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#この音が何度でも俺を蘇らせる
manoken2345 · 2 years
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#幡ヶ谷再生大学陸上部 #幡ヶ谷再生大学陸上部島根 #走るひと #mobstyles #島根 #松江 #nike #zoomfly5 朝ランをズームフライ5エキデンパックで😊すごくいいですね✨ zoomXフォームを使っているみたいですが、耐久性を上げるため別の素材(リアクトかな?)で包み込んでいる為重量はありますがそのおかげで安定性が増しているのかな?と感じました😊今までのズームフライシリーズの中でも個人的には一番好きかもです✨(そりゃ最新型なら当たり前か(笑)) そしてラン後は朝ラーメンへ!からこちらへ✨ ガッツリいただきました😊美味しかったです! #ラーメン #シノカンnoodle ラーメンの後はタプタプシールがもらえなかったけど2回目も最高でした! #この音が何度でも俺を蘇らせる のシーンは何度見ても呼吸止まります(笑) #スラムダンク  本日のシメはお好み焼き!最高でしたー✨アツアツで美味しかったです😊 #お好み焼き #はここ https://www.instagram.com/p/CnMbSFBSZ2-/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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445art · 10 months
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Floyd x Janice fanfic
The story of when Janice stole Floyd’s heart.
(Sorry, it’s written in Japanese! Does anyone translate this?😂)
フロイドは一人、路地裏のベンチに腰をおろしてエレキギターを弾いていた。
今いるここは、音楽が根付いている小さな街。路上で楽器を奏でているのは何もフロイドだけではなく、人通りの少ないこの場所には、ジャズからロック、クラシックまで、ちらほらと楽器の練習をする若者がいる。
今夜はこの街で自分たちが出演するギグがある。本番に向けてバンの中で練習しても良かったが、理由があって一人にさせてもらった。
フロイドは、ああでもない、こうでもないと、唸りながら音を出していた。
「ハァイ、フロイド」
声のする方に顔を向けると、見知った顔に口角が上がる。
「よぉ、ジャニス。また会ったな」
「アンプのボリュームをマックスにしてるでしょう。隣町まで音が聞こえてるわ」
「おっと、失礼」
ボリュームを下げると、ジャニスは笑って「でも、おかげであなたが来てるってすぐにわかった」とフロイドの隣に座った。
ジャニスは、フロイドがティースとアニマルの3人で州内のライブハウスを回っている中で知り合った子だ。
ヒッピーグループの1人である彼女は、自分たちと同じく色々なところを旅しているらしい。だからか、彼女とは出かけた先でよく会う。
ブロンドでスタイルの良い美人なうえ、人のオーラが見えるだとか不思議な発言をする彼女を、フロイドはすぐに覚えた。ライブ終わりに話すことも少なくなく、音楽の趣味もなかなか合う。
グルーピーというよりは、友人に近い関係だ。
「先月、ダラスにいたでしょう?私たちもいたのよ」
「そうだったのか?」
「えぇ。自然公園で愛と自由をうたう集会があったの」
「へぇ、いいね」
「その帰りにあなたたちのライブを見たわ。本当に最高だった」
「ありがとよ」
声かけてくれりゃぁその後のパーティーに誘ったのに。フロイドがそう言うと、ジャニスは「次からはそうするわ」と人好きのする笑顔を見せた。
「さっき弾いていた曲、素敵な曲ね。新曲?」
「ああ。まだ途中までしか書けていないんだが…」
フロイドは照れくさそうに口髭を撫でつけた。
「ラブソングなんだ、ベティへの」
ベティ。
フロイドを知っている人なら誰でも聞いたことがある噂だ。
フロイドの彼女であるベティは、他の男性にも求愛されていて、揺れていると。
ジャニスもベティをライブハウスで数回見かけたことがあった。笑顔の素敵な子だ。
ベティがどちらを選ぶのか、バンドのファンの間ではいつも話題になっている。ふざけて賭けをしている人を見たこともあるが、当の本人は「賭けに勝ったらビールを奢ってくれ」と飄々と返していた。
「ベティはまだ迷ってるの?あなたと結婚するのか、それともあの人を選ぶのか」
「今のところ、俺は劣勢だな」
「そう…」
聞いたことを申し訳なく思ったのか俯くジャニスを見て、フロイドは殊更明るい声を出した。
「俺は相手の男みたいに見た目も良くねえし、金もねえ、仕事も続かねえ。更に口下手ときたもんだ」
へへ、と笑って小さくコードを弾く。
「彼女をまともに口説くこともできないけどよ、音楽なら…」
自分には、音楽しかない。
でも、その音楽は誰よりも人を惹きつける力があると信じている。
ベティだってそうだ。
曲が完成すれば、きっと。
「実は今日、ギグにベティが来るんだ。そこで聞かせるつもりでさ」
今夜が勝負どころだな、と自分に言い聞かせるようにこぼしたところで、ハッとする。
聞かれてもいないことまでペラペラと喋ってしまった。ジャニスも心配そうな顔でこちらを見ている。
フロイドは自分が恥ずかしくなって、話を逸らそうとわざとらしく頭を掻いた。
「しかし、ウーン…なんだか物足りねぇな。サビも悪くはないんだが」
あともう少しって感じだよな、とジャニスに笑いかける。
“そうね。”でも、”そんなことないわ。”でも、返事はどちらでも良かった。
話題さえ変わればなんだって良かったのだ。
けれど、ジャニスからは思っても見なかった言葉が出てきた。
「貸してくれる?」
フロイドはパチクリと大きな音を立てて瞬きをした。
“貸してくれる?“
…何を?
ジャニスの目線はギターに向いている。
ギターを貸せって言ってるのか?
「お前さん、弾けるのか?」
「ええ」
「レフティギターだが…」
「大丈夫、私も左利きよ」
サラリと言うジャニスに、フロイドは驚いたままギターを渡す。
「良いギターソロを思いついたの」
受け取った彼女のいでたちは、確かにサマになっている。
ジャニスがギターのフィンガーボードに指を滑らせると、小気味良い音がした。
「ねぇフロイド。私なら、振り向いて欲しい人にこうするわ」
1音。
それだけで十分だった。
彼女が弦を爪ではじく。それだけで、身体に電流が走った。
ーーーなんて音だ。
こんな音は聞いたことがない。
とんでもないテクニック、それにこのメロディ。どうすればこんなフレーズを思いつける?
繊細で、大胆で、胸が締め付けられるような。それでいて、ロマンチック。
彼女の音楽を聴いて、振り向かないヤツなんて、いるわけがない。
どうかしら、というジャニスの声に、ふと我にかえる。
雷を受けたような衝撃を喰らっている間に、彼女のソロは終わっていた。
意識を取り戻すかのように頭を振って、フロイドは唾を飲み込んだ。
“ワオ“。
それしか言えない。
「おいおい、嘘だろ、どうなってんだ、まるで指が10本あるみたいだ!」
両手を突き出し、興奮して叫ぶと、ジャニスがふふふと笑う。あのソロを弾いていたとは思えない、穏やかな声だ。
「いいえ、あなたと同じ8本よ」
ジャニスがフロイドの手に自分の手を合わせた。確かに、自分と同じ指の数だ。
「驚いたぜ! こんなに近くに最高のギタリストがいたなんてな!」
「ありがとう」
「本気で言ってるんだ、ジャニス! すげぇ才能だ、なんてこった!」
ギターの概念が変わるぜ、と嬉しさで声を荒げる。自分の思いつく限りの言葉で彼女を褒めちぎった。
もうこれ以上言葉が思いつかない、というところまで行くと、ジャニスが静かに彼を呼んだ。
「ねぇフロイド」
高揚していた身体が、スッと落ち着いた。
彼女の声があまりにも真剣だったからだ。
「あなたは最高の恋人だと思うわ。だって、あなたといる時のベティはいつも笑顔だもの」
「…��うだといいんだが」
「そうなのよ」
“だから、自信をもって。頑張ってね“。
本来ならそんな言葉が聞けるのだろう。
けれど、きっと違う。
「でもね、あなたが笑顔にしている相手は、ベティだけじゃないのよ」
女心には疎いが、その言葉の意味がわからないほど、察しが悪いわけではない。
彼女の言葉が蘇る。
ーーー“私なら、振り向いて欲しい人にこうするわ“。
ーーー“彼女の音楽を聴いて、振り向かないヤツなんて、いるわけがない“。
そう、彼女に振り向かないヤツなんて。
「ジャニス」
「なぁに、フロイド」
「もう一度聞かせてくれないか、さっきの、君のギターを」
「ええ、もちろん」
二度目のソロで、確信に変わる。
「…まいったな」
はは、と乾いた笑いが漏れた。
「ベティに捧げる曲だったんだが」
今夜はこの曲でベティを自分のものにするはずだった。
彼女と結婚するつもりで、この曲を仕上げるはずだった。
この曲に、自分たちの未来を託すはずだった。
それなのに。
「これじゃまるで……、」
まるで、君と俺のラブソングだ。
「ジャニス、今夜、その…ギグをやるって言ったろ。いつものところでやるんだが」
「えぇ、知ってる。あなたが出る回は全て見に行ってるから」
「そうか。じゃあ…君も一緒に出ないか」
「私が?」
「俺はベースを弾くよ。だから君はギターを弾いてくれ」
「でも…」
「ジャニス、ロックしようぜ」
思わず彼女の手を握った。
「君となら…俺は…」
続きを、言ってしまって良いのだろうか。
俺にはベティがいるのに。
言ってしまったら、ここから全てが変わってしまう気がする。
……いや、言おうが言わまいが、同じことだ。
もう、自分の気持ちはわかっている。
握った手をパッと離して、フロイドは立ち上がった。
「い、いきなり出てくれってのは流石に急すぎるな! まず曲のリフを教えるよ、お前さんならすぐできる。俺はバンにベースを取りに行ってくる。すぐ戻るから待っててくれ」
言いながら、ジャニスに背を向ける。
「待ってフロイド、新曲はいいの?」
「いい。もういいんだ」
振り返ることもせず、フロイドは裏路地から消えた。
「フロイドって、走るのね…」
フロイドの背中を見送り、ジャニスは呟いた。
彼の走る姿を見るのは初めてだ。フロイドはいつもクールで、急ぐイメージもない。
ジャニスはさっきまでフロイドが座っていた場所を見つめて、ギターを抱きしめた。
ーーー“君となら…俺は…“。
口下手な彼が、この言葉の続きを言うことはないだろう。
それでも構わないとジャニスは思った。
だって、彼の音楽が代わりに答えてくれる。
息を切らして、ベースを背負ったフロイドが戻ってきた。
肩が上下するのに合わせて、ふわりと、彼の口髭が揺れる。
「待たせたな。それじゃ…始めるか。最初のコードはFだ」
::::::::::
フロイドがバンのドアを開けたのは、出発予定時刻から1時間ほど経った頃だった。
「悪いドク、遅くなった」
膝に手をついて息を荒くするフロイドに、ティースは冷静に答えた。
「ギグまであと30分もあるんだから大丈夫だ。今から向かえば開始20秒前には着くだろう」
まぁ余裕だな、と笑う。バンドにとって、遅刻なんて大した問題ではないのだ。
それにしても、今日は珍しい日だ。なんたってあのフロイドが走ってきたのだ。それも2回も。
今と、それからベースを取りに来たとき。
「しかし、すごい形相でベースを取りに来たと思ったら…3時間もどこ行ってた?」
「ちょっとな、今夜の曲の練習してたんだ」
そうか、と返事をしたところで、顔を上げたフロイドと目が合った。
途端に、サングラスに半分隠れたティースの瞳が輝き出す。
「よかったな、サージ! ベティとの結婚も秒読みかぁ?」
すかさず、アニマルが「結婚! 結婚!」と叫んで暴れ回る。フロイドは首を傾げた。
「…なんの話だ?」
落ち着け、とアニマルの鎖を引っ張りながら尋ねると、ドクターはへへへ、とからかうようにして自分の口の端を指した。車内灯の光を受けた彼の指輪が怪しげに反射する。
「口紅がついてる」
ーーーしまった。
咄嗟に袖口で口元を拭うと、黄色いフリルに赤い染みがついた。
「やっとだな。幸せになれよ、兄弟」
「フロイド、しあわせ! フロイド、しあわせ! 」
野郎二人が喜ぶ姿を見ながら、フロイドはクールに答えた。
「ああ、幸せになってやるさ」
その前に、彼に言わなくてはならないことがある。
「ティース、今夜のギグなんだが…」
「なんだ?」
ティースのサングラスが上に飛び上がるまで、あと少し。
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highvoltg · 7 months
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機動武闘伝Gガンダム第45話「さらば師匠!マスター・アジア、暁に死す」がいかに素晴らしいかを事細かに説明したい(前編)
あらすじ・・・兄の犠牲の末、デビルガンダム(この話のラスボス)を撃破したドモン。かつてはドモンと師弟関係であったが今は対立している東方不敗マスター・アジアは、デビルガンダムを利用してある目的を果たそうとしていた。デビルガンダムが破壊されてしまったことにより絶望し、ドモンに激怒する。マスターがなぜデビルガンダムを必要としたのか。その理由が二人の拳による対話で語られる。
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このシーンではドモンは向かって右側、東方不敗は左側を向いている。人間の視線は左から右に動くので、左側を向いている人物はこちら側に対して何かを語る役割であることが多い。今まで行動の真意が見えなかった東方不敗が語るのだということを意識させる構図。
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いきなりバトルシーンを描くのではなく、遠景から、そしてドモンの仲間の視線を通してカメラが寄っていく。このへんも単にバトルを描くのが目的ではなく、視聴者も含めて東方不敗という人物に近づいていく(フォーカスをあてる)という意図が感じられる。非常に立体的。
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ガンダムファイトの裏側で、地球の荒廃した姿を見なかった��かとドモンに問い掛ける東方不敗。ガンダムファイトはそもそも地球を離れた人類の覇権争いのために定期的に開催される代理戦争でその舞台はかつての居住地である地球。地球はガンダムファイトの舞台にされ、大会があるたびに自然も建造物も破壊され、ダメージが蓄積していく。これは1話から描写されていたことなので、長い伏線がいま回収されようとしていることが分かる。
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荒廃した地球の姿を目にした東方不敗は、どんな手を使っても地球を元の姿に戻すという決意をする。ここでの東方不敗はロールとしては悪役なのだが、わかりやすい悪役のような表情はしていない。真面目に考えた末に今のロールを演じているということを真摯に描いている。
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デビルガンダムはもともとアルティメットガンダムという名前で、地球再生のために作られたものだったが、バグを起こした末に自律思考した結果、人類を抹殺するべきだという判断を下した(人間がいなければ地球は荒廃しないという論理)。それに呼応した東方不敗はデビルガンダムを使って人類を抹殺しようとしていたことが明らかになる。
さっきと同じ構図だが、「人類の抹殺」と口にしているマスターは影が濃くなっている。その狂気を受け止めきれないドモンの表情(半開きの口)の演技は細かい。
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ガンダムそのものにマスターの身体がオーバーラップする演出。ガンダムシリーズではパイロットがガンダムを「操作している」という演出が普通だが、Gガンダムでは「ファイターの身体の延長」という思想で描写がずっとされている。ここでのマスターは乗機であるマスターガンダムのスタイルもあって本当に大きく見える。
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デビルガンダムがいれば、人間は地球にいれなくなって地球はいずれ蘇る。だから「人類など滅びてしまえ」と高笑いする東方不敗。ここまでフォーカスすることで内面を描いてきたのに対して、横顔から背景に移動することで、表情が読めなくなり、ここにきて再度真意がわからなくなってしまう(話が通じる相手ではなく、狂っているのかもしれない、という演出)。
また、東方不敗はガンダムシリーズの「人類を滅ぼそうとする悪役」の中で本当に自分の信念で人類を滅ぼそうとしている珍しいキャラクターだと思う。シャアをはじめとした他の悪役は、大体の場合自身と他者との関係性の問題を正面から認めることができず、「自分を理解しない他人など消えてしまえ」という本音を利用できる大義名分にすり替えて人類抹殺を企てる。東方不敗の人類抹殺の動機にはそういう他人との葛藤みたいなものはなく、純粋に地球を荒らしてしまった罪悪感から行動している。 根本的に悪い人ではないので、人類を滅ぼすにあたってドモンと対立すると心が揺らいだりはしているのだが、そもそもの決心の部分に迷いがなかった(迷った末の決断ではなかった)というのがガンダムシリーズの中では新しかったように思う。そういう意味では、普段から自然を慈しんだりかつての地球を懐かしむような描写が本編中にあってもよかった気がするが・・・。
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ここは演出が細かい。ガンダムファイトが代理戦争であり、地球を捨てた人類のゲームだと批判するマスターに対してドモンは「むやみに人が死ぬよりはいい」と立ち向かうが、ドモンはガンダムのまま描かれ、マスターはガンダムと一体化した形で描かれる。ドモンは正論を言っているがあくまでそれはガンダムファイターとしてであって、マスターは一個の人間としてそれに反論している。主人公であるはずのドモンの正しさがゆらぐ。
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拳を交わす二人。そこでドモンはあることに気づく。
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(こ、これは!拳から深い哀しみが伝わってくる!東方不敗の拳が……拳が泣いてる!?) 「な、何故だ!」 「うるさい!」 (俺の心に、悲しみが響く…そうだ、己の拳は、己の魂を表現するものと教えてくれたのはこの人だ!ならばこれが東方不敗の魂の響きなのか!)
東方不敗の拳から感情を読み��るドモン。ドモンの視点を通して東方不敗という人物を描写している。視聴者もまたそこに感情移入してふたたび東方不敗にフォーカスがあたっていく。
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東方不敗は病に冒され、デビルガンダムのパイロットにはなれないことが明かされる。そんなことを言いつつかつての弟子と回転しながらぶつかり合っているのは意味がわからないが、これまでの流れがあるのでギャグシーンにはなっていない。シリアスなノリが続けられる限界を攻めていると思う。
長くなってきたので、続く。
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crydayz · 3 months
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240614 金
引き寄せの法則ってのを結構素で信じてるって以前書いた
「なんで自分は毎日絵が描けてしまうんだろう?」って今思ってる
これがいいんだよ
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「なんでやれてしまうんだろう?」
「なんでこんなに幸せでラッキーなんだろう?」
ってベクトルで自分を不思議がる
これだけでどんどんやれるし、どんどんラッキーになる
マージ、マジマジ
--- 僕、28歳ん時もうすぐ死ぬ思いました
なんでかってこのまま生きてても「嫌なことの総量が増えていく」ばかりでそれを打ち消すいい事なんて雀の涙程度しか手に入らないに決まってるって思ったから
それが予想できるくらいには主観的踏んだり蹴ったり感を味わっていたし、過去の自分の成功体験に照らしても、もう10代の頃以上のラッキーなんて訪れるわけがないな、思ってた
つまり生きてても主観的にも客観的にもムダ。ふつうの知性と自尊心あるなら惨めで恥ずかしすぎて生きてらんない。格好悪すぎる思ってた
結構「武士的なスタンス」だと思うのね、これ
あとは自分をむっっっっっちゃ主人公として捉えてたよね
でも生きる為、それをやめた。精神を「負け犬ヌケサク敗残兵モード」にチェンジし、虐げられて然るべきモブ・・だけどどっこい最後まで生き残ちまう「ひょうきんピエロ」的ポジション目指した
しばらくその目くらましでどうにかなってたシーズンもあったけど、やがて冷静になって全部馬鹿らしくなって「幼少期に戻って人生最初からやり直したい」という気持ちになった
20代の頃のような「死にたい」という気持ち(格好良さを貫きたいという気持ち)は最早ない。ただただリセットしたい、今度はうまくやる、あそこで絶対妥協しない、選択ミスしない、へこたれない...って誓った
だからもう一度チャンスが来たら今度こそ間違わないし乗り遅れないって思った
僕の失敗のきっかけは初音ミクに対ししょーもないヘイトを抱いてしまったことだ
DTMを生半可に愛していたがゆえに、それ系の知識と愛が全然ないであろうミーハー絵描き達が初音ミクをハブにして唐突にDTM文化を蹂躙してきた(あるいはDTMカルチャー一切無視して製品のガワだけ浅はかに消費してきた)と感じてしまい、自分の好きなものを穢されたと感じてしまった
これはもう、そう感じちまったんだからどうしようもない...
それに加えpixiv台頭によるホームページの価値消失、友人に初音ミクブーストで狂気レベルの差をつけられたってのもヒステリー加速に拍車をかけた。でも何よりも大きいのは自分がディレクションしていたゲーム企画を取り上げられた事だったな
とにかく「ほう? ここまで俺をコケにしたいんか、世界」って思ったわ。知らんよなそんなの。みんな楽しくミクちゃん描いてんだ...
なぜそのウェーブに乗らないんだ? って知り合いの絵描きから暗に明に言われたさ。同人イベントで色紙にミク描いてって言われた時は内心全ギレしながら描いたっけなあ
ほんと、運気を下げる思考をしていた
何が要因かっつーと結局「愛を侮辱された」っていう主観的感情がきっかけなんすよ
だからそれ以降僕はなにかを愛することをやめました
だって、愛があるからそれを「穢された」とか「バカにされた」って思うんでしょ?
その結果チャンス逃して人から嫌われるようなルサンチマンばっか吐いてたら、結果的に自分が損するじゃん
損する事がわかってる「愛」を維持するの、ある意味純愛かもしれんけどその愛向けてる対象が自分の方振り向いてくれんの? 言ったら無理なわけじゃん、初音ミクの場合はクリプトンとかヤマハなわけ、あとRolandも好きだった
でもそういうオフィシャルは僕じゃなく初音ミクというキャラをサクサク消費しお祭り騒ぎしてる実力派絵描きの方を大事にする
いやもう、何言ってんだ純粋にお前キャラ ド・ヘタじゃんって指摘にはイエス、諸手を上げてイエス
ほんっと、身の程知らずとはこの事よ!!
今でも怒りと悲しみと後悔が蘇ってくるわ。どういうこじれ方してんだアホ!! 普通に魅力的なキャラなりなんなり描いて人心掴めよヘタクソ!!! って言いたい
腐ったアヤナミみてーのばっか描いてんじゃねーよ、と
閑話休題。昔話を繰り返したところでしょーがない
つまり、だ。今ムカついてるその項目、そのムカつきの要因となっているあんたの身勝手な「愛」
それ本当に維持すべき愛っすか? って話なんすよ
僕の場合は「自分が作った箱(Discord)への愛と執着」がまだ強固に残ってる...
こいつが今後間違いなく僕を不幸に導くことだろう
不幸になってでも、多少嫌われてでも自分の好きは決して曲げない
そういう気持ち(他人や社会のことをガン無視したヒステリックなプライド)があるとな、些末な事に侮辱と敵意感じてはヘイト撒き散らし、周囲に呆れられ病人扱いされキャリアも積めぬまま歳だけ食って、どうして自分のこの真摯でキレイで真っ直ぐな気持ちを誰一人理解してくれなかったんだろう? みたいなドンズレ思考抱えた××老害になる(うーん... 極端だ。極端な思考は自分と周りを傷つける。それは結果的に自分を不幸にする。だからよくない)
プライドは、捨てなくてもいいから箱にしまうか、意識的に横に置く
そして皆が食べたがっている料理を丁寧につくる
体力増やしアタマ使って時間捻出し「自尊感情維持する為の城(テリトリー)」を構築する
最初は自閉モードでいい。次第に他者を呼び込む為のサンドボックスなり応接間なり作っていけばよい
そして考えることは「しあわせ」についてだけでいい
「どうしてできないんだろう?」と考えると「できない自分」を引き寄せる
「どうして不幸なんだろう?」と考えると「不幸な自分」を引き寄せる
それは文脈関係なしに最初に見出しに設定したワードの正当性を「肉付け」する思考が脳内で自動的に発生してしまうから
だから「どうして幸せなんだろう?」と考え続ける事で「XXでXXであるがゆえにしあわせなのである」という講式が脳内に刻まれてゆく
どうして不幸だと思うのかを思考するメリットはない
どうして幸せなのか? を自身に問い続けるだけで100%、何をどうやっても幸福になってしまう
幸せな主観があれば精神的バッファがあるわけだから無茶できる
無茶すりゃ歳食ってたってそれなりの出力と他者貢献できる
それさえできりゃいずれ優しい世界が手を差し伸べてくれる
ああ、我々が思うほど世界は悲しくプログラムされちゃあいない
誰も自分という人間に手を差し伸べぬなら、自らが率先して誰かに手を差し伸べてしまえばよい
はい、キモいお節介&パターナル&ハラスメントフラグ、って指摘には同意
同意はするが、潜在的正解は常にそれだろ
自分が救うことや手を差し伸べることを「許してくれる命」を見つけて、まずはそれを応援する事から始めたらいい
人を応援する人をディスる人ってのはもう、それは120%ロクな人間じゃあないから無視していい
無論、犯罪者や極度に反社会的な性格の人を応援するようなムーブしちゃダメだし、それをやりそうになってる自分を止めてくれる人の事は無視しちゃダメだが
善&道徳だわ、基本。子供がいる手前、そうとしか言えん
だって子供はオートで犯罪犯したがるからな。それは子供の本質。そこに親も乗っかりブーストかけちゃったらクソ毒親だろ...
