Tumgik
#今年の縦横無尽の完成度の高さ
elle-p · 3 months
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All voice actor comments from the P3 Movies blu-ray
石田 彰 (結城理 役)
「ペルソナ3」が劇場版になって主人公に結城理という名前がついたことで、自分の中で主人公というキャラクターがより具体性を増してきました。
劇場公開当時、各地で舞台挨拶をさせていただいたときにも「今回、ようやく結城理という名前がつきました」という発言はしたのですが、会場に詰め掛けて下さったゲーム版からのファンの皆さんには、今一つピンと来ていないようでした。ここら辺はプレイヤーキャラクターであることの限界かと思っています。
他のキャラクターについては、皆さんおなじみのあのキャラクターが、スクリーン上を縦横無尽に駆け回り、見覚えのあるあのシーン、このシーンが繰り広げられることで「待ってました!」「これが見たかったんだよ~」というある種の達成感というか満足感があるのでしょう。
だから、主人公というキャラクターに対して、やっと結城理という肉付けができたという満足感が得られるのは、主人公を演じ続けてきた僕の特権といえるでしょう。今回、パッケージに結城理とクレジットされていることに日本で一番喜んでいるのが僕です。
豊口めぐみ (岳羽ゆかり 役)
完成した劇場版アニメを見て、まるで誰かがプレイしているゲームを見ているかのような気分になりました。それくらい原作ゲームを大事にされているなぁと思ったのです。
ゆかりの声を初めて収録した日、ゲーム冒頭のチュートリアルシーンもあったかと思いますが、なんだかとにかく凄い量のセリフを、プレイヤーさんにご理解いただけるようにするのに格闘した記憶があります。
あれから数年の時を経ての劇場化。
今回は時間との闘いでした。
年齢との (笑) ということもありますけど、単純に数年前に戻るだけではなく、関係性も0へ戻す。今は知ってしまっていることを、いかに知らないように演じるか。
しかし、ペルソナ3のメンバーは凄いです。
みんなの声を聞いて、あっという間に昔に戻った気がしました。またこの方たちと物語を紡げること、本当に嬉しく思います。
初めて見る方も、ゲームをプレイしてくださった方にも楽しんでいただける作品になっております! いろんなとこにニヤリなものが散りばめられているようです。
劇場で見つけられなかったもの、見つけてみてくださいね。
鳥海浩輔 (伊織順平 役)
祝・劇場版・アニメ化! このお話を最初に聞いた時は本当にうれしかったですね。ゲームの収録からは、もう片手じゃ足りない年月がたっていましたし、ドラマCDやゲームの続編なんかは収録してましたけど、アニメ化はもうP4がやっちゃってたし (笑)。流石にないだろと思っていた、いや、そんな事も思わなくなっていた時に、ですから。この作品は個人的に非常に思い入れのある作品です。もちろん伊織順平というキャラクターも。そんな作品がアニメ化、しかも劇場版ということですからね。「やっちゃうよー俺!」ってなカンジで収録前からワクワクしてました、珍しく。実際の収録も皆さんが一言セリフを言う度に、「ああ、そうそう」みたいな。
なんかとても楽しかったなあ。うれしい事に、劇場版も一本で終わりではないので、観てくださる方達にもたっぷり楽しんで頂けるのではと思います。我々も力一杯演じていきます! まずは、この第1章を堪能して下さいませ。
能登麻美子 (山岸風花 役)
元々ペルソナの世界観にとても魅力を感じていました。ストーリー、映像、作品全体に漂う雰囲気、作品を包む空気感。ありそうでない。ペルソナという作品だけが持つ独特の “何か”⋯。うまく言葉では表現出来ませんが、人を惹きつける力を強く持っている作品だと思いました。
そして、それらの全ては劇場版でも素晴らしい形で表現されていて、初めて映像を見た時、心がとても震えたのを今でも強く覚えています。キャラクターを再び演じることが出来たのも大きな喜びでした。ゲームと同じように、この劇場版も皆様に永く愛されることを願っています。
田中理恵 (桐条美鶴 役)
第3章の公開を目前に控え、第2章のパッケージが発売ですね。勿論、第1章も劇場で見て Blu-ray/DVDでも何度も見ましたが今回の第2章はなんと言っても美鶴のペルソナ召喚ですね。
劇場でも見て、ゲームでプレイして美鶴のペルソナ召喚の時以来の感動でした。第3章の劇場公開を見に行く前にぜひ! また第1章 第2章を何度も見て貰えたらなと思っています。
学園生活をまた主人公と共にもう一度 「ペルソナ3」の世界でやり直す気持ちで演じています。アルカナ・女帝に負けじと今後も第3章でも頑張って参ります。
劇場で見られずに今回から初めて見られるかたも、劇場で見てくださってもう1度、何度も見てくださるかたに感謝の気持ちと今後とも「ペルソナ3」をよろしく! という気持ちと、愛を込めて⋯!
緑川 光 (真田明彦 役)
Blu-ray/DVDお買い上げありがとうございます。
やはり、ゲームから引き続き応援して下さってる方が多いのでしょうか? 長い事この作品を愛して下さって本当にありがとうございます。
正直、「ペルソナ3」 のアニメ化は諦めていたのですが、まさかの劇場映画化と言うことで、めちゃめちゃ驚きましたよ (笑)。
テレビアニメ化だとクオリティが微妙な場合もありますが、劇場アニメなら高水準のクオリティは約束されたも同然ですからね (笑)。
しかも、毎回監督さんが変わるシステムという事で、その都度、見せ方が異なっているのは、とても面白く感じます♪
この辺は劇場で1回見ただけじゃわからないでしょうから、シリーズ通して、Blu-ray/DVDで繰り返し何度も見て頂けると幸いです (^-^)
緒方恵美 (天田乾 役)
「ペルソナ3」 劇場アニメ化を喜びつつ、第1章は映画館でお客さんとして観ていたので、やっと来たか! と嬉しかったです (笑)。
映画の天田はゲームより素直に描かれていて⋯だからこそテストでは逆にスルッと演れてしまったんですが、そんな自分自身にココロのどこかに潜んでいた「天田のカケラ」が違和感を唱え (笑)。
監督や音響監督と相談し、少しだけゲームの雰囲気に近づけることになりました。結果、素直だけどちょっぴり大人びた、思慮深さのある少年になれた気がします。魅力的な原作の中から、時間の関係でエピソードを絞られてしまったのは残念ですが (スタッフの皆様も苦渋の決断かと⋯!)、その中でも必要な静寂や、逆にたたみかけるような部分、更にコミカル・シリアスも絶妙なバランスで配置されていて、変な言い方ですが本当に「映画的」な、素晴らしい作品に。
田口監督以下、皆様のお力で⋯参加させて頂けたことを本当に嬉しく思います。
連作の途中ではありますが、渾身の1本。愉しんで頂けたら幸いです。
中井和哉 (荒垣真次郎 役)
荒垣君とはゲームの収録で出会いました。よもやこんな長い付き合いになるとは思わずに。もちろんそこでも彼は物語の半ばで散っていく訳ですが、別に寂しさはありませんでした。
なにぶんその日に出会って、別れたものですが1回限りのキャラクターとの関係って大体そんなものです。
ところがその後、私は数々のドラマCDで再び彼と出会い、彼の色々な面を知ることになります。今にして思うとそれはまさに劇場版「ペルソナ3」第2章、夏休みのワチャワチャとした雰囲気に似て、多少羽目を外しても許される空間。こういう企画に多くはゲーム本編のムードから外れたお遊びで、楽しくはあっても意味などないのが常なんですが、私と彼にとっては重要な時期になったようです。
やがて絶対に訪れる別れをどこかで意識しつつも、楽しい日々を過ごしていました。
そして時は流れ、ブランクがあって。彼を心の奥にしまっていたところへの劇場版。そのシビアな舞台で決定的な別れを経験した今、私は今度こそ、心底寂しいと思っています。
神奈延年 (タカヤ 役)
「タカヤ」というキャラクターに出会って、もう何年たったのか? 基本は悪役なのでしょうが、彼の生き方は大まかなところでなぜか共感できるところもあるのです。この物語で「終わり」に対しての向き合い方、全てを受け入れ、今を生きる。しかし⋯その生き方に、光ある明日を見出していないところが、この物語での彼の役割たる所以でしょうね。僕はやっぱりこの状況なら、理たちのように抗うとおもいます! タカヤを演じる上に於いて、気をつけたところは、彼の風貌を損なわないように、柔らかく話すようにし、その中に刹那的な思考、そこから生ずる恐ろしさも混ぜてみました。
沢城みゆき (エリザベス / チドリ 役)
この「ペルソナ3」という作品では、私はエリザベスとチドリという二役を演じさせていただいてきました。前者は「発言されているわけではありませんが)いわゆる “永遠の命”、後者は “刹那の時を生きた命”、という対照的な印象があります。この第3章は正にチドリの命の花がパッと咲いた大切な映画となりました。⋯彼女がむかえたエンディングを思うと、散った、と言うべきかもしれませんが側にいた私には不思議と、美しくきらきらとした温かい花を抱いたままの体感が残っています。皆様にも優しく見届けていただけたら幸いです。⋯さて、第4章ではエリザベスさんの⋯いつもとは少し違った? 面が見られるかも?? お楽しみに!
小野坂昌也 (ジン 役)
ジンはおわかり頂けるように大阪弁のキャラクターなのですが、他作品などで演じさせて頂く大阪弁のキャラクターは、だいたいツッコミ役だったりおちゃらけているパターンが多いので、そういった意味で言うと、ジンはなんとなく大人しいキャラクターで珍しいな、と思いました。ただ、大人しいとは言えキャラクター性を出さなければいけないので、性格を作りつつ、他のキャラクターとのバランスをとるのが難しかったです。特にジンは無口というか、あまり話さないキャラクターなので性格が掴みづらかったというのもありました。ゲーム収録時は基本的にキャラクター作りは任されていて自分主導でキャラを作っていけるのですが、アニメとなると全員のポジションとのつり合いをとらなければいけないので、音響監督と微修正を重ねていったのを覚えています。
石田 彰 (結城 理 役)
劇場版「ペルソナ3」にまつわる妄想
結城理にとって劇場版「ペルソナ3」の全4章はデスを���の身に封印され、心が虚ろになってしまった彼が、特別課外活動部の仲間達とのふれあいを経て、その中身を満たし直していくまで の過程をたどる物語でした。
理の記憶の甦りという物語構成の妙として、時間軸とそれが公開されるタイミングがズラされていたりしたので、ゲーム版に触れたことがない観客の皆さんは初登場時の理の立ち位置に一種の不気味さを感じたのではないかと思います。そのうえ各章で起こる事件は、例えばゆかりの父親に対する誤解や順平とチドリの一件、荒垣先輩と天田くんの関係など暗くて重いものが多い印象です。しかしそういった明るくてハッピーなものばかりではない、人が内側に抱え込んでいる傷の部分をきちんと描いたからこそ、彼らに出会ってそれを見つめることになる理も、章が進むにつれて、本来、人として持っているべき大切なものを、欠けることなく獲得していけたのだと思います。
劇場版 「ペルソナ3」の全4章が観客の皆さんに受け入れて頂けたのも、ゲームで体験したストーリーを映像で見てみたいという興味の他に、そんな理の見る景色に影響され同調することで、その先の展開が気になったからという部分もあったのではないでしょうか。このように人の心を構成する様々な経験の起伏を描いた劇場版「ペルソナ3」ですが、そもそもペルソナという単語は僕の理解では心理学周辺で出てくるものですよね。
一番初めのゲーム収録でこのタイトルと内容を知ったときに、バトルをするための自分の化身をペルソナと呼ぶなんて、何でシャ レてるんだと思ったものでした。人が対外的に自分を表すためにかぶる仮面。それが敵、自分に向かってくるモノと戦うための武器になる。これは日常のコミュニケーションそのものに見えます。だから、そういうペルソナを本来の意味を考えると、理だけが一つのペルソナの進化という形ではなく、初めから複数のベルソナを使い分けられるというところにも自分なりに納得のいく理屈をつけることができそうです。心の中が空っぽの理には端から対外的にどう見られたいという願望がありません。そんなことは彼にとってはそれこそ「どうでもいい」ことであって、どう見られても構わないからこそ、かぶる仮面を一つに限定する理由がないのです。どうでしょう。自分としてはこの理由付けの仕方、なかなか気に入っています。理が空の器であったと捉えることで、映画の登場人物として物語を展開させていく大きな必然性を持たせることにもなるのです。結城 理の物語はゲームの枠にとどまらず、映画化という展開にも充分耐えうるポテンシャルを持っていた、だから映画化されるのは必然だったというのはちょっと暴走し過ぎでしょうか。暴走ついでに、第4章『Winter of Rebirth』のクライマックスシーン。これまでの経験を経て、一度無くした人間性を取り戻し、中身を満たすことができた理は、かつて母親が自分にしてくれたように、仲間を生かすために自分の命を投げ出すという境地にまで達します。そこには第1章『Spring of Birth』の頃の己の死の恐怖に対するどうでもよさから来る蛮勇はありません。自分たちが存在した証を守り残すという全員の目標を果たすために、理は自分を満たしてくれた、自分を再構成するためのエレメンツをくれた仲間と彼らが生きていく世界を、今度は自分が数おうとしました。そしてそれが自己犠牲的発想に基づく行動だったのは皆さんも感じられた通りです。そのために数多くのペルソナという仮面をかぶることができる理が、ことごとくそのペルソナを打ち砕かれ、最後はその仮面をかぶらずに先へ進む。これはなかなか象徴的なシーンだとは思いませんか。
「生きろ」と自分に伝えてくれた母親と同じ言葉を仲間に託していく。母親が我が子を思う母性愛が、究極、無上のものであるならば、仲間たちとの間にその無償の愛情を注げるまでの絆を楽いた理の内面は、完全に人間として��形を取り戻したと言えるでしょう。それに加えて、ペルソナという仮面をかぶらない形でしか最後のステージに上がれないという仕掛けが用意されているわけです。これはニュクスという究極の敵、環境、世間に立ち向かえる力を宿す場所はその人の本質的な部分にしかない、虚飾の仮面を被った姿では無理なんだというメッセージにも見えるわけです。また、敵を倒すときにはペルソナという仮面をまとい、大切な人を守るときには自分の素の姿をさらけ出すことが必要だったという構図も暗示釣です。自分なんかはとてもじゃないけれど素の自分をさらけ出したところで強さに結びつくとは到意思えないと言いたいところですが、一度リセットされ、新たに経験を積み直した理は、人より先に一つ上のステージ、命の答えに到達しているのです。もはや凡人ではありません。フィクションとはいえ、影時間でシャドウと戦う使命を与えられたのが理達で良かったとつくづく思います。もしも僕だったとしたら、命の答えにたどり着くのはまだまだ先のことでしょうから、世界は予定通り1月31日に終わっていたでしょうし、そうなったらこの妄想が世に出ることもなかったでしょう。そう考えるとそれもアリだったかもしれませんけどね。
坂本真綾 (アイギス 役)
アイギスというキャラクターに出会ったのは、もう10年も前のこと。まさかこんなに長い年月を一緒に過ごすことになるとは、当初は思っていませんでした。多くのペルソナファンの皆さんに愛されて、このたび映画という形でもう一度みなさんに再会することができました。大きなスクリーンでアイギスや、大好きなキャラクターたちが活き活きと動きまわる姿を見ることができ、とても嬉しかったです。彼らが絆を築き上げていく過程、真正面からお互いにぶつかっていこうとする姿勢に何度も胸打たれました。
アフレコの度に感じたことですが、この作品に関わっているスタッフさんや、キャストの皆さん、本当に作品への愛情が深くて、とても喜びに満ちた表情で収録に臨んでいらっしゃいました。その雰囲気は、完成したフィルムにもきっと滲み出ているのではないかと思います。
ついに完結となり、寂しさもありますが、達成感のほうが大きいです。アイギスと出会えたことに改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
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chaukachawan · 3 months
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役もなしでは怖いし
こんにちは、みーらです。
もうかれこれ半年近く役者をやっていません。
用なしの稽古場にいると、演技がド下手な僕でも、役者やってみたいなぁと思ってしまいます。それくらい、楽しそうでありながらも、真摯に稽古をしてくれている、『用もなしでは怖いし』の役者紹介をします。
 A。文字数3文字という伝説の衣装決定案でお馴染み。今日も怒られました。ごめんなさい。でもそれは、素敵な服を着てくるルーベも悪いと思うんですよ。いや、僕が悪いか。
 稽古を重ねるにつれて、ツッコミに似合う声だなぁと思うようになりました。躍動感のあるツッコミも、勢いのあるツッコミも、静かなツッコミも、ルーベの声だとピッタリくるんですよね。すごい。静と動が顕著な役ですが、見事に演じ分けてくれているのが嬉しいし、特に動→静になるときの児さん監修のあの動きは、大変気に入っています。ありがとう。
 最初に想像していたよりも5倍くらいよく笑う人でした。ショートケーキの上だけでなく、中にもイチゴが入っていたときくらい嬉しかったです。稽古場で何者かによって一方的に笑わされ続けているルーベを見ているだけで、救われる人がいます。僕です。やましいこともないので堂々と公言しますが、今のところ36期の中でも特に推してます。これからもいろんな役で舞台に立って、そんでいろんな稽古場でゲラゲラ笑っているルーベを見られたら嬉しいです。
那須智むぎ
 B。起きるのは遅いですが、脚本の覚えと演技の修正は早いです。すぐに演技に反映してくれるので、もっとこうがいいみたいなことが言いやすくて、上手い役者だなぁと思いながら見ています。自分以外の役者のセリフについても、こっちの方がいいんじゃないか、と提案してくれるくらい、脚本とまっすぐ向き合ってくれているのが嬉しいです。ありがとう。
 むぎは初めて稽古したときの第一声から、Bだなって感じがしたんですよね。高めでハリのある声が、場の空気を何トーンか上げてくれる感じというか。割とナチュラルなむぎのまま演じているのかもしれませんが、だとしたらもうBはむぎです。未来予知云々言ってしまいますが、そんなの気にしなくてもむぎは十分完成形です。自信だけ持って他空っぽで舞台に立っちゃえばいいと思います。そういえば、すっかり当たり前のことだと思っていましたが、ちゃうか初公演で歌なんて強要してごめんなさい。割ととんでもない無茶振りですよね。でもいい声で、いいリズム感で歌ってくれているので、安心して聴けます。いつかドラムも聴きたいな。
うみつき
 C。僕は36期に結構無礼な絡み方をしてしまうことがあるのですが、中でもスミに対しては一際無礼な口を叩いている気がします。いや、だって、ねぇ。なんかことあるごとに噛みついてくるんですもん。噛みつくって、犬かよ。犬じゃねぇよ。
 それはさておき、オ��ニ以降にちゃうかで演出をする人に、これだけは言っておきます。悪いことは言いません。稽古場でエチュードをやるなら、スミがいるときにしておきなさい。エチュードにおけるスミの面白さは隅に置けません。もう全人類に気づいてほしい。この才能に。マジで面白い。訳が分からない。エチュードサイコパスだろこんなん。褒め言葉なんですよこれ。本当に。もう頭おかしくなるくらい笑えます。出会えて良かった。感動しています。僕は。
 それだけじゃないんですよ。役者としてもね、懐古中のダメをしっかり吸収して、自分のものにして、はっきりと演技プランを変えてくれる辺り、器用なんですよね。この劇の最大の面白さは、スミの器用さによって増強されています。間違いないです。ありがとう。
ミル鍋
 足立先生。実は、僕の脚本全てに出演してくれている唯一の役者です。回を重ねるにつれて、ゆにへの演技指導が雑になってしまっているのは、自分でもなんとなく感じています。ごめんなさい。でも、何も言わなくても舞台の上をフィギュアスケートかってくらい縦横無尽に使えるゆににも非があると思います。こりちゃんと同じ感じで、おいときゃ間違いないみたいな安心感があって心強いんです。一任したくなっちゃう。ちなみに、おしゃべりでノリが軽めな先生をイメージしていたので、ゆにが演じる今の足立先生は、とてもイメージに近いですよ。ありがとう。
 鯛焼きであろハムとギャルってるときの方が楽しいだろうに、用なしの方にも来てくれてありがとう。あなたを待ち受ける仲良し3人組は強いので、本番足立先生がアドリブし始めても、多分対応してくれると思いますよ。あと、僕はまだもう少し合宿の話に頭を切り替えられない日々が続くかと思います。どうか許してください。
中森ダリア
 T婆。新歓公演が終わったとき、「みーらの脚本出たかった」って言ってくれたのを覚えています。お世辞だったかもしれませんが、僕は単純な人間なので、それを本気だと捉えて、ほぼ当て書きみたいな感じでおばちゃんを登場させました。去年のオムニの稽古期間かどこかで見た、エチュードに突如現れたひらりのおばちゃん姿が何故か脳裏にぼんやり焼き付いていて、自然とおばちゃん役にしてしまいました。初めは声の出し方に悩んでいましたが、あっという間にT婆が板につきましたね。当て書きして良かったと心から思っています。T婆楽しいって言ってくれたとき、やっぱり僕は単純な人間なので、めちゃくちゃ嬉しかったです。ありがとう。
 一度見たら忘れられない役だと思います。演技も見た目も完璧すぎる。36期よりインパクト残してどうする、と思う気持ちもなくはないですが、気にせず爆笑を掻っ攫ってきてほしいです。ちなみにこれは、たぴおか太郎さんに対しても同じことを思っています。
らっしー
 後輩ちゃん。まさか自分の脚本でらっしーさんの役者姿を見ることができるとは思っていなかったので、まずもういてくれるだけで嬉しいんですよね。僕がこの劇で一番気に入っているセリフも、らっしーさんに読んでもらえてきっと喜んでいることだと思います。マイムをもっとはっきりやった方がいいという声もありますが、僕は今のやわっとしたマイムも嫌いじゃないんですよね。登場シーン後半のらっしーさんもすごくいいです。さっきまであんな調子だったのに……みたいな絶望感がするというか。らっしーさんの適度な脱力感が活きている役、シーンだなという感じがしています。照明についてもお世話になりました。ありがとうございます。
 1時間の遅刻VSチェシ持ち帰りの失態勝負は、圧倒的にチェシ持ち帰りの方が失態度を上回っておりますので、今のところ僕が負け越しています。もう少しらっしーさんに失態してもらわないと僕の顔がないです。
 
黒井白子
 演出補佐。いつもありがとう。また家来てよ。そこでいくらでも話すから。
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nemosynth · 2 years
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episode 4 - Roland D-50
「これはかなわん。もうダメだ」
発売されたばかりのYAMAHA DX7を買ってきたROLAND開発部門の菊本忠男氏、たった1日でDX7本体のす べてを解析し思わずうめいた。
先行機種YAMAHA GS1ではMSI(中規模集積回路)をしかも55個もずらずらと並べていたデカい音源回路基板 も、DX7ではより集積度の高いLSI(大規模集積回路)しかもたった2個のみ搭載したコンパクトな基板へと進 化。おかげでちょっとしたグランド・ピアノ型だったGS1よりずっと小さく軽量コンパクト、そして安く故障も少 なく安定稼働、おまけにぐっと高機能高性能な新機種へと変ぼう。それもたった2年で。
「たった2年で?」
あえて乱暴な比較をするならGS1は260万円、DX7は24万8千円とお値段ほぼ1/10。300万400万する日産EV「LEAF」が、たった2年で30万40万で新車が買えるなんてことがありますか、てなもんでそれを実際にやり遂げてしまったのがYAMAHA DX7とも。
2020年になる辺りから事実上の第三次世界大戦となり、人類にとって十年くらい早過ぎたであろう社会変革をゴリ押し、かつひそかに未来すらをも暗示するむちゃぶりパンデミック。豪華グルーズ客船が言わばウィルスからの 奇襲攻撃を受けて以来2週間のうちに1年分の社会変化が来たとするなら、DX7当時の2年間はひょっとして今では1カ月���らいでしかないものであろうか。
とてもYAMAHAには追い付けない、そう思い知った菊本氏は打ちのめされたという。 革命児FM音源。
風雲児DX。 眼前に突き付けられし厳然として動かざる現実、それは長い長い4年間の始まりとなった。
♬     ♬     ♬
近代経営の基本たる知的財産ビジネス、その実践。まさしくYAMAHAはスタンフォード大学からもらったFM音源ライセンスを縦横無尽に駆使していた。このため他のメーカーは軒並みFM音源をあきらめるか、FM音源を使い たければYAMAHAにライセンス料を払うかの二者択一となった。それ以前からFM音源を採用し商売していたイタ リアのCRUMAR(クルーマー)や米国DKI(Digital Keyboards Inc.)は販売していたFMシンセを売ることができなくなり倒産。NED(New England Digital)がSynclavier Iを開発したときは、YAMAHAにライセンス料を支払 うこととなった。
前述のCRUMARが開発したFMシンセとは、GDSことGeneral Development System。これは汎用コンピュー ターPDP-11を使うことでFM合成やサイン波加算合成をデジタル演算にて実現したものであり、ウェンディ・カル ロスが史上初のCG映画『TRON(トロン)』で使用。さらにCRUMARとともにGDSを共同開発したDKIは、GDS をよりコンパクトにまとめて外部コンピューター無しで稼働するFMシンセSynergy(シナジー。同名のアーティス トとは違うのでご注意)を開発。いずれもベル研究所での開発結果がベースになっているのだが、共に廃業。後に ウェンディは、米国キーボード・マガジンのインタビュー記事にて「だって私が『スイッチト・オン・バッハ』を レコーディングしたとき既にFM変調を使って音創りしていたのに、YAMAHAが特許を取ったのにはびっくりし た。まぁでもこういうことは起きるものなのよねぇ」などと述懐している。
KORGはデジタル化に乗り切れずDW-8000の開発が遅れ、途中でスペックを削ったDW-6000を必死のぱっちで 仕上げて先に発売。DW-6000を買ったユーザーは9カ月後にDW-8000が発売されてアゴ外れるほど驚愕したあげ く、友人たちにバカにされる。だがそのDW-8000も振るわずついにYAMAHAの資本参加を受けて子会社に。SEQUENTIALも押し寄せる低価格日本製品に打ち勝てずエンジニアが大勢E-MUへ転職、YAMAHAが技術提携を 持ち掛けてくるにあたり逆に身売りを提案。かくしてSEQUENTIALはYAMAHA子会社KORGの一部門“KORG R&D”なる米国開発拠点となって生きながらえ、後のWaveStationやモデリング技術などを開発した。
さて冒頭に出てきたROLAND。かねてから同社はMC-8、DCO、DCB、じつは4音ポリのサンプラー試作機、そしてMIDIなどと着実にデジタル化を進める も突然変異の如くDXが出てきたことに衝撃を受け、「ただちにデジタル・シンセを実現し発売せよ!」との檄(げ き)が飛ぶ。だがその開発は苦難を極め遅々として進まない。営業的にはJX/Junoシリーズは善戦し、販売数だけ を見ればアナログとデジタルとは互角であったが、世間でのプレゼンスでは完敗であり、社内も「こらあかん」の一色であったという。
♬     ♬     ♬
確かにYAMAHAが商品化したFM音源には弱点があった。音創りが難解過ぎて自分で納得のいく音が作れないに 等しかったのである。だがその自由過ぎるプリセットやライブラリー音色とぶっちぎりの高性能ぶりに誰もが納得 するしかなく、ゆえにアナログには未来が無いとすら言われた。
では音創りしやすいデジタル・シンセとは? とてもYAMAHAには追い付けないと打ちのめされたはずの ROLANDの菊本氏が考えに考え抜いて編み出したのが、“分析型合成”であった。作りたい音色を分析して幾つかの 要素へと分解し、それら要素をおのおの個別に合成してから最後に組み合せることで作りたい音色を実現するので ある。
グロッケンの音を分析すれば、
a. マレットによる打撃ノイズ b. 金属板の不規則振動が生み出す非整数次倍音による複雑な波形 c. 共鳴管から響き渡る残響としての整数次倍音による規則的な波形
などの要素に分解できよう。これら各々を個別に合成、すなわち、
a. 打撃ノイズはPCMサンプルで再現 b. 非整数次倍音はリング・モジュレーションで再現 c. 整数次倍音はデジタルによる減算方式で再現
これらを最後に全部足し合わせれば良い。つまり部分音合成を行うのである。
まるごとサンプリングすれば早い? シンセはリアルな音を作るのではなく理想の音を創る。リアルよりアイデ ィアル。Not real but ideal sound! これが菊本氏の哲学であった。菊本方式の利点は理想の音が創りやすいだけ でなく、最後に加算する比率を変えれば簡単にバリエーションを生み出せるため応用が効くことにもあった。言わ ば“福笑い”の原理。目、鼻、口、眉毛などの要素をどう配置するかによってどんな表情でも再現できるのと同じ。 サンプラーは写真、シンセはアニメ。
そもそもなぜシンセなのかと問われれば、ユーザーが自身にとって理想の音、理想のバリエーション、理想の表 情、理想の表現を創れるから。そこにシンセの存在意義があるのであり、お仕着せのサン��ルをそのまま使うよう では電子楽器エンジニアとしての矜持(きょうじ)にかかわる。写実主義ではなく印象派。実写ではなくアニメ。 サンプラーではなくシンセ。自由に音を合成できてこそシンセ。シンセ独立宣言! 近視眼的なディテールばかり 追うのではなく、ユーザーが理想の音を探し求めて創ることこそがシンセのアイデンティティであり、そもそも固有の音を持たないがゆえのレゾンデートルであった。
まず先行してこれをアコピ音色に限定し具現化したのがデジピの名機ROLAND RD-1000、その音源モジュール MKS-20、家庭用デジピHP-5500S/5600S、これらの心臓部となったSA音源(Structured Adaptive音源)。ア コピ再現に特化すべく音を10の部分音(パーシャル)に分解し福笑い的に再合成することで、ピアニシモからフォ ルテシモまで表情豊かに変化する新デジタル音源である。その開発現場にて当時の非力なパソコン上で実験的に“ご ーん”と鳴らしたその1音を聴いた梯郁太郎氏が「これは新しい工場を建てんならん!」と言って、今の本社工場を 建てたという。そしてその新時代サウンド創りを最後に引き受けた若手エンジニアが、誰あろう現ROLAND社長の 三木純一氏であったという。
そのSA音源は不思議な音源であり、単体で聴くと実はあんましアコピっぽくない。アコピしか知らんピアニスト に弾かせると「何これ、ぶよぶよして変!」と糾弾される。確かにアナログ・シンセよりはずっとモノホンっぽい が、リアルさで言うならやはりサンプラーに軍配が上がった。だがサンプラーは高価であっただけでなく、何よりもSA音源ピアノはアンサンブルに混ぜたりすると不思議にもサンプラーなんかよりずっとリアルに聴こえたのであ る。おまけにサンプラーは解像度が上がれば上がるほど音抜けが悪くなるのに対し、SA音源は分厚いバンド・サウ ンドでも抜けて聴こえる。ドライブしまくる自己陶酔型ギター野郎がヒャッハーとなって哄笑(こうしょう)とと もに爆音の壁で空間を埋め尽くしても、SA音源ピアノは抜けて聴こえる。
かくしてスタティックなサンプルと違い、動的に表情豊かなSA音源ステージ・ピアノRD-1000が誕生。その新 しいサウンドと新しい表現力によって、ダイナミクスあふれる伝説の名機として数知れないプロ・ミュージシャン から指名されるに至った。その高い評価はサンプリングではなくシンセサイズこそが楽器であることの証左となっ た。
写実主義ではなく印象派。だが大本命シンセ向けデジタル音源の開発は遅々として進まない。巨大なブレッドボードから出てきた サウンドはノイジーなもので、一同ガックリきたという。いつまでたっても新製品が出せずどこまでも果てしなく 遅れ続けるデジタル・シンセ開発に、もはや売れるネタが無いという悲鳴も現場からは上がったそうだ。
このときメシのタネにすべくとはいえ、都市伝説的に「アナログでもまだやり残したことがあります!」という コンセプトで投入されたのがROLAND JX-10 "Super JX" であったとも言われる。MIDIキーボード・コントロー ラーとしても使える幅広い76鍵、JX-8Pを2台分搭載した音源、スプリット/レイヤーはもちろん、スプリット時 に真ん中だけオーバーラップさせたり、逆に真ん中だけ空白にして外部の音源モジュールだけを鳴らしたり、レイ ヤー時には4DCOで重層的に音創りしたり、チェイスという名のMIDIディレイを左右にパンさせたりと、アナロ グ・シンセでも空間演出というやり残した課題があると示した機種であった。4DCO駆動して創ったエレピの音色 は太くて味わい深くてリアルな説得力に満ち、FENCE OF DEFENSEが愛用せしダークなストリングスも何か終末 的な世界を暗示して最高、貫禄のボディにチタン・カラーも高級感あったよね。
だが同じ1986年の年末、圧倒的物量を誇るYAMAHAはDX7IIを発表。旧DX7の欠点を丁寧につぶすだけでなく新機能マイクロ・チューニングやフラクショナル・レベル・スケーリングなどなどおごり、そしてダメ押しにこちらも旧機種2台分の音源を搭載、完全無欠の完璧FMシンセその完成形、もはや最終兵器チェック・メイト。
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しかしROLAND "Super JX"の空間演出機能は、その翌春3月ついに同社からデビューした待望のデジタル・シ ンセD-50にそのまま受け継がれることになった。ちょっちヘンテコに思えたデザインもなんのその、なだれを打ってD-50は売れまくり、野火のように広がるLA音源サウンドで地球は塗りつぶされ、ヒット・チャートはD-50の音 でぱんっぱんに充満、あまりにも斬新過ぎるプリセット音色の数々に「ふぇ、Farlightの音がする~!」と今は亡き フォーライフ梅田店にて展示品を弾いたnemosynthさん2週間前にKORGの中堅FMシンセが届いて喜んでいたば っかなのに負け犬決定に打ちのめされてしゃがみ込み、そのKORGのエンドースを受けていたキース・エマーソン はソロ作品『ザ・クリスマス・アルバム』でD-50とサード・パーティ音色ライブラリー「Voice Crystal」とを組 み合せて弾き倒し、そのままキースはロゴを隠したD-50とともに「Voice Crystal」の宣伝写真にちゃっかり収ま り、デュラン・デュランが来日したときニック・ローズのステージ・セットの中にあったD-50を小室哲哉が表敬訪 問がてらちゃっかり試奏し、かくしてD-50は圧倒的劣勢から単騎ですべてをひっくり返した名機として、その後も 長く語り継がれることになる。
D-50の音源部分はFM音源のように予測しがたい非線形(ノンリニア)演算で音創りするのではなく、加算や減算など見通しの良い線形(リニア)演算でのみ音を創れるのがポイントであった。ゆえに線形演算音源ことLinear Arithmatic SynthesisつまりLA音源、そして線形シンセことLinear Synthesizerと銘打たれた。SA音源では10あったパーシャルもLA音源では使いやすく4つにとどめ、デジタル減算方式とPCM音素片とのカップリング、そして リング変調を挟み込んだ7つのストラクチャーでもって準モジュラー・シンセとなった。そのためパーシャル は“PCMパーシャル”と“シンセ・パーシャル”の2種類に分化。D-50における“PCMパーシャル”はマルチサンプル されていないPCM音素片100種類から1つ選んで鳴らしてアンプEGを通すだけ、“シンセ・パーシャル”はデジタル 演算による減算方式での音創り。その“シンセ・パーシャル”を構成する各ブロックは、
◎WG(Wave Generator、いわゆるオシレーター) ◎TVF(Time Variant Filter、-12dB/oct のレゾナント・フィルター) ◎TVA(Time Variant Amplifier)
と名付けられた。
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デジタル化するにあたり、デジタル・フィルターなどと言わず“タイム・バリアント・フィルター”というような 名前に変えたのは、音色は時間軸上を変化するからこそ音色でありすなわち時間芸術である、という意味から。そ して時間軸を念頭に置いたこの思想はずっと後のVariPhraseテクノロジー誕生にまでつながる。これらの点におい てROLANDは当時倒産して存在していなかったMOOGの正統な後継者として、自身を強く意識しているところがあ った。
それがゆえにLA音源では必ずしも波形メモリー容量をおごらず500KBしかない。しかもそこに収録されたPCM 音素片とは、アコピのハンマー・ノイズや尺八のブレス・ノイズといったトランジェント成分、あるいは減算方式 で合成しにくい金属倍音など複雑で豊かなハーモニクスを持つスペクトラム波形など、およそリアルとは言いがた い素材に徹したものばかり。
だがそれは高価だったメモリーに依存しないだけでなくそもそも音創りにこだわったがゆえであり、それゆえシ ンプルにサンプル波形を加工することもせず、最大4パーシャルに加えてリング変調をかましつつ7種類のストラ クチャーによって結線を変えるというやや複雑なセミモジュラー構造へと具現化した。すなわちそれはサンプリン グというモノマネにとどまらず自由度が高いサウンド・デザインができてこそシンセというクラフツマンシップの 表れであり、シンセ・メーカーとしての矜持ゆえであった。その哲学にこそD-50の真骨頂があった。
YAMAHAが打ち立てた金字塔に遅れること実に4年。だがROLANDは全く違った、実にROLANDらしい回答に 到達。かくして徹頭徹尾フル・デジタル準モジュラー・シンセD-50爆誕。ターゲットを要素ごとに切り分け個別撃 破するという明快な論理。広大なアーキテクチャーでもってアナログとデジタルとサンプラーのすべてを兼ね備え る部分音合成シンセ。何よりも緻密な音創りを実現すべく増大の一途をたどるパラメーターを見通しよく並べるこ とで“使えるパラメーター”としたことに、LA音源を産んだ深層意識があった。破竹の勢いで快進撃を遂げた新時代 の音はその帰結に過ぎなかった。そしてD-50の宣伝キャッチ・コピーは“世界よ、これがローランドの音だ。”であった。
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だが、勝てばそれで良かったのであろうか?
