Tumgik
#エアコンを使わなくても
satomikawamura · 2 months
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【急遽、来週日曜日にワークショップを開催する事になりました!】
手ぶらで参加OK、エアコン完備で快適ですよ。参加希望の方はマリヤ手芸店か、私までメッセージ下さい。
「卓上織機でつくるミニマットワークショップ」
卓上織機を使用した手織りを気軽に体験していただけます。楽しい質感のカラフルな糸をたくさんお持ちします。
シンプルなたて糸を用意しておきますので、お好きな色と質感の布を自由に織り上げて作品を作りましょう。
(仕上がりサイズ 約17㎝×19㎝)
開催日:2024年7月28日(日)
時間:①10:30~12:30 ②13:30~15:30
参加費:税込3300円
持ち物:手ぶら参加OK
対象年齢:小学生以上(小学3年生以下は保護者同伴)・親子参加OK(親子それぞれ楽しみたい場合の参加費は、参加費×人数分となります)
お子様も大人の方も楽しんで頂ける内容です。
定員:各回6名
場所:マリヤ手芸店 3階ギャラリー(エアコン完備)
お問い合わせ:
マリヤ手芸店 011-221-3307 10:00~18:00 水曜定休
川村さとみ [email protected]
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kennak · 2 months
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そのじいさんが亡くなった。 昨年に父が亡くなり、私の実家は車を処分したので、実家に帰省するときはレンタカーを予約する。この連休もそうした。 安いので、地元の自動車修理工場がフランチャイズでやっているインディーズ系レンタカーにしてみたら、受付してくれた事務の親切な女性は、レンタカー約款を読み上げる間中修理工場から爆音で流れてくる演歌のUSENに向かって突然「ああうるさいっ!」とブチぎれ、「あなたもうるさいと思うでしょう!?」と私に同意を求め、同僚に修理工場につながるドアを閉めさせると、「最後に乗っていたのは平成15年式のbB(みんなの地元のDQNがよく乗ってたやつ)です。令和になってもまだ乗ってました」というある意味SDGsでは? みたいなことを平気で言う私に、令和2年式フィットハイブリッドという、まさに隔世の感というほかない車の操作方法をとても丁寧におしえてくれた。 そんな調子で車を借りて帰ったところ、母に、「同じ町内会のじいさんと私を、車に乗せて買い物に連れて行ってほしい」と頼まれた。 正直、ちょっと嫌だった。母はよく知っている人に違いないだろうが、私はそのじいさんをほとんど知らない。まさにあいさつ程度のイチゲンじいさんであり、むこうも私を同じように思っているだろう。そのイチゲンじいさんを車に乗せて買い物に行く…気が重い。万一大事故になったらどうしよう、面倒だなあとか、そもそも知らない人が苦手…などと種々のことが頭をよぎったが仕方がない。年齢的にも立場的にもそんな子どもじみたことは言ってられないので、私は母の申し出を受け入れ、じいさんと母を買い物に連れて行った。母には一瞬「ええ…」みたいな顔をしてしまったが、じいさんの前では全力の快諾顔を心がけた。 実家の所属する町内会は、会の中でまた数ブロックにわかれているらしいが、母らのブロックだけ会費が余りがちのため、いちど寄合(=飲み会)でぱっと使おうということになったそうだ。じいさんはブロックの会計掛で、だから買い出しにゆくとのこと。90代のじいさんが町内会の財布のひもを握る、これが種々の法律の目的条文に言うところの「少子高齢化の進展」ってやつだなと思った。なお、飲み会の予定は明日とのこと。何もかも急だ。 母とじいさんは、かごいっぱいに酒やつまみを入れた後になって、急に予算に収まるか心配しだし、その場で減らそうとするので、「レジ通して予算越えた時点で減らしてもらったらいいですよ」と私は横から口を出した。買い物は予算ぎりぎりにおさまっており、母は、じいさんのことを「さすが!」と謎にほめ、じいさんもまんざらでもなさそうだった。 じいさんは先述の通り90代、母は70代なので、畢竟ひとり30代の私が荷をせかせかとトランクに積み、これで一安心と思いきや、ついでに寿司の予約にも連れて行ってほしいというリクエストが出た。一瞬「マジか…」と思ったが、乗り掛かった舟というかもうすでに乗っている船なので、ニコニコ笑って「いきましょう!」とうけおい、ナビに寿司屋の住所を設定して寿司屋に向かう、その道々、寄合は公民館ではなくじいさんの自宅でやることになっているという話になった。 じいさんは、「もう暑いから、たくさん人が入るとエアコンを入れないといけないかもしれない」と言い、私は「電気代とショバ代として、今日買った酒の数本くらいご自身で晩酌にされても罰は当たらないと思いますよ。余っても最後みんなで分けちゃうんでしょうから、今日先に飲まれたらいかがです? あ、私は絶対誰にも言いません」と真顔ですすめ、それをきいた母は助手席で、じいさんは後部座席で笑っていた。 寿司の予約がすんで車にもどったところで、私はじいさんに「ほかに寄りたいところはないですか?」ときいた。じいさんが大丈夫というので、家まで送っていき、大量の酒を玄関通り越して冷蔵庫の中までわっせわっせと運び込み、私はようやくそこでお役御免となった。 じいさんの家の下駄箱の上には「努力」と彫られた大きな飾り駒があった。それは木工をしていたじいさんが昔手ずから彫った工芸品だそうで、「努力」と書いた将棋の駒というまんがみたいな一品を掘れる人がこんなに近くにいることに、私はいたく感じ入ってしまった。マクロ組めるより努力って掘れるほうがぜんぜんいいな。 そしてその三日後、飲み会から数えれば二日後に、じいさんは亡くなった。布団の中で亡くなっていた。連絡がとれないことを案じた親戚がすぐにかけつけ、発見ははやかった。 その日にはもう私は実家から婚家に戻っていた。母から送られてきたLINEでじいさんの突然の訃報に接し、文字通りの突然の訃報ぶりにひどく衝撃を受けたが、母はLINEに「まあ~おとしにふそくはないでしょう」(原文ママ)とも書いて寄越し、その意外なドライっぷりにはちょっと笑ってしまった。 そうして私は、じいさんを買い物につれていくことを快諾し、道中ずっとにこにこして、精一杯ふたりを手伝ったことを、本当によかった…と思った。じいさんのために、というか、自分の精神衛生のために、よかった。すげなくした直後に死なれたら、すげなくしたという自己責任(良心の呵責と言い換えてもいいかも)を背負いきれない程度にはショックだったと思う。 それに、連休のよく晴れた日に、ちょっと妙な三人組ででかけたその買い物、なんだか私には結局楽しく思われたから。 死ぬということが、生きるということから決して遠くはなれてはいないように、死んでしまった人たちもまたそうである、と私は思う。つかずはなれず、なんとなく私の歩様にあわせて、今も隣を歩んでいるように思う。 最初に私をかわいがってくれた人を亡くしたのはまだ私が赤ちゃんの頃、母の親友のお母さん。とても愉快な人で、父との結婚を迷っていた母に、「母(はは)ちゃん、馬には乗ってみよ、人にはそうてみよ、よ」とはげました。そのうちこの世にやってきた私は、母以外の人に抱っこされると、せっかくやってきたこの世の終わりのように泣き叫ぶタイプの赤子だったのに、その母の親友のお母さんにだけはごく機嫌よく抱かれていた。そういう写真が残っている。私は、物心もつかないうちに、おしゃべりもできないうちにお別れした、母に伝えきいただけで自分では何にも覚えていない彼女のことを、いつもお守りみたいに心の中に持っている。赤ちゃんだった私に向けられたその無償の厚意を、つらいときの糧にしているようなところが今もある。 最初に友達を亡くしたのは小学一年のころ、友達は前歯が抜けていて、永久歯が生えてくる前にいってしまった。その子のお母さんは今になっても私に会うと、生きてたらあの子もこんなふうだったのかと思うという。私の節目、節目に、そう思うという。そのとき、友達がわたしの隣にいないという人はきっといない。 父親は私のことが大好きだった。父と母と私の三人で、あるいは父と二人で、父の運転する車でいろいろなところに出かけた。ときには父にさそわれて、その仕事についても行き、こんなに大きな娘さんがいるのと客先に驚かれ、父はにこにこしていた。 父は死ぬ間際までほそぼそと仕事を続け、わたしは彼が亡くなる直前にアポをとっていた客先の数件に、父が亡くなったことを知らせる電話をかけた。はじめて話をした先方は、私が電話をかけてきたことによほど驚き、父が亡くなったとの知らせにしばし絶句した後、あなたのことを先生はいつも自慢そうにしていたと言い、最後には先生がいなくなったら誰を頼みにしたらいいか、本当にお世話になりました、と泣き出した。私は、涙する相手に、○○さんのおかげでほんとうに最後の最後まで誰かの役に立たせてもらって、惜しんでまでもらえて、父はとても誇らしく、ありがたく思っていると思います、と言うしかなかった。でも父は、実のところ、そんなに殊勝な人間でもない上、けっこう変わってるよなというレベルでこだわりの少ない人でもあった。 父が亡くなる直前までLINEをやりとりしていた人たちに、そのままLINEで父の逝去を伝えようとしたのだが、父はLINEのトークをある程度の期間が経つとかならず全削除するという、こだわりのなさを通り越して、ややサイコパスのような一面をもっていた。 