグッときた。雨の日に観るには良い作品。買い物をして帰宅。午後から仕事。夜はTIFF Studioを見る。週末にシネマクティフ東京支部の音声配信を収録するのでどの作品について話すかを考える。そろそろDOKUSO映画館の無料期間が終わるので『LUGINSKY』をもっかい見る。
■2020/10/9 金曜日。夜はVimeoで『km』鑑賞。TIFFの予習である。日本代表の試合を久々に見る。久保君をもっと見たかった。Amazon Prime『ザ・ボーイズ』S2E8を見る。これでS2完走。けっこう意外な真相だったよ。
■2020/10/10 土曜日。DOKUSO映画館とスターチャンネルEXを解約。いままでありがとう。そのうちまたお世話になります。台風が心配だが娘と吉祥寺の眼科へ。天候のせいかめちゃくちゃ空いててすぐに終わる。ありがたい。娘を習い事におくってから僕は立川へ。キノシネマ立川で『エマ、愛の罠』鑑賞。タイミング良い上映回があり観れて良かった。娘を迎えに行って帰宅。今夜は娘の好きな かにかまを使った料理ばかりをつくるかにかまパーティ。僕の低レベルな料理スキルでもできるものを全部つくる。娘は満足したようで何より。娘を寝かしつけ、AKIRA君が出演するというラジオを聴く。こういうローカルな映画番組があるのはいいな。生放送ってことにもびっくり。途中までしか聴けなかったけど。シネマクティフ東京支部のメンバー3人で音声配信収録。1時間半ほどで3本。疲れたが1本だけ編集して寝る。
■2020/10/11 日曜日。午前中から実家へ。お昼にピザをご馳走になる。娘を両親にたのんで僕は池袋へ。弟が車で飯能駅まで送ってくれたので西武池袋線でのんびり向かう。駅名を見てるだけでシャーマンキングな気持ちになります。シネマロサで先行上映となる『VIDEOPHOBIA』鑑賞。舞台挨拶付き上映とか久々で、やっぱこういうのは楽しい。実家に戻り夕飯をいただいてから娘と帰宅。BS録画『名探偵ポワロ』E27を見る。ベネズエラ映画祭(オンライン)『アリーナ』を見る。もう1本ぐらい映画を見たかったがものすごい睡魔がやってきて寝落ち。寝ても寝ても眠い。
■2020/10/12 月曜日。仕事でいろいろ依頼されていることがたまってきていて申し訳ないです。映画祭期間はちょっと休みたいのでそれまでにすっきりしたいのだけど。娘の英会話、いま担当している先生が家族の都合もあり帰国してしまうとのこと。ちょっとさみしそうだったので「お手紙を書いてみれば」といったらせっせと書き出した。発音やヒアリングが(僕なんかバカにされるぐらい)良いのはわかっていたけど、ゆっくりだけどすでに文章が書けることに驚愕。たまにスペルがわかんなくって「〇〇」ってどう書くだっけ?と云われるが、僕は娘の発音が良すぎて聞き取れない。よく聞いてみたら「with」だった。手紙を書いていたからいつもより寝る時間が15分遅くなってしまったがほめてあげる。このまま英語がナチュラルに使えるようになると良いなぁ。綾辻行人先生のトーク配信をアーカイブで見る。「来年執筆開始予定の新作」の話だけでも見る価値はあった。いよいよか。ベネズエラ映画祭(オンライン) 『グアコをすべて』を見る。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』E1を見る。
■2020/10/13 火曜日。ちょっと寝坊。朝、友人からおめでたい報告が。こういう報告をわざわざしてくれることが嬉しいよ。早く気軽に会えるようにならないかなぁ。昼は仕事を抜け出し図書館に行ったりスーパーで買い物したり。東京支部の音声配信をupしたり。忙しい忙しい。仕事も忙しいし。娘はアメリカに帰国してしまう英会話の先生にお手紙を渡せたようだ。「本当はダメなんだけど特別にハグしたんだ」と話していた。うーん切ない。娘の夕食はセブンイレブンの「炭火で焼いた牛カルビ焼き 100g」。冷凍のやつ。最近週一で食べている。たしかにうまいし娘もよく食べる。そして楽。TIFF Studio、TOKYOプレミア2020(略してトープレと云うらしいな)の日本映画の紹介回。やっぱ面白そうなの多い。日本映画はその後観ることができる可能性が高いけど、今年は貴重なゲスト来場作品が多いだろうし1本は観たいな。サッカー日本代表の試合を観ていたけど途中で寝てしまった。ベネズエラ映画祭の映画も途中までになってしまい、『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』も見れず。ぜんぜん時間がない。
■2020/10/14 水曜日。なんかスマホのアラームが鳴っていない気がする。なんでだ。娘に起こされてなんとか起きる。小学校の運動会はパートごとに分割開催。僕は仕事で見にいけなかったが、今日は徒競走(の練習)をやったらしい。うちの娘は意外の速く入っていたらしいが、終盤で転んでしまったとのこと。かわいそうに。映画祭のスケジュールを仮組みした。去年以上に観れないですけど仕方ない。あとはうまくチケットが取れるかだなぁ。夜は娘の寝る準備を早めに完了。「9時には寝るんだぞ」と云い聞かせて僕は映画を観に行く。イオンシネマむさし村山で『シカゴ7裁判』鑑賞。すごい集中力で映画を観た。TIFFのガイドもGET。帰宅してから「映画秘宝」の企画である『ラヴクラフトカントリー』S1E1のオンライン試写。これはちゃんと配信されたらお金払ってみます。シネマクティフ東京支部の音声配信でPFFのことを話したら、PFFの公式さんとhaiena監督からコメントをもらっていた。恐縮です。
■2020/10/15 木曜日。今日もせっせと自宅業務。ミーティングがない日は平和だ。お昼は運動もかねて図書館まで歩いていったりコンビニで食料を買い足したり。フィルメックスのオンライン上映作品が発表された。多少無理して鑑賞予定に入れていたフィルメックス作品を外す。TIFFを増やす。娘の習い事、木曜日はオンラインの英語授業となり、いままで行ってた英会話が1日減った。この変更により僕は木曜の夜も映画に行けるぞ!ということで娘の寝る準備をしてからイオンシネマむさし村山へ。『UFO真相検証ファイルPart.1/戦慄!宇宙人拉致事件の真実』鑑賞。なんだろうこれは。まぁまぁ大きいスクリーンだったけど客は僕ひとりであった。ベネズエラ映画祭(オンライン)『パピータ・マミ・トストン』を見る。京都国際映画祭(オンライン)『利用規約の男』『アルム』を見る。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』E2を見る。あとPodcast『女ふたり、映画のばなし』におたよりを送ったら読まれてました。いえーい。
■2020/10/16 金曜日。娘の小学校の運動会。分割開催のDAY1。今日は親が見に行けない日。いつもより30分ぐらい早く登校するというので5時45分ごろに起きた。眠い。お昼はマックで食べる。娘が欲しがっているおまけのハッピーセットが今日からはじまるからである。テイクアウトしようと思ったけど空いていたので店内で。伊集院光のラジオを聴きながら。オフィスで働いていたときもこんな感じでたまにマックで食べていたなぁと。いつになったら通常勤務に戻るのだろうか。もう戻らないのだろうか。とりあえず先月、オフィスの席が引っ越されたはずなので一度開梱をしに行かなければならないのだけど。午後、娘が帰宅。徒競走は転ばなかったらしい。あと最下位ではなかったらしい。もうお父さんはそれだけで満足です。頑張ったのでハッピーセットのおまけをあげたら喜んでおりました。WOWOWオンデマンド『おいしい家族』を見る。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』E3を見る。日付変更と同時にフィルメックスのチケ取り。4作だけなのですぐ終わる。朝日ホール分はシステムが変わったけどピンポイント指定ができずブロック指定に。今年は1作だけだけど、ちょっと改悪ですね。
■2020/10/17 土曜日。朝から雨。娘に英会話をやらせて朝食を食べながら小学校のサイトをチェック。やはり本日の運動会は中止(延期)とのアナウンス。しょうがない。学校がなくなったので娘と実家に遊びに行きのんびりすごす。夕飯は娘のリクエストでスシローへ。回転寿司にハマっているうちの娘です。京都国際映画祭(オンライン)で『ブラック』『ハチワン結婚相談所』『zaco』を見る。Netflix『40歳の解釈:ラダの場合』を見る。
■2020/10/18 日曜日。なんとか晴れました。無事に運動会・後半の開催。娘の花笠音頭を観に���校へ。もうピンポイントでここだけしか観に行けない。みんな元気に踊っていて良かった良かった。お弁当はなしで昼には帰ってきてしまうので、娘のリクエストであったマックのハッピーセットを買っておく。食べながらスマホで撮っておいた花笠音頭の動画を見たり。午後は自宅でのんびり。京都映画祭(オンライン)『SHUKKA』、『ロイドの神出鬼没』を見る。DAZNでFC東京×横浜FCを見る。負けたー。エリア内のハンド3回ぐらいありましたけどね。。あと娘の本棚やレゴの整理を手伝う。部屋がすっきりしただろう。まぁまたすぐにたくさんのレゴ組み上げてしまうんでしょうけどね。夜、娘の寝る準備をして、「9時には寝るんだぞ」と云い聞かせてMOVIX昭島へ。『スパイの妻』鑑賞。なるほど映画『鬼滅の刃』効果で人が多い。稼げるだけ稼いでくれ映画館。僕も早く観たい。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』E4を見る。
■2020/10/19 月曜日。雨だ。娘は運動会の振り替えで休み。僕は仕事。けっこう仕事がやりにくいぞ。まぁ4月とかはこんな感じだったなぁと思いだす。yukaさんに買っておいてもらったケリー・ライカート本が京都から届く。ありがとうありがとう。イメフォフェスには行けなかったけど、キノコヤで上映のある1本だけでも観たい。ソフト化などされている過去作については全部見ておりますケリー・ライカート。夜はオンライン試写で『ストックホルム・ケース』を見る。Fan's Voiceさんは今回も監督トークまで付けてくれていてありがたいです。ロバート・バドロー監督、TIFFで上映された『ブルーに生まれついて』のQ&Aを見たのがもう5年前。忘れもしないバルト9での上映だ。上映後Q&A中にメモを取ろうとスマホの電源を入れたら母からのメールあり。祖母が亡くなったとの内容で、すぐ会場を出て実家に向かったのを思い出す。なんか遠い昔の記憶のようだ。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』E5を見る。管理人ハナ・グロースの回であり、E1からのふわふわとしていた彼女がどんな状況に置かれていたのかがわかるエピソード。面白い。
■2020/10/20 火曜日。お昼は早めに家を出て「かつや」にするつもりだったんですけど留守番をたのまれてしまい出遅れ。でも「かつ」な気持ちだったのでセブンイレブンでカツ丼を買って食べる。夜、娘の寝る準備が問題なく終わったら映画を観に行こうと思っていたが無事に終わらなかった。自分と娘がいくら頑張ってもしょうがない要素があるとイライラしてしまう。娘を寝かしつけながらもういいやって感じで寝てしまった。
■2020/10/21 水曜日。朝4時ぐらいまで娘の部屋で寝てしまっていた。体が痛い。そのまま起きてジミソ的スタイルで朝活。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』E6を見る。話の裏にあったものが見えてきた。WOWOWオンデマンド『ヘルボーイ(2019)』を見る。去年、手術・入院期間で観れなかった映画だ。今日は娘が生活科見学、いわゆる遠足。昭和記念公園に行くらしい、電車で。僕は2ヵ月ぶりぐらいの出勤。電車が遅れて最寄り駅のベンチに座って待っていたら小学生たちがわらわらと到着してしまった。離れた場所からめざとく僕を見つけた娘が手をふってくれている。がんばって昆虫探しとかしてきてくれー。出社。9月に自席が引っ越されていて、そのあと初の出社となり荷物の開梱をがんがんする。だいたい荷物を出して気づいたのだけど僕の袖机が見当たらない。他の人の席にはある。ざっとフロアを見てまわったが見当たらず。困ったな。荷物も入っていたのですが。セクレタリの人に連絡、捜索してもらうことに。無事に見つかるだろうか。お昼は会社の近所の丸亀製麺で。前は週2ぐらいで食べてたのになー。午後は帰宅し在宅勤務に切り替え。娘が帰宅する前には戻れて良かった。夜は映画『VIDEOPHOBIA』のZOOM前夜際に参加。こういうトークも面白い。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』E7を見る。
