23日の午後5時公開予定です^ ^ 息子の勇姿、見てくださいね^ ^ #Repost @karatekidstouwakan with @use.repost ・・・ @karatekidstouwakan←他の投稿などはコチラから 明後日23日水曜に 全少選抜 形競技の 動画公開予定です^ ^ プロフィールURLの youtubeから確認できますのでチャンネル登録しておいてください^ ^ ↓ @karatekidstouwakan 押忍 応援お願いします! 応援する→📣 ・青森一の空手道教室 ・習い事としても ・本気で日本一目指すのも ・3歳から通える空手道教室 ・まずは楽しんで好きになる ・青森一ナショナルチーム選手を輩出 #OSS 稽古方法や試合の動画も配信 #青森市 #空手道 #道場 #本気を引き出す #日本武道 #karate #強くなる #礼節 #kidskarate #karatekids #運動神経向上 #短命県返上 #生涯空手 #松濤館 #生涯空手 #lifestyle #生き方 #芯のある人に #心の成長 #身体の成長 #touwakan #目標は高く #1日の努力 #世界一 #日本一 #道を極める #楽しく真剣に #好きこそ物の上手なれ フォロー・いいね して頂けると嬉しいです。 @karatekidstouwakan (濤和館 こども空手道教室) https://www.instagram.com/p/ClNlk5dy7Fb/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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【小説:2024年GWの貧困JAPAN】
2024年のGW、衰退国家日本は通貨危機に陥り、円は数年で40%も下落していた。
かつてあれだけハワイ旅行が流行った繁栄国家は急速に衰退し、貧しく海外に行けない国民ばかりになっていた。
貧乏な白痴大衆を主な視聴者層にするテレビ局はこぞって、「日本人はハワイに行って自炊生活をしています!ハワイへの旅行客は貧乏旅行をみんなしています!」と報道していた。
「ハワイに行っても楽しくないんだ! 俺は家で遊んでるけど幸せなんだ!俺は勝利している!」と国民は精神的勝利をし、「すっぱいぶどう」を見せるテレビ局と、それをみて満足に浸る視聴者の相互補完関係は今日も保たれていた。
東京で36歳になったたかしはまだ結婚をしておらず、GWの暇を持て余していた。
海外旅行に誘う相手もいないわけではないが、友人は次々結婚していき遊ぶ人間も減り、今年は円安であまりにも高いので、趣味の一人海外旅行も行かずに、特にすることがない。
銀座や新宿、渋谷にふらっと出かけていくと、外国人観光客で店がごった返し、次から次へと商品を買っていくのをみる。
かつて白人のみ、そして次に金持ちの中国人ばかりだった観光客。
いよいよ貧しくなり果てたJAPANでは様変わりし、一体どこの国から来たのかわからない国の人々ばかりになっていて、彼らの国籍は全くわからない。
渋谷の道端で缶ビールを飲む連中に、横一列で歩いてくる人々。時折悪態をついて見下してくるような態度を取る外国人。
いよいよ富裕層だけではなく中産階級でも来られるようになった国、JAPAN。
かつて日本人が東南アジアなどにいって現地の人々を下に見て、それが態度に出ていたように、彼らにマナーも期待することはできない。
好きだった海鮮の店も外国人向け商品ばかりになり疎外感を感じる。
今や海鮮丼が3000円4000円で、もう自分では食べられない。
店の中では外国人らが「What a price! Delicious!(マジで安すぎ!うまい!)」とガツガツ食べている。
店員も外国人ばかりになり、オーナーも経営者もおそらく外国人になったのだろう。
一体自分がどこの国にいるのかわからなくなり、日本に金が落ちるのかもわからない。
疲れ切って自宅に帰り、仕方なく冷凍食品を温めて食べる。
誰かを誘って温泉旅行にでも行こうと予約サイトを開く。
一泊一人3万も出せばそこそこの宿は泊まれるだろうと思ったが、一泊5万10万は当たり前で、20万30万の宿も出てくる。
あらゆるサイトを確認したが同じで失望する。
そういえば先日大阪に出張に行ったときも会社の規定の宿予算で泊まることができなかった。
大阪の街で買い物に興じる大量の外国人たちをみて、一体なにが起きているのかを理解した。
両親にLINEをして、帰省すると伝える。
東京駅に行くと、大きなスーツケースを抱えた外国人でごった返している。
駅の広告には「Uber Eatsで美味しい食事を頼みましょう」とか、「Netflixでシティーハンターを独占配信」という広告がどこの壁にも画面にも出てきて、我が国資本の広告は藤原竜��のよくわからないSKyなんちゃらというIT製品の広告しか目立たない。
そんな自分も、Google Mapで乗り換え案内を検索し、手元にはiPhone、仕事の携帯はAndroid、東京駅まで来る途中はSpotifyで音楽を聞き、旅の写真はGoogle PhotoかiCloudに、旅行にブッキング・ドットコムやエクスペディアを使っており、新幹線に乗る前にスタバでコーヒーを買っている。
これらを使うたびに円が売られドルが買われ、円安を加速させる。
かつて世界中に自国の家電や半導体、車を輸出しまくって外貨を稼ぎ、世界トップの金持ち国家に君臨していたのは日本だと聞いても、にわかに信じがたい。
新幹線の改札に向かうが、特急券と乗車券が分かれるという極めて奇妙なシステムを理解できない外国人らが改札で混乱し、スマートEXの使い方すらわからないアナログ日本人もまた通れず混乱している。
自動改札なのに駅員が大量に配置されている風景は、毎年繁忙期の風物詩である。
東京駅で、新幹線のぞみ号に乗る。
弁当を買っていたら時間がなく、申し訳ないと思いながらもグリーン車に飛び乗って、自分の普通車車両を目指した。
東京駅を出る時に弁当を食べ始め、新横浜に到着する前に食べ終わりゴミを捨て、そこから静かに寝るのが常である。
運良くグリーン車の隣の車両だったのですぐ座席についたが、隣に座った大きな荷物を持った外国人らがどこに荷物を置けばよいのかわからず、立ち往生していた。
大型荷物置き場の予約もしていなさそうだが、荷物置き場が諸外国の鉄道と比べ極めて少ない我が国の新幹線に苦労するのは当たり前である。
無理やり荷棚に置いたりしようとしてはうまくいかず、今度は最後尾の座席の後ろのスペースを勝手に使ったりと右往左往し、あれこれと出入りが多くて自分も弁当を食べることが出来ない。
車両をよく見みると、他にも外国人が多く乗っている。
JAPAN RAIL PASSというJRが提供する格安乗り放題チケットがあるが、ひかりやこだましか乗ることが出来ない。あまりにも安すぎて日本人差別かと言われるほどだったので、こないだ値上げをした。
JAPAN RAIL PASSのおかげで多くの外国人は「ひかり・こだま」押し込まれて「のぞみ」には乗っていなかったのに、今日はやけに多い。
JAPAN RAIL PASSの値上げのせいか、それとも「円安でのぞみ安いからこれでいこうか」となったのか、それはわからない。
さっき通ったグリーン車も外国人だらけで、しかもインドかタイなのか、かつては想定もしていなかった国々の人がたくさん座っていた。
結局は「日本が安いから」たくさん乗っていることは間違いない。
デッキには、指定席を買わず自由席券でケチって乗ろうとしたのか、GWは全席指定なのを知らなかったのか、ずっと座り込んでたり立っている日本人がちらほらいる。
弁当を食べて飲み物を飲みたくとも、車内販売は先日終了した。
日本を代表する高速鉄道である東海道新幹線の車内販売すら、少子高齢化による人手不足には勝てない。
今やここで水一杯を調達することも出来ない。
東京からうっかり飲み物を持たず博多までのチケットを買ってしまったら悲惨だ。
三島を超えると車窓から、雪が多く残る5月の富士山が見える。
かつて日本国民に愛された「シンカンセンスゴイカタイアイス」こと、スジャータのアイスの販売もグリーン車に限られ、たかがアイスですら上級国民と下級国民で差をつけられる現実をひしひしと感じて辛い想いがこみ上げてくる。
そういえば、先日北陸新幹線でスノボに行った時も、グランクラスに乗っていくのは外国人、というかインド人ばかりだったのを思い出す。
格安SIMのギガ数が少ないのでケチケチと新幹線のWifiにつなごうとしたが、全く速度が出ないどころかろくにつながらず途中で諦める。
N700Sという新しい車両が導入され、一部車両ではWifiは2倍高速と言っているのに繋がらない。
隣の外国人もWifiと悪戦苦闘し繋がらず、話しかけられたが何か助けることもできず、お互い言葉は通じないが諦めた顔をしている。
本当に通信回線が用意されているのか疑問に思いながら眠りについた。
実家の最寄り駅(といっても車で時間もかかるが)につくと、老いた父親がプリウスで迎えに来ていた。
車窓風景は何年たっても変わらないが、よくみるとなじみの店が閉店し、空き家が増え、建物は残っていても人が少なく街がひっそりしているように感じる。
家に到着すると、田舎者らしく居間には大きなテレビがありニュースを流していて、母がそこでお茶を飲んでいる。
ニュースは「本日はこちらの地域に振り込め詐欺の電話がかかってきています」などと呼びかけ、その他にも「85歳の老人がコンビニに突入しまいました」とかいうニュースが流れ、その車がプリウスであると心の中で予想すると、やはり映像にプリウスが流れる。
「外国人の爆買いは凄かったなあ」と疲れ切ってソファに座ると、テーブルの上には新聞の折込チラシが置かれていて、そのチラシをパラパラとめくって父が「ワークマンが最近いいらしいぞ」とワークマンのチラシを渡してくる。
誰かのXの投稿で「日本人がワークマンが凄いだのなんだの言ってる間に、東南アジア人はパタゴニアを着てスキーをするようになりました」と見たのは、1年半前くらいだろうか。
あの時は「そんなことはない」と思っていたのに、迫りくる現実をひしひしと感じ、なんとも言えない悲壮感が漂ってくる。
テレビをぼーっと見ていると、夢グループの通販が始まり、誰が使うかわからないポータブルDVDプレーヤーが1万円で売られており、「やすぅ〜い!」とおばさんの歓声があがる。
「ねえ母さん、こんなの誰が買うの?」と母の方を見ると、居間のすみっこに夢グループと書かれた段ボールが置かれているのがちらりと見える。なにが入ってるのか怖くて開けられなかった。
ニュースを見ても老人向けの意見ばかり言うコメンテーターばかり、バラエティを見てもよく知らない低俗な安い芸人が飯を食ったり、ガハハとつまらない話でひな壇で笑い合うだけのものばかりしかない。
CMにはコンドロイチンとか腰痛、尿もれパッドだのといった広告ばかりが流れ、同じ国なので東京と田舎でここまで違うかと驚愕する。
ワークマンの折込チラシの横においてある新聞を開いてみる。
母がむかし「高級紙」と呼んでいた朝日新聞。
「天声人語というのがあったな」と昔を思い出していると、母がおもむろに「こんなのが最近は本屋さんにあるのよ」と「天声人語書き写しノート」という公式の謎ノートを差し出してくる。これが累計500万冊以上売れてるらしい。
発行部数が減り実質不動産屋となって食いつないでいる会社の政治思想機関紙が、今でもこうして高齢有権者に幅広く読まれている現実を知って、複雑な気持ちになる。
数年前、YouTubeの見すぎで陰謀論にハマり、ディープステートだロスチャイルドだと毎日言い続けていた父。
地元の友人も離れていった者も少なくはない。
そこでNetflixやAmazon Primeを契約しインストールしたiPadをプレゼントし、YouTubeとの接点を消したのが一昨年の年末であった。
陰謀論を唱えることは多少減ったものの、右翼韓国嫌いの父はNetflixは韓ドラばかりで嫌だと言うので、U-NEXTを契約して日本や中国のドラマも見れるようにしたのが去年の年末。
あれから4ヶ月経ったが、U-NEXTでは実は隠し機能でアダルト作品が見放題になったのを私は知らなかった。
案の定、自慢げにiPadを町内会に持っていった時にうっかり視聴中の熟女系アダルト作品が大音量で再生されてしまったそうで、なかなか停止の操作もできず、大きな恥をかいたという。
アダルトの世界も女優の高齢化が進んでいるというが、視聴者が高齢者が増えているのが理由なのだろうか。
元気にこんな騒動をしている親も将来介護が必要になると思うとつらい思いがある。
いつか家を処分するのを見越して、私がかつて着ていた服とか、使っていた本とかを処分していく。
私が寝泊まりしていたかつての子供部屋には、ショップチャンネルやQVCの箱が山積みされ、食べ物や健康グッズなどを買った形跡があり、母が浪費をしていないか心配になる。
戸棚からカセットテープやCD、MDが大量に出てくるが、カセットテープからMDへの進化には当時誰もが感動したのに、もう今や誰も使っていない。
ソニーのウォークマンに電池を入れて久々に再生してみるとまだ動くことに感動し、浜崎あゆみのSeasonsが流れ、当時の情景が思い浮かんでくる。
ケツメイシの「さくら」が流れてくると、自然に手に取ってしまった高校の卒業アルバムを開いた。
一緒に勉強や部活を頑張っていた彼らはいまどこでなにをやっているのだろうか。
音楽は記憶を蘇らせる道具だなと感心する。
優秀だった何人かの名前を検索して見ると、大企業で管理職についていたり、外科医となり手術をこなして人を救っていたり、田舎に残って地元のイベントを盛り上げていたり、名前が出てくると嬉しくなる。
「あいつらも頑張ってるんだな」と思うと、自分も腐らず頑張ろうと思えるのは、いつの時代も同じなのだろうか。
頑張って活躍してる彼らに連絡を取れたらと思っても、携帯メールが衰退しLINEなどが勃興した今、連絡先は断絶している。
高校時代や大学時代のメアドに連絡してもきっと届かないだろうと思うと、技術の進化と人間関係の継続性については本当に進化をしているのだろうか、と考える。
そうこうしているうちに夕食の時間になった。
久々の帰省で張り切って高い肉を買ってきたのだろう、久々のステーキだった。
彼らはもう年金暮らしだが、お金はあるのだろうか。
「こんな良い食材わざわざ買ってこなくてもいいのに」
そう言っても、
「いやいや、たいしたもんじゃないよ」
と返す父と母。
陰謀論にはまろうが、怪しい通販にハマろうが、子を想う親の心は消えていないことに少し安心する。
「同級生の春奈ちゃん、二人目の子供産んだって」
「成績良かった大介くんは、トヨタで働いてるんですって」
「栄町の美奈子ちゃん、不妊治療でやっと1人目生まれたらしいわよ、よかったわね」
どれも本人たちに直接聞いた話でもなんでもない。
田舎人たちは、ITもクラウドもキャッシュレスも遅れているはずなのに、都会人よりも他人の個人情報を細かく早く把握しているのはなぜだろう。
自分は、同級生たちにどんな情報が伝わっているのだろうか。
「なあ、たかしはいい人はおらんのか?」
ビールで酔った父からそう言われても、
「いや、特に」
としか返すことも出来ず、美味しいステーキのはずが味が落ちていく。
なんとも言えない雰囲気になるが、
「つらいことあったら、いつでも帰ってこいよ」
と父が言う。
それから両親とはたいして多くを語り合うことはなく、休みも最終日を迎えた。
翌日、東京へ帰るバス停に両親が送ってくれた。
同じように、都会へ帰っていく若者たちが何人かバスを待っている。
バス停のプレートもずいぶん劣化し錆びてきている。
地面のアスファルトも割れが目立つ。
「つらいことがあったら、いつでも帰ってこいよ」
父がまた同じことを言う。
バスに乗り、車窓から両親を見る。少しさびしそうな顔をして、前より小さくなったような気がした。
バス停のアスファルトの割れ目からは、たんぽぽが咲いているのが見えた。
そのたんぽぽが、妙に力強く、たくましく見えた。
バスが発車すると、どんどん小さくなる両親。
両親も私も、お互いが見えなくなるまで、ずっとずっとお互いを見つめていた。
—終---
https://x.com/japantank/status/1786595831841509692?s=12&t=2udZ4HodM8nXVRmb1FbVUA
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0505
2年ぶりに髪をベリーショートに切った。あーあ、あのちゃんだったのにモンチッチみたい。と思ったが、2、3日すれば馴染んできて「わ~椎名林檎みたい」になるのは経験でわかっているのであまり気にしないことにした。前回ベリショにした時は、子供ほしいガチ勢の男と別れる表明として切ったのだった。その手の男ってベリーショートに対して好感持ってないのだけれど、ファッションガチ勢からはちやほやされる髪型でもある。まあ、どちらかと言えば今は女性からちやほやされたいのだけれど。
美容院���行ったあとポスドクと、その友達・横山さんと会った。ふたりともニート。元々テレビ局にいただけあってとても話しやすく社交的な人だった。美貌でバズりた~い♡とのたまいながらバシャバシャと写真撮ってもらう。ガイドツアーの宣伝用である。
