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#心臓タトゥー
kennak · 3 months
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スイスのある施設のベッドに横たわったその男性は、40年にわたる生涯を自ら閉じ、旅立とうとしていた。枕元のスマートフォンからは、自身が最期に選んだ曲「ラ・リベルテ(自由を)」が流れている。医師は点滴に致死薬を投入し、その準備を終えた。 医師:「この病院に来た理由は何ですか」 男性:「安楽死するためです」 医師:「点滴を開けたら、何が起こるか理解していますか」 男性:「静かに眠りに入り、数分後に心臓が止まります」 医師:「そうです。あなたの心臓は止まって死にます」 男性:「はい」 四肢麻痺の男性は、鼻で点滴のストッパーを開けた。致死薬が体内に徐々に投入されていく。やがて、彼は永遠の眠りについた。つい先ほどまで、私に笑顔を見せて話してくれた男性が、わずか数分後に眠るようにして亡くなってしまう現実。目の前で展開された「死」を、私は現実として実感することができなかった。(TBSテレビ 西村匡史) ■交通事故後の耐え難い痛み 「生きるのを諦めた」 「ボンジュール。ジュリアンです。初めまして、よろしく」。2022年6月、フランス南部ペルピニャンの病院に入院していたジュリアン・クレイさんは、初めて訪ねた私を笑顔で迎え入れてくれた。 市役所の職員として森林を管理する仕事をしていたクレイさんは、32歳の時に交通事故で脊髄を損傷し、首から下の自由を失った。慢性的な痛みに悩まされ、軽減するための手術を複数回受けたが、効果はない。膀胱を除去した手術後はさらなる痛みに襲われた。 「刺すような、燃えるような、電気ショックを受けているような痛みです。2,3日間続けて眠れずに一晩中、泣くこともあり、気が狂いそうになります」 同居する両親に何度も「殺してくれ」と頼んできたという。 「医者は痛みをとると約束したのに、できませんでした。私は生きることを諦めたのです」 ■安楽死のためスイスへ 移動後も激しい痛み 2022年7月、クレイさんは共にリハビリを続けてきた仲間たちに付き添われて、車でスイスに向かっていた。フランスでは安楽死が認められていないため、海外からの希望者も受け入れているスイスの団体を探し続けた。そして、2か月前にスイスのある団体がクレイさんの受け入れを決めたのだ。 ペルピニャンを発って11時間後、一行はスイスのバーゼルに到着した。 一夜明けてクレイさんの体調が急変した。長時間での移動に伴う疲労から高熱が出て、吐き気を催し、息も絶え絶えになっていく。呼吸不全が起きたため、看護師が腹部を突き上げ、気道を拡げる応急処置を行った。苦痛で顔を歪めたその表情は、痛みを背負いながら生きてきた9年の歳月の重さを私に感じさせた。 ■安楽死へ厳格な審査 団体が定める4条件 翌日、体調を少し持ち直したクレイさんのもとに、安楽死団体「ライフサークル」の代表、エリカ・プライシック医師がやってきた。ライフサークルは、2011年に設立されたスイスの団体の1つで、海外からの希望者も受け入れている(現在は新規会員の受け入れを終了)。ここに会員登録しているクレイさんは、医師による審査の結果、許可が下りれば安楽死することができる。 ライフサークルが定めている安楽死の要件は「耐え難い苦痛」、「回復の見込みがない」、「治療の代替手段がない」、「明確な意思表示」の4つだ。「耐え難い苦痛」は肉体的な痛みである必要はなく、精神的な痛みも含まれる。プライシック医師は、クレイさんとの対面での審査や別の医師の意見も踏まえて、4つの要件を満たしていると判断し、安楽死を許可した。 「本当は安楽死よりも治してあげたいのだけど、治療の方法がありません」 そう話すプライシック医師に対し、クレイさんはこう答えた。 「私を死なせてくれるのが治療なのです」 ■両親への心残り 声を上げて泣いた妹 安楽死の選択に迷いはないが、クレイさんは9年間、献身的に介護してくれた両親を残して旅立つことだけが心残りだった。父は高齢で末期がん、母は父の看病があるため、スイスまで来ることができない。2人は「フランスに安楽死法があれば、息子を看取ることができたのに」と悔やんでいたという。 クレイさんの胸には、両親と、4人兄妹の中でも最も可愛がっていた末妹の名前がタトゥーとして彫られている。その名前の下には「どんなに感謝しても感謝しきれない」というメッセージが入っていた。「一緒に旅立ちたいという思いから、タトゥーを入れました」 末妹のブランディーヌさんは、兄の反対を押し切り、家族の中で唯一人スイスまでやってきた。当初は兄の決断を「自分たちを捨てて旅立つ」と感じ、受け入れることができなかったが、次第に「利己的なのは自分であり、兄の決断を尊重しなければならない」と考えるようになったという。 ブランディーヌさんは平静を保とうと努めていたが、安楽死の許可が下りると堪えきれずに、椅子から立ち上がった。兄の方に向かっていき、���きしめ、その胸に顔をうずめて声を上げて泣いた。 ■安楽死当日 両親に告げた「愛している」 安楽死当日の朝を迎えた。前日は雹が降るほどの荒れた天気だったが、この日は嘘のように空が晴れ渡っていた。 誓約書への署名を終え、安楽死の準備が整う。ベッドに横たわったクレイさんは、共にリハビリをして励まし合ってきた仲間たち一人一人に対して、最後の別れの言葉を告げた。 フランスに残してきた両親とは、スマートフォンで最後のテレビ電話をつないだ。重い病気と高齢のために、スイスで息子を看取ることができなかった両親の無念さを、クレイさんは十分にわかっていた クレイさん:「もしもし。今、準備しているところ」 父:「そうか」 クレイさん:「さよならだね」 父:「うん」 最後の別れを前に、父は言葉を返すことが精一杯のようだった。 クレイさん:「二人を本当に愛している」 父:「うん。俺たちもだ」 クレイさん:「さよなら」 父:「さよなら」 クレイさん:「本当に愛している」 母:「私たちもよ」 クレイさんは投げキッスを送り、両親に別れを告げた。 ■安楽死の瞬間 目を閉じ、口ずさむ「自由を」 致死薬が点滴に投入された。スイスでは医師が患者に薬物を投与して、死に至らせる行為は禁止されているため、処方された致死薬を、患者本人が体内に取り込む必要がある。四肢麻痺のクレイさんは点滴のストッパーを自身の鼻で開けて安楽死することになる。 妹との別れの時が近づいていた。「大好きだよ。気をつけるんだよ」と、妹の行く末を心配する兄の涙が頬を伝う。クレイさんは妹にトラウマを残さないため、最後の瞬間だけは立ち合わないよう伝えていた。「愛しい妹よ。そろそろ逝かなければ。音楽を聴けるように準備してくれ。音楽を聴きながら死ねるように」 ブランディーヌさんがスマートフォンで音楽をかけて枕元に置く。流れたのは「ラ・リベルテ(自由を)」。クレイさんが苦しい闘病中に何度も聞いていた曲だ。兄妹は別れのキスを交わし、ブランディーヌさんは、振り返ることなく部屋を立ち去った。 ライフサークルのスタッフが、警察に提出するためのビデオを撮影する。プライシック医師によるクレイさんへの最後の質問が行われた。 プライシック医師:「あなたの名前は」 クレイさん:「ジュリアン・クレイ」 プライシック医師:「この病院に来た理由は何ですか」 クレイさん:「安楽死するためです」 プライシック医師:「それがあなたの最後の願いならば、点滴のストッパーを開けてもいいですよ」 クレイさんはそっと目を閉じ、「ラ・リベルテ」を噛みしめるようにして口ずさむ。そして、鼻でストッパーを開けた。致死薬が体内に投入されていく。2分後、「眠くなってきた」と呟き、小さないびきをかいた後、息を引き取った。 ■「妹よ、強く生きろ」 安楽死した男性が残した生きる意味 安楽死を遂げてから1年。クレイさんの死は、スイスで看取った人たちに何を残したのか。2023年7月、私は再びフランスを訪ねた。 全身の筋肉が徐々に衰えていくALS患者のマリンさんは、闘病中のクレイさんと安楽死について、夜を徹して何度も語り合った。 最後の別れの際、クレイさんは「あきらめるな、生き続けろ、強くあれ。ここで人生が終わるわけではないのだから」という言葉を残してくれたという。マリンさんは「彼のアドバイスを聞き、私は最善を尽くして生きようと思っています」と話す。 事故で腰から下の自由を失い、生きることに絶望していたキリアンさん。クレイさんは「絵が上手なお前の才能を活かせ」と、タトゥー彫り師になる道を勧めてくれた。兄貴分のクレイさんに贈ってもらった道具を大切そうに手に取り、私に見せてくれた。 「私が彫り師になって生きがいを持てるように、彼は自分の身体まで実験台として提供してくれました。『頭から足の先、全ての皮膚をお前のために使ってくれ』と。彼が亡くなった時に、自分はもっと頑張って生きなければと勇気づけられた気がします」 クレイさんの末妹、ブランディーヌさんの自宅には、兄の写真立てが置かれ、花が添えられていた。私が訪ねたこの日の前日は、クレイさんが亡くなってからちょうど1年だった。 「兄の安楽死を受け入れることは難しいことでしたが、彼に残された唯一の選択肢だったと、1年経ってやっと思えるようになりました。そう思えるようになってから、四肢麻痺だった兄が元気に歩いている夢を見ることができたのです。私の心が少し落ち着きました。兄は私が強く生きて、幸せになることを、心から願っていました。幸せな人生を謳歌できるよう、私を見守ってほしい。私は兄と二人分、生きていくからです」 ■取材を終えて 「自分のような1人の人間の死でも、日本人に安楽死を考えてもらえるきっかけになるのは嬉しいんだ。命が活かされることになるのだから。あんたに会えてよかった。しっかり伝えてくれよ」 最後の晩餐で、私に託してくれたクレイさんの思い。その時の彼の温かな眼差しは、今も私の心を捉えて離さないでいる。 私がクレイさんと共に過ごしたのはわずか5日間にすぎない。だが、フランスからスイスまでの車中を含め、非常に濃密な時間だった。彼は自身が生きた40年の命を精一杯、伝えようとしていたし、私もその命の輝きを一瞬たりとも逃すまい、と目を凝らし、耳を傾けた。いつしか、5歳年下の彼に対して、友情のような気持ちすら芽生えていたことを覚えている。「明日が彼との永遠の別れになるのか」。胸が張り裂ける思いをしながら、二人でピザを食べたことを思い出す。 クレイさんは幼い頃から、家の外を駆け回って遊ぶ元気な子どもだった。近所の家の郵便物を一か月間、全て抜き取って隠したり、カエルをテープに巻き付けて太陽にかざして眉間に皴が寄るかを実験したりするなど、いたずら好きの面もあり、その度に両親からこっぴどく叱られたという。森林を管理する仕事を選んだのも、山中を駆け巡って猟をできるのが楽しかったからだ。そんな彼が交通事故で四肢麻痺になり、自由を制限される生活を余儀なくされた苦しさは察するに余りある。 事故後は、なんとか生きる道を模索して懸命に努力してきた。立ちはだかったのは「痛み」という壁である。夜、眠ることができないのは、彼にとって「逃げる場がない」ことを意味した。 誤解なきように記しておきたいが、彼は「生きる」ことの尊さを信じていた。安易に安楽死を賛美することには加担しなくない、という思いが強くあった。その一方で、安楽死を選択せざるを得ないほどの痛みや苦しみを抱えた人がいるのに、自分事として捉えずに見て見ぬふりして法制化やそれに至る議論さえしない国や社会に憤り���感じていた。 「自分は痛みから安楽死を選択せざるを得なかったけど、お前たちには頑張って生きる道を模索してほしい」。それが愛する妹や友人へ残した最後のメッセージだった。 * * * * * 西村匡史 TBSテレビ「報道特集」記者。2003年入社以来「いのち」をテーマに追い続ける。社会部、NEWS23を経てロンドン特派員として安楽死を取材。著書に「悲しみを抱きしめて 御巣鷹・日航機墜落事故の30年」(講談社)、映画監督として「"死刑囚"に会い続ける男」、「さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年」を制作。TBS NEWS DIGの特集記事「安楽死を考える スイスで最期を迎えた日本人 生きる道を選んだ難病患者」で、LINEジャーナリズム賞(24年2月~4月期)を受賞 ※この記事は、TBS テレビと Yahoo!ニュースによる共同連携企画です
私は生きることを諦めた―― “安楽死”を選択した男性、耐え難い激痛の日々 声をあげて泣く妹へ「強く生きて」(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース
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eow-kali · 1 year
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バンド女の子/band girl
The shirt is from hopefull//scared, the first she/her/hers album. the tattoos read "i'm gonna make it through this year if it kills me" and "your heart is a muscle the size of your fist keep on loving, keep on fighting" these are lyrics from a mountain goats song (next year) and a ramshackle glory song (your heart is a muscle). theres also a semicolon tattoo which signifies overcoming mental health issues, and ill give you a prize if you can find the crewmate hidden among the tatoos.