■2020/10/22 木曜日。お昼は「かつや」でがっつり食べる。午後はややお腹の調子が悪い。あんま食べれなくなってきたなぁ。夜は『水上のフライト』をオンライン試写を見る。インターバルなしでMCTOSお題映画『40歳の解釈:ラダの場合』に参加。これまた面白かった。ラロッカさんがいま映画館に行くのは躊躇してる理由もなんとなくわかった。なるほど。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』E8を見る。
■2020/10/23 金曜。ミーティングの連続でやや疲れる。夜、なんとか娘の寝る準備が早く終わる。「9時になったら寝るんだぞ」と云い聞かせてMOVIX昭島へ。『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』鑑賞。満席ではなかったけどまだお客さんいっぱい。 映画館(シネコン)はこの一作でかなりの延命になるだろう。他の作品がシネコンでかからなくなってしまうとか、劇場が混んでいて他の作品のパンフが買えないとか、普段から映画館に行っている人の声が聞こえてくるけど、今はそんなことを云っている場合ではないと思うし、この状況を心から歓迎しなくてはいけないと思います。映画館はここぞとばかりに上映回数を増やして儲かってほしい。難しいかもしれないけど、年に1作(できれば2作)鬼滅映画を公開して、映画館の経営が安定するようにして、僕らも安心したいです。これで『鬼滅の刃』という作品が変な作品であるならば微妙な気持ちにもなるんだろうけど、面白い作品だと思うので応援したい気持ちしかないです。Netflix『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー』E9を見る。これで完走。素晴らしいです。
■2020/10/24 土曜日。本日は娘の英会話のハロウィンパーティ。朝から。うちの両親が車で送ってくれるというのでいっしょに行く。今年の娘はレトロなナースになっておりました。マスクしてても違和感なし。ハロウィンが終わるタイミングで迎えに行く。車にのせてく���た先生の仮装がスターバックスだった。店員ではなく、ラテかなんかのドリンクの仮装だった。今度は別の習い事に送る。この移動のタイミングで10時になりTIFFのチケット発売。スマホのみでなんとか7本購入。車の中だったのでやや気落ち悪くなってしまった。そのあと渋谷へ。P.O.N.D. ~パルコのあたらしいカルチャーフェスティバル~ @ GALLERY X。グッチーズのブースでカードダス・マシンまわしてムビ札を買う。店番してた降矢さんにも挨拶。ユーロスペースで『アイヌモシㇼ』鑑賞。娘を迎えに行って、スーパーのイートインスペースでTIFFのチケ取りその2。16時は9枚購入。やや繋がりにくかったけど、あらかじめすっきり購入順を決めておいたのでなんとかなりましたね。夕飯の焼き鳥買って帰宅。夜はP.O.N.D. の配信トークをがっつり見る。これまた面白かった。Netflix『クイーンズ・ギャンビット』E1を見る。
■2020/10/25 日曜日。娘と実家へ遊びに行く。この実家でのんびりできる時間があるから僕らはやっていけてる気がする。お昼はデニーズのテイクアウト。すみっコぐらしのキャンペーンでクリアファイルとかノートをもらう。まぁこれをもらうためにデニーズのテイクアウトなのですが。娘を両親にみてもらい久・々・散・髪!だいたいいつも日曜の14時に散髪に行く。「山下達郎のサンデー・ソングブック」が聴きながら散髪できて楽しい。床屋のおじさんがめちゃくちゃしゃべるのであまり聴こえない部分もありますが。ちなみに「山下達郎のサンデー・ソングブック」は読者からのリクエストとかおたよりをけっこう読み上げますが、みなさん本名ですよね。なんかそういう決まりがあるのかしらん。さっぱりして実家もどり。娘がどんぐりを拾いにいきたい、と云うので近所の公園やら森に行ってみる。両親もつきあってくれた。どんぐりはたくさん拾えたが、娘がほしがっていたクヌギのどんぐりは見つからず。今後また他を探してみよう。夜ごはんはワンタンの皮にかにかまやチーズ、ウインナーを入れたやつ。包むのは娘にやらせてみる。最近こういう料理の手伝いとかに興味をもっているが、時間に余裕がある日曜ぐらいしかできない。とても楽しそうで、こういう時間がもっと作れたら良いなぁと思う。夕飯後に帰宅。娘の寝る準備が20時ごろ完了。ふー。娘はあまった時間で動画を見たり本を読んだりできる。僕は映画を観にいける。ホッとして娘のベッドの上に座りながら目をとじた瞬間に時がとんでいた。目が覚めて、やっちまった!と思いながら時計を見ると20:38、観たい映画は21時開始。娘に「9時になったら寝るんだぞ」と云い聞かせて自転車でMOVIX昭島へ。間に合った。21時からの『スタートアップ!』を鑑賞。コンビニで買い物をして帰宅。あわてて家を出たのでエコバッグ的なものを持っておらずコンビニ袋に入れてもらった。たまにならぜんぜん良いですよね。Netflix『クイーンズ・ギャンビット』E2を見る。
■2020/10/26 月曜日。起床時間である6:15に起きたら、娘がもう覚醒していた。なんかいつもよりテキパキと朝の英会話をやったり朝食食べたり学校の準備をしたり。いつもこのぐらいのやる気で動いてくれればなぁ。娘が登校するまでに30分のラジオを聴く余裕すらありましたよ。お昼に再発されたTIFF『魔女見習いをさがして』のチケ取りにトライ。モノノフの会社の先輩の手伝いです。Netflix『クイーンズ・ギャンビット』E3を見る。映画『シュシュシュの娘』の生配信が急にはじまったのでそれを見る。まだ作品を観れるのは1年ぐらい先でしょうね。映画を1本見ようと思ったがあまりの睡魔に途中で撃沈。
■2020/10/27 やや寝坊の火曜日。娘が学校に向かったあと、僕モテ・メルマガの情報コーナー原稿を送信。映画祭の情報だらけ。いよいよですね。僕が働いている会社はアメリカの会社で、仕事上の1年の終わりが10月で、11月から次の1年の開始されることになります。つまり10月がいろいろな締めであり、いろいろをまとめなくてはいけなくて多少忙しい。めんどくさい。夜、娘を寝かしつけて、このまま寝てしまうかもなぁ、と思っていたらまんまと寝てしまった。映画とかドラマとか見たかったのに。
■2020/10/28 深夜に起きて自分のベッドに移動、また寝てしまった。結局朝6時まで寝ていたのでトータル9時間ぐらい寝ていたよ。体調悪いのだろうか。睡眠たっぷりではじまった水曜日。本日もラジオなどを聴きながら自宅仕事です。水曜は英会話スクールがなくピアノ教室に行くうちの娘。ピアノは30分程度なので他の曜日に比べてとても余裕がある。早く寝る準備が終わったので「9時になったら寝るんだぞ」と云い聞かせて僕はMOVIX昭島へ。『空に住む』鑑賞。『鬼滅』映画のおかげでシネコンにはまぁまぁ人がいる。コンセッションにも人が並んでいる。なんとかお金を稼いでくれMOVIX昭島。帰宅し矢田部さんゲストの「活弁シネマ倶楽部」を見はじめるがけっこう序盤で寝てしまった。前日あんなに寝たのに。『クイーンズ・ギャンビット』が進まない。
■2020/10/29 木曜日。今日もこつこつ自宅仕事。ふと考えてみるとここ最近風邪をひいた記憶がない。2月に再手術と入院をし、退院してから一度も風邪ひいてないのではないだろうか。マスク、手洗い、家からあまり出ない、でこれだけ違うんでしょうね。とてもラーメンが食べたくなったので近所のチェーン店でラーメンを食べる。OPENして4年ぐらい経つと思うけどはじめて行った。餃子セットにしたら1000円を超えてしまったが普通に満足しました。今年はほとんどラーメンを食べていない気がする。「AFURI」で2回、「一蘭」で1回、かもしれない。こんな数えられるぐらいしか食べていないなんて。夜は『シュシュシュの娘』クラファン最終日YouTubeを見る。なんか応援したい役者さんが増えてしまった。最後まで見れて満足。そしてまた映画やドラマは見れずに寝てしまう。
■2020/10/30 朝4時に目覚めジミソスタイルで朝活。オンライン試写で『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』を見る。朝に見る映画は集中できる。娘の登校のタイミングで僕も家を出る。今日は休暇をもらって日比谷へ。電車が遅れていてドキドキしたがなんとか遅刻することなくTOHOシャンテにてフィルメックス『無聲(むせい)』『アスワン』『死ぬ間際』の3本を鑑賞。2本目と3本目はけんす君と同回だったのでインターバル時間はマックに行って休憩。今日からリカちゃんのおまけがはじまったのでハッピーセットをしっかり食べる。けんす君といろいろ映画の情報交換。なんかこういう機会が貴重になってしまったな。『アスワン』と『死ぬ間際』はリモートQ&Aあり。やはりQ&Aあると良いです。映画観終わり夕飯も食べずに帰宅。娘は義母に見てもらっていたけど寝るときに付けてる視力矯正コンタクトは僕しかできないので娘の寝る21時までには帰宅しないといけないのだ。娘はおばあちゃんと楽しく過ごせていたようで何より。家で夕飯食べて、風呂入ってからオンライン試写で『詩人の恋』を視聴。ここまででもう限界。配信がはじまった『マンダロリアン』は見れずに寝る。
■2020/10/31 土曜日。東京国際映画祭の開幕である。今日も娘を義母にお願いして六本木方面へ。麻布十番のサンモリッツでパンを買ってヒルズで食べる。TIFFに来たなぁという気持ちになる。『アフター・ラヴ』と『愛しい存在』を10分インターバルで観る。この2回はけんす君と同回。同じ流れの人多かったのではないだろうか。そこからは有楽町へ移動。朝日ホールで『逃げた女』を観る。これはチートイツさんと同回。開演前にチートイツさんを見つけたので声をかけたらPFFの冊子をくれた。前に頼んでおいたやつだけど、会うチャンスを待って持参してくれたんだ。感謝です。あと某シネマシティの編成の人とか、某テアトルの編成部長とか、某行定監督とかを見かけました。これ観終わり今度は聖蹟桜ヶ丘に移動。キノコヤで『リバー・オブ・グラス』を鑑賞。キノコヤはじめて行ったけど、谷中の屋根裏シアターよりは広いですね。多摩川クラシコをDAZNで見ながら(また負けた。。)急いで帰宅。娘のコンタクトをやって寝かせる。Amazon Primeで途中になっていた『続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』を見る。ディズニー+で『マンダロリアン』S2E1を見る。あー面白い。とゆうわけで例年と違う映画祭シーズンを迎えていますが、こんな感じで10月はおわり。
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mutumi-saito · 4 years
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get lost
東木辻から花園町へと小雨が降る中をいつものように彷徨う。安物靴のラバーソールが濡れた石畳の歩道に反応してしまい、おっさんの身体が勢いよく宙を舞った。今日みたいな雨の日は、大人しくしといた方が良かったなあと後悔しつつ、いつもと違うルートで元興寺町に差し掛かった時、一人のお兄ちゃんに声をかけた。「ホンマによくすれ違いますね」。実は短時間の間に向かう方向が真逆な彼と三回くらい顔を合��せてはすれ違っていた。こういう事が、袖振り合うも多生の縁と言うんかと思い、興味本位で声をかけた。聞けば道に迷い、猿沢池に戻れなくなって困っているという。そして目的地への戻り方を案内した。柄に似合わない善行をしたせいか、転んだ膝の擦り傷の痛みはいつの間にか消えていた。
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whileiamdying · 5 years
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凱旋祭
 紫の幕、紅の旗、空の色の青く晴れたる、草木の色の緑なる、唯うつくしきものの弥が上に重なり合ひ、打混じて、譬へば大なる幻燈の花輪車の輪を造りて、烈しく舞出で、舞込むが見え候のみ。何をか緒として順序よく申上げ候べき。全市街はその日朝まだきより、七色を以て彩られ候と申すより他はこれなく候。
 紀元千八百九十五年—月—日の凱旋祭は、小生が覚えたる観世物の中に最も偉なるものに候ひき。
 知事の君をはじめとして、県下に有数なる顕官、文官武官の数を尽し、有志の紳商、在野の紳士など、尽く銀山閣といふ倶楽部組織の館に会して、凡そ半月あまり趣向を凝されたるものに候よし。
 先づ巽公園内にござ候記念碑の銅像を以て祭の中心といたし、ここを式場にあて候。