台風の目となったDシリーズ登場から4年後、ROLANDはLA音源をやめて普通のROMplerシンセを出すようになる。そこ で一世風靡したのはライブラリー・ビジネスであった。JV-80以来ローランドは実に11年にわたり同じ音色配列、 同じ音源をアップデートしつつも、ずーっと使い回し続けることになる。
JV-80にてオプションとして拡張基板によるエクスパンション・ボード音色ライブラリーに対応。JV-1080では 音源部にS-770/JD-990譲りのストラクチャーによるセミモジュラー構造を取り入れ、ラインナップがそろってき たエクスパンション・ボードに同時4枚対応。XV-5080ではステレオ波形4段ベロシティ・スプリットに対応しな がらS-700系/AKAI S1000/S3000系のCD-ROMライブラリーも読み込み、WAV/AIFFも読み込み、幾つかのPCM 音源波形は新規のものに差し替え、一層の高解像度/高音質化も目指し、ここにJV/XVシリーズは一つの完成形を見た。
しかし仕様がアップデートされていても基本的には同系統の音源をずっと使い回していたわけで、それは取りも 直さず人気絶頂だった音色ライブラリーとの互換性をキープするためであった。事実JV-1080、JV-2080、XV- 5080はどこのレコスタへ行ってもスタンバイしている、文字通り定番機種となった。このライブラリーへの互換性を絶ってでもすべての音源波形を総入れ替えする英断を下したのは、実はFantom-SとFantom-S88というワークステーション・シンセにおいてである。時に2003年。
かくして理想の音色をユーザーが創れる世界を目指したLA音源は、音色を作らず選ぶ時代が来てしまったことを 知る。そしてアイディアルというよりリアルを求めたPCM音源へ、そちらの方がはるかに需要が大きいことを知っ たのだった。
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興味深いことにD-50と同時にもう一つのLA音源モデルが大ブレイクしていた。8パート・マルチ音源モジュー ルMT-32によるDTMパッケージ商品「ミュージくん」そして「ミュージ郎」の隆盛である。当時の非力なMS- DOSマシンを中核とし、横にDTM音源モジュール���置いて発音処理を任せ、後はPC上で走るシーケンス・ソフト でそいつをMIDI駆動する。開発部長が自分で試してみたらかつてなくリアルなオケができたので「これはいける で!!」と思わず叫んだとかいう、そしてDTPをもじってDTMという言葉が生まれ、ノンリアルタイム・ミュージッ クという言葉までも生まれた。すなわちDTMとはリアルタイム性しかないと思われた作曲と演奏に、レンダリング のごときノンリアルタイムという新しい突破口を与えることで全く演奏できない人でも演奏できるようになるとい う、それもマウス 1個でできてしまうという、これも一つの楽器の民主化でありそこが最もユーザーの共感を呼ん だ。
かくしてLA音源というカタパルトから飛び出したROLAND「ミュージ郎」は、DTMパッケージの元祖として洪 水のように店頭を埋め尽くし、後追いでやってきたKORGの「Audio Gallery」もKAWAIの「Music Palette」も入 り込む余地すらなく、YAMAHA「Hello! Music!」がようやく国民的知名度でもってROLANDと人気伯仲、DTM盟 主の座をめぐってGS/XG標準競争へと発展。最後には両者共にGM2を推進することで合意、DTM界のベルリンの 壁崩壊などと言われるにまで至った。かつて松武秀樹たった一人が孤独かつ忍耐強く続けていたROLAND MC-8に 始まるシーケンシングは広く世間一般庶民が会得できる立派なスキルとなり、バブル期には1曲制作2万円、ボツ でも1万円もらえるという破格の学生バイトまで出現した。
ついにパソコンが直接に楽器を弾く、自宅で目の前で小さなコンピューターがシンセの小箱を弾く。そんな新時 代感覚はさらにLA音源から離陸しシーケンス・ファイル・フォーマットをも変えて“スタンダードMIDIファイルが GM音源を鳴らす”という図式になり、その図式のまま通信カラオケになり、着メロ・ビジネスに至るまで異形の進 化を遂げた。すなわち田舎のカラオケ・ボックスで未来のヒロインが拍手喝采の中スポットを浴びてピース・サイ ンで写メに収まり、オキニのケータイで着メロのセンスを競う、LA音源はもはや一つの音源方式/一つのテクノロジーの枠をはみ出してしまい、文字通り電子楽器文化と産業社会の潮流を変える壮大なパラダイムシフトをもたらした一つの礎となった。
既にお気づきであろう。ここにあるのは楽曲制作である。音創りはミニマムに押しとどめ、いかに大勢のニーズ たる楽曲制作をしやすくするか、顕在市場の期待に応えるか。これがDTMの宿命であった。それがカラオケであれ 着メロであれ成果物たる楽曲を広く配信することに違いはない。LA音源はまたしてもサウンド・デザインではな く、完成された楽曲を提供するための言わばプラットフォームの一つとして機能したのであった。そしてそれらコ ンテンツ配信時代が立ち上がる黎明期において影で市場を支えたのは、さらに前の世代が作った膨大なシーケン ス・データ、すなわちパソコン通信ニフティ時代、それこそAMDEK CMU-800やROLAND MKS-7を火を噴くく らい使い倒せし先駆的DTMユーザーたちが若い人々のために量産したシーケンス・データであった。
非力なパソコンの脇に専用音源モジュールを置き、パソコンはシーケンシングに専念しつつ重たい処理は外部音 源が引き受けるというDTMの様式美は、日本人の箱庭的美意識にも訴求し独自の興隆を見せる一方、海外では掟破 りのDAWにプラグインという次世代型の制作環境へと先に移行することになった。それはそのまま演算能力の飛躍 的向上に伴いソフト・シンセやモバイル・アプリ、ウェブ・アプリ、スマホDTMの時代へとつながる。
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リアルよりも理想の音を追い求めたLA音源は、シンセでもDTMでも一時代を築き上げた後、共に次世代として逆にリアルを選ぶPCM音源へ席を譲った。PCM音源の方が需要が多いのは仕方ないとして、だがなぜそのときにLA 音源も残さなかったのか? という菊本氏の音創りへの想いはいったん伏線として潜り、D-50生誕から15年以上も たってV-Synthという形で再浮上することになる。機会があれば、これについていずれどこかであらためて考察で きるやも。
キーボーディスト見岳章は、RD-1000とEmulator IIとをMIDIでスタックして使っていた。当時からサンプリン グとシンセサイズとを重ねることで、リアルさと表現力とを両立していたのである。ちなみにD-80という上位機種 も企画されていた。D-50をそのまんま横に引き伸ばしたような弩級シンセだったらしい。
シンセ独立宣言。自由に音を合成できてこそシンセ。相次ぐKORGやSEQUENTIALの命運を横目で見ながらそれ でも文字通り自らの生存を賭して必死で討議され続けたであろう LA音源の意義、それが目指したもの。唯一の生き 残りとして勝ち取ったビクトリー。そして圧倒的劣勢からたった1機種ですべてをひっくり返しながらも「勝てば それで良いのか?」と問わずにおれなかったD-50。だがそこにもう一つ、奇跡のようにきらめくデジタル音源方式 をひっさげ彗星のごとく登場したメーカーがあった。一時期CASIOと並ぶ新興シンセ勢力として台頭し、CASIO が VZ-8Mを最後にプロな音楽文化から距離を置いて楽器の民主化に専念するようになったあとも、シンセ少女やシン セ坊やたちをワクワクさせた「もう一つのK」。可能なら次回はここにフォーカスを当ててみたい。
(2021年12月10日Sound&Recording公式サイト初出)
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nanohaduki26 · 2 years
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熱い想い 生き方に感動する 🥹 頑張るなんて、誰だってそうだよ ひろじさんは、そんなもんぢゃない 55歳の縦横無尽も56歳の縦横無尽も 熱量半端ない🔥🔥🔥 自分が本当に良い歌をやらないと、絶対に負けるから その中に安住してごらんなさい? 甘えてごらんなさい? 誰も来てくれなくなっちゃうよ 😭😭😭😭 こんな細身に自分にも他人にも厳しい 大人の本気 甘々な自分が恥かしくなります🫥 #宮本浩次 #宮本浩次が好きすぎる #宮本浩次中毒 #何故か去年の縦横無尽にハマった #今年の縦横無尽の完成度の高さ #ふと #エレファントカシマシ #恋しくなる https://www.instagram.com/p/Chb1yzcrhd3/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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viandnyl · 3 years
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グローバルな新ミュージック&カルチャーメディア『VI/NYL(バイ&ナル)』#002 / #003 / #004 / #005 のカバーアーティストを発表!
この度、音楽とカルチャーに特化したグローバルな新メディア『VI/NYL(バイ&ナル)』#002 / #003 / #004 / #005 を、2021年12月30日(木)に発売いたします。
『VI/NYL』のフィロソフィーとして“MOOD”と“TIMELESS”を掲げており、新しいものへの感度だけではない、常に物事の“本質”を追い求めます。日本でのローンチ後、ライセンスアウトによる、アジア、欧米への進出や、国内でも地方都市への進出を予定しております。
雑誌は年間50冊ほどの不定期刊行、そして、SNS、ウェブサイト、イベント、商品開発、書店、ギャラリーなど、『VI/NYL』ブランドを利用した、多岐に渡るグローバルなビジネス展開を予定。ユーザーとのエンゲージメントを大切に、既存の雑誌やウェブサイトといったメディアの概念では括れない“心地いいムードのコミュニティー”を提供していきます。多様性や協調性といった言葉がもはやデフォルト化した今、ごく個人的でニッチな感覚・感情こそ、改めて大切にしていきたいと思っております。
『VI/NYL』は、“音楽”という世界共通言語をベースにした、“雑誌のプラットフォーム化”を目指します。
*カバーアーティスト*
<#002 / CL>
世界的なK-POPムーブメントの中で、そのパイオニアとして“女性の権利拡大”を掲げひときわ存在感を発揮した、元ガールズグループ2NE1のリーダー《CL》が登場。グループ解散後はアメリカに渡りソロアーティストとして着実に力を蓄え、その時に備えていた彼女が満を持して1stフルアルバム『ALPHA』を本年10月20日に完成させた。世界13の国と地域のiTunesチャート1位を記録し、アジアのみならず欧米やイギリスのチャートを席巻。あらゆる文化的・業界的バリアを乗り越え、アジア女性のエンパワーメント・アイコンとして道を切り拓く存在です。
<#003 / ZOC>
孤高のカリスマ、大森靖子が“共犯者”を務めるアイドルグループ《ZOC》が登場。Zone Out of Control=孤独を孤立させないをコンセプトに、自らをすり減らしながらも光の当たらない人たちへ祈りを捧げる。2021年6月にメジャーデビュー1stフルアルバム『PvP』をリリース。VI/NYLカバーストーリーでは、さまざまな想いを巡らせるさなかの束の間のナイトトリップを敢行。
<#004 / Dios>
前職・ぼくのりりっくのぼうよみ=たなか、YouTube 登録者数170万人越えの今最も注目すべき世界的ギタリスト・Ichika Nito とボカロやオンライン・ゲーム界隈ともリンクし、ぼくりり過去作も手掛けたトラックメイカー / シンガーソングライター・ササノマリイの3人で新たに結成した注目のバンド《Dios》が登場します。
<#005 / DEAN FUJIOKA>
アーティストとしてのみならず、役者業や映画プロデュース業、声優業まで多角的に領域を拡げていく《DEAN FUJIOKA》が登場。前作から3年振り、通算3枚目のアルバム『Transmute』は“変異”をテーマに、その音楽性までも、移り変わり流れる水のような変異性、多様性を表現。ポップスから進化系WAVEまで、縦横無尽にジャンルの境界線を横断します。
その他本誌では、毎号世界で注目される新鋭アーティストたちが登場します。
【メディア概要】
雑誌タイトル:VI/NYL(バイ&ナル)
雑誌サイズ:B4変形/260 × 260(mm)
ページ数・体裁:88ページ/平綴じ
発売日:不定期刊行(年間約50冊発行)
発行部数:10,000部
定価:1,980円(本体価格1,800円<税別>)
SNS:[Instagram / Twitter / TikTok / Weibo / Red / Tumblr / Facebook / YouTube] @viandnyl
PLAYLIST:[Spotify] @viandnyl
*LINKTREE:https://linktr.ee/viandnyl
【発行・発売】
カエルム株式会社/東京都渋谷区宇田川町14-13 宇田川町ビルディング8F
<#002 / CL>
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タワーレコードオンライン予約ページ https://tower.jp/item/5290426
HMV&BOOKS online予約ページ https://www.hmv.co.jp/product/detail/12463117
<#003 / ZOC>
Amazon予約ページ https://www.amazon.co.jp/dp/B09MC83YBT
タワーレコードオンライン予約ページ https://tower.jp/item/5290429
HMV&BOOKS online予約ページ https://www.hmv.co.jp/product/detail/12463143
<#004 / Dios>
Amazon予約ページ https://www.amazon.co.jp/dp/B09MC1Y4QH
タワーレコードオンライン予約ページ https://tower.jp/item/5290430
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<#005 / DEAN FUJIOKA>
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#viandnyl #CL #ZOC #Dios #DEANFUJIOKA #caelumjp
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cestlavie-sevenstar · 4 years
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01/21 ヤクザと家族 The Family 試写会に参加しました
*ネタバレどころか全編通しての感想なので一定期間が経過したら本記事は非公開に移行いたします🙆‍♀️
*記事全体でお名前や役名などを敬称略にて記載させていただいている部分が多数あります。ご不快に感じられる方がいらっしゃいましたらブラウザバックしていただけますと幸いです。
2021年1月21日(木)、映画「ヤクザと家族 The Family」試写会に参加させていただきました。年末年始は「1月29日を迎える」ことを目標に繁忙期を生き抜いたため、当選通知のメールを見た瞬間私の2021年は終わったような気持ちでした。(誇張表現)
今回も初見時の気持ちをフレッシュに残しておくべく、鑑賞しつつこんな感じでメモっていました。 黒い文字が上映中のメモ、緑の文字は帰宅後に補足で書き足したメモです。
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これまでは人に見せることを前提とせず目と耳に入ったことや感想を自由にメモっていたのですが、今回を機にメモを見返しつつ(時に載せつつ)感想ブログなどもしたため始めてみようと思い、画像と文字を投稿しやすそうなTumblrを開設してみました。普段芸術と程遠い業務にいそしむ会社員の感想を眺めて「わかる〜」「いやわからね〜」みたいな楽しみ方をしていただけたら幸いです。
今回はB6ノートに見開き10ページ分ひたすら悶絶しているメモとなりました。
映画開始から終了までの時系列順で書いています。ちょこちょこ下記のようにスクショで掲載します。
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水中から始まる…… フレッシュなダイイングメッセージみたいな文字で書き始めているのですが映画冒頭、あぶくに包まれながら沈んでいく推定・綾野剛さんの映像がとても綺麗でした。今思い出すと「ああ〜Familia……」という感じです…… 一緒に見に行った方が観賞後、「この映画は山本賢治の走馬灯なんじゃないか」という話をされていて打ちのめされました。
そう言われてみると最後の沈むシーンでは刺された血液か返り血かで体の周りにもやのような赤が浮いていますが、冒頭の沈む映像ではそれがなかった気がするので山本さんの自己認識的な映像なのかな〜とも考えていました。 確か右手を伸ばすようなカットがあり、写っている手がなんだか小さく見えたので「19歳の前に胎児からスタートなのかな?」と斜め上なことを考えていたのですが、上方に伸ばした手を自分で見上げているので確かに小さい感じに見えるんだな〜とも考えていました。
1999年
小さい原チャリの山本賢治くん(19)が着席するまでの一連、白い上着で葬儀場に入って行く俯き気味の後頭部が愛しかったです……読み間違いかもなのですが喪主が山本賢治に読めて、あ〜頼れる親族いなかったんだ……とすでに泣きそうになっていました。
少し後のシーンで山本宅が映る時、お父さんの名前で賞状も雑多に積まれていたのが何だったのかな〜と思いながら観賞後にサイトを読んだら証券マンだったとのことで、優秀な社員さんだったのかな……と思いつつ母親も離婚などではなく亡くなっているという記載からかつての山本家に思いを馳せて切なくなっていました。
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いちはらはやとかわいい 市原隼人さんをドラマ版『ROOKIES』で知り、『猿ロック』『ボックス!』くらいしか見たことがないながらにくしゃっと笑う顔が好き^〜〜〜と思っていた高校生時代を思い出しました。原チャに足乗せて数珠をいじってるの大変かわいかったです。数珠は手作りなのでしょうか🤔2019年で大原の墓前にも赤マルと一緒にお供えされてるのを見ると三人でお揃いで作ったのかしら……と深読みして涙する私でした。
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おかねにはしゃぐのかわいい 夜の堤防で強奪してきたクラッチバッグを開けるシーン。大原を演じる二ノ宮隆太郎さん、お顔は存じていたのですがお名前が出てこず、さらに事前にあまり情報を入れないようにして映画に没入しに行ったので「大原」「細野」の名前が最後までわからず迷走したメモになっています(言い訳) バッグの中から20万円くらいが出てきて堤防でめっちゃはしゃぐ大原が大変かわいかった……1999年でも2005年でも大原が笑ったり喜んだりすると見ているこっちもニコ……☺️と笑顔になるのが不思議でした。
このシーンで月におシャブさんをかざして「きれェ」って言う細野もやばいけど投げ捨てちゃう賢治くんの衝動性も心配な感じでした。この衝動性が2005年の川山を瓶でゴン事件に繋がるんだろうな〜と思いつつ……
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あかちゃんあやすいちはらはやときゃわ オモニ食堂で赤ちゃんの翼くんをせっせとあやす細野の笑顔がほんと〜〜に好きで…… 山本・細野・大原の三人でいっぱい食べてるのめちゃめちゃかわいい空間でした。
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くみちょうかっこいい 帰宅してから追記したメモもだいぶ頓珍漢なのですが「激シブ」と書きたかったんだと思います。
この食堂乱闘事件の最後、大原が出口手前の机に綺麗にぶつかって気持ちよくひっくり返して走って出て行くのも爽快でした。(どんな感想?)