このシャツは、「she/her/hers」の最初のアルバム「hopefull//scared」からのものです。 タトゥーには「死んでも今年は乗り切れるよ」と「君の心は拳ほどの大きさの筋肉だ、愛し続け、戦い続けろ」と書かれており、これらは「来年」と「 あなたの心臓は筋肉です。」 精神的健康問題の克服を意味するセミコロンのタトゥーもあります
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expendablesmoviejp · 10 months
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エクスペシリーズ史上最強のチーム結成!?【キャラクターポスター解禁】
この度、個性豊かな面々が揃った “新生エクスペンダブルズ”のキャラクターポスターが解禁となった。 シリーズおなじみのメンツはもちろん、”ニューブラッド”である新たにメンバーに加わった一同が顔を揃える戦闘態勢万端なインパクト抜群のポスターだ。
【リー・クリスマス(ジェイソン・ステイサム)】は、ナイフの腕前はチーム随一であり接近戦では誰にも負けないほどの実力を持っている。「友達じゃない、兄弟同然だ」と豪語するほど信頼を寄せるバーニー・ロスの意志を引き続き、超難関ミッションに何度でも立ち向かう!
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エクスペンダブルズと言ったらこの男とも言える【バーニー・ロス(シルベスター・スタローン)】は、チームの絶対的なリーダーだ。統率力に長け、飛行機の操縦までこなす戦闘のエキスパート。バーニー率いるエクスペンダブルズ達は、敵の卑劣な策を前にミッションは失敗となり、大きな代償を払うことに…。
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リー&バーニーと共にエクスペンダブルズを支えてきたのは【ガンナー・ヤンセン(ドルフ・ラングレン)】と【トール・ロード(ランディ・クートゥア)】。 ガンナーは過去一度だけ消耗品軍団を裏切ろうとするが、バーニーの尽力で更生。一流の狙撃スキルを持つも、最近は老眼と断酒の影響でスキルダウン…?空気を読めず仲間から突っ込まれることが多いが誰からも愛される性格だ。
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トールは陸軍出身の傭兵。パワー(破壊)でねじ伏せるチームにとって頼もしい存在だが、大学時代にレスリングをしていた ためにカリフラワー状になった耳を気にし、そのことに触れるといらぬ説明を長々としてくる少し変わった一面も。
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続いて本作よりエクスペンダブルズに参戦する“ニューブラッド”を紹介!
【イージー・デイ(50セント)】はチームで一番と言えるほど冷静沈着で合理的だが、ときに計り知れない怪力で相手を投げ飛ばすパ ワーを持つ、怒らせるとやっかいな男だ。
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リーの恋人【ジーナ(ミーガン・フォックス)】は、類まれな射撃&近接格闘スキルを持ち、今回とある理由からバーニーに代わり消耗品軍団の新たなリーダーを務める。
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そして過去バーニーと活動を共にしていた【デーシャ(トニー・ ジャー)】は、リーから衝撃的な事実を知らされエクスペンダブルズに復帰することに。戦闘では銃を使わず、ククリナイフ&ムエタイ技で敵を一網打尽。
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第三次世界大戦を引き起こしかねない力を持つ超極悪非道の敵【ラフマト(イコ・ウワイス)】は武器商人で、謎のテロリスト、オセロットの依頼で核兵器の強奪計画を企てる。先端が鋭い2本のトンファーを使い、敵味方関係なく倒す無慈悲な殺人マシンだ。
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ジーナにスカウトされ新たにチームの一員になった【ラッシュ(レヴィ・トラン)】は全身タトゥーだらけで、クールかつ不愛想な性格であるも、仲間を大切にする思いが人一倍強い、少し素性が掴めない謎めいた女性。
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そして元消耗品軍団だったガルゴの息子【ガラン(ジェイコ ブ・スキピオ)】が本作でメンバーに加入。部隊では最年少だが、父・ガルゴの血が濃いのか誰も聞いていなくとも永遠としゃべり続ける強心臓…。しかし戦闘能力も父親譲りで頼もしい戦力だ。
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最後に紹介するのは、エクスペンダブルズに極秘任務を依頼するCIAエージェント、【マーシュ(アンディ・ガルシア)】。正体不明のテロリスト、オセロットを追う任務をバーニーに依頼。通常指示する職務ではあるが、今回は監視役として自ら任務に同行する。
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またリー・クリスマスのビジュアルには「あんたの意思は俺が引き継いだ。」、バーニー・ロスは「ただの消耗品。だが、これが俺の生き様だ。」などと各キャラクターをイメージしたセリフが書かれている。 各々記されたこの言葉の意味や思いが、本作とどのように繋がり関わってくるのか、リーが語る兄弟(バーニー)の意思とは…。 命がけで戦いに挑む、伝説の【脳ストップ】アクションをぜひ映画館で見届けてほしい!
映画『エクスペンダブルズ ニューブラッド』は2024年1月5日 全国公開!
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crispy-moratta · 2 months
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京都の時間とアムステルダムの時間
ビジュアル制作をしたメトロのイベントに招待いただいたので、少しだけ様子見に伺う。わたしはテクノを普段あまり聴かないし、得意分野ではないが千葉くんのテクノはわたしの知っているそれとは一線を画す親しみやすい音、上質なサウンドである。序盤はスピーカーの前で壁にもたれて鑑賞し、大音量でながれる音粒がわたしの心臓を揺らし、また空気の振動が着ている服を震るわせてわたしの全身をくすぐる。今回のDJもすごく耳触りの良い感じ、前から千葉くんのセットに組み込まれている曲のひとつが耳によく残っており今回もそれが流れておりうれしい。千葉くんのご友人であるたくまくんに聞けばKHのOnly Humanという曲らしく、良いと思った曲をちゃんと把握できることはとても幸運なことである。もらったドリンクチケットでコーラを頼みフロアの一番うしろ、誰も座っていないベンチに腰をおろして、サクサクの飲み切り、そのあとはコップの氷をひとつずつ口に入れて溶かして片しながらサウンドと対面していたが、冷たい氷を舐めながら聴くテクノはなかなかストイックな感じがしてこれが良かった。しばらくそのままの体勢で聴き、後にさらにフロアを後退。受付近くのソファーに座りひとり煙を呑んでいると、ひとりの外国人が前方に座る。腕にはたくさんのタトゥーがありそれがとても見応えのあるものだったのでしばらく眺めていると目が合った。わたしは自分の腕を示してからサムズアップして(good tattoo) とジェスチャーすると、にこりと笑い、「This party is so nice.」 と言うので、「This event visuals I made.」 と返すと、グラフィックデザイナーかと言われ、聞くと彼もグラフィックデザイナーでオランダを拠点にボードゲームの開発をしながら、グラフィックの先生をしていると言うことであった。名前はジェネミ、36歳。近い境遇の彼に親近感が湧き色々と話し始め、グラフィックやタイポグラフィの話、彼が敬愛するウィムクロウェルの仕事についてやはたまたアムステルダムのタトゥーショップについて、人口の三倍はあるという自転車とオランダ交通事情など、思った以上に盛り上がり、1時間そこらで帰ろうと思っていたのに結局2時間くらいジェネミと話した。初対面としてはひとしきり話したところで、ジェネミは「わたしはねむいので寝ます」 ということで、いいタイミングなのでわたしもともに帰宅ポジションに。最近の言語交換のこともあり、未だイングリッシュスキルについては全く向上は見られないものの、英語で話す心持ちがかなり易く感じられ、難解なワードを除きほとんどの会話を口頭で行い、日本語以外の会話がとてもたのしく有意義に感じられた時間であった。深夜の3時、帰り道にジェネミは「もうこんな時間だよ」 と彼がつけている時計を人差し指で叩いていたが、その時刻はアムステルダム照準で21時を指し示していた。
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猫の手でも、借りたい、emptyダンプティー🥚=岩﨑 慎吾
これさ、昨夜、寝る前に、猫から、教えてもらったんだけどさ、当時、俺、Yイエス・キリストと、二人で、地上の、再臨の仕事を、してたんだけどさ、ちょうど、Yイエス・キリストもさ、なんか、疲れてて、結局さ、もう、おまえ、一人でやれとか、言われたような、記憶あんだよ。でさ、あんまり、Yイエス・キリストと、俺の関係性も、俺の、インスタの、最初のほうの、投稿に、画像と文章を、書いてるんだけどさ、いくつもの、稲妻というか、線光が、夜空から、地上へと、降り注がれてたんだよ。つまり、喧嘩してたわけよ、俺は、Yイエス・キリストと。でさ、そんとき、とにかく、一人じゃ、きつかったからさ、りんごに、仕事をまわすとか、まわさないの、はなしが、出てさ、そう、つまり、その時の俺の状態も、今同様に、empty ダンプティー🥚だった、わけよ。それで、ことわざにさ、猫の手も借りたいって、あんじゃん、そう、そんな状態の俺に、宇宙が、呼応してさ、民家の、玄関前に、猫の、切断された、丸い手が、コロンと、転がってた、わけよ。でさ、肝心な猫の胴体やら、内臓は、どこにも、見当たらなかったわけよ。で、カラスは、餌が足りなくなると、猫を、捕食するのは、知ってたからさ、カラス🐦‍⬛の、しわざじゃないか?と、考えたんだけどさ、カラスなら、その、猫の手だけ、キレイに残して、食い去るとか、しない、わけよ。で、これは、猿かもしれんな、今の、食い去るで、猿らしいよ。その、猫の手だけ、食べ残して、民家の、玄関前に、放置したのは。結論出たな。つまり、猿だよ。でさ、そこ、室見川近くの、民家なんだよ。猫の手が、転がってたのは。で、去年たしかにさ、近所のスナックの、ママが、室見川に、猿出没したとか、言ってたのを、今、思い出したよ。で、さらに、言うとさ、その頃、から、たしか、俺、アパートのまわりを、徘徊してる、数匹の、白黒猫に、餌を、カルパスやら、チーズやら、刺し身を、置きだしたんだよ。そんで、奴らもさ、地上の再臨ではなく、霊界の、再臨のときに、かなり、俺を、助けてくれた、わけよ。ごめんな、そのこと、忘れてたわ。感謝する、改めて。ありがと。これからも、よろしくな。餌は、遠い場所にしか、置けないけど。
↓ 
去年さ、夏前頃に、腕に、アンカー⚓の、タトゥー、入れたんだよ。俺。Kタトゥーで。そんときさ、昼間に、猫のさ、足、民家の、家の玄関前に、落ちてたの、ano、覚えてるよな。でさ、その日、YouTubeに、浅井健一から、CAT WAS DEADおくられてきたんだよ。つまり、その、Facebookの、投稿を、健一も、見てる、わけよ。
