2023/01/11
BGM: Cutemen - Love Deeep Inside
今日は遅番だった。朝、小坂井敏晶『神の亡霊』を少し読む。すこぶる刺激的な本だ。彼は、私たちは自分の死を選ぶことができると書いている。死にたければ死ねばいい、と。これは危険な議論だと思う。私は「死にたい」と願う人、死の自己決定を望む人に対して「死ねばいい」とは言えない。その自己決定をその人が後悔しないとは言い切れないからだ。生きていれば過去に下した決定を後悔することは山ほどある。間違いは誰もが犯しうる。それが人間の人生というものだ。ゆえに、死を望む人に向けられるべきは別の言葉だとも思った。こうした議論に私を差し向けてくれたという意味で、皮肉など交えず小坂井の本を良書だと思う。
「生きていればいいこともある」という言葉の意味について考える。日本には「人生万事塞翁が馬」ということわざがある。私もかつてクリニックの医師に「きっといいことあります」と言われたっけ。私たちの人生はそうした「運」「縁」が重要な役割を果たしているのだろうか。絶望的な状況に置かれた人に、「運次第」で人生は開けると語りかけること……それは残酷ではないだろうか。運次第で人生が好転するか暗転したままか決まるのなら、人生というものは相当にナンセンスなものではないだろうか。そんなことを考えた。
チェスタトンだったか、「奇跡に関して最も信じがたいことは、奇跡は起こるということだ」と喝破したのは。私の人生を振り返ってみても40の歳に奇跡的な出会いがあり、そこから今のような英語でメモを書いたり発達障害と向き合ったりするような人生が始まった。その意味では人生は「ガチャ」で決まるところがあるとも思う。人事を尽くして天命を待つ、ということわざもある。運次第でどうにでもなる人生だからこそ、私は運に頼らずに自助努力を尽くしたい、とも思う。この矛盾を生きることが、すなわち人生を生きることなのかなとも思う。
「空気は読むものではなく、吸うものだ」とある方の言葉だ。私も空気を読めなくて苦労している身なので、この言葉が身に沁みる。私は結局雑談もこなせない、変人としての人生を生きるしかない。だが、ならばその道を極めて集団の中でファーストペンギンとして生きるまでだ。ナンバーガールの歌詞のように「自力を信じて」。哲学の徒として私は生きているので、あらゆることを懐疑的に見る癖がついてしまっているがゆえにこれは難しい。だが、なぜかうまくいってしまうのが人生、奇跡が起きてしまうがゆえに価値があるのが人生でもある。人生は面白い。
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Besuto essei. 202
New item:
日々の雑感、考察、失敗談から、亡くなられたあの方への追悼文まで… さまざまな書き手たちが、「エッセイ」という枠組みのなかで書き記した2021年の記録。 この年に新聞・雑誌等の媒体に発表された中から選りすぐった、珠玉のアンソロジーです。
Shelf: 914.68 BES 2022
Besuto essei. 2022 = The best essay.
edited by Nihon Bungeika Kyōkai.
Tōkyō : Mitsumura Tosho Shuppan, 2022.
ISBN: 9784813804147
337 pages ; 20cm.
Editorial board members: Kakuta Mitsuyo, Hayashi Mariko, Fujisawa Shū, Horie Toshiyuki, Machida Kō, Miura Shion.
Text in Japanese.
Table of contets:
部屋にいる感じ / 武田砂鉄
ロクな恋 / 李琴峰
特に秘密、ありません / 二宮敦人
親父の枕元 / 原田宗典
犬の建前 / 宇佐見りん
いつか「コロナ福」だったと言える日 / 鷲田清一
紙 / 内田洋子
学び始める春、失敗を楽しむ / 山本貴光
瀬尾夏美 / おじいさんの空き地
落合博満への緊張感 / 鈴木忠平
月の砂漠 / 小池水音
冷水を浴びせる : 坂上弘の文体 / 三浦雅士
陰のある光 / 小泉凡
脳内・ドイツ / マライ・メントライン
父と兄の書棚が招いた変な読書 / 志茂田景樹
心の扉を開く音楽 / 寮美千子
立花隆さんを悼む / 柳田邦男
失われゆく昭和探して / 川本三郎
大人への扉を開けたのは / 加納愛子
関係性の結晶 / 齋藤陽道
ガラスのこころ / 岸田奈美
"諦められない"心でアイヌ語研究に夢中 / 金田一秀穂
アイヌとして生きる / 川上容子
佃煮に想う / 小泉武夫
最高の食事 / 田中卓志
珠玉の世界 / ブレイディみかこ
神様、世間様 / 尾崎世界観
さいとう・たかをさんの思い出 / 辻真先
コロナ禍社会と密になった / 本谷有希子
最後の飛翔 / 椹木野依 -- 我が町の「宝」 / 井上理津子
ネガティブな皆さんへ / 尾上松緑
「あいつなりに筋は通ってるんだ」 / 岩松了
翻訳とは / 村井理子
「覚えられない」 / 茂山千之丞
白土三平さんを悼む / 田中優子
そんな時代 / 海猫沢めろん
ともに歩けば / 小川さやか
(笑)わない作家 / 万城目学
雪原 / 岸本佐知子
河合雅雄さんを悼む / 佐倉統
学園の平和、取り戻せ! / みうらじゅん
料理 / 小山田浩子
田中邦衛さんを悼む / 倉本聰
「声」分かち合う喜び / 温又柔
エリック・カールさんを悼む / 松本猛
月みる月は / 彬子女王
トーストと産業革命 / 青山文平
祖父母のすずらん守る / 星野博美
考えることに失敗する / 神林長平
悪態俳句のススメ / 夏井いつき
死も遊びだと思いましょ / 横尾忠則
UFO / 柴田一成
「やめた」後の達成感 / ほしよりこ
息子よ安心しなさい、あなたの親指は天国で花となり咲いている / 青木耕平
那須正幹さんを悼む / 高樹のぶ子
愚かさが導いてくれた道 / 沢木耕太郎
クールでお茶目なかっこよさ / 谷慶子
機械はしない終業挨拶 / 黒井千次
閉、じ、こ、も、り / 村田喜代子
ナマケモノ / 奥本大三郎
夢を彷徨う / 髙村薫
愛しの小松政夫さん / 鈴木聡
胃袋の飛地 / 湯澤規子
『老人と海』をめぐる恋 / 高見浩
「すごい」と「やばい」 / 酒井順子
写真を撮られるということ / 松浦寿輝
安野光雅さんを悼む / 大矢鞆音
この世の通路 / 佐々涼子
◆編纂委員作品◆
瀬戸内寂聴さんを悼む / 林真理子
多分、両方だと思いますよ / 町田康
忘れがたきご亭主 / 三浦しをん
あそこの棚に置いてある。 / 堀江敏幸
それは私の夢だった / 角田光代
遠き花 / 藤沢周.
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港まちアートブックフェア、今年も出品します!
新書である個展「SPACE」の記録冊子は初めての販売となります。
その他、「アインシュタインかの手紙」、「きらめきの結晶体/紡がれる物語」も出品いたします。
ぜひお手に取ってご覧ください。
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港まちアートブックフェア2024
「本」を中心にアーティストやデザイナー、出版者の作品や活動を紹介し、鑑賞者と出会う場を作ることを目的に名古屋の港まちで開催している「港まちアートブックフェア」を今年も開催します。
これまで港まちと関わりのある方々をはじめ、今回は140組以上が参加し、アーティストやデザイナー、出版社、レーベルなどが手がけたアーティストブック、作品集、ヴィジュアルブック、ZINEなどの本が一堂に集まります。
会場ではゆったりと本を楽しむことができる展覧会形式のブックフェアです。
「本」によってたくさんの表現や作品と出会うことのできる機会に、ぜひご来場ください。
2024年8月27日(火)–10月5日(土)
11:00–19:00(入場は閉館30分前まで)
会場|Minatomachi POTLUCK BUILDING 3F:Exhibition Space
休館日|日曜・月曜・祝日
入場|無料
主催|港まちづくり協議会
出品者
ノブセノブヨ、つくじか出版、LOVERS'NAGOYA、よはく舎、夕書房、長島有里枝、artical inc.、K.Art Studio、本屋メガホン、平川祐樹、山下拓也、NEUTRAL COLORS、soda、迫 鉄平、蜜柑出版、KANA KAWANISHI ART OFFICE、佐藤李青、crevasse、寺脇扶美、Landschaft、これでいいんだ村、SeeSaw gallery + hibit・小野冬黄、若尾武幸、CLUB METROアーカイブ実行委員会、さとういもこ、Life Stories Project、paper company、EMI YOKOGOSHI、山をおりる、まるいわ書店、大福書林、hikita chisato、イシグロカツヤ、鈴木悠哉、Manila Books & Gift、Kana Kurata、ELVIS PRESS、小栗沙弥子、平松純一 平松絵里奈、田中瑞穂、anaguma 文庫、CAVE-AYUMI GALLERY、Type Slowly、吉岡千尋、madras、久常未智、村瀬ひより、谷澤陽佑、斉と公平太、秋吉風人、平尾 菫、Aokid + さとうかい、浄土複合、金 佳辰、土屋誠一(お蔵出し)、CYRO、今村 航/土屋小春、溝田尚子、いったーんプロジェクト編集部、新多正典、MOTEL、2ndLap、原田和馬、世界西垣感と伊藤健太、verse-paradox、小栢健太、上田 良、オル太、浅沼香織、momos(平出規人&今村 文)、平出規人、へいめん子、Yoshiki Fujiwara、365 wishes(神村泰代)、masayoshi suzuki gallery、のだはる、森田新聞社、小林真依、福田 柊、C-DOTS DESIGN PROJECT、The Liminal Voice、道音舎、C7C gallery and shop、坂田健一、komagoma press、oar press、彦坂敏昭、宮田明日鹿、lurie1969、早川美香、MYY Books(白澤真生、尾崎芳弘、荒木由香里のユニット)、Akane Yamazaki、this and that、ADHDじん編集部、リア制作室、ケルベロス・セオリー、千賀凱喜 | Kaiki Senga、くま書店、佐藤克久、タン・ルイ、片山 浩、PARADISE AIR、アートオブリスト実行委員会、mufubooks、霜山博也、between in between、名古屋芸術大学 文芸・ライティングコース、三村萌嘉、川崎光克、tunnel PRESS(天野入華・張 祐寿/psyain)、when press、デザイン・クリエイティブセンター神戸、Dog Ears Archive and Distribution、泉麻衣子・中島久美子、なかむら出版、Chizu Ogai research+design、山口由葉、のわ、服部浩之、詫間のり子、torch press、ウエヤマトモコ、細井章世、田本雅子、シバタリョウ、加納俊輔、北條知子、WEI-NI LU 陸 瑋妮+上田佳奈+六根由里香、Art Space & Cafe Barrack、川村格夫、ミヤギフトシ、山村國晶、川上幸之介、Sakumag+佐久間裕美子、Project Space hazi、Tiny Splendor、山口麻加、喫水線、蓮沼昌宏 ほか
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2023年に読んで「オォッ!」と思った本や作品……その1
『長靴をはいた猫』(シャルル・ペロー著/澁澤龍彦訳/河出文庫/Kindle版)
『台湾漫遊鉄道のふたり』(楊双子著/三浦裕子訳/装画:Naffy/装幀:田中久子/中央公論新社/Kindle版)
『聊斎志異(上下巻)』(蒲松齢作/立間祥介編訳/岩波文庫)
『灯台守の話』(ジャネット・ウィンターソン著/岸本佐知子訳/装幀:吉田浩美、吉田篤弘〔クラフト・エヴィング商會〕/白水社)
『新版 小さなトロールと大きな洪水』(ヤンソン著/冨原眞弓訳/さし絵・カバー装画:ヤンソン/講談社文庫/Kindle版)
『象の旅』(ジョゼ・サラマーゴ著/木下眞穂訳/書肆侃侃房/Kindle版)