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ドアちゃんとしめるけんじくん 寿司パに呼ばれた賢治くんがビルの入り口ドアを後ろ手ながらちゃんと閉めるのが偉いな〜と思って見ていました。(今思うと金文字の「柴咲組」を見せるためかな〜とも思いつつ) この後商店街を走る時も「どけどけ!」だったのが「どいてどいて!」になって、後に続く言葉の方が優しい感じになる辺りに人柄を感じてグッときました……
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はねられたあとはしるけんじくん 雑誌の『キネマ旬報』だったかで綾野さんがスタント無しで挑んだというのは読んでおり、事前公開された映像も見たので心の準備はできているつもりだったのですが劇場で見ると迫力が凄まじかったです……は、はねられている……あと確か長回しがはねられた後も続いていてハラハラしていました。
そしてこのあと盃交わす場面までほとんどメモ取ってませんでした。SNSの完成披露会を見られなかったので一緒に行った方に教えていただいたのですが、あのシーン本当に蹴られているということで……よくぞご無事で……😭 香港までの密輸(入国)船のサイズが意外と小さくて、時々ニュースで見る国境近辺の船ってそういえばこんな感じだったな〜と思い出していました。 あと加藤こと豊原功補さん、『のだめカンタービレ』の江藤しか知らなかったので「なんか見たことあるような…」とは思いつつ一瞬気づきませんでした……!江藤塾の指導が「ヤクザのとりたてみたいな指導しやがって!」と千秋に言われるのですが江藤と加藤全然違う人間ですごかったです……
ところでこの臓器くん三人が密輸されかけるくだりの辺り、賢治くんが柴咲組との関係を否定したのに中村の兄貴が迎えに来てくれて三人とも助かってる描写の理由が1回目だとわからなかったので今後わかるまで見に行きます(ムビチケを追加で積んだ顔)
盃交わすシーンで縦書きのクレジット入るのめちゃめちゃテンション上がりました。かっこいい……ここのシーンの背景や人の配置とお顔など、後で出てくる方いらっしゃるのかな〜と思いながら見ていて白文字を読んでいなかったので結局エンドロールまで気づかなかったのですが今回岩代太郎さんが音楽だったそうで、初めて映画のサントラ買ったのが『武士の献立』だったのでエンドロールでもテンション上がる事態になっていました。
2005年
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おしりまで入ってるの 銭湯で山本さんが湯船に向かう後ろ姿のシーンで刺青が背中通り越しておしりと太ももにまで入っていた衝撃のメモ。 そういえば私も小学生くらいの頃、近所の銭湯にどうしても行ってみたかったのですが連れて行ってもらえなかったことを思い出しました。(誰彼構わず話しかけては走り回って物を壊す子供だったのでいろいろな意味で人生変わるところでした)
大原と細野の背中にも線彫りでごっついでかい刺青が一面に入っているのですが、山本賢治さん(25)の気合の入り様がエグいかっこよかった……何年かけて彫ったのか…… 米国にいた時スナック感覚で一緒に刺青入れよ〜と誘われた際、断りつつ色々調べて知ったのですが、線ではなく面の刺青は痛さも尋常じゃない上にグラデーションは彫り師さんの技術も問われるところとのことでお尻やふとももとか脇の肋骨のあたりみたいな皮膚の薄そうなところにまで見事に入っているのを見て山本さんの六年間に思いを馳せたりしていました。あと全然関係ないですがお風呂めっちゃ気持ちよさそうで私も帰宅してお風呂沸かしました。
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中村「てれるな」かわいい 安易に「かわいい」という形容詞を使いがちなのですが魅力を感じた時にさくっとメモする時やっぱり「かわいい」とか「かわ」って書くのがラクという。 若頭襲名?就任?のお祝いをされてぽつっと一言中村の兄貴が「照れるな」と言うのがかわいかったです。立ってるだけでめちゃめちゃ怖いし1999年の方でも怖かった中村さんが口を開くと思ったよりフランクで端々にポップさが垣間見えて「あっ好き」と引き込まれた瞬間のひとつでもありました。ドラマ『アンナチュラル』の宍戸だ!!と思って警戒しながら見ていたのですがここで警戒を解いて仲間だ〜🌼と思いながら見ていたので2019年の方で落ち込みました……(鑑賞中に落ち込む視聴者とは)
このシーンで細野が「これ山本の兄貴からです」のような文言で中村さんにプレゼント(とは言わないのかしら……)を渡す時、言い方や間の取り方があまりにも自然なモブっぽくて一瞬細野だと思いませんでした。山本さんから中村さんにお祝いの品を渡すだけの舎弟の役割を果たしている細野aka市原隼人にグッときていました……
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せんえんくれる オモニ食堂で小学生の翼くんに千円札をくれる山本さんのシーン。一万円とかではなく、でも小学生には大金の千円札をお小遣いにくれる山本さんのバランス感覚がとても好きでした。愛子さんが止めるでもなく受け取っときなと言う様子になぜか嬉しくなってました。そして翼くんがンマ〜〜〜かわいい……その翼くんと会話してる時の山本さんと細野がこれまたンマ〜〜〜かわいい……あの笑顔は無形文化遺産認定の日も近いです。
「子供と会話すると笑顔になるよな〜」と思いつつ見ていたのですが今思うと大原くんと亡くなった翼くんのお父さんが似ていたというところから、自然と人を笑顔にさせる特性みたいなものを翼くんもお父さんから受け継いでたのかなぁとか、いろんな人の居場所になってたオモニ食堂を切り盛りしてるお母さんから学んだりしてたのかなぁとか色々考えていました。
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ジッポのチーンかわいい この「かわいい」も魅力的だったな〜の「かわいい」です。2005年の山本さん喫煙シーンで印象的なジッポライターの開閉音、薄い金属音がおしゃれで好きでした……小中学生の時分、ジッポに憧れて百均やらドンキやらで安いのを買ってはガチッとかバチッみたいな音を立てて開閉させていた勢なので「かっこいい……」と痺れていました。あと山本さんの手が綺麗で二倍痺れました……
2019年、山本さんの出所後に「柴咲組一同、盛大に」のシーンで煙草に火をつける時は百円ライター的なジッという音になっていて泣きそうになりました。対比がエグい……
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くうきのかわりかた 2秒前まで翼くんと近所のお兄ちゃんみたいな会話をしていた細野が山本の電話の様子を見て一瞬で空気を切り替えるのがビリッと来ました。オモニ食堂の壁際に飾られた七五三か端午の節句かの人形を挟んで会話していたのも何故か記憶に残っています。
この画面大原があまり映ってなくて若干寂しかったりしました。三人でご飯食べにくるの可愛かった……ビールの乾杯の時にグラス合わせる位置が特に山本さんが上という感じもなく三人でかんぱ〜いってなってたのが本当に好きでした。(見間違いだったらどうしよう…)山本さんの貴重な笑顔……
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あめちゃんなげるのかわいい この「かわいい」は��かっこいい」と「かわいい」が半々くらいのかわいいです。去り際に細野が翼くんに2つか3つか何か投げるので「小銭?にしては雑…?」と思っていたらキャラメルなのかラムネなのかアメなのかオレンジ色の細長いのを翼くんが両手で受け取ってて可愛くて死にました。 お菓子を持ち歩く細野……
続くクラブ C'est la vie で敵対勢力が煽りに煽るシーン、細野が身を乗り出してゴリゴリに睨んでる中、山本さんが微動だにせず立ってるのがめ〜ちゃ怖かったです……まじで身じろぎひとつせず川山のことをじっと見ている様子が、あまりにも静かなのに絶対静かな訳がない嵐の前の大気そのものでひたすらぞわぞわしました……
川山が立ち去った後でママが気を取り直して女の子たちに声をかけるのがまた好きでした。ママの肝の据わり方よ……
そしてここで登場するみゆきちゃんこと工藤由香。青いドレスが似合ってて素敵でした。今思い出すと冒頭や最後の海を思い出すような深い青なのですが、由香ちゃんの明るい人柄と真逆な色かつ尾野真千子さんの雰囲気にぴったりの綺麗な深さだったな〜と思いました。(小並感)
自己紹介もなく隣に座り山本さんの親指の付け根部分にガラス片が入っているのをそっと取ってくれる由香ちゃんを見つめる山本さんの目元がサングラスと前髪でわかりづらかったのもエモでした。わかりづらいけれど、川山と話していた時とは完全に異質の静けさ……
さっきまで流血沙汰の事件起こしてた男が、自分で気にもしていない(蔑ろにしている)傷に気づいて手当てをする由香ちゃん、彼女の来歴が映画の中ではほとんど見えないのも「山本の走馬灯」と考えると納得でした。
ついでにこの後ホテルに呼び出される由香ちゃんのシーンがめちゃめちゃ可愛くてニコニコしながら見ていました…… 由香ちゃんの到着で、画面には映らないジッポの音が「山本さん緊張してるのかな…」という感じでかわいかったです。そして由香ちゃんの私服(チェックのシャツワンピースとフードつきダウン)が青いドレスとこれまた180°正反対とは言わずとも90°くらいの位置にある感じでとてもかわいかったです。◯まむらかパ◯オスか……
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ぺちぺちたたかれてる かわいい 抵抗する由香ちゃんのぺちぺちパンチが大変かわいかったというメモでした。
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そういえば山本さんの背中におわしますは修羅でしたね
抵抗している由香ちゃんに動揺しまくる山本さん、さっきまで貫禄凄かったのに急に中学生男子になってニコニコしちゃいました。川山とか加藤にこんな態度を取ったら親族もいない由香ちゃんは臓器ちゃんコースでもおかしくないのに、運転しておうちまで送ってくれる…… ここで携帯渡して「入れろ」だけ言われて、一回でちゃんと正しい情報を打ち込んで渡してくれる由香ちゃんの律儀さもかわいかったです。ラブコメ映画ならここで一回ギャグ挟んでから山本さんが「あいつ…!」って思ってるときに携帯に由香ちゃんから連絡入るパターン……🤔💭と思考が逸れるくらいかわいいシーンでした。
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セーターのおじちゃんかわいいね… この「かわいい」も「かっこいい」と「魅力的」の混ざった感情でした。川山の件で加藤との会談に中村の兄貴を連れて行く柴崎さんにスルッと流されてしまって立ち尽くす山本さんに肩ポンしながら「たまには兄貴に花持たせたれや」のようなことを言うおじちゃんがその場面で一人だけスーツではなくセーター着用だったのがかわいいな〜と思った感想。
ビリビリに張り詰めた空気の中で元凶とも言える山本さんに声をかけようにもかけられない(かける勇気が出なさそうな)雰囲気の中、かる〜い感じで声をかけてくれるおじちゃんが大変好きでした。何かあったときに気持ち的にラクにしてくれる方が職場とかに一人いてくださると心理的安全ダンチだなぁなどと今打ちながらしみじみ考えます。みんな頼ってひっそり相談に行く感じ……
あとこの「たまには」という一言、最初はおじちゃんが気を遣ってくれてる感じかと思っていたのですが、2019年の方で中村の兄貴と乱闘になる場面で出所したての山本さんに兄貴が「いつもいいとこどりしやがって」みたいなことを言っていたのを考えると、1999年〜2005年の6年で相当派手に活躍していたんでしょうね山本さん……
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出待ちしてるのかわいい これは紛れもなく「かわいい」でした。クラブの前で車で由香ちゃんを待ってる山本さんのシーン。この直前の事務所でソファで仰向けで煙草吸いながら起き上がって天井見上げてまた吸って……というシーンの山本さんは手首や体の動かし方から漢と色気の混ざり合った匂いを画面越しに感じるほどかっこいいのに、由香ちゃん呼び出して「無理なんで……」とわりと年単位で寝込みそうな断り方をされて無言クラクションパーーーーーで強制的に呼び止めるあたりの流れまじでラブコメでかわいかったです。
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みゆきちゃんにオラつけてないのかわいい まさしく。別に山本さんが「オラついている」訳ではなく「ペースを乱されまくっている」と書きたかったのですが勢いでメモっていたのでこんな書き方になってしまいました。語彙力……
このシーンではまだ「ゆか」という名前が出てこなかったので鑑賞中のメモが「みゆきちゃん」記載。
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ドライブ(きょうせい)かわいい 由香ちゃん青いドレスのまま上着だけ持ってきてドライブしてたような気がします。白い上着に青が映えるな〜と思いながら見ていた気がするのですが見間違いかな……次見る時確認します。
そして今気づきましたが「(強制)」と言うと常田大希さんが年末にSNSで公開していた綾野剛さんとのメッセージを思い出します。どんなおせちだったんだろう……ちょろぎ入ってたのかな……🤤
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顔が良いあやのごう 夜明けの海岸で由香ちゃんに「どうやって儲けてんの」「なんでヤクザやってんの」のような質問攻めにされるシーン。今回のメモぶっちゃけ6割くらい綾野剛の顔が良い(または諸々が「かわいい」)で埋まっていたのですが、この辺りから各俳優さんの様々な「美しさ」に魂が震える映像になっていった気がしてメモ内容が圧倒的に表情のことや空気感についての言及になっていたので我ながら記述が曖昧で頭抱えました。咄嗟の語彙力 増強 方法 検索👆ポチ
夜通しドライブした二人が由香ちゃんの気軽な質問からほんの一瞬だけお互いの深いところに触れる描写が夜明け前の一瞬の空を思わせてエモでした。
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まじすか!? かわいい ここからしんどかった…釣りに出かけた柴咲さん・山本さん・運転手の大原くんの三人が車内で会話しているシーン。 電話で呼び出された時山本さんが着てたセーターかわいかったな〜というのも記憶に残っています。そういえば山本さんが住んでるところって柴咲組の寮的なところなのかしら🤔最初に由香ちゃんが呼び出された時、ドアに避難経路が貼ってあったのでホテルかと思ったのですがそういえばこの場面でも同じベッドな気がするのでホテルじゃなくて家なのかな……?
運転手の大原くんが嬉しそうに相槌を打つのが可愛すぎて劇場でニマニマしてました。「こいついっつもお前の話するんだよ」みたいなことを柴咲さんに言われて山本さんが呆れてるのに「すみません!」ってお返事しながらニコニコしてるの本当にかわいかったです。
気を張ったり気が立ったりがデフォルトの中で大原くんみたいな人がそばにいるとホッとして笑顔になったり少し安心したりするんだろうなぁ、愛されてるんだなぁと思って(由香ちゃんとのラブコメからのエモの流れで完全に油断していたこともあり)完全にリラックスしてたところで二人乗りバイク………………………………
ずるい……………………… 大原くんの魅力にフォーカスした直後のこれはずるい……………………
今思い返すとこのシーンも多分長回しでした。どこからどこまでだったんだろう……完全に頭から世界観に浸って「釣りか〜何が釣れる時期かな〜」とか考えてたのでめちゃめちゃ衝撃でした…… そしてここで山本さんが車を振り返って呆然とする流れが辛いのにめちゃめちゃ綺麗でした。昼前の太陽の明るさ……
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ないてるいちはらはやと 翼くんを撫でて笑おうとする細野がぼろぼろ泣いてしまうシーン。シンプルにつらすぎて胸にきました。トレーラー映像で主題歌が入る前あたりに映る煙、煙草かなぁと思ったらこの大原の葬儀のシーンだったんですね……ずるい……
この時の翼くん6〜7歳でしょうか。物心ついてから初めて参加したお葬式だったのかな、と思うと普段と様子の違う知ってる人たちの中で細野ならいつもみたいに笑ってくれる!と思ってたりしたのかなぁみたいなことも考えて辛み増してました。ちょっと戸惑うような様子が辛かった…… 細野の翼くんと接する時のあの笑顔が印象的に描かれていたからこそ辛さが倍増(どころの問題じゃない)でした。
そういえばこの後から細野の笑顔がちょっと変わったような。🥲 2005年ではもう笑うシーンがなく、2019年の方でも相当苦労したんだろうなぁという感じで笑顔の雰囲気が変わっていて辛かったです……パパしてる時ももう翼くんに笑いかけたみたいな笑顔��ゃなくて……無形文化遺産儚い メタい感想だと「笑顔」ってそんなに種類分けられるものなの……?と市原隼人さんの表現ぢからにタコ殴りにされていました。安仁屋……
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けいさつとヤクザの髪型 ちがうのすごい 柴咲さんと大迫が会話するシーン。画面右側に柴咲さんと中村の兄貴、左側に大迫と若い警官?が映るのですが、中村の兄貴も警官も「髪が短く襟足は刈り上げに近い感じ」「スーツ」「姿勢良く立ってる」とほぼ同じ条件のはずなのに、どう見ても右側がヤクザで左側が警官だったのがすごかったです。さらに場面的に逆光でほぼシルエットだったにも関わらず明らかな差異があったので痺れました。
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ケン坊なのかわいいな…… 入院している山本さんのお見舞い兼報告?で柴咲さんと細野が病室を訪れるシーン。もうすでに嫌な予感はしていたので感想がかわいいポイントだけフォーカスして書いてありました。柴咲さんが「ケン坊」って呼ぶの本当に愛が深くてなんでか泣きそうになります…… 花籠を置きながらずっと泣きそうな顔をしている細野の私が代わりに泣きました。(なんで?)
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えっ えっ顔が良い あやのごう…… だいぶ動揺しています。ベッドで横になった山本さんの思考をなぞるように俯瞰でゆっくり回る画面のシーン。天井視点というべきか何と言うか…… 1999年に侠葉会から逃げる賢治くんのシーンでも画面がぎゅん!と回って大混乱なところがあってすごく好きでした。
あの静かな表情が怖いのか美しいのか、ぞっとするのか狂おしいほど愛しいのか、全部詰まっていて文字通り息が止まりました。二重幅の目元がずっと脳裏に残っています。
そしてこの後クラブの中で山本さんに紙袋を手渡す細野、サイトのキャスト紹介の写真もしかしてこの場面では……?と気づいて地に倒れ伏しました。苦しい……
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な…中村さん…… 1999年でおシャブさんを扱わない柴咲組に「じゃあ何をやってるんだよ」みたいなことを聞いた賢治くん19歳に、凛と張りのある声で答えていた中村さんを思い出しました。山本さんとはまた別の理由で耐えきれなかったのかな中村さん…… 屋上でゴルフしてる柴咲さんと山本さんを見てる時の中村さんの目線がなんとなく不穏だった気がしたのですが、中村さんは任侠の人でした……😭
刺殺する時は刃物を縦ではなく肋骨に沿うように横にして差し込むと致命傷になるみたいな話を思い出して現実逃避しながら見ていたのですが銃を選んだ山本さんと刃物を選んだ中村さんの違いみたいなところにも思いを馳せていました。 (そういえばサイト読むとドス的なものではなく包丁だったんですね)
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そぼくなゆかちゃんハウスかわいい 質素倹約大学生の一人暮らしアパートとてもかわいかったです。調べたら2005年といえばファーが流行したりエスニック柄が流行した時期らしいのですがそんなものの影もない本棚やキッチンの生活用品のカゴに生活を感じてグッときました。そこに転がり込んでくる血まみれの山本賢治……
震えてる山本さんに動揺しながらも少しずつ落ち着いて癒してくれる由香ちゃんと、最初触れるだけのキスをするのがすごくグッときました。
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みあげるとき 19さいだ… 翌朝、事務所に帰ってきた山本さんがソファに座ったままぼんやり柴咲さんを見上げて立ち上がるシーン。1999年、加藤の元から助け出された後を思い出しました。ESSE のインタビューで綾野剛さんが語られていた内容もふと思い出し、朝陽の入る光景に胸が痛くなりました。 その後で柴咲さんが山本さんが怪我をしている左肩を大切にして首元を引き寄せて、自分の白い上着を気にするそぶりも見せずにガッと抱き寄せるのがまた辛かったです……(あまりにも当たり前のように深く抱き寄せてたのでしばらく柴咲さんの上着が白いことにも気づきませんでした) 大迫が入ってきて手錠をかけているあたりのシーンで柴咲さんの上着に血がついててウグ……となっていました。
よりにもよって連行される時のニュースを翼くんがガッツリ見ているというのも辛かった……来なくなった大原、逮捕された山本さん、細野は一人でオモニ食堂にご飯食べに行ったりしたんでしょうか……2019年の方だと細野と翼くんのコンタクトが一切なかった気がしてまた辛いです……
怪我が治ってないのに歩かされて収監されてる山本さんが辛すぎると同時に、真っ暗な中から明るいところに出る流れの表情に鳥肌バキバキでした。
2019年
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2019年の方が青いの…?(色)がめんの 早朝出所する場面から始まることもあってか映像が青くて「あれ…?」と思うなどしていました。初めて見る丸メガネの若い子と中村の兄貴が迎えにきてくれて、「細野くん来ないんだ…」とざわざわしていました。
そして事務所に到着すると剥がされている金の「柴咲組」。剥がされた後のスプレー跡が残ってるのが傷跡みたいでまた辛い…(この後ほぼ「つらい」「しんどい」しか形容詞が出てこない)
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19才の鼻のキズのこっちゃうんだなぁ 出所後にすっかり様変わりした街並みを見上げながら事務所に戻り、多分14年ぶりに柴咲さんにも会うシーン。和装の柴咲さんに嬉しそうにしてる山本さんの鼻に傷跡が残ってるのがなんとなく印象的でした。
20年経ってるんだなぁと思いつつ、2005年の加藤との会談での「俺のたまでも取ってみるか」はもちろん何気ない会話の一言でも声の厚みがめちゃめちゃかっこよかった柴咲さんの声が弱くなっててめちゃめちゃ不安になりました。
あとこの事務所が映る時に「がらんどうだ………」と思った覚えがあります。置いてある小物の数が著しく減ったとかではなかったと思うのですが、何が違ったんだろう……2005年の時から人が減ったのに様子が変わらないから寂しく見えたのかしら……次見に行った時確認します……
そういえば美術の部谷京子さんが『容疑者Xの献身』の方と後で調べて知って唸り倒しました。寂寥感とあたたかさが混在する空間大好きです……
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SEKISUI HOUSE 山本さんの新居のアパートの壁にSEKISUI HOUSEのロゴがありましたという。なぜこれメモったんだろう。しんどさが限界点突破して何か関係ないものメモりたかったのかな……
このシーンの前でたぶん大原くんのお墓参りをしているんですが、そこで赤マルお供えしてるのと、あと多分ほどけてる数珠がお供えしてあったのも印象的でした。お揃いで作ってたのか、それとも細野が趣味で作ってたのを置いてったのか、ちょっと次見る時に三人が1999年と2005年でおそろっちしてるか確認します……
丸メガネの子がしょんぼり辛そうに条例の話をシンプルにしてくれるのを聞いてから山本さんがまず由香ちゃんに連絡取ろうとしてるのがかわいかったです……しかし繋がらない…… ここのスマホ使い慣れてなさそうなところがまた紛れもないかわいさでかわいかったです。通信機器って差し入れできないんですね……
そしてこの後の出所祝いが😭ひ、ひたすら辛かった……… 「柴咲組一同、盛大に」という文言はきっと昔から使われてきたもので、山本さんも何度も聞いたことのあるような乾杯の掛け声なんだろうなと思いつつ、どうしてもかつての賑やかさを思い出してしまって辛かったです……煙草に火をつける音が百円ライター……ビールは瓶のプレモル……(これも現実逃避メモ)
追い討ちをかけるようにシラスの密漁シーンが入り、大変な寒さに違いないだろうに「これで食わせてもらってんだよなぁ」的なことを言いながらはしゃぐようにしてるオジキたちがしんどかったです……
そして現存していたオモニ食堂😭よかった……!あった……!変わらず待っててくれる愛子さん、久しぶりの細野……!でもやっぱり笑い方が変わってるというか、なんかあんまり山本さんの方を見てなかったような……この辺りメモがくちゃくちゃ(文字が重なってて)になってて己の動揺を見ました🥲
配偶者を「ヨメ」って呼ぶ細野かわいいな〜と思いつつ、丸めた千円札をぎゅっと押し付けて出て行くまでの流れが辛すぎました。慰めるでもなく何か言うわけでもなく一緒に時間を共有してくれる愛子さんの存在に私も救われていた沈黙のシーンからの翼くん帰宅。上着こそ赤ですがまんま1999年の山本賢治(19)でかわいい〜!となるやら翼くん〜😭となるやら、感情のジェットコースターでした…… あとで加藤と会話してる時にも思ったのですが、翼くんの敬語の使い方が大変最近の若者感で好きでした。何が違うんだろう…🤔何が最近の若者感なんだろう……
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ふうとうにフッてするんだね… 親父の入院費を中村さんが徴収するシーン。細かい仕草なのですが気になりました。確かに新しい封筒を開いて紙の端を指で支えて、こう、中の空間を広げて……みたいなのをモタモタやるより一発でガッと開くので効率的ですね。完全に現実逃避の着眼点的メモです。
ここで出所祝金を封筒ごと出して全額出す山本さんもしんどみでした😭お守りみたいに持ってる…… (この部分、あとで由香ちゃんが14年間300万円に手をつけなかった部分と重なるなぁと思っていました)
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な…中村さん… おシャブ………………でもいろんな作品見てても「覚醒剤や大麻って儲かるのか〜」と思うので組を守るために背に腹だったのか……と思いつつ、本当に困窮するまで手を出さなかったであろう中村さんの葛藤を思って泣きそうでした🥲
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ひかりのかげんすごいすき 車のライトの前で取っ組み合いする中村さんと山本さんのシーン。足が長い二人がこういう画面で喧嘩すると足しか映らないんだな〜と辛さから逃げる思考をしつつ、画面の中央に車を置かない、全部見えない、どっちがどっちかわからなくなりながら怒鳴って掴んで引っ張って引きずり倒して、という二人の感情の発露を息を呑んで見入っていました。この時どこかのタイミングで月も映ってたと思うのですが、1999年に細野がシャブをすかしてた半月と同じだったりしたのかな……早くもう一回見に行きたい……
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中村さんよかった…やってない… 「そこまで落ちてねぇよ」的なことを言いながら自分のハンチング帽?で山本さんをぺしってする中村さんの仕草に「照れるな」の時と同じホッとする気持ちで気が緩んで泣きそうでした。ちょっと嬉しそうな山本さんの表情に私も嬉しくて…😭
(そういえばFitbitの記録見たら多分大原くんの死から2019年中盤あたりにかけてめちゃめちゃ落ちててすごい落ち込みながら見てたんだなぁと思いました)
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出待ちしがち山本けんじ 韻を踏んでいる😄煙崎市の市役所職員入り口前で由香ちゃんを出待ちしているシーン。最後自宅前でも出待ちしてましたね。 私個人「来るかわからない」「いるかわからない」「会えたところでめちゃくちゃ嫌な顔をされるかもしれない」状態で待つのが辛すぎて無理の民なので、山本さんの忍耐力や相手を想う気持ちの強さに泣きそうになった場面でした。(よくわからないところで泣く系)
月の出ている夕方の海、かつて隣で見た明け方とは異なりこれから暗くなる空の下で会話して、送ってもらってからあの時の血のついたままのお金を持ってくる由香ちゃんのいろいろな気持ちを思うと辛すぎてダメでした………
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キムチチャーハン(うまそう) 現実逃避メモ。お夕飯作ってる娘・あやちゃんが可愛くて可愛くて……😭😭そしてたぶんこれはキムチチャーハンではなくてケチャップライスでした。笑
昨年の『ドクター・デスの遺産 THE BLACK FILE』でも父だった綾野剛さん、今回は「父」としてあやちゃんに接する場面がありませんでしたが、先日公開された主題歌FamiliaのMVでおずおず近づいて抱きしめてくれるあやちゃんに腕を回して抱き返す姿になぜだか救われた気持ちがしました。(歌詞と学生服のあやちゃんが映った瞬間から涙が止まらなくて1日あけてからもう一回見ました)
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オヤジからぬけろって言われるの… 入院した柴咲さんを見舞った山本さんに優しく柴咲さんが「お前はまだやり直せる」と言うシーン。辛かった…
ドラマ『アンナチュラル』5話で鈴木さんがミコトに「何が間に合うの」「果歩はもう死んだ」と返して刃物を握りなおすシーンを思い出しました。 山本さんにとっては何も間違えていなかった、やり直すことはなかったんじゃないかな、と思う反面、妻と自分の子供と静かに暮らすためには「やり直す」必要があったのか……と思うといろいろな感情で諸々ぐるぐるしました🌀
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な…中村さん…… 除籍後、密漁するオジキたちのカットの後で車中で細い注射器で………………おシャブを打つ中村さんのシーン………………………だったと思います……
ハンドルに寄りかかって乱れた髪を手でさらにくしゃっと握りながらメガネがズレるのも構わない様子にめちゃくちゃ……落ち込みました……中村さん……
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謎に上から(笑) 加藤宅でお話ししてるシーンで翼くんがタメ語になる瞬間。この場面でも翼くんはずっと敬語でお話ししていて無用な軋轢を産まないというか禍根を残さないと言うか、処世術的にというか極端に悪い言い方をするなら日和見寄りな部分で現代っ子っぽいな〜という印象でした。あっ最近の若者感ってこれかしら…?