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peyotebutton · 6 months
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坊主憎けりゃ袈裟まで案件
※※今回は若干口が悪くなります※※
「あなたの立ち振る舞いによっては、あなただけでなくあなたの推��まで嫌われるぞ」
ー坊主憎けりゃ袈裟まで案件ー
個人的に「吉本芸人のファン」が苦手だ。
「○○(コンビ名/ピン芸人名)好きでぇ〜」と言われると身構える。
芸人さん自体は嫌いでなくむしろ好きな人もいる。
でも、心臓がギュッとなる。
なぜならば、吉本ファンから嫌がらせされ、彼らが好きな芸人さんたちまで嫌いになりかけた事案に遭遇したから。
二桁年も経った今でもモヤモヤする。
そして、そんな自分は狭小(きょうしょう)な人間なのか?と悩むのだった。
インターネットでチケットが買えない時代(トシがバレるw)、ザ・ハイロウズ(※1)のチケット一般発売日に始発電車に乗り、チケットぴあ窓口(※2)に並びに行っていた。その並んでいる最中に吉本芸人ファンから嫌がらせを受けたのだ。
ここで、アナログでチケットを買ったことがない方に説明する(ぴあの場合)。
ご存知の方は「=」囲み部分は飛ばしていただいてOK。
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【1】ぴあが入っているショッピングモールや文化会館の指定された入り口に壁沿いに並んでいく。
【2】9時30分、ぴあスタッフさんからチケット申込用紙を挟んだ画板と筆記具が配布される。
【3】9時45分、スタッフさんが用紙を回収。
【4】9時55分、入店・待機。
【5】スタッフさんが申し込み用紙の情報を端末に入力。
【6】10時〜、並んだ順番にカウンターで支払い(完売→申し込みキャンセル、希望と違う席種が空いている→キャンセルor購入)店舗によっては端末2つで2組ずつさばいていたかも。
このため、人気公演のチケット争奪戦では、「いかに1組でも前に並んでお姉さんに申し込み内容をぴあの端末に打ち込んでもらうか」にかかっていた。
電話は繋がらなくても、窓口なら申し込みまでは100%できるため、チケットが欲しいキッズは一縷の望みを賭けてカウンターに並ぶのである。
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話を戻すと、9時30分、申込用紙に記入し画板を持っていたら、すぐ後ろの女子2人組が私の画板をチラ見し「へぇ〜ハイロウズだって?〜ケッw」と明らかに貶める口調で聞こえるように揶揄してきた。
さすがに振り返ったが、相手は変わらず「へぇ〜ww」とナメた態度だった。
その女子2人は記入時に「吉本○○○○○」(※3)という若手芸人イベントに申し込むことを話していたので、出演者の誰かのファンであるのは明白である。
10時、自分の順番になり、私はなんとかチケットが買えた。
カバンの中を整理するフリをしてカウンターの方へ聞き耳を立てていたところ、彼女らの希望公演のチケットは完売で買えずにいたwザマアw。
事象はそれだけ。
だが、支払いまでの時間が非常に苦痛で「吉本ファンはこんな程度の低い奴らしかおらんのか」という怒りの感情過積載。
チケット列でなかったらガチで襟首掴んでぶん殴るところだった(中学受験塾でスギモト先生から暴力を振るわれていたので他人に手を出すことへの抵抗感が低下していた(※5))。
その日をきっかけに、「吉本興業」「吉本芸人」という単語を聞いただけで、嫌な気分になってしまうようになった。しかもメジャーだから迂闊にボヤけない。
最初に書いたが、好きな芸人さんもいるのである。だから余計モヤモヤする。
人として、そこはわざわざ相手に口に出して言うもんじゃあないんではないのか?
心で思っておいて、後で内輪で話すだけやSNS個人垢でつぶやく(※4)だけにはできないのか?
自分はそれをされて平気なのか?
そして、バカにされたことに腹が立つが、相手選んでるところが更に腹が立つ。
「1人だし(見てくれ的にも)コイツは言い返さないだろう」とナメているのだろう。
こちらがガタイのいい男性またはタトゥーごりごりの男性、または女子でも複数で並んでいたら怖くて何も言ってこないだろう。
迂闊な行動はあなただけでなくあなたの推しの高感度も駄々下がりだ。
私の脳内標語は「吉本ファンはクソ」です。
ここまで読んで、「似たような体験をしたよ」という感想をお持ちの方もおられるだろう。その一方で、
「主語を大きくするな、十把一絡げにクソとか言うな」
「好きな芸人いるなら黙ってろ」
「彼女らは買えず自分はスカッとしたのにまだネチネチ言うの?」
と思う人もいるのだろう。
いいですよ、なんなら吉本にもチクればいい。相手にしないと思うけど。
だいたい、関西人なのに関西発祥の娯楽コンテンツにモヤモヤする私の気持ちなんて、吉本からしたらゾウリムシのうんこより軽いだろうし痛くも痒くもないだろう。
人間の生死に関係ない娯楽を扱う企業さんなので、好いてくれる人もいれば嫌う人もいるのは百も承知、好きな人に響くコンテンツをお届けできればいいはず。
最後に、吉本関係の情報。
ダウンタウン松ちゃんは熱心なブルーハーツファンで、松ちゃんの上京時からヒロトと今でもお友達である。
その影響で吉本芸人をはじめ松ちゃんと交流のある芸能人には割とヒロト大好きな人が多い。件のイベント出演者もこれに当てはまるかは不明だが。
当該の女子はそんなことも知らなかったのかな?
推しの好きなもの/好きな人までは把握してなかったのかな?(もしかして:にわか)(※6)
もう一度言う。
あなたの迂闊な行動はあなただけでなくあなたの推しも嫌われる。
追記
松ちゃんが休業してしまったが、今回のネタとは関係ありません。だいぶ前から書き進めていたものです。
※1 ザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトと真島昌利の前のバンド。ブルーハーツの2人がリズム隊とキーボーディストを加えて発足。リズム隊の首を挿げ替えただけやんかと思うが、まぁその…(また別の機会に書くことができれば!)。
ツアーでは太平洋ベルト以外の細かい地域まで回ってくれる神。
「○×市民会館」など全席指定会場は良席以外は余裕だが、ツアー前半のライブハウスだと即完。イベンター先行の争奪戦に破れると一般発売デスロード突入。
※2 「eプラス」の登場や、その後の各種プレイガイドのネット販売対応、コンビニチケット発券機の普及のおかげで、アナログチケット売り場は激減。「eプラス」の登場は、(送料がどうしても高額など不満はあるものの)当時画期的だった。今はイベンターのネット会員・有料会員先行抽選予約や各種プレイガイド先行抽選予約が充実してかなり楽になったので、隔世の感がある。今は転売ヤー対策やチケットリセールの難しさが問題ですよね。
※3 当時、若者を中心にお笑い大ブームがおこり、このイベントはダンスもできる若手芸人ユニットのイベントとして特に若い女性にアイドル的に大人気だった。当日はややピークを過ぎてはいたもののまだまだ人気だった。出演者は今では中堅〜ベテラン初級クラスにいる人たち。コンビのままあるいはピンで活躍しているあの人やあの人。
※4 自分の垢で独り言を言う分には何を言ってもヨシ。他人のツイートにリプで噛みつくのはアウト。
※5 スギモト先生の体罰については別で書きました。
※6 にわか/ミーハーがダメなのではない。にわかからちゃんとしたファンになることもよくある。迂闊なことをするのがダメなだけ。
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shukiiflog · 8 months
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ある画家の手記IF.?-7 雪村絢視点 告白
もう要らないよ、刺青なんかよりずっと香澄を守れる俺がいるから そう言おうとして、何度目だろう、愕然として、なにも言えなかった。俺はもう、香澄の人生にそうやって関わることができない、現実を見ながら香澄を守ろうと今の俺がなにか考えるとき、 俺の存在は無いものとして考えなきゃいけない。 俺の居ない世界を、香澄の現実として未来に想定しなきゃいけない。 …充分わかってる、もうこの先なにひとつ使えないアテにならない自分が、その未来に俺がいない前提で今俺が考えて行動することが、香澄の人生を守るなら…
“Fais de ta vie un rêve, et d'un rêve, une réalité.”  ーーーーあなたの人生から夢を作りなさい。そして夢から現実を作りなさい。  -アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupéry( 1900 –1944 ) 作家、パイロット
俺には香澄に言わなきゃいけないことがあった。 ぐずぐずしてたのは調べものとかしてたから。検索で出るネットの記事とかあるけど、大事なことだからちゃんとリアルの人間からの責任ある言葉がほしくて。それでビミョーに不愉快なような変な気持ちがしながらも、虚彦くんに連絡した。 彼は小学生の低学年でピアス開けたって言ってたし、ピアスと…刺青って、無関係じゃない気がして。実際お店とかこの二つは近場にあったりする。広く人体改造とかイメチェンって言葉でも括れなくはないんだろうし。 直にぃのデータにあった、山雪穣って画家。この人は虚彦くんの師にあたる人だ。画像見る限りこの人は片腕から首までガッツリ刺青入ってる。暴力団の和彫とかじゃなくてオシャレなタトゥーってほうかもしれないけど。 それで虚彦くんにこの人を紹介してもらって、通話だけど、山雪さん本人から刺青についての話を聞けた。 やっぱり刺青ってまだ社会の一部からは敬遠されるし、MRIとか現実的に不利な事情を抱えやすいせいもあるのか、会社勤めとか堅実な人生ではあまり入れようって人はいない。自営業とか画家やアーティストや一部のスポーツ選手とか、なかば孤立した状態で暮らしていける屈強な人が入れやすい。一側面に過ぎないだろうけど現実だろう。 山雪さんのおかげで香澄に話したいことも大体リサーチできた。俺に社交辞令っぽくない感じで今度遊びにくるよう誘ってくれたりしたけど、…実現は難しい、かな。
明日は久しぶりに香澄と遊びにいく。久しぶりでもないか? 俺はまだ少し緊張する、この黒髪で外出するのって。…できれば俺がいなくなる前に名廊がどうなってるか、暴走して直にぃや香澄に累が及ばないか確認したいけど…直にぃのことも偵察に行かせるような真似はさせたくないしな…。 鏡の前に立つ。ゆるゆるうねった黒髪をいじりながら、ソファにダイブして横に座ってた真澄さんの膝に頭を乗せる。 「明日香澄と近くのお店に遊びいってくる~」 絢ちゃんのおててで真澄さんのほっぺたを押しながらじゃれついて続ける。 「香澄に明日、背中の刺青、跡形もなく消してもらう話するけど問題ないよね?」 急に話題ぶっ飛んだけど、いつどのタイミングを選んでもこれについてはスムーズに話し出せるわけでもないしね。
