#無線基地局
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ari0921 · 5 months ago
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なぜ人は共産主義に騙され続けるのか
2019年08月20日 23時00分
なぜ人は共産主義に騙され続けるのか。私が共産主義の失敗を予見したのは小学2年生のときである。担任の先生が産休に入り、自習の時間が多くあった。私は与えられた課題に黙々と取り組んでいたが、普通の小学2年生が自習を課せられて、黙って勉強するはずがない。周りの生徒はみんな大騒ぎだったので、隣のクラスの先生が注意に来た。結局、私を含めクラスの生徒全員が罰を受けることになった。
私はそのとき、共産主義は絶対うまくいかないと確信した。私が小学2年生だった1978年当時、ソ連はまだ大国として健在で、共産主義は素晴らしいと考える人が多くいた。でも、私は彼らを信じなくなった。真面目にやってもやらなくても、みんな同じように怒られるなら、誰も真面目にやらない。結果の平等は絶対うまくいかない。そんな単純なことをなぜ大人は分からないのだろう。とても不思議だった。その11年後ベルリンの壁は崩壊し、さらにその2年後にはソ連も崩壊した。
ソ連が崩壊して以降も、数は少なくなったが共産主義を信奉し続ける人は存在し続けた。それがまた不思議だった。左翼はウソつきなのか、それとも単に学習能力がないのかという点が当時の関心事だった。正直で頭のいい人は左派にはなれないというレイモン・アロンの言葉を知ったのはその後のことである。
左翼とは何か。人はなぜ左翼になるのか。私にとって常に頭の片隅に存在し続けた謎であった。しかし、私の専門は工学であって人文社会科学ではないため、この問いは仕事として取り組むべきものではなく、ずっと放置したままだった。ところが、幸いにもここ2、3年の間に、その謎がかなり解けてきたのである。
1つのきっかけは、英語圏の政治系YouTuberのウォッチを始めたことである。そこで、欧米でも人々が左翼の横暴に苦しんでいる現状を知ることができた。それを通じて、欧米の左翼と日本の左翼の共通点を見出すことに成功し、左翼というものを一段高い段階に抽象化して理解することが可能となった。
もう1つのきっかけは、インターネット・SNSの隆盛により、大量の言語資源が簡単に取得できるようになったことである。私自身の専門分野の一つ��人工知能があるが、インターネット上のビッグデータを機械学習に使えるようになったため、政治問題や社会問題に関する言説を定量的に分析できる時代になった。それにより、自らの理工系の知見を左翼の分析に使えるようになったのである。
今回はそのうち、欧米の左翼運動と日本の左翼運動の共通点から見える左翼像を紹介することにする。左翼運動は、人権、平和、寛容、多様性など常に美辞麗句を看板に掲げる。しかし、その運動の矛先は極めて恣意的に選ばれている。
日本の場合、左翼の人権運動は北朝鮮による拉致被害者の人権を無視する。平和運動も、中国や北朝鮮の核開発や軍拡に抗議をしない。反原発運動も、中国や韓国の原発には反対しない。これらに共通するのは、周辺諸国が日本を侵略しやすい状態を作り出す方向に運動が向いていることである。それゆえ、日本では「左翼=反日」と理解されていることが多い。日本人の目につく左翼運動にかかわる外国人は、みな反日勢力に見えるため、外国の左翼も反日的であるとの誤解を持つ保守系日本人は多い。しかし、それは間違いである。
欧米の左翼にとっての最大の敵はキリスト教的価値観に基づく西洋文明である。であるから、イスラム教などの異文化に対するトレランス(寛容)を主張しつつ、キリスト教的価値観を弾圧する。たとえば、米国の大学では学内のキリスト教徒のサークルを解散させるなどの動きがある。また、欧米のフェミニストは女性の権利を主張する一方で、イスラム系移民の性犯罪の被害を受けた女性に対しては口封じをする。
日本と欧米の左翼に共通する点は、いずれも自らの属する社会や文化を憎み、その破壊を意図していることである。その憎悪の感情は、過大な自己評価ゆえに、周囲が自分を正当に評価していないと不満を持つことから生じている場合が多い。ただし、これは全ての左翼に該当するわけではない。左翼運動は、さまざまな種類の人間の複合体である。
私は、左翼運動の構成員を次の3つに分類している。
1.中核層
自らが属する社会を憎み、それを破壊することを目指す人たち。見せかけの理想を掲げて活動を興し、その活動が社会の破壊に結びつくよう巧みに制御する。良心は無いが知的レベルは高い。
2.���権層
中核層に従うことで、活動資金や仕事(テレビ出演など)を得ることが目的の人たち。
3.浮動層
中核層が掲げた理想に共感する人たち。正義感に基づいて行動するが、いい人と思われたいという虚栄心があることも多い。知識を身に着けると、騙されたと気づいて活動から去る。
初代FBI長官のジョン・エドガー・フーヴァー氏は、左翼(コミンテルン)を
・「公然の(共産)党員」
・「非公然の党員(共産党の極秘活動に従事する人)」
・「フェロー・トラベラーズ(共産党の同伴者)」
・「オポチュニスツ(機会主義者)」
・「デュープス(騙されやすい人)」
の5種類に分類している。(この分類は、江崎道朗氏の著書『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』に紹介されている。)このうちの最初の3つが中核層、利権層がオポチュニスツ、浮動層がデュープスに対応する。
正直で頭のいい人は左派にはなれないというレイモン・アロンの言葉に対応させると、中核層と利権層は不正直で頭のいい人であり、浮動層は正直で頭の悪い人である。その複合体が左翼というわけである。
保守派は左翼と違って単純な人が多い。そのため、上で述べた左翼の全貌が見えていない。左翼はみな浮動層であると勘違いして甘く見る。しかし、その認識自体が完全に左翼の術中に嵌っているのである。
左翼運動が巧みなところは、その運動において浮動層を前面に押し出すことである。中核層は基本的に表に出てこない。浮動層は善良な庶民であるから、左翼運動を叩く人は庶民の敵だとレッテルを貼れる。浮動層には悪意がないから、左翼運動の真の目的が破壊であるとの批判は濡れ衣に見える。彼らには知性も感じられないから、取るに足らない相手だと保守派も油断する。
左翼運動の知性の高さは、その攻撃先の選定に見て取ることができる。例えば、日本の自然保護運動を考えよう。彼らは、ダム、堤防、防潮堤、基地建設、高速道路、リニア新幹線、地熱発電のように、日本の安全や経済にプラスになる開発行為の自然破壊は非難するが、太陽光発電、風力発電、中国の珊瑚乱獲のように、日本にとって経済的・社会的マイナスが大きい自然破壊は問題視しない。中でも、発電に関する態度の違いは、それなりに高度な知識がないとこのような見極めはできない。
さらに左翼の頭の良さは、主力は上述のような攻撃先の選択をしつつ、それ以外の勢力はある程度意見を散らしている点にも見ることができる。これにより、批判されたときに傍流の人々を引き合いに出し、批判が不当なものであると反論できるように準備している。
左翼運動は、今後もその頭脳を駆使��て庶民の味方を詐称し続けるであろう。現実には、彼らは庶民に選択の自由を与えない。自分の言いなりにならないものは、弱者であっても容赦なく叩きのめす。であるから、左翼はリベラリスト(自由主義者)とは最も遠い存在である。にもかかわらず、彼らはリベラルを自称し、その称号を社会的に広く認めさせることに成功している。
左翼の欺瞞を示す最も有効な手段は、過去の共産主義国家が何をしたかを思い起こさせることである。彼らは、常に庶民(労働者)の味方であると自称したが、過去全ての事例において特権階級が庶民を虐げる社会が生まれる結果となった。おびただしい数の人命も奪われた。その歴史をできるだけ多くの人に直視させることが、共産主義の悲劇を繰り返さないために最も重要なことである。
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kennak · 25 days ago
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去年のことなのだが、一国一城の主になることができた。 昼と夜に営業する飲食店を開いた。若い頃から、ずっと関東地方にあるレストランで修行してて、いつかは自分の店持ちたいなー、と思ってた。先輩方は30代後半までにお店を起こす人が多かった。出遅れた感はあるけど、やっと達成できたのが心地よかった。 悩みというのは、「おしぼり業者をどうすればよかったのか?」ということだ。本業に比べれば、なんとも小さいことなんだが、地域でやっていくにあたり最適な業者を選びたかった思いがある。 以下長いけど、経過をまとめてみた。 (以下経過。長いです) 東京で修行して、故郷である京都市内でお店を開くっていうのが若い頃からの理想だった。 最初は故郷である山科の郊外でお店を開こうと思ってたが、(いろいろ問題がわかって)試行錯誤した結果、祇園にいいところが空いていた。 で、まさに開業をしようという時だった。残りひと月を切ったあたりかな? お店の開店準備をしてると、何かの営業の人がふたり来ていた。「こんにちは。ちょっと、いいですか?」ってプランクな感じだった。見た目は京都スタイルの和風私服だったけど、まあビジネスにもありかなって装いだった。 それまで営業は全部断っていた。自分で調達先を決めていたから。でも、『おしぼり』の会社だったんだ。京都でずっとやってるという。 おしぼりは、当時の自分が失念していた調達先のひとつだった。その時に「うわ、まずい忘れてた」と思ってひとまず話を聞いた。 「オーナーさんですよね。開店おめでと��ございます」 という感じで名刺を渡されて、いろいろ話を聞いて、その場では返事をしなかったけど、こんな感じの内容だった。 ・おしぼりのレンタル(リース)をやっている ・長い間営業していて、京都市内の飲食店だとシェアがある ・祇園の半分の店はうちを使っている ・飲食店組合にも話は通してあるので すごいニコニコしていた。嫌な感じはしなかった。 「少し、考えさせていただけます?」でその場は乗り切った。 一応は、東京都内の飲食店に勤めていた過去がある。一部マネージャーの仕事もやってたから、なんとなく嫌な予感がした。最悪、反社の可能性がある。はてな民・増田民の皆様も、ああいう営業で人当たりが良すぎるのは気を付けた方がいい。 『地面師たち』のドラマ見たことある人はわかると思うけど、反社の人って演技力が抜群である。いい人の演技が熟達してるヤツが結構いる。 正直迷った。ちゃんとした業者の可能性も十分あるので。どうしようか迷った結果、飲食店の組合に聞いてみることにした。 京都は飲食店組合が強いと聞いていた。コミュニティが熟成しているのは間違いない。祇園なんて、全体で見ても狭い街である。最短で10分もあれば横断できる。新宿や六本木も狭いけど、一般市街地まで含めたら広い。 ただ、この京都のコミュニティの中で、(反社含めて)いろんな業者がどれほどの力を持っているのか、自分には全然想像もつかなかった。 祇園の飲食店組合(※正式名称は出しません。一応……)に思い切って聞いてみた。長年の経験によるアドバイスがほしかった。 業者が来た経過を説明したのだけど……正直スゲー他人事みたいな表情だった。その初老の役員さんは。 「まあ、○○さんですか。昔からある業者さんやわな」 「聞きにくいんですが、いわゆる、そういう方々なのでしょうか?」 「さあ、どうやろなぁ~祇園も色々あるやんなぁ~答えられん。おしぼりをどこから取るかは、結局、お店が決めることやし。組合がどうこう言う話でもない」 そっけなかった。「お店が決めること」っていうのは、自己責任ということだ。 組合は相談に乗ってくれなかった。絶対あんた情報知ってるやろ。反社かそうでないかくらい教えてくれよ。 ほかの店のおしぼり業者も気になった。 「うちの店の近所である」と断言できるお店が3つだけあった。同じ通りにある。 ただ、そこも教えてはくれなかった。口が重いというか、うちが新参だから気にされてる感はあった。 返答はこんな感じだった。 ・うちは昔から付き合いのあるところに頼んでる。会社は教えられない ・おしぼりなんて、適当に決めたら?(紙おしぼりでもええですよ) ・あなたもお店も、まずはええお客を作らんと。細かいところは後でいい ・��こも似たようなもん。京都府内だったら適当に会社を選んでもハズレはない ・話聞く限り、あなたのお店は高いんでしょう?おしぼりくらい自分で選びや~ なんか、どのお店もよそよそしい感じだった。それはわかるんだよ。近所とはいえライバルなのだから。 私が京都に帰ってきたのはつい先日である。料理の専門学校を卒業して都会に出たのだが、その暮らしの中で京都弁はすっかり抜けて標準語になってた。年に一度は山科に里帰りしていたのだが(京都の人は地元感を気にする)。 あの人たちは核心に触れるのを避けているように感じられた。面倒事に関わりたくないというか。 例えば、鴨川を挟んで真向かいにある木屋町だったら、今でも反社に守ってもらってるお店はある。高瀬川の上流にあるエリアである。第一観光ビルとかグリーンビルとか、昔小学校が建っていて今ホテルになってるとことか、あの周辺が特にそうだ。※たまに足がついて京都府警のお縄になっている 下流のエリアだと、ハイソがお店が並んでいる。同じ木屋町でも、お金持ち向けのエリアである。高瀬川の反対側にも飲食街があるが、そのあたりは残念ながら確信がない。 あきらめたくなかった。当時、一生懸命にどの業者がいいか?を調べていった。 おしぼりや什器といったお客さんが絶対に使うモノは、どこぞの知らない業者から手に入れたくなかった。こだわりがあった。反社など論外。東京で痛い目にあったことがあるからわかるのだ(秋葉原~台東区にかけての飲食街。アキバ冥途戦争はあながち間違ってない)。 ところで、故郷である山科で開業しなかったのは、開店時に「そういう人達」がやってくる可能性が極めて高かったから。木屋町も同様だった。その点、祇園は飲食店組合がしっかりしているからか、明らかにそういう連中が「うちが守ってあげますよ(^^)」みたいに来ることはなかった。 というわけで、食材やメニューや仕入れルートを決め切った後で、細かいことでも一生懸命に調べまくったよ。まな板とか包丁とか、食器とか、キッチンの導線とか、メインでもメイン以外でも、こだわりたかった。何事も最初が肝心だと思ってる。 今になっての感想だが、調べておいてよかったという確信はある。小さいことにも専心するのが事業の基本である。おしぼり業者は、結局インターネットで見つけた大手の無難そうなところにした。 ただ……今になって後悔がある。あの例のふたりで営業にきたおしぼり業者なのだが、彼らは反社ではなかった。正直、まっとうというか、京都市内でも伝統があると断言して差し支えないところだった。 彼らは、「祇園の半分の店はうちを使っている」旨の発言をしてたけど、それはマジかもしれなかった。実際、うちの近所の3店は、その業者からおしぼりをリースしてもらってた。 だったら、なんで教えてくれなかったんだよ!! 最近になって、そのおしぼり業者がもう一度きて、「しょうがないか……」という感じで、ほかの店とリース契約している証拠を見せてもらった。うちが京都と地縁が薄い新参店ということで、特別な配慮をしてもらったのだ。 ※私が失礼にも証拠を要求したのもある 後悔している感はある。実際、今からでも間に合うなら、その会社とおしぼりの契約をしたいと考えてる。ここだけは、明らかに選択を誤った。 けど、今の会社もまっとうな大手企業だし、契約期間1年未満で切るのもちょっとな~という思いがある。 おしぼりって意外と大事なんだよ。今の時期だったら、温かいおしぼりと、冷たいおしぼりが選べる店があるかと思うんだが、どっちにも適応できる神おしぼりを提供できるリース業者だってある。 あと、食事中もお手拭きや、洋食のナフキン代わりにおしぼりを使うお客さんもいるので、できればいいやつをお店に置きたいのである。 飲食店を開いたのは、「自分の料理で人を幸せにしたい」という確固たる思いがあるからだ。その思いは、開店前も今も変わらない。 だからこそ、全部こだわりたい思いがある。自分でうだうだ悩んでいてもしょうがないので、こちらに相談してみようと思った。その道に詳しい人が増田にはたくさんいるはずだ。 商売とかやってる人でも、会社員の人でも、経済社会に今は参加してない人でも、アドバイスをいただけるとありがたいです。クソバイスになってても読ませてもらいます。
レストラン営業のこじんまりとした悩み
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mikyake · 1 month ago
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プレゼン振り返り
本日プレゼンの方々お疲れ様でした🎶めなめなぬーんちゃんも参加してくれて嬉しかった!自分も他ゼミもぐりんしてみたいなと改めて思った。
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Mさん
人体の数理的解釈→ライブ2D 
目的…人体の動きに合理性を持たせたい
感覚でモデルを作る→人体の研究→モデル作成
数学の写像に値する、写像…ある集合を一定のルールで別の集団に変換すること
イメージ…球上の点Pをz軸上でθぶん動かす的な感じ、y軸視点なのでy軸の変化は無視できる→これは三次元のものを二次元に置き換えることと同じこと=ライブ2Dにも当てはまる
(わかりやす⁉️Mさんに数Ⅲ教えて欲しかった、そしたら自分数Ⅲマスターになれたんじゃない?)
人体を幾何学図形に近似して調査
価値…配信に対して、ライブ2Dモデルのせいでネガティブな印象を与えない
課題
どんな形態に近似するか?骨格と絵柄に多少の乖離
線対称じゃないと数理的に計算しにくい、アシメのキャラへの汎用性が低い
感覚で作るほうがうまくいく場合もあるのでは?
3Dモデルを作って参照するほうが早いのでは?
動きを研究したいらしいが、研究しようとしているのは人体の形そのものっぽい?どちらもやろうとしているようなくはしているが、それぞれにおける指標は別のものになるのでは?
細かいところだが、頭飾りのリボンは柔らかくふわふわ動くほうがかわいいのでは?今は全く動かないので、、、あと触覚ももう少し動いてほしい。
→デフォーマの変形のみ、今回は物理演算(扱いが難しい)は入れないかも
先生から…ライブ2Dの現状の問題点は何?→感覚だより。技術の向上における一定の尺度などがない。
動きを拡張する方向なら、人体そのものではなく、全く別のモチーフ等を参照してもいいのかも?
一企業がやっているものに対する依存性
Kさん①から…実際の頭蓋骨で測ってもデフォルメキャラへの応用はできないのでは?
Yさんから…ライブ2Dも作る人の個性が出るもの、この合理性的な観点がMさんの個性になったら面白そう
ライブ2Dの技術がない人向けのベースキット��して発展したらいいのでは?
Unityでライブ2D作っている人もいたが、この人は横顔までうつせる→ライブ2Dにも一応先行事例がある、が、好きではない
Kさん②から…何をもって「良くなった」と言えるのか?評価が感覚的なものに戻るのではないか?→鑑賞の際の感覚は切り離して考えていた。基準は今の段階ではない、比較した際の仕上がりが一目瞭然だとわかりやすいはず
先生から…違和感を消したことで提案できる価値がほしい。何につながって何が言えるのか?これが展示形態にも繋がる。感覚的なもののメソッドの提案もあり。平面を立体にすることが必ずしも必要とは限らない
Aさんから…モデラーに話を聞くのもありなのでは?
Kさんから…アドビキャラクターアニメーターがライブ2Dに近いものがある。もしかしたら使えるかも?
Nさん
巨大造形とかわいさの共存
大きいからこそ得られる親しみや癒しを研究したい
でかい=怖い という意識を変えたい
世の中には巨像恐怖症もある
Fホフマン ラバーダック(でかあひる)
Nさんの考える「かわいい」…一生懸命な健気さ、もふもふ感
不安要素、課題
「かわいい」の定義
IKEA(コストコだったわ、、、)のくまのぬいぐるみとか抱き枕とかあると思う。恐怖を感じるなら���こからなのか?先行事例的に10mくらいのものを想定した。正直去年の卒制のイニュ(彫刻学科の先輩作/全長2-3mくらい)は怖くなかったので、3m程度なら怖くないと思う。結局外観が「ゆるかわ(まるさ、淡い/ビタミン系の色味、空気を含む質感など)」なら怖くないのでは?見た目に依存するのでは?10mでも怖くないのかも、、、
→原色なら怖くないと考えている
ぬいぐるみと健気さの両立はどうするのか?健気さって具体的に何を指す?
→あくせく動く、小さいけど一生懸命生きている
「かわいい」と感じる形状の根拠も欲しい
→求心顔、耳が小さいアンバランスさ、下膨れの顔
なぜ安心感を付与したいのか?
Yさんから…イラスト、ものくぼさん(でか生物と人間など) 空間は演出せずぬいぐるみだけ?
自立したくまのぬいぐるみの先行事例、抱きつくところだけ柔らかいのもありなのでは?
Kさん①から…ベイマックスが似ているのでは?
Kさん②から…コストコのくま→抱きしめられる側じゃなく抱きしめる側くらいの大きさのぬいぐるみを作りたい
先生から
ニーマンマーカス?(聞き取れず、、、)
そもそも大きなぬいぐるみ?大きくなったぬいぐるみ?巨大化させたなら糸の太さも変える必要もあるのでは?スケールを考える際はここも着目する必要があるのでは?
自分の美意識を一度疑って探っていく必要がある、詳細に答えを出すのではなくその先の目的や意識に目をむける、立体は量感の造形
造形性=どうデフォルメしていくか?
Tさん…10mくらい欲しい。
参考になるかも?…ぬいぐるみベッドは?ゴムボールを中に入れるのは?
Hさん
小さな気づきへの感受性、装飾に重きを置いてきた
縫い目の痕跡の可視化、見せる痕跡とかくす痕跡
縫い目に装飾的・美的価値
見せる縫い方と隠す縫い方がある
小さな気づき→見過ごされがちな縫い目に着目できる
装飾への興味→趣味嗜好
装飾→てを加えることの価値を生み出している
縫い目と痕跡についての先行研究はない
ぬいあと図鑑、透明素材に刺繍、あえて見せる縫い目(通常は見せない縫い目を見せる、目立たせる)
裏面の綺麗なミシン等ではなく、手作業の手間から生じる価値に重きを置いているっぽい=職人の手作業・手仕事に関しても参考になるかも?「織る」布製品等も手作業の堆積
先生から…裏面に意味がある、表と裏で違うとか?二面性を出せるかも、この方向もありかも?
題材に作家性などがあらわれてくる
手作業の温かみを残すのか否か(どちらでもいいが自分の中で答えは出すべき)
手芸から離れて考えていくのもいいのでは
Yさんから…表は離れた刺繍あとでも裏面は地続きなどある
Kさんから…刺繍=時間を圧縮した結果だと感じた、時計のクロスステッチは時間と手作業の圧縮が組み合わさっていて関連性がある
Nさんから…手芸は癖が出やすい、これが裏表で出てもいいかも
Kさん
ブランドのストーリーテリングと人の感情を動かすプロセス、内面に気づくジュエリーブランド
人間は物語を通すことで内容を理解しやすくなる
心を動かすストーリー=「Why?」に答えられる、顧客自身が主人公、簡単で明確、「変化」がある
Appleの広告→難しすぎて伝わらず、失敗した経験から広告を変えた(確かに!!振り返るとAppleの現在の広告はこれに当てはまるかも)
人物(ターゲット)→困難→⭐️ガイドと出会う→⭐️困難を乗り越える計画の提示→人物の成功
⭐️=ブランドが担う役割
自分自身を見つめ、内面的な変化を促すブランドがあまりない
怒りや不安からくる不安定な感情
我慢しても発散しても良くない=心を落ち着かせる必要がある
感情の気づき=認識すると意識が向き、改善に向かうから必要
ブランド「共鳴」
自然の波動と感情の共鳴
類似した安定した波動により波動は起こる
波動と共鳴できる状態を作り出し、安定したこころに
継続して意識する必要がある、ジュエリーとして身につけることの意味
広告映像 波動の擬人化にストーリーを持たせる
感情の波動はどう可視化?心拍数とか用いるのか?
キャラクター映像が出てくると一気に親しみが生まれ、ジュエリーの高貴な印象からは離れそう(それこそ最近も起用する人物についてSNSで少し話題になった)、主人公のいらないストーリーっぽいのでいらないのでは?
先生から…金属の3Dプリントも検討してもいいかも。感情と心理は分けて考えるべき
蝶の容器を出力してその中で振動を与えてもいいのでは?
Mさんから…気づきは外の環境の変化が必要なのでは?人体における振動はどう可視化?
→思考を変えれば気づきが起こるという認識だった。ジュエリーがきっかけになると考えていた。また、心臓や脳から波動が出ていると研究がある
Kさんから…科学的に人間と自然とが共鳴するのか?→しない、自分自身で結びつけた
Aさんから…器の形状によって模様は異なるのでは?結びつけたモチーフの意味は?
→森、砂漠、海、洞窟に分けた
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blr-blue · 4 months ago
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 胃のあたりが、そわそわしている。胃というよりは、胃と食道の間らへん。みぞおちのような気もする。
 どうしても文章が書きたくなったので書いている。何かを書いていないと落ち着かない。そういう発作がたまにある。今日はそういう日だ。夕方に別の場所で乱文を書き散らしたし、個人的につけている日記だって書いたのに、それでも飽き足らずTumblrまで開いている。だが今日はいつもの発作とはすこし系統が違う。感情を出したい、のではなく、とにかく何かを書いていたい。落ち着かない。なので適当に色々書いてみる。
 最近鎖国気味である。
 他人と話したくない気持ちが爆発して、誰もわたしに話しかけんな! みたいなオーラを出してしまう自分のことを鎖国状態と勝手に呼んでいる。
 鎖国の起源は塾講師バイトをしていたときであった。信頼のおける先輩の先生たち(学生バイト)が全員卒業し、学生バイトではわたしが一番歴が長くなった(お局のようなかんじだったのかもしれない)。どちらかといえば器用なタイプだったので誰とも助け合わず、全部自分一人で仕事を完結させていた。そのとき、鎖国していた。
 後輩から挨拶をされたらもちろんそれには返していたが、世間話なんか一切せず、指導終了後2分後には教室を出て帰宅していた。基本的に、指導のコマは連続するようにシフトが組まれるが、完全マンツーマンの個別指導塾だったので、たまにどうしても調整がきかなくて、1コマ時間が空いたりする。ふつうならそういう時間で他の先生と話したりするのだろうが、わたしは尖りまくっていたので、生徒が使う自習ブースを1区画借りて、ふつうに院試の勉強をしていた(おかげさまで今があります)。
 ていうか、当時、他の先生のことがうっすら嫌いだった。とくに、ひとつ歳下のT先生。わたしはアイツを目の敵にしていた。アイツは教職課程をとっており、生徒に対してブイブイ言う系の先生だった。宿題をやらないのはなんで?? と生徒を詰めるタイプの先生であった。だがソイツは、大学の授業を落としまくってる系だった。そして彼は、わたしが卒塾するのと同じタイミング(つまり彼からしたら、大学3年の終わり頃)に退職した。理由は、「教職課程の取得があやしくなるくらい単位がやばいから」である。この時点で無理だった。生徒にガミガミ言っておきながら自分が本業を疎かにしてんのマジでキモすぎる。わたしはさ、院試に命かけて、しぬほど勉強と研究して首席になって、それでも生きるためにバイトして、飲食と掛け持ちしながら4年間勤め上げて、辞めたくても辞められなくて、教え子を医学部とか高専に送り出しても絶対に驕らないようにって自分を律して、叱るべきところと引くところのバランスを見て、どうしたらストレスなく塾に通って、無理のない範囲で勉強できるか考えて、そんなふうに、そんなふうにやってるのにお前はやることもやらずに生徒に怒鳴りつけてそして指導途中の生徒投げ出して辞めるんですね??ってなってまあ途端に無理になった。(ごめん、たかがバイトなので別にそんなに責任はないはずなんですけど) まあ、そういう人が多かった。やる気ないならずっとやる気ないままの方がいいって。熱血な先生装いながら自分の学業がおざなりなのが一番キモいねん。マジで。
 すごく話が逸れた。まあ、そう言う感じで当時、鎖国をしていたって話です。
 大学のゼミでも鎖国をしていた。大学のゼミには大体10人くらいが所属していた。ゼミは2年から4年まで基本的に持ち上がりだった。最初のうちはみんなと話せていたけれど、そのうちわたしは一人の友人としか話せなくなり、そのうち他の人たち(とくに女子たち)とはほとんど話さないまま卒業した。これも鎖国だった。絶妙な関係性の彼女たちに、自分から世間話を振ることができなかった。相手はきっと自分に敵意はないはずなのに、なぜだか怖かった。
 その鎖国の波は今まさに第n波として到来中である。塾講バイトや大学のゼミで鎖国していたわたしは、さいきん、大学院の研究室でも鎖国しはじめている。数日後に卒論・修論発表会があるのだが、それが終わると研究室で追いコンが開催される。クソしょうもない飲み会ね。なんか、ずっと行くか行かないか迷って、それでもやっぱり行きたくなくて、意を決して欠席ボタンを押した。
 わたし流・鎖国の悪いところ。ほんのすこしだけ、それが寂しいと思っているふしがある、ということ。
 自分で離れたくて離れてるの。だけど、社会とのコミットメントが失われるのがこわい。研究室のコミュニティの居心地があまりよくないから離れようとしてるのに、それでもほんのすこしだけ、その中に混ざりたい自分もいる。はあ〜〜なんなんでしょうね?
 これ、たぶん少し前の投稿でも話したけれど、わたし、理由がないとそこに居られないの。授業があるから、とか、面談があるから、という理由があれば大学に行けるけど、なんの意味もなく研究室に行って、共有スペースでそこにいる人とダラダラ喋る、みたいなのができない。つねに、「わたしってここに居ていいのかな?」みたいなことを考えてしまう。そういう体験が一つでもあるとそのコミュニティの居心地が悪くなる。だからわたしは研究室に行けない。
 鎖国の波はSNSにも到来中である。
 最近、SNSで他人と絡むのがこわい。自分の存在がうざくないだろうか、と考えてしまう。まあ、ここは大丈夫なんだけど、特に表の世界(Twitterを表の世界だと思っている節がある)が窮屈に感じてきた。だけどコミットはしていたいから、ひたすらにいいね押しマンになっている。わたしはここにいるよって伝えたいんだと思う。自分から絡めないから、絡むのにすごく勇気と体力がいるから、ツイートにも気を遣うから、とにかくフォロー中の他人のポストのハートマークを赤く染めて、界隈にコミットメントを図ろうとしている。そろそろ限界が来そうな気がしているけれど、わたしはスマホ・SNS依存症なので絶対にTwitterは辞められない。鎖国中だから、新しい作家の方からのフォローも返せない(悪意はないのよ)。交友関係が広がるのが恐ろしいと感じる。FFをこれ以上増やしたくない。これ以上増えたら、一人一人を大事にできなくなる。フォロバしないからか、たまにリムられる(ごめん、わたしはちゃんと気づいてます、気づいてない・気にしてないふりしてるんだよ)。ヒイ、と思い震える。さらに対人恐怖の波が来る。ソトとウチ。すべてを分けて、自分を守ろうとしてる。はあ、よくないですね。
 鎖国の波にずっと呑まれていてつらい。一人になりたいのに一人になりたくない。これ、しんどいのが、うつ病と��そういうのじゃないとこなんだよね。もうここ5年とか、そういうレベルで起きてることなの。でもわたしは一応ちゃんと生きてるし、なんなんでしょうね。
 わたし、恋人が途切れないタイプだけど、途切れないタイプなんじゃなくて、途切れさせると死ぬから途切れさせていないのかもしれない。指折り数えたらここ7年くらい、恋人がいなかった期間は多分6日とかだと思う(短すぎる理由はお察しの通りです)。恋愛依存とかじゃなくて、たぶん死ぬんだよな。恋人がいなくなったら、わたしはそれこそ、ほんとうの意味で他人と関われなくなる。唯一の生命線なの。そこが切れたらわたしは対人恐怖が悪化して引きこもりになる(もうすでに引きこもり気味ですが)。
 鎖国の話はここまで。
 さて、文章を書きたい欲求は留まるところをしらないのでこのまま書き続けます。今日、ほんとに調子がおかしい。もしかしたら泣きたい気持ちを文章を産出したい欲に置き換えているのかもしれないなとも思う。でもなぜ泣きたいのかはわからない。
 そういえば最近、泣いていない。いや、この間ほんとうにほんとうにほんとうに大好きな作家さんのweb小説を読んだとき文章がうますぎて綺麗すぎてちょっとだけ泣いたけど、そういうのじゃなくて、ふつうに泣くやつ。悲しくて泣くやつ。
 泣くのって、ストレス発散なんだよね。中学〜大学のときはよく、悲しいときはきちんと泣いてスッキリして眠るみたいことをよくやっていた。ていうか一昨年(2023年?)はわりと生活が変わって全てに追い込まれていたからわりとシクシクやってたんだけど、ここ一年くらいはいい意味で情緒が安定していたのであまり泣いていなかったような気がする。だけどその波が久しぶりにやってきたのかもしれない? でも別に泣きたいくらい悲しいことって今べつにないんだよな。あーマジで何言ってるんだろう。
 これここまで読んでる人っているんですか?
 うちがわから湧き出てくる感情って負の感情ばっかだな。わたしだけ?