夜、丸太町の川もりという焼肉店で大窪さんと会う。大概の肉を生のまま食べた。用事が立て込んでいたこともあってこの日は大きめのプリンを二条の雨林舎で食べたっきりだったので、とにかくたくさん食べた。
この人はなんのつもりでわたしと会ってるのかな、と疑念があったが、何も考えないことにする。車の運転を教えてほしいと言ったらうれしそうにレンタカーの手配を請け負ってくれた。あ~~本当運転なんてしたくない~……。でもそろそろ本当に手をつけなければ。
2軒目は熊野寮そばのメキシカンで飲んだ。3軒目で家誘われたけど笑顔で断る。かっこいいとは思うけどでもおじさんはおじさんなので。南無。ずっと大学生と馴れあっているので。南無。
0506
午前中は出町柳の周辺でポスドクと横山さんとで引き続き観光用の写真を撮った。友だちが、気の置けない友だちと話しているさまを見るのってなんだかいいなあ。わたしがゆいに引き合わせた人たちもこんな気持ちだったのであればいいのだけれど。
鴨川で買ってもらったパンを食べていたら鳶に華麗に取られた。みゃっ、と妙な声が出る。鳶の羽はふわふわした感触だった。顔に傷つけられなくて本当によかった、危ない。
お昼にカレーを奢ってもらったのち東山に移動。京セラで造園師と久しぶりに邂逅して京都グラフィーの展示を3つ見る。微笑を浮かべて「商業主義的であんまりよくなかった」と案外辛辣な感想を吐いていて面白かった。会うのは3週間ぶりとかなので最初はちょっとぎこちない空気ではあったのだけれど、「なぜ人の家に泊まりたくないのか」という議題で思いがけず盛り上がった。彼女いた時とかはどうしてたんですか、と訊くならいまだとは思ったのだけれどあんまり知りたくないしなあと思ったので訊かないでおいた。デートの内容・コースを考えるのはいつもわたしでかなりマグロなんだけど、それでもやっぱり思想と属性が尖っているので切る気になれない。あと容姿が本当にかっこいい、シャーペンで一発でなぞれそうな、線の細さと的確な配置。あーまた会いたいけどなんの進展もしないだろうなあ。そもそもわたしのことを女性ではなく大学の同級生くらいにしかとらえてないみたい、腹は立つが好都合。
雨が降り出す前に別れて、いったん帰宅。富田さんから連��があったので、河原町まで迎えに行く。ねこみたいな顔をして相好を崩されて、少し持て余してしまう。
鴨川に降りて三条方面に歩く。向かいの川床の席には赤い提燈がいくつも下がっていて千と千尋の神隠しで船が停泊する運河港みたいだった。
「女性性を削ぎ落したくて髪を限界まで短く切りました」と吐き捨てたら「僕はそっちの方が好きだけど」と返してきたので肩透かしを食らう格好になった。歩いている時はそうでもないけれど堤防に座っていると川の流れる水音が思っているよりも大きく聞こえてくる、と思いながら、告白の続き……というか弁明・弁解・懺悔を聞き流していた。それっぽい場所でそれっぽいことをしているなあ、と思いながら。
雨が降り出したのでガボールに入ろうとしたが満席、しょうがないので多聞に行った。マッシュポテトサンドもサーモンのサンドも玉ねぎが入っていたので中身を解体するというとんでもない食べ方を披露する羽目になったがにこにこしているだけで何も言われなかった。
いろいろ話したり、詰めたり詰められたりしたが何も前に進んでいなかった。北海道行きたい、とか奄美大島行きたい、とかいろいろ青写真を並べたがそもそも秋から2年インド行くんでしょうよ。と言ったら「受かればの話だし、院進学とも迷ってるから」といなされた。つくづくへんな学生生活ですね、と言ったら「僕は普通だから、人と違う人生を選びたいんだよ」とのことだった。わかるような、わからないような。
「型にはめて考えるのと、言語化して納得するのが好きなんだね」と指摘されて、むっとしたがその通りなので黙っていた。東山で買っておいたパンをあげて別れた。
人と関わると無傷ではいられない、ということを、なんど繰り返しても、避けられるわけではない。
東京の部屋が恋しい。自炊したい。フレンチトースト作ってどばどばシナモンシュガー入れたココア飲みたい。けれど京都の、魔みたいなものがわたしの脚に絡んで離さない。
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起きる機会を見失ったものたち
5年前ぐらいからTumblrの下書きを溜めるようになり、気づいたら下書きだけで200を超えそうになったので、今更出せない記事をごちゃまぜにしてみた。ある意味総集編。
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このあと何しようとなった時、美術館を提案してくれる人って素敵だなと思う。その時コンラッドにいたというのもあると思うけれど。あの辺りは美術館が多い。
傷ついているのはわたしで、痛いのはわたしだとずっと思ってきた。だけれど、あなたの反応を見てああわたしが傷つけたのだ、と思った。恐らくわたしが大切な人にされたら1番傷つくやり方でわたしは線を引いた。
この前名駅に行ったら袴姿の女の子達がたくさんいて、ああ卒業式の季節かと思った。金箔も水引も出てきた当時誰がやるんだこれと思ったけど、見慣れるとカワイイし尖っててクールでいい。私たちの卒業式の頃の流行りはドライで、ドライってやわ過ぎてぽろぽろしてフケみたいになるの、なんか嫌だったから。
卒業式、受付が始まった頃ヘアセットが崩れて、慌てて着付け会場だった近くのホテル電話して、小走りで駅を逆走していたら、丁度卒業式会場に向かうところだった友人にそっちじゃないよと手を取られたの、懐かしくて愛しい思い出だ。あとは宗教に洗脳された同じ学年の子が校長先生の話の後急に壇上に上がって話はじめたのが怖かったのが強烈に残っているぐらい。
全然食べたくないどん兵衛のニンニクバター味噌にお湯を入れる。全然食べたくない味がした。お湯を入れすぎたのか、若干味が薄い。最後スープを流したら容器の底から信じられないほどみじん切りにしたニンニクが現れてゾッとする。すぐさま水切りネットを変える。
段ボールを開けたらすべておなじにおいがした。洋服もスタンドライトも山吹色の土鍋も。私の部屋は、私はこんなにおいだったのだな、と思う。
お酒を飲んで、帰りたくなくて、近くの公園でアイス食べて花火してブランコを漕いですぐ気持ち悪くなって笑った。夏。ブランコを勢いよく漕いでヒールを飛ばして笑いながら拾ってくれるところまで含めて夏。ブランコ漕いだのなんて何年前だろう、と思いながら去年もそういえばブランコを漕いだ事を思い出した。夏だった。高台にある、動物のいる細長い公園。
深夜の公園は酔っ払った若者か、犬の散歩をしてる人か、ダンスをしてる人しかいない。気づいたら2時を過ぎていて、それぞれタクシーを呼んで帰る。今日もタクシーの運転手に近くてごめんなさいね、って言うんでしょと言われてよく分かってるなあと嬉しくなった。まだわたし達出会って1ヶ月ぐらいしか経ってないのにね。
やめられた先輩や上司達がずらりと並ぶ飲み会で、黙々と枝豆を食べなが周りのペースに合わせてビールを飲んでいたら、現先輩方から怪訝な顔をされた。やだしおらしいの変だよ、え?松田さんっていつも違うの?、全然違いますよーわたし達のこと先輩って絶対思ってないですもん、そうなんだ意外〜。ガヤガヤした店内に甲高い先輩の声が響く。まん丸にした目を向ける上司に言える言葉もなく、ただ苦笑いを返した。自分のつまらなさに苛立つ。
ちなみにいつものわたしと言うのは、先輩方にほぼタメ口で話し、名前にちゃん付けで呼び、飲み会では先輩に取り分けてもらい、みんなの制止を振り払って日本酒を煽るような女である。こんな後輩を可愛がってくださる先輩達の心の広さたるや。平伏してしまう。大好き。
もちろん先輩方にも最初からこんな態度を取っていたわけではない。2年目までわたしは趣味は裁縫とおかし作りで、ピンクのフリフリのワンピースを着て、淑やかでおとなしい子だと本気で信じられていた。そんな事は一言も言った事はないけれど。
わたしは所謂猫かぶりというやつだ。猫かぶりというか、初対面で慎重にいくタイプだと言って欲しい気もする。23年間生きてきて、わたしの性格というのが個性として簡単に受け入れてもらえないことを痛いほど学んできたから。わたしはどの学校でも1年生の10月ぐらいまではろくな思い出がない。どれだけ己を押し殺してひっそり生きているつもりでも、強烈すぎて受け入れられなかったと言われたりする。
わたしはWikipediaにつらつらと肩書きが沢山連なって結局何をやってる人なのかよく分からないって思われたいの、とあなたに言ったら君らしいねと穏やかに笑ってくれた。わたしらしいってなんなんだろう。
運命の恋なんて転がっていないし、運命の人なんて待っていたところで迎えにきてくれやしないのだ。
あなたが第2の故郷が軽井沢だというので、わたしの第2の故郷はどこにしようかなと言ったらお前は鎌倉やろ、と返してきた。よく覚えてますねと驚き半分であなたの顔を見たら、あたりまえやん何年の付き合いやと思っとるねんと得意げに言われたので、強めに叩いておいた。本当にそういうどうでもいいことばっかり覚えているのだ、この人は。たいせつなことは全部わすれてしまったくせに。
怖い夢か過去に大好きだった人と幸せになる夢ばかり見るから寝るのをやめた。頭が重たい。布団はちっともあったまらない。高速道路がすぐ近くにあるこの家は、深夜になるとよくトラックの走る音がする。朝5時をすぎるとスズメが鳴きだす。朝8時半になるとびっくりするような声をあげる子供達が外で遊ぶようになる。9時を過ぎると1時間おきにお寺の鐘が鳴る。この3週間で全部覚えた。
隔離されていた間に季節は確実に春に向かっていて、私はそれが悲しかった。片付けても片付けてもすぐ散らかる部屋の片隅に座り込んで春ってろくなことないから春なんだよなあと思う。ほんっとにろくなことない。部屋のファンを回す。すぐに夏が来るのだろう。きっと今年のゴールデンウィークは暑い。菜の花をダメにしてしまったのでひどいにおいがする。夏になるし気をつけなければ。
本当はもうあの時死んでしまいたかった、いや消えてしまいたかったよとあなたに言うと、そんなの俺が許さないと真っ直ぐ目を見て言ってくれた。ばかみたい。あなたはわたしが消えてしまっても別に何にも失わないのにね。わたしはあなたが死んでしまったら失うから死なないで欲しい。二度と会えなくなってしまっても、あなたがこの世界のどこかで息をしてると思えればわたしも生きていける。
新しい仕事何にしようとDODAをスクロールしていた時、どうしようもなく泣けて泣けて仕方なかった去年の夏。15の時から夢見て20で叶えて、たったの4年で諦めなければいけなかった夢。音が鳴らない黒のぺたんこ靴。オレンジ色のスカーフ。資生堂のルージュルージュを引いて無理やり鏡の前で笑顔を作る瞬間。しょっちゅうボリュームを調整しなければいけないインカム。もう二度とあの仕事は出来ないような気がするし、あの仕事をしたいのかと言われると分からないけれど、懐かしくて思い出す度胸が締め付けられる。
精神が安定している時は自分の精神が弱っていることなんてひとつも思い出さないのに、まるでアドレナリンが切れたスポーツ選手よろしく一定期間精神が落ち着いたらきちんと一定期間精神をおかしくする。まあでもだいぶ冷静になってきたんじゃないだろうか。冷静なふりが出来るようになったの間違いかもしれない。
世界が混沌としている今、こんなことでだめになっている私は贅沢なんだろうか。先生に言われた通りとんぷくを飲んだせいで今日は1日だめにした。だからあの薬は嫌い。嫌い嫌い嫌い。薬なんて大嫌い。大嫌いなのに一向に私の飲む薬は減らない。やんわり拒絶されているような気持ちになってへこむ。
お金で買えない幸せがある、と言われる度鼻の奥がツンとなる。知ってるよ、それが欲しくて欲しくて欲しくて欲しくて、でも無理だったからお金で買える幸せを片っ端から手に入れていたのだ。
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2024/3/5
いま、思えばなぜ紹介してくれた女の子は話してくれたのだろうと思う。人によってはアレルギーのある話だ。その友人の女の子が凄い霊能者と会ったと興奮気味に語ったときも最初はやや眉唾であった。占いは信じない質なのだが、本当に見える人が世にいるのは知っていた。友人の中でも2人いてよく面白半分で体験談を聞いていたし、常識や科学では説明がつかないようなことも自身でも経験したことがある。まぁ、時としてこういうのって全能感に繋がったり、自分は選ばれた人間だ。なんて勘違いした輩を生むし、金持ちがお金を吸い取られる様も見てきた。1時間20分で10000円が高いのかわからない。占いにしては高いし、本当に見えるのならば安い気もする。
紹介者の女の子からは10000円以上の見返りを求められたという話はなく、客を選んでる感じもない。誰でも紹介してくれて大丈夫だと言われてるそうだ。
ならば、早速と紹介を頼むとあっさりとLINEの友達紹介が送られてきた。ここでは仮に“四季さん”としよう。◯◯から紹介されました。お会いしたいのですが可能でしょうか?と送ると数時間後に時間と金額と場所、そして日時の提案があった。
一度、四季さんの仕事の都合でリスケはあったもののすんなり会うことができた。別で仕事をしてるんだと頭に浮かんだが。まぁ、そういう人もいるかとすぐに疑問は打ち消された。
会うまで2週間程度。何を相談しようかと考えていた。当面の課題いくつもあれど、大体は方向性が決まっている。相続問題には弁護士が入った。家を建てる話には土地が決まり地盤調査が無事に終わりそうだ。奥さんの家族とそりが合わない問題も心のなかで決着を見ている。奥さんにも素直に話せているので距離感が遠くなり楽になると思う。新しい仕事を1つ考えていてこれは確かに相談したいかもしれない。あとは何と言っても拠り所のない自分のこと、知りようも無い飼っていた犬の気持ち。そして四季さんへの好奇心もある。ただ、最後のこれはどこまで聞いて良いのかわからなかった。
−−−−−−−−−
当日はひとつMTGをこなし、都心の街に出た。待ち合わせに遅れるのは苦手なので30分前に着いてしまった。まぁ、いいか。と久々に訪れた街をブラブラ歩いた。もし、すべて見れる人ならばこんな光景も見られているのかもしれない。雨がぽつりぽつりと降ってきた。終わる頃にはお昼だなとどこで食べようか検索したりしていると時間になった。
待ち合わせの喫茶店で席番号を伝えると少し年配の優しい感じの女性はすべて心得てるようで「はい、承っております」と答えた。ひとつ階をあがり、上着を脱いで席につく。「着きました、お待ちしております」とLINEでメッセージを送ると今向かっておりますとすぐに返信が来た。
浮ついた気持ちを抱えながら待っていたものの、不思議と猜疑心はなかった。友人からさんざん凄さについては語られていたのもある。
現れた四季さんは普通に少し遅れたことを謝り、特別な服装や髪型ではなく、少しおせっかいそうな雰囲気あれど、神秘性なんて何も無い話し方で、慌ただしくアイスレモンティーを頼んだ。おしぼり使ってくださいね、席は奥側でいいですよ。と気遣いできる人で身構えたこちらとしてはホッと何かひとつ肩の力が抜けた気がした。
事前に聞いた通り録音しても構わないと言われ、スマホの録音ボタンを押して、子供がお絵かきに使うような消せる小さな黒板に聞きたいことの周辺者を書いてくださいと差し出された。
差し出される際は「相続ってのが出てるんだよなぁ」や「複雑な家庭ですよね?」とすでに見透かされているような発言をされていて胸の鼓動が早まる思いだった。自分の名前、奥さんの名前、母の名前、義父の名前、義父の息子の名前、父の名前、兄の名前と書く。そして、そこに年齢を足していく。
まだ、完全に信用していたわけではないのでこちらから情報を出すことはしない。
まずはお母さんからと話す出す。お母さん相手を間違えてしまったね。ただ、そこをいまさら責めておかしいし。この人は責められるの苦手だし溜め込んでしまうんですよね。
母の写真に手をかざす。すると、母がたまに話す愚痴と同じ語り口調でつらつらと母の心境が出てくる。まるで、そこに母がいて自分には見えなくて、その通訳をしてくれてるかのよう。それくらい母が話す言葉と語尾までほぼ同じだった。
「お母さん、良く喋る人ですね?」と笑う。そして、「実の父親」という言葉が出てくるんですけどと言われた時にドキリとした。母は養子縁組を祖父としていて、祖父に育てられた。その情報は四季さんにもちろん伝えていない。
自分は違うんですけど母方は宗教にどっぷりなんです。と伝えるとずばり宗教法人の名前が出てきた。これも伝えていない。
潜在意識と会話をしているんです。と四季さんは言う。その後に話される言葉も核心をつくようなことばかりだった。
奥さんが出会えてよかったと言っている。運命の人だからここは大丈夫ですよ。と言われた時にはすっと胸の澱がいくぶん落ちた気がした。
四季さんが言うには
人は家庭でもらった愛情しか自分の子供に伝えることができない。例えば1%の愛情しか貰ってない人は2%の愛情を子供に渡すことは出来ないと言う。
なので、あなたの場合はお母さんが愛情をもらってない。そして祖母も愛情をもらってないと伝わってきてるものなんです。
少しここで胸が傷んだ。では、自分は?自分も子供が出来たとしてやはり愛情を渡せないのではないか?