 この銅像は丈一丈六尺と申すことにて、台石は二間に余り候はむ、兀如として喬木の梢に立ちをり候。右手に提げたる百錬鉄の剣は霜を浴び、月に映じて、年紀古れども錆色見えず、仰ぐに日の光も寒く輝き候。
 銅像の頭より八方に綱を曳きて、数千の鬼灯提灯を繋ぎ懸け候が、これをこそ趣向と申せ。一ツ一ツ皆真蒼に彩り候。提灯の表には、眉を描き、鼻を描き、眼を描き、口を描きて、人の顔になぞらへ候。
 さて目も、口も、鼻も、眉も、一様普通のものにてはこれなく、いづれも、ゆがみ、ひそみ、まがり、うねりなど仕り、なかには念入にて、酔狂にも、真赤な舌を吐かせたるが見え候。皆切取つたる敵兵の首の形にて候よし。さればその色の蒼きは死相をあらはしたるものに候はむか。下の台は、切口なればとて赤く塗り候。上の台は、尋常に黒くいたし、辮髪とか申すことにて、一々蕨縄にてぶらぶらと釣りさげ候。一ツは仰向き、一ツは俯向き、横になるもあれば、縦になりたるもありて、風の吹くたびに動き候よ。
 催のかかることは、ただ九牛の一毛に過ぎず候。凱旋門は申すまでもなく、一廓数百金を以て建られ候。あたかも記念碑の正面にむかひあひたるが見え候。またその傍に、これこそ見物に候へ。ここに三抱に余る山桜の遠山桜とて有名なるがござ候。その梢より根に至るまで、枝も、葉も、幹も、すべて青き色の毛布にて蔽ひ包みて、見上ぐるばかり巨大なる象の形に拵へ候。
 毛布はすべて旅団の兵員が、遠征の際に用ゐたるをつかひ候よし。その数八千七百枚と承り候。長蛇の如き巨象の鼻は、西の方にさしたる枝なりに二蜿り蜿りて喞筒を見るやう、空高き梢より樹下を流るる小川に臨みて、いま水を吸ふ処に候。脚は太く、折から一員の騎兵の通り合せ候が、兜形の軍帽の頂より、爪の裏まで、全体唯その前脚の後にかくれて、纔に駒の尾のさきのみ、此方より見え申し候。かばかりなる巨象の横腹をば、真四角に切り開きて、板を渡し、ここのみ赤き氈を敷詰めて、踊子が舞の舞台にいたし候。葉桜の深翠したたるばかりの頃に候へば、舞台の上下にいや繁りに繁りたる桜の葉の洩れ出で候て、舞台は薄暗く、緋の毛氈の色も黒ずみて、もののしめやかなるなかに、隣国を隔てたる連山の巓遠く二ツばかり眉を描きて見渡され候。遠山桜あるあたりは、公園の中にても、眺望の勝景第一と呼ばれたる処に候へば、式の如き巨大なる怪獣の腹の下、脚の四ツある間を透して、城の櫓見え、森も見え、橋も見え、日傘さして橋の上渡り来るうつくしき女の藤色の衣の色、あたかも藤の花一片、一片の藤の花、いといと小さく、ちらちら眺められ候ひき。
 こは月のはじめより造りかけて、凱旋祭の前一日の昼すぎまでに出来上り候を、一度見たる時のことに有之候。
 夜に入ればこの巨象の両個の眼に電燈を灯し候。折から曇天に候ひし。一体に樹立深く、柳松など生茂りて、くらきなかに、その蒼白なる光を洩し、巨象の形は小山の如く、喬木の梢を籠めて、雲低き天に接し、朦朧として、公園の一方にあらはれ候時こそ怪獣は物凄まじきその本色を顯し、雄大なる趣を備へてわれわれの眼には映じたれ。白昼はヤハリ唯毛布を以て包みなしたる山桜の妖精に他ならず候ひし。雲はいよいよ重く、夜はますます闇くなり候まま、炬の如き一双の眼、暗夜に水銀の光を放ちて、この北の方三十間、小川の流一たび灌ぎて、池となり候池のなかばに、五条の噴水、青竜の口よりほとばしり、なかぞらのやみをこぼれて篠つくばかり降りかかる吹上げの水を照し、相対して、またさきに申上候銅像の右手に提げたる百錬鉄の剣に反映して、次第に黒くなりまさる漆の如き公園の樹立の間に言ふべからざる森厳の趣を呈し候、いまにも雨降り候やうなれば、人さきに立帰り申候。
 あくれば凱旋祭の当日、人々が案じに案じたる天候は意外にもおだやかに、東雲より密雲破れて日光を洩し候が、午前に到りて晴れ、昼少しすぐるより天晴なる快晴となり澄し候。
 さればこそ前申上げ候通り、ただうつくしく賑かに候ひし、全市の光景、何より申上げ候はむ。ここに繰返してまた単に一幅わが県全市の図は、七色を以てなどりて彩られ候やうなるおもひの、筆執ればこの紙面にも浮びてありありと見え候。いかに貴下、さやうに候はずや。黄なる、紫なる、紅なる、いろいろの旗天を蔽ひて大鳥の群れたる如き、旗の透間の空青き、樹々の葉の翠なる、路を行く人の髪の黒き、簪の白き、手絡の緋なる、帯の錦、袖の綾、薔薇の香、伽羅の薫の薫ずるなかに、この身体一ツはさまれて、歩行くにあらず立停るといふにもあらで、押され押され市中をいきつくたびに一歩づつ式場近く進み候。横の町も、縦の町も、角も、辻も、山下も、坂の上も、隣の小路もただ人のけはひの轟々とばかり遠波の寄するかと、ひツそりしたるなかに、あるひは高く、あるひは低く、遠くなり、近くなりて、耳底に響き候のみ。裾の埃、歩の砂に、両側の二階家の欄干に、果しなくひろげかけたる紅の毛氈も白くなりて、仰げば打重なる見物の男女が顔も朧げなる、中空にはむらむらと何にか候らむ、陽炎の如きもの立ち迷ひ候。
 万丈の塵の中に人の家の屋根より高き処々、中空に斑々として目覚しき牡丹の花の翻りて見え候。こは大なる母衣の上に書いたるにて、片端には彫刻したる獅子の頭を縫ひつけ、片端には糸を束ねてふつさりと揃へたるを結び着け候。この尾と、その頭と、及び件の牡丹の花描いたる母衣とを以て一頭の獅子にあひなり候。胴中には青竹を破りて曲げて環にしたるを幾処にか入れて、竹の両はしには屈竟の壮佼ゐて、支へて、膨らかに幌をあげをり候。頭に一人の手して、力逞ましきが猪首にかかげ持ちて、朱盆の如き口を張り、またふさぎなどして威を示し候都度、仕掛を以てカツカツと金色の牙の鳴るが聞え候。尾のつけもとは、ここにも竹の棹つけて支へながら、人の軒より高く突上げ、鷹揚に右左に振り動かし申候。何貫目やらむ尾にせる糸をば、真紅の色に染めたれば、紅の細き滝支ふる雲なき中空より逆におちて風に揺らるる趣見え、要するに空間に描きたる獣王の、花々しき牡丹の花衣着けながら躍り狂ふにことならず、目覚しき獅子の皮の、かかる牡丹の母衣の中に、三味、胡弓、笛、太鼓、鼓を備へて、節をかしく、かつ行き、かつ鳴して一ゆるぎしては式場さして近づき候。母衣の裾よりうつくしき衣の裾、ちひさき女の足などこぼれ出でて見え候は、歌姫の上手をばつどへ入れて、この楽器を司らせたるものに候へばなり。
 おなじ仕組の同じ獅子の、唯一つには留まらで、主立つたる町々より一つづつ、すべて十五、六頭[1]※り出だし候が、群集のなかを処々横断し、点綴して、白き地に牡丹の花、人を蔽ひて見え候。
 群集ばらばらと一斉に左右に分れ候。
 不意なれば蹌踉めきながら、おされて、人の軒に仰ぎ依りつつ、何事ぞと存じ候に、黒き、長き物ずるずると来て、町の中央を一文字に貫きながら矢の如く駈け抜け候。
 これをば心付き候時は、ハヤその物体の頭は二、三十間わが眼の前を走り去り候て、いまはその胴中あたり連りに進行いたしをり候が、あたかも凧の糸を繰出す如く、走馬燈籠の間断なきやう俄に果つべくも見え申さず。唯人の頭も、顔も、黒く塗りて、肩より胸、背、下腹のあたりまで、墨もていやが上に濃く塗りこくり、赤褌襠着けたる臀、脛、足、踵、これをば朱を以て真赤に色染めたるおなじ扮装の壮佼たち、幾百人か。一人行く前の人の後へ後へと繋ぎあひ候が、繰出す如くずんずんと行き候。およそ半時間は連続いたし候ひしならむ、やがて最後の一人の、身体黒く足赤きが眼前をよぎり候あと、またひらひらと群集左右より寄せ合うて、両側に別れたる路を塞ぎ候時、その過行きし方を打眺め候へば、彼の怪物の全体は、遥なる向の坂をいま蜿り蜿りのぼり候首尾の全きを、いかにも蜈蚣と見受候。あれはと見る間に百尺波状の黒線の左右より、二条の砂煙真白にぱツと立つたれば、その尾のあたりは埃にかくれて、躍然として擡げたるその臼の如き頭のみ坂の上り尽くる処雲の如き大銀杏の梢とならびて、見るがうちに、またただ七色の道路のみ、獅子の背のみ眺められて、蜈蚣は眼界を去り候。疾く既に式場に着し候ひけむ、風聞によれば、市内各処における労働者、たとへばぼてふり、車夫、日傭取などいふものの総人数をあげたる、意匠の俄に候とよ。
 彼の巨象と、幾頭の獅子と、この蜈蚣と、この群集とが遂に皆式場に会したることをおん含の上、静にお考へあひなり候はば、いかなる御感じか御胸に浮び候や。
 別に凱旋門と、生首提灯と小生は申し候。人の目鼻書きて、青く塗りて、血の色染めて、黒き蕨縄着けたる提灯と、竜の口なる五条の噴水と、銅像と、この他に今も眼に染み、脳に印して覚え候は、式場なる公園の片隅に、人を避けて悄然と立ちて、淋しげにあたりを見まはしをられ候、一個年若き佳人にござ候。何といふいはれもあらで、薄紫のかはりたる、藤色の衣着けられ候ひき。
 このたび戦死したる少尉B氏の令閨に候。また小生知人にござ候。
 あらゆる人の嬉しげに、楽しげに、をかしげに顔色の見え候に、小生は���て置きて夫人のみあはれに悄れて見え候は、人いきりにやのぼせたまひしと案じられ、近う寄り声をかけて、もの問はむと存じ候折から、おツといふ声、人なだれを打つて立騒ぎ、悲鳴をあげて逃げ惑ふ女たちは、水車の歯にかかりて撥ね飛ばされ候やう、倒れては遁げ、転びては遁げ、うづまいて来る大蜈蚣のぐるぐると巻き込むる環のなかをこぼれ出で候が、令閨とおよび五三人はその中心になりて、十重二十重に巻きこまれ、遁るる隙なく伏まろび候ひし。警官駈けつけて後、他は皆無事に起上り候に、うつくしき人のみは、そのまま裳をまげて、起たず横はり候。塵埃のそのつややかなる黒髪を汚す間もなく、衣紋の乱るるまもなくて、かうはなりはてられ候ひき。
 むかでは、こ���がために寸断され、此処に六尺、彼処に二尺、三尺、五尺、七尺、一尺、五寸になり、一分になり、寸々に切り刻まれ候が、身体の黒き、足の赤き、切れめ切れめに酒気を帯びて、一つづつうごめくを見申し候。
 日暮れて式場なるは申すまでもなく、十万の家軒ごとに、おなじ生首提灯の、しかも丈三尺ばかりなるを揃うて一斉に灯し候へば、市内の隈々塵塚の片隅までも、真蒼き昼とあひなり候。白く染め抜いたる、目、口、鼻など、大路小路の地の上に影を宿して、青き灯のなかにたとへば蝶の舞ふ如く蝋燭のまたたくにつれて、ふはふはとその幻の浮いてあるき候ひし。ひとり、唯、単に、一宇の門のみ、生首に灯さで、淋しく暗かりしを、怪しといふ者候ひしが、さる人は皆人の心も、ことのやうをも知らざるにて候。その夜更けて後、俄然として暴風起り、須臾のまに大方の提灯を吹き飛ばし、残らず灯きえて真闇になり申し候。闇夜のなかに、唯一ツ凄まじき音聞え候は、大木の吹折られたるに候よし。さることのくはしくは申上げず候。唯今風の音聞え候。何につけてもおなつかしく候。
  月  日
ぢい様
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kanjurourecord · 5 years
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(市川會より ご出演の尾上菊之丞さん、ご息女と)
八月もあっという間に終わりますね。
今月は、歌舞伎座の闇梅百物語と、南座超歌舞伎の他に、様々な自主公演、勉強会があり、怒濤のお稽古の日々を経て、それぞれ無事に盛会となりました。(まだ公演を控えているものもあります!)
また、市川流三代襲名をご披露された市川會では、新翠扇さんの京鹿子娘道成寺に 強力役として出演させて頂き、幼馴染みである翠扇さんの新しい門出をお祝いさせて頂くことができました。
 
さて
当流派会員で、当会の実行委員でもある藤間勘紗美さんより 市川會、蔦之会のレポートが届きました。
よろしければご一読下さい。
はじめまして。
宗家藤間会実行委員の勘紗美と申します。
この度はご宗家のお付きとして、市川會と第二回蔦之会のお仕事に同行させて頂きました。初めてのお付きとしてのお仕事、目の前のことに取り組み、必死についていくだけでしたが、ご宗家からこの様な機会を頂きましたこと、この場をお借りして御礼申し上げます。
市川會
市川會三代襲名披露公演が、令和元年8月3日から12日まで東京・Bunkamura シアターコクーンで行われました。
ご宗家は8月8日から12日の5日間、市川翠扇さんの京鹿子娘道成寺に、強力役で尾上流家元の尾上菊之丞先生と特別出演されました。
通常の娘道成寺には大勢の所化が出てきますが、今回の上演ではその所化の代わりに強力二人が出演する演出でした。(その演出は、2001年10月に御園座で京鹿子娘道成寺が上演された折に上演されたものが基になっているそうで、ご宗家と勘祖先生が工夫された演出だそうです。)
ご宗家と菊之丞先生は趣向の華をはじめ様々な公演で、ご一緒されていますから、お二人の掛け合いはとても息があっていて、演出も舞台ごとにお客様の反応をお話され、細かく打ち合わせされておられました。
花道がないので、出は客席通路からでしたが、お客様の反応がダイレクトに伝わってくると、ご宗家がおっしゃっておられました。
私はと申しますと...