ゆたぼんの父親とかそうだろ。最終的に反面教師として役立ったから結果オーライかもしれんが
とにかく、絵とフィクションの中で悪と不道徳を描くのは構わないが現実のパーソナリティや生活ん中にそれ適用すんのはナンセンスだし何一つメリットがない
マジメすぎると現実と絵の世界を同期させちまうんだよな
自分もその境目がなかった、かつて―
絵は絵、現実は現実。どっちもウケがよく自分を幸せに導くベクトルに「デザイン」してこ
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mitsu-maru · 2 years
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Bleu
 記憶というのはポインタとデータで出来ている。いつからか、そのように僕は信じている。忘却とはデータの在り処を指し示すポインタを失った状態であり、データそのものは確かに残っているのだと。何らかの切っ掛けでポインタが復元された時、記憶は鮮やかに蘇る。たった今まで自分が忘れていたことにすら驚くほどに。紅茶に浸したマドレーヌは暮らしに満ちている。長く生きれば生きるほど、過去が未来よりも重くなるから。
 記憶のポインタは厳密な一対一対応ではなく、大なり小なり誤差が生じる。本来想起されるべき思い出の一部が欠落したり、少しずれた思い出が蘇ったりする。あるいは、なかった記憶が新たに生成されたりもする。これは僕が2022年11月20日の午後、「Solarfault, 空は晴れて」という本を読んだ時に生じた反応を元に生まれたテキストである。記憶というのは揮発性であるだけでなく発泡性でもあるから、1週間という時間は記憶を発酵させるに十分な時間だ。読んだ小説の感想文が新たな小説であっていけない理由はない。
 青い、作用の定かでない、おそらくはあまりよろしくない液体。小瓶。『ロスマリン』だと思った。図書館で借りたハードカバーの本だった。少年たちが夏休みに高層ビルディングを抜け出して旅立つ先は暖かい海だった。映像の中で少年と犬が白い浜辺を走っていた。オゾンホールが話題になっていた世紀末。姉はフロンが使われているという理由で旧型のエアブラシをゴミの日に捨てた。その頃、一度塗った色をCtrl+Zすることはできなかった。読み終えた本の感想をTwitterで検索することはできなかった。Amazonは夜中に切らしたPPC用紙を翌日の夕方に届けてはくれなかった。
 大学進学を機に上京し、僕は私鉄の駅から坂道を登って、サンドイッチ屋のT字路を左に曲がってどこかの企業の借り上げ社宅の側を抜けた先にある青いアパートで暮らした。とても青い家だった。九州から上京した人間には東京の日暮れは地球が丸いことを実感させるほどに早く、うどん屋のつゆはありえないほど黒かった。レンタカーで意味もなく夜の新宿を走り回って、ラーメンを食べた。殺人事件が起きそうな間取りの海辺の一軒家でペペロンチーノを作った。サークルに入って本を書いた。酔い潰れた関西人の介抱をしながら、寝言も関西弁なんだと妙に納得した。
 敷地の外れの外れに、今はないその建物はあった。自治の名の下にビラがばら撒かれ、インクの匂いが漂い、アニメソングが館内放送で流れるような建物だ。そういえばビラを配っていたあの団体も青という字を冠していた。季節を問わず週に一度僕たちは集まって、ただひたすらに話をした。それが僕たちの活動だった。生協の缶ジュースは少しだけ安かった。年齢も専門もバラバラな学生たちが、教養を無駄遣いしていた。時々真面目に小説を書いて本を作り、批評会で真剣に意見を交わしたりした。僕たちの掟はただ一つ、描き始めた物語を必ず完結させること。開いた物語は閉ざされなければならない。それさえ守れば何をやろうと自由だった。その頃茨城県でバケツで流し込まれた液体が青い光を放った。
 学園祭で小遣い稼ぎをするために部員総出で占い師の真似事をした。タロットカードから客が望む物語を紡ぎ出すのは即興小説の訓練だ、というのが建前だった。原価がただ同然の占い屋はなぜだかいつも大繁盛で、僕たちのサークルは本の印刷代には困ることがなかった。
「久しぶり」
 堤が話しかけてきたのは、夫の不倫を見て見ぬふりをしつつ、別れる決心ができないと悩んでいる女性の背中を押してしまった直後だった。
「俺のことも占ってよ」
「顔見知りのことは占わないようにしてるんだ」
 本当に占いがお望みなら、と後輩のテーブルを指差す。堤は肩を竦めて、三百円を支払った。後片付けを終えた後、二人でステーキを食べに行った。安くて硬い牛肉にニンニクと醤油でえげつなく味をつけた代物だが、その頃の僕らにはそれでよかった。紙エプロンに跳ねたステーキソースが抽象画のようだった。
「なんだ、その。元気そうだな」
「どういう意味だよ」
「別に」
「ああ、聞いたのか」
「聞いたとも。なんで教えてくれなかった」
「教えたからといって、何が変わるわけでもないだろう」
「そりゃあ、そうだけどよ」
「じゃあ、いいだろ」
 堤は煙草をくるくると回して言葉を探した。最後まで、出てこなかった。
 小さなゲーム会社でアルバイトをした。携帯電話で話をしながら深夜の住宅街を歩いた。千駄ヶ谷のモスバーガーが秘密基地だった。自分たちが作っていたゲームのことは欠片も好きになれなかったけれども、スタッフ同士で話しているのが好きだった。六本木のライブハウスには月一で通っていた。お目当てのバンドの対バン相手のファンが自分の周りで激しく踊り出して、つられて踊っていた。強い人が集まる、という噂のファミリーレストランに自転車で乗り込んでカードゲームの対戦を挑んだりした。初めて中央特快に乗って八王子まで行った。
「で、いつ?」
 帰りの電車は適度に混んでいた。冷蔵庫にマグネットで貼り付けたメモのことを思い出した。換気扇の調子が悪いから業者に連絡すること。そうメモしてから何ヶ月が経っただろう。その頃僕はもう自炊することを止めていて、冷蔵庫には赤ワインとチーズしかなかった。黒い服ばかり選んで着るようになっていた。たまたま見つけた美容院の美容師と気があって、好きなように自分の頭を作品にしてもらうことしていた。この時は確か、虎をイメージした金のメッシュの入った黒髪だったと思う。ギターなんて一度も弾いたことがないのに、スタジオを借りてエアバンドのアー写を撮った。悪ノリしてロゴも作った。
「まだ決まってない。決まっていたとしても、お前には教えない」
「そう」
 エアバンドのベースは、本当のベーシストだった。本当はギターが弾きたかったらしいが、手が小さくてコードがうまく押さえられなかったんだと笑っていた。雷と餃子で有名な街から、時々都内に遊びに来ていた。常軌を逸した方向音痴の彼にとって、乗り換えはいつだって至難の技だった。コンピュータグラフィックスを専攻していた彼を、八王子の某大学の教授のところまで無事に送り届けるのが今日の僕のアルバイトだった。この頃のインターネット回線はZoomで面談するほど力強くもなく、クラウド環境はGitHubで自分のポートフォリオを公開できるほどではなかったから、修士論文の指導をしてもらうために直接会いに行く必要があったのだ。
「お前がいなくなるのは嫌だなあ」
 そんなことを面と向かって言われたのは当たり前だが初めてだった。正直少しだけ心が揺らいだ。努めて僕は平静を装い、東へとひた走る列車の窓から外へと視線を移した。刻一刻と時は迫っていた。冬が始まっていた。セーターの袖を鼻に押し当てた。
「バンドはエアなんだ。ギタリストがいなくたって、やっていけるさ」
「エアじゃなかったら、よかったのにな」
「そうしたら、ツアーには必ず宇都宮を入れてやるよ」
「絶対MCでいじられるやつじゃないか」
 東武線の駅の側、一階が物販になっているライブハウスを幻視する。もちろんバンドはエアなので、歌詞も曲もない。それでもステージの上で僕たちは青いライトに照らされていた。ライブの後半で必ずやる定番のバラード曲を歌えば、正確にハモってくれるという信頼があった。電車が新宿駅について、ベーシストと一緒に湘南新宿ラインのホームまで歩いた。
「それじゃあ、またな」
「ああ。今日はありがとう」
 手を振って僕らは別れる。僕には、これが最後だと分かっていた。携帯電話が鳴る。新宿駅は人が多すぎて、誰も僕のことを気にも止めない。運命が僕を迎えに来る。もうすぐだ。こうして世界は分かたれる。
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魔霧の城 第1章
(一)
 晩秋の早朝。湖畔には、朝霧が立ち込めていた。
 周囲には誰もいない。車も通らず、民家も見えない。静寂しかない。
 その中を、追内翔は一人で歩いている。
 橙色に染めた髪は傷み切っており、天然パーマな故に、手入れされてない頭髪なのは一目でわかる。日焼けした顔も、百八十近い長身も、服の上からでもわかる体格の良さも全て潰す、陰鬱な雰囲気。
 彼は全身が倦怠感に覆われ、目覚めたばかりの朦朧とした意識で、目的地まで歩いていく。
 追内が向かった先には、枯れ草と野草に埋もれる切り株があった。その切り株の根元は煤けていて、燃えた跡が残っている。
 追内は切り株を一瞥すると、外套のポケットから結婚式の招待状を取り出した。
 その留め具にあったのは、色褪せたリボン。元はもう少し濃い紫色だったが、時間経過とともに色が落ち始めて、随分と淡い色になっていた。
 リボンを取り、中を見ればとっくに過ぎ去った日付と、綾文れいと金剛司紀の名前が記されていた。
 追内は指先が出た手袋を取らず、招待状の名前の部分をなぞる。何度も、何度もなぞる。
 なぞっていた指先にピリリとした痛みが走った。手入れもされていない彼の指は荒れに荒れており、血が滲んでいる。
 だが、追内は痛みを無視してなぞり続ける。
 側から見れば不審な動きしかしていない彼は、しかし脳裏で大切な幼馴染たちの三年前の葬儀を思い出していた。
 葬儀場で啜り泣きながら、金剛と綾文の両親たちが互いを慰め合っていた。
『息子だけでなく、義娘になったばかりのれいちゃんまで』
『あの子、司紀くんとせっかく一緒になれたのに、こんなことに』
 突然の訃報に誰もが呆然とした表情で、二つの遺影を眺めている。追内もまた力抜けたまま、椅子に座って写真を眺めていた。
『例の爆発事件で、遺体の損壊が激しすぎたらしいわ』
『それで火葬された状態で返されたの?』
『最後に顔を見ることさえできないなんて』
『警察はなんて?』
『犯行グループを全力突き止めるってテレビでは盛んに報道しているけど』
『もう見るのも辛いわ。何度も何度も、あの現場が流れてくるの。他にも亡くなった人がいるのでしょう』
『地下鉄なんて、あんな人が多い場所で……逃げられなかった人はさぞや辛かったでだろうに』
 弔問客の囁き声が、この場に二つの棺がない理由として広がっていく。
 どうして、なぜ、二人がこんなことにと続く言葉に、一番同意したいのは追内だ。
 楽しみにしていた幼馴染たちの結婚式、それまでとっておけと言われた涙。その幸せな未来は、二人の葬儀と別れの涙で塗り替えられた。
 包帯が巻かれた手を顔にあてて、追内は嗚咽を漏らす。嗚咽ではなく、むしろ叫びたいほどだったが、未だ彼の喉は回復していない。
『追内』
 学生時代の先輩であり、友人でもあった稲里豊が、追内の肩を慰めるように叩く。
『……悲しいな』
 絞り出した稲里の言葉は短く、そこに大きな悲哀だけが込められていた。彼は追内の手を外し、包帯の上からさする。
 稲里の横には、能面のように感情を削ぎ落とした後輩の迂音一が立っていた。
『……先輩、僕も悲しいです。先輩よりも付き合いの短かった僕ですら、こんなに悲しいんです。きっと先輩は、もっと悲しいんですよね』
 でも、と迂音は追内に告げる。
『だからといって、先輩が自責の念で傷ついていい訳じゃないですよ』
 迂音が顔を追内に近づける。能面のようだと表現した彼の目尻は、泣き腫らした痕がくっきりと残っていた。
『先輩、追内先輩……お願いですから、あの二人の後を追わないでください。これ以上、僕たちを悲しませないでください』
 懇願する後輩の視線から逃れるように、追内は稲里を見る。だが、稲里もまた追内の治らない手のひらを見つめていた。
『……だって、俺のせいなんだ。俺が前を走っていたから、二人は後にいた。俺が後にいれば、あの二人は助かったんだ』
『追内!』
 稲里が声を初めて荒げた。周囲が何事かと追内たちを見る。
『俺だけが助かった! 俺だけが……俺だけ』
 堰を切ったように追内は心情を吐露する。鬱屈した思いがぶちまけられる。
『なんでだよ、どうしてだよ、なんであの日だったんだ、どうして俺だけが生き延びて、あの二人が死ぬんだよ。だって、あの日に結婚式の招待状をもらったんだ。俺泣いて喜んで、楽しみにしてた。なのに、どうして? なぁ、どうしてなんだよ! 俺、あの二人を助けようとしたんだ。必死に、何を犠牲にしてもよかった、なのに、なのにッ』
 支離滅裂な、起承転結すらもない、追内の掠れた声による叫び。
 稲里は何度も『わかる、ああ、お前の気持ちは痛いほど分かる』と返す。迂音は『先輩。追内先輩、落ち着いて。先輩の傷、まだ治ってないんです』と宥める。
 痛ましいものを見るように弔問客の視線が三人に向けられていた。
 綾文と金剛の両親たちもまた少し近づく仕草をしたが、却って追内の混乱が悪化した過去を思い出し、留まる。
 なんで、どうしてと嘆く追内の声は徐々に小さくなっていったが、終ぞ言葉がなくなることはなかった。
 葬儀が終わるまでずっと、追内は自分を責め続けていた。
 以来、追内は漫然とした人生を送っている。
 脳内の時間旅行から帰ってきた追内は、招待状から目を離し。今度は切り株に注目する。
 未だ彼から自責の念は消えず、思い出すだけで息切れをする始末。死ぬことは許さないの身内たちの言葉から、自らを傷つけることだけはやめられた。ただ何もかもから逃げたくて、三年ほど誰とも繋がらず、音信不通状態で過ごしている。
「……三年てあっという間だよなぁ。全然、忘れられねえよ」
 ぽつりと零した独り言が、追内の意識を縛る。忘れられないと呟く度に、何度も何度も彼の脳内に反芻される悲劇が劣化することはない。
 いつの間にか風が強くなっていた。
 霧が風で動いていく。湖の表面が波立つ。周囲が見えなくなっていく。
 それが爆発事件のあった日を思い起こした。
 爆発音が響き、逃げ惑う人々を飲み込むように、地下鉄の駅構内を煙が覆っていく光景を思い出す。
 追内は未だ思い出にできない過去に、背筋がそわりとしたのを感じ取った。
 吐き出す呼吸がか細くなっていく。
 しかし、自分の呼吸だけが聞こえるはずの場でシュー、シューと何かが漏れ出るような音が、近くでし始めた。
 ギギギと錆びた金属が擦れ合う音もする。
 悲劇に浸ったままのぼんやりとした意識で、追内は音のする方に振り向いた。
「……あ」
 思わず声が出る。
 そこにいたのは、追内よりも小柄な女性だった。
 真っ赤なドレスで人形のように着飾られた金髪の女性が、背後におぞましい異形を従えて立っていた。
 追内は一歩、後ずさる。
 濃霧で細部は見えないが、異形は人型のようだった。女性と似たような構造の衣服を身に纏っていたようだが、それでも手足は長く、アンバランスで、顔がベールで隠されているとはいえ目があると思われる場所が煌々と光っている。
 ヒュー、ヒューと霧を吐き出しながら、ギギギと腕や足を覆う錆びた金属を引っ掻きながら、異形は女性の背後にいた。
 だが、女性は追内を見つめ、続けてその背後にあった切り株を見つめる。異形には一切の関心を払っていない。
 そして唐突に喋り出した。
「器が燃えたにも関わらず、力はその織紐に移っていたのですね」
 通りでここへ来られたわけです、と続く言葉とともに、彼女の指が追内が持っていた招待状のリボンを差す。
 追内は「何が」と尋ねるが、それへの答えは返されない。
 逆に女性は、さらに意味のわからないお願い事を口にした。
「一つ、あなたに頼みたいのです。彼に魔霧の件はしかたがなかったと伝えてください」
「なに、え? まぎり?」
「魔霧です」
 そこで女性は初めて微笑んだ。それは慈愛にも満ちたものでありながらも、諦観の色が色濃く乗っている。
「どれだけ人々が魔霧を崇めたとしても、あれはただの現象にすぎない。彼がどれほど後悔しても、力があろうが、努力を積み重ねようが、結末は変えられなかったのです。だから、しかたなかったとお伝えください」
 努力を積み重ねようが結末は変えられなかったの言葉に、追内の脳内に幼馴染を助けようと瓦礫をどけようとした光景が蘇り、怒りを抱く。
 あれを無意味だと他人に言われたくはなかった。
「ふざけるな! どうして、どうしてそんな言葉を俺が」
「あなただからこそ、彼に共感できるからです」
 互いの背景など欠片も知らないと言うのに、追内は自分勝手な苛立ちを女性にぶつけようとする。だが、女性は追内を遮り、まるで彼の立場をよく知っているかのように語りかけた。
「あの魔霧立ち込める場で、あなただけが彼を理解できたのだから」
 再度、彼女は「あなただけ」と強調する。
 一歩、追内が問い詰めようと足を前に出した時、霧が動き始める。たった一メートル先さえも分からないほどの濃霧。女性の姿が霧に埋もれ始める。
「どうか、どうか魔霧の城の終焉を責めないで」
 追内は何歩か前に出る。だが、先ほどまでいたはずの女性の姿はどこにもなかった。そして、あの奇妙な異形の姿もなく、再度静寂が戻る。
「なんだったんだ」
 呆然とした追内は、視界が開けると同時に、思考もまた澄んだような気がした。
(二)
 初夏特有の燦々と降り注ぐ太陽光と、未だ湿り気を含んではいない風が、追内の頭を撫でていた。
 東京、新宿の東口の広場。人々が集まるこの場所は、昼休憩の時間帯のため弁当を持つ人が多かった。もしくは、これから食事に向かおうとする人々か。
 その中でボストンバッグ一つを足元に置いて、彼は電話を掛けている。
「と、いうわけでえ、火事で家が無くなった俺に愛の手を」
 電話口の相手、追内の先輩で友人でもある稲里豊は深々とため息を吐く。
『追内……お前、お祓い行った方がいいんじゃないか』
「正直、行きたい。行きたいけど、まずは寝床が欲しいです」
 切実なんですよ、と続く追内の心情に、稲里もそれはそうだなと納得する。
『一時避難で俺の家に転がり込むのは、まぁ問題ないが』
 そこまで答えて、稲里は歯切れ悪く確認する。
『不仲の元凶である俺が言うのもどうかと思うが……その、ご実家の方は頼らないのか?』
「……それは」
 両親、特に父親とは長年連絡を取り合っていない追内にとって、その選択肢はないに等しい。だが、続く稲里の言葉は意外なものであった。
『お前と親父さんの件は知っているが、それでもお袋さんはお前の味方だろ? ご両親とも、あの二人の三回忌のときに心配されてたぞ』
 彼が告げるあの二人と言えば、五年前に亡くなった共通の友人で���る金剛司紀と綾文れいのことだった。
 稲里が二人の三回忌に参加するの自体は意外でも何でもなかったのだが、追内の両親と話していたのは驚きである。
「え、豊さん参加してたの? うちの親も? え、何それ知らない、いつの話?」
 混乱のあまり、最後には訳のわからない問いかけをしたが、稲里は『あのな』と呆れ混じりで説明する。
『音信不通で連絡先すら知らせないでどこかに行ってたお前に、どうやって知らせろと』
「えーと、豊さん経由とか」
『俺にすら二年前まで、まともに連絡入れずにいたくせに?』
「うっ」
 二年前に突然戻った追内。
 そんな彼を稲里は、音信不通時代に何をしていたのか問い詰めることはせず、粛々と受け入れた。しかし時間経過と共に、徐々に踏み込んだ話題を出すようになってきている。
『……なあ、追内。お前さ、いい加減に墓参りくらい行けよ』
 それは表面上は元に戻りつつある追内が、未だ金剛と綾文の二人に関係するもの全て――墓参りも法事も思い出の場所への話題すらも――から背を向けているのを知っているからだった。
『五年前の爆発事件で、あの二人を目の前で亡くしたお前の悲しみは、理解できる』
 でもな、と稲里は慰めの言葉を紡ぐ。
『お前はあの二人の代わりに一人の子供を救ったんだ。お前と金剛と綾文の三人がいたからこそ、子供は救われた』
 記憶の中で追内は、自分が二人の前を走っていたからだと責めている。
 だがあの日、追内は傷ついた子供を背負い先行し、金剛と綾文の二人はその子を守るために後ろを走ったのだった。
 結果、先行していた追内とその背にいた子供だけは、地下鉄通路の崩落に巻き込まれず、無事であった。
『お前はあの二人のご両親に顔向けできないと嘆くが、子供の命を救ったお前が責められる謂われはないんだ。お前のご両親も、まだ自分を許せてないのかと心配されてたんだぞ』
 三人で一つの命を救おうとし、結果二人が犠牲となった。これは、単純な足し算でも引き算でもない話である。
「でも……でもさ、子供を助けるだけなら俺じゃなくても」
『追内!』
 稲里からの強い呼びかけで、それ以上何かを言おうとした追内は黙った。
 それでも追内翔は幼馴染たちの死を受け入れきれない。あの日、爆発事件が起きた後の、もしもの行動を夢想してしまうのだ。
 その夢物語に囚われて三年間もの間自責の念に苛まれていたと思われる追内に気づいているからこそ、稲里は彼の言葉を否定する。
『とりあえず、今は俺の家に避難でも構わない。でも、いつかは問題と向き合え、逃げるな』
 いいな、と念押しされた追内は、嫌々ながらも了承する。
 そのまま電話が切られようとしたが、本題を思い出した稲里によって待ち合わせ時刻と場所が確認された。
「……豊さん、昔よりお節介になってるなぁ」
 つい独り言が零れた。
 スマホをしまい、五月晴れの空を見つめる。日差しが強く、手で影を作った。
 次に追内はジャケットの内ポケットにいれたままの結婚式の招待状に、布の上から触れる。もはや持ち続けることが癖になったそれは、変わりなくあった。
「俺なんかに世話焼いてると、婚期逃しそうなのに」
 追内も稲里も互いにいい歳であるから、その辺りの話題くらいは出てきておかしくない。だがお付き合いについて、あるいは結婚の話題の一つも稲里からは出てこない。
 再会してから女性の影も見えないので、本当にいないのだろう。しかし、結婚式直前の幼馴染たちを亡くして傷心している追内のことを慮って、わざと教えていない可能性もあった。
「豊さんのパートナーか……ちょっと審査はさせてもらうかもしれないけど、基本俺は祝うからね、うん」
 金剛と綾文が結ばれた際は無条件で祝福した追内だが、基本身内贔屓だ。なんだかんだで懐いている先輩の稲里の結婚相手には、少し辛口意見を言ってしまうかもしれない。でも、幸せになってくれるなら嬉しいのも事実だった。
 その時、メッセージの着信を知らせるメロディがスマホから流れる。
 なんだろうと彼が確認すれば、もう一人いる長い付き合いの後輩である、迂音一からだった。
「豊さん、はじめちゃんまで巻き込まないでよ」
 メッセージに記されたのは、稲里の仕事終わりまで迂音の持つ店で時間潰しをしたらどうか、という誘い。
 昼休憩真っ最中、しかもこの後は夕方の開店までの仕込みの時間だと思われるが、後々のことを考えると追内にはありがたい提案だ。
 肯定と感謝のメッセージを送り、駅へと向かう。
 燦々と降り注ぐ太陽光から逃れるように、追内は地下へと潜っていた。
 目的のホームへ向かう道中、追内がそのポスターを見つけたのは偶然だった。
 何かのキャンペーン中なのか、連続したスマホゲームのポスターが並んでいる。
 主要キャラクターたちと思われる絵と、その背後にキャラたちを襲おうとするモンスターたち。キャラの服装や背景からすると、スチームパンクもののようだ。だが、歯車や金メッキ、ドレスや古臭いスーツを彩るアイテムの中に、魔法らしきものが見え隠れしている。
 どう言う世界観なのだろう、と人の流れから離れてまじまじとポスターを眺める追内。とりあえずゲームタイトルを確認しよと視線をズラしたところで、気づいた。
「……魔霧の城」
 ゲームのタイトルを追内は口にする。
 二年前に出会った謎の女性。
 その女性が最後に告げたのは「魔霧の城の終焉を責めないで」だった。
 追内の中で、彼女の告げた「まぎり」が「魔霧」へと変換される。
 鮮明に覚えている、あの不可思議な一時。二年も前の出来事だというのに、未だ色褪せない記憶。
 なぜなら女性が告げた「あなただけが共感できる」の言葉に、ほんの少しだけ彼が救われたからだった。
 稲里も迂音も、追内の悲しみを理解できると慰めた。確かにそうだろう。彼らもまた、大切な友人を同時に失ったのだから。
 だが、追内の仄暗い心の中で、否定が先走る。
 あの日、目の前で通路が崩れ、分断され、無情にも二人が目の前でいなくなった恐怖を、虚無を、焦りを早々に理解できるのかと疑念が浮かぶ。
 共感など誰もできないだろう。
 理解などできないに違いない。
 けれど、追内のその孤独を理解できる人間がどこかにいるのだと、彼女の言葉で慰められた。だからこそ追内は、友人たちの前に戻れたのだった。
「なんで、そんな馬鹿な」
 その追内の思い出の中にしかないはずの、魔霧というキーワードが目の前にある。
 口をぽかんと開けた彼は、目だけで周囲を観察した。
 追内以外の通行人はポスターには目もくれずに通り過ぎていく。時折、プレイヤーと思われる人が写真を撮るために足を止めてもいた。が、それも人の多いここでは少数だった。
 日常にしか見えない光景。
 だが、何かがおかしいと焦燥感を募らせる。
 そして、さらに彼を混乱に陥れるポスターを見つけた。
「あの時の……異形」
 謎の女性の背後にいた、奇妙な形をした何か。
 主人公と思われる少年が振り上げた剣の先に佇むそれは、巨大で、アンバランスな体型の人らしき何かだった。
 赤黒いドレスを纏い、煌々と光る目をベールで隠し、金属で覆われた両手は優雅にスカートの裾をつまみ上げている。赤い薔薇を足元に這わせ、同じくアンバランスな騎士を従えた何か。
 そのポスターに書かれた煽り文句は他のものに比べてシンプルだった。
――魔霧の女王、魔霧に呑まれた旧都の支配者
 早鐘のように追内の心臓が鼓動を細かく刻む。
 ポスターに掲示された検索ワードですぐさまアプリをダウンロードし始めた。
 屋外であるために遅々としたペースでしか進まないダウンロードバー。
 確か迂音の店には無料WiーFiがあったはずだと思い出した追内は、足早にホームへと駆けた。
 時刻は午後二時手前。追内は、到着のアナウンスと目的地の案内を確認した。次に来るのが、思ったよりも早い。
 一旦アプリのダウンロードを止めて、落ち着くために音楽でも聴こうとワイヤレスイヤホンを耳に着けて、再生ボタンを押した。
 徐々に緊張が溶け、心音がゆっくりになっていく。
 直後やってきた電車の通過音がホームに響く。
 風が轟音となって耳に流れる音楽を打ち消す。
 アナウンスが、がちゃがちゃと何かを伝えようとしている。
 電車の扉が開いて、追内は人の流れに乗って足を踏み出した……つもりだった。
「は?」
 電車内に足を踏み入れたところで違和感に気付く。
 誰一人乗っていない車両、ホームにいる誰一人その顔を向けない電車、電気一つ点かない薄暗い車内。
 ただ、それ以外は普通の電車だった。釣り広告に違和感はなく、座席は誰もいないだけで古びている。ゆらゆらと揺れるつり革は、先程まで誰かが握っていたように、いくつかが大きく揺れている。
「やばっ」
 追内が間違えたかと思って慌てて降りようとしたとき、無情にも電車の扉が閉まる。
 一人閉じ込められた彼は、誰も視線が合わない外へと顔を向けた。
――ザザッ
 イヤホンからノイズが聞こえ始めた。
「待って、待ってくれよ。おい、何が……なんで」
 焦る追内は大きな独り言を口にし、扉を何度も叩くが開くことはない。しかも通り過ぎるホームにいる人々の誰一人として、彼を――否、電車を認識できないでいるようだった。
――ザザッ
――ザッ
――ザザザッ
 不規則で、神経を逆撫でするようなノイズが続く。
 それが余計に追内の不安を加速させた。
「おい、なんだよ。何が起きてんだよ」
 電車は進む、進む、進み続ける。
 揺れる、傾く、車輪の音が響く。
 そのまま地上を走るのかと思われた電車は、なぜか地下へと入っていった。もちろん、追内が乗ったのは地下鉄ではない。ありえない場所から、ゆっくりと地面に沈んだのだった。だが妙な揺れも、異音もなく、地下特有の騒音が車内に轟く。
 乗った時に薄暗かった車内は、���闇に支配された。
 窓の���は何も見えない。ただ、次の行き先を告げる車内の画面だけが煌々と光る。
 記された文字は、裏東京の三文字。前後にある駅名は文字化けしている。
 そこで、ようやく追内はスマホの存在を思い出した。どこに、何を、どう伝えればいいのかわからない。だが、とにかく助けを呼ぼうとホーム画面を開いた。しかし、無情にも圏外の表記が目に入る。
 ネットでお馴染みの怪異かよ、と舌打ちをした彼は、しかし奇妙なことに気づいた。
 先程ダウンロードしを中断したはずのアプリ「魔霧の城」が、更新し始めているのだ。確かに圏外であるはずなのに、進むはずのない更新バーとその下の数値が確かに動いている。
 再び、追内の胸が痛み出した気がした。
『……そ…………では……織……』
 直後、追内のイヤホンから低い、掠れた男の声が聞こえた。
 音楽ではない。誰かが電話のように喋っているのだ。ぼそぼそと、受話器の向こうで喋っている。
 先程までのイヤホンから聴こえる断続的なノイズが少なくなり、声が明瞭になっていく。
『共鳴、共感、なるほど転移先は呼ばれた結果か』
 その声の主は、大変歳をとった男であると分かった。感情の昂りを感じるものの掠れがひどく、荒い息遣いと、今にも咳き込みそうな声の出し方。
『では、私は扉の向こうへ渡った全てを集めよう』
 聞き取れたのは強い決意だった。今にも笑いだしそうなほどの、激しい喜びがありありとわかるだけの、高らかな宣言だ。
 追内は恐怖のあまり、ワイヤレスイヤホンを外した。その直後、彼は微かな息遣いにようやく気づく。
 ぎこちなく、ゆっくりと、本当は何も見たくないと言わんばかりに嫌々と追内は首を回す。
 真っ暗な車内。
 次の停車駅を知らせる車内テレビだけが光源の車両の陰影は僅かだ。
 だが、電車はどこかの駅を通り過ぎる。
 結果、煌々とホームを照らす照明の光が車内に差し込まれたので、追内はそれの姿をはっきりと見ることになった。
「……あ」
 悲鳴とは違う、何の意味もない音が追内の口から出た。
 それはおそらく人だ。
 金色の糸で複雑な紋様が刺繍された紺色のローブに包まれた誰かが、隣の車両との接続部近くに立っている。
 フードを深く被っていることで顔は見えないが、追内よりも少し低い身長と、袖から見える皺だらけの手。
 周囲に靄が立ち込める。密室のはずの車内で、謎の人物と追内の足元が靄に沈んでいく。
「そうして魔霧の終わり、つまり魔霧の城に終焉を与えよう」
 先程までイヤホンから聞こえてきていた掠れた男の声が、目の前の人物から発せられた。
 その瞬間、再び車内は暗闇に包まれる。
 駅を通過し切ったらしい。
 追内の眼球は暗反応に追いつかず、けれど構うものかと彼は謎の人物がいるのとは真逆の方向へと走り出した。
 走る、ぶつかる、扉を開けて、再び走り出す。
 誰もいない、荒い呼吸音は一つのみ。
 電車が揺れて、体勢が崩れる、咄嗟にどこかに掴もうとして掴み損ね、転ぶ。肩を思い切り打ちつけて、冷たい床の感触が頬に伝わった。
「――ッ」
 それでも追内は諦めずに立ち上がり、車内を走ろうとする。
 一瞬だけ背後を気にして、けれど何も見つけられずに前を向き直す。
 一両、二両、三両と通り抜けたとき、急激に電車のスピードが落ちたことに気づいた。
 そして再び、横から煌々とした光が叩き込まれる。
――ここは裏東京、裏東京。魔霧が満ちています、お気をつけて。
 流暢なアナウンスが流れ、電車は止まり、扉が開かれる。そしコンサートなどで使われるスモークのような、重い霧が車内に流れ込んできた。
 冷気が足元を撫でる。甘い匂いが充満する。
 むせかえるほどの匂いと湿気、そして喉を刺激する冷気に、追内は数秒だけ躊躇うも、その足をホームへと向けた。
――ご利用ありがとうございました。またのご利用ができますことをお祈りいたします。
 彼が降りたと同時に電車の扉が閉められる。
 そして不吉なアナウンスとともに、電車は去っていった。
 追内は周囲を見回す。
 等間隔で並ぶ柱、遠くに見える階段。
 誰もいないが、たびたび追内も訪れた東京駅の地下ホームによく似ている。似ているが違う。その決定的な違いは霧と奇妙な蔦だ。
 ホーム全体の床を覆い、膝下まで立ち込める霧。それらに隠れていたが柱や看板に何らかの蔦が絡み、毒々しい紫の葉が生い茂り、禍々しいほどの赤色の花が咲いていた。
「……なんなんだよ、これ。夢にしちゃ」
 リアルすぎる、と呟こうとした彼に「逃げて!」と女性の鋭い声が届く。
 直後、彼は誰かに抱えられて宙を舞った。
(三)
 追内の眼下に見えるのは、蔦が絡まる駅の備品たちと霧に覆われた駅のホーム。
 彼の腰を強く抱え込み、高く飛び上がった人物の顔は残念ながら見えない。