香澄の背中の刺青が本人の意思か否かは確かめるまでもないとして、いつ頃、誰に入れられた?関与した人間は今、どこにいる。あれだけ精巧な刺青なら入れたがった本人の持つ技巧じゃなくプロの彫り師やその周辺も咬んでるかもしれない。 俺が望むのは香澄が刺青を消すこと。 俺が言えばおそらく香澄は消す。ただ、関与した人間次第では消すことが却ってとんでもなく悪く転ぶ可能性もある。このあたりを香澄は考えられないから俺が先回りして、香澄が俺の際限のないワガママにやれやれって付き合ってたらいつの間にか不穏分子はすべて滅んでいました、これが一番いい。 刺青も、こうなればベストだ。 そしてあと少しの間に俺にできる、香澄に「遺していける」残らないもの、でもある。 「あの刺青って本人の趣味嗜好じゃないよねーーーーだれ?」 笑ってても声が冷ややかになるのを感じた。 聞かなくたってそれくらい分かる。香澄に「刺青を入れた人間」だ、殴ったの蹴ったのって暴力とはまったくの別種の加害行為。人によりけり、香澄に綺麗な飾りを施したような気にもなるかもしれない、可愛がってやったような気に。知る中で近い例は井原生良とか。香澄のことを通りすがりの他人Aとだけ見るのでは済まなかった人間。 無関心の暴力じゃない、あの刺青は逆。香澄個人への凄まじい執着だ。 「樹だよ」 頭上の真澄さんから予想通りの答えが落ちてくる。 「綾瀬樹さん?真澄さんの双子の兄弟だっけ。それって真澄さんにとってどういう人?兄弟だから一概に仲いいとも悪いとも言えないしね」 まだ軽いトーンを装って話せる、核心部を避けて。けど話題の散らし方や言葉の端々が制御できなくなってきた、…怒りが滲む。 …怒るのは苦手だ、疲れるし、もともと激しく怒れない、体も心臓もきついから。感情の起伏が激しいこととか情緒が乱れたりとかも、泣けば水分不足になるし熱が出る、俺にも相手にもいいことない。最近そんなんばっかだったけど。 少し答え方に迷ってるみたいに真澄さんが時間をあけて答える。 「…どう…も何もないな…樹はもう随分前に亡くなってる。香澄が僕と暮らし始めたのは香澄の父親が限界だったせいもあるが…樹が死んだからでもあるね…」
…限界? 誰が限界だって? 父親として香澄を扶養とか虐待することが? 父親、奥さん亡くなってからメンタルにきちゃった人だっけ、精神的な限界とか、そういうアレ? 限界を失った息子の香澄がいて?さっすが、面の皮の厚さじゃ俺なんて比になんないな。 「香澄の父親が限界。」 真澄さんの膝の上でしばらくころころ転がって笑う。おかしくって 「じゃあなに、刺青彫ってった樹さんも限界とやらで亡くなったわけ」 別に死んだからどうってことでもないけどね、なにが償われたわけでもなし、死んでようやく本人の目的達成って例もあるんだし。死者ってのがいつだって一番タチ悪いよ、人間の死は単純な消滅とは違う。 一度真澄さんに体を起こされてソファにきちんと座り直させられる。その行程で俺が笑うのをやめたら真澄さんが言った。 「他殺だよ」 「…」 嘘がないことを前提として、綾瀬樹の死を「他殺」だとわざわざ語る理由はいくつか思い浮かぶ。今は俺の状態と空気感を加味して、黙して語らずで済ませられた場面、だからこそ。 ひとつじゃないとしてもしその中のうち重点が集中したもののひとつが”俺に語っておく”ってことだったなら、…俺はここまでみたいな姿勢で聞いていられないな。 俺も、話のあとにも場の空気を悪くせずにお互いに流して済ませられるように、って構えを完全に捨てて話さないといけない。ここから先は、真澄さんに気に入られたくていい顔しながらできる話じゃないから。 ストンと顔から余計な表情が落ちる。 沈黙。 「ーーーー香澄に刺青を彫ることの意味が俺には分からない。いくら考えても香澄の人生で足を引っぱる余計なものだ」 でも彫った人間…綾瀬樹の目的は香澄に消えない暴力の跡を残すただ悪趣味で残虐なだけのものだったのか、そうは思えない、それは刺青という凝った仕掛けそのものと、彫られた刺青の美しさからも推し量れる。 けど、もしあの刺青のモチーフに暗喩的な綾瀬樹か香澄にしか通じない悪趣味な裏の意味合いがあるならそれもまた違ってくるのか… 「真澄さんは知ってるの。あの刺青に何か妥当な理由があるのか」 さっきまでと違って、落ち着いた声でちゃんと訊いた。 俺の中での呼び名に過ぎないけど、「彫った人間」って頭の中で呼んだのを「綾瀬樹」にわざわざ修正した。 これは俺の知りもしないどこかの誰かへの憶測じゃなくて、存在した一人の名のある人間にあててだってことを、自分自身に言い含めるために。
ずっと綾瀬樹なんてどうだってよかった。 俺自身の目で死亡確認してないから死んだって言われてもまだ生きてるつもりで対処することをやめずにきたけど、それも真澄さんを信頼してないわけじゃない、信頼してないのは綾瀬樹だ。 どうでもよかった。それが俺の、綾瀬樹に向けられる最大の憎悪の示し方だった。 でもこうやって話すとき、たとえ憎悪を捨てる気がなくても、綾瀬樹も一人の人間だったことを認めなくちゃいけない。そうやって考えていかないと、香澄が大勢から悪意なく落とされたように、今度は俺が綾瀬樹を知らず落として、それはいずれ俺自身の致命的なミスになってかえってくる。 「理由か」 いつも眇められた双眸が少し開いて表情もなく俺のほうを見ていた。 「弱い女子供だと思って手を出してくるような輩は狙った相手が刺青を入れてたら怯むだろ。実際に多少の効果はあったぜ」 あなたらしくない。物事の、良い点悪い点のうち片方だけを悪戯に論うなんて。それも…この場合は良い点とするか…良い点だけを。 あなたは分か���てるはずだ、刺青の抱える悪い点も。…あなたが言わないで俺が言うのか、あなたに、そんなこと。 …ひどい茶番劇の中で一人、興に乗れない冷めたやつみたいで自分の滑稽さに内心自嘲が漏れる。 「刺青は威嚇と牽制になる、でもあるのはどこ?地肌の上だ。それを見た相手は香澄の裸の体を見れる距離にもう入ってる、…遅すぎる力だ。 威嚇っていうのは相手からの行為や害意や関心を圧して強制的に退かせるものでもある、それは相手に相応のマイナスの圧力をかけるってことだ、その場凌ぎでしかなくて後に危険が増す可能性もある。 そういう手合いがいざ探すとき香澄はどこか、いい目印が背中にある、簡単には消せない変えられない、派手に主張する見間違えようのないいい目印が。 刺青を見た相手が、刺青を入れる決定を下した香澄の背後にいる力を持った人物にまで思い至ってくれるか、想像してくれるか、その人物に震え上がってくれるか。今まさに香澄に害をなそうとする人間が、そこまで香澄にとって都合のいいことを察せられる人間か、ただの運だ。 馬鹿でもわかる、そうじゃない可能性のほうが年々高くなっていくこと。香澄はいずれ時とともに成長して女子供と間違われることは減っていって、刺青も入れたのは本人の意思だと見做される。 事実、刺青なんて通じなかった人間、直にぃや情香さんや俺が、今の香澄の周囲にいる。 …なんの意味もなかったよ、なんのプラスの意味もなかった。 あの刺青が例えばほんの少し実際に香澄を守ったとしても、どんなふうにも良いようには言ったらだめだ」 口の中で唇を噛んで小さく引き結ぶ。 涙は出ない。それでも酷く哀しい。 見た目だけでもちゃんとしてようと思うのに、目線が下に落ちる。髪が黒いおかげできっと前髪が眉の表情を隠してくれてる。 よりによって真澄さんに俺がこんなこと言わなきゃいけないの。どうして 「ごもっともだね」 返された言葉にさらに眼を伏せる。 視界の端で真澄さんは片方の口端だけでわらってた。 「樹が香澄を守るような何かしたいと望んだ、樹の気がすんだだけさ。…あの刺青があれば顔を潰されても背中見ればあの子だと判別できるだろ。燃やされても沈められても墨の反応が出る。…ギリギリで生きてさえいてくれりゃよかったんだよ。香澄は樹のための贄だった」
か す み の こ と だ と お も っ て き く と
…………だ めだ 俺は 真澄さんを選ぼうとしてるのか? 香澄のことだと思って聞いたら 無理だ、…そう聞けないから だから…? 嫌だ 誰の ことだともおもいたくない おもえない ただ そういうことと ーーがどこかであったっていうふうに 俺の大好きな人たち誰も関係なくて 映画とか 小説みたいに 文章化して 文字にして、訳して フランス語に変えたら つらくないかも … 辛くない? 辛くないってなに 現実はどこまでも苦しいよ きっと誰より恵まれてて大好きな人に可愛がって愛してもらえる、心の底から最高に幸せな瞬間にも 「…俺は今、場合によってはつまらない愚にも付かない誰から見てももっともでお綺麗な正論と常識を言ったけど…真澄さんも言えたはずだ、こんな香澄のいない場所で俺なんかと顔突き合わせて俺が今真澄さんにむかって話すなんて馬鹿げたことになるよりずっと前に。…どうしてこうなってるの」 真澄さんを少し睨むようにただじっと眼を見て訊いた。 真澄さんはもうわらってない。 俺が今、表出すべき感情はなんなのか。 少なくとも綺麗に言葉にのせていかなきゃ、感情任せじゃほんとうに伝わってほしい感情こそ取り落とされるから、任せずに俺が主導権を握って言葉を操らなきゃ。 この人に届いてほしいことを。俺が訊きたいことを。 隣に座ってるけどソファの上で脚を崩して真澄さんの方を向いてた俺に、真澄さんも一度足を組み替えた。 俺のほうをまっすぐ見る、睫毛の奥の黒い瞳は陰ることも濁ることもなく、これまでのどの瞬間とも同じように、月が完全に覆われた夜の静けさだけ湛えていた。 「…お綺麗な正論や常識より樹が優先だったのさ」 正論も常識もあの人を守ってはくれないから 「言ってたまるかよ、どうでもいいガキを擁護するための正論なんざ 誰しも生きるために他の命を食い物にする 他のってのはその他全てってことだ 樹以外全て」 そうか だから俺 そうだ…だから俺もあの部屋で 誰も 「樹を肯定するのにあらゆる正しさが邪魔だった 邪魔だったから遠ざけた」 「………」 駄目だよそれじゃあ。 分かってただろ、どうでもいいガキだからあの部屋にあの人のオモチャに放り込まれたのさ。 火傷で脚がだめになればここにいるしかないからずっと一緒だとか、刺青を入れれば自分の印付きだからどこへ行っても守れるだとか、 短絡的で 安直で 愚劣で 浅はかで 馬鹿丸出しで 耐えがたいほど下品で それでもなんだかある種の哀しい美しさを受胎してるようにも聞こえる、もしも全てが物語だったならね ! 「…それが結果的に綾瀬樹の首を絞めて殺すことに繋がったところまで、真澄さんの思惑通りってことでいいのかな? それで長くも穏便にも続くわけないじゃない、たった一人に犠牲が集中することで安寧を得られる仕組みなんて当然すでに破綻してる、その中での日々が平和に見えたとしても終わりはいつもすぐそこだったはずだ、そのすぐそこを真澄さんがこまめに一々お掃除していったのかな? 他殺って、それは真澄さんが殺したんでしょう」 黒い瞳は無表情のまま、威圧するでも萎縮するでもなく返される。 「そうかもな」 自分の顔から強張りを解く。真澄さんに向けて、にっこり優しく微笑んだ。 「綾瀬樹を肯定したくてたまらない真澄さん、肯定するために綾瀬樹本人の存在も命も邪魔になっちゃった?」
 カシャン