疑問をぶつける間もなく話は進んでいく。
「お仕事などんなことをされてますか?」という質問から「事業拡大というのが出ているんですが」
未来を見ることができる仕組みはわからないし確かめようがないがこれから取り組もうとしている仕事について話した。
人は、誰もが使命を持ってこの世を生きていると言う。それは大きい人もいれば、小さい人もいる。その使命に気づいてほしくて自分はこの仕事をしている。と前置きをされて言われたことは自分の周りに散らばったものを集めたようなもので、とにかく困難で緻密でとても到達できないんじゃないかと思えるようなものだった。
その後は前世の話をされ、それもなぜかすっと納得いくようなもので。そして、ずっと見守ってくれる人がいることを伝えてくれた。それは父性というものを経験したことがない自分にとっては嬉しく、自分はずっと一人ではなかったのだと思った。
その見守ってくれる人の風貌を教えてもらい、母に確認すると母方の高祖父ではないかと。母には四季さんに見てもらったことを伝えていないので「なんで急にそんなこと聞くの?」となっていたがややこしいので話さない。四季さんは見守ってくれてる人は背が高く母のようにお喋りでしっかりしていて頼りがいのある感じだとのこと。高祖父は昔の人にしては珍しく身長が高かった(180センチ以上だった)と訊く。
高祖父が昔飼っていた犬と一緒にいる。ボールで遊んだり、散歩をしたりしている。と聞いて少し泣きそうになってしまった。それを知れただけでも来てよかったなと思えた。思春期の頃に飼っていた犬で可愛がっていたけど、充分にしてあげれたとは思えなかったし、ツラく当たってしまうこともあった。
気にしてない。大丈夫。もっと遊んでほしかったけどね。とそう言っていると伝えてくれた。
帰り際に「次に来るとしたら◯◯の件だと思いますよ」と予言めいたことを言われた。その前世があるからあなたは戦ってしまうところがあるのだと。
また来るのかな。まぁ、人生は悩みが尽きないしそうかもしれない。
−−−−−−−−−
当然ながら1時間20分の内容をここにすべて書けるわけもない。終わったあとは驚きと納得と情報処理で頭がグルングルンしていた。
帰り道、Recorderとして使っていたせいで充電が少なくなったスマホを眺めながら、紹介者にお礼を打ち送信した。
四季さんからは誰でも紹介してもらって大丈夫です。LINEを教えてあげてください。と言われていた。悩んでる友人やこういった話にアレルギーがない人の顔が浮かんでくる。とはいえ、実際に行く人は一握りだろう。未来視を受けたくない人だっているはず。そこには凄惨な未来も少なからずあったから。奥さんもそのひとりで、未来を知るのは怖い。人の気持ちを知るのは怖いと言っていた。
なんとなくだけど、四季さんはその人が変えられることだけにフォーカスしてくれてるような気がした。2年先のことが見えない人もいるとぽつりとこぼしたし、何かに固執して柔軟に生きていけないのもそれは仕方ないことだとも言った。
自分には知らなくても良いことは伝えずに、良くなる可能性があることをたくさん話してくれた。基本的には内容はポジティブで誰にとってもこう胸が温かくなったり、何か支えや指針ができたりする話だった。
−−−−−−−−−
さて、不思議な体験談は以上としよう。
あなたもきっと見てもらったらびっくりするはず。恐ろしい程に自分だけが知る自分や、自分の周りにいる人のことを当てられる。疑う余地がない。
ただ、四季さんが話した未来のことや前世のことや守護霊みたいな人のことはわからない。だって確かめようがないから。答え合わせはずっと先。いつだって人生はそうだし不満を言っても仕方ない。
この投稿を見て、これ書いた人はスピに被れたイカれた人だなと思われるのも仕方ない。人の感性はそれぞれだし。もし、あなたが何かに悩んでいたり好奇心旺盛で体験をしたい、四季さんに会いたいという人がいれば連絡をくれると良い。東京近郊、または東京に来る予定があるならば会えるはず。
知るということに臆さない、勇気のようなものがあればたぶんそれを人生の糧にできるだろう。
もちろん、自分に何も見返りはない。でも、前世でもそういうお節介な人だったようだ。そして、なにより好奇心が大きい。あなたが何を四季さんと話したのか教えてくれればそれで嬉しい。
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サイドシートの君
ゆかは旅先で呼んだコールガール。
地元が近いのと趣味が合った事がきっかけで連絡先を交換した。
そしてお盆の帰省のタイミングで会う約束を決めた。
ゆかのいる町まで車で一時間ほど。
来るか来ないかは半信半疑だった。
約束を破るような子では無いと思ってはいたけれど、連絡の返信の遅さがちょっと気になっていて、来なければ来ないでいいやと思っていた。
約束の時間の十分前に待ち合わせ場所に着いて車を停めた。
ゆかに着いた事と車の特徴を書いたメッセージを送る。
来ても遅れるだろうと思い、二十分後に発走する競馬を予想して買った。
既読が着いたのは約束の時間を二分過ぎたあたり。
あと五分くらいで着くらしい。
少し安心した。
それから十分後にメッセージ。
車のナンバーはこれですか?と来て、車の後ろを振り向くと、こちらを見ているゆかと目が合った。
手招きをして助手席に呼ぶ。
ゆかが席に乗り込んでくる。
「すみません」
「久しぶり」
「お久しぶりです」
「元気だった?」
「はい」
「ありがとね、来てくれて」
「いえいえ」
「じゃあ行こうか」
プランを二つ提案した結果、神社に行って近くにある貝出汁のラーメンを食べることにした。
近くのコンビニでコーヒーを買う。
「そうだ、さっき競馬買ってたんだよね」
「そうなんですか」
「一緒に見る?」
「見ましょう!」
一緒に見たレースは見事に的中だった。
ゆかも喜んでいた。
車を走らせる。
車内ではゆかが同棲中の彼氏に薦められて見た頭文字Dの話を熱く語っていた。
今度聖地巡礼に行くらしい。いろは坂はあのまんまだよと言っておいた。
ゆかが今日着ている服はライトなロリータ風のワンピースで、童顔の彼女にはそれがとても似合っていたので伝えた。
嬉しそうに笑うゆか。ロジータというブランドらしい。
田舎道を走っているとひまわり畑を見つけた。
下りてみると一面ひまわりが咲き誇っていて、その後方にある風力発電のプロペラがまたいい味を出していた。
夢中で写真を撮るゆかは無邪気な少女のようで、転んてしまわないか心配になるくらいだった。
車を再び走らせて神社へ向かう。
険しい階段を上って本殿でお参りをする。
「五円あった」ゆかが財布から硬貨を取り出す。
「俺は欲張りだから五円が十倍あるように五十円にするよ」
「なるほど!」
神様に祈ったことは今日が楽しく終わりますように。きつねの神様は俺を助けてくれるだろうか。
反対側に下りて行くと無数の赤い鳥居が並んでいる。何度来ても圧倒されるが、ゆかも同じだったようだ。
ここで少し雨が落ちてくるが気にせずに歩いていく。鳥居の中を歩いていくと横に水場がある。そこに咲く蓮の花を見つけたのでゆかに教えると鳥居から蓮にスマホを向けて撮影した。
白い花びらが水から顔を出して咲く姿は可愛らしさだけではなく強さも感じた。何となくそれはゆかの姿にも重なった。
高台から鳥居が並ぶのを眺める。
雨が本降りになってきたので木の下で雨宿り。
ゆかの持っている赤いバッグには傘が入っていないらしい。
「折りたたみもってくればよかった」
「雨降るなんて考えてなかったよ」
「県の真ん中の方は降るって聞いてたんだけどなぁ」
「しゃあないよ、ここ真ん中じゃないし」
しばらく経ってもやまない雨。結局少し濡れながら歩くことにした。
雨降りにも関わらず別な色の蓮の花を見つけて二人で写真を撮った。
階段を上って下り、おみくじをひいた。
天然石が入ってるおみくじで、パワーストーンが好きなゆかにはぴったりだった。
昼食の時間になったので店へ向かうが、時期や時間もあって行列ができていたので、同じく貝出汁のラーメンを出している別な店で食べることにした。
運良くすぐに座れ、ゆかとあれこれ話した。
ゆかは小学校から高校まで卓球をしていたらしい。
大学ではクラゲの研究をしていて、クラゲの生態にも詳しかった。
「一応理系なんで」
確かに同人小説を書き方を聞いたら実に論理的に話を作っているなと感じていた。
そんな話をしているとラーメンが出来上がって食べた。貝の出汁とバターの風味がうまくマッチしていて絶品だった。ゆかも気に入ってくれたようだ。
店の外に出るとまたもや雨。
近くの公園にあった遊具も濡れていた。
「晴れてたらやりたかったのになぁ」
「これじゃ濡れちゃうね」
残念そうにするゆか。
ここの段階で時間は十三時をまわっていた。ゆかは十六時くらいまでならと言っていたので、次の場所を迷ったが、思い切って賭けに出ることにした。
市街地へ車を走らせる。
「あのさ」
「ん、なに?」
「夜の仕事、まだやってるの?」
「いや、しばらくやってない。昼の仕事で稼げるようになったから。このままやめようと思ってる」
「そっか、昼の仕事が順調ならいいね」
「うん、もう知らない人に会わなくてもいい」
「お疲れ様。よう頑張ったと思うよ」
「彼には絶対言えないけどね」
「体調もよさそうだね」
「うん、抗うつ剤は飲んでないし、元気になったよ」
「よかったよ」
ゆかの手に触れて握ると、握り返してくれた。
川沿いの堤防を走る。
カーステレオからは真夏の果実。
市街地にあるホテルへ入り車を停めた。
ゆかの表情は暗くて見えなかった。
「いい?」
「タダじゃ嫌」
「そっか」
その返答は予測していた。元々は金で繋がった関係だ。
「いくらくれる?」
価格交渉が始まるが、割とすぐにまとまった。
タッチパネルで安い部屋を選んで入る。横にあるシャンプーバーの香りが鼻についた。
部屋に入ってソファに座る。
唇を重ね、ゆかの胸に顔をうずめた。
その後の事は何となくしか覚えていない。何度もキスをして、何度も愛を囁いた。
そして二人並んで眠った。
ゆかの寝息を聞きながら時間を気にしていた。
リミットの時間はとうに過ぎている。
目を覚ましたゆかに聞いた。
「時間大丈夫なの?」
「ああ、うん。別に花火があるからそれまでに帰れれば。そんな花火見たいわけじゃないんだけど」
その日はゆかの住む町で祭りがあって二十時から花火が上がる日だった。
「そっかそっか。一緒に見る?」
「うーん、誰かに見られると嫌だから」
「だよな」
その後はゆかの書いた小説を読んだ。そしたら俺もゆかに自分の書いた物を見せたくなった。
「ゆかの事書いた作品があるんだけど見る?」
「えー!恥ずかしいからやだ」
「まあまあ、自分だと思って見なきゃいいからさ」
「うーん、ちょっと興味はあるんだけどね」
そしてTumblrに投稿してたコールガールを見せた。
時に笑いながら、時に考えながら読んでいた。
「この表現好き」
ゆかを花に例えた部分が気に入ったらしい。
「人の書いたもの見ると勉強になる。すごく読みやすかった」
「ありがとう」
「今日の事も書くの?」
「そうだなぁ、たぶん書く」
「めっちゃ恥ずかしい」
そんな事を話しながら、不思議な関係だなと思った。
現実で会った人にTumblrを見せたのは初めてだった。
彼女でもなければセフレでも無い。そもそも会って二回目の関係なんだから名前をつけようにもまだ難しいだろう。
それでもこの関係は何だろうと思いながら気づけば温くなった風呂に二人で入っていた。
洗面台で歯を磨くゆかに後ろから抱きついたり、服を着るのを邪魔してみたりした。
帰路につく。
夕焼けの時間だった。
この様子だとゆかの町に着くのは十九時くらいになりそうだ。
「今日さ」
「うん」
「何で来てくれたの?」
「えっ、うーん…誘われたし暇だったから」
「そっか。お金もらえるって思ってた?」
「いや、それはない。ただ会ったらするかもなとは思ってた」
「そうなんだ」
「うん」
途中の海辺で夕焼けの写真を撮った。
「すごくいいね!あとで送って」
「いいよ、今送るよ」
すぐゆかに送った。
「ありがとう」
そっとゆかの手に触れた。自然と繋ぐ。
車は海沿いの道を駆け抜けていく。
町に着くと大勢の人で賑わっていた。
「どこで下ろせばいい?」
「真ん中は嫌だから…朝会ったとこ」
そこへ向かって車を進めると、警備の人が立っていて入れなかった。
「ちょっと入れないな…」
「うーん、どうしよう」
ぐるぐると町中を周る。
「やっぱ入れないよ」
「離れたとこなら一緒に見てもいい」
「えっ、あっ、そっか。じゃあそうしよか」
「うん」
「食べ物買いに行こか」
「屋台はダメだよ。知ってる人いるかもしれないから」
「そうだな。コンビニでいいか」
その町にある唯一のコンビニで食事を買った。
その隣りにある駐車場から花火が見えそうだったので、そこに停めて見ることに決めた。
花火が始まる。
ここでもゆかは写真を撮るのに夢中。
俺も撮ってみたけれど、信号が邪魔して上手く撮れなかった。
合間に見せてくれるゆかの写真は上手に撮れていた。
プログラムの間、ひたすらゆかはスマホをいじっている。その動きが止まると俺のスマホに通知が来た。
「アルバム作った」
開いてみるとトーク画面に日付が入ったアルバムが出来ていた。花火や蓮、ひまわりの写真がたくさんおさまっていた。
「おー、いいね。ありがとう!」
「ふふっ」
ゆかはまた外にスマホを向けた。
「あの色はリンで…」
花火の色を見ながらそんな事を言っていた。
「覚えたことって言いたくなるよね」
ゆかが笑う。そうだなと俺も笑う。
あっという間に花火大会は終わった。
「帰ろっか」
「うん…」
帰りに降ろす場所を探しながら車を進めた。
「あっちに行くと公園がある」
「そこで降ろす?」
「いや、遠いから��い」
「行ってみようか?」
「うん」
公園に行くと暗くてよくわからなかったが、日中は眺めがいいだろうなと思った。
「あっちには小学校がある」
「行ってみよか」
何となくゆかの気持ちがわかった。
「あれだろ」
「なに」
「別れが惜しくなったんだろ?」
笑いながら言った。
「でも明日は友達と遊ぶから泊まれない」
「もうちょっとドライブするか」
「うん」
小学校へ入った。ゆかが通っていた小学校はかなりきつい坂の上だった。
