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#パリの和食器屋
yotchan-blog · 1 month
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2024/8/23 7:01:25現在のニュース
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maisonsatoparis · 4 years
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Notre pop-up store à la Maison de la Culture du Japon à Paris est terminé. On a fait de belles rencontres, merci mille fois à tous qui y sont venus et @takumiflavours de nous faire confiance et nous avoir invités à cet événement🙏🏼 Notre popup store revient très bientôt et en attendant nous ajoutons des nouveautés dès lundi à notre boutique en ligne www.maisonsato.com Bon dimanche😘 #theoriginaljapanesestore #maisonsatoparis #maisonsato #maisondelaculturedujaponaparis #japanesetableware #japaneseceramics #japanesepottery #japaneseshopparis #boutiquejaponaise #vaissellejaponaise #decorationinterieur #japanesedecor #パリの和食器屋 #パリの雑貨屋 #メゾンサトウパリ (à Maison de la culture du Japon à Paris - page officielle) https://www.instagram.com/p/CDGM0gEojWk/?igshid=10msslfk87ioe
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kobayashimasahide · 4 years
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あけましておめでとうございます
              令和三年元旦
牛の仮面   2005年5月7日  88 (h.) × 37 (w.) × 25 (d.) cm  2.8 kg    ・オートバイの二人乗り用掴みベルト付き座席    (合成皮革/スポンジ状ポリウレタン/プラスチック/鉄)  ・オートバイのブレーキ/クラッチ・レバー (アルミ)  ・  〃     バック・ミラー (鏡/鉄/プラスチック)  ・  〃     後輪泥除け (プラスチック)  ・ボルト・ナット等 (鉄)
Happy New Year !     January 1, 2021
Cow Mask  5/7/2005   88 (h.) × 37 (w.) × 25 (d.) cm  2.8 kg ・Tandem Seat with Grip Belt of Motorcycle   (Synthetic Leather, Polyurethane Foam, Plastics, Iron) ・Brake/Clutch Lever of Motorcycle (Aluminum) ・Rearview Mirror of Motorcycle (Mirror, Iron, Plastics) ・Rea Fender of Motorcycle (Plastics) ・Bolt and Nut etc. (Iron)
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 1943年の早春のある日のこと、ピカソはドイツ軍占領下のパリの街を歩いて家に帰る途中、道端にゴチャ混ぜになって積み上げられていた廃品の山の中に、錆びた自転車のハンドルと、その直ぐ横に転がる革のサドルを見つけました。その瞬間、その二つは電光のように閃いて頭の中で組み合わさり、それを家に持ち帰って接合し (後にそれを型取り・ブロンズ鋳造する)、この彫刻史に燦然と輝く––––錆びてますが (笑) ––––<牡牛の頭部>(1) を造ったのでした。
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(1)-1  ピカソ <牡牛の頭部> 1943
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(1)-2  自転車のハンドル (金属) とサドル (革) 正面下から見上げた
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(1)-3  ブロンズ鋳造
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(1)-4  少し左から見上げた 
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(1)-5  少し右から
 これこそが、私がこれまでに何度か述べてきた (2)「チャンス・イメージ」––––この場合はサドルが牛の顔に/ハンドルが角に似ているという「私たちの記憶像 (この場合は牛の) を喚起する偶然の類似形」––––と、その記憶像を、今度は逆にその類似形の上に脳内で重ね合わせる「プロジェクション (投映)」とが、一瞬で双方向に交差した典型的な例なのです。  これは、視覚/認知心理学や脳科学の分野では––––「シミュラクラ (あるものが顔に見える) ⊂ パレイドリア (あるものが何かに見える)」––––と称ばれている現象です。  そして、こうした視覚心理現象に基づく造形手法が––––「レディ・メイド (既成の物) 」としての「ファウンド・オブジェクト (今まで気にも留めなかった物が新たに見直される、そのようにして改めて見出された/発見された物体) 」の「アッサンブラージュ (寄せ集め/組み合わせ)」––––で、ピカソのこの<牡牛の頭部>は、まさにその栄えある先駆/嚆矢/原点でもあります。
 尤も、この視覚心理現象+造形手法と牛との最初の出会いは、実はピカソの遥か以前の1万8千〜1万年前に、既に始まっていたのでした。しかもその場所は、ピカソの故国スペインの––––それも彼が10歳から14歳まで暮らしたスペイン北部の町ラ・コルーニャのあるガリシア州から東に二つ隣のカンタブリア州の––––アルタミラ洞窟なのです。  「徐々に土中に向かって傾斜している」この洞窟の「すべての劇的なアクセントはただ一カ所––––大きな部屋の天井––––に集中されてい」て、「この天井の高さは…約2m から1m まで…奥にゆくにつれて徐々に低くなっている」とギーディオン(3) が書くその部屋を、ヒキ (引き) で撮った写真が (4)-1 で、ヨリ (寄り) で天井を撮った写真が (4)-2 です。
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(4)-1  アルタミラ洞窟 大きな部屋 全景 (白黒)
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(4)-2  大きな部屋 天井部分 (白黒)
 最初に敢えて古い横からの照明の白黒写真をお示ししたのは、私たちがそれを見る限りは只のデコボコと波打つ天井にしか見えないからです。しかし、これを旧石器時代末期のマドレー��人が見た時––––私たちには見えないのだけれど、彼らが常日ごろ見慣れ、或いは見たいと切望していた (からこそ見ることのできた)––––体を丸めて地面に横たわり出産しようとしている (食料とその安定供給をもたらす) 無数の雌の野牛の群れを見出したのです。  そして、その岩のレリーフ (浮き彫り) 状に膨らんだ凸塊に、鉄錆=酸化鉄系の赤い土 (性顔料) を塗ったり吹き付けたりして白っぽい素地から形を浮かび上がらせ、更に、形の内外を画す輪郭と、欠けていて足りない尻尾や角や背中のタテガミを形の外側に、また、折り曲げた前・後脚を形の内側に、いずれも黒い炭などの顔料で描き足して全体を完成させたのです (4)-3, 4, 5 。
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(4)-3  大きな部屋 天井部分 (カラー)
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(4)-4  上の (4)-3 の上中央の野牛 正面正対 (白黒)
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(4)-5  上の (4)-4 の野牛とその周辺 (カラー)
 ギーディオンは、こうした表現––––つまり「チャンス・イメージ ⇄ プロジェクション」/「シミュラクラ ⊂ パレイドリア」/「レディメイドとしてのファウンド・オブジェクトのアッサンブラージュ」––––を、彼の言い方で次のように記しています。    「実在する自然石の形をそのまま用い…, 岩の自然の形状のうちに潜在している動物…を識別する…循環現象により…作られ… (中略) …, 自然…すなわち岩盤の線と輪郭に従うことによって, 発生したのである.」(pp.371-372)  「マドレーヌ人の目には, 岩の表面が内面に動物の形を含んでいるようにみえ…またそういうことに…かれらはいつも気を配っていた.」(p.394)  「この動物の姿勢全体は岩の形によって決められた. …天井の表面の凹凸がこのような姿を暗示させたのである….」(p.427)  「横たわるビゾン  この身体をまるめた…ビゾンは倒れているのではなく, たぶん分娩しているのであろう…. この姿は完全に隆起した岩の形によってきめられている. 露出した岩石にたまたま眠っている生命を認め, それに形式をあたえる…マドレーヌの美術家たちの力のあらわれがある. われわれの目には, 色彩のない突起はたんに無定形の岩のこぶにすぎない. しかしマドレーヌ人はそれらをまったく違った感覚でうけとめた. …かれらは自然に存在している形に想像的に接近し…たのである.」(pp.427-428)  「岩の中にすでに存在した姿が…空想を産んだのである.」(p.489)
 このマドレーヌ期から1〜2万年後に形を変えて繰り返されたピカソと牛 との出会いは、子どもの頃に父に連れられて見に行き、すっかり魅せられて虜になってしまった闘牛 (コリーダ) から始まります。須藤哲生は『ピカソと闘牛』の中で次のように書いています。  「ピカソの芸術は闘牛とともにはじまった。現在までに確認されている最も初期の作品は、油彩にせよ、素描にせよ、コリーダを主題としている。……デッサン第一号も…『コリーダと六羽の鳩の習作』…で…、これをピカソの最も古い作品という説もあり、…十歳前後のデッサンであろう。……一枚の画用紙を天地に使って闘牛のシーンと鳩を描いたもので、……きわめて象徴的な意味合いを帯びている。闘牛と鳩。血なまぐさい闘技と平和のシンボル。まさに天と地の違いの、この二つのおよそ対蹠的なテーマは、ともに終生ピカソの芸術を貫いた主題であった。」(5)
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(6)  ピカソ <闘牛と鳩> 紙に鉛筆 1890 
 実際、この<コリーダと六羽の鳩の習作>(6) 以降、この牛は、ある時は牛頭人身の<ミノタウロス>(1933~)(7) となり、またある時
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(7)  ピカソ <ミノタウロス> 1933
はファシズムと母国スペインという相反両義の象徴となって<ゲルニカ>(1937)(8) の死児を抱いて泣き叫ぶ母の背後に佇み、また、ド
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(8) ピカソ <ゲルニカ> 1937
イツ占領下のパリではナチスの鍵十字ともキリストの十字架とも取れる両義的な窓枠の前に置かれた頭蓋骨––––<雄牛の頭蓋骨のある静物>(1942)(9) ––––となり、そして、この翌年の<牡牛の頭部>(1943) へと変身し続けて行くのです。
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(9)  ピカソ <雄牛の頭蓋骨のある静物> 1942
 私は拙作の題名を「頭部」ではなく顔面としての「仮面」にしましたが、ピカソの<牡牛の頭部>も––––特に型押し成形の革のサドル(10) の凸面は––––仮面的であり、彼が若き日のキュビスム時代に多大な示唆を得たアフリカの仮面彫刻を彷彿とさせます。このキュビスム/仮面性は、例えば戦後すぐに制作したリトグラフの連作––––モンドリアンの樹木を抽象化して行く過程を辿る連作にも似た––––<雄牛 I~XI>(1945~46)(11-1) の内の VI (11-2), VII, X にも窺えます。