亡くなるひと月ほど前、父は、免許を返納することにしたというLINEをわたしに送ってきた。車というものは私たちの思い出の多くを占めており、驚いた私が父に電話をかけると、「薄暮の時間帯に信号の見落としをした。今まで一回もそんなことはなかったんだから、もう潮時だと思った」と淡々と父は言った。あれだけ運転が大得意で、大好きで、アイデンティティの大部分をしめていたように見えたのに、引き際を悟ればもうしがみつない。その、ものに拘らない姿勢に私はいたく胸を打たれたし、これができない老人が多い以上、今もって、父の最も尊敬すべき美点の一つだとおもう。 ただ、電話を切ったあと、今までいろいろなところに連れて行ってくれて、たくさんの送り迎えをしてくれて本当にありがとう、と万感の思いをこめて送ったLINEも、父が、入院後(退院してくることはなかった)母とかわしあった感謝の思いを伝え合うLINEも、亡くなった時には父はすべて消しており、それを見て、私も母もあまりの父らしさに爆笑した。 (ついでに、父が亡くなる前々日まで、もはや執念のトークの削除を行っていたので、トークルームのどのあたりの人たちにまで逝去を伝えるトークを送るべきか見当もつかず、非常に頭を悩ませることになった) そんな感じの人だったので、この世に未練というものがあったとは到底思えない。退院の手筈を整え始めていた日の深夜の3時過ぎという、家族がやや油断している上に一番身動きしづらい、マジでどうしようもない時間にいきなり息を引き取ったため、父の死に目にあえなかった母。父の逝去からしばらくして、急に「お父さん、最後に私に言いたかったことなかったんやろか」としんみり言い出したので、私は反射的にげらげら笑って「あるわけないやん」と言ってしまった。死ぬ間際まで律義にLINE全削除を続けた男にそんな情緒があるとはちょっと思えなかったのだ。母もすぐにげらげら笑いだし「そうやね」と言った。 こんなふうに父のことを思い出しているとき、私はやっぱり父がすぐ側にいるように思う、フロアシフトを挟んだスカイラインの、運転席と助手席くらいの距離のところに。 生まれてから今日にいたるまで、誰かの死はいつでもそばにありつづけた。だから死んでしまった人たちも、同じようにいつでもそばにいるように思う。 生きてとなりにいる人のように声をかければ答えるわけではない、電話をかければ出てくれるわけでもない。そうだったとしても、生きている人とはほんの少しちがう居方で、それでもわたしのとなりにいてくれているのではないか、と、わたしはいつも信じる。 じいさんは、私が買い物に連れて行った翌日の飲み会の日、つまり亡くなる三日前、近所に住むばあさんに、私のことを「車に乗せて買い物に連れて行ってくれた。あの子はとてもいい子だ」と言ったそうだ。 それを近所のばあさんから母は伝えきき、今度はわたしにそれを教えてくれた。じいさんがそう言ってくれたから、近所のばあさんは私に「会ってみたい」と言っているらしい。 ありがとうじいさん。よくわかんないけどばあさんも、私に会いたいと思ってくれてありがとう。会おう。 私は今、私に会いたいと思ってくれる人がいるなら、その人にとても会いたい。だから、次の帰省のときには、私は近所のばあさんに顔を見せに行くつもりでいる。 私の目にうつり、私が今生きている世界は、そのときには隣に、近所のじいさんがどうしたっていてくれる、そういう世界だ。
実家の近所に住むじいさんを車に乗せて買い物に連れて行った三日後
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harawata44 · 3 months
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“隠れ脱水”は爪で3秒セルフチェック 熱中症対策はシンプルに暑さを避け水分を摂ること - ライブドアニュース
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以下引用
暑くなってくると、注意が必要なのは熱中症。特に体が暑さに慣れていない梅雨明けは、注意が必要です。熱中症を防ぐために気を付けるべき対策をお伝えします。
喉の違和感は熱中症のサイン? 室内にいても注意が必要
総務省消防庁HPによると、全国の熱中症による救急搬送は2022年7月17日から23日までの1週間で4078人。2023年は9403人で、2.3倍に増えています。熱中症の発生場所は、家の中が42.4%、道路が17.2%となっています。 ひなた在宅クリニック山王の田代和馬院長によると、室内での熱中症の危険サインは ▼喉の違和感(ガラガラ) ▼汗をかかない ▼尿が出る分量が減る ▼爪が紫になる などです。 田代院長は「躊躇なく水分補給やエアコンの使用をしてほしい」としています。
エアコンの吹き出し口は「水平・上向き」が効率的
ダイキン工業によりますと、エアコンを使って効率的に室温を下げるためには、冷気が全体に循環するように吹き出し口についている羽(ルーバー)を「水平・上向き」にするのがベストだということです。 「下向き」にすると冷たい空気が下に溜まってしまいます。また、室内の気温を感知するエアコンの周辺が温かい状態になるので、エアコンが“暑い”と勘違いしてしまい、余分な電力を使ってしまう恐れがあります。 エアコンの向きは「水平・上向き」にして、扇風機があるとより循環させられると言われています。
熱中症対策はシンプルに暑さを避け、水分を摂ること
シンプルではありますが、熱中症にならないように、とにかく以下2つの予防・対策を心がけていただきたいと思います。 (厚労省HPより) (1)暑さを避ける 室内だと油断している方も多いかもしれませんが、扇風機やエアコンなどを使って室温を下げてください。 外出している時は▼日傘や帽子の着用、▼日陰などで休憩するなど、対策が必要になります。 (2)こまめに水分補給 喉の渇きを感じていなくても、水分・塩分などを定期的に補給することは大切です。
“隠れ脱水”は3秒でわかる 爪でセルフチェック
また、自身が“隠れ脱水症”になっているか否かを簡単にチェックできる目安があります。(厚労省HPより) まず、手の親指の爪を逆の指でつまみます。 つまんだ指を離した時、白かった爪の色がピンク色に戻るまでに3秒以上かかれば脱水症を起こしている可能性があります。 簡単にできるセルフチェックですので、1つの目安にしてください。 他にも、脱水症のサインがあります。 国際医療福祉大学の松本哲也主任教授によると、▼口の中の乾燥や、▼頭がクラクラすると、脱水症のサインということですので、こういったものを感じた場合、「すぐに水分補給して、改善しない場合は我慢せずに病院に行ってほしい」ということです。 特に高齢者の方は、熱中症や脱水症になっても気がつきにくいことがありますので、自分で時間や飲む量を決めて水分補給などをすることも大事かもしれません。
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astk-design · 5 months
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House in Shukugawa 夙川の家 (共同設計|arbol)
ミニマルな空間と美しい曲線が生む 優しく包容力のある住まい The minimalist space and beautiful curves create a tender and inclusive home
夙川の家は兵庫県西宮市に位置し、四方を2階建ての隣家に囲まれたコンパクトな旗竿地にある。 プライバシーの観点から外に開くことが難しい敷地条件に対し、内部を周囲から切り離して住み手のための”独立した世界”をつくることを目指した。 ”中庭”と”大きな気積をもったドーム空間”により、閉じた箱の中でも窮屈さを感じることなく、美しい緑や光を愛でながら居心地良く過ごすことができる。包み込むような空間が家族の団欒を生み、暮らしを受け止める包容力のある住まいとなっています。
“House in Shukugawa” is located in Nishinomiya City, Hyogo Prefecture, on a compact flagpole-shaped lot surrounded on all sides by two-story neighboring houses. The site conditions made it difficult to open the house to the outside for privacy reasons, so we aimed to create an independent world for the client on the inside. The “courtyard” and “domed space with a large volume” allow the residents to spend a cozy time while enjoying beautiful greenery and light, without feeling cramped in a closed box. The enveloping space creates a family gathering, and the house has the tolerance to accept the people’s life.