初仕事が、他流派の襲名披露で、ご宗家が踊られると言う今まで感じたことのない雰囲気の中でしたので、ご宗家について舞台袖におりますと、とても緊張してしまいました。お扇子や数珠をお渡しする際に、汗がつかない様に細心の注意をするため、手拭いを握りしめていました。それでも最初の日は手が震えてしまい、それを抑えることで精一杯でした。
いざ舞台へという時に、ご宗家にスイッチが入る瞬間を間近で感じ、本当に貴重な体験をさせて頂きました。
また、公演の間雄大坊ちゃんも黒子のお姿で、ご宗家について楽屋や舞台袖におられました。
ご出演されているぼたんさんや勸玄君とお話もされており、未来の日本舞踊界や歌舞伎を担うお子様方はこうして交流をしていくのだなぁと感じながらお姿を拝見しておりました。
公演中は東京のお稽古日でしたので、松濤でお稽古をされてからの楽屋入り、公演後はまた松濤でお稽古と休む時間もないハードなものでした。10日は一日に昼夜二公演で、公演の合間に石橋の打ち合わせが入り、その場で居所の打ち合わせはもちろん、確認のためにご宗家が実際に踊られて作り上げておられました。
第二回蔦之会
令和元年8月15日日本橋劇場にて、市川蔦之助さんの自主公演が行われました。
昨年ご自身初の自主公演を開催され、今年第二回の開催でした。
13日のお稽古と15日の昼の部の公演を拝見しました。
公演の二演目とも、六世宗家の振付と言うことで、全く違う二演目の踊りをお稽古から拝見させて頂けたことは、とても良い経験となり、たくさんお勉強させて頂きました。
長唄 吉原雀
1768年(明和5年)江戸・市村座で初演。
本名題「教草吉原雀」作 桜田治助。
作曲 初世 富士田吉次・初世 杵屋作十郎。
男女ふたりの鳥売りが、当時繁栄を極めた遊郭・吉原の情緒・風俗を踊りで描き出す、明るく華やかな所作事(歌舞伎舞踊)
今回は素踊りで中村蔦之助さんと、中村梅丸さんが踊られました。
お稽古の折には「吉原のくどき」や最後の手踊りの華やかさなどを踊りわけられ、お二人のパワーが化学反応を起こして出来上がる雰囲気を感じました。ご宗家は地方さんと間や速さなどを細かく打ち合わせされておられました。
ご宗家はいつも宗家藤間流にとって素踊りは特別で大切なものとお話されていますから、公演での素踊りの難しさ、素踊りとしての魅せ方を自分なりに分析しながら拝見させて頂きました。
なんと言っても印象的だったことは、公演初日の舞台稽古の前、ご宗家が道具調べをなさる際に、鳥かごから放たれた雀をご宗家が飛ばすと、本当に雀が飛んでいるようで美しい動きでした。一瞬で飛んでいってしまうのに、凄く頭に残り、小道具の動きひとつで作品の意味を表し、舞台の完成度が上がることを実感させて頂きました。
また、公演終了後は梅丸さんと衣装の色のお話をされていました。観に来てくださる方が楽しめるようにと、他の公演の衣装の色とのバランスまでもお考えなのだと知りました。
博奕十王
三代目 市川猿之助(現・猿翁)作
1970年(昭和45年)自主公演「第五回春秋会」(歌舞伎座)にて、一回だけ上演された作品。
振付 六世 宗家、作曲 十四世 杵屋六左衛門、作調 十一世 田中傳左衛門
2011年(平成23年)二代目 市川亀治郎(現・四代目 市川猿之助)が自主公演「第9回亀治郎の会」(国立劇場大劇場)で復活上演。2014年(平成26年)本公演「新春浅草歌舞伎」(浅草公会堂)でお披露目。
和泉流の狂言、博奕十王を歌舞伎舞踊劇に仕立てたもの。狂言には閻魔大王を亡者が煙に巻くという話がいろいろあるようで、調べてみますと、中村吉右衛門さんの「閻魔と政頼」などもありました。
拝見したお稽古の日は、監修されている市川猿之助さんがいらして、博奕打の人を食ったような風情をもっといやらしく表現するように、客席目線での説得力や分かりやすさについてご指導されていました。
博奕十王とインパクトのある題名に、どんなお話なのかとお稽古の前からワクワクしていました。六道の辻での博奕打と閻魔大王、獄卒たちとのやりとりなどコミカルでテンポの良い展開、地獄に来た経緯の踊り、博奕の面白さを閻魔大王に教える踊りなど、次から次へと楽しい踊りが続きました。
本番では地方さんや後見さんみなさんが、額に「シの字」(三角形の白い布)が巻かれているなど、楽しい仕掛けがちりばめられていました。自主公演は出演されている役者さんを観にいらっしゃっているお客様ばかりですから、みなさん家族のようなアットホームな雰囲気で客席の熱量と舞台の熱量とが相乗効果となって舞台が完成するのだと感じました。
ご宗家から、公演後の移動中に、蔦之助さんが私と同世代であることをお聞きしました。
市川蔦之助さんは、当流派のお名執で藤間恵弥のお名前をお持ちでいらっしゃいます。
もちろん立場やお仕事、環境は違いますが、自主公演と言う夢を目標に変えそして実現させたパワーを間近で拝見したことは、様々なことを考えるきっかけとなりました。
今回は市川會と第二回蔦の会のお仕事に同行させて頂きましたが、その他にも他の自主公演のお稽古や打ち合わせなど、たくさんのお仕事を拝見しました。ご宗家曰く、全然忙しいうちに入らないとのことでしたが、移動中に何度も呼び止められその場で打ち合わせされたり、お電話での打ち合わせもあり、休む時間なく次から次へと対応されていました。
毎日たくさんの方と関わり、様々な舞台を作り上げていくことを改めて知る機会となりました。ご宗家が何気なくお話されることの多くが、私にとってお勉強になり心に残るものでした。そしてお付きとして過ごさせて頂いた期間に、ご宗家の「踊る」「教える」「創る」を間近で拝見できたこと、本当に感謝いたします。
ありがとうございました。
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kachoushi · 5 years
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6月の各地句会報
花鳥誌 令和元年9月号
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坊城坊城選
栗林圭魚選 岡田順子選
平成31年6月1日 零の会 俊樹選
またちがふ汽笛をまぜて南風 光子 そのかみの灯台跡に風薫る��美紀 茶屋跡の礎石探りて���の蝶 梓渕 ぶすぶすと蟻の穴あく御亭山 千種 夏鷺の立つや己の白影に 和子 潮匂ふ江戸も匂ふや南風吹く 悠紀子 将軍のお上がり場てふ石に黴 梓渕 黒南風やむかし鴨場の覗き穴 光子 船笛の長く息つぐ炎暑かな 慶月 余花ひとつ遠い汽笛を淋しめる 順子
順子選 またちがふ汽笛をまぜて南風 光子 松這うて〳〵夏潮なほ遠し 俊樹 灯台跡しろつめ草の咲く丘に ラズリ 添へ木また三百年の木下闇 俊樹 緑蔭に空を忘れて佇めり 三郎 遊船の汽笛は路地に谺して 俊樹 松怒濤三百回の炎帝へ 同 黒南風やむかし鴨場の覗き穴 光子 青鷺を奮ひ翔たせし汽笛かな 俊樹 下闇や蹄の音聞く狩場跡 秋尚
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月5日 立待花鳥俳句会 俊樹選
出す文に蛍飛ぶ夜と記しにけり 世詩明 走り梅雨相合傘も小走りに 同 腕まくり静脈浮きて大日焼 同 油団敷く家族みんなで文鎮となる 信義
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月6日 うづら三日の月句会 俊樹選
青空へ一直線の梅雨じめり 柏葉 神の森樹齢いくばく楠若葉 都 夕牡丹走り書きなる女文字 同 竹林の風の騒ぎや梅雨の月 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月6日 花鳥さゞれ会 俊樹選
柳絮舞ふ余呉に天女の物語 越堂 舟音の海霧へ遠のく三国港 同 つぶやきが二人静の花となる 雪 吾は父似弟母似古茶新茶 同 雨呼びて得意顔なる雨蛙 かづを 高架下所在なげなり黒揚羽 数幸
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月7日 鳥取花鳥会 順子選
托卵を終へし声とも時鳥 益恵 わが影を日時計にして辣韭掘る 悦子 薄雲の静かに垂れて夏の葬 幹也 茅花流しとはほろほろと風崩る 都 ゆすらうめ幼き手にて三粒もぎ 萌 通学の列を見送り早苗伸び 佐代子 蟻曳くや獲物の翅を帆と上げて 美智子 なめくぢら鉢を除けられ白日に 史子 田植ゑすむ一村水に点り初め 栄子 蜑村の空いつぱいに小瑠璃鳴く すみ子 軒見上げ通る燕の子でありぬ 立子 山々の緑濃くなり鳥さわぐ 俊子 一群を庭に残せし十字花 和子 あぢさゐの彩に佇ちたる好紳士 幸子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月8日 枡形句会 圭魚選
薫風やくらやみ坂を下り来て 清子 客を待つ三和土に燻る蚊遣かな ゆう子 御朱印を拝す山門燕の子 清子 日の色に近づいてをる坂の枇杷 三無 早朝に舞ふ夏蝶や父忌日 多美女 ピアニカの漏れくる窓や四葩揺れ 亜栄子 剃り跡を風に晒すや業平忌 ゆう子 曇天を払ひ高きに熟るる枇杷 百合子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月10日 武生花鳥俳句会 俊樹選
散り際の香り持たざる朴の花 英美子 堂深く倶利伽羅不動五月闇 昭子 家持も越えきし峠時鳥 越堂 歴史秘む奈落を覗く夏帽子 みす枝 大夏木戦の地とて塚いくつ 一枝 夏暖簾透けて金魚と柳かな ミチ子 億年の弥陀の光の新樹かな 時江 夏立つや眼前のものみな青し 昭女 夏草に埋もれさうなるトタン屋根 同 勤行の木魚の音も梅雨じめり 文子 夏祭ヨーヨー釣りに軒を貸し 芳子 老鶯に深山幽谷てふ舞台 越堂 麦秋の尽きて黄昏照り返す 時江
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月10日 なかみち句会 圭魚選
釣堀や雲間に糸をたらしをり 聰 紫蘇の香や母の初恋さかな屋さん 美貴 やはらかく雨の青紫蘇色新た 秋尚 羽抜鳥去りし跡なるベンチかな 貴薫 羽脱鳥片足浮きて微動せず 美貴 釣堀や背広姿の竿を振る 和魚 釣堀や山陰ことばふと聞こゆ 美貴 赤紫蘇や多く語らぬ夫婦づれ 有有 釣堀に姿勢崩さぬ影ひとつ 秋尚 車窓より見し釣堀の背の気鬱 貴薫
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月11日 萩花鳥句会
未だいける免許の行方五月闇 健雄 巫女ととも松陰神社実梅捥ぐ 圭三 実梅落つ今は主のなき畑 克弘
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月12日 福井花鳥句会 俊樹選
羅や女ひしめき嫉妬めく 世詩明 青蘆や九頭龍河口船溜り 雪 母の見てゐる父と子の石鹸玉 同 平凡を嫌ひし昔草を引く 同 廻りたき風に廻れる風車
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月16日 伊藤柏翠俳句記念館水無月抄 俊樹選
夏炉焚き源氏の裔を誇り棲む 越堂 時鳥のかつて宿場の大藁屋 同 草茂る溺れさうなる辻地蔵 みす枝 蛍舞ふ万葉の歌描くごと 同 妹の魂かも窓に来る蛍 文子 峡深く五人家族のかがし立つ 英美子 振り返り振り返りして夏の道 富子 耳遠くなりたる父の日なりけり たゞし 黒南風や古着屋のジャズ響きをり 和子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月16日 風月句会 俊樹選
白服の女人ひそめるむじな池 千種 田植済みし田に入り浸る男あり 佑天 青嵐つひには雲を曳き出しぬ 千種 青嵐裏葉の白を巻き��げて 久子 そのほかの風鈴消して貝風鈴 千種 虎の尾の蝶はゆっくり翅休め ます江 蛍を待ちて子供の眠りけり 佑天 圭魚選 風荒し万緑万の容ちあり 千種 雨上がる蛍の水を濁らせて 慶月 十薬の大地乗つ取る勢ひかな 淸流 畦道の細りを跳んで捕虫網 野衣 牛蛙鳴き静まりし沼の昼 斉 青空へ色を競ひて立葵 秋尚 青鷺の谷戸を狭しと羽広げ 斉 風を呼ぶ植田の背丈揃ひをり 秋尚 青鷺の降り立つ谷戸の空蒼し 芙佐子 時鳥突と渡りぬ谷戸の空 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月21日 鯖江花鳥俳句會水無月抄 俊樹選
網戸して貧乏暮しつつぬけに たゞし 噴水の炎の如く伸びて来し 同 人の世の橋に集まる蛍かな 同 堂守の乏しき蚊やり焚きくれし 雪 跳び石を覆へる苔や梅雨深し 同 蛍飛ぶやはらかな闇縫ふやうに みす枝 燕来て大地忙しくなりにけり 信子 緑蔭に藩主の廟や大安寺 一涓 短夜や月光深く部屋の中 紀代美 坂道の片側汚す栗の花 世詩明
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年6月27日 九州花鳥会 俊樹選
峰雲の崩るる辺り曾良の墓 寿美香 やはらかき光の帯や蛍川 孝子 城濠の浄土蓮の花浄土 豊子 更衣真水のやうなラオスの娘 喜和 緑蔭に会ふ幻影の大伴旅人 美穂 狛犬の影も老いゆく大暑かな 寿美香 蜻蛉生る水の冥さを脱ぐやうに 豊子 石になりきつて石抱く青蜥蜴 同 癌告知濡れしノートを破る夏 朝子 ぼた山の記憶のかたち川蜻蛉 かおり 先づ灯より現はれ出でし鵜飼舟 洋子 ががんぼや影絵のやうな暮らしして 光子 蛍火の奥に膨らむ母の影 かおり
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
さくら花鳥会 順子選
明易し始発電車は三国発 寿子 忘れ物取りに帰らう夕立晴 登美子 なめくぢり廊下に残す迷ひ道 あけみ 包み込むやうな大空花南瓜 実加 噴水やはしやぐ子の袖かめすたり 裕子 子等握る手に菓子袋御輿行く 紀子 紫陽花をバックに並ぶ車椅子 寿子
(順不同 特選句のみ掲載)
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montagnedor · 7 years
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青春残酷ものがたり