『リリアンと燃える双子の終わらない夏』(ケヴィン・ウィルソン著/芹澤恵訳/イラストレーション:中島ミドリ/ブックデザイン:アルビレオ/集英社)
『透明人間』(ハーバート・ジョージ ウェルズ、著/海野十三訳/青空文庫/Kindle版)
『世界の終わりの天文台』(リリー・ブルックス=ダルトン著/佐田千織訳/創元SF文庫/Kindle版)
『去年を待ちながら 新訳版』(フィリップ・Kディック著/山形浩生訳/カバーデザイン:土井宏明/ハヤカワ文庫SF/Kindle版)
『ザップガン』(フィリップ・K・ディック著/大森望訳/扉デザイン:土井宏明/ハヤカワ文庫SF/Kindle版)
『パーマー・エルドリッチの三つの聖痕』(フィリップ・K・ディック著/浅倉久志訳/早川書房)
『火星のタイム・スリップ』(フィリップ・K・ディック著/小尾芙佐訳/扉デザイン:土井宏明/ハヤカワ文庫SF/Kindle版)
『マーダーボット・ダイアリー 上下』(マーサ・ウェルズ著/中原尚哉訳/カバーイラスト:安倍吉俊/東京創元社/創元SF文庫/Kindle版)
『珈琲と煙草』(フェルディナント・フォン・シーラッハ著/酒寄進一訳/東京創元社/Kindle版)
『シャーロック・ホームズ シリーズ全10巻 合本版』(コナン・ドイル著/延原謙訳解説/新潮文庫/Kindle版)
『イラハイ』(佐藤哲也著/佐藤亜紀発行/Kindle版)
『シンドローム』(佐藤哲也著/森見登美彦解説/カバー装画:西村ツチカ/カバーデザイン:祖父江慎+コズフィッシュ/キノブックス文庫)
『俺の自叙伝』(大泉黒石著/四方田犬彦解説/岩波文庫)
『ブサとジェジェ』(嶽本野ばら著/『三田文學 153 春季号 2023』掲載作品)
『珈琲挽き』(小沼丹著/清水良典解説/年譜・著書目録:中村明/講談社文芸文庫)
『不機嫌な姫とブルックナー団』(高原英理著/講談社/Kindle版)
『祝福』(高原英理著/装幀:水戸部功/帯文:渡辺祐真/河出書房新社)
『若芽』(島田清次郎著/青空文庫Kindle版)
『交尾』(梶井基次郎著/青空文庫/Kindle版)
『のんきな患者』(梶井基次郎著/青空文庫/Kindle版)
『城のある町にて』(梶井基次郎著/青空文庫/Kindle版)
『風立ちぬ』(堀辰雄著/青空文庫/Kindle版)
『自分の羽根』(庄野潤三著/講談社文芸文庫/Kindle版)
『幾度目かの最期 久坂葉子作品集』(久坂葉子著/久坂部羊解説/年譜・著書目録:久米勲/デザイン:菊地信義/講談社文芸文庫)
『現代語訳 南総里見八犬伝 上下巻』(曲亭馬琴著/白井喬二訳/カバーデザイン:渡辺和雄/河出書房新社/Kindle版)
『キッチン』(吉本ばなな著/カバーデザイン:増子由美/幻冬舎文庫/Kindle版)
『かもめ食堂』(群ようこ著/装画:牧野伊三夫/カバーデザイン:井上庸子/幻冬舎文庫/Kindle版)
『ハピネス』(嶽本野ばら著/カバーイラスト:カスヤナガト/カバーデザイン:松田行正/小学館文庫/小学館eBooks/Kindle版)
『猫の木のある庭』(大濱普美子著/金井美恵子解説/装幀:大久保伸子/装画:武田史子/カバーフォーマット:佐々木暁/河出文庫)
『ハンチバック』(市川沙央著/装幀:大久保明子/装画:Title: mohohan Year: 2020 Photo: Ina Jang / Art + Commerce/文藝春秋)
『文豪たちの妙な旅』(徳田秋聲、石川啄木、林芙美子、田山花袋、室生犀星、宇野浩二、堀辰雄、中島敦、萩原朔太郎著/山前譲編/カバーデザイン:坂野公一+吉田友美(welle design)/カバー装画:樋口モエ/カバーフォーマット:佐々木暁/河出文庫)
『作家の仕事部屋』(ジャン=ルイ・ド・ランビュール編/岩崎力訳/読書猿解説/カバーイラスト:Guillaume Reynard/カバーデザイン:細野綾子/中公文庫)
『腿太郎伝説(人呼んで、腿伝)』(深���骨著/左右社/Kindle版)
『硝子戸の中』(夏目漱石著/石原千秋解説/カバー装画:安野光雅/新潮文庫)
『思い出す事など』(夏目漱石著/青空文庫/Kindle版)
『文鳥』(夏目漱石著/青空文庫/Kindle版)
『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』(川本直著/文庫版解説:若島正/ロゴ・表紙デザイン:粟津潔/本文・カバーフォーマット:佐々木暁/カバー装幀:大島依提亜/カバー装画:宇野亞喜良/帯文:魔夜峰央/河出文庫)
『駅前旅館』(井伏鱒二著/解説:池内紀/カバー装画・文字:峰岸達/新潮文庫)『硝子戸の中』(夏目漱石著/カバー:津田青楓装幀「色鳥」より/注解:紅野敏郎/解説:荒正人/新潮文庫)
『村のエトランジェ』(小沼丹著/講談社文芸文庫/Kindle版)
『午後三時にビールを 酒場作品集』(萩原朔太郎、井伏鱒二、大岡昇平、森敦、太宰治、坂口安吾、山之口貘、檀一雄、久世光彦、小沼丹、内田百閒、池波正太郎、吉村昭、開高健、向田邦子、安西水丸、田中小実昌、石川桂郎、寺田博、中上健次、島田雅彦、戌井昭人、吉田健一、野坂昭如、倉橋由美子、松浦寿輝、山高登著/カバー画:山高登「ビヤホール」/カバーデザイン:高林昭太/中央公論新社編/中公文庫/Kindle版)
『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』(中央公論新社編/巻末付録:全集『日本の文学』資料/中公文庫)
『40歳だけど大人になりたい』(王谷晶著/デザイン:アルビレオ/平凡社/Kindle版)
『人生ミスっても自殺しないで、旅』(諸隈元著/ブックデザイン:祖父江慎+根本匠(コズフィッシュ)/晶文社)
『ロバのスーコと旅をする』(髙田晃太郎著/装幀:大倉真一郎/地図制作:小野寺美恵/河出書房新社)
『本当の翻訳の話をしよう 増補版』(村上春樹、柴田元幸著/カバー装画:横山雄(BOOTLEG)/新潮文庫)
『書籍修繕という仕事 刻まれた記憶、思い出、物語の守り手として生きる』(ジェヨン著/牧野美加訳/装幀:藤田知子/装画:谷山彩子/原書房)
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やまなしメディア芸術アワード2023-24 入選作品展
https://y-artaward.jp/exhibition.php
2024年3月9日(土)― 3月31日(日)
入場料|無料
会場|山梨県内 複数会場 (古澤の作品はFUJIHIMUROにて)
「やまなしメディア芸術アワード」(YMAA)は、創造性にあふれる地域社会の実現をめざして、山梨県が取り組む芸術文化創造のための公募プログラムです。高い表現力や想像力あるいは高度なデジタル技術を有する人材育成を目的とし、独創性の高い作品を顕彰するとともに、アートアワードを新たな価値や技術を創出するプラットフォームと位置づけています。
第3回目の開催となる今回は、青柳正規(山梨県立美術館館長、多摩美術大学理事長、元文化庁長官)を審査委員長として、荒牧悠(アーティスト、多摩美術大学美術学部統合デザイン学科講師)、伊村靖子(国立新美術館学芸課情報資料室長、主任研究員)、小坂井玲(山梨県立美術館学芸員)、高尾俊介(クリエイティブコーダー、甲南女子大学文学部メディア表現学科准教授)、山形一生(アーティスト、2022年度Y-GOLD受賞)、吉開菜央(映画作家、ダンサー)の6氏が審査委員を務めています。
本展では、国内外378点の応募作品から一次審査で選出された入選作品20点を、山梨県内3エリアとオンラインにて発表します。甲府、北杜、富士吉田の4つの文化拠点を会場にして、会期中に最終審査会を開催し、Y-GOLD(最優秀賞)、Y-SILVER(優秀賞)、山梨の地域特性に新たな価値や意味を創出するY-CRYSTAL(山梨県賞)を決定します。
山梨県は、豊かな地域社会の未来に向けて、芸術文化創造のインキュベーションに取り組みはじめました。世界中で経済活動や社会構造が大きく変化する現在、本入選作品展を通して、新しい創造性に触れていただき、想像力や好奇心を広げる機会にしていただければ幸いです。
入選作品(ファイナリスト) ※会場別・作家かな順
[甲府会場] 小さな蔵の美術館
《I stitch my skin to the ground》宇佐美奈緒
《Solarisation / 遭難|Getting Lost》大岩雄典
《春 ハイレモンの観察》亀井里咲
《Unreal Pareidolia -shadows-》Scott Allen
《Observing Variation / 差異の観測》森田明日香
[北杜会場] GASBON METABOLISM
《音楽劇「声のゆくえ」》大久保雅基
《Hyle(s)》大原崇嘉
《Round and Round and Round》小田陽菜乃
《water ripples》studio muku
《Fire Server》高見澤峻介
《防災無線通信》永田風薫 ※上演
《Body Memory》ノガミカツキ
《愛情★ぼし》李姿婷
[富士吉田会場] FUJIHIMURO
《滑琴狂走曲 in 秋田!(カッキンラプソディー・イン・アキタ)/ KAKKIN Rhapsody in Akita!》おおしまたくろう
《Nevermore》couch 助成:公益財団法人小笠原敏晶記念財団、公益財団法人パブリックリソース財団、横浜市文化芸術活動応援プログラム
《unsound dresser : 化粧箱、鳴ラナイ》筒 | tsu-tsu
《Mirror#Narcisse》新津亜土華
《Mid Tide》古澤龍
《閾 | Threshold》宮下恵太
[富士吉田会場] FabCafe Fuji
《防災無線通信》永田風薫 ※記録展示
[オンライン]
《code play/码上演绎》楊慶新
※上演・上映作品のプログラムの詳細につきましては、ウェブサイトおよびSNSをご確認ください。
開催概要
会期|2024年3月9日(土) ~ 3月31日(日)
入場料|無料
主催|山梨県
後援|東京藝術大学、多摩美術大学、山梨大学、山梨日日新聞・山梨放送、テレビ山梨、エフエム富士、エフエム甲府
やまなしメディア芸術アワードウェブサイト|https://y-artaward.jp
X |@y_artaward
Facebook|@ YamanashiMediaArtsAward
会場
[甲府会場]
・小さな蔵の美術館(甲府市丸の内1-1-25 甲州夢小路内)
開館時間|10:00-18:00(入館は17:30まで)
休館日|火曜日
[北杜会場]
・GASBON METABOLISM(北杜市明野町浅尾新田12)
開館時間|11:00-17:00
休館日|火・水・木曜日
[富士吉田会場]
・FUJIHIMURO(富士吉田市富士見1-1-5)
開館時間|11:00-17:00
休館日|火曜日
・FabCafe Fuji(富士吉田市下吉田3-5-16)
開館時間|8:00-17:00
休館日|火曜日
※オンラインの作品は、やまなしメディア芸術アワードウェブサイトにアクセスいただきご覧ください。
やまなしメディア芸術アワードウェブサイト|https://y-artaward.jp
審査委員長
青柳 正規(山梨県立美術館館長、多摩美術大学理事長、元文化庁長官)
審査委員
荒牧悠(アーティスト、多摩美術大学美術学部統合デザイン学科講師)
伊村靖子(国立新美術館学芸課情報資料室長、主任研究員)
小坂井玲(山梨県立美術館学芸員)
高尾俊介(クリエイティブコーダー、甲南女子大学文学部メディア表現学科准教授)
山形一生(アーティスト、2022年度Y-GOLD受賞)
吉開菜央(映画作家、ダンサー)
展示風景
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うどん県へGO!② KITTと共演
3)アドバイザーに就任しましたw
香川県高松市を拠点に、コンバートEVに取り組むグループSanuki Classic Convert EV Club(SCCC)結成1周年の総会で、EVアドバイザー就任が決まりました。大したことはできませんけど、今までの経験を基にSCCCの活動の一助となればと思っています。メンバーさんの中には、旧車整備ではレジェンドの域に達する敏腕メカニックや、電気バイク製作中の方、YouTuberなど幅広い顔ぶれ。ビートルEVが完成したら、色々と活動も広がるのではないかと期待しています。
4)KITTがきたー!
