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#越後雪かき道場の上村先生
nrmkh · 7 months
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北海道の実家で暮らしていた頃、祖母が親戚に電話するとき、しばしばこう言っていた。 「夢に出てきたから」 私が大学進学で東京に出た後、祖母との電話で同じ言葉を何度か聞いた。 祖母が亡くなったあと、今度は実家の母から同じ言葉を聞く機会が増えた。 わざわざ夢に出てきたことを口実にしなくても、用はなくともただ電話をかければいいのに、と、その言葉を聞くたびに思い、同時に、ほとんど場合は用もないのに連絡はしにくいし、自分だって近況を確認するためだけに電話もメールもしないな、と自己問答を繰り返していた。 とはいえ、本を読むときに紙面と顔の距離がだんだん遠くなってきた最近では、これを口実に連絡を取る気持ちがよくわかるようになった、のだけど、なんだか気後れするのと勇気がなくてできない小心者のため、わかるようになったどころか、うらやましかったり、憧れたりする。
この時期、ここを離れて別の場所に向かう姿が周りに多くなる。今は大学にも勤めているせいもあるし、年齢的なものもあるし、不意のものもある。向かった先での少なくても確かな幸福と、より少ない不幸を心から願うとともに、なんだか取り残されるような気持ちにもなる。今では、別の場所に向かったひとの中にも、SNSでその消息を知ることができるひとも多いけど、それでも会いたくなったり、声を聞きたくなるのはなぜだろう。それはそれぞれの元気な姿を確かめたいのと同時に、置いていかれたような寂しさのせいなのかもしれない。
北海道の片田舎に生まれ、東京に出てきた後7回引っ越し、フランスで生活した後、三重県に移住し、仕事で日本各地や海外に行くことが多いため、思い入れがある場所がたくさんあるけど、その愛着は場所そのものというよりは、そこに紐付いているひとへの郷愁の方が強いように感じる。だから、そこにいたひとが移動してしまうと、自分の思いだけがその場所に残されてしまうような寂しさを感じるようにも思える。
今年、私が演出で関わる大きな作品のうちの2つ、第七劇場「ヘッダ・ガーブレル」、三重県総合文化センター開館30周年記念・三重音楽発信 オペラ「カルメン」のために原作を調べていると、それぞれのタイトルロールである2人、奔放で自由な生き方をしているように見えるこの2人、ヘッダとカルメンも、似たような寂しさに付きまとわれているように感じる。自分の場所や価値観ははっきりしているのに、所在がないように感じたり、向かうべき場所や行くべき場所がないような寂寥感。実直なものや純粋なものがまぶしくて、憧れているのに目を背けてしまうような。
もしかしたら、ヘッダもカルメンも、別の場所に向かったひとが夢に出てきて懐かしさが湧いてきても、用もなく連絡できないひとなんじゃないか…と思うのは、自分に寄せすぎなのかもしれない。
私も祖母や母のように、もう少し年月が経つと、「夢に出てきたから」と朗らかに連絡できるようになるんだろうか。ただ、なれたとしても、連絡先がわからなかったり、もう物理的に連絡できない場合もあるし、立場も気にしてしまうから、歳を経ると状況はどんどん複雑になっていく一方でもある。
やれやれ。
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現在、2つの公演で出演者を募集しています。
ひとつは、8月末に三重県文化会館で上演される、第七劇場「ヘッダ・ガーブレル」(原作:イプセン) https://dainanagekijo.tumblr.com/post/743038362283327488/heddaaudition
もうひとつは、同じく三重県文化会館で11月に上演される、三重県総合文化センター開館30周年記念・三重音楽発信vol.11 オペラ「カルメン」(作曲:ビゼー) https://www.center-mie.or.jp/bunka/release/detail/20231201.html
昨年10月末に「三人姉妹」ツアー知立公演を終えたのち、同会場で地域の学校招待公演として「赤ずきん」を上演し、11月に三重オペラ協会「サンドリヨン」(マスネ作曲)の演出、12月に名古屋芸大の同僚・浅井さんが運営するダンスハウス黄金4422で開催された村上春樹を題材にしたワークショップ/ショーイング、年明けて1月に名古屋市西文化小劇場にて名古屋芸大・舞台芸術領域2年生の劇場実習発表「白雪姫」、2月に三重県文化会館制作・絵本コンサート「そっとそおっと」と、名古屋芸大・ミュージカルコース卒業公演「ヘンゼルとグレーテル」(ジャスティン・ロバーツ作曲)と、名古屋芸大・オペラ「ヘンゼルとグレーテル」(フンパーディンク作曲)を演出しました。
来週3月上旬には、今年度の演出納めとなる、名古屋芸術大学[音楽の森]家族のための朗読コンサート「おやゆび姫」があります。 https://nua-ap.tumblr.com/post/740564053731229696/onmori23
その後、中旬と下旬に「ヘッダ・ガーブレル」と「カルメン」のオーディションが続き、いつのまにか新年度になっているのでしょう。
今年もすでに2月が終わろうとしています。ついこの前、新年になったと思ったのに。この調子だと、一週間後には今年も終わってるんじゃないだろうかとも思えます。
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abraxas174 · 2 years
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『戦禍のアフガニスタンを犬と歩く』ローリー・スチュワート 高月園子 訳
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「二〇〇〇年のある日、ローリー・スチュワートは故郷のスコットランドを散歩していて、ふと、このまま歩き続けたらどうだろう、と考えた。それがすべての始まりだった。その年、彼はイランを出発し、アフガニスタン、インド、パキスタンを経由しネパールまで、アジア大陸を横切る全長九六〇〇キロを踏破する旅に出た(「訳者あとがき」より)」。だが、タリバンに入国を拒否され、アフガニスタンは後回しにするしかなかった。翌年にタリバン政権が倒れると、彼は大急ぎでネパールから引き返してきたのだ。
通常アフガニスタンの西の都市ヘラートから東のカブールに行くには、ヒッピーたちが旅したように南のカンダハールを経由する。それなのに、あえて最短距離のルートを選択し、積雪三メートルに及ぶ冬の山岳地帯を抜けて歩き通した苛酷な旅の記録だ。誰からも冬季に山岳地帯を行くのは無謀だと説得されるが、南はまだタリバンの勢力下にあり、そこを通るのは危険だ。彼は一刻も早く踏破したかった。歴史学者でもある男はムガール帝国初代皇帝バーブルの日記を通して、彼が同じルートを冬に踏破したことを知っていた。
邦題には「犬と歩く」とあるが、はじめは犬は登場しない。その代わりに武器を携行した男三人が旅のお伴だ。なにしろ、タリバン政権が崩壊してたったの二週間だ。外務官僚のユズフィは言う。「きみはアフガニスタンの観光客第一号だよ。(略)護衛を連れて行きなさい。これは譲れない」。彼は市場で手ごろな木の棒を買い、鍛冶屋に行って両端に補強用の鉄を取り付けてもらう。この杖は「ダング」と呼ばれ、山道を歩くとき重宝するが、いざというときは武器にもなる。
この本のことは、ロバを連れてモロッコを旅している邦人のツイッターで知った。本の影響を受けてのロバ旅らしい。モロッコではマカダム(村長)が行く先々についてきて、次の村まで同行し、そこのマカダムに引き継ぐ。イスラム教の喜捨の精神で、旅人は大事にされるのだ。この本のなかでも、日が暮れて村に着いた旅人は一夜の宿と食事を提供され、翌日次の宿を紹介してもらって旅を続けている。一日の旅程が終わる頃には次の村で休めるようになっている。今は荒れ寂れているが、かつては通商のために人が通った道なのだ。
もっとも、当時のアフガニスタンは、まだ各地でタリバンが戦っており、宗派間、部族間の抗争も続いていた。武器を携行した男たちが同行していては、村人も投宿を拒否できまい。喜捨といえるのかどうか。食事といってもパンとお茶がやっとで、時にはパンさえ出ないときもある。どの村も貧しく自分たちが食べるのもやっとなのだ。旅はおろか、女たちは村から離れることができず隣村のあることさえ知らない。
そんななか、泊まった一軒の家で、犬を連れていけと勧められる。大型のマスティフ犬の一種で、オオカミ対策に飼われているという。ただ、餌代にも事欠く有様で、彼が貰ってくれれば餌にもありつけるだろうという。彼はためらったすえ、その犬を引き受ける。皇帝にあやかって「バーブル」と名づけられた、この犬がいい。イスラム教の国では、犬は不浄な動物とされ、ペット扱いされない。ただ使役されるだけだ。当然、犬の方も飼い主に愛着も示さなければ、遊びにつきあうこともない。だが、スコットランド人はちがう。
はじめは居場所を離れることを嫌がり、歩き出してもすぐに地べたに座り込んで動こうとしない。パンで釣ったり、紐を引っ張ったりしてやっと動き出す始末。ところが、そんなバーブルが少しずつ彼に心を開き出す。雨や雪の中を苦労して歩き、村にたどりつくと、彼は嫌がる村人に頼み込んで、犬をどこか屋根の下で寝させてくれるように頼む。それをすませるまで自分も家の中に入ろうとしない。食事に肉が出ると、犬にも分けてやる。旅が終わったら、スコットランドに連れ帰るつもりでいる。
どこを向いても厳しい自然と貧しい人々の暮らしがあるばかり。そんなある日、険しい山の中で尖塔を発見する。伝説の「ジャムのミナレット」だ。「細かい複雑な彫りの施されたテラコッタにターコイズブルーのタイルが線状にはめ込まれた細長い柱が、六〇メートルの高さにそびえている」。塔の首のあたりにはペルシアンブルーのタイルでこう綴られている。「ギヤースウッディーンはヘラートにモスクを、チスティシャリフに修道僧のドームを建て、失われた都ターコイズ・マウンテンをつくったゴール帝国のスルタンだ」
彼はその辺り一帯の司令官の家に誘われ、塔についての話を聞き、地中から掘り出したものを見せてもらう。何人もの考古学者が訪れながら、遂に発見することのできなかった、失われた都ターコイズ・マウンテンの遺跡は、盗掘者の手で掘り出され、二束三文の値で売り飛ばされていた。かつて、チンギス・ハーンに焼き尽くされた伝説の都は、ずっとイスラムの遺跡として守られてきた。しかし、タリバンが追いやられた今、僻遠の地ということもあり、新政府の目も及ばず、せっかくの文化遺産は荒らされ放題になっている。
地下に貴重な文化遺産を蔵しながら、ヤギが食べる草も生えない高地に暮らす人々は、掘り出した遺物を売って暮らすしかない。皮肉なことだ。遺跡を見る目は歴史学者のそれで、この部分は明らかに他とは筆致が異なる。だが、その後、旅は苛酷になる。赤痢に罹り、下痢で体力を奪われながら雪の山道に踏み迷う難行が待っていた。さすがの彼も凍った湖を行く途中で力尽き、もうここで旅を終えてもいい、と雪の中に倒れ込んでしまう。彼を救ったのはバーブルだった。首に吐息をかけて起きるよう促すのだが、それでも動かないでいると、歩いて行って振り返り越しに一声吠える。その姿に彼は自分を恥じ、再び立ち上がる。
バーミヤンの石仏が象徴するように、過去に偉大な文化を擁しながら、行路にはかつてを偲ぶよすがとてない。荒れ寂れて人も通わぬ道も、かつては隊商が駱駝に乗って通った道である。歴史家として彼はそこに何を見ていたのだろう。果たして人類は成長したといえるのだろうか。著者は声高に語ることはないが、書かれたものを読めば、その思いは読者の胸に迫る。淡々とした筆致で綴られた手記には、最後に物語のような思いもかけない幕切れが待っている。この旅に出ることで、彼はバーブルと出会うことができた。これを縁といわず何といえよう。原題“The Places in Between ”を『戦時のアフガニスタンを犬と歩く』とした訳者の思いがわかる気がした。
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shukiiflog · 8 months
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ある画家の手記IF.?-6 雪村絢視点 告白
絢:まこまこー。髪型がいま真澄さんとおそろっぽくなってる♡から今度遊ぼー。見てー。 まこ:おーそうか。…わかった まこ:ウチくる?俺がそっち行くか? 絢:…(・ω・;)俺はまこの部屋行きたいけど…免疫弱ってるとかで、俺が出かけるとかえって各方面に迷惑かけるかも…? まこ:じゃとりあえず行くわ。そしたらこっち来たいんだったら俺についてくればいいし。まーそれは体調次第な 絢:んー。ありがと~。
…間の取り方で 髪の変化の理由は察されたかな。 仕方ない、現実の形はいつも具体的だ。 髪型と髪色は口実にしても、色々と関係なくもない。
ここ最近外に出かけるより家で翻訳作業してたから、たぶん今迂闊に俺が外出したら季節的にもなにかウイルスもらってきちゃう。うちは三人ともそういう攻撃に弱いとこあるし、気をつけてないと。 翻訳ばっかりしてるのは、どうも付き合ってくしかなさそうな焦燥感があるから。後世に名を残すとか歴史に残る名訳を残すとか、そんな大層なこと望んでるわけじゃない、それでも時々俺はこのまま、どこにもなにも残さないで、一人で煙みたいに跡形もなく消えて、それっきりで、それが死んじゃうってことなのかって、朝起きたときとかに、思うから。 もちろん現実はそうじゃない。死後にきっと俺は俺が思ってる以上の人に、俺が思ってるよりきっと深く、爪痕を残していく。ちゃんと遺る。そういうことが分かってても、俺は翻訳を少しでも多く、精度高く、自分の言葉で残していきたい。 たくさん溜まった日記は…恥ずかしいから軽めの暗号化してるんだけど、言語さえ読めるなら二人には簡単に解読されちゃうかな。 今日まこを呼んだのは、最低限でも伝えるべきことを伝えていくため。 ほかの何が伝わらないままでもこれが伝わらないと困ること、だ。 今日一日でどこまで話せるかは分からない。長い話にまこがキャパオーバーするってことはなさそうだけど、この話をどう解釈してまこが今後どうするのかには、それなりの判断までの時間がいるかも。 もしかしたら俺も真澄さんも導き出さなかった別角度からのアプローチをまこは試みるかもしれないし、あの頃と違って今の状況はそこまで切迫してない、香澄も一年前とは違う。直にぃと結婚して、本来煩わなくていいことが綺麗に吹き飛んだ感じがするかな。 タイミングとしてはベストだと思う、俺が知り得たことをまこに託していくための。 玄関で真澄さんがまこを迎える気配がした。 けど俺はベッドの上にゆったりジェラピケ着たまま、上半身起こして書きものしてる体勢のままでいた。
前は来客の予定あったら朝からちゃんと身支度して髪セットして服着替えて体調もその日に合わせて整えて、お客さん来たら必ず俺も顔出してリビングにも出てお茶用意して、ってしてたんだけど、そろそろそういうのもきつくなる頃合いかと思って、やめた。 本当にきつくなってからじゃ余計に体壊すから、予兆があるなら早め早めに対処してかないとね。運良くここに顔出す人ってみんな、俺がだらしないカッコしてても気にしなさそうだし。
真澄さんが開けてくれた書斎のドアからまこがいつもの軽めの荷物抱えて入ってくる。 俺は書きものをやめて隣のデスクにまとめて置いた。 真澄さんから最初にもらった万年筆とコピー用紙であれから何も変わらずそのままずっと書いてて、インクも用紙も足してくけど、俺はパソコンとかより自分の直筆で文字を綴るってこと自体も好きみたい。真澄さんからノートパソコンももらったけど、結局手書きに戻っちゃったし。 「まこ いらっしゃい」 にっこり笑って体を少し伸ばしてベッドの上を整頓して片付ける。 「あんま部屋片付けてなくてごめんね。最近ここにいること多いから…」 俺が書いたものまとめてたら目に入ったのかまこが「おーすげー」って感嘆の声をあげた。…翻訳っぽいことってまこの前ではそんなしてなかったっけ…?でも留学中にさんざん多国語は喋ったな…。すごいのかなこれ…? きょとんとしてたらまこはテキパキ荷物をその辺に置いて防寒用の上着を脱いだ。 「ハンガーある~」って差し出したら使ってくれた。 まこの手が俺の前髪をさらさらいじる… 俺の耳にはサメのピアス。まこの耳にも。二人ともやっと開けた穴が安定してきたから。かいじゅうピアスは今日はおやすみ。 「翻訳作業するなら髪よけろよ」 「案外慣れると髪って気になんなくなるよ~。それにこれ、真澄さんヘアー!」 満面の笑みで言いながらベッド脇に立ってるまこの胸あたりに頭ぐりぐりしたらぽんぽん頭撫でられた。 「似合う似合う」 一拍置いて話が変わる。 「誕生日会のこと聞いた。…大丈夫か」 …誕生日。まことした誕生日じゃなくて、直にぃの家で…吐いちゃった方の。 「あーうん…誕生日会…。俺は直にぃと香澄のほうが打撃うけたんじゃないかと思ってる…。調子悪い本人はもうそういるしかないとこあるけど、周りはなんかできることないかって最後まで必死になったりそれで疲れきっちゃったり…とか…」 できることないかって、本当はそんなにないのも分かってて、それでもあの人のために俺はまだベストを尽くしてないんじゃないか、もっともっとやれることが俺にもあるんじゃないか、もっと必死に、救いたいなら愛してるならもっともっと、俺がボロボロになったって最悪死んだってあの人にできることがーーー そばにいて、あの人が弱ってたとき、俺はそんなふうに思い詰めそうになることも度々あったから。 「当事者のお前より他人が打撃うけてるわけないだろ」 …まこの言葉に小さくうなずくしかなかった。 …頭、切り替えよう。俺の話じゃないんだ今日は。 まこにベッドに座るようにぽんぽんベッドを叩いて促す。 「それより今日ちょっと聞いてほしい話あってさ…。お願い…になるのかな…微妙なとこなんだけど、結構重い話…かな…。」 重い話の重みでまこがダメージ受けるとはあんまり思ってない、そういう1ケースとして聞けば。でもこれは、他でもない、香澄の話だ。 「…。」 ベッドに浅く腰掛けて聞く姿勢になったまこに一旦切り出す。 「香澄のことなんだけど…」 ここまでで一度言葉を切る。 まこは自認するように淡白だ。それは良し悪しじゃなくて性質の話。まこは自分が進む道においてまだどういう形かは分からないけどもし香澄が道を阻害するような存在になると感じたら、香澄のことも遠ざけるかもしれない。 俺はまこのそういうとこを信頼してるし好きだから、改めろってもいえなくて、難しいところ。人間関係と感情と愛でほかのすべて自分の志すものさえ場合によってはなにもかも捨てるような俺には、できない判断。例えば香澄が煮詰まっちゃってもうどうしようもなくなって、俺に「しにたい」って言ってきたら、きっと俺は…
「…ねえ。寿峯はこの先もずっと香澄の友達だよね。 大学からの延長でなんとなくとか、仕事の都合で遠くに引っ越すことになったらそこまでとか、香澄が寿峯を失望させるようなことしたり言ったりしても。」 ちょっと俯いてまこのほうをチラッと伺う。 「…友達でいるための努力はするけど」 一度言葉を切って続けるのを静かに聞く。 「確約はない。俺も人間だし。自分だけが頑張って関係を続けるのは無理。…香澄は…よほど大丈夫とは思うけどな」 少なくともまこには香澄と自分が関係を続けるために頑張ることは、大前提としてあるものと、思っていい語り口。ちょっと安心した。 三人でいるときの様子から推し量れるものはあるけど、俺がいない間も二人は二人の関係を築いてきたし、ぱっと見良好に見えるけど俺はよくないものばっかり見ちゃう癖があるし。 「そういう条件は俺と香澄も今だって同じだから。無理して香澄のそばにとどまれとかって要求してるわけじゃないよ。まこが自分の人生を犠牲にしない範囲で、ってことかな…。線引き難しいけど自分の感覚でいいならまこはそういうの自然にできるかなと思って。」 「なるようになるんじゃねーかな…なんでずっととか言うんだよ」 うーん。最近自然とそういう、俺のほうの終わりを想起させるような言葉が無意識に出ちゃってよくないな。死とか終末とか悲観的で暗くてジメジメしたようなずっとそういうことばっか考えてるわけじゃないんだけど、でも遠くない自分の死を踏まえて生活すること自体はべつに不健全でも病んでもないと思う。 「お前が傍にいれなくなるからって俺じゃ代わりにはならんからな」 まこは香澄への自分の影響力をすこし低くみてるからなぁ。 以前、香澄とまこが少し揉めたとき、なんとなく察する事情からしてもいずれは起きたことだったように思う。香澄は直にぃとのここまでの関係を、おそらくどこかで「これは世間から非難されるんじゃないか」って風に思ったことは、ただの一度もない。多様化していく恋愛や愛、人間関係、結婚生活、ジェンダーやセックス、そういう世の中の潮流と、香澄と直にぃの事情がギリギリうまくはまったのは完全に偶然で、二人はそんな世間の向きなんて知らなかった。それだけで、まこと根幹から��裂が入るのは目に見えてる。 この手のことに関してまこの言い分はおそらく首尾一貫していて非の打ち所がない。つまりそこで完全に閉じてしまったもの、論理の手前の段階の基礎ルール。これを香澄が突きつけられると切り崩しにくい、俺だってまこの主張自体を切り崩すことは口先でもできない、切り崩せないものだから仕方ない、物事の見方を転換させるような方法とらないとね。 そして香澄にかかる負荷のうち、なにが起爆剤になるかはーーーー誰にも分からない。 俺はこの件に関しては誰のことも信じてはない。 真澄さんも。光さんも。寿峯も。直にぃも。香澄も。俺もだ。 この中の誰だって香澄を殺すに十分な殺傷能力を持ってる。その中でも、話しておいたほうが安全性が高くなる存在にだけ、俺は話していく。 「まあ聞けって。お前の受け取りようにかかってくる面も大きいけど、代わりとは違うよ。ただの情報共有だ」 少し声のトーンを変えた。まこの顔つきも変わる。 そう、ここからが本題だ。 「俺が、香澄の体が傷だらけだって言ったの覚えてる?結構前の…会ったばっかの頃のことだけど。 俺はあの頃、直にぃのそばに綾瀬香澄がいることが直にぃにとってベターな選択なのか探ってた。だから香澄の体の傷痕見ただけで少しは憶測できた。まこも全裸じゃなくても少しなら傷痕見たようなこと言ってた。そこから厳密じゃなくてもなにか予測や予想できることってある?」 じっとまこを見る。 逸脱しない範囲で香澄に最も接近した距離にいる寿峯にどこまで予測がたつかで、香澄が両者とも不可侵領域にいる安全な距離感から相手に一方的にどこまで察せられてしまうのかをはかることができる。寿峯はそういうことを思考しようとすればできる。 「そういうの口に出すのあんま好きじゃねーんだけど…」 前置きみたいに言ってから、まこは考え始めた。 「…目につく事故や事件があると…違うな、危ない目にあいそうな誰かがいると、庇わずにいられない。ってふうに見えた。怪我から推し量ってんのかこれ微妙だけど」 まこの前でもそういう瞬間が日常的にあったというより…推測かな。 「俺は最初直人さんが電車にひかれそうなとこを香澄が庇ったって聞いて…香澄のそういう…ほっとけない性格、っていうには危なっかし過ぎんだけど、…つけこまれたんじゃないかと思ってたんだ。まぁ今は思って無い、直人さん本人見たら違うのもわかったし」 ほっとけない性格…に、つけこまれた可能性まで思い至ってる。つけこみたい人間はつけこめる相手を嗅ぎ分けるのがうまい。まこの把握は起きたこととしっかり一致してるな。 「俺も好きじゃないよ、俺自身が意図して示してもないものを勝手に詮索されたり読まれたりとかね。 でもプライバシーや本人の意思を無視しないと守れない存在がいる。これから話すのはその極例・綾瀬香澄と、彼が今の怪我のない状態に落ち着くまでのこと…。」 まこがどう受け取るかは分からない、それでも安全性は上がる、俺がまこを信頼してるからじゃない、まこの中に香澄への好意があるからだ。 「香澄について、俺は真実に限りなく近いはずのことを知ってる。誰も知らない、香澄も知らない、香澄のこれまで。 それをまこに話したい。 今ので分かったと思うけど、いまだに香澄が知らない、それを俺がそのままにしてる、香澄が知るとまずいことがある。 香澄も変わって来てるから、俺もやり方を適宜変えてきた。 聞いて、もし俺と同じ危険を感じたなら、警戒して、香澄を守ってほしい。これは強要できない、だからお願い」 にっこり笑って、話し始める。なるべく心を均一に保って、事実を。 香澄がどう生まれて誰に育てられ、なにが起きたか、真澄さんやほかの関係者は記号か父・母とか関係性だけで呼んで説明した。香澄が今に至るまで。 だから俺は、知る限りでの直にぃのことも、生い立ちからすべてを話した。香澄を守るために直にぃはもう切り離すことができない。 それにこの二人がなぜ関係を育めたのかは、二人ともの成り立ちが深く関係してくる。これは直にぃ本人から俺が聞いたことでもある。そしてこの二人は奇妙な点で、トラウマが表層だけ絡み合ってもいる。攻撃しようとすれば二人同時に殺せる。 話し終わっても、まこはじっと座ったままだった。
…ここからは、俺の話だ。 「浅い事情でも深い事情でも人は死ぬ。香澄だってこんなこととはなにも関係なくただある日転んで運悪く頭打っちゃって死んじゃうかもしれない。死んだらそれまでだっただけって。 理屈じゃなくてさ、俺は香澄の幸せを願ってるだけで。 これだけのことがあったならもういいだろって 思う この先うれしいこととか楽しいこととか幸せなことだけしか起きなくても…どれだけ俺がそう願ったって現実はそうはならないから だから現実の中で 願いだけは自由じゃないと いつかそれが現実にそっちへの道標をつけるかもしれないから」 どう考えるか決めあぐねてるような様子のまこに、今日は帰るように軽く促す。 なにか返事が欲しいとかは言わなかった。言ったとおり、情報共有、伝えただけでもそれだけで意識にないのとあるのとでは全然違ってくる。ここから先はまこが香澄にどう接していくかで、俺が口出せる領域じゃないとも言える。 まこが帰るのを玄関まで見送りしようとして、真澄さんに書斎に押しとどめられた。小さくまこに手を振る。見送りできないのは残念だったけど、書斎のベッドに倒れこんだら重力に負けたみたいに大粒の涙が次々出てきた。 余裕で平気なふりして話してもうとっくに整理できた俺の中では冷静に考えられることみたいに喋って、声も震えたり感情的になったりしないで、ちゃんと喋り終えた。 でも俺には そんな余裕ぶって話せないよ 本当は どうして香澄の身に起きたの?ほかの誰かじゃだめだったの?もっと最低のクズ野郎とか犯罪者とか大人とかいっぱいいるだろ、そういうやつでいいじゃん、なんで香澄だったの? ひとのことを愛せる、信じられる、優しくできる、気遣える、心配できる、どうしてそういう人たちがいつも利用されて傷つけられる? わかるよ、俺は、香澄じゃない、直にぃでもない、使わない手はないよねああいう人種は こういう人間が、俺みたいなのが、二人の人生をずっとずっと蝕んだんだ 薄く開いた扉にノックの音。涙声で返事したら真澄さんが入ってきた。 俺の頭を撫でていった手が額に当てられる。あつい。まこを早く帰したのも熱が上がりそうだったから。あと泣いたらさらに熱が上がった。 真澄さんの服の裾をくいくい引っ張ってねだる。「飲ませて」 サイドテーブルの水を薬と一緒に口に含んだ真澄さんにキスされて解熱剤を飲まされる。 こくっと喉を鳴らして全部飲み込んでから、布団の中に首まで入って大人しく寝る体制になったら、真澄さんは静かに微笑んで書斎から出ていった。 こういう人間が、二人の人生を蝕むのが分かる、二人には見えなくて俺には見えるそういう人間から、俺が二人をこれから先もずっと守れたらよかった でもそうはならないんだよ そうはならない 俺がもっと頑張ればとかもっと誰かの助けがあればとかじゃない 俺は今誰からも殴られてないし犯されてもない 食事も服もお金もなんにも困ってなんてない なんにも不足なんてない 周りは大好きな人たちに囲まれてて その誰も悪くない ここにいない誠人さんだって、現実はゲームじゃない、あの人を倒せば俺の命が伸びるとか、そんな分かりやすい悪人も悪役もどこにもいないんだよ 俺は 今 幸せ で、 一度入った布団から飛び出して書斎のデスクからハサミを引っ掴んだ そのまま風呂場にいって 伸びすぎた前髪を掴んでハサミでジョキジョキ切り落とした 前髪伸びたからなんなんだよ …なんだってんだよ… 黒く染める前はすこし自分に期待もした 色々偶然も重なったけどそれでも黒く染めたら髪型の印象がちょうど大好きな真澄さんとお揃いになりそうで 黒くするのはこれからもっと弱って 死んでく からだけど でも真澄さんとお揃いになるからそれだけで充分俺は心から嬉しくてはしゃげて だんだん死に装束に近づく現実なんかよりずっと嬉しさが上回るかもって なんで俺はそういうとこでだけおめでたい頭してないんだよ かなしい 悔しい こわいだけだった なにもはしゃげない きっとなんの事情もなく真澄さんとお揃いにしたくてこうしたなら心から幸せだったはずのことなのに 俺の現実が起きることなにもかも暗い不幸な出来事みたいに塗りつぶして 本当なら嬉しかったはずのことも書き換えられてく 今日寿峯と会って話せたのだって 嬉しくて寿峯のことが好きで幸せで それだけでいいはずのことなのに、これが最後になったらどうしようって頭をよぎって 別れ際、玄関までついていこうとした 幸せが、現実に貶められてく…
風呂場で髪をめちゃくちゃにハサミで切り刻んだまま散らばった髪の毛の真ん中で呆然と泣いてたら、光さんが風呂場に入ってきた 泣きついたら黙って抱きしめ返された 服を脱がされて俺の切りっぱなしの髪をシャワーで優しく洗われる 傾けた頭から切った髪が綺麗に洗い流される 髪を乾かしてみたら、ちょうど香澄と初めて会った頃くらいの、眉あたりに前髪がくる絢人の頃とほとんど同じ長さになってた ヤケになって髪切り刻むとか衝動的なことして、きっと心配もかけたのに光さんは怒らなかった 泣きながら手を繋いで寝室に連れてかれて、 寝室で待ってた真澄さんにハサミですこし怪我した指をベッドに座って手当てされる なにか言おうとしたけどその度にもっとひどく泣きじゃくって 嗚咽に全部つぶされた
その日は三人で一緒に寝た 俺はずっと泣いてた 二人は黙って寄り添っててくれた
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慎吾は、再臨の、地獄を、嫌というほど、味わって、とうとう、殺されてしまったの。そして、そんな、彼の様子を、知っている人は、たくさんいたんだけど、彼を、馬鹿にして、彼を、誰も、助け出る人は、現れなかったの。霊界の、霊体たちは、みんな、そんな、あなたたちを見てたの。そして、そんな、あなたたちに、霊界の、霊体たちは、心の底から、あなたたちに、対して、腹のなか、煮えくり返ってるの。今も。そんな、あなたたちが、今後、幸せな、死後の世界を?むかえれる?と、思う?