鉄拳7FRでのファランのコス公開時に書きかけてずっと放置してたネタを発売前に。 当時「誰だこれ」と「結膜炎?」というのを猛烈にやりたかったのですが、しばらく寝かしておいたところ、作中にあるサム〇ンが発火事故を起こしたのはともかく、そこから回収騒ぎに発展し、その後大統領との癒着で国家レベルの騒動になって、規模が大きすぎ時事ネタすぎて、嫌韓ネタと思���れかねなくて、出すに出せなくなってました(;´д`) でもそういえば、結膜炎発言はH田Pもなさってたのですね。ならばよし! https://twitter.com/Harada_TEKKEN/status/750328092468535296 結膜炎ファランがいろいろ誤解を受ける展開は、あのコス公開直後に光の速さで呟いてたバカです、ログにも残ってます重篤です;; 祭の前夜パワーでお蔵出しさせて戴きます 基本お笑い、メタ、でもカプ臭腐臭も少々。シャオ仁ベースのつもりで置いてあったのが、辻褄合わせでいじってたら非常に花仁くさくなり。アルェ? (仁がやたらキラキラしてるのは、元がシャオ仁だったせいです。6ED的なあれ。) +++++++++++ 俺の災難は 「結膜炎です」 「へ」 「あと角膜に傷が付きかけです」 「ハァァ?」 そんな具合に始まった。 最近何やら目が痒いと思い、ひたすらゴシゴシやっていたらカユイではなく本気で痛くなり、ついでに鏡で見たらなにやら右目がどろんと変な具合になっていたので、ああ面倒臭えと思いつつ病院に行った。 行ったら何か凄くヤバそうな事を白衣のババアに言われた。(厳密なとこ、ババアって歳でもなさそうだったが、愛想ゼロのクールな返事しかなかったのでババアにカテゴライズする。文句あるか。) 「エアコンか風当たりの強い所にいませんか、ああ、ゴーグルは御持ちのようですが」 (そういや、このゴーグル、シリーズ約二十年、本来の用途で使ってる場面全然なかったですスンマセンシタ。でも6BRまでバイク自体に乗らなかったのにライダースーツ持ってた奴よりはいいんじゃないかと) 「ではPCの見過ぎとか何かですね」 (なんだその言外に『エロ動画ばっか観てんじゃね』と含んでそうなひんやりしたオーラは、決めつけっぽいクールな目線は。しっつれーなババアだな、いや、そんなのあいつだってそういうフォルダの一つぐらいは持ってると思うんだぜ!たぶん、きっと、いくらなんでも) 「バイクで御出でですか?帰りはタクシーを使ってください」 (えっ、このナリで『すんませーん、最寄りの地下鉄口までオネシャス』て笑顔で言うのか?言うのか?できるかよ、あいつじゃあるまいし! おい、ちょっと待てってこら、ババア!) 「お大事に」 (オイ、オイイィィィ!!!) クールビューティーって、基本的に腹が立つ。 細身で、黒のスパッツで、白いカチューシャをした年齢不詳に綺麗な女医だった。でもババアと呼ぶ。文句あるか。 ***** 結膜炎 てのは、そもそも。かかる理由はいろいろあるらしいから特定は難しそうだしパスする。ねちょねちょした目ヤニが出て視界不良で、鏡で見ると地味にグロイのだけわかっていればそれで十分だ。 それと、感染率が凄く高いんでヒトサマに迷惑かけないよう注意しろってのだけ。なんだけども!大変に!面白くなかった。 何故そんな衝動に駆られたかといえば、いきなり自分の存在自体がバイキンみたいな扱いをされたようにも感じ、こっそり傷付いたからかもしれない。あ?こう見えて俺はナイーブなんだ反論は許さねえ。 手は念入りに洗え、洗った後の洗面台もきれいにしろ、公共の温泉、プールには絶対行くな、ジム等のシャワーも一番最後に使え、そして責任をもって掃除と殺菌を徹底しろむしろこっちも行くななどとの。それ、基本的にオレサマで過ごしてる俺のキャラじゃないから!いや、ちゃんと順守するけど! するけどむかつくわ~~~。 やっぱりあのババア女医は思い出してもなんかむかつく。親の顔ってか、むしろガキがいるならそいつの顔も見てやりてえと思ったもんである。絶対性格ブスが遺伝で顔に出てんだぜバーカバーカブワーーーッカ!!! てのはさておき、 xxxxx 眼帯を外す。どろん、とした黒目を鏡で見返し、目薬をさす。 ***** というわけで、鉄拳大会に参加する前の間、俺の日々は極めてストイックかつ自己研鑽的な物になった。(褒めていいぞ。) 峠を攻めに行くのもその後のメシだ飲みだで俺に惚れてる女の子たちにうっかり感染させるような距離になる可能性が多々あるんで暫く休むと断りを入れ(褒めるだろ~?) 道場を使わせてもらう時間帯も他の生徒とずらし最後にし、その後掃除と除菌スプレーも徹底し(褒めろ) 病院に初めて行った時に既にプリン頭になりかけていたのを道場やどこかで染め直すのは潔く諦め、何年振りかの黒い頭になっていくのも受け入れ、あとで一筋ぐらいメッシュ入れればいいかなと妥協し(褒めろってば) 不健康な生活だと治りにくいかもしれないとの情報に、ひたすら健康なメシを一人作ってみたはいいんだが、仲間が来る時想定でばかり作ってしまいがちで、それを気合で全部一人で食い、一人で筋トレしていた。(ちなみに安くて体にいいからって、タマネギとヨーグルトの食い過ぎは良くないと知った。前者は屁が臭くなり、後者は炎の様に熱い屁がやたら出る) そうしたらウェイトが想定より大分はみだし、道場を見に来た師匠が俺を見て、「ああ、新規の方ですk」とか笑顔で言いかけて、そして、ラグとともに気付いたらしくそのまま気まずそうにサササッと引っ込んだり二度見しにまで来たので、ひょっとしたらこれはまずいらしいとも思った。自分の体形はかなり劇的に変化したのかも、と。 が、身体の方は十分切れキレだし、スピードの落ちた感もなかった。なら体重と筋力分、パワーも上がってるだろ、いいんじゃね?とも思った。俺O型だし、こっそりは気にしてるけど基本キニシナイ。 ***** というわけで(二度目)、後は最近少々窮屈に感じる事もある普段の勝負服の予備を用意しようと思うに至った。 ちょっとサイズ戻っても大丈夫そうなTシャツと、すげーカッケー系の俺の志の旗になりそうなジャケット。(被服としての機能は一切認めてない)までで予算が尽きたので、また俺は腕立て伏せに戻った。 絶賛結膜炎中だけどおめーらには俺様倒せねーから!との主旨でのバックプリントで、背中のスカルも眼帯中だ。 (そこからついでに、今やってる眼帯も完全にファッションだと勘違いしてくれる相手も出れば、実は結構なハンデを抱えていると気付かれなくて済む、との計算もある。) xxxxx 綿棒で、瞼の内側に軟膏を塗る その後、粘着テープみたいなデカい絆創膏を貼り付けてから眼帯をする。 でもうまくやらないと、そこからツーッて目薬が漏れて来るんで困る あーもーやめろよ泣いてるみたいに思われたらどうすんだ そんな具合の中、鉄拳大会は始まったのだった。 ***** 「え~~~?誰?誰??」 少なくとも絶対ファランじゃあないよね?誰? そう言い、ビフォーアフターとかいう番組の『なんということでしょう』テーマを端末で探して流し、笑い転げてついてくる中国のツインテ女をさて置き、見まわし、「あいつ」を探す。 おうコラ、パンダ女、あいつはどこだよそう聞かれれば、相手は、ええちょっと登録遅れたけど、普通にいるよ?会えてないのー?と更に楽しそうになった。 (これが野郎だったら、ヒールエクスプロージョンを入れたい。溜めを待っていてくれれば) そんなことを思っていれば、 「えー、だったらファラン、避けられてるんじゃない?との、言葉が来た。 えっ なんで。 ***** そもそも、風間仁なる人物は―― あー、そう、あいつの名前だ、 6のシナリオキャンペーンや映画Blood Vengeance等に準拠するならば、想像以上に人付き合いは至って普通にもしくはむしろ手広くしていたらしい。宇宙一のオッサンからBA〇I顔の中国拳法の達人からあろうことか世界規模でも人気最下位だという相撲取りまで。(えっなにそれ俺聞いてない!) お騒がせしちゃってる最近じゃなかったら、以前から知ってる人なら結構誰とでも話しはするんじゃないかな、とのこと。 「だから、それでねーこれも昨日インスタグラムに載せさせてもらったやつ」 そんな楽し気な声と共に、ツインテ女の隣には、一応国際指名手配犯な奴が仏頂面でいた。黒に近い濃紺のフードを下し、ピースサインまでさせられており。 いろいろおかしい。 しかし、ひょっとしたら今回のコレ(結膜炎)対策で、俺は疎外感を感じ過ぎているんだろうか、考えすぎなんだろうか。こいつとあいつで案外仲良しイベントまでやってるとか、まじか。 そうぐるぐる考えていると、ファランこそおかしいよー、なんでそんな別人レベルに超鍛えちゃったのーイヤなことでもあったの?とけらけら笑い、ねえ、なんでこんな激しくイメチェンしたの、と巻き髪にしたツインテを揺らして寄って来る。女じゃなくて、オンナノコの可愛い匂いとともに。まあこれだったらあいつも自撮りにぐらいは付き合ってやったかもなあと諦め、しかしそこからの、なにこれコスプレ?と眼帯をいじりに来る手は叩き落した。
「触んじゃねえ」 説明が無駄に長くなるのでそうとだけ言ったら、相手はすくんで固まった。いや、でも本当に触ったら伝染るからさ。 「ああ、あとな、今触った手、ちゃんと消毒しとけ、いいな?」 ウェットティッシュを投げてよこし、そうとだけ言い、俺は場を後にした。 ***** 大会側が提供したジムの隣のシャワールームは使うわけに行かないので、用がある、時間がないなどと言い訳しつつ自室に戻る。 水音と、それを考慮した馬鹿みたいにでかい声量での言葉のやり取り、湿気、熱。そんなものを片目で(文字通り片目で)見て通りすぎようとすれば、風間があの意味不明なアーマーじみた格好ではなく、その下に来ているらしいやわらかそうな黒いインナーだけですれ違った。 指抜きの長袖シャツを着た手がふと上がって、あの非常に鬱陶しそうな前髪を掻き上げた。 石鹸ときれいな水の匂いがした。 だが、あいつはちらとも、こちらを見なかった xxxxx 目薬は二種類出されている。 なので、すぐに目の縁から決壊して、絆創膏でも止められないわ、眼帯しててもダダ漏れるわで、 ああ、本当にいやになってくる。 トイレの洗面台で絆創膏を貼り直し、出ようとすると、丁度入れ違いになった無駄に派手な格好の祓魔師が、無駄に派手な動作で反応した。なんなんだあれは。 ***** 「―――と、まあそういうわけで、他人のプライバシーは尊重するべきだと思うんだが」 そんなことを言い、全英ボクシングチャンピオンの青年が悩まし気にテーブル上で腕組みした。大会参加者の為のラウンジでのことだった。 何か面白いゴシップでも出るのかと思いつつ、俺は通路でコーヒーをすすり、遠めから話を聞くことにした。なにしろ、イメチェンが激しいだのそのアイパッチはどうしただの厨二かだのととにかくいじりにくる奴が多いので。 (だからやめろ伝染ったらマジで面倒なんだぞお前らー!) 「『彼』にも諸事情あるのだとも思う」 「そうだねえ」 ツインテ女がテーブル脇で相槌を打つ。 おそらく、この場に居合わせない風間のことだろう 「今大会、一切シャワールームを使用しようとしないのといい、」 ん?使ってたじゃん 「関係者との接触に異様に警戒心が強いのといい」 えっ、そうだっけ? ん? 「しょっちゅうトイレから泣きながら出て来るのといい」 おう? 「ファランは何か不健全な問題を起こしているのではないかと思わざるを得ない!」 「うん、そうだよね!」 俺は紙コップの縁を噛み砕きそうになった。 バカヤロウですか、てめえらは。 嗚呼何と罪深い!なんて言いつつ、新入りの祓魔師が十字を切ったりしているのがさらにうざい。 そこからの、 どうしようそんな生々しいエッチな話題耳にしたら仁が気絶しちゃう駄目だよー、とか、大丈夫です、マスターがさらわれたり気絶するのは年中行事みたいなものですシャオさん、とか、よしファラン君には帰国して戴こうそうしようそっちの方が疑惑が疑惑のままに後々残って今後の展開として面白いエクセレントとか、 濡れ衣とそこからの斜め上な話が雪だるま式に膨れ上がり、おいちょっと待てとおいふざけんなと、その討論を録音しておくべく端末を尻ポケットから取り出そうとしていれば、その目の前を静かに通り過ぎる奴がいた。 また、きれいな水の匂いがした。 ***** すまないが、いいか? そう言い、風間が小さなポーチをテーブルの上に置く、それで、あっと気付く。 「食堂の洗面台にこれが置かれていた。目薬と綿棒が出してあったから、なんだろう、結膜炎か?罹ってる人間はいるだろうか?」 プールで泳いでた奴はいないと思うんだが、とズレた事を言い首を捻る風間(あー、お前の結膜炎の思い出と感染経路は、小学校の水泳の授業だったんだな、そうかそうか)の向こう、予備の目薬や眼帯や絆創膏を勝手にひっぱり出し、ああそういうことかと得心に至る連中に、半ばむかつき、半ばわかったかよばーっかバーッカヴァーーーーッカとも快哉をあげる。 よっしよくやった風間、さすが俺がライバルと認めてやった男! 拳を握りしめ、開き、よーしよーしここでライバルと感動の握手にでもいってやろうかと気合溜めに入っていると、風間が言った 「ところで、」 俺の方にちらりと目を預け、 「あそこにいるのは新キャラか?」 「えっ」 えっ 「えええ—――」 「「「「「「ファラン(オレ)だよ!!!!���」」」 という一斉ツッコミ(俺含む)。 なるほど口もきかず目も合わせようとしなかったわけだ!! ***** 詰め寄り、そして目薬漏れではなく、本当に涙目になりかけつつ、風間の胸倉を掴みギリギリ締め上げる。と、らしくなく、やめてくれ、というようにせわしなく両拳をてのひらで叩かれた。 その純粋に苦しいのか���びているのかな反応に、何かどきりとし、手をゆるめれば、最初から大きくはだけていたくせにシャツの前を直し、咳払いし、そして、風間は口を開いた。 距離がちかくなってみれば、すっと鼻に抜けるような無駄にいい匂いがする。風間なのでガムを噛んでるわけじゃないだろう。石鹸か茶か喉飴かなんかか。ローズマリー?とかラベンダー??みたいな呼気とともに寄越された言葉は 「『怒り心頭に』という言葉はあるが」 「おう」 「ならお前の場合は怒ると尻から煙が出るのか」 「え?」 「いや、そこが」 「えっ」 えっ 「えええ—――」(二度目) ええええぅあああああああああ”あ”あ”あ”!? 電源を入れかけたギャ〇クシーが尻ポケットで煙を上げ、いましもそれが炎になりかけていた (リチウム電池の問題で、電源を切っていても同様の発火騒動が起きていたらしいが、知るかよ俺ニュース見ねえし) 結果、サム〇ンはギャラ〇シーの製造中止を発表したという。 そんな2016年10月中旬 ****** 「まあそんなわけでだな」 「うん」 「あいつのことはずっととても嫌いだったし今後も嫌いだ」 ほんと、碌なことが起こらねえ 「うん」 でもな、憎いと思ったことは一度もない おかしいか? そう聞けばツインテ女はくすくすくすくす長いこと笑った 「あたしもね、わりとそうかも」 (了)
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kokoro-furisode · 6 years