「こんなのだからめっちゃ足腰鍛えられた」
「これは中々スパルタだな」
「でしょ」
小学校を後にして車を俺の地元方向へ走らせた。
「あれだよね」
「なに?」
「泊まっても寝ればいいじゃん」
「うーん」
「俺いびきかかないし」
「そうなんだ」
ゆかの右手に左手を重ねた。
「朝、めっちゃ早起きだよ?」
「いいよ。またここまで送るからさ」
「わかった」
「じゃあ、泊まろっか」
「親に連絡しとく」
コンビニでコンタクトの保存液とビールとほろ酔いを買った。
ホテルへ入る。今日二度目だ。
カラオケがついていたので酒を飲みながら二人で歌った。
夜は深くなっていく。
シャワーを浴びる。マシェリでゆかの髪を洗った。
洗面台でそれを乾かしてベッドへ入る。
互いに欲望のまま相手を求めあう。
眠っては起きて、キスをして、何度も何度も。
「俺に好きって言ってみてよ」
「言わない」
「いいじゃん、嘘でも言ってみなよ」
「嫌だ言わない」
「そっか」
力一杯抱きしめて、それをゆかも返した。
俺は六月にあったことを話した。
自殺未遂のことも。
「ガチで死のうとしたんだね」
「うん、そうだよ」
「生きててよかったね」
「ほんとそう思う」
「今も彼女のこと好き?」
「いーや、全然」
「そっか」
「新しい好きな人いるらしいし」
「いなきゃ好きなの?」
「いや、そういうわけでもない。俺にはあわなかった」
「切り替え早いね」
ゆかの首筋にキスをして眠りについた。
結局は予定の時間にゆかは起きれなかった。
俺も軽くは起こしたけれど、別れを早くしたくないなんてエゴが出た。
「私ほんと時間にルーズなんだよね」
と言いながら、そんなに慌てないゆかが滑稽だった。
「私と付き合わない方いいよ」
「どうして?」
「時間守れないし、好きなこと話すと止まらないし」
「時間を守れないのはよくないな。でもそれはパートナーがちゃんとしてれば支え合っていけるんちゃうか?」
「うん…」
ワンピースを着ながらゆかは俺を見た。
「うしろのチャック閉める?」
「閉めよっか」
「自分でも出来るけど」
「いいよ、閉めるよ」
背中を向けたゆかの背中のファスナーを閉めた。
「上のボタンもかけて」
「はいはい」
ボタンを掛けて後ろから抱き締める。
「かわいいよ」
「ふふっ」
ゆかにかわいいと言うといつも笑う。
そんなとこはあざといのかもしれない。
「友達との待ち合わせ場所まで送ってくれるんでしょ?」
「うん、送るよ」
「やったー」
「そのかわり」
「なに?」
「お金は無しな」
「えー、少しも?」
「当たり前だろ。泊まったし送るんだし」
「ふふっ、そうだよね。わかった」
「交渉成立な」
「電車代浮いたからいいや」
「なんだよそれ」
ゆかが笑った。
ホテルを出てコンビニでコーヒーと朝食を買った。
予定時刻までに着かないのはわかっていた。
友達やら予約しているカラオケに電話をしながら、車の中でアイラインを引き、ルージュを塗った。
「ちょっとはおしゃれしないと」
「昨日と同じ服だけどね」
「それはしょうがない」
「そうだな」
「そうだ、スッピンどうだった?」
「あー、うん。可愛かったよ」
「ふふっ」
相変わらず笑う。
海辺を見ながらゆかは言った。
「普段海見ないけど、やっぱりこっちの海のが好き。向こうはなんか深くて怖いから」
戻ってこいよ。なんて言おうと思ったけど、別に俺がそれを言える立場じゃ無い。
「やっぱさ、十八年見た海は特別なんだね」
「確かにそうかもな」
「今回帰ったら、次見るのは冬か」
「その時も一緒に見たい」
「うん、いいよ。あっ、あとは会いに来てくれれば会えるよ」
「行きたいなとは思ってるよ」
海辺を過ぎて内陸へ入る。
あと五分で目的地。
信号で止まった時にゆかの唇を奪った。
信号の色が変わるのを感じで離れる。
ゆかの表情はどこか寂しげだった。いや、そう思いたいからそう見えたのかもしれない。
カラオケの前で降りる間際にもキスをした。
去り際にゆかは俺を見てこう言った。
「死なないでね」
短いけど重い言葉だった。
「そっちもな」
車を大通りへと向かわせる。
何度もゆかの耳元で囁いた言葉を思い出す。
車線を変えながら車を一台二台と抜いた。
「俺って本当に」
アクセルを踏んで帰路につく。
サイドシートにマシェリの香り。
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東京五輪から2年 湾岸はいま
悪夢のようなTOKYO2020大会から2年が経った。
五輪のために姿を変えられたあの場所は、巨額の資金を費やして建てられた会場は、白いフェンスに閉ざされていた公園は、いま一体どうなっているのか。
湾岸エリアを中心に、フィールドワークを行った。
①築地市場
築地本願寺から場外市場に向かう。日曜日。外国人観光客、親子連れ、カップル。賑わいは築地市場があった頃と変わらないように見えた。どの店にも、昼食を目当てに沢山の人が並んでいる。
立体駐車場の最上階から市場のあった方を見下ろす。縦横に走るターレ、魚の並ぶケース、積み上げられたトロ箱、林立する仲卸の看板――それらが全て消え去り、でこぼこの、剥き出しのコンクリートだけが灼熱の太陽に焼かれていた。その一部は駐車スペースに。数台の自家用車。物悲しくなるぐらいしょぼい。
駐車場のわきに、築地市場の仲卸とおぼしき店名のプレートを付けたターレが放置されていた。よく見ると、ナンバープレートを外した痕がくっきりと残っている。
石原元都知事が主導した2016年五輪招致当時、築地市場を潰してメディアセンターを作るという話が出ていた。2020東京大会ではそれが「駐車場」にかわり、市場は2018年10月に東京都によって閉鎖された。選手村から競技場への輸送のために新たに作られた環状2号の全面開通は、五輪閉幕から1年以上も過ぎた2022年12月。五輪招致が、都民の台所を打ち出の小づちのように利権を生み出す空虚な「一等地」に変えてしまった。
築地を舞台にしたある連載漫画の中で、目利き一筋の主人公は何故か移転に何の葛藤もないまま「豊洲で頑張っていこう」と仲間に呼びかけていた。築地市場83年の歴史は、急速に「なかったもの」にされようとしている。
②月島
東京では五輪の前から、競技会場と直接関係のない場所でも各地で再開発が起こっていた。晴海にも程近い、湾岸エリアに位置する月島もまたその1つ。もんじゃストリートで有名なこの町は、一本裏道に入ると古い木造家屋が軒を連ねる下町らしさが残っている。私たちが2017年に訪問した際は、月島1丁目西仲通り地区再開発計画のためにもんじゃストリートの店舗が軒並み閉店していた。
そして今回訪ねてみると、MID TOWER GRANDなる地上32階、高さ121mの超高層マンションが建ち(2020年10月竣工)、その1階にもんじゃ屋などの店舗が入っていた。
月島ではさらに地上48階、高さ178.00mのタワマンを建てる月島三丁目南地区第一種市街地再開発事業、地上58階、高さ199mのタワマンを建てる月島三丁目北地区第一種市街地再開発事業が控えている。フィールドワークの後で知ったことだが、この月島三丁目再開発計画には反対運動や行政訴訟も起こっているとのこと。長年暮らしてきた人々の息吹が聞こえるような町並みが、大手開発業者によって姿を変えられようとしていることには胸が痛む。
③晴海選手村
カンカン照りの選手村跡地。ここはHARUMI FLAGなる高層マンション群として開発され、完成すれば5,632戸12,000人が暮らす街になるという。未だ工事中で通行できるのはメインストリートの車道のみ。焼けつくような暑さの中、誰もいないコンクリートだらけの空間は殺伐とした雰囲気が漂っていた。
選手村をめぐっては、東京都が適正価格の10分の1という不当な安さで都有地を三井不動産ら11社のデベロッパーに売却したとして住民訴訟が起きている。五輪という祝賀的なイベントが作り出す例外状態によって、公共財産が民間資本に吸い上げられた象徴的な場所だ。
街の中心に近づくと、左手には、大会中、大量の食材廃棄が問題となった食堂の跡地が、中央区立の小中学校(2024年度開校予定)として整備されていた。
右手には三井不動産の商業施設「ららテラス」。その1階には「東京五輪を振り返りスポーツの力を発信する施設」として「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE」が設置されるらしい。五輪と三井不動産のどこまでも続く蜜月がうかがえる。
その先では道路を挟んで左右両方の街区で50階建ての2棟の超高層タワーマンションが目下建設中だった。
選手村を訪れるとき、2018年、建設工事中に2人の労働者が亡くなったことを思わずにはいられない。その街区は、労働者の死という痛ましい現実を塗り固めるようにSUN VILLAGE(太陽の村)という輝かしい名前で分譲されている。
この街区だけではない。この街全体が、五輪によって引き起こされた問題などまるで何もなかったかのように成り立っている。この街ではとても生きていけない、生きた心地がしない。生気を抜かれたようにその場を後にした。
④潮風公園、お台場海浜公園
ビーチバレーボールの会場設営のため何年もフェンス封鎖されていた潮風公園。わたしたちは初めて公園内に入った。こんなに広かったのか!無観客のくせに、この公園全体を占拠していたなんて、ほんとうに厚かましい。
東京湾の対岸の埠頭にはコンテナが並んでいる。海をみてみると、うっ!海水は泥沼のような色。しかし、なぜか匂いはせず、潮の匂いさえもしない。ファブリーズでもしているのか?
わたしたちは、野宿の人たちが寝ていた場所を探して公園内を歩いた(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織員会による追い出し→https://x.gd/ZJP4d)。木がたくさんあってなかなか住み心地よさそうだと思っていたら、屋根のある排除ベンチにたどり着いた。なんて醜いデザインなのだろう。
次に「トイレのようなニオイ」と話題になったお台場海浜公園のビーチへ、匂いを確認しに行った。「遊泳禁止」の看板があり、スクリーニングのためと記してあったが、やはり汚染が懸念されているのだろろう。このビーチの海水も濁っていて、潮の匂いさえもしない。怪しい水質だ。
しかし、暑すぎる。灼熱の日差しの下で、ビーチバレーボールや、トライアスロンをやって、汚い海に飛び込んでいたのか。
知れば知るほど、オリンピック・パラリンピックは地獄だ。
⑤有明
有明の旧会場エリアへ。グーグルマップで見ると、どうやらこの一帯は「有明オリンピック・パラリンピックパーク」と名付けられたらしい。いまや地に落ちた電通がオリンピックでちゃっかりゲットした、唯一黒字と言われる有明アリーナへ。SNSではステージが見えない席があると不評を買っていたが、「ディズニーオンアイス」をやってるらしく、猛暑の折、駅から会場まで大勢の人だかり。
有明体操競技場はこの5月に「有明ジメックス」と名を変え、株式会社東京ビックサイトが運営する展示場としてオープンしたらしい。第一印象は「・・・神社?」世界的ウッドショックの最中に木材を山のように使って、10年程度で取り壊される予定とのこと。こんなに立派にする必要あったのか?
そこからゆりかもめの駅を越えると、フェンスで囲われた草ぼうぼうのワイルドな一角が。有明BMX会場跡地だ。グーグルマップには「有明アーバンスポーツパーク(2024年4月開業)」とあるが、いまのところ影も形もない。スポーツ施設より原っぱ公園の方が需要あるのでは?
有明テニスの森公園は工事パネルが外されて、開放感に溢れていた。こんな素敵な場所を何年もオリンピックのために囲って、市民を排除してきたかと思うとあらためて腹が立つ。
真夏の炎天下に火を燃やし続けた聖火台があった夢の大橋にも立ち寄った。観覧車が無くなっていた。東京都はこの夢の大橋を含むシンボルプロムナード公園の一角に、新たに聖火台置き場をつくって飾っている。東京都はいつまでオリパラの亡霊にすがる気か。。
⑥辰巳・東京アクアティクスセンター
アクアティクスセンター
「威圧」を形にしたような巨大建造物。
建物の周りには木陰がなく、取ってつけたような弱々しい植栽が施されている。
正面外の、広すぎる階段は、車いす利用者でなくても、大げさすぎてびっくりする。コンクリートが日射で熱い。ゴミ一つ落ちていないのは、人が寄り付かないからだろう。
その下にたたずんで私は、ピラミッド建設のために労働を強いられている人のような気持ちがした。
ここは、公園の一部であった。近くに団地もある。誰でも入って、海からの風を感じながらくつろぎ、出会う場所だったはずだ。
5年前に訪れた時は、工事中で巨大な支柱がそびえたっていた。三内丸山遺跡にインスパイアされたのかと思ったが、出来上がったのは帝国主義の終点のようなしろものだった。
「お前たちが来るところではない。」という声がどこからか聴こえる気がした。
知ってる。だから入ってみた。静かだ。人っ子一人いない、空調が効いて冷え切っている。だだっ広いロビーの小さな一角に、TOKYO2020オリパラのポスターたちがいまだに展示されていた。
競争をあおり、序列化し、勝者に過剰な価値を与え、「感動」を動員するスペクタクルがここで続けられるのだ。
生きていくのに必要な潤いをもたらす公園に、このような醜悪なものが君臨しているのを私は許せない。
炎天下の湾岸エリアを丸1日かけて回った。TOKYO2020跡地は、廃墟になっていると思いきや、むしろ多くの場所でまだまだ開発が続いていた。開発への飽くなき欲望と「レガシー」への執着、五輪災害は閉幕後も延々と残り続けている。
この日撮影した映像を使って「オリンピックって何?東京からパリ五輪1年前によせて」という動画を作成し、1年後に五輪開幕が迫るパリでの反五輪の闘いに連帯を示すメッセージとした。
From Tokyo To PARIS, NOlympicsAnywhere
18 notes
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P3 Club Book Persona 2 Eternal Punishment pages scan and transcription.