加藤の「時代遅れ」な助言の裏にしっかり見えてる支配欲に笑っちゃいそうな雰囲気が、絶えず続けられる撮影にも現れてるような気がしつつ、意外なところで動揺している様子が意外なようなちょっと安心するような気持ちで見ていました。お父さんのことが気になっていた翼くん……
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く…くまさんカップ……! 工藤宅で朝ごはんを一緒に囲む山本さんがくまさんカップでスープなのかココアなのかをいただくシーン。この穏やかな朝ご飯の空気と山本さんの柔らかい表情をトレーラーで死ぬほど見てはいたので、これ多分後で崩れ去るんだろうな〜のような予想をしつつ色々気持ちの準備とか覚悟とかしていたのですが、まさかくまさんカップとは思っておらず「かわいい」という気持ちで脳がパンクするかと思いました。と言うよりもパンクしまして準備していた覚悟的なものも全部粉砕したのでこの後のシーンのしんどさ全部真正面から浴びてしまって「もうやめて…やめて…」と泣いてました……(好き)
山本さんにくまさんカップを使わせるに至るまでのあやちゃんと由香ちゃんと山本さんのやりとりも考え始めると辛すぎました。かわいい。辛い。かわいい…………ゆるして…もうやめて………(好き)
空色の車で市役所と学校に二人を送るシーン、学校までのちょっとの時間をあやちゃんと二人で過ごす山本さんが愛しくて泣いてました。この辺りずっと泣いてる…… 「最近ママ楽しそうだよ」って言うあやちゃんに穏やかに笑ってる山本さんがもう無理でした。愛しい空気のままここで見終わりたい……と大号泣している自分と、ここからの展開に期待全開で姿勢を正してアドレナリン分泌の大号令を出す自分が同時に存在したので多分このシーンで私の副腎は副腎皮質も副腎髄質も絶賛大稼働していました。
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ありがとうほそのくん… 社長に無理を言って産廃処理工場に勤めさせてくれる細野くん。本当にありがとう……「初めてこいつに感謝したよ」みたいなことを山本さんが笑いながら言うのですがそんなところまで含めてかわいいシーン……………と思っていたら、二人の正面に座る若いの(かみやくん?)が口を開いた瞬間から不安でたまりませんでした。翼くんともまた違う若者口調……
そして場面が変わって翼くんがけつもち?しているお店に大迫が来るシーン。しかし一枚上手の翼くん💪いやここで頼もしい写真の証拠と、さっきのシーンでの記念写真の対比がエグい……
翼くんに一枚取られたのが悔しかったのか、八つ当たりみたいに産廃工場に来る大迫さん。シーンが繋がってたせいか余計そう見えてしまいました。大迫さんへいい感じに負の感情が向いた鑑賞中でした。
そういえば大迫さんもざっくり20年以上刑事を務めているんですよね。ドラマ『MIU404』のガマさんに一瞬思いを馳せていました。ふと思い出すと米ドラマ『The Mentalist』や『NCIS』だと現場に出てくる定年後の刑事ってあんまり出てこない印象があるなぁとも考えていました。『The Mentalist』に至っては『MIU404』の陣馬さんポジションのレギュラーいなかったような🤔ミネリはマメジかな……
「全部終わりだよ」とくずおれる細野、にやつく大迫と山本さんのやりとり、続く由香ちゃんとのシーンはただ呆然と見ていました。目も合わせてもらえないまま「お願いです、出ていってください」と泣かれて土下座されて、敷居を挟んで立ち尽くす山本さん……
ここで気づいたのですが、どのあたりからか山本さんのセリフがどんどん少なくなってってる気がしました。元々しゃべる立ち回りはしない山本さんでしたがますます口を開かなくなって……いたような……
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まばたきもしないでないてるの… 病院にかけつけた山本さんが危篤状態の柴咲さんに「まだ親父って呼んでくれるんだなぁ」と言われてまばたきもせずぽろぽろ涙をこぼすシーン。微笑んで「俺の父親は親父だけです」のように返す声で心臓がぎゅっとしました…
このシーン、不謹慎ですが見入ってしまいました。綺麗だった……
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6組「彩」ってしんどさよ… 転校?の挨拶をするあやちゃんの左奥、教室の壁に大きく貼られたクラスの標語が皮肉すぎました。名前の漢字、あやちゃん「彩」じゃなかったっけ……
このシーン山本さんが事務所から由香ちゃんの携帯に留守電を残すモノローグが入っていて嫌な予感しかしなくてずっと心臓ばくばくしていました。 そして帰宅すると家がからっぽの細野………土砂降り……
そして半グレの仲間達と金属バット持参で傘もささず父の仇のもとへ向かう翼くんと、その時にはもう着手している山本さん。返り血を浴びた表情がまさに背中の修羅そのものでした……担架で運び出されていた大迫はまだ息があったのか否か……
血まみれのまま朝方の堤防でぽやっと煙草を吸って2、3回軽く咳き込む山本さん、バイクの音が3人分聞こえてたような…… そして泣いてる細野……
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このカットがチラシなの!? 心の底から思いました。「ただ、愛した」という短いコピーと薄い空の色にどんな場面なんだろうと思っていたので、ここかぁと胸が熱くなりました。
刺されながら抱きしめて「ごめんな」と返事をする山本さんの体からどんどん力が抜けて、それでも溢れるほどの愛情がそこにあったような気がして息を呑みました。 細野の右頬にべったりと血が残っているのが脳裏に焼き付いています。
そして冒頭の沈む山本さん。海水の中で目を開けて、海面に手を伸ばそうとするような動作をしていたと思うのですが正直泣いててあんまり見えてませんでした。早く次見に行きたい……
後日、大きな白い花束を持って堤防に来てくれる翼くん。山本が吸っていたセッターを一口吸ってから箱ごと供えて立ち去ろうとするとあやちゃんが入れ違いでやってくるシーンがまた最高に好きでした。
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お母さんゆずりのグイグイ…… 翼くんに「あんたヤクザ?」とどストレートな質問を投げかけ、「お父さんってどんな人だったの」と質問を重ねるあやちゃんに、夜明けの海岸で山本さんにグイグイ質問していた由香ちゃんを垣間見て涙腺にきました。その後の翼くんの表情の変遷がまためちゃめちゃ好きでした……
血を分けた家族、血や肉の繋がりを超えた家族、いろいろな家族が描かれる中で、ただ愛した人たちと一緒にいたかった山本さんの人生を時系列で見せてもらえてしばらく放心していました。 幸せは人によって異なり、一緒にいたい人と築く家族の形も世帯の数だけ存在すると改めて思いつつ、山本さんが幸せだった時間も一緒に見せてもらえたことが私にとって幸せでした。
感想何かちょっといい感じの感想で〆たかったのですが全然なにもまとまっていないので月間シナリオ2月号で掲載されているという台本を読みつつ1月29日を待ちます。あと円盤にインタビューやオーコメや未公開映像があったらいいな〜と思いつつ円盤も待ちます。あと今後藤井監督や綾野剛さん・舘ひろしさんをはじめとしたみなさんが今後いろんな媒体でまた『ヤクザと家族 The Family』について言及される機会があるだろうと願いつつ各種媒体おっかけながら生き延びます。生きます。
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whiteroom7 · 3 years
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今年のGWも遠出をすることはなく、江戸川沿いや公園などで抑えめに過ごした。食事も、テイクアウトは利用したが、外食はせずに過ごした。
そんなことで、ここのところずっと気になっていた「数独」に挑戦してみた。と言っても、数独の問題を解くのではなく、コンピュータで問題を作成し、コンピュータでそれを解くというものだ。問題作成と解法の両方をコンピュータでやらせてみた。
今までの人生で、数独の問題を実際に解いてみたのはおよそ10題ほど。さほど数独自体に興味はなかったが、コンピュータで解けないものかとは随分前から考えていた。解法についても、コンピュータならではの力ずくによる総当りで探索すればいつか解けるだろうとは思えた。実際の解き方も試行錯誤が主で、候補の少ないセルをいかに見つけるかがポイントの一つになる。
まず最初に、数独が解けないと話にならないってことで、数独を解く部分を作る。そのセルに設定できる数字の候補が必要なので、見かけは3次元配列のように見える。セルに候補を設定して次のセルに行くのは容易だが、その候補が既に利用されていて設定できない場合は、前のセルに戻るという操作が必要になる。この部分が重要でかつ複雑であることは容易に想像がつく。当初は、再帰処理でできるかとも思ったが、セルを戻る前に次の候補を試すなど、単純な再帰では処理できないことに気づく。セルは再帰的ではあるが、候補数字はそうはならない。この部分がちょっと苦労する。最後の完成形の確認は目視でも可能だが正確を期すため、事前にボックス・縦・横のチェックを行うExcelシートを作成しておき、そこにペーストすることで確認した。
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数独の問題が解けるようになると、いくつ気づくことがある。試しに、巷に転がっている数独を解いてみると、解答は必ずしも1つではない事がわかる。数独の難易度というのは未だによくわからないが、もし難易度があるとすれば、ひょっとしてそれは解答の数が関係しているかもしれない。解答の数が多いほど容易かもしれない、などとも考えられる。
続いて、数独の問題を作成してみる。調べてみると、予め設定されている数字の数は17から27程度の問題が多いようだ。そこで今回は、事前に設定されている数字の数は17から27とし、1つのボックス(3x3のエリア)、縦、横それぞれに最大で3つの数字しか入らないようにした。そうすると、初期設定数字の最大値は27になる。数字が隣り合ったり、ある位置に偏ったりすることもあるが、今回はそれはチェックしないことにした。これらの条件をつけて問題を作成した。
ところが、問題を作成して先程の解法プログラムで解いてみると、解けない数独問題がいくも出てきた。問題が悪いのか、解き方が悪いのか。調べていくと、解けない問題ではセルの数字候補が無くなってしまうことが判明。他のセルの数字を変えてみてもそのセルに入る数字が存在しない。これでは解けない。解けない数独、こんな事があるのか?問題作成時の初期設定値を決める際には、そのセルの候補となる数字の中から選定しているのだ。それでも候補がないとは不思議な現象ではある。解き方に難があるのかもしれないし、その原因は今でもよくわかっていない。ちなみに、数独の問題を解くサイトがいくつか存在していて、そこでも試してみたが、やはり解けなかった。解答が複数ある問題はよく見かけるが、解答の存在しない問題は今のところ見たことがない。
考えてもわからないし、解答がないのでは数独の問題として成立しない。そこで方針転換し、数独の解答となる完成形をまずは作成し、それをもとに初期数字を設定していくことにする。これなら必ず解答はあるはずだ。こうして数独の問題を作ることにした。
ではあるが、やってることはあまり変わらない。同じファンクションを呼び出していて、全81セルを埋め尽くせば完成形、途中で止めればそのまま問題。ここまで書いて気がついたが、途中まで埋めたセルがその後必ず完成形になるとは限らない。むしろ大半はその後に候補となる数字がなくなって行き詰まるのだ。これが解答の存在しない数独問題の正体かもしれない。なるほどね。このことはまた逆に、完成形から問題を作成した場合でも、解けない問題がありうることを示唆している。
なにはともあれ、これで数独の問題を解くだけではなく、問題そのものを作ることもできるようになった。ここで改めて数独の難易度を考える。出来上がった問題の初期数字の数を色々と変化させてみるが、数字の数そのもので難易度は決まらないようだ。どちらかといえば、解答としての数字パターン、あるいは初期数字の位置関係で難易度は決まってくるようだ。例えば、初期設定数字が27個の問題の数字を消して20個に減らしても難易度はほとんど変わらない。これは、初期設定値の位置によって、解答の数がほぼ決まってくるからと考えられる。こうした状況から見ても、やはり解答数が難易度に影響しているように考えられるのだ。
もう一つ考慮すべきは各セルに仮置する数字の候補の数と候補の数が多いセルの数だ。多数の候補を持つセルの数が多ければ試行錯誤が多多くなり、問題の難易度が高くなると推測される。この場合、単純に初期設定セルの数が27個より17個の問題のほうが難しいことになる。たしかに、各セルに仮置する数字の候補は多くなるが、行き詰まったときに前に戻ることが多くなりそうだ。だが、初期設定値の数が少なく、各セルの候補が多いということは逆に自由度が高くなり、解答の数が増加する要因にもなりうる。
数独の問題を作成できるようになったことで、無限に問題が作れそうな気がするが、Wikipediaによると数独の問題数は55億通り弱あるそうだ。意外と少ないなと感じた。組み合わせ的爆発で、ざっと10の20乗くらいはあっても不思議ではなさそうだが。ただ、数独は上下左右のブロックの入れ替えや行列の入れ替えも可能なので、こうした派生系を含めて実際にはこれの1桁程度多くなるだろう。しかも、これはあくまでも完成形である回答数のパターンの数であり、それらに初期数字のパターンを当てはめるともはや、数独の問題としてはほぼ無限と言っていいだろう。
今回、数独の問題解答作成と問題作成プログラムは、その他の補助的なテストプログラムも含めて約4,800行。コピーも多数あるので、実質的には3,000行程度か。それでも、ここまでまとまったプログラムを作ってみたのは久しぶりで、およそ30年ぶりくらいではないか。まだ、やればできるものだ。頭の体操にもなった。また、数独の奥深さを実感することができて、愛好家がいる理由も理解できた。特に、問題の作成にはそれなりのコツと言うかノウハウが必要なのかもしれない。機械的な面ばかりではなく、作者の人間としてのセンスも入っているに違いない。この機会に色々と数独に関して調べては来たが、既に多くの研究がなされているようだ。中には、難易度に言及しているサイトもあった。とりあえずの目的は達成したので、次は自力で解いてみるか。
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laku998 · 4 years
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JapEn2020
編集
3DCGはなんかモデリングから自前でやらないとダメみたいな固定観念があったのでアセットやプラグインで解決するのめっちゃいいなってなった。Twinmotion知らないけど建築系のソフトっぽいのでリアル寄りな感じならライティングとか質感も簡単に出せそう。
JapEn2020のロゴが好き。
曲もAshrountさん提供ってことであんまり騒がれてないけど元ペンスピナーの方なので遂にフルペンスピナーJapEnが出来てしまった。曲とかもペンスピナーだからこそ良い感じのテンポ、展開とか分かるんだろうか。作曲全く知らないけど。曲が良い。前半フレッシュな感じで私の所からギューンってなるの良すぎる。あと後ろでコーンってなる音がめっちゃ好き。
a_L_Pさん
出してないと思ってたら出てきて声出た。ファンです。いつもよりちょっとスピードが上がって密度も上がって隙が無い。最初のピポット系から3ガンマンからの手起こしみたいなやつめっちゃ好き。
Nkさん
出してると思わなかった。相変わらずペンが勝手に回ってる。 カージオイドリオバースそうはならんじゃろ。始動と〆の12軸周りの回転面の切り替え最高すぎる
Fourさん
始動から中盤の手伏せの所好き。前半が浮遊感というか柔らかい感じで〆前の不思議な技(?)でなんか流れが固くなるの不思議な感じ。曲にめっちゃ合ってて好き
Insomuniaさん
始動のラダーとかいつもの独特なリズムをここで出してくるの強い。〆前のピョンってやつもう半回転欲しかった…
Wabiさん
回転が横→縦→横で気持ちいいんだけど緩急が控えめな感じで いつもより 余裕が無い感じある。縦回転のとこの切り返しのテンポ、〆までの流れ良すぎる
pARuさん
15thの時はパワートリック!って感じだったけど今回kAttsさんやMenowa*さんみたいな大技中心のFS!って感じでめっちゃ良い。切り返しも動きもダイナミックで疾走感失うことなく〆てpARuさんの中で一番好き
VAINさん
PSOの方が密度があるけどアレをCVでやると他の人に比べて高密度すぎて息苦しくなるかからちょうどいい密度で流石。最近のVAINさんのウィンドミルの変な軌道で5らへんに流す技めっちゃ好き。〆の回転数。
Jivさん
最高。非常に嬉しい。出た瞬間やったーーーーー!って言っちゃった。私だと出せないスピード感。内容は文句なし。〆前レックストリックにoZoneさん、〆にTMrWさんを感じてもし狙ったのならエモになってしまう。というか〆良すぎんか。
一番いいのが撮れた(後述)
Itezaさん
お疲れ様すぎる。流石に忙しすぎて撮影できんじゃろって思ってたらきっちり撮ってくるあたり超人。内容は言わずもがな。ちょっと攻撃的というかダイナミックな感じ良い。
KoViさん
出すとは思わなかった。ファンです。WC一緒に戦ったので共演出来て非常に嬉しい。大会とは違うCV向けにもきっちりスタイルを合わせてくる技量のすごさ。技は複雑なのに指の動きキレが合って気持ち良さを確保できるのすごいよね。
Nestyさん
出すとは思わなかった。ファンです。 なんでもできちゃう超技術力の持ち主なのでそれが裏目に出てオーダー組むの難しそうって思ってたんですけどパス・大技系がいい感じに混ざってて良い
(余談)実はWCに出る時に誘ったんですけど受験で…ってなったので来年からバリバリ活動見えるのかーーーって楽しみにしてたら今年見えた。
AiMoさん
絶対出ると思ってた。ファンです。速いウィンドミル良すぎるし、回転面、方向の切り替えが最高。ウィンドミルに目がいきがちだけど難しそうなパスをさらっとこなしててすごい。〆前振り回すの回転面やばくて好き
Raiさん
いつ出るんだろうな~~って見てたし、去年のJapEn15thで来年絶対でるみたいなこと言ってて、今年のCVでも一杯出してすごい成長してて、大舞台で一番いいFS出して見てて嬉しくなった。途中の12ウィンドミル、13カウンター?、〆前の2軸に巻き付けるやつ、ダイナミックな動きが散りばめられてて〆まで最高に気持ちいいFSでした。
自分のFSについて
やりたかったのはJapEn15thでやりきれなかった縦横無尽に動くFS
WCで開拓した技・概念とDatFでNoelさんが完成形を見せてくれたことと泥技の習得で実現できた。feat. ノエドロ。
あとはJivさんが今年暴れてくれてモチベを保ち続けることができたのが一番大きい。本当にありがとうございます。Jivさんから得られたことも沢山ありました。
撮影自体は過去一短くて多分10時間?(3時間×3日)ぐらい。意識したのは技の練習で、撮影環境で前後の技を含めてやるようにしたら時間短縮とクオリティUPが同時に出来た。練習自体は1時間ぐらいを毎日帰宅後就寝前の空いた時間を見つけて1~2週間ぐらい?学生の内は時間一杯使って120%出す!みたいな計画でいいけど、忙しくなって計画性と自分の実力と完成度の見極めが必要になってくるのをひしひしと感じた。
ここから余談
おかげさまでJapEnシリーズに連続で出ることができているんですけど、今年は春~夏ぐらいでは出すか迷っていました。というのもJapEnは『日本最高のCV』であると同時に『その年の頑張った人達の集大成』みたいなものであると私は考えていて、若い・復帰した・新しい人達の憧れであり目標であるのでそういった人達の集大成が見たいという願いがありました。特にJivさんには今年出て欲しいなと思っていて、系統別審査がある以上両手での正面衝突は避けたいみたいな気持ちでした。
出そうと気持ちが変わった理由は2つあって、一つ目はWCやJapanCupを見て今年のJapEnは絶対世代交代になると確信したこと。二つ目はJivさんに正面衝突してみたいと思ったことです。
一つ目:JapEnは定期的に世代交代と言われる作品が出てくると思いますし、世代交代は常に起こっていって欲しいです。しかし、世代交代は上にいた人が退いてその空いた席に下から補充されるみたいな感じはなんか違うなと思っていて、上にいた人間を引きずり落��して椅子を奪って欲しいというのが私の考えでした。憧れの舞台であると同時に憧れの人がいる舞台であって欲しい。JapanCupでは若い人の活躍を期待して年齢別の部門になっていましたが、JapEnはバチバチに争うべきで若い人への配慮なんか一切必要なくて全員がフラットに��会ではなく昔から続くCVでの���査という形で殴り合ってJEBの最高を決める舞台で合って欲しいというのが私のJapEn観です。(まぁでも先述の通り若い・新しい人達に出て欲しい気持ちも大きいんですけどね)。あとはそもそも私そんなに余裕で出られる程上手くないですし、今年なら自然に引きずり落とされるかなって気持ちもありました。
二つ目:  これ。https://twitter.com/laku_998/status/1315288042194657280
バレットmodまで使って 本気でJivさんを叩き落しにいきました。私自身がJapEn13thでoZoneさんが居ないなか両手枠みたいな感じで運良く受かって、それが自信に繋がって今があるのでJivさんに限らず若い意欲的な人達にもそういうチャンスがあってもいいな~~ってずっと思ってたんですけど一個目の理由からやはり競争は必要。結果としてJivさんは最高の動画を提出して出演枠を勝ち取ってくれましたし、両手枠なんかじゃなくてJapEnの合格ラインを越えてきたので悩みは全部杞憂だったわけです。
JapEn11thから両手スピナーがずっといるわけですが意識してるというかTMrWさんoZoneさんから私に繋がったように私が誰かに橋渡し出来ればいいなとずっと思っていて、Jivさんがここまで来てくれました。本当にありがとう。これからも両手で暴れ回ってくれ。私も気楽に開拓を進めます。
長文になりましたが以上になります。良いお年を。
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kkagneta2 · 4 years
Text
ボツ2
おっぱい、大食い。最後まで書いたけど胸糞なのでここに途中まで投稿してお蔵入り予定。
時: 午前8時05分
所: ○○中学正門前
身長: 標準的。155センチ程度。
衣服: 〇〇中学指定の制服。黒のセーラー。リボンの色より二年生と断定。
年齢: 中学二年生なので14、5。
持ち物: 右手に〇〇中学指定の鞄。左手にスマホを所持。
同行者: 友人1名。興味無しのため略。
背格好: やや細身か。冬服のため殆ど見えなかったが、スカートから覗く脚、そして周りの生徒と見比べるに、肩や腕も細いと思われる。腰回りもほっそりとしていると感じた。正確には引き締まっていると言うべきか。
顔: いと凛々し。小顔。頬は真白く、唇には薄い色付き。笑うと凄まじく整った歯が見え隠れする。この時髪をかき上げ血の色の鮮やかな耳が露出する。
髪: ボブ系統。ほぼストレートだが肩のあたりで丸くなる。色は黒、艶あり。
胸: 推定バスト98センチ、推定アンダーバスト62センチのK カップ。立ち止まることは無かったが、姿勢が良いのでほぼ正確かと思われる。しっかりとブラジャーに支えられていて、それほど揺れず。体格的に胸元が突出している印象を受ける。隣の友人と比べるとなお顕著である。制服のサイズがあっておらず、リボンが上を向き、裾が胸のために浮いていた。そのため、始終胸下に手を当てていた。揺れないのもそのせいであろう。制服と言えば、胸を無理に押し込んだかのように皺が伸び、脇下の縫い目が傷んでおり、肩甲骨の辺りにはブラジャーのホックが浮き出ている。されば制服は入学時に購入したものと思われ、胸は彼女が入学してから大きくなった可能性が大である。元来彼女のような肉体には脂肪が付きづらいはずなのだが、一年と半年を以てK カップにまで成長を遂げたところを見ると、期待はまずまずと言ったところか。要経過観察。名前は○○。胸ポケットに入れてあったボールペンが落ちたので拾ってあげたところ、「ありがとうございます」と丁寧にお辞儀をされる。
  時: 午前10時28分
所: 〇〇駅構内
身長: 高い。170センチ強
衣服: 薄く色味がかった白、つまりクリーム色のファー付きコート。内には簡素なグリーンのニットを羽織る。首元に赤のマフラー。
年齢: 22、3。休み期間中の大学生かと思われる。
持ち物: キャリーバッグ。手提げのバッグ。
同行者: 友人2名。先輩1名。何れも女性。貧。
背格好: 体格が良いと言った他には特に無し。腕も見えず、脚も見えず、首も見えず。肩幅の広さ、腰つきの良さから水泳を営んでいると推定される。
顔: その背に似合わず童顔。人懐っこい。マフラーに顔を埋め、視線を下げ、常に同行者に向かって微笑む。愛嬌よし。
髪: ショート。これより水泳を営んでいると断定。色は茶、染め上げてはいるがつやつやと輝く。
胸: 推定バスト129センチ、推定アンダーバスト75センチのR カップ。冬である上に、胸元が目立たないよう全身を地味に作っており、某コーヒーショップにてコートを取っても、無地のニットのために膨らみが分かりづらかった。さらに、胸の落ち具合から小さく見せるブラジャーを着用しているかもしれない。そのため、推定カップはR カップより3、4カップは大きい可能性がある。コートを取った際、胸元が一層膨らんだように感じられた。机の上に胸が乗って、本人は気にしていないか、もしくは気づいていなかったが、柔らかさは至高のようである。他の男性客の腕が肩にぶつかって、驚いた際に胸で食べかけのドーナツを落とす。以降会話は彼女の胸に話題が移ったらしく、左右に居た友人二名が所構わず触れるようになり、両手を使って片胸片胸を突っついたり、揺らしたりして遊ぶ。「机まで揺れる」と言う声が聞こえてくる。「ちょっとやめてよ」と言いつつ顔は相変わらず微笑むでいる。しばらくして四人とも席を立って、地下鉄筋の方へ消えていく。童顔ゆえに顔より大きい胸は驚くに値するが、体格からして胸元に自然に収まっているのを見ると、やはりなるべくしてなったとしか思えず。
  時: 午後00時14分
所: 〇〇市〇〇にあるスーパー前
身長: 低い。150センチに満たない。
衣服: 所謂マタニティウェア。ゆったりとした紺のワンピースに濃い灰色のポンチョ。
年齢: 26、7
持ち物: 買い物袋。ベビーカー。
同行者: ベビーカーの中に赤ん坊が一人。女の子である。
背格好: 小柄。寸胴で、かつ脚も長くはあらず、そして手足が細く、脂肪が程よくついている。つまりは未成熟な体つき。身長以上に小さく見える。
顔: かなりの童顔。着るものが着るものであれば高校生にも見える。可愛いがやつれていて、目の下に隈あり。子供が可愛くて仕方ないのか、そちらを見ては微笑む。
髪: セミロングを後ろで一束。中々の癖毛であるかと思われるが、目のやつれ具合からして、もしかしたら本当はもっと綺麗なのかもしれない。髪色は黒。可愛らし。
胸: 推定バスト110センチ、推定アンダーバスト58センチのQ カップ。体格が小柄であるのでQ カップよりもずっと大きく見える。というより迫力がある。私が訪れた時は買い物袋をベビーカーに吊っている最中であった。ほどなくして赤ん坊が泣き出したので、胸に抱えてあやしたが、赤ん坊は泣き止まず。片胸と赤ん坊の大きさはほぼ同じくらいであっただろう。また、胸と赤ん坊とで腕は目一杯伸ばされていた。胸に抱いて「よしよし」と揺らすのはしばらく続いたが、赤ん坊が泣き止むことはなかった。そこで、座る場所を求めて公園へと向かおうと、一度ベビーカーへと戻そうとしたのであるが、一度胸に食らいついた赤ん坊は離さない。「さっきも飲んだじゃない」とため息をついて片手で危なっかしくベビーカーを引こうとする。「押しましょうか」と接近してみたところ、意外にもあっさりと「よろしくおねがいします」と言って、私にベビーカーを預けた。中には玩具が数種類あった。道から離れた日差しの良いベンチに腰掛け、ケープを取り出して肩にかけ、赤ん坊をその中へ入れる。それでもしばらくは駄々をこねていたであったが、母親が甘い声をかけているうちに大人しくなった。私が「お腹が空いてたんですね」と笑うと、「困ったことに、食いしん坊なんです。女の子なのに」と笑い返して赤ん坊をあやす。話を聞いていると、母親の母乳でなければ我慢がならないと言う。授乳が終わってケープを外した時、子供はすやすやと眠りについていた。「胸が大きくなりすぎて、上手く抱っこできなかったんです。大変助かりました。ありがとうございます」と分かれたが、その言葉を考えるに、妊娠してから一気に胸が大きくなったのであろう。授乳期を終えたときの反動が恐ろしい。むしろベビーカーの中に居た赤ん坊の方に興味を唆られる。
  時: 午後01時47分
所: 〇〇市市営の図書館。某書架。
身長: 標準的。158センチ程度。
衣服: 白のブラウスにブラウンのカーディガン。
年齢: 30前後か。
持ち物: 白のタブレット
同行者: 無し
背格好: 小太りである。全体的に肉がふっくらとついている。けれども目を煩わすような太り方ではない。豊かである。ただし、著しく尻が大きい。
顔: 目尻は美しいが、柔らかな頬に愛嬌があって、どちらかと言えば可愛らしい方の顔立ち。鼻がやや低く、口元はリップクリームで赤々と照りを帯びている。色白とは言えないが、光の加減かと思われる。眼鏡をかけており、リムの色は大人しい赤。非常によく似合う。
髪: ストレートなミディアムヘア。髪色は黒であるが、不思議なことに眼鏡の赤色とよく合い、前髪の垂れかかるのが美しい。
備考: 司書である。
胸: 推定バスト128センチ、推定アンダーバスト81センチのO カップ。本日の夜のお供にと本を物色中に、書架にて本を正していた。胸が喉の下辺りから流麗な曲線を描いて20センチほど突き出ているばかりでなく、縦にも大きく膨れており、体積としてはP カップ、Q カップ相当かもしれない。頭一つ分背が低いので上からも望めたのであるが、カーディガンで見え隠れする上部のボタンが取れかけていた。本を取る度に胸が突っかかって煩わしいのか、肩を揺すって胸の位置を直す。本棚に胸が当たるのは当然で、文庫本などはその上に乗せる。一つの書架を片付け終わった辺りで、適当に思いついたジャンルを訪ねて接近すると、如何にも人の良さそうな顔で案内をしてくれた。脚を踏み出す度に甲高い音が鳴るのは、恐らくブラジャーのせいかと思われる。歩き方が大胆で胸が揺れるのである。途中、階段を下りなければならないところでは、一層音が大きくなって、臍のあたりで抱えていた本を胸に押し付けて誤魔化していた。そのため、ブラジャーのストラップがズレたか���見え、書棚の方へ目を向けている隙に、大胆にも胸を持ち上げて直していた。なまめかしい人ではあるが、年が年なので望みは無い。
  時: 午後02時22分
所: 〇〇小学校校庭
身長: 140センチ前後か
衣服: 体操服
年齢: 10、11歳
持ち物: 特に無し
同行者: 友人数名
背格好: ほっそりとしなやかである。幼い。腕も脚もまだ少女特有の肉が付いている。今日見た中で最も昔の「彼女」に似ている体つきであったが、この女子児童は単に骨格が華奢なだけで、痩せ細った体ではない。健康的である。脚が長く、短足な男子の隣に立つと、股下が彼の腰と同位置に来る。
顔: あどけなさは言うまでもないが、目元口元共に上品。笑う時もクスクスと擽るような、品の良い笑い方をする。眼鏡はテンプルに赤色が混じった、基本色黒のアンダーリム。そのせいで甚だ可愛らしく見えるが、本来は甚く聡い顔立ちをしているかと推定される。が、全般的に可愛らしい。
髪: 腰まで届く黒髪。ほぼストレートだが若干の癖あり。また、若干茶色がかっているように見えた。髪の質がかなり良く、時折肩にかかったのを払う度に、雪のように舞う。
胸: 推定バスト81センチ、推定アンダーバスト48センチのI カップ。体育の授業中のことである。男子は球技を、女子はマラソンでもやらされていたのか、校庭を走っていた。身体自体は小柄であるから胸はそう大きくはないのだが、無邪気に走るから激しく揺れる。揺れるごとに体操服が捲れ上がって腹部が見えそうである。明らかに胸元だけサイズが合っていない。何度か裾を直しながら走った後、耐えかねて胸元を押さえつけていたのであるが、いよいよ先生の元へ駆け寄って校舎内へ入った。そして出てきてから再び走り初めたけれども、その後の胸の揺れは一層激しくなっていた。ブラジャーに何かあったのだろうと思われる。顔には余裕がありながら、走る速さがこれまでとは段違いに遅く、これまで一緒に走ってきた友人に追い抜かれる。結局、彼女は胸を抑えながら、周回遅れで走りを終えた。しかし可哀想なことに、息を整えていると友人に後ろから手で掬われて、そのまま揉みしだかれる。小学生の手には余る大きさである。寄せあげて、掬い上げて、体操服をしわくちゃにしながら堪能する。私にはそう見えただけで、実際にはじゃれついていただけであろうが、指が深く沈み込んでいる様は男子児童の視線を寄せるのに足る。なされるがままにされていた彼女は、そのうちに顔を真っ赤にして何かを言いつつ手をはたき落とし「今はダメ」と言い、以降はすっかり両腕を胸元で組んで、猫背になって拗ねてしまった。この生徒は要観察である。下校時に再び見えてみれば、制服下の胸はブラジャーは着けていないながら見事な球形を為している。先程の光景から張りも柔らかさも極上のものと想像される。名前は○○。名札の色から小学5年生だと断定。ここ一ヶ月の中で最も期待すべき逸材。