 
つまり、この、SNSに、つながって、しまった人たちは、長く、生きれば、生きるほど、Karma🚗の、雪だるま⛄が、たまって、死後、の、世界が、大変な、ことに、なる人の、集まりなの。
 
勿論、あなたちちが、ウンコや、オシッコ、オナラ、を、してるの、も、みんな見てるの。そして、誰と?、セックスして、誰を?考えて、自慰行為を、して���いる、のか?も、知ってるのよ。誰を?殺した?ことがあって、あなたたちが、これから、誰に?どうやって?、殺されるのか?も、全て、私たち、知ってるの。
 
あなた達のことを、そう、ずっと見てたのよ。どういう?意図が、あって、そういう、言動を、されてるのか?を。みんな、霊界では、いつも、見てるのよ。あなたたちのことを。
 
27日=27歳で、若き、死を、迎えた、有名、ロック歌手、ジャニスジョップリン、ジミ・ヘンドリックス、ドアーズの、ジム・モリソン=Z世代の出現=アルファベットの、次が、ないことは、つまり、地球🌏が、Z時期にきており、終焉を、意味する。再臨=地球🌏崩壊💥→🌐【ブランキージェットシティ🌏→ブランキージェットEARTH🌐】
 
で、そう、俺の、ネットや、SNSを、コントロールしてる、科学者や、俺の、近くに住んでる、次郎丸、田隈らへんのヤツラのせいで、全体責任で、みんな、今、どんどん、悪い方向、より、キツイ方向に、向かってるんだよ。だから、早く、ヤツラを、屠らんと、悪い方向に��世界中、地球🌏中の、奴らが、苦しむことに、なるんだよ
で、ヤツラを、屠ったら、地獄どころか、カルマ🚗減るよ
そして、ヤツラのためにも、それが、良いんだよ。もう、根本的に、根が、腐ってるから、生きてるだけで、自然と、カルマ🚗が、膨らんでるんだよ。死後の、苦しみが、ますだけだから、早く、この世から、屠ってあげるほうが、奴らにとっては、幸せなことなんだよ
 
現代の、聖書改ざん=俺の、投稿する記事、画像を、改ざんして、皆を、神の道に、進ませないようにしているのは、とりあえず、インスタ=Facebook=Tumblr=⭕⭕⭕⭕他にもいる。
 
サタン=自分が、地獄へ、行くことが、決定したのを、悟り、自分たちだけ、行くのが、癪だから、他の、天国へ、行ける可能性のある、連中の、足を、引っ張る=サタン
独房、雑居、紋発、乱射、雑念、五輪、三振、欄居、托鉢、紋腹、画狂、欠年、射殺、殺傷、脳初、目車、濫用、懸念、學年、身者、卓越、餓死、軟卵、場者、童空、我作、滅法、涅槃、抹殺、怒気、燃焼、略奪、宰相、馬腹、刳発、南山、活発、沙羅、割腹、殺戮、循環、奈良、菜道、紗脚、残雑、颯和、和歌、東風、南富、背面、焼却、四季、同發、博羅、無償、透明、明闇、雲海、陶酔、溺愛、泊雑、湖畔、花車、小雑、蘭風、雑魚寝、逆発、罵詈、検遇、明細、鳥羽、無数、飾西、涼感、割烹、面月、略発、明暗、御覧、絶滅、名者、焼却、野版、絶筆、数界、洒落、羈絆、四索、敏捷、旋律、脚絆、安行、軽安、難産、伊賀、消滅、生滅、巡数、水災、万華、論発、処住、崇拝、年月、画鋲、我流、剣率、草庵、律年、雑魚、規約、貨車、蒸発、重大、錯乱、蓮妙、奈良、坐楽、延宝、財年、爆発、龍翔、日向、塁側、席園、座札、風評、財年、何発、旋律、画狂、論券、戦法、尊師、大概、二者、那波、麺期、演説、合邦、放射、雑律、貨客、選別、燕順、考慮、試薬初、財源、富、符号、井原、若榴、清涼、無數、才覚、絶望、奈落、奔放、有識、台東、詮索、懸念、病状、設楽、宴客、怠慢、時期、同部、弁解、冊立、立案、前略、妄動、侮蔑、廃絶、間髪、図解、経略、発泡、者発、立案、滅鬼、自利、論酒、桜蘭、五月雨、垓年、処理、短髪、散乱、絶滅、命日、庵客、実庵、龍翔、派閥、同盟、連峰、焼殺、勝中、割裂、残虐、故事、量発、敗残、花夢里、面月、原氏、雑考、推理、焼殺、膵癌、導風、千脚、砂漠、漁師、活滅、放射、洋蘭、舞妓、邪武、涅槃、毛髪、白藍、他式、民会、参謀、廃車、逆発、峻峰、桜蘭、殺戮、銘客、随分、刺死、脳犯、我版、論旨、無垢、血潮、風泊、益城、拝観、舘察、懺悔、空隙、髭白、模試、散乱、投射、破滅、壊滅、下痢、他殺、改札、寿司、葉式、魔雑、渾身、等式、命日、安泰、白藍、良志久、中須、掻敷、北方、監視、血式、血流、詐欺、加刷、販社、壊滅、坐楽、白那、苫小牧、欄物、演説、開脚、摩擦、欠史、宰相、掻敷、飾西、近隣、可能、刺自虐、崑崙、独歩、良案、隔絶、菜作、妄動、犬歯、核別、概要、立案、破格、殺戮、良案、快絶、防止、那古、風別、焼安泰、独庵、囲炉裏、壊滅、外傷、刃角、視覚、耳鼻、下顎骨、子孫、剥奪、憂鬱、優越、液状、先端、焼子孫、兵法、那波、安楽、最短、数式、絶句、庵杭、雅樂、動乱、者妙、垓年、独初、前報、奈落、数道、弓道、拝観、俯瞰、散乱、男爵、害面、炎上、抹殺、破棄、分別、額欄、学雑、宴客、体面、村落、柿区、害初、告発、欄式、体罰、侮蔑、浄光、情動、差額、君子、何発、兵式、童子、飾西、各滅、我札、審議、半旗、普遍、動脈、外傷、無償、木別、別格、名皿部、京脚、破棄、試薬、絶滅、学札、清涼、爆発、組織、壊滅、ここに、名もなき詩を、記す。
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itocaci · 8 months
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winter vacation 2
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「国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国であった。」
川端康成の代表作「雪国」の冒頭の一節である。
群馬の高崎から新潟へと抜ける上越線。
その県境に跨る「清水トンネル」が「国境の長いトンネル」にあたるのだ。
日本百名山にも数えられる「谷川岳」の真下を通るトンネルは、開通当時、国内最長のトンネルでもあった。
今回の旅のテーマは「雪国」の舞台へ。
越後湯沢には上越新幹線で行ってしまうのが手っ取り早いのだけど、今回はこの「国境の長いトンネル」を通り、川端が辿ったであろう上越線を使って越後湯沢へと向かった。
群馬の高崎から越後湯沢まで、乗り換えも含め大体2時間。
水上駅で乗り換え、いよいよ国境のトンネルへと電車は進む。
水上駅を出るとすぐにトンネルへと入る。
「国境の長いトンネル」と表現されるだけあって、確かにいつまでも続くようなトンネルである。
トンネルを走る独特の音が変わり始め、そろそろ出口に近づく頃かなんて思っていると、急に車内は白い光に包まれた。
その瞬間、「わぁ」と乗っていた乗客の声が漏れる。
白い閃光の後、窓の外に目を向けるとあたりはすっかり白銀の世界に覆われていた。
僕を含め、乗客の多くは窓の外へと視線を写し、雪に覆われた風景を楽しんでいた。
地元の学生だろうか。一人だけずっと頭を下に垂らし、寝ているのが逆に目立ったほど、皆が浮かれていた。
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「駅長さあん、駅長さあん」
葉子が車窓を開けて駅長と話した信号所は、現在の土樽駅だとされている。
上越新幹線で行けば確かに早いものだけど、場面場面を楽し���ような旅にはならない。
そんなちょっと時間を贅沢に使った旅をしてきた。
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もちろん旅のお供はこの2冊。
(「雪国」は、今回お供に選んだ新潮文庫の他、角川文庫と岩波文庫を持っているのだけど、一番馴染みあるのが新潮文庫なので、今回は新潮文庫を選んだ。)
おそらく冬に越後湯沢を訪れる方の多くは、スキー場を目的に行くのだろうが、僕はひたすら街歩きであったり、「雪国」所縁の地を回ったり、部屋で谷川連邦を眺めながら本を読んだり。
わざわざ旅先で宿舎に篭ってまでやることなのかと言われたら反論の余地もないのだけど、やはり、その土地で実際に風景を見ながら楽しむ読書体験は圧倒的に濃度が違う。
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しかも、僕が今回身を寄せた宿は「雪国の宿 高半」
実際に川端康成が「雪国」を描くために宿泊した宿だ。
現在でも、川端康成が実際に宿泊した部屋を保存し、宿泊者は見学もできる。
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20:00からは映画「雪国」を上映してくれる。
チラッと見るつもりが、結局最後まで見てしまった。
小説と違う場面であったり、実際に映像として街の風景などが入るだけで、印象もガラッと変わる。
宿の方と、お話をしながら、歴史であったり、街の変化であったり、色々と話を聞きながら映画を見た。
ちなみに、僕は「雪国」をはじめ、川端康成の作品のストーリーに関しては理解はできない。笑
やはり時代背景も全く異なるし、現代の倫理観では許されるようなものではない。
「雪国」の主人公の島村なんて、本当にクズ男だと思う。
妻子もいる身でありながら、湯沢に度々足を運んでは、駒子という女性をたぶらかす。
言わば、不倫相手に、奥さんと離婚して一緒になりたいなんて言っている男と変わらない。(ちなみに、島村は、奥さんとは別れるつもりもない。それは駒子も理解しているから、現代のクズ男よりもう一つ上のレベルのような気もする。)
他にも代表作の「山の音」にしろ、僕が一番好きな作品「千羽鶴」にしろ、クズ男が出てくるのだ。笑
だからもしかすると、読んでみて胸糞に感じてしまう方もいるだろうし、がっかりされてもらっても困るので、先に伝えておく。
では何がいいのか。
僕は、風景であったり、心情であったり、何気ない瞬間であったり。
読んでいると思わず唸ってしまうような、美しい表現に心を奪われてしまった。
冒頭の一文は、超有名だけど、この後に続く、「夜の底が白くなった」なんて表現であったり、「雪の色が家々の低い屋根を一層低く見せて、村はしーんと底に沈んでいるようだった」とか、読んでいて、思わず立ち止まり、思わず唸ってしまうような描写や表現が散りばめられている。
しかも、読むごとに同じシーンで唸ってしまうこともあれば、新たに唸る場所が出てくるなど、そんな違いもあって楽しい。
代表作「伊豆の踊り子」でも、冒頭に「雨脚が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓から私を追って来た」なんて表現がある。
これらに共通して感じることは、一瞬ふと考えてイメージを膨らませる力があるということだ。
読む側の想像力を掻き立てるというのであろうか。
そんな力があり、それでいて、その表現や言葉の選択が美しい。
これはあくまでも主観であり、人によって好みもあるので、一概には言えないけど、色んな作家の作品を読んできたけど、風景や心情の表現の美しさはトップレベルだと思っている。
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さて、でもこれって服も想像を働かせるという点に関しては一緒だというか。
皆さんに服を提案するとき、お店でお話をするとき。
どんなアイテムと合わせるといいのだろうか。
その組み合わせを一緒に考えたりする。
馴染みのお客様になれば、これまで当店で購入いただいた服も把握できているから、そんな過去の服と合わせた提案もできる。
その時、お客様に、「確かに」って思ってもらえるような。
一瞬、あれと合わせたらという想像を促すような。
そして、それがバチッとハマってイメージの共有が図れた時。
やっぱり楽しいんだよなぁなんてことを、温泉に浸かりながら振り返っていた。
イメージの余白と共有。
もっと色んな方とそれができたら楽しんだろうなぁということで、引き続き春からもよろしくお願いいたします。
なんだか、よく分からないけど、まあ、読書にフィジカルも付属した読書体験をしてきたというお話でした。
ちなみに越後湯沢をはじめ、豪雪地帯は常に水が流れている。
確か小学生か中学生の社会で習った気がする。
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街を歩くと常に水の流れる音があちらこちらから聞こえてくる。
この水は地下水を汲み上げて使っているそうだ。
この地下水で溶かした雪水が、また地下へと浸透し、未来の雪を溶かす。
そんな水の循環が行われているそうだ。
「水都大阪」なんかより、強く「水」の存在を感じられる街だった。
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また、除雪によって道路の脇に積まれた雪の壁。
どのようにするのかなんて思っていたら、たまたま除雪作業を見ることができた。
この日は大掛かりな除雪の日なのだろうか。
何十台もダンプカーが道路に並んで除雪車から雪を受け取っていた。
除雪と一言でも行ってもさまざまな手法や知恵を見ることができて、文化や風習の異なるエリアの営みを見るだけでも刺激的な旅だった。
それでは、次回もお楽しみに。
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P.S. 土合駅という、ホームから改札まで階段を500段近く登る駅。
僕の好きなアニメ「ヤマノススメ」の聖地の一つでもあるので、折角なんでこちらも見学してきました。
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「えっちらおっちら」と声を出しながら登るシーンが印象的なんだけど、流石に声は出せないので、心の中で呟きながら階段を登ってきました。
結構観光スポットにもなるような場所なので、お近くに行く機会があれば是非。
(エレベーターやエスカレータは無いので、ご注意を。)
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siteymnk · 9 months
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2023年の文化活動(一覧)
昨年もたくさん行脚しました。特筆すべきはコロナ禍からの本格的な脱却、夏休みの北海道旅行、勤続30年目のリフレッシュ休暇で西日本周遊、だろうか。行きつけの美術館は展示替えの都度、再訪するルーチンが確立。思ってたよりコンサートにもたくさん行ってた(クラシック系が多い)。地方の美術館(県立レベルの)を攻略する楽しさを知ってしまったので、今年も隙を見て行ってみたい。
星野道夫 悠久の時を旅する@東京都写真美術館
プリピクテジャパンアワード@東京都写真美術館
野口里佳 不思議な力@東京都写真美術館
パリ・オペラ座─響き合う芸術の殿堂@アーティゾン美術館
ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台@東京都現代美術館
MOTコレクション コレクションを巻き戻す 2nd@東京都現代美術館
DOMANI・明日展 2022-23@国立新美術館
クリストとジャンヌ?クロード 包まれた凱旋門@21_21 DESIGN SIGHT
ハンドメイドジャパンフェス冬2023@東京ビッグサイト
室内楽・シリーズNo.22 デュオの世界 <チェロとピアノのための>@東京文化会館
驚異の声、驚異の言葉─未体験の音空間へようこそ!@横浜みなとみらいホール
Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.:泉太郎@東京オペラシティーアートギャラリー
3331によって、アートは『    』に変化した@3331 Arts Chiyoda
恵比���映像祭2023@東京都写真美術館へ
���潤会アパート渋谷@白根記念渋谷郷土博物館・文学館
引き寄せられた気配@トーキョーアーツアンドスペース 本郷
東京都水道歴史館
開館60周年特別展「横山大観と川端龍子」@龍子記念館
0~8848M・地上の紋――中国空撮写真展@日中友好会館美術館
毎年恒例の岡本太郎現代芸術展@岡本太郎美術館
六本木クロッシング2022展:往来オーライ!@森美術館
わたしたちは生きている!セタビの森の動物たち@世田谷美術館
それぞれのふたり 萩原朔美と榎本了壱@世田谷美術館
平原まこと 50周年 メモリアルコンサート@東京国際フォーラムCホール
吉松隆オーケストラ傑作選 吉松隆の<英雄>@東京芸術
動物会議 緊急大集合!@ギンザ・グラフィック・ギャラリー
VOCA展2023@上野の森美術館へ
藤子不二雄のまんが道展@豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
昭和レトロ館
ヴォクスマーナ 第49回定期演奏会@豊洲シビックセンターホール
第52回邦楽演奏会@国立劇場
ダムタイプ|2022: remap@アーティゾン美術館
アートを楽しむ 見る、感じる、学ぶ@アーティゾン美術館
画家の手紙@アーティゾン美術館
重要文化財の秘密@東京国立近代美術館
明治美術狂想曲@静嘉堂@丸の内
今井俊介 スカートと風景@東京オペラシティアートギャラリー
収蔵品展076 寺田コレクションハイライト(前期)@東京オペラシティアートギャラリー
ブルターニュの光と風@SOMPO美術館
情景の地 ブルターニュ モネ、ゴーガン、黒田清輝が見た異郷@国立西洋美術館
エドワード・ゴーリーを巡る旅@松濤美術館 応挙と蘆雪@東京黎明アートルーム
「ラ・フォルジュルネ2023」 公演番号:313止まらない!若き活力の横溢と抒情 公演番号:324大作曲家に楽器の制約ナシ!SAXカルテットによる名曲の解答
島じまん2023@竹芝桟橋
デザインフェスタ vol.57@東京ビッグサイト
東京みなと祭@東京国際クルーズターミナル
ルーヴル美術館展@国立新美術館
清澄庭園
大阪の日本画@東京ステーションギャラリー
第63回 海王祭@東京海洋大学 越中島キャンパス
マティス展@東京都美術館
都美セレクション グループ展 2023
夢と自然の探求者たち―19世紀幻想版画、シュルレアリスム、現代日本の作家まで@群馬県立館林美術館
原始神母 THE DARK SIDE OF THE MOON 50th ANNIVERSARY@日比谷公園大音楽堂
本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語@東京都写真美術館
TOPコレクション セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見@東京都写真美術館
田沼武能 人間讃歌@東京都写真美術館
発掘・植竹邦良 ニッポンの戦後を映す夢想空間@府中市美術館
プレイプレイアート展@ワタリウム美術館
下町七夕まつり@かっぱ橋本通り
モネ・ルノワール 印象派の光@松岡美術館
フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン@東京都庭園美術館
川崎水族館
F.A.T.2023 Summer Concert FireBird & AzBand & TAKEBAN@月島社会教育会館ホール
山下清展 百年目の大回想@SOMPO美術館
ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ@アーティゾン美術館
野又 穫 Continuum 想像の語彙@東京オペラシティー アートギャラリー
没後10年 映画監督 大島渚@国立映画アーカイブ
熊谷守一美術館
三井高利と越後屋@三井記念美術館
北海道旅行 ファーム富田 旭山動物園
恋し、こがれたインドの染織@大倉集古館
ブラチスラバ世界絵本原画展@うらわ美術館
特別展 古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン@東京国立博物館
誰かのシステムがめぐる時@TOKAS本郷
東京大学総合研究博物館
第21回東京音楽コンクール(ピアノ部門)の本選@東京文化会館
テート美術館展@国立新美術館
ガウディとサクラダファミリア展@国立近代美術館
ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会@森美術館
コレクション展2023-3@青森県立美術館
大巻伸嗣 地平線のゆくえ@弘前れんが倉庫美術館
弘前昇天教会
旧五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)
旧東奥義塾外人教師館
旧弘前市立図書館
山車展示館
弘前城
津軽藩ねぷた村
カトリック弘前教会
荒木珠奈 展@東京都美術館
ARTBAY TOKYO アートフェスティバル2023 CIRCULATION -ひともまちもせかいもめぐる‐@臨海副都心エリア
生誕140年 モーリス・ユトリロ展@横浜高島屋ギャラリー
全日本模型ホビーショー@東京ビッグサイト
デヴィッド・ホックニー展@東京都現代美術館
「あ、共感とかじゃなくて。」@東京都現代美術館
ステファン・サグマイスター ナウ・イズ・ベター@ギンザグラフィックギャラリー
福田美蘭 「美術ってなに?」展@名古屋美術館
生誕120年 安井仲治YASUI NAKAJI: PHOTOGRAPHS@愛知県美術館
フランク・ロイド・ライト  世界を結ぶ建築@豊田市美術館
漆の彩り・黒と金の幻想 - 高橋節郎@豊田市美術館(髙橋節郎館)
コレクション展 歿後20年 若林奮@豊田市美術館
2023年度 第2期 コレクション展@豊田市美術館
山田寅次郎展@ワタリウム美術館
Japan Mobility Show 2023@東京国際展示場
黒田記念館(特別室開室)
横尾忠則 寒山百得展@東京国立博物館
東京国立博物館の寒山拾得図
デザインフェスタ vol.58@東京ビッグサイト
永遠のローマ展@東京都美術館
上野アーティストプロジェクト2023 いのちをうつす ―菌類、植物、動物、人間@東京都美術館
動物園にて ―東京都コレクションを中心に@東京都美術館
第64回 日本版画会展@東京都美術館
「今こそ、ルーシー!」 ~LUCY IS HERE~@スヌーピーミュージアム
大原美術館
そして船は行く@高知県立美術館へ。
大塚国際美術館
コレクションハイライト@福岡市美術館
芥川龍之介と美の世界 二人の先達─夏目漱石、菅虎雄@久留米市美術館
遠距離現在 Universal / Remote@熊本市現代美術館
第3期コレクション展:宮崎県立美術館
MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ@東京都現代美術館
MOTコレクション歩く、赴く、移動する 1923→2020 特集展示 横尾忠則―水のように 生誕100年 サム・フランシス
大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ@国立新美術館
第4回カルチャー芸術展@国立新美術館
第12回 躍動する現代作家展@国立新美術館
21世紀アートボーダレス展(2023)@国立新美術館
JAGDA国際学生ポスターアワード2023@国立新美術館
第63回全国矯正展@東京国際フォーラム
ゴッホと静物画―伝統と革新へ@SOMPO美術館
ピカレスク・ニュー展 Vol.8@ピカレスク
モネ 連作の情景@上野の森美術館
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kasayoichi · 1 year
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珠玉の友①
老いを是とせず
死を退け
希求するは涯なき生
古より万人は仙薬を追い求めて蓬莱を探し、ときに現世の果てへ消えていった―――
一、
 西に傾く陽の光が弱まり、人がまばらになった市中には濃く長い影が落ちはじめている。伸びた影の先には、天蓋を差し、白衣装に身を窶した一行と、そのうしろから運ばれる真っ赤な龕があった。鳴り続ける鉦鼓と弔いの哭泣を引き連れて干潮の浜へとむかっていく葬列を、静かに見送った。
 大清康熙暦二十一年、冬。
 冬至も過ぎたこの頃、雪こそ降らないこの国だが、陸を吹き抜ける乾いた海風はさすがに身に染みる冷たさにかわっていた。昨年までいた福州に比べればなんとも生易しい気候ではあるが、それでも四肢の末端はすっかり冷え切り、足袋が欠かせない。いつもより厚手の羽織を重ね着て悴んだ指を𠮟咤して筆を動かし、子弟たちを指導しながら漢文の組み立てなどをしていると、あっという間に昼八つ時を大きく過ぎていた。
「今度は丁越市(テイエツシ)だそうです……絶対おかしいですよ」
「まあ、多少気味は悪いが」
 夜詰めをほかの講師に引き受けてもらった己煥は、久米の大門付近で聡伴と落ち合い、ふたりで城下へむけて浮道を歩いていた。このあと城下の近くで朝明と合流し、今夜は漢籍の会読をする予定だ。 数町ほど歩けば座り仕事で冷え切った身体も暖まるだろうと思っていたが、逆に冷え切った夜風が容赦なく吹きつけ歯を鳴らしそうになる。己煥は重ね着をした袖のなかで組んだ己の腕で、辛うじて暖を取っていた。 寒空のもと、ふたりが歩く路肩の松並木のあいだ、その遠く向こうに死者を乗せた朱塗りのそれが目に入ったのはその途中のことである。
 夏以来、 城下とその先へ下った四町や港では、先の旅役にかかわった者たちには災厄が降りかかるという噂が巡っていた。来る年に清からの冊封使節を迎え入れる準備に追われる王府は完全に無視を決め込んでいたが、尾ひれがつき這うように官吏たちのあいだで話が広がる様はなんとなく不気味なものである。
「はじめはちょっとした偶然だと思ったんですけど」
 偶然、先の旅役に同行した某氏が原因不明の病に臥せった。
 偶然、先の旅役で才府を務めた者の室がお産で命を落とした。
 偶然、先の旅役で加子(水夫)務めた者が薩州へ向かう途中、大風で流された。
 そして昨晩、偶然、先の旅役で五主を務めた丁越市が知人と争った末に死亡した―――
「偶然じゃないか?」
「四人が偶然なわけないじゃないですか!四人なんて片手で数えていられるのもあと少しですよ?己煥様は他人事のようにおっしゃいますけど、私たち一緒に船に乗りましたからね!」
「葬式なんて最低でも月一はどこかの村で出ることだろう」
 聡伴は一生懸命恐怖を訴えて喚いてみたが、己煥の反応は今ひとつである。生まれた時分からたびたび生死をさまよっていたと聞くこの御仁にとっては、すべからく平等に訪れるものに対して、何をいまさら、という感じなのだろうか。
「私は帰国以来大きく体を壊したこともないし、朝明は……相変わらずだ。よほど痴情のもつれにでも巻き込まれない限り死にはしないだろう」
「そういう前振りが余計に怖いんですって!」
「―――左様、これから年の瀬にむけて冷え込みますゆえ……調子が良いなど大層なことをおっしゃっておられるとあとが怖いですよ、短命二才様?」
 九町ほど歩いた、寺の門前に続く橋の前、唐突に背後から投げかけられた言葉に、聡伴は顔をしかめて勢いよく首をうしろに回した。
 ―――短命二才、この渾名で己煥を呼ぶ者で碌な奴はいない。
「どこの者だ?」
 うっとおしく思った己煥は、ゆっくりと声のほうへ体を向きなおす。すると、己煥らよりも五、六は歳が上のようにみえる、赤帕を巻いて煙管を吹かしている男と、その脇に付き人らしき振袖の若衆がおり、こちらへ近づいてくる。少し体を横に傾けると、隣の聡伴が、赤冠の青年は某氏某家の子息・茂部之子だと耳打ちしてくれた。その家名は三十六姓のうちのひとつで、己煥にも聞き覚えがある―――同籍の士だ。
 王府に仕える士は、その出自と住まいから籍を四つに分けられている。
 朝明のような王族に縁ある家柄の者が住まうが城下、そこを下った先一帯に広がる四町には聡伴のような中級の士、さらに北側の港町には下級の士、そして四町と北の港のあいだが、己煥らが籍を置いている唐栄の村である。
「貴方より名声は劣りますが、この私も唐栄の出であり進貢使節の一員だったというのに寂しいことをおっしゃいますなぁ」
 吐き出された煙草の煙が、この男の周りを取り囲むように漂っている。
 己煥は深く息を吸い込ぬよう着物の袖で口元を抑えていたが、次第にあたりの空気も燻されたように乾き、咳き込みそうになる。
「なぁにが”使節の一員”ですか。あなたが心汚く縁を頼って船に乗り込んだことくらい周知の事実ですよ?用があろうがなかろうが失礼させていただきます」
 こんなやつと話す必要はありません、と聡伴は己煥をうながして右へ回ろうとした。
「なにか良い薬でもお召しになりましたか?」
「どういうことだ?」
 唐突な問いに、立ち去ろうとしていた己煥と聡伴はうっかり足を止めた。
 道行く人々がこちらの様子を窺いながら通り過ぎていく。士族の子弟らしき若者が路上で剣呑な雰囲気で言い合いをしているのだ。目立たないはずがない。茂部之子の傍で控えている若衆も困り顔で黙り込んでいる。
「いやぁ、不思議なこともあるものですなぁ。あれほど御身体が弱く上天妃の宮で教鞭を執られるのも稀といわれていた貴方が、今年は講解師に任じられたうえ冠船の諸事まで手伝っているというではないですか」
 来年は清から冊封使節が訪れるため王府のありとあらゆる役所がすでに大忙しであるが、海の向こうとの窓口になっている己煥ら三十六氏の官吏はいっとう多忙を極めていた。
「そこの推参な小童は私の縁故を心汚いと宣ったが、短命二才様が口にされたのはとてつもない良薬であらせられるようだ」
 なるほど、と己煥は静かにため息をつく。結局はいつものくだらない突っかかりである。一人のときは適当に口を閉ざしてその場をやり過ごすのが常だった。煙たさが治まってきた己煥は、口元から袖を離す。 この先で待たせているであろう朝明のことを思案して腕を組み直した。
「あなたにもそのうち素晴らしい効能を持った薬が見つかりますよ、多歳赤冠殿?」
「このッ……」
 ふたりを睨みながらも、無理に口の端を釣り上げ表情を取り繕う様は、なんとも品がなくみえる。あれほど分厚くとぐろを巻いていた紫煙は、今や線香ほどのか細い煙のすじとなって漂いながら、大人しく煙管に納まろうとしていた。
 年長の者をためらいなく挑発する聡伴に感心していると、なかなかあらわれない己煥たちに待ちくたびれたのか、朝明が橋を渡りこちらへ下ってくるのがみえる。己煥と聡伴が己のうしろを見やっていることに気がついた茂部之子も、つられてうしろを向いた。
「そうだそうだ。薬なら四町の市のほうが取り揃えが良い。さっさと下って行っちまえ」
 軽快な笑みを浮かべた朝明は、手首で軽く追い払うしぐさを見せる。若年にもかかわらず己より官位が高い聡伴や朝明に逆捩じを食らわされる恰好となった茂部之子は、あからさまに唇を噛みしめ吐き捨てる言葉を探していた。側に控えていた若衆は、これ以上この主人の口を開かせまいと、彼に去り際であることを小声で訴えている。
 茂部之子が動くよりも先に、朝明は己煥の上腕を軽く掴んで橋のほうへ上がるように導く。思ったより力を入れて組んでいた袖下の両腕を解くのに手間取りながら、己煥は朝明に従った。
「……災いは平等だ」
 茂部之子は取り繕ったしたり顔で言い放つ。
「家柄の良い才府も、優秀な五主も、不幸には抗えない。五本目の指を数えるのが貴方がたのうち誰か一人でなければ幸いですな」
「あなたはご自分の心配をなさったほうがよろしいですよ!そろそろ寒��が堪える御老体であらせられますしね!では失礼!」
 聡伴は今度こそ足を止めまいと、慌てて朝明と己煥を追いかける。
 橋を下った先では、大股で容赦なくひたすら前を歩く朝明に引っ張られて、足をもつれさせた己煥が待ったをかけていた。寺の門前を過ぎたあたりには馬を待たせてくれているのだろう。ここから城下へ少し上がったところに、朝明の別邸がある。
「朝明様!」
 ふたりに追いついた聡伴は、時間を取らせてしまったことを朝明に詫びるが、馬に乗りながら垂れ流すのは先程の愚痴であった。
「なんですかあいつ!己煥様が口利きで職位をもらったかのような言い方」
「それなりの位に就けば、私でなくとも下の者からの妬みや嫉妬は誰だってかっている」
 身体が弱く、これまでたいして仕事を抱えてこなかった己の名が聞こえるのが面白くない下級官吏が多いのは致し方ないことだろうと己煥は思っている。
「それでも言わせすぎだ。少しは周りを黙らせる努力をしろ」
「なんだお前まで」
「せっかく才能と実績は折り紙付きなんですから、御身体崩されてたときのことなんて気にしなくていいんですよ」
「この調子じゃあ小賢しい出世の競り合いで潰されちまうぞ。とくにお前んところは」
 同籍同士の出世争いが著しい唐栄に生まれながらも、己煥はどうも控えめで気が柔い。己と立場が逆であったほうが過ごしやすかったのではないかとすら朝明は思ってしまう。
「己の沈黙は是の証で」
「他の妄言こそが真とされるんだぞ」
 お前の将来に係ることなんだから、と朝明は念を押す。
  官吏という職は、謹厳実直に仕事をこなすだけでは立身の道は拓けないし、従順で馬鹿正直では勤めをまっとうすることはかなわない。頭だけではなく、気と口もよく回さなければ生き残れないのだ。己煥とてそれがわからないわけではないのだが。
 強く言い聞かせてくるふたりに気圧された己煥は、結局のところ、朝明しかわからない程度に頬を膨らませてふたりから目を逸らし、相変わらず黙っておくことしかできなかった。
 
「ところで朝明様、あの噂は……」
「いいか聡伴、進貢船の員数は二百余名だ。それが全員死んだら龕は出ずっぱりだぜ?」
 荼毘のさいに遺体を納めて運ぶ龕は、各村にひとつずつしかない大切な共有物だ。月に何度も葬式を出されてはたまったものではない。
「そりゃあ、まぁそうですけど……あ、お刺身美味しかったです」
 すっかり陽が落ちたころに到着した朝明の別邸でふたりに散々窘められ、供される料理に鼓を打っていても、聡伴はどうにも噂が気にかかって仕方がない。腹に流し込んだ汁物の温かさが、少しだけ気を軽くさせた。
「船旅は死に近い。船をおりてもそれの気配はなかなか離れぬだろう」
 そして、その心懸かりは吐き出されるにつれて尾ひれを纏い、村を流れ、町へ飛び、やがて大きな噂となる。
 屋敷の使用人に獲らせてきたのだという玄翁に、 己煥もありがたく一切れ、箸をつけた。 血色の良い白身は厚めに切りおろされ、ほんの少し加えた酢が身そのものの淡い味を引き立てている。
  見目のためにうっすらと残された皮がおびる青い濃淡は、薄明りのなかで鈍く光り、とても美しかった。
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epwf · 2 years
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2301-02 大移動前夜支度中
/17 3年振りの友人は、記憶のなかの彼女よりも小さく見えた。もう少し背が高かった気がする、縮んだ?と一言目から無遠慮に言ってしまう。私はこの人に昔から甘えているんだと思う。新米看護師は相当堪える仕事のようで、体重がずいぶんと落ちたらしい。稼いでいるからと食事を奢ってくれた。旧友と話すと限定的なあの数年間の感触が久しぶりに浮かんでくる。一瞬でもまたみんなが集まればいいと淡く思うが、想像のうちに集うだけで十分なのかもしれない。
/18 大学へ行く。モザイク画をみる。人々の群像のよう。ダニエル・アラス『なにも見ていない』を読む。蕪木でホットチョコレート。大寒波。
/20 上司になるかもしれない人に今どき古本屋をやりたいなんて珍しい人ですねと言われた。街ふらついてインドのラグを入手。ユーズドの布を束ねたカラフルなもの。風景のような眺め。
/22 祖母が家に来た。引っ越す前に墓参り行けと父に言われたが行きたいと少しも思わないから行かないけど、もっと広く、先祖のことを思っている。別れ際に祖母に手を差し出して握手した。確かな九州との地縁。
/23 母と出かける。鳩のフンが直撃。目当ては臨時休業。昼食の会計は4444。でもいい日だった。さくら鍋食べた。青森の馬。
/24 現美のコレクション展。田部光子のお手製全身タイツ。
/26 卒論の試問会。詰められるかと緊張してたが和やかに呆気なく済まされた。大学生終わった。入学したころ、所属に寄りかからないようにならなければと思ったのに、一人で堂々と立てていない。すくっと立ちたい。週末のうちに見たい物件を見つけてしまい、迷いつつ急遽飛行機を予約。
/27 飛ぶ。短期間に長距離移動を繰り返すと引き裂かれそうになる。ひと月に2往復が限界。後ろの席の骨格逞しい赤子からシート越し腰キックを受けていたら、乗務員のマッシュヘアなお兄さんが気づいて、空席に移動させてくれた。空港でバスを2時間待って家へ。夕飯の下拵えしたり寝転がったりして待っていたら、顔を炭で真っ黒にしたKが帰ってきて笑った。レモンの生姜焼きと冬瓜葛煮を食べた。
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/28 朝起きると雪景色。南下して雪のない街へ出る。「この街は湯水のようにおもしろい人が湧いてくる。」 湯の街に特異な境界線。大地、創造、母性。おでんのち、どぶろくを買って温泉、半島に帰る。
/29 街へ。氷結した志高湖の周りを走る。磯崎新や吉村益信がここでピクニックをしていたらしい。新・新世紀群になれるかしら。この街で暮らそう、そうしよう、とじんわり思えてくる。
/30 帰宅。気になる仕事見つけた。応募書類にとりかかる。先週決まった仕事はごめんなさい、後ろめたいけど「労働者はもっとわがままでいい。」
/31 卒展をみにいく。つい、このひと別府に来ればいいとばかり思う。南千住へ移動、あの辺りの路上は狂気が野放しにされてる。丸千葉でいっぱい食べて飲む。噂どおり明るい気持ちになる店。
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02/02 卒展またみにいく。図書館で『住宅の射程』を読む。住居に向かないところに住んでみたい。nLDKに当てはまらず、街へはみ出していくような。歩いて見つけた物件の内見で問い合わせていた不動産屋から折り返しの電話。ome farm kitchenに寄る。東別府の牛飼いの話。
/03 大竹伸朗展みにいく。ここ一年くらい美術館の人だかりが怖くてうまく居られない。そもそも2月が苦手で元気なくてよくない。ダンスシーンを求めて『サタデーナイトフィーバー』みた。元気は出なかった。都市のダサさ。
/04 Kに内見を任せる。その第六感を信頼している。送ってもらった動画を見ながら生活を想像する。ここに住みたい。ジロウが皮肉に歌う「シンプルライフ」がきこえてくる。数年前のジロウのインタビューを読む。