…しばらくじっとしてたけど、ふとコートを取りに立ち上がる。 ソファから降りてちゃんと立ち上がる前に真澄さんに体を引かれて膝の上に強制的に乗せられた。腕でぎゅってホールドされて身動きできない。…。 「……。」 抱きしめた���、すり寄ったり、言葉をかける、謝りたい、何もできない、そうしたい全部を堪えながら、今こうしてここにいるべきなのは俺じゃないんだって非現実的なことをぼんやり思う。 真澄さんのことをもっと徹底して許さないで厳しい言葉で容赦なくなじって責め抜けるような、俺はそうなれない、真澄さんがあんな話し方したのはわざとだ。 言っても滑稽なことか、言っちゃいけないことしか、言えなかった。俺は今この場にふさわしくない。 捕まえられてる状況に、一年前を思い出す、自分のここでの思考。 ーーーー俺が寒いなか勝手にここを出てっちゃったら体弱いからそれだけで真澄さんが殺人未遂になっちゃうしなーーーー 今は違う、こうして俺が出てかないようにしてるのも真澄さんの保身じゃなくて、これは俺が真澄さんに愛されてるから。俺が今真澄さんにすり寄ったり謝ったり一つも愛情表現できないでじっと固まっ��るのも、俺が真澄さんのこと愛してるから。 俺も真澄さんもそのことがお互いに分かってるから、この時間は辛くても、俺はここから逃げ出したいとは思わない。一人で頭冷やして少し考えたいとは思うけどね。 … なんとなく指先ざらついて、なんだろうと思って両手を見てみる。ホラー映画みたいで一瞬ちょっとびっくりした。両手の指が血みどろでボロボロだ。爪も割れてたり、何枚か剥がれて指からズレてるのとか、剥がれそうに根元ガタついてるのと、指先の皮も剥げて… さっきまで自分が座ってたソファを見る。ちょうど手がくるあたりの位置のソファ生地が血まみれでボロボロに破壊されてる。…話してた間に…俺がやったのか… 指先…これじゃ万年筆を持てない 遺せるもの…残す手段が ひとつしかなかったのに。 だんだんじわじわ指先が痛くなる。でも痺れたみたいな、激痛じゃない。 ホールドされたままそっぽ向いて一度も目も合わせなかった真澄さんのほうに、じろっと目線を上げる。目を合わせたまま暴れるんじゃなく静かに身動きしたら、何か考えがあるのを察して腕をはなしてくれた。 ソファから降りて、真澄さんの服を引っぱる。 俺に服の裾引っぱられながら真澄さんはされるがままになって寝室までついて来てくれた。 ベッドの上に上がって真澄さんもベッドに乗るように服を引っぱる。 ベッドの上で俺の横に座った真澄さんの服の襟を掴んで引き寄せる。体重差あるから俺のほうが引き寄せられるみたいになった。目の前の双眸に向かって言う。 「俺のこと抱いて。今すぐに。」
カシャン、
割れて 壊れて 俺 は… 本当に今も ちゃんと俺かな ひどいこと 傷つくような言い方 わざと聞いたことを曲解して 返した 傷つけたかった? 傷ついてほしかった でも 俺じゃ 傷ひとつつけられない でも 嫌 いや 嫌だ 嫌だ、いやだ いや いや! …やめて 香澄が 香澄を、 あんなふうに言ったから
血に濡れて滑った背中 滴ってベッドもシーツも血痕が 染めて 汚していく なんども 執拗に重ねた傷口の上から 手をとめないで 残った7本の爪を立てる 爪をなくした指が痛む ずれた爪がとれて 7本が6本に、 「…っ 、ぅ…」 爪、ピリッと疾るいたみ 体 頭も ちから抜けて 思わず漏れたちいさな呻きに 俺の体を撫でてた優しい大きな手が反応した 黒い前髪をかきあげて 髪に指をとおして頭を撫でながら …表情 確認されてる ? 心配されても、大丈夫って 言えない かわりに背中に回した両腕で 力いっぱい爪を立ててまた縦に引っかく 乾く間もない傷口から血が伝って 俺の体に落ちる ふたりして 血塗れだ 背中に負えばいい このくらいの痛みじゃ 刺青を彫るのに比べたら、まるでおままごとだ どうして…? 俺は、 大好きで 恋してて 憧れで 心から深く愛するひとに …こんなこと 許されてほしい、愛されてほしい、幸せを享受してほしい、…どれもきっと俺の 果たせる役目じゃない… 今はどれも 言葉に出して言っただけで 真澄さんはまたひとりになる だめ 繰り返し爪を立ててた血塗れの背中を 抱きしめる いれたままのが ようやくゆっくり体を揺さぶられて 我慢できない嬌声といっしょに すがりつく 反った体が真澄さんの体とぴったり合わさる 真澄さんの肩口に俺の口元がきて 首筋に歯を立てて噛みついた 死ぬまで痕 遺ればいい ほんとうに香澄のことが大事なら こんなひと 目もくれてやらなくて いい 綾瀬樹と…同じように 害なすときだけ対処すればいい 人間として尊重なんてしなくていい きっとそうなのに あなたを愛してる あいしてる …どうにもできないくらいに 心から許せないのと同じくらい 許したくて 許されてほしくて こうしてあなたに抱かれるのが 幸せで 繋がったまま、体を起こして ベッドの上に胡座をかいて座った真澄さんの脚の上に、両脚を開いて乗る 向かいあう姿勢に真澄さんが 俺の背中を包むように抱いて支えてくれた 両手を真澄さんの顔にそっと添えて、顔の輪郭や造形を確かめるように 指先で丁寧に触れてなぞっていく 薄い唇を親指でなぞってから 頰を手で包んで唇に唇を寄せた 長い時間かけて唇を屠りながら 唇が離れる瞬間に軽く真澄さんの舌を噛んだ ほんのり血の味が俺の口内にも伝って残る いまは「愛してる」って言えない 伝えられない あなたに憎悪の言葉ばかりさんざん吐いた もう言いたくない…苦しかった
疲れたのか うとうとしだして 真澄さんの首筋に顔を寄せながら、眠ってしまう前に ボロボロにしてしまった、いつも頼れる逞しい背中を残った爪で細く引っかいた
…Ce n'est pas ton amour. Vous n'aimez pas non plus Itsuki Ayase. Ce n'est pas de l'amour. Imitation d'amour. Je voulais penser que j'aime Licht. Je voulais être une personne capable d'aimer les gens. Licht jouait avec amour. C'est stupide contre les humains. Personne ne connaît la vraie nature de l'amour. Vous avez appeléles plus terrifiants plutôt que…
”あなたのそれは愛じゃない 綾瀬樹のことだって愛してもいない それは愛じゃない 愛の真似事だ 俺があの人を愛していると思いたかったのと同じくらい、人を愛せる人間でありたかったのと同じくらい あの人が愛を玩具にしていたのと同じくらい ひとに仇なす愚かさだ 愛の正体なんて誰も知らない ただあなたはよりにもよって、最悪のものにそう名付けて呼んだ”
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takahashicleaning · 1 year
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TEDにて
トッド・コールマン: タトゥーシールで病院の診療が自宅でも受けられる?
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
もし、医師が自宅にいる患者を、入院時と同じ様に的確に観察することができたらどうでしょうか?
バイオエレクトロニクス革新者であるトッド・コールマンが、革命的な健康医療と低侵襲治療を約束する、装着可能で、柔軟性のある電子健康管理シールを開発するまでの探究を紹介します。
インスピレーション次第でタトゥーが、こんなにもイメージが突き抜けるような良い印象を与えてくれます。テクノロジーの進歩でこのようなアイデアも実現できるようになっています。
ナノテクノロジーといわれるもので・・・
ナノテクノロジーは、物質をナノメートル (nm)の領域すなわち原子や分子のスケールで、自在にコントロールする技術のことである。
この技術によって、原子や分子の一個一個を単独でつまみ上げ、移動し、築き上げることも可能になっています。現在は、新素材やコンピューターのCPUの製造過程で現実に応用されています。
電子回路のトランジスタは、だいたい数十nm程度の大き��で、カーボンナノチューブなども同様です。物質を数ナノメートルの大きさにすると、量子効果と呼ばれる特殊な現象が発現する。
例えば、電子の閉じこめによるエネルギー準位の離散化があらわれる大きさや、トンネル効果など。量子力学を応用することでコントロールが可能になっています。
私が、このような話を考えはじめ、同じような話を聞くようになると自問し、別の手段はないだろうか?病院内の信頼できるパートナーと組んで、患者が自宅で普段通りの生活を送りながら高性能なモニターの利点を��かせる方法はないだろうか?
長い過程を経て、アクセサリーの様に身に付けられる。あるいは、絆創膏の様に貼り付けられる装着可能なシステムのビジョンとアイディアを得たのです。そして試行錯誤の結果、この柔軟性のある電子シールを完成させました
これはコンピューターチップを作るのと同じ工程で製造されましたが、この電子装置は、半導体の固いウェハーではなく、肌に直接触れられるような柔軟な素材に変更されました。
これらのシステムは、人の髪の毛程の厚さで我々が求めるタイプの情報を測定できます。情報とは、例えば、体の動きや体温、身体の電気的リズムなどです。さらに、これらのシステムの設計もできます。
電源を搭載することができて無線での送信も可能です。これらのタイプのシステムを構築し、我々の研究グループでテストを開始しました。
さらに、サンディエゴにいる臨床パートナーに連絡し、異なる症例をもつ複数の患者を対象にテストを始めました。母親になる人も含めてです。
そして、さらなるインスピレーションを得て、ここにご覧いただく写真は、テープをウェハーから剥がすだけでこれらのセンサーをテープに一体化できることを示しています。
継続的なプロジェクトにより、我々の研究グループは、柔軟性のあるテープに集積回路を内蔵することで信号の増幅やデジタル化。信号の処理や無線通信のエンコーディングを可能にしました。
これらの機能全てが、病院で使用されているのと同じ医療用テープに統合されました。我々は、この段階に到達した時点で設計と使い勝手の双方の観点から 実用性を高めようとしたのですが、更なる課題にぶつかりました。
多くの医療電子化の議論で人々が固く信じていることとは、我々はデータを単に電子化して、無線で送信し、クラウドに送りさえすれば、クラウドで有用な情報を抽出解析できるということです。
また、個人情報の問題に気を使う必要もあるのです。
もし、クラウド内でデータを解析するアルゴリズムを動かすのではなく、接着シールに内蔵された小型集積回路の上で動かしたらどうでしょう?クラウドへ送信するための毎月の通信費のコストも必要なくなります!
そして、これらのものを統合した今こそ、我々は未来について考えることができるのです。
現在では、2015年にAppleWatchも発売されているので、心拍計も記録できるようになっています。腕時計型ウェアラブルコンピューターでスマートウォッチとも言われる。
Apple Watchの搭載チップは、振動にもつように完全に樹脂でコーティングされてるために、コンピュータシステム全体を一つのチップに組み込んでるそうです。
なお、ビックデータは教育や医療に限定してなら、多少は有効かもしれません。それ以外は、日本の場合、プライバシーの侵害です。
通信の秘匿性とプライバシーの侵害対策として、匿名化処理の強化と強力な暗号化は絶対必要です!
さらに、オープンデータは、特定のデータが、一切の著作権、特許などの制御メカニズムの制限なしで、全ての人が
望むように再利用・再配布できるような形で、商用・非商用問わず、二次利用の形で入手できるべきであるというもの。
主な種類では、地図、遺伝子、さまざまな化合物、数学の数式や自然科学の数式、医療のデータやバイオテクノロジー
サイエンスや生物などのテキスト以外の素材が考えられます。
こういう新産業でイノベーションが起きるとゲーム理論でいうところのプラスサムになるから既存の産業との
戦争に発展しないため共存関係を構築できるメリットがあります。デフレスパイラルも予防できる?人間の限界を超えてることが前提だけど
しかし、独占禁止法を軽視してるわけではありませんので、既存産業の戦争を避けるため新産業だけの限定で限界を超えてください!
(個人的なアイデア)
AppleWatchとiPhoneアプリで連携すれば、プライバシー、高セキュリティを維持して自己管理できたり、秘匿性の高い医者と健康データを共有できる可能性もあります。
Apple以外の他社製は、集積回路内臓タトゥーシールで無断で追跡されるかもしれません。
AppleのAirtagも将来的には、タトゥーレベルの薄さに?