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春にピッタリなピンクグラデーション辻ヶ花🌸 綺麗な白の帯は、振袖に良く馴染み統一感を出しながら上品さをも出す事の出来る価値ある帯。 小物は締めた色でオシャレに合わせ、メリハリをつけたコーディネートに! #成人式 #振袖 #振袖館こころ #水戸 #辻ヶ花 #帯 #きもの #着物 #kimono
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kimonoyamanaka · 6 years
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~ 大切なペットと家族写真 ~ 今まで一緒に過ごされてきた幸せな時間が一枚の写真からうつし出されるようです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 成人式の前撮りで大切なペットと一緒に家族写真を撮影されるお客様が増えています。 今回掲載している素敵なお写真も「きものやまなか」のお客様です。 辻が花の素晴らしいママ振り(お母様の振袖)を小物を新しくする事でリメイクさせて頂きました。 成人式の記念撮影では、大切な家族の一員である可愛いワンちゃんと思い出に残る家族写真も撮影してみませんか? 「やまなか」の提携フォトスタジオならきっと素敵なお写真に仕上がります。 詳しくはプロフィールのURLより当社ホームページを御覧下さい ⇒ @furisode_yamanaka ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー #きものやまなか #振袖 #着物 #前撮り #家族写真 #kimono #ママ振 #ママ振り #ママ振袖 #辻が花 #日本 #nippon #japan #japon #lovers_nippon #lovejapan #japan_of_insta #ペット #写真館 #pet #pets #maltese #maltesepuppy #malteseofinstagram #malteseofficial #malteselovers #maltesers #マルチーズ #マルチーズ大好き #マルチーズ部 (振袖 名古屋市 きものやまなか) https://www.instagram.com/p/BooMRZQFZ_8/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=oa0ctkesk5pw
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1-2-3-5-6-7 · 7 years
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My beloved Tiger
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荒東(パラレルワールド)
ふたりが幸せになるために生きていくはなし/前編
 ——20XX年8月31日、神奈川県Y市の繁華街で起きた殺人事件に関するインタビュー。被告人の中学時代の同級生Tさん(男性)による証言。
「彼のことはあまり覚えていません。小学校は別々でしたし、確かにおなじ中学校へは通っていましたがそれも中学2年生までです。そのときにショックな事件があって記憶が飛んでしまって。ああ、ライターの方ならご存じですよね。……私を守っての行為だということは警察の方に聞きました。でもほんとうによく覚えていないんです。……薄情、ですか? ええ、ご存知の通り父親は非道な人間でした。でも目のまえで血のつながった父親が殺されたらショックを受けて当然ではないですか? 当時の私もそうだったのだと思います。憶測ですが。……彼との仲ですか? わるくはなかったんじゃないでしょうか。ただ私はあまり学校へ通えていなかったので、彼だけでなくとくべつ仲のいい友人はいませんでした。なぜ彼がそのような行動に出たのか私にはわかりません。彼に訊いてもそう答えるんじゃないですか。深い理由なんてきっとなかったんです。もしかしたら彼はもう私のことを覚えていないかもしれないし……。ですから、今回の事件に関してお話しできることはなにもありません。もう結構ですか?」
 まるで台本通り読み進めたかのようなセリフを、まるで繰り返し繰り返し練習したかのような表情、息遣い、完璧なタイミングで間合いを置いて話す様はまるでスクリーンに映る大女優のように美しかった。インタビューアは記事の最後をそう締めくくった——。
Side:荒北 age.11
 磯と油のにおいがどこへいっても鼻につく港町で育った。ひとが溢れかえる繁華街。みんな流行りの服を着て、流行りの音楽を聴き、流行りの食事を口にする。
 きらびやかな町は昼と夜でずいぶん表情を変えた。昼間はただ賑やかなだけだが、夜は人々が淫猥な空気を纏っている。共働きの親が不在の夜は目的もなく繁華街の入り口で人の流れを見るのが日課だった。なかへ足を進めることはせず、補導されるまえに家へ帰った。自分が大人になり親になったら、できる限り家にいて、帰宅する子をおかえりと迎えてやろう。よくそんなことを考えた。
 はやく大人になりたかった。子どもの自分では出来ないことを、大人になればすべて叶えられると信じていた。
 もうすぐ日が暮れる。橙色の太陽が、町を燃やすようにじりじりと辺りを染め上げていた。つい昨日まで蝉が鳴いていたような気がしたが、いまはその声も聞こえてこない。ひやりとした肌が半袖のシャツから伸びた腕を撫でた。夏の残党もついにくたばったのだろうか。
 開店前のバーの入り口に座り込んで、色を変える空と行き交う人々を眺める。昼と夜が入れ替わる、逢魔が時。少年はいつも、音もなく現れる。
「荒北」
 鈴の音のように凛とした声に顔を上げると、東堂が荒北を覗き込むようにして傍らに立っていた。東堂はちいさくて細くて艶のある黒い髪が肩でゆらゆら揺れていて、はじめて見たときは女だとすっかり勘違いした。利発そうな眼はきゅっとつり上がって、口元には笑みが浮かんでいる。
 ずっとひとの波を眺めていたはずなのに、荒北はいつも東堂の気配に気づけない。存在感は存分にあるのに、だ。口がよく回るのでやかましいし、ふだんから散々美的センスに欠けると東堂に言われる荒北ですら、東堂の容姿は他とは群を抜いて、とくべつなものに感じる。隣でしゃべっているときは気配も存在もちゃんと感じるのに、ひとの群れを縫ってやってくる東堂にはいつだって気づけない。
「今日はガッコ行ったの」
 荒北の隣に座って膝を抱えた東堂は視線を地面に向けて、問いに対し首を横へ振った。ふたりとも学年はおなじだが通う学校は異なる。
「いや。今日は父さんが家にいろって言うから」
「ンな父親聞いたことねーよ。小学生に向かって家にいろなんてなに考えてんだ」
「それはオレにもわからん」
 膝に額をくっつけるように顔を伏せていた東堂は、顔をこてんと斜めに傾けて荒北を見上げた。長いまつげが天に向かってカーブを描き、藍色のひとみを縁どっておおきさを強調している。肉付きのうすい頬が膝のうえでつぶれて、いつも弧を描く唇はすこしだけ突き出ている。キレーな顔、と思ったが、荒北はフンと鼻を��らして視線をそらした。そんなことわざわざ他者が言わずとも、己がいちばんよく知っているのだ。東堂尽八という少年は、自分の美しさに絶対の自信と確証がある。だからあえて言ってやらない。言葉にしようものなら余計調子に乗って口の回ること回ること。
「荒北は学校へ行っていたのか?」
「ったりめーだろ。学校行かねぇ小学生のほうが珍しいっつーの」
「ちゃんと勉学に勤しんだのだろうな?」
「ベンキョーなんてたりぃことしてられっかよ」
「また居眠りか。あまりサボってはらなんぞ」
「ガッコーサボってるやつに言われたくねぇんだけどォ」
 冗談交じりの悪態に、東堂は静かにほほ笑んだ。東堂がサボりたくて学校に行かないわけではないことはわかっているが、荒北は口が悪い性分なのだ。性格上、素直にやさしくなんてできない。慰めることも、励ますことも、器用にできたら苦労はしない。
「体育はぜってーサボんねーし野球すげー面白ェーし」
「まあひとつのことを極めるのもわるくはないが」
「おまえも今度やろーぜ。休みの日にオレのクラスのダチ集めて」
「野球はルールがいまいちわからんが……あれだな、バッドで球を打ったら元の場所まで走って戻ってこればいいのだな?」
「アーまァそうなんだけどォ……。ルールもおしえてやっからァ。今度の日曜は?」
「すまん。日曜は父さんが家にいるから出かけられない」
「おまえの父親っていつまで子離れしねー気なの?」
 父さんが、父さんが。二言目にはこれだ。東堂の家は父子家庭らしく、だからなのか、いつも父親の存在を気にしている。相当厳しい親なのかと思ったが、だとしたら学校へ行かせたがらないのはおかしな話だ。辻褄が合わない。でも肝心の東堂の口からは彼の父親を想像しうる情報はなにひとつ出てこなかった。おしゃべりな東堂が欠片も話したがらないということはつまり、訊かれたくないし、触れてほしくない領分なのだろう。
「さぁ。いつまでだろうな」
 解を知らない東堂の声はとても無垢に響いた。ゆっくりと立ち上がった東堂を見上げる。影になって顔はよく見えなかったが、笑っているような気がした。
「野球のルール勉強しておく。いつか混ざったとき一等目立てるようにしておかないとな」
「いやぜってー目立つってェ。オメー変わってるからよ」
「そうか? 荒北も充分変わっているがな」
「ハァ? 言われたことねーよ」
「オレはおまえ以外に友人がいないのでな、比べる対象が自分しかおらんのだ」
「だとしてもオメーのほうが100倍変わってるってェ!」
 緩慢に歩み、繁華街へ向かう人の波に乗る東堂の背へ声を張り上げる。繁華街のなかへ進んでいく理由は、単純に東堂の家がそちらの方面にあるのだろうと思っていた。いつも東堂はなにも告げずに去っていく。さよならもなく、つぎに会う約束もせず、現れたときとおなじように音もなく、煌びやかな町へ消えていく。帰路につくさみしそうな背中は、ほかの人々と同化して荒北にはどれが東堂なのか見分けがつかない。ひと際うつくしい子どもは、夜が訪れた町を闊歩する大人に紛れて存在感を消失する。入り口で立ち往生している荒北にはその光景をテレビの向こうの映像を眺めるように甘受するしかなかった。
***
 朝晩めっきり冷え込むようになったせいで、秋を飛び越えて冬の到来を感じさせた。東堂は体のおおきさに見合っていないぶかぶかのパーカーを羽織っていたが、下はいつもハーフパンツを履いているので空気にさらされた足が寒そうに見える。抱えた膝をすり合わせて、それでも寒いとは言わなかった。
 結局、東堂は何度誘っても野球のチームに加わることはなかったが、それでも宣言通りルールは会得してきたようだった。
「しかしな荒北、オレにはどうも野球が面白いスポーツには思えんのだが」
「あァ? なんでェ?」
「おなじところをぐるぐる走ってまわるだけではないか」
 真面目くさった顔をする東堂の広い額にデコピンをくらわせてやった。言っていることがルールを調べるまえと変わっていない。東堂は額を両手で覆って、「痛い! 痕が残ったらどうしてくれる!」と大げさにわめいているが無視してやった。
「オメーちゃんとルール理解したのかよ」
「もちろんだ。一つのチームは9人で編成され、攻撃と守備を交互に担って競い合う球技だろう? それぞれのポジションの名前もちゃんと記憶してきたぞ」
「あのなァ~そんな簡単なスポーツじゃねぇーんだよ! もっと深ぇんだよ野球は」
「ほぉ。じゃあオレにも伝わるように説明してくれ」
「だァから説明するよりやるほうが早ぇっつーんだよ。オメーいつだったら空いてんだよ。ガキのくせにタボーなやつだな」
「オレがガキならおまえも等しくガキだぞ荒北」
「小5はまだガキだろーがよ。こまっしゃくれたしゃべり方しやがって」
「おまえはほんとうに口がわるいな!」
 口をおおきく開けて豪快に笑う東堂は、高貴に微笑んで見せるときよりよっぽど年相応に見える。
 東堂の家にはテレビがないらしい。荒北もクラスメイ��に比べたら疎いほうではあるが、そんな荒北でもさすがに知っているような有名なドラマや芸能人の話をもちかけても、東堂は知らないと首を振った。新聞もとっていない、もちろん携帯電話など持っていない、学校へはあまり行かない、友人も荒北しかいないので、本を読むことが唯一世界を知る方法なのだと言う。東堂の家にはテレビやパソコンなどの類が一切ない代わり、壁一面に本棚があり、所狭しと本が並んでいるのでそれをじっくり時間をかけて読むらしい。教科書の文字の羅列ですら発狂しそうになる荒北には縁のない話だ。そんなに本好きなら図書館に行けばいいのにと提案したら、「貸出カードを持ってない」ときた。借りずともその場で読めばいい、と言えば、また「父さんが」ときた。「カード貸してやろうか」学校の授業で強制的に一冊借りたっきり、一度も使っていないそれをどこにやったか思い出せないまま訊いてしまったが、東堂はうーんと唸って、「いや、いい」と断った。なんで、と理由を訊こうとして、東堂の口が回らないときは深く話題に突っ込まないほうがいいという経験を積んでいたので、口を閉ざしたのだった。
 テレビを見ない東堂には当然、バラエティ番組から派生した流行の言葉は通じないし、ヤンキーもののドラマや映画に登場する粗暴なセリフを真似たりもしない。東堂が用いる言葉はきっと、読んでいる本のなかから東堂が選び抜いた、本人がうつくしいと感じた表現なのだろう。普段使いするには芝居がかった、すこし鼻につく高飛車な口調。特徴的なそれがさいしょは鬱陶しく感じたが、慣れてしまえば違和感もなくなった。
 日が沈む時間がずいぶんはやくなり、一瞬目を離した隙に辺りはもう暗くなっていた。夜の世界がはじまる。東堂がスッと立ち上がって闇に溶けるように人の群れへ進んでいく。肉付きの薄い生白い足がチカチカとまぶしい。
「とおどォ~風邪ひくなヨ」
 もう見えない、あるいは見えているのに東堂だと判別できない背に向かって声をかける。人の波のなかから、「ゼンショする」と聞き慣れた声で聞き慣れない言葉が返ってきた。夜になった町には、数多ある店の電気や看板のネオンが荒北を取り囲むように発光して目がくらむようだった。夜のにおいを纏った大人たちに逆らうように、足早に自宅へ向かう。荒北はその日はじめて、辞書を引くという行為をした。小学校入学時に教科書類とまとめて学校側に買わされた分厚い国語辞典は、重たいという理由一点で荒北がランドセルへ入れたことはなかった。
「ゼ……ゼン、ゼンショ……善処ォ? ……ハァ? ンだアイツふつーにアリガトウって言えよ」