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/06 不動産屋に連絡をして、仮申し込みを済ます。引っ越しを目前に緊張もしてきて、身体の強張りと心臓がぎゅーっとなってる。Kはむこうで古物商の申請を済ませたとのこと。電話口でギンビスをぼりぼりと食べる音がして、電話を切って買い物に出て、ついギンビスとチョコリエールを手にする。これもまた数週間前にKが食べていた。商品流通ってこういうことなんだと思った。珍しく父がハーゲンダッツを買ってきた。あと10日ばかりの2人暮らしに思うところあるのだろうな。
/07 品川散歩するモニターバイト。母同行。宇都宮ナンバーのトラックに積まれた牛たちが消毒か何かの薬品臭が漂う大通りを通っていて、食肉処理場があることをはじめて知った。殺される間際の牛の目に映される風景と同じものが、あの一瞬私の目にも映った。肉屋の娘と肉屋の孫。新橋に寄って、私的いつでも行きたい食べたい店第一位のビーフン東でごはん。そのあと蔵前に泊まった。アブサンを飲み、coyoteを読んだ。
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/08 母と。アンビカショップに寄って、散歩バイトがてら代々木上原へ。按田餃子でごはん。歩いて、ベーグル買って、歩いて、原宿へ。卒業祝いにkaruhのスニーカーを買ってもらった。母の家に寄って、夜ごはんを軽く食べながら『チャンシルさんには福が多いね』をみた。アンビカで買った青いマンゴーのピクルスは梅干しのように酸っぱかった。
/09都美でエゴン・シーレ。卓越した造形感覚についていけなかった。到底及ばない。ついでに品川散歩バイトをして帰宅。品川の大通りと線路の間の道はそれなりの音量で歌ってもばれない。
/10 引っ越し準備。持ち物を減らすってどういうことだろうか。要不要ではない判断基準がわからない。自分のことを信じられないぶんものに執着しちゃう。身一つで愉快にいたいからわかれてみる。
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/12 北品川がNYに似てると言っているベーグル屋。うたがわしいがおいしかった。銀座歩く。新宿いく。ひとひと。梅満開、あたたかな夜。君たちの一生が知りたいからまだしばらくは大丈夫。
/13 引っ越し準備、やっぱりうまくいかなくてめげそう。国語のノートの阿呆な感想文を読み返してショック。私は阿呆だった、と正しく記憶して処分する。くれぐれも。
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gamsic · 4 years
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1. ワガハイはコロ助ナリ/潜地球で宝探し! ある日、英一はキテレツ斎さまの夢を見る。英一は夢の中のキテレツ斎さまから「大百科は役にたっているか?」と訊ねられるのだが……。/みよちゃんとトンガリにお花見に誘われた英一。しかし、英一は“潜地球”の製作に夢中になっていた。2人は英一を残して城山に向かうが、そこには「立入禁止」��立て札が……。 2. サクラ散ル勉三さん/動物しばいを作るナリ 木手家の隣に住む、浪人生の勉三さんが失恋してしまった。落ち込んでいる勉三さんのために、英一は異性を引きつける“羅部身膏”を作ってあげる。/英一の作った“動物あやつり機”で、動物劇団を結成することにしたコロ助。さっそく動物たちをスカウトするため、町に出かけるのだが……。 3. 手づくりロケットで月までアドベンチャー “昇月紗”と“千里鏡”を使い、100年以上も昔に月面の様子をスケッチしていたキテレツ斎さま。そんなキテレツ斎さまの偉業に刺激された英一は、キテレツ斎さまも出来なかった月面旅行に挑戦しようとする。昇月紗を推進装置にした土管の宇宙船に、宇宙服と酸素ボンベを積み込み、英一は月面を目指して出発する。 4. くらやみでドキドキ/うらみキャンデー 土砂崩れで洞窟に閉じ込めらた英一たち。このままでは全員が窒息死してしまう。英一は“かべぬけ服”さえあれば、と思うのだが……。土砂崩れで洞窟に閉じ込めらた英一たち。このままでは全員が窒息死してしまう。英一は“かべぬけ服”さえあれば、と思うのだ��……。/いつもみんなにイジメられている、気の弱い乙梨くん。そんな乙梨くんに頼まれ、英一は恨みの念をエネルギーに変える“うらみ糖”を作ってあげる。 5. てんぐの抜け穴でらくらくハイキング 空間をねじ曲げ、どんな遠くの場所でも簡単に行き帰りが出来る“てんぐの抜け穴”。これを活用し、英一とコロ助は手ぶらでハイキングに出かける。手ぶらで軽やかに山登りをし、昼食にはバーベキューセットを用意する英一。英一のバーベキューに対抗心を燃やしたブタゴリラは、松茸を探すため、森の奥へ入っていく……。 6. 帰って来たからくり武者/如意光でひっこし 物置に閉まっておいたはずの“唐倶利武者”が、突然、あちこちで暴れ始めた。コントローラーを持ち出したのは、いったい誰なのか?/物体の大きさを自由に変えられる“如意光”。しかし、コロ助が操作を誤ったため、英一は小さな体のまま、置き去りにされてしまう!? 7. みよちゃんとままごとハウス/わすれん帽!? 本気でままごと遊びが出来る“こころみの家”。将来、みよちゃんとの結婚を夢見る英一は、こころみの家を使って、みよちゃんと……。/誤解がもとで、友紀さんに嫌われた勉三さん。友紀さんのことで苦しむ勉三さんに頼まれ、英一は“わすれん帽”を作ってあげる。 8. 宇宙怪魔人ブタゴリラ/ミニタウンで遊ぼう “夢幻灯”で特撮映画を作ろう! 英一はコロ助を主役にし、みよちゃんやブタゴリラにも出演を依頼して、映画を作るのだが……。/自由に遊べる町が欲しい。そんなみんなの願いをかなえるために作った“縮小門”と模型の町。子供だけの町にみんな大満足だったが……。 9. 思い出カメラ/対決! コロ助対かわら版小僧 近所で次々と起きる謎の盗難事件。英一とコロ助は過去を移すカメラ“回古鏡”を使って、犯人を突き止めようとする。/学級新聞の担当になった英一とみよちゃん。しかし、新聞記事のネタが思うように集まらない。そこで英一は、ネタ集めのために“瓦版小僧”を作る。 10. コロ助と赤ちゃん恐竜! 南の海の大冒険!! 高知県の竜馬湖に恐竜・リッシーが出現!? そんなニュースがテレビで大々的に放送された。しかし、テレビに写っていた恐竜のシルエットが、以前、百丈島に残してきた“亀甲船”に似ていることに気付いた英一は、恐竜の正体は亀甲船に違いないと思い始める。英一とコロ助は、大騒ぎになる前に亀甲船を回収しようとするが……。 11. 分身機で人間コピー!?/コロ助学校へ行く いつもお小遣いをくれるおじさんが木手家に遊びに来た。しかし、英一はみよちゃんとの約束が……。お小遣いを取るべきか? みよちゃんとの約束をを取るべきか?/英一が学校に行っている間、いつも家で留守番のコロ助。それをつまらなく思っていたコロ助は、みんなに内緒でこっそりと学校に忍び込む。 12. 脱時機でのんびり/水遊びもほどほどに 今年こそ浪人生活から抜け出そうと、毎晩、勉強に励む勉三さん。しかし、あまりにもピリピリし過ぎている勉三さんを気の毒に思った英一は、“脱時機”を作る。/水不足でプール開きが延期になってしまった。英一はブタゴリラに命令され、水を何百倍にも増やすことが出来る“水増殖丸”を作るのだが……。 13. 雲の上のスイートホーム 静かな場所でないと気が散って勉強が出来ないというみよちゃん。そんなみよちゃんのために、英一はとっておきの勉強部屋を作ってあげることにする。“仙境水”を使い、雲の上にみよちゃんのためだけのスイートホームを作った英一とコロ助。だが、突如現れたブタゴリラたちによって、スイートホームは乗っ取られてしまう。 14. ちょうちんおバケ捕物帖/怪談ボタン灯 ブタゴリラの横暴な行動に怒った英一は、ブタゴリラをギャフンと言わせるため、どんな小さな悪事も見逃さない“必殺召し捕り人”を作る。/ものすごく怖がりなことをブタゴリラにバカにされた英一とコロ助。2人は仕返しをするため、“ボタン灯”を作って、ブタゴリラの部屋にこっそりとしかける。 15. 一寸ガードマン/シャボン玉ドーム パパがひったくり犯に襲われた!? 英一は犯人を捕まえるため、小型ボディーガード・ロボット“助太刀人形”と“打ち出のマイク”を作り、犯人探しに出かける。/シャボン玉を上手く膨らますことが出来ないコロ助。そんなコロ助のために、英一はとびっきり大きなシャボン玉が作れる“大シャボン玉水とストロー”を作る。 16. パパたちの授業参観.親子で野球大会 今日は表野小学校の父親参観日。しかし、何故かパパと一緒にコロ助まで学校に来てしまう。しかもブタゴリラの父親(熊八)に「ねぎ坊主」とバカにされたコロ助は、ことある事に熊八と張り合い始める。授業参観のあとに行われた、親子混成チームによる野球の試合でも、対抗意識まる出しの2人は……。 17. 哀しみのトンガリ.かくれみので一人ぼっち 身に着けた者の姿を、完全に見えなくしてしまう“かくれみの”。コロ助は英一に無断でかくれみのを持ち出して、みのをトンガリに取られてしまう。姿が見えないのをいいことに、次々とイタズラをはたらくトンガリ。しかし、かくれみのの結び目が見えなくなったトンガリは、みのが脱げなくなってしまう。 18. エジソンに会った 誰にもいえない夏休み 発明王のエジソンに会うため、改良型の航時機を作った英一。しかし、英一がちょっと出かけたスキに、ブタゴリラとトンガリが勝手に航時機を操作し、2人だけで19世紀のアメリカに行ってしまう。わけのわからないままアメリカに来てしまったブタゴリラたちは、そのままなりゆきでギャング団の一味になってしまう。 19. ひんやりヒエヒエ水ねんど/台風と夏まつり 水を粘土のように固めて、自由に形を変えることが出来る“粘土水”。英一たちは夏を涼しくすごすため、粘土水で家を造り。快適な夏を過ごすのだが……。/年に一度の「こども夜店」の日が近づいていた。しかし、天気予報ではその日は雨。こども夜店が中止にならないよう、英一は“雨よけコントローラー”を作る。 20. コロ助! パワーアップ大作戦 グランロボのように強くなりたいコロ助は、グランコロ助に改造して欲しいと言い出す。しかし、お金がないという理由で、英一に断られたコロ助は、お金があれば改造してもらえると思い、アルバイトを始める。しかし、お世辞がヘタなコロ助は、うまくお客さんの相手が出来ずに困ってしまう……。 21. 走れ 42.195キロ! マラソンはこりごりナリ!? マラソンが42.195キロだなんて誰が決めたんだ! マラソンを35キロにしよう!! ブタゴリラのわがままのせいで、紀元前490年のギリシャに向かうことになった英一たち。アテネからマラトンまでの距離が35キロなら、マラソンも35キロになるはず。というわけで、アテネからマラトンまでの距離を測り始める英一たちだったが……。 22. 町内運動会 MVPは誰の手に!? 突然、木手家のテレビが壊れてしまった。グランロボが見れないコロ助は「新しいテレビを買って欲しい」とママにお願いするが、ヘソクリを使いたくないママに却下される。そんな時、今度の日曜に行われる町内運動会のMVPの商品が大画面テレビだと知り、やる気満々になるママ。一方、敵チームのブタゴリラもテレビを狙って、やる気満々になっていた。 23. ふりかけはコロッケの味/きき耳ずきん ブタゴリラが開く野菜パーティーに、ムリヤリ参加させられることになった英一と乙梨くん。困った英一は、どんな食べ物もコロッケの味に換えられる“食物変換ふりかけ”を作ることにする。 24. 昼行灯で百点満点/コロ助 恋におちて 人間の記憶力を増進させる効果を持つ“昼行灯”。昼行灯を使って、英一は苦手な国語のテストを克服したのだが、昼行灯のことがブタゴリラに知られ、取り上げられてしまう。/学校の授業で、自動車工場の見学に行った英一たち。そこでコロ助は、最新型の自動車点検ロボットに気に入られてしまう。ロボットに一目惚れされてしまったコロ助は……。 25. キョーレツ!! 怪人ドテカボチャン トンガリが軽い気持ちで応募したマンガが、次号のゲラゲラコミックに掲載されることになった。しかし、そのマンガはギャグマンガで、主人公のドテカボチャンはブタゴリラをモデルにしたキャラクターだった。もし、マンガをブタゴリラに見られたら、絶対に殺される!? トンガリは英一に、どうにかして欲しいと泣きついてくる。 26. ひかえい! 黄門サマは大悪人? 水戸黄門の印籠のように、どんな相手も恐れ入らせてしまう“黄門印籠”。しかし、その印籠をコロ助が持ち出し、ブタゴリラに取り上げられてしまう。印籠のご威光にひたすらひれ伏し、ブタゴリラの命令に従うコロ助。それを見ていた泥棒が、ブタゴリラから印籠を奪い取り、印籠を利用して悪事を働こうとする……。 27. やればできる! 逆あがり必勝法 体育の時間に逆上がりができず、みんなに笑われる英一。その話を聞いたママは英一を公園に連れ出し、逆上がりの練習をさせようとする。しかし、逆上がりの練習をブタゴリラたちに見られ、英一はさらに笑われてしまう。練習をやめた英一を見て、再び練習させるためのアイデアを思いついたコロ助は、パパに“てんぐの抜け穴”を渡し、あるお願いをする。 28. 夢のつんつるつづら/コロ助がお見合い 繊維の分子を膨張させる“つんつるつづら”。英一はこれを使い、みよちゃんが七五三のときに着たという、思い出の振り袖を、もう一度着れるようにしてあげようとするのだが……。/“臭覚マスク”を使い、八百八でおつりを間違えたおばあさんを見つけ出したコロ助。その事件がキッカケで、コロ助のことを気に入ったおばあさんから、お見合いの話が持ち込まれる。 29. アッチッチ! 温泉さがして地底探検 パパの誕生日に温泉をプレゼントしよう! “箱庭製造機”で庭に露天風呂を作り、そこに“てんぐのねじれパイプ”で、地下の源泉からお湯を引っ張ってこようと考える英一。みんなと一緒に“潜地球”に乗り、源泉を探しに地下へ潜っていく。しかし、その途中で地震にあってしまい、ブタゴリラとコロ助が潜地球の外に放り出されてしまった!? 30. コロ助とチビゴリラの友情物語 お使いに出かけたコロ助が拾ってきたサルの子供。すっかりなついているそのサルに、チビ丸という名前を付け、家で飼おうとするコロ助。しかし、チビ丸は動物園へ輸送する途中の事故で逃げ出したゴリラの子供だった。チビ丸を飼うことをママに反対され、そのうえママの剣幕の凄さに驚いたチビ丸は、窓から逃げ出してしまう。 31. 君こそスターだ! 浦島亀太郎 文化祭で『浦島太郎』の劇をやることになった英一たち。配役はブタゴリラが浦島太郎、みよちゃんが乙姫、そして英一は亀の役だった。ブタゴリラは亀役の英一にまたがると、まるで英一を馬のように扱う。怒った英一はストーリーを変えてしまおうと思い、“航時機”で室町時代へ向かう。英一は浦島太郎の作者に会い、主役を亀にしてもらおうとするのだが……。 32. キテレツ斉様は千両役者!? コロ助が公園で知り合った、元旅役者の梅岡藤十郎。かつては人気者だった藤十郎だが、今では行くあてもなく、その日の食事にも困るありさまだった。寝る場所もなく困っている藤十郎だが、よく見ると顔がキテレツ斎さまに似ていることにコロ助は気付く。コロ助は藤十郎をキテレツ斎に変装させ、英一の部屋に泊まれるようにしてあげようとする。 33. サンタクロース見ーつけた 突然ブタゴリラの態度が変わった!? あまりのブタゴリラの豹変ぶりが気になる英一は、思っていることをすべてしゃべってしまうという道具“腹蔵清浄器”を作り、その理由を聞き出そうとする。実はブタゴリラは、サンタクロースが本当にいると今でも信じていて、いい子にしていないとサンタさんからプレゼントがもらえないと思っていたのだ。 34. みよちゃんの花ムコ占い・10年後は成人式 デパートの占いコーナーで、評判の占い師に将来を占ってもらったみよちゃん。占いの結果は20歳で同級生と結婚し、結婚相手は八百屋などの威勢のいい職業についている人ということだった。その条件に当てはまる同級生は1人しかいない。落ち込んでいるみよちゃんのため、占いが当てにならないことを英一は証明しようとするのだが……。 35. 雪国でミステリー ブタゴリラの祖母が経営する民宿に招待された英一たち。駅に到着すると、迎えに来ているはずのブタゴリラはまだ来ていなかった。仕方なく駅で時間をつぶす英一たち。ところが、英一たちは村人たちから泥棒と間違えられてしまう!? 実は半年前に村から盗まれたごんた人形とコロ助がそっくりだったせいで、勘違いされてしまったのだ。 36. ブタゴリラのスケート特訓/寒中水泳大会 今度の日曜日にスケートに行くことになった英一たち。スケートの出来ない英一は憂鬱な気分に……。ところが、スケートが出来ないのは実は英一だけではなかった。/毎年の恒例行事、寒中水泳大会が今年も行われることに……。英一は、手荒れに悩むママのために作ってあげた“保温防水膏”を使って、寒さをしのごうとする。 37. 新一年生必見! 赤いランドセルの女の子 公園で遊んでいたコロ助が、見知らぬ女の子から預かった赤いランドセル。しかし、それは近所の勉強堂から盗まれたランドセルだった。ランドセル泥棒の汚名を着せられたコロ助は、名誉を回復しようと町に出て、女の子を捜し始める。ところがその間に、今度はブタゴリラが同じ女の子から赤いランドセルを預けられていた……。 38. 王子と結婚!? みよこ姫 学校の授業で、将来の夢を聞かれた英一たち。ブタゴリラの夢は八百八をもっと大きな八百屋にすること。英一の夢は立派な発明家になること。そして、みよちゃんの夢は、なんとシンデレラみたいになることだった。英一はみよちゃんの夢を叶えてあげようと、“航時機”を使って中世のヨーロッパに連れって行ってあげることにする。 39. 北斗星で北の国へUターン 札幌ラーメンを食べるため、家族で日帰りの北海道旅行に行ってきたトンガリ。トンガリに対抗意識を燃やしたブタゴリラは「自分も日帰りで北海道旅行に行く」と言い出し、その方法を英一に用意しろと迫る。ちょうど勉三さんが受験のために北海道に行くことを知った英一は、勉三さんに“てんぐの抜け穴”を預けることにする。 40. コロ助 秀才になる!? 近所に新しく出来た学習塾の模試を受けることになった英一たち。しかし、テストでビリになりたくないブタゴリラは、コロ助にも一緒に模試を受けさせることにする。名前しか書けないコロ助のために、英一は“念動筆”を作るが、2人は別々の教室になって作戦は失敗しまう。それなのに発表された模試の結果では、コロ助が満点で1位になっていた!? 41. コロ助若さまのいいなずけ みよちゃんが日本橋のおじいちゃんの家で見つけてきた浮世絵。その絵にはコロ助の後ろ姿が描かれていた。浮世絵に描かれているコロ助の正体を調べるため、英一たちは“航時機”で安政五年の江戸に向かう。しかし、何故かコロ助がお城の若様(菊千代)と間違えられ、連れていかれてしまう。英一たちは何とかコロ助を連れ戻そうとするのだが……。 42. 恐竜からの招待状 南の国へいらっしゃい! 英一のもとに届いた一通の手紙。その手紙の差出人は、以前に竜馬湖で英一たちが助けた恐竜だった!? いくらなんでも恐竜が手紙を出すわけがない。英一たちは本当の差出人を探すため、消印が押されていた百丈島に向かう。実は手紙の本当の差出人はマキという少女で、マキは恐竜を見つけ出し、島を有名にしたいと思っていたのだった。 43. ブタゴリラのあこがれは年上の女の子? いつも八百八に買い物に来る中学生のひとみさん。ブタゴリラが、そのひとみさんのことを好きになってしまった。恋に悩むブタゴリラは、ひとみさんと仲良くなれる道具を作れと言い出す。その後、神社に向かい、ひとみさんと仲良くなれるようお願いをしていたブタゴリラは、神社で犬に襲われていた女の子(まさこちゃん)を助けたのだが……。 44. ウルトラ迷路でウロウロどっきり!? 迷路のアトラクションに遊びに来た英一たち。誰が一番早く迷路から脱出できるか競争することになり、5人はそれぞれ迷路の中に入っていく。ところが、みよちゃんがコロ助の目の前で壁の中に消えてしまう!? どうやらみよちゃんは次元の裂け目に迷い込んでしまったらしい。英一は“異次元刀”を使って四次元への入口を開き、みよちゃんを救出に向かう。 45. 一獲千金 まぼろしの蝶を探せ トンガリが自慢していためずらしい蝶の標本。その標本の蝶が1匹10万円すると聞き、ブタゴリラはめずらしい蝶を捕まえに行こうと言い出す。近所に住んでいる蝶の研究者の如月博士の話では、20年前に絶滅したキンイロクジャクアゲハなら1000万円以上するらしい。英一たちは“航時機”を使い、20年前のブラジルに蝶を捕まえに行くことにする。 46. 呼べばこたえるヤマビコ野菜 コロ助が丹精込めて育てた鉢植えのトマト。しかし、そのトマトがブタゴリラに食べられてしまう。悔しがるコロ助のために英一は“山彦野菜”を作り、それを仕込んだトマトでブタゴリラを驚かせようとする。ところがコロ助の育てたトマトを気に入り、木手家に来ていたグルメ評論家の本山先生が、山彦野菜の仕込まれたトマトを間違えて触ってしまう。 47. まかフシギ? 乙姫様が鶴の恩返し 新聞を見て大騒ぎするコロ助。そこには英一たちが室町時代に忘れてきた“動物変身小槌”の事が載っていたからだった。小槌を回収しようと、慌てて室町時代に向かう2人。ところが運の悪いことに、英一とコロ助は乙姫に捕まってしまい、座敷牢に閉じ込められてしまう。動物変身小槌も取り上げられた英一たちは絶体絶命のピンチに……。 48. 地震のつくり方/思い出ハウスで仲直り 突然の地震に慌てふためき、みんなにバカにされてしまった英一。冷静沈着なところを見せ、名誉を挽回しようとした英一は“地震発生機”を作ることにする。/いつもは仲がいいブタゴリラの両親が大ゲンカをした!? 2人を仲直りさせて欲しいと頼まれた英一は、“こころみの家”を改造し“思い出ハウス”を作ることにする。 49. 当選確実! クラス委員は脚光灯で 新しいクラス委員を決める選挙が行われた。クラス委員は秀才の瀬川さんに決まったが、英一にも1票だけ票が入っていた。「その1票は自分で入れたんだろう?」と、英一はブタゴリラにからかわれてしまう。しかもブタゴリラには3票も入っており、そのことを悔しがったコロ助は、英一の人気がもっと出るようにするため、英一に“脚光灯”を作らせる。 50. ウソ! あのブタゴリラが野菜嫌いに!? 突然ブタゴリラが「俺は野菜がキライになった。今後いっさい野菜は食べないから、おまえたちも俺の前で野菜の話はするな」と言い始める。実はブタゴリラのあまりにも度を越した野菜好きを心配した両親が、ブタゴリラにそのことを注意したため、そんなこと言うなら「もう野菜なんかキライになってやる!」と、ブタゴリラは拗ねていたのだ。 51. キンキラ金山見つけた 地底の大冒険 物置の掃除中に偶然見つけた宝の地図。その地図は木手家の先祖が記した、平家の隠し金山の地図だった。いつものメンバーで宝探しに出かけた英一たちは、宝の地図を頼りに滝の裏に隠された洞窟へ入っていく。さまざまなワナをかいくぐりながら奥へ進んでいく英一たちは、洞窟の中で同じように隠し金山を探しているという大学生の奥村に出会う。 52. 大人気!5年3組白鳥先生 5年1組と3組のクラス対抗リレーが近づいていた。3組担任のドラムカン(広井先生)が大キライなブタゴリラは、「絶対に3組に負けるな!」と、英一とトンガリをしごき続ける。ところがクラス対抗リレーの直前にドラムカンは産休をとることに……。そして、代わりに3組の臨時担任として赴任して来たのは、美人の白鳥先生だった。 53. 恐怖の九官鳥・コロ助が危ない! ブタゴリラに秘書扱いされ、いいようにこき使われるトンガリ。しかし、面と向かって文句を言えないトンガリは、自宅のベランダでブタゴリラの悪口を言って、ストレスを発散させていた。ところが隣の家の九官鳥の勘三郎に、トンガリが言っていた悪口を覚えられてしまう!? もしも、このことがブタゴリラに知られてしまったら……。 54. 感激鐘で武士の目にも涙ナリ みんなが感激して涙ぐむような映画を見ても、何とも思わないコロ助。あの映画を見ても感動しないやつはネコ以下だと言われ、ショックを受けたコロ助は、英一に“感激鐘”を作ってもらう。これがあればピアノの発表会で、みよちゃんの演奏を聴いて感動できる。そう思って喜んでいたコロ助だが、うっかり感激鐘を階段から落とし、壊してしまう。 55. キテレツ大ピンチ? パパの発明禁止令! パパの夢の中にパパのパパ(英一のおじいさん)が現れる。「もっと厳しく育てないと、英一がダメになってしまうぞ」と、おじいさん叱られるパパ。最初はあまり気にしていなかったパパだが、普段の英一を見ているうちに、だんだんおじいさんの言葉が気になり始める。英一を鍛え直すためことを決めたパパは、毎朝英一にジョギングをさせ、発明も禁止してしまう。 56. 撮影快調! ハリウッドのバビロン大宮殿 無声映画の傑作と言われる『イントレランス』。その映画に刺激されたトンガリは、買ってもらったビデオカメラで映画を撮り始める。英一も大百科を見て“夢楽鏡”を作るが、夢楽鏡が旧式すぎるため、使い方が分からない。夢楽鏡と昔のカメラが似ていることに気づいたトンガリは、カメラの使い方を『イントレランス』の監督に教わろうと言い始める。 57. 大予言! コロ助のあした草紙 絵本しか読めないことをブタゴリラにバカにされたコロ助。コロ助は傑作小説を書いて、ブタゴリラを見返そうとするが、さっぱり筆が進まない。見かねた英一はコロ助のために“あした草紙”を作ってあげることに……。しかし、あした草紙は小説を書いてくれる道具ではなく、明日、身の回りで起きる出来事を予言する道具だった。 58. ついに発明! 夏休みを3倍にする夢遊境 夏休みになり、ブタゴリラは田舎のおばあちゃん家、トンガリは百丈島の別荘、みよちゃんは軽井沢のペンションに行くことになった。それを聞き、自分もどこかに行きたいと駄々をこねるコロ助。英一はコロ助のために、5メートル四方の空間を入れ替えることが出来る道具“夢遊境”を作り、夢遊境の受信用ペンダントを、トンガリたちに預ける。 59. 骨折り損のくたびれ小槌 明日は結婚記念日だというのに、パパとママが夫婦ゲンカをしてしまった。この様子だと、パパは明日のことを忘れているに違いない。英一はパパに結婚記念日のことをそっと伝えようとするが、すれ違いばかりでうまく伝えられない。このままだとマズイことになる。そう思った英一は、“成長小槌”で大人に変身し、会社までパパを追いかけていく。 60. 八月のある日、迷い子クジラが空とんだ みんなと一緒に海水浴にやって来た英一とコロ助。しかし、海岸は人だらけで、とても海水浴を楽しめる状態ではなかった。“昇月紗”と“仙境水”を組み合わせて作った新しい道具“キント雲”を使い、英一たちは無人島まで飛んでいくことにする。誰もいない海岸で海水浴を満喫していると、なぜか島の浅瀬にザトウクジラの子供が迷い込んで来た……。 61. こわいの飛んでけ! 三半鏡でバッチリ 自動車の免許を取った勉三さんに誘われ、ドライブをすることになった英一とコロ助。ところが勉三さんの運転は、試験に合格したことが不思議なぐらい危険で、英一たちはあやうく死にかける。しかし、そんな勉三さんの運転のことを知らないみよちゃんが、今度の日曜日に、勉三さんの車で遊園地に行く約束をしてしまう。 62. おばけがいっぱい!? キャンプでパニック 林間学校に行くことになった英一たち。しかし、学校の行事だというのに、“てんぐの抜け穴”を使い、コロ助が勝手に付いて来てしまう。しかも、林間学校で行われるきもだめし大会の優勝者に商品が出ることを知ったコロ助は、英一を優勝させようとして、こっそり持ってきていた“ボタン灯”をきもだめしのコースにしかける。 63. 走れ! トンガリ号 夢の四駆グランプリ 表野百貨店の屋上で行われた、予選大会で優勝し、ミニ四駆の決勝大会に出場する資格を手に入れたトンガリ。ところがトンガリは「決勝の日は風邪をひき、出場できない気がする」と言いだす。実はトンガリは、ここ一番という時に風邪をひいてしまうジンクスがあったのだ。トンガリの晴れ舞台をつぶさせるもんかと張り切るブタゴリラに命令され、英一は“風邪見鳥”を作ることに……。 64. まことナリ! キッコー船で山のぼり コロ助が公園で見つけた風船。その風船には1通の手紙が着いていた。さっそく手紙の差出人に返事を書くコロ助。しかし、英一が宛先を間違えて書いてしまったため、手紙が戻ってきてしまう。そのことを知ったコロ助は怒り、英一に内緒で“亀甲船”を持ち出し、手紙の差出人に直接会いに行こうとする……。 65. ゴリラとブタゴリラ・どっちがゴリラ コロ助が拾ってきたという子猫。しかし、それは子猫ではなくライオンの子供だった!? しかもそのライオンは、密輸業者がアフリカからさらってきたものだったのだ!? ライオンを母親のもとに返してあげようと決めた英一たちは、トンガリのパパに頼んで、“てんぐの抜け穴”をアフリカの支店に送ってもらい、アフリカでライオンの母親を探しはじめる。 66. 大爆笑! あの乙姫がやって来た 発明品の整理をしていた英一とコロ助の目の前で、突然“航時機”が消えてしまう。それは、過去の時代のどこかで、誰かが航時機を操作したからだった。実は英一たちが室町時代で座敷牢に入れられていた間に、乙姫が勝手に航時機を操作していたのだった!? 航時機に乗って現代に現れた乙姫は、持ち前のバイタリティで次々と騒動を引き起こしていく。 67. 雨あめ降れふれ! 忘れな傘を君の手に 雨が急に降り出しても困らない道具“忘れな傘”。忘れな傘は、出かける前に軒先にぶら下げておくと、雨を自動的に感知し、持ち主のもとに飛んで来るという、とても便利な道具だった。その便利さに驚いたみんなに頼まれ、英一はみよちゃんや、ブタゴリラ、勉三さんの分も作ることに……。ところが忘れな傘には、ある欠点があった。 68. 邪馬台国の謎に迫る! みよ子がヒミコ? 邪馬台国の女王・卑弥呼に思いをはせる勉三さん。卑弥呼のことを絶世の美女だと信じている勉三さんは、卑弥呼のことが気になって勉強も手につ��ない状態に……。勉三さんの思いをかなえるため、みんなで“航時機”に乗り、本物の卑弥呼に会いに行くことにする。しかし、定員オーバーの航時機は途中で調子が悪���なってしまう。 69. 秋深し みんなそろって結婚式フルコース 親戚の結婚式に出るため、学校を早退するトンガリ。結婚式で出るフルコース料理のことをさんざん自慢するトンガリに対抗意識を燃やしたブタゴリラは、「俺もフルコースを食べるぞ!」と言い出す。勉三さんが結婚式場でカメラマンのアルバイトをしていることを知ったブタゴリラは、勉三さんに頼み込んで、結婚式に参加させてもらおうとする。 70. テストもバッチリ!! 一夜漬けマクラ 突然、ブタゴリラが国語のテストで88点をとった!? 驚いた英一たちがその理由を尋ねると、熊田家に伝わる漬物石の下に教科書を敷き、それを枕にして寝ると、教科書の内容が頭の中に入ってくるのだとブタゴリラは言う。そんなバカな! そう思う英一だが、大百科の中にも同じような効果を持つ道具、“一夜漬け枕”が載っていたのだった……。 71. あと5分! そんなときこそ時間逆転機 英一が“脱時機”を改良して作った“時間逆転機”。時間逆転機は、機械で狙った人間の時間を5分間だけ過去に戻すことが出来るという道具だった。時間逆転機で短い時間を活用し、充実した時間を送る英一。そんな時、突然みよちゃんが英一の家を訪ねてくる。みよちゃんの様子が変なことに気づいた英一は、時間逆転機でみよちゃんの時間を戻すことにする。 72. みつばちじいやがやって来た 愛用のハチミツを切らしてしまった勉三さん。そのハチミツがないと勉強のための活力が沸かない勉三さんは、新しいハチミツを譲ってもらおうと八百八に向かう。しかし、ちょうど八百八もハチミツを切らしており、困った勉三さんは、ハチミツを手に入れるため、ハチミツを作ったというブタゴリラのおじさん(熊一郎)に会いに、伊豆に行くことにする。 73. サンタの孫はマッチ売りの少女ナリ! 喫茶店の宣伝用マッチを駅前で配っている少女・雪乃。その日、「マッチ売りの少女」を本屋で立ち読みし、大泣きしてしまったコロ助は、雪乃のことをマッチ売りの少女だと思い込んでしまう。貯金箱を持ち出し、雪乃からマッチを買えるだけ買おうとするコロ助。しかし、当然ながら、雪乃がマッチを配っているのは、まったく別の理由からだった。 74. ついに成功! 2001年大学キャンパスの旅 やきいもにつられ、コロ助が“航時機”を勝手にブタゴリラとトンガリに貸してしまった。ブタゴリラは自分の不注意で無くしてしまったこづかいを、未来の自分のこづかいで埋め合わせしようと考えていたのだ。しかし、操縦法がよく分からないブタゴリラは、航時機をデタラメに操作してしまう。そしてたどり着いた場所は、2001年の高尾大学だった!? 75. 見たか悪漢! 二刀流コロ助 西部を行く チャンバラで幼稚園児に負け、“鈍時鏡”を使った英一にも負け、すっかり自信をなくしたコロ助。このままでは武士の誇りが守れないと思ったコロ助は、「宮本武蔵先生に弟子入りするナリ!」と言い出す。コロ助にせがまれ、“航時機”で江戸時代に行くことになった英一たち。しかし、またしても航時機の調子が悪くなり、着いた場所は西部開拓時代のアメリカだった。 76. 雪山メルヘン! 長靴をはいたクマ物語 商店街のスキー旅行に行くことになった、ブタゴリラとトンガリとみよちゃん。バスで行けるのは3人だけなので、英一とコロ助は、後から“てんぐの抜け穴”を使って合流することにする。ところが予定よりもかなり早く、英一はブタゴリラから呼び出される。実はブタゴリラとトンガリは、サービスエリアで置いてきぼりをくらい、困り果てていたのだ。 77. ポッカポッカ! コタツムリで春がきた 寒い冬でも楽に配達がしたいブタゴリラは、英一から“潜地球”を借りようとする。しかし、メンテナンスが十分でなかったこともあって、潜地球での配達は失敗してしまう。とにかく寒くなければいいはず、と思った英一は、大百科に載っていた“コタツムリ”を作ることにする。コタツムリは遠赤外線を利用し、周囲を暖めるという暖房器具だった。 78. 上がれやっこだこ! 江戸時代からの贈り物 英一が大百科を見て作った、新しい発明品“やっこだこ”。やっこだこは凧と同じ外見をした人が近づくと、教えてくれるという道具だった。試しにブタゴリラの顔を描き、凧を上げてみるコロ助。すると実験は見事に成功する。やっこだこの効果に感心したみよちゃんは、嫌いな親戚のおじさんの顔をした凧を作って欲しい、と英一に頼むのだが……。 79. 受験生必見! 勉三さんに春は来るか!? 今までに6度も受験に失敗した勉三さん。もし今年も大学に落ちたら、勉三さんは郷里に帰る覚悟を決めていた。お百度参りに教会でのお祈りと、合格祈願のはしごをした勉三さんは、無理がたたって、合格発表の当日に風邪で倒れてしまう……。英一とコロ助は勉三さんに頼まれ、勉三さんの代わりに、高尾大学の合格発表を見に行くのだった。 80. 極秘情報! ブタゴリラは女だった?! ブタゴリラが自分の部屋に帰ると、3年ぶりに押し入れから出された、ひな人形が飾られていた。実はそのひな人形は、ブタゴリラが生まれたとき、薫という名前を聞いて勘違いしたおじさん(虎七)から贈られたものだった。男のくせにひな人形を持っていることが知られたら、みんなにバカにされる。ブタゴリラは慌ててひな人形を隠そうとする……。 81. 絶滅寸前!キテレツ流トキ救出大作戦 森林開発や農薬のために日本にたった二羽しか生息していない絶滅寸前のトキ。その多くの責任が人間にあることを知った英一たちは、二羽のトキに元気な仲間の写真を見せて、元気づけてあげようと江戸時代へ行く。それは思いがけず命がけの旅となるが、そこで再会したキテレツ斎に助けられる。トキの運命はいかに!!? 82. クマのコロ助 天狗の抜け穴でご対面ーン ブタゴリラと父・熊八は、飛行機に乗り、北海道へ行くことに。飛行機=落ちるかも?と不安を抱いていた熊八は、スチュワーデスに会いたいがために見送りに来ていたコロ助と英一を一緒に連れて行くことを決める。ペンションに到着すると、そこには一匹の熊が飼われていた。“天狗の抜け穴”で後に合流することになっていたみよちゃんたちが見たものは…!? 83. 思い出宙返り・勉三母さんやって来た 今年も大学受験に失敗するだろうと弱気だった勉三さんが、念願の大学に合格。しかし、心臓が弱く、とてもコースターに乗れる体ではないお母さんと、合格したら『二回転宙返りジェットコースター』に乗せてあげると約束してしまっていたのだ。それを知らないブタゴリラたちは、ひょんなことから、勉三さんのお母さんを連れて遊園地に行くことになるが…!? 84. トンガリパニック!め組人形大騒動 自宅の内装工事のため、一週間・超高級ホテル暮らしをするお金持ち・トンガリ。最初はみんなにホテル生活自慢をしていたが、ホテルが火事になる映画を観てしまい、自分の泊まっているホテルも火事になるんではないかと不安で不眠症になってしまう。寝不足で今にも倒れそうなトンガリのために英一が作った“め組人形”だったが…。 85. コロ助珍道中 花のお江戸でアルバム作り グループ研究のために懐かしの思い出アルバムを見ながら、昔話に花を咲かせている英一たち。それを見たコロ助は、「ワガハイには思い出がないナリ~」と泣きじゃくる。それを可愛そうに思ったみよちゃんたちは、「コロ助にも思い出を作ってあげよう」と航時機に乗って、江戸時代でのコロ助を写真に撮りに行くことにする。 86. コロ助の消えたバースデープレゼント みんなから誕生日プレゼントをもらい感激するコロ助。しかし、みよちゃんからのプレゼントを開けてみると、箱の中は空っぽ!! みよちゃんに打ち明けれずにいるコロ助は、なんとか謎を解こうとするが、それがきっかけとなり、勉三さんはバイトをクビになってしまう。空っぽだったそのワケと勉三さんの深い関係とは… 87. 迷い子にサヨナラ! 方向音虫ブローチ!! 新学期の目標として、「方向音痴をなおしたい」と真剣に悩むみよちゃん。どうにかしてあげようと英一が発明したのが“方向音虫”。これによって、勉三さんは、初めて遅刻せずに教室まで辿り着くことができたが、英一のママとみよちゃんは“方向音虫”を巡って、大騒動!! 果たして、方向音痴をなおすことができるのか!? 88. 家庭訪問にバッチリ!! ながっちりめん 日頃の行いが悪いブタゴリラが最も恐れる家庭訪問の日がやってきた!! そこでなんとか家庭訪問を中止にしてほしいと英一に頼みこむが、そんな発明品は当然『大百科』にもない。そんなとき、英一の田舎のおばあちゃんから小包が届く。