ペルソナ2罰 ETERNAL PUNISHMENT
世界は、新たな歴史を歩んできた。同じような世界でありながらも、それは『向こう側』とは別の歴史だった。『向こう側』とは、噂が現実化する現象によって、終末の予言が成就し、崩壊に瀕した世界。その最後のとき、周防達也らは、すべての忘却と引き替えに、世界のリスタートを選んだ。集合的無意識に潜む者の力によって成された新たなる歴史の中で、人々は微妙に異なる、だが酷似した歴史を『こちら側』で作り上げてきた。その新たなる歴史の中で、ただひとり、周防達也だけは、『向こう側』の記憶を残していた。それは、過去とすら呼べぬ記憶。
集合的無意識に潜む悪意が、嘲笑を浴びせる。それは、罪である、と。そして、『向こう側』の因縁を根に、新たなる世界に罰が与えられる。
政治や経済にまで影響を及ぼす闇��組織・新世塾。暗躍する台湾マフィア・天道連。憎しみを晴らすために殺害を依頼できるという、連続猟奇殺人事件の犯人といわれるJOKERの噂。そして、『向こう側』をなぞるように、噂が現実化するという状況が起こり、人気占い師の言葉に安易に翻弄される人々の心が、現実を崩壊させていく。
周防達也に対して奇妙な既視感 (デジャ・ヴユ) を抱える因縁ある人々を中心に、『向こう側』と『こちら側』のからくりが解き明かされていく。
無原罪の世界を目指す新世塾によって、マスコミすら利用して圧倒的な力でコントロールされる情報と、それによって変容する世界。
人の心が作り上げる世界の中で、人の心に作用する集合的無意識に潜む者によって翻弄される者たち。逃れられぬ因果の物語は、途方 もないスケールで結末を迎える······
スペック
プラットフォーム
プレイステーション
開発元/発売元
アトラス
発売日
2000年6月29日
価格
6,800円 (通常版、税別)
9,800円 (デラックスパック、税別)
2,800円 (ベスト版、税別)
Eternal punishment script are revisited
追憶と罰
『ペルソナ2罰』は、過去の出来事を因として結ばれる結果の物語である。運命という言葉に委ねて諦観するのではなく、それをどのように受け止めるべきか、それをどのように乗り越えていくべきか。そうしたテーマに切り込んだ本作の魅力を、考えてみたい。
目覚めた少年
すべての記憶を失うことを条件に作られた世界の中で、失うことを拒んだ心。それが罪ならば、作られた世界の崩壊は、逃れられぬ罰なのか。
前作の主人公・周防達也は、今作において孤独な戦いを課せられる。今作の主人公となる、天野摩耶は、達也に対してデジャ・ヴュを抱く。
集合的無意識に潜み人を弄ぶ者は、冷笑を浮べながら彼らを翻弄する。ひとつの世界を因として生まれた、もうひとつの世界。そこで巻き起こる事件は、表層的には異なるものでありながら、まるで影のように似た状況を形づくる。
前作のエンディングを受けて始まる今作は、前作の出来事を「因」とし、人々の営みを「縁」として惹起する結果「果」を語る、因縁と因果の物語である。罪という原因が作り出す、罰という結果。その因果の物語は、今作において結実する。その結末を解釈できるのは、両作品をプレイしたプレイヤーだけである。
アダルト・ペルソナ
ジュヴナイルとして描かれた前作とは異なり、今作はアダルトの視点で語られていく。
同じ街であっても、子供時代と大人になってからでは、まったく別の街であるかのように印象が変わる。見えてくる側面も異なれば、見ようとする場所も変わる。大人とは何だろうか。子供はおろか、大人ですらも答えに窮する問いに、今作は挑戦する。そして、その大人であることを、キャラクターたちは体現しようとする。
キャラクターもペルソナも、デザイン的に心の内面を、より明確に表している。プライドを傷つけられた過去を持ち、その過去に縛られている芹沢うららが発動するペルソナは、その顔面にハイヒールが突き刺さり、身体は縄によって縛られている。キャラクターを象徴する記号化が追究され、修辞が散りばめられている。そこここに織り込まれた隠喩を発見し解釈する楽しさがある。
多義的な世界の全容
前作の主人公だった周防達也こそ鍵を握る存在として大きくフィーチャーされるものの、他の前作のパーティキャラクターは、ほとんどが脇役となる。今作は、天野摩耶を主人公とし、そのルームメイトの芹沢うらら、達也の兄である周防克哉、過去の復讐のためだけに生きるパオフゥ、そして『女神異聞録ペルソナ』で登場した南条圭、桐島英理子が中心人物として活躍する。
膨大な人物設定によって作り上げられた世界は、こうした別の人物の視点から描かれることで、ようやくその全貌が現われる。
世界は一面からのみでは語り尽くすことができない。今作までのペルソナシリーズに流れる、さまざまな視点から世界を見つめるという形が、『ペルソナ2罪』と『ペルソナ2罰』によって完成する。
占いと自分探し
自己確立できているようで、実はできていない大人たちは、占いや運勢などに自分を委ねようとする。型にはめることによる安心感。製作された当時の、日本の大人たちを表現していたそれは、現在でも変わることがないのかもしれない。
『ペルソナ2罪』『ペルソナ2罰』によって語られるテーマは「自分探し」。それが、 ジュヴナイルとアダルトの視点から、丹念に描かれる。
可能性を身近に感ずるジュヴナイルとは異なり、自分の限界を感じつつも、どうすればいいのか出口が見えず、何を目指すべきかも見失った大人の自分探しは、青春時代のそれよりも、さらに深刻で根深く、冷酷なものかもしれない。
原因に対する結果としての大人の物語の中で、そうした苦悩を描くことは、極めて皮肉に満ちたものと言える。そうしたきびしさもまた、ペルソナシリーズが 持つ、ヒューマンスケールの悩みを等身大で描くことの魅力のひとつであろう。
あなたは、今、自分というものを掴んでいるだろうか?迷うことはないだろうか?
金子氏コメント
『ベルソナ2罪』とセットで楽しんで欲しい。序盤の雰囲気も、ホラーテイストの前作と、サイコスリラーテイストの今作で違うし、キャラクターも描き分けている。大人の方が経験が豊富な分、ペルソナデザインもキャラクターの心の反映が強いものになっているところも見て欲しい。
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保育園、幼稚園へ 出張空手道教室も行ってます^ ^ 子ども達には、とっても人気です^ ^ #Repost @karatekidstouwakan with @use.repost ・・・ @karatekidstouwakan←他の投稿などはコチラから 昨日は青森市中央 聖マリア幼稚園にて 出張空手教室でした^ ^ しっかりお話しを聞いて取り組む姿は、とても園児には思えません^ ^ 楽しみながら、オンとオフを切り替えて、しっかり稽古してくれました^ ^ 押忍 応援お願いします! 応援する→📣 ・青森一の空手道教室 ・習い事としても ・本気で日本一目指すのも ・3歳から通える空手道教室 ・まずは楽しんで好きになる ・青森一ナショナルチーム選手を輩出 #OSS 稽古方法や試合の動画も配信 プロフィールURLの youtubeから確認できます #青森市 #空手道 #道場 #本気を引き出す #日本武道 #karate #強くなる #礼節 #kidskarate #karatekids #運動神経向上 #短命県返上 #生涯空手 #松濤館 #生涯空手 #lifestyle #生き方 #芯のある人に #心の成長 #身体の成長 #touwakan #目標は高く #1日の努力 #世界一 #日本一 #道を極める #楽しく真剣に #好きこそ物の上手なれ フォロー・いいね して頂けると嬉しいです。 (聖マリア幼稚園) https://www.instagram.com/p/Cke19G-yEb2/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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法学部学生が語る『法廷遊戯』のリアリティ / 『法廷遊戯』座談会@成城大学法学部 レポート
“真実とは本当に真実なのか?”
“真実が明らかになっていく爽快感と、人間の本音や悪意の息苦しさや生々しさで、深い余韻”
映画『法廷遊戯』の公開を前に、成城大学法学部の教授とゼミ生による座談会が開催! 法律を学ぶ学生ならではの視点で、映画の感想や見どころについて語り合いました。
今回、座談会に参加したのは、刑事訴訟法や裁判手続きなどを専門とする指宿信教授とそのゼミ生4名。(左から)石塚 海童さん(4年生)、杉本 若菜さん(3年生)、指宿信教授(中央)、飯野 和さん(3年生)、板垣 建吾さん(3年生)
石塚さんは映画を観て「話が進むにつれ、真実が明らかになっていく爽快感があるのと同時に、人間の本音や悪意が見えてくることによる息苦しさや生々しさも同時にのしかかってきて、観終わって深い余韻がありました」と感想を口にしました。石塚さんが特に強く感じたのが“証拠”の存在の重要性。「裁判を行なう上で、判決が証拠を元に決められるのは当たり前のことですが、映画の中で、SDカードが出てきたことで一気に流れが無罪に方向に傾いていく。実際の裁判でも、たったひとつの証拠で流れが大きく変わり、結論が変わるという可能性があり、証拠の重要性が印象に残っています」と語ってくれました。
飯野さんは、法律を学ぶ以前に、原作小説を読んでいたそうだが「その時は“ミステリー小説”としての印象が強かったです。事件の核となる“冤罪”といった、ミステリー部分の奥に隠された法律的なテーマを映画でどう伝えるのか?と思ってたんですが、映像だと観客に伝わる情報量が多いので、原作者が伝えようとしていたことがわかりやすく、法律を学んでいない人にも伝わるんじゃないかと思いました」と映画の印象を語りました。飯野さんが強い衝撃を受けたというのが、裁判員制度によって一般の市民から選ばれた裁判員のリアクション。映画の中で、SDカードに収められていた映像が証拠として法廷で流されますが、あまりにショッキングな映像に裁判員は嘔吐してしまいます。飯野さんは「私も、直接的な映像を見るのは苦手なので、同じような行動をとってしまうかも」と何も知らない市民が裁判員制度でトラウマを抱える可能性に言及し、指宿教授の「裁判員をやってみたいと思うか?」という問いに「誰かの人生を左右する機会を自ら選んでではなく、ランダムに与えられるのは重いことだし、理不尽じゃないかとも思います」と率直な思いを口にしました。
板垣さんも、飯野さんと同様に「司法制度の複雑さや再審制度のことなど法律的な部分がすごく重要な要素になっているのを感じました。ミステリーとして入ってもらって、法律にも興味を持ってもらう良いきっかけになる映画だなと思います」と語りました。板垣さんは、劇中の映像による証拠について言及し「映画の観客は、(証拠映像に)映っていない外側の部分が見られるけど、(劇中の裁判員や傍聴人は)それを見られないので、認識の違いが出てくるというのが印象的でした」と語り、これには指宿教授も「良いポイントです。映像証拠の危険性が描かれていて、あの映像を見てしまうと(実際に見えてない部分があっても)想像で彼女が言うことを真実だと信じてしまう。あのシーンは小説では伝えきれない映像作品だからこその映像証拠の危険性を示していると思います。映像の解釈次第で結論が分かれてしまう恐ろしさがある」と指摘しました。
杉本さんは、劇中で馨が言及する「目には目を」という同害報復刑(=タリオの法則)に触れ「なぜ、やられたことをやり返してはダメなのか? では、どうするべきなのか? ということを考えるきっかけになりました」と明かし、馨が父の冤罪を晴らすために全てを仕組んだという点についても「映画の中のようなやり方でしか、冤罪事件を無罪にできない日本の刑事司法の在り方も問題だと思えました」と語りました。
指宿教授は日本の刑事裁判史上、本作のように犯人とされた人間が亡くなった後で、再審請求が通った事件は、徳島県でラジオ商の男性が内縁の妻に殺されたとされる事件だけだと説明。いかに再審請求で無罪となるというのが例外的な事例であるかを強調しました。
指宿教授は本作の描写のリアリティについて「映画の中に出てくる『公判整理手続き』(※裁判の争点や証拠などについて、弁護側、検察官側、裁判官側が確認をする裁判前の手続き)は非公開なので、私自身は経験がないんですが、聞いている限り、映画に描かれている通りの雰囲気だそうです」と語り、法廷シーンについても「(台の)高さもちゃんと裁判員裁判の法廷のもので、傍聴席もああいう感じです」とリアルに再現がされていると説明。「ただ、不規則発言については、怖い裁判官がたくさんいますから、すぐに『退廷!』ってなるかと。映画の女性裁判官はまだ優しいですね(笑)」と明かしました。
映画の中で、馨、セイギ、美鈴らロースクールの学生たちが、洞窟の中で模擬裁判に臨む“無辜ゲーム”が登場しますが、指宿ゼミでは、こうした模擬裁判を学生たちが行なうことは、残念ながら(?)ないそうです。無辜ゲームをやってみたいか? という問いに「学生の仲が悪くなりそう(苦笑)」(杉本さん)、「周りを疑って生きることになりそう」(飯野さん)、「怖くなる」(石塚さん)と否定的……。とはいえ、一般的な模擬裁判に関しては、ロースクールなどでは行なわれており、高校生を対象に、生徒たちが刑事事件を対象に「検察官」と「弁護人」に分かれて証人尋問・被告人質問・論告弁論などを行なう「模擬裁判選手権」も実際に開催されているといいます。
飯野さんと杉本さんは、日常のちょっとした会話のやりとりの中で、冗談で法律用語を用いながら話すことが多々あるそうです。「ちょっとぶつかったら『暴行罪だよ』とか(笑)、『わざとじゃないよ』、『でも過失だよ』とか冗談で言いますね」(杉本さん)。「指を挟んだ」、「いや指を挟みそうになったから“未遂”だね」、「お酒を飲んで酩酊状態だったので“心神耗弱”で減刑かな…(笑)」などなど、専門用語を用いた法学部トークの一端を明かしてくれました。
最後に改めて、本作をどんな人に勧めたいかを尋ねると、石塚さんは「法律の知識がない人に観てほしいです。法律を作ったひとも裁判官も検察も人間であり、絶対ではないというのを理解してもらうのに良い作品だと思います」と人間が運用する法や裁判は誤りが起こりうるものだということを多くの人に知ってもらいたいと語りました。飯野さんは「親世代に勧めたいです。法学部で学んでいると話すと『じゃあ弁護士になるの?』という流れになりがちなんですけど、私は『真実とは本当に真実なのか?』ということを見ようと思って法律を学んでいるので、私がいま一生懸命に学ぼうとしているのはこういうことです!と伝えられる映画だと思います。映画を観て終わりじゃなく、ぜひいろいろ、みんなで話し合ってほしいです」と語りました。
公式サイト
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和六年(2024)1月7日(日曜日)
通巻第8083号
昨年のウォール街上場で新記録8兆円はエヌビディア
中国向け半導体製造装置の輸出が不許可。株式下落
*************************
2023年10月にエヌビディアは高度AI用半導体の中国向け輸出規制について、対象となるのはAI用半導体「A800」と「H800」が含まれるとしていた。米商務省の新規制ではゲーム用半導体「RTX4090」も禁輸対象となった。
11月にエヌビディアは「AI用半導体は商業向けであり、中国にAI用半導体を販売することは合法、販売する予定である」と楽観的だった。
これらのAI用半導体は中国のアリババ、TikTokの親会社バイトダンス、百度(バイドゥ)などが、すでに2024年分として50億ドルを発注していた。この大商いが政治の風圧で飛ばされた。
エヌビディアは、「画像処理半導体(GPU)を使用した先端AIコンピューティングシステムが不許可となったため、他の顧客に振り向ける必要があるのだが、(バイデン政権の政策により)米国産業の競争機会を永久に奪われる。将来の悪影響は避けられない」と不満を表明した。
米商務省は輸出不許可理由を「当該品は最も洗練された、最も処理能力の高い半導体だからだ。こうした最先端の半導体を輸出してしまうと中国は最先端モデルの訓練が可能になる」との懸念を表明した。
一方、米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は12月6日に人工知能(AI)向けのアクセラレーター新製品(MI300)を発表した。エヌビディアが席巻していた市場にライバル製品の登場となった。CEOのリサ・スー女史(彼女は台湾人)は「AI半導体業界は今後4年間で4000億ドルを超える」と大胆な予想を展開した。
MI300の採用を予定しているのはマイクロソフトやオラクル、メタ・プラットフォームズが含まれる。
余談だが、人工知能(AI)と「人間の知能」とが「偶会」した。AMDのリサ・スーはシリコンバレーで伝説化した才女だが、日本の将棋のチャンピオン藤井聡太がスー女史との会見を望んでいた。
「?」。じつは藤井叡王はAMDの新型パソコンを自作し、「AI将棋ソフト」によって勝負局面の解析や対局シミュレーションを行ない、勝負能力強化を図ってきたのだ。AMD製品の活用で次々とタイトルに挑戦し続けてきたわけで、2022年にはAMDのブランド広告に藤井が起用された。スー女史は来日時に、藤井の誕生日に合わせて会談を設定した。
▼なぜアメリカは台湾半導体企業を警戒するのか