- ⚪︎ロケーション  夙川の家は、兵庫県西宮市の豊かな自然と古くからの邸宅街が広がる夙川沿岸の閑静なエリアに位置している。この場所のように地価が比較的高いエリアでは、邸宅街と対照に土地が細分化され住宅が密集している部分も多くみられる。本邸も、四方を2階建ての隣家に囲まれたコンパクトな旗竿敷地での計画だった。 ⚪︎ご要望  クライアントから伺った理想の住環境や要望は、次の5つに整理できる。
自然とのつながり(緑、光、風、四季を感じれること)
プライバシーを確保しつつhyggeを大切にできること(hygge:デンマーク語で「居心地がいい空間」や「楽しい時間」をさす言葉)
陰翳礼讃の精神で光や陰翳を繊細に感じられること、照明計画も同様に均一な明かりではなく変化や緩急があること
全体に繋がりがあり、用途に合わせて空間ボリュームが多様に調整されていること
インテリアから建築まで飽きのこない普遍性のあるデザインであること
これらのテーマと敷地条件をもとに、建築形態を検討していった。 ⚪︎デザインコンセプト  プライバシーの観点から外に開くことが難しい敷地条件に対する解決策として、あえて周囲を隔絶し「中庭」と「ドーム空間」によって建物内部にクライアントのための“独立した世界”を構築する住まいを提案した。また共有していただいた好みのインテリアイメージには、ヨーロッパの空気感を感じるものが多く意匠にもそれらの要素を取り入れることにした。
 まずコンパクトな敷地の中で可能な限り大きく建物のフットプリントを設定し、周囲に対して閉じた箱型の木造2階建てとした。次に内部でも自然や四季を感じ取れるよう、安定した採光が確保しやすい北側の角に中庭を配置。その周りを囲むようにホールやダイニングスペース、キッチンなどのアクティブなスペースを設けた。寝室や浴室といった個人の休息スペースは、必要最小限の大きさにして2階に配置した。(1ルームの寝室は、可動式収納家具によって部屋割りを調整可能)  この住まいの最大の特徴はドーム型のホールであり、それは人々の暮らしを受け止める包容力のある空間となっている。適度な求心的プランが家族の団らんを生み、中庭の抜けとドームの大きなヴォイドが人が集まった際も居心地の良さを保証する。閉じた箱でありながら窮屈さを感じることなく、親密なスケールで家族や友人達と心地良く過ごすことができる。  またタイル張りの床、路地テラスのようなダイニングスペース、バルコニーのような踊り場、ドームとシンボリックなトップライトなどにより、1階は住宅でありながらセミパブリックな空気感を醸し出している。これがプライベートな空間である2階とのコントラストを生み、小さな家の中に多様さと奥行きをつくり出している。  採光については、単に明るいことだけではなく相対的に明るさを感じられることも重要である。ホールの開口部は最小限として基準となる照度を下げつつ、中庭に落ちる光が最も美しく感じられるよう明るさの序列を整理した。また壁天井全体を淡い赤褐色の漆喰仕上げとすることで、明るさを増幅させるとともに影になった部分からも暖かみを感じられるよう設計している。  空間操作としては、中庭外壁隅部のR加工、シームレスな左官仕上げとしたドーム天井、ドームと対照的に低く抑えた1階天井高などが距離感の錯覚を起こし、コンパクトな空間に視覚的な広がりをもたらしている。 ⚪︎構造計画  木造軸組構法の構造材には、強度が高いことで知られる高知県産の土佐材を使用。上部躯体には土佐杉、土台にはより強度や耐久性の高い土佐桧を用いた。工務店が高知県から直接仕入れるこだわりの材であり、安定した品質の確保とコスト削減につながっている。 ⚪︎造園計画  この住まいにおける重要な要素である中庭は、光や風を映し出す雑木による設え。苔やシダなどの下草から景石や中高木まで、複数のレイヤーを重ね、コンパクトでありながらも奥行きのある風景をつくり出している。またコンパクトな分植物と人との距離が近く、天候や四季の移ろいを生活の中で身近に感じ取ることができる。石畳となっているため、気候の良い時期は気軽に外へ出て軽食を取るなど、テラスのような使い方も可能。草木を愛でる豊かさを生活に取り入れてもらえることを目指した。  敷地のアプローチ部分には錆御影石を乱張りし、大胆にも室内の玄関土間まで引き込んで連続させている。隣地に挟まれた狭い通路であるため、訪れる人に奥への期待感を抱かせるような手の込んだ仕上げとした。また石敷きを採用することにより来訪者の意識が足元に向かい、ホール吹抜けの開放感を演出する一助となっている。 ⚪︎照明計画  ベース照明は、明るすぎず器具自体の存在感を極力感じさせない配置を心掛けた。特に中庭の植栽を引き立てる照明は、月明かりのように高い位置から照射することで、ガラスへの映り込みを防止しつつ、植物の自然な美しさを表現できるよう配慮している。ホールについても、空間の抽象度を損なわないために、エアコンのニッチ内にアッパーライトを仕込み、天井面に器具が露出することを避けた。  対して、人を迎え入れたり留まらせる場(玄関、ダイニング、リビング、トイレ)には、質感のある存在感をもった照明を配置し、インテリアに寄与するとともに空間のアクセントとしている。 ⚪︎室内環境  居心地のよい空間をつくるためには快適な温熱環境も不可欠である。建物全体がコンパクト且つ緩やかに繋がっているため、冬季は1階ホールとキッチンに設置した床暖房によって、効率よく建物全体を温めることができる。壁天井には全体を通して漆喰(マーブルフィール)による左官仕上げを採用し、建物自体の調湿性能を高めている。  換気設備は「第1種換気※1」を採用。温度交換効率92%の全熱交換型換気ファン(オンダレス)により、給排気の際に室内の温度と湿度を損なうことなく換気を行うことができるため、快適で冷暖房負荷の削減に繋がる。CO2濃度や湿度をセンサーにより検知し、自動で換気量を増やす仕組みも取り入れている。  また断熱材は、一般的なボードタイプよりも気密性が高く、透湿性に優れた木造用の吹き付けタイプを使用。サッシはLow-E複層ガラス+アルゴンガス充填で断熱性を高めた。 ※1「第1種換気」..給気、排気ともに機械換気装置によって行う換気方法 ⚪︎まとめ  近隣住宅が密集する環境の中で、周囲を隔てて内部空間を切り離すことで、住み手のための世界を築くことができた。仕事で毎日を忙しく過ごすクライアントだが、ここでの時間は、仕事を忘れ、好きなものに囲まれ、家族や友人たちと心から安らげる時を過ごしてほしい。心身共に癒やされるような家での日常が、日々の活力となるように。この住まいがそんな生活を支える器になることを願っている。 ⚪︎建物概要 家族構成 |夫婦 延床面積 |70.10㎡  建築面積 |42.56㎡  1階床面積|39.59㎡ 2階床面積|30.51㎡ 敷地面積 |89.35㎡ 所在地  |兵庫県西宮市 用途地域 |22条区域 構造規模 |木造2階建て 外部仕上 |外壁:小波ガルバリウム鋼板貼り、ジョリパッド吹付 内部仕上 |床:タイル貼、複合フローリング貼            壁:マーブルフィール塗装仕上             天井:マーブルフィール塗装仕上 設計期間|2022年11月~2023年7月 工事期間|2023年8月~2024年3月 基本設計・実施設計・現場監理| arbol  堤 庸策 + アシタカ建築設計室  加藤 鷹 施工  |株式会社稔工務店 造園  |荻野景観設計株式会社 照明  |大光電機株式会社  花井 架津彦 空調  |ジェイベック株式会社  高田 英克 家具制作|ダイニングテーブル、ソファ:wood work olior.      ダイニングチェア:tenon インテリアスタイリング|raum 撮影  |下村写真事務所 下村 康典 、加藤 鷹 資金計画・土地探し・住宅ローン選び|株式会社ハウス・ブリッジ テキスト|加藤 鷹
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House in Shukugawa ⚪︎Positioning the land as the background  Located in Nishinomiya City, Hyogo Prefecture, the surroundings along the Shukugawa River are quiet, with abundant nature and a long-established residential area. Due to the high value of land and the relatively high unit price per tsubo, there are many areas where land is densely subdivided into smaller lots.  The site was a compact, flagpole-shaped lot surrounded on all sides by two-story neighboring houses. These conditions were by no means good. However, the client purchased the lot because of its good surrounding environment and the fact that it was in an area that he had grown familiar with since childhood. ⚪︎Requests  The ideal living conditions and requests we recieved from the client can be organized into the following five categories.
 To be able to feel nature (greenery, light, wind) even inside the house
 To be able to value "hygge" (Danish word meaning "comfortable space" or "enjoyable time") while ensuring privacy
 To be able to feel light and shade sensitively in the spirit of " In Praise of Shadows(Yin-Ei Raisan)" and the same goes for the lighting design
 The entire space is connected and the spatial volume is adjusted in a variety of uses
 Timeless design that can be cherished for a long time
Based on these themes and the site conditions, the architectural form was studied. ⚪︎Design concept  The site conditions made it difficult to open the house to the outside for privacy reasons, so we aimed to create an independent world within the house in line with the client's preferences. Many of the interior images they shared with us had a European feel, and we decided to incorporate these elements into the design.
 First, the footprint of the building was set as large as possible in relation to the site, and it was designed to be boxy and closed to the outside. To allow the interior to experience nature and the four seasons, a courtyard was placed in the north corner, where it is relatively easy to secure lighting. The hall (living and dining room), kitchen, and other active spaces are located around the courtyard. Rooms for individual rest, such as bedrooms and bathrooms, were kept to the minimum necessary size and placed on the second floor. (The storage furniture in the bedroom is movable in order to accommodate changes in usage.)  The most distinctive feature of this project is the domed hall. It is a tolerant space that accepts people's lives. The moderate centripetal plan creates family gatherings, the courtyard and the large volume of the dome guarantee a cozy feeling even when people gather. Here, one can spend comfortable, quality time with family and close friends without feeling cramped.  In addition, the tiled floor, the alley terrace-like dining space, the balcony-like stairs, and the dome and symbolic top light give the first floor a semi-public atmosphere even though it is a house. This contrasts with the private second floor, creating variety and depth within the small house.  In terms of lighting, it is important not only to be bright, but also to have a sense of relative brightness. While minimizing the openings in the hall to lower the overall illumination level, we organized the sequence of brightness so that the light falling on the courtyard would be perceived as beautiful as possible. The walls and ceiling are finished in a uniform light reddish-brown plaster, which allows the warmth of the light to be felt while amplifying  the brightness of the space.  In terms of spatial manipulation, the soft curvature of the outer courtyard wall corners, the seamless plastered dome ceiling, and the low ceiling height of the first floor in contrast to the dome create the illusion of distance and visual expansion in a compact space. ⚪︎Interior Environment  A comfortable thermal environment is also essential for creating a cozy space. As the entire building is compact and gently connected, the volume can be efficiently heated in winter by floor heating installed in the ground-floor hall and kitchen. The walls and ceilings are plastered (with a Marble Feel) throughout to enhance the building's own humidity control.  The ventilation system is "Class 1 Ventilation*1. The ventilation system uses a total heat exchange type ventilation fan (ondaless) with a temperature exchange efficiency of 92%, which allows ventilation without compromising indoor temperature and humidity during air supply and exhaust, resulting in comfort and reduced heating and cooling loads.  The insulation is of the sprayed wooden type, which is more airtight and has better moisture permeability than ordinary board-type insulation. Low-E double-glazing glass with an argon gas filling are used to enhance thermal insulation.