そこに入っていた“ながっちりめん”、これならブタゴリラの運命を救えるかも!? 89. コロ助のライバル 豆コロでござる!! 頼んだモノは忘れる、英一の宿題ノートを汚す…英一に怒られてばかりのコロ助は、家出を決意する。コロ助はみよちゃんの家に助けを求めに行くが、相手にされず、結局トンガリの家で世話になることに。なかなか帰ってこないコロ助に呆れた英一は、新たなる発明を開始。そんなキテレツが作った「聞き分けの良いコロ助」“豆コロ”とは!? 90. あっぱれ扇子で豆コロ旋風! ブタゴリラ一家を教育するために生き甲斐を感じてしまった“豆コロ”。どこまでも人に厳しい“豆コロ”に対し、八百八がピンチに!?  困り果てたブタゴリラ一家は、英一に助けを求める。そこで英一は、扇がれただけで陽気になり、なんでもかんでも許してしまうという“あっぱれ扇子”を作る。そんな扇子を手にした豆コロは?! そしてコロ助は?! 91. とんでけ五月病!? みよちゃん雲にのる 突然「すぐに雲を作って…」と、みよちゃんに頼まれた英一は“仙鏡水”を作ることに。雲の上にみよちゃんを一人にできまいと、こっそり雲になりすましたコロ助をおいて、英一は追加の“仙鏡水”を作りに一旦自宅へ引き返す。しかしコロ助と連絡を取り合うためのトランシーバーは、ブタゴリラたちのラジコン飛行機によって、落ちてしまう!! 連絡がとれなくなってしまった英一たち、雲はどこまでも流されて… 92. コロ助ピンチ! 武士はウソをつかぬナリ 「コロ助がオネショをした」という根も葉もないうわさ話に激怒したコロ助は、うわさを流した犯人を突き止めるべく英一、みよちゃん、勉三さんの協力のもと、犯人探しを始める。うわさを流したと思われる犯人の証拠をつかむため、過去にさかのぼり、再現映像が見れるという“過去透視鏡”を作る英一。うわさを流した犯人とは!? 93. 仰天告白! ウチの二階のかわいいポニー 高原牧場に遊びにきた英一一家。はじめてポニーに乗って、すっかり気に入ってしまったコロ助は、英一に内緒で“天狗の抜け穴”をポニーの小屋に仕掛けてしまう。その晩、英一宅の庭に突如現れたポニー。牧場ではポニーがいなくなったと大騒ぎしている。なんとか、ポニーを牧場に帰そうとする英一とコロ助だが…。 94. どすこい! 犬型神隠し発見器で力士捜し ブタゴリラの叔父さんが、村の力士が初土俵をふむということで励ましにやってきた。しかしその相撲取りが家出しまったというから、さあ大変!! 将来きっと大物になると期待されているだけに、親方のメンツを守るため、警察に頼むこともできす、英一のもとに救いを求めにきたブタゴリラ。“犬型神隠し発見器”で捜しに行くが… 95. ど忘れ玉でチマキに雨ふる勉三さん すっかり元気がなくなった勉三さんを目撃し、心配するブタゴリラ。勉三さんの自宅へ行くとそこには口紅のついたカップが…。真相を突き止めるため、“新回古鏡”で数時間前の勉三さんの自宅を見ると、そこには恋人・友紀さんにフラレる勉三さんの姿が!! すっかりセンチメンタルになってしまった勉三さんと友紀さんの恋の行く末は!? 96. お金のなる本! キュリー夫人とにんじん ブタゴリラが分厚い本を読んでいることに驚いたトンガリ。「きっと裏がある!」と“唐倶利武者”で追跡開始。始まりはブタゴリラがきゅうりの本だと勘違いして借りた「キュリー夫人」の本の間に、五千円がはさまっていたということだった。それに味をしめたブタゴリラだったが、真相がバレたため英一たちとともに渋々お金の持ち主を捜すことになる。 97. 21世紀からブタゴリラ親子がやって来た 航時機に乗って、未来のブラゴリラ親子がやってきた。ブタゴリラの息子は、八百八の跡取り息子なのに野菜嫌い。なんとかなおして欲しいと未来のキテレツに頼んだが、「忙しいから」と断られ、過去に来たという。未来の野菜はバイオテクノロジーの進歩などで、色も形も味も今とは全然違う。そこで英一たちが考えた野菜嫌い克服法とは? 98. 黄門さまもびっくり!? めしどき印籠ナリ 人様の家に行くと、必ずめしどきにあたってしまうという勉三さんは、この日もパパやママに留守番を頼まれバーベキューをしていた英一たちのところにやってきた。エチケットのない、卑しい人間だと思われることに怯える勉三さんのために英一は“めしどき印籠”を作る。めしどきの部屋に入ろうとするとベルが鳴るというものだが、これがきっかけで友紀さんと… 99. ツルの折れない人この指とまれ! 英一たちのクラスメイトのみどりちゃんが盲腸炎で入院してしまった。話し合いの末、折り鶴と手紙を作り、クラス代表でブタゴリラとみよちゃん、そしてなぜかコロ助でお見舞いに行く。前の人の指や手の動きを覚えて、マネする“てれん袋”を使って、みどりちゃんのために一生懸命鶴を折るブタゴリラだったが、「ブタゴリラくんはお見舞いを遠慮してほしい…」と。ショック!!! その理由とは!? 100. 過去板消しで判明!? 八百八は魚屋だった 過去に書いたものがこすっただけで蘇る“過去板消し”。字が汚すぎたため、仕入れのことが書いてあることも分からず、店の黒板を消し、一方的に叱られるブタゴリラ。納得がいかず家出するが、“過去板消し”で一見落着。しかし、コロ助がこすった八百八の看板から、浮かび上がってきた新事実とは!? ブタゴリラの目に涙!? 101. 真夏の花博で大百科外伝をみつけ出せ! 夏休みを利用して、英一たちは叔父さんの家に遊びに行く。叔父さんから渡された手紙、それはキテレツ斎の遺言書だった。天井裏に隠した“奇天烈大百科 外伝”と“神通鏡”を悪者に使われる前に焼き捨てて欲しいというのだ。しかし、随分前に古道具屋に売りに出され、すでに悪者の手に!!! 英一たちは、遺言を守るために力を合わせ戦う。 102. 夏の海でかわいそうなバナナがSOS ! 「八百八」でバナナを買い占めた見かけない美しい女性。何者なのか探りに亀甲船で追いかける英一たち。目的地は房総半島。しかし、船の渦に巻き込まれ、気が付いたときには無人島に打ちあげられていた。そこにいた一匹の猿「バナナ」とすっかり仲良しになったコロ助は、無人島にたった一人で暮らす「バナナ」を可愛いそうに思う。気になる美しい女性と「バナナ」の関係。感動のフィナーレだ。 103. 宿題があぶない! 8月32日を作ろう!! 夏休みの宿題を終わらせるにはどうしても一日足りない!!! 航時機で静かな場所に行き、宿題をすれば、移動している間は時間が止まっている!! そこで英一たちは先生として勉三さんを迎え、昭和へ行くことに。しかし、当時の極悪犯人役ばかりの人気俳優にそっくりだった勉三さんは、本物の極悪犯と間違われ、逃げまどうハメに。勉三さんは捕まってしまうのか!? 104. リーンリーン! こちら鈴虫ロックバンド 勉三さんはお母さんが幼虫から育てたという鈴虫を英一たちに持って帰ってきた。鈴虫の主食はナス。ナスと言えば、ブタゴリラ。商売人のブタゴリラは早速山のようなナスを注文する。そして、ナスをたくさん売るために鈴虫を“如意光”で大きくしてしまう。涼しげな鈴虫の鳴き声が、巨大化とともに公害音に。壊れた“如意光”が直るまで、鈴虫を避難させた場所…それは…。 105. お祭りの天才 コロ助と笛吹き勉ちゃん! いくら練習してもリコーダーがいっこうに上手くならない英一。あまりの下手さにコロ助は「公害ナリ」と、大百科で発明しようとするが、リコーダーがボロボロに。修復しなくては、テストに間に合わないと英一が手を加えたのが“真似子笛”。上手な人が吹いた音を覚え、だれでも真似できるというもの。これがきっかけでコロ助は一躍街の人気者になるが…。 106. コロ助 真っ青! チョンマゲを切られる!? キノコ狩りに参加した英一たち。「毒キノコと、食べれるキノコを見極めれる」と自信満々のブタゴリラだったが、どれも毒キノコだった。八百屋の跡継ぎを差し置いて、コロ助はレンズを覗いただけで毒があるかどうかを見極める“天眼鏡”で一躍キノコ名人と呼ばれ、翌日から街のヒーローに。しかし、柿ドロボーのレッテルを貼られてしまう。果たして無実を証明できるのか!? 107. トマトは ナス テフテフは一体何ナリ 突然ブタゴリラにできるだけ大きな袋を持って家にこい!と言われた英一たち。何がもらえるのだろうと不安だった気持ちが的中。それはブラジルの叔父さんから送られてきたという『百科事典』の山だった。そもそも百科事典というのは全巻揃ってないと意味がないのだが…。それをバラバラに渡された英一たちに降り掛かった悲劇とは!? 108. ワーオ!はずかしがり屋の 石焼~きイモ 焼き芋屋の車に逃げられた!? 近づこうとすると、逃げてしまう焼き芋屋なんて聞いたことないっ!!と悪評が広まる。謎を解明するべく英一が発明したのは“臭覚天狗”。焼き芋の匂いを覚えさせるだけで、その匂いが近づいてくると、人間の4000倍の臭覚で反応するというもの。車に乗っている人の正体は、ただのはずかしがり屋ではなかった!? 109. 世にも奇妙な! おしゃべりな野菜たち 家族で温泉旅行に出ているはずのブタゴリラの家から、声がする!! よ~く耳をすませて聞いてみると、野菜がしゃべっているではないか!! そしてきれいに並べられた野菜たちは、留守中にどうにか店から逃げ出そうと作戦会議をしていた!! 驚いた英一たちは、植物や野菜の心を聞き出せる“聴心器”を手に、一大事だとブタゴリラのいるもみじ谷へ行く。 110. 走れ永遠に! 幻のSL特急アジア号!! お年寄りの自宅に行き、お掃除やお洗濯をするというボランティア活動に力を入れるみよちゃん。その日は模型を作るお爺さんの家だった。そこには昔、満州で走っていた特急列車『アジア号』の未完成模型があった。これは子供達が乗れるSLとして、一週間後に街の公園に寄付することになっている。しかし、どうしても設計図がないと作れない所があるというお爺さんを連れて、中国へ!! 111. ハコダテ、イグアナ、イカソーメン みよちゃんが男の人と腕を組んで歩いてる!? そう、これは初登場のみよちゃんのお兄さんだった。函館から久しぶりに帰って来たのだ。お兄さんと分かり、安心した英一は、函館=イカソーメンだと騒ぐブタゴリラを連れて、函館まで着いていくことに。科学的な立証がないと何事も信じないお兄さんと英一の間で交わされた二人だけの約束とは!? 112. コロ助のフィアンセ! むらさきしきふ トンガリの壊れた真空管ラジオを修理してあげた英一。たまたまテストのつもりで聞いたラジオ番組「ちびっこ電話相談室」から、熊田薫(ブタゴリラ)と名乗るコロ助の声が。「オネショのくせがあるナリ~」と悩みをうち明けたコロ助だったが、どうやら��ロ助自身の悩みではないようだ。悩んでいたのはコロ助の友達!? それともフィアンセ!? 113. 地震! カミナリ! 火事! コラー大魔王!? ブタゴリラがリトルリーグのコーチにスカウトされた!? 「練習を見て上げる」と言われ、コーチに呼び出されたブタゴリラだが、実際には誰もいない空き地で、コロ助と一緒に野球をすることだった。しかも、ブタゴリラの打ったボールが隣りの家に飛び込み、ガラスを割ってしまう。それなのに、コーチ��翌日も同じ場所で、同じように練習をしようと言うのだった。 114. 大そうじ募金 勉三さんに愛の手を!! 食べ物も買えないほど、お金に困っていた勉三さん。英一とコロ助は、大掃除のために作った“小昇月紗”を使い、「勉三さん募金」を始めることにする。重力をさえぎる力を持った小昇月紗で、タンスなどの重い物を動かし、その下からお金が見つかったら、その半分を勉三さんのために寄附してもらおうというのだ。 115. 花の命は短いぞ! ブタゴリラ最後の日 近い将来の出来事が透視できる道具“近未来水晶玉”。それを使って未来をのぞくと、そこに映っていたのは、ブタゴリラの写真を持ち、涙を流すブタゴリラの両親と、熊田薫と書かれたお墓だった。近未来水晶玉で透視できる未来は一週間以内。ということは、ブタゴリラは一週間以内に死んでしまうということだった!? 116. たずね人ダマで ホワイトクリスマス 家の前で、マミちゃんという小さな女の子から、サンタクロース宛の手紙を渡されたコロ助。実は昨夜、サンタの衣装を着たままアルバイトから帰ってきた勉三さんが、英一の家に入っていくのを見て、勘違いしてしまったのだ。手紙を返しに行こうにも、住所が書かれていない。英一は“たずね人ダマ”を作り、これでマミちゃんの家を探し出そうとする。 117. 春や春! 大正ロマンのハナ・ハト・マメ 酔っ払ったパパが、間違えて“航時機”を動かしてしまった。翌日、どこかに行っていた航時機が無人で戻ってくると、航時機の中には、イシクラセウヘイと書かれた大正7年発行の国語の教科書と、羽子板とやっこ凧が残されていた。教科書が無くなって、持ち主が困っているはずだ。そう思った英一たちは、教科書を返しに大正時代に行くことにする。 118. 八百八のCMソング! ミカンセイ交響曲 みかんを注文したハズなのに、八百八から届いたみかん箱に入っていたのは、蓄音機のように見える奇妙な道具だった。しかも、その道具には「奇天烈斎弟子 奇妙斎作」という文字が書かれていた。実はその箱は、みかん農家から八百八に間違えて送られてしまったものだったのだ。英一たちは奇妙斎の話を聞くため、伊豆のみかん農家に行くことにする。 119. 厳窟王が 八百八の前かけをしていた! 巌窟王の本を読んで、すっかり主人公のダンテスに感情移入してしまったブタゴリラ。巌窟王の話が、本当にあった出来事がもとになっていることを知ったブタゴリラは、ダンテスを牢獄から助け出すんだと言い出し、英一に“航時機”を用意させる。1800年代のフランスへと向かった英一たちだが、着陸に失敗し、航時機が壊れて、帰れなくなってしまう。 120. 節分 秘 情報!どっこい鬼は生きている 今日は節分。その節分の日に、学校に鬼が現れた!? トンガリやコロ助を始め、目撃情報が次々と寄せられるが、小柄ですばしっこい鬼はすぐにどこかに行ってしまう。英一は鬼を見つけ出すために、“毛頭銃”という道具を作り、ブタゴリラと一緒に鬼探しを始める。その頃、家の台所に入り込み、勝手にご飯を食べていた鬼を、コロ助が偶然見つけてしまう。 121. 参観日、小鳥がハイクを作ったよ! 参観日の国語の授業で、俳句を作るはずなのに交通標語を発表してしまったブタゴリラ。すっかり呆れた熊八は、少しでも風情の分かる息子に育てようと、梅の木と文鳥(ウグイスの代わり)を買ってくる。「配達する間、預かってくれ」と言われ、ブタゴリラから文鳥を預かった英一はイタズラ心を出し、その文鳥に“獣類あやつり機”を付けてしまう。 122. 何でモテるの!? 勉三さんとブタゴリラ コロ助が行方不明になった!? 英一が“新回古鏡”で調べると、どうやらコロ助は車にひかれ、その車で連れ去られてしまったらしい。しかも、コロ助をひいた犯人は、無免許運転だったため、コロ助を連れてその場から逃げ去ったあとで、山奥にコロ助を放り出してしまう。置き去りにされたコロ助はひとりで山道を歩き、一件の小屋を発見したのだが……。 123. ワガハイが チンチン電車だった頃・・・ その人の前世が分かるという道具“前世探知機”。その道具を使って調べると、コロ助の前世がチンチン電車だったことが判明する。どうしてコロ助の前世がチンチン電車なんだろう? 疑問に思った英一が調べると、実はコロ助の心臓に使われているスプリングは、以前、都電の部品として使われていたものだったことが判明する。 124. 嫌信丸でズバリ! いい人 悪い人 お留守番を頼まれたコロ助。「集金の人が来たら払っておいて」と、ママから一万円を預かったコロ助だが、その一万円を泥棒にだまし取られてしまう。あとで騙されたことを知ったコロ助は、人に騙されなくなる道具を作って欲しいと英一にお願いする。英一は、あらゆることに対してうたぐり深くなるという薬“嫌信丸”を作ったのだが……。 125. ガーン! ワガハイ、犬になりたいナリ! ある家の前を通りかかった時、「コロちゃん」と呼ばれたコロ助。コロ助が家の中に入って行くと、コロちゃんというのは、そこで買われている犬(マルチーズ)のことだった。飼い主のおばさんと親しくなったコロ助は、足の悪いおばさんの代わりに、マルチーズを散歩に連れていって上げることにする。ところが散歩の途中で、マルチーズに逃げられてしまう!? 126. 大スクープ!八百八に双子の赤ちゃん これから生まれる赤ん坊が、男か女か分かる道具を作って欲しい、とブタゴリラに頼まれた英一。実は、ブタゴリラの母ちゃんが妊娠し、ブタゴリラは生まれる子供が、弟か妹か知りたがっていたのだ。英一は、妊娠した人がはくと、男なら白、女なら赤に変化するという“七色足袋”を作る。ブタゴリラは七色足袋を持ち帰り、さっそく試してみると……。 127. 世紀の大失敗作! チュウシングラ ナリ いつも用事を頼まれてばかりのコロ助。みんなからいいように使われるのが嫌になったコロ助は、「ワガハイは家来ではないナリ」とへそを曲げてしまう。そんなコロ助の機嫌を直そうと、英一はコロ助に忠実に仕える家来の“忠臣倉”を作ってあげる。忠臣倉のおかげで、すっかり殿様気分のコロ助。しかし、忠臣倉の忠誠心はあまりにも行き過ぎだった……。 128. ひみつのコロッケは セーラー服の味ナリ 英一が学校から帰ってくると、コロ助が家から飛び出して来た。家の中にセーラー服の幽霊がいたと言うのだ。しかし、その話を英一やママにすると笑われてしまう。幽霊の正体を突き止めたいコロ助は、みよちゃんに協力してもらい、幽霊の制服が二ッ星女学院のものであることを突き止める。しかし、それ以上の手がかりが見つからず、調査は行き詰まってしまう。 129. キャッシュカードで コロ助 指名手配!? トンガリに頼まれ、銀行にお金を下ろしに行くことになったコロ助。コロ助はキャッシュカードを渡され、教えられた手順どおりにお金を下ろしてくる。ところが、普通にお金を下ろしてきただけなのに、何故かコロ助は銀行強盗にされてしまっていた。トンガリの家で一緒にニュースを見ていて驚いたブタゴリラは、コロ助をかくまってやることにする。 130. チルチルさくら! みよ子姫が危ない!! 勉三さんと一緒に、山形に来た英一たち。ところが、お城のイベントとして行われる大名行列のお姫様が急に病気になり、みよちゃんがその代役を担当することに……。その時、姫を亡き者にしようと狙っている侍が、何故か“航時機”に乗って現れる。タイムスリップの説明をしても、まったく侍には通じない。このままでは、みよちゃんが暗殺されてしまう!? 131. これが初恋!? 八百屋お七とツーショット 日本舞踊の発表会に、無理やり連れてこられたブタゴリラ。そんなものには、まったく興味のないブタゴリラだが、「八百屋お七」という演目だけは、気になっていた。しかも、その八百屋お七を演じていたのは、ブタゴリラと同じ年頃の子供で、堀川正美という子だった。正美にひとめ惚れしてしまったブタゴリラは、正美にラブレターを出すのだが……。 132. 大異変! ママとボクにヒゲが生えた!? 勉三さんの後輩の応援団員に頼まれ、立派なヒゲが生える薬、“髭丸水”を作った英一。ところが、髭丸水をうっかりこぼしてしまい、英一の顔にもヒゲが生えてしまう。髭丸水で生えたヒゲはとても固く、まったく剃れずに困ってしまう英一。しかも、ちょっとした手違いから、ママの顔にも髭丸水が付いてしまい、そのヒゲを見たママが気絶してしまう。 133. 究極のずる休みグッズ! 仮病マクラ 運動の苦手な英一が、とび箱のテストをさぼるために作った“仮病枕”。ところが事情を知らないママが、その枕を勉三さんに貸してしまう。翌日、勉三さんが病院に担ぎ込まれてしまい、しかもその騒ぎの最中に仮病枕が行方不明になってしまう。英一が枕の行方を探すため、“新回古鏡”で調べると、枕を持ち出したのはみよちゃんだった。 134. アウトドアライフ! ブタゴリラ修業の旅 勉三さんと一緒に、みんなでキャンプに来た英一たち。ところが、ブタゴリラが山で見つけてきた山菜の中に、「ハシリドコロ」という毒草があり、それを食べたトンガリが大変なことになってしまう。その事に責任を感じたブタゴリラは、「オレは八百屋としての才能に絶望した、修行の旅に出る」と書いた置き手紙を残し、姿を消してしまう。 135. ハダカの思い出! さくら湯ものがたり 家の風呂が壊れ、銭湯(さくら湯)に行くことになったトンガリ。しかし、男湯に入ろうとすると「ぼくちゃん1人で入って、溺れたらどうするザマス」と、ママに無理やり女湯へ連れていかれてしまう。女湯に入っていたことを、さくら湯の娘の妙子に知られてしまったトンガリは、妙子がこの事を誰にもしゃべらないようにする道具を作って欲しい、と英一に頼み込む。 136. 遊んでくれないパパたちへ! 道楽つづら 囲碁にハマって、店をほったらかしの熊八。「このままだと八百八がつぶれてしまう」と、大騒ぎするブタゴリラに頼まれ、英一は“道楽つづら”を作る。道楽つづらは、その人が夢中になっている遊びに対する興味を無くさせる道具だった。道楽つづらを使うと、熊八はまったく囲碁に興味がなくなってしまい、これで万事まるく収まるはずだったのだが……。 137. ブタゴリラ主催!緑幼稚園大同窓会 緑幼稚園を卒業したブタゴリラは同窓会を開く計画を立てる。コロ助も参加したがるが、卒業していなければ出る意味がないと諭され、すねてしまう。見かねたみよ子はコロ助に、同窓会の案内状の投函をやってもらおうと提案する。ようやく機嫌の直ったコロ助だったが、ポストに向かう途中、案内状を全部風に飛ばされてしまう・・・。 138. 子どもなら見たい!! パパとママの通信簿 小百合の田舎から届いた荷物の中に、子どもの頃の通信簿が入っていた。それがきっかけでブタゴリラとトンガリがもめてしまう。ママは絶対成績がよかったはずだと自信を持つトンガリだったが、通信簿を見せて証明しなければ裸で町を一周しなくてはならなくなる。そこでトンガリは英一に発明を頼み、『古文書香』が完成する。 139. のぞかないで!! トンガリの夢の新婚生活 横断歩道ではないところで渡ろうとしたトンガリが怒られた。相手の婦警さんを見たトンガリは、彼女にひと目惚れ。頭の中は婦警さんのことで一杯で、あまりの浮かれように皆は呆れてしまう。少し頭を冷やした方がよさそうだと、英一は『こころみの家』を発明しトンガリと婦警さんを引き合わせる。 140. むかしの常識!? 堂々封切総天然色三本立 ある夜、トイレに起きたコロ助は、パパとママがけんかをしているのを聞く。原因はパパが寝言で女の人の名前を叫んだことだ。学生時代の夢を見ていたというが、ママは信用しない。そんな時、ブタゴリラが昭和40年の映画券を持って来た。丁度パパが学生だった頃だと気付いた英一は、手がかりを求め航時機で行ってみることに。 141. クーラー不要! 怪談・百丈島スイカ御殿 百丈島に海水浴に出掛けた勉三さんと英一達。スイカ割りをしていた若者を見つけたブタゴリラは、割られようとしているスイカを黙って見ていることが出来ず彼らから奪い取ることに成功する。その夜、別荘に不思議な『スイカの精』が現れる。昼間助けてもらったお礼にブタゴリラを御殿に招待するという・・・。 142. 謎また謎 氷曜日のカキ水パーティー ブタゴリラから誤字だらけの暑中見舞いのはがきが届く。かき氷パーティーを開くという誘いに喜んで参加する英一達。古いかき氷の機械をふと見ると、地図がはさんであった。30年前の地図らしい。『回古鏡』に写った昔と今を照らし合わせると、場所はトンガリの家の方向だ。早速ブタゴリラは尖家の庭を調べることにする。 143. 秋がきて・・・いなかのトンボが東京見物 田舎から帰ってきた勉三さんが帽子を取ると、頭に赤トンボがとまっていた。群れから離れ、東京にひとりぼっちでかわいそうな赤トンボ。何とか帰してあげようと英一に相談するが、うまく使える発明品が見つからない。ひょんなことからコロ助とブタゴリラは、山形ナンバーの観光バスに乗り込むことに成功するが・・・?K 144. プールに出現! ピーターパンのワニ 明日は水泳の記録会。スポーツが苦手な英一は気が重い。そんな様子を見ていたコロ助は、水を抜いてしまえばプールは中止と思いつき、夜の学校へ忍び込む。いざプールに飛び込んだコロ助は仰天!なんとそこにはワニがいた!必死に逃げて英一に話すが、まるで信じてもらえない。ところが翌日、教室にそのワニが現れ大騒ぎに! 145. 警察不用? 土下座ぶとんでゴメーン! パパが家に来た会社の部長ともめている。原因の取引先の相手はブタゴリラの知っており、一筋縄ではいかない変わり者だという。今回ばかりは譲れないと怒るパパを見て、なんとか相手に謝って欲しいと思ったママは、英一に発明を依頼する。そこで英一が作ったのは『土下座ぶとん』だった。 146. 涙の交換日記! ブタゴリラはKくんナリ ある日、自分の下駄箱に手紙が入っているのを見つけたブタゴリラ。交換日記を申し込むその手紙を書いたのは、隣のクラスの片桐麻衣。歯医者さんの娘で可愛い彼女を見たブタゴリラは舞い上がる。ところが、麻衣が交換日記を申し込んだ相手は実は英一だったことがわかる。麻衣はブタゴリラの下駄箱と間違えたのだった…。 147. 読書の秋! 感想イモと筆跡鑑定ロウセキ 感想文を書く宿題が出た。ブタゴリラが選んだ本はなんと世界地図帳。一番字が少ないからだという。ところがその地図帳に『ブタゴリラは青虫がこわい!』と書かれた落書きを見つける。これは両親しか知らないはずの秘密だ。ブタゴリラは書いた主を調べる為、英一に発明を頼み『筆跡鑑定ロウセキ』が完成する。 148. ビックリ仰天! スカートをはいたコロ助 新潟の妙子が運動会の応援に来るという。大はりきりのブタゴリラ。実はブタゴリラが招待し、八百八に泊まるのだ。ところが英一に妙子から連絡が来る。急に来られなくなったというのだ。ブタゴリラには直接言えなかった妙子。そこで英一は『複写黒巻き』を発明し、コロ助の姿を妙子に変えて、ブタゴリラの家に行かせることにする。 149. ママはいらない!? からくり料理人ナリ パパとママが旅行に行くことになった。留守中を心配するママだったが、この日の為に英一は『からくり料理人』を発明する。作った料理を残すと怒るのが欠点だが、材料さえあれば何でも料理してくれる優れものだ。この機械を知ったブタゴリラは店に役立つと借りることにするが、英一の不安が的中し、八百八で事件が起こる! 150. 遠足のアイテム! ブタゴリラ七品セット ブタゴリラの大好きな遠足の日。張り切って八百八特製・野菜と果物のセットの注文まで取る始末。皮をむく発明品も英一に頼み、準備万端だ。おまけにこのセットの中にコロ助を隠し、一緒に連れて行くことまで成功する。クラスの担当になったバスガイドさんが同じ名前だと知ったブタゴリラは、更にはりきることに! 151. 教室で指されたくない人へ! 指名扇 ナリ 国語の授業で教科書を読まされた上に、質問に答えられなかったブタゴリラ。自分ばかり指されるのが不満になり英一に発明を依頼し、完成したのは氏名扇子。ある日、効果抜群なこの扇子をみよ子に貸してほしいと頼まれた英一。ピアノの発表会の時に挨拶をする父兄の代表を決めるときに使いたいというのだが…。 152. 箱根山でドッキリ! 江戸時代の山賊たち 小説を読んで落ち込んだ勉三は、昔の時代で生きることにすると書き置きを残し、一人航時機に乗って出掛けてしまった。どこへ行ったのか心配する英一の元に勉三が帰って来る。江戸時代で山賊に襲われ身ぐるみはがされ、更に落ち込む勉三。母の編んだ大事な腹巻まで取られたと知った英一達は、それを取り返すために旅立つ! 153. 回れ仲直り鶴! ブタゴリラパンツの怒り 午後から身体検査がある日に寝ぼけて母ちゃんのパンツをはいて学校に来てしまったブタゴリラ。ブタゴリラはコロ助に頼んでパンツを持ってきてもらうことにする。しかし、うっかりそのことをしゃべってしまったコロ助は、ブタゴリラに追いかけ回されることに…。英一はコロ助のために”仲直り鶴”を作って、2人を仲直りさせようとする。 154. ゲロゲロ! 小便小僧になった ブタゴリラ 校門の前に立っていた怪しいおじさんは、有名な彫刻家の先生で、子供のモデルを捜していたのだった。先生はコロ助を見て、ひと目で気に入り、コロ助をモデルにして彫刻を作り始める。ところが「木に登ったままでおしっこをして欲しい」と言われ、コロ助は逃げ返ってしまう。そして、コロ助の代わりにモデルに選ばれたのはブタゴリラだった。 155. なぞの物体! ピアノの中のヘタウマドリ みよちゃんがピアノを弾いていると、ピアノの中から馬が歩いているような音が聞こえてくる。そして、勉三さんがハーモニカを吹いている時も。同じ音が…。謎の音の正体を探るため、英一とコロ助が調べると、犯人はキツツキだった。どうしてキツツキが?実はそのキツツキは、軽井沢からやって来た音楽大好きのキツツキだったのだ。 156. ブタゴリラも ウルウル! 黒板の中のママ お使いに来た子供に、おつりを1000円少なく渡してしまったブタゴリラ。運良く、子供の家はすぐに見つかったのだが、家の中には誰もいなかった。ブタゴリラはカギが開いていた裏口から入り、1000円を置いて伝言用の黒板にメッセージを残して帰ってくる。ところが、その子供はブタゴリラが黒板を汚したことに、泣きながら抗議するのだった。 157. 雪だるまがくれた クリスマス プレゼント 新潟の妙子が送ってくれた、クリスマスプレゼントの雪だるま。ブタゴリラはその雪だるまを見せびらかし、みんなに自慢する。ところが、その雪だるまが無くなってしまった。きっと、雪だるまを欲しがっていた、コロ助が盗んだに違いない。そう思ったブタゴリラが、英一の家に行き、冷蔵庫を開けると、そこにはブタゴリラの雪だるまが入っていた。 158. 珍発明!? だまってはさめば宿題スラスラ 回覧板をただの紙挟みと勘違いし、宿題のプリントを挟んでおいたブタゴリラ。まわりまわって英一の家に来た回覧板には、やってないはずのプリントの答えが書かれていた。これに味をしめたブタゴリラは、ニセの回覧板を作り、もう一度宿題のプリントを挟んで回覧板を回すことにする。ところが、今度は挟んでおいたプリントが無くなってしまっていた。 159. コロ助仰天! やじろ帽でニチコメ友好!? みんなでトンガリのパパのロッヂに遊びに来た英一たち。しかし、スケートの出来ない英一は”やじろ帽(ミニ)”を付けて滑り始める。やじろ帽は、身につけると絶対に倒れなくなるという道具だった。やじろ帽を付けた英一の滑りを見て、感動したミセス・スーザンから、娘のコーチになって欲しい、と英一は頼まれるのだが…。 160. 開けてびっくり! 机の中の遅れたお年玉 お正月が終わって、しばらくたったある日、突然みんなの机の中に、見覚えのないお年玉が出現する。初めて見るお年玉袋の中には、しっかり1万円が・・・・。このお年玉の謎を調べるため、英一とコロ助とみよちゃんは、”航時機”でお正月に戻り、お年玉の秘密を調べようとする。栄一たちは、なんとなく勉三さんが怪しいと睨んでいたのだが・・・・・。 161. 春の珍事! 時刻表を書いたブタゴリラ 落とし物係に選ばれたブタゴリラ。ところが、初めての経験に張りきりすぎたブタゴリラは、落とし物係なのに、みんなの落とし物を記録した、落とし物ノート��落としてしまう。こんな事がバレたら、落とし物係失格の烙印を押されてしまうに違いない。ブタゴリラは英一から落とし物を探す道具”捜しっぽ”を借りて、落とし物ノートを探し始める。 162. ブタゴリラでもスターになれる! 丸案鬼・・・ 勉三さんがエキストラのアルバイトをしている映画の見学に行き、監督にスカウトされたブタゴリラとコロ助。しかも。エキストラではなく、主役級の役で出て欲しいと言われてしまう。すっかり舞い上がった2人だが、一つだけ気がかりなことがあった。それはセリフを覚える自身がないことだった。英一はそんな2人のために”丸案鬼”をつくろことにする。 163. 一家ランラン!? ブタゴリラファミリー 求人情報誌に、八百八の店員募集の広告が!?実は、ブタゴリラの両親が、ブタゴリラを塾に通わせるため、代わりの店員を雇うことにしたのだ。募集広告を見てやって来たのは、咲子という若い女の子で、熊八たちにもすっかり気に入られてしまう。このままだと塾に通うことになってしまうブタゴリラは、咲子を追い出す道具を英一に作らせようとする。 164. 文明の危機! 教室からラーメン一丁 給食が休みの日なのに、弁当を忘れてしまったブタゴリラ。ママと連絡をとる用事があり、学校に携帯電話を持って来ていたトンガリから携帯電話を借り、ブタゴリラは教室にラーメンのデマ家をとってしまう。しかも、携帯電話がめずらしいブタゴリラは、なかなか携帯電話を返そうとしない。家にまで携帯電話を持ち帰ったブタゴリラが、一瞬目を離したスキに・・・・・。 165. カチカチ! ブタゴリラの火の用心クラブ 熊八が、子供の頃に夜回りに使っていた拍子木。それえを見て、自分も夜回りがしたくなったブタゴリラは、英一とコロ助とみよちゃんを呼び出し、4人で一緒に夜回りを始める。夜回りのご褒美として、亀屋のご隠居に鍋焼きうどんをおごってもらったコロ助は、翌日もすっかり乗り気になってしまうが、あまり乗り気でない英一は”分身機”を使うことにする。 166. すれちがいメロドラマ! 愛の上越新幹線 内緒で新潟に行き、妙子を驚かせてやろうと考えていたブタゴリラ。ところがその日は、妙子は用事で大宮に来る日だった。妙子が大宮に来ることを知らないブタゴリラは、みんなに内緒で、両親と一緒に上越新幹線に乗り込んでしまう。一方、ブタゴリラが新潟に向ったことを知らない妙子も、ブタゴリラにあうために八百八へ来たのだが・・・・・ 167. アットホーム!? 一家そろって記念写真 学校の帰り、急に遠回りして帰ろうと言い出すトンガリ。実は写真館で撮ってもらった家族の写真を、みんなに自慢したかったのだ。ママとコロ助も、トンガリのままから写真の自慢をされ、「ワガハイも写真を撮りたいナリ」と言い始めてしまう。一方、トンガリのママに写真の自慢をされた熊八も、対抗意識を燃やし始め、一家そろって写真を撮りに行くことにする。 168. ゾーッ!! 江戸時代から来た 大きな迷子 突然、、八百八にゾウがやって来て、店中の野菜を食べ始めてしまう。ブタゴリラは英一に電話をかけ、持ってきてもらった”如意光”でゾウを小さくする。翌日、みよちゃんが神社で、壊れた”航時機”を見つけて来た。昨日のゾウは、どうやらこの航時機に乗って、江戸時代から来たらしい。英一たちはゾウを返しに江戸時代に行くことにする。 169. うそみたい! テレビに ドアがついていた ブタゴリラが見つけてきた変な箱。金庫のような仏壇のような、その変な箱の扉を開けると、中に入っていたのは大昔の白黒テレビだった。「せっかくだから、自分専用のテレビにするから修理してくれ」と、ブタゴリラに頼まれた英一。ところがそのテレビは、電源もアンテナも繋いでないのに、変な人影が映る「おばけテレビ」だった!? 170. 世紀の名犬! のら犬ベンからの贈り物 コロ助がベンにコロッケを盗まれ、八百八でもベンにピーマンを盗まれてしまう。何故かベンは、食べ物を次々と盗んでは、勉三さんのもとに届けていたのだった。どうもベンは、勉三さんからもらったたこ焼きの恩返しがしたいらしい。しかし、泥棒は良くない。英一は犬と話ができる道具”犬話機”を作り、ベンに盗みを止めるよう説得しようとする。 171. キリンにメガネ!? ハシゴローものがたり 動物園に遊びに行った英一たち。ところが、英一のメガネ(神通鏡)がキリンに取られてしまう。飼育係の人に頼んで、檻の中を探してもらうが、神通鏡は見つからない。このまま神通鏡が見つからないと、キテレツ大百科が読めなくなる。真っ青に英一。ブタゴリラとトンガリとコロ助は、英一のために神通鏡を取り戻そうと、夜中に動物園に忍び込もうとする。 172. 海底SOS! 龍宮の使いと金歯のサメ いつものように、百丈島の別荘でバカンスを満喫していたトンガリ母子。ところがトンガリのママが、大切な思い出のブレスレットをうっかり産みに落としてしまう。トンガリは落ち込んでいるママのために、ブレスレットを探して欲しい、と英一にお願いする。英一たちは”新宝物探知機”と亀甲船”を使い、ブレスレットを探し始めるのだが・・・・・。 173. お茶の間の太陽! ボンボン時計と踏み台 「家に古い柱時計があれば、時計屋の善造じいさんがネジを巻きに来てくれるのに残念です」と書かれた手紙を受け取ったブタゴリラ。その手紙にを読んだブタゴリラは、妙子のためにゼンマイ式の柱時計をプレゼントしようと決心する。”航時機”で過去に行き、時計を買おうとするブタゴリラだが、今のお金は使えないと言われてしまう。 174. 鳥心器でドッキリ! 鳩のハートに大接近 英一の家に迷い込んで来た一羽のハト。そのハトはレースの途中で迷子になった伝書鳩だった。飼い主に連絡を取り、伝書鳩を返そうとするが、飼い主の元に戻るのが嫌なハトは、逃げ出してしまう。ハトを探すため、鳥の言葉が分かる”鳥心器”を作って、伝書鳩を探し始めるが、実はそのハトは、行方不明になった伝書鳩とは別のハトだった。 175. 秘 特訓! トンガリはロッキーになれるか みんなに内緒で、ボクシングジムに通っていたトンガリ。ブタゴリラの横暴に耐えられなくなっていたトンガリは、ブタゴリラの暴力に対抗するため、こっそりジムに通っていたのだ。偶然、、その事を知ってしまった英一とコロ助。同じようにブタゴリラにいじめられているコロ助も、ブタゴリラを見返そうと、トンガリと一緒にボクシングジムに通い始める。 176. 仙鏡水で発見! 東京でいちばん奇妙な雲 五月病になり、すっかり落ち込んでしまった勉三さん。いつもお世話になっている勉三さんを元気づけてあげようと、英一たちは仙境水で作った雲のお城に勉三さんを招待する。ところが、みよちゃんとトンガリを迎えに行ったブタゴリラが、熱気球に乗ったまま迷子になってしまい、英一とコロ助と勉三さんの3人は、雲の上に置き去りにされてしまう。 177. 転校御免! みよちゃん サンキンホータイ みよちゃんのパパが、北海道に転勤することになった!? しかし、転校したくないみよちゃんは、両親と一緒に北海道に行くことを嫌がり、1人で東京の家に残ると言い出す。みよちゃんを転校させたくない英一も、遠くに行かなくてすむ道具“参勤包帯”を作り、みよちゃんが転校しなくて済むように協力しようとするのだが……。 178. トンガリ ドッキリ! ブランデーと錯覚糖 ブタゴリラと一緒にサッカーをしていて、パパが大切にしている10万円のブランデーを割ってしまったトンガリ。2人はいつものように英一のもとに行き、何とかして欲しいと頼み込む。英一は、ちょうど実験中だった道具“錯覚糖”をトンガリたちに渡すことにする。錯覚糖は、実際にはそこにないものがあるように見える(錯覚する)という道具だった。 