 霧が追内の視界の中心でうねり、その中から歪んだ剣先が追内に向かって競り上がった。
 ゆっくりと動いているように錯覚するが、それは彼が現状を理解できないからだ。
 剣先から、剣の刀身、そして柄と姿を表しながらも、その剣を持つ人物が現れてくる。
 それは全身を鎧に覆われた騎士だった。ぼろぼろになった臙脂色のマントを翻した騎士。胸元を真紅の薔薇に寄生された、鈍色に光を反射させる鎧を纏った騎士。
 その姿は、あの魔霧の女王が率いていた騎士とよく似ていた。まるで絵から出てきたように、そっくりであった。
「……ッ」
 声が出る暇などなかった。
 剣を向けた騎士は、追内を追いかけて跳躍する。瞬きをする暇もなく、騎士が追内の目の前にくる。霧を蹴散らし、空気を切り裂き、重厚な鎧が一瞬で彼の前に踊り出た。
 だが、光の線が追内と騎士の間を通り抜ける。
 光の線は紐のように曲がり、剣に巻きついた。その直後、騎士はより上昇し、追内たちは降下していったのだが、離れてようやく何が起きたのか分かる。あの光の紐を巻きつけた剣を起点にして、追内を抱えた誰かが騎士を投げ離したのだ。
 騎士は勢いよく天井へとぶつかり、結果衝撃で空間全体が揺れた。
 勢いよく地面へと着陸した誰か。そのまま支えられていた腰を手放された追内は、べちゃりと床に落ちる。
 無様にも口の中に土煙が入ってしまった追内は、げほげほと吐き出しながら、彼を助けてくれた人物をようやく見た。
 そこに立っていたのは、美しく凛々しい異国の女性だった。
 真っ白な髪と真っ白な肌。細められた目は天井へと向けられており、口元は革製のマスクで覆われている。
 あの騎士ほどではないが胸部や腕、脛には金属製の防具で覆われていた。
 そして特徴的であったのは、手に持つ奇妙な模様の装飾がされた棒。片方からは例の光の紐が出ており、もう片方からは周囲の霧を吸い込む穴がある。パッと見る限りは鞭を彷彿とさせた。
「……えっと?」
 呆然としたまま、追内は異国の女性を見つめる。だが、女性は追内ではなく、ひたすらに天井を、あの騎士がいるはずの場所を険しい表情で睨みつけていた。
「大丈夫?」
 異国の女性ではない、少し甲高い少女の声が追内に掛けられる。
 いつの間にか彼の背後に、少女が立っていた。
 少女は追内に手を差し出す。疑いもなく彼は少女の手を取った。
 追内の身長からするとだいぶ下に見える、染めていないこげ茶の髪と、同じ色合いの目の彼女の顔つきは幼い。彼には少女が高校生くらいに見えた。
 その少女は、追内の目を真っ直ぐに見つめて、とんでもないことを喋り始める。
「あなたがヴァポレから派遣された応援ね。あたしは福来鈴花。あの子は、あたしの召喚キャラのフー」
「は?」
「手短に説明するわ。先日のレイド戦で打ち破った星見の賢者の空間で、女王たちの居場所に繋がる手がかりがないか調査してたの。だけど、なぜか女王の薔薇騎士がやってきて……知っての通り、あいつは魔霧の女王の最高戦力よ。今は撤退の隙を作って欲しいの」
 つらつらと告げられた内容は、追内には意味がわからない。
「星見の……賢者? 魔霧の女王て、あのポスターにあった」
 かろうじて知っている単語を口にすれば、少女――福来は怪訝な表情を浮かべた。
「何当たり前のこと言ってるのよ。時間がないわ。あなたの召喚戦士を早く出してちょうだい」
 さらに意味のわからない単語が出てくる。
「何のことだよ、つーか、魔霧の城のゲーム世界が……本当にあるのか?」
 追内の言動にようやく、福来は異常だと気づいたようだった。
 血の気が引いたように、少女の顔色が悪くなる。そのまま一、二歩後ずさった。
 福来の視線が追内から逸らされ、左右へと忙しなく動く。
「待って、どうやってあなたここに来たの? ここはヴァポレの通行証がないと入れない筈なのに」
 震える指先で掴んだ少女の手にあったのは、手のひらサイズのガラス玉に霧がこめられたものである。
 もちろん、追内に見覚えのあるものではなかった。
「し、知らない」
 慌てて追内は首を横に振る。そのまま、言葉がつっかえながらも、今に至る説明をした。
「普通に電車に乗ったら、えっと訳のわからないやつしか乗ってなくて、そいつから逃げるために降りたら、ここだったんだ」
 しどろもどろの、整合性もない説明だった。が、福来は一部が気になったようだった。
「訳のわからないやつ?」
「年寄りだった。それで」
 説明の途中でぱらりと、上から土塊が落ちてきた。
 はっとした福来が、フーと呼んだ異国の女性に顔を向ける。その直後、あの騎士が三人の上から勢いよく落ちてきた。
 今度は追内も自力で避けた。つもりだったが、少女と彼の頭上には光の紐で編み込まれたネットが貼られ、騎士の攻撃が阻められている。
「マスター! ご無事ですか」
 異国の女性――フーはぎりぎりと手に持つ棒を構え、騎士を睨みつけながらも福来の無事を確認する。
「大丈夫! あとごめん、この人ヴァポレの応援じゃなかったわ」
「では敵ですか?」
 女性の問いかけに、福来は一瞬追内を見て、再度フーへ向け直す。
「たぶん違う。巻き込まれただけの一般人よ」
 キリッとした眼差しで言い返す少女に、何か言いたいことがあるような顔をフーはした。が、目の前にいる敵のせいで余裕がないのだろう。
 ぶちぶちぶちと騎士によって光のネットが切られていく。
「マスター! ご指示を」
 フーの呼びかけに福来がスマホを構える。
 少女がスマホ画面の何かを押したところ、フーの周囲の霧が蠢き出した。
 霧は女性の周囲を取り囲み、狼の形の装甲となった。
 より巨大になったフーの鞭が唸る。先程までとは比べ物にならない威力と速さで、騎士の胴体を叩きつけた。
 次いでフーはその場から飛び出し、騎士へと追撃を放とうとする。だが、見切ったと言わんばかりに、騎士もまた素早く回避した。
 第二撃、第三撃は掠るばかりで、最初の攻撃ほどはダメージが与えられていないようだ。
「スキルを使ったけど、やっぱり決め手にはならない。薔薇騎士相手じゃ、フーの攻撃力だと僅かなダメージしか入らない」
 福来のスマホ画面に表示されていたのは、フーのステータスと、敵対する騎士の推測ステータス。
 彼女には相当な焦りがあるのだろう。冷や汗が流れ、顔色が悪い。
 ブツブツと独り言をこぼし、必死になって考えているのが見てとれた。
「このままじゃ、らちがあかない」
 そして福来は覚悟を決めたように、大声を出した。
「一か八かだけど、通行証を割るわ!」
 その宣言の意味は、追内には分からない。だが、フーには通じたようだった。
「しかし、それではマスターの御身が!」
 騎士を相手にするには、明らかな隙であった。それだけ動揺したのか、フーは騎士が繰り出す剣を避け損ね、脇腹にあった装甲を破壊される。
「ぎりぎりで耐えられるかもしれないでしょ。魔霧への耐性はある方よ。異形化しないかもしれない」
 もう隙を作るにはこれしかないの、と悲壮感まで背負った少女の様子に、追内はようやく口を挟んだ。
「異形化って、もしかして、あんな風���なっちまうってことか?」
 追内が指さした先にいたのは薔薇騎士。明らかに胸元が薔薇に寄生された異形だった。
「なるかもしれないし、ならないかもしれない。賭けよ」
「待ってくれ、何か。何か他に手はないのか?」
 追内の中で五年前の出来事がフラッシュバックする。
 あれとは状況が違うが、目の前で人が死ぬかもしれないこの状態が、すでに彼は恐怖でしかなかった。
 追内の過去など知らない福来は、簡単に言い返す。
「あなたが助かるなら、それもいいわ。あなたも、ここに来られるからには召喚の資質があるのだろうけど、今戦力を持ってるのはあたしだけなの」
 だから、と続く少女の言葉を追内は無理矢理遮った。
「素質があるなら、俺がキャラクターを召喚する。ちょっと時間がかかるかもしれないけど」
「でも、この場を変えられるキャラが出るとは限らないでしょ」
 微かな希望を打ち砕くような福来の指摘に、追内はグッと息を詰まらせる。だが、戦闘の合間を縫ってフーが彼を後押しした。
「ですが、一度はやってみる価値があります。僅かとは言え、可能性を試してみるべきです」
「……わかった」
 渋々と頷いた福来に、追内はパッと笑みを浮かべる。そして彼はスマホを取りだした。
「じゃあ、召喚方法教えてくれない?」
 追内の質問に、福来は呆れた表情を浮かべるも親切に説明する。
「ゲームを起動して、オープニングが終われば最初の召喚画面よ。どうせ、あなたもここに来られたなら自動で召喚できるわ」
 追内のスマホにはいつの間にダウンロードとアップデートが完了したのかわからないゲーム「魔霧の城」のアイコンが鎮座している。
 タップし、ゲームを起動した。
 スマホの画面に文字が浮かび上がる。
 そしてマイクが起動したのが分かった。
 恐る恐る追内は画面に記された文章を読み上げる。
「集え魔霧に屠られし英雄 集え魔霧を憎みし英雄
 理不尽に対抗せよ 女王に叛逆せよ 英雄のなり損ないたち」
 その言葉に応じて、ゆっくりと霧が渦巻き、扉の形となっていく。
 扉の出現に騎士は動きを止め、剣を構えより警戒を顕にした。あまりにも隙がなさすぎて、フーもまた動きを止めざるを得ない。
 徐々に扉は実物となり、やがてゆっくりと開いていく。
 扉の向こうに誰かが立っていたが、その奥行きは全く分からない。
 暗闇だけが広がる場所で、誰かが一歩その足を動かした。
 カツンと床が鳴る。
 誰かがその音を聞いた直後に、リズミカルに、楽しそうに駆け出す。
 そして足音とは違う、何かを床に叩くような音も同時にした。
「その名を告げよ」
 最後の一文を読み上げた追内は、扉から現れた男をまじまじと見た。
 そこに立っていたのは、追内よりも若かった。
 日に焼けていない真っ白な肌。薄い唇、整った顔立ち。黒髪は長く後ろに結いでいて、顔に納められた切れ目の紫色はキラキラと輝いている。
 複雑な細工がなされた杖と、一目で高級品だとわかる織物で作られた衣服。
 立ち振る舞いは、年齢にそぐわないほどに堂々としており、いつだったかプレイしたゲームでみたような、高慢な貴族に見えた。
 男は周囲と自分の体を眺め、その次に追内を認識する。
「なるほど、お前が私の主か。なんとも間抜けな顔だ」
 男は堂々と追内を貶す。
 あまりにも滑らかに侮辱されたために、一瞬追内は何を言われたのか分からなかった。
 言い返す間もなく、今度は福来と、フーを男は認識する。特にフーをまじまじと、不躾に見た後に、彼は鼻先で彼女を笑った。
「銀狼の一族か。その装備と見目、王都派遣されたツェツェリの血族だな」
「……なぜ我が血族の装備を知っている」
 人を見下す男の態度に不快感と不信感を隠さないフー。だが、その感情すらどうでもよさそうな雰囲気で、男は理由を述べた。
「北の辺境まで詳細な噂は届いていたさ。面倒かつ意味のない政争に巻き込まれたと思ったがね」
 その説明に、フーは目を見開く。
「北の辺境……その紫の目となると、まさか貴殿は⁉︎」
 男の正体に気づいたフーは、真実を受け入れきれなかったのか。自らを落ち着かせるように、喉元を摩った。
 そして、遂に薔薇騎士に気づいた男は、ニンマリと笑う。
 うずうずと身体を揺らし、浮き足立ったように一歩一歩と距離を詰めた。
「久しいな、薔薇騎士! ああ、本当に久しぶりだ。こんな、こんな地獄のような魔霧に満ちた場所で出会えるなど、神に感謝してやってもいい!」
 傲慢な口調で、興奮を隠さないほどに早口に告げる。
 だが、騎士は手に持つ剣を男へ向けた。
 それが気に入らなかったのか。男は先程までの笑みをすぐさま消し、今度は無表情で杖を床に何度も叩きつける。
「なぜ剣を私に向ける? ああ、私のことを覚えていないのか。そんな鳥頭に誰がした」
 スッと彼の紫の目が細められ、騎士の胸元に寄生している薔薇に向けられた。
「なるほど、理性をなくす狂火の文様か。なんとまぁ、無粋な魔術を受けているんだか……女王陛下の薔薇騎士が聞いて呆れる」
 これではただの犬ではないか、とうんざりとした口調で男は告げた。その瞬間、侮蔑を感じ取った騎士が攻撃を仕掛ける。
 パチンと男は指を鳴らした。
 その直後に彼の背後の霧から、いくつもの長銃が列を成して現れる。
「放て!」
 男の号令に合わせていくつもの銃弾の雨が降り注いだ。
 騎士の立っていた場所の床が細かく砕けていく。
 霧だけではない土煙が周囲を覆う。
 ばちばちばちと響く振動と衝撃に、フーだけではなく、離れた場所にいたはずの福来や追内ですら耳を塞いだ。
 前列が放ち終わり、一糸乱れぬ動きで、次の小銃から弾丸が放たれる。
 一度、二度、三度、四度……と繰り返すこと十回の破裂音が響いたところで、男は手を挙げた。
 土煙が晴れた後でも、騎士は立っていた。だが、胸元にあった赤薔薇の花弁は砕け散り、その胸部は露出している。
 そこには黒と赤の薔薇を模した紋様が記されていた。
「狂火の文様は、女王陛下に賜ったものか。くだらん執着を捨てればよかったものを」
 男の変わらない温度に、騎士は怒りを顕にする。
――AAAAAAAAAAAAAAA
 雄叫びとともに騎士が剣を構え、振るう。
 先程までフーが相手にしていた速さとは桁違いになっている。
 それを男は杖を一度ついて地面から鎖を生やし、呆気なく止めた。
「この駄犬め。かつての主に二度も剣を向けるとは、躾がなってないな」
 傲慢とも言えそうな言葉遣いではあったが、男は圧倒的な力を持ってしてこの場に立っていた。
 先程までの絶体絶命のピンチから大逆転していることに、福来は信じられないようなものを見ている。
 対し追内は、自身のスマホ画面に出ている召喚したキャラクターのステータス画面を凝視していた。そこに記されていたのは、補助系スキルの説明。つまり、これだけの攻撃力を持ちながらも、この男の本領発揮は全く別の部分なのだ。
 ごくりと追内は唾を飲み込む。
 震える指で、スマホ画面に映し出されるスキル使用のボタンをタップした。
 パキンと何かが割れた。
 いや、違う。追内の背後で、霧からさまざまな金属の板が生み出され、複雑に重なり合い、奇妙な形の鎧となっていったのだ。
「――ヒッ」
 追内の側にいた福来が怯えとともに後ずさる。フーが騎士から離れ、追内と少女の間に立った。
「おや、それを使うのか」
 騎士を固定したまま、男は追内を見つめる。男の表情に浮かぶ感情は喜色へと変化しており、再び機嫌が直ったようだった。
「なるほど、思っていた以上に魔霧への耐性が高いようだな。これは幸運だ、ありがたい」
 パチンと金属の留め具が嵌められた音がした。
 スマホを持ったまま、追内が自分の足元を見ると、金属の拘束具が足に取り付けられていた。
 それを認識したが故に「あ?」と間抜けな声が追内の口から出る。
「大丈夫だ、主。これは散々、目の前にいるあの薔薇騎士で試したものだから、改良はしっかりしているさ。さぁ次は腕、そして顔だ」
 続く台詞に、握られていたスマホを男に取られ、拘束具が足につけられる。
 続けて、口元にも何かが取り付けられた。
 ガチガチに拘束されて、身動きができないままに視線が上がる。
 奇妙な器具が取り付けられた追内の姿は、一見すると蜘蛛と蟷螂が足されたキメラのようなものだった。
 腰から下は八本の金属の足が取り付けられており、重心を取るためか本来の彼の足が固定されて腹の位置にある。
 上半身は前屈みになっており、両手は巨大な鎌が取り付けられていた。
 そして顔につけられたのはペストマスクのような何か。
 ガラスのレンズがきらりと光り、その奥で本来の黒からエメラルドグリーンに染まってしまった追内の目が、覗いている。
 蜘蛛のような足のうち一本が動いた。
 関節部から蒸気のように霧が溢れ出る。
 追内が呼吸をするたびに、ペストマスクの嘴のような場所から白い煙が上っていた。
「思うがままに暴れてみるんだ、主。何も考えず、屠ればいい。魔霧の意思のままに、聞こえるままに」
 男の行けという言葉に従うかのように――マスターであるはずの追内を下僕のように操り、鎖で固定されていた女王の薔薇騎士へとけし掛ける。
 その直後に騎士を拘束していた鎖は解かれ、薔薇騎士の抱いた剣が真横に振られた。
 鼓膜を切り裂くような、不快な金属音がギギギと響く。
 フーと福来は、耳を塞いだ。
 だが、男は不快な表情すら浮かべずに、二体の戦いを眺める。
 薔薇騎士の剣が、追内の鎌とぶつかりあった。
 だが二本足である薔薇騎士は、八本の金属の足を持つ追内に比べればそのバランスが崩れやすい。
 戦闘慣れしているからこそ、力比べには持ち込まなかった。
 騎士は早々にその態勢を整えるために後退する。
 それを許そうとはせずに、力一杯、追内はつけられた足で地面を踏みしめた。
 石畳が砕け、破片が周囲に飛び散る。
 その圧は風となって霧を動かした。が、それでも薔薇騎士のマントの一部が地面に縫い留められるだけに終わる。
 対し薔薇騎士はこれまでの力任せの動きではなく、明確に一対一の、暴れるだけの戦闘から流れるような美しい剣技へと動きを変える。
 結果、あっさりと騎士はマントを切り裂いて脱出した。
 まだ余力があるのかと、内心で追内は舌打ちをする。もちろんその動きに素人の彼が追いつけるわけもない。
 足と腕を使っての防御一辺倒へと追い込まれる。
 騎士の剣は奇妙な鎧を貫くことはできなかったが、それでも手足の痺れを追内にもたらした。
 踏み込まれ、鎧の隙間から胸を貫かれそうになる追内。
 その動きを待っていたかのように、地面から生えた鎖が両者を固定した。
 追内も薔薇騎士も、突然の出来事に驚きが隠せない。
 戦闘を眺めることしかできなかった福来とフーもまた、呆然としたまま棒立ちしている。
「ご苦労、主」
 その中で、パチパチパチとやる気のない、ゆっくりとした拍手をしながらも、男は追内と騎士の側にやってきた。
「この駄犬の攻守は優れてすぎていた。私でさえ、先程の拘束でも近づけば切られただろう」
 カツカツと靴底で鳴らし、両者の間に立つ男。言動からするとどうも、この状況を狙っていたらしい。
 離している間に彼の手に握る杖が光り輝く。
「さて、その狂火の文様を失えば、少しは話が分かる犬になるだろう。さっさと目を覚ませ、ニール・ホルスター」
 ガンッと力一杯、杖が女王の薔薇騎士――ニール・ホルスターと呼ばれた異形の胸元にぶつけられる。
 バチバチと男の持つ杖と、文様の間に火花が散った。
――AAAAAAAAAAAAAAA
 騎士が叫ぶ。だが男は手加減することなく、火花を散らし続ける。やがて鎧に描かれていた黒と赤の薔薇の紋様が消え去った。
――AAAAAあああああああああああぁぁ。
 徐々に悲鳴の声が化け物じみた、人間とは到底思えないものから、確かに人間の声帯から発せられたものに変化していく。
――ああああぁぁぁぁ……あいつら、あいつらは許さない、許せない。
 そして叫びはやがて言葉となり、意味を込められ、最終的に呪詛となる。
「許してやるものか、魔術師ども!」
 頭を振った騎士、その鎧の頭部が砕ける。
 そこから現れたのは淡い金髪をポニーテールにした、青白い肌の男だった。だが、その顔の至る所に薔薇の根が蔓延り、葉と蕾が這っている。
 死人のように白い肌とは対照的にエメラルドグリーンの目だけが、爛々と生気を主張していた。
「なぜだ、なぜ貴様が魔術師どもの味方をする!」
 騎士の理性がようやく男の存在を認識した。
 すぐ側ににいる追内へは目を向けず、彼らを拘束し続ける謎の男に向かって呪詛を吐く。
「女王陛下への忠義はどうした、魔霧の辺境伯!」
 ようやく男の正体が分かった。
 しかし魔霧の辺境伯と呼ばれた男は、ニンマリと笑いながら躊躇なくその手に収めた杖でニールの顔を殴る。
 あまりの勢いに、目の前で見ていた追内はビクリと震える。
「おやおや、久しぶりに会ったというのに随分な態度だ。偉くなったものだな、ニール」
 殴られて呆然とした騎士は、未だ現状が飲み込めていない。
 遠くにいる女性二人も同様だ。
 だが、近くで全てを見ていた追内だけは、形だけでも口元を歪めていた男の目が、少しも笑っていなかったことに気づいたのだった。
 なおも男――魔霧の辺境伯は、薔薇の騎士――ニールの顔を殴り続ける。
「女王陛下を守る近衛騎士ともあろう者が、異形化とは笑えない。お前を推薦した私の立場もない。実に愚かだ」
「わ、私は」
 殴られ続けながらも、うわ言のように何かを言おうとしたニール。だが、魔霧の辺境伯は聞こうとはしない。
「言い訳などいらない。そんなものは何の意味もない」
 さらに殴り続ける男に、追内は躊躇いながらも「お、おい」と声を掛ける。
「何かね……この駄犬への躾を止めるほどの価値がある内容か?」
「その辺で終われよ。そんなに殴ってたら、死んじまう」
「死ぬ? 構わんだろう。これは女王陛下を守れなかった愚か者だ」
 あっさりと言い放った内容に、追内は食ってかかる。
「あんた、人の命をなんだと思ってんだ!」
 未だニールと同じく鎖で押さえつけられたままだが、それでも追内は持てる力で動き出そうと試みた。
 ギリギリと拘束していた鎖が引っ張られ、歪み始める。
 その様子を見た魔霧の辺境伯は、やれやれと肩を竦め、ぱちんと指を鳴らした。途端に、追内が身につけていた奇妙な鎧が霧となって消える。ついでに彼を拘束していた鎖もまた消え失せた。
 おわっと叫びながら、再び床に倒れた追内の上に、男はスマホを投げつけた。
「勘違いするな、主。これはもう人ではない。異形になっても理性を保てたのは賞賛するが、それが仇となったのだろう。憐れんだ女王陛下は、苦しまないようにこれに狂火の文様を授けた」
 慈悲を掛けるのなら殺すべきだったがな、と続く魔霧の辺境伯の言葉。彼の視線の先には、未だ呆然としていたニールがいる。
「じゃあ、なんで文様を消したんだ! 生かすつもりがないのなら、わざわざ消すことはなかったじゃないか」
 起き上がった追内の噛み付きに、男は目を少しだけ泳がした。
 しかしガチリと奥歯が鳴らされると、短くはっきりとした言い方で返す。
「自覚だ、罪の自覚」
 先程までのどこか飄々とした物言いではない。喜怒どころではない激情を内に秘めながらも、必死にそれを隠した声色。
「王都を守れなかった、女王陛下を守れなかった、馬鹿な男に罪を自覚させるためだ!」
 魔霧の辺境伯は、持っていた杖をさらに強く握り込んだ。そして高く腕を持ち上げる。
 未だ鎖で拘束されたままのニールは、ゆっくりと辺境伯へとその視線を向け直した。
 追内は再び男が手をあげようとしたのを止めようと動き出す。
 その直後、美しい歌唱が駅のホームに響いた。
 歌が聴こえた瞬間に、魔霧の辺境伯の動きが止まり、ニールの目に光が戻ったのを追内は見ていた。
「……へいか……陛下、女王陛下!」
 徐々に力強く言葉を発するニールは、力強く拘束している鎖を引きずり壊す。
 魔霧の辺境伯もまた、ニールの変化に気づいたのか。追内を連れて福来たちの元に撤退する。
「な、なに? 何が起きているの?」
 混乱する福良に、フーが緊張した面持ちで告げた。
「これは魔霧の女王の歌でしょう。あの方が薔薇騎士を呼んでいるのです」
「ラスボス登場ってこと?」
「……登場だけで終わってくれれば良いのですが」
 ちらりとフーは魔霧の辺境伯に視線を向ける。
 男はその紫の目をニールに向けたままだ。過度な緊張もしていなければ、呼吸が荒くもなっていない。
 彼は先程まで見えた激情を綺麗に隠し、胡乱な雰囲気を纏ったまま、自らが生み出した鎖が薔薇騎士に粉々にされていくのを眺めていた。
「陛下、今戻ります。ああ、悲しまないでください。苦しまないでください。いつ��って、あなたの騎士は側におります」
 うっとりとしたニールは、自由になった両手両足を広げる。青白い肌が少しだけ色づいたようにも見えた。
「あなたの敵を、あなたの憂いを、あなたの悲しみをきっと無くしてみせます。ですが、ああ、ですが、今だけはあれらを置いて、あなたの側に戻りましょう」
 自らを抱きしめる薔薇騎士の姿が変わっていく。
「――ッ」
「――ヒ」
 福来と、それまで黙っていた追内は、その変化に息を呑む。
 騎士ニールの足から、薔薇の蔦が絡まり蜘蛛の足のように生えた。
 それは先程まで追内は身につけた金属の足と似たような形だった。が、追内のが取り付けられたものだったの対し、騎士の足元から寄生した薔薇が生えてくる光景は、グロテスクとしか言いようがない。
 そのまま薔薇騎士は四人を振り返ることなく、跳躍する。
 まさに蜘蛛と同じ動きだった。軽やかに、けれど簡単に土へ足をめり込ませながら、天井や壁を伝いどこかへ消える。
 薔薇騎士の姿が消えると、歌唱が遠のいていく。
 細く、美しい旋律を奏でた女性の声も聴こえなくなった頃、ようやく福来は終わったのだと思えた。
「マスター!」
 安堵のあまり、足から力が抜けたのか。しゃがみこんだ福来に焦ったフーが、彼女を抱え込んだ。
「大丈夫か? どこか怪我したとかないか?」
 追内も心配して、彼女の体をざっとではあるが観察する。見ている限りでは、擦り傷はあっても大きな怪我はなさそうだった。
「……大丈夫。あと、ありがと」
「何が?」
「一発逆転のキャラ召喚。ファインプレーだったわ」
「……ああ」
 そのことか、と追内は内心で思った。彼自身は、偶然でしかなく大した活躍とは思っていなかったのだが、福来は違ったらしい。
「単体で薔薇騎士に対抗できるとか、壊れ性能すぎるわよ。しかも召喚主への強化もできるなんて……でも、これで薔薇騎士攻略が楽になるわ」
 やったわね、と笑いながら告げる福来。だが、彼女のキャラであるフーは浮かない顔をする。
「マスター、油断しないでください」
「フー」
「確かに彼の戦力は魅力的です。ですが、あの魔霧の辺境伯という人物は魔霧研究の第一人者。翡翠の魔術師と並ぶ、いえ、あの魔術師よりも遥かに危険な研究者です」
「翡翠の魔術師って、鷹崎さんのことよね? あの人確か、王国の中でも魔霧研究の専門家だったって」
 つらつらと紡がれる女性二人の会話。
 その内容についていけない追内は、自らが召喚したキャラを改めて見た。
 魔霧の辺境伯と呼ばれた男は、三人の様子を気にするそぶりもなく、あの騎士が消えていった方向を眺めている。
 何か声をかけようと思った追内だが、どう声をかけていいのかも分からない。
 いや、そもそも彼の名前さえ知らないことに今更気づいた。召喚のときにも、スキル使用のときですら、スマホの画面に彼の名前は書かれていなかった気がする。
「あー、えっと、その」
 適当すぎる呼びかけをしながらも、追内は男の背後に近寄った。すると彼は振り向いて、主と呼ぶ。
「私に何の用だ?」
「その、あんたの名前って」
 ああ、と納得したような声が男から発せられた。
 男は身なりを軽く整えると、カツンと杖を床につける。改めて、その名前を告げようとしたのだが、ピクリと男の眉が顰められた。
 ホーム内で電車到着のメロディが鳴り響く。
 線路をガタガタと鳴らし、風で霧を吹き飛ばしながらも、四人の前に電車が到着した。
 ドアから複数人が武装して出てくる。だが、その最前線にいたのは、非武装の若い男だった。彼だけは木製の、宝石のような装飾をつけた杖を手にしている。
 武装した面々は福来とフーへと歩みを進め、若い男は丸メガネの位置をかちゃりと直しながらも、追内たちの方へ近づく。
 だが若い男は追内を通り過ぎ、魔霧の辺境伯と呼ばれた人物と相対する。
 髪の根本は白髪で、毛先は黒い。若いと評したが、もしかしたら歳はもっと上なのかもしれない。だが、肌艶の良さは若者のそれだった。
「……召喚されたのは貴公でしたか」
 丁寧な言葉使いではあるが、冷え冷えとした雰囲気をもっていた。その態度を当然と受け止めた魔霧の辺境伯は、せせら笑って挨拶をした。
「久しいな、翡翠の魔術師」
 辺境伯は片手を顎に置き、わざとらしく若い男を上から下まで眺める。
 上下ともにモノトーン調のシャツとズボン。羽織っている春物コートの前は開けられており、全体的にゆったりとした服装なのが見て取れる。
 辺境伯は現代服の男へ、嫌味を隠さずに問いかけた。
「ところで、そのふざけた姿はなんだ?」
 若い男は手に持つ杖を魔霧の辺境伯に向けて、言い返した。
「これが、この世界の服装なのですよ、デューリュ・ソン・ハルバッハ卿」
 辺境伯と魔術師の両者ともに、一触即発の空気を醸し出す。
 その様子に、名前が分かったのはいいが、また面倒な事態になったのだと追内は悟った。
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hegotthesun · 1 month
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『ドギーアンドバニー:後篇』
~追うものと追われるもの~
<前篇|中篇:新古生代/新中生代|後篇>
『昔語ル猫ノ唄』1月5日, 2019年
唐突に過去を振り返りますと、作曲を開始したのは2000年(13歳)からですが、音楽素材ブログの『レオナル堂』を公開したのは2007年3月~2008年4月頃までの僅かな期間でした。
その間に就職して仕事を優先するために閉鎖しましたが、今思えば残して置けば良かったと猛烈に後悔中であります。 「音楽で人に良く思われたいとか、音楽を積極的に人に聴かせたいとは、もう考えが及んでおりませんが、音楽の楽しさを人生から除外したくありません」という内容の文面をネットで拝読して妙に納得した今日この頃です。
『島根観光』11月23日, 2018年
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今回こそは家族との最後の旅行になるだろうということで島根県まで赴きました。
左の写真はスサノオが祭神の八重垣神社。右は国津神の代表格オオクニヌシ(恵比寿の父神)が祭られる出雲大社の神楽殿です。
神楽殿では神主による祝詞の奏上と、巫女による舞の奉納を拝見しました。
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出雲大社参拝の三日後。自宅付近で複数のカラスが尋常じゃない鳴き声で騒いでいるので表に出ると、タカが数十羽のカラスの群れと対峙しておりました。
猛禽類は鋭い爪を持ち、カラスより速く高く飛べるので、数十羽とカラスが集まっても太刀打ちできず膠着状態になったのでしょう。
数分後、タカは人質のカラスを解放して飛び去りましたが、解放されたカラス君はしばらく呆然自失としていました。
『広島観光』4月2日, 2017年
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年老いた親の付き添いで広島の厳島(宮島)まで赴きました。
特に好きでもない旅行にわざわざ同行し始めたのは、老いた親との思い出を少しでも残しておきたいと考えてのことでしたが、母の膝関節の状態も芳しくないので当分の間は旅行も控えるでしょう。
初めて旅行に同行したのは私が16歳の時でした。その頃、母は還暦を迎えようとしていたので、悔いのないように思い出を残そうと考えた次第でした。
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『井の蛙、天を仰ぐこと能わず』4月2日, 2015年
勤務先の調理場ではコックコートではなくエプロンを着用していますが、少し困った事態が往々にして発生します。
それは食材の買い出しの際、ご婦人方にスーパーの店員と間違えられて頻繁に声を掛けられることに他なりません。
お目当ての商品がどこに置いてあるのかという問いかけに、毎度のように「店員ではありません」と返答しなければならないのは非常に面倒であります。
なので、いっそのことスーパーのどこに何があるのか把握して、懇切丁寧に教えたいと思う今日この頃です。
『生き残ったのは俺たちだけらしい』4月1日, 2015年
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過去は過ぎ去りもうない。未来は来たらずまだない。
ならば精一杯、今この瞬間を生きるんだ。
『汝、己の手を穢すべからず』3月18日, 2015年
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『懇親会』12月28日, 2014年
スタジオセッション仲間の青年と、40代女性ドラマーの間で執り行われた懇親会に招かれました。
どうやら以前ドラム担当だった上海からの留学生Y君はカプコンに就職できたようです。
R&B系のベース演奏を嗜む三菱重工の社員さんとセッションしたこともありましたが、Y君と一緒に演奏したら面白い化学反応があったのではと考えたりする次第です。
楽しい時は過ぎるのが早い。そんな愉快な一日になりました。
『レタスの収穫』12月22日, 2014年
職場に設置された水耕栽培器で育てたレタスの収穫を執り行いました。
率直な感想を言うと業務スーパーで購入した方が早いと思うのですが、水耕栽培器を使用することで従業員が一丸となって小さな命を育てる優しい心が育まれたのではないでしょうか。
『君と歩いた道』10月21日, 2014年
飼い犬のカナが静かに息を引き取りました。
亡くなる前日の夜、何かを訴えかけるように私の隣に来て横たわっていました。
晩年は癌との闘病生活になりましたが、痛みに耐えてよく頑張ってくれました。
思い出をありがとうな!