*1 "Type 1 Ventilation". A ventilation method in which both air supply and exhaust are done by a mechanical ventilator. ⚪︎Structural Planning  Tosa wood from Kochi Prefecture known for its high strength, were used for the structural members of the wooden frame. Tosa cedar was used for the upper frame, and Tosa cypress was used for the foundation because of its higher strength and durability. The construction company purchased these materials directly from Kochi Prefecture, ensuring stable quality and reducing costs. ⚪︎Landscaping plan  The courtyard, an important element of the house, is designed with a mix of trees that reflect the light and wind. Multiple layers, from undergrowth such as moss and ferns to landscape stones and medium height trees, create a compact yet deep landscape. The compactness of the space also means that the plants are close to people, allowing the users to feel the weather and the changing seasons in their daily lives. The cobblestone pavement enables the use of a terrace-like space, where one can casually step outside for a light meal when the weather is nice. We aimed to bring the richness of loving plants and trees into people's lives.  The approach to the site is made up of tan-brown granite, which is boldly pulled into the entrance floor of the house to create a continuous line. Since it is a narrow passageway between neighboring properties, we created an elaborate finish to give visitors a sense of anticipation of what lies ahead. The use of stone paving also directs visitors' attention to their feet, helping to create a sense of openness in the hall atrium. ⚪︎Lighting Plan  The base lighting is not too bright, and the presence of the fixtures themselves is minimized as much as possible. In particular, the lighting that enhances the plants in the courtyard illuminates from a high position, like moonlight, to prevent reflections on the glass and to express the natural beauty of the plants. In the hall, lights were installed in the air conditioner niche avoiding the exposure of fixtures on the ceiling surface, so as not to spoil the abstractness of the space.  On the other hand, at the place where people are welcomed in or stay (entrance, dining room, living room, and restroom), lighting with a textured presence is placed to contribute to the interior design and accentuate the space. ⚪︎Summary  In an environment where neighboring houses are densely packed, we were able to build a world for the residents by separating the interior spaces from their surroundings. The client spends his busy days at work, but during his time here, he wants to forget his work, surround himself with his favorite things, and spend truly restful moments with his family and friends. We hope that daily life in a house that heals both body and soul will be a source of daily vitality. We hope that this home will be a vessel to support such a lifestyle. ⚪︎Property Information Client|Couple Total floor area|70.10m2 Building area|42.56m2 1floor area|39.59m2 2floor area|30.51m2 Site area|89.35㎡ Location|Nishinomiya-shi, Hyogo, Japan Zoning|Article 22 zone Structure|Wooden 2 stories Exterior|Galvalume steel sheet, sprayed with Jolipad Interior|Floor: Tile flooring, composite flooring           Walls: Marble Feel paint finish           Ceiling: Marble Feel paint finish Design Period|November 2022 - July 2023 Construction Period|August 2023 - March 2024 Basic Design/Execution Design/Site Supervision| Yosaku Tsutsumi, arbol  + O Kato, Ashitaka Architect Atelier Construction| Minoru Construction Company Landscaping|Ogino Landscape Design Co. Lighting|Kazuhiko Hanai, Daiko Electric Co. Air Conditioning|Hidekatsu Takada, Jbeck Co. Dining table and sofa|wood work olior. Dining chairs|tenon Interior styling|raum Photography|Yasunori Shimomura, Shimomura Photo Office (partly by O Kato) Financial planning, land search, mortgage selection|House-Bridge Co. Text | O Kato
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wwwwwwwwwwww123 · 1 year
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めがねちゃんぬさんはTwitterを使っています: 「電気代9万が話題だから言わせてもらうけど、みんな熱中症には本当に気をつけてください。エアコンをつけることを我慢して熱中症で入院するとエアコンをつけっぱなしにするよりもお金がかかります https://t.co/kwGLB1svyT」 / Twitter
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momokuri-sannen · 10 days
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  昼飯は「サバ缶パスタ」を食った。
サバ缶自体が旨いから味付けはほとんど要らないのだ。
少しの塩としょうゆだけ。
しかし毎日暑い。
先日も書いたと思うが我が家のエアコンは絶賛故障中なのだ。
メインの居間のやつが壊れてしまったので、あと他の部屋の2台をフル回転して全体を冷やすようにしているが、昼間はなかなか冷えない。
早くなんとかしてもらいたいのである。
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とか言いつつ晩飯は「コロッケカレー」を作る。
今日はルーを使わずにカレー粉と小麦粉を炒めて和風だしで溶いた。
これがなんとも懐かしい味のカレーで、惣菜のコロッケも実に合う。
こうなるとコロッケにはソースをかけたくなる。
そういえば母はカレーにソースをかける人だったな。
ごはんがドーナツ状なのは冷凍していた容器の形がそうだったため���
ごちそうさん。
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elle-p · 9 months
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Persona 3 Club Book teacher's pages scan and transcription.
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月光館学園の先生
Teacher in Gekkoukan educational institution
高等部2年生の授業を受け持つ先生たちは、生徒のほとんどが勝手知ったる内部進学生だからか、かなり趣味に走った奔放な授業で有名。個性と独立心を獲得した、港区に誇れる立派な月高生の育成に勤しんでいる。
鳥海先生 Toriumi かに座/AB型 2-F担任、現代文担当、生徒会顧問
2年F組の担任で、現代文の担当。非常にさばけた性格で、真面目に話を聞かない生徒に謝罪を要求したり、サボりの生徒の席を勝手に再分配するなど、裏表のない性格そのままの授業をやっている。はっきりとした目鼻立ちと茶色がかった髪のため、実家のある島根ではお人形さんのようだと近所のオバちゃんたちに評判で、小中高の子供時代もそこそこモテ期をすごしていた。当時から文学少女だったために大学は国文科に進み、「日本文学に精通した可憐な新入生降臨!」くらいのウワサは辞さないとさえ期待していたが、いざ上京してみると、 自分の程度が世間でいかに平凡かに気付かされ、以降はこれといった華やかな出来事にめぐり合うことのないまま、29歳の現在に至る。
趣味で同人作家としての活動も行なっているが、これといった手応えはない。職場である月光館学園でも浮いた話に恵まれず、日本語の在りかたという点で話が合わないため、古文の江古田先生とは犬猿の仲だったり、倫理担当の叶先生からは女として負け犬確定の扱いを受けるなど、くさくさした日常を送っている。
心は可憐な
三十路前
「私が怒られるから静かにして」発言など、よくも悪くも生徒とのあ
知的な顔とやる気のない中身とに非常にギャップがある29歳独身。世間一般の女性の例にもれずケーキ好きで生徒に要求している。
「私が怒られるから静かにして」発言など、よくも悪くも生徒とのあいだに垣根を感じさせない。
鳥海先生のボヤキ
• じゃあ今日は明治の文学ね。教科書の12ページ。···あ、先生、この作家あんまり好きじゃないな。やめ ましょう。(4月21日・授業)
• イジメに関する小論を読んで、感想ってやつね。こんなのサービス問題じやないの。なーんか書きゃ点あげたわよー。“この学校におけるイジメを告発” とかねー?···って、ウソよお。イジメ、無いわよねえ。無い無い。面倒。(5月25日・授業)
• アイギス・・・さん?珍しいお名前ね、生まれは外国なのかしら。他に特記事項は···ん?···人 型···戦術兵器?···なんかの間違いね、この書類。見たもの、聞いたもの全てが、正しいなんて思っちゃ駄目よね。 (9月2日・ホームルーム)
• 世の中は椅子取りゲームなの。みんなも気をつけてね。(11月9日・ホームルーム)
• みんなー、修学旅行はどうだった〜?先生、寺なんか興味ないから参ったわ。火曜からは体験学習ね。面倒な社会科見学だと思えばいいわよ。社会に出るって大変なの。これをキッカケに皆にも分かってもらえそうで嬉しいわー。その間、先生遊べるしね。(11月21日・授業)
確かに、この社会に希望なんて、そうそう転がってないよね。逆に、そこらに転がってるもんで満足すんな!甘えんじゃねーよ!···って、思ったワケよー。···先生、いま良いこと言ったから、期 末にこのまま出すよ?(1月 28日・授業)
江戸川先生 養護教諭 総合学習担当
見るからに健康、清潔とは縁のない養護教諭。カリキュラムが自由なのをいいことに、趣味に走った授業を行なっている。
怪奇!
保健室に巣食う悪魔
無精ひげとよれよれの白衣、脂に汚れた黒ブチ眼鏡、およそ健康的とは言い難い頬と土色をした顔色で、「優しい保健の先生」のイメージとは似ても似つかないうさんくさい風貌の保健室の主。月高赴任前のことを知る人間はおらず、名前すら本名ではないとさえ言われている。元気なときに訪れても追い返されるだけだが、体調が悪いときに保健室の戸を叩くと、先生自ら調合した極めて怪しいクスリを盛られる。運よく効けば具合がよくなることもあるが、当然トドメの一撃になることもなきにしもあらず。
養護教諭として生徒の手当てや保健業務を受け持つほか、「個々の知識を結び付け、総合的にはたらかせる」 総合学習の授業を受け持っている。しかしその実態は、「魔術を利用した人間心理治癒」と称し、前代未聞の魔術理論を紐解く、生粋のオカルトマニア。オタク特有の傾向である、自分の得意分野に関して話が長い特徴がある。夏休みの補習では、ここぞとばかりにさらにディープな講義を展開し、計5日間の日程のうち丸2日を魔術講義に付き合わされることになる。
体調の悪い生徒をじつに嬉しそうに迎える彼。保健室での行ないが本当に手当てなのかも怪しい。
江戸川先生のオカルト講座
• 保健室に何か用かね、ヒヒヒ。でも困るなぁ⋯これから秘密のサ⋯おっと。⋯講習会なんですよ。⋯なんだ、おまえ全くの健康体じゃん。私の目はごまかせませんでございますよ。サボリはお断り。ハイ、出て行った、出て行った。(保健室・体調普通以上)
• ···おやまぁ一、傷かウイルスか呪いか恋か。ずいぶんと調子悪そうですねえ。これは···出番ですね、イヒヒヒヒヒヒヒヒ。さて、取り出しましたるこの秘薬··· ニガヨモギにドクニンジン、ヒヨスにナツメにエトセトラ、エトセトラ··· オロしてコネてウサギの手。白山の杜氏もビックリの大吟醸。たちどころにアナ夕の病気を治してみせますよ。さあ、飲みなさい···飲むんだ!(保健室・体調疲労以下)
• まあ魔術と聞いて、何でもできるようになるイメージを持ってるヤツもいるでしょう。誰かにイタズラしてやろうとか、苦しめてやろうとか··· そんなロクでもないことを真っ先に思いつく人間に魔術の習得はできません。これは、洋の東西を問わずに共通することですね。邪な者は、無力であるか、途中で破滅するか。そのどちらかになるのです。(5月28日・授業)
江古田先生 2-E担任古文担当
今年50歳を迎えたの古文の先生で、風花の在籍する2年E組の担任。古きよき日本を愛する感覚は、現代の若年層とかけ離れているため、教師たちの間でも煙たがられている。「エアコンは体に毒」のスローガンの下、冷房や暖房をしょっちゅう止めてしまうので、「エコだ」と揶揄されている。面白いを「ホワイトテイル」、白ける話を「ホワイト キック」と一生懸命使っているが、90年代に若者文化として知識を仕入れてから時間が止まっているらしく、なんだ���哀れ。
江古田先生のエコ文化論
• えー···明日からは修学旅行だなぁ。京都、我が心の故郷だ。他の先生はあろうことか海外を推すからなぁ···毎年反対するのが大変なんだぞ、んん?(11月16日・授業)
●当時の発音には “F” が入るんだぞ。“ひさかたの光のどけき春の日に” は··· “ふいさかたの、ふいかりのどけき···” う〜ん、美しいですねぇ··· (11月16日・授業)
小野先生 歷史担当
熱狂的な戦国マニアの先生であだ名は小野ムネ。政宗がらみにヤマをはればテストで高得点が狙えるが、受験を考えると参考書や塾に頼らざるを得ないため、3年生からは「歴史のハズレのほうの先生」と思われている。金色の細い三日月の前立てが印象的な愛用の兜は言うまでもなく政宗公の戦装束。オーダーして作らせた一品物で、新入生はその格好で行なわれる授業に驚愕するが、ひと月もすると立派になじんで気にも留めなくなり、そうなって初めて月高生としての肝が据わる。42歳。
僕は政宗公に会いに行く!