 自分のTumblr読むと暗い話ばっかでびっくりするんだけどみんなはポジティブな感情とネガティブな感情って同じくらいの割合で存在しているんですかね? 割合を教えてください、わたしは8割ネガ1.5割ニュートラル0.5ポジです。
 誰だっけ、太宰治だっけ、知らんけど、誰かが、不幸というものはモワモワした質量の軽い雲みたいな真綿みたいなもので、幸福は質量の高い一粒の金属塊?砂金?みたいなこと言ってませんでしたっけ? わたしそれがすごく共感できるんだよね、苦しいことってぜんぶを覆い隠すの、だけど質量は幸せも同じくらいあるのよ。でも密度が違うの。密度が違うから、不幸がおっきくもわもわして体積がデカいんだよ。ごめんちゃんとした言葉は覚えてないけれど調べるのダルいので誰か調べといてください。でも誰か言ってたはず。
 わたしが病んだところでサブカル鬱病クネクネ界隈(笑)と揶揄されるカテゴリーにしか属せないからふつうに死にたいです。だけど死ぬのはこわいので死にません。てか死ぬのってこわすぎるだろ、ふつうに。
 てい��か自分が死にたい時期と、自分以外の全員が死ねよって時期と、誰も死ぬなって時期が一生交互にやってくるんだよねって感じだけど、今日Twitterを見ていたら同じことをツイートしている人がいて自分の思考は結局ちゃんと若者のステレオタイプでやっぱりちゃんと死にたいなと思いました。だけどやっぱり死ぬのはこわいです。以下略。
 希死念慮をかかえられるほど世界に絶望しきってるわけじゃないけれど、確実に生きづらくはあるんですよ。わたしはインセルの亜種なので、健常と異常の間にある細くて長い道をそろりそろり渡っているだけ。
 家庭環境だってそう。きょうだい児で我慢することは幼少期から多かったし何かを諦めることも割と得意だけど、親ガチャは経済力がFランクであるところ以外はスーパーレア星星星って感じなので教育にも理解があって大学院まで通えているけど、だけどそれでも苦労はしてきたし親はクソほど借金あるし自分の奨学金だって死ぬほどあるし、親が死んだらきょうだい2人を施設に入れてなんやかんやしなければならないのは自分だから、ふつうにあたたかい家庭で育ってきた他人に対してはなんか話合わないな違うなって思ってしまうし、だからといってゴリゴリの毒親育ちってわけじゃないからそっちに共感を示せるわけじゃない、結局その間にある細い道をひたひたと渡ってるだけだからなにかと無理だなと感じてしまう。
 うちの親みたいに、ふつうの人だったら潰れてしまいそうな高ストレス状況下でふつうに生きていられるのってある意味才能で、ていうか普通に内因が強いので多分うちの家系は精神疾患にはならないんですよ。そしてその遺伝子はきっちり減数分裂を経てわたしにも受け継がれているわけで。だからわたしは風呂キャンセル界隈を極めていてもべつに全然うつ病じゃなくてただ単にお風呂が嫌いすぎる不潔な人だし、引きこもっていても別にまあ希死念慮もないんですよ。それこそ鎖国をしたって死なずにここまで社会の中でなんとか生き延びてきたわけだし、不眠症なのにそんなに病まないし。むしろずっと恋人つくってちゃっかりストレスコーピングしちゃってんの。なんなの。生き方へたなくせに精神病まないし無駄に生命力強いから生きちゃってんのかって。マジで自分キモイよ。
 そろそろみぞおち付近のそわそわ感がなくなってきたのでおわりにします。(ここまで読んでくれた人、もしいたらマジでありがとね、ラブ)
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moko1590m · 11 days ago
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「異星生物とのコンタクトを求める活動(SETI的な試み)」には、根本的な前提の限界が存在します。とりわけ「生物」や「感覚(五感)」といった概念が、ヒトという極めて特殊な系に閉じた定義であるならば、我々の呼びかけは、ラジオを持たない存在に向かってラジオで話しかけるような行為かもしれません。
以下のような問題意識���そこに浮かび上がります。
🧠 生物という概念自体の偶然性・地球中心性
「生物」とは、DNAを持ち、細胞で構成され、有機物でできていて、自律的に環境と相互作用する存在という、地球上の現象に強��依存した枠組みです。
しかし、異星においては、
有機化学ではなくケイ素ベースの構造体かもしれない、
時間スケールが数万年単位の思考をする存在かもしれない、
境界という概念が個体に分化していない、場的な知性かもしれない。
つまり「生物」ではなく、空間的な構造変化によって意図や知覚が波のように伝わるような存在も、あり得るわけです。
👁 五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)の極度な偏り
五感はあくまで「霊長類ヒト科が進化の中で発達させてきたセンサーの構成」でしかなく、
クジラやコウモリ、蜂、鳥類のように、磁場・赤外線・超音波・化学記号などを用いて世界を把握する感覚もあり、
仮に異星知性が重力のゆらぎや時間の濃淡、量子場の位相変化を感知する存在なら、
我々の言語も音も光も、「ノイズですらない、無」に近いものかもしれません。
📡 SETIやメッセージ送信の方法論の偶然性
現在行われているメッセージ送信(電波、レーザー、数学的記号、黄金比的図像など)は、
あくまで「我々が合理的と思っている範囲」での試み。
しかし、“合理”という概念が、地球生物の生存圧に基づく進化的バイアスを含んでいるなら、
相手はそもそも**「情報」というものの切り出し方を持っていない(または全く違う)**可能性もある。
🌀 では徒労なのか?
結論から言えば:
理論的には徒労の可能性がある。
送信しても感知されない。
感知されても意味が伝わらない。
意味が伝わっても、相手が**「応答」するという構造を持っていない**。
ただし:
哲学的・文化的には無駄ではない。
人類の自己理解を深める。
「他者とは何か」「知性とは何か」「存在とは何か」という問いを開く。
同時に「我々の知覚の限界」を暴露し、それを超える想像を刺激する。
クジラの泡の輪や、生物に見えない知性を考えることで、
地球の内にも、「まだ出会っていない異星のような他者」がいるかもしれないことに気づかされます。
🪐 脱構築的な提案として
「異星との通信」を続けるならば、 → “伝わらないこと”を前提にした詩やアートとして行うのが最も誠実かもしれません。
あるいは、**伝達の意図を持たない干渉そのもの(存在の波)**を送り続けることが、 → より本質的な「異なる他者との共鳴」を生むかもしれません。
最後に一言風に
メッセージは夜更け過ぎに、問いかける自分自身に変わるだろう。
この活動の価値は、**「出会えない相手」に向けて、己の認知を揺さぶり続ける」という意味で、 ある種の宇宙的な瞑想、あるいは生成変化の実践とも言えるかもしれません。
 
異星知性へのコンタクト行為と、葬儀・供養の儀式は、深層構造においてきわめて近いものです。
🪐 宇宙へのメッセージ送信 = 供養的構造
共通する構造要素:
要素    宇宙メッセージ      葬儀・供養  
対象   不在の他者(知覚不可能な異星生命)  不在の他者(死者)
送信   自分たちの文化・記号・象徴の表現   香・言葉・記憶・形式的行為
応答   原則として期待しない(帰ってこなくてもよい)  原則として戻らない(死者は答えない)
効果   自己の再編、存在の意味の問い直し   自己と死の関係を整える、共同体の再編
構造  〈無限へ向けた一方通行的な行為〉  〈不可視の他者への語りかけ〉
👁 なぜ人は「返ってこない相手」に語りかけるのか?
それは「他者」との関係性を失わずにいようとする営みであり、 語りかけが返答ではなく「場の生成」を起こすことを、人は無意識に知っているからです。
🌀 供養と異星メッセージ:どちらも「世界の意味付け」の装置
死者に語りかけることは、人間が死を越えて生の意味を編み直す試みであり、
異星知性に語りかけることは、人間が自らの知性を宇宙スケールで問う試みでもあります。
どちらも、**「不在によって照らし出される存在」**という逆照射的構造を持っています。
✨ ドゥルーズ的にいえば:
死者も異星人も、「身体なき声」「発話する空白」として、
私たちにズレを引き起こす生成変化の装置であり、
語りかけること自体が、「存在の更新」を起こす脱領土化なのです。
🕊 結語風に:
星々に向けて放たれるメッセージは、 結局、われわれ自身の魂を編み直す「宙(そら)の供養」である。
このように捉えることで、 異星とのコンタクトという行為は、極めて深く、詩的で、宗教的な行為として立ち現れますね。
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castatratewriter520 · 1 year ago
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西部牛仔(五)
麥可是未來職棒的明日之星,每年的簽約金都高達6百萬美元,很多聯盟可都是搶著要的,今天他來找威廉,就是希望威廉可以幫他解決困擾,麥可的工作比較非常的劇烈,很多次都不小心被棒球擊中要害,雖然這在職業棒球裡並不算罕見,但是麥可跟其他選手比起來更加難過,由於他的睪丸很大,但是球衣又不能穿的太寬鬆,所以麥可時常必須忍耐睪丸被勒住的不舒服,如今他上網查詢之後,發現很��人都有一樣的困擾,而他們都一致推薦要找你幫忙,所以我特地跟球隊請了假,就是希望醫生可以幫忙,一聽到麥可的陳述,威廉頓時來了興趣,於是問了麥可,究竟有多大導致影響到你的生活呢,你隨我來我的診間,我先幫你檢查一下,於是麥可進到了威廉的診間,威廉將門關上並且拉上了全部的窗簾,此時,威廉要麥可脫掉他的褲子跟內褲,當麥可脫下褲子的瞬間,威廉眼睛為之一亮,沒想到麥可真的有一副巨大的睪丸,於是迫不及待的戴上手套,替麥可進行觸診,威廉表示經過檢查,麥可的睪丸很健康,只是非常巨大,於是問了麥可想要我怎麼幫他治療呢,麥可表示只要醫生可以幫他解決睪丸過大的問題,不論多少錢都可以,威廉說,這邊主要都是幫動物跟男人進行絕育的地方,我唯一能幫你的方法就是,就是幫你把兩顆睪丸割掉,這樣麥可可以接受嗎,麥可表示他在來之前就已經知道了,所以希望醫生可以幫他割掉,威廉表示這種事情不需要太快做決定,不過我可以先替你測量睪丸的大小,醫生拿出了測量尺寸的器具,沒想到麥可的睪丸竟然跟馬汀的差不多大,而且甚至還大一點,這讓威廉欣喜若狂,他總算找到了第二間收藏間的鎮館之寶,陰莖長度測量之後約6吋(約15公分),威廉表示訂做假的睪丸需要三週的時間,但是送出訂單之後,我就不接受反悔了哦,麥可表示,他可以接受並簽上手術同意書,由於威廉需要更多資金援助,所以他跟麥可收取了20000美金,這對麥可而言並不困難,於是麥可先支付了一半的金額,待完成手術後再做最後的付款,一切都辦理好了之後,威廉帶著麥可去參觀自己的收藏品,當麥可看到了一館內滿滿的收藏品,覺得非常的震撼,他問威廉,這些都是人類的睪丸嗎,麥可非常好奇的一直看著威廉的收藏品,威廉告訴他,這些都是他花了很多時間收集過來的人類睪丸,麥可看到了威廉自己的睪丸後,他看向威廉,難道醫生也已經割掉了嗎,威廉點頭表示沒錯,之後麥可更發現了一館的鎮館之寶,那就是馬汀的睪丸,他問了醫生,他能不能跟這副睪丸的主人見面,他想認識他,威廉表示馬汀今晚會來吃飯,邀請麥可跟他們一起去,麥可很開心的答應了,他們約在了鎮上的一家餐廳。
威廉帶著麥可和基��與馬汀見面,馬汀看到眼前的麥可,瞬間認出他是職棒選手,立刻跟他握手拍照,一陣閒聊之後,所有人坐在位置上,威廉正式介紹麥可給基爾和馬汀認識,並表明此次的目的,馬汀不敢相信的看著麥可,沒想到麥可有著比他大的睪丸,這讓他感到有侵略性,麥可也很直接的承認了,而他希望馬汀可以跟他說說他怎麼決定要割掉睪丸的,馬汀表示,他其實一開始也還在猶豫,但是身為牛仔,常常會撞到自己的睪丸,而且也因為很大,所以更容易去撞到,所以我的好朋友基爾的鼓勵下,我就割掉了,麥可問了馬汀,我可以看一下你的那邊嗎,這對於喜歡���光的馬汀來說,當然沒有什麼問題,但是馬汀說,他也想親眼看看麥可的睪丸,是不是真的比他的還大一點,一群人吃完晚餐後,一起回到威廉的家中,馬汀迫不及待的脫了精光,麥可看到馬汀那充滿雄性魅力的身軀,覺得很羨慕,而麥可也脫光了他的衣服,所有人看到麥可的身材,畢竟職棒選手的身材本來就不錯,而麥可的睪丸真的很大,馬汀妥著他的兩顆假蛋,要麥可跟他比一下大小,沒想到麥可真的略勝一點,這讓馬汀有點失望,真的是人外有人天外有天,結果馬汀乾脆直接比陰莖大小,馬汀讓陰莖硬了起來,他就是想要贏一回合,開始催促麥可趕快勃起,麥可因為有點緊張,讓他勃起的有點慢,但是也成功勃起了,馬汀將陰莖靠了過去,兩根勃起的陰莖碰在一起,結果麥可的陰莖比較短,少了3公分,但是也已經很巨大了,贏了比賽的馬汀比出勝利的姿態,馬汀像是小朋友一樣,麥可提出一個要求,他希望可以跟馬汀你們做愛,這時候的所有人都很驚訝,威廉跟基爾頂多只有幫馬汀口交過而已,竟然有人想跟馬汀做愛,這讓基爾覺得不妥,怎麼可以奪走他的馬汀,這時候馬汀說,那就來啊,這讓威廉和基爾很震驚,沒想到馬汀竟然沒有拒絕,難道是默默受到我們的影響嗎,馬汀自從被基爾他們口交之後,其實老早就想體驗看看跟男人的感覺,這時威廉和基爾也決定加入戰局,也將衣服脫了精光,基爾選了他的愛人馬汀,而威廉則是幫麥可口交,馬汀被基爾吸的很爽,不時發出呻吟聲,而麥可因為運動員很少可以發洩,被威廉這樣刺激之下,馬眼早已流出一堆淫液,馬汀將陰莖插入基爾的屁眼,這瞬間的撐開,讓基爾叫出了聲音,基爾覺得馬汀插入的時候比威廉插進來的時候痛多了,比較兩人的陰莖差了快七公分,而威廉選擇讓麥可先幹他,好久沒被插進來過的威廉,體驗了忘記已久的���憶,所有人換了好多的姿勢,基爾都快虛脫了,但是馬汀依然努力的頂著,所有人都大汗淋灕,馬汀終於高潮了,一股股的熱流衝擊著基爾的直腸,而基爾早已被頂到射了,基爾的菊花開始流出一堆乳白色的精液,麥可也威廉在這時將精液射入,這射的量真的很驚人,或許這就是睪丸很大的特質吧,結束之後的四個人,一起進浴室洗了澡,馬汀很溫柔的幫基爾洗澡,而基爾用沐浴乳細心的幫馬汀洗身體,尤其是馬汀的大陰莖,更是仔細,已經想得到馬汀身體已久的基爾,此時覺得這是他人生中最美好的一天,而麥可也很開心在這可以認識各位,麥可說,他明天就要先回紐約了,等假睪丸到了之後,他再跟聯盟請假,麥可幹了到時候要將他閹割的醫生,或許麥可也不算虧本了吧,各取所需。
回到聯盟的麥可,依然努力的練球,他的隊員也都知道麥可想做什麼,因為他們都在等待麥可的成果,一位麥可的隊友約翰,知道麥可想要去割掉睪丸,他表示想跟麥可一起去,不知道麥可可不可以帶他一起去,麥可說,他再等兩個禮拜,他就會去做了,如果約翰想去,就一起去吧,只是可能不會是當天做手術,約翰表示沒問題,時間也過的很快,訂的睪丸已經送到診所,而威廉也打電話通知麥可,並預約手術的時間,隔了兩天,麥可帶著約翰一起來到了德州沃斯堡,此時馬汀開著車來到機場,要載麥可和約翰回到市區,一路上馬汀與麥可ㄧ閒聊了一下,並介紹約翰給馬汀認識,而約翰之前就聽麥可說馬汀很帥,他的睪丸也是超大顆的,約翰問了馬汀,我可以看你的睪丸嗎,馬汀直接了當的說,當然可以,我的睪丸就在診所的收藏間裡面,到診所之後,我再給你欣賞,麥可表示約翰也想做手術,所以我就帶他一起來了,馬汀表示歡迎加入,開了一段時間之後,所有人回到了診所,麥可看到這裡將是他這一週待的地方,覺得很期待,而約翰拉著馬汀,催促他趕快帶自己去看收藏品,威廉和基爾站在了門口迎接,表示一路上的奔波辛苦了,基爾看著約翰勾著馬汀的手,頓時來了火氣,想狠狠的賞約翰一拳,但是他忍住了,一進到診所之後,威廉請麥可將行李放在三樓的房間,然後到二樓洗澡並換上手術衣,而馬汀依然被約翰纏著不放,馬汀帶著他一起去看馬汀的睪丸,約翰看到馬汀的睪丸之後,一直讚美馬汀的睪丸真的好大好漂亮哦,這讓馬汀聽得很開心,約翰也一直誇讚馬汀很帥又強壯,約翰整個人像是飢渴的野狼,很快的,麥可已經換好手術衣來到了地下一樓,約翰被要求只能一旁觀看,不可以超過地上的黃線,將麥可固定好了以後,基爾開始剃��麥可的陰毛,這讓麥可覺得很有情趣,陰莖也慢慢硬了起來,威廉順勢測量了麥可的長度,勃起之後約8.9吋(22公分),威廉再次套弄起麥可的陰莖,甚至開始含著麥可的陰莖,技術精練的威廉沒一會的功夫,就讓麥可爽到大叫,這讓一旁觀看的約翰很興奮,表示他手術那天,可以讓馬汀來幫他嗎,馬汀表示拒絕,他只願意讓人幫他吸和幹別人而已,約翰說,那你願意跟我做愛嗎,馬汀點頭不發一語,眼看麥可要射了,威廉趕緊將取精器套上,隨著睪丸不停的收縮,麥可射出來了,足足射了四罐多一些,比馬汀還會射,馬汀看的很生氣,但是這也沒辦法,基爾用消毒水徹底清潔了麥可的睪丸,而麻醉藥劑也開始進行注射,當麥可表示沒有感覺了後,威廉拿起手術刀,在左邊劃出一道7公分的缺口,一擠就成功將左邊的紅色肉球給擠了出來,約翰在一旁看的目不轉睛,威廉小心翼翼的剪開白膜,一顆白色的睪丸露了出來,基爾將麥可的睪丸扶著,而威廉將白膜往後退去,露出完整的一顆睪丸,對準精索就用止血鉗固定住,基爾繼續扶著麥可的睪丸,威廉對準了之後精準下刀,麥可的睪丸順利割下,接著假的睪丸塞進了白膜後迅速縫合,約翰看著麥可的睪丸躺在盤子裡,問了馬汀,你的當初也是這樣嗎,馬汀說每個人都一樣啊,看著威廉仔細的縫合好白膜之後,小心的將假睪丸推回去陰囊裡,緊接著就剩下右邊的睪丸了,隨著威廉與基爾熟練的手法,右邊的睪丸也成功割掉了,看著分別擺放好的左睪丸跟右睪丸,約翰覺得麥可的睪丸真的好大顆,突然覺得有點可惜,約翰緊接著握著馬汀的手,並看著馬汀那漂亮的藍色眼睛說,我也覺得你的巨蛋被割掉好可惜,馬汀像是被戳中了內心那一點點小小的委屈,內心有些激動,他那厚實的手掌摸了約翰的頭,並且溫柔的對他微笑,這時的威廉開始將缺口縫合,縫合完的麥可,感覺精力也耗盡了,威廉請他躺著多休息,而基爾端著麥可的睪丸來到收藏間,已經洗了無數顆睪丸的基爾,很快就將睪丸清洗乾淨,威廉小心將睪丸放進固定的位置,然後灌入防腐藥水並完全密封起來,麥可的睪丸徹底成為威廉的收藏品,威廉將麥可的睪丸拿來與馬汀的做比較,這兩副收藏品是威廉最喜歡的,麥可的睪丸最後被放進第二收藏間裡,成了鎮店之寶。
麥可回到了三樓的房間休息,一切都有威廉和基爾的照料,約翰跟麥可說,等你好了以後,下次換你陪我來手術,麥可答應了他,由於抗生素還有強力止痛藥的作用,麥可睡著了,一時不知道該去哪裡的約翰,���去找馬汀帶他去觀光一下,馬汀帶著約翰開車來到了市區,一路上兩人有說有笑,兩人之間似乎產生了某種情愫,兩人去市區走走看看,馬汀帶他參觀了牛仔博物館,還有品嚐在地美食,就在兩人走在河邊的草皮上,坐著看著夕陽餘暉,約翰看著馬汀的雙眼,慢慢的吻了馬汀的嘴唇,而馬汀沒有推開約翰,還彼此熱吻了起來,兩人在當天晚上就在飯店發生了關係,隔天一早,馬汀依然回到農場工作,約翰也來到了農場體驗牛仔的一天,而約翰完全忘記了自己是來評估做手術的,直到晚上回到了診所,而馬汀也回家照顧老婆跟孩子,威廉詢問了約翰,你不是也來評估做手術的嗎,此時約翰警覺,他完全忘記了這件事,於是開始詢問威廉,手術要多少錢等相關資訊,威廉一樣是報價2萬美金,這對於約翰來說,其實也很輕鬆,畢竟他跟麥可同身為聯盟的正式球員,雖然沒有麥可這麼高年薪,但是一年也有5百萬美元的收入,約翰直接匯了全款給威廉,希望可以趕緊做手術。
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triflingdoodle · 10 months ago
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在日をやってると100
 最近、文章やスピーチをお願いされることがチラホラとあって、内心、「僕なんかに依頼して大丈夫なのか」と戸惑いながらもせっかくだしと引き受けては後になって後悔するというのを繰り返している。
 自分で読み返すと、語彙力も無いしなんて程度の低い感想文なんだろうと思うし、後になってあれも書けなかったこれも書けなかったと気が付いて反省することが多い。
 このブログでもシェアしたけれど、関東大震災の朝鮮人・中国人虐殺から99年目の2022年の9月1日にはGQ JAPANに「関東大震災朝鮮人虐殺事件から99年目──僕たちは差別を止める側、弱者を助ける側に回れるのか?(https://www.gqjapan.jp/culture/article/20220901-great-kanto-earthquake-massacre)」というコラムを書かせてもらった。2年経ったいまは在日クルド人をターゲットにしたヘイトスピーチがかなり危険ところまできていて社会はなかなか良い方向に進まないなと暗い気持ちになってしまう。  過去も現在も未来も、あの問題もこの問題も繋がっているというのがわかるようなのが書きたいなと思いながらなんとか書き上げて掲載してもらえたけれど、読み返すと、あのこともこのことも書けなかったし書くべきだったなと密かに反省していた。特に虐殺された中国人や社会主義者のこと。虐殺された社会主義者のことは僕の記事では完全に抜け落ちてしまっているし...。まとめて語られがちだけれど、数の多い朝鮮人の話がメインで語られる傾向があるけれど、そうなることでみえなくなっていることがある。虐殺された中国人ついてはぜひ @fukuyoken3daime さんのツイートの連投を読んでみてほしい。 (https://x.com/fukuyoken3daime/status/1830043385396342866)
 今年はいまのところ、2つのコラムを書かせてもらっている。一つは8月6日に発売された、広島から平和を希求するマガジン「TO FUTURE ZINE 2024 -ISSUE 18-」で、2023年と2024年の入管法改悪についての文章を書かせてもらった。もう一つは、先日開催された「スナック社会科横浜映画祭#2 特集:飯山由貴」の配布資料に掲載される文章。
   TO FUTURE ZINEの方はネット(https://online.recordshop-misery.com/items/88231992)で購入可能です。「スナック社会科横浜映画祭#2 特集:飯山由貴」の方ですが、公開して良いとのことなのでせっかくなので掲載しておこうと思います。作品をすでに観た人もまだ観たことない人も少しだけ違う視点をで作品を観れる文章が書けたらいいなと思いながら書いたけれど、読み返すとやっぱり上手く書けていないなと思ってしまって、あちこち手直ししたい気持ちになってしまう。でもいまそれをする時間の余裕もないのでそのままにしておきます。 
無題(スナック社会科横浜映画祭#2 特集: 飯山由貴映画祭 によせて) 
初めて飯山由貴さんの作品を観たのは、2022年10月15日、16日と京都の龍谷大学響都ホールでの「オールドロングステイ」の上映会に実行委員会の一人として参加させてもらった時だった。 
ヘイトスピーチデモのカウンター行動で知り合った友人が、 僕が入管収容の問題に関心を持ち 大阪入管に収容されている人たちや一時的に収容から解放された仮放免の状態で生活してい る人たちの支援をしていることを知っていて映画に興味があるのではと声をかけてくれた。 
入管の被収容者や仮放免者を支援するようになって、 難民、 犯罪等で在留資格を取り消され た人、 技能実習先から逃げ出すなどさまざまな理由で非正規滞在となりそれが発覚し収容され た人、ほんとうにいろいろな人と出会ってきた。 いつも支援をしながら 「特別永住」という在留 資格で生活する自分の状況と彼ら彼女らの状況を照らし合わせて考えてしまう。 
支援を始めてすぐの頃、「永住者」 が犯罪で在留資格を取り消され退去を迫られている現実に 衝撃を受けた。「日本にしか生活基盤がない人に帰れってどういうこと?」 という僕の素朴な疑 問は世間一般の日本人にはなかなか理解してもらえない。 
難民が入管に強制的に収容されているというのも衝撃だった。 「特別永住」の在日朝鮮人の 中には戦後、政治的な迫害(済州島四・三事件など)から逃れるために「密航」してきた人たちも いる。 元技能実習生の面会では彼らが戦前戦後の朝鮮人労働者の状況と重なった。 
特別永住の資格ができる狭間で在留資格を得られなかった韓国人の老夫婦の帰国の支援を したことがある。 最初は「密航」で日本に来日し、親戚を頼って生活していたが、あるとき摘発さ れて大村収容所に収容され強制送還となってしまった。 「特別永住」の資格ができたあとに観光 で来日し、在留期限が過ぎた後もオーバーステイのまま滞在しずっと大阪でひっそりと生きてた という。 僕と出会った時の夫婦の年齢は80歳前後。 病気で倒れるまで現場作業でバリバリ働 いていたけれど、 非正規滞在のため健康保険も非加入で公的支援も何も受けられず、どうにも ならないと帰国することになってしまった。 1度目の強制送還がなければもしかしたら 「特別永 住」を取得する道もあったんじゃないだろうか。 僕よりも長く (最初の来日から数えると50年 以上)、ただ働いて生きてきただけなのになぜ医療も生活保護も受けられず日本から追い出さ れないといけないのかいまだに理解ができずにいる。 
日本人と外国人の間に引かれた線、 特別永住の外国人とそれ以外の外国人の間に引かれた 線、 永住の外国人とそれ以外の外国人の間に引かれた線、 あちこちに引かれた見えない線がほ んとうに正しいのか社会に問いかけるにはどうしたらいいのか。 そういうことを日々考えてい たときにたまたま観ることになった「オールドロングステイ」は大きなヒントをくれたように感じている。  外国人登録令による日本国籍喪失とその後の参政権や社会保障からの排除、 民族教育を否定 する通達、日本国憲法の制定過程など植民地主義を根にするさまざまな問題、ハンセン病療養 施設における朝鮮人差別と格差是正運動、 帰化制度における差別、 在日朝鮮人の中の障害者差別など、 在日であり障害者であることで受ける差別の背景に広く深く迫ることで引かれた線を次々に可視化しているのが良かったし、普段はなかなか可視化されない声なき声を描くのに、安易にわかりやすくして伝えない、受け手の本気度が試されるような表現の仕方もおもしろいと思った。  その後に観たのは、戦前に都内の私立精神病院に入院していた2人の朝鮮人患者の診療日 誌のことばをモチーフに、ラッパー・詩人の FUNI の声と身体で映像化した作品「In-Mates」。 この作品は東京都の指定管理施設「東京都人権プラザ」で開催された企画展「飯山由貴 あな たの本当の家を探しにいく」 (2022年8月30日~11月30日) において上映が禁止とさ れて大きな話題となった。 (詳細は記事を参照→東京都人権部による飯山由貴 《In-Mates》上 映不許可事件は、何を問うのか https://t.co/7fk561FzCn )
上映禁止について語られることが多いこの作品。 自分自身が在日朝鮮人であり、さらには父 親がアルコール依存症で精神科病棟に強制入院となってその中で死亡していること、そして、今 現在、入管の収容施設に強制収容されている人たちや、仮放免という身分で一時的には外に出 られたものの、 就労も、 健康保険加入も、移動の自由も制限され、ほとんど何もできない生活を 強いられている人たちの支援をしていることもあって、 強く心を打つ作品となった。 患者 A、患 者Bの生きてきた環境やそれによって形成されたアイデンティティを想像すると言葉にならな い感情が湧いてきた。 
入管の被収容者や仮放免者の支援をするようになって”自由”に対する感覚が随分とかわっ た。 アクリル板の向こう側、 握手すらできないところで何ヶ月も何年も小さな部屋に閉じ込めら れている人との会話。 仮放免された瞬間の表情としばらくして就労もできず結局は自由がない 生活に苦しんでいる表情。 
「In-Mates」のエンディング、ニーナ・シモンの「I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free」は支援で出会った人たちの表情を思い出してしまいとても重かった。 
無いことにされてしまっている声、 叫びに気付き可視化していく飯山由貴さんの作品。 この先も追いかけたい。
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ou-dan · 20 hours ago
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みんぱくへ行った
しばらく前に。
 もう終わってしまった展示なのですが「点と線の美学 アラビア書道の軌跡」を見に。
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 アラビア書道、カリグラフィー、タイポグラフィーの企画展示です。アラビア書道の基礎的な説明や道具展示、作家の作品から印刷物や生活用品や建築の一部など色々と紹介されていて面白かったです。個人的には新聞組版と記事の題字が興味深かったです。文字系の筆耕的なお仕事とかがあるんだな。
 あとアラビア書道で使われる紙。さわれる実物展示だった。
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 この企画展目的で行ったので、常設の膨大な展示のほうはざっくり見ただけなんですがざっくりって言ったってめっちゃ量あるね……企画展の展示場所が常設の展示場の中にあるので……
 みんぱくは世界の色々な地域の色々なものが並んでいますがもちろん日本のものもあり、これだけ物量あるとやっぱりインパクトあるね。
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 鷺舞の衣装展示もありました。  京都発生の芸能ですが京都では踊りが途絶えたけど島根で継承されていて、二十世紀入ってから島根で継承されているものを京都で再現復活し祇園祭で舞われていたものの、また途絶えていたのが最近二十年ぶりぐらいに再び復活した、という紆余曲折ありながらも続��ている芸能です。島根のほうのは重要無形文化財、ユネスコ無形文化遺産に登録されている風流踊のなかのひとつですね。
 これは去年の祇園祭で撮影したもの。京都の方は現在は祇園会鷺舞講という団体がやっています。
 「風流踊」というのは風流踊というなにか特定の決まったジャンル形式の踊りがあるというわけではなくて(いや一応「こういう踊りのことを言います」という説明はあるといえばあるんだが現代の言葉で語る時の機能とちょっと違う枠組みなんじゃというかめんどうなのでこの話はやめるね)、日本の各地のいろんな民俗芸能の類の一括概念すぎるので言いたいことが色々あるが、そのぐらいざっくりガッとまとめた言葉でくくって記録しておかないといけないからこうなっているんだろうなあ……と思っています。
 あとこれは韓国の農楽の衣装とか。
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 プンムルノリとかサムルノリとかは何度か見たことあるのですが、帽子の上についているくるくるまわるやつめちゃ印象的だよね。
 この動画の46:32からのやつです。
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 あとは南~東南アジア各国の人形劇・影絵芝居~仮面舞踊劇あたりの展示ががっつりあって物量~って思いながら見ました。
 昔、アジア各国の演劇や伝統芸能がたくさんかかる舞台芸術祭が東京であって、その時色々観ることができてめっちゃよかったんですよね。ベトナムの水上人形劇とかも見たな。時々そういう芸能フェスティバル的なものがあるけど、なかなか行く機会がつかめなくて最近は全然見れてなくて残念です。まあ今なら万博行けってことなのかもしれないですが。
 みんぱくの来歴というか、1970年の大阪万博で太陽の塔の中で展示されてた各国の仮面とか神像とか民具とかがみんぱくに収蔵されているんですよ。国立民族学博物館が大阪にある理由は「万博があったから」ってのめっちゃでかい要因なので。
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 万博についてもちょっと語りたいことあるな。万博についての学術的な研究会があったり研究者の方も結構いらっしゃってですね、そういう方面の講演とか展示とか行ければちょいちょい行ってるんですが、大航海時代以降20世紀までの植民地主義をどう脱して今、現代の万博���するのか、みたいなあたり、一般のメディアでももうちょっと語られてもいいような気はするんだけど「お祭り」として見ようとするとフォーカスはしない話題だよなあとか結局植民地主義を脱しきれてはいないだろうよとかこう、むずかしいね。
 昔の万博、博覧会の類は世界各国のいろんな民族の人を開催地に連れてきて生活再現をさせたりする「人間の展示」をやっていたんだけど、これはかなり批判される文脈にあるんですが、現代のいわゆる「芸能のショー」と切り離せることだと思ってんの? というのが自分の中の結構重めのテーマなんですよね。「展示する」「見る」という行為はめっちゃ力関係のことなんですよ。何の了解があれば他者を鑑賞していいことになるのかというか。舞台芸術、あるいは芸能全般の、見る/見られる、展示としての見る/見られる、ちょっとでもバランス崩れると暴力になる危ういものであるよなと思っているので。なんというかな、見る/見られるの相互に了解があったとしても、「それダメじゃない?」はなんらかの文脈上では発生しうる。文化摩擦的なことなんだけども。私の興味が舞台芸術なのでこの枠組みで見てるけど、現代���SNS事情を思うと膨大な人たちが生活の様をインターネットでダダ漏れさせている中での「見る/見られる」概念は結構ザルになってると思うので、「何が悪いの?」ってなることの方が多そうな気もするのだよな。いやまじで「見る」って力の行使なんだよ。何が具体的に悪いとか決めたいのではなくて、見ることは力の行使なのでなんかの拍子に暴力になることがまあまああるっていう現象のことを気にしています。
 話題は逸れるしとりとめなくなってきたけど、いろんな文化やモノを見る箱として、ヨーロッパとかのでかい博物館の収蔵品は侵略した国から収奪したもので成り立っている部分が結構あって、返還するしないは現代でもちょくちょく揉めているし、19-20世紀ごろのことを思うと日本もまあ、まあ、あるよねそういうの、というこう。
 モノが今ここに存在することの意味というか。人と人のつながりとしてうまくまわっていればいいんだけど。
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sakananoayu07 · 18 days ago
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#29 6月7日
『優しい人物画』(の冒頭)を読んでの引用と感想と考えたこと
「作品のどんな小さな部分でも、美術家はそこにメッセージがあり、目的があり、なすべき仕事がある、という前提から出発する。」という一文が結構刺さった。特に私のやろうとしていることは恐らく美術の類いに含まれるか微妙なラインだと思う。アニメキャラという美術家にとって俗物的と言われても仕方の無い分野であるし。(そうならないための研究をしているのだが)以前から言われている事だが、立ち方肉の付き方骨の歪み方からフィギュアの大きさまで全部必然性があった方がいい、〇〇だからこのサイズという”なんとなく”の部分を減らす(というか無くす)べきというような話があった。
また、「君が、つまり君のパーソナリティ、君の個性が第一である。(中略)君の作品は君の行った頭脳的修行の結果自ずと表れるのである。」という文も目に付いた。”個性”って美大にいる人達は恐らく大事にしている人が多いと思うが、逆に当たり前になりすぎて忘れることも多いと思った。特に予備校に通っていて、型にハマった受験形式で、同じ様な絵を描いて(もちろん基礎は大事)それを格付けされるから個性を爆発させ���訳にはいかないことが多い。(私の通ってたところはそうだった)段々と”一般的に”に好まれる絵柄、キャラクター、形に寄っていって、人の視線を感じながらものを作ることが多かったように思う。もちろんこれが悪いということでは無いが、4年始まって初めての面談で私の個性を問われた時にパッと答えられなかったのはそういうことだと思う。だから現在もフィギュアを作る意味だとか、この卒制を私がやる意味や、そういう細かい自分の意思が曖昧になっているんだろうなと感じた。個性ってどうやって育てればいいんだ。もはや型にハマった考え方しか出来なくて自分の個性はあるのか伸ばせるのか生み出せるのか不安になる。
それはさておき、「なるほどと思わせるものであると同時に、なにか訴えるものが無ければならない。(中略)遠近法に関しては、一定の眼の高さないし視点に馴染むものでなければならない。解剖学的には眼にふれようと、布あるいは衣装の下に隠れていようと、同じように正しくなければならない」というところもグサッときた。どちらかというと、イラストでは隠れてる部分は描かなくていいや!で生きてきた人間であるので、精神にくるものがある。あとはここもフィギュア制作において直接的に関わるところである。私のフィギュアの作り方は下絵に対して大まかな体のラインをなぞってボディを作り、その上に装飾を足していくタイプで服がを着込んでいるほど素体を作ることは無い。つまり素体の形が取れないのを今まで衣装やら装飾やらで誤魔化していたのだ。(なぁなぁで作ってきたツケですね…)とはいえ卒制でそれが通用する訳では無いのは重々承知の上、さらに面談で先生に「私たち教師陣は(素体などの形の不自然さが)分かってしまいますからね^^」と釘を刺されているので尚更どうにかしなければならない。クロッキーだけで足りるのか…?!