どうか安らかに。親愛なるカナ。
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『記録に残らない記憶』10月17日, 2014年
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どうぶつの森でフレンドと親睦を深めました。
ちょっとしたハーレム状態に恐縮しきりの村長でしたとさ。
私以外の3名の内の2名は姉妹で、当初は姉とフレンドになり遊んでいましたが「妹もまぜてやってくれ」と頼まれて妹さんも参加。
それも束の間「ちょっと離席するからその間、妹を頼む!」と妹さんのお相手をさせていただくことになりました。
他人の村で走り回って花を散らす天真爛漫な姉と比較して、しっかりとした礼儀正しい妹さんでありました。
戻って来た姉に「どうだうちの妹は。いい子じゃろ?」と聞かれましたが、同意せざるを得ませんでした。
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楳図かずお氏を彷彿とさせるマリンスーツをいただきました。
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この直後に通信エラーが起きて昆虫採集のデータは飛んでしまいましたが、大切な思い出までは決して消えません。
■Ghost of Tsushima ─対馬の亡霊─
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このゲームの着想は、1274年の元寇(モンゴル帝国の日本侵攻)に際して、長崎の対馬に来着したモンゴル帝国軍3万人を乗せた艦隊より1,000人以上が対馬に上陸して蹂躙を始め、それに対して80余騎の武士が応戦したものの全滅したという史実が基になっている。
以下、ゲーム内での設定であります。
文永(十三世紀後半)、モンゴル帝国は東方世界の征服を目論み、立ち塞がる総ての国を蹂躙していた。東の果て、日本に侵攻すべく編成されたモンゴル帝国軍の大船団を率いるのは、冷酷にして狡猾な智将"コトゥン・ハーン"だった。ハーンは、侵攻の足掛かりとして対馬に上陸する。これを防ぐべく集結した対馬の武士団は、初めて見るモンゴル帝国軍の兵略によって初戦で壊滅。島は忽ち侵略の炎に包まれる。だがしかし、かろうじて生き延びた一人の武士がいた。 "境井 仁"(さかい じん) 仁は、境井家の最後の生き残りとして、喩え侍の道に反した戦い方に手を染めることになっても対馬の民を守ろうと決意する。冥府から蘇った者「冥人(くろうど)」として、あらゆる手段を使って故郷を敵の手から取り戻す為に。 「民を守ること。己を守れぬ者らを」
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■チンギス・ハン|Wikipedia
モンゴル帝国の初代皇帝チンギス・ハンについて、このような逸話がある。
ある日のこと、チンギス・ハンは重臣の一人である"ボオルチュ・ノヤン"に「男として最大の快楽は何か」と問いかけた。 「春の日に、逞しい馬に跨り、手に鷹を据えて野原に赴き、鷹が飛鳥に一撃を加えるのを見ることであります」と"ボオルチュ・ノヤン"は無難な返答をした。 チンギスが他の将軍"ボロウル"にも同じことを問うと同じように答えた。 するとチンギスは「否、違う」と言い出した。
「男たる者の最大の快楽は、敵を撃滅し、これをまっしぐらに駆逐し、その所有する財物を奪い、その親しい人々が嘆き悲しむ姿を眺めながら、その敵の妻と娘を犯すことにある」と答えたのだ。 ("A. ドーソン"著『モンゴル帝国史』)
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まったくもってさっぱりよく解せない考えのリーダーを持ったボオルチュ・ノヤンとボロウルに深く同情します。
ちなみに人類史において、この世で最も子孫を多く残した人物はチンギス・ハンなのだとか。
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■LiSA - "紅蓮華"|YouTube
本当の強さと、本当の優しさは同質のものだ。
優しさだけでは守るべきものを守れないし、強さだけではそれを正しく行使できるとは限らない。
だから両方そろって初めて偽善ではなく善になる。
──だから僕は優しくなれない。
守るべきものの為に、僕は強くならなくてはならない。
■『紅蓮華《鬼滅の刃》主題歌』歌詞|歌ネット
Nirvanaを彷彿とさせるドロップDチューニングのパワーコードが印象的な楽曲。
ちなみに「紅蓮華」をローマ字にすると"Gurenge"になりますが、どことなく"Grunge"(グランジ)のスペルに似ていることに気付かされます。
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11歳の頃に、週刊ファミ通を読んで興味を持ったニンテンドー64『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を衝動買いして大いにハマり、後にゲームキューブ移植版で追加されたハードモード(マップの構造と敵の配置が変化)を一切の攻略情報を参考にせずクリアしようとしましたが、後半の難所「闇の神殿」の一箇所だけ、仕掛けの解除方法を発見できずにやむを得なくネットの攻略方法を確認したのが今にしては悔やまれます。
▽『ゼルダの伝説 時のオカリナ』あらすじ ハイラル王国に広がる深き森には“コキリ族”という子供のまま永遠に年を取らない代わりに、森から出ると死んでしまう種族が住んでいた。 主人公の“リンク”はコキリ族として育ったが、ある日に森の守護神デクの樹よりハイラルの危機と、これからハイラル城に向かい、そこでハイラルの運命を左右する神に選ばれし姫に出会うことを告げられる。 斯くして、時さえも越える冒険の旅は始まった。 幼馴染の少女“サリア”は、リンクを大切な友達と思う一方で、自分とリンクがどこか違っており、やがて別れの時がやってくることを察知していたようだ。 森の住民にさとられないように森を後にしようとしたリンクだったが、出口の手前にある吊り橋の上でサリアが待ち伏せていた。そこでリンクは声を掛けれ、オカリナを手渡された。 「オカリナを吹いて、思い出したら帰って来てね」 故郷を離れたリンクが初めて訪れたハイラル城下町で出会う少女の“マロン”は、ハイラル平原の中央に位置する牧場の一人娘だ。 父親と牧場を切り盛りしており、亡き母に代わって少々だらしがない父親を支えるしっかり者だが、いつか白馬に乗った王子様が迎えに来てくれると思っていたり、密かに夢見がちなところもある。 歌が大好きで、仔馬の“エポナ”を可愛がりながら、幼い頃に母から教わった唄をよく歌っている。 ■Zelda: Ocarina of Time Medley (Lon Lon Ranch, Market, Horse Race) | YouTube ***
幼馴染や救出した各国の姫君の心をわりと射止めるような気がしないでもないわりに、自分の功績を誰に告げて自慢するわけでもなく、颯爽と愛馬"エポナ"に跨り駆け去るリンクは、僕にとって永遠の憧れであり、英雄であり続けるのでしょう。🏇
「正しいことってどんなこと? 正しいことをすると……みんな喜ぶのかな」 「君の友達ってどんな人? その友達は君のことを友達と思っているのかな」 「君の幸せってどんなこと? 君の幸せはみんなも幸せになるのかな」 「君の本当の顔はどんな顔? お面の下の顔が本当の顔なのかな」 「誰もいなくなったな、鬼ごっこ。そうだ鬼ごっこがいい。鬼は逃げるだけだ。いいな」 (『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』任天堂, 2000年)
■ドラゴンクエストⅢ ゾーマ戦|YouTube
RPGのラスボス戦のBGMを大きく分けると、勇者視点の勇敢な曲か、魔王視点の禍々しい曲のどちらかが多数のようです。
『ドラクエ3』のラスボス戦曲は、勇者視点と魔王視点のテーマが交互に入れ替わる当時としては斬新な構成。
流石は発想のレベルが違う!
そういえば小3の頃に友達と情報交換しながら攻略本なしでゾーマ城まで進行したものの、途中で無限ループする廊下の突破方法が分からずに中断。その数年後にふと未攻略だったことを思い出し、ネットで攻略サイトを参考にしながら一人でクリアした悲しい思い出があります。
『東京観光』2月4日, 2012年
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大都市東京に行くの巻。
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「龍は一寸にして昇天の気あり」
この諺は、龍の子供は僅か一寸ほどの大きさの時から天に昇ろうとする気概があることを言い表しています。
――時は2012年2月4日。単身では初めて東京まで赴くことになりました。
まずは“東京駅”に降り立ち、毎朝欠かさず“皇居”を周回しているであろう“走者”に見守られながら、“日本橋”から頭上を仰ぎ見て実に機能的なことに感嘆の念を禁じ得ず、“六本木”の“森美術館”では外連味《けれんみ》のない“前衛的な芸術”を鑑賞して一生懸命に理解したふりをしつつも、“御茶ノ水”の楽器店でギターの試奏をして“親切な店員”に「アッシュ材は音の輪郭が明瞭で立ち上がりが早い」と懇切丁寧に教わり、“渋谷”では“忠犬ハチ公”のしっぽが思いのほか太いことに意表を突かれ、さり気なく“モヤイ像”の存在感が著しく欠如していることに落胆し、“新宿2丁目”では奇天烈な内装の“ライブハウス”で奇を衒った生演奏を拝聴した上で“浅草園芸ホール”では絶滅を危惧される“江戸弁の落語”を直々に堪能できました。“浅草”の大通りにある蕎麦屋で食した蕎麦が一杯1,000円もすることに驚愕しながら表に出ると、漫画『ドラゴンボールZ』に登場する“フリーザ”の恰好に扮した一団が大通りを颯爽と駆け抜けて行きましたが、“秋葉原”から徒歩で来たのでしょうか。大変ご苦労なことであります。
さらば大都市“東京”よ。願わくば、また会おう。
『一家団欒』8月17日, 2011年
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盆休みを利用して某府で会社員(SE)として勤める兄上が実家に帰省しました。写真に写っているのは飼い犬のカナと兄上の足の裏。
私と同じく兄上は学生の頃から授業と宿題以外の勉強はせず、放課後は数時間にわたり友達とスーファミのRPGに興じておりましたが、塾に通う児童よりも成績が良好で学年トップクラスの成績を維持し、習字を習う児童よりも達筆で習字の学校代表に選出され、高校の頃は情報処理のテストで100点を取り、計算技術大会で入賞を果たし、スポーツに興味がないのにマラソンのアンカーに選出され、実家を出てからは某府の理系大学を首席で卒業し、今も府内で会社員として勤められております。
子供の頃から「兄が自分と同じ年齢だった頃、兄はもっと身体能力や知識があったはずだ」「今の兄と同じ年齢になっても、どの分野も追いつくことは不可能だ」と思い悩むことも多々ありました。
そんな小学生の頃に「実は自我があるのは自分だけで、他の人々は自我もない機械に過ぎず、自分は地球という舞台で一人芝居を続ける滑稽な道化に過ぎないのかも知れない」という話を冗談半分で兄に打ち明けたら「同じことを考えたことがある」と真剣に答えてくれたことがありました。
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SEの年収は企業規模により左右されます。100〜1,000人未満の企業の平均年収は610万円。1,000人以上の企業規模の平均年収は790万円。SEの年収は企業規模が大きいほど上昇します。
ちなみにWikipediaによるとシステムエンジニアとは日本のIT業界における特殊な体制から生じた和製英語で、国際的にはソフトウェアエンジニア、ソフトウェア開発者、プログラマー、ハードウェア技術者などの表記が正しいとのことです。
飛鳥時代
弥生時代
縄文時代
中生代
古生代
古生代は、約5億4100万 - 約2億5190万年前まで。「古生代」「中生代」「新生代」に分かれる地質時代の大きな区分の一つ。先カンブリア時代の後に相当します。無脊椎動物の繁栄から恐竜の繁栄した中生代の前までの期間を指します。
カンブリア紀:基底年代541
カンブリア紀(約5億4100万年前)に、様々な既存の生物が急激に増加しました。これを「カンブリア爆発」と呼びます。この時代の生物のほとんどは海洋に生息しており、殻や外骨格で身を固めていました。海底の砂の下を住みかにしたり、海中を泳ぎ回ったりと、様々な種類の生物がいました。腕足動物や三葉虫は最も一般的な生物で、新たな分類として脊椎動物の無顎類も誕生しました。
オパビニアはカンブリア紀に生息したハサミ状の吻(ふん。口あるいはその周辺から突出している部位)を持つ古生物。かつてはその異質な姿により、「奇妙奇天烈動物」の代表例として分類群には収まらない未詳化石として疑問視されました。後に研究が進み、アノマロカリスなどのラディオドンタ類、ケリグマケラ、パンブデルリオンとともに、基盤的な節足動物として認められるようになりました。
ヒトの持つ恐怖心という感情は、すでに魚類の頃より脳機能として天敵から逃れるためにありました。その後、哺乳類より前頭葉が発達して理性(欲望を���える働き)が生まれました。哺乳類は群れを形成して生活を送るため、前頭葉で様々な欲望を抑え込みます。しかし、生きるために必要な欲望を抑えるためにヒトの精神は蝕まれ、精神疾患を発症するリスクが高まる傾向にあります。一方の本能だけで生きる爬虫類までの脊椎動物には、まだ前頭葉がなく本能だけで生きています。
魚類から哺乳類に進化した今も、カンブリア紀の頃と変わらず日本人は魚を生で食べます。
オルドビス紀:基底年代485.4
オルドビス紀(約4億8540万年前)は、顕生代(肉眼で見える生物が生息した時代)の5大量絶滅事変の一つにあたる大量絶滅により終焉を迎えました。このオルドビス紀末の絶滅事変は、絶滅した属の割合で見ればペルム紀末の大量絶滅に次ぐ大規模なもので、海生多細胞生物の科の22%、属の49%が絶滅し、腕足類やコケムシ類も大打撃を受けました。その他にも三葉虫、ウミリンゴ、サンゴ類、フデイシ、コノドントの多くが淘汰されました。この三葉虫は古生物で最もポピュラーな節足動物で、現代のエビやカブトガニの仲間です。
以上のように、オルドビス紀にすべての生物種の85%が絶滅しましたが、この大量絶滅の原因は現在もはっきりと断定されていません。
脊椎動物としてのヒトの始祖は、顎を持たない魚類の無顎類です。この生物は、口から吸い込んだ水を鰓《えら》でこして、その中のプランクトンを摂って生きていました。そこから無顎類は顎を発達させて、オルドビス紀に初めて顎口類に進化します。顎口類の最も原始的な魚類の板皮類は、全身を覆う甲皮を持った種で、後のデボン紀に絶滅しました。
この板皮類から軟骨魚類と硬骨魚類という二つの群の魚類が現れましたが、そのうち人類の祖先となったのは硬骨魚類です。これら二群の魚類は、今も水中生活に適応しており、その子孫は未だに繁栄しています。
ゲノム解読(遺伝子解析)の結果、人類を含む脊椎動物の起源は、頭索動物の"ナメクジウオ"か、尾索動物の"ホヤ"のいずれかのようです。ナメクジウオは頭と尾の区別がなく、口はあっても顎はなく心臓もありません。このナメクジウオとホヤのどちらが人類の起源と呼べるのかという論争もありましたが、ゲノム解読によってナメクジウオに軍配が上がり、新聞社からも「ナメクジウオが起源」と報道されました。しかしその後「必ずしもナメクジウオが起源とは断言できない」という何とも言えない研究発表がなされたようです。
約5億2千年前の海はエビやカニなどの節足動物が繁栄し、その食物連鎖の頂点にオウムガイが君臨していました。人間(脊椎動物)の祖先ナメクジウオなどの誕生したばかりのか弱い魚類たちは天敵のオウムガイから逃れるために「脳」が発達し、偏桃体が生まれました。
人類を含む脊椎動物の始祖とされるナメクジウオは、体が扁平で細長く柳の葉のような形をしており、体長は通常5cmほど。表皮が透明で脊索や神経管・内臓も透けて見えます。ナメクジウオには眼がありませんが、その代わり神経管のあちこちに光を感じる器官があります。口は腹側にあり触手によって常にふたをされた状態になっています。
餌を食べるときは、触手によって異物を取り除き食べます。咽頭は広く、その壁には多数の穴がぎっしりと並びます。ナメクジウオは、繊毛で水流を起こして植物プランクトンを水流により取り込みます。余分な水は出水孔から出されますが、餌は腸に取り込まれた後に肛門から排泄されます。
植物が地上に進出した頃は、大気中の二酸化炭素濃度は現代の15倍ほどありましたが、その後は急速に低下しました。
シルル紀:基底年代443.8
シルル紀(約4億4380万年前)に至るまで、陸上には昆虫と単細胞生物のみが生息していました。このシルル紀に多くの植物が上陸し、地上での成長を開始しました。この時代の代表的な生物に、陸棲の節足動物や最古の陸上植物があります。食卓によく上がるカニやエビは、この節足動物に分類される昆虫の仲間です。
エビやカニは分類学上の甲殻亜門で、同じ門にはオキアミ、フジツボ、ミジンコ、フナムシ、ダンゴムシなどが含まれます。ダンゴムシの動作は、まず突き当りまで歩行し、触覚が壁に触れたら右に向きを変え直進し、また壁に突き当たると今度は左に方向転換して直進します。そのパターンを繰り返しながら生命活動を存続します。最古のダンゴムシに似た陸上の節足動物に、シルル紀後期に生息したカルバリア類がいます。
シルル紀後期にリグニンという物質を有した植物が登場しました。この植物はリグニンを合成して幹を強化し、光を求めて高く伸びるようになりました。リグニンを分解できる微生物はいなかったので、植物は腐らず地表に蓄えられていきました。
デボン紀:基底年代419.2
デボン紀(4億1920万年前)は、「魚類の時代」としても伝えられます。多種多様な魚類が海中で繁栄し、この時点で顎《あご》と鰓《えら》及び鱗《うろこ》や鰭《ひれ》を魚《さかな》は持っていました。
淡水域では棘魚類が栄えました。同時にサメの仲間のクラドセラケが誕生し、動物は海中から陸上に進出し始めました。また、この頃に両生類が誕生しました。
特にデボン紀に繁栄した原始的な魚類の一つが、体の表面が骨格化した甲冑魚とも呼ぶ板皮類です。中には全長4m以上に及ぶものもいましたが、約4億年前にサメの仲間の軟骨魚類が繁栄するようになると、この板皮類は衰退します。そしてデボン紀後期に起きた大量絶滅により姿を消しました。
この頃の植物は、乾燥した気候にも適応し始め、それまで簡易的だった構造を一転させ、より複雑な構造の植物に変化し始めました。
石炭紀:基底年代358.9
石炭紀(約3億5890万年前)に両生類の陸上進出が始まり、石炭紀後期に爬虫類が誕生しました。この頃に翅の左右の幅が60㎝を超える巨大昆虫オオトンボが現れました。
〝ヤゴ〟は肉食性の水生昆虫。トンボ目の幼虫を指す通称です。語源は成虫のトンボを表す「ヤンマの子」を略して「ヤゴ」と称されたようです。
成虫のトンボは空中の生活に適応した陸生動物ですが、幼虫のヤゴは水中に生息します。不完全変態なので、基本的には成虫とさほど変わらない構造をしているはずで、余計な付属肢がありもせず、翅も小さなものが背面に出ています。しかし、その外見は成虫と大きく異なり、軽やかに空を飛ぶトンボからは想像できない姿形です。ヤゴは肉食で、主に小型の水棲昆虫を食べ、時には小魚の体液を吸うこともあります。
幼虫の頃のヤゴは向かうところ敵なしですが、成虫のトンボになると多くの天敵に捕食される危険にさらされます。
それでも自身の命が燃え尽きる前に、繁殖のために水中から陸上に進出します。
◆小学校高学年・中学生のページ/成虫の生活
オスの生殖口は腹部の末端にありますが、そこから直接メスに精子は渡しません。オスは腹部の基部近くにある副性器に一旦精子を移します。さらに確保されたメスが腹部を折り曲げて、生殖口をオスの副性器にくっつけることによって交尾が成立します。
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トンボは交尾の時、オスとメスが合わさってハート形の体勢になります。交尾時間は種によって異なり、数秒から6時間ほどかかるものもいます。
生物は他の生物を捕食し続けないと生命を維持できません。それでも生体の活動には限界があります。その寿命が尽きる前に、自分の遺伝子のコピーを残す必要があります。
単細胞生物や一部のイソギンチャクなどは細胞分裂で自分自身のコピーを残しますが、節足動物や脊椎動物は交配によってコピーを残します。細胞分裂の場合は交配相手がいなくてもコピーを残せますが、その代わり遺伝子の配列はコピー元と同じなので、特定の気候変動やウイルス感染などの条件を満たすとすぐに絶滅してしまうリスクが伴います。
一方の交配では、両親から50%ずつ遺伝子を受け継ぎます。これにより様々な気候変動に対する耐性や、ウイルス抗体を持つ遺伝子のバリエーションを増やして子孫の生存率を高めることができます。
ちなみにトンボとゴキブリは、地球に突如として出現してから進化しないまま温暖な地域に広く分布し、強靭な生命力で繁栄した昆虫として知られます。また、どの種から進化したのか長らく不明な点も特徴です。
約2億5千万年前から存在したといわれる世界最古の有翅昆虫ゴキブリも、トンボと同じく酸素濃度の影響を受けて初めは60cmほどの大きさだったようです。ゴキブリの胸部には食道下神経節という脚を動かす神経があるので、脳を切断されても生き続けます。まさに初登場にして完成形の生物といえるでしょう。
このゴキブリも食卓によく上がるカニやエビと同じ節足動物です。
殻付きの卵を産む生物が現れたことで、脊椎動物が陸地全体に広がりました。ヒトを始め、陸上の脊椎動物の手と足は、魚類の「胸びれ」と「腹びれ」が進化したものです。
つまり進化次第では「背びれ」や「尻びれ」も手足となり、ヒトは"阿修羅"のように6本腕になっていたのかも知れませんね。
ペルム紀:基底年代298.9
ペルム紀(約2億9890万年前)に棘魚類が絶滅し、両生類・爬虫類・単弓類(哺乳類型爬虫類)が繁栄しました。それと入れ替わりに、三葉虫類とウミサソリ類が絶滅しました。
そうしてペルム紀末に、史上最大とされる地球規模の大量絶滅が起こりました。
◆『天地創造』エンディング|YouTube
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梵我一如
2020年12月、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、宇宙探査機「はやぶさ2」の持ち帰った小惑星リュウグウの砂を分析し、アミノ酸20種類以上を発見。このアミノ酸は46億年前の地球にも存在した。人間の生命の基となる物質が、宇宙由来である可能性を示唆された。
ビッグバンにより宇宙が創られた際の物質で天体は創られ、さらに地球上に海が生まれました。そうして海の中で誕生した生物もまた海に含まれるアミノ酸によって構成されます。
インド哲学《仏教》の「人(我)と宇宙(梵)は同質」という解釈はあながち間違いではないのかも知れませんね。
先カンブリア時代から全ての動植物は、単細胞生物から多細胞生物に進化し、ぞくぞくと自分自身のコピーを増やしました。
つまり人類皆兄弟どころか植物も脊索動物も節足動物も皆一様に血肉・細胞を分けた兄弟と解釈できます。
インド思想《仏教》の梵我一如(ぼんがいちにょ)には、ブラフマン(梵)とアートマン(我)という二つの概念があります。
◆梵(ブラフマン:宇宙全体の原理) ◆我(アートマン:個人の原理) 「梵」とは、自然そのもの、遍在する原理、または真理。 「我」とは、身体の内側にある不変の実体、個人の魂。
このように個の根源であるアートマン(我)に対し、宇宙全体の根源をブラフマン(梵)と呼びます。
東洋思想の礎となったインドの思想は、宗教と哲学の間に明確な境界線はなく、あえて宗教的な表現でブラフマンを表すと「宇宙の創造主」となり、哲学的に言い換えると「全ての原因」と表現できます。
悟り
出家した釈迦は、まず師のもとで修行に励みました。禅での解脱をはかる修定主義でしたが、釈迦は忽ちそれを会得しました。しかし、これだけでは「苦」の解決にはなりませんでした。
「自らで答えを見つけなければいけない」と考えた釈迦は、呼吸制限や断食といった過酷な修行に取り組みます。肉体の苦痛によって精神的解放を得ようとする苦行主義の修行です。この苦行は想像を絶し、手足は枯れ枝のようになり、背骨は浮き上がりました。苦行主義は全く無益なもので、悟りを得るどころか心身が衰えるばかりでしたが、5人の修行仲間ができました。
ある日、釈迦は苦行主義では解決しないと考え始め、修行を放棄して川で身を清めました。今にも力尽きそうな釈迦でしたが、近隣の村の少女からヤギの乳粥を供養されました。心身ともに衰えた釈迦でしたが、乳粥のあまりの美味しさに驚き、気力を回復します。5人の修行仲間は乳粥の供養をほどこされた釈迦を堕落者扱いしました。
しかし、釈迦は菩提樹の下で瞑想し、悟りの境地に至りました。
釈迦は「悟り」を啓きましたが、肝心の「悟り」が何なのかまでは経典に記しませんでした。
「悟り」は言葉で説明したところで、その人自身が実感しないと理解できないと判断したからです。
《西洋哲学》は問題提起したまま解決せず終わるフランス映画のごとく哲学者自身の発狂や自害に終止しましたが、《東洋哲学》は「悟り」の概念という問題解決に至ったのが特徴と言えるでしょう。
釈迦は35歳で悟りを啓き、その後80歳で亡くなるまで《仏教》の教えを説き続けました。
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『運命の赤い糸』5月1日, 2019年
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■令和元年二日目。伊勢神宮で賜った世界一シンプルと名高い御朱印
2019年5月2日(令和元年二日目)。
興味本位で伊勢神宮に初参拝する前日に、数年前まで飼っていた犬が夢に現れました。
目前に件の飼い犬が居ましたが、再会できた喜び以前に鈴緒のような紅白の紐が飼い犬の前足に巻いてあることに気付きました。
不審に思いながら手を伸ばしたら、自分の腕にも同じように紅白の紐が巻き付いていたのでした。
その時、「私が今世でこの犬と出逢ったのも予め"運命の赤い糸"という縁で結ばれていたからだろう」と紐付けて結論付けた次第であります。
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幾度となく飼い犬との意思疎通を試みたが、7割くらいは理解に及ばなかった。
犬は純粋無垢な心でどこまでも飼い主を信頼するから飼うのは荷が重い。
時々「俺はお前が思ってるほど善い奴じゃないんだよ」と言いたくなるが伝えようがない。
でも僕はお前の飼い主になれて嬉しかったよ。
当時12歳の僕は、君に子を産ませ、それを売って金を稼ごうと考えていたけれど、もちろん君はそんな事とは知らずに生まれて来た。
毎日を純粋に生きる君と暮らす中で、僕は自分の傲慢さに気付き、そうして考えを改めた。
僕は君の飼い主になれて幸せだったけど、君は幸せだったのだろうか。
少しでも君を幸せに出来たのならいいのだけど。
今となって言えるのは「生まれて来てくれてありがとう」ということくらいだ。
もう二度と生き物を飼うことはないだろうけど、思い出を沢山ありがとうな!