AppleのAirtagも将来的には、タトゥーレベルの薄さに?
AppleのAirtagも将来的には、タトゥーレベルの薄さに?
さらに、Apple Vision Proと連携させれば・・・
タトゥーシールからジーニーエフェクトでウィンドウホログラムを出現させることができたら楽しめるかもしれません。
タトゥーシールの設定やiPhoneやiPad、ホームアプリから連携させても楽しめるかもしれません。
Before 2022, this would not have been possible, but with Apple, Google, and Microsoft agreeing to expand the use of “passkey,” a passwordless authentication system…
2022年以前では、不可能だったが、Apple・Google・Microsoftがパスワードな しの認証システム「パスキー」の利用拡大に合意したことで・・・
…on the basis of high security and a high degree of privacy as well…
高いセキュリティと高度なプライバシーも基本にして・・・
…and if, as Ivan Pupilev says, all everyday objects have gesture interface capabilities…
イワン・プピレフの言うように日常的な物すべてにジェスチャーインターフェース機能を搭載していれば・・・
By integrating them with a common smart home standard, “Matter,” and making it possible to automatically connect to them by simply approaching them, assuming permission and authentication…
スマートホーム共通規格「Matter」で統合して近づけるだけで本人の許可、認証を前提とし自動接続できるようにすることで
It may be possible to customize even simple functions as complex functions by combining various devices in a stand-alone manner.
単体では、単純な機能でもさまざまな機器を組み合わせることで複雑な機能としてカスタマイズできるようにできるかもしれない。
In the past, OpenDoc, a technology developed by Apple to realize compound document and document-centered operation, was available.
かつて、OpenDoc(オープンドック)は、Appleが開発したコンパウンド・ドキュメントとドキュメント中心の操作実現する技術があったが
Can we extend this technology to shift from a document-centric to a gesture-centric interface?
これを拡張して、ドキュメント中心からジェスチャーインターフェース中心にできないだろうか?
If you want to work on a larger screen from your smartphone, iPhone, or iPad with a user interface by wearing the Oculus Dash or HoloLens from Oculus Quest
Oculus QuestにあるOculus DashやHoloLensなどを身につけることでユーザーインタフェースをスマートフォン、iPhone、iPadからもっと大きい画面で作業したい場合
It was usual to use a computer with a large screen, but now it is possible to use a huge screen! However, there were limits to the amount of money and placement of the display.
大画面のパソコンでというのが、普通でしたが、もっと、巨大な画面で!!という場合はディスプレイの金額的、配置場所にも限界がありました。
Virtual reality as the future of the holographic age, Virtual reality Virtual reality OS and its extension to the gesture interface center.
ホログラム時代の未来にあるものとして、Virtual reality バーチャルリアリティのOSとジェスチャーインターフェース中心への拡張
Seamlessly linked together, there will be no spatial limits, and you’ll be able to work in a small room with any number of huge, large screens that you can place anywhere in 360 degrees!
シームレスに連携させることで、空間的に限界は無くなり、小さな部屋でいくらでも巨大な大画面で360度どこにでも置いて作業できるようになります!!
For example, even if it is not possible to display 3D without wearing glasses like the gesture interface in the sci-fi movie “Iron Man”…
例えば、SF映画「アイアンマン」に出てくるジェスチャーインターフェイスのようにメガネをかけずに立体表示させるとまではいかないまでも
It may be possible to “make it look realistic by wearing special glasses” such as Oculus Dash and HoloLens in Oculus Quest, so…
Oculus QuestにあるOculus DashやHoloLensなど「特殊なメガネをかけることでリアルに見せる」ことはできそうなので・・・
It would be fun to display the setting panel of a simple function device that you touch through the special glasses as if it pops up from inside the device in CG in a hologram format (image: Genie Effect on Mac)
特殊なメガネを通して、触った単純な機能の機器の設定パネルをホログラム形式でCGで機器の中からポップアップするように表示してくれると楽しそう(イメージは、Macのジニーエフェクト)
しかし、人間自体を、追跡すると基本的人権からプライバシーの侵害やセキュリティ上の問題から絶対に不可能です!!
これは、基本的人権がないと権力者が悪逆非道の限りを尽くしてしまうことは、先の第二次大戦で白日の元にさらされたのは、記憶に新しいことです。
マンハッタン計画、ヒットラーのテクノロジー、拷問、奴隷や人体実験など、権力者の思うままに任せるとこうなるという真の男女平等弱肉強食の究極が白日の元にさらされ、戦争の負の遺産に。
基本的人権がないがしろにされたことを教訓に、人権に対して厳しく権力者を監視したり、カントの思想などを源流にした国際連合を創設します。他にもあります。
参考として、フランスの哲学者であり啓蒙思想家のモンテスキュー。
法の原理として、三権分立論を提唱。フランス革命(立憲君主制とは異なり王様は処刑されました)の理念やアメリカ独立の思想に大きな影響を与え、現代においても、言葉の定義を決めつつも、再解釈されながら議論されています。
また、ジョン・ロックの「統治二論」を基礎において修正を加え、権力分立、法の規範、奴隷制度の廃止や市民的自由の保持などの提案もしています。現代では権力分立のアイデアは「トリレンマ」「ゲーム理論の均衡状態」に似ています。概念を数値化できるかもしれません。
権限が分離されていても、各権力を実行する人間が、同一人物であれば権力分立は意味をなさない。
そのため、権力の分離の一つの要素として兼職の禁止が挙げられるが、その他、法律上、日本ではどうなのか?権力者を縛るための日本国憲法側には書いてない。
モンテスキューの「法の精神」からのバランス上、法律側なのか不明。
立法と行政の関係においては、アメリカ型の限定的な独裁である大統領制において、相互の抑制均衡を重視し、厳格な分立をとるのに対し、イギリス、日本などの議院内閣制は、相互の協働関係を重んじるため、ゆるい権力分立にとどまる。
アメリカ型の限定的な独裁である大統領制は、立法権と行政権を厳格に独立させるもので、行政権をつかさどる大統領選挙と立法権をつかさどる議員選挙を、別々に選出する政治制度となっている。
通常の「プロトコル」の定義は、独占禁止法の優越的地位の乱用、基本的人権の尊重に深く関わってきます。
通信に特化した通信プロトコルとは違います。言葉に特化した言葉プロトコル。またの名を、言論の自由ともいわれますがこれとも異なります。
基本的人権がないと科学者やエンジニア(ここでは、サイエンスプロトコルと定義します)はどうなるかは、歴史が証明している!独占独裁君主に口封じに形を変えつつ処刑される!確実に!これでも人権に無関係といえますか?だから、マスメディアも含めた権力者を厳しくファクトチェックし説明責任、透明性を高めて監視しないといけない。
今回、未知のウイルス。新型コロナウイルス2020では、様々な概念が重なり合うため、均衡点を決断できるのは、人間の倫理観が最も重要!人間の概念を数値化できないストーカー人工知能では、不可能!と判明した。
複数概念をざっくりと瞬時に数値化できるのは、人間の倫理観だ。
そして、サンデルやマルクスガブリエルも言うように、哲学の善悪を判別し、格差原理、功利主義も考慮した善性側に相対的にでかい影響力を持たせるため、弱者側の視点で、XAI(説明可能なAI)、インターネット、マスメディアができるだけ透明な議論をしてコンピューターのアルゴリズムをファクトチェックする必要があります。
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yaaburnee052398 · 2 years
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ADORE_LOVE_LIKE
月、天使、紫色、ジャンクフード、美しい、夜の車内、身体に悪そうな色のお菓子、神様、常設展示室、他人の劣情、青、田舎の夜空、ユニコーン、香水、センスがある、1000円のイヤホン、錠剤、バラード、星、人魚の涙、世界観、西、オレンジジュース、銀色、心臓、綺麗なお姉さんのネイル、金色、2+1、死神、派手な髪色、酒、面白い、不用意、詩集、南、カラコンの眼、甘ったるいココア、残像、超越、クリームシチュー、夜の雑踏、理解、エンドレスダンス、愛、核心、スーツ、無責任、掌、白い肌、深そうな言葉、あまい、手料理、熱愛発覚、美しい長髪、未完成、綺麗、煙草、進行方向を向く座席、軟骨のピアス、曖昧さ、面倒な感情、可哀想、ちらりと覗くタトゥー、見栄、異世界転生、言葉遊び、Rhyme、匂わせ。_111722
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tattoohorimoto · 5 years
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#刺青 #タトゥー #tattoo #立川 #立川タトゥー #タトゥー立川 #立川刺青 #立川彫師 #彫もと #和彫り #洋彫り #ワンポイント #ワンポイントタトゥー #おしゃれタトゥー #オシャレタトゥー #ファッションタトゥー #砂時計タトゥー #心臓タトゥー #札束タトゥー #二の腕タトゥー (Tachikawa, Tokyo) https://www.instagram.com/p/B1fk2RNBy6g/?igshid=1fegmno4l3be3
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kennak · 2 years
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皮膚は見過ごされがちだが、人間を語る上で外すことのできない臓器である。ニキビができたり、通常より荒れていただけで気分は大きく落ち込み、人と話す気力も、会いたいという気持ちも萎えてしまう。皮膚は我々の身体から水が漏出するのを防ぎ、太陽光のダメージからも守り、時にはタトゥーを入れることでその人の文化やアイデンティティを形作る、身体的にも心理的にも社会的にも重要な臓器だ。
誰もが関係する皮膚の科学──『皮膚、人間のすべてを語る――万能の臓器と巡る10章』 - 基本読書
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reikotattoo · 6 years
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#heart #dagger #心臓 #ナイフ . . . #tattoo #reikotattoo #studiokeen #japan #nagoyatattoo #tokyotattoo #irezumi #タトゥー #刺青 #名古屋 #大須 #矢場町 #東京 (Studio Keen) https://www.instagram.com/p/BscxZaDF8PH/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=hqyvkf5rzon8
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habashi-uno · 6 years
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私の復讐劇はここから始まる