 つぎに会ったとき部屋でひとり呟いた言葉を東堂にも言ってやった。
「それはキョッカイがすぎるぞ荒北!」
 東堂はまた口を開けて豪快に笑った。キョッカイ、とまたも漢字変換できない言葉が荒北の脳内を占拠する。
「国語の授業じゃねェーんだぞ!」
 怒鳴った荒北に対し、なんの話だ? と東堂は首を傾げた。家に帰ったらまた辞書を引かなければならない方の身にもなれ、とおもったが、東堂は自分の知らない言葉を耳にしたらきっと嬉々として分厚い辞書を捲るのだろう。
***
 冬の寒さが町を凍てつかせる頃になると、東堂は足首まである長いコートを纏うようになった。見るからにあたたかそうな、真っ黒な毛皮のコートは東堂によく似合っている。こまっしゃくれに拍車がかかって多少苛立ちもわいたが、うつくしいものの前でそういった感情は無効化されるものだ。それでも相変わらず太ももから足首まで肌が外気に曝されているので、それ見ている荒北のほうが寒さを感じる。バーの軒先にある石段もすっかり冷やされて、座るときすこしの覚悟が必要だった。東堂はコートを尻に敷いて直接肌が触れないよう工夫している。
「オメー寒くねェのォ?」
「寒い。でも短いズボンしか持ってないんだ」
「……買ってくんねェの?」
「うん」
 それっきり東堂が口を閉ざしたので、荒北も追及するのをやめた。
「荒北のジャケット、背中で虎が吠えているぞ」
「これスカジャンってゆーんだヨ」
「ほぉ。オレもそういうのが着たい」
「ぜってー似合わねェからやめとけ」
「似合わなくないと思うが」
「なんだよその自信」
 ウッゼ、と思い切り顔を顰めてやる。東堂はフ、と小馬鹿にするように笑って荒北の悪態を一蹴した。白い息が生み出された瞬間、跡形もなく消失する。寒さで鼻先がジンと痛み、頭がぼぉっとした。東堂は顔にかかる前髪を人差し指で耳にかけ、すこし動けばまた髪が視界を遮るので耳にかけ、という動作を繰り返している。
「髪切ればァ?」
「それはならん。うつくしさが損なわれる」
「ッゼ」
 長い前髪をぐしゃっとかき上げてやると、「乱暴はよせ!」と東堂が荒北の手を引きはがそうともがいた。
「デコッぱち」
「うるさい」
 おおきなつり目が荒北を恨めしそうに睨み上げる。
「デコ広いのがヤなの?」
「うつくしさに欠けるだろう」
 額の広さでひとの美醜は決まらないと荒北はおもうが、こだわりの強い東堂にはコンプレックスらしかった。
「ヘェ~。自称美形のとぉどォチャンはァ、そんなちっせェこと気にしてご自慢の顔隠しちゃうんだぁ?」
「自称ではない! みんな口をそろえてオレをうつくしいと称賛している!」
「あれ、なんか頭に巻くやつなんだっけェ。ターバン? とかすれば?」
「話をきけ!」
 ぎゃあぎゃあと喚く東堂を解放してやれば、艶のある黒髪はさらさらと宙を踊った。東堂は乱れた前髪を手櫛でといて、指で撫でつけている。すぐにまた乱してやりたくなったが、二度目は本気で怒ってくるような気がしたのでやめた。
 ぶわ、と顔にやわらかい感触を受けて視界が遮られる。立ち上がった東堂のコートが荒北を攻撃したようだ。もしかして一度目もなかったか、と見上げた先で黒い毛皮が重厚に風を切った。
「ターバンよりカチューシャのほうがいい。荒北、クリスマスプレゼントに悩まなくて済んだな」
「なァにプレゼント要求してんだよ。しかもなに、カチューシャって」
「辞書を引け辞書を。載っているかはわからんが」
 国語辞典にはちゃんとカチューシャの項目が記載されていた。そういえばクラスの女子がつけていたような気がするが、辞書にもあったように女子が身につける装飾品だ。東堂はそれがほしいと言う。本気だろうか。
 翌日の朝目覚めたとき荒北は家にひとりだった。よくあることでそう珍しくはないが、ダイニングテーブルに『三日間出張で家に帰れません』と母親の字でメモ書きが置かれ、五千円札が吸い殻一つ落ちていない灰皿の下敷きになっている。喫煙者は父親のみで、近頃家に帰って来たのを見ていない。最後に洗われたっきり使われることもなかったのだろう。顔を洗い歯を磨き、身支度を整えて5千円札を二つに折ってズボンのポケットに突っ込む。スカジャンを羽織るとき、背中で虎が吠えているぞ、という東堂の声がよぎった。
 荒北は久々に平日の朝、手ぶらで家を出た。学校をサボるのはいつぶりだろうか。品行方正とまではいかずとも、荒北はこう見えて根は真面目な性分なので、普段は理由もなく学校を休んだり授業をバックレたり教師に悪態吐いたりなどしない。逆を返せば理由があれば迷いなくやってのけるのだが、ただその日はどうしても学校へ行く気が起きなかったのだ。
 電車で行くにも自転車で行くにも中途半端な距離にある繁華街へは、いつも徒歩で行っていた。まだ昼にもなっていないせいで夜のにおいを纏う大人のすがたは見当たらない。いつもだったら入り口で眺めているだけの町へ足を踏み入れる。いつも東堂が消えていく町のなかは夜の煌びやかさの名残もなく、会社へ向かうスーツ姿の大人と観光客が入り乱れていた。ナイトクラブや居酒屋は軒並みcloseの看板を下げているが、観光客向けの飲食店や雑貨屋はクリスマスの装飾で店を飾り客を迎え入れている。建物が隙間なく立ち並んでいるせいで町はとても窮屈に感じた。きっとこの建設物は港まで延々続くのだろう。
 目についた雑貨屋は少々足を踏み入れるのに躊躇ったが、今日の目的はきっとここにあると荒北は確信して中へ入った。店員は小学生相手にも律義にいらっしゃいませと声をかけてきた。店内では二人組の女がキャッキャと話し込みながらアクセサリーを選んでいる。荒北が求めていたものはすぐに見つかった。カーブを描いたプラスチックの内側に小さなトゲがいくつもついている。色とりどりのそれは装飾が施されているものや細いものから太いものまで種類は様々だ。これが東堂のほしがっていた「カチューシャ」であることは確かだが、本当にこれを頭につけるのか、と疑問が浮かぶ。「やはり女みたいでイヤだ」と顔をしかめる姿も、「美形にはなんでも似合う」と高飛車に笑う姿も、おなじくらい想像が容易い分、どっちに転ぶかわからない。リボンや花がついているものは東堂がどうというより荒北がレジへ持って行きたくないので却下。要は前髪が邪魔にならなければいいのだから、飾りなどなくていいのだ。なんの装飾もついていないシンプルなものに狙いを定める。あとは色だ。黒、は地味だと詰るだろうか。青、白、まあわるくない。黄、ピンク、すこしイメージとちがう。ふと鮮やかな赤に視線が止まる。艶やかな黒髪に真っ赤なそれはよく映えるだろう。
 レジへ持って行くと「プレゼントですか?」と笑顔で尋ねられる。一瞬プライベートな話題に突っ込まれたかと返事を躊躇ったが、すぐにギフト包装をするかしないかの質問だったことに気付いた。
「ソウデス」
 視線をレジカウンターに落とした。気恥ずかしくて店員の顔など見れたもんじゃない。五千円札で支払って、千円札三枚と小銭が返ってくる。カチューシャに支払う金額として高いのか安いのかわからないが、五千円で足りてよかったなと安堵した。ポケットに釣銭を突っ込んで、ラッピングが施されたカチューシャが入ったちいさな紙袋を提げて店を出る。店内が暖房を効かせてあたたかかったせいで、外気の寒さが余計沁みた。カチューシャじゃなくてズボンを買ってやればよかったとも考えたが、サイズを知らないし、それこそデザインがどうのこうのと文句を言われる未来が予測できたのでかぶりを振ってイメージを消し飛ばす。
 去年も一昨年もそのまえも、一度もクリスマスプレゼントなど渡したことなどなかったし、要求されたのもはじめてだった。そもそも当日に会っていたかどうかも記憶にない。会う約束をしたこともなく、お互い気まぐれに訪れる繁華街の入り口にある開店前のバーの軒先。言葉としての約束はなくても、あの石段のうえだけが唯一ふたりを繋げる場所だった。東堂が来ない日はひとりで人の波を眺め、昼から夜へ表情を変える町の様子を傍観していた。荒北が来ない日の東堂はなにをしているのだろう。あまり興味もなかったので訊いたこともなかった。荒北がいなくても、東堂は石段のうえに座って膝を抱えていたのだろうか。あの場所でひとり、夜が来るのを待っていたのだろうか。
***
 十二月二十四日、二十五日にかけて世間では家族や友人や恋人とたのしいクリスマスパーティーでも開催するのだろう。荒北にはクリスマスに関して、これといって印象に残っている思い出がない。思い出せないだけかもしれないが、それだけ遠い記憶ということだ。
 冬休みに入ったので、目覚ましもセットせずに昼まで寝る日があと二週間は続くだろう。荒北がリビングへ行くと、クリスマスらしい雰囲気のかけらもない殺風景な部屋は静まり返っている。ダイニングテーブルには万札が五枚、灰皿の下敷きになっていた。五年生だから、五枚、という意味だろうか。荒北は自分の母親がそういった発想を持った人間なのかどうかわからない。意味なんてないのかもしれない。昨日帰宅した母親と話したとき、クリスマスの話題など一切出なかったし、プレゼントはなにがいいかなんて質問をされたのはもう何年前のことだったか。母親に学校が冬休みに入ったことを伝えると驚いて、期間がいつまでなのかを尋ねられたので答えた。母親との会話はそれっきりで、灰皿は依然きれいなままだ。父親との最後の会話はもう覚えていない。
 出かけ際、母親が置いて行った五万円はもしかしたらクリスマスプレゼントではなく、冬休み期間中の生活費のつもりだったかもしれないなとおもいながら、無造作にスカジャンのポケットへ突っ込んだ。
 二十四日、東堂は荒北のまえにすがたを見せなかった。自分からプレゼントを要求しておいて勝手なやつだなと腹が立ったが、クリスマス当日は明日だ。明日は来るだろうと、おなじように紙袋を持って出かけたがその日も東堂は来なかった。あたりはすっかり暗くなり、ネオンや街灯が照らし合わせたかのように灯っていくのをぼうっと眺めた。いつもより何割増しかで浮足立った人々が町の中心地へ吸い寄せられるように歩いて行く。ついて行ってしまおうか。いつも東堂が消えていく方向を見つめた。人の波に乗っていけば、東堂に会えるかもしれない。いつもだったらそんなことおもわないのに、なぜだか今日はそんな気分になった。もしかしたら荒北も、クリスマスというイベントの雰囲気にあてられて浮ついていたのかもしれない。自分はそちらへ行けないと線引きして、立ち往生していた光景のなかへ足を踏み入れた。
 町のなかは昼間のように明るく、だが決して昼間にはない雰囲気と表情で荒北を品定めするように見ていた。寒さにもにおいがある、と荒北はおもう。気温が低いつめたい空気のにおい、大人たちが纏う淫猥なにおい、港から漂う磯と油のにおい。いろんなにおいが混じって、都会の匂いを作り出している。
 道行くすべての背中が東堂に見えたし、どの背中も東堂のものではないと感じた。いまこの町を歩いている人間は大多数が成人した大人なのだから、小学生のちいさな背中と見間違うはずがない。頭ではそうわかっているのに、荒北は一瞬跳ねあがる心臓を抑えられなかった。
「東堂……」
 ほとんど無意識のうちに呟いていた名前は、雑踏に紛れてだれに拾われることもない。歩き続けると港が近づいてきた。磯のにおいが強くなり、潮風が肌を刺す。派手なネオンで飾られた看板がそこかしこでチカチカと点滅を繰り返しているせいで視界がうるさかった。勝手に垂れてくる鼻水をなんどもすすっていたので粘膜が痛い。寒さで指先が痺れていたが、紙袋の持ち手を強く握った。
 町のおわりまで来ても東堂はどこにもいない。そもそも、いるという確証はどこにもなかった。荒北の勝手な確信に過ぎなかった。今頃自宅で父親とケーキでもつついているかもしれない。そうだったらいい。こんな凍えてしまいそうな夜に、東堂がひとりぼっちで町を歩いていなくてよかった。
 気づいたらほとんど駆けるように町を彷徨っていたので、肩で息をするほどに呼吸が乱れていた。ふと視線をむけた先で、闇と同化しそうな真っ黒なコートが重たげに揺れる。
「東堂?」
 小さすぎる声が届くはずもなく、背中はどんどん遠ざかり、となりを歩いていた男と廃墟のようにくたびれたアパートの階段を上っていく。もしあれが東堂だとしたら、となりの男は父親だろうか。そしてあの歴史に取り残されたかのようなアパートは、東堂の家なのか。心臓が早鐘を打つ。もし荒北の憶測が正解だったとしても然程驚くことではない。なのに、得体の知れない焦燥感が肺を満たして呼吸が苦しくなる。有り体に言って、荒北は緊張していた。見てはいけないものを見てしまった時のようなバツの悪さが、じわりと体を這うように纏わりつく。
 部屋に消えたふたつの背中。ひとつは大人の男のものだった。もうひとつは、その男の腰上あたりまでしか背丈のない、子どものものだ。荒北は呼吸を出来るだけ整えて、アパートへ歩み寄った。そっと階段に足を乗せ、ゆっくりと上る。ふたりが入って行ったアパートの玄関には表札も、部屋番号を示すものすらなかった。チャイムを鳴らすかどうか迷った指先はドアノブに這わせた。そっと音を立てないように時計回りに回すと、鍵がかかっていないことに気付いて思わず息をのむ。不法侵入、という四文字が頭をよぎる。
 見かけほど老朽化は進んでいないのか、玄関の扉は荒北の努力も手伝って、とても静かに、ほとんど音もなく開いた。同時に、なにをやっているんだ、と頭のなかで警音が鳴った。もし見間違いだったら荒北は警察へ突き出されるかもしれない。見間違いでなくほんとうに東堂だったとしても、あとをつけて自宅へ不法侵入など、許してもらえるかどうかわからない。
 室内は明かりが灯っていなかったが、玄関から見て正面にある窓から繁華街のネオンが差し込んで、部屋を心もとなく照らしている。でも室内の様子を窺うには、その光だけで充分だった。畳の上に敷かれた布団のうえで、ちいさな体を押しつぶすように、おおきな背中が覆いかぶさっている。そういったことに対してほとんど知識がない荒北でも、この部屋でいまなにが行われているのかを理解するのに時間はかからなかった。テレビのなかでしか見たことがない光景が、眼前で繰り広げられている。自分はなす術もなく甘受し、立ち尽くすしかないのかと呆然とした。ドアノブを握る手が汗で滑り、玄関が派手な音を立てて閉まって目の前の光景を遮断した。ぶわ、と音が聞こえたかと錯覚するほど一気に冷汗をかいた。
 東堂じゃない。あれは東堂ではない。きっと見間違えたのだ。今日だってずっとそうだった。東堂ではない背中を東堂だと思い込んで、結局すべて違っただろう。荒北はその場から動けず、祈るように自分に言い聞かせた。東堂じゃない。東堂じゃない! 祈るように。つまり、荒北はもう気づいていた。
 目のまえの扉がそうっと恐る恐る開かれる。荒北はぎゅっと閉じていた目を開き、扉を開けた人物の横をすり抜けて土足のまま部屋を走った。背後で大人の男の低い声がしたが、荒北の耳にはほとんど届かなかった。
「あらきた」