どうか安らかに。親愛なる"カナ"。
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※思い出のイメージ画像(『ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~』, アイディアファクトリー)
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■ジェリーフィッシュ (feat. ローラーガール) | YouTube
いつの日か、かならず“森羅万象”が無に帰すとしても、この世に生まれ「生きる」ことは決して無為ではないと筆者は確信しております。
君とすごした日々は、君のいないこれからも、かけがえのないものであり続けるのでしょう。
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名刺文学特別審査員賞!
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“今日はありがとう! お待たせしちゃって、ごめんね😢 またあそびにきてね😊”
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■"大道寺知世"《カードキャプターさくら》
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solitude-klang · 2 months
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12ヶ月連続コンセプトワンマンライブ「東京十ニ心中」【八月心中】-イライラする雨-ホラー-愛「」-@青山RizM
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メンデルスゾーンの結婚行進曲と鐘の音
不穏な弦楽器の音と共に幕が開くと今月も板付き
八月の一曲目 ハッピーウェディング
今日もなかなかの整番で亞んちゃんが1ミリも見えなかった(;;)身長デカめな俺でもボーカルが団長だったら誰も見えないところだったので一葵さんの身長に感謝ですw
遠目なので定かでないけど一葵さんはビジュー付きのカチューシャみたいなものを付けていて後ろ髪が扇形に逆立ってた 髪多そう
零夜さんはハーフアップっていうのかな 後ろ髪をお団子みたいにしてて可愛い
零夜さんて頭の上に何かあるの似合う
(言い方)
八月の色は蛍光ピンク
ブラックライト発光の塗料みたいな発色でステージ暗くなるとそれしか見えない
あと4色…?どんな色が足されるのか楽しみになってきた
あなたはきっと浮気してる Bメロで一葵さんが踊ってるの(踊ってるってほどじゃないけど)見たことある気がするんだけど今日は踊ってなかったと思う
今日はちょうどコロナ禍に差し掛かる辺りの曲達じゃないかと思うけど 棒立ちの曲が多い
こんなに動かなかったライブは初めてぐらいずっと騙され失恋し未練残し続けてて悲しくなった(笑)普段のライブでも滅多に聴けないレア曲が多くてイントロにいちいちおっ!!!っなりながらの貴重な2時間
だからなのかわからんけど今日は全員ジャケット着てたと思う(亞んちゃんは見えてない)
朗読のBGMが流れ一葵さんが 話し始めるとステージはピンクの照明で染められる
クローゼットの イントロの 思いを込めて弾く春さんのギターが染みて いっつも鼻の奥にツーんてw 泣きそ
飛行したい これ…こんなに良い曲だったの?w ザアザアの曲はボーカルとベース ギターがそれぞれ歌っていて三重奏に聴こえるのが好きなんだけどこの曲はかなりの聴き応え
そしてサビの後半で声量を強めてビブラートを効かせる歌い方に感動した2年前が蘇る 歌が上手い この低音だからこそ映える曲 また聴きたいけどあんまりやらないんだよなぁ
明日晴れるといいな この辺りからバンド名が視界にチラつき始めてたんだけど
私の知らないところでみんな ライブができない数年間を過ごし乗り越えて来たんだよなぁと思うと換声点ギリギリの高音を張り上げる姿が痛かった
待ちぼうけ これ…こんな良い曲だったの?←コピペ
ちょっと ちゃんと聴くわ今度から えー、、、ライブだとこんなに感情揺さぶる曲なの知らなかった
暑い中よく来たねぇ^
でも知ってる?八月心中 バラードばっかり(笑)
それでもこれだけ集まってくれたってことは
みんなザアザアの曲が好きってことですよねぇ?
...でも…本音はそろそろ暴れたいんじゃないですか?
暴れたいよな!?
整形 カクレンボッチのワンマンの時にライブバージョンのかっこよさにびっくりした整形 音源にないデスボがフロアのヘドバンを盛り上げてライブ映えする
本編ラスト イントロのピアノから涙腺に来る イライラする雨
あのMVと 亞んちゃんのBD 声出し解禁ライブの記憶が脳裏を過ぎり みんなが笑顔で声を出せる時を取り戻せた幸せに浸りつつ拳を突き上げる
春さんのソロたまらなかったな
~アンコール~
外はそんなに暑くないけど箱が暑すぎて誰も暴れてないのに汗止まらんw
夜の性 このギターも中毒性高い
アウトロで一葵さん両手を広げて サイコパーティー
昨年ここで見たハロウィンライブを思い出す Bメロのドラムとデスボがかっこいい
音源見つけた時ラブレターのバンドの曲
ではない と思ったのが昨日のことのようだ
恋人
いやこれもこんな良い曲だったのかよ
天井のモニターには空に浮かぶ雲の映像
いい曲すぎて今更びっくりした サビの裏声になるとこ歌上手すぎてもっかい聴きたいと思っちゃう
今日は全然暴れられなかったのでラストの感電がちょっと長めに感じた(笑)
全員し○!!!!!
全員○ね!!!!!
フロアでいっぱいのお客さんに紛れて前こいよ!前こい!!支配的な一葵さんにドキドキしながら そんなんじゃ氏ねねぇぞっ!!!って煽られるw
体調が悪いわけじゃないけど体力的に物販並べなかったので「のぞきたい」は火炎瓶の名阪か通販で買おうと思ってます
開封したらたぶんまた何か書くとおもう(笑)
【Setlist】
ハッピーウェディング
ホラー
あなたはきっと浮気してる
冷凍人間
ビー玉
飛行したい
オレンジの空
トラウマ
(朗読)クローゼットの奥の奥の奥の奥
明日晴れるといいな
待ちぼうけ
整形
ラストダンス
イライラする雨
~en~
夜の性
サイコパーティー
恋人
感電、けがのおそれがあります。
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text-huruhota · 3 months
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春寒(蛇道初瀬)
※CoCシナリオ「死体は話さない」のネタバレを含みます。
 重量のあるドアを少し力を入れて開くと、からんからんとやや大きめのドアベルが鳴った。いらっしゃいませ、何名さまですか。 「一名で、後からもう一人来ます」  どこでも空いている席にどうぞ。返ってくる声に軽く会釈して店内を見回す。二人掛けのテーブルも空いてはいたが、荷物のことを考えると少し狭いだろう。昼間から集まって盛り上がる近所の老人たちの背後、通路を塞ぎ気味な椅子の背にボストンバッグをぶつけないようやや気を張ってすり抜けて、窓際のボックス席に滑り込んだ。  昼下がりの喫茶店アカツキは、満席でこそないもののそこそこに繁盛している。最初に東海林や蓮実と来たときには少し気遅れしたドアベルの音の大きさに驚くこともなくなって、店内BGMの落ち着いたジャズもすっかり耳慣れたものになった。加えて今日はFRIENDSの作業着でもないから、他の客からじろじろと見られることもない。もっとも作業着を着ていたところで、この店の中で因縁をつけられることはもうないだろうと思うけれど。  天井にぶらさがったランプの光が、テーブルの木目を柔らかく照らしている。そういえばこの席には、最初にあいつらと来店したときにも座った。斜め前に東海林がいて、正面には蓮実がいた。本当はそういえばでなく意識的に選んだのかもしれなかった。  注文を終えて、料理を待つ間、窓の外をぼんやりと眺めていた。
 あれほど深く積もっていた雪はこの数週間ですっかり溶けてしまって、俺はこの道路沿いの歩道のタイルが、レンガのような赤茶色をしていたことを初めて知った。数年前に一部だけ舗装し直したらしく、思ったよりもはっきりした色だ。元々はこれが普通だったのだろうが、雪かきをしてもすぐに薄く白がかかる乙保しか知らない俺にとっては、未だに目が慣れない道なりだった。  人が踏みしめて歩く場所はもうすっかり春の様相だから、街路樹の根本に溶け残る雪を見ると少し安心した。上手く説明はつかないが、俺にとってはそのわずかな氷が、記憶にあるとおりの冬の街と今の接点なのだろう。
 一昨日、菊池が動かなくなった。  その一週間前には俺や黒鉄のことがよくわからなくなって、自分のこともあまり覚えていないような様子だった。そのあとは段々言葉がうまく出てこなくなって、やがて体が動かなくなった。  菊池を見送ったこの数日のことは。もっと言えば、この街に来てからのすべてのことは、全部鮮明に覚えてはいるけれど未だ整理がついていなくて、というより整理を――理屈をつけて飲み込んで何かしらの教訓にしたり、何もなかったように消化して元に戻らないといけないようなことだとするのも嫌で、どうとも形を変えられないまま、ただ現物そのままが頭の中に横たわっている。  岸さんがまだ復帰できないこともあって、株式会社FRIENDSはしばらく休業に入るらしい。小田原さんは宣言通りに菌を処分し、死者を蘇らせることをやめてしまったから、アルバイトの人員はもう必要ない。別にここを出たところで俺には帰る場所も職も宿もないのだが、この市に留まり続ける理由がなくなってしまったから、俺は明日、黒鉄と同じ便で東京へ戻る。まあ、しばらくは小田原さんから貰った金でどうにか生きていけるはずだ。  最寄りのターミナル駅から出る新幹線の便は明日の朝。午後から小田原さんが留守にするので、長らく職場兼宿として世話になっていた会社には先程挨拶を終えて、今夜は二人とも高速バスの駅に近いホテルに泊まることになっている。実質、今日が乙保市で過ごす最終日だった。  豪雪の解消により運行を再開した市内の路線バス(それでも数時間に一本)を待つついでに、喫茶店で遅めの昼食を取ろうということになっていたが、黒鉄が出かけ間際に忘れものに気付いたため置いて先に出てきた。別に社内で待っていても良かったのだが、散々別れの挨拶をした後では若干手持ち無沙汰だったのだ。   「たらこスパゲッティです、どうぞ」  明るく、少し張りのある声が左上から降った。聞き覚えを感じてそちらを見る。店主の堂本沙紀さんだった。差し出されたスパゲッティの皿に軽く頭を下げると、彼女は俺の視線に気付いたように軽く付け足した。 「今日が最後なんだってね、お疲れさま」  小田原さんから俺達が帰ることを聞いていたのだろう。堂本さんはにこりと微笑んでカウンターへと戻っていく。その笑顔がやややつれて見えたのは、単に俺の穿ちすぎなのかもしれない。俺は堂本さんと深く話したこともないし、彼女のことをよく知らないから、本当の所で彼女が何を考えているのかはわからなかった。けれど俺は最近、彼女がもう一度母親を亡くしたことは知っている。  堂本さんはカウンターの向こうで、同じ色のエプロンをした店員に何事か声をかけている。少し前にこの喫茶店は数週間ほど休業し、その後からは、あのカウンターで堂本さんに似た老年の女性を見ることはなくなった。店の外側から目に見えてわかる変化といえばそのくらいだ。俺達の方もきっと、何も知らない人間から見たらその程度なんだろう。アルバイトに来ていた、騒がしい若者集団の人数がそういえば何人か減ったかもしれない。ただそれだけ。  お母さんのことも、菊池のことも蓮実のことも。堂本さんや俺にはとっては絶対にそんな小さなことではなくとも。  テーブルを見下ろす。出来立てのたらこスパゲッティはまだ軽く湯気を立てている。近くの席で談笑する老人たちの笑い声が遠く聞こえた。腹は減っているはずなのに、食欲よりも思考ばかりがぐるぐると回って頭の中を散らかしていくようだった。  フォークを入れる。家族が亡くなるというのは、どんな風だろう。スパゲッティを巻きとる。その想像は今の自分にはとても身近に感じられて、そう思ったこと自体に胃の辺りが粘つくような焦燥感があった。 『死体は話さないだろ。生きてくれなきゃ、困るんだよ』  少し固めの麺を口に運んで噛みしめながら、いつかの岸さんが嗚咽する声が頭の中でずっと反響する。俺も、俺だってそう思う。  死んだ人間はもう何も話せないなんて、もう何もできもしないだなんてことは、本当に恐ろしいことだ。
 食べだすと思ったより腹が空いていなかったとか、明日からの宿はどうしようだとか、目の前のことに振り回されて生活を続ける合間でたまに想像してしまう。  もう半年以上行方のわからない弟は、三笠は今どこにいるんだろう。もし姿をくらましたのがあいつ本人の意思ではなくて、今もどこか冷たい場所に転がされていたら、誰かに殴られていたら。弟が悲鳴を上げたり助けを求める所なんて想像ができないけれど、もし万一そんなことになっていたらと思うと、目の前にあることが急に色褪せて、今すぐにでもどこかに向かわなければならないような気がしてくる。  もしも死んでいたら、どうしよう。何を喋ったかもあまり定かでない、適当に打ち捨ててしまったあの瞬間が人生であいつと話せる最後だったら。
 弟と最後に会ったのは、ちょうど一年前くらいだろうか。課題に必要だったとかで、彼が実家まで本を取りに来たときだ。当時の俺は一番酷い時期で、ほとんど毎日自分の部屋に籠りきり、父に怒鳴りつけられた時以外はそこから一歩も出なかった。三笠は多分俺と顔を合わせたくはなかっただろうが、うちの家は子供部屋が共用だから仕方がなかったのだ。  渋々といった様子で部屋をノックしてきた三笠に、あの時の俺はなんと返したんだったか。当時の自分の精神状態からして、絶対にあまり良い言葉ではなかったことは確かだった。情けなくて目は合わせられなかったが、俺に構わずさっさと目当ての本を手にした三笠は多分、呆れ切ったような、冷めた顔をしてこちらを見ていたのだと思う。二言三言だけ何か話して、バタンとドアが閉まった。  じっくり顔を見ることなんてしなかったから、記憶に残っている弟の最後の姿は、振り返らずに部屋を出ていく背中、それからドアノブを握る手だ。  三笠はいつも、ドアをきっちり最後まで手で閉めてから出ていく。  それは昔、俺がたまにドアを半開きにするのを父に叱られていたのを見たからだと聞いたような気がした。    生き物が死んだ後にどこへ行くのか、俺は知らない。この世の誰もきっと知らない。じゃあ蓮実は、菊池は、我先にと井戸に落ちていった動物たちは、どこへ行ってしまったというんだろう。  黒鉄と退散させたあの納骨堂の神様とやらのところなのか、それとも。自分が死んだことも、水槽のなかでぐるぐるとかき回されていたことも、生き返らされたことも、何も覚えていないまま彼らが帰ってきていたのなら、あいつらが一度行って帰ってきてまた向かった先のところには本当は何もなくて、無いんだろうか。『無い』って何だ? もしもそうだとしたら、あいつらはこの先本当に何にもできないってことか。  考えれば考えるほど、取返しのつきそうなことが何もなくて怖かった。でもそれを忘れてしまうのはもっと嫌だった。
「初瀬さん」
 左上から、今度はもっと硬質な男の声が降った。黒いバッグを肩に掛けた黒鉄が、長い体を折り畳むようにして向かいの席に腰掛ける。 「あったか? イヤホン」 「まあ」  菊池先輩に貸してたの忘れてて、そっちの荷物に紛れてました。そう返事が来たところで一瞬言葉が途切れ、黒鉄は何やらもの言いたげな顔で俺の顔と、四分の一程進んだスパゲッティの皿とを交互に見た。 「何だよ」 「……、や、別にいいんですけど、普通こういうときって、飲み物だけ頼んで待ったりしません?」  もう食ってるし、と続けざまに突っ込みが入る。特にそこに考えが及んでいなかったけれど、まだ飲み物を別で頼むほどの金の余裕はないし。どうせ食べる速度は俺より黒鉄の方が速いこともこの二か月弱でわかっていた。別に改めて一緒に食事をしようという場でもないし、先に始めておいた方がバスの時間に焦らなくて済むだろうと思う。 「? 分けるわけでもないし、お前はお前で頼むんだからいいだろ」  メニューを渡すと、「そういうことじゃな��て」と「まあいいか」がほぼ同時に発される。言いたいことがあるならはっきり言え。 「すみません、注文いいですか」  多分こいつは肉だろうな。片手を上げて店員を呼ぶ黒鉄の横顔から、もう一度窓の外に視線を移す。予想通り「石焼ハンバーグで」と頼む声を片耳で聞きながら、俺は東京に戻ってからのことを考えていた。
 帰ったらまず、三笠を探そう。警察が調べてわからないものをどうにかできると思っているわけではないが、何か行動を起こさないとどうにも胸の据わりが悪くて仕方がなかった。そうだ、小田原さんとも話していたけど、菊池の両親と連絡も取らないといけない。連絡先を知っていそうな同級生を探すかどうにかして。何の本当と嘘をどう伝えるべきなのかも整理がついていないが、息子の遺品の一つも手に渡らないのはいくらなんでも酷すぎるから。  遺体は小田原さんが丁重に葬ってくれると言っていたけど、その内乙保市に墓でも建てることになるんだろうか。一時アルバイトで留まるだけのつもりだったこの冬の街から、あいつはもう永遠に離れられなくなってしまった。街路の雪に染みた血痕が脳裏に蘇る。一応は見送ったはずなのに、結局はまた置いていくようで息が苦しい。  でももう���ここも随分と暖かくなってしまった。   「あそこ、あんな風になってたんだ」
 注文を終え窓の外を眺めた黒鉄が、何かに気付いたようにぼそりと呟く。  視線の先にはあのタイルがあった。 「……明るいよな」  反射的に相槌を打つと、反応されるとは思っていなかったのか、黒鉄は意図を汲みかねたような顔でこちらを見た。 「色。思ったより。もっと地味だと思ってた」 「ああ。そうっすね、確かに」  あそこだけ新しいのかも、と黒鉄は言って、歩道の話題はそこで途切れる。喫茶店周辺の歩道の舗装状況なんかはよそ者の俺達には関係がなく、今の数十秒全部が特に意味のない言葉の往復だった。けれど頭の中のスイッチを切り替える拍子にはなったのか、いつのまにか視覚・聴覚の焦点は賑やかな喫茶店の中へと戻っていく。
 隣のテーブルから軽く笑い声が上がる。何をそこまで盛り上がることがあるのか、来店時に見た老人たちは未だ飽きずにお喋りに興じていた。  気が付けばスパゲッティはもう半分冷めていて、俺は同時に、帰ったらまず仕事と部屋も探さなければいけないのだと思い出した。そういえば前に東海林から来た電話で、東京に戻ったときは連絡しろと言われていたような気がする。飲み会だったか、飲み会? 俺と? よくよく考えると社交辞令の可能性も若干あったが、もしもそうだったら東海林なら上手く断るだろう。それだったら蜂須賀にも、菊池の件について何か報告しておくべきだろうか。唐突にそれだけ連絡されても返事に困るか? 別に文字だけであれば既読で放置してくれても構わないのだが、俺は蜂須賀のその辺りの温度感がいまいち掴めていない。  まあいい、その辺の塩梅は黒鉄の方に訊こう。どうせ明日の新幹線までは同じところにいるのだから。    お待たせしました、と運ばれてきた石焼きハンバーグの皿から、じゅうじゅうと焦げた匂いが漂ってくる。  湯気の立つその皿にいただきますと行儀よく手を揃えてから、黒鉄はこちらの皿と俺を同時に見やった。 「あの、冷めますよ」  ていうか多分冷めてます。口を挟むタイミングを伺っていたような台詞に、わかってるとだけ返して食事を再開する。  
 すっかり硬くなったスパゲッティはそれでも、最初に咀嚼したときより少しだけ味がした。
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tamashiinookazu · 5 months
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ケイト・ブッシュとグルジエフと在原業平と
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わたしは精神世界でも西洋への苦手意識があり、
普通?の人が通る道を通ってきていません。
バシャールってなに?ヘルメスってなによ?ってな具合でした。
皆さんはそんなことないのでしょうね。😃
そんなわけで
ブラヴァツキを調べていたら
なぜか、歌手のケイト・ブッシュに行き当たりました。
彼女はグルジェフの影響を受けていたミュージシャンとして名が挙がっていたからです。
久しぶりに思い出しました。そのことを書こうと思います。
その前に、脱線します。
音楽界に影響を与えてきた
ゲオルギイ・グルジェフ。
彼の書籍「注目すべき人々との出会い」はファンタジーで
映画化されています。彼の少年時代を演じている役者はとてもいい。
この映画について評価している人のブログ記事内で「山坂越えて、とうとう彼が受けるイニシエーションのシーンは圧巻だ」などと読んだものですから、
英語もわからんのについ全編見てしまいました😂
(観たらそんなことはなかったです。)
秘境に旅する姿なぞは楽しかったです。
かつてわたしもチベットで修行者だったこともあったらしいので、(あ、前世です)
この映画は絵として面白かったです。
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でもグルジェフという人は、どうも印象としてはペテン師まがいですね。
霊界から相当操作されていたみたいに思います。
Kate Bushをよく聞いていたのは
1980年代中頃です。
今から振り返ると、プレアデス星人が、音楽シーンに影響を与えていた頃で
そんな光に満ちていた音楽シーンの中で出会ってよかったなと思い返します。
エキセントリックなお方ですから。
彼女もかなり狂気の世界を彷徨った時代があったようですし、
一時期ちょっと狂気の沙汰を演じすぎていて、
ついて行けなかったものでしたが・・・・
私見ですが彼女が10代の頃に作詞作曲した曲に
美しき名曲が色々あります(後付けのMVはシュールですが)
今聴いてみると、高音で、胸から上のチャクラで歌っているというか
伝わってくるのもわたしの頭部の上側にのみ、というか、そんな感じがします。
80年代の彼女の立ち位置は魔女的でミステリアスで唯一無二。
当時はそれが好きでした。
2年前2022年にケイトの「Running Up That Hill 」がクレイジーなほど世界でリバイバル大ヒットしていたことは知りませんでした。 
BBCのインタビューに応えていて、新たなファンも増えたおかげで、
彼女の歌の誕生秘話などの古いブログ記事は検索でも簡単には出てこなくなってしまいました。
ゆえにうろ覚えですが、
Babooshkaという曲があります。
この曲を彼女がささっと作ったのが多分10代だったはずです。
「嵐が丘 Wuthering Heights」(かつて日本のバラエティTV番組、恋のから騒ぎのopeningに使われ���ましたね)と同時期に作ったのではなかったかな?(エミリ・ブロンテ著作の嵐が丘に題材を得た即興曲だったそうで、10代のわたしの愛読書だったこともあって、この曲もどハマりした覚えがあります)
尋常ではない天才少女です。
曲のストーリーは、
とある妻が自身の夫の忠誠心を試すためにBabooshkaという偽名で他所の女を演じ手紙のやり取りを始め、ついに実際に会ってみる段階まで持っていくのだが、皮肉なことに夫はそのやりとりの中でBabooshkaという人物にかつての自分が愛してた日々の妻の姿を見出し、そこに惹かれていった、という寓話めいたもの。
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これは、日本の平安時代前期の古典、「伊勢物語」の中の「筒井筒」の設定を連想しました。
幼なじみでやっと結ばれた男と女。ただ、女の実家が傾いた。当時のしきたりとして、男を養うのは女親だったから、彼は別の女のところへ通う。ところが彼女は彼を文句も言わず毎日送り出す。
彼女の不貞を疑った男は、女の浮気現場を見てやろうと、出かけるふりをして植え込みに隠れて見ていると、彼女は夫の留守の間も、彼の無事を祈ってただ歌っていた。妻への愛おしさが蘇った、という話。ここにも男女の原型があります。
もちろん、アルコン操作下の分離した男女の感覚です。
異性の相手への信頼ができないで、相手を試したりするのであれば、水平インプラント除去後も、わたし達は未だ後遺症から抜け出せないでいるのでしょう。
さて、Kate Bush、
Peter Gabriel の元恋人だったわけで
ピーターによる「Don`t give up」にても、結局ケイトに勝る共演相手は見出せなかったそうです。
この二人の親和性が好きで何百回聴いたか分かりませぬ。
冒頭に上げたvideoです。
今から振り返ると
傷ついた兵士と神殿巫女の原型の
現代版の歌に思えたりします。(1986年)
◯歌詞和訳の一部
誇り高いこの国で、俺たちは強くなれといわれ
そんな風に望まれたんだ
戦って、打ち勝つんだと教え込まれた
負けるなんて思いもよらなかった
でも もう戦う気持ちも失せてしまったのさ
夢も希望も消えてしまった
顔も変え 名前も変えても
負け犬は 誰からも相手にされない
あきらめないで
友達だっているじゃない
あきらめないで
まだ終わったわけじゃない
あきらめないで
きっと うまくいくから
前置きが長すぎてすでになんか息切れしてきました〜😅
このサイトの仕様に不慣れで下書きが何度も消えたと思って書き直したりしまして。
では、
80年代当時、久しぶりに登場したケイトブッシュのMVで、面白くて好きだったものを貼り付けて終わりにいたします。
実在したMADな博士がモデルです。
気象操作マシーンを作ったために起こった悲劇。
his son が雲を吸い込んでいくシーン、
遊び心もあってワクワクします😃👍☁️☀️
博士を演じた彼はケイトのファンの一人だったかな。
手作りマシーンの不恰好な形もいいです。
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Cloudbusting
○歌詞
今でも「オルゴノン」の夢を見て
私は泣きながら目を醒ます
あなたが雨を降らすのね
手を伸ばせばあなたに届きそうなのに
あなたと眠りはわたしから逃げていく 
あなたはわたしのヨーヨー
闇の中に明るく輝く
特別で
危険な存在だった
もう土に埋めて忘れてしまわないと
雨が降るたびに
あなたのことが頭に浮かぶの
太陽が雲間から顔を出すように
ああ、わたしにはわかるの、何か良いことが起こりそう
いつかはわからないけれど
口に出すだけでなにか素敵なことが起こりそう
世界の頂上に立ち
地の果てを見渡すあなたは
彼らがやって来るのを見ていた
あなたはあまりにも小さく見えた
彼らの大きな黒い車に乗せられたあなたが
巨大権力に立ち向かうには
わたしはヨーヨーを庭に隠せたけれど
政府からあなたをかくまうことはできない
おお、神よ、ダディ、決して忘れないわ
雨が降るたびに
あなたのことが頭に浮かぶの
太陽が雲間から顔を出すように
ああ、わたしにはわかるの、何か良いことが起こりそう
いつかはわからないけれど
口に出すだけでなにか素敵なことが起こりそう
それはわたしとあなたに ダディ
それはわたしとあなたに ダディ
それはわたしとあなたに ダディ
そして雨が降るたびに
あなたのことが頭に浮かぶの
太陽が雲間からあらわれるように
あなたの息子がきっとやり遂げるでしょう
ああ、わたしにはわかるの、何か良いことが起こりそう
いつかはわからないけれど
口に出すだけでなにか素敵なことが起こりそう
口に出すだけでなにか素敵なことが起こりそう