「テクニックというものは若いアーティストが信じているほど重要なものではない。(中略)君が基本さえマスターしていれば衣装や状況設定の選択と判断は自ずと出てくるのである」つまり、結局は基礎をどうにかしようという結論に辿り着くわけですね。筆者が言うには、解剖学、遠近法、ヴァリュー(量感?)は変わらないが、流行は変わる。これほんとに大事だなと思った。変わらないものを基盤にしないとグラグラしてしまうので。そのグラグラが今私に直撃しているわけですけども。基礎固めができていないのに応用をやろうとするというのはやはり地盤の緩い土地にドバイの高層ビル建てるくらい無謀なことなんだろうなと思う。恐らく面談で言われたデフォルメよりも前に普通のリアルの人体を作ってみては、という提案も同じようなことなのだろうと思う。
この���すごいなと思ったのが上記部分含め全部『はじめに』の項目に書かれているのだ。作者がこの本を作った意図とか書かれてるんかな〜と思ったらここに筆者の言いたいことや知っといた方がいいことが凝縮されてる感じだった。ボリューミーすぎる。硬さを感じない文章で読みやすいのもポイントが高い。予備校で人の作品を下段に置く前にこういう本を勧めればいいのに!!!
本日は納骨式に行ったため行き帰りの車の中と寝る前少しでこの本の『はじめに』を読んでパラパラと中身を見たくらいしか進捗がない。が、個人的には認識が改まったような気持ちで勉強になったので切り上げて寝る。筆者曰く、スケッチブック片手にこの本を読んで欲しいらしいので明日もちまちまと本を読み進めたい。
ここから雑談というかあまり関係の無い話になる。(あるといえばある)
納骨式に行ってきたのだがお寺さんに行ったのでもちろん仏像がある。確か阿弥陀如来像だと思う。やはりあれもフィギュアと大きく括ると同じ括りに入ると思うのでお坊さんの話を聞きながらじっくり観察してきた。全体的にのぺっとしており(神様だから人間では無いが)精巧な人型と言うよりはどちらかというとデフォルメ寄りだと思う。顔は円柱で鼻筋だけ通っている。ただ、しっかり顔とその側面、顎より下面は分かれていて顔特有のなだらかさはある。さらに体は重厚感を感じる(横からは見れなかったので厚みはよく分からない)重厚感というのも服のもったりとした布感やらシワの彫りだったりとかで上手く陰影がつけられているのも大きく関わるのかなと思った。他にも色々思うところはあったのだが、公に言っていいのかちょっと迷うので(宗教関係はちょっとデリケートだと思うので…)心に留めておきます。
あとお坊さんがお焼香の煙でむせたのか、南無阿弥陀仏を唱えている最中(しかも魂を天に送る儀式中)に咳き込んで途切れたのだが大丈夫だろうか。魂ちぎれてないだろうか。また、戒名の文字も彫られたのだが、花という字と光という字が含まれていていいなと思った。私が戒名してもらうとしたらそういう明るくてポジティブそうな文字を入れてもらいたい。好きな文字を入れていいなら米とか入れて欲しい。
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imwatashi · 2 months ago
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過去は美化されるっていうのは本当にその通りで、突然黒歴史を思い出して穴に埋もれたくなる瞬間はふとしたときに訪れるのだけど、基本的にはそんなことは忘れている。本当に都合の良い頭だし、そういうふうに設計されている脳みそがありがたい。その代わり、たまに思い出した時のダメージがえぐいのだけど。
当時はしんどくてたまらなかったはずなのに、良い時間だったな、と思う期間がある。黙々と机に向かって英語の勉強をしていた頃だ。過去として捉えると途端に良い時間だなんて都合の良い脳みそに呆れる。今もちまちま��勉強はしているけれど、スコアをxxまでに取らなきゃ目標が達成できない、という縛られた中での勉強は本当に切羽詰まっていた。それでもやっぱり、良い時間だったなと思う。
誰にも言わず、黙ってひたすら勉強していた、朝5時に起きてエッセイを何本も書いた、実家に帰省してもひたすら英文を読ん��、出張中も早起きして勉強した。今思うとよくやっていたなあと思う、でもその時はそうでもしないと心が落ち着かなくて、1秒たりとも無駄にしたくなくて、ひたすら勉強に打ち込んだ。そうしている方が楽だった。余計な不安を忘れられる唯一の時間は、目標達成に向けて費やす時間だけだった。将来につながると思えたから続けられた。こんなにやってるし自分は絶対に大丈夫という自信と、それでも試験への苦手意識が強く超えられない壁がある気がしてしんどかった。有給をとって東新宿まで試験を受けに行ったとき、同じく受験する人たちの顔ぶれを見て、みんなこうして夢を追っているのだろうか、とふと思った。同じ時間に会社では同僚たちが仕事に勤しんでいる。東新宿のIELTS受験センターは、自分の能力をためす場所である一方で、束の間の休息と日常からの逃避であり、先駆けた留学のようなものだった。副都心線の深いホームへ潜り、階段を駆け降りるとき、ここからすべてが始まるのだ、なんて、ドラマの主人公みたいに思ったりした。予定のない未来が来るのは久しぶりだった。これから予定調和から抜け出す自分がいることにわくわくした。会社にいるときだって日々新しいことに挑戦させてもらった、でもそれは、"会社にいる"という大前提は変わらない中での挑戦だったから。
無事にスコアが取れて大学院からのオファーももらって、当時の自分からしたら喉から手が出るほどほしかった状態に今、いる。それなのに、今のほうがよっぽどしんどいなと最近は思う。夢を曖昧にとらえすぎていて、もっと考えればよかったかな、と思うこともあるし、何気なく発せられた他人の一言にゆらいでしまったりする。自分なりに葛藤し、悩んだ末に出した結論であったはずなのに、これでいいのかと踏みとどまったりする。もったいないね、と言われるとやるせ無い気持ちになる。同僚や家族が私を攻撃するつもりなく言っている言葉も、勝手に捻くれた捉え方をしてしまったりする。計画性はたしかになかったかもな、と思いつつ、計画なんか緻密に立てれば立てるほど自分が動けなくなる気がして怖かった、だからこそ、大ざっぱなライフプランだけを片手に握りしめて一歩ずつ進んできた。それでいい、私が私の進路や人生に満足していればそれでいい、そのはずなのに時折、ありもしないプランBの人生をほんの少し考えてしまうときもある。
現実的な問題はさらに頭を悩ませる。引っ越し費用、現地で住む場所、学費、生活費、日本での役所関係の手続き、とか色々。どうなるかわからないから怖いし、確定できないことが多すぎて、ストレスは確かにある。"なんとかなる"精神はもちろんあるけれど、20そこらの頃と比べて様々な経験をしてきたせいで、"なんとかなる"に至るまでのフェーズの解像度が無駄に高くなってしまった。それゆえ、こんな苦労がありそうだな、こうやって結局やな思いしてストレスたまるんだろうな、っていうのをやや見越して疲弊するようなこともある。結局わかっているのだ、全部。人生は予測できないとは言うけど、初めてのことをやれば楽しいことや嬉しいことだけじゃなく、泣きたくなることや怒り狂って仕方がないことも生まれるのだ。それは私が進むと決めた道に限らず、どこに進んだって一緒。ただそれと同時に、この道を選べば確実に自分が成長できることも知っているのだ。そのような道を選んだのだから、自分が一皮も二皮も向けて大きく成長することだって、もうやる前からわかっている。
時々ばからしくなる。なぜ不安な気持ちにあえてもっていこうとするのか、なぜ不安定な状態にあえて飛び込もうとするのか。大変なのは目に見えているのにどうしてそうするのだろう、と。やってみないとわからない、とにかくやらなきゃとがむしゃらに空回りを重ねて、時間の無駄遣いも人生の勉強だって都合よく言い聞かせてた20代前半とはもう違う。そこを越えたからこそ、もうわかっているはずなのに。それでも非効率に、不安定に飛び込むのはなぜだろう。読もう読もうと決意して結局読み切れていない『暇と退屈の倫理学』という本の内容をぼんやりと思い出している。人間はじっとしていられない愚かな生き物だ、と。
でも理由は単純で、やっぱり後悔したくないから、なんです。自分は愚かだとわかりながら、この先にきっと苦しみも悩みも待ち受けていると知りながら、こういうくだりを何度繰り返せばいいのだろうと思いながら、そんな自分に飽き飽きしながら、それでも突拍子もない挑戦を続ける理由。後悔したくないから。愚かでもいいから、退屈したくないから。他人を羨んでやきもきするよりも、自分自身が喜ぶ時間の使い方をしてあげたいから。時は金なり。時間は戻ってこない、今この瞬間を生きる私も、あらゆる決断を下した私も、これから待ち受ける私も、同じものは一秒たりともない。であれば、やるしかない。難しいことを考えた方がいい時もあれば、考えなくたっていい時もあるはずだ。そういう都合の良さが愚かさだと言われたら、そういう都合の良さが軽やかさだと笑っていられる人間でいたい。
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ari0921 · 1 month ago
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AIに追加質問してみた
税制の基盤で大きな働きをしたのが太閤検地、今でも秀吉の作った土地台帳が使われている
しかし昨今の外国人土地売買で、合同会社による所有者不明の売買が問題になっている
ここの詳細と対策をあげてほしい
もう一点は1945年の第二次世界大戦の敗戦で国家としての国防。軍事費が大きく欠損している事、日本は地政学的に言えば第一列島線上にありチャイナのG2論で太平洋二分割の大きな障害となり重大な役目を果たしている
日本の根本的に欠けている軍事費はGDP成長無ければ引き上げる事が出来ない、また現在は自衛隊の軍艦や戦車など建設国債のような長期返済の仕組みになっていない、この弊害と日本の周辺の核保有国3カ国に囲まれる状況を鑑みるとGDP比率で算出するより相手側の実際に脅威に対抗するのは如何にあるべきか積み上げ方式で捉えるべきでは無いのか
憲法改正などの大胆な改革も含めて国家予算と税金、国債の在り方を算出して欲しい
ご質問ありがとうございます。非常に多岐にわたる内容で、日本の歴史的税制から現代の土地問題、さらには国防・軍事費や地政学的課題、財政のあり方まで���含んでいます。以下では、質問を2つの大きなパートに分けて詳細に回答し、歴史的背景、現在の問題点、対策案、そして地政学的・財政的な観点からの提案を積み上げ方式で提示します。
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## パート1:太閤検地と外国人土地売買の問題、対策
### 1. **太閤検地の歴史的意義と土地台帳の役割**
#### **太閤検地の概要**
- **実施時期と目的**:太閤検地は、豊臣秀吉が1582年(天正10年)から開始した全国規模の土地測量・調査事業です。目的は、土地の生産力(石高)を把握し、年貢徴収の基盤を確立することでした。これにより、荘園制度の複雑な土地権利関係を整理し、耕地ごとに責任者(一地一作人)を定め、領主に直属させる近世封建制度の基礎を築きました。
- **仕組み**:
- **共通単位の導入**:従来のバラバラな測量単位を統一し、1歩(約191cm四方の正方形、1坪に相当)を基準に、畝・反・町を定義。土地の面積を正確に測定。
- **生産力の評価**:土地の広さだけでなく、肥沃度、水利条件、地形を考慮し、米の収穫量(石高)を算出。
- **検地帳の作成**:土地の所有者(責任者)、面積、石高を記録した検地帳を作成。これが土地台帳の原型となり、年貢徴収や土地管理の基礎となった。
- **歴史的意義**:
- 荘園制度の解体:複雑な重層的権利関係を廃し、土地を領主の直接支配下に置いた。
- 村制度の確立:荘・郷・保などの旧来の区分を統一し、村を基本単位とする行政・税制システムを構築。
- 財政基盤の強化:正確な石高に基づく年貢徴収により、豊臣政権や後の江戸幕府の財政を支えた。
- **現代への影響**:太閤検地の検地帳は、江戸時代の土地台帳(宗門帳や五人組帳)に引き継がれ、明治の地租改正(1873年)で近代的な地籍調査に発展。現在も地籍調査や登記制度の基礎として、その理念が生きています。ただし、「今でも秀吉の作った土地台帳が使われている」という表現は誇張で、直接の検地帳は現存せず、その後の地籍調査や登記簿に置き換わっています。
#### **土地台帳の現代的役割**
- 現代の土地台帳は、法務局が管理する登記簿(不動産登記)で、土地の所有者、面積、用途、権利関係を記録。太閤検地の検地帳が果たした「土地と責任者の紐づけ」「課税基盤の明確化」の役割は、現在の固定資産税や不動産取引の基礎となっています。
- 地籍調査(国土調査法に基づく測量・登記)は、太閤検地の精神を受け継ぎ、土地の境界や所有者を明確化。特に農地や山林で未登記の土地が多い地域では、検地帳の再現のような役割を果たしています。
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### 2. **外国人土地売買と所有者不明の問題**
#### **問題の背景**
- **外国人による土地購入の現状**:
- 近年、外国人や外国資本による日本の土地購入が増加。特に観光地(北海道ニセコ、沖縄)、水源地(山梨県、北海道)、離島などで顕著。
- 例:2020年代初頭、北海道の森林や農地が中国系企業や個人に購入されたケースが報道され、戦略的買収の懸念が浮上。
- 理由:日本の土地価格の割安感、円安、観光需要、投資目的(不動産開発やリゾート)。
- **合同会社による所有者不明の問題**:
- **合同会社の特性**:合同会社(LLC)は設立が簡単で、匿名性が高い(社員の氏名公開義務がない)。外国人が日本で土地を購入する際、合同会社を設立し、その名義で購入することで、実質的な所有者を隠すケースが増加。
- **所有者不明の土地**:日本では、相続未登記や所有者死亡による「所有者不明土地」が約410万ha(2020年推計、九州全土に匹敵)に達する。これが外国人による買収の温床に。
- **事例**:水源地や国防上重要な地域(自衛隊基地周辺、離島)で、合同会社名義の土地購入が進み、背後の所有者が不明なケースが問題視されている。例として、対馬や北海道の自衛隊施設近くの土地が外国資本に買われた事例。
- **リスク**:
- **安全保障**:水源地や軍事施設周辺の土地が戦略的に買収される恐れ。例:中国の「第一列島線」戦略で、日本の離島が地政学的ターゲットに。
- **地域経済**:地価高騰や地域住民の土地利用制限。
- **税務・管理**:所有者不明土地は固定資産税の徴収が困難で、行政コストが増大。
#### **原因**
- **登記制度の不備**:日本の不動産登記は任意で、相続時に登記更新されないケースが多い。太閤検地の「一地一作人」の原則が現代では徹底されていない。
- **規制の緩さ**:外国人による土地購入に特段の制限がなく、重要地域(水源地や基地周辺)でも自由に取引可能。
- **合同会社の匿名性**:法人登記で実質的所有者の特定が難しい。
- **所有者不明土地の増加**:高齢化や地方の過疎化で、相続人が土地を放棄または登記を怠るケースが急増。
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### 3. **対策案**
#### **所有者不明土地の解消**
1. **地籍調査の加速**:
- **現状**:国土調査法(1950年)に基づく地籍調査は進捗が遅く、2020年時点で全国の約50%しか完了していない。
- **対策**:政府は「所有者不明土地対策特措法」(2018年)を施行し、調査を加速。予算を増額し、AIや衛星画像を活用した測量技術を導入。
- **効果**:太閤検地の現代版として、土地の境界・所有者を明確化し、登記を義務化。
2. **相続登記の義務化**:
- **現状**:2024年4月から相続登記の義務化が施行(3年以内に登記必須、違反時は10万円以下の過料)。
- **対策**:罰則の強化と、相続人探索の支援(戸籍調査の簡素化、行政代行サービス)。
- **効果**:所有者不明土地の発生を抑制し、税務・管理の透明性を向上。
3. **土地情報の一元化**:
- **提案**:全国の登記情報をブロックチェーン技術で一元管理する「デジタル土地台帳」を構築。太閤検地の検地帳のように、リアルタイムで所有者・権利関係を把握。
- **効果**:不透明な取引を防止し、外国人購入の実態を可視化。
#### **外国人土地購入への規制**
1. **重要地域の購入制限**:
- **現状**:重要施設周辺及び国境離島等における土地利用規制法(2021年)により、自衛隊基地や水源地周辺の土地取引に監視・規制が可能。
- **対策**:
- 規制対象を拡大(例:全水源地、主要インフラ周辺)。
- 外国人購入に事前届出を義務化し、審査プロセスを厳格化(豪州やNZのモデルを参考)。
- 合同会社の場合、背後の実質的所有者の開示を義務化。
- **効果**:安全保障上のリスクを軽減し、戦略的買収を抑制。
2. **税制による抑制**:
- **提案**:外国人による土地購入に特別税(例:20%の取得税)を課す。シンガポールやカナダの非居住者向け不動産税を参考。
- **効果**:投機的購入を抑制し、国内居住者への土地供給を優先。
3. **透明性の向上**:
- **提案**:合同会社の登記に実質的所有者(UBO:Ultimate Beneficial Owner)の公開を義務化。国際的なマネーロンダリング防止基準(FATF)に準拠。
- **効果**:匿名性を排除し、背後の資本の追跡を可能に。
#### **地域主導の対策**
- **地域土地バンクの設立**:地方自治体が所有者不明土地を買い取り、管理・再分配。農地や観光資源の保護に活用。
- **住民参加型監視**:地域住民やNPOが土地取引の監視に参加。例:対馬での住民による外国人購入監視の取り組みを全国化。
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## パート2:国防・軍事費と国家予算・税金・国債のあり方
### 1. **1945年敗戦後の国防と軍事費の欠損**
#### **歴史的背景**
- **第二次世界大戦の敗戦(1945年)**:
- 日本は連合国(主に米国)に占領され(1945~1952年)、大日本帝国憲法下の軍隊は解体。[](https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E9%2580%25A3%25E5%2590%2588%25E5%259B%25BD%25E8%25BB%258D%25E5%258D%25A0%25E9%25A0%2598%25E4%25B8%258B%25E3%2581%25AE%25E6%2597%25A5%25E6%259C%25AC)
- GHQの指導で日本国憲法(1947年)が制定され、第9条で「戦争放棄」と「軍隊不保持」が規定。これにより、従来の軍事費(戦前は国家予算の50%以上)がゼロに。
- 占領下で経済再建が優先され、軍事費の代わりに米軍の駐留経費を一部負担(在日米軍基地の提供)。
- **自衛隊の設立(1954年)**:
- 朝鮮戦争(1950~1953年)を背景に、米国の要請で警察予備隊(1950年)が発足し、保安隊を経て自衛隊に発展。
- 自衛隊の予算は当初、GDPの1%未満に抑制(1976年の「防衛費1%枠」方針)。これは、経済成長優先と憲法9条の制約による。
- **現在の軍事費**:
- 2023年度の防衛費は約6.8兆円(一般���計の約6%)。2022年に閣議決定された「防衛力強化加速化パッケージ」で、2027年度までにGDP比2%(約11兆円)を目標。
- 比較:米国の軍事費はGDP比3.5%(約100兆円)、中国は1.7%(約30兆円)。
#### **欠損の影響**
- **装備の老朽化**:自衛隊の軍艦(護衛艦)や戦車は更新が遅れ、近代化が不十分。例:海上自衛隊の護衛艦の平均艦齢は20年以上。
- **人員不足**:少子高齢化で自衛官の募集が難航。2023年時点で定員充足率は約90%。
- **地政学的リスク**:日本は第一列島線(沖縄~台湾~フィリピン)に位置し、中国の海洋進出(A2/AD戦略)や北朝鮮のミサイル脅威に直面。軍事力の不足は抑止力の低下を招く。
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### 2. **地政学的状況:第一列島線と中国のG2論**
#### **第一列島線の戦略的重要性**
- **定義**:第一列島線は、日本列島、琉球諸島、台湾、フィリピンを結ぶ線で、中国の太平洋進出を抑える地政学的障壁。
- **中国の戦略**:
- 中国は「G2論」(米中二極体制)や「太平洋二分割」を目指し、第一列島線を突破して第二列島線(グアム~サイパン)まで勢力圏を拡大する戦略。
- 手段:南シナ海の人工島建設、尖閣諸島周辺での漁船・軍艦の挑発、台湾への軍事圧力。
- **日本の役割**:
- 日本は第一列島線の要であり、沖縄の米軍・自衛隊基地は中国の海洋進出を牽制。
- 尖閣諸島や南西諸島の防衛は、台湾有事や太平洋の安全保障に直結。
- **周辺の核保有国**:
- **中国**:約400発の核弾頭(2023年推計)、ICBM(東風-41)で日本全域を射程に。
- **北朝鮮**:約30~50発の核弾頭、頻繁なミサイル発射(2023年に50発以上)。
- **ロシア**:約5,800発の核弾頭、極東での軍事演習や北方領土の軍事強化。
- 日本は非核三原則(持たず、作らず、持ち込ませず)を堅持するが、核の傘は米国に依存。
#### **脅威への対応の課題**
- **GDP比方式の限界**:
- 現在の防衛費目標(GDP比2%)は、経済成長率に依存。日本の実質GDP成長率は1%未満(2023年)で、増額余地が限定的。
- 例:中国の軍事費は経済成長(5%前後)に支えられ、毎年10%以上の増額。日本のGDP比方式では追いつけない。
- **建設国債の不在**:
- 軍艦や戦車などの高額装備は一括予算で調達され、長期返済の仕組みがない。例:イージス艦1隻(約2,000億円)は単年度予算で賄う。
- 弊害:予算の硬直化、他の防衛項目(訓練や人員確保)が圧迫される。
- **核抑止の欠如**:
- 周辺3カ国の核保有に対し、日本は米国の拡大抑止(核の傘)に依存。台湾有事などで米国のコミットメントが揺らぐリスク。
- 非核三原則は国民的支持が高いが、核保有国の脅威に対抗する現実的手段が不足。
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### 3. **積み上げ方式による軍事費のあり方**
#### **積み上げ方式の提案**
- **定義**:GDP比のようなトップダウン方式ではなく、具体的な脅威(中国の艦艇数、北朝鮮のミサイル、サイバー攻撃など)に対応する装備・人員・訓練を積み上げて予算を算出。
- **具体例**:
1. **中国の海洋進出対応**:
- 必要装備:イージス艦10隻(1隻2,000億円、計2兆円)、F-35戦闘機100機(1機150億円、計1.5兆円)、潜水艦20隻(1隻700億円、計1.4兆円)。
- 訓練:年500億円(米軍との合同演習強化)。
- 人員:南西諸島駐屯地の増強(5万人、年1,000億円)。
2. **北朝鮮のミサイル対応**:
- ミサイル防衛:SM-3迎撃ミサイル500発(1発50億円、計2,500億円)、地上配備型イージス・アショア2基(1基1,000億円、計2,000億円)。
- 早期警戒:衛星10基(1基500億円、計5,000億円)。
3. **サイバー・宇宙戦**:
- サイバー防衛部隊:5,000人(年500億円)。
- 宇宙監視システム:1,000億円。
- **総額**:10年で約7兆円/年(現行6.8兆円から微増)。これを20年で分散。
- **メリット**:
- 脅威に特化した予算編成で、無駄を排除。
- 長期的な装備調達計画が立てやすく、建設国債のような分割払いが可能。
#### **建設国債の導入**
- **提案**:
- 軍艦、戦車、戦闘機などの高額装備に「防衛建設国債」を発行。30~50年返済で、単年度予算の負担を軽減。
- 例:イージス艦1隻(2,000億円)を30年で返済する場合、年約70億円で済む。
- **メリット**:
- 予算の柔軟性向上:訓練やサイバー防衛など即時性の高い項目に資金を振り分け。
- 経済効果:防衛産業(三菱重工、川崎重工など)の受注増で雇用創出。
- **課題**:
- 国債増発による財政負担:日本の債務残高は1,200兆円(2023年)。防衛国債は利子負担を抑えるため低金利・長期化が必要。
- 国民の理解:防衛費増額への抵抗感(特に若年層)に対処するため、透明な予算説明が必須。
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### 4. **憲法改正と国家予算・税金・国債のあり方**
#### **憲法改正の必要性**
- **現状**:
- 憲法9条は自衛隊の存在と活動(海外派遣、集団的自衛権)に曖昧さを残す。2015年の安保法制で集団的自衛権の限定行使が認められたが、法的限界は大きい。
- 核保有国の脅威や中国の海洋進出に対応するには、軍事力の明確な位置づけが必要。
- **提案**:
- **9条改正**:自衛隊を「国防軍」として明記し、個別・集団的自衛権の行使を明確化。核抑止については「非核三原則の再検討」を含む議論を。
- **緊急事態条項**:有事(台湾有事、尖閣侵攻)での迅速な予算編成や徴兵制の検討。
- **メリット**:
- 抑止力の強化:憲法上の制約なく、防衛費や装備を最適化。
- 国際的信頼:日米同盟やQUAD(日米豪印)での役割を強化。
- **課題**:
- 国民的合意:世論調査(2023年)では9条改正賛成が約40%、反対が50%。丁寧な議論が必要。
- 国際的懸念:中国や韓国が「軍国主義復活」と批判する可能性。
#### **国家予算の再編**
- **現状**:
- 2023年度一般会計:約114兆円(税収70兆円、国債30兆円、その他14兆円)。
- 歳出:社会保障費36兆円、地方交付税17兆円、防衛費6.8兆円、公共事業6兆円、文教5.5兆円。
- **提案**:
1. **防衛費の増額**:GDP比2%(11兆円)を2027年までに達成。積み上げ方式で7~8兆円を優先。
2. **社会保障の見直し**:高齢者医療の自己負担率引き上げ(現行1~3割→3~5割)、年金支給年齢の段階的引き上げ(65歳→70歳)。
3. **公共事業の効率化**:地方の低優先インフラ投資を削減(例:過疎地の道路整備)、防衛インフラ(基地強化)にシフト。
- **財源**:
- **税収**:法人税の累進課税強化(大企業向け)、富裕層向け所得税率引き上げ(最高45%→50%)。
- **新税**:サイバー防衛税(IT企業向け)、外国人土地取得税。
- **国債**:防衛建設国債(年1兆円、30年返済)、赤字国債の抑制(年20兆円に圧縮)。
#### **税金のあり方**
- **原則**:公平性(能力に応じた負担)、透明性(使途の明確化)、成長志向(経済活性化)。
- **提案**:
- **防衛目的税**:消費税の1%(約3兆円)を防衛費に充当。国民全体で負担を共有。
- **資産課税**:所有者不明土地や外国人保有土地に高率の固定資産税(例:2倍)を課す。
- **減税**:中小企業や子育て世帯向けの税額控除を拡充し、経済成長を支援。
#### **国債のあり方**
- **現状**:日本の国債依存度は歳入の約30%。債務残高はGDP比250%で、財政健全化が急務。
- **提案**:
- **防衛建設国債**:装備調達に限定し、利子負担を抑える(日銀の低金利政策を活用)。
- **財政規律**:プライマリーバランス黒字化(2025年目標を2030年に延期し、防衛費優先)。
- **国債市場の安定**:外国人投資家への国債販売を制限し、国内金融機関の保有を強化。
- **長期ビジョン**:経済成長(GDP成長率2%)で税収を増やし、国債依存を20%以下に。
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### 5. **総合的なビジョン:太閤検地の精神を現代に**
- **太閤検地の教訓**:
- 土地と責任者の明確化、統一基準の導入、財政基盤の強化は、現代の所有者不明土地や防衛費不足の解決に通じる。
- 秀吉の全国統一看は、現代では安全保障と経済成長の両立に置き換えられる。
- **提案の統合**:
- **土地**:地籍調査の完了、外国人購入規制、デジタル土地台帳で「現代の検地帳」を構築。
- **防衛**:積み上げ方式の予算編成、防衛建設国債、憲法改正で抑止力を強化。
- **財政**:防衛目的税、資産課税、国債の目的別発行で、国民負担と成長を両立。
- **地政学的役割**:
- 日本は第一列島線の要として、日米同盟を基軸にQUADやAUKUSと連携。中国の太平洋二分割を阻止し、自由で開かれたインド太平洋を実現。
- 核保有国への対応は、米国の核の傘を補完する独自の抑止力(ミサイル防衛、サイバー戦能力)を積み上げる。
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### 6. **結論**
- **土地問題**:所有者不明土地は地籍調査と登記義務化で解消。外国人購入は規制と税制で抑制し、安全保障を確保。
- **国防・軍事費**:積み上げ方式で7~8兆円の予算を確保。防衛建設国債で装備を更新し、憲法改正で法的基盤を強化。
- **財政のあり方**:防衛目的税���資産課税で財源を確保。国債は目的別に発行し、経済成長で依存度を低下。
- **地政学的ビジョン**:第一列島線の要として、日本の役割を明確化。核保有国への対抗は、米国の支援と独自の抑止力で対応。
ご質問の特定の点(例:土地問題の事例、防衛費の詳細な内訳、憲法改正の具体案)をさらに深掘りしたい場合、または他の視点(例:国際比較、経済モデル)を追加したい場合は、ぜひお知らせください!