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(11-1) ピカソ <雄牛 I~XI>(1945~46) リトグラフ
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(11-2) ピカソ <雄牛 VI> 12/26/1945  リトグラフ
 かくいう拙作も、当然ながらアフリカの仮面を意識的/無意識的に思い浮かべて––––尤も、牛とは限定せずに漠然と動物らしきものをイメージして––––造ったものですが、改めてウェブ上で拙作に似た––––細面の「馬面」で、真っ直ぐな角の––––牛の仮面を探してみると、牛は牛でも野牛/水牛 (Buffalo / Bush Cow) の仮面とされる (しかし実際の野牛/水牛とは一寸違うように見える) 幾つかの仮面の中に、似ているもの (12)-1, -2 がありました。
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(12)-1  野牛のマスク (マリ共和国-ソニンケ文化)
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(12)-2   水牛の仮面 (カメルーン共和国-バミレケ/バムン文化)
 なお、この未発表の旧作には「サトコ」(聡子)という名前が付いています。彼女は私が卒業研究 (作品制作) を指導した学生の一人で、このバイク・シートは、彼女が素材として集めたものですが、「これ、横のベルトの留め金具が目みたいで、動物の顔に見えるなぁ」と呟いた私に、卒業する時、「先生、どうぞ」と言って置き土産にしていったものです (彼女は卒業後、家具職人の修行をしにドイツに渡りました)。  当時、大学の直ぐ南隣の丘の斜面に、若者たちがやっているバイクの解体作業場があって、ジャンク・ヤードさながらに部品やら何やらが散乱していて、私のようなジャンク・アーティストにとっては、そこは宝の山でした。この仮面の耳と角 (ツノ) に見立てたバック・ミラーとブレーキ/クラッチ・レバーは、そこで見つけ���物 (字義通りのファウンド・オブジェクト) です。  仮面と言っても、これは顔面に装着するコンセプトではない (そもそも重くて無理な) のですが、最後に、楽屋裏をお見せすると (下の写真) ––––色や形が肉を削いだ牛骨のようで、一寸グロいので御注意下さい!––––ご覧の通り、この耳も角も、極く普通の金具を使って、極く荒/粗っぽい、単純な取り付け方をしております。
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[註]
(1)-1   via [https://www.slideshare.net/nichsara/sculpture-upload––No.22]。 (1)-2   via [https://www.pablopicasso.org/bull-head.jsp]。アトリエを訪れた写真家のブラッサイに、作品の制作過程を語ったピカソの言葉が、末尾に引用されています。  なお、この作品の制作年に関しては、ニューヨーク近代美術館–ウィリアム・ルービン編集、日本語版監修-山田智三郎・瀬木慎一『パブロ・ピカソ–––天才の生涯と芸術』(旺文社, 1981, pp.351-352) のジェーン・フリューゲルによる年譜に従いました。 (1)-3   via [https://www.moma.org/audio/playlist/19/412]。鼻梁に沿って空いているはずの二つの鋲穴が塞がっているので、ブロンズ鋳造と分かります。 (1)-4   via [lezards-plastiques.blogspot.com/2010/09/sixieme-personnages-et-animaux-de-bric.html]。 (1)-5   via [sakainaoki.blogspot.com/2014/02/1942.html]。 (2)    例えば [https://kobayashimasahide.tumblr.com/post/189982445375/happy-new-year-january-1-2020-clockey] の [註]。 (3)    S. ギーディオン著、江上波夫・木村重信訳『永遠の現在–––美術の起源』(東京大学出版会, 1968, p.420)。 (4)-1    via [https://fascinatingspain.com/place-to-visit/what-to-see-in-cantabria/altamira-caves/#1505145409627-b0f76054-69219231-ea60]。 (4)-2   ギーディオン、前掲書 p.423-pl.「280. アルタミーラ 嶮しく傾斜する天井. 前面に多彩のビゾンが岩の隆起の上に描かれている.」の複写。 (4)-3    via [http://www.tsimpkins.com/2017/10/echoes-of-atlantis-by-david-s-brody.html]。  (4)-4   ギーディオン、前掲書 p266-Color pl. XIV. の白黒複写。 (4)-5    via [https://100swallows.wordpress.com/2008/10/11/art-in-the-great-altamira-cave/]。 (5)    須藤哲生『ピカソと闘牛』(水声社, 2004, pp.26~29)。因みに、平和の鳩に関しては、拙稿 [https://kobayashimasahide.tumblr.com/post/155212719705/happy-new-year-2017-dove-of-peace-masahide] で、作品の画像を一つ引用しています。 (6)     via [https://www.pablo-ruiz-picasso.net/work-3936.php]。 (7)     via [https://www.pablo-ruiz-picasso.net/work-1088.php]。この頭部は、次の (8) の戦時中の頭蓋骨を予感させます。  ところで、この牛頭人身のミノタウロス (Minotauros) とは、クレタ島の王ミノス (Minos) の妃が牡牛 (taur) と交わって生んだ息子ゆえに付けられた名前ですが、ミノス王自身もまた、ヨーロッパの語源となったフェニキアの王女エウロペが牡牛に変身したゼウス神と交わって生んだ半神半人の息子です。そのクレタのクノッソス宮殿には、突進してくる牛の二本の角を掴み、牛の背中の上で前方宙返りをし、牛の背後に着地する一種の闘牛的「牡牛跳びの儀式/競技 」を描いた壁画が残されています。ことほどさように、東地中海地域では、牛と人間との間には古く (ギリシャ以前のミノア文明の時代) から、深い関係がありました。
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<牡牛跳びの儀式/競技 > クレタ  クノッソス宮殿壁画   via [http://arthistoryresources.net/greek-art-archaeology-2016/minoan-bull-jumping.html]
 ピカソはスペインで生まれてフランスで暮らしましたが、先の (3)〜(4) のアルタミラのあるカンタブリア州から更に東に進むと、フランスとの国境を成すピレネー山脈があり、その北側から南フランスへと流れ出すガロンヌ川の源流域にも、沢山の旧石器時代壁画を有する洞窟群が展開しています (この西仏双方を合わせて「フランコ・カンタブリア地方/美術」と呼んでいます)。そのガロンヌ川源流域のレ・トゥロワ・フレール洞窟に、1m と隔てぬ近い距離で、このミノタウロスを思わせる二体の牛頭人身像––––「楽器を奏でるビゾン人間」と「人間の膝…ふくらはぎ…勃起し…た男根……をもつ野牛的動物」(前掲 (3) のギーディオン pp.499-507)––––が描かれているのです。
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<楽器を奏でるビゾン人間> ブルイユによるレ・トゥロワ・フレール洞窟壁画のトレース画 via [https://www.larevuedesressources.org/les-reponses-erotiques-de-l-art-prehistorique-un-eclairage-bataillien,605.html]
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<人間の下半身を持つ野牛的動物> ブルイユによるレ・トゥロワ・フレール洞窟壁画のトレース画   via [http://reportages.saint-pompon.com/reportages2/04e7589d8909f0601.php]
 このように、フランスと東地中海も含む南ヨーロッパ美術史における牛と人間との関係は、旧石器時代の昔から今日まで極めて深いものがあり、牛をモチーフやテーマにしたピカソも、単にその一例に過ぎないと言えるのかもしれません。  (8)     via [https://www.pablo-ruiz-picasso.net/work-170.php]。 (9)     via [https://www.pablo-ruiz-picasso.net/work-195.php]。 (10)   私もピカソへのオマージュとして、自転車のサドル (但し革ではなくプレス成形鉄板) を顔/頭にした (牛ではなくて) アルマジロを造っています ([http://ir.lib.u-ryukyu.ac.jp/bitstream/20.500.12000/1916/1/Vol63p77.pdf -pp.94-95])。 (11)-1  via [https://pintura1krasmanski.blogspot.com/p/material-de-consulta.html?m=1––pl.2]。 (11)-2  via [https://artyfactory.com/art_appreciation/animals_in_art/pablo_picasso.htm––pl.6]。 (12)-1  via [https://www.azalai-japon.com/bois/masque/2298-08.html]。 (12)-2  via [https://www.auctionzip.com/auction-lot/Bamileke-Bamun-Bush-Cow-Mask-Cameroon-Grasslands_4A54B5983D]。
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matsuri269 · 4 years
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1832年の風来坊
 パリ、カフェ・ミュザン。  パリっ子なら知らないもののいない人気のカフェのひとつだ。若者が集まり、コーヒーやワイン片手に政治談義に花を咲かせたり、時に恋の鞘当てまでが行われる社交場。  そのうちにひとつ、人類とフランスの未来のために会議を行っている者たちがいた。  それがABC友の会のメンバーたちだ。彼らの多くはパリの学生で、来たるべき世界について話し合ったり、街頭演説を行ったりしていた。 「やはりフランスはすべての人類の下で統合されるべきなのだ。貴族も、男女も、生まれによる差別のない世界で」  熱弁しているのはフイイだ。彼はひとり児であったが、職人たちに育てられ、世界的な視座を持つようになっていた。 「まずはパリからはじめようじゃないか。誰だって石の投げられることのない街にするんだ」  こう語るのはコンブフェール、理想を見上げながらも医学生として現実を知る若者である。  それらを少し離れた場所から見つめているのが首領たるアンジョルラスであった。今は閉じられているくちびるから、時に激しい言葉が発せられるのをABCのメンバーは知っている。    ある日、彼らは常のようにミュザンの奥の部屋で会合を行っていた。  その部屋にはひとつの扉がある。ひとりの青年が扉を開けて入ってくる。 「入ってもいいか?」  ブラウンのコートに青のシャツ、白いズボンを履いた彼の年の頃はおおよそ23,4だろうか。 「おお、新入りか?」  クールフェーラックはアンジョルラスに視線を向ける。アンジョルラスは天青石の瞳を眇めてうなずいた。  青年は帽子を取って壁にかけた後、開口一番こう言う。 「ここのおすすめは」 「牡蠣のリゾット!」  食事途中のレーグルが叫んだ。 「じゃあそれで」 「新参者か?ブルゴーニュを飲んでいけ」  赤色のベストを得意げに身にまとったグランテールが言う。 「それも頼んだ」  かくして青年のテーブルにはリゾットとブルゴーニュ産のワインが並ぶこととなった。 「いただきます」  そう言うやいなやリゾットに手を付け、すぐに平らげてしまう。ワインも見ないうちになくなっていた。それで青年がきょとんとして、まだないのかだなんて言うものだから、周りの若者たちはおもしろくなって彼のテーブルに料理を追加した。 「さて、祭りだ!彼の強靭な胃袋に感謝を捧げようじゃないか!」  バオレルが扇動して、青年にはトマトパスタ、貝の三種盛り、りんごと米のデザートなどが供された。それらをおいしそうに食べる青年を見て酔っ払った若者たちは満足した。  