わたしはクラウドバスティングなのよ ダディ
あなたの息子がきっとやり遂げるでしょう
あなたの息子がきっとやり遂げるでしょう
※無断転載お断りします
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bearbench-tokaido · 7 months
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初篇 その七
弥次郎兵衛は、その北八の様子が面白くないので、 「ほら、つまんない事言ってないで、もう一度湯に入って来い。 その間に、みんな俺が飲んでおこう。」 「ふん、やっぱりそうか。湯に入っていてもどうも気になって、洗うのも本気になれねえ。おっ、足を洗うのを忘れてた。 まあいい、始めよう。」 と、北八、膳の前にどっかと座る。
「もうとっくに始めているわ。 どれ、もう一つ、始めから飲みなおそう。」 と、弥次郎兵衛は、手酌で酒を注いで飲み干すと、それを見ていた北八は、 「いいや、俺はこれだ。」 と、茶碗にそそいで息もつかずにぐっと飲み干し、 「いやぁ、いい酒だ。ときに肴はなんだ。」 北八は、膳を見回す。
「これはこれは、上物の白板の蒲鉾じゃねか。 梅酢の漬生姜に車海老、豪勢じゃねえか。 ほれ、お父っさん、この塩漬けの紫蘇の実が一番美味い。 お前にはこの一番美味いのだけやろう。どんどん、食いなせ。」 「馬鹿いえ。そりゃ後へ残ると決まってるんだ。 それにしても、そろそろ、吸物が出そうなものだが。」 北八、吸い物と聞いて、 「どれどれ。」 と、襖の間から、台所の方を覗いてみる。
「出る、出る、いまお椀によそってる。あ、いや、違った。 あら、神棚へ上げるのか。いや、今度は来るぞ。」 と、慌てて、座った膝を直していると、やがて女中が吸物を持って出てくる。 女中は、吸物を置くと、 「お銚子を替えましょう」 と、空になった銚子を持って行く。 北八は、吸物の事が気がかりで、女中が下げた銚子に気づかない。
女中がいなくなると、二人ともすぐに吸物の蓋をとって、 「おやおや、赤味噌だ。美味そうだ。 偽物の安い赤味噌ではなさそうだし。」 と、北八、鼻をくんくんさせている。 その時になって、初めて自分の分の��子が無いことに気がつくと、 「あれ、銚子の酒はどこだ。」 「せわしねえ奴だ。たった今女中が持って行ったばかりだ。」 北八そうかとうなずくと、 「もう来そうなものだ」 と、また、襖を開けようとする。 そのとき、ちょうど、女中が、銚子を持ってくる。
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<旅雀> 二人とも酒は大好きときているから、差しつ差されつして飲むうちにだんだんに酔いが回ってきて、先ほど交わした、親子の約束も忘れかけ、挨拶もなんだか無茶苦茶になってくる。 と、北八。 「これこれ、姐さん、ちょっと相手をしてくれないか。」 女中は、困った顔で、 「私は、全然お酒が飲めません。」 「まあそういわなくてもいいじゃねえか。 そして今夜おめえと、ちょっとな。わかるだろ。 これが一夜の契りの固めの盃だ。なあ、お父っさん。」 と、北八、女中と仲良くなろうと必死にくどいている。
笑いながら、弥次郎兵衛は、 「せがれは、もう酔ったみたいだ。」 「なんだ、酔ったみたいだとは。自分のことは棚に上げて偉そうに。 ほれ、見てみろあの親父の顔を。ハハハ。」 と、北八がまくし立てるので、女中は仕方なく、 受けた盃を飲み干して、弥次郎兵衛のほうに返して、そちらに注ぐ。 それを見た北八、 「ええい、親父の畜生め。女から好かれているようだ。 かまわねえ、その後で、頼みます。」 と、北八は女中にしなだれかかる。女中は、あきれて早々に逃げ出して行った。 弥次郎兵衛は、ニヤニヤしながら、 「これ、貴様は、悪い男だ。女の前であんなことを言うもんじゃね。」 「なぜ、言っちゃ悪い。俺は、あの女中が、 おかしな目つきで俺の気を引くから、言ったまでのこと。 もう親子の縁が切りたくなった。」 と、北八、苦笑いいする。 と、この間に膳も出て、さらにいろいろなことがあったが、あまりくだくだと書くのも面白くないので略すことにする。
ところで、なまじ親子のふりなどしていたので、この宿の連中は、それを本当だと思って、何を言っても取りあわない。 しかたなく、二人とも、それぞれに一人寝の枕さみしく横になったが、夜がふけていくと、旅館の台所も静かになり、なにやら旅館の女房の小言をいう声ばかりが、聞こえてきて、二人とも寝つかれない。 そのうえ看ている寝巻きには、しらみが這いまわっていて、かゆいことこの上ない。 襖から入り込む、夜の嵐の音もうるさくて、ほろ酔いの酒もさめていく。
まあ、仮の親子だとふるまったおかげで、かえって、女中が本当のことと思い込んでくれたから、ほんとうなら、二人で飯盛女を買って二百文(二筋の銭)づつの損をしなくて済んだのは、金運の徳がついたかとおかしくなって、弥次郎兵衛は寝床で一首詠む。
一筋に 親子と思う 女より ただ二筋の 金もうけせり
と、口ずさんで、苦笑いしながら、首を傾けた堅い箱枕の耳に、夜明けの鐘の音が、響いてきた。
つづく。
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travelfish0112 · 7 months
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直に
小春日和って今日みたいな日の事を言うのかと思ったら違うらしい。今日は春の前の春の様な気暖かい日だった。
厳冬期の一日だけ暖かい日を小春日和だとちゃんと分かっている人は一体どれくらいいるんだろう。いや、俺が知らないだけか。
春一番が吹いた。直に日も長くなって、春が来るんだろう。
あ、花粉症の薬早めに貰いに行かなきゃ、なんて少し憂鬱な予定を寝起きの頭で新しく思いつく。
顔を洗うためにキッチンへ行くと、そこに空いた缶ビールと缶チューハイが置いてあった。それで昨晩、美沙と宅飲みした記憶が蘇る。
美沙は彼女が新入生の頃、所属する軽音サークルの新歓で会ったのが最初だった。
彼女がTHE NOVEMBERSやösterreichが好きだと言った時の衝撃は忘れられない。その後、お開きになるまでバンドの話をし続けていた。
でも別に俺にとっては可愛い後輩の中の一人で、その時自分には恋人も居たし、美沙にも彼氏がいた。
ただ好きなバンドが同じであるよしみで、よくグループでフェスやライブに行っていた。
ただここ一年で、俺は就活をきっかけに彼女と別れ、彼女も学年が上がる頃には彼氏と別れていた。そしてそれに合わせるかの様に二人でライブに行く機会が増え、昨日も恵比寿でライブを見た帰りだった。
「少し飲み直しませんか?」
渋谷で飲んでいたら美沙はそう言った。
何の気も無しにコンビニで酒を追加で買って、家に上げた。何人かで宅飲みをした際に、彼女も何度か来たことがあって、その記憶があった。
「先輩、卒業したら引っ越すんでしたっけ」
美沙は封を切った缶チューハイを飲みながら言った。
「いや、暫くはここに住むつもり。なんか引っ越すのめんどくさくて」
「なんか先輩らしい」
美沙はそう言って笑った。
「今後もたまに遊びに来ても良いですか?」
「え? まあ別に良いけど」
そう返すと、美沙は体育座りの体制で小さく横に揺れていた。一定のリズムで揺れてるのでメトロノームみたいだな、なんてアホみたいな事を思いつくが、言葉には出さない。
「先輩、私じゃダメですか?」
美沙は小さく揺れながら言う。視線は缶チューハイに注がれていた。
すっと酔いが覚める。
「いや、ダメなわけないでしょ」
家にあげてる時点で下心がゼロかと言えば、そんなわけ無い。ただ彼女に言われた時点で、あまりの自分の意気地の無さに嫌気が差す。
ただこの下心を持つ気持ちは出してはダメな気がしていて、ずっと抑えていた。期待してはダメだと。
美沙は少し恥ずかしそうに笑った。
「良かった」
「ごめん、本当に」
「なんで謝るんですか?」
目が合う。変に抑圧していた気持ちが溢れて、どうしようもない感覚に陥る。
「だって、こんな状況ダメじゃない?」
「良いんですよ。もう春だから」
「……そっか」
残った缶ビールを呷る。いつもより苦さを感じない気がした。
戸惑っていた。全て直に来る春を言い訳にして良いんだろうか。
そこから先の、まともに話せる様な記憶は無い。
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lostsidech · 8 months
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5: Stairway to Heaven
「はっ!?」
 会場が壊れた。まず望夢が体感的に感じたのは、『足場が無くなり、落ちる』だった。
 そもそも高さのある場所で戦っていたわけではない。なのでこれは五感に伝わるただの幻覚なのだと、望夢は間もなく理解した。
 眩暈がする。そのせいですぐに状況を計算できない。五感のバグのくせに、しっかり落ちて転んだ痛みがある。そして体を圧迫する重量感と、微かに脳裏で鳴る異常事態のアラート。
 目を開ける。瓦礫の中に望夢は倒れ伏していた。
 悪夢のような光景が広がっていた。
 瓦礫が現れたり消えたり、ちかちかと景色を移り変わらせている。その途中で見覚えのある壁や岩、水流が出現してはくねり、視線を阻害する。ある場所では遊具のようなカラフルなキャラクターの顔が、ゴシック様の建築壁の中から突き出ている。
 半ば無意識で、自分の体を取り巻くように転がっていた瓦礫に、解析・解除を走らせた。ヴン、と音を立てて瓦礫が消える。
 この会場のためにセットされていた、ありとあらゆる仮想空間のストックが、暴走してこのありさまになっているのだと、しばらく見ていれば理解できた。
 自分の動きを邪魔していた周りの瓦礫が消えてしまえば、立ち上がることができる。おそるおそる、望夢は身体を立てるが、すぐに別のブロックが足元に出現して躓いた。
「でっ」
 足先を引っ掛けてまた転び、あやうく、そのブロックに膝を打ち付けそうになる。相当痛いだろう、とギュッと目を閉じたところで、ひらめく。この固形は仮想の感触だ。協会式のペタルがイルミナント意識点の持ち主に錯覚の圧力を与えているだけ。
 ペタルを込めなければ無視して動ける。協会式の仮想空間とはそういうものだ。日本の協会の演習場でもいつか瑠真とやったはずだ。
 とっさに脳を切り替える。望夢は元々協会式のペタル解釈には「合わせて」いるだけだ。大会のために常に協会式に合わせ、秘力を練り続ける方式を取っていたが、もう必要はない。
 ブロックにぶつかる前にイルミナント励起を解除。ぶつかったはずのブロックを膝がすり抜けた。そして少しだけもう一度、協会式ペタルを自身に込める。最後にクッション様に抵抗が生じ、転んだにも関わらずふわりと地面に手をつくことができた。
 何度か地面についた手を握ったり開いたりして、感覚を確かめてみる。
 この要領なら、多分このカオス空間の中も歩ける。
 望夢は見渡した。極彩色の景色に邪魔されているが、試合はどうなった 放送も音沙汰がないが、自分が聞こえていないだけなのか。点数はもう誰も見ていないのか
「……瑠真」
 それより何より、相方が何をしているのかが気になった。
 邪魔な障害物をすり抜け、迷路のような元アリーナを歩き始める。
 最も敵になるのが方向感覚だった。神経を研ぎ澄ましても、会場に存在するあらゆる出場者のペタルを吸い上げた仮想空間から、ペアのものだけを探すのは甚だ難しい。
 それでも歩き続ければ誰かとは遭遇するだろうと進んでいたとき、ふと五感の端に気配が引っかかった。
 ペアのペタルだけを探すのは難しい。そのはずだった。
「……瑠真」
 正確には。
 瑠真であるはずなのに瑠真ではない、瑠真のペタルをベースにしたような何か、を、感じる。
×××
 予期しなかった平衡感覚の混乱に、瑠真もまず尻餅を付き、ここがどこか見失うところから始まった。
「あ いたいた。いやぁ、君の場所は視認していたからすぐ来られたにせよ、このカオスは最悪だね」
 ──そこに聞こえてきたのは、考えうる限り最悪の声だった。
「は……」
 瑠真は咳き込みながら顔をあげる。これは……確か、望夢の先祖の。
 夏のヘリポートで聞いた、悪辣な少年の声だった。
 一度で覚えてやる義理はなかった。なのに覚えていたのは、それだけその声が身の毛もよだつトラウマのように耳朶に張り付いていたからだ。
 視界がぼやける。イルミナント意識点に過負荷が掛かっているのを感じる。会場にいたすべての異能者のペタルの残滓が増幅されて場を渦巻いている。感知系が苦手な瑠真にも明確だ。
 目を擦って、もう一度薄目を景色に向けたとき、その極彩色の光景の中に、黒服の少年が佇んでいた。
 初めて見る姿だ。子供が着るものとしては見慣れないお坊さんのような和服を着ている。
 だが、彼は背格好と顔立ちが──やはり望夢に、よく似ていた。
 高瀬誉。
 春姫の宿敵だ。なぜか蘇った幽霊なのだと聞いていた。
 だからだろうか。彼の輪郭は、まるで背後の仮想空間の景色の一部であるかのように、うごめき、刻一刻とブレている。
「待たせたね、悪魔のお迎えだよ、瑠真ちゃん」
 少年は、仄かに望夢より表情が薄く見える瞳をこちらに向けて、ことんと首を傾げた。
 瑠真はとっさに答えなかった。なぜこいつにこの状況で迎えられなければならない
「……何、これ」
 まずは周囲を示して、端的に尋ねた。
「試合中だったよね。アンタたちが何かしたの」
「うん。眺めてたら瑠真ちゃんが負けそうだったから、助けに来た」
 あっさりと、誉はそう言った。
「助けに こんな、試合無理やり壊して」
「だって、嫌だろ あんな大人の策略に乗せられるのなんか」
 誉は話しながら、瑠真の向かいに膝を折った。尻餅をついている瑠真に視線を合わせ、見つめてくる。そこはかとなくじっとりと嫌な感覚がし、瑠真はいざるように少し下がった。
「……まだやれた」
「どうだか」
 誉は首を振る。
「君は謀られたんだよ。極論、アメリカチームは君のことなんてどうでも良かった。日本の協会の邪魔をするのに良い釣り餌がそこに転がってただけ」
「アンタにそれを言われる筋合いはない」
「あー、そういう反応かぁ。まあ、いいよ」
 瑠真が噛みつくと、誉は肩をすくめてみせた。
「君もだいぶ鍛えられたみたいだし。ここまでの話はカノへの義理立て。振られたら続けて口説くもんでもないや」
「何言ってるの」
「俺には俺の目的があるって話」
 ぽん、と誉が手を叩いた。そのとき、周囲の仮想物体から一斉に蔓のようなものが伸びて、瑠真を巻き取った。
「はっ」
「待ってね。ここから本題」
 誉は言うと、瑠真に向けて膝を摺ってにじり寄ってくる。
「それ、私関係あるの 美葉乃のこと」
「カノへの義理立ては終わったって言っただろ。俺はあの子とは関係なく君に用事があるの。いや君の体、いつの間にか大分高瀬式ナイズされてて助かるよ。干渉しやすい」
 瑠真は迫ってくる誉を目線で威嚇した。
「縛り上げて何が用事よ」
「なんだろうね。これを話すのは初めてかな」
 誉は傍に腰を下ろして微笑む。友人としてお近づきになりたいとでも言わんばかりの微笑みだった。
「俺は君を見つけたときから、カノとはまた違う理由で君に興味を持っていたんだ」
 その微笑みを、口調を、瑠真は吐き気がするほど憎らしく感じる。瑠真のペアが絶対にしない表情をした同じ顔。
「三月の協会戦。君は神名春姫の力を身に借りて戦ったね 俺はその時から、君を個人的に追っていた。カノを通してね」
「……」
 そんなこともあった。だが誉はそれをどこから見ていたのか。わざわざ相槌を打ってやる義理も、問い返すほどの好意もない。
 誉は瞳を三日月のように細めた。
「いやぁ、ちょっと閑話休題してからにしようかな 自己紹介ができなきゃ寂しいもの」
 瑠真は自己紹介など望んでいない。だが誉も勝手であるのは百も承知で話しているのだろう。少年はあぐらをかいた膝の上にひじをついた。
「俺、もう死んでるって話は春ちゃんか望夢くんから聞いてるよね だったらどうして成仏できなかったんだと思う 瑠真ちゃんって幽霊信じる」
「今、いるんだから、それしかないでしょ……どうしてなんて知るわけない」
「俺に未練があったんだよ、結局。この世界の行く先にね」
 瑠真の小声の反抗に構わず、誉はゆっくりと言った。
 手元に持った数珠を弄っている。虎の模様のような色をした数珠だ。
「いや、理論的には春ちゃんが流し込んだ不老の神の力が俺の肉体を消しても存在を維持したとか、色々言いようはあるかもしれない。だけど俺の目線からしたらそう。俺は長いこと、『無』と呼べる時間の中で俺の魂が輪廻できない理由を考えていた」
 話の、意味は分からない。ただ、幽霊でしかなかったはずの誉の重量感が目の前で膨らんでいくようで、怖気をおぼえる。
「俺は殺される前、春ちゃんに少しだけ期待してた。旧弊した高瀬式が情報統制できる時代はとっくに終わってた。だからその後継を作るのはきっと俺たちとは違うものだって。
 だけどきっと俺も少し夢を見すぎていたんだろうね。彼女は結局、神さまであるよりも一人の女の子だった。俺は正直、それに失望してしまった。そうなるだろうと思ってたから、俺は高瀬式の精神が存続するよう望夢を残したんだけどね」
 誉は、瑠真の知らない長い時間をあまりに全て把握している。それが話術なのか、事実なのか。瑠真は、ブラックホールに浮かんでいるような錯覚にとらわれる。
「望夢の父親の篝は感知系がとにかく強くて、死人の俺と普通に話せた。だから俺はさっさと奥さん作って息子にも感知教育をするように言った。篝自身はちょっと古い男だったから、あまり春ちゃんと渡り合えそうにもなかったのだけど。生まれた息子は狙いどおり霊感が強かったから、俺はその霊感が薄れない子供の頃のうちに、ことあるごとに高瀬式の精神を囁きかけておいた。だから望夢の育て親は直球で俺みたいなもん」
「高瀬式の、精神……」
「俺はこの世界を自由にしたいのさ」
 誉はこともなげに言った。
「しがらみに囚われ、欲で傷つけ合い、己が正しいと思う者が殺し合う世界を救済したい」
「できるわけない。何カミサマみたいなこと言ってんのよ」
「俺、仏教徒だよ。そこはよろしく。西洋の神さまの考え方とはまた違うと思うな」
 瑠真に宗教の違いなどはわからない。ただ睨み返すと、誉はとん、と自身の胸を叩いた。
「とはいえ世界をより良くしたいという想いに貴賤はないからね。ヒイラギ会の子たちのことも普通に応援してる。『みんな望んだものが手に入って、みんなハッピー』」
「もっと無理よ。わかってて言ってるの? そんなの成り立たないでしょ」
「そう、でもだから君も聞いているだろう あの子達は、みんなを幸せにして、その瞬間世界を終わらせたいんだよ」
 誉はくつくつと笑う。それは朗らかで、子供の悪戯を愛おしむ祖父母のようにさえ見えた。
「死ぬ瞬間幸せだなんて、なんて幸福」
「……勝手に押し付けないでよ、そんな理想」
「ああ、そういうところが春ちゃんと相性いいのかね 俺は個人レベルで行える救済手段の一つだとは思うけどね。まあ、個人レベルじゃない視点でできることを、本当は神の力を持つ春ちゃんに望んでいたのだけど」
 瑠真の激高を、誉はこともなげにいなして頬杖をついた。
「ここで話題を戻って、ヒント。春ちゃんには『神の力』がある。俺は高瀬式の旧支配者。高瀬式が春ちゃんと仲良くなかったのは知ってるよね」
「……」
 瑠真はとっさに話題を辿った。何のヒントだ 内容は当然知っている。だから何だ。
「春ちゃんにある『神の力』。俺はそいつで殺されたから、分析サンプルは十分。やろうと思えば干渉操作する��とができる。ただ今あの子の力は、半分うちのご当主の協会式能力維持に使われている。『契約』だね。春ちゃんの憎き高瀬式に首輪をつけて自分の支配下に置こうっていう、あの子なりの復讐」
 これも事実としては知っているが、それを誉がどう解釈しているかなどは知らない。春姫が私情で望夢を使っていることはなんとなく知っているつもりだった。
「その『契約』のデータもちゃんと手元にあるのさ。斎くんが頑張ってホムラグループに流してくれたからね。俺たちはそれをホムラグループから拾ってる。
 有り体に言えば、俺も同じ契約ができるってコト」
 誉はそう言った。
「……待ってよ」
 じわじわと、脳内で話が繋がり始める。世界を救済したい誉。望夢と春姫の間にある契約。
「何、する、気」
「それを今説明してるんだってば。俺は春ちゃんに神の力を渡して後悔した。その未練が俺をここまで生かした。望夢は俺の救世主になり得る視点を持っているけれど、今のところ春ちゃんの犬で、世界の上に立つ覚悟も持ってない」
 誉はひらりと手を挙げ、人差し指を立てた。講釈する優しい先輩のような口調だった。
「神を降ろすには、新たな神を産むのが一番いいと思うのさ」
 その指が瑠真に向く。
「なに……」
 息をつまらせる瑠真の、胸に誉の手が這う。びくりと全身を強張らせた瑠真の胸元に、誉の、霊体の手が、『入り込んだ』。
 本人も言うように仮想空間技術で作られているだけの体だ。痛いはずも、感触があるはずもない。なのになぜか生命の危機を感じる。触れられてはいけないものが触れている気がする。
「望夢は君のことが好きだからね。君が力を持てば、春ちゃんの時よりその制御に必死になるだろう。それが目的だから、別に俺は君自身のことはどうでもいいわけ。とはいえ俺を悪魔として生かしてくれたカノへの義理はあるしね それに、俺は人を一人使うなら、その心に敬意を払わないことは本意に反する」
 誉の声がガンガン響く。それが心理的効果なのか、既に何か異常が始まっているのか瑠真は理解できない。
「タイミングが今だったことにも必然性はあった。まずは君が治癒の能力を得たこと。その願望の根底にあるのが『戦える力がほしい』であったこと。俺はその気持ち、よくわかるよ。眼の前にある世界に触れられないのはもどかしいものな。君の場合それが戦いという概念だった。極めつけに今、とやかく言う大人はみんな太平洋の海の向こう」
 誉の手は、最早とっぷりと手首まで瑠真の胸に埋まっている。身体の中で熱が暴れ狂う。平衡感覚が上下左右どれもわからなくなっていく。
「君はとても、とても強くなるよ、瑠真ちゃん」
 誉の声が、まるで身体の繋がりから直接伝わるように聞こえる。
「壊れても、傷ついても戦い続けられるだけの力が手に入る」
 その言葉は。
 誉には伝えたことのない叫びのはずで。知っているのかなんて、今更問うのも馬鹿らしく。
 耳元で、吐きそうなほど望夢とよく似た甘い声が囁いた。
「君の願い、叶えてあげる。一緒に終わろうぜ」
 その日、フラッシング・メドウズ・コロナ・パーク西部では崩落事故が起こり、ニューヨーク地下のメトロ路線まで会場の一部が落下した。
 偶然試合中でそこにいた少年が一人巻き込まれた他は、試合相手のアメリカチームも無事に引き上げ、現在は救助・捜索活動に当たっているそうだ。
 それ以降の瑠真の記憶はない。
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simacks · 10 months
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2023.12.03The Cheserasera 秋の空想リクエストワンマンツアー(下北沢Shangri-La)
向かう道すがら、ずっとドキドキしていた。なんでこんなに何回も行ってるのにドキドキするんだろう。他のライブの時もこんな風にドキドキしてたのかな。いろいろ思い返してみて、家出る前からずっとドキドキしてることってあんまりないかもしれない。
夏よりは暑くない。絶対に後ろの方が音いいのに、割と前の方に来ちゃってちょっと後悔。 17時定刻に暗転する。ちょっと驚いたけどこれが普通の世界なんだった(笑) 私は今回リクエストを考えても考えても「これ!」というのを出せなくて、迷ってやめちゃったので、 なにが来るかもなんの予想もできないのでとても新鮮な気持ち。 ケ・セラ・セラのSEめいっぱい、ひしめく期待と緊張をやぶった1曲目はFLOWERで「みんなFLOWER好きすぎだろ」って宍戸さんのコメントを思い出した。 後ろから見れば良かった〜!この距離だとベースがドラムに掻き消されちゃう。私はFLOWERの歌詞にあんまり共感できないけど、「冬」って感じがするのは好き。まだ全然ドキドキしているので、空中を見ていたら終わってて集中力がほぼ皆無だった。 butterfly(in my stomach)、スラップとブーンてやるところ大好きなのにちょっとドラムがうるさくてかき消されているのはご愛敬。 ライブ終わった後に、お姉さんたちが「あんなに細いのにどうやってあんな音出してるの?」「おもいきり叩いてるのかな」と言ってました。美代さんは手の皮が破けたらしいので、もしかしたらそうなのかもしれない。だからグローブとかつける人いるんですかね。 すでにこの曲も懐かしい、初めて見た時にもやってた曲で、「Jさんのライブ見に行こう」と歌ってくれて我々は大いに盛り上がった。 7年経ってる。BLAZEも来年閉めちゃうし。 楽しい思い出が蘇る中、この曲で飛んだり跳ねたりしないのりきらないフロアにちょっとだけフラストレーションを感じたりする。 センターにせり出てきた宍戸さんの『最高にかっこいい』ギターのリフでLOVERS。はじけるドラムに、身体を折り曲げながらベースを弾いてるにしやん。 そんなに身体動かしてもうお腹痛くないですか…頭ももうくっついたんですか…って気持ちはあったはずなのに 「サヨナラ!」で、すべてを忘れてライブアレンジのベースに夢中でした、ベースフェチからしたらずっと目と耳が幸せ。 足し算と引き算のバランスが絶妙でやっぱりとてもかっこいい。リクエストしてくれた人ありがとう。 疾走感たっぷりのLOVELESSに懐かしさを覚える。それくらい久々かもしれない。 過去、ラバーズ/ラブレスの流れがクセになっちゃってた時期ありましたよね? 今もう飲み会で輪になって手を叩くことなんてないんだろうなぁ、哀愁すら感じる。 少なくとも私が見始めた2016年から、客層も変わっていて7年もあれば小学生だって大学生になってる。 友達とふざけながらお前も!お前も!と指差し合ってた頃がすでにかなり前の出来事になっていて、今日はひとりぼっちでさみしかった。 そりゃ循環はするよ、だけどさ、あんなに好きだって言ってた人たちはどこ行っちゃったんだ、と私でさえ思う。
「たのし~~~!!!な!!」と宍戸さん。後ろの方から野郎の叫び声が聞こえる。新鮮だ。 「来てくれてありがとう、リクエストワンマンです!」「楽しいな、なんか俺ずっとこんなだわ、浮かれてんなぁ」みたいな はじける笑顔でしゃべってた気がします(見てない)
「こんな夜は、ずっと浮かれてたらいいんです!!」 超速い曲。にしやんずっと頑張って弾いてる。この曲は必死にドコドコしてる美代さんを見なきゃ!と思って背伸びして目撃した。 白いシャツに裸足の美代さんが顔を赤くしながら叩いてました。ベースソロのところ聞こえないくらいドラム炸裂してた。 3人ともがんばれ!まだ序盤だぞ!と思いながら、自分の首も汗で濡れてるのを感じてやっぱり裏起毛着てくるんじゃなかったと激しく後悔。 退屈のイントロに喜び最高潮。そして、あぁ、にしやん忙しいねぇ、地獄だねぇ、と思ったらニヤニヤが止まらなくなった。 ちょっとこの辺で苦しそうに笑って、手プラプラしてた。苦しそうに笑うっていうのは、全速力で走った後にプハ~ッ!てなるみたいな顔です。 耳鳴りのあとのベースだいすき。音源で聴いても良い音なので、ぜひライブと聴き比べて欲しいですね(専門家の意見) そのあとのギブ・ミー・チョコレートで早くも2度目の最高潮。津波のオンパレード。 「私への感謝祭ですかね?」と眩暈よりも脳みそがぐらぐらする展開。リクエストしてくれた方ありがとうございます。 曲をリクエストできるっていうのはイントロが流れた瞬間に「私のリクエストやってくれた!」って思えるのが楽しいんだね、きっと。 オンベース!西田裕作!の曲しかほぼやってないので、宍戸さんはどこかで「オンベース!西田裕作!」って言ってた。多分LOVERS。 ギミチョコも割とやる方の曲だけど久々、と思ったけど活休してたから全部そうでした。 美代��んのこの曲も人気だ。白雪でちょっとだけペースダウンする。 美代さんはギターが好きって聞いたことあるんだけど、それがすごくわかるような気がする曲。 個人的には歌モノに入る曲。ギターなりベースなりでずっと雪が降ってる。 3人のバランスで成り立っていて「3人でやってんだな~」とそれぞれを見てた。 結構やってる曲なのでまったく隠れてはいないんだけど、TheCheseraseraの隠れた名曲と定義しても良いのかもしれない。