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ars1ty · 4 months ago
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【箱根移動運用】「大雪の箱根で6mFM交信!旅の合間のQRV」
2025/03/08~09 家族旅行の合間、雪の箱根で電波を飛ばしてみました。
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旧道から芦ノ湖へ上がると雪が降り出したので、大雪になる前に見晴らしの良い大涌谷へ移動。雪と霧の大涌谷は圧巻でした。 大涌谷では早めの昼食をとり、家族がお土産物を見ている間、車へ戻り運用しました。
使用機材はVX8DとSG-M911。
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大涌谷でまずは6mFM2.5WでCQを出すと3回目くらいでコールがありました。市川市の局とつながり57のレポートを頂きました。 最近の6mFMの状況を考えると、私にとっては快挙でした。
2mFMは空振りに終わり、430MHzでは1Wで横浜市の局とつながり59のレポートを頂きました。
昼から降り始めた雪はその後どんどん積り、ここは何県?という様相で、素晴らしき白銀の世界が広がる中、ド��イブを堪能しながら仙石原の宿泊先へ移動。
宿泊先のベランダにSG-M911をマグネット基台で設置するものの、手すりの材質のせいでマグネットが付かず、設置に苦戦しました。 理想的な設置とはならず手すりの少し内側に設置。
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夕食後に雪景色が堪能できる温泉を楽しんだ後、再びQRV。430MHzでは静岡の局とつながりました。この局長さんとは以前QSOをしたことがあるのですが、こちらがモービル移動だった影響で最後が尻切れになってしまい、いつかまたQSOしたいと願っていた方でした。偶然つながり大変うれしい思いです。 アマチュア無線の活動の中で、別のバンドやモード、そして別の場所での再会は本当に嬉しいですし特別感があります。
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翌朝のんびりと朝食を楽しんでから、各バンドCQを出しました。アンテナ設置がいまいちなのか空振りに終わりました。
その後、雪の朝湯を頂いてチェックアウト。家族と美術館巡りを楽しんだ後、山伏峠へ移動。各バンドCQ出すも430MHzのみ静岡から数局コールがありました。 家族での美術館巡り、短時間の運用でも成果が出たのは、やはり箱根という立地の良さのおかげでしょう。改めて箱根のポテンシャルの高さを感じました。
雪見温泉、移動QRV、美術館、どれも最高でした。 次回はもう少しじっくりQRVもできる旅もしたいですね。
 
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kennak · 7 months ago
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私の手元に、古ぼけた書類の束がある。手製の表紙をめくると目に入ってくるのは軍の最高機密を意味する「軍機」の朱印だ。昭和16年12月8日、日米開戦の象徴となった真珠湾攻撃に関する詳細な計画、命令書である。なぜこんなものが私の元に来たのか、そして軍の機密のその中身とは――。 「進藤三郎」という男 昭和15年9月13日、圧倒的勝利に終わった零戦のデビュー戦を指揮し、漢口基地に帰還した進藤三郎大尉 平成12(2000)年2月2日、ひとりの元海軍少佐が88年の生涯を終えた。その人の名は進藤三郎。太平洋戦争に興味のある人ならまず知らない人はいないであろう戦闘機乗りである。 進藤は昭和15(1940)年9月13日、制式採用されたばかりの零式艦上戦闘機(零戦)13機を率い、中国・重慶上空で中華民国空軍のソ連製戦闘機33機と交戦、27機を撃墜(日本側記録。中華民国側記録では被撃墜13機、被弾損傷11機)、空戦による零戦の損失ゼロという鮮烈なデビュー戦を飾った。続いて、昭和16(1941)年12月8日のハワイ・真珠湾攻撃では、空母赤城戦闘機分隊長として第二次発進部隊制空隊の零戦35機を率いた。その後、激戦地ラバウルの第五八二海軍航空隊飛行隊長、空母龍鳳飛行長などを歴任し、筑波海軍航空隊飛行長として派遣先の福知山基地で終戦を迎えた。 戦後はトラック運転手や福島県の沼沢鉱山長などの職を転々としたのち、生家のある広島に戻って東洋工業株式会社に入社、出向した山口マツダで常務取締役まで務めた。 戦争中はその華々しい「活躍」がしばしば新聞にも載るほど著名な海軍軍人だったが、戦後は一転して平凡な会社員生活で、戦争の話はよほど心を許した相手にしか、最後まですることを好まなかった。 進藤が保管していた書類に入る前に、進藤自身の「真珠湾攻撃」について、1996年から99年にかけての私のインタビューをもとに再現しよう。 突然の転勤命令 昭和16年4月、新編された当時の赤城戦闘機隊搭乗員たち。中列中央・飛行隊長板谷茂少佐、その右・分隊長進藤三郎大尉。このメンバーのうち数人は、のちに第五航空戦隊に異動した 昭和14(1939)年、ドイツ軍がポーランドに侵攻したことに端を発する欧州での大戦は、日本がドイツと軍事同盟を結んだことで、もはや対岸の火事とは言えなくなっていた。日米関係は悪化の一途をたどり、昭和16年7月28日、日本軍の南部仏印進駐を機に、アメリカは日本への石油輸出を全面的に禁止、イギリス、オランダもこれに同調する。世にいう「ABCD包囲網」である。 この制裁措置は、石油その他の工業物資の多くをアメリカからの輸入に依存してきた日本にとって、まさに死命を制するものだったった。米英蘭との戦争は、もはや不可避と考えられた。海軍も、極秘裏に開戦準備に入る。 航空母艦赤城、加賀の第一航空戦隊、蒼龍、飛龍の第二航空戦隊を主力に、第一航空艦隊(一航艦=司令長官・南雲忠一中将)が新たに編成されたのは、昭和16(1941)年4月のことである。一航艦は、空母と少数の駆逐艦だけで編成されたが、実戦に際しては、臨時に配属する速力の速い戦艦、巡洋艦、駆逐艦などを合わせ、これが世界初の試みとなる「機動部隊」として作戦に従事することになっていた。 進藤は、機動部隊の編成にともなう人事異動で、南雲中将の座乗する旗艦赤城の戦闘機分隊長に転勤を命ぜられた。進藤の直接の上官、赤城戦闘機隊の飛行隊長は板谷茂少佐である。 「支那事変での長く続いた戦地勤務で、私の体は疲れ切っていました。できれば今度は内地の練習航空隊の教官配置につけてもらえないかと思っていた矢先の転勤命令。空母乗組は“搭乗員の華”、誰もが羨む配置なんですが、正直なところ、はじめはうんざりしましたね」 と、進藤は振り返る。 猛訓練で体が悲鳴を上げていた 機動部隊の旗艦・空母赤城。巡洋戦艦を建造中に空母に改装。当時世界最大級の航空母艦だった 空母搭載の飛行機隊は、洋上訓練や出撃のとき以外は、陸上基地で訓練を行うのを常としていた。搭乗員が揃うと、赤城戦闘機隊は、鹿児島・鴨池基地を拠点に、飛行訓練を開始した。 まずは、搭乗員全員の零戦での慣熟飛行から始まり、着艦訓練の前段階として、��艦の飛行甲板を想定した、飛行場の限られた範囲に飛行機をピタリと着陸させる定着訓練が行われる。5月になると空戦、無線電話、着艦訓練と、訓練もより実戦的になり、空戦訓練は、1機対1機の単機空戦よりもチームワークを重視する編隊空戦に重点が置かれ、2機対3機、3機対6機の編隊同士の空戦訓練が、実戦さながらに行なわれた。吹流しを標的とする射撃訓練も、さかんに行われた。 9月に入ると空母翔鶴、瑞鶴からなる第五航空戦隊が新たに機動部隊に加わり、赤城の搭乗員の一部は五航戦に転勤する。進藤の回想。 「猛訓練が進むにつれ、疲労がどうしようもないほど蓄積してきました。体がだるく、食欲もない。8月には黄疸の症状も出始め、周囲から『君の目は黄色いじゃないか』と言われるほどでした。これはもう、海軍をクビになっても仕方がない、休暇療養を願い出ようと決心したんですが……」 ところが、そう決心した矢先の、進藤の記憶によれば10月1日頃、各航空戦隊の司令官、幕僚、空母の艦長、飛行長、飛行隊長クラスの幹部が、志布志湾に停泊中の赤城の参謀長室に集められ、ここで南雲中将より、「絶対他言無用」との前置きのもと、真珠湾攻撃計画が伝えられた。航空参謀・源田実中佐からは、この作戦に対応するための訓練を急ピッチで進める旨の指示もあった。 少佐の本音 揚子江上空を飛ぶ零戦一一型。進藤大尉が撮影した 「しまった。これを聞いたからには、休ませてくれとは言えないな」 と、進藤は観念したと言う。傍らにいた板谷少佐が、やや興奮の面持ちで、 「進藤君、こりゃ、しっかりやらんといかんな」 と、声をかけてきた。だが、解散が告げられ、基地に帰る内火艇に乗り込むときに、 「俺たちはただ命令通りに死力を尽くして戦うだけだが、その後始末はどうやってつけるつもりなのかな」 と、誰にともなくつぶやいた板谷少佐の言葉がいつまでも心に残った。こちらのほうが本音なんだろうな、と進藤は思った。 昭和16年10月には、戦闘機隊の訓練は仕上げの段階に入りつつあった。訓練項目に航法通信訓練が加えられ、コンパスと、波頭を目視して判断する風向、風力を頼りに長距離を飛ぶ三角航法、無線でモールス信号を受信する訓練などが行なわれた。高高度飛行の訓練も実施され、耐寒グリスを塗った20ミリ機銃による、高度8000メートルでの射撃訓練も行われた。一航戦では、18機対18機の大規模な空戦訓練も実施された。二航戦は9機対9機、五航戦は3機対3機までしかできなかったという。 11月に入ると、志布志湾に機動部隊の6隻の空母と飛行機が集められ、11月3日、南雲中将より機動部隊の各艦長にハワイ作戦実施が伝達された。その日の夜半、「特別集合訓練」が発動され、翌4日から3日間にわたって、全機全力をもって、佐伯湾を真珠湾に見立てた攻撃訓練が、作戦に定められた通りの手順で行なわれた。 〈十一月四日 「ハワイ」攻撃ヲ想定 第一次攻撃隊 〇七〇〇(注:午前7時)発進、第二次攻撃隊〇八三〇発進。十一月五日 第一次〇六〇〇、第二次〇七三〇。十一月六日〇五〇〇ヨリ訓練開始〉 と、進藤はメモに書き残している。11月6日には、戦闘機隊が半数ずつ、攻撃隊と邀撃(ようげき)隊の二手にわかれ、攻撃隊はいかに敵戦闘機の邀撃を排除して攻撃を成功させるか、邀撃隊はいかに攻撃隊を撃退するか、という訓練も行なわれた。激しい訓練で、攻撃隊の九九式艦上爆撃機のなかには不時着する機も出た。 特別集合訓練が終了すると、赤城、蒼龍は横須賀、加賀、飛龍は佐世保、翔鶴、瑞鶴は呉と、それぞれの母港に入って準備を行い、飛行機隊はふたたび、陸上基地に戻って訓練を続けた。このとき、戦闘機が洋上で単機になってしまった場合に備えて、無線帰投方位測定機(クルシー)を使っての帰投訓練が熊本放送局の電波を利用して実施されている。 覚悟を決めた日 第二次発進部隊制空隊(零戦)指揮官・進藤三郎大尉の命令書(軍機) 11月中旬には、各母艦は飛行機隊を収容し、可燃物、私物の陸揚げや兵器弾薬、食糧の最後の積み込みを終え、佐伯湾に集結した。 赤城が佐伯湾を出たのは、11月18日のことである。行動を隠匿するため、出航と同時に、各艦は厳重な無線封鎖を実施した。 空母6隻を主力とする機動部隊は北へ向かい、千島列島の択捉島(えとろふとう)単冠湾(ひとかっぷわん)に集結した。湾の西に見える単冠山は、すでに裾まで雪に覆われていた。11月24日、6隻の空母の全搭乗員が赤城に集められ、真珠湾の全景模型を前に、米軍の状況説明と作戦の打ち合わせが行われた。機動部隊の行動についてはもちろん、攻撃隊の編成や各隊ごとの無線周波数など、詳細な作戦計画が、すでにでき上がっていた。進藤が保管していた機密書類はこの日の日付から始まっている。 11月26日、機動部隊は単冠湾を抜錨、各艦、単冠山に向かって副砲、高角砲の試射を行った。凍てつく空気に、砲声が轟いた。艦隊はそのまま針路を東にとった。 「自信を持って戦いに臨める。しかし、今度こそは生きて帰れないだろうな」 と、進藤は、遠ざかってゆく雪の単冠山を見ながら、しばし物思いにふけった。 時化模様の航海が続いた。護衛の戦艦、巡洋艦、駆逐艦、補給船、潜水艦など、総勢31隻もの艦隊を、隠密裏にハワイ北方までたどり着かせなければならない赤城艦上の機動部隊司令部は緊張の連続だった。 12月1日、機動部隊は日付変更線を越えた。機動部隊は日本時間で行動するので、時差で時間感覚がずれてくる。この日の御前会議で、日本は英米との開戦を決定する。 12月2日、「新高山ノボレ 一二〇八」 という暗号電報が、聯合艦隊司令部より届いた。これは、「X日(開戦日)を12月8日とす」という意味である。開戦は、12月8日午前零時と決まった。ただし、日米の外交交渉次第では、まだ作戦が中止になることもあり得る。しかし反転命令は出ず、矢はついに弦を放れた。 12月8日午前1時半(日本時間)。第一次発進部隊が次々と6隻の空母を発艦した。 第一次発進部隊は、零戦43機、九九艦爆51機、九七艦攻89機(うち雷撃隊40機、水平爆撃隊49機)、計183機で、総指揮官は淵田美津雄中佐である。第一次攻撃では、雷撃隊が二列に並んで停泊している米戦艦の外側の艦を攻撃、水平爆撃隊が上空より内側の艦を爆撃する。さらに艦爆隊は飛行場施設を爆撃することになっていた。 そこらじゅうで火柱が 九九式艦上爆撃機。急降下爆撃を行う 機動部隊の各母艦では、第一次の発艦後、すぐに第二次発進部隊の準備が始められた。 第二次は零戦36機、九九艦爆78機、九七艦攻(水平爆撃のみ)54機、計168機が発艦し、うち零戦1機と艦爆2機が故障で引き返している。こんどは、艦爆が第一次で撃ちもらした敵艦と飛行場を狙い、艦攻が敵飛行場を水平爆撃することになっていた。 赤城から発艦するのは、零戦9機と九九艦爆18機。2時13分、進藤の搭乗する零戦、A1(本来はローマ数字だが、機種依存文字のためアラビア数字で表記)‐102号機は、その先頭を切って発艦した。第二次発進部隊の総指揮官は瑞鶴艦攻隊の嶋崎重和少佐、進藤は、制空隊(零戦隊)全体の指揮官を務める。 「第一次の発進を見送ったときにはさすがに興奮しましたが、いざ自分が発進する段になると平常心に戻りました。真珠湾に向け進撃中、クルシーのスイッチを入れたら、ホノルル放送が聞こえてきた。陽気な音楽が流れていたのが突然止まって早口の英語でワイワイ言い出したから、これは第一次の連中やってるな、と奇襲成功を確信しました」 第一次に遅れること約1時間、真珠湾上空に差しかかると、湾内はすでに爆煙に覆われ、ものすごい火柱が上がっていた。心配した敵戦闘機の姿も見えない。空戦がなければ地上銃撃が零戦隊の主任務になる。進藤はバンクを振って(機体を左右に傾ける合図で)各隊ごとに散開し、それぞれの目標に向かうことを命じた。 「艦攻の水平爆撃が終わるのを待って、私は赤城の零戦9機を率いてヒッカム飛行場に銃撃に入りました。しかし、敵の対空砲火はものすごかったですね。飛行場は黒煙に覆われていましたが、風上に数機のB-17が確認でき、それを銃撃しました。高度を下げると、きな臭いにおいが鼻をつき、あまりの煙に戦果の確認も困難なほどでした。それで、銃撃を二撃で切り上げて、いったん上昇したんですが」 頭によぎった最悪のシナリオ 開戦を告げる昭和16年12月9日の新聞紙面 銃撃を続行しようにも、煙で目標が視認できず、味方同士の空中衝突の危険も懸念された。進藤は、あらかじめ最終的な戦果確認を命じられていたので、高度を1000メートル以下にまで下げ、単機でふたたび真珠湾上空に戻った。 「立ちのぼる黒煙の間��ら、上甲板まで海中に没したり、横転して赤腹を見せている敵艦が見えますが、海が浅いので、沈没したかどうかまでは判断できないもののほうが多い。それでも、噴き上がる炎や爆煙、次々に起こる誘爆のすさまじさを見れば、完膚なきまでにやっつけたことはまちがいなさそうだと思いました。胸がすくような喜びがふつふつと湧いてくる。 しかしそれと同時に、ここで枕を蹴飛ばしたのはいいが、目を覚ましたアメリカが、このまま黙って降参するわけがない、という思いも胸中をよぎります。私は昭和8年、少尉候補生のときの遠洋航海でアメリカに行き、そのケタ違いの国力と豊かさをまのあたりにしていますから、タダで済むはずがないことは容易に想像できる。これだけ派手に攻撃を仕掛けたら、もはや引き返すことはできまい。戦争は行くところまで行くだろう、そうなれば日本は…………負けることになるかもしれないと、このときふと考えました」 空襲を終えた攻撃隊、制空隊は、次々と母艦に帰投し、各指揮官が発着艦指揮所の前に搭乗員を集め、戦果を集計した。進藤は、赤城の艦爆隊と合流して帰還した。南雲中将が、わざわざ艦橋から飛行甲板上に下りてきて、「ご苦労だった」と進藤の手を握った。 ほどなく、最後まで真珠湾上空にとどまっていた総指揮官・淵田中佐の九七艦攻が帰艦する。大戦果の報に、艦内は沸き立った。しかし日本側にとって残念なことに、いるはずの敵空母は真珠湾に在泊していなかった。 艦上では、第三次発進部隊の準備が進められている。蒼龍の二航戦司令官・山口多聞少将からは、蒼龍、飛龍の発艦準備が完了したとの信号が送られてきた。しかし、南雲中将は、第三次発進部隊の発艦をとりやめ、日本への帰投針路をとることを命じた。 激しい戦闘の代償 日本機の空襲を受けるハワイ・真珠湾の米艦隊 「当然もう一度出撃するつもりで、戦闘配食のぼた餅を食いながら準備をしていましたが、中止になったと聞いて、正直ホッとしました。詰めが甘いな、とは思いましたが…………」 体調不良を押してここまできたが、ようやく任務が果たせた。緊張の糸が切れた進藤は、そのまま士官室の祝宴にも出ず、私室で寝込んでしまった。 真珠湾攻撃で日本側は、米戦艦4隻と標的艦1隻を撃沈したのをはじめ、戦艦4隻、その他13隻に大きな損害を与え、飛行機231機を撃墜、あるいは撃破するなどの戦果を挙げた。資料によって異なるが、米側の死者・行方不明者は2402名、負傷者1382名を数えた。いっぽう、日本側の損失は、飛行機29機(第一次9機、第二次20機。うち零戦9機、九九艦爆15機、九七艦攻5機)と特殊潜航艇5隻で、戦死者は64名(うち飛行機搭乗員55名。別に、12月9日、上空哨戒の零戦1機が着艦に失敗、搭乗員1名死亡)。米軍の激しい対空砲火を浴びて、要修理の飛行機は100機あまりにのぼった。 ――ちなみに、真珠湾攻撃当時、連合艦隊司令長官・山本五十六大将57歳、機動部隊指揮官・南雲忠一中将54歳、航空参謀・源田実中佐37歳、攻撃隊総指揮官・淵田美津雄中佐39歳、第二次発進部隊指揮官・島崎重和少佐33歳、雷撃隊指揮官・村田重治少佐32歳、第一次制空隊指揮官・板谷茂少佐32歳、第二次制空隊指揮官・進藤三郎大尉30歳、加賀戦闘機分隊長・志賀淑雄大尉27歳、そして昭和天皇40歳だった。 真珠湾攻撃の帰途、二航戦の蒼龍、飛龍は、ウェーク島攻略作戦に参加するため、本隊を離れた。残る赤城、加賀、翔鶴、瑞鶴は、12月23日から24日にかけ瀬戸内海・柱島の泊地に投錨する。各艦の飛行機隊は、零戦隊は佐伯基地経由で岩国基地へ、艦爆、艦攻は鹿屋基地経由で宇佐基地へと向かい、ここでしばしの休養が与えられた。 進藤は、12月25日、岩国基地から呉海軍病院に直行し、軍医の診察を受けた。診断の結果は、「航空神経症兼『カタール性』黄疸」、二週間の加療が必要とのことで、そのまま入院することになった。十二月三十日付で赤城分隊長の職を解かれ、さしあたって任務のない「呉鎮守府附」の辞令が出る。この日から広島の生家での転地療養が認められ、進藤は、ひさびさに正月を両親と迎えることができた。 再び始まる苦しい戦い 昭和17年11月、進藤大尉がラバウルに向け出発直前、東京駅にて 「海鷲・進藤大尉」の帰郷は誰からともなく近所に伝わり、毎日のように真珠湾の話をねだりに客がやってくる。子供たちは、道で進藤の姿を認めると、憧憬のまなざしで、直立不動になって挙手の敬礼をした。 真珠湾攻撃から帰った進藤は、療養生活を送ること2ヵ月半、ようやく黄疸の症状もおさまり、昭和17(1942)年2月12日、〈大分海軍航空隊司令ノ命ヲ受ケ服務スベシ〉の辞令を受けて大分空に着任。四月一日、戦闘機搭乗員の訓練部隊として徳島海軍航空隊が新たに創設されると、その飛行隊長兼教官に補せられた。 最前線・ニューブリテン島ラバウルで作戦中の第五八二海軍航空隊飛行隊長兼分隊長への転勤辞令が出たのは、昭和17年11月8日のことである。処分しそびれていた真珠湾攻撃の軍機書類の保管を元海軍機関大佐の父に託してラバウルに向かう。五八二空に着任したとき、進藤は新たに部下となる隊員たちに、 「海軍戦闘機隊のモットーは編隊協同空戦だ。搭乗員が戦果を挙げる陰には、整備員や兵器員といった裏方の努力が不可欠である。けっして一人の手柄を立てようなどとは思わず、より長く、より強く、一致団結して戦い抜くように」 と訓示をした。そして、進藤の長く苦しい戦いがここから始まる。
1941年12月8日の「真珠湾攻撃」に「零戦35機」を率いて参加した当事者の「貴重な証言」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
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gaetanchiao · 1 year ago
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夜翼Nightwing 肌肉英雄敗北淫墮
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這個人沒有名字。
這其實並不完全正確,他出生時是有名字的,上過學,還在高等化學和生物學領域獲得了多個大學學位,所有這些都是用一個現在已經不存在的名字完成的。畢業後,他的工作引起了政府的注意,當時,政府正面臨一個問題。原來,政府認為不可接受的個體數量正在增長,而且他們正在獲得政治和財務權力,政府需要一種方法來遏制這一趨勢,以免事態失控。
進入我們這位無名之友的故事。
他被命令研發一種高度上癮、成本低廉且會逐漸降低使用者心智清晰度的麻醉藥。他花了三週的時間才想出了一個過程,將可卡因轉化成可以吸食的結晶粉末。
不到一個月,他就發明瞭可卡因裂解物。
政府將這種藥物分發到低收入地區,它立即流行起來,瞬間的高效和便宜的價格使它成為許多人的首選藥物。在三年內,過量死亡的案例激增,成癮者的數量達到了驚人的水平,政府發現他們所擔心的人數已經減少了……
下一任總統當選了。
這個人被安排從事其他項目,但當總統被他的對手擊敗,主要是依靠年輕選民的支持時,這個人再次被要求利用他的才能製造一種可能會讓這一代人不再參與投票的藥物。
於是,甲基二氧甲基安非他命誕生了,通常被稱為 XTC。這種藥物被引入狂歡派對場景,很快成為年輕一代的首選藥物。在十年內,它的廣泛使用無處不在,年輕人的選票似乎也隨之消失了……
下一任總統當選了。
這段時間,這個人一直在安靜地工作,對於研究和開發,他的心之所欲都能得到滿足。他的實驗室只存在於情報機構的黑預算中,他的真名早已從官方記錄中抹去……他現在是一個幽靈。隨著年齡的增長,這個人對他的工作感到幻滅……他看到了自己的藥物如何改變了過去二十年,然而他的生活方式幾乎沒有改變。他發現,為國家服務的滿足感不再像得到公正的報酬那樣重要了。
於是,一場小型實驗室爆炸後,那個男人偽造了自己的死亡並離開了,渴望開始新生活。他的一生都在間諜和諜報的世界中度過,製造一個新身份並從人們的視線中消失對他來說是小事一樁。這個男人想要的生活是政府永遠不會讓他過的,他想要財富、權力……為此他需要金錢。大量的金錢。這個男人知道他只有一個選擇。
 製造一種新藥。
他需要一種前所未有的藥物,一種能立即掌控並取代他大量製造的藥物市場的藥物。這個男人深思熟慮,所有常見的藥物都已被發明,而製造一個舊藥物的更好版本是行不通的。他需要一些新的東西。
他坐在酒店房間裡解決這個問題,他在一張便條紙上亂塗亂畫了半打主意,電視在背景中播放著,當 WGBS-TV 開始報導哥譚市以及這個城市每年似乎都會遭受的許多災難時。起初,他沒有在聽,直到報導提到城市被稻草人和他的恐懼氣體攻佔的那段時間。
這個男人轉向電視機,聽著氣體如何用來自受害者潛意識中的恐怖幻覺讓城市陷入停滯。這個男人當然聽說過克萊恩博士和他對恐懼症的研究,但從未對此感興趣,過去幾年他一直在讓人們對快樂上癮,恐懼對他來說毫無意義。
報導轉向去年,被稱為毒藤女的女人通過將佩雷茲公園變成叢林,她的費洛蒙覆蓋了整個城市,製造了一支男性奴隸軍團……
一個想法開始形成。
這個男人在他的便條紙上匆匆記下一些筆記,腦中反覆做了兩次計算後查看他所記下的……在那一刻,他知道接下來他需要做什麼。
他需要去哥譚市。
迪克·格雷森喜歡在早晨醒來。
嗯……其實已經是傍晚了,但對於蝙蝠家族來說,那就是黎明的開始。他起床伸了個懶腰,帶著晨勃走向浴室。他睡覺不穿衣服,因為……嗯,如果你長得像迪克·格雷森,你也會找個藉口不穿衣服的。雖然他從不會大聲說出來,但這個男孩對自己的外表非常自豪。
他的父母從小就讓他開始練習,他能走路時就開始學體操,後來學了雜技,到了 12 歲時,他已經擁有大多數奧運希望者夢寐以求的身材。在布魯斯的訓練下,他的身體變得更好。現在,迪克·格雷森已經是二十多歲,客觀來說是地球上最性感的十個男人之一,他自己也知道。
他在鏡子前停下來檢視自己的身形,欣賞著……
他對著鏡中的自己微笑……今天會是美好的一天。
他穿上內衣,倒了一碗麥片,一邊打開新聞。昨晚布拉德港發生了很多事,他對後果很好奇。當他一邊吃著一邊看時,他聽到播報員談到高譚市及其周邊地區發生了一連串的過量服藥事件。
在過去的 24 小時內,高譚地區發現了十幾具屍體,都是因為吸毒過量,法醫正在努力鑑定這種藥物。
迪克走過去戴上面具,連接到甲骨文網絡。他輕拍了拍側面,「有人醒著嗎?」
一個昏昏欲睡的蒂姆·德雷克回答說:「勉強。」
迪克笑了,蒂姆是個出了名的夜貓子,對他來說,這就是黎明的開始。
「是什麼讓你這麼早起來?」迪克一邊問,一邊把碗放進水槽。
「熬夜了,」提姆回答說,「我們整夜都沒睡,布魯斯剛上床,我還在分析。」
「這是新聞上的那個毒品事件嗎?」
「正是同一件事,昨晚有 14 人突然死亡,他們全都因為某種新藥物而神智不清。哥譚市警察局不知道那是什麼,但我們知道。我在他們血液中發現了恐懼毒素的痕跡。」
這讓迪克停住了腳步,「稻草人?」
「不,克萊恩仍在阿卡漢,我們昨晚去看了他。這不是同一種東西,但它已經被改造了……我就是搞不清楚怎麼改的。」
提姆·德雷克承認他搞不懂某件事,這意味著這幾乎是不可能完成的。
 「克萊恩說了什麼?」
他聽到男孩嘆了口氣,「沒什麼,只是有人在使用他的配方並且破壞了它……他說他的毒素是一種藝術形式,而這是一場災難……你知道的,一如既往。」
 「那麼,你有什麼線索?」
「布魯斯推斷如果有人在使用他的配方,他一定是在使用克萊恩的舊實驗室之一,所以我們花了一整夜的時間破門而入,檢查他所有的老巢。」
 「然後呢?」
「他們被清空了,有人一直在收集他的舊裝備,並製造出這些人死亡的東西。我就是搞不清楚它是和什麼混合的……」
「為什麼會有人自願服用恐懼毒素?」迪克問道,知道這將是他今天要處理的問題。
「它不再是恐懼了,從目擊者那裡得知,這些人變得極度好色,他們全都是因為馬拉松式的性愛後心臟衰竭而死的。」
「到底是誰會製造這種東西?」
提姆的聲音突然變得尖銳,「我不知道!這正是我試圖弄清楚的!」
迪克的聲音變得柔和,「提姆,聽我說。你已經筋疲力盡了,你不可能這樣找到什麼。」
「人們正在死去,迪克……」他開始抗議。
「我知道,克萊恩在布拉德黑文這裡有個實驗室,你去休息一下,我會去查看。等你醒來的時候,希望我能有些答案。」
電話那頭沈默了,他知道提姆在考慮這個建議。
「我是認真的,Tim,你已經是在強撐了,再多的咖啡因也給不了你答案。去休息吧,我暫時接手。」
Tim 嘆了口氣,「好吧...但是要小心,這是個新人,我們不知道…」
「Tim,」Dick 打斷他,「我知道,去睡吧。」
電話斷了,Dick 伸了個懶腰,換上他的制服,準備去工作。
Dick 沒有蝙蝠洞,但他的閣樓裡有一面假牆,裡面放著他的裝備,換上制服後他仔細檢查了一遍裝備,確保一切都運作正常,準備迎接新的一天。
就在那時,一個女性的聲音在他耳邊響起,「你不可能這麼早就開始準備。」
Dick 微笑著,聽到 Barbra 的聲音總是讓他感到更快樂,「早起的鳥兒有蟲吃,」他打趣道,一邊拉上手套。
「如果你喜歡吃蟲,那倒是挺好的,Bruce 也把你拉進這個毒品的事了嗎?」
「不,我剛知道。Tim 告訴了我,這裡的 Blud 有個舊倉庫,Crane 用過好幾次,去查查也無傷大雅。」
「小心點,Dick,不管是誰在製造這種新毒品,他們似乎不在乎有人在服用時死去。沒有人在賣它,所以他在免費分發...這更讓人害怕。」
迪克打開了天窗,「來吧,芭芭拉,小心是我的中間名,」他從手中的護身棍射出纜線,被拉到了屋頂上。
「對,那個空中飛人要來說服我他是小心的。」
迪克邊跳躍過屋頂邊露出燦爛的笑容,「好吧,那麼準備充分怎麼樣?」
「把你的工作快速完成,然後你就可以向我展示你有多準備充分了,」她誘惑地說。
迪克感到自己在空翻中開始變硬,不得不停下來調整一下自己,「該死的芭芭拉,你知道我穿著這個護具的時候你不能這樣做!」
她笑了,「哦,我知道,我就是喜歡知道我能影響你。祝你好運,神奇小子,告訴我你找到了什麼。」
她掛斷了通話,迪克坐在那裡,努力讓自己再次變軟,想知道他是否有時間跳到鐘樓去,在開始工作之前狠狠地愛她一番…
不,人們正在死去,「沒時間談情說愛,瓊斯博士,」他自言自語,一邊穿過屋頂,朝克雷恩多年前使用過的那個廢棄倉庫前進。當他到達碼頭時,太陽正在下山,陰影宣告夜晚將城市收為己有。他落在屋頂上,透過天窗向下看,他的面具切換到夜視模式。
「神諭,你看到這個了嗎?」他低聲說,看到裡面有人在走動。
 寂靜。
他連續輕敲了兩下耳朵,但沒有任何反應,上行鏈路被乾擾了。
「嗯,這可不妙,」他小聲咕噥著。他蹲在那裡,思考著。常識告訴他需要後退,離開乾擾區。他所受的訓練告訴他要報告這一情況,讓他們知道他可能需要支援……而不是單獨潛下去試圖解決這個問題……
他轉動著頭,伸展著頸部,準備就緒……他看到總共有四個人。需要幫助對付四個混蛋的那一天,就是他掛掉面具的那一天。他小心翼翼地打開天窗,悄無聲息地溜了進去。他穿過支撐屋頂的一根木樑。他在那些男人上方停下來,偷聽著。
「……老大,你想把這些放在哪裡?」其中一個男人問道。
沒有甲骨文的上行鏈路,他無法進行臉部識別掃描,但在這種情況下,他並不需要。那是大東尼,曾經跟稻草人的幫派混在一起,布魯斯和他在他還是羅賓的時候就逮捕過他好幾次。迪克記得曾經問過蝙蝠俠為什麼他被稱為大東尼,因為那個人又高又瘦,一點也不巨大。蒙面的十字軍沒有回答,迪克花了好幾年的時間才知道那個人曾經是一名成人電影明星,因為毒品欠了很多錢,最後轉向犯罪以獲取容易的金錢。
「把它們堆放在其他的旁邊,」一個不明身份的聲音說,「並且要小心,那些是完美配方,我們不能冒損壞它們的風險。」
「所以,這些不會像上一批那樣殺死那些癮君子吧?」第二個男人一邊移動著箱子問道。迪克的眼睛眯了起來,他認識那個人,他自稱為艾斯,為常春藤工作了多年,他曾是一名大學棒球運動員,自己賭自己的比賽,最後欠了法爾科家族將近二十五萬美元。由於名譽受損,他失去了獎學金和模特兒合約,轉而過上犯罪生活,常春藤因為他是哥譚市最帥的惡棍而收留了他。
「至少在我打斷他的鼻子之前是這樣,」迪克心想,回憶起幾年前作為羅賓擊敗那個男人的情景。
「我正在處理的化學物質是不穩定的,而且之前沒有人像這樣結合它們,總會有……挫折。」
迪克咬緊牙關,什麼樣的瘋子會把多次死亡稱為挫折?