プルーヴェールは即席の詩を彼に贈った。ジョリーは食べすぎて健康を害さないか心配していた。グランテールは喧騒の中に身を置くことをよしとした。ABC友の会は未来について語り合う真剣なグループであると同時に若者たちの交流の場であった。  アンジョルラスはどうしたものかとコンブフェールを見る。 「そのうち嵐は去るだろう。もしかしたら彼も同士かも知らぬ」 「そうだな」    皿がいくつ重なったかわからなくなったころ、クールフェーラックは見知らぬ青年に話しかけた。 「豪胆な食べっぷり大変よろしい。僕はクールフェーラック」 「ガイだ」  ガイと名乗った青年は、少しも臆することなく答えた。 「家名を名乗らんとは現代の人間らしくて大変よろしい」  そう言うグランテールを無視して、クールフェーラックはガイに尋ねる。 「さてきみには聞かなきゃいけないことがあるな」  先程までの喧騒からうってかわって、彼の言葉で部屋は静まり返る。 「異国の――いや異星の若者よ、どうやってここに来た?」    クールフェーラックの質問に、ガイはコップを置いてから答える。 「どうやって、って、偶然さ」 「ミュザンの隠し扉は普通の地球人には見つからないようになってる」  ABC友の会はミュザンの隠し部屋で会合を行っていた。この部屋に入れるのは宇宙人だけだ。それと運のいい地球人。  クールフェーラックには、ガイは前者であるとしか思えなかった。 「ってことはあんたは宇宙人だろう」 「宇宙人でなにか問題でもあるのか、お前さんたちもそうだろう」  ガイは部屋のみなを見渡して言う。ヒューマノイド型が多いが、大理石の肌を持つものもいる。ガイの視線に気がついたアンジョルラスは首をかすかにかしげた。 「なにか問題でもあるのか」 「いや」  緊張感のある空気を断ち切るようにコンブフェールが口火を切った。 「敵だったらとっくに行動を起こしているだろう。だからきっときみは敵対的な宇宙人じゃない。でも一応こちらも秘密結社なもんでね、どうしてここに来たかは教えてほしいんだ」 「情報を集めに来た」 「どこかのイヌか?」  噛み付いたバオレルにガイは答える。 「おれは銀河の渡り鳥、どこに落ちるかわからん流れ星だ」 「おお、きみもなかなかの詩人ときた」  プルーヴェールは感嘆の意を示してみせる。ガイにとってそれはただの事実の表明であったのだが。    おれはこういう取り調べみたいなやつは苦手なんだ、と前置きしてからガイは言う。 「単刀直入に言う、ここに怪獣もしくは大量破壊兵器はあるか?」 「いや」 「僕らをテロリストだと?」 「どっちかというと警察の兵力を知りたいよ」  ABCの面々は口々に言う。 「もしくはそういったものに心当たりはないか」 「ナポレオンが使ったあれのことか?でかくて、街を踏み潰すあれ。ああいうのは、ぼくらは持っていないよ。使うつもりもない」 「そうなのか、じゃあ」  ガイはあの『光』から、捜索対象がパリのどこかにあるとは聞いていたのだが、ここではなかったようだ。ならばもうここに長居する��要もあるまい。立ち去ろうとしたところに、ひとつの声が降った。    アンジョルラスは大理石のくちびるを開く。 「我々は人間の革命を志向している。宇宙人のものでも、地球人のものでもなく、人間の革命を」  それは荘厳な宣言であった。アンジョルラスはほかの人間とは違う無機質な身体を持って生まれた。だからこそ、すべての『人間』がこの国で生きていけるようにしたかったのだ。  コンブフェールは続ける。 「ぼくらはこの街を、パリを、そしてこの国を、フランスを愛している。それに、余計な被害は出したくない。ただでさえ、罪のない子どもたちが飢えに苦しみ、貧乏人はまともな医療にありつけず死んでいく、この世界では」  ガイはなるほど、と言ってしばし沈黙した。かつての自分のことを思い出していたのだ。目の前のひとをとにかく助けていたあのころのこと。大きな力を得て、星々の均衡を守っている今のこと。  かつての自分も彼らのようであっただろうか。  仲間とともに、平和を希求していたころのこと。    立ちすくむガイに対して、クールフェーラックは肩に手を置く。 「なあ、きみはこの組合に入る気はないか。同じ宇宙人として、この世界をよくすることに興味はないか。僕たちは勇気ある若者を常に歓迎している」 「さっきも言ったろ、おれは銀河の渡り鳥、ひとところにはいないもんでね」  ガイは帽子を手に取る。ここでないなら別の場所へ。そしてミッションを果たす。  今の自分はそういった在り方をしている。 「次パリに来た時はコラントの牡蠣も食ってけよ」  グランテールがワインを喉に流し込んでから言う。  そうさせてもらおう、とガイは笑う。   「ああ、それから最後に聞きたいんだが、最近このあたりで怪しい男を見なかったか」 「どんな奴だ」  ジョリーの問いに、少し考えこんでからガイは言った。 「服装はわからんが、刀を振り回したりしてるかもしれないな」 「流石にそんなのがいたら気付くよ」  プルーヴェールはそう答え、確かにそうかもしれない、とガイは苦笑する。帽子を目深にかぶって、彼はドアノブに手をかけた。 「じゃあな」  ガイはAdieuと言ってコラントを去る。  それは1832年4月、ラマルク将軍の葬儀まで2ヶ月のころの出来事であった。
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takabooo0919 · 5 years
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 先日投稿でもご紹介しました、石原悠一さんというアーティストが、ルーブル美術館で開催された“SALON DES BEAUX ARTS 2019”に御出展された帰りに羽島の工房までお立ち寄り下さいました🍀  夕方に合流して工房をご見学され、その後近くの料理屋で夕食を共にしました。誠実なお人柄ながら、アートに対する高い熱量を持たれた素晴らしい御仁でした!!いつかどこかで、ご一緒できればと願ってやみません👍👍👍 #石原悠一 #ルーブル美術館 #carrouseldulouvre #御縁 #mayuko #アート #美術 #art #beautiful #円相 #パリ #paris #フランス #france #art #japan #和 #matcha #禅 #raku #日本文化 #アート #陶芸 #陶器 #茶碗 #茶の湯 #抹茶 #茶道 #インスタ茶道部 #craft #teaceremony (Hashima-shi, Gifu, Japan) https://www.instagram.com/p/B6UVc42gVNm/?igshid=umuvhq5a10a8
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xf-2 · 6 years
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麻薬、殺人、売春が横行。郊外では山賊が跋扈し、都市部の公共交通機関内ですら追い剥ぎが出る。人々は犬・猫・猿・蛇・亀はおろかハクビシンやセンザンコウまであらゆる生物をむさぼり食い、犯罪者の市中引き回しや公開銃殺刑の執行も日常茶飯事……と聞けば、どこの暗黒国家の話かといぶかる人も多いだろう。だが、実はこれは1990年代〜ゼロ年代前半にかけての中国広東省の話である。
 広東省といえば、深圳市を中心としためざましい経済発展とイノベーションの進展によって、特に昨今の日本ではキラキラしたイメージが持たれることも多い。新たな可能性を求める若者や、テック系の情報感度の高い人からは羨望のまなざしが注がれる地域である。だが、つい十数年前までは常識はずれのアナーキー地帯として、他の地域の中国人からすら恐れられていた。
 2019年1月24日、私は広東省で印刷会社を経営する日本人、佐近宏樹さん(46)を取材する機会があった。佐近さんは香港生まれの香港育ち(正確には生後3ヶ月だけ日本)で広東語ネイティヴ、現在も生活と仕事の基盤を完全に香港と広東省に置いている。
 彼の国籍や血縁上のルーツは日本だが、事実上は日系移民の1.5世だ。彼は中国人向けのビジネスでは中国名を名乗っており「仕事で半年間付き合った相手が自分を日本人だと気付かなかった」ほど現地に溶け込んでいる。
 別の取材テーマで会った佐近さんと私が、予想外に盛り上がったのは、かつての広東省で見聞した凄まじい暗黒エピソードだった。私自身、2001年に広東省の深圳大学に留学しており、その後もいろんな事情があってこの地域とは縁が深い(自分のなかでは「中国でのホームグランドはここ」という感じである)。
 現在はキレイになっている中国最先端地域の、ほんの一昔前のカオスな日常風景。そこから中国の別の姿を感じていただきたい。
「1日1回は死体を見ていました」
安田 まずはご経歴をおさらいさせてください。佐近さんは日本語と広東語が両方ネイティヴ。それプラス、標��中国語(普通話)と英語も不自由なく話すことができます。
佐近 ですね。僕の経歴を言いますと、親の仕事の関係で香港で育って、現地ローカルの学校に通ってから香港の日本人学校に行っていました。それから、高校・大学は日本。大学時代に広東語を言語学的な面から勉強しなおしました。
安田 大学時代は千島英一先生のお弟子さんですよね。日本人の広東語学習者がほぼ必ず手に取る、『東方広東語辞典』や『エクスプレス広東語』を書かれた広東語研究の泰斗です。
佐近 はい。で、学生時代に台湾に留学して標準中国語も覚えて、1996年以降、多少の中断はありますが基本的に広東省で働いています。2016年に独立して、現地で東莞市比愛色印刷材料有限公司という印刷会社を経営しています。自宅は香港にあって、平日は東莞住まいですね。
安田 中国南方のメチャクチャ感は90年代がピークで、ゼロ年代なかばぐらいまでは明確にありましたよね。
佐近 90年代後半は、1日に1回は死体を見ましたからね。交通事故ですけど。ドライバーは歩行者がいても一切ブレーキ踏まないし進路も変えない。対して歩行者も車を見ていない。事故になるのは明らかなのになぜ毎日轢かれて死んでいる人がいるんだろうと。
安田 人間と自動車のメンツの勝負みたいになっていましたよね。僕もさすがに「1日1回」ではないですが、地方では路上で手が取れて死んでいる人を見たなあ……。ちなみに当時、農村部で人を轢いたときは、ドライバーはケガ人を助けずに全力で走り去って、隣村に行ってから警察と救急車を呼べ、と言われていました。
佐近 うんうん。言われていましたね。
安田 ドライバーが事故現場にとどまると身の危険があるからです。村人が総出で復讐にやってきて、よくて半殺しにされるし、車もボコボコにされてしまう。基本、生命が軽くて、暴力が身近な世界でした。
深圳の高速道路には山賊が出た!
佐近 暴力といえば、昔の会社が広州の外れの永和経済開発区という場所にありましたが、かなりヤバかったですよ。強盗とか荒っぽい犯罪者が多いから、公安(警察)がすぐにマシンガンを撃つんです。会社で仕事してると、外からタタタタタン、と乾いた音が聞こえてくる。
安田 無法地帯すぎる(笑)。90年代後半ですね。
佐近 会社の門の前に、分銅の付いた鎖を振り回しているヤバいやつがいましたからね。ずっと振り回し続けていたので、変なヤクをやっていたんだと思う。当時は薬物関連も、氷毒(メタンフェタミン)なんかが野放し状態で流通していたので、頭がおかしくなっている人が多かった。
安田 2003年の春に、当時の中国人の彼女と乗ったタクシーの運転手がそういう人でした。「俺は追われているんだ!」とか叫んで、駐車中の他の車にボコボコぶつかりながら走りはじめて。時速140キロぐらいでタンクローリーに接近されたときは本気で死を覚悟しました。停車した折に無理矢理ドアを開けて地面に転がり出て脱出したので、もちろん目的地には着けず(笑)。
佐近 変な人、大量にいすぎて感覚がマヒしていましたよね。あと、強盗関係だと、昔は深圳から東莞に通じる高速道路の、中間地帯にあたる虎門鎮のあたりで山賊が出たんです。まだ高速道路に警察が配備されていない時代なので、市と市の中間地帯であれば、追い剥ぎをやっても警察が来る前に逃げ切れた。現在は日系企業の若い女子社員1人でも、出張で通る道路なんですが……。
「盗まれる」「食われる」「騙し取られる」
安田 追い剥ぎといえば、ゼロ年代前半までは深圳市内のミニバス(注.現在は存在しない)のなかでも強盗が出ました。特に日暮れ後が危ない。
佐近 ああ、いました。昔の会社の同僚が身ぐるみ剥がされてパンツ一丁で放り出されましたっけ。あれ、強盗と運転手が完全にグルなんですよ。車内は密室ですから、乗客が少ないときはカモにできてしまう。
安田 そんな社会ですから、当時は地元の人が他人を一切信用していなくて「危ない」と「盗まれる」ばっかり言っていましたっけ。こちらは真偽のほどは知りませんが、女性がイヤリングをして歩いていたら耳ごとむしられる、みたいな話が当たり前のように話されていた。
佐近 ありましたね。深圳の人は「広州に行くと耳をむしられるぞ」と言っているのに、広州の人は「深圳に行くと耳をむしられるぞ」と言う。一種の都市伝説みたいな話ですが、現地の人がみんな信じるリアリティがあったんですよね。
安田 なかば笑い話ですが、知人が小さいときに亀を飼っていて、ある日いなくなったらしいんです。それで泣いていたら、お母さんに「きっと誰かに食べられたからあきらめなさい」と言われたみたいで。
佐近 いまでも現地の人はカエルや亀を食べますが、昔はもっと食べる人が多かったですから。2003年に感染症のSARS(重症急性呼吸器症候群)のパンデミックが起きた際、その原因として規制されましたが、それまでは「野味」(イェウェイ、各種の動物食)のレストランがたくさんあった。犬や猫どころか、ハクビシンもセンザンコウも食べていた。