• えーと今日は貝塚の話か。うーん、貝塚なんて、ただの貝だよね。もういいかなこれは。先生、早く戦国とかに行きたいね。ワクワクしたいね。(4月30日・授業)
• じゃ、今日は政宗公だね!もう先生ワクワクして全然寝てないんだ!じゃ、政宗公の生い立ちから丁寧に紐解いていくからね!時は1567年、米沢城··· (10月1日・授業)
• うっ···ううっ···こうして、9月24日、西南戦争は幕を閉じたのであった··· まつ···ぐすっ まさ、まさに··· 武士の、武士の時代の終わりであったぁ···!!···ここから現代までは飛ばして、また戦国やろうね···ああ、政宗公··· (1月15日・授業)
宮原先生 数学担当
三角定規を片手に数字のかわいらしさを語る数学の先生。ふさふさアフロでおねえ言葉という風采は、変り種の多い月高高等部の教師たちの中でも異彩を放っている。数字や数式への思い入れはかなりのものだが、「解法」を愛するけれど「解答」には興味がないため、最後の繰り上がり計算をいつも忘れてしまうという、「使えない」 先生ナンバーワン。
数字LOVEの心
• ···で、ここが繰り上がるので···答えはX=1ですね。···え、違う?あ、ここが11だから··· すいませんね、X=2か。え、まだ違う??··各自、計算してくださいね。そういうわけで、すごいでしょ。数学って面白いよね。こんなに難しい問題も、解いてみるとX=1··· あれ、2だっけ?まあそんな感じで、簡単になっちゃうでしょ。ブラボーでしょ。(4月27日・授業)
この8、なんかすごく可愛いでしょ。9なんか尻尾がぷりぷりだし。マニアックだけど、2!!2もいいよね〜、ほんと、イイ!数字って可愛いよね。もうたまんない!(9月28日・授業)
竹ノ塚先生 物理担当
長身で渋めの男前、スーツは華美ではないが上質で、どことなくセンスを感じさせる45歳。見た目はいたってまともだが、せっかちで授業の進度が異常に早く、実験は結果のみの紹介、問題の解法を教えないままテストになだれ込むなどのせいで一部の生徒から不満が上がっている。板書の文字は大きく見やすいが汚く、折ったチョークの数は校内一。
かっこいい言葉集
• 言ってみれば、夏休みはもう··· 摩擦係数ゼロの坂道の上ってとこか。おっ、先生、今カッコよかったな。黒板に書こうか?(9月1日・授業)
• まずは基本中の基本、重力な。重くて大きなものが、小さいものを吸い寄せる。これが重力。女子高生に、中年男性が吸い寄せられる··· これも重力··· ···て、何を言わすんだ!(12月9日・授業)
叶先生 倫理担当
おもに3年生の倫理の授業を担当する先生。とくに男子生徒に人気が高く、「エミリ先生」と慕われている。授業熱心で進学指導に力を入れているのが評価されている一方で、若い男の子を手の平で転がして楽しむという、教師としてちょっと問題アリな性格。教師にしておくのは惜しい抜群のスタイルと評価が高いが、胸は詰め物とのウワサ。一部上場企業のサラリーマンと婚約中。
禁断の恋のゆくえ
自分にほれ込んでいる友近を、勉強を見るためと称して自宅に招いている叶先生。絶対に秘密のハズがどこからかバレて、九州の学校に転任することになって しまう。
大西先生 科学担当
細面ですらりとした、32歳の先生。婚約者と別れた過去があり、当分恋はいいと思ってるうちに、本格的にどうでもよくなり現在に至る。メガネを取ると美人なのだが、武器を隠し持っている感覚がいいという理由で、人前では外さないようにしているらしい。東洋医学批判者で、江戸川先生と新しい薬の開発を競っている最中。
やっぱり化学反応が好き
• 昨日ね、テレビ見てたらダイエット特集やってたんだ。“水を飲むほど痩せる!” とか言ってね··· んなワケないじゃない!浸透圧とかオール無視でしょ?なのに、だまされるのが多いんだから··· (5月6日・授業)
• 来週の火曜から試験かー。実験バリバリやりたいんだけどね。薬品を混ぜ合わせる瞬間って、最高に興奮するよね。(10月7日・授業)
寺内先生 英語担当
学生時代、留学先のインドで知り合ったイギリス人宣教師と、帰国後に感動的な再会を果たし、結婚に至る。そのシーンを「クリスマスの思い出」として毎年生徒に披露、英訳させる先生。会話中にかなりの頻度で英単語が混ざるが、本人曰く「関西なまり」みたいなもの。黄色いスーツにカチューシャという、どことなく海の向こうのセンスが香る28歳。
グレートイングリッシュスタディ
• はい、ここではAさんが死にそうなんですね。で、Bさんが言う “ステイ ウィズ ミー!” “しっかりして!” と叫ぶから、このあとAさんの魂が戻ってくるワケですね。これ、テストに出しますからね。面倒なんでこのまま出しますからね。と、もうすぐチャイムですね。それまで私のインド留学話でもしましょうか。(5月15日・授業)
今日はクリスマスの思い出をスピーチします。聞きながらイングリッシュに直してください。“もみの木の下で出会った私達は燃えるような恋に落ちたのです···” “イルミネーションはお互いの顔をビュー ティフルに照らし···” (12月24日・授業)
校長先生 校長
長年の政治的活動と少なくない資金とで、ついに私立高校の校長職を射止めた人。教師としての才覚には残念ながら恵まれているとは言い難く、部下である先生たちだけでなく、生徒からもデキない男と見抜かれている。美鶴の高校生離れした生徒会長就任演説に対抗意識を燃やし、つぎの週の集会でありがたいお言葉を用意するが、順平に同情される始末。
沽券に関わる大演説
えー、諸君らに今日は特別に、大切な話をしようと思います。あー、世間では、不可解な事件や、理不尽な事件が多いようですが··· うー、この学園の生徒である諸君らには、関係ないことだろうと思います。えー、しかし高校生という若い時期には、様々な悩みもあるでしょう··· まー、だからといって、あまり、思い悩むことはないのです。えー、“過ぎたるは及ばざるが如し” という言葉を、紹介します。あー、これの意味はといいますと··· (4月27日・朝礼)
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chaukachawan · 8 days
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ただし、スタオン
衿君
君はこのセリフをそう読むのか、と驚かされる。脳筋ゴリ押し大ボケセリフが大好き。えぴには甘い。
西峰ケイ
変わっていないように見えて、しっかり変わっていて、着実に舞台の上が似合うようになっている。ミスドかよ。
舞原まひろ
がっつり役者をしているのを見るのは何気に初かもしれない。声の活かし方が良いと思っている。どうせきりん寺の方が美味しいですよーだ。
雨々単元気
ほんとに元気。舞台上でも楽屋でも、いつもノリがいい。素敵だと思う。楽しそうに演じている人は、観ている人も楽しくさせますね。
オムニではできなかったキャスパをのびのびとやっている。仕込みの時は一際真面目な雰囲気なもんだから、ちょっと怖い。
肆桜逸
芸名を書くたびに、書肆(しょし)って打たなきゃいけない。いい加減僕の顔を遠くからでも判別できるようにしてください。
緒田舞里
場当たり仕切ってて演出補佐かと思った。もはや全演出の補佐なのかもしれない。それくらい頼もしい人。
ミル鍋
タイトルコールのあのポーズに絶対の自信があるらしい。それはさておき僕はこの人から取り戻さなければならない人がいる。
たった一言の自己紹介が、上手い。間の使い方とかが僕好みなんです。役者として使わせてもらいたかったけど、叶わなさそう。覆水。
苔丸
実は今公演で一番好きな役。高校にいたもん。古典教えてたもん。トトロいたもん。
テキストを入力
なんだあのPV。可愛かったから消さない、じゃねぇよ。絶対あのカットいらねぇだろ。そういう気持ちで映像作ってたんですね。幻滅しました。ところで今度ご飯でも行きませんか。
東愛莉
貴様、ルーベをなんて扱い方しているんだ。普段はあんなに真面目でいい子なのに。幻滅しました。やはりあなたには色々教えなければならないことがあるようですね。
紫苑
さらっとピアノ弾き出してビビる。音楽科の僕の彼女がすごいって認めてましたよ。ずるい。僕も認められたいのに。
岡崎仁美
どんな状況であっても、公演の成功のために行動することができる忍「耐」力がある人。「だから言ったのに」の顔をされた。普通に凹んだ。
錫蘭リーフ
公演アルバムに送られてくる動画で見たことないくらい笑顔だったのがすごく印象的。寝不足なのかメイクなのかいまだにわからない。
縦縞コリー
ついに主人公格を剥奪されましたね。でも結局おもろいシーンをいくつも担っててずるいと思います。外部もがんばれ。
大良ルナ
よく分からないけど、力を感じる。よく言えば威厳、悪く言えば圧。ドラえもんやってくれてありがとう。最高でした。
響夜
側から見ていても少しだけハラハラする人。全然普通に刃。僕はまだ恐れています。許してください。
アリリ・オルタネイト
ハムスターかわいい。名前がマウスであること以外は。
たぴおか太郎
声色で感情を無駄なく伝え、言葉のチョイスでその場の雰囲気を調節する。エアコンよりも器用な人。
海泥波波美
よくやってるよあんた。すごいよ。人がやるべきでないことをやっている。自信を持ってほしい。最近すれ違ってるねあたしたち。秋公のコントで復縁できたらいいな。
PV汚してごめん
近未来ミイラ
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myonbl · 19 days
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2024年9月2日(月)
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台風一過の青空・・・と言うわけにはいかないが、9月に入って最初の出勤だ。まずはカレンダーに出勤日を書き込む。後期は月・水・木で2科目5クラスの担当、前期に比べれば随分楽になる。授業開始日は9/23(月)、つまり夏休みは残り3週間ということになる。勤労諸氏には申し訳ないが、もう少しノンビリとさせていただこう。
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0時15分起床、日誌書く。
昨日送付した<MQJNews No.110>のpdf版を、会員にメール配信する。続いてWebサイトを更新し、FacebookPageに記事を書く。
二度寝する。
5時5分起床。
体重は50g増。
洗濯機回す。
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今朝は伊勢うどんにガーリックオイルをかけてみた、なかなか美味しい。
洗濯物を干し、珈琲を頂く。
ツレアイは午後からの仕事、彼女と三男の2人分の弁当を用意する。
一人で出勤。