  時: 午後05時03分
所: 〇〇市〇〇町〇〇にある某コンビニ
身長: やや高い。163センチほど。
衣服: ○○の制服。
年齢: 17歳
持ち物: 特に書くべきにあらず
同行者: 無し
背格好: 標準的だがやや痩せ型。恐らくは着痩せするタイプである。一見してただの女子高生の体であるが、肩、腰つきともに十分な量の肉量がある。その代わり腕は細い。右手に絆創膏。
顔: あどけない。非常に可愛らしい顔。人柄の良さが顔と表情に出ていると言ったところ。眉は優しく、目はぱっちり。常に口が緩んで、白い頬に赤みが差す。が、どこか儚げである。分厚くない唇と優しい目が原因か。
髪: 後ろに一束したミディアムヘア。一種の清潔さを表すと共に、若干の田舎臭さあり。後ろ髪をまとめて一束にしているので、うなじから首元へかけての白い肌が露出。これが殊に綺麗であった。
備考: 高校生アルバイター
胸: 推定バスト118センチ、推定アンダーバスト68センチのP カップ。服が腰元で閉じられているので、高さ24センチほどの見事な山が形成されている。そのため余計に大きく感じられる。手を前で組む癖があるのか胸が二の腕によって盛り上がって、さらに大きく見える。レジ打ちを担当していた。面倒くさい支払い方法を聞いて接近。レジにて紙を用いて説明してくれるのであるが、胸元が邪魔で始終押さえつけながらでの説明となり、体を斜めにしての説明となり、終いには胸の先での説明となる。ブラジャーの跡あり。よほどカップが分厚いのか胸と下着との境目がはっきりと浮き出ている。この大きさでこのタイプのブラジャーは、1メーカーの1ブランドしかないため、懐かしさに浸る。大体分かりました、では後日よろしくおねがいしますと言うと、にこやかにありがとうございましたと言う。腕の細さと胸の大きさとが全くもって合っていない。腰つきとは大方合っている。顔があどけないところから、胸に関しては期待して良いのではないだろうか? それを知るには彼女の中学時代、ひいては小学時代を知る必要があるが、そこまで熱心に入れ込めるほど、魅力的ではない。
   本日も予が真に求むる者居らず、―――と最後に付け足した日記帳を、俺は俺が恐れを抱くまでに叫び声を上げながら床へと叩きつけ、足で幾度も踏みつけ、拾って壁に殴りつけ、力の限り二つに引き裂いて、背表紙だけになったそれをゴミ箱へ投げつけた。八畳の部屋の隅にある机の下に蹲り、自分の頭をその柱に打ちつけ、顎を気絶寸前まで殴り、彼女の残した下着、―――ブラジャーに顔を埋めて髪を掻き毟る。手元に残りたる最後の一枚の匂いに全身の力を抜かされて、一時は平静を取り戻すが、真暗な部屋に散乱した日記帳の残骸が肌へと触れるや、彼女の匂いは途端に、内蔵という内蔵を酸で溶かすが如く、血管という血管に煮えたぎった湯を巡らせるが如く、俺の体を蝕んでくる。衝動的にブラジャーから手を離して、壁に頭を、時折本当に気絶するまで、何度も何度も何度も打ちつけ、忌々しい日記帳を踏みしめて、机の上に置いてあるナイフを手にとる。以前は右足の脹脛(ふくらはぎ)を数え始めて26回切りつけた。今日はどこを虐めようかなどと考えていると、彼女の残したブラジャーが目につく。一転して俺のこころは、天にのぼるかのようにうっとりと、くもをただよっているかのようにふわふわと、あたたかく、はれやかになっていく。―――
―――あゝ、いいきもちだ。彼女にはさまれたときもこのような感じであった。俺の体は彼女の巨大な胸が作り出す谷間の中でもみくちゃにされ、手足さえ動かせないまま、顔だけが彼女の目を見据える。ガリガリに痩せ細って頬骨が浮き出てはいるが、元来が美しい顔立ちであるから、俺の目の前には確かにいつもと変わらない彼女が居る。我儘で、可愛くて、薄幸で、目立ちたがり屋で、その癖恥ずかしがり屋で、内気で、卑屈で、でも負けん気が強くて、甘えん坊で、癇癪持ちで、いつもいつもいつも俺の手を煩わせる。冷え切った手で俺の頬を撫でても、少しも気持ちよくは無い、この胸、この胸の谷間が冬の夜に丁度良いのだ。この熱い位に火照った肉の塊が、俺を天に昇らせるかの如き高揚感を與えるのだ。
だがそれは後年の事。床に広がったブラジャーを拾って、ベッド脇のランプの燈を点けて、ぶらぶらと下へと垂れるカップの布をじっくりと眺める。華奢で肉のつかない彼女のブラジャーだったのだから、サイドボーンからサイドボーンまでの距離は30センチ程もあれば良く、カップの幅も中指より少し長い程度の長さしかない。が、その深さと広さはそこらで見かけるブラジャーとは一線を画す。手を入れれば腕が消え、頭を入れればもう一つ分は余裕がある。記念すべき「初ブラ」だった。
それが何たることか! 今日、いや昨日、いや一昨日、いやこの一ヶ月、いやこの一年間、いや彼女が居なくなってから実に6年もの間、このブラジャーが合う女性には出会うどころか、見かけることも出来ないではないか。細ければサイズが足りず、サイズが足りればぶくぶくと肥え、年増の乳房では張りが足らず、ならばと小学生の後を付け回してはお巡りに声をかけられ、近所中の中高にて要注意人物の名をほしいままにし、飽きる迄北から南の女という女を見ても、彼女のような体格美貌の持ち主は居なかった。風俗嬢へすら肩入れをし、ネットで調子に乗る女どもにも媚びへつらった。
恭しくブラジャーを箱へと収めて床に散らばりたる日記帳の屑を見るや、またしても怒りの感情が迸ってくる。今日は左太腿の上をざっくりとやってやろうか。紙屑をさらに歯で引きちぎり、喉に流し込みながらそう思ったけれども、指を切る程度に留め、代わりに床を突き抜ける位力を入れて、硬い板の上に差す。今日書いた文面はその上にあった。
「なんで、なんで俺はあんなことを、……」
気がつけば奇声を上げつつ髪の毛を毟り取っていた。時計を見れば午後11時28分。点けっぱなしにしておいたパソコンの画面にはbroadcasting soon! という文字が浮かび上がって居る。忘れた訳では無かったが、その英単語二文字を見るだけで、怒りも何も今日の女どもも忘れ、急に血の巡りが頭から下半身へと下り、呼吸が激しくなる。まるで彼女を前にした時のようである。急いで駆けつけて音量を最大限まで上げて、画面に食い入ると、直にパッとある部屋が映し出され、俺の呼吸はさらに激しくなった。
部屋はここと同じ八畳ほど、ベッドが一台、机が一つ、………のみ。
机の上にはありきたりな文房具と、食器類が一式、それに錠剤がいくつか。ベッドの上には質の良さそうな寝具、端に一枚のショーツ、その横に犬用のリードが一つ。これはこれから現れる者が、謂わばご主人さまに可愛がられるために着けている首輪につながっているのである。そしてその横に、あゝ、彼女がまだ傍に居ればぜひこの手で着けて差し上げたい巨大なブラジャーが一つ、………。ダブルベッドをたった一枚で埋め尽くすほど大きく、分厚く、ストラップは太く、今は見えないが12段のホックがあり、2週間前から着けているらしいけれどもカップは痛み、刺繍は掠れ、ストラップは撚れ、もう何ヶ月も着たかのようである。
しばらく見えているのはそれだけだったが、程なくしてブラジャーが画面外へ消えて行き、ショーツが消えて行きして、ついに放送主が現れる。病的なまでに痩せ細って骨の浮き出る肩、肘、手首、足首、膝、太腿、それに反して美しくしなやかな指が見える。顔は残念ながら白い仮面で見えないが、見えたところで一瞬である。すぐさま画面の殆どは、中央に縦線の入った肌色の物体に埋められるのだから。その肌色の物体は彼女の胸元から生え、大きく前へ、横へと広がりながら腰元を覆い、開けっ広げになった脚の間を通って、床へとゆるやかにの垂れており、ベッドに腰掛けた主の、脚の一部分と、肩と、首を除いて、体の殆どを隠してしまっている。床に垂れた部分は、部分というにはおかしなくらい床に広がる。浮き出た静脈は仄かに青々として、見る者によっては不快を感ずるだろう。
言うまでもなく、女性の乳房である。主は何も言わずにただそこに佇むのみで、何も行動をしない。仮面を着けた顔も、たまに意外と艶のある黒髪が揺れるだけで動かないのであるが、極稀に乳房を抑える仕草をして、愛おしそうに撫でることがある。けれどもそれは本当に極稀で、一回の配信につき一度の頻度でしかなく、殆どの場合は、一時間もしたらベッドに倒れ込んで寝てしまうのである。
この配信を見つけてからというもの、俺の日中の行動は、その寝姿を見るための暇つぶしでしか無い。彼女そっくりな体つきに、彼女そっくりな胸の大きさ、―――しかもこちらの方が大きいかもしれない上に、彼女そっくりな寝相、………見れば見るほど彼女に似て来て、また奇声を発しそうになる。無言で、手元にあった本の背表紙で頭を打ちつけて落ち着きを取り戻し、画面を見ると、ゴロンとベッドから落ちてしまったその女の姿。彼女もよくやった寝相の悪さに、途端懐かしさが込み上げて来て、
「あゝ、こら、叶(かなえ)、寝るんだったらベッドの上で寝ないと、……。手伝ってやるからさっさと起きなさい」
と頬を叩いたつもりだが、空を切るのみで、消息不明となっている者の名前を呼んだだけ、羨ましさと虚しさが募ってしまった。
   幼馴染の叶が居なくなってから早6年、片時も忘れた事はないのであるが、隣に住んでいながら出会いは意外と遅いものであった。当時俺は11歳の小学5年生、物凄く寒かったのを思えば冬から春前であったろうか、俺の家は閑静な住宅街の中に突如として現れる豪邸で、建物よりも庭に意匠を凝らしたいという父上の意思で、洋館が一つと離れが一���庭に面する形で建てられ、俺はその離れを子供部屋として与えられていた。球状の天井を持つその部屋は、本当に子供のために閉ざされた世界かのようだった。庭の垣根が高く、木に埋もれる形で建っているのであるから、内は兎も角、外からだとそもそも離れがあることすら分からない。音も完全に防音されていて、車が通りかかるのすら、微妙な振動でようやく分かるくらい外界から切り離されているのである。いつも学校から帰ると、俺はその部屋で母上と共に話をしたり、ごっこ遊びをしたり、宿題をしたりする。食事もそこで取って、風呂には本館の方へ向かう必要はあるけれども、学校に居る7、8時間を除けば一日の殆どをそこで過ごしていた。だから、近隣の様子なぞ目については居なかったし、そもそも父上から関わるなというお達しがあったのだから、あえて触れるわけにはいかない。学校も、近くにある公立校へは通わずに、ずっと私立の学校へ入れられたのだから、関わろうにも、友人と言える者も知り合いと言える者も、誰も居ないのである。
そんな生活の中でも、よく離れの2階にある窓から顔を突き出して、燦々と輝く陽に照らされて輝く街並みを眺めたものだった。今はすっかりしなくなってしまったけれども、木々の合間合間から見える街並みは殊に美しい。一家の住んでいる住宅街というのが、高台に建っているので、街並みとは言ってもずっと遠くまで、―――遥かその先にある海までも見えるのである。
そう、やっぱり冬のことだ、あのしっとりとした美しさは夏や秋には無い。いつもどおり、俺はうっとりと椅子に凭れかかって街並みを眺めていたのであるが、ふとした瞬間から、女の子の声で、
「ねぇ、ねぇ、ねぇってば」
と誰かを呼びかける声がしきりに聞こえてきていたのだけれども、それが少し遠くから聞こえてくるものだから、まさか自分が呼ばれているとは思わず、無視していると、
「ねぇ!」
と一層激しい声が聞こえてくる。下を見てみると、同年代らしい女の子が、彼女の家の敷地内からこちらを不満そうに見つめてきている。
「僕ですか?」
「そう! 君!」
と満面の笑みを浮かべる。
この女の子が叶であることは言及する必要も無いかと思うが、なんと見窄らしい子だっただろう! 着ている物と言えば、姉のお下がりのよれよれになった召し物であったし、足元には汚らしいサンダルを履いていたし、髪は何らの手入れもされていなかったし、いや、そんな彼女の姿よりも、その家の古さ、ボロさ、貧しさは余りにも憐れである。流石に木造建築では無いものの、築20年や30年は越えていそうな家の壁は、すっかりと黒ずんで蜘蛛の巣が蔓延っており、屋根は黒いのが傷んで白くトゲトゲとしているし、庭? にある物干し竿は弓なりに曲がってしまっていて、痛みに傷んだ服やタオルが干されている。全体的に暗くて、不衛生で、手に触れるのも汚らわしい。広さ大きさは普通の一軒家程度だけれども、物がごちゃごちゃと置かれて居るのでかなり狭苦しく感じられ、俺は父上がどうして近隣の者と関わるなと言ったのか、なんとなく理解したのだった。目が合った上に、反応してしまったからには相手をしなくちゃいけないか、でも、できるだけ早く切り上げて本の続きでも読もう。―――俺は一瞬そう思ったが、ようようそう思えば思うほど、彼女に興味を抱いてしまい、小っ恥ずかしい感情がしきりに俺の心を唆していた。
それは一目惚れにも近い感情だっただろうと思う。というもの、その時の叶の外見は、着ているものが着ているものだけに見窄らしく見えただけで、顔立ちは悪くないどころかクラスに居る女子どもなぞよりずっと可愛いかった。いや、俺がそう感じただけで、実際は同じくらいかもしれないが、普段お嬢様と言うべき女の子に囲まれていた俺にとっては、ああいう儚い趣のある顔は、一種の新鮮さがあって、非常に魅力的に見える。どこか卑屈で、どこか苦心があって、しかしそれを押し隠すが如く笑う、………そういう健気な感じが俺の心を打ったと思って良い。また、体つきも普段見るお嬢様たちとは大きく変わっていた。彼女たちは美味しいものを美味しく頂いて、線の細い中にもふっくらとした柔らかさがあるのだが、叶はそうではない。栄養失調からの病気じみた痩せ方をしていて、ただ線が細いだけ、ただ貧相なだけで、腕や脚などは子供の俺が叩いても折れそうなほどに肉が付いておらず、手や足先は、肌が白いがために骨がそのまま見えているかのようである。兎に角貧相である。が、彼女にはただ一点、不自然なほど脂肪が蓄えられた箇所があった。
それはもちろん胸部である。叶は姉から譲り受けた服を着ているがために、袖や裾はだいぶ余らしていたのであるが、胸元だけはピンと張って、乳房と乳房の間には皺が出来ていて、むしろサイズが足りないように見える。恐らく裾を無理やり下に引っ張って、胸を押し込めたのか、下はダボダボと垂れているけれども、胸の上は変にきっちりしている。体の前で手をもじもじさせつつ、楽しげに体を揺らすので、胸があっちへ行ったり、こっちへ行ったりする。俺は最初、胸に詰め物をしているのであろうかと思われた。そう言えば、一昨日くらいにクラスの女子が、私の姉さんはこんなの! と言いつつ、体操服の胸元にソフトボールを入れてはしゃいでいたが、その姿がちょうどこの時の叶くらいであったから、自然にやっぱりこの年の女子は大きな胸に憧れるものなのだと納得したのである。だが、叶の胸は変に柔らかそうに見える。いや、それだけでなく、ソフトボールを入れたぐらいでは脇のあたりが空虚になって、はっきりと入れ物だと心づくが、彼女の体に描かれる、首元から始まって脇を通り、へその上部で終りを迎える曲線は、ひどく滑らかである。手が当たればそこを中心に丸く凹み、屈んで裾を払おうとすれば重そうに下で揺れる。
俺が女性の乳房なるものに目を奪われた初めての瞬間である。
それは物心ついた少年の心には余りにも蠱惑的だった。余りにも蠱惑的過ぎて、俺の体には背中をバットで殴られたような衝撃が走り、手が震え、肩が強張り、妙に臀部の辺りに力が入る。頭の中は真っ白で、少しずつ顔と耳たぶが赤くなっていくのが分かる。途端に彼女の胸から目が離せなくなり、じっと見るのはダメだと思って視線を上げると、さっきとは打って変わって潤いのある目がこちらを見てきている。微笑んでくる。その瞬間、徐々に赤くなって行っていた顔に、血が一気に上る感覚がし、また視線を下げると、そこにはこれまで見たことがない程の大きさの胸。胸。胸。………あゝ、なんと魅力的だったことか。
「こんにちは」
「うん、こんにちは。今日は寒いね」
彼女に挨拶されたので、俺はなんとか声を出したのだった。
「私は全然。むしろあったかいくらい」
「元気だなぁ」
「君が元気ないだけじゃないの」
「熱は無いんだけどね」
「ふふ」
と彼女は笑って、
「君どのクラスの子?」
「いや、たぶん知らないと思う。この辺の学校には通ってないから」
「どおりで学校じゃ、見ないと思った。何年生なの?」
彼女がこの時、俺を年下だと思っていたことは笑止。実際には同い年である。
「へぇ、あっちの学校はどうなの?」
「どうもこうもないよ。たぶん雰囲気なんかは変わんないと思う」
「そうなんだ」
と、そこでトラックが道端を通ったために、会話が区切れてしまって、早くも別れの雰囲気となった。
「ねぇ」
先に声をかけたのは彼女だった。
「うん?」
「またお話してくれない?」
少年はしばし悩んだ。近くの者とは関わるなと言う父上の言葉が頭にちらついて、それが殆ど彼女の家庭とは関わるなとの意味であることに、今更ながら気がついたのであったが、目の前に居る少女が目をうるませて、希望も無さげに手をもじもじと弄っているのを見ると、彼女の学校での扱われ方が目に見えてしまって仕方がなかった。そっと目を外すと、隣に住んでいなければ、多分一生関わること無く一生を終えるであろう貧しい家が目に飛び込んできて、だとすれば、良い育ちはしていないに違いはあるまい。だが、今言葉を交わした感じからすれば、意外にも言葉遣いはぞんざいではなく、笑い方もおっとりとしている。それに何より、自分がここまで心臓の鼓動がうるさいと思ったことはないのである。少年の心はこの時、「またお話したい」などというレベルではなく、彼女に近づきたい気持ちでいっぱいであった。近づいて、もっともっとお話をして、その体に触れて、夜のひと時をこのメルヘンチックな我が部屋で過ごせたら、どんなに素敵だろう。この窓から夜景を見て、手を取って、顔を突き合わして、行く行くは唇を重ねる、………あゝ、この部屋だけじゃない、綺麗に見繕って、二人で遊びに行くのも良い、いや、もはや二人きりでその場に居るだけでも僕の心は満足しそうだ。………実際にはこんなに沢山ことを考えた訳ではなかったけれども、しかしそういうことが、父上の言いつけから少年をすっかり遮断してしまった。つまりは、彼女の言葉に頷いたのである。
「もちろん。こうやって顔だしてたら、また話しかけてよ」
「ふふ、ありがとう。またね」
「またね。―――」
これが俺と叶の馴れ初めなのだが、それから俺たちは休みの日になると、窓を通じて10分20分もしない会話を楽しんだ。尤もそれは俺が父上と母上を怖がって、勉強しなくちゃいけないだとか、習い事があるとか、そういう理由をつけて早々に切り上げるからではあるけれども、もし何の後ろめたさも無かったら日が暮れても喋りあったに違いない。
「えー、……もう? 私はもっとお話してたい!」
「ごめんね。明日もこうやって外を眺めてあげるからさ」
その言葉に嘘はなく、俺は休日になれば、堪えきれない楽しみから朝食を終え、両親を煙に巻くや窓から顔を突き出していた。すると叶はいつも直ぐに家から出てきて、
「おはよう」
と痩せ細った顔に笑みを浮かべる。彼女もまた、楽しみで楽しみで仕方ないと言った風采なのである。
「おはよう。今日はいつにもまして早いね」
「ふふ」
会話の内容はありきたりなこと、―――例えば学校のこと、家のこと(彼女はあまり話したがらなかったが)、近くにある店のこと、近くにある交番がどうのこうのということ、近くにある家のおばさんが変人なことなど、強いて言えば、近所の人たちに関する話題が多かった。というのも、この住宅街に住んでいながら、今まで何も知らなかったので、俺の方からよく聞いたのが理由ではあるけれども、話に関係ないから述べる必要はあるまい。
それよりも、あんまり叶が早く出てくるので、いつのことだったか、聞いてみたことがあった。すると、彼女は心底意地の悪い笑顔で、
「私の部屋から丸見えなんだもん。そんなに楽しみ?」
と言うので、無性に恥ずかしさが込み上げてきたのは覚えている。どう返したのか忘れたが、その後の彼女の笑う様子が、強烈に頭に残っているのを考慮すれば、さらに恥ずかしい言い訳を放ったのは確かである。………
そんなある日のことであった。確か、叶と出会って一ヶ月経った日だったように思う。何でも学校が春の休み期間に入ったために、俺達は毎日顔を合わせていたのであるから多分そうで、非常に小っ恥ずかしい日々を送っていたのであるが、この日は俺しか俺の家には居ないのであった。それも朝一から深夜まで、何故だったのかは忘れてしまったが、両親も居なければ、ハウスキーパーも、確実に居ないのである。然れば初恋に目の暗んだ少年が悪巧みをするのも当然であろう。つまり俺はこの日、叶をこのメルヘンチックな離れに招待しようとしていたのである。
一種の期待を胸に抱きながら、いつもどおり窓から顔を突き出して、今や見慣れてしまった貧しい家の壁に視線を沿わせては、深呼吸で荒れそうになる息を整えようとする。一見、「いつもどおり」の光景だけれども、この時の俺はどうしても、初めての彼女をデートに誘うような心地よい緊��感ではない、恐ろしい罪悪感で押しつぶされそうだった。別に子供が同級生の女の子を連れてくることなど、親からしたら微笑ましい以外何者でもないかもしれない。が、これから呼ぶのは、父上が関わるなと言った、隣家の貧しい娘なのであるから、どうしても後々バレた時の事を考えると、喉が渇いて仕方ないのである。―――出来れば叶が今日に限って出てきてくれなければ、なんて思っても、それはそれで淋しくて死ぬ。まぁ、期待と緊張と罪悪感でいっぱいいっぱいだった少年の頭では、上手い具合に言い訳を考えることすら出来なかったのである。
「おはよう」
そうこうするうちに、いつの間にか外に出てきていた叶が声をかけてきた。一ヶ月のうちに、さらに胸が大きくなったのか、お下がりの服の袖はさらに長くなり、………というのは、服のサイズを大きくしないと胸が入らないからで、その肝心の胸の膨らみは今やバレーボール大に近くなりつつある。
で、俺は焦ることは何もないのに、挨拶を返すこともせずに誘うことにしたのであった。
「ねぇ」
「うん?」
「きょ、今日、僕の家にはだ、だれも居ないんだけど、………」
「え? うん、そうなの」
それから俺が叶を誘う言葉を出したのは、しばらくしてのことだったが、兎に角俺は彼女を頷かせて門の前まで来させることに成功して、庭を駆けている時に鳴った呼び鈴にギョッとしつつ、正門を開けると、さっきまでその気になっていた顔が、妙に神妙なので聞いてみると、
「なんか急に入って良いのか分からなくなっちゃった」
ともじもじしながら言う。それは引け目を感じると言うべき恥であることは言うまでもないが、一度勢いづいた少年にはそれが分からず、不思議な顔をするだけであった。それよりも少年は歓喜の渦に心臓を打たせており、今日という今日を記憶に焼き付けようと必死になっていた。というのは、普段遠目から見下ろすだけであった少女が目の前に現れたからではあるけれども、その少女の姿というのが、想像よりもずっと可愛いような気がしただけでなく、意外と背丈がひょろ高いことや、意外と服は小綺麗に整えてあることや、手も脚も、痩せ細った中にも一種の妖艶さが滲み出ていることなど、様々な発見をしたからであった。特に、胸元の膨らみにはただただ威圧されるばかり。大きさは想像通りだったものの、いざ目の前に来られると迫力が段違い。試しに顔を近づけてこっそりと大きさを比べて見ると、自分の頭よりも大きいような感じがし、隣に並んでみると、彼女の胸元にはこんな大きな乳房が生えているのかと驚かれる。
「ちょっと、どうしたの」
と言われてハッとなって、叶の手を引きながら広大な庭を歩き始めたが、少年の目はやはり一歩一歩ふるふると揺れる彼女の乳房に釘付けであった。
庭の様子は今後必要ないから述べないが、一方はお坊ちゃん、一方は女中にもならない卑しい少女が手を取り合いながら、花々の芽の萌ゆる庭園を歩く様子は、或いは美しさがあるかもしれない。
離れについて、「や、やっぱり私帰るね」と言い出す叶を無理に押し込んで、鍵をかけると、一気に体中の力が抜けて行くような気がした。何となく庭を歩いているうちは、誰かに見られているかのようで、気が気でなかったのに、今となっては何と簡単なことだったであろう。とうとう成功した、成功してしまったのである、叶を一目見た瞬間に思い描いていた夢が、一つ叶ったのみならず、この心の底から沸き起こる高揚感はなんだろうか。期待? それとも単に興奮しているだけ? いや、恐らくは彼女が隣に居ること、手を触れようとすれば触れられる位置に居ること、つまり、彼女に近づいたという事実が、嬉しくて嬉しくて仕方がないのだ。そしてそれが、自分の住処で起こっている、………俺は多分この時気持ち悪いくらいに笑っていたように思ふ。頭は冷静に叶をもてなしているつもりでも、行動の一つ一つに抜けている箇所が、どうしても出てしまって、土足のまま上がろうとしたり、段差に足をひっかけて転けそうになったり、お茶を溢しそうになったり、最初からひどい有り様であったが、彼女は引け目を感じながらも笑って、
「ほんとにどうしたの、熱でも出てるんじゃ、………」
と心配さえもしてきて、その優しさもまた、俺には嬉しくて仕方がなくって、ますます惚けてしまったように思われる。が、それが出たのは昼前のことだったろう、あの時俺は、目の前ある叶の乳房が大きく重たく膨れ上がっているのに対し、それを支える身体が余り痩せすぎている、それもただ単に痩せているのではなくて、こうして間近で見てみると、骨格からして華奢であるので、身長はどっこいどっこいでも(―――当時の俺は背が低かったのである)、どこか小さく感じられるし、そのために、余計に体と胸元の膨らみとが釣り合っていない上に、胸が重いのか、ふらふらとして上半身が風で煽られているかの如く触れる時がある、それが緊張で体が強張っている今でも起こるので、段々と心配になってきて、
「す、すごい部屋、………」
ときちんと正座をしながら目を輝かす彼女が、今にも倒れてしまいそうに思われたのだった。しかし惚けた少年の頭では、ああ言えば失礼だろうか、こう言えば婉曲的に尋ねられるだろうか、などと言ったことは考えられない。ただ、この眼の前に居るかぁいい少女が、かぁいくってしょうがない。あれ? 叶ってこんなにかぁいかっただろうか? と、彼女の一挙一動がなんだか魅力的に見えて来て、手の甲を掻くのすらもかぁいくって、言葉が詰まり、今や何とか頭に浮き出てきた単語を並べるのみ、彼女を一人部屋に残して外で気持ちを落ち着けようにも、今ここに叶が居るのだと思えばすぐさま頬が燃え上がってくる。再び部屋に入れば入ればで、自分の思い描いていたのよりかぁいい少女が、きちんと正座をしながらも、未だに目をキラキラとさせ、口をぽかんと開けて部屋中を眺めている。そんなだから、一層少年の頭は惚けてしまった。同時に、胸の前で、乳房を押しつぶしながらしっかりと握られている両の手が目について、その細さ、そのか弱さに惹き込まれて無遠慮に、
「ねぇ、前々から気になってたんだけど、どうしてそんなに細いの? どうしてそんなに痩せてるの?」
と、彼女の正面に座りながら聞いた。
「あっ、うっ、……」
「ん? だって手とか僕が握っても折れそうだし」
「え、えとね?」
「うん」
「その、食べては居るんですけれど、………」
叶はここに来てからすっかり敬語である。
「食べても食べても、全然身につかなくって、………その、おっぱいだけが大きくなってしまってるの。だから、こんなにガリガリ。骨も脆いそう。………あはは、なんだか骸骨みたいだね」
「全然笑い事じゃないんだけど」
「うん、ありがとう。それだけでも嬉しいな」
とにっこりするので、
「もう」
とにっこりとして返すと、叶はすっかり普段の無邪気な顔に戻った。
「あ、でね、もちろんお母さんも心配してくれて、お金が無いのに、私のためにたくさんご飯を作ってくれててね、―――」
「たくさんって、どのくらい?」
「えっと、………」
と言葉に詰まるので、
「まぁ、別に笑わないからさ。言ってごらん?」
とたしなめた。すると返ってきた言葉は、俺の想像を軽く飛び越していたのだった。
毎日微妙に違うから昨日のだけと、はにかんだ叶の昨夜の夕食は、米を4合、味噌汁が鍋一杯、豆腐を3丁肉豆腐、その肉も牛肉1キロ、半分を肉豆腐へ、半分を焼いて、野菜はキャベツとレタスと半々に、鶏胸肉2枚、パスタ500グラム、………を食した後に寒天のデザートを丼に一杯、食パンを2斤、牛乳一リットルで流し込んだ、と、ご飯中は喉が乾いて仕方がないと言って、水もペットボトルで2本計4リットル飲んだ、いつもこれくらいだが、それでも食欲が収まらない時は、さらにご飯を何合か炊いて卵粥として食べるのだと言う。
笑わないとは言ったけれども、流石に苦笑も出来ずに唖然とするばかりで、俺は、スポーツ選手でも食べきれない食い物が、一体全体、目の前で顔を覆って恥ずかしがる少女のどこに入って、どこに消えたのか、想像をたくましくすることしか出来なかったが、そうしているうちに、今日の朝はねと、朝食までおっしゃる。それもまた米が4合に、やっぱり味噌汁を鍋一杯。そして、知り合いが店を構えているとか何とかでくれる蕎麦を、両手で二束、大鍋で茹でてざる蕎麦に、インスタントラーメンを2人前、水を2リットル。言い忘れてけどご飯は大きなおにぎりとして、中に色々と具材を入れて食うと言って、最後に、デザートとは言い難いが、デザートとしてシリアルを、やっぱり牛乳1リットルかけて食べる。その後パンがあればあるだけ食べる。水も何リットルか飲む。で、大体食事の時間は1時間半から2時間くらいで終わるけれども、お腹が空いていたら30分でもこれだけの量は平らげられるらしい。
「いやいやいやいや、………えっ?」
俺のそんな反応も当然であろう。ところで以上の事を言った本人は、言っちゃった、恥ずかしい、と言ったきり黙って俯いているが、益々見窄らしく、小さく見え、やはり可哀想でならなかった。
ポーン、と鳴って、時計が12時を示した。叶の告白から随分時間が経ったように思っていたら、もうそんな時間である。空腹を訴えかけている腹には悪いが、今ここで食事の話題を振れば恐ろしい結果になるかもしれない、一応自分の昼食は、父上が予め出前を取ってくれたのが、さっき届いたからあるし、母上が夕食もと、下拵えだけして行った料理の数々があるので、それを二人で分けて、一緒に食べる予定ではあったのだが、しかし先の話が本当だとすれば、とても量が足りない。だが、恐ろしい物は逆に見たくなるのが、人間の常である。俺は、叶がご飯を食べている様を見たくてたまらなかった。普段、外食は両親に連れられてのものだったけれども、幸い街を歩けばいくらでも食事処にはありつける。日本食屋に、寿司屋に、洋食屋に、喫茶店に、中華料理屋に、蕎麦屋饂飩屋鰻屋カレー屋、果ては創作料理屋まであるから、彼女をそこに連れて行ってみてはどうか。もちろん一軒と言わずに何軒も訪れて、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげてみてはどうだろうか? 俺はそんなことを思って、心の内で嫌な笑みを浮かべていたのであったが、偶然か必然か、その思いつきは叶の願いにぴったり沿うのであった。
「あはは、………やっぱり引いた?」
と叶がもじもじしながら言う。
「若干だけど、驚いただけだよ」
「ほんとに?」
「ほんとほんと」
「じゃ、じゃあ、もう一つ打ち明けるんだけどね、………あ、本当に引かないでよ」
「大丈夫だって、言ってごらん?」
と言って顔を緩めると、叶は一つ深呼吸してから、もじもじさせている手を見つめながら口を開くのであった。
「えとね、私、………実はそれだけ食べても全然たりなくて、ずっとお腹が空いてるの」
「今も?」
「今も。ほら、―――」
叶が服の裾をめくり上げると、そこにはべっこりと凹んでいる腹が丸見えになる。
「すっかり元通りになっちゃった。君と会うために外に出た時は、まだぼっこりしてたんだけど、………」
「お昼は?」
「え?」
「お昼。お昼ごはん。どうするの?」
「我慢かなぁ。いつもお昼ごはんは給食だから、全然平気だよ!」
この時、図らずも俺の画策と、彼女の願い、というよりは欲望が、同じ方向を向いたことに歓喜したのは言うまでもない。俺はこの後のことをあまり覚えていないが、遠慮する叶に向かって、
「ご飯一緒に食べよう!!」
と無理やり立たせて、取ってあった出前を彼女の目の前に差し出したのは、微かに記憶に残っている。彼女はそれをぺろりと平らげた。口に入れる量、噛むスピード、飲み込む速度、どれもが尋常ではなく、するすると彼女の胃袋の中へと消えていった。母上が下ごしらえして行った料理もまた、子供では食べきれないほどあったが、5分とかからなかった。こちらは食べにくいものばかりであったけれども、叶は水を大量に飲みつつ、喉へと流し込んで行く。それがテレビでよく見る大食い自慢のそれとは違って、コクコクと可愛らしく飲むものだから、俺はうっとりとして彼女の様子を見つめていた。食べ終わってから、俺は彼女の腹部に触れさせてもらった。その腹は、3人前、4人前の量の食事が入ったとは思えないほど平たく、ぐるぐると唸って、今まさに消化中だと思うと、またもや俺の背中はバットで殴られたかのような衝撃に見舞われてしまった。ちょうど、叶の乳房に目を奪われた時と同じような衝撃である。思わず耳を叶のヘソの辺りに押し付けて、たった今食べ物だったものが排泄物になろうとしている音を聞く。ゴロゴロと、血管を通る血のような音だった。