安田 店の前にイケスみたいな檻があって、いたいけな子犬(注.食用)が入れられていたやつですね。ペットの犬もよく誘拐されて食われていた。とにかく、当時は自分のあらゆる所有物について「盗まれる」「食われる」「騙し取られる」の鬼畜三原則を常に警戒しなきゃいけなかった。漫☆画太郎のマンガみたいな世界です。
佐近 ひどい(笑)。でも、実際にそうだったからなあ。誇張でも何でもなく。
通り全部が「ピンク床屋」
安田 現在は表立ってはほぼ壊滅しましたが、以前はアンダーグラウンドな産業もすごかったです。深圳でも、街のいたるところにニセDVD屋とピンク床屋(注.中華圏では理髪店が簡易風俗店になる例が多い)がありました。当時は感覚が麻痺していて、完全に日常風景として眺めていましたが、いまから考えると異次元だよな……。
佐近 昔の会社の近所に、通りが全部ピンク床屋だけになっていた場所がありましたよ。一歩足を踏み入れるだけで店の人が100人ぐらいワラワラと集まってくるような。ちなみに通りの先にある公安の敷地内に、ある建物がありました。当時は公安が、ピンク床屋の客向けのレンタルルームというか、連れ込み宿みたいなものを経営していたわけです。
安田 でも、広東省のピンク床屋って、特に都市部ではゼロ年代中盤〜後半に一気に消滅しましたよね。本当にウソみたいに消えてしまった。都市化が進むと、社会は健全になっていくんだなあとも。
佐近 いや、その見立ては甘い(笑)。ピンク床屋のほとんどは、地元のヤクザが経営しています。でも、ゼロ年代なかば以降は土地を転がすほうがカネになった。再開発で一儲けを狙う経営元(=ヤクザ)の事情で、まとめてぶっ潰したケースのほうが多かったはずです。社会の健全化なんて話じゃないですよ。
安田 なるほど(笑)。ところで、ここで言う「ヤクザ」って、もちろん公安も含みますよね。公安がヤクザに取り込まれていたというか、ヤクザが公安“も”やっていた。
佐近 それそれ。「警匪一家」(=警察も盗賊もひとつのファミリー)ってやつです。そもそも地方の公安の偉い人って、その地域でいろんな利権を持っている金持ちの息子がやるポストでしたからね。
「90年代までは公開処刑があったんです」
安田 公安と言えば、2002年の冬に広西チワン族自治区の街で犯罪者が市中引き回しの刑にされているのを見たことがあります。中型トラックの荷台に檻があって、オレンジのベストを着た犯罪者が手錠でズラッと繋がれていて。「こいつらは憎っくきスリ犯罪を犯した!」「人民の敵である!」とか拡声器でアナウンスしていた。
佐近 あったあった。
安田 2006年末、確か沙咀村という巨大な売春街が摘発された際も、働いている女性や関係者らが100人規模で市中引き回しにされていましたっけ。たった12年くらい前まで、深圳でも普通にそういうことをやっていた。人権という概念が根本的にない。
佐近 それどころか、90年代までは公開処刑があったんですよ。ひとつの会社あたり2人、みたいに動員ノルマが決まっていて、広場で強制的に銃殺刑を見学させられるんです。僕はさすがに人間としてこれだけは参加してはいけないと思って、動員から逃げ続けていましたが。
安田 立ち会ったらトラウマですね……。
佐近 立ち会いといえば、昔は堕胎も、妊娠させた当事者以外の人間が現場に立ち会わなくてはいけなかった。診療所で女性の股間に掃除機の先っぽを突っ込んで胎児を吸い出すのを、なぜか第三者に「見学」させるんです。
安田 計画生育政策(往年の「一人っ子政策」)に違反する行為なので、一種の罰として見学制度があったのかもしれないですね。とにかく公衆の面前で恥をかかせることが最大の罰になるという考えがあるんでしょう。しかし、堕胎見学は想像するだけでしんどい。
佐近 一人っ子政策、ひどかったですよ。会社の運転手の男性が、2回ぐらい自宅を破壊されていました。一人っ子政策に違反して子どもを多く生むと、罰として家を壊される。
現在の広東省の街を見るとびっくりするが……
佐近 考えてみると、日本語でこういう話をしたのは十数年ぶりです。話しているうちにどんどん思い出してきました。ちょっと前まで、そうだったんだよなあ……。
安田 私もだいぶん思い出しました。社会が変化すると、それ以前の状態を忘れるんですよね。一昔前の感覚で現在の広東省の街を見るとびっくりします。治安はいいし、インフラも整った。ただ、それを一皮剥いた根っこの場所には、きっといまでも往年の「暗黒の伝統」が息づいているんでしょう。
佐近 現代の中国の監視社会は、中国政府の側が「放任すれば、以前のようにメチャクチャになる」と考えていることが、理由としてあるのでしょうね。それが良いか悪いかではなく、監視社会の出現については一種の納得感があります。
安田 かなりの納得感がありますね。そして「現在の社会は前よりもよい」という実感も明らかにある。やっぱり人権はないんですが、そもそも20年前まで公開処刑をやっていた社会だからなあ……。
佐近 AIをどんどん導入して監視するのも、人力でやらせたのでは公安の「中の人」が真面目に仕事をしないからでしょう。機械の方が信用できるということです。まあ、理屈自体は理解できる。
「こっちの中国」と「あっちの中国」
安田 ところで、往年のアナーキーな広東省の記憶や肌感覚から抱いた中国観って、たとえ中国通の人が相手でも共有しづらくないですか? 例えば外務省や大手メディアの人は、普通は北京や上海に留学して、そこで仕事をしています。でも、「あっちの中国」って一応は同じ国のはずですけど、違うんですよね。
佐近 わかります。「中国とは〇〇なのだ」みたいな話になっても、なにか認識に根本的なズレがある気がする。どちらかが間違っているとか、そういうことではなく。
安田 北京から深圳や東莞までの距離って、パリからサラエボまでの距離よりも遠いですからね。「同じ欧州だからっておフランスの話をされても、こっちはスラブ圏やねん」みたいな気持ちになります。
佐近 そうそう(笑)。実は安田さんと会う前、「すごく思い入れの強い調子で天安門事件の話をされたりしたら困るなー」と心配していたんですよ(注.安田は同事件がテーマの『八九六四』という著書がある)。政治的なタブー云々という問題以前に、あれは北京の事件だ���、自分が同時代に中国国内にいたわけでもないので……。
安田 実際、『八九六四』を読んだ年配層の人からも「冷め過ぎている」と怒られます(笑)。でも、天安門事件ってもちろん人権問題としては深刻なんですが、「こっちの中国」とは違うカルチャーの中国で起きた話なので、一定の距離を置いた感覚しか持ちようがないんですよね。尖閣問題なり中国人権擁護運動なりの、日本のニュースで大きく報じられる中国問題についても、語弊を恐れずに言えばそういう感覚はあります。
佐近 そうですよねえ。「こっちの中国」の人たち(=広東人)は、もっと地に足の着いた利害関係が絡むエゲつないことにしかスイッチが入らないもんなあ……。
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jujirou · 6 years
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おはようございます‼︎ フランス・パリは、快晴です‼︎ フランス出張九日目は、朝一ホテルを出発後にストラスブール駅に到着しその後、TGVにてパリまで移動‼︎… お昼過ぎに到着しその後、タクシーにてオペラ駅周辺のホテルに到着‼︎ そして秋田県伝産チームと別れ、パリに来た際に大変お世話に成っております、パリのお姉さん的存在の、村上さんにお忙しい中、ランチをお誘いを頂き、国虎屋さんにて久しぶりの日本酒と和食を頂きながら、そもそもこの国で取引や販売の出来る、工芸や漆器のRegulationのお話や、その他アレコレと教えて頂きました‼︎ そして昼食後、秋田出身の今井さんともお会いし、少しでしたがアレコレとお話をさせて頂きました‼︎ 村上さん今井さん、お忙しい中有難うございました‼︎ そしてDiscover japan parisのMaison WAさんにお伺いし、その後皆と合流‼︎ ※ http://jujiro.jp/category/news ※ #秋田県 #湯沢市 #川連 #川連漆器 #川連塗 #漆 #漆器 #寿次郎 #国指定伝統的工芸品 #秋田工芸 #秋田クラフト #秋田県漆器工業協同組合 #フランス出張 #フランス出張九日目 #salonresonances2018 #salonresonances #フランス出張九日目の様子 #フランス出張最終日 #Kawatsura #Yuzawa #Akita #Japan #Urushi #Lacquerware #UrushiLacquerware #JapanTraditionalCrafts #KawatsuraLacquerwareTraditionalCrafts #Jujiro (Opéra) https://www.instagram.com/p/BqJqWZiAILO/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=2rmma3wjarln
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ceramicalapuerta · 2 years
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#金木犀 の器たち 春の #ミモザ といい、ふわふわプチプチの花はやっぱり🌼かわいい💕 しかも金木犀は香りも素敵! 1枚目写真☞は以前オーダーをいただいた時のものですが、この時期は毎年制作してます。 ピンク地に描いた金木犀プレートもあります。 #玉川高島屋 さんでご常連様にカップ☕️プレート、茶碗をセットでお迎えいただきました。 秋の設え是非楽しんでください🍁🍂2枚目から☞ この後の展示会に向けて、金木犀の作品はまた再制作しようと思っています。 久しぶりに家でゆっくりしてますが、BS3で #辻仁成のパリごはん を見てたら心に沁みてしまいましたー❣️#jinseistories は読んでるんですけど改めて映像が素敵過ぎた✨ 次回展示会 #立川伊勢丹 6階 和食器売り場 10月19日〜25日 #花のある暮らし #花の器 #花のうつわ #花が好きな人と繋がりたい #花が好き #器好き #うつわ好き #器のある暮らし #器好きな人と繋がりたい #秋の花 #秋の器 #花紋 #器 #パステルカラー #陶芸工房ラプエルタ #小林恵 (玉川高島屋本館) https://www.instagram.com/p/Ci2nK3FvAYR/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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520fft · 6 years
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吉川和人 展 2018年10月12日(金)〜21日(日)
今回の個展を前に、作品への思いを聞きに工房へ伺った。 出入り口は大きく開かれ、高い天井についている小窓からは光が差し込む。 そこには今から姿を変える様々な種類の木材や機器、道具が静かに構えていた。
作品制作において、吉川さんに工程を教えてもらった。 まず、木を切断してから水分を抜いていく。 乾燥させるのに厚さ1寸で1年といわれているそうだ。 また、木の外側は水分量が多く、収縮率が高いので歪みが発生しやすい。 その歪みを見極め、型取りをするが、時には予想以上に割れが入り作品にならないものも。 生きているものなので仕方ない。その後、カンナで削り整えていく。
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手の痕跡と木の割れをのこすため1点物は刃で削っていく。 木が生きていた事実を残したい。 作品制作に必須のカンナやハンマーのグリップは手に馴染むものをご自身で取り付けている。
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会社員から木工作家へ。 大学在学中ブランドビジネスに興味を持ち、卒業後は美しいプロダクトに定評ある会社で12年勤務。 企画へ移動すると職人やものづくりを生業とする方達と会う機会が増え、次第に自分も何かを作って売りたい気持ちが強くなっていったという。
2011年の東日本大震災をきっかけに、やりたいことをやろうと決意。林業や建築、木工など木に関することが幅広く学べる岐阜県立森林文化アカデミーへ。
「木に関わると、無理なことはしないんですよね。流れに沿うと刃もスムーズに動かしやすい、でもちょっと違うと無理に力が入るし、進まない。何事も人間のエゴで進めてはいけないと改めて思います。」
家族で渡仏した経験も。 「木の質感、朽ちていく様を良いとする文化は勉強になった」日本を離れてみて見方が変わったという。 フランスでは家具は自分で直してしまうブリコラージュが一般的。パリのアパートではシンクが木だったため少しカビが生えてしまい、帰国の際に修繕しようと削り化学塗料を塗って仕上げると、オーナーに「変わっていく様がいいのに!」と怒られて��まったエピソードを話してくれた。
日本だと、ここはこうではいけないという決まりが根強くあるが、海外では自分が良いと思ったものを良いとする人たちが多い。そういった環境で養われた柔軟性は、節も入り皮も「生」の証と作品へ昇華させる吉川さんの作風に影響を与えている。