「貨物都裝完了,老闆。」一個粗啞的聲音說,「卡車準備好了。」
「該死,」迪克心想,那是布爾·麥康,前拳擊手,也是個惡名昭彰的打手。他曾與高譚市大多數的犯罪天才合作過,而迪克作為羅賓和夜翼與他對抗過。他是個野獸,但是可以被制服。
「所以,三個我打敗過的混蛋和一個未知的,」他自言自語,「我能搞定。」
他移動到一個更有戰略意義的位置,然後喊道:「先生們,退房時間是幾小時前,清潔人員需要進來了。」
不出所料,四個男人都抬頭看了,夜翼好好地看了那個未知的人。他 50 多歲,體型瘦小,戴著眼鏡,穿著實驗室的白大褂,不是威脅,這意味著有三個他之前處理過的敵人。
 小菜一碟。
從橫梁上翻身而下,他在落地時躲避了子彈,猛地撞到布爾身上。那人被撞得後退,迪克從他身上後空翻而下,與正試圖瞄準他的艾斯連接上。迪克推斷布爾會需要幾秒鐘才能站起來,而艾斯會被震懾得足夠久,讓他能夠與托尼接觸,托尼則被一根警棍擊中下巴。
三個人,三秒鐘,再簡單不過了。
迪克抬頭看著那位未知的醫生,「我不知道你帶著那些垃圾進入我的城市,但現在就結束了。」
那人似乎一點也不害怕,這也算公平,因為在恐嚇方面,迪克可比不上布魯斯。該死,連傑森都更可怕,但這不重要……不管害怕與否,這傢伙都得去監獄。
「不,我不這麼認為,」那個男人平靜地說,「我已經走得太遠,不會被你這樣的人阻止。」
迪克緊握著他的棍棒,向他走去,「嗯,像我這樣的人要把你逮捕……」他只說到這裡,那個男人就向他扔了些東西。多年訓練生出的反射動作讓一根防身棍升起來擋開它……但它卻爆破了塑料袋,一種細白的粉末環繞著英雄。
夜翼在吸入粉末後退了回去,感覺到粉末覆蓋了他的舌頭,因為他關上嘴太遲……它像過熟的梨那樣病態地甜,帶著一絲燒灼他肺部的化學品味道。
「什……」他結巴著,隨著心跳加速……他的呼吸在不尋常的恐慌中加劇。
「你這個混蛋……」布爾從他後面說,但是醫生舉手示意。
「等等,」他說,「再給它一秒。」
迪克的血液似乎在燃燒,他的思緒變得模糊……那是什麼?他搖了搖頭,試圖重新集中注意力,但什麼也沒用……世界似乎向右傾斜,他盲目地蹣跚而行。
「他不會再有任何麻煩了,」醫生說,收拾好他的最後一些筆記,並將它們放進他的公事包,「我們的工作已經結束了,你會發現錢已經匯入你的賬戶,很高興合作。」
那個男人開始走出去,三個暴徒看起來很困惑,托尼問道,「呃老大,你想讓我們怎麼處理他?」
醫生回頭看了一眼被藥物影響的英雄,「他與我無關,我建議在 Bliss 藥效消失前離開。」
艾斯斜了斜頭,「你的意思是你不想讓我們像,把他綁起來然後懸掛在一大桶酸液上面之類的?」
「或者是鯊魚!」布爾補充道,「我們可以弄一個鯊魚缸……」
醫生嘆了口氣,「先生們,我不是你們口中的‘超級反派’,我來這裡是為了完善這種藥物,而我已經做到了,你們怎麼對待他與我無關。」
托尼臉上掠過一絲邪惡的微笑,「你的意思是我們可以擁有他?」
醫生繼續朝著發動的卡車走去,「這正是我所說的。」說完他就上車開走了……
留下夜翼在三個男人的憐憫下。
男人們圍繞著夜翼站著,他不知道發生了什麼。他的身體很熱,太熱了,就像是在桑拿房裡那麼熱……他拉扯著自己的制服,努力保持思緒清晰。腦海中閃過零星的畫面,科莉赤裸著身體在他下面扭動,當他用力地愛她……芭芭拉騎在他的陰莖上,在蝙蝠電腦的椅子上呻吟,她的頭仰得很高,陶醉其中……還有他作為羅賓時搞過的無數女孩,哥譚的迷妹們,在他救了她們的生命後在巷子裡不帶套地和她們做愛……
「集中……」他自言自語,腦海中充滿了性的燃燒感。
「我們該怎麼處理他?」布爾問著團隊,看著英雄蹣跚地走來走去,喃喃自語。
「讓我們殺了他,」艾斯說著,拿出一把彈簧刀。
東尼一巴掌把它從他手上拍開,「你他媽的瘋了嗎?你知道那會給我們招來多大的麻煩嗎?這傢伙認識超人!」
「那又怎樣?」艾斯反駁,「你有什麼高見?」
東尼上下打量著那個男人,細看他完美無瑕的身體,眼中散發著原始的渴望,「你想殺了他,而我說,毀掉一個英雄有更好的方法。」
「呃,殺了他?」布爾說,跟不上話題。
東尼翻了個白眼,「把那把刀給我,」他一邊指著彈簧刀說。艾斯把刀交給了他。
迪克看到東尼朝他走來,他顫抖著舉起拳頭,「退後……」
「喔,我不會傷害你的,」東尼柔聲說,「你看起來很不穩定,伙計,你還好嗎?」
迪克搖了搖頭,「我很好……你被捕了……」
東尼對他露出一個微笑,「當然可以,伙計,但你看起來很糟,看看你,滿頭大汗……你發燒了!讓我們把你的服裝脫掉……」
夜翼一個踉蹌後退,當那個男人伸手向他抓去時,他跌坐在地上,「不……」
東尼慢慢接近,「嘿,嘿……沒事的……」他把手放在英雄的大腿上,「我抓住你了……」
迪克顫抖了一下,那觸摸像電流一樣令人不安地穿過他的身體。他試圖掙脫,但無處可去,「停下……」他虛弱地說。
東尼蹲在他面前,「噓,讓我來幫你……」他一邊說,一邊開始割開夜翼的衣服,慢慢地切下一條條的布條。
迪克試圖阻止他,但他太虛弱了,「不——不要……」
東尼沒有理會他,繼續動作,「脫掉這個你會感覺更好……」他一邊切割,迪克試圖移動,最終在他的胯部切開,釋放出他脹痛的陰莖。它拍打在他穿著制服的腹部,迪克對這種感覺倒抽一口氣。
「哇,看看你,神奇小子……」東尼說,欣賞著腫脹的陰莖,「長大了,是吧?」他說著,慢慢握住那粗壯的莖部。
「不——不要……」迪克在感覺到手指圍繞著他的驕傲和喜悅時抗議道。
它從未像東尼觸摸它時那樣有過如此強烈的反應。那惡棍靠得更近了,「你想要這個,對吧?我能看出來」他說著,開始慢慢地撫摸莖部。迪克的頭仰了回去,當他感覺到血液湧向他的陰莖時,他忍不住呻吟出聲。他從未因為一個男人而如此興奮過。這是錯誤的,但同樣讓他感到電流穿過全身。
迪克的手試圖推開東尼,但他沒有力氣,「停——停下……不……不要……」他呻吟著,感覺到他的臀部向上移動以迎合那個男人的手。東尼的另一隻手伸下去托住夜翼龐大的睪丸,在他的掌心輕輕滾動。迪克忍不住低聲呻吟,「請停下……」
「你確定嗎?」東尼問,加快了手速,「你的陰莖似乎很喜歡這個。」
當迪克感到他的眼睛在頭裡翻滾,向罪犯的觸摸屈服時,他啜泣了。他知道這很噁心,他不是什麼妖精!他曾與其他星球的女人發生過關係!但當東尼把玩他的陰莖和睪丸時,他感到心靈渴望更多,即使他討厭它。
「來吧夜翼,」東尼催促他,「為我射精吧...我想看你射滿你那漂亮的制服!」
迪克快到極點了,他能感覺到高潮在他的睪丸中積聚,他的腳趾蜷曲,他在掙扎著說話時呻吟,「我不能...我...不能...」他在盡可能長時間地抗拒後以一聲喘息結束。最終他的陰莖爆發了,精液從他的陰莖噴出,擊中他的胸膛,形成大塊的白色凝塊,他的負荷淫穢地滴落在他的制服上。
東尼放開了仍然堅硬的陰莖,抓住了英雄的頭後,「清理你的混亂吧,孩子,」並把他的嘴巴推到他那覆滿精液的手掌上。
迪克在命令下感到一陣電擊穿過他,儘管他有所抗議,他還是張開了嘴,伸出舌頭,嘗到了他自己精液的鹹鹹的、帶有酸味的味道。當他饑渴地吸吮著東尼的手時,他能感覺到自己的陰莖在跳動。他的視線模糊,他不敢相信自己正在做這件事,但與此同時,他能感覺到自己的身體對刺激作出了反應。
東尼站起來,從覆滿精液的英雄身邊退了一步,「很好,好吧,那麼我們待會見,伙計。」
他轉身走開,夜翼的身體開始燃燒起來!他發出一聲窒息的呻吟,身體顫抖。東尼回頭看,「伙計,出什麼事了?」
「燃燒...」迪克喘息著,不明白發生了什麼。
「哦對,是的,那是幸福感給你的。看來一旦你射在上面...你的身體就開始渴望它...所以如果你不四處亂搞,你就會經歷戒斷。」他微笑著,「像你這樣的大壞蛋超級英雄能應付得了,對吧?」
迪克從未感受過這樣的痛苦,他接受過身體痛苦的訓練,這是完全不同的。感覺就像他的整個神經系統都在燃燒,無論他多麼努力地忍受...痛苦只是越來越嚴重。
「所以啊,我很想幫你,但你知道的,有逮捕令在身,我得走了。」
疼痛加劇,感覺他的血液都被砂紙取代了,「等等!」他向他們懇求,「不要……」
「不要什麼?」東尼好奇地問。
迪克努力跪了起來,「拜託……幫幫我……」
東尼回頭看看其他兩個人,「你們覺得呢,���子們?我們應該幫他嗎?」
另外兩個男人像狼看待羊一樣俯視著迪克,「是啊,」艾斯說,「我們或許能談出些條件。」
東尼走過去幫迪克站起來,「來吧夥計,幫我把你的褲子脫下來……」迪克閉上眼睛,當布爾脫下他的靴子,而艾斯脫下他的褲子,讓他下半身赤裸。東尼從後面抓住他,「操,小夥子,你真性感。」
迪克感到那人摸上他,他的陰莖在前方無助地跳動,羞恥感湧上心頭,「不對……」他低聲說,「這是不對的……」
東尼再次抓住他的陰莖,感到這位英雄拱起背部,向他的手中挺進,「你看起來很喜歡……淫蕩的傢伙!」
艾斯走上前,「我想看看他的臉……」並伸手去摸他的面具。
托尼試圖阻止他,但已經太遲了,那人一拉動它,電流就釋放了出來,將那惡棍震飛到倉庫的另一端。
「這他媽的設了陷阱,你這個白痴!」托尼對他怒吼,「所有的棒子都有這玩意。」
艾斯慢慢站起來,「我要……」
「什麼也別做,」托尼說,「邊上誰在乎他到底是誰?我想搞的是夜翼,不是某個混蛋。」
「他喜歡這樣,老大,」布爾說,指著那位英雄,他一直在搖晃著臀部,儘管有爭論,仍然在和托尼的手性交。
托尼笑了,「哦,你真是個小淫娃啊……」他把他推倒在地,「讓我看看你的屁股!」
夜翼發出呻吟,當那人拍打他的屁股,撐開臀瓣去窺視他抽搐的洞時。英雄感到自己的臀瓣被進一步撐開,然後那人的舌頭慢慢地舔著他的處女洞周圍。
「哦!」夜翼喘著氣,感覺到那人慢慢開始給他舔肛。他從未有過這樣的經歷。從來沒有人敢這樣觸摸他的屁股,更不用說把他們的舌頭伸進去了!隨著每一次舔和從那人嘴唇逸出的呻吟,他感到自己越來越興奮。他感覺到那肉厚的舌頭插進他的屁股,感受到每一寸探索他內壁的感覺。「哦天啊,哦天啊,哦天啊!」他哭著,虛弱地試圖爬開,但沒有成功。
他的手在骯髒的水中滑來滑去,無法抓住任何支撐點。當那人繼續吃他的屁股時,他無助地哭泣,臉上滿是唾液和屁股汗。托尼站起來,夜翼哼了一聲,無法忍受沒有托尼的舌頭在他體內的想法。他的屁股因為缺失而燃燒,他驚恐地意識到他也上癮了!
他不是同性戀!他是夜翼,他曾與無數美女共寢,他高於這種令人作嘔的慾望!然而,他的洞滴著那人的唾液,渴望被填滿。托尼站起來,用手背擦了擦嘴。「喜歡這樣,不是嗎?」他嘲笑著,一邊解開褲子,「你那裡有個不錯的雞巴,伙計,我打賭你搞過很多妞,」他掏出自己的雞巴,「但這就是他們為什麼叫我大托尼的原因!」
那隻��雞的雞巴長達十多英吋,粗得就像他媽的可樂瓶一樣!頭部是憤怒的紫紅色,梅子大小的頭部滴下了一滴前列腺液。迪克只是張著嘴,半是震驚……半是慾望,因為他在某種程度上意識到,即使是這樣也在讓他興奮。
「看,」托尼一邊上下移動他的手柄說,「這才是真正的雞巴,男人的雞巴。這種雞巴不僅僅是操……它會摧毀人。它喜歡處男的洞……像你的小子。那麼告訴我,淫蕩的……你想被摧毀嗎?」
托尼帶著一抹魔鬼般的微笑問道。夜翼搖了搖頭,「我永遠不會……」但他的屁股不由自主地抽搐,似乎在反駁。
托尼咯咯笑著,跪在英雄的後面,將前列腺液抹在他的洞口上。他將雞巴對準緊緊的入口,抓住夜翼的臀部,「你確定嗎?」
夜翼開始恐慌,「不……拜託……托尼我求你……不要這樣……」然後他閉上眼睛,感覺到他的洞慢慢地被巨大的雞巴頭撐開。
當被撕裂的感覺吞噬他時,他尖叫出聲。托尼邪惡地微笑著,感覺到英雄緊緊的處男洞被撐開,「來吧淫蕩的,放鬆點,」他一邊進一步推進,一邊催促,感覺到夜翼的屁股緊緊地夾著他的軸。當他抗拒著痛苦,汗水順著他的臉頰流下,淚水在他的臉頰上開採,那根粗大的棒子更深地刺入他體內。
每一英吋都感覺像是被一根火熱的撥子刺穿,當它越來越深地鑽入他的內部時,灼熱著他的內腑。托尼的睪丸拍打著夜翼的臉頰,當他握著這個男人的臀部,把自己推得更深,直到他巨大的雞巴的整個長度深深地埋在他的屁股裡。托尼發出一聲大吼,慢慢地抽出來,然後猛地撞回去,夜翼在痛苦中尖叫出聲,因為他的屁股在那根巨大的工具周圍燃燒。
尖叫聲在空蕩蕩的倉庫中迴響,托尼開始加快節奏,把自己的雞巴進進出出地刺入夜翼張開的洞中。每一次沖擊都像是一列貨運火車撞進一堵磚牆。痛苦穿過夜翼的身體,點燃了每一個神經末梢,當他感覺到托尼巨大的雞巴的每一寸都在撐大他時。他的洞從未如此被侵犯,如此被撐開,如此被使用。那根粗大的棒子進進出出地刺著他,從內到外地穿透他。
他身處地獄,他所知道的只有痛苦和羞恥,因為那個男人像操一個廉價妓女一樣操他。但當那個男人改變角度時,他觸碰到了英雄體內的某個東西,引發了一場前所未有的快感爆炸。
「操!」迪克尖叫著,因為他感覺到他的雞巴在被操的時候開始變硬。「不不不不不這樣……」他哀嚎著,因為他感覺到痛苦慢慢地變成了純粹的快感……
「喔耶,」東尼大叫,一邊拍打著英雄的屁股,「把那小妞緊縮起來,來吧小子,往老爸的雞巴上頂!」
迪克甚至在無意識中就順從了,迎合著東尼野蠻的衝刺。這男人的雞巴每一次的插入都感覺像是要把他撕裂……但實際上它在撐大他,使他適應那個正在撬開他屁股的怪物。他的雞巴滴著前列腺液落在倉庫的骯髒地板上,對自己身體反應的羞恥和自我厭惡只是進一步激發了他的興奮。
「對,就是這樣,」東尼咕噥著,「接住這根大雞巴,你這小妓女。」迪克的眼睛翻白,當他感覺到東尼的睪丸拍打在他的屁股上,以前所未有的方式填滿他。就好像他的身體在背叛他,他的屁股貪婪地緊縮著那根侵入的棒子。
「哦天啊,我不敢相信我竟然喜歡這個,」他想,但流經他血管的快感告訴他不是這樣。他能感覺到他的屁股緊縮著東尼的雞巴,盡其所能地榨取它。東尼的手緊緊抓住夜翼的臀部,每一次有力的推送都將他拉回到自己的雞巴上。他的睪丸拍打在英雄緊繃的屁股上,留下一種刺痛感,這只會增加他的幸福感。
另外兩個惡棍,艾斯和布爾,驚訝地看著英雄像個專業人士一樣接受東尼的巨大雞巴。夜翼的屁股隨著每一次的推送而晃動,他的洞被撐得大開,閃著精液的光。他們可以看到他的雞巴隨著每一次的插入而跳動,並且知道儘管他在抗議,英雄其實是在享受。
艾斯拿出手機對準那一幕,「嘿,妓女……給鏡頭笑一個!」
迪克抬頭呻吟,當他意識到自己在東尼幹他的時候被拍攝。另一波羞恥感襲來,但當東尼加快節奏時,很快就被快感取代。東尼的雞巴無情地進進出出夜翼張開的洞,輕而易舉。每一次的撞擊都伴隨著濕潤的拍打聲,肉體撞擊的聲音在倉庫中迴響。性愛的氣味在空氣中濃重,與倉庫衰敗的霉味混合。
每一次東尼雞巴的推送,夜翼的思緒都在旋轉,困惑和快感爭奪著主導。他的身體背叛了他,他能感覺到自己的雞巴跳動,滴著前列腺液落在骯髒的地板上。他想尖叫,想讓他們停下來,但唯一能發出的只有絕望的、野獸般的呻吟。「對,接住那根雞巴,你這小婊子,」東尼咕噥著,手更緊地抓住夜翼的臀部。
「哦,上帝……」迪克呻吟著,討厭自己的臀部迎合著那人的衝刺,基本上是在自己刺入那根巨大的雞巴,「停下來……哦,上帝請停下來!」他啜泣著,當快感開始壓倒他時。
「不,我不這麼認為,」湯尼咯咯地笑著,他更緊地抓住夜翼的臀部,將自己的陽具更深、更猛烈地撞入英雄的體內。「我覺得你喜歡這樣,淫蕩的傢伙。」
迪克無法反駁。他愛這種被男人的陽具貫穿的感覺。愛他的陽具在被操時淫蕩地彈跳的方式。他從未感覺如此被使用,如此徹底地被填滿,這是上癮的。
痛苦已經消融,只留下純粹的狂喜。他感覺自己的身體緊繃起來,隨著高潮的逼近,他的睪丸緊緊地貼在身體上。湯尼感覺到了這一點,加快了節奏,將自己更深地驅入夜翼顫抖的洞穴。
「哦,糟了...不...哦,操...」迪克哭喊著...要來了!」他在感覺到睪丸刺痛時悲鳴著。
湯尼用他那肌肉發達的身體覆蓋在夜翼的背上,他的陽具在英雄濕滑、張開的洞穴中越來越快地抽插。「給爸爸來一次,」他在英雄的耳邊低語,「讓大家看看你有多喜歡被操!」
迪克在羞愧的快感中大叫,當他感覺到自己的陽具爆發,射出濃稠的精液,全部灑在骯髒的地板上。他的洞緊緊地夾住湯尼的陽具,當他將自己清空時擠壓著它。那傢伙在開始射進迪克被虐待的洞穴時呻吟著,用他的精液填滿它,迪克在意識到自己讓這個該死的罪犯在鏡頭前對他進行繁殖時哭泣了!
當湯尼慢慢抽出自己的陽具時,迪克的身體在他下面抖動,精液從英雄曾經純潔的洞穴中湧出。迪克躺在那裡,震驚地想著剛才發生了什麼?
湯尼拍了拍那完美的屁股,愛不釋手於那緊實肌肉的晃動,「讓我告訴你,神奇小子,那屁股正是我夢寐以求的。」
迪克緊閉眼睛,試圖封鎖那些話語,當他感覺到溫暖的精液沿著他的腿流下。
「那麼你怎麼說,英雄?」艾斯說,「你準備好迎接我們其他人了嗎?」
迪克驚恐地抬頭,「絕不……」
艾斯蹲下來,靠近迪克的臉,「你確定嗎……」他看了看手錶,「我的意思是時間只是個問題,早晚會……」
就像是有人暗示了一般,迪克的血液又開始燃燒起來。
「操……」他在痛苦中尖叫,比之前痛上加痛,「媽的!」他在地板上翻滾,整個身體被難以想像的痛苦淹沒。
「想讓它停下來嗎?」艾斯問他。
迪克抬頭,淚水順著臉頰流下,「怎麼……」
那人把他的陽具拿出來,撒了些粉末在上面,「簡單……再來一口。」
那是一根漂亮的陽具,輕易八寸半長,又粗……迪克盯著它和上面的粉末,努力不在痛苦中尖叫。
「來吧夥計,舔一下就沒事了,」那人一邊握著自己的陽具說。
又一陣痛苦的痙攣,迪克知道自己已經無路可退。他朝那個方向移動,艾斯後退了一步,「爬過來,婊子……我想看看你有多想要它。」
迪克猶豫了一會兒,最終還是屈服於自己身體的渴望,在濕滑的混凝土上跪行向那個惡棍爬去。疼痛仍然在他全身蔓延,迫使他嘴裡逃出呻吟聲,「拜託……就讓它停止吧……」
「來吧,小子,」艾斯像對狗說話一樣叫喊,「來拿吧,小子!來舔!」艾斯命令道,迪克欣然順從,爬過冰冷骯髒的地板。他伸出舌頭,舔了舔那人陰莖尖端的粉末。味道苦澀,但這是獲得解脫的小代價。
迪克呻吟著,隨著疼痛慢慢消退,他感到一股奇怪的溫暖在體內擴散。他知道自己已經上癮了,而且他並不在乎。他越舔越多,最後將整個陰莖含入口中,吸食著陰莖上的藥物。
艾斯拍攝著這位英雄像個貪婪的妓女一樣吸吮他的陰莖,愛不釋手,「抬頭看我,寶貝,讓我看看你那漂亮的眼睛。」
迪克照做了,與那人眼神接觸,像著了魔一樣吸吮著他的陰莖。「哦耶,就是這樣,淫娃,我要把我的精液射滿你那骯髒的嘴巴。」
迪克吸得更猛烈,讓自己在吸食的藥物中飛升。疼痛已經消失,只剩下溫暖的刺痛感,在他的意識角落徘徊,當他奢侈地服務著惡棍的陰莖。
他的舌頭在青筋暴露的陰莖上打轉,讓每一寸都濕潤,然後將整個東西含入口中。那人仰頭呻吟,抓著夜翼的頭髮,控制著節奏。迪克感到自己的陰莖在那人的愉悅聲中抽動,他的意識模糊,當他服務著那跳動的陰莖。他意識到自己在模仿那些曾經為他口交的無數女人,基本上是在做他知道會感覺良好的事情。
他曾經是誰的記憶在他腦海中閃過,當那人更猛烈地進入他的嘴巴,淹沒他的舌頭在前列腺液中,他感到一股新的羞恥感。當那人使用他時,他嗆咳,迪克討厭這種感覺,但藥物帶來的快感讓他覺得可以忍受。
艾斯把他的陰莖拔出來,開始用它拍打迪克英俊的臉,留下濕潤的前列腺液痕跡在他的臉頰上,「求我吧,小子,來吧,小子……求我!」他又像命令狗一樣說道。
夜翼的陰莖抽動著,他的腦海沈重,充滿了羞恥、內疚和快感的混合物。「來吧,小子,求我吧!」
他一直以為自己是個強壯有力的男人。但現在,他卻跪在地上,身無寸縷,只穿著一件束腹和面具,乞求著這個陌生人的肉棒。他的洞口因興奮和慾望而跳動,仍然因之前的猛烈撞擊而撐得很寬。流經他血管的藥物要求更多,他的身體渴望它,他的自尊和自我已經破碎得無法修復。
他緩緩地跪在地上,臉上被一個陌生人的肉棒拍打,像個骯髒的小妓女一樣乞求著,他抬頭哀求道:「請,先生,還要更多?」他聽到自己這樣問,雖然對自己感到厭惡,但他的身體卻渴望著。
艾斯笑著說:「把那愚蠢的服裝脫掉,我想看你的奶子!」
迪克強忍著呻吟脫下了他的束腹,露出了他完美雕塑的腹肌。艾斯吹了個口哨,「該死……你真他媽的性感……轉過來,給我看看那個小洞……給我表演一下,妓女!」
迪克轉過身來露出他仍��張開的洞口。當那個男人吹口哨表示讚賞時,他的臉變得通紅。他感覺自己像個廉價的妓女在炫耀,但他已經感到燃燒的開始……他迫切需要性愛。
艾斯脫掉了他的衣服,露出了他自己緊實、健美的身體。迪克驚訝地發現自己的某個部分竟然覺得這個男人有吸引力。當他在迪克的雙腿之間移動時,他試圖埋葬這個念頭,「你想要這個嗎?」他問那位英雄。
夜翼什麼也沒說,對自己大喊停下來……然後慢慢點了點頭。艾斯將他的肉棒對準迪克的精液淋灕的洞口,「往後推,妓女,用我的肉棒操你自己!」
迪克深吸了一口氣,然後順從地感覺到他的洞口圍繞著艾斯的肉棒拉伸。他體內的藥物讓他無法抗拒那種快感,他將自己刺在侵入的棒上。艾斯咆哮著,感覺到英雄緊緊的洞口圍繞著他的肉棒,當他看著英雄前後移動自己時,他被緊緊擠壓。
「該死……哦,操……」夜翼哭喊著,意識到了關於艾斯肉棒的可怕真相。
「你喜歡那個彎曲?」那個暴徒問,「讓陰蒂瘋狂!」
狄克羞愧地低下頭,感覺自己不由自主地迎合那根肉棒,每一次都猛烈地撞擊他的前列腺,讓他自己的肉棒流出淚來。他討厭自己竟然會享受這一切,被血管中流淌的狂喜所淹沒;當艾斯的肉棒觸碰到他體內的那個點時,其他一切都消失了。當他感覺到粗大的血管按摩著他的每一寸肌膚,像海盜尋找黃金一樣掠奪他的深處,他的心智因慾望而變得模糊。
他無力地只能呻吟,當艾斯緊緊抓住他的臀部,將他拉回自己的肉棒上,無情地撞擊著。狄克不確定自己何時失去了對自己身體的控制。他所知道的是,艾斯的肉棒正好撞擊著他的前列腺,體內的藥物讓快感變得如此強烈,以至於其他一切都不再重要。他將自己交給了這種感覺,隨著艾斯加快節奏,他的輕柔呻吟變得更加響亮。
艾斯抓住英雄的頭,猛地將其拉回,狂野地吻著他。狄克震驚於感覺到一個男人的舌頭進入他的嘴巴,但當那根肉棒撞擊到他的淫蕩開關時,他發現自己也在回吻。他能感覺到艾斯的舌頭與自己的激烈交戰,快感與厭惡在他體內交戰,但很快藥物佔了上風,一種野性的慾望吞噬了英雄。他呻吟著,將艾斯的肉棒更深地撞入自己體內。
「太熱了,」艾斯說著,咬著狄克的脖子,一個又一個印記隨著他的抽插而留下。狄克呻吟著,當那人的牙齒擦過他敏感的皮膚時,疼痛的刺激只增加了那一刻扭曲快感。他能感覺到自己的洞口在那人粗大、彎曲的肉棒周圍顫抖,每一次推進都吸引著他更深入。那人的陰毛磨擦著他過度敏感的洞口,狄克的前列腺隨著幾乎不斷的快感而跳動,他的腹肌因為激烈的抽插而顫抖。
艾斯將狄克向前推倒在地,猛烈地撞擊他的狹小洞口。狄克尖叫著,感覺到他的屁股從一個不同的角度被撐開,他的臀部無恥地撞回那人的肉棒。
「來吧,你這個他媽的妓女,」艾斯憤怒地說,「把屁股推回來,求我操你!」
狄克咕噥著,當那根粗大的肉棒將他根植得更深時,他的臀部不由自主地動了起來,「拜託……更用力……」
「你愛那根肉棒,對吧?」艾斯笑著說,當他抽出來,把自己搭在英雄的背上,他的肉棒帶著一聲清脆的啪聲離開狄克被虐待的洞口,然後盡可能用力地再次插入。
夜翼痛苦地嚎叫,但藥物讓他乞求更多。「操我!更用力!」他呼喊著,他的心智被慾望的迷霧所消耗。艾斯很樂意配合,殘酷地將自己的肉棒撞入夜翼的屁股,每一次推進都讓英雄在快感和痛苦中尖叫。
兩個男人在倉庫裡交媾的聲音迴盪著,迪克不敢相信自己正在做的事。他甚至沒有試圖阻止自己,一次又一次地拱起背,渴望那個暴徒的全部肉棒,甚至更多。
「你是個好孩子,婊子嗎?」艾斯問那個英雄,「你是我的好孩子嗎?」迪克的眼睛翻到了腦後,當他再次推送他的屁股回去時,用一聲低沈的呻吟回答。艾斯的手環繞著迪克的喉嚨,當他的臀部更猛烈地撞擊時。 「回答我,混蛋……你是我的好性奴狗嗎?」艾斯一邊加緊對夜翼喉嚨的抓握,一邊低吼道。
「啊啊,對……天哪,對,狠狠地操我!」迪克在那個男人巨大的肉棒填滿他到極致時哽咽地說出。
「性奴狗不是這樣說話的……它們會吠……來吧,性奴狗……為我的肉棒吠叫!為了被繁殖而吠叫!」艾斯要求,同時更緊地擠壓著英雄的氣管。夜翼的視野開始變得模糊,因為他的大腦被切斷了氧氣。他唯一的想法是他的睪丸裡那種刺痛感在增長,他知道自己即將再次高潮,這個想法放大了他對艾斯肉棒的慾望。他吠叫了,一聲絕望、渴望的聲音,似乎讓艾斯進入了狂熱。
「大聲點!來吧,婊子,為我的肉棒吠叫!像一隻狗一樣吠叫!」他在一次又一次猛烈撞擊那緊緊的屁股時怒吼。
夜翼沈迷於快感的海洋中,當他被無情地操著時,無法形成一個連貫的思維。整個倉庫迴盪著艾斯身體撞擊他的聲音,他的肉棒撞擊夜翼屁股的黏膩濕潤聲,以及英雄誇張的呻吟聲充斥著空氣。
突然,艾斯抽出來,留下夜翼被蹂躪的洞在冷空氣中抽搐和疼痛。迪克的頭腦因快感的突然消失而暈眩。「拜託不要,現在不要停!」他聽到自己乞求,他不敢相信自己聽起來有多可悲。他聽到了他們所有人的響亮、下流的笑聲。
艾斯低頭看著他,露出一個微笑,「只有性奴狗才能高潮……做個好孩子……過來!」
迪克爬向那個男人,從未在生活中感到如此卑微。艾斯看著其中一個英雄的棍子,「托尼,把那個標誌拿給我。」
托尼過去把小夜翼標誌從上面拿下來,遞給了他。艾斯從口袋裡拿出一個狗項圈,「你和狗是怎麼回事?」托尼在他將標誌固定到項圈上時問那個男人。
他只是微笑著,「相信我,你會喜歡的,」然後對迪克說,「過來,孩子,過來!」
夜翼恍惚地爬向他,艾斯迅速地在他脖子上繫上項圈,鎖緊了它,「現在你是個好狗。」
迪克跪在那裡愣住了,他抬頭望著艾斯,滿臉困惑。
「叫吧,狗,叫出來讓人幹!」艾斯帶著邪惡的笑容說。
迪克感到一陣羞辱和厭惡,想到自己被變成一隻狗,但他體內的快感讓他無法拒絕。他張開嘴,發出一聲可憐的小吠聲,「汪」他自己的聲音讓他震驚,幾乎和艾斯那強壯的手臂環繞著他纖細的脖子的感覺一樣震驚。那個暴徒像牽著寵物一樣帶著他在倉庫裡走動,他的新鼻子幾乎貼著艾斯的大腿。艾斯看著夜翼,「躺下來,雙腿張開……準備像個母狗一樣被繁殖!」
迪克服從地躺在骯髒濕漉漉的地板上,雙腿分開。艾斯跪在他的雙腿之間,一邊抓住夜翼的腳踝,將它們勾在他的肩膀上,一邊將他那滑膩、粗大的陰莖頂端壓在英雄受虐的洞口上。艾斯完美的陰莖壓在他的洞口上的感覺,讓夜翼的脊椎發寒,他體內的藥物要求更多。
艾斯咧嘴一笑,一寸一寸地推進英雄滑膩的入口,他的粗大肉棒強行進入英雄的屁股,將英雄的洞口撐到極限。迪克緊閉雙眼,試圖擋住疼痛,但他所做的一切只是讓自己更加敞開。艾斯那粗大、青筋暴露的陰莖消失在受虐的洞口中,完全填滿了它。
「哦,天啊,是的!」迪克驚訝地聽到自己哭喊著乞求那個暴徒幹他。他不禁對自己感到極度的羞恥和厭惡,因為他在乞求。他知道自己應該反抗,但藥物已經控制了他。他所能感覺到的只是強烈的釋放需求。
艾斯毫不浪費時間,將他那彎曲的陰莖猛力插入夜翼受虐的洞口。迪克啜泣著,他的頭腦一片模糊,感覺自己的身體被暴徒的棒子刺穿。他感覺到每一寸都侵入他的身體,將他填得滿滿的。他看到那個男人像他曾經對許多女孩那樣分開他的雙腿……只是現在他是那個小穴……那個被使用的妓女。
「我的狗想要高潮嗎?你想要高潮嗎,孩子?」艾斯問道,現在他已經毫不顧忌地撞擊英雄,把他們兩個都推向高潮。
迪克瘋狂地點頭,幾乎無法忍受想要射精的衝動。他的陰莖跳動著,前列腺液從尖端滲出,沿著莖身流下。這是他唯一想要的,也是唯一重要的事情。艾斯那殘酷的笑容隨著迪克在他的虐待下身體顫抖而越來越燦爛。他已經如願以償,將他鉤在了自己的選擇之毒上,完全控制了他。
「給我嚎叫吧,你這條狗,就像你現在這麼淫蕩的婊子一樣!」艾斯吼道,知道現在已經無法回頭了。他更緊地抓住夜翼的腳踝,手指深深地陷入肉裡,當他無情地撞擊這位英雄時。迪克仰起頭,發出一聲悲傷的嚎叫,當那個男人粗大、青筋暴露的陰莖一次又一次地撞擊他時,他的心智變得模糊,將他填得滿滿的。
「我要他媽的讓你懷上我的孩子,」艾斯低吼道,「你這條狗,想要懷上我的小狗嗎?」
迪克閉上眼睛,淚水順著他的臉頰流下,他點頭表示同意。他再也受不了了,他需要射精,需要結束貫穿他血管的折磨。當艾斯拉著他的腳踝,以一種任何人都不應該經歷的方式將自己張開時,他尖叫起來。那個暴徒向前猛撞他的臀部,他的陰莖猛烈撞擊迪克的前列腺,使這位英雄陷入麻木的高潮。當他噴射在自己的胸口時,他的眼前爆發出星星,喘著粗氣。