SCCCメンバーで隣県愛媛にお住まいの曽我部さんは、大の「ナイトライダー」ファン。好きが高じて、ナイト2000風に改造したトランザムをなんと2台もお持ちです。今回、総会に合わせてオープンカーの方に乗ってきてくださいました。村井さん宅のガレージでEVデロリアンと並べてみると、クルマ好きにはたまらない光景にw コクピットの電飾も見させていただき、みんなでワイワイ楽しみました。
翌日(6日)も屋島スカイウェイに繰り出し、ナイト2000とEVデロリアンが走行する姿を撮影してもらいました。その1枚が上のカットです。どうです、カッコいいでしょ? お決まりのうどんを食べたり、屋島展望台辺りを散策したりしましたが、KITTとのランデブー走行が一番印象に残りました。
5)帰路でやられたー
とある所で10年ぐらい前に作られたコンバートEVのバンが使えるか視察(アドバイザーとして初仕事?w)した後、村井さん達と午後4時前に別れ、220キロの帰路に着きました。坂出北ICに入る直前に最寄りのコンビニで10分だけ充電し、SOC64%で瀬戸大橋入り。順調に走行し、次の充電ポイント三菱自動車水島製作所にSOC37.5%で到着できました。充電中に施設内を散策していたら、見学者用エントランスエリアに、パイクスピークに挑戦したMiEVエボリューション3が展示してあるのを発見。アイミーブシステムの素晴らしさを表現した貴重な1台です。見られて良かったです。
充電が終わり午後6時半にスタート。岡山・福山とも心配していた渋滞もなく、下道の国道2号を走行し、2時間で67キロ先の三原の道の駅に到着しました。行きも利用した充電器前に駐車し、慣れた手つきで充電コネクタをセット。さあ充電開始、と操作パネルを見たら「利用中止」の紙が! やられた〜。よく見たら液晶画面が割れてました。この道の駅の充電ポイントは、場所もいいし無料で使えるしと、本当に貴重なんです。ちゃんと復活してくれたらいいけど、このタイプの充電器はもう保守部品がないと聞いています。今後の展開が心配です。皆さん充電器は大切に扱いましょうね。。
念のためEVSmartアプリでチェックすると、5/6に故障で使えない、との知らせがちゃんと出てました。事前のチェックはしておかないとですね。とりあえず近くの充電ポイントを探し、小雨が降る中4キロ離れた日産三原店へ。このドタバタで20分ロスし、9時半に充電が終わりスタート。自宅には11時過ぎに到着できました。いやはや、最後にトラブルに見舞われたものの、素晴らしいGW後半でした。
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一年前日記17(2020年4月22日〜28日)
4月22日 毛布を洗ってコインランドリーへ持っていく。乾かしている間にパンを車の中で食べた。日記を書きながら。少しそのまま車をとめさせてもらって、スーパーの周りを30分ぐらい散歩した。ハナミズキが綺麗で泣きそうになる。なんかもうこ���幸せなんじゃないか。いろんなものが足りていないはずなのに、新しい幸せを感じている自分がいてすこし戸惑う。でもこれが自尊心なのかもしれないな。今まで足りないものを埋めようと外に外に出ていたのかも。メイクとかかわいい人とかに対する興味がむくむくとわいてきている。物理的に自分に時間をかけられるのって大切。夫は義実家に寄る日で、夜ご飯は一人。とろろご飯、しじみ汁。
4月23日 朝、普段あまりしないところの掃除をする。窓も拭いた。昼ごはんはパスタを食べて、読書。筍をゆでたのをいただいたので、筍ご飯と苺の白和えを作って実家に持っていく。喜んでくれていた。「木の芽はあるの?」と聞かれた。もちろんです。母の料理は大雑把な感じだけど、薬味を欠かさないことや、ごまは炒って使うとかそういうところはこだわりがある。木の芽は、斜め前のお家に立派なのがあって、小さい頃よくもらいに行っていた。うちでも何度か育てようとしたが、根付かなかったよう。鯖があるからと煮てくれて持たしてくれた。少し辛そうで一緒に何故かにんじんが入っていた。段々料理もできなくなってきているみたいだけど、なかなかあきらめられないだろうな。いつかは手放せるんだろうか。どうしてあげたらいいんだろう。父もとまどっている。栄養取れないと精神的にもよくないし、悪循環になってしまう。夜ご飯は、筍とアスパラのガリバタ炒め、苺の白和え(この2つはroccaのレシピ。美味しかった)、山芋のスフレ、しじみの味噌汁。
4月24日 久しぶりに仕事に行った。電話も少なく静かだった。働くとご飯が美味しい。次行くのは早くて連休明け。元気でまた会いましょうと言って退勤。帰りになかなか取りに行けなかった修理をお願いしていた靴を取りに行く。お店は靴であふれてる気がした。みんなお迎え待ちなのかしら。オーロラシューズの2回目の底の張り替え。初めてのお店だけどとても良さそう。またお願いしよう。どこかお店でテイクアウトしようかなとも思ったが、なんか面倒になってしまい、どこを選べばいいかもわからないしでみんな頑張ってくださいと念を飛ばしてそのまま帰る。どこも美味しそうだけど、やっぱり店で食べるのが好きなんだなと思う。応援したい気持ちはもちろんあるんだけど。夜ご飯は、昨日の鯖に少し水を足してキムチを入れて炊き直したもの、ゆで卵たっぷりのポテサラ、味噌汁、ピクルス。ポテサラには木の芽をのっけた。
4月25日 午前中は読書。午後から掃除。買い物がてら散歩。買い物は3日に1回推奨らしい。あまりたくさん買うのはしんどいので、混んでる時間帯を避ければいいんじゃないかなと思う。お店は品薄な感じ。2つスーパーを回ったがバナナがなくてキウイを買う。夜ご飯は、夫作。ささみにごまをたっぷりまぶして焼いたやつ。私が副菜を何か作ったけど忘れてしまった。今週の太田さんは旭川。大人のダッフルコートがお似合いだった。野ブタをプロデュースを見て就寝。
4月26日 朝ごはんを食べながら小坂井敏晶教授の講義『教育という虚構』の動画を見る。めちゃくちゃ面白い人だなあ。本読もうっと。興奮冷めやらぬままぼうっとしながら、読書。からの音楽をかけながらの料理。晩ご飯の牛すじカレーも煮込む。玉ねぎを飴色になるまで炒めて、スパイスとフレークのルーを入れてカレーのもとをつくり、炊いておいた牛すじ、ケチャップ、バルサミコ酢、チャツネ、お湯を足して一時間ぐらい煮込んで完成。夕方一時間ほど散歩にでかける。こないだ発見した新しい散歩コース。俳句を考えながら。歩かないとなかなか思いつかない。カレーは適当に作ったけどとても美味しかった。昨日録画していた柳家喬太郎さんと伊藤亜沙さんのトーク番組を見る。これまたむちゃくちゃ面白かった。喬太郎師匠は普通に話しててもとても色っぽくてドキドキしてしまう。もう一回見よう。
4月27日 銀行にも行きたかったので朝のうちに買い物に行く。今日はバナナがあった。美味しそうなかき揚げがあったのでお昼は蕎麦にする。蕎麦湯も飲めると書いてあったので飲む。お腹がすっきりした。昼からは撮りためた録画を見たり、物置になっている部屋に掃除機をかけたりする。ぶり大根を炊いて、味がしみている間に散歩に。少し雨が降っていたので近所をぐるぐる。晩ご飯は、ぶり大根、切り干し大根のしめじの梅干しマリネ、セロリとじゃこのふりかけ。うっかり大根大根になってしまった。エルメスが配信しているラジオの再放送を聴きながら冷蔵庫の掃除をする。世の中にいろんなコンテンツがあって充実していて、お金も使わずに豊かな毎日が送れてしまっているが、何のストレスもなくて、有り難みに欠ける気もする。いや、働いてないので収入も減るし、これからもっともっと大変になることは予想できるけど、それ以上にこのぽっかりとした時間がもたらしてくれるものの大きさを今は感じている。
4月28日 朝、家計の整理。昼ごはんは昨日のぶり大根、残り物をのっけた名もない丼。録画していたテレビをいくつか見てから読書。俳句の選句をして、夕方散歩。夜は茄子と鶏肉の煮物、味噌汁(わかめと揚げ)。煮物を作るときにみりんと油を間違えるという大失敗をしてしまう。これはダメだと思ったが具だけ取り出したらこってりした煮物という感じで、まあまあ美味しかった。SWITCHインタビューをもう一度見てから、講談大会の録画を見ながら洗い物をしたり洗濯を干したりした。明日は一日中だらだら読書をするぞと決めて、和食屋さんの美味しそうなオードブルを注文しておく。毎日だらだらしているんだけど、それなりに頑張る日と、思いっきりだらだらする日を意識的に作ろうと思う。ハレ寄りのケの日。家にいるとそれなりにすることがあるし、録画していたテレビもこれだけ時間がないととても見きれないことがよくわかった。読んでない本や見てないDVDもいっぱいある。そもそも溢れていたあれこれを今こそ整理するときなんだろう。
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山口情報芸術センター[YCAM]「搬入プロジェクト 山口・中園町計画」
Art direction & design
-staff
テクニカル・ディレクション/搬入物体設計:安東星郎*
テクニカルサポート:吉見崚、株式会社やの舞台美術
音響技術:中上淳二*、安藤充人*
映像技術:大脇理智*、時里充*
照明:高原文江*
ソフトウェア開発:砂山太一(sunayama studio)
建築模型制作:秋貞朝、河口隆(ファブラボ山口)、冨川裕美子(ファブラボ山口)、野島稔喜、原さくら、前田淳輔
ビールケースコーディネーション:藤本高志(山城屋酒造株式会社)
アートディレクション:畑ユリエ
ドキュメンテーション:渡邉朋也*
広報:石井草実*、蛭間友里恵*、谷紗矢乃*
企画・制作:渡邉朋也*
制作補助:金子春香、かねこみわ
原案:悪魔のしるし
※「搬入プロジェクト」は2018年に著作権の放棄が宣言され、パブリックドメイン化しています。
[各地での搬入プロジェクトの実験]
協力:黒木結、久保田晃弘、臼井達也、須田行紀、山口千晶、石川琢也、明日香健輔、吉見正孝
記録撮影:黒木結、砂山太一、吉見崚、竹久直樹、萩原楽太郎、山本敏弘カルロスフィリオ、蛭間友里恵*、かねこみわ、渡邉朋也*
映像編集:仲本拡史
[搬入物体設計ワークショップ]
ファシリテーター:金子春香、渡邉朋也*
アシスタント:秋貞朝、坂倉杏香、原さくら
[搬入物体選定コンペティション]
審査員:安東星郎*、石川卓磨(悪魔のしるし)、金森香(悪魔のしるし)、正分あゆみ*、砂山太一、宮村ヤスヲ(悪魔のしるし)
記録撮影:塩見浩介、谷康弘、秋貞朝、坂倉杏香、原さくら、宮木裕生
映像編集:古屋和臣
ウェブサイト制作:原淳之助
[搬入プロジェクト 山口・中園町計画デモンストレーション]
ロボット���縦:秋貞朝、坂倉杏香、原さくら
ロボット制作:白石晃一
出演:安東星郎*、藤本高志、正分あゆみ*、内山幸子、砂山太一、石川琢也、畑ユリエ、三原聡一郎、中川弘文、秋山慶太、土居伸彰
記録撮影:谷康弘、宮木裕生、石井栄一、吉見崚
[搬入プロジェクト 山口・中園町計画ドキュメント]
会場構成/空間デザイン:砂山太一(sunayama studio)
曲げ試験協力:藤村俊幸、早崎洋一、小森谷誠、品末竹彦(以上、一般社団法人建材試験センター 西日本試験所)
曲げ試験記録撮影:田邊アツシ、渡邉朋也*
引張試験協力:村川収、田村智弘(以上、山口県産業技術センター)
引張試験記録撮影:渡邉朋也*
曲げ試験+引張試験映像編集:渡邉朋也*
搬入プロジェクト専用ビールディレクション:三原聡一郎
搬入プロジェクト専用ビール製造:山口地ビール株式会社
搬入プロジェクト専用ビールケース設計:秋山慶太(ふしぎデザイン)
イベント保険リサーチ:内山幸子
展示物制作協力:石井栄一、宮木裕生
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2023/01/10
BGM: Radiohead - My Iron Lung
ふと今日、「やりたいことをやりなさい」という言葉について考えてしまった。恐らく読んでいた小坂井敏晶の本の影響によるものだろう。「やりたいこと」……私はずっと自分の「やりたいこと」として書くことを選んできた。リルケやカフカに倣って、半ば祈るように書くことを続けてきた。ある時期までは(いつも書いているが)それで生活を支えられればと思っていた。でも、もしそんな夢が叶うことがないとするなら、自分は書くことを諦めるだろうかとも思った。そこから出てきた答えは、恐らく自分は諦めないだろうというものだった。書くことはただそれだけで満ち足りていて、楽しい。だから一生かけて続けるだろうと思う。
その昔就職活動をしていた時、孫正義が「皆さん、夢を持ちましょう」と語りかけていたのを覚えている。その後就職活動がさっぱりうまく行かなくなって酒に溺れ始めたのもいつも書いている通りだが、そんな失意にあった自分にとってはその「夢を持ちましょう」は(相当に卑屈に聞こえると思うけれど)「強者の論理」だった。あなたは功成り名遂げた人間だからそんな風に言えるんでしょ、と。逆に言えば私はずっと自分自身を弱者であり不幸な人生の主人公と思っていたので、それゆえに自分自身を無力な若造/青二才と思い込んでいたのだった。
レディオヘッドに「プラネット・テレックス」という曲がある。どこへ行っても聞こえてくる「何もかもぶち壊しだ/どいつもこいつも壊れている」というメッセージについて語られた曲だ。私がこの曲を荒唐無稽と片付けられないのは、私自身にとっては日常生活自体が「夢を持ちましょう」というメッセージに支配されているとすら言えるのではないかと思うからだ。反感を買うのを承知で言えば、その「夢を持ちましょう」という言葉が人を追い詰め「壊して」しまうのだとするなら、それに抗ってニヒリスティックに「夢なんてない」「人生に意味なんてない」と居直る方がまだしも救いになるのではないか、とさえ思う。