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吉川さんの作品は木そのままの模様、状態を生かすのが特徴。 木肌や佇まいにインパクトがあり、モダンなグラフィックデザインのようにみえる。 「木の表情を生かしつつ、どろどろした”生”の部分をシャープにまとめるのが好き。 木の質感が生きる作品づくりにこだわって、自分自身を感動させる作品を生み出すことを常に意識しています。」
器をつくるときに大切にしているのは実用性とオブジェの要素。「使い勝手や口触りが良いようにするのはもちろん、使っている人の所作までも影響されるようなものを。例えば、手が綺麗に見えるようにカトラリーの柄は長めに作っています」 食卓に有機物である木が並ぶことで親和性が生まれ、表情がより豊かになる。それは人が食べるものも生き物だから。 人と木は有機物という繋がりを持った近い関係であることから、触れたときの親しみやすさや、弾いた時の柔らかな音に心地良さを感じるのでは。
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粗く削った木材からスプーンやバターナイフを作ったり、子供たちと身近な木について話し合ったりと、ライフワークの一部としてワークショップ開催に精力的に取り組む吉川さん。 「ハンズやネットで道具は手に入るけど、初めて自分で木を触ったときに何から始めていいのかわからなかった」その経験から、手助けできればと思ったことがワークショップを始めたきっかけだそう。 「木の切れ端でこんなことができるよ!面白いよ!ということを知ってほしい。木に目を向けて、生のものに触れて、発見・達成感を味わってほしい」
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アトリエにあったスツールが目に飛び込んできた。
吉川さんは生き物や植物からインスピレーションをもらっていると話してくれた。 このスポルティッドの入ったカエデのスツールは女性がイメージとなっているそうだ。 しなやかな曲線、なめらかな質感は女性特有のもの。特徴を捉えている。
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最近気になっているのは彫刻やオブジェ。古道具屋で見つけたという観音像をみせてもらった。 「抽象的だけどしっかり伝わるものがある。そういう作品にも挑戦していきたい」
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木工の全てに個性があって統一性がないところ、必ずしも均一ではないところに惹かれる。それぞれの良さを引っ張り出してあげるのが楽しい。
出来るだけ長く続けていきたい。自分が面白いと思うものを作り続けられたら。
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実家が山に囲まれ、木が身近な存在だった。何かをつくることを考えたとき、木工がしっくりときた。 ものづくりにおいて他を選ばなかったのは、小さい頃からのルーツ、思い出が根元にあったからかもしれない。
吉川和人 個展 会期:2018/10/12(金)〜10/21(日) 作家在廊:10/12(金) 17:00〜 今回の個展では吉川さんの美意識の集大成、およそ300点が並びます。 使うことで色艶が増し、風合いが変わっていく過程が木とともに生活する楽しみでもあります。 今一度、木工の良さ、使う楽しみを感じていただけたらと思います。
FOOD FOR THOUGHT | フードフォーソート 東京都渋谷区上原2-33-4 03-6416-8294 11:00~19:00 定休日 月曜/火曜
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aarc2017 · 4 years
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2021.03.03_水曜シェアリングリポート(最終回)
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参加者(敬称略)
ヒジュン・チョイ(国際公募招聘アーティスト)アーロン・マクラフリン(国際公募招聘アーティスト) バン・ジェハ(Barim×天神山アートスタジオ『White Letters』招聘アーティスト) ジョン・ユジン(Barim×天神山アートスタジオ『White Letters』招聘アーティスト) カン・ミンヒュン(Barimディレクター) 真砂雅喜(『みせたこともなく、みたこともない』招聘アーティスト) ヘーゼル・ウォン・メイ・イン(アーティスト) 松田朕佳(アーティスト) 荒木悠(アーティスト、国際公募審査員) 千葉麻十佳(アーティスト、国際公募コーディネーター) 小田井真美(さっぽろ天神山アートスタジオ AIRディレクター) 花田悠樹(さっぽろ天神山アートスタジオ コーディネーター) 五十嵐千夏(さっぽろ天神山アートスタジオ コーディネーター)
 本日は水曜シェアリング最終日。12月に始まった週1回のおしゃべり会も、気づけば13回目です。厚手の上着にくるまれて事務所で準備運動中なのは、国際公募コーディネーターでアーティストの千葉さん。
千葉「今日はこれからアーロンとヒジュンの展示を紹介するために、和室と展示室から中継します。事務所の外は寒いので完全防備です…」
国際公募の成果発表展Zoomリポートに向けて、準備をしてくださっていたのですね!館内は外気温と変わらないほど冷える場所もあるため、たしかに外套をお召しになっての鑑賞がちょうどいいかもしれません。
松田「リポートの前に、お二人から直々に作品について言っておきたいことはありますか?」
アーロン「そうですね…私の作品は現時点で半分くらいしか出来上がっていなくて、会期中に新しい印刷物が追加されたりするので、今皆さんに紹介するのは不思議な感じです笑」
ということで、さっそく和室で展示中のアーロンさんの作品『ディアスポラ(パート1)』からいってみましょう。
アーロン「会場にはソーラーパネルがあったり、私が書いたものと関連するオーディオピースがあったり。それらはすでに完成してる(=死んでいる、固定されている)部分で、なおかつプロジェクトのノンフィクションな部分、リアルな部分のインスタレーションになってます。Kindleでみせている漫画やこれから印刷予定の名刺はフィクションでありつつ、毎日私が内容を更新したり途中で追加したりすることによって変化し続ける(=生きている、固定されていない)部分です。」
和室には床置きのソーラーパネル、スピーカー、ケーブル充電中のKindleタブレットが配置されています。タブレットをよくみると、漫画が読めるようになっていますね。
アーロン「誰かが宿泊中の部屋のような感じがして、いいんですよね。テクノロジー、和室、“カワイイ”イラストつき充電器、漫画…と(日本っぽいものの)ステレオタイプの限りが盛り込まれてると思うので、そこは不快に思う人もいるかもと心配してます」
アーロン「音声は、私がつけていた日記の音読を録音したものです。日記には旅のリアルな部分が包み隠さず書かれてますが、英語の日記を日本語に翻訳してもらい、さらに声優さんに吹替をしてもらってるので、内容はノンフィクションだけど語りはフィクションというつくりになってます。いろんなアーティストとの協働が必要だったので制作が結構大変でした」
アーロン「このあと和室に積み上げられる予定の名刺には、1920年にパリで活動していたヘンリー・ミラーを引用して“I am a sentient being stabbed by the miracle of these waters that reflect a forgotten world” の一文が書かれています。この翻訳作業もかなり労力を使いましたね…」
夜の和室は特段冷える、ということで、アーロンさんの展示をひととおりご説明いただいたところでさっそく展示室へと移動。こちらではヒジュンさんの『Understanding of Paper Plane』を鑑賞することができます。まず室内間仕切りの左側、カーテンがかかった方の空間に入ってみると…
ヒジュン「これは紙飛行機を使った映像作品です。今回(映像の)企画自体を応募時のものから大きく変えることにしました。当初は、私が一人で紙飛行機を飛ばしては拾いを繰り返しながら、ある特定の場所に辿り着くっていう計画を描いてたんです。でも、他の人も交えながら3回くらい予行演習をしてみるうちに、もしかして目指すのは“場所”じゃなくてもいいのでは?と思えてきて。たとえば何人かが集まって、お互いに向けて紙飛行機を飛ばしあうっていうのも面白そうだなと」
ヒジュン「そのあと、出演者を2人雇いました。1人が紙飛行機を飛ばしたら、それが落ちるのを待ってもう1人が飛ばす。相手の様子は気にせずあなたの望むように飛行機を飛ばしてください、と指示しました。パフォーマンスは出演者同士が紙飛行機を手渡しできる距離まで近づいたら終わりなんですけど、撮影自体は5時間くらいと想定よりも短かく済みました。その日は環境条件がすごくよくて強風も吹かず、紙飛行機が二人の間を真っ直ぐ飛んでくれたので、ものの1分くらいでお互いの手元に届いたんです。その様子を見てて気づいたのは、たとえば会話をするときなんか、今回紙飛行機がすんなり相手に到達したようにスムーズに意思疎通できることもあればやっぱりうまくいかないときもある。すんなり会話できるかどうかは環境や、お互いに対してどのくらい心を開いてるかによるんだな、って」
ヒジュン「もう1つの部屋には紙がひと束置かれてます。これはドローイング帳で、もともと展示するつもりはなかったんですが、プログラム期間中ほぼ毎日描いていたドローイングをまどかさんがおもしろがってくれたので、じゃあ展示しようってことになりました。作品はあともう1つあるんですけど、そっちは中島公園の天文台で観られるようになっています」
計画していたロボットが入手できなかったり、外出制限で予想外の足止めを食らったり、映像の出演者を変更したりと、それぞれに事件や転換点があったアーロンさんとヒジュンさんの100日間。2人のプロジェクトを“なかなかたどりつけない”に繋げる言葉が逆接の“けど”であるように、困難な状況でつい閉鎖的思考に陥りがちな私たちを日々励まし、行動するよう焚き付け、そしてなにより私たちに新たな視野への期待と信頼を思い出させてくれました。
 ボリューム満点ミニギャラリートークのあとは、制作と100日間のプログラムの裏話に。
松田「100日間のレジデンス期間ももうすぐ終わりますね。作品やプログラム期間のこと、どんなレジデンスだったかなど、すこし聞かせてもらえますか?」
アーロン「私はヒジョンさんと違って結構移動をしてたので、手を打たないといけないことや決断しなきゃいけない場面もたくさんあって。そんな状況でも展示を実現させてくれた真美さんとまどかさんには、本当に感謝してます。私はただやりたいことに向かって突き進んでいってただけですが、その過程では膨大な翻訳案件やいろんな人の協力が不可欠でしたから。それにこの展示は簡潔にみえて実はかなり複雑で、(リサーチ期間は)私が見知らぬ土地でAirbnbを転々としてたこともあってとにかくプロジェクト全体がごちゃっとしてるんです。だから私自身、1ヶ月(の制作期間)ではまとめきれないんじゃないかって不安だったんですよ。でも期待以上の手厚いサポートがあったからこそ実現したし、本当に夢みたいな経験をさせてもらいました」
ヒジュン「これまで韓国でレジデンシーをしたことはあったんですけど、今回ほどしっかりサポートしてもらえた経験ははじめてです。オンラインレジデンシーは誰にとってもはじめてのことだったと思うんですけど、それでもこんなにたくさんの手助けをしてくれて、スタッフの皆さん本当にありがとうございました。ちょっとラクな方向に傾きかけたとき、真美さんたちが“こっちのやり方はどう?一緒にやってみない?”って発破をかけてくれるから作品がもっとよくなったり…こんな素敵な関係性を築けるなんて予想外でした。なんていったらいいんでしょう、信頼できる関係というか。Zoomでしか会ったことはないのに、繋がりを感じるんです。私だけですかね?笑 とにかく、ありがとうございました。もうそれしか言えないですよ!笑」
千葉「涙は出てないですけど、心の中で号泣しちゃいますよ!」
アーティストたちを最も側で支えていたコーディネーター千葉さん、そしてディレクター小田井は、この100日間を振り返ってどんなことを考えているのでしょうか?
千葉「私は普段ひきこもりがちなんですが、今回皆さんと一緒にお仕事させてもらったことで、いろんな人と話しに方々へ出掛けることができました。疲れはありますけど、これはいい疲れですね。皆さんとは本当にいい時間を過ごさせてもらいました!ありがとうございました」
小田井「レジデンシーがオンラインなので、コーディネーターがひきこもりタイプだったのはかえってよかったんじゃないでしょうか笑 私としては、アーティストのプロジェクトを通して、これまで交流のなかった市役所の部署や文化施設と関わりを持てたのもよかったです。それも今回のレジデンシーの大きな成果の1つといえると思います。あと、たしかに忙しかったですけど、それでもレジデンスプログラムを主宰できただけで恵まれてたなと思います。今年はプログラムを断念したレジデンスも多かったので。でも私たちのように比較的小規模のレジデンスは、とにかく続けていくしかないですし、実際に続けることができてよかったです」
 ところで、展示も無事オープンし数日で『なかなかたどりつけないけど』の日程を終えるアーロンさんとヒジュンさん。このあとはどうするのでしょうか?