「体感5秒だわ」と8曲やって宍戸さん。でも本当に一瞬で、もう半分終わったのかとびっくりしていたら 「今日、俺ストラト!」とギターを見せて「調子よかったから」と。 8曲やって、半分すぎたところで、本人から申告されて気づく私って本当にギターに興味ないんだなとびっくりした。 むしろこれまで違和感がなかったから気づかなかった…の、かもしれない。 「半分すぎたけど、どう?」と誰に投げかけてるのかわからない問いに間が空き、『あ、ふたりに聞いてます』という空気を察した にしやんがマイクに近寄るよりも早く美代さんが「や、楽しいですね」とコメント。喋るのを諦めたにしやん。 残念そうなフロアの空気を察した宍戸さんが「にしやんは?しゃべらなくていい?」と名指しで聞いたけど「いい」と。 「みんなリクエストありがとう。自分の好きなのきたらヤァー(断末魔)とか声出していいからね!」 「じゃあ後半行くか!…あ、チューニングするわ」と。前に、美代さんが「そういうの直してほしい」とぼやいていたのを思い出す。 MCの間はちゃんとしゃべっちゃうからチューニングできなくなっちゃうんだよね。 ちなみに宍戸くんのチューニングに合わせてベース弾いてたよ。
三連の曲が好きなんだとハッキリ自覚したのはラストワルツがきっかけだったな、まさに名曲。 詳しいことはわからないんだけど、ドラムの間をすり抜けていくみたいなベースで 本人もこんなに自由にさせてもらえると思わなかった、と当時言ってたと思う。 にしやんベースめっちゃ弾いてる。なんでこの人はこういう弾き方するんだろ~って考えながら見てると一瞬で フロントとリアの間くらいを弾きましょうみたいな教科書があるとして、リアよりもネック側の��を弾くのは柔らかい音になるからだそうです。 イントロで、「うわ~カサブランカひさびさだ~」とまだイントロドンできた。 このときだったか、やっぱり休符って良いなと思った記憶がある。ダ、ダダッ、ダ、ダッダ!のとこで音に空白ができる。その瞬間だけ白い光が漏れるような霧が晴れるような感覚。あとはにしやんが足元踏んでるのとか見てた。 すこし、ゆったりとした歌い出しで始まったLullaby。これは純粋に歌が好き。ショートムービーみたいでストーリーが好き。愛さえあればいいなんて、の「愛」って声大きくなる。力入りやすいらしい(笑)すごくTheCheseraseraっぽい気がする。 そのあとのgoodbye daysもやるんだ~!という衝撃で首折れそうなほど仰け反った。 いつかのアルバム丸ごとやりますライブのときに宍戸さんがすっ飛ばした曲だ~! にしやんすごい楽しそうだった。たぶん、このときに宍戸さん歌詞間違えてにしやんとアレ?ってなってたんだよね。 だいたいベースしか見てない私が、ちらって宍戸さんをみたら絞ったレモンみたいなギュってした顔して必死に歌ってた。 レモン絞ったみたいな顔じゃなくて、絞ったレモンみたいな顔。
最後のMCで何を話してたかもう忘れてしまったけど、 「もっとでかいところでやりたい」「クアトロ考えてたけど…」「Zeppとか?武道館とか?ドームとか?あげたらキリないよ」 「もっと現場を盛り上げたい!」「対バンツアーするつもり」「6月くらいかな。何か所か回るつもりで計画してます」 宍戸くんがとても良い顔だったのを覚えている。
そして「愛しておくれという曲です!」バイト面接きたー!!コーラスまでの間ベースを弾くことしかしないにしやんとコーラスが近づいてきたらマイクに歩み寄るにしやんを見てました。それ以外の記憶はありません。すき。 思い出してがとても好き。唯一リクエストするかどうか最後まで悩んだ。感情を揺さぶられる歌詞だけど、リズム隊は熱を帯びていて、表面は冷たいけど中は灼熱。 削いでいくと、きっと感傷が残る。おそらく、やってる方がめちゃくちゃ気持ちいいんじゃないかな。にしやんがステージの前に迫り出して弾いてたんだけど、フロアとステージに最もギャップがある気がする。見てないけど。 好きだな~。 最後のMCで「もっと現場を盛り上げたい!」といった宍戸さんの言葉を後押しするようなDrapeだった。いい曲だ。 どの曲かは忘れてしまったけど美代さん立ち上がってドラムを叩いてたな。 「最後の曲です」 After Party Lululu、年末感ある。去年の12月はワールドカップ見てたのにもう1年経っちゃったんか~…と感傷的にならざるを得ない。 昔メンバーが監督で撮影したMVを特典で配ってたけど、それを思い出す。汗がキラキラしてる。 体感5秒!と言ってたけど、本当にあっという間に終わってしまった。
すかさずのアンコールで戻ってきた3人。にしやんグッズのスウェット着てた。 「ここまでで16曲やった」「あと何曲ききたい?」と聞くと、フロアから『30!』と声が上がり爆笑する3人。 「声でか(笑)」あと30曲は約3時間かかるね。 「よくさ、『ライブもう一回やってー!』て言われるけど、それやりたくて。やります!」と宍戸さん。 そして月と太陽の日々。今日はやらないのかな、と思ってたけど、あ、ここから始まるわけね? 手拍子したり、しなかったり。お客さんの入れ替わりを感じる瞬間。 新曲やります、とGUS TOKYOと踊れるMUSICという強いほうの2曲。踊れるMUSICを初めて聴いたのは名古屋だったかな。 そのときにわ~にしやんだな~!っておもったけど音源もそうだしやっぱりライブでもにしやんだった。 そしてラストシーン。いい意味で情緒不安定になりそう。ビックリしすぎて頭がついていかなかった。ここで聴けるとは、なんというサプライズ。 この2時間で、何度絶頂は訪れるのか。絶頂ってなんかいけない意味かな、まあいいか(笑) 人生で数えるほどしかのったことのないジェットコースターの、一番最初の頂点みたいな感覚。 君がギターを弾かないなんて。ルート弾きのベースラインで個人的には最も好き。その上でギターが踊るじゃん。 前に出てこずとも存在感を出せるっていうのが一番好き。かっこよくない? 全部の曲が何かしらのオマージュだっていう声も聞くし、実際そうなのかもしれないけどTheCheseraseraがやれば彼らの曲で たどっていけば、影響されていないものなんてどこにもないんだろうな。 「君がギターを弾かないならば 世界が端っこから崩れ落ちてそれで終わりさ」てところが結構お気に入り。 終わったと、やっぱりお姉さんたちが「ガストーキョーはニルヴァーナよね!」と言ってた。まあ、たぶんそう(笑) 名古屋でKAKASHIと対バンしたときに、私の目の前にマサがいて、マサの背中越しにみた景色はきっと一生忘れない。 宍戸さん「この曲に出てくるのはマサのアンプです」って言ってたはず。
見事に5曲もやって去っていった3人をまた呼び戻して、Wアンコール。さすがにちょっと気つかうんだけど(笑) 宍戸くんもスウェット着てきて、タオル忘れたらしく「ちょっと貸してくんない?」と最前列の子からタオルを借りて宣伝。 「最近男子増えたからさ!かっこいいのにしたくて」と、確かに野太い声も上がっていたし山脈ができつつある。 アンコール5曲もしたことについては「新曲も出したばっかりだしやりたくて」セットリスト組むの大変そうなことがよくわかる。 「こんな感じでいいかな?」と聞いてたけど、多くやってもらう分にはみんなウェルカムのはず。
「また会えますように」、讃美歌。きっと、人生の中で一番どの曲をやったか、と聞かれたら讃美歌は結構上位なんじゃないかな。 もう、リハーサルなんかしなくても、彼らがそこにいるだけで讃美歌として成り立つんだろうな。 また会えますように、という言葉が、前までは「次もまた来てね、会えますように」だと捉えてたんだけど、個人的に最近は結構鬼気迫っていて「ちゃんと生きて、また会えますように」になってる。 お腹切ったり、顔面骨折したり、勘弁してほしい。本当に。怪我も病気もしないで、バランスの取れた食事と睡眠で生活してほしい。讃美歌に、祈りしかない。 「最後の曲です!」、ふり絞るように、でくの坊。この3人として最初の曲。愛をこめて、君たちは本当にでくの坊だ。生活が透けて見えるような、だけど許してしまう。 最後、3人で向き合って弾いてた瞬間が、本当に楽しそうに見えて、飛び散る汗がキラキラしてとても満たされた気持ちになった。 そして、去り際に「もう今日はこれでほんと終わりね!勘弁して!(笑)」そんな終わり方ある?(笑)しかし、終わってみると結構疲れていたので、3人とも本当におつかれさまでした。
わたしたちの楽しそうな笑顔が、明日からもあなたたちを生かしていますように。
■セットリスト FLOWER butterfly(in my stomach) LOVERS LOVELESS
ずっと浮かれてる 退屈 ギブ・ミー・チョコレート 白雪
ラストワルツ カサブランカの花束 Lullaby goodbye days
愛しておくれ 思い出して Drape After Party Lululu
en.1 月と太陽の日々 GUS TOKYO 踊れるMUSIC ラストシーン 君がギターを弾かないなんて
en.2 讃美歌 でくの坊
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shukiiflog · 1 year
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ある画家の手記if.42 告白
ようやく体を動かせるようになってから、香澄に支えられて歩いて自分の部屋のベッドに横になった。
頑丈な体だと自負してるけど、それは外側に限ったことで、僕は昔から肌の内側が脆かった。ずっとキスを避けてたのも口内の刺激に弱いから。こういう攻撃をされると簡単に大怪我をしてしまう。内側の怪我は治りも外側より遅い。…しばらくろくに歩けもしないかもしれない 僕の意思に先行するようにまだ涙が勝手に静かに流れ続けてとまらない ベッドに横になってもまだ意識はしっかりしなくて、目眩がする、薬の作用が残ってる 僕の隣に寄り添うようにして香澄も一緒に横になった。 僕のほうに体を向けて、片手を伸ばして僕の背中をさすってくれる。 「……かすみ… ごめん… あの……、あのひと…は…、……? 」 あま���長い言葉を紡げない、言おうとしたことが途中でプツンと途切れて、そのまま忘れてしまう 「直人、一度ちょっと眠ろう」 香澄にそう言われて髪の毛を手でとかれて、宥められる。 今の僕は何もできない、言われたとおりそれから眠ろうとした。 内側の怪我から発熱してその日の夜は高熱が出て、ひどく苦しい思いをした。 次の日の昼すぎになって、香澄が飲ませてくれた解熱剤が効いたのかようやく熱が引いてきて、体も少し楽になった。 朝までたくさん僕の看病をさせてしまった香澄は、パジャマに着替える間もないまま、昨日と同じ格好で、僕の隣で仮眠をとってる。 「……」 昨日より少し頭がはっきりしてる気がした。発汗して熱と一緒に薬も飛んだのかな。もう普通に話しもできそうだったけど、香澄が寝てるのを起こしたくなくて黙ってじっとする。 あの人 またくるって言って帰った えらく執着されたかと思ったら急に興味をなくされてまったく構われなくなったりもする、今回どうして僕に関心が向いたのかはきっと誰にも分からない 香澄に、どこから話すべきか考える こんなに心配させた、できれば最初から全部ちゃんと話したい、でも…聞かせたくないような話ばっかりだ 「……ぁ。直人、起きた? 熱は? 薬効いた?」 香澄がぱちっと目を開けて、僕を見て横になった姿勢のまま矢継ぎ早に聞かれた。 「うん。…だいぶ楽になったよ。熱は下がってると思う…そろそろまた痛み出しそうだけど」 「わかった。水と痛み止め持ってくるから、寝ててね」 「ありがとう…」 昨日から、香澄はやらなきゃいけないことを全部やってくれてる。てきぱきしてて、…頼りになる…けど…、なんとなくそれがかえってぎこちなく見える…。心配してくれてるのはきっと本当なのに、あまりに冷静で的確な行動に、なにか違和感を感じる …僕がまだ、本調子じゃないせいかな 「………」 「直人、持ってきたよ。少し起き上がれる?」 「う、うん」 急いで上半身を起こしたら香澄が背中に腕を回して支えてくれる。 ゆっくり痛み止めを飲み込んで、またベッドに横になる。 香澄は僕の隣、ベッドに浅く腰掛けて、なにか考えてるのか黙ってる。 …僕がなにも説明してないからだ。昨日の状況なんて、香澄は察しがいいから何かには気づいたかもしれないけど、でもあんなの意味不明だ。 「…香澄、ちょっと…話してもいいかな」 香澄は話しかけられて少しはっとしたように僕のほうを見てから、ひとつ間をおいて答えた。 「俺、今からでも急いで大学いってくるよ。テスト期間だから、すぐ帰ってくるから。直人は鍵とドアチェーンも閉めて、誰かがきても今日は居留守使って、絶対に出ないで」 「ーーーーー…」 話は帰ってから、すぐ帰るよ、って僕の額にキスしてくれる… 香澄が一人で出かける だめだ いま外に出たらだめだ 香澄を行かせちゃだめだ 一人にしたらだめだ 「ーーーー香澄…」 寝てた体を捻って起こして香澄に手を伸ばす どこにも行けないように香澄の服の裾をきつく握った、手が、急に震え出した 「…直人」 立ち上がりかけてた香澄はゆっくりまた僕の横に腰をおろした 下半身を動かすのが辛くて上体だけでベッドの上を這うみたいになる、その姿勢で、香澄の胴に腕を回して強くしがみついた、どこにもいけないように ますます震えが止まらなくなる 「ーーーーい…いま、外に出ちゃだめだ…」 昨日抵抗しようとしたとき香澄の名前を出してしまった、それだけじゃない、あの人相手にあれだけ抵抗しようとしたり、あんなに泣いたのなんて初めてだった、きっと僕が本当に香澄のことを大事に思ってるのをあの人も理解したはずだ ーーーー狙われる 「香澄……ここにいよう…せめて僕が普通に動けるようになるまででも…」 今の僕じゃ守れない、でもずっと香澄とここにこもってるわけにもいかない、僕が動けるようになれば大学だって送り迎えしたりできる、それまで… 「行っちゃだめだ…」 しがみついて震える僕の体を香澄の手が優しく撫でる 「……直人、落ち着いて、もう大丈夫だよ」 香澄の表情は水を打ったみたいに静かで、僕の様子に困ってるふうでもない、妙に冷静な気がする、…怒ってるんだ、僕がまた、身を守れなくて怪我なんてしたから 「ごめんなさい……香澄…おねがい、一人でいかないで……ちゃんと話すよ、なんでも答えるから…」 震えがとまらない 「直人、直人落ち着いて、もう大丈夫だよ。話は後でちゃんと聞かせて。でも今は怪我が治るまで安静にしてなきゃ」 香澄はしがみついて離れない僕の体をさすり続けて、抑揚のない口調で同じ言葉を繰り返した。僕はそんな香澄からとうとうおとなしく離れるしかなかった。 「………」 香澄が行ってしまってから、僕はそばにあったケータイをとって電話をかける。 『なんだ』 「…冷泉。今たしか、香澄の大学にも教えに行ってたよね」 『あー… 何度か同じ学校で見かけてるから、そこに在籍してんだろうな』 「今日一日、香澄のことなるべく見てて。お願い」 『………』 少し間があって、呆れたようなため息が聞こえた。 『まんまストーキングじゃねえか。…どういう事情だ』 じくじく熱くなって痛み出す。震えたり喋ったりしすぎてせっかく効き始めてた痛み止めを台無しにしてる。 「……ごめん…また、今度…ちゃんと話す」 それ以上続けられなくて一方的に電話を切ってしまった。でもそれなりの事態であることは察してくれたと思う。…僕にできることは…他には… その時部屋にインターホンの鳴る音が響いて、急激に蘇った昨日の記憶とともに体がビクッと跳ねた。 …… … 香澄…かどうかは、出てみないと… きっと香澄じゃ…ない でも それは それで好都合…? もしあの人なら 香澄のほうじゃなくてこっちにきたなら、少なくとも今は香澄は安全だ 意を決してなんとか玄関まで壁に手をつきながら少しずつ歩いて、エントランスのモニターをつける 『おはよう、直人』 昨日と同じコートのせいでシルエットがまるで同じで、デジャヴのような嫌な目眩に襲われる。 「…何しにきたんですか」 ここで少しでも時間を稼いで、結局出なければいいんだ 会話が続くような返事を返そう そう思ったのに 『****大学**学部**年、まだ学生証��苗字は綾瀬なんだな』 「ーーーっ…!」 香澄を調べた どこまで? 『なんの変哲も無いようで、調べればなかなか面白い子だ。お前が夢中になるのはその辺りなのかな…』 わからない でも 『昨日は空港からそのまま来たから慌ただしかった。渡し忘れたお土産を持ってきたよ』 …怖い このままじゃ 香澄が 中傷されたり 個人情報をばら撒かれるかもしれない 「……条件が。」 『言ってごらん』 「部屋に入れたら、香澄に関して持ってる情報を全部捨てて忘れてください」 これでも割と約束は守ってくれる人だ 『いい子だ。それでいいよ』 その言葉を聞いて、解錠した。 すぐに部屋にやってきたその人は本当に昨日のままのシルエットで、時間が狂って巻き戻ったみたいだ。 僕は香澄に言われたとおり閉めていた鍵を開けて、普段はかけないドアチェーンをかけていたのを外した。 「ただいま、直人」 …昨日と同じ言葉。気分が悪くなってくる。僕はリビングじゃなくて自分の部屋のほうにまた壁伝いに体を庇って歩きながら向かう。 「…相手はできません。横にならせてください」 「具合でも悪いの」 「……」 これで悪気も悪意もないんだから恐れ入る。 二人で僕の部屋に入って、僕は少しだけ上体を斜めに起こした姿勢でベッドに横になる。 すぐそばのチェアを引き寄せて、それにその人も座った。 「昨日はあまり話せなかったな」 「…あなたが妙な薬を使ったからだ」 「客人相手に帰ってほしそうな無礼な空気を醸すからさ。なんとでも言い包められる歳下とばかりじゃれててすっかり分を弁えなくなったのかと思って心配したよ」 「香澄はそんな子じゃない。…僕にも、もう関わってきてほしくない」 「もう画家じゃないから。」 「そうです」それ以前に、僕たちの道はもう別れたものと思ってたけど、この人の中では違ったのか 「そう簡単にいくかな…」 「いきませんでしたよ それを、香澄が、支えてくれた」 「はは… 俺が薬なんて使ってやらなくても充分頭はボケてるじゃあないか」 おもむろにチェアからその人が立ち上がった 身構えて、昔の目つきで牽制する 本来なら僕のほうがこの人よりずっと背丈も高くて力もある、喧嘩沙汰にも慣れてる、昔からまともにやりあえば僕のほうが必ず勝てる相手なんだ …なのに 「今日は痛いことは無しだ。そんな怯えた顔しなくたっていい」言うなりベッドの上に乗り上がってこられて上体だけで必死に後ずさる 急いでベッドからおりようと体を捻ったら背中に体重をかけられてうつぶせにされてそのままのしかかられた せめて昨日と同じことになっちゃだめだ、 ケータイに手を伸ばそうとしたら踵で思いきり左腕を踏みつけられた
「ーーーーー、ッ…」 声も出なかった 左腕から激痛が左脚の先まで走って 後頭部を枕に押さえつけられる、息 できな い くるし い 背中でなにか音が ジャキジャキいって ハサミ? 服の背中を切られてる なにを 頭から手を離されて背中を見ようと 「ーーーー夢から覚ましてあげるだけさ」 次の瞬間 大きなひどい潰れたような声が部屋じゅうに響きわたった 自分の声だと気づくまでに時間がかかった 背中を焼けるような鋭い痛みが あちこちに 削げ て 抉って 何 なにされて 「ああああああああああああああ゛」 見開きすぎた目から涙が勝手に出る 唯一自由な右腕が痛みに耐えかねてのたうってベッドのシーツを掴んで暴れて散々に破った 「皮膚が頑丈なんだったね。やれやれ、力仕事だな。もう少しで終わるから待ってなさい」 ハサミの先だ 服を切った裁断用のハサミで 体重を閉じた切っ先にかけて 肉を抉ってる 僕の背中に なにか 模様? キュッと頭の中心が引き絞られるような感覚と同時に痛みがふっと空中にわずかに浮かんだ 声はたぶん出続けてる ひどい声だな 幼い頃から限界を超えたら意識が体の10センチほど空中に浮かぶ 体から逃げるみたいに 実際に痛みもどうでもよくなってくれるからやり過ごすのにはちょうどいい 頭も冷静になってきた 慧に香澄のことを頼んだけど今日はなにもなくてよかった でもこれから香澄を守るために事情はあとで話さないと 香澄の個人情報は捨てて忘れてくれるって この人、映像記憶能力があった だからモニターの向こうでも資料を見たりしないですらすら香澄の情報や学籍番号なんかも言ってた でも約束は守る人だ 香澄の情報は守られる それだけで今日は良しとしなくちゃ … 香澄が帰って来る前に 切られた服を片付けて、着替えて… 破ったシーツもかえなくちゃ 間に合うかな 僕の頭をだれか撫でてるみたいだ 「直人、いい子だ。よく頑張ったね」 終わったのか そこでふっと落ちるような吸い込まれるような 重さを思い出す 浮いていた意識が体に戻って 同時に戻った背中からの痛みで 気絶した
続き
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感情論と芸術の話を始めたらもう芸術の最前線は現代アート論しかその先にはなくない?(現代という文脈のすべてを引き受けたうえでの最先端のアートを問う系に持っていくと、そう言う話じゃんだろ)
規範的性愛者、自分で作って自分で名乗ってる属性だけど他に名乗ってる人いるの…(マイノリティからマジョリティに抜け出すために行った自己改造の履歴みたいなもんなので普通にトランスヘイトによく似たマイノリティヘイト感情が動機の源泉になっている)
史実では馬が最強で、凄い馬とか馬用の鎧を用意できる貴族+死ぬのが仕事の傭兵やら軍人というコンビを作るための貴族や金持ちが重要だった 金は持ちすぎると反感ポイントにもなるのだが、最悪宗教施設に持ち込めば徳ポイントに変換できるので困るということはない
魔法が血統に由来する設定で軍事力は貴族本人と決定的に結びつく、という様子になると、戦争になると金持ち本人かその子孫が死なないといけないことになる、という事情で、だいたい中世みたいになる
本物の世界、冷静に考えると本当に怖いことしか言わなくなってくる
いきなり本物の話が始まってしまった、怖すぎる
女の人は気軽に好きとか言い放ってから向こうが盛り上がっていく戦略を取れるけど男から好きって言ったらもうほとんど大体性交してっつってるのに等しいことにならん?何?魂の高潔さとか年収レベル?をアピールしろって?みたいな別ルールでやらされてるのずるくないですか?みたいな泣き言はある
この世界の片隅に も好きだったんだけど、主人公みたいな人物が本当に嫌いでああいう人間が理不尽な不幸に飲み込まれてめちゃくちゃにされているの本当に嬉しい、戦中こそ真実の時代と思ったから だったんだよね
現在の年齢になってセックスがしたいですか?と言われると、まあ別に高校生だった頃ほどはしたくはないですね、くらいの気持ちはあるけど、できるできないかだとやっといたほうが面白いんじゃない?わざわざできないは選ばないけど…みたいになるだろうね
あなたからは馬鹿なハンドルネームで呼ばれたくないのですが…を言う勇気がなかったために失われたらしいなんらかのなにか
真実の時代が来たときに自分がまともに取り合ってもらえるかとか 現実資源を獲得して どこに住んでるかとか そういうことをコントロールして 生と幸福の獲得努力をするしか 結局人生でやるべきことなんてないから…
トランス支持者は全人間の人権を守ろう、ターフは女性の人権を守ろうが今の最大トピックになってる気がするけど、お題目はどうあれ敵対者の(言説空間での)押しのけ合いになっているし、喧々諤々していてともに目標は達成されそうにない
すべての争いの解決策 妥協案を作りマニュアル的に運用できるようにすることしかない 絶滅戦争を異様にやりたがる売文家が一歩引いた視点から囃し立て続けるために 終わらない場合もありうる
夢見りあむが用意した土壌をサブカルの寵児が初音ミク化(ツインテール・ネット配信)させてさらったんだよな、許せねぇ…!という調子でレインさんへの悪口も言うことができる(何でもなしたやつが最高に偉く後ろから指示厨だの評論ごっこするのは比べて簡単みたいな自虐ネタ)
客観視の能力、大事故を起こさない程度にまともな自負はあるが、気がついたらうっすら距離を開けられたりするのにとんでもなく敏感というほどではないし、どちらかといえば気に入られていそうなときにどういう根拠で気に入られているのか分からないし、多分うっすら飽きられるし…
あの人が本気で助けてーつってたんなら、俺だって助けてやりたいと思っていましたが…(リプライされると嬉しくてギチギチの長文を送って引かれるみたいなことを繰り返しているうちに、本当にさあ…)
オタク・エロ画像(PixivR18)の人気でポケモン人気女性ジムリを分析するの、自分の中で筋の通った話をできる自信はまあまああるけど代償にカルマが穢れそう
俺もクネクネしていた頃にぞっこんだったファムの人が未だにクネクネしているのを嘲笑うことでマチズモアピールしていく感じでも目指すか(ミューズでファムな人が凡人になっていたのに甲は一生文学崩れやっとるみたいな物語類型の男女逆版かもしれないしな)
男じゃなかったら文系行けたんですけど…!という生き方をしているのでタワマン文学に対してタワマン文学〜となることができるのですね やめろやめろ
好きな人に近くにいるなんか 黒髪乙女? と結婚しろと言われたのは嫌だったし 黒髪乙女?誰?じゃあてめえが用意してみろよ とは思ったのかもしれないね 全ては夢うつつだよ
けーさつもぐんたいもよわよわなこと、ぜったい諸外国にきがつかれちゃだめなのに…みたいな感じになってるのかもしれない(それはもうかなりどうしようもない気がするんだけど…)
好きだった人は反りが合わない兄弟がハーメルンで上手くやっていてみたいな話をしていたので、まあ嫌われることで動機にすることができたんなら良かったこと探しみたいな感じにできるし
どっちもどっちとかいう魔法の言葉で問題を先送りにしてきたことのツケが出てきているんでしょうね(左派理論において自由を取り扱うとき、時代性や親の資産、生得的などの事情で得られた特典は偶然によるもので、そのバイアスは完全に取り払わなければならない)
俺が知らんということはないんだろと決めつけながらR18乙女版ハーモニーとか虐殺器官を書き、どうにかこうにかしてウケる(青写真はそらいくらでも描けるけどウケるかどうかが全てであり今まで有象無象に大受けしたことはないが、夢はでっかくないと創作やるかいなんて無いし…)
エッセイ…?私小説…?自分語り…?というのはまあやって、納得して、もう自分のこと書かないで他人のこと書かないとなってなると、女性向け官能小説をハーメルンに投稿して全員殺すみたいな感じになるが、いくら恥と外聞を捨ててもその時はこれまでとは違う名前を流石に使うつもりでいる
『社会弱者のくせに投票率が上がれば社会が良くなると思ってる人、国政とがっこーの生徒会みたいのが同じだと思ってるみたいでかわいいよね』くらいの比喩?ブラックジョーク?が塩梅良かったのかしらねという感じになってきたわね、
人間がどういう機序で感情を動かされるのかを心底から理解することとそれに基づいて他人を(ある意味、という程度の言い方だけど)意図的に感動させたいというのが自分の根源的な夢だったのだから、そしてそれはやっときっとやれそうな場所にあるのが、見えてきた!やれるやれる!ハッピー!白米!