 シーツを裸のからだに押し当てて、驚愕の表情を浮かべる見慣れた顔と自分の名前を呼ぶ聞き慣れた声に絶望した。部屋に雪崩れ込んだ瞬間ですら、この少年が東堂でなければいいと願っていたのだ。あまりにも非現実的な光景に、体が拒絶反応を起こして嘔吐してしまいそうだった。
「…………コイツ父親?」
 玄関先で固まっている男を睨み上げながら荒北が問うと、東堂は返事を躊躇うように視線を泳がせた。
「東堂」
 ずいぶんと苛立った声が出た。その感情は東堂というより得体の知れない男へ向けたものだったが、東堂はあからさまに肩をビクッと揺らして怯えた。
「ちがう、ちがう。父さんじゃない」
「じゃアイツ誰なんだよ! なんで、なに、……オメーなにしてんだよ?!」
「……帰れ。はやく、帰ってくれ」
「はァ?!」
 東堂はいつものように膝を抱えてそこへ顔を埋めた。表情が見えない。東堂の言葉の意味が理解できない。ひとりでなど、帰れるわけがない。スカジャンを脱いで東堂の肩にかけた。黒いコートは玄関先でくしゃくしゃになっている。男は随分動揺していたように見えたが、小学生が相手であることを思い出したのか、ゆっくりと荒北の方へ歩み寄ってきた。目のまえにひらりと紙が落ちてくる。三枚あるそれは、男が財布から取り出して降らせた万札だった。一瞬理解ができず、ふとスカジャンにのポケットに突っ込んだ五万円の存在を思い出し、「クリスマスプレゼントか?」と間抜けな認識をした。すぐにそうではないと気づいて、布団に着地した紙幣をぐしゃっと握りつぶす。大人はいつも金でどうこうしようとしたがる。それでどうにかなると思っている。金がほしいなんて一度だって口にしたことはない。荒北がほしいものを大人たちは知ろうともしないくせに、偉そうに金を寄越して満足な面を浮かべる。
「いらねぇよ。コイツ連れて帰るからどけオッサン」
 蹲っている東堂の手を引くと、いやだと抵抗をみせる。細い腕からは想像できないほど強い力に驚いて、荒北はパッと手を離して東堂の頭頂部を見下ろした。赤いカチューシャはきっとこの髪に映えるだろうと、場にそぐわない呑気なことを考える。男がなにかしゃべりかけたが、それを遮るように東堂が口を開いた。
「……」
「は? なんてェ?」
 東堂の声は膝に顔を埋めているせいかくぐもって聞き取りづらい。
「オレにはそれが必要だと言ったんだ!」
 顔を上げた東堂は荒北がてのひらで潰した万札を顎でしゃくって声を荒げた。東堂が負の感情をむき出しにする姿を見るのはこれがはじめてだった。荒北は自分の手の下でぼろぼろになった万札を見下ろす。心臓はドクドクと大きな音を立てて鳴り続けているのに、頭だけが冷えていくのを感じた。
「……金がありゃあいいの?」
 喉が引きつるような感覚がして、絞り出すように放った声は震えていた。荒北は自分が泣きそうになっているのだと気づいて、眉間に力を入れて必死に涙を堪える。ポケットのなかでくしゃくしゃになっていた万札を、震える指で取り出して東堂の足元へ置いた。自分が軽蔑した大人たちと同じ行為をしていることがたまらなく悔しかった。でもそうする以外に東堂をここから連れ帰る方法を見いだせなかった。
 東堂は驚いたようにおおきな目を見開いて、すぐにくしゃりと顔を崩して泣き出した。子どもみたいにエンエンと声をあげて泣く姿を見ながら、東堂はまだ子どもなのだ。自分と同い年の子どもなのだと、まるでたったいま気づいたかのように思い出した。
「東堂。おい、帰ンぞ」
 腕を引いても東堂は動こうとしなかった。嗚咽を漏らしながら首を横に振る姿に、苛立ちより焦燥が勝る。
「東堂」
 ほとんど懇願するような声が出て、いよいよ涙を堪えるも限界だった。ハァ、と大きく息を吐く音が頭上から聞こえて、荒北の体はほとんど強制的に男の片腕で引っ張り上げられた。布越しに荒北の腕を掴む男の指がついさっきまで東堂に触れていたかと思うと、肌が粟立つほどの憎悪と怒りを感じた。
「触ンな! オイ離せッ! 離せよ!!」
 無理やり立たされた荒北は抵抗も空しく玄関まで引きずられ、床に丸まっていた東堂のコートを乱暴に投げつけられる。
「あの子は君に帰れと言っただろう?」
 男は町を歩いていれば五人はすれ違いそうなほど平凡な風貌をしている。口調こそ穏やかだが男の発言には有無を言わせない圧を感じた。男に対する恐怖はなく、頭がおかしくなりそうなほどの怒りが荒北の体躯を震わせた。
 東堂を連れて帰るという自分の選択のほうが男の行いよりよっぽど正しいという確信がある。それなのにどうすることもできない無力さが、悔しくて情けなくてついに涙がこぼれた。自分が子どもであるがゆえに、非力なばかりに、東堂を助けてやることも守ってやることもできない。
 男はゴミを捨てるように荒北を外へ追い出してドアを閉めた。施錠をする音が、外に放り出された荒北を遮断するように重たく響いた。たった一枚、扉を隔てた向こうに東堂がいる。でも荒北はその部屋から東堂を連れ出す術を持っていないのだ。
 階段の手すりにうすく雪が積もっている。空を見上げると、音もなく雪が舞っていた。急に寒さを思い出して、仕方なく押し付けられた東堂のコートを羽織った。黒い毛皮のコートからは、荒北の父親とよく似たにおいがした。煙草のにおいだ。きっと東堂が吸っているわけではなく、東堂の身近にいる大人が吸っているのだろう。
 足早に町を歩きながら、引っ込んでいた涙がまた溢れて止まらなくなった。すれ違ったときだれかが「ホワイトクリスマスだ」とつぶやく声が耳に滑り込む。クリスマスというワードを聞いて、荒北は自分が紙袋を持っていないことにようやく気付いた。きっとあの部屋に置いてきたのだ。大事なものをすべて、あの部屋に置いてきた。早歩きはいつのまにか駆け足になって、ネオンが輝く町を一度も振り返らずに、息を切らして走り抜けた。
***
 まえは人混みを歩いてくる東堂の気配を感じ取ることができなかったのに、今日は遠くからでもはっきりと認識ができた。それを荒北はかなしくおもう。理由はうまく説明できない。
 目が合うと、東堂は口角をきゅっとあげて、すこしだけさみしそうに見える笑顔を浮かべた。荒北が似合わないと言ったスカジャンは存外、生意気そうな東堂の風貌によく似合っていた。生意気そう、ではなく東堂は実際も生意気でこまっしゃくれの癇に障るやつだ。でもほかに代えのきかない、唯一無二の大切な友達だ。ついでに赤いカチューシャは荒北の読み通り、艶のある黒髪によく映える。
「似合ってンじゃん」
 東堂は片膝を立てて座る荒北の目のまえで仁王立ちし、スカジャンを見せつけるように両手で引っ張ってみせ、そのあと「こっちか?」とカチューシャを指さした。「どっちも」と言えば、至極満足そうな顔をする。
「スカジャンは返せヨ」
「ああそうだったな」
 そう言いながらも東堂は返すそぶりを見せず、いつも通り石段に膝を抱えて座った。
「荒北は似合ってないな」
 つぎに会ったら返そうと荒北が着てきた黒い毛皮のコートを見ながら東堂は笑う。
「ッセ。似合ってたまるかこんなダッセェの」
 小学生が着るには身の丈が合わないと思われる黒い毛皮のコートは、東堂が着るとしっくり馴染むのに、荒北が着るとただただ不格好だった。
「荒北にしてはなかなかセンスあるじゃないか。見直したぞ」
 東堂はカチューシャに触れながら機嫌よさそうにしている。うれしそうな姿を見るのは荒北としても気分がよかったが気恥ずかしさも拭えなかった。
「これ買うのスッゲーはずかったんだけどォ。もうぜってェーやだ」
 東堂はわはは、と豪華に笑う。その笑顔がすきだ、と荒北はおもう。口をおおきく開けて笑う無邪気な顔が、ほかのどんな表情よりも。
  今日で今年が終わろうとしている。東堂に会うのはクリスマス以来だったが、もうずいぶん長い時間あっていないような気分がした。もう二度と会えないような気がしていたが、案外あっさり、いつも通り顔を合わせて、いつもどおり軽口を叩いている。直接的な話題に触れそうで触れないギリギリのラインを探りながら、自分たちの日常を崩したくないと、すくなくとも荒北はそう願っている。
 ほんとうだったら詰め寄って、洗いざらい聞き出してしまいたい。その行為は東堂を深く傷つけるのだろうと予測ができたので、荒北は口を開いて、出しかけた言葉を飲み込んで、息を吸って吐いてを繰り返した。
「荒北」
 東堂はスカジャンのポケットをまさぐって、きれい折りたたまれた万札を荒北の目のまえに差し出した。荒北がしわくちゃにした紙幣を、きっと丁寧に手で伸ばしたのだろう。あの日の光景が脳裏をよぎる。繁華街のネオンが差し込む四畳半を、荒北は一生忘れられないだろうとおもった。
「これを返したくて来たんだ。……もう会えないかとおもった。ここにいてくれてよかった」
 まるで別れの言葉のようだった。耳に入り込む言葉すべてにさみしさを感じて、荒北は視線を地面に落としたまま顔が上げられなかった。きっと情けない顔をしているだろう。
 会う約束をしたことはなかった。東堂がここへ来る理由を訊いたことはなかったし、ちゃんと考えたこともなかった。いま東堂は明確な理由と荒北に会うという目的を持ってここにいる。それがさみしかった。理由などなくても、目的なんかなくても、約束をしなくても、当りまえのようにそばにいたい。
「荒北? 泣いているのか?」
 茶化すような声色に腹が立ったので、顔を覗き込んできた東堂を手で追い払った。
「なんでそうなンだよ。泣いてねーよ」
「ならいいんだ。ほら、はやく受け取ってくれ」
 差し出された万札を受け取り、手のなかで広げてみる。
「なにがほしい?」
 紙のしわを指で伸ばしながら問いかけると、東堂は歯を見せておかしそうに笑った。
「わはは。まだクリスマスプレゼントをくれるのか?」
 寒さで鼻の先を赤くした東堂は、暖を取るように膝のうえで指先をすり合わせている。荒北は黙って東堂の横顔を眺めた。もしほんとうに神様というものが存在して、東堂にうつくしい容貌を与える代わりに子どもでいる権利を奪ったのだとしたら、荒北は神になど一生祈らないどころか恨んでやる腹積もりだ。
「荒北が静かだと不気味だな」
 いつもだったら何かしら言い返すところだが、荒北は視線を自分の指先へ落として万札のしわを黙々と伸ばし続けた。その些細な異変を感じ取ったらしい東堂も軽口を引っ込める。しばらく町の方を眺めていた東堂は、おおきな目に光をたっぷり集めて荒北を見た。
「……オレがほしいものは金では手に入らんよ」
 でもありがとう、と東堂は静かに笑う。そんなかなしい顔で笑うな、と咎めてやりたかったのに、喉が焼けるように熱くなってそれもままならない。鼻の奥がツンと痛んで、目に涙が滲む。
「……とお、どぉ…………ご、めん、ネェ」
 涙がこぼれてしまわないようにと堪えながら絞り出した声は、情けなく震えている。咎めて、詰ってやりたかったのに、実際に出たのは謝罪のことばだった。伏せた横顔に東堂の視線を感じた。言葉にならない嗚咽が漏れて、とうとうこぼれた涙がズボンに染みをつくる。東堂は黙っていた。荒北のつぎの言葉を待っていたのか、返答を迷っていたのかはわからない。
 沈黙が何分か続いて、荒北が乱暴に涙で濡れた頬を拭って顔を上げたとき、東堂は困ったような顔をして荒北を見ていた。
「すまん。荒北がオレのために泣いてくれたのがうれしくて。でもニコニコしたらおまえ怒るだろう?」
「はァ?」
 ずび、と鼻をすする音がずいぶん間抜けに響いた。ほら怒った、と東堂は荒北を指さす。
「この間も……クリスマスの夜も、荒北は泣いていたな。オレのために涙を流してくれた」
「あれは……ってかべつにテメェのために泣いてるわけじゃねェよ。オレが……」
「うん」
「……オレがガキだからなんもできなかった。……オメーのこと助けてもやれないし守ってもやれねェんだ」
「うん」
「……だから、ごめんネ」
「わはは! おまえが謝ることではないな!」
 東堂は快活に笑って、そのままぽろりと左目から涙をこぼした。顔のラインに沿って流れた涙が顎で引っかかって、ぽつんと東堂の膝へ静かに落ちた。
「とおど、」
「すまん」
 東堂は両目からぽろぽろ涙をこぼして声も出さず静かに泣いた。あくびは隣人にうつると言うが、ひょっとしたら涙もそうなのだろうか。
 いま自分が東堂にしてやれることはなんだろう。大人の庇護のもとでしか生きられない無力な子どもが、おなじく無力な子どもに、いったいなにをしてやれるだろう。拙い頭で考えてみても、答えは出ない。
「東堂ォ。オレはオメーを助けてやれないし……守ってもやれない、から、……幸せに、する。ぜってェ、幸せって思えるような人生送らせてやる」
 でもひとつ、いままでしたことのない約束を取り付けてみる。約束というより宣言というべきか。漠然としていて信憑性には欠けるが、自分なりの覚悟を持って言葉を選んだつもりだった。
「ッフフ、なんだそれ、プロポーズみたいだぞ」
 涙を流しながら、東堂は肩を震わせて笑った。そんなつもりはなかったが言葉で指摘されると確かにそう捉えられても仕方ないような物言いだったかもしれない。そう自覚すると、羞恥で顔に熱が集まり、耳まで赤くなっている気がした。
「バァカそうゆんじゃなくてェ……わかれよ! オレより頭いいンだからよ!」
「わはは、うん、そうだな。わかる、荒北の言いたいことはわかる。フフ」
「テッメなに笑ってんだよ! オレ真面目にゆってンだけどォ?!」
「うれしいから笑ってしまうんだ。許せ荒北」
 笑いながら泣くなんて器用なやつだな、と呆れながら東堂を見た。東堂は涙が引っ込むとスカジャンを脱いで荒北へ渡した。
「すまんね。交換しようか」
「オレこれ嫌���だわ」
 重たいコートを脱いで、手渡されたスカジャンを受け取る。煙草のにおいはついておらず、代わりに柔軟剤のようなあまいにおいがした。
「わはは! おまえには10年はやい」
「ッセ!」
 あながち間違っていないような気がしたので否定はできなかったが、腹は立ったので舌打ちをしてやった。立ち上がった東堂は荒北が渡したコートをばさりと音を立てて羽織る。それがあんまり様になっているので、荒北は黙って東堂の背を眺めていた。
 東堂の手を取って引き留めてやりたい。行かなくていいと、ずっとここにいようと言いたかった。それが東堂の救いにならないとわかっている。荒北の身勝手でしかないとわかっていたから、なにも出来ずに見送った。
 歩き出した東堂は振り返り、「じゃあまたな、荒北。よいお年を」と出会ってからはじめて挨拶をして去っていった。また、なんて約束をしたくはないのに、その言葉に荒北がどれだけ安堵したか、東堂は知らないだろう。
「またネ。……よいお年をー」
 荒北が返事をすると、東堂は手を振って人の流れに飲まれていった。もう見失わない東堂の背を、見えなくなるまで見送った。
(つづく) My beloved Tiger/171015
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