日本でも波乱の一幕があった。西村産業相は「エヌビディアCEOの黄仁勲(「ジェンスン・フアン=台湾人)から、日本における研究開発拠点の設置の意向が示された」と記者会見で披露した。大規模言語モデルに加えて、ロボティクスの分野でエヌビディアはモデル開発に期待しているという。
エヌビディアが日本と組みたいのはスパコンなど日本が優位を誇る技術との連携で、とくに産業技術総合研究所との連携強化に狙いがある。産総研はエヌビディアからGPU(画像処理半導体)の供給を受けてきた。
米大手のインテルやマイクロンはバイデン政権の意向に逆らって中国国内で半導体生産を継続している。そのうえラボを設営しており、米商務省の規制には反対の声をあげてきた。
またTSMCはアリゾナ州に進出するものの、次世代AIは、「台湾で製造する」と言明しており、エヌビディアも先端ラボは台湾で設立するなどの動きをみせている。これらの動きは米国の神経を逆撫でしている。
懸念する理由ははっきりしている。
第一にハイテク情報、とくに台湾から中国へ最先端技術の機密漏洩が連続していること。中国のSMICはそもそも台湾TSMCにいた台湾人エンジニア数百人が大陸に渡って仕上げたのだ。
第二に台湾軍人の軍事機密漏洩がつぎつぎの明るみに出たことだ。
中国は台湾総統選挙に向けてスパイ気球を1月6日までに17個も飛翔させ、武威、威嚇をしめしつつ、裏面では破壊工作に余念が無い。米国は台湾軍高官等の機密売買の実態を把握しており、このため高性能武器の台湾供与を遅らせてきた。
第三にファーウェイのL540ノートブックがSMIC製造の半導体使用ではなく、TSMCの5ナノ半導体「Kirin 9006Cプロセッサ」だったことがカナダの研究所のモデル解体解析調査で判明した。
ただしファーウェイのスマートフォン「Mate 60」は、中国製の7ナノ相当の半導体だった。これらは台湾人エンジニアが協力し、中国の技術的独立推進に貢献していた。
第四に中国に工場を持つ台湾企業の従業員らの心理と背信である。また眼に見えないスパイ工作が台湾で進んでいることも米国に疑念を抱かせる。
台湾当局は5日、暗号資産を利用して中国から資金提供を受け、選挙活動を行っていた女性候補を反浸透法違反容疑で拘束した。この女性候補は桃園から立候補した馬治薇。彼女は23年に中国の対台湾工作部門の人物から選挙に立候補して選挙関連の情報を渡す見返りに暗号通貨などで470万円を受け取った。
馬は台湾民衆党からの立候補を目論んだものの中国との関係に問題があるとして、同党は推薦せず、無所属での出馬となっていた。
▼中国SMICが大量生産に突入する
2024年の世界の半導体市場を展望すると、6%以上の成長が見込まれている。とくに中国の飛躍が予測されている。
現在も世界の半導体の30%は中国が買っている。
半導体生産は80%がアジア、それも中国、台湾、韓国、日本に集中している。米国の生産は世界の10%、欧州は9%。だから欧米の焦りは並大抵ではなく、WTOが規制する政府補助金をつけて、半導体企業の誘致に余念が無い。ドイツも99億ユーロを補助して半導体企業の誘致をきめた。
インテルはインドとイスラエル、とくに後者には250億ドルを投資し、イスラエル政府は32億ドルの補助金支出をきめた。
TSMCはアリゾナに新工場を建設中だが、建設労働者不足と労組の反対運動のため、工期が大幅に遅れている。日本のラピダスは千歳で工場建設は予定通り、TSMCの熊本工場も建設は順調という。
中国のSMICは24年度中に新工場を42ヶ所つくると豪語している。SMICは汎用28ナノ半導体の大量生産をはかり、EVならびにAI向けとする。
業界がおそれるのは、いきなりの大量生産により中国のダンピング攻勢で世界の半導体市場が攪乱されかねない懼れである。
なぜなら中国は国内消費者に中国製を買えとキャンペーンを張るうえに補助金をつけるからだ。
風力発電、太陽光パネル、そして現在のEV自動車の世界への殴り込み、その遣り方、その世界市場独占への道のりを考察すれば、中国の次の一手がみえてくる。
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郷土無い
私には地元というものがない。ついでに実家もない。親戚の縁も薄い。今でも交流があるような幼馴染といえる人もいない。義務教育時代の同級生たちは恐らく私の生死すら知らないと思う。幼稚園から高校卒業まで京都で暮らしていたがその間家は2回引っ越し、いずれも借家であった。父も母も京都の人間ではない。2人とも住みだして長いが、三代住まねば京都人と言えないらしいのでうちは末代(おれ)までよそさんである。生まれたのは母の地元・島根県である。それも限りなく山口県に近い。確か最寄りのコンビニは山口県だった気がする。母ですら松江には中学の部活の大会でしか行ったことがないという。
早くから協調性ゼロ・言う事聞く耳持たずの自閉的お絵描き少女だったので両親には猪か山犬の子として育てられてきた。しかし彼等もまたかなり前衛的な人間であった。専門職で休日も本に埋もれた机に向かう友達0人の父に対して庭でインパクトドライバーや鉋を繰り出すDIY主婦の母、そんな2人の新婚旅行はタイとネパール、結婚当初は福井県の田舎で職場の同僚に貰ったジープを乗り回し、これまた貰い物のカワハギを台所で捌いていたという。母曰く「新婚なのに今までの人生で1番隠居のような暮らしをしていた」。確かに私の記憶でも当時の時間の流れは緩やかで、人生の終末に近いものを感じる。そんな若隠居の両親の下、幼い私は車道に横たわり、猿よけの電線を掴んで感電し、スイカを皮ごと喰らうなどして天真爛漫に過ごしていた。そんな穏やかな日々は長くは続かず、訳のわからぬまま京都に引っ越すこととなる。
京都の日々は正直なところ記憶から抹消したいことばかりだ。思春期の毒気が充満する精神状態に加えて己の出自が若干複雑で(ここで詳しく書くことは控えるが戸籍上イレギュラーな問題がある。ただ私の場合さほど差し障りなく生きて来れたのは時代と運が良かっ��と思う)どこの誰として振る舞えばいいのかわからなかった。中学生の時「男はつらいよ」を全部見たが(勉強もできない、運動もできない、周りと馴染めず友達がいないスクールカースト下層部の人間は他にやることがないのである)寅さんがフーテンできるのは帰る家があるからだと羨ましかった。京都に馴染めたらそれでここが故郷だと納得して楽になれたかもしれないが、それもできなかった。一番ネックなのは言葉だった。主に母や母方の親戚に育てられ、古い漫画を読み漁って言葉を覚えたのでべらんめえ調の標準語と中国地方の訛りが私の基本だった。関西弁が主言語の地域では私は異邦人なのである。前衛的精神の両親とも幾度となく衝突した。彼らは自分たちの思い通りにならずどんどん山犬になっていく娘に対して心の整理が追いついていなかった。人と暮らすことに不信感が募り、全てを振り切るように広島に進学した。島根に近いから関西弁を喋れなくても済むだろうと思ったのである。
来年とても円満な形で一家離散する。田舎暮らしに憧れて島根の母の実家に居候する父、京都でまだやりたいことがあるため残る母、5年前に広島に出てったきり帰る気配のない私というように西日本3拠点に散ることとなった。
それぞれが三叉路に立って「じゃっ!」と手を振り合い、それぞれの道を行くような清々しさである。バラバラで神経質のベクトルが全員違うような家族だ。共に暮らすことはそれなりに無理があったのかもしれない。今、ようやく信頼に満ちた我々にとっての家族のスタンダードができたと思う。どうだろうか。
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2014 年に遡ると、米空軍はいくつかの難しい決断を迫られました。 予算の問題は解決しなかったため、コスト管理と構造変更が必要になりました。
同軍の参謀長マーク・ウェルシュ大将は、従業員の約7%に当たる2万5000人の空軍人員を削減すると発表した。 同氏は、運用負荷の増大と同時に、それを迅速に実行するよう指示した。 この削減は、サービスの資金不足を防ぐための一連の措置の一環として行われた。 あるいはそう議論されました。
悲惨な状況だった、とウェールズ人は指揮官らに語った。 すべてのユニットはトリミングを行い、節約するための新しい方法を見つける必要があります。 誰もがピンチを感じるでしょう。 誰もが自分の行動を変える必要があるでしょう。
なぜなら、すべてのドルが重要だったからです。
それはすべてBSの負荷であることが判明したことを除いて。 現場の空軍士たちが、ニッケルのことで洗われたり、細かいところを摘まれたり、これまで以上に厳しい仕事をしている一方で、ウェールズと彼の仲間の幹部たちは、王族のようなライフスタイルを続けた。
彼らはプライベートジェット、パーソナルアシスタント、運転手などに年間数千万ドルをつぎ込んだ。 将軍たちは独自の楽隊、独自の移動ショー合唱団、制服を着た使用人を抱え、食事を準備し、税金で賄われた家の掃除をし、芝生の雑草を摘み取った。
ウェールズ人のコスト哲学は一般社会に根付くことができなかった。なぜなら、1ドルはカウントされないことが誰にでも明らかだったからである。 定着したのは、航空兵が指導者に対する信頼と信頼を失ったため、世代間の士気の危機でした。 過重労働のパイロットからの苦情に応えて、将軍たちはパイロットに退職を奨励した。 他の誰かがそれらを埋め戻すでしょう。
空軍は結局、パイロットの大幅な不足、採用問題、そして記録的な自殺率を抱えた。 問題を抱えた調達プログラム、老朽化したインフラ、疲れ果てて不満を抱えた航空兵たちに支えられた老朽化した航空機により、戦略的足場を失った。 優秀な航空兵は退役し、他の飛行士は努力レベルを下げた。
この状況は戦争の圧力や連邦予算によって生み出されたものではありません。 それは幹部たちの傲慢さと不正によって生み出されたものである。
私は今、Amazon の上級幹部の行動を観察していると、同じような有害性が混在していることに気づきました。 同じ共感力の欠如です。 権威への依存も同様です。 自分自身の輝きに対する執着的な信念も同じです。 何よりも、会社の価値を生み出す人々に対する同様の低い評価です。
私がこれらのことを主張することに抵抗を感じない理由を説明する前に、Ops Live と呼ばれるものについてお話しさせてください。
Amazon は数年ごとに、グローバルなフルフィルメント、輸送、物流業務に携わるディレクターまたは副社長レベルの役割を担うすべての人々を 1 か所に集めて「カンファレンス」を開催します。 アイデアは、ビジネスの現在および将来の状態について全員で協力することです。
実際には、これは企業の代弁者からの一方的なメッセージで伝説的な高額なパーティー兼ネットワーキングイベントであり、通常は株主の資金提供による二日酔いの霧のベールを通して吸収されます。 スワッグパッケージは素晴らしいです。 テーマ的には楽しくて活気があります。 しかし、カンファレンスはそうではありません。
LinkedIn の Akhil Saxena (彼/彼/彼): #amazon #リーダーシップ #ネットワーキング #自動化 #接続 #リーダー #将来… | コメント19件
私は22年のOps Liveに参加しました。 私たちは世界的なパンデミックの真っ只中に大規模な拡張を行ったばかりでした。 素朴に、私たちの多くはイベントに積極的に参加して、学んだことをすべて共有し、その学んだことを会社に取り入れるのを手助けすることを期待していました。
私たちが得たのは感謝や評価、あるいは参加する権利でさえありませんでした。 そうですね、私だったらインスピレーションや戦略的な明確さで落ち着いていたでしょう。 代わりに私たちが得たのは、上級幹部らの神聖な指振りの間に押し込まれた、うんざりするほど明白な陳腐な言葉の奔流でした。 彼らは私たちにもっとお金を節約するように言うために、私たちを個室に入れるのに何百万ドルも費やしました。
しかし、本当の不条理は、壊滅的な財政危機を背景にプライベートなロックコンサートを並行させたことだった。
いいえ、冗談ではありません。
ボン・ジョヴィのために、重役らは手を絞るのをやめ、伝説のライマン・オーディトリアムを2時間足らずで騒がせ、250万ドルを超えたと見て間違いない非公開の報酬を集めた。
かっこよかったです。 私は楽しい時間を過ごした。 経営陣がこれを感謝のしるしとして、あるいは少なくとも私たちが正しい道を進んでいることを安心させるためのしるしとして意図したものであることは理解できました。
そして、私は自分が何年も前から空軍上級士官の一人になっていたことに気づきました。 そして心の奥底では、パーティーでは話さないようなところで、その感情が気に入らなかったのです。 特に、ネットワークの近所に戻り、私の人々が直面している文化的現実に再び加わった後はそうです。
それでも、22年にそのパーティーを開催することは別のことでした。当時は、金について偽りの愚痴を言っていたものの、実質的な削減はなかった時代でした。 パンデミック中にビジネスは過剰に構築されており、修正サイクルが訪れるだろうが、私たちはそれが何であるか、つまり芝居がかったものであるかのように資金を投入した。 主に他の視聴者を対象としています。
しかし。
もしそのコンサートが、一時解雇、給与凍結、人材育成プログラムの縮小を背景とした24年春に開催されていたら、状況は大きく違っていただろう。 もっと暗い話。
しかし、フー・ファイターズのフロントマン、デイヴ・グロールの言葉を借りれば、我々はここにいます。
それはその暗い物語です。 なぜなら、まさにそのような背景の中で、24年の春にそれが起こったからです。
先週、ナッシュビルで Ops Live '24 が開催されました。 カンファレンスの議題、内容、正確な期間、認識される価値、コストについてはお伝えできません。 何人が参加したかは言えませんが、代理人が Amazon ネットワークを運営している間、1 週間の勤務時間の大部分をイベントに費やしたのは 1,000 人から 2,000 人だと推測しています。
これらのことについてアマゾンの広報チームに質問したが、返答はなかった。
私が言えることは、幹部たちが貴重な資金を切り詰めて節約するためにアマゾンの一般社員たちを追い詰め、汗を流し、優秀な人材を解雇し、昇進を遅らせ、より少ない資金でより多くの成果を上げるよう全員に要求しているにもかかわらず、誰かが発見したということだライマン・オーディトリアムを貸し切り、フー・ファイターズに上級指導者向けのプライベート・ショーを開催するのに十分なお金があった。
私はアマゾンの マーガレット・キャラハン氏 に詳細を確認できるか尋ねた。 私が彼女を探し求めたのは、アマゾンが記録的な利益とキャッシュフローを達成した後、今年のマネージャーの基本給を凍結するという選択を彼女が精力的に擁護したためだ。
彼女は返事をしなかった。 しかし、証拠はオンラインで発見可能であり、アマゾンブドウの木はそれについてのおしゃべりで炎上しています。
フー・ファイターズのファングループは、このショーがAmazonのプライベートイベントであるとラベル付けして、講堂内の写真を投稿した。 ショーの参加者が コンサートのセットリストを収集するサイト に更新情報を投稿し、再び Amazon の非公開イベントであるとラベルを付けました。
ナッシュビルの音楽業界で働くハンナ・レイニーさんは、5月22日にグロールさんと撮った写真をインスタグラムに投稿した。 彼女は「Ops Live」と書かれたライマンのアクセスバッジを付けています。
そしてもちろん、どのような演出がなされても常に言えることですが、パフォーマンスのビデオはソーシャル メディアで公開されています。 ここにその 1 つを示します 。
ちなみに、このバンドは Amazon の CEO のお気に入りで あり、私とアンディ ジャシーが少しだけ重なることに気づいたのはおそらくこれが初めてです。
これに関する Amazon の記事が見られない理由、そして Amazon の上級幹部たちがオンラインでこの件について騒がない理由は、これがどれほどひどいことであるかを彼らが理解しているからだと推測できます。 彼らは、それが人々をどのように感じるかを知っています。 アマゾンの利益の十分な額が利益を生み出している人々の手に渡っていないという見方は、どれほど悪化することになるだろうか。
しかし、おそらく、私はここでただ唾を吐きかけているだけですが、自分の人々に対して何かについてオープンにできないのであれば、おそらくそのことはしないほうが良いでしょう。
もしかしたら、何かがクールすぎて話せ���いのであれば、それはクールすぎるのかもしれません。
余計なものにお金を浪費しながら、コストを理由に人々を失業させるには、特別な種類の傲慢さが必要です。 それは権威主義的な精神を反映しています。 経営者はできる限りのことをしているが、一介の労働者は苦しむべきことをしている。
それは不平等に対する暗黙の抱擁を反映しています。 一般向けには、ピザ一切れ、義務的な残業中に一握りのチョコレート、そして実際には含まれていない場合は、含まれていることを祝うための無料のカップケーキ。
エリートにとっては、ツアーの合間にヘッドライナーを務めるロックバンドのプライベートコンサートが中止され、その後は生産性の向上を求めてテーブルを叩く別のラウンドが始まる。 これは将来の幹部パーティーの支払いに必要になります。
その一方で、効率性のせいで燃え尽きた労働力は、財政破綻や待ち伏せ雇用の喪失に対する絶え間ない恐怖の中で、一銭も節約するために無理をして苦労をしている。 だって、1ドル1ドルが重要だからですよね?