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順調に到着する。
換気、ラジオ体操第一、お茶。
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メールボックスを確認すると、授業アンケート結果と後期授業の連絡が入っていた。
前期授業9クラス分の授業アンケート、すぐに改善報告書を作成してメールで提出する。昨年までとフォーマットが異なっているが、あとでわかったことだが今年から提出が任意になったとのこと。おいおい、それなら文書を入れるか、朝一番でメール配信してほしい。
6月・7月で3枚増えて計5枚となったクレジットカード、使い分けを検討し、固定費の引き落としや買物の役割分担を変更することにした。要は、使用によって発生するポイントをどのように扱うのか、以前はauPAYカードをメインとしてPontaポイントを貯めることしか考えていなかった。しかし、EposカードならポイントをAppleGiftCardに交換することができる。したがって、今日からはEposカードをメインとすることにし、変更手続きをあれこれ。
気がつけば昼、ラジオ体操第二。
彼女から買物の連絡、夕飯の材料は揃えてくれたようだ。
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今日も午後は暑い、エアコン全開なので燃費が悪い。
カード払いの変更作業続き、電気代とガス代は携帯電話との関係があるので従来通り、水道代のカードを変更するには、利用者番号が必要で職場ではできなかったのだ。
amazon・無印良品・UNIQLOなども変更、amazonとは来年4月でプライム期限となるのでそれ以降は利用を(原則)止めることにする。
Jcom・Nuro光・ぴあ、職場で作ったメモに従って作業するのだが、次々と対象が広がっていく。
気がつけば夕方、彼女から仕事終わりの連絡が入る。
早めに夕飯準備。
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お気に入りの肉が安かったとのことでポークステーキ、朝仕込んでおいたカボチャ煮、彼女が用意した切り干し大根など。
録画番組視聴、名探偵ポワロ。
第1話「複数の時計」/ The Clocksシーズン 12, エピソード 1 ポワロの旧友の息子で、海軍大尉を装う秘密情報機関MI6の一員コリンが協力を求めに来る。コリンの同僚で恋人のフィオナは、機密書類を盗み出した別の同 僚を尾行した先で車にはねられて命を落とした。フィオナが残したメモに書かれていたのは三日月の絵と「M」の文字と「61」の数字。一方、派遣秘書のシー ラに見知らぬ人物から指名が入りその家に向かう。指示通り家主が戻るまで中で待つことにするが、男の死体を発見する。
不規則な寝方のせいで、早々にダウン。
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ま、仕方なし。
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manganjiiji · 29 days
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るろうサマー represent
母親に謝罪のLINEをした。うつ期間の明ける時と、また別のうつ期間中に、多大に浪費してしま��、母親にお金を借りるしかなくなった。こんなこと本当に情けなくて、こんなところに書きたくない。できれば全ての人に秘匿しておきたい。でも、ともかく謝罪と金の無心のLINEを送り、夜のエアコンの風の中でぼうっとしている。なぜ、突然1ヶ月分の生活費を浪費してしまうのか。なぜ、自分の「分」を守れないのか。なぜ、身分相応の振る舞いができないのか。このように、「なぜ」を考え始めると、自分の場合、何に対してであれ、もう末期であるということはわかっている。「なぜ」も何もない、とにかく「だめ」なのだ。できないことはできない。なし得なかったことは、なし得なかったことで、私の場合はだが、「なぜ」はただの呪詛である。だから、「なぜ」を考え始めてしまったら、意味の無いループに陥っていると気づき、なぜではなくて、これからのことを考えるべきである。これから。とりあえず、次の職場では、労働時間が増える。フルタイムとまでは行かないが、週4×7時間である。以前はだいたいこの週4フルタイムと、別のバイトを掛け持ちしていた。それでキャパオーバーになり、結局倒れる→実家に連れ戻されるを繰り返していた。しかし、今回はそうはならない。今回の独立生計は、もう今後一生のことで、二度と実家に戻ることはない。と言うと言い過ぎだが、母親の介護が発生するまでは戻らない。発生したら潔く田舎に戻り、免許を取って、スーパーのレジ打ちでもしながら実家で暮らし、兄の面倒を見る。まあそれにはまだあと10年くらい猶予があると思うので、そのあいだは本屋の店員という「将来の夢」を遂行し続ける。もちろん、今回は掛け持ちはなし。これは障害年金を受給しているおかげだ。これがなければ独立生計は成り立たない。私の場合、目安としては障害年金と家賃がイコールくらいです。だから食費やその他の生活費を稼げれば大丈夫。今までは貯蓄と、それが尽きて数月は母親からの援助に頼っていたが、今後、まず障害年金と給与だけで生計を立てられるように努力する。しかし、今後どの程度うつ状態を発症し、どの程度また浪費するか、それがわからないのが恐ろしい。私が戦うべきは、うつ状態が発生しないようにとにかく疲労をその日のうちに解消すること(疲労により薬が効かなくなるため)、また、浪費してしまう「その時」に、浪費を止める仕組みを作ること。その他にも、サブスクの継続の吟味や、UberEATSを使わざるを得ない場合(体調)の詳しい条件検討もしたほうがいいだろう。お金の計算がとにかく苦手であるが、今回こそは、なんらかのアプリに課金して、支出と収入を把握し、自分の人生を管理できるようになる。なりたい、じゃなくて、なる。なるしかない。もう本当にこんな当たり前のことを決意するのは恥ずかしい。何歳なんだ?という感じだが、意識がきちんとしてきたのが25歳で、その前の10年間ぼうっとしていたことを考えると、まあ10年遅れているので、今26歳くらいである。25以降も、療養で累計3年分くらいは寝たきりだったため、もっと幼いと思う。23歳くらいかもしれない。中身が23歳の36歳。最悪だ。最悪だが現実だ。こんな馬鹿みたいな、社会人1年生でみんながやっていることを、今やっているんです。馬鹿というか、頭がおかしいんです。こんな事言いたくねーけど。でも、他の人になんと言われようと、私は今が社会人1年生だと思って、お金のことをやっていくしかない。ほんとうに悲しい。この日記を見てくださっているかたにもドン引きされていることと思う。もう本当に、ドン引きされたり、友人付き合いを考えられたり、そういう感じで、私は1回社会に見放されたほうがいい。そうしないと分からないのだと思う。でも友達は失いたくないので、私がまともになったら、またお話してやってください。
もうひとつ。体重の増加が止まらないこと。今日、人生で初めて70kgを超えた。数字で見ると衝撃だったが、「ついにこの時が来たか」と思った。
なんのストッパーもなく食べている。もちろんこうなることはわかっていた。お腹の肉が邪魔で苦しい。階段の昇り降りも苦しい。ジーンズの脚の部分がきついため、全ての動きが制限される。
クエチアピンを睡眠薬がわりに使い、一旦夏バテから回復したので、またクエチアピンなしで睡眠をどうにかとる日々に戻ろうと思う。
加えて、食べることも減らしていく。(運動はラジオ体操からなのだが、まだ運動を考えられる段階ではない。)UberEATSでコンビニのインスタント食品とお菓子をバカスカ買って食べていたが、それをやめる。ただし、まだ料理をする体力や気力はないので、スーパーやコンビニの惣菜や冷凍食品を利用する。自炊は「できる」と思った時にやっていく。最初から上を目指さない。少しずつできることだけやる。バナナと牛乳と食パンを切らさないようにするところから。いつもそうだが、できなくなったら、できていたところまで戻る。戻って戻って、できるところから始めるしかない。米を炊く。冷凍する。夜ご飯に米を食べる。まずはそれを目標にする。こんなことは人間としてできて当たり前のことだが、今、私にはできていない。他の人はできても、私にはできない。ただそれだけのことなのだ、とわかるまでにかなりの年数がかかった。できないことはできない。できるところからやる。できなくなったら、やり方を考える。年金受給している精神障害者なのだという自覚を、悪い意味ではなく、自分を律するために持つ。
こういうことを、人生で何度繰り返してきただろう。本当に困難だと思う。ただ、私は楽天的なので、こういうことが何回あったかとか、そういうことはすぐに忘れる。うつ状態で生活が崩壊した回数など、100回を越えている。でも、過去などどうでもよくて、常にこれからどうするかを考えているから、あまり凹まずにすむ。これは自分の数少ない美点、かつ、生まれつきの性質だと思うので、遺伝子に感謝だ。
体につきまくっている肉が重くても、溌剌と未来に向かって動いていたい。私はそのための薬を飲んでいるし、その薬は効いているし、それができると思う。必要なことは都度考えて、実行していく。何もできない時には、仕方がないので休む。人生に締切は設定しない。逆算しない。目標を決めない。今できることをベースに、それを維持することを真剣にやっていく。私にできるのはせいぜいその程度の人生なのだということを、早く私にも納得してもらいたい。
2024.8.23
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oniwabanryoko · 2 months
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餃子スープ。さつまいものレモン塩麹煮。
今日は家から出てないんだけど、室内もエアコンが効かないくらい暑かった。冷たいお茶やコーヒーをたくさん飲んだので、夜は温かいものを。
暑すぎるといつもより左手が動かないし、余計にイライラするので、簡単にあるもの掻き集めただけのスープ。冷凍の水餃子、添加物は気になるんだけどあると助かるね。
ハムやベーコン、ウインナーみたいな加工肉を普段は使わないし、外食しない分、時々は添加物を無視して楽してもいいかなぁと思ってる。左手が不自由じゃなければ、もっとちゃんとやるんだけどね。
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colourcode346 · 6 months
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自分の趣味は叔父からの影響が強いのだと思う。