「まだ食べられる?」
「もちろん!」
叶は元気よく答えた。俺は彼女がケチャップで赤くなってしまった口を、手渡されたナプキンで綺麗に拭き終わるのを待って、
「じゃあ、行こうか」
と、財布と上着を取りながら聞いた。
「どこへ?」
「今日はお腹いっぱいになるまで食べさせてあげるよ」
俺の昼食夕食を軽く平らげた彼女は、今更遅いというのに遠慮をするのであった。「いや、私、もうお腹いっぱいで」とか、「お金持ってない」とか、「別にいいって、いいってば」とか、終いには「ごめん、ごめんなさい」と言って泣き出しそうにもなったり、なんとかなだめて離れから飛び出ても、動こうとしなかったり、自分の家に入ろうとする。「だ、大丈夫! 嘘! 嘘だから! 忘れて! もう食べられないから!」など、矛盾に満ちた言葉を放っていたのは覚えている。俺はそれをなんとかなだめて、気持ちが先行してしまって不機嫌になりつつも、最終的には弱々しい彼女の腰を抱きかかえるようにして引っ張って行った。
「ごめんね、ごめんね。ちょっとでいいからね。私よりも君がたくさん食べてね」
と食べることには堪忍したらしい叶が、物悲しそうにしたのは、確か家からまっすぐ歩いて、3つめの交差点を曲がって、広めの県道を西に沿ってしばらく行った所にある小綺麗な中華料理屋だっただろう。前にも述べたが、俺はこの日のことをあまり詳しく憶えていないのである。何故この中華料理屋に訪れたかと言えば、ようやく落ち着いた叶に何が食べたい? と聞くと、渋々、春巻きが食べたいとの答えが返ってきたからであるのだが、この店は昔も今も量が多いとの文句が聞こえてくる名店で、俺はよく、父上が天津飯一つすら苦しんで食べていたのを思い出すのである。とまぁ、そんな店であるのだから、そんな店にありがちな、所謂デカ盛りメニューなるものがあって、例えば丼物、―――麻婆丼だったり、炒飯だったり、それこそ天津飯だったり、そういうのはだいたい揃ってるし、酢豚とか、八宝菜の定食メニューもそれ専用の器すらあったりする。そしてそれを30分以内に食べきったら無料なので、これならお金を気にする彼女も安心してくれるだろうと、少年は考えた訳であったが、いざ入ってみて、奥の席へ通されて、
「この春巻きを10人前と、デカ盛りメニューの麻婆丼一つと、それと僕は、………エビチリ定食をご飯少なめでください!」
と注文すると、
「ぼ、僕? 冗談で言ってる?」
と、まず俺を見、そして叶を見して怪訝な顔をするのであった。
「冗談じゃないよ。ねぇ?」
と叶を見るが、彼女は静かに俯いている。
「ま、そういうことだから、お金は出すんだから、早く! 早く!」
「でもね、これはとっても量が多いんだよ?」
「うん、知ってる。だけど叶ちゃんが全部食べてくれるから、平気だよ」
「え、えぇ、………? この子が? 嘘おっしゃい」
そういう押し問答は10分乃至15分は続いたのであったが、とうとう店側が折れる形で、俺達の前には山になった春巻きと、山になった麻婆丼と、それ比べればすずめの涙程のエビチリが、テーブルの上に現れたのであった。俺も驚いたし、店員も驚いたし、何より他の客の驚きようと言ったら無い。奥の席だったから、人気はあまりないものの、写真を撮る者、頑張れよと冷やかしてくる者、わざわざ席を変わってくる者も居れば、自分たちも負けじとデカ盛りメニューを頼む者も居る。彼らの興味は殆どテーブルの上に置かれた理不尽な量の料理と、それに向かう華奢な少女であったが、妙に俺は良い気になって、ピースして写真に写ったり、冷やかして来た者を煽ったりして、相手をしたものだった。本当に、あの時の俺は、自分が一時の有名人になったかのような心持ちで、サインでも握手でもしてやろうかと思った。いや、そんなことよりも、もっと写真に撮って、もっと騒ぎ立てて、もっと人を集めてくれという気持ちであった。有頂天と言っても良い状態だった。が、ふと叶の方を見てみると矢張り俯いたままでいる。―――あゝ、こんなに騒がしかったら美味しいものも美味しくは無いだろうな、早く食べないと冷えてしまう、それに、自分もお腹が空いて仕方がない、そろそろ追っ払おうかしらん。叶の様子にいくらか冷静になった俺はそう思ったのであった。
「ごめんね、彼女、恥ずかしがり屋だから、ほら、あっち行ってて」
そう言うと、店主のハラハラした視線だけはどうすることも出来なかったが、皆次第に散り散りになった。叶もまた、周りに人が居なくなって安心したのか、顔を上げる。
「騒がしかったね」
「うん」
「まったく、野次馬はいつもこうだよ」
「うん」
「足りなかったら、もう一つ頼むことにしようか」
「あ、あの、………」
「うん?」
「いただきます」
この時の彼女の心境は、後になって聞いたことがある。たった一言、ああいう状況に慣れていなかったせいで、食べて良いのか分からなかった、と。実際には、中華店へ入る前から匂いに釣られて腹が減って死にそうになっていたところに、いざ目の前に好物の春巻きと、こってりとした匂いを漂わせている麻婆丼が現れて、遠慮も恥も何もかも忘れて食らいつきたかったのだそうである。事実、麻婆丼は物凄い勢いで彼女の口の中へと消えていった。
ところで麻婆丼は、後で聞けば10人分の具材を使っているのだと言う。重さで言えば8.7キロ、米は5合6合はつぎ込んで、女性の店員では持ち運べないので、男が抱えなければならない。時たま米の分量を誤って、餡のマーボーが指定分乗り切らない時があって、そういう時は乗り切らなかった餡だけ別の器に盛って出す。かつて挑戦した者はたくさんいるが、無事にただで食べられたのはこれまで1人か2人くらい、それも大柄な男ばかりで、女性はまだだと言う。
そんな麻婆丼が、11歳の、それも痩せ細った体つきの少女の口の中へ消えていくのである。休むこと無く蓮華を動かし、時折春巻きを箸に取っては、殆ど一口で飲み込むが如く胃の中へ流し込み、真剣ながらも幸せの滲み出た顔をしながら、水をグイグイ飲む。見れば、心配で様子を見に来ていた店主は、いつの間にか厨房に引っ込んで呆れ顔をしている。叶はそれにも気が付かずに黙々と口を動かして、喉が微かに動いたかと思ったら、蓮華を丼の中に差し込んで、幸せそうな顔で頬張る。あれよあれよという間にもう半分である。こういうのは後半になればなるほど勢いが落ちるものだのに、叶の食べるスピードは落ちないどころか、ますます早くなっていく。やがて蓮華では一口一口の大きさが物足りないと感じたのか、一緒に付いてきたスプーンで上から米もろとも抉って食べる。叶は普段から綺麗に食べることを心がけていて、大口を開けて食い物を口へ運んだとしても、それが決して醜くな��、逆に、実に美味そうで食欲が掻��立てられる。優雅で、美しい食べ方は、彼女が言うには、体の動かし方が重要なのだと、かつて教えてもらったことがある。気がついた時には、もう普通の麻婆丼と殆ど変わらない分量になっていた。一個もらうつもりだった春巻きは、………もう無かった。
俺は、叶の料理を食べている姿をついに見ることが出来て、ただただ感激だった。先程は恐ろしい勢いで食べたと言っても、量は大食いの者ならば簡単に平らげる程度しか無かったのである。それが今や10人前の巨大な麻婆丼を前にして、淡々と頬張っていき、残るは殆ど一口のみになっている。彼女はここに来てようやくペースが落ちたのだが、その顔つき、その手付き、その姿勢からして、腹が一杯になったのではなくて、あれほどあった麻婆丼がとうとうここまで無くなったので、急に名残惜しくなったのであろう。その証拠に、一口一口、よく噛み締めて食べている。俺は、またもや背中をバットで殴られたかのような衝撃に身を震わせてしまい、その様子をじっくりと穴が空くほどに見つめていたのであったが、汗もかかずに平然と、最後の豆腐に口をつける彼女を見て、とうとう食欲がさっぱり無くなってしまった。代わりに無性に苛立つような、体の内側が燃えるような、そんな堪えきれない欲が体の中心から沸き起こってきて、今までそんなに気にしてなかった、―――実際は気にしないようにしていた胸元の膨らみが、途端に何かを唆しているように思えて、もっともっと叶の食事風景を見ていたくなった。
「ごちそうさまでした」
と、声がしたので見てみると、澄ました顔で水を飲んでいらっしゃる。俺は慌てて、店主がテーブルの上に乗せて行ったタイマーを止めて時間を見てみた。
「16分39秒」
「えっ? 食べ終わった?」
「ほんまに?」
「本当に一人で食べたんだろうか。………」
気がつけば観客たちがぞろぞろと戻ってきていた。彼らの様子は、もうあんまりくだくだしくなるから書かないが、俺はまたしても注目を浴びている彼女を見て、ただならぬ喜びを感じたということは、一言申し上げておく必要がある。少年は輪の中心に居る少女の手を取るに飽き足らず、その体に抱きついて(―――何と柔らかかったことか!)、
「やったね叶ちゃん。やっぱり出来るじゃないか」
と歓声を放ち、
「ほら、ほら、この子はデカ盛りを16分で食べきったんだぞ。男ならそれくらいできなきゃ」
と、まるで我が手柄のように、奮闘中の大学生らしき男性客に言うのであった。俺の感性はまたしても有頂天に上り詰めて、多幸感で身がふわふわと浮いていた。隣で叶がはにかんで居るのを見ては、優越感で酔っ払ってしまいそうだった、いや、酔いに酔って、―――彼女の隣に居るのは僕なんだぞ。少年はそう叫んだつもりであるのだが、実際には心の中で叫んだだけなようである。俺がこの日の記憶をおぼろげにしか覚えていないのは、そんな感情に身も心も流されていたからなのである。………
騒ぎが収まってから、俺は半分近く残っていたエビチリを叶にあげた。もちろんぺろりと平らげた訳なのだが、しかしその後余りにも平然としてデザートの杏仁豆腐を食べているので、ひょっとしたら、………というよりは、やっぱりそうなんだなと思って、
「もしかしてさ、もう一回くらいいける余裕ある?」
「あ、………もちろん」
もちろんの部分は小声で言うのであった。そして小声のままその後に続けて、今体験した感じで言うと、もう一回あのデカ盛りを食べるどころか、さらにもう一回くらいは多分入ると思う。なんて言っても、まだ空腹感が拭えない。実のことを言えば、あれだけ店主が期待させてくるから楽しみだったのだけれども、いざ出てきてみれば、美味しかったものの、いつも食べてる分量より少なかったから、拍子抜けしてしまった、30分という時間制限も、頑張ったらさっきの麻婆丼2つ分でも達成できると思う。いや、たぶん余裕だと思う、出来ることならもう一回挑戦してみたいが、あの騒ぎを起こされた後だとやる気は起きないかなと言う。少年は彼女の食欲が未だに失せないことに、感謝さえしそうであった。なぜかと言って、この日の俺の願望は、彼女の食事姿を眺めること、そして、街にある食事処をはしごして、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること、―――この2つだったのである。しかし、前者は達成したからと言って、それが満足に値するかどうかは別な問題であって、既に願望が「彼女の食事姿を飽きるまで眺めること」となっていた当時の俺には、元々の望みなどどうでもよく、叶がお腹いっぱいになっちゃったなどと言う心配の方が、先に頭に上っていた。が、今の彼女の言葉を聞くに、彼女はまだまだ満足していない。腹で言えば、三分ほどしか胃袋を満たしていない。となれば、第二の願望である「彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること」を達成していない。然れば、僕が叶の食事風景を飽きるまで眺めるためにも、そして叶が満腹を感じるまでに食事を取るためにも、今日はこのまま延々と飯屋という飯屋を巡ってやろうではないか。そして、あのメルヘンチックな子供部屋で、二人で夜景を眺めようではないか。………斯くして三度、俺の願望と叶の欲とは一致してしまったのであった。
結局叶は、春巻きをもう一度10人前注文して幸せそうな顔で味わい、その間に俺は会計を済ましたのであったが、あっぱれと未だに称賛し続けている店主の計らいで杏仁豆腐分だけで済んでしまった。本当にあの体にあの量が入ってるとは信じられんとおっしゃっていたが、全くその通りであるので、店を出てから叶に断ってお腹に手を触れさせてもらったところ、ちょうど横隔膜の下辺りから股上までぽっこりと、あるところでは突き出ているようにして膨らんでいる。ここに8.7キロの麻婆丼と、春巻き20人前が入っているのである。ついでに水何リットルと、申し訳程度の定食が入っている。そう思うと、愛おしくなって手が勝手に動き初めてしまいそうになったけれども、人通りの多い道であるから、少年は軽く触れただけで、再び少女の手を引いて、街中を練り歩き出した。
それから家に帰るまでの出来事は、先の中華料理屋とだいたい似ているので詳しくは書かないが、何を食べたかぐらいは書いておこう。次に向かった店は近くにあったかつれつ屋で、ここで彼女は再びデカ盛りのカツ丼4.3キロを、今度は初めてと言うべき味に舌鼓をうちながらゆっくりと、しかしそれでも半額になる25分を6分24秒下回るペースで平らげ、次はカレーが食べたくなったと言って、1つ2つ角を曲がってよく知らないインドカレー屋に入り、ご飯を5回おかわり、ナンを10枚食べる。おぉ、すごいねぇ、とインド人が片言の日本語で歓声を上げるので、叶はどう反応していいのか分からずに、むず痒そうな顔を浮かべていた。で、次はラーメン屋が目についたので、特盛のチャーシュー麺と特盛の豚骨、そして追加で餃子を頼んで、伸びたらいけない、伸びたらいけないと念仏のように唱えながら、汁まで飲み干す。この時既に、一体何キロの料理が彼女の腹に入っていたのか、考えるだけでも恐ろしいので数えはしないが、店を出た時に少々フラフラとするから心配してみたところ、
「いや、体が重いだけで、お腹はまだ大丈夫」
という答えが返ってくる。事実、その移動ついでにドーナツを10個買うと、うち9個は叶の胃袋へ、うち1個は俺の胃袋へと収まった。そして今度は洋食屋に行きたいとご所望であったから、先の中華料理屋の向かい側にある何とか言う店に入って、ナポリタン、―――のデカ盛りを頼んで無料となる19分17秒で完食す。とまあ、こんな感じで店をはしごした訳であったが、その洋食屋を後にしてようやく、ちょっと苦しくなってきたと言い出したので、シメとして喫茶店のジャンボパフェを食べることにした。彼女にしてみれば、どれだけ苦しくても甘いものだけはいくらでも腹に入れられるのだそうで、その言葉通り、パフェに乗っていたアイスが溶けるまでにバケツのような器は空になっていた。そして、喫茶店を出た時、叶は急に俺の体に凭れかかってきたのであった。
「あ、あ、………苦しい、………これがお腹一杯って感覚なんだね」
と、俺の背中に手を回してすっかり抱きついてくる。うっとりとして、今が幸せの絶頂であるような顔をこちらに向けたり、道の向かい側に向けたりする。人目もはばからず、今にもキスしそうで、その実ゴロンと寝転がってしまうのではないかと思われる身のこなし。心ここにあらずと言ったような様子。………彼女は今言った量の料理を食べて初めて、満腹感を感じられたのであった。―――あゝ、とうとう僕の願望と叶ちゃんとの欲望が、叶い、そして満たされたしまったのだ。見よ見よこの満足そうな顔を。ここまで幸せそうな顔を浮かべている者を皆は知っているか。―――少年も嬉しさに涙さえ出てくるのを感じながら、抱きついてくる少女のお腹に手を触れさせた。妊娠どころか人が一人入っているかのようにパンパンに張って、元の病的なまでに窪んでいた腹はもうどこにもなかった。胸元だけではなく、腹部にある布地もはちきれそうになっていた。思えばここに全てが詰まっているのである。今日食べた何十キロという食べ物が、………そう考えれば本来の彼女の体重の半分近くが、この腹に収まって、今まさに消化されているのである。少年と少女はついに唇を重ねるや、そっとお腹に耳をつけてその音を聞いてみると、じゅるじゅると時々水っぽい音を立てながら、しかしグウウウ、………! と言った音が、この往来の激しい道沿いにおいても聞こえてきて、この可愛らしい少女からこんな生々しい、胎児が聞くような音を立てているとは! 途端に、股間の辺りから妙な、濁流を決壊寸前の堤防で堰き止めているかのような、耐え難い感覚がして、少年は咄嗟に彼女から身を引いた。今度の今度は背中をバットで殴られたような衝撃ではなく、内側からぷくぷくと太って破裂してしまいそうな、死を感じるほどのねっとりとした何かだった。そしてそれは何故か叶の体、―――特に異様に膨らんだ胸元と腹を見るだけでも沸き起こってくるのであった。少年は恐怖で怯えきってしまった。この得体の知れない感覚が怖くて仕方なかった。目の前でふらふらとしている少女から逃げたくもなった。が、無情なことに、その少女はうっとりと近づいてきて、少年の体にすがりつくので、彼は逃げようにも逃げられず、為されるがままに、その痩せきってはいるけれども上半身の異様に膨れた体を抱いてやって、少女の希望ゆえにお腹を両手で支えながら帰路につくのであった。
「お母さんに何言われるか分からないから、楽になるまで遊んで」
離れに戻ってから、叶はそう言って俺の体に寄りかかってきた。道沿いでしてきた時はまだ遠慮があったらしく、俺はすっかり重くなった彼女の体を支えきれずにベッドに倒れてしまい、じっと見つめる格好になったのであるが、そのうちに堪えきれなくなって、どちらからともなく、
「あははは」
「あははは」
と笑い出した。
「ねぇねぇ」
「うん?」
「さっきキスしてきたでしょ」
「………うん」
俺はこっ恥ずかしくなって、素っ気なく答えた。
「もう一度しない?」
「………うん」
今度はしっかりと叶の顔を見つめながら答えた。
これで俺たちは二度目の接吻をした訳であるが、俺の手はその後、自然に彼女の胸に行った。この時、叶の方がベッドに大きく寝そべっていたので、俺の方が彼女より頭一つ下がった位置にあり、目の前で上下する乳房が気になったのかもしれない。俺の手が触れた時、彼女はピクリと体を震わせただけで、その熱っぽい顔はじっとこちらを向けていた。嫌がっている様子が見えないとなれば、少年は図に乗って、両手を突き出して乳房に触れるのであったが、それでも少女は何も言わない。思えば、少年が恋する少女の胸に手をかけた初めての時であった。やわらかく、あたたかく、頭ぐらい大きく、手を突っ込めばいくらでもズブズブと沈み込んでいき、寄せれば盛り上がり、揉めば指が飲み込まれ、掬い上げれば重く、少年はいつまででも触っていられそうな感じがした。と、その時気がついたことに、着ている物の感触として、女性にはあって然るべき重要な衣服の感覚が無いのである。
「ぶ、ぶ、ぶ、ぶらは、………?」
と少年は何度もどもりながら聞いた。
「高くって買えないの。………それに、おっぱいが大きすぎて店に行っても売ってないの。………」
と少女は儚げな表情を、赤らめた顔に浮かべる。
それきり、言葉は無かった。少年も少女も、大人にしか許されざる行為に、罪悪感と背徳感を感じて何も言い出せないのである。少年の方は、父上の言いつけに背くばかりか、この部屋に連れ込んで淫らな行為に及んでいるがため、少女の方は、相手が自分の手に届かない物持ちの息子であることから、果たしてこんなことをして良いのかと迷っているところに、突然の出来事舞い込んできたため。しかし両者とも、気が高揚して、場の雰囲気もそういうものでないから、止めるに止められない。そして、どうしてその行動を取ったのか分からないが、少年は少女に跨って下半身を曝け出し、少女もまた裾を捲って肩まで曝け出した。玉のような肌をしながらも、はちきれんばかりになったお腹に、少年はまず驚いた。驚いてグルグルと唸るそれを撫で擦り、次に仰向けになっているのにしっかりと上を向く、丸い乳房に目を奪われた。生で触った彼女の乳房は、服を通して触るよりも、何十倍も心地が良かった。少年は、少女の腹を押しつぶさないように、腰を浮かしながら、曝け出した物を乳房と乳房が作る谷間の間に据えた。と、同時に少女が頷いた。右手で左の乳房を取り、左手で右の乳房を取り、間に己の物を入れて、すっぽりと挟み込み、少年は腰を前後に振り始めた。―――少年が射精を憶えた初めての時であった。
叶の腹がほぼ元通りに収まったのは、日も暮れかかった頃であったろうか、彼女を無事家まで送って行き、すっかり寂しくなった部屋で、俺はその日を終えたのであるが、それからというもの、お話をするという日課は無くなって、代わりに、休みの日になると叶を引き連れて、街にある食事処を次々に訪れては大量に注文し、訪れてはテーブルを一杯にし、訪れては客を呼び寄せる。その度に彼女は幸せそうな顔を浮かべて料理を平らげ、満足そうな顔を浮かべて店を後にし、日の最後は必ずその体を俺に凭れさせる。彼女にとって嬉しかったのは、そうやっていくら食っても俺の懐が傷まないことで、というのは、だいたいどこの店にもデカ盛りを制限時間内に食べられれば無料になるとか、半額になるとか、そんなキャンペーンをやっているのだけれども、叶はその半分の時間で完食してしまうのである。「頑張ったら、別に2倍にしても時間内に食べられるよ」と言って、見事に成し遂げたこともあった。その店には以降出入り禁止になってしまったけれども、痛いのはそれくらいで、俺は俺の願望を、叶は叶の欲望を満たす日々を送ったのであった。
だが、叶を初めて連れて行ってから一ヶ月ほど経った時の事、父上に呼ばれて書斎へと向かうと、いつもは朗らかな父上が、パソコンの前で真剣な表情で睨んで来ていらっしゃった。俺は咄嗟に叶との行動が知れたのだなと感づいて、心臓をドキドキと打たせていると、
「まぁ、別に怒りはしないから、隣に来てくれ」
とおっしゃるので、すぐ傍にあった椅子に腰掛けて、父上が真剣に見ていたであろうパソコンの画面を見てみた。そこには家中に配置されている監視カメラの映像が映し出されていたのであったが、その映像をよく見てみると、若い少年と少女が手を繋いで庭を渡る様子と、端に俺が叶を連れ込んだ日の日付と時間が刻銘に刻まれているのである。俺は頭が真白になって、どういい訳をしたらいいのか、どうやれば許して頂けるのか、―――そういう言葉ばかりが浮かんで結局何も考えられなかったが、兎に角、叶と会っていたことが父上にバレた、それだけははっきりと分かった。
「この映像に思い当たる節はないか?」
無いと言っても、そこに写っている少年の顔は俺であるし、後ろ姿も俺であるし、背丈も俺であるし、況や叶をや。言い訳をしたところで、事実は事実である上に、父上に向かってこれ以上見苦しい姿を見せたくなかったし、嘘を言うなんて事は俺には出来ないので、正直に告白することにした。もちろん、彼女に一杯物を食べさせてたなんて言うべきではないから、ただ一言会っていたとだけ伝えることにした。
「ふむ、正直でよいよい。そんなとこだろう。いや、それにしても、いきなり自分の部屋に連れ込むとは」
と、一転して朗らかになったので、急に恥ずかしくなってきて、キュッと縮こまったのであった。
ところで俺がこの監視カメラを甘く見ていたのには、少しばかり理由がある。1つには、庭は木が生い茂っていて見通しが悪いこと、そしてもう1つには、子供部屋として使っている離れには設置していないこと、だから俺はあの日の朝、部屋にさえ連れ込んだらこちらのものと思っていたのであったが、それ以上の理由として、父上がその防犯カメラの映像をあまりチェックし給はないことが挙げられる。父上は抑止力としてカメラを設置していらっしゃるだけで、その映像を見ることは月に一回あるかないか、それもたまに半年間もすっぽ抜かすこともあれば、チェックをするのも適当に何日かを選んで、早送りをして見るだけというずさんさがあった。俺はしばしばその様子を眺める機会があったのだが、いまいち鮮明でない画面であるがゆえに、もはや人が居るかどうかが辛うじて分かる程度であった。だから、俺はあの時、叶を部屋に連れ込んだとしても、見つかるはずは無いと高をくくっていたのである。
で、子供が一人で家の中で何をしているのか気になった父上が、ひょんなことから防犯カメラの映像を、ぼんやり眺めていると、何者かと共に離れにまで入っていく事を確認し、それが何とも見窄らしい格好をした少女であるから、2、3回繰り返して見ているうちに、隣家の貧家の娘であることに気がついたのであろう。
俺はそれから、また真剣な顔つきになった父上に、た���まりと諭されてしまった。この住宅街は、その大半が一般庶民の暮らしている家で埋められているのであるが、とある一画にだけは物騒な人(に売られる)が住んでいる。不幸なことにこの家を建てる時に、上手い土地が無かったために、ある一つの家を挟んで、そこと向かい合わせになってしまった。それならば、せめて家の裏にして、木で生け垣を作って完璧に仲を隔ててしまおうと思って、お前の部屋からも分かる通り、風景は見えるようにだけしたのである。もちろん、それなら別に他の所に住めば良いではないかと思うかもしれないが、しかしこの地は俺が子供時代に何年か過ごしたことがある土地であって、そして、お前のお母さんの生まれ育った土地である。つまりは夫婦の思い出の地であって、(言葉を濁しながら、)つまりは俺もお前と同じ穴の狢であるから、近所に住む女の子を一人や二人呼んだところで何も言いはしない。が、裏にある地区だけはダメだ。別にそういう地区ではないが、何しろ物騒な噂ばかり聞く。で、彼女の家はそんな地区と我々とのちょうど境目に建っていて、一番可哀想な境遇を経ているのであるが、向こうから色々と入れ知恵されていると人はよく言う。もし問題が起これば面倒事になるかもしれないし、お前に怪我でもあったら良くない。実際、昔お前のお母さんの友人が、あの地区にいる人といざこざを起こした時に、上辺だけは丸く済んだけれども、その後に復讐として連れ去られそうになったことがあった。彼らは放っておくとどこまで非情なことをするのか分からない。だからあの言いつけはお前を心配してのことだったのだ。そもそも、俺はお前にはもっとふさわしい女性とお付き合いしてほしい。ほら、一人二人くらい学校で仲良くなった子は居るだろう。いたらぜひ言ってくれと、最終的には学校生活の話をするのであったが、父上は諭している途中ずっと真面目であった。俺はそれをふんふんと頷きながら、その実父上がそういうことを話てくれることが嬉しくて、内容はあまり耳に入ってなかった。ただ叶が可哀想なんだなと思うくらいで、始まった父上の詰りに、すっかり考えを逸らされてしまったのであったのだが、
「しかし、可愛い子だな。あんな家に住ませておくのがもったいない。転校して会えなくなる前に、分かれの挨拶くらいは許してやるから、やっておけよ」
と、突然父上が衝撃的な事を言ってのけるので、
「え? 転校?」
と聞き返してしまった。全く、転校するなどとは俺には初耳で、椅子の上でぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
「もう少ししたら、気晴らしに別荘の方で何年か過ごすからな、―――あゝ、そうそう本当に何年間かだぞ、一週間などではなくて。だからそのつもりでな」
俺はぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
それからは急に頭がぼんやりとしてしまって、引っ越しまでどう過ごしたのか憶えて居ない。ただ、最後に叶に会ったことだけは憶えていて、彼女は泣いていたように思う。ようやく自分が満足する量の食事を隔週ではあるけれども、取っている彼女の体つきは、微かに肉付きがよくなっているのだが矢張りガリガリに痩せ細っていた。逆に、胸元だけは一層膨らみ始めていて、その大きさはバレーボールよりも大きかった。俺は木陰に入って、最後にもう一度触らせてもらった。もうこれが最後だと思うと、お腹にも耳を当てた。朝食後直ぐに出てきたというその腹からは、矢張りゴロゴロと中で何かが蠢く音が聞こえてきた。そして泣いて泣いて仕方がない彼女と最後のキスをして、また会う約束を交わして、蕾を付け始めた桜の花を、雲の下にてあわれに見ながら袂を分かった。
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elle-p · 2 years
Text
P3 Club Book Hero short story scan and transcription.
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キャラクターズショートストーリー
無口な彼の災難
クールで無口。
鉄面皮で感情に欠ける。
何を考えているかわからない。
---物心ついて以来ずっと、他人からそういう 評価を受け続けてきたような気がする。月光館学園に転校してきて半年が経つが、その人物評は相変わらずのことで、自分でも当たっていると思う。外面的には、だが。
あくまで自己評価ではあるけれども、決して自分は感情がないわけでも、冷血なわけでもない。教室で順平と馬鹿話---主に女性のタイプについての話題---をしているときは楽しい。シャドウとの戦闘中に仲間が傷つけられれば、当然のように怒りを覚える。抜き打ちの小テストの悲惨な結果を美鶴に知られ、しょうがないなという顔で見つめられれば少し悲しくなるし、友近と行く鍋島らあめんの美味さには、この上ない幸せすら感じる。そう。きっちり、人並みに喜怒哀楽は感じているのだ。ただ、それがとにかく表に
出にくい、らしい。下を向くと顔半分を完全に覆ってしまう、この髪型のせいだろうか?それとも10年前に両親を亡くしたことが、自分でも気づかないコミュニケーション不全でも引き起こしているのだろうか?
あえて、自分で自己批判を行なうとしたら、それは物事に対するやや受身の姿勢、というものがあるかもしれない。他人に何か判断を任された際、自分の脳裏に浮かぶ3つの選択肢。
はい。
いいえ。
どちらでもない。
この3択に、自分はついつい一番下、自分の決断を放棄するものを選んでしまいがちなのだ。こればかりは、両親を早くに亡くした自分が、その成長過程で無自覚に獲得した処世術なのかもしれない。無論、そういう逃げが許されない局面では、しっかり是か非かを判断する能力はある。ただ、それほど重大でない局面、例えば、ゆかりに放課後どうするかを問われたとき、真田に夏の水着が似合ってたかどうかを訊かれたとき、風花に休日の過ごしかたを尋ねられたときなどは、肯定否定どっちとも取れる返事をしてきた。つい一昨日、荒垣手作りんぶんと音がしそうな勢いで首を縦に振って賞賛したが、これは純粋にカレーが否定のしようもなく美味だったからである。別に荒垣の目つきが「不味いなんて言いやがったら殺す」的なものであったことは、関係がない。いや、決して。
ともあれ、大半のシチュエーションは、この玉虫色のリアクションで問題なくやり過ごすことができたということだ。とくに不便を感じることもない。親しい者たちは、既にそんな自分のリアクションに慣れてくれて、「じゃあ一緒に遊ぼうか?」と2択の返事がしやすいよう水を向けてくれたり、「そうか、ならいいんだ」と勝手に納得してくれたりする。
だから、それでいいんだと思っていた。
「······でありますか?」
夜、わざわざ自室を訪ねてきたアイギスの質問、その肝心な部分を聞き逃したのは、そんな油断があったんだろう。いま思い返せば、もう1度言ってくれと素直に頼めば良かったのかもしれない。だが、タルタロス帰りで時間はとっくに深夜1時を回り、翌日指される予定の英語の予習はどうしようという思いで頭は一杯で、ついでに疲労からくる眠気もあり、ついついいつもの言葉が口をついた。
「······××××××」
いや、正確には口をついたと思う、と言うべきだろう。正直、何と言ったのかは覚えていないのだ。ただ記憶に残ったのは、その言葉を聞いたときの、何ともいえないアイギスの表情。
「······!?」
これは、困惑?落胆?それとも悲しみ?自分は何か間違ったことを言ったのか?
しかし問い直そうと思ったそのとき、アイギスはふっと目線を落とし、そして言った。
「······了解で、あります」
どう聞いても、快諾とは言いがたい「了解」という言葉を残し、アイギスはばたり、とドアを閉めた。普段からロ���テンションの声が、さらに一段低いトーンになっていたような気がする。それでもまだ、焦りは感じなかった。もし何か問題があっても、明日確認すればいいことだ。いままでは、そういうやりかたでも大丈夫だった。それでいいんだ、と。そして、気持ちを切り替えて、いつものように就寝しした。
だが---それではよくなかったのだ。
「ちょっと······顔貸しなさいよ」
3限が終わった直後の休み時間、順平といつもの馬鹿話をしているときに、そう話しかけてきたのはゆかりだった。いや、話しかける、などという平穏な様子ではない。机に全体重をかけるように片手を突き、こちらに乗り出すように覆いかぶさるその姿勢と表情からは、尋常じゃない緊張感が伝わってきた。要するに、ゆかりは思いっきり怒っている様子だった。
「なんだよ、ゆかりッチ~。ずいぶん、ご機嫌斜めじゃ······」
と言いかけた順平は、すっと自分へと移動した、ゆかりの目つきを見て沈黙する。順平の顔にどっと脂汗が浮かぶ。これは、キミ余計な口挟んだらブチ殺すよ、という目つきだ。バックに「ぎろり」という描き文字が見えた気がした。
そして、その視線が、ゆっくりとこちらに戻ってくる。何度も言うが、表向きクールに見えようと冷静沈着に見えようと、自分は人並みに感情もあるし動揺もする。きっと周囲の誰も理解してくれないだ
ろうが、人生最大に近いくらいの恐怖を、いま自分は感じていた。不思議と、この感覚には覚えがある。これは、10年前?ムーンライトブリッジ?そういう単語が脳裏に浮かび、理不尽に自分に迫り寄る脅威に、思い出してはいけない何かを思い出しそうになったとき、ゆかりの形いい唇が、次の言葉を紡いだ。
「キミさぁ、アイギスと何があったのっ?」 「???」
いったい何のことだ?