キショい自分語りとか自家中毒の自傷行為はやめて、お客さんに気持ちよくなってもらう!!!!という責任感のもとで絶位に実用ポルノを書いてやるぞ!!!という気持ちを強く持ち、信念を実現しようとする姿勢
『個人が自死に至る決定は単なる一時的な情動の揺らぎでしかなく本心ではない』 そういう人もいるかも けれど 昔の俺は違う 断言できるし 読や思索への自負もある だからはじめの質問に対し 俺は敵意を持つに十分な背景を持つと 確信できる
あとイアソンがメディアと会ったときに「あっこれは一目惚れされてるね(察し)」とイアが独白するのに神々の悪戯だなあとゴチて、(えっ気がついてるの?)と思ったのだけど【『一目惚れ=神々の悪戯』という慣用句】と注釈に書いていたこと(実際はヘラに凄まれたエロースが愛の矢を撃っていた)
商業創作がどうなるのかはあまりわからないけど会社は残るだろうし編集役の仕事がエーアイにすり替わるとフリーでやってる作家は難しい状況になるんだろうというのはまあ…(若者の登竜門としても存在し続けるだろうしデカい資本のあるところは強いだろうね)
目的がないのが目的です!正しいことなんて何もわかりません! つってるの まあ学生さんならそれでもええけどね くらいの嫌味は言いたくなるけど 俺もサブカルで耶蘇教やってるだけで勝てると思ってるわけじゃねえから嫌味言ってる場合じゃないのだ
自治厨のくせに「自治厨じゃありませんよ〜ww」みたいな目配せの筋肉だけはつけている畜群 なんのためにそんな筋肉を鍛え 見せびらかしているのか 理解に苦しむ
ポピュリストだけどポピュリストだとは思われたくありません という在り方を 自我の拠り所にしている���方 何? 憲兵は怖いけど 憲兵になってしまうかもしれない可能性を恐れているの? 鬼のいない鬼ごっこをずっとやりたいみたいな性根があるの?
俺のpixivエロ小説を真面目に読もうとした結果挫折して捨てゼリフはいて現実へ帰還して行ったの、頭が悪すぎて本当に可愛いと思わないのは無理でしょ
少女漫画絵をもっとシュッとさせたら萌え絵になって、少女漫画絵よりは萌え絵のほうが好きだしという気持ちはするね(けど今のはやりって萌え絵から二段くらいはリアル志向に寄せてない?全然勘で喋ってるけど)
「恋愛感情の からかいを受ける」「友達で居たかった と言う」「政治の話やめろ と 選挙行こう を同じ口で言う」という3つの地雷を踏まれたのだなあと思うと喧嘩することもさもありなん という気もしてきた
インターネットが本格的に発狂し始めているので 意見を変えられることが持て囃され始めようとしている しかしもちろん 無条件で称揚される わけではなく どうでもいい部分では柔軟に変え 芯の譲ってはならない部分で譲らないことが 大切なのである
動物想が重要概念っぽくなってる様子、わからん、今はまだ…という気持ちになるね
特にNTR役が粗で弱いことを強調しつつ、バッドステタースを付加することでやられ役を堕としていく逆NTR・奇形児があって、「差別化とガラパゴス化だ!文化の普遍性が本当に嬉しい!」みたいな気持ちになるんですって(どういうこと?)
ロジハラって本当につまらない言葉ですよね、論理弱者のことはどつき回してもいいと思っているからそうしてんだよ馬鹿ぐらいの皮肉を少し怒鳴り返したくなってしまうくらい程度ますわよ
【知性は言葉遣いに引きづられること】について、そろそろGPTの為した偉業から学習して、死ねとか老人とか刑罰とか健康についてもっと真剣に考えるようになったほうが良い
ヒロアカ社会、漫画みたいのを本当にやるとヤバいが根幹にある(社会派漫画とは、そういう���の)ので犯罪者を『敵(ヴィラン)』と呼称するのが本当に頭おかしいのは意図的だと思う
自分は軽程度の逸脱がある範囲の普通さがあり、軽程度の逸脱がある範囲の人間と親しくなるので、このように行動すれば普通このような反応があるはずだ、に常に当てはまるような人間関係を維持できるとは、限らないこと
自分は完全に平均的な人間だと思っていたが、【完全に平均的な人間は《自分が完全に平均的な人間であることを知らしめるために最高効率である方法を探求すること》に人生を賭けたりしないこと】をようやく認められる気がしてきた
手前がフランス革命だろうと他の歴史的大事件だろうとどう評価するか/あるいは価値判断を下すかどうかまでもがただただ手前の勝手だが、ともあれお前はただ偶然という理由によってのみ、その歴史的事件の最良の結果のみを享受できるというわけだ
宇宙の疑問の答え42の講話の寓意と解釈、ウィキペディアをディグれば普通にありそう
西洋はすべて破壊と吸収のサイクルできたけど東洋は清濁を自分で呑み込みながら時代に託すという方法でやってきて、欧米はマーメイドとスパイダーマンを日本はピカチュウと初音ミクを作ったというものだと思っています
義務としての性的願望(生自体の全てが神から課せられた仕事でしかないなら、次代に生命を継ぐことも仕事のように達成されなければならないでしょう)
自己満足のための書きかけ誤字まみれの日記帳みたいなものを開けっ広げにするのは芸術行為じゃなくて自傷の言い訳と加害行為に過ぎない、やっとこのことを飲み込もうという気になってきた!
それと政治的正しさに基づいた政治参加や表現の自由が保証されるべきという考えは別々で独立したものだし、政治についての自分の発言に当時なりの理はすべて通しておいたつもりだし、そのことを諦めるつもりもないけど
そっちが先に好きって言ってきたし絶対俺は好きになってくる人間とまともにコミュニケーションできないだろうからやめたほうがいいんだろうなあ、と思いながら、結局そういう道を歩むしかなかったのだった
俺が真面目で良識的な女性を好きの対象に選ぶような人間に見えるか?そう見えるとしたら絶対お前人を見る目がおかしいよ、とは思うよ(まあ、こちらから選ぶという態度で巡り会えるような、巡り合うことに満足するような人間でもないこと、たしかにそういう言い方もできるかもね)
画面の向こう側で謎語で怒鳴っている人を呑気に品評するのは楽しいな、何しろ画面の向こう側にいるのだから、自分が暴力を振るわれるおそれは絶対ない!の気持ちをリンバスカンパニーで初めて実感している(欧米語はだいたい自分の不教養への劣等感に繋がったから、欧米の映画を好かなかったのだ)
年下だから遠慮してたら、本当に純情乙女の恋煩いとか恋に恋なんてしないわ私に真剣に悩んでいたせいで破局した のだとしたら なんかそれくらい高校の時分でさっさとやっとけや みたいな…(昔のこととか別にどうでも)(成人まで生きてて友達のいる人間が今更初恋とかホンマにある?)
痴漢、俺ぐらいの友好人物の少なさでもちょっとは男の知り合いでも『痴漢にあって怖かったことあってさ〜』くらいのこと言う人がいて 実感を持った恐怖やね感覚はある まあ友好範囲にひょろいオタク男子のいる率が高いとか 都会じゃねーと電車使いまくらんとか 色々な要素がある
まあだんだん不安になったりしてよくわからなくなったわけだね 美人ていうか並よりは整ってるくらいかもしれないけどあまりでかい動画じゃなくてぶれてたりしてよく分からなかったはずだけど並より良い方の人間は美人だろ
好きだった人が美人だったこと知ったとき普通に嬉しかった気がするな 弟に報告したらフォトショでいじってるだけだよつってたけど動画だったからそんなんできるの?
好きだった人が美人だったこと知ったとき普通に嬉しかった気がするな 弟に報告したらフォトショでいじってるだけだよつってたけど動画だったからそんなんできるの?
「友達でいたかった」の内容を信じようとするよりも「キリスト教・皇室・運命の統一」で説得しようとしてくる人間、たしかに自分じゃなかったらブロックされて当然の危険人物だと客観的には思うが まあこっちも真剣にやっとるからね しゃあないしゃあない
とりあえずやること全部に文句を言う、「宿をとれと言われた、野宿じゃないならいいとか言っといて定めたら文句言うくせに」←ネカフェで平気だった、と言うなど(どういうこと?)
好きと言ってそういうのはやめてほしいと言われたのでじゃあどういう距離感の何を…という感じを模索、とりあえずやること全部にケチつけていたら嫌いになったと思われたらしく、長らくログアウトという試し行動をされ、久方ぶりに復活したのを遠巻きに喜んでたら垢消しされたりした(ご報告?)
ジャンプとかボカロはそういう意味での若い淘汰圧がかかり続ける環境だったから良かった、という気持ちはあるかもね、歌はボカロ全賭けでなんとかできてた時代そろそろ終わるのかもわからん
好きな異性の裸を引き出したことがある人間に対してウググ…ってなる気持ちがあったけど、好きだった人に運命のマジレスさせたりしたのも結構やってたのかもと思うとまあメタクソやなという気がしてきた(人間一人一人にそんなやつが設定されてるわけなくない…?って言われました)
サブカルはセックスをする方、オタクはセックスをしない方、これだけは覚えて帰ってくださいね
好きだった人、一瞬先生にイベントであって感情を揺さぶられていたがニディガ出た後にはあんな人さあみたいになっており、なんかあったのか嗅覚だけで逃げてたのかこうなったら聞いておけなくて残念だったわねの気持ちになるわね
にゃるら先生、中国にファンが多いらしいし文字を隔ててれば炎上なんかほーんくらいの感想にしかならないんだから別にボヤがちょいちょいたとうが関係ないでしょうね 諸行無常
顔だけは向こうだけ勝手に晒してきたけども、こっちは名前も顔も晒してないのに逆ASANAGIみたいなこと言って切ってきたの、そういう速度の段階だったの!?ってなるて
向こうのほうが先に好きって言ってきたし、応えようとしたらなんか破滅するんだろうなとは思ったし、予想通り破滅したけど悲しいしどんな感じで居ればええねんつってるて
ブロックされたというか多分アカウント消したのでインターネットから足を洗ったんだと思いますが…(色々なことがある)
暇なので後出しで答え合わせしているだけなんですが(ブロックされたから)、直接言われればまあさあでなんか言うけど空リプで済まされてもどこまで本気なのかわからないから一々捕捉して回答してやらないだろ(直接言われたら流石に友達いたことないから分からんつってるって…)
悪性
良い読者であるという、それだけでなにか報われるようなものがある、ということです
道徳は基本的な原則なので、「独裁者が軍事作戦を発動している」などの時事的な状況のために冗談で済まなくなるとか、そういう時事とは関係なくない
公金用途問題とか言う方向性、渡せって言われてるから渡してるだけで別に使い道なんてどうでもいいだろ自分が文句言われないために渡してんだよ、くらいに思っとけやと思うのだが、なんだかんだ金払ってんなら有意義に使ってほしいのが人情なんだろうか
もう少しで創作物キャラクターに恋愛感情を抱くという感覚を完全に理解できてしまえそうだが、そうなったら逆向けにして自分の恋愛感情を完全に統合するか崩壊させてしまうかという未来が起こりそうというか…
創作人物に恋愛感情を抱くという心の動きを自分はエミュレートできてしまう気になってきたが、これを突き詰めてしまうとテキストだけでやり取りしている相手を人間だと覚えておく常識力を喪失してしまいそうというか…
女性に性欲があるということ自体は、これだけ世が盛り上がっている様子から見て事実ではあろうけど、実際に仕事ではない実物でそうしているところを見ることとは別だし、見たいし、好きな人間に社会的ロールの関係外として、性欲の対象として扱われたいとか、扱ってほしいと思うことの、逆売春性の
うなぎの絶滅を防ごうとかさあ、もうどうでもいいから食いまくって滅ぼそうぜとか露悪ぶってるやつとかどうでもいいけどお前ら全員日本の漁業資源管理が最低なことなんて全然興味持ってないんだろとかさあ、わざわざ言ったってどうにもなんねーじゃん、クソども
賢しげな言葉ばかり偉そうに吐いて偽善者ぶっているカスども以外の人間はみんな、必死に頑張っていて偉いと思ってますよ
別に人間関係で愛想つかされてどうこうとか、いちいち男女論に持ち込むまでもなく双方ミスったね…というだけなのでド反省自己批判仕草してもチラ裏って感じだが、消失されるとジクジクはする まあライフイズゴーオンやろ
世の中の人間が考えればすぐわかるようなことにいつまでも悩んでいたのが本当にわからなかったのだが、どうやら面倒だったり損するようなことを考えることはあほらしいと思っているだけだったことがどんどん明らかになっていき、死に晒せやカスども…と闇堕ちしそうになってくる(みんな大変だ)
俺は倫理律にかなりを託していたけど、倫理より空気のほうが日本語空間では正義だったらしいのを無視しすぎていたのが完全に終わりだったらしいな
好きな人がどれくらいやさしかったかというと、ちいかわ山姥編でこういうおばあさんすきだから疑いたくない…!ってずっと言ってた(身過ぎる)(そんなん作者のさじ加減じゃん無理そう…と思ってこっちまでつらくなっていた)
恋愛弱者の見苦しい嫉妬を読むのは穢らしくNTRを支持する僻み根性の源泉となりうるから、潔くバッサリ諦めることを褒めそやし、世の価値観として浸透させてほしい、みたいな、エゴや傲慢じゃなくて、正義感であってほしい、という信仰心
あの人は、fgo恋愛二次創作の、マシュ以外のキャラと結ばれるやつを愛好したらしいのですが、マシュが悔しがるシーンとかわざと書かないでほしいらしくて。なぜそんな敗北者の検閲を正当化できるのかわかりませんでしたが、彼女なりの正義感からそれを願った、そう信じたいというわけです
したがって誰をリツイートしたとかは罪にならないと思うのだが、ガレソをリツイートしたとかこぴーらいたーをリツイートしたということについてそれは適応されず、リツイートは必ずしも賛意を表しませんのかも曖昧になる現象のことが、よくわからない
言語情報はただの字の羅列なのだから、「誰が言っている」「誰から共有された」という理由で価値が変化することはありえず(神・サタン・イエス・ニーチェ・大川のある発言について話者を隠してシャッフルしたら、話者と放言を結びつけることは不可能)、
偶にキャスやってると入って聞いたりもしましたが、女性の声って聞くと単純接触効果で好きになってくるからやだなーと思いました。単純接触効果は現象や物理効果であって魂の本質ではないですからね。まあ結局好きになったのでキャスでコメすると、向こうもテンション上がったような様子を見せました
自分の人格を3つに分けた自己キャラクターがポカポカし合う漫画を偶に書いたりしていました。初音破壊キャス主が変な消え方をしたあとも、特に変わりなくタラタラ交流したりしました。
そのうち両方鍵になりました。先の方でジャンプ漫画〜ソシャゲの話、後の方で仕事や昭和漫画の話をしている気もしましたがジョージ秋山の漫画が一番好きなようで、それはそこそこどっちでもしていました、どっちでも稀にデジタル絵書いたり、アイコンを書いたりしていました。
それでくねくねDMを送り合ったりfgoのフレンドになったりラインやってるって聞くとやたら毅然とした態度で拒絶されるので4ヶ月後に好きと言ってそうですかと言われ、クドクドと粘着質なエアリプを送る側にこちらがなり、オフラインされる話でした、感情は複雑怪奇なようで音ゲーでもあることですね
と言ってクネクネ言いながら鍵垢の方を教えてくれました。同一フォロワーはいないようでしたが、どういう基準で使い分けているのかはイマイチ分かりませんでした。鍵にしている方では度々仕事つら助けてーな旨をツイートしてたりしましたが、おそらくそういう鳴き声だろながんば〜とか思いました
心当たりがないので放置していましたが、正月に実家に帰省してオルフェンズを見てたんですが、一期のラスボスがマイカール指数高過ぎてキモかわいく、かわい〜みたいなことをツイートしていたらですよね~みたいなDMが〇〇氏から来て、その時に他アカ教えてもらえますか?つったらそうそう貴方貴方!
えーとそれで該当人物のアカウント名は『初音ミクさんを忘れ〜』だったんですが、11月〜12月辺りの期間にあの人が『《元々のハンドルネーム》を忘れないでください』にハンネを変えて、「心当たりのある方は別のアカウントを教えたいのでDMください」とかを固定ツイにしてたんですが、
モテる人なんだろうな〜とは思っていましたが2週間恋人がいなかった時期が続いたことがなくて〜ほどだとは思わなかったし、良くも悪くもないくらいのツラだったので女性って可能性に満ちていてすげ〜と分かり、ファン心理と恋愛感情と執着と連帯感を切り離す器用さは自分にないことがよくわかりました
一応その頃にはちょっと短歌やる人とか初音ミク破壊活動とかア読んでる界隈とも繋がり始めてはいた気がしますね
あるある〜と思いましたが、多分自分のことじゃね~だろなと思ったのでいいねとかもしませんでした、自分のことだったらいいな〜とかは思ってたのにね、破壊運動の人は自殺匂わせで消息絶ち匂わせをしましたが後日転生して上手いことやっていました
その頃一番よろしくやってたクラスタでは初音ミク破壊活動と短歌が盛んで、自分も改変コピペとかキャスを追ったりするとかして遊んでいました。あの人が『自分が一番仲いいと思ってた人がつまんない連中とつるんでるとツラくなるよね』みたいなあるあるを書いてて、
一ヶ月とか経ち、突然リツイートされたので見に行くとあれを書いた人が戸惑いがちに喜んでいました、懐かしい記憶、捨て垢はフォロワーが特にいなかったのでほぼあの人と交流するためになりましたが、当時のスマホが壊れたのでログインできなくなったのでこのアカウントで交流するようにしました
絶賛したけど別になんか見返りとか一ミリも考えてなくて、その頃なんで捨て垢なんか作ったのか覚えてないけど、多分政治に文句言わないことに耐えられなくなったから作ったんじゃね、自分が捨て垢作る動機ってそれくらいしかわからん、本垢で褒めるには前衛的で拙いから恥ずかしいとは思いました
私はその頃オケキャスの二次創作のプロットを書いてました ガチ恋したけどマシュさんが本命っぽいので諦めるという内容で、忘却効果のあるキュケオーンを口移しで飲ませるラストでしたが、鍋キャスが面白すぎたので書かないでいいやという気になり、その頃持ってた捨て垢であの人の文を絶賛しました
ネット上で?出会ったきっかけはpixivの二次創作だったので創作鑑賞とかに人間の本質が現れると信じているタイプの人もきっと納得するんじゃないかと思いますよ オケアノスのキャスターがホームセンターで、冷凍で売られていたので買って鍋にして食うという話でしたが、シンプルで真摯でした
同性愛者に対して本人の都合はあるんだろうが自分は違うし、古来的、伝統的な家族や親子というものを神聖視している手前で生殖可能性というものを排除するのは不自然に思えたし、性差別者は情状酌量の余地はあるにせよ基本的には良くないものだと思ってい��ので、ホモフォビアにはなりましたね
ある種の倫理的な質問への姿勢が、チューリングテストというか、自分が哲学的ゾンビではないことの証明になるかもという希望を砕いたことはあれの最も大きな功績の一つでしょう
俺は制限選挙寡頭制を…もっと押し進めて貴族制もしくは免許制としろ!というゆるふわなので近代西洋式でいうところの普通の国になれるかなんて目標は捨てて日本には中国〜ロシア風な管理を敷く古代ロマンディストピアにしてもらいたいぜ
あなたのためにキリスト教への思索について記述し公開するようになった側面があることも確かに否定できないかもしれません
自分のことを心底善人だと思いこんでいる人間、自分が差別感情を持つ程度の苦労もしたことがないのか親切な誰かにその負債を背負わせているのか知らないが、ともかく何らかの判定を下した他人を人非人として扱って憚らないのが本当に最悪だけどなぜそんなに傲慢になれるのやら
常識とか全部疑うようになったきっかけはサンタクロースを相当恥ずかしい時期まで信じていたからだと、そう自己分析しています(子供の頃の私はそれはそれは純粋な魂を持っていたのでしょう、もちろん皮肉ですが)
ブルアカ公式の性欲、受動喫煙の範囲内だけでも『真面目そうな淡い青い髪の子が渋々の体でペットプレイやってもらってるやつ、ペット側でやらせてほしすぎる…!』ぐらいにはなるので、絶対にキモいんだろうなという確信がある(ヒューマン・アニマル・ロールプレイ)
民度って『運動なんかに興味を持つことのない健全な市民様としての誇り』とか『運動家に対してプロ市民という言葉が蔑称になる風潮』とか、そういう状況を高いと表すので、『民度の高さ=運動組織の不在』というのはまさにそのままの現実を表した言葉でしかなくね
どういうつもりで居ればいいの???みたいになるけどまあそっちも俺にどういうつもりで???と思っていた時期は長かったそうだしうまく適当に耐えれてくれというかこのツイも予約しているうちにどうでも良くなって消せるといいな…
俺が本当にホモフォビアな理由は振られるたびに自分が本当に愛していたのは弟だけと思いながらヘテロ射精小説を書く自分のナヨさをキショがっているからと言えば何かが通ると言うならなんぼでも言うけどそんなものは通らない、けどこれの逆のことばかりを量とハッタリで誤魔化して
なんかDMがどんどん迷子になってああいうことになった挙げ句3/14でまた一段と変なことに?なったけど、普通に考えて、てかラインやってる的DMに対してそこまで過剰防衛されるのは歩み寄り度が低すぎない…?というか
自慰だの精通だのの性の話題の、実際の暗黙の前提というか、結局そういうところが男女は明らかに対等でないことを浮かび上がらせるし、倫理が単なる机上の空論でしかないことの表れだとも思う、性能力および肉体の物理的差異
別に人がやってる様子を見たりインターネットで暮らしたりで、人間は互いを穿った目で批評しランク付けマウントを取り合いながらポジション争いを永久に続けているとはそこまで思わなくなって、もっと肩の力抜いて、適当にやって、
食物へ標準的な関心も執着もあるが、付き合いの悪さに起因する食のレパートリーの狭さを恥じてインターネットでそのような様子を晒すことには強い拒否感情があるのだね
暇空茜先生に徳島差別されてるのだいぶ面白い気持ちになってくる
自分は【真面目な保守で賢明であったから】【不謹慎でけばけばしい時流の流行りに過ぎないトランス論には乗らなかった】、【そのために、今の慎ましくもまともな生活をなんとか勝ち取ることができたのだ】という、選択バイアスによる自己正当化と反対勢力への否定感情がある可能性がある
毎話生えてくる仙水の設定ですきなやつ、仲間の妖怪のホモじゃない言い訳をするための女の人格
別にカルトでなくても他宗教行事は排他するが…という気持ちとなんか外国のお祭りを始めとして結構にはゆるゆるだけど…という気持ちとウチの母はバレンタインをローマ時代の聖人に由来することを普通に知らなかったという気持ちと
そこに命がありますか。が許せたのは前に失恋したときにそういうのを書いていたから、という発見のおかげで剥がれるリミッターかなりバキバキあるのだけど、より一層慎重になり、むしろリミッターを引き締めるまで必要と思ったほうがいいんだよな
一方的に言うと空リプという形式とはいえ会話にならないんだからこっちばっかり喋ってると自分ばっかり正しいと思うに決まってるんだから普通に会話してやり取りしようよてきな希望はあるんだけどまあビビってDMも何もうまくやれないからキショくなってて
『そこに命はありますか。』がなんでこんなに馴染むんだろうと思っていたけど前に失恋したときにこんな詩書いてたわねのオチだったのでガハハになった、恋愛が人間を育てるお前も恋愛をやれジジイになってしまう〜(しゃーないだろ、人間はやがて最も憎んでいたものの姿に成り果てるものだからね)
Twitterくんが死んでしまうのも仕方ないか、をTwitterサービスが停止するのも〜に書き換える程度に汎神論的言語表現を使うことへ神経質になっているのは貴方のせいなんですよ、ということくらいちょっとは気に留めておいてほしいもんですからねという気はあるし、別にちょっとだけでいいけど
眠れる奴隷と隣の芝の青さだけを偏執的に気にしている人のどちらがどういうふうにいいかとか場合場合だしそもそも比べる比べないという視座の持ち方が卑しいみたいなマウントの持ち方もあり、納得は全てに優先するぜでいいだろ別に(なんの話題?)
コンドーム利用性教育ビデオの思い出、『快楽などのために性交する』という発想がなく、ビデオ中に説明もなかったので(妊娠にリスクがあることはわかるけど、出生しなければならないこととどう向き合えと…?)の疑問について考えていたら終了し、後々考えて言わんとする所がわかった
人がめちゃくちゃ起こって的はずれな怒号を放ち続ける、という状況は自分はそれなりに面白いと思うのだけれど、面白さ絶対主義の人がそれは面白くないことだよ、と注意し、面白いことをできるだけ話さないようにしようと決意したのだった
善人とか聖人君子の真似をしてなきゃいけないみたいな気分にさせられていたのが嫌だったんだよな、や、させられてたっていうか自主的にしていたんだけど、自分をいい人間だと思わせようとすることに積極的にならなくてはならないから、恋は嫌だ、嫌だった、それでわざと嫌われってのも卑怯な自意識だ
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