自分がまだ幼い頃、母方の実家にあった叔父の部屋は今思えば面白いものに溢れていた。MacやiPod をはじめ、イームズチェアだったり、深澤直人のデザインした加湿器と言った素敵なプロダクトに囲まれた部屋だった。そういうものに囲まれて叔父に遊んでもらったのは、後々の自分のデザイン雑貨が好きな趣味に大きな影響を与えていると思う。電気グルーヴやスチャダラパーを聴かせられたのは、自分の音楽趣味に後々影響があったなとも思っている。
叔父の最初の愛車はインプレッサのワゴンだったが、流石に自分が幼さすぎるため記憶がない。だが、次に乗っていたスマートはとても思い出深い一台であった。
買い替えるとなった時にカタログを見せてもらった記憶がある。自分はもうすでに車が好きだったので、とても喜んだ。自分の親族に初めての「ガイシャ」が来るというのは大変嬉しかったのだ。
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納車された時はわざわざ見せびらかしにも来てくれた。上の写真はその時の写真である。幼い私の喜びようがわかる。ちなみに横で👍をしているのは叔父。この叔父が着ている服は今でも自分が着ている。
内装が特に可愛くて好きだった。キーシリンダーの位置や、ドアノブの形、エアコンの吹き出し口など、他にないワクワクするディテールに溢れていた。なんともいえない室内の香りも好きであった。とにかく、家の車含め、身近にある車とは全く異なる雰囲気が大好きだったのだと思う。
それから��叔父のスマートでいろんなところに遊びに行った。飯田にできたばかりのケンタッキーにドライブスルーしてもらったり、タイコクラブというフェスにも行った。テント泊だったので、狭い車内にキャンプ道具をぎゅうぎゅう詰めに積んで行ったのは冒険っぽくてワクワクした思い出がある。そのフェスでは石野卓球がライブしていたらしいのだが、深夜だったために興味がなかった自分は寝てしまっていた。今になって結構後悔している。
その後しばらくして叔父はFJクルーザーに乗り換えた。FJクルーザーもとても好きな車であったが、自分の中ではスマートへの思い入れの方が強い気がする。
そして2020年になりスマートに乗せてもらえる機会がやってきた。10年ぶりのスマートはあのころと全く同じ匂いがして、一気にいろんな楽しい記憶が蘇った。あの頃は運転できなかったけれど、運転させてもらってさらに感激してしまった。フレームの剛性感とユニークさだけでなく使いやすい内装のデザインはよく���えて設計された車なんだな、ということを実感した。
そんなスマートとはさようならということで、色々と小さい頃からの思い出が蘇ったので色々と書いたら長くなってしまった。小さい頃の思い出補正だけでなく、今乗っても感動できる車というのはそうないのかもしれないと思う。
スマートにまた乗ることができて、小さい頃の思い出がよりいいものに感じられた気がする。
ありがとうございました。
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kennak · 4 months
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以前に比べて、家電が壊れやすくなってきているように思う。 10年保証で、冷蔵庫やBlu-rayレコーダが救われました。 エアコンは残念ながら10年以上経過してから故障したので買い替えましたが、新しいエアコンも10年保証にしました。 大切に使っていきたいと思います。
テレビは何年くらいで買い替えるべきですか? 寿命を知らせるサインはある?【専門家が解説】(All About)のコメント一覧 - Yahoo!ニュース
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harawata44 · 3 months
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熱中症4割は夜間や睡眠中に 寝苦しい熱帯夜…エアコンの使い方は? 質のいい睡眠が熱中症リスク下げるか【#みんなのギモン】 - ライブドアニュース
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以下引用
関東は今、梅雨です。しかし、もう梅雨が明けた真夏のよう。5日、東京都心の最高気温は35.5℃。この暑さが夜まで続き、最低気温が25℃以上ある「熱帯夜」。夜の過ごし方に注目します。 そこで今回の#みんなのギモンでは、「今夜も熱帯夜か どう乗り切る?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。 ●これから注意 夜間熱中症 ●寝苦しさ防ぐ エアコン使い方
■関東から九州にかけて広く熱帯夜に
小野高弘・日本テレビ解説委員 「夜の過ごし方に注目してみたいと思います。では外の様子見てみましょう。5日、東京都心の最高気温は35.5℃。午後4時半頃の浅草の様子です」 森圭介アナウンサー 「建物を���てみても、強い日差しが当たっているのがわかりますね。まだまだ外は暑いでしょうね」 小野解説委員 「午後4時20分の時点でも気温は33.7℃ですから、まだ暑い。この暑さが夜まで続くからしんどいんです。この『熱帯夜』、最低気温が25℃以上ある夜のことです。今夜も、関東から九州にかけて広く熱帯夜になりそうです」 鈴江奈々アナウンサー 「きのうも暑かったので、エアコンを2時間タイマー設定したんですけど、数時間後に目が覚めてしまって。夜も暑いですね」
■夜間の熱中症に注意
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小野解説委員 「5日も昼間熱中症で搬送が相次ぎましたが、夜間の熱中症にも注意していただきたいんです」 「空調メーカー大手・ダイキンが5日、調査結果を発表しました。『熱帯夜で寝るときには体に不調はなかったのに、寝ている最中、または起きた時に不調を感じたことがある』と答えた人は全体の7割近くいるんです。皆さんこういうことはありますか? どうでしょうか?」 刈川くるみキャスター 「(肩まわりが)重たいな、と起きたときに感じます」 鈴江アナウンサー 「ぐったりした感じがします」 森キャスター 「朝起きたら、汗びしょびしょになっているときがあります」 小野解説委員 「症状で多かったのは、『倦怠感』45.7%、『異常な発汗』『体温の上昇』。中には、『頭痛』や『立ちくらみ』などもありました。熱帯夜、こうした体の不調を感じたとき、医師はこうおっしゃいます。『軽い熱中症の可能性もありますよ』『これ疑った方がよいですよ』」 森アナウンサー 「暑いから、これくらいしょうがないと思っていましたが、これが熱中症の可能性といわれると、対策しないといけないですよね」 鈴江アナウンサー 「寝ている間に、熱中症になっているということですよね?」
■熱中症4割は夜間や睡眠中に 一晩で400ccも…
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小野解説委員 「熱中症に詳しい兵庫医科大学の服部益治医師はこう指摘しています。『熱中症の4割は、夜間や睡眠中に起きている』と。今年は暑いので、5割くらいになるのではないかとおっしゃっていました」 「なぜ夜間に熱中症が起きるのでしょうか? 寝ている間にも人は呼吸や汗で、水分を失うといいますよね。一晩に400ccほどの水分を失っているそうなんです」 「エアコンがついていた状態でこれだけ失われているというから、エアコンを使っていなければもっと失われるということなんです」 「熱中症防止のためには、これだけの分を取り戻さなければいけないわけです。服部医師によると、寝る前と起きた後、少なくともコップ1杯の水をとる必要があるといいます。夜中に目が覚めた時も飲めるように、枕元に水筒などを置いておくといいそうです」 刈川キャスター 「水は積極的にとろうと思っても、飲み過ぎると夜中にお手洗いで何度も起きてしまうので、それが難しかったんですけど、寝る前にコップ1杯くらいが目安なんですか?」
■寝苦しい熱帯夜 睡眠時の悩みは?
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小野解説委員 「はい、そうですね。また、熱帯夜で『寝苦しい』ということはないですか? たとえば、『暑くて目が覚める』という経験がある人が45.5%いました。『なかなか寝付けない』という経験がある人が30%といっています」 「ここ数日、寝不足だったり、睡眠の質が悪いと感じたりしている人、いるのではないでしょうか。そうなると、体を十分に回復させられない、疲労を翌日に持ち越してしまう。熱中症のリスクにつながってしまうということになります。逆にいうと、質のいい睡眠が翌日の熱中症リスクを下げることにもつながるんです」
■寝苦しさ防ぐエアコンの使い方は?
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小野解説委員 「寝る時のエアコン、みなさんどうしていますか?」 刈川キャスター 「つけっぱなしにしています」 鈴江アナウンサー 「ちょっと抵抗してタイマーとかにしちゃうから、失敗しているんですけど…」 森アナウンサー 「私はきのうの夜、この夏初めてエアコンをつけたんですけど、寒くて起きちゃう。だから難しいなと思っていて」 小野解説委員 「どうするといいかというと『室温』。28℃になるよう設定するといい。もう1つ気にしなきゃいけないポイントは、先月のギモンでやりましたよね?」 山崎誠アナウンサー 「温度だけでなく、湿度も大事ということですよね」
■湿度が20%変われば、体感温度約4℃変わる
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小野解説委員 「そう、湿度も『40%~60%』にするといいそうです。こちらはダイキンが行った実験ですが、部屋の中の温度28℃、湿度85%の時、皮膚の温度は顔や手などが赤く温度が高いことが分かります」 「これを温度は28度のまま、湿度を60%まで下げると…。顔や手の温度、下がってきていますよね。この実験を12人が行って10人で皮膚温度が下がったといいます。湿度というのは、体にどう影響するか?」 「人は汗をかいて蒸発するときに、体温を下げて体温調節を行っていますが、湿度が高いと汗が蒸発しづらく、体温もうまく下げられないということになります」 「湿度が20%変わると、体感温度はおよそ4℃も変わると言われてるそうですよ」 山崎アナウンサー 「エアコンは使っているんですが、冷房でなくて、除湿なので。エアコンの使い方でいうと、機能の使い分けもしていきたいですよね」
■エアコンはつけっぱなしか? 切るか?