夢とは、ある種呪いのように働くところがあるのかもしれない。見果てぬ夢を見続けることが現実と夢とのギャップを自覚させ、人を苦しめる。自分の限界を知らないままに夢を見ることが、いつの間にか夢に追い立てられプレッシャーとなり、うまく行かない自分の現実を惨めに思わせられ、それでもウォルト・ディズニー的な「夢は必ず叶う」という希望を捨てられず、苦しむ。だから私は自分の人生に夢や大目標といったものを設定していない。日々、小さな達成を重ねる。日記だって「1年間続ける」なんて大目標を設定したことは一度もない。その日その日書くとそれがいつの間にか大きな達成になっている。これが私の生きる道、だ。
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流浪者の憂鬱
「答えのない世界を生きる」小坂井敏晶 読了
この本を読み終わったのは那須塩原に向かう電車の中だった。湘南新宿ラインに揺られて、ダウンロードしたばかりの邦楽を聞いていた。
永遠のループが怖くなると甘い声で女性ボーカリストが歌う。目的地に近づくにつれて電車の窓から見える木々は冬枯れていてこっちはまだ冬なんだなと思う。東京は春でお花見の予定なんて相談したりしてるのに。
答えのない世界を生きる
臓器移植、人工授精、代理母出産、遺伝子治療、人工多能性幹細胞など、生物科学や医学の発展と共に過去には不可能だった、あるいは想像さえされなかった技術を人類は手に入れようとしている。それらは近代精神が成し遂げた偉業だろう。しかし神は存在せずー
※原文のまま引用
ユーラシア大陸を放浪し早稲田大学を中退後、アルジェリアでの通訳経験を経てフランスの大学で教鞭をとる筆者の視点は面白い。近頃の学生の学問に向かう姿勢(日仏問わずあまり変わらないようですね)から自分で物事を考えるヒントや文学や社会学のような人間のテクノロジーを引き上げる役目を果たさない学問が異邦人としてどう役に立つのか。筆者の生い立ちとフランスに辿り着いた道程、なによりも筆者の苦悩と共に書かれている。
今日の異端者は明日の救世主かもしれない。と全体主義への警報を鳴らす。効率を追い求めノウハウ取得やテクニックに優れ最適化された人材が世に放たれていくことを憂うのだ。
どこか、文章に憂鬱な雰囲気が感じられるのは何者にも成れない自分、全体主義に馴染めない外国者としての自分、根無し草のように生きてきたと思いながらも、何がしたいのか何ができるのか何をすべきか探すことをやめられないという学者としての自分ゆえ苦悩だろうか。
自身でもセミナーを運営したり、講師としてテクノロジーの意義を広めたり、そしていまはセミナー会社の手伝いをしたりしていると、なんの為にこの人たちはここに来ているのだろうと思うことがある。もちろん理由は人それぞれでいい。
問いを追いかける術を知る
筆者や講師の思考を追体験する
ただ、日常業務をこなす為のノウハウを知る
では学習へののぞみ方が違ってくる。あの講師がホワイトボードに書く本を実際に買った人、読んだ人はどれだけいるだろうか。
先人の叡智の先に、さらに積み上げようと既存の型を破っていく人はどれだけいるだろうか。
答えはない、問うことに価値がある。問い続けることに価値がある。
中小企業の代表の仕事は商品開発と市場開拓が主である(資金準備後)と教わった。それができずに深刻な状態になった会社にいたこともある。
どちらも課題にぶつかり頭を悩ましても答えはない。
毎日毎夜考えて答えが出なくて、何日かして忘れたときに突然少しだけ進む道が見えたりする。
これを筆者は固定観念や従来の知識、思考パターンが邪魔しているのだという。忘れたときに無意識が教えてくれるのだと。それは必死に問う人だけに訪れる御褒美だろう。
頼りなくて確信なくて「もしかしたらこっちかもしれない」とそっちに歩いてみようと決める。歩いた先でまた課題にぶつかる繰り返し繰り返し繰り返し。
もしかしたら無意識を育てることが生きる上で大切なことなんじゃないかと思う。
著者でもノーベル賞受賞者に移民や2カ国以上にルーツを持つ者が多いことを上げて異文化へ触れること、異邦人としての目を持つことの大切さをあげている。己の色と形と固さと違えば違うほど得られるものは大きい。問題に対して取れるアプローチの数が大幅に増える。そして、無意識が連れて行ってくれる思考の跳躍も。
当然ながら湘南新宿ラインにも宇都宮線にも日本人しかいない。那須塩原に近づいたときに外国人観光客を少し見た程度だ。自分は異なる視点をいくつ持てるだろう。持っているだろう。当たり前に全体の一部として生きていて、その中で優劣を競っている。そんなことに意味はあるのか。
筆者と悩みがシンクロしていく感覚がある。
世界を旅して、異邦人として外国で暮らした筆者と自分の間では大きな乖離があるとしても。
思考の跳躍、第六感のようなものに根拠をつけられる人を自分は羨ましく思う。それができる人が企業人と大成する人だと思う。人が思いつかない道筋を照らして、理解し難い方法もちゃんと説明して納得してプロジェクトを押し上げていく。
自分は、それが(根拠説明)ができないから独立したわけだけどね。代表なら根拠なんてなくても(上手くいく限りは)やりたいことできるから。
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2018年10月15日
【新入荷・古本】
倉田精二『大亜細亜』(アイピーシー、1990年)
『高梨豊 光のフィールドノート』(東京国立近代美術館、2009年)
『月刊 MOGA 5月創刊号』(東京三世社、1986年)
細野晴臣+中沢新一『観光』(角川書店、1985年)
梯久美子『狂うひと ──「死の棘」の妻・島尾ミホ』(新潮社、2016年)
小坂井敏晶『答えのない世界を生きる』(祥伝社、2017年)
森川すいめい『その島のひとたちは、ひとの話をきかない――精神科医、「自殺希少地域」を行く』(青土社、2016年)
松村圭一郎『うしろめたさの人類学』(ミシマ社、2017年)
コクトオ『白紙』(齋藤書店、1946年)
小川洋子+平松洋子『洋子さんの本棚』(集英社文庫、2017年)
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「官僚制の分業なしに死刑は行えない。死刑執行は検察庁の上申に基づき法務省内で検討され、関係部局での回議の後、官房長・次官・副大臣を順に経て最終的に法務大臣による決裁を仰ぐ。死刑執行命令起案書には30人以上の認印が押されるが、その誰一人として処刑現場には立ち入らない。」
「自らは執行には携わらなくとも、死刑執行命令が届くと、拘置所長は命令を部下に伝達しなければならない。それが辛くて、その夜から睡眠薬の助けを借りずには寝られなくなるという。しかし実際に現場で執行に携わる刑務官らの苦悩とは比べものにならない。」
「実際、おとなしく死を受け入れる受刑者の方が稀で、たいていは泣き叫んだり、全身の力を振り絞って抵抗するという。…ストレスが原因で二年間に任期を満了できずに配置換えされる刑務官は少なくない。」
「死刑執行人が家族を巻き込んで苦悩する姿は日本の刑務官だけのものではない。フランスでは17世紀末から19世紀中庸までサンソン家が七代にわたってパリの死刑執行を担当した。…差別のためにサンソン家の人々は他の人々との交流を断って一生を過ごさねばならなかった。」
Shotaro TSUDAさんのツイート: "死刑に関して、小坂井敏晶さんの『責任という虚構』(東京大学出版会)という著作の記述がとても印象深いので、少し紹介したい。"
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与野党逆転・政権交代を実現させる為に必要な5野党最大得票数獲得予測候補者
『全国289小選挙区投票先優先候補者一覧』
『全国289小選挙区当確予測一覧票』より(「週刊文春2021年10月21日号・11月6日号最終予測」に掲載されたものを、与野党逆転・政権交代実現可能版として更に候補者を絞り込み、基本的に政権交代を不可能にする与党系候補者を最大限排除した、与野党逆転政権交代を最優先に確実に実現させる為に投票すべき全小 選挙区候補者の一覧票を下記に作成した)
⚠注意!なお、このリストは10月21日号・11月4日号週刊文春に掲載された候補者リストを参考にしているので、現在公的に確定している小選挙区候補者と異なる場合があります。これは公的に正式に確定した候補者リストではないので、後に出馬取りやめや変更や追加などで変わっている小選挙区もあると思いますので、正確には各自の小選挙区でご自身で投票先を決める前に確認してから投票を行うようにお願い申し上げます。
略語解説・・・
政党名・・・立憲=立憲民主党、共産=共産党、社民=社会民主党、国民=国民民主党、れいわ=れいわ新選組、維新=日本維新の会、自民=自由民主党、公明=公明党、無野=無所属野党系、無与=無所属与党系
議員歴・・・現=現職、新=新人、元=衆議院議員経験者、現 復=比例復活の現職議員
記号・・・💗・・・女性候補者、🔴・・・野党重要候補者及び野党優勢候補者(与野党大逆転激戦区)、△・・・やや優勢、▼・・・やや劣勢、⭕️・・・れいわ・社民候補者、①②③・・・優先投票順位(与野党逆転・政権交代のみを最重視した選択の場合に限るこの週刊誌予測に基づく最大���票数者から推測した最大得票数候補者順・及び各5野党政党勢力バランスの拡大を基準に入れている)最終的な順位や投票先は個人で判断して決めて下さい。
「小選挙区○区・政党名・候補者名・年齢・議員歴・衆院選での当選回数」
※党名・候補者名は10月12日時点、年齢は10月31日時点。
()内の候補者は、野党候補者一本化の為に出馬を引き下げた候補者(わかる限り一部記載)。
北海道ブロック比例区定数 8
北海道 1区①🔴立憲 道下 大樹 45 現 1
北海道 2区①🔴立憲 松木 謙公 62 現 5
北海道 3区① △立憲 荒井 優 46 新 0
※野党候補者一本化の為出馬取り止めた候補者 (共産 💗伊藤 理智子 60 新 0)
北海道 4区① △立憲 大築 紅葉 38 新 0
(共産 💗松井 真美子 61 新 0)
北海道 5区① ▼立憲 💗池田 真紀 49 現 復 1
② 共産 💗橋本 美香 51 新 0
北海道 6区① ▼立憲 西川 将人 52 新 0
北海道 7区① 立憲 💗篠田 奈保子 49 新 0
② 共産 💗石川 明美 70 新 0
北海道 8区①🔴立憲 逢坂 誠二 62 現 4
北海道 9区① △立憲 山岡 達丸 42 現 復活 2
(共産 💗松橋 千春 39 新 0)
北海道10区① ▼立憲 神谷 裕 53 現 復 1
北海道11区①🔴立憲 💗石川 香織 37 現 1
北海道12区① 立憲 川原田 英世 38 新 0
② 共産 菅原 誠 48 新 0
東北ブロック比例区定数 13
青森 1区① ▼立憲 升田 世喜男 64 元 1
② 共産 💗斎藤 美緒 41 新 0
青森 2区① 立憲 💗高畑 紀子 58 新 0
② 共産 💗田端 深雪 64 新 0
青森 3区① 立憲 山内 崇 66 新 0
岩手 1区①🔴立憲 階 猛 55 現 5
(無野 💗佐野 利恵 31 新 0)
② 共産 💗吉田 恭子 40 新 0
岩手 2区① 立憲 大林 正英 57 新 0
(共産 💗荒川 順子 68 新 0)
岩手 3区① △立憲 小沢 一郎 79 現 17
宮城 1区① △立憲 岡本 章子 57 現 復 1
宮城 2区① △立憲 💗鎌田 さゆり 56 元 2
宮城 3区① 立憲 💗大野 園子 33 新 0
宮城 4区① 共産 💗舩山 由実 53 新 0
宮城 5区①🔴立憲 安住 淳 59 現 8
宮城 6区① 共産 内藤 隆司 63 新 0
② 立憲 ?
秋田 1区① ▼立憲 寺田 学 45 現 5
秋田 2区① △立憲 緑川 貴士 36 現 復 1
秋田 3区① 共産 杉山 彰 55 新 0
山形 1区① ▼立憲 原田 和広 48 新 0
(共産 💗石川 渉 47 新 0)
山形 2区① 国民 加藤 健一 40 新 0
山形 3区① 無野 💗阿部 ひとみ 60 新 0
② 共産 梅木 威 62 新 0
福島 1区① △立憲 💗金子 恵美 56 現 2
福島 2区① 立憲 馬場 雄基 29 新 0
(共産 平 善彦 69 新 0)
福島 3区①🔴立憲 玄葉 光一郎 57 現 9
福島 4区①🔴立憲 小熊 慎司 53 現 復 3
福島 5区① 共産 熊谷 智 42 新 0
北関東ブロック比例区定数 19
茨城 1区① △無野 福島 伸享 51 元 2
茨城 2区① 立憲 藤田 幸久 71 元 2
茨城 3区① 立憲 梶岡 博樹 44 新 0
茨城 4区① 共産 💗大内 久美子
茨城 5区① ▼国民 浅野 哲
② 共産 💗飯田 美弥子
茨城 6区① ▼立憲 青山 大人
(共産 田谷 武夫)
茨城 7区① ▼立憲 中村 喜四郎
栃木 1区① ▼立憲 渡邉 典喜
② 共産 青木 弘
栃木 2区① △立憲 福田 昭夫
栃木 3区② 立憲 伊賀 央
栃木 4区① ▼立憲 藤岡 隆雄
栃木 5区② 共産 💗岡村 恵子
群馬 1区① 無野 宮崎 岳志
③ 無野 💗斉藤 敦子
② 共産 💗店橋 世��子
群馬 2区① 立憲 堀越 啓仁
② 無野 石関 貴史
群馬 3区① ▼立憲 長谷川 嘉一
群馬 4区① 立憲 角倉 邦良
(共産 萩原 貞夫)
群馬 5区① 共産 伊藤 達也
埼玉 1区① ▼立憲 武正 公一
(無野 💗佐藤 真実)
埼玉 2区① 共産 💗奥田 智子
(⭕️れいわ 田島 剛)
埼玉 3区① △立憲 💗山川 百合子
埼玉 4区① 国民 浅野 克彦
② 共産 工藤 薫
埼玉 5区① △立憲 枝野 幸男
埼玉 6区①🔴立憲 大島 敦
埼玉 7区① △立憲 💗小宮山 泰子
埼玉 8区① 無野 小野塚 勝俊
埼玉 9区① 立憲 杉村 慎治
② 共産 神田 三春