アーロン「休暇をとります!笑 100日間も旅してたので休みが必要でしょうねえ笑 今はちゃんとした家もないので、アムステルダムに帰ったらとりあえず泊まるところを探して、それから電話の電源を落として数日ゆっくり過ごします。向こう8ヶ月はランボルギーニのプロジェクトで手一杯になるので、今しっかり休んでおかないといけないですね」
ヒジュン「グループ展が月末にあるので準備中です。このプロジェクトをもっと大きく発展させていきたいので、実現のために何件か申請書や応募書類も書いてます!」
アーロン「あ、あと散髪もしなきゃでした。“コロナで髪を切りに行けないから伸ばし放題にしてる中学生”みたいな髪型なんで。こっちがほんとの“プロジェクト”ですね」
天神山でのレジデンシーを通過点に、今後の躍進が楽しみなお二人です。3月半ばに成果発表を控えるBarimの皆さんも、お二人のZoomギャラリートークから閃きを得たようで…
ミン「大変そうではありますけど、今回のようなやり方は“可能”なんだってことが伝わってきます。前向きに頑張って働けばこんなこともできるんだな、ってよくわかる。たくさんの人が展示を観に来てくれたらいいですね。今回私たち(天神山とBarim)は展示というよりインターネットを使った成果発表のほうにシフトしてるんですけど、ふたりの展示を見せてもらったことで、今後に向けてもう少しいろんな方法があるかもと考え始めました」
 と、ここで冬の招聘アーティストのひとり、永岡大輔さんが途中参加してくださいました。
松田「永岡さん!もう天神山にいらっしゃるんですか?」
永岡「天神山ではないんですけど、北海道の苫小牧っていうところまできました」
ヒジュン「永岡さん、生きててよかった笑」
昨年12月に山形県を出発し、今年3月3日時点で苫小牧に到達した永岡さん。目標の夕張はもう目の前です。極寒の北海道ですが、永岡さんはしっかりサウナ充電済みとのこと。
永岡「歩くってヘンなことだなあ、と思うようになりました。いろんな意味でヘンです。歩くってとても単純だけど、長時間かけて長距離を歩くと新しい感覚がたくさん芽生えてくるんです。社会に対して積極的になれる感じというか。私は基本的に国道を歩いたんですけれど、三陸っていう津波にあった場所を通ったときに、道がどんどん新しくつくられているのをみて“自分が歩いてる道もいつかなくなるんだな”って思ったんです。たとえば廃道って、そうやって道が壊されることを指しますが、同時に“人が通らない道になること”も指してるんじゃないかな、とか考えたりもして。」
ディレクター小田井おすすめのレベッカ・ソルニット『歩くことの精神史』を鞄に忍ばせ歩みを進めてきたという永岡さん。ひとまずソルニットからの影響を心配せずに歩きたい、ということで、本はプロジェクトが終わった後に読む予定なのだとか。
永岡「“右足と左足のパラドクス”っていうのがある気がしているんですけど。歩いていると、(自分が)すごく自然に近い形になれるんです。人間が動物に近づくような感じに。あるいは、自然に分け入っていく一番合理的な方法として“歩く”があるんだなと思える感じに。それでよく考えてみると、動物から(人間が)分けられたのって、“二足で歩く”、さらに“手を使えるようになる”があったから。この矛盾(=永岡さんは“歩く”と自然に近づく気がするが、大昔に人間を動物から区別し自然から離す要因となった差異もまた人間の“二足歩行”という能力によって生じた)ってとても大事な気がするんです。最近、考えることは歩くことによく似てる気がしてきて…もしかしたら、“考える”っていうのは答えを見つけるためじゃなくて、矛盾を抱えるためにすることなんじゃないかなって思っています」
ここまで5か月間歩き続けてきた永岡さんも、あと1週間ほどで目的地に辿り着くというところ。道端で見つかったパラドクスの造山活動はまだまだ活発に続くようですが、夕張に到着して、あるいはその次の地点へと移動するなかで、一体どんな山が出来上がっていくのでしょうか。近日開催予定の成果発表が待ちきれません。
 そして水曜シェアリング最終回の締めは、ヒジュンさんと千葉さんのコラボレーション作品『さっぽろ散歩』の特別zoom上映&アーティストコメンタリー。こちらは14日まで中島公園内天文台で上映中の映像作品です。千葉さんからもらった道順を手がかりに、ヒジュンさんがGoogle Mapで天神山アートスタジオから中島公園天文台まで練り歩くという内容。永岡さんの強歩とは少し毛色が異なるものの、こちらもやはり“歩く”作品となっています。
ヒジュン「札幌に行けるようになったら、私も永岡さんの“歩く会”に参加したいです!」
成果発表もつかの間、早くも新たなコラボレーションの気配がしますね。
 あっというまに21時に差し掛かったところで、名残惜しくも一言ずつ、解散の挨拶をしてみます。
アーロン「皆さんとこうしてお会いできて、とてもよかったです。いつかどこかで直接会えたらいいですね」
小田井「シャイなので黙っておきます…」
松田「いまは私自身レジデンシーに参加してるわけじゃないので、週に1回こうして皆さんと情報交換の時間が持ててよかったです」
坂口「明日、天文台に映像みに行きますね!」
ヒジュン「さみしくなります…!」
ミン「皆さん、生きててくださいね…」
招聘プログラムを通して出会い、“なかなかたどりつけないけれど”いつかどこかで会いたい仲間同士へと成長していった、2020年度天神山の冬のAIRチーム。7つのプログラムが交差する唯一の場として、水曜シェアリングがそうした成長を後押ししていた場面も少なからずあったのではないでしょうか。この会を通じ育まれた一つひとつの信頼関係が、未来へとつながっていくことを夢想します。週に一度の集いをご活用くださった参加者の皆さま、レポート読者の皆さまに感謝いたします。それでは、また会う日まで!
(五十嵐)
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toubi-zekkai · 4 years
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 2月の末、冬も終わりかけたこの季節に、消え入る蝋燭の最期の煌めきのような寒さがここ数日続いている。そして、今日は昼を過ぎた頃に強くなり始めた雨の音で目を覚ました。薄暗い部屋を覆う厚い布地のカーテン越しにもはっきりと聞こえる雨の音が覚めかけた意識を再び混濁とした暗闇のうちに沈めようとしたが、喉の渇きがそれを阻止した。重たい上半身を起こしてベッドの上に座ると、目の前のテーブルの上に置かれたグラスを目で探した。
 黒い下地に白い薔薇が刺繍された布に覆われた長方形のテーブル、その上辺には枯れかけた花をいけた花瓶が3つ、大きな白い貝殻、鋭い角を持った山羊の横顔が描かれた今は亡き国家の紙幣の上に二つの銀細工の指輪に嵌められた緋色とサファイアのビー玉、錆びた銀色のハーモニカ、濃いピンク色をした霧吹きなどが置かれていた。テーブルの真ん中には空になったウィスキーの小瓶��二つとまだなみなみ入っているウィスキーの小瓶が一つ、空になったチリ産赤ワインの瓶が一つ、飲み残した氷結とビールの缶が一つずつ、ターボライター、金色の小型懐中電灯など置かれ、その隙間に時折硝子のグラスを見つけることが出来る。硝子のグラスは全部で三つあって、二つは空で一つは黒い液体が注がれてあった。黒い液体の入ったグラスを手に取ると、そのままそれを口にして、喉の渇きを舌先で潤した。冷たいコーヒーの苦味のあとにほんのりとウィスキーの香りが鼻先に抜けていった。これは最近、考え付いたカクテルで、まずはグラスにアイスコーヒーを8分目まで注いで、それからグラスの縁から零れない程度にウィスキーを注ぎ込み、スプーンを使ってそれを混ぜる。コーヒーの艶のない黒色にウィスキーの煌めく琥珀色を注入すれば、黒い艶を放つ、この美しいカクテルは完成する。これを飲めばカフェインによる意識の覚醒とアルコールによる沈静という相反する矛盾が一瞬の間に完成する。それは酔っているという状態でもなければ覚醒しているという状態でもなく、かといってこれを飲む前の平常の状態では更にない。明晰な意識を持ちつつも幻想的な夢のなかへ、この感覚を喩えるならばそんな言葉になるだろう。  一杯、二杯と喉元に黒いカクテルを流し込みながら、タバコの煙を吸っては鼻と口から吐き出している。降り続く雨音の休符を縫うように昨夜の記憶が断続的に現れては消え、倦怠を伴った影となって目の前に重たく横たわる今日の姿を浮かび上がらせた。それは巨大な体躯を横たえた豚の死体で、腐りかけ始めた身体からは胸をむかつかせる腐臭を放っているのだった。こいつをどうやって調理し、食べるのか、それもなるべくなら美味しく。一日の命題はそこで始まりそこで終わっていた。しかし調理方法がわからず途方に暮れているというのが現実で、とりあえずアルコールと白い煙で死んだ豚が放つ悪臭を消してごまかしているというのも現実だった。外に出ようか、家に居て本を読もうか、それとも絵を描こうか、いや友達と飲みに行こうか、豚を調理する方法を考えながら一日の大半は過ぎていき、食べきることの出来ない腐った豚に怯えながら眠りに落ちる、すると翌日更に巨大で更に強烈な腐臭を放つ豚の死体が目の前に置かれているのだった。しかし一日を一週間、或いはもっと長い年月で俯瞰してみれば事実は逆で、巨大で豊満な豚の肉体に潰された自分の腐乱死体の山が一枚の絵として浮かんでくるのだった。  部屋の空気が紫煙に満たされ始めたので、厚いカーテンの布地を捲り、窓を開けて外の空気を部屋に入れる。白雨に包まれた街の姿が茫漠と浮かび、網戸の網には張り付いた雨が光の粒となって輝いている。雨の音に混じって鳥の鳴く声が聞こえてきて、「今日は、昼間公園に集まり野を歩いて餌を探す鳩たちも休日だな」と思い、それから駅舎の天井の隅で寒さに震えて身を寄せ合う鳩たちのことを考えた。薄暗く冷たい天井の片隅で鳩たちはただひたすら雨が上がり今日一日が終わり太陽が戻ってくるのを待っている。  テーブルの左隅には文庫本が五冊積まれていた。下から、生田耕作「ダンディズム 栄光と悲惨」内田百間「ノラや」内田百間「第一阿呆列車」ボードレール「悪の華」ヘミングウェイ「移動祝祭日」。ヘミングウェイの「移動祝祭日」を手に取って読んだ。