179. コロ助の時代! コロッケ5円でバス10円 昔の映画を見ていたコロ助が、突然騒ぎ始めた。その映画の中では、コロッケが2個で10円だったのだ。昔は、コロッケが1個5円で買えたことを知ったコロ助は、“航時機”で昔にコロッケを買いに行きたいと言い出す。「そんなことに航時機は使えない」と英一に怒られてしまうが、コロッケをあきらめきれないコロ助は、5円玉を集め始める。 180. 田植えツアー! ブタコレラ&トンガラシ 勉三さんの田舎に、田植えツアーに行くことになった英一たち。くじ引きの結果、コロ助とみよちゃんが勉三さんの家。英一とブタゴリラが平吉じいさんの家。トンガリはお杉ばあさんの家に泊まることになった。しかし、どことなく不気味なお杉ばあさんと、2人っきりでいることが怖くなったトンガリは、夜中に東京に帰りたくなってしまう。 181. ベンも仰天! 痛いのとんでけ~鎮痛香 予防注射を嫌がって、ベンが逃げ出してしまった。英一は痛みを感じなくなる道具“鎮痛香”を作り、なんとかベンに予防注射を受けさせようとする。一方、逃げ出したベンはブタゴリラの家に逃げ込んでいた。動物嫌いの母ちゃんにバレないようにしながら、こっそりベンをかくまうブタゴリラ。ところが一緒の布団で寝ていたベンが、おねしょをしてしまう!? 182. 超ふしぎ!? タナバタ 竹の子 ノーベル賞 学校の授業で、「ノーベル賞を受賞した日本人の名前を挙げなさい」と言われ、「たなばた康成」と答えてしまったブタゴリラ。七夕と言えば、自分と妙子も牽牛と織女みたいだと思ったブタゴリラは、笹の代わりにタケノコを妙子にプレゼントしようと考える。でも、どうせなら直接届けた方が……そう考えたブタゴリラは、“潜地球”で新潟に行こうと言い出す。 183. 大どろぼう登場! その名は注射ジョー うっかりキーを挿したまま自動車のドアをロックしてしまった勉三さん。そして、カギを無くしてしまい、家に入れなくなってしまったトンガリ。英一は2人のために、どんなカギでも開けることができる道具“注射錠”を使って、車のドアと家のカギを開けてあげる。ところがその時の様子を泥棒に見られてしまい、注射錠が泥棒に盗まれてしまう。 184. 迷い人に贈る! メウツリコーナリ 欲しい物がなかなか決められず、すぐに目移りしてしまうみよちゃん。ママと一緒に水着を買いに行ったときも、水着売り場で2時間以上も迷い続け、それでも欲しい水着が決められず、ママに怒られてしまう。「目移りしなくなる道具を作って欲しい」とみよちゃんから頼まれた英一は、額に塗ると目移りしなくなる道具“目移り膏”を作ってあげる。 185. 日本初のUターンかぶと虫! クロ丸ナリ 勉三さんのお母さんが、送ってくれたカブトムシ。コロ助はカブトムシがすっかり気に入り、クロ丸と名前を付けてかわいがっていた。ところが、「そんな芸もしない虫ケラ」とブタゴリラにバカにされてしまったコロ助は、クロ丸を大きくして、芸を教え込みサーカスを作ろうと考える。コロ助は"如意光”を使い、クロ丸を大きくしたのだが・・・・・。 186. ユーレーも真っ青! ブタゴリラの通知表 塾の帰りに、気味の悪い女の人から、英一の家を聞かれたトンガリ。トンガリは女の人を英一の家まで案内するが、途中でその人はどこかに消えてしまう・・・・・。翌日、今度はコロ助が、同じ人からブタゴリラの家を聞かれる。その女の人に思い当たるフシがあるママが写真を見せると、同じ人だとコロ助は答える。しかし、その人は20年前に山で遭難していただ。 187. 語るも涙! ブタゴリラ一家の悲惨な休暇 家族旅行で北海道に行くことになったブタゴリラ一家。ところが、熊八が空港でチケット出すと、そのチケットは昨日のチケットだった。キャンセル待ちも絶望的で、旅行は諦めるしかない。しかし、日付を間違えたなんて恥ずかしくてみんなに言えない3人は、百丈島の別荘に行っているトンガリに頼み込み、トンガリの家に隠れさせてもらうことにする。 188. ナイターも真っ青! 一時だけの大人体験 野球場でビール売りのアルバイトをしていた勉三さん。偶然、近くにファールボールが飛び込み、テレビに映った勉三さんを見たブタゴリラは、自分もテレビに映りたいと思い、勉三さんにアルバイトの紹介をお願いする。しかし。小学生のままではバイトが出来ないため、背丈が伸びる、道具”一時足袋”を使い、年齢をゴマかして、バイトを始める。 189. 実りの秋! 田んぼのアイドル 田吾作ナリ 以前、英一たちが植えた稲が成長し、収穫も間近になっていた。しかし、せっかく立派に実った稲なのに、スズメたちによって、稲を食い荒らされてしまっていた。最近のスズメは賢くなっていて、かかし程度では驚かなくなっていたのだ。そこで英一は、スズメを追い払うための道具”田吾作”を作り、勉三さんに山形に届けてもらうことにする。 190. ブタゴリラもポ~! かあちゃん初恋時代 ブタゴリラの家に、母親の初恋の相手だと名乗る男がやってきた。実はその男は、母親たちが留守の時を見計らい、「昔、貸したお金を返してもらいに来た」と言って、お金をだまし取る詐欺師だったのだ。その男に、お金をだまし取られたことを知ったブタゴリラとトンガリはカンカンに怒り、トンガリは似顔絵を作って、その詐欺師を捕まえようと言い出す。 191. 勉三さんの家に出現! 幻のバス停ナリ 酔っ払って前後不覚になった勉三さんが、バス停を抱えて帰って来た。バス停を盗んだことがバレたら、勉三さんが逮捕されてしまう!?そうなる前にバス停を返しに行こうとするが、どこにあったバス停なのかさっぱり分からない。「不動前」という名前を頼りに、��ス停をさがす英一たち。しかし、「不動前」というバス停は、もう存在しないはずのバス停だった。 192. 乗れば休日! のらくらはドッジの味方 もうすぐ暮らす対抗のドッヂボール大会。しかし、相変わらず運動音痴の英一に、ブタゴリラは苛ついていた。特訓してもどうにもならないと諦めたブタゴリラは、キテレツにカゼをひかせて休ませようとする。しかし、そんなに都合よくカゼをひかせられるわけがなかった。ところが、トンガリは「いい方法があるよ」とブタゴリラに言うのだった。 193. 八百八の家宝! オンボロ自転車百年号 ブタゴリラがいつもの配達に使っている自転車が盗まれてしまった。「どうせ、そろそろ買い替えの時期だろう」と、軽く思っていたブタゴリラだが、あの自転車は自転車作りの名人が作り、100年使えるという保証書までついている自転車だった。「百年号は八百八の家宝だ。百年号が盗まれたのは、八百八の歴史が盗まれたのと同じだ」と熊八から叱られてしまう。 194. 秋 サンサン! 隅田川から愛をこめて トンガリのイタズラで、留守番電話のふりにだまされてしまったブタゴリラ。コロ助も同じ手を使われ、ムシャクシャしていたブタゴリラは、同じ手でみよちゃんをひっかけようとする。ところが、かかってきた電話は、みよちゃんではなく妙子だった。ブタゴリラは、相手が妙子だと気付かずに留守番電話のふりをし、あとで気付いて慌ててしまう。 195. 秋の大運動会! りんりん丸で勝負あった 運動会の騎馬戦に参加することになった英一、トンガリ、ブタゴリラ、コンチの4人。穂hんとうはブタゴリラを上に乗せたいところだが、ひ弱な英一が下だと馬がつぶれてしまう。そこで、英一が上に乗ることになってしまった。実は、わざわざ英一を上に乗せることにしたのは、トンガリとブタゴリラにある作戦があったからだった。 196. ついに発見! 遠足名物リュックがなる木 遠足で奥多摩湖に来た英一たち。しかし、ブタゴリラのリュックがサルに盗まれてしまう。リュックを盗んだサルは、リュックモンキーと呼ばれている有名なサルで、他人のリュックを盗んでは、その中の食べ物を食べているサルだった。怒ったブタゴリラは「捕まえて、反省ザルにしてやる!」と、リュックモンキーを探しに、森の中に入っていく。 197. 思い出探険! 15年前に恐竜がいた!? 今年は銅婚式(結婚15年目)なのに、結婚記念日を忘れてしまったパパ。一方、トンガリのパパも、15年前の婚約記念日のことを忘れてしまっていた。2人のパパに頼まれ、結婚記念日と婚約記念日を確かめるため、”航時機”に乗って、15年前まで調べに行くことにする。ところが、15年前に行ったはずなのに、何故か英一たちは恐竜に襲われてしまう。 198. おーっと! コロ助がタマゴをうんだナリ コロ助が公園で拾ってきたニワトリのコケコ。家に連れて帰り、飼いたいとママにお願いするが「近所迷惑だからダメです」と怒られてしまう。コケコを引き取ってもらえる家を探しまわったコロ助だが、どこにもコケコは引き取ってもらえなかった。英一は、ママがコケコを飼いたくなるようにするため、動物が好きになる”花鳥風鈴”を作ってあげる。 199. ハワイが消えた! 犯人はブタゴリラ!? 福引きで白い玉を出し、特等のハワイ旅行を引き当てたコロ助。だが、残念ながらそれは夢だった。しかし、ハワイ旅行が当たりそうな気がして仕方がないコロ助は、券を集めて、福引きにチャレンジする。夢とまったく同じシチュエーションに、その気になるコロ助。そして、見事に白い玉を引き当てたのだが、現実の白い玉は4等で、本当の特等は金色だった・・・・・。 200. トンガリ激白!! 学校がママよりも好き 百丈島の別荘に行っていたトンガリが、急な悪天候で東京に戻れなくなってしまった。このままだと今年の皆勤賞がパーになる!?皆勤賞を逃したくないトンガリは、”亀甲船”で迎えに来て欲しいと、英一にお願いする。あまり気乗りしない英一だが、亀甲船がみんなに見つかって、大騒ぎになったため、亀甲船を隠すために仕方なく百丈島に行くことにする。 201. レトロー! 父ちゃんの思い出オート三輪 懐かしいオート三輪を見つけ、小百合に内緒で買った熊八。駐車場も借りていたが、管理人のミスで契約出来なくなってしまう。ブタゴリラは英一に頼み、車を如意光で小さくし預かってもらうことに。そんな時、熊八が中古車センターでオート三輪を購入したことを聞きつけた老人が、八百八を訪ねて来る。 202. 日本一の福袋 遂に出ました100万円 お年玉を手にデパートへ出掛けた英一とコロ助。ひとつだけ売れ残っていた福袋を買い、大喜びのコロ助だったが開けてがっかり。リモコン・灰皿・日記帳・・・。ところが中に妙な招き猫を見つける。帰りの電車で出会ったおばあさんが別れ際に『猫によろしく』と言い残したのを思い出した英一は、おばあさんの行方を追うことに。 203. 雪のプレゼント 透明人間でログハウス 新潟に新しくスキー場がオープン。イベントの目玉が仮装大会と妙子から知らされたブタゴリラ。優勝賞品はログハウスだという。早速英一達と相談し、出場することになり、出し物は『透明人間』に決定。ところが勉三さんもコンテストに出場、そして出し物も同じとわかり、ブタゴリラは勉三さんがスパイではと疑う。 204. モデルはどっち!? コロ助 対 ブタゴリラ コロ助に緑幼稚園の園児募集のポスターモデル依頼が舞い込む。一旦は引き受ける気になったコロ助だったが、自分の顔が町中に貼られることと、ライバル幼稚園のポスターモデルの可愛さにすっかり自信をなくし寝込んでしまう。一方、モデルをコロ助ひとりにさせてなるものかと、ブタゴリラはデザイン担当のトンガリを脅す。 205. ネコの集会! 夜中に消えたパパとママ 夜中、トイレに起きたブタゴリラは両親がいないのにびっくり。夜逃げと勘違いしたのだ。その一件を翌朝英一達に話すと皆の両親も夜、出掛けていたことがわかる。気になった英一とコロ助が後をつけると大人しか食べられない『あるもの』を発見する。絶対内緒を条件に食べさせてもらえたのだが、果たして黙っていられるか・・? 206. ついに復活!? 室町時代の超豪華結婚式 室町時代で会ったおみよさんに乙姫を助けて欲しいと頼まれる夢を同時に見た英一とコロ助。ブタゴリラにそっくりなあの乙姫のことだ。様子を見に室町時代に飛ぶが、なんと乙姫の婚礼は決まっているという。心に決めた人以外との結婚・・。悲しみにくれる乙姫をなんとか救おうと婚礼を壊そうとするのだが・・・ 207. 大スクープ!? 八百八のストーブリーグ イーグルスの人気選手・鈴木が行方不明になったという新聞記事に彼の大ファンのコロ助は仰天。実は鈴木は以前、ブタゴリラにファールボールを当てたのがきっかけで知り合った熊田家にいた。そうとは知らないトンガリは『見つけてくれたら最新式のゲーム機をあげる』という新聞記者の言葉に目がくらみ、英一に発明を依頼する。 208. 愛のプレゼント! マゴにもセーター? 新潟の妙子から手編みのセーターが届き、大喜びのブタゴリラ。ところがサイズが小さすぎて着られない。英一に発明で大きくしてもらうが、直後、妙子の送り間違いだったことが発覚。ブタゴリラから相談されたみよ子は、意外なことに勉三さんが編み物が上手で、特にセーターが最も得意だという。そんな勉三さんに事件が・・・! 209. デザートは胃薬? みよちゃんクッキング みよ子から昼食に招待された英一達。全てみよ子の手料理だと聞いた一同は期待に胸をはずませる。ところが一口食べて、そのまずさにびっくり!本当のことを言えず悩む英一達の気も知らず、再びみよ子から招待が。事実を伝えた方が本人のためということになったが、誰が言うかであみだクジ。そして見事当たったのはコロ助だった! 210. ピュ~ッ! 北国から来た北風ばあちゃん みんなで勉三さんの田舎に行った時にトンガリが泊めてもらったお杉ばあちゃんが突然やって来た。尖家にしばらく泊まることになるが、こたつや火鉢・畳・ネコがどうしても必要だという。苦労してそれらのものを揃えるが、トンガリのママともめてしまい、ある日おばあちゃんがいなくなってしまった。一体どこへ行ってしまったのか・・。 211. 指名手配! 恋の落書きボンネットバス 『遺跡に落書き』のニュースを見て憤慨していたブタゴリラ。両親に同意を求めたが、書いた人をかばうような反応に首をかしげる。実は熊八と小百合は結婚前、一緒に乗ったバスに落書きをしていたのだ。悪いことをしたと長い間反省していたという。それなら自分がそのバスを見つけて落書きを消そうとブタゴリラは決心する。 212. 八百八の名馬! クマハチダイオーナリ 競馬中継を見ていたコロ助が大騒ぎ!『クマハチダイオー』という名前の馬がレースに出るという。しかし結果は惨敗。そんなクマハチダイオーを励ましに厩舎を訪ねたブタゴリラ達は『次のレースで負けたら引退』だと告げられる。そんな時、クマハチダイオーが行方不明になり、逃がした犯人としてコロ助に疑いがかかる。 213. 春の正夢!? マイゾーキンとハンバーグ トンガリのパパが骨董屋で買った壺の中に古い地図が入っていた。埋蔵金の隠し場所では?と盛り上がるが、英一やみよ子は信じない。諦めきれないトンガリとブタゴリラは、英一の目を盗み航時機で江戸時代に向うが、はずみでコロ助も一緒に乗ってしまう。そんな時、江戸時代から山賊の牛五郎がやって来る。 214. ブタゴリラも真っ青! 五月は花の転校生 英一のクラスに転校生・花丸五月がやって来た。スポーツ万能・勉強も出来て、しかも可愛い五月はたちまちクラスの人気者となる。ある日、五月はコロ助をいじめているブタゴリラを見つけ、いとも簡単に投げ飛ばてしまう。このままではおさまらないブタゴリラは、勝利をかけて再度五月に挑戦状をたたきつける。 215. 勉三さん変身! 涙で食べる最後の晩さん 学生服しか着ない勉三さんがある日突然豹変した!サングラスに、派手なだけで趣味の悪い服装に、周囲は唖然。突然の変化には理由があった。留学先から友紀が帰国するのだ。空港に迎えに行き、イメージチェンジした自分を見せて驚かすのだという。一方、勉三さんとメガネ店に行ったコロ助が軽い老眼だと判明する。 216. 八百八ピンチ! テケテケテンで自己紹介 見覚えのない奥さんから、「おひさしぶり」と挨拶された熊八。しかし、知らないと言えない熊八は、適当に話を合わせ、配達の注文を受けてしまう。その奥さんとにこやかに話していた母ちゃんに、後で配達先を聞くと「おまえさんの知り合いだろ?」と言われてしまう。配達先の分からない注文を受けてしまい、八百八はパニックになってしまう。 217. 定年記念物!? しあわせの黄色いウサギ ブタゴリラが見つけた、迷子の黄色いウサギ。自分の家で動物を飼えないブタゴリラは、「幸せを呼ぶ幸運のウサギ」だと言って、コロ助に押しつける。コロ助がウサギを連れ帰ると、ママが懸賞に当選したり、パパがパチンコで大当たりしたりと、次々と幸運な出来事が起きる。しかし、そのウサギの飼い主が見つかり、ウサギを返しに行くことになったのだが……。 218. 八百八のCM! アドバルーンで大売出し 大売り出しと書かれたアドバルーンが、どこかから飛ばされて来て、八百八の屋根に引っかかった。警察からも「持ち主が見つかるまで、そのままにしておいて欲しい」と言われ、せっかくだからと、八百八では本当に大売り出しを始める。ところが、そのアドバルーンを留めていたヒモが外れてしまい、コロ助がアドバルーンと一緒に飛ばされてしまう。 219. 恐怖体験! ワープロからお化けが出た~ トンガリのワープロを見て、ワープロが欲しくなったコロ助。しかし、お金のないコロ助は、勉三さんにアルバイトを紹介してもらうことにする。遊園地でのアルバイトだと聞き、大喜びのコロ助だったが、コロ助の担当はお化け屋敷の一つ目小僧だった。しかも、アルバイトのことを知らない英一たちが、今度の日曜日にその遊園地に遊びに行くことになっていた。 220. 御用だ! 八百八に江戸時代のドロボーが 八百八の名物にもなっている、お金を入れるための竹ザルが盗まれた。そのザルは20年前に死んだ、房総の竹細工の名人に作ってもらった由緒あるザルで、ザルが無くなったことで、熊八はすっかり元気をなくし、店をたたむと言い始める。熊八に元気になってもらおうと思ったみんなは、“航時機”を使って20年前に行き、もう一度名人にザルを作ってもらおうとする。 221. 野菜か相撲か!? ブタゴリラの血統書 ブタゴリラの家に相撲部屋からスカウトがやって来た!? しかし、八百八の跡を継ぐと決めているブタゴリラは、返事に迷っていた。ブタゴリラが相撲取りになって成功するかどうか調べようと、英一は“血統乾板”という道具を作る。血統乾板は、同じような才能を持った先祖の顔が写るという道具で、そこに写っていたのは、いかにも相撲取りという感じの人だった。 222. 焼き方はミデアム? 世紀の貴婦人登場! 勉三さんが預かったネコのパトリシア。パトリシアはステーキと新鮮な野菜しか食べないという、超ぜいたくなネコだった。昨日、間違えて古いレタスを売り、パトリシアに拒絶されたブタゴリラは、今度は新鮮なサラダを用意し、名誉挽回をはかろうとする。最初はおいしそうにサラダを食べていたパトリシアだが、突然バッタリと倒れ、呼吸が止まってしまう!? 223. ブタゴリラショック! 母ちゃん面会謝絶 いつも元気なはずのブタゴリラが、めずらしく落ち込んでいた。実は今朝、ブタゴリラの母ちゃんが突然倒れたらしいのだ。しかも、あと1ヶ月の命だと話している両親の会話を聞いてしまう……。母ちゃんの命が、あと1ヶ月だなんて!? あまりの出来事にショックを受けたブタゴリラは、英一に何とかして欲しいと、お願いに来る。 224. 夏休み先取り!! 家出トリオの城下町 イギリスにホームステイすることになったトンガリ。ところが出発直前になって、急にホームステイが延期になってしまう。今さら、ホームステイが取り止めになったと言えないトンガリは、家を飛び出してしまう。一方、コロ助も、ブタゴリラに「むだ飯ぐらいの居候」と言われて、落ち込んでいた。まったく同じ気分の2人は、一緒に家出をすることにする。 225. 海水浴の(マル秘)ポイント!江戸時代の百丈島 百丈島へ海水浴にやって来た英一達。来てみてビックリ大混雑!こんなこともあろうかと、英一は如意光で小さくして持って来た航時機で、江戸時代の百丈島へ行ってみようと提案する。そこで出会った漁師の親子は、悪い網元に苦しめられているのだが、英一は島に伝わる、ある伝説を利用して彼らを救うことを思いつく。 226. 学校怪談!! パートの幽霊は昼間出る? 夏休みの登校日を間違えたブタゴリラが学校で聞いたのは、ピアノの音だった。しかし音楽室には誰もいない。さては幽霊!?はじめはブタゴリラの話を信じなかった英一達だが、勉三がその『夏休みに出る給食のおばさんの幽霊』の噂を知っていたことから、発明品『幽霊香』を使って確かめることになる。 227. 近所のフン!? イチゴ平野でひとり旅! 新潟行きの高速バスに乗り、ひとりで妙子の家に行ったブタゴリラ。無事に着かないのではというコロ助達の予想通り、ひとつ手前の停留所で降りてしまう。徒歩で次の停留所に向かうブタゴリラを、親切な夫婦が車に乗せてくれた。喜ぶブタゴリラだったが、実はこの夫婦、1億円強奪で逃走中の犯人だったのだ。危うし、ブタゴリラ! 228. 夏のスクープ!勉三さんに赤ちゃんが? 勉三が赤ちゃんをあやしているのを見たコロ助はビックリ!実は田舎の友人が盲腸で入院している間、預かっているのだという。名前は『勉三郎』。昔、沼でおぼれたこの友人を勉三が助けたことで恩人と慕われ、自分の子供に名付けたのだ。ある日、コロ助と勉三郎がいなくなる。無事見つかったのはコロ助だけ。勉三郎はどこへ・・・。 229. そんなバカな!! 72歳のイジメッ子? コロ助が大泣きしながら帰って来た。公園で見知らぬおじいさんにおやつのポテトチップスを取られたという。72歳のこの老人、ガキ大将を探しているという。トンガリからブタゴリラを教えられたおじいさんは八百八を訪ね、『元気のいい子分を集めてほしい』と頼み込む。派手なことをするのが目的だというが、それは一体なに? 230. 犯人は誰だ!! ブタゴリラ0点漂流記 新潟の妙子から手紙が来た。内容を読んだブタゴリラはビックリ!海で遊ばせていた犬が瓶をくわえて戻って来たが、その中に入っていたのはブタゴリラの0点のテストだったというのだ。こんなことをするのはトンガリに違いないと決めつけるブタゴリラ。ところが犯人はトンガリではなかった。では真犯人は一体だれ? 231. SOS! 秋の大江戸セップクツアー!? 授業で江戸の生活がわかる博物館を訪れた英一達。博物館が苦手なブタゴリラは、トンガリを無理矢理誘い仮病を使って抜け出すが、罰として皆より感想文を多く書かされるはめに。ほとんど展示物を見ていないトンガリは、英一に頼み航時機で本物の江戸時代へ飛ぶ。発明品『家人小判』で武士の家に潜入出来たみよ子達だが・・・? 232. 今年こそなるナリ!! 運動会の星!? 運動会で綱引きをやることになった英一。一番張り切っているのは例によってブタゴリラ。特訓するものの、隣のクラスが強敵だ。そんな時、五月が横浜にいるということがわかり、綱引きの助っ人に来られることになる。大喜びのブタゴリラ達。ところが急な追加公演が決まり、五月が出られなくなってしまう・・・。 233. ブタゴリラ探偵団!餌はトラック一台分 ある日、八百八を訪れた謎の客。彼は店の野菜全部を買い占めに来たのだ。熊八が同業者に確かめると、あらゆる店に現れ、同じように野菜全部を買って行くという。ブタゴリラは、彼が恐竜を飼っているのでは?と推理し、彼がまだ来ていない唯一の店・五月の叔母の家にコロ助を見張りに行かせる。そんな時、店に例の男が現れた! 234. オデンション?お役者仮面で大スター! 田舎の母に何度電話してもつながらないのを心配していた勉三。そんな時、『花丸一座』のオーディションを見学に行った英一達はビックリ!なんと、母・ヨネがいた。勉三には内緒だという。一方、バイト代が入った勉三は、皆を花丸一座の公演に招待してくれることに。このままでは、ヨネが舞台に出ているのがバレてしまう!? 235. トンガリ改造!ママ~なんて言わない! 学校の懇談会で先生から『過保護』を注意されたトンガリのママ。一度は憤慨したものの、近所の子供達まで息子をバカにしているのを目撃し大ショック!このままではトンガリがだめになる、と心を鬼にして、八百八で鍛え直してもらおうと決心する。しかしそう簡単にはマザコンは直らない。そこで英一は『自信満々鏡』を発明する。 236. おでん異変!チャック付きのガンモドキ 学園祭でおでん屋の模擬店をやることになった勉三。味見をした木手一家は、その不味さに閉口する。ママが作り方を教え味の方は解決したが、問題は売り子の勉三だ。おまけにライバルのボート部のエースはハンサムで、出し物が同じときたら、勉三に勝ち目はない。そこで英一は『からくり料理人』に店を手伝わせることにする。 237. テイセイ教育委員会!学問のスルメ 今日は授業参観日。来ていないのは英一のママだけだ。コロ助に聞くとオシャレして出掛けたという。参観日をすっぽかされた英一は大むくれ。一方ブタゴリラも先生に指され、いつもの言い間違いをして熊八に叱られたのが原因で家出する。はずみで航時機に乗った英一・ブタゴリラ・コロ助が着いたのは、英一が赤ちゃんの時代だった。 238. 忘れ競争!ミョウガVS逆境タイマツ 真っ青な顔をして八百八に現れた勉三。店にあるミョウガを全部買うという。ミョウガを食べると忘れっぽくなると言われていることから、どうやら何かあったらしい。取引先との打ち合わせでホテルに行ったパパから、友紀がブライダルコーナーに勉三とは別の男性といるところを見たと聞いた英一。忘れたいのは友紀の事だったのだ。 239. 怒り爆発!ブタゴリラ酸っぱい戦争 ブタゴリラに内緒でみかん狩りに出掛けた英一・トンガリ・みよ子にコロ助。いつもいじめられているトンガリとコロ助は、ブタゴリラがいない平和を満喫する。ところがいざ農園に着いてびっくり!ブタゴリラがいたのだ!ところが彼の様子がおかしい。とても親切な上、農園の人から『おさむ』と呼ばれている。どうやら別人? 240. クマダも参加?車と列車のスキー旅行! スキーに行くのに車か新幹線かで大モメの英一達。行き先が勉三の田舎ということもあり、こうなったらどちらの方法が早く着くか、ゲームをしようということになる。新幹線がトンガリとみよ子、車が英一・コロ助・ブタゴリラ・勉三だ。途中までは快調に進んだ両チームだったが、峠を越える地点で車チームに災難が・・・。 241. トンガリ奮闘記!汗と涙のデート作戦! デレデレした顔で英一を訪ねてきトンガリ。差し出されたのは五月からの手紙だった。次の日曜日にデートをしようというのだ。ところがその日は、ブタゴリラとのスケートの約束がある。当然五月とのデートを選びたいトンガリは、なんとかブタゴリラを怒らせないで断る方法はないかと英一に相談する。 242. ブタゴリラの総決算!お騒がせ大全集! 年末。夜、トイレに起きたブタゴリラは、「景気が悪く赤字で借金取りが来たら年を越せない」と両親が話しているのを聞いてしまう。そこで英一は、借金取りが来ても姿が見えなくなる『夜逃げ電球』を発明する。そんな時、英一のパパとみよ子は、八百八の看板が別の店の名前に掛けかえられる現場を目撃する・・・! 243. 5年1組 熊田薫!今年の抱負は良い豆腐 今年の抱負をテーマに作文を書くところを、『豆腐』と間違えたブタゴリラ。その件が小百合にバレて大目玉。英一とコロ助を伴い航時機で江戸時代に向かう。そこで出会ったのはからくり師の息子・利吉だった。父が殿様を怒らせ、このままでは張り付けの刑だという。そこで英一は、発明を生かし彼の父を助けることを思いつく。 244. 歴史を守れ!牛若五月と弁慶の泣き所! トンガリが英一を訪ねて来た。相談の内容は、五月が次の公演で牛若丸を演じることになったのだが、役作りをする上でどうしてもイメージが浮かばない。そこで航時機で平安時代に行き、本物の牛若丸に会いたいというのだ。さらに弁慶と戦う場面にも遭遇したいという。その希望を叶えようと、英一は1172年に飛ぶ。 245. 雪山参加!? ブタゴリラ救助隊出動!! ニュースを見ていた英一とコロ助はビックリ!谷神岳で勉三と後輩が遭難したというのだ。ところが本人が現れ二度ビックリ。宿の人に黙って宿泊代を取りに帰ってきているうちに、誰かが勉三達の名前を語り、実は遭難したのはその二人らしい。ブタゴリラはそれが熊八だと直感し、英一達と潜地球で現地に向かう。 246. 節分グッズ!だまって飲めば鬼になる! 緑幼稚園の園長さんから豆まきの鬼の役をやって欲しいと頼まれたブタゴリラ。英一やトンガリもブタゴリラに幼稚園時代の弱みを握られている手前、渋々承諾。その話を聞いたコロ助は、自分も鬼になりたいと言いだし、英一は『鬼面丸』を発明する。ところが使い方を誤ってしまったために、コロ助に大異変が起こってしまう! 247. コロ助の妹登場?八百八のおちゃっぴい 怠けグセがついてしまったコロ助。寝坊はする、ママの手伝いはしない、一日中ゴロゴロするようになったコロ助のライバル心を芽生えさせようと、英一が作ったのが『おちゃっぴい』だ。働き者で可愛いおちゃっぴいは、皆に褒められ可愛がられる。そんなおちゃっぴいのうわさを聞いたブタゴリラは、八百八の手伝いをさせることに。 248. ブタゴリラ恐怖!!!Faxされたテスト 八百八にファックスが入った。試用期間を経て両親が気に入れば購入するという。両親は学校から直接ブタゴリラの答案用紙を送ってもらえると考えニンマリ。それを聞いたブタゴリラは大慌て!何とか機械を買わないようになる発明を頼むが、その矢先、新潟の妙子からファックスが送られて来る。便利さ・不便さ、どちらを取る? 249. 24回払い? 戦国時代のコンテスト!! 勉三が24回払いでカメラを買った。『小夜姫コンテスト』に応募するためだという。戦国時代、敵に攻められた高尾城と運命を共にしたという。モデルを探す勉三にブタゴリラは航時機でその時代に飛び、本人を撮ればいいと提案する。気の進まない英一だったが、一同の熱意に負けて旅立つことになる。 250. レンズ騒動!秘密のコロッケは涙入り? 勉三のアルバイト先で買ったコロッケの中に、コンタクトレンズが紛れ込んでいた。どうやら持ち主は勉三らしい。最近、トレードマークのメガネをコンタクトレンズに変えたのだ。ところがメガネの顔を見慣れている人達は、勉三の顔を見る度に吹き出しそうになるのをこらえるのに必死。そこで英一は『嫌悪鏡』を発明する。 251. ブタゴリラ真っ青!野菜が肉に負けた! 肉屋の息子の上級生に野菜をバカにされてケンカになり、こてんぱんにやられてしまったブタゴリラ。大好きな野菜をバカにされ、悔し涙が止まらない。その日から一切肉を口にしなくなってしまうが、それだけではおさまらず、クラス全員の給食からも肉を取り除いてしまう。困った英一は『反面鏡師』を発明する。 252. ボクがいない!! 三十年後の同窓会!? トンガリの家でシュミレーションゲームをやっていたコロ助。皆が出世しているのに英一だけが落ちぶれると出て面白くない。このゲームでは、ブタゴリラの妻となっていたと知らされたみよ子は憤慨。こうなったら自分の目で確かめる!内緒で航時機を使うことに不安なコロ助を誘い未来へ飛ぶが、着いた時代は戦争中だった・・・。 253. 女子プロ真っ青!八百八のお手伝いさん トンガリの家にお手伝いさん・小早川文子がやって来た。写真とは別人の大柄で力持ち!圧倒されるトンガリとママ。ある日、文子は八百八に買い物に出掛けるが、ブタゴリラの自転車に乗っていたことから泥棒と間違われ、熊八を投げ飛ばしてしまう。腰を傷めて動けなくなってしまった熊八が治るまで、八百八で働くことになる。 254. 保存版!日本全国つぶれそうな店特集? 八百八がテレビの取材を受けることになった!放送日までの間、考えつく全ての知り合いに連絡しまくる熊田一家。ところが番組のテーマを知っ��トンガリは愕然!なんと『つぶれそうな店特集』だったのだ!英一に泣きつき発明を懇願するが、放映は止められない。そしていよいよ、放送当日となってしまう・・・! 255. みよちゃんのBF!? ライオンがノック 動物園に遊びに行った英一達。ライオンバスに乗るが、一頭だけ群れから離れて寂しそうなライオンがいた。バスに気付くとそのライオンが追って来る。どうやらみよ子を知っているようだ。ライオンの話を聞こうと、再び動物園を訪れた英一達は、コロ助に『真っ黒衣』を着せるが、はずみでコロ助がバスから落ちてしまう! 256. コロ助降参!オネショの作り方!? 佐々木先生の奥さんが入院した。その間、先生の息子・和馬を交代で面倒を見ることにしたクラスのみんな。そんなある朝、妙な感覚で目が覚めたコロ助は、オネショをしてしまったことに気付く。しかも一緒に寝ていた和馬に見られてしまった。家来になれば黙っていてくれると言う。だが、次に面倒を見ていたみよ子にも災難が! 257. 熊田グー!! 八百八一家の夢の別荘!? ブタゴリラに内緒で別荘購入の計画を立てていた両親は、遂に念願が叶った。胸を躍らせ勉三に案内された家を見て愕然。あまりにも古いのだ。既に英一達を招待してしまったブタゴリラ。なんとかこの場を切り抜けようと必死になるが、そこへ勉三の母が現れる。全て任せろと自信満々の彼女のアイデアとは一体なに!? 258. 出場禁止!? 運動オンチは誰の遺伝!! 英一の苦手な運動会。よりによってリレーのアンカーに選ばれてしまう。結果、予想通り英一の失敗で最下位に。それがきっかけで両親は、英一の運動オンチがどちらの遺伝かとケンカになってしまう。ママの運動神経の良さはすぐに証明されたが、パパはうまくいかない。そこで英一とコロ助は、中学時代のパパを見に行くことに。 259. 24時間営業!八百八の朝まで生野菜! ある朝、八百八が24時間営業になるという広告が入る。店内にツバメが巣を作ったので、ヒナが巣立つまで続けるという。熊田一家の体を心配した勉三とコロ助は、夜中の店番をかって出る。ところが近所で強盗騒ぎが起こり、狙われないのは八百八の恥と、おかしなプライドをかざすブタゴリラ。そんな時、夜中の八百八に怪しい人物が現れる! 260. コロ助のペット!ひらがなのかおる!? 八百八から届いた野菜の中にカタツムリを見つけたコロ助は大喜び!早速名前を付けて飼うことにする。ある日、パパがエスカルゴをお土産に帰宅するが、それがカタツムリと知ったコロ助は仰天する。同じ頃、カタツムリの『かおる』が行方不明に。エスカルゴでショックを受けたと思ったコロ助は、如意光で自分を小さくし捜索開始! 261. コロ助の逆襲!八百八侍を成敗するナリ 夢の中ではいつも悪役だとブタゴリラにバカにされたコロ助。今度は自分でブタゴリラが悪役の夢を見ようと頑張るがうまくいかない。そこで英一に頼み『からくり獏と夢変更鏡』を発明してもらう。他人の見ている夢を知ることが出来る上、自在に変えることも可能なこの機械。やっと眠ったブタゴリラの夢の中に入ったコロ助は!? 262. 海のメロン!? ブタゴリラ涙の航海記! 千葉へ潮干狩りに出掛けた英一達。往きのフェリーにリュックを忘れたブタゴリラは、無理やりコロ助を連れて引き返す。五月の劇団がこの街に来ていると知ったブタゴリラは、訪ねてみようと思い立つ。留守中にブタゴリラが来たと知った五月はガッカリ。ところがトンガリは真っ青!塾の試験と嘘をつき、五月に会いに来ていたのだ! 263. めざせ北海道!西から来た赤いモグラ? 八百八にネズミが住み着き、野菜が食い荒らされた。困ったブタゴリラは、英一に駆除する物の発明を依頼する。出来上がった『鼠笛』は効果てきめん!実はこの笛、地中のモグラにも聞こえる音色を出していた。北海道へ行くのが夢だった大阪のモグラは、途中で関東のモグラに攻撃され、ケガをするがコロ助に助けられる。モグラの夢は叶うのか? 264. 日米友好! コブタ対トウモロコシ!? 妙子の元にホームステイにやって来たアメリカ人・ニックの存在を知ったブタゴリラは落ち着かない。彼とうまく話せるように妙子は英一に発明を依頼する。出来上がった『通詞器』を送ろうとする英一からそれを奪い、直接新潟へ向かうブタゴリラ。ところが、日本の生活を知るには八百八が一番と薦められたニックと行き違いになる。 265. ブタゴリラ絶叫!夏休み地獄の大脱走! 夏休みに入ってからというもの、ブタゴリラの姿が見えない。両親に尋ねてもどうも様子がおかしい。トンガリはブタゴリラの悪い夢を見てうなされ、その後、英一宅にも本人から助けを求める電話がかかる。何かの事件に巻き込まれたのではと、八百八からもらったお土産をヒントに、英一達はブタゴリラを探しに行くことにする。 266. 泳ぐ宝石? びっくりザイバツの若さま! 勉三が大財閥の運転手として雇われた。高級外車から降り立ったのはその孫・景正。恐ろしいほど生意気な彼だったが、なぜかコロ助を気に入り家に招待する。帰りに高価な錦鯉をもらうが、池のない木手家では飼えない。そこでトンガリに預かってもらうことになるが、翌日、その鯉が忽然と姿を消してしまう・・・! 267. 夏休み偉人伝!銅像になったブタゴリラ ハイキングに出掛けた木手一家。山奥の、今は廃校になった学校に辿りつくが、そこで姿は二宮尊徳・顔はブタゴリラにそっくりな銅像を見つける。写真を見たブタゴリラと両親は、早速実物を見ようとコロ助を案内役に、出掛けることにする。ところが現地に着くと、肝心の銅像が消えていた!慌てるコロ助。一体、銅像はどこに!? 268. 夏の名作! ブタゴリラの竹の子くらべ? コンビニでブタゴリラに会ったコロ助。熊八に頼まれ、コピーをとりに来たという。すると、コピー機に夏休みの宿題、読書感想文が書かれたノートが忘れられていた。早速写させてもらおうと持ち帰るブタゴリラ。その頃、トンガリは慌てふためいていた。実はそのノートは、トンガリが他校の女の子・浅野めぐみから借りた物だった。 269. 北の国から贈り物!五月と花子初共演! ブタゴリラや英一達には内緒で北海道へ五月を訪ねたトンガリとママ。五月は、トンガリに大事にしている子牛の花子を紹介する。劇団の仕事をしていて転校の多い五月にとって、花子は北海道で出来た唯一の友達だという。なんとか五月が花子と一緒にいられるように考えるトンガリ。そこへ亀甲船に乗ったブタゴリラ達が現れる。 270. 衝撃告白! 勉三さんはツンツルテン!? 勉三の部屋を覗いたコロ助はビックリ!なんと勉三の髪の毛がなかった!誰にも言わないと心に決めるコロ助。そんな時、熊八が皆をプールに連れて行ってくれることになる。偶然そこに勉三とゆきがいた。無理矢理ウォータースライダーに乗せられてしまう勉三。このままでは勉三がカツラだとバレてしまう!どうする、コロ助!! 271. 新事実! タイタニック号の名犬バロン! 航時機の整備中に先生とブタゴリラ・トンガリが訪ねて来る。見つかっては大変!と、整備途中で発進した航時機が着いたのは、なんと1912年・航海中の豪華客船・タイタニック号の船内だった。慌てて現代に戻る英一だったが、客船に乗っていた犬・バロンも連れて来てしまう。この客船が間もなく沈没すると知らされた英一は・・・。 272. サスペンス! アメリカ土産は恐怖が一杯 妙子がアメリカ留学から帰国した。お土産を渡そうとトランクを開けてビックリ!