埼玉 10区① △立憲 坂本 祐之輔
埼玉 11区① 立憲 島田 誠
② 共産 小山 森也
埼玉 12区① △立憲 森田 俊和
埼玉 13区① ▼立憲 三角 創太
② 共産 赤岸 雅治
埼玉 14区① 国民 鈴木 義弘
② 共産 田村 勉
埼玉 15区① ▼立憲 高木 錬太郎
南関東ブロック比例区定数 22
千葉 1区①🔴立憲 田嶋 要
千葉 2区① 立憲 黒田 雄
② 共産 寺尾 賢
千葉 3区① 立憲 岡島 一正
千葉 4区①🔴立憲 野田 佳彦
千葉 5区① ▼立憲 矢崎 堅太郎
(共産 💗浅野 史子)
② 国民 鴇田 敦
千葉 6区① 無野 生方 幸夫
② 共産 浅野史子
千葉 7区① 立憲 💗竹内 千春
(共産 💗斉藤 和子)
千葉 8区①🔴立憲 本庄 知史
(共産 高橋 敏)
(無野 富岡 進一郎)
千葉 9区① △立憲 奥野 総一郎
②⭕️れいわ 三井 義文
千葉 10区① △立憲 谷田川 元
(無野 今留 尚人)
千葉 11区① 共産 椎名 史明
②⭕️れいわ 多ケ谷 亮
千葉 12区① 立憲 樋高 剛
② 共産 葛原 茂
千葉 13区① ▼立憲 宮川 伸
神奈川 1区①🔴立憲 篠原 豪
神奈川 2区① 立憲 💗岡本 英子
(共産 明石 行夫)
神奈川 3区① ▼立憲 小林 丈人
② 共産 木佐木 忠晶
神奈川 4区① △立憲 💗早稲田 夕季
(無野 大西 恒樹)
神奈川 5区① △立憲 山崎 誠
神奈川 6区① △立憲 青柳 陽一郎
神奈川 7区① △立憲 中谷 一馬
神奈川 8区①🔴立憲 江田 憲司
神奈川 9区① △立憲 笠 浩史
② 共産 齋藤 温
神奈川10区① 共産 💗畑野 君枝
② 国民 鈴木 敦
神奈川11区① 共産 林 伸明
神奈川12区①🔴立憲 💗阿部 知子
神奈川13区① 立憲 太 栄志
(共産 佐野 昭広)
神奈川14区① ▼立憲 長友 克洋
神奈川15区①⭕️社民 佐々木 克己
神奈川16区① △立憲 後藤 祐一
神奈川17区① 立憲 神山 洋介
② 共産 山田 正
神奈川18区① 立憲 三村 和也
山梨 1区① △立憲 中島 克仁
山梨 2区① 立憲 💗市来 伴子
② 共産 💗大久保 令子
東京都ブロック比例区定数 17
東京 1区① △立憲 海江田 万里
東京 2区① ▼立憲 松尾 明弘
②⭕️れいわ 北村 造
東京 3区① △立憲 松原 仁
東京 4区① 共産 谷川 智行
東京 5区① △立憲 手塚 仁雄
②⭕️れいわ💗中村 美香子
東京 6区① △立憲 落合 貴之
東京 7区①🔴立憲 長妻 昭
②⭕️れいわ 高橋 阿斗
東京 8区① △立憲 💗吉田 晴美
(共産 上保匡 勇)
東京 9区① △立憲 山岸 一生
東京 10区① ▼立憲 鈴木 庸介
②⭕️れいわ💗渡辺 輝子
東京 11区① 立憲 阿久津 幸彦
② 共産 西之原 修斗
東京 12区① ▼共産 💗池内 沙織
東京 13区① ▼立憲 北條 智彦
② 共産 沢田 真吾
東京 14区① ▼立憲 木村 剛司
東京 15区① ▼立憲 💗井戸 正枝
(共産 小堤 東)
(無野 猪野 隆)
東京 16区① ▼立憲 💗水野 素子
(共産 💗太田 彩花)
東京 17区① 共産 新井 杉生
国民 💗円 より子
東京 18区① △立憲 菅 直人
東京 19区① △立憲 末松 義規
東京 20区① 共産 宮本 徹
東京 21区① △立憲 💗大河原 雅子
東京 22区① ▼立憲 山花 郁夫
②⭕️れいわ💗櫛渕 万里
東京 23区① △立憲 伊藤 俊輔
(共産 早川 寛)
東京 24区① 共産 💗吉川 穂香
②⭕️社民 💗朝倉 玲子
③ 国民 💗佐藤 由美
東京 25区① 立憲 島田 幸成
北陸信越ブロック比例区定数 11
新潟 1区①🔴立憲 💗西村 智奈美
新潟 2区① 国民 高倉 栄
② 共産 💗平 あや子
新潟 3区① △立憲 黒岩 宇洋
新潟 4区①🔴立憲 💗菊田 真紀子
新潟 5区①🔴無野 米山 隆一
② 無野 森 民夫
新潟 6区① △立憲 梅谷 守
② 無野 風間 直樹
富山 1区① 立憲 西尾 政英
② 共産 青山 了介
富山 2区① 立憲 越川 康晴
富山 3区① 共産 坂本 洋史
石川 1区① 立憲 荒井 淳志
② 共産 亀田 良典
石川 2区① 共産 坂本 浩
石川 3区① ▼立憲 近藤 和也
福井 1区① 立憲 野田 富久
(共産 💗金元 幸枝)
福井 2区① ▼立憲 斉木 武志
長野 1区① △立憲 篠原 孝
長野 2区①🔴立憲 下条 みつ
長野 3区① △立憲 神津 健
長野 4区① 共産 💗長瀬 由希子
長野 5区① △立憲 曽我 逸郎
東海ブロック比例区定数 21
岐阜 1区① 立憲 川本 慧佑
② 共産 山越 徹
(無野 土田 正光)
岐阜 2区① 共産 三尾 圭司
② 国民 💗大谷 由里子
岐阜 3区① 立憲 阪口 直人
岐阜 4区① △立憲 今井 雅人
岐阜 5区① 立憲 💗今井 るる
② 共産 💗小関 祥子
静岡 1区① 立憲 遠藤 行洋
(共産 島津 幸広)
② 国民 💗高橋 美穂
③ 無野 青山 雅幸
静岡 2区① 立憲 福村 隆
② 共産 山口 祐樹
静岡 3区① △立憲 小山 展弘
静岡 4区① 国民 田中 健
② 維新 中村 憲一
静岡 5区① 立憲 小野 範和
静岡 6区① △立憲 渡辺 周
(無野 大嶽 創太郎)
静岡 7区① 立憲 日吉 雄太
静岡 8区① △立憲 源馬 謙太朗
愛知 1区① ▼立憲 吉田 統彦
愛知 2区①🔴国民 古川 元久
愛知 3区①🔴立憲 近藤 昭一
愛知 4区① △立憲 牧 義夫
愛知 5区① ▼立憲 西川 厚志
愛知 6区① 立憲 松田 功
② 共産 内田 謙
愛知 7区① 立憲 森本 和義
② 共産 💗須山 初美
愛知 8区① △立憲 伴野 豊
愛知 9区① △立憲 岡本 充功
愛知 10区① ▼立憲 藤原 規眞
②⭕️れいわ💗安井 美沙子
③ 共産 板倉 滉正文
愛知 11区① 共産 本多 信弘
(無野 古本 伸一郎)
愛知 12区① △立憲 重徳 和彦
愛知 13区① △立憲 大西 健介
愛知 14区① 立憲 田中 克典
② 共産 💗安間 寛子
愛知 15区①🔴立憲 関 健一郎
②⭕️れいわ 菅谷 竜
三重 1区① 立憲 松田 直久
三重 2区① △立憲 中川 正春
三重 3区①🔴立憲 岡田 克也
三重 4区① 立憲 坊農 秀治
② 共産 中川 民英
近畿ブロック比例区定数 28
滋賀 1区①🔴国民 斎藤 アレックス
滋賀 2区① ▼立憲 田島 一成
滋賀 3区①⭕️れいわ 高井 崇志
② 共産 佐藤 耕平
滋賀 4区① △立憲 徳永 久志
京都 1区① ▼共産 穀田 恵二
京都 2区②⭕️れいわ 中 辰哉
② 共産 地坂 拓晃
①🔴国民 前原 誠司
京都 3区①🔴立憲 泉 健太
京都 4区② 共産 吉田 幸一
① ▼無野 北神 圭朗
京都 5区① 立憲 💗山本 和高子
③ 無野 井上 一徳
② 共産 山内 健
京都 6区①🔴立憲 山井 和則
大阪 1区①⭕️れいわ💗八幡 愛
② 立憲 村上 賀厚
② 共産 竹内 祥倫
大阪 2区① 立憲 💗尾辻 かな子
大阪 3区① 立憲 萩原 仁
② 共産 渡部 結
(無野 中条 栄太郎)
大阪 4区① 立憲 吉田 治
② 共産 清水 忠史
大阪 5区①🔴共産 宮本 岳志
②⭕️れいわ💗大石 晃子
③ 無野 💗籠池 諄子
大阪 6区① 立憲 村上 史好
大阪 7区① 共産 川添 健真
② 立憲 乃木 涼介
②⭕️れいわ 西川 弘城
大阪 8区① 立憲 松井 博史
大阪 9区①⭕️社民 💗大椿 裕子
大阪 10区①🔴立憲 💗辻元 清美
大阪 11区① ▼立憲 平野 博文
大阪 12区① 立憲 💗宇都宮 優子
② 共産 松尾 正利
大阪 13区② 無野 西野 弘一
① 共産 神野 淳一
大阪 14区① 共産 小松 久
大阪 15区① 共産 為 仁史
大阪 16区① ▼立憲 森山 浩行
大阪 17区① 共産 森 流星
大阪 18区① 立憲 川戸 康嗣
② 共産 望月 亮佑
大阪 19区① 立憲 長安 豊
② 共産 💗北村 みき
兵庫 1区① △立憲 井坂 信彦
兵庫 2区① 立憲 舩川 治郎
② 共産 宮野 鶴生
兵庫 3区① 共産 赤田 勝紀
② 国民 佐藤 泰樹
兵庫 4区① 立憲 今泉 真緒
兵庫 5区① ▼立憲 梶原 康弘
兵庫 6区① 立憲 桜井 周
兵庫 7区① 立憲 💗安田 真理
兵庫 8区①⭕️れいわ💗辻 恵
② 共産 小村 潤
兵庫 9区① 共産 福原 由加利
兵庫 10区① 立憲 💗隠樹 圭子
兵庫 11区① 共産 太田 清幸
兵庫 12区① 立憲 酒井 孝典
奈良 1区①🔴立憲 馬淵 澄夫
(共産 谷川 和広)
奈良 2区① 立憲 💗猪奥 美里
② 共産 宮本 次郎
奈良 3区① 共産 西川 正克
和歌山 1区①🔴国民 岸本 周平
和歌山 2区① 立憲 藤井 幹雄
和歌山 3区① 共産 羽田野 良弘
(無野 根来 栄樹)
(諸派 💗本間 奈々)
中国ブロック比例区定数 11
鳥取 1区① 共産 岡田 正和
鳥取 2区① 立憲 湯原 俊二
島根 1区① 立憲 💗亀井 亜紀子
島根 2区① 立憲 山本 誉
② 共産 向瀬 慎一
岡山 1区① 立憲 原田 謙介
② 共産 余江 雪央
岡山 2区① 立憲 津村 啓介
岡山 3区① 立憲 森本 栄
② 共産 💗尾崎 宏子
岡山 4区① ▼立憲 柚木 道義
② 共産 垣内 雄一
岡山 5区① 立憲 💗はた ともこ
② 共産 美見 芳明
(無野 鎌田 桂輔)
広島 1区①⭕️社民 💗有田 優子
① 共産 大西 理
広島 2区① 立憲 大井 赤亥
(共産 藤本 聡志)
広島 3区① 立憲 💗ライアン 真由美
(無野 大山 宏)
(無野 玉田 憲勲)
広島 4区① 立憲 上野 寛治
広島 5区① 立憲 野村 功次郎
広島 6区① △立憲 佐藤 公治
広島 7区① 立憲 佐藤 広典
② 共産 💗村井 明美
(無野 💗橋本 加代)
山口 1区① 立憲 大内 一也
山口 2区① 共産 松田 一志
山口 3区① 立憲 💗坂本 史子
山口 4区①🔴れいわ 竹村 克司
四国ブロック比例区定数 6
徳島 1区① △無野 仁木 博文
(無野 佐藤 行俊)
徳島 2区① 立憲 💗中野 真由美
② 共産 久保 孝之
香川 1区① △立憲 小川 淳也
香川 2区①🔴国民 玉木 雄一郎
香川 3区① 共産 尾崎 淳一郎
愛媛 1区① 立憲 友近 聡志朗
愛媛 2区① 国民 💗石井 智恵
② 共産 片岡 朗
愛媛 3区① ▼立憲 白石 洋一
愛媛 4区① 共産 西井 直人
高知 1区① 立憲 武内 則男
高知 2区① 立憲 広田 一
九州ブロック比例区定数 20
福岡 1区① 立憲 坪田 晋
② 共産 木村 拓史
福岡 2区① ▼立憲 稲富 修二
福岡 3区① 立憲 山内 康一
福岡 4区① 立憲 森本 慎太郎
②⭕️社民 竹内 信昭
福岡 5区① △立憲 💗堤 かなめ
(共産 古賀 新悟)
福岡 6区① 立憲 田辺 徹
② 共産 河野 一弘
福岡 7区① 立憲 青木 剛志
(共産 江口 学)
福岡 8区①⭕️れいわ 大島 九州男
② 共産 💗河野 祥子
福岡 9区① △無野 緒方 林太郎
② 共産 真島 省三
福岡 10区① △立憲 城井 崇
福岡 11区①⭕️社民 💗志岐 玲子
② 無野 村上 智信
佐賀 1区① △立憲 原口 一博
佐賀 2区① △立憲 大串 博志 56 元
長崎 1区① △国民 💗西岡 秀子
② 共産 💗安江 綾子
長崎 2区① ▼立憲 松平 浩一
長崎 3区① ▼立憲 山田 勝彦
(無野 山田 博司)
長崎 4区① △立憲 末次 精一
熊本 1区① 立憲 濱田 大造
熊本 2区① 共産 橋田 芳昭
熊本 3区①⭕️社民 馬場 功世
熊本 4区① 立憲 矢上 雅義
大分 1区① △無野 吉良 州司
② 共産 山下 魁
大分 2区① △立憲 吉川 元
大分 3区① 立憲 横光 克彦
宮崎 1区① △立憲 渡辺 創
宮崎 2区① 国民 長友 慎治
宮崎 3区① 共産 松本 隆
鹿児島 1区① △立憲 川内 博史
鹿児島 2区① △無野 三反園 訓
鹿児島 3区① △立憲 野間 健
鹿児島 4区①⭕️社民 💗米永 淳子
沖縄 1区① △共産 赤嶺 政賢
沖縄 2区①🔴社民 新垣 邦男
沖縄 3区①🔴立憲 屋良 朝博
沖縄 4区① △立憲 金城
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私達は私達の行動を全て自分の意思で決めている、と思っていたからでしょう。
とするならば、無意識に詰め込まえれているインプット情報がとても重要だと思います
インプットは結局、出口さんの言葉を借りれば本・人・旅(経験)の3つしかないので
量と質を向上させた方がいい行動ができる確率がUPするのかなと思いました
社会心理学講義-<閉ざされた社会>と<開かれた社会>(著者:小坂井敏晶)」読みました。(2020年16冊目) - 1434-193 https://zashii.hatenablog.com/entry/2020/02/23/152829
;これは、二人称の理屈の浮遊性ありきなので、世論の潮流に誘導されていることになる
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【アンケート企画】 「2017年の3本」
WLでは読者のみなさんから2017年に見た舞台作品の中で印象に残った3本を、その理由などを書いたコメントとあわせて募るアンケートを実施しました。WLスタート以来毎年行っているこの企画、3回目の今回は20名の方にご参加いただきました。掲載は到着順です。
雨宮 縁(会社員)
・劇団四季『ノートルダムの鐘』(四季劇場〔秋〕)
・ホリプロ『パレード』(東京芸術劇場 プレイハウス)
・ホリプロ『ファインディング・ネバーランド』(東急シアターオーブ )
『ノートルダムの鐘』は何が悪なのか? 怪物は誰なのか?