1920年代のパリでヘミングウェイはサン・ミッシェル通りのカフェに座って、カフェオレやラム酒を飲みながら、小説を書いている。キューバの年老いたヘミングウェイが小説家として売れる前の青春時代のパリを思い出を綴るように綴ったヘミングウェイの遺作。削ぎ落とせるだけの無駄つまりは感傷をを削ぎ落とした白く逞しい骨格のようなヘミングウェイの文体という勝手な妄想と1920年代のパリという芸術を愛する者ならば誰もが羨望の眼差しを送る時代と場所の幸福な結合点が舞台とあって近所の古本屋で手に入れた本。章ごとに表題があって最初の「サン・ミシェル広場の気持ちのいいカフェ」という章だけを読んだ。「それから、天気が悪くなった。」で始まる出だしは確かに簡潔明瞭で無駄がない。それから天気が悪くなったのだろう。まず、怠惰な芸術家の出来損ないや何をしているのかわからない不潔な身なりをした酔っ払いたちが真昼間から日が沈むまで飲んで騒いでいる不潔で退廃的で賑やかなカフェを描き、それと対比して清潔で静かなサン・ミシェル通りのカフェを描写する。ヘミングウェイは清潔で気持ちのいいサン・ミシェル通りのカフェで、時折目の前に座った黒髪の美女に気を取られたりしながらも、せっせと執筆に励む。一仕事終えてラム酒の酔いも手伝って気持ちよくなりながら、妻と一緒に暮らすホテルへと帰る。訳注は読み飛ばして一気に約20ページの一章を読み終える。途中に出てきた蹲踞式便器という言葉に躓き、頭の中で想像してそれが和式便器のことだと理解し、少し笑った。  ヘミングウェイの小編を読み終えて、その20ページは全部で何文字あるか計算してみたら約14700文字で、400字詰め原稿用紙に換算すれば約36枚。文章を書いてみればわかるが、これだけ書くのはなかなか大変な作業で、それが冗漫な文章でなく簡潔明瞭な文章であったら尚更の如くである。その事実に触発されて、こうして文章を書き始めたのだが、今のところ約3000文字、原稿用紙に換算すればまだ7枚弱である。ヘミングウェイには程遠い。  ヘミングウェイに限ったことではないと思うが、ヘミングウェイの小説を読んでいて、段落というものの効用や意味というものについて考えた。段落は、最初の退廃的で不潔なカフェから道に、道からサン・ミシェル通りのカフェに、場所や視点が移り変わったときに設けられる区切りのようなもの。段落から段落への移り変わりはそれだけで小さな旅ともいえる。  テーブルの上に置かれた三つの花瓶の水を替える。三つの花瓶を持って階段を降り、水を替えて、また階段を登るという作業はなかなかに面倒くさい。それでも毎日水を替えている、にも関わらず花瓶にささった花の多くは黒ずみ枯れてきてしまった。全身を蝕まれ、病室で弱っていく患者を毎日世話する看護師のような憂鬱に襲われる。そこに進行する黒い死を間近に毎日見なくてはならない。  しかし、今日は家に人の気配がない。いつもなら誰かはいるはずなのだが誰もいない。猫は毛布にくるまって寝ている。その横で昨夜食べなかった夕飯を食べている。白い大きな皿にはソースで味付けされた肉のカルビとレタスや黄色いパプリカを細かく刻んだサラダが載っている。レンジで温めると器によそったご飯と一緒に食べている。白い湯気を漂わせ、甘いソースと肉汁に包まれた豚の肉は旨く、ご飯を食べる速度も早くなる。サラダには黄色いからしをつけて食べる。お酒は控え、烏龍茶を飲む。物を食べている気配がしているのにも関わらず、猫が毛布から出てくる気配はなかった。起きているならば、皿の置かれたテーブルの近くに顔を寄せて「くんくん」と匂いを���ぐのだが、きっと熟睡しているのだろう。  食いしん坊な猫だが、料理の匂いを嗅ぐ以上のことは決してしない猫だった。内田百間の「ノラや」のノラも同じだったので、これは猫全般の特質なのかもしれない。餌を食べる場所、トイレをする場所、眠る場所、爪を研ぐ場所がいつも同じなのもノラと一緒だった。自分の決めた、或いは慣れ親しんだ方法は決して曲げない、ある種のストイックさが猫たちにはあるのかもしれない。百間先生自身も決して走らないという信念から、走れば間に合う汽車に乗り遅れ、約二時間も駅舎で汽車を待ったという逸話を「第一阿呆列車」のなかで披露している。  猫のストイシズムも百間先生のダンディズムも、時間的資源的効率を第一に掲げそれに基づいて暮らす現代人の目には甚だ効率の悪いある意味意固地なある意味怠惰なものとして映るのかもしれない。同じ仕事を完成するということにしても、1時間でそれをやってのけるという人の方が1日かかってそれをやる人よりも尊ばれるというのは現代における自明の理である。時間的効率を上げるということは無駄を減らすということであり、無駄のなかには物事に対するこだわりも這入るのである。こだわり、という言葉を云うとき、それは極めて個人的な感覚を指すだろう。客観的なこだわり、などという感覚は想像することも出来ない。共通のこだわり、ということなら少しわかるかもしれない。だが、それも個人的なこだわりの感覚がたまたま共有出来ているに過ぎない。こだわりの集団も、それに属さずそれを解さない人々にとっては滑稽な姿でしかない。こだわりと滑稽、ストイシズムと滑稽、ダンディズムと滑稽は切り離すことが出来ない。  ダンィズムの祖イギリスのブランメルは徹底した美意識を持ち、ネクタイの結び方について何通りも考案したと云うが、それもブランメル流の美意識を持たない人々にとっては滑稽な姿として映るだろう。ネクタイが美しく結べても何の役に立つこともなければ、そんなことを考えていること自体時間を無駄にしているように見える。しかし、そんなに早く急いで君はどこに辿り着くのか?答えは明白、墓場だ。人間ならば生物ならば死を避けることなど出来るはずもない。速く生きるということは喩えるなら新幹線に乗って墓場に直行するようなもので、それは確かに効率的かもしれない。しかし歩いて行けば見える風景や感じられる感情も新幹線に乗ってしまっては見たり感じたりすることは出来ない。それは目的や結果だけで、プロセスのない人生と云える。要するに中身のない人生。  谷崎潤一郎の短編小説「刺青」の冒頭は「其れはまだ人々が愚かと云う貴い徳を持って居て…」という一文で始まる。愚かとは損得及び利害を越えて人を支配し魅了する状態だと云える。わかっているけど、やめられない、そんな状態とも云える。このわかっているけどにおけるわかっているとは、それをすれば損をする、時間的資源的効率を甚だ害する、という意味に他ならない。愚かであることは滑稽であるし、滑稽なことは愚かでもある。ともに効率を重視する現代社会では避けなくてはならないこととされている。谷崎があの一文を書いたということは谷崎が生きていた時代には既に現代の効率功利主義が社会に根付いていたことを想像させる。  生活は確かに便利になった。百年前、二百年前の生活を考えれば想像を絶する進歩である。しかし、それは愚かさや滑稽さ、つまりはこだわりと美意識を犠牲にして獲得した進歩である。獲得した進歩が最後にもたらしたもの、それは中身のない人生であり、空虚さ、虚無である。そして進歩した人々は埋まらない空虚さを埋めようとして、美意識やこだわりをもった芸術家や職人が作った作品、或いは愚かな人間が話す滑稽な物語を、金で買うのである。それは自ら殺してしまった自分の人生を赤の他人に演じてもらうという、ただの偽装に過ぎない。ブランメルの美意識はあくまでブランメルの美意識に過ぎないし、百閒先生の滑稽さはあくまで百間先生の滑稽さに過ぎない。  もっと言ってしまえば、進歩主義の行く末は昆虫類いやウィルス類の生と云える。効率の良い生という意味ではウィルスや病原菌ほど効率の良い生はない。単細胞生物から始まった人類の生が再び単細胞生物へと還っていくのである。ジョルジュ・バタイユは人間の美しさの定義について「動物からどれだけかけ離れた存在か」ということが一つの基準になると云った。その定義から云えば、効率功利的な人間は単細胞的生物に近く、これほど醜い種は存在しない。しかし、これらの醜い種は数限りなく繁栄している、ウィルス類や病原菌類が繁栄しているように。効率功利を重視する進歩主義者たちが、愚かで滑稽でこだわりをもった美しい種族に、生存競争をして勝つことは当たり前かもしれない。だからこそ、「滅びゆくものこそ美しい」のだ。  
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momokoikegamiwrite · 4 years
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9/12~20
土曜日
待ちに待った和山やま先生の新刊『カラオケ行こ!』の発売日。書楽には平積みで大きな山になっていた。待ちきれず早速実家へ帰る電車(実家まで15分足らずなので無駄に往復してしまった(ホームの椅子で読めばいいものを))の中で読みきる。これまでの『夢中さ、君に』『女の園の星(1巻)』に続き、いやあ、、ちょっと本当に面白い最高すぎる。ギャグ漫画の分類だと思うけど、なんかちょっと泣いてしまった。これからも和山やま先生のまだ見ぬ漫画が読めるのかと思うとそれだけで生きる活力になる。いやまじで。こういうのは何というか、宗教を持たない自分にとってある種の”祈り”にも似た何かだと思う。実家で茅乃舎の出汁パックでカオマンガイを作った。炊飯器で鶏もも肉と米を炊くと肉が柔らかくジューシーになるだけでなく米が脂で(?)艶やかになってうまいということを知った。
日曜日
家族で近くのカフェへモーニングへ。コーヒーはそこそこ、ケーキが美味しかった。朝からコーヒーを飲んだらカフェインで気分が落ち込んだ。たぶん天気が厚い曇りなのもあると思うがそこからこの日は一日中そわそわして落ち着かなかった。そういう日もある。
月曜日
シフト出勤したのだが10:01にタイムカードを切ったので想定より30分ずれてしまった。失敗。アイスの実が京都の吉兆とコラボした「とうもろこし味」うまい。
火曜日
日曜日に実家で焼いたガトーヤウがうまい。初めてふるさと納税を買ってみた。手始めに5000円で岩手県北上市へ。返礼品はドライフラワー。迷いすぎて何もできないのが毎年のことなので、今年はちまちまとやるぞ、という気持ち。国勢調査の案内がポストに入ってた。やったほうが良いのか?