札束と拳銃が入っていたのだ!空港で取り違えられたらしい。その頃、新潟の妙子の家や英一宅に怪しい電話がかかっていた。何かの大きな事件に巻き込まれたのか?このままでは危ないと、熊田家と英一達は妙子をかくまうことにする。 273. 消えたブタゴリラ!イモより怖い神隠し 学校行事でイモ掘りに出掛けた英一達。ところがいつもの元気がないブタゴリラ。心配した先生は、トンガリに送らせるが、途中でブタゴリラの姿が見えなくなってしまう。この辺りでは子供が突然姿消してしまう『神隠し』の伝説があるという。必死で探す英一達。実はブタゴリラは、山に残っていた古井戸に落ちてしまったのだ。 274. とんだアップル? みよちゃん初恋物語 最近、みよ子の様子がおかしい。心ここにあらず、の雰囲気で、どうやら好きな人が出来たらしい。その相手は自分かも知れないと浮かれるブタゴリラやトンガリだが英一は気が気でない。みよ子の心に誰がいるのか知るために、『恋念写』を発明するが、そこに写ったのはなんと、担任の佐々木先生だった・・・! 275. 謎のスイカ爆弾! 伝説のボウラー熊八? あまりにも悪いテストの答案用紙を裏庭で燃やしてしまおうと考えたブタゴリラ。穴を掘っているとなにやら丸い物体が現れた。英一達を呼んでおそるおそる洗ってみるとそれはスイカの模様をした爆弾のようだ。驚く一同だったが、英一はその物体に3つの穴があいているのを見つける。ボウリングのボール?なぜ八百八の裏庭に? 276. ついに発見! マツタケいっぱい石器時代 秋。熊八は1本1万円のマツタケを3本も仕入れてしまい、小百合と大ゲンカ。はずみで小百合がマツタケの上に尻もちをつき、哀れなマツタケは紙のようにペッシャンコ。ケンカの理由を知ったブタゴリラは、航時機でマツタケが山ほど採れた時代に行こうと英一とコロ助を誘うが、航時機の不備で石器時代に着いてしまう・・・! 277. ギネス珍記録!? 一日だけのクラス委員 佐々木先生が6年生の旅行に付きそうことになり、その3日間臨時のクラス委員に任命��れたブタゴリラ。早朝からクラス全員をマラソン・ラジオ体操に招集し一同ゲンナリ。こんなに早く起こすのはかわいそうとコロ助を思いやった英一の気持ちが裏目に出て、コロ助は遠足と勘違い。6年生のバスに乗り込んでしまう。 278. 人気バク発! お面になったコロ助ナリ お祭りに出掛けたブタゴリラとトンガリは、屋台でコロ助そっくりなお面を見つけ大笑い。人気がなく3つのうち一つしか売れないという。そのひとつを買ったのが勉三の母だった。送られて来たお面『アンコロモチベエ』を見て、誰が作ったのか知りたくなった英一は『能面寒天』を発明する。そこに浮かび上がったのはどんな顔? 279. ゲージツ祭参加? 愛の星降るすずらん峠 トンガリが五月の為に脚本を書いた。花丸一座で演じてもらうという。皆にふれまわるだけふれまわったものの、肝心の五月から返事が来ない。そんな時、みよ子に五月から電話が。トンガリの脚本があっさり不採用になってしまったことを伝えられずに困っているという。ひょんなことからそれを知ってしまったトンガリは・・・。 280. 大安吉日! カボチャカボチャの結婚式 熊八が結婚式の媒酌人を引き受けた。英一達を集めスピーチの練習を始めるが、緊張のあまり、まるでうまくいかない。今更断るわけにもいかず、ブタゴリラは佐々木先生に頼み、熊八そっくりに変装してもらい、当日替え玉をやってもらう約束を取りつける。一方英一は、熊八のために『唐茄子鏡』を発明する。 281. 勉三さん受難!学園祭はケツバット? 勉三の母・ヨネが上京した。勉三の大学生活を覗こうと、コロ助と共に学園祭中の大学に出掛けることになる。コロ助が勉三の居所を屋台の女学生に尋ねると、なんと夏休み前に辞めたという。これがバレたら大変!と英一は故郷が懐かしくなる『望郷独楽』を発明する。ところがヨネは、「帰る前に大学に行く」と言い出してしまう。 282. 謎の物体! ノックを返す八百八カボチャ 冬至にちなんで八百八はカボチャの大安売り。ブタゴリラがいいカボチャを判別しようと軽く叩くとなんとカボチャもポンポンポン!中に何かいるのでは、と大騒ぎになるが、その場にトンガリのママがいたから、さあ、大変!たちまち町中に『八百八の呪われたカボチャ』の話が広まってしまう。一体誰が作ってどこで採れたのか? 283. 新春冒険! みかん長者の書き初め!? お正月。トンガリ家に招待された英一達。そこで見せられたのは、武田信玄直筆の掛け軸だった。自慢し通しの一家に向かって「うちにあるのは紀伊国屋文左衛門だ」と豪語するブタゴリラ。本当はそんなものなどなく、実は航時機で江戸時代に行き、本人に書いてもらうつもりだという。そして着いたのは船の中だった。 284. はやまるな! コロ助駆け落ち成人式!? コロ助に成人式の案内状が届いた。何とかうまい具合に式典にもぐりこむことに成功する。市役所のきれいなお姉さんから記念品をもらうが、中身は期待外れの国語辞典。『いつも持っているときっと貴方のためになる』と言われたコロ助は肌身離さず持ち歩く。ところがそれを見た熊八から諺を教えられ、それを叫びながら練り歩き・・・。 285. ご近所捜査網! 怪盗はトンガリのママ? 勉三のバイト・アンテナの取り付けを手伝って屋根にいたコロ助は、近所の家で洋服や宝石をトランク一杯に詰め込んで踊っているトンガリのママを目撃する。その直後、パトカーがやって来て大騒ぎ。コロ助が見た家に空き巣が入ったという。捜査中の刑事は、ブタゴリラが電話で話している内容からトンガリのママに目をつける。 286. 真冬の怪談? 雪女のおんがえし!! 新潟の妙子の家に遊びに行った英一達。その夜、外からか細い女性の声がした。恐る恐る戸を開けると、スキーウェア姿の女性が倒れていた。天狗平から来たという彼女は翌朝、雪女と記し『自分を助けたことは内緒にして』と書き置きを残して姿を消す。その後みんなは天狗平へスキーに出掛けるが、ブタゴリラとトンガリが行方不明に。 287. 国際親善? スカートをはいたブタゴリラ ブタゴリラとトンガリが賭けをした。負けたブタゴリラが町内一周していると、そのスカートを懐かしがる外国人に抱きつかれる。勉三の友達だという彼・リチャードは喋り方も勉三そっくり。アパートを追い出されたリチャードは八���八に下宿することになるが、ある日、トンガリが新聞片手に血相を変えて飛んでくる。 288. 大激怒! カラスと八百八大戦争 まぐれでホームラン級のヒットを打った英一。ところがそのボールがカラスの巣に入ってしまう。かまわず巣ごと落とすブタゴリラ。戻った白いカラスは大激怒!ブタゴリラや英一、トンガリの家までつけ回し、その数は増える一方だ。復讐に燃える白カラスは、遂にブタゴリラの家を発見!大群が押し寄せ、店が襲われてしまう! 289. キテレツ異変! 年上美人にモッテモテ? みよ子が英一のママに編み物を教えてもらっているのを見たコロ助は大はしゃぎ!型紙に『K』のイニシャル入りだという。英一は照れながらも嬉しくて仕方がない。ところが、ブタゴリラから「みよ子が自分の寸法を測りに来た」と聞いた英一は大ショック!なんとか英一を元気づけようと、コロ助は勉三に相談するが・・・。 290. 夢は大金持ち! めざせケン玉世界一 学校に『ケン玉はっちゃん』を探しているという老人・奈良太平が現れる。『八』のつく名前から、それは熊八だということがわかる。太平は近々開催される『ケン玉ワールドチャンピオン大会』に熊八の息子を出したいというのだ。2ヶ月預かれば優勝間違いないという話が、なぜか『養子に出される』とブタゴリラは勘違い・・・。 291. びっくり京都! あぶない天狗あらわる? パパが仕事で京都へ行くのに便乗した英一。後から『天狗の抜け穴』で来ればいいと言われたものの、置いていかれたコロ助はすねっぱなし。その夜、用意していたおいた『天狗の抜け穴』が何者かに盗まれてしまう。犯人はブタゴリラだったのだが、英一が天狗寺に抜け穴を貼ったことからとんでもないことが起こってしまう! 292. 時を越えたライバル? モーレツ斉登場! テレビ番組『あなたが日本一!』の予選を通過したコロ助。いよいよ本番の日、強敵をものともせず見事優勝!!大喜びの英一達の目の前に猛烈一が現れる。ロボットのコロ助には優勝の資格がないという。どうやら彼の先祖は奇天烈斎を相当恨んでいたらしい。一体何があったのか?英一とコロ助は航時機で確かめに行くことに。 293. 未来で目撃! コロ助お嫁さんとチュー? 英一の学校で『将来の夢』を作文に書くという課題が出された。その話を聞いたコロ助は、「自分はいつまでも子供のままだ」と落ち込んでしまう。将来を見るまでは安心できないというコロ助。皆は何とか元気を取り戻させようと、まるで未来都市のような街・多摩ニュータウンを舞台に一芝居うつことにする。 294. 妙子遭難! トラに食べられそうなんです 黒馬岳に山菜採りに出掛けた妙子親子が遭難した!テレビのニュースでそれを知った英一達は、潜地球で現地へ向かう。報道によると、飼われていたトラが逃げ出し、今も行方不明だという。もし黒馬岳で生存していたら・・・。不安は的中し、トラに遭遇した英一とコロ助。必死で逃げる途中、コロ助だけがトラに連れ去られてしまう! 295. 心は別人? みよ子が五月で五月がコロ助 舞台の本番中、足を骨折してしまった五月。主役の五月目当てで来ていた観客は日ごとに減る一方だ。このままでは興行がピンチに!そこで五月はみよ子に自分の代役を頼むことにする。五月の立ち回りが全くわからないみよ子のために、英一は『遊魂帽』を発明。五月の魂を乗り移らせ、舞台に立たせることにする。 296. ベンが初恋?アイドル犬とご対メーン ベンがドッグフードのCMに出ているゴールデンレトリバーを好きになったようだ。恋煩いで3日も餌を食べない有様。そんなベンに朗報が!CM制作にトンガリのパパが関わっていたことから、その犬・シンシアに会えることになったのだ。ところが夢が叶ったはずなのにベンの様子がおかしい。まさか、恋の相手が違うのか? 297. (秘)ブタゴリラのアロエビックリ大作戦! ブタゴリラの様子がおかしい。遊びに誘っても断り続け、学校からも早々と帰ってしまう。その話を聞いたコロ助は、『真っ黒衣』で姿を消し、ブタゴリラの後をつけることに。すると、着いた場所はフィットネスクラブだった!部屋を出る途中で真っ黒衣が脱げ、侵入したのがバレた上、口止めにやらされることになったのは・・・? 298. ジュラシックパニック! 虫歯の恐竜発見 恐竜キャラメルのおまけを集めているコロ助を喜ばせようと、箱の中にある一番リアルな恐竜を如意光で大きくした英一はビックリ!なんとそれは本物だった。以前、航時機で紀元前に行った時、卵がくっついて現代に帰って来てしまったようだ。英一に内緒で『りゅうた』と名付けて可愛がっていたコロ助だったが・・・。 299. 何かようかい!雨降り小僧ケヤキの祟り 雨の日に3丁目の樹齢200年になるケヤキの大木にお化けが出ると噂が立つ。その名も『雨降り小僧』。ある日、トンガリを探しに家を飛び出したママが雨降り小僧に遭遇し、それ以来、ケヤキが乗り移ってしまう。ママを助けて!とトンガリに泣きつかれた英一は、新回古鏡を使い、雨降り小僧の正体を探ることにする。 300. 禁断の料理? ファラオの呪いで大ピンチ 勉三に4000年前の種で育てたエンドウ豆を見せてもらった英一達。食べようとしたブタゴリラをファラオの呪いは恐ろしいと諭す勉三。ところがいつの間にか豆を失敬し、夕飯に食べてしまったブタゴリラリは、その夜から高熱にうなされてしまう。呪いを解くために英一達は、航時機で古代エジプトへ飛ぶが・・・。 301. 八百八崩壊? コスプレナイター中継! 新鮮さが自慢の八百八の野菜がしなびている。これには理由があった。熊八がイーグルスの私設応援団長に夢中で、仕入れがおざなりになっているのだ。腹を立てた小百合は家出をするが、団長を辞められない熊八は、変装して応援に出掛ける。それをテレビで観た小百合の怒りは最高潮!熊八に対抗しようと、ある作戦に臨む・・! 302. 夏休み直前! まだまにあう通信簿対策 いよいよ待ちに待った夏休み!ところがブタゴリラは気が重い。通信簿がこわいのだ。実は英一も今学期の成績に自信がないことから『御機嫌水』を発明していた。これを通信簿に吹きかけておくと、怒られずにすむのだ。大喜びのブタゴリラ。ところが、ひょんなことからそれがトンガリのママに渡ってしまい・・・!! 303. どーして? ボクたち臨時の八百八屋さん 八百八一家が東北へ家族旅行に出掛けた。ところがトンガリに「鍵をかけ忘れたので確認してくれ」とブタゴリラから電話が。やむなく今夜は熊田家に泊まることになる。翌朝、野菜を卸している農家・清水がやって来た。旅行の件を連絡し忘れた為、いつも通りに野菜を持ってきてしまったのだ。急遽、皆でこの野菜を売る羽目に・・・! 304. 真実をあばけ! 夏のみちのくミステリー 旅行中、店の手伝いをしてくれたお礼に、英一達をブタゴリラのいる勉三の田舎へ招待してくれた熊田夫妻。そんな時、村では30年振りの泥棒騒ぎが起こっていた。泥棒などいないと信じる村人達は、都会から来たブタゴリラを疑っていた。盗まれたのが小銭ばかりと聞き、英一はある考えを胸に山へ向かう。 305. 霊界探検! みんなであの世へ行きました ボート遊びをしていたトンガリが誤って湖に落ちてしまった。一面花でいっぱいのきれいな場所。川の向こうから呼んでいるのはトンガリの祖母だった。どうやら臨死体験をしたらしい。そんなある日、両親と墓参りに出掛けたブタゴリラは、墓石に現れた不思議な光に吸い込まれ、消えてしまう。着いた場所には再びトンガリの祖母が! 306. 相手はだ~れ ペンフレンドくるみちゃん コロ助に知らない女の子数人から手紙が来た。実はトンガリがコロ助の名前をかたり、少女雑誌のペンフレンド募集欄に投稿していたのだ。それを知っても全くがっかりしないコロ助。ある日、その手紙を出したうちの一人・坂本くるみが木手家を訪ねて上京してくる。途中で道を尋ねられたブタゴリラは、コロ助になりすまし・・・。 307. 居眠り禁止!スカッと一撃 徹夜メーン☆ レポート作成で徹夜続きの勉三のために英一が発明した『徹夜面』。居眠りすると竹刀で一撃するのだ。そんな時、勉三がお湯をかけてしまったことで回路がショートし、徹夜面が行方不明になってしまう。なんとパパについて会社に行ってしまったのだ。会議中に居眠りしていた上司を一撃してしまうが、逆に気に入られてしまい・・・。 308. 豊年マンサク! 山田の中のコロ助カカシ 英一の学校で栽培していた稲がもうすぐ収穫を迎える。スズメの害から守ろうとトンガリが作ったのは、コロ助そっくりのカカシだった。本人は学校へ来ないからバレる心配はないと安心していた英一だったが、傘を届けに来たコロ助がカカシを目撃してしまう。怒ったコロ助は、勉三の家に置いてもらうことにするのだが・・・。 309. 花丸一座で夢芝居? 髭丸コロ助大変身! 表野町に花丸一座が戻って来た。五月は英一達を家に招待するが、ぜひコロ助も連れて来て欲しいという。実は五月の母が皆に一番合う衣装を用意していたのだ。コロ助はおじいさんに変身するが、ひょんなことから、あるおばあさんと知り合うことになる。借りた衣装のままデートをするコロ助だったが、さて、彼女の正体は?? 310. 突然の手紙! 妙子からFrom USA? トンガリのママが遊園地の招待券をくれた。ブタゴリラは早速新潟の妙子に電話をするが、既に番号が使われていないという。実は妙子はアメリカのおじさんの所へ引っ越すことになっていたのだ。知らせの手紙をきちんと読んでいなかったブタゴリラ。しかも出発は今日の夕方!英一はコロ助と共に潜地球で空港に向かう。 311. 百丈島伝説! コロ助は浦島太郎の子孫? トンガリ親子が五月を連れて百丈島へ出掛けた。村の子供達に『浦島太郎』の劇を見せてあげようと衣装まで用意していくが、村長から断られてしまう。なんでも、この村では浦島太郎を演じると、必ず良くないことが起きるのだという。一方、英一達はトンガリを追いかけ亀甲船で百丈島へ向かうが、その途中で亀の大群に攻撃される。 312. 家族ゲーム? ママに代ってブロンドママ ある日、コロ助が慌てて英一の学校へやって来た。パパとママがケンカして、ママが家出したという。帰宅して様子を聞くと、今回はどうやら真剣らしい。ご飯のことが一番心配なコロ助。ところがその日の夜、台所で物音がするので行ってみると、そこには金髪の女性が食事の支度をしていた!外国人の女の人?彼女は誰?? 313. ブタゴリラ病欠? 修学旅行のバスを追え 明日から修学旅行の英一。一緒に行かれないコロ助は、あれこれ作戦を練りなんとか参加しようとするが、全て見透かされてがっかり。翌朝、修学旅行や運動会には真っ先に来るブタゴリラが遅刻した。なんと急な高熱で欠席するという。英一は予めトンガリに頼まれて発明しておいた『金縛丸』が無駄になったことを半分喜ぶが・・・。 314. 雪男発見! 生まれはヒマラヤ日本育ち 勉三がスノーランド夜間警備のアルバイトを始めた。ゲレンデにさしかかった時、大きな雪の玉が転がって来る。そこから現れたのはなんと雪男だった。先輩警備員の細谷に報告するが、相手にしてもらえない。その話を聞いた英一は、雪男に関する世界の情報を集め始めるが、高尾大学のデータに若いが細谷によく似た男性を発見する。 315. 大当り! 宝くじでパンダと3千万円!? 去年買った宝くじの当たりはずれを調べ忘れていたブタゴリラの両親。翌日銀行に出向いた熊八は、なんと3千万円の当たりだったと知り仰天!ところが引き替え期限が昨日で切れていた為、夢は一瞬にして消えてしまう。諦めきれないブタゴリラは、英一の目をを盗み、コロ助と航時機で過去へ戻るが、着いたのはパンダの檻だった。 316. 女湯でアート? トンガリ画伯大爆発! トンガリの絵が区の児童コンクールで入賞した。そんな時、トンガリの絵を見た人から『ぜひ壁画を描いて欲しい』と依頼がある。早くも画伯気取りのトンガリ。ところが壁画は描く場所は銭湯だった。今更事実を言えないトンガリママは、三つ星レストランの壁画と偽る。最高級の店なら、そう簡単に来られないだろうというのだが? 317. 謎のアルバイト! むさ苦しい人大歓迎? 勉三がエステの宣伝ティッシュを配るアルバイトを始めた。ところがその風貌が災いし、対象年齢の若い女性に受け取ってもらえない。みかねたコロ助が助っ人を名乗り出るが、契約した以外の人間が配ったということで雇い主に預けた保証金を奪われてしまう。どうも怪しい話だと、みよ子が『一時足袋』で大人に扮し、探りに行く。 318. 正月が二度も来た! お年玉ももう一度? 故郷では旧暦で正月を祝うという勉三に誘われ、一緒に田舎へ行くことになった英一とコロ助。お年玉をもう一度もらえると期待するブタゴリラも便乗することになった。田舎の母の気が紛れるかも知れないと、今回はベンも一緒だ。ところが慣れない車に酔ってしまったベンのためにドライブインで休憩中、当のベンが行方不明に! 319. 今世紀見オサメ!? 幻のリョコウバト ある朝、ケガを負ったハトがブタゴリラの家に迷い込んできた。英一が図鑑で調べると、既に絶滅したといわれている『リョコウバト』だった。アメリカの妙子の知り合いが内緒で飼育していたのが悪い大金持ちに知られてしまい、手先のギャングも表野町にやって来る。日ごとに弱るハトを救うため、英一達は1920年代に飛ぶ! 320. 失恋がなんだ!! どん底でドンと恋 北海道の大学に通うみよ子の兄が帰ってきた。遊びに行った五月は一目惚れしてしまう。それを知ったトンガリは大ショック!一方、勉三も友紀に新しいボーイフレンドが出来たことで失恋・・・。二人の落ち込みように英一は『どん底』を発明する。そんなある日、みよ子の兄がガールフレンドを連れて来ることになる。 321. 春いちばん! 先生が飛ばされそうナリ 学年一斉テストの結果が出た。英一達のクラスは最下位。それを発表した時の佐々木先生は、妙に寂しそうだ。トンガリによると、先生が京都の学校に左遷になる噂があるという。五月とトンガリは真実を確かめようと先生の自宅を訪ねるが、既に引っ越した後だった。転勤阻止の為、英一達は『からくり署名人』と署名を集めることに。 322. たたり? ひな人形がコロ助を襲う! みよ子の家に飾ってあったひな人形に感激したコロ助。女の子だけが持てると聞きガッカリしたものの、家に帰るとママが15年ぶりにひな人形を出していて大喜び!それを見た英一は『右楽斉』作ではなく、『甚三郎』作であることを確認し一安心。『右楽斉』作の人形は、10年以上飾らないとたたりがあるのだ・・・。 323. トンガリ失踪! 恋に破れてサメのエサ? 五月の写真入りテレホンカードをもらったトンガリは大喜び!肌身離さず大事にしていたが、それが原因でママに不良少年扱いされてしまう。失意のトンガリは、バイトで伊豆の水族館へ向かう勉三の車に乗り込み、家出する。『新回古鏡』でトンガリの行き先を突き止めた英一達は、五月に内緒で伊豆へ向かう。 324. 人生一度の晴れ舞台? 熊田薫 送辞を読む 英一のクラスから卒業式の送辞を読む人を決めることになった。満場一致で五月に決定し、トンガリの原稿も完成したところで急遽、公演の仕事が入り、当日欠席することになってしまう。そこで俄然、張り切り出したのがブタゴリラ。あれよあれよという間に本当に代表となってしまう。一同の不安の中、ついに当日がやってくる・・・! 325. ブタゴリラ学説! 蜃気楼は貝から出る? 授業中、『蜃気楼は貝が出している』と発言し、大笑いされたブタゴリラ。汚名挽回にホラ貝を借りてきて、これから蜃気楼が出るように英一に発明を依頼する。そんな時、『飼っていたネコが死んでから寝たきりになってしまった近所のおばあちゃんを元気づけたい』とみよ子から頼まれた英一。早速出来上がった発明品を使うのだが。 326. 子供の天国! 遊び場いっぱいの町 3学期の成績があまりにも悪かったのが原因で、熊八とケンカしたブタゴリラが家出した。なんと航時機に乗って昭和35年に行ってしまったのだ。そこで子供時代の熊八に出会う。今では想像もつかない程、子供達が生き生きしているまさに天国の時代だ。現代に帰りたくなくなったブタゴリラは英一達の説得にも応じなかったが・・・。 327. スクープ! 名犬ベン 日本で一番有名な犬 山形にいるはずのベンが勉三の家に帰って来た!母から『2週間前にいなくなった』と聞いていた勉三はビックリ!トンガリのパパの紹介でテレビ出演することになるわ、雑誌の取材は来るわ、全国からベン宛にプレゼントが届くわと大騒ぎ!一気に名犬として有名になる。ところがある日、母から『ベンが帰ってきた』と知らせが入る。 328. 神出鬼没のいたずらっ子 正体はコロ助? ブタゴリラ・みよ子・勉三・トンガリ、そしてママ。なぜか皆がコロ助にいたずらされたと怒ってやって来た。コロ助がいくら自分ではない!と訴えても信じてもらえない。ある日英一は物置に傷があるのを発見する。太陽の光が差し込む程の大きさだ。そこでひらめく英一。中にはずっと『豆コロ』をしまっておいたのだ! 329. 五月の恐怖!のろわれた鯉のぼり トンガリがいつもの自慢で皆を呼び集めた。五月が静岡から由緒ある鯉のぼりを送ってくれたという。大喜びのトンガリだったが、五月から電話がある。あの鯉のぼりは呪われている、すぐにしまって欲しいという。最初は気にしなかったトンガリだったが、ママが事故を起こしたことから、英一に呪いを解く道具の発明を依頼する。 330. 男のメロン? 父ちゃん一番乗り病! 熊八が仕事を放り出して出掛けてしまった。新しい橋が出来ると一番に渡りたい『一番乗り病』だという。大阪のライバルを振り切り見事先頭を獲得する。何とか家に戻そうと、ブタゴリラは英一に頼み『帰巣線香』を発明してもらう。一度はこの香りの効果で帰ろうとした熊八だったが、思い直した小百合とブタゴリラが止めに来る。 331. 愛のフィナーレ! さよならコロ助大百科 木手家にドロボーが入った。英一の部屋も荒らされてメチャクチャだ。調べてみるとキテレツ大百科と如意光が盗まれていた!回古鏡改を作り、手がかりをさがすと、大百科を持った男と熊八がすれ違っていた。早速八百八に向かって話を聞くと、その男はゴミ処理車に大百科を投げ入れたという。英一、最大のピンチ!!
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shukiiflog · 11 months
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ある画家の手記if.106 雪村光視点 告白
これまでわたしとはちがう個人として存在した春輝くんが、一般社会から一時的に去った。 それではじめて自覚をうながされた、わたしのなかに確立してしまっている春輝くん。 わたしは外的な春輝くんじゃなくて、わたしのなかに棲みついた春輝くんとたたかわなくちゃいけない。
そもそもわたしのなかの春輝くんとは何者か。これはわたしが理解不能なあの子をなんとか想像の範疇におさめようと努力した結果の副産物で、わたしというものを超越した他者である春輝くんの核心や細部にまで迫るものではない。ただし自分では理解不能な人間の人格や思考、行動、発言、情緒のパターンを追跡した結果、自分の想像力やボキャブラリーを超えたものにたどりつくことは往々にしてある。わたしのなかの春輝くんとは前者と後者の渾然一体となったものであるとして、ではもう切り捨てたり忘れることでは振り払うことは不可能か。わたしの一部として息づいているのなら…わたし自身の価値観や倫理観に変革が求められている、わたしは自分のなかに春輝くんを抱えてしまったことに注意深く自覚的でなければならない、彼は真澄と絢を傷つける 「……。」 いやだ。そういう帰結は 想像力の生みだす想定はそこ止まりにすることができるはず、思考する人間の価値観や倫理観にまで侵食してくることはない …わたしが用心深くあれば  例えば最悪わたしの場合には侵食されたそれが事実だとしても別角度からのなにか…
ーーーーーお前はそういうふしだらな香りを無節操にばら撒くたちの悪い女だ。お前が僕を巻き込んで一生を台無しにさせた。
nymphet… 春輝くんがわたしによく言ってたあれは、文学上そういう表現でもあらわされる。1955年、ナボコフの処女作。春輝くんは知らないだろうけど。わたしの体が成長しなくなった年齢とわたしに執着しはじめた春輝くんの年齢が、ニンフェットの定義ときれいに重なる。 でもあれは文学的な存在だったはず… でもニンフォマニアは実在する、その体質に苦しんでるひともいる、…わたしもそうなのか 春輝くんの差し金で知らないひとに襲われたとき、わたしはたのしんでた 自分の身を守ることや抵抗につかれて? ちがう、ひとが すきで 一度かんぜんに たのしかった?怪我も して…  でも自分から も 誘って 快感を 感じ て…   わらってた  あれは 
 あれは ?
……だめだ。論理的な思考に落としこまなくちゃ、わたしの感情なんて でも、今大事なのは、真澄と絢が守ろうとしてくれたものは論理的整合性なんかじゃなくわたしの心や体じゃないの? だめだ 考えなくちゃ 春輝くんは逮捕拘留された、社会的にも悪とくくれるようになった、安易なレッテルをここでは社会の一員としてわたしも一旦うけいれるとして。悪は凡庸で陳腐だ、その凡庸さとはつまるところなんだったか、春輝くんの行動はあそこまでして真澄が「家」という治外法権地帯に踏みこまないと社会的な制裁を下すことの難しいものだった、これは日本という国のかかえた病で本来の家庭はなんら治外法権的なものではない、犯罪行為の立証は確たる行動があるから創意工夫次第で簡単でも真澄がこなかったらあの場はどうにもならずに終わった。あとからなにをいくら立証できたってわたしは脚をなくしていた。真澄がずっとかすみくんへの加害に沈黙したのは今回のわたしのようにはっきりとした拒絶の意思が確認不能だったから? 社会というのはぼんやりとした曖昧な相互理解が「成された」了解を参加する全員で共有することで成立する。それを一般に正気と呼び、個人単位では狂気と呼ぶ。その了解が容易な人間とそうでないもの様々入り乱れる中で、逸脱すれば群れからはぐれた個にフォーカスされて一般から狂気とされる、狂気とされれば存在の切り捨てが個人的感情においても社会的にも容易になる、絶妙に逸脱しない範囲からの慧眼…これは主に語る人間の主語や語り口や社会的身分に左右される…であれば狂気ではなく啓発になる。 …春輝くんを、どう位置づけるか、わたしの判断能力に難のある局面だ、見すごせない。 春輝くんの自認を言えばーーーいちどたりとも社会から逸脱していない。パーフェクトな社会的正気である。 春輝くんの犯罪行為はわたしという家族へ家庭内のみで主にむけられた最後の抜け道のようなもの。 前述の社会を成す相互理解の了解、春輝くんはあれにもっとも適合した人間、…そう見ていいだろうか。 そうであるためには既存のあらゆるものへの懐疑を捨てることが求められる、捨てたフリでも構わないけれど心底から捨てられるものほど適合が容易くなる、社会がその個人を取り込みやすくなる、懐疑を捨てるその中には当然…自分も含まれる。つまり自分自身の行動を振り返ろう、あるいは間違っているのではないかという発想や思考は意識の上に一切登場しないことになる。自分も社会の一員であるから、思考を捨てた…死んだと表現してもいい、死んだ自己肯定がそのまま現在の社会への肯定と社会を成立させるに足るもの…曖昧模糊とした了解とそれによって肯定される自分への肯定となる、参加し現状の社会を肯定することは個人に歓びや快感をもたらす仕組みになっている、こうしてみごとな循環を成す。枠内に存在する本人が自らの意思によって突き崩すことがいかに困難かも想像できる。これは春輝くんへの同情や情け心ではない、ただの難易度の話だ。人によって勇気のいることでもあるかもしれないし、誰しもに必要なものでもないのかもしれない、ただ、社会が修正不可能な歪みを抱えやすい構造でもある。 いちど参加できれば逸脱が「脱落」とみなされるような…それらをして、社会参加と呼ぶのか。…これで納得したくないから誰かとはなしがしたい…。…死んだ自己肯定の循環だけでは社会自体もいずれ変化に適応できずに衰えて死滅する、これだけじゃないのは自明だ 後述の啓発する人間になるなら懐疑を捨てないことが重要になる、ただし社会への信頼、先にいった了解をまずはお飾りの前提としてでも我がものにできなければ啓発としては突くべきものを見誤る。なにについても懐疑を捨てられない真澄や…絢も少しそういうところはあるけど、そういう価値観や思想を抱いてるわけじゃなく特性としてそうだという人間もいる、啓発目的ではない。そういう人間は了解に素直に是と返せない場面でいちいち微細な無理を自分に強いてようやく社会参加がかなう…あるいは社会から適度な距離を置いて生きるのが賢い わたしはどうだろう きっとわたしは社会からとおい場所においてかれた存在だ。わたしの思考は懐疑も了解もふくめてすべてちいさな部屋で読んだ本から得た着想。まさしく机上の空論だ。
ーーーーーくだらない屁理屈ばかり本からいくら仕入れても、お前の考えなんてないだろう、すべてよそから借りてくるしか能のない人形だ。社会に揉まれ実生活を送る人間というのはお前ほどお気楽なものじゃない。
…だからわたしという存在が社会に不必要だということではない、そんな安易な話ではない、社会はあらゆる人間を組みこむ枠組みを歴史で培ってきた…でも、世界的にみても今は状況が芳しくない、この国の現状は世界基準から低い位置にあるのも事実で… だめだ   あいだに挟まる別の思考で 論が飛び飛びで まとまってない 「…っ」 吐きそう 頭がいたい  エルサレムのアイヒマンだ、春輝くんは、もうそう見做すべきだ。 真澄と絢を大事にしたい、たとえわたしにとるべき責任があったとしても わたしはここで春輝くんへの責任を すてる いやだ  あんなひと もうどうでもよくなりたい にがして   もうはなして なれない どうして? わたしがそんなに慈悲深いとでも そうじゃない わた  し …おかしい  ? な んで た  すけ て  あ げら  れ な か った
とまらない思考に疲れて、ふだんはねむれないのに急にねむくなったりして、真澄のとこまでいってひざに頭をのっけてねむる。 ちょっと眠ったら悪夢ですぐおきる。 おきたらひざの上で頭をころんて転がしながら仰向けになってちいさな声で真澄の顔みあげてうたったら、いっしょにうたってくれる、ふたりで歌う、書斎から出てきたとき絢もうたえるようにみんな知ってる曲をえらぶ。 どれだけ苦しくてもとりみだしたりなんてするもんか、わたしが春輝くんのせいで泣いたり震えたりしてあげるのはあれがさいごだ。 絢のまえで苦しんだりしない。
絢とふたりでかすみくんのお見舞いにいってきた。 ねむってると瞼にすこしだけ傷あとがのこってた。 絢とふざけてたら本気で動揺させちゃった。絢がかすみくんに惚れてるのかなとおもって。なおとくんのほうが動揺してたけど。 点滴つけてたけどまだひどく痩せたりしてないし肌つやもよかった。 絢が心配してたのはよくわかるよ、もうにどと目が覚めないかもしれないとおもったんだよね 誰でもそうだけど、目がさめてよかったね かすみくんはかわいいこだった おいしそうな色してた かみのけみつあみにしてくればよかった… かすみくんの頭をなでなでして帰ってきた 帰りみちに絢は泣いちゃった わたしは公園で絢とすこし話をした 泣きそうな絢を泣かせるために詐欺師まがいのことばをつかった
家で本をよんでて、だんだん知りたいことが増えてきた。 まえは施設にそういう研究者がプレゼンテーションにきたから、わたしも発表や講義をきいてみたり、そのあとでおはなししたりした。 …もういちどおはなしできないかなとおもって、発表内容とか大学名から研究室をさぐりあてて、聴講生として参加するかゼミにくわわりたいってメールをおくってみた。いちおう分かるように旧姓も添えた。 そしたら相手はわたしのことまだおぼえててくれてた。いつでも歓迎だって返信がすぐきて、研究室の場所とかゼミの時間帯とか講義のスケジュールもおしえてもらえた。 うれしかったから床から立ちあがってキッチンにいた真澄のとこに走ってって真澄の腰にぎゅって抱きつく。顔をあげてにこにこ報告する。 「真澄 わたしこれから毎週火曜日に大学にあそびにいってもいい?」 いちおう聞いてみる。あぶないことがないようにひとりで外出するのは控えめにしてたけど、大学はちょっと遠いから。 真澄は「うん」てだけ言った。 見あげたまま体をはなして真澄のシャツの裾をひっぱる。 「とどかない、しゃがんで。」 わたしの前に首傾げながら片ひざをついた真澄の肩に手をそえて、目元にキスする。まつげが触れてちょっとくすぐったい。真澄の耳もとでないしょばなしみたいにちいさな声で言う。 「…おさそい。こんどふたりきりのとき抱いて?」 「うん」 真澄はいつもの黒目がちの伏せた目をやさしく細めて微笑んだ。かわいいから分かっててちょっといじわる言ってみる。 「いやならちゃんと断んなきゃだめだよ?」 「僕はいつも好きにしてるよ」 真澄の頭をなでなでしてわたしもにっこり微笑む。 …何十、何百の論拠をたてて攻撃しても反論しても、ひとの発したささいなことばの威力にたちうちできないことがある。そのとき重要なのはきっとことばの内容の正誤じゃない、どれだけ理不尽でまちがった反駁の簡単なことばも場合によって威力をやどしてしまう。
ーーーーー誰も、お前を一人の女として愛しさから抱きたいとは思わないよ、当然だろう。そんなのは、この世で僕だけだ。なぜなら、
…思いだすと吐きけがする 気持ちわるい それでも大昔から信じられてなかば信仰されてきた価値観でもある、世の中がかわりつつあるから時代にとりのこされた古いものだけど いまだに根づよい信者を有するのも事実で 滑稽だ…でも春輝くんは世代的にもここでもぎりぎりマジョリティといえるのかもしれない …わたしにはわからないことだ、そとの世界がどうなっているかをまだよく知らない
ーーーーーお前は幼くして処女を失ったから。それを奪った僕だけが、お前を女にしてやれる。
戯言だ …世間的な視点からそう言いきるためにはまだ知らないことが多すぎる でもわたしの夫でたったひとりのひとは真澄だから、現状のわたしの正解は、真澄とわたしでつくるものだ わたしがほかの何をしらなくても…そう信じたい
***
随分出遅れてしまった。 これでも目が覚めてからは色々と急いだ方だったけれど、それでもこんなに時間がかかるとはな。リハビリなんてせずに人手を借りて出向くべきだったかもしれない。 こうなってしまってはね…と言いたいけれど今回が事のすべてではない。 昴が春樹を再婚相手に選んだのは、昴がパーティに出席したことがなかったからでもあったろう。昴は僕からの間接的な、当たり障りのない春輝の話しか聞いたことがなかった。僕は家庭内でそういう話はなるべくしなかったし、昴は僕よりずっと賢明で現実的な女性だった。 話すべきだったのか、パーティで光を見る春輝の目は当時からどうもただごとではなかったから。 僕が都度対処していけばいいだろうと思っていたものの人生というのはいつ何時どうなるか分からないね。 再会した時、春輝は大層驚いていたけど、二言目に「保釈金を出せ」ときたときは苦笑してしまった。「もう同じ佐伯の人間だから当然だろう」と続ける、なんだかその程度のお金は払ってやりたい気になってしまうな。 でも、そうだな、僕はもう手酷く殴る蹴るってことのできない体になってしまったから、痛めつけられてほしいときは他人にそう動いてもらわないといけないね、心の痛む話だ。 保釈金を払ってあとは好きにさせた。 なんとか家の人間が春輝の仕事や施設運営を引き継いでいたのを僕が代わった。とはいえこの体はたいしてもたないだろうから、家のすべてを僕がこのまま引き継ぐことはない。適当なところで身を退かせてもらおう。 もともと勘当されたままだった身の上の僕にここまで安易にすべて丸投げしてしまうというのも如何なものか。 とりあえず任された仕事に僕は手をつけ始めた。展開させすぎた事業を小さくし、規模を縮小していく、たためるものはたたんでここまでとした。なるべく人員を切らずに整理していったものの、方針として多少の犠牲はやむを得ないね。補償はしたものの、割り切れない思いがある分は僕を恨んでいただくことで一区切りとしてもらおう。 一階のロビーの椅子に座ってみて、僕がいた昔にはなかった巨大な施設群を眺めながら思う。 春輝が包容しかねた光の発達が外側に広がったようにも見れなくはない。春輝はそれを一つの建物の中に閉じ込めたことで掌握しきったつもりになりたかったが実態はどうだったか、ついに光はここもあとにした、と。 若く未熟な僕の半端だった教育を恨むも憎むも生かすも光次第だったが、どうだろうね。 光はこれから春輝を噛みちぎって踏みつけ、上手く自らの糧とすることができるかな?