人間の業と差別について圧倒的なクワイアの歌声で問われる秀逸な作品。
ミュージカル『パレード』はストレートプレイを見ているようなミュージカル。アメリカ南部で起こった実話の冤罪事件をミュージカル化した異色作。ある少女殺人事件をきっかけに人種差別や成功者への妬みなどから警察やマスコミ、政治家様々な立場の人達により犯人に仕立て上げられていく恐ろしさ。これが物語ではなく実話であるというさらなる恐ろしさに声が出ない程の衝撃だった。実力者ぞろいの出演者達で見応え満点だった。
ブロードウェイミュージカル『ファインディング・ネバーランド』は来日公演。ミュージカルらしい作品。イマジネーションの世界は自由だと夢のあるミュージカル。窮屈な現実から解き放される感動作で前向きな気持ちにしてくれます。(年間観劇本数:24本)
小田島 創志(大学院生・非常勤講師)
・KAAT『オーランド―』(KAAT神奈川芸術劇場)
・やみ・あがりシアター『すずめのなみだだん!』(小劇場てあとるらぽう)
・地人会新社『豚小屋』(新国立劇場 小劇場)
1.KAAT『オーランド―』…ジェンダー、言葉の意味、文化慣習、時代精神などの脱自然化を、舞台上で緻密に表現。観客の想像力を喚起する役者さんの演技も白井さんの演出も圧巻。「男である」「女である」のではなく、「男になる」「女になる」というボーヴォワール的な価値観を、演劇的にスタイリッシュに表現していて素晴らしかった。
2.やみ・あがりシアター『すずめのなみだだん!』…個人と社会、個人と宗教の関係性を、コミカルかつ丁寧な言葉を紡いで描いた意欲作。テーマが複層的で、観客側の思考を誘う。
3.アソル・フガード『豚小屋』…個人よりも集団が過剰に優先され、個人の犠牲の上に集団が成り立つ状況下で、戦争に駆り立てられる庶民の「受難」を、北村有起哉さんと田畑智子さんの壮絶な演技で伝えていた。(年間観劇本数:53本)
豊川 涼太(学生)
・ロロ『父母姉僕弟君』(シアターサンモール)
・木ノ下歌舞伎『東海道四谷怪談 通し上演』(あうるすぽっと)
・ままごと『わたしの星』(三鷹市芸術文化センター 星のホール)
今年の3本を選んでみると、全てが再演(初演はどれも観ていない)だった。
特にロロ『父母姉僕弟君』はキティエンターテイメントプロデュースで、より大きなサイズで大きなスケールで上演できていた。
他の方々も語るように、再演賞を設ける等、演劇界全体で再演文化の定着に力を入れて欲しい。(年間観劇本数:50本程度)
なかむら なおき(観光客)
・月刊「根本宗子」『スーパーストライク』(ザ・スズナリ)
・劇団四季 『ノートルダムの鐘』(四季劇場〔秋〕)
・こまつ座『イヌの仇討』(紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA)
『スーパーストライク』は良し悪しの前にもっとも欲していることが届く作品だったので。『ノートルダムの鐘』はあえて出来事だけを表現して観客に判断を任せているのが面白かった。そして『イヌの仇討』は忠臣蔵を下敷きに目に見えない得体の知れない大きな力を描いていて続々としたなぁと。あ、これらは趣味です。
で、上演された作品を見ると、今の世の中に応答するような作品が多いように思うのです。そして小劇場界隈で育ってきた演出家が大劇場の演出を務めるようになってきているように思うのです。また少し変わったかなぁと思うのです。(年間観劇本数:100本ぐらいですかね)
北村 紗衣(研究者)
・ケネス・ブラナー演出、トム・ヒドルストン主演『ハムレット』(RADA)
・カクシンハン『マクベス』(東京芸術劇場 シアターウエスト)
・モチロンプロデュース『クラウドナイン』(東京芸術劇場 シアターイースト)
今年は『ハムレット』を6本見て、アンドルー・スコット主演版や川崎ラゾーナ版なども良かったのですが、ヒドルストンの『ハムレット』が一番好みでした。ハムレット以外の若者役を全員女性にするキャスティングが効いていました。カクシンハンの『マクベス』はまるでゴミみたいなセットでしたが、内容はゴミとはほど遠いエネルギッシュなものでした。『クラウドナイン』は大変面白かったのですが、あまりよく考えずに「レズ」とか「少年愛」などという言葉を使���ているマーケティングは大変残念でした。 (年間観劇本数:121本)
町田 博治(会社役員)
・青☆組『グランパと赤い塔』(吉祥寺シアター)
・小松台東『山笑う』(三鷹市芸術文化センター 星のホール)
・ SPAC『アンティゴネ ~時を超える送り火~』(駿府城公演特設会場)
『グランパと赤い塔』
吉田小夏が人の綾なす思いを紡ぎ、丁寧に織り上げられる。
背筋が伸び厚みと洒脱さを合わせ持つ老紳士を佐藤滋が見事に演じ、福寿奈央の初老の妻も見事。二人が作品に一本の筋を通す。
裏の主役とでも言うべき女中役を大西玲子が、目線、ことば、仕草、身体で見事に演じていた。役者が皆素晴らしい。
『山笑う』
兄と妹、地方と都会、肉親ゆえの諍い。
静かに光る小さな宝石の様な作品。
松本哲也の演出がシリアスさと笑いをバランスさせ絶妙。厚みのある演技、役者達のバランスも絶妙。
『アンティゴネ』
冒頭女優石井萠水がミニ・アンティゴネを演じ客を引き込む。
舞台は一面水。灯篭が浮かび明かりが揺れる。あの世と現世の境としての水、水上で舞台が静かに進む。背後に投射された動きが影となり、台詞、歌唱が絡み、幻想的。
「弔い」にこだわるアンティゴネ、最後、円く連なってゆく静かな盆踊りが弔いを暗示胸を締め付ける。(年間観劇本数:299本)
文月 路実(派遣社員・フリーライター)
・ゴキブリコンビナート『法悦肉按摩』(都内某公園)
・NODA・MAP『足跡姫』(東京芸術劇場プレイハウス)
・ 範宙遊泳『その夜と友達』(STスポット)
「五感を総動員する」と謳っていたゴキコンの本公演は、まさにその通りの悪夢だった。入り口で目隠しされ、何が何やらまったくわからない状態で味わう地獄。四方八方から泥水や血糊や汚物や虫が飛んでくる。突然役者が飛び出してきて身体の上に載る。内容はいつも通りのひどい話だ。テント内はかなり暑く、なにやら異臭がすごい。終わったときには頭に虫がとまり、レインコートは泥や血糊でぐしょぐしょ、汗で眉毛が半分消えておったとさ。そんなに過酷だったのにもかかわらず爽快感を覚えたのは不思議。普段使わない感覚を刺激されたからか。これこそが演劇の力なのでは。『足跡姫』は勘三郎へのオマージュ。ここ数年の野田作品のなかで一番ストレートに「想い」が伝わってきて、純粋に美しいと思った。『その夜と友達』は、生きづらさを抱えた「夜」というキャラクターが個人的に刺さった。「しんどさ」を知ってしまった人間にも希望はあるのだと信じたい。(年間観劇本数:42本)
永田 晶子(会社員)
・努力クラブのやりたくなったのでやります公演『フォーエバーヤング』(人間座スタジオ)
・燐光群『湾岸線浜浦駅高架下4:00A.M.(土、日除ク)』(ザ・スズナリ)
・dracom Rough Play 『ぶらんこ』(OPA_Lab)
上演日順です。
・説明が削られ、描くべきことだけ残った合田団地氏の劇作は、努力クラブの魅力のひとつです。同世代の俳優による静かな演技で、人生における中途半端な時間の儚さをより楽しめました。
・燐光群の公演で、劇場という閉ざされた空間が持つ危うさを確かめました。戯曲に負けない強い演技と、暗闇にわずかな光を感じるラストシーンが印象的でした。失われた街に思いを馳せる機会にもなりました。
・既存戯曲を本読み一回・稽古一回で上演するラフプレイを観て、演劇は一度きりの瞬間に在ると思いました。会場全体に広がる「わかりあえなさ」に、戸惑いつつも笑いました。戯曲を忠実に辿ろうとするデッサンのような行為は、dracom の新作での慎重な表現にも繋がっていたと思います。(年間観劇本数:100本くらい)
青木 克敏(地方公務員)
・SPAC『アンティゴネ〜時を超える送り火〜』(駿府城公演特設会場)
・ロシア国立サンクトペテルブルク マールイ・ドラマ劇場『たくらみと恋』(世田谷パブリックシアター)
・NAPPOS PRODUCE『SKIP〜スキップ』(サンシャイン劇場)
あまりぱっとしない演劇状況に思えました。その中で、SPACの宮城聰さんの取り組みは素晴らしいものに感じています。アンティゴネは構成がしっかりとしていて分かりやすいかったですが、私の価値観を揺るがしてくれるほどの感動を、与えてくれました。たくらみと恋では、俳優陣をはじめとして芸術レベルの高さを見せつけられました。そして、スキップ。なんだかんだ言っても、キャラメルボックスは、夢と希望をいつだって分かち合おうと走り続ける劇団です。(年間観劇本数:32本)
矢野 靖人(一般社団法人shelf代表理事・芸術監督)
・WORLD STAGE DESIGN『The Malady of Death』(台北国立芸術大学)
・HEADZ『を待ちながら』(こまばアゴラ劇場)
・SCOTサマーシーズン2017『サド侯爵夫人 第二幕』(新利賀山房)
The Malady of Death”はバンコクの盟友、僕がいちばん信頼している僕自身のプロデューサー的存在でもあるリオンが演出する作品とあってわざわざそれを観るためだけに台湾まで行った作品。そういうことが出来る/したいと思える仲間がいることに感謝。今年いちばん記憶に残っている。デュラス晩年の最後の恋人は実はゲイで、しかし献身的にデュラスを愛し、デュラスに尽くしたという。美しく儚い作品だった。鈴木忠志「サド侯爵夫人 第二幕」はこの超絶技巧のこのアーティフィシャル(人工的)な日本語台詞をねじ伏せた俳優陣に快哉。久しぶりに劇場で観劇した飴屋法水さんの「を待ちながら」はこちらが思っていた以上に泣けるほどに清々しくベケットで。選外に1作品、APAFワン・チョン氏演出の「Kiss Kiss Bang Bang2.0」を。ノンバーバル且つインターナショナルな演劇の新たな可能性を垣間見せてくれた。(年間観劇本数:43本)
野呂 瑠美子(一観客)
・劇団昴ザ・サードステージ『幻の国』(サイスタジオ大山第1)
・劇団チョコレートケーキ『熱狂』(シアターウェスト)
・文学座創立80周年記念公演『中橋公館』(紀伊国屋ホール)
どの時代をどういう切り口で、どのように選ぶかは作者の意識と力量による。劇団チョコレートケーキの古川健さんは、大きな歴史の流れを巧妙に切り取り、多大な資料を元に、新たに肉付けをして、その時代がどんなであったかを観客に見せてくれる。『幻の国』『熱狂』ともに、3時間ほどの舞台からは、困難な時代に置かれた人々の思いと息遣いが伝わってくるようであった。文学座の真船豊の『中橋公館』も、殆ど知られることがなかった、外地・北京で敗戦を迎えた日本人の様子をよく伝えていて、感心した。どの作品も、過ぎ去った時代を描きながら、実は現代をきちんと映し出している秀作揃いで、感動とともに、印象深い作品となった。最近あまり見なくなった歌舞伎だが、今年は仁左衛門の『千本桜』がかかり、おそらく彼の一世一代の知盛であろうと思われて、拝見した。人生は速い。(年間観劇本数:80本)
片山 幹生(WLスタッフ)
・SPAC『病は気から』 (静岡芸術劇場)
・ゴキブリコンビナート『法悦肉按摩』
・平原演劇祭2017第4部 文芸案内朗読会演劇前夜&うどん会 「や喪めぐらし」(堀江敏幸「めぐらし屋」より)
ノゾエ征爾翻案・演出のSPAC『病は気から』は17世紀フランス古典主義を代表するモリエールの喜劇の現代日本での上演可能性を切り拓く優れた舞台だった。ゴキコンはいつも期待を上回る斬新で過激な仕掛けで観客を楽しませてくれる。高野竜の平原演劇祭は昨年第6部まで行われ、いずれも既存の演劇の枠組みを逸脱する自由で独創的なスペクタクルだったが、その中でも文庫版200頁の小説を4人の女優がひたすら読むという第4部の企画の体験がとりわけ印象的だった。食事として供された変わったつけ汁でのうどんもおいしかった。(年間観劇本数:120本)
kiki(勤め人)
・日本のラジオ『カーテン』(三鷹市芸術文化センター 星のホール)
・あやめ十八番『三英花 煙夕空』(平櫛田中邸/シアトリカル應典院)
・風琴工房『アンネの日』(三鷹市芸術文化センター 星のホール)
カーテン:この一年で拝見できた日本のラジオの作品はどれも面白かったが、結局一番好みにあったのがコレ。劇場の使い方や題材の面白さに加えて、奥行きのある人物描写で15人のキャストの魅力が充分に生きた。
三英花 煙夕空:あやめ十八番初の二都市公演で、東京と大阪の会場がどちらも物語によく似合いつつ印象はガラリと変わって面白かった。音の響きや照明も変わり、キャストも変わって、東京公演では濃密な仄暗さが、大阪公演ではエッジの効いた明暗がそれぞれ印象に残った。
アンネの日:風琴工房の題材への取り組み方にはいつも心惹かれるが、観る前には地味だろうと思っていたこの作品がこの一年で最もツボにハマった。描かれた人々の誠実さと強さ、それを演じるキャスト陣の説得力が魅力的だった。(年間観劇本数:155本)
りいちろ(会社員)
・第27班 キャビネット公演B『おやすみ また明日 愛して��よ』(シアターミラクル)
・コマイぬ『ラッツォクの灯』(石巻 GALVANIZE gallery)
・アマヤドリ『青いポスト』(花まる学習会 王子小劇場)
2017年も足を運ぶ先々に多彩な舞台の力がありましたが、中でも常ならぬ舞台の密度や呼吸を感じた3作品を。