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小野解説委員 「つけっぱなしか、タイマーで切るか。パナソニックは『つけっぱなし』を推奨しています。特に熱帯夜は途中でエアコンが止まると、暑くて起きてしまうこともあります」 「そして、『風は上向き』にして、『寝室に入る30分前』にエアコンをつけるといいそうです。寝る前にエアコンを入れておいて、部屋にこもっている熱気を下げておくということがいいですね」 「また、冷たい空気は部屋の下にたまりますから、風向きを上向きにすることで、冷気が上から下へ下りながら、ムラ無く部屋を冷やせるということになるそうです」 「パジャマも気にしていただきたいんです。パジャマは汗をしっかり吸う綿やシルクがおすすめだそうで、全身の汗を吸収するためにも、夏でもゆったりとした長袖、長ズボンが理想です」 鈴江アナウンサー 「エアコンをつけっぱなしにして、長袖、長ズボンがおすすめなんですね」 小野解説委員 「まだまだ暑い夏は始まったばかり。炎天下だけでなく、夜間の過ごし方も積極的に気を使って熱中症対策をお願いします」 (2024年7月5日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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#みんなのギモン
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ashrhal · 6 months
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20240407
「東京の街に出てきました。相変わらずワケの、わからないこと言ってます。」というのはくるりの東京という曲の歌詞だが、20代前半に北海道から東京に戻ってきたよりも一層色濃く、この歌詞が身体に馴染んで俺はいつまでも相変わらずワケのわからないこと言っていますなんだろうなと思う。
東京での暮らしが始まって1週間が経った。歳を重ねれば重ねるほど、時間が過ぎる速度は加速していくものだが、この1週間はこれまでの北海道での一ヶ月よりも一年よりも長く感じた。その理由は二つあって、一つは家の問題と一つは仕事の問題だった。
つまらない方から書く。仕事の問題だ。俺は北海道の職場ではそれなりにブイブイ言わせて活躍することができていたが、東京の仕事を知って感じたことは無力さだった。大学で人気者だった新卒の男の子たちが一般的に感じる無力さ同様、俺は東京の仕事量や周りのスキルにきちんと圧倒され、あーばばばと宣うこととなった。
具体的に言えば、Excelでピポットテーブルを使いこなすことなぞしたこともなかったが、周りのみんなはそれを呼吸するがの如くできる。他部署や他社との電話での"お話"をすることなんて今まで俺には無く、急にやらざるを得ない状況になった時に無意味なエヘヘへ〜という不気味な笑みを電話相手に聞かせてしまい気色の悪い結果となるが、周りの人はそんなことを普通にやってのけてしまう。そんな環境であることを期待していたにも関わらず、今の周りにとって普通のことを普通にできないという事実に直面してきちんと落ち込んでいるし、まあ新卒みたいなもんだからいずれできるようになるっしょという気持ちでなんとか乗り切ろうときちんと四苦八苦している。
業務量も北海道の頃の体感比4倍で、午後になるともう頭がピヨピヨしてしまう。労働時間もこれまでは19時まで残業したら俺は今日頑張った!と思っていたが、今は朝6時に起き19時半まで働くことがデフォルト。19時半からが残業だよなあと錯覚してしまうような環境がまだ1週間も働いていないのに当たり前と化している。
「なんで東京で働きたいの?」と質問されたらどう答えよう。理由は死ぬほどある。前の日記に書いたように、若かりし頃に得た東京の暮らしへの憧憬だとか、父親が高卒ででかい会社の偉い人になったからその視点や世界を味わってみたいだとか、目標や乗り越���なくてはいけない壁のようなものがないと退屈してしまう俺の性質だとか、社会人として北海道時代の俺への評価は果たして適切だったのか知りたいというような自身の社会性への期待だとか、シンプルに金が欲しいという浅ましい気持ちだとか。
それらさまざまな理由をもって東京に来たはずだったが、現実はそう甘くはない。今はなんとか、持ち前の「全員殺すぞ」という気持ちと、「なるようにしかならない」という適当な気持ちで4月1日からの1週間を乗り越えることができたが、今後どうなっていくのかは正直わからないという気持ちもあるし、まあ俺はなんだかんだで上手いことやっていくでしょうという根拠のない自信も微かにある。アサハラ鬱病編が人生に無いことを祈りつつも自分自身に健闘を祈る。
二つ目が家の問題だ。北海道では綺麗な1LDK、浴室乾燥機付、エアコン付、札幌中心まで徒歩5分で家賃7万円程度という、こと"家"という観点では何不自由ない暮らしをしていた。東京に引っ越すとなった時に、選択肢としては自身で賃貸を借りる、社宅に住むという2択があった。今でこそ思考停止していたなと反省することではあるが、奥さんと2人で住めるような家で、俺が住みたいエリアに住む家を借りて住むとなると家賃は最低でも12万円ほど必要だった。それに比べて、社宅は家賃1万円。年間コストで言えば120万円社宅に住む方がお得だった。その120万円という暴力にあえなく屈し脳死で社宅を選んだが、これがとんでもない物件だった。
駅徒歩15分、は最悪許せる。6畳間の和室が二つあることも最悪許せる。エアコンやガス台がないことも最悪許せる。部屋の壁と床に隙間があり、そこから冷気が流れ込んでくることや、小さな蜘蛛たちがどう頑張ってもそこかしこで跳梁跋扈してることも全然許せる。なぜなら俺は元無職だから。汚い家にはそれなりに慣れているつもりだから。が、しかし社宅のそれは俺の想像を悠々と超えており、初めて家に対して生理的に無理という気持ちを抱いた。
問題は水回りにあった。まず風呂がバランス釜。バランス釜って言葉みんな聞いたことある?少なくとも俺はこの家に住むまでなかったよ。加えて風呂の床は汚い雑巾みたいな色をした石でできており、シャワーの水圧は猫のおしっこよりも弱い。キッチンは一切水を流してなくとも時折ゴポッという音を立てて、ゲロを煮詰めたような香りが定期的に部屋に供給される。洗濯機置き場という概念が部屋に存在せず、今も洗濯機はキッチンの片隅で深い寝息を立てている。形として家のていをなして入るものの、昭和末期の団地の暮らしに時間軸を移行された感触がして、住めるような努力の手段も考えたが、とても住めたものではないというのが率直な感想だった。
可哀想なのは妻だった。俺の目的で東京の正社員を辞め北海道で暮らし始め、結婚して生活が安定してきたと思ったらまた俺の目的で東京に連れ戻され、住んだ家はゴミ廃墟、在宅勤務の妻にとって家というものがどんなに重要かは計り知れないが、結果的に相当量のストレスを与えることになった。
今日4月7日はそんな現状を打破すべく、2人でヘロヘロになりながら不動産屋を駆け巡り、ようやく良さそうな家を見つけたものの、いつも通り俺のキモさのせいで妻との話し合いがうまくいかずに喧嘩になって引越しの話は宙空に霧散した。
自分の嫌なことの話、お金の話など、すったもんだの言い合いの末、妻は俺に対して「決めて欲しい」と言った。俺は「引越しをしよう」と言った。その後に俺は自分だけが責任を取るのは嫌だと思いその浅ましい気持ちを忌避するために「その上で最終決定をして欲しい」と妻に言った。それまでの流れから、最終的には2人で引越しを決めるという大円団を想定していたが、妻は少し逡巡したのちに「この家で頑張って暮らしていこう」という結論を俺に伝えた。
新しい生活には不安はつきものだ。俺は自身の自己肯定感と全能感でそんなものはお釣りがくるもんだと鷹を括っていたが、何事もそんなにうまくはいかないらしい。ひとまず明日の朝までに俺はこのゴミみたいな家で、これから暮らす覚悟をしないといけない。今日の日記は本当につまらないな。
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longgoodbye1992 · 1 year
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日々是好日
仕事を失くして二月半が経つ。
毎日のように通っていたパチンコ店も資金が尽きたことにより足が遠のいて久しく、エアコンの無い部屋で扇風機を激しく回し、様々な作家の短編集を読みながら自らもその真似事する。
昼から酒でも飲んでみるかとも思うが、飲んで酔ったところで面白いことがあるわけでもない。結局酒なんてものは誰と飲むかなんじゃないか。一人部屋で飲んでたって気持ち良くも何とも無い。
財布には小銭が少し。高くなるガソリンは地方在住者の首を緩やかに締める。
たまに海でも見に行くけれど、暑くて五分もいれやしない。秘密基地みたいだった近所の浜辺も今じゃ風力発電の風車が並ぶ。煙草の吸い殻をその足下に投げつけ帰る。
親に金をせびってみるが相手にしてくれやしない。
祖母に泣きつきもらった金も泡沫の夢に消えてった。
単発のバイトも決まらず、売れるものを探して部屋を周れば高校時代に使ったエレキギターとプレステ3。
働こうにもろくな仕事も無い地元。安い賃金と下劣な環境で働きたくないともがいているが、そんな故郷を捨てる度胸も金もなし。
今日も昼が過ぎた。暑さのピークで熱風が部屋を渦巻く。
女に生まれてれば、きっと体を売っていただろう。
アプリで募れば清潔そうな相手を選べる。
男に生まれたばっかりに、こんなにハードに生きざるを得ない。
来月になれば携帯決済の枠が戻る。
それを使って家を出ようか。
三度目の旅暮らし。
持病なんて忘れて生きてみようか。
どうせこの先一人になるならとことん好きに生きてやろう。
日々是好日。
生きてるだけで丸儲け。
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