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ry0uk0-h · 3 years
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『宿命のブラッドバーン〜Deadly fate "Bloodburn"』
終演
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ご来場、応援誠にありがとうございました。
配信をご覧いただいた方々、ありがとうございました。
関係者の皆様、スタッフさん、劇団員さん、キャストのみんな、ありがとうございました。
まだ配信視聴をご検討中の方、どうぞよろしくお願いします。
ここから先はおおいにネタバレを含みますので、ご注意ください。
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※マスクをしてない写真ばかりですが、もちろん撮るときに外しています。ご承知おきください。
今回、オーディションからの念願叶っての出演でした、空想嬉劇団イナヅマコネコさん。
脚本や作品のクオリティが素晴らしいことは事前にわかっていたので、出演が決まった時は本当に嬉しかったです。(終わってからも信じられない…!)
わたしのお客様から口を揃えて言われたのが「今まで見たことない役」でした。
わたしも初めて台本をいただいたとき、この役(過去のレーリア・クローデット)は絶対わたしじゃないと思っていたものです。笑
今思うと、たしかに、病気で死ぬ役や不幸せな役は何回かやってきました。
幸薄そうな役が似合うと、言われたこともありました。
が、恋愛がからむ役は一切やったことがありません!!!!
というと語弊がありますが、今までやった相手役者さんは全て女性なのです。
自分が男役だったり、男役の女性だったり、女同士だったり。。。
あ、夫婦役もありましたが、離婚直前の夫婦だったので、まったくそういう感じじゃなかったやつです!わたしの友人Kさんが曲でいうところのサビだと言って感動したと喜んでくれていた某シーンも初挑戦でした。
さらに、近年コメディでブスポジションや、やかましい女ばかりやっていたこともあり、配役が知らされた時に真っ先に思ったのは「相手役者さん、わたしだとやる気なくなるのでは…」でした笑
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それがまさか、あんな高身長イケメン(過去のアルクアード・ブラッドバーン男爵/釣舟大夢氏)と恋愛シーンをするなんて思いもよらず、稽古開始前からかなりビビっていました。
ここだけの話、何も知らずに稽古に挑むのがこわすぎてどんな人かむちゃくちゃチェックしました。爆
そしていざ稽古が始まってみると、芝居はうまいし、かっこいいし、「なんじゃこいつめちゃくちゃパーフェクトじゃねぇか!!!わたしにつとまるのか?!!釣り合ってなくない???」と心の中で絶叫し、
おまけに、もうひとりとんでもねぇ重鎮(ローガン・ロチェスター伯爵/佐藤圭右大先輩)が…。
まてまてまてまてまてまて、
え、わたしがからむのこのお二人ですか…?
絶対わたし足引っ張らないようにしないと…。
と、やっぱりビビりまくりでした笑
でも、優しくて温かいお二人、そしてCR岡本物語さんの演出のおかけで、自信を持って楽しくお芝居ができました。
何度も言ってますが、これから先の幸せを使い切ってしまったと思うくらいに幸せな日々でした。
わたしの語彙では、このお話のどこが好きか語るのが難しいのですが、何度台本を読んでも同じところで泣くし、違うところでも泣くし、おまけに通し稽古でも抜き稽古でも泣く、さらに本番でも楽屋でモニターを見ながら泣いてました。
そういえば、初めて役の気持ちを引きずって、家に帰って泣いたりもしました。
かと思えば、この物語に関われることが嬉しくて泣いたり、幸せを感じて泣いたりして、、、とにかくなんだかずっと泣いてましたわ!!笑
ローガン役の圭右さん。
初対面のときから明るく気さくで、その優しさにとても癒されました。ローガンにも圭右さんの人柄がでていて、わたしはアルクアードと一緒にいてもいいのかと打ち明けたときに、「君との思い出はわたしの宝物だ」と言ってくれるおだやかな笑顔とやさしい言葉使いに心の底から救われました。
病気のことを黙っていてごめんなさい。優しいローガンとアルクアードに甘えてごめんなさい。ベッドの上ではいつもそんなことを考えていました。
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途中からどうしてもレーリア視点でしか物語を観られなくなってしまって、いつも苦しかったのは、ヴァンパイアにされたあとのレーリア(迫田萌美さま)がラストの方で言うセリフ、
「あなたたちには荷が重いわ」
わたしにだって軽いわけじゃないんですよ!!!
ずっとずっとつらいまま、背負ったままだったんですよ!!!って!!!
そして、扉越しにようやく会話できたあと、大嫌いと言って突きはなしてからの、
「助けてくれてありがとう、アルクアード」
いつ見ても爆泣き…。
だって、一度たりとも直接は言えてないんですよ?!噛まれて起きたらアルクアードはいなくて、ローガンに手紙を渡されて「もう一生会えない」ことを知る。
こんなのって苦しすぎる。
もうね、この2ヶ所はわたしの感情が大変なことになってましたよ。
萌美さんと2人で演じた「レーリア・クローデット」は、本当に大切な役となりました。
さて、その他の好きなシーン、役者さん語りをします。お付き合いください。
ウォーレン・コール(小栗銀太郎さん)、アリス・ホーリーランド(杉乃前ネイティさん)が、仲間を裏切っていた事が分かるシーン。
あそこの、小栗さんのお芝居は本当に最高で、抜き稽古でそのシーンを見たときに、一気にわたしの頭のなかに舞台セットが広がり、客席の真ん中にひとりでお芝居を観に来ている感覚に陥りました。
すごかった。大好きなシーン。
(裏切ってたのがわかるところに大好きという表現が正しいかは不明ですが笑)
お二人がらみでいうなら欠かせないのは、二人がヴァンパイアになってしまったところもとっても見ていて苦しいシーンでした。結局自分が一番かわいいアリスはとても人間らしく、ネイティさんの爆発力のあるあの高笑いは素晴らしく恐ろしかったです。
この後が例の「あなたたちには荷が重いわ」ですよ。
考えると苦しいことばかりですが、
現代アルクアード(青山雅士さん)と、シャロン・ハートフィールド(七海佑衣さん)のチェスのシーン。
とても印象的なシーンだと思います。
ドレスを着て嬉しそうに「おとぎばなしのようだった」と語るシャロンに一瞬昔のレーリアが過ぎり、駒を落とすアルクアード。
ここも見ていてつらかった…。
知るのが怖くてご本人にも聞いていないですが、このときのアルクアードはどんな気持ちなのかって考えるともう苦しい。というか、現代アルクアードのシーン全部つらい。見ていてずっと「ごめんね」って気持ちになっちゃう。青山さんの芝居めっちゃ好きや。てか見たらどう考えても好きになる。
七海さんは、抜群の安定感の持ち主でイントネーションや音にも細かい表現がたくさんあるのですが、このセリフ、わたしの言い方をコピーしてくださってて、通し動画をみて気づいた時には震えました。
これは、アルクアードきついだろうなって…。
釣舟画伯が描いてくださったイラストその①
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わたしのかわいいペット(おなじシーンには出ていないけど)のフィオ(飯田雪之介さん)。
もうね、愛しいよね。
本当にかわいい。口悪いのにレーリア様大好きじゃん。
どのシーンも愛しかった。
実は、メイクにまだ慣れていない飯田さんのアイメイクを最終調整させていただいておりました。最初は完全にアイラインを引いてあげていたのですが、だんだん上手になってきて最終的にはちょっと綿棒で消して修正するだけ、になってました。
その後、フィオの耳をレーリア様に装着させてもらう、という流れにいつの間にかなっていて、わたしと萌美さんでフィオを完成させるという図に勝手にエモくなってました。笑
フィオといえば、カーティス・レイン(花咲まことさん)?!笑
カーティスもいいシーンばっかり。
役のことではないのだけど、まこっちゃんとは鏡前がお隣で、めちゃくちゃからんでもらいました。
稽古はシーン別だったし、もちろんからみがないから通し稽古始まってからもあまりお話してなかったのだけど、小屋入ってから一気に距離が縮んだ。というか、気さくすぎてすごかった。いつも人のために本気で真面目に考えてる人。
反対側のお隣メル(須藤さえさん)。兄弟多い仲間。
さえさん9人。春野家5人。
うちより多い家族に会う機会が滅多にないから、すごくうれしかった!笑
メルは、かわいいだけじゃないさえさんにピッタリ。
初めてその目を見たとき、なんてクールなんだろうって思った。
笑うと年相応なのに、真剣な眼差しは本当に大人びていて、アルクアードに対してガン飛ばしてみたり、きちんとしてみたり、いろんな顔を見せるところが本当にすてきだった。
これは個人的な設定だけど、森で怪我をしていたメルを拾ってきたのがレーリアだと思っていて、頼れる人がアルクアードしかいなくて、屋敷に連れて帰り、そのままそこでメルのお世話をすることになったのが、屋敷にいることになるきっかけになったのではないかなと思ってます。
アルクアードとレーリアをつないでいたのがメルだったら嬉しいなぁ。
人間のときに関わりのあるキャラクターとして、名前が出てくるマックス・マクブライトさん(喜多村次郎さん)。
過去シーンでわたしが名前を出すくらいで、からみはありませんでしたが、ヴァンパイア後のレーリア様がマックスさんと再会。
嬉しかったなぁ。
「人間の時と変わりない、レーリアちゃんはレーリアちゃんだ」
このセリフから、いろいろ妄想を膨らませてわたしもマックスの名前を口にしてました。
買い出しに行って、「アルクアードさまのお屋敷でお世話になっております、レーリアです。」なんて挨拶してあの豪快な声と笑顔で「よろしくな」って言われて、何度も何度も何気ない会話をして、フィルモアに行ってからは交流が薄くなってしまったけど、アルクアードとローガンみたいに大切な人の一人。
ローガンの息子、ファリス・ロチェスター伯爵(香取直登さん)。
ファリスも好きなシーンしかないなぁ。
ご本人に関してはお芝居の経験はあまりないって、聞いていたけど、通し稽古できっちりファリスを演じていてビックリした。
え?この方普通に経験者じゃん!って。
見た目も雰囲気も気品があって、まさにファリスでした。
今回、嬉しいことに同年代が多い座組みだったのですが香取くんもその一人。
歳のことで思い切って自分から話しかけたら、次から屈託の無い笑顔を向けてくれるようになった。嬉しい。もっと仲良くなりたい。
きっと、ヴァンパイアになったあとにファリスが生まれたのだろうから、会ってはいないんだろうな。会いたかったなぁ。
幼少期のシャロン、アルベルト・ロチェスター、酒場のお客さん(吹狛笑梨さん)、出ている時間は少なくても、全部が重要なシーンばかり。
だって、シャロンの一番辛かった瞬間だよ。あの悲痛な叫び声…苦しくないわけない。
お客さん役も、アルクアードが一般人と仲良くしてるってことを伝えるための印象的なシーン。
そして、物語を締めるアルベルトの挨拶。
大切なセリフしかない。
全部に魂こめて一生懸命演じてました。がんばりやさん。裏回りもたくさんいろんなことをやって支えてくれました。バラシのときの照明お手伝い楽しかったねー!!
アルベルトときたら、初代ロチェスター伯爵。アーサー・ロチェスター様(堀雄介さん)も忘れちゃダメですね!
お仕事やプロデューサー業も忙しく大変な中でのキャスト出演。
本当にさまざまな面でお世話になりました。
お客様の感想の中にもアーサー語りがあったくらいに、アーサーという存在は妄想がはかどるのです。わたしは、アーサーは初めからヴァンパイアになりたくて、隠れていたアルクアードに近づいたと思ってます。自分の価値を高めるために男爵にとりたてて、アルクアードにも自分は安全だと思い込ませる。しかし、その中で自然と友情が芽生えていき、利用しようとしているという罪悪感とも何度も戦ってきたと思います。でも、欲には勝てずついに「ヴァンパイアにしてくれないか」という。そうだったんじゃないかなって。
自分の運命にも気付いていなかったアルクアードは、アーサーをヴァンパイアにする決意を固めるわけですが、そんなアルクアードの心情を考えてもまた苦しくなりますね!!!!
もう、とにかくずっと、この物語でアルクアードはつらい。
これから先も、アルクアードに幸せが続くことを切に願います。
レーリアとしても、春野遼子としても。
いやー、とんでもなく長文になりました。いつもこんな記事書かないわたしが、こういうことを書く、しかもこの量で、さらに自分から写真撮りましょう言えないマンのわたしがキャスト全員と写真を撮っ��いる!!!ということだけでもみなさまには察していただけるとは思いますが、
わたしは、この「呪われた島」への思いが強すぎてしばらく抜け出せそうにないです。
しかし、いずれ次の世界で皆様にまたお会いできることを心より、楽しみにしております。
ありがとうございました。
『宿命のブラッドバーン〜Deadly fate "Bloodburn"』
Team Ocean
過去のレーリア・クローデット
春野遼子
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その②
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その③
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喜多村画伯が描いてくださったイラスト。
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そして。
技術があり、説得力があり、なんでも受け止めてくれて、いちいち変な絡み方してきたり(これも自分からいけないわたしに対してコミュニケーションをとろうとしてやってくれてる)、ふざけてるふりをして真剣で、本当に素敵な役者です。
ど頭のナレーションの声を聞くだけでいろんなことが溢れてきて苦しくて、アーサーとの何気ないようなやりとりでさえも、見ていて苦しくなる。
自覚ありなのか自然とそうなっていたのかは分からないけど、「どうする?」と問う彼の手はいつも震えていました。
『〜、ならばその呪いを受け入れて生きながらえる事ができる、君にはその資格がある』という本当の意味が分かっていないレーリアには、その震える手を取る以外の選択肢なんてなかったのです。
その震える手をあたためたい。
たとえ後悔することになってもあなたとともに生きたい。どんな茨の道でも。
そう思って触れた手の先に、あんな宿命が待っているとも知らずに。
同年代でこんなに尊敬できる役者に会ったのはハッキリ言って初めてです。
もともと素晴らしい部分しかないけど、お客様の感想で、ほめられているのを見ると自分のことのようにニヤニヤします。
そうでしょ!
わたしのアルクアードかっこいいでしょ!ってなる笑
レーリアの代わりにたくさん「ありがとう」を伝えたかったけど、恥ずかしくてなにも言えずに帰っちゃいました。
わたしからしてみれば史上最強の相方でした。
たくさんの熱い想いをくれたあのお芝居に、わたしも応えられていたのなら良いのですけど。
アルクアードを愛したこの期間は、わたしにとってとても大切な宝物になりました!
本当にありがとうございました!!
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助けてくれてありがとう。
優しくしてくれてありがとう。
笑顔をくれてありがとう。
愛してくれてありがとう。
アルクアード。
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buriedbornes · 5 years
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第40話 『白き山脈にて (4) - “焦土"』 In the white mountains chapter 4 - “Scorched”
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ジョゼフが馬車の荷台に乗り込み、アリーセが収まっているものと同じ椅子を肩に担いで降りてくる。
手際よくそれをアリーセの隣に開くと、今度は山と積まれた死体の山から、袋に紐付けられた紙片を一枚ずつめくり、目当てのものを見つけたらしく小声で何かをつぶやくと、それを担いで地面の図形の中央へと乱雑に放り落とした。
そして彼は、先程と同じように開いたばかりの折りたたみ椅子に深々と腰掛けると、胡座をかいて座り直した。
一方で、ライツは幻像越しにアリーセに対して何かを指示している。
アリーセは、どこにしまっていたのか、小石のようなものを次々取り出してはミイラが横たわる部屋の隅や中央に丁寧に置いて行っている。
それはどことなく、今アリーセやジョゼフの前に設えられた図形と似ているように見られた。
「そっちはどうですかい」
ジョゼフがライツを急かす。
「もうあと2,3個と、詠唱だけだ」
そう言って、ライツがアリーセに最後の石の指示を出す。
そして、兎の視界は部屋の中央で静止する。
それに合わせて、ライツがまた聞き覚えのない呪文の詠唱を始めた。
兎の視界の中で、部屋に並べられた小石が発光を始める。
ライツは詠唱を続けながら、指先で何かを指す仕草を取り始める。
その動きと全く同じように、幻像の中の兎の指先がなぞるように動く。
呪文を終えると、ライツは今度はジョゼフの方に向き直る。
「次はお前だ」
「待ってました」
ライツは、もはや聞き覚えを感じ始めた呪文の詠唱を開始する。
これを唱えるのは、今日で3度目だ。
魔術師がどういったものなのか、私に詳しい知識はない。
ただ、これだけ立て続けに様々な魔法を駆使しながら、ライツは顔色一つ変えていない。
村ではただ一人、裂傷程度の傷なら一晩で治せるという祈祷師がいた。
彼女は、ひとつの術に、準備も含めて一日がかりであった。
そうして怪我人を癒やした後、祈祷師は3日も寝込むのだ。
それを思うと、必要な場面に対応した幾つもの術に精通し疲れ知らずであるライツの魔術師としての能力は、比較にならぬほど優れているものなのだろうという想像はついた。
それが、彼がこの一団を指揮する立場である所以なのかもしれない。
そうした思案に耽る間で、もう3体目の屍体はジョゼフの魂を吹き込まれていたのだった。
立ち上がる屍体は、最初のそれに比べて、腕の太さから半分ほどしかないような、柳のように細いものであった。
これで戦おうと言うのだろうか。
「こんな細腕で、大丈夫なんですか?」
思わずライツに聞いてしまう。
「目的に対して、最適な選択なのだ」
ライツの答えは相変わらず淡々としている。
「また補充しとかないとな」
ジョゼフが付け加えた。
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2人で2つの屍体を動かしているときは、幻像も2つ、空間に浮かび上がっている。
声もそれぞれから発されたものが一様にこちらの耳に届くし、アリーセとジョゼフが直接会話する事さえもできた。
アリーセは、好んでジョゼフと会話しようとはしなかったが。
3体目の屍体は、山を超えるのに一番時間がかかった。
肉体的な強さもなければ、空間をまたぐような特別な力もないので、当然だったと言える。
それでも、常人の倍以上の速さで登っていくのだから、十分過ぎると言えるのだが。
回廊へと到達する頃には、私達がいる野営地に朝日が刺しかけて、空の彼方が白んできていた。
一方で、屍体の目に映る空には、一向に陽光が刺す気配がない。
白むといった事さえなく、都市を覆う空全体が、真夜中のように暗く、また星の光も刺さず、ただただ吹き付ける雪と雲が変わらず空を覆っていた。
それは山の斜面の具合だとかそういった気象がもたらす差とは違う、何か非自然的な力の介在を感じさせた。
屍体は、これまでで最も無遠慮に、躊躇なく、淀みのない歩みで、回廊を真っ直ぐ突き進んでいった。
3度目ともなれば、私ももう、感覚が麻痺しつつあった。
あの悍ましい粘液どもが視界に入っても、もうさほど驚きも感じなくなっていた。
むしろ、あの頼りない屍体で、何をするつもりなのか、どうやってあの怪物どもに対抗するのか、私の興味は既にそちらへと向いていた。
まるで競走馬か拳闘を見守る観客のように、私は不思議な胸の高鳴りを持って屍体の視界を見つめていたのだ。
兎のときと異なり、今度は姿を晒して寄ってきた屍体を、粘液達は瞬く間に感知する。
すべての眼球が一斉にこちらに向ける瞬間は、さすがに怖気を感じずにはいられなかった。
呼応しあうように全ての粘液達がこちらへと向き、蠕動しながら接近し始める。
すかさず、ライツは詠唱を始める。
視界の中でかざされた右腕に、火が灯る。
その手段で、前回は失敗したのではないか?
思いかけた内容が、全く見当違いであった事は、すぐにわかった。
炎が腕を遡り、視界全てが炎に包まれる。
猛然と接近する粘液達は構わずこちらへと向かっていたが、明らかな様子の変化が見られた。
屍体の目前で前進を止めた粘液が、突然発火する。
順を追うように、屍体に近くにいる粘液達が次々と発火していく。
視界はさらに燃え上がり、やがて眩い発光がその身を包む。
腕はもはや、白熱していた。
光は強さを増し、悶えるように粘液達はのたうち回っている。
そしてあろうことか、足元の床を構成する石畳までもが赤熱し始めていた。
発光はさらにいや増しに強まって、両足が床に沈み込み始めていた。
そうして、視界はホワイトアウトした。
私は狼狽しながら視線を山頂へと向けた。
日の出に似た光が、山の向こうから刺している。
しかし、日の出は今、我々の背後から刺しているのだ。
そして、仄かに暖かな風が山頂から吹き下ろしてきている事にも気がついた。
「あの都市をまるごと焼く気ですか?!」
慌ててライツに向き返るが、なお、彼は当初と変わらぬ無表情を貫いていた。
「私も詳しいわけじゃあないですが、その、歴史的に価値があるとか、そういう…」
私は、自分でも何が言いたいのかわからず、しどろもどろになってしまった。
彼は淡々と答えた。
「我々にとって必要なものは、ただ知と力だけです。それ以外のものには何の価値もないし、時間を割く余裕もない。彼は、どうもそうではなかったようですけどね」
そう言うと、雑に幻像を指差した。
指の先には、兎の視界の中で机に突っ伏したミイラがいた。
今、がらんどうの都市の廃墟は、小さな太陽をその内に抱いて、少しずつ溶け果てていっているのかもしれない。
それにも関わらず、不思議な事に兎の視界は、先程から何の変化も見られなかった。
私には、彼らの行動が正しいものなのかどうか、もはや判断がつかなくなっていた。
あれほどの規模の大都市跡を、ほんの1日足らずで燃やし尽くしてしまうような連中なのか。
それではほとんど、災害ではないか。
いまや、彼らに対して抱いている感情は、畏敬を通り越した、理解不能な存在に対する恐怖感に至っていた。
私の感情の変化などは気にもとめず、ライツは無表情に、白光する幻像を見つめていた。
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長い時間が過ぎたように感じたが、それでも日の差す角度を見ても大した動きがなかったので、実際にはあまり時間は経っていなかったのかもしれない。
山頂からは、温風は熱風となって野営地に吹き下ろしていた。
雪山の中にいながら、ほとんど真夏の日向に晒されるような暑さで、私は外套も脱いで肌着だけになっていた。
これほどの暑さでも、ライツはなお着替えはおろか、汗すらもかいていなかった。
私の中では、もしかしたら彼自身も、そもそも人間なのではないのではないかという疑念すら湧いていた。
白光していた幻像が突然、宙空からぷつりと消えた。
それと同時に、目を閉じて項垂れていたジョゼフが目を醒ました。
「お、燃え尽きたか」
ジョゼフはまるで他人事のように、兎の方が見ている幻像を覗き込んだ。
「あ、熱くなかったんですか」
私はずっと気になっていた事をジョゼフに尋ねてみた。
「あぁ、俺は何も感じないよ。感覚は取捨選択して、不要な分はカットしている。つないでいないと熱波の術が解けるから、俺は突っ立ってただけだ。肉体が完全に焼失したから、戻ってきたって寸法さ」
そう言って、愉快そうにニヤニヤと笑ってみせた。
ライツは私達のやり取りには目もくれず、幻像越しのアリーセに対して何かの指示を出していた。
指示を受けて、兎は立ち上がると、部屋の入り口を経て、扉の外へと足を踏み出した。
何もない。
背後の一部屋とその周囲の壁面だけを残し、何もなくなっていた。
足元の地面が、まるで楕円形に切り抜かれたように石畳が残されていて、切り抜かれた先は、崖のように切り立っていた。
天井も、そびえ立っていた壁面もない。
切り立った崖の下は、まるで土中に火薬を埋めて爆ぜた跡のように抉れて窪んでいた。
遠方には、火山から吹き出された土砂のように赤熱して煮えたぎる液状のものがところどころで池を成していた。
赤黒い池と、半透明の池とか並んでいる事にも気づいた。
空は暗闇が多い、一帯が高温化した影響か、吹雪は雨へと変わっていた。
ならば、色のない池は、雨水が成した池なのだろう。
雨の中あちこちから立ち上る煙が覆い隠しきれない方角では、屍体達が駆け下りてきた、そうしてその先に私達が控えている山の頂が姿を見せていた。
こんな惨状を残した場所が、この世にあるものだろうか。
私自身、子供の頃に、本当にたまたまではあったが、村から少し離れた平原で行われた戦争を目にした事があった。
大砲が爆ぜて、地面の土が弾け飛ぶのを見た。
その時も、地面が抉れ、燃えた木々や屍体を目にした。
ただ、それと比べても、この景色はもはや、現実感がなかった。
あの日見た戦争が現世の風景ならば、これは地獄の風景だ。
およそ生き物の営み、生命のやり取りの生み出すものではない。
屍体と屍体の戦いという、村の外で繰り広げられていると聞くものの実態が、こんな現実離れしたものだったなどと、誰が想像しようものか。
耳の奥に、事務的な女声が響いた。
「研究室は無事です。回収はどうしますか?」
「そうだな… 危険性も排除したし、ここからはもう本部に任せていいだろう。戻ってきてくれ、報告書は帰りの道すがら書く」
そう言うと、ライツは馬車の側に積んであった荷物の山に向かい、帳面と筆記具のようなものを取り出し始めた。
ジョゼフが幻像のアリーセに対して何か冗談を言って煙たがられている様子だったが、私にはもう、何を言っているか耳には入ってきていなかった。
山の向こうにあった都市は、一体何だったのか。
誰がいつ頃に住んでいて、どんな営みがそこにはあったのか。
あの部屋にいた男は、一体あそこで、得体のしれない怪物達に囲まれて、何をしていたのだろうか。
あの都市に対して、どんな思いを持って、吹雪と闇の中に閉ざして、また蜃気楼で招き入れるような事をしていたのか。
そうした数々の疑問が、浮かんでは消えていった。
ただ、何を考えたところで、無意味なのではないかという思いが強まるだけだった。
屍術団の面々に質問したら、あるいはジョゼフ辺りが、気前よく丁寧な説明をしてくれるかもしれないとも思いかけた。
ただ、それも結局は止す事にした。
こんな戦いの先で、生きた人々の手に、一体何が残せるのだろう。
無力な私には、それを知る術も、変える術もない。
屍術師達は、日夜地底の軍勢と戦い続けていて、彼らが人類の未来を担っていると、人々は噂している。
しかし、その戦いが終わる気配があると言うような話は全く聞かない。
それはつまり、これだけの尋常ならぬ力を持ちながらなお、結着をつけられないほどに相手もまた強大なのだろう。
そう思えば、戦い、勝つ以外の事に関心を払っている暇などないというのも、仕方がない事かもしれない。
全ては、生き延びた先にしかないのだから。
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~おわり~
※今回のショートストーリーは、ohNussy自筆です。
「ショートストーリー」は、Buriedbornesの本編で語られる事のない物語を補完するためのゲーム外コンテンツです。「ショートストーリー」で、よりBuriedbornesの世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
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muraoka-net · 8 years
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POST遅くなったけど、14:10着↖️ ↗️#中級コース の命綱講習 ↙️覚えた#ロープワーク練習 で野外でやります♬この人が、#越後雪かき道場の上村先生 (本業は#長岡科学技術大学の教授 ) ↘️#命綱を着けた状態で雪かきイメトレ ・ #雪かきボランティア #除雪ボランティア2017#除雪ボラ2017#越後雪かき道場2017in酒田市日向 #NPO法人の中越防災フロンティア主催 #行くぜ山形 #山形県#YAMAGATA#羽越 (❓) #雪国 #ボランティア初心者にオススメ #ボランティア入門にはうってつけ ❗️ #子育て世代も参加できます。 #家族でできるボランティア #情操教育にオススメ #冬と言えばレジャーより雪かき ww #雪と言えばスキーやボードより雪かき ww 今回は#山形県酒田市日向 旧#八幡町 #これが私の生きる道_社会貢献 (日向コミュニティセンター)
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2ttf · 12 years
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ayanemutuki · 5 years
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光の庭
!Fire Emblem Heros fan fiction!
・カミュとプリシラの話。名も無き森の夢語りの続き。
・独自解釈・ネタバレ・異世界交流を含みます。カップリング要素一切皆無。
Image song:光の庭(D)
00.
ある時、美しい真白の城に美しい姫君が居た。美しい姫君は、一人の王子様に恋をしていた。幼い頃に、出会った異国の王子様。だが、王子様は黄金郷を探しに長い長い旅に出てしまった。姫君は戻って来ない王子を慈しみ、会いたいと願った。だが、彼女の前に現れたのは、美しい悪魔だった。悪魔は言った。 「お前の願いを叶えてやろう」と。
01.
たまに愚痴りたい時もある。とかつて��この世界には居ない部下のロベルトが言っていた。王だって、王子だって――たまに不満を漏らしたい時もある。 アスク城にある酒場で、レンスターの王子はミルクを飲んでいた。 「不思議な感覚だな」 目の前に居るレンスターの王子はそう言い、椅子に座りながら此方を見ていた。 「この世界に来てから、驚きの連続だと思った。セリスの父上と母上が一緒に居て、アレスの父上と…伯母上もこの世界に居る。最初は夢だと思っていたけど、頬をつねっても、夢じゃない――本当の世界なんだなって」 「リーフ王子は、どう思いますか?」 「でも…この世界に来ていない父上と母上が来たら――僕は、どんな気持ちでいけばいいんだろうって。それが不安なんだ。フィンやナンナも、僕に気を遣ってくれているけど、僕は王の器に立つのが相���しいのかどうか、悩んでいるんだ」 リーフは王の立場であるが、王の立場に相応しいかどうかは――自分自身でも分からないのだ。幼い頃に国を追われ、若き騎士と、異国の王女と共に各地を帝国軍から逃げるように転々として来た日々。とある村でエーヴェルと言う女性に救われ、村の人達と、家族のように過ごしてきた日々。その平穏な日常が、ずっと続けばいい。その平穏が――帝国軍の襲来と共に終わった時。 自分にも見覚えがある筈だ。幼い双子の王子と王女も、立場が災いし、暗い、孤独のような日々を送ってきた。王族の頂点に立つのも、王族に生まれるのも、碌な事が起きない。それがリーフ自身が理解している事であり――黒騎士カミュの悲しみでもあった。 「貴方は貴方の道を進めばいい」 だから、自分なりの言葉を贈る事が、精一杯の類でもあった。 「王族であっても、貴方は貴方の道を進めばいいのです。誰の言葉に惑わされなくたっていい、自分の、信じる道を突き進めばいい」 それが――自分自身の答えでもあり、嘗て――自分自身が下したつらい決断でもあった。だが、目の前の王子は、 「…何だか、あなたの言葉に、救われた気がするよ…有難う、カミュ将軍」 ――救われた、か。 自分は、誰かの助けになれたのだろうか。酒場からの帰路についている最中、自分自身はその言葉に悩んでいた。 『…それでも、人は何処へ行くのでしょうか』 トルバドールの女性のプリシラから言われたその言葉は――確かに、彼の胸に響いた。人は、死んだら何処へ行く。 「…カミュ将軍、聞こえていますか?」 リーフの護衛騎士であるフィンから、ハッと我に返った自分は彼の方を見た。 「先程、リーフ様と何かお話しされていましたが…どうしましたか?」 「あ、ああ…少し、彼の悩みについて相談したりしていた」 「…そうですか、有難う御座います」 フィンからいきなり感謝され、こちらも理解がイマイチ分からなかった。何故、感謝されてしまうのだろうか。 「…私でも時、リーフ様のお力に、なれない時があるのですよ。自分自身では耐えきれない、立場故や、ナンナ様の事――そして、キュアン様とエスリン様の悩みを抱えているのですから…ですが、こちらに来てから打ち明けられる人が居て、嬉しかったと思うのですよ。だからこそ――」 「いえ、いい…此方こそ、感謝する」 自分自身でもどうすることも出来ない悩みは――リーフやフィンだけが抱えているのではない、エレブ大陸の杖使いのプリシラも心配していたと言うのなら、自分は結局。一人で悩みを抱えているのだな。と苦笑しながら。
02.
「光と闇、どちらが正しいかなんて私には分からないんですが、どちらも間違っている、どちらも正しいって言うのは、人其々なんだと思います」 モノクルをクイッと片手で正し、闇魔導の使い手である彼――カナスはそう述べた。カナスの自室の書斎は彼にとって、宝庫であろう。ナーガ神についての伝承、ギムレーに関してのレポート、ラーマン経典、正の女神アスタルテの本…探究者である彼は、異国の騎士である自分にそう述べた。 「貴方が出会ったあの闇に堕ちた暗黒皇帝ハーディン…でしたっけ、彼は元々、善良な騎士だったと聞きます。オルレアンの方々から慕われていて、草原の民達からは希望だったと聞きました…例えるなら、闇に堕ちてしまえば、後は奈落の底――私は、堕ちてしまった人達を知っています」 黒い牙の者達の事を、述べたいであろう。剣を振るう『白狼』のロイド、獰猛な凶器を振るい、戦場を大暴れする『狂犬』ライナス――彼らの事を言いたげであった。自分は「何も言わなくていい」と告げ、カナスは「有難う御座います」と申し訳無さそうに言った。 「…闇は、必ずしも負の一面、悪とは限らないと、私は思うのです。歴史に葬り去られた、真実。語られざる、英雄の物語――それは、貴方が経験していると自分自身が物語っているからこそ、歴史が証明している。そう、例えばマルス王子が」 光の英雄なら、貴方は闇の英雄でしょうか。 「…妙な例え方だな、しっくり来る」 「でしょう?」とカナスは人差し指を振った。彼が椅子に座っており、机には色々書物が積み重なっていた。「バレンシア大陸の歴史」「ギムレー経典」「アステルテ経典」「魔石と魔王」「神竜ナーガとメディウスについて」知識を欲する彼が、異界の書物を欲するのも無理はない。と我ながら思う。するとカナスは、ある一冊の本を本棚から出した。 「英雄王マルスの物語」 知識を欲する彼が、この英雄譚に興味を持つのは珍しい事だ。自分の悩み故の決断力であろうか。 「マルス王子が、皆から慕われている光の英雄ならば、貴方とハーディンは闇の英雄です。ですが、彼と貴方の闇は、断然に差があり――違うのです。暗黒皇帝と化したハーディンは、心の闇に、呑まれた英雄。そして貴方は――例えるのは少し難しいのですが、歴史の闇に葬り去られた、英雄でしょう」 ああ、納得した。あの時の自分は黒騎士ではなく、ただの旅の者であった。カミュではなく、シリウスと名乗っていた。 「史実なき戦い、影に隠れた者――闇に葬り去られた者は、私の世界でも居ます。ですが…光と闇は、バランスが成り立たなければ存在意義を見出す事が出来ない。そして、貴方は――何を見出したのでしょうか。何を――」「カミュしょーぐん!マークス様とミシェイル様が呼んでるの!」 自分とカナスが振り返ると、ピエリとラズワルドが自室のドアを開けて、自分を呼び出しに来たのだろう。ラズワルドが「だ、大事な話をされていたのですね…!」と申し訳無さそうな表情をしたが、自分は「いや、良い」と手を振った。 「では、この話はまた、後程で」 まるで自分らしくない。と言い聞かせながら――自室のドアを、閉めた。 「…行ってしまいましたか」 カナスは、飛び出して行ったカミュを見つめ、ふぅ…と疲れた息を吐き出す。やはり、自分はこの世界でも探求を求めすぎている悪い癖が出てしまったようだ。 「…後で、ピエリさんとラズワルドさんに、お菓子でも贈っておきましょうか」 申し訳ない事をしてしまった表情をしたラズワルドに、お詫びの礼の品を考えておきながら、カナスは一つ、気になる事を呟いた。 「…それに、まるで彼女について話したくない素振りを、していた気がしますね…」
03.
「彼の王は泥から生まれた」 アカネイアの大陸一の弓騎士は、そう答えたという。泥から生まれた――その例えは、何処から来たのだろうか。レベッカはそう思った。 それは前、あの自分でさえも畏怖する力を持つ暗黒皇帝と相対していた時の事だ。ジョルジュやカミュが、苦虫を噛んだ表情をしていたのを忘れられない。それに、プリシラも、カミュやマークスについて余所余所しい態度をつい最近していたのも切っ掛けである。あまり他人の過去に突っ込みたくない(エリウッドや彼の御子息の有り難い御忠告である)のだが、ジョルジュと話をするタイミングが偶然にも弓を射る練習の休憩時に出来てしまったのだから。 「…ハーディンは、元々はオレルアン王の王弟だ。しかし、兄より劣る弟と言うのが災いなのか、少し心に歪があった」 ゼフィールもそうだった。彼は優秀過ぎるが故に、父親から忌み嫌われていた。とエリウッド様の御子息であるロイ様もそう仰っていたわね。とレベッカは納得の表情を浮かべた。それと同時に、遣る瀬無い感情が浮かび上がった。 「だが、アカネイアも元々は、高貴な血で建てられた国じゃない、それと同時に――神に守られし王国でもなかった。三種の神器を竜の神殿から盗み、其れを統治して出来上がった王国だった」 「こっちも、竜と人に歪な亀裂が入っていたのね」 「…人間、そう簡単に上手くいくもんじゃないがな。俺だってアカネイアの傲慢な貴族が嫌いだった。ラング将軍やエイベル将軍も、俺は死ぬほど嫌いだったが、アカネイアの為に、と何処かで逃げていた。現実逃避をしていたのかもしれない」 「こっちも大変なのね。ロイ様から、可愛らしいギネヴィア姫様が美しく成長したって言うから…もし会える機会があったら、見てみたかったなぁ」 「そうか…此方もニーナ様と出会える機会があったら、宜しく頼む」 分かった、約束するわ。とにこやかに微笑んだのだが――ジョルジュは口を開き、重たく、ある事を語る。 「――俺も、何時かはああなるだろう。と何処かで諦めていた」 「いつかは、ああなる…?」 「アカネイアの血を引く民が、他国の者達を蔑み、愚かだと嘲笑い、奴隷階級の者同士を戦わせ、動物の様な目でしか見ない剣闘士達の闘技場を見世物の様に観戦し…俺はそれが嫌いだった。だが、俺では何とかならなかった。ニーナ様は、その現状を変えようと必死に頑張っていた。だから俺は彼女の手伝いをしようと考えていた。だが、俺では役不足だったと…グルニア軍と戦う時に、気付いてしまった」 「あ…ああー…黒騎士の、カミュ将軍の事かしら?」 「だが、彼でしかニーナ様の心を開く事しか出来なかったんだろうな。敵国の騎士と、我々の国の王女、相容れない関係なのに、出会ってしまった。出会わなければ良かったのか、出会ってしまったのは必然だったのだろうか。それは今の俺にとっては分からない事だった」 ジョルジュの疑問に、レベッカはある事を口にしようとしたが――開けなかった。 ――ねえ、それはもう、必然だった方が良かったのじゃないかしら。辛い事や、悲しい事、楽しい事があるけれども、出会わなければ、何かが産まれなかったんじゃないかしら。 ニニアンの事を思いながら、レベッカの拳は固く握りしめた。
04.