2018.12.07.(金)
左胸にファーストタトゥーを入れてきた。私の薄い薄い胸にお似合いの薄い薄い線で描かれた繊細かつ、力強い意思を、強かな呪い(まじない)を込めたタトゥー。
私とセックスをする時、私を忘れてもこのプロビデンスの目を忘れないように。この目であなたの心臓を射抜くように。仕上がりはとても満足であの人のボルドーと私のエメラルドグリーンを入れた。やっぱりここに書くと本当に起こるのかもしれない。
だったら私の望みは一つだけ。あの人からよりを戻したいと懇願されますように。クリスマスまでには勝負つけたいな。逃した魚の大きさを知るがいい。私の復讐劇はここから始まる。
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そして気が付けばTumblrを始めて一年が経っていて、お陰様でファンも400名弱。なんだか信じられなくて私の言葉が貴女様や貴方様の心のどこかに届いてこの鬱々とした日々を、世界を生きる何かになってくださればと思います。誰得だよって感じですがこんな人間がいままでの文(ふみ)を書いていました。加工アプリ万歳。最初で最後の顔晒し。これからも宜しくお願い致します。
本当に世の中は辛いこと、悲しいこと、嫌なことで溢れていて正直皆生きてるだけで偉いはずなのに、なぜか色んな物にボコボコにされて褒められることのない人生。だから今日だけは美味しいケーキを買って帰って下さい。美味しいお酒でもいい。甘いの苦手って人は美味しいご飯でも食べに行こう。私が許します。なんてったって私の復讐劇が始まる日なんだから、お祝いなんだから。思う存分甘やかそう。今日は金曜日だから明日お休みの人も多いんじゃないでしょうか?あの人は明日も仕事だろうけど。だからさ、皆自分を甘やかそう。そして祝って。私の門出を。勝ち戦に出る私を。あの人の心臓を持ち帰るその日まで待っていて。必ず近いうち帰ってくるから。
そして大好きなあなたへ。
首を洗って待っていろ。
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joy-of-6 · 5 years
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フェデリコ・ベルナルデスキ:The White Line
2019年1月18日に The Players Tribune に掲載されたフェデリコ・ベルナルデスキの “The White Line” を訳してみた。
 イタリアのカラーラでは、白という色は少し違って見える。
 大理石の街。
 多くの人はこの街のことをそれで知っているだろう。そこが僕の出身地だ。美しく白いカラーラの大理石を切り出していることで有名な場所。僕たちが見慣れていた白の多くは、その丘から街の人々が切り出して形作ってきたものだ。僕の父もまた多くの人と同じく大理石を扱う会社で働いていた。長時間。本当に長時間。5時に起きて、6時に帰ってくる。それが彼の知るすべてで、つまり家族が知るすべてだった。
 僕たちの周りには大理石がありふれていて、あまりの白さが、夢の中にまで染み込んでいるかのようだった。
 そのイメージが頭に浮かぶようになったのは6歳頃だった。実際のところ、それをイメージと呼べるのかはわからない。ショートビデオの方が近いだろうか。時としてそれを見るのは眠っているときか、それとも目をじっとつぶってそれについて考えているときだった。
 僕にはその長く暗いトンネルが見える。最初、そこには終わりまで光は見えない。自分がトンネルの中にいることだけがわかる。そこで白い線が見える。大理石かもしれないし、そうじゃないかもしれない。でもどっちでもいい。その白い線で大事なことは、それが僕をトンネルから導き出してくれることだ。僕の行きたいところへと連れて行ってくれる。
 幼い僕にはこの夢の指し示すところがわからなかった―――意味がわからなかった。僕はどこかに行く必要などないのに。
 僕は自分の人生を愛していた。家族がいて、フットボールがあった。必要なのはそれだけだった。3歳のとき、父が街の中心��にある大きなおもちゃ屋に連れて行ってくれて、入って二歩でボールへと一目散に駆けていき、手に取るともう出たいと父に言ったそのときから。父はほかのおもちゃも見て欲しいようだったが、僕にはわかっていた。
 自分が何をしたいのかをわかっていれば、それを誰にも邪魔させない。それが僕の性格だ。それとも、「僕たち」の気質と言うべきか。カラーラの人間は大理石のように硬い―――ジジ・ブッフォンに訊いてみるといい。「大理石」そのものだ。
 家族もまたそんな感じだった。母は家からそう遠くない病院で看護師として働いていた。タフでありながら愛情深い。真面目なプロの看護師と優しいママのスイッチを切り替えられる、そんな具合に。母と父の間でうまいことバランスが保たれていた。父はいつもよりよく、より多くのことをするように僕の背中を押した。子供心にあまりにたくさんやらされているか、父が怒っているのかと思った。けれどもう少し大きくなった頃には、父が僕により大きな期待をかけているのだと理解し始めた。父は僕を「信じて」いた―――ほかのおもちゃには目もくれずフットボールをしたがるような子供なら、そうだな、得意なのだろうと。
 そして僕はフットボールが得意だった。けれど街は小さく、質のいいユースチームには恵まれていなかった。そうして家族は一つの選択をした。8歳のとき、70マイルほど離れたエンポリのユースチームの一つポンサーノでプレイすることになった。学校が本来終わるよりも45分早い3時15分にママが僕を迎えに来る。温めたパスタの入ったタッパーを渡される。最善の手だ。灰色のオペル・ベクトラに乗ってリグリア海沿いに南へ。40分もすればピサに着くのでそこで東へ向かいエンポリへ。そこからは30分程度。いつも少し遅刻していた。車の中で靴紐を結ぶと、ママが車を止めるか止めないかのうちにトレーニングのためにピッチへと駆け出す。二時間後にトレーニング終了。同じ道を辿って家に帰る。ベッドに入れるのは10時半か11時くらい。8時に起きてまたそれの繰り返し。
 週に4日、それを何年も続けた。
 大変だった。けれどそれだけの価値はあった。エンポリを離れるとフィオレンティーナと契約した―――フィレンツェの街はエンポリよりももう少し東にあるから、同じ高速道路を僕とママは通った。ママはいつでも僕の旅路のあらゆる段階に付き添ってくれた。
 特に、一番苦しいときに。
 16歳のとき、フィオレンティーナのシニアチームへの昇格が近づきつつあった。人生でも最も良いプレイのできていた時期。けれど定期検診でメディカルチームが何かおかしいことに気づいた。そして数日後、母と一緒に医者に行った。いくつかの検査を受けた。X線も何度か。そして数分後、医者は僕たちにこう告げた。
「フェデリコ、問題があるようなんだ」
 僕は考えた。「僕は16歳。人生でも最も調子がいいときなんだ。問題なんてない」
「君は心臓肥大症だ。どれだけ重症なのかはわからない。君の選手キャリアを続けられない可能性もありえる」
 「ありえる?」「そんな……ありえるはずがない」
 信じられなかった。聞きたくなかった。母が僕を落ち着かせた。
「もう数週間詳しく検査する必要がある」と医者は言った。「それに加えて、君は6ヶ月間プレイできないことになる」
 選手として次の段階に進むための大事な局面にいることを僕はわかっていた。こんな形で時間を失うわけにはいかないというのに。母もまたそれをわかっていた。とても悲しい、惨めな日だった。
 フィレンツェに一人暮らししていた16歳の僕には何もやることなどなかった。両親はカラーラで仕事があったし、時間があれば会いに来てくれたけど……それが精一杯だった。できるだけいろんなことで気を紛らわせようとしたけど、僕の人生で最も苦しい6ヶ月だった。
 時は過ぎる。検査を幾度となく重ね、専門家を訪ねて話をする中、食生活の変更と薬で、僕はこの問題を克服した。
 オールクリアを伝えられた時、どうしてか、かつて見ていたあのイメージを思い浮かべた。そう、あのトンネルのイメージだ。あの光、あの白い線、あの大理石――そうでないにせよ――は僕自身、道の途中、旅路を行く僕だったのだとそのとき気がついた。あのトンネルはまだ見ぬ乗り越えるべき障害、立ち向かうべき戦いのことだったのだと。あのイメージはもうずっと長い間見てきたけれど、それが本当は何を示しているのか、なぜそれを夢に見ていたのかを、ようやく理解した。
 こういうことを経験したとき、僕が思うに、自分の中で何かを変えずにはいられないと思う。僕はこの旅路がどれほど儚いものなのかに気づいた―――僕が今ここにいられるのはなんと幸運なことなのかと。
 何かを成し遂げたとき、例えば2014年のセリエAデビューや2016年のアッズーリ招集、そういうとき僕は幼い頃よりもずっとそのありがたさに思いを馳せることができるようになったと思う。こうしたことは家族の存在や周りの人たちの助けなしにはなしえなかったのだと。
 フィオレンティーナで過ごした時間に起きたさまざまなことの中でも特に大事なことが二つある。まずはパウロ・ソウザ。当時の監督で、僕を座らせささやかなアドバイスをくれた。彼が教えてくれたことは、僕には信じられないほどの才能があり、その能力以上に僕の性格が突出しているということだった。けれど、彼はこう言った、チャンピオンになるためには己自身を磨き上げなければならない。ピッチの中であれ外であれ、やることすべてを勝利へと向けていなければならない―――そうやって真の偉大な選手たちは今ある場所へたどり着いたのだと。
 僕はそれを決して忘れまい。
 もう一つはダヴィデ・アストーリ、我らがキャプテンととても親しくなったことだ。
 生まれながらにリーダーになる資質のある人々がいるけれども、知っての通り彼もまたその一人だった。毎日のトレーニングで彼はそれを示してくれた。僕が年を重ねてきた頃にはトレーニング前に僕を呼び寄せウォームアップのボール回しをして、あれやこれやの助言をしてくれた。遠征の時にはほかの試合や古い映画を一緒に見たりした。温かな心の持ち主で、愛情深く優しい人だった。スタメンに選ばれるようになった頃、調子がよくなくて自分を責めたくなったときなどには彼を頼りにした。ゴールを決めたときにはチームのフォトグラファーがSNSに投稿するための写真をメールで送ってくれた。そしてどの写真でも、僕をハグするために真っ先に駆け寄ってきてくれるのはダヴィデだった。
 僕の友、我らがキャプテン。
 みんな知っているように、2018年の3月、彼は睡眠中に亡くなった。
 30歳だった。「30」。
 大人ではあったけれど、それでも、当然ながら、子供のように若かったというのに。
 ダヴィデは心臓発作で亡くなった。自分の心臓に抱えている問題のことはあまり考えないようにしようと思っていても、ダヴィデの死は歴然とした事実を突きつける。時間は短く、今生きていることはいつだってただの幸運でしかないと。
 2017年の夏、ユベントスへの移籍が取り沙汰されている時はダヴィデのことをしばしば考えていた。昔のゴールの映像を見返せば、そこではダヴィデが腕を広げてセンターサークルから走ってきていた。チームを離れる前に彼と話した。理解してくれた。簡単なことではな��ったにせよ。
 彼が亡くなって数週間後、右腕に入れていたアヴェ・マリアの祈りの言葉の横に彼の背番号のタトゥーを入れた。
 今、僕がどこに行こうとも、彼は僕と共にいる。いつまでも見守ってくれる。
 僕は信念の男だ。いつでもそうだった。そして僕が信じていることの一つが、僕たちの生きているこの人生は通り過ぎて行くだけで、より大きな存在へと続いている道ということだ。僕はそう信じている。そう信じる。より良い場所、より清らかな場所があり、僕たちはそこへ向かっているのだと。そしてそこにたどり着いたときには、僕は誰よりも先にダヴィデに会いたいと願うだろう。
 僕の友、我らがキャプテン。
 僕が話したことは、僕がどんな人間か、どんな人間になりたいかのほんの一部だ。
 ユベントスに所属していることを僕はこの上なく誇らしく思う。このクラブ、このトリノの街は今までいたどことも違う。勝利やそのフットボール文化に関して新入りに投げかけられるお約束の言葉のすべてが―――全部本当のことだ! コーチからマッサーからキッチンスタッフに至るまで……すべて求められるのは勝利なのだ。その通り。ある種の執念だ。そして僕もまた、今やそれと共に生きている。
 ビアンコネーロ(白と黒)のユニフォームを見るとき、僕はあのトンネルのことを考える。あの大理石のことを考える。黒と……白と……それが今ここにある。僕をここまで連れてきた。
 そして次に待ち構えるものが何であれ、僕は必要なものを手に入れていく。
(了)
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jokertrap-ran · 6 years
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[Initial] 6★ Will (MOON) Translation
最終話 もっと怖がって Final chapter: Fear more [FINAL]
CV: 石田 彰  (Ishida Akira)
*Spoiler free: Translations will remain under cut *Name will remain as my normal ( ラン )
翌朝…―。 The next day
目覚めて部屋の外を出ると、廊下の角でふら付く人影が見えた。 I woke up and left my room, spotting a shadow lurking in the corner of the corridor.
気になって近寄ってみれば…… Approaching the shadowy figure out of curiosity,
ラン「ウィルさんっ!」 Ran: Will-san!
ウィル「え……あれ、ラン?」 Will: Wha- Wait, Ran?
ウィルさんが、壁にもたれるようにして隈のできた目を擦っていた。 Will leaned against the wall, rubbing his eyes. There were dark circles under them.
ラン「大丈夫ですか?」 Ran: Are you alright?
ウィル「大丈夫、大丈夫……ちょっと張り切り過ぎて徹夜しちゃっただけ」 Will: I’m fine, peachy. I was just a little too into it and ended up burning the midnight oil.