そしてこれは私たちに不誠実さをもたらします。
人員削減が必要でないのに、人員削減が必要であるかのように振る舞うのは不誠実である。
給与凍結が必要ではないのに、必要があるかのように振る舞うのは不誠実だ。
左右の従業員が解雇された後、人々が複数の役割をカバーするためにストレッチをしていないとふりをして、そのような過度のストレッチの影響をさらに無視または軽視するのは不誠実です。
そしてもちろん、リーダーシップの原則が経営幹部には当てはまらないことが明らかな場合に、リーダーシップの原則が誰にとっても重要であるかのように振る舞うのは不誠実です。 プライベートなロックコンサートに倹約はありません。 また、事業縮小中に高級で高価なパーティーを開催することは信頼を損なうものです。
なぜこれが重要なのか
現時点で、Amazon は誠実さに欠け、経営陣の傲慢さが顕著に表れています。
ある種のビジネスではそれは問題ないかもしれません。 他の場所で逃げられるかもしれません。 しかし、チームワーク、信頼、裁量的な努力に依存するビジネスではそれは機能しません。 リーダーシップが重要なビジネスであり、したがって人格が重要です。 権限が最終的に被統治者の同意に依存するビジネス。
人々は偽善者に従いません。 彼らは嘘つきには従わないだろう。 彼らはいじめっ子を追いかけません。 彼らは自分に執着する人には従いません。 というか、そういうタイプに従うタイプはあなたが望むタイプではありません。
これはアマゾンにとって厄介な事態となる。 同社は他の種類のビジネスに比べて裁量的努力にはるかに依存しています。 そしておそらく、この証拠に基づくと、思っている以上に裁量的努力に依存しているのかもしれません。
おそらく、その運営がより多くの寄付を求める人々の結集に依存していることに気づいていないのかもしれない。 張る。 隙間を埋めてグローブをセーブするため。 さらなる一歩を踏み出すために。 疲れても働き続けるために。 学習と改善に余分な時間を費やすため。
運営はその性質上、全員が全力を尽くすことにかかっています。 誰もが契約上の義務だけを重視し、それ以上は何もしないと、Amazon はすぐに倒産してしまいます。 そして、そのスロットルを前進させ続けるために、人々は尊敬し、信じるリーダーを必要としています。
人を失う方法
おそらくAmazonは、人々の裁量による努力が必要であることを知っていながら、別の方法でそれを抽出しようとすることを選択しているのでしょう。 することを好むようです。 強制 人々にインスピレーションを与えて最高の成果を上げることよりも、生産を維持する方法として
待ち伏せ型の解雇は安心感を奪い、人々は次は自分が解雇されるべきではないことを証明しようと必死になる。 Amazon はこのアプローチで、時代を超えて血も凍るような理論的根拠を採用しています。つまり、信頼できる脅威ほど人の心を集中させるものはないということです。
毎年、一定割合の人員の年間減少目標を設定することで、生存の考え方が生まれます。 ライオンが再びやって来たときに最も遅いガゼルになりたくない人はいないので、誰もがより速く走ります。 古典的な強制。
昇進する前に、次の上位の役職について数か月または数年も練習させることも強制的です。 彼らは自分のキャリアを前進させ続けることができるように、支払われている以上のものを提供します。 Amazon は割引価格で最大限の努力をしており、その一方でプロモーションを行わないという選択肢も残しています。
人々の間でキャリアの生存競争を作り出すことは、「ランク・アンド・ヤンク」の人材評価プロセスの遵守から生じるアマゾンの一般的な戦術である。 危険にさらされるほど低い順位に置かれることを誰も望んでいません。そのため、人々は自分自身の最高のパフォーマンスを発揮するのではなく、お互いを出し抜こうと苛烈になります。
このような強制はすべて、Amazon の一般社員の間で恐怖と防御的な考え方を引き起こします。 ネガティブな文化が続き、高いストレスと伝説的な燃え尽き症候群が起こります。
しかし、経営陣は間違ってそうしているわけではない。
彼らは明らかに、権限を曲げて人々に暗黙の脅威を与えることが、ビジネスを解決するのに十分な生産性を維持するための効果的で、より安価な方法で、より権力を与える方法であるという考えを持っています。
しかしそれはまた、経営陣がOps Liveでは話さない深いところで、自分たちが業務パフォーマンスに依存していることを認識していることを意味する。
つまり、現在のレベルの傲慢さと不正直が続けば、いつか大惨事が訪れるということです。 ここは人を失う方法のクリニックであり、原則を持った人が最初に行きます。
"おぞましい"
これは、中間レベルのマネージャーが、Ops Live の評判をフィルタリングして説明する方法です。 ここ数日、何度かこの言葉を聞きました。
アマゾンの中間管理職たちは、時には待ち伏せによって人を解雇するといううらやましい仕事をしてきた。 彼らは、更なる解雇を恐れる人々のグループの中でパフォーマンスを結集しなければならなかった。 彼らは、会社の壮大な経済的成功にもっと貢献できると合理的に期待していたにもかかわらず、自分自身の給与を凍結されています。
すべては倹約の名の下に。
現在、倹約は(a)実際には問題ではなく、(b)は上級リーダーには当てはまらないことがわかると、彼らは自分たちが不誠実な組織の管理者であり、それが当然のことであると感じてしまいます。
10年前の空軍と同様に、今日のアマゾンは戦略的失敗を求めている。 問題は、それを見るのに十分な謙虚さがあるかどうか、そしてそれを認めるのに十分な正直さがあるかどうかです。
この大失敗の状況を見ると、私は両方の点で疑問を感じます。
TC は独立したライターであり、組織のリーダーシップについて語っています。 彼は元アマゾンのゼネラルマネージャーであり軍司令官であり、30 年にわたるリーダーシップの経験があります。
たぶんこれはクールすぎる - トニー・カー著 - The Radar
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「視力1.0」でも突然失明することはある…健康診断ではわからない「失明原因トップ5」の恐ろしさ - ライブドアニュース
写真=iStock.com/Krisada tepkulmanont※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Krisada tepkulmanont
以下引用
目の健康を保つには、何が大切なのか。眼科医の平松類さんは「失明原因のトップ5である緑内障、糖尿病網膜症、網膜色素変性症、加齢黄斑変性、網脈絡膜萎縮は、末期になるまで視力が落ちることはない。視力検査で失明の危険性はわからないため、必ず『眼底検査』を受けてほしい」という――。
※本稿は、平松類『眼科医が警告する視力を失わないために今すぐやめるべき39のこと』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。
■いたずらに「眼圧」を上げるような行動は控えたほうがいい
会社の健康診断などで眼科検診に行くと、視力検査と一緒に必ず「眼圧」の測定も行われると思います。しかし、その意味合いをいまいち理解していない人がほとんどではないでしょうか。
眼圧測定とは、空気を軽く当てて「眼球の圧力」を測ることで「眼球の硬さ」を調べるものです。
なぜこの検査が重要かというと、眼圧が高い、つまり眼球が硬いと、失明原因の1位である緑内障のリスクが高くなることがわかっているからです。近年では眼圧の高さと近視の進みやすさの相関も指摘されています。
ここから言えるのは、「眼圧が高くなるような行動」は、できるだけ避けたほう��いいということです。日常生活のなかにも、知らないうちに眼圧を上げてしまう行動がけっこう潜んでいます。
その筆頭が、「水の一気飲み」です。水分補給は目の健康にとっても重要ですが、汗をかいたり、脱水症になったりしたときを除いて、一般的に水の一気飲みはよくありません。
体に水分が入ると、血液中の水分量が増えます。ごく単純にいえば血管を流れる液体の量が増えるため、血管に圧がかかります。これは大半の臓器にとっては大した問題ではないのですが、ごく微細な毛細血管が張り巡らされている眼球には、過度な圧力をかけてしまうのです。
■水の一気飲みはNG、マメな水分補給を
いたずらに眼圧を上げないよう、「水分補給は少量ずつ」が鉄則です。
例えば500ミリリットルの水を一気に飲むと、平均で3~4、最大で7ほども眼圧が上がることがわかっています。
眼圧の正常値は10~20ですから、その30~40パーセント、最大で70パーセントほども眼圧が上がるというのは、いわば収縮時血圧(最高血圧)が正常値の130から一気に170くらいまで上がるようなものです。
1回に飲む量は、200ミリリットル程度が適当です。もちろん1回の摂取量を抑えたせいで水分不足になっては本末転倒ですから、1時間に1回くらいを目安に「マメな水分補給」を心がけていきましょう。
■「過度な運動」は目をいじめる行為
「水の一気飲み」に加えて、気をつけたいのが運動習慣です。
運動のすべてが悪いわけではありません。「筋トレ」の場合、自重トレーニング程度ならば問題ないのですが、重すぎるウエートを用いた筋トレだと「いきむ」たびに眼圧が上昇するという研究があります。
意外なところでは、「ヨガ」も要注意です。
さまざまなポーズをとることで、ほどよく体全体がストレッチされ、呼吸を繰り返す有酸素運動でもあるヨガが概して体にいいことは確かです。ただし、唯一、目の健康を考えるうえで懸念されるのは「頭が心臓よりも下になるポーズ」です。
頭が心臓より下になると、当然ながら、頭に血が上ります。すると眼球にも圧力がかかってしまうのです。ヨガをやめる必要はありませんが、目の健康を思うのなら、頭が下になるポーズは避けたいところです。
逆に、目にいい運動もあります。体に酸素をふんだんに取り入れ、巡らせる「有酸素運動」(ウオーキングや軽いジョギング)は、必然的に目への酸素供給にもなり、目の健康維持に寄与します。
目安は「週3回、1回あたり30分以上、合計で週に90分ほど」、運動の強度は「ゼエハアと息が上がらず、会話できる程度」。これくらいの有酸素運動が緑内障などの防止になるという研究データもあります。
■「ストレス」も眼圧を上げる一大要因
眼圧には自律神経も関係しています。
ストレスを感じると、緊張状態を司(つかさど)る交感神経が優位になるのですが、このとき体中の血管が収縮します。眼球も例外ではありません。交感神経が優位になると眼球の毛細血管が収縮するし、そこで眼圧が上昇するのです。
現に、緑内障に処方される目薬は、交感神経を鎮める効果のある成分が使われています。交感神経を鎮めることで眼圧を低下させ、緑内障を軽減する狙いがあるわけです。
ストレスには、仕事やプライベートでの人間関係のストレスもありますし、騒音や急激な冷えといった環境的なストレスもあります。冬場は眼圧が高くなるという研究報告もあるほどです。
すべてのストレスを取り除くのは難しいものですが、自然に触れに行く、自宅でのんびりする、ゆったり入浴するなど、適宜、自分に合ったリラックス習慣を取り入れましょう。
■眼圧を上昇させる「睡眠姿勢」に要注意
みなさんのなかに、「睡眠時はうつぶせ」という人はいるでしょうか。
問題は、うつぶせになったときの顔の角度です。心臓より眼球が下にならない顔の角度ならば、ギリギリセーフです。
しかし、心臓より眼球が下になる顔の角度で寝ると、眼球の中の水晶体というレンズが本来の位置から少しだけ下に落ちることになり、眼球から余分な水分を排出する箇所がふさがれてしまいます。そして余計な水分が排出されないことで、眼圧が上昇してしまうのです。
年に数回ならばいいのですが、毎日、ランチ後にデスクに突っ伏して仮眠を取るなどの行為は、眼球にとっては最悪の習慣です。
同じ理由で、マッサージ店や整骨院によくある「顔のところに穴が開いているうつぶせ用のベッド」や、理髪店の「顔を下に向けるシャンプー椅子」も好ましくないのですが、それほど高頻度でなければ、あまり心配はありません。
また、横向きで寝るのはいいのですが、枕の硬さ(柔らかいほうが目に圧力がかかりやすい)や顔の角度によっては、眼球が枕に押し付けられるような感じになってしまいます。これはよくありません。目にかかる圧力上昇は、眼圧の上昇を意味するからです。
まとめると、睡眠時の姿勢は「あおむけ」がベストです。とはいえ眠りやすい姿勢は人それぞれでしょう。今後は目の健康のために、とにかく「顔が下向きになる」「眼球が枕に押し付けられる」ことだけは避けるよう、意識してみてください。
ただ、これらの生活上の注意は可能であればというレベルですので、無理せず取り組んでいただければと思います。
■視力は「いい・悪い」で判断してはいけない
これもありがちな誤解なのですが、視力(メガネやコンタクトレンズによる矯正のない「裸眼視力」)がいいから検診を受けなくても大丈夫、とはいえません。
そもそも一般的には何をもって「視力がいい」と思われているのでしょう。0.8や0.9まで見えれば「視力がいい」のでしょうか?