ニノは歌を歌っている。古い、エレブに伝わる歌である。まだ幼さが残っている魔導士の少女は、アスク城のバルコニーの冷たい夜風に吹かれながらも、用意されている椅子に座って歌を歌っていた。 それを遠回しに見ていたカミュとミシェイルは、暗夜第一王女カミラの臣下である竜騎士の少女から貰った(彼女曰く、日頃レオンやマークスと接していたからそのお礼らしい)暗夜王国産のワインをグラスに注ぐ。 「何処か、遠い国の歌のように見えた」 とカミュはそう述べた。歌は、竜と人の物語を準えた叙事詩のようであった。竜と契約した者と、美しい少女の物語。エレブ大陸に伝わる、悲しい物語でもあった。 「あの少女は、雪を義理の兄と一緒に見た事があるらしい…俺も、ろくに妹であるマリアに、其れらしい事が出来なかったな」 王の激務に追われ、妹のマリアと一緒に、遊んだり一緒にお出かけする事が出来なかったらしい。その王位が、自らの父を手をかけた代償だったとしても、マリアはミシェイルが大好きだった。大好きな兄を、慕っていたのだ。 「…私も、同じ気持ちだ」 敬愛する王の子であるユミナ様とユベロ様と、一緒に遊んだり笑ったり、泣いたりする事はごく僅かで、彼等に何か残す事が出来たのか――後悔した事もあった。 カミュはそう、述べていたがミシェイルに至っては 「貴様はバレンシアであのリゲルの王子と楽しく接していたのではないか」と答えたが、カミュは首を横に振った。 (貴様は本当に優しすぎるな。それが仇となる時があるのだがな――) ミシェイルはそう思う。マリアから見たら自分は「優しい兄」だと思うのであろう。だが、自分はそう優しい兄ではない。妹のミネルバから見たら「父親殺しの自分勝手な兄」と認識された事もあった。 ニノが歌を歌い終わり、立ち上がる。バルコニーの玄関に優しい兄であるロイドとライナス、大事な人であるジャファルが居て、ニノは駆け寄ってロイドに抱きしめる。 (兄である俺が、何をしてやれたんだろうな) ミシェイルは思い悩む――すると、カミュは笑って誤魔化した。 「だとすれば、貴方も私も同じ悩みを抱えていたのではないか。優しい兄と、王子と王女に仕える騎士が、何をやれたのだろうか」 「お前は悩んでいるのか?」 「ええ、自分は――優しすぎるのではないのか。と思い悩む事があるのです。少し、コンウォル家の令嬢と出かけた時に」 あのトルバドールの少女の事か。とミシェイルはすぐに分かった。彼女は厳格な兄と、彼に使える優しげな、柔らかな声音をした修道士の従者が居る。 「…カミュ」 「…何だ」 「――ドルーアに従った者同士、同じ悩みを抱えているが…貴様も俺も、『どうしようもない大人同士』また、飲む事があったら悩みを打ち明けようか?」 「…それは遠慮しておきます」 やはりこいつは騎士であるが故に優しすぎるな。とミシェイルはそう思いながらも、最後の一杯であるワインを飲み干した。
05.
戦場を駆ける漆黒の駿馬、まるで父上の様だと最初は、そんな感想を自分の心に抱いていた。 「…おい、貴様」 プリシラはゲストルームで暗夜王国のあのドジなメイドのフェリシアが淹れた紅茶を飲んでいる最中に、ある人物と出会った。プリシラは唇をハンカチで上手に拭き取り、後ろの方を振り返る。やはり、最近召喚されたばかりの――師子王エルトシャンの息子であり、セリスやリーフと共にユグドラルの解放戦争を戦った仲でもある…。 ――黒騎士アレス。父親譲りの剣裁きをし、戦場にその名を轟かせている聖騎士だった。 「はい、���でしょうか」 自分がそう答えると、アレスは「丁度良かった、貴様に話がある」とソファに腰掛けた。ベルクトといい、ミシェイルといい、兄と同じ融通が利かない人達と何気に縁があるのだろうか。とそう思っていると、アレスは意外なことを口にする。 「…最近、カミュについて気にしているのだな」 「えっ」プリシラはティーカップを落としそうになったのだが、アレスは「いや、忘れてくれ」とそっけなく答えた。これでは話になっていないのでは。思い切って、プリシラが思い当たる部分を考え、アレスに対してある事実を口にする。 「…貴方のお父様を、思い出しちゃったの?」 無言。どうやら図星のようだ。だが、アレスは「ああ、そうだ」と答えを口にする。プリシラは「やっぱり、そうなんですね」とふふっと笑う。早速だから、彼もお茶に誘ってしまおう。と、隣に居たジョーカーに、紅茶を頼んだ。 「エルトシャン殿下と、カミュ将軍は無茶をし過ぎなんだと思います」 毎回、シグルドとミシェイルが彼等を抱えて私やセーラさんの所に駆けつけて杖の治療を受けてしまうんです。と口にする。 「父上が、シグルド…様と本当に親友だったのか」やはり彼は敵討ちのシグルドに対して敬語をつけるかどうか、まだ迷っているみたいだった。 「で、カミュがミシェイルに抱えられているのは…どんな関係なんだ?歴史書だと、ドルーア側に就いたマケドニアとグルニアの総帥だったと聞いているが」 「…どんな関係、ですか」 確か、その時カミュの事を話していたミシェイルは、友人と言うか、親友とは言い難い…所謂、共犯者?の様な態度をしていた。 「ええっと…一緒に戦った、戦友?」 上手く誤魔化しておく事にした。彼等に首を突っ込むと、余計事態が悪化してしまう。 「そうか」とアレスは納得した表情をした。 「正直、思う。俺はずっと復讐の事を考えていたが…実は、父上の背中を追っていただけだろうな。と今は思ってる」 プリシラは、何も口にしない。アレスの話を、ただ聞いているだけだ。 「…父上は、立派な騎士だったと、母上から聞かされていた。高潔で、誇り高く、優しい騎士だったと聞いていた。俺はそんな父上に憧れていた」 だが、父上が死んだ時は――全てが変わった。とアレスは何処か暗い表情で語る。 「…そうですか、誇り高い黒騎士さんでも、弱音を吐く事はあるんですね」とプリシラは、ちょっと皮肉を込めた言葉を吐き出した。 「騎士である彼等は、誰かを守る為に戦っているんです。貴方のお父様やシグルド殿下、セリス様に、エリウッド公…それに、カミュ将軍や、ミネルバ王女も、前線で戦っている。人はいつか死にます…ですが、その何かを、また次の誰かが受け継いでいるのでしょう」 アレスは「そうか」と口にすると、ソファを棚代わりにして置いているミストルティンを構える。 「…この剣は、父上が俺を見守っている証だったんだな」 プリシラは、そんな彼を見て――ゆっくりと微笑んだ。 「私も貴方も、似たような悩みを抱えているんですね。だったら、一緒にお話ししましょうか」
「んで、俺が弓兵に狙われている若を守る為に、颯爽と弓兵を背後から攻撃して、若を助けたんですよ!」 「成程…今度、ミカヤが狙われた時にはその戦法を組み込む事も考えてみるか」 「じゃあ弓兵はあたしに任せるね!マシューは魔導士をお願い!」 「いやいやいや、俺は若様命だからな!じゃあ魔導士はガイア、お前に任せるぜ!レベッカー、期待してるぜー」 「何で俺!?おい、アズ…ラズワルド、笑いを堪えるな!」 ハハハ…と、食堂で弾んでいるマシュー達の姿を見て、ルーテは考える。プリシラがカミュについて気にしている。つまり、プリシラはカミュを見て何かを思い出した可能性は高い。だとしたら、カミュと関わりのある人物を探ってみる事にした。ジョルジュ、リン���、ミシェイル、ミネルバ、マリア、パオラ、カチュア、エスト、ベルクト、アルム…思い当たる節が見当たらない。だとすれば、まだ可能性がある筈だ。此処はプリシラに尋ねるしか方法は無いだろう。ルーテが心の中でえいえいおー!と誓った途端に、カミュがミシェイルと一緒に、食堂に入って行った。 「いっつも行動しているのは、お友達なのかしら?」とラーチェルが困惑している表情をしていた。何時だったか、覚えていない。ふと、彼等の会話が聞き取れた。 「…で、最近その御令嬢が貴様を気にしていると?」 「ああ、そうだが……恐らくは、あの一件で」「そうか」 (つまり) 「一緒に出掛けた時に、彼女の言葉が…うん…」 (プリシラさんと出掛けた――つまり、彼女の方程式に考えると、ピクニックか何処かに行ってきたのでしょう。そして、彼女の言葉を考えると――やはり、カミュ将軍の過去に何か関係が?) ルーテがその光景を見ていると――後ろからカナスが「何をやっているんですか?」と話しかけてきた。 「いえ、人間観察です」 「人間観察って…ああ、カミュ将軍の事ですか」とカナスは、何か納得した表情で見据えた。 「多分、彼等については、放っておいたほうがいいと思います」 「どうしてですか?私は非常に気になるのです」 するとカナスは――微笑み、こう答えた。 「あれが、彼等なりの答えなのですから」 (彼等なり、ですか) 恐らくは、自分が介入しなくても、無自覚に彼の善人さが――悩みを解決してくれるのだろう。ルーテはそう思い、魔導書を持ち、立ち上がる。 「カナスさん、有難う御座いました」 ルーテが立ち去った後、一人取り残されたカナスは――ちょうど部屋に帰ろうとしていたマシューを呼び出す。 「…マシュー、少し良いですか?」 「えぇ、何だぁ?」 「私の悩みも聞いてくれませんか」「は、はあ…」 恐らく、カミュについては…勝手に誰かが、悩みを解決してくれるのだろうから。
07.
「わぁー!雪だ!」 黒い天馬に乗っている軍師ルフレの娘と名乗る少女は、降り積もる雪を見て感想を述べた。護衛にはパオラが居るが、どうやら雪と聞いて駆け付けたターナと、追っかけてやって来たであろうフロリーナも参加した。ミシェイルは不満げに竜で空を飛んでいるが――そう言えば、雪なんて久々だろう。とこの時思った。 『貴様は、雪を見たと言っていたが――何時頃だ、アンリの道か?』 『アンリの道…確か、氷竜神殿に行く最中に、だ。ミシェイルは雪の中を行くと言うのか?』 『少しあの軍師の娘とやらが雪を見たいと言っていてな…全く、あの黒い牙の少女もそうだが、少しは危機感を…』 『いえ、それは構わないと思った方がいい――こんなに降り積もる雪の中で戦った時は、氷竜神殿で竜達と戦った時以来だったな。だが、こっちの方が、まだ暖かい』 『…まだ、暖かい?』 『あの時、猛吹雪で――凍えるような息吹を感じたが、ニフルで降り積もる雪は…暖かさを感じる。死を感じられない雪だ』 出発前のカミュとのやり取りを思い出す。自分が彼女らの護衛に立候補に参加したのは、マークが自分の末っ子の妹を思い出す故か、将又他の立候補役が彼女等を任せられない故なのか(ナーシェンやヴァルター)…。だが、ミシェイルはこの雪に、確かな暖かさを感じられたのは事実だった。 「…あの、ミシェイル様?どうなされましたか?」 「いや、少し昔の事を思い出してな」 「…昔の事、ですか?」 「もし、俺と貴様、どっちがマルス王子率いるアカネイア軍を討ち取れるかとしたら――貴様はどっちを選ぶ?」 カミュは自分の忽然とした問いかけに戸惑いを隠せずに居るが、『もし仮にマルス王子を討ち果たし、そしてガーネフを倒せるか』についてを答えるとしたら。まあ、小難しい問いかけに彼は答える事が出来ないだろう――と確信した矢先。 「…ミシェイル、陛下だろう」 驚きを隠せない答えだった。何故自分がマルス王子を倒せるか?とカミュに問いかけた。しかし彼は 「騎士として死ねるのなら、それでいい」と答えるだけだった。丁度その頃は、雪がしんしんと降り続いていた。 結局は、この戦いに何も意味がないと分かっていただろうか、それとも――あの双子の未来が掛かった戦い故の、結論だろうか。 この雪には何もいい思い出がない。が、カミュは気楽に答えた。勝者と敗者の答えなのか、それとも…まあ、いい。これが終わったらカミュにさっさと暖かい酒を寄越せと訴えかけてやろう――降り積もる雪に、舌打ちをしながら。
08.
あいつの顔を見る。高慢な性格のリゲルの王子であるベルクトから見た黒騎士さんについての物語と言うのを誰かはそう言う。俺は彼ではなく、リゲルにいた頃を思い返す。叔父上と話していた時に、今と違う笑い方をしていた。何となくだが、あの時は陰りがない顔をしていた――あのティータという女性と幸せそうに、睦まじく過ごしていた。だが、今の姿は――リゲルの騎士ではなく、グルニアの黒騎士団を率いる騎士の姿だ。何処か、陰りが見えたような気がした。 「貴様からしたら、どうなんだ」「だが、彼が優れた騎士であるのは間違いないだろう」 ノディオンの騎士であるエルトシャンから見たら、自分から見たら優れた騎士である事を直ぐに見抜いた。若くして死んだ者であるが、シグルドの戦友である彼の下す判断は、流石はクロスナイツ騎士団長でありながら、ミストルティンを持つ(どうでもいいが、息子も優れた騎士であるが俺と似た性格をしている)騎士である判断であろう。 「優れた騎士でも、弱点を取られると直ぐに脆くなる」「例えば?」 エルトシャンは口ごもった。きっとあのノディオンの王女や妻の事を言いたいのだろう。自分はそう易々と言及する事は無かった。自分もリネアの事を思い返していたからだ。 「父上は、そう仰っていたのか」 「そうだ」 アレスは自分の問いかけに答え「そうか…」と悩める、思春期の少年らしさをまだ残している表情をしていた。すると会話している自分達の後ろでプリシラが絵本を持って何処かに行こうとしていた。 「おい、いったい何をしに行くつもりだ?」 「あれ、ベルクトさんに…アレスさん?珍しいですね。二人で何をしていたのですか?」 「ちょっとな…貴様こそ、何をするつもりだ?」 「ノノやミルラが絵本を読みたいって言うから、書斎から絵本を取り出してきたんです。この絵本が一番好きそうかなー…と考えてしまったんです。じゃあ、私は先を急いでますから」 それでは、失礼します。と言い、彼女は先に行ってしまった。 (分からない事だらけだ、結局は――自分は皇帝にはなれないと、何処かで感じてしまったのか。だが、あいつは…王になる器になんて持っていなかった。そう言えば、カミュも何時だったか、ある事を自虐していたな) 『私は騎士の器を持っているとは思えないのですが――王には、猶更向いていなかったのかもしれません』 (…似たもの同士、って事か) 急に用事があると言い、ベルクトが立ち去った後一人取り残されたアレスも自室に帰ろうとした瞬間、後ろから肩をポンポンと叩かれた。後ろを振り返ると――不機嫌な表情をした、従妹のナンナが居た。 嗚呼、これはまた説教のパターンか。と理解したのだが…ナンナは、意外な言葉を口にした。 「ちょっと、話があるの」
09. 「最近、プリシラと言うあのトルバドールの少女とよく話してるわね…私だけじゃ、相手にならないと思っているわけ?」 伯母上譲りの気の強さが得りなナンナの言葉に、アレスは言葉を詰まらせた。別にそう言う訳ではない、ただのお茶会仲間だ。と上手く話せば、ナンナは「…そう」と溜息を吐きながらそう言った。彼女と話をするのは久々だろうか?…いや、ナンナはいつもリーフと話をしていた。そりゃあ彼女はリーフの大事な人だから…幼い頃から一緒にいた仲だろう、仕方がないとは言え、彼女に詰め寄られては困る。「気の強いナンナ様」に言い寄られては、流石の黒騎士アレスもお手上げだろう。 「…そうだな、ナンナ。俺は今、悩んでいるんだ」 「…悩んでいる?どうしたの、らしくないわよ」 らしくない、か。そうだな。と確かに今の発言はまずかっただろうか。ふと考えると、ナンナにある事を尋ねた。 「…ナンナ、一ついいか?」 「どうかしたの?」 「…お前は、フィンの事をどう思ってる?」 えっ。まさかアレスから、フィンの事を尋ねられるとは思っていなかった。これは、答えに迷ってしまう。私はフィンのことを理解している母とは違うのだ…だが、ナンナははっきりと答えた。 「大切な人よ。私やリーフを、立派にエーヴェルと一緒に育ててくれて…エーヴェルが石化した時も、支えてくれた人」 そうか。とアレスは無表情で頷き、天井を見上げた。 …アレスと別れた後、ナンナは彼の行動に不可解を感じた。 (…でも、どうしてあんな事を。いつものアレスだったら――あれ?) そう言えばプリシラと言えば、一つ気になる事がある。プリシラは別の異界で黒騎士と言われているカミュについて詳しく調べている様子が見受けられた。アレスも、プリシラとお茶会をしていたと言う訳ではなさそうだ。じゃあ、一体何の為に?とナンナが考えるとしたら――直接カミュ本人に問い質すしか無さそうだ。 「…でも、どうしてアレスは悩んでいたのかしら…あら?そういえば、カミュ将軍と、叔父上は一緒に出撃していたから…もしかして、そのせい…?」 ナンナは、やっぱりアレスの気持ちも考えた方が良いのかしら。とぼやいた。
10. ざく、ざく、ざく。プリシラはニフルの土地を歩いていた。雪が降り積もるこの国は、雪合戦でも出来そうだ。と考える程だった。そう言えばカミュも、カナスに話をしていたらしく、自分も彼も、似た悩みを持っているのだな――と思いながら、雪がじゃりじゃりとなるこの地を足で踏みしめながら、前に――カミュと一緒に森を歩いていた事を思い出した。死んだら、魂はどこへ行くのだろうか。と問いかけていた。彼は、ニーナ王女の事を語っていた。救国の聖女��と何処かの記述ではそう記され、或いは傾国の魔女。と記されていた。他者を犠牲で成り立っている平和と言うのは、あまりにも残酷だったのだろう――ロイが語っていた『女王ギネヴィア』の物語――ゼフィールの豹変、そしてベルン動乱…竜と人が、分かり合える日は何時かは来るのだろうか。もし、そうだったとしたら…この冬景色を、竜達が見られる日が来るのかもしれない。 ふと、プリシラの足元に、誰かが居た――下を見たら、竜の少女であるファが、雪を見てキラキラと目を輝かせていた。 「ファ、雪を初めて見た!」「ふふふ、そうですね。これが雪なんですよ」 あのね、ニニアンお姉ちゃんからお話しをしてもらったの!イリアの雪はね、綺麗なんだって!と健気に話す姿は、とても楽しかった。 カミュとミシェイル、それに兄とルセアも一緒に連れて来て、ファと一緒に遊ぶのも考えたのだが――雪を見て、思った。 「カミュ将軍に――また、問いかけたい事があります」 この世界にきて、どう思ったのでしょうか。私はそれが、聞きたいです。 「…」 外でニフルの雪を見て、カミュは思う。自分は役目を果たしたからそれでいい。と何処かで思っていた。だが、バレンシアのアルムやベルクト、ティータを見て――一度は考え直した。生きると言うのは、とても残酷な事だ、だが、必死に生きていれば、結果が見えてくる事もある。と言うのも、事実だ。だが、一つだけ心残りがあるとすれば――。 「…この雪を、一度だけニーナに見せてもらいたかったな」 彼女がこの世界に来るのは、まだ遠い。
11.
真白のお姫様に王子様に会える対価というのは、人の心臓でした。人の心臓を悪魔に渡せば、お前の願いは叶えてあげる。そう、1000人の人間の心臓を私に渡せ。と。 お姫様は必死に人間の心臓を食らい続け、悪魔に献上をしました。そして残り一つの心臓を悪魔に上げれば、王子様に会える――しかし、現実は残酷でした。何故なら、残りの心臓は、王子様でしたから。 そう、お姫様は、王子様の国の民や、家族の心臓を喰らい、悪魔に献上したのです。 怒り狂った王子様は、国の民や家族を殺したお姫様にこう言ったのです。 「人殺し」と。 そうして真白のお姫様の心臓は剣で貫かれ、ドレスは真っ赤に血に染まったのです。
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8月4日、俳優の津川雅彦さんが心不全で78歳の人生の幕を閉じた。約3か月前の4月27日、妻で女優の朝丘雪路さん(本名・加藤雪江)がこの世を去ったばかりだった。朝丘さんはアルツハイマー型認知症を患い、2009年から別居していた夫の津川雅彦さん(78)が3年ほど前から同居し、介護をしていた。津川さんは、45年間連れ添った朝丘さんに対し、生前「娘を産んでくれたことを含め、すべてに感謝です」と語っていた。女優の道に進んだ長女の真由子さん(44)が、家族3人で過ごした日々を語る。 (出典:文藝春秋2018年7月号 インタビューは2018年5月23日に行われました)
◆ ◆ ◆
「眠れる美女」のように
 母の死がこれほど突然に訪れるとは思ってもみませんでした。
 母を看てくれているお手伝いさんから「少し様子がおかしい」と電話をもらったのは、お昼頃、仕事先へ向かおうと自宅で準備しているときでした。心配ですぐに車で5分ほどの実家へ駆けつけました。
 母はベッドのなかで、すやすや眠っているように見えました。寝息のようにスースーと息が聞こえ、いまにも目を開きそうです。私は「ママ! ママ!」と何度も呼びかけました。
 お手伝いさんの話では、朝はいつもの様子でしたが、しばらくして声をかけると反応がなかったそうで、あわてて仕事で外出していた父と私に連絡したとのことでした。
 父から、とにかくお医者さんに連絡をとるように言われましたので、主治医に連絡をとりました。
 あまりに急なことで私は気が動転し、「本当にこのまま亡くなってしまうのかな」と不安でいっぱいでした。父も初めは驚いた様子でしたが、今思うともう覚悟していたのでしょう。母の様子を見て安らかに逝かせてあげようと思っているようでした。母を心配しながらも私のことも気づかい支えてくれた父はすごいなと思いました。
 私たちの声や思いは母の意識にきっと届いていたと思います。母はおとぎ話の「眠れる森の美女」のように目を覚ますことなく眠ったまま、夕方に静かに息をひきとりました。
 自宅で家族に看取られたのは理想的な最期だったのかもしれません。私たちに苦しむ姿を見せなかった母は、本当に家族孝行だと思います。
母との最後の会話
 最後に母と話したのは、その1週間前でした。部屋に入って「ママ元気? 真由子だよ」と言ったら、初めは「ん?」という顔でこちらを見ていましたが、私だとわかったら「頑張ってる?」といつも通りの会話になりました。
「うん、一生懸命頑張ってるよ」
「そう、ありがとうね」
「ありがとうって、何もしてないよ(笑)」
 そんな会話を交わしながら、母の部屋で30分ほど一緒に過ごしたのが最後でした。
 家族と近親者だけで葬儀を済ませ、納骨を終えたら、ようやく落ち着き、これから母の居ない世の中を父と2人で力を合わせて生きていかなきゃと思えるようになりました。父の意向でみなさんにお知らせしたのはその頃です。すると、母のことを知る方々からたくさんの電話やメールをいただき、母が亡くなった日のことを伝えるたびに、「ママは死んだんだよ、ママは死んだんだよ」と自分に言い聞かせるようで悲しみがあふれてきました。
仕事が命だった
 母と私は、親子というより姉妹のような関係でした。私がまだ小さい頃から、母は家にいることが少なく、長期の舞台公演などがあれば、1カ月ほど留守にすることも当たり前でした。幼い私がお母さんは通いで来る人なんだと思い、玄関で「ママ、また遊びに来てね」と見送った話は、母から何度も聞かされました。たまのお休みで自宅にいるときには、母は悲しそうな顔をしていました。「ママ、どうしたの?」と尋ねたら、「ママ、お休みになっちゃった。何したらいいのかわからないの」と言われました。母はそれぐらい仕事が命でした。
 反対に父のほうは、休みになると「真由子、どこ行きたい?」といろいろなところへ遊びに連れて行ってくれました。授業参観や運動会などの学校行事もすべて父が来てくれて、いまでも旅行に行くと、父と一緒にお風呂に入るほど、私はパパっ子に育ちました。
 私は子供の頃、将来の夢を依かれると「3食昼寝つきのお母さん!」と答えていました。学校帰りに友だちの家へ行くと、お母さんがおやつを作って待っていてくれるのが羨ましくて、「こういうお母さんになりたい」と思ったからです。それからしばらくして私は「お手伝いさんになりたい」と思っていました。家では、お手伝いさんといつも一緒でしたから、自分も大人になったら、お料理やアイロンがけをして、誰かのお世話をしたいと思っていたからです。
 高校生になるころには、私の夢はスチュワーデスに変わっていました。アメリカンスクールに通っていた私は英語が得意だったので、英語を活かせて誰かのお世話が出来る仕事に就きたかったからです。20代に入ると、父が経営していたおもちゃを販売する会社「グランパパ」を手伝いながら、スチュワーデスになりたいという夢を膨らませていました。ところが、父に相談すると「万が一、事故が起きたら確実に死ぬような仕事はダメだ」と反対されてしまいました。
「女優をやってみない?」
 ガックリきて、自分には何もやることがないと悩んでいたとき、母に突然「ちょっと、女優をやってみない?」と言われました。女優なんて、1度も考えたことがなかったから「それはイヤ」と答えたら、「食わず嫌いはダメよ」という言葉が返ってきました。「パパとママの仕事を頭ごなしに嫌いって言うのは良くないわ。1回やって味見してみなきゃ。嫌ならやめればいいんだから」。
 そういわれて、私は25歳で母が座長を務める舞台に出演することになりました。自分で舞台に立ってみると、父と母はこんなに素晴らしい仕事をずっとつづけてきたんだと初めて実感しました。自分の演技で客席から笑い声やすすり泣きが聞こえ拍手が起こる。これはすごい仕事だと、母のいうことがわかった気がしました。
 ただ、あとになって「あれはママの策略だったのかな」とも思います。お客様の反応が直接見えない映画やテレビの仕事が最初だったら、芝居の面白さをすぐに実感できなかったかもしれないからです。
父、津川雅彦が舞台で母を起用した理由
 母自身も舞台を愛していました。私が子どもの頃は、父が演出、母が主演、伯父の長門裕之さんが相手役という舞台をよく観ました。感動の涙を流し���場面は、いまでも思い出すと鳥肌が立つほど鮮明に覚えています。舞台に立っているときの母は本当にすごかった。父は同じ役者として、母を尊敬していました。父は私が女優の道に進んでから、よくこう話していました。
「舞台の花道で芝居をするのは本当に難しい。普通の役者は間が持たないから、一発決めて、さっと引っ込む。でも、(二代目)中村鴈治郎さんと雪江だけは花道で30分も客席を沸かせられるんだ」
 父が自分の演出する舞台に必ず主演女優として母を起用したのは単純に身内だからではないと思います。
「台本を渡して、最初に稽古で立ったときの兄貴(長門裕之)と雪江の芝居はすごいんだ。あの2人は天才だよ」
 そう言って、伯父と母を絶賛していました。私も両親と同じ道に進んで、その感覚がわかるようになりました。舞台の上で大先輩の女優として母に接し、そのすごさを体感するようになったからです。
家でも浮世離れしていた
 そのような舞台での顔とは別に、母はテレビの世界では、“浮世離れしたお嬢様”“天然ボケ”のキャラでした。例えば、家事が一切できないとか、結婚するまでお金を払って買い物をしたことがないとか。私がデビュー後に母と料理番組に出たときは、結婚後、初めて包丁を握ったと話題になりました。
 そんな“世間知らず”になったのは、母の父・日本画家の伊東深水が母を溺愛して、深窓の令嬢として育てたからです。父はよく「雪江が何もできないのは伊東深水のせい」だと文句を言いましたが、結婚する時に「雪江は何もしなくていい、女優だけをやってくれていればいいんだよ」と言ったそうです。
 母と私で「クイズ$ミリオネア」に出場したときには、こんなことがありました。第1問は「都道府県の都はいくつ?」。私は「1つ」と答えを言いました。直後、ファイナルアンサーと言われると、母が絶妙なタイミングで「でも、京都もあるわよ」と耳元でささやきました。そういわれると、私も急に自信がなくなり、2人であたふたと相談するうちに再度司会のみのもんたさんにファイナルアンサーを求められました。思い切って「1つ!」と答え、「正解」の一言が返ってきた瞬間、母は大はしゃぎ、私は感極まってうれし涙を流してしまいました。みのさんからは「第1問でここまで盛り上がったのは、あなたたちぐらいですよ」と言われました。帰宅すると、番組を観ていた父から「みっともないから、もうクイズ番組には出るな」と2人で叱られましたが、いまとなってはいい思い出です。
「卒婚」と報じられた別居の真相
 父と母が別々の家に住むようになったのは2009年のことです。当時の芸能ニュースでは、熟年夫婦が円満に別れる「卒婚」だといわれましたが、父と母は不仲になったから別居したわけではありません。
 きっかけは父が経営する「グランパパ」が経営難に陥り、6億円以上の負債を返すために私が生まれ育ち、父と母が住んでいた家を売却せざるをえなくなったことです。その家は母の持ち物でしたから、父はそのことを今でも悔やんでいます。そのとき私はすでに実家を出て1人暮らしをしていましたが、父と母は新たに住まいを探さなければならなくなりました。しかし、父と母は物持ちなので、2人が同居し、快適に過ごせるような一軒家を探すのは容易ではありませんでした。そこで別々の家を借りて、別居することにしたのです。長年住んだ家と別れることになり、悲しんでいるかと思ったら、母は「雪江、1人暮らし初めて。ちょっと大人になれるかしら」とウキウキしていました。以前から父と母の生活スタイルは仕事上別々でしたから、部屋の住所が変更されただけのようなもので、実質的な変化はありませんでした。
コンビニをホテルのクロークと勘違い
 1人暮らしをしている時、スーパーやコンビニに1度も行ったことのない母は、マンションの1階にあるスーパーに行きたくなると「真由子、今日うちにご飯食べに来る?」と電話をかけてきました。「うちね、1階に24時間の大きな冷蔵庫があるの」といって、とても楽しそうでした。
 一緒にコンビニに行く際には、まず2つあるレジの片方のカウンターにコ��トを預けます。ホテルなどのクロークと勘違いしているのです。それから売り場を回って、「あの、すいません、これちょうだい」と商品を指さすと店員さんが母に気づき、カゴを持って来てくれたので、私が「コンビニではカゴは自分で持って買い物をするんだよ」と注意しました。すると「重たくて、ママ、あんなの自分で持てない」。万事がこんな調子でした。
 母が「もっと遊びなさいよ」と父に言った話や父が合コンしていることは、よく知られていますが、父と母は若い俳優さんや女優さんたちとよくご飯を食べに行っていました。両親とも私が不勉強に思えるほど、最新の情報をキャッチしていて「いま、これが流行ってるんだぞ」「あんた、そんなことも知らないの?」と言われることがたびたびありました。そのような刺激があって、父も母もずっと若々しく、格好よくいられたのだと思います。それで元気でいてくれるなら、むしろ心配が減って、いいことだと私は思っていました。父も母もお互いがイキイキしていることを誇らしく思っていたことでしょう。
「私のことも忘れちゃうのかも」
 母が認知症の診断を受けたのは2013年のことです。そのことは本人には知らせませんでした。
 母が若い頃から話し相手の名前を間違えるのは日常茶飯事で、娘の私と話しているのに「ねぇ、ヤマちゃん」と運転手さんの名前で呼んだり、外出先で仕事関係の方に出会って、ひとしきり話して別れてから「いまの誰?」と尋ねてきたりすることは、しょっちゅうでした。そのようなキャラクターですから、いつから認知症になったのか、家族にもわからないところがありました。
 私は身近に認知症の人がいなかったので、映画などで観た知識で「そのうち私のことも忘れちゃうのかも」と不安になりました。ですから、元気なうちにできるだけのことをしてあげたいと、私が母のところへ通って、なるべく一緒に過ごすようにしました。近所へ散歩がてらショッピングをしたり、食事や温泉に出かけたり。いま振り返っても、母との思い出は最後の5年間が一番多いような気がします。
家族でつくった最後の舞台
 母にとって最後の舞台になったのは、2014年の時代劇ミュージカル「花や…蝶や…」でした。これは私がプロデュースした舞台です。
 認知症になって、母が大好きな仕事をもうできなくなるかもしれない、と思ったら、胸が締めつけられました。娘として何かしてあげたくなり、もう1度だけ舞台に立たせてあげたいと思ったのです。
 父に相談すると「気持ちはわかる。でも、雪江が舞台に立つなら座長になるからね。万が一、何かあったら他人様に迷惑をかける。家族の思いだけで、やらせるのは役者として無責任すぎる」と反対されました。そのとおりだと思ったとき、妙案が浮かびました。「じゃあ、私がプロデュースをすればできるんじゃないか」と考えたのです。その提案には父も賛成してくれました。
 私は脚本の脚色、演出、振り付け、出演とすべてを担当し、深水流の家元でもある母の日本舞踊を活かして「ウエスト・サイド・ストーリー」の時代劇版にしようと決めました。そして父に「私が演出、ママが主演だから、ナレーションで出ていただけないでしょうか?」とお願いしました。こうして家族3人で1つの舞台を作ることになったのです。
母から来たクレーム
 私も母に万が一のことがあってはいけないと、演出には細心の注意を払いました。しかし舞台に立った母は、病気の影響も78歳の年齢も感じさせないどころか、女優のプライドを最後まで持ちつづけていました。芝居の冒頭で、母が花魁道中を演じる場面があり、転んで骨折でもされたら大変だからと高下駄はやめて、小道具さんに厚めの草履をお願いしました。すると、母から直接クレームがきました。
「先生、わたし女優です。草履ではなく高下駄でお願いします」
「朝丘さん、大変失礼しました。すぐに高下駄をご用意します」
 そう言って高下駄を用意すると、母は難なく履いて、凜とした姿で花魁道中をこなしました。帰りの車でも「あんたね、馬鹿にするんじゃないわよ」と怒っているので、「ほら、年齢も年齢だから、娘としては心配でしょ」となだめると、「そんなおばあちゃんじゃないから」とぷりぷりしていました。体に負担がかからないような振り付けにしていたら、目一杯に踊る振り付けに変更させられ、演出家としてはタジタジでした。
 セリフのほうも、途中で「あら?」と思うことはありましたが、ベテランらしく自分なりの言い方でうまくごまかしていました。80歳近くになれば、セリフ覚えが悪くなるのは誰にでもあることです。
 不思議なもので、日常生活で、もの忘れが目立つようになっても、母は芝居や歌になると驚くほど記憶は、はっきりしていました。昔覚えたジャズの英語の歌は、一言一句漏らさず覚えていました。
「花や…蝶や…」は結果として母の最後の舞台になりましたが、母は亡くなるまで再び舞台に上がる日を楽しみにしていたと思います。「花や…蝶や…」の公演が終わった後も「先生、次はいつ?」と尋ねられましたから。
病状が進んで、母は「姉」から「妹」になった
 別居していた父と母が3年ほど前からまた一緒に暮らすようになったのは、母の病状が進んだためです。父が心配して「すぐ会えるように、お前の近くに引っ越そう」と広い家を見つけて、母と一緒に住むことになりました。
 わが家には昔から「おはよう」や「おかえり」の挨拶でキスをする習慣があって、父と母の間にはまたその習慣が復活しました。父と暮らすようになって母は明るくなり、新婚時代に戻ったような初々しさまで感じられました。
 母の場合は病状が進んだといっても、大きく変わったのは、恥ずかしがり屋さんになったことくらいでしょうか。食欲は旺盛で、特にあんこの和菓子などはよく食べていました。甘いものを買ってきて一緒に食べようとすると、私の前にある同じお菓子をじっと見つめているので「これが食べたいの?」と差し出すとパクパクッと食べて、さらに自分のも食べてしまう。「それ私にくれないの?」と言うと、「これはおいしいからダメ」と返してくる。子どもに戻った感じでした。私にとって以前の母は姉のようでしたが、病気になってからは妹のようでした。母の現役時代に比べたら、本当に多くの時間を過ごすことができて幸せでした。最後にしっかりと母親をやってくれました(笑)。
「また女優になりたい」
 母は病気が進んでからも、不意に「明日のスケジュールはどうなってるの?」と尋ねることがありました。「明日もお休みよ」と答えると、「えー、休み多すぎよ」と不満そうでした。ふと見ると、踊りの手ぶりを工夫していることもありました。母は最後まで女優として、女優人生の千穐楽の幕を下ろすことができたんだと思います。
「ママ死んでもね、生まれ変わったらまた女優になりたいの」
 母は昔からよくそう話していました。いまごろは、新しい女優人生の初日を迎えるための準備をしていると思います。
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