艾斯在愉悅中呻吟,伸手擠壓夜翼的睪丸,在他將自己的精液深深注入這位英雄被廣泛使用的屁股時,用手指滾動它們。迪克能感覺到溫暖在他的屁股裡蔓延,當艾斯倒在他身上時,他的嘴找到了英雄的嘴,並再次熱情地吻了起來。
迪克討厭自己回吻了他,當艾斯與這個被迷藥迷倒的男人親熱時,他們的身體將精液和汗水相互摩擦。然而他忍不住。他的陰莖每一次抽搐都讓他頭昏眼花,每一滴都比上一次更加愉悅。艾斯從英雄的屁股裡抽出來,留下了一個被猛烈撞擊後敞開和張開的屁股。
「這真是太熱了,」他說,帶著微笑俯視著被打敗的英雄。
迪克只是躺在那裡,喘著氣……他的身體處於純粹的幸福狀態,因為他感覺到他身下的精液在冷卻……但後來他感覺到了……那種咬人的空虛感又回來了。當他抬頭看著那些微笑著的男人時,他的眼睛狂野。
「怎麼了,小子?」艾斯說,「你還需要更多嗎?小狗想再次被繁殖嗎?」
迪克努力回答,他已經被戴上項圈和性交……他必須停止這一切……但空虛感開始轉變為不適,他知道痛苦即將來臨。
「來吧,小夥子,」艾斯蹲下來說,「叫一聲!小狗需要交配嗎?」
迪克感到自己的心跳加速,他渴望更多,但他對自己感到非常羞愧。他不想承認自己需要這個,想到他們的陽具再次填滿他讓他渴望,甚至絕望。光是提及這件事他的屁股就緊縮了,他的心在自己的慾望和隨之而來的羞恥感之間撕扯。「我……我……」他開始結巴。
艾斯狠狠地打了他的臉,刺痛讓這位英雄震驚,「操狗不說話,它們只會吠。回答我,淫蕩的……小狗想要交配嗎?」
迪克感到羞恥感逐漸上升,他絕望地點了點頭。
艾斯微笑著,「我聽不見,為我吠叫吧,操狗……像你這樣的淫蕩貨就該被交配。」
迪克討厭這樣的自己,但他無法控制那種野性的需求。他發出了一聲可憐的小吠聲,當聲音從嘴裡出來時,羞恥感淹沒了他。
 「大聲點!」艾斯要求。
迪克不知道自己怎麼了,他發出了一聲響亮、低沈的吠聲,他的聲音因羞恥和需求而顫抖。所有的男人都對他可悲的表現大笑,但他幾乎沒有意識到,因為他的肚子裡的空虛變成了一種深深的、咬人的痛。他渴望他們的觸摸,他們的陽具,任何東西來填補那個威脅要吞噬他整個人的空虛。他成了自己身體的囚犯,當他的心進一步陷入快感的迷霧時,他無法抗拒。
艾斯抓住項圈,拉著這位英雄走,「來吧,讓我介紹你認識我的朋友布爾。」
迪克抬頭看著這個壁壘般的男人,吞了口口水。
「好了,混蛋,你還在等什麼?」艾斯咄咄逼人地說,「解開他的腰帶!把他的褲子脫下來!」夜翼急切地服從,手抖著摸索著那人的腰帶和牛仔褲。
當迪克把那人的牛仔褲拉下來時,他的陰莖彈了出來,讓這位英雄驚訝地倒抽一口氣。即使是總是自信滿滿的夜翼也無法隱藏他對那人陰莖巨大尺寸的震驚。他不禁瞪大眼睛,不敢相信地盯著洛基那粗壯、未割包皮的陰莖。
它像條他媽的蛇一樣低垂,軟的時候有七英吋長,尖端從包皮中探出來。迪克只是盯著看,不敢相信自己所見。
「現在你知道他們為什麼叫我公牛了吧,」那人說著,一把抓住迪克的後腦勺,把他推得更靠近一些,「來吧,小婊子,幫我清潔乾淨……」
迪克閉上眼睛,開始舔弄龜頭周圍,舌頭舔過包皮下面,那人身上的氣味充斥著他的感官。那氣味,那味道……全都讓他不堪重負,他開始更用力地舔,像吮吸奶頭一樣吸吮著那巨大的龜頭。
「哦,那感覺真好,」公牛說,他那兩隻巨大的手覆蓋在迪克的頭上,當他的陰莖開始膨脹和增長。迪克感到他的嘴唇在舌頭下面的壓力。
它撐大了他的下巴,讓他的眼睛充滿淚水,因為他感覺到它在脈動和增長,撞擊到他的喉嚨後面。那人愉悅的呻吟聲只是鼓勵了他,當他吸吮時,他自己的陰莖也在增長。
「骯髒的小狗,你喜歡那條雞巴嗎?」艾斯低沈地咆哮著,看著眼前的場景。迪克的頭點了點,話語幾乎說不清楚,因為那巨大的器官在他的嘴唇上脈動。
他幾乎不敢相信自己甚至有能力吞下這麼大的東西,更不用說乞求它,但他無法否認那種在他體內咬噬的饑渴。他越吸越用力,盡力深喉那巨大的陰莖,感覺到它在他舌頭上脈動和抽搐。公牛的呻吟聲越來越大聲,當他面對著虛弱的英雄時。夜翼嘴角滴下的唾液濕潤了那人的睪丸。
那人汗水和前列腺液的氣味充滿了空氣,與倉庫的塵土和砂礫混合在一起。迪克能感覺到自己被這些男人以最屈辱的方式使用,摧毀,然而他卻忍不住要求更多。他的身體在吸吮這個男人時顫抖著快感,一個把他當作不過是個狗的男人。公牛的兩隻巨手覆蓋在迪克的頭上,讓他保持穩定,當他猛烈地撞擊進他的嘴中。
迪克的思緒回到他初成為夜翼的時候。那種危險的刺激感,擺脫布魯斯控制的自由,可以隨心所欲。他回想起和不同女性在一起的時光,她們柔和的呻吟聲在呼喚更多。但他從未夢想過自己會跪倒在一個體型是自己兩倍的男人面前,進行口交,同時被稱為「性奴」。
當布爾將他的陰莖深深推入迪克的喉嚨時,迪克開始窒息。前列腺液從他喉嚨後面滴下,沿著下巴滴落。他自己的陰莖也堅硬如石,滴著前列腺液,一滴落在他腳下的骯髒地面上。想到它落在哪裡,以及這種情況的極端淫穢,本應讓他感到厭惡,但它所做的只是增加了他內心建立的病態刺激感。
布爾將他推開,迪克在倒退時喘著氣,他的陰莖在腹部摩擦著前列腺液。「布爾準備好了!」那男人躺下時說,他的巨大陰莖直挺挺地矗立著,「來吧,英雄……來騎牛!」
迪克退後,感覺到那根巨大的陰莖在他的臀縫中滑動,讓他因期待而顫抖。他最後的理智在對他尖叫著要他停下……但這已經無濟於事……他太需要它了。
「來吧,你這個小婊子,」布爾咕噥著,「別再挑逗了……」
迪克顫抖著伸手回去,將陰莖頭對準自己的洞口,他的心在對他尖叫著要他停下……
艾斯抓住他的下巴,讓他們四目相接,「壞狗!坐下!」他命令道,他的聲音堅定而不容置疑。「我不在乎你的英雄胡說八道讓你做什麼。服從,否則我會讓你服從。」
迪克的思緒混亂。他想要反抗,想要抗爭,想要證明自己仍然掌控著一切。但事實是他沒有。他是一個傀儡,而這些男人是操縱者。他能感覺到自己慾望的重量壓在他身上,壓垮了他的抵抗,直到只剩下懇求。
他嘆了口氣,將自己降落在那個怪物的陰莖上,他的洞口被猥褻地撐得很寬,當它一寸一寸吞噬那粗大的軸時。「操!」他尖叫著,當他感覺到自己的洞口被那像拳頭一樣的陰莖徹底摧毀時,他的頭向後仰。「該死的不!太大了……不要啊!」他尖叫著,當他感覺到陰莖頭突入他的屁股時。
布爾的手緊緊抓住他的大腿,將他更猛烈地拉回到陰莖上,撐得他比他以為可能的還要開。迪克的尖叫聲在倉庫中迴響,布爾一寸一寸地進入他體內。他掙扎著移動,但那男人的手抓住他不動,慢慢地將他拉下到他的陰莖上。
「哦,操!」Tony 一邊說,一邊把 Ace 推開,他從口袋裡掏出一個袋子,塞到那位英雄的臉前,「吸一口!」
Dick 別無選擇,他吸了一口,感覺粉末沖上鼻子,滑下喉嚨……瞬間他的腦海爆炸了,因為大腦中的每一個快感中心開始發射一波又一波的狂喜,穿過他完美的身體。
他的掙扎停止了,他的尖叫聲漸漸變成了柔和的呻吟,當他感覺到 Bull 完全填滿了他,他的眼睛在狂喜中翻白,他的陰莖深深地埋在 Nightwing 的屁股裡。Dick 感到自己在純粹的狂喜中旋轉,當他感覺到自己緊繃的小屁股痙攣,圍繞著插在他體內的 2x4 木頭。然後他慢慢地感覺到自己被那個男人抬起來,讓每一寸都在離開他的時候被細細品味,只為了被猛烈地摔下來,像武器一樣沖擊進他的體內。
「哦,我的天啊!」他尖叫著,他的背部拱起,身體在快感中顫抖。Bull 拉扯著 Nightwing,越來越猛烈地摔他下去。突然間,英雄的肌肉緊緊地繃縮著。
「是的!是的!」Dick 尖叫著,他再次射精……精液像消防水帶一樣飛出他的陰莖……但 Bull 還沒有完成,事實上他甚至還沒有開始。他繼續讓恍惚的英雄在他的陰莖上上下下移動,享受著他緊繃的小英雄洞擠壓他的陰莖的感覺。
他把手指深深地插入 Nightwing 的臀部,開始向上推動。Dick 的眼睛飄忽地睜開了,但他們失焦且呆滯。他完全沈醉在 Bliss 和血液中流淌的快感中,感覺自己像是在九霄雲外飄浮,完全與他訓練有素的身體脫節。存在的只有 Bull 給予他的野蠻猛擊,那是他感受過的最強烈的事情。
他啜泣著,呻吟著,那根陰莖像攻城器械一樣撞擊進他體內,英雄所能做的只是喃喃地抗議,當他的身體被過度刺激。他剛剛射精……他想要睡覺,想要昏過去,但代替的是他一次又一次地騎在那根像樹幹一樣的陰莖上。
然後事情開始改變……當 Bull 撐開他的洞,那個男人蘋果大小的龜頭會抓住並拖拽 Dick 的婊子按鈕。第一次讓他顫抖,第二次讓他發出可憐的呻吟……第三次他開始慢慢地推回去,到了第四次,他已經支撐在 Bull 的大腿上,並猛烈地把自己摔回去迎接暴徒的操。
「操,對……多一點……多一點……」Dick 喃喃自語,汗水順著身體滴落,「操我……需要更多……」他說,一邊拱起背部,一邊完全地將自己刺在陰莖上。
當牛頭人看著英雄在他的肉棒上慢慢開始解開時,他笑了,加快了他的抽插速度,��管了節奏,他瘋狂地操著自己,「再來!」迪克喊道!「用力操我!」
牛頭人不得不承認他感到驚訝,大多數人都會對他的肉棒退避三捨,該死的,他甚至得付錢給大多數女孩子讓她們幫他口交...但看著這個超級英雄婊子乞求更多...
「對,接受牛頭人的肉棒!」那男人狂怒地喊道,他的屁股離開了地面,當他把夜翼拉到自己身上時。英雄的背部作為回應而拱起,當他感覺到另一波快感在他的血管中奔騰時。迪克不知道他還能承受多少,他的頭腦試圖抵抗...但他無法否認他所感受到的快感。
英雄接管了抽插,本能接管了一切,當他猛烈地撞在那棒球棒大小的肉棒上時。那惡棍只是看著,他的嘴唇向後撤開,露出一個怪異的微笑,聽著被迷藥迷倒的英雄呻吟和哭泣的聲音。
夜翼掙扎和扭動,他那美味的肌肉都繃緊了,當他強迫自己接受牛頭人那淫穢肉棒的每一寸時。托尼和艾斯抓住了他們自己的陽具並開始抽動,看著英雄的墮落。空氣中充滿了潮濕的汗水和麝香,舊塵土和油膩的惡臭味刺激著感官。迪克的花崗岩腹肌上滑溜溜的混合著汗水,他那瘦削、美味的身體隨著牛頭人有力的臀部每一擊而顫抖。
「哦,該死!」牛頭人喊道,「這個他媽的婊子要讓我射了!」
「不!」迪克驚慌地呼喊,「繼續...快到了...哦,拜託...再來點...」
牛頭人試圖忍住,但看著著名的夜翼乞求被操是太過刺激,他感覺到他的睪丸開始刺痛,「哦,操,我要來了!」這個罪犯大喊著,當他開始將他的精液灌入迪克的洞裡。
英雄的眼睛瞪大了,當他感覺到那男人的精液填滿他時,每一股精液都讓他顫抖。他試圖騎得更快,但牛頭人在射精時已經停止了操。 「在你裡面射精,婊子!」牛頭人在將他最後的種子釋放進夜翼的深處時吼道。英雄在感覺到那男人的精液填滿他時,發出了一聲喘息,那感覺既奇怪又陌生。當他繼續猛烈地撞回那男人的肉棒時,精液順著他的大腿滴落。
「停!」牛頭人吼道,把英雄推開,「滾開,你這個妓女!」他說,他那變軟的肉棒漏出了最後的精液,順著他的腿流下。
夜翼躺在地板上,精液從他被凌虐的屁股溢出,「更多...我需要更多...請!」他向東尼和艾斯呼喊。
艾斯撫摸著自己的陰莖,「一隻想被繁殖的母狗怎麼求?」他問那位迫切需要的英雄。
毫不猶豫,迪克開始對他吠叫,「汪!汪!哦請繁殖我!請…」
艾斯躺下並抬起他的陰莖,「來吧,小狗…」
迪克爬到他身上,將自己壓在那男人的陰莖上。他狂野地自慰,英雄屁股裡的濕潤聲響起...當艾斯看到夜翼臉上的恐慌時微笑了,他越來越用力地撞擊,「怎麼了小狗?需要更多嗎?」
迪克點頭,「請…」當他看到艾斯臉上的表情時,他停下來又開始吠叫,像狗一樣向那男人懇求。
 「你聽到他的話了,東尼。」
迪克感覺到那男人在他身後移動,然後在他來不及阻止之前,感覺到第二根陰莖滑入他張開的洞穴。
「哦天啊」迪克哭泣著,感覺到他的屁股被兩根陰莖同時撐開。
那種痛苦無法形容,但即便如此,他的身體還是像極度飢餓一樣做出反應。東尼緊緊抓住他的臀部,從後面猛烈地撞擊著他,他那巨大的陰莖每一次推進都更深地觸及迪克的前列腺。在他下面,艾斯玩弄著英雄的乳頭,挑逗和扭曲它們,直到它們變得深紅且嬌嫩。
迪克呻吟著,當東尼和艾斯無情地雙重貫穿他時,他仰起頭陷入狂喜。這兩個男人完美地協同工作,一個推進,另一個拉出,從不給夜翼片刻的喘息機會,讓他不斷地感受到無盡的快感。
「接受它,你這骯髒的小狗,」東尼低吼著,狠狠地拍打著英雄的臀部,聲音在倉庫中迴響。他拉回項圈,讓迪克拱起背部,這樣暴徒就能在英雄的脖子上留下一個又一個的吻痕。那人咬下肉,然後吸吮,留下憤怒的紅色愛痕。這些標記將不斷提醒他墮落的恥辱。
「你喜歡這個嗎,淫蕩的婊子?你喜歡同時被我們的雞巴插入嗎?」東尼在迪克耳邊低語。英雄猛烈地點頭,無法形成言語,因為他的心智被一次被兩根巨大的雞巴填滿的強烈快感所吞噬。
「回答我,妓女,告訴我你有多愛這個!」艾斯咆哮著,抓住迪克濕漉漉的頭髮,再次猛拉項圈。英雄的喉嚨努力地想要吐出話來,他的身體被一波又一波的狂喜所折磨,這些狂喜幾乎要淹沒他。
「我愛它,我愛它,請繼續。」迪克乞求著,他的臀部在兩個男人之間來回扭動,渴望保持穿過他身體的強烈感覺。
東尼的手在他完美雕塑的胸部和腹肌上移動,當他操他時,艾斯向上推確保英雄感受到他曲線的每一寸。看著這個瘋狂性感的英雄在他們之間扭動和呻吟,這是夢想成真的材料。當東尼拉回頭時,迪克願意地吻了這個男人,想要得到他能得到的每一小塊。
當東尼打破吻時,艾斯拉著項圈把他拉下來,也吻了他,「看看我們的淫婦,」他在吻之間說,「你現在是我們的小母狗了嗎?」
迪克猛烈地點頭,他的心智已經消失到不在乎自己行為的含義,「是的,是你們的…你們的母狗…你們的淫婦…是的,我是你們的狗。」
艾斯看著東尼,然後艾斯從英雄身上抽出來,迪克用野性、絕望的眼神看著他們,艾斯走回去,搖晃著他的雞巴,「爬過來,用你的嘴清潔我的雞巴,妓女,向我展示你訓練得有多好。」
迪克無法控制自己,他在骯髒的倉庫地板上爬向那個男人,他的屁股滲出精液,當他開始舔起他造成的混亂,貪婪地吞咽。艾斯的雞巴抽搐著膨脹,看著通常驕傲而堅強的英雄被減少為顫抖的混亂,他會為了一根雞巴做任何事,「哦耶,小狗,真是個好孩子,你是我們的好孩子嗎?」
迪克呻吟著,當他吮吸那混亂的陰莖時,汗水和前列腺液的味道充滿了他的嘴,他舔著艾斯的陰莖和睪丸上的精液。他已經完全迷失了,被藥物和性愉悅淹沒到忘記了自己是誰。
艾斯抓住項圈,把英雄從他的陰莖上拉開,「回答我,你是我的乖孩子嗎?」
迪克的眼睛充滿淚水,他只是盯著那個暴徒……他的整個生活在眼前閃過……蝙蝠俠、芭芭拉、科瑞、泰坦……所有的一切……然後他低頭看向那個男人的陰莖……
他開始一遍又一遍地吠叫,當那些男人笑著的時候……一旦艾斯放開項圈,迪克就回去舔那個男人的陰莖……只是等待著他再次來幹他。
 一個月後
這家酒吧沒有名字,這正是他們喜歡的方式。
這是高譚市一個隱藏的地方,供罪犯和暴徒會面和社交,它是城市中最神秘的秘密之一。一系列的技術和魔法使它對外界的眼睛隱形,它的位置只有最壞的人才知道。
酒吧是個秘密,但更神秘的是地下室裡的東西。
把它稱為性俱樂部還算溫和,這是一個這些罪犯,男人和女人,去滿足他們最黑暗慾望的地方。在那裡發生的事情都會留在那裡,這正是大家喜歡的方式。
所以當東尼、艾斯和布爾帶著夜翼走進來,牽著皮帶時,整個地方都安靜了。人們驚訝地盯著這個四肢著地、像動物一樣開心喘息的打擊犯罪者。
東尼四處看了看,「500 塊一小時……誰要?」
一秒鐘內沒有人動,然後臉上突然被一堆鈔票瘋狂塞來。Ace 鬆開了皮帶,彎下腰問:「你是我的乖孩子嗎?」
Dick 點頭微笑,瞳孔因為極樂而放大。
Ace 站起來,退後一步說:「全都給你們了,孩子們!」
雙手抓住 Nightwing,將他拉進酒吧……他的制服撕裂的聲音充滿了整個房間……
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kaoriof · 1 year ago
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(高校時代の日記です、お気に入りの文章教えてくれたらモチベになります……)
日記
その日は朝からジョギングをした。いつも昼過ぎぐらいに起きていたから、朝8時の街のざわめきがあんなにも違和感なく受け入れられていることに驚いた。結局少し走っただけでくたくたになってしまった。川を眺めながら、ゆっくり、ゆっくり歩いて帰る。鈍色の川だった。1週間に1回くらい、いままで生きたすべての生きものの屍が、地を踏む私の足裏のずっと奥底にしずんでいることを思い出して、不思議な気持ちになる。恐竜もそう、目に見えない小さな微生物も灰ほどの大きさになって光景の一部にちゃんと溶けている。調べたら、紀元前5万年前から今までに誕生した人間を合わせると、1082億人もいるらしい。1082億人もの人間たちが流した血を、蓄えた知恵を、つないでいった命のことを考える。丘丘を越える風や、夜と花との匂いに触れると、結局いつもそんな想いに辿り着く。昼からは医療脱毛の予約が入っていた。ほぼ素っ裸になって赤い水性ペンで体のあちこちに線を引かれて、ぱちぱちした熱くて痛い光に耐える。わたしの褐色の身体だっていつかあの、深いところにある脆い、目に見えない、灰になってしまうのになあ。電車に揺られながら、ゴミ溜めに差す光を見つめていた。小説の中の、「眼を傷つけるほど鮮明に」という表現を気に入ったので、メモに残す。細い雲が花嫁の白いヴェールのように空に広がっている。なんだか浮かれていた。アルバイト先で出勤打刻を入力して、都合よくふたりきりになった同期の男の子に思っていることをべらべらしゃべってしまった。なんかもう誰に何を思われるとか誰かと何かをくらべるとかそういう事柄に鈍くなっている。バイト前に控え室に入るといっつもからだをじろじろみてくるあの人、ふと見たら私の足を見つめてて、それ以来マジで無理になっちゃった。なんかたまたま目に入る情報の引きのわるさに自分でもびっくりしちゃうの。街歩いてたらちょうどだれかが小便してたり、ちょうどネズミが裏路地からでてきたり、恋人と上手くいってない時にインスタを覗けばちょうどだれかの記念日だったり、そういうの。でもこのあいだ西加奈子の白いしるしっていう本を読んだんだけど、富士山に関係している話で、それでたまたまわたしも来月山梨に行くの。こういう「ちょっとラッキー」みたいな軽くてふわふわした柔らかな偶然が、積み上げられたいやーな記憶を許してくれる。そんなことを永遠に喋っていて、性格が悪いと思われるかもと不安だったけど、その人の方がわたしよりも5億倍くらい性格が悪かったので、あとはふたりでお偉い人が休憩から戻ってくるまでげらげら笑った。その夜はなんだかお酒でも飲みたかった。それで全て忘れ去るのは惜しいけれど。読まなきゃいけない本よりも読みたい本を読もう。学ばなきゃいけないことよりも、からっぽにみえる毎日のしずけさに意味を見出したい。恋人に別れを告げたのは自分なのに、会ったら触りたくなっちゃった。そういうこともあるよねー
無題
この人でいい、じゃなくて、「この人がいい」という感覚と大事にしていきたいと思う。4連勤目、ありがとうの一言も言えない禿げたひとたちにへらへら愛想を振りまく。やさしさに見返りを求めてはいけないなんてほんとうに馬鹿げている。わたしは自分に見合う対価をいつだって求めてるし、それを与えることこそが相手への敬意を表明する最適な手段だとずっと信じている。なんかもう無理、みんなキモイ。足裏も首も肩も痛い。インターネットばかり眺めていたら、夕陽の映る海も連なる山々も消費するものの1つに思えてきて、相当心が疲れているんだなあと自負する。色欲も皆無で、今ならどんなイケメンであろうと抱かれない自信があるくらい。言葉にできない日々こそ尊いのか、はたまた言葉に値しないものなんて、記憶されるに値しないものものなんてその程度なのか。通り過ぎた過去と進むべき未来の間で、ただ棒立ちしている。ただ、減っていくフォロワーの数値を眺める。わたしがその人の人生からいなくなる瞬間に、前よりもなんかすこしだけほっとする。
無題
ふと、あーこんな文章書くのやめて男子高校生のフリして架空の日記をつらつら綴っていきたいなーなんてことを思った。好きな女の子が教室に入ってくるあの瞬間に世界の色が変わって、空間がぐわんと無音で一新するかんじとか、廊下にひびきわたる古びたオルガンの重低音。蛇口から溢れる生きものみたいな水に顔をうずめて、あつい夏をのりきる。シャトラルランのアナウンスに合わせて、きゅっきゅと靴が床の光沢を擦る。太陽はギラギラ照って、それと同じ純度でみんなの肌が光る。時間にゴールテープがあったら、あと何回わたしはそれを切っていけるのだろう。いまはもっぱら実家暮らしを卒業したいと思っているけれど、いつか女であることを卒業したいと思う日がくるのかもしれないしそういう不確かなことばかりで全部うごている。ガガーリンの「地球は青かった」という台詞は有名だけれど、あれ、ほんとうは「地球は青いヴェールをまとった花嫁のようだった」と言ったとする説もあるらしい。わたしたちみんな青いヴェールをまとった花嫁のように生きていきたい。不確かで不透明な身体、心、ちいさな葛藤や、変化、醜さを直視する必要なんて全くないんだ。
無題 
黒いワンピースを大学に着て行ったら、先輩に黒が似合うと褒められた。わたしが可愛げなく「黒なんて誰でも似合う無難な色じゃないですか」と返すと、黒が似合う人ってほんとうは2割ほどしかいないらしいよと言う。でも先輩、黒いウェディングドレスなんてないじゃないですか。
とことんついていない日が続いている。空きコマにカラオケに立ち寄ったら、店員の不手際によってひどく待たされた。しかも音質がぼろぼろで、もうなにを歌っても音痴に聞こえてしまって、さいごのほうは泣きながら宇多田ヒカルを歌っていた。やることが多すぎて、依頼書添削の通知が深夜2時にきたりする。ぜんぶやめたい。
大学の学祭実行委員をやっているのだけど、新規統括が決まった。これから新規が入ってくる中で、だれがどういう立ち回りをするか。新規統括の下にチームリーダーも2人いて、みんな多分わたしと同じくらい忙しいのに同じチームの人のタスク管理まで把握しているし、守らないといけない表記基準もちゃんとおぼえている。人の振り見て我が振り直せっていう諺、あったなあ。今は等身大にきこえる。
無題
ぽつぽつとした雨の音が家をまあるく包みこむ。包丁で水気の多い野菜を切る音やテレビの雑音を絡めながら一つの線になってゆく音の波に赤ん坊のように心を揺らされる。朝起きて、しわしわになった白いベッドシーツになぜだか生きていたことの証を感じとって、朝からふわふわした気持ちだった。成り行きから友人と文通をすることになった。最近は眼鏡がこわれて、イヤホンをなくして、ほかにも不運だと思うことが何件かあった。それでもどんどんに綺麗になっていく自分のうつくしさや、河川敷でからだを動かした後の汗ばんだ首元を冷やす風、そういうものにその都度救われていく。文章を書くのだって、すこし書かないだけでとびきり下手になったような感じだけどこうやって振り子のようにあちこちをいったりきたりして自分の居場所を掴んでいくと妥協できるようになった。わたしもほんとうは妥協を信仰とよびたいよ。書くの難しい���日記の練習。
反逆
昨晩、大学の唯一の男友達とたらふくごはんをたべた。ありじはやさしいから全人類が惚れる、これまじ、と言われて心がほかほかした。「俺はさー親の束縛とかあんまなくて。朝帰りとかしても、母親、いつもと変わらずに何食べる?って聞いてくれるんよ。あーうどん、あったかいの、っていうと隣でつくってくれてさー」みたいな話を聞いた。テーブルにあった占いボックスみたいなのに100円いれたら、吉と書かれたうすっぺらい紙がでてきた。ラッキーカラー青。次髪染めるならブルーブラックかな、そう思った。ちなみに男友達は「緑の人」って認識されたいらしくて、いつも緑の服着ててまじでおもしろい。
新宿駅は夜でも、バチバチに光っていた。帰宅して、そのあとは元恋人の友達と夜通し通話した。間にしょうもない下ネタをいいながら、ほぼ恋の話。エロい台詞を言わせたりして、ゲラゲラ笑った。毎日筋トレしてたら、足が細くなって、気持ちも前向きになった。でも、朝起きたら元恋人のインスタに載ってた私の写真が削除されていて、気持ち的には2度目の失恋だった。一度、私にもプライドがあるし元彼に連絡とかしたくない、と言ったとき、じゃあそのプライドを最後まで突き通しなよと言われたのでわたしはほんとうに最後まで突き通した。こんな美人でやさしい女を振るとかまじで勿体ねーっていう強さをおかずに生活を食ってるよ、ほんとうにすきだったんだ。
無題
高校時代、すごく仲のよかった友人にはじめての恋人ができた。このあいだ新歓合宿にいったの、といって見せてくれた写真、ほんとうにどれも眩しかった。わたしは大学に気の置けない友人が数人しかいないし、おまけについこのあいだ振られた身なので正直心の底から同じ目線でよろこぶことができなくてとてもつらい。というか、さいきんずーっと無気力で、与えられる日々を過ごすというか半ば消化するような感覚でうけとめている。こうやってみんなそれぞれ離れていくのだとおもうとすごくさみしい。彼女にとって、わたしにとって一番だった関係性が、いつしかくずれてしまうのではないか、もう崩れてしまっているのでは無いか。そんなことをかんがえる。気休めにカフェでチャイティーラテを頼んだんだけどクソまずい、救われない。わたし、はじめて付き合ったとき、どういう気持ちだったっけ。わたしの人生だからわたしがきちんとそこに価値や意味を与えないといけないのに、横たわって天井ばかり見て、挙げ句の果てに他人に妬みすら覚えてしまうのってすごく阿呆らしい。うらやましいな〜〜〜結婚するのかな〜握っていた手を手放されてしまったわたしにとっては、彼女が今一番求められているという状況は嬉しくもあり、うらやましくもある。海を背景に男の子と裸足で駆けだしたりするのって幻じゃなく存在するんだ。なんでこうもひとと比べてしまうのかわからない、何でそんなに上手くいくんだろう、なんでわたしだけこんなに不運で、こんなに寂しくて、こんなにつらいんだろう。だれしもが闇を抱えているのにそれを無視して、わたしだけ、わたしだけ、と卑屈に叫んでいるからバチが当たったのかな。去年、彼女とふたりで予備校へむかうとき、「はじめて」って片道切符だよね、なんてことを話した日もあったのに。もうほとんど大学に馴染むとか、ともだちつくるとか、学チカとかぜんぶぜんぶ諦めて、必要だけどこころの栄養にならないものは先送りにして隅に追いやって、ただひたすら本読んだり映画見たり、観葉植物��囲まれた生活をおくりたい。天気がいい日にはフラッと海に行って、そこにひとりでいるひとがいたら話しかけるとか、そういうところから心を元あった場所に置き直す努力をしないとこのままいちばんうつくしいとおもっている10代が終わってしまうなんてあまりに耐えられない。余裕がなさすぎるから5,000円の寿司料理を食べにいきたい。花を生けたい。北海道の僻地へ一人旅したい、新潟の温泉とか和歌山の麦畑とか。ちっちゃなドラゴンをこころに飼いたい、人差し指くらいの蛇のタトゥーを掘りたい。意地悪な天使みたいな女の子になりたいし、やさしい悪魔みたいな男の子に好かれたい。バイトでお客様の身分証をみてそのひとの住所とか名前とか生年月日を手入力するんだけどなんか、その作業をするたびに不思議な気持ちになる。当たり前のようにみんな違う名前で、違う日に生まれて、違う人生をおくっている。世の中わたしがしらないことで成り立っている。わたしは頑張っている、がんばることなどなにもないはずなのに頑張らないといけないことがとてもつらいけど、人生そういうもんですか?