いや、もちろん心当たりはあった。 昨夜のアイギスとのやり取り、それが何か問題を起こしかけている。だが、それでどうしてゆかりがっている。だが、それでどうしてゆかりが怒っている?そもそもアイギス本人は?そこで初めて、今日は朝からアイギスを見ていないことに気がついた。まったく、薄情だと言われても仕方ない体たらくだが、そう言えば1限の授業から、アイギスはいなかったような気が。だが、そういった有象無象の思考は、ゆかりの続く言葉で断ち切られた。
「返答によってはによっては······」
即答できなかったせいか、ゆかりの怒りゲージは3本分ほど満タンになっている様子である。そしてそれは、言葉となって噴出した。
「キミのその鬱陶しい前髪!全部剃り上げて額に肉って書いてやるからねっ!!」
繰り返しになるが、表向き平然として見えようと泰然自若として見えようと、自分には人並みに感情があるし、命に代えても避けたい事態というものは存在する。いまが、まさにそう。是非もなく、昨夜起こったすべてをゆがりに洗いざらい白状した。額に浮かぶ脂汗に、周囲の誰かは気づいてくれただろうか······?
「······な~るほどね」
腕を組んで仁王立ちになった姿勢でそう言ったゆかりは、そのままはぁ~と大きなため息をついた。昨夜の出来事を語った直後のリアクションである。ぼんやりしててアイギスの質問を聞きそびれたこと、それなのに「どうでもいい」といった内容の答えを返したこと、それには全く悪気はなくて単なる条件反射だったこと、さらには記憶にある10年前から現在までの、自分自身の人格形成に至ある流れの一端まで、頭に浮かんだ全てを語り尽くした。正直、こんなに話したのは久しぶりな気がする。およそ、1ヵ月間で発する言葉の量 (戦闘時のペルソナ召喚コール含む) を、軽く凌駕するのではないだろうか。
「お前······こんなに話せたんだな······」
無遠慮に、横で一部始終を聞いていた順平が、正直にもさりげなく失礼なことを言う。しつこいようだが、表向き無口に見えようと (中略) 人並みに喋ることは可能なのだ。
恐る恐る、ゆかりの表情を窺うと、その表情からは幸い怒りは消えていた。替わりに浮かんでいたのは、呆れ、というか哀れみ?そして、その表情のまま、ゆかりは糾弾を始める。
「······鈍感」
ぐさつ。
「······常識なし」
ぐさぐさつ。
「······女心がわからない状況に流されるだけの優柔不断の浅薄で気が利かなくて言っていいことと悪いことの分別もつかない鬼太郎ヘア!」
ぐさぐさぐさぐさぐさぐさぐさっ!!
いいかげん聞き飽きただろうが、表向き (中略) 打たれ強 (中略) 傷つくのだ。
「やめろよ、ゆかりッチ!こいつだって好きでこんな髪型してるワケじゃ!」
いや、髪形は好きでやっているのだが。と、そんな順平のフォローにもならない馬鹿コメントを流しつつ、ゆかりが重々しく語り出した。
「いい?今から、あなたがアイギスにどれだけ酷いコト言ったのか、教えてあげる······」
要点はこうだった。2学期になり、クラスメイトとなったアイギスは、自分がそばにいると誓った相手の食生活に不安を抱き、ついに昨日、ゆかりに相談を持ちかけてきたらしいのだ。
「······あの方は、校内ではいつも購買のパンしか摂 取していないようであります。加えて、下校時にファーストフードやラーメンの繰り返し。これは栄養学的に見て、健康を害する危険性が高いと思われるであります」
「ん~?まぁ、好きで食べてるんだし、それでいいんじゃないの?」
「ダメであります!健全な精神は健全な肉体に宿るであります!日本国民は健康で幸せ送る権利を有するでありますっ!」
どうにも、すごい剣幕だったようだ。
「あ~、はいはい、わかったわかった。ちょっと落ち着きなさいよ、アイギス。······よし、 それじゃこういうの、どう?」
そして、ゆかりが提案したのが。
「お弁当······で、ありますか?」
「うん、そう。私もたまに作ってるんだ。栄養管理もしやすいし、上手くやれば経済的にも安上がりだし。ま、朝練があるときなんかは、サボっちゃうけどね」
「お弁当······なるほど、俗に言うCレーションでありますね?」
「いや、あんま俗に言わないと思うけど」
「そうでありますか?それより······お弁当、でありますか······確かに、それは状況に最適の作戦だと評価できるであります!」
「お、乗り気じゃんアイギス。 よぉし、じゃあ私も協力してあげるっ!」
······とまあ、そういう会話の流れを経て、ゆかりが持てる限りの料理技術を伝授し、最終的にアイギスが希望のメニューを確認しに行ったのが、昨夜のこと。つまり。
「せっかく、キミの健康を心配して、愛情料理を作ってあげたいってアイギスの真心に、どうでもいいって言っちゃったのよ!キミは!」
「ひ、ひでえ······」
ゆかりの糾弾の言葉に、普段はお気楽が身上の順平すら同意する。確かに······そう言われても仕方がない。自分でも酷いことを言ってしまったと、 今では思う。たとえ聞き逃しと誤解が原因であったとしても、である。
そのとき、ふと、視線に気づいた。全周囲から刺さるように注がれる、冷たい視線だ。顔を上げると、遠巻きな位置から耳の感度を集音マイクか盗聴器なみに上げていたクラスメイトたちが、じと一っとこちらを見ながらボソボソと呟きあっていた。
「······そんな人だったんだ······」
「アイギスさん、 可哀想」
「くそう、オレのアイギスちゃんを!」
「やっぱ冷たいヤツ······」
それぞれが勝手なことを、だが、いまの自分には反論の余地がないことを、彼らは口々に言い合っている。つくづくクドイようだが (中略) 平気な (中略) 泣き (中略) だ。無意識に、下唇を強く噛む。心に覚えるのは、糾弾への怒りではなく、アイギスへの謝罪の念。だから、黙って周囲からの攻撃を受け止める。
「なに?どーしたの?」
「いや、あいつがさぁ、アイギスちゃんに······」
ついに、事情を知らない生徒たちも、無責任かつ周囲をはばからない糾弾劇に加わり始める。
「えー!マジ?」
「なになに、何事?」
「だから、酷いんだって」
「それは可哀想でありますね」
ざわっ。
聞き覚えのある涼やかな声と、それに続くざわめきをきっかけに、そこで周囲の雑音がピタリと止まった。どうしたのかと視線を上げ、正直、心臓ない、安堵の気持ちが心に広がる。もちろん、どちらの感情も顔には出ないが。
「貴方は私の大切な人でありますが、それでも誰かを傷つける言行は許諾しかねるものであります。ゆえに、可能な限り速やかに、目標となる方への謝罪を要求するであります」
無論、ためらうことなく目の前の少女、アイギスに向かい、深々と頭を下げて謝罪の言葉を口にしたのは言うまでもない。謝られた当のアイギスは、きょとんと小首をかしげていたが。
「わたしが、傷ついた、でありますか?」
その後、4限の授業を経ての昼休み、興味津々のクラスメイトたちを置いて、ゆっくり話ができる場所---屋上へとやってきた。目の前にいるのは、もちろん当事者のアイギス。そして横では事情を知るゆかり、そしてあまり関係ないが一応友人の端くれである順平も神妙な顔つきで、こちらの会話に聞き入っている。とりあえずの事態の経過をアイギスに説明し、昨夜の不用意な言動で傷つけたのではと恐る恐る確認したところ、返ってきた返事は。
「まったくもって、杞憂の心配であります。忌憚無く言わせていただければ、この上なく無駄な配慮であります。ご苦労様でした」
ずどーん。
はっきり言って、先ほどのクラスメイトたちからの糾弾の言葉より、このアイギスのセリフが100倍心に突き刺さったかもしれない。
「で、でもさ!」
先ほどキツイ糾弾の言葉を突きつけた手前か、ゆかりが慌てながらアイギスに訊く。
「じゃあ何で、今日はアイギスこんなに遅くなったの?朝から姿も見えなかったし」
「もちろん、弁当を作っていたであります」
「うっそ!寮のキッチンは見たよ?」
「ですが、 ナンでもいいと要請されましたので、寮の設備と資材では限界がありました」
「······何でもいいって言われた、んだよね?」
「ナンでもいいと、要請されました。やはり本格的なものは、タヌール釜と呼ばれる専用のオーブンで焼くべきでありますから」
「へ?あ······あのさっ······いまスゴイ、会話がすれ違ってる気がするんだけどっ?」
「······という訳で」
そう言いつつ、アイギスは背後から大きなバスケットを持ち出し、そのフタを開け放った。
「ご要望の、ナンと本格インドカレーをお持ちしたであります!」
その顔には、してやったり、といった満足げな笑顔が浮かんでいた。
普通、ナンが食べたかったら「ナンでもいい」じゃなくて「ナンがいい」って言うよな、とか、色々と言いたいことはあったが、とりあえず焼き立てのナンは、初めて食べる美味しさだった。よく晴れた秋空のもと、開放的な屋上でのランチという状況も、いいスパイスとなっている。多めに作ったということで、順平やゆかりも、すっかり笑顔でナンとカレーを交互にパクついている。ちなみに本格力レーは、荒垣先輩の一昨日の作り置きを譲ってもらったのだとか。
ふと、横を見ると、心配そうな顔でアイギスが覗き込んでいた。そして目が合うと、おずおずといった感じで、こう訊いてきた。
「お味は、どうでありますか?」
正直な気持ちに、ほんのちょっぴりの反省を軽くブレンドして、迷わず彼女に言ってやる。
「すっごく、美味しい」
そんな僕の顔を見て、順平とゆかりが驚いた顔をする。まったく失敬な。僕にだって人並みに感情がある。嬉しいことがあったら人並みに笑うことだって、もちろんあるのだから。
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ats0101 · 5 years
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ネスターゲームズ(nestorgames)について その3
この記事は ボドゲ紹介 Advent Calendar 2019 の20日目です。2016年から参加させて頂いて今回で4回目、毎回「他と被らず自分だから紹介できる(したい)ゲームってなんだろなー」と考えるんですが、今年は昨年と同じくnestorgamesについて書くことにしました。
最初にnestorgamesってそもそも何?アブストラクトゲームって?という方は以前の記事(その1、その2)を見てもらえたら。一言でいうとアブストラクトゲームを中心にリリースしているスペインのパブリッシャーです。
このnestorgames、ゲームをあまり絶版にしない割にリリースペースが結構早いのが特徴で、10周年を迎えた2019年時点では現行品だけで180種類以上あります。そしてなんと言っても代名詞とも言うべき統一されたペンケース型のシルエットは、プレイ欲だけでなくコレクション欲もくすぐります(この形ではなかったり2個で1つだったりするゲームも一部ありますけどね)。積み上げるとこんな感じ。
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これでも現行品の半分くらいで、限られたサイズでここまでバリエーション豊かなゲームを出せるnestorgames恐るべし。
刺さる人には刺さるこの統一感。1つ難点があって、見た目は似ててもルールが全然違うというゲームも多く、初見の人には「どれが自分の好みに合いそうかさっぱり分からん!」となりがちです。
なので、前回同様オムニバス形式でオススメを色々紹介していきたいと思います。そして今回はお手軽入門ゲームを多めにしてみました。なんといっても今年は日本のショップでnestorgamesが取り扱われ始めたので、初めて手に取る人も少しずつ増えるかなと思って。
2019年12月時点では、バネストさん(名古屋)、サニーバードさん(長崎)、ヒカリゲームズ堺さん(堺)、アグレットさん(福岡)が取り扱われてますね。この記事で紹介しているゲームの在庫はちょっとないかもしれませんが、取り寄せを受け付けてくれるところもあるようです。英語にあまり抵抗がなければ公式サイトで直接注文する手もあります。
前置きが長くなりましたが、紹介していきましょう。
フューズ (Fuse)
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その2で紹介した「ここのつ(9tka)」に似た外周からボード内側へコマを移動させる(押し込む)ゲームで、自分の色でより大きいグループ(縦横のコマのつながり)を作ると勝ちというシンプルなもの。
コマを内側へ直進させるときに他のコマを押せるので、その押しくらまんじゅうを見越した手を打っていかないといけないようになっています。
でも盤面が狭いおかげで先を見通しやすく、実は1プレイあたり5~15分程度。前菜的にプレイするも良し、何度も繰り返しプレイするも良し、です。
ライン・オア・カラー (Line or Colour)
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見た目もプレイ感もカジュアルで、アブストラクトゲームの経験が少ない人にもオススメなゲーム。
最初に5×5か7×7のどちらのボードにするかを選んだ後は交互に自分のリングを置いていきます。ここからは7×7の場合の説明ですが、自分のリングが縦横斜めのいずれかで5個並べるか、同じ色を7箇所中5箇所押さえれば勝ち。勝利条件が2つあるわけです。
この2つの勝利条件に対してボードの色の配置が絶妙で、ライン揃えに注力するとカラーが揃えにくく、カラー揃えに注力するとラインが揃えにくいという配置になっています。その分かりやすいジレンマと、相手の勝利条件達成を防ぎつつ一挙両得できる場所はないかを考える適度な悩ましさがポイントですね。
これでもちょっと難しいなーという人は5×5の方でプレイしましょう。勝利条件が5から4に減ったイージーモードです。
逆に、慣れてきたら付属のディスクを使ってボードの色の配置を変えることができます。各マスの価値が大きく不均等になるので、より価値の高いマスの見極めが必要になってきます。
そんな感じで、サッと出して色々な人に楽しんでもらえそうなゲームです。
タイゴ (Taigo)
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自分と相手の色が対になった、たった1種類のコマを互いに置き合うへクス型五目並べ。これに「穴ができたら即座にコーンを置いて、それも一目分としてカウントする」(つまり1手番でいきなり二目増えることがある) というルールがスパイス。
これもルールは単純明快ながら、常に相手と隣り合わせの配置で「ここは穴になる、置きたくない… あ、でも置かないと四目作られて次に負け確定だ、、、」と中盤から一気に悩ましくなります。たったこれだけのコマとルールなのに面白さも十分あることに感心します。
アップタウン (Uptown)
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さてさて今度は立体モノに行きましょう。
元々nestorgamesの立体系名作ゲームといえばPent-Upがあります。
自分もPent-Upは大好きで、見た目良しルール良しの名作と思っていますが、自分がどう置きたいかより相手にどう置かせるかが肝という点がイマイチしっくりこないという人もいるかと思います。
その点このアップタウンは「上から見て、縦に5マス中3マス以上占めてる列は自分の列、それを7列中4列以上占めたプレイヤーの勝ち」という、ルール的にも何をすれば勝ちに近づくのか分かりやすいです。また、立体モノとはいえPent-Upのように複雑に積み上がっていくものでもないため、その点でも入門者向け。
これもスッと出してパッとプレイできる手軽さでありながら中々面白いです。
ちなみに見ての通りこのゲームはペンケース型ではなく巾着型になっています。ブロック型のコマが含まれるゲームや、比較的大きめなコンポーネントを含むDeluxe版にはこのタイプが多いですね。
スクー (SQU)
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ここからちょっと難易度を上げていきましょう。つい最近リリースされたパターンビルディング系ゲーム、スクーです。
ぱっと見は「え?見た感じシンプルそうだし初心者向きでは?」と思いますよね。だいぶシビアですよコレ。
確かにルールはごくシンプル。先手がコマを1個置いた後は、どちらかが投了するまで互いにコマを2個ずつ置いていくだけ。より大きな「四隅にコマがある正方形」を作った方が勝ち(分かりやすくピラミッドで目印を付ける) 。写真で言うと5×5対4×4で赤の勝ち。
「なーんだそれだけ?」と思わせておきながら実際やってみると分かるんですが、1手番で2個置ける&たった4個でパターン完成なので、単純な見落としのケースを除くと、序盤からずっと1ミス=ほぼ挽回不可能な攻防が続きます。
手抜きは無しとして何手まで持ちこたえられますかね?キリキリしたプレイ感が好きな方はチャレンジしてみてください。
リミット (Limit)
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相手を手詰まりにさせたら勝ちの配置&移動ゲーム。
ゲームが配置フェーズと移動フェーズに分かれており、前半でタイルとボールを配置してボードを形作り、後半にボールの移動とタイルの除去で相手を追い詰めていくという流れです。
ボールが取り除かれる条件がちょっと囲碁に似ていて、呼吸点(隣接する空きタイル)がなくなった同色ボールの集団が一気に取り除かれるというものです。ただし勝敗はボールの数ではなくあくまで手詰まりにならないこと。数の多少よりも退路の確保の方が重要だったりします。
これに加えて、空きタイル上を縦横無尽にボールが移動できたり、タイルの除去によって刻々と盤面が狭まっていくなど、見た目以上にダイナミックな展開が楽しめます。
自分の思い通りの手を打つには何回かプレイが必要かもしれませんが、1プレイ20~30分程度なので案外気軽に遊べます。
なお写真は通常版ではなくDeluxe版になります。値は張りますが、ビリヤードと同じ材質でツルッツルのボールは触るだけで気分がアガる逸品です。といっても、通常版も見た目が若干チープではあるものの内容数は一緒ですし「ゲームが楽しめればOK!」ということならそちらで全然楽しめます。
トライアド (Triad)
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ポップな顔して底意地の悪さをのぞかせる3人専用ゲーム。
nestorgamesには3人用ゲームとしてレッド(Red)、ブルー(Blue)、グリーン(Green)という色シリーズがあり、これらは初めての人にもオススメなんですが、このトライアドをその層に出したらほぼ間違いなく「わけわからん」と言われてしまうと思うので、あくまでアブストラクト系に慣れた3人でやってみてもらいたいゲームです。
ゲームとしてはコマの直線移動&除去を繰り返して誰かのコマが0になったときに残り2人のうちコマが多く残っている方が勝ちなんですが、初心者お断りなポイントはその頭がこんがらがるルール。
手番に自分のコマを1個移動させて移動先に隣接する敵コマをすべて除去するのが基本なのですが、実は移動先のヘクスの色が次手番のプレイヤーになります(ただし自分の色のヘクスには移動できません)。ならトップ目じゃない方に次手番を渡そうとしますよね。そんな分かりやすいゲームじゃないんですよ、コレ。
コマを移動させるときは「一番多く敵コマを除去できるヘクス」にしか移動できません。つまり、例えば3個除去できるヘクスが1箇所だけあって他のヘクスは2個以下しか除去できない盤面だった場合、自分の手番なのに移動の選択肢がないということです。移動先の色が次手番を渡したくないプレイヤーの色だったとしてもです。
あとは手番終了時に次手番ではない方の敵プレイヤーのコマを1個任意の場所に置くので、これによって最多除去の場所が変わってきたりもします。
がんじがらめの制約の中でいかに敵2人を操るかが面白ポイントで、うまくしかければ少しの間”ずっと俺のターン”状態にすることもできるわけです。ルールブックには「一方の敵を操ってもう一方の敵を全滅させることもできる」とさえ書いてあります。さすがに自分はそこまで先を読むことはできませんが。
3人専用な上に人を選ぶゲームなので出せるシチュエーションは限られそうですが、我こそはという方はぜひお試しを。
コンストラクター (Constructor)
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このコンパクトなケースをもってしてもスカスカなミニマルコンポーネントなんですが、ゲームの面白さ、ルールの美しさ、見た目のクールさ、3拍子揃って個人的にお気に入りなゲームです。
手のひら大のたった9ヘクスしかないボード内で3種類のコマ(大リング、中ディスク、小ディスク)を配置・移動し、どちらかが手詰まりになったときに、所有する(=自分のコマが最上段にある)スタックが多いプレイヤーの勝ち。
手番は自分のコマを1個配置するか移動するかです。配置の方は自分のコマを任意の空きヘクスに置くだけ。特徴的なのは移動ルールで、3つのコマが三すくみのような関係になっています。
小ディスクは中ディスクに乗れる
中ディスクは大リングに乗れる
大リングは単独の小ディスクにはめ込める
さらに、まだ他のコマと合体していない自分の単独コマしか移動できず、相手のコマの上にしか移動できません(空きヘクスや自分のコマの上には移動不可)。
実際にプレイしないと分かりにくいんですが、移動ルールがスゴく良くできていて、たった9ヘクスなのに相手への牽制や所有権の取り合いがジレンマたっぷりで悩ましく面白いゲームです。アブストラクト好きの方にはぜひプレイしてほしいですね。
スタックス (STAX)
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さらに歯ごたえがほしい方にオススメしたいのがコレ。トゲがいろんな方向に突き出ているタイルが特徴です。
ゲームの目標はトゲのないタイル=キングを追い詰めて捕獲する(キングの上に乗る)ことですが、最初は何もない状態から始まります。
キングが場に出ていないゲーム序盤は互いにタイルを置くことしかできないのですが、臨戦態勢が整ったと思ったプレイヤーは自分のキングを配置することで次から配置済みのタイルを移動できるようになります。手前で紹介したリミットとは異なり、自分で移動開始タイミングを決めることができるわけですね。
移動する場合はそのタイルのトゲが指す方向へ直進させるのですが、色にかかわらず移動先タイルのトゲが進行方向と同じ方向を向いていればさらにその先へ進むこともできて、一気に複数マス直進できます。他にも空きマスを通過できたり移動後に回転できたりといった細かいルールがありますが割愛。
もう一つの大きなルールはステップルール。全タイル/スタックについて、それぞれ階段状に下るルートが最低1つはないといけないというもので、これがかなり制約になります。
ざっくりルールを聞くと「トゲが多いと全方向に攻撃を仕掛けられて強そうだな」となり、実際にある面でそうなんですが、トゲが少ないタイルにはこれ以上先に進ませないという防御の側面があります。全方向にトゲがあるタイルは確かに強いですがどの方向からのタイルも通過させてしまいますからね。
そういった各タイルの攻撃力・防御力を意識した上で、序盤にキング用の安全な場所を確保しながらなるべく戦力を追加しつつ、どのタイミングで攻撃(移動)に転じて相手のキングを詰めていくか、かなり悩ましいゲームです。
一手一手の選択肢が多いので、そういったタイプに抵抗がなくてある程度複雑なのが好きな方にプレイしてみてもらいたいですね。
パーティクル・アクセラレーター (Particle Accelerator)
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ラストを飾るのは、絶版まで含めたnestorgamsの全ゲームにおいて唯一のアクションゲーム(!)。これを最後に持ってくるのはどうかと思ったんですけどね、まあオマケのネタ枠ということで。
プレイヤーたちが扮するは商人でもなく貴族でもなく科学者でもなく…粒子加速器です。もう一度言います。粒子加速器です。人じゃないです。
ゲームの目的は、発射口から陽子、電子、中性子を指で弾いて原子核と電子殻に突入させ、周期表に沿って水素~ネオンの原子を順に作っていこうぜ!という独創的すぎるフレーバー。
それでも、だいたいこういうアクション系ってみんなでワイワイ楽しめるよういい感じにデフォルメして絶妙な難易度になってるじゃないですか。否。マジで周期表のHe~Ne原子を忠実に再現させられます。
陽子と中性子は原子核に入れないとミス。
電子は細ーーい電子殻(K殻やL殻)で止まらないとミス。
He~Li間とLi~Be間は陽子と中性子を同時に突っ込まないとダメ。
他の粒子を弾き出してしまったら原子が崩れ、安定同位体に留まったらセーフだけど、そうじゃなかったらメルトダウンで即敗北。
アクションゲームにここまで現実に忠実なルールいる??? ノーミスでネオンまで到達できた人は神です。
おわりに
ふー、今回も記事を書くのが大変でしたが、少しでもアブストラクトゲームやnestorgamesの同好が増えると嬉しいところです(最後のはアブスト関係ないですけど)。
さて明日のAdvent Calendarは、以前にGIPF project七番勝負で対決したり、一緒に福岡アブストラクトゲーム会を主催したりしたきぬりすさんの記事ですー。
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sekitoh · 5 years
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今年のナイスアルバム2019 ~後編~
わたくし史上初の二部構成となってしまいました。張り切っております。ここからは9月以降のリリース作品を振り返っていきます。
9/7 People In The Box『Tabula Rasa』
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https://youtu.be/GzY2h2mj4mM 
こちらはライヴ会場限定での販売と、後から加えて通販サイト限定での販売となったアルバム。
今年は流通に載せないで、自分たちの手で作品を売っていくという動きをよく見かけた気がする。いよいよCDショップという装置もお役御免の日が近いのかもしれない。こうした音楽に対して真摯な姿勢を取り続けているミュージシャンがこのような決断を下しているということを、業界も重く受け止めなければならないのではないだろうか。
話が逸れてしまったが、今作は非常に詞に意識を持っていかれる、重量感のあるアルバムだった。曲数は8曲、合計37分なのだが、前作『Kodomo Rengou』にひけを取らないほどの密度を持っている(Kodomo Rengouは12曲、合計1時間1分)。
後期ピープルの特徴のひとつである、ピアノのアレンジがふんだんに取り入れられた楽曲が並ぶ。『Talky Organs』以降顕著な、生活と直結した社会への危惧を発するような不穏さを纏った楽曲たち。
美しい和音とその不穏さのバランス感覚の緻密さに思わず息を止めてしまう場面が何度もある。
9/11 No Buses『Boys Loved Her』
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https://youtu.be/WJZx6p_2MNU
インディーロックファンたちの心を見事に鷲掴みにしたNo Buses待望の1stアルバム。
レトロなヴィジュアルと気怠げなサウンド、ライヴでは結構アグレッシヴ。Strokes、Arctic Monkeysなんかを彷彿とさせる。そりゃあバンド名がNo Busesだもの、まんまアクモンの曲名じゃないか。ええ曲ですよ、No Buses。
サウンドは前述のバンドにサイケなゆらぎを足して田舎っぽくした感じ。絶妙な塩梅。
ファジーなギターサウンドともったりしたヴォーカル、いなたいリズム隊。これこれ、こういうのが無性に欲しくなる時あるよな…!!
9/11 The Man Ray『Naked』
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https://youtu.be/qdIUjx0fm94
これも今年衝撃を受けた印象深い一枚。繰り返し聴いたな。これもインディーロック。ブルース色、ガレージ色強めの感じです。
英詞の楽曲と日本語詞の楽曲がまばらにあるんですけど、どちらも上手い具合にバランスが取れてるんですよね。英語かと思って聴いてたら気づくと日本語、日本語かと思って聴いてたら英語…と何の違和感もなく2言語を使い分けて、音楽に滑らかに落とし込んでいる。これは中々上手くできることじゃない。スゴい。
言語を自在に行き来できるということは、つまりサウンド面に於いてもボーダーレスということ。日本人が海外の真似事をしました!という感じが無いんですよね。
9/25 FINAL SPANK HAPPY『mint exorcist』
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https://youtu.be/T3rvUTVKjF0
小田朋美のそっくりさん「OD」と菊地成孔のそっくりさん「BOSS THE NK」によるテクノポップユニット。ほとんどの楽曲を2人で構成し、ライヴでは作った音源に合わせてリップシンクで踊る。ただただ踊る。歌わない。踊る。その踊りが時にコミカルで、時にセンシュアルで、そして切ない。
そして何より楽曲のクオリティが非常に高い。聴けば天才の仕業だとすぐに分かる。
You Tubeで「エイリアン・セックスフレンド」のフジロックでの映像が公開され、たちまちに話題を呼び、アルバムのリリースツアーでは完売の日程も出るほど。
このアルバムは12/30現在も菊地成孔の通販サイトと会場での手売りのみの販売となっている。流通に乗っていないため、街のレコードショップでは基本的に買うことができないので注意されたし。
ストリーミングで聴くことはできるが、「アンニュイ・エレクトリーク」「共食い」の2曲は未収録となっているため、アルバムの全容を知りたいのであれば、CDを買おう。俺は「アンニュイ・エレクトリーク」を聴くためだけでも3,000円を払う価値はあると思う。
10/4 DIIV『Deceiver』
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https://youtu.be/YWk1v5YSGUY
インディーロックではこれもよかった。シューゲイズっぽさもありつつ、コードの不穏な感じはオルタナティブでもありつつ。Sonic Youthがチラついていいですねえ。特に言うことはないな…。
10/9 V.A. 『Chillhop Radio〜Beats to Relax to〜』
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https://youtu.be/bebuiaSKtU4
チルホップの楽曲を集めたコンピです。チルホップは関ジャムでも取り上げられた、今話題のジャンル。nujabesに代表されるようなジャジィなヒップホップのトラックメイクを基盤とするもので、オランダのChillhopというレーベルがムーブメントの火付け役となっています。
同レーベルはYouTubeで24時間上記の楽曲を配信しているチャンネルもあり、今回は待望の円盤化といったところです。盤に同封されているライナーノーツも読み応え満点なので、是非買って、読んでくださいませ。
L’indécis というフランスのアーティストの楽曲が特に良いです。イエイ。このアルバムで気に入ったアーティストがいれば是非ディグっていってみてほしい。
10/11 Kim Gordon『No Home Record』
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https://youtu.be/TJl_9a6dp4g
言わずと知れたSonic Youthのベースヴォーカル、キム・ゴードンのソロアルバム。まさか今キム・ゴードンがソロを出すとは。まったく予想していなかったのでノーガードでしたが、メチャクチャ良い。後期ソニックユースのあの屈折した、前衛的な感じを思いっきり引きずっており、アバンギャルドな音楽やノイズがお好きな方は飛び跳ねて喜ぶことでしょう。
Twitterでキム・ゴードンのパフォーマンス映像が流れてきたけど、かなり尖ってて、流石です姐さん!って感じでした。
俺は「Air BnB」が一番好きです。サビで「Air BnB~」って延々と繰り返すのが狂気じみていてたまらない。
10/23 Slow Hollows『Actors』
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https://youtu.be/npv_v7PKH0Q 前作はかなりインディーロックな風合いが強かったが、今作はエレクトロポップさも加わっていて、サウンド的にもより豊かに。
これはジャケットもとてもいいですねえ…!アルバム名が『Actors』で、一曲目が「Actress」で、そしてこのジャケット!
ヴォーカルのオースティン・アンダーソンのヴィジュアルとカリスマ性もいい。上にリンクを貼っているスタジオライヴの映像が超セクシー。必見。前のアルバムの時の映像なんですけども。
11/5 SuperM『SuperM - The 1st Mini Album』
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https://youtu.be/pAnK1y7qjuE K-POP(中でもSM entertainment)の各グループ、EXO, NCT127, SHINee, Way Vから選抜されたメンバーによる、まさにドリームチーム。
鳴り物入りで登場したその期待に反さない、圧倒的なクオリティの楽曲が並んだ豪華なミニアルバム。
特に「2 Fast」の2ステップライクなビートとチルなサウンドメイク、EDMの融合はたまらなく気持ちがいい。m-floとかを思い出すな。これに合わせて歌って踊るのだから、もう無敵。インヴィンシブル!
11/13 さよならポニーテール『ROM』
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https://youtu.be/luQgVYDJzfM
名前は高校生の頃から知っていたが、イマイチ食指が動かず、聴いていなかった。こんなに良いなんて聞いてないぞ!