ラン「ちょっとって……」 Ran: A little?
ウィルさんは大きく伸びをすると、充実感のある顔を見せた。 Raising himself to his full height, a look of utter fulfillment and satisfaction showed on his features.
ウィル「それより今日の夜、時間をちょうだい、君に見せたいものがあるから」 Will: Rather than that, would you care to spare me some of your time this evening? There’s something I’d like to show you.
ラン「私に? でも体を休めた方が……」 Ran: Me? But wouldn’t it be better for you to take a break…?
ウィル「大丈夫、それにどうしても今夜じゃないといけないんだ」 Will: I’ll be fine. Besides, it’s got to be tonight, if anything.
珍しく強い調子で言い、彼は私を真っ直ぐに見つめている。 He stared straight at me, oddly insistent.
ラン「わかりました、でも無理はしないでください」 Ran: Alright. But please, don’t push yourself too hard.
頷くと、彼は嬉しそうに笑みを浮かべた…―。 Nodding, he beamed―...
… …
…… ……
そしてその日の夜…―。 And then on the very same night―...
ウィルさんは約束の時間になると、私を街へと連れ出した。 Will brought me to the streets at our appointed time of meeting.
ラン「ここは……?」 Ran: Where are we...?
やってきたのは、街中にある小さなミニシアターだった。 We had arrived at a small mini theater in town.
入口の前には『本日貸切』の立札がかかっている。 There was a stand outside the theater that wrote “Reserved for a day”.
ウィル「今夜はね、ピカピカの新作を、君にまず最初に見せようと思って!」 Will: I thought that I’d show you my brand new work, fresh out of production before anyone else lays eyes on it!
ラン「……!」 Ran: ……!
昼間の疲れた様子とは違い、しっかりと背を伸ばし、彼が私に手を伸ばす。 He stretched out before offering a hand out to me, acting largely different from how he was in the afternoon.
ウィル「今さっき、完成したばかりなんだ……ぜひ君に、最初に感想を聞きたくてね�� Will: I’ve just finished it not too long ago...And I’d like to hear your impressions about it first.
彼がタトゥーの入った手で私の手を包む。 He grasped my hand with his tattooed one.
少し色の白い、普通の手…… It was slightly paler than a normal person but otherwise, still a normal hand.
(この手が、みんなの楽しみにしている映画を……) (This hand made the movie that’s so anticipated by the masses…)
ものを一から作り出すことのできるウィルさんの手…―。 His hand that could produce wondrous things from naught but a scratch―...
ラン「はい……!」 Ran: Of course!
私はウィルさんの手を両手で握り返すと、しっかりと返事をした。 I grasped his hand with both of mine and gave him a firm reply.
シアターの席に着くと、やがてフィルムが流れ始めた。スクリーンに映し出された数字の数が徐々に小さくなる……。 The film started to run the moment I arrived. And the numbers counting down to the start of the film gradually dwindled in value...
やがて映画は深い森を最初の舞台として、始まった…―。 The movie eventually started, showing it’s first scene set within the depths of a forest―...
ラン「……!」 Ran: ……!
おどろおどろしい夜の森を二人の男女が駆け抜けていく……その後ろから得体の知れないモノが追いかけてくる。 A man and a woman ran through the dreadful forest together...As something unknown chased after the duo, hot on their heels.
(やっぱり、怖い……) (It really is terrifying after all…)
膝の上で手を握りしめていると…―。 When I wrung my hands together in my lap...
ウィル「……」 Will: ……
隣に腰かけているウィルさんが、私の手を握ってくれた。 Will had grasped my hand in his as he sat beside me.
だけど、どうしても恐怖に手が震えてしまう…… But even so, my hand still shook in fear...
やがて場面が移り変わって…―。 The scene eventually changed―...
夜の湖上を小さなボートが軋む音を立てながら進む。 A small boat proceeded along the late with little to no noise in its wake.
その船上で行われていたのは…… And the happenings on that very boat on the other hand...
ラン「……っ!!」 Ran: ……!!
返り血を浴びた謎の殺人鬼の形相に、声にならない悲鳴を上げる。 I let out a soundless scream at the return of the blood-chilling mystery killer.
(怖い……どうしても……) (It’s really terrifying…)
何度も目を塞ぎそうになりながら、肩を震わせ次に臨む。 My shoulders trembled as I fought the nudging urge to close my eyes.
だけどウィルさんは私の手を握ったまま、その視線はスクリーンではなく、私ばかりを楽しそうに見つめている。 However, despite holding my hands snug in his own, Will’s eyes weren’t set on the screen but insteadー Me.
ふと、耳元に吐息を感じて、心臓が跳ね上がった。 I felt a sigh against my ear and my heart leapt to my throat.
ウィル「そんなに、怖がってもらえると光栄だな……」 Will: I’m honored to be able to induce such terror in your being.
ラン「ウィル……さん!」 Ran: Will…-san!
耳元に囁かれた声は、まるで恋人に愛を説くような甘さで…… The voice whispering into my ear was sweet, honey-like...The kind one would use when whispering sweet nothings to a lover.
ウィル「昼間は笑顔もいいなって思ったけど……やっぱり、君の怖がってる表情の方が何倍も好き」 Will: Your smile back in the day was great too but...I still do prefer your terrified expression a hundred times more so.
怖さとは別の意味で、心臓が鼓動を早め始める。 My heart started to race from a different reason altogether. No, this wasn’t fear.
ウィル「ラン……、僕、君のことがすっかり気に入ってしまったみたい」 Will: Ran...It seems like I’ve been enthralled by you.
ラン「え……?」 Ran: Eh…?
ウィル「そうやって怖さで涙目になっても、僕の映画を見てくれるところとか。やっぱり可愛いな……」 Will: Like how you’d watch my movies even though they scare you so much that tears spring to your eyes. That’s really cute...
ラン「……っ」 Ran: ……
目尻にキスを落とされる。 He kissed the corners of my eyes.
だけど次の瞬間、スピーカーからは映画の登場人物の断末魔が響き渡る。 But the speakers boomed back to life the very next second, detailing the blood curdling screams of the characters on-screen as they fell into the clutches of death.
恐怖に引き攣る私の肩を、ウィルさんの腕が抱く。 Will wrapped his arm around my shoulder as they shook in fear.
まるで恋人同士のような距離感なのに、目の前のスクリーンに次々と恐ろしい映像が映し出される度に、私はウィルさんの腕に頼ってしまう。 It was almost as if we were as close as lovers, sitting together like that. And I clung to his arm whenever a terrifying scene was projected onto the screen, much to my horror.
ウィル「積極的だね」 Will: I’m taking that as a positive reaction.
ラン「ち、違います、ただ怖くて……」 Ran: N-No, that was just because it was just so scary-
身を引こうとする私の肩を更に強く彼が抱く。 He tightened his grip on my shoulders as I moved to detach myself.
ウィル「いいよ、存分に怖がって、そして僕を頼って。そういう君の素直な反応が、僕はもっと見たいから……ね?」 Will: That’s fine. You can get as terrified as you want and then you can rely on me then. I want to see much more of those honest reactions of yours, you see. Okay?
ラン「ウィルさん……」 Ran: Will-san...
(いいのかな、頼っても) (Is it alright to rely on him like that?)
彼の腕に伸ばした指先にそっと力を込めて、身を委ねる…―。 My fingers tightened their grip on his arm as I entrusted myself to him―…
出会って数日しか経っていない彼相手にそんなことができたのは……映画の恐怖に私の頭がすっかり麻痺しているせいかもしれなかった…―。 The reason why I was able to do something like that with someone who I’d only met a few days ago was because...It might have been because my brain had been paralyzed by fear thanks to the horror movie we were currently watching.
おわり The END
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kya-net · 6 years
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2018/12/13
Gateballers one man live「Thank you part-time punks」@新代田FEVER
スーパーウルトラキッズだと思った。テレビとかで「小さいのに大人でも難しいことをできる子供」のことをスーパーキッズと呼ぶことがあるけど(紅のドラムを叩けるとか、5ヶ国語話せるとか)、スーパーウルトラキッズ。スーパーはウルトラにかかって、スーパーキッズではなくウルトラキッズ。Gateballersはまさにそうだと思う。彼らは、正しく「散らかす」能力を持ってると思う。人生をやっていく上で染みついてしまう片付け��という習慣を、うまいことやらずにしておくという才能を持っている。決してけなしているわけではない。わたしは彼らのそういうところに惚れてる。大人たちが気づかないうちに整えてしまうことを、首尾よく、気持ちよく散らかしてある。散らかせないわたしたちは、散らかったものを見て初めて自分が散らかせないということに気付く!あーすごい 本当にすごいんだ
今回のライブのセットリストはものすごく良かったんじゃないのか??Lemon songsに収録されている曲もサラッとやっていた。Gateballersは、昔の曲をやっても「昔のを出して来たな」感がない。いや全然うまく言えない。前々回の定期テストの範囲を、次のテストの範囲くらいに鮮明に出し入れできる、みたいな(全然うまく表現できない)。Gateballersは、昔から全くブレない根幹があるんだと思う。時差はあっても、違うCDに収録されていても、同じ根幹から出てきているからそれの誕生までの道のりを感じない。天才だ、と思う。
奈良さんはドン!をやらせたら右に出る者がいないと思う。意思があるんだよ そして、本村さんは日本で屈指のベーシストだし、彼に肩を並べられるのってハマ・オカモトくらいじゃないかと思う。超絶技巧だと毎度思う。いやGateballersのライブは良すぎる。力が強い。わたしは彼らを知っていて、彼らのライブに行ったことがあるということを本当に誇りに思う。心臓に君の名前のタトゥー でも見たことないから誰かわからないって歌詞がありますが、心臓にむすばれるひとの名前のタトゥーが入っているかも、と想像したことなんて一度もなかったし彼らに出会ってなかったら今後もきっと無かっただろう。今回は命にキスををやってくれて、心を鷲掴み、脳を揺さぶられる、拍動を支配される、という感じだった。夏椰さんは無邪気で、わんぱくに見えるけど、end rollの時に前髪の隙間から見えた目のまっすぐさが胸に刺さった。真剣だから、みんな(もちろんわたしも)彼らに夢中になるんだと思う。
今回も、大学があったから開場から少し経ってから入ったのに最前列で見られた。本当に感謝が止まらなくて、泣きたかった。ゆうこさんにも会えた。Gateballersのライブで知り合った人は良い人。良い人しかライブにいない。新しい知り合いも増えて嬉しかった
tumblrに何度か書いているが、Gateballersのライブにはめちゃめちゃ良い男子高校生三人組がいる(制服で来ては超楽しそうに跳ねる、高校生なのに昨年年末の踊ってのオールナイトにいる、みんな人当たりがよすぎる)。わたしは(またこれも)彼らに最前列を譲ってもらったことがあって(その時は長髪の彼が骨折していた)そこから面識があるんだけど、今回は3人のうち1人しかきていなかった。受験勉強をしてるらしい。「でも新譜だけは買ってきてくれって言われて、二枚買ったんすよねおれ」とその1人は言ってた。落ち着いて考えたい、、、、この時代、CDなんか買う必要がない(わたしは絶対に買うけど)。1人が買えば、いくらでもシェアできる社会。それなのに、買ったんだね、と彼に言ったら、「だってなんか、やっぱ物持っていたくないっすか?」と言われた(1人は金無くて新譜買えねえ、、、と断念したらしい。わたしもお金ないけど、買ってあげたい。勝手に弟のように可愛がっている)。ああわかもの、、日本の未来は明るいね。わたしも、物持ってたいっす まだ希望は消えていません
受験がんばれ、またライブ会場で会えたらいいな。純粋でまっすぐでかわいい彼らに良い結果が降りますように。
Tumblr media
2018年のライブ納め、まったく最強のライブだった。
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