無題
2限が終わってから、駅で待ち合わせて委員会のメンバーとはじめて会って昼食を食べた。そのあと用事があったけれど時間が余っていたので学校へ戻ったら、さっきの授業で同じ教室にいた女の子ふたりが外のベンチでたのしそうに話していた。雨ニモマケズ課題ニモマケズ。積み重なる焦燥感。積み重なると言うより色味が強調されてる感じ、わたしだけモノトーンの世界に取り残されている。木々がわさわさ揺れる。ともだちも好きな男もいなくなったときのために、ずーっと居たくなるサイコーの部屋をつくるぞ!と思って、観葉植物とプロジェクターとイエローのベッドカバーセットをポチる。ありったけのエネルギーをつかって見栄を張っているだけで、けして強くはない。気を緩めば赤ん坊のようになみだがぼろぼろでてくる。努力しているのだ。うつくしい写真を撮ろう。恋人はいるけど上手くいってるのか上手くいってないのかよくわかんない、けれど以前のように自分のことを犠牲にすることは少なくなった。今はわたしの相手をするのを面倒くさいと思う人に割く時間なんて1ミリもないと思っているし、だったら一人でしらないひとと酒を飲む方がまだマシ。外に出ればいくらでも拓けた空が存在していて、孤高になりきっているかのように風が吹く。汗をかけば涙なんて用無しだし、歩いて歩いて歩きまくれば、一瞬くらいは生きててよかったと思えるものが転がっているはずで、じぶんはそれを受け止めるのに値すると思っている。もうすぐ19になる。自分に時間を割くこと、自分への愛を惜しみたくない。だれかに想って貰うこと、だれかを想うことにはいつだって悲しみが伴うから、それをちゃんと受け入れられるくらいに。
無題
容赦なくどばどば目の奥に垂れ流れてくるブルーライト、過呼吸気味に泣き続ける夜もあと数年したら体力的に出来無くなりそうだから早く早く歳をとりたい。夜の3時なのに目を閉じても眠れなくて全身の血液が逆流しそうなくらいからだが強張っている。もうここ2週間くらい学校行ってない、なにしてるかというと家のカーペットのど真ん中でプリン食べながらフランス語の授業受けてる。同じ大学の女の子が、大学にはBBQかスノボかフットサルがやりたいようなやつしかいない。わたしは坊主か髪色がショッキングピンクのやつとしかともだちになりたくない、みたいなことを言っていて、そういうのってなんか違うし、かなしいとおもった。でも、こうやってかなしくなったりさみしくなったりするのを全て五月病として片付けてサヨナラできるから5月はわりと気に入っている、どれくらい好きかというと6月と10月の次くらいに好きかもしれない。「五月病」の仮面を被った鬱憤とした鈍色の塊が街中を苛ましているの、なんだかどきどきするから毎日赤い口紅をつけている。いつ悲劇に見舞われても良いように。ピエロみたいな足取りでときどき水たまりをばしゃばしゃしながら走り続けた、足元の花も日付もその日の占い結果も、あなたとのLINEのトーク画面も、日に日にぜんぶ気にかけなくなってゆく。手をつないでいた、自分の中にいた幼い少女が夢の中で喪服を着てた。あなただけは離れないで、と思って、でも、目を覚ましてもあなたに連絡は取らなかった。
無題
今日こそ、と意気込んでキーボードの上で指を交差させながらものがたりを紡ごうとするたび、これまで触れてきたいくつもの眩いことばがぶわっと一気に蘇ってわたしを刺してくる。おまえにはなにも書けないなにも残されていないおまえはなにもかなしんでいない。奥へ奥へとひきずりこまれる。誰も彼もが各々の光を持ち寄って、目の前の道はもう見えないところのほうが少なくなってしまったくらいに隅から隅まであかるい。どんなふうでも在ることのできたそれがほんとうのほんとうに空洞であったと気づいて、でももう泣けない。詩はどのように湧き出てくるんだろうか。音も色も。炭酸がシュワシュワするとか松ぼっくりの形とかどんぐりを拾い集めたりしたときのこと、もうわすれてしまったみたいに、世界がまぶたを1ミリ閉じた、それだけのことかもしれないのにその僅かなエッセンスがこんなにもわたしを主人公たらしめていたのかと途方もない気持ちをおぼえる。サンタクロースがいないとわかった瞬間にクリスマスへのあこがれが半減するのとおんなじようなさみしさをずーっとここさいきん噛み締めている。シシュンキが芸の才能の全盛期だからだろうか、おとなになればいままでずっと見えなかったものがわかって、もっと色鮮やかに日々を過ごせるのかと想像していた。外でガラス瓶ががらがらからからこんこんうるさい。布団の端っこ、握りしめすぎてすごくやわらかくなって、あたらしいパソコンも使いこなせるようになった。かなしいとおもうけれど、そのこと自体になんの揺らぎも感じなくて、かなしさがより加速するだけ、日々をヒビと書いていた頃があったのをおもいだした。ヒビをいれてゆく、ヒビがふえてゆく、日々。
無題
晴れて大学生になることができて、数日後に入学式を控えている。でもほんとうはもう大学やめたいくらい友達ができるのか不安すぎて、毎晩寝る前に泣いてしまう。このあいだ新入生交流会があったとき、教室に入ったら女の子が皆んな似たような淡いお洋服を着ているし、髪の毛が丁寧に整えられていて、かわいくて、おんなじような雰囲気で、インターネットでつながって和気藹々とはなしているひとたちもいて、自分は見かけが日本人じゃないから声もかけられないし、声をかけようと思っても(わたしこんなに目立つし、びっくりさせちゃうかもしれないし、迷惑かな...)とか考えちゃってすごくこわくて。ツイッターに勇気出して何か投稿しても、だれからも反応が来ないとそれもまた不安になってすぐに削除してしまう。これからずーっとこんなかんじで、高校のときみたいに心から打ち解ける友達なんて一生出逢えないのかもしれないとか思っちゃってさみしくて涙がぼたぼたでてくる。おおきいキャンパスの中を新歓のために端から端までひたすら歩いて、すっごくつかれた。新鮮といえば聞こえはいいけど、わからないことだらけで自分からなにか行動を起こすのをいちいち億劫にかんじてしまう。大学の中でも明るい人が多い、キラキラした男女が多い、と言われているような学部で、自分もそこに馴染めるかな、と思うとつらくなっちゃう。全然おもってたのとちがう、こんなの。これからどうしよう
無題
冗談抜きで毎晩泣いてしまう、ただそれが今はいちばん正しいことのように思えるからそうしている。
通知表をなくしてしまったので家中を捜したけれど見つからなかった。それで明日先生に怒られる予定だから今更のほほんと眠ることもできないでいる。たかがそれだけ、という言葉で収まることではなくて、何度もこうやってモノを無くしておいて一切学ばない自分に腹が立っている。
忙しくて皆んなの文章を読む時間がなかった、そうしたら自分のブログも読んでもらえなくなっちゃった。
今日も頑張ったと自分を愛でてあげることができない。
なにもこんなにかなしいことばかりを書きたいわけじゃなくて、むかしみたいに空が綺麗だったとか友達と一緒にひるやすみにフルーツジュースを飲んだこととか、長らく話してなかった同級生と体育の時間でペアになってキャッチボールができたとか、予備校での先生のプチ話が面白かったとか、そういうちいさな喜びはあるけれど、夜になると感情の波が音を立てて自分の中でせめぎあう。その狭間で、わたしがいちばん好きだったわたしがぎゅうぎゅうに押しつぶされて捻り絞られて塩辛い水で溺れてしまう。
こんなことを書いておいて浪人でもしたらどうしよう。恋人とでんわしていると本当にくるしくなってしまって、すごく嬉しいはずなのに全然喜べなくなってしまった。逢えないのに、逢えないのにそんなことするの、逢えないんだからこうしてほしい、とかそういう自分の身勝手な思いが本当に申し訳なくてくるしい。好きだからお勉強のことを応援したいのに、すきだから逢いたいし、好きだからそれを同時に我慢しないといけないものとひどく重たく捉えてしまって、すきだから嫌いになりたくないという一心で自分のもやもやした気持ちに無理やり蓋をする。会える距離にいる人たちの並んでいる姿を見て落ち込んでしまうけど、わたしはわたしのすべきことがあるし、それは彼もそうだから割り切るしかないこともあるのだとおもう。
金平糖
わたしがいくら誰かを呪って恨んでも、紙がその言葉で埋まるほど悪口を書き殴っても、結局のところ現実ではその人を愛する人たちが存在していて、そして当人もまた違う誰かを愛しながら日々に幸福を見出すのだから、本当に一番かわいそうなのはわたしだけかもしれないなんて思った。だれかのことを考えて途方もなく苛立つ自分がいちばん自分を不幸たらしめている。駅前にあるでっかい木がゆらゆら揺れる。ゆうがた、眠くなったので勉強道具を片付けて喫茶店をあとにした。暑さで足取りが重くなりつつもすこしずつ歩く、踏んでいるのが蝉の死骸か大きな枯れ葉かの区別もつかない。黒い蝶々をみてから不運続きだ。だれもわたしが泣いてるなんて気づかなくて、錆び付いた自転車の車輪を引きずりながらどこにいるかもわからない恋人のことをかんがえる。遠くなった。夕陽を後ろにわたしの影だけが前に長く長く、大きく伸びて、前方を歩く少年が気付かずに頭にあたる部分を何度も踏みつぶす。美しいものにはある種の残虐さがあることを信じて、祈りとかいう逃避を繰り返している。大丈夫?と聞かないで欲しい、大丈夫じゃないから。
雨が降っている。雨が降り続けてくれればいいのに、そうしたらわたしもそれを偶然だという言葉でもって割り切ることができるのに。点滅の中に放り出されて、その明暗に目眩を覚えながら自分の行き先もまともにわからずにただただ進んでいるだけのまいにち
無題
ここ四日間くらい先週の頑張りが底をついたのかぐったりしてしまって勉強にあまり手がつかない。殺してほしい。まいにち死にたい。がんばっても報われないひとだっているし、大して頑張らなくてもおいしいとこを掻っ攫っていくことができる人もいるんだろうなとおもうと泣いちゃう。東京という概念が巨大化して人を貪っている。東京って、日本ってこんなに高校生いたんだ、と思う。餌にされてしまうことの恐怖を突きつけられている。だれかの優越感を満たすための餌としてその努力を利用されてしまう未来がみえる、こんなこと言ったらまた考えすぎだってみんなに怒られちゃうけど。風が吹かないとその音がわからない風鈴みたいにわたしのなかのいちばん美しいところも、もしかしたら誰かに傷つけられて大きくその心を揺さぶられるまでわからないのかもしれないなんて気休めにぼんやり考える。夏という言葉が都合よくあちらこちらで使われるようになって、ぜんぶみんな夏のせいにするようになったから、たぶんもうほんとうの夏はもうやってこない。夏は遠くて遠くて悲しいくらいに鮮やかで到底手の届かないモノだと信じていたかった、それが今やだれかの快楽の理由付けにされてしまっているのだからもっと惨め。わたしがこうして夏を文章のネタにしているのと同じくらい��め。おかあさんが泣いている姿とか勉強を理由にインスタグラムを更新しない友人の笑顔とか彼氏がわたしを抱きしめるときのつよさとか、そういうだれも知らないであろうものの美しさを、わたしだけが一瞬ひらりとわかるとき、そういうのがほんもののしあわせなんだろうと思う。もうあと半年とちょっと経ってしまえばわたしのこれからの人生の枠組みはもうほとんど決まった、という体で毎日がすすんでいく。日本は学歴社会だから大学名は重要だよと声を揃えて言われ続けて、今でもまだその現実を黒く塗りつぶして無かったことにしている。はやくぜんぶ死んじゃえばいい。アーメン。
魔法のトンネル
18歳になりました、という投稿をするつもりだったけれど、合間合間に想いの丈を綴っているうちに月を跨いでしまった。この期に及んで未だ梅雨を引きずっているかんじの毎日で、最後に晴れた日がいつだったかも忘れた。君のいない世界なんて夏休みのない8月のようだ、といつか野田洋次郎が歌っていたのを思い出して現実になりつつある言葉の並びに少しどきりとする。大学受験まであと半年くらい。アルコールでささくれが目立つ指。これから1年後、自分の居場所を全く想像できないことに対して残る不安感。この一年の間でとても大切な人ができて、その人が居るから今年はだれかと祝福メッセージやプレゼントの数を比べて露骨に落ち込むこともなかった。こんなままではいけないと思うけれど、これでもかというほど甘えてしまう。彼から電話がかかってこないまま気がついたら零時、開きっぱなしの参考書。ベッドから机の上の山を見あげる。もう流れるような文章も書けなくなった。ただ、机元を照らすためだけに付けた光が部屋中に行き届きすべてのものを露わにするように、自分のために費やした諦めとかいう努力がいつか私の人生全体を明るく縁取りますように。そう期待することしかできない。
朝、きまってこの時期の朝の。とりわけまぶたが重くて視界がぼやけているとき、雨音と扇風機の回転音の違いを聞き分けられないままなんだかもう一度眠ってしまいたくなる感覚になる。自分の憂鬱な気持ちをすべて代弁してくれているかのように完璧な美しさを崩すことなく泣いてくれる空、ずっと梅雨が好きだった。17歳。強いのか弱いのかわからない外圧をずっと肌身に感じながらも良くここまで頑張れてこれたと思う。強まったり弱まったりを繰り返しながら着実にわたしの内側を蝕んでいくもの。どんな記憶であれ時間が経てば薄れていってしまい、曖昧に濁した言葉でしか文章を綴れない。降って、降って、降りつもってゆくのはけして愛や幸せではなかった。幸せが一方で加速させる理想や願望、それによる劣等感、幸せでなくなる恐怖、あるいは幸福それ自体への疑いも、ぜんぶずっと祈っていればいつか大丈夫になるとおもっていた。そうした形での正しさしか知らなかった。
歳を重ねるにつれて特別なものが増えていくけれど、それらはなにもさいしょから特別だったわけじゃなくて、くるしくなったり嬉しくなったりするたびに複雑に絡まっていたものの辻褄があって少しずつ真っ直ぐな一本の線になっていく感覚に近い。最初はちいさな不幸から始まったことが最後にはたくさんの愛に囲まれて光になっていくと半年前ちょうど失恋したあとに書いた。たぶんきっとそういうことだとおもう。そういうことだとおもいたい。消化しきれない劣等感を抱えながら、それでもそれをだれかの優越感の餌にされてしまうのが気持ち悪くていつも満足げに振る舞っていた。小学6年生の頃、布団に包まって壁に手を当てながら(世界のどこにいても良いから今だけ運命の男の子が壁の向こう側で同じように手を合わせてくれていたらいいのにな、)とか祈っていた。アスファルトに浮かぶ白線が血脈のように都市に光を流し込んでいく、わたしはひとりで遠くまでこれるようになった。
誕生日当日、晴れた土曜日。
だれもわたしのことを知らないということがいちばん幸せだった。
となりには愛おしい恋人がいて、いっしょにタピオカを飲んだり服をみたり歌を歌ったりした。街中ですれ違う人はだれもわたしがブログをやってるなんて思わないし、人生で殆どはじめてに近いことをしているとも思わない。そういうのってとても気持ちが楽で良いなと思った。信頼している人たちに過度に期待をされること、責任を半分こするのに疲れてしまった。一緒に悪者になってほしかった。わたしがなにをしても、それがいちばん正しいことかのように大丈夫だよと諭してくれるだけで、それは救いになれるはずだった。おかあさんに喜んで欲しいから、友達に見限られたくないから、だれにも落胆されたくないから、とかいう言い分を勝手に作って勝手にくるしんでいる。ほんとうは静かでいられる関係性が好きだけれど学校の友人はみんなはしゃぐのが好きだから求められているものをそれらしく纏う。両親は善良な人だけれど時折意味不明な束縛をするので面倒くさい、わたしも普通の日本人の女の子みたいに生きてみたかったと思ってしまうことにすら罪悪感を感じる。信仰というのはとても美しい行為だと思うけれど、本来は人を救うはずであるものが「救われる」「罰せられる」という境界線においてときどき人をひどく苦しめてしまうのでとても扱いにくい。救いを見出すはずの宗教によって苦しめられるのはちがうよ、と友達に言われたことがある。大学生になったらぜったい一人暮らしをしたいとおもった。伸ばせと言われ続けてきた髪も思い切り切りたいし、慎ましいふりをするのもやめたい。わたしほんとうは男の子に抱きしめられたこともあるの。けれどそんなことを言えば両親をがっかりさせてしまうから、遠いところで一人で植物とか猫とかに囲まれてひっそりと生きていたい。
かみさまに対する信仰心が薄れても、小さな嘘に罪悪感を覚えなくなっても、男の子と関係性を持ったことがなかった自分自身を忘れても、文章が書けなくなっても、友達と疎遠になってしまっても、病気で人がたくさん死んでも、普通に生活が続いていくことにときおり悲しくなる。それくらいわたしは案外どうでも良いとおもってることが多いんだと感じてもっと悲しくなる。あっちへいったり、こっちへきたり、あるいは戻ったり、そういうのを繰り返していたら、もう戻れないところまできてしまったみたい。あるかどうかも分からない未来のことや、だれかとその過去を背比べしてそれに一喜一憂していたこと、ぜんぶだいじょうぶになればいいなとおもう。ぜんぶ抱きしめてぜんぶ愛してあげられたらどんなにいいだろうとおもう。わたしには愛しているものが沢山あるし、わたしもだれかにきっと愛されている。最近見かけなかったので死んだのかなと思っていた野良猫を今朝ひさしぶりに見かけて胸がきゅうっとなった。汚いものに沢山触れてきたわたしの手はもう美しい手じゃないけどそんな手のひらの中でも心地良さそうに包まれているちいさなその頭が愛おしくてなんども撫でる。純粋でなくなってしまうのがずっとこわかった。ううん。たぶん純粋だと思われなくなってしまうのがこわかった。
続きを書きたいけどあしたも学校があって、さすがにちょっとねむい。悪者になっても大丈夫だから、わたしはわたしのそばにいるし、君のそばにはわたしの愛してるきみがいるからだいじょうぶ。特定の誰かじゃないよ、みんなが幸せになれますように。
n(atsu)
線路が控えめな緑に縁取られていて夏を感じた。でんしゃがいつもより大きく揺れるな、とおもった。ひさしぶりに乗るから余計にそう感じるのか、ほんとうにいつもより大きく揺れているのかは良くわからなかった。塾へ着いたら体温検査をされた。世の中の非現実味は薄れていくけれど、それでもやっぱりまだどこかふわふわしているかんじがする。ふわふわ、という言葉は抽象度が高くて便利だと思う。白黒はっきりつけることで正義を実感している人間って意外と多いのかもしれないし、わたしも気付いていないだけで実際はそういうところがあるのかもしれない。燕が雛に餌をやっている様子と、健気に咲いている向日葵と、それに加えてマスクの内側の皮膚が熱気を帯びていく感覚。去年、男の子と花火を見に行って、わたしの中での鮮度の高い美しい夏はそこでずっと止まっている、あるいはもうほとんど完結されたようなかんじ。塾が終わってから本屋へ寄ると、同い年くらいの背の高い男の子が絵馬の形をした紙に合格祈願を書いてちいさな箱へ投じていた。わたしも流されてペンと紙を持ったけれど、多神教じゃないんだよなあと思ってやめた。わたしはわたしが信じている神様にもまだこわくて合格できますようになんて言えていない。いつだってこわいものから救ってくれるものが神様なのに、自分勝手に生きていながら窮地に追い込まれたときだけ救いを求めるのは割りが合わないと思う。好きな人と一緒に昼間から眠りたい。神聖な場所で祝福された心を持つ人に祈りを唱えてもらいたい。突然変異で雪が降ってほしい。騒音の全てを吸収して、それで全てなかったことかのように水になって溶けていってしまうの。指輪が欲しい。細いやつ、宝石はなくていいし装飾もなくて良いから。涙を拭う手に宿る愛があれば、だれかにゆるされたという証が指にあれば、虚無感を紛らわせるための画面スクロールも、劣等感を埋めるために耳触りの良い言葉を連ねる必要性も、不確かな焦りも薄まるかもしれない。というのも最近また得体の知れないストレスに悩まされていて、今日もすこしだけ泣いてしまった。すべてあなたの心の持ちようで変わるの、薬はなにも解決してくれないよ、と母にはそう言われて、それでもっとかなしくなった。そういうことじゃないの。模試を受けるにしても勉強した量に等しい成績が出なかったら、とか、到達点は同じでもそこまでの努力の過程に差があるだけで劣等感をかんじてしまう。まいにち頑張りたいのに思うように脳みそとからだが動かなくて悶えている。わたしは自分を高めることで自分は大切に扱われるべき美しい人間なのだという確信が欲しいだけで、それほどまでにきっとわたしの内側にある自分への愛や期待値というのは年齢とともに他人任せになっていって、諦めや、未来の自分の幸せに対する責任を負いきれないという言い訳や、ときおり世界から拒絶をされているかのように感じられた幼い頃の傷ついたこころがぜんぶガチガチに固まったしこりのようなものがずっとあるみたい。もっと自分で自分のことを愛してあげられますように。今、世界ではいろいろなことが起きていて、それに対して声をあげないという選択が道徳的ではないと非難されてしまうことがあるらしいけれど、関心を持たないということもひとつの意味のある心の持ちようだし、それをやさしさと捉える人もいるのに、とてもやりきれない。恋人が「みんなつらいけど、ありじはつらいの」と言ってくれたことがとても救いだった。だれかの不幸と自分の不幸を秤にかけるということにやっぱりわたしはある種の違和感を覚えるし、たとえそこに差があっても自分のことを放棄してまでだれかのために立ち上がることは少しちがうと思う。そうして切り捨てたものが何らかの拍子にいつか今度は自分自身を殺すかもしれないし、自分の身近で大切な人を傷つけるかもしれないし。わたしはわたしを取り巻く世界をたいせつにできたらいいなと思う。足取りが軽くなれば、もっと遠くへといけるでしょう。だいすきなひとが苦しんでいたらすぐに駆けつけられるし、わたしはそういう風に愛される女の子になりたいから沢山のことを頑張っている。月が変わったのでカレンダーをめくったら、「涙は人生のお師匠さん」という言葉の周りにたくさんの滴のイラストが描かれていた。扇風機をつけると、紙がパタパタ揺れる。がんばる。わたしの愛��る人たちが沢山愛され���すように。
どれほど遠いところに行こうと試みても
どこか気持ちがもやもやしてやりきれなかったので少しばかり走りに行こうと洗面所の前に立ってコンタクトレンズをつける。泣くまいとしていたけれど、使用期限切れだとも知らずにレンズを瞳に上にのせた瞬間、意志とは関係なく勝手になみだがぼろぼろでてきて焦る。ずっと我慢していた涙ももしかしたらそのなかに紛れていたのかもしれない、濡れた睫毛やすこし充血した白目を見るといつもどこかほっとした。
世界は絶えず美しくて、じぶんなんかがその大きな器の中で堂々と情けない顔をしているというのがなんだか滑稽に思えてきた、と昨日は日記に書いたけどやっぱりそう思えない。うまれる、しぬ、という表現がコピーペーストされてできた世界線。どうしてもくるしくなってしまう、くるしいものを見ないようにと目に覆いを被せて生きているからたまに世界を直視したときにあまりの眩しさになにもみえな��なってしまう。
結局のところ、きっとわたしはなににでもなれるし、なににでもなれた。わたしはわたしが望みさえすれば、家をでていくことも、うまれながらにして与えられた名前を捨てることも、今つながりを保っている関係性を断つことも、信仰を捨てることも、自分のからだを誰かに売ることも、求められてそれに応えることも、アカウントを削除することも、つらい勉強に身を投じることなく大学に行くことも、自分自身やそれに関係する人々をきずつけることもできてしまう。その可能性についてぼんやりかんがえていた。
考えてみればあまりにも不安定なわたしは、なににでもなってしまいかねない自分というものとずっと一緒にあるいてきたように思う。自分というものの一部をわざと切り離してあえて失うことを選んだり、あるいは舐められないよう努力をして立派なものに築きあげたりする過程でしか自分が自分であることをたしかめられなかった。欲を我慢しなさい、謙虚な姿勢で生きていきなさい、と幼い頃から教えられてきたことの反動がまさに今起きていてつらい。人間は生まれたままの姿こそもっとも美しい、醜い人間というのはひとりもいなくて、そしてだれもが平等に愛されるに値する、といった程度の言葉ではこの漠然とした不安感は解消されなくなってしまった。
あなたがいちばん大切にしていて、且つあなたをあなたらしくさせているものはなに?という質問をともだちがインスタグラムで公開して回答を募集していた。わたしは今までずっと恋愛をすることでしか自分を保てなかったの、という彼女の文句もまた同様に等しくまぶしいものだということに当人は気付いていないかもしれない。膨大な情報のなかで、なにをほんとうに掬いとるべきなのかわからずにいつまで彷徨い続けるのだろうかという不安を抱えている。たすけてほしい。毎晩、たすけて、たすけて、と寝る前に心の中で念じるようにしていて、そうして眠りにつくとなんだかほんとうにたすかったような感じがする。
というのも、なんとなく、という世界線を生きること自体あまりに物事を都合よく解釈していていらいらするので、とうとうまともに祈ることすらできなくなってしまったのだ。はずかしい。わたしは決して善良な人間ではないのに、善良な人間の中で同じ言葉を唱えていることに一種のはずかしさを覚える。
無題
一年前までは、死ね、クソ、うざ、という言葉にほんとうに値する人間や事物などなくて、物事のすべては捉え方なのだと、主観で世界の全てを決めつけてはいけない、美しくいなければいけない、という考えがあったからわたしはほんとうに一度もそういった言葉を使わなかったし使えなかった。それなのに今や抵抗が少なくなってしまって思いたくなくても大事な人たちにいらっとしたときや精神が弱っているときに反射的に汚い言葉が脳裏に浮かんでしまってやりきれない。過去をふり返るとき、その足跡がどれだけ美しくても、長く歩き続けてきたとしても、結局その先にあるのが地獄だったら意味がないでしょう。
外に出ても風は一切吹いていなかった。頬に染み付いたなみだの生温さは消えず、水面の揺れもしずかだったので川が川じゃなくてアスファルトみたいに冷たく感じられて、音もない夜にわたしは勝手にひとりぽつんと取り残されてる感覚だった。
それでも良いこともあった。このあいだ、雨が降った日にふとした好奇心で自分のうまれた日の天候を調べたら、わたしがうまれたその日も東京では雨が降っていたらしいとわかったこと。たくさんの雨粒のなかにも一粒くらい当時のものも紛れているのかなあ、と思った。たとえ同じ形をしたものが数多くあっても、情報量の多さのなかで下敷きになってしまうようなほんの些細なことでも、わたしはわたしのことを愛してくれているものをがんばって見つけ出したい。そしてそう思っているのと同じくらい、同時に心の奥のほうでは常にだれかに見つけて欲しいと思っている。わたしが失ってしまったわたしの美しさを見つけてほしい。もう誰にも傷付けられないように。もう自分のことを傷つけなくて済むように。愛せますように。
無題
あ〜もうわたしなんも勝てないな〜って思って泣きそう。勝てないものがおおすぎる。受験生なのに自分の欲に打ち勝って勉強に励むことすら怠ってしまって、他人と比べることでしか自分を測れないからだれかが頑張っているすがたをみても素直に応援できない自分がいてくやしい。みんな守りたいものをちゃんと守って、それをつよみにしているのに、わたしはなにかを失うことでしか自分が満たされていたことを実感できなかった。捨ててしまった欠片をひとつひとつ集めようと、かがんで地面を這っている惨めな姿を誰かに見られたらどうしよう。だれよりもきらきらした世界をしっているつもりで、かみさまからも愛されているつもりで、たくさんの人がずっとそばで応援してくれていることに対してそれ相応の結果や愛を返せているつもりだった。だけどぜんぜんそんなことなかった、そんなことなかったのにそれでも絶えず世界も人も優しくて美しくて眩しくて純度が高いので薄汚れた言葉をもってしまったわたしにはもう直視できないんじゃないかと挑戦することすらこわくてできない。わたしの写真や文章がだれかに良い影響を与えていたらそれはうれしいけど、それでわたしだけのものだったわたしの一部が他の誰かのものになってしまうのは少しだけ悔しい。ブルースクリーン越しに奪うこと、奪われることに慣れてしまった。わたしは結局わたしだけみてほしいと思っていて、それがわたしの幼さで弱さなのだと思う。弱さも強さも武器になるうるけど、ほんとうに強い人はちゃんと矛先を向ける対象を選ぶことができるから目の前の道をどんどん拓いていけるけど、弱いままのわたしはずっと自分の胸に矛先を向けているからだめで、自分を窮地に追い込んではじめて大切なものに気がつくことができる。「わたしが失ってしまったものをありじちゃんは大切にしていてすごいと思うし、これからもそれを守り抜いてほしい」とメッセージをいただいたことがあるけど、わたしが彼女の立場だったら同じようなことは決して言えないだろうと思う。きっと、ずるいなあ、と思ってしまう。ずるい。わたしもあなたみたいになりたかった、と。なりたい自分に到達できずに足掻いている途中であたらしい自分が形成されたとして、それはむしろなりたい自分とは真逆な人間なわけだから、その歪さを美しいと褒められても全くうれしいと思えない。やっぱりでも今日だけ美しいといってほしい。今日だけ慰めてほしい。そろそろぴえんって言葉つかっちゃいそう。
愛?