水曜日
会社を休んで朝から『mid90s』を見に行く。最高だった。ジョナ・ヒルって勝手にコメディアンだと思っていたけど(そういう面も実際にあると思う)コメディ映画じゃなくて、90年代のスケーターとそこにいる若者を16mmフィルムで美しく魅力的に描いた(というか切り取った)最高のカルチャー映画だった。劇中に出てくるスケーターが集まる公園(スケート禁止区域なので警察が来るとみんな逃げる)は実際にあったらしいが、(現在では公式にスケーターのために解放されてる)そこには何らかの事情で家にいたくない若者とか、ホームレスの人とか、中にはドラッグの売買してるヤバめな人々も混じってるようだけど、とにかくそういう”社会からのはみ出し者”が集って「最近どう?」なんて声を掛け合う場所としていて、こういうコミニティとしての居場所って良いよな…と思った。
木曜日
また会社を休んだ。レティシア・コロンバニの『彼女たちの部屋』を読み終えた。とても良かった。というか今個人的に気になっている「シスター・フッド」というキーワードに非常に関係する物語だったように思う。現代のパリで生きる女性と、同じくパリで100年前に救世軍として生涯を全うしたとある女性が「女性会館」を通して繋がる。100年前の祈りが時を経て現代の誰かに受け取られる様に、シスター・フッドとは緩くて不確かだけど強い連体感みたいなものとして働くことがあるよな、とか。それは今その存在を抹消されている「シスター」の声に手をのばすことができるんじゃないか、とか。久しぶりに善福寺川沿いを散歩したら、木の葉が散っていて秋だった。無性にバインミーが食べたくて浜田山まで歩いたが店が9月末まで休業していたので敢え無く帰った。『孤独のススメ』というオランダの映画を見た。おじさん二人が大きめのエコバッグを持ってスーパーへ行くところが可愛らしかった。
金曜日
会社。仕事中に通販でグレゴリーのリュックを買った。まぶたを虫に刺されたのか急に腫れて視界が狭くなる。友達の家に行って夜を過ごした。デンマークでよく歌われている曲とか(留学中に歌わされたらしい)、韓国、ロシア、台湾、異国の最高な曲をたくさん聴いて楽しい。本題のフリーペーパー作りもテーマ決まったし創作意欲が!湧いていい夜。
土曜日
なんとなく友達が持っていた『ウジョとソナ 独立運動家の子育て日記』を読む。1910年代から戦後を生きた夫婦の日記を元に描いた漫画。植民地化された韓国から亡命し、中国で臨時政府の一員として活動していた夫婦と子育ての話で、日中戦争の最中幼い子供を抱えながら何度も空襲から逃げたり引っ越ししまっくたり、もう息も絶え絶え、それでもいつか独立して祖国で平和に暮らすであろう希望を我が子に見て生きてきた軌跡に圧巻。漫画だから読みやすいしこういうのを翻訳して読める様にしていただけるのは本当にありがたい。フリーペーパーを早速進めてみる。ものは試しでまずはあまりこだわらず、形にすることころまでちゃんと持っていきたい。どんどん描いていくことにする。友達の家から帰宅して、ちょっとパンを食べて、少し昼寝…と思ったらそこから13時間も寝てしまった。
日曜日
奇跡の13時間睡眠を経て起きるとちょうど新しい1日が始まった朝になっていた。ついにイテモンクラスを見始めてしまった。今野書店で『雑貨の終わり』という本を買う。今野書店の隣の隣の隣?くらいにあるFALLという雑貨屋の店主が描いたエッセイらしい。全然面識は無いけど行ったことある素敵な雑貨屋で、(書く人だったんだ…)という少しの驚きと、立ち読みした無印良品とかのことが書いてある話が面白かったので買った。何となく、他でもない今野書店で買うのが筋だろう、という本という気がしたので。そこから川を辿って歩きTitleへ行った。本棚からこの本屋の意思というか「祈り」みたいなものがひしひしと伝わってくるかなり熱い店だ。自費出版が充実していて、日記をまとめた『やがてぬるい季節は』を買った。早速読んだら大学〜就職までの本当に何てことの無い(褒めてる)日記なんだけど、なんというか好きなことを続けることの素晴らしさとか何かを観て影響されることとか日々思ったこととか、そういうものがどんなに愛おしいかということを突きつけられたような気がして、途端に自分もこういうことを書きたいと思って今に至る。なんというか、誰目線?って感じだけどあなたにしか書けないことを書いてくれてありがとうと思う。良い。本当に良い。Titleではもう一冊、『ボッティチェリ』という小冊子みたいな本を買った。これはロックダウン中のニューヨークで作者が”書かずにはいられない”みたいな感じで綴って柴田元幸に送った12の寓話集。副題「疫病の時代の寓話」ってこれ今読まずにはいられないな。初版が5月末(スピード出版!)で売れ切れてて買えなかったけど、重版したようで第2版で買えた。
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maisonsatoparis · 4 years
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New arrivals at the Original Japanese online & pop up store Maison Sato Paris. From vintage to the latest Japanese tableware, decorative objects, clothing and more, selected carefully and all fresh off the boat from Japan. Our stock is selling fast, make sure that you’ll get what you are looking for😁 Free shipping in Europe for orders over 200€ and "pick up on appointment" option is also available. We don’t have any physical store at the moment but our pop up store will be held soon. Stay tuned! #maisonsatoparis #newarrivals #nouveautés #japanesetableware #japaneseceramics #japanesepottery #vintagejapan #vaissellejaponaise #tablejaponaise #japaneseshopparis #boutiquejaponaise #boutiquejaponaiseparis #donburibowl #japanesedish #japanesebowl #japanesetea #sakeware #teaware #japanesecraft #japaneseartisan #vintageandcontemporary #メゾンサトウパリ #パリの和食器屋さん #器 (à Paris, France) https://www.instagram.com/p/CFRlv-MI9-A/?igshid=1k0x7woymwqv8
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willieterrie043 · 4 years
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濱名さんちの仕事
祓い家業の家は本部では珍しくはないだろうが、特徴としてあげるなら星図のような術式(文字ではない)の引き方と、やはり使役する"影"。
術式は祭神"御堂ノ方"の副産物、太白に連なる災神(眠っていることで平和を保つ)であるが、この世に在る形は八角形の建物なので、見方によっては災神とそれを眠らせる建物神として別の神格で考えても楽しいかもしれない。大将軍は普通は建物の姿ではないし。今は和合して一つの神となっているということで。もし別々にするなら御堂は女神にしたい。話逸れたが、御堂の飾り窓がからくり仕掛けで刻々と開き加減を変え、星明かりで堂内に影が万華鏡のように展開する。令和なら映えるパワースポットとして売り出せる。力衰えた濱名家であってもそれをするとは思えないけども。
宗一郎、啓二郎、曜三郎の役割。紘子と馨子。
曜三郎cs時点できょうだい設定は決まってたけど実装するとは当時は思ってなかった。
啓二郎が霊力、影ともに当代一で歴代でもかなり強い方。祓いの要になることもしばしば。本人はのほほんと掴み所ない物言いだから、交渉毎は弟曜三郎の方が向いており、肩書きや格式を重んじる相手には当主長兄宗一郎が、と分担している。亡妻の名は"しほ"。影憑きのため、事情を知っている身内での縁組だった。本人も妻もおっとりで、傍目には 仲がいいのか、事務的なのか分からない、 不思議なテンポで会話している夫婦だった。歌が好きな啓二郎と、二人で民謡の話をすることもあった。短い時間ではあったが、心通うところはきちんとあったし、亡きあとの啓二郎は変わらないように見えて、末妹馨子は悄然と部屋に座ってるのを目撃したという。
宗一郎は攻守バランス型でそつなくこなすタイプ。啓二郎と一緒に出動するような大きな案件の場合、弟が突破口を開くことに専念できるよう守りに専念する。依頼ごとを単独で(補佐として長姉紘子は同行)片付けることも。なお、依頼仕事は必ず二人以上で現場にいくことと、家族に厳命している。性格が真面目で、曜三郎から見ると損な役回りも引き受けてしまう不器用さがある。家長になるとき、影の本体は宗一郎と啓二郎どちらも候補者とした(歴代そういうことはなかったはずだった)、ので、宗一郎が受けて、啓二郎は自由に効果的に動ける懐刀の位置につくよう役割分担した。きょうだいの中では最も義理堅く、約束事をたがえず勝算を綿密に見積もって行動に移す。妻の名は"倫子"。上記の性格により、お見合いから結婚までは期間が長かった。妻の良く通る声には適わないらしい。
紘子は霊力者になれるほどの力はないが、紙を利用した式を作ることは可能で、一本足のロバのような獣をつくる。報せには向いた伝令。紘子自身の性格は当時にしては開明的で、結婚の意思はなく親のすすめもはねのけて、祓い屋家業に熱心な職業(?)婦人。宗一郎が表向き当主の手腕をふるっているが、内向きには紘子の雑務調整能力がかかせない。長兄、長姉の二本柱で現在の濵名家の家業は回っている。サッパリとして度胸があり勝負強い気性で、慎重な宗一郎とはバランスが取れている。かつて、きょうだいの祖母が存命の頃は内務は祖母が仕切っており、旧態依然として窮屈であった。馨子が劇団に入る夢も難しかったが、紘子が強く後押しして叶った経緯がある。宗一郎、啓二郎の妻たちの子育ての手伝いもしており、今は啓次郎の子らを宗一郎の妻倫子と一緒に面倒見ている。
馨子は、紘子~曜三郎の上4人とは母親が違う腹違いの妹。だが、とにかく子どもを多く作る家系でよくあることだったので、普通に少し年の離れた妹として可愛がられてきた。5きょうだいの中では啓二郎に次ぎ、宗一郎より霊力量が多い。強さの種類は違うが。盃契約時の皇神への供給量は折り紙付き。思い浮かべた物事の未来の可能性のひとつを幻視する能力があり、少女のころ兄3人が影に食われる夢をみて、口に出せば現実になる予感がして誰にも言えずにいた。そこで、遊びに来ていた九福神社の天泣様に聞いてもらったことがある。紙の式は鸞。所属している劇団は、現実でいう宝塚歌劇団のような良家の女子で構成されたところ(現実の宝塚は大正時代に発足しているが、男役の確立は昭和になってからなので、フィクション)。パリのショーを取り入れた演目もやるため、服装などはなかなか開明的。髪を切ったのは最近。今はお芝居が楽しくて恋は考えられていないが、演目上恋愛もやるのでひとの恋路には興味津々。キラキラそわそわしながら聞きたがる。末っ子なせいか、ちゃっかりしているところもある。
濵名家はこだわりのものがあるイメージで、紘子は調理器具や皿、宗一郎は庭石や庭木、啓二郎は歌、売られるようになればレコード、曜三郎は知識欲と筆記具、馨子はお芝居のチケット半券を残しているし、公演記念商品は買うタイプ。オタク気質。
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mao-daimao · 4 years
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7月には色んな日があります! 1日 クレジットの日 銀行の日 弁理士の日 建築士の日 ウォークマンの日 童謡の日 国民安全の日 こころの看護の日 更生保護の日 鉄スクラップの日 山開き 富士山山開き 海開き 博多祇園山笠(福岡市~15日) プール開き 全国安全週間(~7日) 郵便番号週間(~7日) 社会を明るくする運動(~31日) 河川・海岸愛護月間(~31日) 夏の省エネキャンペーン(~31日) 夏期食品一斉取締まり(~31日) 2日頃 半夏生(ハンゲショウ:雑節) うどんの日 2日 蛸の日 たわしの日 3日 通天閣の日 波の日 サーファーデー ソフトクリームの日 湘南平塚七夕祭(~7日) 4日 梨の日 和服・洋服お直しの日 那須の日 5日 あなごの日 ビキニスタイルの日 インゲン豆の日 6日 ピアノの日 サラダ記念日 公認会計士の日 ゼロ戦の日 記念日の日 入谷朝顔市(東京:~7日) 7日頃 24節気の小暑(しょうしょ) 7日 七夕の日 ゆかたの日 乾麺の日 カルピスの日 冷やし中華の日 ギフトの日 香りの日 ラブスターズデー サマーラバーズデー サマーバレンタインデー 川の日 筍の日 竹の日 ポニーテールの日 スリーセブンデー 8日 質屋の日 ナンパの日 9日 ジェットコースターの日 浅草寺ほうずき市(東京:~10日) 10日 納豆の日 ウルトラマンの日 国土建設週間(~16日) 11日 真珠記念日 世界人口デー 12日 人間ドックの日 日本標準時刻記念日 洋食器の日 13日 オカルト記念日 生命尊重の日 盆・迎え火 ナイスの日 14日 ひまわりの日 求人広告の日 検疫記念日 パリ祭 15日 中元 盆 盂蘭盆会 ファミコンの日 勤労青年の日 16日 薮入り 盆送り火 駅弁記念日 17日 漫画の日 東京の日 祇園祭山鉾巡行(京都市) 18日 光化学スモッグの日 19日 女性大臣の日 スーパーウーマンの日 北壁の日 20日頃 ※夏の土用(~立秋の前日までの2週間) 土用の丑の日 鰻の日 20日 海の記念日 ハンバーガーの日 Tシャツの日 修学旅行の日 ファクシミリの日 海の旬間(~30日) 21日 土用の丑の日 神前結婚記念日 自然公園の日 森と海に親しむ旬間(~31日) 自然に親しむ運動月間(~8月20日) 雑誌愛読月間(~8月20日) 22日 下駄の日 ナッツの日 23日頃 24節気の大暑(たいしょ) 23日 文月ふみの日 天ぷらの日 犬の日(~8月23日) 24日 地蔵盆 地蔵会 劇画の日 天神祭り(大阪市~25日) 25日 かき氷の日 夏氷の日 味の素の日 26日 日光の日 幽霊の日 27日 スイカの日 政治を考える日 28日 菜っ葉の日 乱歩の日 なにわの日 水路記念日 29日 アマチュア無線の日 30日 プロレス記念日 住吉祭り(大阪市~1日) 31日 パラグライダーの日 蓄音機の日 こだまの日 ※第3月曜日:海の日 ※第3土曜日:勤労青少年の日 ※最終金曜日:コアラの日 システム管理の日 引用URL https://www.sasagawa-brand.co.jp/popworld/calender/cal_m_07.html (文月) https://www.instagram.com/p/CBrGDmjDDdP/?igshid=19ho46lbrixbr
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naoparis · 5 years
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【PARIS】08/03/2020
【PARIS】08/03/2020 【PARIS】【サンジェルマン、サンミッシェル、ノートルダム界隈】セーヌ増水2020年3月8日 CLUNY
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セーヌ増水
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