さよならポニーテールは5人のヴォーカルと複数人の楽曲製作者による音楽グループだ。公式では12人組と紹介されている(https://www.sonymusic.co.jp/artist/sayonaraponytail/profile/)。
過日の青春をくすぐるような甘く切ない詞の世界観と、メロディアスでこれまた切なく美しいサウンドで心を奪いにくる。アイドル的な聴き方もできる一方で、初期の楽曲は相対性理論や女性SSWが好きな人にはブッ刺さること請け合いだ。
今回の『ROM』はさよポニ活動10周年を記念したベストアルバムである。3枚組となっており、さよぽにの楽曲を制作している複数人の名義ごとにディスクが分かれている。これまでは各アルバムごとにそれぞれの作曲者の楽曲が散りばめられていたものがひとつになっているため、世界観や楽曲のクセがよく分かる。
11月のリリースだが、Apple Musicの再生回数の分析では、さよポニがぶっちぎりの一位だった。それくらいにはハマった。
11/13 長谷川白紙『エアにに』
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https://youtu.be/TbRoIhHySWY
次世代のJ-POPシーンを担う若き才能たちのひとりです。間違いなく。他には崎山君や諭吉佳作/men、君島大空などが俺の頭に浮かんでいます。
前作の『草木萌動』も十分に話題を呼びましたが、見事にアップデートしてきてます。ジャジィな和音にマスロック過激派か?というくらいの凄まじい変拍子、その上を飄々と飛び回るヴォーカル。そして、そう、何より音が良い…。レコーディングのクオリティがメッチャ高い…。良い音ってそれだけで音楽的な評価を押し上げる要因になりうるんです…。
11/22 Beck『Hyperspace』
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https://m.youtube.com/watch?v=NXrlWw3yhW4 2年ぶりのベックのアルバム。これまでのサウンドの変遷を随所に感じる、ある意味でベストアルバム的な風合い。オーガニックなサウンドとエレクトロなサウンドの混ぜ方がとても上手い。「Saw Lightning」なんかはその極致では。今回は主にファレル・ウィリアムスと共同での制作。
これもジャケットが超良い。LPでほしい。 ・
11/27 V.A.『井上陽水トリビュート』
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https://youtu.be/-6FrjhFNQwY
井上陽水の音楽活動50周年を記念して企画された一枚。(恐らく)ユニバーサル所属のミュージシャンが多種多様なアプローチで陽水の楽曲をアレンジしていく、さながら闘技場のようなアルバムだ。
参加ミュージシャンはヨルシカ、槇原敬之、King Gnu、椎名林檎、宇多田ヒカル、ウルフルズ、田島貴男(ORIGINAL LOVE)、福山雅治、細野晴臣、iri、SIX LOUNGE、斉藤和義、オルケスタ・デ・ラ・ルス、ACIDMAN、KREVA。世代もジャンルも縦横無尽。バトルロイヤル。
本当にどのカヴァーも素晴らしいのだが、オススメなのはヨルシカ「Make-up Shadow」、槇原敬之「夢の中へ」、King Gnu「飾りじゃないのよ涙は」、KREVA「最後のニュース」、宇多田ヒカル「少年時代」、ACIDMAN「傘がない」辺りだろうか。全く絞れていないけれど。
11/30 EXO『OBSESSION - The 6th Album』
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https://youtu.be/uxmP4b2a0uY
前半はギャングスタラップ的な攻撃的かつダークなサウンド、後半からは美メロ炸裂のポップスのオンパレード…見事な切り返しで、違和感もなく、飽きさせない。
歌詞は韓国語を読むことができないので、youTubeの自動翻訳を頼りにするしかないのですが、すごくヤングだなあと思いました。
K-POPアルバムではブッチギリのベストアルバム。ダンスも超カッコいい。
12/18 小袋成彬『Piercing』
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https://youtu.be/dt3rVUthkXQ
配信でリリースされたアルバム。前作『分離派の夏』が2018年4月25日リリース。1年8か月ぶりだが、なんだかすごく久々のリリースな気がする。
前作に比べてコンセプチュアルさが薄まり、群像劇のようなアルバムに仕上がっていると思う。アルバム名のごとく、もちろん作品全体を貫くものは存在しているが、前作は曲間に語りが入り、没入感を促すような作品であることに比べて、今作は油断していると一瞬で作品を聴き終えてしまうように捉えどころがない。慌てて二周目を聴き始める。一周目で聴き逃していたえげつないサブベースのサウンドや歌詞の機微が見えてくる。もう一度と三周目を聴き始める。この作品を貫く哲学の輪郭が朧げに見え始める。四周目…といった具合に聴き重ねていってしまった不思議なアルバムだった。
そしてやはり、音が良い。音にこだわっているミュージシャンよ、本当にありがとう…。
終わりに
今年iTunesに追加したアルバム数は、CDとアルバムによる重複、シングル、過去に聴いた作品の再追加なども含めると798枚、うち今年リリースのものは重複抜きで291枚でした。数えている最中に、アッこのアルバムもあったがレビューし損ねた…!という���のがいくつもありました。chelmicoとか、Jay Somとか、Esperanza Spaldingとか、Niightsとか、Creepy Nutsとか…。
2018年にレコードプレーヤーを手に入れ、さらに年末には実家のレトロだが高音質なCDプレーヤーも母親との交渉の末に手に入れることができ、音楽人生がさらに充実したと同時に、いよいよこの道以外では食っていけないのでは?ともう後戻りができない気にもなった一年でした。
今年も良い音楽が沢山リリースされ、もちろんそれらの全てを聴き切ることなどできず、嬉しくもあり悔しくもありますが、この聴覚が限界を迎えるその日までは音楽をディグり続けていきたいと思います。
今年も素晴らしい音楽に出逢えること���願ってやみません。
いえ、願うだけでなく、自ら出逢いに行きます。
アーカイブ
これまでのアーカイブはこちら。もうかれこれ6年目。よくこんなに長く続けているな。
2018年 
https://sekitoh.tumblr.com/post/182572122895/2018%E5%B9%B4%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0-%E4%BB%8A%E5%B9%B4%E3%81%AFep%E5%90%AB%E3%82%81%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0%E8%A8%88116%E6%9E%9A%E3%81%AE%E6%96%B0%E8%AD%9C%E3%82%92%E8%81%B4%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F
2017年 
https://sekitoh.tumblr.com/post/182021623105/2017%E5%B9%B4%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0
2016年 
https://sekitoh.tumblr.com/post/155145488960/2016%E5%B9%B4%E3%81%AE%E7%A7%81%E7%9A%84%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0
2015年 https://sekitoh.tumblr.com/post/137844396890/%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%82%AF2015%E3%82%AA%E3%83%96%E4%BF%BA
2014年 https://sekitoh.tumblr.com/post/108451505025/%E5%B9%B4%E9%96%93%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A02014
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miyamoto-kimi-news · 5 years
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宮本浩次と横山健が初コラボ!映画『宮本から君へ』の主題歌を書き下ろし!
ロックバンド、エレファントカシマシのヴォーカル&ギターの宮本浩次がソロとして、ギターに横山健を迎え書き下ろした「Do you remember?」が映画『宮本から君へ』の主題歌に決定しました! 
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                  (カメラマンクレジット:佐内 正史)
宮本浩次は、エレファントカシマシとして、このドラマ『宮本から君へ』へ、主題歌「Easy Go」を提供。宮本がソロ活動を開始した2019年、映画化にあたり、改めて真利子哲也監督から主題歌制作の依頼を受け、宮本浩次が「Do you remember?」を書き下ろしました。この楽曲のもつ力を最大限に引き出すために、横山健のギターが必要だと確信した宮本は、自ら横山へオファー。宮本の熱意と本気を感じた横山は快諾。さらにKEN BANDのベーシスト・Jun Gray、ソウル・フラワー・ユニオンのドラマーとしても活動するJah-Rah、という強力な布陣が加わり、ここに同世代による新しいバンドが誕生。楽曲を練り上げていくことに。
綿密な打ち合わせとリハーサルを経て「Do you remember?」は、宮本浩次と横山健、それぞれの音楽人生が交差し、濃縮された高濃度のパンクロックへと進化。新たなバンドとしての初期衝動から生まれ出た激しさと勢い、そして、キャリアと誇りに裏打ちされた綿密な音作りが同居した、コラボレーションの理想的な形として歴史に残る作品に仕上がっています。この魂を揺さぶる人間讃歌が、宮本浩と中野靖子と“君”を応援する!
映画『宮本から君へ』主題歌「Do you remember?」
■作詞/作曲 宮本浩次
■プロデュース 横山健&宮本浩次
■レコーディングメンバー
Vocal:宮本浩次、Guitar:横山健、Bass:Jun Gray、Drums: Jah-Rah
◆宮本浩次 コメント
Q.真利子監督よりオファーを受けて、「Do you remember?」はどんな気持ちで書き下ろしたのでしょうか?
真利子さんは、寡黙なんだけれども、体は冗舌で、どんなうたをつくってほしいか、彼を見ればいつでも一発でわかる!映画「宮本から君へ」のはじめての打ち合わせで、真利子さんと話したときから、メロディがなりだした。真利子さんとオレはそういう意味では相性がいいと思います。
Q.今回、横山健さんを迎えた理由を教えてください。
最高のロックギタリストだから。
かつて、メトロックでまるで往年のハードロックのような重くて豪快なギター、時にデリケートで繊細なギターを縦横無尽に奏でながら、ピュアでまっすぐな声で歌っている男がいた。それが誰あろう横山健だった。唯一無二の存在感で本当にカッコよかった!
Q.横山健さん、Jun Grayさん、Jah-Rahさんと4人でのリハーサルとレコーディングをした感想を教えてください。
ロックっていつだって最強な気持ちにさせてくれる。先日もリハーサルで、4人で音をだしてかえるとき、自然に胸を張ってあるいていた。ひとりでこっそり肩でかぜを切ってあるいていた。ロックはロマンチックで最強。
この4人で音を出すとその感覚が甦ります。最強です。
Q.「Do you remember?」は映画「宮本から君へ」で流れますが、ご覧になる方々へメッセージをお願いします。
考えうる、最強のメンバーが経験値と自信を背景にしつつ、おどろくほどピュアに音にむかっている。そして最強のロックがなっていると自負しています。映画ともども愛されてほしい。
◆横山健 コメント
ボクはエレファントカシマシのデビュー時からのファンだと公言しています。バンドとして好きなのはもちろんですが、シンガーの宮本浩次さんの存在感は唯一無二です。それは皆さんも御存知でしょう。その宮本さんのソロへの参加依頼があった時の自分の気持ち、エレカシのデビュー当時18才だった自分に教えてやりたいです。化け物のようなシンガーに必要とされる人生ってそう多くはないと思うんです。「長く、ブレずにやってみるもんだなぁ!」と思いました。レコーディングは順調そのものでした。なにしろ宮本さんが書いてきた曲が素晴らしい。しかしボクはそれは何倍にも増幅させる心意気でやりました。宮本さんに必要とされた喜びを爆発させながら、聴く方々に「横山健と組まなきゃこうはならないよね」と感じさせるべく、身も心もよじって取り組みました。出来栄えは言いません。一回聴いてみて下さい。お願いです。聴いてみて下さい。聴いてもらえば必ず特別なものを感じるはずです。もしなにも感じない方がいらっしゃったら、「あなたの感覚、にごってるよ」とボクは言えます。
◆池松壮亮 コメント
この曲と一緒なら、光の中を駆け抜けていけそうな、そんな気がします。宮本さん、ありがとうございます。あとは全て引き受けます。エンドロールの音が鳴り止む瞬間まで必ず届けます。あいつが街にやって来る。
◆真利子哲也監督 コメント
言うまでもなく、はじめから『宮本から君へ』の主題歌は宮本浩次さんで間違いないと信じていました。未完成のデモ音源を聞かせていただいた後、宮本さんは「監督とはじめて顔を合わせた時にこっちだと思った」「Do you remember?という歌詞はその時から考えていた」とおっしゃって、最後に「ギターで横山健さんにお声かけするのはどうですか?」と。その時は信じがたかったです。ただ、何も言うことはありません。だって、実現したら最高じゃないですか。完成した主題歌には、映画を観た人に持って帰っても��いたい感情が爆発していました。映画と音楽が絶妙にシンクロする瞬間がたまらないです。『宮本から君へ』にこれ以上ないほどふさわしい渾身の主題歌に、真っ赤な薔薇の花束を!
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fctrack · 6 years
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2019J2リーグ第2節 水戸3-0栃木
水戸にとってホーム開幕戦。 今年も水戸にJリーグの季節がやってきた。
この日、悪天候でコレオは中止になってしまったけど 朝早く集まった時間で色んな方といろんなお話できて 早く集まったのも悪くないどころか、有意義な時間だった。
自分自身、今年は土日自由になり ホーム皆勤は余裕でできそうな環境になったので 色んな方と今まで以上に関わることが増えると思いますので 是非よろしくお願いします。
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水戸のスタメンは変更なし。 ジョーが怪我から復帰しベンチ入り。 細川淳矢がまだ離脱中でボニが2試合連続のスタメン。
栃木は開幕戦ボランチとして出場した枝村匠馬が負傷。 代わりに去年の大怪我から復帰を目指す寺田紳一がスタメン。
栃木は開幕戦は金沢とホームで対戦も どちらがホームかわからないレベルで 金沢に押し込まれ苦しい試合も なんとかスコアレスドロー。
GKのユ・ヒョン CBの藤原広太郎 ボランチの岩間雄大 アタッカーの西谷和希 ストライカーの大黒将志
センターラインとなれる選手はしっかり揃えていて 簡単に勝てる相手ではないなと言う印象だった。
特に開幕戦はユ・ヒョン、藤原、岩間の活躍は光っていて 守備陣の奮闘が目立った開幕戦だった。 この試合は先制点がいつもの試合より大事な気がした。
先制点を与えてしまうと 栃木の守備に力を入れた5バックを崩さなければならない。 そんな展開にしてしまうと難しい試合になってしまうので 先制点が大事だなと思った。
いきなり立ち上がり、ボランチの岩間雄大から前寛之がボール奪取し 清水慎太郎から黒川淳史に渡り フィニッシュはGKのユ・ヒョンに阻まれたシーン。
3バックを大きく広げて ウイングバックを高い位置に押し出し ボランチからさぁ入れようと言うシーンで 水戸が前線から駆動し掻っ攫う。
3バックのチームでボランチに展開力に不安がある選手が入っているときは この水戸の前線駆動は相当効き目がある。
3バックのビルドアップは3バック+2ボランチでするのが主流で ウイングバックと前線の選手は相手陣地でボールを引き出す。 なので、ビルドアップ失敗したら 数的不利の栃木が一気にショートカウンターを喰らうからピンチになり 栃木のビルドアップがうまく行けば 前から出ていて掻い潜られた水戸が数的不利になりピンチになる と言うわかりやすい構図がこの試合は生まれるのかな?と思った。
逆にビルドアップを省略し 栃木の前線のロングボール送っても ターゲットが大黒将司では水戸の空中戦が強いCB(ボニ、伊藤槙人)に阻まれてしまうし うまくセカンドボール拾ろうか攻撃が作れないと厳しいなと思った。
栃木は後ろから組み立てて良いシーンはほとんどなかったし その効果があるか怪しいロングボールの策も案の定うまくいかなかった。
今年の栃木は現時点のスタメンで1番身長があるのが セレッソU23から新加入のRCB森下怜哉の180cmと言うことで セットプレーと高さを活かした守り大丈夫かな。と自分の中では疑問だった。 CBの藤原とLCBの温井は本職はサイドバックの選手だし…。
ストライカーの選手に高さがあれば良いけど 大黒も高さはあるほうではなく セットプレーの守りに定評がある選手ではない。  
24分、水戸のセットプレーので 茂木駿佑のFKのこぼれ球を平野祐一が右サイドからアーリークロス ボニが落とし、槇人が折り返し、黒川が決めるもオフサイドのシーン。
案の定ボニの高さに対応できず。 今まで栃木と言えば攻守どちらもセットプレーの良さが目立つチームだったが 今年はセットプレーにも不安を抱えることになりそう。 ファールでゴール取り消しになったが44分CKのシーンも 茂木の遠いサイドに蹴ったボールが栃木の選手が誰も触れず 槇人の強さについていけていないシーンがあった。(マーカーは岩間)
水戸の1得点目のシーンは栃木の懸念であるビルドアップのミスを突いた。 栃木の3バックが高い位置を取り 相手陣内にウイングバックとアタッカーが入るも LCB温井のフィードがうまく行かず こぼれ球を素早く最後方のボニから最前線の黒川に繋がれてしまい 数的不利まで行かないもののピンチになる。
黒川が数的不利の中粘り 左サイドに木村祐志に展開し 深い位置から左足のクロスが 遠いサイドの清水慎太郎が身体能力の高さを魅せつけ 右足を叩きつけて先制ゴール。 清水慎太郎は今季&移籍後初ゴールとなった。
栃木のうまく行かない3バックのビルドアップのミスを突き 素早くショートカウンターに結びつけた水戸の先制のシーンは 栃木の不安要素と水戸の狙うシーンが同時に表れた。
後半、LWB福田健介に変えて 高さがあるCB田代雅也投入。 LWBに温井がまわり 温井のLCBに森下がまわり 森下のRCBに田代が入った。 ただ、結果的にこの交代が失点を呼び込んでしまう…。
水戸陣内ハーフェーラインのやや後方で 岩間がファールの反則。 素早く前が前線に蹴り出し LCBに回った森下がバウンドの処理を誤り 裏を狙っていた茂木に渡り 落ち着いて決めてリードを2点に広げる。 茂木は2試合連続ゴールで今季2点目。
LCBが温井のままだったからこの失点はなかったかもしれない。 突然3バックの左に回ったら利き足が違うのであれば 戸惑いと違いが出てしまう。 ましてやまだ森下は20歳と若いプレイヤーで経験不足は否めない。 実際昨年所属していたセレッソU-23では4バックが基本線で 3バックの経験はあまりない可能性が高い。
その5分後にすぐ失点をしてしまう。
水戸の右サイドの組み立てから トップの清水にボールが入る。 サイドに流れていた黒川が受ける。
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この時別にカウンターを喰らったわけではないのに 守備側の栃木は何故か攻撃側の水戸と数的同数。 LWBにまわった温井の帰陣が遅い。 右サイドに流れている前が一応LCBの森下がついているが…。 このとき画面に居ないLWBの温井が前についていれば数的有利で守れた。
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黒川がクロスが清水に渡るも空振り。 ただしその後ろでフリーで受けた前が左足で流し込んだ。 前は水戸移籍後初ゴール。
さっきまで数的同数だったが 清水へのクロスボールにたいして 4番の藤原と前についていた森下が釣られ 前がフリーになりほぼプレッシャーがないなかシュートが打てた。 青〇選手(前)に黄色〇(温井)が帰陣を怠らなければ 3点目入ることはなかった。
田代投入したことによって起きた選手配置換えがなければ この2得点は生まれなかったのではないか? 結果的に後半2失点は配置転換の2人(森下、温井)が失点に大きく絡んでしまった。
3,5バックの約束事がまだまだ徹底できていないことが 露呈してしまった田坂栃木。
経験不足な若手選手に対して ポジション変更を要求して 結果的には失点では リスクマネージメントの管理が不十分。
・栃木SCのウィークポイントまとめ
・3バックのビルドアップの不安定さ
・セットプレーの守り
・守備組織の約束事が不十分
この3つが目立ったのにも関わらず 他媒体やDAZN解説陣(元東京V、横浜FC等で活躍したDF戸川健太氏)は 「先制点まで栃木のゲームだった」と口をそろえて言うが 自分は全くそう思わない。
立ち上がりからいきなりビルドアップのミスから 失点を招きそうになるし
オフサイドとファールでゴール取消も 2回もセットプレーからネット揺らされたり
栃木のシュートは前半2本の時点でありえない。
ここまで課題を抱えて 水戸に計3回(ゴールは1回)もネット揺らされてといて 何故「先制点まで栃木のゲームだった」と言えるのか? どう考えても水戸が栃木のウィークポイントを突いてゲームを有利に進めている、 ありえない話なのでしっかり断言しておく。
ずいぶん栃木のウィークポイントについて語ったけど どう考えても水戸のゲームだったと言うことを証明したくて長々と書かせて頂いた。
圧倒的に水戸の良さが目立った。 ここからはどこが良かったか具体的に説明する。 それに加え、思ったことも。
・黒川淳史の良さが目立った。
昨年の岸本武流や伊藤涼太郎とはまた違った良さを魅せる黒川淳史。 黒川は運動量、守備、スピード、ドリブル、パスに関しては 前任者の2人より上回るように思える。
トップ下の位置から左へ右へ縦横無尽のプレーを魅せ
・ファーストデュフェンスの役割
・ショートカウンターの起点
この2つのタスクを完璧に遂行し 水戸の得点に大きく絡んだ。
意外と縦へ推進力もあるから そのまま自らカウンターの軸にもなれる頼もしい選手で 運動量とタクティクスが求められる現代型トップ下と言える。
・平野祐一、前寛之のダブルボランチは昨年以上の素質あり。
昨年の小島幹敏と前寛之のダブルボランチより 平野と前のダブルボランチのほうが相性が良いと感じた。
昨年は小島のほうが前に出ていくシーンが多く 前はバランスをとるシーンが多かったかが 今年は横の守備範囲と運動量に定評がある平野が入り 前の攻撃センスがさっそく生きたホーム開幕戦となった。
別に小島の守備貢献度が低いとかそういう話ではなく 寧ろ去年の小島は守備から攻撃へ早い攻撃へ繋げるボランチとして活躍していた。
平野は前任者の小島よりゴール前で仕事することに関しては 今のところ劣るかもしれないが
・前の攻撃センスを引き出す動き
・運動量の多さから攻守に貢献する動き(ただ小島も成長を見せたところ)
・展開力(これは小島と同等か)
1番上は間違いなく平野に軍配が上がるし 2,3つ目は同等の素質が平野にあると思う。  
今年の水戸のボランチは平野と前を軸に戦うと思う。
・伊藤槇人の出来は昨年以上。
昨年は他チームからオファーありながら 水戸に残留した伊藤槇人。
元々定評がある空中戦に加え 昨年から続く安定感に更に磨きかかった。 DFで1番大事なのはミスをしない持続力・安定感だと思う。
今年は開幕からキャプテン細川淳矢が出遅れていて 相方は大卒2年目のナイジェリア系日本人ンドカ・ボニフェイス。
経験不足が否めない若手を引っ張るほど 頼もしい働きをピッチ上で魅せている。
今年の水戸DFリーダーは細川ではなく伊藤槇人かもしれない。
・ンドカ・ボニフェイスもこの試合は危なげがない働き。
あんまりボニのこと褒めていない気がしたので しっかり評価できるところはしておきたいw
空中戦の強さとスピードはCB陣ではチーム1だと思う。 その強さを相手ゴール前でも遺憾なく発揮した。 昨年少なかったセットプレーから得点も見込める選手。
元々浦和東時代はFWとして活躍した時期もあり 攻撃センスもないわけではないと思う。
それに昨年の天皇杯川崎戦では堂々の働きを魅せていて バックアッパーとしては十分過ぎるくらいではある。
まだまだ経験不足は否めないが 試合を重ねていくうちに安定感も身につくと思う。 CBとしての素質は間違いなくチーム1。 現代のCBは高さとボール奪取能力だけではなく スピードとビルドアップのうまさを求められる。
今季は昨年より間違いなく出番が増える。 細川が復帰してもボニは黙ってみているとは思えない。  
・清水慎太郎の初ゴールは本人もチームのとっても嬉しい。
今年大宮からレンタル移籍で加入した清水慎太郎。
水戸はジェフェルソン・バイアーノと伊藤涼太郎と言った トップスコアラー上位2人を流失したことによって 今年の予想順位も上のほうではなかった。
得点源になれる選手を作ることが急務。 そんな中で得点源として期待がかかる清水慎太郎が早く結果出したのは大きい。
1点目のダイナミックなボレーシュートは 今までの水戸にはないストライカー誕生の予感を漂わせた。
怪我して出遅れていて 戦力になるのは時間がかかるかなと思いきや ここ2試合しっかり及第点のパフォーマンスを魅せている。
岡山戦で気になった球離れの悪さも早く解消され 後は周囲と連携を深め、ゴールを量産するだけだ。
・村田航一も早い���階でゴールが決めれば、大化けの予感。
結果出している清水慎太郎も安泰ではない。 開幕戦、北関東ダービーと2試合で途中出場ながら 大器の片鱗を魅せているのが明治大学から加入したルーキーストライカー、村田航一だ。
ショートカウンターから鋭い裏への飛び出しを魅せたものの 逆足の左足で放ったシュートは惜しくもそれるシーンがあった。
他にも体の強さを魅せたり 少ない時間ながらしっかりアピールできているのは立派。 早い段階でプロ初ゴールをマークすることができれば スタメンの座を脅かすこともできるだろう。
・一方、ジョーは出遅れ気味が否めない。
PSM直前に怪我してしまい 出遅れ気味感があるジョーも ピッチ上でも出遅れ感を露呈してしまった。
栃木のCBは小さいからジョーの高さが生きるシーン増えるかと思いきや 特に期待したシーンはなく 周囲との連携についていけていないシーンが目立った。
ただ、やはり高さはあるので セットプレーの守りに加わると 近いサイドでそびえたつジョーの高さを超えなければならないから 未然と失点は減ることは間違いない。
なので、交代で投入された意味は全くないわけではなかった。
・浅野雄也の打開力は期待以上。
大阪体育大学から加入したレフティーアタッカー、浅野雄也の打開力は魅力的だ。
現状水戸では左サイドのジョーカーとして 縦への推進力を期待されて投入されている。 リード時にカウンター要員として少ない人数で打開できるキーマンになれるのは大きい。
魅せているのは縦への突破のみだから 対策され易いのは間違いないが 研究されるまでは縦へ縦へグングン行くだろう。
元々はボールタッチや左足のキックを活かした選手と聞くし まだまだ片鱗の一部を魅せているに過ぎない。
と言うわけで 北関東ダービーのマッチレポートをお届けしました。 とても面白い試合で水戸の期待感が更に上がった試合。
去年うまく行ってなかったチームで 新指揮官を迎えた2チームに 2連勝しただけとも言えるので まだまだわからない部分もあるが 逆にしっかり下のチームから勝ち点重ねることも大事。
次節は降格組のアウェイ長崎戦。 手倉森監督とは仙台時代、ほぼ10年ぶりくらいの対戦か?
長崎も2試合連続でCSを達成している。 固い試合になると思うが アウェイの地で勝ち点を持って帰ってくることを楽しみに待っている。
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xf-2 · 6 years
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安倍晋三首相は17日に行われた防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業式で「諸君が強い誇りを持って職務を全うできる環境を整えるため、全力を尽くす」と訓示した。(上)から続く全文は次の通り。
 本年は9カ国から30名の留学生諸君も卒業を迎える。派遣国、卒業生の数、ともに過去最多だ。留学生の諸君、卒業おめでとう。君たちはこれからもわが国のかけがえのない友人だ。母国に戻っての活躍を大いに期待している。ここ(横須賀市)小原台での厳しい修練の日々は必ずや今後の成長の糧となる。私はそう確信している。ここで育んだ仲間との絆、そして切磋琢磨し、寝食をともにした日々を胸に母国の平和の実現に頑張ってください。いつの日か、みなさんと自衛隊が一緒に活動する日がくるかもしれない。世界の平和と繁栄のため、ともに力を尽くしていこう。
世界に自衛隊の名を知らしめたのは、(1991年の)ペルシャ湾への掃海隊の派遣だ。落合(●(=田へんに俊のつくり)=たおさ)指揮官率いる部隊が任務にあたった海域は、海底パイプラインが縦横に走り、ダイバーが手探りで機雷を探さなければならない、各国が手を出せなかった最も厳しい難所だ。そうした中でも10年以上にわたる精緻な研究、あらゆる事態を想定した訓練、その全てを傾けて、自衛隊の掃海部隊は見事に任務を完遂してくれた。部隊は(広島県の)呉港に無事帰還し、半年にわたる活動を終え、充実感に包まれる部隊、充実感に包まれる隊員たちを前に、落合指揮官は世界が称賛した自衛隊史に残る作戦の最後をこう締めくくった。
 「実力は一日にしてつくものではない。不断の錬磨がなければ、いざというときの力の発揮にはつながらない」
 いついかなる状況であろうとも、与えられた任務を完璧に全うする。並大抵のことではない。極度の重圧がかかる現場において、その瞬間がやってきたときには、必ずや国民の期待に応える、その強い決意の下に日頃から鍛錬を怠ることなく、地道な努力を重ねてほしい。
ソマリア沖アデン湾での海賊対処、荒波にもまれながらの警戒監視、突如現れる国籍不明機へのスクランブル、これまでもこれからも、自衛隊が臨む任務には常に危険が伴う。だからこそ、国民は諸君を頼りにしている。国民の命、平和な暮らしを守る任務は誠に崇高なものであり「事に臨んでは危険を顧みず、もって国民の負託に応える」。全国25万人、全ての自衛隊員が行うこの宣誓の重さを私も常に心に刻んでいる。自ら進んで自衛官としての道を選んだ諸君は、日本国民の誇りだ。
 本日は、昭和51年に卒業されたOBの皆さんもお集まりだ。皆さんがこの小原台で学んでいた頃、裁判所で自衛隊を憲法違反とする判決が出たことを覚えておられる方も多いかもしれない。当時、自衛隊に対する姿勢はいまだ厳しいものがあった。みなさんも心ない批判にさらされたかもしれない。しかし皆さんは歯を食いしばり、昭和から平成へと時代が変わる中、厳しさを増す安全保障環境に立ち向かい、数々の困難な現場にあって、国民の命と平和な暮らしを守り抜いてくれた。(平成7年の)阪神・淡路大震災で懸命な救命救助にあたる自衛隊員の姿は、今も多くの国民のまぶたに焼き付いている。大きな仕事を遂げ、ここ小原台に戻ってこられた皆さんへ心からの感謝と敬意を込めて、会場の皆さんとともに大きな拍手を送りたい。
今や自衛隊は国民の9割から信頼を勝ち得ている。先人たちが、たゆまぬ努力によって築き上げてきたこの成果を受け継ぐ卒業生諸君は、静かな誇りを持ちながら、さらなる高みを目指してそれぞれの自衛官人生を歩んでほしい。政治もその責任をしっかりと果たさなければならない。次は私たちが自衛官の諸君が強い誇りを持って職務を全うできる環境を整えるため、全力を尽くす決意だ。
 ご家族の皆さま、彼らのりりしくも頼もしい姿をごらんください。大切なお子様を自衛官として送り出していただくことに心からお礼を申し上げる。皆さまの温かい支援があって、彼らは厳しい訓練を乗り越え、日本の平和を担う立派な若者に成長した。お子様が万全の態勢で任務を遂行できるよう、全力を尽くすことをお約束する。
 終わりに、全身全霊をもって学生の教育にあたってこられた国分(良成)学校長、教職員の皆さまに敬意を表するとともに、平素から防衛大学校にご理解とご協力をいただいているご来賓の皆さまに感謝申し上げる。
 卒業生諸君の今後益々の活躍、防衛大学校の一層の発展を祈念し、私からの訓示とする。
 平成31年3月17日
自衛隊最高指揮官 内閣総理大臣 安倍晋三
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