この一年、くによし組や劇団ヤリナゲ、劇団普通、KAZAKAMI、遠吠え、キュイなど若い作り手たちの作品にも心惹かれつつ、てがみ座『風紋』、風琴工房『アンネの日』、青組『グランパと赤い塔』、うさぎストライプ『ゴールデンバット』、ワワフラミンゴ『脳みそあるいてる』など実績のある作り手の更なる進化を感じる作品も数多く観ることができました。FunIQの5人の作演での連続上演の試み,ロロの「いつ高シリーズ」やシンクロ少女の『オーラルメソッド4』のように過去作品と新作を合わせて上演することも作品の世界観を再認識させ作り手の進化を感じさせる良いやり方だったと思います。またあやめ十八番や水素74%などの歴史建造物での上演にも、スイッチ総研の諸公演やガレキの太鼓ののぞき見公演などの企みにも捉われました。(年間観劇本数:315本)
矢作 勝義(穂の国とよはし芸術劇場 芸術文化プロデューサー)
・ イキウメ『天の敵』(東京芸術劇場 シアターイースト)
・TBSテレビ『俺節』(TBS赤坂ACTシアター)
・風琴工房『アンネの日』(三鷹市芸術文化センター 星のホール)
『天の敵』は、戯曲・演出・美術・俳優など全てのピースが寸分の狂いもなく組み合わされた、これまで観たイキウメ作品の中で一番素晴らしい舞台でした。
『俺節』は、主演の安田章大の歌・芝居ともに素晴らしく、回りを固める小劇場系の俳優も一丸となり、見事に劇世界を支えていました。何と言っても、脚本・演出の福原充則の仕事ぶりが充実していました。
風琴工房の詩森ろばさんは、2017年の1年間で多数の作品を生み出していましたが、なかでも『アンネの日』は、教養エンターテイメントと名付けたいと思います。事実の羅列や解説にとどまらず、それをエンターテイメントに昇華しながらも、一つの物語として創り上げられたとても素敵なものでした。
番外として、自身の劇場制作の、青木豪作、稲葉賀恵演出の「高校生と創る演劇『ガンボ』」と桑原裕子作・演出の穂の国とよはし芸術劇場プロデュース『荒れ野』を上げておきたいと思います。(年間観劇本数:132本)
須川 渡(研究者)
・ dracom『空腹者の弁』(ウイングフィールド)
・山下残『無門館の水は二度流せ 詰まらぬ』(アトリエ劇研)
・アイホールがつくる「伊丹の物語」プロジェクト『さよなら家族』(AI・HALL)
今年も関西で多くの作品を観ました。劇場の閉館はたびたび議論になりますが、dracomと山下残はこの問いかけに作品という形で応答していました。dracomはウイングフィールドという場所で演劇を続けること、山下残はアトリエ劇研がなくなることの意味を、どちらも非常に挑戦的な方法で示していました。『さよなら家族』は、伊丹という場所と時間をかけて丁寧に向き合った秀作です。スタイルは様々ですが、観客である私も、同じ場所にとどまって演劇を観続けるとはどういうことかに思いを巡らせた1年でした。 (年間観劇本数:133本)
かいらくえんなつき(演劇ウォッチャー)
・ロロ いつ高シリーズvol.4『いちごオレ飲みながらアイツのうわさ話した』(こまばアゴラ劇場)
・悪魔のしるし『蟹と��く』(倉敷市立美術館 講堂)
・範宙遊泳『その夜と友達』(STスポット)
2017年も前半は大阪にいたので、関東近辺の演劇はそこまで多くは観ていません。とはいえ、ここにどうしても挙げたいと思う関西の作品に出会えなかったのは、残念。
選んだのは今後ずっと忘れないだろうなと思う観劇体験だったものです。
この他に挙げられなかったのは、FTで上演された『忉利天(とうりてん)』
(構成・演出・美術:チェン・ティエンジュオ)。
これだけをみていうのもと思いますが、それでもいいたくなるぐらい、中国の勢いを感じさせられ、それと裏返しの日本の閉塞感を感じました。
2017年は(も?)色々と区切りとなる出来事の多かった1年だったような気がしています。
毎年同じようなことを書いている気がしますが、2018年はもっともっと新しい刺激的な作品に出会いたい!!(年間観劇本数:おそらく150本くらい)
薙野 信喜(無職)
・ Schauspiel Leipzig『89/90』(Berliner Festspiele)
・Akram Khan Company「Until the Lion」(Main Hall, ARKO Arts Theater)
・日本総合悲劇協会『業音』(西鉄ホール)
2017年は、海外で観た20数本の作品の印象が強い。パリで観たオペラ・バスティーユ『ラ・ボエーム』、オデオン座『三人姉妹』、コメディ・フランセーズ『テンペスト』、ベルリンドイツ劇場『フェードル』『しあわせな日々』、ソウルで観た Yulhyul Arts Group『Defeat the ROBOT 3』、明洞芸術劇場『メディア』の印象が強烈だった。
九州に来演した作品では、ヨーロッパ企画『出てこようとしてるトロンプルイユ』、サードステージ『舞台版ドラえもん のび太とアニマル惑星』、イキウメ『散歩する侵略者』、トラッシュマスターズ『たわけ者の血潮』 などが楽しめた。
九州の劇団では、劇団きらら『プープーソング』、そめごころ『ちずとあゆむ』、転回社『夏の夜の夢』 がおもしろかった。(年間観劇本数:156本)
でんない いっこう(自由人)
・東京芸術劇場『リチャード三世』(東京芸術劇場 プレイハウス)
・新国立劇場『プライムたちの夜』(新国立劇場小劇場)
・文学座『鳩に水をやる』(文学座アトリエ)
1.リチャード三世の人格形成に身体の障害を前面に出さなかったし、最期の苦しみを、脳内の様子が突然飛び出し襲い掛かるような映像と音響で訴えたプルカレーテ演出の意外性が惹きつける。
2.人は何に向って本心を言えるのか、自身の老後は応答するロボットを考えていたが、人型のAI・スライムなら2062年でなくとも頷けてしまう身近な物語であった。人を失した悲しみ、本来わかりえない存在、一個の人間。
3.童話作家だった男、今は認知症の鳩に水をやる男。誰にわかると言うのだ、その内面の心理が。過去を生きている男に通じる回路を持たない今を生きてる者達。次点は若い俳優、演出家の成長が嬉しい『その夜と友達』『ダニーと紺碧の海』『ナイン』気になる劇作・演出家で楽しかった『ベター・ハーフ』大野一雄に惹かれ、その時代の映像が見たくて、疑念を持ちながら観たのに何故か後半引き込まれてしまった『川口隆夫「大野一雄について」』等がある。(年間観劇本数:27本)
小泉 うめ(観劇人・WLスタッフ)
・点の階『・・・』(京都芸術センター 講堂)
・風琴工房『アンネの日』(三鷹市芸術文化センター 星のホール)
・神里雄大/岡崎藝術座『バルパライソの長い坂をくだる話』(京都芸術センター 講堂)
前半は人生最高ペースの観劇本数だったが、後半は落ち着いて、おしなべてみれば例年並みの本数になった。そのため見逃したと思っている作品も多い。演劇が演劇であるが故の悔やみである。
『・・・』
ファンタジーという言葉だけでは済まされない不思議な観劇体験となった。窓の外の雪や隙間から入ってくる冷たい空気までもが演劇だった。
『アンネの日』
詩森の戯曲はいつも緻密な取材力とそこからの跳躍力に支えられているが、この戯曲からは一人の女性として、ひいては一人の人間としての彼女の姿が明瞭にうかがえ、彼女の代表作となるだろう。
『バルパライソの長い坂をくだる話』
神里のターニングポイントと言える。再び上演される機会もあるだろうが、あの場所であの役者陣でのスペイン語上演は、当然のことながら二度とないものを観たという印象が強い。
西日本での観劇も例年よりは少なかったが、結局KACで上演された2本を選んでいるあたりも私らしいところか。(年間観劇本数:355本)
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2009.8.29-9.12009年度ゼミ旅行高橋ゼミ 韓国ゼミ旅行2009
8月29日-9月1日の4日間、韓国へゼミ旅行に行ってきました。
8月29日(土),9月1日(火)飛行機での移動
30日(日) 清渓川
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宗廟
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清渓川文化館
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東大門デザインプラザ
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Leeum
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ソウル大学美術館
31日(日) 北村伝統韓屋保存地域
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空間社
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景福宮
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梨花大学キャンパス
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仙遊島公園
2009.8.29-9.1旅行後、各建築についての対談1(30日)
訪問建物批評
清渓川について 新国×湯沢×濱野
清渓川について簡単に説明しますと、ソウル中心部を流れる川で高度経済成長に伴う都市化の進展や水質汚濁、また増大する道路交通に対応するために川の上に蓋をし道路として使われていました。しかし、かつての清流に川を復元するという事業が行われ、2005年9月に清流として復活した河川です。�
湯沢 最初の印象として高速道路をなくして突拍子もないプロジェクトだと思いました。
新国 清渓川文化会館にも行って思ったけど、もし高速道路でなくもとの川の状態であったらこの計画は実現しなかっかもしれないね。昔の川の様子を見る限り、状態はあまり象が良くなかったけどそこに莫大なお金をかけてまで川を整備することが実現したかは分からないね。
濱野 今の状態になってから街の様子もすごく変わったのだろうというのを感じます。川へ下りて行けて、あんなきれいな空間が続いていると楽しいだろうね。
湯沢 街の中で自由に川で遊べる場所はなかなか無いと思う。日本だと柵があったりして川へ入れないことが多いじゃない。
新国 そこは機械を通して水を調整している事が効いているんだろうね!
湯沢 皆で夜実際に清渓川沿いでお酒を飲みながら過ごしたけどライトの演出もすごくきれいで心地のよい空間でした。(終了)
2009.8.29-9.1宗廟 鎌田×西澤正子×濱野
鎌田 宗廟はどうだった?
西澤 王様の通る道があるのが面白い。
鎌田 韓国って身分とか性別とか立場に敏感でそいうところが宗廟でも感じられた。
濱野 王殿の門をくぐった時に床が高くなってて開けた空間が圧倒的だった。そこで何かが行われていたことを感じた。
鎌田 石畳のスケール感はすごい。
西澤 ディティールじゃなくてスケールが大事なのか?配置が大事で風水が使われているのが面白い。
鎌田 自然の地形を元に配置を決めている。
西澤 王宮と比べたら質素。あと王殿のドアがずれているのが、日本と違うなーと思った。
鎌田 人が使う空間ではなく儀式の為の空間が多いのが不思議だった。
濱野 他にこういう建物を見たことがない。
鎌田 ピラミッドも儀式のための空間だね。日本だと何だろう?実際に儀式が行われているの見てみたい。(終了)
2009.8.29-9.1Leeum 卯月×大澤×山家
卯月 サムスン美術館Leeumはマリオ・ボッタ、ジャン・ヌーベル、レム・コールハウスの三人の有名な建築家の美術館が集合した贅沢な美術館です。今回レム・コールハウスの建築はまだ完成していなかったので他の2人の建築について主に話合いましょう。
山家 みなさん個人的にはどっちが好きですか?
卯月 自分はヌーベルかな。
大澤 自分もジャンかな。
山家 ボクは裏切るようですが、期待を込めてレムかな(笑)
卯月 レムの黒いコンクリートが浮いてる感じがね。(笑)
山家 では気を取り直して ヌーベルのいいと思った点を上げますか?ボク自身は、美術館の原点というか、箱ものの機能を突き詰めてる感じがいいと思いましたね。色づかいなどはやはりヌーベル独特でしたけど。
大澤 んーっと、美術館の「閉じた箱」っていうイメージを具体的に形態として表現しているようで、そこらへんがおもちゃの箱の中に入ったみたいで面白かった。抽象的であるプログラムを凄く鮮���に具象化した建物って感じ。
卯月 しっかりした箱スペースとそれ以外のスペースでいい具合に空間をつくってると思う。展示スペースのすぐ隣には自然光が入ってくる様な自由に移動できる空間があって良かった。あの黒のテクスチャーは独特だね。トイレまであんな感じだった。
山家 美術館に多く見られる白の空間ではなくて、あんな感じの雰囲気にできたのは、現代アートだからですかね?
大澤 あぁ。でも絵画が展示してある場所の壁面はさすがに白だったよね?
卯月 全部展示スペースは白じゃなかったっけ?
大澤 白か。でも確かに全体の雰囲気としてまず最初に黒が出てくるのは、何でだろう?
山家 そうだっけ???なんか薄暗いかんじが未だに残ってるんですけど。
大澤 あ、ナラさんとか、ジャコメッティーとか黒いとこあった。
山家 やっぱり箱のイメージが強すぎて、その箱が黒っぽい色をしていたから、全体にそう感じてるのかも。
卯月 基本的に展示スペースはニュートラルな白い箱でそれ以外の残余空間は黒かった気が。何点か例外はあったかもだけど。
山家 なんか色の話ばっかになっちゃいましたね。ここで、少しだけボッタにふれておきましょうか?