専門的には「視力」とは相���的な指標です。現時点で「いい・悪い」という話ではなく、「以前と比較してどうか?」という変化こそが重要です。
例えば、一般的には視力0.9は「視力がいい」ほうに入るのかもしれませんが、昨年は1.0だったところから0.9に下がったのなら、それは「大丈夫」とは言い切れません。視力が下がった場合は近視の進行も考えられますし、何らかの病気になっている可能性もあります。
■失明原因トップ5の病気は「末期まで1.0くらい見える」
「視力がいいから検診を受けなくても大丈夫」とはいえない理由は、これだけではありません。失明原因のトップ5である「緑内障」「糖尿病網膜症」「網膜色素変性症」「加齢黄斑変性」「網脈絡膜萎縮」は、実はかなり進行するまで1.0くらいは見えていることが珍しくないのです。
1位の緑内障の場合、いよいよ重度になり一人では歩けないくらいにまでなって初めて、1.0から視力が下がってくるケースがよく見られます。
2位の糖尿病網膜症も同様です。糖尿病により、ものの色や形をハッキリ捉える黄斑の中心部「中心窩」がむくむと早期に視力が低下する場合がありますが、そのむくみが起こらなければ、末期までは視力1.0くらいが維持されます。
3位の網膜色素変性症は、暗いところでものが見えなくなったり(夜盲)、視野が狭くなったりする遺伝性・進行性の疾患です。こうした症状が出てもなお、明るいところや、視力が届く範囲ではハッキリとものが見えるので、視力検査値としては「悪くなっている」わけではなく、1.0くらいは余裕で見えるケースが多いのです。
4位の加齢黄斑変性は少し例外で、早期から視力が下がるケースのほうが多く見られます。とはいえガクンと視力が下がるのは、だいぶ黄斑変性が進行した末に、合併症により網膜中心部に発生した新生血管から出血したときです。
そして5位の網脈絡膜萎縮もまた、早期からゆっくり視力が下がっていきますが、やはりガクンと下がるのは、かなり進行した後です。
■定期健診には「本当に必要な検査」が含まれていない
このようにたどる経過はそれぞれ違うものの、基本的には、末期になるまでは1.0くらいの視力が続きます。1.0というと、一般的には自信をもって「私は目がいい」といえる数値だと思いますが、ご覧のとおり、「大丈夫」といえる根拠にはなりえないのです。
企業や地方自治体の定期健診の眼科項目は「視力検査」「眼圧検査」だけで終わってしまう場合がほとんどでしょう。しかし前項で見たように、たとえ視力が1.0以上あっても失明の危険のある病気にかかっている可能性は消せないため、視力検査にはあまり意味がありません。視力検査が役立つのは白内障の診断です。
また、かつては「眼圧が上がると緑内障リスクが高くなる」のは確かだったのですが、日本人は神経が弱いため、緑内障患者の8割は眼圧が低いのに緑内症になっていることがわかっています。したがって、緑内障の診断に必須とされてきた眼圧テストの意味も、薄れてしまいました。
今後、罹患するリスク判定も含め、失明原因トップ5の疾患の診断には、眼底カメラで眼底の血管、網膜、視神経などをチェックする「眼底検査」が欠かせません。
追加料金が必要になる場合もありますが、これらの疾患の早期発見、早期治療のために、今後の眼科項目では、ぜひ「眼底検査」のオプションをつけることをおすすめします。
■「片目だけの悪化」は自覚しづらい
失明原因トップ5の疾患の早期発見、早期治療には眼科検診(特に眼底検査)が欠かせないと述べたことには、あと二つほど理由があります。まず一つめは、一般の方の「見えている」は、実は「片方しかちゃんと見えていない」可能性がゼロではないからです。
日常生活のなかで「片目ずつ何かを見る」という場面は、ほとんどありません。誰もがたいていは両目を開いて、ものを見ています。とはいえ両目が等しく、ちゃんと見えていないと生活できないわけではありません。
試しに片目をつぶって歩いてみてください。あまりふらつくことなく、真っ直ぐ歩けるはずです。つまり両目で見ているようでも、極端なことをいえば、仮に片目を失明していても生活には大して支障が出ないのです。
そのため、意外と多いのが、片目の視力の急激な低下にずっと気づけないというケースです。不調を感じなければ眼科を受診することもなく、病気の発見が遅れてしまいます。そういう患者さんが一定数いるのです。
眼科検診では、必ず片目ずつ検査を行います。片方の目は健康でも、もう片方の目は不健康という自覚しづらい事態もたちどころに明らかにし、早期に手を打つことができるというわけです。
■「緩やかな悪化」は自覚しづらい
そしてもう一つ、目の疾患の早期発見、早期治療に眼科検診が欠かせないと述べた理由は、人は「緩やかな変化(悪化)」を自覚しづらいからです。例えば、もし、昨日は1.0だった視力が、今日は0.2になっていたら、視力検査を受けずとも、誰だってすぐに異変に気づけるでしょう。
しかし、白内障では徐々に視力が低下していきます。しかも、ちょっとくらい視力が落ちたところで、急に日常生活が送れなくなるわけではありません。それなりに何とか補正しつつ、生活を送ることができてしまうのです。
緑内障も同様です。両目の視野が半分くらいになっても、見えていない分を脳が補正してくれることで、何ら支障なく暮らせてしまいます。視野はたしかに半分になっているのですが、脳が情報を補い、「見えているように」認識するのです。
まったく人間の脳の補正力とはすごいものだと感心してしまいますが、そのために何も手を打たないまま日常生活を送っている間に、病気が進行してしまうというケースは決して少なくありません。
さらに、目の不調を単なる「疲れ」と捉える人も多いようです。
本当は病気による不調なのに、「今日は目が疲れる」「最近、目が疲れやすい」「ここのところ、ずっと目が疲れている」とすべてを疲れのせいにして、徐々に病状が進行していることに気づけないケースもあります。こうして早期発見のタイミングを逃してしまうのです。
上記すべてに共通しているのは、自分の体のことは自分が一番わかっているというのは錯覚である、ということです。こう言ってはなんですが、「自分が支障を感じていないから大丈夫」という感覚は、実はほとんどアテにならないのです。
■人生100年時代には目の健康は欠かせない
食料事情の改善、医学・医療技術の発達などにより、人間の寿命はどんどん延びてきました。そして寿命が延びたことで、体のさまざまな臓器や器官は、より長期にわたって働かねばいけなくなりました。特に、目は過酷な状況に置かれています。
寿命が延びたことで使用期間が延びただけでなく、例えば本を読むようになった、車に乗るようになった、デジタルデバイスを使うようになった……といった人間の生活の変化により、目はどんどん酷使��れるようになってきたからです。それだけに、私たちはいっそう目の健康に気を使わなくてはいけない時代になっていると思います。
目の病気には、死に直結するようなものはありません。しかし、どの目の病気も、悪化するほどに生活の質は大きく損なわれます。
しかも目の病気は総じて神経のダメージであり、一度ダメージを受けた神経を元通りにするのは、ほぼ不可能です。となると、ダメージを受けていない神経を守り、残っている機能をできるだけ保全することが重要になってきます。病気の進行を食い止めたり遅らせたりするためには、検診による早期発見が欠かせません。
人生100年時代だからこそ、年に一度の眼科検診で専門医による客観的な診断を受けることが、いつまでも、より快適に暮らしていけることにつながるのです。
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平松 類(ひらまつ・るい)
眼科医 医学博士
愛知県田原市生まれ。二本松眼科病院副院長。「あさイチ」、「ジョブチューン」、「バイキング」、「林修の今でしょ! 講座」、「主治医が見つかる診療所」、「生島ヒロシのおはよう一直線」、「読売新聞」、「日本経済新聞」、「毎日新聞」、「週刊文春」、「週刊現代」、「文藝春秋」、「女性セブン」などでコメント・出演・執筆等を行う。Yahoo!ニュースの眼科医としては唯一の公式コメンテーター。YouTubeチャンネル「眼科医平松類」は20万人以上の登録者数で、最新情報を発信中。著書は『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる! ガボール・アイ』『老人の取扱説明書』『認知症の取扱説明書』(SBクリエイティブ)、『老眼のウソ』『その白内障手術、待った!』(時事通信出版局)、『自分でできる!人生が変わる緑内障の新常識』(ライフサイエンス出版)など多数。
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(眼科医 医学博士 平松 類)
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TEDにて
レジーナ・ハートリー:最高の人材の履歴書が必ずしも理想的でない理由?
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
完璧な履歴書を持つ候補者と、困難を戦い抜いてきた候補者のどちらかを選ぶことになったとき、人事のレジーナ・ハートリーは常に「静かなる闘士」にチャンスを与えると言います。
「公正」の定義は、「公平」の「判断や言動などがかたよっていないこと」に加えて、「正義」の方向に現在進行形で進んでいる事象のこと。
「正義」の定義は、この場合、マイケルサンデルによると、ジョンロールズの格差原理から最下層の便益に合わせて社会を動かすことが正義である!と言っています。
知ってるつもりで思い違いしてること!
公平概念は「ハンデをつけて上限を公平に!」
平等概念をわかりやすく言葉にすると「上限の公平ではなく底上げの平等!」みたいな感じで、これ以上でも以下でも概念が変わるから拡大解釈しないこと。
法人の平等な競争はあまり聞いたことない。公平な競争がしっくりくる。
自身逆境を生き抜いてきたハートリーは、最悪のところから這い上がってきた人には変化し続ける仕事環境を耐え抜ける力があると知っているからです。
彼女はアドバイスします!
「過小評価されている候補者に目を向けてください。彼らの秘密の武器はその情熱と目的意識です。静かなる闘士を採用しましょう」
しかし、産業によっても異なるので絶対ではありませんし、新産業は優遇される可能性は高いかもしれません。
履歴書は、その人物のストーリーを語ります。長年の経験からパッチワークキルトみたいな履歴を持つ人について学んだことがあり、そういう履歴書をすぐには放り出さず、立ち止まってよく検討するようになりました。
半端な仕事の連続は、一貫性の無さや集中力の欠如。気まぐれさを示すかもしれませんが、一方で何かの障害と戦ってきたことを示すのかもしれません。
「闘士」には少なくとも面接してみる価値があります。
断っておきますが、別に「銀のスプーン」に文句があるわけではありません。
「銀のスプーン」とは、たとえば、難関大学に合格し、卒業するには、多くの犠牲と努力が必要です。
大企業にあう適性な人はこれでもよいです。
しかし、すべて成功を前提とした人生を歩んできたとしたら困難にどう対処するのでしょうか?
私が採用したある人は、一流大出の自分には相応しくない仕事があると考えていました。仕事のプロセス理解のために一時的につまらない手作業をさせると彼は辞めてしまいました。
それとは、逆に、敗者の人生を運命付けられたような人が成功を勝ち取っていたとしたらどうでしょう?
ぜひ、自ら意思決定して、そういう「闘士」を面接するようお勧めします。
このように、日々、成長していき、ある日突然、開眼するような人材は、人工知能の社員を雇う際の雇用アルゴリズムでは探せませんよ。
ある履歴書を見てみましょう。この人物は、両親から養子に出されました。大学は中退し、職を転々とし、1年間。インドに滞在しています。その上、彼には読字障害がありました。
皆さんだったらそんな人を採用しますか?
彼は、名を「スティーブ・ジョブズ」と言います。
世界で最も成功した起業家(新産業限定ですが・・・)を調査した結果。読字障害を持つ割合が非常に高いことが分かりました。米国では、調査対象となった起業家の35%が読字障害を持っていたのです。
驚くのは、心的外傷後成長の経験者であるこれらの起業家の中には、自分の学習障害は長所になっていて「望ましい欠陥」なのだと考えている人がいることです(最先端の治療技術を十分に受けてからですが・・・)
なお、アメリカでは、心療内科や精神的なメンタルケアの分野は、日本の10、20年先位進んでいます!!
なぜなら、そのお陰で良い聞き手となり、細部に注意を払うようになったからだと。彼らは、自分が逆境にもかかわらず、成功したとは考えていません。今の自分があるのも逆境のお陰だと思っているのです。
彼らは、トラウマや苦難を自己形成の主要な要素として受入れるとともに、そのような経験がなければ、成功に必要な力や根性は身につかなかったかもしれないことを理解しています。
そして、最後に人間関係があります。逆境に打ち勝った人々は、単独で成し遂げているわけではありません。成功への道のりのどこかで彼らは自分の長所を引き出し、自分の成功に投資してくれるエンジェル投資家に出会っています。
どんな時でも頼りにできる人の存在が逆境に打ち勝つ為には必要なのです。
最後に大事なヒントを皆さんにお教えしようと思います。多様性とインクルーシブな実践に取り組む企業(新産業限定ですが・・・)は、「闘士」タイプを支援し、業績も優れている傾向があります。
DiversityInc誌の調査によれば、多様性において上位50社に入る企業は、S&P500を利益率で25%上回るという結果が出ています(アメリカでは)
最初の質問に戻りますが、皆さんはどちらに賭けますか?
「銀のスプーン」か「闘士」か?私は、過小評価されている候補者を選ぶべきだと言いたい。彼らには情熱と目的意識という 隠れた武器があります。
産業によって適性は異なりますが・・・
既存産業以外の人間の限界を遥かに超えるような新産業は、タイマンで面接をして「闘士」を雇いましょう。
マイケルサンデルは、メリトクラシー(能力主義)の陳腐さを警告し、諌め(いさめ)ています!
マイケルサンデルは、メリトクラシー(能力主義)の陳腐さを警告し、諌め(いさめ)ています!
マイケルサンデルは、メリトクラシー(能力主義)の陳腐さを警告し、諌め(いさめ)ています!
こういう新産業でイノベーションが起きるとゲーム理論でいうところのプラスサムになるから既存の産業との
戦争に発展しないため共存関係を構築できるメリットがあります。デフレスパイラルも予防できる?人間の限界を超えてることが前提だけど
しかし、独占禁止法を軽視してるわけではありませんので、既存産業の戦争を避けるため新産業だけの限定で限界を超えてください!
(個人的なアイデア)
特に、人材派遣業界に強制適用して事前分配や再分配を行政府は促進させること。
万が一、公人、有名人、俳優、著名人以外の個人情報が無断コピーされたら、データ配当金を回数に応じて、何倍にも増やすことで、法人への罰金として本人が請求できるようにする弱者救済、削除の仕組みも必要。
派遣業界の相場はわからないが、ダニエルカーネマンから年収600万円位で簡単に計算すると時給3000円位が幸福な生活を維持できる分岐点!
今の日経平均株価なら夢ではなく現実で業界イメージ刷新見直しにも?
時給3000円位を目標にして法人単位では異なるから行政府が最低賃金以外の経路で下支えし底上げする現在の政策を維持して
派遣業界の再分配も促進させるとブーストしていいかもしれない
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