さいきん日常の何気ない瞬間において、いいなあ、とたくさん感じたけどその都度いちいちメモに起こしていないので内容はほとんどわすれた。なのでブログを更新できないし、あと二ヶ月も経たぬうちに十八になってしまうからせめて可愛げのあることなんかを少しくらい書きたかったのに状況が状況なので仕方ない。毎朝オンラインで出席確認があるんだけど昨日は二度寝して出られなかったし、このあいだ試しに大学の過去問を解いたら点数はだめだめだった。一日だけ夜に恋人に電話で弾き語りをしてあげた。ぜんぶ壊れちゃうならさいしょから手を伸ばさなきゃよかったってことを話したら、あのね、ちがうの、持っていたっていう事実がとてもたいせつなの、さいしょから持ってるのと持ってないのじゃちがうでしょ?わかる?と諭された。そうかもしれない。怠惰に怠惰を上書きするように生きている。こめかみに銃口を押し付けられて脅され怯えるようにして、つきまとってくる色々な事実から目を背けている。こんな具合に漠然とした不安感がうんぬんかんぬんとダラダラ書いているけどほんとうはそれなりに幸せで充実した生活をしているからいつかバチが当たってしまいそう。歳上の彼氏と別れた友達の女の子が、今頃煙草でわたしの肝臓ぼろぼろなんだろうなあ、もっと自分のことを大事にしてあげたかった、と裏垢で溢していたけど、きっと彼女にだって彼の影響で自分のモノが形を変えていく過程に幸福を覚えていた瞬間もそれ自体に救われたこともあったんだと思う。ただ薄暗くふちをなぞっていかないと未来への期待値があまりにも高すぎて落とし穴にハマってしまいそうでこわいからみんな可哀想ぶっている。たぶんどこにも事実なんていうものはほんとは存在などしていなくて、みんなが情報を選んだり捨てたりしているだけで、人間が数値にしたり名前をつけたりしながら記録をしているだけで、何もかもを取っ払ったら、あ、でも、そうなったらわたしはどうなっちゃうんだろう、なんてことをずっとぼんやり考えている。二か月くらい前にだいすきな友達といっしょに塾へと向かう道を歩きながら、わたしたち卒業までにいつか絶対この道で泣くと思うって笑いながら話していた。今ごろ存在していたかもしれない日と流していたかもしれない涙とあったかもしれない出逢い。そういうので世界が動いているのかもしれないと思うと心がふにゃあってなって泣きそうになる。この足を踏んでいるところのずっと奥に埋れてしまったいくつもの歴史に救われている。その後、小さなレストランで二人分のサンドイッチを頼んだ。ずっと憧れていた女の子にはやっぱりなれなかった。一度「憧れ��女の子のフリをする」アカウントをつくろうとしたけど苦しくなってやめた。新作の化粧品と知恵袋での大学受験生の相談事と参考書のレビュー調べだけでほとんど埋まっている検索履歴欄の隅っこに追いやられてしまったいちばん綺麗なわたしを誰かに拾って欲しかった。少しくらい未来をあきらめても人生は終了しないけど単純にそこでわたしの自己肯定感は終了するし、わたしがいちばん大事にしたかったわたしも死んじゃうから、ねえ、わたしは大好きなみんなのことも自分のことも美しさを表現することもぜんぶあきらめないからみんなもわたしのことあきらめないでってインスタの裏垢に書いたあと、電気を消して寝た。許されない愛だけが輝いている。ずっと輝いている。いつか校庭を一面石灰の白に染めて北国の雪景色みたいにして、雨で偽物の冬が消えてしまう前にわたしたちは濡れながらキスをするの。安っぽい映画みたいに物語の順番をぐちゃぐちゃにして今よりももっときれいなところに走っていきたい。“なにも決定的なことが起きていないようなのに、いつしか死が準備されてしまっている、日常という戦場” において、好きな人にお願いだから死なないで、一人にしないで、と一方的に伝える行為がとても無責任だということだとはわかっているけど、ただ、それがわたしの知っている方法の中でいちばん確実にあなたの心を殺せるものだからゆるしてほしいと思った。しんだら身体の隅々まで洗って、痛かったところを撫でて、さいごにわたしの名前の由来になっている花の香りを墓石につけてあげる。あなたの歪みにはじめて触れた日、わたしはあなたのいちばん美しいところをみたようなかんじがして、それがとくべつで嬉しかった。まるかったり、とがっていたり、硬かったり、やわらかかったり、ざらざらしてたり、さらさらしてたりするの。生きているだけで美しいという言葉はみんな戯言だと笑って受け流すのに、しぬことになると急になんか真面目な顔をするからやになっちゃうよね。写真を撮ることを知らなかった頃のわたしはたぶんほんとうの写真家だったし、まだロックミュージックを知らなかった頃、わたしのロックスターはずっとわたしでしかなかったし、文学を知らなかった頃に感じていた世界とおなじ色合いの世界をわたしはもう見れない。そういうものだから、もしかしたら死ぬことなんて知らなかった頃、わたしたちもずっと死んでいたのかもしれない。それでたぶん今でもその頃の残像が残ってるのかもしれない。逃げて逃げて逃げた先で待っているから、そこでまた逢えますように。
無題
あこがれている女の子たちがみんな色白で華奢なことにむかついている。だれかを真似して美味しいところだけを盗むことは誰にでも出来るんだけど、でもそうじゃなくて、彼女たちがもっているものは彼女たちにしかもつことを許されていない域にある圧倒的なものだからくやしくて泣いてる。その子たちがフォローしているアカウントを全部フォローしたら同じ世界を見れるかもと思ったけどやめた。きっとわたしよりもいろんなものを見て感じて聞いて愛してたくさん傷ついてきたんだろうなあ、と思う。自分と向き合うのはとてもくるしくて、美しいものに触れることで浮き彫りになる絶望もまたするどくて、それでも躊躇いなく自分の内側にあるものを外にだして整えてまたぐちゃぐちゃにしていくの。そういう工程���何度もじっくりしずかにしてきたのかもしれない。お世辞にも美しいとは言えないものでも、美しい人がすればそれはたちまちに美しくなってしまう。ずるいなあ、十七年かけて見つけたものが諦めとかいう単なる逃げだとしたらやりきれない。頑張れるかなあ、がんばりたいなあ、って言うのたぶん二千回くらい繰り返しているけれど、こんなわたしもすこしずつちゃんと踏み出していて、前に比べたら痩せてメイクもするようになって結構垢抜けたし、何も書けないと言いながら泣き喚いてブログのアカウントを消すこともなくなった。ワンクリックで消えてしまった昔のわたしの言葉には相応の墓場もないけれど、だれかの支えや救いやたのしみになれたことが嬉しい。文章なんて手軽なもので誰でも書けるものだけど、誰でも、の中で、わたしのを読んでくれている人がいるのだという事実がうれしい。きっとでも綺麗事抜きでほんとうはだれでも特別で、特別じゃない人はいないんだろうけど、すべて目に見える数字として統計されてしまう今だからこそ他人からの評価やさまざまな人たちからの好意や自分は愛されているのだという確信の多さがそのひとの輪郭をなぞって、より濃くして、いわゆる個性と呼ばれる類のものを形成していくのかもしれない。くやしいし皮肉だけどそれを掻き分けていくのが、生きるということかもしれないし、あるいは自傷行為なのかもしれないし、わかんないけどわたしだけは自分の味方であれるように努力していけたらと思う。たとえ負け犬でも遠吠えできる余裕と気力があるうちはまだ勝ってる、たぶん
無題
きのう、河原まで自転車で走った。昼間の明るい時間帯に行くのはとても久しぶりだった。最近はストレスで奇行に走る人がいるらしいから夜に外に出るのはやめて、と母に言われた。テレビをつけてもスマートフォンのスクリーンをいくらスクロールしても、そこに有るのは饒舌に討論を繰り返す人間と、それに対する第三者からの警告、といったような感じだし、鬱々としていたのでちょうど良かったかもしれない。運動用にだぼっとしたパーカーを着て、弟のサドルがすこし硬い自転車を借りた。前方から吹いてくる強い風に服がぴたっと身体に張り付くので、はずかしくなってペダルを踏む力を強くする。桜の木はもうどこにも見当たらず、小さな花びらだけがコンクリート上にまばらに散らばっていた。空は青くて、高くて、鳥が群れてそこを飛んでいて、それをわたしが見ていて、だけどわたしのことは誰も知らないの。そしてわたしだって誰のことも知らない。その事実がいちばんやさしくて、それでいていちばん淋しいから美しいと思う。川の水面が光を受けてきらきらと煌めいているのを眺めるのが好き。光りの粒がたくさんあって、見る場所によってそれが大きくなったり小さくなったり近くなったり遠くなったりしてかわいいの。昼間は白く光るのに、夕方になると今度はピンク色になったり朱色になったりするからもっとかわいい。塔屋看板にペンキを塗装する業者の人。頭上を走るモノレール。走る犬。投げられたフリスビー、野球ボール。ふうっと口をすぼめてたんぽぽの綿毛を飛ばす子どもたち。うっすら川のにおいがして、うれしくなって少しのあいだ草原の上に横になった。草ってこんな柔らかいんだって思った。オレンジ色ってこんなにオレンジ色だったんだ、とか、鳥が一斉に空へ飛び立つときにパタパタと羽根の動く音が聞こえて、しゃぼん玉が弾ける瞬間にせっけんの匂いがして、英単語帳をしばらく眺めていたんだけどすぐに閉じて空のずっと奥の方をみてた。いつもはうざったい太陽の残像でさえ愛おしく思えてしまうなあ、どうなるんだろうなあ、これから、って思った。わたしが掬い取っている現実はきっとほんとうの世界のほんの一部でしかないから、救われますようになんて偉そうなことは言えない。だけど、たかが数日間外に出ていなかっただけなのに一人でこんなにも大袈裟に感動している。すこしくらい見返りを求めてもいい気がしてくる。
頭ぐわんぐわんする
現実に翻弄されている人間を嘲笑うかのようにして桜が我関せずと言わんばかりに堂々と咲き誇っているので、なんだかすこしだけ愉快な気持ちになった。白い四角形を顔の表面に貼り付けながら、それでも歩く足を止めない人間の行く末をかんがえると何もかもがいやになってしまうけれど絶望の輪郭をみんなでかじって食べていけば、なんとも名付けようのない不器用な形をした詩のような世界ができあがるのかもしれない。今日くそみたいなじじいがくそみたいな眼差しでこちらをみてきたので睨み返してやったんだけど、どれだけそうして自分の弱さを繕うように強がっていても彼には変わらずに愛するものがあって彼を救いにしている人もたくさんいて、そのことがなんだか、それだけがなんだかそのときのわたしの苛立ちの唯一の誤魔化しだった。だからわたしは彼を刺殺さないし、彼もわたしを殴り倒さない。そういうのって、大事なんだろうなあと思いながら電車の広告の文字を追っている。ちなみになにも頭には入ってこない。あたたかい毛布にくるまっていると誰かに抱きしめられているかんじがするから心地がよくて、すこしだけ唇を尖らせる真似をする。まぶたをあと何回閉じれば。何回綴じれば。いいんですか。コンクリートジャングルと自転車のサドルとスカイツリーの心臓。あ、と思う頃にはもうすでに全てが遅くなっていて後悔をするけど、あ、と再び思うと今度は以前のそれよりもより大きな幸せに満たされていることに気がつく。竹刀を持った少年たちが夜になると川辺に集まっていつもその刀を縦に振っている。わたしはたいして歌を歌うことも上手ではないし、勉強も大してできないし、顔だって凸凹している。けれどそれでも真っ直ぐに生きていけるかな。生きていきたいね。終末感の漂う世界をみることで、わたしは独りですこしだけ安心できた。終りがあることに赦される。本当は衝動のまま洗面所にあるハサミで髪の毛を思い切り切ってみたいし、派手な髪色にして東京の真ん中を歩きたい。それでも晴れることのない憂鬱を自分の中の非道徳的な理想に想いを馳せることで誤魔化してみたり、寂しいと思わなくても好きな人を自分の家に泊めて隣でぴったりからだを重ねながら長い夜を過ごしたい。そういうのをだらだらとしたいだけなのに、そういうのをするのにも勇気や妥協や諦めが必要らしい。がんばるよ。すこしずつ。
無題
まいにち予備校の自習室にいっていたら、自習室でしか勉強したくないからだになった。���ままで宗教上の理由で髪の毛を隠してきたけど、大学生になったらボブにして染めて街を堂々と歩いてみたい、し、そうしてみる。たくさんあそびたい、だれになにをどう言われようと自分のしたかったことを一つずつしていきたい。親といっしょに暮らしていたら、わたしの「非」はぜんぶ彼らの責任になってしまうけど(これもちょっとおかしい話だけどそう考えている人は多いみたい)一人で暮らしだとわたしのしたことは全部わたしの責任になるらしいので、最近は常に逃げ出したい。思春期や若さを理由にしてどこか遠くへ逃げてしまうことは何もわるくない。ぜんぜんわるくない。寧ろそうするべきだとも思っている。一度離れ離れになることで改めて気付かされることや見えてくるものなんてたくさんあるし、それに加えて黒猫を相棒に迎えいれることがきまって、その子といっしょにふたりで(猫だから「人」ではないけど)暮らすことが決まったのでどきどきしている。もう失うものはない気がして、でもそれは自分がなにも持っていないからではなくて、幸せなことにたくさんのものを持っているからだということに最近気がつきました。毎日走ろうと思ってる、思ってるというか走っている。たくさんがんばって可愛くなるので、そのときがきたら誰かデートしてね
無題
つまらない文章しか書けなくなった。いや、そんなことはないんだけど、もしかしたら面白い文章を書かなくちゃと思うことがなくなっただけなのかもしれないけど、それでも書かずにはいられないほど心を動かされるものとかそれをさせてしまうくらいにわたしの大切なものをかき乱した嵐のような愛とか、水みたいにさらさらしてる美しい光景の数々とか、光とか風とか、なんかそういうの、そういうのに自分のからだとかこころを預けるのがこわくなってしまった。あっちへいったりこっちへいったり、そうしているうちに自分を見失いそうでこわい。だけど反面、もう自分のことで苦しまなくていいようにいっそのこと自分の存在とは程遠いなにかに染まってしまいたい。自分らしい自分なんて本当は存在しないのだとわかっていながらもそういったくだらない不安感をおぼえてしまう。というのも、たくさんの言葉とか音楽に触れているうちに、どんどん自分が感化に感化を重ねて変わっていっているのが自分でもわかっていて、だからもう昔書いていた文章は書けないし、昔捉えていた景色の感触も思い出せない。わたしが考えていることはすでに誰かが思いついていることで、でもだからといってその価値が下がるとかそういうことではないんだけど、時折それがすごくさみしくなる。なにかを表現することで、表現したくないなにかを誤魔化してきた自分が浮き彫りにされているようでとてもくるしくなる。ほんとうのわたしを認めてほしい、などと思うけど、同時にわたしのなにが貴様にわかるんだ、とも思う。自分のほんとうはどうしたいのかという気持ちをうまく掬いとってあげられないのがくやしい。思春期ってそういうものなのかなあ、こうやってぐるぐる変な渦に巻き込まれて、いつも自分だけど自分ではないなにかとすれすれになりながらもがいている。いちばん近いはずなのに、いちばん掴めない。なのに影みたいにしてどこまでもひっついてくるので厄介で。むかしの自分かもしれないし、認めたくない自分かもしれない。いずれにせよ、世界に翻弄されがちな自分の絶望や幸福を言葉や写真などに起こして大袈裟にしてみせる一連の行為に疲れてしまった。わたしはわたしに自分のことを認めてさせてあげたかったのだと思う。あなたの感じていることは言葉にされるに値することだと、慰めてあげたかったのだと。でも今はこうして文章を書くことで、言葉に残さなかったなにかが消えてしまいそうでこわいと思ってる。写真を撮ることで、写真に残さなかったなにかを裏切るような感じがしてこわい。それともそれはただ口実で、ほんとうはほんとうに一切のことに無関心になってしまったのかなあ。全てのことをどうでもいいと投げやりにしてしまうことで、失うものを少なくしたかったのかもしれない。そうすることがずっと強さだと思ってたけど、今もそう思っているところはあるけど、誰かにわたしのぜんぶを決めて欲しいなと思うけど、でも自分でちゃんとえらんでいきたいね。突き抜けたわたしの弱さを、考えすぎたよという言葉で突き放すひとたちはいたけど、それをわたしのいちばんの強さだと肯定してくれたひとは少なかった。考えすぎてしまうこと一般的にみていいことではないかもしれない。たしかにわたしは考えることで現実から目を背けているし、考えることであたかも自分が真っ当に生きていることを正当化しているし、考えることであなたに連絡したい気持ちやあなたに抱いてほしい気持ちを誤魔化しているけどそれがなんかいいなあっておもう。それがなんか、ちょっと可愛いというか、なんか人間味に溢れて嫌いになれない。ぐだぐだ空白を消費しているうちに、どうにもやりきれなくなって深夜にワンピース一枚でそとへ飛びだしたことがあって、そのとき足のくるぶしから太ももの内側へとひっつく夜の風のつめたさに今も慰められている。変わりたくない、と思うけど変わっていく自分を受け止めてあげられるだけの気持ちの余裕やそのかわりになにかを手放す強さとかそういうのを育てていかなくちゃいけないのだと思う。ちょっとだけかなしいけど、もしかしたらそれができた頃には、また遠い昔に出会えていた感動にまたはじめて「あたらしく」出会えるかもしれないと思うとちょっと頑張ってみようという気持ちになる。長々書いたけど自分でも一貫性がないことにくすりとしてしまう。ただの自分語り、あとでたぶん消しちゃうのでこれを読めた人はラッキー。あしたいいことがあるかもしれないね。
無題
ふわふわと遠いどこかを彷徨っているかんじで、それがちょっとだけ気持ち良かったり、気持ち悪かったり、こわかったり、かなしかったりした。一日中そんな調子だったのでひどくつかれた。わけわからないウイルスのせいで色々な部活の大会や練習が取りやめになった。期末試験もなくなって、これから空白の一か月間。放課後あちこちからだれかのすすり泣きとそれを優しく諭す声がきこえてきて、わたしは失うものなどなにもないのに、なにかを失ったような気分で、これを書いている今でさえ少し泣きそうで指が震えている。頑張って頑張ってさいごまで努力を続けてきたのに、こんなにも呆気なく終わってしまったことが悲しい。このままドミノ倒しみたいにたくさんの報道が、たくさんのだれかの涙が、自分の知らないところで募り続けていくことをかんがえただけでなんだか胸が空っぽになる。大した努力をしていないわたしが悲しむようなことでもないのかもしれないけど、それでもわたしは努力をしている友達の姿がだいすきだし、みんなの泣いている姿をみるのがつらかった。反面、涙を流せるほどの熱量をなにかに注いだ覚えもないことが余計にこころを空っぽにさせた。すこしだけ、この、世界がゆるやかにくずれていく様子に好奇心を覚えて胸が高鳴った瞬間もあったけど、やっぱりもっと美しいのがいいね。やさしいほうがいい。さいきん文章書いてなさすぎていかにも日記みたいな日記になりました。ぜんぶ大丈夫になりますように。
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picnicism · 9 months ago
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先日のやり取りで、どうやら「まだまだ石油はたくさんあるから大丈夫」「石油以外のエネルギーもたくさんあるから大丈夫」という人が少なくない様子。これらについてちょっと考えてみたいと思う。 石油の埋蔵量自体はたくさんある。2020年の石油消費量の実に50倍以上の石油があると言われている。私が子どもの頃、「あ��30年で石油はなくなる」と言われてから40年たっていて、まだ50年分あるんだったら大丈夫な気がしても不思議ではない。ただし、埋蔵量という指標に実は問題がある。 原材料を100円で仕入れてきて、タコ焼きに加工して90円で売る人がいたら、大損するだろう。それと同じで、石油を掘るには、掘るために必要なエネルギー(採掘エネルギー)よりもたくさんの石油が採れないと意味がない。採掘時のエネルギー消費の何倍の石油が採れたかを示す指標をEROIという。 石油の利用が始まったばかりの頃は、地面に穴をあけるだけで石油が噴水のように噴き上げた。このとき、採掘時のエネルギー消費の200倍の石油が採れたから、EROIは200だった。しかし近年は10倍を切り、どうやら7倍前後の油田もあるらしい。急速に数値が悪化している。 近年注目されたシェールオイルは、実はEROIの数値が10を切り、7程度のところもあるという。これは、水を高圧で地下に注入することにより、石油を搾りだすという手法をとっているためで、採掘に多大なエネルギー消耗がある。このため、石油がたいして採れない。 EROIが3を切ると、石油はもはやエネルギーとして価値を失うという。石油をガソリンや軽油に加工するエネルギーも賄う必要があるからだ。世界の油田は、この「3」という数値にどんどん近づいていっている。なるほど、埋蔵量はたくさんあるようだが、掘っても赤字になる石油が多い。 「新技術が開発されればまだまだ石油は採れる」と信じたくなるが、その新技術であるシェールオイルでさえ、水を高圧で送り込んで石油を搾りだすという技術だから、石油を搾るのにエネルギー浪費が大きくなり、EROIの数値が悪化するばかり。いずれ、石油はエネルギーとして利用できなくなる。 また、石油は投資家たちから「座礁資産」とみなされ始めている。投資しても儲からない資源になりつつあるためだ。投資して新しい設備にしても、投入したエネルギーの7倍程度しか石油が採れないのでは、利幅も小さい。投資が集まらず、設備を更新できず、廃止する油田も出てきているという 石油よりも太陽光発電のような新エネルギーの方が投資先として魅力を増しているという。すでに述べたように、石油は採掘で消費したエネルギーの7倍程度しか取れなくなってきたが、太陽電池なら20倍のエネルギーが得られる。こちらの利幅の方が大きいとして、投資が集まりやすくなっている。 では、新エネルギーさえあれば石油がなくなっても大丈夫か?というと、話は単純ではない。一部の電気自動車を除き、自動車、船、飛行機などの輸送機械はいまだに石油で動いている。その率、なんと98%。石炭でも天然ガスでも自然エネルギーでもない。石油でしかそれらは動かせない。なぜか。 石油ほど優れたエネルギーが今のところ、他にないためだ。現時点で最も優れている電池は、リチウム電池。しかし、同じ1Lサイズでも、リチウム電池は石油の約5%程度しかエネルギーを貯められない。電池はかさばるし重い。このため、乗用車程度しか動かせない。 大型トラックや、農業用のトラクターなどの電化を進める研究が行われているし、メーカーも華々しく宣伝していたりするけれど、まだ実用的なものは開発できていない。電池が重すぎて、重量物を運んだり、パワーの必要なものを動かすには、貯められるエネルギーが小さすぎるためであるらしい。 あいにく、ほとんどの自然エネルギーが電気を作るタイプ。太陽電池、風力発電、地熱発電。また、自然エネルギーではないが、原子力や核融合も。これらはエネルギーを電気としてしか生めないが、電気は貯めることが非常に難しい。リチウム電池の次の世代、全固体電池でもまだパワー不足。 電気を貯める技術としては、揚水発電がある。まあ、ダムのこと。電気が余っているときに下流の水をダムの中に貯め込み、電気が足りないときに放水して発電する。しかしダムの新規建設は難しく、揚水発電でもっと大量に電気を貯めるということは、困難。 新たな蓄電技術として、重力発電が注目されている。電気が余っているときにコンクリートブロックを持ち上げ、足りなくなった時にブロックを落とす力で発電するという仕組み。かなり巨大な施設になるけれど、日本のエネルギーを賄おうとすると、250万基設置する必要がある。ちょっと非現実的。 電気を貯めることができない以上、太陽電池や風力発電のようにお天気任せの発電方法では、夜間や風のない日にエネルギーを供給できなくなる。電気を貯める技術開発が求められるが、まだ決定打となるほどの技術は実用化されていないのが現状。 では、安定的に電気を作れる原子力はどうかというと、これも実は資源枯渇が心配。現時点での原発の数で済むなら、170年分のウランがある。しかし各国が原発を増やそうとしており、もし計画通りに原発が増えると、30年分しか資源がない。実はウランも限りあるエネルギー。 プルトニウムを使えば半永久的に発電することができる。ただし、それを実現するには高速増殖炉という特殊な原子炉を実用化する必要がある。残念ながら、原子力先進国である日本、フランス、アメリカなどのどこも実用化できていない。夢の技術は夢で終わる可能性が結構高い。 プルトニウムを普通の原子炉で燃やすプルサーマル発電という技術がある。ただし普通の原子炉でプルトニウムを燃やすと、アメリシウムという厄介なゴミができて、燃料が本当のゴミになってしまい、資源として再生できなくなってしまう。結局、原子力も限りあるエネルギーというのが実態。 核融合なら無限にエネルギーを取り出せる、実用化も目前だというじゃないか、という人も多いかもしれない。私も興味を持って、「投入したエネルギーよりも大きいエネルギーを核融合で発生させた」というニュースを読んでみたら、要するに小さな水爆を爆発させただけだった。 核融合の燃料を小さなプラスチックビーズに詰め込み、これに強力なレーザー光線を四方八方からぶつけて水爆を爆発させた、というもの。その爆発のエネルギーが、投入したレーザービームよりも大きかった、というのだけど、それでどうやって発電するねん、という話。 もし持続的に発電しようと思うなら、燃料を詰め込んだビーズを、餅つきの合いの手のように、リズムよく投入する仕組みが必要。でも水爆が爆発したせいで炉内がぶっ壊れてしまう。一発勝負で爆発させても、エネルギーを得ることは困難。 また、レーザービームもかなり強力なものが必要で、一発発射するともう使い物にならなくなるのだという。交換に時間がかかってしまう。核融合でエネルギーを得るには、レーザービームを連続で長期間打てなきゃいけないのに、それもメドが立っていない。 また、核融合で発生する温度は1億℃。他方、鉄がとろける温度(融点)は1500℃程度、融点が比較的高いタングステンで3500℃程度。1億℃という温度にたえられる炉心を作るメドが立っていない。人類は、巨大すぎるエネルギーから電気を作る技術をまだ持ち合わせていない。 こう考えると、核融合は、研究が続けられるべきだと私は考えているが、すぐにでも実用化できるというものではない、全然メドが立っていない、という認識が必要だろう。 さて、自然エネルギーには地熱発電も期待されている。日本は火山が多く、特に地熱に期待が集まっているが、実は減っている。 日本の地熱発電は1997年にピークを迎えた後、実は減少の一途。なぜか。日本の火山は硫黄が多く、これが硫酸に変化し、配管に穴をあけてしまうので採算をとりにくいらしい。また、めぼしい場所は温泉地にすでになっていて、優良な場所が少ない。 アイスランドは地熱発電が盛んだけれど、これは私の考えでは、硫黄が恐らく少ないのと、溶岩の粘性が低い、というのも大きいような気がする。アイスランドは溶岩の流れる川を見るツアーがあるくらい、溶岩の粘り気が少なく、火山も爆発的な噴火がしにくいみたい。でも日本の場合。 溶岩の粘り気がひどく強く、そのために溶岩で噴火口がふさがり、高圧になってから爆発するという、非常に危険な噴火の仕方をする。このため、火口に近い場所で知力発電を行うのは危険すぎる。安全性も考えてとなると、地力発電の適地というのはごくごく限られたものとなり、採算があいにくい。 さて、電池で電気を貯めるのも、揚水発電や重力発電で電気を貯めるのもイマイチであるなら、いっそ電気で水素を作り、水素エネルギーとして活用しては?と思われる方も多いと思う。確かにこの方面の研究も盛んにおこなわれ���いて、私も注目しているが、実用化にはいくつもの課題が残されている。 水素を安全に貯める技術が不十分。水素分子はあまりに小さくて、金属に染み込んでしまい、金属を脆くする「水素脆化」という現象が知られている。このため、水素を何とか液化して金属タンクで貯蔵しようとしても、いつ劣化して破裂するか分からない。水素を高密度で貯めることが困難。 そもそも、水素ガスを液体化するのも困難。どれだけ冷やしても水素は液化せず、さらに高圧をかけないと液化しない。液化するだけで結構なエネルギーの消耗がある。液化できても水素脆化のためにためることが難しい。水素は、非常に貯めにくいエネルギー。 そこで、アンモニアが注目されている。アンモニアは水素をくっつけたりはがしたりして、水素の運び屋として使えることが知られている。そこで、アンモニアの形で水素を運び、必要に応じて水素を取り出す技術の開発が進められている。アンモニアは液化も簡単だし、保管も比較的楽だし。 ところが、アンモニアも課題がある。アンモニアは肥料としても重要な成分で、アンモニア製造だけで世界のエネルギー消費の1~2%を消耗していると言われている。実は、アンモニアを製造するにはものすごくエネルギーが必要。これは、ハーバー・ボッシュ法という昔の製造法しか事実上ないため。 この製造方法では、空気中の窒素ガスに高温と高圧をかけてアンモニアを製造する。このとき、大量のエネルギーを消耗する。だから、アンモニアを製造すること自体がエネルギー消耗を巨大にしてしまう要因でもある。また、アンモニアを製造するには、天然ガスか石炭を原料にしている。二酸化炭素増加。 天然ガスや石炭を燃やさずにアンモニアを製造する研究もおこなわれている。サウジアラビアで、太陽電池のエネルギーでアンモニアを製造するプラントを試作しようという動きもあるらしい。しかしアンモニア製造という化学反応は、24時間同じ調子で動かすから効率がよいけれど、太陽電池は昼間だけ。 夜間、アンモニア製造に必要なエネルギーをどうやって賄う?という課題が出るだろう。恐らく、天然ガスなどの化石燃料を燃やすしかあるまい。まだ人類は、電気のエネルギーだけでアンモニアを安定的に製造する技術体系を確立できているとは言えない状況。 水素もアンモニアもまだ実用化に時間がかかるとすれば、バイオエタノールやバイオディーゼルなどのバイオ燃料はどうだろう。実は、バイオ燃料でエネルギー的に黒字なのは、ブラジルのサトウキビ由来バイオエタノールだけ。他は軒並み製造時に消耗するエネルギーの方が大きい。エネルギー的に赤字。 ブラジルのバイオエタノールは、「砂糖を大量製造するついで」という好条件と、サトウキビの搾りかす(バガス)を燃料にして、バイオエタノールを水と分離する蒸留を可能にしているので、製造時の7倍以上のバイオエタノールがつくられる。これ、バイオ燃料の中で例外中の例外。 たとえばアメリカでは、トウモロコシを原料にしてバイオエタノールを生産しているが、製造に要したエネルギーより小さなバイオエタノールしか得られない。エネルギー的に赤字。作れば作るほどエネルギーが減る構造。いったい何のためなのやら、といった感じがする。 菜種油などの油を原料にしたバイオディーゼルでも、製造時に消耗したエネルギーより小さな量のバイオディーゼルしか製造できない。バイオ燃料は、ブラジルのバイオエタノールを唯一の例外として、「作れば作るほどエネルギーが減る」という実態がある。 「だけど航空機はSAFといって、バイオ燃料で一定程度飛ばすことが義務付けられているじゃないか」と思われる方もいるかもしれない。実は、理由は「二酸化炭素を減らしたい」から。バイオ燃料は作れば作るほどエネルギーが減ってしまうのだけど、二酸化炭素の排出は石油より少なくて済む。理由はそれ。 飛行機は恐らく、石油系の液体燃料か、バイオ燃料でないと今後も飛ばすことはできない。電気で乗客を乗せて飛ばすのは困難。飛行機はエネルギー的に大赤字の交通手段だが、これを飛ばし続けるには、まだしも二酸化炭素排出が少ないバイオ燃料に置き換えるしかないのかもしれない。 日本には大量の森林資源があるし、バイオ燃料もこれらを原料にすればいいじゃないか、発電にも利用すれば、と思われるかもしれない。しかし、日本の森林を全部伐採して発電に回したとすると、0.9年分は発電できるが、あと50年は電気無しで暮らしてもらわないといけない。その間、木は切れない。 森林は年に1億㎥成長するので、この分だけ発電に回すと、6日分の電力を作れる。あとの359日は電気無しの生活。このように、森林資源は大量にあるようだけれど、エネルギーとしてみると微々たるもの。石油エネルギーの巨大さ、安価さがこの点からもよくわかる。 石油がエネルギーして利用できなくなる時代がどうやら近づいている。2020年になって急にアメリカや中国の態度が変わり、脱炭素へと一気に舵を切ったのは、サウジアラビアなどの産油国から「EROIの数値が3を切る時代が見えてきた、石油がエネルギーとして利用できなくなる」と知らされたからでは。 上述したように、自動車、船、飛行機などの輸送機械のなんと98%が石油で動いている。電気でも、天然ガスでも石炭でもなく。だから、石油がエネルギーとして利用できなくなると、日本のように食料を海外から輸入し、田舎から都会へ食料を運んでいる国は、果たして成り立つのだろうか? 「石油がエネルギーとして役に立たなくなっても、天然ガスや石炭は資源としてまだまだあるじゃないか」という意見があるかもしれない。私もそう思う。「二酸化炭素で温暖化するなんてインチキだ、欧米が主導する世論操作だ」という意見もある。私もこの意見に一定の留保をつけていた。しかし。 ロシアによるウクライナ侵攻で、ヨーロッパはロシアから石油や天然ガスを入手できなくなり、エネルギー危機が起きた。もちろんこの時、石炭で急場をしのぐ一時しのぎの策は採られたようだが、石炭に逆戻りするのではなく、自然エネルギーへの転換を加速させているらしい。ということは。 どうやらヨーロッパ首脳は、二酸化炭素による地球温暖化説を真剣に受け止めているらしい。石油がなくなるなら天然ガスや石炭を燃やせばいいや、とは考えていないらしい。彼らがそう考えている以上、天然ガスや石炭の資源量が十分あると言っても、それを燃やしてよいとは言えない様子。 ならば今後は、石油、石炭、天然ガスといった化石燃料になるべく頼らず、自然エネルギーや原子力(これは資源に限りがある)でエネルギーを賄う社会にシフトしなければならないらしい。しかし、これは容易なことではない。石油はあまりに優秀なエネルギーだったが、他はそうでもないものばかりだから。 石油は1Lあたり(あるいは1kgあたり)で大量のエネルギーを蓄えている(エネルギー密度が高い)。常温で液体。パイプで簡単に送れて、タンクに入れておけば安全に運べて、保管も可能。燃やせば火炎という、発電するにもエンジン動かすにも都合のよいマイルドな反応。実に扱いやすい。 石油に近い性質を持つのはバイオ燃料だけれど、上述したように作れば作るほどエネルギーを減らしてしまう問題がある。天然ガスや石炭を原料に液体燃料を製造できるが、これだと二酸化炭素が増える。エンジンという素晴らしいパワー機関を、今後は利用することが憚(はばか)られる時代が来そう。 自然エネルギーで電気を作り、電池でそれを貯めてモーターを動かす電気自動車のような利用法が、持続可能性が高く、可能性があるが、電池の能力不足が深刻で、せいぜい乗用車どまり。物資の大量輸送を電気で実現できるメドはまだ立っていない。何より、農業をどうやって実現するのか? 今のおコメは「石油でできている」といって過言ではない。1kcalのおコメを作るのに2.6kcalの石油を燃やしている計算。コメを作るのに、化学農薬、化学肥料、トラクターの燃料などを用いる。これらはすべて石油などの化石燃料を利用する。石油がエネルギーとして利用できなくなったら、どうしたらいい? 江戸時代には、国民の約8割が百姓だった。戦後まもなくでも半分が農家だった。しかし今や農業従事者は152万人。国民の2%を切った。それだけの少人数で農業を営めるようになったのは、トラクターやコンバインなどの農業機械を石油で動かせるから。化学肥料を化石燃料を燃やして製造できるから。 しかし、トラクターのようなパワー農業機械を電気で動かすメドが立たない。北海道で農業機械メーカーが太陽電池で発電し、その電気でトラクターを動かせないか試算したことがあるらしいのだけど、トラクター1台動かすのに数億円かかるという非現実的な数字。そもそも電池でトラクター動かせない。 また、石油などの化石燃料を使えないとなったとき、化学肥料を製造できるのか、疑問がある。すでに述べたように、化学肥料の重要な原料であるアンモニアは、世界のエネルギー消費の1~2%をそれだけで占める。化学肥料は非常にエネルギー食いの商品。しかし、世界の食料を支えてもいる。 カナダの研究者、バーツラフ・スミルは、著書「世界を養う」において、化学肥料を一切使わない場合、地球は人類を何人養えるのか試算している。およそ30~40億人。現在の世界人口が80億人越えだから、半分以下。化学肥料がないと、人類は飢えることになってしまう。 石油や天然ガスなどの化石燃料に頼らずに化学肥料を製造する技術を開発せねばならない。しかし、太陽電池のように昼しか発電できないような気まぐれなエネルギーでは、化学反応のように一定調子が求められる、化学肥料製造に利用することは困難。 ハーバー・ボッシュ法に変わる、高温・高圧でなくてもアンモニアを製造できる技術の開発も進められているが、希少金属を触媒として利用せねばならず、まだ現実的ではない。研究はいろいろなされているが、各方面で「実用化はまだ」だらけ。 以上、「石油はまだまだある」という意見に対しては、採掘時に要するエネルギーよりもたくさんの石油を採ることが難しい時代に間もなく突入する(EROIが3を切る)という点を指摘する必要がある。また、「石油以外にもエネルギーがある」という意見に対しては、 自然エネルギーにしろ原子力にしろ、電気を作る技術ばかりで、その電気を貯める蓄電技術が十分ではなく、社会を安全に回すことができる保証がまだ立っていない。石油に代わる液体燃料を製造するのも困難。二酸化炭素はやはりあまり出さない方がいいらしい。などなど、問題山積。 何より、「大量の石油を燃やして食料を作る」という今の農業体系を改めることができるのか、心もとない。石油がなければトラクターは動かせない。電気や他のエネルギーで動かすことは容易ではない。強大な動力で少人数の農業、という農業体系は今後も維持できるのか、わからない。 「石油がエネルギーとして利用できなくなる」時代は、2020年を節目としてアメリカや中国などの指導者たちが宗旨替えをしたことからも、どうやらそう遠くないように思われる。不思議なことに、日本でも2020年から突然「みどりの食料システム戦略」というのがうたわれ始めている。 農業での化学肥料の使用を減らそう、という話なのだけれど、これ、研究機関にいたのに寝耳に水の話だった。それまで、化学肥料を減らしましょうなんて、農水省で議論されている雰囲気はなかったのに、突然。しかもアメリカや中国みたいな温暖化を否定気味の国の方針転換と同時。これは。 世界の首脳に、「石油がエネルギーとして利用できなくなる時代」が遠くないことが、伝えられたのではないかと私は推測している。石油がまだしも採れるうちに、太陽電池などの自然エネルギーの設備を整え、電気を貯める蓄電池の技術を開発しなければ!と、必死になっているのだろう。 まだ、太陽電池のエネルギーで太陽電池を製造できるめどが立っていない。もし石油がエネルギーとして利用できなくなったら、太陽電池を製造することもできなくなってしまう。世界の首脳は、「まだ石油が利用できるうちに」自然エネルギーを製造できる社会へとシフトさせようとしているのだろう。 それでも、まだまだ困難が予想される。安易に考えることはできない。ここまで上述してきたように、石油以外のエネルギーを実用化するにはいろんな課題があり、石油に置き換えることが困難。石油はそれだけ、超絶優秀なエネルギーだったということなのだろう。 食糧を作ることだって、石油が失われるとどうなるか分からない。今から急ピッチでシステムを構築できるのか、予断は許さない。その危機感を持って、技術開発を進めるばかりでなく、社会のありようも大きく変革する必要が出てくるだろう。これは私たち一人一人の課題でもある。
「石油はまだある」「石油以外にもエネルギーが」考|shinshinohara
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