大澤 ぐるぐるしてたね。
卯月 そうだね。ボッタはとても明快な構成でストレスなくすんなり見れた。螺旋状の動線と展示スペースな感じ。展示→ぐるぐる(抽象的な空間)の繰り返し。規模がこれ以上大きいと飽きてしまいそうだけど。
大澤 ボッタのほうは韓国の古美術が主に展示されてたけど、その仕方と動線の関係から、ちょっとかたいそういうジャンルも見やすかった気がする。ヌーベルみたいな空間にあれ展示されてても見る気なくすよね。
山家 そうですね。なんか美術館みたいな静かにしなきゃいけない場所よりもっとあの階段ではしゃげる施設にあってもよかったかな?なんてボクとしては思いましたけどね。
大澤 まぁ、若干みんなはしゃいでたけど。(終了)
2009.8.29-9.1ソウル大学美術館 西澤×新国×山家
西澤 まずは感想から。新国君はどう感じましたか。
新国 やっぱりあのエントランスのキャンティレバーが印象的でした。ああいうのあまり見かけないからワクワクしました。
山家 遠くの山の稜線となんとなく角度があっていて、それもねらいなのかなって思った。
西澤 それは気づかなかった。
山家 エントランスにしても、裏にしても、ヤジロベーの構造がほんとにうまく機能していたなって感じがしたよね。
西澤 エントランスもそうだけど、裏がすごかった。裏はキャンティというより浮いてるって感じで。
山家 あんまり味わったことがない感覚でしたね。
新国 そうですね。あれを支えているものが、中の階段だってゆうのを知った時は驚きました。逆に、外から構造が透けて見えるのがすごい気になりました。あれはあまり好感がもてませんでした。
山家 あれはなんでだろう。中から透けてるわけでもないようだし。ボクもないほうがいいかなって思いましたね。もっとドッシリとしたものが浮いているほうが緊張感が増すような気がしました。
西澤 確かに。でも上物がかなりマッシブだから、あれくらいの見た目の軽さが無いと結構重苦しいかも。�� そいう意味では構造だけでも透けてるのはいいのかもしれない。�
山家 ちなみに、階段室の半透明の素材は、富井先生曰くSANNAに影響されたらしいですけど(笑
西澤 そうなんだ(笑
新国 階段室の周りに展示室が囲ってる構成でしたっけ?
西澤 半分は動線になってたから、囲ってはなかったと思う。
山家 ただ、質がどこもいっしょなかんじになってた気はする。中の作品がなに一つとして思い出せないほど、建築が強かったですね。美術館としては空間に落ち着きがないように感じました。�
西澤 僕も思いました。
山家 やっぱり室が動線の一部として機能してたからじゃないでしょうか。美術館にはむかないかもね。
山家 僕が一番好感をもったのは、中の講義室ですね。すごく身体スケールに近い感じがして、やっぱりかなり細かなところまで気を使ってるんだなって感じました。
西澤 確かに、外ではあれだけ大胆なことをしつつ、中はかなりヒューマンスケールで考えらてた。
新国 そうですね。しかしなんであんな形にしたんでしょう。あの講義室みたいな空間が下の空間に影響を与えてる点では面白いけど、それが外である意味がイマイチ分からない。とくに大学内だから。公共の中にあったらもっと良い場になりそうだなとか思いました。
西澤 内部が外部に影響してるんじゃなくて外形が内部に影響してるんだと僕は思ったな。ファサードに関して言うと、正面が平らだともっと重たい感じになっちゃうから動きをつけたかったのではないでしょうか。
山家 どちらが先にあったとしても、動線を基本に一貫しているというか、すべてが形にでていたと思います。
新国 そうですね。人の動きを考えて形を導いていった結果があの形なのかもしれないです。
西澤 そう思います。すごく無駄の無い、うまい設計だと思いました。(終了)
2009.8.29-9.1旅行後、各建築についての対談2(31日)
訪問建物批評
北村伝統韓屋保存地域 アルマ×卯月×植松
卯月 北村は最初は高級住宅地だったみたいだね。
植松 ぜんぜんそんな気がしなかった。歩いてみて塀しかみえなくて外観では隣の建物との境界は分かるけど中が全然分からなかった。カフェで入れる場所があったけど。
アルマ ギャラリーもたくさんあったね。
植松 伝統的な町にギャラリーが存在してる感じが京都みたいだった。でも看板とか日常的なものがポップだった。
アルマ ほとんど通りに対して閉じていて中庭がある暮らしなのが感じられた。窓もあったけど小さく、閉じられていた。
卯月 そうだね。やはり生活の様子が全然外に出ていなかった。Leeum美術館のエリアもそうだけどなんで高い所にお金持ちの人が住んでいるのかな?やっぱり人より上にいたいから。
植松 横浜とか神戸も傾斜地が高級住宅地なイメージ。
卯月 アルマの国は?傾斜地に住んでる?
アルマ そんなこともない。伝統的な住宅はあるけど、身分の高い人が住んでた大きな住宅は博物館になっていて、普通の住宅はそのまま使われている。
植松 瓦とか塀が少しずれていたり、建物の処理が乱雑だなと思っていて富井先生に聞いてみたら、富井先生が「そういうところが僕の韓国の好きな所なんだ」と笑顔でおっしゃっていたのが印象的だった。
卯月 宗廟とかでも瓦とか荒くて気になった。
植松 沖縄もざっくりそれに近いかも。
卯月 あとバスから降りた通りを歩いていて、新しく建てられた白い石づくりみたいな建物が建っていてさらに坂があり、細い路地があってヨーロッパのように感じた。
アルマ 歩いてどんな気持ちだった?
植松 天気がよくて気持ちよかった。
卯月 坂があって道が細かく折れ曲がっていて先が見渡せないのと、いろんな模様やパターンが塀にあって歩いていて楽しかった。
アルマ 素材は同じだけどいろいろな模様や石の積み方、木の組み方があってよかったね。
卯月 通りに対しては装飾とかあって気にしている感じはしたけど...
植松 なかはぼろっとしてたりして。坂の上から住宅を俯瞰してみた時につぎはぎな屋根が目についた。
アルマ 緑があまりなかった気がする。
植松 一番高い場所にあった家はすごく大きくてそこには木がいっぱい生えていた。かなり密集してるからあまり庭も広くないのかな。
卯月 広場とかないし共同の場所も見られなかった。
アルマ 時間もなかったし見つけられなかっただけかもよ。
植松 今度はもっとゆっくり見学して中もしっかり見たいね。(終了)
2009.8.29-9.1空間社 星野×井口×大澤×西澤俊太郎
星野 じゃあ、まず感想を。
西澤 スキップフロアの構成がうまかったと思う。
星野 間違いないですね。
井口 レンガのテクスチャーと採光の関係で空間に重みを感じました。好きな空間でした。
星野 重み。水の中みたいに、自分のまわりに空間が存在していると感じました。
大澤 私は、すごく私的な空間だと思いました。会社でもあるんだけど、設計者の趣味がものすごく反映されていると感じました。 たぶんそれは、井口君が言ったような重みのようなものから感じたんだと思います。
星野 感覚的にいいと思う要素はたくさんあったと思うのですが、そういう要素全体をまとめるような図式とか考え方とかあったと思いますか?
大澤 やっぱり、スキップフロアとかレンガのディティールが全体のバランスをとっているんだと思う。
井口 空間すべてに同じ質感があったからずっと異世界にいるようだった。
西澤 空間構成としては図式とかはなくて、設計者の趣向の空間イメージを繋ぎ合わせて出来ていたように思う。
星野 なるほど。繋ぎ合わせてる、複雑。
大澤 確かに複雑な空間構成だった。
井口 なんだか楽しそうにつくってる感じはしたね。
星野 ずっと、近くに設計者の金さんを感じるような。それくらい個人が出ていた感じはありますね。
星野 大澤さんが感想で言ってたみたいに、私的だったり主観的な空間だったと思ったのですが、それがこんなにたくさんの人にいいと思われる(韓国の学生にも人気があった)のはどうしてだと思いますか?
西澤 モノを作るような感覚で作られていたからじゃないかな。実際、気に入らない部分は壊して作り替えながら建築されていたらしいし。話を聞かなくても、そういった一連の手数が伝わってくるような迫力があったと思う。
井口 建築自体に存在感があったね。
大澤 モノ自体が訴えかけてくるから安心感があるのかも。なんで?どうして?って疑問がわくよりも先に、安心感のような空間に対する素直な感動のようなプラスの感覚を覚えるから。
星野 金さんは建築だけじゃなくて芸術一般に深かった人らしいので、とても納得できます。私自身も、絵がすごくうまくて芸術的な才能のある人が作ったという印象を受けました。(終了)
2009.8.29-9.1景福宮 植松×鎌田×西澤正子
植松 景福宮はどうでした?
鎌田 日本の住宅とは違い、敷地が広いのに一つ一つの建物が塀で囲まれていて不思議だなと思いました。
植松 塀は多いけれど王宮なのに開放的ですごく気持ちよかった。
西澤 特に康寧殿の真ん中に部屋が風通しが良くて気持ち良かったな。
鎌田 いわゆる応急の物々しさがないように感じて、富井先生のお話によると韓国の伝統的な住宅のつくりと王宮のつくりが基本的には同じだということで、私達がイメージする王宮とは違った感じがした。
西澤 あと、障子のはり方が日本と逆というのも面白かった。
植松 水上に作られた宴会場である慶会楼はどう思った?
鎌田 こんなに太い柱が大平面にたくさん立っているのはあまり見たことがなくて・・・・
西澤 なんかスケール感が違うって思った。
植松 柱の下部の方が太くなっているのが印象的だった。
鎌田 よく見ると断面が四角い柱と丸い柱があって、形式的な意味があるのかな、と。また間仕切りのない大空間が機能のあるのかないのか不思議なスケール感でした。
植松 こんな��で宴会したいね。
鎌田 ここで酔ったら水に落ちて大変なことになってたなぁ・・・(終了)
2009.8.29-9.1梨花女子大学 川鍋×星野×アルマ
川鍋 ここは女子大で、中で使っている人と、今回のように外から見に来た人では感じ方が違うかもしれないけれど、少し大味かなと思いました。広場(キャンパスバレー)と内側の施設はあまりかみ合っていなくて、外に対して女子大が開いていくというイメージとは少し違っているかもしれない。
星野 谷があって、その両側の建物内には吹き抜け、内側に廊下、教室となっているので、教室と広場は結構離れています。奥のほうにあるシースルーEVの吹き抜け部分みたいに、ガラス壁面のもっと近くまで床がきて、人が話したり動いたりしている様子が外の広場から見えるようになっていてもよかったかもしれないと思います。
川鍋 逆に、この谷のガラス壁面は中を見せないようにしているのかもしれない。鏡面仕上げのフィンで。
アルマ フィンには、空を映し込むという意図があるみたいです。この壁面は長いしとても大きいので、ただの壁では圧迫感がありすぎます。それに、この形は建築ではなくランドスケープだと思う。だから、中が見えるかどうかという問題ではない気がします。
川鍋 でも、この谷はかなり空間的(建築的)だと思う。かなり空間的につくられた、とても強い場所だと感じました。雑誌掲載のCGパースでは、イス的なものがたくさん置かれたりしていたけれど、実際はそういう使われ方はしていないですね。中の活動が溢れ出したり、ここでイベントが行われているような、そんな所を見たかったという気持ちもあります。
アルマ 「階段を円形劇場に見立てた野外劇場」という言い方もペローはしていますね。
川鍋 ああ。それで、使われていない劇場みたいになっていた。きっと、いろいろなことに使えるはずなんですが、使い手の問題なんでしょうか。むさびの中でも、12号館の前なんかは何かがなければ使われない場所になってい��すね。
星野 芸祭で野フェスが出れば、使われる場所になるような。12の前が普段使われないのは、建築の方にも問題があると思いますが、ここはどうでしょうか。たとえば、もう少し小さな要素が付け加わってちょっと複雑になっているとか階段がでてきているとか。ここを使って何かをする色々な企画が大学にあるとか。
アルマ 今の、自由なままにしておくのがいいんじゃないかと私は思います。階段なんかが出てくると、空の見え方には邪魔になってくるし、ここの谷は女子大だから、今のように静かでモニュメンタルな場がいいです。くつろいだり、おしゃべりしたりして集まるのは、屋上の緑の方でやるのがいいと思う。大学のまわりには賑やかな繁華街もあったし。
川鍋 たしかに、くつろいだりするのは屋根の上っていうのはよくわかります。
星野 この谷は、大学を象徴する場であるということですね。
川鍋 もしかしたら、そっちの方が合っているかもしれないです。「カフェから溢れた人が留まって寛ぐ」とか「授業を終えた学生たちが集まって」ともペローは書いているけれど、それよりも、今のような状態の方がつくりたかったのかもしれない。
星野 イスのようなものを出したりすることを考えなかったわけじゃなく、意図があってそうしなかったということですね。
川鍋 建築の批評というのはどうやってするのかということも考えますが、作者がやりたかったことに対し、建築がどれだけできているかという意味で話せばいいのかもしれません。そうするとキャンパスバレーは、今のような静かな状況でいいということですね。そう考えた方がよくわかります。
星野 確かにそうですね。賑やかな状態よりも象徴的な場であるということが大切だったと考えると、今のあり方を理解しやすいです。アルマがいてよかった。川鍋くんの、メンバー割り振りに感謝します。(終了)
2009.8.29-9.1仙遊島公園 湯沢×川鍋×井口
湯沢 川鍋君、仙遊島はどうでしたか?
川鍋 全体的にまとまりがあってバランスの良い感じがしました。メリハリもあるし。
湯沢 高橋晶子先生から聞いたんですが、設計時にどこまで残してっていう話があって、やはり残し方のバランスがうまいという話でした。俺もうまくいってると思います。
井口 僕もです。昔、浄水場だったということをいい意味で感じさせてないと思います。室伏次郎のいう遺構のようでした。
湯沢 私は少し感じたのですが。
井口 感じさせないというのは言われれば分かるが。
川鍋 公園として成り立っているということ?
井口 柱がうまく生きていると思う。貯水タンクとか公園のオブジェクトととしてうまく生きていると思います。
湯沢 感じさせるために作っているのでは?
川鍋 実際に浄水場というものを分かっているわけではないけど、水をつかっているという意味が見えてくるとは思います。長年使われてきたという感じはする。
井口 浄水場だったことを感じさせないように残し、うまく転用している。朽ち具合もよい。
湯沢 場所によって様々に風景が変わるし、施設もアミューズメントというか、歩いていて次に何が来るんだろうという、期待がある。どこか印象に残ったところはありますか? 川鍋 貯水タンクや列柱を残している部分。場所の力を感じたし、それがうまく別の場に置き換わっているところが印象的でした。(終了)
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